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技術 流路ユニット

出願人 アルプスアルパイン株式会社株式会社京都モノテック
発明者 鈴木由宗石橋節雄田口好弘川村智伊藤淳子水口博義
出願日 2015年12月28日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2015-256212
公開日 2017年1月5日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-003562
状態 特許登録済
技術分野 クロマトグラフィによる材料の調査、分析
主要キーワード 歪測定器 熱収縮性樹脂 シリカモノリス ピーク波形 焼結セラミックス ミクロセル メガパスカル モノリス構造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月5日)のものです。
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図面 (12)

課題

送液耐圧の向上と分析性能の向上との両立を図ることができる流路ユニットを提供する。

解決手段

液体クロマトグラフ用のカラム10と、カラムを支持する支持体20と、を備えた流路ユニットであって、カラムは、多孔質固定相11と、固定相の少なくとも液体流入端に設けられ、固定相よりも硬い、多孔質の圧力調整部12と、固定相および圧力調整部を被覆する被覆部13と、を有し、支持体は、互いに貼り合わされる第1プレート21および第2プレート22を有し、第1プレートと第2プレートとの間にカラムを保持するカラム保持部210と、カラム保持部と連通する液体流路220とを構成し、第1プレートおよび第2プレートから圧力調整部に加わる圧力が、固定相に加わる圧力よりも大きい。

概要

背景

液体クロマトグラフィーは、多孔質体などの固定相を有するカラムに、移動相である溶離液試料とともに注入し、試料の成分が固定相内で各成分に分離されることを利用して定性分析および定量分析を行う分析方法である。

特許文献1には、液体気体処理体の外に浸出しにくい構造のマイクロ流路装置が開示される。このマイクロ流路装置では、処理体として、多孔質体を囲む合成樹脂性被覆層を有しており、多孔質体と本体部の内面との間の気密性液密性を高め、多孔質体によって流体を効率よく混合したり反応させたりすることができるようになっている。

概要

送液耐圧の向上と分析性能の向上との両立をることができる流路ユニットを提供する。液体クロマトグラフ用のカラム10と、カラムを支持する支持体20と、を備えた流路ユニットであって、カラムは、多孔質の固定相11と、固定相の少なくとも液体の流入端に設けられ、固定相よりも硬い、多孔質の圧力調整部12と、固定相および圧力調整部を被覆する被覆部13と、を有し、支持体は、互いに貼り合わされる第1プレート21および第2プレート22を有し、第1プレートと第2プレートとの間にカラムを保持するカラム保持部210と、カラム保持部と連通する液体流路220とを構成し、第1プレートおよび第2プレートから圧力調整部に加わる圧力が、固定相に加わる圧力よりも大きい。

目的

本発明は、送液耐圧の向上と分析性能の向上との両立を図ることができる流路ユニットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

液体クロマトグラフ用のカラムと、前記カラムを支持する支持体と、を備えた流路ユニットであって、前記カラムは、多孔質固定相と、前記固定相の少なくとも液体流入端に設けられ、前記固定相より硬い、多孔質の圧力調整部と、前記固定相および前記圧力調整部を被覆する被覆部と、を有し、前記支持体は、互いに貼り合わされる第1プレートおよび第2プレートを有し、前記第1プレートと前記第2プレートとの間に前記カラムを保持するカラム保持部と、前記カラム保持部と連通する液体流路とを構成し、前記第1プレートおよび前記第2プレートから前記圧力調整部に加わる圧力は、前記固定相に加わる圧力よりも大きいことを特徴とする流路ユニット。

請求項2

前記圧力調整部の外周近傍における多孔質の孔は、中心部分における多孔質の孔よりも小さい、請求項1記載の流路ユニット。

請求項3

前記圧力調整部は、前記固定相の前記流入端と前記液体の流出端との両方に設けられた、請求項1または請求項2に記載の流路ユニット。

請求項4

前記カラムが前記支持体に支持されていない状態において、前記カラムの前記圧力調整部を含む部分での断面の平均直径は、前記カラムの前記固定相を含む部分での断面の平均直径に対して1倍よりも大きく1.1倍以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項5

前記カラムの前記固定相を含む部分での断面の最大直径は、前記カラム保持部の内径に対して0.96以上1.0未満である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項6

前記カラムの前記圧力調整部を含む部分での断面の最小直径は、前記カラム保持部の内径に対して1倍よりも大きく1.06倍以下である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項7

前記液体流路に前記液体を流入させた際の耐圧は2メガパスカル以上である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項8

前記固定相は、モノリス構造焼結セラミックスを含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項9

前記焼結セラミックスは、多孔質シリカを含む、請求項8記載の流路ユニット。

請求項10

前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ合成樹脂によって形成された、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項11

前記被覆部は、加熱によって収縮する熱収縮性樹脂によって形成された、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の流路ユニット。

請求項12

前記熱収縮性樹脂はポリエーテルエーテルケトンを含む、請求項11に記載の流路ユニット。

請求項13

前記液体流路に前記液体を流入させた際の耐圧は10メガパスカル以上である請求項12に記載の流路ユニット。

技術分野

0001

本発明は、液体クロマトグラフ用のカラムと、このカラムを支持する支持体と、を備えた流路ユニットに関する。

背景技術

0002

液体クロマトグラフィーは、多孔質体などの固定相を有するカラムに、移動相である溶離液試料とともに注入し、試料の成分が固定相内で各成分に分離されることを利用して定性分析および定量分析を行う分析方法である。

0003

特許文献1には、液体気体処理体の外に浸出しにくい構造のマイクロ流路装置が開示される。このマイクロ流路装置では、処理体として、多孔質体を囲む合成樹脂性被覆層を有しており、多孔質体と本体部の内面との間の気密性液密性を高め、多孔質体によって流体を効率よく混合したり反応させたりすることができるようになっている。

先行技術

0004

国際公開2013/121889号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、プレートの間にカラムを挟んで支持する流路ユニットにおいて、プレートとカラムとの密着性が低いと送液耐圧が低くなってしまう。一方、プレートとカラムとの密着性を高めることで送液耐圧は高まるものの、カラムが必要以上に潰されてしまい、液体の通過の妨げとなる。いずれの場合においても、分析における理論段数の低下やシンメトリ係数の悪化を招くことになる。

0006

本発明は、送液耐圧の向上と分析性能の向上との両立を図ることができる流路ユニットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するため、本発明の流路ユニットは、液体クロマトグラフ用のカラムと、カラムを支持する支持体と、を備えた流路ユニットであって、カラムは、多孔質の固定相と、固定相の少なくとも液体の流入端に設けられ、固定相よりも硬い、多孔質の圧力調整部と、固定相および圧力調整部を被覆する被覆部と、を有し、支持体は、互いに貼り合わされる第1プレートおよび第2プレートを有し、第1プレートと第2プレートとの間にカラムを保持するカラム保持部と、カラム保持部と連通する液体流路とを構成し、第1プレートおよび第2プレートから圧力調整部に加わる圧力が、固定相に加わる圧力よりも大きいことを特徴とする。

0008

このような構成によれば、液体流路に圧送された液体は、圧力調整部によって圧力を調整されながら固定相に送り込まれる。これにより、固定相を通過する液体の偏りが抑制される。また、第1プレートと第2プレートとの間にカラムが保持された状態で、圧力調整部の位置での密着性が高まるため、送液耐圧を向上させることができる。一方、固定相には必要以上の圧力が加わらず、多孔質の孔の潰れが抑制され、十分な分析性能を発揮することができる。

0009

本発明の流路ユニットにおいて、圧力調整部の外周近傍における多孔質の孔は、中心部分における多孔質の孔よりも小さくなっていてもよい。これにより、第1および第2プレートと圧力調整部との密着性を確保しつつ、圧力調整部の機能を確保することができる。

0010

本発明の流路ユニットにおいて、圧力調整部は、固定相の流入端と流出端との両方に設けられていてもよい。これにより、第1および第2プレートとカラムとを2カ所の圧力調整部で確実に密着させることができる。

0011

本発明の流路ユニットにおいて、カラムが支持体に支持されていない状態において、カラムの圧力調整部を含む部分での断面の平均直径は、カラムの固定相を含む部分での断面の平均直径に対して1倍よりも大きく1.1倍以下であってもよい。また、カラムの固定相を含む部分での断面の最大直径は、カラム保持部の内径に対して0.96以上1.0未満であってもよい。また、カラムの圧力調整部を含む部分での断面の最小直径は、カラム保持部の内径に対して1倍よりも大きく1.06倍以下であってもよい。これにより、第1および第2プレートと圧力調整部との密着性を高めつつ、固定相を通過する液体の流れを妨げないようにすることができる。

0012

本発明の流路ユニットにおいて、液体流路に液体を流入させた際の耐圧は2メガパスカル以上であってもよい。これにより、短時間で高精度な分析を行うことができる。

0013

本発明の流路ユニットにおいて、固定相は、モノリス構造焼結セラミックスを含んでいてもよい。この焼結セラミックスとしては、多孔質シリカを含んでいてもよい。また、第1プレートおよび第2プレートはそれぞれ合成樹脂によって形成されていてもよい。

0014

本発明の流路ユニットにおいて、被覆部は、加熱によって収縮する熱収縮性樹脂によって形成されていてもよい。熱収縮性樹脂はポリエーテルエーテルケトンを含んでいてもよい。この場合において、前記液体流路に前記液体を流入させた際の耐圧は10メガパスカル以上であってもよい。これにより、高精度な分析をきわめて短時間で行うことができる。

発明の効果

0015

本発明によれば、送液耐圧の向上と分析性能の向上との両立を図ることができる流路ユニットを提供することが可能になる。

図面の簡単な説明

0016

(a)および(b)は、第1実施形態に係る流路ユニットを例示する模式図である。
カラムを例示する模式斜視図である。
(a)〜(d)は、各部の寸法を示す模式図である。
(a)および(b)は、カラムの状態と液体クロマトグラムの例を示す図である。
(a)〜(c)は、カラムの状態と液体クロマトグラムの例を示す図である。
流路ユニットの他の構成例を示す模式平面図である。
第1実施例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
(a)および(b)は、第2実施例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
(a)および(b)は、第3実施例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
(a)および(b)は、第1比較例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
(a)〜(c)は、第2比較例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。

実施例

0017

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。

0018

(第1実施形態)
図1(a)および(b)は、第1実施形態に係る流路ユニットを例示する模式図である。
図1(a)には流路ユニット1の平面図が表され、図1(b)には図1(a)に示すA部の拡大断面図が表される。
図2は、カラムを例示する模式斜視図である。なお、図2では、説明の便宜上、被覆部13を二点鎖線で示している。
図1(a)および(b)に示すように、本実施形態に係る流路ユニット1は、液体クロマトグラフ用のカラム10と、カラム10を支持する支持体20とを備える。

0019

カラム10は、柱状の外形を有し多孔質の固定相11と、固定相11の少なくとも液体の流入端111に設けられ柱状の外形を有する多孔質の圧力調整部12と、固定相11および圧力調整部12を被覆する被覆部13と、を有する。

0020

固定相11は、ここを通過する試料の各成分に対する相互作用疎水性相互作用イオン交換など)を行って、成分どうしを分離させる機能を有する。固定相11は、多孔質体や微粒子集合体で形成される。固定相11の材料は、試料の種類や分離させる成分の種類に応じて、各種セラミックス高分子などから選択される。本実施形態では、固定相11としては、モノリス構造の焼結セラミックスを含む。焼結セラミックスとしては、例えば多孔質シリカを含む。特に、全体が一体のシリカゲルで形成されたシリカモノリスが用いられる。

0021

圧力調整部12は、液体の流れを調整する機能を有する。すなわち、圧力調整部12は、固定相11とほぼ同じ圧力損失を持つ多孔質体を有する。圧力調整部12を設けることで、圧送される液体の流れが調整され、固定相11を通過する液体の乱れが抑制される。
また、圧力調整部12は、フィルター機能と、拡散板の機能とを備え、それに加えて固定相11よりも硬い材質を有している。

0022

本実施形態では、固定相11の流入端111および流出端112の両方に圧力調整部12が設けられる。これにより、第1プレート21および第2プレート22とカラム10とを2カ所の圧力調整部12で確実に密着させることができる。

0023

被覆部13には、例えば加熱によって収縮する熱収縮性樹脂が用いられる。被覆部13はチューブ状になっており、このチューブ内に固定相11および圧力調整部12を収納して加熱することで柱状の外形を有するカラム10が構成される。熱収縮性樹脂の種類は限定されない。テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体(4,6フッ化体、FEP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが例示される。液体流路220から液体がカラム保持部210内に供給されると、カラム10内に数MPaまたはそれ以上の圧力が加えられる。この場合においても、固定相11と被覆部13との間に隙間が生じにくくする観点から、熱収縮性樹脂としてPEEKを用いることが好ましい。熱収縮性樹脂としてPEEKを用いることにより、液体の圧力が10メガパスカル(MPa)高くなっても後述するリーディング波形に現れにくい。

0024

支持体20は、互いに貼り合わされる第1プレート21および第2プレート22を有する。第1プレート21と第2プレート22とを互いに貼り合わせることで、カラム保持部210と、カラム保持部210と連通する流体流路220および230が構成される。カラム保持部210はカラム10を収納する空間である。カラム10はカラム保持部210内に配置され、第1プレート21と第2プレート22との間で挟持される。

0025

第1プレート21の表面には液体の流入口221が設けられる。流入口221は流体流路220の入口である。流体流路220は流入口221から第2プレート22側に延び、第1プレート21と第2プレート22との境界位置に屈曲してカラム保持部210と連通する。

0026

第1プレート21の表面には液体の流出口231が設けられる。流出口231は流体流路230の出口である。流体流路230は流入口221から第2プレート22側に延び、第1プレート21と第2プレート22との境界位置に屈曲してカラム保持部210と連通する。

0027

液体は、流入口221から流体流路220を通り、カラム保持部210のカラム10に送られる。カラム10を通過した流体は流体流路230を通り、流出口222から排出される。

0028

第1プレート21および第2プレート22には、例えば合成樹脂が用いられる。合成樹脂としては、例えば環状ポリオレフィン樹脂COP)が用いられる。第1プレート21と第2プレート22とは、例えば熱圧着によって接合される。また、紫外線硬化樹脂等の接着剤によって第1プレート21と第2プレート22とを接合してもよい。

0029

本実施形態に係る流路ユニット1では、カラム10を第1プレート21と第2プレート22との間で挟持した状態において、第1プレート21および第2プレート22から圧力調整部12に加わる圧力は、固定相11に加わる圧力よりも大きくなっている。この圧力の差は、第1プレート21および第2プレート22への応力として歪測定器などによって計測することができる。

0030

すなわち、第1プレート21と第2プレート22との間にカラム10が保持された状態では、固定相11の位置よりも圧力調整部12の位置の方が第1プレート21および第2プレート22との密着性が高くなる。これにより、送液耐圧を向上させることができる(例えば、送液耐圧2MPa以上)。一方、固定相11には第1プレート21および第2プレート22から必要以上の圧力が加わらない。このため、固定相11における多孔質の孔の潰れが抑制され、十分な分析性能を発揮することができる。

0031

図3(a)〜(d)は、各部の寸法を示す模式図である。
図3(a)にはカラム10が示され、図3(b)には(a)のA−A線断面の寸法が示され、図3(c)には(a)のB−B線断面の寸法が示される。また、図3(d)には支持体20のカラム保持部210の寸法が示される。なお、図3(a)には、支持体20に支持されていない状態のカラム10が示される。

0032

カラム10の側面は被覆部13の面からなり、カラム10がカラム保持部210に支持されていない状態では、カラム10の固定相11を含む部分での断面形状は実質的に楕円形であり(図3(b)参照)、カラム10の圧力調整部12を含む部分での断面形状も実質的に楕円形である(図3(c)参照)。また、カラム保持部210の断面形状は実質的に円形である。

0033

図3(b)に示すa1はカラム10の固定相11を含む部分での断面の最大直径(以下、「固定相部分の最大直径」という。)を示し、a2はカラム10の固定相11を含む部分での断面の最小直径(以下、「固定相部分の最小直径」という。)を示す。図3(c)に示すb1はカラム10の圧力調整部12を含む部分での最大直径(以下、「圧力調整部分の最大直径」という。)を示し、b2はカラム10の圧力調整部12を含む部分での最小直径(以下、「圧力調整部分の最小直径」という。)を示す。図3(d)に示すcは、カラム保持部210の内径を示す。

0034

なお、カラム10の固定相11を含む部分での断面の平均直径(以下、「固定相部分の平均直径」という。)をa、カラム10の圧力調整部12を含む部分での断面の平均直径(以下、「圧力調整部分の平均直径」という。)をbとする。

0035

上記の寸法において、固定相部分の最大直径a1と固定相部分の最小直径a2との比(a1/a2)は、約1.0071である。圧力調整部分の最大直径b1と圧力調整部分の最小直径b2との比(b1/b2)は、約1.0173である。また、圧力調整部分の平均直径bは、固定相部分の平均直径aよりも大きくなっている。具体的には、b/aは、1よりも大きく1.1倍以下である。b/aは、好ましくは1.0よりも大きく1.05以下、さらに好ましくは1.012以上1.020以下である。また、圧力調整部分の最小直径b2は、固定相部分の最小直径a2よりも大きくなっている。

0036

また、固定相部分の最大直径a1は、カラム保持部210の内径cよりも小さいことが望ましい。具体的には、a1/cは、0.96以上1.0未満、好ましくは0.980以上0.988以下である。

0037

また、圧力調整部分の最小直径b2は、カラム保持部210の内径cよりも大きいことが望ましい。具体的には、b2/cは、1.0よりも大きく1.06以下である。b2/cは、好ましくは1.008以上1.020以下である。

0038

具体的な寸法の一例を以下に示す。
固定相部分の平均直径a=2.419mm
固定相部分の最大直径a1=2.427mm
固定相部分の最小直径a2=2.410mm
圧力調整部分の平均直径b=2.512mm
圧力調整部分の最大直径b1=2.533mm
圧力調整部分の最小直径b2=2.490mm
カラム保持部210の内径c=2.44mm(±0.02mm)

0039

カラム10およびカラム保持部210の寸法をこのように設定して、カラム10をカラム保持部210に収納し、第1プレート21および第2プレート22で挟持すると、圧力調整部12は適度に潰されて、カラム10における圧力調整部12を含む部分の側面は、第1プレート21および第2プレート22と密着することになる。この際、圧力調整部12の外周近傍における多孔質の孔は、中心部分における多孔質の孔よりも小さくなる。つまり、中央部分における多孔質の孔は潰れておらず、外周近傍のだけ僅かに潰れる状態である。

0040

一方、固定相11には第1プレート21および第2プレート22から必要以上に圧力が加わらない。このような状態によって、第1プレート21および第2プレート22とカラム10における圧力調整部12を含む部分との密着性を高めつつ、固定相11を通過する液体の流れを妨げないようにすることができる。

0041

ここで、カラム10と支持体20との密着性が不足している場合について説明する。
図4(a)には、カラム10の外径がカラム保持部210の内径よりも小さい状態(カラム10の軸方向にみた固定相11の部分の模式断面)が表される。この状態では、カラム10と支持体20との間に隙間が生じる。この場合、圧送された液体の一部が、被覆部13と第1プレート21および第2プレート22との隙間を通過することになる。

0042

図4(b)には、図4(a)に示すカラム10の状態で分析した液体クロマトグラムの例が示される。液体が被覆部13と第1プレート21および第2プレート22との隙間を通過することで、t=0の付近に波形のピークが現れることになる。

0043

図5(a)には、圧力調整部の外径がカラム保持部210の内径よりも小さい状態(カラム10の軸方向にみた固定相11の部分の模式断面)が表される。この状態では、液体の圧力によって被覆部13が拡がり、被覆部13と固定相11との間に隙間が生じる。この場合、固定相11を通過する液体の一部が、通過の途中で被覆部13と固定相11との隙間に漏れ出すことになる。つまり、カラムとしての分析性能を得ることができない。

0044

図5(b)および(c)には、図5(a)に示すカラムの状態で分析した液体クロマトグラムの例が示される。図5(b)には液体の圧力が低い場合、図5(c)には液体の圧力が高い場合が示される。液体の圧力が高くなると、被覆部13と固定相11との隙間が広くなり、漏れ出す液体が増えることになる。これにより、波形にリーディングが現れることになる。つまり、液体の圧力が高くなると、十分な分析性能を確保することができず、耐圧を高くすることができない。

0045

本実施形態では、カラム10の圧力調整部12によって支持体20との密着性を確保することができる。これにより、十分な分析性能を確保しつつ耐圧を高めることができる。

0046

(他の実施形態)
図6は、流路ユニットの他の構成例を示す模式平面図である。
この流路ユニット1Bは、支持体20に複数のカラム10Aおよび10Bが支持された構成である。図6に示す例では、2つのカラム10Aおよび10Bが支持体20に支持される。支持体20には、カラム10Aを保持するためのカラム保持部210Aと、カラム10Bを保持するためのカラム保持部210Bとが設けられる。カラム保持部210Aは流体流路220と連通し、カラム保持部210Bは流体流路230と連通する。カラム保持部210Aとカラム保持部210Bとの間には流体流路240が設けられる。

0047

この流路ユニット1Bでは、2つのカラム保持部210Aおよび210Bが平行に設けられ、これらの間にU形の流体流路240が設けられる。これにより、流入口221から流体流路220に送られた液体は、カラム10Aを通過して流体流路240からカラム10Bに送られる。そして、カラム10Bを通過して流体流路230を介して流出口231から排出される。この流路ユニット1Bによって、2つのカラム10Aおよび10Bを直列に繋いだ状態での分析が行われる。

0048

流路ユニット1Bに用いられるカラム10Aおよび10Bは、流路ユニット1に用いられるカラム10と同様な構成である。これにより、カラム10Aおよび10Bのそれぞれの圧力調整部12によって支持体20との密着性を確保することができ、耐圧を高めることができるとともに、分析性能を高めることができる。

0049

次に、実施例および比較例について説明する。
(第1実施例)
図7は、第1実施例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
高速液体クロマトグラフィーHPLC)の測定条件は以下の通りである。
以下、実施例、比較例も分析条件は同じである。
分析装置:株式会社島津製作所製 LC−2010AH
サンプル:ウラシル、メイチルベンゾエイトトルエンナフタレン
注入量:0.2μL、カラムオーブン温度:25℃
移動相:アセトニトリル/水=60/40(vol/vol)
検出:UV検出器254nm、セミミクロセル

0050

第1実施例においては、流路ユニット1Bとして次のような構成を用いている。
固定相部分の最大直径をa1、圧力調整部分の最小直径をb2、カラム保持部210の内径をcとした場合、b2−c=+40マイクロメートル(μm)、a1−c=−48μmである。第1実施例に係る流路ユニット1への液体の流量は、0.4ミリリットル/分(ml/min)である。
この例において、理論段数(最も保持時間の長いピーク波形での理論段数:以下同様)は12525、シンメトリ係数(最も保持時間の長いピーク波形でのシンメトリ係数:以下同様)は1.08、耐圧は10.1メガパスカル(MPa)である。

0051

(第2実施例)
図8(a)および(b)は、第2実施例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
第2実施例においては、流路ユニット1Bとして、次のような構成を用いている。
固定相部分の最大直径をa1、圧力調整部分の最小直径をb2、カラム保持部210の内径をcとした場合、b2−c=+21μm、a1−c=−41μmである。

0052

図8(a)には、第2実施例に係る流路ユニット1への液体の流量が、0.4ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は13335、シンメトリ係数は1.083、圧力は7.1MPaである。

0053

図8(b)には、第2実施例に係る流路ユニット1への液体の流量が、0.6ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は12697、シンメトリ係数は1.101、圧力は11.6MPaである。
すなわち、流量を0.4ml/minから0.6ml/minに増加しても十分な理論段数、シンメトリ係数および耐圧を得ることができる。

0054

(第3実施例)
図9(a)および(b)は、第3実施例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
第3実施例においては、流路ユニット1Bとして次のような構成を用いている。
固定相部分の最大直径をa1、圧力調整部分の最小直径をb2、カラム保持部210の内径をcとした場合、b2−c=+28μm、a1−c=−27μmである。

0055

図9(a)には、第3実施例に係る流路ユニット1への液体の流量が、0.4ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は14599、シンメトリ係数は1.075、圧力は6.3MPaである。

0056

図9(b)には、第3実施例に係る流路ユニット1への液体の流量が、0.6ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は13347、シンメトリ係数は1.103、圧力は10.0MPaである。
すなわち、流量を0.4ml/minから0.6ml/minに増加しても十分な理論段数、シンメトリ係数および耐圧を得ることができる。

0057

(第1比較例)
図10(a)および(b)は、第1比較例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
第1比較例においては、流路ユニットとして次のような構成を用いている。
固定相部分の最大直径をa1、圧力調整部部分の最小直径をb2、カラム保持部の内径をcとした場合、b2−c=+36μm、a1−c=+35μmである。

0058

図10(a)には、第1比較例に係る流路ユニットへの液体の流量が、0.2ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は6369、シンメトリ係数は1.36、圧力は3.1MPaである。

0059

図10(b)には、第1比較例に係る流路ユニットへの液体の流量が、0.3ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は6464、シンメトリ係数は1.43、圧力は4.5MPaである。

0060

(第2比較例)
図11(a)〜(c)は、第2比較例に係る流路ユニットを用いた液体クロマトグラムを例示する図である。
第2比較例においては、流路ユニットとして次のような構成を用いている。
固定相部分の最大直径をa1、圧力調整部部分の最小直径をb2、カラム保持部の内径をcとした場合、b2−c=+36μm、a1−c=+22μmである。

0061

図11(a)には、第2比較例に係る流路ユニットへの液体の流量が、0.2ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は1861、シンメトリ係数は1.36、圧力は2.7MPaである。

0062

図11(b)には、第2比較例に係る流路ユニットへの液体の流量が、0.3ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は2080、シンメトリ係数は2.06、圧力は4.1MPaである。

0063

図11(c)には、第2比較例に係る流路ユニットへの液体の流量が、0.4ml/minの場合の液体クロマトグラムが示される。
この例において、理論段数は2094、シンメトリ係数は2.02、圧力は5.4MPaである。

0064

以上説明したように、実施形態によれば、送液耐圧の向上と分析性能の向上との両立を図ることができる流路ユニットを提供することが可能になる。

0065

なお、上記に本実施形態およびその他の構成例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、本実施形態では1つ、または2つのカラムを用いる流路ユニットを例示したが、3つ以上のカラムを用いる流路ユニットであっても適用可能である。本実施形態では柱状のカラムは軸が直線状であるが、これに限定されず、カラムの軸が屈曲する部分を有していてもよい。また、前述の実施形態またはその他の構成例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態またはその他の構成例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。

0066

1,1B…流路ユニット
10,10A,10B…カラム
11…固定相
12…圧力調整部
13…被覆部
20…支持体
21…第1プレート
22…第2プレート
111…流入端
112…流出端
210,210A,210B…カラム保持部
220…流体流路
221…流入口
231…流出口
230,240…流体流路

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