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技術 包装材料及び包装袋

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 菅谷幸子
出願日 2015年6月16日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2015-121067
公開日 2017年1月5日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-001737
状態 特許登録済
技術分野 被包材 積層体(2)
主要キーワード 線状部位 湿度耐性 引裂き線 輸送距離 加工線 筒状構造 スリット位置 破線状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

ポリエステルフィルムアルミニウム箔とを含み、このポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が設けられた包装材料であって、外層のポリエステルフィルムとアルミニウム箔との密着性に優れると共に、加工工程や輸送工程でアルミニウム箔の損傷が生じない包装材料を提供すること。

解決手段

ポリエステルフィルム11、第1のアンカーコート層12、ポリオレフィン介在層13、アルミニウム箔14、第2のアンカーコート層15、ポリオレフィン系シーラント層16をこの順に積層して成り、炭酸ガスレーザーにより前記ポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が形成された包装材料であって、第1のアンカーコート層としてポリウレタン系のアンカーコート層を使用し、ポリオレフィン系介在層を溶融押出コーティング法によって第1のアンカーコート層の表面に積層する。

概要

背景

帽子切りタイプの包装袋は、包装材料の両側端部を合掌状熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有するもので、その水平方向、すなわち、包装袋の周方向に切断して開封する包装袋である。

このような包装袋には、周方向の切断を誘導するため、開封誘導線が設けられていることが通常である。例えば、特許文献1及び2に記載の包装袋には、ハーフカット線で構成される開封誘導線が設けられており、この開封誘導線は水平誘導線と2本の端部誘導線とで構成されている。水平誘導線はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されており、他方、2本の端部誘導線は、それぞれ、水平誘導線の端部を始点とし、前記背貼りシール部の内部を終点として、傾斜した線で構成されている。そして、垂直方向に見たとき端部誘導線の始点と終点との間となる高さに、背貼りシール部にノッチが設けられている。このため、ノッチから包装袋を引裂くと、引裂き方向の如何を問わず、引裂き線は端部誘導線に到達してこの端部誘導線に誘導される。そして、その始点、すなわち、水平誘導線の端部に達して、ここから水平誘導線に誘導されて包装袋を一周するように包装袋を切断することができるのである。

このような包装袋に使用する包装材料は、包装袋の強度を維持するポリエステルフィルム基材とし、最内面ポリオレフィン系シーラント層を積層した積層構造を有することが通常である。また、酸素水蒸気等の各種ガスに対するバリア性を付与したり、あるいは遮光性を付与するため、ポリエステルフィルムとシーラント層との間にアルミニウム箔を介在させた積層体を包装材料として使用することもある。特許文献2の実施例4では、ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とをドライラミネートし、このアルミニウム箔に低密度ポリエチレンシーラントフィルムをドライラミネートして包装材料としている。

また、前記開封誘導線は、前記外層側から、すなわち、ポリエステルフィルム側から炭酸ガスレーザー照射して、線状に脆弱加工を施して形成することが通常である。外層のポリエステルフィルムは炭酸ガスレーザーの吸収性に優れるため、このポリエステルフィルムを貫通する脆弱加工線が形成できる。一方、アルミニウム箔は炭酸ガスレーザーを反射するため、その照射による影響を受けない。このため、炭酸ガスレーザーを照射した線状部位では、強靭なポリエステルフィルムが除去され、引裂き易いアルミニウム箔とシーラント層とが残存する。したがって、この線状部位を開封誘導線として、包装袋の引裂きが容易となるのである。

概要

ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とを含み、このポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が設けられた包装材料であって、外層のポリエステルフィルムとアルミニウム箔との密着性に優れると共に、加工工程や輸送工程でアルミニウム箔の損傷が生じない包装材料を提供すること。ポリエステルフィルム11、第1のアンカーコート層12、ポリオレフィン介在層13、アルミニウム箔14、第2のアンカーコート層15、ポリオレフィン系シーラント層16をこの順に積層して成り、炭酸ガスレーザーにより前記ポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が形成された包装材料であって、第1のアンカーコート層としてポリウレタン系のアンカーコート層を使用し、ポリオレフィン系介在層を溶融押出コーティング法によって第1のアンカーコート層の表面に積層する。

目的

本発明は、ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とを含み、このポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が設けられた包装材料であって、外層のポリエステルフィルムとアルミニウム箔との密着性に優れると共に、加工工程や輸送工程でアルミニウム箔の損傷が生じない包装材料を提供する

効果

実績

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請求項1

ポリエステルフィルム、第1のアンカーコート層ポリオレフィン介在層アルミニウム箔、第2のアンカーコート層、ポリオレフィン系シーラント層をこの順に積層して成り、炭酸ガスレーザーにより前記ポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が形成された包装材料において、第1のアンカーコート層がポリウレタン系であり、ポリオレフィン系介在層が溶融押出コーティング法によって第1のアンカーコート層の表面に積層されたものであることを特徴とする包装材料。

請求項2

前記介在層がポリエチレンから成ることを特徴とする請求項1に記載の包装材料。

請求項3

前記ポリオレフィン系シーラント層が単層構造又は多層構造を有すると共に、第2のアンカーコート層がポリブタジエン系であり、前記ポリオレフィン系シーラント層のうち第2のアンカーコート層に接する層が溶融押出しコーティング法によって第2のアンカーコート層の表面に積層されたものであることを特徴とする請求項1又は2に包装材料。

請求項4

前記ポリオレフィン系シーラント層がポリエチレンから成ることを特徴とする請求項1に記載の包装材料。

請求項5

請求項1〜4のいずれかに記載の包装材料で構成した包装袋であって、この包装材料の両側端部を合掌状熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成すると共に底部および天部をシールして成る筒状構造を有し、かつ、前記脆弱加工が包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線を構成していることを特徴とする包装袋。

技術分野

0001

本発明は包装材料に関するものである。この包装材料はいわゆる帽子切りタイプの包装袋に適している。

背景技術

0002

帽子切りタイプの包装袋は、包装材料の両側端部を合掌状熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有するもので、その水平方向、すなわち、包装袋の周方向に切断して開封する包装袋である。

0003

このような包装袋には、周方向の切断を誘導するため、開封誘導線が設けられていることが通常である。例えば、特許文献1及び2に記載の包装袋には、ハーフカット線で構成される開封誘導線が設けられており、この開封誘導線は水平誘導線と2本の端部誘導線とで構成されている。水平誘導線はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されており、他方、2本の端部誘導線は、それぞれ、水平誘導線の端部を始点とし、前記背貼りシール部の内部を終点として、傾斜した線で構成されている。そして、垂直方向に見たとき端部誘導線の始点と終点との間となる高さに、背貼りシール部にノッチが設けられている。このため、ノッチから包装袋を引裂くと、引裂き方向の如何を問わず、引裂き線は端部誘導線に到達してこの端部誘導線に誘導される。そして、その始点、すなわち、水平誘導線の端部に達して、ここから水平誘導線に誘導されて包装袋を一周するように包装袋を切断することができるのである。

0004

このような包装袋に使用する包装材料は、包装袋の強度を維持するポリエステルフィルム基材とし、最内面ポリオレフィン系シーラント層を積層した積層構造を有することが通常である。また、酸素水蒸気等の各種ガスに対するバリア性を付与したり、あるいは遮光性を付与するため、ポリエステルフィルムとシーラント層との間にアルミニウム箔を介在させた積層体を包装材料として使用することもある。特許文献2の実施例4では、ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とをドライラミネートし、このアルミニウム箔に低密度ポリエチレンシーラントフィルムをドライラミネートして包装材料としている。

0005

また、前記開封誘導線は、前記外層側から、すなわち、ポリエステルフィルム側から炭酸ガスレーザー照射して、線状に脆弱加工を施して形成することが通常である。外層のポリエステルフィルムは炭酸ガスレーザーの吸収性に優れるため、このポリエステルフィルムを貫通する脆弱加工線が形成できる。一方、アルミニウム箔は炭酸ガスレーザーを反射するため、その照射による影響を受けない。このため、炭酸ガスレーザーを照射した線状部位では、強靭なポリエステルフィルムが除去され、引裂き易いアルミニウム箔とシーラント層とが残存する。したがって、この線状部位を開封誘導線として、包装袋の引裂きが容易となるのである。

先行技術

0006

特許第5573304号公報
特開2012−131524号公報

発明が解決しようとする課題

0007

前述のように、ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とはドライラミネート法により積層されるものである。このドライラミネート法に利用されるウレタン系接着剤炭酸
スレーザーの吸収性が高く、このため、レーザーを照射した際には、ポリエステルフィルムと共にこのウレタン系接着剤層をも貫通する開封誘導線が形成され、アルミニウム箔が外面に露出する。

0008

ところで、内容物を充填する工程や内容物充填後流通工程ではこの包装袋が屈曲されることがある。そして、この屈曲時には前述の開封誘導線の部位でアルミニウム箔にダメージが生じ、バリア性や遮光性が損なわれる場合があった。

0009

そこで、本発明は、ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とを含み、このポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が設けられた包装材料であって、外層のポリエステルフィルムとアルミニウム箔との密着性に優れると共に、加工工程や輸送工程でアルミニウム箔の損傷が生じない包装材料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

すなわち、請求項1に記載の発明は、ポリエステルフィルム、第1のアンカーコート層ポリオレフィン介在層、アルミニウム箔、第2のアンカーコート層、ポリオレフィン系シーラント層をこの順に積層して成り、炭酸ガスレーザーにより前記ポリエステルフィルムを貫通する開封誘導線が形成された包装材料において、
第1のアンカーコート層がポリウレタン系であり、ポリオレフィン系介在層が溶融押出コーティング法によって第1のアンカーコート層の表面に積層されたものであることを特徴とする包装材料である。

0011

また、請求項2に記載の発明は、前記介在層がポリエチレンから成ることを特徴とする請求項1に記載の包装材料である。

0012

また、請求項3に記載の発明は、前記ポリオレフィン系シーラント層が単層構造又は多層構造を有すると共に、第2のアンカーコート層がポリブタジエン系であり、前記ポリオレフィン系シーラント層のうち第2のアンカーコート層に接する層が溶融押出しコーティング法によって第2のアンカーコート層の表面に積層されたものであることを特徴とする請求項1又は2に包装材料である。

0013

また、請求項4に記載の発明は、前記ポリオレフィン系シーラント層がポリエチレンから成ることを特徴とする請求項1に記載の包装材料である。

0014

また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の包装材料で構成した包装袋であって、この包装材料の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成すると共に底部および天部をシールして成る筒状構造を有し、かつ、前記脆弱加工が包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線を構成していることを特徴とする包装袋である。

発明の効果

0015

請求項1又は2に記載の包装材料では、外層のポリエステルフィルムとアルミニウム箔との間にポリオレフィン系介在層を設けている。ポリオレフィン系樹脂は炭酸ガスレーザーの吸収性が低く、炭酸ガスレーザーによる損傷を受けない。このため、外層のポリエステルフィルム側から炭酸ガスレーザーを照射した場合、ポリエステルフィルムには貫通した開封誘導線が形成されるのに対し、ポリオレフィン系樹脂はそのまま残存して、アルミニウム箔を保護することができる。このため、アルミニウム箔が外面に露出することがなく、加工工程や輸送工程で損傷を受けることがないのである。

0016

そして、ポリエステルフィルムとポリオレフィン系介在層とは、ポリウレタン系の第1
のアンカーコート層を介して積層されており、しかも、ポリオレフィン系介在層は溶融押出しコーティング法によって第1のアンカーコート層の表面に積層されているため、両者の密着性を高めることができる。なお、第1のアンカーコート層としてポリエチレンイミン系アンカーコート層を使用すると、このポリエチレンイミン系アンカーコート層はポリエステルフィルムとの密着性に劣るため、両者の間で剥離が生じ易くなる。また、有機チタン系アンカーコート層やポリブタジエン系アンカーコート層は耐水性に劣り、このため、高湿度環境下で剥離し易い。これに対し、ポリウレタン系アンカーコート層はポリエステルフィルムに対する密着性と耐水性とに優れており、しかも、柔軟で包装材料の屈曲に追従することから、ポリエステルフィルムとポリオレフィン系介在層とを強固に接着して両者間の剥離を防止することができる。また、この包装材料でいわゆる帽子切りタイプの包装袋を製造し、開封誘導線を引裂いて開封する場合にも、ポリオレフィン系介在層が強固にポリエステルフィルムに密着しているため、このポリオレフィン系介在層が伸びることがなく、容易に開封することができる。

0017

ところで、内面にポリオレフィン系シーラント層を有するこのような包装材料でいわゆる帽子切りタイプの包装袋を製造し、開封誘導線を引裂いて開封する場合には、この開封誘導線でポリオレフィン系シーラント層が切断されずに伸びてしまい、この伸びたヒートシール層が開口部の一部を塞ぐことがあった。一方、請求項3又は4に記載の包装材料においては、アルミニウム箔とポリオレフィン系シーラント層とをポリブタジエン系の第2のアンカーコート層を介して積層しており、しかも、ポリオレフィン系シーラント層のうち第2のアンカーコート層に接する層を溶融押出しコーティング法によって第2のアンカーコート層の表面に積層している。ポリブタジエン系アンカーコート層はアルミニウム箔とポリオレフィン系シーラント層の両者に対する密着性に優れており、しかも、柔軟性に乏しい。そこで、引裂き開封の際にこのポリブタジエン系アンカーコート層は伸びることなく、アルミニウム箔と共に引裂くことができる。そして、このポリブタジエン系アンカーコート層はポリオレフィン系シーラント層との接着強度にも優れているため、ポリオレフィン系シーラント層もポリブタジエン系アンカーコート層と共に、伸びることなく、引裂くことができる。なお、有機チタン系アンカーコート層やポリエチレンイミン系アンカーコート層を使用すると、アルミニウム箔とポリオレフィン系シーラント層との接着強度が小さく、剥離を生じ易い。また、ポリウレタン系アンカーコート層を使用した場合には、このポリウレタン系アンカーコート層は柔軟性が高いため、包装袋を前記開封誘導線から引裂いて開封するとき、このポリウレタン系アンカーコート層と共にポリオレフィン系シーラント層が伸びてしまい、その開封が困難である。

0018

そこで、請求項3又は4に記載の包装材料では、外層のポリエステルフィルムから内層のシーラント層までその全体の密着性に優れており、剥離が生じ難いばかりか、いわゆる帽子切りタイプの包装袋を製造し、この包装袋を前記開封誘導線から引裂いて開封するときにも、ポリオレフィン系介在層やポリオレフィン系シーラント層が伸びることがなく、容易に開封することができる。

図面の簡単な説明

0019

図1は本発明の包装材料に係り図1(a)はその具体例の断面図、図1(b)は別の具体例の断面図である。
図2は本発明の包装袋に係り、図2(a)は包装袋の具体例の正面図、図2(b)はその開封状態を示す説明図である。
本発明の包装袋の製造工程を示す説明図である。
本発明の実施例に係る包装材料の展開図である。
図5は本発明の別の実施例に係り、図5(a)はその包装袋の具体例の正面図、図5(b)は包装材料の展開図である。

0020

以下、図面を参照して本発明を説明する。本発明の包装材料1は図1(a)に示すように、外側から順に、ポリエステルフィルム11、第1のアンカーコート層12、ポリオレフィン系介在層13、アルミニウム箔14、第2のアンカーコート層15、ポリオレフィン系シーラント層16をこの順に積層して成る6層構造を有するものである。もっとも、内層のポリオレフィン系シーラント層16を多層構造としてもよい。図1(b)はこのような例を示すもので、ポリオレフィン系シーラント層16が2層構造を有している。

0021

ポリエステルフィルム11は包装材料1の強度を維持するものである。このため、二軸延伸ポリエステルフィルムを使用することが好ましい。そして、このような高強度のフィルムは、包装材料1を引裂く際の障害となるため、このポリエステルフィルム11には、これを貫通する開封誘導線2が設けられている必要がある。この開封誘導線2は、包装袋製造の後、この包装袋を引裂き開封する際にその引裂き方向を誘導する役割を果たすものである。この開封誘導線2は、後述するように、ポリエステルフィルム11にその他の層を積層した後、ポリエステルフィルム11側から炭酸ガスレーザーを照射することによって形成することができる。

0022

アルミニウム箔14は、包装材料1にガスバリア性や遮光性等の性質を付与するものである。このため、このアルミニウム箔14には開封誘導線2が施されていないことが必要である。また、ポリオレフィン系介在層13は、開封誘導線2の部位でアルミニウム箔14を保護する役割を有しており、このため、このポリオレフィン系介在層13にも開封誘導線2が施されていないことが必要である。このポリオレフィン系介在層13としては、ポリエチレン樹脂が好適に使用できる。

0023

また、第1のアンカーコート層12はポリエステルフィルム11とポリオレフィン系介在層13とを高強度で接着するものである。高湿度環境下においても両者を強固に接着するため、第1のアンカーコート層12としてポリウレタン系アンカーコート剤を使用する必要がある。そして、ポリエステルフィルム11上にこのポリウレタン系アンカーコート剤を塗布して第1のアンカーコート層12を形成した後、この第1のアンカーコート層12の表面にポリオレフィン系樹脂を溶融押出しコーティングしてポリオレフィン系介在層13を積層し、このポリオレフィン系樹脂が溶融している間にアルミニウム箔14を圧着することにより、これら4層11,12,13,14を積層することができる。

0024

次に、ポリオレフィン系シーラント層16は、この包装材料1を使用して包装袋を製造する際に内面となって互いにヒートシールする層である。前述のように、単一の層から構成されていてもよいが、多数種類のポリオレフィンを積層した多層構造を有していてもよい。

0025

このポリオレフィン系シーラント層16は柔軟で伸び易いことから、このポリオレフィン系シーラント層16をアルミニウム箔14に強固に接着してその伸びを防止するため、第2の前記アンカーコート層15としてポリブタジエン系アンカーコート層を用いることが望ましい。そして、このポリブタジエン系アンカーコート剤を前記アルミニウム箔14の表面に塗布して第2のアンカーコート層15を形成した後、この第2のアンカーコート層15の表面にポリオレフィン系樹脂を溶融押出しコーティングしてポリオレフィン系シーラント層16を積層することができる。あるいはアルミニウム箔14の表面に第2のアンカーコート層15を形成し、その表面にポリオレフィン系樹脂を溶融押出しコーティングして第1のポリオレフィン系シーラント層161を積層した後、この第1のポリオレフィン系シーラント層161が溶融している間にポリオレフィン系シーラントフィルム162を圧着することにより2層構造のポリオレフィン系シーラント層16を形成することもできる(図1(b)参照)。なお、これらポリオレフィン系シーラント層16,161,162としてはポリエチレン樹脂が好適に使用できる。

0026

次に、開封誘導線2は、ポリエステルフィルム11にアルミニウム箔14を積層した後に形成することができる。あるいは、各層11,12,13,14,15,16を積層した後に形成することも可能である。いずれの場合にも、ポリエステルフィルム11側から炭酸ガスレーザーを照射してポリエステルフィルム11を貫通する線を設ければよい。このとき、第1のアンカーコート層12を貫通して開封誘導線2を設けてもよいが、貫通する必要はない。もっとも、第1のアンカーコート層12はポリウレタン系アンカーコート剤から構成され、炭酸ガスレーザーの吸収性に優れるため、この第1のアンカーコート層12を貫通する開封誘導線2が形成されることが通常である。なお、ポリオレフィン系介在層13は炭酸ガスレーザーの吸収性が乏しく、また、アルミニウム箔14は炭酸ガスレーザーを反射するため、いずれも炭酸ガスレーザーの影響を受けない。このため、開封誘導線2は、ポリエステルフィルム11又はポリエステルフィルム11と第1のアンカーコート層12の両者に選択的に形成される。

0027

こうして得られた包装材料1は、いわゆる帽子切りタイプの包装袋に適している。図2(a)はこのような帽子切りタイプの包装袋の例を示す正面図である。なお、この例はピロー袋の例であるが、両サイドガゼット部を設けたガゼット袋とすることもできる。

0028

図2(a)のピロー袋は、包装材料1の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部1aを形成し、底部および天部をシールして底部シール部1b及び天部シール部1aを形成してなる筒状構造を有するものである。

0029

そして、このピロー袋には、前記開封誘導線2が設けられている。この開封誘導線2は水平方向に伸びる線状であってもよいが、この例では、水平誘導線21と2本の端部誘導線22とで構成されている。水平誘導線21はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されたものである。直線状であることが望ましいが、曲線状であってもよい。また、破線状であってもよい。2本の端部誘導線22は、それぞれ、水平誘導線21の端部を始点とし、前記背貼りシール部1aの内部を終点として、傾斜した線で構成されたものである。

0030

そして、背貼りシール部1aにノッチ3が設けられている。このノッチ3は包装材料1の引裂きを開始すると共に、その引裂き線を開封誘導線2に導くものである。この例では、端部誘導線22の始点と終点との間となる高さに設けられている。このため、このノッチ3から包装袋を引裂くと、引裂き方向の如何を問わず、引裂き線は端部誘導線22に到達してこの端部誘導線22に誘導することができる。なお、開封誘導線2は水平な1本の線で構成されている場合には、この開封誘導線2がノッチ3に連続していることが望ましい。

0031

このピロー袋はこのような構造を有しているため、底部シール部1bと天部シール部1aとをつかみ、天地方向に引っ張ることにより、ノッチ3から包装材料1が引裂かれ、その裂け目が順次端部誘導線22及び水平誘導線21に誘導されて開封される(図2(b)参照)。前述のとおり、このとき、内層のポリオレフィン系シーラント層16はアルミニウム箔14と共に引裂かれて、伸びることがなく、このため、開口部の一部を塞ぐこともない。

0032

このピロー袋は、幅広長尺の包装材料原反を使用し、この原反を巻き出して走行させながら、次の第1工程から第4工程を実行して製造することができる。なお、この第1工程から第4工程は、この順に実行する必要がある。

0033

すなわち、まずその第1工程として、前記6層を積層した積層体に開封誘導線2を形成した原反を準備する。なお、水平誘導線21と端部誘導線22とをそれぞれ別個に形成することもできるが、これらを一括して形成することが簡便である。

0034

次に、第2工程として、この原反の走行方向に沿って、これをそれぞれの包装袋に適する幅にスリットする。図3はこのスリット位置を示す説明図で、符号41で示す点線がスリット位置である。

0035

次に、第3工程として、スリットされた原反を丸め、背貼りシール部1aを形成する。次に、第4工程として、この背貼りシール部1aにノッチ3を形成する。そして、最後に、走行方向に直交する方向に底部シール部1bを形成し、それぞれの包装袋に断裁する。図3に符号42で示す点線が断裁位置である。なお、この包装袋に内容物を収容した後、天部シール部1aをヒートシールして密封することができる。

0036

なお、ガゼット袋を製造する場合には、前記第3工程の後、両サイドを内側に折り込んでガゼット部を設け、次に底部シール部1b及び天部シール部1aを形成すればよい。

0037

(実施例1)
この例は、ポリオレフィン系シーラント層として単一のポリエチレン樹脂層を使用した例である(図1(a)参照)。また、包装袋は図2(a)に示すピロー袋である。

0038

厚さ12μmのポリエステルフィルム11の片面に印刷を施し、この印刷面にポリウレタン系アンカーコート剤を塗布して第1のアンカーコート層12を形成した。

0039

次に、この第1のアンカーコート層12の上にポリエチレン樹脂を溶融押出しコーティングして厚さ15μmのポリオレフィン系介在層13を積層し、このポリオレフィン系介在層13が溶融状態のうちに厚さ9μmのアルミニウム箔14を圧着して積層した。

0040

次に、このアルミニウム箔14面にポリブタジエン系アンカーコート剤を塗布して第2のアンカーコート層15を形成し、次に、この第2のアンカーコート層15の表面にポリエチレン樹脂を溶融押出しコーティングして、厚さ20μmのポリオレフィン系シーラント層16を形成した。

0041

こうして得られた積層体に対して、その外面側(ポリエステルフィルム11)から炭酸ガスレーザーを照射して、開封誘導線2を形成した。この開封誘導線2の形状は図4に示すとおりである。すなわち、この開封誘導線2は、水平方向に伸びる水平誘導線21と、その両端から屈曲して垂直方向に伸びる2本の端部誘導線22とで構成されている。なお、これら水平誘導線21と端部誘導線22とは、いずれも実線状であり、端部誘導線22の終点は後述する背貼りシール部1aに達しない位置である。

0042

次に、この包装材料1を丸めて背貼りシール部1aを形成し、Iノッチ3を形成した。Iノッチ3は、その引裂き方向が端部誘導線22に交差する高さである。

0043

そして、底部シール部1bを形成し、錠剤入りTPパッケージを内容物として収容した後、天部シール部1aをヒートシールして密封した(図2(a)参照)。

0044

(実施例2)
この例は、第2のアンカーコート層15としてポリウレタン系アンカーコート剤を使用した例である。その他は実施例1と同様である。

0045

(実施例3)
この例は、第2のアンカーコート層15として有機チタン系アンカーコート剤を使用した例である。その他は実施例1と同様である。

0046

(比較例1)
この例は、第1のアンカーコート層12として有機チタン系アンカーコート剤を使用した例である。その他は実施例1と同様である。

0047

(実施例4)
この例は2層構造のポリオレフィン系シーラント層を使用した例である(図1(b)参照)。2層のポリオレフィン系シーラント層はいずれもポリエチレン樹脂から成り、アルミニウム箔14側のポリオレフィン系シーラント層161は溶融押出しコーティングによって形成した。また、最内層のポリオレフィン系シーラント層162としてはポリエチレンフィルムを使用した。また、包装袋は図5(a)に示すガゼット袋である。

0048

すなわち、まず、実施例1と同様に、ポリエステルフィルム11に、ポリウレタン系の第1のアンカーコート層12、ポリオレフィン系介在層13、アルミニウム箔14を積層した。

0049

次に、このアルミニウム箔14面にポリブタジエン系アンカーコート剤を塗布して第2のアンカーコート層15を形成し、次に、この第2のアンカーコート層15の表面にポリエチレン樹脂を溶融押出しコーティングして、厚さ15μmのポリオレフィン系シーラント層161を形成し、このポリオレフィン系シーラント層161が溶融している間にポリオレフィン系シーラントフィルムを圧着して最内層のポリオレフィン系シーラント層162を形成した。

0050

こうして得られた積層体に対して、その外面側(ポリエステルフィルム11)から炭酸ガスレーザーを照射して、開封誘導線2を形成した。この開封誘導線2の形状は図5(b)に示すとおりである。すなわち、この開封誘導線2は、水平方向に伸びる1本の直線で構成されている。なお、この開封誘導線2は破線状であり、そのカット部は8mm、ニック部(非カット部)は0.5mmである。

0051

次に、この包装材料1を丸めて背貼りシール部1aを形成した。そして、両側部を内側に折り込んでガゼット部を形成し、次に底部シール部1bを形成した。そして、粉末コーヒーを内容物として収容した後、天部シール部1aをヒートシールして密封した(図5(a)参照)。

0052

(実施例5)
この例は、第2のアンカーコート層15としてポリエチレンイミン系アンカーコート剤を使用した例である。その他は実施例1と同様である。

0053

(比較例2)
この例は、第1のアンカーコート層15としてポリブタジエン系アンカーコート剤を使用した例である。その他は実施例2と同様である。

0054

(比較例3)
この例は、第1のアンカーコート層15としてポリエチレンイミン系アンカーコート剤を使用した例である。その他は実施例2と同様である。

0055

(評価)
これら実施例1,2及び比較例1〜6について、物流耐性湿度耐性開封性を評価した。評価方法は次のとおりである。

0056

[物流耐性]
JIS Z 0200に準拠し、路2500km以上の輸送距離に相当する試験を実施し、開封誘導線2の付近に剥離が発生した場合を×、発生しない場合を○と評価した。

0057

[湿度耐性]
40℃、90%RHの恒温恒湿槽に一ヶ月保存し、開封誘導線2の付近に剥離が発生した場合を×、発生しない場合を○と評価した。

0058

[開封性]
実施例1,比較例1〜3の包装袋をIノッチ3から開封誘導線2を通って引裂き、この引裂きの際にポリオレフィン系シーラント層16又はポリオレフィン系介在層13が伸びて開口部を塞いだ場合を×、予定とおりの開口が得られた場合を○と評価した。また、実施例2,比較例4〜6の包装袋については、袋側面の折罫と開封誘導線2との交点から引裂きを開始し、この引裂きの際にポリオレフィン系シーラント層16又はポリオレフィン系介在層13が伸びて開口部を塞いだ場合を×、予定とおりの開口が得られた場合を○と評価した。

0059

これらの評価結果を表1に示す。なお、表中、「ウレタン」はポリウレタン系アンカーコート層を意味する。また、「ブタジエン」、「チタン」、「イミン」は、それぞれ、ポリブタジエン系アンカーコート層、有機チタン系アンカーコート層、ポリエチレンイミン系アンカーコート層を意味するものである。

0060

0061

(考察)
まず第1のアンカーコート層12の材質について考察する。有機チタン系アンカーコート層を使用した比較例1、ポリブタジエン系アンカーコート層を使用した比較例2、ポリエチレンイミン系アンカーコート層を使用した比較例3では、物流耐性試験及び湿度耐性試験のいずれでも、ポリエステルフィルム11とアルミニウム箔14との間で剥離が発生した。特に、ポリエチレンイミン系アンカーコート層を使用した比較例3では、このアンカーコート層12がポリオレフィン系介在層13から剥離した結果、包装袋を開封する際にポリオレフィン系介在層13が伸びて開口部を塞ぐという問題が発生した。

0062

これに対し、ポリウレタン系アンカーコート層を使用した実施例1〜5では、物流耐性試験及び湿度耐性試験のいずれにおいても、ポリエステルフィルム11とアルミニウム箔14との間の剥離は発生していない。この結果から、ポリエステルフィルム11とアルミニウム箔14との間にポリウレタン系アンカーコート層と、このポリウレタン系アンカーコート層の表面に溶融押出しコーティング法で積層したポリオレフィン系介在層とを配置することにより、これらが強固に接着することが理解できる。なお、実施例3及び実施例5では剥離が発生しているが、これはアルミニウム箔14とポリオレフィン系シーラント層16との間で生じた剥離であって、ポリエステルフィルム11とアルミニウム箔14との間の剥離ではない。

0063

次に、第2のアンカーコート層15の材質について考察する。第2のアンカーコート層15として、有機チタン系アンカーコート層を使用した実施例3、ポリエチレンイミン系アンカーコート層を使用した実施例5では、包装袋を開封する際に、ポリオレフィン系シーラント層16が第2のアンカーコート層15から剥離して伸び、開口部を塞いだ。また、第2のアンカーコート層15としてポリウレタン系アンカーコート層を使用した実施例2では、第2のアンカーコート層15とポリオレフィン系シーラント層16とが一体になって伸び、開口部を塞ぐという問題が生じた。

0064

これに対して、第2のアンカーコート層15としてポリブタジエン系アンカーコート層を使用した実施例1,4、比較例1,4では、ポリオレフィン系シーラント層16がアルミニウム箔14に密着してこれと共に開封誘導線2で引裂かれ、このため、ポリオレフィン系シーラント層16が伸びることがなく、開口部を塞ぐこともなかった。

実施例

0065

なお、第2のアンカーコート層15としてポリブタジエン系アンカーコート層を使用した場合であっても、第1のアンカーコート層12としてポリエチレンイミン系アンカーコート層を使用した比較例3では、伸びが発生して開口部を塞いでいる。これは、前述のとおり、ポリオレフィン系介在層13が第1のアンカーコート層12から剥離して伸びたものである。この結果から、第2のアンカーコート層15としてポリブタジエン系アンカーコート層を使用すると共に、第1のアンカーコート層12としてポリウレタン系アンカーコート層を使用することが望ましいことが分かる。この場合には、外層のポリエステルフィルム11から内層のポリオレフィン系シーラント層16まで、その全体が強固に一体化して、剥離することがなく、また、包装袋を引裂き開封する際に介在層13とシーラント層16のいずれも伸びることがなく、十分に開口することができる。

0066

1:包装材料11:ポリエステルフィルム12:第1のアンカーコート層13:ポリオレフィン系介在層14:アルミニウム箔15:第2のアンカーコート層 16:ポリオレフィン系シーラント層161:第1のポリオレフィン系シーラント層 162:第2のポリオレフィン系シーラント層
2:開封誘導線21:水平誘導線22:端部誘導線
3:ノッチ

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