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技術 ロボットと力の表示機能を備えたロボット制御装置

出願人 ファナック株式会社
発明者 佐藤貴之
出願日 2015年6月8日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-115899
公開日 2017年1月5日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-001122
状態 特許登録済
技術分野 マニプレータ
主要キーワード 各作用点 操作指令入力 一定力 実ワーク ツール表面 磁気式センサ 研磨ツール めり込み
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

ワークの任意の場所における実際の作用力の大きさや方向を、作業者視覚的・直感的に把握することができるようにしたロボット制御装置の提供。

解決手段

ロボット制御装置14は、ロボット12の動作を制御することにより、作業ツール22及びワーク18のいずれか一方を他方に対して移動させ、所定の作業を行うように構成されており、作業ツール22とワーク18との間に働く力を検出する力検出部24と、ロボット12を模擬した画像又は動画を表示する表示部28と、を備える。表示部28は、ワーク18表面上の作用点30の軌跡を表示し、力検出部24は、作業ツール22が軌跡上の各作用点を通過したときに該作用点に作用した力を検出し、表示部28は、検出された力を、作用点又は作用点の近傍を原点とする線分又は線分状の図形として表示する。

概要

背景

研磨バリ取り、又は複数のワークの精密な嵌め合い等の作業を、ロボットを用いて行う場合、力センサが使われることが多い。具体的には、力センサやロードセル等の力検出器を用いて、作業中の力やモーメントを検出し、これらが所望の値になるようにロボットの動作が制御される。

例えば研磨の場合、研磨ツールグラインダサンダバフ等)を、研磨対象のワークの表面に一定力で押し当てながら移動させることにより、良好な研磨品質が得られる。或いは、ロボットにワークを把持させ、固定されたグラインダ、サンダ又はバフに対し一定の力で押し付けながら移動させる場合もある。

ロボットを用いた上述のような作業では、力センサで検出される力が一定になるようロボットの力制御が行われるが、実際の力を確認するために、検出された力をグラフ表示することがある。これに関連する従来技術として、例えば特許文献1には、ロボットに設置された力検出部が検知するワーク把持部が受ける3次元力情報を入力する力情報入力手段と、ロボットの作業領域を撮影するカメラからの画像データを取得する画像情報入力手段と、ロボット教示用操作指令入力信号を入力する操作指令入力手段と、3次元の力情報、画像データ及び操作指令入力信号に基づき、教示の際にワークを実際に撮像した画像及びワーク把持部に作用する3次元の力情報を同時に表示する画像表示手段とを備えた教示装置が記載されている。

また特許文献2には、スレーブロボット手先の環境内へのめり込みを算出し、このめり込み量に基づいて接触力及びモーメントを予測し、予測された接触力及びモーメントを、カメラで撮影した実画像に矢印として重ねて呈示する呈示装置が記載されている。

概要

ワークの任意の場所における実際の作用力の大きさや方向を、作業者視覚的・直感的に把握することができるようにしたロボット制御装置の提供。ロボット制御装置14は、ロボット12の動作を制御することにより、作業ツール22及びワーク18のいずれか一方を他方に対して移動させ、所定の作業を行うように構成されており、作業ツール22とワーク18との間に働く力を検出する力検出部24と、ロボット12を模擬した画像又は動画を表示する表示部28と、を備える。表示部28は、ワーク18表面上の作用点30の軌跡を表示し、力検出部24は、作業ツール22が軌跡上の各作用点を通過したときに該作用点に作用した力を検出し、表示部28は、検出された力を、作用点又は作用点の近傍を原点とする線分又は線分状の形として表示する。

目的

本発明は、ワークの任意の場所における実際の作用力の大きさや方向を、作業者が視覚的・直感的に把握することができるようにしたロボット制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

ロボットの動作を制御することにより、作業ツール及び前記作業ツールによる作業対象であるワークのいずれか一方を他方に対して移動させ、所定の作業を行うロボット制御装置であって、前記作業ツールと前記ワークとの間に働く力を検出する力検出部と、前記ロボットを模擬した画像又は動画を表示する表示部と、を備え、前記表示部は、前記作業ツールにより前記ワークに力が作用する点である、前記ワークの表面上の作用点軌跡を表示し、前記力検出部は、前記作業ツールが前記軌跡上の各作用点を通過したときに該作用点に作用した力を検出し、前記表示部は、検出された力を、前記作用点又は前記作用点の近傍を原点とする線分又は線分状の図形として表示する、ロボット制御装置。

請求項2

前記表示部は、前記ロボットの位置を表すための座標系と、前記力検出部で検出した力を前記座標系でのベクトルとして表示する、請求項1に記載のロボット制御装置。

請求項3

前記表示部は、前記ロボットの位置を表すための、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系と、前記力検出部で検出した力のX成分、Y成分、Z成分又は力の大きさのうち、選択されたものだけについて所定の方向の線分又はベクトルとして表示する、請求項1に記載のロボット制御装置。

請求項4

前記表示部は、前記力の大きさに基づいて、前記力を表す線分又は線分状の図形の色を変更して表示する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロボット制御装置。

請求項5

前記表示部は、前記力の大きさが所定の条件を満たすとき、前記力を表す線分又は線分状の図形を点滅させるか、前記線分又は線分状の図形の近傍に目印を付与して表示する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボット制御装置。

技術分野

0001

本発明は、ロボットと、該ロボットによる作業対象のワークに作用する力とを表示する機能を備えたロボット制御装置に関する。

背景技術

0002

研磨バリ取り、又は複数のワークの精密な嵌め合い等の作業を、ロボットを用いて行う場合、力センサが使われることが多い。具体的には、力センサやロードセル等の力検出器を用いて、作業中の力やモーメントを検出し、これらが所望の値になるようにロボットの動作が制御される。

0003

例えば研磨の場合、研磨ツールグラインダサンダバフ等)を、研磨対象のワークの表面に一定力で押し当てながら移動させることにより、良好な研磨品質が得られる。或いは、ロボットにワークを把持させ、固定されたグラインダ、サンダ又はバフに対し一定の力で押し付けながら移動させる場合もある。

0004

ロボットを用いた上述のような作業では、力センサで検出される力が一定になるようロボットの力制御が行われるが、実際の力を確認するために、検出された力をグラフ表示することがある。これに関連する従来技術として、例えば特許文献1には、ロボットに設置された力検出部が検知するワーク把持部が受ける3次元力情報を入力する力情報入力手段と、ロボットの作業領域を撮影するカメラからの画像データを取得する画像情報入力手段と、ロボット教示用操作指令入力信号を入力する操作指令入力手段と、3次元の力情報、画像データ及び操作指令入力信号に基づき、教示の際にワークを実際に撮像した画像及びワーク把持部に作用する3次元の力情報を同時に表示する画像表示手段とを備えた教示装置が記載されている。

0005

また特許文献2には、スレーブロボット手先の環境内へのめり込みを算出し、このめり込み量に基づいて接触力及びモーメントを予測し、予測された接触力及びモーメントを、カメラで撮影した実画像に矢印として重ねて呈示する呈示装置が記載されている。

先行技術

0006

特開2009−269155号公報
特開2006−000977号公報

発明が解決しようとする課題

0007

力のグラフを描く方法は、経過時間に対する力の大きさ、または直交座標系の軸位置に対する力の大きさを知るには有用だが、ワークの任意の場所における実際の作用力の方向や大きさを直感的に把握することは困難である。特許文献1に記載の技術は、ロボットの作業領域を撮影した画像に力情報も併せて表示することができ、教示中にワーク同士が接触したか否かや、ワークに無理な力が働いているか否かが明確になるという利点はあるが、一連の作業全体で力がどのように働いているのかを把握したり、力が最大値最小値になるのはワークのどの部分かを把握したりするのには向いていない。

0008

また特許文献2に記載の技術は、通信遅れのある遠隔作業ロボットに関する技術であり、特許文献1と同様に、一連の作業全体で力がどのように働いているのかを把握したり、力が最大値・最小値になるのはワークのどの部分かを把握したりすることは困難である。

0009

そこで本発明は、ワークの任意の場所における実際の作用力の大きさや方向を、作業者視覚的・直感的に把握することができるようにしたロボット制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本願第1の発明は、ロボットの動作を制御することにより、作業ツール及び前記作業ツールによる作業対象であるワークのいずれか一方を他方に対して移動させ、所定の作業を行うロボット制御装置であって、前記作業ツールと前記ワークとの間に働く力を検出する力検出部と、前記ロボットを模擬した画像又は動画を表示する表示部と、を備え、前記表示部は、前記作業ツールにより前記ワークに力が作用する点である、前記ワークの表面上の作用点軌跡を表示し、前記力検出部は、前記作業ツールが前記軌跡上の各作用点を通過したときに該作用点に作用した力を検出し、前記表示部は、検出された力を、前記作用点又は前記作用点の近傍を原点とする線分又は線分状の図形として表示する、ロボット制御装置を提供する。

0011

第2の発明は、第1の発明において、前記表示部は、前記ロボットの位置を表すための座標系と、前記力検出部で検出した力を前記座標系でのベクトルとして表示する、ロボット制御装置を提供する。

0012

第3の発明は、第1の発明において、前記表示部は、前記ロボットの位置を表すための、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系と、前記力検出部で検出した力のX成分、Y成分、Z成分又は力の大きさのうち、選択されたものだけについて所定の方向の線分又はベクトルとして表示する、ロボット制御装置を提供する。

0013

第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記表示部は、前記力の大きさに基づいて、前記力を表す線分又は線分状の図形の色を変更して表示する、ロボット制御装置を提供する。

0014

第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記表示部は、前記力の大きさが所定の条件を満たすとき、前記力を表す線分又は線分状の図形を点滅させるか、前記線分又は線分状の図形の近傍に目印を付与して表示する、ロボット制御装置を提供する。

発明の効果

0015

本発明によれば、研磨、バリ取り、精密な嵌め合い等の作業において、どの程度の力がワークにどの部位に作用しているかを、作業者が視覚的に把握することができるので、加工が不適切な部分を容易に特定でき、その後の適切な措置を迅速に採ることができるようになる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の第1の実施例に係るロボットシステム概略構成を示す図である。
図1のロボットシステムに含まれるロボットを、表示部に表示した例を示す図である。
第1の実施例において、ロボットに取り付けた研磨ツールと、該研磨ツールによる研磨対象であるワークとを示す図である。
図3aに類似するが、ワークに対する研磨ツールの姿勢図3aとは異なる場合を示す図である。
第1の実施例において、ワーク上の各作用点における力を線分で表示した例を示す図である。
本発明の第2の実施例に係るロボットシステムの概略構成を示す図である。
図5のロボットシステムに含まれるロボットを、表示部に表示した例を示す図である。
第2の実施例において、ロボットが把持しているワークと、固定された研磨ツールとを示す図である。
図7aに類似するが、研磨ツールに対するワークの姿勢が図7aとは異なる場合を示す図である。
図7aのワーク及び研磨ツールを、上方から見た図である。
図7bのワーク及び研磨ツールを、上方から見た図である。
第2の実施例において、ワークが研磨ツールに対して1点で接触する例を示す図である。
第2の実施例において、ワークが研磨ツールに対して線状に接触する例を示す図である。
第2の実施例において、ロボットアームの先端部の周辺を示す図である。
第2の実施例において、ワーク上の作用点の軌跡が1つである場合に、各作用点における力を線分で表示した例を示す図である。
第2の実施例において、ワーク上の作用点の軌跡が複数である場合に、各作用点における力を線分で表示した例を示す図である。

実施例

0017

以下、本発明の好適な実施形態として、ロボットに研磨等の作業を行わせるロボットシステムについて説明する。但し本発明は、作業中に力が発生する他の作業、例えばバリ取り、精密な嵌め合い、ねじ締め等を、作業対象であるワークに対して行うロボットにも適用可能である。なお以下の説明においては、力という語は、並進方向の力を意味するが、必要に応じて力のモーメント(回転方向の力)も含むものとする。

0018

(実施例1)
図1に示すロボットシステム10は、ロボット(機構部)12と、ロボット12を制御するロボット制御装置14とを有し、ロボット12は、作業台16上に固定された略平板状のワーク18の表面を研磨するように構成されている。ロボット12は、例えば6軸の多関節ロボットであり、ロボットアーム20と、ロボットアーム20に取り付けられた研磨ツール(グラインダ、サンダ、バフ等)等の作業ツール22と、作業ツール22とワーク18との間に働く力を検出する力検出部(力センサ)24とを有し、図示例では力センサ24は、ロボットアーム20の先端部(手首部)と研磨ツール22との間に取り付けられ、研磨ツール22が後述する作用点を通過したとき(瞬間)に、研磨ツール22によってワーク18の該作用点に作用する力を検出することができる。

0019

力センサ24としては例えば、歪みゲージ電極間静電容量の変化を測定するタイプ、磁気式センサ又は光学式センサ等が使用可能であるが、これらに限定されるものではない。また一般に力センサには、互いに直交する3軸(XYZ)のそれぞれの方向の力と、それぞれの軸回りの力のモーメントとを検出する6軸力センサや、3軸のそれぞれの方向の力だけを検出する3軸力センサ等、様々な種類があるが、本願発明ではいずれも力センサも使用可能である。

0020

力センサ24の測定情報はロボット制御装置14に送られ、ロボット制御装置14は、研磨ツール22とワーク18との間に働く力が予め設定しておいた押付力になるように力制御を行う。力制御方式としては、既知インピーダンス制御ダンピング制御ハイブリッド制御等が適用可能である。

0021

図1に示すように、ロボット制御装置14には、ロボット12の教示や各種状態の確認・設定等を行うための教示操作盤26が接続されており、図2に示すように、教示操作盤26の表示部(表示器)28には、ロボット12、作業台16、ワーク18、及びワーク18を固定する治具(図示せず)等、ロボットシステム10を模擬した画像又は動画を表示できる。動画の場合、実ロボット12の動作に合わせて、表示器28に描画されたロボットも動くようになっている。表示器28には、画像又は動画だけを表示することもできるし、ロボット12の動作プログラムや信号等の各種情報を同時に表示することもできる。また表示器28上では、画像又は動画を拡大/縮小したり、ロボットシステム10を並進移動回転移動させたりすることもできる。なお図示例では、表示器28は教示操作盤26の一部として記載されているが、制御装置14に設けてもよいし、例えばパソコンタブレットPC、又は携帯端末等の表示画面を表示器28として使用することも可能である。

0022

図3a又は3bに示すように、研磨ツール22の所定の点又は研磨ツール22とワーク18との間の接触点を、制御点(作用点)30と定義する。一般に、実際の接触点を正確に求めるのは困難であるが、ここでは研磨ツール22とワーク18とが接触する面の中心点図3a)又は接触していると見做し得る点(図3b)を制御点30として定義することができる。

0023

より詳細には、図3aは研磨ツール22の姿勢をワーク18に対し常に鉛直(90度)に保ちながら押し付ける例を示している。研磨ツール22とワーク18の表面が共に平面であれば、両者は面全体で接触することになり、この場合は、研磨ツール22の面の中心点を作用点(制御点)30とする。作用点30の位置は、ロボット12のメカフランジ32の中心から、研磨ツール22の形状・寸法から幾何学的に計算してもよいし、ツール先端点(TCP)を求める3点教示法や6点教示法等、一般に知られている方法を使用して求めてもよい。

0024

図3bは研磨ツール22の姿勢がワーク18に対し鉛直(90度)でなく、すなわち一定の角度で傾いた状態に保ちながら押し付ける例を示している。この場合、研磨ツール22のワーク18に最も近い点を作用点(接触点)30とすることができる。図3aと同様、この作用点の位置は、ロボット12のメカフランジ32の中心33から、研磨ツール22の形状・寸法から幾何学的に計算してもよいし、ツール先端点(TCP)を求める3点教示法や6点教示法等、一般に知られている方法を使用して求めてもよい。

0025

図1に示すように、ロボット12には直交座標系34が定義されており、上述の作用点の位置は、直交座標系34上の座標値(X,Y,Z)として表現することができる。例えば図1のように、ロボット12が設置されている床面36をXY平面とし、ロボット12の複数の軸のうち、最も床面36に近くかつZ軸と垂直ではない(XY平面と平行な面に含まれない)軸(ここではJ1軸)とXY平面との交点38を直交座標系34の原点とする。また、ロボット12の前方方向に延びる軸をX軸とし、XY平面内でX軸と垂直な方向をY軸とし、XY平面に垂直な軸をZ軸とする。なお図2に示すように、表示器28上のロボットにも、直交座標系34に対応する直交座標系を定義・表示することができる(図3)。

0026

上述の作用点(制御点)30の位置は、公知の順変換等を行うことで直交座標系34上の値(X,Y,Z)に変換することができる。ロボット制御装置14は、ロボット12の研磨作業中に、直交座標系34における作用点30の位置と、その位置における押付力とを所定の周期ごとに取得する。また表示器28には、直交座標系34における制御点30の位置を表示することができる。ここで、取得された作用点の位置を全て表示してもよいし、表示器28の画素数表示速度に応じて、表示する作用点の個数を適宜減らしてもよい。これらの位置を時間の経過順につなげると、研磨時の作用点の軌跡39(図4参照)となる。

0027

図4に示すように、ロボット制御装置14は、ワーク18上の研磨ツール22の軌跡39を構成する複数の作用点30の各位置における作用力(押付力)の大きさを求め、この押付力を、表示器28上に、各作用点又はその近傍を原点とし、すなわち各作用点又はその近傍から、+Z方向に延びる線分40として表示する。なおここでいう「近傍」とは、各線分が正確に作用点から延びるのではないが、その線分がいずれの作用点における力を表しているかが作業者に理解できる程度の近距離であることを意味する。

0028

線分40の長さは、押付力の大きさに比例させることが好ましい。例えば、1N(ニュートン)の力は、直交座標系34上では10mmの長さの線分として表示することができる。なお線分40の延びる方向や、1Nあたりの長さは、適宜設定・変更することができる。

0029

+Z方向に延びる線分40の代わりに、力のベクトルを表示することもできる。例えば、力のベクトルが(1.5N、0.23N、36.2N)であり、1Nの力を10mmの長さで表示する場合に、直交座標系34において、各位置を原点として(15mm、2.3mm、362mm)のベクトルを表示することができる。

0030

また、力検出部24で検出した力のX成分、Y成分、Z成分又は力の大きさのうち、選択されたものだけについて所定の方向の線分又はベクトルとして表示することもできる。例えば、各位置において力のX成分のみを+Z方向に延びる線分として表示することができる。

0031

表示器28の表示には、種々のバリエーションが考えられる。例えば、線分40の代わりに、上述のベクトル、円柱又は矢印等の線分状の図形を用いてもよい。また表示器28は、研磨中に線分又は線分状の図形をリアルタイムで表示してもよいし、研磨中は作用点の位置及び力を関連付けて適当なメモリに保存し、研磨終了後に、一括で表示するようにしてもよい。

0032

また表示器28は、力の大きさによって表示色を変え、力が過大な位置や不足している位置を作業者が視覚的に容易に把握できるようにすることもできる。例えば、各作用点での力の大きさが、予め定めた第1の閾値(例えば設定値の80%)より小さいときは、力を表す線分又は線分状の図形の色を第1の色彩(例えば白色)で表示し(図4では点線)、予め定めた第2の閾値(例えば設定値の120%)より大きいときは、力を表す線分又は線分状の図形の色を第2の色彩(例えば赤色)で表示し(図4では破線)、第1の閾値以上かつ第2の閾値以下(設定値の80〜120%)であるときは、力を表す線分又は線分状の図形の色を第3の色彩(例えば緑色)で表示する(図4では実線)ことができる。

0033

別の表示方法として、力の大きさが所定の条件を満たすとき、力を表す線分又は線分状の図形を点滅させるか、該線分又は線分状の図形の近傍に目印を付与することも可能である。例えば、力の大きさが第2の閾値より大きいとき、力を表す線分又は線分状の図形を点滅させることができる。或いは又はこれに加え、力の大きさが最大及び最小である線分又は線分状の図形の近傍に、それぞれ「最大」、「最小」等の文字を付記したり、丸印等の記号を付記したりすることができる。

0034

(実施例2)
図5に示すロボットシステム10′は、ロボット(機構部)12と、ロボット12を制御するロボット制御装置14とを有し、ロボット12は、ワーク18′を把持し、把持したワーク18′を作業台16に固定された研磨ツール(グラインダ、サンダ、バフ等)等の作業ツール22′に押付けてワーク18′を研磨するように構成されている。ロボット12は、例えば6軸の多関節ロボットであり、ロボットアーム20と、ロボットアーム20に取り付けられるとともに、ワーク18′を把持するように構成されたロボットハンド23と、研磨ツール22′とワーク18′との間に働く力を検出する力検出部(力センサ)24とを有し、図示例では力センサ24は、ロボットアーム20の先端部(手首部)とロボットハンド23との間に取り付けられ、研磨ツール22′が後述する作用点を通過したとき(瞬間)に、研磨ツール22′によってワーク18′の該作用点に作用する力を検出することができる。

0035

力センサ24としては例えば、歪みゲージ、電極間の静電容量の変化を測定するタイプ、磁気式センサ又は光学式センサ等が使用可能であるが、これらに限定されるものではない。また一般に力センサには、互いに直交する3軸(XYZ)のそれぞれの方向の力と、それぞれの軸回りの力のモーメントとを検出する6軸力センサや、3軸のそれぞれの方向の力だけを検出する3軸力センサ等、様々な種類があるが、本願発明ではいずれも力センサも使用可能である。

0036

力センサ24の測定情報はロボット制御装置14に送られ、ロボット制御装置14は、研磨ツール22′とワーク18′との間に働く力が予め設定しておいた押付力になるように力制御を行う。力制御方式としては、既知のインピーダンス制御、ダンピング制御、ハイブリッド制御等が適用可能である。

0037

図5に示すように、ロボット制御装置14には、ロボット12の教示や各種状態の確認・設定等を行うための教示操作盤26が接続されており、図6に示すように、教示操作盤26の表示部(表示器)28には、ロボット12、ワーク18′、作業台16、作業台16に固定された研磨ツール22′等、ロボットシステム10′を模擬した画像又は動画を表示できる。動画の場合、実ロボット12の動作に合わせて、表示器28に描画されたロボットも動くようになっている。表示器28には、画像又は動画だけを表示することもできるし、ロボット12の動作プログラムや信号等の各種情報を同時に表示することもできる。また表示器28上では、画像又は動画を拡大/縮小したり、ロボットシステム10′を並進移動/回転移動させたりすることもできる。なお図示例では、表示器28は教示操作盤26の一部として記載されているが、制御装置14に設けてもよいし、例えばパソコン、タブレットPC、又は携帯端末等の表示画面を表示器28として使用することも可能である。

0038

図7a又は7bに示すように、ワーク18′をロボット12で把持し、ワーク18′が研磨ツール22′に接触するように動かすときに、ワーク18′の表面上の、研磨ツール22′との接触点を、制御点(作用点)30と定義する。なお図7a及び図7bは、ワーク18′を研磨ツール22′に押し付けている状態を横から見た図であるが、研磨ツール22′に対するワーク18′の姿勢が互いに異なっている。また図8a及び図8bは、それぞれ図7a及び図7bの状態を上方から見た図である。

0039

一般に、研磨後のワークの品質を力情報から判断するためには、制御点の位置と該位置での力情報を表示することが有効である。ここで、制御点はワーク表面ツール表面との交点を計算することにより求められるが、ワーク及びツールの形状によっては、交点を求めることが難しい場合がある。

0040

そこで実施例2では、ワーク18′が研磨ツール22′に対し、図9aに示すように研磨ツール22′の表面の1点(接触点31a)で接触する場合と、図9bに示すように研磨ツール22′の表面で線状(接触線31b)に接触する場合とについて説明する。なお研磨ツール22′が摩耗しやすい素材から作製されている場合は、研磨ツール22′を万遍なく摩耗させるため、ワーク18′を往復動させながら線状に接触させることが多い。

0041

ここで、図8a図8b又は図10において破線35で示すように、制御点30はワーク18′の表面上を移動する。このとき、図10に示すように、ワークに固定された第1の直交座標系44を定義する。第1の直交座標系44の位置及び姿勢は、ロボット12のメカフランジ32に設定された第2の直交座標系46に対して一定の関係にある。

0042

一方、図5に示すように、ロボット12には、実施例1と同様に、第3の直交座標系34が定義される。第3の直交座標系34は、ロボット12が設置されている床面36をXY平面とし、ロボット12の複数の軸のうち、最も床面36に近くかつZ軸と垂直ではない(XY平面と平行な面に含まれない)軸(ここではJ1軸)とXY平面との交点38を直交座標系34の原点とする。また、ロボット12の前方方向に延びる軸をX軸とし、XY平面内でX軸と垂直な方向をY軸とし、XY平面に垂直な軸をZ軸とする。なお図2に示すように、表示器28上のロボットにも、第3の直交座標系34に対応する直交座標系を定義・表示することができる(図6)。

0043

実施例2ではさらに、図9a又は図9bに示すように、研磨ツール22′に固定された第4の直交座標系48を定義する。第4の直交座標系48の位置及び姿勢は、ロボット12に対して定義した第3の直交座標系34と一定の関係にある(図5)。

0044

第4の直交座標系48から第3の直交座標系34への変換行列は、一定の行列T2(4×4行列)で表すことができる。また第3の直交座標系34から、ワーク18′に対して定義した第1の直交座標系44への変換行列T1は、ロボット12の各軸の角度・リンク長などが既知であれば、一般に知られている順変換法を使って求めることができる。従って第4の直交座標系48から第1の直交座標系44への変換行列T(4×4行列)は、以下の式(1)に示すように、行列T1と行列T2の積として求められる。なおTは、ロボット12の動作に伴って変化する行列である。
T=T1・T2 (1)

0045

図9aにおける接触点31aの位置は、第4の直交座標系48上の座標として求めることができる。図9aの例では、第4の直交座標系48は、研磨ツール22′を構成する円筒の中心を原点とし、X軸を該円筒の中心軸方向、Z軸を鉛直方向、Y軸をそれらに垂直な方向として定義することができる。ここで、Y軸と研磨ツール22′の表面との交点のうち、ロボット12に近い側でワーク18′と接触するようにロボット12の動作を教示すると仮定し、円筒の半径をrとすると、接触点31aの位置は(0,−r,0)となる。このとき、第1の直交座標系44における接触点31aの座標は、第4の直交座標系48から第1の直交座標系44への変換行列Tを使って、行列Tと列ベクトルR1の積(T・R1)として求められる。なお列ベクトルR1は、行ベクトル(0,−r,0,1)の転置である。なお、実際の接触点31aの位置が直交座標系3の(0,−r,0)からずれている場合は、その位置を予め測定しておき、上記積を補正する。

0046

図9bにおける接触線(軌跡)31bも、図9aの場合と概ね同様に求めることができるが、正確な軌跡の式を求めるのは一般に困難である。ここで、接触点が第4の直交座標系48のX軸方向に、振幅がmでかつ周期がFの正弦波往復運動になるようにロボット動作を教示したと仮定する。そうすると、時刻tにおける第4の直交座標系48での接触線31bに含まれる接触点の位置は、(m・sin(2πt/F),−r,0)と表せる。

0047

従って、第1の直交座標系44上での時刻tにおける接触線31bは、第4の直交座標系48から第1の直交座標系44への変換行列Tを使って、行列Tと列ベクトルR2の積(T・R2)として求められる。なお列ベクトルR2は、行ベクトル(m・sin(2πt/F),−r,0,1)の転置である。また図6に示すように、表示器28には、ロボット12や、上述の直交座標系を表示することができる。

0048

ロボット制御装置14は、ロボット12の研磨作業中に、第1の直交座標系44における制御点(作用点)の位置と、その位置における押付力を所定の周期ごとに取得する。また表示器28には、第1の直交座標系44における作用点の位置を表示することができる。ここで、取得された作用点の位置を全て表示してもよいし、表示器28の画素数や表示速度に応じて、表示する作用点の個数を適宜減らしてもよい。これらの位置を時間が経過順につなげると、研磨時の作用点の軌跡50(図11)又は52a、52b(図12)となる。

0049

図11に示すように、ロボット制御装置14は、軌跡50上の複数の作用点30の各位置における作用力(押付力)の大きさを求め、この押付力を、表示器28上に、各作用点又はその近傍を原点とし、すなわち各作用点又はその近傍から、+Z方向に延びる線分54として表示する。なおここでいう「近傍」とは、各線分が正確に作用点から延びるのではないが、その線分がいずれの作用点における力を表しているかが作業者に理解できる程度の近距離であることを意味する。

0050

線分54の長さは、押付力の大きさに比例させることが好ましい。例えば、1N(ニュートン)の力は、第1の直交座標系44上では10mmの長さの線分として表示することができる。なお線分54の延びる方向や、1Nあたりの長さは、適宜設定・変更することができる。

0051

+Z方向に延びる線分54の代わりに、力のベクトルを表示することもできる。例えば、力のベクトルが(1.5N、0.23N、36.2N)であり、1Nの力を10mmの長さで表示する場合に、第1の直交座標系44において、各位置を原点として(15mm、2.3mm、362mm)のベクトルを表示することができる。

0052

また、力検出部24で検出した力のX成分、Y成分、Z成分又は力の大きさのうち、選択されたものだけについて所定の方向の線分として表示することもできる。例えば、各位置において力のX成分のみを+Z方向に延びる線分として表示することができる。

0053

図11のように、制御点30の軌跡50が1本だけであれば、各位置からの線分はどの方向に延びても視認性はあまり影響を受けないが、図12に示す軌跡52a及び52bの研磨のように少しずつずらした軌跡が複数ある場合には、各作用点における力を全て同方向に表示すると、複数の線分が重なり合って見づらくなる場合がある。そこで図12のように、力を表す線分56を、XY平面と平行な面上かつ放射状に表示することもできる。

0054

また実施例1と同様に、表示器28の表示には、種々のバリエーションが考えられる。例えば、線分54、56の代わりに上述のベクトル、円柱又は矢印等の線分状の図形を用いてもよい。また表示器28は、研磨中に線分又は線分状の図形をリアルタイムで表示してもよいし、研磨中は作用点の位置及び力を関連付けて適当なメモリに保存し、研磨終了後に、一括で表示するようにしてもよい。

0055

表示器28は、力の大きさによって表示色を変え、力が過大な位置や不足している位置を作業者が視覚的に容易に把握できるようにすることもできる。例えば、各作用点での力の大きさが、予め定めた第1の閾値(例えば設定値の80%)より小さいときは、力を表す線分又は線分状の図形の色を第1の色彩(例えば白色)で表示し、予め定めた第2の閾値(例えば設定値の120%)より大きいときは、力を表す線分又は線分状の図形の色を第2の色彩(例えば赤色)で表示し(図11、12では破線)、第1の閾値以上かつ第2の閾値以下(設定値の80〜120%)であるときは、力を表す線分又は線分状の図形の色を第3の色彩(例えば緑色)で表示する(図11、12では実線)ことができる。

0056

別の表示方法として、力の大きさが所定の条件を満たすとき、力を表す線分又は線分状の図形を点滅させるか、該線分又は線分状の図形の近傍に目印を付与することも可能である。例えば、力の大きさが第2の閾値より大きいとき、力を表す線分又は線分状の図形を点滅させることができる。或いは又はこれに加え、力の大きさが最大及び最小である線分又は線分状の図形の近傍に、それぞれ「最大」、「最小」等の文字を付記したり、丸印等の記号を付記したりすることができる。

0057

以上、ロボットの動作を制御することにより、作業ツール及び作業ツールによる作業対象であるワークのいずれか一方を他方に対して移動させ、所定の作業を行うロボット制御装置の好適な実施形態を説明した。本発明によれば、力センサを使ったロボットシステムにおいて、研磨、バリ取り、精密な嵌め合い等、一連の作業全体で力がワークにどのように働いているのかを把握したり、力が最大値・最小値になるのはワークのどの部分かなどを簡単に確認したりすることができる。研磨やバリ取り中に、ワーク上で押付力が不十分又はゼロになっている部分は、作業ツールの押し当てが足りないか作業ツールがワークから離れていることを意味するため、その部分については所望の研磨やバリ取りがされていない可能性が高い。逆に、押付力が過大な部分は、ワークを傷つけているか削りすぎている可能性がある。本発明によれば、このような情報を表示器上で、視覚的に容易に把握できるので、力が過大な部分を精査したり、研磨等が不十分な部分は作業をやり直したりすることが可能になる。また作業が精密な嵌め合いの場合は、嵌め合いの途中で「こじり」により過大な力がワークにかかり、ワークが傷付く場合があるが、本発明では過大な力がかかったワーク部位を容易に特定できるので、実ワークのその部位だけを精査したり、作業をやり直したりすることが可能になる。

0058

10、10′ロボットシステム
12ロボット
14ロボット制御装置
16作業台
18、18′ ワーク
20ロボットアーム
22、22′研磨ツール
23ロボットハンド
24力センサ
26教示操作盤
28表示器
30制御点(作用点)
32メカフランジ
34、44、46、48直交座標系
40、54、56 線分

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