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課題・解決手段

下記構造を有する化合物又はその塩が、前立腺がん良性前立腺肥大多嚢胞性卵巣症候群ざ瘡多毛症脂漏アンドロゲン性脱毛症男性型脱毛症筋萎縮及び脱力サルコペニア男性性腺機能低下症、勃起機能不全女性性機能不全、並びに骨粗鬆症等のアンドロゲン依存性疾患を処置する又はそれらを獲得する可能性を低減するために使用される。本化合物又はその塩は、薬学的に許容される希釈剤又は担体一緒に製剤化することができるか、又はそうでなければ、任意の医薬剤形として作製することができる。他の活性医薬剤との組合せも開示される。

概要

背景

ある特定のアンドロゲン依存性疾患の処置においては、アンドロゲン誘発効果を大きく低減又は理想的には排除することが重要である。この目的のため、「抗アンドロゲン」を用いてアンドロゲン受容体へのアクセス遮断することによって、アンドロゲンがそれらの受容体に結合及び活性化するのを防止すること、並びに更に該受容体を活性化するために利用可能なアンドロゲンの濃度を低減することの両方が望ましいことがある。アンドロゲンの非存在下でさえ、非占有アンドロゲン受容体が生物活性なことがある可能性がある。それゆえに、該受容体を結合及び遮断する抗アンドロゲンは、アンドロゲン生成だけを阻害する治療より良好な治療結果を生み出すことができる。

抗アンドロゲンは、アンドロゲン依存性疾患、例えば発病又は進行がアンドロゲン受容体又はアンドロゲン受容体モジュレーター活性化によって補助される疾患の進行を減速又は停止する際に有益な治療効果を有し得る。

アンドロゲン受容体活性化を低減するための治療において使用される抗アンドロゲンは、アンドロゲン受容体に対する親和性が良好なこと、及び対象とする組織において固有アンドロゲン活性を有していないことの両方が所望される。前者は、アンドロゲン受容体に結合することによって、アンドロゲンの受容体へのアクセスを遮断するための抗アンドロゲンの能力を指す。後者は、抗アンドロゲンが受容体に結合した場合にその受容体に対して有する効果を指す。一部の抗アンドロゲンは、それらが活性化を遮断したがっているアンドロゲン受容体を望ましくなく活性化する固有のアンドロゲン活性(「アゴニスト活性」)を有することがある。言い換えると、望ましくないアンドロゲン活性を自身が有する抗アンドロゲンは、アンドロゲン受容体に首尾よく結合し、望ましくは、天然アンドロゲンによるそれらの受容体へのアクセスを遮断することができるが、望ましくないことに、それ自体が、排他的な抗アンドロゲン作用が所望される組織における受容体を活性化することがあり、こうした化合物は、アンドロゲン受容体の混合アンタゴニスト/アゴニストである。

フルタミドカソデックス及びアナンドロン等の公知の非ステロイド性抗アンドロゲンは、望ましくないアンドロゲン活性を欠如しているが、ステロイド性抗アンドロゲン(即ち、抗アンドロゲン活性を提供するように修飾されているステロイド核を有するアンドロゲン誘導体)と比較して低い受容体親和性を有する可能性がある。しかしながら、ステロイド性抗アンドロゲンは、非ステロイド性抗アンドロゲンよりも、望ましくないアゴニスト特徴を有することが多いと思われる。近年、長い置換基を有するとともに上述されている非ステロイド性抗アンドロゲンよりも良好な活性を有する一部の新たな非ステロイド性抗アンドロゲンが記載され(Tuckerら、1988; Balogら、2004; Kinoyamaら、2004; Kinoyamaら、2005; Kinoyamaら、2006; McGinley及びKoh、2007; Salvatiら、2008; Zhouら、2009; Xiaoら、2010; Duke IIIら、2011; Guoら、2011; Guoら、2012; Yangら、2013; Gryderら、2013)、開示された(US 5,411,981、US 6,071,957、US 7,141,578、US 7,001,911、EP 0 100 172、FR 2671348、FR 2693461、EP 002 892、EP 0 494 819、EP 0 578 516、EP 0 580 459、WO 95/18794、WO 96/19458、WO 97/00071、WO 97/19064、WO 97/23464、WO 98/53826、JP 200288073A、WO 00/37430 WO 01/16108、WO 01/16133、WO 02/24702、WO 2004/099188、WO 2004/111012、WO 2004/113309、WO 2005/040136、WO 2006/124118、WO 2007/005887、WO 2007/127010、WO 2008/044033、WO 2008/124000、WO 2009/055053、WO 2009/119880、WO 2010/143803、WO 2012/050868、WO 2012/143599、US 2010/0331418、US 2012/0184580、US 2012/0251551、US 2013/0116258、US 2013/0197009)。更に、抗アンドロゲンは、Mohlerら、2012、Liuら、2010、及びSinghら、2000に概説されている。

しかしながら、アンドロゲン受容体に対して非常に高い親和性を有するとともに望ましくないアゴニスト特徴を欠如しているステロイド性抗アンドロゲンが、WO 2005/066194に開示された。これらの化合物は、18位に位置する、ヘリックス12と相互作用する特定側鎖を有する。同様に、アンドロゲン受容体に対して非常に高い親和性を有するとともに望ましくないアゴニスト特徴を欠如している非ステロイド性抗アンドロゲンが、WO 2006/133567に開示された。更に、両特許出願は、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)としていくつかの化合物を開示している。

17β位に位置する4-ピコリル側鎖を有する、ステロイド性抗アンドロゲン、アンドロゲン及び選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)がWO 2008/124922に開示された。抗アンドロゲンEM-5854の生物学的な特徴が最近報告されている(Gauthierら、2012)。

したがって、当技術分野において、アンドロゲン受容体に対して高い親和性を有する一方で、望ましくないアゴニスト特徴を実質的に欠如しているとともに、全身性使用のための良好な非経口又は経口生物学的利用能を有する非ステロイド性抗アンドロゲンが必要とされている。

本発明者らは、ステロイド骨格とアンドロゲン受容体との相互作用を修飾できる側鎖を有する非ステロイド性抗アンドロゲンの新たなシリーズを合成した。

選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)は、一部の組織(例えば、前立腺)において望ましいアンタゴニスト活性を有する一方で他の組織(例えば、骨又は筋肉)において活性を呈さない又は望ましいアゴニスト活性を呈する化合物の新たなファミリーである。いくつかは、WO 02/00617、WO 2005/120483、US 7,803,970、US 7,427,682、US 7,268,232、US 7,759,520に報告された。これらのSARMの一部は、筋肉の構築及び骨の助長(合衆国におけるGTxによって開発されたOstarine)、性腺機能低下良性前立腺肥大骨粗鬆症及び女性性機能不全(合衆国におけるLigandによって開発されたLGD2226 2941)又は年齢関連低下(合衆国におけるBristol-Myers Squibbによって開発されたBMS 564929)に対する臨床試験の最中である。更に、選択的アンドロゲン受容体モジュレーターは、Zhang及びSui、2013、Zhangら、2009、Mohlerら、2009、Jones 2009、及びChengalvala、ら、2003に概説されている(本明細書における文献を参照されたい)。一部の他のSARMが、ごく近年に記載され(Niqueら、2012a; Niqueら、2012b; Nagataら、2012; Poutiainenら、2012; Varchiら、2012; Zhangら、2013; Cozzoliら、2013)、開示された(WO 2012/047617、WO 2012/143599、WO 2013/014627、WO 2013/055577、WO 2013/057372、WO 2013/128421、WO 2013/152170、US 2012/0004270、US 2012/0041046、US 2013/0041007、US 2013/0217762)。

SARMは、オステオペニア骨折歯槽骨減少、骨再構築骨切り術消耗性疾患(がん)、除脂肪量の減少、肥満筋損傷ホットフラッシュ歯周疾患歯周炎下顎骨減少、シェーグレン症候群、眼乾燥、乾燥肌乳がん、筋消耗、サルコペニア、がん悪液質虚弱雄性ホルモン避妊勃起機能不全性欲減退ざ瘡多毛症脂漏アンドロゲン性脱毛症多嚢胞性卵巣疾患思春期早発症精巣女性化症、ホットフラッシュ、メタボリック症候群女性化乳房(症)、子宮内膜症の、更に場合によっては、理想的なことに選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)に前立腺でアンドロゲン活性がないならば前立腺がんの予防及び処置のための薬物となる可能性がある。

本発明者らは抗アンドロゲン開発プログラムを進める中で、選択的アンドロゲン受容体モジュレーターの生物学的特性を有する一連非ステロイド化合物を合成した。特に、本発明者らは、良性前立腺肥大の処置及び前立腺がんの予防に適した生物学的な特徴を有する化合物に、本発明者らの研究の焦点を合わせた。この目的のため、SARMは、アンドロゲン感受性細胞において強力な抗アンドロゲン活性を有し、これらの細胞においてアゴニスト活性がない又は無視できる状態でなければならない。該化合物は、その上、加齢及び現在利用可能な抗アンドロゲンの使用とともに自然に発生する骨格筋萎縮を回避するため、筋肉において良好なアナボリック活性を有していなければならない。

概要

下記構造を有する化合物又はその塩が、前立腺がん、良性前立腺肥大、多嚢胞性卵巣症候群、ざ瘡、多毛症、脂漏、アンドロゲン性脱毛症、男性型脱毛症筋萎縮及び脱力、サルコペニア、男性性腺機能低下症、勃起機能不全、女性性機能不全、並びに骨粗鬆症等のアンドロゲン依存性疾患を処置する又はそれらを獲得する可能性を低減するために使用される。本化合物又はその塩は、薬学的に許容される希釈剤又は担体一緒に製剤化することができるか、又はそうでなければ、任意の医薬剤形として作製することができる。他の活性医薬剤との組合せも開示される。

目的

フルタミド、カソデックス及びアナンドロン等の公知の非ステロイド性抗アンドロゲンは、望ましくないアンドロゲン活性を欠如しているが、ステロイド性抗アンドロゲン(即ち、抗アンドロゲン活性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

式[式中nは、0から6の整数であり;mは、0から1の整数であり;J及びYは、独立して、直接結合であるか、又は-O-、-CO-、-CH2-、-S-、-SO-、-SO2-、-NH-、-CHR1-、-C(R1)2-及び-NR1-からなる群から選択され;Ra及びRbは、独立して、水素ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニルニトリルトリフルオロメチルアミドアミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;R1は、水素、ハロゲン及びC1〜C3アルキルからなる群から選択され;R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;R3は、ハロゲン、ニトリル、-COCH3、-SO2CH3及び-NO2からなる群から選択され;R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2及びトリフルオロメチルからなる群から選択されるか、又はR4及びR5は一緒に、窒素酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子任意選択で有する環を形成し;R6及びR7は、独立して、水素及びC1〜C6アルキルからなる群から選択されるか、又はR6及びR7は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;G1、G2、G3、G4及びG5は、独立して、炭素メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大2つの窒素又は窒素酸化物があり;G6、G7、G8、G9及びG10は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物があり;Yは、G1、G2又はG4に連結されている]の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項2

以下の式:[式中Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;R1は、水素、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;G2及びG3は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大1つの窒素又は窒素酸化物があり;G6及びG7は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項3

からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項4

からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項5

mが0であり;nが3であり;Jが酸素であり;G1、G8及びG10が炭素又はメチンであり;Yが直接結合であり;J及びYが互いに対しパラ位であり;G6又はG7又はG9が窒素又は窒素酸化物である、請求項1に記載の化合物。

請求項6

からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項7

式[式中nは、0から6の整数であり;mは、0から1の整数であり;Jは、独立して、直接結合であるか、又は-O-、-CO-、-CH2-、-S-、-SO-、-SO2-、-NH-、-CHR1-、-C(R1)2-及び-NR1-からなる群から選択され;Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;R1は、水素、ハロゲン及びC1〜C3アルキルからなる群から選択され;R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;R3は、ハロゲン、ニトリル、-COCH3、-SO2CH3及び-NO2からなる群から選択され;R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2及びトリフルオロメチルからなる群から選択されるか、又はR4及びR5は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;R6及びR7は、独立して、水素及びC1〜C6アルキルからなる群から選択されるか、又はR6及びR7は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;L1、L2、L3及びL4は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大2つの窒素又は窒素酸化物があり;L5、L6、L7及びL8は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項8

以下の式:[式中Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;R1は、水素、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;L5、L6、L7及びL8は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]を有する、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項9

からなる群から選択される、請求項8に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

請求項10

式[式中R1は、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択される]の化合物。

請求項11

以下の式:を有する、請求項10に記載の化合物。

請求項12

請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物

請求項13

請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む、前立腺がん良性前立腺肥大ざ瘡脂漏多毛症アンドロゲン性脱毛症男性型脱毛症多嚢胞性卵巣症候群思春期早発症又は高アンドロゲン症候群を処置する又はそれらを発症するリスクを低減するための医薬組成物。

請求項14

請求項1、2及び4から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む、筋萎縮及び脱力皮膚萎縮骨減少骨粗鬆症貧血アテローム性動脈硬化症心血管疾患エネルギーの減少、健康の喪失性欲減退男性性腺機能低下症、サルコペニア性交不能症勃起機能不全女性性機能不全2型糖尿病又は腹部脂肪蓄積からなる、アンドロゲン刺激の減少に関連した疾患を処置する又はそれらを発症するリスクを低減するための医薬組成物。

請求項15

請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む、前立腺がん又は良性前立腺肥大を処置する又はそれらを発症するリスクを低減するための医薬組成物。

請求項16

前記希釈剤又は担体が経口投与に適した、請求項12から15のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項17

前立腺がんを処置する又はそれを発症するリスクを低減する方法であって、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を、このような処置又はリスクの低減を必要としている患者投与する工程を含む方法。

請求項18

15型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤、5型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤、5α-レダクターゼの阻害剤及び17α-ヒドロキシラーゼ/17,20-リアーゼの阻害剤からなる群から選択される、アンドロゲン合成酵素の少なくとも1種の阻害剤の治療有効量を前記患者に投与する工程を更に含む、請求項17に記載の方法。

請求項19

5α-レダクターゼの阻害剤及び15型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤が投与される、請求項18に記載の方法。

請求項20

精巣摘出又はLHRHアゴニスト若しくはアンタゴニストを投与する工程を更に含む、請求項17に記載の方法。

請求項21

精巣摘出又はLHRHアゴニスト若しくはアンタゴニストを投与する工程を更に含む、請求項18に記載の方法。

請求項22

精巣摘出又はLHRHアゴニスト若しくはアンタゴニストを投与する工程を更に含む、請求項19に記載の方法。

請求項23

良性前立腺肥大を処置する又はそれを発症するリスクを低減する方法であって、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を、このような処置又はリスクの低減を必要としている患者に投与する工程を含む方法。

請求項24

抗エストロゲン薬アロマターゼの阻害剤、15型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤、5型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤、5α-レダクターゼの阻害剤、17α-ヒドロキシラーゼ/17,20-リアーゼの阻害剤及びアンドロゲン合成酵素の阻害剤からなる群から選択される少なくとも1種の阻害剤の治療有効量を前記患者に投与する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。

請求項25

5α-レダクターゼの阻害剤及び15型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤が投与される、請求項24に記載の方法。

請求項26

前立腺がん、良性前立腺肥大、ざ瘡、脂漏、多毛症、アンドロゲン性脱毛症、男性型脱毛症、多嚢胞性卵巣症候群、思春期早発症又は高アンドロゲン症候群を処置する又はそれらを発症するリスクを低減する方法であって、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を、このような処置又はリスクの低減を必要としている患者に投与する工程を含む方法。

請求項27

筋萎縮及び脱力、皮膚萎縮、骨減少、骨粗鬆症、貧血、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、エネルギーの減少、健康の喪失、性欲減退、男性性腺機能低下症、サルコペニア、性交不能症、勃起機能不全、女性性機能不全、2型糖尿病又は腹部脂肪蓄積からなる群から選択されるアンドロゲン刺激の減少に関連した疾患を処置する又はそれらを発症するリスクを低減する方法であって、請求項1、2及び4から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を、このような処置又はリスクの低減を必要としている患者に投与する工程を含む方法。

請求項28

(a)ざ瘡、脂漏、多毛症、アンドロゲン性脱毛症又は男性型脱毛症;又は(b)前立腺がん、良性前立腺肥大、多嚢胞性卵巣症候群、思春期早発症若しくは高アンドロゲン症候群;又は(c)筋萎縮及び脱力、皮膚萎縮、骨減少、骨粗鬆症、貧血、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、エネルギーの減少、健康の喪失、性欲減退、男性性腺機能低下症、サルコペニア、性交不能症、勃起機能不全、女性性機能不全、2型糖尿病若しくは腹部脂肪蓄積を処置する又はそれらを発症するリスクを低減する方法であって、請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を、このような処置又はリスクの低減を必要としている患者に投与する工程を含む方法。

請求項29

前記化合物が、薬学的に許容される希釈剤又は担体中に、患者への投与のために製剤化される、請求項17から28のいずれか一項に記載の方法。

請求項30

請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を含有する第1の容器を含み、少なくとも1つのLHRHアゴニスト又はLHRHアンタゴニストの治療有効量を含有する第2の容器を更に含むキット

技術分野

0001

この発明は、アンドロゲン活性新規阻害剤、例えばアンドロゲン受容体に対するアンタゴニスト活性を有する非ステロイド化合物に関する。より詳細には、本発明は、アンドロゲン受容体のヘリックス12と相互作用する特定側鎖を有する(例えば、ピリジル部分を含有する)ある特定の非ステロイド化合物及びその代謝物に関する。これらの非ステロイド化合物及びその代謝物は、数ある機構の中でも特にアンドロゲン受容体を介して作用することによって、一部又は全てのアンドロゲン感受性組織においてこうした受容体活性化せずにアンドロゲン作用遮断する。本発明のいくつかの化合物は、一部の組織(例えば前立腺)において望ましいアンタゴニスト活性を有する一方で他の組織(例えば、筋肉、性的機能…)において望ましいアゴニスト活性を呈する選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)である。

背景技術

0002

ある特定のアンドロゲン依存性疾患の処置においては、アンドロゲン誘発効果を大きく低減又は理想的には排除することが重要である。この目的のため、「抗アンドロゲン」を用いてアンドロゲン受容体へのアクセスを遮断することによって、アンドロゲンがそれらの受容体に結合及び活性化するのを防止すること、並びに更に該受容体を活性化するために利用可能なアンドロゲンの濃度を低減することの両方が望ましいことがある。アンドロゲンの非存在下でさえ、非占有アンドロゲン受容体が生物活性なことがある可能性がある。それゆえに、該受容体を結合及び遮断する抗アンドロゲンは、アンドロゲン生成だけを阻害する治療より良好な治療結果を生み出すことができる。

0003

抗アンドロゲンは、アンドロゲン依存性疾患、例えば発病又は進行がアンドロゲン受容体又はアンドロゲン受容体モジュレーター活性化によって補助される疾患の進行を減速又は停止する際に有益な治療効果を有し得る。

0004

アンドロゲン受容体活性化を低減するための治療において使用される抗アンドロゲンは、アンドロゲン受容体に対する親和性が良好なこと、及び対象とする組織において固有のアンドロゲン活性を有していないことの両方が所望される。前者は、アンドロゲン受容体に結合することによって、アンドロゲンの受容体へのアクセスを遮断するための抗アンドロゲンの能力を指す。後者は、抗アンドロゲンが受容体に結合した場合にその受容体に対して有する効果を指す。一部の抗アンドロゲンは、それらが活性化を遮断したがっているアンドロゲン受容体を望ましくなく活性化する固有のアンドロゲン活性(「アゴニスト活性」)を有することがある。言い換えると、望ましくないアンドロゲン活性を自身が有する抗アンドロゲンは、アンドロゲン受容体に首尾よく結合し、望ましくは、天然アンドロゲンによるそれらの受容体へのアクセスを遮断することができるが、望ましくないことに、それ自体が、排他的な抗アンドロゲン作用が所望される組織における受容体を活性化することがあり、こうした化合物は、アンドロゲン受容体の混合アンタゴニスト/アゴニストである。

0005

フルタミドカソデックス及びアナンドロン等の公知の非ステロイド性抗アンドロゲンは、望ましくないアンドロゲン活性を欠如しているが、ステロイド性抗アンドロゲン(即ち、抗アンドロゲン活性を提供するように修飾されているステロイド核を有するアンドロゲン誘導体)と比較して低い受容体親和性を有する可能性がある。しかしながら、ステロイド性抗アンドロゲンは、非ステロイド性抗アンドロゲンよりも、望ましくないアゴニスト特徴を有することが多いと思われる。近年、長い置換基を有するとともに上述されている非ステロイド性抗アンドロゲンよりも良好な活性を有する一部の新たな非ステロイド性抗アンドロゲンが記載され(Tuckerら、1988; Balogら、2004; Kinoyamaら、2004; Kinoyamaら、2005; Kinoyamaら、2006; McGinley及びKoh、2007; Salvatiら、2008; Zhouら、2009; Xiaoら、2010; Duke IIIら、2011; Guoら、2011; Guoら、2012; Yangら、2013; Gryderら、2013)、開示された(US 5,411,981、US 6,071,957、US 7,141,578、US 7,001,911、EP 0 100 172、FR 2671348、FR 2693461、EP 002 892、EP 0 494 819、EP 0 578 516、EP 0 580 459、WO 95/18794、WO 96/19458、WO 97/00071、WO 97/19064、WO 97/23464、WO 98/53826、JP 200288073A、WO 00/37430 WO 01/16108、WO 01/16133、WO 02/24702、WO 2004/099188、WO 2004/111012、WO 2004/113309、WO 2005/040136、WO 2006/124118、WO 2007/005887、WO 2007/127010、WO 2008/044033、WO 2008/124000、WO 2009/055053、WO 2009/119880、WO 2010/143803、WO 2012/050868、WO 2012/143599、US 2010/0331418、US 2012/0184580、US 2012/0251551、US 2013/0116258、US 2013/0197009)。更に、抗アンドロゲンは、Mohlerら、2012、Liuら、2010、及びSinghら、2000に概説されている。

0006

しかしながら、アンドロゲン受容体に対して非常に高い親和性を有するとともに望ましくないアゴニスト特徴を欠如しているステロイド性抗アンドロゲンが、WO 2005/066194に開示された。これらの化合物は、18位に位置する、ヘリックス12と相互作用する特定側鎖を有する。同様に、アンドロゲン受容体に対して非常に高い親和性を有するとともに望ましくないアゴニスト特徴を欠如している非ステロイド性抗アンドロゲンが、WO 2006/133567に開示された。更に、両特許出願は、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)としていくつかの化合物を開示している。

0007

17β位に位置する4-ピコリル側鎖を有する、ステロイド性抗アンドロゲン、アンドロゲン及び選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)がWO 2008/124922に開示された。抗アンドロゲンEM-5854の生物学的な特徴が最近報告されている(Gauthierら、2012)。

0008

したがって、当技術分野において、アンドロゲン受容体に対して高い親和性を有する一方で、望ましくないアゴニスト特徴を実質的に欠如しているとともに、全身性使用のための良好な非経口又は経口生物学的利用能を有する非ステロイド性抗アンドロゲンが必要とされている。

0009

本発明者らは、ステロイド骨格とアンドロゲン受容体との相互作用を修飾できる側鎖を有する非ステロイド性抗アンドロゲンの新たなシリーズを合成した。

0010

選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)は、一部の組織(例えば、前立腺)において望ましいアンタゴニスト活性を有する一方で他の組織(例えば、骨又は筋肉)において活性を呈さない又は望ましいアゴニスト活性を呈する化合物の新たなファミリーである。いくつかは、WO 02/00617、WO 2005/120483、US 7,803,970、US 7,427,682、US 7,268,232、US 7,759,520に報告された。これらのSARMの一部は、筋肉の構築及び骨の助長(合衆国におけるGTxによって開発されたOstarine)、性腺機能低下良性前立腺肥大骨粗鬆症及び女性性機能不全(合衆国におけるLigandによって開発されたLGD2226 2941)又は年齢関連低下(合衆国におけるBristol-Myers Squibbによって開発されたBMS 564929)に対する臨床試験の最中である。更に、選択的アンドロゲン受容体モジュレーターは、Zhang及びSui、2013、Zhangら、2009、Mohlerら、2009、Jones 2009、及びChengalvala、ら、2003に概説されている(本明細書における文献を参照されたい)。一部の他のSARMが、ごく近年に記載され(Niqueら、2012a; Niqueら、2012b; Nagataら、2012; Poutiainenら、2012; Varchiら、2012; Zhangら、2013; Cozzoliら、2013)、開示された(WO 2012/047617、WO 2012/143599、WO 2013/014627、WO 2013/055577、WO 2013/057372、WO 2013/128421、WO 2013/152170、US 2012/0004270、US 2012/0041046、US 2013/0041007、US 2013/0217762)。

0011

SARMは、オステオペニア骨折歯槽骨減少、骨再構築骨切り術消耗性疾患(がん)、除脂肪量の減少、肥満筋損傷ホットフラッシュ歯周疾患歯周炎下顎骨減少、シェーグレン症候群、眼乾燥、乾燥肌乳がん、筋消耗、サルコペニア、がん悪液質虚弱雄性ホルモン避妊勃起機能不全性欲減退ざ瘡多毛症脂漏アンドロゲン性脱毛症多嚢胞性卵巣疾患思春期早発症精巣女性化症、ホットフラッシュ、メタボリック症候群女性化乳房(症)、子宮内膜症の、更に場合によっては、理想的なことに選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)に前立腺でアンドロゲン活性がないならば前立腺がんの予防及び処置のための薬物となる可能性がある。

0012

本発明者らは抗アンドロゲン開発プログラムを進める中で、選択的アンドロゲン受容体モジュレーターの生物学的特性を有する一連の非ステロイド化合物を合成した。特に、本発明者らは、良性前立腺肥大の処置及び前立腺がんの予防に適した生物学的な特徴を有する化合物に、本発明者らの研究の焦点を合わせた。この目的のため、SARMは、アンドロゲン感受性細胞において強力な抗アンドロゲン活性を有し、これらの細胞においてアゴニスト活性がない又は無視できる状態でなければならない。該化合物は、その上、加齢及び現在利用可能な抗アンドロゲンの使用とともに自然に発生する骨格筋萎縮を回避するため、筋肉において良好なアナボリック活性を有していなければならない。

0013

US 5,411,981
US 6,071,957
US 7,141,578
US 7,001,911
EP 0 100 172
FR 2671348
FR 2693461
EP 002 892
EP 0 494 819
EP 0 578 516
EP 0 580 459
WO 95/18794
WO 96/19458
WO 97/00071
WO 97/19064
WO 97/23464
WO 98/53826
JP 200288073A
WO 00/37430
WO 01/16108
WO 01/16133
WO 02/24702
WO 2004/099188
WO 2004/111012
WO 2004/113309
WO 2005/040136
WO 2006/124118
WO 2007/005887
WO 2007/127010
WO 2008/044033
WO 2008/124000
WO 2009/055053
WO 2009/119880
WO 2010/143803
WO 2012/050868
WO 2012/143599
US 2010/0331418
US 2012/0184580
US 2012/0251551
US 2013/0116258
US 2013/0197009
WO 2005/066194
WO 2006/133567
WO 2008/124922
WO 02/00617
WO 2005/120483
US 7,803,970
US 7,427,682
US 7,268,232
US 7,759,520
WO 2012/047617
WO 2013/014627
WO 2013/055577
WO 2013/057372
WO 2013/128421
WO 2013/152170
US 2012/0004270
US 2012/0041046
US 2013/0041007
US 2013/0217762
米国特許第3,742,951号
米国特許第3,797,494号
米国特許第4,568,343号
E.P.特許第0279982号
米国特許第5,064,654号
米国特許第5,071,644号
米国特許第5,071,657号
国際公開WO 99/46279
WO 2006/133567、58ページ
US 2004/0181064、41〜42ページ
WO 2009/079412(97ページ)

先行技術

0014

Li、J.J.ら、J. Med. Chem.、2007、50(13)、3015〜3025、参考情報、S2及びS3頁
Ando T.ら、Bull. Chem. Soc. Jpn.、1980、53(8)、2348〜2356頁

発明が解決しようとする課題

0015

本発明の目的は、アンドロゲン受容体に対して良好な親和性を有する一方でアンドロゲン活性を実質的に欠如している抗アンドロゲンを提供することである。これらの抗アンドロゲンは、より詳細に下に記載されている通り、アンドロゲン依存性疾患の処置及び予防において有用であり得る。

0016

本発明の目的は、以下の特徴を有する化合物を提供することである:
a)アンドロゲン受容体に結合する;
b)アンドロゲン結合性部位をヘリックス12に連結しているチャネルを通過するのに十分に細長い鎖によって、直接的又は間接的に、アンドロゲン受容体のヘリックス12の邪魔をする;
c)アンドロゲン受容体がアゴニストによって結合される場合に観察される正常なヘリックス12の位置を占めることを妨げる。

課題を解決するための手段

0017

本発明の目的は、式

0018

0019

[式中nは、0から6の整数であり;
mは、0から1の整数であり;
J及びYは、独立して、直接結合であるか、又は-O-、-CO-、-CH2-、-S-、-SO-、-SO2-、-NH-、-CHR1-、-C(R1)2-及び-NR1-からなる群から選択され;
Ra及びRbは、独立して、水素ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニルニトリルトリフルオロメチルアミドアミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、ハロゲン及びC1〜C3アルキルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
R3は、ハロゲン、ニトリル、-COCH3、-SO2CH3及び-NO2からなる群から選択され;
R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2及びトリフルオロメチルからなる群から選択されるか、又はR4及びR5は一緒に、窒素酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子任意選択で有する環を形成し;
R6及びR7は、独立して、水素及びC1〜C6アルキルからなる群から選択されるか、又はR6及びR7は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
G1、G2、G3、G4及びG5は、独立して、炭素メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大2つの窒素又は窒素酸化物があり;
G6、G7、G8、G9及びG10は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物があり;
Yは、G1、G2又はG4に連結されている]の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供することである。

0020

一実施形態において、化合物は、以下の式:

0021

0022

[式中Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
G2及びG3は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大1つの窒素又は窒素酸化物があり;
G6及びG7は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]又はその薬学的に許容される塩を有する。

0023

別の実施形態において、化合物は、以下の式:

0024

0025

[式中、nは、0から6の整数であり;
mは、0から1の整数であり;
Jは、独立して、直接結合であるか、又は-O-、-CO-、-CH2-、-S-、-SO-、-SO2-、-NH-、-CHR1-、-C(R1)2-及び-NR1-からなる群から選択され;
Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、ハロゲン及びC1〜C3アルキルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
R3は、ハロゲン、ニトリル、-COCH3、-SO2CH3及び-NO2からなる群から選択され;
R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2及びトリフルオロメチルからなる群から選択されるか、又はR4及びR5は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
R6及びR7は、独立して、水素及びC1〜C6アルキルからなる群から選択されるか、又はR6及びR7は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
L1、L2、L3及びL4は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大2つの窒素又は窒素酸化物があり;
L5、L6、L7及びL8は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]
又はその薬学的に許容される塩を有する。

0026

別の実施形態において、化合物は、以下の式:

0027

0028

[式中Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
L5、L6、L7及びL8は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]又はその薬学的に許容される塩を有する。

0029

別の実施形態において、化合物は、以下の式:

0030

0031

[式中R1は、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択される]又はその薬学的に許容される塩を有する。

0032

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体、並びに
a)アンドロゲン受容体に結合し;
b)アンドロゲン結合性部位をヘリックス12に連結しているチャネルを通過するのに十分に細長い鎖によって、直接的又は間接的に、アンドロゲン受容体のヘリックス12の邪魔をする;
c)アンドロゲン受容体がアゴニストによって結合される場合に観察される正常なヘリックス12の位置を占めることを妨げる
少なくとも1種の化合物の治療有効量を含む医薬組成物を提供する。

0033

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体、及び以下の式の少なくとも1種の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む医薬組成物を提供する:

0034

0035

[式中nは、0から6の整数であり;
mは、0から1の整数であり;
J及びYは、独立して、直接結合であるか、又は-O-、-CO-、-CH2-、-S-、-SO-、-SO2-、-NH-、-CHR1-、-C(R1)2-及び-NR1-からなる群から選択され;
Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、ハロゲン及びC1〜C3アルキルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
R3は、ハロゲン、ニトリル、-COCH3、-SO2CH3及び-NO2からなる群から選択され;
R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2及びトリフルオロメチルからなる群から選択されるか、又はR4及びR5は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
R6及びR7は、独立して、水素及びC1〜C6アルキルからなる群から選択されるか、又はR6及びR7は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
G1、G2、G3、G4及びG5は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大2つの窒素又は窒素酸化物があり;
G6、G7、G8、G9及びG10は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物があり;
Yは、G1、G2又はG4に連結されている]。

0036

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体、及び以下の式の少なくとも1種の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む医薬組成物を提供する:

0037

0038

[式中Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
G2及びG3は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大1つの窒素又は窒素酸化物があり;
G6及びG7は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]。

0039

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体、及び以下の式の少なくとも1種の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む医薬組成物を提供する:

0040

0041

[式中nは、0から6の整数であり;
mは、0から1の整数であり;
Jは、独立して、直接結合であるか、又は-O-、-CO-、-CH2-、-S-、-SO-、-SO2-、-NH-、-CHR1-、-C(R1)2-及び-NR1-からなる群から選択され;
Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、ハロゲン及びC1〜C3アルキルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
R3は、ハロゲン、ニトリル、-COCH3、-SO2CH3及び-NO2からなる群から選択され;
R4及びR5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2及びトリフルオロメチルからなる群から選択されるか、又はR4及びR5は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
R6及びR7は、独立して、水素及びC1〜C6アルキルからなる群から選択されるか、又はR6及びR7は一緒に、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を任意選択で有する環を形成し;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
L1、L2、L3及びL4は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最大2つの窒素又は窒素酸化物があり;
L5、L6、L7及びL8は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]。

0042

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体、及び以下の式の少なくとも1種の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む医薬組成物を提供する:

0043

0044

[式中Ra及びRbは、独立して、水素、ハロゲン、-OCH3、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、ニトリル、トリフルオロメチル、アミド、アミン及びアルキルスルホンからなる群から選択され;
R1は、水素、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択され;
L5、L6、L7及びL8は、独立して、炭素、メチン、窒素及び窒素酸化物からなる群から選択され、環内には最低1つの窒素又は窒素酸化物がある]。

0045

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体、及び以下の式の少なくとも1種の化合物の治療有効量を含む医薬組成物を提供する:

0046

0047

[式中R1は、フルオロ及びメチルからなる群から選択され;
R2は、水素、ハロゲン、-OCH3、-SCH3、アルキルスルホキシド、アルキルスルホン、ニトリル、-NO2、C1〜C3アルキル及びトリフルオロメチルからなる群から選択され;
Wは、酸素及び硫黄からなる群から選択される]。

0048

別の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤又は担体と一緒に本発明の化合物を含有する局所又は全身用医薬組成物を提供する。

0049

別の態様において、本発明の化合物又はそれらを含有する医薬組成物は、ざ瘡、多毛症、脂漏、アンドロゲン性脱毛症及び男性型脱毛症等のアンドロゲン悪化型皮膚疾患の処置又は予防において使用される。

0050

別の実施形態において、本発明の化合物又はそれらを含有する医薬組成物は、前立腺がん、良性前立腺肥大、思春期早発症、多嚢胞性卵巣症候群及び高アンドロゲン症候群等のアンドロゲン悪化型全身病の処置又は予防において使用される。

0051

別の実施形態において、アンドロゲン悪化型疾患の処置及び予防レジメンには、5アルファ-還元酵素阻害剤、5型及び/又は15型の17ベータ-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤、17アルファ-ヒドロキシラーゼ/17,20-リアーゼ阻害剤、並びにアンドロゲン生合成の他の阻害剤からなる群から選択される他の活性化合物を更に利用する組合せ治療の一部として、本明細書において開示されている化合物の使用が含まれる。

0052

別の実施形態において、アンドロゲン悪化型疾患のための処置及び予防レジメンには、本明細書において開示されている化合物の使用及び精巣摘出、又はLHRHアゴニスト若しくはアンタゴニストの投与が含まれる。

0053

別の態様において、組織特異的抗アンドロゲン活性及び組織特異的アンドロゲン活性を有する本発明の化合物は、アンドロゲン刺激の減少に関連した疾患を処置する又はそれを発症するリスクを低減するために使用することができる。

0054

別の目的は、筋萎縮及び脱力皮膚萎縮骨減少、骨粗鬆症、貧血アテローム性動脈硬化症心血管疾患エネルギーの減少、健康の喪失、性欲減退、男性性腺機能低下症、サルコペニア、性交不能症、勃起機能不全、女性性機能不全、2型糖尿病、並びに腹部脂肪蓄積等、アンドロゲン刺激の減少に関連した疾患の処置(又は獲得する可能性の低減)のための、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター又はそれらを含有する医薬組成物を提供することである。

0055

別の目的は、筋萎縮及び脱力、皮膚萎縮、骨減少、骨粗鬆症、貧血、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、エネルギーの減少、健康の喪失、性欲減退、男性性腺機能低下症、サルコペニア、性交不能症、勃起機能不全、女性性機能不全、2型糖尿病、並びに腹部脂肪蓄積等、アンドロゲン刺激の減少に関連した疾患の処置又はそれを発症するリスクの低減を提供することである。

0056

別の態様において、本発明の化合物は、本明細書において考察されている疾患の処置のための医薬の製造において使用される。

0057

別の目的は、良好な全身性生物学的利用能を有する医薬化合物を提供することである。

図面の簡単な説明

0058

ヒトアンドロゲン受容体に結合する[3H]R1881に対する、メチルトリノロン(R1881)、テストステロン(TESTO)、ビカルタミドヒドロキシフルタミド(OH-FLU)、EM-9150及びEM-9156の濃度を増加させることの効果を示すグラフである。インキュベーションは、4nMの[3H]R1881を用いて16時間の間0〜4℃で、非標識化合物の表示濃度の存在又は非存在下において実施された。
ラット前立腺アンドロゲン受容体に結合する[3H]R1881に対する、メチルトリエノロン(R1881)、テストステロン(TESTO)、ヒドロキシフルタミド(OH-FLU)、ビカルタミド、EM-9150及びEM-9156の濃度を増加させることの効果を示すグラフである。インキュベーションは、4nMの[3H]R1881を用いて16時間の間0〜4℃で、非標識化合物の表示濃度の存在又は非存在下において実施された。
培養下のアンドロゲン感受性マウス乳腺のシオノギ細胞における基底の及びジヒドロテストステロン(DHT;0.3nM)刺激された細胞増殖に対する、ヒドロキシフルタミド(OH-FLU)、ビカルタミド、EM-9150及びEM-9156の濃度を増加させることの効果を示すグラフである。2×104細胞/2cm2のウェル初期密度プレーティングした24時間後、細胞は化合物の表示濃度に10日間曝露された。培地は、2日又は3日の間隔で替えられた。データは、トリプリケートディッシュの平均±SEMとして表されている。SEMが記号重複する場合、記号だけが示されている。
ヒト前立腺がんLNCaP細胞を用いる72時間インキュベーション期間に続く培養培地中で測定された基底の及びR1881(1.0nM)刺激された前立腺特異的抗原(PSA)レベルに対する、ビカルタミド、EM-9150及びEM-9156の濃度を増加させることの効果を示すグラフである。データは、デュプリケートディッシュの平均±SEMとして表されている。SEMが記号と重複する場合、記号だけが示されている。
8週齢雄性ラットへの20mgのEM-9150/kgの単回経口投与に続く、EM-9150及びそれの2つの代謝物(EM-9156及びEM-9260)の血漿レベルを示すグラフである。LC-MS/MSによって測定された血漿濃度は、1群当たり3匹の動物の平均±SEMとして表されており、曲線(AUC0-24h)下の面積を算出するために使用された。
DHT移植片を有する去勢された(CX)未成熟の雄性ラットにおける腹側前立腺重量に対する、フルタミド(FLU)、ビカルタミド、EM-9150及びEM-9156の増加する用量(0.03mgから3mg/ラット:約0.3mg/kgから30mg/kg)を用いる7日の毎日の処置の効果を示すグラフである。データは、1群当たり5匹の動物の平均±SEMとして表されている。DHT刺激された前立腺重量の阻害値は、百分率で表示されている。化合物は、0.4%のメチルセルロース水溶液中の懸濁液として投与された。
アンドロゲン活性の非存在を検証するために、去勢された(CX)未成熟の雄性ラットにおける腹側前立腺重量に対する、0.3mg/ラット及び3mg/ラット(約3mg/kg及び30mg/kg)のビカルタミド、EM-9150及びEM-9156を用いる7日の毎日の処置の効果を示すグラフである。データは、平均±SEM(n=5)として表されている。化合物は、0.4%のメチルセルロース水溶液中の懸濁液として投与された。
未処置の未成熟の雄性ラット、去勢された未成熟の雄性ラット、及びDHT移植片を有しながら去勢された未成熟の雄性ラットにおける腹側前立腺、精嚢及び球海綿体筋の重量に対する、0.1mg/ラット又は0.5mg/ラットのEM-9251を用いる7日の毎日の処置の効果を示すグラフである。データは、1群当たり3匹の動物の平均±SEMとして表されている。

0059

本発明者らの化合物は、アンドロゲン受容体の移動性カルボキシル末端ヘリックス12の位置を変えることを妨害し、したがって、リガンド結合ドメイン(ARLBD)に位置するリガンド依存性トランス活性化機能(AF-2)を遮断するように特殊に設計されている。新たなクラスの抗アンドロゲンを得るために発達させたこの概念は、アゴニストEM-5744、18位に鎖を有する5α-ジヒドロテストステロン誘導体(-CH2OCH2-3,5-F2-Ph)(Cantinら、2007);18位に鎖を有するアンタゴニスト性ステロイド誘導体(WO 2005/066194);及びWO 2005/066194のステロイド誘導体を模倣するアンタゴニスト性非ステロイド誘導体(WO 2006/133567)と複合化されたヒトアンドロゲン受容体リガンド結合ドメイン(hARLBD)の構造特徴付けとともに記載されている。

0060

本発明者らの発明は、末端の第2級及び第3級アミン、スルホキシド並びに他の官能基がピリジル部分によって置き換えられているWO 2006/133567の化合物の改善である。

0061

下記の表に示されているのは、国際特許出願公報WO 2006/133567における好ましい化合物の生物学的活性と本出願の好ましい化合物(即ち、EM-9150)との比較である。表1は、ヒト及びラットのアンドロゲン受容体への結合並びにマウス乳腺癌シオノギ細胞及びヒト前立腺癌LNCaP細胞における抗アンドロゲン活性を含むインビトロデータを示している。表1は、未成熟ラットにおける腹側前立腺に対するアンタゴニスト活性を含むインビボデータも示している。どのようにデータが回収及び報告されたかについての詳細な説明が、該表に続いている。

0062

0063

0064

表1の凡例:
欄1に、抗アンドロゲンの実験名を記す。
欄2は、式:
% RBA=100×IC50 R1881/IC50(化合物)
によって算出される、トランスフェクト細胞におけるヒトアンドロゲン受容体への抗アンドロゲンの、R1881に対する相対的結合親和性(RBA)を百分率(%)で示したものを表す。より高い値が好ましい。
欄3は、式:
% RBA=100×IC50 R1881/IC50(化合物)
によって算出される、前立腺サイトゾルにおけるラットアンドロゲン受容体への抗アンドロゲンの、R1881に対する相対的結合親和性(RBA)を百分率(%)で示したものを表す。より高い値が好ましい。
欄4は、DHT刺激されたシオノギマウス乳腺癌細胞数を50%(IC50)阻害する用量(nMで表される)を表す。より低い値が好ましい。
欄5は、R1881刺激されたヒト前立腺癌LNCaP細胞における化合物10-7MでのPSAレベルの阻害の%を表す。より高い値が好ましい。
欄6は、阻害の百分率で表される、0.1mg/動物の用量でのラット前立腺における経口抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率(%の阻害)は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(対照DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より高い値が好ましい。
欄7は、阻害の百分率で表される、0.5mg/動物の用量でのラット前立腺における経口抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率(%の阻害)は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(対照DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より高い値が好ましい。

0065

国際特許出願公報WO/2006/133567における好ましい化合物は、EM-7365、EM-7105、EM-7148及びEM-8360並びに提示されている通りの本出願(EM-9150)の好ましい化合物の1種である。本発明者らは、表1に、EM-9150の公知の活性代謝物であるEM-9156を含めている。本発明者らは、化合物EM-7365、EM-7105、EM-7148及びEM-8360がチオヒダントイン誘導体(WO/2006/133567からの部分D)である一方でEM-9150がヒダントイン誘導体であると述べることができる。チオヒダントイン誘導体とヒダントイン誘導体との間の一部の重要な差異が、特にインビトロアッセイにおいて観察されたことは、本発明者らのデータからよく知られている。2つの出願からの化合物の2つの基の最も可能な比較を得るために、本発明者らは、表1に、一部の対応するヒダントイン誘導体又はチオヒダントイン誘導体も含めている。その結果として、本発明者らは、表1に、チオヒダントインEM-7105の対応するヒダントインであるEM-7133を挿入している。同じ手法を用いて、本発明者らは、表1に、ヒダントインEM-9150の対応するチオヒダントインであるEM-9052を挿入している。この表における他の化合物の場合において、本発明者らは、利用可能な対応する化合物を有していない。EM-9150とのEM-7365、EM-7105、EM-7148及びEM-8360の間の生物学的活性の比較に対する主な所見は、a)EM-9150は、0.5mgの用量(即ち、EM-7105、EM-7148、EM-8360及びEM-9150についてそれぞれ51%、58%、56%及び55%と比較して、EM-7365については22%)で、欄7におけるラット前立腺重量の阻害の百分率に基づく、EM-7105、EM-7148及びEM-8360と比較して同等のインビボ活性(しかしEM-7365は、より少ない活性である)を有する;b)EM-9150は、ヒトアンドロゲン受容体に対して、EM-7365、EM-7105、EM-7148及びEM-8360よりも良好な親和性を有する(欄2、RBA:74対それぞれ24、41、11及び18);c)EM-9150は、ラットアンドロゲン受容体に対して、EM-7105よりも良好な親和性を有する(欄3、RBA:6.5対3.9);d)EM-9150は、DHT刺激されたシオノギマウス乳腺癌細胞に対して、EM-7365、EM-7105、EM-7148及びEM-8360に匹敵するが、おそらく有意に異ならない同等の抗増殖活性を有する(欄4、nMにおけるIC50:13対それぞれ6.0、9.4、9.2及び7.1);並びにe)EM-9150は、R1881刺激されたヒト前立腺癌LNCaP細胞において、10-7Mで、PSAレベルに対して、EM-7105、EM-7148及びEM-8360よりも強力である(欄5、阻害の百分率:57対それぞれ26、33及び46)。最も重要なことに、EM-9150は、ヒダントイン誘導体について、本出願(EM-9150、RBA=74)及び国際特許出願公報WO/2006/133567(EM-7334及びEM-7612、RBA=0.5)におけるヒトアンドロゲン受容体に対して最良の親和性の1つを有する。匹敵するチオヒダントインとヒダントインとの間の最も重要な差異(即ち、EM-9052対EM-9150及びEM-7105対比EM-7333)は、ヒトアンドロゲン受容体(RBA(hAR))に対する親和性である。実際に、EM-9052は、EM-9150よりも27倍多くヒトアンドロゲン受容体に結合し(RBA:2010対74)、EM-7105は、EM-7333よりも約140倍多く結合する(RBA:41対約0.3)。対応するチオヒダントイン(WO 2006/133567)からのヒダントインのヒトアンドロゲン受容体に対する全ての親和性は知られていないが、本発明者らは、5〜10を超える値、ひいてはEM-9150(RBA=74)の1つよりもずっと小さい値を見出すはずがないと推定している。本発明者らは、その上、チオヒダントインがインビボでヒダントインに変換され得ることを観察しており、したがって、化合物EM-7365、EM-7105、EM-7148及び8360の全体的なインビトロ活性プロファイリングが、インビボで投与される場合に予想されるよりも少ない活性であり得ると示差している。EM-9150の活性代謝物であるEM-9156は、EM-9150のものと同様の生物学的活性を有する。結論として、EM-9150は、ヒトアンドロゲン受容体について、WO 2006/133567(EM-7365、EM-7105、EM-7148及びEM-8360)からの表1に記載されているチオヒダントイン誘導体よりも高いRBAを有する。実際に、EM-9150のRBA(hAR)は、考察されているチオヒダントイン誘導体よりも1.8倍から6.7倍高い。EM-9150は、チオヒダントインと比較して、ヒトLNCaP細胞において2倍以上のPSAレベルを阻害する。記述されている観察、殊にヒトアンドロゲン受容体への、より高い結合親和性は、インビボのラットアンタゴニスト活性が同様に見えても、WO 2006/133567公報の最良のチオヒダントイン誘導体と比較して、EM-9150のより良好なインビボヒト活性を強く予測している。

0066

上に記載されている通りの同じ比較は、本発明者らの選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(表4を参照されたい)とWO 2006/133567に記載されている最良の選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(表3を参照されたい)との間で行うことができ、WO 2006/133567からのものを超える本化合物の優位性を実証する。

0067

本発明者らの発明には、フェニルピリジン部分の置き換えにおけるキノリン誘導体及びイソキノリン誘導体が含まれる。キノリン部分及びイソキノリン部分は、フェニルピリジン部分の縮合環である。同様に、キノキサリン部分はフェニルピラジンの縮合環であり;キナゾリンフェニルピリミジンの縮合環であり、シンノリン及びフタラジンフェニルピリダジンの縮合環である。

0068

0069

の好ましい右側部分は、L5基、L6基、L7基及びL8基の1つが窒素若しくは窒素酸化物である場合、

0070

0071

若しくは対応する窒素酸化物からなるか;又はL5基、L6基、L7基及びL8基の2つが窒素若しくは窒素酸化物である場合、

0072

0073

若しくは対応する窒素酸化物からなる。

0074

mは0であり;ここでnは3であり; Jは酸素であり; G1、G8及びG10は炭素又はメチンであり; Yは直接結合であり; J及びYは互いに対しパラ位であり; G6又はG7又はG9は窒素又は窒素酸化物であることが好ましい。

0075

R1は水素又はメチルであることが好ましい。

0076

R2はフッ素塩素又はトリフルオロメチルであることが好ましい。

0077

R3はニトリルであることが好ましい。

0078

R4及びR5は水素であることが好ましい。

0079

R6及びR7はメチルであることが好ましい。

0080

mは0であることが好ましい。

0081

Wは酸素又は硫黄であることが好ましい。

0082

nは3であることが好ましい。

0083

Jは酸素であることが好ましい。

0084

G1、G2、G3、G4、G5、G8及びG10は、独立して、炭素又はメチンであることが好ましい。

0085

G6、G7及びG9は、独立して、窒素、窒素酸化物、炭素又はメチンであることが好ましい。

0086

Ra及びRbは、独立して、水素、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、メチル又はニトリルであることが好ましい。

0087

Yは直接結合であり、Jに対してパラ位であることが好ましい。

0088

好ましい実施形態において、本明細書において好まれるもののうちの2つ又は好ましくはそれ以上が、組合せに使用される。

0089

0090

からなる群から選択される分子構造を有する抗アンドロゲン、及びこれらのものを含む医薬組成物が特に好ましい。

0091

好ましい化合物セクション表3)加えて、EM-9150及びそれの代謝物EM-9156の生物学的特性が図1〜図7に例示されている。つまり、前臨床研究は、ヒトARから代謝的に安定なアンドロゲンメチルトリエノロン(R1881)を押しのける上で、フルタミド(FLU)の活性代謝物であるビカルタミド(カソデックス、CAS)及びOH-フルタミド(OH-FLU)よりも、EM-9150はそれぞれ247倍及び352倍強力であり、EM-9156はそれぞれ57倍及び81倍強力であることを示した(例として図1)。ラットARアッセイにおいて、ビカルタミド及びOH-フルタミドよりも、EM-9150はそれぞれ32倍及び65倍強力であり、EM-9156はそれぞれ27倍及び53倍強力である(図2)。
マウスアンドロゲン感受性シオノギ癌細胞において、10-7Mで、細胞増殖の基底レベルを刺激しないことに加えて、DHT刺激された細胞増殖を無効にする上で、OH-フルタミド及びビカルタミドよりも、それぞれ、EM-9150は5.2倍及び14.6倍強力であり、EM-9156は4.5倍及び12〜7倍強力である(例として図3)。ヒト前立腺癌細胞株LNCaPにおいて、10-7Mで、細胞増殖の基底レベルを刺激しないことに加えて、R1881刺激されたPSA分泌を遮断する上で、ビカルタミドよりも、EM-9150及びEM-9156は、それぞれ11.0倍及び9.2倍強力である(図4)。EM-9150並びにそれの代謝物EM-9156及びEM-9260の平均血漿レベルは、雄性ラットへの20mgのEM-9150/kgの単回経口投与に続いて、それぞれ、123ng.hr/mL、1708ng.hr/mL及び14931ng.hr/mLのAUC0-24hr値に至った(図5)。7日間毎日経口投薬をした後、EM-9150及びEM-9156は、未成熟の去勢ラットにおける腹側前立腺重量に対するアゴニスト活性を示さない(図7)一方で、DHTが補給された未成熟の去勢ラットにおけるアンタゴニスト活性は、ビカルタミド及びフルタミドに匹敵する(例として図6)。

0092

一部の状況下で(例えば、ある特定の濃度で)、本発明の化合物及びそれらを含有する医薬組成物はアンドロゲンであってよく、筋萎縮及び脱力、腹部脂肪蓄積、皮膚萎縮、貧血、骨減少、骨粗鬆症、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、2型糖尿病、エネルギーの減少、健康の喪失、性欲減退、男性性腺機能低下症、サルコペニア、性交不能症、勃起機能不全又は女性性機能不全等、アンドロゲンが有益である疾患の予防及び処置において本発明に従って利用することができる。アンドロゲンが有用である前に記述されている疾患は、Negro-Vilar、1999(筋萎縮及び脱力、骨粗鬆症、貧血、心血管疾患、男性性腺機能低下症、性欲減退、並びに腹部脂肪蓄積)、Liuら、2003(心血管疾患、腹部脂肪蓄積、アテローム性動脈硬化症、2型糖尿病、性欲減退及び勃起機能不全)、Labrie 2004、(筋萎縮及び脱力、骨減少、骨粗鬆症、腹部脂肪蓄積、皮膚萎縮、エネルギーの減少、健康の喪失、性欲減退、並びに2型糖尿病)、Labrieら、2014(筋萎縮及び脱力、並びに女性性機能不全)、Labrieら、2009(筋萎縮及び脱力、腹部脂肪蓄積、骨減少、2型糖尿病、性欲減退、並びに女性性機能不全)、Pelletierら、2012及び2013(女性性機能不全)、Bhasinら、2011(骨粗鬆症、心血管疾患、2型糖尿病、サルコペニア及び勃起機能不全)、並びにAucoinら、2006(性欲減退、性交不能症、勃起機能不全)において裏付けされている。

0093

0094

からなる群から選択される分子構造を有する選択的アンドロゲン受容体モジュレーター及びこれらのものを含む医薬組成物が特に好ましい。

0095

好ましい化合物セクション(表4)に加えて、EM-9251の生物学的特性の1つが、図8に例示されている。インビボ前臨床研究は、EM-9251が、未成熟の去勢ラットにおいて7日間経口投薬した後に、前立腺及び精嚢に対する混合アゴニスト-アンタゴニスト活性並びに球海綿体筋に対するアゴニスト活性が観察されたことを示した。しかしながら、未成熟の未処置ラットにおいて、前立腺及び精嚢に対するアンタゴニスト活性並びに球海綿体筋に対するアゴニスト活性が観察された。

0096

本発明者らは、具体的にはフェニルピリジル鎖を有するヒダントイン誘導体及びチオヒダントイン誘導体に対する抗アンドロゲン開発プログラムを進める中で、SARM特性(この文献に記載されている)を呈する化合物を見出した。純粋な抗アンドロゲンから出発し、本発明者らは、左から右への分子のサイズにおける小さい増加がSARMを与えることができることを観察した。これらの化合物上の好ましい置換基は、R1、R2、W、Ra及びRbである(段落[0017]〜[0028]における式を参照されたい)。例えば、本発明者らが、弱い抗アンドロゲンEM-9173においてR2をより大きい基と交換すると、本発明者らは、EM-9116及びEM-8940が、アンドロゲン受容体に対するより高い親和性を有するより良好な抗アンドロゲンになることを観察する(FからCl: EM-9116;ClからCF3:EM-8940)。更に、本発明者らがR1位でメチル基を導入すると、EM-9247は、一部のアゴニスト活性を有する抗アンドロゲンになる。次いで、本発明者らがW位置で酸素を硫黄と交換すると(EM-8691)、本発明者らは、アンドロゲン受容体に対する高い親和性を有する強力なSARMを得る。最終的に、Ra位置でのトリフルオロメチル基の導入(EM-8821)は、減少された親和性を有するより弱いSARMを与える。ステロイド性抗アンドロゲンに対する本発明者らの類似した仕事(WO 2008/124922)に反して、置換基のサイズを増加させると、本発明者らはアンドロゲンを観察しない。したがって、一部の傾向が観察可能であっても、この化合物ファミリーの生物学的活性の良好な予測を立てることは自明のことではない。

0097

0098

表3〜5に記載されている化合物の一部の代謝が研究されている(スキーム1を参照されたい)。例えば、EM-9150がラットに経口投与される時に、EM-9156が血中で測定された。この変換は、ピリジル部分が酸化されてピリジルN-オキシド部分になることによる。逆のプロセス、即ちEM-9156からEM-9150への還元が観察されるが、EM-9150からEM-9156への酸化と比較して好ましくない。更に、EM-9150及びEM-9156は、N-脱アルキル化されることで、対応する4,4-ジメチル-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジニル(ヒダントイン)誘導体であるEM-9260を与える。図5は、20mg/kgのEM-9150を経口的に24時間投与された3匹のラットにおけるEM-9150、EM-9156及びEM-9260の血漿濃度を示している。これらの結果は、これらの条件下で、EM-9150、EM-9156及びEM-9260について、それぞれ、123ng.h/mL、1708ng.h/mL及び14931ng.h/mLのAUC0-24h値を示す。その結果として、EM-9150のインビボ結果は、3種の成分、即ちEM-9150並びにそれの2つの代謝物EM-9156及びEM-9260の作用の和として解釈されるべきである。

0099

0100

表2は、3種の化合物EM-9150、EM-9156及びEM-9260の生物学的な特徴を、加えて同じ代謝経路を有する3種の化合物の別の群、即ちEM-9251、EM-9252及びEM-9289とともに要約している。表2によると、化合物の第1の群(EM-9150、EM-9156及びEM-9260)は、研究されているモデルにおける抗アンドロゲンである[シオノギ細胞に対するインビトロ抗アンドロゲン活性(欄2)、ラット前立腺、精嚢及び球海綿体筋に対するインビボ抗アンドロゲン活性(欄4〜6)、並びにラット前立腺、精嚢及び球海綿体筋に対するインビボアンドロゲン無活性(欄7〜9)]。他方では、化合物の第2の群(EM-9251、EM-9252及びEM-9289)は、研究されているモデルにおける選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)である[シオノギ細胞に対する混合インビトロ活性(欄2)、ラット前立腺及び精嚢に対する混合インビボ活性(欄4、5、7及び8)、並びに球海綿体筋に対するインビボアンドロゲン活性(欄6及び9)]。

0101

0102

表2の凡例:
欄1に、抗アンドロゲン又はSARMの分子構造及び実験名を記す。
欄2は、DHT刺激されたシオノギマウス乳腺癌細胞数を50%(IC50)阻害する用量(nMで表される)を表す。より低い値が好ましい。
欄3は、式:
% RBA=100×IC50 R1881/IC50(化合物)
によって算出される、トランスフェクト細胞におけるヒトアンドロゲン受容体への抗アンドロゲン又はSARMの、R1881に対する相対的結合親和性(RBA)を百分率(%)で示したものを表す。より高い値が好ましい。
欄4は、阻害の百分率で表される、ラット前立腺における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
で算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より高い値が好ましい。
欄5は、阻害の百分率で表される、ラット精嚢における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より高い値が好ましい。
欄6は、阻害の百分率で表される、ラット球海綿体筋における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。
欄7は、刺激の百分率で表される、ラット前立腺におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より低い値が好ましい。
欄8は、刺激の百分率で表される、ラット精嚢におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より低い値が好ましい。
欄9は、刺激の百分率で表される、ラット球海綿体筋におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。

0103

本発明の抗アンドロゲン又はSARMは、好ましくは、従来技術において使用されている抗アンドロゲンのための従来の抗アンドロゲン濃度で、医薬組成物中に、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤又は担体(カプセルを含める)と一緒に製剤化される。この発明の化合物のより高い効力を考慮して、担当臨床医は、各患者の特別な応答に対する用量を調整するために、濃度及び/又は投与量を変更することを選ぶことができる。好ましくは、担当臨床医は、殊に処置の初めに、抗アンドロゲン又はSARMの個々の患者の全体的な応答及び血清レベルを(下記に考察されている好ましい血清濃度と比較して)モニタリングし、処置に対する患者の全体的な応答をモニタリングして、処置に対する所与の患者の代謝又は反応が非定型である場合には必要に応じて投与量を調整する。下記でより詳細に考察されている通り、担体、賦形剤又は希釈剤としては、固体及び液体が挙げられる。即時使用のため以外の組成物が調製される場合、技術認識されている保存料が典型的含まれる(例えば、ベンジルアルコール)。本発明の新規な医薬組成物は、アンドロゲン関連疾患の処置において、又はこうした疾患を獲得する可能性を低減するために使用することができる。全身的に投与される場合[例えば、前立腺がん、良性前立腺肥大、思春期早発症、多嚢胞性卵巣症候群、アンドロゲン刺激の減少に関連した疾患(男性性腺機能低下症、女性性機能不全、勃起機能不全及びサルコペニア)、及び主に皮膚に影響しない他の疾患の処置のため]、全身的使用のために薬学的に許容されると当技術分野において知られている従来の希釈剤又は担体、例えば、生理食塩水、水、エタノール水溶液、油等が使用される。担体は、しばしば成分の混合物である。

0104

全身的使用のために製剤化される場合、抗アンドロゲン又はSARMは、経口的に又は注射による等、従来のやり方での投与のために調製することができる。抗アンドロゲンは、例えば経口経路によって投与することができる。本発明の化合物は、経口投与のための錠剤又はカプセル中に、従来の医薬賦形剤で(例えば、スプレー乾燥させたラクトース及びステアリン酸マグネシウム)製剤化することができる。当然、経口投与形態の場合においては、味改善物質が添加され得る。経口摂取のためのカプセルが所望である場合、当技術分野において知られている任意の医薬用カプセルには、本明細書において考察されている追加の希釈剤及び他の添加剤の有無にかかわらず、本発明の活性成分充填することができる。

0105

活性物質は、固体、粉状担体物質、例えばクエン酸ナトリウム炭酸カルシウム又は第二リン酸カルシウム、及びバインダー、例えばポリビニルピロリドン誘導体ゼラチン誘導体又はセルロース誘導体と混合されることによって、おそらくその上潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、「Carbowax」又はポリエチレングリコールを添加することによって、錠剤又は糖衣錠コアに組み込むことができる。

0106

更なる形態として、1つは、例えば硬質ゼラチンプラグカプセル、並びに軟化剤又は可塑剤、例えばグリセリンを含む密閉軟質ゼラチンカプセルを使用することができる。プラグカプセルは、活性物質を、好ましくは粒状体の形態で、例えば充填剤、例えばラクトース、ショ糖マンニトールデンプン、例えばバレイショデンプン若しくはアミロペクチン、セルロース誘導体又は高分散ケイ酸との混合物中に含有する。軟質ゼラチンカプセルにおいて、活性物質は、好ましくは、適した液体、例えば植物油又は液体ポリエチレングリコール中に溶解又は懸濁させる。

0107

米国特許第3,742,951号、同第3,797,494号又は同第4,568,343号に記載されている通りの乾燥経口送達系が使用され得る。

0108

代替として、該活性成分は、当技術分野において知られている構造、例えば、EP特許第0279982号において示されているもの等の構造を有する経皮パッチに入れることができる。

0109

米国特許第5,064,654号、同第5,071,644号又は同第5,071,657号に記載されている通りの溶媒又は装置も、全身的効果が所望である場合に経皮透過を容易にするために使用することができる。全身病を処置するために使用される場合、皮膚上の適用部位は、抗アンドロゲンの過剰な局所濃度を回避するために替えるべきである。

0110

一部の実施形態において、本発明の抗アンドロゲンは、ざ瘡、脂漏、多毛症、アンドロゲン性脱毛症及び男性型脱毛症等、皮膚のアンドロゲン関連疾患の処置のために利用される。これらの目的のいずれかのために使用される場合、抗アンドロゲンは、好ましくは、従来の局所担体又は希釈剤と一緒に局所的に投与される。局所的に使用される場合、希釈剤又は担体は、血流又は他の組織中への活性成分の経皮透過は、望まれない全身的効果を引き起こし得るので、促進されないことが好ましい。

0111

該化合物が皮膚担体若しくは局所担体又は希釈剤中に投与される場合、担体又は希釈剤は、化粧品及び医療技術において知られている任意のもの、例えば、皮膚又は他の生きている動物組織に対して有害作用を及ぼさない任意のゲルクリームローション軟膏、液体若しくは非液体担体乳化剤、溶媒、液体希釈剤又は他の同様のビヒクルから選択することができる。担体又は希釈剤は、通常、以下に限定されないが、液体アルコール、液体グリコール液体ポリアルキレングリコール、水、液体アミド、液体エステル、液体ラノリンラノリン誘導体及び同様の材料を含めたいくつかの成分の混合物である。アルコールとしては、エタノールグリセロールソルビトールイソプロパノールジエチレングリコールプロピレングリコールエチレングリコールヘキシレングリコール、マンニトール及びメトキシエタノールを含めて、モノ及び多価アルコールが挙げられる。典型的な担体としては、エーテル、例えばジエチル及びジプロピルエーテル、メトキシポリオキシエチレンカルボワックスポリエチレングリセロール、ポリオキシエチレン及びソルビトールも挙げられ得る。通常、局所担体としては、親水性及び親油性の可溶性最大化するために、水及びアルコールの両方、例えばエタノール又はイソプロパノールと水との混合物が挙げられる。

0112

局所担体には、軟膏及びローション中に共通して使用されるとともに化粧品及び医療技術においてよく知られている様々な他の成分も含まれ得る。例えば、芳香抗酸化剤香料ゲル化剤、増粘化剤、例えばカルボキシメチルセルロース界面活性剤、安定剤、軟化薬、着色剤及び他の同様の薬剤が存在し得る。

0113

軟膏、クリーム、ゲル又はローション中の活性成分の濃度は、典型的に約0.1パーセントから20パーセント、好ましくは0.5パーセントから5パーセントの間、最も好ましくは2パーセント(ローション、クリーム、ゲル又は軟膏の合計質量に対する質量に基づく)である。好ましい範囲内で、より高い濃度は、適した投与量が達成される一方で、より少ない量又はより少ない頻度でローション、軟膏、ゲル又はクリームを適用するのを可能にする。

0114

下のいくつかの非限定的な例は、それぞれ、典型的なローション及びゲルの調製を記載している。ビヒクルに加えて、当業者は、特定の皮膚科学的な必要に適応させるために、他のビヒクルを選択することができる。

0115

抗アンドロゲン又はSARMが全身的に投与される場合、それらは、好ましくは、経口的又は非経口的に投与される。当然、所望の作用部位が皮膚である場合には局所投与が好ましい。

0116

活性抗アンドロゲン又はSARMの濃度は、公知の方式で、医薬組成物を投与する方法に依存して変動する。経口投与に適した組成物には、好ましくは、少なくとも1種の抗アンドロゲンが含まれ得、ここで、前記医薬組成物中における全てのこうした抗アンドロゲンの合計濃度は、組成物の(質量に基づく)約1%から95%、及び好ましくは約5%から約20%である。抗アンドロゲンの組合せが使用される場合、全ての抗アンドロゲンの和の総投与量は、上記に引用されている投与量範囲と等しくあるべきである。抗アンドロゲンの血中レベルは、吸収及び代謝における個々の変動を考慮した好ましい基準の適切な投与量である。

0117

非経口注射のために調製される場合、抗アンドロゲン又はSARMは、好ましくは約0.1mg/mlから約200mg/ml(好ましくは約2.5mg/mlから約100mg/ml)の間の濃度で添加される。

0118

全身的活性が所望である場合、抗アンドロゲン又はSARMは、血清中濃度が所望のレベルを得るのを可能にする方式及び充分な投与量で投与されることだけが必要である。血清抗アンドロゲン濃度は、典型的に、1リットル当たり0.1マイクログラムから1000マイクログラムの間、好ましくは1リットル当たり50マイクログラムから1000マイクログラムの間、最も好ましくは1リットル当たり50マイクログラムから500マイクログラムの間で維持されるべきである。適切な血清レベルは、治療への患者の応答によって判定することもできる。

0119

典型的な患者について、所望の血清濃度を達成するための抗アンドロゲン又はSARMの適切な投与量は、経口的に投与される場合、体重50kg当たり1日当たり活性成分10ミリグラムから1500ミリグラムの間である。注射によって投与される場合、体重50kg当たり1日当たり約2mgから1000mgが推奨され、好ましくは5mgから100mgである。

0120

局所的使用について、ローション、軟膏、ゲル又はクリームは、過剰分がはっきりと目に見えないように皮膚に徹底的に擦りこまれるべきであり、皮膚は、好ましくは、その領域で少なくとも30分間洗浄されない。適用された量は、1回の適用当たりで平方センチメートル当たり少なくとも0.02ミリグラム(好ましくは0.1mgから1mg/cm2)の抗アンドロゲン又はSARMを提供するべきである。局所的組成物実施領域に毎日1回から6回、例えば毎日3回、およその規則的間隔で適用するのが望ましい。

0121

本発明の一部の実施形態において、本発明の抗アンドロゲンは、組合せ治療の一部として別の活性成分との組合せで使用される。例えば、新規な抗アンドロゲンは、抗アンドロゲンと同じ医薬組成物に組み込むことができる又は別々に投与することができる別々の5α-還元酵素阻害剤、5型若しくは15型の17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤(前立腺短鎖デヒドロゲナーゼレダクターゼ1阻害剤)又は17α-ヒドロキシラーゼ/17,20-リアーゼ(CYP17)阻害剤と一緒に利用することができる。組合せ治療には、したがって、ジヒドロテストステロン又はそれの前駆体の生成を阻害する1種又は複数の化合物を用いる処置が含まれ得る。本発明の一部の好ましい実施形態において、局所的医薬組成物には、更に、ステロイド5α-レダクターゼ活性の阻害剤が含まれる。1種のこうした阻害剤(「プロペシア又はプロスカー」)が、Merck Sharp社及びDohme社から市販されている。両方の5α-レダクターゼ補酵素を阻害する別の阻害剤<<デュタステリド>>も、GlaxoSmithKline社から市販されている。5型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤(更に特に化合物EM-1404)は、国際公開WO 99/46279に開示されている。阻害剤15型17α-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの1つであるEM-1791が、WO 2005/066194に記載されている。17α-ヒドロキシラーゼ/17,20-リアーゼ(CYP17)の阻害剤は、ケトコナゾール酢酸アビラテロン、ガレテロン(VN/124〜1、TOK-001)及びオルテロネル(TAK-700)を含む群から選択される。

0122

5アルファ-還元酵素阻害剤が組合せ治療に使用される場合、ここに記載されている発明によると、経口投与量は、好ましくは50kgの体重当たり1日当たり0.1mgから100mgの間、より好ましくは0.5mg/日から10mg/日の間、例えば1日当たり5.0mgのフィナステリド又は1日当たり0.5mgのデュタステリドである。

0123

5型17ベータ-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤が組合せ治療に使用される場合、ここに記載されている発明によると、経口投与量は、好ましくは50kgの体重当たり1日当たり5mgから500mgの間、より好ましくは10mg/日から400mg/日の間、例えば1日当たり300mgのEM-140である。

0124

5型又は15型の17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤が組合せ治療に使用される場合、ここに記載されている発明によると、経口投与量は、好ましくは50kgの体重当たり1日当たり10mgから1000mgの間、より好ましくは25mg/日から1000mg/日の間、例えば1日当たり200mgのEM-1404又はEM-2881である。

0125

17α-ヒドロキシラーゼ/17,20-リアーゼ(CYP17)阻害剤が組合せ治療に使用される場合、ここに記載されている発明によると、経口投与量は、好ましくは50kgの体重当たり1日当たり10mgから5000mgの間、より好ましくは100mg/日から3000mg/日の間、例えば1日当たり1000mgの酢酸アビラテロンである。

0126

本発明のいくつかの実施形態において、本発明の抗アンドロゲンは、組合せ療法の一部として、精巣摘出又はLHRHアゴニスト若しくはアンタゴニストと組み合わせて使用する。好ましいLHRHアゴニストは、Abbott Laboratories Ltd.社からの「Lupron」、BayerAG社からの「Viadur」、Sanofi-Aventis社からの「Eligard」、並びに武田UK社からの「Prostap SR」及び「Prostap 3」という商標の下で利用可能な酢酸ロイプロリド、AstraZeneca社からの「Zoladex」及び「Zoladex LA」という商標の下で利用可能な酢酸ゴセレリン、Searle社(現在Pfizer社の一部)からの「Synarel」という商標の下で利用可能なナファレリン、Sanofi-Aventis社からの「Suprefact」又は「Suprefact Depot」及びCinnaGen社からの「CinnaFact」という商標の下で利用可能な酢酸ブセレリン、Endo Pharmaceuticals社からの「Vantas」及び「Supprelin LA」という商標の下で利用可能な酢酸ヒストレリン、Ipsen社からの「Decapeptyl」、Ferring Pharmaceuticals社からの「Diphereline」及び「Gonapeptyl」、並びにWatson社からの「Trelstar」という商標の下で利用可能な酢酸トリプトレリン又はパモ酸トリプトレリンである。好ましいLHRHアンタゴニストは、Speciality European Pharma社からの「Plenaxis」という商標下で利用可能なアバレリクス、Ardana社によって開発されたテベレリクス、Merck Serono社からの「Cetrotide」という商標下で利用可能な酢酸セトロレリクス、Organon International社からの「Antagon」という商標下で利用可能な酢酸ガニレリクス、Serono社からの「Antide」という商標下のイツレリクス、Merrion Pharmaceuticals社によって開発されたアシリン、Ferring Pharmaceuticals社からの「Firmagon」という商標下のデガレリクス、並びにOakwood Laboratories社によって開発されたオルニレリックス(ornirelix)である。他のLHRHアンタゴニストは、アザリンB(Salk Institute)、オザレリクス(Spectrum Pharmaceuticals)、LXT-101(Department of Pharmaceutical Chemistry、Beijing Institute of Pharmacology and Toxicology)、エラゴリクス(Neurocrine Biosciences)、並びにTAK-013及びTAK-385(武田)である。任意のFDA承認LHRH(又はGnRH)アゴニスト又はアンタゴニストが使用され得る。

0127

LHRHアゴニスト又はアンタゴニストの最も好ましい投与経路は、皮下又は筋肉内のデポー注射である。LHRHアゴニスト又はアンタゴニストは、1日当たり約10μgから1500μgで投与することができ、LHRHアゴニストについては約250μgから2000μg(好ましくは1日当たり50μgから500μg)、LHRHアンタゴニストについては1日当たり約100μgから2000μgが、分配器の推奨によると好ましい。

0128

所与の疾患の処置又はその発病のリスクを低減することを必要としている患者は、こうした疾患を診断されている患者又はこうした疾患を獲得するのに感受性である患者のいずれかである。本発明は、遺伝、環境因子又は他の認識されている危険因子により、本発明が関する状態を獲得するリスクが一般人口よりも高い個体に、殊に有用である。

0129

別段に明記されている場合を除いて、本発明の活性化合物の好ましい投与量は、治療的及び予防的目的の両方で同一である。本明細書において考察されている各活性成分についての投与量は、処置されている(又は予防される)疾患であっても同じである。

0130

2種以上の異なる活性薬剤が、本明細書において組合せ治療の一部として考察される場合(例えば、酵素阻害剤及び抗アンドロゲン)、多重活性を有する単一化合物よりむしろ複数の異なる化合物が投与される。

0131

別段に表示されている場合を除いて、「化合物」という用語及び任意の付随の分子構造には、ラセミ混合物の形態又は光学活性形態における、その任意の可能な立体異性体が含まれ得る。

0132

別段に注記されている場合又は文脈から明らかな場合を除いて、本明細書における投与量は、医薬賦形剤、希釈剤、担体又は他の成分によって影響されない活性化合物の質量を指すが、本明細書における例に示されている通り、こうした追加の成分を含めることが望ましい。医薬産業に共通して使用される任意の剤形(カプセル、錠剤又は注射等)は、本発明における使用に適切であり、「賦形剤」、「希釈剤」又は「担体」という用語には、本産業においてこうした剤形中の活性成分と一緒に典型的に含まれるような非活性成分が含まれる。

0133

本明細書において考察されている組合せ治療のいずれかに使用される活性成分の全ては、他の活性成分の1種又は複数も含まれる医薬組成物中に製剤化することができる。代替として、それらは、各々別々に投与することができるが、患者が血中レベルの上昇を最終的に有する又はそうでなければ活性成分(又は戦略)の各々の利益を同時に享受するような時間内で十分同時に投与することができる。本発明の一部の好ましい実施形態において、例えば、1種又は複数の活性成分は、単一の医薬組成物中に製剤化されるべきである。本発明の他の実施形態において、少なくとも2つの別々の容器が含まれるキットが提供され、ここで、少なくとも1つの他の容器の含有物は、そこに含有されている活性成分に関わる。2つ以上の異なる容器は、本発明の組合せ治療に使用される。本明細書において考察されている組合せ治療には、当該の疾患の処置(又は予防)のための医薬の製造における、組合せの1種の活性成分の使用も含まれ、ここで、処置又は予防には、組合せの別の活性成分又は戦略が更に含まれる。例えば、前立腺がん治療において、LHRHアゴニスト若しくはアンタゴニスト又は3型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼの阻害剤が使用され得る。

0134

好ましい化合物
下記の表に示したのは、好ましい化合物並びにそれらの特性及び効力のリストである。表3、表4及び表5は、ヒトアンドロゲン受容体への結合及びマウス乳腺癌シオノギ細胞に対する抗アンドロゲン活性を含むインビトロデータを示している。表3、表4及び表5は、未成熟ラットの3つの組織(腹側前立腺、精嚢及び球海綿体筋)に対するアンタゴニスト活性を含むインビボデータも示している。加えて、表4及び表5は、同じ組織に対するアゴニスト活性を報告している。どのようにデータが回収及び報告されているかについての詳述な説明が、該表に続いている。

0135

0136

0137

0138

0139

0140

0141

表3の凡例:
欄1に、抗アンドロゲンの実験名を記す。
欄2は、抗アンドロゲンの分子構造が報告されている。
欄3は、DHT刺激されたシオノギマウス乳腺癌細胞数を50%(IC50)阻害する用量(nMで表される)を表す。より低い値が好ましい。
欄4は、式:
% RBA=100×IC50 R1881/IC50(化合物)
によって算出される、トランスフェクト細胞におけるヒトアンドロゲン受容体への抗アンドロゲンの、R1881に対する相対的結合親和性(RBA)を百分率(%)で示したものを表す。
より高い値が好ましい。
欄5は、阻害の百分率で表される、ラット前立腺における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率(%の阻害)は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
で算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より高い値が好ましい。
欄6は、阻害の百分率で表される、ラット精嚢における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率(%の阻害)は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より高い値が好ましい。
欄7は、阻害の百分率で表される、ラット球海綿体筋における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率(%の阻害)は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。
より高い値が好ましい。

0142

0143

0144

0145

0146

0147

表4の凡例:
欄1に、SARMの分子構造及び実験名を記す。
欄2は、DHT刺激されたシオノギマウス乳腺癌腫細胞数を50%(IC50)阻害する用量(nMで表される)を表す。より低い値が好ましい。
欄3は、式:
% RBA=100×IC50 R1881/IC50(化合物)
によって算出される、トランスフェクト細胞におけるヒトアンドロゲン受容体へのSARMの、R1881に対する相対的結合親和性(RBA)を百分率(%)で示したものを表す。
より高い値が好ましい。
欄4は、阻害の百分率で表される、ラット前立腺における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
で算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より高い値が好ましい。
欄5は、阻害の百分率で表される、ラット精嚢における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より高い値が好ましい。
欄6は、阻害の百分率で表される、ラット球海綿体筋における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。
より低い値が好ましい。
欄7は、刺激の百分率で表される、ラット前立腺におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より低い値が好ましい。
欄8は、刺激の百分率で表される、ラット精嚢におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より低い値が好ましい。
欄9は、刺激の百分率で表される、ラット球海綿体筋におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。
より高い値が好ましい。

0148

0149

0150

表5の凡例:
欄1に、抗アンドロゲン又はSARMの分子構造及び実験名を記す。
欄2は、DHT刺激されたシオノギマウス乳腺癌腫細胞数を50%(IC50)阻害する用量(nMで表される)を表す。より低い値が好ましい。
欄3は、式:
% RBA=100×IC50 R1881/IC50(化合物)
によって算出される、トランスフェクト細胞におけるヒトアンドロゲン受容体への抗アンドロゲン又はSARMの、R1881に対する相対的結合親和性(RBA)を百分率(%)で示したものを表す。より高い値が好ましい。
欄4は、阻害の百分率で表される、ラット前立腺における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
で算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より高い値が好ましい。
欄5は、阻害の百分率で表される、ラット精嚢における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より高い値が好ましい。
欄6は、阻害の百分率で表される、ラット球海綿体筋における抗アンドロゲン効力の%を表す。
阻害の百分率は、以下の式:
%阻害=100-[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。
欄7は、刺激の百分率で表される、ラット前立腺におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、前立腺の重量である。
より低い値が好ましい。
欄8は、刺激の百分率で表される、ラット精嚢におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、精嚢の重量である。
より低い値が好ましい。
欄9は、刺激の百分率で表される、ラット球海綿体筋におけるアンドロゲン効力の%を表す。
刺激の百分率は、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出される。
Wは、球海綿体筋の重量である。

0151

好ましい阻害剤の効力
1)材料及び方法
A-アンドロゲン受容体(AR)アッセイ
ARトランスフェクション
ヒトアンドロゲン受容体(hAR)をトランスフェクトされたヒト胎児由来腎臓(HEK-293)細胞の調製:細胞を、6ウェルFalconフラスコ中で、およそ3×105細胞/ウェルに、10%の仔ウシ胎児血清が補充されたダルベッコ改変Eagle培地(DMEM)中にて37℃で95%の空気、5%のCO2加湿雰囲気下で培養する。pCMVneo-hARプラスミド5μgを、リポフェクチントランスフェクションキット(Life Technologies、Ontario、Canada)を使用してトランスフェクトする。37℃でインキュベーションの6時間後、トランスフェクション培地を除去し、2mlのDMEMを添加する。細胞を48時間の間更に培養し、次いで、10cmのペトリディッシュ中に移し、非トランスフェクト細胞の成長を阻害するために700μg/mlのG-418を含有するDMEM中で培養する。G-418を含有する培地を、抵抗性コロニーが観察されるまで2日毎に替える。陽性クローンPCRによって選択する。hARをトランスフェクトされたHEK293細胞を、結合アッセイのために使用されるまで凍結する。

0152

HEK-293hAR細胞サイトゾル調製:結合アッセイのに、HEK-293hAR細胞のペレット解凍し、緩衝液A(25mMのトリス-HCl、1.5mMのEDTAニナトリウム塩、10mMのα-モノチオグリセロール、10%のグリセロール、及び10mMのモリブデン酸ナトリウム、pH7.4; 625000細胞/0.1ml)中に懸濁する。細胞懸濁液を30秒の3期間の間(冷却するための間隔で)超音波処理し、次いで、105000×gで90分間遠心分離する。

0153

ラット前立腺サイトゾル調製:結合アッセイの朝に、24時間性摘出ラットから回収された腹側前立腺を緩衝液A(5mL中1gの組織)中でホモジナイズし、ホモジネートを上に記載されている通りに遠心分離した。

0154

アンドロゲン受容体アッセイ
ヒドロキシルアパタイト(HAP)アッセイを使用して、アンドロゲン結合を測定する。簡潔には、エタノール中に可溶化された放射性ステロイド[3H]R1881を、緩衝液B(10mMのトリス-HCl、1.5mMのEDTAニナトリウム塩、10mMのα-モノチオグリセロール、pH7.4)中に希釈する。次いで、細胞又は前立腺サイトゾル調製物(0.1ml)を分取したものを、表示濃度の非標識化合物(0.1ml、30%のエタノールを含有する緩衝液B中に調製された)の存在又は非存在下において、16〜18時間の間0〜4℃で、5nMの[3H]R1881(0.1ml、約100000cpm)と共にインキュベートする。トリアムシノロンアセトニド(TAC;100nM)をマスクプロゲステロン受容体に添加する。非結合ステロイドをインキュベーションによって40分間0〜4℃で、緩衝液P(50mMのトリス-HCl、10mMのKH2PO4、pH7.4)中で調製され、0.3mlのHAPを用いて分離する。HAPとのインキュベーション、及び1000×gでの10分の遠心分離の後、ペレットを1mlの緩衝液Pで3回洗浄する。その後、放射能をペレットからインキュベーションによって室温で60分間、1mlのエタノールで抽出する。遠心分離後、上澄みをシンチレーションバイアルに注ぎ、ペレットを再びエタノールで抽出する。シンチレーション液の添加後、放射能を液体シンチレーションカウンター中で測定する。

0155

算出
重み付き反復非線形最小二乗回帰を使用して、試験化合物{[3H](R1881)の50%を押しのける化合物の濃度}の用量応答曲線並びにIC50値を算出した。
相対的結合親和性(RBA)を、以下の式:
RBA(%)[IC50(R1881)/IC50(化合物)]×100
によって算出した。

0156

B-アンドロゲン/抗アンドロゲン活性のインビトロアッセイ
シオノギマウス乳腺癌細胞を使用して、インビトロのアンドロゲン/抗アンドロゲン活性を測定した(クローン107)(Labrieら、1988a; Labrieら、1988b; Labrieら、1988c)。

0157

材料
最小必須培養培地(MEM)及び非必須アミノ酸をGibcoBRL社(NY、USA)から購入し、木炭処理(charcoal-stripped)ウシ胎児血清(FBS)をWisent Inc.社(Montreal、Canada)から購入した。ジヒドロテストステロン(DHT)をSteraloids社(Wilton、NH)から得、試験されるべき化合物を本発明者らの実験室で合成した。

0158

ストック細胞培養の維持
シオノギ細胞を、100nMのDHT、5%(v/v)木炭処理FBS、100IUのペニシリン/ml、50μgの硫酸ストレプトマイシン/ml、及び1%(v/v)の非必須アミノ酸が補充されたMEM中で、すでに記載されている通りに、日常的に成長させた(Labrieら、1988a; Labrieら、1988b; Labrieら、1988c)。細胞を37℃にて5%のCO2及び95%空気の加湿雰囲気中でインキュベートした。細胞をコンフルエンス近くで、3mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)(pH7.2)を含有するHepes緩衝液中の0.1%トリプシン(Wisent Inc.社)溶液で穏やかに消化することによって継代培養した。次いで細胞を遠心分離によってペレットし、培養培地中に再懸濁し、及び再平板培養した。

0159

細胞増殖の測定
細胞を24ウェルプレート中にて18000細胞/ウェルの密度で平板培養し、プレートの表面に24時間の間付着させておいた。その後、2%(v/v)木炭処理FBS、及びDHT(0.3nM)の存在又は非存在下において×1000濃度のストック溶液から99%再蒸留エタノール中に希釈された表示濃度の化合物を含有する新鮮培地で培地を置き換えた。対照細胞には、エタノールビヒクル(0.1% EtOH、v/v)だけを加える。エタノールのこうした濃度は、細胞成長に影響しない。表示された増加する濃度の薬剤をトリプリケートディッシュに添加し、2〜3日毎に培地を替えながら、細胞を10日間成長させた。細胞数を、すでに記載されているように、DNA量の測定によって決定した(Simardら、1990)。

0160

算出
重み付き反復非線形最小二乗回帰を使用して、試験化合物の用量応答曲線並びにIC50値を算出する。全ての結果は、記号だけが例示されている例において使用されている記号とSEMが重複する場合を除いて、平均±SEMとして表されている。IC50は、細胞成長に対してDHT作用の50%阻害を与える化合物の濃度である。化合物の特定の濃度(即ち10-7M)での基底レベルの刺激の百分率は、[(化合物ありでのDNA量-化合物なしでのDNA量)/化合物なしでのDNA量]×100によって算出される。

0161

LNCaP細胞における前立腺特異的抗原(PSA)の測定
LNCaP細胞を、すでに記載されている通りに培養した(Qiら2001)。簡潔には、LNCaP細胞を、6日間、ホルモン枯渇0.25%FCSが補充された1.0mlのRPMI1640中で、各実験前に培養した。実験の開始時に、培地の半分(0.5ml)を、1.0nMのR1881の存在又は非存在下において、適切な濃度の試験化合物を含有する同一培地0.5mlで置き換えた。化合物ありでのLNCaP細胞のインキュベーションの72時間後、培養培地の0.5mlをPSA決定のために除去した。Izotop(Institute of Isotopes Ltd社、Budapest、Hungary)からのPSA[125I]IRMAKIT(REF:RK-10CT)を使用して、PSAレベルを測定した。

0162

C-化合物の経口吸収の決定
実験1
動物
150〜205gの重さである未処置の6週齢の雄性ラット(Crl:CD(SD))を、Charles-River Canada Inc.社(St-Constant、Quebec、Canada)から得て、温度(19℃から25℃)及び光(12時間の光/日)制御環境で、プラスチックビン中ケージ当たり最大3匹まで収容した。それらを薬物動態学的(PK)研究の前に2週間、実験条件順化させた。ラットに、げっ歯類固形飼料[PMINutrition International Certified Rodent Chow No. 5CR4(14%タンパク質)]及び水道水を無制限に給餌した。動物は、投薬時に165〜200gの重さであった。

0163

投薬及び採血
EM-9150を経口的に胃管栄養法によって(午後に)20mg/kg(5ml/kg)の用量で9匹の未処置の雄性ラットに投与した。EM-9150を0.4%メチルセルロース水溶液(MeC)中の懸濁液として投与した。血液試料(約0.4mL/時点/ラット)を頸静脈穿刺によって、投薬後0.5時間、1時間、2時間、3.5時間、7時間及び24時間に、3匹の動物/時点から回収した。抗凝血薬としてEDTA(K3)を含有するチューブに血液試料を入れ、4℃にて10分間2700rpmで遠心分離した。結果として得られた血漿を分離し、2ポリプロピレンチューブに移し、ドライアイス上で直ちに凍結し、-80℃を維持するように設定された冷凍庫中で、分析まで保持した。

0164

血漿分析
質量分析検出アッセイ(LC-MS/MS)とともにGLP認証の液体クロマトグラフィーを使用して、EM-9150及びそれの代謝物EM-9156及びEM-9260の血漿濃度を決定した。各化合物についての血漿濃度対時間をグラフにし(図5)、投与後0時間から24時間の血漿濃度曲線下の面積[AUC(0〜24h)]を算出するために使用した。線形台形方法を使用して、AUC(0〜24hr)値を算出した。

0165

実験2
動物
275〜375gの重さである去勢された雄性スプラーグドーリーラット(Crl:CD(SD)Br)を、薬物動態学的研究のために使用した。動物を投薬日前の午後16時から絶食させた(水だけ入手可能)。

0166

投薬及び採血
EM-9150を経口的に胃管栄養法によって(朝に)、0.5mg/動物(1.0ml/動物;3匹の動物/化合物)の用量で投与した。EM-9150をジメチルスルホキシド(DMSO、10%の最終濃度)中に溶解させ、0.9%のNaCl-1%のゼラチン中の溶液/懸濁液として投与した。投薬後1時間、2時間、3時間、4時間、7時間及び24時間にイソフルラン麻酔下で動物に頸静脈穿刺することによって、血液試料(約0.5mL/時点)を回収した。抗凝血薬としてEDTA(K3)を含有するチューブに血液試料を入れ、4℃にて10分間1700〜2400gで遠心分離した。結果として得られた血漿をドライアイス上で凍結し、分析まで-80℃で保持した。投薬後7時間の採血の後、EM-9150及びそれの代謝物EM-9156の前立腺内及び筋肉内濃度の決定のために1群当たり1匹のラットから、腹側前立腺及び球海綿体筋を回収した。前立腺及び球海綿体筋を液体窒素中で凍結し、使用されるまで-80℃で保持した。緩衝液及びエタノール-アセトン溶液を組織に添加し、ポリトロンでホモジナイズした。上澄みを回収し、蒸発乾固させ、緩衝液中で再構成した。

0167

血漿分析
質量分析検出アッセイ(LC-MS/MS)とともに液体クロマトグラフィーを使用して、EM-9150及びそれの代謝物EM-9156の血漿濃度を決定した。投与後0時間から24時間の血漿濃度曲線下の面積[AUC(0〜24h)]を算出するため、各化合物の血漿濃度対時間を使用した。線形台形方法を使用して、AUC(0〜24hr)値を算出した。化合物の前立腺内及び筋肉内濃度もLC-MS/MSによって決定した。

0168

D-精巣摘出された未成熟の雄性ラットにおける全身的抗アンドロゲン/アンドロゲン活性
動物
処置の開始時に60〜80gの重さである22日齢から24日齢の未成熟の雄性ラット(Crl:CD(SD)Br)をCharles-River、Inc.社(St-Constant、Quebec、Canada)から得て、温度(23±1℃)及び光(12時間の光/日、7時15分に光オン)制御環境で、プラスチックビン中ケージ当たり最大5匹まで収容した。ラットにげっ歯類用固形飼料及び水道水を無制限に給餌した。アンドロゲンが補充された(アンタゴニスト活性)又は補充されない(アゴニスト活性)去勢ラットにおいて、化合物を試験した。それらの到着の翌日、陰嚢経路を介してイソフルラン麻酔下で(研究当日)、指定された動物を精巣摘出し、次いで、3匹から5匹の動物の群に無作為割り当てた。精巣摘出時に、ジヒドロテストステロンの1つのシラスティック移植片(DHT;それぞれ0.078インチ及び0.125インチの内径及び外径を有するシラスティックチュービング中における1cm長の純粋なDHT)を、抗アンドロゲン活性の評価に割り当てられた動物の背側部域における皮下に挿入した。未処置動物実験では、精巣摘出及びシラスティック移植片設置は省く。

0169

処置
試験化合物を、一般に0.1mg/動物及び0.5mg/動物の範囲の用量で、研究2日目から研究8日目の7日間1日1回経口的に投与した。化合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO、10%の最終濃度)中に可溶化して0.9%のNaCl-1%のゼラチン中の溶液/懸濁液として投与するか、又は0.4%のメチルセルロース水溶液の懸濁液として投与するかのいずれかであった。対照群の動物には、対応するビヒクルを単独で7日の期間投与した。一部の動物を、基準として抗アンドロゲンフルタミド又はカソデックスで処置した。イソフルラン麻酔下の動物を頚椎脱臼によって、研究9日目、最後の投薬のおよそ24時間後に屠殺した。腹側前立腺、精嚢及び球海綿体筋を迅速に解剖し、量した。

0170

算出
アンタゴニスト活性について、以下の式:
%阻害=100-[[W(化合物)-W(対照CX)/W(対照DHT)-W(対照CX)]×100]
を使用して、阻害の百分率を算出した。

0171

アゴニスト活性について、DHTに対する刺激の百分率を、以下の式:
%刺激=[W(化合物)-W(対照CX)/W(対照DHT)-W(対照CX)]×100
によって算出した。
未処置動物を用いる算出には、対照DHTを未処置の対照によって置き換え、%刺激から100%を減算する。
Wは、前立腺、精嚢又は球海綿体筋の重量である。

0172

考察
非ステロイド骨格とアンドロゲン受容体との相互作用を修飾できるフェニルピリジン又はキノリン又はイソキノリンを含有する側鎖を有するアリールヒダントイン骨格又はアリールチオヒダントイン骨格を有する一連の非ステロイド化合物を合成した。表1から表5並びに図1及び図2に見られる通り、これらの化合物は、最も強力な天然アンドロゲンであるDHT(ジヒドロテストステロン)と同様のヒトアンドロゲン受容体に対する親和性を有する周知の合成及び代謝抵抗性合成アンドロゲンであるR1881についての値を100%としたものと比較して、約0.1%の中程度の値から3310%の高い値(EM-8851について)の範囲の相対的結合親和性(RBA)で、ヒトアンドロゲン受容体(及びラットアンドロゲン受容体)に対する親和性を示す。これらの新たな化合物について記録されたRBAは、抗アンドロゲン基準、即ちヒドロキシフルタミド及びビカルタミド(0.21%及び0.3%)よりも高い。例えば、本発明者らの好ましい抗アンドロゲンのいくつか、即ちEM-9150(74±19%)、EM-9198(22%)、EM-9204(22%)及びEM-9205(17.9%)のRBA値は、それぞれ、ヒドロキシフルタミドのRBA値よりも352倍、105倍、105倍及び85倍高い。更に、本発明者らの好ましいSARMのいくつかのRBA値、即ちEM-9251(253%)、EM-9253(125%)、EM-9290(197%)及びEM-9309(157%)は、それぞれ、ヒドロキシフルタミドのRBA値よりも1200倍、595倍、938倍及び748倍高い。一部の置換基を変えることによる、アンドロゲン受容体への親和性に対する効果は、段落[0071]で既に考察してある。

0173

本発明の抗アンドロゲン
本発明の全ての抗アンドロゲンは、シオノギマウス乳腺癌細胞において、並びにインビボにてラットにおける前立腺及び精嚢の重量に対して強力及び純粋な抗アンドロゲン活性を示す。これらの化合物は、2.6nM(EM-9028)から126nMの範囲のIC50値で、0.3nMのDHT誘発細胞増殖を無効にした。一方、ヒドロキシフルタミド及びビカルタミドのIC50は、それぞれ、67±2nM及び190±36nMである(表1、表2、表3及び表5、並びに図3)。したがって、好ましい抗アンドロゲンの一部、即ちEM-9150(13±3nM)、EM-9198(5.3nM)、EM-9204(7.0nM)及びEM-9205(14.8nM)のIC50値は、同じ実験で比較した場合にヒドロキシフルタミドのIC50値よりも5.2倍、6.4倍、4.8倍及び2.3倍高い。

0174

シオノギ細胞のDHT誘発増殖に対する本発明の最も活性な抗アンドロゲン、即ちEM-8900、EM-9025、EM-9028、EM-9039及びEM-9043(IC50=2.6nmから4.3nm)は、ヒドロキシフルタミドよりもおよそ7倍から22倍強力である。最も重要なことに、これらの化合物のいずれも、シオノギ細胞増殖の基底レベルに対してはいかなる活性も有さず、したがって、これらが純粋な抗アンドロゲン活性であることを示している。

0175

本発明の抗アンドロゲンは、ヒト前立腺がんLNCaP細胞を用いる72時間のインキュベーション期間に続いて培養培地中で測定された前立腺特異的抗原(PSA)レベルの強力な阻害を示す(表1及び図4)。例えば、EM-9150は10-7Mで基底レベルを刺激しないことに加えて、R1881刺激されたPSA分泌を遮断する上で、ビカルタミドよりも10倍強力である(図4)。同じ結果が、EM-9156及び他の化合物で観察される。

0176

これらの化合物は、妥当から優れる経口生物学的利用能を示す(図5)。これらの化合物の代謝は、段落[0065]、[0098]及び[0100]で考察されている。例えば、主に興味深いことは、0.5mgのEM-9150/ラットを用いて経口投薬した7時間後の、0.9ng/ml、2.9ng/g及び1.2ng/gでそれぞれ測定されたEM-9150並びに22.3ng/ml、19.3ng/g及び12.7ng/gでそれぞれ測定されたそれの活性代謝物の1つであるEM-9156の血漿、前立腺内及び筋肉内濃度の所見である。この実験から、両化合物標的組織に達することが確かめられる。ラット前立腺におけるEM-9150の濃度は血漿中よりもおよそ3倍高く、これは、両濃度が同程度でEM-9150よりも高いEM-9156と対照的である。非常に良好な親和性が観察されたEM-9150及びEM-9156(それぞれ、RBA=74±19%及び17±4%)とは対照的に、EM-9150の血漿曝露のおよそ90%に相当する主要な代謝物EM-9260がアンドロゲン受容体にあまりよく結合しない(RBA=約0.1%)という事実により、この観察は非常に重要である(表2、図5)。更に、これらの3つの抗アンドロゲン化合物は、インビトロ及びインビボで活性である。

0177

これらの化合物に関し主に興味深いことは、それらが、雄性ラットにおけるインビボで強力及び純粋な抗アンドロゲン活性を示すことである。表1、表2、表3及び表5並びに図6に見られる通り、DHT移植片を有する精巣摘出された未成熟の雄性ラットにおいて、これらの化合物0.5mg/ラットの連日経口投与は、腹側前立腺及び精嚢の重量に対するDHTの刺激効果を、それぞれ32〜71%及び44〜96%無効にしたが、これに匹敵する阻害に達成するために、同じ用量のフルタミド(0.5mg/ラット)が必要とされる(前立腺及び精嚢の重量に対して、それぞれ48%及び83%の阻害)。0.5mg/ラットの用量で、好ましい抗アンドロゲンの一部、即ちEM-9150、EM-9198、EM-9204及びEM-9205によって達成された阻害は、それぞれ、腹側前立腺に対して55%、52%62%及び65%、並びにDHT刺激された精嚢重量に対して92%、90%、91%及び87%である(表3)。図6は、DHT移植片を有する去勢された(CX)未成熟の雄性ラットにおける腹側前立腺重量に対する、フルタミド(FLU)、ビカルタミド及びEM-9150の増加する用量を用いる7日の毎日処置の効果を示す。これらの化合物は同様の活性を有するが、ビカルタミドは、より高い用量でプラトーに達するようであり、EM-9150はそうではない。本発明に記載されている抗アンドロゲンは、DHT移植片を有するラットモデルにおける球海綿体筋の重量も阻害する。

0178

興味深いことに、精巣摘出された未成熟ラットへのこれらの化合物の連日経口投与は、球海綿体筋重量を含めて腹側前立腺及び精嚢の重量に対して刺激効果を有さず、したがって、これらの化合物がそれ自身、アンドロゲン活性を一切持たずに純粋な抗アンドロゲン活性を及ぼすことを示す(表3及び表5、並びに図7)。

0179

本データは、本発明に記載されている非ステロイド性抗アンドロゲンが、アンドロゲン感受性パラメータに対して、現在利用可能な抗アンドロゲンよりも強力であることを示し、したがって、これらの化合物が、アンドロゲン依存疾患、殊に前立腺がんの処置のための全身的抗アンドロゲンとして開発されるべきであることを示している。

0180

EM-9150及びEM-9156は、アゴニスト効果の非存在に加えて、ヒトLNCaP細胞におけるPSA分泌に対するアンドロゲンR1881の刺激効果及びラットにおける同様のインビボ活性を遮断する上で、ビカルタミドよりも10倍強力であることから、本データは、男性及びラットにおける同様の代謝を想定すると、EM-9150及びEM-9156が、前立腺がんを有する男性の処置に対してビカルタミドよりも10倍強力であり得ることを示差している。

0181

本発明のSARM
表2、表4及び表5に示されている通り、本発明のSARMは、通常、シオノギ細胞の増殖に対して混合アンドロゲン/抗アンドロゲン活性を有する。好ましいSARMのいくつか、即ちEM-9251(67.7nM)、EM-9253(29.9nM)、EM-9290(64.8nM)及びEM-9309(66.9nM)のIC50値は、ヒドロキシフルタミドのIC50値(67±2nM)と同様であるが、EM-9253(それぞれ、38%、25%及び13%)以外は、10-7Mで基底レベルを刺激する。

0182

動物モデルにおいて、前立腺は、アンドロゲン活性の良く認識されているパラメータであり、一方、アンドロゲン感受性球海綿体筋は、肛門挙筋のそばに位置しており(Poortmans及びWyndaele; 1998)、アナボリック活性を評価する貴重なツールである。表2、表4及び表5、並びに図8に示されている通り、本発明のSARMは、未成熟ラットモデルにおいて混合アンドロゲン/抗アンドロゲン活性を示した。実際に、これらの化合物は、CXラットにおける前立腺及び精嚢に対して軽度から中程度の刺激効果を有する一方で、強いアンドロゲン効果が筋肉において観察される。他方では、これらの化合物は前立腺のDHT誘発刺激を無効にするが、これらの化合物のいずれもが筋肉において抗アンドロゲン活性を及ぼさない[精嚢は、このモデルにおいて可変結果を示す(阻害、刺激、又は無効果)]。更に、未処置のラットモデルで、本発明者らは、一部の場合において(即ちEM-9251)前立腺及び精嚢の明らかな阻害を観察したが、常に筋肉の刺激を観察した。したがって、EM-9251は、それぞれ25±4%及び35±7%の未処置ラット前立腺及び精嚢を阻害する一方で、77±6%の球海綿体筋を刺激する(図8)。

0183

0.1mg/ラットの用量で、本発明のSARM、即ちEM-8664、EM-8730、EM-8796、EM-8887及びEM-8977によって達成された最も高い刺激は、球海綿体筋に対して、それぞれ177%、178%、168%、214%及び194%である(表4及び表5)。同じ用量で、本発明者らの好ましいSARMのいくつか、即ちEM-9251、EM-9253、EM-9290及びEM-9309によって達成された刺激は、それぞれ、119±24、114±18、88±2及び107±9である(表4)。表4において、本発明者らは、チオヒダントイン誘導体が、ヒダントイン誘導体よりも、球海綿体筋を強く刺激することを見出した。他方では、チオヒダントイン誘導体は、阻害が観察されるヒダントイン誘導体と比較して、ラット精嚢のDHT誘発刺激を無効にする際に精嚢を刺激する(又は不活性)(表4、欄5)。SARMにはいくつかのサブクラスがあると考えられる。

0184

表2、表4及び表5の欄6で、球海綿体筋の阻害の百分率の負の値は、欄9において認められるSARM化合物の球海綿体筋の刺激の更なる証拠である。

0185

これらのSARMの主な興味の1つは、それらが雄性ラットにおいてインビボである程度強力な抗アンドロゲン活性を示すが、ある程度のアゴニスト活性があることである。表2、表4及び表5に見られる通り、DHT移植片を有する精巣摘出された未成熟の雄性ラットにおいて、これらの化合物の0.5mg/ラットの連日経口投与は、腹側前立腺重量に対するDHTの刺激効果を0〜61%無効にしたが、一方で、最も良い場合において(前立腺に対して48%の阻害)、匹敵する阻害を達成するために同じ用量のフルタミド(0.5mg/ラット)が必要とされる。0.5mg/ラットの用量で、好ましいSARMのいくつか、即ちEM-9251、EM-9253及びEM-9290によって達成された阻害は、腹側前立腺-DHT刺激重量に対して45%、30%及び41%である(表2及び表4)。

0186

上記に示されている活性で、本発明のSARMは、良性前立腺肥大の処置及び予防並びに前立腺がんの予防において有用である。これは、前立腺及び精嚢の刺激を回避しながら、サルコペニア及びアンドロゲン活性を必要としている他の疾患/医療問題:Pelletierら2012及び2013における、男性性腺機能低下症、性欲減退、勃起機能不全、及び経密度の増加で示されている通りの女性性機能不全を処置するのにも有用であり得る。

0187

好ましい阻害剤の合成の実施例
プロトンNMRスペクトルは、Bruker Avance 400MHz機器によって記録した。以下の略語が使用されている:s、一重線;d、二重線;dd、二重線の二重線;t、三重線;q、四重線;p、五重線;b、ブロード;及びm、多重線化学シフト(d)は、クロロホルム(1時間の間7.26ppm)、アセトン(1時間の間2.05ppm)又はメタノール(1時間の間3.33ppm)を基準とし、ppmで表した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、0.25mmのKieselgel 60F254プレート(E. Merck社、Darmstadt、FRG)上で実施した。フラッシュクロマトグラフィーのため、Merck-Kieselgel60(230〜400メッシュA.S.T.M.)を使用した。別段に注記されていない限り、出発材料及び反応物は市販されているものを入手し、そのまま使用するか、又は標準的な手段によって精製した。全ての精製及び乾燥させた溶媒及び反応物はアルゴン下で貯蔵した。無水反応不活性雰囲気下で実施し、装置はアルゴン下で組立て、冷却した。有機溶液は、通常、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、回転式エバポレーター上及び減圧下で蒸発させた。出発材料及び試薬は、主に、Aldrich Chemical Company、Inc.社(Milwaukee、Wisconsin)から入手できた。

0188

(実施例1)
EM-9150及び誘導体の合成

0189

0190

化合物2の調製
28%水酸化アンモニア水溶液(240mL、1.7mol)中のシアン化ナトリウム(30.7g、0.62mol)及び塩化アンモニウム(39.5g、0.74mol)の溶液を、機械的攪拌機で撹拌し、0℃に冷却し、アセトン(1)(36.8mL、0.50mol)でゆっくり処理し、氷水浴を除去した後に終夜撹拌した。反応混合物ジクロロメタン(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させることで、化合物2が清澄な液体として得られた(40g、95%)。

0191

0192

化合物4の調製
トルエン-エタノール-水(2:2:1、675mL)中の4-ブロモピリジン塩酸塩(52.8g、0.27mol)及び3-クロロ-4-メトキシフェニルボロン酸(3)(60.8g、0.33mol)の混合物を、アルゴンで15分間フラッシュし、炭酸ナトリウム(115g、1.08mol)でゆっくり処理し、アルゴンで追加の10分の期間の間フラッシュし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(7.87g、6.81mmol)で処理し、90℃で4時間の間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発させ(トルエン及びエタノール)、水(1.1L)で希釈し、濃HClでpH1に酸性化し、ブフナー漏斗上で濾過した。濾液水酸化ナトリウムペレット、続いて炭酸ナトリウムでpH7に中和した。懸濁液をブフナー漏斗上で濾過し、得られた固体4を終夜乾燥させ、更に精製することなく次のステップで使用した(53.9g、90%)。

0193

化合物5の調製
化合物4(53.9g、0.25mol)及びピリジン塩酸塩(280g、2.4mol)の混合物を220℃に3時間の間加熱し、室温に冷却し、水(1.2L)中に注ぎ、炭酸ナトリウムでpH7に中和し、ブフナー漏斗上で濾過した。得られた固体5を更に精製することなく終夜乾燥させた(38.3g、76%)。

0194

0195

EM-9260の調製
アルゴン雰囲気下で、ジクロロメタン(700mL)中のトリホスゲン(8.31g、28mmol)の溶液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウム(33.6g、400mmol)及び4-アミノ-2-クロロベンゾニトリル(6)(12.2g、80mmol)で少しずつ処理し、機械的攪拌機で15分間、及び氷水浴を除去した後に2時間撹拌した。粗製イソシアネート誘導体を含有する反応混合物を0℃に冷却し、トリエチルアミン(25.7mL、184mmol)及び2-アミノ-2-メチルプロピオニトリル(2)(7.4mL、80mmol)でゆっくり処理し、氷水浴を除去した後に2時間の間撹拌した。反応混合物をブフナー漏斗上で濾過し、濾液を真空中で蒸発させた。粗製尿素中間体7をメタノール(200mL)中に溶解させた。溶液を機械的攪拌機で撹拌し、pH1になるまで10%塩酸水溶液で処理し、2時間の間還流した。反応混合物を室温に及び氷水浴で順次冷却し、冷水(250mL)で処理した。懸濁液を濾過し、次いで、濾液をジクロロメタン(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で蒸発させた。残渣をメタノール(100mL)中に溶解させ、得られた溶液を冷水(125mL)で処理し、濾過した。合わせた固体を終夜乾燥させ、ジクロロメタン(850mL)中に希釈した。懸濁液を機械的攪拌機で2時間の間撹拌し、濾過し、濾液を真空中で蒸発させることで、所望のEM-9260が得られた(18.0g、85%)。

0196

0197

化合物8の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(45mL)中の水素化ナトリウム(2.27g、0.095mol、ヘキサンで濯がれた)の懸濁液を0℃で冷却し、3-ブロモ-1-クロロプロパン(4.9mL、0.049mol)で、及び無水N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)中のEM-9260(10.0g、0.038mol)の溶液でゆっくり処理した。反応混合物を5時間の間撹拌し、この期間中室温に徐々に加温した。次いで、反応混合物を冷却氷水(300mL)中に注ぎ、ブフナー漏斗上で濾過した。得られた固体8を終夜乾燥させ、更に精製することなく次のステップで使用した(11.0g、85%)。

0198

0199

EM-9150の調製
無水N,N-ジメチルホルムアミド(325mL)中の化合物8(55.0g、0.16mol)及び化合物5(36.4g、0.18mol)の混合物を、炭酸セシウム(68.5g、0.21mol)で処理し、80℃で6時間の間加熱した。反応混合物を室温で冷却し、アセトン(1L)で希釈し、冷却氷水(2L)中に注ぎ、ブフナー漏斗上で濾過した。得られた淡オレンジ色の固体EM-9150を更に精製することなく終夜乾燥させた(70.6g、86%)。

0200

0201

EM-9150の精製
完全溶解のためにわずかに加熱された1,4-ジオキサン(1.5L)中のEM-9150(100.7g、0.198mol)の溶液を、濃塩酸(14.75M)(14.8mL、0.218mol)でゆっくり処理した。反応混合物を0.5時間の間撹拌し、濾過した。淡ベージュ色の固体としての得られたEM-9287を乾燥させた。

0202

0203

粗製のEM-9287を水(1.5L)中に懸濁し、水酸化ナトリウム7N(31mL、0.22mol)の水溶液で処理した。反応混合物を1時間の間撹拌し、濾過した。淡黄色の固体としての得られたEM-9150を乾燥させることで、83.7g(83%)が得られ、更に、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、およそ20gの4分離、ジクロロメタン中30〜80%のアセトン)によって精製することで、83.0gの純粋なEM-9150が得られた(HPLCによる99.3%の化学純度)。

0204

EM-9156及びEM-9288の調製
メタノール-水/5:2(20mL)中のEM-9150(550mg、1.08mmol)の懸濁液に、モノペルオキシフタル酸マグネシウム(MMPP)(1.33g、2.7mmol)を添加した。溶液を50℃で終夜加熱した。反応完了後(TLC)、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%アセトン-ジクロロメタン)によって精製することで、332mg(58%)のEM-9156が得られた。

0205

0206

EM-9287について記載されている手順を使用することによって、EM-9156の塩酸塩であるEM-9288を調製した。

0207

0208

(実施例2)
EM-9251及び誘導体の合成

0209

0210

EM-9289の調製
アルゴン雰囲気下で、ジクロロメタン(200mL)中のトリホスゲン(2.08g、7.01mmol)の溶液を、0℃に冷却し、重炭酸ナトリウム(8.5g、100mmol)及び3-クロロ-4-シアノ-2-メチルアニリン(9)(Li、J.J.ら、J. Med. Chem.、2007、50(13)、3015〜3025、参考情報、S2及びS3頁に記載されている手順から得られた)(3.33g、20mmol)で少しずつ処理し、15分間及び氷水浴を除去した後に2時間撹拌した。粗製イソシアネート誘導体を含有する反応混合物を0℃に冷却し、トリエチルアミン(6.2mL、44mmol)及び2-アミノ-2-メチルプロピオニトリル(2)(1.9mL、21mmol)でゆっくり処理し、氷水浴を除去した後に終夜撹拌した。反応混合物をブフナー漏斗上で濾過し、濾液を真空中で蒸発させた。粗製尿素中間体10を、メタノール(100mL)中に溶解させた。溶液を撹拌し、pH1になるまで10%塩酸水溶液で処理し、4時間の間還流した。反応混合物を室温に及び氷水浴で順次に冷却し、冷水(200mL)で処理した。懸濁液を濾過し、次いで、濾液をジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で蒸発させた。固体を合わせることで、所望のEM-9289が得られた(4.04g、73%)。

0211

0212

化合物11の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(9mL)中の水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散させた、75mg、1.9mmol)及びEM-9289(420mg、1.5mmol)の懸濁液を、30分間撹拌し、1,3-ジブロモプロパン(0.75mL、7.4mmol)でゆっくり処理した。反応混合物を50℃で5時間の間加熱した。次いで、反応混合物を室温で冷却し、水(50mL)で希釈し、エーテル(4×25mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜100%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、400mg(70%)の化合物11が得られた。

0213

EM-9251の調製
アセトン(3mL)中の化合物11(100mg、0.25mmol)及び化合物5(70mg、0.34mmol)の混合物を、炭酸セシウム(148mg、0.46mmol)で処理し、60℃で2時間の間加熱した。反応混合物を室温で冷却し、セライト(商標)上で濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣(ジクロロメタン中に可溶化された)をシリカゲル上で濾過した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%のアセトン-ジクロロメタン)によって精製することで、116mg(89%)のEM-9251が得られた。

0214

0215

EM-9252の調製
ジクロロメタンの代わりに酢酸エチルで抽出が行われたことを除いてEM-9156について記載されている手順を使用することによって、EM-9251から出発してEM-9252を調製した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、5%メタノール-ジクロロメタン)によって精製することで、48mg(80%)のEM-9252が得られた。

0216

0217

(実施例3)
EM-9052の合成

0218

0219

化合物12の調製
水(15mL)中の3-クロロ-4-シアノアニリン(6)(1.12g、7.3mmol)の懸濁液を、チオホスゲン(0.84mL、11mmol)でゆっくり処理し、2時間の間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製イソチオシアネート12を更に精製することなく次のステップで使用した。

0220

化合物14の調製
無水テトラヒドロフラン(35mL)中のイソチオシアネート12(1.43g、7.3mmol)、2-(3-ヒドロキシ-プロピルアミノ)-2-メチル-プロピオニトリル(13)(WO 2006/133567、58ページに記載されている手順から得られた)及びトリエチルアミン(0.1mL、0.7mmol)の溶液を、1時間の間還流した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗製アルコール14を更に精製することなく次のステップで使用した。

0221

化合物15の調製
1:1比(36mL)におけるメタノール及び2N塩酸水溶液の混合物中のアルコール14(2.47g、7.3mmol)の溶液を、1時間の間還流した。次いで、反応混合物を室温で冷却し、水で希釈し、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィー(Biotageシステム、シリカゲル、20〜30%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、1.58g(3つのステップで64%)の化合物15が得られた。

0222

EM-9052の調製
アルゴン雰囲気下で、無水テトラヒドロフラン(3mL)中のアルコール15(102mg、0.30mmol)、フェノール5(60mg、0.29mmol)及びトリフェニルホスフィン(81mg、0.31mmol)の溶液を、0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(二連子)(0.06mL、0.3mmol)でゆっくり処理した。氷水浴を除去した後、反応混合物を終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗化合物(アセトン中に可溶化された)をシリカゲル上で濾過した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40%アセトン-ヘキサン)によって精製することで、32mg(21%)のEM-9052が得られた。

0223

0224

(実施例4)
EM-8799の合成

0225

0226

化合物17の調製
アルゴン雰囲気下で、ジクロロメタン(1mL)中の化合物16[3-クロロ-4-シアノ-2-メチルアニリン(9)(Li、J.J.ら J. Med. Chem. 2007、50(13)、3015〜3025、参考情報、S2及びS3頁に記載されている手順から得られた)から出発して、化合物15と同じ手順(メタノールを水で希釈することなく後処理前に蒸発させたことを除く)によって24%の収率で得られた](89mg、0.25mmol)の溶液、を0℃に冷却し、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(62mg、0.55mmol)及びp-トルエンスルホニルクロリド(75mg、0.39mmol)で処理し、氷水浴を除去した後に1時間撹拌した。反応混合物を飽和塩アンモニウム水溶液で希釈し、ジクロロメタン(2×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製トシレート17を更に精製することなく次のステップで使用した。

0227

EM-8799の調製
アルゴン雰囲気下で、N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中のフェノール5(78mg、0.38mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散させた、19mg、0.48mmol)で処理し、30分間撹拌し、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中のトシレート17(128mg、0.25mmol)の溶液で処理し、80℃で15分間加熱した。反応混合物を室温で冷却し、エーテルで希釈し、水(2×)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物(ジクロロメタン中に可溶化された)を、シリカゲル上で濾過した。粗化合物をその上2つのフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%のアセトン-ヘキサン及び20〜50%のエーテル-ジクロロメタン)によって精製することで、58mg(43%)のEM-8799が得られた。

0228

0229

(実施例5)
EM-8798の合成

0230

0231

EM-8798の調製
EM-8799について記載されている同じ手順によって、EM-8798を調製した。化合物15について記載されている手順によって調製された化合物18から出発する化合物17と同じ手順(反応混合物の希釈において、飽和重炭酸ナトリウム水溶液が水の代わりに使用されたことを除く)によって、4-シアノ-2-メチル-3-トリフルオロメチルアニリン(US 2004/0181064、41〜42ページに記載されている手順から得られた)から出発して、52%の収率で、化合物19を定量的に得た。粗製のEM-8798をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%アセトン-ヘキサン)によって精製することで、55mgの所望の化合物が42%の収率で得られた。

0232

0233

(実施例6)
EM-9025の合成

0234

0235

EM-9025の調製
EM-8799について記載されている同じ手順によって、EM-9025を調製した。4-シアノ-3-フルオロアニリンから出発して化合物15について記載されている手順によって調製された化合物20から出発して(メタノールを水で希釈することなく後処理前に蒸発させたことを除く)、化合物17と同じ手順によって、33%の収率で、化合物21を定量的に得た。WO 2009/079412(97ページ)に記載されている同様の手順によって、1-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)ベンゼン及び4-ピリジンボロン酸を使用して、3つのステップにて57%で、化合物22を得た。粗製のEM-9025(抽出にはエーテルの代わりにジクロロメタンを使用し、シリカゲル上の濾過を省いた)をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、46mgの所望の化合物が35%の収率で得られた。

0236

0237

(実施例7)
EM-9126の合成

0238

0239

化合物24の調製
ジクロロメタン(50mL)中の3-ブロモプロパノール(23)(2.0g、14mmol)の溶液を、塩化アセチル(1.2mL、17mmol)で処理し、20分間撹拌し、ピリジン(1.4mL、17mmol)で処理し、30分間撹拌した。反応混合物をエーテルで希釈し、水及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製アセテート24(2.25g、86%)を更に精製することなく適切なステップで使用した。

0240

化合物26の調製
ジクロロメタン(180mL)中の2-(Fmoc-アミノ)イソ酪酸(25)(6.48g、20.0mmol)の溶液を、塩化オキサリル(2.6mL、30mmol)及び数滴のN,N-ジメチルホルムアミドで処理し、1時間の間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗製塩化アシル26を更に精製することなく次のステップで使用した。

0241

化合物28の調製
無水テトラヒドロフラン(90mL)中の塩化アシル26(6.84g、20.0mmol)の溶液を、4-シアノ-3-トリフルオロメチルアニリン(27)(3.36g、18.1mmol)及び重炭酸ナトリウム(1.90g、22.6mmol)で処理し、60℃で1.5時間の間加熱した。反応混合物を室温で冷却し、エーテルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2×)及び水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製アミド28を更に精製することなく次のステップで使用した。

0242

化合物29の調製
N,N-ジメチルホルムアミド(60mL)中のアミド28(8.9g、18mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(27mL、27mmol)中の1.0Mフッ化テトラブチルアンモニウム溶液で処理し、終夜撹拌した。反応混合物をエーテルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2×)及び水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィー(Biotageシステム、シリカゲル、50〜100%の酢酸エチル-ヘキサン)によって精製することで、2.5g(3つのステップで51%)のアミン29が得られた。

0243

化合物30の調製
無水テトラヒドロフラン(45mL)中のアミン29(2.5g、9.2mmol)の溶液を、0℃で冷却し、ジイソプロピルアミン(2.4mL、14mmol)及びクロロアセチルクロリド(0.81mL、10mmol)で処理し氷水浴を除去した後に1時間の間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製ジアミド30(3.58g)を更に精製することなく次のステップで使用した。

0244

化合物31の調製
無水テトラヒドロフラン(185mL)中のジアミド30(3.21g、9.2mmol)の溶液を、炭酸セシウム(7.55g、23mmol)でゆっくり処理し、終夜撹拌した。反応混合物をセライト(商標)上で濾過した。濾液を減圧下で蒸発させた。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、15〜20%のアセトン-ジクロロメタン)によって精製することで、1.76g(2つのステップで61%)の環状ジアミド31が得られた。

0245

0246

化合物32の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(1.6mL)中の環状ジアミド31(106mg、0.34mmol)の溶液を、トルエン(0.81mL、0.40mmol)中の0.5Mカリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液で処理し、5分間撹拌し、無水N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の3-ブロモプロピルアセテート(24)(88mg、0.49mmol)の溶液で処理し、45分間撹拌した。次いで、反応混合物をエーテルで希釈し、水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、63mg(45%)のアセテート32(O-アルキル化生成物(22mg、16%)が得られ、出発材料31(24mg、22%)も得られた)。

0247

化合物33の調製
メタノール(2mL)中のアセテート32(63mg、0.15mmol)の溶液を、炭酸カリウム(75mg、0.54mmol)で処理し、0.5時間の間撹拌した。反応混合物をエーテルで希釈し、水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製アルコール33を更に精製することなく次のステップで使用した。

0248

0249

EM-9126の調製
アルゴン雰囲気下で、無水テトラヒドロフラン(1.5mL)中のアルコール33(44mg、0.12mmol)、フェノール22(20mg、0.12mmol)及びトリフェニルホスフィン(35mg、0.13mmol)の溶液を、0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(二連子)(0.025mL、0.13mmol)でゆっくり処理した。氷水浴を除去した後に、反応混合物を60時間の間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗化合物(アセトン中に可溶化)をシリカゲル上で濾過した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、50%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、18.5mg(2つのステップで30%)のEM-9126が得られた。

0250

0251

(実施例8)
EM-9199の合成

0252

0253

化合物34の調製
ジクロロメタン(50mL)中の4-シアノ-3-トリフルオロメチルアニリン(27)(2.01g、10.8mmol)及び重炭酸ナトリウム(2.25g、26.8mmol)の懸濁液を、0℃で冷却し、トルエン(11mL、20.9mmol)中の20%のホスゲン溶液でゆっくり処理し、氷水浴を除去した後に2時間の間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。粗製イソシアネート34を更に精製することなく次のステップで使用した。

0254

化合物35の調製
無水テトラヒドロフラン(40mL)中のイソシアネート35(2.29g、10.8mmol)、2-アミノ-2-メチルプロピオニトリル(2)(1.1g、13mmol)及びトリエチルアミン(0.15mL、1.1mmol)の溶液を、1時間の間還流した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗化合物35を更に精製することなく次のステップで使用した。

0255

化合物36の調製
1:1比(36mL)におけるメタノール及び2N塩酸水溶液の混合物中の化合物35(3.19g、10.8mmol)の溶液を、0.5時間の間還流した。次いで、反応混合物を室温で冷却し、水で希釈し、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮することで、3.07g(3つのステップで96%)の化合物36が得られた。粗化合物36を更に精製することなく次のステップで使用した。

0256

化合物37の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(8mL)中の化合物36(501mg、1.69mmol)及び4-ブロモベンジルブロミド(630mg、2.5mmol)の溶液を、0℃で冷却し、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散された、100mg、2.5mmol)処理し、氷水浴を除去した後、0.5時間撹拌した。次いで、反応混合物をエーテルで希釈し、水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィー(Biotageシステム、シリカゲル、0〜30%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、786mg(100%)の臭化物37が得られた。

0257

化合物EM-9199の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の臭化物37(100mg、0.21mmol)、4-ピリジンボロン酸(41mg、0.33mmol)及びリン酸三カリウム(136mg、0.64mmol)の懸濁液に、アルゴンを10分間吹き込み、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(25mg、0.022mmol)で処理し、100℃で1時間の間加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、エーテルで希釈し、水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物を2つのフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%アセトン-ヘキサン及び2%メタノール-ジクロロメタン)によって精製することで、55mg(56%)のEM-9199が得られた。

0258

0259

(実施例9)
EM-9340の合成

0260

0261

化合物39の調製
4-ブロモアニリン(38)(2.05g、11.9mmol)、エチルα-ブロモイソブチレート(3.0mL、20mmol)及び重炭酸ナトリウム(1.5g、18mmol)の混合物を、140℃で6時間の間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルで処理し、フラッシュクロマトグラフ(10%エーテル-ヘキサン)することで、1.06g(31%)のエステル39が油として得られた。

0262

化合物40の調製
アルゴン雰囲気下で、無水テトラヒドロフラン(14mL)中のエステル39(1.17g、4.09mmol)の溶液を、0℃で冷却し、4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニルイソシアネート(34)(0.87mg、4.1mmol)及びトリエチルアミン(0.57mL、4.1mmol)で処理し、氷水浴を除去した後に終夜撹拌し、同じ量のイソシアネート(34)及びトリエチルアミンで処理し、1時間撹拌した。次いで、反応混合物をエーテルで希釈し、水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、1:2.2比における臭化物40とエチル(4-シアノ-3-トリフルオロメチルフェニル)カルバメートとの混合物750mgが得られた。

0263

化合物EM-9340の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の不純な臭化物40(150mg、0.15mmol)、4-ピリジンボロン酸(80mg、0.65mmol)及びリン酸三カリウム(212mg、1.00mmol)の懸濁液に、アルゴンを10分間吹き込み、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(44mg、0.038mmol)で処理し、90℃で3時間の間加熱した(不完全な反応)。次いで、反応混合物を室温に冷却し、エーテルで希釈し、水(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物を2つのフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%のアセトン-ヘキサン及び10%のアセトン-ジクロロメタン)によって精製することで、45mg(2つのステップで12%)のEM-9340が得られた。

0264

0265

(実施例10)
EM-9336の合成

0266

0267

化合物42の調製
アルゴン雰囲気下で、ジクロロメタン(200mL)中の4-(4-ブロモフェニル)-1-ブタノール(41)(Ando T.ら、Bull. Chem. Soc. Jpn.、1980、53(8)、2348〜2356に記載されている方法から得られた)(3.44g、15mmol)、トリフェニルホスフィン(4.6g、17mmol)及びテトラブロモメタン(7.5g、23mmol)の懸濁液を、終夜撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィー(Biotageシステム、シリカゲル、0〜10%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、2.43g(55%)の臭化物42が得られた。

0268

化合物43の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散された、120mg、3.0mmol)及びEM-9289(560mg、2.0mmol)の懸濁液を、30分間撹拌し、0℃で冷却し、無水N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の臭化物42(900mg、3.1mmol)の溶液でゆっくり処理し、氷水浴を除去した後に終夜撹拌した。次いで、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタン(2×)及び酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィー(Biotageシステム、シリカゲル、0〜20%のアセトン-ヘキサン)によって精製することで、435mg(45%)の臭化物43が得られた。

0269

0270

化合物EM-9336の調製
アルゴン雰囲気下で、無水N,N-ジメチルホルムアミド(12mL)中の臭化物43(214mg、0.438mmol)、4-ピリジンボロン酸(65mg、0.53mmol)及びリン酸三カリウム(280mg、1.3mmol)の懸濁液に、アルゴンを15分間吹き込み、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(76mg、0.066mmol)で処理し、80℃で終夜加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、ジクロロメタン(3×)及び酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜20%のアセトン-トルエン)によって精製することで、25mg(12%)のEM-9336が得られた。

0271

0272

表3からの以下の化合物は、実施例1〜10に記載されている手順から得られる。各化合物についての1H NMR結果を示す(実施例1〜10ですでに見出される化合物を除く):

0273

0274

0275

0276

0277

0278

0279

0280

0281

0282

0283

0284

表4からの以下の化合物は、実施例1〜10に記載されている手順から得られる。各化合物についての1H NMR結果を示す(実施例1〜10ですでに見出される化合物を除く):

0285

0286

0287

0288

0289

0290

0291

0292

0293

0294

0295

0296

表5からの以下の化合物は、実施例1〜10に記載されている手順から得られる。各化合物についての1H NMR結果を示す:

0297

0298

0299

0300

0301

医薬組成物実施例
下記に説明されているのは、例として及び限定ではなく、全身的使用のための好ましい活性抗アンドロゲンEM-9150を利用するいくつかの医薬組成物である。本発明の他の抗アンドロゲン若しくはSARM又はその組合せは、EM-9150の代わりに(又は、それに加えて)使用することができる。活性成分の濃度は、本明細書において考察されている通りの広い範囲にわたって変更してもよい。含まれ得る他の成分の量及び型は、当技術分野においてよく知られている。
(実施例A)

0302

0303

(実施例B)

0304

0305

(実施例C)

0306

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