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課題・解決手段

視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害NMOSD)の治療に有用な組成物及び方法が開示される。C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を含む使用のための組成物であって、(i)方法が積極的なCNS攻撃の間にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法;(ii)方法が積極的なCNS攻撃の発病時にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法;にて使用するための組成物であり、(i)または(ii)の前記障害は視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)である、前記使用のための組成物。

概要

背景

本発明が関係する最先端の技術を記載するために、公開された出願及び交付済み特許の双方を含む多数の出版物及び特許文書が本明細書の全体を通して引用される。これらの引用のそれぞれは省略せずに述べられるかのように参照によって本明細書に組み入れられる。

視神経脊髄炎スペクトル障害NMOSD)には、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性視神経炎アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象のようなDevic病の限定された形態、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOが含まれる。

視神経脊髄炎(NMOまたはDevic病)は、早期段階では一般に脳に危害を加えない多発性硬化症における攻撃とは異なって、視神経炎及び横断性脊髄炎の重篤な攻撃を特徴とする中枢神経系の炎症性脱髄性症候群である。

先進国では、視神経脊髄炎は、多発性硬化症が稀である非白人集団を偏って襲う。視神経脊髄炎は多発性硬化症とは区別される臨床的神経画像及び臨床検査値を示す。さらに、視神経脊髄炎患者血清における自己抗体である視神経脊髄炎免疫グロブリンG(NMO−IgG)の検出は他の脱髄性障害から視神経脊髄炎を区別する。NMO−IgGは中枢神経系にて水の恒常性を調節する主なチャンネルであるアクアポリン4に結合する。NMO−IgGはまた、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、脊髄長大病変を有する脊髄病変に関連する再発性横断性脊髄炎、再発性孤立性の視神経炎、及び特定の臓器特異的な及び臓器非特異的な自己免疫疾患背景での視神経炎または横断性脊髄炎を含む、視神経脊髄炎に関連した障害を持つ患者の血清でも検出される。

NMO患者は現在、症状を軽減する、再発を減らす、または防ぐ作用剤を用いて治療されている。現在のところNMOまたはNMOSDの治癒はない。NMOの人々はほとんど月単位または年単位で離れて起きる攻撃を伴う疾患の予測できない再発経過を有する。身体障害は累積し、各攻撃の結果はミエリンの新しい領域を損傷する。明らかに、NMOの連続する急性の再発から生じる神経機能不全を限定することができる、この破壊的な疾患の改善された治療のニーズが存在する。

概要

視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)の治療に有用な組成物及び方法が開示される。C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を含む使用のための組成物であって、(i)方法が積極的なCNS攻撃の間にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法;(ii)方法が積極的なCNS攻撃の発病時にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法;にて使用するための組成物であり、(i)または(ii)の前記障害は視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)である、前記使用のための組成物。

目的

本発明はNMOの症状を改善するまたは軽減する抗炎症性製剤及びその使用方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を含む使用のための組成物であって(i)方法が積極的なCNS攻撃の間にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害治療するまたは障害の進行を遅延させる方法;(ii)方法が積極的なCNS攻撃の発病時にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法;にて使用するための組成物であり、(i)または(ii)の前記障害は視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)である、前記使用のための組成物。

請求項2

C1−INHがヒト血漿由来のC1−INH(hC1−INH)または組換えC1−INH(rC1−INH)を含む請求項1に記載の使用のための組成物。

請求項3

障害が、視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性視神経炎アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOから成る群から選択される上記請求項のいずれか1項に記載の使用のための組成物。

請求項4

前記障害がNMOであり、前記C1−エステラーゼ阻害因子がシンライズ登録商標)である上記請求項のいずれか1項に記載の使用のための組成物。

請求項5

方法が、視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性の視神経炎、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部、脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOから成る群から選択される障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるのに有効な追加の生物学的に活性のある作用剤または治療を投与することを含む、上記請求項のいずれか1項に記載の使用のための組成物。

請求項6

前記治療が静脈免疫療法であり、前記作用剤が任意で、たとえば、メチルプレドニゾロンのようなグルココルチコイドである請求項5に記載の使用のための組成物。

請求項7

前記作用剤または治療が血漿交換及び/または静脈内免疫グロブリン製剤の投与である請求項5に記載の使用のための組成物。

請求項8

マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブを投与することを含む請求項5に記載の使用のための組成物。

請求項9

C1−INH及び生物学的に活性のある作用剤または治療が同時に投与される請求項5〜8のいずれか1項に記載の使用のための組成物。

請求項10

C1−INH及び生物学的に活性のある作用剤または治療が順次投与される請求項5〜8のいずれか1項に記載の使用のための組成物。

請求項11

前記投与が早期の急性相の間である上記請求項のいずれかに記載の使用のための組成物。

請求項12

前記投与が短期持続時間である上記請求項のいずれかに記載の使用のための組成物。

請求項13

そのような治療を必要とする患者にて補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害の治療方法または障害の進行の遅延方法であって、前記方法が積極的なCNS攻撃の間に治療上有効な量のC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を投与することを含み、前記障害が視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)である、前記方法。

請求項14

C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)がヒト血漿由来のC1−INH(hC1−INH)または組換えC1−INH(rC1−INH)を含む請求項13に記載の方法。

請求項15

前記障害が、視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性の視神経炎、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部、脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOから成る群から選択される請求項13または14に記載の方法。

請求項16

前記障害がNMOであり、前記C1−エステラーゼ阻害因子がシンライズ(登録商標)である請求項13〜15のいずれか1項に記載の方法。

請求項17

視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性の視神経炎、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部、脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOから成る群から選択される障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるのに有効な追加の生物学的に活性のある作用剤または治療を投与することを含む請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法。

請求項18

前記治療が静脈内免疫療法であり、前記作用剤が任意で、たとえば、メチルプレドニゾロンのようなグルココルチコイドである請求項17に記載の方法。

請求項19

前記治療が血漿交換及び/または静脈内免疫グロブリン製剤の投与である請求項17に記載の方法。

請求項20

マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブを投与することを含む請求項17に記載の方法。

請求項21

C1−INH及び生物学的に活性のある作用剤が同時に投与される請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。

請求項22

C1−INH及び生物学的に活性のある作用剤が順次投与される請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。

請求項23

そのような治療を必要とする患者にて補体免疫系の活性化が原因で生じる障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるための医薬組成物であって、前記組成物が、活性化を阻害する量のC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)の投与、及び任意で静脈内免疫療法、マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブまたはそれらの組み合わせから成る群から選択される生物学的に活性のある作用剤;及び薬学上許容可能なキャリア媒体を含む、前記医薬組成物。

請求項24

そのような治療を必要とする患者にて補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法であって、前記方法が積極的なCNS攻撃の発病時に治療上有効な量のC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を投与することを含み、前記障害が視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)であり、任意で前記方法が請求項14〜22のいずれか1項で定義されたとおりである、前記方法。

請求項25

前記投与が早期急性相の間である請求項13または24に記載の方法。

請求項26

前記投与が短期持続時間である請求項13または24に記載の方法。

請求項27

請求項1に記載の使用のためのC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を含む組成物であって、CNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法が請求項13〜22、25若しくは26に記載の方法であり、またはCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法が請求項24〜26に記載の方法である、前記組成物。

請求項28

薬物の製造におけるC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)の使用であって、(i)請求項13〜22、25若しくは26に記載の方法によってCNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるための、または(ii)請求項24〜26に記載の方法によってCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させるための薬物の製造における、C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)の使用。

請求項29

キットであって、(i)C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)と(ii)視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)を治療するまたは障害の進行を遅延させるのに有効な追加の生物学的に活性のある作用剤とを含み、前記成分(i)及び(ii)が患者に同時投与または連続投与するために包装される、前記キット。

請求項30

C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)及び追加の生物学的に活性のある作用剤であって、(i)方法が積極的なCNS攻撃の間にC1−INHを投与することを含む、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法;(ii)方法が積極的なCNS攻撃の発病時にC1−INHを投与することを含む、補体免疫の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法;(i)または(ii)の障害が視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)であり、前記生物学的に活性のある作用剤が視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるのに有効である、前記C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)及び追加の生物学的に活性のある作用剤。

請求項31

追加の生物学的に活性のある作用剤が、メチルプレドニゾロンのようなグルココルチコイド、静脈内免疫グロブリン製剤または抗リンパ球製剤、マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブ、またはそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項29に記載のキットまたは請求項30に記載の製剤。

技術分野

0001

本発明は中枢神経系の分野及び視神経脊髄炎(NMO)スペクトル障害に関する。さらに具体的には、本発明はNMOの症状を改善するまたは軽減する抗炎症性製剤及びその使用方法を提供する。

背景技術

0002

本発明が関係する最先端の技術を記載するために、公開された出願及び交付済み特許の双方を含む多数の出版物及び特許文書が本明細書の全体を通して引用される。これらの引用のそれぞれは省略せずに述べられるかのように参照によって本明細書に組み入れられる。

0003

視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)には、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性視神経炎アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象のようなDevic病の限定された形態、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOが含まれる。

0004

視神経脊髄炎(NMOまたはDevic病)は、早期段階では一般に脳に危害を加えない多発性硬化症における攻撃とは異なって、視神経炎及び横断性脊髄炎の重篤な攻撃を特徴とする中枢神経系の炎症性脱髄性症候群である。

0005

先進国では、視神経脊髄炎は、多発性硬化症が稀である非白人集団を偏って襲う。視神経脊髄炎は多発性硬化症とは区別される臨床的神経画像及び臨床検査値を示す。さらに、視神経脊髄炎患者血清における自己抗体である視神経脊髄炎免疫グロブリンG(NMO−IgG)の検出は他の脱髄性障害から視神経脊髄炎を区別する。NMO−IgGは中枢神経系にて水の恒常性を調節する主なチャンネルであるアクアポリン4に結合する。NMO−IgGはまた、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、脊髄長大病変を有する脊髄病変に関連する再発性横断性脊髄炎、再発性孤立性の視神経炎、及び特定の臓器特異的な及び臓器非特異的な自己免疫疾患背景での視神経炎または横断性脊髄炎を含む、視神経脊髄炎に関連した障害を持つ患者の血清でも検出される。

0006

NMO患者は現在、症状を軽減する、再発を減らす、または防ぐ作用剤を用いて治療されている。現在のところNMOまたはNMOSDの治癒はない。NMOの人々はほとんど月単位または年単位で離れて起きる攻撃を伴う疾患の予測できない再発経過を有する。身体障害は累積し、各攻撃の結果はミエリンの新しい領域を損傷する。明らかに、NMOの連続する急性の再発から生じる神経機能不全を限定することができる、この破壊的な疾患の改善された治療のニーズが存在する。

課題を解決するための手段

0007

本発明によれば、そのような治療を必要とする患者にて補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法が開示される。例となる方法は、積極的なCNS攻撃の間に、治療上有効な量のC1エステラーゼ阻害因子(C1−INH)を単独で、またはそのようなCNS障害の治療に有用な1以上の他の作用剤または治療との併用で投与することを含む。含まれるのはまた、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法にて使用するためのC1−INHを含む組成物であり、その際、方法は積極的なCNS攻撃の間にC1−INHを投与することを含む。治療は、C1−INHを単独で投与すること、またはそのようなCNS障害の治療に有用な1以上の他の作用剤または治療との併用で投与することが関与してもよい。好ましい実施形態では、障害は視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)である。そのような治療は発病の急性相の間またはその直後であることができ、好ましくは短い持続時間であることができる。一部の実施形態では、C1−INHは積極的なCNS攻撃の発病時に投与される。

0008

提供されるのはまた、そのような治療を必要とする患者にて補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法であり、該方法は、積極的なCNS攻撃の発病時に治療上有効な量のC1−INHを投与することを含む。さらに提供されるのは、補体免疫系の活性化を阻害することによって緩和されるCNS障害を予防するまたは障害の進行を遅延させる方法にて使用するためのC1−INHを含む組成物であり、該方法は、積極的なCNS攻撃の発病時にC1−INHを投与することを含む。治療には、C1−INHを単独で投与すること、またはそのようなCNS障害の治療に有用な1以上の他の作用剤との併用で投与することが関与してもよい。好ましい実施形態では、障害は視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)である。

0009

C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)はヒト血漿由来のC1−INH(hC1−INH)、たとえば、シンライズ登録商標)、または組換えC1−INH(rC1−INH)であってもよいし、またはそれを含んでもよい。

0010

障害は、視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性の視神経炎、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部、脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOから成る群から選択され得る。

0011

態様の1つでは、C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)はヒト血漿由来のC1−INH(hC1−INH)または組換えC1−INH(rC1−INH)を含み、障害は、視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、両側同時発病性または再発性の視神経炎、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部、脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または横断性脊髄炎の単相性または再発性の事象、及びNMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOから成る群から選択される。好ましい実施形態では、障害はNMOであり、前記C1−エステラーゼ阻害因子はヒト血漿由来のC1−INH(hC1−INH)である。特に好ましい実施形態では、障害はNMOであり、前記C1−エステラーゼ阻害因子はシンライズ(登録商標)である。

0012

C1−INHはNMOまたはNMOSDを治療するのに有用な別の作用剤または治療との併用で投与されてもよい。そのような作用剤/治療には限定しないで、血漿交換及び/または免疫グロブリン製剤静脈内投与マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブの投与が挙げられる。作用剤または治療は、たとえば、視神経脊髄炎(NMO)または視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)のようなCNSの障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるのに有効な追加の生物学的に活性のある作用剤または治療であってもよい。たとえば、追加の生物学的に活性のある作用剤は、コルチコステロイド、(静脈内)免疫グロブリン製剤、または抗リンパ球製剤、マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブであってもよい。好ましい実施形態では、患者は静脈内免疫療法(たとえば、コルチコステロイド、たとえば、メチルプレドニゾロンのような(合成)グルココルチコイド)によって治療される、または治療されている。従って、追加の生物学的に活性のある作用剤はコルチコステロイド、たとえば、メチルプレドニゾロンのような(合成)グルココルチコイドであってもよい。追加の生物学的に活性のある作用剤は静脈内に投与される。作用剤/治療は代わりにまたはさらに、たとえば、IVステロイド応答しない患者(たとえば、IVステロイド治療の経過の後にCNSの炎症の不十分な抑制しか認められないまたは認められていない場合)では血漿交換(血漿交換)が関与してもよい。従って、患者は、ステロイド不応性の患者であってもよく、任意で血漿交換を受けていてもよい。特定の治療に関しての不応者は、前記治療に続いて改善を示さないまたは若干の改善を示すが、有意な神経学的欠損を維持する患者として定義され得る。相対的な改善は、たとえば、治療の開始の際のEDSSスコア治療開始後(たとえば、開始後5日目、7日目、14日目、または30日目、または退院時)のEDSSスコアと比較することによって確かめられ得る。

0013

特定のアプローチでは、作用剤/治療は同時に投与される。他のアプローチでは、作用剤/治療は順次投与される。

0014

組成物及び本明細書で記載されるように使用するための組成物は医薬組成物に製剤化され得る。医薬組成物はC1−INHと薬学上許容可能はキャリア媒体とを含んでもよい。医薬組成物は、本明細書で記載されるようなCNSの障害(たとえば、NMOまたはNMOSD)を治療するまたは障害の進行を遅延させる方法で使用するためのものであってもよい。医薬組成物は本明細書で定義されるような追加の作用剤または治療と併用で(たとえば、同時にまたは順次)投与されてもよい。

0015

提供されるのはまた、(i)C1−INHと(ii)本明細書で定義されるような追加の生物学的に活性のある作用剤とを含むキットであり、前記成分(i)及び(ii)は患者に同時投与するためにまたは逐次投与するために包装される。

0016

さらに提供されるのは、本発明に係る治療の方法で同時使用するためのまたは逐次使用するための併用製剤として本明細書で定義されるようなC1−INHと追加の生物学的に活性のある作用剤である。

0017

本発明の範囲内にあるのはまた、そのような治療を必要とする患者にて第2経路の補体免疫系の活性化を阻害することによる緩和によって生じる障害を治療するまたは障害の進行を遅延させる医薬組成物であり、該組成物は、活性化を阻害する量のC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)と;任意で、静脈内免疫療法、マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブ、またはそれらの組み合わせから成る群から選択される生物学的に活性のある作用剤と、薬学上許容可能なキャリア媒体の投与を含む。

図面の簡単な説明

0018

周縁パターン(左)とロゼットパターンの双方におけるNMO病変での古典的な補体沈着を示す写真(Roemerら.(2007),Brain,130:1194−1205)である。染色はC9neoについてである。

0019

本発明は、脊髄及び視神経を標的とし、麻痺及び失明をもたらす再発性自己免疫疾患を呈するNMO及びNMOSDの患者にC1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH)が有利に投与され得るという発見に関する。IVステロイドに応答しない患者における静脈内コルチコステロイド免疫抑制療法(たとえば、IVメチルプレドニゾロン)及び血漿交換(「標準治療」)に対する補助剤としてのC1−INHによる早期の短期治療は、「標準治療」単独に比べて患者の神経系への損傷を軽減できることが予想外に発見されている。このアプローチに対するさらなる利点として、本発明者らはC1−INHによる早期及び/または短期の持続時間の治療は治療中止後の疾患の負担で長持ちする(長期間の)軽減を生じることができることを発見した。本発明の好ましい実施形態では、C1−INHはシンライズ(登録商標)である。本発明の好ましい態様は、患者が従来の静脈内免疫療法(たとえば、メチルプレドニゾロンのような合成グルココルチコイド)によって治療される場合である。代替の実施形態では、IV免疫療法には、NMOを治療するための他の既知治療法、たとえば、血漿交換及び/または静脈内免疫グロブリン製剤が含まれる。他のアプローチには、抗リンパ球製剤、リツキシマブ(CD20に対する抗体)、マイコフェノレート及び/またはエクリズマブ(終末補体カスケードタンパク質C5に対するモノクローナル抗体)の認可外使用が挙げられる。

0020

従って、本発明に従って治療される患者は脊髄及び視神経を標的とする再発性自己免疫疾患を呈し得るし、任意で麻痺及び失明を患い得る。治療される患者は、本明細書で定義されるような、NMOまたはNMOSDを治療するまたは障害の進行を遅延させるのに有効な生物学的に活性のある作用剤または治療を以前受けたことがあってもよいし、受けていてもよい。たとえば、患者は(静脈内)免疫療法で以前治療されたことがあってもよいし、及び/または(静脈内)免疫療法を受けていてもよい。(静脈内)免疫療法は従来の静脈内免疫療法(たとえば、メチルプレドニゾロンのような合成グルココルチコイド)及び/または血漿交換から選択され得る。患者は、前記以前の治療または現在の治療に応答しない患者(たとえば、IVステロイド治療に応答せず、任意で血漿交換を受けていてもよくまたは以前受けたことがあってもよい患者)であってもよい。代わりにまたはさらに、患者は(静脈内)免疫グロブリン製剤または抗リンパ球製剤、リツキシマブ、マイコフェノレート及び/またはエクリズマブを受け取っていてもよい。C1−INHは積極的なCNS攻撃の発病時、及び/または経過中、早期の急性相で投与されてもよい。代わりにまたはさらに、C1−INHは短期の持続時間で患者に投与されてもよい。急性の積極的なCNS攻撃の間の早期にC1−INHを投与することは、補体の損傷がピークにある時に阻害因子が投与されることを意味し、短い持続時間で投与することはこの薬物への暴露を出来るだけ減らし、治療のコストを出来るだけ減らす。

0021

C1エステラーゼ阻害因子(C1−INH)はセリンプロテアーゼ阻害因子(SERPIN)のファミリーにおける内在性血漿タンパク質(またはその機能的な類似体)であり、補体経路接触経路及び凝固経路にて広い阻害活性を有する。C1−INHはC1r及びC1sを結合することによって補体系の古典的経路を阻害し、レクチン経路におけるマンノース結合レクチンに関連するセリンプロテアーゼを阻害する。ナノ濾過した血漿由来のC1−INH(シンライズ(登録商標)、Viropharma)は、内在性C1エステラーゼ阻害因子の構成的な欠損または機能不全を特徴とする疾患である遺伝性血管性浮腫HAE)の青年及び成人患者における血管性浮腫攻撃に対する日常予防法としてFDAに認可されている。

0022

シンライズ(登録商標)は、無作為試験と同様に拡大試験において検討されたHAE患者における経験を介してヒトで上手認容されることが知られている。HAEで使用される用量で報告された最も頻繁な有害事象頭痛及び鼻咽頭炎である。4年を超える市販後調査では、シンライズ(登録商標)に起因し得る感染事象についての安全性の懸念はなかった。さらに、C1−INHの血漿由来の製剤は、敗血症虚血/再潅流傷害、及び骨髄移植における毛細血管漏出パイロット試験におけるその臨床的な使用について評価されている。従って、C1−INHは単独で、または、たとえば、古典的な補体経路(たとえば、抗体が介在する疾患)及びレクチン経路(たとえば、虚血/再潅流の傷害)に関わる疾患についての併用療法の一部として理想的な治療剤である。

0023

本発明に関して、C1−INHは、たとえば、単離されたヒト血漿由来のC1−INH(hC1−INH)または組換えC1−INH(rC1−INH)であってもよい。好ましい態様では、C1−INHはrC1−INHである。

0024

rC1−INHは、Conestatアルファ;ヒトのC1エステラーゼ阻害因子(rhC1−INH)の組換え類似体(組換えDNA技術によってトランスジェニックウサギ乳から産生される)であってもよい。本発明で使用されるC1−INHはナノ濾過されてもよい。

0025

以下の定義を提供して本発明の理解を円滑にする。

0026

「視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)」には、たとえば、視神経脊髄炎(NMO)またはDevic病、たとえば、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎、及び両側同時発病性または再発性の視神経炎、アジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症、全身性自己免疫疾患に関連する視神経炎、脳の特定の領域、たとえば、視床下部、脳室周囲核及び脳幹における病変に関連する視神経炎または脊髄炎の単相性または再発性の事象のようなDevic病の限定された形態、NMO−IgG陰性のNMO:AQP4抗体血清反応陰性のNMOが含まれる。

0027

NMOSD及びNMOには、MSではない脳のMRIを伴った視神経炎の既往歴及び横断性脊髄炎の既往歴、脊髄長大病変を有する脊髄炎病変及び/またはNMO−IgG生体マーカーや「血清反応陰性NMO」の存在によって定義される「臨床的に確定されたNMO」が含まれ、患者は、横断性脊髄炎及び視神経炎、脊髄長大病変を有する脊髄炎及び多発性硬化症について典型的ではない脳MRIを有する。「NMOSD」を有する患者は視神経炎または横断性脊髄炎のいずれかを伴ったAQP4抗体陽性の個体として特定される。本発明に従って治療される患者は典型的なMSの治療に不応性であってもよい。代わりにまたはさらに、患者は抗AQP4抗体について試験陽性であってもよい。NMOSDは、患者が抗AQP4抗体について検査で陽性である限り(本明細書では「NMO−IgG血清反応陽性」とも言う)、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎(LETM)、再発性孤立性の視神経炎(RION)/両側性視神経炎(BON)及びアジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症(OSMS)の空間的に限定された症候群を含んでもよい。

0028

本明細書で使用されるとき、「投与すること」は、本発明の組成物(たとえば、シンライズ(登録商標))を単独で、及び患者のNMO及びNMOSDの症状を改善するのに有用であることが知られる作用剤及び/または治療との併用で送達する方法を指す。そのような方法は当業者に周知であり、それには、経口、内、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、クモ膜下、皮内、または局所の投与が挙げられるが、これらに限定されない。投与の経路は、たとえば、治療目標のような種々の因子に左右され得る。本発明の組成物は継続的にまたは間欠的に投与されてもよい。治療用組成物を製剤化し、その後投与する方法は当業者に周知である。たとえば、Remington,2000,The Science and Practice of Pharmacy,第20版,Gennaro及びGennaro編,Lippincott,Williams & Wilkinsを参照のこと。投与される用量は、投与の方法及び製剤を含む多数の因子に左右されるであろう。通常、単回用量における量は、疾患の症状を悪化させることなく個体にてNMO抗原ポリペプチドまたはNMO特異的な自己抗体のレベルを効果的に低下させる量である。本発明の好ましい特徴は、適当な剤形における全身性(IV)または皮下の注射を介したC1−INHの自己投与を必要とする。

0029

C1−INHは、1日当たり約500〜4000単位、たとえば、1日当たり約1000〜3000単位、好ましくは1日当たり約1500〜2500単位、さらに好ましくは1日当たり約1750〜2250単位、さらに好ましくは1日当たり約2000単位の用量で投与されてもよい。一部の実施形態では、C1−INHは2000単位用量で提供されてもよい。C1−INHは点滴(たとえば、IV点滴)によって投与されてもよい。C1−INHは50〜200単位/mlの濃度で投与されてもよい。たとえば、C1−INHは80〜170単位/ml、90〜160単位/ml、95〜155単位/ml、90〜110単位/ml(たとえば、ヒト血漿由来のhCl−INHについて)、または140〜160単位/ml(たとえば、rhCl−INHについて)の濃度で投与されてもよい。一部の実施形態では、C1−INHは、約100単位/ml(たとえば、ヒト血漿由来のhCl−INHについて)または150単位/ml(たとえば、rhCl−INHについて)の濃度で投与される。C1−INHは、少なくとも約1単位/ml、少なくとも約2単位/mlまたは少なくとも約3単位/mlの患者における血清濃度を達成するのに十分な用量で患者に投与されてもよい。患者にて達成される血清濃度は約15単位/ml(たとえば、1〜15単位/ml、2〜15単位/ml、3〜15単位/ml)までであってもよい。一部の実施形態では、患者にて達成される血清濃度は約3〜9単位/ml、たとえば、約6単位/mlであってもよい。血清濃度は、たとえば、投与後1時間で検出されるようなものであってもよい。

0030

用語「有効量」は本明細書で使用されるとき、化合物または組成物が患者に投与される場合、有益な臨床転帰を達成する化合物または組成物の量を指す。たとえば、本発明の組成物が静脈内免疫療法で(たぶん血漿交換と共に)患者に投与される場合、「有益な臨床転帰」には、視神経炎(失明/盲目)、横断性脊髄炎(麻痺、感覚喪失大腸膀胱の機能の喪失、潜在的な脳幹の機能不全)及び/または患者の寿命否定的に影響を与え得る(たとえば、本発明の組成物を受け取っていない患者に比べて)NMO/NMOSDの急性の再発に由来する神経機能不全の結末として生じ得る他の医学後遺症が原因で生じる神経学的欠損の軽減が挙げられる。

0031

用語「早期に」は治療に関して本明細書で使用されるとき、攻撃の発病直後、またはCNS攻撃の発病から7日以内、さらに好ましくは5日以内に有利に生じ得るまたは開始され得る治療のタイミングを指す。好ましいタイミングは、急性のCNS攻撃の発病72時間以内、さらに好ましくは24時間以内、最も好ましくは8時間以内である。本発明の代わりの特徴は、「早期に」が前記患者における急性のCNS攻撃の前兆の24時間以内、さらに好ましくは8時間以内、最も好ましくは4時間以内の患者の治療の開始を示す場合である。一部の実施形態では、治療される患者は急性横断性脊髄炎及び/または急性視神経炎を呈する。これらの症状は急性のCNS攻撃の発病で存在し得る。一部の実施形態では、C1−INH(及び任意で追加の生物学的に活性のある作用剤)は入院の1日目に投与される。

0032

本明細書で使用されるとき、治療に関して「短期持続時間」は1〜10日の間、さらに好ましくは3〜7日の間、最も好ましくは5日間発生する薬剤治療を指す。一部の実施形態では、たとえば、C1−INHは1〜10日の間、さらに好ましくは3〜7日の間、さらに好ましくは3〜5日の間、最も好ましくは5日間のみ投与される。一部の実施形態では、C1−INHは3日間のみ投与される。

0033

C1−INHで治療される患者は、同時に且つ同じ持続時間の間、たとえば、同じ3〜5日間、好ましくは同じ5日間、追加の生物学的に活性のある作用剤(たとえば、メチルプレドニゾロンのようなステロイド)も受け取り得る。代わりにまたはさらに、患者は、C1−INH治療の前、たとえば、C1−INH治療を受ける前3〜5日間に追加の生物学的に活性のある作用剤(たとえば、メチルプレドニゾロンのようなステロイド)を受け取っていてもよい。メチルプレドニゾロンは約0.5〜1.5グラムの用量で、たとえば、1日当たり約0.8〜1.2グラム、好ましくは1日当たり約1グラムの用量で投与(たとえば、IV)されてもよい。一部の実施形態では、メチルプレドニゾロンは1日当たり約500mg〜2gの用量にて経口で投与される。患者はまた、C1−INH治療を受ける前に血漿交換を開始していてもよいし、またはC1−INH治療の間またはそれと同時に血漿交換を開始してもよい。

0034

「NMOまたはNMOSDを治療するのに有用な追加の生物学的に活性のある作用剤または治療」は、たとえば、ステロイドのような免疫抑制療法、血漿交換、免疫グロブリン製剤、または抗リンパ球製剤、マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブであってもよい。ステロイドは免疫抑制性ステロイドであってもよい。ステロイドは、コルチコステロイド、たとえば、メチルプレドニゾロンのような(合成)グルココルチコイドであってもよい。ステロイドは静脈内に投与されてもよい。一部の実施形態では、追加の生物学的に活性のある作用剤または治療はNMOの急性再発を治療するのに有効であってもよい。たとえば、作用剤はメチルプレドニゾロン、プレドニゾロンアザチオプリンメソトレキセート、マイコフェノレートまたはエクリズマブであってもよい。抗リンパ球製剤の例にはリツキシマブ及びミトキサントロンが挙げられる。

0035

本明細書で使用されるとき、EDSSは、多発性硬化症の人々の身体障害状況を測定するために1950年代にJohn Kurtzke博士によって開発された「Kurtzkeの障害度評価尺度(DSS)」を指す。このスケールを数回改変して臨床的に観察される身体障害のレベルをさらに正確に反映させた。スケールはKurtzkeの総合障害度評価尺度(EDSS)と改名された。EDSSは0〜10の範囲でのスケールで総スコアを提供する。最初のレベル1.0〜4.5は高い程度の歩行能力を持つ人々を指し、次のレベル5.0〜9.5は歩行能力の喪失を指す。主なカテゴリーの範囲には、(0)=正常な神経検査;〜(5)=補助または休憩なしでの200メートル歩行;完全な日常活動を損傷するのに十分重度の身体障害;〜(10)MSによる死亡が含まれる。加えて、それは機能系(FS)スコアと呼ばれる8つのサブスケール測定も提供する。このスケールもNMO及びNMOSDの患者をスコア化するのに適する。

0036

用語「単離される」は、物質を記載することにおいて本明細書で使用されるとき、たとえば、元々の環境(たとえば、それが天然に存在するのであれば、天然環境)から取り出される物質を指す。たとえば、生きている動物に存在する天然に存在するポリペプチド(すなわち、タンパク質)は単離されないが、自然界に共存する物質の一部または全部から分離される同じポリペプチドが単離される。

0037

さらに、本発明の実践で使用される「ポリペプチド」または「タンパク質」は、天然のタンパク質、合成のタンパク質であってもよく、または好ましくは組換えタンパク質であってもよい。さらに、本明細書で記載されるタンパク質は、天然に精製された生成物、または化学的に合成された生成物、または原核宿主若しくは真核宿主(たとえば、細菌、酵母高等植物昆虫または哺乳類)に由来する組換え生成物であることができる。使用される異なる宿主に従って、そのようなタンパク質をグリコシル化することができ、または非グリコシル化することができる。

0038

本発明の実践で使用される組換えタンパク質を参照して、当該技術で知られるようなC1−INHに特異的なポリヌクレオチド配列を用いて従来の組換えDNA技術によって組換えC1−INH(rC1−INH)を発現させるまたは産生させることができる。一般に、そのような組換え手順には以下の工程:
(1)本発明のC1−INHをコードするポリヌクレオチド若しくはその変異体またはポリヌクレオチドを含有するベクターで適当な宿主細胞形質移入することまたは形質転換することと、
(2)適当な培地で宿主細胞を培養することと、
(3)培地または細胞からタンパク質を単離することまたは精製すること
とを含む。

0039

さらに一般的に本発明に関して、本明細書で定義されるようなNMO/NMOSD疾患を治療する方法では、個々の攻撃に由来する身体障害を限定し、NMOの複数の攻撃から生じる全体的な病的状態及び疾患の重荷を時間と共に軽減するために、NMOの急性再発を治療するのに有効な追加の生物学的に活性のある作用剤との併用で、C1−INHが使用され得る。さらに、そのような生物学的に活性のある作用剤はNMOの障害に対して完全な治療を提供しなくてもよく、実際、エクリズマブの場合のように単に部分的なまたは不完全な治療を提供してもよい。従って、本発明の方法、組成物、製剤及びキットの特定の好ましい態様では、C1−INHは、上記で列記された作用剤の1以上との併用で患者に投与されてもよい(たとえば、同時投与)。

0040

同時投与によって方法、組成物、製剤及びキット適用する場合、別々の投与量製剤が使用されると、C1−INH及び生物学的に活性のある作用剤は同時に、または交互の時間で別々に、すなわち、順次投与することができる。本発明の組成物、製剤及びキットは、同時に使用するために、または順次使用するためにC1−INH及び別の生物学的に活性のある作用剤(たとえば、ステロイドまたはエクリズマブのようなC5阻害因子)を含み得る。実際には、当業者に周知の手順に従って、本発明の作用剤は別々の投与量単位として投与されてもよく、または一緒に投与するために製剤化されてもよい。たとえば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第20版,A.Genaroら,Lippencot,Williams & Wilkins,Baltimore,MD(2000)を参照のこと。好ましくは、C1−INHは生物学的に活性のある作用剤と同時に投与される。他の好ましい同時投与戦略では、C1−INHは、たとえば、生物学的に活性のある作用剤の投与の前に、生物学的に活性のある作用剤の投与の後で、または生物学的に活性のある作用剤の投与と同時に投与されてもよい。さらに、C1−INHは、生物学的に活性のある作用剤の量または濃度がC1−INHに関連して低下するまたは先細る生物学的に活性のある作用剤と同時に投与されてもよく、その際、C1−INHの量または濃度は高められる、下げられるまたは固定される。

0041

同時投与には、本発明の2以上の作用剤、組成物または成分(たとえば、本発明の組成物、製剤及びキットの成分)の同時に及び/または互いに12時間以内の、互いに6時間以内の、3時間以内の、2時間以内の、1時間以内の、通常、臨床施設の同じ外来の範囲内の投与が含まれ得る。連続投与には、本発明の2以上の作用剤、組成物または成分(たとえば、本発明の組成物、製剤及びキットの成分)の互いに1ヵ月以内の、2週間以内の(たとえば、14±2日以内の)、1週間以内の、3日以内の、2日以内の、または24時間以内の投与が含まれ得る。

0042

本発明の組成物の患者への導入の好適な方法には、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻内、眼内、硬膜外、及び経口の経路が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本発明の組成物は、点滴またはボーラス注射によって、上皮または皮膚粘膜内膜(たとえば、口腔粘膜直腸粘膜及び腸管粘膜等)を介した吸収によって投与されてもよい。投与はさらに全身性であってもよいし、局所性であってもよい。そして投与は毎日毎週、毎月等であることができる。

0043

経口で投与される投与単位は、錠剤カプレット糖衣錠丸薬、半固形軟質または硬質ゼラチンカプセル水性または油性の溶液エマルジョン、懸濁液またはシロップの形態であってもよい。非経口投与用の剤形の代表例には、注射用の溶液または懸濁液、坐薬微細結晶のような粉製剤、噴霧スプレーが挙げられる。組成物はまた従来の経皮送達系に組み入れられてもよい。

0044

さらに、特定の状況では、本発明の実践で使用される化合物は薬学上許容可能なキャリア媒体を含む医薬組成物として送達され得る。たとえば、本発明は、そのような治療を必要とする患者にてC1エステラーゼ活性の阻害によって緩和されるNMO障害を治療するまたは障害の進行を遅延させるための医薬組成物を含み、該組成物は、C1−エステラーゼ阻害因子(C1−INH);追加の生物学的に活性のある作用剤、たとえば、静脈内免疫療法、マイコフェノレート、リツキシマブ及び/またはエクリズマブ、またはそれらの組み合わせ;及び薬学上許容可能なキャリア媒体を含む。

0045

本明細書で使用されるとき、表現「薬学上許容可能なキャリア媒体」には、所望の特定の剤形に合うような、任意の及びすべての溶媒希釈剤、または他の液状ビヒクル分散助剤または懸濁助剤表面剤作用剤、等張剤、増粘剤または乳化剤保存剤、固形結合剤潤滑剤、充填剤等が挙げられる。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第20版,A.R.Genaroら,パート5,Pharmaceutical Manufacturing,pp.669−1015(Lippincott Williams & Wilkins,Baltimore,MD/Philadelphia,PA)(2000))は、医薬組成物の製剤化及びその調製の既知の技法で使用される種々のキャリアを開示している。たとえば、望ましくない生物効果を生じること、またはさもなければ、活性剤を含む製剤の他の成分と有害な方法で相互作用することによって従来の医薬キャリア媒体が本明細書で記載される組成物と配合禁忌である限りを除いて、その使用は本発明の範囲内にあることが企図される。

0046

さらに具体的には、固体剤形の製造では、医薬組成物は、薬学上不活性な無機または有機賦形剤、たとえば、ラクトーススクロースグルコースゼラチン麦芽シリカゲルデンプンまたはその誘導体タルクステアリン酸またはその塩、脱脂粉乳植物油石油動物油または合成油ワックス脂肪ポリオール等と混合されてもよい。液状の溶液、エマルジョンまたは懸濁液またはシロップは、たとえば、水、アルコール、水性生理食塩水、水性デキストロース、ポリオール、グリセリン、脂質、リン脂質シクロデキストリン、植物油、石油、動物油または合成油のような賦形剤を使用してもよい。坐薬は、たとえば、植物油、石油、動物油または合成油、ワックス、脂肪及びポリオールのような賦形剤を含んでもよい。エアロゾル製剤は、たとえば、酸素窒素及び二酸化炭素のような、この目的に好適な圧縮ガスを含んでもよい。医薬組成物または医薬製剤は、限定しないで保存剤、安定剤、たとえば、UV安定剤、乳化剤、甘味剤浸透圧を調整するための塩、緩衝液コーティング材、及び抗酸化剤を含む1以上の添加剤も含有してもよい。

0047

本発明はさらに、医薬組成物についての制御放出持続放出または延長放出治療剤形を提供し、その際、該組成物は送達系に組み込まれる。この剤形は、血流における活性剤の有効濃度を長期間にわたって維持することができ、血中濃度が相対的に一定のままであって治療成績を改善し、及び/または副作用を出来るだけ抑えるような方法で活性剤の放出を制御する。さらに、制御された放出系は活性剤の血漿レベル最高最低間の変動を最小にすることになる。

0048

さらに、種々の送達系が既知であり、それを用いてC1−INHを含む組成物または、たとえば、エクリズマブのような生物学的に活性のある作用剤との併用でのC1−INHを投与することができる。たとえば、そのような組成物は、たとえば、リポソーム微粒子及びマイクロカプセル被包され得る。

0049

本発明の方法は通常、本明細書で記載される化合物及び/または組成物による治療を受けている患者にてもたらされる治療効果または予防効果を判定するための医学的な経過観察を含むであろう。

0050

さらに具体的に疾患の治療としてのC1−INHの使用を参照して、C1−INHは生体内でのNMO及び関連する視神経脊髄炎スペクトル障害(NMOSD)の治療に使用されてもよい。以下の実施例で記載される実験の結果は、市販の血漿由来のC1−INHが個々の攻撃に由来する神経的な身体障害を限定することができ、NMOの複数の攻撃から生じる全体的な病的状態及び疾患の重荷を時間をかけて軽減することができることを明らかにしている。

0051

以下の実施例は本発明をさらに詳細に記載するために提供される。この実施例は説明目的のみのために提供されるのであって、決して本発明を限定するようには解釈されない。
実施例I
視神経脊髄炎及び視神経脊髄炎スペクトル障害における急性視神経炎及び/または横断性脊髄炎の治療のためのシンライズ(登録商標)(C1エステラーゼ阻害因子[ヒト])

0052

NMOは視神経及び脊髄を選択的に冒す中枢神経系の重篤な脱髄性自己免疫疾患である。歴史的には重なり合う症状を伴った多発性硬化症(MS)の亜型と見なされていたが、NMOは、X線上及び予後ではっきりと異なり、典型的なMSの治療には不応性の病態生理を有する(Weinshenkerら,(2007),Arch Neurol.64:899−901);Kimbroughら,(2012))。2004年、水チャンネルタンパク質であるアクアポリン−4を標的とする抗体がNMOに関連することが見いだされた。MSに比べて、NMOは、高齢での発病、不良な予後を示し、及び脳脊髄液オリゴクローナルIgGバンドが滅多にない。NMOの攻撃は通常、各攻撃と共に身体障害の蓄積をもたらす中程度から重度の身体障害を生じ;攻撃間では患者は、進行性の悪化の証拠もなく一般に神経学的には安定のままである。従って、各再発に対する積極的な治療が最適化されて身体障害を防ぐことが極めて重要である。

0053

NMOは女性を主に冒し、の比は1:6.5である。脱髄性疾患の中でのNMOの相対的な頻度はかなり変動し、アジア人ヒスパニック人及びアフリカ人の集団では高く、白人の間では低い。実施されたNMOの集団に基づく、わずかな有病率試験は非白人集団における100,000人当たり0.32〜3.1人の有病率を提供している(Nandhagopalら,(2010),Postgrad Med.J.86:153−159)。

0054

臨床的に確定されたNMOは、非MSの脳MRI、脊髄長大病変を有する脊髄炎病変、及び/またはNMO−IgG生体マーカーの存在を伴う視神経炎の既往歴及び横断性脊髄炎の既往歴によって定義される。横断性脊髄炎及び視神経炎を伴う血清反応陰性のNMO患者は脊髄長大病変を有する脊髄炎、及び多発性硬化症について典型的ではない脳MRIを有するはずである。血清反応陰性のNMOは、臨床試験にて広く含められるものについて適正に特徴付けられていない群である。第3の群であるNMOSDは視神経炎または横断性脊髄炎のいずれかを伴ったAQP4抗体陽性の個体として特定される。

0055

NMOSDは、患者が検査で抗AQP4抗体について陽性である限り、脊髄長大病変を有する横断性脊髄炎(LETM)、再発性孤立性の視神経炎(RION)/両側性視神経炎(BON)及びアジア型の視神経脊髄型の多発性硬化症(OSMS)の空間的に限定された症候群を含む(Sellnerら,(2010),European J.Neurol.17:1019−1032)。Bizzocoらは、トスカーナの13人のNMOSD患者のうち7人(56%)が少なくとも2年間の経過観察の後、臨床的に確定されたNMOを発病したが、他の6人(46%)はNMOSDのままだったことを報告した(Bizzocoら,(2009),J.Neurol.256:1891−1898)。Weinshenkerら(上記)はLETMの最初の事象を持つ29人の患者の前向き試験を行った。1年以内に11人の血清反応陽性(AQP4+)患者のうち6人が脊髄炎の再発を有し(再発性の横断性脊髄炎を示す)、または視神経炎を発病した(視神経脊髄炎を示す)。それに反して、血清反応陰性の患者は1〜7年間の経過観察にわたって再発しなかった。NMO及びアジア型のOSMSは類似の神経画像、血清学的な及び免疫病理学的な特徴を有し、差異は主として、日本ではこれらの個体はMSと診断されるが、北米及び欧州ではこれらの患者はNMOと診断されるという分類の1つである(Matsuokaら,(2007),Brain,130:1206−23;Wingerchukら,(2007),Lancet Neurol.6:805−815)。

0056

視神経炎及び横断性脊髄炎双方の急性NMO攻撃の治療に関する現在の標準の治療法は高用量のメチルプレドニゾロン(1日1000mg)の5日間の治療単位である(Kimbrough、上記、2012)。一部の患者では、ステロイド療法のこの治療単位がCNSの炎症を抑制し、一部の神経機能不全を覆すのに十分である。ステロイド単独による成功を予測し得る因子には、過程において早期に捉えられたCNSの小さな病変及び同時に存在する予防的な免疫抑制が挙げられる。多数の患者では、ステロイドはCNSの炎症を抑えるには不十分であり、血漿交換への治療の拡大が必要である。5サイクルの1.0〜1.5容量の交換は追加の2週間の入院患者の入院と中心静脈カテーテルを必要とする。血漿交換は、中心静脈感染または血栓性合併症の4〜10%のリスクがある。これらのリスクにもかかわらず、血漿交換は、それがこの患者集団にて活発なCNS炎症を軽減し、炎症の損傷を軽減するのに50〜70%有効なので、ステロイド不応性の患者では標準の治療法である(Szczepiorkowskiら,(2010),J.Clin.Apher.25(3):83−177)。結局のところ、高用量のステロイドと血漿交換の後の神経学的な回復は3群:全く改善しない群、若干改善するが、十分な神経学的欠損を維持する群、及びベースラインに戻らないにせよ良好に改善する群に階層化することができる。

0057

NMOにてC1−エステラーゼ阻害因子(シンライズ(登録商標))を使用する理論的根拠活動性NMO病変における補体についての目立った役割を示す病理に基づく(Luchinettiら,(2002),Brain,125:1450−1461;Misuら,(2007),Brain,130:1224−1234;Roemerら,上記,2007)。NMOは補体が関与することにおいて独特ではなく、補体は多発性硬化症を含む他の脱髄性疾患においても病理学的役割を有し得る(Prineas,2012)。しかしながら、NMOは活動性病変すべてにおいて周縁パターンまたはロゼットパターンで沈着する補体の関与を特徴とする(図1)。試験管内では、星状細胞に結合する抗AQP4抗体によって開始される損傷に介在することにおいて補体は決定的である(Hinsonら,(2007),Neurology,69:2221−223l;Kinoshitaら,(2008),NeuroReport,20(5):508−512)。抗体のエフェクターが引き起こす細胞の損傷は補体カスケードであり(Marignierら,(2010),Brain,133:2578−2591;Sabater,(2009),J.of Neuroimmunology,215:31−35)、C1阻害因子で補体カスケードを遮断することは生体外で損傷を防ぐ(Saadounら,(2012),Annals of Neurology,71(3):323−333)。この増大する証拠に基づいて、分野におけるコンセンサスは、CNSにおける補体カスケードの阻止はNMOの炎症性攻撃が原因で生じる損傷を改善することになるということである。これが、エクリズマブ(ソリリス(登録商標))を用いたNMOの最初の非盲検前向き試験の根拠である。この試験の結果は今や公的に利用可能である。予防試験であるエクリズマブの試験とは対照的に、本明細書で記載される本発明のアプローチは積極的なCNS攻撃の間での急性治療として補体阻害を提供する。このアプローチは補体損傷がそのピークであるときに阻害薬剤を投与するように設計される。このアプローチはこの薬物への暴露を出来るだけ減らし、エクリズマブ療法に比べて治療のコストを劇的に低下させる。

0058

NMO患者は天然のC1−エステラーゼ阻害因子を欠いてはいないが、内在性のレベルを上げるようにpdC1−INHを投与することは補体経路を抑制すると思われる。特に、過活動の補体活性化を伴う患者では、このアプローチは敗血症及び心筋梗塞にて有益であることが示されている。敗血症では、補体の活性化は末端臓器不全への寄与因子である。補体の阻害が細菌のクリアランスを妨げることになるという懸念にもかかわらず、敗血症患者に提供された高用量のC1−エステラーゼ阻害因子は敗血症が誘導する死亡率及び原因を問わない死亡率を低下させた(Ignoninら,(2012),Crit Care Med.40(3):770−777)。心筋梗塞では、補体の活性化は再潅流傷害及び炎症の誘導に関与し、冠動脈潅流の低下をもたらす。幾つかの試験は、心筋梗塞後の補体が介在する再潅流傷害を改善することにおけるC1−エステラーゼ阻害因子の利益を示している(Buerkeら,(1995),Circulation,91:393−402;Shandelyaら,(1993),Circulation,88:2812−2826;Weismanら,(1990),Science,24:146−151;Fattouchら,(2007),Eur.J.Cardiothorac Surg.32(2):326−332)。これらの試験すべての背後にある理論的根拠は、さもなければ正常な補体機能を持つ患者では、補体阻害に向けて均衡傾けることによって、特定の病状では末端臓器の損傷を軽減することができる。

0059

補体が介在する損傷はNMO患者で認められる病理変化の重大な成分を説明すると推測され、NMOにおける補体の役割の生体外試験によって支持されている。敗血症及び心筋梗塞における試験に類似して、NMOの急性増悪の治療にヒトC1−エステラーゼ阻害因子を加える理論的根拠は、補体が介在する神経学的損傷を軽減する取り組みにて均衡を補体の抑制に向けて傾けることである。

0060

我々は、急性の横断性脊髄炎及び/または視神経炎を呈するNMO−IgG血清反応陽性のNMOまたはNMOスペクトル障害(NMOSD)を伴う10人の対象にて非盲検フェーズ1b安全性及び概念実証の試験を実施した。1グラムの毎日の静脈内メチルプレドニゾロンによる治療に加えて、我々は入院1日目から開始して毎日2000単位のC1−エステラーゼ阻害因子の点滴を3日間行った。主要な結果測定は安全性であり、二次的な有効性測定は総合障害評価尺度(EDSS)における変化だった。

0061

結果
10人のNMO−IgG血清反応陽性の対象が登録され、そのうちの7人は急性の横断性脊髄炎を呈し、3人は急性の視神経炎を呈した。C1−エステラーゼ阻害因子(シンライズ(登録商標))は10人のNMO対象すべてで安全であると判明し、深刻な有害事象は報告されなかった。対象の1人が最初の点滴の間に頭痛を有した。対象のいずれにおいても血栓塞栓性事象または関連する臨床検査値の異常はなかった。EDSSスコアは入院の際の4.5の中央値から退院の際の4.0に及び30日の経過観察の際の2.5に低下した。表1を参照のこと。1人以外のすべての対象は攻撃前のEDSSに戻ったが、1人の対象のみが血漿交換への拡大を必要とした。

0062

結論
C1−エステラーゼ阻害因子(シンライズ(登録商標))は、急性の横断性脊髄炎及び視神経炎を呈するNMO/NMOSD患者にとって安全な追加療法である。本明細書で提供されている証拠は神経学的な身体障害を軽減し、転帰を改善することにおけるC1−エステラーゼ阻害因子による有望な利益を示している。

実施例

0063

本発明の特定の好まれる実施形態が記載され、上記で具体的に例示されている一方で、本発明がそのような実施形態に限定されることは意図されない。以下のクレームで示されるような本発明の範囲及び精神から逸脱することなく種々の改変がそれに対して為され得る。

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