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技術 マイコトキシン吸着剤及びその動物用配合飼料における使用

出願人 ヌテック,エセ.アー.デセー.ウベ.
発明者 ララアレジャーノ,ハビエルアルマンドロメロマルティネスデルソブラル,ミゲルアンヘルガルシアロサス,イルランダベロニカフィエロウエスカ,ホセアントニオ
出願日 2014年11月21日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2016-535014
公開日 2016年12月22日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-539949
状態 特許登録済
技術分野 特定動物用飼料 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬 飼料(2)(一般)
主要キーワード 派生製品 吸着レベル 有機ケイ酸塩 達成目標 事前混合物 テクトケイ酸塩 溶出用溶媒 マイコトキシン汚染
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重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、マイコトキシン吸着剤、より具体的にはタイプA及びタイプBトリコテセンのための、特にボミトシン(すなわち、デオキシニバレノール)及びT−2トキシンのためのマイコトキシン吸着剤、並びに、該マイコトキシン吸着剤の調製プロセスに関する。該吸着剤は、高極性を付与する官能化された鎖を備えた有機化合物によるアルミノケイ酸塩表面修飾により得られる。動物用配合飼料の調製にこのタイプの吸着剤を用いることにより、飼料中に存在するトリコテセンの毒性作用が防止され、該吸着剤を、動物用配合飼料の調製にアルミノケイ酸塩又は有機アルミノケイ酸塩と併せて用いることにより、マイコトキシンの毒性作用が防止される。

概要

背景

マイコトキシンは、菌類によって生成される低分子量の化学物質であり、人間や動物に病的な効果を生じさせる。多種多様な種類の菌類によって生成される何百ものマイコトキシンが存在しており、牧草地又は貯蔵サイロのいずれにおいても、それらは穀物食料汚染している。牧草地では、多くの場合に穀物が冒される菌類はフザリウムspであり、フザリウムspは、とりわけゼアラレノンフモニシン及びトリコテセン(ボミトシン、T−2トキシン、DAS)を生成する。

特に、トリコテセンは、主にフザリウム属の菌類における様々な種(例えば、F. Sporotrichioides, F. graminearum, F. poae and F. culmorum)によって生成されるマイコトキシンであり、ミロセシウム、セファロスポリウム、トリコデルマ及びトリコセシウムなど他属の種によっても同様に生成されることがある。トリコテセンは、シルペノールの四環式の環による基本系の存在により化学的特徴付けられる。

化学的には、トリコテセンは、12,13−エポキシ−9−トリコテセンによる中核によって特徴付けられるセスキテルペン環を有し、該分子の3、4、7、8及び15位にヒドロキシル基又はアセトキシ基による様々な数の置換基を有する化合物である。通常、いくつかのトリコテセンは、単一のアセチル基によってのみ区別される。

全部で4つのトリコテセン群が存在しているが、フザリウム属のみがタイプA及びタイプBのトリコテセンを生成する。家畜に関して、フザリウム属のトリコテセンが注目されていることを考慮すると、これら2つのグループは、主に興味深いものである。

タイプAトリコテセンの例としては、T−2トキシン、HT−2トキシン、ジアセトキシスシルペノール(DAS)及びネオラニオールが挙げられ、タイプBトリコテセンの最も重要なものとしては、ボミトキシンとして広く知られたデオキシニバレノールDON)、及びニバレノールが挙げられる。

トリコテセンの基本構造は式(I)に示され、グループA及びBを形成する該基本構造のための置換基は、以下の表1に列挙される。

通常、トリコテセンは、動物に以下の有害作用を生じさせる:嘔吐下痢消化管における炎症、出血及び壊死。特に、このグループにおいて最も強力なマイコトキシンは、T−2トキシン及びジアセトキシスシルペノール(DAS)であり、これらのマイコトキシンにより引き起こされる口腔病変が特徴的である(図4参照)。これに対し、穀物及び配合飼料において最も頻繁に高濃度で見られる最も蔓延しているトリコテセンは、デオキシニバレノール(DON)すなわちボミトキシンである。ボミトキシンの名前は、動物に嘔吐させることや、飼料を戻させることに由来している。

動物用配合飼料内にトリコテセンが存在していると、飼料の消費量が減少することが観測されている。特に、ブタはトリコテセンの作用に対して非常に敏感である。

T−2トキシンの毒性作用とボミトキシン(DON)の毒性作用との違いは、飼料消費量の観点からは広く知られていないが、両者の毒性は、それ以外の毒性作用の点では明確に異なっている。これらのトキシンの効果は、両方の場合において、齧歯動物及びブタの脳内のドーパミントリプトファンセロトニンおよびセロトニン代謝産物のレベルが変化させられることに起因している(Prelusky et al, 1992)。

これらの物質の脳内濃度の変化は、それらが食欲抑制物質により生成されるのと同じように観測されている。このことは、動物用飼料の消費量の減少が、脳内の神経伝達物質レベルの変化に少なくとも部分的に起因していることを示唆している。将来的には、これらの毒性作用と末梢神経系との関係が発見されることも十分に考えられる。

これまでのことを考慮して、業者は、動物用飼料中のマイコトキシンの問題に対処するための最善の方法は、予防であると確信している。そのためには、穀物や飼料がこれらの毒素により汚染される可能性を低減するのに十分な穀物管理プログラムを実施するよう努めている。さらに、既に汚染されている穀物が貯蔵施設にまで到達することを防止するプログラムを実施する試みもなされている。

そのため、良質な穀物を得るために汚染された穀物を処理する様々な方法が調査され続けているが、これらの方法は全て、汚染を予防するには不十分であった。この点について、国際連合食糧農業機関FAO)によれば、世界の穀物の大部分はマイコトキシンに汚染されており、そのような評価の理由は、まさに、今日まで業者において実施されてきたそのようなプログラムの失敗によるものである(Bhat and Vasanthi, 1999)。

動物用飼料のマイコトキシン汚染の問題を解決するために提案される解決手段の1つには、マイコトキシン吸着剤を使用することが挙げられる。マイコトキシン吸着剤は、飼料の添加剤として利用され、いったん動物が汚染された飼料を消費した後、動物の胃腸管内水性環境にあるときにマイコトキシンを捕捉及び吸着することによって機能する。これらのマイコトキシン吸着剤は、マイコトキシンが動物により吸収されて動物の循環系に到達し、その結果有害作用を引き起こすことを防止する。

マイコトキシン吸着剤として有機アルミノケイ酸塩を含むアルミノケイ酸塩、粘土及びゼオライトの使用が、広く知られた慣例であった(Phillips et al 1988, Kubena et al 1990)。

先行技術では、マイコトキシン吸着剤に関する様々な文献が存在している。例えば、文献DE3810004(1989)は、人間及び動物においてマイコトキシンを結合するためのベントナイトの使用が開示されている。この文献は、ゼアラレノン、いくつかのトリコテセン(デオキシニバレノール及びT−2トキシンなど)、オクラトキシン及びPRトキシンを結合するのに、ベントナイトが有効であることを開示している。

加えて、文献WO9113555(1991)には、汚染された飼料中のマイコトキシンを吸着する添加剤として使用するための、金属封鎖剤により被覆されている固体の乾燥した生分解性組成物が記載されている。前記組成物は、カルシウムモンモリロナイトのようなフィロケイ酸塩鉱物を含む。

S.L. Lemke, P.G. Grant, T.D. Phillipsによる文献"Adsorption of Zearalenone by Organophilic Montmorillonite Clay(親有機性モンモリロナイト粘土によるゼアラレノンの吸着)" J Agric. Food Chem. (1998), pp. 3789-3796には、ゼアラレノンを吸着することが可能な有機修飾された(親有機性)モンモリロナイト粘土が記載されている。

文献WO00/41806(2000)には、第四級オニウム化合物を含む有機修飾された層状ケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤が開示されている。このオニウム化合物は、少なくとも1つのアルキル基C10〜C22と、芳香族置換基とを含み、層状ケイ酸塩の交換可能なカチオンの2〜30%は、第四級オニウム化合物によって交換されている。

加えて、本発明者らは、先行技術文献WO02052950(2002)において、長鎖第四級アミン、例えば、ジオタデシルトメチルアミンオクタデシルトリメチルアミンオクタデシルジメチルアミン及び類似の化合物により修飾された有機鉱物が記載されていることを発見した。この修飾された有機鉱物は、動物においてマイコトキシンを吸着するための飼料中における添加物として使用される。

文献US20040028678(2004)には、アフラトキシン、オクラトキシン、フモニシン、ゼアラレノン、デオキシニバレノール、T−2トキシン及びエルゴタミンを吸着するための、酸により活性化される層状ケイ酸塩の使用が開示されている。

文献US20080248155(2008)には、例えばT−2のようなマイコトキシンを吸着するためのスチブンサイトを含む組成物の使用が記載されている。

文献US20100330235(2010)には、アモルファス及びドデシルアミン脂肪族、直鎖状かつ非極性の、炭素12個の炭素鎖を有する第一級アミン)構造を備えた有機ケイ酸塩の組み合わせに基づく、アフラトキシン、ゼアラレノン、オクラトキシンA及びフモニシンB1のようなマイコトキシンの吸着剤が記載されている。

近年では、他の解決策もまた、飼料のマイコトキシンによる汚染を除去するという問題を解決するために提案されている。例えば、文献US20120070516(2012)には、基本的に植物のリグノセルロース系バイオマス又は単離されたバイオマスの成分を用いることにより、デオキシニバレノール及びT−2トキシンのようなマイコトキシンに汚染された飼料の有害性を低減する方法が開示されている。本発明者らはまた、文献US20120219683(2012)において、飼料中の望ましくないマイコトキシンによる汚染を除去するための、デオキシニバレノール及びT−2トキシンのようなマイコトキシンを吸着する、粘土材料及び活性炭を含むマイコトキシン吸着剤が記載されていることを発見した。

概要

本発明は、マイコトキシン吸着剤、より具体的にはタイプA及びタイプBトリコテセンのための、特にボミトキシン(すなわち、デオキシニバレノール)及びT−2トキシンのためのマイコトキシン吸着剤、並びに、該マイコトキシン吸着剤の調製プロセスに関する。該吸着剤は、高極性を付与する官能化された鎖を備えた有機化合物によるアルミノケイ酸塩の表面修飾により得られる。動物用配合飼料の調製にこのタイプの吸着剤を用いることにより、飼料中に存在するトリコテセンの毒性作用が防止され、該吸着剤を、動物用配合飼料の調製にアルミノケイ酸塩又は有機アルミノケイ酸塩と併せて用いることにより、マイコトキシンの毒性作用が防止される。なし

目的

本発明は、材料100g当たり少なくとも20ミリ当量陽イオン交換容量に基づくアルミノケイ酸塩と、高極性鎖により官能化された有機化合物とを反応させることによる、トリコテセン吸着剤の調製プロセス、特にボミトキシン用のトリコテセン吸着剤の調製プロセスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

以下の式(I)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤。ここで、Rは1〜22個の炭素原子を備えたアルキルを表し、Xはハロゲンであり、n=1〜12である。

請求項2

前記アルミノケイ酸塩が、テクトケイ酸塩フィロケイ酸塩又は両者の混合物である、請求項1に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項3

Rが単鎖C9アルキル基である、請求項1に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項4

Rが単鎖C8アルキル基である、請求項1に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項5

Xが臭素又は塩素である、請求項1に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項6

n=9である、請求項1に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項7

前記アルキルフェノールエトキシレート誘導体が、以下の式(Ia)を有する、請求項1に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項8

前記アルミノケイ酸塩が、材料100グラム当たり少なくとも20ミリ当量陽イオン交換容量を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項9

前記アルミノケイ酸塩が、材料100グラム当たり55ミリ当量の陽イオン交換容量を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項10

前記アルキルフェノールエトキシレート誘導体が、前記アルミノケイ酸塩の陽イオン交換容量の25%〜120%の割合で用いられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項11

請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤を含む、動物用配合飼料用の添加剤

請求項12

請求項11の動物用配合飼料用の添加剤を調製するための事前混合物

請求項13

請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤を含む、動物用配合飼料の配合物

請求項14

タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する、1つ以上の有害作用又は消化管における症状を治療又は予防するための動物用配合飼料用の添加剤の調製における請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤の使用。

請求項15

動物用配合飼料のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する、1つ以上の有害作用又は消化管における症状を治療又は予防するのに有用である、請求項14に記載の使用。

請求項16

動物用配合飼料のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する嘔吐を治療又は予防するのに有用である、請求項14に記載の使用。

請求項17

動物用配合飼料のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する下痢を治療又は予防するのに有用である、請求項14に記載の使用。

請求項18

動物用配合飼料のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する、消化管における炎症を治療又は予防するのに有用である、請求項14に記載の使用。

請求項19

動物用配合飼料のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する、消化管における出血を治療又は予防するのに有用である、請求項14に記載の使用。

請求項20

動物用配合飼料のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する、消化管における壊死を治療又は予防するのに有用である、請求項14に記載の使用。

請求項21

1つ以上の前記有害作用又は消化管における1つ以上の前記症状が、ジアセトキシスシルペノール(DAS)、HT−2トキシン(HT−2)、T−2トキシン(T−2)、ネオラニオール(NEO)、デオキシニバレノールDON)すなわちボミトシン、3−アセチルデオキシニバレノール(3−AcDON)、ニバレノール(NIV)、フザレノン−X(Fus−X)、トリコテコロン(TRI)及びそれらの組み合わせにより構成される群から選択されるトリコテセン中毒に関連している、請求項14に記載の使用。

請求項22

動物におけるタイプA及び/又はタイプBトリコテセンによるトリコテセン中毒に関連する、有害作用又は消化管における症状を低減又は排除するための配合飼料の配合物の調製における、請求項11に記載の動物用配合飼料の使用。

請求項23

前記動物用配合飼料の配合物が、デオキシニバレノール(DON)すなわちボミトキシンの有害作用を低減又は排除するためのものである、請求項22に記載の使用。

請求項24

前記動物用配合飼料の配合物が、T−2トキシンの有害作用を低減又は排除するためのものである、請求項22に記載の使用。

請求項25

タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する、1つ以上の有害作用又は消化管における1つ以上の症状を治療又は予防するための動物用飼葉のための添加剤として使用するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項26

動物用飼葉のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する嘔吐を治療又は予防するためのものである、請求項25に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項27

動物用飼葉のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する下痢を治療又は予防するためのものである、請求項26に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項28

動物用飼葉のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する、消化管における炎症を治療又は予防するためのものである、請求項26に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項29

動物用飼葉のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する、消化管における出血を治療又は予防するためのものである、請求項26に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項30

動物用飼葉のための前記添加剤が、タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する、消化管における壊死を治療又は予防するためのものである、請求項26に記載のマイコトキシン吸着剤。

請求項31

請求項1〜10のいずれか1項に記載のマイコトキシン吸着剤の調製のためのプロセスであって、以下のステップを備えるプロセス。a)材料100グラム当たり少なくとも20ミリ当量の陽イオン交換容量を備えたアルミノケイ酸塩を、前記アルミノケイ酸塩の25%〜120%の割合の式(I)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体と、水性媒体中にて15℃〜85℃の間の温度で0.25〜3時間該水性媒体撹拌しながら接触させるステップ、b)濾過により分離するステップ、c)40℃〜150℃の間の温度で乾燥させるステップ、及び、d)100〜325盤の間のメッシュにより破砕又は粉砕するステップ

請求項32

前記アルミノケイ酸塩が、材料100グラム当たり55ミリ当量の陽イオン交換容量を有する、請求項31に記載のプロセス。

技術分野

0001

本発明は、タイプA及びタイプBトリコテセンの、特にボミトシン(すなわち、デオキシニバレノール)及びT−2トキシン動物における有害効果を予防するための、配合飼料に用いられるマイコトキシン吸着剤に関する。さらに、本発明は、本発明のマイコトキシン吸着剤を調製するための事前混合物、前記マイコトキシン吸着剤を含む動物用配合飼料又は該動物用配合飼料の配合物のための添加剤、及び、トリコテセン中毒、特にタイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒、特にボミトキシン(すなわち、デオキシニバレノール)中毒及びT−2トキシン中毒に関連する、1つ以上の有害作用又は消化管における症状を治療又は予防するための、動物用配合飼料用の添加剤の調製における前記マイコトキシン吸着剤の使用にも関する。

背景技術

0002

マイコトキシンは、菌類によって生成される低分子量の化学物質であり、人間や動物に病的な効果を生じさせる。多種多様な種類の菌類によって生成される何百ものマイコトキシンが存在しており、牧草地又は貯蔵サイロのいずれにおいても、それらは穀物食料汚染している。牧草地では、多くの場合に穀物が冒される菌類はフザリウムspであり、フザリウムspは、とりわけゼアラレノンフモニシン及びトリコテセン(ボミトキシン、T−2トキシン、DAS)を生成する。

0003

特に、トリコテセンは、主にフザリウム属の菌類における様々な種(例えば、F. Sporotrichioides, F. graminearum, F. poae and F. culmorum)によって生成されるマイコトキシンであり、ミロセシウム、セファロスポリウム、トリコデルマ及びトリコセシウムなど他属の種によっても同様に生成されることがある。トリコテセンは、シルペノールの四環式の環による基本系の存在により化学的特徴付けられる。

0004

化学的には、トリコテセンは、12,13−エポキシ−9−トリコテセンによる中核によって特徴付けられるセスキテルペン環を有し、該分子の3、4、7、8及び15位にヒドロキシル基又はアセトキシ基による様々な数の置換基を有する化合物である。通常、いくつかのトリコテセンは、単一のアセチル基によってのみ区別される。

0005

全部で4つのトリコテセン群が存在しているが、フザリウム属のみがタイプA及びタイプBのトリコテセンを生成する。家畜に関して、フザリウム属のトリコテセンが注目されていることを考慮すると、これら2つのグループは、主に興味深いものである。

0006

タイプAトリコテセンの例としては、T−2トキシン、HT−2トキシン、ジアセトキシスシルペノール(DAS)及びネオラニオールが挙げられ、タイプBトリコテセンの最も重要なものとしては、ボミトキシンとして広く知られたデオキシニバレノール(DON)、及びニバレノールが挙げられる。

0007

トリコテセンの基本構造は式(I)に示され、グループA及びBを形成する該基本構造のための置換基は、以下の表1に列挙される。

0008

0009

通常、トリコテセンは、動物に以下の有害作用を生じさせる:嘔吐下痢、消化管における炎症、出血及び壊死。特に、このグループにおいて最も強力なマイコトキシンは、T−2トキシン及びジアセトキシスシルペノール(DAS)であり、これらのマイコトキシンにより引き起こされる口腔病変が特徴的である(図4参照)。これに対し、穀物及び配合飼料において最も頻繁に高濃度で見られる最も蔓延しているトリコテセンは、デオキシニバレノール(DON)すなわちボミトキシンである。ボミトキシンの名前は、動物に嘔吐させることや、飼料を戻させることに由来している。

0010

動物用配合飼料内にトリコテセンが存在していると、飼料の消費量が減少することが観測されている。特に、ブタはトリコテセンの作用に対して非常に敏感である。

0011

T−2トキシンの毒性作用とボミトキシン(DON)の毒性作用との違いは、飼料消費量の観点からは広く知られていないが、両者の毒性は、それ以外の毒性作用の点では明確に異なっている。これらのトキシンの効果は、両方の場合において、齧歯動物及びブタの脳内のドーパミントリプトファンセロトニンおよびセロトニン代謝産物のレベルが変化させられることに起因している(Prelusky et al, 1992)。

0012

これらの物質の脳内濃度の変化は、それらが食欲抑制物質により生成されるのと同じように観測されている。このことは、動物用飼料の消費量の減少が、脳内の神経伝達物質レベルの変化に少なくとも部分的に起因していることを示唆している。将来的には、これらの毒性作用と末梢神経系との関係が発見されることも十分に考えられる。

0013

これまでのことを考慮して、業者は、動物用飼料中のマイコトキシンの問題に対処するための最善の方法は、予防であると確信している。そのためには、穀物や飼料がこれらの毒素により汚染される可能性を低減するのに十分な穀物管理プログラムを実施するよう努めている。さらに、既に汚染されている穀物が貯蔵施設にまで到達することを防止するプログラムを実施する試みもなされている。

0014

そのため、良質な穀物を得るために汚染された穀物を処理する様々な方法が調査され続けているが、これらの方法は全て、汚染を予防するには不十分であった。この点について、国際連合食糧農業機関FAO)によれば、世界の穀物の大部分はマイコトキシンに汚染されており、そのような評価の理由は、まさに、今日まで業者において実施されてきたそのようなプログラムの失敗によるものである(Bhat and Vasanthi, 1999)。

0015

動物用飼料のマイコトキシン汚染の問題を解決するために提案される解決手段の1つには、マイコトキシン吸着剤を使用することが挙げられる。マイコトキシン吸着剤は、飼料の添加剤として利用され、いったん動物が汚染された飼料を消費した後、動物の胃腸管内水性環境にあるときにマイコトキシンを捕捉及び吸着することによって機能する。これらのマイコトキシン吸着剤は、マイコトキシンが動物により吸収されて動物の循環系に到達し、その結果有害作用を引き起こすことを防止する。

0016

マイコトキシン吸着剤として有機アルミノケイ酸塩を含むアルミノケイ酸塩、粘土及びゼオライトの使用が、広く知られた慣例であった(Phillips et al 1988, Kubena et al 1990)。

0017

先行技術では、マイコトキシン吸着剤に関する様々な文献が存在している。例えば、文献DE3810004(1989)は、人間及び動物においてマイコトキシンを結合するためのベントナイトの使用が開示されている。この文献は、ゼアラレノン、いくつかのトリコテセン(デオキシニバレノール及びT−2トキシンなど)、オクラトキシン及びPRトキシンを結合するのに、ベントナイトが有効であることを開示している。

0018

加えて、文献WO9113555(1991)には、汚染された飼料中のマイコトキシンを吸着する添加剤として使用するための、金属封鎖剤により被覆されている固体の乾燥した生分解性組成物が記載されている。前記組成物は、カルシウムモンモリロナイトのようなフィロケイ酸塩鉱物を含む。

0019

S.L. Lemke, P.G. Grant, T.D. Phillipsによる文献"Adsorption of Zearalenone by Organophilic Montmorillonite Clay(親有機性モンモリロナイト粘土によるゼアラレノンの吸着)" J Agric. Food Chem. (1998), pp. 3789-3796には、ゼアラレノンを吸着することが可能な有機修飾された(親有機性)モンモリロナイト粘土が記載されている。

0020

文献WO00/41806(2000)には、第四級オニウム化合物を含む有機修飾された層状ケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤が開示されている。このオニウム化合物は、少なくとも1つのアルキル基C10〜C22と、芳香族置換基とを含み、層状ケイ酸塩の交換可能なカチオンの2〜30%は、第四級オニウム化合物によって交換されている。

0021

加えて、本発明者らは、先行技術文献WO02052950(2002)において、長鎖第四級アミン、例えば、ジオタデシルトメチルアミンオクタデシルトリメチルアミンオクタデシルジメチルアミン及び類似の化合物により修飾された有機鉱物が記載されていることを発見した。この修飾された有機鉱物は、動物においてマイコトキシンを吸着するための飼料中における添加物として使用される。

0022

文献US20040028678(2004)には、アフラトキシン、オクラトキシン、フモニシン、ゼアラレノン、デオキシニバレノール、T−2トキシン及びエルゴタミンを吸着するための、酸により活性化される層状ケイ酸塩の使用が開示されている。

0023

文献US20080248155(2008)には、例えばT−2のようなマイコトキシンを吸着するためのスチブンサイトを含む組成物の使用が記載されている。

0024

文献US20100330235(2010)には、アモルファス及びドデシルアミン脂肪族、直鎖状かつ非極性の、炭素12個の炭素鎖を有する第一級アミン)構造を備えた有機ケイ酸塩の組み合わせに基づく、アフラトキシン、ゼアラレノン、オクラトキシンA及びフモニシンB1のようなマイコトキシンの吸着剤が記載されている。

0025

近年では、他の解決策もまた、飼料のマイコトキシンによる汚染を除去するという問題を解決するために提案されている。例えば、文献US20120070516(2012)には、基本的に植物のリグノセルロース系バイオマス又は単離されたバイオマスの成分を用いることにより、デオキシニバレノール及びT−2トキシンのようなマイコトキシンに汚染された飼料の有害性を低減する方法が開示されている。本発明者らはまた、文献US20120219683(2012)において、飼料中の望ましくないマイコトキシンによる汚染を除去するための、デオキシニバレノール及びT−2トキシンのようなマイコトキシンを吸着する、粘土材料及び活性炭を含むマイコトキシン吸着剤が記載されていることを発見した。

発明が解決しようとする課題

0026

しかしながら、従来技術に記載されたマイコトキシン吸着剤のいずれも、トリコテセンの生物学的利用能を減少させられていない。T−2トキシンの場合には、その生物学的利用能の減少は限られており、ボミトキシンの場合には、ゼロである。

課題を解決するための手段

0027

本出願において、本発明者らは、既知のマイコトキシン吸着剤においてボミトキシン(DON)及び/又はT−2トキシンが効果的に吸着しないのは、主に、これらのトキシンの極性が高いことにより、ボミトキシン(DON)及び/又はT−2トキシンの水性媒体との相互作用が、既知のマイコトキシン吸着剤の表面との相互作用よりも大きくなるためであると主張する。

0028

このような案はまた、非極性アルキル鎖を含む既知の有機アルミノケイ酸塩であって、これまでアフラトキシン以外のマイコトキシンを吸着するために使用されてきた有機アルミノケイ酸塩が、現にボミトキシンの吸着にはほとんど効果がないと証明されていることの理由を説明するのに役立つ。

0029

したがって、本発明者らは、従来技術のいずれの文献も、マイコトキシンに汚染された飼料の汚染を除去することの問題を総合的に解決することができなかったこと、特に、トリコテセン、とりわけA及びBトリコテセンによる中毒に関連した、有害作用又は動物の消化管における症状を予防、低減又は排除すること、さらに具体的には、ボミトキシン及びT−2トキシンによる中毒に関連した毒性作用を予防、低減又は排除することができなかったことを発見した。

0030

本願の発明者らは、予想外なことに、高いボミトキシン吸着性及びT−2トキシン吸着性を可能にするマイコトキシン吸着剤を発見した。該マイコトキシン吸着剤は、対象となるボミトキシンの吸着レベルが特に高いことを示すと同時に、アフラトキシン、オクラトキシンA、フモニシンB1及びゼアラレノンのような他のマイコトキシンについても高い吸着率を維持していた。

0031

本発明の第1の態様では、本発明は、マイコトキシンの、特にタイプA及びタイプBトリコテセンの、特にボミトキシン(すなわち、デオキシニバレノール)及びT−2トキシンの動物における有害効果を予防するための、配合飼料に用いられるマイコトキシン吸着剤に関する。

0032

別の態様では、本発明は、上記マイコトキシン吸着剤を調製するための事前混合物、本発明の上記マイコトキシン吸着剤を含む動物用配合飼料又は該動物用配合飼料の配合物のための添加剤に関する。

0033

本発明はさらに、トリコテセン中毒、特にタイプA及びタイプBトリコテセン中毒、特にボミトキシン(すなわち、デオキシニバレノール)中毒及びT−2トキシン中毒に関連する、1つ以上の有害作用又は消化管における症状を治療又は予防するための、配合飼料用の添加剤の調製及び動物用配合飼料の配合物の調製における上記マイコトキシン吸着剤の使用に関する。

0034

本発明は、材料100g当たり少なくとも20ミリ当量陽イオン交換容量に基づくアルミノケイ酸塩と、高極性鎖により官能化された有機化合物とを反応させることによる、トリコテセン吸着剤の調製プロセス、特にボミトキシン用のトリコテセン吸着剤の調製プロセスを提供する。特に、アルミノケイ酸塩の表面に結合するように四級化されたアルキルフェノールエトキシレートが用いられる。

0035

さらに、本発明は、本発明の有機アルミノケイ酸塩の、マイコトキシンに汚染された飼料用の添加剤としてのアルミノケイ酸塩と併せての使用に関する。本発明はまた、動物におけるマイコトキシン症の問題を予防する動物用配合飼料を調製する方法についても目的とする。

0036

本発明の有機アルミノケイ酸塩は、マイコトキシン吸着性を向上させてマイコトキシンが動物のと共に排泄されるようにするため、単独で又は既知のアルミノケイ酸塩と併せて、粒状又は粉末状のいずれかにおいて、汚染された飼料に添加されることにより用いられる。

発明の効果

0037

したがって、本発明を実施することにより、汚染された飼料内のマイコトキシンが動物の消化管により吸収されることが防止される。これによって、実質的に動物の健康状態が改善されることとなり、動物の体重増加、及び、ミルクのような派生製品生産性に反映される。

図面の簡単な説明

0038

図1は、ブタにおいてDONに対抗するために本発明のマイコトキシン吸着剤を用いて試験を行った23日後における体重の結果を表すグラフ表示である(異なる文字は、p<0.05で統計的に異なっている)。
図2は、ブタにおいてDONに対抗するために本発明のマイコトキシン吸着剤を用いて試験を行った23日後の体重増加を示すグラフ表示である(異なる文字は、p<0.05で統計的に異なっている)。
図3は、ニワトリにおいてT−2に対抗するために本発明のマイコトキシン吸着剤を生体内(in vivo)で用いて試験を行った28日後の体重を示すグラフ表示である(異なる文字は、p<0.05で統計的に異なっている)。
図4Aは、ブロイラーニワトリにおけるT−2の作用が原因となる口腔病変を示す。
図4Bは、ブロイラーニワトリにおけるT−2の作用が原因となる口腔病変を示す。
図5は、ブタにおいてDONに対抗するために本発明のマイコトキシン吸着剤を用いて試験を行った23日後の体重を示すグラフ表示である(異なる文字は、p<0.05で統計的に異なっている)。
図6は、ブタにおいてDONに対抗するために本発明のマイコトキシン吸着剤を用いて試験を行った23日後の体重増加を示すグラフ表示である(異なる文字は、p<0.05で統計的に異なっている)。

0039

本発明は、アルミノケイ酸塩の表面が、マイコトキシンの吸着容量を増加するように修飾処理され得ることを基礎としている。処理工程は達成目標によるが、通常は、親水性と、疎水性すなわち親有機性との2つの主な表面特性の操作を含む(Lara et al 1998)。

0040

特に、本発明では、表面修飾は、表面が高極性を獲得するように、官能化された鎖を備えた有機化合物によって行われる。表面修飾に用いられる有機化合物は、アルミノケイ酸塩表面の活性部位の一部又は全部を占有し得る。

0041

用いられるアルミノケイ酸塩は、テクトケイ酸塩若しくはフィロケイ酸塩、又は両者の混合物であり得る。その場合には、用いられる材料は、材料100グラム当たり少なくとも20ミリ当量の陽イオン交換容量を有しており、好ましくは、材料100グラム当たり55ミリ当量の陽イオン交換容量を有している。

0042

有機化合物の選択は、マイコトキシン吸着剤において求められる特異性及び効率によるが、通常は、用いられる有機化合物は、アルキルフェノールエトキシレート誘導体である。この有機化合物は、用いられるアルミノケイ酸塩の陽イオン交換容量の25%〜120%の割合で用いられる。反応は、水性媒体中にて15℃〜85℃の間の温度で0.25〜3時間該水性溶液撹拌することによって行われる。生成物濾過により分離され、40℃〜150℃の間の温度で乾燥させられて、100〜325盤の間のメッシュにより破砕又は粉砕される。

0043

本発明の添加物は、飼料の重量の0.025%〜0.2%の比率でトリコテセンで汚染された飼料に添加される、低含有量の吸着剤である。

0044

特に、一実施形態では、本発明は、以下の式(I)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤に関する。



ここで、Rは1〜22個の炭素原子を備えたアルキルを表し、Xはハロゲンであり、nは1〜12であり得る。

0045

別の実施形態では、本発明は、式(I)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤であって、該アルミノケイ酸塩が、テクトケイ酸塩、フィロケイ酸塩又は両者の混合物であるマイコトキシン吸着剤に関する。

0046

別の実施形態では、本発明は、式(I)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤であって、Rが単鎖C8アルキル基を表す、又はRが単鎖C9アルキル基を表すマイコトキシン吸着剤に関する。

0047

特に、別の実施形態では、本発明は、式(I)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤であって、Xが臭素かつ/又はn=9であるマイコトキシン吸着剤に関する。別の実施形態では、Xは塩素であってもよい。

0048

加えて、本発明のマイコトキシン吸着剤はまた、本発明は、以下の式(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩によっても構成される。

0049

別の実施形態では、本発明のマイコトキシン吸着剤は、式(I)又は(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩であって、材料100グラム当たり少なくとも20ミリ当量の陽イオン交換容量を有するアルミノケイ酸塩を含む。

0050

本発明のマイコトキシン吸着剤はまた、式(I)又は(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩であって、該アルキルフェノールエトキシレート誘導体が陽イオン交換容量の25%〜120%の割合で用いられるアルミノケイ酸塩を含み得る。

0051

別の実施形態では、本発明のマイコトキシン吸着剤は、式(I)又は(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩であって、材料100グラム当たり少なくとも20ミリ当量、好ましくは、材料100グラム当たり55ミリ当量の陽イオン交換容量を有するアルミノケイ酸塩を含む。

0052

本発明はまた、式(I)又は(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤であって、該アルキルフェノールエトキシレート誘導体が、該アルミノケイ酸塩の陽イオン交換容量の25%〜120%の割合で用いられるマイコトキシン吸着剤にも関する。

0053

本発明の別の実施形態は、本発明のマイコトキシン吸着剤を含む動物用配合飼料用の添加剤、本発明のマイコトキシン吸着剤を調製するための事前混合物又は本発明に係る動物用配合飼料用の添加剤を調製するための事前混合物からなる。

0054

加えて、本発明は、本発明に係るマイコトキシン吸着剤を含む動物用配合飼料の配合物、及び、トリコテセン中毒に関連する1つ以上の有害作用又は消化管における症状を治療又は予防するための動物用配合飼料用の添加剤の調製における本発明のマイコトキシン吸着剤の使用に関する。

0055

本発明は、トリコテセン中毒に関連する、消化管における嘔吐、下痢、炎症、出血又は壊死のような、タイプA及び/又はタイプBトリコテセン中毒に関連する1つ以上の有害作用又は消化管における症状を治療又は予防するための動物用配合飼料用の添加剤の調製における、式(I)又は(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体により有機修飾されたアルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤の使用を含む。

0056

本発明では、トリコテセン中毒に関連している1つ以上の有害作用又は消化管における1つ以上の症状は、ジアセトキシスシルペノール(DAS)、HT−2トキシン(HT−2)、T−2トキシン(T−2)、ネオソラニオール(NEO)、デオキシニバレノール(DON)すなわちボミトキシン、3−アセチルデオキシニバレノール(3−AcDON)、ニバレノール(NIV)、フザレノン−X(Fus−X)、トリコテコロン(TRI)及びそれらの組み合わせを含む群から選択される。

0057

また、本発明のさらに別の実施形態は、動物におけるトリコテセン中毒に関連する1つ以上の有害作用又は消化管における症状を低減又は排除するための配合飼料の配合物の調製、特にタイプA及び/又はタイプBトリコテセン、より具体的にはデオキシニバレノール(すなわち、ボミトキシン)及びT−2トキシンの有害作用を低減又は排除するための配合飼料の配合物の調製における、本発明に関する動物用配合飼料の使用に関する。

0058

本発明はまた、トリコテセン中毒に関連する1つ以上の有害作用又は消化管における1つ以上の症状を治療又は予防するための動物用飼葉のための添加剤として使用するための本発明に関するマイコトキシン吸着剤であって、該動物用飼葉のための添加剤が、嘔吐、下痢、炎症、出血、壊死又は口腔病変を治療又は予防するためのものである、マイコトキシン吸着剤を含む。

0059

本発明はさらに、以下のステップを備えたマイコトキシン吸着剤の調製のためのプロセスに関する。
a)材料100グラム当たり少なくとも20ミリ当量の陽イオン交換容量を備えたアルミノケイ酸塩を、水性媒体中にて15℃〜85℃の間の温度で0.25〜3時間該水性溶液を撹拌しながら、前記アルミノケイ酸塩の25%〜120%の割合の式(I)又は(Ia)のアルキルフェノールエトキシレート誘導体と接触させるステップ、
b)濾過により分離するステップ、
c)40℃〜150℃の間の温度で乾燥させるステップ、及び、
d)100〜325盤の間のメッシュにより破砕又は粉砕するステップ

0060

以下の実施例は、本発明のマイコトキシン吸着剤を適用した際のボミトキシン及びT−2トキシンの吸着目標値が、特に高いことを示している。アルキルフェノールエトキシレート誘導体有機化合物を得る代替手段を含んでいるこれらの実施例や、マイコトキシン吸着剤の調製、及びその「生体内での(in vivo)」評価は、限定するためではなく、例示の目的で提供されるものである。

0061

実施例1
アルキルフェノールエトキシレート誘導体の合成方法
トリフェニルホスフィンを用いた方法)

0062

49gを得るための原材料
トリフェニルホスフィン60g
トリエチルアミン21mL
塩化メチレン300mL
臭素12mL
ノニルフェノールエトキシレート10モルエチレンオキシド50g、塩化メチレン 50mLに溶解。
ヘキサン酢酸エチル1:1
エチルエーテル
ヘキサン
酢酸エチル
ベンジルジメチルアミン10.7mL

0063

手順
1.マグネチックスターラーを備えた1000mL丸底フラスコ中に、塩化メチレン300mLを加え、トリフェニルホスフィン60g及びトリエチルアミン21mLを溶解させる。
2.上記混合物を、氷浴中で0℃に冷却する。
3.開放系滴下漏斗を用いて、臭素12mLをゆっくりと添加する。
4.臭素を添加し終えたら、上記混合物を同じ温度で撹拌し続けて10分間反応させる。
5.Surfacpol9010 50gを塩化メチレン50mlに溶解して、反応フラスコに添加する。
6.さらに30分間反応させる。
7.その後、氷浴から取り出し、さらに2時間撹拌することにより、反応を室温に到達させる。
8.その後、多孔質ガラスの底部にシリカを詰めたブフナー漏斗で、上記反応混合物を濾過する。
9.濾液から溶媒減圧下にて蒸発させ、残渣をヘキサン-酢酸エチル1:1混合液中に溶解させて沈殿物トリフェニルホスフィンオキシド)を生成し、該沈殿物を濾過処理により取り除く。
10.トリフェニルホスフィンオキシド沈殿物を生成している間、残渣をヘキサン-酢酸エチル混合液により再度洗浄する。
11.黄色の油状物をエチルエーテルで希釈し、ヘキサンを添加することにより二次残渣結晶化して、最後に、多孔質ガラスの底部にシリカを詰めたブフナー漏斗を用いてこの液体をもう一度濾過する。
12.濾液を減圧下にて濃縮し、淡黄色の油状物質を47g得る。得られた該油状物質は、事前の精製を行うことなく、次の反応工程において直ちに使用される。
13.250mL丸底フラスコ中にて、Surfacpol9010の臭化物47gをベンジルジメチルアミン10.7mLと混合して、撹拌する。
14.上記混合物を120℃で24時間加熱した後、室温に冷却する。
15.十分な塩化メチレンを加えて、シリカゲルフラッシュカラム粗混合物を精製する。まず、塩化メチレン/メタノール20:1で溶出させて、無水メタノールを用いて、CH2Cl2/MeOH 2:1の溶出混合液が得られるまで極性を徐々に高めてゆく。
16.これにより、本発明のアルキルフェノールエトキシレート誘導体(以下「QUAT Q5」又は「Q5」)49gが、色の油状物質として、2段階での抽出効率75%で得られる。

0064

実施例2
アルキルフェノールエトキシレート誘導体の合成方法。
三臭化リンを用いた方法)

0065

38gを得るための原材料。
ノニルフェノールエトキシレート10モル、エチレンオキシド50g
クロロホルム100mL
三臭化リンPBr3 4mL
ジメチルベンジルアミン10mL
溶出用溶媒ジクロロメタン及びメタノール

0066

手順
1.500mL丸底フラスコ中において、ノニルフェノールエトキシレート10の50gをクロロホルム150mLに溶解し、溶液を氷浴中で0℃にして、15分間撹拌する。
2.シリンジを用いてPBr3 4mLを添加し、上記混合物を同じ温度で1時間撹拌する。
3.室温で48時間撹拌し続ける。
4.溶媒を減圧下にて蒸発させる。
5.CH2Cl2/MeOH15:1系を溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーにより粗混合物を精製する。
6.得られた生成物を250mL丸底フラスコに移して、ジメチルベンジルアミン10mLを添加する。
7.上記混合物を120℃で24時間加熱した後、該混合物を室温に冷却する。
8.CH2Cl2/MeOH 15:1系を溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーにより生成物を精製して、本発明のアルキルフェノールエトキシレート誘導体38g(抽出効率50%、以下「QUAT Q5」又は「Q5」)を得た。

0067

実施例3
本発明のマイコトキシン吸着剤の調製

0068

使用する原材料
・表2に示されるような表面処理に用いられる有機化合物の特性
・使用されるアルミノケイ酸塩基材は、陽イオン交換容量55meq/100gのベントナイト型アルミノケイ酸塩である。

0069

0070

配合
初期実験計画は、アルミノシリケート基材の陽イオン交換容量(CEC)の置換率に基づいて進められた。置換率は、CECの60%〜120%とされた。

0071

配合物の実験的開発

0072

材料及び設備
1.実験室用ガラス器具
2.マグネチックスターラー
3.乾燥器
4.実験室用モータ又は破砕器
5.200メッシュ篩

0073

手順
交換手順は、先行技術(S.L. Lemke, P.G. Grant and T.D. Phillips "Adsorption of Zearalenone by Organophilic Montmorillonite Clay(親有機性モンモリロナイト粘土によるゼアラレノンの吸着)" J Agric. Food Chem. (1998), pp. 3789-3796)に従い行う。反応の最終段階を2時間行った。
・混合物を濾過する。
・乾燥器にて105℃付近の温度で試料を乾燥させる。
・試料を破砕する。
・試料を200メッシュ篩にかける。
・試料を適宜分析する。

0074

実施例4
ボミトキシン(すなわちデオキシニバレノール)を吸着するように設計された本発明のマイコトキシン吸着剤のブタの生体内(in vivo)での評価

0075

本実施例では、マイコトキシン吸着剤として、式(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体で修飾されたアルミノケイ酸塩を用いる。このアルキルフェノールエトキシレート誘導体を、「QUAT 5」又は「Q5」と称する。

0076

実施例4による結果の分析
この試験では、離乳直後の雌のブタ18匹を用いた。これらのブタを6匹ずつ3つの群に分けて、各々の動物を反復とみなした。それらの飼料を、表4に示されるものと認定した。

0077

0078

試験の23日後における体重の結果を、最終的な体重については図1に、累積した体重増加については図2に、グラフを用いて示す。

0079

図1及び2は、「QUAT 5」又は「Q5」が、動物をボミトキシン中毒から保護したことを明確に示している。トキシンの作用は、ボミトキシンのみを摂取した群に観測されていることから、陰性対照群からの統計的な差異が示されている。「QUAT 5」又は「Q5」生成物の効力は、陰性対照群と比較した体重の回復に関して計算することができる。したがって、試験生成物「QUAT 5」又は「Q5」は、動物を47.7%の比率で保護したことになる。

0080

実施例4の結論
上記結果に基づき、マイコトキシン吸着剤「QUAT 5」又は「Q5」は、動物におけるトリコテセン中毒に関連する1つ以上の有害作用又は消化管における症状を低減又は排除するのに役立つ生成物であり、特にタイプA及び/又はタイプBトリコテセン、より具体的にはデオキシニバレノール(すなわち、ボミトキシン)の有害作用を低減又は排除するのに役立つ生成物であると結論づけることができる。

0081

実施例5
成長期のブロイラーニワトリ(生後1〜28日)における、フザリウムスポロトリキオイデス(Fusarium Sporotrichioides)培養物より得られたT−2トキシン1.8ppmの有害作用に対抗するための本発明のマイコトキシン吸着剤の生体内(in vivo)での評価

0082

本実施例では、前述の実施例において「QUAT 5」又は「Q5」と称した式(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレートの第四級アンモニウム誘導体により調製された有機アルミノケイ酸塩を含むマイコトキシン吸着剤を試験した。また、本発明者らは、グルコースの高極性鎖を備えた第四級アンモニウム誘導体により調製された有機アルミノケイ酸塩を含む別のマイコトキシン吸着剤についても評価した。この第四級アンモニウム誘導体を、以下「QUAT 3」又は「Q3」と称する。

0083

本実施例で使用したT2トキシンは、フザリウムスポロトリキオイデス(Fusarium Sporotrichioides)培養物から得られたものであり、使用した飼料は、ブロイラーニワトリ用の市販品であった。

0084

この試験では、生後1日のニワトリ112匹を用いて、これらを4つの処置群に分けた。各処置群は、各反復ごとに7匹のニワトリを備えた4つの反復からなる。表5は、これらの処置群の配分を示す。

0085

0086

決定される応答変数
a.成果変数又は成績変数
毎週の体重
・毎週の飼料摂取量及びその総量
・毎週の飼料要求量及びその周期
b.毒性病理学的変数
死亡率
・口腔病変の観測

0087

試験終了時に、ニワトリ8匹、すなわち反復群毎に2匹を、以下の臓器相対質量を測るために殺処分した:腎臓肝臓及びファブリキウス嚢

0088

実施例5の分析結果
試験の28日後における体重の結果を図3にグラフを用いて示すと共に、表6に体重増加量及び飼料要求量も併せて示す。

0089

0090

図3及び表6の両方に見られるように、陽性対照群と陰性対照群との間に最終的な体重及び体重増加の両方において統計的な差異が示されたことから、1.8ppmレベルのT2トキシンの作用が動物において実際に観測された。また、「QUAT 5」又は「Q5」を備えた吸着剤は、対照群と比べてニワトリを最大74.6%保護し、陰性対照群との違いがなかったことから、この原型が実際にT2トキシンの毒性を低減することに成功したことが観測された。これに対し、「QUAT 3」又は「Q3」を備えた吸着剤がT2トキシン1.8ppmに対してニワトリを保護しなかったことは、注意点として重要である。

0091

また、動物に口腔病変があったことに加えて飼料摂取量の減少はT−2トキシン中毒の症状であるにもかかわらず、飼料摂取量が影響を受けなかったことも観測された。これらの作用は表7において見られる。表7はまた、色素であるキサントフィル中におけるT−2トキシンの作用も示している。

0092

0093

前述したように、T−2トキシン中毒の典型的な症状の1つとしてトリにおける口腔病変が挙げられるが、本試験ではこの口腔病変が実際に観測された。図4は、該トキシンにより生じたトリの口腔病変を示す。

0094

T−2トキシンにより生じた病変の程度の数値的評価を得るために、これらの病変を検査して以下の数値査定割り当てた。病変なし:0。軽度の病変+:1。中度の病変++:2。重度の病変+++:3。この査定系によれば、マイコトキシン吸着剤「QUAT 5」又は「Q5」を与えた群に病変が存在するにもかかわらず、それらの病変は陽性対照群よりも軽度であったことを、表8に示す。陰性対照群における病変は、粉末飼料の種類によるものであった。この階級付けによれば、「QUAT 5」を備えたマイコトキシン吸着剤は部分的に保護したが、これらの病変は体重増加に大きく影響しなかったことになる。

0095

0096

試験の最後に、T2トキシンの作用と該作用を減少させる上記原型の効力とを研究するために、殺処分したニワトリを様々な生物学的要因及び組織病理学的要因に基づいて評価した。これらの結果を包含する表であって、肝臓や腎臓などの臓器の大きさ、血液学的示度ワクチン反応及び臓器の病理組織の測定を含む表を、以下に示す。

0097

0098

0099

0100

0101

0102

0103

病理組織

0104

陰性対照群

0105

前胃(12):
帯内にリンパ球クラスターが観察された(1/12)。
有意な変化なし(11/12)。

0106

肝臓(12):
有意な変化なし(11/12)。
門脈域の周囲及び類洞の間にリンパ球のクラスターが観察された。(1/12)
形態学診断:軽度の多巣性リンパ球性肝炎

0107

脾臓砂嚢胸腺、腎臓(12):
有意な変化なし(12/12)。

0108

ファブリキウス嚢(12):
有意な変化なし(11/12)。
濾胞において巨細胞肉芽腫)(1/12)に囲まれた壊死中心が観察された。
形態学的診断:軽度の限局性肉芽腫性滑液包炎細菌性病因)。
コメント:マイコトキシンによる病変は観察されなかった。

0109

陽性対照群

0110

舌(12):有意な変化なし(4/12)。
上皮層上において、ケラチン残屑及び細菌コロニーが混ざった細胞残屑からなる高密度プラークが観察された。上記プラークに隣接する粘膜下組織内において、壊死細胞残屑が混ざったリンパ球及びマクロファージのクラスターが確認された(8/12)。
形態学的診断:病巣内に細菌が存在するびらん性及び壊死性口内炎及び舌炎

0111

喉頭(12):有意な変化なし(4/12)。
粘膜下組織内及び腺の周りにおいて、主にリンパ球からなる中度または重度の炎症性浸潤が観察された(8/12)。
形態学的診断:中度から重度のびまん性リンパ球性喉頭炎.

0112

前胃(12):有意な変化なし(11/12)。
関連するリンパ系組織に中度の過形成が観察された(1/12)。

0113

肝臓(8):門脈域の周囲及び柔組織内において、多巣性のリンパ球のクラスターが観察された(8/12)。併せて、髄外造血が観察された(1/12)。
形態学的診断:中度の多巣性リンパ球性肝炎。
肝細胞細胞質内において、脂肪空胞不足が確認された(3/12)。
形態学的診断:軽度から中度のびまん性脂肪症

0114

砂嚢(12):大量の細菌コロニー及び中度の好酸球浸潤が混ざった途切れのない潰瘍が確認された(7/12)。
形態学的診断:中度の多巣性潰瘍性脳室炎
被覆領域において、びらんが少ないことが観察された(5/12)。
形態学的診断:限局性の多巣性びらん。

0115

脾臓、胸腺(12):有意な変化なし(12/12)。

0116

腎臓(12):細管上皮細胞変性及び壊死が観察された(4/12)。
いくつかの糸球体が、メサンギウム細胞の増殖に起因する細胞であると共に内皮細胞の増殖による膜の肥厚に起因する細胞であるように見られることが観察された(4/12)。
間質腔内にリンパ球のクラスターが観察された(4/12)。
形態学的診断:中度の多巣性リンパ球性間質性腎炎を伴う中度のびまん性の膜性増殖性糸球体症

0117

「QUAT 5」又は「Q5」投与群

0118

舌(12):有意な変化なし(6/12)。
上皮層上において、ケラチン残屑及び細菌コロニーが混ざった細胞残屑からなる高密度プラークが観察された。上記プラークに隣接する粘膜下組織内において、壊死細胞残屑が混ざったリンパ球及びマクロファージのクラスターが確認された(6/12)。
形態学的診断:病巣内に細菌が存在するびらん性及び壊死性の口内炎及び舌炎。

0119

喉頭(12):有意な変化なし(6/12)。
粘膜下組織内及び腺の周りにおいて、主にリンパ球からなる中度または重度の炎症性浸潤が観察された(6/12)。
形態学的診断:中度から重度のびまん性リンパ球性喉頭炎。

0120

前胃(12):有意な変化なし(11/12)。
腺帯内に関連するリンパ球のクラスターが観察された(1/12)。

0121

肝臓(12):有意な変化なし(5/12)。
門脈域の周囲及び柔組織内において、多巣性のリンパ球のクラスターが観察された(2/12)。
形態学的診断:中度の多巣性リンパ球性肝炎。
細胞質内に脂肪空胞の不足が確認され、間質域内に空腔浮腫)が観察された(5/12)。
形態学的診断:軽度のびまん性脂肪症。

0122

砂嚢(12):大量の細菌コロニー及び中度の偽好酸球浸潤が混ざった途切れのない潰瘍が確認された(4/12)。
形態学的診断:中度の多巣性潰瘍性脳室炎。
被覆領域において、びらんが少ないことが観察された(8/12)。
形態学的診断:限局性の多巣性びらん。

0123

実施例5の結論
実施例5により、飼料中のT2トキシン1.8ppmが、体重増加に有意な効果があったことから、ブロイラーニワトリの成果要因に影響したことが実証された。

0124

示された結果によれば、「QUAT 5」を備えたマイコトキシン吸着剤は、T2トキシン1.8ppmの毒性作用からニワトリを保護するのに効果的であったと結論付けられる。これに対し、「QUAT 3」を備えた吸着剤は、保護作用を何ら示さなかった。

0125

したがって、「QUAT 5」を備えたマイコトキシン吸着剤の配合物は、ボミトキシンの吸着剤に適切であるたけでなく、T2トキシン及び一般的なトリコテセンの吸着剤にも適切であると結論付けられる。

0126

上記を鑑みると、本発明の特定の実施形態は例示の目的で本明細書に記載されているが、これらの種々の改変は、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解される。したがって、本発明は、本発明は、以下の特許請求の範囲に列挙されている事項を除いて、いかなる制限を受ける対象にもならない。

0127

実施例6
ボミトキシン(すなわちデオキシニバレノール)に対抗するように設計された本発明のマイコトキシン吸着剤のブタの「生体内(in vivo)」での評価

0128

式(Ia)を有するアルキルフェノールエトキシレート誘導体を備えた有機修飾アルミノケイ酸塩であるマイコトキシン吸着剤の効力を評価するために、別の試験をブタにおいて行った。以下、このアルキルフェノールエトキシレート誘導体を「QUAT 5」と称する。これは、実施例4において報告された良好な挙動を検証することを目的する。

0129

実施例6による結果の分析
この試験では、離乳直後の雌のブタ24匹を用いて、これらのブタを6匹ずつ4つの群に分けて、各々の動物を反復とみなした。それらの飼料を、表15に示されるものと認定した。この場合には、欧州共同体により推奨される最大量(900ppb)に近い値にすることを目的として、ボミトキシン2500ppbの汚染のみを用いた。

0130

0131

試験の23日後における体重の結果を、最終的な体重については図5に、累積した体重増加については図6に、グラフを用いて示す。

0132

図5及び6は、吸着剤「QUAT 5」がボミトキシン2500ppbに対して74.1%の保護を提供することについて、明確に示している。

実施例

0133

結論
得られた結果によれば、マイコトキシン吸着剤「QUAT 5」は、DON2500ppbによる汚染の際に、動物の摂取量及び体重の有意な回復を提供することが示された。体重に基づく保護率は、74.1%と測定された。

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