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技術 多峰性ポリマー

出願人 アブダビポリマーズカンパニーリミテッド(ボルジュ)ボレアリスエージー
発明者 ブリャク,アンドレイゴリス,ロジャークマール,アシシュ
出願日 2014年11月26日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2016-534908
公開日 2016年12月8日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2016-538397
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード 軽量物品 クロスオーバー点 軽量ボトル コントロールソフトウエア 薄肉パイプ スペイン国 ストランド直径 切断デバイス
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この項目の情報は公開日時点(2016年12月8日)のものです。
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図面 (5)

課題・解決手段

0.01〜0.5g/10分のMFR2、少なくとも954kg/m3の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここでMz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]である多峰性ポリエチレンポリマーを含むポリエチレン組成物

概要

背景

成形品およびパイプの製造におけるポリエチレンの使用は周知である。これらの価値ある製品の製造のためのあらゆる種類のポリエチレンの無数の開示がある。そのような完成した物品の製造において有用であるために、係るポリマーは特定の特性を有する必要がある。

例えば、押出しおよび成形、特にブロー成形中の加工性を最大にする(すなわち溶融圧力および/または溶融温度を低下させる)ために、ポリマーが、良好なレオロジー特性を有するのが望ましい。MFRを増加させることにより、溶融圧力および溶融温度が低下され得ることが知られているが、増加したMFRは、ブロー成形プロセス中のパリソン破壊を回避するために必要とされる溶融強度に負の影響を及ぼす。

従って、MFRと溶融強度との間に最適のバランスがある。現在、Cr触媒作用によって製造されたポリエチレンポリマー(Cr PE)が、チーグラーナッタ触媒を使用して製造された同様の二峰性ポリエチレンポリマー(ZN PE)と比較された、そのレオロジー特性のバランス故に、ブロー成形プロセスにおいて広く使用されているが、加工に関する特性(より高い溶融温度および/または高い加工圧力)は、ZN PEと比較してあまり満足できるものでない。物品の他の特性を犠牲にすることなく、比較できるCr PEと同様のまたは改善された加工性を有する競合ポリマー、特にZN PE溶液、を開発することは挑戦である。

成形品およびパイプはまた、軽量物品の製造を可能にし、したがって原料の使用を最小にするために、高い剛性を有するべきである。物品は、長期貯蔵が可能でなければならず、従って、高い環境応力亀裂耐性ESCR)を有しなければならない。物品は、落下したときの損傷を回避し、または輸送および取り扱い中の損傷を回避するために衝撃耐性を有する必要がある。しかし、これらの属性の1つを改善することは、別の属性の低下を引き起こす傾向にある。さらに、加工性を最適にすることは、耐衝撃性およびESCR特性に悪影響を及ぼし得る。従って、現在の解決は、製品の設計および/または加工性挙動における妥協を伴う傾向にある。

樹脂ESCRを改善するための先の試みは、例えば、樹脂コモノマー含量を増加させるおよび/またはメルトフローレート(MFR)を減少させることからなっている。しかし、改善されたESCRは、これらの方法を使用して観察されたが、コモノマー含量の増加は剛性の低下を結果し、MFRの低下は、粘度の増加故に加工性を犠牲にする。

ブロー成形の文脈において、ダイスウェル(die swell)要件を満たすことも重要である。ダイスウェルが低すぎると、追加の特徴、例えば容器上のハンドルが形成され得ない。ダイスウェルの用語は、溶融前駆体樹脂加圧下で押出機によってダイに運ばれた後にダイから出た後のフリーフォーム(free form)パリソンの膨張を意味する。所望の高いダイスウェルを得るために、典型的には長鎖分岐(LCB)がポリマーに導入される。LCBはしかし、加工温度を増加させ、従って、エネルギー消費、すなわち製造コストを増加させる。さらに、LCBは、多くの成形用途のために重要であるESCR特性を犠牲にする。

概要

0.01〜0.5g/10分のMFR2、少なくとも954kg/m3の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここでMz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]である多峰性ポリエチレンポリマーを含むポリエチレン組成物。なし

目的

本発明は、0.01〜0.5g/10分のMFR2、少なくとも954kg/m3の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここで

である多峰性ポリエチレンポリマーを含むポリエチレン組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

0.01〜0.5g/10分のMFR2、少なくとも954kg/m3の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここでMz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]である多峰性ポリエチレンポリマーを含むポリエチレン組成物

請求項2

0.01〜0.5g/10分のMFR2、954kg/m3以上の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここでMz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]である多峰性ポリエチレンポリマーであって、エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーの相対的に低分子量のポリマー成分(A)、およびエチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーの相対的に高分子量のポリマー成分(B)を含む、上記多峰性ポリエチレンポリマー。

請求項3

上記ポリマーが、少なくとも12〜20、好ましくは14〜20、特に16〜20のMw/Mnを有する、請求項1または2に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項4

上記ポリマーが、(A)エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜10アルファオレフィンコモノマーの相対的に低分子量のポリマー成分(LMW成分(A)と言う)、および(B)エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜10アルファオレフィンコモノマーの相対的に高分子量のポリマー成分(HMW成分(B)と言う)を含む、請求項1〜3の何れか1項に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項5

LMW成分(A)およびHMW成分(B)の両方が、該LMW成分(A)およびHMW成分(B)をチーグラーナッタ触媒、好ましくは同じチーグラーナッタ触媒の存在下で重合することによって得られ得る、請求項4に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項6

上記ポリマーが、0.05〜0.5g/10分、より好ましくは0.1〜0.5g/10分、特に0.1〜0.4g/10分、最も特に0.1〜0.3g/10分のMFR2を有する、請求項1〜5の何れか1項に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項7

上記ポリマーが、下記特性の1以上、好ましくは下記特性の少なくとも2、より好ましくは下記特性の3以上、最も好ましくは下記特性の全てを有する、ポリエチレン組成物またはポリマー、(a)PIが2.6〜3.5、好ましくは2.75〜3.25である、(b)引張弾性率が少なくとも1000kPa、より好ましくは少なくとも1030kPa、好ましくは少なくとも1040kPa、より好ましくは1050kPaである、(c)FNCT(6.0MPa、50℃)として測定される環境応力亀裂耐性が60時間以上、より好ましくは70時間以上、より好ましくは75時間以上である、(d)72s−1の加えられたせん断でのダイスウェルが2.10未満、好ましくは2.0s−1未満である、(e)ノッチシャルピー衝撃強度(23℃)が少なくとも25kJ/m2、例えば少なくとも30kJ/m2である。

請求項8

上記ポリマーが954〜962kg/m3の密度を有する、請求項1〜7の何れか1項に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項9

上記LMW成分(A)がホモポリマーでありかつHMW成分(B)がコポリマーである、より好ましくは、LMW成分(A)がホモポリマーでありかつHMW成分(B)がエチレンブテンコポリマーである、請求項4に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項10

上記ポリマーが、少なくとも800時間、好ましくは少なくとも900時間、より好ましくは少なくとも1,000時間のESCR(ベル試験)を有する、請求項1〜9の何れか1項に記載のポリエチレン組成物またはポリマー。

請求項11

上記ポリマーが、下記特性の1または2、好ましくは下記特性の両方を有する、ポリエチレン組成物またはポリマー、(a)上記ポリマーのMz/Mw+0.25*(Mw/Mn)−10.75が0.1〜3、例えば0.1〜2、理想的には0.2〜1である、(b)Mz/Mwが6.25〜7.5、好ましくは6.5〜7.2である。

請求項12

上記多峰性ポリエチレンポリマーのみから成る、請求項1および3〜11の何れか1項に記載のポリエチレン組成物、または上記多峰性ポリエチレンポリマー、任意的なさらなるポリマー成分および任意的な添加物を含む、最も好ましくは上記多峰性ポリエチレンポリマーおよび添加物のみから成る、請求項1および3〜11の何れか1項に記載のポリエチレン組成物。

請求項13

請求項1〜12の何れか1項に記載のPE組成物またはポリマーを含む物品、例えばパイプまたは成形品、好ましくはブロー成形品

請求項14

上記多峰性ポリエチレンポリマーのみからなる、請求項13に記載の物品、または上記多峰性ポリエチレンポリマー、任意的なさらなるポリマーおよび任意的な添加物を含む、最も好ましくは上記多峰性ポリエチレンポリマーおよび添加物のみからなる、請求項13に記載の物品。

請求項15

請求項1〜12の何れか1項に記載のポリエチレン組成物またはポリマーを、物品、例えば成形品またはパイプ、好ましくはブロー成形品の製造に使用する方法。

請求項16

エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを重合してLMW成分(A)を形成すること、および次いでエチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを成分(A)の存在下で重合してHMW成分(B)を形成して、0.01〜0.5g/10分のMFR2、954kg/m3以上の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここでMz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]である多峰性ポリエチレンポリマーを得ること、得られたポリマーを回収すること、および任意的に、上記ポリマーを押出機ペレット化してペレット形態組成物を形成することを含む、請求項2〜12の何れか1項に記載の多峰性ポリエチレンポリマーを製造する方法。

請求項17

ペレット形態のポリエチレン成形して物品、好ましくはブロー成形品を形成すること、またはペレット形態のポリマーを押出してパイプ、好ましくは物品、好ましくはブロー成形品を形成することをさらに含む、請求項16に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、成形用途での使用、またはパイプの製造、特にブロー成形用途のために適する多峰性ポリエチレンポリマー、ならびにその製造法に関する。特に、本発明は、剛性ESCR、耐衝撃性および加工性理想的なバランスを有する、広い分子量分布を有する多峰性高密度ポリエチレンに関する。本発明はまた、多峰性高密度ポリエチレンを多工程重合カスケードで製造する方法を包含する。

背景技術

0002

成形品およびパイプの製造におけるポリエチレンの使用は周知である。これらの価値ある製品の製造のためのあらゆる種類のポリエチレンの無数の開示がある。そのような完成した物品の製造において有用であるために、係るポリマーは特定の特性を有する必要がある。

0003

例えば、押出しおよび成形、特にブロー成形中の加工性を最大にする(すなわち溶融圧力および/または溶融温度を低下させる)ために、ポリマーが、良好なレオロジー特性を有するのが望ましい。MFRを増加させることにより、溶融圧力および溶融温度が低下され得ることが知られているが、増加したMFRは、ブロー成形プロセス中のパリソン破壊を回避するために必要とされる溶融強度に負の影響を及ぼす。

0004

従って、MFRと溶融強度との間に最適のバランスがある。現在、Cr触媒作用によって製造されたポリエチレンポリマー(Cr PE)が、チーグラーナッタ触媒を使用して製造された同様の二峰性ポリエチレンポリマー(ZN PE)と比較された、そのレオロジー特性のバランス故に、ブロー成形プロセスにおいて広く使用されているが、加工に関する特性(より高い溶融温度および/または高い加工圧力)は、ZN PEと比較してあまり満足できるものでない。物品の他の特性を犠牲にすることなく、比較できるCr PEと同様のまたは改善された加工性を有する競合ポリマー、特にZN PE溶液、を開発することは挑戦である。

0005

成形品およびパイプはまた、軽量物品の製造を可能にし、したがって原料の使用を最小にするために、高い剛性を有するべきである。物品は、長期貯蔵が可能でなければならず、従って、高い環境応力亀裂耐性(ESCR)を有しなければならない。物品は、落下したときの損傷を回避し、または輸送および取り扱い中の損傷を回避するために衝撃耐性を有する必要がある。しかし、これらの属性の1つを改善することは、別の属性の低下を引き起こす傾向にある。さらに、加工性を最適にすることは、耐衝撃性およびESCR特性に悪影響を及ぼし得る。従って、現在の解決は、製品の設計および/または加工性挙動における妥協を伴う傾向にある。

0006

樹脂ESCRを改善するための先の試みは、例えば、樹脂コモノマー含量を増加させるおよび/またはメルトフローレート(MFR)を減少させることからなっている。しかし、改善されたESCRは、これらの方法を使用して観察されたが、コモノマー含量の増加は剛性の低下を結果し、MFRの低下は、粘度の増加故に加工性を犠牲にする。

0007

ブロー成形の文脈において、ダイスウェル(die swell)要件を満たすことも重要である。ダイスウェルが低すぎると、追加の特徴、例えば容器上のハンドルが形成され得ない。ダイスウェルの用語は、溶融前駆体樹脂加圧下で押出機によってダイに運ばれた後にダイから出た後のフリーフォーム(free form)パリソンの膨張を意味する。所望の高いダイスウェルを得るために、典型的には長鎖分岐(LCB)がポリマーに導入される。LCBはしかし、加工温度を増加させ、従って、エネルギー消費、すなわち製造コストを増加させる。さらに、LCBは、多くの成形用途のために重要であるESCR特性を犠牲にする。

発明が解決しようとする課題

0008

従って、機械的特性損失なしに有利な加工特性を提供し得る多峰性高密度エチレンコポリマー組成物のための要求が依然としてある。

課題を解決するための手段

0009

1の局面から見ると、本発明は、0.01〜0.5g/10分のMFR2、少なくとも954kg/m3の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここで

である多峰性ポリエチレンポリマーを含むポリエチレン組成物を提供する。

0010

下記において、上記ポリエチレン組成物は、「PE組成物」または「本発明のPE組成物」とも言う。「多峰性ポリエチレンポリマー」は、本明細書において、(分子量分布(MWD)に関する他の点から)重量平均分子量に関するポリエチレンの多峰性を意味する。下記において、上記多峰性ポリエチレンポリマーは、「PEポリマー」または「本発明のPEポリマー」とも言う。

0011

驚いたことに、上記PEポリマーは、良好な剛性、優れたESCR、良好な加工性(例えば、溶融強度およびダイスウェルの点)および良好な耐衝撃性を有する。上記ポリエチレン組成物の上記PEポリマーは、下記で説明されるように、重量平均分子量分布に関して多峰性であり、特定の高い密度、特定のメルトフローレート(MFR)、特定の分子量分布(MWD)および特に、MzとMwとの特定の関係を有する。上記ポリエチレン組成物のポリエチレンポリマーは好ましくは、チーグラーナッタ触媒を使用して製造される。

0012

本発明の多峰性PEポリマーを含むPE組成物は、高い剛性(これは特に、軽量ボトルの形成を可能にする)、優れた応力亀裂耐性(特に、貯蔵中の物品劣化を防ぐため)、優れた加工性(溶融温度、従って製造コストを低下させるため)、ならびに良好な衝撃耐性(輸送および取り扱い中の物品の損傷を回避するため)を有する。

0013

さらに、本発明の多峰性PEポリマーにおける特徴の組み合わせは、予期せぬことに、有利に高い引張弾性率および驚くべく高いESCRの両方を付与する。

0014

幾つかの高密度ポリエチレンが、文献において議論されている。国際公開第2007/024746号パンフレットは、高密度ポリエチレンを開示しているが、上記で説明された特定の特性バランスを有する多峰性ポリエチレンは、上記文献に開示されていない。

0015

国際公開第2011/057924号パンフレットは、ホモポリマーおよびコポリマー成分を有する、チーグラーナッタ製造された多峰性HDPEポリマーを記載している。しかし、そのMFR2は、本発明において要求されるものより高い。また、実施例のポリマーは、本発明において要求されるところのMw/MnとMz/Mwとの関係を満足しない。

0016

国際公開第2009/085922号パンフレットは、ブロー成形用途のための非常に広い範囲のポリマーブレンドを記載している。上記ブレンドは一般に、広いMw/Mnおよび高い密度を有する。

0017

また、多くの多峰性HDPE樹脂が、下記実施例に示されるように、市販されている。しかし、これらの従来のポリマーはいずれも、本発明のPE組成物に非常に望ましい特性バランスを付与するところの本発明の特定の特徴を有しない。

0018

本発明のPEポリマーは、上記で定義されたMw/MnとMz/Mwとの特定の関係を有する。この分子量分布構造は、特に剛性、衝撃強度、ESCR、ダイスウェル、溶融強度よび加工性の点で有利な特性バランスを有する物品、特にパイプおよびブロー成形品を結果する。したがって、上記PEポリマーの上記特性はいずれも、多くを要求する成形用途のための非常に望ましいレベルにある。そのような特性バランスは、所望の関係を満たさない種々の型のポリエチレンポリマーを用いた実験部分に示されるように、1以上の他の特性を犠牲にすることなく達成することが困難である。

0019

さらに、本発明のPEポリマーは、ポリマーへのLCBの導入なしに、十分に高いダイスウェルを与える。上記特性を改善するための本発明のMz/MwとMw/Mnとの関係の効果は、従来技術から予期できない。

0020

別の局面から見ると、本発明は、PE組成物を提供し、ここで、本明細書で定義されたPEポリマーが12〜22、好ましくは12〜20、より好ましくは14〜20、最も好ましくは16〜20のMw/Mnを有する。

0021

別の局面から見ると、本発明は、0.01〜0.5g/10分のMFR2、954kg/m3以上の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここでMz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]である多峰性ポリエチレンポリマーを提供し、ここで、上記ポリマーは、
(A)エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーの相対的に低分子量のポリマー成分、および
(B)エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーの相対的に高分子量のポリマー成分
を含む。

0022

相対的に低い重量平均分子量のポリエチレンポリマー成分(A)(簡単にLMW成分(A)という)は、相対的に高い重量平均分子量のポリマー成分(B)(簡単にHMW成分(B)と言う)よりも低い重量平均分子量を有する。LMWおよびHMW成分(A)および(B)は共に、好ましくは、チーグラーナッタ触媒作用、理想的には同じチーグラーナッタ触媒を使用する重合によって得られ得る。

0023

別の局面から見ると、本発明は、上記で定義されたPE組成物を含む物品、例えばパイプまたは成形品、好ましくはブロー成形品を提供する。

0024

別の局面から見ると、本発明は、上記で定義されたPE組成物を、物品、例えば成形品またはパイプ、好ましくはブロー成形品の製造において使用する方法を提供する。

0025

別の局面から見ると、本発明は、上記で定義された多峰性ポリエチレンポリマーの製造法を提供し、上記方法は、下記:
エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを重合してLMW成分(A)を形成すること、および次いで、
エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを成分(A)の存在下で重合してHMW成分(B)を形成して、0.01〜0.5g/10分のMFR2、954kg/m3以上の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここで
Mz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]
である多峰性ポリエチレンポリマーを得ること
を含む。

0026

別の局面から見ると、本発明は、先に定義されたPE組成物の製造法を提供し、上記方法は、下記:
エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを重合してLMW成分(A)を形成すること、および次いで、
エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを成分(A)の存在下で重合してHMW成分(B)を形成して、0.01〜0.5g/10分のMFR2、954kg/m3以上の密度、12〜22のMw/Mnおよび6〜8のMz/Mwを有し、ここで
Mz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]
である多峰性ポリエチレンポリマーを得ること、および
任意的に、上記PEポリマーを更なる成分、例えば添加物一緒にすること
を含む。

0027

本発明方法はまた、得られたポリマーを、例えばそれが最終的に製造されるところの反応器から回収することを包含する。本発明はまた、上記ポリマーを押出機中でペレット化してペレット形態のPEポリマーまたはPE組成物を形成することを包含し得る。

0028

本発明はさらに、上記方法のPEポリマーまたはPE組成物を成形して物品、例えば成形品、好ましくはブロー成形品を形成する、または上記PEポリマーまたはPE組成物を押出してパイプを形成することを含む。

図面の簡単な説明

0029

図1は、本発明のPEポリマーおよび選ばれた市販のHDPEポリマーのMz/MwとMw/Mnとの間の関係を示す。
図2は、本発明のPEポリマーおよび選ばれた市販のHDPEポリマーのESCRと引張弾性率との間の関係を示す。
図3は、本発明のPEポリマーおよび選ばれた市販のHDPEポリマーのPIとダイスウェルとの間の関係を示す。
図4は、本発明のPEポリマーおよび選ばれた市販のHDPEポリマーのシャルピー衝撃強度と引張弾性率との間の関係を示す。
図5は、本発明のPEポリマーおよび選ばれた市販のHDPEポリマーのシャルピノッチ付衝撃強度(23℃)とベルESCRとの間の関係を示す。

0030

定義
用語Mzは、PEポリマーのZ平均分子量を指す。Mzは、他の分子量パラメータ(MwおよびMn)と同様に、分子が分子サイズに従って分布するところの熱力学的平衡確立することによって測定される。Mzは、サンプル中に存在する最も大きい分子に対して、他の平均よりも敏感であり、従って、本発明において報告する値は、より顕著に高い分子量尾部(tail)を有するポリマーを表わす。

0031

Mwは、重量平均分子量を指す。

0032

本発明に従うPE組成物が、パイプまたは成形用途、特に成形用途、好ましくはブロー成形用途のための、特にボトルなどの容器の製造のための改善された物質を提供することが分かった。本発明のPEポリマーは、例えば応力亀裂耐性、剛性および衝撃強度の点で非常に良好な機械的特性を優れた加工性と組み合わせる。さらに、PEポリマーのダイスウェルおよび溶融強度が、多くを要求する成形用途のために十分高い。

0033

本発明のPEポリマーは、多峰性高密度ポリエチレンポリマーであり、エチレンホモポリマーまたはエチレンコポリマーであり得る。エチレンコポリマーは、その大部分の重量がエチレンモノマー単位に由来するポリマーを意味する。PEポリマーにおけるコモノマーの寄与は、10モル%まで、より好ましくは5モル%までである。しかし、理想的には、本発明のPEポリマー中に非常に低レベルの、例えば0.1〜2モル%の、例えば0.1〜1モル%のコモノマーが存在する。

0034

上記PEポリマーに存在する他の共重合可能モノマーは、好ましくはC3〜20、特にC3〜10のアルファオレフィンコモノマー、特に1つまたは多数のエチレン性不飽和コモノマー、特にC3〜10アルファオレフィン、例えばプロペン、1−ブテン1−ヘキセン1−オクテンおよび4−メチルペンテン−1の1以上である。1−ヘキセンおよび/または1−ブテンの使用が特に好ましい。好ましくは、ただ1つのコモノマーが存在する。

0035

本発明のPEポリマーは、コポリマーであるのが好ましく、従って、エチレンおよび上記で定義された少なくとも1のコモノマーを含む。理想的には、コモノマーが1−ブテンである。

0036

本発明のPEポリマーは多峰性であり、したがって、少なくとも2の成分を含む。本発明のPEポリマーは好ましくは、下記:
(A)好ましくはエチレンホモポリマーまたはコポリマー成分であるLMW成分、および
(B)好ましくはエチレンホモポリマーまたはコポリマー成分であるHMW成分
を含む。

0037

一般に、相対的に高分子量の成分が、相対的に低分子量の成分よりも少なくとも5000高い、例えば少なくとも10,000高い重量平均分子量(Mw)を有する。

0038

本発明のPEポリマーは多峰性である。通常、少なくとも2のポリエチレン画分を含むポリエチレン組成物(本明細書ではPEポリマー)は、異なる重合条件で製造されて上記画分のための異なる(重量平均)分子量および分子量分布を結果しており、「多峰性」と言う。したがって、この意味で、本発明の組成物は、多峰性ポリエチレンである。接頭辞「多」は、組成物を構成するところの異なるポリマー画分の数に関係する。すなわち、例えば、2の画分からなる多峰性組成物は、「二峰性」と言う。

0039

そのような多峰性ポリエチレンの分子量分布曲線の形、すなわちポリマー重量画分の分子量の関数としてのグラフ外観は、2以上の極大を示し、または少なくとも、個々の画分のための曲線と比較して明白に広いであろう。

0040

例えば、ポリマーが、直列に結合した反応器を使用しかつ各反応器において異なる条件を使用して逐次多工程法で製造されるならば、異なる反応器で製造されたポリマー画分は各々、それ自体の分子量分布および重量平均分子量を有するであろう。そのようなポリマーの分子量分布曲線が記録されるとき、これらの画分の個々の曲線が重ねられて、全体として得られたポリマー生成物のための分子量分布曲線にされ、通常、2以上の明白な極大を有する曲線を生じる。

0041

本発明のPEポリマーは、0.01〜0.5g/10分、好ましくは0.05〜0.5g/10分、より好ましくは0.1〜0.5g/10分、特に0.1〜0.4g/10分、最も特に0.1〜0.3g/10分のMFR2を有する。

0042

本発明のPEポリマーは好ましくは、0.1〜5g/10分、例えば0.2〜2g/10分、好ましくは0.5〜1.5g/10分のMFR5を有する。

0043

本発明のPEポリマーは好ましくは、10〜40g/10分、例えば15〜30g/10分、好ましくは20〜30g/10分のMFR21を有する。

0044

上記PEポリマーのMFR21/2比は好ましくは、80〜140の範囲、例えば100〜130である。

0045

上記PEポリマーの密度は、954kg/m3以上である。PEポリマーの密度は好ましくは、965kg/m3以下である。好ましい密度範囲は、954〜962kg/m3である。

0046

本発明のPEポリマーの分子量および分子量分布が重要であることは理解されるであろう。PEポリマーは好ましくは、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比である分子量分布Mw/Mn(MWD)が12〜20、特に14〜20、最も特に16〜20である。

0047

上記PEポリマーの重量平均分子量Mwは、好ましくは少なくとも100,000g/モル、より好ましくは少なくとも120,000g/モル、最も好ましくは少なくとも130,000g/モルである。さらに、PEポリマーのMwは好ましくは、高々300,000g/モル、より好ましくは高々275,000g/モルである。興味深い範囲は130,000〜220,000、好ましくは140,000〜180,000g/モルを包含する。

0048

上記PEポリマーのMz/Mw比は、6〜8、好ましくは6.25〜7.5、特に6.5〜7.25の範囲である。

0049

上記PEポリマーのMzの実際の値は、好ましくは600,000〜2,000,000、例えば800,000〜1,500,000、特に900,000〜1,400,000、最も特に900,000〜1,300,000g/モルの範囲である。

0050

上述したように、上記PEポリマーが下記関係を満たすことが必須である。
Mz/Mw>10.75−[0.25*(Mw/Mn)]

0051

すなわち、Mz/Mw+0.25*(Mw/Mn)−10.75の値が正、すなわち0超、好ましくは0.1〜3、例えば0.1〜2、理想的には0.2〜1である。

0052

本発明のPEポリマーのレオロジー多分散性指数(PI)は2.6〜3.5Pa−1、好ましくは2.75〜3.25Pa−1であり得る。

0053

これらの範囲は、優れた機械的特性を有するPEポリマーを規定する。好ましくは、本発明のPEポリマーが、少なくとも1000kPa、より好ましくは少なくとも1030kPa、好ましくは少なくとも1040kPa、より好ましくは少なくとも1050kPaの引張弾性率を有する。上記引張弾性率の上限は典型的には1200kPaである。

0054

上記PEポリマーは好ましくは、FNCT(6.0MPa、50℃)として測定される環境応力亀裂耐性が、60時間以上、より好ましくは70時間以上、より好ましくは75時間以上である。

0055

上記PEポリマーは、800時間以上、例えば900時間以上、特に1,000時間以上のESCR(ベル試験)を有し得る。いくつかのグレードは、1100時間以上のESCR値を有しさえし得る。

0056

上記PEポリマーは、(72s−1の加えられたせん断で)2.10未満、例えば2.0未満のダイスウェルを有し得る。上記Eポリマー設計は、ポリマーのダイスウェルを著しく高め、それは、溶融物が複雑な形状のパリソンに置かれるのを許すので、有利である。ダイスウェルが2.0未満でありかつPIが2.5Pa−1超であるのが特に好ましい。高いPI値はより高いダイスウェルをもたらすであろうが、本発明のPEポリマーでは観察されないことが予期され得る。

0057

上記PEポリマーは、少なくとも25kJ/m2、例えば少なくとも30kJ/m2のノッチ付シャルピー衝撃強度(23℃)を有し得る。

0058

上記で定義された分子量の関係は、特定のポリマーの広がり(polymer broadness)を示す。すなわち、MWD曲線におけるLMW部分とHMW部分との間の独自の関係を意味する。分子量分布のこの重み付け(weighting)は、本発明において認められるところの有利な特性を結果する。

0059

上述したように、本発明のPEポリマーは好ましくは、LMW成分(A)およびHMW成分(B)を含む。上記組成物中のLMW成分(A)とHMW成分(B)との重量比は好ましくは、30:70〜70:30、より好ましくは35:65〜65:35、最も好ましくは40:60〜60:40の範囲である。いくつかの実施態様では、上記比が、45〜55重量%のLMW成分(A)と55〜45重量%のHMW成分(B)、例えば45〜52重量%のLMW成分(A)と55〜48重量%のHMW成分(B)であり得る。

0060

PEポリマーのLMW成分(A)とHMW成分(B)は共に、エチレンコポリマーまたはエチレンホモポリマーであり得るが、好ましくは上記LMWおよびHMW成分の少なくとも1がエチレンコポリマーである。好ましくは、上記PEポリマーが、エチレンホモポリマーおよびエチレンコポリマー成分を含む。LMWまたはHMW成分の一方がエチレンホモポリマーである場合には、これが好ましくは、低重量平均分子量(Mw)を有する成分、すなわちLMW成分(A)である。

0061

従って、好ましいPEポリマーは、エチレンホモポリマーであるLMW成分(A)および、好ましくはコモノマーとしてブテンを有するエチレンコポリマーであるHMW成分(B)を含み、好ましくはこれらから成る。

0062

PEポリマーのLMW成分(A)は好ましくは、10g/10分以上、より好ましくは50g/10分以上、最も好ましくは100g/10分以上のMFR2を有する。

0063

さらに、LMW成分(A)は好ましくは、1000g/10分以下、好ましくは800g/10分以下、最も好ましくは600g/10分以下のMFR2を有する。好ましい範囲は、100〜500g/10分、好ましくは150〜400g/10分である。

0064

PEポリマーのLMW成分(A)の重量平均分子量Mwは好ましくは、10,000g/モル以上、より好ましくは15,000g/モル以上である。画分(A)のMwは好ましくは、90,000g/モル以下、より好ましくは80,000g/モル以下、最も好ましくは70,000g/モル以下である。

0065

好ましくは、LMW成分(A)が、少なくとも965kg/m3の密度を有するエチレンホモポリマーまたはコポリマーである。好ましくは、LMW成分(A)の密度が少なくとも970kg/m3である。

0066

最も好ましくは、PEポリマーのLMW成分(A)がエチレンホモポリマーである。LMW成分(A)がコポリマーであるならば、コモノマーが好ましくは1−ブテンである。

0067

好ましくは、PEポリマーのHMW成分(B)が、965kg/m3未満の密度を有するエチレンホモポリマーまたはコポリマーである。最も好ましくは、PEポリマーのHMW成分(B)がコポリマーである。好ましいエチレンコポリマーは、コモノマーとして1以上のアルファオレフィン(例えばC3〜12アルファオレフィン)を用いる。適するアルファオレフィンの例は、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンを包含する。1−ブテンは、PEポリマーのHMW成分(B)に存在するコモノマーの少なくとも1として特に好ましい。好ましくは、PEポリマーのHMW成分(B)が、1−ブテンである1のコモノマーを含む。

0068

本発明のPEポリマーのLMW成分(A)および/またはHMW成分(B)の本明細書における特徴が与えられるとき、これらの値は一般に、LMW成分(A)またはHMW成分(B)のそれぞれに関して直接に測定され得る場合に、例えばそのような成分が別個に製造されまたは多段法第一段階で製造されるときに有効である。しかし、上記PEポリマーはまた、多段法で製造され得、好ましくは多段法で製造される。ここで、例えばLMW成分(A)およびHMW成分(B)は、逐次の段階で製造される。そのような場合には、多段法の第二段階(またはさらなる段階)で製造されたLMW成分(A)またはHMW成分(B)の特性は、上記画分が製造される多段法の上記段階に関して同一の重合条件(例えば同一の温度、反応物希釈剤分圧懸濁媒体、反応時間)を適用することによって、および先に製造されたポリマーを存在させないで触媒を使用することによって、単一の段階で別個に製造されたポリマーから推定され得る。あるいは、多段法のより高次の段階で製造されたLMW成分(A)またはHMW成分(B)の特性はまた、例えばB. Hagstrom, Conference on Polymer Processing (The Polymer Processing Society), Extented Abstracts and Final Programme, Gothenburg, August 19 to 21, 1997, 4:13に従って計算され得る。

0069

すなわち、そのような多段法のより高次の段階で製造されたLMW成分(A)またはHMW成分(B)の特性は、多段法生成物において直接測定可能でないが、上記方法の何れかまたは両方を適用することにより決定され得る。当業者は、適切な方法を選択することができるだろう。

0070

上述された多峰性(例えば二峰性)PEポリマーは、分子量分布において中心の異なる極大を有するLMW成分(A)とHMW成分(B)(例えば単峰性ポリエチレン)を機械ブレンドすることにより製造され得る。ブレンドのために必要とされる単峰性のLMW成分(A)およびHMW成分(B)は商業的に利用可能であり得、または当業者に知られている慣用の手順を使用して製造され得る。

0071

好ましくは、多峰性PEポリマーのLMW成分(A)およびHMW成分(B)は、多峰性(例えば二峰性)ポリマー生成物を生じる条件を使用して、例えば2以上の異なる触媒活性部位を有する触媒系または混合物(各部位は、それ自体の触媒活性部位前駆体から得られる)を使用して1の反応器中での重合によって、または、2以上の段階を使用する重合、すなわち、異なる段階またはゾーンにおいて異なるプロセス条件(例えば異なる温度、圧力、重合媒体水素分圧など)を用いる多段重合法によってかつ同じまたは異なる触媒系、好ましくは同じ触媒系を使用して製造され得る。

0072

多段法で製造されたポリマー組成物はまた、「インシチュー」ブレンドと呼ばれる。

0073

最も好ましくは、上記PEポリマーのLMW成分(A)およびHMW成分(B)が、多段法でインシチューブレンドすることによって製造される。本発明の上記方法は好ましくは、下記:
エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを重合してLMW成分(A)を形成すること、および次いで、
エチレンおよび任意的に少なくとも1のC3〜20アルファオレフィンコモノマーを成分(A)の存在下で重合してHMW成分(B)を形成すること
を含む。

0074

LMW成分(A)およびHMW成分(B)の少なくとも1が気相反応で製造されるのが好ましい。

0075

上記PEポリマーのLMW成分(A)およびHMW成分(B)の一方、好ましくはLMW成分(A)がスラリー反応で、好ましくはループ反応器で製造され、LMW成分(A)およびHMW成分(B)の一方、好ましくはHMW成分(B)が気相反応で製造されるのがさらに好ましい。

0076

好ましくは、多峰性(例えば二峰性)PEポリマーが、多段エチレン重合によって、例えば一連の反応器を使用して、任意的なコモノマー添加、好ましくはHMW成分(B)の製造のために使用される反応器のみでの添加を伴って、または異なるコモノマーが各段階で使用されて製造される。多段法は一般に、2以上の画分を含むポリマーが、各ポリマー画分または少なくとも2のポリマー画分を別個の反応段階で、通常は各段階で異なる反応条件を使用して、重合触媒を含む先の段階の反応生成物の存在下で製造することにより製造されるところの重合法であると定義される。各段階で使用される重合反応は、慣用の反応器、例えばループ反応器、気相反応器バッチ反応器などを使用する、慣用のエチレンホモ重合または共重合反応(例えば気相スラリー相液相重合)を包含し得る(例えば、国際公開第97/44371号パンフレットおよび同第96/18662号パンフレットを参照)。

0077

従って、上記PEポリマーのLMW成分(A)およびHMW成分(B)が、多段法の異なる段階で製造されるのが好ましい。

0078

好ましくは、上記多段法が、少なくとも1の気相段階を含み、その段階では好ましくはHMW成分(B)が製造される。

0079

画分(B)が、先の段階で製造されたLMW成分(A)の存在下で、続く段階で製造されるのがさらに好ましい。

0080

多峰性、特に二峰性のオレフィンポリマー、例えば多峰性ポリエチレンを、直列に連結された2以上の反応器を含む多段法で製造することが先に知られている。この従来技術の例として、欧州特許出願公開第517868号明細書が挙げられ得、これは、参照することにより、本発明に従うポリエチレン組成物の製造のための好ましい多段法として、その全体(そこに記載されたその好ましい実施態様の全てを包含する)が本明細書に組み入れられる。

0081

好ましくは、本発明に従うPEポリマーを製造するための多段法の主要な重合段階が、欧州特許出願公開第517868号明細書に記載されているものである、すなわちLMW成分(A)およびHMW成分(B)の製造が、LMW成分(A)のためのスラリー重合/HMW成分(B)のための気相重合の組み合わせとして行われる。上記スラリー重合が好ましくは、いわゆるループ反応器で行われる。さらに好ましくは、上記スラリー重合段階が、上記気相段階に先立つ。

0082

任意的に、上記主要な重合段階が、予備重合によって先行され得る。上記予備重合では、組成物全体の20重量%まで、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%が製造される。プレポリマーが好ましくは、エチレンホモポリマーである。上記予備重合時に、好ましくは、触媒の全てがループ反応器に充填され、予備重合がスラリー重合として行われる。そのような予備重合は、続く反応器で製造されるあまり微細でない粒子、および最後に得られるより均質な生成物をもたらす。予備重合が使用される場合には、形成されるプレポリマーが、相対的に低分子量の画分(A)の形成部分とみなされ得る。すなわち、任意的なプレポリマー成分は、LMW成分(A)の量(重量%)に入れられる。

0083

好ましくは、上記好ましい2段階法における重合条件が、コモノマーを含まない比較的低分子量のポリマーが、高い含量の連鎖移動剤水素ガス)故に、1段階で、好ましくは第一段階で製造され、一方、ある含量のコモノマーを有する高分子量ポリマーが別の段階、好ましくは第二段階で製造されるように選択される。しかし、これらの段階の順序は、逆にされ得る。

0084

ループ反応器での重合および続く気相反応器での重合の好ましい実施態様では、ループ反応器での重合温度が好ましくは85〜115℃、より好ましくは90〜105℃、最も好ましくは92〜100℃である。気相反応器での温度は好ましくは、70〜105℃、より好ましくは75〜100℃、最も好ましくは82〜97℃である。

0085

連鎖移動剤、好ましくは水素が上記反応器に適宜添加される。好ましくは、LMW画分が上記反応器で製造されるとき、エチレン1キロモルにつき100〜800モルのH2がこの反応器に添加され、気相反応器がHMW画分を製造するとき、エチレン1キロモルにつき50〜500モルのH2がこの反応器に添加される。

0086

本発明のPEポリマーは、重合触媒を使用して製造される。重合触媒は、遷移金属配位触媒、例えばチーグラーナッタ(ZN)、メタロセン非メタロセン、Cr触媒などであり得る。触媒は、慣用の担体、例えばシリカAl含有担体および二塩化マグネシウムに基づく担体で担持され得る。好ましくは、上記触媒がZN触媒であり、より好ましくは、上記触媒が、シリカで担持されたZN触媒である。

0087

チーグラーナッタ触媒は、さらに好ましくは、第4族(新しいIUPAC系に従う)金属化合物、好ましくはチタン、二塩化マグネシウムおよびアルミニウムを含む。

0088

上記触媒は、商業的に入手可能であり得、または文献に従ってまたは文献に類似して製造され得る。本発明で使用され得る好ましい触媒の製造のために、Borealisの国際公開第2004/055068号パンフレットおよび同第2004/055069号パンフレット、ならびに欧州特許出願公開第0688794号明細書および同第0810235号明細書が参照される。これらの文献の内容は、参照することによりその全体が、特にそこに記載された触媒の一般的なおよび全ての好ましい実施態様ならびに上記触媒の製造法に関して、本明細書に組み入れられる。特に好ましいチーグラーナッタ触媒は、欧州特許出願公開第0810235号明細書に記載されている。

0089

LMW成分(A)を形成するために使用される触媒がまた、HMW成分(B)のを形成するために使用されるのが好ましい。それは一般に、本発明の方法の第一段階から第二段階に移される。

0090

活性剤
周知であるように、チーグラーナッタ触媒は、活性剤とともに使用される。適する活性剤は、金属アルキル化合物、特にアルミニウムアルキル化合物である。これらの化合物は、アルキルアルミニウムハライド、例えばエチルアルミニウムジクロリドジエチルアルミニウムクロリドエチルアルミニウムセスキクロリドジメチルアルミニウムクロリドなどを包含する。それらはまた、トリアルキルアルミニウム化合物、例えば、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウムトリイソブチルアルミニウムトリヘキシルアルミニウムおよびトリ−n−オクチルアルミニウムを包含する。さらに、それらは、アルキルアルミニウムオキシ化合物、例えばメチルアルミニウムオキサンMAO)、ヘキサイソブチルアルミニウムオキサン(HIBAO)およびテトライソブチルアルミニウムオキサン(TIBAO)を包含する。また、他のアルミニウムアルキル化合物、例えばイソプレニルアルミニウムが使用され得る。特に好ましい活性剤はトリアルキルアルミニウムであり、そのうち、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、およびトリイソブチルアルミニウムが特に使用される。

0091

使用される活性剤の量は、特定の触媒および活性剤に依存する。典型的には、トリエチルアルミニウムが、アルミニウムと遷移金属とのモル比、例えばAl/Tiが1〜1000、好ましくは3〜100であるような量で使用される。

0092

得られる最終生成物、すなわちPEポリマーは、2以上の反応器からのポリマー(本明細書ではLMW成分(A)およびHMW成分(B))の密接な混合物から成り、これらのポリマーの種々の分子量分布曲線が一緒になって、広い極大または2以上の極大を有する1の分子量分布曲線を形成する。すなわち、最終生成物は、二峰性または多峰性ポリマー混合物である。

0093

上記PEポリマーは、慣用の後反応器処理を包含する重合反応器から回収され、次いで典型的には慣用の押出機で押出されてPEポリマーをペレット形態で形成する。したがって、本発明は、さらなる局面において、本発明のPEポリマーをペレットの形態で提供する。さらなる局面では、本発明はまた、本発明のPE組成物をペレット形態で提供する。

0094

本発明のPE組成物は好ましくは、上記PEポリマーを含み、より好ましくは上記PEポリマーから成る。上記PE組成物は、任意的なさらなるポリマー成分および任意的な添加物を含み得る。最も好ましくは、本発明のPE組成物が、唯一のポリマー成分としての上記PEポリマーを含み、そして任意的におよび好ましくは添加物を含み、より好ましくはそれらから成る。

0095

本発明のPE組成物におけるPEポリマーの量は、好ましくは少なくとも50重量%、例えば少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、特に少なくとも80重量%である。いくつかの実施態様では、本発明のPE組成物中の上記PEポリマーの重量%が、90重量%以上、例えば95重量%以上である。

0096

任意的なさらなるポリマー成分および任意的な添加物は、重合プロセス中のペレット押出工程で上記PEポリマーに添加されまたは上記PEペレットと混合されて上記PE組成物を形成する。

0097

任意的な添加物は、マスターバッチの形態で、すなわち担体ポリマーと共に、上記PEポリマー組成物に添加され得ることが理解され得る。そのような場合には、担体ポリマーは、上記PE組成物のポリマー成分とみなされないが、上記PE組成物の総量(100重量%)に基づく添加物の量(重量%)の計算に入れられる。

0098

好ましくは、上記PE組成物は、上記PEポリマーを唯一のポリマー成分として含む。より好ましくは、上記PE組成物が、上記PEポリマーおよび任意的な(および好ましい)添加物から成る。すなわち、上記PE組成物は好ましくは、慣用的に使用される添加物、例えば酸化防止剤、UV安定剤、酸スカベンジャー、顔料核剤静電防止剤フィラーなどを少量で、一般的には10重量%まで、好ましくは5重量%までの量で含む。

0099

本発明のPE組成物は次いで、上記および下記で述べるように、物品に転化され得る。上述したように、本発明のPE組成物は、物品形成プロセスの際、所望の物品への転化の前に、本発明のPEポリマーと異なる他のポリマー成分と一緒にされ得る。しかし、本発明の物品、例えばパイプまたは成形品、好ましくはブロー成形品、例えばボトルなどの容器は、好ましくは、少なくとも90重量%、例えば少なくとも95重量%の本発明のPE組成物を含む。本発明の物品、例えばパイプまたは成形品、好ましくはブロー成形品、例えばボトルなどの容器は、好ましくは、少なくとも90重量%、例えば少なくとも95重量%の本発明のPEポリマーを含む。

0100

一実施態様では、上記物品が、本質的に本発明のPE組成物および、物品への転化プロセス中に添加された任意的なさらなる添加物からなる。上述したように、用語「からなる」は、本発明のPE組成物のPEポリマーが、上述したように、物品に存在する唯一のポリマー成分であることを意味する。しかし、理解されるように、そのようなポリマーは、標準的なポリマー添加物を含み得、そのいくつかは、担体ポリマーと共に上記添加物を含むところの周知のマスタ−バッチの形態であり得る。そのような担体ポリマーは、上記物品に存在する「さらなるポリマー成分」とみなされないが、上記物品に存在する添加物の総量(重量%)の計算に入れられる。

0101

用途
さらに、本発明は、上述したPE組成物を含む物品、例えばパイプまたは成形品、好ましくはブロー成形品、ならびにそのようなPE組成物を物品、好ましくはパイプまたは成形品の製造に使用する方法に関する。

0102

本発明のポリマーが、パイプを形成するために使用される場合には、そのようなパイプは典型的には、薄肉パイプであろう。上記薄肉パイプは、周知の意味を有する。

0103

しかし、好ましい物品は、成形品、好ましくはブロー成形品、好ましくはブロー成形された液体用容器、例えばボトルである。好ましいブロー成形品は、任意的にハンドルが設けられていてもよいボトルである。そのようなボトルは、例えば200ml〜10L以上の容積を有し得る。

0104

上述した上記組成物のブロー成形は、慣用のブロー成形装置を使用して行われ得る。

0105

理解されるように、上述したパラメータが、下記に詳述した試験にしたがって測定される。より狭いおよびより広い実施態様が開示されているところの任意のパラメータにおいて、それらの実施態様が、他のパラメータのより狭いおよびより広い実施態様と関連して開示される。

0106

次に、本発明を下記の非限定的実施例および図面を参照して説明する。

0107

分析試験試験方法
メルトフローレート
メルトフローレート(MFR)は、ISO1133にしたがって決定され、そしてg/10分で示される。MFRは、ポリマーの溶融粘度目安である。MFRは、PEについては190℃で決定される。メルトフローレートが決定されるところの荷重は通常、下付き文字で示され、例えばMFR2は2.16kg荷重(条件D)下で測定され、MFR5は5kg荷重(条件T)下で測定され、MFR21は21.6kg荷重(条件G)下で測定される。

0108

量FRRフローレート比)は、レオロジー広さの目安であり、種々の荷重でのフローレートの比を示す。すなわち、FRR21/2は、MFR21/MFR2の値を示す。

0109

密度
ポリマーの密度は、ISO 1183/1872−2Bに従って測定された。

0110

本発明の目的のために、ブレンドの密度が、下記に従って成分の密度から計算され得る。



ここで、
ρbはブレンドの密度であり、
wiは、ブレンド中の成分「i」の重量割合であり、
ρiは成分「i」の密度である。

0111

分子量
分子量平均、分子量分布(Mn、Mw、Mz、MWD)
分子量平均(Mz、MwおよびMn)、分子量分布(MWD)およびその広さ(MWD=Mw/Mn(Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である))は、ISO16014−1:2003、ISO16014−2:2003、ISO16014−4:2003およびASTMD6474−12にしたがってゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記式を使用して決定された。

0112

一定の溶出容量間隔ΔViに関して、AiおよびMiはそれぞれ、クロマトグラフィーによるピークスライス面積およびポリオレフィン分子量(MW)であり、溶出容量Viと関係し、Nは、積分範囲でのクロマトグラムから得られたデータ点の数に等しい。

0113

赤外(IR)検出器(PolymerChar(スペイン国バレンシア)製のIR4またはIR5)または示差屈折率計RI)(Agilent Technologies製、3xAgilent−PLgel Olexisおよび1xAgilent−PLgel Olexis Guardカラムを備えたもの)の何れかを備えた高温GPC装置が使用された。溶媒および移動相として、250mg/Lの2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールで安定化された1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)が使用された。クロマトグラフィーシステムは、160℃および1mL/分の一定流量で操作された。200μLのサンプル溶液分析ごとに注入された。データの収集は、AgilentCirrusソフトウエアバージョン3.3またはPolymerChar GPC−IRコントロールソフトウエアの何れかを使用して行われた。

0114

カラムセットが、0.5kg/モル〜11500kg/モルの範囲における19の狭いMWDのポリスチレン(PS)標準を用いた普遍的較正(ISO16014−2:2003に従う)を使用して較正された。上記PS標準は、室温で数時間にわたって溶解された。ポリスチレンピーク分子量のポリオレフィン分子量への転換は、マークホウインクの式および下記のマーク−ホウインク定数を使用して行われる。

0115

0116

較正データ適合させるために、3次多項式適合が使用された。

0117

全てのサンプルが、0.5〜1mg/mlの濃度範囲で調製され、そして160℃で、PPの場合には2.5時間、PEの場合には3時間、連続して穏やかに振とうしながら溶解された。

0118

引張特性
引張特性が、ISO 527−2、試験片タイプ多目的バー1A、4mm厚さに従う射出成形サンプルについて測定された。引張弾性率が、1mm/分の速度で測定された。サンプルの調製は、ISO1872−2にしたがって行われた。

0119

環境応力亀裂耐性(FNCT)
環境応力亀裂耐性(ESCR)が、ISO/DIS16770に従うフルノッチクリープ試験法(FNCT)に従って、50℃で、1mmのノッチ深さおよび6mmx6mmx90mmの試験片寸法を用いて測定され得る。使用された溶媒は、脱イオン水中の2重量%のArcopal N110であった。圧縮成形されたサンプルが使用された(ISO1872−2)。圧縮成形での冷却速度は15K/分であった。破壊までの時間(tf)が、5〜7MPaの間の4種類の応力レベルで測定された。log(tf)対log(σ)のプロットに、直線およびlog(tf)=Alog(σ)+Bの式を適合させた。次いで、6MPa応力でのFNCT値が、上記式を使用した線形内挿に基づいて計算される。

0120

スウェル比(ダイスウェル)
ダイスウェルが、高解像レーザー検出デバイスと連結されたトリプルボアキャピラリーレオメータ、Rheograph 6000(Gottfert GmbH、ドイツ国)を使用して決定された。直径検出器は、Zumbach Odac 30J(エミッターレシーバーステム)(レーザータイプ:レーザーダイオードVLD0.9mWおよびレーザークラス2、波長:630〜680nm、P:<1mW)であった。

0121

下記の試験条件が使用された。
実験は、210℃±1℃で行われた。サンプルは、10分間予熱された。
試験ピストン:11.99mm(直径)
試験バレル:12mm(直径)
丸穴ダイ長さ/直径/作動角度:30mm/2mm/180°
圧力変換器:500バール±2.5
ダイ出口レーザービーム距離:20mm±1
ダイ出口/空気切断デバイス距離:65mm±1
見かけせん断速度:72s−1
粘度測定およびスウェル決定での測定点引き継ぎ(take over)のための条件:
圧力安定性:比較時間:7秒;引き継ぎ公差:5%
各見かけせん断速度のための測定数:2

0122

試験手順
測定の開始前に、押出物を空気切断デバイスで切断する(押出物長さ65mm)。最初の工程は、最も低い見かけせん断速度で開始する粘度測定である。測定点の引き継ぎの後、直ちに、スウェル決定が、粘度測定のために使用されたのと同じ見かけせん断速度で開始する。この時点で、ピストンが停止する。全ての工程が、各見かけせん断速度に関して繰り返される。

0123

評価
報告されたスウェル比(動的ダイスウェル)は、試験温度での2の測定値の平均である。

0124

スウェル比は、以下のように、ストランド直径ダイ直径との間の比として決定される。

0125

上記方法は、SATMD3835−02「キャピラリーレオメーターによりポリマー物質の特性を決定するための標準試験方法」に従う。

0126

環境応力亀裂耐性
環境応力亀裂耐性(ESCR)が、ASTM1693、条件Bにしたがうベル試験を使用して50℃で測定された。ベル試験に関して、2のF50値の平均が表に示される。各F50は、10の試験片から計算された。2000時間後に破壊しなかったサンプルについては、試験が中断された。

0127

レオロジー多分散性指数
レオロジー多分散性指数(レオロジーPI)が、105/Gc(Gcはクロスオーバー弾性率を表わす)として計算された。

0128

クロスオーバー弾性率Gc
クロスオーバー弾性率は、下記式によってレオロジー多分散性関係付けられる。
PI=105/Gc

0129

クロスオーバー弾性率Gcは、G’(貯蔵弾性率)とG”(損失弾性率)とが等しいところの周波数での上記2の弾性率の値である。それは、G’(ω)およびG”(ω)の曲線が交差するところである。クロスオーバー点の近くの両方の曲線上の点に三次スプラインを適合することが、クロスオーバー弾性率の客観的同定を可能にする。

0130

ノッチ付シャルピー衝撃強度
ノッチ付シャルピー衝撃強度測定が、ISO179/1 eAに従って、23℃で、射出成形された試験片(80x10x4mm)(EN ISO 1873−2に記載されたように成形された)を使用して行われた。

0131

重合
相対的に低分子量のポリマー成分(A)を製造するために、500dm3の容積を有するループ反応器が95℃および60バール圧力で操作された。上記反応器に、110kg/時のプロパン希釈剤、エチレンおよび水素が、BASF(SE)によって製造されそして供給されたLynx 200(TM)触媒および助触媒としてのTEAL(トリエチルアルミニウム)と共に導入された。

0132

ポリマースラリーが、第二のループ反応器から抜き出され、そして3バールの圧力および70℃の温度で操作されたフラッシュ容器に移され、そこで炭化水素が上記ポリマーから実質的に除去された。次いで、上記ポリマーが、85℃の温度および20バールの圧力で操作された気相反応器に導入された。さらに、エチレン、1−ブテン、不活性気体としての窒素、および水素が上記反応器に導入された。重合の供給物および条件を表1に示す。得られたポリマーが窒素(約50kg/時)で1時間パージされ、慣用のUV安定剤およびCaステアレートで安定化され、次いで、異方向二軸押出機CIM90P(日本製鋼所製)においてペレットに押出された(出力221kg/時およびスクリュ速度349rpm)。各ゾーンの温度プロファイルは、90/120/190/250℃であった。

0133

0134

結果を表2に示す

0135

0136

0137

実施例は、成形品およびパイプ、好ましくは上記または下記または特許請求の範囲に記載された成形品のために非常に望ましい、機械的特性と加工性との間のバランスを有する。優れた特性バランスは、本発明のPEポリマーのMz/MwとMw/Mnとの関係故である。すなわち、実施例の機械的特性および加工性は、上記表および添付の図1〜5に示されるように、比較例よりも明らかに一定して良好である。本発明者らは、実施例が、分子量分布パラメータ間の独自の関係を示し(Mz/Mw>10.75−0.25*(Mw/Mn)の関係を満たし)、上記関係が、上記実施例が機械的特性と加工性とのそのような優れた組合せを達成することを可能にすると結論付けることができる。

0138

比較例は何れも、機械的特性の上記組み合わせを達成することができない。例えば図2から、両方のCrポリマーは、小さい応力亀裂特性を低い剛性とともに有することが分かる。他の比較例は、ほぼ同じ剛性−応力亀裂バランスを有するが、実施例はさらにより優れており、したがって、全てのポリマーの中で最良の剛性−ESCRバランスを提供する。

0139

図3は、多分散性指数(PI)およびダイスウェルの値を示す。前者は、ポリマー押出の容易性を判定するために使用され得る。より高い値(=より高いレオロジー広さ)は、ポリマー押出にとって適切であるせん断減粘、例えば高いせん断速度下でのより低い粘度、がより大きいことを意味する。実際、これは、より高い多分散性指数を有するポリマーがより低い温度および/またはより低い溶融圧力で加工され得ることを意味する。ダイスウェルのことになると、Crに基づく触媒を用いて製造されたHDPE(比較例5および6)と多峰性のZNに基づくHDPEとの間に有意な差があることが分かる。

0140

図4は、剛性−衝撃バランスの点での比較例3および4の欠点を示す。それらは、衝撃靭性と剛性との間のバランスに劣ることが分かる。

0141

ESCRおよびシャルピー衝撃強度は、最終的に成形された物品が無傷であること(integrity)に適切な特性を意味する。図5は、市販のものでは、これらの特性の1が良好であるが、本発明のサンプルでは、両方の特性が優れており、上記市販のものよりさらに改善されていることを示す。

0142

結論として、比較例はいずれも、ブロー成形HDPEグレードのために必要とされる機械的特性と加工性との良好な組み合わせを提供しないことが分かる。Crに基づく比較例5および6は、ESCR−剛性バランスが小さく、一方、チーグラーナッタに基づく比較例3おおび4は、同じ剛性において衝撃耐性が小さい。比較例2および特に比較例1は、実施例と比べて低いレオロジー広さを有し、これは、より困難な加工を意味する。

0143

ブロー成形プロセス
この開発の標的は、現代ブロー成形機のための要求を満たすブロー成形グレードを作り出すことである。重要な特性は、最終生成物の加工および特性の両方である。

0144

比較例および実施例が、厳密に同じ装置で試験されたが、加工条件は、使用された物質に応じて調整(最適化)されなければならなかった。上記調整により、本発明の、より低い溶融温度を使用するなどに関する明確な利点が認められた。

0145

上記標的は、家庭および工業用化学物質、例えば化粧品洗剤、工業用クリーナー、ならびに乳製品および食料品のための10Lまでのボトルの製造であった。ボトルのための重要な特性は、表面仕上げがあるときの視覚的局面のほかに、頂部荷重(top load)、落下/衝撃性能、およびより軽量のボトルのための可能性もある。

0146

ブロー成形機での加工のための重要な特性は、溶融強度、押出安定性および低い温度で非常に狭いダイギャップでの押出のための可能性である。

実施例

0147

実施例1および2のポリマーがブロー成形試験に付された。これらの試験は、以下を示した。
溶融温度が、Cr触媒に基づくグレードによる製造と比較して約30℃低下され得る。より低い溶融温度は、冷却/サイクル時間の短縮およびエネルギー削減の可能性を与える。
非常に良好な溶融強度:広く薄い大きなパリソンの場合ですら垂れ下がりが認められなかった。下部から頂部へのパリソンサイズの減少がなかった。
良好な溶融強度はまた、底部、ハンドルおよび頂部で良好な品質溶接を結果した。
ボトル表面が、ブロー成形市場が要求するように、マット絹様である。
広い薄肉パリソンですら、高められた押出速度で首尾よく押出可能である。これは、高サイクル薄肉製品の製造に関して要求される。
ボトルについてのESCR試験および落下試験が、優れた性能を示した。

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