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技術 ハスカップ果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物

出願人 エイチアンドケイバイオサイエンスシーオー.,エルティーディー.
発明者 ジョオフワンエオム
出願日 2014年8月5日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2016-517489
公開日 2016年12月1日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-537307
状態 特許登録済
技術分野 食品の着色及び栄養改善 植物物質含有医薬 医薬品製剤 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 障害現象 増加現象 報告資料 エネルギー供給量 ピーク面積法 倫理基準 可溶層 エネルギー代謝率
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題・解決手段

本発明は、ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物及び甲状腺機能改善用食品組成物に関する。 本発明による組成物は、甲状腺機能低下症甲状腺機能亢進症甲状腺結節又は甲状腺炎などの甲状腺疾患の予防又は治療用、及び甲状腺機能の改善用に有用であり、本発明の有効成分であるハスカップ果実抽出物天然由来の組成物であるので、合成医薬品に比べて毒性などの副作用心配がない。

概要

背景

甲状腺(thyroid)は、首の前方中央にあり、前から見るとの形をしており、喉頭気管の前についている内分泌器官である。左側と右側にそれぞれ1つの葉(lobe)があり、それらは峡部(isthmus)で連結されている。甲状腺は甲状腺ホルモンカルシトニン(calcitonin)を産生して分泌するが、そのうちヨウ素を原料として産生される甲状腺ホルモンは体温保持と身体代謝の均衡を維持する上で重要な役割を担う。このような作用を有することから、甲状腺ホルモンは正常な成長及び発育並びに神経系統成熟に欠かせない。

甲状腺疾患は、甲状腺ホルモンの分泌が多くなる甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる甲状腺機能低下症、及び甲状腺細胞過増殖により発病する甲状腺結節腫瘍)に大きく分けられる。

甲状腺が正常に機能しないと、体の代謝活動が減ることにより全般的基礎代謝量が減り、体温が低下し、太りやすくなる。また、エネルギー供給量が減ることにより疲れやすくなり、知的活動能力も低下するが、これを甲状腺機能低下症という。逆に、甲状腺の過剰な活動は、基礎代謝率上昇、体温上昇体重減少神経過敏などの症状を招き、心臓にも無理がかかるが、これを甲状腺機能亢進症(バセドウ病)という。甲状腺結節は、甲状腺に腫瘍ができて甲状腺の形態に異常が生じる疾患であり、結節の約10%が悪性腫瘍甲状腺癌)と診断される。

近年、甲状腺疾患患者は急激に増加する傾向にあり、国民健康保険公団の発表によれば、2007年の73万人から2012年の113万人に最近5年間で55%も増加した。特に、国立癌センター報告資料によれば、甲状腺癌は2010年の韓国人の癌発生率1位、女性の癌発生率1位(30.1%)の癌であることが報告されており、1999年度に比べて2010年度の甲状腺癌発生率どちらも10倍近く増加した。女性に多く発病することが知られている甲状腺疾患は、近年男性患者急増する傾向にあり、甲状腺機能異常はないものの自己免疫甲状腺疾患を有する患者を含めると、その数ははるかに増加するものと予想される。

甲状腺機能亢進症及び低下症の治療のために合成ホルモン剤などの薬物療法を用いており、特に亢進症においては、放射性ヨード療法により甲状腺機能を抑制したり、薬物で調節できない場合に外科的手術を制限的に適用したりする。甲状腺炎及び結節は、症状に応じて薬物治療をしたり、進行経過を見守る程度の処置をしており、悪性腫瘍(甲状腺癌)と診断されると一次的に外科的除去手術を行い、その後甲状腺ホルモン抑制療法や放射性同位元素治療などの抗癌治療を併行することもあるが、これらの治療法には副作用や臨床症状改善における限界がある。

現在、ハスカップ抽出物を用いた発明として、特許文献1にハスカップ果実抽出物を含む肝疾患の予防及び治療効果を有する薬学的組成物に関する発明が開示されており、これには肝炎肝硬変脂肪肝などの疾患に対する予防及び治療効果が記載されている。また、特許文献2には、ハスカップ果実を用いた、二日酔い解消効果に優れた機能性健康食品及びその製造方法について記載されている。しかし、本発明のようなハスカップ果実抽出物の甲状腺疾患に対する予防又は治療効能は明らかにされていない。

概要

本発明は、ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物及び甲状腺機能改善用食品組成物に関する。 本発明による組成物は、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺結節又は甲状腺炎などの甲状腺疾患の予防又は治療用、及び甲状腺機能の改善用に有用であり、本発明の有効成分であるハスカップ果実抽出物は天然由来の組成物であるので、合成医薬品に比べて毒性などの副作用の心配がない。

目的

本発明は、ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物

請求項2

前記ハスカップ果実抽出物は、水、有機溶媒又はそれらの混合溶媒を用いて抽出されたものである、請求項1に記載の組成物

請求項3

前記甲状腺疾患は、甲状腺機能低下症甲状腺機能亢進症甲状腺結節又は甲状腺炎である、請求項1に記載の組成物。

請求項4

前記組成物は、錠剤丸剤散剤顆粒剤カプセル剤懸濁剤内用液剤乳剤シロップ剤滅菌水溶液剤、非水性溶剤凍結乾燥剤及び坐剤からなる群から選択されるいずれかの剤形を有する、請求項1に記載の組成物。

請求項5

前記組成物は、甲状腺機能障害による生殖器損傷を抑制又は改善することができる、請求項1に記載の組成物。

請求項6

ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺機能改善用の食品組成物

請求項7

ハスカップ果実抽出物を甲状腺疾患疑い個体に投与するステップを含む、甲状腺疾患の改善又は治療方法

請求項8

甲状腺疾患の予防又は治療のための医薬品の製造におけるハスカップ果実抽出物の用途。

請求項9

甲状腺疾患の予防又は改善のための食品の製造におけるハスカップ果実抽出物の用途。

技術分野

0001

本発明は、ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物及び甲状腺機能改善用食品組成物に関する。

背景技術

0002

甲状腺(thyroid)は、首の前方中央にあり、前から見るとの形をしており、喉頭気管の前についている内分泌器官である。左側と右側にそれぞれ1つの葉(lobe)があり、それらは峡部(isthmus)で連結されている。甲状腺は甲状腺ホルモンカルシトニン(calcitonin)を産生して分泌するが、そのうちヨウ素を原料として産生される甲状腺ホルモンは体温保持と身体代謝の均衡を維持する上で重要な役割を担う。このような作用を有することから、甲状腺ホルモンは正常な成長及び発育並びに神経系統成熟に欠かせない。

0003

甲状腺疾患は、甲状腺ホルモンの分泌が多くなる甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる甲状腺機能低下症、及び甲状腺細胞過増殖により発病する甲状腺結節腫瘍)に大きく分けられる。

0004

甲状腺が正常に機能しないと、体の代謝活動が減ることにより全般的基礎代謝量が減り、体温が低下し、太りやすくなる。また、エネルギー供給量が減ることにより疲れやすくなり、知的活動能力も低下するが、これを甲状腺機能低下症という。逆に、甲状腺の過剰な活動は、基礎代謝率上昇、体温上昇体重減少神経過敏などの症状を招き、心臓にも無理がかかるが、これを甲状腺機能亢進症(バセドウ病)という。甲状腺結節は、甲状腺に腫瘍ができて甲状腺の形態に異常が生じる疾患であり、結節の約10%が悪性腫瘍甲状腺癌)と診断される。

0005

近年、甲状腺疾患患者は急激に増加する傾向にあり、国民健康保険公団の発表によれば、2007年の73万人から2012年の113万人に最近5年間で55%も増加した。特に、国立癌センター報告資料によれば、甲状腺癌は2010年の韓国人の癌発生率1位、女性の癌発生率1位(30.1%)の癌であることが報告されており、1999年度に比べて2010年度の甲状腺癌発生率どちらも10倍近く増加した。女性に多く発病することが知られている甲状腺疾患は、近年男性患者急増する傾向にあり、甲状腺機能異常はないものの自己免疫甲状腺疾患を有する患者を含めると、その数ははるかに増加するものと予想される。

0006

甲状腺機能亢進症及び低下症の治療のために合成ホルモン剤などの薬物療法を用いており、特に亢進症においては、放射性ヨード療法により甲状腺機能を抑制したり、薬物で調節できない場合に外科的手術を制限的に適用したりする。甲状腺炎及び結節は、症状に応じて薬物治療をしたり、進行経過を見守る程度の処置をしており、悪性腫瘍(甲状腺癌)と診断されると一次的に外科的除去手術を行い、その後甲状腺ホルモン抑制療法や放射性同位元素治療などの抗癌治療を併行することもあるが、これらの治療法には副作用や臨床症状改善における限界がある。

0007

現在、ハスカップ抽出物を用いた発明として、特許文献1にハスカップ果実抽出物を含む肝疾患の予防及び治療効果を有する薬学的組成物に関する発明が開示されており、これには肝炎肝硬変脂肪肝などの疾患に対する予防及び治療効果が記載されている。また、特許文献2には、ハスカップ果実を用いた、二日酔い解消効果に優れた機能性健康食品及びその製造方法について記載されている。しかし、本発明のようなハスカップ果実抽出物の甲状腺疾患に対する予防又は治療効能は明らかにされていない。

0008

韓国登録特許第10−0699790号公報
韓国公開特許第10−2009−0130140号公報

先行技術

0009

Reprod Fertil Dev.1994.6:19-24
J Androl. 1996;17:449-54
Endocrinology. 1991;129:244-8
New Engl J Med. 1984;311:1353-62
Andrologia. 2003;35:131-40
Gen Comp Endocrinol. 2008a,156:63-70
Clin Exp Pharmacol Physiol. 2007 Nov;34(11):1217-9
Toxicol Sci 69(1):79-91, 2002
Neuro Endocrinol Lett. 1999;20:311-14
Toxicol Sci. 2002;69:79-91
Korean J Orient Physiol Pathol. 2010;24:630-7
大韓内分泌学会誌17(2):197-205, 2002
Life Sci 84(11-12): 372-379, 2009

発明が解決しようとする課題

0010

本発明者らは、従来の甲状腺疾患治療法の深刻な副作用及び臨床症状改善における限界を克服するために、甲状腺疾患に優れた予防又は治療活性を有する新規物質天然のものから得るべく鋭意努力した結果、ハスカップ果実抽出物が甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺炎又は甲状腺結節症状を効果的に緩和することを確認し、本発明を完成するに至った。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物を提供することを目的とする。

0012

また、本発明は、ハスカップ果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺機能改善用食品組成物を提供することを目的とする。

0013

さらに、本発明は、ハスカップ果実抽出物を甲状腺疾患疑い個体に投与するステップを含む、甲状腺疾患の改善又は治療方法を提供することを目的とする。

0014

さらに、本発明は、甲状腺疾患の予防又は治療のための医薬品の製造におけるハスカップ果実抽出物の用途を提供することを目的とする。

0015

さらに、本発明は、甲状腺疾患の予防又は改善のための食品の製造におけるハスカップ果実抽出物の用途を提供することを目的とする。

発明の効果

0016

本発明による組成物は、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺結節、甲状腺炎などの甲状腺疾患の予防又は治療用、及び甲状腺機能の改善用に有用であり、本発明の有効成分であるハスカップ果実抽出物は天然由来の組成物であって、従来の合成医薬品に比べて毒性などの副作用の心配がない。

図面の簡単な説明

0017

ハスカップ抽出物をLT4処理で誘導された甲状腺機能亢進症動物モデルに投与することにより甲状腺機能亢進症の予防又は治療効果を観察するための実験例3の過程を示す図である。
正常対照群ラットとLT4処理で誘導された甲状腺機能亢進症ラット体重変化を示す図である。
正常対照群ラットとLT4処理で誘導された甲状腺機能亢進症ラットから抽出された甲状腺の写真である。
正常対照群ラットとLT4処理で誘導された甲状腺機能亢進症ラットから抽出された甲状腺の組織病理学的写真である。
ハスカップ抽出物をPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症動物モデルに投与することにより甲状腺機能低下症の予防又は治療効果を観察するための実験例4の過程を示す図である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットの体重変化を示す図である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットから抽出された甲状腺の写真である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットから抽出された甲状腺の組織病理学的写真である。
ハスカップ抽出物に含まれるベタインHPLCグラフを示す図である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットから抽出された睾丸及び副睾丸の写真である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットから抽出された睾丸の組織病理学的写真である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットから抽出された副睾丸の組織病理学的写真である。
正常対照群ラットとPTU処理で誘導された甲状腺機能低下症ラットから抽出された前立腺の組織病理学的写真である。

0018

本発明は、ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺疾患の予防又は治療用の薬学的組成物を提供する。

0019

本発明における「ハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)」とは、マツムシソウ目スイカズラ科双子葉植物であって、高さが1.5mに達する落葉低木であり、枝分かれが多く、小さい枝の節に盾状のがつき、の中は白色である。葉は対生し、皮針形又は楕円形であり、両端が丸く又は鋭く、鋸歯がなく、縁部及び表面に短い葉毛があり、背面に葉毛が多い。花は概して花柄が短く、葉腋につき、花冠漏斗状の薄黄白色であり、に咲く。は鋸歯のように5つに分かれ、花冠は黄白色円筒型であり、長さ1.2〜1.5cmで毛が少し生えた形態である。また、雄しべ花柱より短くて毛がなく、2つの子房合体している。前記ハスカップは、シベリアサハリン、中国部、チベット、北鮮などに分布する冷帯植物として知られている。

0020

ハスカップの果実は楕円形又は略円形であり、7〜8月に紫黒色に熟し、白粉で覆われる。前記ハスカップの薬理学的活性において、ハスカップ果実抽出物の肝炎、肝硬変又は脂肪肝などの疾患に対する予防及び治療効果とハスカップ果実の二日酔い解消効果については明らかにされているが、ハスカップ果実抽出物の甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺炎又は甲状腺結節などの甲状腺疾患の予防又は治療用途については明らかにされておらず、本発明者により初めて解明されたものである。本発明におけるハスカップ果実は、市販されているものを購入して用いてもよく、自然界から採取又は裁培したものを用いてもよい。

0021

本発明における「ハスカップ果実抽出物」とは、ハスカップ果実から抽出して得られたものであり、甲状腺機能調節効果を有する。前記ハスカップ果実抽出物は、ハスカップ果実粉砕物から水、有機溶媒又はそれらの混合溶媒を用いる抽出過程により得られ、抽出液、その乾燥粉末又はそれを用いて剤形化したあらゆる形態が含まれる。また、抽出方法において、熱水抽出冷浸抽出、還流抽出又は超音波抽出などの方法を用いることができるが、これらに限定されるものではない。

0022

ハスカップ果実抽出物を得る際に、水、有機溶媒又はそれらの混合溶媒を用いて抽出することが好ましい。

0023

有機溶媒を用いて抽出する際に、これらに限定されるものではないが、具体例としてメタノールエタノールイソプロパノールブタノールエチレンアセトンヘキサンエーテルクロロホルムエチルアセテートブチルアセテートジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドDMF)、ジメチルスルホキシドDMSO)、1,3−ブチレングリコールプロピレングリコール又はそれらの混合溶媒である有機溶媒を用いることができ、生薬の有効成分が破壊されないか、最小限に抑えられる条件で室温又は加温して抽出することができる。抽出する有機溶媒によって薬剤の有効成分の抽出や損失の程度が異なるので、適切な有機溶媒を選択して用いるようにする。

0024

前記溶媒抽出物は、浮遊する固体粒子を除去するために抽出物を濾過するステップをさらに含んでもよい。綿、ナイロンなどを用いて粒子を濾過するか、限外濾過冷凍濾過、遠心分離法などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。

0025

抽出液の濃縮には、減圧濃縮逆浸透圧濃縮などの方法を用いることができる。濃縮後の乾燥ステップは、凍結乾燥真空乾燥熱風乾燥噴霧乾燥減圧乾燥泡沫乾燥、高周波乾燥又は赤外線乾燥などが含まれるが、これらに限定されるものではない。場合によっては、最終乾燥した抽出物を粉砕する工程をさらに含んでもよい。

0026

また、前記抽出物は、さらなる分画工程を行ってもよい。例えば、前記抽出物を蒸留水に懸濁して非極性有機溶媒、例えばヘキサン、エーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、エチルアセテート又はそれらの混合溶媒により非極性溶媒可溶層を抽出、分離して得て、それを濃縮及び/又は乾燥して用いてもよい。

0027

具体例として、前記ハスカップ果実抽出物を提供するハスカップ果実の乾燥重量(kg)の5〜25倍、好ましくは7〜15倍の水、炭素数1(C1)〜炭素数4(C4)の低級アルコール又はそれらの混合溶媒、好ましくは水又は水とエチルアルコールの混合溶媒により、20〜100℃、好ましくは60〜100℃の抽出温度で、0.5時間〜2日間、好ましくは1時間〜1日間かけて、熱水抽出、冷浸抽出、超音波抽出、還流抽出、好ましくは還流抽出方法により、1〜5回、好ましくは2〜3回連続抽出して得ることができる。また、前記抽出物を濾紙で濾過して濾液を回転真空濃縮機により20〜100℃、好ましくは50〜70℃で減圧濃縮し、その後乾燥させることにより、粉末形態のハスカップ果実抽出物を製造することができる。粉末形態のハスカップ果実抽出物は、そのまま用いることもでき、溶媒所定濃度で溶解して用いることもできる。

0028

本発明の実施例においては、抽出溶媒として水又は水・アルコール混合溶媒を用い、粉砕した状態のハスカップ果実100gを1リットルの蒸留水又は25%エタノール水溶液に加えて十分に攪拌し、次いで80〜95℃を保持する抽出温度で3時間還流抽出して濾液を分離し、55〜65℃の温度で生薬抽出物を減圧濃縮し、その後凍結乾燥させて生薬組成物粉末エキスを得た(実施例1)。

0029

前記ハスカップ果実抽出物は、ベタイン(betaine)を含有してもよい。

0030

本発明における「ベタイン」とは、トリアルキルアミノ酸の総称であり、化学的に第4級アンモニウム(quaternary ammonium)を含有する両性電解質を含んでもよい。メチル基供与によりメチオニン合成を促進し、抗脂肝作用及び血圧降下、抗血糖作用視力回復解毒作用細胞複製機能などの生理活性を有することが知られている。前記ハスカップ果実抽出物はこのようなベタインを含有してもよく、その含有量は1〜10%、好ましくは3〜5%である。

0031

前記ハスカップ果実抽出物は、甲状腺機能を改善する活性を有するので、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺結節又は甲状腺炎などの甲状腺疾患の予防又は治療に用いることができる。また、前記ハスカップ果実抽出物は、甲状腺治療を受けている患者において、甲状腺治療剤の機能を上昇させる補助剤としても用いることができる。

0032

本発明における「甲状腺疾患」には、甲状腺の機能の異常により発病するあらゆる疾患が含まれ、甲状腺(thyroid gland)自体、甲状腺刺激ホルモン(Thyroid stimulating hormone;TSH)を産生する脳下垂体、又はチロトロピン(thyrotropin)放出ホルモンTRH)により脳下垂体を調節する視床下部機能障害による甲状腺ホルモン産生の不均衡により引き起こされる疾患、甲状腺癌又は甲状腺結節、及び甲状腺炎の全てが含まれる。具体例として、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺結節、甲状腺炎、甲状腺癌、甲状腺中毒症などがあるが、これらに限定されるものではない。

0033

本発明の甲状腺疾患は、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺結節又は甲状腺炎であることが好ましい。

0034

「甲状腺機能低下症(hypothyroidism)」とは、甲状腺から甲状腺ホルモンが産生されず、体内の甲状腺ホルモン濃度が低下した状態又は欠乏した状態であり、原因は甲状腺自体に問題があって甲状腺ホルモン産生が減少する場合と、甲状腺からホルモンを産生させる信号に問題が生じて甲状腺ホルモン産生が減少する場合に分けられる。最もよく見られる原因は、橋本甲状腺炎自己免疫性甲状腺炎)により甲状腺自体から甲状腺ホルモンの分泌が減少する場合であり、脳下垂体機能低下症がある場合も甲状腺刺激ホルモン(TSH)が分泌されず、甲状腺機能低下症が発生し得る。前記甲状腺機能低下症の症状としては、慢性疲労食欲不振体重増加、寒がり、便泌などがある。

0035

このような甲状腺機能低下症は、採血検査で血液内の甲状腺ホルモン濃度を測定することにより診断することができる。甲状腺機能低下症の場合、甲状腺ホルモン(T4又はT3)の濃度が正常より低くなる。

0036

「甲状腺機能亢進症(hyperthyroidism)」とは、甲状腺から分泌されるホルモン(T3及びT4)が何らかの原因で過剰に分泌されることにより甲状腺中毒症を引き起こした状態である。甲状腺機能亢進症の主な原因はバセドウ病であり、その他にも脳下垂体腺腫から甲状腺刺激ホルモンが過剰分泌された場合や、甲状腺ホルモン剤を過剰摂取した場合も原因となり得る。前記甲状腺機能亢進症の症状としては、体重減少、頻脈動悸、手の痺れ疲労感、不安感、焦燥感、筋肉麻痺ドライアイ角膜炎などがある。甲状腺機能亢進症の診断は採血検査で血液内の甲状腺ホルモン濃度を測定することにより行われ、甲状腺ホルモン(T4又はT3)の濃度が正常より高くなる。

0037

「甲状腺結節(thyroid nodule)」とは、甲状腺細胞の過増殖により組織のある一部位が大きくなって腫瘤を形成することを意味する。甲状腺結節は、最もよく見られる内分泌疾患の一つであり、成人の4〜7%で臨床的に触知されることが知られている。

0038

甲状腺結節は、その原因と組織学的特性によって、過増殖性結節、コロイド結節、炎症性結節、性結節、甲状腺癌を含む腫瘍性結節に分けられる。代表的な良性結節である過増殖性結節は、ヨウ素欠乏などの甲状腺細胞の増殖を誘導する環境因子の作用により発生することが知られている。甲状腺細胞で作られるコロイドという液体成分が蓄積されて生じるコロイド結節、リンパ球性甲状腺炎が結節の形態で成長して生じる炎症性結節、既存の結節が壊死及び変性を起こした一種の嚢性結節などもある。悪性結節(甲状腺癌)などの腫瘍性結節は様々な遺伝子変異病因であるとされている。

0039

「甲状腺炎(thyroiditis)」とは、甲状腺の急性細菌性感染から慢性自己免疫性甲状腺炎まで様々な形態の炎症疾患を含むものであり、患者が訴える症状と病気の原因によって、急性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、慢性リンパ球性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などに分けられる。各甲状腺炎において原因が全て異なり、1)急性甲状腺炎は既存の甲状腺疾患を有する患者に細菌や微生物侵入して発症し、2)亜急性甲状腺炎の原因は不明であるが、多くの亜急性甲状腺患者において風邪などの上気道感染を患った病歴が観察されており、3)無痛性甲状腺炎は橋本甲状腺炎の一変形であると推定されており、4)産後甲状腺炎は無痛性甲状腺炎の一種であり、出産後に発症し、5)慢性リンパ球性甲状腺炎(橋本甲状腺炎)は自己免疫疾患の一種である。

0040

症状としては、1)急性甲状腺炎の場合、感染部位の痛み及び熱感皮膚色の変化が現れることがある。2)亜急性甲状腺炎における痛みを除く他の症状(無痛性甲状腺炎の症状及び橋本甲状腺炎の症状)は、甲状腺ホルモンの状態によるものである。甲状腺中毒症の症状(心悸亢進、体重減少などの甲状腺機能亢進症で見られる症状)や甲状腺機能低下症症状(体重増加,浮腫,疲れ,便泌)などが全て見られる。

0041

「甲状腺癌(thyroid cancer)」とは、甲状腺に生じた癌が含まれ、組織学的形態、癌の起源細胞及び分化の程度によって、乳頭癌濾胞癌、髄様癌退形成癌(未分化癌)に分けられる。一般に、甲状腺結節(thyroid nodule)が悪性結節であると判断されると、それを甲状腺癌という。

0042

また、本発明のハスカップ果実抽出物を含む組成物は、甲状腺疾患を効果的に予防又は治療すると共に、甲状腺障害により誘発され得る生殖器障害を抑制又は改善できるという効果を有する。

0043

具体的には、睾丸は生理学的に性ホルモン合成(steroidogenesis)と精子生成(spermatogenesis)の2つの重要な高エネルギー要求性活動を行うが、他の臓器に比べて過酸化因子に弱いことが知られている。よって、睾丸の酸化的ストレスが現在男性不妊の重要な因子であることが知られており(非特許文献1,2)、甲状腺の状態により精子の数的変化が起こることも知られている(非特許文献3,4)。よって、甲状腺ホルモン含有量と男性不妊は特に密接な関連があるといえる。

0044

このように睾丸は甲状腺ホルモンに影響される代表的な臓器であり、甲状腺機能低下症が発症すると、著しい萎縮と共に男性ホルモンであるテストステロン及びジヒドロテストステロン(DHT)のレベル低下と共に濾胞刺激ホルモンFSH)のレベル上昇が伴うことが知られている(非特許文献5,6)。

0045

本発明の一実験例においては、PTU投与により作製された甲状腺機能低下症動物モデルにハスカップ果実抽出物を投与した結果、甲状腺機能の回復以外にも、(1)PTU投与による甲状腺機能低下により減少した睾丸、副睾丸及び前立腺の重量が効果的に増加することが確認され、(2)減少した男性ホルモンの含有量も増加し、(3)萎縮して減少した副睾丸頭部導管の直径が増加し、増加した副睾丸導管の割合が減少し、(4)萎縮して減少した精細管平均直径が増加し、減少したステージI〜IIの精細管の割合が増加することが確認された。また、(5)萎縮して減少した前立腺導管上皮の厚さが増加し、増加した前立腺導管の割合も減少することが確認された。これらの結果は、PTUにより誘発された生殖器障害及び悪化した抗酸化防御システムがハスカップ果実抽出物により効果的に改善されることを示唆するものである。

0046

一方、LT4投与群においては、むしろ睾丸、前立腺及び副睾丸、すなわち生殖器の障害がさらに悪化することが観察され、生殖器障害の悪化が認められた。よって、甲状腺機能低下症の治療活性を有するが、生殖器障害現象を副作用として伴うLT4とは異なり、本発明のハスカップ果実抽出物は、甲状腺機能低下症に伴う生殖器障害を悪化させることなく、むしろそれを抑制又は治療すると共に、効果的な甲状腺低下症治療効果をもたらすことができるので、本発明の組成物は、副作用のない効果的な甲状腺機能改善剤又は低下症治療剤として用いることができる。

0047

本発明における「予防」とは、前記組成物の投与により甲状腺疾患の発症を抑制又は遅延させるあらゆる行為を意味し、「治療」とは、前記組成物により甲状腺疾患による症状が好転又は有利に変化するあらゆる行為を意味する。

0048

本発明のハスカップ果実抽出物を含む薬学的組成物は、薬学的組成物の製造に通常用いる適切な担体賦形剤又は希釈剤をさらに含んでもよい。ここで、前記組成物に含まれるハスカップ果実抽出物の含有量は、特にこれらに限定されるものではないが、組成物総重量に対して0.01重量%〜100重量%、好ましくは1重量%〜80重量%である。

0049

前記薬学的組成物は、錠剤丸剤散剤顆粒剤カプセル剤懸濁剤内用液剤乳剤シロップ剤滅菌水溶液剤、非水性溶剤凍結乾燥剤及び坐剤からなる群から選択されるいずれかの剤形を有し、経口又は非経口の様々な剤形であってもよい。製剤化する場合は、通常用いる充填剤増量剤結合剤湿潤剤崩壊剤界面活性剤などの希釈剤又は賦形剤を用いて調製される。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、これらの固形製剤は、少なくとも1つの化合物に少なくとも1つの賦形剤、例えばデンプン炭酸カルシウムスクロース(sucrose)又はラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混合して調製される。また、通常の賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウムタルクなどの潤滑剤も用いられる。経口投与のための液体製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが挙げられ、通常用いられる通常の希釈剤である水、液体パラフィン以外にも種々の賦形剤、例えば湿潤剤、甘美剤、芳香剤保存剤などが用いられる。非経口投与のための製剤には、滅菌水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコールオリブ油などの植物性油オレイン酸エチルなどの注射可能なエステルなどが用いられる。坐剤の基剤としては、ウィテップゾール(witepsol)、マクロゴールツイン(tween)61、カカオ脂ラウリン脂グリセロゼラチンなどが用いられる。

0050

本発明の組成物は、薬学的に有効な量で投与する。

0051

本発明における「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用できる合理的な利益/リスク比で疾患を治療するのに十分な量を意味し、有効用量レベルは、個体の種類及び重症度年齢性別疾病の種類、薬物の活性、薬物に対する感受性、投与時間、投与経路及び排出率、治療期間、同時に用いられる薬物が含まれる要素、並びにその他医学分野で公知の要素により決定される。本発明の組成物は、単独で又は他の治療剤と併用して投与してもよく、従来の治療剤と順次又は同時に投与してもよい。また、単一又は多重投与してもよい。上記要素を全て考慮して副作用なく最小限の量で最大限の効果が得られる量を投与することが重要であり、これは当業者により容易に決定される。本発明の組成物の好ましい投与量は、患者の状態及び体重、疾病の程度、薬物の形態、投与経路及び期間によって異なり、好適な総1日使用量は正常な医学的判断の範囲内において担当医により決定されるが、一般に0.001〜1000mg/kg、好ましくは0.05〜200mg/kg、より好ましくは0.1〜100mg/kgの量を1日1回又は数回に分けて投与する。前記組成物は、甲状腺疾患の予防又は治療を目的とする個体であれば特に限定されるものではなく、いかなるものであっても適用することができる。例えば、サルイヌネコウサギモルモット、ラット、マウスウシヒツジブタヤギなどの非ヒト動物、ヒト、鳥類及び魚類などいかなるものにも用いることができ、投与方法は当業界の通常の方法であれば限定されるものではない。例えば、経口、直腸、又は静脈、筋肉、皮下、子宮内硬膜もしくは脳室内注射により投与することができる。

0052

本発明の一実験例においては、甲状腺機能低下症、甲状腺炎又は悪性甲状腺結節を有する3人の志願者対照にハスカップ果実抽出物(3g)を1日2回服用させることにより臨床実験を行った。甲状腺機能低下症患者は、約30日間摂取させて甲状腺機能検査(T3,T4,Free T4,TSH)により診断した結果、甲状腺機能が正常に回復し、甲状腺炎又は悪性甲状腺結節患者は、約1年間ハスカップ果実抽出物を摂取させて超音波検査により結節の状態変化を観察した結果、悪性腫瘍(甲状腺癌)が消えて結節が小さくなったことが確認された(実験例2)。

0053

また、LT4(levothyroxine)により誘発した甲状腺機能亢進症動物モデルに本発明のハスカップ果実抽出物を投与した結果、(1)減少した体重及び甲状腺重量が増加し、(2)減少した血清内のTSHレベルが増加すると共に、増加したT3及びT4レベルが減少したことが確認された(実験例3)。

0054

また、PTU(Propylthiouracil)により誘発した甲状腺機能低下症動物モデルに本発明のハスカップ果実抽出物を投与した結果、(1)減少した体重が増加し、(2)増加した甲状腺重量が減少し、(3)増加した血清内のTSHレベルが減少すると共に、減少したT3及びT4レベルが増加したことが確認された(実験例4)。

0055

これらの結果は、本発明のハスカップ果実抽出物を含む組成物が甲状腺疾患の予防及び治療に有用であることを示唆するものである。

0056

また、本発明は、ハスカップ果実抽出物を有効成分として含む、甲状腺機能改善用食品組成物を提供する。

0057

前記ハスカップ果実、その抽出物及び甲状腺については前述した通りである。

0058

具体的には、本発明の抽出物は、甲状腺機能改善を目的として食品組成物に添加することができる。より具体的には、本発明のハスカップ果実抽出物は、甲状腺機能障害又は損傷により生じる状態を改善することによって、甲状腺機能低下症、甲状腺炎、甲状腺結節又は甲状腺癌の予防又は治療を目的として、食品組成物に添加することができる。また、前記ハスカップ果実抽出物は天然から得たものであるため、それを含む組成物は毒性、副作用及び耐性をもたらさず安全であるので、食品組成物として用いることができる。一実験例において、マウス急性実験として本発明のハスカップ果実抽出物の細胞毒性試験を行った結果、毒性を誘発しないことが確認された(実験例1)。

0059

また、前記組成物は、ヒトだけでなく、甲状腺機能が低下し得るウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ラクダカモシカ、イヌなどの家畜に用いることができるが、これらに限定されるものではない。

0060

前記ハスカップ果実抽出物は、食品組成物の総重量に対して0.01〜100重量%、より好ましくは1〜80重量%の量で含まれる。食品が飲み物の場合は、100ml中に1〜30g、好ましくは3〜20gの割合で含まれる。また、前記組成物は、食品組成物に常用されて香り、味、視覚などを向上させることのできる追加成分を含んでもよい。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthotenic acid)などを含んでもよい。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)などのミネラルを含んでもよい。さらに、リシントリプトファンシステインバリンなどのアミノ酸を含んでもよい。さらに、防腐剤ソルビン酸カリウム安息香酸ナトリウムサリチル酸デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤サラシ粉と高度サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)など)、着色剤タール色素など)、発色剤亜硝酸ナトリウム硝酸ナトリウム、など)、漂白剤亜硫酸ナトリウム)、調味料グルタミン酸ナトリウム(MSG)など)、甘味料ズルチンチクロサッカリンナトリウムなど)、香料バニリンラクトン類など)、膨張剤ミョウバン、D−酒石酸水素カリウムなど)、強化剤乳化剤増粘剤糊料)、被膜剤ガムベース消泡剤溶剤改良剤などの食品添加物(food additives)を添加することができる。本発明のハスカップ果実抽出物を食品添加物として用いる場合は、前記抽出物をそのまま添加してもよく、他の食品又は成分と共に用いてもよく、通常の方法で適宜用いてもよい。有効成分の混合量は使用目的により適宜決定することができる。

0061

本発明の食品の種類は特に限定されるものではない。前記ハスカップ果実抽出物を有効成分とする組成物を添加する食品の例としては、菓子、飲料、酒類発酵食品缶詰牛乳加工食品肉類加工食品麺類などが挙げられる。菓子には、ビスケットパイ、ケーキ、パンチョコレートキャンディゼリーガムシリアルシリアルフレークなどの食事代用品類を含む)、アイスクリームなどが含まれる。飲料には、炭酸飲料、機能性イオン飲料ジュース(例えば、リンゴナシブドウアロエミカン、ピーチ、ニンジントマトジュースなど)、甘酒ドリンク剤などが含まれる。ここで、前記飲料は、天然果物ジュース、果物ジュース飲料及び野菜飲料の製造のための果肉を含有してもよい。酒類には、清酒ウイスキー焼酎ビール、洋酒、果実酒などが含まれる。発酵食品には、醤油味噌コチュジャンなどが含まれる。缶詰には、水産物缶詰(例えば、マグロサバサンマサザエ缶詰など)、畜産物缶詰(牛肉豚肉鶏肉七面鳥缶詰など)、農産物缶詰(トウモロコシモモパイナップル缶詰など)が含まれる。牛乳加工食品には、チーズバターヨーグルトなどが含まれる。肉類加工食品には、トンカツ、ビーフカツ、チキンカツソーセージ、酢ナゲット類、ノビアニ(韓国料理味付け焼肉)などが含まれ、その他、密封包装生麺、ラーメンなどの麺類、レトルト食品スープ類などに用いることもできる。また、動物用飼料として用いられる食品も含まれる。

0062

また、前記食品は、公知の製造方法により、錠剤、顆粒、粉末、カプセル液状溶液及び丸剤などの剤形に製造することもできる。本発明によるハスカップ果実抽出物を有効成分として含むこと以外は、他の成分に特に制限はなく、通常の様々な香味剤又は天然炭水化物などを追加成分として含んでもよい。

0063

さらに、本発明は、前記ハスカップ果実抽出物を甲状腺疾患疑い個体に投与するステップを含む、甲状腺疾患の予防、改善又は治療方法を提供する。

0064

具体的には、本発明の予防、改善又は治療方法は、前記ハスカップ果実抽出物を薬学的に有効な量で甲状腺疾患疑い個体内に投与するステップを含む。前記個体とは、甲状腺疾患が発病しているか、発病する可能性のある、ヒトをはじめとするあらゆる動物を意味する。前記ハスカップ果実抽出物は、薬学的組成物の形態で投与することができ、また経口投与又は非経口投与の方法で投与することができる。また、本発明のハスカップ果実抽出物の好ましい投与量は、個体の状態及び体重、疾病の程度、薬物形態、投与経路及び期間によって異なるが、当業者により適宜選択される。

0065

さらに、本発明は、甲状腺疾患の予防又は治療のための医薬品の製造における前記ハスカップ果実抽出物の用途を提供する。さらに、本発明は、甲状腺疾患の予防又は改善のための食品の製造における前記ハスカップ果実抽出物の用途を提供する。

0066

ハスカップ果実抽出物については前述した通りであり、これを甲状腺疾患の予防又は治療用薬学的組成物、及び甲状腺疾患の予防又は改善用食品組成物に有効成分として含ませて使用できることも前述した通りである。

0067

以下、本発明を実施例により詳細に説明する。しかし、下記実施例は本発明を例示するものにすぎず、本発明の内容が下記実施例に限定されるものではない。

0068

実施例1:ハスカップ果実抽出物の製造
実施例1−1:水溶媒を用いた熱水抽出法
中国の黒竜江省地域で直接収穫したハスカップ(Lonicera caerulea L. car. edulis)果実を乾燥させて実験に用いた。

0069

具体的には、粉砕した状態のハスカップ果実100gを1リットルの蒸留水に加えて十分に攪拌し、その後90〜95℃を保持する抽出温度で3時間還流抽出した。次いで、濾液を分離し、55〜65℃で生薬抽出物を減圧濃縮し、その後凍結乾燥させて生薬組成物粉末エキス21.2gを得た。

0070

実施例1−2:水・アルコール混合溶媒を用いた熱水抽出法
実施例1−1と同様に粉砕されたハスカップ果実100gに1リットルの25%エチルアルコールを加えて十分に攪拌し、次いで加熱して80〜90℃を保持する抽出温度で3時間還流抽出した。次いで、濾液を分離し、55〜65℃に生薬抽出物を減圧濃縮し、その後凍結乾燥させて生薬組成物粉末エキス19.5gを得た。

0071

実験例1:毒性試験
実施例1で製造した熱水抽出物又は熱水エチルアルコール混合抽出物を蒸留水に溶解し、それをマウス(1群当たり10匹)にそれぞれ500mg/kg投与し、その後7日間観察して死亡したマウスがないことから、細胞毒性がないことが明らかになった。

0072

実験例2:ハスカップ果実抽出物による甲状腺機能低下症、甲状腺炎、甲状腺結節の治療効果
甲状腺機能低下症、甲状腺炎又は甲状腺結節を有する3人の志願者を対照にハスカップ果実抽出物(3g)を1日2回服用させた。各志願者の情報及び服用前後の結果は次の通りである。
(1)志願者1:女性,39
ア.服用前の症状
・甲状腺機能低下症による疲労感と無気力症を訴える
・T4(Thyroxine) 4.98(低い)
・TSH(Thyroid-stimulating hormone) 19.17(高い)
イ.服用後
・30日間服用後にFree T4 1.33(正常)、TSH 1.97(正常)に回復した
(2)志願者2:女性,49才
ア.服用前の症状
・甲状腺機能低下症による浮腫と慢性疲労症状
・Free T4 0.85(低い),TSH 100(高い)
イ.服用後
・30日間服用後にFree T4 1.51(正常)、TSH 0.918(正常)に回復した
(3)志願者3:女性,60才
ア.服用前の症状
・甲状腺に散発的な結節が見られる甲状腺炎,悪性腫瘍
イ.服用後
・1年間服用後に甲状腺の左右両葉の結節が減少して悪性腫瘍が消えた
・T3(tri-iodothyronine) 1.34(正常),Free T4 1.29(正常),TSH 0.973(正常)

0073

上記結果に示すように、甲状腺機能低下症患者は約30日間摂取後に甲状腺機能検査(T3,T4,Free T4,TSH)により診断した結果、甲状腺機能が正常に回復し、甲状腺炎又は甲状腺結節患者は約1年摂取後に超音波検査により結節の状態変化を観察した結果、悪性腫瘍(甲状腺癌)が消えて結節が小さくなったことが確認された。

0074

これらの結果は、ハスカップ果実抽出物が甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、甲状腺結節、甲状腺炎などの甲状腺疾患の治療に有用であることを示唆するものである。

0075

実験例3:ハスカップ果実抽出物による甲状腺機能亢進症の治療効果
(1)甲状腺機能亢進症の動物モデルの作製
ア.実験動物
総150匹のMaleSPF.VAFOutbred−Rats,Crl:CD[Sprague-Dawley, SD]ラット(6週齢,OrientBio,Seungnam,Korea)を準備し、8日間実験室環境に馴化させてから体重が一定のラット(平均233.70±10.47g,217〜252g)を選定して1群当たり8匹ずつ、計56匹を実験に用いた。本実験における全ての実験動物は大邱韓医大学校実験動物倫理委員会の動物倫理基準に従って取り扱い、事前承認を得て実験を行った。

0076

イ.甲状腺機能亢進症の誘発
従来の公知の方法(非特許文献7など)により、LT4(levothyroxine)を投与することにより甲状腺機能亢進症動物モデルを作製した。具体的には、3mgのLT4を10mlの生理食塩水に溶解させ、1ml/kgの用量で1日1回ずつ27日間にわたって毎日前記動物モデルの背頸部皮下に注射することにより甲状腺機能亢進症を誘発した。一方、正常対照群においては、LT4の代わりに同一用量の生理食塩水のみ同一方法同一期間投与した(図1)。

0077

(2)ハスカップ果実抽出物投与による甲状腺機能亢進症の治療効果
ア.実験物質の投与
前述したように作製した甲状腺機能亢進症動物モデルを対照に、実施例1−1で製造したハスカップ果実抽出物(BH)500、250及び125mg/kgをそれぞれ滅菌蒸留水に溶解させ、5ml/kgの用量でLT4処理開始12日後から15日間1日1回ずつ強制経口投与した。

0078

一方、比較群であるスイカズラ熱水抽出物(LF)も滅菌蒸留水に溶解させ、250mg/kgを同一方法で同一期間経口投与し、PTU(Propylthiouracil)は10mg/kgを生理食塩水に溶解させ、1ml/kgの用量を同一方法で同一期間腹腔投与した(表1,図1)。

0079

0080

その後、上記各群に属するラットの体重変化、甲状腺重量変化、血中の甲状腺ホルモン(TSH、T3及びT4)含有量変化、及び甲状腺の組織病理学的変化(細胞切断した甲状腺全体の厚さ、平均甲状腺濾胞直径及び上皮厚さ)などを観察することにより甲状腺機能亢進症の治療効果を確認した。

0081

イ.体重変化
LT4を投与した対照群においては、LT4投与11日後からLT4を投与しない正常対照群に比べて有意な体重減少を示した。

0082

一方、PTU 10mg/kg腹腔投与群、LF250mg/kg、BH 500、250及び125mg/kg経口投与群においては、それぞれ投与開始5、14、5、5及び10日後からLT4対照群に比べて有意に体重が増加した。特に、BH 500及び250mg/kg投与群は、比較群であるLF 250mg/kg投与群より約9日ほど先に有意に体重が増加したことから、活性に優れることが確認された(表2)。

0083

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aは、最少有意差検定法(LSD法)により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
bは、LSD法によりLT4処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
cは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
dは、Mann-Whitney検定法(MW検定法)により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0084

ウ.甲状腺重量変化
最終屠殺日に全ての実験動物の左側甲摘出・分離した後、重量を測定して絶対重量(absolute weight)とし、体重の変化に伴う二次的変化を最小限に抑えるために、体重に対する甲状腺絶対重量の割合である相対重量(relative thyroid gland weights = (Absolute kidney weight / Body weight at sacrifice) × 100)を算出した。

0085

その結果、LT4を投与した対照群においては、LT4を投与しない正常対照群に比べて著しい甲状腺萎縮を示し、絶対及び相対甲状腺重量も有意に減少したことが確認された。

0086

一方、PTU投与群を含む全ての比較群及びBH処理群においては、LT4対照群に比べて有意な絶対及び相対甲状腺重量の増加がそれぞれ認められ、特にBH 500、250及び125mg/kg投与群はLF250mg/kg投与群に比べて甲状腺重量の増加幅が著しく大きいという結果が得られた(表3)。

0087

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれ<0.01、p<0.05であることを示す。
cとdは、LSD法によりLT4処理対照群と比較したとき、それぞれ<0.01、p<0.05であることを示す。
eは、LSD法 によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.05であることを示す。
fとgは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
hとiは、MW検定法によりLT4処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
eは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.05であることを示す。
jとkは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。

0088

エ.血中の甲状腺ホルモン含有量変化
Radioimmunoassay法(非特許文献8)に従って、血清中のTSH、T3及びT4含有量を、それぞれCoat A count Total TSH、T3又はT4 kit(DPC, CA, USA)を用いて、Gamma count Cobra II(Packard Co.,IL, USA)にてng/ml又はμg/ml単位で測定した。

0089

その結果、LT4を投与した対照群においては、LT4を投与しない正常対照群に比べて血中のTSH含有量が有意に減少し、血中のT3及びT4含有量が有意に増加した。

0090

一方、PTU投与群を含む全ての比較群及びBH処理群においては、それぞれLT4対照群に比べてTSH含有量の有意な増加及びT3、T4含有量の有意な減少が確認され、特にBH 500、250及び125mg/kg投与群において、TSH含有量の著しい増加と共にT3及びT4含有量の著しい減少が確認された(表4)。

0091

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
cとdは、LSD法によりLT4処理対照群と比較したとき、p<0.01、p<0.05であることを示す。
eとfは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。

0092

オ.甲状腺の組織病理学的観察
LT4を投与した対照群においては、LT4を投与しない正常対照群に比べて甲状腺全体の厚さ及び甲状腺濾胞上皮の厚さが有意に薄いことと、濾胞直径が有意に増加したことが確認された。これは、濾胞内におけるコロイド物質の蓄積による甲状腺萎縮所見を示唆するものである。

0093

一方、PTU投与群を含む全ての比較群及びBH処理群においては、LT4対照群に比べて甲状腺全体の厚さ及び濾胞上皮厚さが有意に増加し、平均甲状腺濾胞直径が有意に減少したことが確認された。特に、BH 500、250及び125mg/kg投与群においては、LF250mg/kg投与群に比べて上記効果が著しかった(表5)。

0094

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、 p<0.05であることを示す。
cとdは、LSD法によりによりLT4処理対照群と比較したとき、p<0.01、p<0.05であることを示す。
eとfは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
gは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
hは、MW検定法によりLT4処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
iは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0095

実験例4:ハスカップ果実抽出物による甲状腺機能低下症の治療効果
(1)甲状腺機能低下症の動物モデルの作製
ア.実験動物
実験動物は実験例3で用いたものと同一である。

0096

イ.甲状腺機能低下症の誘発
従来の公知の方法(非特許文献9,10,11)により、PTU(Propylthiouracil)を投与することにより甲状腺機能低下症動物モデルを作製した。具体的には、100mgのPTUを10mlの生理食塩水に溶解させ、1ml/kgの用量で1日1回ずつ28日間にわたって毎日前記動物モデルの背頸部皮下に注射することにより甲状腺機能低下症を誘発した。一方、正常対照群においては、PTUの代わりに同一用量の生理食塩水のみ同一方法で同一期間投与した(図5)。

0097

(2)ハスカップ果実抽出物投与による甲状腺機能低下症の治療効果
ア.実験物質の投与
前述したように作製した甲状腺機能低下症動物モデルを対照に、実施例1−1で製造したハスカップ果実抽出物(BH)500、250及び125mg/kgをそれぞれ滅菌蒸留水に溶解させ、5ml/kgの用量でPTU処理2週間前から42日間1日1回ずつ強制経口投与した。一方、比較群であるスイカズラ熱水抽出物(LF)も滅菌蒸留水に溶解させ、250mg/kgを同一方法で同一期間経口投与した。

0098

LT4は0.5mg/kgを生理食塩水に溶解させ、1ml/kgの用量を同一方法でPTU処理日から1日1回ずつ28日間腹腔投与した(表6,図5)。

0099

0100

その後、上記各群に属するラットの体重変化及び甲状腺重量変化、血中の甲状腺ホルモン(TSH、T3及びT4)含有量変化、甲状腺の組織病理学的変化(細胞切断した甲状腺全体の厚さ、平均甲状腺濾胞直径)などを観察することにより甲状腺機能低下症の治療効果を確認した。

0101

イ.体重変化
一般に、甲状腺機能低下症においては甲状腺ホルモン分泌の不足により代謝が遅延し、異化作用が減少して組織内の糖タンパク質沈着するので体重増加が起こることが知られているが、甲状腺機能低下症による体重増加を補償するためにレプチン(leptin)の分泌が増加し、結果として食欲が低下し、エネルギー代謝率が上昇することにより、体重減少が起こる(非特許文献12)。しかし、実験動物において10mg/kg以上のPTU投与は著しい体重減少を引き起こすことが知られているので(非特許文献8)、一般にPTU誘発性甲状腺機能低下症動物モデルにおいては著しい体重減少が起こるものと考えられる(非特許文献13)。

0102

本実験結果においても、PTU対照群では有意な体重減少がPTU投与2週間後に認められ始め、4週間のPTU投与期間及び6週間の全実験期間における増体量も正常対照群に比べてそれぞれ有意な減少を示した。しかし、このような体重及び増体量の減少がLF250mg/kg、BH 500、250及び125mg/kg経口投与群においては著しく抑制されたことが確認された。これらの結果は、ハスカップ果実抽出物がPTU投与甲状腺機能低下症において誘発される体重減少を非常に効果的に抑制することを示唆するものである(表7,図6)。

0103

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aは、LSD法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
bとcは、LSD法 によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
jdとkは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、 p<0.05であることを示す。
dとeは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、 p<0.05であることを示す。
dとkは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、 p<0.05であることを示す。
fは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
gは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
hは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、 p<0.01であることを示す。

0104

ウ.甲状腺重量変化
PTUを投与した対照群においては、PTUを投与しない正常対照群に比べて著しい甲状腺増大を示し、絶対及び相対甲状腺重量も有意に増加したことが確認された。

0105

一方、LT4投与群を含む全ての比較群及びBH処理群においては、PTU対照群に比べて有意な絶対及び相対甲状腺重量の減少がそれぞれ認められ、特にBH 500、250及び125mg/kg投与群はLF250mg/kg投与群に比べて甲状腺重量の減少幅が著しく大きいという結果が得られた(表8)。

0106

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、 p<0.05であることを示す。
cは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
dは、LSD法 によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
eは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
fとgは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
hは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0107

エ.血中の甲状腺ホルモン含有量変化
PTUを投与した対照群においては、PTUを投与しない正常対照群に比べて血中のTSH含有量が有意に増加し、血中のT3及びT4含有量が有意に減少した。

0108

一方、LT4投与群を含む全ての比較群及びBH処理群においては、それぞれPTU対照群に比べてTSH含有量の有意な減少及びT3、T4含有量の有意な増加が確認され、特にBH 500、250及び125mg/kg投与群において、TSH含有量の著しい減少と共にT3及びT4含有量の著しい増加が確認された(表9)。

0109

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
cとdは、MW検定法によりPTU 対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
eとfは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0110

オ.甲状腺の組織病理学的観察
PTUを投与した対照群においては、PTUを投与しない正常対照群に比べて甲状腺全体の厚さが増加し、平均甲状腺濾胞直径が有意に減少したことが確認された。これは、濾胞内におけるコロイド物質の減少による甲状腺増大所見を示唆するものである。

0111

一方、LT4投与群を含む全ての比較群及びBH処理群においては、PTU対照群に比べて甲状腺全体の厚さが有意に減少し、平均甲状腺濾胞直径が有意に増加したことが確認された。特に、BH 500、250及び125mg/kg投与群においては、LF250mg/kg投与群に比べて上記効果が著しかった(表10)。

0112

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
cは、LSD法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
dとeは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
fは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
gは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
hは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0113

(3)ハスカップ果実抽出物投与による生殖器官への影響評価
ア.生殖器官の重量変化
PTUを投与した対照群においては、正常対照群に比べて睾丸及び副睾丸の著しい萎縮が認められ、睾丸、副睾丸及び前立腺の絶対及び相対重量の有意な減少が観察された。

0114

一方、LF投与群及びBH処理群においては、それぞれPTU対照群に比べて有意な睾丸、副睾丸及び前立腺の絶対及び相対重量の増加がそれぞれ認められたものの、LT4投与群においては、PTU対照群に比べて睾丸、副睾丸及び前立腺の絶対及び相対重量が有意に減少した(表11及び表12)。

0115

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
cは、LSD法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
dは、LSD法 によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
eは、 MW検定法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
fとgは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
hは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0116

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aとbは、LSD法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
cとdは、LSD法によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
eとfは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
gとhは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
iとjは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
kとlは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。

0117

イ.血清中の性ホルモン含有量変化
PTUを投与した対照群においては、正常対照群に比べて血清中の濾胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone)レベルの増加、並びにテストステロン(testosterone)及びジヒドロテストステロン(Dihydrotestosterone, DHT)レベルの減少が有意に観察された。

0118

一方、LF投与群及びBH処理群においては、それぞれPTU対照群に比べて血清中の濾胞刺激ホルモンレベルの減少、並びにテストステロン及びDHTレベルの増加がそれぞれ有意に認められたものの、LT4投与群においては、PTU対照群に比べて有意に濾胞刺激ホルモンレベルが減少し、テストステロン及びDHTレベルが増加した(表13)。

0119

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aは、LSD法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
bとcは、LSD法によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
dとeは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
fとgは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
hとiは、MW検定法によりPTU 対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
jとkは、MW検定法 によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。

0120

ウ.睾丸抗酸化防御システムの変化
PTUを投与した対照群においては、正常対照群に比べて睾丸内の脂質過酸化軽微な減少が観察され、睾丸内のH2O2レベルの増加、並びにSOD(Superoxide dismutase)及びCAT(Catalase)活性の減少が有意に観察された。

0121

一方、LF投与群及びBH処理群においては、それぞれPTU対照群に比べて睾丸内のH2O2レベルの減少、並びにSOD及びCAT活性の増加がそれぞれ有意に認められたものの、LT4投与群においては、PTU対照群に比べて有意に睾丸内のH2O2レベルが増加し、SOD及びCAT活性が低下した(表14)。

0122

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aは、LSD法 により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
bは、LSD法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
cとdは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
eとfは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
gは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
hは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、p<0.01であることを示す。

0123

エ.生殖器官の組織病理学的観察
PTUを投与した対照群においては、正常対照群に比べて有意な(1)精細管の平均直径及びステージ(stage)I〜IIの精細管の割合の減少、(2)副睾丸頭部導管の平均直径の減少及び副睾丸導管の割合の増加、並びに(3)前立腺導管上皮の平均厚さの減少及び前立腺導管の割合の増加現象が観察された。

0124

一方、LF投与群及びBH処理群においては、それぞれPTU対照群に比べて(1)精細管の平均直径及びステージ(stage)I〜IIの精細管の割合の増加、(2)副睾丸頭部導管の平均直径の増加及び副睾丸導管の割合の減少、並びに(3)前立腺導管上皮の平均厚さの増加及び前立腺導管の割合の減少が有意に認められたものの、LT4投与群においては、PTU対照群に比べて(1)精細管の平均直径及びステージ(stage)I〜IIの精細管の割合の減少、(2)副睾丸頭部導管の平均直径の減少及び副睾丸導管の割合の増加、並びに(3)前立腺導管上皮の平均厚さの減少及び前立腺導管の割合の増加が有意に認められた(表15)。

0125

これは、ハスカップ果実抽出物に(1)甲状腺低下症による精細管、副睾丸頭部及び前立腺導管の萎縮現象、並びに(2)精子数減少を抑制する効果があることを示唆するものである。

0126

数値は8匹のラットの平均+標準偏差で示す。
aは、LSD法により正常対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
bは、LSD法によりPTU処理対照群と比較したとき、p<0.01であることを示す。
cは、LSD法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、 p<0.01であることを示す。
dとeは、MW検定法により正常対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
fとgは、MW検定法によりPTU処理対照群と比較したとき、それぞれp<0.01、p<0.05であることを示す。
hとjは、MW検定法によりLF250mg/kg投与群と比較したとき、 p<0.01であることを示す。

0127

実験例5:ハスカップ果実抽出物のベタイン(betaine)含有量の測定
定量用検液は、均質に混合したハスカップ果実の抽出物(BH)1gを水50mlに添加して1時間超音波抽出し、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターで濾過した。

0128

HPLCは、Agilent社の1100series(Agilent Technologies, Santa Clara, CA, USA)を用い、Agilent G1315BDADdetectorとYMC−Pack Polyamine II(Shimadzu Corp., Tokyo, Japan; 4.6×250mm, 5μm)を用いた。カラムの温度を室温にして分析し、UVDの波長は210nm、移動相アセトニトリル(Sigma-Aldrich, St. Loiuise, MO, USA)と水の混合液(85:15)を用いた。試料は10μlを流速1.0ml/minで注入し、保持時間により定性確認を行い、ピーク面積法で3回繰り返し定量した。一方、1ml当たりベタインを1μg含有する標準原液を製造し、希釈した溶液標準液とした。

0129

HPLCシステムを用いてハスカップ果実抽出物(BH)内のベタイン含有量を測定した結果、平均して4.54%(4.45〜4.63%)の含有量であった(図4)。

0130

製造例1:粉末及びカプセル剤の製造
実施例1で得られた熱水抽出物100mgをラクトース14.8mg、結晶性セルロース3mg、ステアリン酸マグネシウム0.2mgと共に混合した。混合物を適切な装置にてNo.5ゼラチンカプセル充填した。

0131

前記粉末及びカプセル剤の構成成分は次の通りである。
有効成分 100mg
ラクトース14.8mg
結晶性セルロース3mg
ステアリン酸マグネシウム0.2mg

0132

製造例2:注射液剤の製造
実施例1で得られた熱水抽出物100mgを含有する注射液剤は次の方法で製造した。実施例1で得られた熱水抽出物100mg、塩化ナトリウム600mg及びアスコルビン酸100mgを蒸留水に溶解させて100mlにした。この溶液を瓶に入れて120℃で30分間加熱して滅菌した。

0133

前記注射液剤の構成成分は、次の通りである。
有効成分 1000mg
塩化ナトリウム6000mg
アスコルビン酸1000mg
蒸留水定量

0134

製造例3:散剤の製造
大韓薬典製剤総則中の散剤の製造方法に従って下記の成分含有量で製造した。
1)1包中
有効成分抽出物(乾燥粉末) 100mg
ラクトース100mg
タルク10mg
2)1包中
有効成分の水溶性分画100mg
ラクトース 100mg
タルク 10mg

0135

製造例4:錠剤の製造
大韓薬典製剤総則中の錠剤の製造方法に従って下記の成分含有量で製造した。
1)1錠中
有効成分抽出物(乾燥粉末) 100mg
トウモロコシデンプン100mg
ラクトース100mg
ステアリン酸マグネシウム2mg
2)1錠中
有効成分の水溶性分画100mg
トウモロコシデンプン 100mg
ラクトース 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg

0136

製造例5:カプセル剤の製造
大韓薬典製剤総則中のカプセル剤の製造方法に従って下記の成分含有量で製造した。
1)1カプセル中
有効成分抽出物(乾燥粉末) 100mg
トウモロコシデンプン100mg
ラクトース100mg
ステアリン酸マグネシウム2mg
2)1カプセル中
有効成分の水溶性分画100mg
トウモロコシデンプン 100mg
ラクトース 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg

0137

製造例6:注射剤の製造
大韓薬典製剤総則中の注射剤の製造方法に従って下記の成分含有量で製造した。
1)1アンプル中(2ml)
有効成分抽出物(乾燥粉末) 50mg
注射用滅菌蒸留水適量
pH調節剤適量
2)1アンプル中(2ml)
有効成分の水溶性分画50mg
注射用滅菌蒸留水 適量
pH調節剤 適量

0138

製造例7:液剤の製造
大韓薬典製剤総則中の液剤の製造方法に従って下記の成分含有量で製造した。
1)100ml中
有効成分抽出物(乾燥粉末) 1mg
異性化糖10g
マンニトール5g
精製水適量
2)100ml中
有効成分の水溶性分画100mg
異性化糖 10g
マンニトール 5g
精製水 適量

実施例

0139

なお、上記実施例はあくまで例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本発明の範囲は、明細書ではなく特許請求の範囲の意味及び範囲とその等価概念から導かれるあらゆる変更や変形された形態を含むものであると解釈すべきである。

0140

A 正常対照群ラット(Intact control rats)
B PTU処理対照群ラット(PTU control rats)
CLT4 0.5mg/kg処理群ラット
DLF250mg/kg処理群ラット
E BH 500mg/kg処理群ラット
F BH 250mg/kg処理群ラット
G BH 125mg/kg処理群ラット

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