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技術 感覚的不快感の治療向け局所薬としてのジ−イソプロピル−アルカン(DAPA)化合物

出願人 エドワードタクウェイ
発明者 エドワードタクウェイ
出願日 2013年10月22日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2016-526193
公開日 2016年11月17日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-535742
状態 特許登録済
技術分野 第5-8族元素を含む化合物及びその製造 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 密閉ユニット 口周辺領域 囲い地 明白な事実 可変環 貯蔵ボトル 恒温性 熱生産
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、概して、療法用化合物の分野に関する。本発明は特に、本明細書に記載するジ−イソプロピルホスフィノイルアルカンDIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9、本明細書ではまとめて「DIPA化合物」という)に関し、これは例えば、(例えば、炎症、かゆみまたは痛みにより引き起こされる)感覚不快感、皮膚の異常感覚皮膚炎乾癬眼球の不快感、熱の不快感、熱ストレス閉経後女性における紅潮および/または寝汗血管運動性症状)、術後の低体温麻酔後振戦、疲労、倦怠感うつ病、および、認知機能障害などの不調(例えば、疾病)の治療、ならびに、認知機能を向上するための治療に有用である。本発明はまた、該化合物を含んだ医薬品組成物、ならびに、該化合物および組成物の、例えば、療法における使用に関する。

概要

背景

本発明および本発明に関係する技術状況についてより完全に記載し開示するため、本明細にはいくつかの刊行物引用する。この刊行物はそれぞれ、各個別刊行物が参照により組み込まれるのを具体的かつ個別に指摘するような程度で、参照によりその全体を本開示中に組み込む。

後に続く特許請求の範囲を含む本明細書全体を通して、文脈が他のことを要求しない限り、「含む(comprise)」という単語および「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」などの変化形は、記載の整数もしくはステップ、または、整数もしくはステップの群を包含することは意味するが、任意の他の整数もしくはステップ、または、整数もしくはステップの群を排除することを意味するものではないことが理解されよう。

本明細書および添付の特許請求項の範囲で使用する場合、「a」、「an」、および、「the」という単数形は、文脈が他のことを明確に規定しない限り、複数の指示対象を含むことに留意すべきである。したがって、例えば、「医薬担体」についての言及は、2種以上の担体の混合物などを含む。

本明細書において、範囲はしばしば、「約」ある特定値から、および/または、「約」別の特定値までというように表現する。範囲をこのように表現した場合、別の実施形態は該ある特定値から、および/または、該別の特定値までを含む。同様に、先行詞「約」を用いることにより値を近似値として表現する場合、該特定の値は別の実施形態を形成すると理解されよう。

本開示は、本発明を理解するのに有用であり得る情報を含む。それは、本明細書で提供する任意の情報が先行技術である若しくは本明細書で特許を請求する発明に関連していること、および、明確に若しくは暗示的に参照する任意の刊行物が先行技術であることを認めるものではない。

化学冷却薬〕
ファンまたはエアコンから顔に吹きつけられる空気は、倦怠感を減らし、注意力を高めることが可能である。額に当てた濡れタオルは熱または頭痛による不快感和らげることが可能である。これらの方法は、物理的に組織温度下げ外部環境は涼しいというメッセージで脳への信号を活性化することによりその効果を得る。

組織温度を変えずに顔の皮膚に冷却感冷感をもたらす化学物質は、同一の目的を達成し得る。「化学冷却薬」という用語は、例えば、皮膚に適用したエタノールまたは塩化エチルなどの化学物質は気化冷却および組織温度の低下を引き起こすことから、多義であり得る。

発明者は、皮膚に適用した際、組織温度を低下させずに放熱効果を強く模倣する化合物を特定した(例えば、Wei(2012)を参照)。該効果は5mg未満の適用量で観察され、皮膚で達成される強く強烈な冷却のレベルは普通でなく、これまで認められていなかった。

21.1℃(70°F)を下回る環境温度労働パフォーマンスに最適で、最良の温度は18.3〜20℃(65〜68°F)の範囲にあることがここしばらく知られている(例えば、Dawsonら(2009)を参照)。パフォーマンスの改善は、実験により、20℃対23℃の環境で実証することが可能である(例えば、ThamおよびWillem(2010)を参照)。したがって、最適な冷涼環境は疲労を軽減し、労働生産量を改善する。発明者は、目の周りおよびまぶたの端の顔の皮膚に動的な冷却効果局在させることにより、この頭を冴えさせる効果および向上効果焦点を合わせ、それを高めることが可能であることを発見した。

顔および眼窩の皮膚は温度感覚情報に対し特に敏感であり、15〜18℃を下回る周囲温度の低下は脳構造および覚醒警戒への経路を活性化する。発明者は、「動的に冷しい」感覚を引き起こす感覚剤の適用は、生物目覚めさせ倦怠感を和らげると提案する。この考え方の変化は、化学的に誘発する抗疲労効果基礎となる。戦略は、アトピー性局所皮膚感覚剤のそれであり、眼科製品のそれではない。

倦怠感、疲れ、および疲労を感じるのは一般的な経験であり、昼寝をする、コーヒーを1飲む、または、それを引き起こした活動をすべて止めることによりなくすことができる、不便なものと考えられている。しかしながら、多くの不調において、疲労は悪影響のある非特異的な症状である。

疲労およびその操作欠点は、連邦航空局によるこの定義で確認される:「疲労とは、労働能力を低減し、遂行能率を低下し、労働する力または能力を損ない、遂行の能率を低下し、刺激に対し反応する力または能力を損なうとともに不快感は増すことを特徴とする状態であって、通常、疲れおよび倦怠感の感覚を伴う」(例えば、Salazar(2013)を参照)。

疲労を引き起こす状態には、不安、退屈、うつ病概日リズムまたは睡眠乱れ、激しい身体運動過度精神活動がん治療慢性疾患および熱ストレスが含まれる(例えば、Salazar(2013)、Stasiら(2003)を参照)。アメリカ国立癌研究所が用いる疲労の定義は、エネルギー不足による極度の倦怠感および機能障害を特徴とする状態である。疲労は急性または慢性(1月を超える持続時間)であり得、付随する症状、重症度、および持続期間に応じて、軽度、中等度重度にさらに分類することができる。疲労は主観的な感覚で、その初期症状は倦怠感の訴えである。例えば、アメリカ国立癌研究所(2013)を参照のこと。

カフェインアンフェタミンメチルフェニデートニコチンドネペジル、およびモダフィニルなどの薬物が疲労を治療するのに使用されてきた。これらの化合物は脳内の化学反応観血的に作用する。つまり薬物は、活性剤血流アクセスし、そこから中枢神経系にアクセスして酵素またはレセプターに作用することを必要とする。アンフェタミンおよびニコチンなどの薬物は、嗜癖易羅病性を有する。カフェインでさえ神経系を刺激し過ぎ、動悸過敏性耐性、および依存の原因となる。倦怠感および疲労を治療する代替方法が必要である。

本明細書に記載の化合物について観察されたさらなる効果は、炎症を起こし、かゆみまたは痛みのある角化皮膚における感覚的不快感の強力な抑制である。皮膚に対するこの作用は、皮膚の不調、特に炎症、かゆみおよび痛みの治療に適用される。

既知ホスフィンオキシド
Rowsellら(1978)は、皮膚および身体の粘膜、特に、、口、および消化管に対し、生理的冷却効果を有する様々なホスフィンオキシドについて記載する。例えば、その中の欄3および欄4の表を参照のこと。そこで示された化合物のうち10個(以下の表を参照)は1つのイソプロピル基(iso-C3H7と示される)を有する。該化合物はDIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9ではない。実際、該化合物は2つのイソプロピル基を有しない。

Wei(2005)は、ある特定のホスフィンオキシドの使用と、それらの化合物を含んだ点眼薬投与による目の不快感の治療について記載する。例えば、その4ページの表1を参照のこと。そこで示された化合物のうち5つ(以下の表を参照)は1つのイソプロピル基(iso-C3H7と示される)を有する。該化合物はDIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9ではない。実際、該化合物は2つのイソプロピル基を有しない。

これまで、DIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9の作製および評価については報告されていない。

概要

本発明は、概して、療法用化合物の分野に関する。本発明は特に、本明細書に記載するジ−イソプロピルホスフィノイルアルカン(DIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9、本明細書ではまとめて「DIPA化合物」という)に関し、これは例えば、(例えば、炎症、かゆみまたは痛みにより引き起こされる)感覚的不快感、皮膚の異常感覚皮膚炎乾癬眼球の不快感、熱の不快感、熱ストレス、閉経後女性における紅潮および/または寝汗血管運動性症状)、術後の低体温麻酔後振戦、疲労、倦怠感、うつ病、および、認知機能障害などの不調(例えば、疾病)の治療、ならびに、認知機能を向上するための治療に有用である。本発明はまた、該化合物を含んだ医薬品組成物、ならびに、該化合物および組成物の、例えば、療法における使用に関する。

目的

本発明の別の態様は、(a)本明細書に記載の、好適には、医薬品組成物として、適切な容器で、および/または、適切な包装で提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

以下の化合物より選択される化合物。

請求項2

以下の化学式の化合物である、請求項1の化合物。

請求項3

以下の化学式の化合物である、請求項1の化合物。

請求項4

以下の化学式の化合物である、請求項1の化合物。

請求項5

以下の化学式の化合物である、請求項1の化合物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物と、医薬的に受容可能な担体または希釈剤を含む組成物

請求項7

前記化合物を0.005〜2.0%wt/volの濃度で含む、請求項6に記載の組成物。

請求項8

液体組成物であり、前記化合物を0.5〜20mg/mLの濃度で含む、請求項6に記載の組成物。

請求項9

液体組成物であり、前記化合物を1〜5mg/mLの濃度で含む、請求項6に記載の組成物。

請求項10

液体組成物であり、前記化合物を5〜10mg/mLの濃度で含む、請求項6に記載の組成物。

請求項11

液体組成物であり、前記化合物を10〜20mg/mLの濃度で含む、請求項6に記載の組成物。

請求項12

請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物と、医薬的に受容可能な担体または希釈剤とを混ぜるステップを含む、組成物の作製方法

請求項13

請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項6〜12のいずれか一項に記載の組成物を運ぶ綿棒ワイプパッド、またはタオレット

請求項14

請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項6〜12のいずれか一項に記載の組成物を運ぶ、皮膚への適用に適切な、放出制御当て布

請求項15

請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項6〜12のいずれか一項に記載の組成物を含んだエアロゾル化した噴霧送達するための加圧容器

請求項16

請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項6〜11のいずれか一項に記載の組成物を含んだ、貯蔵器につなげた手動で作動させる噴霧器

請求項17

療法による人間または動物の身体の治療法で用いる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。

請求項18

感覚不快感、皮膚の異常感覚皮膚炎乾癬眼球の不快感、熱不快感、熱ストレス閉経後女性における紅潮および/または寝汗血管運動性症状)、術後の低体温麻酔後振戦、疲労、倦怠感うつ病、もしくは、認知機能障害治療、または、認知機能を向上するための治療で使用する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。

請求項19

感覚的不快感の治療法で使用する、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項20

前記感覚的不快感とは、炎症、かゆみ、または痛みである、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項21

前記感覚的不快感は、皮膚の異常感覚により引き起こされる、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項22

前記感覚的不快感は、皮膚炎症、かゆみのある皮膚、または、痛みのある皮膚により引き起こされる、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項23

前記感覚的不快感は皮膚炎により引き起こされる、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項24

前記感覚的不快感は、アトピー性皮膚炎により引き起こされる、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項25

前記感覚的不快感は、イヌのアトピー性皮膚炎により引き起こされる、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項26

前記感覚的不快感は、乾癬により引き起こされる、請求項19に記載の用途の化合物。

請求項27

皮膚の異常感覚の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項28

前記皮膚の異常感覚は、膚炎症、かゆみのある皮膚、または、痛みのある皮膚である、請求項27に記載の用途の化合物。

請求項29

皮膚炎の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項30

前記皮膚炎はアトピー性皮膚炎である、請求項29に記載の用途の化合物。

請求項31

前記皮膚炎はイヌのアトピー性皮膚炎である、請求項29に記載の用途の化合物。

請求項32

乾癬の治療法に使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項33

眼球の不快感の治療法に使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項34

前記眼球の不快感は、眼精疲労、目の疲労、目の手術眼球表面相互作用する浮遊刺激物または汚染物質コンタクトレンズの長時間の装着、太陽に過度にさらされること、結膜炎、または、ドライアイ症候群により引き起こされる、請求項33に記載の用途の化合物。

請求項35

熱不快感の治療法に使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項36

熱不快感の治療は、運動パフォーマンスを向上させる目的のためである、請求項35に記載の用途の化合物。

請求項37

熱ストレスの治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項38

閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項39

術後の低体温または麻酔後振戦の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項40

疲労、倦怠感、または、うつ病の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項41

疲労の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項42

前記疲労は、慢性疾患廊下神経機能障害、または、精神機能障害により引き起こされる、請求項41に記載の用途の化合物。

請求項43

前記疲労は、がんまたはがんに関連した治療により引き起こされる、請求項41に記載の用途の化合物。

請求項44

前記疲労は、不安、うつ病、熱ストレス、認知機能障害、過度の身体運動、または、過度の知的労働により引き起こされる疲労である、請求項41に記載の用途の化合物。

請求項45

前記疲労は、考える、集中する、研究する、または労働を行う能力の低下に関連する疲労である、請求項41に記載の用途の化合物。

請求項46

認知機能障害の治療法で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項47

認知機能を向上するための治療で使用される、請求項18に記載の用途の化合物。

請求項48

前記認知機能の向上は、スポーツでの手と目の連携の向上である、請求項47に記載の用途の化合物。

請求項49

前記認知機能の向上は、運または知的技能がものを言うゲームにおけるパフォーマンスの向上である、請求項47に記載の用途の化合物。

請求項50

前記治療は局所適用による治療である、請求項17〜49のいずれか一項に記載の用途の化合物。

請求項51

前記治療は、皮膚への局所適用による治療である、請求項17〜49のいずれか一項に記載の用途の化合物。

請求項52

感覚的不快感、皮膚の異常感覚、皮膚炎、乾癬、眼球の不快感、熱不快感、熱ストレス、閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)、術後の低体温、麻酔後振戦、疲労、倦怠感、うつ病、もしくは、認知機能障害の治療、または、認知機能を向上するための治療向けの薬剤の製造における、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。

請求項53

感覚的不快感、皮膚の異常感覚、皮膚炎、乾癬、眼球の不快感、熱不快感、熱ストレス、閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)、術後の低体温、麻酔後振戦、疲労、倦怠感、うつ病、もしくは、認知機能障害の治療、または、認知機能を向上するための治療方法であって、治療の必要な患者に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物を治療効果のある量で投与することを含む、治療方法。

技術分野

0001

本発明は、概して、療法用化合物の分野に関する。本発明は特に、本明細書に記載するジ−イソプロピルホスフィノイルアルカンDIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9、本明細書ではまとめて「DIPA化合物」という)に関し、これは例えば、(例えば、炎症、かゆみまたは痛みにより引き起こされる)感覚不快感、皮膚の異常感覚皮膚炎乾癬眼球の不快感、熱の不快感、熱ストレス閉経後女性における紅潮および/または寝汗血管運動性症状)、術後の低体温麻酔後振戦、疲労、倦怠感うつ病、および、認知機能障害などの不調(例えば、疾病)の治療、ならびに、認知機能を向上するための治療に有用である。本発明はまた、該化合物を含んだ医薬品組成物、ならびに、該化合物および組成物の、例えば、療法における使用に関する。

背景技術

0002

本発明および本発明に関係する技術状況についてより完全に記載し開示するため、本明細にはいくつかの刊行物引用する。この刊行物はそれぞれ、各個別刊行物が参照により組み込まれるのを具体的かつ個別に指摘するような程度で、参照によりその全体を本開示中に組み込む。

0003

後に続く特許請求の範囲を含む本明細書全体を通して、文脈が他のことを要求しない限り、「含む(comprise)」という単語および「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」などの変化形は、記載の整数もしくはステップ、または、整数もしくはステップの群を包含することは意味するが、任意の他の整数もしくはステップ、または、整数もしくはステップの群を排除することを意味するものではないことが理解されよう。

0004

本明細書および添付の特許請求項の範囲で使用する場合、「a」、「an」、および、「the」という単数形は、文脈が他のことを明確に規定しない限り、複数の指示対象を含むことに留意すべきである。したがって、例えば、「医薬担体」についての言及は、2種以上の担体の混合物などを含む。

0005

本明細書において、範囲はしばしば、「約」ある特定値から、および/または、「約」別の特定値までというように表現する。範囲をこのように表現した場合、別の実施形態は該ある特定値から、および/または、該別の特定値までを含む。同様に、先行詞「約」を用いることにより値を近似値として表現する場合、該特定の値は別の実施形態を形成すると理解されよう。

0006

本開示は、本発明を理解するのに有用であり得る情報を含む。それは、本明細書で提供する任意の情報が先行技術である若しくは本明細書で特許を請求する発明に関連していること、および、明確に若しくは暗示的に参照する任意の刊行物が先行技術であることを認めるものではない。

0007

化学冷却薬〕
ファンまたはエアコンから顔に吹きつけられる空気は、倦怠感を減らし、注意力を高めることが可能である。額に当てた濡れタオルは熱または頭痛による不快感を和らげることが可能である。これらの方法は、物理的に組織温度下げ外部環境は涼しいというメッセージで脳への信号を活性化することによりその効果を得る。

0008

組織温度を変えずに顔の皮膚に冷却感冷感をもたらす化学物質は、同一の目的を達成し得る。「化学冷却薬」という用語は、例えば、皮膚に適用したエタノールまたは塩化エチルなどの化学物質は気化冷却および組織温度の低下を引き起こすことから、多義であり得る。

0009

発明者は、皮膚に適用した際、組織温度を低下させずに放熱効果を強く模倣する化合物を特定した(例えば、Wei(2012)を参照)。該効果は5mg未満の適用量で観察され、皮膚で達成される強く強烈な冷却のレベルは普通でなく、これまで認められていなかった。

0010

21.1℃(70°F)を下回る環境温度労働パフォーマンスに最適で、最良の温度は18.3〜20℃(65〜68°F)の範囲にあることがここしばらく知られている(例えば、Dawsonら(2009)を参照)。パフォーマンスの改善は、実験により、20℃対23℃の環境で実証することが可能である(例えば、ThamおよびWillem(2010)を参照)。したがって、最適な冷涼環境は疲労を軽減し、労働生産量を改善する。発明者は、目の周りおよびまぶたの端の顔の皮膚に動的な冷却効果局在させることにより、この頭を冴えさせる効果および向上効果焦点を合わせ、それを高めることが可能であることを発見した。

0011

顔および眼窩の皮膚は温度感覚情報に対し特に敏感であり、15〜18℃を下回る周囲温度の低下は脳構造および覚醒警戒への経路を活性化する。発明者は、「動的に冷しい」感覚を引き起こす感覚剤の適用は、生物目覚めさせ倦怠感を和らげると提案する。この考え方の変化は、化学的に誘発する抗疲労効果基礎となる。戦略は、アトピー性局所皮膚感覚剤のそれであり、眼科製品のそれではない。

0012

倦怠感、疲れ、および疲労を感じるのは一般的な経験であり、昼寝をする、コーヒーを1飲む、または、それを引き起こした活動をすべて止めることによりなくすことができる、不便なものと考えられている。しかしながら、多くの不調において、疲労は悪影響のある非特異的な症状である。

0013

疲労およびその操作欠点は、連邦航空局によるこの定義で確認される:「疲労とは、労働能力を低減し、遂行能率を低下し、労働する力または能力を損ない、遂行の能率を低下し、刺激に対し反応する力または能力を損なうとともに不快感は増すことを特徴とする状態であって、通常、疲れおよび倦怠感の感覚を伴う」(例えば、Salazar(2013)を参照)。

0014

疲労を引き起こす状態には、不安、退屈、うつ病、概日リズムまたは睡眠乱れ、激しい身体運動過度精神活動がん治療、慢性疾患および熱ストレスが含まれる(例えば、Salazar(2013)、Stasiら(2003)を参照)。アメリカ国立癌研究所が用いる疲労の定義は、エネルギー不足による極度の倦怠感および機能障害を特徴とする状態である。疲労は急性または慢性(1月を超える持続時間)であり得、付随する症状、重症度、および持続期間に応じて、軽度、中等度重度にさらに分類することができる。疲労は主観的な感覚で、その初期症状は倦怠感の訴えである。例えば、アメリカ国立癌研究所(2013)を参照のこと。

0015

カフェインアンフェタミンメチルフェニデートニコチンドネペジル、およびモダフィニルなどの薬物が疲労を治療するのに使用されてきた。これらの化合物は脳内の化学反応観血的に作用する。つまり薬物は、活性剤血流アクセスし、そこから中枢神経系にアクセスして酵素またはレセプターに作用することを必要とする。アンフェタミンおよびニコチンなどの薬物は、嗜癖易羅病性を有する。カフェインでさえ神経系を刺激し過ぎ、動悸過敏性耐性、および依存の原因となる。倦怠感および疲労を治療する代替方法が必要である。

0016

本明細書に記載の化合物について観察されたさらなる効果は、炎症を起こし、かゆみまたは痛みのある角化皮膚における感覚的不快感の強力な抑制である。皮膚に対するこの作用は、皮膚の不調、特に炎症、かゆみおよび痛みの治療に適用される。

0017

既知ホスフィンオキシド
Rowsellら(1978)は、皮膚および身体の粘膜、特に、、口、および消化管に対し、生理的冷却効果を有する様々なホスフィンオキシドについて記載する。例えば、その中の欄3および欄4の表を参照のこと。そこで示された化合物のうち10個(以下の表を参照)は1つのイソプロピル基(iso-C3H7と示される)を有する。該化合物はDIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9ではない。実際、該化合物は2つのイソプロピル基を有しない。

0018

0019

Wei(2005)は、ある特定のホスフィンオキシドの使用と、それらの化合物を含んだ点眼薬投与による目の不快感の治療について記載する。例えば、その4ページの表1を参照のこと。そこで示された化合物のうち5つ(以下の表を参照)は1つのイソプロピル基(iso-C3H7と示される)を有する。該化合物はDIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9ではない。実際、該化合物は2つのイソプロピル基を有しない。

0020

0021

これまで、DIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8およびDIPA-1-9の作製および評価については報告されていない。

0022

本発明の一態様は、本明細書に記載のある特定のジ−イソプロピル−ホスフィノイル−アルカン(本明細書ではまとめて「DIPA化合物」という)に関する。

0023

本発明の別の態様は、本明細書に記載のDIPA化合物を含んだ組成物(例えば、医薬品組成物)、および、医薬的に受容可能な担体または希釈剤に関する。

0024

本発明の別の態様は、組成物(例えば、医薬品組成物)の作製方法に関するものであり、該方法は、本明細書に記載のDIPA化合物と、医薬的に受容可能な担体または希釈剤を混ぜるステップを含む。

0025

本発明の別の態様は、療法による人間または動物の身体の治療法で用いる、例えば、本明細書に記載の不調(例えば、疾病)の治療法で用いる、本明細書に記載のDIPA化合物に関する。

0026

本発明の別の態様は、治療用、例えば、本明細書に記載の不調(例えば、疾病)の治療用薬剤の製造において、本明細書に記載のDIPA化合物を使用することに関する。

0027

本発明の別の態様は、例えば本明細書に記載の不調(例えば、疾病)の治療法に関するものであり、該治療法には、治療の必要な患者に、本明細書に記載のDIPA化合物を好適には医薬品組成物の形で、治療効果のある量で投与することを含む。

0028

本発明の別の態様は、(a)本明細書に記載の、好適には、医薬品組成物として、適切な容器で、および/または、適切な包装で提供するDIPA化合物、ならびに、(b)使用説明書、例えば、如何に化合物を投与するかについての指示書を含む、キットに関する。

0029

業者には理解されようが、本発明の一態様の特徴および好適な実施形態は、本発明の他の態様にも関する。

図面の簡単な説明

0030

人間の頭の図であり、テストする顔の部位、つまり、(a)眼窩下、(b)バッカル、(c)頬骨、(d)耳下腺咬筋頬、(e)前頭部、および(f)眼窩周囲を示す。Pilslら(2012)より採用。
1-5(円)、DIPA-1-6(四角)、DIPA-1-7(逆三角)、DIPA-1-8(ひし形)およびDIPA-1-9(上向き三角)それぞれについての反応(相対蛍光単位、最大の%)を、μMで表すテスト化合物アゴニスト表記)の濃度の対数関数としたグラフである。
チャート記録であり、第1記録(「野生型」)は、1mg/mLの濃度で灌流した摘出マウス迷走神経カプサイシン誘発脱分極がDIPA-1-7により阻止されることを示し、第2記録(「TRPM8KO」)は、1mg/mLの濃度で灌流した摘出TRPM8KO(ノックアウト)マウス迷走神経では、DIPA-1-7による阻止が著しく欠如することを示す。

0031

本発明は、ある特定の化合物(本明細書に記載のDIPA化合物)に関し、これは、顔の皮膚、特に眼窩周囲および頬骨表面に置くと、少なくとも数時間は「動的に涼しい」感覚を、選択的に強く引き起こす。DIPA化合物は、疲労を和らげ認知機能を向上するのに使用することができる。DIPA化合物は局所的に投与するため、効果は脳内の化学反応を直接侵害することなく達成される。動的な涼しさは、効果を著しく低減することなく繰り返すことが可能であり、一日中維持することが可能である。顔の皮膚の感覚は、人の寝る機能を妨げることはない。DIPA化合物は、皮膚の不快感、特に皮膚の炎症、かゆみ、および痛みの治療に適用される。DIPA化合物はまた、熱ストレス、慢性疾患からくる疲労に対抗する、または、労働パフォーマンスを向上させるのに特に有用であり得る。DIPA化合物はまた、閉経後の女性における紅潮および「寝汗」(血管運動性症状)を和らげるのに使用することができる。

0032

〔DIPA化合物〕
本発明の化合物は、(以下の一般式を有する)ホスフィンオキシドの例であり、特に、ジ−アルキル−ホスフィノイル−アルカン(R1、R2、R3のそれぞれはアルキル基である)の例である。

0033

0034

特に、本発明の化合物は以下の化合物である(本明細書ではまとめて「DIPA化合物」という)。

0035

0036

DIPA-1-7は、密度〜0.85g/cm3の無色液体である。それは20mg/mLまで水または生理食塩水に容易に溶ける。それを1〜10mg/mLの水溶液として顔の皮膚に適用すると、わずかに炎症が起きる。眼窩周囲、眼窩下、または頬骨の皮膚に濃度1〜10mg/mLの溶液を接触させると、「動的に涼しい」感覚が生じる。これは適用後1分以内に感じられる。濃度1〜10mg/mLで1回適用した後、この感覚は5時間以上の間疲労を和らげる。

0037

DIPA-1-7およびDIPA-1-8の強い感覚的効果は驚くほど特異的であり、構造的に同等の類似物には見られない。DIPA-1-8はDIPA-1-7より長く作用するが、動的冷却強度はより低い。DIPA-1-7とDIPA-1-8は両方とも皮膚の異常感覚(例えば、皮膚炎症、かゆみのある皮膚、または、痛みのある皮膚)、眼球の不快感、熱不快感、および、熱ストレスの治療に特に有用である。

0038

DIPA-1-9は、引き起こす炎症が最小限であり、そのため眼球の不快感を治療するのに特に有用であり、点眼薬として投与することさえ可能である。

0039

DIPA-1-6はDIPA-1-7ほど長くは作用しないが、皮膚全体により容易に吸収され、そのため、全身適用、例えば、閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)の治療に特に有用である。

0040

化学合成
DIPA化合物は以下の汎用的方法で作製した。100mL(23.7g、〜200mmol)のイソプロピルマグネシウムクロリド(または、ジ−sec−ブチル誘導体の場合、sec−ブチルマグネシウムクロリド)を、Acros社からテトラヒドロフラン(THF)に溶けた25%溶液として入手し、500mLフラスコ攪拌棒付き)に入れ窒素下に置いた。THFに溶けたホスホン酸ジエチル溶液(Aldrich社より取得、D99234、8.25g、50mL中60.6mmol)を滴下して加えた。約30分後、反応混合物沸騰するまで温めた。反応混合物を30分間追加して攪拌し、続いて、適切なTHFに溶けたn−ヨウ化アルキル溶液(TCI社より、20mL中60mmol)を滴下して加えた。反応混合物はその後、室温で一晩攪拌した。反応混合物を水で希釈し、別の漏斗に移し、酢酸(〜10mL)で酸性にし、エーテルで2度抽出した。エーテル層は水で洗浄し、蒸発させた(ロータリーエバポレータBuchi、浴温40℃)。薄の油を高真空下で蒸留した。最終産物質量分析により求めた質量で検証したが、それは無色またはかすかに淡黄色の透明液体であった。

0041

以下の化合物をこの方法により作製した。

0042

0043

〔組成物〕
本発明の一態様は、本明細書に記載のDIPA化合物を含んだ組成物(例えば、医薬品組成物)と、医薬的に受容可能な担体、希釈剤、または賦形剤に関する。

0044

本発明の別の態様は、組成物(例えば、医薬品組成物)の作製方法に関し、該方法は、本明細書に記載のDIPA化合物と、医薬的に受容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を混ぜることを含む。

0045

一実施形態において、組成物はDIPA化合物を0.005〜2.0%wt/volの濃度で含む。

0046

一実施形態において、組成物は液体または半液体組成物ローションクリーム、または軟膏)であり、DIPA化合物を0.5〜20mg/mLの濃度で含む。

0047

一実施形態において、組成物は液体組成物であり、DIPA化合物を1〜5mg/mLの濃度で含む。

0048

一実施形態において、組成物は液体組成物であり、DIPA化合物を5〜10mg/mLの濃度で含む。

0049

一実施形態において、組成物は液体組成物であり、DIPA化合物を10〜20mg/mLの濃度で含む。

0050

組成物は適切な包装で、および/または、適切な容器で提供することができる。

0051

例えば、組成物は、DIPA化合物またはDIPA化合物を含んだ組成物を運ぶ綿棒ワイプパッド、または、タオレットとして(ラップに適切に密封して)提供することができる。

0052

同様に組成物は、当て布として、例えば、皮膚、例えば、鎖骨上窩または胸鎖乳突筋の上の皮膚に適用するのに適切な、例えば、放出制御当て布として提供することができる。

0053

同様に組成物は、加圧容器から送られるエアロゾル化した噴霧として提供することができる。

0054

同様に組成物は、例えば皮膚表面に、例えば単位量(例えば、0.05〜0.15mL)を送達することが可能である、DIPA化合物またはDIPA化合物を含んだ組成物を収容した貯蔵器につなげた手動で作動させる(例えば、適切な小オリフィス付きの)噴霧器で提供することができる。

0055

〔療法方法での使用〕
本発明の別の態様は、療法による人間または動物の身体の治療法で用いる、例えば、本明細書に記載の不調(例えば、疾病)の治療法で用いる、本明細書に記載のDIPA化合物に関する。

0056

薬剤製造における使用〕
本発明の別の態様は、治療法、例えば、本明細書に記載の不調(例えば、疾病)の治療法で用いる薬剤の製造において、本明細書に記載のDIPA化合物を使用することに関する。

0057

一実施形態において、薬剤はDIPA化合物を含む。

0058

〔治療法〕
本発明の別の態様は、治療法、例えば本明細書に記載の不調(例えば、疾病)の治療法に関し、該治療法には、治療の必要な対象に、本明細書に記載のDIPA化合物を好適には医薬品組成物の形で、治療効果のある量で投与することを含む。

0059

〔治療する不調〕
(例えば、療法で役立つ、薬剤の製造で役立つ、治療法で役立つ)一実施形態において、治療とは、(例えば、炎症、かゆみ、または痛みにより引き起こされる)感覚的不快感、皮膚の異常感覚、皮膚炎、乾癬、眼球の不快感、熱不快感、熱ストレス、閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)、術後の低体温、麻酔後振戦、疲労、倦怠感、うつ病、および、認知機能障害の治療、ならびに、認知機能を向上するための治療である。

0060

〔治療する不調−感覚的不快感など〕
(例えば、療法で役立つ、薬剤の製造で役立つ、治療法で役立つ)一実施形態において、治療とは感覚的不快感の治療である。

0061

本明細書で使用する「感覚的不快感」という用語は、身体表面から生じる、炎症、かゆみ、痛み、または他の異常感覚(熱い感覚、または、異物もしくはしびれがある感触など、正常でない感覚)に関する。該用語は、身体の感覚神経末端にある侵害受容器の活性化を意味する。侵害受容器は、例えば、高温または低温機械的圧力、化学物質(例えば、カプサイシン、酸度汚染物質など)、損傷、炎症、および、炎症性メディエータにより刺激される。DIPA-1-7などの化合物は感覚的不快感を低減し、抗侵害受容薬と呼ぶことが可能である。

0062

一実施形態において、感覚的不快感は、炎症、かゆみ、または痛みである。

0063

一実施形態において、感覚的不快感は、皮膚の異常感覚により引き起こされる。

0064

一実施形態において、皮膚の異常感覚は、皮膚炎症、かゆみのある皮膚、または痛みのある皮膚である。

0065

一実施形態において、感覚的不快感は、皮膚炎により引き起こされる。

0066

一実施形態において、感覚的不快感は、アトピー性皮膚炎により引き起こされる。

0067

一実施形態において、感覚的不快感は、イヌのアトピー性皮膚炎により引き起こされる。

0068

一実施形態において、感覚的不快感は、乾癬により引き起こされる。

0069

一実施形態において、治療は、皮膚の異常感覚の治療である。

0070

一実施形態において、皮膚の異常感覚は、皮膚炎症、かゆみのある皮膚、痛みのある皮膚である。

0071

一実施形態において、治療は、皮膚炎の治療である。

0072

一実施形態において、治療は、アトピー性皮膚炎の治療である。

0073

一実施形態において、治療は、イヌのアトピー性皮膚炎の治療である。

0074

一実施形態において、治療は乾癬の治療である。

0075

一実施形態において、治療は、眼球の不快感の治療である。

0076

一実施形態において、眼球の不快感は、眼精疲労、目の疲労、目の手術眼球表面相互作用する浮遊刺激物または汚染物質、コンタクトレンズの長時間の装着、太陽に過度にさらされること、結膜炎、または、ドライアイ症候群により引き起こされる。

0077

一実施形態において、治療は、熱不快感の治療である。

0078

一実施形態において、治療は、運動パフォーマンスの向上を目的にした、熱不快感の治療である。

0079

一実施形態において、治療は、熱ストレスの治療である。

0080

一実施形態において、治療は、閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)の治療である。

0081

一実施形態において、治療は、術後の低体温または麻酔後振戦の治療である。

0082

一実施形態において、治療は、人間の皮膚に爽快感を与える治療である。

0083

〔治療する不調−疲労など〕
(例えば、療法で役立つ、薬剤の製造で役立つ、治療法で役立つ)一実施形態において、治療とは、疲労、倦怠感、またはうつ病の治療である。

0084

一実施形態において、治療は、疲労の治療である。

0085

一実施形態において、疲労は、慢性疾患、老化神経機能障害、または精神機能障害により引き起こされる疲労である。

0086

一実施形態において、疲労は、がんまたはがんに関連した治療により引き起こされる疲労である。

0087

一実施形態において、疲労は、不安、うつ病、熱ストレス、認知機能障害、過度の身体運動、または、過度の知的労働により引き起こされる疲労である。

0088

一実施形態において、疲労は、考える、集中する、研究する、または労働を行う能力の低下に関連する疲労である。

0089

〔治療する不調−認知機能障害など〕
(例えば、療法で役立つ、薬剤の製造で役立つ、治療法で役立つ)一実施形態において、治療とは、認知機能障害の治療である。

0090

一実施形態において、治療とは、(例えば、病人ならびに健康な人の)認知機能を向上させる治療である。

0091

一実施形態において、認知機能の向上は、スポーツでの手と目の連携の向上である。

0092

一実施形態において、認知機能の向上は、運または知的技能のゲームにおけるパフォーマンスの向上である。

0093

〔治療〕
本明細書で、不調を治療するという文脈で使用する「治療」という用語は、概して、人間または動物(例えば、獣医学的適用)の治療に関する。ここにおいて、いくつかの望ましい治療効果は、例えば、不調の進行の阻止により達成され、進行速度の低減、進行速度の停止、不調症状の軽減、および、不調の治癒を含む。予防手段(つまり、予防法)としての治療も含む。例えば、不調はまだ現れていないが、不調が現れる危険のある患者に使用することは、「治療」という用語に包含する。平均的、または健康と考えられる人の認知または身体パフォーマンス基礎レベルを向上させるための治療も含む。

0094

本明細書で使用する「治療効果のある量」という用語は、望ましい治療レジメンに従って投与した場合、いくらかの望ましい治療効果を生むのに効果的で、妥当な利点/リスク比に見合う、化合物、または、化合物を含んだ、物質、組成物もしくは剤形の量に関する。

0095

併用療法
「治療」という用語は、2つ以上の治療または療法を連続して、または、同時に併用する、併用治療および併用療法を含む。例えば、本明細書に記載の化合物も、例えば他の薬と一緒に、併用療法で使用することができる。

0096

本発明の一態様は、1つ以上(例えば、1、2、3、4など)の追加療法薬と併用する、本明細書に記載のDIPA化合物に関する。特定の併用は、一般的知識、および、熟練した施術者には既知の投薬レジメンを使用して投薬量を選択する医師または薬剤師の裁量による。

0097

追加療法薬の例には、抗炎症糖質コルチコステロイド剤、鎮痛剤交感神経様作用アミン充血除去剤抗ヒスタミン薬局所麻酔薬、目の潤滑剤、日焼け防止成分、抗ニキビ剤、角質溶解剤、抗薬、外陰部のかゆみまたは不快感向け薬、抗生物質皮膚保湿剤、または、皮膚老化防止剤を含む。

0098

〔キット〕
本明細書の一態様は、(a)例えば、好適には、適切な容器で、および/もしくは、適切な様相で提供する、本明細書に記載のDIPA化合物、または、本明細書に記載のDIPA化合物を含んだ組成物、ならびに、(b)使用説明書、例えば、如何に化合物もしくは組成物を投与するかについての指示書を含んだキットに関する。

0099

指示書は、有効成分が適切な治療となる適応症リストも含んでよい。

0100

指示書(例えば、パンフレットまたは包装ラベル)は、投薬量および投与に関する指示、製剤の組成物の詳細、臨床薬理学薬物耐性薬物動態、吸収、バイオアベイラビリティ、および、禁忌を含んでよい。

0101

診断方法
本明細書に記載のDIPA化合物は、診断、例えば、異痛、例えば、冷感異痛の診断にも使用することができる。特に、DIPA化合物は冷感異痛の診断(例えば、識別診断)用の診断薬として使用することができる。

0102

異痛は、痛みを通常は引き起こすことのない刺激による痛みである。例えば、温度刺激および物理的刺激は異痛を引き起こし、それはしばしば、部位が損傷した後に起きる。

0103

神経障害痛(例えば、異痛)を識別する簡素な診断ツールはまだ知られていない。皮膚に適用したDIPA-1-7などのDIPA化合物は、例えば冷感異痛の識別診断を提供するのに使用することが可能である。

0104

〔投与ルート〕
DIPA化合物またはDIPA化合物を含んだ医薬品組成物は、例えば、本明細書に記載の対象に局所的に適切に投与することができる。

0105

本明細書で使用する「局所適用」という用語は、空気に接触する身体表面に送達することを意味し、該身体表面には、皮膚、肛門性器表面、眼窩の移行上皮表面、、鼻、肛門、気道消化管鼻粘膜口腔咽頭、および食道の表面)、下気道、ならびに、消化管の内腔が含まれる。

0106

特に適用に好適な部位は、三叉神経および舌咽神経により刺激される表面であり、これには、頭皮、顔の皮膚、眼窩周囲の皮膚、唇、鼻腔および口腔、ならびに、喉が含まれる。追加の好適な部位は、首、ひじ、およびの表面であり、これらは頻繁にアトピー性皮膚炎および乾癬の掻痒に関係する。さらに別の好適な部位は頭皮であり、これは、乾癬および脂漏性皮膚炎炎症部位となり得る。

0107

(例えば、療法で役立つ、薬剤の製造で役立つ、治療法で役立つ)一実施形態において、治療は、局所投与による治療である。

0108

一実施形態において、治療は、皮膚への局所投与による治療である。

0109

一実施形態において、治療は、顔の皮膚への局所投与による治療である。

0110

一実施形態において、治療は、眼窩周囲の皮膚、まぶたの皮膚、頬骨の皮膚、額の皮膚、または頭皮への局所投与による治療である。

0111

一実施形態において、治療は、眼窩、頭蓋骨、または頬骨の皮膚表面への局所投与による治療である。

0112

一実施形態において、治療は、肛門、および/または、男性器もしくは女性器の皮膚表面への局所投与による治療である。

0113

一実施形態において、治療は、鎖骨上窩または胸鎖乳突筋の上の皮膚への局所投与による治療である。

0114

〔対象/患者〕
対象/患者は、哺乳動物、例えば、有袋類(例えば、カンガルーウォンバットげっ歯類(例えば、モルモットハムスターネズミハツカネズミ)、ネズミ科の動物(例えば、ハツカネズミ)、ウサギ目の動物(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、トリ)、イヌ科の動物(例えば、イヌ)、ネコ科の動物(例えば、ネコ)、ウマ科の動物(例えば、ウマ)、ブタのような動物(例えば、ブタ)、のような動物(例えば、羊)、ウシ亜科の動物(例えば、ウシ)、霊長類サル(例えば、サルもしくは類人猿)、サル(例えば、マーモセットヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラチンパンジー、オラウータンテナガザル)、または人間とすることができる。

0115

一実施形態において、対象/患者は人間である。

0116

〔製剤〕
DIPA化合物を単独で投与することは可能だが、それを、本明細書に記載の少なくとも1つのDIPA化合物と、当業者には周知である医薬的に受容可能な1つ以上の他の成分をともに含んだ医薬品製剤として提供するのが好適である。該医薬的に受容可能な成分には、医薬的に受容可能な担体、希釈剤、賦形剤、補助剤充填剤緩衝剤保存剤酸化防止剤、潤滑剤、安定剤、溶解剤界面活性剤(例えば、湿潤剤)、マスキング剤着色剤着香料、および甘味剤を含むが、これらに限定されるものではない。製剤はさらに、他の活性剤を含んでよい。

0117

したがって、本発明はさらに、上記の医薬品組成物と、上記の医薬品組成物の製造法を提供する。離散単位(例えば、綿棒、ワイプ、パッド、タオレットなど)として組み立てる場合、各単位は所定量(投薬量)の化合物を含む。

0118

本明細書で使用する「医薬的に受容可能」という用語は、化合物、成分、物質、組成物、投薬形態などに関する。これらは、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、または、他の問題もしくは合併症なく、問題になっている対象(例えば、人間)の組織に接触して使用するのに適し、妥当な利点/リスク比に見合う。各担体、希釈剤、賦形剤などは、製剤の他の成分と相溶性があるという意味でも「受容可能」でなければならない。

0119

適切な担体、希釈剤、賦形剤などは、標準の医薬品テキスト、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(第18版、Mack Publishing社、ペンシルニアイーストン、1990)、および、 Handbook of Pharmaceutical Excipients (第5版、2005)に見ることができる。

0120

製剤は、薬学の分野で周知の任意の方法により作製することができる。こうした方法は、化合物を1つ以上の副成分を構成する担体と会合させるステップを含む。一般に、製剤は、化合物を担体(例えば、液体担体微粉化した固体担体など)と一様に、密接に会合させ、その後、必要に応じ製品成形することにより作製する。

0121

製剤は、適切に、液体、溶液(例えば、水性非水性)、懸濁液(例えば、水性、非水性)、エマルジョン(例えば、水中油型油中水型)、エリキシル剤シロップ剤舐剤洗口剤ドロップ錠剤(例えば、コーティング錠を含む)、粒剤散剤トローチ剤香剤カプセル(例えば、硬軟ゼラチンカプセルを含む)、カシェ剤丸薬アンプル剤大丸薬、坐薬ペッサリーチンキ剤ゲルペースト、軟膏、クリーム、ローション、オイル、泡、噴霧、ミスト、または、エアロゾルの形態で存在する。

0122

加えて、DIPA化合物は、医薬品製剤または化粧品製剤の補助剤として使用することができる。

0123

〔投薬量〕
当業者は、DIPA化合物およびDIPA化合物を含んだ組成物の適切な投薬量は、患者によって異なり得ることを理解しよう。最適な投薬量の決定には、概して、いずれかのリスクまたは有害な副作用に対する治療利点のバランスを保つことを含む。選択した投薬量レベルは、様々な要素に左右される。該要素には、特定のDIPA化合物の活性、投与ルート、投与時間、治療の継続期間、併用して使用する他の薬物、化合物、および/または物質、不調の重症度、ならびに、患者の種、性別年齢、体重、状態、全身の健康状態、および以前の病歴を含むが、これに限定されるものではない。DIPA化合物の量および投与ルートは、最終的には、医師、薬剤師、獣医師、または臨床医の裁量によるだろうが、概して投薬量は、有害または有毒なかなりの副作用を引き起こすことなく、望ましい効果を達成する局所濃度を作用部位で達成するように選択されよう。

0124

投与は、1回の用量で、治療過程を通して継続的に、または断続的に(例えば、適切な間隔で分割した用量で)行うことが可能である。投与についての最も効果的な手段および投薬量を決定する方法は当業者に周知であり、療法で使用する製剤、療法の目的、治療する標的細胞、および治療対象によって異なる。単独の、または、複数回の投与は、治療にあたる医師、獣医師、または臨床医により選択される用量レベルおよびパターンで実行することが可能である。

0125

〔送達標的〕
実験により、疲労を和らげ、最大の感覚的効果を達成する薬の最適な局所送達標的は、目または上顎の三叉神経枝の受容野にあることを発見した。顔における好適な部位は、眼窩周囲≧頬骨=眼窩であり、これらは図1でそれぞれ(f)、(c)、および(a)と表記する。(f)と表記した眼窩周囲部位には、瞼およびまつ毛の皮膚を含む。

0126

図1は人間の頭の図であり、テストする顔の部位、つまり、(a)眼窩舌、(b)バッカル頬、(c)頬骨、(d)耳下腺咬筋頬、(e)前頭部、および(f)眼窩周囲を示す。Pilslら(2012)より採用。

0127

疲労または熱ストレスを和らげるため、有効成分を好適には(a)、(c)、または(f)に送達する。代わりに、冷却薬を閉経後の女性における紅潮および/または寝汗(血管運動性症状)用に用いる場合、鎖骨上窩またはの上の皮膚に適用することもできる。皮膚の感覚的不快感を低減するため、冷却薬は損傷および/または炎症の部位に直接適用することができる。

0128

第2の部位は前頭骨および頭皮の上の皮膚((e)と表記)であるが、(e)にはより濃度の高い冷却薬が必要である。他の皮膚部位、つまり、バッカル頬、下線咀嚼筋頬、耳周囲感度が悪く、人中、鼻、側頭部、および首などの部位は、冷却薬を送達するのに地形的に不都合である。実際には冷却薬は、眼窩、頬骨、または、目の下の頬骨と鼻の間の皮膚に噴霧する、または、(例えば、綿棒もしくはパッドで、または、ローション、クリーム、もしくは軟膏内で)適用することが可能である。重要な受容野は、三叉神経の下位区分、つまり、上顎神経(V2)の頬骨顔面神経、ならびに、前頭部神経(V1)の眼窩上枝および滑車上枝に由来する。

0129

DIPA-1-7およびDIPA-1-8の、ある普通でない特徴は、初期の感覚が消散した後、皮膚が再度湿った場合は動的な冷却感覚が戻るように、適用後、肌の貯蔵器に留まることである。この特徴は特に、高い環境温度の状態でDIPA-1-7およびDIPA-1-8を使用するのに有益である。発汗が熱により促進される際、はDIPA-1-7およびDIPA-1-8を再可溶化し、感覚的効果を向上し、永続させる。この自己調整フィードバック機能はDIPA-1-7およびDIPA-1-8の効果をより強く、有効で、長期にわたるものにする。

0130

〔送達方法〕
DIPA化合物の送達は、化合物をクリームもしくは軟膏などの固形もしくは半固形媒体、または、溶液、ローションなどの液体媒体に溶解し、綿棒、ウェットワイプに乗せて、または、エアロゾル化したミストとして、達成することが可能である。

0131

固形または半固形媒体向けに好適なDIPA化合物濃度は、0.01〜2.0%wt/volである。他の記載がなければwt/volはg/cm3の単位で測定するため、0.01%wt/volは1cm3の組成物中0.1mg(0.0001g)のDIPA化合物により取得し、2%wt/volは1cm3の組成物中20mg(0.02g)のDIPA化合物で取得する。

0132

液体媒体向けに好適な送達量は、0.05〜0.15mLである。このような量は、例えば噴霧として送達し、送達部位に多量の湿り気または残留物をもたらさない。

0133

液体媒体向けに好適なDIPA化合物濃度は、0.5〜20mg/mLの範囲である。眼窩向けに好適な濃度は、1〜5mg/mLである。頬骨および眼窩下の皮膚向けに好適な濃度は、5〜10mg/mLである。額の皮膚および頭皮向けに好適な濃度は、10〜20mg/mLである。

0134

適用部位に送達するDIPA化合物の好適な量は、0.01〜5mg、例えば、0.1〜5mgである。

0135

標的皮膚にDIPA化合物を塗ることは、予め薬品の入ったワイプで行うことが可能であり、これは、例えば、おむつ交換後に赤ん坊の皮膚を拭くためのワイプ、または、顔のメークを取り除くためのワイプ(例えば、Pond’s社の6”×8”(15cm×20cm)一掃クレンジング(Clean Sweep Cleansing)およびメイクリムーバータオレット(Make-up Remover Towelette))など、パーソナルケア製品で周知である。通常、これらのワイプは使い捨て密閉ユニットとして包装されるか、または、マルチユニットディスペンサに入っている。単一ユニットにおいて、使い捨て向けに適切な包装材は、ワイプが乾燥しきるのを防ぐため比較的蒸気不透過性で、「剥離可能な」シールを形成可能なものである。この発見を実践するのに適切なワイプ材の例には、ポリアミド(20%ナイロン)−ポリエステルレーヨン(70%)−ポリエステル(30%)で形成した布地ポリプロピレン不織布、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエステルポリプロピレン混紡、綿、またはミクロ繊維(1デニールまたは1デシテックス未満という測定値合成繊維)を含む。

0136

代わりに、DIPA化合物を含んだ溶液は、個別塗布器のついた貯蔵ボトルで、または、予め包装した個別ユニットとして供給することができる。例えば、Puritan 803−PCL塗布器は、眼窩周囲の皮膚へのDIPA化合物の送達に理想的な、3インチ(〜7.5cm)ポリスチレン棒に取り付けた綿棒である。如何にしてこのような塗布器を個別に包装するかについての例は、Unicep社(アメリカ合衆国、アイダホ州インダストリアルドライブ1702)のSwabDose(登録商標)と、American Empire Manufacuring社(アメリカ合衆国、イリノイ州、ウォキーガンホウソーンコート3828)のPro-Swabである。各塗布器の先端は、0.5〜1.5mLのDIPA化合物の水溶液に先端の吸収材(例えば、40〜100mgの綿)を浸すことで濡らし、個別容器に包装する。

0137

顔への適用について、人は、クリーム、ローション、またはウェットワイプを、まぶたを閉じて標的である顔の皮膚に、または、他の皮膚表面に、そっと適用するか、噴霧するように指示される。適用についての説明書は、人に、十分な組成物が標的に確実に送達されるように適用を繰り返すこと、つまり、「上乗せ」を教示することを含んでよい。対象が、どのようにするのかをいったん学んだら、人は投薬量を(例えば、眼窩の内側端または外側端で軽く叩くことにより)必要に応じて調節し、望ましい効果を達成することが可能である。人は、1回か2回の試用後に、冷却剤を如何に効果的に適用するか、そして、如何に不快感のリスク(例えば、目の不快感)なくそうするかを習得するが観察された。

0138

肛門性器の肌または他の非常に敏感な表面へ適用する場合、DIPA化合物は、手で作動させる手動ポンプで噴霧し、例えば、1回の作動につき約0.15mLの量を送達することができる。

0139

作用メカニズム
DIPA-1-7およびDIPA-1-8は抗疲労効果を生み、適用部位で「動的に涼しい」感覚を引き起こすことにより、熱ストレスおよび皮膚の不快感の緩和を提供する。感覚は、しっかりとした、涼しい、冷たい、または、のように冷たい感覚ではないが、突然爽やかで涼しいそよ風が(例えば、顔の)皮膚に吹きつけられたかのような、強く爽やかな感覚である。この効果は強烈である。この感覚の生理学根拠、起こり得るレセプターメカニズム、ならびに、抗疲労、抗熱ストレス、および止痒性作用に関する動的冷却の重要性について、本明細書でさらに記載する。

0140

神経生理学
小さい有髄線維(Aδ)および無髄線維C線維)は、皮膚温度が例えば35℃〜15℃の間まで低下すると、求心性線維発火頻度を増加する。放熱を検知するこれらの神経信号は中枢神経系に送られ、涼しいおよび冷たいという意識的知覚を生む。皮膚温度が35℃〜40℃に上昇すると、発火頻度はC線維において増加し、これらの線維は温かいという信号を送る(例えば、Hutchisonら(1997)を参照)。涼しさ/冷たさおよび温かさについての受容メカニズムおよび「ケーブル線」は、分離し別個であるが、脳において、および、おそらく末端部においても、相互に互いを阻害する。感覚的レセプターは様式特異性を持ち、機械的刺激には反応しない。分子レベルで、冷却剤の標的結合部位は、温度の降下に反応して脱分極するイオンチャネルレセプターにあると考えられる。放熱はレセプターの放電のしきい値を下げ、促進された脱分極は神経信号を発生する軸索反応を始める。

0141

これらのニューロン中枢反応は、ラットの顔および舌への無害熱刺激に反応するラットの表在性延髄後角より記録および研究した。−Δ5℃の目盛り変更で、両静的発火頻度を有する細胞と、主に動的性質を有する細胞を刺激した(例えば、Daviesら(1985)を参照)。ネコおよび人間における同様の研究は、Δ0.5℃/秒ほどの温度目盛り低下(動的変化)は、ニューロンおよび精神物理学的測定により容易に検知可能であることを示した(例えば、Daviesら(1983)を参照)。

0142

ニューロン放電(インパルス/秒)の発火パターンについての研究から、温度変化に対する動的で静的でない発火反応は、涼しい/冷たいという感覚を生む最も強力な刺激であることは明らかだった(例えば、Hutchisonら(1997)を参照)。つまり、脳は−Δ℃/tを「理解し」、絶対℃は「理解しない」。したがって、ニューロン放電での−Δ℃/tを模倣する冷却薬は、「動的な冷却」を生成する。

0143

〔抗疲労に対する動的冷却の関係〕
動的な冷却は、(静的な冷却/寒さに比較して)抗疲労効果に不可欠である。例えば、人に倦怠感があり、車両を運転している場合、空調をつけ空気を顔に吹き付けることは疲労を和らげるだろう。しかし、ただ空調をつけて周囲の温度を低くし車両内を冷却しても、大した違いは生まないだろう。

0144

本明細書に記載する、パフォーマンスを向上し疲労を和らげるための局所療法は、脳内の化学反応に観血的に作用する全身性薬物の必要性を回避する。局所療法の利点は、本明細書に記載する事例研究により示す。

0145

〔レセプターメカニズム〕
「TRP−」イオンチャネルレセプター(A1、M8、およびV1〜4)は、生理的温度の検知にとって最も重要な生体要素であるという一般的見解がある。TRPM8受容値は、メントールおよびイシリンなどの感覚/冷却剤に反応するものである(例えば、McKemy(2002)を参照)。TRPM8は1104−アミノ酸残基付きタンパク質であり、6つの貫膜ドメインを有する。周囲温度の低下によるこのレセプターの活性化は、5番目と6番目の貫膜ループの間に穴を開け、非特異的陽イオンの細胞内への侵入を引き起こす。感覚ニューロンにおけるTRPM8レセプターの脱分極は、その後、主にAδ線維(およびC線維の一部)を介して信号を送ることができる。

0146

感覚生理学におけるTRPM8の役割に対するこの考え方は、身体的温度変化に関しては妥当だが、メントールおよびイシリンといった化学物質の感覚的効果についての説明はより複雑である。メントールは、インビトロのTRPM8を刺激するだけでなく、TRPV3、つまり、温かさに関係するレセプターも刺激する(例えば、Macphersonら(2006)を参照)。メントールはまた、TRPA1を阻害する。イシリンはTRPM8だけでなくTRPA1も刺激し、イシリンは、TRPV3(例えば、Sherkheliら(2012)を参照)と、グリシン作動性伝達(例えば、Choら(2012)を参照)を阻害する。したがって、メントールとイシリンは「見境のない」冷却剤であり、その特異的な感覚的効果は任意のある特定のレセプタータンパク質と関連するものではない場合がある。発明者は冷却剤の大規模データベーススクリーニングしたが、驚いたことに、DIPA-1-6およびDIPA-1-7だけが皮膚において超強力な動的な冷却を生成した。DIPA-1-8も強い冷却を生成し、その作用は長く続くが、それはDIPA-1-6およびDIPA-1-7の素晴らしい「あっと言わせる」冷却効果は全く持たない。他の冷却剤は刺激がより少ないか、作用の持続期間がより短く、したがって本明細書で意図する使用に対する適合性はより低い。

0147

DIPA-1-7およびDIPA-1-8は、身体温度の低下に敏感な神経末端にある、電位依存イオンチャネルの部位に結合すると結論付けることができる。この事象は冷却/冷たい信号に対するニューロンの脱分極を促進し、活動電位はAδおよびC線維を介して中枢神経系に送られる。神経末端が顔の皮膚にある場合、信号は脳幹三叉核の背面より記録可能である。さらに信号の頭側の伝達と統合は、涼しさ/冷たさと、それの刺激部位との地形的関連について知覚を生じさせる。

0148

DIPA化合物の構造−活性相関(SAR)を調べる際、R1=R2=イソプロピルで、R3=n−ヘキシル(C6)またはn−ヘプチル(C7)である場合、動的な冷却が観察されることに留意する。持続期間の長い強い冷却は、R3=n−オクチル(C8)でも得られる。しかしながら、R1=R2=sec−ブチルで、R3=n−ブチル〜n−オクチル(C4〜C8)である場合、動的な冷却は部分的には観察されるが、強度はずっと低い。本明細書に記載の研究で示すように、ジ−sec−ブチル化合物およびジ−イソプロピル化合物の間のこの相違は、ラットにおける冷却作用目安である震え行動(震えは熱により阻止されるため)についての動物研究にも見られる。

0149

震え行動は、脊髄軸まわり回外筋および回内筋の素早い変動収縮であり、容易に観察および集計することが可能である。毛皮に包まれた動物および羽の生えた動物は、濡れて寒い場合、濡れたイヌのように震える。(例えば、Dickersonら(2012)、Ortega-Jimenezら(2012)、Wei(1981)を参照)。「身震い」は、動物において詳細に研究されてきた。ラットは頭および胴の上部を震わせ、つまり、震えは全身に影響し動物にバランスを崩させるのに十分なほど激しい。DIPA-1-7およびDIPA-1-8は勢いのあるタイプの震えを引き出す。毛皮に包まれた生物および羽の生えた生物にとって、震えることの目的または生存価は、皮膚に、または、皮膚近くに閉じこめられた水滴を除去することである。震えることで、皮膚の、または、皮膚近くの水滴を除去することは、生物が蒸発により水を除去するためにエネルギー消費する必要性を小さくする。人間で起き得る、震えと同等の行動は振戦であり、これは、涼しさ/冷たさの一般化した感覚により引き起こされる状態である。麻酔の深刻な低体温から回復中の人間の対象は勢いのある震えを示し、これは、麻酔後振戦と呼ばれる状態である。

0150

イシリン(1−[2−ヒドロキシ]−4−[3−ニトロフェニル]−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン−2−オン)は、ラットにおいて勢いのある震えを誘発する。驚くべきことに、2つの強いp−メンタンカルボアミド冷却剤、つまり、[(R)−2−[((1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル-シクロヘキサンカルボニル)−アミノ]−プロピオン酸エチルエステル、[((1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル-シクロヘキサンカルボニル)−アミノ]−酢酸イソプロピルエステル]は、TRPM8レセプターでイシリンに類似したEC50値を有するが、震えを引き起こさない(オスのラットに50mg/kgs.c.で注入し、1時間観察した場合)。TRPM8レセプターでのイシリンの活性化は、2番目〜3番目の貫膜ループでG805A突然変異体により無効になるが、メントールの効果は影響を受けない。DIPA-1-6、DIPA-1-7、およびDIPA-1-8はまた、メントールもp−メンタンカルボアミドも共有しない、TRPM8レセプターに結合し活性化する特異的な部位を持つだろうが、最近の研究が、DIPA-1-6およびDIPA-1-7は、G805A突然変異体付きTRPM8レセプターで依然として活性であることを示した。

0151

Watsonら(1978)に記載の研究は、レセプターからの水素結合アクセプターとして作用することが可能な極性酸素部分の存在が、生物活性にとって不可欠であることを示す。イソプロピル類似物とsec−ブチル類似物を比較したヒュッケル分子軌道計算(Molecular Modelling Pro v6.0.3(ChemSW社、アメリカ合衆国、94534カリフォルニア州、フェアフィールド)を使用)は、sec−ブチル全体の酸素にわずかにより高い部分的な負の電荷(0.007e)を与え、これは、sec−ブチル置換基はレセプターの酸素結合部位に対する酸素の親和性をより高くすることを示唆する。したがって、「可脱」親和性を有するイソプロピルは、より早くレセプターと結合および非結合することが可能で、レセプターの動的な発現反応および消失反応を生成しやすい。この結合部位との迅速な反応はより「動的」で強烈な冷却の刺激を生みやすく、震えとして知られる現象を引き起こすだろう。

0152

別の可能性は、DIPA-1-7はTRPレセプターに対し二重作用を持つため、それはTRPM8を刺激し、高濃度ではTRPV1を刺激する。二重作用は、より動的な冷却感覚につながり得る、温冷の相乗効果を与えるだろう。

0153

〔TRPM8、TRPA1、およびTRPV1レセプターアッセイ
テスト化合物のインビトロでの効果を、(CHO細胞に発現する、ヒトTRPM8遺伝子によりコードした)クローンhTRPM8チャネルにおいて、Fluo−8カルシウムキットおよび蛍光イメージングプレートリーダーFLIPRTETRA(登録商標))機器を用いて評価した。テスト化合物の特異性を調べるため、さらなるテストをTRPV1チャネル(HEK293細胞で発現するヒトTRPV1遺伝子)およびTRPA1チャネル(CHO細胞で発現するヒトTRPA1遺伝子)において実行した。アッセイは、ChanTest社(アメリカ合衆国、オハイオ州44128、クリーブランドネオパークウェイ14656)が行った。

0154

〔有効成分の選択〕
理想的には、角化皮膚に送達するように配合された有効医薬品成分API)は、安定し、有毒でなく、抗疲労効果、抗熱効果、または抗侵害受容効果をもたらすメカニズムを活性するのに十分なほど長く作用し、強くあるべきである。APIは、製造時に製剤が一定の濃度を維持するように、組成物に溶解して均一に分散させるべきである。最終製品清潔度および無菌性標準規格を満たすべきである。製剤のため、APIを標準の温度と圧力の状態(STP)で液体とすることが可能であり、それは中性pHおよび/または等浸透圧で水溶液に均一に溶解する。最終製品の無菌性は、微小孔フィルタ、加熱、または放射線照射を通し、精製試薬を使用することにより最適に達成することが可能である。乳化剤、生理食塩水、溶剤、安定剤、および保存剤など標準の賦形剤を添加して製剤を最適化することができるが、重要な成分は、好適には、精製水または標準皮膚溶剤などの水媒体に可溶であるべきである。

0155

所定の人にとって知覚感覚は、特定の冷却剤、用量、該冷却剤を持ち運ぶために使用する媒体、局所的に送達する方法、および、標的表面特質に応じて変化するものである。発明者は顔の皮膚に対する多数の候補化合物をスクリーニングし(例えば、Wei(2011)を参照)、理想の抗疲労薬、抗熱薬、および抗侵害受容薬の好適な望ましい性質を有するものとして、DIPA-1-6、DIPA-1-7、およびDIPA-1-8を特定した。

0156

要約すると、適切な薬としてDIPA-1-6、DIPA-1-7、およびDIPA-1-8にいたった考え方は次のとおりである。
・疲労に対抗するため、眼窩および頬骨周りで「動的に涼しい」感覚を使用することの根拠の明確化、および、この作用の神経生理学およびメカニズムを記載すること。この感覚的効果は普通でなく、DIPA化合物では見られるが構造的に類似した化合物には見られない。
角膜の侵害受容器に接触することを避けるAPI送達方法を考案すること。これは、それは刺痛/痛みを招き、有害で、実用的ではないためである。
・実験による理想の化合物(API)を発見すること。DIPA-1-7およびDIPA-1-8は水溶性であり(透明な溶液は蒸留した水に最大20mg/mLで得られる)、熱に安定的で、1〜10mg/mLの適用濃度で5〜7時間の間「動的に涼しい」感覚を働かせる。過耐性反復適用発展することはない。
・これら化合物のレセプター標的をインビトロで明確にすること、および、選んだAPIの選択性を明確にすること。
・DIPA-1-7の抗侵害受容作用を示す、インビトロ摘出神経の作製を明確にすること、および、この効果はTRPM8ノックアウトマウスに由来する神経では無効であることを示すこと。
・「動的に涼しい」性質を示し、作用のメカニズムのさらなる研究を可能にする、(「身震い」の)動物モデルを明確にすること。
・人間の志願者において、慢性疾患および熱ストレスにより引き起こされる疲労を低減し、平均的な人間の精神的能力レベルを高めることに対するDIPA化合物の有効性を示すテストを実行すること。
・人間の志願者において、DIPA-1-7は皮膚の感覚的不快感を緩和するのに効果的であるため、抗侵害受容薬もしくは止痒薬、または、皮膚の異常感覚を評価する診断ツールとして使用できることを示すテストを実行すること。

0157

〔適用〕
DIPA化合物は、角化皮膚に適用する際、放熱を再現するが、組織温度は変化させない感覚的/冷却効果を有する。これらの化合物、特に、DIPA-1-6、DIPA-1-7、およびDIPA-1-8は皮膚バリアを貫通し体循環に入って冷却作用を働かせることもできる。これらの効果は、少量、例えば、0.1〜0.5mLを、1〜20mg/mLつまり0.1〜2%wt/volの濃度で適用することで得られる。効果の発現は迅速で、5分未満であり、涼感は強力で、爽快で、強い。角化皮膚に対し類似の生物活性を有する化合物は、化粧用途または療法用途において現在使用されていない。

0158

〔熱ストレス〕
熱的快適性とは、空調技術者が使用する、「周囲の環境に満足の意を示す人間の精神状態」を定義する技術用語である。ビルまたは他の囲い地占有者に対し熱的快適性を維持することは、建築家および設計技術者の重要な目標の一つである。ほとんどの人々にとって、熱的快適性のある室温は25℃(77°F)である。徹底した研究が、労働パフォーマンスおよび生産性(生産量/投入量)は、25℃を上回り33℃まで、+1℃ずつ増大するごとに2%ずつ低下することを記録に残した。28〜30℃(82〜86°F)のオフィス温度で、発汗、ならびに、頭痛、眠気無気力、集中のしづらさ、および身体的不快感の訴えが増える。例えば、研究は、コールセンター室内気温が25℃から26℃に上昇すると、電話反応率が7.79電話/時間から7.64電話/時間へと1.9%低下することを示した。(例えば、Tanabeら(2007)を参照)。したがって、25℃を超える周囲温度は熱ストレスの一形態である。

0159

中国の建物エネルギー消費量は、国のエネルギー使用量の少なくとも4分の1を占め、ブラジルおよびインドの空調システム販売は急激に増加中である。エネルギー使用量におけるこの上昇は、地球温暖化についてさらなる懸念を引き起こすが、たいていの人が今や屋内で働くため、エネルギー費は労働の生産性に対し釣り合っていなければならない。基本的に労働者の効率は、涼しさを保った場合により良くなる。暑い環境からくる精神的疲労に、エネルギーに関する支出を負担することなく対抗する方法には、経済的利益があるだろう。本明細書で記載する事例研究で、DIPA-1-7を試験準備中の学生の顔の皮膚に適用することは、熱の不快感を乗り切るのに有用であることが分かった。

0160

〔運動パフォーマンス〕
身体的、または精神的のいずれかでより良く行いたいというのは人間の自然な願いである。最近、運動パフォーマンスを向上するため、寒冷療法を使用することへの興味が熱狂的に高まってきている。寒冷療法は、「療法目的を達成するため身体からの熱を撤去することにより(局所的に、または、全体的に)組織温度を下げること」と定義される。放熱により、例えば、氷に浸すまたは氷を詰めたベストを着用することにより外部を予め冷却することは、熱い環境での労働耐久性を向上させることが可能である(例えば、Marinoら(2002)を参照)。肉体労働生産量の〜5%の増加を約30分の仕事において見ることができる(例えば、Grahnら(2005)を参照)。熱疲労は労働を制限し、これは中心身体温度が40℃(104°F)に近づく場合に起きる。予め冷却すること(または、例えば冷たいスラリーを飲むことにより内部を冷却すること)は、蓄熱速度を緩める。

0161

驚くべきことに、運動パフォーマンスの向上は、中心温度を調整せず涼しさを知覚することにより達成可能である。調査員が、市販の冷却(Black Ice社(テネシー州レークランド))を着用した訓練されたマラソンランナーが、意志枯渇に達するまでの時間が13.5%伸びることを示した(例えば、Tylerら(2011)を参照)。首を冷却することは熱ひずみの知覚レベルを低下し、練習自己都合で終了させる時点を遅らせた。参加者は、首領域を冷やした場合、より高い身体温度と心拍数に耐えた。

0162

メントール、つまり、皮膚または中心の温度を変化させずに冷涼感を生む化学物質についてのいくつかの研究において、中心身体温度を変化させずに冷却の知覚を増加することは、身体パフォーマンスもより向上することができることが注目された。この効果は期待されたものではなく、メントールが「正」のプラセボであることに起因した(例えば、Gillisら(2010)、Schladerら(2011)を参照)。顔の表面は温度を検知する神経末端で密に支配される。周辺の涼しさ/冷たさを検知する系は特異的な神経線維放電に関連し、正確に調節されるため、±1℃は容易に判別される。顔、特に唇の周りの熱受容単位の92%超は冷却に反応し、これらのニューロンは室温で持続的に活性である(例えば、Hutchisonら(1997)を参照)。

0163

メントールは、2%以上で皮膚に噴霧した場合炎症を引き起こす。練習パフォーマンスは噴霧後向上しないが、対象は冷却感を報告する。DIPA-1-7またはDIPA-1-8などの薬を顔、首領域、または胸に適用すると、熱不快感を低減し、運動パフォーマンスを向上するだろう。

0164

疾患関連疲労〕
疲労は、重度の進行性疾患、特にがんを患う患者にとって重要な問題として認識される。これは、疲労は身体的、心理的社会的、ならびに精神的満足感、および、生活の質(QOL)に悪影響を与えるためである(例えば、Mintonら(2010)を参照)。この症状は管理と優先的な研究を必要とする状態と断定される。がんに関連した疲労についての一致した定義は、「がん、または、がん治療に関する、通常の機能を妨げる、よくある、持続的で主観的な倦怠感」である。

0165

簡易疲労一覧表(Brief Fatigue Inventory)、がん疲労スケール(Cancer Fatigue Scale)、疲労評価手段(Fatigue Assessment Instrument)、および多次元疲労一覧表(Multidimensional Fatigue Inventory)など、疲労に特化した評価手段が開発されてきた。患者に問う重要な質問は以下である。(1)普通でない倦怠感を感じますか、または今まで感じたことがありますか?(2)ある場合、スケール0〜10で、平均してどれほどの倦怠感を感じますか?(3)この倦怠感はあなたの日常生活動作にどれほど影響しますか?

0166

疲労の関連症状は、全身の衰弱または手足の重さ、注意または集中度の低下、エネルギーの低下、休息する必要性の増大、通常の動作に関わる際の興味の低下、不眠または過眠症、爽快でない、または、体力回復が見られない睡眠の経験、倦怠感を感じることに起因した日常の仕事を済ませることの困難性、感情的反応(例えば、悲しみ、苛立ち、または怒りっぽさ)の変化、である。これらの症状が5つ以上、2週間の間毎日またはほぼ毎日ある場合、医学的に疲労の診断がなされる。

0167

これらのアンケートを使用することで、疲労は診断時にがん患者の約50%に存在し、治療中にがん患者の60〜96%に増加することがあり得ると推定されている。

0168

がんに加え、疲労の介在がないか検査される他の重病には、慢性閉塞性肺疾患運動ニューロン疾患嚢胞性線維症認知症パーキンソン病ヒト免疫不全ウイルス後天性免疫不全症候群、および多発性硬化症が含まれる。確認されている疲労の潜在的原因には、貧血脱水感染症栄養失調、痛み、うつ病、睡眠障害、不安、甲状腺機能低下症、疾患の進行、ならびに、筋肉消耗および体調不良が含まれる。これらの患者における疲労の特徴には、運動せず、休息した後でさえ倦怠感を感じることが含まれる。患者は、日常生活の普通の動作を行う能力の低減、仕事からの身体的回復の遅さ、集中力の低下を訴える。

0169

疲労の管理には、抗うつ薬、鎮痛剤、興奮剤抗不安薬および栄養補助食品などの薬物が含まれる。薬物を用いない方法には、睡眠習慣の改善、体操、およびリラクゼーション療法についてのカウンセリングが含まれる。エリスロポエチンおよびダルベポエチン、つまり赤血球生成を刺激する薬物は効果的であるが、生存率を低下することがあり得、この副作用がその使用を制限する。文献を再検討すると、メチルフェニデート以外の、中枢神経刺激薬として機能する薬物で、疲労に対抗する明確に認められた利点を示すものはない(例えば、Payneら(2012)を参照)。がん治療の他の副作用、つまり、痛みおよび吐き気は比較的よく管理されるが、疲労はそうではないため、疲労は優先的な研究が必要な状態だと考えられる。

0170

DIPA-1-7またはDIPA-1-8など「動的に涼しい」薬の局所的な適用には、疲労を和らげ、爽快にし、元気づける効用がある。

0171

〔認知向上〕
身体的、または精神的のいずれかでより良く行いたいというのは人間の自然な願いである。パフォーマンスを向上するように設計された化学物質は、2つのカテゴリーに属する。身体的能力を増強するもの、例えば、アナボリックステロイドまたはビタミン、および、認知機能を増強するものである。「認知エンハンサー」(CE)である薬物は向知性薬または神経エンハンサーとも呼ばれ、カフェイン、アンフェタミン、メチルフェニデート、ニコチン、ドネペジル、およびモダフィニルが含まれる。CEは、抽象的思考、注意力、態度ブレーンストーミング、理解、認識、創造的思考批判思考好奇心の増加、実行機能意思決定直感像記憶、感情ならびに記憶、目標ならびに目標設定想像力、知性内省、水平思考、学習、記憶、暗算モチベーション、知覚、人格、および回想追想)など、仕事に関する個々の能力を向上するように設計されている。

0172

視覚世界の意識的知覚は、網膜画像パターンを捉え、認知と理解のためにそれを脳に送る視覚系に依存する。認知機能は、記憶、知性、創造性および注意力の総和である。人間の注意力は、注意トーン(警戒の状態)と選択的注意(気を散らすことなく仕事に焦点を当て、実行する能力)にさらに分割される。注意力に関する脳の回路およびその薬理学は、再検討の対象とされてきた(例えば、Lanniら(2008)を参照)。一部のCEの神経伝達物質のメカニズムが調べられてきた。アンフェタミンおよびメチルフェニデートなどの薬物は、カテコールアミン経路を介して警戒を強化し、ニコチンおよびドネペジルはコリン作動性経路を介して選択的注意力に影響し得る。視覚系は生物の生存に特に重要であり、神経生理学者は、生物の脳の活動の少なくとも90%が視覚感覚的な入力を処理し解釈することに集中していると推測する。

0173

脳/行動に影響する化学物質がすべてパフォーマンスを向上させるとは限らない。例えば、アルコール(エタノール)および大麻は認知エンハンサーではない。認知パフォーマンスの低下は認知機能障害(または欠陥)と呼ばれ、疲労、眠気、記憶喪失、および、学習し、意思決定し、仕事を完了し、または指示に従うことができないこととして顕在化し得る。認知機能障害は、仕事の生産性の低下、交通システム事故、実行不能、および日中の疲労/眠気につながる。老化、不安、うつ病、アルツハイマー病、脳卒中、パーキンソン病、ナルコレプシー不眠症、概日リズムの乱れ、閉塞性睡眠時無呼吸、およびうつ病など多くの状態は、認知機能障害および認知欠陥につながり得る。

0174

健康的な、例えば、学術環境およびビジネス環境でCEなどの薬物を使用することは、最近多くの議論の対象になっている(例えば、Talbot(2009)、Greely(2008)を参照)。現在使用される薬物は、活性剤が血流に、および、中枢神経系酵素またはレセプターにアクセスすることを必要とする。ここで、CEについて提案される方法は、「動的に涼しい」効果のある薬を顔の皮膚の外部面に局所適用することにより達成され、脳の化学反応を直接侵害することはない。

0175

認知機能はなぜDIPA化合物により向上されるのかねられるだろう。寒冷気候(例えば、ノルウェーロシア、または韓国)出身の人に、顔に当たる極寒の空気が目を覚まし、より明確に思考させるかどうか尋ねると、彼らは、これは既知の経験で明白な事実であると述べるだろう。極寒の寒い気候は人々をより明確に思考させる。DIPA-1-7により生成される動的な涼しさは、類似の頭を冴えさせる事象である。

0176

任意の特定の理論に縛られることを望むことなく、発明者はこの現象の説明として以下の仮説を提案する。約2億年前、ある特定の生物が代謝熱生産を制御し(内温性)、一定の内部体温を維持する(恒温性)能力を獲得した。この、「冷血」から「温血」生理機能への進化変遷は、そのような種が可変環境により良く適用し生存することを可能にした。人間は主に温かい棲息地で進化したが、移住により種を寒さにもさらした。涼しさは熱保存の必要性を警告する第1信号であり、生物の生存を確保するための広範で優勢な神経信号である。これは、生物の代謝メカニズムは一定の温度で効率的に機能し、一定の温度に依存するためである。寒い場合、生物は生存のために考え、計画を立てる。この回路は脳の中に構築され、認知機能を向上するためのテンプレートの役を務める。

0177

〔身体表面の感覚的不快感〕
DIPA-1-7およびDIPA-1-8により生成される強い「動的に涼しい」感覚は、皮膚のかゆみ止め(および他の抗侵害受容)効果のためさらに評価された。本明細書に記載の事例研究で示すように、綿棒で適用した20mg/mL溶液は、3人の接触性皮膚炎により引きこされたかゆみおよび不快感を強く止めた。

0178

感覚的不快感を緩和することが可能なアトピー性薬には多くの用途がある。
(a)種々の形態の皮膚炎(アトピー性、接触性、および刺激性)による炎症、かゆみ、および痛みの軽減、
(b)やけどを負った肌、外傷を受けた肌、病気にかかった肌、無酸素性肌、または炎症を起こした肌(例えば、レーザー手術、糖尿病性潰瘍日焼け放射線により損傷した肌)の痛み、および、傷の壊死組織切除に関連した手技による痛み、
(c)皮膚感染症、虫さされ、日焼け、皮膚の光力学性治療(例えば、日光角化症基底細胞がん)、硬化性苔癬によるかゆみおよび不快感、
(d)乾燥性、乾癬、または脂漏性皮膚炎による掻痒、
(e)粘膜炎口内炎口唇炎ヘルペスまたは歯肉炎による唇のかゆみ、
(f)肛門掻痒、痔の不快感、裂肛による痛み、痔瘻による痛みまたは痒み、痔核切除による痛み、会陰炎症、肛門性器の皮膚の炎症、および、失禁おむつかぶれ、会陰炎症など種々の局所的原因による不快感、
(g)(例えば、外陰部前庭炎または外陰部痛など、カンジダ症による、または、突発性の)外陰部掻痒および痛み、性交疼痛いぼおよび性病などの肛門性器感染症、真菌感染症、(特に免疫不全患者における)皮膚のウイルス性感染症
(h)呼吸閉塞による鼻孔および鼻または上気道の不快感、例えば、充血鼻炎喘息気管支炎肺気腫および慢性閉塞性肺疾患、呼吸困難睡眠時無呼吸およびいびき、ならびに、
(i)結膜炎、眼球表面の炎症、角膜の擦過傷による痛み、および、目の手術による痛み、である。

0179

特に興味深いのは、DIPA-1-7およびDIPA-1-8を、例えば、脂漏性皮膚炎および乾癬における頭皮のかゆみに対し使用することであり、これらの評価項目は満たされていない医療ニーズである。DIPA-1-7は、ニキビ治療における過酸化ベンゾイル刺激効果を低減し、皮脂分泌と「油性」皮膚の出現を軽減するため、皮膚に化粧品を適用する前、または、皮膚から化粧品を除去した後に、皮膚を爽快にするために使用することもできる。

0180

〔血管運動性症状(閉経後女性における「ホットフラッシュ/寝汗」)〕
脳の対応調節システムが体温を低下させる必要性を感じると、紅潮(血管拡張)および発汗が身体に起きる。閉経後、少なくとも3分の1の女性が「ホットフラッシュ」(つまり、温かさおよび紅潮しているのを感じる、短時間だが反復的な症状の出現、および、昼間と夜間の発汗)を経験する。代替エストロゲンが症状を軽減し得るが、ホルモン補充療法(HRT)が安全かどうかは不確実である。夜および早朝時間帯で起きる発汗発症は、ベッドシーツが濡れ、ベッドシーツを毎日または頻繁に交換することは負担になることから、特に不都合である。「ホットフラッシュ/寝汗」の発症は、週に平均14回の頻度で起きる可能性がある。HRTとは別として、ヨガ鍼治療および植物性エストロゲンなどの現在の代替治療法は、有効であるとは示されていない。

0181

DIPA化合物は、皮膚バリアを通過し、血流に吸収され全身効果を発揮することが可能な強い薬である。血管運動性症状を治療する1つの可能な方法は、放出制御当て布を介してDIPA-1-6およびDIPA-1-7を局所的に投与することである。DIPA化合物の全身効果は、その後、冷却感覚を引き起こし、中枢熱損失メカニズムの活性化(血管拡張および発汗)を和らげる。当て布を夜、身体の都合のよい場所、例えば、鎖骨上窩上の皮膚または胸鎖乳突筋上の皮膚に適用することができ、放出されたDIPA化合物は「寝汗」を阻止するだろう。代わりに、DIPA化合物(例えば、DIPA-1-6、DIPA-1-7、またはDIPA-1-8)を、クリームまたはローションとして皮膚に適用することが可能である。

0182

〔異痛用診断薬〕
神経障害痛のある患者は、通常は無害な皮膚冷却に誘発される痛みに頻繁に苦しみ、これは冷感異痛と呼ばれる状態である(例えば、Wasnerら(2008)を参照)。冷感異痛は痛みのある一部の糖尿病患者に見られるが、神経障害痛と体性痛を識別する簡易な診断ツールは不足している。皮膚に適用するDIPA-1-7などの薬は、そのような診断に有用であり、最適な治療方法を選択する際の手助けとなる。アルコールに溶けた40%メントール溶液チャレンジ薬として使用されてきたが、診療所での結果は曖昧であった(例えば、Binderら(2011)を参照)。

0183

〔術後低体温および麻酔後振戦の防止〕
軽度の手術前後の低体温(33〜36.4℃)および麻酔後振戦を有する外科患者は、創傷治癒の減少、出血の増加、および病気による心事故などの事象を含め、有害転帰のリスクがより大きい(例えば、Buggyら(2000)を参照)。研究は、メントールなどのTRPM8アゴニストは、冷たい感覚を生成することにより中心温度を上昇させることができることを示唆している(例えば、Tajnoら(2011)を参照)。DIPA-1-7などの薬は、冷たさに対する感度を向上させることにより、術後低体温に対する薬物治療として有用であり得る。ラットでは、DIPA-1-7の注入は、震え、体温の上昇、および、立ち直り反射の回復により測定される、ペントバルビタール麻酔の持続期間の短縮を誘発する。これらの薬理作用は体温に対する麻酔の抑制効果に対抗するだろう。

0184

〔医薬品補助剤〕
医薬品または薬用化粧品において、「補助剤」という用語は、主要物質、治療、もしくは処置の有効性または安全性を向上させるため、または、そのパフォーマンスを助けるために用いる、追加の物質、治療、もしくは処置である。DIPA化合物は皮膚の感覚的不快感を緩和し、抗侵害受容作用を有し、適用後1分未満で活性する。それらは皮膚に適用する医薬品および化粧品として理想的な補助剤である。

0185

主要物質が刺激物である場合、補助剤は刺激性を減少し、患者の耐性および適合性を向上するために使用することができる。例えば、DIPA-1-7などの補助剤は、過酸化ベンゾイルを含む抗ニキビ製剤に添加することが可能である。過酸化ベンゾイル、つまり主要物質は、皮膚剥離剤として働き、細胞のターンオーバーを増加し、アクネ菌を減少させるが、それは刺激物であり、皮膚に適用した際に燃焼腫れ、および痛みを引き起こし得る。同様に、性器疣贅および皮膚がんを治療する主要物質として使用されるイミキモドアルダラ(登録商標))は水泡および痛みを引き起こし得、DIPA-1-7またはDIPA-1-8などの補助剤は、この薬物の使用に際し、患者の受諾コンプライアンスを増加し得る。

0186

DIPA-1-7などの補助剤は別の主成分の「見かけ」の効力を増大し、それにより患者の満足度投薬量計画遵守を改善するために使用することができる。例えば、約0.5〜2%のDIPA-1-7は、適用後数分内にかゆみを止める。抗炎症ステロイドと組み合わせた場合、製剤は抗炎症ステロイド単独より望ましい場合があり、より長く作用する。ヒドロコルチゾントリアムシノロン、およびクロベタゾールなどの抗炎症ステロイドは、虫刺され、接触性皮膚炎、アトピー性湿疹および乾癬など、不調な皮膚の感覚的不快感向けに使用される。補助剤としてDIPA-1-7が存在することは、かゆみを止める補助をするのに加え、主成分の適用量または適用頻度を減らすのを助けるが、同等の治療効果を達成することができる。この補助剤の利点は皮膚ステロイドの使用において特に有益である。これは、コラーゲン分解、組織の菲薄化、および、感染症への感受性増大という望ましくない効果が広く知られているためである。投薬量を減少するまたは主成分の効果をより促進する補助剤は価値がある。他の主な止痒剤は、酢酸アルミニウム、および、塩化ストロンチウムまたは硝酸ストロンチウムである。

0187

皮膚の不調に対し、本発見の組成物は皮膚の光線療法、レーザー療法、寒冷療法またはUV療法などの手技用の補助剤としても使用することができる。

0188

補助DIPA化合物と併用して、または、連続して使用することができる医薬品には、抗炎症ステロイド剤、抗炎症鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、交感神経様作用アミン血管収縮剤、局所麻酔薬、抗生物質、抗ニキビ薬、局所レチノイド、性器疣贅および皮膚がん用薬、しわおよび老化肌用薬、抗痔薬、外陰部のかゆみ用薬、皮膚保湿剤、および、角質溶解剤が含まれる。

0191

抗ヒスタミン剤の例には、塩酸ジフェンヒドラミンサリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン塩酸プロメタジンなどが含まれる。

0192

交感神経様作用アミン血管収縮剤の例には、鼻充血除去作用向け、および、眼球表面の充血および血管拡張向けに使用する、塩酸フェニレフリンオキシメタゾリンナファゾリン、および、他のイミダゾリンレセプターアゴニストが含まれる。

0194

皮膚保湿成分の例には、湿潤剤、皮膚軟化剤および保存剤の3つのカテゴリーがある。尿素グリセリン、およびαヒドロキシ酸などの湿潤剤は、空気中から水分を吸収し、それを皮膚で保持するのを助ける。ラノリン鉱油、および、ワセリンなどの皮膚軟化剤は、皮膚細胞の間の空間を埋め、皮膚を滑らかに平らにするのを助ける。保存剤は、保湿剤中の細菌の増殖を防ぐ。保湿剤が含むことのできる他の成分には、ビタミン、ミネラル植物抽出物、および、芳香剤が含まれる。

0195

抗生物質の例には、ネオマイシンエリスロマイシン、および抗ウイルス薬ドコサノールアブレバ(登録商標))、および、N,N−ジクロロジメチルタウリンなどの実験的薬剤が含まれる。局所抗ニキビ薬には、過酸化ベンゾイル、レゾルシノール、レゾルシノールモノアセテート、およびサリチル酸が含まれる。ニキビに対抗するための他の薬には、アダパレンおよびイソトレチノイン(レチン−A、ディファレン、および、タゾラック(登録商標))などの局所レチノイドが含まれる。角質溶解剤の例には、α−ヒドロキシ酸、グリコール酸、およびサリチル酸などの薬が含まれる。

0196

補助DIPA化合物は、獣医の使用と同様に、人間の療法に有用な薬物療法に使用することが可能である。

0197

〔研究1〕
〔毒性〕
予備的な毒性研究をDIPA-1-7について行った。それは、エームズ試験において変異原性ではなかった(菌株TA98およびTA100、肝臓活性化あり、および、なし)(テストは、Apredica社(アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、ウォータータウン)により実行)。

0198

3%エタノール/97%1,2−プロパンジオールに溶解したDIPA-1-7または媒体のみを、オスのラット(1グループあたりN=10)に7日間20mg/kgを口の周囲に投与し、8日目にペントバルビタールナトリウム安楽死させ、主要器官胴体心臓、肝臓、腎臓精巣、脳)を取り出し計量した。心臓組織心室および心臓弁)および肝臓の試料ヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、組織構造を検査した。2グループの間で胴体または器官の重量に有意差はなく、心臓および肝臓の組織構造は普通だった。

0199

〔研究2〕
〔組織温度〕
本発明の化合物は、放熱の感覚を模倣するが、組織の温度は変化させない。対象(N=5)の平均の額皮膚温度を、DIPA-1-7を(蒸留水中20mg/mLの濃度で、ワイプを用いて)適用した後に測定した。結果は以下の表にまとめる。対象は皮膚におけるDIPA-1-7の冷却効果が30〜45分間続いたことを指摘したが、皮膚温度は影響を受けなかった。

0200

0201

〔研究3〕
〔顔の皮膚に対する化合物の感覚的効果〕
テスト化合物を皮膚に適用する際、得られる感覚を特徴づけすることが可能である。個々の化合物によって生成された感覚の質はある特定の特性を支持し、該特性は別個である。引き起こされる感覚の質、それらの記述子、作用の提案メカニズムを以下の表にまとめる。任意の化合物について、作用が一部重複するかもしれないが、通常、1つの化合物は1つまたは2つのみの感覚カテゴリーを占める。例えば、イシリンは非常に冷たく、「冷たい」はほとんどない。DIPA-1-6およびDIPA-1-7は快適で強い「動的な涼しさ」の生成において例外的である。DIPA-1-8、2-6、および2-7は強い冷たさを生成する薬である。

0202

0203

冷却/冷たい作用の消失後も、一部の化合物は「貯蔵器効果」を持つ。これを実験的に、適用箇所に熱いタオルを、その後冷たいタオルを置き、冷却/冷たさの発現が少なくとも30分間回復するかどうかを判定することにより、消失1時間後に測定した。もしこれが起きる場合、正の「貯蔵器効果」がある。「貯蔵器効果」は空気の移動によっても誘発されるが、空気の移動の状態を標準化することは難しい。皮膚におけるDIPA-1-7の「貯蔵器効果」は残留薬物による可能性が最も高く、これは再活性化されて、動的な/静的な感覚ニューロンを刺激する。

0204

本明細書に記載の研究において、涼しさ/冷たさの感覚は、0、1、2、または3で評価し、0は変化なし、1はわずかな涼しさまたは冷たさ、2は涼しさまたは冷たさの明確な信号、3は強い冷却または冷たさ、である。感覚は5〜15分の間隔で、少なくともゼロが2つ連続するまで記録される。

0205

薬物作用の発現は、涼しさの強度が2単位に到達する時間と考える。

0206

感覚作用の持続期間は、消失時点−発現時点として定義する。薬物作用の消失は、涼しさの強度が2単位をあらかじめ上回った後で2を下回った時点とここでは定義する。不活性化合物は、適用後5分以上の間、冷却の2単位を超えないものと定義する。消失終点は、2時間以上作用する化合物については時に不安定である。これは、涼しさ/冷たさの感覚は、日光通気、活性、および「貯蔵器効果」などの環境変数により変動するためである。例えば、DIPA-1-8および2-8は皮膚において例外的に長く作用する。

0207

眼窩周囲皮膚、頬(頬骨)の皮膚および額の皮膚に対するテスト化合物の効果を測った。

0208

化合物を眼窩周囲皮膚でテストした。テスト化合物を、コットンガーゼ(0.4g、長方形、50mm×60mm、CSビーイング、大三コットン社、日本)を使用して閉じた瞼に適用した。テスト化合物は、蒸留水中1mg/mLの濃度で使用した。感覚的効果の持続期間をストップウォッチ計測した。「動的な涼しさ」の程度は0〜+++で、中間ステップは+および++で格付けした。抗疲労効果は十分な「動的な涼しさ」がある場合のみ、存在した。

0209

結果は以下の表にまとめる。

0210

0211

化合物を頬骨および額の皮膚でテストした。テスト化合物はコットンガーゼ(0.4g、長方形、50mm×60mm、CSビーイング、大三コットン社、日本)を使用して額と頬骨の皮膚に適用した。テスト化合物は、蒸留水中20mg/mLの濃度で使用した。感覚的効果の発現および持続期間をストップウォッチで計測した。「動的な涼しさ」の程度は0〜+++で、中間ステップは+および++で格付けした。抗疲労効果は十分な「動的な涼しさ」がある場合のみ、存在した。

0212

結果を次の表にまとめる。

0213

0214

3-1および3-2をそれぞれテストし、眼窩周囲および頬骨/額の皮膚では不活性であることを発見した。

0215

特に、DIPA-1-7は、「動的に涼しい」という普通でない感覚を選択的に生成し、抗疲労効果も有した。上で示したデータより、これらの化合物中、DIPA-1-7は眼窩周囲および頬骨/額の表面の両方で「動的な涼しさ」を引き起こしたことが分かる。同様の性質を持つ別の化合物はDIPA-1-8であったが、この化合物はより涼しく/氷のように冷たいものの、頬骨/額表面において作用の持続期間がより長いという望ましい性質を有した。DIPA-1-7およびDIPA-1-8の皮膚に対する作用の長い持続期間は、特に慢性疾患の疲労用抗疲労薬として価値を高める。以下に記載する事例研究で示すように、DIPA-1-7の単独適用は、少なくとも3〜4時間の間、疲労および熱ストレスを和らげるのに十分である。

0216

DIPA-1-9の特別な価値は、眼窩周囲への適用後にそれが提供する快適な冷却とその作用の持続期間が長いこと、そして、いずれの刺痛もないことである。したがって、それには眼球の不快感を緩和する特別な治療適所がある

0217

構造−活性相関の関係についての研究は、その独自の性質を予測したであろうDIPA-1-7の属性を明らかにしなかった。例えば、2-5を口咽頭表面に用いると動的な冷涼が見られるが、ワイプで皮膚に適用した場合、2-5はこの感覚を引き出さなかった。

0218

DIPA化合物の抗疲労効果の感覚的性質およびその作用の持続期間は、親油性パラメータおよび親水性パラメータの標準的な相関関係に基づいて予測することはできなかった。頬骨/額の皮膚における作用の持続期間に関し、親油性に基づいて予測されるようにR3での炭素数の増加は冷却の持続期間を増大したが、眼窩周囲の効果は親水性も抗疲労作用にとって重要であることを示す。「レセプターメカニズム」のセクションで、水素結合におけるホスフィノイル酸素への部分電荷、および、動的な涼しさを活性化するための「オン−オフ」または「迅速な会合−分離」の重要性を議論する。DIPA-1-7およびDIPA-1-8の選択的属性についての本明細書での結果は予想できず、驚くべきものであり、疲労を和らげる、および、抗侵害受容性という実用的用途を有する。

0219

〔研究4〕
〔TRPM8における化合物のアゴニスト活性
テスト化合物のインビトロでの効果を、(CHO細胞に発現する、ヒトTRPM8遺伝子によりコードした)クローンhTRPM8チャネルにおいて、Fluo-8カルシウムキットおよび蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPRTETRA(登録商標))機器を用いて評価した。アッセイは、ChanTest社(アメリカ合衆国、オハイオ州44128、クリーブランド、ネオ・パークウェイ14656)が行った。

0220

テスト化合物および正の対照溶液を、原液をHEPESバッファー生理食塩水(HBPS)溶液で希釈して作製した。テスト化合物および対照製剤をポリプロピレンライニングまたはガラスライニングの384ウェルプレートに搭載し、FLIPR機器(Molecular Devices社(アメリカ合衆国、カリフォルニア州、ユニオンティ))に置いた。テスト化合物を1測定につきn=4複製で4または8の濃度で計測した。正の対照参照化合物は既知のTRPM8アゴニストであるL−メントールだった。テスト細胞はヒトTRPM8cDNAを安定的に形質移入したチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞だった。

0221

FLIPRTETRA(登録商標)アッセイでは、細胞を、384ウェル黒壁平底クリアボトムマイクロタイタプレート(タイプ:BDバイオコートポリ−D−リジン細胞培養マルチプレート)に、1ウェルにつき約30000細胞ずつ置いた。細胞は37℃で一晩培養し、蛍光アッセイに用いるのに十分な、ほぼコンフルエント単層に到達した。テスト工程は、増殖培地を除去することと、Fluo-8を含む40μLのHBPSを30分間37℃で添加することであった。10μLのテスト化合物、媒体、またはHBPS中の対照溶液を各ウェルに添加し4分間読み取った。

0222

濃度−反応データを、FLIPRシステム(MDS-AT社)と共に提供されるFLIPRコントロールソフトウェアを介して分析し、次式ヒルの式に当てはめる。

0223

0224

該式において、「Base」は低濃度のテスト化合物での反応であり、「Max」は高濃度での最大反応であり、「xhalf」はEC50、つまり、最大活性の半分を生成するテスト化合物の濃度であり。「rate」はヒル係数である。非線形最小二乗を単純な1対1結合モデル仮定して適合した。95%信頼区間をGraphPad Prism 6ソフトウェアを使用して得た。

0225

結果を以下の表にまとめる。

0226

0227

全ての化合物はレセプターに対し完全な効力を有することが分かった。つまり、最大100%の活性があり、テストした用量レベルはシグモイド用量−反応関係に適合する。

0228

「ジ−イソプロピル」化合物についての結果を図2に示す。

0229

図2は、1-5(円)、DIPA-1-6(四角)、DIPA-1-7(逆三角)、DIPA-1-8(ひし形)およびDIPA-1-9(上向き三角)それぞれについての反応(相対蛍光単位、最大の%)を、μMで表すテスト化合物(アゴニストと表記)の濃度の対数関数としたグラフである。

0230

DIPA-1-7およびDIPA-1-8は1-5およびDIPA-1-6よりも著しく強い。DIPA-1-7およびDIPA-1-8の95%信頼区間は、95%信頼区間が重複しており、類似する。DIPA-1-7は皮膚および眼球表面で「動的に涼しい」感覚を生成するのにより効果的である。また、DIPA-1-7およびDIPA-1-8の効能は1-5およびDIPA-1-6の効能よりも著しく大きい。

0231

テストした12の化合物のうち全てがTRPM8レセプターに対し完全な効果を示した。つまり、より高いテスト濃度でカルシウム流入の〜100%の刺激と、シグモイド用量−反応曲線に適合するデータがあった。より強い化合物(DIPA-1-6、DIPA-1-7、DIPA-1-8、DIPA-1-9、2-5、2-6、2-7、2-8)のEC50は、95%信頼区間を重複しながら狭い範囲に収まった。EC50のデータに、どの化合物が「動的に涼しい」性質を有するかを予想できるようにする際立った特徴はなかった。3-1および3-2の構造的変化は、生物活性の著しい減少を招いた。

0232

〔研究5〕
〔摘出迷走神経についての研究:直接の抗侵害受容作用〕
DIPA-1-7が直接感覚神経に作用するかどうか明らかにするため、Imperial College(イギリス国ロンドン)で開発された摘出神経モデルでテストした(例えば、Birrellら(2009)、Patelら(2003)を参照)。このインビトロアッセイにおいて、マウスの迷走神経のセグメントプラットフォームに置き、電気的活動をカプサイシンの局所適用後に記録する。カプサイシンは皮膚に置いた場合痛みを引き出す既知の刺激物であり、摘出迷走神経を脱分極する。このカプサイシンが誘発する脱分極を阻止する物質の能力を測定した。

0233

簡単に言うと、節状神経筋尾側にある迷走神経のセグメントを細い鉗子でマウスから取り出し、セグメントを酸素化クレブス輸液に置き、95%O2/5%CO2で泡立たせた。脱神経幹を、チャンバーを記録する「グリースギャップ」に乗せ、流量が約2mL/分のクレブス溶液で絶えず灌流し、神経の電気的活動を電極監視した。灌流液の温度は水浴により37℃に保った。神経脱分極を、神経をカプサイシン(1μM)で灌流することにより誘発した。カプサイシンに対する2つの再現可能な脱分極反応の後、1mg/mL(4μM)のDIPA-1-7をカプサイシンに続き灌流液に10分間適用した。神経はその後、反応が基準線に戻るまでクレブスで洗浄し、再びカプサイシンでチャレンジした。平均的なTRPM8ノックアウトマウスで得られた結果および記録を図3に示す。

0234

図3はチャート記録であり、第1記録(「野生型」)は、1mg/mLの濃度で灌流した摘出マウス迷走神経のカプサイシン誘発脱分極がDIPA-1-7により阻止されることを示し、第2記録(「TRPM8KO」)は、1mg/mLの濃度で灌流した摘出TRPM8KO(ノックアウト)マウス迷走神経ではDIPA-1-7による阻止が著しく欠如することを示す。

0235

図に示す記録において、最初の2つのピークはマウスの迷走神経のカプサイシン(「Cap」)に対する脱分極反応を示す。DIPA-1-7を適用した後(mg/mL)、反応は平均的なマウスの迷走神経(「野生型」)で抑制されるが、TRPM8ノックアウト(「TRPM8KO」)マウスの迷走神経では抑制されない。

0236

DIPA-1-7による、平均的マウスの摘出迷走神経のカプサイシン誘発脱分極の阻止割合は、約75%だった。DIPA-1-7による、TRPM8ノックアウトマウスの摘出迷走神経のカプサイシン誘発脱分極の阻止割合は、約20%だった。

0237

この実験は、DIPA-1-7の感覚神経に対する直接の薬理作用を示す。これは驚くべき、予期できない結果である。さらに、TRPM8KOマウスでの反応の減少は、レセプターの標的がTRPM8であることを示した。これらの結果は、DIPA-1-7は抗侵害受容薬として使用可能であり、標的レセプターはTRPM8であるという強力な証拠を提供する。

0238

カプサイシンはTRPV1アゴニストであり、効果的なTRPV1アンタゴニスト調査は多くの医薬品会社にとって過去10年以上の間、超強烈な探求だった。ここで、DIPA-1-7は低濃度でTRPV1の効果的な「生理的」アンタゴニストであることを示す。DIPA-1-7自体は脱分極を引き起こさず、これは、DIPA-1-7はこの「痛み」レセプターでアゴニスト活性がないことを示す。これらの結果は、抗侵害受容薬としてのDIPA-1-7の有用性を強く示す。

0239

〔研究6〕
実験動物における生物活性〕
毛皮に包まれた動物および羽の生えた動物は、濡れて寒い場合、濡れたイヌのように震える。(例えば、Dickersonら(2012)、Ortega-Jimenezら(2012)、Wei(1981)を参照)。これらの震えは脊髄軸まわりの回外筋および回内筋の素早い変動収縮であり、容易に観察および集計することが可能である。「身震い」は、動物において詳細に研究され、この行動は生存価を有すると解釈される。これは、震えることは、水をその皮膚から除去することにより、水分を除去するために蒸発エネルギーを消費する必要性を小さくするからである。したがって、震えの引き金となる感覚は、毛包または羽の間に閉じこめられた水があることである。人間は皮膚に体毛がほとんどないため震えない。人間における、震えとおそらく同等の行動は、振戦、つまり、涼しい/冷たいおよび水分の一般化された感覚により引き起こされる状態である。

0240

動物における薬物に誘発される震えを再検討した(例えば、Wei(1981)を参照)。適正な状態では、薬物に誘発される震えはペントバルビタールを麻酔したラットで観察され、低体温および冷たさにより増強され得る。

0241

テスト化合物を、動的冷却のモデルとしての「身震い」ついて評価した。標準工程を用いて、テスト化合物を震え反応を刺激する能力において比較した。核テスト化合物20mg/kgを、ペントバルビタールを麻酔したオスのアルビノラットに強制経口投与することにより与えた。震えは40分以上の期間にわたり10分間隔で集計した。

0242

データは以下の表にまとめる。

0243

0244

4つの「ジ−イソプロピル」化合物のうち3つが、勢いのある震えを引き起こした。「ジ−sec−ブチル」化合物は、40分の観察期間において平均4回の震えを引き出した2-5を除き、比較的不活性であった。対照的に、1-5、DIPA-1-6、DIPA-1-7はそれぞれ、86回、56回、36回の平均震え頻度をもたらした。1-5の強い作用は普通ではなかった。皮膚に適用すると、1-5には爽快な「動的な涼しさ」があるが、わずか約30分という作用の持続期間はDIPA-1-6およびDIPA-1-7のそれより著しく短い。1-5の作用のより短い持続期間はそれの実用性を制限する。そのより小さい分子サイズは吸収を容易にし、標的レセプターにより大きくアクセスすることを可能にし、そのため震えがより多くなる。

0245

これらの結果は、化合物のいくつかは勢いのある「動的な冷涼」を選択的に生成し、いくつかは生成しないという、最も強力で客観性のある臨床検査知を提供する。化合物中の炭素総数、または、最も大きいアルキル基の炭素数は、活性の主要な決定因子ではないようだった。

0246

震え反応の温度感覚に対する関係を、ペントバルビタールを麻酔したラットでさらに研究した。麻酔を注入した後、直腸温度が低下し、麻酔開始後約10分で約35℃に達する。これは、動物を加熱表面において体温を38℃に維持することにより逆転することが可能である。

0247

20mg/kgのDIPA-1-7を、ペントバルビタールを麻酔したオスのアルビノラットに強制経口投与することにより与えた。震えは40分以上の期間にわたり5〜10分間隔で集計した。非加熱動物では、49分後、DIPA-1-7は36±5回の震え(N=6)を引き出す。加熱動物では、震えの頻度は5±2回の震えに著しく減少する(N=6)。

0248

この研究は、DIPA-1-7により誘発される震えは熱により阻止されることを示す。DIPA-1-7により引き起こされる震えの回数は、麻酔したラットを温かい表面に置き、体温を38℃に維持した場合、2/3に減少した。したがって、震えの頻度は熱により抑制され、これは、冷たい感覚および振戦に対するそれの関連を示す。

0249

〔研究7〕
〔頭蓋骨の局所箇所に対する影響〕
DIPA-1-7、つまり、動的な冷却に関し最も強力な化合物を頭蓋骨の他の局所箇所でテストした。20mg/mL溶液を、コットンワイプを用いてバッカル頬、耳下腺−咬筋頬およびこめかみの上の皮膚、ならびに、耳周囲領域および下顎後方部の上の皮膚に、適切な頭蓋計測点(それぞれ、プテリオンコロニオン、コンリオン、ゴニオン)を目印として使用して適用した。驚くべきことに、これらの部位のうちバッカル頬以外の全てにおいて、観察された冷却はあるとしてもほんのわずかだった。軽い冷却が約30分間バッカル頬で観察されたが、この効果は溶液が眼窩下神経の受容野に広がったためとみられる。したがって、眼窩および頬骨/額の皮膚への作用は選択的であり、頭の皮膚の重要な送達標的を識別する。

0250

頭は、冷却が熱の不快感を緩和するのを助ける部位として知られる。Nakamuraら(2012)に記載された研究では、11人の男性の対象を軽い熱にあてた。対象はショートパンツのみをはき、相対湿度50%で32.5℃±0.5℃を維持した気候室に入った。該小室に入って約1.5時間後、水灌流刺激を頭、胸、腹部またはに置くことで局所冷却プロトコルを開始した。対象は、顔および腿の冷却は、熱不快感を低減する際、胸および腹部の冷却よりも効果的であると感じた。

0251

Essickらに記載された研究では、顔、腹側前腕、および頭皮の種々の部位で、冷却および冷覚疼痛を検知するしきい値を34人の若年成人について測った。最も敏感な部位は約0.5℃の温度変化を検知することが可能な唇紅部であり、その後に口周辺領域(上下に毛の生えた唇、口角)および横顎が続いた。中央顎および耳周囲の皮膚は感度がより低く(約2℃の温度変化を検知可能)、前腕および頭皮は最も感度が低かった(約3℃の温度変化を検知可能)。眼窩、頬骨、および額の皮膚の感度はテストされなかった。

0252

例えば、オフィス環境または熱ストレス下において、眼窩および頬骨/額の皮膚へDIPA-1-7を使用することは、対象がこれらの部位に化粧品を使用している場合、不都合である。驚くべきことに、20mg/mLのDIPA-1-7は、頭皮、特に生え際近くに適用した場合、動的な冷却効果を生成可能であることが分かった。この効果は、熱による疲労に対抗するのに十分である。同様に、胸の中央、つまり、胸骨の上の皮膚にDIPA-1-7を塗ると、熱の不快感を和らげることが可能である。これらの適用部位において、化粧品は影響を受けないが、熱の衰弱させる効果を和らげる爽快な冷たさが達成される。

0253

頭皮および生え際の冷却を引き起こすDIPA-1-7の機能は、これらの部位が乾癬、頭垢、および脂漏性皮膚炎などの状態にある際のかゆみを治療するのにも重要である。

0254

〔事例研究〕
事例研究を以下に記載する。これは、DIPA-1-7を、(a)認知を向上し、精神的疲労および疲労を低減し、パフォーマンスを活性化するため、(b)慢性疾患からくる倦怠感および疲労を和らげるため、(c)熱ストレスからくる疲労および/または不快感を和らげるため、(d)皮膚のかゆみおよび痛みを和らげるため、および、(e)「寝汗」の重症度を低減するために使用することを説明する。

0255

これらの研究において、対象に、1.5〜1.75mLのDIPA-1-7を含む投薬単位を、2.0mL微小遠心管(Nova Biostorage Plus社(ペンシルバニア州15317、キャノンズバーグ))およびコットンガーゼ(0.4g、長方形、50mm×60mm、CSビーイング、大三コットン社、日本)に入れて与えた。DIPA-1-7は、蒸留水または2%エタノール−98%蒸留水に溶解した溶液として、1mg/mLまたは5mg/mLのDIPA-1-7濃度で提供した。対象は、溶液をガーゼに如何に置くか、および、目を閉じたまま、濡らしたガーゼで皮膚表面を如何に拭くかについての指示を与えられる。該溶液は、瞼裂から離れた眼窩および頬骨/額の皮膚には5mg/mL、主要部位が眼窩周囲皮膚の場合は1mg/mLである。約0.35mLおよび0.15mLをそれぞれこれらの適用方法により送達する。

0256

一部のテスト化合物(例えば、2-6および2-7)は、眼窩皮膚に残った残留物が眼球表面に入り、対象が汗をかくか、またはシャワーを浴びた際に刺痛および不快感を引き起こし得る。この問題は、DIPA-1-7およびDIPA-1-8で最小である。対象は、炎症した任意の表面は水または濡れタオルですすぐように指示されたが、炎症および不快感はこれらの濃度のDIPA-1-7またはDIPA-1-8ではめったに見られなかった。

0257

〔事例研究1〕
65の男性は熱心なスヌーカー選手で、ロンドンと香のスヌーカーパーラーに足繁く通うのが好きである。彼は友人と少額の賭けをするが、高齢になるにつれ彼の腕前落ち、1日に約8フレームしかプレイできない。彼は、ゲーム中の自分の助けとなるよう顔に氷のように冷たいタオルと度付きメガネを使用する。しかし、それは集中力を欠き、ゲームを妨げ、彼が「ブレイク」(「ラン」におけるポイントの連続集積)を完了できないようにする一連ショット計画であると感じる。彼はDIPA-1-7を含んだワイプを試すことを申し出た。彼のゲームには驚くべき変化があった。彼はショットからショットの間より早く動き、計画および実行はきびきびしていた。セッション毎フレーム数はプレイの頻度と同様に増加した。彼は80ポイントというキャリア中最高のポイントを得て、有頂天だった。彼はスヌーカーゲームの補助としてワイプを使用することを継続している。彼はまた、認知機能の向上が、氷のように冷たいタオルを顔に適用することで復活し、活性化されると述べた(「貯蔵器効果」の例)。しかしながら、DIPA-1-7は時として、その使用が頻繁過ぎる場合は特に、炎症を引き起こすため、DIPA-1-7が眼球表面に過度に入るのを避けることが重要であると述べた。訓練により、彼はゲームの認知向上は送達工程を最適化することにより調節および制御可能であると述べた。

0258

70歳の退職した建築家は1週間に1度か2度、仲間と賭金の安いポーカーをするのが好きだ。彼は自分のポーカーの腕が向上するかどうかを見るため、5mg/mLのDIPA-1-7を含んだワイプを試すことを申し出た。彼は初め友人に話さず行った。彼はすぐに、ワイプを適用した後、他のプレーヤーより目が覚めていることに気付いた。彼は捨てられたカードを記憶することができ、種々の持ちの勝算(例えば、上手フォーカードツーウェイまたはフォーカードフラッシュとなる可能性)を計算し記憶することができたが、最も重要なのは、彼は、相手が強いまたは弱い手札を持っているか、彼らがブラフをかけているかに気付くことができたということだ。彼は、やる気があり、より大胆で、ブラフをかけることでリスクを取りたいと感じた。彼は素早く、より自信をもって決断した。彼は、自分のゲームがより洞察に満ち、向上するのを感じた。彼は、友人に対し不当に有利であることに気がとがめ、その他のプレーヤーのうち何人かにワイプを試すよう勧めた。全員が元気づけてくれる動的に涼しい感覚に気付いたが、彼らは自分のポーカーの腕が向上したかどうかについての確信は乏しかった。

0259

68歳の薬理学者は、治験の調査、設計、および管理に時間を費やす。彼は8人の職員のいるコンサルティング会社所有し、コンピュータモニターの前で1日につき少なくとも8〜12時間を費やす。彼は労働スペースエスプレッソマシーンタバコ葉巻の箱を持っている。彼は思考を研ぎ澄ますため、コーヒーとタバコを用いる。彼はDIPA-1-7を1mg/mL含んだワイプ(眼窩周囲のみ)と、5mg/mL含んだワイプ(眼窩周囲および頬骨/額)を適用することを承諾し、倦怠感が少なくとも6〜8時間の間消え、集中してより明確に考えることができると述べた。彼は、ワイプは、彼の集中力を向上するのに、コーヒーとタバコのどちらよりも優れていると言った。彼は今や、社会的パフォーマンスおよび知的鋭敏さを向上し、疲労を低減するために、労働中、ならびに、仕事および学会前にもワイプを使用する。

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