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技術 超高分子量ポリエチレンの製造

出願人 ディーエスエムアイピーアセッツビー.ブイ.
発明者 セヴァーン,ジョンリチャードバーソード,ロマンキッド,ティモシージェームズ
出願日 2014年10月24日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2016-520625
公開日 2016年11月4日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2016-534165
状態 特許登録済
技術分野 付加重合用遷移金属・有機金属複合触媒
主要キーワード 防護用具 連続タイプ 灰レベル 工業設備 残留灰分 中性子放射化分析 陰イオン性化合物 取扱適性
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課題・解決手段

本発明は、マグネシウム含有担体を作るステップと、担体有機金属化合物固定化して担持触媒を形成させるステップと、重合条件下で担持触媒を少なくともエチレンと接触させるステップとを含む、粒状の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の製造方法であって、有機金属化合物がR33P=N−TiCpXnという式の化合物である、粒状の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の製造方法に関する。

概要

背景

概要

本発明は、マグネシウム含有担体を作るステップと、担体有機金属化合物固定化して担持触媒を形成させるステップと、重合条件下で担持触媒を少なくともエチレンと接触させるステップとを含む、粒状の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の製造方法であって、有機金属化合物がR33P=N−TiCpXnという式の化合物である、粒状の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の製造方法に関する。なし

目的

本発明の1つの目的は、pUHMWPEの加工性生産性との間のバランスが良好な重合方法を提供する

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請求項1

a)MgR12.nMgCl2.mR22O[式中、n=0.37〜0.7、m=1.1〜3.5、R1はそれぞれが芳香族または脂肪族ヒドロカルビル残基であり、R22Oは脂肪族エーテルである]という組成を有する有機マグネシウム化合物溶液と、塩素化剤とを、0.5以下のMg/Clのモル比[ここで、Mgは有機マグネシウム化合物のMgを表し、Clは塩素化剤のClを表す]で相互作用させて、マグネシウム含有担体を作るステップと;b)前記マグネシウム含有担体に有機金属化合物固定化して担持触媒を形成させるステップと、c)重合条件下で前記担持触媒を少なくともエチレンと接触させるステップとを含む粒状超高分子量ポリエチレン(pUHMWPE)を製造するための方法であって、前記有機金属化合物が、R33P=N−TiCpXn[式中、それぞれのR3は独立に、水素原子ハロゲン原子、C1〜20ヒドロカルビル基(少なくとも1個のハロゲン原子によって任意に置換されていてもよい)、C1〜8アルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基アミド基、式−Si−(R4)3のシリル基、および式−Ge−(R4)3(ここで、それぞれのR4は独立に、水素、C1〜8アルキルまたはアルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基からなる群から選択される)のゲルニル基からなる群から選択され、Cpはシクロペンタジエニル配位子であり;Xは活性化可能配位子であり、かつnは、Tiの原子価およびXの原子価に応じて1または2であり、好ましくは、n=2の場合、Xは、Cl、Br、MeおよびEtからなる群から選択され、あるいはn=1の場合、Xは置換または非置換ブタジエンである]という式の化合物である、粒状超高分子量ポリエチレン(pUHMWPE)を製造するための方法。

請求項2

前記マグネシウム含有担体または前記有機金属化合物を、アルモキサンアルキルアルミニウムハロゲン化アルキルアルミニウムホウ素またはアルミニウム陰イオン性化合物トリアルキルホウ素化合物、トリアリールホウ素化合物ボレート、およびそれらの混合物からなるリストから選択される活性化剤で処理するステップであって、好ましくは前記活性化剤がアルモキサンまたはアルキルアルミニウムであるステップを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記マグネシウム含有担体のD50が2〜30μmである、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

ステップc)において、エチレンおよび少なくとも1種のアルファオレフィンを前記担持触媒と接触させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

前記塩素化剤が、YkACl4−k[式中、Y=OR5またはR5基であり、ここで、R5はC1〜20ヒドロカルビル基(少なくとも1個のハロゲン原子で任意に置換されていてもよい)であり、AはSiまたはC原子であり、かつk=0〜2である]という組成の塩素含有化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記有機金属化合物が、tBu3P=N−TiCp*X2[式中、Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニルであり、Xは、Cl、Br、MeおよびEtからなる群から選択される]という式の化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

請求項1〜6に記載の方法のいずれかによって得ることができる、粒状超高分子量ポリエチレン。

請求項8

固有粘度(IV)が少なくとも4dl/gであり、分子量分布Mw/Mnが4.0未満であり、中央粒径D50が50から200μmの間であり、残留Ti含有量が10ppm未満であり、残留Si含有量が50ppm未満であり、かつ合計灰分が1000ppm未満である、粒状超高分子量ポリエチレン(pUHMWPE)。

請求項9

前記ポリマーのMw/Mnが3.5未満、好ましくは3未満、もっとも好ましくは2.8未満である、請求項8に記載のpUHMWPE。

請求項10

前記ポリマーのIVが少なくとも約8dl/g、より好ましくは少なくとも約12dl/gである、請求項8または9に記載のpUHMWPE。

請求項11

前記粒状UHMWPEのSPANが3以下である、請求項8〜10のいずれか一項に記載のpUHMWPE。

請求項12

前記粒状UHMWPEの見掛けかさ密度が少なくとも300kg/m3である、請求項8〜11のいずれか一項に記載のpUHMWPE。

請求項13

請求項8〜12のいずれか一項に記載のpUHMWPEを含むUHMWPE成形品を製造するための方法。

請求項14

前記成形品が繊維、テープまたはフィルムである、請求項13に記載の方法。

請求項15

請求項13または14に記載の成形品を含む製品であって、前記物品は、好ましくはロープケーブル、網、布帛、および耐衝撃性物品などの防護用具からなる群から選択される、製品。

発明の詳細な説明

0001

本発明は、粒状超高分子量ポリエチレン(pUHMWPE)を製造するための方法に関する。本発明はさらに、前記方法によって得ることができるpUHMWPE、pUHMWPE、および前記pUHMWPEの使用に関する。

0002

UHMWPEの製造方法は、国際公開第2009/063084号パンフレットに開示されている。国際公開第2009/063084号パンフレットは、マグネシウム含有担体によって担持される単一部位触媒を製造し(前記触媒は有機金属化合物および活性化剤を含む)、単一部位担持触媒の存在下でエチレン重合させて超高分子量ポリエチレンを製造する方法を開示している。

0003

国際公開第2009/063084号パンフレットに開示されている方法では、機械的性質加工性が良好なUHMWPEポリマーが提供される。しかし、国際公開第2009/063084号パンフレットに記載されている方法は、マグネシウム含有担体によって担持される触媒の生産性が不十分である。単一部位担持触媒の生産性は低いことが知られており、特に、十分に確立されたチーグラー・ナッタ系と比較するとそうである。生産性が不十分であるという欠点のため、国際公開第2009/063084号パンフレットに記載されている方法は、経済的に実行不可能なプロセス(灰分が多く、残留チタン含有量が多く、かつ/または粒径の小さい粒状UHMWPE)となるであろう。

0004

米国特許第6,528,671号明細書は、ホスフィニミン(phosphinimine)遷移金属化合物共触媒任意選択の活性化剤とを含む、ポリオレフィンを製造するための均質触媒系について記載している。しかし、そのような均質触媒重合プロセスは、ファウリング(fowling)の問題にさらされ、それと共に、製造されたポリエチレンは形にすることができず、工業プロセスで使用するのはどう考えても難しい。

0005

欧州特許第0890581号明細書は、シリカ上のホスフィニミンシクロペンタジエニル(phosphinimine cyclopentadienyl)金属化合物を用いて粒状ポリエチレンを製造することについて記載している。報告されている触媒系の生産性は、ポリエチレン粉末の粒径および形態を犠牲にして達成される。ポリエチレン粉末が非球形であることやその粒径が大きいことは、UHMWPEの分野における商業的用途にとって好ましくない。

0006

さらに、単一部位担持触媒、すなわち、担体によって担持された有機金属触媒の分野の技術的概説が、ここ数十年間に出版されてきた。そのような概説は、例えば、“Tailor−madepolymers.Via immobilization of alpha−olefin polymerization catalysts”(John R.Severnand John C.Chadwick,2008 WILEY−VCH,Weinheim)という書籍の第4章および第6章で、あるいはImmobilizing single−site alpha−olefin polymerization catalysts(Chem.Rev.2005,105,4073−4147)に報告されている。こうした概説では、ポリオレフィン重合の分野において、経験的経路は当てはまらず、それぞれのプロセスおよび生成物には特定の担体/触媒/共触媒の組合せが必要であるという事実が強調されている。

0007

それゆえに、UHMWPEの加工性と用いられる担持有機金属化合物の生産性との間のバランスが良好な、pUHMWPEの製造方法が必要とされている。

0008

本発明の1つの目的は、pUHMWPEの加工性と生産性との間のバランスが良好な重合方法を提供することである。

0009

驚くべきことに、この目的は、以下に詳しく説明される本発明による方法によって達成される。

0010

本発明の1つの実施形態では、請求項1に記載の、MgCl2担持単一部位チタン触媒による粒状UHMWPEの製造方法が提供される。

0011

驚くべきことに、本発明による方法により、用いられる担持有機金属化合物の生産性が良好な状態で、加工性の良好な粒状UHMWPEが得られる。その粒状UHMWPEは、灰分が少なく、残留チタン含有量が少ない上に、分子量分布が狭い。更なる利点として、本発明の方法で得られる粒状UHMWPEは、粒径分布(SPAN)の狭い、50から200μmの間の最適な粒径(D50)を有しうるという点がある。その結果、焼結などの更なる処理にとって有利になり得る粒状UHMWPEとなる。

0012

特に、本発明の粒状超高分子量ポリエチレンを製造するための方法は、
a)MgR12.nMgCl2.mR22O[式中、n=0.37〜0.7、m=1.1〜3.5、R1はそれぞれが芳香族または脂肪族ヒドロカルビル残基であり、R22Oは脂肪族エーテルである]という組成を有する有機マグネシウム化合物溶液と、塩素化剤とを、0.5以下のMg/Clのモル比[ここで、Mgは有機マグネシウム化合物のMgを表し、Clは塩素化剤のClを表す]で相互作用させて、マグネシウム含有担体を作るステップと、
b)マグネシウム含有担体に有機金属化合物を固定化(loading)して担持触媒を形成させるステップと、
c)重合条件下で担持触媒を少なくともエチレンと接触させるステップと
を含むものであり、
有機金属化合物は、R33P=N−TiCpXn
[式中、それぞれのR3は独立に、
水素原子
ハロゲン原子
C1〜20ヒドロカルビル基(少なくとも1個のハロゲン原子によって任意に置換されていてもよい)、
C1〜8アルコキシ基
C6〜10アリールまたはアリールオキシ基
アミド基
式−Si−(R4)3のシリル基
および式−Ge−(R4)3
(ここで、それぞれのR3は独立に、水素、C1〜8アルキルまたはアルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基からなる群から選択される)のゲルニル基からなる群から選択され、
Cpはシクロペンタジエニル配位子であり;
Xは活性化可能配位子であり、かつnは、Tiの原子価およびXの原子価に応じて1または2であり、好ましくは、n=2の場合、Xは、Cl、Br、MeおよびEtからなる群から選択され、あるいはn=1の場合、Xは置換または非置換ブタジエンである]という式の化合物である。

0013

本発明との関連において、活性化可能配位子とは、オレフィン重合を促進する共触媒または「活性化剤」(例えば、アルミノキサン)によって活性化されうる配位子のことである。活性化可能配位子は独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1〜10ヒドロカルビル基、C1〜10アルコキシ基、C5〜10アリールオキシド基(前記ヒドロカルビル基、アルコキシ基、およびアリールオキシド基のそれぞれは、非置換であっても、ハロゲン原子、C1〜8アルキル基、シリル基、C1〜8アルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基、アミド基(非置換であるか、または最大2個までのC1〜8アルキル基で置換されている)でさらに置換されていてもよい)およびリン化物基(phosphide radical)(非置換であるか最大2個までのC1〜8アルキル基で置換されている)からなる群から選択される。好ましい触媒は、最高酸化状態(すなわち4+)のTi原子を含む。したがって、好ましい触媒は2つの活性化可能配位子を含む。場合によっては、触媒成分の金属は、最高酸化状態にないことがある。例えば、チタン(III)成分は、1つの活性化可能配位子しか含まないであろう。

0014

2つのX配位子は、互いに結合することも可能であり、例えば、置換または非置換ジエン配位子(すなわち1,3−ジエン);または非局在ヘテロ原子を含む基(アクティエート(actetate)またはアセトアミデート(acetamidinate)基など)を形成しうる。

0015

本発明の実施しやすい実施形態では、それぞれのXは独立に、ハロゲン化物の原子、アルキル基およびベンジル基からなる群から選択される。

0016

マグネシウム含有担体の製造は、好ましくは5〜80℃の範囲の温度で実施される。製造は、典型的には乾燥非プロトン性炭化水素溶媒中で実施される。

0017

塩素化剤は、少なくとも1個の塩素を有機マグネシウム化合物に与えることのできる塩素化化合物であればどんなタイプのものでもよく、好ましくは共有結合塩素を有する化合物(塩素化された脂肪族または芳香族炭化水素)でありうる。好ましくは、塩素化剤は、YkACl4−k[式中、Y=OR5またはR5基であり、R5はC1〜20ヒドロカルビル基(少なくとも1個のハロゲン原子で任意に置換されていてもよい)であり、AはSiまたはC原子であり、かつk=0〜2である]という組成の塩素含有化合物である。好ましくは、塩素化剤は、A=Si、k=1または2またはフェニルトリクロロメタンである、ヒドロカルビルハロゲン化物シラン(hydrocarbyl halide silane)である。前記好ましい塩素化剤によって作られたマグネシウム含有担体は、高収量で得られるという利点があるか、あるいは平均粒径、粒径分布が調整可能な、生産性がさらに増大した担持触媒を生じるという利点がある。

0018

有機マグネシウム化合物であるMgR12.nMgCl2.mR22Oは、n=0.37〜0.7およびm=1.1〜3.5の範囲で定義される広い分子組成を有しうる。nおよびmが小数を有することが可能な複雑な構造を前記化合物が有することは、当業者には自明であろう。好ましくは、n=0.4〜0.65、より好ましくは0.45〜0.6であり、mは、好ましくは1.5〜2.5、より好ましくは1.8〜2.1、もっとも好ましくはm=2である。それぞれのR1は、芳香族または脂肪族のヒドロカルビル残基である。好ましくは、R1は、アリール基(Ar)であり、アリール基は、好ましくは6〜10個の炭素原子を有する芳香族構造を含む。芳香族構造は、少なくとも1つのC1〜C8アルキル基で任意に置換されていてよい。脂肪族R1残基は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル残基(メチルエチル、n−プロピル、i−プロピル(i−propoyl)、n−ブチル、i−ブチルまたはt−ブチルなど)から選択されうる。R22Oは脂肪族エーテルである。脂肪族エーテルは、R1が、脂肪族炭素原子を介して酸素エーテル原子に結合したヒドロカルビル残基であるものと理解される。好ましくは、R2はR=i−Am、n−Buである。

0019

好ましい実施形態では、マグネシウム含有担体を製造する際の有機マグネシウム化合物のMgと塩素化剤のClとのモル比は、0.4以下、より好ましくは0.3以下である。このモル比は特に限定されないが、実際上の理由から、比率は、少なくとも0.01、より好ましくは少なくとも0.02、もっとも好ましくは少なくとも0.05である。

0020

本発明の方法では、マグネシウム含有担体はステップa)の後に得られる。前記中間体マグネシウム含有担体を分離し、後で使用するために貯蔵するか、あるいは直ちにこの方法のその後のステップをそれに対して実施できる。好ましくは、マグネシウム含有担体は、D50で表した粒径が2〜30μmである。D50は、本出願では、中央粒径(median particle size)と理解される。好ましくは、D50は、少なくとも2ミクロン、より好ましくは少なくとも3ミクロン、もっとも好ましくは少なくとも5ミクロンである。マグネシウム含有担体のD50が好ましい範囲内にあると、得られた粒状UHMWPEは工業設備において最適な仕方で取り扱われうる。マグネシウム含有担体は、好ましくは狭い粒径分布(SPAN)が0〜10、より好ましくは0.1〜5、さらにより好ましくは0.3〜2、もっとも好ましくは0.4〜1である。さらに好ましい実施形態では、単峰性粒径分布の値が0であることを踏まえて、粒径分布は5以下、好ましくは2以下、もっとも好ましくは1以下である。

0021

担持触媒は、マグネシウム含有担体に有機金属化合物を固定化することにより作られる。これは一般に、炭化水素溶媒中に有機金属化合物を含む溶液で、マグネシウム含有担体の懸濁液を処理することにより行われる。有機金属化合物とMgとのモル比は、0.001〜1、好ましくは0.005〜0.5、もっとも好ましくは0.01〜0.1であってよい。マグネシウム含有担体への固定化は、好ましくは20℃から100℃の間の温度で行われる。好ましくは、マグネシウム含有担体は、ステップa)での前記担体の製造に用いられる溶媒中に懸濁させる。マグネシウム含有担体は、担体製造ステップからの残留物をさらに含むことがある。好ましい実施形態では、担体を粉末として分離するか、または再び懸濁液にする前に、例えば、適切な溶剤洗浄濾過することにより、合成の反応剤を担体から除去する。懸濁液の溶媒および有機金属化合物の溶媒は、同じであっても異なっていてもよい。懸濁液の適切な溶媒および/または有機金属化合物の溶液は、脂肪族および芳香族炭化水素であり、好ましくは沸点が20℃から200℃の間のものである。好ましくは、溶媒は、ペンタンヘキサンヘプタンイソパラフィン(isoparafine)混合物トルエンおよびキシレンならびにそれらの異性体からなるリストから個別に選択される。

0022

有機金属化合物は、一般式R33P=N−TiCpXn[式中、それぞれのR3は独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20ヒドロカルビル基(少なくとも1個のハロゲン原子によって任意に置換されていてもよい)、C1〜8アルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基、アミド基、式−Si−(R4)3のシリル基、および式−Ge−(R4)3(ここで、それぞれのR3は独立に、水素、C1〜8アルキルまたはアルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基からなる群から選択される)のゲルマニル基からなる群から選択され、
Cpはシクロペンタジエニル配位子であり;Xは活性化可能配位子であり、かつnは、Tiの原子価およびXの原子価に応じて1または2であり、好ましくは、n=2の場合、Xは、Cl、Br、MeおよびEtからなる群から選択されるか、あるいはn=1の場合、Xは置換または非置換ブタジエンである]の化合物である。

0023

好ましいホスフィニミン配位子(R33P=N−)は、それぞれのR3がヒドロカルビル基であるものである。特に好ましいホスフィニミン配位子は、トリ(t−ブチル)ホスフィニミン(すなわち、それぞれのR3がt−ブチル基であるもの)である。

0024

本明細書で使用される、シクロペンタジエニル配位子という用語は、その従来の意味、つまり、η5結合によって金属に結合している5つの炭素環を有する配位子を大まかに伝えることを意図している。したがって、「シクロペンタジエニル」という用語は、非置換シクロペンタジエニル、置換シクロペンタジエニル、非置換インデニル、置換インデニル、非置換フルオレニルおよび置換フルオレニルを含む。シクロペンタジエニル配位子の例示的な置換基リストには、C1〜10ヒドロカルビル基(このヒドロカルビル置換基は非置換であるか、またはさらに置換されている);ハロゲン原子、C1〜8アルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基;アミド基(非置換であるか、または最高2つまでのC1〜8アルキル基で置換されている);ホスフィド基(非置換であるか、または最高2つまでのC1〜8アルキル基で置換されている);式−Si−(R4)3のシリル基および式−Ge−(R4)3のゲルマニル基[ここで、それぞれのR4は独立に、水素、C1〜8アルキルまたはアルコキシ基、C6〜10アリールまたはアリールオキシ基からなる群から選択される]からなる群が含まれる。好ましくは、Cpは、非置換シクロペンタジエニルまたはペンタメチルシクロペンタジエニルである。

0025

本発明の方法の最も好ましい実施形態では、有機金属化合物は、式tBu3P=N−TiCp*X2[式中、Cp*は、ペンタメチルシクロペンタジエニルであり、Xは、Cl、Br、MeおよびEtからなる群から選択される]の化合物である。そのような有機金属化合物で作られた担持触媒により、粒状UHMWPEの生産性が向上しうることが見出された。

0026

別の好ましい実施形態では、本発明の方法は、マグネシウム含有担体、有機金属化合物および/または担持触媒を、アルモキサン(alumoxanes)、アルキルアルミニウムハロゲン化アルキルアルミニウムホウ素またはアルミニウム陰イオン性化合物ボラントリアルキルホウ素およびトリアリールホウ素化合物など)、ボレート、およびそれらの混合物からなるリストから選択される活性化剤で処理するステップを含み、活性化剤は、好ましくはアルモキサンまたはアルキルアルミニウムである。ポリオレフィンの製造に活性化剤として使用されるよく知られているボランおよびボレートは、Chem.Rev.,2000,100,1391(E.Y−X.ChenおよびT.J.Marks著)(本明細書に援用する)に記載されている。そのような処理により、粒状UHMWPEの収量をいっそう増やすことができる。

0027

アルモキサンは、全体式:(R5)2AlO(R5AlO)pAl(R5)2[式中、それぞれのR5は独立に、C1〜20ヒドロカルビル基からなる群から選択され、pは0〜50であり、好ましくは、R5はC1〜4の基であり、pは5〜30である]で表されうる。メチルアルモキサン(または「MAO」)(混合物の化合物中のR基のほとんどがメチルである)が、好ましいアルモキサンである。アルモキサンは、容易に入手できる商品(一般には炭化水素溶媒に溶かした溶液)でもある。

0028

アルモキサンは、使用する場合、好ましくは、20:1〜1000:1のアルミニウム/チタンのモル比で加える。好ましい比率は、50:1〜250:1である。

0029

本発明との関連において、アルキルアルミニウムおよびハロゲン化アルキルアルミニウムは、一般式AlR6qXr[式中、Alは、三価原子価状態アルミニウム原子であり、それぞれのR6はアルキル残基であり、Xはハロゲン原子であり、qおよびrは1〜3の自然数であるが、q+r=3を条件とする]によって表される。典型的な例には、トリアルキルアルミニウムトリエチルアルミニウムトリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウムおよびトリオクチルアルミニウムなど);水素化ジアルキルアルミニウム(水素化ジエチルアルミニウムおよび水素化ジイソブチルアルミニウムなど);ハロゲン化ジアルキルアルミニウム塩化ジエチルアルミニウムなど);トリアルキルアルミニウムとハロゲン化ジアルキルアルミニウムとの混合物(トリエチルアルミニウムと塩化ジエチルアルミニウムとの混合物など)がある。

0030

本出願との関連において、トリアルキルホウ素化合物およびトリアリールホウ素化合物は、一般式BR73[式中、Bは、三価の原子価状態のホウ素原子であり、それぞれのR7はそれぞれアルキルまたはアリール残基である]によって表されるボランである。好ましくは、アルキルまたはアリール残基は、少なくとも1個のハロゲン原子で置換されている。最も好ましいトリアリールホウ素化合物は、トリスペンタフルオロフェニルボランである。

0031

本出願との関連では、ボレートは、ホウ素を含む式[R8]+[B(R9)4]−[式中、Bはホウ素原子であり、R8はC5〜7環式芳香族陽イオンまたはトリフェニルメチル陽イオンであり、それぞれのR9は独立に、フェニル基(非置換であるか、またはフッ素原子、C1〜4アルキルまたはアルコキシ基(非置換であるか、またはフッ素原子で置換されている)からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されている);および式−Si−(R10)3(ここで、それぞれのR10は独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基からなる群から選択される)のシリル基からなる群から選択される]の化合物である。

0032

本発明の方法のステップc)では、重合条件下で、担持触媒を少なくともエチレンと接触させる。

0033

重合は、様々な条件下で実施でき、例えば、20℃から100℃の間の温度において、不活性炭化水素溶媒(C5〜12炭化水素(非置換であっても、C1〜4アルキル基(ペンタン、メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、オクタンシクロヘキサンメチルシクロヘキサンペンタメチルヘプタンおよび水素化ナフサなど)によって置換されていてもよい)の存在下で実施したり、あるいは炭化水素希釈剤を使用せずに、20〜160℃、好ましくは40℃〜100℃の温度において気相条件下で実施したりできる。温度が低いと重合活性が低下することがある。その一方で、高温であると、触媒系が劣化し、生み出されるUHMWPEの結合力が失われるため、UHMWPEの分子量の低下および/または粒状形態消失がもたらされることがある。ポリマー分子量は、連鎖移動剤および/または水素を用いて制御されうる。重合圧力は特に制限がなく、通常の大気圧〜約10MPa、好ましくは約50kPa〜5MPa、もっとも好ましくは約100kPaの圧力であり、工業的および経済的な観点から1.5MPaが使用される。重合タイプとして、バッチタイプか連続タイプのいずれかを使用できる。好ましくは、不活性炭化水素溶媒(プロパンブタンイソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンおよびオクタンなど)を用いたスラリー重合、あるいは気相重合(gaseous polymerization)を使用できる。一般に、反応器は、反応物完全混合が実現されるような条件下で操作すべきである。好ましくは、分子量分布およびモノマー供給だけでなく粒径分布を有利に制御できるという利点のある、バッチプロセスが使用される。

0034

粒状UHMWPEを製造するための本発明による方法に用いられるモノマーは、反応器に供給する前に溶媒に溶解/分散させるか、あるいは、気体状モノマーの場合、モノマーは、反応混合物溶けるように反応器に供給できる。混合する前に、溶媒およびモノマーは、好ましくは精製して、潜在的な触媒毒(水または酸素など)を除去する。当該技術分野における標準的技法(例えば、モレキュラーシーブアルミナ床)の後に供給原料の精製を行う。モノマーの精製には、酸素およびCO(S)の除去触媒が使用される。好ましくは、溶媒自体もまた同じような仕方で処理する。

0035

供給原料は、重合のために供給する前に加熱または冷却してよく、反応は、外部手段によって加熱または冷却してよい。

0036

一般に、触媒成分は、別個の懸濁液として反応器へ加えるか、あるいは反応器へ加える前に事前混合することができる。

0037

重合の後、重合停止剤アルコール、水、酸素、一酸化炭素または二酸化炭素など)を加えるか、モノマーを除去するか、あるいはモノマーの添加を停止することにより、重合を停止させることができる。

0038

本発明のさらに好ましい実施形態では、ステップc)において、エチレンおよび少なくとも1種のオレフィンコモノマー、好ましくは、アルファオレフィンを担持触媒と接触させる。本発明との関連において、アルファ−オレフィンは、3個以上の炭素原子、好ましくは3〜20個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンを指す。好ましいアルファ−オレフィンとしては、直鎖モノオレフィン(プロピレンブテン−1ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1およびデセン−1など);分岐モノオレフィン(3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1および4−メチルペンテン−1など);ビニルシクロヘキサンなどがある。こうしたアルファ−オレフィンは、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。さらに、複数の不飽和結合を有する少量の化合物(共役ジエンまたは非共役ジエンなど)を、共重合の間に添加してもよい。

0039

本発明はまた、本発明による方法によって得ることができる超高分子量ポリエチレンに関する。

0040

本発明の方法で得ることのできる粒状UHMWPEは、加工性が良好であると共に、用いられる担持有機金属化合物の生産性が良好な状態で重合が行われる。これにより、本発明者らの知る限り初めて、加工性とUHMWPE特性(分子量分布、粒径および触媒残留物など)が最適な仕方で組み合わさった粒状UHMWPEが得られた。任意選択により、粒径分布および粒子形態を最適化させることができる。

0041

したがって、本発明はまた、固有粘度(IV)が少なくとも4dl/gであり、分子量分布Mw/Mnが4未満であり、中央粒径D50が50から200μmの間であり、残留Ti含有量が10ppm未満であり、残留Si含有量が50ppm未満であり、かつ合計灰分が1000ppmである、粒状超高分子量ポリエチレン(pUHMWPE)に関する。好ましくは、本発明によるpUHMWPEのSi含有量は、40ppm未満、より好ましくは30ppm未満、さらにより好ましくは25ppm未満、さらにより好ましくは20ppm未満、もっとも好ましくは10ppm未満である。

0042

本発明による超高分子量ポリエチレンは、pUHMWPEを含む物品の機械的性質が最適になるように、固有粘度(IV)(135℃においてデカリン溶液で測定)が少なくとも約4dl/g、好ましくは少なくとも約8、より好ましくは少なくとも約12dl/gである。本発明によるpUHMWPEは、IVが50dl/g以下、好ましくは40dl/g以下であってよい。固有粘度は、実際の(MnおよびMwのような)分子量パラメータよりも容易に測定できる分子量(モル質量とも呼ばれる)の尺度である。IVとMwとの間には幾つかの経験的関係がある。式Mw=5.37*104[IV]1.37(欧州特許出願公開第0504954A1号明細書を参照)に基づけば、IVが4または8dl/gである場合、それぞれMwの約360または930kg/molと等しいであろう。固有粘度が小さすぎると、超高分子量ポリエチレンから得られる様々な成形品を使用する際に必要な強度を得ることができないことがあり、それが大きすぎると、成形の際の加工性などが悪くなることがある。

0043

本発明によるpUHMWPEは、分子量分布Mw/Mnが4.0未満、好ましくは3.5未満、好ましくは3未満、さらにもっとも好ましくは2.8未満である。そのような好ましいpUHMWPEは、最適な機械的性質を示しうる。本出願との関連において、分子量分布(MWD)はMw/Mnの比率と理解される。粒状UHMWPEのMwおよび/またはMn値を測定する仕方に関する文献に矛盾した教示がある場合があるので、MWDの食い違いが生じる。本明細書で理解されているMWDは、実験の部にさらに説明されているように、SEC手法で測定されるものである。本発明による粒状UHMWPEのMWDに下限は特にない。理論上の限界は、MWDが1である単分散ポリマーの場合の1であり、好ましくは、MWDは少なくとも1.1である。

0044

好ましくは、UHMWPEは、合計100個の炭素原子当たり長鎖分枝(LCB)が1本未満、好ましくは300個の炭素原子当たりのLCBが1本未満である線状ポリエチレンであり、LCBは、本明細書では、少なくとも20個の炭素原子を含んでいる分枝と定義する。

0045

本発明の粒状UHMWPEは、中央粒径(D50)が50〜200ミクロンである。好ましくは60〜180ミクロン、より好ましくは65〜150ミクロンである。粒径が小さすぎると、ダストになり、工程での安全性の問題が生じる。それに対して、粒径が大きすぎると、例えば、焼結のむらが生じて、pUHMWPEの加工性に悪影響が及びうる。

0046

別の好ましい実施形態では、本発明の粒状UHMWPEは、粒径分布パラメータ(SPAN)が3以下、好ましくは2.5以下、さらにより好ましくは2以下、もっとも好ましくは1以下である。SPANは、SPAN=(D90−D10)/D50[式中、D90、D10およびD50はそれぞれ、体積累積分布における90%、10%および50%での粒径であり、D50は、中央直径とも呼ばれる]という式で表される。この値が小さいほど、粒径分布は狭くなる。

0047

本発明の粒状UHMWPEの形態は、本発明の方法の間に作られるマグネシウム含有担体の影響を受けうる。担持触媒により、実質的にほぼ球形の形状をしたpUHMWPEが生み出されうることが観察された。本発明との関連において、実質的にほぼ球形の形状とは、個々のUHMWPE粒子最大直径が、前記粒子平均直径の1.5倍以下、好ましくは平均直径の1.4倍以下、もっとも好ましくは前記粒子の平均直径の1.2倍以下であることを意味する。粒子の最大直径とは、粒子全体外接するであろう最も小さい考え得る球の直径と理解される。粒子の平均直径は、関係する粒子の塊を含みうる球の直径と理解される。そのようなほぼ球形の形態は、例えば、長円形または顆粒状の粒子あるいは不規則形状の粒子(シリカ担体などの酸化物系担体から得られることが多い)と比べて、変わることがない。ほぼ球形の形態のpUHMWPE粒子により、粉末かさ密度の良好な製品が得られる。

0048

本発明の粒状UHMWPEは、残留Ti含有量が10ppm未満、好ましくは7ppm未満、より好ましくは5ppm未満、もっとも好ましくは2ppm未満であることをさらに特徴とする。残留Tiレベルが低いことは、担持触媒の生産性の増大の結果であり、それにより、pUHMWPEの安定性は増すであろう。

0049

1つの好ましい実施形態では、任意の残留活性触媒金属のレベルは、10ppm未満、好ましくは8ppm未満、より好ましくは7ppm未満、もっとも好ましくは5ppm未満である。さらに好ましい実施形態では、残留活性触媒金属の合計レベルは、25ppm未満、好ましくは20ppm未満、より好ましくは15ppm未満、もっとも好ましくは10ppm未満である。本明細書では、活性触媒金属は、ポリオレフィンの製造に通常用いられる金属、特に元素周期表の4〜7族の金属、とりわけ4族の金属(すなわち、Ti、ZrおよびHf)と理解される。Ti、Zr、および/またはHfのそれぞれのレベルは、中性子放射化分析(NAA)によって測定される。

0050

本発明の粒状UHMWPEは、残留灰分が1000ppm未満、好ましくは600ppm未満、より好ましくは300ppm未満、もっとも好ましくは100ppm未満であることをさらに特徴とする。残留灰レベルが低いことは、担持触媒の生産性の増大の更なる結果であり、それは、色の中性(color neutrality)が向上したpUHMWPEをもたらしうる。粒状UHMWPEの残留灰分は、担持触媒の量(mg)および重合時の前記触媒のそれぞれのポリエチレン収量(kg)を基準にして計算する。残留灰分は、中性子放射化分析(NAA)または蛍光X線(XRF)あるいは当該技術分野において使用可能な他の分析手段で識別される元素の合計によって概算することもできることを、当業者は気付くであろう。

0051

粒状UHMWPEは、上述したように、マグネシウム含有担体によって担持された触媒によって作ることができる。そのような担体ならびにそれによって作られるUHMWPEは、実質的にシリカを含まないが、使用された塩素化剤に応じて少量のケイ素がpUHMWPE中に存在することがある。それゆえに、本発明のpUHMWPEは、残留Si含有量が50ppm未満、好ましくは40ppm未満、より好ましくは30ppm未満、もっとも好ましくは20ppm未満である。粒状UHMWPEの残留Si含有量は、担持触媒中に存在するケイ素(mg)の量および重合時の前記触媒のそれぞれのポリエチレン収量(kg)を基準にして計算する。上記のとおり、NAAおよびXRFは、残留Siレベルを確認するのに適した方法である。

0052

さらに別の好ましい実施形態では、本発明のpUHMWPEは、見掛けかさ密度が少なくとも300kg/m3である。それは、好ましくは、350〜550kg/m3、より好ましくは380〜530kg/m3、さらにより好ましくは390〜520kg/m3である。上記の範囲のかさ密度を有するpUHMWPEは、取扱適性が良好でありうることが見出された。

0053

本発明の粒状超高分子量ポリエチレンは、成形品(テープフィルムおよび繊維など)の製造に極めて適している。したがって本発明はまた、本発明のpUHMWPEからUHMWPE成形品、好ましくは、テープ、フィルムおよび繊維を製造するための方法に関する。

0054

本発明によるpUHMWPEから成形品を製造するための適切な方法は、例えば、GB−A2042414号明細書、GB−A2051667号明細書、欧州特許出願公開第0205960A号明細書、国際公開第01/73173A1号パンフレット、および“Advanced Fibre Spinning Technology”,Ed.T.Nakajima,Woodhead Publ,Ltd(1994),ISBN 185573 182 7に記載されているゲル紡糸法である。簡単に言うと、ゲル紡糸法は、高固有粘度のポリマー溶液を調製すること、溶解温度より上の温度で溶液を押し出して、テープ、繊維のフィルムにすること、テープ、フィルムまたは繊維をゲル化温度より下まで冷却し、それによって少なくとも部分的にテープ、フィルムまたは繊維をゲル化すること、さらに溶剤を少なくとも一部除去する前、除去の間、および/または除去した後にフィルム、テープまたは繊維を延伸することを含む。

0055

本出願はまた、本発明の成形品(ロープケーブル、網、布帛、および耐衝撃性物品などの防御用具(protective appliances)など)を含む製品に関する。

0056

本発明を以下の実施例によって説明するが、それらに、またはそれらによって、限定されることはない。

0057

[実験]
有機金属化合物Cp*Ti[(t−Bu)3PN]Cl2(I)を、Douglas W.Stephan et al in Organometallics,2003,22,1937−1947(本願明細書に援用する)に記載されている方法にしたがって製造した。

0058

[マグネシウム含有担体および担持触媒の製造]
[実施例1:マグネシウム含有担体の製造]
サーモスタット内部温度制御装置および機械式撹拌機を備えた1Lの反応器の中で、ジブチルエーテル中にPhMgClを含むもの130mL(0.53mol Mg/L)を、10℃において500rpmで撹拌した。3.7MのPhSiCl3のPhCl溶液75mLを75ml/時の速度で滴加した。反応混合物を10℃で30分間撹拌し、その後、1℃/分の速度で60℃まで加熱し、最後に60℃でさらに30分間撹拌した。その後、上澄みがきれいになるまでヘプタンで洗浄した。得られた担体は、中央粒径が10.2μmであり、スパンが0.96(Malvernレーザー光散乱で測定)であった。

0059

[実施例2:アルキルアルミニウム化合物によるマグネシウム含有担体の前処理]
実施例1からのMgCl2担体とMAO10%wt(トルエン中0.138mol)とのトルエン懸濁液を、60℃において300rpmで1時間撹拌した。得られた固体は、上澄みがきれいになるまで、60℃においてトルエンで徹底的に洗浄した。

0060

[実施例3:有機金属化合物の担持]
1Lの反応器中で、トルエン中に実施例2からの約5gの固体を含むものを、室温において300rpmで撹拌する。0.02Mの化合物(I)のトルエン溶液40mLを加え、その混合物を1時間反応させる。その後、上澄みが無色になるまでトルエンで洗浄する。最後に、固体を250mLのヘプタンに入れてスラリーにする。

0061

[実施例4:]
100mLの反応器中で、トルエン中に実施例2からの約250mgの固体を含むものを、0.015Mの化合物(I)のトルエン溶液20mLと室温で1時間接触させる。その後、上澄みが無色になるまでトルエンで洗浄する。最後に、固体を2mLのヘプタンに入れてスラリーにする。

0062

[実施例5:]
大きな撹拌速度で、実施例1の方法で得た(d50が5.5μmである)担体から、実施例3に述べたようにして担持触媒を製造する。

0063

[実施例6:]
d50が3.2μmである担体から、実施例3で述べたようにして担持触媒を製造する。

0064

[実施例7:マグネシウム含有担体の製造]
実施例1の方法を繰り返したが、PhMgClが1.0mol Mg/Lというモル率であるという点で異なっていた。得られた担体は、中央粒径が6.5μmであり、スパンが0.92(Malvernレーザー光散乱で測定)であった。

0065

[実施例8:]
実施例9で述べられているようにして作られた担体から、実施例3で述べたようにして担持触媒を製造する。

0066

[実施例9:]
実施例9の方法で得られた、d50が11.9μmである担体から、実施例3で述べたようにして担持触媒を製造するが、ここで、撹拌速度は250rpmである。

0067

[実施例10:]
実施例9の方法で得られた、d50が2μm未満の担体から、実施例3で述べたようにして担持触媒を製造するが、ここで、撹拌速度は1400rpmである。

0068

比較実験A:]
化合物(I)の溶液の代わりに0.0125MのCpTiCl3のトルエン溶液20mLを使用すること以外は、実施例4で述べたようにして触媒を製造する。

0069

[比較実験B:]
化合物(I)の溶液の代わりに、国際公開第2005/090418号パンフレットに記載されたようにして作られた0.015MのMe5CpTiCl2(NC(2,6−F2Ph)(iPr2N)のトルエン溶液20mLを使用すること以外は、実施例4で述べたようにして触媒を製造する。

0070

[比較実験C:]
米国特許第7,528,091(B2)号明細書の実施例18に述べられているようにして、MgCl2担体を製造する。得られたもののd50は12.5μmだった。得られた固体250mgをトルエン中に含むものを、0.015Mの化合物(I)のトルエン溶液20mLと、室温で1時間接触させる。その後、上澄みが無色になるまでトルエンで洗浄する。最後に、固体をヘプタンに入れてスラリーにする。

0071

[比較実験D:]
実施例1に述べられたようにして製造したMgCl2担体をヘプタンに入れてスラリーにしたものを、0.09molのTiCl4と、60℃で1時間接触させる。その後、上澄みがきれいになるまでヘプタンで洗浄する。

0072

[一般的な重合手順:]
特に明記されていない限り、撹拌式の2Lまたは10Lの反応器中で、バッチ重合を実施した。反応温度所要の温度に設定し、Laudaサーモスタットで制御した。供給流(溶媒およびエチレン)を、当業者に知られているように、様々な吸着媒体で精製して触媒阻害不純物(catalyst killing impurities)(水、酸素および極性化合物など)を除去した。不活性雰囲気中で、予め乾燥させた反応器にヘプタン1L(実験IVおよびVIの場合は、4.5L)を満たす。溶媒が所望の温度に達した後、スカベンジャー成分を加え、5分後に担持触媒を加える。次に、エチレン流を反応器に供給して、総圧が0.5または1.0MPaに達するようにし、その圧力を維持する。所望の重合時間が経過した後、反応器の内容物を回収し、濾過し、真空下で50℃において少なくとも12時間乾燥させる。ポリマーの重量を計り、試料を分析する。

0073

0074

試験法
[SEC−MALS:]
分子量分布(Mn、Mw、Mz、Mw/Mn)は、屈折率検出器PL)およびWyattの多角度光散乱(multi−angle light scattering)(MALS)検出器レーザー波長690nm)(タイプDAWN EOS)に連結した、PL−210 Size Exclusion Chromatographを用いて測定した。2つのPL−Mixed Aカラムを使用した。1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒として使用し、流量は0.5ml/分であった。また測定温度は160℃であった。データ収集および計算は、Wyatt(Astra)ソフトウェアで実施した。UHMWPEは、当業者に知られている方法でポリマーの劣化を防げるような条件下で完全に溶かすべきである。

0075

かさ密度は、23℃および相対湿度50%で、DIN 53466;ISO 60に従って測定する。

0076

[粒径およびスパン:]
ポリマーの平均粒径(d50)は、Malvern(商標LL粒径分析器を用いてISO 13320−2に従って測定する。(d90−d10)/d50として定義されるスパンも、Malvern(商標)LLD粒径分析器を用いて測定した。

0077

触媒の平均サイズは、Malvern(商標)LLD粒径分析器を用いて測定する。

0078

[乾燥流れ(Dry flow)(DF):]
乾燥流れ(秒)は、ASTMD 1895−69、Method A(23℃および相対湿度50%)に記載されている方法にしたがって測定した。

0079

[固有粘度(IV):]
固有粘度は、135℃においてデカリンでPTC−179の方法(Hercules Inc.Rev.Apr.29,1982)に従って測定し、溶解時間は16時間であり、BHTブチルヒドロキシトルエン)を酸化防止剤として2g/リットル溶液の量だけ用い、種々の濃度で測定された粘度を濃度ゼロに外挿して求める。

0080

UHMWPEの伸長応力ES)は、ISO 11542−2Aに従って測定する。

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