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技術 染毛剤および染毛方法

出願人 ジョンシー.ワーナーローラムオッロエイミースチュワート
発明者 ジョンシー.ワーナーローラムオッロエイミースチュワート
出願日 2014年1月25日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2016-524120
公開日 2016年10月27日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-533376
状態 特許登録済
技術分野 化粧料
主要キーワード 鉛含有材料 マトリックス重合 永久着色 ポリプロピレン瓶 着色レベル カテコール化合物 振動ノズル キューティクル層
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課題・解決手段

ケラチン繊維を着色するための組成物およびキット、ならびにそれらの使用方法を本明細書に開示し、特許請求する。本組成物はカテコール色素前駆体を含む。

概要

背景

何千年もの間、物体の染色や着色が行われてきた。大部分の物体の着色には天然物質が従来用いられてきたが、これらの物質は多くの種類の物体を永久的に染色できないことが多い。従って、他の多くの有益な用途の中でも、天然繊維および人造繊維を含む物体を永久的に着色する合成染色剤に対する大きな需要がある。永久染色剤の最大の市場の1つはヘアカラー市場である。

毛髪は、キューティクルと称される外層と、コルテックスと称される下層と、メデュラと称される内側の中空毛幹の3層からなる。コルテックスは、人の毛髪の色を決定する様々な量の2種類の天然色素、即ち、ユーメラニンフェオメラニンを含有する。ユーメラニンは暗色の色素であり、褐色および黒色の原因となる。フェオメラニンはブロンドおよび赤色を生じさせる。従って、黒色の毛髪のコルテックスは、高密度のユーメラニン色素顆粒を含有する。色素が存在しないと白髪になる。

毛髪の着色の持続性またはレベルは、毛髪への着色剤分子浸透度に依存する。一時着色剤は、単に毛髪表面のキューティクルをコーティングするに過ぎない。一時着色剤は毛髪キューティクルに浸透しないため、容易に洗い流される。染料などの半永久着色剤はキューティクル層に色を着けるが、毛髪タンパク質自体に結合しない。毛髪を洗浄するとキューティクル層が開き、色の一部が逃げてしまう。

毛髪の色を永久的に変化させるために、着色成分は、密集して部分的に重なり合った無色の細胞からなるキューティクルと称される毛髪の外層に浸透できなければならない。大部分の永久染毛剤製品顕色剤アルカリ剤とを含有する。顕色剤は通常、過酸化水素水溶液またはクリームローションなどの酸化剤であり、アルカリ剤はアンモニアまたはアンモニア代替物(substitute)、例えば、有機アミンであることが多い。アルカリ剤は毛髪を膨潤させ、従って、天然メラニンに到達し、それを置換するほど十分深く毛髪キューティクルに顔料を浸透させる。

染毛を達成するために、半永久染毛剤と永久染毛剤は両方ともフェニレンジアミンまたは2,5−ジアミノトルエンなどの毒性前駆体分子の酸化を含むことが多い。典型的な染毛剤は、過酸化水素およびアンモニア、またはさらにより刺激の強い化学物質、例えば、酢酸鉛を含む。酢酸鉛は、皮膚を通して十分多量に吸収されると致命的になることがある神経毒である。幾つかの試験で、アンモニア、芳香族ジアミン色素前駆体、鉛、有機溶媒およびコールタール誘導体を含む、合成染毛剤中に存在する化学物質は毒性があるか、または抜け毛熱傷発赤皮膚掻痒腫脹、もしくは呼吸困難などの望ましくない副作用を及ぼす可能性があることが示唆された。さらに、大部分の染毛剤は、高濃度の酸化剤を使用する。そのため、多くの人は、染毛用組成物中に存在する化学物質への曝露を回避するために染毛剤の使用を控える決心をする人が多い。

天然の化合物を使用する天然染毛剤も幾つかあるが、それらは、一貫性がなく、一時的な結果しか得られない傾向がある。

幾つかの着色方法は、所望の着色レベルに達するのに60分を超える時間がかかることがある。この方法を迅速化するために、金属イオン触媒を使用することができる。毛髪はまず金属イオン組成物で処理された後、色素前駆体材料で処理されるか、または毛髪は金属イオンと色素前駆体材料の両方を含有する組成物で処理される。

大部分の着色方法は、毛髪などの繊維が着色される所定の特定の色、例えば、褐色、黒色、ブロンド、赤色、および様々な中間色に依存する。人の毛髪をその元の自然な色合い(shade)またはそれに近い色合いに戻すように設計されている有効な方法はない。事実上、所定の着色方法は、最終的に着色されたときに毛髪がどのように見えるかについての推測である。従って、人の毛髪をその元の色および色合いにできるだけ近くなるように再現する染毛キット、組成物、プロセスおよび方法が長い間所望され、必要とされてきた。

概要

ケラチン繊維を着色するための組成物およびキット、ならびにそれらの使用方法を本明細書に開示し、特許請求する。本組成物はカテコール系色素前駆体を含む。

目的

本キットは、単一の用途または複数の用途に十分な材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

a.少なくとも1種のカテコール色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを含む第1の組成物と;b.少なくとも1種の薬学的に許容される塩基を含む第2の組成物と;を含む、ケラチン繊維を着色するシステムであって、前記組成物の少なくとも一方がFe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種をさらに含むシステム。

請求項2

前記第2の組成物が、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩をさらに含む、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記組成物の少なくとも一方が、少なくとも1種の酸化剤をさらに含む、請求項1に記載のシステム。

請求項4

前記薬学的に許容される塩基が有機塩基炭酸塩、または炭酸水素塩である、請求項1に記載のシステム。

請求項5

前記カテコール系色素前駆体が次式:{式中、R1とR2は同じであってもまたは異なってもよく、H、炭素数1〜6のアルキル、NH2、OH、ケイ素基、COOR’(式中、R’は炭素数1〜6のアルキルまたはHである)、CONH2、ハロゲン、OR’’(式中、R’’は炭素数1〜6のアルキルである)、CH2OH、CH2NH2およびCONR’R’’(式中、R’とR’’は同じであってもまたは異なってもよく、前述の通りである)からなる群から選択され;R3は、H、炭素数1〜6のアルキル、およびCOR’’(式中、R’’は前述の通りである)からなる群から選択され;R4とR5は同じであってもまたは異なってもよく、H、炭素数1〜6のアルキル、NH2、OH、COOH、CONH2、ハロゲン、OR’’(式中、R’’は前述の通りである)、NO2、SO3、ケイ素基、HNR’’(式中、R’’は前述の通りである)、およびNR’R’’(式中、R’とR’’は同じであってもまたは異なってもよく、前述の通りである)からなる群から選択される}のもの;または、その任意の薬学的に許容される塩またはその混合物である、請求項1に記載のシステム。

請求項6

前記組成物の少なくとも一方が、少なくとも1種の増粘剤、少なくとも1種の研磨剤、少なくとも1種の分散剤、および少なくとも1種の湿潤剤からなる群から選択される添加剤をさらに含む、請求項1に記載のシステム。

請求項7

少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と、少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種の研磨剤と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種とである成分を含む、ケラチン繊維を着色するためのキット

請求項8

前記成分が別々にまたは組み合わせて、粉末エアゾール、個別の容器小袋ポンプシステム、および溶液からなる群から選択されるパッケージの様々な組み合わせに包装されている、請求項7に記載のキット。

請求項9

a.酸化剤を含む第1のパッケージと;b.少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを含む第2のパッケージと;c.少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはFe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩の1つとを含む第3のパッケージと;を含む、請求項8に記載のキット。

請求項10

前記パッケージの少なくとも1つが、少なくとも1種の増粘剤をさらに含む、請求項9に記載のキット。

請求項11

前記カテコール系色素前駆体が次式:{式中、R1とR2は同じであってもまたは異なってもよく、H、炭素数1〜6のアルキル、NH2、OH、ケイ素基、COOR’(式中、R’は炭素数1〜6のアルキルまたはHである)、CONH2、ハロゲン、OR’’(式中、R’’は炭素数1〜6のアルキルである)、CH2OH、CH2NH2、およびCONR’R’’(式中、R’とR’’は同じであってもまたは異なってもよく、前述の通りである)からなる群から選択され;R3はH、炭素数1〜6のアルキル、およびCOR’’(式中、R’’は前述の通りである)からなる群から選択され;R4とR5は同じであってもまたは異なってもよく、H、炭素数1〜6のアルキル、NH2、OH、COOH、CONH2、ハロゲン、OR’’(式中、R’’は前述の通りである)、NO2、SO3、ケイ素基、HNR’’(式中、R’’は前述の通りである)、およびNR’R’’(式中、R’とR’’は同じであってもまたは異なってもよく、前述の通りである)、からなる群から選択される}のもの;または、その任意の薬学的に許容される塩またはその混合物である、請求項9に記載のキット。

請求項12

前記成分が、少なくとも1種の増粘剤、少なくとも1種の分散剤、少なくとも1種の研磨剤、および少なくとも1種の湿潤剤からなる群から選択される添加剤をさらに含む、請求項7に記載のキット。

請求項13

Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩を含む第4のパッケージをさらに含む、請求項9に記載のキット。

請求項14

請求項9に記載のキットを使用するケラチン繊維の着色方法であって、a.前記第1のパッケージの少なくとも一部を前記第2のパッケージの少なくとも一部と混合して、前記混合物を前記ケラチン繊維に塗布する工程と;b.前記第1のパッケージの少なくとも一部を前記第3のパッケージと混合して、前記ケラチン繊維に塗布する工程と;を含む方法。

請求項15

a.工程aとbとの間に前記毛髪すすぐ工程;をさらに含む、請求項14に記載のケラチン繊維の着色方法。

請求項16

工程aが、前記混合物を前記ケラチン繊維に塗布する前に、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種を混合する工程をさらに含む、請求項14に記載のケラチン繊維の着色方法。

請求項17

前記第3のパッケージが少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と少なくとも1種のカテコール系色素前駆体とを含む、請求項14に記載のケラチン繊維の着色方法。

請求項18

前記第3のパッケージが少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種とを含む、請求項14に記載のケラチン繊維の着色方法。

請求項19

前記第4のパッケージが溶液の形態である、請求項13に記載のキット。

請求項20

前記少なくとも1種の金属塩が粉末状である、請求項9に記載のキット。

技術分野

0001

本発明は、ケラチン繊維を着色するためのキット組成物、および方法に関する。

背景技術

0002

何千年もの間、物体の染色や着色が行われてきた。大部分の物体の着色には天然物質が従来用いられてきたが、これらの物質は多くの種類の物体を永久的に染色できないことが多い。従って、他の多くの有益な用途の中でも、天然繊維および人造繊維を含む物体を永久的に着色する合成染色剤に対する大きな需要がある。永久染色剤の最大の市場の1つはヘアカラー市場である。

0003

毛髪は、キューティクルと称される外層と、コルテックスと称される下層と、メデュラと称される内側の中空毛幹の3層からなる。コルテックスは、人の毛髪の色を決定する様々な量の2種類の天然色素、即ち、ユーメラニンフェオメラニンを含有する。ユーメラニンは暗色の色素であり、褐色および黒色の原因となる。フェオメラニンはブロンドおよび赤色を生じさせる。従って、黒色の毛髪のコルテックスは、高密度のユーメラニン色素顆粒を含有する。色素が存在しないと白髪になる。

0004

毛髪の着色の持続性またはレベルは、毛髪への着色剤分子浸透度に依存する。一時着色剤は、単に毛髪表面のキューティクルをコーティングするに過ぎない。一時着色剤は毛髪キューティクルに浸透しないため、容易に洗い流される。染料などの半永久着色剤はキューティクル層に色を着けるが、毛髪タンパク質自体に結合しない。毛髪を洗浄するとキューティクル層が開き、色の一部が逃げてしまう。

0005

毛髪の色を永久的に変化させるために、着色成分は、密集して部分的に重なり合った無色の細胞からなるキューティクルと称される毛髪の外層に浸透できなければならない。大部分の永久染毛剤製品顕色剤アルカリ剤とを含有する。顕色剤は通常、過酸化水素水溶液またはクリームローションなどの酸化剤であり、アルカリ剤はアンモニアまたはアンモニア代替物(substitute)、例えば、有機アミンであることが多い。アルカリ剤は毛髪を膨潤させ、従って、天然メラニンに到達し、それを置換するほど十分深く毛髪キューティクルに顔料を浸透させる。

0006

染毛を達成するために、半永久染毛剤と永久染毛剤は両方ともフェニレンジアミンまたは2,5−ジアミノトルエンなどの毒性前駆体分子の酸化を含むことが多い。典型的な染毛剤は、過酸化水素およびアンモニア、またはさらにより刺激の強い化学物質、例えば、酢酸鉛を含む。酢酸鉛は、皮膚を通して十分多量に吸収されると致命的になることがある神経毒である。幾つかの試験で、アンモニア、芳香族ジアミン色素前駆体、鉛、有機溶媒およびコールタール誘導体を含む、合成染毛剤中に存在する化学物質は毒性があるか、または抜け毛熱傷発赤皮膚掻痒腫脹、もしくは呼吸困難などの望ましくない副作用を及ぼす可能性があることが示唆された。さらに、大部分の染毛剤は、高濃度の酸化剤を使用する。そのため、多くの人は、染毛用組成物中に存在する化学物質への曝露を回避するために染毛剤の使用を控える決心をする人が多い。

0007

天然の化合物を使用する天然染毛剤も幾つかあるが、それらは、一貫性がなく、一時的な結果しか得られない傾向がある。

0008

幾つかの着色方法は、所望の着色レベルに達するのに60分を超える時間がかかることがある。この方法を迅速化するために、金属イオン触媒を使用することができる。毛髪はまず金属イオン組成物で処理された後、色素前駆体材料で処理されるか、または毛髪は金属イオンと色素前駆体材料の両方を含有する組成物で処理される。

0009

大部分の着色方法は、毛髪などの繊維が着色される所定の特定の色、例えば、褐色、黒色、ブロンド、赤色、および様々な中間色に依存する。人の毛髪をその元の自然な色合い(shade)またはそれに近い色合いに戻すように設計されている有効な方法はない。事実上、所定の着色方法は、最終的に着色されたときに毛髪がどのように見えるかについての推測である。従って、人の毛髪をその元の色および色合いにできるだけ近くなるように再現する染毛キット、組成物、プロセスおよび方法が長い間所望され、必要とされてきた。

発明が解決しようとする課題

0010

そのため、合成または毒性の化学物質ではなく天然化合物を使用して毛髪を永久的に着色する染毛用組成物が依然として必要とされている。さらに、有機溶媒または有機塩基の使用を含まない、毛髪を永久的にまたは半永久的に着色する効率的で環境に優しい組成物および方法が依然として求められている。さらに、比較的低濃度の酸化剤を使用する染毛剤が依然として求められている。

課題を解決するための手段

0011

驚くべきことに、本開示の組成物、およびそれらをケラチン繊維に使用する方法は使用者の毛髪をその元の自然な色および色合いに実質的に戻すことが判明した。

0012

一態様では、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを含む第1の組成物と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基を含む第2の組成物とを含み;組成物の少なくとも一方が少なくとも1種の酸化剤と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種とをさらに含む、ケラチン繊維を着色するシステムが開示されている。

0013

別の態様では、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と、少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種の研磨剤と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種と、任意選択的に増粘剤とである成分を含む、ケラチン繊維を着色するためのキットが開示されている。

0014

別の態様では、酸化剤を含む第1のパッケージと、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを含む第2のパッケージと、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とFe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種または少なくとも1種のカテコール系色素前駆体とを含む第3のパッケージとを含む、ケラチン繊維を着色するためのキットが開示されている。

0015

別の態様では、a)酸化剤を含む第1のパッケージの少なくとも一部を、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを含む第2のパッケージの少なくとも一部と混合して、その混合物をケラチン繊維に塗布する工程と、b)少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを含む第2のパッケージの少なくとも一部を、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とFe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される金属塩の少なくとも1種または少なくとも1種のカテコール系色素前駆体とを含む第3のパッケージの少なくとも一部と混合して、ケラチン繊維に塗布する工程とを含む、ケラチン繊維の着色方法が開示されている。

0016

本明細書では、「または(or)」という接続詞は、特記しない限り、排他的ではないものとする。例えば、「または代わりに(or alternatively)」という語句は、排他的であるものとする。さらに、特定の位置における化学置換に関連して使用する場合、「または」という接続詞は排他的であるものとする。本明細書で使用する場合、「例示的な」という形容詞は単に一例を示すために使用されるに過ぎず、選好を示すものではない。

0017

本明細書で使用する場合、着色剤という用語は、染料、顔料、およびこれらの組み合わせを意味するものとし、着色(coloring)という用語は、染色すること、顔料で着色すること、およびこれらの組み合わせを意味するものとする。

0018

「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的に許容される酸または塩基との塩を意図している。薬学的に許容される塩は当該技術分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences,66:1−19(1977)で薬学的に許容される塩について詳述している。塩の製造は、in situでカテコール系前駆体の最終単離および精製中に行っても、または遊離塩基官能基を好適な有機酸と反応させることにより別々に行ってもよい。薬学的に許容される塩の例としては、非毒性の酸付加塩、例えば、塩酸臭化水素酸リン酸硫酸などの無機酸と生成した、または酢酸マレイン酸酒石酸クエン酸コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と生成した、または当該技術分野で用いられる他の方法、例えば、イオン交換を用いることにより生成したアミノ基の塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩アルギン酸塩アスコルビン酸塩アスパラギン酸塩ベンゼンスルホン酸塩安息香酸塩硫酸水素塩ホウ酸塩酪酸塩樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩クエン酸塩シクロペンタンプロピオン酸塩ジグルコ酸塩ドデシル硫酸塩エタンスルホン酸塩ギ酸塩フマル酸塩グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩グルコン酸塩ヘミ硫酸塩ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩ヨウ化水素塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩ラウリン酸塩ラウリル硫酸塩リンゴ酸塩マレイン酸塩マロン酸塩メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩ニコチン酸塩、硝酸塩オレイン酸塩シュウ酸塩パルミチン酸塩パモ酸塩ペクチン酸塩過硫酸塩3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩ピクリン酸塩ピルビン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩チオシアン酸塩トルエンスルホン酸塩ウンデカン酸塩、および吉草酸塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。カルボン酸および他のオキソ酸の薬学的に許容される塩は、ナトリウムリチウムカリウムカルシウム、およびマグネシウム等を含むアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンなどのカチオン種と生成することができる。さらに、薬学的に許容される塩としては、適宜、非毒性のアンモニウム第四級アンモニウム、およびアミンカチオン、ならびにコリンおよびアセチルコリン等の天然物カチオンが挙げられる。アニオン性対イオンとしては、ハロゲン化物イオン水酸化物イオンカルボン酸イオン硫酸イオンリン酸イオン硝酸イオンアルキル炭素数1〜6)スルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンが挙げられる。

0019

本明細書で使用する場合、「ケラチン繊維」はヒトのケラチン性繊維であってもよく、例えば、毛髪、睫毛および眉毛、ならびに皮膚の角質層および爪から選択することができる。ケラチン繊維は「生きた」毛髪、即ち、生物体に生えている毛髪を含んでもよく、または「生きていない」もの、即ち、ウィッグヘアピース、もしくはテキスタイルおよび布帛に使用されるものなどの、他の生きていない繊維の集合体中のものであってもよい。哺乳動物の毛髪、羊毛毛皮、および他のメラニン含有繊維も本方法に、および本組成物を使用するのに適している。

0020

理論に拘束されるものではないが、本発明の組成物は着色剤および/または色素前駆体がケラチン繊維のコルテックス層の中に浸透し、ケラチン繊維を半永久的に着色するまたは永久的に着色することを可能にすると考えられる。前述のように、驚くべきことに、達成される色が人の毛髪の元の色に非常に近いことが判明した。多くの場合、ケラチン繊維はその元の自然な色および色合いに本質的に戻る。

0021

本発明の組成物は、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩とを含むことができる。選択される金属は、色素前駆体の着色剤への変換に触媒として作用することができる金属である。

0022

塩のアニオンは、硫酸塩、ハロゲン化物塩水酸化物塩カルボン酸塩、リン酸塩、もしくは硝酸塩、またはこれらの組み合わせであってもよい。アニオンは、金属イオンが薬学的に許容される担体、例えば、水などに溶解することを可能にするものであってもよい。

0023

カテコール系色素前駆体は、次式



{式中、R1とR2は同じであってもまたは異なってもよく、H、炭素数1〜6のアルキル、NH2、OH、ケイ素基、COOR’(式中、R’は炭素数1〜6のアルキルまたはHである)、CONH2、ハロゲン、OR’’(式中、R’’は炭素数1〜6のアルキルである)、CH2OH、CH2NH2およびCONR’R’’(式中、R’とR’’は同じであってもまたは異なってもよく、前述の通りである)からなる群から選択され;R3は、H、炭素数1〜6のアルキル、およびCOR’’(式中、R’’は前述の通りである)からなる群から選択され;R4とR5は同じであってもまたは異なってもよく、H、炭素数1〜6のアルキル、NH2、OH、COOH、CONH2、ハロゲン、OR’’(式中、R’’は前述の通りである)、NO2、SO3、ケイ素基、HNR’’(式中、R’’は前述の通りである)、およびNR’R’’(式中、R’とR’’は同じであってもまたは異なってもよく、前述の通りである)からなる群から選択される}
のもの;またはその任意の薬学的に許容される塩またはその混合物である。

0024

カテコール系色素前駆体の一例には、L−DOPA、D−DOPAもしくはその薬学的に許容される塩、および/またはそのエステル、またはその混合物がある。

0025

上記実施形態では、カテコール系前駆体は非置換カテコール化合物であってもよく、またはそれらはそのフェノール性ヒドロキシ基の一方もしくは両方が薬学的に許容されるエステルを形成するようにエステル化されていてもよい。カテコール系前駆体という用語は、エステル化されたまたはエステル化されていない1種または複数種の化合物のどちらかまたは両方を意味するものとする。

0026

理論に拘されるものではないが、毛髪のキューティクルの中に拡散するのに十分な時間が取れるように、本発明のカテコール系前駆体のエステルを使用してカテコール系前駆体の酸化を遅くすることができると考えられる。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容されるエステル」という用語はin situで容易に加水分解するエステルを指し、それには毛髪内で容易に分解して、カテコール系前駆体またはその塩となるものが含まれる。好適なエステル基としては、例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸、特に、各アルキル部分またはアルケニル部分の炭素数が6以下のアルカン酸アルケン酸シクロアルカン酸およびアルカン二酸から誘導されるものが挙げられる。特定のエステルの例としては、ギ酸エステル酢酸エステルプロピオン酸エステル酪酸エステルクエン酸エステル安息香酸エステル乳酸エステルアクリル酸エステルおよびエチルコハク酸エステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0027

組成物は、例えば、炭酸塩炭酸水素塩、有機アミンまたはこれらの組み合わせなどの薬学的に許容される塩基をさらに含んでもよい。一態様では、薬学的に許容される塩基は炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムである。

0028

薬学的に許容される炭酸塩と薬学的に許容される炭酸水素塩の両方を組み合わせる一態様では、そのモル比は約0.05〜約20であってもよい。別の実施形態では、モル比は約0.5〜約2.0であってもよい。別の実施形態では、モル比は約0.75〜約1.5であってもよい。

0029

本発明の組成物は、少なくとも1種の酸化剤をさらに含んでもよい。少なくとも1種の酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素アルカリ金属臭素酸塩、過ヨウ素酸塩、過硫酸塩、過ホウ酸塩、ヨウ素酸塩、ペルオキシ二硫酸塩次亜塩素酸塩塩化第二鉄、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イルオキシ有機過酸化物、tert−ブチル過酸化水素、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、およびこれらの混合物から選択することができる。

0030

一態様では、酸化剤とカテコール系色素前駆体のモル比は、例えば、約0.01より大きく且つ約2.0未満であってもよい。さらに、酸化剤とカテコール系色素前駆体のモル比は、例えば、約0.1〜約1.0であってもよい。さらにまた、酸化剤とカテコール系色素前駆体のモル比は、例えば、約0.2〜約0.5であってもよい。

0031

本開示の別の実施形態では、本発明の組成物は、芳香族ジアミン、有機溶媒、有機補助溶媒および有機希釈剤または鉛含有材料を実質的に含まなくてもよい。この実施形態では、本キットは本質的に環境に優しい染毛剤を含む。

0032

前述のカテコール系前駆体などの有機化合物は、様々な溶媒補助溶媒および希釈剤有機溶媒、補助溶媒および有機希釈剤中で、様々な条件下で合成してもよい。従って、残留溶媒、補助溶媒および希釈剤が汚染物質として存在する可能性がある。本明細書では、有機溶媒、有機補助溶媒および有機希釈剤に関する「を実質的に含まない」という用語は、カテコール系前駆体を含有する組成物のいずれかの約5%w/w未満であることを意味するものとする。

0033

組成物はまた、少なくとも1種の任意選択的な添加剤、例えば、増粘剤、研磨材湿潤剤界面活性剤、および化粧品として許容される補助剤、例えば、香料などもさらに含んでもよい。

0034

本明細書に開示される組成物に有用な界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤カチオン性界面活性剤非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤またはそれらの混合物、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩アルキルナフタレンスルホン酸塩、硫酸塩、エーテル硫酸塩および脂肪アルコールスルホン酸エステル塩、第四級アンモニウム塩、例えば、臭化トリメチルセチルアンモニウムおよび臭化セチルピリジニウム;任意選択的にオキシエチレン化された脂肪酸エタノールアミドポリオキシエチレン化された酸、アルコールまたはアミン、ポリグリセロール化されたアルコール、ポリオキシエチレン化されたまたはポリグリセロール化されたアルキルフェノール、ならびにポリオキシエチレン化されたアルキル硫酸塩が挙げられる。

0035

組成物中に存在する界面活性剤の量は、組成物の全重量の約0.01〜約40%、例えば、約0.5〜約30%の範囲であってもよい。

0036

本発明に適合する組成物に添加することができる増粘剤は、アルギン酸ナトリウムアラビアゴムセルロースおよび/またはデンプン誘導体アクリル酸ポリマー架橋ポリアクリレートポリマーおよびキサンタンガムから選択することができる。また、ベントナイトなどの無機増粘剤を使用することもできる。

0037

これらの増粘剤は、組成物の全重量の約0.1〜5重量%、例えば、約0.2〜3重量%の割合で存在してもよい。

0038

これらのキレート剤酸化染料前駆体を酸化するための金属イオンの触媒能を低下させる傾向があるため、本組成物は使用される前掲の金属塩のキレート剤を含まなくてもよい。

0039

本開示の組成物または組成物の様々な成分は、毛髪への染料または染料中間体の吸収を遅延させ、それによりさらに長時間にわたり持続作用が得られるように、マイクロカプセル化を含む公知の方法で製造される放出制御マトリックスを形成するのに好適な材料でコーティングされてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの材料を単独でまたはワックスと共に、放出制御マトリックスの形成に好適な材料として使用してもよい。

0040

他の例として、ヒドロキシ酢酸乳酸とのオリゴマー/ポリマー、または乳酸とグリコール酸とのオリゴマー/ポリマーは、酸化剤の放出制御用カプセル材として使用するのに好適であり、カプセル化された酸化剤を製造する溶融物からのまたは混合物からの非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および双性イオン性界面活性剤一緒に使用することができる。

0041

カプセル化された酸化剤およびマイクロカプセル化された酸化剤は、当該技術分野で公知の方法で製造することができ;その方法としては、例えば、パンコーティング、気中懸濁被覆法(air suspension coating)、遠心押出法振動ノズルを用いたコアシェルカプセル化、スプレードライ、イオノトロピーゲル化(ionotropic gelation)、コアセルべーション界面重縮合、界面架橋、in−situ重合またはマトリックス重合が挙げられる。

0042

別の態様では、本開示の組成物は、1種以上の研磨材も含んでもよい。理論に拘束されるものではないが、研磨材は、ケラチン繊維上に存在する任意の保護油剤、ワックスまたは他の天然もしくは非天然コーティングもしくは材料の一部を研磨することによりケラチン繊維内への着色剤または色素前駆体の浸透を助けることができると考えられる。研磨剤はまた、繊維のキューティクル鱗片状構造を開く作用をし、着色剤または色素前駆体の浸透の改善を可能にすることもできる。

0043

「研磨材」という用語は、着色される特定のケラチン繊維の硬度以上の硬度を有する粒子を意味する。例えば、研磨剤固体粒子の硬度は、特定のケラチン繊維を研磨する能力に応じて、モーススケールで3以上、モーススケールで4以上、または5モーススケールで以上であってもよい。研磨材は、無機粒子および/または金属粒子、例えば、窒化ホウ素アルミノケイ酸塩ジルコンシリカ混合酸アルミニウム、例えば、エメリー酸化亜鉛酸化アルミニウム、例えば、アルミナまたはコランダム酸化チタンマイカ・酸化チタン、珪藻土カーバイド炭化ケイ素、または他の金属酸化物、金属および金属合金、例えば、鉄、鉄鋼パーライトケイ酸塩、例えば、ガラス石英または砂、炭酸カルシウム、例えば、ボラボラ(bora bora)砂またはローザ・ドゥ・ブリニョル(Rose de Brignoles)大理石;または炭酸マグネシウム軽石非晶質シリカダイヤモンド、またはセラミックスから選択することができる。研磨材は、堅果殻粉末、例えば、アプリコットまたはクルミ果実、例えば、アプリコット、木材セルロース、例えば、粉砕されたヤシ殻、例えば、ヤシ角層除去剤ポリアミド、特にナイロン−6;ポリエチレンポリプロピレンおよび他の有機ポリマー材料などの有機物から選択することができる。研磨材は有機物と無機物との組み合わせであってもよい。

0044

研磨材は平坦な形状、球状の形状、細長い形状、多角形の形状、または不規則な形状を有してもよい。研磨材は、着色される特定のケラチン繊維に応じて、マイクロメートルからナノメートルサイズ範囲であってもよい。

0045

本開示のキットは多くの形態を取り得る。それらは、それぞれが1種以上の成分を収容する複数のパッケージを含んでもよい。本開示に有用なパッケージとしては、例えば、プラスチックパウチ、箔パウチ、粉末、エアゾール容器小袋ポンプシステム、および溶液が挙げられる。パッケージ内の成分は粉末であっても、または液体状であってもよい。本キットは2種以上のパッケージを含んでもよく、例えば、金属塩は溶液として容器に入っていてもよく、他方、カテコール系着色剤は箔パウチに包装されていてもよい。

0046

一例として、本キットは、少なくとも1種の酸化剤を収容する第1のパッケージと、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1種の薬学的に許容される塩基とを収容する第2のパッケージと、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩と薬学的に許容される塩基とを収容する第3のパッケージとを含んでもよい。第3のパッケージは薬学的に許容される塩基とカテコール系色素前駆体とを収容してもよい。第3のパッケージは、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩と、薬学的に許容される塩基と、カテコール系色素前駆体とを収容してもよい。

0047

上記例はまた、それぞれが第1、第2、または第3のパッケージのいずれかに入っている金属塩と同じであってもまたは異なってもよいFe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩を収容する、第4のパッケージまたは第4および第5のパッケージを含んでもよい。

0048

上記例では、各パッケージは少なくとも1種の増粘剤、少なくとも1種の分散剤、少なくとも1種の研磨剤、および/または少なくとも1種の湿潤剤をさらに含んでもよい。

0049

上記例のパッケージのいずれか1つは、粉末状または液体状の成分を収容してもよい。

0050

本キットは、単一の用途または複数の用途に十分な材料を提供することができる。

0051

成分の濃度は考えられる特定の用途に応じて様々であってもよい。一例では、別々の溶液として存在するかまたは1つの溶液として存在するかに関わらず、水溶液中のカテコール系前駆体またはその薬学的に許容されるエステルもしくは塩の全モル濃度は0.01〜2.0mol/kgであってもよい。別の例では、別々の溶液として存在するかまたは1つの溶液として存在するかに関わらず、水溶液中のカテコール系前駆体またはその薬学的に許容されるエステルもしくは塩の全モル濃度は0.1〜1.0mol/kgであってもよい。別の例では、別々の溶液として存在するかまたは1つの溶液として存在するかに関わらず、水溶液中のカテコール系前駆体またはその薬学的に許容されるエステルもしくは塩の全モル濃度は0.15〜0.5mol/kgであってもよい。一例では、別々の溶液として存在するかまたは1つの溶液として存在するかに関わらず、水溶液中の酸化剤の全モル濃度は0.005〜0.2mol/kgであってもよい。別の例では、別々の溶液として存在するかまたは1つの溶液として存在するかに関わらず、水溶液中の酸化剤の全モル濃度は0.01〜0.2mol/kgであってもよい。別の例では、別々の溶液として存在するかまたは1つの溶液として存在するかに関わらず、水溶液中の酸化剤の全モル濃度は0.025〜0.1mol/kgであってもよい。

0052

薬学的に許容される塩基と金属塩との比は約233:1〜約9:1である。所望の髪色および他の成分の量に応じて、他の比を使用してもよい。例えば、薬学的に許容される塩基:カテコール系前駆体:酸化剤の比が6:3:1のとき、上記比が好適である。

0053

カテコール系前駆体:酸化剤:金属塩が100:50:1のとき、薬学的に許容される塩基と金属塩との比は約900:1〜約100:1である。

0054

薬学的に許容される塩基:カテコール系前駆体:金属塩の比が約450:100:1のとき、酸化剤と金属塩との有効比は約112:1〜約25:1である。

0055

金属塩とカテコール系前駆体との比は、一般に約100:1〜約7:1である。

0056

第1の組成物または第2の組成物のどちらも、組成物中に使用される薬学的に許容される塩基の最終量は、塩基の多機能性のため、調整を必要とすることがある。それは、酸化を助け、溶液に緩衝作用してpHを比較的一定に保つことを助け、それは、塩基に依存する任意の増粘剤が染毛剤の粘度を増加させることを助ける機能を果たす。

0057

ケラチン繊維に第1の組成物を塗布する工程と、任意選択的に繊維をすすぐ工程と、第2の組成物を塗布する工程と、任意選択的にすすぎと乾燥を行う工程とを含む、ケラチン繊維の着色方法も本明細書に開示される。

0058

第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基との混合物が調製されるような組み合わせで、上記キットの2つ以上のパッケージを組み合わせることにより得られる。第1の組成物は、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩をさらに含んでもよい。第2の組成物は、少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩との混合物が調製されるような組み合わせで、上記キットの2つ以上のパッケージを組み合わせることにより得られる。

0059

本開示の組成物およびキット、ならびにそれらをケラチン繊維に使用する方法は、ケラチン繊維、例えば、人の毛髪がその元の自然な色および色合いに本質的に戻ることを可能にする。驚くべきことに、「元の」ケラチン繊維の色が明るい色合いのとき、上記の方法が使用されることが判明した。「元の」ケラチン繊維の色が比較的暗い色合いのとき、下記の方法が使用される。

0060

本開示の別の方法では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基との混合物が調製されるような組み合わせで、上記キットの2つ以上のパッケージを組み合わせることにより得られる。第1の組成物は、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩をさらに含んでもよい。第2の組成物は、少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種のカテコール系色素前駆体またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される塩基と、Fe(III)、Fe(II)、Co(II)、Co(III)、Ag(I)、Ti(II)、Cu(I)、Cu(II)、Cr(II)、Cr(III)、Mo(II)、Mo(III)、Ni(II)、Ni(III)、Mn(II)およびZn(II)から選択される少なくとも1種の金属塩との混合物が調製されるような組み合わせで、上記キットの2つ以上のパッケージを組み合わせることにより得られる。

0061

上記方法は、少なくとも1種の増粘剤、少なくとも1種の分散剤、少なくとも1種の研磨剤、および/または少なくとも1種の湿潤剤をさらに含有する組成物を含んでもよい。

0062

業者は、第1の組成物と第2の組成物のどちらの塗布の前後にもケラチン繊維のすすぎと乾燥を行ってもよい。

0063

一態様では、ケラチン繊維は「バージン」である、即ち、それらは着色やストレート化などの化学処理を受けたことがない。

0064

「明るい」および「暗い」着色(coloration)を説明するために本明細書で使用する場合、標準髪色レベルを使用する。標準色レベルは1〜10のスケールで定義され、レベル1が最も暗く、最も黒い色であり、レベル10が非常に明るいブロンド色である。下記に10の標準髪色レベルを記載する:
レベル1:黒色
レベル2:最も暗い(ほぼ黒色の)褐色
レベル3:非常に暗い褐色
レベル4:暗褐色
レベル5:褐色
レベル6:淡褐色
レベル7:暗いブロンド
レベル8:中位のブロンド
レベル9:ブロンド
レベル10:明るいブロンド色
最も明るいプラチナブロンド色はレベル11、12またはさらには13と称されることも多い。

0065

下記の後処理剤1では、過酸化物イオン鉄イオンとの比が約75:1未満のとき、炭酸塩と鉄イオンとの比は約11〜約10:1である。

0066

炭酸イオン過酸化物との比は約0.5:1〜約16:1である。カテコール系前駆体と過酸化物との比は約20:1〜約1:3である。これらの比を変えると、処理中に生成する色素の量を変えることが可能になる。

0067

炭酸塩とカテコール系前駆体との比は約0.5:1〜約5:1であった。

0068

これらの実施例に使用される材料は、特記しない限り、Aldrich Chemical Co.から入手した。パーセンテージは、特記しない限り、wt/wtである。

0069

実施例1−マンガン触媒ケラチン繊維処理剤第1部の製造および塗布:1oz広口ポリプロピレン瓶内で、3,4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラニン(0.18g、0.912mmol)と炭酸水素ナトリウム(0.165g、1.96mmol)を混合した。これにCarbopol 934ポリマーの3wt%水溶液0.810mLを添加した。混合物を室温でスパチュラを用いて均質になるまで撹拌した。この混合物に、0.0856Mマンガン(II)触媒水溶液0.090mL(0.0077mmolマンガン、過酸化水素に対して5mol%)を添加した。(マンガン溶液は、硫酸マンガン塩化マンガン、またはグルコン酸マンガンから作製してもよい)。混合物を均質になるまで再度撹拌した。最後に、3%過酸化水素溶液(0.175mL、0.156mmol)を混合物に添加した。撹拌すると、深赤色の発色が認められた。この赤色混合物をケラチン繊維、この実施例では、DeMeo Brothers,Inc,NIから入手した100%バージンの白髪サンプル(幅約0.5cm、長さ約3cm)に塗布した。手袋をはめた指で混合物を毛髪に激しく擦り込んだ。サンプルを室温で30〜40分間放置し、その間に毛髪は暗褐色から黒色に変色した。次いで、サンプルを温水で十分にすすぎ、乾燥させると、毛髪の均一な着色が得られた。

0070

実施例2−「後処理#1」第2部の製造および塗布
1oz広口ポリプロピレン瓶内で、過酸化水素溶液の6wt%水溶液1.0mLとCarbopol 934ポリマー0.0297gとを混合した。混合物を室温でスパチュラを用いて均質になるまで撹拌した。次いで、この混合物に炭酸ナトリウム水溶液(9.57wt%溶液0.125mL、0.113mmol)を添加した。混合物を均質になるまで再度撹拌した。最後に、グルコン酸鉄水溶液(8.6wt%溶液0.125mL、0.046mmol Fe)を混合物に添加した。混合物を撹拌し、実施例1のマンガン処理された毛髪サンプルに塗布した。手袋をはめた指で混合物を毛髪に激しく擦り込んだ。サンプルを室温で10〜15分間放置した。次いで、サンプルを温水で十分にすすぎ、乾燥させると、6以上の明るい毛髪の着色が得られた。

0071

実施例3−「後処理#2」第2部の製造および塗布
1oz広口ポリプロピレン瓶内で、L−Dopa(0.0781g、0.396mmol)と、炭酸ナトリウム(0.0677g、0.639mmol)と、Carbopol 934ポリマーの3wt%水溶液1.25mLとを混合した。混合物を室温でスパチュラを用いて均質になるまで撹拌した。次いで、この混合物に3%過酸化水素水溶液(0.391mL)を添加した。混合物を均質になるまで再度撹拌した。最後に、グルコン酸鉄水溶液(8.6wt%溶液0.056mL、0.021mmol Fe)を混合物に添加した。混合物を撹拌し、実施例1のマンガン処理された毛髪サンプルに塗布した。手袋をはめた指で混合物を毛髪に激しく擦り込んだ。サンプルを室温で15〜20分間放置した。次いで、サンプルを温水で十分にすすぎ、乾燥させると、5以下の暗い着色が得られた。

0072

実施例4−代替の製造
実施例1のマンガン成分なしで実施例1〜3を繰り返した。最初の塗布の塗布時間が60〜90分間であったこと以外、結果は同じであった。

0073

実施例5−研磨剤を含有するマンガン触媒毛髪処理剤の製造および塗布
過酸化水素水溶液(3%、33.6mL)とCarbopol 934水溶液(3重量%、80mL)の入ったボウルに、珪藻土(5.0g)を添加した。混合物を均質になるまで撹拌した。この混合物に、L−Dopa(17.28g)と、炭酸水素ナトリウム(15.84g)と、グルコン酸マンガン(1.80g)とから構成される粉末混合物を添加した。混合物を均質になるまで再度撹拌した。混合物が赤色に変わり始めた時、材料を、「元の」髪色が淡褐色であった人の毛髪に、根元こめかみ部からたっぷり塗布した。手袋をはめた手で配合物を毛髪に擦り込み、完全にカバーするようにした。処理剤を毛髪に付けたまま室温で15分間放置した。この間に、混合物は暗褐色から黒色に変色した。次いで、水で毛髪から材料を十分にすすぎ落とした。次いで、上記後処理剤1を塗布し、毛髪をすすぎ、乾燥した後、髪色はレベル6と評価された。

0074

前述の方法は室温で行われるが、塗布前に2つの瓶の内容物を混合したものを加熱することにより、それらは高温での処理にも好適となる。

0075

ここでも理論に拘束されるものではないが、第1の処理剤を塗布すると、毛髪が「過度に」着色されるように毛髪のコルテックス層に色が付与されると考えられる。次いで、第2の処理剤を塗布すると過剰な着色剤がコルテックスから除去され、「適切な」量の着色剤が残る。第2の処理剤は、元の髪色に基づいて配合される。例えば、後処理剤1は、元の髪色が明るかった(レベル6以上)人用に設計されるが、後処理剤2は元の髪色が暗かった(レベル5以下)人用に設計される。

実施例

0076

様々な実施形態に関して本発明を説明してきた。前述にもかかわらず、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に修正、変更、および追加を行うことができることを理解されたい。

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