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課題・解決手段

改善された逆転写酵素のための組成物及び方法、及び逆転写におけるその使用を提供し、前記改善は高い温度、高い塩、高い活性、及び/または高いdUT耐性を含み得る。

概要

背景

逆転写酵素RT)は、RNAを鋳型として用いてDNAを合成するRNA依存性DNAポリメラーゼである。RTは、RNAを研究するための分子生物学において、またDNA増幅一緒に特定のRNA配列に基づいて生物身元を調べるための分子診断において不可欠な試薬である。一般的に使用されているRTはトリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)及びモロニーマウス白血病ウイルス(M−MuLV)、及びその誘導体由来している。これらのRTの各々は特定の用途において利点を有しているが、制限も有している。例えば、分子診断における主な関心事感度及び反応速度である。感度は、RTにより所与の増幅プラットフォームに対して十分なcDNAを産生することができることを必要とする。反応速度はどのくらいの速度で所要のcDNA産物が産生されるかを決定する。

最近、検出の際の便利さ及び高感度のためにループ媒介等温増幅(LAMP)が多くの病原体に対する分子診断に対して採用されている。RTをLAMPを含めるとき(逆転写−LAMP、RT−LAMP)、RNA標的を検出するために効率的に適用され得、多数のRNAウイルスを高感度で検出するためにうまく使用されている。RT−LAMPの場合、RTによりDNA依存性DNAポリメラーゼによるDNA増幅のために最適化された条件下で標的RNAを用いてDNAを効率的に合成することができることが必須である。多くのRTに対する最適反応条件がDNA依存性DNAポリメラーゼによるDNA増幅のための最適反応条件に整合しないので、これはRT−LAMPにおけるRT選択に実質的に影響を与える高い障害である。RT−LAMPにおいて最も典型的な使用されているRTは、適度な感度及び反応速度を与えるのでAMV由来である。

ポリメラーゼ連鎖反応PCR)はDNA増幅における重要なプレーヤーである。RT−LAMPと同様に、PCR反応にRTを含める(RT−PCR)とRNAを検出することができる。慣例上、RT−PCRは2ステップで実施する。第1ステップは最適化緩衝液中でのRTであり、その後第2ステップはPCRのために最適化された別の緩衝液条件でのPCRである。これらの2つのステップは理論的には組み合わされ得るが、両方のステップに適している1組の反応条件を見つけることは困難である。重大な問題は、増幅ステップのために最適化された条件下でも敏感で迅速なRTを見つけることである。

加えて、RT−LAMPまたはRT−PCR、或いは他の増幅テクノロジーによるRNAのワンステップ検出で使用するためにRTには望ましい幾つかの他の特性がある。これらには、RTの感度及び反応時間、高い塩及び前のRNAサンプル調製物からキャリーオーバーされる恐れがある他の可能性ある阻害剤に対する耐性、及び強化された熱安定性が含まれる。例えば、RTの強化された熱安定性により、より高い温度での逆転写が可能であり、RNAの二次構造が減り、これにより検出感度及び速度が高まる。分子診断におけるRTに対する高い要求のために、産生及び保存の便利さも重要な要件である。例えば、AMV RTは通常ニワトリ胚において産生され、その産生が特定の制限を有していることが公知である。

概要

改善された逆転写酵素のための組成物及び方法、及び逆転写におけるその使用を提供し、前記改善は高い温度、高い塩、高い活性、及び/または高いdUTP耐性を含み得る。

目的

ここで、広範囲の用途のために特に適している特性を有しているRTを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

天然の配列番号2に対して少なくとも96%同一のアミノ酸配列を含む非天然ポリペプチド

請求項2

前記アミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸37、124、179、208、213、214、247、279、288、293、295、358、361、373、378、392、433、462、470、473、485、493、514、536及び556からなる群から選択される1個以上のアミノ酸位置で配列番号1と異なる請求項1に記載のポリペプチド

請求項3

前記アミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸37、124、179、208、213、214、247、279、288、293、295、358、361、373、378、392、433、462、470、473、485、493、514、536及び556からなる群から選択される10個以上のアミノ酸位置で配列番号1と異なる請求項1に記載のポリペプチド。

請求項4

前記アミノ酸配列は、配列番号2に対して少なくとも98%同一である請求項1に記載のポリペプチド。

請求項5

前記アミノ酸配列は、配列番号2に対して100%同一である請求項1に記載のポリペプチド。

請求項6

前記ポリペプチドは、第2の非相同アミノ酸配列をさらに含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリペプチド。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチドを含み、実質的に核酸を含んでいない酵素製剤

請求項8

請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチド及び洗浄剤を含む酵素製剤。

請求項9

前記洗浄剤は、ノニオン性洗浄剤、カチオン性洗浄剤、アニオン性洗浄剤及び両性イオン性洗浄剤からなる群から選択される請求項8に記載の酵素製剤。

請求項10

少なくとも0.35MのKClをさらに含む請求項7〜9のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項11

UTPをさらに含む請求項7〜10のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項12

RNAをさらに含む請求項7〜11のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項13

前記RNAは細胞由来である請求項12に記載の酵素製剤。

請求項14

前記RNAは、合成RNAアダプターをさらに含む請求項12または13に記載の酵素製剤。

請求項15

前記RNAは、単一RNA分子を形成するように連結されている2つのRNA分子の産物である請求項12〜14のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項16

少なくとも2つのプライマーをさらに含む請求項7〜15のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項17

少なくとも1つのプライマーは固体支持体に結合している請求項16に記載の酵素製剤。

請求項18

前記プライマーは、サンプル中の標的RNAにハイブリダイズするための第1の核酸配列、及び標的RNAの増幅時に前記標的RNAに関する情報をコードするための第2の核酸配列を含む請求項16または17に記載の酵素製剤。

請求項19

DNA依存性DNAポリメラーゼをさらに含む請求項7〜18のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項20

前記したポリペプチドとDNA依存性DNAポリメラーゼの分子比は、2:1未満である請求項19に記載の酵素製剤。

請求項21

緩衝液をさらに含む請求項7〜20のいずれか1項に記載の酵素製剤。

請求項22

前記緩衝液は、8.3〜9.3のpHを有している請求項21に記載の酵素製剤。

請求項23

RNAを請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む組成物または請求項7〜21のいずれか1項に記載の組成物に暴露することを含むRNAの逆転写方法であって、前記組成物はRNAを逆転写してDNAの相補鎖を生成するために、プライマー、緩衝液及びデオキシリボヌクレオチドを含む、前記方法。

請求項24

前記方法は、同一RNAをAMV逆転写酵素またはMuMLV逆転写酵素に同一条件下で暴露することを含む方法と比較して、改善された活性耐塩性耐熱性、及び/またはdUTP耐性を示す請求項23に記載の方法。

請求項25

暴露ステップの前にRNAを精製することをさらに含む請求項23または24に記載の方法。

請求項26

前記精製は、固体支持体に結合させた相補的オリゴヌクレオチドにRNAをハイブリダイズさせることを含む請求項25に記載の方法。

請求項27

請求項23〜26のいずれか1項に記載のRNAを逆転写し、DNAの相補鎖をプライマー、デオキシリボヌクレオチド及び緩衝液の存在下で、DNA依存性DNAポリメラーゼに暴露することを含むRNAの増幅方法

請求項28

前記DNA依存性DNAポリメラーゼは、ループ媒介等温増幅によりDNAを増幅する請求項27に記載の方法。

請求項29

請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする核酸。

請求項30

請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチド、及び1つ以上の別の成分として緩衝液、核酸、デオキシリボヌクレオチド、塩化カリウム硫酸マグネシウム硫酸アンモニウム核酸結合色素、DNA依存性DNAポリメラーゼ及びウラシルDNAグリコシラーゼからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含むキット

請求項31

(a)RNA鋳型を請求項1に記載のポリペプチド及び1つ以上のDNAポリメラーゼを含む組成物と混合し;(b)前記RNA鋳型の一部または全部に対して相補的なDNA分子を増幅させるのに十分な条件下で混合物インキュベートする;ことを含むワンステップRTPCR方法。

背景技術

0001

逆転写酵素RT)は、RNAを鋳型として用いてDNAを合成するRNA依存性DNAポリメラーゼである。RTは、RNAを研究するための分子生物学において、またDNA増幅一緒に特定のRNA配列に基づいて生物身元を調べるための分子診断において不可欠な試薬である。一般的に使用されているRTはトリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)及びモロニーマウス白血病ウイルス(M−MuLV)、及びその誘導体由来している。これらのRTの各々は特定の用途において利点を有しているが、制限も有している。例えば、分子診断における主な関心事感度及び反応速度である。感度は、RTにより所与の増幅プラットフォームに対して十分なcDNAを産生することができることを必要とする。反応速度はどのくらいの速度で所要のcDNA産物が産生されるかを決定する。

0002

最近、検出の際の便利さ及び高感度のためにループ媒介等温増幅(LAMP)が多くの病原体に対する分子診断に対して採用されている。RTをLAMPを含めるとき(逆転写−LAMP、RT−LAMP)、RNA標的を検出するために効率的に適用され得、多数のRNAウイルスを高感度で検出するためにうまく使用されている。RT−LAMPの場合、RTによりDNA依存性DNAポリメラーゼによるDNA増幅のために最適化された条件下で標的RNAを用いてDNAを効率的に合成することができることが必須である。多くのRTに対する最適反応条件がDNA依存性DNAポリメラーゼによるDNA増幅のための最適反応条件に整合しないので、これはRT−LAMPにおけるRT選択に実質的に影響を与える高い障害である。RT−LAMPにおいて最も典型的な使用されているRTは、適度な感度及び反応速度を与えるのでAMV由来である。

0003

ポリメラーゼ連鎖反応PCR)はDNA増幅における重要なプレーヤーである。RT−LAMPと同様に、PCR反応にRTを含める(RT−PCR)とRNAを検出することができる。慣例上、RT−PCRは2ステップで実施する。第1ステップは最適化緩衝液中でのRTであり、その後第2ステップはPCRのために最適化された別の緩衝液条件でのPCRである。これらの2つのステップは理論的には組み合わされ得るが、両方のステップに適している1組の反応条件を見つけることは困難である。重大な問題は、増幅ステップのために最適化された条件下でも敏感で迅速なRTを見つけることである。

0004

加えて、RT−LAMPまたはRT−PCR、或いは他の増幅テクノロジーによるRNAのワンステップ検出で使用するためにRTには望ましい幾つかの他の特性がある。これらには、RTの感度及び反応時間、高い塩及び前のRNAサンプル調製物からキャリーオーバーされる恐れがある他の可能性ある阻害剤に対する耐性、及び強化された熱安定性が含まれる。例えば、RTの強化された熱安定性により、より高い温度での逆転写が可能であり、RNAの二次構造が減り、これにより検出感度及び速度が高まる。分子診断におけるRTに対する高い要求のために、産生及び保存の便利さも重要な要件である。例えば、AMV RTは通常ニワトリ胚において産生され、その産生が特定の制限を有していることが公知である。

0005

ここで、広範囲の用途のために特に適している特性を有しているRTを提供する。RTのうちの本明細書中で「V3」と称され、図6中の配列番号2のアミノ酸配列を有するRTは、AMV及びM−MuLV由来のRTに比して各種アッセイにおいて優れていることが立証されている。

0006

従って、1つの態様で、配列番号2に対して少なくとも90%同一、または配列番号2に対して95%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される。或いは、ポリペプチドは、V3(配列番号6)の最初の442個のアミノ酸を含有しているV3のヘテロダイマー小単位に対して少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ポリペプチドは配列番号2または配列番号6に対して95%超同一であり得、例えば配列番号2に対して少なくとも96%同一、少なくとも96.5%同一、少なくとも97%同一、少なくとも97.5%同一、少なくとも98%同一、少なくとも98.5%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一であり得る。よって、この配列は配列番号2または配列番号6とたった56個の残基で異なり得、より少数(例えば、たった23個、たった22個、たった21個、たった20個、たった19個、たった18個、たった17個、たった16個、たった15個、たった14個、たった13個、たった12個、たった11個、たった10、たった9個、たった8個、たった7個、たった6個、たった5個、たった4個、たった3個、たった2個、たった1個、または0個)の残基で異なり得る。上記した同一性に加えて、ポリペプチド、または第2の1つ以上のポリペプチドに融合したポリペプチドはアミノ酸の非必須配列の欠失を維持し得る。

0007

配列番号2に対して少なくとも96%(またはそれ以上、例えば少なくとも98%)同一であるポリペプチド中に含まれるアミノ酸配列は図6中に配列番号1として同定されている参照配列と異なる。例えば、前記アミノ酸配列は、存在し得る他の差異に加えて、配列番号1のアミノ酸37、124、179、208、213、216、247、279、288、293、295、358、361、373、378、392、433、462、470、473、485、493、514、536及び556に相当する1個以上(例えば、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、21、22、23、24、または25個)の位置で異なり得る。

0008

上記した同一または差異を有するアミノ酸配列に加えて、ポリペプチドは非相同ペプチドまたはポリペプチド配列をさらに含み得る(例えば、融合し得る)。よって、ポリペプチドは常に配列番号2に対して少なくとも90%同一(例えば、配列番号2に対して少なくとも96%または少なくとも98%同一)のアミノ酸配列を含む。ポリペプチドは場合により1つ以上の追加配列、例えばインビトロ精製を容易にするペプチドタグ、DNA結合を強化するペプチドタグ、またはその場でのポリペプチドまたはその基質の検出を容易にするペプチドタグを含み得る。追加のペプチドまたはポリペプチド配列の例には、DNA結合ドメイン(例えば、Sso7DまたはSac7D)、アフィニティー結合ドメイン(例えば、キチン結合ドメイン)、及びポリペプチドを検出するためのアミノ酸配列、例えばAGTSNAPタグ(R),New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)が含まれる。

0009

同様に、実施形態は前記ポリペプチドをコードする核酸を提供する。この核酸は少なくとも前記ポリペプチドをコードするヌクレオチドを含み、追加のヌクレオチド配列を含み得る。例えば、核酸は細胞中での核酸の複製を容易にするプラスミドまたは他のベクターであり得る。代替的または追加的に、前記ポリペプチドをコードするヌクレオチドは細胞中でポリペプチドを発現させるプロモーターと結合し得る。実施形態は前記ポリペプチドを含有する細胞も提供する。

0010

別の態様で、酵素製剤は上記したポリペプチドのいずれかを含有し得る。酵素製剤は、例えば汚染核酸を実質的に含み得ない(すなわち、ゲル電気泳動クロマトグラフィー、またはPCR増幅により不検出)。代替的または追加的に、組成物洗浄剤、例えばノニオン性洗浄剤、カチオン性洗浄剤、アニオン性洗浄剤、及び/または両性イオン性洗浄剤を含む。ノニオン性洗浄剤は、例えば幾つかの逆転写酵素を刺激すると報告されている(Wuら,Biochemistry,14(4):789−95,1975)。例示的ノニオン性洗浄剤には、ポリソルベート20(「ツイーン20」としても公知)、トリトンX−100及びNP40が含まれる。例示的アニオン性洗浄剤には、ポリエチレングリコール)4−ノニルフェニル3−スルホプロピルエーテルカリウム塩、ポリ(エチレングリコール)モノラウレートポリオキシエチレン(150)ジノニルフェニルエーテル、及びノニルノノキシノール−15ホスフェートが含まれる。例示的両性イオン性洗浄剤には、3−(N,N−ジメチルテトラデシルアンモニオプロパンスルホネート(SB3−14)、3−(4−ヘプチル)フェニル−3−ヒドロキシプロピルジメチルアンモニオプロパンスルホネート(C7BzO)、CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)、CHAPSO(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホネート)、3−(デシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホネート内部塩(SB3−10)、3−(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホネート内部塩(SB3−12)、3−(N,N−ジメチルオクタデシルアンモニオ)プロパンスルホネート(SB3−18)、3−(N,N−ジメチルオクチルアンモニオ)プロパンスルホネート内部塩(SB3−8)、3−(N,N−ジメチルパルミチルアンモニオ)プロパンスルホネート(SB3−16)、及び3−[N,N−ジメチル(3−ミリストイルアミノプロピル)アンモニオ]プロパンスルホネート(ASB−14)が含まれる。安定化試薬には、米国特許No.8,715,987に記載されているものが含まれる。

0011

幾つかの実施形態では、酵素製剤は中濃度(例えば、約50mM)または高濃度(例えば、少なくとも0.35M)で塩化カリウムを含む。幾つかの実施形態では、酵素製剤は少なくとも0.4M、または少なくとも0.45Mの高濃度で塩化カリウムを含む。

0012

幾つかの実施形態では、組成物(酵素製剤)は緩衝液を含む。緩衝液のpHは場合によりアルカリ性、例えば少なくともpH8.3、例えばpH8.3〜pH9.3である。

0013

幾つかの実施形態では、組成物(酵素製剤)は本明細書中に規定されている中または高濃度で塩化カリウムを含み、pH8.3〜pH9.3のpHで緩衝されている。

0014

幾つかの実施形態では、組成物(酵素製剤)はデオキシリボヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dTTP、及びdGTP)を含む。特定の実施形態では、組成物はdTTPに代えてまたは加えてdUTPを含む。デオキシリボヌクレオチドの1つ以上は場合により検出可能な標識、例えば蛍光基またはクエンチャーで標識され得る。

0015

幾つかの実施形態では、組成物はRNA、例えば合成RNA、または(細胞または組織サンプル、生体液環境サンプル等から直接入手される)細胞由来のRNAを含む。例えば、RNAは、例えばT4RNAリガーゼ1、T4 RNAリガーゼ2、または末端切断型T4 RNAリガーゼ2(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)により1つの単一RNA分子を形成するように一緒に連結した2つ以上のRNA分子の産物であり得る。代替的または追加的に、RNAは例えば末端切断型T4 RNAリガーゼ2(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)により合成RNAアダプターに結合され得る。

0016

幾つかの実施形態では、組成物は1個以上(例えば、少なくとも2個、4個、6個、8個またはそれ以上)のプライマーを含む。少なくとも1個のプライマーはサンプル中の標的RNAにハイブリダイズさせるための第1の核酸配列を含み得る。特定実施形態では、少なくとも1個のプライマーはサンプル中の標的RNAにハイブリダイズさせるための第1の核酸配列、及び標的RNAにハイブリダイズしないが、代わりに標的RNAの増幅時に標的RNAに関する情報をコードする第2の核酸配列を含む。幾つかの実施形態では、組成物中の少なくとも1個のプライマーはプライマーに相補的なRNA分子についてサンプルを濃縮するのに有用である固体支持体、例えばビーズに結合され得る。プライマーは追加的にバーコードまたはユニークな同定配列を含み得る。

0017

幾つかの実施形態では、組成物は逆転写から生じた相補的DNA鎖を増幅させるために有用なDNA依存性DNAポリメラーゼをさらに含む。このDNA依存性DNAポリメラーゼは、例えばBst 2.0(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)、Taqポリメラーゼ古細菌ポリメラーゼ、または2個の古細菌ポリメラーゼの古細菌ポリメラーゼ融合産物、例えばフュージョン(R)(Thermo Scientific,ペンシルベニアピッツバーグ)またはQ5(R)(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)であり得る。任意に存在するDNA依存性DNAポリメラーゼに対するRTポリペプチドの分子比は2:1未満であり得る。例えば、任意に存在するDNA依存性DNAポリメラーゼに対するRTポリペプチドの分子比は3:2未満(例えば、1:1未満、0.75:1未満、0.5:1未満、0.3:1未満、0.2:1未満、または0.1:1未満)であり得る。

0018

実施形態は、RNAの逆転写に有用なキットも提供する。このキットは、本明細書中に規定されているRTポリペプチドを少なくとも1つの別の成分と一緒に含み、前記成分には緩衝液(例えば、本明細書中に規定されており、場合によりpH8.3〜pH9.3のpHで緩衝される)、核酸(場合により固体支持体に結合している)、デオキシリボヌクレオチド、塩化カリウム(例えば、本明細書中に規定されている中濃度または高濃度で)、硫酸マグネシウム硫酸アンモニウム核酸結合色素、例えばSYTO 9(R)またはSYBR(R) Green(Life Technologies,ニューヨークグランドアイランド)、DNA依存性DNAポリメラーゼ、例えばBst 2.0、Taqポリメラーゼ、古細菌ポリメラーゼ、または2個の古細菌ポリメラーゼの古細菌ポリメラーゼ融合産物、例えばフュージョンまたはQ5)、及びウラシルDNAグリコシラーゼの1つ以上が含まれる。1つの実施形態では、キットは配列番号2に対して少なくとも96%同一である(例えば、配列番号2に対して少なくとも98%または100%同一である)アミノ酸配列を含むRTポリペプチドを含む。

0019

別の態様で、実施形態は、RNAを逆転写するための方法を提供する。この方法は、RNAを本明細書中に規定されているRTポリペプチド、または少なくともRTポリペプチド、プライマー、緩衝液及びデオキシリボヌクレオチド、及び場合により1個以上のアダプターを含む上記した組成物またはキットの1つに暴露することを含む。アダプターは、RNAの配列ソースを認識するバーコード及び/またはユニークな同定配列を含み得る。1つの実施形態では、RTポリペプチドは配列番号2に対して少なくとも96%同一である(例えば、配列番号2に対して少なくとも98%または100%同一である)アミノ酸配列を含む。ポリペプチドはRNAを逆転写してDNAの相補鎖を生成する。好ましくは、この方法は、同一RNAをAMV RTまたはMuMLV RTに同一条件下で暴露することを含む方法と比較して、改善された活性耐塩性(例えば、高い塩濃度に対して)、耐熱性(例えば、少なくとも60℃の温度に対して安定性)、及び/またはdUTP耐性の1つ以上を示す。RNAは粗な調製物由来であり得、または暴露ステップの前に例えばRNA分子の所望サブセットについてサンプルを選択的に濃縮するために固体支持体に結合させたプライマーを使用することにより精製し得る。

0020

実施形態は、例えば米国特許出願No.13/383,466に記載されている方法を用いてアダプター−ダイマー形成を予防する追加ステップを含む。

0021

実施形態は、上記したようにRNAを逆転写し、生じたDNAの相補鎖をプライマー、デオキシヌクレオチド及び緩衝液の存在下でDNA依存性DNAポリメラーゼに暴露することによるRNAの増幅方法をも提供する。DNA増幅は、例えばPCR、LAMPのような等温方法、転写媒介増幅、またはヘリカーゼ依存性増幅を含み得る。1つの実施形態では、DNA増幅はLAMPを含む。

0022

1つの態様では、(a)RNA鋳型を請求項1に記載のポリペプチド及び1つ以上のDNAポリメラーゼを含む組成物と混合し、(b)前記混合物をRNA鋳型の一部または全部に対して相補的なDNA分子を増幅させるのに十分な条件下でインキュベートすることを含むワンステップRT−PCR方法を提供する。

図面の簡単な説明

0023

V3またはAMVRTを用いたときのLAMP増幅のシグナル閾値時間と反応温度の関係のグラフ表示である。図1に示すように、RT−LAMPを用いるRNAの増幅率は、標的RNAを55℃〜70℃の温度範囲バリアントV3 RTを用いて逆転写したときAMV転写酵素と比較して有意に改善される。
LAMP増幅のシグナル閾値時間とRTプレインキュベーション温度の関係のグラフ表示である。図2に示すように、V3 RTはRNA基質を添加する前に65℃で2分間プレインキュベーションした後活性を保持するのに対して、AMV RTは60℃でその活性の殆どを失う。
ツーステップRT−LAMPにおけるLAMP増幅のシグナル閾値時間と塩化カリウム(KCl)濃度の関係のグラフ表示である。V3 RTは、特により高いKCl濃度でAMV RTよりもKClに対してより耐性である。
ウラシル−DNAグリコシラーゼ(UDG)の不在(円及び星印)または存在(四角及び三角)下、汚染DNA(「キャリーオーバー」)の不在(円及び四角)または存在(星印及び三角)下でのLAMP増幅のシグナル閾値時間と鋳型RNA(「ジャーカットRNA」)の量の関係のグラフ表示である。図示されているように、V3 RTはUDGの存在下でも有効である。
3つのRT、すなわちV3、プロトスクリプト(R)II(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)及びMMuLV−RTについての定量RT−PCRにおける増幅効率のグラフ表示である。 X軸はPCRサイクルの数を示し、Y軸はPCR管中で産生されたDNAの量に対応する記録された蛍光シグナルを示す。V3 RT(三角)はACTBプライマー対を用いて約20サイクルロバストなqRT−PCRシグナルを発生したのに対して、プロトスクリプトII RT(円)は僅かなシグナルしか発生せず、MMuLV−RT(直線)はいずれのシグナルも発生しなかった。
3つのRT、すなわちV3、プロトスクリプト(R)II(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)及びMMuLV−RTについての定量RT−PCRにおける増幅効率のグラフ表示である。 X軸はPCRサイクルの数を示し、Y軸はPCR管中で産生されたDNAの量に対応する記録された蛍光シグナルを示す。V3 RT(三角)はB2Mプライマー対を用いて約20サイクルでロバストなqRT−PCRシグナルを発生したのに対して、プロトスクリプトII RT(円)は僅かなシグナルしか発生せず、MMuLV−RT(直線)はいずれのシグナルも発生しなかった。
参照RT(p66;配列番号1)、V3(配列番号2)、及び3つの他のバリアント(配列番号:3−5)の完全長配列を示す。
アミノ酸配列のアラインメントによるV3と参照配列(配列番号1)の差を示す。ここに提示されている変異の位置の番号は、最初のメチオニン(M)を含めていないので、番号は図6中の配列番号1及び2と1個のアミノ酸だけ異なる。

0024

本発明の実施形態に従うポリペプチドは各種条件下でRNAを逆転写して、DNAの相補鎖を作成し得る。実施形態に従う例示的ポリペプチドはV3(配列番号2)である。実施例に示すように、V3は、他の逆転写酵素と比較して、強化された活性、耐塩性(例えば、少なくとも0.35MのKClの高濃度に対して)、耐熱性(例えば、少なくとも60℃の温度に対して)、及び/またはdUTPに対する耐性を示す。

0025

実施形態は、配列番号1及び/または配列番号2及び/または配列番号6(本明細書中に規定されている)と異なる「バリアント」ポリペプチド;及び配列番号2または配列番号6を含むポリペプチド、またはそのバリアントをも含む。

0026

1つの実施形態では、ポリペプチドは配列番号2に対して少なくとも96%同一であり、本明細書中に記載されている条件下でRT活性を有しているアミノ酸配列を含むか、または前記アミノ酸配列から構成されている。

0027

ポリペプチドの実施形態は非天然であり得、N末端に1個以上のアミノ酸変異、例えば配列番号1の37、124及び179位に1個以上の変異を含み得る。代替的または追加的に、ポリペプチドは中央ドメインに1個以上のアミノ酸変異、例えば配列番号1の208、213、216、247、279、288、293及び/または295位に1個以上の変異を含み得る。追加的または代替的に、ポリペプチドはC末端に1個以上のアミノ酸変異、例えば配列番号1の358、361、373、378、392、433、462、470、473、485、514、536及び556位に1個以上の変異を含み得る。実施形態では、ポリペプチドはN末端ドメイン及びC末端ドメイン、またはN末端ドメイン及び中央ドメイン、または中央ドメイン及びC末端ドメイン由来の1個以上の変異を含み得る。或いは、ポリペプチドはN末端ドメイン、中央ドメイン及びC末端ドメイン由来の1個以上の変異を含み得、これらのドメイン中の変異の例は上に挙げられている。

0028

ポリペプチドは、配列番号1または配列番号2と少なくとも96%の配列同一性を有する配列番号3−5に規定されている配列を有するポリペプチドの非天然バリアント、及び天然で認識されていない対応物を有する合成ポリペプチドであり得る。

0029

ポリペプチドの実施形態は上記したタイプのRT活性をさらに有する。好ましくは、変異体のRT活性は配列番号1に記載されているアミノ酸配列により特徴づけられる野生型RTよりも高い。

0030

ポリペプチドは、該ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列のプロモーター上流を有する発現ベクターを用いて組換え産生され得る。

0031

RT反応は、発明の概要に記載されているポリペプチドまたは組成物を用いて逆転写及び第1鎖cDNA及び場合により第2鎖cDNAの産生を可能にする条件下で実施され得る。RT反応はランダムプライマーオリゴdT、またはRNA特異的プライマーを用いて開始され得る。

0032

所望により、反応は、例えばLAMPまたはPCRによるcDNAの増幅をも含み得る。LAMPを実施するための技術は、PCRアッセイを実施するための技術(Eriich,PCR Technology:Principles and Applications for DNA Amplication,1989;Innisら,PCR Protocols:A Guide to Methodsand Applications,1990;Mattilaら,Nucleic Acids Research,19:4967,1991;Eckertら,PCR Methods and Applications,1:17,1991;Wallaceら,Ligase Chain Reaction,in Technologies for Detection of DNA Damage and Mutations,p.307−322,1996)であるので、当業界で公知である(例えば、Notomiら,Nucleic Acids Research,28(12):e63,2000を参照されたい)。適切なプライマー配列及びハイブリダイゼーション条件を選択するために各種ガイドラインを使用し得る(例えば、Sambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,1989;Ausubelら,Short Protocols in Molecular Biology,第4版,1999;Ausubelら,Current Protocols in Molecular Biology,1999−2010を参照されたい)。

0033

本明細書中に記載されているバリアントRTは、同一の基質及びプライマー等を用いる同一反応条件下で通常使用されているRT(AMV及び/またはM−MuLV、及び/または配列番号1によりコードされるRT)に比して以下の全部またはいずれかを含み得る少なくとも1つの改善を有している:
強化された活性:V3を含めた本明細書中に記載されているポリペプチドの実施形態はRT反応を各酵素に対する標準の条件下で短い時間枠で、例えば少なくとも2倍短い時間枠で実施し得る。強化された活性は3倍、4倍、5倍高い活性を含む。強化された活性は500未満の長さの塩基対ポリヌクレオチドで観察された。

0034

耐熱性:本明細書中に記載されているポリペプチドの強化された耐熱性のために、反応は他の方法で可能であるよりも高い温度で実施され得る。V3を含めた本明細書中に記載されているポリペプチドの実施形態はより高い温度で活性を改善し得るRT活性を有し得る。

0035

RTポリペプチドは少なくとも50℃、少なくとも55℃、少なくとも60℃、または少なくとも65℃の温度で耐熱性であり得る。これらのRTは少なくとも43℃、少なくとも45℃、少なくとも50℃、少なくとも55℃、少なくとも60℃、または少なくとも65℃の温度で、例えば43〜65℃、45〜65℃、50〜65℃、55〜65℃、60〜65℃、55〜70℃、または65〜70℃の範囲の温度でのRT反応において使用され得る。反応をより高い温度で実施すると、鋳型RNAが逆転写を抑制する恐れがある二次構造を形成するリスクが減る。

0036

塩に対する耐性:RTポリペプチドは0.35M以上、例えば少なくとも0.40Mまたは少なくとも0.45Mの塩(例えば、KCl)濃度に対して耐性であり得る。本発明の逆転写酵素の実施形態は50M〜500mMの範囲の塩濃度で、例えば50mM、100mM、125mM、150mM、175mM、200mM、225mM、250mM、300mM、または400mMの塩で活性であり得る。これらのポリペプチドのより高い塩濃度でのRTの活性は、同一の基質及びプライマー等を用いる同一の反応条件下で通常使用されているRT(AMV及び/またはM−MuLV、及び/または配列番号1によりコードされるRT)に比して同一またはより高い。よって、例えば0.35M未満の塩濃度が従来の逆転写酵素のために最適である実施形態では、本発明のポリペプチドにより、RTは他の方法で可能である塩濃度よりも少なくとも0.35Mまたはより高い塩濃度でRT反応を実施することができる。

0037

ポリペプチドの実施形態の別の作用効果は、他の逆転写酵素と比較してdUTPに対する高い耐性を含み得る。

0038

本発明の具体的実施形態の作用効果及び実施は、添付の特許請求の範囲に同定されている本発明を限定すると意図されない図面及び実施例に記載されている。本明細書中に引用されている文献はすべて参照により組み入れる。

0039

実施例1
ヒトアクチンmRNAをActB2プライマー組(ACTB2−F3:AGTACCCATCGGCACG(配列番号7);ACTB2−B3:AGCCTGGATAGCAACGTACA(配列番号8);ACTB2−FIP:GAGCCACACGCAGCTCATTGTATCACCAACTGGGACGACA(配列番号9);ACTB2−BIP:CTGAACCCCAAGGCCAACCGGCTGGGGTGTTGAAGGTC(配列番号10);ACTB2−LF:TGTGGTGCCAGATTTTCTCCA(配列番号11);ACTB2−LB:CGAGAAGATGACCCAGATCATGT(配列番号12))を用いてRT−LAMPにより増幅した。RT−LAMP反応を25μlの1×等温増幅緩衝液(20mMトリスHCl(pH8.8,25℃)、10mM (NH4)2SO4、50mM KCl、2mMのMgSO4、8mM MgSO4を補充した0.1%ツイーン20、及びそれぞれ1.4mMのdATP、dCTP、dGTP及びdTTP)中で実施した。プライマー濃度は0.2μΜのACTB2−F3またはACTB2−B3、1.6μΜのACTB2−FIPまたはACTB2−BIP、及び0.4μΜのLFまたはLBであった。逆転写及び増幅を同一反応容器及び同一温度で行うワンポット反応では、各反応物は5ngのV3または0.5UのAMV RT(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)、8UのBst 2.0、及び1ngのジャーカット細胞全RNA(アンビオン(R),Life Technologies,ニューヨーク州グランドアイランド)を含んでいた。25ulのRT−LAMP反応物は、2.0:0.24のRT/Bst質量比を生ずるように0.12ug/ulで1ulのBst 2.0及び0.1ug/ulで0.5ulのRTを含んでいた。DNA増幅を検出するために2μΜの二本鎖DNA特異的結合色素SYTO 9を含めた。反応物を55〜70℃の反応温度に加熱し、直ぐにBio−Rad CFX96(TM)サーマルサイクラー(Bio−Rad,カリフォルニア州ハーキュリーズ)にかけた。図1に示すように、55〜70℃の温度範囲で標的RNAをバリアントV3 RTを用いて逆転写すると、RT−LAMPを用いるRNAの増幅率がAMV転写酵素と比較して有意に改善される。

0040

実施例2
実施例2はV3RTの強化された耐熱性を立証している。標的RNAを存在させない以外は実施例1と同様に、50ngV3 RTまたは5UのAMV RTをBst 2.0DNAポリメラーゼを含むLAMP反応において59.4℃〜65℃で2分間インキュベートした。インキュベートした後、反応物を4℃に冷却し、次いでRT−LAMP反応を65℃で開始させるために1ngのジャーカット細胞全RNAを添加した。図2に示すように、RNA基質を添加する前に65℃で2分間プレインキュベーションした後V3 RTは活性を保持しているのに対して、AMV RTは60℃を超えるとその活性の殆どを失った。

0041

実施例3
実施例3はV3の強化された耐塩性を立証している。RTステップでは、Bst 2.0を除外し、KClを添加した以外は実施例1と同様に、50ngのV3 RTまたは5U AMV RTをLAMP反応緩衝液中で10ngのジャーカット細胞全RNAと一緒に55℃で10分間インキュベートした。インキュベートした後、RTを不活化するために反応物を85℃に加熱し、次いで4℃に冷却した。LAMPステップでは、新しいLAMP反応に対して1μlのRT反応物を添加し、65℃でインキュベートした。V3 RTは、特に0.35M以上のKCl濃度でAMV RTよりもKClに対して著しく耐性であった。

0042

実施例4
実施例4はRTステップ及びLAMP増幅ステップにおけるdUTPの取り込みを伴うキャリーオーバー予防におけるV3 RTの適合性を調べた。増幅前に、汚染キャリーオーバーLAMPアンプリコンをアンタークティック熱不安定性ウラシル−DNAグリコシラーゼ(AT−UDG)(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)により酵素的に分解した。

0043

dTTPの50%をdUTPで交換する以外は図1に記載されているように、ワンステップRT−LAMPを各種量のジャーカット全RNAを用いて実施した。2組の反応物(10〜7キャリーオーバー)は同一条件下で作成したLAMP反応物の10−7希釈物を1μl含有していた。これら2組のうちの1つは0.5UのAT−UDG(10〜7+UDG)も含有していた。第3組はAT−UDG(0.5U UDG)のみを有していた。各反応物は50ngのV3 RT及び8UのBst 2.0を有していた。反応物を上で作成した後、直ちに65℃のLAMP温度とした。

0044

示されているように、V3RTはLAMPキャリーオーバー汚染予防システム両立する。UDGの存在はV3 RTの活性を実質的に干渉せず、dUTPはV3 RTによるDNA合成中基質として効率的に使用された。

0045

図4中のX軸はジャーカットRNAの漸増量を示し、Y軸は各反応の閾値時間を反映している。キャリーオーバーが存在しないがUDGが存在している場合には(四角)、RT−LAMPはUDGなし(円)と同一の検出感度を達成したが、反応時間は僅かに延びた。キャリーオーバーの存在下では(*)、増幅シグナルはキャリーオーバーのみに由来し、素早く閾値時間に達した。UDG及びキャリーオーバーの両方を添加したときには(三角)、高レベルの増幅シグナルが除かれ、鋳型なしの対照(ntc)反応ではシグナルが観察されなかった。増幅シグナルレベルはキャリーオーバーなしの反応のように鋳型RNAの量に応じて変動した。キャリーオーバー予防の類似のカイネティックスがRTを必要としないDNA鋳型で観察された。

実施例

0046

実施例5
実施例5はRT−PCRにおけるV3の強化された効率を立証している。RT−PCR.qRT−PCRにおいてV3 RT、プロトスクリプトII及びMMuLV RTをプライマー対、すなわちアクチンB遺伝子を標的とするACTB(ACTB−F:CTGGAACGGTGAAGGTGACA(配列番号13);ACTB−RR(AAGGGACTTCCTGTAACAACGCA(配列番号14))、またはB2M遺伝子を標的とするB2M(B2M−F:TGCTGTCTCCATGTTTGATGTATCT(配列番号15)B2M−R:TCTCTGCTCCCCACCTCTAAGT(配列番号16)と10ngのジャーカット細胞全RNAを用いて実施した。qRT−PCRを最終3mM Mg++までMgSO4、それぞれ400uMの各dNTP、0.625UホットスタートTaqDNAポリメラーゼ(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)、それぞれ400nMの順方向及び逆方向プライマー、2μΜ SYTO 9を補充した25μlの1×サーモポル(R)緩衝液(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)中で実施した。RTは、50ngのV3 RT、100UのプロトスクリプトII RT(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)、または100UのMMuLV RT(New England Biolabs,マサチューセッツ州イプスウィッチ)のいずれかである。反応混合物を54℃で5分間インキュベートし、次いで95℃で10秒間、58℃で15秒間、68℃で30秒間の温度サイクルにかけた。DNA増幅シグナルをBio−Rad CFX96サーマルサイクラーを用いて獲得した。図5に示すように、V3 RTは他の酵素よりも非常に迅速にロバストなqRT−PCRシグナルを発生した。

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