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技術 円形出力ビーム用の高効率単一パス高調波発生器

出願人 アイピージーフォトニクスコーポレーション
発明者 マニュエル・ジェイ・レオナルドマーク・エー・アルボアグレゴリー・エル・キートン
出願日 2014年3月13日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2016-502194
公開日 2016年10月20日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2016-532882
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 内側角度 伝達角度 分極物質 第三次高調波 干渉動作 Qスイッチ ソフトウェアロジック 集束方向
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図面 (9)

課題・解決手段

キャビティ高調波発生器ステムは、公称円形であり非点収差のない回折限界の入力基本放射から、円形で非点収差のない第三次高調波出力ビームを発生させることができる。本システムは、第二次高調波発生結晶を含み得る。入力基本ビームのサイズは、第二次高調波発生結晶の入力面において、第二次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向において拡大される。高次高調波発生結晶は、高次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向において傾斜した入射角に向けられた出力面を有し、出力される高調波ビームのサイズがその方向において縮小される。第二次高調波結晶の入力面における入力基本ビームの拡大は、より高次高調波結晶の出力面における第三次高調波ビームの縮小よりも強い。

概要

背景

波長変換レーザーシステムは、ホウ酸リチウム(LBO)等の非線形光学結晶を用いて、光源レーザーが発生させる赤外線入力ビームから、可視波長出力ビームを発生させることが多い。第二次高調波発生(SHG,second harmonic generation)では、例えば、結晶中で生じる非線形過程が、赤外線入力放射の二つの光子を結合させて、入力赤外線放射二倍周波数を有する可視出力放射の光子を生じさせる。第三次高調波発生(THG,third harmonic generation)では、SHG出力の光子を赤外線入力の光子と結合させるように位相整合された追加の非線形光学結晶を、第二次高調波発生と組み合わせて、赤外線入力放射の三倍の周波数を有する第三次高調波発生(THG)出力を生じさせる。

LBO等の非線形結晶は、異方性屈折率特徴付けられることが多く、これは、波長変換出力ビームの形状に影響を与える。異方性屈折率は、屈折率が、結晶中の放射の伝播方向及び偏光偏波)に依存することを意味する。非偏光のビームがこのような結晶に入射すると、ビームは典型的には複屈折を示す。即ち、ビームが二つの偏光ビームに分けられ、それら二つのビームは共線的ではなく、それらの伝播方向はウォークオフ(walk‐off)角度と呼ばれる角度で異なる。

LBO等の異方性屈折率を有する結晶を第二次高調波発生で使用する場合、ビームにウォークオフが生じる。いずれかの出力ビームが、入力ビームに対してウェークオフ角度で伝播するか、又は、入力ビーム自体が複屈折を受けて、二つのビームに分裂し、その一方がウォークオフ角度で伝播する。ウォークオフのため、出力ビームは歪められ、入力ビームとは異なる形状になる。典型的には、入力ビームが円形であり、出力ビームが楕円形である。

市販の第三次高調波システムは以下の特性のうち全て又はほとんどを有することが好ましい。このようなシステムは信頼性のあるものであり、数千時間の無干渉動作を提供すること。モードクオリティビームポインティングビーム位置等の出力パラメータは、長期間にわたって一定又はほぼ一定のままであること。このようなシステムが発生させる第三次高調波ビームが円形であること。ビームが最小の非対称性、例えば略15%未満の非対称性を有すること。ビームが最小の非点収差、典型的にはレイリー長の20%未満の非点収差を有すること。ビームが、回折限界ガウスビームに近く、典型的にはM2<1.3であること。出力ビームのスペクトル混じりけがなく、つまり、残存している基本光及び第二次高調波の光が、第三次高調波パワーの1%未満であること。システムが、略30%よりも高い、好ましくは略40%よりも高い効率で、基本放射を第三次高調波に変換すること。第三次高調波発生の光学配置が、簡単に最適化され、比較的単純な光学部品を含むこと。システムが、多様な動作範囲パルス繰り返し周期及びパルス幅にわたって柔軟に動作すること。

また、第三次高調波出力が高パワーのものであり、少なくとも、大きな体積物質を効率的に処理する適度なエネルギーパルスを有することも望ましい。例えば、平均パワーは、1Wよりも高く、好ましくは10Wよりも高く、更に高いパワーに及ぶ可能性を有する。パルスエネルギーは、略1マイクロジュール(μJ)よりも大きく、好ましくは10μJよりも大きく、更に高いパルスエネルギーに及ぶ可能性を有する。

現状では、これらの市販上の要求を全て満たすような既存の解決策は存在せず、顧客に妥協を強いていて、第三次高調波システムの応用を制限している。

第三次高調波発生の多くの従来技術は、キャビティ内(イントラキャビティ,intra‐cavity)システムに取り組んでいる。キャビティ内システムでは、第三次高調波発生は、二つの反射性表面によって画定された共鳴キャビティ内で生じる。レーザーシステム用の光学利得媒体が、一つ以上の非線形光学結晶と共に、キャビティ内に配置される。光学利得媒体は、非線形光学結晶内で周波数変換を受ける基本放射を発生させる。

William Grossmanの特許文献1には、タイプ1(Type‐I)の第二次高調波発生(SHG)結晶と、レーザーキャビティ内でこれに続くタイプ2(Type‐II)の第三次高調波発生(THG)結晶が開示されている。この文献には、ホウ酸リチウム(LBO)の非線形結晶を用いた第三次高調波のキャビティ内発生について説明されていて、その出力面は、基本ビーム及び第三次高調波ビームに対して厳密にブリュースター角にある。このシステムでは、出力面は、基本ビームに対してブリュースター角になければならない。そうでなければ、基本キャビティが更なる損失を受けることになってしまう。ブリュースター表面は三つの機能を提供する。第一に、ブリュースター表面は、角度の付けられた界面での分散から、基本ビーム、第二次高調波ビーム、及び第三次高調波ビームの波長分離を提供する。第二に、ブリュースター表面は、赤外線(IR)及び紫外線(UV)に対してほぼゼロの損失を提供する。第三に、ブリュースター表面は、損傷閾値の高い表面である。残念ながら、特許文献1のシステムは、楕円形の入力ビームを必要とし、高い単一パス(single‐pass)変換効率を提供しない。低い単一パス変換効率は、Qスイッチキャビティ内高調波発生では問題とならない。何故ならば、基本ビームが共鳴キャビティ内を再循環するからである。更に、このシステムは、キャビティ内においてのみ効率的に動作するものであり、Qスイッチレーザーは、狭い範囲の動作パラメータにおいてのみ動作するので、柔軟性がない。

非常に大きく円形の入力基本ビームについて、低効率の限界においては、ブリュースター・ブリュースター設計(つまり、非線形結晶の入力面及び出力面の両方がブリュースター角の面であるもの)が、円形のUVビームを発生させる。これは、特許文献1に記載されているシステムの実質的な動作点である。ブリュースター・ブリュースター設計は、キャビティ内三重システムにおいては有用なものであるが、その単一パス変換効率は、キャビティ外高調波発生にとって低過ぎる。

他の例が特許文献2に記載されている。この特許文献では、第三次高調波結晶の出射面に、概してブリュースター角よりも小さなを形成することを検討している。この設計も、キャビティ内高調波発生システム用のものである。キャビティ外設計は、効率的な高調波発生について、キャビティ内設計よりも強い非結晶結晶への入力ビームの集束を必要とする。

特許文献3には、ブリュースター角の出力面が形成されたキャビティ外第三次高調波非線形結晶が記載されている。代替的に、このようなシステムを、垂直又はほぼ垂直な入射出力面における反射を減らすのに適したコーティングを用いて形成することもできる。しかしながら、顕著なフラックス紫外線放射を受ける表面にこのようなコーティングを設けることは望ましくない。

概要

キャビティ外高調波発生器システムは、公称円形であり非点収差のない回折限界の入力基本放射から、円形で非点収差のない第三次高調波出力ビームを発生させることができる。本システムは、第二次高調波発生結晶を含み得る。入力基本ビームのサイズは、第二次高調波発生結晶の入力面において、第二次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向において拡大される。高次高調波発生結晶は、高次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向において傾斜した入射角に向けられた出力面を有し、出力される高調波ビームのサイズがその方向において縮小される。第二次高調波結晶の入力面における入力基本ビームの拡大は、より高次高調波結晶の出力面における第三次高調波ビームの縮小よりも強い。

目的

このようなシステムは信頼性のあるものであり、数千時間の無干渉動作を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

公称円形であり非点収差のない回折限界の入力基本ビームから、円形であり非点収差のない第三次高調波出力ビームを発生させるように構成されたキャビティ高調波発生器ステムであって、前記入力基本ビームに対する入射角に向けられた入力面を有する第二次高調波発生結晶であって、該入力面において該第二次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向に基本ビームのサイズを拡大して、前記入力基本ビームから第二次高調波ビームを発生させるように構成された第二次高調波発生結晶と、第三次高調波発生結晶であって、該第三次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向において傾斜した入射角に向けられた出力面を有し、該非ウォークオフ方向に第三次高調波ビームのサイズを縮小して、前記第二次高調波発生結晶からの前記第二次高調波ビーム及び残存基本ビームから、第三次高調波ビームを発生させるように構成された第三次高調波発生結晶とを備え、前記第二次高調波発生結晶の入力面における入力基本ビームの拡大が、前記第三次高調波発生結晶の出力面における第三次高調波ビームの縮小よりも強力である、システム。

請求項2

前記第二次高調波発生結晶の入力面が、前記入力基本ビームに対して傾斜した入射角に向けられて、該入力面において前記第二次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向に基本ビームを拡大する、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記第三次高調波発生結晶の出力面が、前記第三次高調波ビームに対してブリュースター角未満に向けられる、請求項1に記載のシステム。

請求項4

前記第三次高調波ビームが、ビームの角度発散よりも大きな角度で基本ビーム及び第二次高調波ビームから角度分離される、請求項1に記載のシステム。

請求項5

前記第三次高調波ビームの平均パワーが略30Wよりも大きい、請求項1に記載のシステム。

請求項6

前記第二次高調波発生結晶の入力面が、前記入力基本ビームに対してブリュースター角の略5度以内に向けられる、請求項1に記載のシステム。

請求項7

前記第三次高調波発生結晶の出力面が、前記第三次高調波発生結晶の出力面に入射する残存基本ビーム及び第二次高調波ビームに対して略20度の入射角に向けられる、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記第三次高調波発生結晶の出力面が、前記第三次高調波発生結晶の出力面に入射する残存基本ビーム及び第二次高調波ビームに対する入射角に向けられて、該入射角が、基本ビームを第三次高調波ビームに変換する正味の効率を最適化するように選択される、請求項1に記載のシステム。

請求項9

公称円形であり非点収差のない回折限界の入力基本ビームから、円形であり非点収差のない第三次高調波出力ビームを発生させるように構成されたキャビティ外高調波発生器システムであって、前記入力基本ビームに対する入射角に向けられた入力面を有する第二次高調波発生結晶であって、該入力面において該第二次高調波発生結晶の非ウォークオフ方向に基本ビームのサイズを拡大して、前記入力基本ビームから第二次高調波ビームを発生させるように構成された第二次高調波発生結晶と、一つ以上の高次高調波発生結晶であって、該高次高調波発生結晶のうち少なくとも一つの非ウォークオフ方向において傾斜した入射角に向けられた出力面を有し、該非ウォークオフ方向に出力高次高調波ビームのサイズを縮小して、前記第二次高調波発生結晶からの第二次高調波ビーム及び残存基本ビームから、高次高調波ビームを発生させるように構成された一つ以上の高次高調波発生結晶とを備え、前記第二次高調波発生結晶の入力面における入力基本ビームの拡大が、前記一つ以上の高次高調波発生結晶のうち少なくとも一つの出力面における第三次高調波ビームの縮小よりも強力である、システム。

請求項10

前記一つ以上の高次高調波発生結晶が、前記第二次高調波発生結晶からの第二高調波ビーム及び第一の残存基本ビームから第三次高調波ビームを発生させるように構成された第三次高調波発生結晶と、前記第三次高調波発生結晶からの第三次高調波ビーム及び第二の残存基本ビームから第四次高調波ビームを発生させるように構成された第四次高調波発生結晶とを含む、請求項9に記載のシステム。

請求項11

前記一つ以上の高次高調波発生結晶が、前記第二次高調波ビームから第四次高調波ビームを発生させるように構成された非線形結晶を含む、請求項9に記載のシステム。

技術分野

0001

本発明は、非線形光学系係り、特に円形出力ビームを発生させる高調波発生器ステムに関する。

背景技術

0002

波長変換レーザーシステムは、ホウ酸リチウム(LBO)等の非線形光学結晶を用いて、光源レーザーが発生させる赤外線入力ビームから、可視波長出力ビームを発生させることが多い。第二次高調波発生(SHG,second harmonic generation)では、例えば、結晶中で生じる非線形過程が、赤外線入力放射の二つの光子を結合させて、入力赤外線放射二倍周波数を有する可視出力放射の光子を生じさせる。第三次高調波発生(THG,third harmonic generation)では、SHG出力の光子を赤外線入力の光子と結合させるように位相整合された追加の非線形光学結晶を、第二次高調波発生と組み合わせて、赤外線入力放射の三倍の周波数を有する第三次高調波発生(THG)出力を生じさせる。

0003

LBO等の非線形結晶は、異方性屈折率特徴付けられることが多く、これは、波長変換出力ビームの形状に影響を与える。異方性屈折率は、屈折率が、結晶中の放射の伝播方向及び偏光偏波)に依存することを意味する。非偏光のビームがこのような結晶に入射すると、ビームは典型的には複屈折を示す。即ち、ビームが二つの偏光ビームに分けられ、それら二つのビームは共線的ではなく、それらの伝播方向はウォークオフ(walk‐off)角度と呼ばれる角度で異なる。

0004

LBO等の異方性屈折率を有する結晶を第二次高調波発生で使用する場合、ビームにウォークオフが生じる。いずれかの出力ビームが、入力ビームに対してウェークオフ角度で伝播するか、又は、入力ビーム自体が複屈折を受けて、二つのビームに分裂し、その一方がウォークオフ角度で伝播する。ウォークオフのため、出力ビームは歪められ、入力ビームとは異なる形状になる。典型的には、入力ビームが円形であり、出力ビームが楕円形である。

0005

市販の第三次高調波システムは以下の特性のうち全て又はほとんどを有することが好ましい。このようなシステムは信頼性のあるものであり、数千時間の無干渉動作を提供すること。モードクオリティビームポインティングビーム位置等の出力パラメータは、長期間にわたって一定又はほぼ一定のままであること。このようなシステムが発生させる第三次高調波ビームが円形であること。ビームが最小の非対称性、例えば略15%未満の非対称性を有すること。ビームが最小の非点収差、典型的にはレイリー長の20%未満の非点収差を有すること。ビームが、回折限界ガウスビームに近く、典型的にはM2<1.3であること。出力ビームのスペクトル混じりけがなく、つまり、残存している基本光及び第二次高調波の光が、第三次高調波パワーの1%未満であること。システムが、略30%よりも高い、好ましくは略40%よりも高い効率で、基本放射を第三次高調波に変換すること。第三次高調波発生の光学配置が、簡単に最適化され、比較的単純な光学部品を含むこと。システムが、多様な動作範囲パルス繰り返し周期及びパルス幅にわたって柔軟に動作すること。

0006

また、第三次高調波出力が高パワーのものであり、少なくとも、大きな体積物質を効率的に処理する適度なエネルギーパルスを有することも望ましい。例えば、平均パワーは、1Wよりも高く、好ましくは10Wよりも高く、更に高いパワーに及ぶ可能性を有する。パルスエネルギーは、略1マイクロジュール(μJ)よりも大きく、好ましくは10μJよりも大きく、更に高いパルスエネルギーに及ぶ可能性を有する。

0007

現状では、これらの市販上の要求を全て満たすような既存の解決策は存在せず、顧客に妥協を強いていて、第三次高調波システムの応用を制限している。

0008

第三次高調波発生の多くの従来技術は、キャビティ内(イントラキャビティ,intra‐cavity)システムに取り組んでいる。キャビティ内システムでは、第三次高調波発生は、二つの反射性表面によって画定された共鳴キャビティ内で生じる。レーザーシステム用の光学利得媒体が、一つ以上の非線形光学結晶と共に、キャビティ内に配置される。光学利得媒体は、非線形光学結晶内で周波数変換を受ける基本放射を発生させる。

0009

William Grossmanの特許文献1には、タイプ1(Type‐I)の第二次高調波発生(SHG)結晶と、レーザーキャビティ内でこれに続くタイプ2(Type‐II)の第三次高調波発生(THG)結晶が開示されている。この文献には、ホウ酸リチウム(LBO)の非線形結晶を用いた第三次高調波のキャビティ内発生について説明されていて、その出力面は、基本ビーム及び第三次高調波ビームに対して厳密にブリュースター角にある。このシステムでは、出力面は、基本ビームに対してブリュースター角になければならない。そうでなければ、基本キャビティが更なる損失を受けることになってしまう。ブリュースター表面は三つの機能を提供する。第一に、ブリュースター表面は、角度の付けられた界面での分散から、基本ビーム、第二次高調波ビーム、及び第三次高調波ビームの波長分離を提供する。第二に、ブリュースター表面は、赤外線(IR)及び紫外線(UV)に対してほぼゼロの損失を提供する。第三に、ブリュースター表面は、損傷閾値の高い表面である。残念ながら、特許文献1のシステムは、楕円形の入力ビームを必要とし、高い単一パス(single‐pass)変換効率を提供しない。低い単一パス変換効率は、Qスイッチキャビティ内高調波発生では問題とならない。何故ならば、基本ビームが共鳴キャビティ内を再循環するからである。更に、このシステムは、キャビティ内においてのみ効率的に動作するものであり、Qスイッチレーザーは、狭い範囲の動作パラメータにおいてのみ動作するので、柔軟性がない。

0010

非常に大きく円形の入力基本ビームについて、低効率の限界においては、ブリュースター・ブリュースター設計(つまり、非線形結晶の入力面及び出力面の両方がブリュースター角の面であるもの)が、円形のUVビームを発生させる。これは、特許文献1に記載されているシステムの実質的な動作点である。ブリュースター・ブリュースター設計は、キャビティ内三重システムにおいては有用なものであるが、その単一パス変換効率は、キャビティ外高調波発生にとって低過ぎる。

0011

他の例が特許文献2に記載されている。この特許文献では、第三次高調波結晶の出射面に、概してブリュースター角よりも小さなを形成することを検討している。この設計も、キャビティ内高調波発生システム用のものである。キャビティ外設計は、効率的な高調波発生について、キャビティ内設計よりも強い非結晶結晶への入力ビームの集束を必要とする。

0012

特許文献3には、ブリュースター角の出力面が形成されたキャビティ外第三次高調波非線形結晶が記載されている。代替的に、このようなシステムを、垂直又はほぼ垂直な入射出力面における反射を減らすのに適したコーティングを用いて形成することもできる。しかしながら、顕著なフラックス紫外線放射を受ける表面にこのようなコーティングを設けることは望ましくない。

先行技術

0013

米国特許第5850407号明細書
米国特許第7016389号明細書
米国特許第7170911号明細書
米国特許第7443903号明細書
米国特許第7529281号明細書
米国特許第7469081号明細書
米国特許第8009705号明細書
米国特許第5835513号明細書

発明が解決しようとする課題

0014

こうした背景に鑑み、本発明の実施形態が生じたものである。

課題を解決するための手段

0015

本開示の態様は、非線形結晶の出力面に対する傾斜した入射角を用いて、単一パスのキャビティ外(extra‐cavity,エクストラキャビティ)の光学配置で、円形であり非点収差のない第三次高調波出力ビームを効率的に発生させることができる装置を対象としている。

0016

キャビティ外高調波発生器システムは、公称円形であり非点収差のない回折限界の入力基本ビームから、円形であり非点収差のない第三次高調波出力ビームを発生させるように構成され得る。このシステムは、第二次高調波発生(SHG)結晶及び第三次高調波発生(THG)結晶を備え得る。SHG結晶は、入力基本ビームから第二次高調波ビームを発生させるように構成される。THG結晶は、SHG結晶からの第二次高調波ビーム及び残存基本ビームから第三次高調波ビームを発生させるように構成される。SHG結晶は、入力基本ビームに対して或る入射角に向けられた入力面を有する。基本ビームのサイズは、入力面においてSHG結晶の非ウォークオフ方向に拡大される。THG結晶は、THG結晶の非ウォークオフ方向に傾斜した入射角に向けられた出力面を有して、第三次高調波ビームのサイズがこの方向において縮小されるようにする。SHG結晶の入力面における入力基本ビームの拡大は、THG結晶の出力面における第三次高調波ビームの縮小よりも強力である。

0017

このコンセプトは、より高次高調波、例えば第四次以上の高調波の発生を含む高調波発生システムに拡張可能である。

0018

本発明の教示は、添付図面を参照して以下の詳細な説明を考慮することによって理解可能なものである。

図面の簡単な説明

0019

第三次高調波発生用の従来技術の基本的な光学配置を示す概略図である。
本開示の態様に係る第三次高調波発生用の光学配置の概略図である。
本開示の態様に係る第三次高調波発生用の代替光学配置の概略図である。
屈折率が1.6(LBOの典型的な値)の材料についての入射角の関数としての拡大比グラフである。
初期屈折率が1(空気)であり、最終的な屈折率が1.6(LBOの典型的な値)のコーティングされていない表面についての入射角の関数として“p”偏光及び“s”偏光の反射損失のグラフである。
基本波と第二次高調波と第三次高調波との間の角度分離が、ビームの発散広がり)よりも大きくなるようにするTHG結晶の出力面に対する最小内側角度のグラフである。
本開示の態様に係る波長変換レーザーシステムの概略図である。
本開示の態様に係る第三次高調波発生システムの多様な位置におけるビーム断面形状を示す概略図である。

実施例

0020

以下の詳細な説明は、例示目的で多くの具体的な細部を含むが、当業者には、以下の細部に対する多くの変更例及び代替例が本発明の範囲内にあることは明らかである。従って、以下説明される本発明の実施形態は、特許請求される発明に対して何ら一般性を損なうことなく、また、特許請求される発明に対して何ら制限を課すことなく、与えられる。

0021

以下の詳細な説明においては図面を参照するが、それら図面は詳細な説明の一部を成し、また本発明を実施可能にする例示的で具体的な実施形態によって示される。この点に関して、“頂部”、“底部”、“前”、“後”、“先頭”、“末尾”等の方向に関する用語は、説明される図面に関して用いられている。本発明の実施形態の部品は、多様な向きで配置可能であるので、方向に関する用語は例示目的で使用されるものであって、限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱せずに、他の実施形態も利用可能であり、構造の変更や論理の変更が為され得ることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は、限定的なものとして捉えられるものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められるものである。

0022

また、濃度、量、他の数値データは、本願において範囲の形式で与えられ得る。このような範囲の形式は、単に利便性及び簡潔性のために用いられているものであって、範囲の限界として明示的に記載されている数値だけではなく、その範囲内に含まれる全ての個々の値、サブ範囲も、そうした数値及び範囲が明示的に記載されているものとして柔軟に解釈されるものである。例えば、略1nmから略200nmの厚さ範囲は、略1nm及び略200nmという明示的に記載された限界だけではなく、2nm、3nm、4nm等の各値(これらに限定されるものではない)や、10nmから50nm、20nmから100nm等のサブ範囲も含まれるものと解釈される。

0023

用語集
次のとおり用語を定義する。

0024

非点収差とは、二つの垂直な平面内において光学系を伝播する光線が異なる焦点を有するという光学収差を称する。非点収差ビームは、y方向のウエストとは異なる位置においてx軸方向のウエストに達する(“ウエスト”との用語については以下で定義する)。光ビームが、位置Zxにおいてxウエスト半径w0xを有し、位置Zyにおいてyウエスト半径w0yを有する場合、非点収差Aは、ウエストの位置間の差をウエストの平均レイリー範囲で割ったものとして定義される:



ここで、



は平均レイリー範囲である:

0025

ビームスプリッターとは、光ビームを二つ以上に分割することができる光学デバイスを称する。

0026

キャビティ又は光学共鳴キャビティとは、光が往復又は循環することができる二つ以上の反射面によって画定される光学経路を称する。その光学経路と交差する物体は、キャビティ内にあると言われる。

0027

連続波(CW,continuous wave)レーザーとは、パルスレーザーのような短いバーストではなくて、連続的に放射を放出するレーザーを称する。

0028

ダイオードレーザーとは、誘導放出を用いてコヒーレント光出力を発生させるように設計された発光ダイオードを称する。ダイオードレーザーは、レーザーダイオード半導体レーザーとしても知られている。

0029

ダイオードポンプレーザーとは、ダイオードレーザーによってポンピングされる利得媒体を有するレーザーを称する。

0030

利得とは、一点から増幅器を介して他の点に伝達される信号の強度、パワー、又はパルスエネルギーの増大を称する。“不飽和利得”との用語は、増幅器を通るが、増幅器の反転ベルを顕著に変化させない小信号の増大を称する。本願において、利得と不飽和利得とは相互可換に用いられる。

0031

利得媒体とは、レーザーに関して後述するように、光学利得を発生させることができる物質を称する。

0032

ガーネットとは、特定の分類酸化物結晶を称し、例えば、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、ガドリニウムガリウムガーネット(GGG)、ガドリニウムスカンジウムガリウムガーネット(GSGG)、イットリウムスカンジウムガリウムガーネット(YSGG)等が挙げられる。

0033

赤外線とは、略700ナノメートル(nm)から略100000nmの間の真空波長を特徴とする電磁放射を称する。

0034

レーザー(laser)とは、light amplification by stimulated emission of radiation(放射の誘導放出による光増幅)の頭字語である。レーザーは、キャビティであり、つまりレーザー発振可能な物質を含む。これは、その原子が、ポンピング、例えば光や放電によって準安定状態励起可能なあらゆる物質(結晶、ガラス液体半導体染料気体)である。物質が基底状態に戻ると、準安定状態から光を放出する。光の放出は、通過する光子の存在によって誘導され、放出された光子が、誘導する光子と同じ位相及び方向を有するようにする。光(ここでは、誘導された放射と称される)は、キャビティ内で発振して、キャビティから放出される部分が、出力ビームを形成する。

0035

光: 本願において、“光”との用語は、赤外線から紫外線までの周波数範囲の電磁放射を一般的に称し、略1ナノメートル(10−9メートル)から略100マイクロメートルの真空波長範囲にほぼ対応する。

0036

M2とは、ビーム品質尺度である。全ての光ビームは、そのウエスト半径w0、発散半角θ、波長λから計算可能なM2を有する。M2の値は、以下の通りである:
M2=πw0θ/λ

0037

一つの横モードのみを有するビーム、つまり完全なガウスビームでは、M2=1である。多重モードビームでは、M2>1である。ビームが完全なガウスビームに近いと許容されるためには、M2<1.3であることが典型的には要される。

0038

非線形効果とは、或る分類の光学現象を称し、典型的には、レーザーが生じさせるもののようなほぼ単色で指向性の光ビームでのみ観測可能である。高調波発生(例えば、第二次高調波発生、第三次高調波発生、第四次高調波発生)、光パラメトリック発振和周波発生差周波発生光パラメトリック増幅誘導ラマン効果が、非線形効果の例である。

0039

非線形光学波長変換過程は、非線形光学過程であり、非線形媒体を通過する所定の真空波長λ0の入力光が、入力光とは異なる真空波長を有する出力光を生じさせるように媒体及び/又はその媒体を通過する他の光と相互作用する過程である。非線形波長変換は、非線形周波数変換と等価である。何故ならば、これら二つの値は、光の真空速度に関係しているからである。これらの用語は相互可換に使用され得る。非線形光学波長変換として以下のものが挙げられる:
高次高調波発生(HHG,higher harmonic generation)、例えば、第二次高調波発生(SHG)、第三次高調波発生(THG)、第四次高調波発生(FHG,fourth harmonic generation)等。高調波発生では、入力光の二つ以上の光子が、周波数Nf0の出力光の光子を生じさせるように相互作用する。ここで、Nは、相互作用する光子の数であり、例えば、SHGでは、N=2である;
和周波発生(SFG,sum frequency generation)。和周波発生では、周波数f1の入力光の光子が、周波数f2の他の入力光の光子と相互作用して、周波数f1+f2を有する出力光の光子を生じさせる;
差周波発生(DFG,difference frequency generation)。差周波発生では、周波数f1の入力光の光子が、周波数f2の他の入力光の光子と相互作用して、周波数f1−f2を有する出力光の光子を生じさせる。

0040

非線形結晶の例として、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、三ホウ酸リチウム(LBO)、β‐ホウ酸バリウムBBO)、ホウ酸セシウムリチウム(CLBO)、タンタル酸リチウム化学量論的タンタル酸リチウム(SLT)、チタンリン酸カリウム(KTiOPO4、KTPとも称される)、ヒ酸水素アンモニウム(ADA)、リン酸二水素アンモニウムADP)、三ホウ酸セシウム(CsB3O5、CBO)、重水素化ヒ酸二水素アンモニウム(DADA)、重水素化リン酸二水素アンモニウム(DADP)、重水素化アルギニンリン酸(DLAP)、リン酸重水素ルビジウム(RbD2PO4、DRDP)、ホウ酸カリウムアルミニウム(KABO)、ヒ酸二水素カリウム(KDA)、リン酸二水素カリウムKDP)、重水素化リン酸二水素カリウム(KD2PO4、DKDP)、Li2B4O7(LB4)、ギ酸リチウム一水和物LFM)、これらの同形、また、周期分極物質、例えば、周期的分極ニオブ酸リチウム(PPLN)、周期的分極タンタル酸リチウム、周期的分極化学量論的タンタル酸リチウム(PPSLT)等が挙げられるが、これらに限定されない。光ファイバーも、そのファイバー微細構造を形成することによって、光学放射に対する非線形応答を有するようにすることができる。

0041

光増幅器とは、入力光信号のパワーを増幅する装置を称する。光増幅器は、放射をポンピングすることによって機能する利得媒体を利用する点においてレーザーに類似する。増幅器は、一般的にフィードバック(つまり、キャビティ)を欠くので、利得を有するが発振しない。本願において、光パワー増幅器とは、一般的に、ターゲット又は波長変換器に増幅したビームを届ける前の最後の光増幅器を称する。放射源パワー増幅器との間の増幅段は、本願において一般的に、前置増幅器と称される。

0042

位相整合とは、多重波非線形光学過程において使用される方法を称し、波と波との間のエネルギーのコヒーレント伝達が可能な距離を増強する。例えば、三波過程は、k1+k2=k3の時に位相整合していると言われ、ここで、kiは、その過程に関わるi番目の波の波数ベクトルである。例えば、周波数倍増では、その過程は、基本位相速度と第二次高調波位相速度整合している時に最も効率的である。典型的には、位相整合条件は、光波長偏光状態非線形物質中での伝播方向を注意深く選択することによって、達成される。

0043

パルスエネルギーとは、パルスのエネルギー量を称する。パルスエネルギーは、瞬間的なパルスパワーパルス周期にわたって積分することによって計算可能である。

0044

パルス周期(T)とは、二つ以上のパルスの列における連続したパルスの等価な点と点との間の時間を称する。

0045

パルス繰り返し周波数PRF,pulse repetition frequency)とは、単位時間当たりのパルスの繰り返し率を称する。PRFは、周期Tに反比例していて、例えば、PRF=1/Tである。

0046

Qとは、共振器(キャビティ)の性能指数であり、(2π)×(共振器に蓄えられた平均エネルギー)/(サイクル当たり散逸するエネルギー)として定義される。光共振器の表面の反射性が高くて、また、吸収損失が低いほど、Qが高くなり、また、所望のモードからのエネルギー損失が低くなる。

0047

Qスイッチとは、光共振器のQを高速変化させるのに使用されるデバイスを称する。

0048

Qスイッチレーザーとは、レーザーキャビティにおいてQスイッチを使用して、高レベルの反転(光学利得及びエネルギー貯蔵)がレーザー発振媒体において達成されるまで、レーザー発振を抑えるレーザーを称する。例えば、音響光学変調器電気光学変調器、又は可飽和吸収体を用いて、スイッチがキャビティのQを高速で増大される場合、ジャイアントパルスが発生する。

0049

準CWとは、連続的に見えるのに十分高い繰り返し率で一連のパルスを発生させることを称する。

0050

準位相整合QPM,quasi phase‐matched)物質: 準位相整合物質内では、基本放射及び高調波放射が、物質の非線形係数の符号を周期的に変化させることによって位相整合される。符号変化の周期(kQPM)は、位相整合の式に追加の項を加えて、kQPM+k1+k2=k3となる。QPM物質では、基本波及び高調波は、同一の偏光を有し得て、効率を改善させることが多い。準位相整合物質の例として、周期的分極タンタル酸リチウム(PPLT)、周期的分極ニオブ酸リチウム(PPLN)、周期的分極化学量論的タンタル酸リチウム(PPSLT)、周期的分極チタンリン酸カリウム(PPKTP)、周期的分極微細構造化ガラスファイバーが挙げられる。

0051

紫外線(UV,ultraviolet)放射とは、可視領域の真空波長よりは短いが、軟X線の真空波長よりは長い真空波長を特徴とする電磁放射を称する。紫外線放射は、以下の波長範囲に更に細分化され得る:略380nmから略200nmの近紫外線; 略200nmから略10nmの遠(far)紫外線又は真空(vacuum)紫外線(FUV又はVUV); 略1nmから略31nmの極(extreme)紫外線(EUV又はXUV)。

0052

真空波長: 一般的に、電磁放射の波長は、波が伝播する媒体の関数である。真空波長は、所定の周波数の電磁放射が真空中を伝播する場合に有する波長であり、真空中の光速を周波数で割ることによって得られる。

0053

ウエスト:ガウス光学系において一般的なように、ビームのウエストwとは、その最小点、つまり焦点(集束点)におけるビームの半径を称する。ビームの半径は、ビームの中心と、その中心での値の1/e2に強度が落ちる点との間の距離として定義される。ビームが円形ではない場合、一般的には、wxとwyという二つのウエスト、又はウエスト半径について言及され、これらは、楕円ガウシアンにビームをフィッティングして、長軸及び短軸に沿った1/e2の距離を抽出することによって得られる。特定の方向に沿った(例えば、x軸に沿った)ビームの直径又は幅は、ウエストの値の二倍であり、直径=2wとなる。

0054

[導入]
図1は、第三次高調波発生に使用される典型的な光学設定の概略を示す。基本ビーム209が、基本集束レンズ203を通過して集束される。第二次高調波(SH)結晶202が、基本ビーム焦点に又はその近傍に配置される。SH結晶202は、入射基本ビームの一部を第二次高調波に変換する。例えば、基本ビームが1064nmの場合、適切に形成され向けられた第二次高調波結晶はLBOであり得る。結果としての第二次高調波は532nmの波長を有する。残存基本ビーム209’及び第二次高調波ビーム323は、SH結晶202の出力面206から出射する。出射する基本ビーム209’は、そのパワーの一部が第二次高調波ビーム323に変換されているので、入射基本ビーム209よりも低いパワーを有する。第二次高調波ビーム323は、基本ビーム209’の光周波数の二倍に等しい周波数を有する。換言すると、第二次高調波ビームは、基本ビーム209’の真空波長の半分である真空波長を有する。これら両方のビームは、リレーレンズ205を通過して集束される。

0055

第三次高調波(TH)結晶302は、基本ビーム及び第二次高調波ビームの焦点に、又はその近傍に配置される。ビームは、TH結晶302内において少なくとも部分的に重なる。TH結晶302は、基本ビーム209’及び第二次高調波ビーム323の混合ビームを第三次高調波ビーム325に変換する。第三次高調波ビーム325は、基本ビームの周波数と第二次高調波ビーム323の周波数の和に等しい光周波数を有する。例えば、基本ビームが1064nmの真空波長で、第二次高調波ビームが532nmの真空波長の場合、適切に形成され向けられた第三次高調波結晶はLBOであり得る。結果としての第三次高調波ビーム325は、355nmの真空波長を有する。

0056

基本ビーム209’’、残存第二次高調波ビーム323’、第三次高調波ビーム325という三つの異なる波長のビームが、TH結晶302の出力面306から出射する。簡単のため、図1では、ビームが空間的にずらした複数の線で示されているが、実際には、ビームは、有限空間的広がりを有しており、空間的に重なり得る。

0057

図1は、基本的な第三次高調波発生システムを示しているが、多様な変更が考えられる。例えば、SH結晶及びTH結晶は、平行六面体プリズムとして形成可能である。また、ビームは、斜角で結晶面に入射して、また出射し得る。代わりのタイプの集束素子、例えば、湾曲ミラーを、レンズの代わりに用いて、ビームを集束させ得る。

0058

多くの因子が、第三次高調波ビームの形状及び変換効率に影響を与える。こうした因子として以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない:
i)基本ビームの横モード特性
ii)基本ビームのピークパワー
iii)基本ビームのスペクトル幅
iv)SHG結晶内への集束条件
v)THG結晶内への集束条件
vi)SHG結晶の入力角度及び出力角度
vii)THG結晶の入力角度及び出力角度
viii)SHG結晶の長さ
ix)THG結晶の長さ
x)SHG中でのポインティングベクトルのウォークオフ
xi)THG中でのポインティングベクトルのウォークオフ

0059

一般的に、効率的な変換効率と、円形の第三次高調波ビームの発生との間にはトレードオフがある。効率的な変換は、高いビーム強度を要し、これは、強いビーム集束と、長いSHG結晶及びTHG結晶とを要する。強い集束及び長い結晶は、ポインティングベクトルのウォークオフに悪影響を及ぼし、ウォークオフ方向においてビームを引き伸ばして変形させる。また、略30%を超える変換効率では、ポンプ欠乏が、ビーム形状を歪めて、変換効率を制限し得る。

0060

高強度の領域は、低強度の領域よりも多くの部分のパワーを高調波に変換する。更に、結晶中での強い集束は、結晶面での高強度を生じさせ、これは、その面における壊滅的な光学的損傷の可能性を高める。これは、THG結晶の出力面においては特に問題となる。何故ならば、この表面が、高強度の第三次高調波ビームを受けるからである。

0061

本開示は、広範な動作条件にわたって、最低限の光学部品を用いて、高い単一パス変換効率と、円形でほぼ回折限界の出力ビームとを同時に生じさせる革新的な光高調波発生システムを説明する。

0062

本開示の態様は、参照として本願に組み込まれる特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7に記載されているようなシードファイバー増幅源(seeded,fiber amplifier source)での使用に特に適している。

0063

[光高調波発生器]
図2Aは、本開示の態様に係る光高調波発生器200の配置を概略的に示す。集束レンズが、M2<1.2及び最小の非点収差で、入力基本放射を、円形でほぼ回折限界の入力基本ビーム209に集束する。例えば、非点収差は10%未満であり得る。

0064

入力基本ビーム209は、基本集束レンズ203によってSHG結晶202に集束される。SHG結晶202は、基本波を基本放射の第二次高調波に位相整合させるように形成され向けられる。SHG結晶202の入力面204は、入力基本ビーム209が傾斜入射角θiでこの面に入射して、一つの軸においてビームサイズを広げるように向けられる。拡大比(R)は、R=cosθi/cosθtとの表現で与えられ、ここで、θtは伝達角度である。従来通り、これらの角度は、SHG結晶202の入力面204に垂直な方向に対して測定される。これらの角度は、nisinθi=ntsinθtとしてスネルの法則に関係し、ここで、niは入射媒体の屈折率であり(例えば、niは真空では1に等しく、空気中では1にほぼ等しい)、ntはSHG結晶202の屈折率である。

0065

図3に示されるグラフは、屈折率ntが1.6(ほぼLBOの屈折率である)の物質について入射角θiの関数として拡大比Rをプロットする。入射角θiは、ブリュースター角θB=arctan(nt/ni)又はその近傍になるように選択され得る。非限定的な一例として、SHG結晶の入力面は、入力基本ビーム209に対してブリュースター角の略5度以内にあるように向けられる(つまり、θiは、SHG結晶のブリュースター角の略5度以内である)。当業者には周知のように、光がブリュースター角θiで界面に入射する場合、界面から反射される光はs偏光に偏光される(つまり、入射平面に垂直な方向に偏光される)。これは、図4のグラフに示されるように、コーティングされていない表面について“p”偏光の入射光(つまり、入射平面に平行に偏光した光)の反射損失を最少にする。入射角θiがブリュースター角に設定されると、拡大比Rは、単純にSHG結晶の屈折率であり、例えば、LBOについて略1.6である。

0066

SHG結晶202の入力面204の向きは、入力面202におけるビームの拡大方向が、SHG結晶202における非ウォークオフ方向に沿った向きとなるように選択される。

0067

対称ビーム拡大によって基本ビームに生じる非点収差は、基本ビームの焦点に対してSHG結晶202を位置決めすることによって容易に制御可能である。例えば、入力面204がちょうどウエストに配置されると、その拡大は非点収差を発生させない。代わりに、ウエストがSHG結晶202内にシフトされると、発生する非点収差は、拡大されない方向におけるウエストよりも、入力面から離れていく拡大方向におけるウエストと共に単調増加する。SHG結晶202の前にウエストを配置すると、逆の非点収差が発生し、つまり、発生する非点収差は、拡大方向におけるウエストよりも、入力面から離れていく非拡大方向におけるウエストと共に単調増加する。

0068

重要なのは、SHG結晶の入力面204に対する基本ビームのウエストの位置の単純な調整によって、基本ビームの非点収差が簡単に制御可能であるという点である。ビームウエストの調整は拡大比にあまり影響しない。拡大比は、SHG結晶の入力面204に対する入力基本ビーム209の入射角θiによって主に制御される。この角度は、結晶の形成によって制御される。例えば、SHG結晶内での典型的なビームウエストサイズが、強い集束方向において略60マイクロメートルとなり、ウォークオフ方向において略100マイクロメートルとなるように、角度が制御され得る。典型的な拡大比は、1.5:1から2.5:1の範囲内である。

0069

残存基本ビーム209’及び第二次高調波ビーム(図示せず)は、出力面206からSHG結晶202を出て行く。この面は、公称垂直入射用に形成されて整列される。厳密な入射角は重要ではない。垂直から数度ずれ得る角度でビームが入射するように出力面206を向けて、後方反射を減らし得る。SHG結晶202の出力面206は、反射防止コーティングされ得て、後方反射を減らし、出力パワーを最大にする。コーティングは、出射基本ビーム209’及び第二次高調波ビームの両方に対して低い反射率を有することが有利となり得る。

0070

基本ビーム及び第二次高調波ビームは、リレーレンズ205又は他の光学集束素子(例えば、集束ミラー)を通過して集束され得る。有利には、集束システムは、第二次高調波結晶内におけるビームウエスト形状が、第三次高調波発生(THG)結晶302内において所定の倍率再現されるように設計され得る。これを達成するための方法が少なくとも二つ考えられる。一つの方法では、第二次高調波結晶から出射するビームの遠距離場に存在するように配置された単一のリレーレンズ205を用いる。遠距離場は、その距離が、第二次高調波結晶中の最大ウエストに対応するレイリー長の略五倍よりも大きいことを意味する。例えば、第二次高調波結晶内での基本ビームの最大ウエストサイズが120マイクロメートルであり、波長が1064nmである場合、レイリー長は略42.6mmである。ウエストとリレーレンズの間隔は、略200mmよりも大きいことが望ましい。倍率は、レンズの両側における距離の比で近似され、1/f=1/d1+1/d2であり、ここで、fは、レンズの焦点距離、d1は、レンズと第二次高調波結晶中又はその近傍でのウエストとの間の距離であり、d2は、レンズと第三次高調波結晶中又はその近傍でのウエストとの間の距離である。

0071

図2Bに示される第二の方法では、焦点距離f1の第一のレンズ205Aと、焦点距離f2の第二のレンズ205bを使用する。第一のレンズ205Aは、第二次高調波結晶中のウエストから略fの距離に配置される。第二のレンズ205Bは、第一のレンズ205Aから略f1+f2の距離に配置される。第二のレンズ205Bによって生じるウエストは、レンズからの距離f2である。倍率は、f2/f1の比に略等しい。

0072

一部実施形態では、SHG結晶の出力面206がTHG結晶の入力面304に十分近い場合、SHG結晶202とTHG結晶302との間のリレーレンズが完全に省略され得る。

0073

第二次高調波ビーム及び残存基本ビーム209’の焦点は、THG結晶302の中又はその近傍にある。THG結晶302の前面304は、公称垂直入射用に形成され整列される。この場合も、厳密な入射角は重要ではない。更に、ビームが垂直から数度ずれ得るようにTHG結晶302が構成され得て、後方反射の影響を減らす。THG結晶302の前面は、反射防止コーティングされ得て、後方反射を減らし、出力パワーを最大にする。有利には、このようなコーティングは、基本波長及び第二次高調波波長の両方に対して低い反射率を有し得る。集束した基本スポットのサイズは、SHG結晶202内で集束した基本スポットのサイズと同様のものである。

0074

THG結晶302は、第三次高調波発生のために基本ビーム及び第二次高調波ビームを位相整合するように形成され向けられる。また、Pieterseの特許文献8に記載されているように、基本ビーム及び第二次高調波ビームが結晶中を進むにつれて、互いに“ウォークオン(walk‐on)”するように、THG結晶302が向けられ得る。これは、THG結晶302中における基本ビーム及び第二次高調波ビームの重なりを最大にすることによって、変換効率を最大にする。

0075

THG結晶302の出力面306は、ビーム209”、325が傾斜入射角で入射するように形成される。入射角は以下の五つの基準を用いて選択され得る:
(i)第三次高調波の反射が十分に低いこと、例えば5%未満;
(ii)分散によるビームの角度分離が、基本ビーム及び第二次高調波ビームから第三次高調波を空間的にフィルタリングするのに十分であること。非限定的な一例では、フィルタリングの典型的な基準は、ビーム間の角度分離がビーム発散(広がり)の少なくとも二倍であることである;
(iii)出力面を通過する第三次高調波ビームが受ける縮小が、ウォークオフ方向及び非ウォークオフ方向において略等しいウエストサイズを生じさせることができること;
(iv)出力面によって生じる非点収差が、それまでのビームの非点収差をほぼ打ち消すように選択され得て、出射第三次高調波ビームの見掛けウエスト位置がウォークオフ方向及び非ウォークオフ方向においてほぼ等しいようにすること;
(v)好ましくは、出力面が光学損傷に対してロバストであり、長寿命の動作を生じさせること。

0076

非限定的な一例では、略ブリュースター角での入力用のLBOのSHG結晶と、LBOのTHG結晶とを用いた第三次高調波発生器の光学配置について、第三次高調波ビームの入射角が20°であるように向けられた出力面が、上記五つの基準を満たす。特に、低反射損失のため、第三次高調波ビームは、略33°の伝達角度で結晶から出射し得る。コーティングされていない出力面について、これは、3.1%という許容可能な第三次高調波の反射率を与える。1064.2nmの入力基本波長と、35℃のLBO温度とで、十分な角度分離が達成され得て、基本ビーム、第二次高調波ビーム、第三次高調波ビームの屈折率はそれぞれ1.565、1.613、1.597である。有利には、THG結晶の出力面に対する分散が、異なる波長に対する伝達角度の差によって、ビームを空間分離し得る。図5は、THG結晶中での基本ビームのウエストサイズに対して、THG結晶の出力面の内側での入射角をプロットし、第二次高調波ビームからの第三次高調波ビームの分離が、二つのビームの発散の半分に少なくとも等しい。

0077

THG結晶302から出射する第三次高調波ビーム325は、略1ワット、略10ワット、又は略30ワットよりも大きな光学パワーを有し得る。

0078

THG結晶302の出力面を光学損傷に対してロバストにするため、THG結晶の出力面をコーティングしないままにし得る。William Grossmanの特許文献1に記載されるように、コーティングされていない出力面の使用は、高い損傷閾値をもたらす。

0079

以上まとめると、以下のものを有する光学配置を用いて、円形であり非点収差のないほぼ回折限界の基本ビームから、円形であり非点収差のないほぼ回折限界の第三次高調波ビームを効率的に発生させることができる:
i)基本入力ビームをSHG結晶内に集束させるレンズ又は他の光学部品;
ii)ブリュースター角又はほぼブリュースター角のSHGの入力面;
iii)SHG結晶とTHG結晶との間のリレーレンズ(又は他の光学部品);
iv)SHビーム及び残存基本ビームのTHG出力面におけるほぼ20°の入射

0080

上記光学配置は以下の利点を有する。
(1)非線形結晶内での小さなビームサイズを可能にして最適な効率を与える。
(2)ウォークオフ補償用の特別なレンズやプリズムが必要とされない。
(3)SHG結晶の入力面に対する第一の基本ビームウエストの位置を調整することによって非点収差調整用の“ノブ”を提供する。
(4)リレーレンズ及びTHG結晶の位置を調整することによって、真円度調整用の“ノブ”を提供する。

0081

一般的に、SHGの入力面204は、略ブリュースター角にあるか、又はパワー損失が許容可能なブリュースター角の十分近くにある。例えば、図4に見て取れるように、SHGの入力面における入射角が略θB−20°とθB+10°との間にあれば、SHGの入力面204におけるp偏光の反射損失を略2%以下に保つことができる。

0082

本開示の特定の態様の理解の補助として、図7に示される四つの図は、光高調波発生器200の多様な位置におけるビーム形状の変化を示す。特に、ダイアグラム1では、基本ビーム209が円形で始まる。そして、ダイアグラム2では、基本ビームが、SHG結晶202の入力面204において、非ウォークオフ方向に拡大される。この拡大は、SHG結晶202のウォークオフ方向に垂直な向きの楕円形のビーム断面を生じさせる。THG結晶302は、ダイアグラム3に示される形状の第三次高調波ビーム325を発生させる。この形状は、ウォークオフ方向に伸ばされているので、図2の基本ビームほどは楕円状ではない。そして、ダイアグラム4に示されるように、第三次高調波ビーム325を、非ウォークオフ方向に縮小させて、円形のビームを得る必要がある。縮小は、上述のようにTHG結晶の出力面において行うことができる。第三次高調波ビーム325は基本ビーム209よりも楕円状ではないので、縮小は、基本ビームの拡大よりも弱い。結果として、SHG結晶の入力面における拡大は、後のTHG結晶302の出力面における縮小よりも強力である。

0083

代替実施形態]
第一の代替実施形態は、ブリュースター角よりも大きくなるようにSHG結晶202への入射角を増大させることである。SHG結晶202の入力面204はコーティングされて、後方反射を減らし、効率を改善し得る。ブリュースター角又はブリュースター角近くに向けられた出力面を有するように形成されたTHG結晶302を用いることによって、円形であり非点収差のないほぼ回折限界の第三次高調波を得ることができる。

0084

一代替実施形態では、一対のプリズムを、SHG結晶202の前のビームのいずれかの箇所に配置して、その形成、角度及び整列を、SHG結晶202において所望の楕円率及び非点収差を与えるように選択し得る。

0085

他の代替実施形態は、第三次高調波発生以外のより高次の高調波発生用に本願で開示される光学設計を使用することである。例えば、第四次高調波のバージョンが想定可能である。このような実施形態の一つのバージョンでは、二つの非線形結晶を使用し得る。第一の非線形結晶が基本放射を第二次高調波に変換し、第二の非線形結晶が第二次高調波を第四次高調波に変換する。1064nm又はその近傍の基本波長については、LBO結晶をSHG結晶として用い、ホウ酸バリウム(BBO)結晶をFHG結晶として用い得る。

0086

第二のバージョンでは、三つの非線形結晶を用いて、基本放射を第四次高調波放射に変換し得る。具体的には、第一の結晶を用いて、基本放射の一部を第二次高調波に変換し得る。第二の結晶が、第二次高調波を残存基本波と混合して、第三次高調波を発生させる。第三の結晶が、第三次高調波を残存基本波と混合して、第四次高調波を発生させる。1064nm又はその近傍の基本波長については、全ての高調波変換段階において、適切な向きのLBO結晶が使用可能である。

0087

第一のバージョン及び第二のバージョンのいずれでも、第三次高調波ビーム又は第四次高調波ビームを透過させる全ての表面は、コーティングされないままであり得て、また、高調波ビームに対してブリュースター角、又はブリュースター角未満の向きにされ得る。

0088

本開示の態様は、単一のシリンドリカルレンズ及びガウス光学系の原理を用いて、ビーム形状の単純な調整を提供する。レンズを非線形結晶の近くに配置することによって、主要なハードウェア部品を再設計せずに、特定の光学システムにおける従来の空間的制約を克服することができる。

0089

本システムの利点として、第三次高調波への高い変換効率と、円形の出力ビームが挙げられる。このようなシステムは、LBO及びBBOのどちらの非線形結晶でも動作することができる。本システムは、第三次高調波結晶に対する高い損傷閾値を特徴とする。また、本システムは、UVビーム成形光学系を使用せず、UVを透過させるあらゆる表面に対するコーティングも使用せず、高い信頼性及び長寿命システムをもたらす。

0090

第三次高調波発生結晶の出力面における分散によって、第三次高調波ビームは基本ビーム及び第二次高調波ビームから簡単に分離される。本システムは、設計で調整可能なビーム真円度と、整列で調整可能な非点収差とを与える。本システムは、最低限の光学部品しか必要とせず、またシリンドリカル光学部品又はプリズムを最低限でしか又は全く必要としない。

0091

[レーザーシステム]
図6は、本発明の一実施形態に係る波長変換レーザーシステム600の一例を示す。具体的には、システム600は、シード源602と、一つ以上の光増幅器604、606と、波長変換器100とを含み、波長変換器100は、図2A図2Bに関して本願で説明されるように、上述の他の構成のいずれかとして構成され得る。シード源602はシード放射601を発生させ、シード放射601は、光増幅器604、606によって増幅されて、波長変換器用の基本入力放射101となる増幅出力を生じさせる。波長変換器100は、増幅出力の少なくとも一部を波長変換して、波長変換された出力を生じさせる。基本入力ビームの一部も、波長変換器100から出射し得る。

0092

シード源602については多数の異なる設計が考えられる。例えば、シード源602は、ダイオード電流を流すことによってポンピングされるダイオードレーザーであり得る。多様なタイプのレーザーダイオード、例えば、分布ブラッグ反射器DBR,distributed Bragg reflector)、分布フィードバックDFB,distributed feedback)、ファブリ‐ペローレーザーダイオードが使用可能である。市販のDBRの一例は、独国マールブルクのSacher Lasertechnik Group製のモデルDBR‐1064‐100である。代わりに、シード源602は、ダイオードポンプ固体DPSS,diode‐pumped solid state)レーザーであり得て、これは、受動的Qスイッチングされるか、モードロックされるか、又は連続波(CW)若しくは準CWで動作し得る。代わりに、他のタイプのレーザーがシード源602として使用され得る。

0093

光増幅器は、一つ以上の増幅ユニット604、606を含み得る。例えば、任意の前置増幅器604が、シード源602とパワー増幅器606との間に直列光学結合され得る。前置増幅器604は、シード放射602を増幅することによって、中間信号605を発生させ得て、その中間信号605は、パワー増幅器606によって増幅されて、基本入力ビーム101となる増幅出力を生じさせる。増幅器604、606は、出力ファイバー608に光学結合される。基本入力ビーム101は、ファイバー608の端面から出射する。

0094

例えば、一つ以上の増幅器604、606は、ファイバー増幅器であり得て、ポンピング源603、607に結合された光ファイバーを含む。光ファイバーは、一般的に、クラッド及びドープされたコアを含み得る。ファイバーのコアは、例えば、直径略6マイクロメートルのものであり得る。ファイバーは、偏光保持光ファイバー又は単一偏光ファイバーであり得る。一方の増幅器606の一部が、出力ファイバー608を形成し得る。増幅される入力放射(例えば、シード放射601や中間放射605)は、コアに結合される。ポンピング源603、607(例えば、ダイオードレーザー)からのポンピング放射も、典型的にはコアに結合されるが、代替的にクラッドにも結合され得る。ファイバーのコア中ドーパント原子、例えば、イッテルビウム(Yb)、エルビウム(Er)、ネオジム(Nd)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ツリウム(Tm)等の希土類元素、又はこれらのうち二つ以上の組み合わせが、ポンピング放射からエネルギーを吸収する。吸収されたエネルギーが、ファイバーのコア中において入力放射のエネルギーを増幅する。入力放射は、ドーパント原子からの放射の放出を誘導する。誘導放射は、入力放射と同じ周波数及び位相を有する。結果として、増幅出力は、入力放射と同じ周波数及び位相を有するが、より大きな光学強度を有する。

0095

制御装置610は、シード源602及び/又はポンプ源603、607に動作可能に結合され得る。制御装置610は、シード放射601、又はポンプ源603、607によって提供されるポンプ放射のパワーを制御するように構成されたハードウェア又はソフトウェアロジックを実現し得る。シード源からのシード放射601及び/又はポンプ源603、607からのポンプ放射のパワーを制御することによって、制御装置610は、波長変換器100に提供される入力ビーム101の光学パワーを制御する。

0096

波長変換器100は、第一の非線形光学結晶102、第二の非線形光学結晶104、レンズ110、112を含み得て、これらは上述のように構成され得る。非限定的な一例では、第一の非線形結晶102は、SHG結晶であり得て、結晶102と入力基本放射101との間の非線形相互作用から、第二次高調波ビーム出力を生じさせる。

0097

THG結晶は、SHG結晶102からのSHG出力とSHG結晶からの残存基本ビームとの間の和周波相互作用によって、第三次高調波放射を発生させる。第三次高調波放射は、波長変換出力111としてTHG結晶から出射する。一部の残存入力放射101’も、第二の結晶104から出射し得る。THG結晶は、ブリュースター切断面106を含み得て、これは、第二の結晶から出射する残存基本放射から波長変換出力111を分離する。

0098

以上が本発明の好ましい実施形態の完全な説明であるが、多様な代替案修正案等価物が使用可能である。従って、本発明の範囲は、上記説明を参照して定められるものではなく、こうした等価物の完全な範囲と共に、添付の特許請求の範囲を参照して定められるものである。本願で説明されるあらゆる特徴(好ましいものであろうとなかろうと)は、本願で説明される他の特徴(好ましいものであろうとなかろうと)と組み合わせられ得る。添付の特許請求の範囲において、単数形での記載は、特に断らない限り、一つ又は複数の量を指称する。ミーンズ・プラスファンクションの限定が、“するための手段”との用語を用いて明確に記載されていない限り、添付の特許請求の範囲は、ミーンズ・プラス・ファンクションの限定を含むものと解釈されるものではない。

0099

202第二次高調波発生(SHG)結晶
203 基本集束レンズ
205リレーレンズ
209基本ビーム
302第三次高調波発生(THG)結晶
325 第三次高調波ビーム

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