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図面 (8)

課題・解決手段

動物の血液中グルコースのレベルの制御であって、該動物によるベータカゼインを含有する組成物消費、または該組成物の該動物への消費のための提供を含み、該ベータカゼインが少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む制御。使用は、高血糖症および糖尿病を含む関係する病気の症状を管理することを含む。該作用は、急性(該組成物への曝露後)および持続的の両方である。

概要

背景

しばしば血糖値または血糖濃度とも呼ばれる血中グルコースレベルは、ヒトまたは動物の血液中に存在するグルコースの量を指す。血中グルコースレベルは、一日の全体を通して変動しており、食前最低であり、毎食後1〜2時間上昇する。グルコースの主な機能はエネルギーの源である。食事からのグルコースは、腸から血流入りインスリンによって細胞吸収利用可能とされる。グルコースは、十分な食事性グルコースが利用可能である場合、炭水化物またはアミノ酸R基側鎖基質から糖新生により内因的に産生されることもできる。

血中のグルコースのレベルは、哺乳類では代謝プロセスによりきつく制御されている。人体は、グルコースレベルを、一日の大半において一定レベル付近で維持している。インスリンシグナル伝達は、体細胞がそれら自身の使用のためにグルコースを取り込むように方向付ける。細胞内のグルコースレベルが高い場合、可溶性のグルコースが細胞代謝に干渉するのを防ぐために、一部のグルコースが不溶性グリコーゲンに変換されるであろう。これは、血中グルコースレベルを下げ高血糖症を予防するのを助ける。インスリンの欠乏または弱められたインスリンに応答する能力は、糖尿病をもたらす。グリコーゲンは、肝臓においておよび筋組織においてエネルギーの蓄えとして保持される。ある人のグリコーゲンの貯蔵一杯である場合、余分なグルコースは脂肪に変換されて貯蔵されるであろう。

高血糖症は、血中グルコースの持続的に高いレベルの状態を指す。糖尿病は、血糖制御の失敗の結果もたらされる最も顕著な疾患である。高血糖の古典的な症状は、頻尿多尿)、増大した渇き多飲症)および増大した空腹(過食症)を含む。高血糖症に直接関連する長期の合併症は、心血管疾患慢性腎不全、および糖尿病性網膜症を含む。

I型糖尿病は、体がインスリンを産生できないことからもたらされ、時々インスリン依存性糖尿病または若年性糖尿病と呼ばれる。I型糖尿病を患っている人は、典型的にはインスリンを注射することによりインスリンレベルを制御し、結果として血中グルコースレベルを制御する。II型糖尿病は、インスリンへの抵抗性由来し、ここで細胞は、インスリンを適切に使用する、またはインスリンに適切に応答することができず、それは時々成人発症型糖尿病と呼ばれる。I型およびII型糖尿病は両方とも治療することができない慢性的病気である。従って、医療介入は、高血糖症の予防を標的とし、一度高血糖症診断されたら症状の管理も標的とする。

世界中の人々に消費されている乳、主に牛乳は、ヒトの食事におけるタンパク質の主な源である。牛乳は、典型的には1リットルあたり約30グラムのタンパク質を含む。カゼインは、そのタンパク質の最大の構成要素(80%)を構成し、ベータカゼインは、カゼインの約37%を構成する。過去20年間に、カゼインタンパク質、特にベータカゼインがいくつかの健康障害関与していることを示す一連証拠が増えてきている。

ベータカゼインは、ベータカゼインA1およびベータカゼインA2として分類され得る。これらの2種類のタンパク質は、ほとんどのヒトの集団において消費される乳中の主なベータカゼインである。ベータカゼインA1は、ベータカゼインA2と1個のアミノ酸が異なる。ヒスチジンアミノ酸が、ベータカゼインA1の209アミノ酸配列の67位に位置しており、一方でプロリンが、ベータカゼインA2の同じ位置に位置している。しかし、この1個のアミノ酸の違いは、腸中でのベータカゼインの酵素消化に決定的に重要である。67位におけるヒスチジンの存在は、ベータカゾモルフィン−7(BCM−7)として知られる7アミノ酸を含むタンパク質断片が酵素消化で生成されることを可能にする。従って、BCM−7は、ベータカゼインA1の消化産物である。ベータカゼインA2の場合、67位はプロリンで占められており、それはその位置におけるアミノ酸結合の切断を妨げる。従って、BCM−7は、ベータカゼインA2の消化産物ではない。

他のベータカゼインのバリアント、例えばベータカゼインBおよびベータカゼインCも、67位においてヒスチジンを有し、他のバリアント、例えばA3、DおよびEは、67位においてプロリンを有する。しかし、これらのバリアントは、欧州起源雌ウシからの乳中に非常に低いレベルでしか存在しないか、または全く存在しない。従って、本発明の文脈において、ベータカゼインA1という用語は、67位においてヒスチジンを有するあらゆるベータカゼインを指し、ベータカゼインA2という用語は、67位においてプロリンを有するあらゆるベータカゼインを指す。

BCM−7は、オピオイドペプチドであり、体全体でオピオイド受容体を強力に活性化することができる。BCM−7は、胃腸壁を越えて循環に入る能力を有し、これはそれがオピオイド受容体を介して全身性および細胞性活性に影響を及ぼすことを可能にする。出願人らは、以前に、乳および乳製品中のベータカゼインA1の消費ならびにI型糖尿病(国際公開第1996/014577号)、冠動脈性心疾患(国際公開第1996/036239号)および神経障害(国際公開第2002/019832号)を含む特定の健康状態発生率の間の関連を決定している。国際公開第1996/014577号は、ヒトにおける、ベータカゼインA1を含有する乳および乳製品の摂取によるI型糖尿病の誘発を記載している。ベータカゼインA1は、糖尿病誘発活性を刺激する、すなわちヒトが糖尿病になるようにする可能性があると考えられている。

概要

動物の血液中のグルコースのレベルの制御であって、該動物によるベータカゼインを含有する組成物の消費、または該組成物の該動物への消費のための提供を含み、該ベータカゼインが少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む制御。使用は、高血糖症および糖尿病を含む関係する病気の症状を管理することを含む。該作用は、急性(該組成物への曝露後)および持続的の両方である。

目的

従って、血中のグルコースのレベルを制御するための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

動物の血液中グルコースのレベルを制御するための組成物の使用であって、該組成物が、ベータカゼインを含有し、該ベータカゼインが、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む使用。

請求項2

請求項1に記載の使用であって、該ベータカゼインが、少なくとも90重量%のベータカゼインA2を含む使用。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の使用であって、該ベータカゼインが、100%のベータカゼインA2を含む使用。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用であって、該組成物が、乳または乳製品である使用。

請求項5

請求項4に記載の使用であって、該乳が、新鮮な乳、粉乳粉末から再構成された液乳、脱脂乳ホモジナイズされた乳、練乳無糖練乳低温殺菌乳、または非低温殺菌乳である使用。

請求項6

請求項4に記載の使用であって、該乳製品が、クリームヨーグルト、乳餅、チーズバター、またはアイスクリームである使用。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用であって、該グルコースのレベルが、高血糖症または糖尿病の症状を回避または低減するために制御される使用。

請求項8

請求項7に記載の使用であって、該糖尿病が、I型糖尿病またはII型糖尿病である使用。

請求項9

請求項7または請求項8に記載の使用であって、該症状が、多尿多飲症、および過食症の1以上を含む使用。

請求項10

請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用であって、該グルコースのレベルが、心血管疾患慢性腎不全、および糖尿病性網膜症を含む糖尿病と関係するいずれかの1以上の病気発現する危険性を低減するために制御される使用。

請求項11

請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用であって、該グルコースのレベルが、該動物の体重を管理するために制御される使用。

請求項12

請求項11に記載の使用であって、該動物の体重の管理が、肥満に関する処置の一部を形成する使用。

請求項13

請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用であって、該動物がヒト、イヌ、またはネコである使用。

請求項14

動物の血液中のグルコースのレベルを制御するための組成物であって、その組成物が、ベータカゼインを含有し、該ベータカゼインが、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む組成物。

請求項15

動物の血液中のグルコースのレベルを制御する方法であって、該動物によるベータカゼインを含有する組成物の消費、または該組成物の該動物への消費のための提供を含み、該ベータカゼインが少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む方法。

技術分野

0001

本発明は、乳タンパク質ベータカゼインA2および血中のグルコースのレベルの制御に関する。特に、本発明は、乳および乳由来食物製品に関する。出願人は、高レベルタンパク質ベータカゼインA2を含有する乳および乳製品消費ならびにベータカゼインA1を含有する乳および乳製品の回避は、血中のグルコースレベルを制御または維持するのを助けることを見出している。血中グルコースレベルの制御は、I型およびII型糖尿病の症状を含む、高血糖症と関係するいくつかの健康問題の管理に有益である。特に、その有益な作用は、即時(急性)であり、加えて、血中グルコースレベルを制御または維持する持続的な(ongoing)(ベータカゼインA1への曝露後の)有益な体質(predisposition)を誘導する。

背景技術

0002

しばしば血糖値または血糖濃度とも呼ばれる血中グルコースレベルは、ヒトまたは動物の血液中に存在するグルコースの量を指す。血中グルコースレベルは、一日の全体を通して変動しており、食前最低であり、毎食後1〜2時間上昇する。グルコースの主な機能はエネルギーの源である。食事からのグルコースは、腸から血流入りインスリンによって細胞吸収利用可能とされる。グルコースは、十分な食事性グルコースが利用可能である場合、炭水化物またはアミノ酸R基側鎖基質から糖新生により内因的に産生されることもできる。

0003

血中のグルコースのレベルは、哺乳類では代謝プロセスによりきつく制御されている。人体は、グルコースレベルを、一日の大半において一定レベル付近で維持している。インスリンシグナル伝達は、体細胞がそれら自身の使用のためにグルコースを取り込むように方向付ける。細胞内のグルコースレベルが高い場合、可溶性のグルコースが細胞代謝に干渉するのを防ぐために、一部のグルコースが不溶性グリコーゲンに変換されるであろう。これは、血中グルコースレベルを下げ、高血糖症を予防するのを助ける。インスリンの欠乏または弱められたインスリンに応答する能力は、糖尿病をもたらす。グリコーゲンは、肝臓においておよび筋組織においてエネルギーの蓄えとして保持される。ある人のグリコーゲンの貯蔵一杯である場合、余分なグルコースは脂肪に変換されて貯蔵されるであろう。

0004

高血糖症は、血中グルコースの持続的に高いレベルの状態を指す。糖尿病は、血糖制御の失敗の結果もたらされる最も顕著な疾患である。高血糖の古典的な症状は、頻尿多尿)、増大した渇き多飲症)および増大した空腹(過食症)を含む。高血糖症に直接関連する長期の合併症は、心血管疾患慢性腎不全、および糖尿病性網膜症を含む。

0005

I型糖尿病は、体がインスリンを産生できないことからもたらされ、時々インスリン依存性糖尿病または若年性糖尿病と呼ばれる。I型糖尿病を患っている人は、典型的にはインスリンを注射することによりインスリンレベルを制御し、結果として血中グルコースレベルを制御する。II型糖尿病は、インスリンへの抵抗性由来し、ここで細胞は、インスリンを適切に使用する、またはインスリンに適切に応答することができず、それは時々成人発症型糖尿病と呼ばれる。I型およびII型糖尿病は両方とも治療することができない慢性的病気である。従って、医療介入は、高血糖症の予防を標的とし、一度高血糖症診断されたら症状の管理も標的とする。

0006

世界中の人々に消費されている乳、主に牛乳は、ヒトの食事におけるタンパク質の主な源である。牛乳は、典型的には1リットルあたり約30グラムのタンパク質を含む。カゼインは、そのタンパク質の最大の構成要素(80%)を構成し、ベータカゼインは、カゼインの約37%を構成する。過去20年間に、カゼインタンパク質、特にベータカゼインがいくつかの健康障害関与していることを示す一連証拠が増えてきている。

0007

ベータカゼインは、ベータカゼインA1およびベータカゼインA2として分類され得る。これらの2種類のタンパク質は、ほとんどのヒトの集団において消費される乳中の主なベータカゼインである。ベータカゼインA1は、ベータカゼインA2と1個のアミノ酸が異なる。ヒスチジンアミノ酸が、ベータカゼインA1の209アミノ酸配列の67位に位置しており、一方でプロリンが、ベータカゼインA2の同じ位置に位置している。しかし、この1個のアミノ酸の違いは、腸中でのベータカゼインの酵素消化に決定的に重要である。67位におけるヒスチジンの存在は、ベータカゾモルフィン−7(BCM−7)として知られる7アミノ酸を含むタンパク質断片が酵素消化で生成されることを可能にする。従って、BCM−7は、ベータカゼインA1の消化産物である。ベータカゼインA2の場合、67位はプロリンで占められており、それはその位置におけるアミノ酸結合の切断を妨げる。従って、BCM−7は、ベータカゼインA2の消化産物ではない。

0008

他のベータカゼインのバリアント、例えばベータカゼインBおよびベータカゼインCも、67位においてヒスチジンを有し、他のバリアント、例えばA3、DおよびEは、67位においてプロリンを有する。しかし、これらのバリアントは、欧州起源雌ウシからの乳中に非常に低いレベルでしか存在しないか、または全く存在しない。従って、本発明の文脈において、ベータカゼインA1という用語は、67位においてヒスチジンを有するあらゆるベータカゼインを指し、ベータカゼインA2という用語は、67位においてプロリンを有するあらゆるベータカゼインを指す。

0009

BCM−7は、オピオイドペプチドであり、体全体でオピオイド受容体を強力に活性化することができる。BCM−7は、胃腸壁を越えて循環に入る能力を有し、これはそれがオピオイド受容体を介して全身性および細胞性活性に影響を及ぼすことを可能にする。出願人らは、以前に、乳および乳製品中のベータカゼインA1の消費ならびにI型糖尿病(国際公開第1996/014577号)、冠動脈性心疾患(国際公開第1996/036239号)および神経障害(国際公開第2002/019832号)を含む特定の健康状態発生率の間の関連を決定している。国際公開第1996/014577号は、ヒトにおける、ベータカゼインA1を含有する乳および乳製品の摂取によるI型糖尿病の誘発を記載している。ベータカゼインA1は、糖尿病誘発活性を刺激する、すなわちヒトが糖尿病になるようにする可能性があると考えられている。

先行技術

0010

国際公開第1996/014577号
国際公開第1996/036239号
国際公開第2002/019832号

0011

出願人は、ここで、ベータカゼインA1の消費および血中グルコースレベル、そしてまたベータカゼインA1の消費およびインスリン抵抗性発現の間の直接的な関連に関する決定的な科学的証拠を見出している。高められた血中グルコースレベルは、I型およびII型糖尿病、ならびに体重管理の病気、例えばメタボリックシンドローム(X症候群)および肥満を含む、いくつかの有害な健康状態に関わっていることが示されているため、出願人は、これらの病気を処置する、またはこれらの病気の症状を管理するための新規の方法を見出している。重要なことだが、出願人は、ベータカゼインA1の消費に対する急性かつ望ましくない応答の証拠だけでなく、ベータカゼインA1の消費および結果としてもたらされるBCM−7の生成は、動物において、より高いレベルの血中グルコースおよび結果として高い血中グルコースレベルと関係する症状を引き起こす増大した可能性をもたらす遺伝的変化を誘導し得るという点で、持続的な(ベータカゼインA1またはBCM−7への曝露後の)応答の証拠も見出している。

0012

従って、血中のグルコースのレベルを制御するための方法を提供すること、または少なくとも既存の方法に対する有用な代替策を提供することが、本発明の目的である。

0013

発明の概要
本発明の第1側面において、動物の血液中のグルコースのレベルを制御するための組成物の使用が提供され、ここで、その組成物は、ベータカゼインを含有し、ここで、そのベータカゼインは、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む。

0014

本発明の第2側面において、動物の血液中のグルコースのレベルを制御するための組成物が提供され、その組成物は、ベータカゼインを含有し、ここで、そのベータカゼインは、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む。

0015

本発明の別の側面において、動物の血液中のグルコースのレベルを制御するための組成物の製造における乳の使用が提供され、ここで、その乳は、ベータカゼインを含有し、ここで、そのベータカゼインは、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む。

0016

別の側面において、動物の血液中のグルコースのレベルを制御するための組成物の製造におけるベータカゼインA2の使用が提供され、ここで、その組成物は、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む。そのベータカゼインA2は、好ましくは乳の構成要素である。その乳は、好ましくは牛乳である。

0017

本発明のさらなる側面において、動物の血液中のグルコースのレベルを制御するための方法であって、その動物によるベータカゼインを含有する組成物の消費、またはその組成物のその動物への消費のための提供を含む方法が提供され、ここで、そのベータカゼインは、少なくとも75重量%のベータカゼインA2を含む。

0018

ベータカゼインA2の量は、ベータカゼインの75重量%〜100重量%の範囲のあらゆる量、例えば少なくとも90%またはさらには100%であることができる。

0019

本発明の特定の態様において、組成物は、乳または乳製品である。乳は、粉乳または液乳であることができる。乳製品は、クリームヨーグルト、乳餅、チーズバターアイスクリーム、またはあらゆる他の乳製品であることができる。

0020

血中のグルコースのレベルは、糖尿病の症状の回避または低減、心血管疾患、慢性腎不全、および糖尿病性網膜症を含む糖尿病と関係する病気の予防、ならびに特に肥満を予防または処置するための体重の管理を含む、1以上の目的のために制御されることができる。

0021

動物による組成物の消費に対する応答は、急性応答である可能性があり、加えて動物において動物の血中のグルコースの高められたレベルに対する体質を誘導し得る。

0022

本発明のほとんどの態様において、動物はヒトである。しかし、他の態様において、動物は、イヌネコ、または飼料に乳が補われるあらゆる他の飼育動物であることができる。

図面の簡単な説明

0023

図1は、実施例1の飼料を与えられたラットの急性および慢性給餌の際の空腸DPIV活性を示す。
図2は、実施例1の飼料を与えられたラットの急性および慢性給餌の際の結腸のDPPIV活性を示す。
図3は、様々な比率のベータカゼインA1およびベータカゼインA2を与えられたラットにおける空腸のDPPIV活性を示す。
図4は、グルコース代謝およびグルコース恒常性の原因となる酵素に対応する遺伝子におけるDNAメチル化の変化を示す。
図5は、インスリン受容体(INSR)およびインスリン受容体基質(IRS1、ISR4)の原因となる酵素に対応する遺伝子におけるDNAメチル化の変化を示す。
図6は、インスリン経路および変化したエピジェネティック状態を有するこの経路からの遺伝子を示す。
図7は、NODマウス膵臓において発現されたインスリン受容体(INSR)およびインスリン受容体基質(IRS1)に関するmRNAのレベルを示す。

0024

本発明は、タンパク質ベータカゼインを含有する組成物および動物、特にヒトにおいて血中グルコースレベルを制御するためのその使用に関する。重要なことだが、そのベータカゼインは、ベータカゼインのA2バリアントである。組成物中のベータカゼインは、100%ベータカゼインA2であり、またはその組成物中に存在する総ベータカゼインバリアントの少なくとも75重量%を構成する。その組成物中のA2バリアントの優勢(predominance)の重要性は、出願人がA1バリアントおよび動物における空腸中のDPPIV活性の高いレベルの間の直接的な関連が存在することを示したという事実による。DPPIV活性の高いレベルは、高い血中グルコースレベルと直接関係している。従って、ベータカゼインA1の消費の際のヒトの血液中のグルコースの高いレベルの推測は、科学的根拠を有する。出願人は、ベータカゼインA2のみを含有する、または主にベータカゼインA2を含有する乳の消費は、結果として高められたレベルのインスリン受容体およびインスリン受容体基質遺伝子の発現をもたらすことも見出している。これは、グルコース恒常性を管理する能力を向上させ、高められた血中グルコースレベルと関係する症状および合併症を低減し、II型糖尿病が発現する危険性を低下させる。

0025

用語“急性”は、本明細書で用いられる際、別途示されない限り、ベータカゼインA1の消費からベータカゼインA1またはBCM−7が腸から出る(典型的には消費の8〜20時間後)までの期間の間を意味することが意図されている。

0026

ほとんどのヒト集団の食事におけるベータカゼインの主な(それのみではないとしても)源は、乳または乳に由来する製品であるため、そして消費されるほとんどの乳はベータカゼインのA1およびA2バリアントのみの混合物を含有するため、高含有率のA2バリアントを有する乳(またはそのような乳から作られた製品)の消費は、必然的に、A1バリアントの消費が低いことを意味するであろう。従って、ベータカゼインの唯一の食事での源がA2バリアントを含有し、他のバリアントを含有しない場合、A1バリアントの食事での摂取は排除され、従って、高い血中グルコースレベルの有害な症状も排除されることが予想され得ることは、理解されることができる。

0027

従って、本出願の発明は、食事におけるベータカゼインA1の低減または排除、およびベータカゼインA2の促進に基づいており、これは、ベータカゼインを含有する食物組成物、特に乳および乳製品中のベータカゼインが、主に、またはさらには排他的にベータカゼインA2であることを確実にすることにより達成される。

0028

理想的には、組成物中のベータカゼインは、100%ベータカゼインA2である。従って、ベータカゼインA1の完全な排除は、血中グルコースの正常なレベルを維持する可能性、従って特に糖尿病の場合における高いレベルと関係する有害な症状の回避を最大化する。しかし、その症状は、ベータカゼインが主にベータカゼインA2である、例えば、75重量%〜100%のあらゆる量であるあらゆる組成物において低減される可能性があり、それには80重量%、90重量%、95重量%、98重量%および99重量%が含まれるが、それらに限定されない。

0029

本発明の組成物は、典型的には乳であるが、あらゆる乳由来の製品、例えばクリーム、ヨーグルト、乳餅、チーズ、バター、またはアイスクリームであることもできる。組成物は、乳から得られたベータカゼインを含有する非乳製品であることもできる。組成物は、ベータカゼイン自体であることができ、またはベータカゼインから調製されることができ、そのベータカゼインは、粉末もしくは顆粒のような固体形態、または固体のケーキの形態であることができる。

0030

乳は、ヒト、ヤギブタおよびバッファローを含むあらゆる哺乳類から得られることができ、本発明の好ましい態様において、乳は牛乳である。

0031

乳は、新鮮な乳、粉乳、粉末から再構成された液乳、脱脂乳ホモジナイズされた乳、練乳無糖練乳低温殺菌乳もしくは非低温殺菌乳、または乳のあらゆる他の形態であることができる。

0032

本発明の組成物は、主にヒトによる消費に適用可能であるが、健康の利益は一部の他の動物、例えばネコ、イヌおよび他の飼育動物にも関連していることは、理解されるべきである。

0033

本発明に関する支持は、実施例において記載される実験において見出される。

0034

実施例1は、実施例2のラットの試験に関する給餌方法論を述べている。飼料を表1において示す。A1乳飼料は、飼料中の全てのベータカゼインがベータカゼインA1である配合物に基づいている。A2乳飼料は、飼料中の全てのベータカゼインがベータカゼインA2である配合物に基づいている。対照飼料は、タンパク質含有物卵白である配合物に基づいている。

0035

実施例2は、ベータカゼインA1およびベータカゼインA2飼料の、ラットの空腸および結腸におけるジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)への作用に関する。DPPIVは、グルコース代謝の重要な部分を果たしていることが知られているプロテアーゼである。DPPIVは、インクレチン類を不活性化し、インクレチン類は、分泌されるインスリンの増加およびグルカゴンの対応する減少を引き起こし、また胃排出を低減させることにより栄養素(グルコースおよびその前駆体である多糖類を含む)の血流中への吸収の速度も低下させるホルモンである。主なインクレチン類は、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)および胃抑制ペプチドGIP)である。DPPIV活性における増大は、インクレチン類のレベルが低下するであろうことを意味する。インクレチン類はインスリンを放出させるため、インスリンのレベルが低減すると考えられ、結果的に血中グルコースレベルが増大するであろう。加えて、インクレチン類のより低いレベルは、増大した胃排出をもたらし、従って増大した血中グルコースレベルをもたらす。換言すると、DPPIV活性の低下は、より低い血中グルコースレベルをもたらすはずである。

0036

実施例2の結果は、ベータカゼインA1を含有する飼料が、空腸におけるDPPIV活性における増大を引き起こすことを示している。その作用は、結腸においては観察されず、これはおそらくグルコース吸収が結腸ではなく主に小腸において起こるためである。表2および図1は、A2乳飼料を与えられた動物と比較して、A1乳飼料を与えられた動物は、空腸組織におけるDPPIV活性の増大を示し、この活性は、ベータカゼインA1(またはそのペプチド代謝産物)への急性曝露から慢性曝露まで通して持続性であったことを示している。その作用は、ナロキソン(naxolone)の投与の際に逆転せず、他の点でも影響を受けなかった。表3および図2は、急性給餌条件または慢性給餌条件のどちらの下でも、A1乳飼料を与えられた動物およびA2乳飼料を与えられた動物の間で結腸組織におけるDPPIV活性における差がなかったことを示している。飼料中のベータカゼインA1およびベータカゼインA2の様々な比率の研究において、そして表4および図3において示されているように、100%ベータカゼインA1であるベータカゼインを含有する飼料を与えられた動物は、空腸のDPPIV活性における有意な増大を示した。この増大は、75%A1:25%A2飼料を与えられた動物においても観察された。飼料中のベータカゼインA2の割合が増大するにつれて(すなわち50%A1:50%A2→25%A1:75%A2→100%A2)、DPPIV活性のレベルが低下した。

0037

従って、実施例2は、ベータカゼインA1の代わりにベータカゼインA2を摂取することは、空腸におけるDPPIV活性のより低いレベルをもたらし、結果的により低い血中グルコースレベルをもたらすはずであることを明確に示している。

0038

実施例3は、BCM−7で4時間処置されたヒト細胞におけるグルコース合成およびグルコース代謝の原因となる遺伝子におけるDNAメチル化の変化を示す(図4)。さらに、この実施例は、グルコース恒常性の原因となる遺伝子におけるDNAメチル化の変化も示す(表5)。最後に、実施例3は、インスリンシグナル伝達経路およびインスリン感受性に重要な遺伝子が変化したエピジェネティック状態を有することを示す。

0039

これらの遺伝子によりコードされる酵素/タンパク質は、インスリンの影響下でのグルコース感受性およびグルコース恒常性ならびにインスリン受容体の活性化を媒介している。図5において示されるように、インスリン受容体(INSR)およびインスリン受容体基質(IRS1、ISR4)をコードする遺伝子は、エピジェネティックレベルで変化している。これは、II型糖尿病に関して観察されるような低下したインスリン受容体形成および低下したインスリン感受性に直接相関する。

0040

グルコースからのフィードバック制御は、インスリン合成を促進する。しかし、インスリン受容体遺伝子発現下方制御のため、低下したインスリン感受性およびグルコース代謝の混乱が存在し、それは変化したグルコース恒常性をもたらす。これらの変化はエピジェネティックレベルであるため、それらは一生続く作用を有する可能性があり、一部の場合において次の世代に渡される可能性さえある。従って、ベータカゼインA1(およびBCM−7)は、グルコース恒常性およびインスリンシグナル伝達の原因である遺伝子の変化したエピジェネティック状態により、細胞レベルでインスリン感受性に影響を及ぼす。

0041

それぞれの遺伝子の転写産物および機能的オントロジーが、インスリンシグナル伝達経路において変化した遺伝子の相互作用を観察するために、ソフトウェアアプリケーションAVID(商標)を京都遺伝子ゲノム百科事典KEGG)と一緒に用いて分析された。BCM−7の影響下で4時間後にエピジェネティックに修飾された遺伝子が、図6において示されている(星で示されている)。図6は、要約表現であり、エピジェネティックに変化したことが分かった全ての遺伝子をカバーしているわけではないが、それは、BCM−7がインスリン感受性に受容体レベルからグルコースを代謝する酵素まで通して影響を及ぼしていることを実証している。

0042

実施例4は、インスリンシグナル伝達経路に関わる重要な受容体の遺伝子発現における変化を示している。具体的には、その実施例は、インスリン受容体自体に焦点を合わせている。NOD(非肥満性糖尿病)マウスに、A1飼料またはA2飼料を10週間与えた後、それらの膵臓を分離した。インスリン受容体(INSR)およびインスリン受容体基質1型(IRS1)のmRNAレベルの定量化を実施した。図7において示されるように、INSRおよびIRS1のmRNAレベルはいずれも、A1飼料を与えられたNODマウス(N=5)からの膵臓において、A2飼料を与えられたNODマウスと比較して、より低かった。これは、A1飼料が、インスリン受容体の低下したmRNAレベルをもたらすことを示している。これは、細胞においてBCM−7により誘導されたINSRおよびIRS1の変化したエピジェネティック状態と符合する。従って、ベータカゼインA1は、インスリン感受性を低下させ、それは結果として変化したグルコース代謝および恒常性をもたらす。

0043

これらの研究は、ベータカゼインA1の消費および血液中のグルコースの高いレベルの間の関連の最初の明確な科学的証拠である。出願人の発見により、糖尿病患者が苦しんでいる問題に対する代替の可能性のある解決策、すなわち食事中のベータカゼインA1の回避が提供される。血中グルコースレベルの制御は、毎日の、さらには1時間単位での糖尿病患者による警戒を必要とする。レベルは、インスリンの注射および食物摂取の厳しい制御により操作される。本発明は一般に、すなわち特にベータカゼインA1を含有する食物をベータカゼインA2を含有する食物で置き換えることにより、より低い血中グルコースレベルをもたらすため、これは、血中グルコースの恒常性を管理し、インスリン抵抗性を低下させ、糖尿病患者により必要とされるインスリン注射頻度および投与される必要があるインスリンの量を潜在的に低減するための手段に相当する。

0044

ヒトの食事中の過剰な量の炭水化物、特に単糖は、インスリン抵抗性を発現する危険性を増大させ、それは続いてII型糖尿病およびメタボリックシンドロームのような病気の下流の症状をもたらすことは、周知である。食事中のベータカゼインA1は、ベータカゼインA2と比較して、DPPIV活性を増大させ、INSRおよびIRS1およびIRS4遺伝子発現を下方制御し、従って高い血中グルコースレベルをもたらすため、ベータカゼインA1をほとんどまたは全く含有しない食事は、健康のために有益である。

0045

実際面で、本発明の利益は、大きな集団にとって、主にベータカゼインA2であるベータカゼイン含有率を有する乳を供給し、その乳に由来する製品を生産し、その乳およびそれらの製品を、血中グルコースレベルの制御ならびに糖尿病および高血糖症が現れる他の病気の症状の管理の目的のために利用可能にすることにより達成され得る。

0046

雌ウシの乳は、ベータカゼインA1およびベータカゼインA2の相対的割合に関して試験されることができる。あるいは、雌ウシは、ベータカゼインA1またはベータカゼインA2または両方の組み合わせを含有する乳を生産するそれらの能力に関して遺伝学的に試験されることができる。これらの技法は、周知である。

0047

本発明は、管理するのが比較的容易である解決策、すなわち、ベータカゼインA1を含有する乳または乳製品の回避、ならびに、食事における乳および乳製品が、主にベータカゼインA2である、好ましくは100%ベータカゼインA2であるベータカゼインを含有することを確実にすることを提供する。

0048

本明細書における先行技術文書へのあらゆる参照は、そのような先行技術が広く知られている、またはその分野における共通の一般的な知識の一部を形成するという自認と考えられるべきではない。

0049

本明細書で用いられる際、単語“含む”、“含むこと”、および類似の単語は、排他的または包括的な意味で解釈されるべきではない。換言すると、それらは、“含んでいるが、それに限定されない”を意味することが意図されている。

0050

本発明は、以下の実施例への参照によりさらに記載される。特許請求されるような本発明が、これらの実施例により限定されることは決して意図されていないことは、理解されるであろう。

0051

実施例1:給餌方法論
72匹の離乳させた(4週齢オスウィスターラットを用いた。対照試料での7日間の順化期間の後、ラットに、12または60時間のどちらかの間、3種類の飼料:100%A1飼料、100%A2飼料、対照試料の1種類を与えた(処置あたりn=6)。飼料のタンパク質構成要素は、(A1およびA2飼料に関して)脱脂乳および(非乳タンパク質対照試料に関して)卵白に由来し、エネルギーおよび多量栄養素組成に関して釣り合いが取られた(表1参照)。期間の終了の15分前に、ラットにナロキソンまたは生理食塩水対照)のどちらかを腹腔内注射により与え、次いで非消化性トレーサーである二酸化チタンを経口強制摂取させた。便および尿試料を、その後の24時間にわたって7つの時点で採取し、それらが分析されるまで−20℃(便)または−80℃(尿)で保管した。

0052

0053

実施例2:DPPIV活性
実施例1に従って給餌したラットの空腸および結腸を、商業的なキット(キットBML−AK498、ENZO Life Sciences、米国)を用いて、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)活性に関して定量化した。組織試料(50mg)を、トリス(100mM、pH8)中でホモジナイズし、Gly−Pro−4−ニトロアニリド(Sigma)(ジペプチジルペプチダーゼによりGly−Pro+p−ニトロアニリンになる)の添加により、トリス(100mM、pH8)中で37℃において15分間インキュベートして定量化した。反応を、酢酸緩衝液(1M、pH4.2)で停止し、吸光度プレートリーダーにおいて405nmで読み取り参照標準曲線(Sigma)に対して比較して活性を計算した。1単位は、pH8.0の0.1Mトリス/HCl中で37℃において1分あたり1.0mMの4−ニトロアニリンをGly−Pro−4−ニトロアニリンから生成する。図1〜3中の表2〜4において示されている結果は、ベータカゼインA1が空腸においてDPPIV活性を増大させることを明確に示している。DPPIV活性は、nmol/分/μgタンパク質の単位で表されている。ベータカゼインA1およびベータカゼインA2の様々な比率の研究(表4)のために用いられたラットは、異なるように条件付けられた(精製ラット飼料AIN−76A)ことに注意

0054

0055

0056

0057

実施例3:BCM−7のDNAメチル化レベルへの作用
BCM−7により誘導された全体的なDNAメチル化パターンにおけるシフトを、以前に記載された(Trivedi M., et al., Mol. Pharm. 2014)ようなメチル−CpG結合ドメイン(MBD)タンパク質富化ゲノム配列決定(MBD−seq)を用いて調べ、一方で、mRNA翻訳マイクロアレイデータを、未処理の対照SH−SY5Y細胞および1μM BCM−7で4時間処理した細胞から、Agilent V3マイクロアレイチップを用いて得た。

0058

ゲノムDNAを、試料から、Easy DNAキット(Invitrogen K1800−01)を用いて、細胞株に関する適切なプロトコルを用いて抽出した。断片化を、Covaris S2超音波処理器上で、以下の設定を用いて実施した:衝撃周期10%、強度5、200秒の間にバーストあたり200サイクル。200bpの平均長を有する断片を得た。パワーモード周波数掃引、温度は6〜8℃、水位は12である。最大で5μgを、マイクロチューブ中の130μlのトリス−EDTA中に、AF増感剤(AFA intensifier)と共に装填した。より少ないDNA入力(500ngまで)を有する試料に関して、DNAをトリスEDTA中で1:5希釈した。5〜3μgの入力を有するDNAを、Agilent2100上で、DNA1000チップを用いて分析した。3μgより少ない入力を有するDNAを、ロータリーエバポレーター中で25μlまで濃縮し、断片の分布高感度DNAチップ上でチェックした。メチル化されたDNAを、MethylCapキット(Diagenode,ベルギー)を用いて捕捉した。収量は、典型的には捕捉されたDNA全体で0.5〜8ngであった。続いて、断片を、Illumina Genome Analyzer IIを用いて配列決定した。断片化され、捕捉されたDNAの濃度を、Quant−iT PicoGreendsDNAアッセイキット(Invitrogen P7589)を用いて、Fluostar Optimaプレートリーダー上で480/520nmにおいて決定した。

0059

DNAライブラリーを調製するため、DNA Sample Prep Master Mix Set 1(NEB E6040)を、Multiplexing Sample Preparation Oligo Kit(96試料、Illumina PE−400−1001)との組み合わせで用いた。全部の断片化されたDNAを利用し、Multiplexing Sample Preparation Oligo Kitにおいて提供されたmultiplexing配列決定アダプターを用いて、NEBのプロトコルに従った。ライブラリーサイズ選択を、2%アガロースゲル(Low Range Ultra Agarose Biorad 161−3107)上で実施した。1Kb Plusラダー(Invitrogen 10787−018)を用いて、ゲルを120Vで2時間運転した。300bp+/−50bpの断片を切り出し、Qiagen Gel Extraction Kitカラム(Qiagen 28704)上で溶離し、23μlのEB中に溶離した。

0060

Illuminaライブラリー増幅指標プロトコルを、以下の変更を加えて用いた:22μlのDNAを用いて、21サイクルの運転を実施した。試料を、QiaquickPCRPurificationカラム(Qiagen 28101)上で精製し、50μlのEB中で溶離し、1:5希釈し、ロータリーエバポレーター中で10μlに濃縮した。1μlをAgilent 2100 HSDNAチップに適用し、Agilent 2100上でのスメア分析により濃度を決定した。試料を10nMに希釈した。NaOHによる変性後、試料を16pMまで希釈した。Paired−Endフローセルを、Cluster Stationユーザーガイドに従って調製した。配列決定を、HiSeqユーザーガイド(Multiplexed PE Runの実施)に従って、paired end運転に関して2×51サイクルで実施した。

0061

0062

全ゲノムDNAのMBD−seqは、発見率(FDR)<0.1およびANOVA後のポストホックスチューデントt検定(p<0.05)により定められるような、差次的にメチル化された転写産物(DMT)を明らかにした。転写産物は、差次的にメチル化/転写された遺伝子および非コードRNAの両方を含んでいた。BCM−7により特定の生物学的または機能的に関連する経路において誘導されたエピジェネティック変化ならびに転写変化を、Ingenuity Pathway Analysis(IPA)ツールを用いて評価し、最高の影響を示す経路を同定した。結果を表5において示す。グルコース代謝、合成およびグルコース恒常性の原因である遺伝子のエピジェネティック状態における変化も、図5および6において示されるように、BCM7の下で変化したことが報告されている。

0063

実施例4:ベータカゼインのインスリン受容体への作用
NODマウス(オスおよびメス)に、離乳からA1またはA2ベータカゼイン乳タンパク質のどちらかにおいて富化された飼料を与えた。これらの飼料は、Specialty Feeds(オーストラリア)により、適切な組成および栄養を確実にするように作製された。それぞれの性別および飼料からのマウスのコホート(n=10)を、10週目、20週目において安楽死させ、解剖の時点で、様々な試料を採取し、−80℃において保管した。40匹のNODマウスを、この試験において追跡し:群あたり10匹(オス/メス:A1/A2);10週目および20週目において10匹を安楽死させた。膵臓を採取し、RNAlater(商標)中で凍結させた。

0064

RNA転写の分析のための組織からのRNAを、Ambion(テキサス州オースティン)からのRNAqueous(登録商標)−4PCRキットを用いて単離した。従った手順は、製造業者のプロトコルによるものであった。単離したRNAを、DNアーゼで処理してRNAを精製し、続いてND−1000 NanoDrop分光光度計を用いてRNA定量化を行った。さらに、cDNAを、以前に記載されたように、Roche(インディアナ州インディアナポリス)からのファーストストランドcDNA合成を用いて合成した。1mgのRNA、1mMのdNTP混合物、60mMのランダムヘキサマープライマーを、十分な分子生物学グレードのH2Oと共に添加し、13mlの最終試料体積を達成した。次に、試料を、65℃で5分間変性させ、次いで上に置いた。TranscriptorRT(20単位/ml)(Roche)、ProtectorRNアーゼ阻害剤(40U/ml)(Roche)、5 Transcriptor逆転写酵素反応緩衝液(Roche)、および分子生物学グレードのH2Oを、反応の第2部分における7mlの最終体積に添加し、最終体積を20mlに調節した。この後、PTCサーモサイクラー(MJ Research、カナダケベック州サン・ブルノ)中で25℃で10分間のインキュベーションを行い、55℃で30分間のインキュベーションにより終了した。最後に、逆転写酵素を、85℃で5分間のインキュベーションにより阻害した。

0065

0066

続いて、qRT−PCRアッセイを、RocheからのLightCycler 480 qRT−PCR機械を用いて3通りの試料で実施した(Trivedi et al., Mol. Pharmcol., 2014)。qRT−PCRを、5mlのcDNA鋳型、10mMのセンスおよびアンチセンスプライマー、10mlのRocheからのSYBR Green Iマスター、ならびにdH2Oを20mlの終体積で用いて実施した。この目的のために用いたプライマーのリストを、表6において示す。試料に以下のプロトコルを施した;95℃で5分間のインキュベーション、次いで95℃で10秒間、60℃で20秒間、そして72℃で30秒間を45サイクル、続いて95℃で5秒間、65℃で1分間を1サイクル、そして融解曲線に関して97℃、続いて40℃で90秒間の冷却。あらゆる非特異的な増幅を回避するため、鋳型なしの対照(NTC)をそのプレート上で運転し、解離曲線を生成して非特異的な産物を決定し、これを標準化した。データを、Roche定量化法を用いて分析し、ベータアクチンレベルに対して標準化した。

実施例

0067

本発明を実施例により説明したが、特許請求の範囲において定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく変更および修正を行うことができることは、理解されるべきである。さらに、特定の特徴に対して既知の均等物が存在する場合、そのような均等物は、あたかも本明細書において具体的に言及されたかのように組み込まれる。

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