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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、がん治療用組成物及び方法に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、成人T細胞白血病(ATLL)、リンパ腫胃がん多発性骨髄腫、またはそれらの組み合わせ、または異常活性のCDX2−KLFシグナル伝達経路と関連した状態を治療するために、CDX2−KLF4シグナル伝達経路中で成分を調節することができる薬剤の使用に関する。

概要

背景

いくつかの小分子化合物を含む多くの薬剤または薬剤候補が、様々ながん治療のために開発されている。しかしながら、多くのがんの現在の治療は、がんの特異的サブセットを持つ患者にはあまり効果的ではなく、またはそのような患者または一般的に毒性が強すぎる。

骨髄異形成症候群(MDS)は、骨髄及び血液に影響を及ぼす疾患の群である。MDSのいくつかのタイプは、軽度で管理しやすいが、他のタイプは重度で命に関わる。骨髄異形成症候群(MDS)は滅多に治癒せず;ほとんどの患者は治療が実際に完了することは決してない。MDSの現在の治療は、疾患過程の特定のフェーズを支配する疾患のステージ及び機序に基づいている。骨髄移植は、予後不良のMDSまたは末期のMDSである患者に使用されている(非特許文献1)。しかしながら、このタイプの治療は、侵襲性手順関与しているため、ドナー及びレシピエントの双方にとって痛みを伴い、特に、同種移植及び関連移植片対宿主病(GVHD)の場合には、レシピエントに深刻かつさらには致命的な合併症を引き起こすことがある。従って、GVHDのリスクによって、そうでなければ致死的な疾患を持つ患者に骨髄移植を用いることが制限されてしまう。さらに、ほとんどの患者が高齢であり、かつ、ほんの数人の若いMDS患者にしか適合ドナーがいないため、骨髄移植の使用は制限される。MDS及びその関連疾病を治療するためのより効果的な方法が必要とされている。

軽度のMDSは、時間をかけてより深刻になり得る。急激に成長する深刻な白血病である急性骨髄性白血病(AML)に発展することもあり得る。AMLは、白血病サブセットである。これは、成人白血病(血液がん)の最も一般的な形態であり、5年生存率は<20%であり、患者の年齢が>65の場合には5%未満である。AMLの現在の治療は、鈍くかつ過酷な化学療法(すなわち、シタラビンアントラサイクリンなど)であり、これは、目標が定められておらず、的外れの制限毒性を持つ。従って、特定の治療に対して感受性がある可能性がある患者とそうでない患者とを区別するための深刻なアンメットメディカルニーズが存在する。
本発明は、このニーズを満たし、がんを効果的に治療する組成物及び方法を提供する。

概要

本発明は、がんの治療用組成物及び方法に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、成人T細胞白血病(ATLL)、リンパ腫胃がん多発性骨髄腫、またはそれらの組み合わせ、または異常活性のCDX2−KLFシグナル伝達経路と関連した状態を治療するために、CDX2−KLF4シグナル伝達経路中で成分を調節することができる薬剤の使用に関する。

目的

本発明は、このニーズを満たし、がんを効果的に治療する組成物及び方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ヒト対象における骨髄異形成症候群(MDS)の治療方法であって、化合物または薬理学的に許容される塩またはその溶媒和物の有効量をそのような治療を必要とするヒト対象に投与することを含み、前記化合物は、式Iを有し:式中、R1は、C1−C4アルキルであり;R2は、ハロゲンである、前記治療方法。

請求項2

前記ヒト対象が、骨髄血液細胞の産生に効果がない、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記ヒト対象が、貧血を有する、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記ヒト対象が、骨髄不全によって引き起こされる低い血球数を有する、請求項1に記載の方法。

請求項5

R1が、メチルイソプロピル、またはt−ブチルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記化合物が、からなる群から選択される式を有する、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記化合物が、式II:を有する、請求項6に記載の方法。

請求項8

前記ヒト対象が、MDSの1つ以上の症状を有する、請求項1に記載の方法。

請求項9

前記MDSが、高リスクMDSである、請求項1に記載の方法。

請求項10

ヒト対象の治療方法であって、化合物または薬理学的に許容される塩またはその溶媒和物の有効量をヒト対象に投与すること、を含み、前記ヒト対象が、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、成人T細胞白血病(ATLL)、リンパ腫胃がん、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される状態を有し、前記化合物が、式II:を有する、前記治療方法。

請求項11

前記状態が、AMLである、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記ヒト対象が、60超である、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記AMLが、不応性AMLである、請求項11に記載の方法。

請求項14

前記状態が、ALLである、請求項10に記載の方法。

請求項15

前記ALLが、小児細胞ALLまたは小児B細胞ALLである、請求項14に記載の方法。

請求項16

前記状態が、ATLLである、請求項10に記載の方法。

請求項17

前記状態が、リンパ腫である、請求項10に記載の方法。

請求項18

前記リンパ腫が、ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫、またはB細胞リンパ腫である、請求項17に記載の方法。

請求項19

前記状態が、胃がんである、請求項10に記載の方法。

請求項20

前記状態が、多発性骨髄腫である、請求項10に記載の方法。

請求項21

前記化合物が、併用療法の一部として投与される、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。。

請求項22

前記併用療法が、放射線治療を含む、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記併用療法が、化学療法を含む、請求項21に記載の方法。

請求項24

前記化合物が、約125mg/m2の用量で投与される、請求項11に記載の方法。

請求項25

前記化合物が、1週間に2回、4週間投与される、請求項11に記載の方法。

請求項26

正常なレベル未満のKLF活性と関連した状態の治療方法であって、式II:を有する化合物の有効量をそのような治療を必要とするヒト対象に投与することを含む、前記治療方法。

請求項27

異常なレベルのCDX2活性と関連した状態の治療方法であって、式II:を有する化合物の有効量をそのような治療を必要とするヒト対象に投与することを含む、前記治療方法。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、2013年10月4日に出願された米国特許仮出願第61/887,285号、2013年12月20日に出願された米国特許仮出願第61/919,023号、2014年6月26日に出願された米国特許仮出願第62/017,505号、及び2014年8月15日に出願された米国特許仮出願第62/037,868号の利益を主張するものであり、それらの各内容は、それら全体が引用により本明細書中に組み込まれている。

0002

本発明は、広義には、がん治療用組成物及び方法に関する。

背景技術

0003

いくつかの小分子化合物を含む多くの薬剤または薬剤候補が、様々ながんの治療のために開発されている。しかしながら、多くのがんの現在の治療は、がんの特異的サブセットを持つ患者にはあまり効果的ではなく、またはそのような患者または一般的に毒性が強すぎる。

0004

骨髄異形成症候群(MDS)は、骨髄及び血液に影響を及ぼす疾患の群である。MDSのいくつかのタイプは、軽度で管理しやすいが、他のタイプは重度で命に関わる。骨髄異形成症候群(MDS)は滅多に治癒せず;ほとんどの患者は治療が実際に完了することは決してない。MDSの現在の治療は、疾患過程の特定のフェーズを支配する疾患のステージ及び機序に基づいている。骨髄移植は、予後不良のMDSまたは末期のMDSである患者に使用されている(非特許文献1)。しかしながら、このタイプの治療は、侵襲性手順関与しているため、ドナー及びレシピエントの双方にとって痛みを伴い、特に、同種移植及び関連移植片対宿主病(GVHD)の場合には、レシピエントに深刻かつさらには致命的な合併症を引き起こすことがある。従って、GVHDのリスクによって、そうでなければ致死的な疾患を持つ患者に骨髄移植を用いることが制限されてしまう。さらに、ほとんどの患者が高齢であり、かつ、ほんの数人の若いMDS患者にしか適合ドナーがいないため、骨髄移植の使用は制限される。MDS及びその関連疾病を治療するためのより効果的な方法が必要とされている。

0005

軽度のMDSは、時間をかけてより深刻になり得る。急激に成長する深刻な白血病である急性骨髄性白血病(AML)に発展することもあり得る。AMLは、白血病サブセットである。これは、成人白血病(血液がん)の最も一般的な形態であり、5年生存率は<20%であり、患者の年齢が>65の場合には5%未満である。AMLの現在の治療は、鈍くかつ過酷な化学療法(すなわち、シタラビンアントラサイクリンなど)であり、これは、目標が定められておらず、的外れの制限毒性を持つ。従って、特定の治療に対して感受性がある可能性がある患者とそうでない患者とを区別するための深刻なアンメットメディカルニーズが存在する。
本発明は、このニーズを満たし、がんを効果的に治療する組成物及び方法を提供する。

先行技術

0006

Epsteinand Slease, 1985, Surg. Ann. 17:125

課題を解決するための手段

0007

本発明は、がんの治療用組成物及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、一部は、尾側ホメオボックスタンパク質CDX2−Kruippel因子4(KLF4)シグナル伝達経路(「CDX−KLF4シグナル伝達経路」)ががんの群の病因に重要であり、CDX2−KLF4シグナル伝達経路を調節する能力を持つ活性薬剤が、そのようながんを効率的に治療するために使用することができるという発見に基づいている。

0008

一態様では、本発明は、がんの治療用組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ヒト対象においてCDX2−KLF4シグナル伝達経路を調節することができる少なくとも1つの抗がん活性薬剤を含む。任意の特定の理論に束縛されることを望まなければ、本発明の抗がん剤は、1つ以上の機序を介して作用することができる。そのような機序としては、限定的ではないが、(1)CDX2活性阻害;(2)KLF4活性の誘導;(3)p21CDK阻害剤の誘導;(4)Gl/S細胞周期停止の誘導;(5)カスパーゼ酵素の誘導;及び(6)アポトーシスの誘導が挙げられる。本明細書で用いる場合、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の「活性」なる用語は、ゲノムDNAレベル転写レベル転写後レベル、翻訳レベル翻訳後レベルでのパラメーターであってもよく、例えば、限定的ではないが、遺伝子活性、RNA活性、及びタンパク質活性である。遺伝子活性は、遺伝子コピー数遺伝子増幅数、またはプロモーター活性などであってもよい。RNA活性は、mRNA存在度合成速度、及び/または安定性などであってもよい。タンパク質活性は、タンパク質存在度、合成速度、安定性、酵素活性リン酸化速度、改変結合活性などであってもよい。

0009

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、小分子医薬化合物である。いくつかの実施形態では、医薬化合物は、US2007/0123553A1に記載の2,4,5−三置換イミダゾール化合物、またはUS8,148,392に記載の2−インドリルイミダゾ[4,5−d]フェナントロリン化合物、またはその機能性誘導体である。いくつかの実施形態では、医薬化合物は、式I:



の構造を有し、
式中、R1は、C1−C4アルキルであり、R2は、ハロゲンである。

0010

いくつかの実施形態では、R1は、メチルイソプロピル、またはt−ブチルである。

0011

いくつかの実施形態では、医薬化合物は、



からなる群から選択される。

0012

いくつかの実施形態では、医薬化合物は、式II:



の構造を有する。
(II)。(LOR−253またはAPTO−253としても知られる)

0013

いくつかの実施形態では、がんは、ヒト対象におけるCDX2−KLF4シグナル伝達経路の異常活性と関連している。いくつかの実施形態では、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における1つ以上の成分は、対照群の活性と比較した場合、異常活性を有する。いくつかの実施形態では、がんは、白血病/リンパ腫である。いくつかの実施形態では、がんは、骨髄異形性症候群(MDS)である。いくつかの実施形態では、MDSは、高リスクMDSである。いくつかの実施形態では、がんは、急性骨髄性白血病(AML)である。いくつかの実施形態では、AMLは、不応性AMLである。いくつかの実施形態では、AMLは、高齢者AMLである。いくつかの他の実施形態では、がんは、急性リンパ性白血病(ALL)である。いくつかの実施形態では、ALLは、小児ALLである。いくつかの実施形態では、小児ALLは、小児T細胞ALLまたは小児B細胞ALLである。いくつかの他の実施形態では、がんは、慢性骨髄性白血病CML)である。いくつかの実施形態では、がんは、成人T細胞白血病(ATLL)である。いくつかの実施形態では、がんは、ヒトT細胞白血病ウイルス1型により引き起こされる。いくつかの実施形態では、がんは、リンパ腫、胃がん、または多発性骨髄腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫は、ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫、またはB細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、がんは、本明細書に記載のがんのいずれかの組み合わせである。

0014

いくつかの実施形態では、ヒト対象は、MDSの1つ以上の症状を有する。いくつかの実施形態では、治療されるヒト対象は、骨髄血液細胞などの血液細胞の産生に効果がない。いくつかの実施形態では、ヒト対象は、貧血を有する。いくつかの実施形態では、ヒト対象は、骨髄不全によって引き起こされる低い血球数を有する。

0015

いくつかの実施形態では、がんは、急性骨髄性白血病(AML)である。いくつかの実施形態では、AMLは、不応性AMLである。いくつかの実施形態では、AMLは、高齢AMLである。本明細書で用いる場合、高齢AML患者は、60を超える年齢の、AMLを有するかまたは有していてもよい患者である。いくつかの実施形態では、高齢AML患者は、1回目再発である。いくつかの実施形態では、AMLは、非高齢AMLである。本明細書で用いる場合、非高齢AML患者は、60歳に等しいかまたはそれ未満の年齢の、AMLを有するかまたは有していてもよい患者である。いくつかの実施形態では、非高齢AML患者は、2回目の再発である。

0016

いくつかの実施形態では、がんは、急性リンパ性白血病(ALL)である。いくつかの実施形態では、ALLは、小児または子供ALLである。本明細書で用いる場合、小児または子供ALL患者は、21歳未満の年齢の、ALLを有するかまたは有していてもよい患者である。いくつかの実施形態では、ALLは、非小児または非子供ALLである。本明細書で用いる場合、非小児ALL患者は、21歳に等しいかまたはそれ超の年齢の、ALLを有するかまたは有していてもよい患者である。

0017

いくつかの実施形態では、本発明の抗がん化合物は、併用療法の一部としてそれを必要とするヒト対象に投与される。いくつかの実施形態では、併用療法は、放射線治療を含む。いくつかの実施形態では、併用療法は、化学療法を含む。

0018

いくつかの実施形態では、本発明の抗がん剤または薬理学的に許容される塩またはその溶媒和物の有効量をヒト対象に投与する。いくつかの実施形態では、抗がん剤の有効量は、がんまたはがんの症状を発症しやすい及び/または発症し得る対象に投与した場合に、がんまたはがんの症状を治療するのに有効、がん細胞増殖を阻害するのに有効、またはがんの将来の発生の重症度を防ぐかまたは減少させるのに有効である。いくつかの実施形態では、抗がん剤の投与は、がんを治療するための統計的に有意な治療効果または臨床効果をもたらす。いくつかの実施形態では、本発明の抗がん化合物は、約0.01〜約200mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、本発明の抗がん化合物は、約0.05〜約100mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、本発明の抗がん化合物は、約1.0〜約50mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、本発明の化合物の1日投与量は、通常、1回または分割投与で、約0.01〜約100mg/体重kgの範囲内、または約20mg/m2〜約400mg/m2の範囲内である。いくつかの実施形態では、本発明の抗がん化合物は、1日に1回、2回、3回またはそれ以上投与される。

0019

いくつかの実施形態では、治療は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上のサイクルで続ける。いくつかの実施形態では、各サイクルは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の日で続ける。いくつかの実施形態では、2回のサイクル間の間隔は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の日である。

0020

いくつかの実施形態では、抗がん剤は、単位用量形態である。

0021

いくつかの実施形態では、治療されるがんは、AMLであり、化合物は、LOR−253(APTO−253としても知られる)であり、化合物は、約125mg/m2の用量で投与される。特定の実施形態では、化合物は、1週間に2回、4週間投与される。

0022

本発明は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路の異常活性と関連した状態を治療するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、状態は、ヒト対象におけるCDX2−KLF4シグナル伝達経路の1つ以上の成分、例えば、CDX2、KLF4、p21、及び/またはp53の異常活性と関連している。いくつかの実施形態では、状態は、KLF4活性の異常(例えば、正常未満)レベルと関連している。いくつかの実施形態では、状態は、CDX2活性の異常(例えば、正常よりも高い)レベルと関連している。いくつかの実施形態では、CDX2の異常なレベルは、CDX2の遺伝子変化によるものである。

0023

いくつかの実施形態では、本発明の方法は、治療前、治療中、及び/または治療後にヒト対象中のCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の活性、例えば、KLF4活性及び/またはCDX2活性を決定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、CDX2の遺伝子変化の存在または不在を決定することをさらに含む。

0024

本発明のさらなる態様及び実施形態は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0025

本発明の活性薬剤(例えば、式I、LOR−253またはAPTO−253としても知られる)ががんをどのように治療するかの非限定的な機序の図である。任意の特定の理論に束縛されることを望まなければ、固形腫瘍などの特定のがん型において、KLF4はダウンレギュレートされ、これは、急激な細胞増殖、上皮間葉転換EMT)、及び転移に重要なあり、特定の血液がんにおいて、KLF4はダウンレギュレートされ、これは、白血病誘発に重要である。LOR−253は、KLF4発現を誘発することで、がん細胞増殖、EMT、及び転移を阻害する、及び/またはアポトーシスを引き起こす。

0026

CDX2がどのように特定のがんにおいて機能し、LOR−253がどのようにそのようながんを治療するかの非限定的な機序を示す図である。任意の特定の理論に束縛されることを望まなければ、造血系の正常細胞において、CDX2遺伝子は、オフにされるかまたは比較的低レベルで発現される。AMLを含む特定のがんでは、CDX2は、オンにされるかまたは増加し、CDX2転写因子の異常な発現をもたらす。CDX2は、KLF4遺伝子のプロモーター領域に結合して、KLF4発現を阻害し、これは、白血病誘発を促進するのに必須な段階である。LOR−253は、KLF4発現を誘発し、これは次いで、がん性白血球のアポトーシスを引き起こす。

0027

多くのがん細胞株インビトロ増殖におけるLOR−253の効果のグラフ図である。様々ながん細胞株の細胞を実施例に記載のようにLOR−253でインキュベートし、LOR−253のよる細胞増殖の最大阻害の50%(GI50)に対する様々な細胞株の細胞濃度を決定し、図に示す。

0028

2つの細胞株、THP−1及びHL60におけるKLF4の発現レベルにおけるLOR−253の効果のグラフ図である。

0029

DMSOまたはLOR−253で処理したTHP1及びHL−60AML細胞株のBDFACSCaliburフローサイトメーターアッセイ結果を示す(左側パネル)。THP1及びHL−60細胞株のGl/S細胞周期停止におけるLOR−253結果の治療も示す(右側パネル)。

0030

DMSO、0.5uMのLOR−253、または1uMのLOR−253で処理したTHP−1細胞のBDFACSCantoフローサイトメトリー獲得プロットを示す。LOR−253で処理したTHP−1細胞は、アネキシンV染色の上昇を示し、これは、アポトーシスの誘導(Q3:アネキシンV+/PI−)を示すものである。

0031

DMSOまたはLOR−253で処理したTHP1及びHL−60AML細胞株におけるカスパーゼ3発現レベルを示す。

0032

DMSOまたは0.5μΜ LOR−253で処理したTHP1細胞におけるBAX及びBCL2の発現倍数変化を示す。

0033

H226異種移植モデルマウスにおけるLOR−253 HCLのインビボ効性を示す。示される日に測定した、LOR−253 HCLで処理したH226異種移植マウスまたは陰性対照腫瘍サイズを示す。

0034

1、5、または15mg/kgの用量でLOR−253により処理されたCD−1ヌードマウス薬物動態PK)を示す。LOR−253の血清レベルは、用量依存的な増加を有する。

0035

1、5、及び15mg/kgのLOR−253で5日連続で処理したマウスの薬力学(PD)反応を示す。KLF4タンパク質レベルは、最後の用量の後に16時間測定した。

0036

治療前(上パネルを参照)及び治療後(下パネルを参照)のNSCLC(低分化腺がん)を持つ患者における腫瘍縮小を示す。

0037

サイレンシングKLF4遺伝子または遺伝子産物が様々なヘム悪性腫瘍においてどのように中心的な役割を果たすかの非限定的な機序を示す図である。例えば、KLF4遺伝子のエピジェネティックメチル化は、成人T細胞リンパ腫患者に関し、KLF4遺伝子またはタンパク質の突然変異は、小児T細胞ALL患者に関し、マイクロRNA−2909の上昇は、小児B細胞ALL患者に関し、CDX2の異常発現は、AML、ALL、及びMDS患者に関し、これらは全て、KLF4活性(限定的ではないが、発現活性及び機能活性を含む)のサイレンシングをもたらす。KLF4のサイレンシングは、様々なリンパ腫でも観察されている。図の下部には、サイレンシングKLF4により、様々な「細胞運命遺伝子」を介したがん細胞増殖の増大がもたらされることを示す。

0038

KLF4遺伝子活性をどのように遺伝的突然変異またはエピジェネティック事象によってサイレンシングすることができ、かつ、LOR−253/APTO−253がどのようにKLF4発現を誘発することができるかの非限定的な機序を示す図である。そのようなエピジェネティック事象としては、限定的ではないが、DNA低メチル化または脱メチル化、KLF4遺伝子の上流調節領域においてデメチラーゼKDM5Bの存在の増加をもたらし得るCDX2の異常/過剰発現、及びmiR−2909の量の増大が挙げられる。LOR−253/APTO−253は、少なくともCDX2/KDM5B及び/または他の機序によって引き起こされる遺伝子サイレンシング緩和することによってKLF4発現を誘発することができる。

0039

Kasumi−1異種移植モデルマウスにおけるLOR−253 HCLのインビボ有効性を示す。示される日に測定した、LOR−253 HCLで処理したKasumi−1異種移植または陰性対照の腫瘍サイズを示す。

0040

LOR−253 HCLで処理したKasumi−1担腫瘍マウスまたは陰性対照の示される日における体重測定を示す。

0041

HL−60異種移植モデルマウスにおけるLOR−253 HCLの単剤としてまたはアザシチジンと組み合わせたインビボ有効性を示す。示される日に測定し、示される状態で処理したHL−60異種移植マウスの腫瘍サイズを示す。

0042

図17試験の始め(1日目)と終わり(19日目)それぞれの個々の動物の腫瘍サイズを示す。
図17の試験の始め(1日目)と終わり(19日目)それぞれの個々の動物の腫瘍サイズを示す。

0043

KG−1異種移植モデルマウスにおけるLOR−253 HCLのインビボ有効性を示す。示される日に測定した、LOR−253 HCLで処理したKG−1異種移植マウスまたは陰性対照の腫瘍サイズを示す。

0044

THP−1異種移植モデルマウスにおけるLOR−253 HCLの単剤としてまたはアザシチジンと組み合わせたインビボ有効性を示す。示される日に測定し、示される状態で処理したTHP−1異種移植マウスの腫瘍サイズを示す。

0045

定義
本明細書及びその特許請求の範囲において、「含む」という動詞及びその活用形は、当該語に続く事項が含まれるが、具体的に述べられていない事項も除外されないことを意味する、その非限定的意味で使用される。

0046

「a」または「an」という用語は、1つ以上のそのエンティティを指し、例えば、「遺伝子」は、1つ以上の遺伝子または少なくとも1つの遺伝子を指す。このように、「a」(または「an」)、「1つ以上」、及び「少なくとも1つ」という用語は、本明細書で区別なく使用される。さらに、不定詞「a」または「an」によって言及される要素は、文脈上明らかに要素が1つだけあることを必要とするのでない限り、1つを超える要素が存在する可能性を除外するものではない。

0047

本発明は、単離された、キメラ組み換え、または合成ポリヌクレオチド配列を提供する。本明細書で用いる場合、「ポリヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド配列」、「核酸配列」、「核酸断片」、及び「単離された核酸断片」という用語は、本明細書で区別なく使用され、一本鎖または二本鎖であるかどうかにかかわらず、DNA、RNA、cDNA、並びにその化学改変包含する。これらの用語は、ヌクレオチド配列などを包含する。ポリヌクレオチドは、合成、非天然、または改変ヌクレオチド塩基を場合により含有する、一本鎖または二本鎖であるRNAまたはDNAのポリマーであってもよい。DNAのポリマーの形態のポリヌクレオチドは、cDNA、ゲノムDNA、合成DNA、またはそれらの混合物の1つ以上のセグメントからなっていてもよい。ヌクレオチド(通常それらの5’一リン酸塩形態で存在する)は、次のような一文字記号によって言及される:アデニレートまたはデオキシアデニレート(それぞれRNAまたはDNA)を示す「A」、シチジレートまたはデオキシシチジレートを示す「C」、グアニレートまたはデオキシグアニレートを示す「G」、ウリジレートを示す「U」、デオキシチミジレートを示す「T」、プリン(AまたはG)を示す「R」、ピリミジン(CまたはT)を示す「Y」、GまたはTを示す「K」、AまたはCまたはTを示す「H」、イノシンの「I」、及びあらゆるヌクレオチドを示す「N」。いくつかの実施形態では、単離された、キメラ、組み換え、または合成ポリヌクレオチド配列は、本発明の遺伝子マーカーから誘導される。

0048

本発明は、タンパク質またはポリペプチドも提供する。いくつかの実施形態では、タンパク質またはポリペプチドは、単離された、精製された、キメラ、組み換え、または合成されたものである。本明細書で用いる場合、用語「ポリペプチド」または「タンパク質」は、任意の長さのアミノ酸ポリマーを指す。ポリマーは、線状であっても分枝状であってもよく、改変アミノ酸を含むものであってもよく、非アミノ酸割り込んでいてもよい。該用語は、天然に、または介入;例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、あるいは任意の他の操作もしくは改変、例えば、標識成分とのコンジュゲーションによって改変されたアミノ酸ポリマーも包含している。また、例えば、1つ以上のアミノ酸類似体(例えば、非天然アミノ酸など)、並びに当該技術分野で公知の他の改変を含むポリペプチドもこの定義に包含される。ポリペプチドは、一本鎖または関連鎖として起こり得る。本発明のポリペプチドは、様々な形態をとることができる(例えば、天然、融合、グリコシル化、非グリコシル化、脂質化、非脂質化、リン酸化、非リン酸化ミリストイル化、非ミリストイル化、モノマー状マルチマー状、粒子状変性など)。いくつかの実施形態では、タンパク質またはポリペプチドの配列は、本発明の遺伝子マーカーから誘導される。

0049

本明細書で用いられる一文字アミノ酸略語は、当該技術分野において標準の意味を有し、本明細書に記載の全てのペプチド配列は、N末端が左に、C末端が右にある慣習に従って記載している。

0050

本明細書で用いる場合、用語「CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分」とは、CDX2及び/またはKLF4の活性を直接的または間接的に調節することができるCDX2、KLF4、または他の遺伝子、遺伝子産物(限定的ではないが、RNA及びタンパク質を含む)、または他の生体分子、もしくはCDX2及び/またはKLF4によって直接的または間接的に調節され得る遺伝子、遺伝子産物、または他の生体分子を指す。調節とは、所与の遺伝子の活性レベルの増加または減少のいずれかをもたらすことができる。そのような成分としては、限定的ではないが、CDX2、KLF4、KDM5B、miR−2909、p53、p21、カスパーゼ−3、アネキシンV、BAX、BCL2、BCL3、BMP、Wnt、HNF4α、Fgf、Hox、SP1、MYC、CCND1、AATF、及びSchollらに記載のものが挙げられる(「ホメオボックス遺伝子CDX2は、ほとんどの場合の急性骨髄性白血病で異常発現され、白血病誘発を促進する」、J.Clin.Invest.117:1037−1048(2007).)、Yoonら(Kruppel様因子4は、DNA損傷応答してp53依存的なGl/S細胞周期停止を仲介する、Vol.278、No.4、Issueof January 24, pp.2101−2105, 2003)、Faberら(CDX2主導の白血病誘発は、KLF4抑制と無秩序なPPARγシグナル伝達を伴う、JClin Invest. doi: 10. 1172/JCI64745)、Rouhiら(「CDX2−KLF4の脱調節は、急性骨髄性白血病及び結腸がんをもたらす」、Oncotarget.2013 Feb;4(2):174−175.)、Lengerkeら(「BMP及びWntは、Cdx−Hox経路の活性化によって造血細胞への運命を特定する」、CellStem Cell. 2008 Jan 10;2(1):72−82.)、Saandiら(「直腸がんにおけるHNF4αによる腫瘍抑制ホメオ遺伝子Cdx2の調節」、Oncogene.2013 Aug 8;32(32):3782−8.)、Malikら、(KLF4のmiR−2909介在調節:B細胞とT細胞小児急性リンパ性白血病とを区別するための新規分子機構。MolCancer.13:175、2014)、及びRowlandら(「がんにおけるKLF4、p21、及びコンテキスト依存の相反する力」、Nat Rev Cancer.2006Jan; 6(1):11−23)、これらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。KLF4は、SP1、MYC、BCL3、CCND1、及びAATFの活性を直接的または間接的に負に調節する(または抑制する)が、p21の活性を正に調節する。さらに、KLF4は、いくつかのがん型(例えば、Rowlandらに記載されるように乳がん、KLF4腫瘍サプレッサーは、コンテキスト依存のがん遺伝子として作用するp53の転写リプレッサーである。NatCell Biol. 2005. 7:1074−82)においてp53の活性を負に調節するが、いくつかの他のがん型(例えば、Ghalebらに記載されるように結腸がん及び多発性骨髄腫(Kruppel様因子4は、ガンマ線誘発DNA損傷後に抗アポトーシス活性を呈する。Oncogene. 2007. 26:2365−73)、及びSchoenhalsら(Kruppel様因子4は、腫瘍細胞増殖遮断し、多発性骨髄腫において薬剤耐性を促進する。Haematologica. 2013.98:1442−9))においてp53の活性を正に調節する。KLF4によって調節される多くの遺伝子は、「細胞運命遺伝子」と呼ばれている。KLF4によって調節されたいくつかの遺伝子におけるサイレンシングKLF4遺伝子の発現または活性のいくつかの考えられる効果の実例は、図13から分かるであろう。CDX2−KLF4シグナル伝達経路におけるいくつかの他の成分は、KLF4の発現を調節することができる。そのような成分の例としては、限定的ではないが、CDX2、KDM5B(デメチラーゼ)、及びmiRNA「miR−2909」が挙げられる。これらのKLF4モジュレーターがどのように様々ながん型においてKLF4遺伝子発現または活性に影響を及ぼし得るかのいくつかの考えられる機序の実例は、図13及び図14から分かるであろう。CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分は、がんの治療用、特に、LOR−253/APTO−253などの本発明の抗がん剤によるがんの治療用の本明細書に記載の方法に従ってバイオマーカーとして使用される。

0051

本明細書で用いる場合、用語「CDX2−KLF4シグナル伝達経路を調節する」とは、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における1つ以上の成分が薬剤または事象(突然変異を含む)によって調節されるプロセスを指す。いくつかの実施形態では、そのような調節は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における1つ以上の成分の活性を増加、減少、正常化、及び/または安定化させる。

0052

用語「低級アルキル」とは、(C1−C6)アルキルを指す。低級アルキルには、メチル、エチルプロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシル、(C3−C6)シクロアルキル(例えば、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、またはシクロヘキシル)、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)アルキル(例えば、シクロプロピルメチルシクロブチルメチルシクロペンチルメチルシクロヘキシルメチル、2−シクロプロピルエチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、または2−シクロヘキシルエチル)、(C1−C6)アルコキシ(例えば、メトキシエトキシプロポキシイソプロポキシブトキシイソブトキシ、sec−ブトキシ、ペントキシ、3−ペントキシ、またはヘキシルオキシ)(C2−C6)アルケニル(例えば、ビニルアリル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、または5−ヘキセニル)、(C2−C6)アルキニル(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、または5−ヘキシニル)、(C1−C6)アルカノイル(例えば、アセチルプロパノイルまたはブタノイル)、ハロ(C1−C6)アルキル(例えば、ヨードメチルブロモメチルクロロメチルフルオロメチルトリフルオロメチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、またはペンタフルオロエチル)、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル(例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、1−ヒドロキシペンチル、5−ヒドロキシペンチル、1−ヒドロキシヘキシル、または6−ヒドロキシヘキシル)、(C1−C6)アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニルエトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、またはヘキシルオキシカルボニル)、(C1−C6)アルキルチオ(例えば、メチルチオエチルチオプロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、ペンチルチオ、またはヘキシルチオ)、及び/または(C2−C6)アルカノイルオキシ(例えば、アセトキシプロパノイルオキシ、ブタノイルオキシイソブタノイルオキシペンタノイルオキシ、またはヘキサノイルオキシ)が含まれる。

0053

本明細書に記載の化合物またはその機能誘導体は、本発明に従って使用することができる。本明細書で用いられる場合、用語「誘導体」には、所与の化合物の誘導体、類似体プロドラッグ、及び非天然前駆体が含まれる。

0054

本明細書で用いる場合、用語「治療効果」及びその変形は、疾患と関連した1つ以上の兆候または症状の緩和によって一般に示され、当業者により容易に判断することができる。「治療有効性」とは、疾患の標準または非標準治療と一般に関連した毒性の兆候及び症状の予防または改善のことも言う。治療効果の判断は、通常、症状及び疾患特異的であり、治療が対象に有益な効果をもたらしていると判断するための公知かつ当該技術分野において利用可能な任意の方法を含むことができる。例えば、治療効果のエビデンスとしては、限定的ではないが、対象の健康全般における全般的改善(例えば、限定的ではないが、患者の生活の質の向上、予測される対象生存率の増加、抑鬱の減少、疾患から得られた1つ以上の症状の重症度及び/または頻度の減少、疾患の度合いの低減、疾患の安定化(例えば、疾患の悪化の予防または遅延)、疾患の進行の遅延または減速疾患状態の改善などを含むことができる。本発明のいくつかの実施形態では、治療効果は、臨床効果または統計的に有意である。

0055

本明細書で用いられる場合、用語「治療する」及び「治療」とは、臨床結果を含む有益または所望の結果を得るための手法を指し、治療している疾患または状態の1つ以上の測定可能マーカー微少変化または改善さえも含み得る。治療は、通常、状態、疾患、疾病、傷害、または損傷の少なくとも1つの症状を減少させるのに効果的である。臨床改善の例示的マーカーは、当業者には明らかであろう。マーカーの例、限定的ではないが、以下のもの:疾患から得られた1つ以上の症状の重症度及び/または頻度の減少、疾患の度合いの低減、疾患の安定化(例えば、疾患の悪化の予防または遅延)、疾患の進行の遅延または減速、疾患状態の改善、疾患の治療に必要な1つ以上の他の薬剤の用量の減少、及び/または生活の質の向上などの1つ以上が挙げられる。

0056

「予防(prophylaxis)」、「予防的(prophylactic)治療」、または「予防的(preventive)治療」とは、1つ以上の症状の発生または重症度及び/またはそれらの根本原因を予防または減少させることを言い、例えば、疾患または状態を(例えば、伝的疾病素因環境要因、素因疾患または疾病などの結果としてより高リスクで)発症しやすい対象における疾患または状態の予防を指す。

0057

用語「疾病」または「疾患」は、本明細書で区別なく使用され、身体状態またはその器官及び/または組織の1つにおける任意の変化を指し、器官機能及び/または組織機能の性能を中断したりもしくは妨害すること(例えば、器官機能不全を引き起こす)、及び/または疾患を患っている対象に不快感機能不全苦痛などの症状もしくは死さえも引き起こすことを指す。

0058

医薬的に許容される」という用語により、生物学的にまたは別の点で望ましくないものではない材料が意味され、すなわち、その材料が、重大な望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、またはそれが含有される組成物のその他のいかなる成分とも有害に相互作用することなく、医薬組成物に組み込まれ、患者に投与され得ることが意味される。用語「医薬的に許容される」が医薬担体または賦形剤を指すために使用される場合、それは、その担体または賦形剤が毒性学的試験及び製造試験の要求される基準に適合していることまたはその担体または賦形剤が米国食品医薬品局に作成された「不活性成分ガイド(InactiveIngredient Guide)」に含まれることが意味される。

0059

用語「有効量」とは、所望の治療結果をもたらす1つ以上の化合物の量を指す。「有効量」は、1回または複数回の用量であり得る。すなわち、所望の治療終点を達成するために単回用量または複数回用量を必要とし得る。

0060

本明細書で用いられる場合、用語「治療有効量」とは、場合により、重大な悪影響または有害な副作用効果を引き起こすことなく、状態を治療するかまたは傷害または損傷を減らすもしくは予防するのに必要な1つ以上の薬剤のレベルまたは量を指す。

0061

「予防有効量」とは、疾患または状態を発症しやすい及び/または発症し得る対象に投与した場合、将来の疾患または状態の重症度を予防または軽減するのに十分な薬剤の量を指す。

0062

本発明の方法によれば、本明細書で用いられる場合、用語「対象」及びその変異体には、疾患または状態を有すると疑われるかまたは、該疾患または状態を有する危険性がある任意の対象が含まれる。適した対象(または患者)としては、実験動物(例えば、マウス、ラットウサギモルモット)、農業動物、及び家畜またはペット(例えばネコイヌ)などの哺乳動物が挙げられる。非ヒト霊長類、及び好ましくはヒト患者が含まれる。「リスクのある」対象は、本明細書に記載の診断または治療方法の前に検出可能な疾患を有していても有していなくてもよく、検出可能な疾患を示していても示していなくてもよい。「リスクのある」は、対象が1つ以上のいわゆる危険因子を有することを示し、危険因子は、本明細書に記載の状態の発症と相関する測定可能なパラメーターである。1つ以上のこれらの危険因子を有する対象は、これらの危険因子(または複数)を持たない対象よりも本明細書に記載の状態を発症する可能性が高い。そのような危険因子の一例は、臨床的に正常な試料と比較した場合に、本発明のバイオマーカーの増加または減少である。

0063

特定の実施形態では、治療のCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の活性レベルを測定する場合、「増加した」または「減少した」量またはレベルは、「統計的に有意な」量を含み得る。いくつかの実施形態では、LOR−253などの抗がん剤の投与は、がんを治療するための「統計的に有意な」治療効果または臨床効果をもたらす。いくつかの実施形態では、そのような統計的に有意な治療効果または臨床効果には、対照ビヒクルと比較した場合に、抗がん剤によって引き起こされたがん細胞増殖または腫瘍増殖の遅延が含まれる。結果は、通例、偶然に現れたと思われない場合には、統計的に有意であると呼ばれる。試験または結果の有意レベルは、伝統的に、事象が偶然に現れたと思われないことを採用するのに必要なエビデンスの量に関する。特定の場合では、統計的有意性は、帰無仮説が実際に真であるときに、帰無仮説を棄却する判定(第1種過誤、すなわち「偽陽性決定」として公知の判定)を行う確率として定義され得る。本判定は、p値を使用してなされることが多い:p値が有意レベルよりも低い場合、ここで帰無仮説は棄却される。p値が小さければ小さいほど、結果はより有意である。ベイズ因子も利用されて、統計的有意性が決定され得る(例えば、GoodmanS., Ann Intern Med 130: 1005−13, 1999を参照)。いくつかの実施形態では、「増加した」または「減少した」量またはレベルは、以前または早い時点に対して所定の基準の量または決定した時点の量の約1.1×、1.2×、1.3×、1.4×、1.5×、2×、2.5×、3×、3.5×、4×、4.5×、5×、6×、7×、8×、9×、10×、15×、20×、25×、30×、40×、または50×超または未満である。

0064

本発明のいくつかの実施形態によれば、本発明の方法によるLOR−253などの抗がん剤を投与することは、統計的に有意な治療効果をもたらす。一実施形態では、統計的に有意な治療効果は、米国の1つ以上の規制当局、例えば、FDAまたは他の国々によって提供される1つ以上の基準または尺度に基づいて決定される。他の実施形態では、統計的に有意な治療効果は、規制当局が承認した臨床試験セットアップ及び/または手順から得られた結果に基づいて決定される。

0065

いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、少なくとも300、400、500、600、700、800、900、1000または2000人の患者集団に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、無作為化及び二重盲検臨床試験セットアップから得られたデータに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、約0.05、0.04、0.03、0.02または0.01未満または等しいp値を持つデータに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、95%、96%、97%、98%、または99%を超えるかまたは等しい信頼区間を持つデータに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、例えば、米国のFDAによって、本発明により提供された方法の第III相臨床試験の承認で決定される。

0066

いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、標準治療と組み合わせたLOR−253などの抗がん剤で治療した少なくとも300または350人の患者集団の無作為化二重盲検臨床試験によって決定される。いくつかの実施形態では、統計的に有意な治療効果は、28日死亡率病院内死亡率、ICU死亡率、ICU期間、ICU不要日数、逐次器官不全評価スコア(SOFA)、死亡相対リスク、ICU頻度、換気期間換気頻度換気不要日数、またはその任意の組み合わせ、または敗血症評価に対する任意の他の一般に許容された尺度を用いて、少なくとも300または350人の患者集団の無作為化臨床試験によって決定される。

0067

一般的に、統計分析は、規制当局、例えば、米国のFDAまたは中国または任意の他の国によって認可された任意の適切な方法を含むことができる。いくつかの実施形態では、統計分析には、非層別分析、例えば、カプラン−マイヤー法(Kaplan−Meier)、ヤコブソントルアックス法(Jacobson−Truax)、グリケン−ロード−ノビック法(Gulliken−Lord−Novick)、エドワーズ−ナナリー法(Edwards−Nunnally)、ハゲマン−アリンデル法(Hageman−Arrindel)、及び階層線モデル(HierarchicalLinearModeling:HLM)に基づくログランク分析、並びにコックス(Cox)回帰分析が含まれる。

0068

本明細書で用いる場合、語句「1日に」とは、薬剤を投与した日に投与された量を指す。語句「1日に」とは、量が毎日投与されることを示唆していない。

0069

本明細書で用いられる場合、語句「医薬的に許容される塩(または複数)」は、他に指示がない限り、化合物に存在するかもしれない酸性基または塩基性基の塩を含む。天然において塩基性である化合物は、様々な無機酸及び有機酸を用いて広範な異なった塩を形成することができる。このような塩基性化合物の医薬的に許容される酸付加塩を製造するために使用され得る酸は、非毒性の酸付加塩、すなわち、酢酸塩ベンゼンスルホン酸塩安息香酸塩重炭酸塩重硫酸塩ビストシレート、重酒石酸塩ホウ酸塩臭化物塩エデト酸カルシウム塩カンシル酸塩炭酸塩塩化物塩クラブラン酸塩クエン酸塩二塩酸塩エデト酸塩、エジシ酸塩エストレート塩、エシレート塩、エチルコハク酸塩フマル酸塩グルセプテート塩、グルコン酸塩グルタミン酸塩グリコールアニサレート塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン塩、臭化水素酸塩塩酸塩ヨウ化物イセチオン酸塩乳酸塩ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩マレイン酸塩リンゴ酸塩マンデル酸塩メシル酸塩メチル硫酸塩ムケート塩、ナプシル酸塩、硝酸塩オレイン酸塩シュウ酸塩パモ酸塩エンボネート塩)、パルミチン酸塩パントテン酸塩リン酸塩二リン酸塩ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩ステアリン酸塩塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート塩、トシル酸塩トリエチオダイド塩、及びバレリアン酸塩のような薬理学的に許容される陰イオンを含有する塩を形成するものである。

0070

本明細書で用いられる場合、用語「プロドラッグ」とは、他に指示がない限り、薬の前駆体である化合物を意味し、プロドラッグは、投与された後に化学的または生理学的プロセスを介してインビボで当該薬を放出する(例えば、生理学的pHに曝されるプロドラッグは、所望の薬形態へと変換される)。

0071

本明細書で用いられる場合、「連続投与スケジュール」とは、他に指示がない限り、投与スケジュールを指し、本発明の化合物または前記化合物を含む剤形休息期間なしで治療期間中に投与する。連続投与スケジュールの治療期間を通じて、化合物または化合物を含む剤形を、例えば、毎日、1日おきに、2日おきに、3日おきに、4日おきになどで投与することができる。化合物または化合物を含む剤形を投与した日に、単回用量または複数回用量で1日中投与することができる。

0072

本明細書で用いられる場合、「間欠投与スケジュール」とは、他に指示がない限り、治療期間と休息期間を含む投与スケジュールを指す。間欠投与スケジュールの治療期間を通じて、本発明の化合物または前記化合物を含む剤形を、例えば、毎日、または1日おきに、2日おきに、3日おきに、4日おきになどで投与することができる。化合物または化合物を含む剤形を投与した日に、単回用量または複数回用量で1日中投与することができる。休息期間中、化合物または化合物を含む剤形は投与されない。いくつかの実施形態では、休息期間は、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも1週間、少なくとも1.5週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも1カ月、少なくとも2カ月、少なくとも3カ月、少なくとも4カ月、少なくとも5カ月、少なくとも半年、少なくとも1年、少なくとも2年、またはそれ以上続く。いくつかの間欠投与レジメンでは、治療期間は通常、約1日〜30日、例えば、約10日〜30日、例えば、約2、3、または4週間であり、休息期間は通常、1〜30日、例えば、3日〜15日、例えば、1または2週間である。10日〜30日の任意の治療期間と、3日〜15日の任意の休息期間の組み合わせが考えられる。間欠投与レジメンは、何週間の治療期間/何週間の休息期間として表すことができる。例えば、4/1間欠投与スケジュールとは、治療期間が4週間で、休息期間が1週間である間欠投与スケジュールを指す。4/2間欠投与スケジュールとは、治療期間が4週間で、休息期間が2週間である間欠投与スケジュールを指す。同様に、3/1間欠投与スケジュールとは、治療期間が3週間で、休息期間が1週間である間欠投与スケジュールを指す。

0073

本発明の抗がん剤で治療されたヒト対象は、完全寛解または部分寛解を示し得る。本明細書で用いられる場合、完全寛解(CR)とは、他に指示がない限り、治療中の患者において全ての測定可能かつ測定不能な症状が消失し、かつ、新規症状が現れないことを指す。本明細書で用いられる場合、部分寛解(PR)とは、他に指示がない限り、治療中の患者において少なくとも1つの測定可能かつ測定不能な症状が有意に減少し、または新規症状が現れないことを指す。

0074

投与レジメンは、そのような調節が治療的に許容可能であれば、当業者によって投与レジメン及び追加の治療薬の調整により好都合に適合するように調節することができることをさらに理解すべきである。

0075

本明細書で用いる場合、「Cmax」とは、最大血漿濃度を指し;「tmax」とは、用量を投与した後にCmaxが発生する時間を指し;AUCとは、時間0から無限時間までの血漿濃度時間曲線下の面積を指し;t1/2とは、血漿消失半減期を指し;%CVとは、変動係数率を指し;C(トラフ24h)とは、投与後24時間でのトラフ血漿濃度を指し;QDとは、1日1回を示す。
がん

0076

従って、本発明の一実施形態に従って治療することができるがんとしては、限定的ではないが、白血病;扁平上皮がんを含む腺がん及びがん腫が挙げられる。がん腫は、上述のように「固形腫瘍」と呼ぶことも多く、本発明に従って治療することができる一般に発生する固形腫瘍の例としては、限定的ではないが、肛門がん、膀胱がん、結腸がん、大腸がん十二指腸がん、腹部)がん、(非小細胞)がん、食道がん前立腺がん、直腸がん、及び小腸がんが挙げられる。従って、本発明の一実施形態では、白血病、膀胱がん、肺(非小細胞)がん、前立腺がん、及び消化管のがんからなる群から選択されるがんの治療において式Iの化合物が使用されており、消化管のがんとしては、限定的ではないが、肛門がん、結腸がん、大腸がん、十二指腸がん、胃(腹部)がん、食道がん、直腸がん、及び小腸がんが挙げられる。本明細書で用いる場合、「Cmax」とは、最大血漿濃度を指し;tmaxとは、用量を投与した後にCmaxが発生する時間を指し;AUCとは、時間0から無限時間までの血漿濃度−時間曲線下の面積を指し;t1/2とは、血漿消失半減期を指し;%CVとは、変動係数率を指し;C(トラフ24h)とは、投与後24時間でのトラフ血漿濃度を指し;QDとは、1日1回を示す。

0077

用語「白血病(leukaemia)」または「白血病(leukemia)」は、広く、血液を形成する器官の進行性悪性疾患を指す。白血病は、一般に、血液及び骨髄中での白血球及びこれらの前駆体のゆがんだ増殖及び発育によって特徴づけられるが、未成熟赤血球に影響を及ぼす、赤血球白血病のような他の血液細胞の悪性疾患についても当てはまる。白血病は、一般に、(1)疾患の継続期間及び特徴−急性または慢性;(2)関与する細胞のタイプ−骨髄性骨髄発生性(myelogenous))、リンパ様リンパ行性(lymphogenous))または単球性;及び(3)血液中の異常細胞の数の増加または非増加−白血病性または非白血病性(亜白血病性)に基づいて、臨床的に分類される。白血病としては、例えば、急性白血病慢性白血病、成人白血病、小児/子供白血病、リンパ性白血病骨髄性白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、急性非リンパ性白血病慢性リンパ性白血病急性顆粒球性白血病慢性顆粒球性白血病急性前骨髄球性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、T細胞白血病、B細胞白血病、成人T細胞白血病、小児T細胞ALL、小児B細胞ALL、非白血病性白血病(aleukaemicleukaemia)、非白血病性白血病(aleucocythemic leukaemia)、好塩基球性白血病(basophylic leukaemia)、芽細胞性白血病、ウシ白血病、慢性骨髄性白血病、皮膚白血病胎生細胞性白血病、好酸球性白血病グロス白血病、毛様細胞性白血病血芽球性白血病、血球芽細胞性白血病、組織球性白血病、幹細胞性白血病急性単球性白血病白血球減少性白血病、リンパ性白血病(lymphaticleukaemia)、リンパ芽球性白血病リンパ球性白血病(lymphocytic leukaemia)、リンパ行性白血病、リンパ性白血病(lymphoid leukaemia)、リンパ肉腫細胞性白血病、マスト細胞白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病単球性白血病骨髄芽球性白血病骨髄球性白血病、骨髄性顆粒球性白血病骨髄性単球性白血病、ネーゲリ白血病、形質細胞性白血病(plasmacell leukaemia)、形質細胞性白血病(plasmacytic leukaemia)、前骨髄球性白血病、リーダー細胞性白血病シリング白血病、幹細胞性白血病、亜白血性白血病、及び未分化細胞性白血病が挙げられる。

0078

用語「がん腫」とは、組織の周り浸潤し、転移を引き起こす傾向のある上皮細胞で構成される悪性新成長を指す。用語「がん腫」は、腺がんも包含している。腺がんは、分泌)の特性を有する器官を作る細胞内に由来するか、または、胃腸管もしくは気管支上皮のような中空内臓の内側を覆っている細胞に由来するがん腫であり、肺及び前立腺の腺がんが含まれる。

0079

本発明の方法は、中間期のがんの治療、及び例えば、病気の進行を減速する、転移を減少させる、患者の生存を増加させるなど、進行性及び/または転移性及び/または悪性度の高い新生物を含む後期がんの治療のみならず、例えば、病気の治療またはがんの後退を引き起こす目的で、小さい、成長が遅い、局所的、及び/または非侵攻性であるかもしれない早期新生物を含む早期がんの治療に適用することができる。同様に、組み合わせは、低悪性度のがん、中悪性度のがん、及び/または高悪性度のがんの治療に使用してもよい。

0080

本発明の方法は、進行が遅いがん、局所再発性遠位再発性、及び/または不応性がん(すなわち、治療に反応してしないがん)を含む再発がん、転移がん、局所進行性がん、及び侵攻性がんの治療に使用することもできる。従って、「進行性」がんは、局所進行性がん及び転移がんを含み、患者における顕性疾患を指し、そのような顕性疾患は、外科手術または放射線治療などの局所的な治療に適していない。用語「転移がん」は、体の一部から他の部分へ広がったがんを指す。進行がん切除不可能でもあり、つまり周囲の組織まで広がり外科的に排除できない。

0081

本発明の方法は、多剤耐性腫瘍を含む薬剤耐性がんを治療するためにも使用することができる。当該技術分野で周知のように、化学療法に対するがん細胞の抵抗性は、がんの管理における中心問題の一つである。

0082

当業者には、例えば、侵攻性がんは、通常は転移性でもあるなど、これらのカテゴリーの多くが重複していることが分かるであろう。本明細書で用いられる場合、「侵攻性がん」とは、急速に成長するがんを指す。当業者には、乳がんまたは前立腺がんなどのいくつかのがんに対して、用語「侵攻性がん」は、所与のがんに対する再発時間の範囲のうち最初の約3分の2の内で再発した進行がんのこと言うが、他のがん型に対しては、ほとんどすべての場合、侵攻性とみなされる急速に成長するがんのこと言うことが分かるであろう。従って、この用語は、特定のがん型の小区分を対象にすることができ、または全ての他のがん型を含む場合がある。

0083

いくつかの実施形態では、がんは、白血病/リンパ腫である。いくつかの実施形態では、がんは、急性骨髄性白血病(AML)である。いくつかの実施形態では、がんは、リンパ腫、胃がん、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、またはそれらの組み合わせである。いくつかの他の実施形態では、がんは、T細胞白血病、例えば、KLF4遺伝子のエピジェネティックメチル化と関連した成人T細胞白血病である。いくつかの他の実施形態では、がんは、ALL、例えば、小児ALLである。いくつかの他の実施形態では、がんは、KLF4遺伝子またはタンパク質における1つ以上の突然変異と関連した小児T細胞ALLである。いくつかの他の実施形態では、がんは、miRNA−2902の上昇と関連した小児B細胞ALLである。いくつかの他の実施形態では、がんは、AML、ALL、またはMDS、例えば、高リスクMDSであり、これら全ては、正常よりも高いCDX2活性と関連している。いくつかの他の実施形態では、がんは、ホジキンバーキット、またはB細胞リンパ腫であり、これら全ては、KLF4遺伝子のメチル化と関連している。

0084

急性骨髄性白血病(AML):これは、急性骨髄性白血病または急性非リンパ性白血病(ANLL)としても知られ、骨髄に蓄積し、正常な血液細胞の産生を妨げる、異常な白血球の急速な増殖によって特徴付けられる血液細胞の骨髄系のがんである。AMLの症状は、正常な骨髄が白血病細胞で置き換えられ、これによって赤血球、血小板、及び正常な白血球が減少することからもたらされる。これらの症状には、疲労、息切れあざ及び出血しやすいこと、並びに感染症の危険性の増加が含まれる。いくつかの危険因子及び染色体異常は同定されているが、特異的原因は不明である。急性白血病として、AMLは急速に進行し、治療せずにいると典型的には数週間または数カ月内で致死的となる。AMLを発症するいくつかの危険因子としては、限定的ではないが、骨髄異形成症候群または骨髄増殖性疾患などの前白血病の血液疾患;抗がん化学療法への暴露;大量の電離放射線の暴露などの放射線;及びTaylorらに記載のものなどの遺伝的理由が挙げられる(「ヒト白血病遺伝性基盤」.In HendersonES, Lister TA, GreavesMF. Leukemia(第6版). Philadelphia: WB Saunders,p.210.ISBN 0−7216−5381−2)、Horwitzら(「家族性白血病における予測」. Am. J. Hum. Genet. 59(5):990−8.PMC 1914843.PMID 8900225)、Crittenden(「多くの遺伝的要因及び環境要因に基づいた家族集積性解釈」. Ann. N. Y.Acad. Sci. 91(3):769−80)、及びHorwitz(「家族性白血病の遺伝学」. Leukemia 11(8):1347−59)。世界保健機関(WHO)による急性骨髄性白血病の分類は、FAB基準よりもより臨床的に有用であり、かつより意味のある予測情報を生成するように試みている。WHOカテゴリーの各々は、血液病理学者及びがん専門医が関心を寄せる多くの記述的サブカテゴリーを含むが、WHOスキームにおける臨床的に有意な情報のほとんどは、以下に列挙した亜型の1つにカテゴリー分類を介して伝達される:

0085

フランス−アメリカイギリス(FAB)分類系は、白血病が発症した細胞の型及びその成熟度に基づいてAMLを8つの亜型、M0〜M7に分類する。WHO分類(上記を参照)はより有用であり得るが、FAB系も広く用いられている。

0086

AMLを治療するための従来の方法は、BishopJ(「成人急性骨髄性白血病の治療」.Semin Oncol 24(1): 57−69.1997)、Weickら(「急性骨髄性白血病を以前に治療していない患者におけるダウノルビシンと高用量対標準用量シトシンアラビノシドの無作為化調査:サウスウエストオンコロジーグループ研究」(PDF).Blood 88(8): 2841−51, 1996)、Bishopら(「急性骨髄性白血病の誘導における高用量シタラビンの無作為化試験」 Blood 87(5):1710−7, 1996)、Huangら(「急性前骨髄球性白血病の治療における全トランス型レチノイン酸の使用」. Blood 72(2): 567−72, 1988)、Tallmanら(「急性前骨髄球性白血病における全トランス型レチノイン酸」.N. Engl. J. Med. 337(15): 1021−8, 1997)、Fenauxら(「全トランス型レチノイン酸(ATRA)後の化学療法とATRA+化学療法との無作為化比較、及び新しく診断された急性前骨髄球性白血病における維持療法の役割。TheEuropeanAPLGroup」. Blood 94(4): 1192−200, 1999)、Estey E(「急性骨髄性白血病の治療」. Oncology(WillistonPark) 16(3):343−52, 355−6; discussion 357, 362, 365−6, 2002)、及びCassilethら(「維持化学療法は、成人急性非リンパ性白血病の寛解持続期間を延ばす」.J Clin Oncol 6(4): 583−7, 1988)に記載されている。

0087

急性リンパ性白血病(ALL):これは、急性リンパ芽球性白血病としても知られ、骨髄及び様々な骨髄外部位における白血病リンパ球リンパ芽球(早期B−及びT−リンパ球前駆細胞などの未成熟な白血球)の無調節な増殖及び蓄積によって特徴付けられる急性白血病である。ALLは、子供では最も一般的なタイプのがんであり、成人では比較的珍しいがんである。ALLを発症するリスク因子としては、限定的ではないが、遺伝性疾患/突然変異、及びIacobucciら(「急性リンパ性白血病の結果の細胞遺伝学的及び分子予測因子:最近の成果」、CurrHematol Malig Rep. 2012 Jun;7(2): 133−43.)、及びFloreanら(「白血病のエピノミクス:機序から治療への応用」.Epigenomics. 2011 Oct; 3(5): 581−609)に記載のものなどの様々なエピジェネティック改変が挙げられる。

0088

慢性骨髄性白血病(CML):これは、慢性骨髄性白血病としても知られ、様々な血液細胞、主に、末梢血中の骨髄細胞、及び骨髄中のそれら前駆体の無調節/増大した増殖により血液中に蓄積をもたらすことによって特徴付けられる慢性白血病である。西欧諸国の成人では慢性リンパ性白血病(CLL)よりもそれほど頻繁ではなく、CML発症の年齢の中央値は、50〜60歳である。CMLを発症するリスク因子としては、限定的ではないが、遺伝性疾患/突然変異、及びFloreanらによって記載のものなどの様々なエピジェネティック改変が挙げられる。疾病経過は、初期段階から始まって、慢性期(CP)疾患としても知られる三相性である。その後、白血病幹細胞は、付加的遺伝子異常を獲得することができる。

0089

成人T細胞白血病(ATLL):これは、成人T細胞リンパ腫としても知られ、Qayyumらによって記載されるようにレトロウイルスヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV−1)により引き起こされる成熟CD4+T細胞の珍しいリンパ増殖性疾患である(「成人T細胞白血病/リンパ腫」.Arch Pathol Lab Med. 2014 Feb; 138(2): 282−6)。現在、世界中で約2000万人の人々が、HTLV−1キャリアであり、もっとも感染しやすい個体は、日本、アフリカ、カリブ海地域、及び中南米などの流行地に居住している。生涯ウイルス保菌者である状態や長期潜伏(20〜40年)は、HTLV−1感染後に一般的であるため、このタイプの白血病/リンパ腫は、ほとんど排他的に成人で見られ、子供では非常にまれである。HTLV−1陽性患者においてATLLに進行する生涯リスクは、女性で2.1%、男性で6.6%である。発症の平均年齢は、60歳(20〜80歳の範囲)である。ATLLケースの圧倒的多数は、生後間もない時期に感染した患者に発生し、これは、恐らくは、この年齢層における免疫応答が効率的ではないためである。さらに、長期感染は、その後の突然変異を生じる確率が増し、最終的には悪性転換をもたらす。ウイルス伝播の主要な経路は、授乳、血液暴露、及び無防備性交渉である。造血及びリンパ系組織の腫瘍の世界保健機関分類は、2008年に、ATLLを下山分類に従って4つの異なる変異体:急性型(60%)、リンパ腫型(20%)、慢性型(15%)、及びくすぶり型(5%)に下位分類した。各変異体には絶対に必要な特徴はなく、重複が見られる。急性型の変異体は、異型リンパ球及び好酸球増多による白血球の著しい増加として現れる。症状としては、溶骨性病変の有無にかかわらない高カルシウム血症腎機能障害及び神経精神病学的障害、上昇した乳酸脱水素酵素レベル、中枢神経リング状増強病変、及び二次的な呼吸器合併症が挙げられる。リンパ腫型の変異体は、急性発症亜型に似ている侵攻性進行性疾患であり、白血病のない著しいリンパ節症が、この変異体の際立った特徴である。慢性型の変異体は、通常、皮膚発疹、絶対的リンパ球増加を伴う白血球増加、軽度のリンパ球増加、及び高カルシウム血症を伴う。くすぶり型の変異体は、無症候であり、皮膚及び肺障害は起こることが多いが、異型リンパ細胞が5%未満で循環し、かつ、高カルシウム血症または臓器肥大症を伴わない正常な白血球数によって特徴付けられる。くすぶり型の変異体から急性型の変異体への進行は、起こり得る。

0090

リンパ腫:リンパ腫は、Bリンパ球またはTリンパ球(免疫系の一部を形成し、かつ、感染及び疾患から身体を守るのを助ける白血球)が正常細胞よりも早く分離するかまたは予定よりも長く生きる場合に起こる血液がんのタイプである。通常、リンパ腫は、リンパ細胞の固形腫瘍として現れる。2001年に公表され、2008年に更新された現在のWHO分類は、リンパ腫の最新の分類であり、「RevisedEuropean−American Lymphoma分類」(REAL)の基礎に基づくものである:
A.成熟B細胞新生物:
・慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫
・ B細胞前リンパ球性白血病
・リンパ形質細胞性リンパ腫(ヴァルデンストレームマクログロブリン血症など)
辺縁帯リンパ腫
形質細胞新生物
・ 形質細胞性骨髄腫
形質細胞腫
単クローン性免疫グロブリン沈着症
重鎖
・ 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、MALTリンパ腫とも呼ばれる
・ 節性辺縁帯B細胞リンパ腫(NMZL)
濾胞性リンパ腫
マントル細胞リンパ腫
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
縦隔胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫
・ 血管内大細胞型B細胞リンパ腫
原発性滲出液リンパ腫
・バーキットリンパ腫/白血病
B.成熟T細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞新生
・ T細胞前リンパ球性白血病
・ T細胞大型顆粒リンパ球性白血病
・ 侵攻性NK細胞白血病
・成人T細胞白血病/リンパ腫
・ 節外性NK/T細胞リンパ腫、
腸症型T細胞リンパ腫
肝脾T細胞リンパ腫
芽球性NK細胞リンパ腫
菌状息肉腫/セザライー症候群
・ 皮膚原発CD30陽性T細胞リンパ増殖性疾患
・ 皮膚原発未分化大細胞リンパ腫
リンパ腫様丘疹症
・ 血管免疫芽球性T細胞ンパ腫
・ 詳細不明の末梢T細胞リンパ腫
・ 未分化大細胞リンパ腫
C.ホジキンリンパ腫
・ 古典的ホジキンリンパ腫:
結節性硬化症
混合細胞
・リンパ球豊富
リンパ球減少型または非減少型
結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫
D.免疫不全関連リンパ増殖異常症
・ 原発性免疫不全疾患に関連
ヒト免疫不全ウイルスHIV)に関連
移植
メトトレキサート療法に関連
・ 原発性中枢神経系リンパ腫は、免疫障害を持つ患者、特に、AIDS患者でもっともよく起こるが、免疫正常者にも起こり得る。特に、AIDS患者では予後不良である。治療は、メトトレキサートと共に、コルチコステロイド、放射線治療、及び化学療法から構成することができる。
相対発生率、組織病理免疫表現型、t年後の全生存率によるリンパ腫の亜型を以下に示す(Robbinsbasicpathology(第8版). Philadelphia: Saunders/Elsevier. 2007. pp. Table 12−8.):

0091

胃がん:これは、腹部がんとしても知られ、腹部の任意の部分から生じるがんを指す。腹部がんは、初期においては、無症候(目立った症状がない)であるかまたは非特異的症状(腹部がんだけでなく、他の関連または無関連疾病にも非特異的である症状)しか引き起こさないことが多い。胃カメラ検査、上部消化管撮影、またはコンピューター断層撮影またはCTスキャンによって診断することができる。外科手術、化学療法、及び放射線で予め治療される。

0092

大腸がん:これは、結腸がん、直腸がん、大腸がんまたは結腸直腸腺がんとしても知られ、結腸または直腸(大腸の一部)、または虫垂における制御されない細胞増殖由来のがんである。75〜95%を超える結腸がんは、遺伝的リスクがほとんどないかまたは全くない人々で起こる。他の危険因子としては、加齢、男性、脂肪アルコールまたは赤身肉の摂り過ぎ、肥満喫煙、及び運動不足が挙げられる。おおよそ10%の場合が、不十分な活性と関連がある。アルコールのリスクは、一日一杯よりも多い飲酒で増すと思われる。大腸がんは、胃腸管の結腸または直腸内壁の上皮細胞に起因する疾患であり、シグナル伝達活性人工的に増加させるWntシグナル伝達経路の突然変異の結果として最も頻繁に起こる。突然変異は、受け継ぐかまたは獲得する場合があり、腸陰窩幹細胞で起こる確率が最も高い。大腸がんに関連するWntシグナル伝達経路の遺伝子としては、限定的ではないが、APC、β−カテニン、AXIN1、AXIN2、TCF7L2、またはNKD1が挙げられる。Wnt−APC−ベータ−カテニンシグナル伝達経路の欠損に加えて、細胞をがん性にするには他の突然変異が起きなければならない。TP53遺伝子により産生されるp53タンパク質は、通常、細胞分裂監視し、Wnt経路欠損があれば、それらの細胞を殺傷する。最後には、細胞株が、TP53遺伝子中の突然変異を獲得し、組織を腺腫から侵襲性がん腫へと変化させる。大腸がんで一般に失活される他のアポトーシスタンパク質は、TGF−β及びDCCである。大腸がんで過剰発現される他のがん遺伝子としては、通常、細胞を刺激して、増殖因子に応答して分裂させるタンパク質KRAS、RAF、及びPI3Kをコードする遺伝子が挙げられ、細胞増殖の過剰活性化をもたらす突然変異を獲得することができる。上記遺伝子に対して記載した発がん及び不活性化突然変異に加えて、非過剰変異試料は、変異CTNNB1、FAM123B、SOX9、ATM、及びARID1Aも含む。異なる一連の遺伝的事象を通じて進行することで、過剰変異腫瘍は、ACVR2A、TGFBR2、MSH3、MSH6、SLC9A9、TCF7L2、及びBRAFの突然変異型形態を示す。療法の腫瘍型にわたるこれらの遺伝子間に共通のテーマは、WNT及びTGF−βシグナル伝達経路への関与であり、これは次いで、大腸がんの中心であるMYCの活性増大をもたらす。

0093

多発性骨髄腫:これは、形質細胞性骨髄腫またはカーレル病としても知られ、通常は抗体の産生を司る白血球のタイプである形質細胞のがんである。症候性骨髄腫、無症候骨髄腫、及びMGUS(意義不明の単クローン性高ガンマグロブリン血症)である場合がある。骨髄腫は、血液検査血清タンパク質電気泳動無血清カッパラムダ軽鎖アッセイ)、骨髄検査、尿中タンパク質電気泳動、及び一般に侵された骨のX線で診断する。ステロイド、化学療法、プロテアソーム阻害剤サリドマイドまたはレナリドミドなどの免疫調節薬剤IMiD)、及び幹細胞移植で予め治療される。

0094

骨髄異形成症候群(MDS):骨髄異形成症候群(「MDS」)は、造血幹細胞疾患のさまざまな群を指し、血液細胞の骨髄クラスの産生が無効(または異形成)な血液学的(血液−関連)医学的状態である。MDSは、形態及び成熟(骨髄細胞の形態異常)に障害のある骨髄細胞、末梢血血球減少症、並びに急性白血病に進行する可変リスクを特徴とし、結果として血球産生が無効になる。TheMerck Manual 953 (第17版、1999年)、及びListら、1990年、J. Clin. Oncol. S :1424。いくつかのタイプのMDSは、「低リスクMDS」と呼ばれ、ゆっくりと進行し、軽度から中等度の貧血を引き起こすかまたは他のタイプの細胞を減少させる場合がある。いくつかの他のタイプのMDSは、「高リスクMDS」と呼ばれ、深刻な問題を引き起こす場合がある。高リスクMDSを有する患者では、芽細胞と呼ばれる未熟細胞が、骨髄中で5パーセントを超える細胞を占め、正常な赤血球、白血球、及び血小板に成長しないと、これらの細胞/血小板においてより深刻な不全を引き起こすことが多い。MDS患者が20パーセントを超える芽細胞を発現すると、3血球系の異形成(AML−TLD)によるAMLを有するものとして再分類される。

0095

初期の造血幹細胞損傷は、これらに限定されるものではないが、細胞傷害性化学療法、放射線、ウイルス、化学薬品への暴露、及び遺伝的疾病素因などに起因し得る。骨髄にクローン変異が生じ、健常幹細胞が抑制される。MDSの初期段階では、血球減少症の主な要因は、プログラムされた細胞死(アポトーシス)の増加である。この疾患が白血病へ進行及び変化した場合には、遺伝子変異の発生は稀であり、白血病細胞の増殖によって健全な骨髄が壊滅される。疾患経過は、緩慢性疾患として特性を示す一部の症例と、急性白血病の形態に変化する、臨床経過が非常に短い進行性疾患として特性を示すそれ以外の症例とで異なる。MDSを有する患者は、重度の貧血を発症し、輸血を要する場合がある。場合によっては、疾患が悪化し、患者は、進行性の骨髄不全に起因した血球減少症(低い血球数)を発症する。

0096

1976年に公表され、1982年に改訂したフランス・アメリカ・イギリス分類によれば、ケースを5つのカテゴリーに分類した:

0097

世界保健機関(WHO)は、いくつかの新たな疾患カテゴリーを導入し、他のものを排除するように、この分類を改変した。最も最近では、WHOは、遺伝的発見により基づく新しい分類スキーム(2008)を生み出している:

0098

MDSの兆候及び症状としては、限定的ではないが、慢性疲労、息切れ、冷感時々胸痛を伴う貧血(低赤血球数または還元ヘモグロビン);感染症にかかりやすくなることを伴う倦怠感または疲労感、肌が青白い、あざや出血しやすい、点状出血、熱、好中球減少(低好中球数);出血及び斑状出血(あざ)並びに皮下大量出血しやすくなることで紫斑または溢血点をもたらすことを伴う血小板減少症(低血小板数);脾腫または稀に肝腫大細胞中の異常顆粒、異常核形状及びサイズ;及び/または染色体転座及び異常染色体数を含む染色体異常が挙げられる。

0099

多くの因子には、MDSのリスクを増す場合があり、これには、限定的ではないが、男性または白人であること、60歳以上であること、化学療法または放射線療法の治療後、たばこの煙、農薬ベンゼンなどの溶媒を含む特定の化学物質へ暴露すること、及び水銀または鉛などの重金属へ暴露することが挙げられる。

0100

MDSの従来の治療方法としては、骨髄移植、レシピエントにおいて血球発現を刺激する造血増殖因子またはサイトカイン、例えば、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GMCSF)、及び顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)の使用が挙げられる(Metcalf,1985, Science 229:16; Dexter,1987,J. Cell Sci. 88:1; Golde and Gasson, 1988, ScientificAmerican, July:62; Tabbara and Robinson, 1991, Anti−Cancer Res. 11:81; Ogawa, 1989,Environ. Health Presp. 80:199;及び Dexter, 1989, Br. Med. Bull. 45: 337.)。残念なことに、骨髄移植は、ドナー及びレシピエントにとって痛みを伴い、造血増殖因子は、多くの臨床設定において効果的であるとは証明されていない。他の方法としては、5−アザシチジン、デシタビン、レナリドミド、免疫抑制、白血病療法、及び治験アプローチが挙げられる。

0101

いくつかの実施形態では、がんの組織構造は、治療前、治療中、または治療後に決定される。任意の適切な検査を用いて、がんの組織構造を決定することができる。そのような検査及び試験としては、限定的ではないが、食道がんの一般的な兆候及び症状が挙げられ、限定的ではないが、例えば、食道及び恐らくは口を介した食物吐き戻し(逆流)、食事に関連しない胸痛、固形物または液体嚥下困難胸焼け吐血嗄声、慢性しゃっくり肺炎、骨の痛み、食道への出血、及び体重減少病歴及び身体検査画像検査胸部X線、コンピューター断層撮影(CT)スキャン、磁気共鳴イメージングMRI)スキャン、ポジトロン放出断層撮影法(PET)スキャン、骨のスキャン、喀痰細胞診針生検気管支鏡検査法気管支内音波内視鏡食道超音波、縦隔鏡検査法及び縦隔切開術胸腔穿刺胸腔鏡検査免疫組織化学分子検査、血液検査、食道造影超音波内視鏡検査、食道胃十二指腸内視鏡検査(EGD)及び生検、またはそれらから誘導される任意の適切な方法が挙げられる。
CDX2−KLF4シグナル伝達経路

0102

本明細書で用いられる場合、用語「CDX2−KLF4シグナル伝達経路」とは、CDX2及び/またはKLF4を介するかまたは本明細書に記載のCDX2またはKLF4の発現または活性に直接的または間接的に影響を及ぼすことによって、1つ以上の細胞機能を制御するように共に働く生体分子の群を指す。場合によっては、CDX2及び/またはKLF4の発現レベル及び/または活性は、「CDX2−KLF4アクシス」とも呼ばれている。

0103

CDX2は、尾側型ホメオボックス2、CDX3、尾側型ホメオボックス転写因子2、尾側型ホメオボックスタンパク質2、またはホメオボックスタンパク質CDX−2としても知られ、尾側関連性ホメオボックス転写因子遺伝子ファミリーメンバーである。コード化タンパク質は、細胞増殖及び分化に関与する腸特異的遺伝子の主な調節因子である。このタンパク質も、腸管初期胚発生に役割を果たす。この遺伝子の異常な発現は、腸炎及び腫瘍形成と関連している。CDX2と関連した疾病には、萎縮性胃炎及び印環細胞がんが含まれ、その関連超経路のうち、骨粗しょう症及びアクチン細胞骨格細胞骨格再構築調節に関与する遺伝子のRhoGTPasesによる調節におけるVDRの転写の役割である。この遺伝子に関連するGO注釈には、転写調節領域配列特異的DNA結合、及び配列特異的DNA結合転写因子活性が含まれる。この遺伝子の重要なパラログは、CDX1である。これは、腸上皮で発現される多遺伝子転写調節に関与し、小腸及び大腸の両方の腸上皮層の早期分化から維持までの広範囲の機能において重要である。ヒトCDX2のDNA及びタンパク質配列は、以前に報告されており、GenBank番号NC_000013.10、NC_018924.2、NT_024524.14、NP_001256.3、ENSP00000370408、及びUniprot番号Q99626を参照されたい。これらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。そのような配列を利用して、当業者に知られている方法でCDX2活性レベルを検出及び分析する手順を設計することができる。CDX2は、急性骨髄性白血病のほとんどの場合で異常発現され、mRNAコピー数が約30コピー〜約89,000コピーの間で変化する白血病誘発(Schollら.,The Journal of Clinical Investigation, 17(4): 1037−1048)を促進する。本明細書で用いる場合、語句「CDX2遺伝子がオンになる」または「CDX2活性がオンである」とは、ヒト対象におけるCDX2のmRNAコピーが少なくとも約30コピーであることを指す。そうでなければ、CDX2遺伝子は、オフになっていると考えられる。

0104

クルッペル様因子4(KLF4)は、Gut、EZF、GKLF、上皮ジンクフィンガータンパク質EZF、腸に多いクルッペル様因子、上皮クルッペル様ジンクフィンガータンパク質、またはクルッペル様因子4としても知られ、限定的ではないが、白血病、皮膚扁平上皮がん、及び家族性腺腫様ポリープを含む疾患と関連している。この遺伝子の重要なパラログは、KLF1である。KLF4は、活性化因子及びリプレッサーの両方として作用することができる。KLF4は、それ自体の遺伝子のプロモーター領域などの5’−CACCC−3’コア配列に結合する。KLF4は、胚発生中の重要な転写因子の発現を調節し、胚幹細胞の維持や分化の阻止に重要な役割を果たす。皮膚の関門機能確立したり、眼表面出生後成熟及び維持をする必要がある。KLF4は、上皮細胞の分化にも関与しており、骨格発達腎臓発生にも機能することがある。KLF4はさらに、p53/TP53転写のダウンレギュレーションや、及びp21の誘導にも寄与する。ヒトKLF4のDNA及びタンパク質配列は、以前に報告されており、GenBank番号NC_000009.11、NT_008470.19、NC_018920.2、及びUniprot番号O43474を参照されたい。これらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。そのような配列を利用して、当業者に知られている方法でKLF4活性レベルを検出及び分析する手順を設計することができる。

0105

p21は、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤1A、Cip1、CDJN1、CIP1、WAF1、CAP20、MDA−6、SDI1、CDKと相互作用するタンパク質1、CDK相互作用タンパク質1、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤1、DNA合成阻害剤、メラノーマ分化関連タンパク質、p21CIP、野生型P53活性化断片、mDA6、またはPCI1としても知られ、強力なサイクリン依存性キナーゼ阻害剤をコードする。コード化タンパク質は、サイクリン−CDK2または−CDK4複合体に結合し、サイクリン−CDK2または−CDK4複合体の活性を阻害するため、G1での細胞周期の進行の調節因子として機能する。この遺伝子の発現は、腫瘍抑制タンパク質p53によって厳密に制御され、このタンパク質は、様々なストレス刺激に応答してG1期におけるp53−依存性細胞周期停止を介在する。このタンパク質は、増殖性細胞抗原(PCNA)、DNAポリメラーゼ補助因子と相互作用することができ、S期におけるDNA複製及びDNA損傷修復に調節的な役割を果たす。このタンパク質は、CASP3様スペースによって特異的に開裂することが報告されているため、CDK2の著しい活性化をもたらし、カスパーゼ活性化後のアポトーシスの実行に役立つ場合がある。多数の選択的にスプライスされた変異体が、この遺伝子に対して分かっている。ヒトp21のDNA及びタンパク質配列は、以前に報告されており、GenBank番号NC_000006.11、NT_007592.15、NC_018917.2、及びUniprot番号P38936を参照されたい。これらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。そのような配列を利用して、当業者に知られている方法でp21活性レベルを検出及び分析する手順を設計することができる。

0106

CDX2−KLF4シグナル伝達経路のいくつかの他の成分は、H3K4デメチラーゼであるJarid1b(KDM5B、Plu−1またはRbp2−hlとしても知られる)、マイクロRNA miR−2909、腫瘍抑制因子p53(TP53または腫瘍タンパク質(EC:2.7.1.37)としても知られる)、システインアスパラギン酸プロテアーゼカスパーゼ−3、アネキシンV、B細胞CLL/リンパ腫2(BCL2)、B細胞CLL/リンパ腫3(BCL3)、BCL2関連Xタンパク質(BAX)、骨形成タンパク質(BMPs)、Wnt(マウスint−1としても知られる)、肝細胞核因子4α(HNF4α)、線維芽細胞増殖因子(Fgf)、ホメオボックス(Hox)、転写因子SP1、転写因子MYC、サイクリンDl(CCND1、PRAD1としても知られる)、及びアポトーシス拮抗性の転写因子転写因子(AATF)である。

0107

本発明の活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における1つ以上の成分の活性を調節することができる。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、小分子である。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、抗体などのポリペプチドである。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、siRNAなどのポリヌクレオチドである。

0108

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の遺伝子コピー数を調節する。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、治療前の遺伝子コピー数と比べた場合に、遺伝子コピー数を0.5×、1.0×、1.5×、2×、3×、4×、5×、6×、7×、8×、9×、10×、100×、1000×、10000×またはそれ超に増加または減少させることができる。

0109

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分mRNA存在度を調節する。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、治療前のmRNA存在度と比べた場合に、mRNA存在度を0.5×、1.0×、1.5×、2×、3×、4×、5×、6×、7×、8×、9×、10×、100×、1000×、10000×またはそれ超に増加または減少させることができる。

0110

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分のタンパク質レベルを調節する。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、治療前のタンパク質レベルと比べた場合に、タンパク質レベルを0.5×、1.0×、1.5×、2×、3×、4×、5×、6×、7×、8×、9×、10×、100×、1000×、10000×またはそれ超に増加または減少させることができる。

0111

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分のmRNA及び/またはタンパク質の安定性を調節する。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、治療前の安定性と比べた場合に、安定性を増加または減少させることができる。

0112

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の酵素活性を調節する。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、治療前の安定性と比べた場合に、酵素活性を増加または減少させることができる。

0113

CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の活性は、当業者に公知の任意の適切な方法によって決定することができる。いくつかの実施形態では、生体試料は、対象から採取され、分析される。いくつかの実施形態では、生体試料は、遺伝子増幅数、RNA、mRNA、cDNA、cRNA、タンパク質などのCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の活性について評価される。

0114

いくつかの実施形態では、生体試料からのmRNAは、活性のレベルを決定するのに直接使用される。いくつかの実施形態では、レベルは、ハイブリダイゼーションによって決定される。いくつかの実施形態では、RNAは、当該技術分野で公知の方法を用いて、cDNA(相補的DNA)コピーへと変換される。いくつかの特定の実施形態では、cDNAを蛍光標識または他の検出可能な標識で標識する。cDNAは、目的の複数のプローブを含む基質ハイブリダイズする。目的のプローブは、通常、遺伝子署名の少なくとも1つのDNA配列ストリンジェントハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。特定の実施形態では、複数のプローブは、ハイブリダイゼーション条件下で、遺伝子バイオマーカーから導出された配列にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、条件としては、65℃で6×SSC(0.9M NaCl、0.09Mクエン酸ナトリウム、pH7.4)を用いることが挙げられる。プローブは、核酸を含んでもよい。用語「核酸」は、既知ヌクレオチド類似体または修飾バックボーン残基またはリンケージを含む核酸を包含し、該用語は、合成由来、天然、及び非天然由来であり、参照核酸と同様の結合特性を有し、参照ヌクレオチドと同様の様式で代謝される。このような類似体の例としては、ホスホロチオエートホスホルアミデート、メチルホスホネートキラル−メチルホスホネート、及びペプチド−核酸(PNA)が挙げられるが、これらに限定されない。DNAの検出方法としては、限定的ではないが、RTPCRノーザンブロット分析、遺伝子発現解析マイクロアレイ解析、遺伝子発現チップ解析、ハイブリダイゼーション技術(FISHを含む)、発現ビーズチップアレイ、及びクロマトグラフィー、並びに当該技術分野で公知の任意の他の技術を挙げることができる。DNAの検出方法としては、限定的ではないが、PCR、リアルタイムPCR、デジタルPCR、ハイブリダイゼーション(FISHを含む)、マイクロアレイ解析、SNP検出アッセイSNP遺伝子型決定アッセイ、及びクロマトグラフィー、並びに当該技術分野で公知の任意の他の技術を挙げることができる。

0115

いくつかの実施形態では、タンパク質発現レベルは、活性のレベルを決定するのに使用される。CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分のタンパク質発現レベルは、当業者に公知の任意の適切な方法によって決定することができる。タンパク質を検出、計量、及び比較する任意の適切な方法は、Tschesche(タンパク質生化学における方法、ISBNWalter de Gruyter, 2011, ISBN 3110252368, 9783110252361)、Goluchら(タンパク質がんマーカーのチップベースの検出、ProQuest,2007, ISBN 0549463453, 9780549463450)、Speicher(プロテオーム解析:ゲノムの解釈、Elsevier, 2004, ISBN0080515304, 9780080515304)、Albalaら(タンパク質アレイバイオチップ及びプロテオミクスCRCPress, 2003, ISBN0203911121, 9780203911129)、Walker(タンパク質プロトコルハンドブック, Springer, 2002, ISBN 0896039404,9780896039407)、Fung(タンパク質アレイ:方法及びプロトコル, Springer, 2004, ISBN 1592597599, 9781592597598)、及びBienvenut(質量分析によるタンパク質同定の加速化及び改善,Springer, 2005, ISBN 1402033184, 9781402033186)に記載のものを使用することができ、それらの各内容は、それら全体が引用により本明細書中に組み込まれている。いくつかの実施形態では、バイオマーカーのタンパク質発現レベルは、免疫組織化学(IHC)、ウエスタンブロット法、タンパク質免疫染色、タンパク質免疫沈降免疫電気泳動法免疫ブロット法、BCAアッセイ、分光測光法質量分析法または酵素アッセイ、またはそれらの組み合わせによって検出され、測定される。バイオマーカーレベルの検出、計量、及び比較に関連するさらなる方法については、例えば、CurrentProtocols in Molecular Biology, Ed。Ausubel, Frederick M. (2010); Current Protocolsin Protein Science Last, Ed. Coligan, John E.ら(2010); Current Protocols in NucleicAcid Chemistry, Ed. Egli, Martin (2010); Current Protocols in Bioinformatics, Ed.Baxevanis, Andreas D. (2010);及びMolecular Cloning: A Laboratory Manual, Third Edition,Sambrook, Joseph (2001)を参照されたい。これらの全ては、それら全体が引用により本明細書中に組み込まれている。

0116

いくつかの実施形態では、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の抗体は、活性薬剤として使用される。いくつかの実施形態では、KLF4及び/またはp21を負に制御するCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の抗体、またはKLF4及び/またはp21によって負に制御されるCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の抗体は、活性薬剤として使用される。例えば、CDX2の抗体を用いて、本発明のがんを治療することができる。

0117

いくつかの実施形態では、CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の抗体を用いて、成分のタンパク質レベルを検出することができる。いくつかの実施形態では、検出用キットを用いる。そのような抗体及びキットは、EMDMillipore、OriGene Custom Assay Services、R&D Systems for biochemical assays、GenScriptCustom Assay Services、Enzo Life Sciences for kits & assays、Cloud−Clone Corp.ELISAs、またはCloud−CloneCorp. CLIAsから入手可能である。本明細書で用いられる場合、用語「抗体」とは、モノクローナル抗体ポリクローナル抗体、及びキメラ抗体を含むものとする。抗体は、組み換えに由来してもよく、及び/またはトランスジェニック動物で産生されてもよい。本明細書で用いられる場合、用語「抗体断片」とは、Fab、Fab’、F(ab’)2、scFv、dsFv、ds−scFv、ダイマーミニボディダイアボディ、及びその多量体並びに二重特異性抗体断片を含むものとする。抗体は、従来の技術を用いて断片にすることができる。例えば、F(ab’)2断片は、抗体をペプシンで処理することによって作製することができる。得られたF(ab’)2断片を、ジスルフィド架橋還元するよう処理すると、Fab’断片を作製することができる。パパイン消化を行えば、Fab断片を形成することができる。Fab、Fab’及びF(ab’)2、scFv、dsFv、ds−scFv、ダイマー、ミニボディ、ダイアボディ、二重特異性抗体断片、及び他の断片は、組み換え技術によって合成することもできる。

0118

本発明に従って行なわれるイムノアッセイは、均一系アッセイまたは不均一系アッセイであってもよい。均一系アッセイでは、免疫反応は通常、特異的抗体、標識された分析物、及び該当する目的の試料を伴う。標識から生じるシグナルは、抗体が標識された分析物に結合すると、直接的または間接的に変化する。免疫反応及びその規模の検出の両方を、均一系溶液中で実施することができる。使用することができる免疫化学的標識には、遊離ラジカル放射性同位体蛍光染料、酵素、バクテリオファージ補酵素などが包含される。

0119

不均一系アッセイ手法では、試薬は通常、試料、抗体、及び検出可能なシグナルを生じさせるための手段である。上述の試料を使用することができる。抗体は、ビーズ(タンパク質A及びタンパク質Gアガロースビーズなど)、プレート、またはスライドなどの支持体固定化し、抗原を含有すると考えられる試料と液相で接触させることができる。次いで、支持体を液相から分離し、支持体相または液相を検出可能なシグナルについて、そのようなシグナルを生じさせる手段を使用して検査する。シグナルは、試料中の分析物の存在に関連している。検出可能なシグナルを生じさせるための手段には、放射性標識、蛍光標識、または酵素標識の使用が含まれる。例えば、検出される抗原が、第2結合部位を含有する場合、分離ステップの前に、その部位に結合する抗体を、検出可能な基にコンジュゲートさせ、液相反応溶液に加えることができる。固体支持体上での検出可能な基の存在は、検査試料中に抗原が存在することを示している。適切なイムノアッセイの例としては、限定的ではないが、オリゴヌクレオチド、免疫ブロット法、免疫沈降、免疫蛍光法化学発光法電気化学発光ECL)または酵素結合免疫測定法が挙げられる。

0120

本明細書に開示されている方法を実施するために有用であり得る多くの特異的イムノアッセイフォーマット及びその変形形態は、当業者に周知であろう。一般には、E.Maggio、Enzyme−Immunoassay(1980)(CRCPress,Inc.、Boca Raton、Fla.)を参照されたい;米国特許第4,727,022号、米国特許第4,659,678号、米国特許第4,376,110号、米国特許第4,275,149号、米国特許第4,233,402号、米国特許第4,230,767号も参照されたい、これらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。

0121

抗体は、診断アッセイに好適な固体支持体(例えば、タンパク質Aまたはタンパク質Gアガロースなどのビーズ、ラテックスまたはポリスチレンなどの材料から形成されたマイクロスフェア、プレート、スライドまたはウェル)に、受動結合などの公知の技術に従ってコンジュゲートすることができる。本明細書に記載されるとおりの抗体は、同様に、放射標識(例えば、35S、125I、131I)、酵素標識(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼアルカリホスファターゼ)、及び蛍光標識(例えば、フルオレセイン、アレクサ(Alexa)、緑色蛍光タンパク質ローダミン)などの検出可能な標識または基と、公知の技術に従ってコンジュゲートしてもよい。

0122

抗体は、チロシンリン酸化スレオニンリン酸化、セリンリン酸化、グリコシル化(例えばO−GlcNAc)などのタンパク質、ポリペプチド、変異体、及び多型翻訳後修飾を検出するためにも有用であり得る。そのような抗体は、目的のタンパク質(単数または複数)におけるリン酸化アミノ酸を特異的に検出し、本明細書に記載の免疫ブロット免疫蛍光、及びELISAアッセイにおいて使用することができる。これらの抗体は、当業者に周知であり、市販されている。反射装置マトリックス支援レーザ離脱イオン化−飛行間質量分析(MALDI−TOF)において準安定イオンを用いても、翻訳後修飾を決定することができる(Wirth,U.ら(2002)Proteomics2(10):1445−51)。

0123

いくつかの実施形態では、検出試薬は、少なくとも1つの検出部位を形成するために多孔性ストリップのような固相マトリックスに固定することができる。いくつかの実施形態では、バイオマーカーのヌクレオチドまたはポリペプチドにハイブリダイズする複数の検出剤を含むポリヌクレオチドアレイまたはポリペプチドアレイまたはマイクロアレイを利用する。あるいは、基質アレイは、例えば、固相基質上、例えば、米国特許第5,744,305号に記載の「チップ」上に存在し得る。あるいは、基質アレイは、溶液アレイであってもよい。

0124

CDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分を検出するための組成物及び方法の非限定的な例は、米国特許第4762706号、同第5081230号、同第5300631号、同第5443956号、同第7695926号、同第7785817号、同第7479376号、同第7364868号、及び米国特許出願公開第20050196793号、同第20110281277号、同第20120251509号、同第20050186642号、同第20140011279号、同第20110171221号、同第20040235073号、同第20130011411号、及び同第20130034862号に記載されており、これらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。
抗がん組成物

0125

本発明で利用することができる抗がん組成物は、少なくとも1つの活性薬剤を含む。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2−KLF4シグナル伝達経路の活性を調節することができる。本明細書で用いる場合、用語「調節する」とは、組成物がCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の活性を増加、減少、排除、増強、遅延、減らす、または遮断することができることを指す。いくつかの実施形態では、化合物は、CDX2活性を減少させる、及び/またはヒト対象におけるKLF4活性を増加させることができる。いくつかの実施形態では、化合物は、シグナル伝達経路における1つ以上の上流または下流成分の活性を増加または減少させることができる。いくつかの実施形態では、化合物は、KLF4(例えば、p21)によって正に調節される1つ以上の下流成分の活性を増加させるかまたはKLF4(例えば、SP1)によって負に調節される1つ以上の下流成分の活性を減少させることができる。いくつかの実施形態では、化合物は、CDX2によって正に調節される1つ以上の下流成分の活性を減少させるかまたはCDX2によって負に調節されるシグナル伝達経路における1つ以上の下流成分の活性を増加させることができる。

0126

任意の特定の理論に束縛されることを望まなければ、本発明の抗がん剤は、1つ以上の機序を介して作用することができる。そのような機序としては、限定的ではないが、(1)CDX2活性の阻害;(2)KLF4活性の誘導;(3)p21CDK阻害剤の誘導;(4)Gl/S細胞周期停止の誘導;(5)カスパーゼ3酵素の誘導;及び(6)アポトーシスの誘導が挙げられる。

0127

活性薬剤は、化合物または組成物、生体分子、またはそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、小分子である。本明細書で用いる場合、用語「小分子」とは、500MW未満の分子量を有する分子を指し、薬剤は、非ペプチジルまたはペプチド剤である。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、抗体である。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、抗体である。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、siRNAなどのポリヌクレオチドである。

0128

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、CDX2の活性を、例えば、DNA、RNA、タンパク質レベル、またはそれらの組み合わせで阻害または減少させることができる1つ以上のエンティティを含有する。

0129

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、KLF4を負に調節するかまたはKLF4によって負に調節されるCDX2−KLF4シグナル伝達経路における成分の活性を減少、阻害または遅延させることができる1つ以上の抗体を含有する。いくつかの実施形態では、成分は、CDX2、p53、p21、カスパーゼ−3、アネキシンV、BAX、BCL2、BCL3、BMP、Wnt、HNF4α、Fgf、Hox、SP1、MYC、CCND1、またはAATFであってもよい。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、抗体である。いくつかの実施形態では、活性薬剤は、siRNAである。例えば、抗CDX2剤は、抗CDX2抗体である。本発明によれば、抗CDX2抗体は、1つ以上の抗CDX2CDRを少なくとも含む。

0130

CDX2−KLF4シグナル伝達経路における1つ以上の成分のRNA転写産物を標的にするため、例えば、アンチセンスRNAリボザイム、dsRNAi、RNA干渉(RNAi)技術を本発明で使用することができる。アンチセンスRNA技術には、細胞中の特定のmRNAで見られる配列に相補的であるかまたはアンチセンスであるRNA分子(またはRNA誘導体)を細胞中で発現させるかまたは細胞中に導入することを伴う。mRNAと関連付けることで、アンチセンスRNAは、コード化遺伝子産物の翻訳を阻害することができる。例えば、抗CDX2剤は、Wangらにより開示されるもの(「Cdx2のsiRNA標的化により、ヒト胃がんGC−803細胞の増殖を阻害する」、WorldJ Gastroenterol. Apr 28、2012; 18(16): 1903−1914.)などの小さい干渉RNA分子であってもよい。

0131

RNA干渉(RNAi)は、動物及び植物における配列特異的、転写後遺伝子サイレンシングまたは転写遺伝子サイレンシングのプロセスであり、サイレンシングされる遺伝子と配列が相同二本鎖RNA(dsRNA)により開始される。RNAi技術は、例えば、Elibashirら、MethodsEnzymol. 26:199(2002); McManus & Sharp, Nature Rev. Genetics 3:737(2002); PCT出願WO01/75164;Martinezら、Cell 110:563(2002); Elbashirら.、supra; Lagos−Quintanaら、Curr. Biol. 12:735(2002);Tuschlら、Nature Biotechnol. 20:446(2002); Tuschl、Chembiochem. 2:239(2001); Harborthら、J.Cell Sci. 114:4557(2001);ら、EMBO J. 20:6877(2001); Lagos−Quintanaら、Science 294:8538(2001);Hutvagnerら、loc cit, 834; Elbashirら、Nature 411: 494(2001)に記載されている。

0132

用語「dsRNA」または「dsRNA分子」または「二本鎖RNAエフェクター分子」とは、二本鎖高次構造である少なくとも約19ヌクレオチドまたはそれより長いヌクレオチドの領域を含有する少なくとも部分的に二本鎖のリボ核酸分子を指す。二本鎖RNAエフェクター分子は、2本の別々のRNA鎖から形成された二重鎖の二本鎖RNAであり得る、または少なくとも部分的に二本鎖のヘアピン高次構造(すなわち、ヘアピンdsRNAまたはステムループdsRNA)を採ることができる自己相補性領域を有する単一のRNA鎖であり得る。様々な実施形態では、dsRNAは、リボヌクレオチドから完全になる、またはRNA/DNAハイブリッドなど、リボヌクレオチド及びデオキシヌクレオチドの混合物からなる。dsRNAは、分子のある1セグメントにおけるヌクレオチドが、分子の別の1セグメントにおけるヌクレオチドと塩基対形成するように、自己相補性領域を有する単一の分子であってもよい。一態様では、自己相補性領域同士は、分子の別の部分に対する相補性を欠き、よって一本鎖を維持する、少なくとも約3〜4ヌクレオチドまたは約5、6、7、9〜15ヌクレオチドもしくはそれより長い領域(すなわち、「ループ領域」)によって連結される。そのような分子は、短い一本鎖5’及び/または3’末端を場合によって有する、部分的に二本鎖のステムループ構造をとる。一態様では、ヘアピンdsRNAの自己相補性領域または二重鎖dsRNAの二本鎖領域は、エフェクター配列及びエフェクター相補体(例えば、ヘアピンdsRNAにおける一本鎖ループ領域によって連結された)を含む。エフェクター配列またはエフェクター鎖は、RISC組み入れられるまたはこれと会合する二本鎖領域または二重鎖の鎖である。一態様では、二本鎖RNAエフェクター分子は、標的遺伝子のRNAに対する逆向きの相補体、または逆鎖複製中間体、または標的遺伝子の抗ゲノムプラス鎖または非mRNAプラス鎖配列である、少なくとも19連続したヌクレオチドエフェクター配列、好ましくは、19〜29、19〜27もしくは19〜21ヌクレオチドを含む。

0133

いくつかの実施形態では、本発明のdsRNAエフェクター分子は、「ヘアピンdsRNA」、「dsRNAヘアピン」、「低分子ヘアピンRNA」または「shRNA」、すなわち、少なくとも15〜100ヌクレオチド(nt)(例えば、17〜50nt、19〜29nt)の少なくとも1ストレッチが、同じRNA分子に位置する相補配列と塩基対形成し(単一RNA鎖)、前記配列及び相補配列が、少なくとも約4〜7ヌクレオチド(または約9〜約15nt、約15〜約100nt、約100〜約1000nt)の不対領域により離間されている、おおよそ400〜500ヌクレオチド未満(nt)または100〜200nt未満のRNA分子であり、これは、塩基相補性の2領域により作製されるステム構造の上に一本鎖ループを形成する。shRNA分子は、阻害しようとする標的配列と相同かつ相補的な約17〜約100bp;約17〜約50bp;約40〜約100bp;約18〜約40bp;または約19〜約29bpの二本鎖ステム領域と、塩基相補性の2領域により作製されたステム構造の上に一本鎖ループを形成する少なくとも約4〜7ヌクレオチドまたは約9〜約15ヌクレオチド、約15〜約100nt、約100〜約1000ntの不対ループ領域とを含む、少なくとも1個のステムループ構造を含む。しかしながら、ある配列とその直後にその逆向きの相補体を含むRNA分子は、無意味な「スタッファー(stuffer)」配列により離間していなくてもステムループ高次構造を採る傾向があるため、「ループ領域」または「ループ配列」を含むことが厳密には必要とされないことが分かるであろう。

0134

いくつかの実施形態では、活性薬剤は、KLF4の活性を増加させる、またはKLF4によって正に調節されるCDX2−KLF4シグナル伝達経路におけるエンティティの活性を増加させる、KLF4を正に調節ことができるエンティティのの活性を、例えば、DNA、RNA、タンパク質レベル、またはそれらの組み合わせで増加させることができる1つ以上のエンティティを含有する。いくつかの実施形態では、本発明の活性薬剤は、2−インドリルイミダゾ[4,5−d]フェナントロリン誘導体、例えば、米国特許第8,148,392号または米国特許出願公開第2007/0123553A1号に記載のものであり、それらの各々はあらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。

0135

いくつかの実施形態では、化合物は、式Iの構造またはその塩を有し:



式中、R1は、C1−C4アルキルであり、R2は、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、R1は、メチル、イソプロピル、またはt−ブチルである。

0136

いくつかの実施形態では、化合物は、式IIの構造またはその塩を有する:

0137

いくつかの実施形態では、化合物は、構造式(III)の構造またはその塩を有し:



式中、R1、R2、R3、R4、R6、及びR7は、水素、ハロゲン、ヒドロキシルチオール、低級アルキル、置換低級アルキル、低級アルケニル、置換低級アルケニル、低級アルキニル、置換低級アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アシル、アリールオキシアミノアミドカルボキシルアリール置換アリール複素環、置換複素環ヘテロアルキル置換ヘテロアルキルヘテロアリール置換ヘテロアリール、シクロアルキル、置換シクロアルキルニトロ、またはシアノまたは−S(O)1−2Rから独立して選択され、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、複素環、ヘテロアリール、置換複素環、または置換ヘテロアリールであり;及びR5は、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アシル、−CH2−アリール、−CH2−ヘテロアリールである。

0138

いくつかの実施形態では、R1、R2、R3、R4は、独立して水素;ハロゲン;C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ;またはC6−C14アリールであり;R5は、水素;C1−C4アルキル;C6−C14アリールで置換したC1−C4アルキル;またはC4−C6シクロアルキルであり;R6は、水素;ハロゲン;C1−C4アルキル;C5−C6ヘテロシクロアルキルで置換したC1−C4アルキルであり、ヘテロ原子は、N;C6−C14アリール;C1−C4アルキルまたはハロで置換したC6−C14アリール;C5−C6シクロアルキル;C5−C6ヘテロシクロアルキル;またはポリシクロアルキルである。いくつかの他の実施形態では、R1、R2、R3、R4は、独立して水素;ハロゲン;C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ;またはフェニルであり;R5は、水素;C1−C4アルキル;フェニルで置換したC1−C4アルキル;またはシクロペンチルであり;R6は、水素;ハロゲン;C1−C4アルキル;C5−C6ヘテロシクロアルキルで置換したC1−C4アルキルであり、ヘテロ原子は、N;フェニル;C1−C4アルキルまたはハロで置換したフェニル;C5−C6シクロアルキル;C5−C6ヘテロシクロアルキル;またはアダマンタンであり;R7は、Hである。

0139

いくつかの実施形態では、前記化合物は、



からなる群から選択される式を有する。

0140

本発明の活性薬剤は、通常、投与前に製剤化される。従って、本発明は、本発明の1つ以上の活性薬剤を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、医薬的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む。医薬組成物は、周知かつ簡単に入手可能な成分を使用する公知の手順によって調製される。

0141

本発明の活性薬剤、または活性薬剤を含む医薬組成物は、任意の適切な方法を介して投与してもよく、限定的ではないが、投与量単位製剤における経口投与局所投与非経口投与吸入またはスプレーによる投与、または直腸投与が挙げられる。一実施形態では、医薬組成物は、非経口的に、癌化細胞の近くに(paracancerally)、経粘膜的に、経皮的に、筋肉内に、静脈内に、皮内に、皮下に、腹腔内に、心室内に、頭蓋内に、及び腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、投与量単位製剤は、従来の非毒性の医薬的に許容される担体、アジュバント、及びビヒクルを含有する。通常の治療過程では、活性薬剤を、許容されるビヒクルに組み込み、患部に局所投与するための組成物、例えば、疎水性または親水性クリームまたはローション、または経口、直腸または非経口投与に適切な形態、例えば、シロップ剤エリキシル剤錠剤トローチ剤ロゼンジ剤、硬または軟カプセル剤ピル坐薬、油性または水性懸濁液分散性粉末または顆粒、エマルジョン注射物質、または溶液を形成する。本明細書で用いられる場合、用語「非経口」とは、限定的ではないが、皮下注射、皮内、関節内、静脈内、筋肉内、血管内、胸骨内、髄膜注射または注入技術が含まれる。

0142

本発明は、本発明の1つ以上の活性薬剤と、人工膜小胞リポソーム脂質ミセルなどを含む)、微粒子またはマイクロカプセルなどのビヒクルを含む医薬組成物も提供する。

0143

経口用途が意図される組成物は、固体または液体のいずれかの単位用量形態で調製してもよい。液体単位用量形態は、医薬組成物の製造のための当該技術分野で公知の手順によって調製することができ、そのような組成物は、薬学的に上品(elegant)でかつ口当たりがいい(palatable)の製剤を提供するために、甘味剤香味剤着色剤、及び保存剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を含有していてもよい。エリキシル剤は、芳香香味剤と共に、砂糖サッカリンなどの適切な甘味料と共に含水アルコール(例えば、エタノール)ビヒクルを用いて調製される。懸濁液は、アカシアトラガカントメチルセルロースなどの懸濁剤の力を借り水性ビヒクルと共に調製することができる。

0144

錠剤などの固形製剤は、錠剤の製造に適する無毒性の医薬的に許容される賦形剤との混合物として活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム炭酸ナトリウムラクトースリン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤コーンスターチまたはアルギン酸などの造粒剤及び崩壊剤デンプンゼラチン、アカシアなどの結合剤ステアリン酸マグネシウムステアリン酸、またはタルクなどの滑沢剤;及びリン酸二カルシウムケイ酸アルミニウムマグネシウム硫酸カルシウム、デンプン、乳糖、メチルセルロース、及び機能的に類似した物質などの他の従来の成分であってもよい。錠剤は、コーティングされていなくてよく、または胃腸管での崩壊及び吸収を遅延させ、それによってより長い期間にわたって作用を持続させるために、公知の技術によってコーティングされていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を用いてもよい。

0145

経口使用のための製剤は、活性成分が不活性固形希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、またはカオリンと混合された硬質ゼラチンカプセルとして、または、活性成分が水、または、例えばピーナッツオイル液体パラフィン、またはオリーブオイルのような油性媒体と混合された軟質ゼラチンカプセルとして提供することができる。軟質ゼラチンカプセルは、許容される植物油軽質流動パラフィン、または他の不活性油で化合物のスラリー機械カプセル化によって調製される。

0146

水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適切な賦形剤と混合した活性物質を含有する。そのような賦形剤は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムポリビニルピロリドントラガカントゴム、及びアカシアゴムなどの懸濁剤;天然に存在するホスファチド、例えば、レシチン、またはアルキレンオキシド脂肪酸縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシド長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシエタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、またはエチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエートのような分散剤または湿潤剤である。水性懸濁液は、1つ以上の保存剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチル若しくはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、またはスクロース若しくはサッカリンのような1つ以上の甘味料も含有することができる。

0147

油性懸濁液は、活性成分を、植物油、例えば、落花生油、オリーブオイル、ごま油、またはココナッツオイルに、または、液体パラフィンのような鉱物油に懸濁することによって配合することができる。油性懸濁液は、濃化剤、例えば、蜜蝋硬質パラフィン、またはセチルアルコールを含有していてもよい。上述のような甘味料、及び香味剤を添加して風味のよい経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤の添加によって腐敗を防ぐことができる。

0148

水を加えて水性懸濁液を調製するのに適した分散可能な粉末及び顆粒は、分散剤若しくは湿潤剤、懸濁剤、及び1つ以上の保存剤と混合して活性成分を提供する。適切な分散剤若しくは湿潤剤、及び懸濁剤は、すでに上で述べたものによって例示されている。追加の賦形剤、例えば、甘味料、香味剤、及び着色剤を存在させてもよい。

0149

本発明の医薬組成物は、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は、オリーブ油またはラッカセイ油などの植物油、または液体パラフィンなどの鉱物油、またはこれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、アカシアガムもしくはトラガカントガムなどの天然に存在するガム大豆、レシチンなどの天然ホスファチド、並びにソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導されるエステルもしくは部分エステル、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどの前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物であってもよい。エマルジョンは、甘味剤及び香味剤を含有していてもよい。

0150

医薬組成物は、水性または油性懸濁液の無菌注射剤形態であってもよい。この懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤、及び上述したような懸濁剤を用いて、公知の技術に従って配合することができる。無菌の注射製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液または懸濁液であってもよく、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液としてである。使用してもよい許容されるビヒクル及び溶媒としては、水、リンゲル溶液、及び等張性塩化ナトリウム溶液である。さらに、無菌の固定油は、従来から、溶媒または懸濁媒体として使用されている。この目的のため、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の刺激の少ない固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製における使用が見いだされている。局部麻酔薬、保存剤、及び緩衝液などのアジュバントも、注射液または懸濁液に含めることができる。

0151

いくつかの実施形態では、適切な送達系としては、持続放出(time−release)、遅延放出、持続放出、または制御放出送達系が挙げられる。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、除放性マトリックスなどの制御放出系で送達することができる。除放性マトリックスの非限定的な例としては、ポリエステルヒドロゲル(例えば、Langerら,1981,J.Biomed.Mater.Res.15:167−277及びLanger,1982,Chem.Tech.12:98−105に記載されるようなポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号及びEP58,481)、L−グルタミン酸とγエチル−L−グルタメートとのコポリマー(Sidmanら、1983,Biopolymers22:547−56)、非分解性エチレン酢酸ビニル(Langerら、前出)、LUPRON DEPOT商標乳酸グリコール酸コポリマーと酢酸リュープロリドの注射可能な小球)などの分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、及びポリ−D(−)−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988)が挙げられる。いくつかの実施形態では、組成物は、静脈内注射移植可能浸透圧ポンプ、経皮貼布、リポソーム、または他の投与様式を用いて投与してもよい。一実施形態では、ポンプを使用してもよい(Langer、前出;Sefton、CRCCrit. Ref. Biomed. Eng. 14:201(1987);Buchwaldら、Surgery 88:507(1980);Saudekら、N. Engl.J. Med. 321 :574(1989)を参照されたい)。別の実施形態では、ポリマー材料を使用することができる。さらに別の実施形態では、制御放出系は、治療標的、例えば、肝臓近接して配置することができるため、全身用量のごく一部しか必要としない(例えば、Goodson、MedicalApplications of Controlled Release、前出、vol.2、pp.115−138、1984を参照されたい)。他の制御放出系は、Langerによる総説(Science249:1527−1533(1990)において考察されている。

0152

いくつかの実施形態では、組成物の放出は、一気に起こる。放出が一気に起こる系の例としては、例えば、高分子マトリックス中に封入され、特定の刺激、例えば、温度、pH、光、または分解酵素に対して感受性を有するリポソームに組成物が捕捉されている系や、組成物がマイクロカプセルコア分解酵素と共にイオンコートマイクロカプセルで被包されている系がある。

0153

いくつかの実施形態では、組成物の放出は、漸進的/連続的である。阻害剤の放出が漸進的かつ連続的である系の例としては、例えば、組成物がマトリックス内にある形態で含まれる浸蝕系、組成物が、例えば、ポリマーを通じて制御された速度で浸透する浸出系が挙げられる。このような持続放出系は、例えば、ペレットまたはカプセルの形態であり得る。

0154

本発明に従って投与される組成物の他の実施形態は、様々な投与経路(非経口、経肺、経鼻及び経口)のための微粒子形態防護被覆プロテアーゼ阻害剤、または透過促進剤を含む。

0155

本発明の医薬組成物は、薬剤を直腸内投与するための坐剤の形態で、一緒または別々に投与してもよい。これらの組成物は、薬剤を、常温では固体であるが、直腸内温度では液体になり、従って直腸内で融解し、薬剤を放出する、適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような材料としては、ココアバター及びポリエチレングリコールが挙げられる。

0156

他の医薬組成物、及び医薬組成物を調製するための方法は、当該技術分野で公知であり、例えば、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy」(形式的には、「Remingtons Pharmaceutical Sciences」);Gennaro,A., Lippincott, Williams & Wilkins, Philidelphia, PA (2000)に記載されている。

0157

本発明の医薬組成物は、治療されるがんに応じて様々な経路で対象に投与してもよく、例えば、組成物は、投与量単位製剤で、経口投与、局所投与、非経口投与、吸入またはスプレーによる投与、または直腸投与してもよい。一実施形態では、化合物は、例えば、対象の血流へのボーラス注射または注入によって、または経口投与によって対象に体系的に投与される。1つ以上の公知の化学療法剤と併用する場合、化合物は、化学療法剤の投与前または投与後に投与することができ、または化学療法剤と同時に投与することができる。1つ以上の化学療法剤は、例えば、ボーラス注射、注入、または経口投与によって体系的に投与してもよい。

0158

本発明の医薬組成物は、(一次療法に対する)ネオアジュバント療法の一部として、またはアジュバント療法レジメンの一部として使用してもよい。本発明は、腫瘍発生及び進行における様々なステージ、限定的ではないが、進行性及び/または侵攻性新生物(すなわち、外科手術または放射線治療などの治療の局所モダリティによる治療に適していない対象における顕性疾患)、転移性疾患、局所進行性疾患、及び/または不応性腫瘍(すなわち、治療に応答していないがんまたは腫瘍)の治療において、本発明の医薬組成物の使用が考えられる。本明細書で用いる場合、用語「一次療法」とは、対象におけるがんの初期診断での第一線の治療を指す。典型的な一次療法は、外科手術、広範囲の化学療法、及び放射線治療を伴う場合がある。「アジュバント療法」とは、一次療法に続いて行われ、再発のリスクにある対象に投与される療法を指す。アジュバント全身療法は、一次療法の直後に開始し、再発を遅延させる、生存期間延長させる、または対象を治療する。

0159

本発明の医薬組成物は、一次療法またはアジュバント療法の一部として、単独で、または1つ以上の他の抗がん剤(例えば、化学治療薬)と併用で使用することができる。本発明の医薬組成物、及び標準的化学療法剤の組み合わせは、化学療法剤の効果を改善するために作用してよいため、標準的がん治療を改善するために使用することができる。この応用は、標準治療に応答しない薬剤耐性がんの治療において重要になり得る。薬剤耐性がんは、例えば、腫瘍細胞集団不均一性、化学療法への応用による変化、及び高まる悪性の可能性から生じることがある。そのような変化は、病気の進行したステージで頻繁にさらに顕著になることが多い。

0160

本発明の医薬組成物は、単独で、または放射線療法と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、放射線療法は、約40Gy〜約80Gyの用量で投与される。いくつかの実施形態では、用量は、約50Gy〜約70Gyである。いくつかの実施形態では、用量は、約50Gy〜約65Gyである。いくつかの実施形態では、放射線療法は、約50Gy、約55Gy、約60Gy、または約65Gyの用量で投与される。

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