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技術 細胞インプラントのガス処理用システム

出願人 ガイナーライフサイエンシズ,インク.
発明者 テンプルマン,リンダストーン,シモンパパス,クレアルコス
出願日 2014年9月24日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2016-544360
公開日 2016年10月6日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-530980
状態 特許登録済
技術分野 注入、注射、留置装置 補綴
主要キーワード エルボコネクタ ハウジングセクション 支持メッシュ 収容製品 収容システム シリコーンゴム管 複合材料膜 ガス蓄積
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月6日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

細胞インプラントガス処理用ステム。本システムは、ヒト医学または獣医学で使用するための細胞インプラント、特に細胞密度の高い細胞インプラントの生存能力および機能を向上させる。本システムは、インプラント可能な免疫隔離した細胞収容サブシステム内の細胞に酸素および/または水素を連続的に供給して、高細胞密度での細胞の生存能力および機能を促しながらインプラントの全体のサイズを最小限にする電気化学ガス発生装置サブシステムを利用する。細胞収容サブシステムは、インプラント可能な細胞収容サブシステム内の多孔質管またはガスのみ透過可能の内部ガスコンパートメントを通してガスを送ることが可能な機能を備える。さらに、ガス発生装置サブシステムは、埋め込まれている間に電解のために水にアクセスできる部品を備える ことにより、ガス発生装置サブシステムの長期的埋め込み性を向上させる。本システムの用途は、バイオ人工膵臓であると考えられる、1型糖尿病(T1D)の治療のための膵島(または膵島類似器官)インプラントである。

概要

背景

インプラント装置は、疾患、障害、および/または健康状態治療において治療用物質を導入するのに有用である。細胞および/または組織はインプラント装置内でカプセル化されているため、免疫応答を制限しながら治療用物質を送ることができる。細胞インプラントでのガスおよび栄養の送達の制御は、カプセル化された細胞の生存能力および機能にとって重要である。種々の装置および方法が治療用物質の送達を制御するために開発されてきた。これらの装置および技術は通常、ガスおよび栄養を拡散によって供給する低細胞密度の大きなフォームファクタに頼る。

概要

細胞インプラントのガス処理用ステム。本システムは、ヒト医学または獣医学で使用するための細胞インプラント、特に細胞密度の高い細胞インプラントの生存能力および機能を向上させる。本システムは、インプラント可能な免疫隔離した細胞収容サブシステム内の細胞に酸素および/または水素を連続的に供給して、高細胞密度での細胞の生存能力および機能を促しながらインプラントの全体のサイズを最小限にする電気化学ガス発生装置サブシステムを利用する。細胞収容サブシステムは、インプラント可能な細胞収容サブシステム内の多孔質管またはガスのみ透過可能の内部ガスコンパートメントを通してガスを送ることが可能な機能を備える。さらに、ガス発生装置サブシステムは、埋め込まれている間に電解のために水にアクセスできる部品を備える ことにより、ガス発生装置サブシステムの長期的埋め込み性を向上させる。本システムの用途は、バイオ人工膵臓であると考えられる、1型糖尿病(T1D)の治療のための膵島(または膵島類似器官)インプラントである。

目的

本発明の目的は、細胞インプラントのガス処理用の新規なシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

(a)ガス発生サブシステムであって、(i)第1のガスを出力するように構成される電気化学装置、および(ii)前記電気化学装置を略完全に包封し、前記電気化学装置が必要とする反応物質を通過させることが可能であるように構成される半透過性膜エンクロージャ、を備えるガス発生サブシステムと、(b)細胞受容するように構成され、前記電気化学装置により出力された前記第1のガスを受容する第1のチャンバを備える細胞収容サブシステムと、を備える細胞インプラントガス処理用システム。

請求項2

前記電気化学装置は電解槽を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記電解槽は水電解槽を含む、請求項2に記載のシステム。

請求項4

前記水電解槽は所定量の水を保持するリザーバを備える、請求項3に記載のシステム。

請求項5

前記第1のガスはガス状酸素を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項6

前記第1のガスはガス状水素を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項7

前記電気化学装置は第2のガスを出力するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記第1のチャンバは前記電気化学装置により出力された前記第2のガスを受容する、請求項7に記載のシステム。

請求項9

前記第1のガスはガス状酸素を含み、前記第2のガスはガス状水素を含む、請求項7に記載のシステム。

請求項10

前記半透過性膜エンクロージャは患者微小血管系侵入可能であるようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。

請求項11

前記半透過性膜エンクロージャは単一の層からなる、請求項1に記載のシステム。

請求項12

前記半透過性膜エンクロージャは約0.5μm以下の孔径を有する、請求項11に記載のシステム。

請求項13

前記半透過性膜エンクロージャは約30μm〜約50μmの厚さを有する、請求項12に記載のシステム。

請求項14

前記半透過性膜エンクロージャは複数の層を備える、請求項1に記載のシステム。

請求項15

前記半透過性膜エンクロージャは内側層および外側層を備え、前記内側層は約0.5μm以下の孔径を有し、前記外側層は微小血管系が貫入するのに適した孔径を有する、請求項14に記載のシステム。

請求項16

前記半透過性膜エンクロージャは上部および下部を備え、前記上部および前記下部は共に連結されて、内部に前記電気化学装置が配置される空間を画定する、請求項1に記載のシステム。

請求項17

前記第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜を含む壁により画定される、請求項1に記載のシステム。

請求項18

前記第1のチャンバの少なくとも一部は、血管新生膜を含む壁により画定される、請求項1に記載のシステム。

請求項19

前記第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜および血管新生膜を備える複数の壁により画定される、請求項1に記載のシステム。

請求項20

前記ガス発生サブシステムは第1のガス供給管をさらに備え、前記第1のガス供給管は第1の端部および第2の端部を有し、前記第1のガス供給管の前記第1の端部は前記電気化学装置と流体連結されて前記電気化学装置から前記第1のガスを受容する、請求項1に記載のシステム。

請求項21

前記細胞収容サブシステムは、前記第1のガスを前記第1のチャンバ内の細胞に運搬する際に使用するための第1の送達管をさらに備え、前記第1の送達管は第1の端部、第2の端部および側壁を有し、前記第1の送達管の前記第1の端部は前記第1のガス供給管の前記第2の端部に流体連結される、請求項20に記載のシステム。

請求項22

前記第1の送達管は、前記細胞収容サブシステムの前記第1のチャンバ内に配置されると共に、前記第1のガスが前記第1の送達管の前記第2の端部および前記第1の送達管の前記側壁のうち少なくとも一方を通って前記第1のチャンバに送られるように構成される、請求項21に記載のシステム。

請求項23

前記細胞収容サブシステムの前記第1チャンバは選択的透過性壁を有し、前記選択的透過性はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第1の送達管は前記第1のチャンバの外で、かつ、前記第1のチャンバの前記選択的透過性壁の近くに配置される、請求項21に記載のシステム。

請求項24

前記細胞収容サブシステムは第2のチャンバをさらに備え、前記第2のチャンバは前記選択的透過性壁により前記第1のチャンバから隔てられ、前記第1の送達管は前記第2のチャンバ内に供給チャネルとして前記選択的透過性壁に当接して形成される、請求項23に記載のシステム。

請求項25

前記第1の送達管は一定の距離だけ前記第1のチャンバの前記選択的透過性壁から離間される、請求項23に記載のシステム。

請求項26

前記距離は最大5mmである、請求項25に記載のシステム。

請求項27

前記第1のチャンバは細胞供給ポートを備える、請求項1に記載のシステム。

請求項28

前記ガス発生サブシステムおよび前記細胞収容サブシステムは患者へのインプラント用に構成されている、請求項1に記載のシステム。

請求項29

請求項1に記載の前記システムと前記細胞収容サブシステムの前記第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせ。

請求項30

(a)第1の出口から第1のガスを、第2の出口から第2のガスを出力するように構成される電気化学装置と、(b)細胞を受容するように構成された第1のチャンバを備えるインプラント可能な細胞容器と、(c)前記第1のガスを前記電気化学装置から前記インプラント可能な細胞容器に送るための第1のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、前記第1の端部が前記電気化学装置の前記第1の出口と流体連結されており、前記第2の端部が前記第1のガスを前記インプラント可能な細胞容器の前記第1のチャンバに送るよう構成されている、第1のガス導管と、(d)前記第2のガスを前記電気化学装置から前記インプラント可能な細胞容器に送るための第2のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、前記第1の端部が前記電気化学装置の前記第2の出口と流体連結されており、前記第2の端部が前記第2のガスを前記インプラント可能な細胞容器の前記第1のチャンバに送るよう構成されている、第2のガス導管と、を備えるガス処理用システム。

請求項31

前記第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜により囲まれる、請求項30に記載のシステム。

請求項32

前記第1のガス導管の前記第2の端部および前記第2のガス導管の前記第2の端部はそれぞれ前記第1のチャンバ内に配置される、請求項30に記載のシステム。

請求項33

前記第1のガス導管の前記第2の端部は前記第1のチャンバ内に配置され、前記第2のガス導管の前記第2の端部は前記第1のチャンバの外に配置される、請求項30に記載のシステム。

請求項34

前記第1のチャンバは選択的透過性壁を有し、前記選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第2のガス導管の前記第2の端部は前記インプラント可能な細胞容器の外で、かつ、前記選択的透過性壁の近くに配置される、請求項33に記載のシステム。

請求項35

前記選択的透過性壁はガスのみを透過可能である、請求項34に記載のシステム。

請求項36

前記第2のガス導管の前記第2の端部は前記インプラント可能な細胞容器の前記壁から5mm以下離れている、請求項34に記載のシステム。

請求項37

前記インプラント可能な細胞容器は第2のチャンバをさらに備え、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとは第1の選択的透過性壁により隔てられており、前記第1の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第1のガス導管の前記第2の端部および前記第2のガス導管の前記第2の端部はそれぞれ前記第2のチャンバ内に配置される、請求項30に記載のシステム。

請求項38

前記インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備え、前記第3のチャンバは細胞を受容するように構成され、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとは第2の選択的透過性壁により隔てられており、前記第2の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性である、請求項37に記載のシステム。

請求項39

前記第1の選択的透過性壁および前記第2の選択的透過性壁はそれぞれ、ガスのみ透過可能である、請求項38に記載のシステム。

請求項40

前記インプラント可能な細胞容器は第2のチャンバおよび第3のチャンバをさらに備え、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとは第1の選択的透過性壁により隔てられており、前記第1の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとは第2の選択的透過性壁により隔てられており、前記第2の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第3のチャンバは細胞を受容するように構成され、前記第1のガス導管の前記第2の端部および前記第2のガス導管の前記第2の端部のうち少なくとも一方は前記第2のチャンバ内に配置される、請求項30に記載のシステム。

請求項41

前記第1の選択的透過性壁および前記第2の選択的透過性壁はそれぞれ、ガスのみ透過可能である、請求項40に記載のシステム。

請求項42

前記インプラント可能な細胞容器は細胞供給ポートをさらに備える、請求項30に記載のシステム。

請求項43

前記電気化学装置は水電解槽であり、前記第1のガスはガス状酸素であり、前記第2のガスはガス状水素である、請求項30に記載のシステム。

請求項44

請求項30に記載の前記システムと前記インプラント可能な細胞容器の前記第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせ。

請求項45

(a)第1の出口から第1のガスを出力するように構成される電気化学装置と、(b)細胞を受容するように構成された第1チャンバおよび細胞を通過させて前記第1のチャンバに細胞を供給できる細胞供給ポートを備えるインプラント可能な細胞容器と、(c)前記第1のガスを前記電気化学装置から前記インプラント可能な細胞容器に送るための第1のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、前記第1の端部が前記電気化学装置の前記第1の出口と流体連結されており、前記第2の端部が前記第1のガスを前記インプラント可能な細胞容器の前記第1のチャンバに送るよう構成されている、第1のガス導管と、を備える、細胞インプラントのガス処理用システム。

請求項46

前記第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜により囲まれる、請求項45に記載のシステム。

請求項47

前記第1のガス導管の前記第2の端部は前記第1のチャンバ内に配置される、請求項45に記載のシステム。

請求項48

前記第1のガス導管の前記第2の端部は前記第1のチャンバの外に配置される、請求項45に記載のシステム。

請求項49

前記第1のチャンバは選択的透過性壁を有し、前記選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第1のガス導管の前記第2の端部は前記インプラント可能な細胞容器の外で、かつ、前記選択的透過性壁の近くに配置される、請求項48に記載のシステム。

請求項50

前記第1のガス導管の前記第2の端部は前記インプラント可能な細胞容器の前記選択的透過性壁から5mm以下離れている、請求項49に記載のシステム。

請求項51

前記インプラント可能な細胞容器は第2のチャンバをさらに備え、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとは第1の選択的透過性壁により隔てられ、前記第1の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第1のガス導管の前記第2の端部は前記第2のチャンバ内に配置される、請求項48に記載のシステム。

請求項52

前記インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備え、前記第3のチャンバは細胞を受容するように構成され、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとは第2の選択的透過性膜により隔てられ、前記第2の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性である、請求項51に記載のシステム。

請求項53

前記電気化学装置は水電解槽であり、前記第1のガスはガス状酸素である、請求項45に記載のシステム。

請求項54

前記電気化学装置は電気化学的酸素濃縮器であり、前記第1のガスはガス状酸素である、請求項45に記載のシステム。

請求項55

請求項45に記載の前記システムと前記インプラント可能な細胞容器の前記第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせ。

請求項56

(a)第1の出口から第1のガスを出力するように構成される電気化学装置と、(b)インプラント可能な細胞容器であって、第1のチャンバおよび第2のチャンバを備え、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとが第1の選択的透過性膜により隔てられており、前記第1の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性であり、前記第1のチャンバは細胞を受容するよう構成されており、前記第2のチャンバが前記第1の選択的透過性膜と連通する供給チャネルを備える、インプラント可能な細胞容器と、(c)前記第1のガスを前記電気化学装置から前記インプラント可能な細胞容器に送るための第1のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、前記第1の端部は前記電気化学装置の前記第1の出口と流体連結されており、前記第2の端部が前記供給チャネルの端部に連結されている、第1のガス導管と、を備える、細胞インプラントのガス処理用システム。

請求項57

前記第1のチャンバは、細胞を通過させて前記第1のチャンバに細胞を供給できる細胞供給ポートを備える、請求項56に記載のシステム。

請求項58

前記第1のチャンバの少なくとも一部は免疫隔離膜により囲まれる、請求項56に記載のシステム。

請求項59

前記インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備え、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとは第2の選択的透過性膜により隔てられており、前記第2の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞透過性であり、前記第3のチャンバは細胞を受容するように構成され、前記供給チャネルは前記第2の選択的透過性膜と連通する、請求項56に記載のシステム。

請求項60

前記電気化学装置は水電解槽であり、前記第1のガスはガス状酸素である、請求項56に記載のシステム。

請求項61

前記電気化学装置は電気化学的酸素濃縮器であり、前記第1のガスはガス状酸素である、請求項56に記載のシステム。

請求項62

前記第1の選択的透過性膜はガスのみ透過可能である、請求項56に記載のシステム。

請求項63

請求項56に記載の前記システムと前記インプラント可能な細胞容器の前記第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせ。

請求項64

(a)細胞を受容するように構成され、ガスのみ透過可能である第1の選択的透過性膜により部分的に囲まれた第1のチャンバと、(b)前記第1の選択的透過性膜により部分的に囲まれ、前記第1の選択的透過性膜と連通する第1のガス供給チャネルを備える第2のチャンバと、を備える細胞容器。

請求項65

前記第1のチャンバは、細胞を通過させて前記第1のチャンバに細胞を供給できる細胞供給ポートを備える、請求項64に記載の細胞容器。

請求項66

前記第1のチャンバの少なくとも一部は免疫隔離膜により囲まれる、請求項64に記載の細胞容器。

請求項67

前記インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備え、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとは第2の選択的透過性膜により隔てられ、前記第2の選択的透過性膜はガスのみ透過可能であり、前記第3のチャンバは細胞を受容するように構成され、前記第1のガス供給チャネルは前記第2の選択的透過性膜と連通する、請求項64に記載の細胞容器。

請求項68

前記第2のチャンバは第2のガス供給チャネルをさらに備え、前記第2のガス供給チャネルは前記第1の選択的透過性膜および前記第2の選択的透過性膜のそれぞれと連通する、請求項67に記載の細胞容器。

請求項69

前記第2のチャンバは第2のガス供給チャネルをさらに備え、前記第2のガス供給チャネルは前記第1の選択的透過性膜と連通する、請求項64に記載の細胞容器。

請求項70

電気化学的ガス発生サブシステムと、細胞で満たされる密封された体積を備え、前記電気化学的ガス発生サブシステムからの出力ガスを受容するように構成された細胞収容サブシステムと、前記電気化学的ガス発生サブシステムの出口から前記細胞収容サブシステムの入口に接続された不透過性管とを備え、インプラントが細胞容器の単位露出表面積(cm2)当たり6,600〜8,000膵島当量の細胞パッキング密度および前記細胞容器中の齧歯類動物体重の1g当たり最大100IEQの全体量を有する場合、齧歯類動物レシピエントが、インスリン治療をしない場合に少なくとも14日間にわたって毎日測定血糖値が50〜200mg/dLであるように、前記電気化学的ガス発生サブシステムの出口から前記細胞収容サブシステムの入口へ流れ、そして前記内部体積へ流れるガスは、前記内部体積内から外に拡散し続ける、細胞インプラントのガス処理用システム。

請求項71

(a)(i)ガス状酸素を含む第1のガスを出力するように構成されると共に、リザーバを備える電気化学装置、および(ii)前記リザーバ内に入った所定量のH2O17を備え、前記電気化学装置により出力された前記第1のガスがO17を含む、ガス発生サブシステムと、(b)細胞を受容するように構成され、前記電気化学装置により出力されたO217を含む前記第1のガスを受容する第1のチャンバを備える細胞収容サブシステムと、を備える、細胞インプラントのガス処理用システム。

技術分野

0001

本発明は一般にインプラント装置に関し、より詳細には細胞インプラントガス処理用ステムに関する。

背景技術

0002

インプラント装置は、疾患、障害、および/または健康状態治療において治療用物質を導入するのに有用である。細胞および/または組織はインプラント装置内でカプセル化されているため、免疫応答を制限しながら治療用物質を送ることができる。細胞インプラントでのガスおよび栄養の送達の制御は、カプセル化された細胞の生存能力および機能にとって重要である。種々の装置および方法が治療用物質の送達を制御するために開発されてきた。これらの装置および技術は通常、ガスおよび栄養を拡散によって供給する低細胞密度の大きなフォームファクタに頼る。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の目的は、細胞インプラントのガス処理用の新規なシステムを提供することである。

課題を解決するための手段

0004

本発明の一態様によると、(a)(i)第1のガスを出力(output)するように構成される電気化的装置、および(ii)電気化学装置を実質的に完全に密閉し、電気化学装置が必要とする反応物質を通過させることが可能であるように構成される半透過性膜(semipermeable membrane)エンクロージャ包囲体;enclosure)、を備えるガス発生サブシステムと、(b)細胞を受容するように構成され、電気化学装置により出力された第1のガスを受容する第1のチャンバを備える細胞収容サブシステムと、を備える細胞インプラントのガス処理用システムが提供される。

0005

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は電解槽を含んでよい。

0006

本発明の別のより詳細な特徴では、電解槽は水電解槽を含んでよい。

0007

本発明の別のより詳細な特徴では、水電解槽は所定量の水を保持するリザーバを備えてよい。

0008

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガスはガス状酸素を含んでよい。

0009

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガスはガス状水素を含んでよい。

0010

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は第2のガスを出力するようにさらに構成されてよい。

0011

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバは電気化学装置により出力された第2のガスを受容してよい。

0012

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガスはガス状酸素を含んでよく、第2のガスはガス状水素を含んでよい。

0013

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは患者微小血管系(microvasculature)が侵入(penetration)可能であるようにさらに構成されてよい。

0014

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは単一の層からなってよい。

0015

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは約0.5μm以下の孔径を有してよい。

0016

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは約30μm〜約50μmの厚さを有してよい。

0017

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは複数の層を備えてよい。

0018

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは内側層および外側層を備えてよく、内側層は約0.5μm以下の孔径を有してよく、外側層は微小血管系が侵入するのに適した孔径を有してよい。

0019

本発明の別のより詳細な特徴では、半透過性膜エンクロージャは上部および下部(底部)を備えてよく、上部および下部は共に連結されて、内部に電気化学装置が配置される空間を画定できる。

0020

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離(immuno−isolation)膜を含む壁により画定されてよい。

0021

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、血管新生(vascularizing)膜を含む壁により画定されてよい。

0022

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜および血管新生膜を備える複数の壁により画定されてよい。

0023

本発明の別のより詳細な特徴では、ガス発生サブシステムは第1のガス供給管をさらに備えてよく、第1のガス供給管は第1の端部および第2の端部を有してよく、第1のガス供給管の第1の端部は、電気化学装置から第1のガスを受け取るために、電気化学装置と流体連結されてもよい。

0024

本発明の別のより詳細な特徴では、細胞収容サブシステムは、第1のガスを第1のチャンバ内の細胞に運搬する際に使用するための第1の送達管をさらに備えてよく、第1の送達管は第1の端部、第2の端部、および側壁を有してよく、第1の送達管の第1の端部は第1のガス供給管の第2の端部に流体連結されてよい。

0025

本発明の別のより詳細な特徴では、第1の送達管は細胞収容サブシステムの第1のチャンバ内に配置されてよく、第1のガスが第1の送達管の第2の端部および第1の送達管の側壁のうち少なくとも1つを通って第1のチャンバに送られるように構成されてよい。

0026

本発明の別のより詳細な特徴では、細胞収容サブシステムの第1チャンバは選択的透過性壁を有してよく、選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第1の送達管は第1のチャンバの外の第1のチャンバの選択的透過性壁に近くに配置されてよい。

0027

本発明の別のより詳細な特徴では、細胞収容サブシステムは第2のチャンバをさらに備えてよく、第2のチャンバは選択的透過性壁により第1のチャンバから隔てられて(分離されて)よく、第1の送達管は第2のチャンバ内に供給チャネルとして選択的透過性壁に当接して(隣接して;against)形成されてよい。

0028

本発明の別のより詳細な特徴では、第1の送達管は一定距離だけ第1のチャンバの選択的透過性壁から離間されてよい。

0029

本発明の別のより詳細な特徴では、第1の送達管が第1のチャンバの選択的透過性壁から離間されてよい距離は最大5mmであってよい。

0030

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバは細胞供給ポートを備えてよい。

0031

本発明の別のより詳細な特徴では、ガス発生サブシステムおよび細胞収容サブシステムは患者へのインプラント用に(患者に埋め込むために)構成されてよい。

0032

本発明の別の態様によると、上述のシステムと細胞収容サブシステムの第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせが提供される。

0033

本発明の別の態様によると、(a)第1の出口から第1のガスを、第2の出口から第2のガスを出力するように構成される電気化学装置と、(b)細胞を受容するように構成された第1のチャンバを備えるインプラント可能(埋め込み可能)な細胞容器と、(c)第1のガスを電気化学装置からインプラント可能な細胞容器へ送るための第1のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、第1の端部が電気化学装置の第1の出口と流体連結されており、第2の端部が第1のガスをインプラント可能な細胞容器の第1のチャンバに送るよう構成されている、第1のガス導管と、(d)第2のガスを電気化学装置からインプラント可能な細胞容器に送るための第2のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、第1の端部が電気化学装置の第2の出口に流体連結されており、第2の端部が第2のガスをインプラント可能な細胞容器の第1のチャンバに送るよう構成されている、第2のガス導管と、を備える細胞インプラントのガス処理用システムが提供される。

0034

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜により囲まれてよい。

0035

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガス導管の第2の端部および第2のガス導管の第2の端部はそれぞれ第1のチャンバ内に配置されてよい。

0036

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガス導管の第2の端部は第1のチャンバ内に配置されてよく、第2のガス導管の第2の端部は第1のチャンバの外に配置されてよい。

0037

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバは選択的透過性壁を有してよく、選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第2のガス導管の第2の端部はインプラント可能な細胞容器の外の選択的透過性壁の近くに配置されてよい。

0038

本発明の別のより詳細な特徴では、選択的透過性壁はガスのみ透過可能であってよい。

0039

本発明の別のより詳細な特徴では、第2のガス導管の第2の端部はインプラント可能な細胞容器の壁から5mm以下離れていてよい。

0040

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第2のチャンバをさらに備えてよく、第1のチャンバと第2のチャンバとは第1の選択的透過性壁により隔てられてよく、第1の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第1のガス導管の第2の端部および第2のガス導管の第2の端部はそれぞれ第2のチャンバ内に配置されてよい。

0041

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備えてよく、第3のチャンバは細胞を受容するように構成されてよく、第2のチャンバと第3のチャンバとは第2の選択的透過性壁により隔てられてよく、第2の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよい。

0042

本発明の別のより詳細な特徴では、第1の選択的透過性壁および第2の選択的透過性壁はそれぞれ、ガスのみ透過可能であってよい。

0043

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第2のチャンバおよび第3のチャンバをさらに備えてよく、第1のチャンバと第2のチャンバとは第1の選択的透過性壁により隔てられてよく、第1の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第2のチャンバと第3のチャンバとは第2の選択的透過性壁により隔てられてよく、第2の選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第3のチャンバは細胞を受容するように構成されてよく、第1のガス導管の第2の端部および第2のガス導管の第2の端部のうち少なくとも1つは第2のチャンバ内に配置されてよい。

0044

本発明の別のより詳細な特徴では、第1の選択的透過性壁および第2の選択的透過性壁はそれぞれ、ガスのみ透過可能であってよい。

0045

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は細胞供給ポートをさらに備えてよい。

0046

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は水電解槽であってよく、第1のガスはガス状酸素であってよく、第2のガスはガス状水素であってよい。

0047

本発明の別のより詳細な特徴では、所定量の細胞はインプラント可能な細胞容器の第1のチャンバ内に配置されてよい。

0048

本発明の別の態様によると、(a)第1の出口から第1のガスを出力するように構成される電気化学装置と、(b)細胞を受容するように構成された第1チャンバおよび細胞を通過させて細胞を第1のチャンバに供給できる細胞供給ポートを備えるインプラント可能な細胞容器と、(c)第1のガスを電気化学装置からインプラント可能な細胞容器に送るための第1のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、第1の端部が電気化学装置の第1の出口と流体連結されており、第2の端部が第1のガスをインプラント可能な細胞容器の第1のチャンバに送るよう構成されている、第1のガス導管と、を備える細胞インプラントのガス処理用システムが提供される。

0049

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜により囲まれてよい。

0050

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガス導管の第2の端部は第1のチャンバ内に配置されてよい。

0051

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガス導管の第2の端部は第1のチャンバの外に配置されてよい。

0052

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバは選択的透過性壁を有してよく、選択的透過性壁はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第1のガス導管の第2の端部はインプラント可能な細胞容器の外の選択的透過性壁の近くに配置されてよい。

0053

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のガス導管の第2の端部はインプラント可能な細胞容器の選択的透過性壁から5mm以下離れていてよい。

0054

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第2のチャンバをさらに備えてよく、第1のチャンバと第2のチャンバとは第1の選択的透過性膜により隔てられてよく、第1の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第1のガス導管の第2の端部は第2のチャンバ内に配置されてよい。

0055

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備えてよく、第3のチャンバは細胞を受容するように構成されてよく、第2のチャンバと第3のチャンバとは第2の選択的透過性膜により隔てられてよく、第2の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性であってよい。

0056

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は水電解槽であってよく、第1のガスはガス状酸素であってよい。

0057

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は電気化学的酸素濃縮器(electrochemical oxygen concentrator)であってよく、第1のガスはガス状酸素であってよい。

0058

本発明の別の態様によると、上述のシステムとインプラント可能な細胞容器の第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせが提供される。

0059

本発明の別の態様によると、(a)第1の出口から第1のガス出力するように構成される電気化学装置と、(b)インプラント可能な細胞容器であって、第1のチャンバおよび第2のチャンバを備え、第1のチャンバと第2のチャンバとは第1の選択的透過性膜により隔てられており、第1の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性であり、第1のチャンバが細胞を受容するように構成されており、第2のチャンバが第1の選択的透過性膜と連通する供給チャネルを備える、インプラント可能な細胞容器と、(c)第1のガスを電気化学装置からインプラント可能な細胞容器に送るための第1のガス導管であって、第1の端部および第2の端部を備え、第1の端部が電気化学装置の第1の出口と流体連結されており、第2の端部が供給チャネルの端部に連結されている、第1のガス導管と、を備える細胞インプラントのガス処理用システムが提供される。

0060

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバは、細胞を通過させて第1のチャンバに細胞を供給できる細胞供給ポートを備えてよい。

0061

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜により囲まれてよい。

0062

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備えてよく、第2のチャンバと第3のチャンバとは第2の選択的透過性膜により隔てられてよく、第2の選択的透過性膜はガス透過性であるが細胞不透過性であってよく、第3のチャンバは細胞を受容するように構成されてよく、供給チャネルは第2の選択的透過性膜と連通してよい。

0063

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は水電解槽であってよく、第1のガスはガス状酸素であってよい。

0064

本発明の別のより詳細な特徴では、電気化学装置は電気化学的酸素濃縮器であってよく、第1のガスはガス状酸素であってよい。

0065

本発明の別のより詳細な特徴では、第1の選択的透過性膜はガスのみ透過可能であってよい。

0066

本発明の別の態様によると、上述のシステムとインプラント可能な細胞容器の第1のチャンバに配置された所定量の細胞との組み合わせが提供される。

0067

本発明の別の態様によると、(a)細胞を受容するように構成され、ガスのみ透過可能である第1の選択的透過性膜により部分的に囲まれた第1のチャンバと、(b)第1の選択的透過性膜により部分的に囲まれ、第1の選択的透過性膜と連通する第1のガス供給チャネルを備える第2のチャンバと、を備える細胞容器が提供される。

0068

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバは、細胞を通過させて第1のチャンバに細胞を供給できる細胞供給ポートを備えてよい。

0069

本発明の別のより詳細な特徴では、第1のチャンバの少なくとも一部は、免疫隔離膜により囲まれてよい。

0070

本発明の別のより詳細な特徴では、インプラント可能な細胞容器は第3のチャンバをさらに備えてよく、第2のチャンバと第3のチャンバとは第2の選択的透過性膜により隔てられてよく、第2の選択的透過性膜はガスのみ透過可能であってよく、第3のチャンバは細胞を受容するように構成されてよく、第1のガス供給チャネルは第2の選択的透過性膜と連通してよい。

0071

本発明の別のより詳細な特徴では、第2のチャンバは第2のガス供給チャネルをさらに備えてよく、第2のガス供給チャネルは第1の選択的透過性膜および第2の選択的透過性膜のそれぞれと連通してよい。

0072

本発明の別のより詳細な特徴では、第2のチャンバは第2のガス供給チャネルをさらに備えてよく、第2のガス供給チャネルは第1の選択的透過性膜と連通してよい。

0073

本発明の別の態様によると、(a)電気化学的ガス発生サブシステムと、(b)細胞で満たされる密封された体積を備え、電気化学的ガス発生サブシステムからの出力ガスを受容するように構成された細胞収容サブシステムと、(c)電気化学的ガス発生サブシステムの出口から細胞収容サブシステムの入口に接続された不透過性管(管)と、を備え、インプラントが細胞容器の単位露出表面積(cm2)当たり6,600〜8,000膵島当量(islet equivalents)の細胞パッキング密度(細胞充填密度;cell packing density)および細胞容器中の齧歯類動物の体重の1g当たり最大100IEQの全体量を有する場合、齧歯類動物レシピエントは、インスリン治療をしない場合に少なくとも14日間にわたって毎日測定血糖値が50〜200mg/dLであるように、電気化学的ガス発生サブシステムの出口から細胞収容サブシステムの入口へ流れ、そして内部体積へ流れるガスは、内部体積内から外に拡散し続ける、細胞インプラントのガス処理用システムが提供される。

0074

本発明の別の態様によると、(a)(i)ガス状酸素を含む第1のガスを出力するように構成されると共に、リザーバを備える電気化学装置、および(ii)リザーバ内に入った所定量のH2O17を含み、それによって電気化学により出力された第1のガスはO17を含む、ガス発生サブシステムと、(b)細胞を受容するように構成され、電気化学装置により出力されたO217を含む第1のガスを受容する第1のチャンバを備える細胞収容サブシステムとを備える細胞インプラントのガス処理用システムが提供される。

0075

本発明のさらなる目的、ならびに態様、特徴、および利点は、一部は以下の記述に規定され、一部はその記述から明らかになるか、または本発明の実践によって知ることができる。当該記述において、その一部を成す添付の図面を参照し、図中には本発明を実践するための各種実施形態を例として示す。実施形態は、本発明を当業者が実施できるように十分に詳細に記述され、その他の実施形態が利用されてもよく、また本発明の範囲から逸脱することなく構造面の変更を行ってもよいことは理解されるべきである。したがって、以下の発明を実施するための形態は限定的に解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって最も良く規定される。

図面の簡単な説明

0076

本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の各種実施形態を示し、その説明とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。図中では同様の参照番号は同じ部品を示す。

0077

図1は、本発明の教示に係る細胞インプラントのガス処理用システムの一実施形態の構成図である。
図2は、図1のシステムで電気化学装置として使用されてよい電解槽装置の一実施形態の斜視図である。
図3aは、図1のシステムで電気化学装置として使用されてよい電解槽装置の別の実施形態の斜視図である。
図3bは、図3に示す電解槽装置を部分的に断面で示す斜視図である。
図4は、図1のシステムで電気化学装置として使用されてよい電解槽装置の別の実施形態の分解斜視図である。
図5は、図1のシステムで電気化学装置として使用されてよい電解槽装置の別の実施形態の分解斜視図である。
図6は、図1のシステムで電気化学装置として使用されてよい電気化学的酸素濃縮器(EOC)装置の一実施形態の分解斜視図である。
図7aは、図1のシステムで使用されてよい細胞収容システムの一実施形態の部分分解斜視図である。
図7bは、図7aの細胞収容システムの横断面図である。
図8aは、図1のシステムで使用されてよい細胞収容システムの別の実施形態の部分分解斜視図である。
図8bは、図8aの細胞収容システムの横断面図である。
図9aは、図1のシステムで使用されてよい細胞収容システムの別の実施形態の斜視図である。
図9bは、線1−1に沿って取得された図9aの細胞収容システムの断面図である。
図9cは、ガスコンパートメントの構造を示す線2−2に沿って取得された図9bの細胞収容システムの断面図である。
図10aは、図1のシステムで使用されてよい細胞収容システムの別の実施形態の斜視図である。
図10bは、線3−3に沿って取得された図10aの細胞収容システムの断面図である。
図10cは、ガスコンパートメントの構造を示す線4−4に沿って取得された図10bの細胞収容システムの断面図である。
図11aは、図1のシステムで使用されてよい細胞収容システムの別の実施形態の斜視図である。
図11bは、線5−5に沿って取得された図11aの細胞収容システムの断面図である。
図12は、細胞の酸素処理をした場合およびしない場合のラット血糖値を示す実験データのグラフである。
図13は、細胞インプラントの酸素添加をした場合およびしない場合のラットの血糖コントロール(glucose control)を示す腹腔耐糖能試験(intraperitoneal glucose tolerance test)の実験データのグラフである。

実施例

0078

本発明は、ガス、栄養、および他の活性化合物を細胞に供給する細胞インプラントのガス処理用システムに関する。細胞インプラントのガス処理用システムは、電気化学装置と、細胞収容システムとを備えてよく、不透過性管によって電気化学装置の出口を細胞収容システムの入口に接続する。

0079

電気化学装置が電解槽である一実施形態では、細胞インプラントのガス処理用システムは、皮膚表面の上または下に配置される電気化学装置と、皮膚表面下に配置される細胞収容システムと、当該電気化学装置の出口を当該細胞収容システムの入口に接続する不透過性管とを備えてよい。細胞収容システムは、皮下、腹腔内、または脳脊髄液空間内に配置されてよい。特定の皮下位置としては、血管新生を向上させるため、筋組織に重なる領域を挙げてよいが、これに限定されない。

0080

電気化学装置が電解槽である別の実施形態では、細胞インプラントのガス処理用システムは、電気化学装置と細胞収容システムとを備えてよく、これらは当該電解槽の出口を当該細胞収容システムの入口に接続する内部不透過性管と共に単一のユニット統合される。細胞インプラントのガス処理用システムは、皮下、腹腔内、または脳脊髄液空間内に配置されてよい。特定の皮下位置としては、血管新生を向上させるため、筋組織に重なる領域を挙げてよいが、これに限定されない。

0081

電気化学装置が電気化学的酸素濃縮器である一実施形態では、細胞インプラントのガス処理用システムは、皮膚表面上に配置される電気化学装置と、皮膚表面の上または下に配置される細胞収容システムと、当該電気化学的酸素濃縮器の出口を当該細胞収容システムの入口に接続する不透過性管とを備えてよい。

0082

一実施形態において、電気化学装置は電解槽装置を含んでよく、電解槽は、身体(例えば、間質液(interstitital fluid)、血液)または周囲空気から得た水蒸気電解し、出力(生成)された酸素および/または水素ガスを細胞収容システムに送る。

0083

別の実施形態では、電解槽装置は、電解槽装置のハウジングを実質的に被覆し、かつ電解槽装置のガス出口に接続されたO2およびH2供給管を部分的に被覆する膜エンクロージャをさらに備える。膜エンクロージャは、2つの膜から構成される複合材料を含んでよい。複合材料の内膜(すなわち、電解槽装置のハウジングに最も近い膜)は、生物付着を防止し、細胞には当該複合材料の内膜を通過させないが、液体およびガスは当該複合材料の内膜を通過可能にする選択的膜を構成できる。複合材料の内膜の例としては、孔径0.5μm以下の延伸PTFE、シリコーンゴム、およびTeflon(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。複合材料の内膜の好ましい厚さは30〜50μmである。複合材料の外膜は、当該複合材料の外膜内で微小血管系を成長および存在させることが可能な血管新生膜を構成できるが、微小血管系は複合材料の内膜304を貫通しない。この外膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。複合材料の外膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。複合材料の内膜および複合材料の外膜は、ホットプレスまたは超音波溶接を使用して一緒に固定できる。代替的実施形態では、膜エンクロージャは、単一の膜を備えてよい。単一の膜は、当該単一の膜内で微小血管系を成長および存在させることが可能な血管新生膜を構成できる。この単一の膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。

0084

別の実施形態では、電気化学装置は、補充可能な水リザーバを有する電解槽装置をさらに備えてよい。当該水リザーバは、酸素および/または水素を電解槽装置の出口から細胞収容システムの入口へと送る。さらなる実施形態では、水リザーバはH2O17で満たすことができるが、H2O17の電解によりO217が生成され、O217は細胞収容システムへと送られる。水リザーバは、皮膚表面の上または下に配置される封止可能な管を介して補充できる。

0085

別の実施形態では、電解槽装置は制御電子機器および電力供給部をさらに備えてよい。電力供給部は、交換可能であり電解槽のハウジングの内部に配置される充電式または非充電式コイン電池を備えてよい。代替的実施形態では、電力供給部は、本体外部に大型電力コンパートメントを備えてよい。大型電力コンパートメントは電解槽のハウジングの内部に配置される充電式電池に電力を供給できる。本体外部の大型電力コンパートメントは、ハウジングまたは電池パック内に配置される充電式または非充電式の電池(例えば、アルカリ電池)を備えてよい。当該電池は、電気配線を介して電解槽装置内部の充電式電池へと電力を伝達する。別の代替的実施形態では、電力コンパートメントは本体外部に配置されてよく、充電式または非充電式の電池(例えば、アルカリ電池)を使用して、電解槽装置の正端子および負端子へ電気配線を介して電力を伝達できる(すなわち、電解槽装置内部に電池がない)。別の実施形態では、電力供給部は経皮電力伝達用システムを備えてよく、本体外部に配置された磁気コイルに接続されている外部電源(例えば、充電式または非充電式の電池)は、電解槽装置内部に配置された磁気コイルおよび/または電池に電荷を移動させる。

0086

別の実施形態では、電気化学装置は、電気化学的酸素濃縮器(EOC)装置を含んでよい。EOCは皮膚表面上に配置され、EOCの出口から細胞収容システムの入口へと酸素を送る。別の実施形態では、電気化学的酸素濃縮器は制御電子機器および電力供給部をさらに備えてよい。電力供給部は、交換可能でありEOCのハウジングの内部に配置される充電式または非充電式のコイン電池を備えてよい。代替的実施形態では、電力供給部は、本体外部に大型電力コンパートメントを備えてよい。大型電力コンパートメントはEOCのハウジングの内部に配置される充電式電池に電力を供給できる。本体外部の大型電力コンパートメントは、ハウジングまたは電池パック内に配置される充電式または非充電式の電池(例えば、アルカリ電池)を備えてよい。当該電池は、電気配線を介してEOC装置内部の充電式電池へと電力を伝達する。さらに別の実施形態においては、電力供給部は経皮的電力伝達用システムを備えてよく、本体外部に配置された磁気コイルに接続されている外部電源(例えば、充電式または非充電式の電池)は、EOC装置内部に配置された磁気コイルおよび/または電池に電荷を移動させる。

0087

一実施形態において、細胞収容システムは、単一の内部コンパートメントを備えてよく、内部透過性管周りの細胞に水素および酸素ガスを送る。効率的な細胞へのガス分配のため、内部コンパートメントの寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。内部コンパートメントは、外壁内に固定され第1の内部細胞コンパートメントへのアクセスを有する封止可能な不透過性細胞供給管を使用して細胞で満たされてよい。内部コンパートメントは細胞収容装置の外壁に囲まれる。細胞収容装置の外壁は、選択的透過性膜および血管新生膜から構成される複合材料を含んでよく、当該選択的透過性膜および当該血管新生膜は超音波溶接またはホットプレスを使用して一緒に固定される。選択的透過性膜は、生物付着を防止し、細胞には当該選択的透過性膜を通過させないが、液体およびガスは当該選択的透過性膜を通過可能にする膜を構成できる。選択的透過性膜の一例としては、孔径が0.5μm以下の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。選択的透過性膜の好ましい厚さは30〜50μmである。血管新生膜は、当該血管新生膜内で微小血管系を成長および存在させることが可能な膜を構成できるが、微小血管系は選択的透過性膜を貫通できない。この血管新生膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。血管新生膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。代替的実施形態では、外壁は、微小血管系は内部コンパートメント内を通ることができるが、内部の細胞、特に細胞集塊(例えば、島(islets))には膜を通過させない単一の血管新生膜を構成できる。この単一の膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。細胞と接触する内部管は、透過性管(例えば、Nafion(登録商標)、Gore−tex(登録商標)、およびシリコーンゴム)を含んでよく、当該透過性管は、当該内部管から酸素および/または水素ガスを周りの細胞へと拡散させる電気化学装置の出口から出る不透過性管(例えば、Teflon(登録商標)、ポリプロピレンポリカーボネート、およびタイゴン)に固定されている。内部管は、酸素および/または水素ガスが管の開口端部から出て周りの細胞へと拡散させることが可能な端部が開いた透過性管をさらに構成してよい。

0088

別の実施形態では、細胞収容システムは、内部透過性管内での過剰なガスの蓄積を防止するために通気管をさらに備えてよい。通気管は、内部透過性管の端部と、細胞収容システムの外部かつ皮膚表面上に位置した他方の端部とに固定された不透過性管を構成できる。

0089

別の実施形態では、細胞収容システムは、活性化合物(例えば、N2、CO2、NO、栄養素成長因子、およびホルモン)を外部供給源から細胞コンパートメントに送る第3の透過性栄養送達管をさらに備えてよい。封止可能な不透過性栄養供給管の一方の端部は、皮膚表面の上または下に配置され、外部供給源から栄養を取り込むためのアクセスを提供する。不透過性栄養供給管の他方の端部は、細胞収容システム内部の内部透過性栄養送達管に固定される。栄養は、透過性栄養送達管の壁を通して、または透過性栄養送達管の開口端部から出て透過性栄養送達管の周りの細胞に拡散されうる。

0090

一実施形態では、細胞収容システムは、2つの内部コンパートメントを備えてよい。第1の内部細胞コンパートメントは、外壁内に固定され第1の内部細胞コンパートメントへのアクセスを有する封止可能な不透過性細胞供給管を使用して細胞で満たされる体積を構成できる。第2の内部ガスコンパートメントは、電気化学装置から流れ出る酸素および/または水素ガスを受容する体積を構成できる。細胞への効率的なガス分配のために、第1の内部細胞コンパートメントの寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ1mm以下であることが好ましい。内部ガスコンパートメントの寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。第1の内部細胞コンパートメントは第2の内部ガスコンパートメントから選択的透過性膜を使用して隔てられてよい。選択的透過性膜は支持膜および細胞単離膜から構成される複合材料を含んでよい。支持膜は、細胞単離膜に剛性も付与する透過性膜を構成できる。支持膜の例としては、孔径3μm以上の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。支持膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。細胞単離膜は、第1の内部細胞コンパートメント内の細胞および液体が第2の内部ガスコンパートメント内に通過するのを防止するガスのみ透過可能な膜を構成できる。細胞単離膜の例としては、孔径0.5μm以下の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。細胞単離膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。支持膜および細胞単離膜は、ホットプレスまたは超音波溶接を使用して一緒に接合できる。代替的実施形態では、選択的透過性膜は、ガスおよび液体は膜を通過可能だが、第1の内部細胞コンパートメント内の細胞が第2の内部ガスコンパートメント内に通過するのを防止する単一の透過性膜を構成できる。この単一の膜の一例としては、孔径が1.0μm以上の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。第2の内部ガスコンパートメントは2組の隔離チャネルをさらに備えてよく、1組の隔離チャネルは電解槽装置のアノード側出口に接続された不透過性管を介して酸素を供給され、1組の隔離チャネルは電解槽装置のカソード側出口に接続された不透過性管を介して水素を供給される。少なくとも1つのガス不透過性壁により2組の隔離チャネルが仕切られ、酸素ガスおよび水素ガスが第2の内部ガスコンパートメント内で化合することを防ぐ。ガス不透過性壁はガス不透過性ポリマーまたはプラスチックを含んでよい。

0091

別の実施形態では、細胞収容システムは、3つの内部コンパートメントを備えてよい。中央内部ガスコンパートメントは、電気化学装置から流れる酸素および/または水素ガスを受容する体積を構成できる。中央内部ガスコンパートメントの両側にある2つのコンパートメントは、外壁内に固定され、2つの内部細胞コンパートメントへのアクセスを有する封止可能な不透過性細胞供給管を使用して細胞で満たされる2つの体積を構成できる。細胞への効率的なガス分配のために、2つの内部細胞コンパートメントの寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ1mm以下であることが好ましい。中央内部ガスコンパートメントの寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。中央内部ガスコンパートメントは、両側にある内部細胞コンパートメントそれぞれから選択的透過性膜を使用して仕切ることができる。選択的透過性膜は支持膜および細胞単離膜から構成される複合材料を含んでよい。支持膜は、細胞単離膜に剛性も付与する透過性膜を構成できる。支持膜の例としては、孔径3μm以上の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。支持膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。細胞単離膜は、第1の内部細胞コンパートメント内の細胞および液体が第2の内部ガスコンパートメント内に通過するのを防止するガスのみ透過可能な膜を構成できる。細胞単離膜の例としては、孔径0.5μm以下の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。細胞単離膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。支持膜および細胞単離膜は、ホットプレスまたは超音波溶接を使用して一緒に接合できる。代替的実施形態では、選択的透過性膜は、ガスおよび液体は膜を通過可能だが、第1の内部細胞コンパートメント内の細胞が第2の内部ガスコンパートメント内に通過するのを防止する単一の透過性膜を構成できる。この単一の膜の一例としては、孔径が1.0μm以上の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。中央内部ガスコンパートメントは2組の隔離されたチャネルをさらに備えてよく、1組の隔離チャネルは電解槽装置のアノード側出口に接続された不透過性管を介して酸素を供給され、1組の隔離チャネルは電解槽装置のカソード側出口に接続された不透過性管を介して水素を供給される。少なくとも1つのガス不透過性壁により2組の隔離チャネルが仕切られ、酸素ガスおよび水素ガスが第2の内部ガスコンパートメント内で化合することを防ぐ。細胞収容システムは、2つのコンパートメントを仕切る内部ガス透過性膜をさらに備えてよく、当該ガス透過性膜によって、酸素ガスおよび水素ガスは第2の内部コンパートメントから細胞が入った第1の内部コンパートメントに拡散できるが、ガス透過性膜により、細胞または液体が第1の内部コンパートメントから第2の内部コンパートメントに拡散することを防止する。この内部ガス透過性膜の例としては、シリコーンゴムおよび孔径が0.5μm以下の延伸PTFEが挙げられるが、これらに限定されない。中央内部ガスコンパートメントは2組の隔離されたチャネルをさらに備えてよく、1組の隔離チャネルは電解槽装置のアノード側出口に接続された不透過性管を介して酸素を供給され、1組の隔離チャネルは電解槽装置のカソード側出口に接続された不透過性管を介して水素を供給される。少なくとも1つのガス不透過性壁により2組の隔離チャネルが仕切られ、酸素ガスおよび水素ガスが中央内部ガスコンパートメント内で化合することを防ぐ。ガス不透過性壁はガス不透過性ポリマーまたはプラスチックを含んでよい。

0092

別の実施形態では、細胞収容システムは、酸素ガスを細胞収容システムの内部に送る3つの内部コンパートメントと、細胞収容システムの外部に水素ガスを送る水素ガス送達システムとを備えてよい。水素ガス送達システムは、細胞収容システムの外壁から0〜5mmに配置された1つ以上の端部が開いたガス透過性管を備えてよい。端部が開いた透過性管は、電解槽装置のカソードポートから水素ガスが供給される水素供給マニホールドへと接続されてよい。3つの内部コンパートメントは、中央内部ガスコンパートメントと、中央内部ガスコンパートメントの両側にある2つの内部細胞コンパートメントとを備えてよい。中央内部コンパートメントは、電気化学装置のアノードポートに接続された不透過性管を介して酸素ガスを受容する体積を構成できる。中央内部ガスコンパートメントの両側にある2つの細胞コンパートメントは、外壁内に固定され、2つの内部細胞コンパートメントへのアクセスを有する封止可能な不透過性細胞供給管を使用して細胞で満たされる2つの体積を構成できる。中央内部ガスコンパートメントは、両側にある内部細胞コンパートメントそれぞれから選択的透過性膜を使用して仕切ることができる。選択的透過性膜は支持膜および細胞単離膜から構成される複合材料を含んでよい。支持膜は、細胞単離膜に剛性も付与する透過性膜を構成できる。支持膜の例としては、孔径3μm以上の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。支持膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。細胞単離膜は、第1の内部細胞コンパートメント内の細胞および液体が第2の内部ガスコンパートメント内に通過するのを防止するガスのみ透過可能な膜を構成できる。細胞単離膜の例としては、孔径0.5μm以下の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。細胞単離膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。支持膜および細胞単離膜は、ホットプレスまたは超音波溶接を使用して一緒に接合できる。代替的実施形態では、選択的透過性膜は、ガスおよび液体は膜を通過可能だが、第1の内部細胞コンパートメント内の細胞が第2の内部ガスコンパートメント内に通過するのを防止する単一の透過性膜を構成できる。この単一の膜の一例としては、孔径が1.0μm以上の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。

0093

ここで図1を参照すると、本発明に係る細胞インプラントのガス処理用システムの一実施形態が示され、本システム全体は参照番号100により表される。

0094

システム100は、電気化学装置101と、細胞収容システム102とを備えてよく、電気化学装置101は酸素および/または水素を細胞収容システム102に送る。

0095

一実施形態において、電気化学装置101は電解槽であってよく、システム100は、皮膚表面の上または下に配置された電気化学装置101と、皮膚表面下に配置された細胞収容システム102と、当該電解槽を当該細胞収容システムに接続する不透過性管とを備えてよい。細胞収容システム102は例えば、皮下、腹腔内、または脳脊髄液空間内に配置されてよい。特定の皮下位置としては、血管新生を向上させるため、筋組織に重なる領域を挙げてよいが、これに限定されない。

0096

別の実施形態では、電気化学装置101は電解槽であってよく、システム100は、電気化学装置101と細胞収容システム102とを備えてよく、これらは当該電解槽を当該細胞収容システムに接続する内部不透過性管と共に単一のユニットに統合される。単一のユニットは例えば、皮下、腹腔内、または脳脊髄液空間内に配置されてよい。特定の皮下位置としては、血管新生を向上させるため、筋組織に重なる領域を挙げてよいが、これに限定されない。

0097

別の実施形態では、電気化学装置101は、電気化学的酸素濃縮器(EOC)であってよく、システム100は、皮膚表面上に配置される電気化学装置101と、皮膚表面下に配置される細胞収容システム102と、当該電気化学的酸素濃縮器を当該細胞収容システムに接続する不透過性管とを備えてよい。

0098

本発明に係る電気化学装置の一実施形態は電解槽200であり、これは図2に示される。電解槽部品は電解槽ハウジング上部201および電解槽ハウジング下部202に収容され、2つのハウジングセクション機械的に(例えば、ねじ、超音波溶接、およびプレス嵌めハウジングを使用して)一緒に固定される。電解槽ハウジング上部201は電池蓋207をさらに備えてよく、電解槽ハウジング上部内に収納された充電式または非充電式の電池にアクセスするために電池蓋207は回して外すことができる。電解槽200は、継手203によりアノードポートに接続された酸素供給管205を使用して酸素を細胞収容システムに供給できる。電解槽200はさらに、継手204によりカソードポートに接続された水素供給管206を使用して水素を細胞収容システムに供給できる。供給管は、ポリプロピレン、Teflon(登録商標)、ポリカーボネート、PVC、およびタイゴンを含むがこれらに限定されないガス不透過性管を含んでよい。アノードポートおよびカソードポートの継手は、バーブ継手、Swage−lok(登録商標)継手、およびルアーロック式継手を含むがこれらに限定されない標準的な管継手を含んでよい。

0099

図3aおよび図3bに示す別の実施形態では、システム100の電気化学装置は電解槽装置300の形態をとってもよい。電解槽装置300はさらに膜エンクロージャ301を備えてよい。膜エンクロージャ301は電解槽ハウジング上部302および電解槽ハウジング下部303を実質的に被覆し、酸素供給管304および水素供給管305を部分的に被覆する。膜エンクロージャ301は、2つの膜から構成される複合材料を含んでよい。膜エンクロージャ301の内膜306は、細胞に当該複合材料の内膜を通過させないが、液体およびガスは当該複合材料の内膜を通過可能にする選択的透過性膜を構成できる。複合材料の内膜の例としては、孔径0.5μm以下の延伸PTFE、シリコーンゴム、およびTeflon(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。複合材料の内膜の好ましい厚さは30〜50μmである。膜エンクロージャ301の外膜307は、当該複合材料の外膜内で微小血管系を成長および存在させることが可能な血管新生膜を構成できるが、微小血管系は内膜306を貫通しない。この外膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。複合材料の外膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。内膜306および外膜307は、ホットプレスまたは超音波溶接を使用して一緒に固定できる。代替的実施形態(図示せず)では、膜エンクロージャ301は、単一の膜を備えてよい。単一の膜は、当該単一の膜内で微小血管系を成長および存在させることが可能な血管新生膜を構成できる。この単一の膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。

0100

システム100の電気化学装置として使用してよい電解槽装置の別の実施形態の分解図が図4に示され、全体を参照番号400で表される。電解槽装置400は水の電解を行うプロトン交換膜(PEM)をベースとするシステムである。水は止め輪441の穴を介して電解槽装置400のカソード側に入る。水蒸気源は、身体(例えば、間質液、血液)または周囲空気であってよい。電解槽装置400が体内に埋め込まれると、水蒸気源が安定的で均一であることを促すために生体適合性膜440によって生物付着を防止する。この膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上であり、好ましい厚さの範囲が30〜50μmの延伸PTFEである。水蒸気輸送膜439により、生体適合性膜440を貫通するいかなる微小血管系もさらに電解槽装置400内へと進入することを防止し、同時に、生物付着を防ぎ、ガスのみ当該水蒸気輸送膜を通過させる。この水蒸気輸送膜の例としては、Zitex(登録商標)、Gore−tex(登録商標)、シリコーンゴム、PTFE、およびTeflon(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。

0101

カソード側を通って拡散する水蒸気は膜/電極接合体MEA)435により電解される。MEA435は、プロトン交換膜(PEM)446の下部に付着しているカソード447(例えば、白金黒白金担持炭素イリジウム酸化イリジウム酸化ルテニウム)と、PEM435の上部に付着しているアノード445(例えば、白金黒、白金担持炭素、イリジウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム)とを有するPEM446(例えば、Nafion(登録商標)、Solvay(登録商標)、Aquivion(登録商標))を備えてよい。水の電解中、アノードの半反応(すなわち、2H2O→O2+4H++4e−)の間、O2およびH+イオンがアノードで生成される。2つの電極間電位差(電子基板440により生じる)がH+イオンをアノードからカソードへと駆動し、H+イオンは(電子基板420の)定電位回路を通過する電子と結合し、カソードの半反応(すなわち、4H++4e−→2H2)の間、カソードでH2を生成する。H2O17の電解中、アノードおよびカソードでは同じ半反応が起こるが、ただしO217は主にアノードでO2の代わりに生成される。電解槽中に溶け出す周囲の水蒸気、またはH2OへのH2O17の混入故に、H2O17の電解中いくらかのO2がアノードで生成されうる。

0102

水蒸気輸送膜433および437はMEA435へのガスアクセスを提供するが、混入液体がMEA435に到達するのを防ぐバリアとしても機能する。水蒸気輸送膜433および437は、水蒸気輸送膜439と同一または類似の膜を構成してよい。集電体434(すなわち、正端子)および436(すなわち、負端子)は、電子基板420の定電位回路への電気的接続を提供する。集電体434および436は、バルブ金属グループ(Ti、Nb、Zr、Ta)の金属または貴金属グループ(Pt、Au、Pd)の金属を含むがこれらに限定されない導電性耐食金属を含んでよい。支持メッシュ432および438により、部品の積み重ねに剛性を付与し、MEA表面領域全体に均一に負荷を分散させるように機能する。支持メッシュ432および438は、バルブ金属グループ(Ti、Nb、Zr、Ta)の金属または貴金属グループ(Pt、Au、Pd)の金属を含むがこれらに限定されない導電性耐食金属を含んでよい。

0103

電解槽装置400によって生成されたO2ガスおよびH2ガスは、アノードポート442およびカソードポート443からそれぞれ流れ出る。電解槽装置400から供給される(アノードポート442から出る)好ましい酸素濃度の範囲は90〜100%酸素ガスである。供給される酸素ガスの好ましい範囲の圧力は、周囲気圧より0〜100mmHg高い圧力である。細胞収容システムに供給される好ましい範囲の酸素流量は、細胞収容システム中の細胞に消費される酸素(すなわち、約5フェムトモル/分/細胞)の1/10から細胞収容システム中の細胞に消費される酸素の10倍である。電解槽400から供給される(カソードポート443から出る)水素ガスの好ましい範囲の圧力は、周囲気圧より0〜100mmHg高い圧力である。細胞収容システムに供給される好ましい範囲の水素流量は、酸素流量の2倍である。

0104

電解槽装置400は電池カバー442の下に配置された充電式または非充電式のコイン電池により電力供給され、電池カバー442は電池交換のために電解槽ハウジング上部410から回して外すことができる。代替的実施形態では、本体外部の大型電力コンパートメントが電池カバー442下に配置された充電式電池に電力を供給できる。本体外部の大型電力コンパートメントは、ハウジングまたは電池パック内に配置される充電式または非充電式の電池(例えば、アルカリ電池)を備え、電気配線を介して電解槽装置内部の充電式電池に電力を伝達することができる。別の代替的実施形態では、電力コンパートメントは本体外部に配置されてよく、充電式または非充電式の電池(例えば、アルカリ電池)を使用して、電解槽装置の正端子および負端子へ電気配線を介して電力を伝達できる(すなわち、電解槽装置内部に電池がない)。さらに別の実施形態においては、電力供給部は経皮的電力伝達用システムを備えてよく、本体外部に配置された磁気コイルに接続されている外部電源(例えば、充電式または非充電式の電池)は、電解槽装置内部に配置された磁気コイルおよび/または電池に電荷移動させる。

0105

システム100の電気化学装置として使用してよい電解槽装置のさらに別の実施形態の分解図が図5に示され、全体を参照番号1400で表される。電解槽装置1400は電解槽装置400と同一または類似の内部部品を備えるが、ただし電解槽装置1400は止め輪(電解槽装置400の441)を有しない。その代わりに、電解槽装置1400は水リザーバ下部1442を備えてよく、その内部に収容された水は、水リザーバ下部1442および生体適合性膜1440に囲まれる。リザーバ内部の水は封止可能な側面アクセスポート1443を使用して補充できる。さらなる実施形態では、水リザーバはH2O17で満たすことができ、H2O17の電解によりO217が生成され、O217は細胞収容システムに送られる。

0106

ここで図6を参照すると、システム100の電気化学装置として使用されてよい電気化学的酸素濃縮器(EOC)装置の分解斜視図が示され、EOC装置は全体を参照番号500で表される。EOC装置500は空気由来の酸素を濃縮するプロトン交換膜(PEM)をベースとするシステムである。空気は止め輪541の穴を介してEOC装置500のカソード側に入る。空気源は周囲空気である。

0107

EOC装置500のカソード側を通って拡散する空気は、膜/電極接合体(MEA)535のアノード側で電気化学的にO2へと濃縮される。MEA535は、プロトン交換膜(PEM)546の下部に付着している空気脱分極カソード(air−depolarized cathode)547(例えば、白金黒、白金担持炭素、イリジウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム)と、PEM546の上部に付着しているアノード545(例えば、白金黒、白金担持炭素、イリジウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム)とを有するPEM546(例えば、Nafion(登録商標)、Solvay(登録商標)、Aquivion(登録商標))を備えてよい。空気由来のO2の電気化学的濃縮中、アノードの半反応(すなわち、2H2O→O2+4H++4e−)の間、実質的に純粋なO2およびH+イオンがアノードで生成される。2つの電極間の電位差(電子基板520により生じる)がH+イオンをアノードから空気脱分極カソードへと駆動し、H+イオンは(電子基板520の)定電位回路を通過する電子およびO2と結合し、カソードの半反応(すなわち、O2+4H++4e−→2H2O)の間、空気脱分極カソードでH2Oを生成する。空気のO2への電気化学的濃縮の間、空気脱分極カソードはより低い電位、好ましくは0.7〜1.2Vで動作し、空気脱分極カソードは実質的にH2を生成しない。

0108

EOC装置500の積み重ねにおいて、水蒸気輸送膜533および539はMEA535へのガスアクセスを提供するが、混入液体がMEA535に到達するのを防ぐバリアとしても機能する。これらの水蒸気輸送膜534および539の例としては、Zitex(登録商標)、Gore−tex(登録商標)、シリコーンゴム、PTFE、およびTeflon(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。集電体534(すなわち、正端子)および536(すなわち、負端子)は、電子基板520の定電位回路への電気的接続を提供する。集電体534および536は、バルブ金属グループ(Ti、Nb、Zr、Ta)の金属または貴金属グループ(Pt、Au、Pd)の金属を含むがこれらに限定されない導電性耐食金属を含んでよい。支持メッシュ532および538により、部品の積み重ねに剛性を付与し、MEA表面領域全体に均一に負荷を分散させるように機能する。支持メッシュ532および538もまた、バルブ金属グループ(Ti、Nb、Zr、Ta)の金属または貴金属グループ(Pt、Au、Pd)の金属を含むがこれらに限定されない導電性耐食金属を含んでよい。

0109

EOC装置500によって生成されたO2ガスはアノードポート542から流れ出る。EOC装置400から供給される(アノードポート542から出る)好ましい酸素濃度の範囲は97〜100%酸素ガスである。供給される酸素ガスの好ましい範囲の圧力は、周囲気圧より0〜100mmHg高い圧力である。細胞収容システムに供給される好ましい範囲の酸素流量は、細胞収容システム中の細胞に消費される酸素(すなわち、5フェムトモル/分/細胞)の1/10から細胞収容システム中の細胞に消費される酸素の10倍である。

0110

EOC装置500は電池カバー542の下に配置された充電式または非充電式のコイン電池により電力供給され、電池カバー542は必要なときに電池を交換するためにEOCハウジング上部510から回して外すことができる。代替的実施形態では、大型電力コンパートメントが電池カバー542下に配置された充電式電池に電力を供給できる。大型電力コンパートメントは、ハウジングまたは電池パック内に配置される充電式または非充電式の電池(例えば、アルカリ電池)を備え、電気配線を介してEOC装置内部の充電式電池に電力を伝達することができる。さらに別の実施形態においては、電力供給部は経皮的電力伝達用システムを備えてよく、本体外部に配置された磁気コイルに接続されている外部電源(例えば、充電式または非充電式の電池)は、EOC装置内部に配置された磁気コイルおよび/または電池に電荷を移動させる。

0111

ここで図7aを参照すると、システム100に使用してよい細胞収容システムの一実施形態が示され、細胞収容システムは全体を参照番号600で表される。酸素ガスおよび水素ガスは、電解槽装置からO2供給管602およびH2供給管603を介して細胞収容システム600へと送られる。2本の供給管は、Teflon(登録商標)、ポリプロピレン、ポリカーボネート、およびタイゴンを含むがこれらに限定されない任意の無孔管を含んでよい。超音波溶接を使用して、外壁604内でガス供給管を固定してよい。あるいは、供給管を、医療グレードエポキシ標準管継手(例えば、バーブ継手、ルアーロック式継手、およびSwage−lok(登録商標)継手)、またはオーバーモールドを使用して外壁内に固定してもよい。酸素ガスおよび水素ガスは内部コンパートメント601に流れ込み、ガスはそれぞれO2送達管606およびH2送達管607に流れ込む。送達管は、透過性管(例えば、Nafion(登録商標)、Gore−tex(登録商標)、およびシリコーンゴム管)を含んでよい。ガス送達システム内での過剰なガス蓄積を防ぐために、O2通気管611の一端がO2送達管606に接続され、H2通気管612の一端がH2送達管607に接続され、過剰なガスは皮膚表面上に配置された2本の通気管の他方の端部から流れ出る。内部コンパートメント601では、2本のガス送達管606および607が、2本のガス供給管602および603ならびに2本のガス通気管611および612の上を覆い、それらの端部は医療グレードエポキシを使用して一緒に固定される。あるいは、管の端部は超音波溶接または標準的な管継手(例えば、バーブ継手、ルアーロック式継手、およびSwage−lok(登録商標)継手)を使用して一緒に固定されてもよい。通気管は、供給管と同一または類似の管を含んでよく、供給管と同じ手段によって外壁604内に固定できる。

0112

細胞は封止可能な細胞移送管605を使用して細胞収容システム600内に移送される。細胞移送管605は、供給管602および603と同一または類似の管を含んでよく、供給管と同じ手段によって外壁604内に固定できる。封止可能な細胞移送管605は、医療グレードエポキシにより封止されるか、超音波接合されるか、挟持されるか、またはポリマーもしくはプラスチックの挿入部品を使用して封止できる。封止可能な細胞移送管605を使用して、細胞収容装置のインプラント後、細胞を移送できる。例えば、細胞収容装置はまず細胞収容装置を血管誘導(pre−vascularize)するために細胞なしで埋め込むことができ、その後、細胞移送管を使用して細胞を細胞収容装置に移送する。

0113

ここで図7bを参照すると、細胞610が内部コンパートメント601を満たしており、O2送達管606およびH2送達管607を取り囲んでいるのが分かる。内部コンパートメント601は外壁604に囲まれる。外壁604は、2枚の複合材料膜の縁部を超音波接合してパウチ状形状を形成することにより形成される。あるいは、外壁604を構成する2枚の複合材料膜の縁部を、医療グレードエポキシまたはホットプレスを使用して一緒に固定してもよい。さらに別の代替においては、外壁604を構成する複合材料膜は1つの連続的な部品として成形してもよい。細胞への効率的なガス分配のために(外壁604に囲まれた)内部コンパートメント601の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。

0114

外壁604は、選択的透過性膜608および血管新生膜609から構成される複合材料を含んでよい。選択的透過性膜608は、生物付着を防止し、細胞には当該選択的透過性膜を通過させないが、液体およびガスは当該選択的透過性膜を通過可能にする膜を構成できる。選択的透過性膜の一例としては、孔径が0.5μm以下の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。選択的透過性膜の好ましい厚さは30〜50μmである。血管新生膜609は、当該血管新生膜内で微小血管系を成長および存在させることが可能な膜を構成できるが、微小血管系は選択的透過性膜604を貫通できない。この血管新生膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。血管新生膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。代替的実施形態では、外壁604は、微小血管系は内部コンパートメント601内を通ることができるが、内部の細胞、特に細胞集塊(例えば、島)には膜を通過させない単一の血管新生膜を構成できる。この単一の膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。

0115

内部コンパートメント601を満たす細胞610は、以下のカテゴリ、すなわち、個々の細胞、マトリックス内に含まれる個々の細胞、マイクロカプセル化された細胞、凝集細胞、内部コンパートメントに収まる島、組織、または人工組織構造を含むがこれらに限定されない細胞集塊のうちの1つ以上を含んでよい。細胞610は、ヒドロゲルアルギン酸ナトリウム、およびアガロースを含むがこれらに限定されないマトリックス内に含まれる細胞をさらに含んでよい。細胞マトリックスは、免疫調節剤、免疫保護剤、栄養素、酸化防止剤、生物付着を防止する化学物質、血管新生を誘導または防止する化学物質、および酸素を保存する化学物質(例えば、ペルフルオロカーボン)を含むがこれらに限定されないその他の活性化合物をさらに含んでよい。

0116

610を含む細胞は1つ以上の生物学的機能を付与できる。生物学的機能の1つは、患者自身の組織を外科的に除去した後、脂肪細胞または筋細胞で空間を満たすことであってよい。あるいは、610を含む細胞は、構造的にまたは生理的反応(physiologic feedback manner)により治療薬(例えば、ドーパミンヒト成長因子インスリン痛み止め鎮痛剤)を分泌してもよい。細胞610の種類としては、初代細胞、培養された細胞系、遺伝子組換え細胞または細胞系、成人または胎児幹細胞、および多能性細胞を挙げてよいが、これらに限定されない。細胞610源は、ヒト、ブタウシ、または齧歯類動物を含むがこれらに限定されない任意の哺乳類種由来であってよい。あるいは、細胞は細菌または藻類等の非哺乳類種由来であってもよい。

0117

さらに別の代替においては、細胞610は、種々の哺乳類種(例えば、ブタ、ヒト、齧歯類動物、および非ヒト霊長類)および発育段階(例えば、成人、少年少女、および新生児)を含むがこれらに限定されないあらゆる種の膵島を含んでよい。細胞610は、膵島のα細胞および/もしくはβ細胞、または類似の機能を実行するために遺伝子組換えされた細胞をさらに含んでよい。

0118

コンパートメント601内の細胞パッキング密度の好ましい範囲は、高密度(例えば、約1×109細胞/ml)から低密度(例えば、約1×103細胞/ml)の範囲である。細胞収容システムの内部細胞コンパートメント内に置かれた膵島の場合、膵島パッキング密度の好ましい範囲は、レシピエント体重のキログラム当たり100〜10,000ヒト膵島当量である。膵島が細胞収容システムの内部細胞コンパートメント内に置かれたブタ膵島である場合、ブタ膵島パッキング密度の好ましい範囲は、レシピエント体重のキログラム当たり25,000〜100,000ブタ膵島当量である。

0119

ここで図8aを参照すると、システム100に使用してよい細胞収容システムの別の実施形態が示され、細胞収容システムは全体を参照番号700で表される。酸素ガスおよび水素ガスは、電解槽装置からO2供給管702およびH2供給管703を介して細胞収容システム700へと送られる。2本のガス供給管はO2供給管602およびH2供給管603と同一または類似の管を含んでよく、O2供給管602およびH2供給管603を外壁604内に固定するのに使用した手段と同じ手段により外壁704内に固定できる。酸素ガスおよび水素ガスが内部コンパートメント701に流れ込むと、ガスは内部コンパートメント701のほぼ全長に延びるO2送達管706およびH2送達管707に流れ込む。送達管は、透過性管(例えば、Nafion(登録商標)、Gore−tex(登録商標)、およびシリコーンゴム)を含んでよく、酸素ガスおよび水素ガスは送達管から出て周りの細胞内に拡散する。酸素ガスおよび水素ガスはさらに送達管の開口端部から流れ出ることができる。代替的実施形態では、過剰なガスの蓄積を防ぐために、O2送達管606およびH2送達管607をO2通気管611およびH2通気管612に接続するのに使用した手段と同じ手段によってO2送達管706およびH2送達管707を通気管に接続できる。通気管はO2通気管611およびH2通気管602と同一または類似の管を含んでよく、当該通気管を外壁704内に固定する手段は、O2通気管611およびH2通気管612を外壁604に固定するのに使用した手段と同じであるかまたは類似していてもよい。

0120

細胞収容システム700は、活性化合物(例えば、N2、CO2、NO、栄養素、成長因子、およびホルモン)を外部供給源から細胞に送るために使用される栄養供給管709をさらに備えてよい。栄養供給管709の封止可能な端部を使用して、皮膚表面の上または直下に配置された当該封止可能な端部を有する当該送達管に栄養を供給する。栄養送達管はO2供給管702およびH2供給管と同一または類似の管を含んでよく、当該栄養供給管を外壁704内に固定する手段は、O2供給管702およびH2供給管703を外壁704に固定するのに使用した手段と同じであるかまたは類似していてもよい。外部供給源から供給される栄養は栄養供給管709から栄養送達管711へと流れ込む。内部コンパートメント701では、栄養送達管711は栄養供給管709上を被覆し、その端部は医療グレードエポキシを使用して一緒に固定される。あるいは、管の端部は超音波溶接または標準的な管継手(例えば、バーブ継手、ルアーロック式継手、およびSwage−lok(登録商標)継手)を使用して一緒に固定されてもよい。栄養送達管711は、ガスまたは液体透過性管(例えば、Nafion(登録商標)、Gore−tex(登録商標)、およびシリコーンゴム管)を含んでよく、栄養は送達管から出て周りの細胞内に拡散する。栄養はまた、送達管の開口端部から流れ出てもよい。

0121

さらに図8aを参照すると、細胞は封止可能な細胞移送管705を使用して細胞収容システム700内に移送される。細胞移送管705は細胞移送管605と同一または類似の管を含んでよく、細胞移送管605を外壁604に固定するのに使用した手段と同じ手段によって外壁704内に固定できる。

0122

ここで図8bを参照すると、細胞710は内部コンパートメント701を満たしており、O2送達管706、H2送達管707、および栄養送達管711を取り囲んでいるのが分かる。細胞710は細胞610と同一または類似の細胞を含んでよい。

0123

内部コンパートメント701は外壁704に囲まれ、当該外壁は外壁604を形成するのに使用した手段と同じ手段により形成される。細胞710への効率的なガスおよび栄養分配のために、内部コンパートメント701の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。

0124

外壁704は、微小血管系は内部コンパートメント701内を通ることができるが、内部の細胞、特に細胞集塊(例えば、島)には膜を通過させない単一の血管新生膜を構成できる。この膜の一例は、少なくとも一部の孔径が3μm以上の延伸PTFEである。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。代替的実施形態では、外壁704は、外壁604を形成するのに使用する2枚の膜から構成される複合材料と同一または類似の2枚の膜から構成される複合材料を含んでよい。

0125

ここで図9aを参照すると、システム100に使用してよい細胞収容システムの別の実施形態が示され、細胞収容システムは全体を参照番号800で表される。酸素ガスおよび水素ガスは、電解槽装置からO2供給管812およびH2供給管813を介して細胞収容システム800へと送られる。2本のガス供給管はO2供給管602およびH2供給管603と同一または類似の管を含んでよく、O2供給管602およびH2供給管603を外壁604内に固定するのに使用した手段と同じ手段により外壁804内に固定できる。細胞は封止可能な細胞移送管805を使用して細胞収容システム800内に移送される。細胞移送管805は細胞移送管605と同一または類似の管を含んでよく、細胞移送管605を外壁604に固定するのに使用した手段と同じ手段によって外壁804内に固定できる。

0126

ここで図9bを参照すると、細胞収容システム800は、内部細胞コンパートメント801と、内部ガスコンパートメント802とを備えてよい。内部細胞コンパートメント801内に含まれる細胞810は細胞610と同一または類似の細胞を含んでよい。細胞810への効率的なガス分配のために、内部細胞コンパートメント801の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ1mm以下であることが好ましい。内部ガスコンパートメント802の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。

0127

内部細胞コンパートメントおよび内部ガスコンパートメントは両方共、外壁804および選択的透過性膜803に囲まれる。外壁804は、外壁704を形成するために使用される単一の膜と同一または類似の単一の血管新生膜を構成できる。代替的実施形態では、外壁804は、外壁604を形成するのに使用した2枚の膜から構成される複合材料と同一または類似の2枚の膜から構成される複合材料を含んでよい。

0128

選択的透過性膜803は支持膜815および細胞単離膜816から構成される複合材料を含んでよい。支持膜815は、細胞単離膜816に剛性も付与する透過性膜を構成できる。支持膜の例としては、孔径3μm以上の延伸PTFE、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。支持膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。細胞単離膜803は、内部細胞コンパートメント801内の細胞および液体が内部ガスコンパートメント802内に通過するのを防止するガスのみ透過可能な膜を構成できる。細胞単離膜の例としては、シリコーンゴム、Teflon(登録商標)、およびGore−−Tex(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。細胞単離膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。支持膜815および細胞単離膜816は、ホットプレスまたは超音波溶接を使用して一緒に接合できる。代替的実施形態では、選択的透過性膜803は、ガスおよび液体は膜を通過可能だが、内部細胞コンパートメント801内の細胞が内部ガスコンパートメント802内に通過するのを防止する単一の透過性膜を構成できる。この単一の膜の一例としては、孔径が3μm以上の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。この単一の膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。

0129

内部ガスコンパートメント802での酸素ガスおよび水素ガスの混合を防止するため、O2供給管812は酸素ガスを独立したO2送達チャネル806に送り、H2供給管813は水素ガスを独立したH2送達チャネル807に送る。ここで図9cを参照すると、ガスコンパートメント802の独立したO2送達チャネル806および独立したH2送達チャネル807はそれぞれ、ガス不透過性壁814により囲まれた曲がりくねった経路を形成しているのが分かる。ガス不透過性壁814は、任意のガス不透過性プラスチックまたはポリマー(例えば、ポリプロピレン、Teflon(登録商標)、ポリカーボネート、およびポリスルホン)を含んでよい。ガス不透過性壁は1つの連続的な部品として成形されるか、またはポリマー/プラスチックの1つの連続的なブロックから機械加工できる。あるいは、ガス不透過性壁は、一緒に超音波接合されるかまたは医療グレードエポキシによってエポキシ樹脂接着される複数の成形された部品または機械加工されたポリマー/プラスチックを含んでよい。代替的実施形態では、内部ガスコンパートメント802は、少なくとも1つの独立したO2送達チャネルと、少なくとも1つの独立したH2送達チャネルと、独立したO2送達チャネルを独立したH2送達チャネルから隔てる少なくとも1つのガス不透過性壁とを備えてよい。ガス送達チャネル内での過剰なガス蓄積を防ぐために、この代替的実施形態は、O2供給管812およびH2供給管813を外壁804(独立した送達チャネルへのアクセスを有する)に固定するのに使用された手段と同じ手段によって、外壁804(独立した送達チャネルへのアクセスを有する)に固定された通気管をさらに含んでよい。通気管は、O2通気管611およびH2通気管612と同一または類似の管を含んでよく、通気管の開口端部は皮膚表面上に配置される。

0130

ここで図10aを参照すると、システム100に使用してよい細胞収容システムの別の実施形態が示され、細胞収容システムは全体を参照番号900で表される。酸素ガスおよび水素ガスは、電解槽装置からO2供給管912およびH2供給管913を介して細胞収容システム900へと送られる。2本のガス供給管はO2供給管602およびH2供給管603と同一または類似の管を含んでよく、O2供給管602およびH2供給管603を外壁604内に固定するのに使用した手段と同じ手段により外壁904内に固定できる。細胞は封止可能な細胞移送管905を使用して細胞収容システム900内に移送される。細胞移送管は細胞移送管605と同一または類似の管を含んでよく、細胞移送管605を外壁604に固定するのに使用した手段と同じ手段によって外壁904内に固定できる。

0131

ここで図10bを参照すると、細胞収容システム900が内部細胞コンパートメント901の間に挟まれる内部ガスコンパートメント902を備えうることが分かる。内部細胞コンパートメント901内に含まれる細胞910は細胞610と同一または類似の細胞を含んでよい。効率的な細胞910へのガス分配のため、内部細胞コンパートメント901の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ1mm以下であることが好ましい。内部ガスコンパートメント902の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。

0132

内部細胞コンパートメント901は両方共、外壁904および選択的透過性膜903に囲まれる。内部ガスコンパートメントはすべての側が選択的透過性膜903に囲まれている。外壁904は、外壁704を形成するために使用される単一の血管新生膜と同一または類似の単一の膜を構成できる。代替的実施形態では、外壁904は、外壁604を形成するのに使用した2枚の膜から構成される複合材料と同一または類似の2枚の膜から構成される複合材料を含んでよい。

0133

選択的透過性膜903は、ガスおよび液体は膜を通過可能だが、内部細胞コンパートメント901内の細胞、特に細胞集塊(例えば、島)が内部ガスコンパートメント902内に通過するのを防止する単一の透過性膜を構成できる。選択的透過性膜の一例としては、孔径が1.0μm以上の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。この選択的透過性膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。代替的実施形態では、選択的透過性膜903は、選択的透過性膜803を構成する2枚の膜から構成される複合材料と同一または類似の2枚の膜から構成される複合材料を含んでよい。

0134

内部ガスコンパートメント902での酸素ガスおよび水素ガスの混合を防止するため、O2供給管912は酸素ガスを独立したO2送達チャネル906に送り、H2供給管913は水素ガスを独立したH2送達チャネル907に送る。ここで図10cを参照すると、コンパートメント902の独立したO2送達チャネル906および独立したH2送達チャネル907は、ガス不透過性壁914により囲まれた曲がりくねった経路を形成していることが分かる。ガス不透過性壁914は、ガス不透過性壁914と同一または類似の材料を含んでよく、ガス不透過性壁914を形成するのに使用した手段と同じ手段によって形成できる。代替的実施形態では、内部ガスコンパートメント902は、少なくとも1つの独立したO2送達チャネルと、少なくとも1つの独立したH2送達チャネルと、独立したO2送達チャネルを独立したH2送達チャネルから隔てる少なくとも1つのガス不透過性壁とを備えてよい。ガス送達チャネル内での過剰なガス蓄積を防ぐために、この代替的実施形態は、O2供給管912およびH2供給管913を外壁904(独立した送達チャネルへのアクセスを有する)に固定するのに使用された手段と同じ手段によって、外壁904(独立した送達チャネルへのアクセスを有する)に固定された通気管をさらに含んでよい。通気管は、O2通気管611およびH2通気管612と同一または類似の管を含んでよく、通気管の開口端部は皮膚表面上に配置される。

0135

ここで図11を参照すると、システム100に使用してよい細胞収容システムの別の実施形態が示され、細胞収容システムは全体を参照番号1000で表される。水素ガスは電解槽装置から不透過性H2供給マニホールド1013を使用して外部細胞収容システム1000へと送られる。H2供給マニホールド1013は電気化学装置の出口から延びる単一の不透過性管を構成でき、細胞収容システムの上に配置された2本の管および細胞収容システムの下に配置された2本の管に枝分かれする。H2供給マニホールドは1つの連続的な部品として成形される。あるいは、H2供給マニホールドは、医療グレードエポキシ、またはエルボコネクタユニオンコネクタ、およびT形コネクタを含むがこれらに限定されない標準的な管継手(例えば、Swage−lok(登録商標)継手、およびルアーロック式継手)により連結される管の部分を含んでもよい。H2送達管1007は、医療グレードエポキシを使用してH2供給マニホールド1013の各分岐部の端部に固定される。あるいは、H2送達管は超音波溶接または標準的な管継手(例えば、バーブ継手、Swage−lok(登録商標)継手、およびルアーロック式継手)を使用してH2供給マニホールドの各分岐部に固定されてもよい。H2送達管1007は、細胞収容システム1007の表面の上または下0〜5mmの高さ「h」に配置された不透過性管(例えば、Nafion(登録商標)、Gore−Tex(登録商標)、およびシリコーンゴム管)を含んでよい。酸素ガスは電解槽装置からO2供給管1012を使用して細胞収容システム1000の内部へと送られる。O2ガス供給管はO2供給管602と同一または類似の管を含んでよく、O2供給管602を外壁604に固定するのに使用した手段と同じ手段によって外壁1004内に固定できる。細胞は封止可能な細胞移送管1005を使用して細胞収容システム1000内に移送される。細胞移送管は細胞移送管605と同一または類似の管を含んでよく、細胞移送管605を外壁604に固定するのに使用した手段と同じ手段によって外壁1004内に固定できる。

0136

ここで図11bを参照すると、細胞収容システム1000は、内部細胞コンパートメント1001の間に挟まれた内部ガスコンパートメント1002を備えていることが分かる。内部細胞コンパートメント1001内に含まれる細胞1010は細胞1010と同一または類似の細胞を含んでよい。細胞1010への効率的なガス分配のために、内部細胞コンパートメント1001の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ1mm以下であることが好ましい。内部ガスコンパートメント1002の寸法は、長さ20cm以下、幅20cm以下、および高さ3mm以下であることが好ましい。

0137

内部細胞コンパートメント1001は両方共、外壁1004および選択的透過性膜1003に囲まれる。内部ガスコンパートメントはすべての側が選択的透過性膜1003に囲まれている。外壁1004は、外壁704を形成するために使用される単一の膜と同一または類似の単一の血管新生膜を構成できる。代替的実施形態では、外壁1004は、外壁604を形成するのに使用した2枚の膜から構成される複合材料と同一または類似の2枚の膜から構成される複合材料を含んでよい。

0138

選択的透過性膜1003は、ガスおよび液体は膜を通過可能だが、内部細胞コンパートメント1001内の細胞が内部ガスコンパートメント1002内に通過するのを防止する単一の透過性膜を構成できる。選択的透過性膜の一例としては、孔径が1.0μm以上の延伸PTFEが挙げられるが、これに限定されない。この選択的透過性膜の好ましい厚さの範囲は30〜50μmである。代替的実施形態では、選択的透過性膜1003は、選択的透過性膜803を構成する2枚の膜から構成される複合材料と同一または類似の2枚の膜から構成される複合材料を含んでよい。

0139

上述の細胞インプラントのガス処理用システムの実施形態によると、以下の資料は本発明により克服される障害について記載する。

0140

細胞インプラント。細胞療法、具体的にはカプセル化された細胞インプラントについての研究には長い歴史がある。カプセル化には一般に2つのカテゴリであるマイクロカプセル化およびマクロカプセル化分類される。マイクロカプセル化では、細胞または組織はカプセル毎の細胞の量が比較的少ないマトリックス(例えば、ヒドロゲル)内に入れられた。マトリックスは細胞に免疫保護を提供しても提供しなくてもよい。マイクロカプセルは通常体内(すなわち腹膜腔)に入れられ、容易に取り出すことができない。マクロカプセル化では、一般に細胞を囲むマトリックスと共にまたはそれ無しで細胞を取り囲む(カプセル化する)多孔質膜がある。マクロカプセル化膜は、埋め込まれた収容細胞を維持すること、宿主の免疫系から細胞を免疫隔離すること、インプラントが体内へ一体化する(血管新生)ことを補助すること、および線維症によりインプラントが完全に身体に囲まれることを促進することのうち1つ以上の機能を実行できる。マクロカプセルは一般に、安全性および交換のために体内から取り出されるように設計される。一般に、1つまたは少数のマクロカプセルが治療を目的としている。本発明は、現在のマクロカプセル化技術の課題の多くを解決する上述の細胞収容システムの新規な実施形態を包含する。

0141

通常の生理学において、細胞は拡散により栄養を供給する血管の数百マイクロメートル以内にあるという事実を踏まえて、マクロカプセル化されたインプラントは通常、薄いフォームファクタ(シートまたは薄く細長円筒形)を有する。しかし、通常は最も薄い寸法でも最適な生理学的距離よりも大きく、インプラントの大半は組織学的検査で見たときに多様な寸法の壊死性コアを有していた。これらの壊死性コアは中心部の細胞死による結果である。グルコース等のその他の栄養素と比べて(部分的には水溶液中に難溶解性であるため)酸素が不足するため、反応拡散モデルに基づく制限的栄養素は通常、酸素であると考えられている(例えば、Avgoustiniatos、E.S.ColtonおよびC.K.Colton、Design considerations in immunoisolation,in Principles of Tissue Engineering、R.P.Lanza、R.Langer、およびW.L.Chick、Editors.1997年、R.G.Landes:テキサス州オースティン 336〜346ページ;Avgoustiniatos、E.S.ColtonおよびC.K.Colton、Effect of external oxygen mass transfer resistances on viability of immunoisolated tissue.Ann N Y Acad Sci,831:145〜67ページ、1997年)。壊死性コアは細胞密度が大きいほど広範であった(大きかった)。一般に、高い細胞密度は、細胞インプラントが外科用インプラントとして実用的であり、利用可能なインプラントサイズであるようにサイズが十分コンパクトでありながらも所望の治療効果を有するために必要である。細胞インプラントの最も多く報告されている研究では通常、低細胞密度でのみ成功している。低細胞密度インプラントは前臨床的または臨床的に効果的であるには、生じる治療化合物の量が少なすぎる。より高い細胞密度のインプラントは一般に埋め込まれた細胞の死により失敗している。加えて、インプラントの失敗には、無効な免疫隔離膜、細胞インプラントの裂け、および埋め込み前の細胞の質の悪さ等の他の原因があった。

0142

細胞インプラントは、バイオ人工膵臓(膵島またはその他のインスリン分泌および/もしくは血糖調節細胞を有する)を作成するために最も広範に提案される。しかし、細胞インプラントは、肝不全パーキンソン病(Luo XM、Lin H、Wang Wら、Recovery of neurological functions in non−human primate model of Parkinson’s disease by transplantation of encapsulated neonatal porcine choroid plexus cells.J Parkinsons Dis.2013年1月1日;3(3):275〜91ページ)、(副)甲状腺疾患血友病アルツハイマー病、および疼痛管理、ならびにその他の健康状態および疾患の治療のために提案され、研究されている。インスリン、ヒト成長ホルモン、ドーパミン、カテコールアミン、およびその他の生理学的活性物質、ならびに/または治療化合物を分泌するインプラントが試みられている。

0143

1型糖尿病の治療選択肢の簡単な背景および人工バイオ膵臓を作成するための試みの概略を以下に記す。

0144

糖尿病は米国における約2580万人の患者に影響を及ぼしており、これらの患者のうち約5%は1型糖尿病(T1D)である。T1Dの標準的治療は患者の血糖検査および1日複数回のインスリン注射である。加えて、ウェアラブルインスリンポンプおよび部分的に処置を自動化し、より優れた血糖管理をもたらすことが可能な持続血糖測定CGM)システムがあるため、T1Dの重篤な長期にわたる副作用を最小限にする(例えば、Bergenstal RM、Tamborlane WV、Ahmann Aら、Effectiveness of sensor−augmented insulin−pump therapy in type 1 diabetes.N Engl J Med,363:311〜20ページ、2010年)。さらに、自動化インスリンポンプおよびCGMシステムとともに機械的人工膵臓として機能する「閉回路」システムに向けて進歩している(Klonoff,D.C.、C.L.Zimliki、L.A.Stevens、P.Beaston、A.Pinkos、S.Y.Choe、G.Arreaza−Rubin、およびW.Heetderks、Innovations in technology for the treatment of diabetes:clinical development of the artificial pancreas(an autonomous system).J Diabetes Sci Technol、5(3):804〜26ページ、2011年)。

0145

T1D患者の一部は、死体の膵臓または膵島の移植をするのに相応しい無自覚低血糖および不安定型糖尿病による高い死亡リスクを有する患者である。このような重篤な形態の糖尿病では、必然的に一生にわたる免疫抑制管理に関連するリスクをメリットが上回る。約300,000人の不安定型糖尿病および/または無自覚性低血糖の糖尿病患者がいると推定されているが、その一部だけを必要とする膵島または膵臓を移植される。過去10年間にわたり、ヒト膵島の単離および精製を含む膵島移植大きな進歩を遂げた。膵島移植はカナダ、英国、オーストラリア、スイス、およびドイツをはじめとする多くの国で利用可能である。米国においては、いくつかの医療センターは、FDA生物製剤認可申請を申請しており、この申請はNIH支援による極めて重要な臨床試験完了後の処理済みのヒト膵島製品のために提出される。

0146

バイオ人工膵臓はこれらの高リスクT1D患者ならびにT1D患者および潜在的な2型糖尿病患者の両方にとっての選択肢となりうる。最適なバイオ人工膵臓は、簡単な外科的処置、自然な血糖管理、および無免疫抑制を含むいくつかの利点を提供できる。バイオ人工膵臓によるアプローチは、生理学的代謝のニーズを満たし糖尿病の合併症を減らすために、自動でグルコースを感知し、インスリンを産生する膵島を使用する利点を有する。免疫隔離アプローチは、例えば、1)免疫抑制をほとんどまたはまったくしない同種移植および異種移植からの保護、2)複雑な外科的処置なしで正常でない位置に(例えば、皮下に)インプラントを入れる簡単な外科的処置、ならびに3)合併症が起こった場合、または数年後に必要に応じて細胞物質を交換するために取り出すことができる取り出し可能な装置を含むいくつかの利点を有する。インスリン産生幹細胞および特別なウイルスフリーブタ膵島の供給が可能になることもまた近い将来の可能性となっており、インスリン産生細胞無限の供給源により、ヒトの死体の膵島を用いて治療できたよりもはるかに多い数の患者を治療できる。

0147

膵島移植および細胞移植に関する課題の概要を以下に記す。

0148

膵島移植における障壁の克服。強力な誘導免疫抑制を使用した主要センターからの近年有望な膵島移植結果では、レシピエントの50%に対して5年を超えるインスリン非依存性を示した(Bellin、M.D.、F.B.Barton、A.Heitman、J.V.Harmon、R.Kandaswamy、A.N.Balamurugan、D.E.Sutherland、R.Alejandro、およびB.J.Hering、Potent induction immunotherapy promotes long−term insulin independence after islet transplantation in type 1 diabetes.Am J Transplant、12(6):1576〜83ページ、2012年)。しかしながら、同種異系膵島移植の一般に普及した重大な応用は、1)現在の門脈内(肝)移植部位のための全身的免疫抑制の必要性、および2)ヒト膵島組織の供給は有限であり少ないこと(年に適合するドナーは数千人)の2つの重大な障壁が妨げとなる。門脈内(肝)膵島移植では、膵島の>50%は移植されないか、または移植後の最初の8〜10週間内に損なわれると推定されている(Ritz−Laser、B.、J.Oberholzer、C.Toso、M.C.Brulhart、K.Zakrzewska、F.Ris、P.Bucher、P.Morel、およびJ.Philippe、Molecular detection of circulating beta−cells after islet transplantation.Diabetes、51(3):557〜61ページ、2002年)。したがって、門脈内膵島移植では限られた供給量のヒト膵島を非効率的に使用している。

0149

生体適合性の取り出し可能な細胞インプラントシステムの使用は、免疫抑制なしで同種異系膵島をより有効かつ効率的に使用可能にし、最終的には最小限または一切免疫抑制なしで幹細胞由来または異種の膵島を使用することにより、糖尿病での膵島治療におけるこれらの臨床的障壁を解決できる。加えて、免疫抑制ありまたはなしで自分自身の膵島が入った細胞インプラントシステムを用いた簡単な移植処置による利益も享受できるであろう(膵炎および前癌状態診断のために)膵臓を切除した患者がいる。

0150

細胞インプラント装置。細胞インプラントマクロ装置は膵島およびその他の細胞の種類と共に使用するために設計、製作および試験されている。TheraCyte,Inc.のTheraCyte(商標)装置を含むいくつかは小動物および大型動物モデル(Tarantal、A.F.、C.C.Lee、およびP.Itkin−Ansari、Real−time bioluminescence imaging of macroencapsulated fibroblasts reveals allograft protection in rhesus monkeys (Macaca mulatta).Transplantation、88(1):38〜41ページ、2009年)、ならびに優れた生体適合性および安全性特性をもって限られた範囲でヒト(Tibell、A.、E.Rafael、L.Wennberg、J.Nordenstrom、M.Bergstrom、R.L.Geller、T.Loudovaris、R.C.Johnson、J.H.Brauker、S.Neuenfeldt、およびA.Wernerson、Survival of macroencapsulated allogeneic parathyroid tissue one year after transplantation in nonimmunosuppressed humans.Cell Transplant、10(7):591〜9ページ、2001年)で試験に成功した。装置はさらに、非ヒト霊長目において免疫抑制なしでの異種免疫および自己免疫からの保護を示したが、ヒトを被験者とした1つの研究では軽度の免疫抑制により異種免疫を有した。しかし、治療効果を示す臨床的応用により関連性の高い大型動物モデルおよび膵島供給源を用いた研究は不足している。酸素添加を強化した論理根拠は有効かつ実用的な細胞インプラントに必須である。細胞インプラントの効果的な治療のために強化された酸素添加は、本発明により克服される障壁の1つである。

0151

高密度細胞インプラントへの酸素の必要性。ヒトに使用するための細胞治療装置の拡大は、膵島の生存能力および機能を支持するために十分な膵島の酸素添加に必要とされる装置のサイズ要件により大幅に損なわれる(例えば、O’Sullivan、E.S.、A.Vegas、D.G.Anderson、およびG.C.Weir、Islets transplanted in immunoisolation devices:a review of the progress and the challenges that remain.Endocr Rev、32(6):827〜44ページ、2011年)。膵島(特に、膵β細胞)は特に低酸素状態に敏感である。その膵島生存能力への影響に加えて、酸素の欠乏は、グルコース刺激インスリン分泌(GSIS)で測定した膵島機能に劇的な影響を与える。GSISはエネルギー依存性プロセスであり、酸素効果閾値は、生存能力に影響を与えるのに必要とされるよりも100倍高い酸素濃度で見られる。

0152

血管誘導アプローチの制限およびインサイチュー酸素生成を行う価値。免疫隔離装置は、細胞間接触、ならびに免疫隔離装置内および膵島内への宿主の血管の侵入を防ぐ。血管が膵島に侵入できる場合、それにより、膵島が十分な酸素を与えられて血管再生プロセス中(移植後2〜3週間)も生存するならば、酸素供給の問題はなくなる。これは免疫隔離には許容可能ではないため、膵島に酸素を供給する代替的方法が重要となる。血管誘導時には、細胞が装置内に入る前に、血管が装置の外縁部の近くまたはその内部に形成される。TheraCyte(商標)装置は具体的には、膜の細孔構造により血管をその外膜へと引き込むように設計される。この血管誘導は、非酸素ガス(例えば、N2、H2、CO2)を送り、局所的低酸素状態を誘発し、分子シグナル伝達ベルで血管新生を誘発することにより強化できる。しかし、血管誘導をもってしても、装置内に膵島を入れるのは、代謝的に活性な細胞が移植された場合埋め込み部位における血液供給を通して可能なpO2(10〜40mmHgまたはこれよりも低い)により依然として制限されることが実験により実証されている(Goh、F.、R.Long、Jr.、N.Simpson、およびA.Sambanis、Dual perfluorocarbon method to noninvasively monitor dissolved oxygen concentration in tissue engineered constructs in vitro およびin vivo.Biotechnol Prog.2011年;Goh、F.およびA.Sambanis、In vivo noninvasive monitoring of dissolved oxygen concentration within an implanted tissue−engineered pancreatic construct.Tissue Eng Part C Methods、17(9):887〜94ページ、2011年)。

0153

数学拡散モデルは、装置表面の移植部位のpO2(30mmHg)が、マクロカプセル表面積cm2当たり1000膵島当量(IEQ)を超える膵島細胞密度における膵島の生存能力および機能を可能にするためには不十分である。こうした低密度細胞充填(1000IEQ/cm2)は、極端に大型のカプセル化細胞インプラント(胴体サイズ)を必要とする。低酸素状態の間の細胞死を遅らせる生化学作用物質抗アポトーシス剤)の使用は細胞死を減らすことができるが、長期にわたって細胞機能を損ないやすい。異種供給源の膵島の場合、ヒト膵臓よりもブタ膵臓は多く必要とされうるため、さらに高密度の装置充填が異種移植には必要となりうる。

0154

糖尿病のための細胞インプラント−競合技術。糖尿病のための細胞療法は、多くの研究者および企業の注目を集める領域である。いくつかの技術の概略を以下に記す。

0155

Sernova(カナダ、オンタリオロンドン)は現在、免疫保護しない血管誘導するインプラント装置を利用する。したがって、装置により血管は膵島内で成長でき、これにより膵島内血管新生に必要とされる2〜3週間の間生存するのであれは十分な酸素供給が可能となりうる。初期の同種移植試験では免疫抑制を利用した。

0156

ViaCyte(カリフォルニアサンディエゴ)は、幹細胞を用いたTheraCyte(商標)装置に類似の装置を利用する。この装置により免疫隔離膜まで血管新生できる。これにはさらなる酸素供給方法がない。

0157

Islet Sheet Medicalはマイクロカプセル化アプローチ(すなわち、膵島が埋め込まれたアルギネートシート)を使用する。この企業は高膵島密度の必要性、酸素添加の必要性、および35%のパッキング密度の要求を認めているものの、文献からはどんな方法でこの高パッキング密度により十分な酸素が得られるかははっきりしない(例えば、Krishnan、R.、R.Arora、M.Lamb、O.Liang、S.M.White、A.Moy、R.Storrs、R.Dorian、S.King、C.Foster、E.Botvinick、B.Choi、およびJ.Lakey、Vascular Remodeling in a Subcutaneous Site Secondary to Islet Transplantation and Biomaterial Implantation.[2012年8月5日に引用];http://www.hanumanmedicalfoundation.org/blog/wp−content/uploads/2012/07/201207−Rahul−TTS−poster.pdfより入手)。

0158

Living Cell Technologiesはさらに、マイクロカプセル化アプローチを使用する。

0159

Beta−O2 Technologies Ltd(イスラエル)は、皮膚を通るラインを介した酸素供給送達を包含する技術を有する。Beta−O2は、アルギネートヒドロゲルスラブ内部に膵島を有する免疫隔離膵島モジュール酸素透過性膜により膵島モジュールから隔てられたガスチャンバからなるインプラント可能なバイオ人工膵臓に合わせて設計を行う(Ludwig,B.、B.Zimerman、A.Steffen、K.Yavriants、D.Azarov、A.Reichel、P.Vardi、T.German、N.Shabtay、A.Rotem、Y.Evron、T.Neufeld、S.Mimon、S.Ludwig、M.D.Brendel、S.R.Bornstein、およびU.Barkai、A novel device for islet transplantation providing immune protection and oxygen supply.Horm Metab Res、42(13):918〜22ページ、2010年;Stern、Y.、U.Barkai、A.Rotem、M.Reingewirtz、およびY.Rozy.、Apparatus for transportation of oxygen to implanted cells、米国特許第8,043,271号、2008年;Barkai、U.、G.C.Weir、C.K.Colton、B.Ludwig、S.R.Bornstein、M.D.Brendel、T.Neufeld、C.Bremer、A.Leon、Y.Evron、K.Yavriants、D.Azarov、M.Zimermann、N.Shabtay、M.Balyura、T.Rozenshtein、P.Vardi、K.Bloch、P.de Vos、およびA.Rotem、Enhanced oxygen supply improves islet viability in a new bioartificial pancreas.Cell Trans.2012年;Ludwig、B.、A.Rotem、J.Schmid、G.C.Weir、C.K.Colton、M.D.Brendel、T.Neufeld、N.L.Block、K.Yavriyants、A.Steffen、S.Ludwig、T.Chavakis、A.Reichel、D.Azarov、B.Zimermann、S.Maimon、M.Balyura、T.Rozenshtein、N.Shabtay、P.Vardi、K.Bloch、P.de Vos、A.V.Schally、S.R.Bornstein、およびU.Barkai、Improvement of islet function in a bioartificial pancreas by enhanced oxygen supply and growth hormone releasing hormone agonist.Proc Natl Acad Sci USA、109(13):5022〜7ページ、2012年)。その結果により、インプラントが入れられ酸素供給された糖尿病マウスは6ヶ月間の正常な血糖制御を示すことが示された。膵島チャンバへの酸素ガス供給が停止されると、正常血糖動物は即座に糖尿病になるため、酸素は制限因子であり、供給強化が高密度膵島の生体内における生存能力および機能を支持することが示された。膵島が2または3日間以上生存可能であるために、酸素チャンバを継続的に補充した。研究者は、24時間毎に酸素チャンバに40%酸素を注入するか、または皮下アクセスポートを通して2時間毎に15分間外部空気タンクおよび空気ポンプを介して濾過した大気を供給しなければならなかった。

0160

血管新生中のインプラントを一時的に補助するための短期化学的酸素生成にアプローチするマイアミ大学での研究努力もある(Pedraza,E.、M.M.Coronel、C.A.Fraker、C.Ricordi、およびC.L.Stabler、Preventing hypoxia−induced cell death in beta cells and islets via hydrolytically activated、oxygen−generating biomaterials.Proc Natl Acad Sci USA、109(11):4245〜50ページ、2012年)。しかし、このアプローチでは、酸素を長期的(月/年)に提供できないため、血管新生までのつなぎに限定される。

0161

TheraCyte(商標)の細胞カプセル化装置は元々糖尿病治療以外の適応のためにBaxter,Inc.により開発され、その鍵となる特徴の1つは、免疫隔離する二次膜により血管新生を促進する外を向いた膜である。本発明はTheraCyte,Inc.が市販する細胞収容製品の新規な代替品である。本発明は電気化学的ガス発生装置をさらに備える。元々、3コンパートメント型のTheraCyte(商標)装置は、側面チャンバで生成される第8因子輸送のため中央チャンバに液体が流れる血友病用途のためにBaxterにより利用されていた。TheraCyteの刊行物はさらに、装置を血管誘導し、その後細胞収容装置に細胞を導入するメリットを示す。

0162

その他のガス。酸素は一般に、上述のように細胞の生存能力および機能に必要とされることが知られているが、細胞インプラントまたはインプラント近傍に送ることができ、インプラントの細胞および/または周りの組織に利益をもたらすことが可能な他のガスがある。ガス状水素はその酸化防止特性および抗アポトーシス特性により細胞を保護するように機能する(Woodら、“The hydrogen highway to reperfusion therapy”、Nature Medicine、13(6):673〜4ページ(2007年);Ohsawaら、“Hydrogen acts as a therapeutic antioxidant by selectively reducing cytotoxic oxygen radicals”、Nature Medicine、13(6):688〜94ページ、2007年)。ガス状二酸化炭素により代謝を調節でき、ガス状一酸化炭素抗炎症作用および抗アポトーシス作用を有しうる(Wangら、“Donor Treatment with carbon monoxide can yield islet allograft survival and tolerance”、Diabetes、54(5):1400〜6ページ、2005年参照)。

0163

実施例1:ラットの細胞インプラントへの酸素供給の有効性の証明。糖尿病誘発ラットモデルでは、24,000個のヒト膵島を3cm2の細胞収容システムに入れた。外部に配置されたEOCから40%酸素を、入口を使用して酸素を過剰供給(すなわち、ヒト膵島の公知の酸素消費量よりも多い酸素)しながら細胞収容システムの中央コンパートメントに送った。細胞収容システムはさらに、過剰な酸素を抜くために排出管を有していた。ラットの血糖は移植前2日間を含めて毎日測定した。酸素補充しない装置を用いた糖尿病ラットでは、血糖は高い糖尿病水準のままであった。酸素添加するインプラントを用いたラットでは、血糖値は下がっていたため、糖尿病の部分的(150〜350mg/dL)から完全な(<150mg/dL)の回復を示した(実験結果については図18を参照)。

0164

実施例2:ラットの血糖制御に関する酸素添加の有効性の証明。上述の類似の実験では、ラットは標準的なIP−GTT試験により糖負荷について移植後1週間試験された。酸素補給しない2匹のラットは高い糖尿病水準の血糖であった(〜600mg/dL)。ガス処理細胞インプラントシステムを使用して酸素補給したラットは、糖尿病の部分的回復を示し、正常高値の記録(〜200mg/dL)であった。図19はこの試験による実験結果を示す。

0165

実施例3:14日間にわたるラットの血糖制御に関する酸素の有効性の証明。別の実施例では、ヒト(20,000IEQ)またはブタ(24,000IEQ)膵島を、酸素を提供する電気化学的酸素発生装置を本体外部に備えた、細胞チャンバおよび1つのガスチャンバを有する3cm2の40μl細胞コンテナに入れた。これは、表面積cm2当たり6,600〜8,000膵島当量の細胞密度に相当する。この量は、レシピエントの体重1g当たり100IEQ未満である。細胞容器は、孔径が0.5μm未満の内部免疫隔離PTFE膜に貼り付けられた孔径が3μm超の延伸PTFEから構成される血管新生膜を備える。細胞容器は糖尿病齧歯類動物モデルの皮下に埋め込まれる。細胞コンパートメントとガスコンパートメントの間の膜は、ガス容器に向く粗孔膜を用いた同じ種類の複合材料膜(すなわち、免疫隔離膜に貼り付けられた血管新生膜)である。実験用細胞容器は、膵島の量から予測される代謝消費量の少なくとも10倍余分に酸素を供給される。対照の細胞容器には酸素が供給されない。酸素が供給された細胞容器内の膵島は、哺乳類においては正常または正常に近い50〜200mg/dlの範囲内の血糖値を維持するのに対し、酸素供給されない膵島は血糖調節能力が損なわれ、グルコース記録が300〜500mg/dl範囲である。これらの結果は少なくとも14日間続いた。

0166

上述の本発明の実施形態は単なる例示を目的としており、当業者は本発明の趣旨から逸脱することなく本発明への複数の変形および修正ができるものとする。このような変形および修正はすべて添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲内であることが意図される。

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