図面 (/)

技術 状態変化可能なデバイス、及び、メモリ状態を記憶するための方法

出願人 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
発明者 ロールシャー、エマニュエル
出願日 2014年8月14日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2016-537407
公開日 2016年9月29日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-530568
状態 特許登録済
技術分野 ナノ構造物
主要キーワード 容量性特性 誘電媒質 メタ材料 入射電磁界 電子構成 移動電荷キャリア 入射光照射 光子場
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

状態変化可能な構造またはデバイスを提供する。

解決手段

状態変化可能なデバイス(1)が、互いに近接して配置された第1の粒子(2)および第2の粒子(3)と、第1の粒子(2)と第2の粒子(3)との間の結合材料(4)とを備え、第1の粒子(2)および第2の粒子(3)が、表面プラズモンポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合され、結合材料(4)が、トリガ信号(L)に応答して可変伝導率を示すように適合され、それにより、第1の粒子と第2の粒子との間の電気光学結合を変化させ、第1のSPP構成(P1)が第1の粒子(2)と第2の粒子(3)との間の第1の電気光学結合に対応し、第2のSPP構成(P2)が第1の粒子(2)と第2の粒子(3)との間の第2の電気光学結合に対応するように、第1の粒子(2)および第2の粒子(3)が互いに近接して配置される。

概要

背景

現代遠隔通信および電子回路には、広帯域幅および高速処理能力を有する集積度の高い小型コンポーネントを達成するために、半導体ベースとする、またフォトニックをベースとする回路が使用される。しかし、半導体CMOSをベースとする電子回路は、根本的なエネルギーおよびスケーリング限界に直面している。国際半導体技術ロードマップ(ITRS)によれば、2015年には集積回路チップを形成する22nm構造を目指している。現在、たとえば目下のシリコンフォトニック導波路に基づくフォトニック・コンポーネントは、65nm技術を使用する。しかし、フォトニックの概念は、使用される波長、たとえば現在、Siフォトニクスのための1550nmによって根本的に制限される。より小さい寸法は、通常、フラストレート・モード(frustrated mode)に通じ、帯域幅が著しく減少する。したがって、大きな帯域幅および高速から受益するために、使用される波長によって与えられる回折限界より小さいフォトニクス概念の小型化が非常に望ましい。

従来、光子によって担持される情報は、さらなる処理、ルーティング、または操作のために、電気信号に変換される必要がある。これは、質量も電荷もない光子が(強く)相互作用しないからである。光信号から電子信号への変換は、大量のエネルギーを必要とする。この追加のステップは、可能な帯域幅、処理および通信速度を減少させる。従来、小型化された半導体レーザ、フォトニック導波路、および光検出器が使用されている。潜在的にそのような半導体レーザおよび光検出器を不要にする、情報または信号処理手段を提供することが望ましいであろう。また、スイッチングまたはルーティングなど光操作および論理演算のためのサブ波長デバイスを実現することが望ましいであろう。

概要

状態変化可能な構造またはデバイスを提供する。状態変化可能なデバイス(1)が、互いに近接して配置された第1の粒子(2)および第2の粒子(3)と、第1の粒子(2)と第2の粒子(3)との間の結合材料(4)とを備え、第1の粒子(2)および第2の粒子(3)が、表面プラズモンポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合され、結合材料(4)が、トリガ信号(L)に応答して可変伝導率を示すように適合され、それにより、第1の粒子と第2の粒子との間の電気光学結合を変化させ、第1のSPP構成(P1)が第1の粒子(2)と第2の粒子(3)との間の第1の電気光学結合に対応し、第2のSPP構成(P2)が第1の粒子(2)と第2の粒子(3)との間の第2の電気光学結合に対応するように、第1の粒子(2)および第2の粒子(3)が互いに近接して配置される。

目的

潜在的にそのような半導体レーザおよび光検出器を不要にする、情報または信号処理手段を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1の粒子および第2の粒子と、前記第1の粒子と前記第2の粒子との間の結合材料とを備え、前記第1の粒子および前記第2の粒子が、表面プラズモンポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合され、前記結合材料が、前記第1の粒子と前記第2の粒子との間の電気光学結合を変化させるためのトリガ信号応答して可変伝導率を示すように適合され、第1のSPP構成が前記第1の粒子と前記第2の粒子との間の第1の電気光学結合に対応し、第2のSPP構成が前記第1の粒子と前記第2の粒子との間の第2の電気光学結合に対応するように、前記第1の粒子および前記第2の粒子が互いに近接して配置される、状態変化可能なデバイス

請求項2

前記トリガ信号が、電磁放射、光、可視光紫外光赤外放射電界磁界、および電磁界、特に時変場からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項3

前記結合材料が、前記トリガ信号によって絶縁状態から伝導状態に可逆的に変化するように適合される、請求項1または2に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項4

前記絶縁状態は、トリガ信号、または第1のスイッチング周波数(v1)を有するスイッチング光照射によって誘導することができ、または前記伝導状態は、第2のスイッチング周波数(v2)を有するスイッチング光の照射によって誘導することができ、あるいはその両方である、請求項3に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項5

前記第1の粒子および前記第2の粒子は、前記第2のSPP構成に対応するSPP共鳴周波数(vcond)が、前記第1のスイッチング周波数(v1)または前記第2のスイッチング周波数(v2)、あるいはその両方までの所定の距離(Δ1、Δ2)を有するように適合される、請求項4に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項6

前記トリガ信号としてのスイッチング光が、前記第1の粒子および前記第2の粒子の直径より長い波長(λ)に対応する、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項7

前記結合材料が、前記第1の粒子または前記第2の粒子、あるいはその両方の機能化コーティングの一部である、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項8

前記結合材料が、前記トリガ信号に応答して前記第1の粒子と前記第2の粒子との間に電荷結合を形成するように適合されるリガンドを含む、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項9

前記結合材料がフォトクロミックである、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項10

前記粒子が、1nmと100nmとの間の直径(D)を有するナノ粒子である、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項11

前記粒子が、金属性の粒子または半導体粒子である、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項12

前記粒子間の距離(d)が、1nmと10μmとの間である、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項13

複数の粒子を形成するために追加の粒子をさらに含み、前記複数の粒子が、表面プラズモン・ポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合される、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項14

前記粒子が、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、またはメタ材料からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項15

前記結合材料が、ジアリールエテン酸化物材料酸化還元活性分子誘電材料からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1ないし14のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項16

前記結合材料が、前記第1の粒子と前記第2の粒子を機械的に結合する、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の状態変化可能なデバイス。

請求項17

請求項1ないし16のいずれか一項に記載の少なくとも1つの状態変化可能なデバイスを備えるメモリ・デバイスであって、第1のメモリ状態が前記第1のSPP構成に割り当てられ、第2のメモリ状態が前記第2のSPP構成に割り当てられる、メモリ・デバイス。

請求項18

光を前記状態変化可能なデバイスに照射するために第1の光導波路および第2の光導波路をさらに備え、前記状態変化可能なデバイスが、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間に配置される、請求項17に記載のメモリ・デバイス。

請求項19

請求項1ないし16のいずれか一項に記載の少なくとも1つの状態変化可能なデバイスを備えるスイッチング・デバイスであって、前記状態変化可能なデバイスに結合された第1のプラズモン導波路および第2のプラズモン導波路をさらに備えるスイッチング・デバイス。

請求項20

第1の光導波路および第2の光導波路をさらに備え、前記第1のプラズモン導波路が前記第1の光導波路に結合され、前記第2のプラズモン導波路が前記第2の光導波路に結合される、請求項19に記載のスイッチング・デバイス。

請求項21

メモリ状態を記憶するための方法であって、互いに近接して配置された第1の粒子および第2の粒子を用意するステップと、結合材料を通じて前記第1の粒子と前記第2の粒子を電気光学結合させるステップとを含み、前記第1の粒子および前記第2の粒子が、表面プラズモン・ポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合され、前記結合材料が、トリガ信号に応答して可変伝導率を示すように適合され、前記粒子は、第1のSPP構成が前記第1の粒子と前記第2の粒子との間の第1の電気光学結合に対応し、第2のSPP構成が前記第1の粒子と前記第2の粒子との間の第2の電気光学結合に対応するように配置され、さらに、第1のメモリ状態を前記第1のSPP構成に割り当てるステップと、第2のメモリ状態を前記第2のSPP構成に割り当てるステップとを含む方法。

技術分野

0001

本開示は、状態変化可能な(state-changeable)デバイスに関し、より詳細には、論理状態を定義するために使用されるプラズモン励起(plasmonic excitation)など電気光学励起を示すデバイスに関する。特に、電荷移行を通じて互いに選択的に結合することができるナノスケール物体が使用される。また、本開示は、状態変化可能なデバイスの実施形態に基づくメモリ・デバイスおよびスイッチング・デバイスに関する。さらに、メモリ状態を記憶するための方法が提供される。

背景技術

0002

現代遠隔通信および電子回路には、広帯域幅および高速処理能力を有する集積度の高い小型コンポーネントを達成するために、半導体ベースとする、またフォトニックをベースとする回路が使用される。しかし、半導体CMOSをベースとする電子回路は、根本的なエネルギーおよびスケーリング限界に直面している。国際半導体技術ロードマップ(ITRS)によれば、2015年には集積回路チップを形成する22nm構造を目指している。現在、たとえば目下のシリコンフォトニック導波路に基づくフォトニック・コンポーネントは、65nm技術を使用する。しかし、フォトニックの概念は、使用される波長、たとえば現在、Siフォトニクスのための1550nmによって根本的に制限される。より小さい寸法は、通常、フラストレート・モード(frustrated mode)に通じ、帯域幅が著しく減少する。したがって、大きな帯域幅および高速から受益するために、使用される波長によって与えられる回折限界より小さいフォトニクス概念の小型化が非常に望ましい。

0003

従来、光子によって担持される情報は、さらなる処理、ルーティング、または操作のために、電気信号に変換される必要がある。これは、質量も電荷もない光子が(強く)相互作用しないからである。光信号から電子信号への変換は、大量のエネルギーを必要とする。この追加のステップは、可能な帯域幅、処理および通信速度を減少させる。従来、小型化された半導体レーザ、フォトニック導波路、および光検出器が使用されている。潜在的にそのような半導体レーザおよび光検出器を不要にする、情報または信号処理手段を提供することが望ましいであろう。また、スイッチングまたはルーティングなど光操作および論理演算のためのサブ波長デバイスを実現することが望ましいであろう。

発明が解決しようとする課題

0004

本開示の一態様は、電気光学励起、たとえばプラズモン現象に基づいて、サブ波長寸法で制御された光−物質相互作用を可能にする粒子を含む改善された状態変化可能な構造を提供することである。他の態様は、情報をスイッチングおよび記憶するために選択されたプラズモン状態を使用する改善された構造およびデバイスに関する。

課題を解決するための手段

0005

したがって、状態変化可能なデバイスの実施形態は、
少なくとも第1の粒子および第2の粒子と、
第1の粒子と第2の粒子との間の結合材料とを備え、
第1の粒子および第2の粒子が、表面プラズモンポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合され、
結合材料が、第1の粒子と第2の粒子との間の電気光学結合を変化させるためのトリガ信号応答して可変伝導率(variable conductivity)を示すように適合され、
第1のSPP構成(configuration)が第1の粒子と第2の粒子との間の第1の電気光学結合、特に容量性結合に対応し、第2のSPP構成が第1の粒子と第2の粒子との間の第2の電気光学結合、特に伝導性結合に対応するように、第1の粒子および第2の粒子が互いに近接して配置される。

0006

第1の電気光学結合と第2の電気光学結合は、強度が互いに異なってもよい。たとえば、第1の結合は容量性結合を含むことができ、第2の結合は、電荷キャリア移行を可能にすることができる。

0007

本発明の実施形態は、状態変化可能なデバイスの動作中に使用される光の波長が、そのデバイスを形成する粒子の幾何学的寸法より大きくても、全体としての状態変化可能なデバイスより大きくてもよいという利点を有することができる。このデバイスは、特に、動作中に使用される光の回折限界未満で動作可能であり得る。たとえば、結合材料は、結合材料の特定の電子構成により、粒子間での電子相互作用を可能にする。結合材料の電子構成は、たとえば、特定の波長または周波数を有する光パルス照射する(全光学的スイッチングをもたらす)ことによって実現されるトリガ信号によって制御することができる。しかし、トリガ信号として、電界磁界熱変化などを企図することもできる。

0008

一実施形態によれば、第1のSPP構成は、第1の状態に割り当てられる、または第1の状態を表すことができ、第2のSPP構成は、第2の状態に割り当てられる、または第2の状態を表すことができる。第1および第2の状態は、たとえば、デバイス、たとえば電子デバイスの論理状態であってもよい。

0009

本発明の実施形態による状態変化可能なデバイスは、プラズモン結合、したがって、別々の近接する粒子に関するプラズモン状態とは区別することができる、粒子の上の電荷分布を有する全体的な(混成)プラズモン状態の発生を可能にする。

0010

たとえば、粒子間の第1の電気光学結合の一実施形態に対応する純粋に容量性の、または弱い光学結合は、本質的に個々の粒子のプラズモン状態に近いプラズモン状態を示す第1のプラズモン構成をもたらす。しかし、第2のプラズモン構成は、粒子間の電子交換を伴う第2の電気光学結合の一実施形態としての伝導性結合によるものである。これは、混成電荷キャリア分布、および個々の粒子のSPPモードに比べてはっきりと異なるSPPモードをもたらすことができる。

0011

状態変化可能なデバイスの実施形態では、結合材料は、トリガ信号としてのスイッチング光の照射または他の手段によって、絶縁状態から伝導状態に可逆的に変化するように適合される。したがって、実施形態では、結合材料は、光パルスなど特定のトリガ信号に結合材料を露出させることによって、ある絶縁状態から別の伝導状態に変化することができるように選択される。したがって、結合材料は、照射される光に応じて伝導性または絶縁性にすることができる。別法として、またはそれに加えて、小さい間隙内で第2高調波を発生させることにより、入射スイッチング光の周波数2逓倍(frequency-doubling)をもたらすことができる。したがって、結合材料の結合挙動のスイッチングまたは変化は、周波数感応的なものとすることができ、それに応じて適合させることができる。

0012

一実施形態として、結合材料は、非線形の電気光学挙動、たとえば第2高調波発生を潜在的に示す材料である。

0013

状態変化可能なデバイスの一実施形態では、絶縁状態は、第1のスイッチング周波数を有するスイッチング光の照射によって誘導することができ、または伝導状態は、第2のスイッチング周波数を有するスイッチング光の照射によって誘導することができ、あるいはその両方である。

0014

たとえば、第1および第2の粒子は、第2のSPP構成に対応するSPP共鳴周波数が、第1のスイッチング周波数または第2のスイッチング周波数、あるいはその両方までの所定の距離を有するように適合される。

0015

状態変化可能なデバイスの粒子および結合材料は、一方で切り離された粒子に、また他方で(結合材料を通じて)結合された粒子に関する特定のプラズモン状態のエネルギー、およびスイッチング周波数を指すそれぞれのエネルギーが、互いに干渉しないように選択されてもよい。したがって、状態変化可能なデバイスは、第1または第2のスイッチング周波数を有する光を照射することによってそのプラズモン状態の変化を可能にすることができる。非常に広い範囲の中からプラズモン状態を選択し、その結果、光の色と同様に、多数の「フォトニック色」をSPP構成によって担持させることができる。したがって、状態変化可能なデバイスは、広範なフォトニック帯域内で動作可能となり得る。

0016

状態変化可能なデバイスの実施形態では、スイッチング光は、粒子の直径より長い波長に対応する。したがって、提案されている状態変化可能なデバイスは、サブ波長の光操作およびデバイス寸法を可能にする。状態変化可能なデバイスは、実際のソリッドステート・デバイスより長い波長を有する光パルスによってアドレス指定しスイッチングすることができる。

0017

実施形態では、結合材料は、第1の粒子または第2の粒子、あるいはその両方の機能化コーティング(functionalized coating)の一部である。たとえば、結合材料は、特定のナノ粒子被覆するために使用される活性表面媒質とすることができる。そのような活性表面コーティングを機能化することにより、状態変化可能なデバイス内に含まれる2つのナノ粒子のシステムを、容量性結合を有するシステムから、粒子表面間での電気的な移行を可能にする電気結合されたシステムに切り替えることができる。

0018

実施形態では、粒子の結合材料またはコーティング材料は、トリガ信号に、また特にスイッチング光に応答して第1の粒子と第2の粒子との間に電荷結合を形成するように適合されるリガンドを含む。結合材料は、フォトクロミックとすることができる。その結果、近距離場範囲および遠距離場範囲におけるプラズモン特性および光学特性が変化する。たとえば、状態変化可能なデバイスは、2つの粒子の結合されたシステムまたは混成システムからもっぱら容量性結合されたシステムに変化することができる。

0019

状態変化可能なデバイスの実施形態では、粒子は、1nmと100nmとの間の寸法を有するナノ粒子である。粒子は、規則的な形状を有してもよいが、球状、棒状とすることも、任意の形状を有することもできる。しかし、ネクタイ幾何形状を有する粒子をも使用することができる。

0020

粒子の形状に加えて、プラズモン状態は、粒子材料に応じて変化させることができる。したがって、SPPモードを定義するパラメータは、材料組成とすることができる。したがって、個々の粒子の幾何形状および材料組成、ならびにそれらの粒子が結合する方法は、所望の電気光学応答をもたらすように調整することができる。たとえば、2つ以上の粒子は、金、銀、またはアルミニウムのナノ粒子である。これらの粒子は、他の貴金属を含むことができる。これらの粒子はメタ材料とすることができる。また、半導体粒子、好ましくは高濃度ドープされたものを企図することもできる。実施形態は、たとえばカーボンナノチューブフラーレン、およびグラフェン構造など、粒子のための炭素ベースの材料を含むことができる。

0021

実施形態では、粒子間の距離は、コーティングの誘電特性および容量性特性に応じて、1nmと100nmとの間である。この距離は、状態変化可能なデバイスの容量性結合構成および電気結合構成における所望の特定のプラズモン状態を達成するように適合させることができる。好ましくは、この距離は、たとえばトンネリング機構による粒子間の直接的な電荷キャリア移行を可能にする閾値距離より大きい。

0022

実施形態では、状態変化可能なデバイスは、複数の粒子を形成するために追加の粒子を含む。この複数の粒子は、表面プラズモン・ポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合されることが好ましい。2粒子システムではなく、特に励起させることができるプラズモン励起を有する多粒子システムが使用されてもよい。

0023

実施形態では、結合材料は、ジアリールエテン酸化物材料酸化還元活性分子誘電材料相変化材料強誘電材料などを含む。

0024

実施形態では、結合材料は、第1の粒子と第2の粒子を機械的に結合してもよい。さらに、このデバイスは、流体たとえば溶液、またはたとえばポリマーを含むマトリックス実装することができる。特に、2粒子構造を定義する機械的結合は、たとえば液体または分散液での柔軟な実装を可能にする。

0025

状態変化可能なデバイスの実施形態は、光を切り替え、非破壊で読み出すことができる情報を記憶するために使用することができる。したがって、メモリ・デバイスの実施形態は、前で開示されている少なくとも1つの状態変化可能なデバイスを含む。好ましくは、第1のメモリ状態が第1のSPP構成に割り当てられ、第2のメモリ状態が第2のSPP構成、たとえば混成SPP構成に割り当てられる。

0026

メモリ・デバイスの実施形態は、光を状態変化可能なデバイスに照射するために第1および第2の光導波路を備えることができる。状態変化可能なデバイスは、第1の光導波路と第2の光導波路との間に配置されることが好ましい。状態変化可能なデバイスが延長された光導波路間に配置されるクロスバー構造を企図することができる。導波路は、スイッチング光を伝搬するために使用される。

0027

メモリ・デバイスの実施形態は、溶液状態での状態変化可能なデバイスを含むことができる。

0028

さらに、状態変化可能なデバイスは、スイッチング・デバイスとして使用することができる。したがって、スイッチング・デバイスの実施形態は、前述の少なくとも1つの状態変化可能なデバイスを含む。スイッチング・デバイスは、状態変化可能なデバイス構造に結合された第1および第2のプラズモン導波路を備えることができる。

0029

スイッチング・デバイスの実施形態では、さらなる第1および第2の光(フォトニックまたはプラズミック)導波路が提供され、第1の導波路は、第1の状態変化可能なデバイス部に結合され、第2の導波路は、第2の状態変化可能なデバイス部に結合される。

0030

プラズモン励起(SPP)は、入射光信号、すなわちスイッチング光信号の速さで伝搬する。対応するスイッチング・デバイスを使用し、最大THz周波数を切り替えることができる。異なるスイッチング周波数を使用し混合することができるので、提案されているデバイスは、特に調整されたスイッチング光の周波数または波長に従って大きな帯域幅を達成することができる。さらに、応用例の帯域幅をさらに増大する様々な干渉機構によって、スイッチング光の追加の操作が実行可能である。

0031

状態変化可能なデバイス、メモリ・デバイス、およびスイッチング・デバイスの実施形態は、柔軟な光学コンポーネントおよびデバイスを可能にすることができる。

0032

最も小さい間隙(コーティングによって画定される)を有する幾何形状を使用し、プラズモン励起を搬送および伝達することが好ましいので、コーティングまたは結合材料内で相互作用する非線形効果を利用することができる。1つの例が、大きな光子場から生じる小さな間隙内での第2高調波発生に導くことができる。これは、周波数2逓倍を使用することができるコーティングのスイッチングのための追加のトリガを提供することになる。本発明の実施形態によるデバイスは、量子プラズマ共鳴によってのみ制限され、したがって極度の小型化に好適なものとなり得る。単純なコンポーネントにより、本発明の実施形態による状態変化可能なデバイスは、大量生産し、大規模集積に使用することができる。

0033

本発明の他の態様の一実施形態によれば、メモリ状態を記憶するための方法が提供され、この方法の一実施形態は、
互いに近接して配置された第1の粒子および第2の粒子を用意するステップと、
結合材料を通じて第1の粒子と第2の粒子を電気光学結合させるステップであって、粒子が、表面プラズモン・ポラリトン(SPP)が発生するような電荷キャリア分布をもたらすように適合される、ステップとを含み、結合材料が、トリガ信号、たとえば照射されたスイッチング光に応答して可変伝導率を示すように適合される。粒子は、第1のSPP構成が第1の粒子と第2の粒子との間の容量性結合に対応し、第2のSPP構成が第1の粒子と第2の粒子との間の伝導性結合に対応するように配置される。この方法は、第1のメモリ状態を第1のSPP構成に割り当てるステップと、第2のメモリ状態を第2のSPP構成に割り当てるステップとを含むことが好ましい。

0034

実施形態では、メモリの論理状態またはデジタル状態もしくはビット状態が、結合タイプ(第1または第2)の変化で記憶される。たとえば、結合材料またはコーティングの伝導性状態は、割り当てられたメモリ状態を有することができる特定のSPPをもたらす。この方法の実施形態は、状態変化可能なデバイスの一実施形態を形成する物理システムのプラズモン状態に割り当てられた情報を非破壊で読み出すことを可能にすることができる。メモリ・デバイスが光学的な読取りまたは書込み、あるいはその両方を可能にすることは、有利となり得る。

0035

実施形態では、メモリ・デバイスは、不揮発性メモリである。粒子間の実現される結合に応じて、メモリは、揮発性メモリ・デバイスとすることも不揮発性メモリ・デバイスとすることもできる。特に調整されたSPP構成の柔軟性により、多重レベル・メモリを実現することができる。

0036

提示されているデバイスおよび構造ならびに記憶するための方法のいくつかの実施形態は、例示的な実施形態に関して上記または下記の個々の、または組み合わされた特徴、方法ステップ、または態様を含むことができる。

0037

以下では、状態変化可能な構造、デバイス、およびそのようなものに関する方法の実施形態について、添付の図面を参照して述べる。

図面の簡単な説明

0038

状態変化可能なデバイスの第1の実施形態の概略図である。
状態変化可能なデバイスの第2の実施形態の概略図である。
粒子間のプラズモン励起の結合を示す図である。
粒子間のプラズモン励起の結合を示す図である。
粒子間のプラズモン励起の結合を示す図である。
活性コーティングの実施形態による粒子間のプラズモン励起の結合を示す図である。
状態変化可能なデバイスを含むスイッチング・デバイスの一実施形態の概略図である。
状態変化可能なデバイスを含むメモリ・デバイスの一実施形態の概略図である。
メモリ状態を記憶するための方法に含まれる方法ステップの流れ図である。

実施例

0039

図面内の同様の、または機能的に同様の要素には、別段示されていない限り、同じ符号が割り当てられている。

0040

以下では、「粒子」という用語は、ソリッドステートの部分(entity)を指す。粒子の幾何形状は、球状、棒状、または任意の形状のものとすることができる。たとえば、蝶ネクタイ・アンテナタイプの粒子を企図することができる。また、「物体」を指すこともできる。

0041

本開示内の単一かつ相互作用する粒子は、表面プラズモン(SP)が発生することを可能にする少なくともそれらの表面領域内の電荷分布を有する。プラズモンは、たとえば入射電磁界下での移動電荷キャリア集合的な振動または励起を指す。表面プラズモンは、金属誘電体界面に沿った電子密度波と呼ぶことができる。たとえば、粒子は、互いに近接して提供され、誘電媒質によって分離される。プラズモン励起は、紫外スペクトルおよび赤外スペクトルの周波数に対応する周波数を有することができる。

0042

表面プラズモンは、金属誘電体界面に沿って伝搬することができ、光子との結合が生じるとき表面プラズモン・ポラリトン(SPP)と呼ばれることがある。本開示では、概してSPPは(論理状態定義手段として使用されるが、普通の表面プラズモンSPと呼ばれる干渉性電子振動が使用されてもよい。

0043

本開示では、「ナノスケール」粒子、「ナノ粒子」または「ナノ物体」が参照される。状態変化デバイス、すなわちスイッチング光の文脈で使用される電磁放射の波長に比べて、ナノ粒子の延長は、使用される光の波長より短い。たとえば、ナノスケール粒子は、1nmと100nmとの間の最大延長を有することができる。しかし、特定の状況では、500nmの延長を有する粒子をナノ粒子と呼ぶことができる。

0044

本開示では、「容量性結合」という用語は、電荷キャリアの交換のない2つの粒子の結合のために使用される。「電子結合」または「伝導性結合」という用語は、2つの粒子間の電荷キャリア交換が生じる場合に使用される。

0045

「トリガ信号」という用語は、結合材料の変化によりナノ粒子間の結合の変化を引き起こし得る任意の外部刺激、励起、または呼び掛け(challenge)を含むものとする。実施形態の以下の開示は、スイッチング光を可能なトリガ信号と称するが、電界、磁界、温度変化などに基づく信号をも使用することができる。特に、「スイッチング光」という用語は、赤外光または熱励起を含めて、任意の電磁放射を含むものと理解することができる。また、ガンマ線またはX線など粒子のような「放射」をも企図することができる。

0046

図1は、状態変化可能なデバイス1の第1の実施形態を示す。状態変化可能なデバイス1のこの実施形態は、第1の粒子2および第2の粒子3を含む。これらの粒子は、数ナノメートルの延長を有するナノ粒子として提供される。粒子2、3は、互いに近接して配置され、2つの粒子2、3間には、結合媒質4が配置される。粒子2、3は、たとえば、表面プラズモン発生を可能にする自由電荷キャリアを担持する金属性の粒子または高濃度ドープされた半導体粒子である。

0047

粒子2、3が容量性結合されているだけである場合、たとえば、入射光照射(L)下で表面プラズモンP1が発生する。P1は、特定のエネルギーを有する。結合材料4の条件によっては、2つの粒子2、3は、結合材料4を通じて粒子2から粒子3への電荷移行が生じ得るように強く結合され、すなわち伝導性になる。結合のこの交番は、変化したP1モード、または混成もしくは集合的な表面プラズモン構成P2を導く。粒子2、3間の結合は、矢印Cによって示されている。

0048

結合材料4は、外部トリガまたは刺激、たとえば光照射を通じて伝導性挙動と絶縁挙動との間で切り替えることができる。特定の周波数または波長のスイッチング光Lは、結合材料4をある状態から別の状態に、またその逆に交番させることができる。状態変化可能なデバイス1の実施形態を周波数v1または波長λ1を有するスイッチング光Lで照射することにより、2つの粒子2、3が伝導性結合し、それにより混成SP構成P2を可能にする。別のスイッチング周波数、たとえばv2または波長λ2で照射することにより、結合材料4はその絶縁状態に切り替わって戻り、最初のSP構成P1に導く。デバイス1のSP構成を検出することにより、それぞれの論理状態を定義し記憶することができる。

0049

一例にすぎないが、粒子2、3は、金の球である。2nmの直径を有する単一の金の球は、326nmに対応する3.8eVで共鳴、すなわちSP励起を示す。8nmの金の球は、390nmに対応する3.2eVで主共鳴を伴う、SPについてわずかに異なるエネルギー・スペクトルを示す。また、球が約20nmの直径を有する場合、3.2eVで表面プラズモン共鳴、3.9eVでバルク共鳴を示す銀の球を企図することもできる。一般に、ナノ粒子が大きいほど、主共鳴エネルギーも大きくなる。たとえば、調査では、100nmの金のナノ粒子が480ナノメートルで共鳴を有することが示されている。また、ナノ粒子の他の材料および幾何形状も企図することができる。状態変化可能なデバイスは、同一または対称の粒子2、3で構成し、所望のSPPモードP2を調整するための自由度を与えることができる。

0050

図2は、ナノ粒子に基づく状態変化可能なデバイスの第2の実施形態を示す。実施形態10は、活性コーティング5で被覆されたいくつかのナノ粒子2、3、6を示す。棒状の形状を有するナノ粒子2、3、6の寸法がDとして示されている。粒子2、3、6は、数ナノメートルとすることができる距離dだけ分離されている。コーティング5は、ナノ粒子間の結合媒質または結合材料として働く。図1に関連して述べたように、結合材料は、外部トリガ、たとえば光照射によって伝導性挙動と絶縁挙動との間で切り替えることができる。また、ナノ粒子2、3、6に対してナノロッドを参照してもよい。ナノ粒子2、3、6間の最小距離は、たとえば、粒子2、3、6間のトンネリング・イベントの開始によって与えられる。好ましくは、距離dは、電荷キャリアのトンネリングが生じ得ないように選択される。

0051

図2に示されている構造は、サブ波長寸法、すなわち、構造10の幾何学的寸法より大きい波長に対応するエネルギーを有するプラズモン現象を可能にする。発達するSPPモードは、ナノ粒子2、3、6および結合材料5のサイズ、幾何形状、ならびに材料組成および形態によって決まる。たとえば、粒子2、3、6の結晶材料は、非晶質材料とは異なるプラズモン・スペクトルを示す可能性がある。

0052

図3図5は、それぞれの波長の関数として任意単位(a.u.)でのSPPモードの強度を示す。

0053

図3は、分離され、波長λ0に対応する共鳴で表面プラズモンを示す単一のナノ粒子2を示す。共鳴は、概して、紫外スペクトルと赤外スペクトルとの間の任意の範囲内にあることができる。別のナノ粒子3が第1のナノ粒子2にごく近接(閾値は、粒子2、3の近距離場によって与えられる)された場合、たとえば、集合的なSPPモードに導く影像電荷を通じて、(距離に応じて)SPPモードが重なり合い始め、最終的に互いに相互作用する可能性がある。図4は、容量性でのみ相互作用する、互いに近接する2つのナノ粒子2、3を示す。下側のグラフは、図3に示されている単一粒子構成に対して2つのSPP共鳴がいかにシフトされるかを示す。これは、粒子2、3間の容量性結合を指すλcapによって示される。この結合は、たとえば周囲の媒質、またはたとえば下にある基材の誘電材料によって定義される、純粋な容量性である。この相互作用、したがってSPPのエネルギー・レベルのシフトは弱い。たとえば、シフトλcap−λ0は、10〜50nmである。

0054

しかし、電子交換を引き起こす電気結合が2つの粒子2、3間の結合材料によって可能にされた場合、電荷キャリアが粒子間で交換される可能性があり、プラズモン短絡が発生する。これは、電荷分布全体の変化、したがってプラズモン・システムの集合的な挙動の変化をもたらす。これは、エネルギー・レベルのシフト、したがってSPP共鳴の大きなシフトをもたらす。これは、容量性のみでなく追加で伝導性で結合される2つの被覆された粒子2、3を示す図5に示されている。これは、矢印Cによって示されている。下側のグラフは、それぞれSPP共鳴エネルギーまたは波長のシフトを示す。λ1およびλ2は、それぞれスイッチング周波数v1、v2に対応するスイッチング波長を指す。λcond,1およびλcond,2は、粒子2、3の伝導性結合構成における代替共鳴波長を表す。λ0に対して、SPP共鳴は、弱い結合についてΔ1だけ、強い結合についてΔ2だけそれぞれシフトされる。2つのナノ粒子2、3の伝導性結合は、分離されたSPPモードに比べて、混成SPPモードの著しいレッドシフトをもたらすことを示すことができる。このシフトは、100〜1000nmとすることができ、波長λ1およびλ2を有するスイッチング光によって誘導される。

0055

集合的なSPPモードによるSPP共鳴のこの変化が、図3に示されている単一のSPPモードと比較して、図5に示されている。たとえば、2つの粒子2、3間の結合材料は、周波数v1または波長λ1を有する光パルスを照射することによって、結合材料による結合タイプが伝導性結合に変化するように適合される。一方、周波数v2に対応する、より短い波長のスイッチング光λ2は、結合材料特性の逆転をもたらす。すなわち、結合は、容量性になる。SPPモード間での結合タイプのこの可逆的な交番は、強く結合された、または混成のシステムにおいてSPPモードおよびそれらの相互作用に基づいて、制御されたスイッチングまたは論理動作を可能にする。ナノ粒子2、3間の結合を積極的に制御し、それによりSPP状態を再現可能に操作することができる。

0056

コーティングまたは結合材料は、たとえば分子層またはフォトクロミック材料とすることができる。また、他の相変化材料、磁気電気光学材料、または非線形材料を結合材料として企図することもできる。2つの粒子間の伝導性リンクは、図6に示されているように、特定のリガンドを含む分子コーティングで実現することができる。また、機能性酸化物も好適な材料として候補である。この機能性コーティングは、絶縁から伝導性に、またその逆にそのコンダクタンスを変化させることができる。

0057

図6では、そのような機能性コーティングを通じて結合される2つのナノロッド2、3が示されている。たとえば、フォトクロミック分子9またはリガンドが、2つのロッド2、3間の電子の交換または遮断を可逆的に可能にするために使用される。波長λ1を有するスイッチング光を照射することによって、2つのナノロッド2、3間の結合が使用不能になり(オフにされる)、ナノロッド2、3間の結合が容量性のままであるように分子間電子伝導経路が遮断される。これは、波長λ2のスイッチング光で照射し、それにより2つのナノロッド2、3間に分子内電子伝導経路を確立し、ナノロッド2、3間に伝導性結合をもたらすことによって逆転させることができる。

0058

図6では、下側の図は、電子の架橋(左)、および容量性結合(右)を示す。好ましくは、粒子のSPPモードは、混成または結合された共鳴がスイッチング周波数v1、v2の一方に近接して位置しないように設計される。たとえば、λcond,1<λ1またはλ1<λcond,2である。λ1の典型的な波長は330nmであり、λ2=450nmである。しかし、λ1は、250nmと350nmとの間に及んでもよく、λ2は、500nmと700nmとの間に及んでよい。SPPモードのスイッチング周波数または共鳴周波数、あるいはその両方について、波長範囲の他の周波数を企図することができる。スイッチング光およびSPP共鳴の周波数および波長は、特定の信号処理の必要性に従って調整することができる。たとえば、λ1またはλ2での紫外パルスは、可視プラズモンSPPから遠く離すことができる。

0059

光活性分子コーティングを結合材料として使用することができる。また、ナノ粒子間で伝導性挙動と絶縁挙動との間での可逆的な変化を可能にする他のスイッチング機構も企図することができる。たとえば、コーティング層を高い電界の印加によって切り替えることができる。また、化学的にスイッチングされる材料を使用することができる。たとえば、金属性結合または伝導性結合を、水性(liquious)環境のpH値変化によって誘導することができる。いくつかの実施形態では、ナノ粒子を被覆し、安定した機械的な電気結合または誘電結合をもたらすために、リガンドが使用される。さらに、紫外スイッチング、または第2高調波発生の使用を企図することができる。たとえば、周波数2逓倍されスイッチングのために使用される可視光周波数が使用されてもよい。外部トリガに応答してそれらの幾何形状を変化させる結合材料、たとえば圧電材料を企図することができる。その結果、空間結合、したがってシステムのSPP構成が変化し得る。

0060

ナノ粒子の可逆的な容量性結合および伝導性結合の機構を、調整されたSPP周波数およびスイッチング光周波数と組み合わせて、光メモリまたはスイッチング・デバイスとして使用することができる。

0061

図7は、たとえば、状態変化可能なデバイス10に基づくスイッチング・デバイスを示す。スイッチング・デバイス100は、状態変化可能なデバイス10を形成する2つのナノ粒子2、3を備え、粒子2、3は、機能性コーティングで被覆される。状態変化可能なデバイス10は、それぞれ光導波路11、12に結合される2つの光学的(フォトニックおよびプラズモン)トンネリング導波路7、8の間に配置される。2つの粒子2、3の容量性結合または伝導性結合によって決まるSPP状態に応じて、所定の周波数を有する特定の光信号がデバイス10を通じて透過され、または拒絶される。光透過のための可変のバンドパスについて述べることもできる。このバンドパスは、スイッチング光を通じて変化させることができ、SPPモード2に対するSPPモード1に応じて、特定の波長または周波数が通過または遮断される。

0062

図8は、プラズモン状態に基づくメモリ・デバイス101の一実施形態を示す。状態変化可能なデバイス10は、クロスバーのように配置される2つの光学的(フォトニックおよびプラズモン)導波路11、12の間に配置される。光は、破線として示されている。状態変化可能なデバイス10の、すなわちプラズモン構成の状態に応じて、論理状態を割り当てることができる。たとえば、光クロスバー・デバイスを使用し、ハイブリッド光学電子デバイス内でさらなるCMOS部をアドレス指定することができ、このCMOS部は状態変化可能なデバイスを制御する。アレイタイプアーキテクチャの特定のメモリ・デバイス101または状態変化可能なデバイス10をアドレス指定するために、追加の光フィルタを使用することができる。アレイの個々のノードは、はっきりと異なる状態変化可能なデバイスから構成し、各個々のノードを光学的手段によってアドレス指定可能なものにすることができる。提案されているデバイスは、たとえば、非破壊である光学的読出しを有する光メモリを可能にする。さらに、スイッチング・デバイスの異なる波長を切り替えることが実行可能であり、異なる入力および出力に信号を光学的に転送するための方法を提供する。

0063

図9は、たとえば上述の状態変化可能なデバイスの一実施形態を使用してメモリ状態を記憶する際に含まれる方法ステップの例示的な流れ図を示す。最初に、2つの粒子が、ステップS1で用意され、ステップS2で電気光学結合される。図3図5に戻ると、図4における図面は、図5で結合される2つのナノ粒子2、3を示し、これは矢印Cによって示されている。電気光学結合は、含まれる結合材料を「トリガする」ことを通じて変化させることができる。その結果、たとえば図6に示されている少なくとも2つのSPP構成が発達し、外部刺激によって変化させることができる。ステップS3で、各別個のSPP構成を特定のメモリ状態に割り当てることができる。

0064

光学的読出しステップS4では、それぞれのSPP構成が調べられる、または測定される。検出されたSPP構成に応じて、記憶されたメモリ状態が決定される。たとえば、粒子間の伝導性結合による特定のSPPモードまたは構成が測定される。したがって、第1の割り当てられたメモリ状態が読み出される。しかし、弱い、または誘電結合によるSPPモードが測定された場合、第2のメモリ状態が読出しとして得られる。

0065

回折限界より小さい寸法を有する光メモリおよびスイッチの他に、様々な応用例、たとえば光プログラム可能パターンを有する光タグまたは機能性液体を企図することができる。セキュリティカードおよびタグを実装することができる。状態変化可能なデバイスに基づくフィルタおよび非線形光学要素の密にパッケージングされたアレイを実現することができる。さらに、光結合センサおよび熱結合センサを企図することができる。たとえば、結合材料を、感熱性のものとし、温度変化に応じて伝導性結合と容量性結合との間で切り替えることができる。放射線感受性結合材料の場合、線量計としての応用例が可能である。状態変化可能なデバイスは、揮発性メモリおよび不揮発性メモリを可能にし、特定のプラズモン・モードの寿命が、メモリ状態の持続時間を定義する。

0066

1状態変化可能なデバイス
2、3粒子
4結合材料
5コーティング
6 粒子
7、8プラズモン導波路
9リガンド
10 状態変化可能なデバイス
11、12光導波路
100スイッチング・デバイス
101メモリ・デバイス
C 結合
D 直径
d 距離
Lスイッチング光
P1、P2表面プラズモン・ポラリトン構成
S1〜S4 方法ステップ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ