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課題・解決手段

本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料浄化又は再生するための方法を提供する。本発明の方法は、複数のポリペプチド産物の大規模製造における再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化又は再生するために使用され得る。

概要

背景

組換えモノクローナル抗体(mAb)は、医学及び診断学において使用される(Albrecht, H.等, Drugs Today 2009, 45:199-211; Takimoto, C. H.; Principles of Oncologic Pharmacotherapy Calvo, E. In Cancer Management:A Multidisciplinary Approach Medical, Surgical & Radiation Oncolog, 第11版; Pazdur, R.; Wagman, L. D.; Camphausen, K.A.; Hoskins, W.J., 編 CMP Healthcare MediaLLC: Lawrence, KS, USA, 2008)。産業的に、組換えmAbは、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの生細胞において生体産生される(Fahrner, R. L.等, Biotechnol. Genet. Eng. Rev. 2001, 18:301-327)。産生された後、目的のmAbは、その産生に使用された細胞成分及び培地成分から単離しなくてはならない。この精製プロセスは、2つの主要な工程(a)一次単離プロセスと、その後の(b)最終精製プロセス、を有する。この一次mAb単離プロセスは、目的のmAbのために細胞を回収した後に始まる。mAbが回収された後、産物プールは、目的のmAb並びにmAb産生プロセスの間に存在し得る細胞成分(培地成分、タンパク質、DNA)及びウイルスを含む。例示的単離プロセスの第1のクロマトグラフィー工程において、この産物プールは、プロテインAアフィニティーカラムを介して実行される(工程1)。プロテインAアフィニティー工程の目的は、培地成分、細胞デブリ及び推定ウイルスを除去することである。工程1の後、mAbを含む産物プールは、イオン交換カラムでさらに精製される(IEX、工程2)。工程2は、凝集物及びDNAなどのさらなる夾雑物を除去するように機能する。IEXクロマトグラフィー後、一次単離プロセスの最後の工程は、ウイルス低減フィルターを使用してウイルスを除去するための工程を含む(工程3)。典型的には、工程3の後、mAbの最終精製が、任意の残留CHOタンパク質(CHOP)を除去するために、第2のイオン交換工程(工程4)を用いて実施される。最終精製後、限外濾過ダイアフィルトレーション(UF/DF、工程5)が、精製されたmAbをその最終製剤バッファーへと製剤化するために、低分子を除去し、mAbを濃縮し、バッファーを交換するために実施される。この後に、mAbプールの無菌状態を確実にする、バル濾過工程が続く(工程6)。

産業的mAb精製におけるプロテインAアフィニティークロマトグラフィーは、効率的であり、スケーラブルであり、再現性があることから一般的によく使用される(Affinity Chromatography Principles and Methods, Amersham Biosciences, Uppsala, Sweden, 2002, 2012年7月13日にアクセスされたgelifesciences.com/webapp/wcs/stores/servlet/productById/en/GELifeSciences-us/18102229におけるワールドワイドウェブを参照のこと; Fahrner, R.L.等, Bioprocess Eng. 1999, 22:287)。しかし、プロテインA樹脂コストは、顕著であり、MAb製造における原材料コストのかなりの部分を構成する(Fahrner, R. L.等, Biotechnol. Appl. Biochem. 1999, 30, 121-128; Kelley, B., Biotechnol. Prog. 2007, 23:995-1008)。この出費は、単一の充填プロテインAカラムがその潜在的寿命の10%しか使用されていない(パイロットプラントにおいて及び臨床産生の間に)ような樹脂の使用不足によって、さらに深刻になる。これらのコストを低減させるために、複数の異なるmAb産物についてのプロテインA樹脂の再使用が望ましい。複数の産物についてのプロテインA樹脂の再使用は、一般的な慣行ではないが、それは、再使用が、前の実行からだけでなく、以前に精製された産物からも、タンパク質キャリーオーバーを生じ得るからである。従って、効率的な浄化プロセスが、再使用を可能にする。かかるプロセスは、金、空間及び時間を節約するだけでなく、環境にも優しい。さらに、時間の節約は、合成される全ての新たなmAbのためにカラムを再充填することの回避から得られる。プロテインA樹脂を再使用することは、消耗、貯蔵又は出荷されるプロテインA樹脂が少なくなるので、環境汚染がより少なくなる。典型的なMabSelect(商標)SuRe樹脂は、最大250サイクル(回)使用できることに留意のこと(Fahrner, R. L. Biotechnol. Appl. Biochem. 1999, 30, 121-128; Kelley, B., Biotechnol. Prog. 2007, 23:995-1008; MabSelect(商標)Sure resin; Application note 28-9872096 AA; Lifetime performance study of MabSelect(商標) Sure LX during repeated cleaning-in-place; GE Healthcare, Piscataway, NJ. 2011年2月。gelifesciences.com/gehcls_images/GELS/Related%20Content/Files/1314807262343/litdoc28987296AA_20110831222625.pdfにおけるワールドワイドウェブを参照のこと)。しかし、典型的な臨床実行又は毒物学実行のためのパイロットプラント規模では、プロテインAカラムは、合計3−4回の実行(18−30サイクル)でのみ使用され、概ね220−232サイクルを無駄にしている(Fahrner, R. L.等, Biotechnol. Genet. Eng. Rev. 2001, 18:301-327)。本明細書に記載するように、実験室規模及びパイロット規模での複数のCHO産物についてのMabSelect(商標)SuRe樹脂カラムなどのクロマトグラフィーカラムの再使用が可能になり、最適化された。前の精製からのmAbキャリーオーバーのレベルを、許容されるレベルまで低減させるために、mAb精製実行間で使用される改善されたプロテインA樹脂浄化手順が、開発され、検証された。これは、以下:(a)同じプロテインA樹脂を使用する前の精製からそれに続く精製への、浄化前タンパク質キャリーオーバー(存在する場合)の量の定量化、及び(b)わずかなタンパク質キャリーオーバーでかつ安全性の懸念なしに複数の産物が同じプロテインA樹脂で精製できるように、使用の前又は後にプロテインAアフィニティー樹脂を浄化する方法の同定に取り組むことによって達成された。

特許出願及び刊行物を含む本明細書で引用される全ての参考文献は、その全内容が本明細書に参照により援用される。

概要

本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化又は再生するための方法を提供する。本発明の方法は、複数のポリペプチド産物の大規模製造における再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化又は再生するために使用され得る。

目的

プロテインAアフィニティー工程の目的は、培地成分、細胞デブリ及び推定ウイルスを除去することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

再使用のためにクロマトグラフィー材料浄化する方法であって、a)該材料に、2材料容積以上の溶出バッファーを通過させる工程であって、該溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.9である、工程、b)約10分間から約30分間までの範囲の時間にわたって、溶出バッファー中で該材料を静的に保持する工程、c)該材料に、約2材料容積以上の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)該材料に、約2材料容積以上の再生バッファーを通過させる工程であって、該再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程を含む、方法。

請求項2

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、a)該材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、該溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.9である、工程、b)約30分間にわたって、溶出バッファー中で該材料を静的に保持する工程、c)該材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)該材料に、約4材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、該再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程を含む、方法。

請求項3

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、a)該材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、該溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.9である、工程、b)約30分間にわたって、溶出バッファー中で該材料を静的に保持する工程、c)該材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)該材料に、約2.5材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、該再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程、e)約30分間にわたって、再生バッファー中で該材料を静的に保持する工程、f)該材料に、約2.5材料容積の再生バッファーを通過させる工程を含む、方法。

請求項4

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、a)該材料に、約2材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、該平衡化バッファーは、約25mMのトリス及び約25mMのNaClを含み、約pH7.1である、工程、b)約30分間にわたって、平衡化バッファー中で該材料を静的に保持する工程、c)該材料に、約2材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程、d)該材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、該溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.8である、工程、e)約30分間にわたって、溶出バッファー中で該材料を静的に保持する工程、f)該材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、g)該材料に、約2材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、該再生バッファーは、0.1NのNaOHを含み、pH13である、工程、h)約30分間にわたって、再生バッファー中で該材料を静的に保持する工程、i)該材料に、約2材料容積の再生バッファーを通過させる工程を含む、方法。

請求項5

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、a)該材料に、約4材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、該平衡化バッファーは、約25mMのトリス及び約25mMのNaClを含み、pH7.1である、工程、b)6サイクルの、i)該材料に、約3材料容積の溶出バッファーを通過させること、ここで該溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.8である;ii)約10分間にわたって、溶出バッファー中で該材料を静的に保持すること;iii)該材料に、約1材料容積の溶出バッファーを通過させること;iv)該材料に、約3材料容積の再生バッファーを通過させること、ここで該再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である;v)約10分間にわたって、再生バッファー中で該材料を静的に保持すること;vi)該材料に、約1材料容積の再生バッファーを通過させることを含む工程を実施する工程を含む、方法。

請求項6

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、6サイクルの、a)該材料に、約3材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、該溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.8である、工程、b)約15分間にわたって、溶出バッファー中で該材料を静的に保持する工程、c)該材料に、約1材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、d)該材料に、約3材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、該再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程、e)約15分間にわたって、再生バッファー中で該材料を静的に保持する工程、f)該材料に、約1材料容積の再生バッファーを通過させる工程、g)該材料に、約3材料容積の貯蔵バッファーを通過させる工程であって、該貯蔵バッファーは、約100mMの酢酸ナトリウム、約2%のベンジルアルコールを含み、約pH5.0である、工程、e)約15分間にわたって、貯蔵バッファー中で該材料を静的に保持する工程、f)該材料に、約1材料容積の貯蔵バッファーを通過させる工程を含む、方法。

請求項7

クロマトグラフィー材料が、クロマトグラフィーカラム中に存在する、請求項1から6の何れか一項に記載の方法。

請求項8

クロマトグラフィー材料が、アフィニティー材料である、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。

請求項9

アフィニティー材料が、プロテインAアフィニティー材料である、請求項8に記載の方法。

請求項10

プロテインAアフィニティー材料が、MAbSelect材料、MAbSelectSuRe材料又はMAbSelectSuReLX材料である、請求項9に記載の方法。

請求項11

クロマトグラフィー材料が、ポリペプチドの大規模産生のために使用される、請求項1から10の何れか一項に記載の方法。

請求項12

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、a)該材料に、約3材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、該平衡化バッファーは、約40mMの酢酸ナトリウムを含み、約pH5.5である、工程、b)該材料に、約2材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、c)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中で該材料を静的に保持する工程、d)該材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、及びe)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中で該材料を静的に保持する工程、f)該材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程を含む、方法。

請求項13

クロマトグラフィー材料が、クロマトグラフィーカラム中に存在する、請求項12に記載の方法。

請求項14

クロマトグラフィー材料が、イオン交換材料である、請求項12又は13に記載の方法。

請求項15

イオン交換材料が、陽イオン交換材料である、請求項14に記載の方法。

請求項16

陽イオン交換材料が、POROSHS50材料である、請求項15に記載の方法。

請求項17

クロマトグラフィー材料が、抗体の大規模産生のために使用される、請求項12から16の何れか一項に記載の方法。

請求項18

再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法であって、a)該材料に、約3材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、該平衡化バッファーは、約50mMのトリス、85mMの酢酸ナトリウムを含み、約pH8.8及び約8.6mS/cmである、工程、b)該材料に、約2材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、c)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中で該材料を静的に保持する工程、d)該材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、及びe)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中で該材料を静的に保持する工程、f)該材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程を含む、方法。

請求項19

クロマトグラフィー材料が、クロマトグラフィーカラム中に存在する、請求項18に記載の方法。

請求項20

クロマトグラフィー材料が、イオン交換材料である、請求項18又は19に記載の方法。

請求項21

イオン交換材料が、陰イオン交換材料である、請求項20に記載の方法。

請求項22

陰イオン交換材料が、QSFF材料である、請求項21に記載の方法。

請求項23

クロマトグラフィー材料が、抗体の大規模産生のために使用される、請求項18から22の何れか一項に記載の方法。

請求項24

バッファーが、材料を、約30材料容積/時間、約20材料容積/時間又は約15材料容積/時間で通過する、請求項1から23の何れか一項に記載の方法。

請求項25

バッファーが、材料を、ダウンフロー方向又はアップフロー方向で通過する、請求項1から24の何れか一項に記載の方法。

請求項26

クロマトグラフィー材料を浄化した後にモック溶出を実行することによって、クロマトグラフィー材料の浄化が測定される、請求項1から25の何れか一項に記載の方法。

請求項27

モック溶出の溶出剤が<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZELIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHODNAのうち1又は複数を含むことが、多産物使用に関して材料の有効な浄化の指標である、請求項26に記載の方法。

請求項28

クロマトグラフィー材料が、アルカリ中で安定である、請求項1から27の何れか一項に記載の方法。

請求項29

クロマトグラフィー材料が、ポリペプチドを精製するために使用される、請求項1から28の何れか一項に記載の方法。

請求項30

クロマトグラフィー材料が第1のポリペプチドの精製後に浄化され、浄化の後、該クロマトグラフィー材料が第2のポリペプチドを精製するために使用される、請求項1から29の何れか一項に記載の方法。

請求項31

ポリペプチドが、抗体又はイムノアドヘシンである、請求項30に記載の方法。

請求項32

ポリペプチドがイムノアドヘシンである、請求項31に記載の方法。

請求項33

ポリペプチドが抗体である、請求項31に記載の方法。

請求項34

抗体が、モノクローナル抗体である、請求項33に記載の方法。

請求項35

モノクローナル抗体が、キメラ抗体ヒト化抗体又はヒト抗体である、請求項34に記載の方法。

請求項36

モノクローナル抗体が、IgGモノクローナル抗体である、請求項35に記載の方法。

請求項37

抗体が、抗原結合性断片である、請求項36に記載の方法。

請求項38

抗原結合性断片が、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、scFv、ジ−scFv、ビ−scFv、タンデム(ジ、トリ)−scFv、Fv、sdAb、三機能性抗体、BiTE、ダイアボディ又はトリアディである、請求項37に記載の方法。

請求項39

ポリペプチドが、酵素ホルモン融合タンパク質Fc含有タンパク質イムノコンジュゲートサイトカイン又はインターロイキンである、請求項38に記載の方法。

請求項40

第1のポリペプチドが、第1の抗体又は第1のイムノアドヘシンであり、第2のポリペプチドが、第2の抗体又は第2のイムノアドヘシンである、請求項30に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願とのクロスリファレンス
本出願は、その全内容が本明細書に参照により援用される、2013年9月5日出願の米国仮特許出願第61/874305号の優先権の利益を主張する。

0002

本発明は、クロマトグラフィーのための方法を提供する。

背景技術

0003

組換えモノクローナル抗体(mAb)は、医学及び診断学において使用される(Albrecht, H.等, Drugs Today 2009, 45:199-211; Takimoto, C. H.; Principles of Oncologic Pharmacotherapy Calvo, E. In Cancer Management:A Multidisciplinary Approach Medical, Surgical & Radiation Oncolog, 第11版; Pazdur, R.; Wagman, L. D.; Camphausen, K.A.; Hoskins, W.J., 編 CMP Healthcare MediaLLC: Lawrence, KS, USA, 2008)。産業的に、組換えmAbは、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの生細胞において生体産生される(Fahrner, R. L.等, Biotechnol. Genet. Eng. Rev. 2001, 18:301-327)。産生された後、目的のmAbは、その産生に使用された細胞成分及び培地成分から単離しなくてはならない。この精製プロセスは、2つの主要な工程(a)一次単離プロセスと、その後の(b)最終精製プロセス、を有する。この一次mAb単離プロセスは、目的のmAbのために細胞を回収した後に始まる。mAbが回収された後、産物プールは、目的のmAb並びにmAb産生プロセスの間に存在し得る細胞成分(培地成分、タンパク質、DNA)及びウイルスを含む。例示的単離プロセスの第1のクロマトグラフィー工程において、この産物プールは、プロテインAアフィニティーカラムを介して実行される(工程1)。プロテインAアフィニティー工程の目的は、培地成分、細胞デブリ及び推定ウイルスを除去することである。工程1の後、mAbを含む産物プールは、イオン交換カラムでさらに精製される(IEX、工程2)。工程2は、凝集物及びDNAなどのさらなる夾雑物を除去するように機能する。IEXクロマトグラフィー後、一次単離プロセスの最後の工程は、ウイルス低減フィルターを使用してウイルスを除去するための工程を含む(工程3)。典型的には、工程3の後、mAbの最終精製が、任意の残留CHOタンパク質(CHOP)を除去するために、第2のイオン交換工程(工程4)を用いて実施される。最終精製後、限外濾過ダイアフィルトレーション(UF/DF、工程5)が、精製されたmAbをその最終製剤バッファーへと製剤化するために、低分子を除去し、mAbを濃縮し、バッファーを交換するために実施される。この後に、mAbプールの無菌状態を確実にする、バル濾過工程が続く(工程6)。

0004

産業的mAb精製におけるプロテインAアフィニティークロマトグラフィーは、効率的であり、スケーラブルであり、再現性があることから一般的によく使用される(Affinity Chromatography Principles and Methods, Amersham Biosciences, Uppsala, Sweden, 2002, 2012年7月13日にアクセスされたgelifesciences.com/webapp/wcs/stores/servlet/productById/en/GELifeSciences-us/18102229におけるワールドワイドウェブを参照のこと; Fahrner, R.L.等, Bioprocess Eng. 1999, 22:287)。しかし、プロテインA樹脂コストは、顕著であり、MAb製造における原材料コストのかなりの部分を構成する(Fahrner, R. L.等, Biotechnol. Appl. Biochem. 1999, 30, 121-128; Kelley, B., Biotechnol. Prog. 2007, 23:995-1008)。この出費は、単一の充填プロテインAカラムがその潜在的寿命の10%しか使用されていない(パイロットプラントにおいて及び臨床産生の間に)ような樹脂の使用不足によって、さらに深刻になる。これらのコストを低減させるために、複数の異なるmAb産物についてのプロテインA樹脂の再使用が望ましい。複数の産物についてのプロテインA樹脂の再使用は、一般的な慣行ではないが、それは、再使用が、前の実行からだけでなく、以前に精製された産物からも、タンパク質キャリーオーバーを生じ得るからである。従って、効率的な浄化プロセスが、再使用を可能にする。かかるプロセスは、金、空間及び時間を節約するだけでなく、環境にも優しい。さらに、時間の節約は、合成される全ての新たなmAbのためにカラムを再充填することの回避から得られる。プロテインA樹脂を再使用することは、消耗、貯蔵又は出荷されるプロテインA樹脂が少なくなるので、環境汚染がより少なくなる。典型的なMabSelect(商標)SuRe樹脂は、最大250サイクル(回)使用できることに留意のこと(Fahrner, R. L. Biotechnol. Appl. Biochem. 1999, 30, 121-128; Kelley, B., Biotechnol. Prog. 2007, 23:995-1008; MabSelect(商標)Sure resin; Application note 28-9872096 AA; Lifetime performance study of MabSelect(商標) Sure LX during repeated cleaning-in-place; GE Healthcare, Piscataway, NJ. 2011年2月。gelifesciences.com/gehcls_images/GELS/Related%20Content/Files/1314807262343/litdoc28987296AA_20110831222625.pdfにおけるワールドワイドウェブを参照のこと)。しかし、典型的な臨床実行又は毒物学実行のためのパイロットプラント規模では、プロテインAカラムは、合計3−4回の実行(18−30サイクル)でのみ使用され、概ね220−232サイクルを無駄にしている(Fahrner, R. L.等, Biotechnol. Genet. Eng. Rev. 2001, 18:301-327)。本明細書に記載するように、実験室規模及びパイロット規模での複数のCHO産物についてのMabSelect(商標)SuRe樹脂カラムなどのクロマトグラフィーカラムの再使用が可能になり、最適化された。前の精製からのmAbキャリーオーバーのレベルを、許容されるレベルまで低減させるために、mAb精製実行間で使用される改善されたプロテインA樹脂浄化手順が、開発され、検証された。これは、以下:(a)同じプロテインA樹脂を使用する前の精製からそれに続く精製への、浄化前タンパク質キャリーオーバー(存在する場合)の量の定量化、及び(b)わずかなタンパク質キャリーオーバーでかつ安全性の懸念なしに複数の産物が同じプロテインA樹脂で精製できるように、使用の前又は後にプロテインAアフィニティー樹脂を浄化する方法の同定に取り組むことによって達成された。

0005

特許出願及び刊行物を含む本明細書で引用される全ての参考文献は、その全内容が本明細書に参照により援用される。

0006

本発明は、再使用のために、クロマトグラフィー樹脂などのクロマトグラフィー材料を浄化又は再生するための方法を提供する。クロマトグラフィー材料は、同じ産物又は異なる産物との使用のために、浄化及び/又は再生され得る。

0007

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、2材料容積以上の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.9である、工程、b)約10分間から約30分間までの範囲の時間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積以上の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)この材料に、約2材料容積以上の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程を含む。

0008

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.9である、工程、b)約30分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)この材料に、約4材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程を含む。

0009

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.9である、工程、b)約30分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)この材料に、約2.5材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程、e)約30分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約2.5材料容積の再生バッファーを通過させる工程を含む。

0010

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約2材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この平衡化バッファーは、約25mMのトリス及び約25mMのNaClを含み、約pH7.1である、工程、b)約30分間にわたって、平衡化バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程、d)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.8である、工程、e)約30分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、g)この材料に、約2材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、0.1NのNaOHを含み、pH13である、工程、h)約30分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、i)この材料に、約2材料容積の再生バッファーを通過させる工程を含む。

0011

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約4材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この再平衡化バッファーは、約25mMのトリス及び約25mMのNaClを含み、pH7.1である、工程、b)6サイクルの、i)この材料に、約3材料容積の溶出バッファーを通過させること、ここでこの溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.8である;ii)約10分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持すること;iii)この材料に、約1材料容積の溶出バッファーを通過させること;iv)この材料に、約3材料容積の再生バッファーを通過させること、ここでこの再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である;v)約10分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持すること;vi)この材料に、約1材料容積の再生バッファーを通過させること、を含む工程を実施する工程を含む。

0012

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約3材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸を含み、約pH2.8である、工程、b)約15分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約1材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、d)この材料に、約3材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約0.1NのNaOHを含み、約pH13である、工程、e)約15分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約1材料容積の再生バッファーを通過させる工程、g)この材料に、約3材料容積の貯蔵バッファーを通過させる工程であって、この貯蔵バッファーは、約100mMの酢酸ナトリウム、約2%のベンジルアルコールを含み、約pH5.0である、工程、e)約15分間にわたって、貯蔵バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約1材料容積の貯蔵バッファーを通過させる工程を含む。

0013

上記態様の一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、アフィニティー材料である。さらなる実施態様では、このアフィニティー材料は、プロテインAアフィニティー材料、例えば、MAbSelect材料、MAbSelect SuRe材料又はMAbSelect SuRe LX材料であるが、これらに限定されない。上記態様の一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、ポリペプチドの大規模産生のために使用される。

0014

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約3材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この平衡化バッファーは、約40mMの酢酸ナトリウムを含み、約pH5.5である、工程、b)この材料に、約2材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、c)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中でこの材料を静的に保持する工程、d)この材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、及びe)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程を含む。

0015

上記態様の一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、イオン交換材料である。一部の実施態様では、このイオン交換材料は、陽イオン交換材料、例えば、POROS HS50材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、抗体の大規模産生のために使用される。

0016

一部の態様では、本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供し、この方法は、a)この材料に、約3材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この平衡化バッファーは、約50mMのトリス、85mMの酢酸ナトリウムを含み、約pH8.8及び約8.6mS/cmである、工程、b)この材料に、約2材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、c)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中でこの材料を静的に保持する工程、d)この材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、及びe)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程を含む。

0017

上記態様の一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、イオン交換材料である。一部の実施態様では、このイオン交換材料は、陰イオン交換材料、例えば、QSFF材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、抗体の大規模産生のために使用される。

0018

上記態様のいずれかの一部の実施態様では、これらのバッファーは、この材料を、約30材料容積/時間、約20材料容積/時間又は約15材料容積/時間で通過する。一部の実施態様では、このバッファーは、この材料を、ダウンフロー方向又はアップフロー方向で通過する。一部の実施態様では、クロマトグラフィー材料を浄化した後にモック溶出模擬溶出、mock elution)を実行することによって、クロマトグラフィー材料の浄化が測定される。一部の実施態様では、モック溶出の溶出剤が<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含むことが、多産物使用に関してこの材料の有効な浄化の指標である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、アルカリ中で安定である。

0019

上記態様のいずれかの一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、ポリペプチドを精製するために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は第1のポリペプチドの精製後に浄化され、浄化の後、このクロマトグラフィー材料は第2のポリペプチドを精製するために使用される。一部の実施態様では、このポリペプチドは、抗体又はイムノアドヘシンである。一部の実施態様では、この抗体は、モノクローナル抗体である。さらなる実施態様では、このモノクローナル抗体は、キメラ抗体ヒト化抗体又はヒト抗体である。さらなる実施態様では、このモノクローナル抗体は、IgGモノクローナル抗体である。一部の実施態様では、この抗体は、抗原結合性断片である。一部の実施態様では、この抗原結合性断片は、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、scFv、ジ−scFv、ビ−scFv、タンデム(ジ、トリ)−scFv、Fv、sdAb、三機能性抗体、BiTE、ダイアボディ又はトリアディである。他の実施態様では、ポリペプチドは、酵素ホルモン融合タンパク質Fc含有タンパク質イムノコンジュゲートサイトカイン又はインターロイキンである。一部の実施態様では、この第1のポリペプチドは、第1の抗体又は第1のイムノアドヘシンであり、第2のポリペプチドは、第2の抗体又は第2のイムノアドヘシンである。

図面の簡単な説明

0020

さらなる樹脂浄化なしの、MabSelect(商標)SuReカラム上での、mAbA、mAbB及びmAbCの順次的な実験室規模精製からの溶出試料サイクルの関数としての、総タンパク質キャリーオーバー(インタクトなIgG+Fc断片)のプロットを示す図である。説明文:mAbB溶出におけるmAbAキャリーオーバー(黒色及び灰色)、mAbC溶出におけるmAbBキャリーオーバー(灰色)及びmAbC溶出におけるmAbAキャリーオーバー(黒色)。
溶出バッファー(0.15Mの酢酸)又は再生バッファー(0.1NのNaOH)CV洗浄の関数としての、初期浄化サイクルにおいて見られたタンパク質除去を示す図である。矢印は、30分間の静的保持を指す。30分間の静的保持後にカラムから洗浄除去されたタンパク質の量において5倍の増加が存在すること、及び再生バッファーによる静的保持後にタンパク質が検出されなかったことに留意のこと。説明文:方法4(表2):黒色;方法5(表2):黒色及び灰色。
方法6(黒色バー、表2)及び方法7(検出されたものなし、表2)を使用する浄化の後の、MabSelect(商標)SuReカラムで実施した「モック実行」後に検出されたインタクトなIgGタンパク質を示す図である。3回の「モック実行」を、方法7(表2)を使用して実施し、結果は再現性があった。
94ng/mLのモック溶出試料について方法7の浄化手順(表2)に従う、MabSelect(商標)SuReカラムの浄化後の、「モック溶出」のキャピラリー電気泳動ドデシル硫酸ナトリウム(CE−SDS)解析により、mAbが90%を超えて完全にインタクトであったことが明らかになったことを示す図である。
方法7の浄化手順(表2)を使用するAktaクロマトグラムを示す図である。「モック溶出」のクロマトグラムは、溶出バッファー(0.15Mの酢酸)から再生バッファー(0.1NのNaOH)へのシフトが6サイクルの各々について行われる際のUV強度におけるスパイクで実証される、カラムの効率的な浄化を示唆する。青色の線=UV280nm、赤色の線=pH、マゼンタの線=伝導率。
タンパク質キャリーオーバーを決定するための、「モック実行」前の、最適化された浄化手順(エントリー7、表2)を使用した、mAbAの実験室規模精製についての結果を示す図である。A.溶出バッファーサイクル洗浄の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質);B.再生バッファーサイクル洗浄の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質);C.「モック実行」中の段階の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質)。インタクトなIgGは黒色で示され、Fc断片は灰色で示される。
貯蔵バッファー(100mMの酢酸ナトリウム及び2%のベンジルアルコール(pH5))を用いた、方法8、表2中に概略を示した条件に従う浄化サイクルの関数としての、総タンパク質キャリーオーバーのプロットを示す図である。説明文:溶出サイクル(黒色及び灰色)、再生サイクル(灰色)、貯蔵バッファーサイクル(黒色)。
MabSelect(商標)SuReカラムでのmAbZの3.23Lのパイロット規模精製と、その後の最適化された6サイクルの浄化手順(エントリー7、表2)によるカラム洗浄からの試料の関数としての、タンパク質キャリーオーバーのプロットを示す図である。インタクトなIgGは黒色で示され、Fc断片は灰色で示される。
15分間の静的保持時間(A)及び「モック実行」(B)を使用する最適化された浄化プロトコールの模式的概略を示す図である。平衡化バッファーは、25mMのトリス、25mMのNaCl(pH7.1)である。溶出バッファーは、0.15Mの酢酸ナトリウム(pH2.9)である。再生バッファーは、0.1NのNaOH(pH13)である。
タンパク質キャリーオーバーを決定するための、「モック実行」前の、浄化手順(図9)を使用した、mAbCの実験室規模精製についての結果を示す図である。A.溶出バッファーサイクル洗浄の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質);B.再生バッファーサイクル洗浄の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質);C.「モック実行」中の段階の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質)。
MabSelect(商標)SuReカラムの最適化された浄化プロトコール(図9)の異なる段階において採取した10%トリス−HClゲルを示す図である。試料は、mAbCの精製後に採取した。再生試料は濃縮され(25倍)、レーン2、4、6、8、10及び12は、15分間の静的保持後の試料を含む。
タンパク質キャリーオーバーを決定するための、「モック実行」前の、最適化された浄化手順(エントリー7、表2)を使用した、mAbCのパイロット規模のカラム(3L)精製についての結果を示す図である。A.溶出バッファーサイクル洗浄の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質);B.再生バッファーサイクル洗浄の関数としてのタンパク質キャリーオーバー(ng/mgタンパク質)。インタクトなIgGは黒色で示され、Fc断片は灰色で示される。
陽イオン交換カラム(POROS)及び陰イオン交換カラム(QSFF)のモック溶出後に検出されたインタクトなIgGキャリーオーバーの結果を示す図である。MAbA又はMAbBは、以前にロードされており、カラムから溶出されている。
図14Aは、定置浄化手順の前及び後の陽イオン交換カラム(POROS)及び陰イオン交換カラム(QSFF)のモック溶出後に検出されたインタクトなIgGキャリーオーバーの結果を示す図である。MAbAは、以前にロードされており、カラムから溶出されている。図14Bは、定置浄化手順の前及び後の陽イオン交換カラム(POROS)及び陰イオン交換カラム(QSFF)のモック溶出後に検出されたインタクトなIgGキャリーオーバーの結果を示す図である。MAbBは、以前にロードされており、カラムから溶出されている。
浄化プロトコールの選択された工程の最後において、POROSカラム又はQSFFカラムから溶出したインタクトなIgG(MAbC)の量を示す図である。
パイロット規模のカラムでの浄化プロトコールの異なる工程におけるMAbDキャリーオーバーを示す図である。
異なる洗浄条件の関数としての、インタクトなヒトIgGキャリーオーバーのプロットを示す図である。
ProSep(登録商標)vAカラムでの異なるバッファー溶液によるCV洗浄(樹脂浄化の試み)の関数としての、タンパク質キャリーオーバーのプロットを示す図である。説明文:6MグアニジンHCl:マゼンタ);19%エタノール:赤色;2MアルギニンHCl:色;20%ヘキシレングリコール(hexene glycol):灰色;8M尿素/1M NaCl:橙色;平衡化バッファー:青色;1%v/vリン酸:黄色;0.1Mのイミダゾール/19%エタノール:黒色;0.1M酢酸:緑色;2Mリン酸カリウム青緑色。
0.1M酢酸の浄化溶液の5つの逐次的なモック実行を示すクロマトグラムである。
種々の浄化溶液を用いた逐次的なモック実行後のキャリーオーバーを示すチャートである。
浄化溶液、6Mグアニジン塩酸塩、2Mアルギニン塩酸塩又は20%ヘキシレングリコールを用いた逐次的なモック実行後のキャリーオーバーを示すチャートである。
カラム浄化なしの産物溶出のクロマトグラムを示す図である(上のパネル)。各画分中のキャリーオーバーは、下のパネルに示される。
パルス浄化全体にわたる産物溶出を示す図である。
パルス浄化あり又はなしの逐次的なモック実行にわたるキャリーオーバーを示すグラフである。
ダウンフロー条件又はアップフロー条件のいずれかを使用した逐次的なモック実行にわたるキャリーオーバーを示すグラフである。
パルス浄化全体にわたる産物溶出のクロマトグラムを示す図である。黒色の線は、ダウンフロー条件を示し、灰色の線は、アップフロー条件を示し、明るい灰色は、pHを示す。
30CV/時間及び15CV/時間の流速での逐次的なモック実行にわたるキャリーオーバーを示す図である。
平衡化バッファー又は再生バッファーによる単一の静的保持を用いた逐次的なモック実行にわたるキャリーオーバーを示す図である。通常パルスは、静的保持なしの試料を示す。
平衡化バッファーによる複数の静的保持を用いた逐次的なモック実行にわたるキャリーオーバーを示す図である。通常パルスは、静的保持なしの試料を示す。
パルス浄化全体にわたる産物溶出のクロマトグラムを示す図である。黒色の線は、30CV/時間の条件を示し、灰色の線は、15CV/時間の条件を示し、明るい灰色は、pHを示す。
静的保持を用いた、パルス浄化全体にわたる産物溶出のクロマトグラムを示す図である。黒色の線は、通常パルスを示し、中間の灰色の線は、平衡化バッファー保持条件を示し、暗い灰色は、再生バッファー保持条件を示し、明るい灰色の線は、pHを示す。
単一又は複数の静的保持を用いた、パルス浄化全体にわたる産物溶出のクロマトグラムを示す図である。黒色の線は、通常パルスを示し、中間の灰色の線は、1×平衡化バッファー保持条件を示し、暗い灰色は、4×平衡化バッファー保持条件を示し、明るい灰色の線は、pHを示す。
パルス浄化条件下でのキャリーオーバーに対する低減されたサイクル持続時間の影響を示す図である。
低減されたサイクル持続時間を用いた、パルス浄化全体にわたる産物溶出のクロマトグラムを示す図である。黒色の線は、IgGを示し、明るい灰色の線は、pHを示す。

0021

再使用のために、クロマトグラフィー樹脂などのクロマトグラフィー材料を浄化又は再生するための方法が、本明細書で提供される。クロマトグラフィー再使用は、クロマトグラフィー材料が、同じ産物又は異なる産物との使用のために浄化及び/又は再生される、切り替え手順である。本発明の方法は、大規模、例えば、製造規模のクロマトグラフィー材料の再生のために使用され得る。樹脂、例えば、プロテインA樹脂が、複数の産物のために再使用される場合に、顕著なコスト節約が達成され得る。一部の実施態様では、この浄化手順は、引き続く精製試料中への、インタクトなタンパク質、例えば、IgGの、1ppm未満のキャリーオーバーを生じる。一部の実施態様では、この低いタンパク質キャリーオーバーは、安全域中のそのセットの103分の1のタンパク質キャリーオーバーであり、同じ樹脂が、複数の産物を精製するために使用され得ることを実証する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。

0022

I.定義
用語「ポリペプチド」又は「タンパク質」は、本明細書で相互交換可能に使用されて、任意の長さのアミノ酸ポリマーを指す。このポリマーは、直鎖又は分岐鎖であり得、修飾されたアミノ酸を含み得、非アミノ酸によって中断され得る。これらの用語は、天然に修飾されているか、あるいは介入、例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化リン酸化又は任意の他の操作若しくは修飾、例えば、標識化成分とのコンジュゲーションによって修飾されている、アミノ酸ポリマーもまた包含する。アミノ酸の1又は複数のアナログ(例えば、非天然アミノ酸などを含む)、並びに当該技術分野で公知の他の修飾を含むポリペプチドなどもまた、この定義内に含まれる。用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は、本明細書で使用する場合、抗体を具体的に包含する。

0023

「精製された」ポリペプチド(例えば、抗体又はイムノアドヘシン)とは、そのポリペプチドが、そのポリペプチドがその天然の環境中に存在するとき並びに/又は実験室条件下で最初に合成及び/若しくは増幅されたときよりも純粋な形態で存在するように、純度において増加されていることを意味する。純度は、相対的用語であり、絶対的純度を必ずしも意味しない。

0024

目的の抗原、例えば、腫瘍関連ポリペプチド抗原標的を「結合する」ポリペプチドは、そのポリペプチドが、抗原を発現する細胞又は組織を標的化することにおいて診断剤及び/又は治療剤として有用であり、他のポリペプチドと顕著に交差反応しないように、十分な親和性で抗原に結合するポリペプチドである。かかる実施態様では、「非標的」ポリペプチドに対するこのポリペプチドの結合の程度は、蛍光活性セルソーティングFACS)解析又は放射性免疫沈降法(RIA)によって決定されるように、その特定の標的ポリペプチドに対するこのポリペプチドの結合の約10%未満である。

0025

標的分子に対するポリペプチドの結合に関して、用語「特異的結合」又は、特定のポリペプチド若しくは特定のポリペプチド標的上のエピトープ「に特異的に結合する」若しくはそれら「に対して特異的」であるとは、非特異的相互作用とは測定可能に異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、一般に、結合活性を有さない類似の構造の分子であるコントロール分子の結合と比較して、分子の結合を決定することによって、測定され得る。例えば、特異的結合は、標的と類似したコントロール分子、例えば、過剰量の非標識化標的との競合によって、決定され得る。この場合、特異的結合は、プローブに対する標識された標的の結合が、過剰量の標識されていない標的によって競合的に阻害される場合に示される。

0026

用語「抗体」は、本明細書では、最も広い意味で使用され、具体的には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクトな抗体から形成される多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及びそれらが所望の生物活性を示す限りにおいて抗体断片を、カバーする。用語「免疫グロブリン」(Ig)は、本明細書では、抗体と相互交換可能に使用される。

0027

抗体は、免疫グロブリンフォールドに全て基づく変動する構造を有する、天然に存在する免疫グロブリン分子である。例えば、IgG抗体は、機能性抗体を形成するようにジスルフィド結合した2つの「重」鎖及び2つの「軽」鎖を有する。各重鎖及び軽鎖自体は、「定常」(C)領域及び「可変」(V)領域を含む。V領域は、抗体の抗原結合特異性を決定するが、C領域は、免疫エフェクターとの非抗原特異的相互作用における構造的支持及び機能を提供する。抗体又は抗体の抗原結合性断片の抗原結合特異性は、抗体が特定の抗原に特異的に結合する能力である。

0028

抗体の抗原結合特異性は、V領域の構造特徴によって決定される。可変性は、可変ドメインの110アミノ酸のスパンにわたって均等に分布するわけではない。その代り、V領域は、各々9−12アミノ酸長である「超可変領域」と呼ばれる極度の可変性のより短い領域によって分離された、15−30アミノ酸のフレームワーク領域(FR)と呼ばれる比較的不変ストレッチからなる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、各々、ループ接続を形成し、一部の例ではβ−シート構造の一部を形成する3つの超可変領域(「HVR」)によって接続された、大部分はβ−シート立体配置を採る、4つのFRを含む。各鎖中の超可変領域は、これらのFRによってごく近接して一緒に保持され、他方の鎖由来の超可変領域と共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat等, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991)を参照のこと)。定常ドメインは、抗原に対する抗体の結合に直接は関与しないが、抗体依存性細胞傷害ADCC)における抗体の関与などの、種々のエフェクター機能を示す。

0029

各V領域は、典型的には、3つの超可変領域、例えば、その各々が「超可変ループ」を含む相補性決定領域(「CDR」)、及び4つのフレームワーク領域を含む。従って、抗体結合部位、特定の所望の抗原に実質的な親和性で結合するために必要とされる最小の構造単位は、典型的には、3つのCDR、及び、適切なコンフォメーションでCDRを保持及び提示するための、それらの間に散在された、少なくとも3つ、好ましくは4つのフレームワーク領域を含む。古典的な四鎖抗体は、VHドメイン及びVLドメインによって協働して規定される抗原結合部位を有する。特定の抗体、例えば、ラクダ抗体及びサメ抗体は、軽鎖を欠き、重鎖のみによって形成される結合部位に依存する。VHとVLとの間での協働の非存在下で重鎖又は軽鎖単独によって結合部位が形成される、単一ドメイン操作免疫グロブリンが、調製され得る。

0030

用語「可変」とは、可変ドメインの特定の部分が、抗体の間で配列において広範囲に異なっており、その特定の抗原に対する各特定の抗体の結合及び特異性において使用されるという事実を指す。しかし、可変性は、抗体の可変ドメイン全体に均等に分布するわけではない。可変性は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインの両方において、超可変領域と呼ばれる3つのセグメントに集中している。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、各々、ループ接続を形成し、一部の例ではβ−シート構造の一部を形成する3つの超可変領域によって接続された、大部分はβ−シート立体配置を採る、4つのFRを含む。各鎖中の超可変領域は、これらのFRによってごく近接して一緒に保持され、他方の鎖由来の超可変領域と共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat等, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD. (1991)を参照のこと)。定常ドメインは、抗原に対する抗体の結合に直接は関与しないが、抗体依存性細胞傷害(ADCC)における抗体の関与などの、種々のエフェクター機能を示す。

0031

用語「超可変領域」とは、本明細書で使用する場合、抗原結合を担う抗体のアミノ酸残基を指す。この超可変領域は、「相補性決定領域」又は「CDR」由来のアミノ酸残基(例えば、VL中のおよそ約残基24−34(L1)、50−56(L2)及び89−97(L3)並びにVH中のおよそ約31−35B(H1)、50−65(H2)及び95−102(H3)(Kabat等, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991))並びに/又は「超可変ループ」由来のアミノ酸残基(例えば、VL中の残基26−32(L1)、50−52(L2)及び91−96(L3)並びにVH中の26−32(H1)、52A−55(H2)及び96−101(H3)(Chothia及びLesk J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987))を含み得る。

0032

「フレームワーク」又は「FR」残基は、本明細書で規定される超可変領域残基以外の可変ドメイン残基である。

0033

「抗体断片」は、好ましくはその抗原結合領域を含む、インタクトな抗体の一部分を含む。抗体断片の例には、Fab、Fab’、F(ab’)2及びFv断片;ダイアボディ;タンデムダイアボディ(taDb)、直鎖状抗体(例えば、米国特許第5641870号、実施例2;Zapata等, Protein Eng. 8(10):1057-1062 (1995));ワンアームド抗体、単一可変ドメイン抗体、ミニボディ単鎖抗体分子;抗体断片から形成された多重特異性抗体(例えば、Db−Fc、taDb−Fc、taDb−CH3、(scFV)4−Fc、ジ−scFv、ビ−scFv又はタンデム(ジ、トリ)−scFvが含まれるがこれらに限定されない);及び二重特異性T細胞エンゲージャー(engagers)(BiTE)が含まれる。

0034

抗体のパパイン消化は、各々が単一の抗原結合部位を有する「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合性断片、及びその名称が容易に結晶化するその能力を反映している残存「Fc」断片を生じる。ペプシン処理は、2つの抗原結合部位を有し、抗原を架橋することがなおも可能である、F(ab’)2断片を生じる。

0035

「Fv」は、完全な抗原認識及び抗原結合部位を含む最小の抗体断片である。この領域は、緊密な非共有結合的会合での、1つの重鎖可変ドメイン及び1つの軽鎖可変ドメインのダイマーからなる。この立体配置では、各可変ドメインの3つの超可変領域が相互作用して、VH−VLダイマーの表面上の抗原結合部位を規定する。集合的に、これら6つの超可変領域が、抗体に抗原結合特異性を付与する。しかし、単一可変ドメイン(又は抗原に対して特異的な3つの超可変領域のみを含むFvの半分)であっても、結合部位全体よりも低い親和性ではあるが、抗原を認識し結合する能力を有する。

0036

Fab断片もまた、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含む。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域由来の1又は複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端における数個の残基の付加によって、Fab断片とは異なる。Fab’−SHは、定常ドメインのシステイン残基(一又は複数)が少なくとも1つの遊離チオール基を保有するFab’についての、本明細書での命名である。F(ab’)2抗体断片は、元々、それらの間にヒンジシステインを有するFab’断片の対として産生された。抗体断片の他の化学カップリングもまた公知である。

0037

任意の脊椎動物種由来の抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパκ)及びラムダ(λ)と呼ばれる2つの明らかに異なる型のうちの1つに割り当てられる。

0038

それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に依存して、抗体は、異なるクラスに割り当てられ得る。5つの主要なクラスのインタクトな抗体:IgAIgDIgE、IgG及びIgMが存在し、これらのいくつかは、サブクラスアイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA及びIgA2へとさらに分割され得る。異なるクラスの抗体に対応する重鎖定常ドメインは、それぞれ、α、δ、ε、γ及びμと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及び3次元立体配置は、周知である。

0039

単鎖Fv」又は「scFv」抗体断片は、抗体のVHドメイン及びVLドメインを含み、これらのドメインは、単一ポリペプチド鎖中に存在する。一部の実施態様では、このFvポリペプチドは、scFvが抗原結合にとって望ましい構造を形成することを可能にする、VHドメインとVLドメインとの間のポリペプチドリンカーをさらに含む。scFvの概説については、Pluckthun、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies、第113巻、Rosenburg及びMoore編、Springer−Verlag、New York、pp.269−315(1994)を参照のこと。

0040

用語「ダイアボディ」とは、2つの抗原結合部位を有する小さい抗体断片を指し、これらの断片は、同じポリペプチド鎖中に、軽鎖可変ドメイン(VL)に接続された重鎖可変ドメイン(VH)(VH−VL)を含む。同じ鎖上の2つのドメイン間のペアリングを可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、これらのドメインは、別の鎖の相補的ドメインとペアリングさせられて、2つの抗原結合性部位を創出する。ダイアボディは、例えば、欧州404097号;国際公開第93/11161号;及びHollinger等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、90:6444−6448(1993)に、より完全に記載されている。

0041

用語「多重特異性抗体」は、最も広い意味で使用され、ポリエピトープ特異性を有する抗体を具体的にカバーする。かかる多重特異性抗体には、VHVL単位がポリエピトープ特異性を有する、重鎖可変ドメイン(VH)及び軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体、各VHVL単位が異なるエピトープに結合する、2以上のVLドメイン及びVHドメインを有する抗体、各単一可変ドメインが異なるエピトープに結合する、2以上の単一可変ドメインを有する抗体、完全長抗体、抗体断片、例えば、Fab、Fv、dsFv、scFv、ダイアボディ、二重特異性ダイアボディ、トリアボディ、三機能性抗体、共有結合的に又は非共有結合的に結合された抗体断片が含まれるが、これらに限定されない。「ポリエピトープ特異性」とは、同じ又は異なる標的(一又は複数)上の2以上の異なるエピトープに特異的に結合する能力を指す。「単一特異性」とは、1つのエピトープだけに結合する能力を指す。一実施態様によれば、多重特異性抗体は、5μMから0.001pM、3μMから0.001pM、1μMから0.001pM、0.5μMから0.001pM又は0.1μMから0.001pMの親和性で各エピトープに結合するIgG抗体である。

0042

表現単一ドメイン抗体」(sdAb)又は「単一可変ドメイン(SVD)抗体」は、一般に、単一可変ドメイン(VH又はVL)が抗原結合を付与できる抗体を指す。言い換えると、この単一可変ドメインは、標的抗原を認識するために、別の可変ドメインと相互作用する必要がない。単一ドメイン抗体の例には、ラクダ科ラマ及びラクダ)及び軟骨魚類(例えば、コモリザメ)から誘導されるもの、並びにヒト抗体及びマウス抗体から組換え方法により誘導されるものが含まれる(Nature (1989) 341:544-546;Dev Comp Immunol (2006) 30:43-56;Trend Biochem Sci (2001) 26:230-235; TrendsBiotechnol (2003):21:484-490;国際公開第2005/035572号;国際公開第03/035694号;Febs Lett (1994) 339:285-290;国際公開第00/29004号;国際公開第02/051870号)。

0043

用語「モノクローナル抗体」とは、本明細書で使用する場合、実質的に均一な抗体の集団から取得された抗体を指し、即ち、集団を構成する個々の抗体は、モノクローナル抗体の産生の間に生じ得る可能な変異体を除き、同一である及び/又は同じエピトープを結合し、かかる変異体は、一般には、微量で存在する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンが夾雑していないという点で、有利である。修飾語句モノクローナル」は、抗体の実質的に均一な集団から取得されるとして抗体の特性を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈すべきではない。例えば、本明細書に提供される方法に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohler等、Nature 256:495(1975)によって最初に記載されたハイブリドーマ方法によって作製され得るか、又は組換えDNA方法によって作製され得る(例えば、米国特許第4816567号を参照のこと)。「モノクローナル抗体」はまた、例えば、Clackson等、Nature 352:624−628(1991)及びMarks等、J.Mol.Biol.222:581−597(1991)に記載された技術を使用して、ファージ抗体ライブラリーから単離され得る。

0044

本明細書のモノクローナル抗体には、具体的には、それらが所望の生物活性を示す限り、重鎖及び/又は軽鎖の一部分が、特定の種から誘導される又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体中の対応する配意と同一又は相同であり、鎖(一又は複数)の残部が、別の種から誘導される又は別の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体中の対応する配意と同一又は相同である、「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、並びにかかる抗体の断片が含まれる(米国特許第4816567号;Morrison等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:6851-6855 (1984))。本明細書の目的のキメラ抗体には、非ヒト霊長類(例えば、旧世界ザル、例えば、ヒヒアカゲザル又はカニクイザル)及びヒト定常領域配列から誘導される可変ドメイン抗原結合配列を含む「霊長類化」抗体が含まれる(米国特許第5693780号)。

0045

非ヒト(例えば、マウス)抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト免疫グロブリンから誘導される最小配列を含むキメラ抗体である。ほとんどの部分について、ヒト化抗体は、レシピエントの超可変領域由来の残基が、非ヒト種(ドナー抗体)、例えば、所望の特異性、親和性及び能力を有するマウス、ラットウサギ又は非ヒト霊長類の超可変領域由来の残基によって置き換えられた、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。一部の場合には、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基が、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体中にもドナー抗体中にも見出されない残基を含み得る。これらの修飾は、抗体性能をさらに精緻化するために行われる。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つの、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、ここで、超可変ループの全て又は実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンの超可変ループと対応し、FRの全て又は実質的に全てが、上記FR置換(一又は複数)を除いて、ヒト免疫グロブリン配列のFRである。このヒト化抗体はまた、任意選択的に、免疫グロブリン定常領域の少なくとも一部分、典型的には、ヒト免疫グロブリンのものを含む。さらなる詳細については、Jones等、Nature 321:522−525(1986);Riechmann等、Nature 332:323−329(1988);及びPresta、Curr.Op.Struct.Biol.2:593−596(1992)を参照のこと。

0046

本明細書の目的のために、「インタクトな抗体」は、重鎖及び軽鎖可変ドメイン並びにFc領域を含む抗体である。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列定常ドメイン)又はそのアミノ酸配列変異体であり得る。好ましくは、インタクトな抗体は、1又は複数のエフェクター機能を有する。

0047

「天然抗体」は、通常、2つの同一な軽(L)鎖及び2つの同一な重(H)鎖から構成される、約150,000ダルトンヘテロ四量体糖タンパク質である。各軽鎖は、1つの共有結合的ジスルフィド結合によって重鎖に結合されるが、ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖の間で変動する。各重鎖及び軽鎖はまた、一定の間隔を開けた鎖内ジスルフィド架橋を有する。各重鎖は、一方の末端において、可変ドメイン(VH)とその後のいくつかの定常ドメインとを有する。各軽鎖は、一方の末端において可変ドメイン(VL)を有し、その他方の末端において定常ドメインを有する;軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインとアラインされ、軽鎖可変ドメインは、重鎖の可変ドメインとアラインされる。特定のアミノ酸残基が、軽鎖可変ドメインと重鎖可変ドメインとの間の接触面を形成すると考えられる。

0048

「ネイキッド抗体」は、細胞傷害性部分又は放射標識などの異種分子コンジュゲートされていない抗体(本明細書で規定される)である。

0049

一部の実施態様では、抗体の「エフェクター機能」とは、抗体のFc領域(天然配列Fc領域又はアミノ酸配列変異体Fc領域)に帰属する生物活性を指し、抗体アイソタイプによって変動する。抗体エフェクター機能の例には、C1q結合及び補体依存性細胞傷害Fc受容体結合;抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC);食作用細胞表面受容体下方調節が含まれる。

0050

「抗体依存性細胞媒介性細胞傷害」及び「ADCC」とは、Fc受容体(FcR)を発現する非特異的細胞傷害性細胞(例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞、好中球及びマクロファージ)が、標的細胞上の結合した抗体を認識し、標的細胞の溶解を引き続いて引き起こす、細胞媒介性反応を指す。ADCCを媒介するための初代細胞NK細胞は、FcγRIIIのみを発現するが、単球は、FcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。造血細胞上のFcR発現は、Ravetch及びKinet、Annu.Rev.Immunol 9:457−92(1991)のp464の表3にまとめられる。目的の分子のADCC活性を評価するために、米国特許第5500362号又は米国特許第5821337号に記載されるものなどのインビトロADCCアッセイが、実施され得る。かかるアッセイのために有用なエフェクター細胞には、末梢血単核細胞(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞が含まれる。あるいは、又はさらに、目的の分子のADCC活性は、インビボで、例えば、Clynes等、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)95:652−656(1998)に開示されるものなどの動物モデルにおいて、評価され得る。

0051

「ヒトエフェクター細胞」は、1又は複数のFcRを発現し、エフェクター機能を実施する白血球である。一部の実施態様では、これらの細胞は、少なくともFcγRIIIを発現し、ADCCエフェクター機能を実施する。ADCCを媒介するヒト白血球の例には、末梢血単核細胞(PBMC)、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、細胞傷害性T細胞及び好中球が含まれ、PBMC及びNK細胞が好ましい。

0052

用語「Fc受容体」又は「FcR」は、抗体のFc領域に結合する受容体記述するために使用される。一部の実施態様では、このFcRは、天然配列ヒトFcRである。さらに、好ましいFcRは、IgG抗体を結合するものであり(ガンマ受容体)、これには、対立遺伝子変異体及びこれらの受容体の選択的スプライシング形態を含む、FcγRI、FcγRII及びFcγRIIIサブクラスの受容体が含まれる。FcγRII受容体には、FcγRIIA(「活性化受容体」)及びFcγRIIB(「阻害受容体」)が含まれ、これらは、その細胞質ドメインにおいて主に異なる類似のアミノ酸配列を有する。活性化受容体FcγRIIAは、その細胞質ドメイン中に、免疫受容活性チロシンモチーフ(ITAM)を含む。阻害受容体FcγRIIBは、その細胞質ドメイン中に、免疫受容体チロシン−ベース阻害モチーフ(ITIM)を含む(Daeron, Annu. Rev. Immunol. 15:203-234 (1997)を参照のこと)。FcRは、Ravetch及びKinet、Annu.Rev.Immunol 9:457−92(1991);Capel等、Immunomethods4:25−34(1994);並びにde Haas等、J.Lab.Clin.Med.126:330−41(1995)に概説がある。将来同定されるものを含む他のFcRは、本明細書で用語「FcR」に包含される。この用語はまた、胎児への母系IgGの移行を担う新生児受容体FcRnを含む(Guyer等, J. Immunol. 117:587 (1976)及びKim等, J. Immunol. 24:249 (1994))。

0053

用語「順次的」とは、クロマトグラフィーに関して本明細書で使用する場合、第1のクロマトグラフィーとその後の第2のクロマトグラフィーとを有することを指す。さらなる工程が、第1のクロマトグラフィーと第2のクロマトグラフィーとの間に含まれ得る。

0054

用語「連続的」とは、クロマトグラフィーに関して本明細書で使用する場合、直接又は2つのクロマトグラフィー材料間の連続的フローを可能にするいくつかの他の機構を介して接続された第1のクロマトグラフィー材料及び第2のクロマトグラフィー材料を有することを指す。

0055

用語「単離された」とは、本明細書で使用する場合、典型的にはそれと共に天然に見出される又は産生される成分の少なくとも一部から分離された分子を指す。例えば、ポリペプチドは、それが産生された細胞の成分の少なくとも一部から分離される場合、「単離された」と言われる。ポリペプチドが発現後に細胞によって分泌される場合、そのポリペプチドを産生した細胞からそのポリペプチドを含む上清物理的に分離することは、そのポリペプチドを「単離する」とみなされる。同様に、ポリヌクレオチドは、典型的にそれが天然に見出されるより大きいポリヌクレオチド(例えば、DNAポリヌクレオチドの場合、例えば、ゲノムDNA又はミトコンドリアDNAなど)の一部でない場合、又は例えばRNAポリヌクレオチドの場合にはそれが産生された細胞の成分の少なくとも一部から分離される場合、「単離された」と言われる。従って、宿主細胞の内側のベクター中に含まれるDNAポリヌクレオチドは、「単離された」と言われる場合もある。

0056

「一日曝露許容量(ADE)」は、本明細書で使用する場合、個体が寿命にわたってこの用量又はより低い用量に曝露される場合に、有害健康事象又は望ましくない生理的影響を引き起こす可能性が低い、物質特異的用量である(Teschner, W.等, Vox Sang. 2007, 92:42-55;食品医薬品局, HHS. Guidance for Industry Estimating the Maximum Safe Starting Dose in Initial Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers. Rockville, MD. 2005年7月、ワールドワイドウェブ上の、2012年8月7日にアクセスされたgoogle.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=0CE8QFjAA&url=http%3A%2F%2Fwww.fda.gov%2Fdownloads%2FDrugs%2F...%2FGuidances%2FUCM078932.pdf&ei=f4QhUJv4K9Ov6gGQ-4DgAg&usg=AFQjCNFbTE75U0nDbFpfdpxK85uWXT8frgに記載;European Medicines Agency. Impurities: Residual Solvents, Note for Guidance on Impurities: Residual Solvents (CPMP/ICH/283/95). London, UK、1997年9月、ワールドワイドウェブ上の、2012年8月7日にアクセスされたema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/regulation/general/general_content_000431.jsp&mid=WC0b01ac0580029593に記載)。ADEに加えて、IgGについての「推定一日摂取量(EDI)」は、1用量当たり投与されるIgGの量に基づいて決定される。

0057

「夾雑物」とは、所望のポリペプチド産物とは異なる材料を指す。夾雑物としては、これらに限定されないが、以下:宿主細胞材料、例えば、CHOP;浸出されたプロテインA;核酸;所望のポリペプチドの変異体、断片、凝集物又は誘導体;別のポリペプチド;エンドトキシン;ウイルス夾雑物;細胞培養培地成分などが挙げられる。一部の例では、この夾雑物は、これらに限定されないが、例えば、細菌細胞、例えば、大腸菌(E.coli)細胞、昆虫細胞原核細胞真核細胞酵母細胞哺乳動物細胞トリ細胞真菌細胞などの細胞由来宿主細胞タンパク質(HCP)であり得る。

0058

本明細書に記載される値又はパラメーターの「約」への言及は、その値又はパラメーター自体に対するバリエーションを含む(及び記述する)。例えば、「約X」に言及する記述は、「X」の記述を含む。

0059

本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかに他を示さない限り、複数形の指示対象を含む。本明細書に記載される本発明の態様及びバリエーションは、態様及びバリエーション「からなる」並びに/又は態様及びバリエーション「から本質的になる」を含むことが理解される。

0060

II.カラム浄化の方法
(A)クロマトグラフィー
本発明は、再使用のためにクロマトグラフィー材料を浄化又は再生するための方法を提供する。一部の実施態様では、これらのクロマトグラフィー材料は、大規模、例えば、ポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。

0061

一部の実施態様では、この方法は、a)この材料に、約2材料容積以上の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約pH2.9の約0.15Mの酢酸を含む、工程、b)約10分間から約30分間までの範囲の時間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積以上の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)この材料に、約2材料容積以上の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約0.1NのNaOH、pH13である、工程を含む。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、プロテインAクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0062

一部の実施態様では、この方法は、a)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約pH2.9の約0.15Mの酢酸を含む、工程、b)約30分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、及びd)この材料に、約4材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約pH13の約0.1NのNaOHである、工程を含む。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、プロテインAクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0063

一部の実施態様では、この方法は、a)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約pH2.9の約0.15Mの酢酸を含む、工程、b)約30分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、d)この材料に、約2.5材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約pH13の約0.1NのNaOHである、工程、e)約30分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約2.5材料容積の再生バッファーを通過させる工程を含む。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、プロテインAクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0064

一部の実施態様では、この方法は、a)この材料に、約2材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この平衡化バッファーは、約pH7.1の、約25mMのトリス、約25mMのNaClを含む、工程、b)約30分間にわたって、平衡化バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約2材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程、d)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約pH2.8の約0.15Mの酢酸である、工程、e)約30分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約2材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、g)この材料に、約2材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、pH13の約0.1NのNaOHである、工程、h)約30分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、i)この材料に、約2材料容積の再生バッファーを通過させる工程を含む。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、プロテインAクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0065

一部の実施態様では、この方法は、a)この材料に、約4材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この平衡化バッファーは、約pH7.1の、約25mMのトリス、約25mMのNaClを含む、工程、b)6サイクルの、i)この材料に、約3材料容積の溶出バッファーを通過させること、ここでこの溶出バッファーは、約0.15Mの酢酸、pH2.8である;ii)約10分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持すること;iii)この材料に、約1材料容積の溶出バッファーを通過させること;iv)この材料に、約3材料容積の再生バッファーを通過させること、ここでこの再生バッファーは、約pH13の約0.1NのNaOHである;v)約10分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持すること;vi)この材料に、約1材料容積の再生バッファーを通過させること、を含む工程を実施する工程を含む。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、プロテインAクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0066

一部の実施態様では、この方法は、6サイクルの、a)この材料に、約3材料容積の溶出バッファーを通過させる工程であって、この溶出バッファーは、約pH2.8の約0.15Mの酢酸である、工程、b)約15分間にわたって、溶出バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、c)この材料に、約1材料容積の溶出バッファーを通過させる工程、d)この材料に、約3材料容積の再生バッファーを通過させる工程であって、この再生バッファーは、約pH13の約0.1NのNaOHである、工程、e)約15分間にわたって、再生バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約1材料容積の再生バッファーを通過させる工程、g)この材料に、約3材料容積の貯蔵バッファーを通過させる工程であって、この貯蔵バッファーは、約pH5.0の、約100mMの酢酸ナトリウム、約2%のベンジルアルコールである、工程、e)約15分間にわたって、貯蔵バッファー中でこの材料を静的に保持する工程、f)この材料に、約1材料容積の貯蔵バッファーを通過させる工程を含む。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、プロテインAクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0067

本発明の一部の態様では、このクロマトグラフィー材料は、アフィニティークロマトグラフィー材料である。アフィニティークロマトグラフィー材料の例には、プロテインA又はプロテインGで誘導体化されたクロマトグラフィー材料が含まれるがこれらに限定されない。アフィニティークロマトグラフィー材料の例には、Prosep−VA、Prosep−VA Ultra Plus、Protein A sepharose fast flow、Tyopearl Protein A、MAbSelect(商標)、MAbSelect(商標)SuRe及びMAbSelect(商標)SuRe LXが含まれるがこれらに限定されない。上記の一部の実施態様では、このアフィニティークロマトグラフィー材料は、アフィニティークロマトグラフィー材料である。上記の一部の実施態様では、このアフィニティークロマトグラフィー材料は、アフィニティークロマトグラフィー膜である。一部の実施態様では、このアフィニティークロマトグラフィー材料は、プロテインGクロマトグラフィー材料である。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。

0068

一部の態様では、本発明は、再使用のためにイオン交換クロマトグラフィー材料を浄化する方法を提供する。一部の実施態様では、この方法は、a)この材料に、約3材料容積の平衡化バッファーを通過させる工程であって、この平衡化バッファーは、約pH7.1の、約25mMのトリス、約25mMのNaClを含む、工程、b)この材料に、約2材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、c)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中でこの材料を静的に保持する工程、d)この材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程、e)約10分間にわたって、約0.5NのNaOH中でこの材料を静的に保持する工程、及びf)この材料に、約1材料容積の約0.5NのNaOHを通過させる工程を含む。一部の実施態様では、このイオン交換材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、このクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、複数の抗体産物を精製するために使用される。一部の実施態様では、浄化する方法の後のキャリーオーバーは、<0.25mg/mLの総タンパク質、<1ppmのIgG断片、<1ppmの浸出されたプロテインA、<1μg/mLのCZE LIF、<1ppmのCHOP及び<1pg/mLのCHO DNAのうち1又は複数を含む。

0069

本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、イオン交換クロマトグラフィー材料、例えば、陰イオン交換クロマトグラフィー材料又は陽イオン交換クロマトグラフィー材料である。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、陰イオン交換材料である。一部の実施態様では、この陰イオン交換材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、この陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、正に荷電した固体相であり、この固体相を越えて又は通って通過した水溶液中の陰イオンとの交換のための遊離陰イオンを有する。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この陰イオン交換材料は、膜、モノリス又は樹脂であり得る。一実施態様では、この陰イオン交換材料は、樹脂であり得る。一部の実施態様では、この陰イオン交換材料は、一級アミン二級アミン三級アミン又は四級アンモニウムイオン官能基ポリアミン官能基又はジエチルアミノエチル官能基を含み得る。上記の一部の実施態様では、この陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、陰イオン交換クロマトグラフィー材料である。上記の一部の実施態様では、この陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、陰イオン交換クロマトグラフィー膜である。一部の実施態様では、この陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。

0070

本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、陽イオン交換材料である。一部の実施態様では、この陽イオン交換材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。一部の実施態様では、この陽イオン交換材料は、負に荷電した固体相であり、この固体相を越えて又は通って通過した水溶液中の陽イオンとの交換のための遊離陽イオンを有する。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この陽イオン交換材料は、膜、モノリス又は樹脂であり得る。一部の実施態様では、この陽イオン交換材料は、樹脂であり得る。この陽イオン交換材料は、例えば、スルホネートカルボン酸カルボキシメチルスルホン酸スルホイソブチル、スルホエチルカルボキシルスルホプロピルスルホニルスルホキシエチル又はオルトホスフェートであるがこれらに限定されない、カルボン酸官能基又はスルホン酸官能基を含み得る。上記の一部の実施態様では、この陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、陽イオン交換クロマトグラフィー材料である。上記の一部の実施態様では、この陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、陽イオン交換クロマトグラフィー膜である。本発明の一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、陽イオン交換クロマトグラフィー材料ではない。一部の実施態様では、この陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、大規模、例えば、抗体産物などのポリペプチド産物の製造規模の産生のために使用される。

0071

本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、このイオン交換材料は、従来のクロマトグラフィー材料又は対流クロマトグラフィー材料を利用し得る。これらの従来のクロマトグラフィー材料には、例えば、潅流性材料(例えば、ポリスチレンジビニルベンゼン)樹脂)及び拡散性材料(例えば、架橋アガロース樹脂)が含まれる。一部の実施態様では、このポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)樹脂は、Poros樹脂であり得る。一部の実施態様では、この架橋アガロース樹脂は、スルホプロピル−Sepharose Fast Flow(「SPSFF」)樹脂であり得る。対流クロマトグラフィー材料は、膜(例えば、ポリエーテルスルホン)又はモノリス材料(例えば、架橋ポリマー)であり得る。このポリエーテルスルホン膜は、Mustangであり得る。架橋ポリマーモノリス材料は、架橋ポリグリシジルメタクリレート−co−エチレンジメタクリレート)であり得る。

0072

陰イオン交換材料の例は、当該技術分野で公知であり、これには、Poros HQ 50、Poros PI 50、Poros D、Mustang Q、Q SepharoseFF及びDEAESepharoseが含まれるがこれらに限定されない。

0073

陽イオン交換材料の例は、当該技術分野で公知であり、これには、Mustang S、Sartobind S、SO3 Monolith、S Ceramic HyperD、Poros XS、Poros HS50、Poros HS20、SPSFF、SP−Sepharose XL(SPXL)、CM Sepharose Fast Flow、Capto S、Fractogel Se HiCap、Fractogel SO3又はFractogel COOが含まれるがこれらに限定されない。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この陽イオン交換材料は、Poros HS50である。一部の実施態様では、このPoros HS樹脂は、Poros HS 50μm粒子又はPoros HS 20μm粒子であり得る。

0074

ミックスモード
本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、以下の機能性のうち1又は複数が可能な官能基を含むミックスモード材料である:陰イオン交換陽イオン交換水素結合及び疎水性相互作用。一部の実施態様では、このミックスモード材料は、陰イオン交換及び疎水性相互作用が可能な官能基を含む。この混合様式材料は、配位子としてのN−ベンジルN−メチルエタノールアミン、4−メルカプト−エチル−ピリジンヘキシルアミン若しくはフェニルプロピルアミンを含み得、又は架橋ポリアリルアミンを含み得る。ミックスモード材料の例には、Capto Adhere樹脂、QMA樹脂、CaptoMMC樹脂、MEP HyperCel樹脂、HEA HyperCel樹脂、PPA HyperCel樹脂、又はChromaSorb膜若しくはSartobind STICが含まれる。一部の実施態様では、このミックスモード材料は、Capto Adhere樹脂である。上記の一部の実施態様では、このミックスモード材料は、ミックスモードクロマトグラフィー材料である。上記の一部の実施態様では、このミックスモード材料は、ミックスモードクロマトグラフィーカラムである。上記の一部の実施態様では、このミックスモード材料は、ミックスモード膜である。一部の実施態様では、このミックスモードクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、製造規模のクロマトグラフィーカラムである。

0075

本発明の一部の態様では、このクロマトグラフィー材料は、疎水性相互作用クロマトグラフィー材料である。疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、疎水性に従って生体分子を分離する液体クロマトグラフィー技術である。HICクロマトグラフィー材料の例には、Toyopearl hexyl 650、Toyopear butyl 650、Toyopearl phenyl 650、Toyopearl ether 650、Source、Resource、Sepharose Hi−Trap、Octyl sepharose及びPhenyl sepharoseが含まれるがこれらに限定されない。上記の一部の実施態様では、このHICクロマトグラフィー材料は、HICクロマトグラフィーカラムである。上記の一部の実施態様では、このHICクロマトグラフィー材料は、HICクロマトグラフィー膜である。一部の実施態様では、このHICクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、製造規模のクロマトグラフィーカラムである。

0076

本発明の一部の態様では、このクロマトグラフィー材料は、ヒドロキシアパタイトHAP)クロマトグラフィー材料である。ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー材料の例には、HA Ultrogel及びCHTヒドロキシアパタイトが含まれるがこれらに限定されない。上記の一部の実施態様では、このHAPクロマトグラフィー材料は、HAPクロマトグラフィーカラムである。上記の一部の実施態様では、このHAPクロマトグラフィー材料は、HAPクロマトグラフィー膜である。一部の実施態様では、このHAPクロマトグラフィーカラムは、大規模、例えば、製造規模のクロマトグラフィーカラムである。

0077

一部の実施態様では、本発明は、アルカリ安定なクロマトグラフィー材料、例えば、アルカリ安定なクロマトグラフィーカラムを浄化又は再生するための方法を提供する。

0078

本発明は、本発明の方法での使用のためのバッファーを提供する。溶出バッファーは、一般に、クロマトグラフィー材料から、材料、例えば、所望の材料、又は夾雑物などの望ましくない材料を除去するために、使用される。溶出バッファーの例には、約pH2.8−2.9の約0.15Mの酢酸が含まれるがこれに限定されない。再生バッファーは、一般に、クロマトグラフィー手順後にカラムを再チャージするために使用される。例えば、陰イオンクロマトグラフィーのための再生バッファーは、約pH13の約0.1NのNaOHであり得る。平衡化バッファーは、試料と同じ条件(塩濃度、pHなど)下にクロマトグラフィー材料を置くために使用され得る。平衡化バッファーの非限定的な例は、約pH7.1の、約25mMのトリス及び約25mMのNaClである。貯蔵バッファーは、一般に、使用していないときに、例えば、夾雑を防止するためのマイクロコードと共に、クロマトグラフィー材料を維持するために使用される。貯蔵バッファーの非限定的な例は、約100mMの酢酸ナトリウム、約2%ベンジルアルコール及び約pH5.0である。

0079

本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、流速は、約50材料容積/時間、約40材料容積/時間又は約30材料容積/時間のいずれか未満である。この流速は、約5材料容積/時間と約50材料容積/時間との間、約10材料容積/時間と約40材料容積/時間との間、又は約18材料容積/時間と約36材料容積/時間との間のいずれかであり得る。一部の実施態様では、この流速は、約9材料容積/時間、約18材料容積/時間、約25材料容積/時間、約30材料容積/時間、約36材料容積/時間又は約40材料容積/時間のいずれかである。

0080

一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラム中に存在する。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この流速は、約50カラム容積(CV)/時間、約40CV/時間又は約30CV/時間のいずれか未満である。この流速は、約5CV/時間と約50CV/時間との間、約10CV/時間と約40CV/時間との間又は約18CV/時間と約36CV/時間との間のいずれかであり得る。一部の実施態様では、この流速は、約9CV/時間、約18CV/時間、約25CV/時間、約30CV/時間、約36CV/時間又は約40CV/時間のいずれかである。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この流速は、約100cm/時間、約75cm/時間又は約50cm/時間のいずれか未満である。この流速は、約25cm/時間と約150cm/時間との間、約25cm/時間と約100cm/時間との間、約50cm/時間と約100cm/時間との間又は約65cm/時間と約85cm/時間との間のいずれかであり得る。

0081

床高さは、使用されるクロマトグラフィー材料の高さである。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この床高さは、約3cm、約10cm又は約15cmのいずれかよりも大きい。この床高さは、約3cmと約35cmとの間、約5cmと約15cmとの間、約3cmと約10cmとの間又は約5cmと約8cmとの間のいずれかであり得る。一部の実施態様では、この床高さは、約3cm、約5cm、約10cm、約15cm、約20cm、約25cm又は約30cmのいずれかである。一部の実施態様では、床高さは、ロード中のポリペプチド又は夾雑物の量に基づいて決定される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、大規模、例えば、ポリペプチドの製造規模の産生のために使用されるカラム中に存在する。一部の実施態様では、この製造規模のクロマトグラフィー材料は、約10cm、約15cm、約20cm、約25cm又は約30cmのいずれかの床高さを有する。

0082

床直径は、使用されるクロマトグラフィー材料の直径である。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この床直径は、約80cm、約100cm又は約120cmのいずれかよりも大きい。一部の実施態様では、この床直径は、約50cm、約60cm、約70cm、約80cm、約90cm、約100cm、約110cm、約120cm、約130cm、約140cm、約150cm、約160cm、約170cm、約180cm、約190又は約200cmのいずれかである。一部の実施態様では、床直径は、ロード中のポリペプチド又は夾雑物の量に基づいて決定される。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、大規模、例えば、ポリペプチドの製造規模の産生のために使用されるカラム中に存在する。一部の実施態様では、この製造規模のクロマトグラフィー材料は、約50cm、約60cm、約70cm、約80cm、約90cm、約100cm、約110cm、約120cm、約130cm、約140cm、約150cm、約160cm、約170cm、約180cm、約190又は約200cmのいずれかの床直径を有する。

0083

一部の実施態様では、このクロマトグラフィーは、約1mL、約2mL、約3mL、約4mL、約5mL、約6mL、約7mL、約8mL、約9mL、約10mL、約15mL、約20mL、約25mL、約30mL、約40mL、約50mL、約75mL、約100mL、約200mL、約300mL、約400mL、約500mL、約600mL、約700mL、約800mL、約900mL、約1L、約2L、約3L、約4L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L、約10L、約25L、約50L、約100L、約200L、約300L、約400L、約500L、約600L、約700L、約800L、約900L又は約1000Lよりも大きい容積を有する容器の材料中に存在する。一部の実施態様では、この容器は、大規模プロテインAカラムなど、14cmの床高さ及び80cmの床容積を有する。一部の実施態様では、この容器は、大規模陰イオン交換カラムなど、19cmの床高さ及び100cmの床容積を有する。一部の実施態様では、この容器は、大規模陽イオン交換カラムなど、30cmの床高さ及び120cmの床容積を有する。

0084

ロードは、本明細書で使用する場合、クロマトグラフィー材料上にロードされる組成物である。一部の実施態様では、このロードは、異なるポリペプチドを単離するために以前に使用されたクロマトグラフィー材料上にロードされるポリペプチドである。ローディングバッファーは、クロマトグラフィー材料上に目的の産物を含む組成物をロードするために使用されるバッファーである。このクロマトグラフィー材料は、精製される組成物をロードする前に、平衡化バッファーで平衡化され得る。一部の例では、洗浄バッファーが、クロマトグラフィー材料上に組成物をロードした後、かつ固体相からの目的のポリペプチドの溶出前に、使用される。しかし、ポリペプチドなどの目的の産物の一部は、洗浄バッファー(例えば、フロースルーモードと類似した)によって、クロマトグラフィー材料から除去され得る。

0085

溶出は、本明細書で使用する場合、クロマトグラフィー材料からの、産物、例えば、ポリペプチドの除去である。本発明の一部の実施態様では、この溶出は、タンパク質が最後の浄化手順に引き続いてロードされなかったクロマトグラフィー材料に溶出手順が適用される、「モック溶出」である。本発明の一部の実施態様では、このモック溶出手順は、本明細書に記載される浄化手順のいずれか1つの後に、クロマトグラフィー材料に適用される。一部の実施態様では、このモック溶出は、実際の産生実行の間にキャリーオーバー材料(例えば、夾雑物)が存在し得るかどうかを決定するための試みにおいて材料に適用される、タンパク質を溶出するために使用される溶出を模倣する。モック溶出は、浄化手順の有効性を評価するための手段として使用され得る。

0086

溶出バッファーは、クロマトグラフィー材料から目的のポリペプチド又は他の産物を溶出するために使用されるバッファーである。多くの場合、溶出バッファーは、ロードバッファーとは異なる物理的特性を有する。例えば、この溶出バッファーは、ロードバッファーとは異なる伝導率又はロードバッファーとは異なるpHを有し得る。一部の実施態様では、この溶出バッファーは、ロードバッファーよりも低い伝導率を有する。一部の実施態様では、この溶出バッファーは、ロードバッファーよりも高い伝導率を有する。一部の実施態様では、この溶出バッファーは、ロードバッファーよりも低いpHを有する。一部の実施態様では、この溶出バッファーは、ロードバッファーよりも高いpHを有する。一部の実施態様では、この溶出バッファーは、ロードバッファーとは異なる伝導率及び異なるpHを有する。この溶出バッファーは、より高い若しくはより低い伝導率又はより高い若しくはより低いpHの任意の組み合わせを有し得る。

0087

伝導率とは、水溶液が2つの電極間電流を伝導する能力を指す。溶液中では、電流は、イオン輸送によって流れる。従って、水溶液中に存在する漸増量のイオンでは、この溶液は、より高い伝導率を有する。伝導率についての尺度の基本的単位は、シーメンス(又はmho)、mho(mS/cm)であり、伝導率メーター、例えば、Orion伝導率メーターの種々のモデルを使用して、測定され得る。電解伝導率は、溶液中のイオンが電流を流す能力であるので、溶液の伝導率は、その中のイオンの濃度を変化させることによって変更され得る。例えば、溶液中のバッファリング剤の濃度及び/又は塩(例えば、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム若しくは塩化カリウム)の濃度は、所望の伝導率を達成するために変更され得る。好ましくは、種々のバッファーの塩濃度は、所望の伝導率を達成するために修飾される。

0088

(B)夾雑物
本発明は、製造規模などの大規模での使用のためのクロマトグラフィー材料の再使用のための方法を提供する。この方法は、複数のポリペプチド産物のためのクロマトグラフィー材料の複数回の使用を提供する。例えば、本発明の方法を使用して、第1の抗体が、クロマトグラフィー材料上で産業的規模で精製され得、その後、本明細書に記載されるクロマトグラフィー材料を浄化/再生する方法が続き、次いでその後、第2の抗体産物の産業的規模の精製が続き得る。一部の実施態様では、本発明の方法は、クロマトグラフィー材料を使用して精製された前の産物の「キャリーオーバー」を低減させるために使用される。一部の実施態様では、このキャリーオーバー夾雑物には、抗体全体、IgG断片、Fc及びFc断片が含まれるがこれらに限定されない。

0089

本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この少なくとも1つの夾雑物は、宿主細胞材料、例えば、CHOP;浸出されたプロテインA;核酸;所望のポリペプチドの変異体、断片、凝集物又は誘導体;別のポリペプチド;エンドトキシン;ウイルス夾雑物;細胞培養培地成分、カルボキシペプチターゼB、ゲンタマイシンなどのうちいずれか1又は複数である。一部の例では、この夾雑物は、これらに限定されないが、例えば、細菌細胞、例えば、大腸菌細胞、昆虫細胞、原核細胞、真核細胞、酵母細胞、哺乳動物細胞、トリ細胞、真菌細胞などの細胞由来の宿主細胞タンパク質(HCP)であり得る。

0090

浸出されたプロテインAは、それが結合した固体相から脱離又は洗浄されたプロテインAである。例えば、浸出されたプロテインAは、プロテインAクロマトグラフィー材料から浸出され得る。プロテインAの量は、例えば、ELISAによって測定され得る。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、浸出されたプロテインAの量は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%又は約90%のいずれかよりも大きく、低減される。浸出されたプロテインAの量は、約10%と約99%との間、約30%と約95%との間、約30%と約99%との間、約50%と約95%との間、約50%と約99%との間、約75%と約99%との間又は約85%と約99%との間のいずれか、低減され得る。一部の実施態様では、浸出されたプロテインAの量は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約95%のいずれか、低減される。一部の実施態様では、この低減は、精製工程(一又は複数)から回収された組成物中の浸出されたプロテインAの量を、精製工程(一又は複数)前の組成物中の浸出されたプロテインAの量と比較することによって決定される。

0091

宿主細胞タンパク質(HCP)は、ポリペプチドが産生された細胞由来のタンパク質である。例えば、CHOPは、宿主細胞由来のタンパク質、即ち、チャイニーズハムスター卵巣タンパク質である。CHOPの量は、酵素結合免疫吸着法(「ELISA」)又はMeso Scale Discovery(「MSO」)によって測定され得る。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、溶出液中のHCP(例えば、CHOP)の量は、モック溶出において最小である。一部の実施態様では、モック溶出からの溶出液中の宿主細胞タンパク質のレベルは、浄化する方法あり及びなしで、又は浄化する方法の前及び後に、比較される。

0092

宿主細胞DNAなどのDNAを測定する方法は、当該技術分野で公知であり、実施例のセクションに記載されている。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、DNAの量は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%又は約90%のいずれかよりも多く、低減される。DNAの量は、約10%と約99%との間、約30%と約95%との間、約30%と約99%との間、約50%と約95%との間、約50%と約99%との間、約75%と約99%との間又は約85%と約99%との間のいずれか、低減され得る。DNAの量は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%又は約99%のいずれか、低減され得る。一部の実施態様では、この低減は、精製工程(一又は複数)から回収された組成物中のDNAの量を、精製工程(一又は複数)前の組成物中のDNAの量と比較することによって決定される。

0093

断片ポリペプチドは、低分子量(LMW)タンパク質であり得る。一部の実施態様では、断片化されたポリペプチドは、目的のポリペプチドの断片である。LMWタンパク質の例には、Fab(断片抗原結合)、Fc(断片、結晶化可能)領域若しくは両方の組み合わせ、又は目的の抗体の任意のランダムな断片化された一部が含まれるがこれらに限定されない。断片化されたタンパク質(例えば、LMWタンパク質)を測定する方法は、当該技術分野で公知であり、実施例のセクションに記載されている。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、LMWタンパク質の量は、約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約95%のいずれかよりも多く、低減される。LMWタンパク質の量は、約10%と約99%との間、約30%と約95%との間、約30%と約99%との間、約50%と約95%との間、約50%と約99%との間、約75%と約99%との間又は約85%と約99%との間のいずれか、低減され得る。LMWタンパク質の量は、約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約95%のいずれか、低減され得る。一部の実施態様では、この低減は、精製工程(一又は複数)から回収された組成物中の断片化されたタンパク質(例えば、LMWタンパク質)の量を、精製工程(一又は複数)前の組成物中の断片化されたタンパク質(例えば、LMWタンパク質)の量と比較することによって決定される。

0094

凝集したポリペプチドは、高分子量(HMW)タンパク質であり得る。一部の実施態様では、この凝集したポリペプチドは、目的のポリペプチドの多量体である。このHMWタンパク質は、目的のポリペプチドの、ダイマー、最大で8×のモノマー又はそれより多くであり得る。凝集したタンパク質(例えば、HMWタンパク質)を測定する方法は、当該技術分野で公知である。一部の実施態様では、モック溶出中のHMWのレベルは、最低限、例えば、約5ppm未満、約4ppm未満、約3ppm未満、約2ppm未満又は約1ppm未満である。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この凝集したタンパク質の量は、約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約95%のいずれかよりも多く、低減される。凝集したタンパク質の量は、約10%と約99%との間、約30%と約95%との間、約30%と約99%との間、約50%と約95%との間、約50%と約99%との間、約75%と約99%との間又は約85%と約99%との間のいずれか、低減され得る。凝集したタンパク質の量は、約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約95%のいずれか、低減され得る。一部の実施態様では、この低減は、精製工程(一又は複数)から回収された組成物中の凝集したタンパク質(例えば、HMWタンパク質)の量を、精製工程(一又は複数)前の組成物中の凝集したタンパク質(例えば、HMWタンパク質)の量と比較することによって決定される。

0095

細胞培養培地成分とは、細胞培養培地中に存在する成分を指す。細胞培養培地は、細胞を回収する時点の細胞培養培地であり得る。一部の実施態様では、この細胞培養培地成分は、ゲンタマイシンである。ゲンタマイシンの量は、ELISAによって測定され得る。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、細胞培養培地成分の量は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%又は約90%のいずれかよりも多く、低減される。細胞培養培地成分の量は、約10%と約99%との間、約30%と約95%との間、約30%と約99%との間、約50%と約95%との間、約50%と約99%との間、約75%と約99%との間又は約85%と約99%との間のいずれか、低減され得る。一部の実施態様では、細胞培養培地成分の量は、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%又は約98%のいずれか、低減される。一部の実施態様では、この低減は、精製工程(一又は複数)から回収された組成物中の細胞培養培地成分の量を、精製工程(一又は複数)前の組成物中の細胞培養培地成分の量と比較することによって決定される。

0096

(C)夾雑物を検出するための方法
本発明は、再使用可能なクロマトグラフィー材料の浄化の効率を評価するための方法を提供する。例えば、ポリペプチドが以前にロードされ、少なくとも1回溶出されたクロマトグラフィー材料が、上記本発明の方法の1つによって浄化される。次いで、モック溶出が、さらなるポリペプチドが浄化手順後にその材料上にロードされていない材料上で実行される。このモック溶出は、その材料上に以前にロードされたポリペプチドに対して使用された溶出手順に従い得る、又は溶出手順は、浄化手順後に精製されるポリペプチドのための溶出手順に従い得る。一部の実施態様では、モックローディングが、モック溶出の前に、材料上で実行される。モックローディングは、そのポリペプチドがローディングに含まれていないことを除いて、この材料上にポリペプチドをロードするために、同じ手順を使用する。一部の実施態様では、モック溶出からの溶出剤は、1又は複数の画分において収集される。一部の実施態様では、モック溶出からの溶出剤は、単一の画分において収集される。一部の実施態様では、溶出剤、又は溶出剤の試料は、クロマトグラフィー材料の前のローディングからのキャリーオーバーポリペプチド、IgG断片、浸出されたプロテインA、CHOP及びCHO DNAを含む夾雑物について解析される。

0097

ポリペプチドの定量化
抗体などのポリペプチドの濃度は、UV−可視分光光度計(8453モデルG1103A;Agilent Technologies;Santa Clara、CA、U.S.A.)又はNanoDrop 1000モデルND−1000(Thermo Fisher Scientific;Waltham、MA、U.S.A.)を使用して、280nm及び320nmにおける吸光度を介して決定され得る。再使用可能なクロマトグラフィー材料上に以前にロードされたポリペプチド又は本発明の方法によって浄化された材料上にロードされたポリペプチド以外の種(即ち、不純物)は、UV吸光度に対する認識できる影響を有するには、濃度が低すぎる場合がある。必要に応じて、試料は、0.1−1.0の吸光度単位の範囲で、適切な非妨害性希釈剤を用いて希釈され得る。試料調製及びUV測定は、2重で実施され、平均値が記録される。MAb吸収係数は、1.42/mg・ml・cmから1.645/mg・ml・cmまでの範囲であり得る。

0098

総タンパク質は、キャピラリーゾーン電気泳動レーザー誘起蛍光検出アッセイによって決定され得る。

0099

IgG検出
インタクトなヒトIgG及びヒトIgG断片は、インタクトなヒトIgG特異的ELISA又はIgG断片特異的ELISAを使用して検出され得る。ヒトFcは、ヒトFc特異的ELISAを使用して検出され得る。

0100

CHO宿主細胞タンパク質(CHOP)の定量化
ELISAは、CHOPと呼ばれる宿主細胞タンパク質のレベルを定量化するために使用され得る。抗CHOP抗体が、マイクロタイタープレートウェル上に固定化される。CHOPを含む試料、標準及びコントロールの希釈が、ウェル中でインキュベートされ、その後、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)にコンジュゲートされた抗CHOP抗体と共にインキュベートされる。HRP酵素活性は、o−フェニレンジアミンを用いて検出され得、CHOPは、マイクロタイタープレートリーダーにおいて490nmで吸光度を読み取ることによって定量化される。サンドイッチELISAの原理に基づくと、ペルオキシダーゼの濃度は、CHOP濃度と対応する。ELISAについてのアッセイ範囲は、典型的には、アッセイ内可変性<10%で、5−320ng/mlである。CHOP値は、ng/mlの単位で報告され得る。あるいは、CHOP値は、MAb濃度によって除算され得、結果は、PPM(百万分率;例えば、CHOPのng/MAbのmg)で報告され得る。CHOP ELISAは、試料中の総CHOPレベルを定量化するために使用され得るが、個々のタンパク質の濃度は定量化しない。

0101

CHO DNAの定量化
産物試料中のCHO DNAは、リアルタイムPCR(TaqMan PCR)を使用して定量化され得る。試料及びコントロール由来のDNAが、QiagenのVirus Biorobotキットを使用して最初に抽出され得る。抽出された試料、コントロール及び標準DNAは、ABIの配列検出システムと共に96ウェルプレートにおいてPCRプライマー及びプローブを使用するTaqManリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に供される。これらのプライマーは、チャイニーズハムスター(Cricetulus griseus)ゲノム中の反復DNA配列の110塩基対セグメントによって規定される。このプローブは、5’末端において蛍光性レポーター色素で、3’末端においてクエンチャー色素で、標識される。プローブがインタクトである場合、レポーター発光スペクトルは、クエンチャーによって抑制される。ポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性は、このプローブを加水分解し、レポートを放出し、これが、蛍光発光における増加を生じる。配列検出器は、DNA増幅の間に連続的に測定される蛍光発光における増加に正比例する、増幅された産物を定量化する。DNAが閾値(CT)を越えて増幅したときのサイクル数が、検量線について計算される。1pg/mL−10,000pg/mLの範囲の検量線が生成され得、これが、試料中のDNAを定量化するために使用される。

0102

浸出されたプロテインAの定量化
プロテインAプール中の浸出されたプロテイン−Aのレベルは、サンドイッチプロテイン−AELISAによって決定され得る。ニワトリブドウ球菌プロテインA抗体が、マイクロタイタープレートウェル上に固定化される。試料処理手順は、試料希釈、及びサンドイッチELISA上で試料を実行する前の事前処理工程としてマイクロ波支援加熱を使用したプロテインA/IgG複合体の解離を含み得る。プロテインAは、試料中に存在する場合、コートされた抗体に結合し得る。結合したプロテインAは、ホースラディッシュペルオキシダーゼがコンジュゲートされた抗タンパク質抗体を使用して検出される。ホースラディッシュペルオキシダーゼの酵素活性は、比色分析シグナルを生じる2成分TMB基質溶液を用いて定量化される。

0103

III.ポリペプチド
本発明の方法は、複数のポリペプチドの精製において使用されるクロマトグラフィー材料を浄化するために使用され得る。一部の実施態様では、このクロマトグラフィー材料は、大規模、例えば、抗体又はその断片などのポリペプチドの製造規模の産生において使用される。一部の実施態様では、クロマトグラフィー材料は、第1の抗体などの第1のポリペプチドの精製において使用され、次いで、この材料は、本発明の方法によって浄化され、次いで、このクロマトグラフィー材料は、第2の抗体などの第2のポリペプチドを精製するために使用され得る。一部の実施態様では、この浄化は有効であり、その結果、第2の精製されたポリペプチドを含む調製物が、第1のポリペプチドを本質的に含まない。一部の実施態様では、第2の精製されたポリペプチド(例えば、第2の抗体)を含む調製物は、1ppm未満の第1のポリペプチド(例えば、第1の抗体)を含む。一部の実施態様では、この第2の精製されたポリペプチドは、1ppm未満、2ppm未満、3ppm未満、4ppm未満、5ppm未満、10ppm未満、20ppm未満、30ppm未満、40ppm未満、50ppm未満又は100ppm未満のいずれか1つの第1のポリペプチドを含む。

0104

一部の実施態様では、本発明の方法は、治療ポリペプチドを精製するために使用されるクロマトグラフィー材料を再使用するために使用される。一部の実施態様では、このポリペプチドは、アンタゴニストである。一部の実施態様では、このポリペプチドは、アゴニストである。一部の実施態様では、このポリペプチドは、抗体である。一部の実施態様では、このポリペプチドは、エピトープでタグ化されている。一部の実施態様では、このポリペプチドは、生物活性及び/又は免疫活性を保持する。一部の実施態様では、このポリペプチドは、アンタゴニストである。一部の実施態様では、このポリペプチドは、補体依存性細胞傷害を開始させる。一部の実施態様では、このポリペプチドは、抗体又はイムノアドヘシンである。

0105

一部の実施態様では、このポリペプチド、第1のポリペプチド及び/又は第2のポリペプチドは、約5,000ダルトン、約10,000ダルトン、約15,000ダルトン、約25,000ダルトン、約50,000ダルトン、約75,000ダルトン、約100,000ダルトン、約125,000ダルトン又は約150,000ダルトンのいずれかよりも大きい分子量を有する。このポリペプチドは、約50,000ダルトンから約200,000ダルトン又は約100,000ダルトンから約200,000ダルトンのいずれかの間の分子量を有し得る。あるいは、本明細書での使用のためのこのポリペプチドは、約120,000ダルトン又は約25,000ダルトンの分子量を有し得る。

0106

pIは、等電点であり、特定の分子又は表面が正味電荷を有さないpHである。本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、ポリペプチド、例えば、第1のポリペプチド及び/又は第2のポリペプチドのpIは、約6から約10、約7から約9又は約8から約9のいずれかの間であり得る。一部の実施態様では、このポリペプチドは、約6、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5又は約10のいずれかのpIを有する。

0107

本明細書に記載される方法によって浄化された再使用可能なクロマトグラフィー材料を使用して精製されるポリペプチドは、一般に、組換え技術を使用して産生される。組換えタンパク質を産生するための方法は、例えば、本明細書に参照により援用される米国特許第5534615号及び米国特許第4816567号に記載されている。一部の実施態様では、目的のタンパク質は、CHO細胞において産生される(例えば、国際公開第94/11026号を参照のこと)。組換え技術を使用する場合、これらのポリペプチドは、細胞内で産生され得、細胞周辺腔において産生され得、又は培地中に直接分泌され得る。

0108

本明細書に記載される方法によって浄化された再使用可能なクロマトグラフィー材料を使用して精製されるポリペプチドは、培養培地又は宿主細胞溶解物から回収され得る。ポリペプチドの発現において使用される細胞は、種々の物理的又は化学的手段、例えば、凍結解凍サイクリング超音波処理機械的破壊又は細胞溶解剤によって破壊され得る。ポリペプチドが細胞内で産生される場合、第1の工程として、宿主細胞又は溶解された断片のいずれかの粒状デブリが、例えば、遠心分離又は限外濾過によって除去される。Carter等、Bio/Technology 10:163−167(1992)は、大腸菌の細胞周辺腔に分泌されるポリポリペプチドを単離するための手順を記載している。簡潔に述べると、細胞ペーストが、酢酸ナトリウム(pH3.5)、EDTA及びフェニルメチルスルホニルフルオリドPMSF)の存在下で、約30分間にわたって解凍される。細胞デブリは、遠心分離によって除去され得る。ポリペプチドが培地中に分泌される場合、かかる発現系由来の上清は、一般に、市販のポリペプチド濃縮フィルター、例えば、Amicon又はMillipore Pellicon限外濾過ユニットを使用して、最初に濃縮される。PMSFなどのプロテアーゼ阻害剤が、タンパク質分解を阻害するために上述の工程のいずれかにおいて含められ得、抗生物質が、偶発性夾雑物の増殖を防止するために含められ得る。

0109

本明細書に記載される方法によって浄化された再使用可能なクロマトグラフィー材料を使用して精製され得るポリペプチドの例には、免疫グロブリン、イムノアドヘシン、抗体、酵素、ホルモン、融合タンパク質、Fc含有タンパク質、イムノコンジュゲート、サイトカイン及びインターロイキンが含まれるがこれらに限定されない。ポリペプチドの例には、哺乳動物タンパク質、例えば、レニンなど;ホルモン;ヒト成長ホルモン及びウシ成長ホルモンを含む成長ホルモン成長ホルモン放出因子副甲状腺ホルモン甲状腺刺激ホルモンリポタンパク質アルファ−1−アンチトリプシンインスリンA鎖;インスリンB鎖プロインスリン卵胞刺激ホルモンカルシトニン黄体ホルモングルカゴン凝固因子、例えば、第VIIIC因子、第IX因子組織因子及びフォン・ヴィルブランド因子抗凝固因子、例えば、プロテインC心房性ナトリウム利尿因子;肺サーファクタントプラスミノーゲン活性化因子、例えば、ウロキナーゼ又はヒト尿又は組織型プラスミノーゲン活性化因子(t−PA);ボンベシントロンビン造血性増殖因子腫瘍壊死因子−アルファ及び−ベータエンケファリナーゼ;RANTES(regulated on activation normally T−cell expressed and secreted);ヒトマクロファージ炎症性タンパク質MIP−1−アルファ);血清アルブミン、例えば、ヒト血清アルブミンミュラー管抑制因子リラクシンA鎖;リラクシンB鎖;プロリラクシン;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;酵素;微生物タンパク、例えば、ベータ−ラクタマーゼ;DNase;IgE;細胞傷害性Tリンパ球関連抗原(CTLA)、例えば、CTLA−4;インヒビンアクチビン血管内皮増殖因子VEGF);ホルモン又は増殖因子に対する受容体;プロテインA又はD;リウマチ因子神経栄養因子、例えば、骨由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン−3、−4、−5若しくは−6(NT−3、NT−4、NT−5若しくはNT−6)、又は神経成長因子、例えば、NGF−b;血小板由来増殖因子(PDGF);線維芽細胞増殖因子、例えば、aFGF及びbFGF;上皮増殖因子(EGF);トランスフォーミング増殖因子(TGF)、例えば、TGF−アルファ、及びTGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4又はTGF−β5を含むTGF−ベータ;インスリン様増殖因子−I及び−II(IGF−I及びIGF−II);des(1−3)−IGF−I(脳IGF−I)、インスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP);サイトカイン;CDタンパク質、例えば、CD3、CD4、CD8、CD19及びCD20;エリスロポエチン骨誘導因子イムノトキシン融合ポリペプチド、即ち、2以上の異種ポリペプチド又はそれらの断片上に含まれ、組換え核酸によってコードされるポリペプチド;Fc含有ポリペプチド、例えば、第2のポリペプチドに融合した免疫グロブリンFc領域又はその断片を含む融合タンパク質;イムノコンジュゲート;骨形成タンパク質(BMP);インターフェロン、例えば、インターフェロン−アルファ、−ベータ及び−ガンマ;コロニー刺激因子CSF)、例えば、M−CSF、GM−CSF及びG−CSF;インターロイキン(IL)、例えば、IL−1からIL−10;スーパーオキシドジスムターゼT細胞受容体表面膜タンパク質崩壊促進因子ウイルス抗原、例えば、AIDSエンベロープの一部分など;輸送タンパク質ホーミング受容体;アドレシン;制御タンパク質インテグリン、例えば、CD11a、CD11b、CD11c、CD18、ICAM、VLA−4及びVCAM;腫瘍関連抗原、例えば、CA125(卵巣癌抗原)又はHER2、HER3若しくはHER4受容体;イムノアドヘシン;並びに、上に列挙したタンパク質のいずれかの断片及び/又は変異体、並びに、例えば上に列挙したタンパク質のいずれかを含むタンパク質に結合する抗体断片を含む抗体が含まれるがこれらに限定されない。

0110

(A)抗体
本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、本明細書に記載される方法によって浄化された再使用可能なクロマトグラフィー材料を使用して精製され得るポリペプチド、例えば、第1のポリペプチド、第2のポリペプチド又は任意の引き続くポリペプチドは、抗体である。

0111

抗体に対する分子標的には、例えば以下であるがこれらに限定されないCDタンパク質及びそれらのリガンドが含まれる:(i)CD3、CD4、CD8、CD19、CD11a、CD20、CD22、CD34、CD40、CD79α(CD79a)及びCD79β(CD79b);(ii)ErbB受容体ファミリーメンバー、例えば、EGF受容体、HER2、HER3又はHER4受容体;(iii)細胞接着分子、例えば、LFA−1、Mac1、p150、95、VLA−4、ICAM−1、VCAM、及びそれらのアルファサブユニット又はベータサブユニットのいずれかを含む、αv/β3インテグリン(例えば、抗CD11a、抗CD18又は抗CD11b抗体);(iv)増殖因子、例えば、VEGF;IgE;血液型抗原;flk2/flt3受容体;肥満(OB)受容体;mpl受容体;CTLA−4;プロテインC、BR3、c−met、組織因子、β7など;並びに(v)細胞表面及び膜貫通腫瘍関連抗原(TAA)、例えば、米国特許第7521541号に記載されるもの。

0112

他の例示的抗体には、抗エストロゲン受容体抗体抗プロゲステロン受容体抗体、抗p53抗体、抗HER−2/neu抗体、抗EGFR抗体、抗カテプシンD抗体、抗Bcl−2抗体、抗E−カドヘリン抗体、抗CA125抗体、抗CA15−3抗体、抗CA19−9抗体、抗c−erbB−2抗体、抗P−糖タンパク質抗体、抗CEA抗体、抗網膜芽細胞腫タンパク質抗体、抗ras癌タンパク質抗体、抗Lewis X抗体、抗Ki−67抗体、抗PCNA抗体抗CD3抗体抗CD4抗体、抗CD5抗体、抗CD7抗体、抗CD8抗体、抗CD9/p24抗体、抗CD10抗体、抗CD11a抗体、抗CD11c抗体、抗CD13抗体、抗CD14抗体、抗CD15抗体、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗CD22抗体、抗CD23抗体、抗CD30抗体、抗CD31抗体、抗CD33抗体、抗CD34抗体、抗CD35抗体、抗CD38抗体、抗CD41抗体、抗LCA/CD45抗体、抗CD45RO抗体、抗CD45RA抗体、抗CD39抗体、抗CD100抗体、抗CD95/Fas抗体、抗CD99抗体、抗CD106抗体、抗ユビキチン抗体、抗CD71抗体、抗c−myc抗体、抗サイトケラチン抗体、抗ビメンチン抗体、抗HPVタンパク質抗体、抗カッパ軽鎖抗体、抗ラムダ軽鎖抗体、抗メラノソーム抗体、抗前立腺特異的抗原抗体、抗S−100抗体、抗tau抗原抗体、抗フィブリン抗体、抗ケラチン抗体及び抗Tn−抗原抗体から選択されるものが含まれるが、これらに限定されない。

0113

(i)ポリクローナル抗体
一部の実施態様では、これらの抗体は、ポリクローナル抗体である。ポリクローナル抗体は、好ましくは、適切な抗原及びアジュバントの複数回の皮下(sc)又は腹腔内(ip)注射によって、動物において惹起される。適切な抗原を、免疫化される種において免疫原性であるポリペプチド、例えば、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン又はダイズトリプシン阻害因子に、二官能性剤又は誘導体化剤、例えば、マレイミドベンゾイルスルホスクシンイミドエステル(システイン残基を介したコンジュゲーション)、N−ヒドロキシスクシンイミドリジン残基を介する)、グルタルアルデヒド無水コハク酸、SOCl2又はR1N=C=NR、ここで、R及びR1は、異なるアルキル基である、を使用してコンジュゲートすることが、有用であり得る。

0114

動物は、例えば、100μg又は5μgのポリペプチド又はコンジュゲート(それぞれ、ウサギ又はマウスについて)を、3容積の完全フロイントアジュバントと組み合わせ、複数の部位において溶液を皮内注射することによって、抗原、免疫原性コンジュゲート又は誘導体に対して免疫化される。1カ月後、動物は、完全フロイントアジュバント中のペプチド又はコンジュゲートの元の量の1/5から1/10で、複数の部位における皮下注射によってブーストされる。7から14日後、動物から採血し、血清が、抗体力価についてアッセイされる。動物は、力価プラトーになるまでブーストされる。一部の実施態様では、この動物は、同じ抗原のコンジュゲートであるが、異なるポリペプチドに及び/又は異なる架橋試薬を介してコンジュゲートされたコンジュゲートによって、ブーストされる。コンジュゲートは、ポリペプチド融合物として組換え細胞培養においても作製され得る。また、凝集剤、例えばミョウバンが、免疫応答を増強するために適切に使用される。

0115

(ii)モノクローナル抗体
一部の実施態様では、本発明の方法によって浄化された再使用可能なクロマトグラフィー材料上で精製される抗体は、モノクローナル抗体である。モノクローナル抗体は、実質的に均一な抗体の集団から取得され、即ち、集団を構成する個々の抗体は、モノクローナル抗体の産生の間に生じる可能な変異体を除き、同一である及び/又は同じエピトープを結合し、かかる変異体は、一般には、微量で存在する。従って、修飾語句「モノクローナル」は、別々の又はポリクローナル抗体の混合物ではないとして、抗体の特徴を示す。

0116

例えば、モノクローナル抗体は、Kohler等、Nature 256:495(1975)によって最初に記載されたハイブリドーマ方法を使用して作製され得るか、又は組換えDNA方法によって作製され得る(米国特許第4816567号)。

0117

ハイブリドーマ方法では、マウス又は他の適切な宿主動物、例えば、ハムスターが、免疫化に使用されるポリペプチドに特異的に結合する抗体を産生する又は産生することが可能であるリンパ球を惹起するために、本明細書に記載のように免疫化される。あるいは、リンパ球は、インビトロで免疫化され得る。次いで、リンパ球は、ハイブリドーマ細胞を形成するために、ポリエチレングリコールなどの適切な融剤を使用して骨髄腫細胞と融合される(Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, pp. 59-103 (Academic Press, 1986))。

0118

こうして調製されたハイブリドーマ細胞は、融合していない親骨腫細胞の増殖又は生存を阻害する1又は複数の物質を好ましくは含む適切な培養培地に播種され、増殖される。例えば、これらの親骨髄腫細胞が、酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠く場合、ハイブリドーマのための培養培地は、典型的には、ヒポキサンチンアミノプテリン及びチミジンを含み(HAT培地)、これらの物質は、HGPRT欠損細胞の増殖を防止する。

0119

一部の実施態様では、これらの骨髄腫細胞は、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による抗体の安定な高レベル産生を支持し、HAT培地などの培地に対して感受性である骨髄腫細胞である。これらのうち、一部の実施態様では、骨髄腫細胞株は、マウス骨髄腫株、例えば、Salk Institute Cell Distribution Center、San Diego、California USAから入手可能なMOPC−21及びMPC−11マウス腫瘍、並びにアメリカンタイプカルチャーコレクション、Rockville、Maryland USAから入手可能なSP−2又はX63−Ag8−653細胞から誘導される骨髄腫細胞株である。ヒト骨髄腫及びマウス−ヒトヘテロ骨髄腫細胞株もまた、ヒトモノクローナル抗体の産生について記載されている(Kozbor, J. Immunol. 133:3001 (1984);Brodeur等, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications pp. 51-63 (Marcel Dekker, Inc., New York, 1987))。

0120

ハイブリドーマ細胞が増殖している培養培地は、抗原に対するモノクローナル抗体の産生についてアッセイされる。一部の実施態様では、ハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降法又はインビトロ結合アッセイ、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)若しくは酵素結合免疫吸着法(ELISA)によって、決定される。

0121

モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、Munson等、Anal.Biochem.107:220(1980)のScatchard解析によって決定され得る。

0122

所望の特異性、親和性及び/又は活性の抗体を産生するハイブリドーマ細胞が同定された後、それらのクローンは、限界希釈法手順によってサブクローニングされ得、標準的な方法によって増殖され得る(Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice pp. 59-103 (Academic Press, 1986))。この目的のために適切な培養培地には、例えば、D−MEM又はRPMI−1640培地が含まれる。さらに、これらのハイブリドーマ細胞は、動物において腹水腫瘍としてインビボで増殖され得る。

0123

これらのサブクローンによって分泌されるモノクローナル抗体は、例えば、ポリペプチドA−Sepharose、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動透析又はアフィニティークロマトグラフィーなどの従来の免疫グロブリン精製手順によって、培養培地、腹水液又は血清から適切に分離される。

0124

モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して(例えば、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することが可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)、容易に単離及び配列決定される。一部の実施態様では、これらのハイブリドーマ細胞は、かかるDNAの供給源として機能する。単離された後、このDNAは、組換え宿主細胞におけるモノクローナル抗体の合成を得るために、そうでなければ免疫グロブリンポリペプチドを産生しない宿主細胞、例えば、大腸菌細胞、シミアンOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞又は骨髄腫細胞中に次いでトランスフェクトされる発現ベクター中に配置され得る。抗体をコードするDNAの細菌中での組換え発現についての概説記事には、Skerra等、Curr.Opinion in Immunol.5:256−262(1993)及びPluckthun、Immunol.Revs.、130:151−188(1992)が含まれる。

0125

さらなる一実施態様では、抗体又は抗体断片は、McCafferty等、Nature 348:552−554(1990)に記載される技術を使用して生成される抗体ファージライブラリーから単離され得る。Clackson等、Nature 352:624−628(1991)及びMarks等、J.Mol.Biol.222:581−597(1991)は、ファージライブラリーを使用する、それぞれマウス抗体及びヒト抗体の単離を記載している。引き続く刊行物は、鎖シャッフリング(Marks等, Bio/Technology 10:779-783 (1992))、並びに非常に大きなファージライブラリーを構築するための戦略としてのコンビナトリアル感染及びインビボ組換え(Waterhouse等, Nuc. Acids. Res. 21:2265-2266 (1993))による、高親和性(nM範囲)ヒト抗体の産生を記載している。従って、これらの技術は、モノクローナル抗体の単離のための伝統的なモノクローナル抗体ハイブリドーマ技術に対する実行可能な代替法である。

0126

DNAはまた、例えば、相同なマウス配列の代わりにヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することによって(米国特許第4816567号;Morrison等, Proc. Natl Acad. Sci. USA 81:6851 (1984))、又は免疫グロブリンコード配列に、非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の全て若しくは一部を共有結合的に連結することによって、修飾され得る。

0127

典型的には、かかる非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメインを置換し、又はかかる非免疫グロブリンポリペプチドは、ある抗原に対する特異性を有する1つの抗原結合部位及び異なる抗原に対する特異性を有する別の抗原結合部位を含むキメラ二価抗体を創出するために、抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインを置換する。

0128

本明細書に記載される方法のいずれかの一部の実施態様では、この抗体は、IgA、IgD、IgE、IgG又はIgMである。一部の実施態様では、この抗体は、IgGモノクローナル抗体である。

0129

(iii)ヒト化抗体
一部の実施態様では、この抗体は、ヒト化抗体である。非ヒト抗体をヒト化するための方法は、当該技術分野で記載されている。一部の実施態様では、ヒト化抗体は、非ヒトである供給源由来の、その中に導入された1又は複数のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、「移入」残基と言われる場合が多く、これらは、典型的には、「移入」可変ドメインから取られる。ヒト化は、超可変領域配列でヒト抗体の対応する配列を置き換えることによって、Winter及び共同研究者(Jones等, Nature 321:522-525 (1986);Riechmann等, Nature 332:323-327 (1988);Verhoeyen等, Science 239:1534-1536 (1988))の方法に従って、本質的には実施され得る。従って、かかる「ヒト化」抗体は、キメラ抗体であり(米国特許第4816567号)、ここで、実質的に、インタクトなヒト可変ドメイン未満が、非ヒト種由来の対応する配列によって置換されている。実際には、ヒト化抗体は、典型的には、一部の超可変領域残基及びおそらくは一部のFR残基が、げっ歯類抗体中の類似の部位由来の残基によって置換される、ヒト抗体である。

0130

ヒト化抗体を作製する際に使用される軽鎖及び重鎖の両方のヒト可変ドメインの選択は、抗原性を低減させるために非常に重要である。いわゆる「ベストフィット」方法によれば、げっ歯類抗体の可変ドメインの配列は、公知のヒト可変ドメイン配列のライブラリー全体に対してスクリーニングされる。次いで、げっ歯類のものと最も近いヒト配列が、ヒト化抗体のためのヒトフレームワーク領域(FR)として受容される(Sims等, J. Immunol. 151:2296 (1993);Chothia等, J. Mol. Biol. 196:901 (1987))。別の方法は、軽鎖又は重鎖可変領域の特定の下位群の全てのヒト抗体のコンセンサス配列から誘導される特定のフレームワーク領域を使用する。同じフレームワークが、いくつかの異なるヒト化抗体のために使用され得る(Carter等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:4285 (1992);Presta等, J. Immunol. 151:2623 (1993))。

0131

抗体が、抗原に対する高い親和性及び他の好ましい生物特性の保持を伴ってヒト化されることが、さらに重要である。この目標を達成するために、これらの方法の一部の実施態様では、ヒト化抗体は、親配列及びヒト化配列の3次元モデルを使用した、親配列及び種々の概念的ヒト化産物の解析のプロセスによって調製される。3次元免疫グロブリンモデルは、一般に入手可能であり、当業者によく知られている。選択された候補免疫グロブリン配列の可能な3次元コンフォメーション構造を図示しディスプレイするコンピュータープログラム利用可能である。これらのディスプレイの検査は、候補免疫グロブリン配列の機能における残基の可能性の高い役割の解析、即ち、候補免疫グロブリンがその抗原に結合する能力に影響を与える残基の解析を可能にする。この方法で、FR残基は、所望の抗体特性、例えば、標的抗原(一又は複数)に対する増加した親和性が達成されるように、レシピエント配列及び移入配列から選択され得、組み合わされ得る。一般に、超可変領域の残基は、直接的かつ最も実質的に、抗原結合に影響を与えることに関与する。

0132

(v)ヒト抗体
一部の実施態様では、この抗体は、ヒト抗体である。ヒト化に対する代替法として、ヒト抗体が生成され得る。例えば、免疫化の際に、内因性の免疫グロブリン産生の非存在下でヒト抗体の完全レパートリーを産生することが可能なトランスジェニック動物(例えば、マウス)を産生することが、ここで可能である。例えば、キメラ及び生殖細胞系変異体マウスにおける抗体重鎖連結領域(JH)遺伝子のホモ接合型欠失は、内因性の抗体産生の完全な阻害を生じることが記載されている。かかる生殖細胞系変異体マウスにおけるヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子アレイの移行は、抗原曝露の際にヒト抗体の産生を生じる。例えば、Jakobovits等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551(1993);Jakobovits等、Nature 362:255−258(1993);Bruggermann等、Year in Immuno.7:33(1993);並びに米国特許第5591669号;米国特許第5589369号;及び米国特許第5545807号を参照のこと。

0133

あるいは、ファージディスプレイテクノロジー(McCafferty等, Nature 348:552-553 (1990))は、免疫化されていないドナー由来の免疫グロブリン可変(V)ドメイン遺伝子レパートリーから、インビトロでヒト抗体及び抗体断片を産生するために使用され得る。この技術によれば、抗体Vドメイン遺伝子は、線状バクテリオファージ、例えば、M13又はfdのメジャー又はマイナーコートポリペプチド遺伝子のいずれか中に、インフレームクローニングされ、ファージ粒子の表面上に機能性抗体断片としてディスプレイされる。線状粒子は、ファージゲノム一本鎖DNAコピーを含むので、抗体の機能的特性に基づく選択もまた、これらの特性を示す抗体をコードする遺伝子の選択を生じる。従って、ファージは、B細胞の特性の一部を模倣する。ファージディスプレイは、種々の形式で実施され得る;それらの概説については、例えば、Johnson,Kevin S.及びChiswell,David J.、Current Opinion in Structural Biology 3:564−571(1993)を参照のこと。V遺伝子セグメントのいくつかの供給源が、ファージディスプレイのために使用され得る。Clackson等、Nature 352:624−628(1991)は、免疫化されたマウスの脾臓から誘導されるV遺伝子の小さいランダムコンビナトリアルライブラリーから、抗オキサゾロン抗体の多様なアレイを単離した。免疫化されていないヒトドナー由来のV遺伝子のレパートリーが構築され得、抗原(自己抗原を含む)の多様なアレイに対する抗体が、Marks等、J.Mol.Biol.222:581−597(1991)又はGriffith等、EMBO J.12:725−734(1993)によって記載された技術に本質的に従って、単離され得る。米国特許第5565332号及び米国特許第5573905号もまた参照のこと。

0134

ヒト抗体は、インビトロで活性化されたB細胞によっても生成され得る(米国特許第5567610号及び米国特許第5229275号を参照のこと)。

0135

(v)抗体断片
一部の実施態様では、この抗体は、抗体断片である。種々の技術が、抗体断片の産生のために開発されている。伝統的には、これらの断片は、インタクトな抗体のタンパク質分解消化を介して誘導された(例えば、Morimoto等, Journal of Biochemical and Biophysical Methods24:107-117 (1992)及びBrennan等, Science 229:81 (1985)を参照のこと)。しかし、これらの断片は、ここで、組換え宿主細胞によって直接的に産生され得る。例えば、これらの抗体断片は、上で議論した抗体ファージライブラリーから単離され得る。あるいは、Fab’−SH断片が、大腸菌から直接回収され得、F(ab’)2断片を形成するために化学的にカップリングされ得る(Carter等, Bio/Technology 10: 163-167 (1992))。別の手法によれば、F(ab’)2断片は、組換え宿主細胞培養物から直接単離され得る。抗体断片の産生のための他の技術は、熟練施術者に明らかである。他の実施態様では、選択された抗体は、単鎖Fv断片(scFv)である。国際公開第93/16185号;米国特許第5571894号及び米国特許第5587458号を参照のこと。抗体断片はまた、例えば米国特許第5641870号などに記載されるような、「直鎖状抗体」であり得る。かかる直鎖状抗体断片は、単一特異性又は二重特異性であり得る。

0136

一部の実施態様では、本発明に記載される抗体の断片が提供される。一部の実施態様では、この抗体断片は、抗原結合性断片である。一部の実施態様では、この抗原結合性断片は、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、scFv、Fv及びダイアボディからなる群より選択される。

0137

(vi)二重特異性抗体
一部の実施態様では、この抗体は、二重特異性抗体である。二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なるエピトープに対する結合特異性を有する抗体である。例示的二重特異性抗体は、2つの異なるエピトープに結合し得る。あるいは、二重特異性抗体の結合アームは、細胞防御焦点を細胞に合わさせるように、白血球上のトリガー分子、例えば、T細胞受容体分子(例えば、CD2若しくはCD3)、又はIgGに対するFc受容体(FcγR)、例えば、FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)及びFcγRIII(CD16)に結合するアームと組み合わされ得る。二重特異性抗体は、完全長抗体又は抗体断片(例えば、F(ab’)2二重特異性抗体)として調製され得る。

0138

二重特異性抗体を作製するための方法は、当該技術分野で公知である。完全長二重特異性抗体の伝統的な産生は、2つの免疫グロブリン重鎖−軽鎖対の共発現に基づき、これら2つの鎖は、異なる特異性を有する(Millstein等, Nature 305:537-539 (1983))。免疫グロブリン重鎖及び軽鎖のランダムな取り合わせに起因して、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は、10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を産生し、これらのうち1つだけが、正しい二重特異性構造を有する。アフィニティークロマトグラフィー工程によって通常行われる正しい分子の精製は、むしろ扱いにくく、産物収量は低い。類似の手順は、国際公開第93/08829号及びTraunecker等、EMBO J.、10:3655−3659(1991)に開示されている。

0139

異なる手法によれば、所望の結合特異性(抗体−抗原結合部位)を有する抗体可変ドメインが、免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合される。一部の実施態様では、この融合は、ヒンジ、CH2及びCH3領域の少なくとも一部を含む、免疫グロブリン重鎖定常ドメインとのものである。一部の実施態様では、軽鎖結合に必要な部位を含む第1の重鎖定常領域(CH1)が、融合物の少なくとも1つにおいて存在する。免疫グロブリン重鎖融合物、及び所望の場合、免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAは、別々の発現ベクター中に挿入され、適切な宿主生物中にコトランスフェクトされる。これは、構築において使用される3つのポリペプチド鎖の不均等な比率が最適な収量を提供する場合の実施態様において、3つのポリペプチド断片の相互の割合を調整することにおける大きな順応性を提供する。しかし、等しい比率での少なくとも2つのポリペプチド鎖の発現が高い収量を生じる場合又は比率に特定の有意性がない場合、1つの発現ベクター中に2つ又は3つ全てのポリペプチド鎖のコード配列を挿入することが可能である。

0140

この手法の一部の実施態様では、これらの二重特異性抗体は、一方のアーム中の第1の結合特異性を有するハイブリッド免疫グロブリン重鎖と、他方のアーム中のハイブリッド免疫グロブリン重鎖−軽鎖対(第2の結合特異性を提供する)から構成される。この非対称構造は、望ましくない免疫グロブリン鎖の組み合わせからの所望の二重特異性化合物の分離を促進することが見出されたが、それは、二重特異性分子の半分のみにおける免疫グロブリン軽鎖の存在が、分離の容易な方法を提供するからである。この手法は、国際公開第94/04690号に開示されている。二重特異性抗体を生成することのさらなる詳細については、例えば、Suresh等、Methodsin Enzymology 121:210(1986)を参照のこと。

0141

米国特許第5731168号に記載される別の手法によれば、抗体分子の対間の接触面は、組換え細胞培養物から回収されるヘテロ二量体百分率最大化するために操作され得る。一部の実施態様では、この接触面は、抗体定常ドメインのCH3ドメインの少なくとも一部を含む。この方法では、第1の抗体分子の接触面由来の1又は複数の小さいアミノ酸側鎖が、より大きい側鎖(例えば、チロシン又はトリプトファン)で置き換えられる。大きい側鎖(一又は複数)に対して同一又は類似のサイズの代償的「腔」が、大きいアミノ酸側鎖をより小さいアミノ酸側鎖(例えば、アラニン又はスレオニン)で置き換えることによって、第2の抗体分子の接触面上に創出される。これは、ホモ二量体などの他の望ましくない最終産物を超えて、ヘテロ二量体の収量を増加させるための機構を提供する。

0142

二重特異性抗体には、架橋抗体又は「ヘテロコンジュゲート」抗体が含まれる。例えば、ヘテロコンジュゲート中の抗体の一方は、アビジンにカップリングされ得、他方は、ビオチンにカップリングされ得る。かかる抗体は、例えば、望ましくない細胞へと免疫系細胞を標的化するため(米国特許第4676980号)、及びHIV感染治療のため(国際公開第91/00360号、国際公開第92/200373号及び欧州03089号)に提唱されてきた。ヘテロコンジュゲート抗体は、任意の従来の架橋方法を使用して作製され得る。適切な架橋結合剤は、当該技術分野で周知であり、いくつかの架橋技術と共に、米国特許第4676980号に開示されている。

0143

抗体断片から二重特異性抗体を生成するための技術もまた、文献中に記載されている。例えば、二重特異性抗体は、化学結合を使用して調製され得る。Brennan等、Science 229:81(1985)は、インタクトな抗体がF(ab’)2断片を生成するためにタンパク質分解性に切断される手順を記載している。これらの断片は、隣接ジチオールを安定化し、分子間ジスルフィド形成を防止するために、ジチオール錯化剤亜ヒ酸ナトリウムの存在下で還元される。次いで、生成されたFab’断片は、チオニトロベンゾエート(TNB)誘導体に変換される。次いで、Fab’−TNB誘導体のうち一方が、メルカプトエチルアミンによる還元によってFab’−チオールに再変換され、等モル量の他方のFab’−TNB誘導体と混合されて、二重特異性抗体を形成する。提供される二重特異性抗体は、酵素の選択的固定化のための薬剤として使用され得る。

0144

組換え細胞培養物から直接二重特異性抗体断片を作製及び単離するための種々の技術もまた、記載されてきた。例えば、二重特異性抗体は、ロイシンジッパーを使用して産生されてきた。Kostelny等、J.Immunol.148(5):1547−1553(1992)。Fosタンパク質及びJunタンパク質由来のロイシンジッパーペプチドが、遺伝子融合によって、2つの異なる抗体のFab’部分に結合された。これらの抗体ホモ二量体は、モノマーを形成するために、ヒンジ領域において還元され、次いで、抗体ヘテロ二量体を形成するために再酸化された。この方法は、抗体ホモ二量体の産生のためにも利用され得る。Hollinger等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448(1993)によって記載される「ダイアボディ」テクノロジーは、二重特異性抗体断片を作製するための代替的機構を提供してきた。これらの断片は、同じ鎖上の2つのドメイン間のペアリングを可能にするには短すぎるリンカーによって軽鎖可変ドメイン(VL)に接続された重鎖可変ドメイン(VH)を含む。従って、1つの断片のVHドメイン及びVLドメインは、別の断片の相補的なVLドメイン及びVHドメインとペアリングするようにさせられ、それによって、2つの抗原結合部位を形成する。単鎖Fv(sFv)ダイマーの使用によって二重特異性抗体断片を作製するための別の戦略もまた、報告されている。Gruber等、J.Immunol.152:5368(1994)を参照のこと。

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