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技術 新規アントラニルアミドとその使用

出願人 ジ・アドミニストレーターズ・オブ・ザ・チューレーン・エデュケーショナル・ファンドデュケイン・ユニヴァーシティ・オブ・ザ・ホーリー・ゴースト
発明者 スラヴィ・チャクラバティパトリック・ティー・フラハティダーリーン・モンリッシュジェーン・イー・カヴァノーマシュー・イー・バロウスティーヴン・エリオットヴァン・ティー・ホアン
出願日 2014年9月11日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2016-542095
公開日 2016年9月29日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 2016-530317
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 有機低分子化合物及びその製造 非環式または炭素環式化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 5員環以上窒素含有飽和複素環式化合物
主要キーワード 減衰因子 カップリング値 無ハロゲン 設計論理 カートップ 部分的結晶化 形態変換 スタート装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月29日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本願は、以下の化学式アントラニルアミドとその誘導体を開示する。 開示された組成物は、アントラニルアミド誘導体と、該アントラニルアミド誘導体の薬剤の製造における使用を含む。さらに、開示されたアントラニルアミド誘導体を有効量投与することにより、対象者における、がんの抑制または治療上皮間葉細胞転換の抑制または逆行、及び/またはMEKI/2及び/またはMEK5酵素活性の抑制を行う方法を開示する。

概要

背景

関連する出願についてクロスリファレンス
本願は、2013年9月11日に出願された米国仮出願第61/876,645号に基づく利益を主張するものであり、その全体の内容を参照により含むものである。

政府支援についての通知
本発明は、国立衛生研究所により承認された政府支援(承認番号R01CA125806とR15 CA176496)により完成されたものである。米国政府は、本発明について所定の権利を有する。

がんは、米国において、心臓病に次いで2番目に多い死亡原因である。がんは、正常な生物機能を制御する細胞経路の異常調整の結果による腫瘍細胞制御不能な増殖と全身播種を特徴とする。マイトジェン活性タンパク質キナーゼMAPK)は、タンパク質セリントレオニンキナーゼ一群である。これらキナーゼは、胚形成細胞分化細胞増殖、及び細胞死を制御する経路の主成分である。マイトジェン浸透ストレス熱ショック及び炎症性サイトカインなどの様々な刺激に対する細胞応答がMAPKにより制御される。MAPKの活性は、リン酸化反応トリガする複雑な分岐経路があるシグナル伝達カスケードを必要とする。MAPK経路はMAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MEKK)が次のMAPキナーゼキナーゼ(MEK)をリン酸化し、次にMEKが下流のMAPキナーゼ(ERK)をリン酸化するというリン酸化反応カスケード反応を伴う。

MEK5シグナル経路は、細胞に酸化的ストレスを生き延びさせるもので、マイトジェン(EGF及びG−CSF)、サイトカイン(LIF及びCT−1)及びストレス(H2O2、及びソルビトール)により活性化される。ERK5は、MEK5の基質として知られている唯一のものであり、Thr−Glu−Tyr(TEY)活性化モチーフ内のThrとTyr残基においてリン酸化される。ERK5は、EGF誘起細胞増殖をcAMP応答要素(CRE)を介してG1/S細胞周期移行を促進するものである。ERK5は、放射線パリトキシン、及びホルボールエステル処理等のストレス要因に応じて上方制御される。MEK5は、50%の腫瘍やその他のガンにおいて過剰発現しており、扁平上皮がん前立腺がん初期及びトリプルネガティブ乳がんにおいて非常に上方制御されていると報告されている。MEK5は、MEK1と、ATP結合ポケットとおよそ87%の相同性を有する。

上皮細胞間葉細胞間の形態変換は、発達における重要なプロセスであり、がん発生時にもこの反応が起こっていると考えられている。上皮細胞状の形態の細胞は、運動性を有さず、より密集しているが、間葉細胞の形態の細胞は、より線維芽細胞様、または紡錘状であり、運動性が高い。

MEK/ERK経路などの様々なシグナル経路は、ある種のがんにおいて非常に上方制御されており、より侵襲性表現型への移行において役割を果たしていると考えられる。がん細胞の種類をより均一なものとして現在の治療法を最適化し、がん細胞がより急激に増殖し侵襲性の表現型に変化することを防ぐために、EMT(上皮間葉)またはMET(間葉上皮転換を伴う細胞型の転換を変化させる小さな分子ががん治療の分野において求められている。

概要

本願は、以下の化学式アントラニルアミドとその誘導体を開示する。 開示された組成物は、アントラニルアミド誘導体と、該アントラニルアミド誘導体の薬剤の製造における使用を含む。さらに、開示されたアントラニルアミド誘導体を有効量投与することにより、対象者における、がんの抑制または治療、上皮間葉細胞転換の抑制または逆行、及び/またはMEKI/2及び/またはMEK5酵素活性の抑制を行う方法を開示する。

目的

病状の確かな診断を提供できない診断方法であっても、その方法が診断の材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記の式を有する化合物であって、式中R1は独立して:第1級または第3級アミン、OR11、またはアミノ酸であり、式中R11は独立して、水素アルキルアルケン、またはアルキンであり、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10はそれぞれ独立して、水素、アルキル、アルケン、アルキン、フッ素塩素臭素、またはヨウ素などのハロゲン炭素−炭素二重または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4のアルコキシシアノ基、またはニトリル基である前記化合物。

請求項2

請求項1に記載の化合物であって、R1はである前記化合物。

請求項3

請求項1に記載の化合物であって、R2は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項4

請求項2に記載の化合物であって、R2はフッ素である前記化合物。

請求項5

請求項1に記載の化合物であって、R3は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項6

請求項1に記載の化合物であって、R4は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項7

請求項6に記載の化合物であって、R4はヨウ素である前記化合物。

請求項8

請求項1に記載の化合物であって、R5は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項9

請求項1に記載の化合物であって、R6は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項10

請求項9に記載の化合物であって、R6はフッ素である前記化合物。

請求項11

請求項1に記載の化合物であって、R7は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項12

請求項11に記載の化合物であって、R7はフッ素である前記化合物。

請求項13

請求項1に記載の化合物であって、R8は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項14

請求項1に記載の化合物であって、R9は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項15

請求項1に記載の化合物であって、R10は水素またはハロゲンである前記化合物。

請求項16

請求項1に記載の化合物であって、下記の式で示される前記化合物。

請求項17

請求項1に記載の化合物であって、上記アントラニルアミド誘導体は、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ安息香酸(SC−1−180)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−151第一級アミド)、N,N−ジエチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−65)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N,N−ジメチルベンズアミド(SC−1−69)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド(SC−1−72アミド)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸メチル(SC−1−72エステル)、Tert−ブチル−4−(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾイルピペラジン−1−カルボン酸塩(SC−1−75)、(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(ピペラジン−1−イルメタノン塩酸塩(SC−1−79)、N−エチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−80)、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド塩酸塩(SC−1−122)、2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(SC−1−14酸)、(2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩(SC−1−24アミド)、2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−39酸)、(4−メチルピペラジン−1−イル)(2−(フェニルアミノ)フェニル)メタノン(SC−1−177アミド)、3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−175酸)、3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(SC−1−181)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(SC−2−25酸)、(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンモノフマル酸塩(SC−2−45)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−2−37)、及び3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(メチル)アミノ)安息香酸(SC−2−32酸)またはこれらの任意の組み合わせの何れか1つから選択されたものである前記化合物。

請求項18

請求項1ないし17の何れか1項に記載の化合物と、薬学的に許容可能な担体を含む組成物

請求項19

請求項18に記載の組成物であって、組成物は、経口投与静脈投与経皮投与、筋内投与、及び皮下投与用に製剤された前記組成物。

請求項20

請求項19に記載の組成物であって、経口デリバリー用の製品を含み、濃縮物乾燥粉末液体カプセル丸薬錠剤を含む前記組成物。

請求項21

薬剤の製造における請求項1ないし17に記載の化合物の使用。

請求項22

対象者がんの抑制または治療方法であって、請求項1ないし17のいずれか1項に記載の化合物、または請求項18ないし20のいずれか1項に記載の組成物を対象者に対して有効量投与し、がんを抑制または治療する前記方法。

請求項23

請求項22に記載の方法であって、上記がんは固形腫瘍を含む前記方法。

請求項24

請求項23に記載の方法であって、上記固形腫瘍は扁平上皮細胞がんを含む前記方法。

請求項25

請求項23に記載の方法であって、上記固形腫瘍は前立腺がんを含む前記方法。

請求項26

請求項23に記載の方法であって、上記固形腫瘍は乳がんを含む前記方法。

請求項27

請求項26に記載の方法であって、上記乳がんはトリプルネガティブな乳がんを含む前記方法。

請求項28

請求項26に記載の方法であって、上記乳がんは初期の乳がんを含む前記方法。

請求項29

請求項23に記載の方法であって、上記固形腫瘍は膵臓がんを含む前記方法。

請求項30

請求項22に記載の方法であって、上記がんは転移がんを含む前記方法。

請求項31

対象者における上皮間葉細胞転換の抑制または逆行方法であって、請求項1ないし17のいずれか1項に記載の化合物、または請求項18ないし20のいずれか1項に記載の組成物を対象者に対して有効量投与し、上皮間葉細胞転換を抑制または逆行させる前記方法。

請求項32

対象者におけるMEK1/2及び/またはMEK5酵素活性抑制方法であって、請求項1ないし17のいずれか1項に記載の化合物、または請求項18ないし20のいずれか1項に記載の組成物を対象者に対して有効量投与し、MEK1/2及び/またはMEK5酵素活性を抑制する前記方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば様々な種類のがん治療において、MEK5及び/またはMEK1/2などのMEKキナーゼの抑制に使用可能なアントラニルアミド化合物に関する。

背景技術

0002

関連する出願についてクロスリファレンス
本願は、2013年9月11日に出願された米国仮出願第61/876,645号に基づく利益を主張するものであり、その全体の内容を参照により含むものである。

0003

政府支援についての通知
本発明は、国立衛生研究所により承認された政府支援(承認番号R01CA125806とR15 CA176496)により完成されたものである。米国政府は、本発明について所定の権利を有する。

0004

がんは、米国において、心臓病に次いで2番目に多い死亡原因である。がんは、正常な生物機能を制御する細胞経路の異常調整の結果による腫瘍細胞制御不能な増殖と全身播種を特徴とする。マイトジェン活性タンパク質キナーゼMAPK)は、タンパク質セリントレオニンキナーゼの一群である。これらキナーゼは、胚形成細胞分化細胞増殖、及び細胞死を制御する経路の主成分である。マイトジェン浸透ストレス熱ショック及び炎症性サイトカインなどの様々な刺激に対する細胞応答がMAPKにより制御される。MAPKの活性は、リン酸化反応トリガする複雑な分岐経路があるシグナル伝達カスケードを必要とする。MAPK経路はMAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MEKK)が次のMAPキナーゼキナーゼ(MEK)をリン酸化し、次にMEKが下流のMAPキナーゼ(ERK)をリン酸化するというリン酸化反応カスケード反応を伴う。

0005

MEK5シグナル経路は、細胞に酸化的ストレスを生き延びさせるもので、マイトジェン(EGF及びG−CSF)、サイトカイン(LIF及びCT−1)及びストレス(H2O2、及びソルビトール)により活性化される。ERK5は、MEK5の基質として知られている唯一のものであり、Thr−Glu−Tyr(TEY)活性化モチーフ内のThrとTyr残基においてリン酸化される。ERK5は、EGF誘起細胞増殖をcAMP応答要素(CRE)を介してG1/S細胞周期移行を促進するものである。ERK5は、放射線パリトキシン、及びホルボールエステル処理等のストレス要因に応じて上方制御される。MEK5は、50%の腫瘍やその他のガンにおいて過剰発現しており、扁平上皮がん前立腺がん初期及びトリプルネガティブ乳がんにおいて非常に上方制御されていると報告されている。MEK5は、MEK1と、ATP結合ポケットとおよそ87%の相同性を有する。

0006

上皮細胞間葉細胞間の形態変換は、発達における重要なプロセスであり、がん発生時にもこの反応が起こっていると考えられている。上皮細胞状の形態の細胞は、運動性を有さず、より密集しているが、間葉細胞の形態の細胞は、より線維芽細胞様、または紡錘状であり、運動性が高い。

0007

MEK/ERK経路などの様々なシグナル経路は、ある種のがんにおいて非常に上方制御されており、より侵襲性表現型への移行において役割を果たしていると考えられる。がん細胞の種類をより均一なものとして現在の治療法を最適化し、がん細胞がより急激に増殖し侵襲性の表現型に変化することを防ぐために、EMT(上皮間葉)またはMET(間葉上皮転換を伴う細胞型の転換を変化させる小さな分子ががん治療の分野において求められている。

先行技術

0008

Loudon, Organic Chemistry 第4版(ニューヨーク、Oxford University Press社、2002年、pp.360−361,1084−1085)

0009

本願は、以下の化学式アントラニルアミドとその誘導体を開示する。

0010

0011

第1級または第3級アミン、OR11、またはアミノ酸であり、式中R11は独立して、水素アルキルアルケン、またはアルキンであり、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10はそれぞれ独立して、水素、アルキル、アルケン、アルキン、フッ素塩素臭素、またはヨウ素などのハロゲン炭素−炭素二重または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシシアノ基、またはニトリル基である。アントラニルアミドの誘導体の具体例としては、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ安息香酸(SC−1−180)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−151第1級アミド)、N,N−ジエチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−65)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N,N−ジメチルベンズアミド(SC−1−69)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド(SC−1−72アミド)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸メチル(SC−1−72エステル)、Tert−ブチル4−(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾイルピペラジン−1−カルボン酸(SC−1−75)、(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(ピペラジン−1−イルメタノン塩酸塩、(SC−1−79)、N−エチル−3,4−ジルフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−80)、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−Nメチルベンズアミド塩酸塩(SC−1−122)、2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩(SC−1−24アミド)、2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−39酸)、(4−メチルピペラジン−1−イル)(2−(フェニルアミノ)フェニル)メタノン(SC−1−177アミド)、3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−175酸)、3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(SC−1−181)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(SC−2−25 酸)、(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンモノフマル酸(SC−2−45)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−2−37)、または3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(メチル)アミノ)安息香酸(SC−2−32酸)の内の1つが挙げられる。

0012

また、アントラニルアミド誘導体を含む医薬組成物などの組成物薬剤の製造におけるアントラニルアミド誘導体の使用も開示する。

0013

対象者におけるがんの抑制や治療を行う方法も開示する。上記開示された方法は、開示されたアントラニルアミド誘導体の有効量を対象者に投与して、がんの抑制や治療を行うことを含む。いくつかの実施例では、上記がんは固形腫瘍、扁平上皮がん、前立腺がん、乳がん膵臓がんなどを含む。いくつかの実施例では、上記がんは転移がんを含む。

0014

また、対象者において上皮間葉転換を抑制、または逆行させる方法も開示する。上記方法は、開示されたアントラニルアミド誘導体の有効量を対象者に投与して、上皮間葉転換の抑制または逆行を行うことを含む。

0015

また、対象者においてMEK1/2及び/またはMEK5酵素活性の抑制をする方法も開示する。上記方法は、開示されたアントラニルアミド誘導体の有効量を対象者に投与して、MEK1/2及び/またはMEK5酵素活性の抑制を行うことを含む。

0016

本開示の上記及びその他の特徴や効果は添付の図面を参照して記される、以下の詳細な説明においてより明白になるであろう。

図面の簡単な説明

0017

図1は、MAPKシグナル経路の図である。
図2は、MEK5シグナル経路の図である。
図3は、開示された化合物設計論理を示す図である。
図4は、酸塩化物を介する化合物9a〜jの合成スキームの一例を示す図である。
図5は、EDCI結合による化合物15の合成スキームの一例を示す図である。
図6は、第1級アミド3、18、19の合成スキームの一例を示す図である。
図7は、酸塩化物を介する化合物23、24の合成スキームの一例を示す図である。
図8は、DIC結合による化合物23の合成スキームの一例を示す図である。
図9は、強力MEK5阻害剤ウェスタンブロット分析を示す棒グラフである。MDA−MB−231トリプルネガティブ乳がん細胞株を化合物(10μM)にて30分前処理し、上皮増殖因子(EGF、50ng/mL)にて15分間刺激した。賦形剤で処理した細胞をDMSOで30分間前処理し、その後EGFで15分間刺激した。タンパク質の可視化定量化分析をLI−CORオデッセイ撮像装置を用いて行った。*P<0.05vs.賦形剤、一元配置分散分析、その後テューキークレーマー法(n=3)。
図10は、pERKイソ型のEGF介在形成の抑制の細胞アッセイの結果を示す表である。
図11は、MDA−MB231増殖実験の結果を示すグラフである。トリプルネガティブのがん表現型を示すという理由で、MDA−MB231細胞を使用した。MEK1/2とMEK5の両方の抑制に有効なので、化合物3を選択した。5%活性炭デキストラン処理済培地を用いた96ウェルTCプレートにMDA−MB231細胞をウェル毎に1万個蒔き、5%CO2雰囲気下1晩37℃にて培養した。次の日、上記細胞を薬剤または賦形剤で処理した。プレートは、3日目、5日目、7日目に採取され、クリスタルバイオレットで染色された。細胞の形態の変化を倒立顕微鏡で観察した。細胞を洗浄し、溶解させ、生体細胞で失われるクリスタルバイオレットの吸光度を630nMで測定した。ウェルは重複して作製された。実験は3回実施された。細胞は初期細胞数にて正常化された。
図12は、化合物3で処理された細胞の、可動性かつ侵襲性の間葉表現型を特徴とする細長く、くぎ状の細胞形態から、可動性や侵襲性が比較的低い上皮表現型を特徴とするより円形の細胞形態への転換を示すデジタル画像である。
図13は、実施例3の試験の結果を示す棒グラフである。
図14は、実施例3の試験の結果を示す棒グラフである。
図15は、実施例3の試験の結果を示すデジタル画像である。
図16は、実施例3の試験の結果を示す棒グラフである。
図17は、1μMで処理されたMDA−MB−231乳がん細胞のEカドヘリン発現を示す棒グラフである。本化合物は、転移性乳がん細胞のEMT遺伝子の発現に影響を及ぼす。MDA−MB231細胞を5%活性炭処理フェノールレッドDMEM培地にて48時間培養し、化合物(1μM)で処理した。24時間後、細胞を採取し、E−カドヘリンのqPCR分析を行った。
図18は、トリプルネガティブの乳がん細胞の移動をSC−1−151が抑制することを示す棒グラフである。MDA−MB−231またはMDA−MB−157細胞は、5%CS無フェノールDMEMにて48時間培養し、SC−1−151または賦形剤で3日間処理した後、2.5x104個の細胞をトランスウェルインサート法で播種した。24時間後、細胞を固定化し、クリスタルバイオレットで染色して、移動した細胞数カウントした。各バーは、200xの倍率での対照群に対する移動細胞数±標準誤差%を示す。*p<0.05;**p<0.01;***p<0.001。
図19は、トリプルネガティブの乳がん細胞の移動をSC−1−151が抑制することを示す棒グラフである。MDA−MB−231またはBT−549細胞を、5%CS無フェノールDMEM培地にて48時間培養し、SC−1−151または賦形剤にて3日間処理した。その後2.5x104個の細胞をトランスウェルインサート法にて播種した。24時間後、細胞を固定化し、クリスタルバイオレットで染色して、移動した細胞数をカウントした。各バーは、200xの倍率での対照群に対する移動細胞数±標準誤差%を示す。*p<0.05;**p<0.01;***p<0.001。
図20は、SC−1−151がインビボ腫瘍形成を抑制することを示す棒グラフである。両側に1x106MDA−MB231細胞を注射されたSCIDメスマウス終点時の腫瘍体積、n=10。実験動物に対して、0日目(細胞注入日)にDMSOもしくはSC−1−151を投与した(25mg/kg)。腫瘍サイズを30日間、デジタルキャリパーを使用して2週間毎に測定した。各バーは、最終平均腫瘍体積±標準誤差を示す。
図21Aと図21Bは、デジタル画像であり、SC−1−151が膵臓がん細胞を上皮表現型に誘導することを示す棒グラフである。(A)Mia−PaCa2細胞を96ウェルプレートに各ウェルに1,000個の細胞密度で播種し、賦形剤(DMSO)とSC−1−151で処理した。3日後、細胞をグルタルアルデヒドで固定化し、クリスタルバイオレットで染色した。(b)EMT制御された遺伝子についてqPCRを行い、SC−1−151で処理した。膵臓がん細胞を5%CS無フェノールDMEMにて48時間培養し、その後賦形剤(DMSO)またはSC−1−151(1μM)で24時間処理した。サイクル数をβ−アクチンで正常化し、賦形剤処理した細胞を1とする。n=3。

0018

I.用語の説明
別途説明がない限り、本明細書において使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示された主題が属する分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を持つ。化学用語の一般用語の定義については、The McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1985年)やThe Condensed Chemical Dictionary(1981年)などを参照されたい。分子生物学の一般用語の定義については、Benjamin Lewin著のGenes IX(Jones and Bartlet社、2008年)(ISBN0763752223)、Kendrewら編のThe Encyclopedia of Molecular Biology(Blackwell Science社、1994年)(ISBN0632021829)やRobert A. Meyers編のMolecular Biology and Biotechnology: a Comprehensive Desk Reference(VCH Publishers社、1995年)(ISBN 9780471185710)、その他の同様の参考文献を参照されたい。本明細書において、「a」、「an」、「the」などの単数形の単語は、別途文脈上明白に示されていない限り、複数の場合も包含するものである。同様に、「または」という単語は、別途文脈上明白に示されていない限り、複数の場合も包含するものである。また、本明細書では、「comprises」は「includes」と同じ意味である。よって、「AまたはBを含む」は、A、B、またはA及びBを有することを意味する。別途記載が無い限り、全ての数値は、「約」や「およそ」等の単語がある場合でもない場合でも近似値である。本明細書で示された物質、方法、及び例は、説明のためだけに挙げられているもので、本発明を限定するものではない。全ての分子量は近似値であり、説明のためだけに挙げられているものである。別段記載が無い限り、本発明の方法と手法の実施は、本分野で公知の従来の方法に基づいて通常実施でき、また本明細書において引用され、言及される様々な一般的またはより専門的な文献で説明されているように実施可能である。例えばLoudon著Organic Chemistry 第4版(ニューヨーク、Oxford University Press社、2002年、pp.360−361,1084−1085);Smith and March著、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms, and Structure 第5版(Wiley−Interscience社、2001年、またはVogel著、A Textbook of Practical Organic Chemistry, Including Qualitative Organic Analysis 第4版(ニューヨーク:Longman社、1978年)などを参照されたい。

0019

対立が生じた場合は、用語の説明を有する本願が優先する。

0020

本開示の様々な実施形態の検討に資するため、以下に特別な用語の説明を行う。

0021

投与:開示されたアントラニルアミド誘導体を含む医薬組成物等の組成物を対象者に、任意の有効な経路で与えることである。投与経路の例としては、注射(皮下注射筋肉内注射皮内注射腹腔内注射(ip)、静脈注射(iv))、経口投与舌下投与経皮投与、及び吸入投与が挙げられるが、これらに限定されない。

0022

アルコキシ:O−R構造を有する基(または置換基)(式中、Rは置換されていても置換されていなくてもよいアルキルである)。メトキシ(OCH3)がアルコキシ基の一例として挙げられる。置換されたアルコキシにおいて、Rは非妨害性の置換基で置換されたアルキルである。「チオアルコキシ」とは−S−R(Rは置換されていてもよいアルキル)を示す。「ハロアルキロキシ」とは、OR基(式中、Rはハロアルキル)を示す。いくつかの実施例では、アルコキシ基は、C1〜C8アルコキシである。いくつかの実施例では、アルコキシ基は、C1〜C4アルコキシである。いくつかの実施例では、アルコキシ基は、メトキシである。

0023

アルケニル炭素数が1〜10(例えば、C2〜10アルケニル)、または1〜6、または1〜4の不飽和一価炭化水素であり、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、アルケンの1つの炭素原子から水素原子を除いて得られる。アルケニル基は、分岐、直鎖、環状、シス、またはトランス(例えば、EまたはZ)であってもよい。いくつかの実施例では、アルケニルは、C2〜4アルケニルである。

0024

アルキニル:炭素数が1〜10(例えば、C2〜10アルキニル)、または1〜6、または1〜4の不飽和の一価炭化水素であり、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、アルキンの1つの炭素原子から水素原子を除いて得られる。アルキニル基は、分岐、直鎖、または環状であってもよい。いくつかの実施例では、アルケニルはC2〜4アルキニルである。

0025

アルキル:非環式の、飽和した、分岐または直鎖の炭化水素基であり、別途記載がない限り、炭素数は1〜15、例えば、1〜10、1〜6、または1〜4である。この用語は、例えば、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルイソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチルオクチル、ノニルデシル、またはドデシルを含む。「低級アルキル」とは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。別途明確に「非置換のアルキル」とされていない限り、アルキル基は、置換されたものでも、置換されていないものでもよい。アルキル基は、1つ以上の置換基で置換されていてもよい(例えば、アルキル鎖の各メチレン炭素について2つまでの置換基)。アルキル置換基の例としては、アミノ基、アミド、スルフォンアミド、ハロゲン、シアノ、カルボキシヒドロキシメルカプトトリフルオロメチル、アルキル、アルコキシ(例えばメトキシ)、アルキルチオ、チオアルコキシ、アリールアルキルヘテロアリールアルキルアミノジアルキルアミノ、アルキルスルファノ、ケト、その他の官能基が挙げられる。

0026

抗増殖作用:少なくとも1種の細胞の増殖を抑制する、開示されたアントラニルアミド誘導体などの、例えば小分子である分子の作用であり、複数の異なる種類の細胞(例えば、異なる細胞株、異なる種等)の増殖を(絶対的意味合いまたは反応速度的の意味合いで)抑制するものであってもよい。具体的な実施形態では、開示されたアントラニルアミド誘導体の抗増殖作用は、固体腫瘍などのがんと診断された対象者から得られた細胞に対して顕著であろう。

0027

細胞移動性または抗細胞侵襲性作用:少なくとも1種の細胞において、細胞外基質(ECM)を介して細胞の運動性や細胞侵襲性を抑制する、開示されたアントラニルアミド誘導体などの、例えば小分子である分子の作用であり、複数の異なる種類の細胞(例えば、異なる細胞株、異なる種等)の細胞の運動性や細胞侵襲性を(絶対的意味合いまたは反応速度的の意味合いで)抑制するものであってもよい。具体的な実施形態では、マトリゲルの抗細胞運動性や抗細胞侵襲性が、固体腫瘍などのがんと診断された対象者から得られた細胞に対して顕著であろう。

0028

上皮間葉間転換(EMT)上皮細胞が自身の細胞極性細胞間接着を失い、運動性と侵襲性を得て、間葉細胞になるプロセス。EMTは、がんの進行における転移の開始時において発生すると証明されている。いくつかの実施形態では、開示されたアントラニルアミド誘導体は、EMT転換の抑制剤として機能する。

0029

生体シグナル経路:チロシンキナーゼなどのタンパク質と他の分子が、協働内外シグナルに対する細胞の応答の仲介をするシステム。いくつかの実施例では、生体シグナル経路は、MEK/ERK経路を含む。いくつかの実施例では、開示されたアントラニルアミド誘導体は、MEK/ERK経路の抑制剤として機能する。

0030

がん:異常または無制限の細胞増殖を特徴とする悪性腫瘍がんに伴うその他の特徴は、移転、隣接する細胞の正常の機能への干渉、サイトカインやその他の分泌物の異常分泌、炎症や免疫応答の抑制や悪化、周辺または遠隔組織リンパ腺などの器官侵襲等が挙げられる。「転移性疾患」とは、元の腫瘍箇所を離れて身体の他の箇所に例えば血管やリンパ系を介して転移するがん細胞を指す。

0032

肉腫及びがん腫症などの固体腫瘍の例としては線維肉腫粘液肉腫脂肪肉腫軟骨肉腫骨肉腫、その他の肉腫、滑液腫瘍、中皮腫ユーイング腫瘍平滑筋肉腫横紋筋肉腫大腸がんリンパ性悪性疾患、膵臓がん、乳がん(腺がんなど)、肺がん婦人科がん子宮のがん(子宮内膜がんなど)、がん(子宮頸がん、未腫瘍化子宮頸部形成異常など)、卵巣卵巣がん漿液性嚢胞腺がん、ムチン嚢胞腺がん、子宮内膜性腫瘍、腹部芽細胞腫明細胞がん、分類不能がん、顆粒膜卵胞膜細胞腫セルトリーライデッグ細胞腫未分化胚細胞腫悪性奇形腫など)、陰門扁平上皮細胞がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫など)、(明細胞がん、扁平上皮細胞がん、ブドウ状肉腫など)、胎児性横紋筋肉腫卵管上皮性悪性腫瘍など)、前立腺がん、肝細胞がん、扁平上皮細胞がん、基底細胞がん、腺がん、汗腺がん、甲状腺髄様がん、甲状腺乳頭がん、黒色真菌症、乳頭がん、乳頭状腺腫、髄様がん、気管支がん、腎細胞がん肝臓がん胆管がん絨毛がんウィルムス腫瘍、子宮頸がん、精巣睾丸腫瘍精上皮腫膀胱がん中枢神経腫瘍(神経膠腫星状細胞腫髄芽細胞腫咽頭腫、上衣細胞腫松果体腫血管芽細胞腫聴神経腫乏突起膠腫髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫網膜芽細胞腫など)及び皮膚がん(黒色腫や非黒色腫皮膚がんなど)が挙げられる。

0033

細胞運動性:細胞の移動する能力であり、アクチノミオシン細胞骨格の細胞突出と再組織化の形成を特徴とする。様々な細胞増殖を判定する方法が本技術分野の当業者に知られている。

0034

細胞侵襲性:細胞外基質(マトリゲル、ラミニンコラーゲンなど)を介して侵襲する細胞の能力であり、葉状仮足の形成と、マトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)等のタンパク質を改変破壊する基質の活性を特徴とする。局所の細胞への侵襲は、転移カスケードの第1段階である。様々な細胞侵襲を判定する方法が本技術分野における当業者に知られている。

0035

細胞増殖:例えば、細胞分裂の繰り返しによる、細胞の増える能力。様々な細胞増殖を判定する方法が本技術分野の当業者に知られている。

0036

化学的治療法:がんの治療において、化学的治療法とは、腫瘍やがん細胞などの急速に増加する細胞を破壊したり、その再生を遅らせる1つ以上の薬剤(化学的治療剤)を投与することを意味する。具体的な実施例では、化学的治療法とは、対象者の腫瘍細胞の数を著しく減少させる、例えば、少なくとも約50%(IC50投与量)減少させる1つ以上の薬剤を投与することを意味する。「化学的治療剤」は、がんの治療において治療的に有用な任意の化学剤を含む。

0037

化学的治療剤の例については、例えばHarrison’s Principles of Internal Medicine、第14版の第86章、Slapak及びKufe著、Principles of Cancer Therapyや、Abeloff, Clinical Oncology第2版の第17章、Perryら著、Chemotherapy、2000年、Churchill Livingstone社、及びBaltzer及びBerkery共編、Oncology Pocket Guide to Chemotherapy、第2版 (St.Louis, Mosby−Year Book社、1995年)、Fischer Knobf及びDurivage共編、The Cancer Chemotherapy Handbook 第4版(St.Louis, Mosby−Year Book社、1993年)などを参照されたい。開示されたアントラニルアミド誘導体などのMEK/ERK経路抑制剤などの対象に使用される化学的治療剤は、がんの兆候病状を抑制、またはがんの進行、転移及び/または増殖の抑制や停止、逆行を行うことができる。

0038

接触:固体と液体の両方の場合を含む直接的に物理的接続を持たせること。接触は、例えば薬剤を対象者に投与するなどして、インビボで実施可能である。

0039

診断:転移性乳がんなどのがん等の病態の存在や性質を特定すること。異なる診断方法は、その感度特異度において異なる。診断アッセイの「感度」とは、陽性と診断された病人の割合(真陽性の割合)である。診断アッセイの「特異度」とは、1マイナス偽陽性の割合で、ここで偽陽性の割合とは、陽性と診断されたものが病気でなかった場合の割合である。病状の確かな診断を提供できない診断方法であっても、その方法が診断の材料を提供するものであれば十分である。「予後」とは、病態の発症(例えば、重体化)の確率である。

0040

疾患の抑制や治療:例えば固体腫瘍などのがん等の疾患のリスクがある対象者における疾患や病態の完全な発症を抑制すること。「治療」とは、発症後に疾患や病態の兆候や病状を改善する治療的介入である。「改善」とは、疾患や病態に関して、治療上の観察できる有益な効果である。有益な効果としては、例えば、疑いのある対象者における該疾患の臨床病状の発症の遅延、該疾患の臨床病状の一部ないし全ての重症度の軽減、該疾患の進行の遅延、転移数の減少、対象者の全体的な健康や状態の向上や、任意の疾患の他の臨床的または生理学的パラメータにより明らかにすることができる。「予防」的治療とは、疾患の兆候が見られない、または初期の兆候のみを示す対象者に対して、発病のリスクを減らす為に行われる治療である。

0041

抑制:計測可能な程度に下げること。例えば、酵素の活性を下げたり、細胞の増殖、運動性、または侵襲性を抑制することである。いくつかの実施例では、MEK1/2及び/またはMEK5の酵素活性は、例えば、開示されたアントラニルアミド誘導体などのMEK1/2及び/またはMEK5の小分子抑制剤を用いて抑制される。

0042

キナーゼ:ある分子から他の分子へリン酸基の移動を触媒する酵素。キナーゼは、細胞の増殖、生存分化、代謝、運動性、移動、及び侵襲の制御を担うものである。いくつかの実施例では、キナーゼはMEK1/2及び/またはMEK5である。

0043

薬学的に許容される担体:薬学的に許容される担体の使用は従来技術である。Remington’s Pharmaceutical Sciences (E.W.Martin著、Mack Publishing Co., Easton, PA、 第19版、1995年)に、本明細書で開示された組成物の薬学的な運搬に適した組成や処方が示されている。

0044

一般に、担体の性質は、採用される投与方法による。例えば、非経口の処方は、水や生理食塩水平衡塩類溶液D型グルコース水溶液グリセロール等の薬学的かつ生理学的に許容される液体を賦形剤として含む注射用液体を通常含む。固体の組成物の場合(粉末ピルタブレット、またはカプセルなど)、従来の毒性のない固体担体としては、例えば、薬学的な品質マンニトールラクトースでんぷん、またはステアリン酸マグネシウムでありうる。生物学的に天然の担体に加え、投与される薬学的な組成物は、酢酸ナトリウムソルビタンラウリン酸モノエステルなどの、少量の毒性のない補助物質、例えば、湿潤剤乳化剤保存料、pH緩衝剤等を含んでいてもよい。

0045

予後:疾患プロセスの予想される経過や結果。いくつかの実施例では、がんの対象者の予後は、生存率、無再発生生存率及び/または全生存率を示すものであってもよい。がんの対象者の予後は、その対象者が、約1年、約2年、約3年、約4年、約5年、または約10年等のある一定期間生存する可能性を示すものであってもよい。また、がんの対象者の予後は、治癒の可能性、対象者が治療後、約1年、約2年、約3年、約4年、約5年、または約10年等のある一定期間に再発症しない状態でいる可能性を示すものであってもよい。

0046

小分子:典型的には、分子量が約1000ダルトンより小さい分子であり、幾つかの実施例では、約500ダルトンより小さい分子である。該分子は、チロシンキナーゼの活性を抑制するなどのターゲットの分子の活性を計測可能な程度に調整することができるものである。いくつかの実施例では、小分子は開示されたアントラニルアミド誘導体である。

0047

対象者:「対象者」とは、ヒトと動物の対象者を包含し、例えば、ヒト、非ヒト霊長類ラット、マウス、及びが挙げられる。同様に、哺乳類とはヒトと非ヒトの哺乳類を包含する。

0048

治療薬:適切に対象者に投与された場合に所望の治療的または予防的効果を及ぼすことができる化合物、小分子、または他の組成物である。

0049

治療有効量または有効量:開示されたアントラニルアミド誘導体などの化学的治療剤等の、任意の病気や疾患の病状及び/または根本原因を予防、治療(予防的治療を含む)、抑制、及び/または改善、例えばがんの予防、抑制、及び/または治療をするのに十分な使用量。

0050

本開示の実施や試験に適切な方法や物質を下記に説明する。これら方法や物質は、説明のためだけに挙げるもので、本発明を限定する意図があるものではない。これらに類似や同様の他の方法や物質も使用可能である。例えば、本開示が属する技術分野において公知の従来の方法が、例えば下記のような様々な一般的またはより専門的な文献に記載されている。Sambrookら著、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版., Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989年;Sambrookら著、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第3版、Cold Spring Harbor Press, 2001年; Ausubelら著、Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates、 1992年(及び2000年に追補); Ausubelら著、Short Protocols in Molecular Biology:A Compendium of Methodsfrom Current Protocols in Molecular Biology, 第4版, Wiley & Sons, 1999年; Harlow and Lane, Antibodies:A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1990年;及びHarlow and Lane著、Using Antibodies:A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1999年。また、物質、方法、及び実施例は、説明のためだけに挙げるもので、本発明を限定する意図があるものではない。

0051

II.実施形態の説明
A.序文
マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)は、タンパク質セリン/トレオニンキナーゼの一群である。これらキナーゼは、胚形成、細胞分化、細胞増殖、及び細胞死を制御する経路の主成分である。MEK5シグナル経路は、細胞に酸化的ストレスを生き延びさせるもので、マイトジェン(EGF及びG−CSF)、サイトカイン(LIF及びCT−1)及びストレス(H2O2、及びソルビトール)により活性化される。MEK/ERK経路を含むいくつかのシグナル経路は、ある種のがんでは顕著に上方制御されており、より侵襲性の間葉表現型への移行において役割を担っていると考えられている。

0052

近年、多くの文献がMEK1/2抑制剤について言及しているが、酵素MEK5の選択的抑制剤についてはそのような文献はない。当初、MEK1/2抑制剤は、ATPのトリフォスフェート端部を擬態し、ATP結合ポケットに似ているが異なる疎水性ポケットから延びるように設計されたものである。その後の研究により、MEK1/2抑制剤は、この疎水ポケットに結合されるが、ATPのトリフォスフェート端部を擬態しないと分かった。結果、これら化合物はATPに対して競合的結合をしなかった。この種の抑制剤は、現在タイプIII抑制剤と呼ばれている。

0053

合理的薬物設計アプローチにより、化合物はMEK5を選択的に抑制するように設計された。PDBデータベースに有効なMEK5のX線結晶構造がないので、MEK5のコンピュータモデルが作製された。誘導体設計戦略が、アリール環の置換とアシル基の置換について検討し、許容不可許容可そして活性向上の置換について計画した。まず、約70種の具体的な化合物が、本明細書に開示のMEK5及び/またはMEK1/2抑制剤の典型例として調製された。典型的なアントラニルアミド誘導体の構造を表1に示す。これらの化合物は、MEK5及び/またはMEK1/2の異なる抑制を示し、がん細胞増殖の抑制について試験された。また、化合物の中には選択的に間葉表現型をより上皮表現型に逆行させるものもある。表現型の逆行は、がんの治療や予防に使用できる。上皮細胞の間葉表現型への転換を阻害または防止することができる化合物についての調査はなされているが、間葉表現型から正常な上皮表現型へ細胞を逆行させる小分子化合物について言及している文献はない。

0054

本明細書に開示された新規のアントラニルアミド誘導体は、様々ながんの治療及び/または予防の組成物と方法を提供し、MEK1/2及び/またはMEK5シグナル経路が関与または関係する他の疾患の治療及び/または予防の方法をも提供しえる。また、開示されたアントラニルアミド誘導体化合物は、例えばMEK1/2及び/またはMEK5の抑制モデルとして、インビトロで使用することができ、例えば酵素アッセイなどのこれら酵素を抑制する他の抑制剤の能力の細胞試験を細胞システムまたは非細胞システムにおいて行う際に使用可能である。よって、上記開示された化合物は全て実質的な有用性を有する。

0055

B.アントラニルアミド誘導体
本明細書にて総称してアントラニルアミド誘導体と称される化合物を開示する。これらアントラニルアミド誘導体は、例えば乳がん、膵臓がん、扁平上皮がん、前立腺がん及び/または初期またはトリプルネガティブな乳がんなどの固形腫瘍等のがんの治療に使用可能である。上記化合物は、例えば、がんの進行時、特にがんの転移時において、特に上皮間葉間転換の防止、予防及び/または逆行に効果的である。上記化合物の他の使用としては、下記のように、インビトロ及びインビボアッセイ両方での上皮間葉(EMT)遺伝子の発現の抑制が挙げられる。具体的な実施例において、化合物は小分子治療用である。

0056

開示された実施形態の一部では、アントラニルアミド誘導体は、下記に示す式の多環化合物である。

0057

0058

第1級または第3級アミン、OR11、またはアミノ酸であり、式中R11は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニルであり、R2は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基であり、R3は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基であり、R4は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアン基、またはニトリル基であり、R5は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアン基、またはニトリル基であり、R6は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基であり、R7は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基であり、R8は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基であり、R9は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基であり、及びR9は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルケニル、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素などのハロゲン、1つないし複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでいてもよいC1〜C4などのアルコキシ、シアノ基、またはニトリル基である。上記R基の一部または全ての置換基はいずれも如何なる組み合わせまたはサブコンビネーションで選択されても良いものであることは当業者には明白であろう。

0059

いくつかの実施形態では、R2は水素である。いくつかの実施形態では、R2は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。いくつかの実施形態では、R2はフッ素である。

0060

いくつかの実施形態では、R3は水素である。いくつかの実施形態では、R3は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。

0061

いくつかの実施形態では、R4は水素である。いくつかの実施形態では、R4は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。いくつかの実施形態では、R4はヨウ素である。

0062

いくつかの実施形態では、R5は水素である。いくつかの実施形態では、R5は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。

0063

いくつかの実施形態では、R6は水素である。いくつかの実施形態では、R6は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。いくつかの実施形態では、R6はフッ素である。

0064

いくつかの実施形態では、R7は水素である。いくつかの実施形態では、R7は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。いくつかの実施形態では、R7はフッ素である。

0065

いくつかの実施形態では、R8は水素である。いくつかの実施形態では、R8は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。

0066

いくつかの実施形態では、R9は水素である。いくつかの実施形態では、R9は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。

0067

いくつかの実施形態では、R10は水素である。いくつかの実施形態では、R10は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の何れか1つなどのハロゲンである。

0068

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0069

0070

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0071

0072

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0073

0074

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0075

0076

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0077

0078

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0079

0080

開示された実施形態の一部では、開示されたアントラニルアミド誘導体は下記に示す式の化合物である。

0081

0082

式中、R基は式Iに対して上述されたものであり、R12とR13は、それぞれ独立して水素、アルキル、アルケニル、またはアルケニル、または窒素と結合して

0083

0084

上記R基の一部または全ての置換基はいずれも如何なる組み合わせまたはサブコンビネーションで選択されても良いものであることは当業者には明白であろう。

0085

具体的実施例では、開示されたアントラニルアミド誘導体は、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(SC−1−180)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−151第一級アミド)、N,N−ジエチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−65)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N,N−ジメチルベンズアミド(SC−1−69)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド(SC−1−72 アミド)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸メチル(SC−1−72エステル)、Tert−ブチル−4−(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾイル)ピペラジン−1−カルボン酸塩(SC−1−75)、(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(ピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩(SC−1−79)、N−エチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−80)、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド塩酸塩(SC−1−122)、2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(SC−1−14 酸)、(2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩(SC−1−24 アミド)、2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−39 酸)、(4−メチルピペラジン−1−イル)(2−(フェニルアミノ)フェニル)メタノン(SC−1−177 アミド)、3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−175 酸)、3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(SC−1−181)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(SC−2−25 酸)、(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンモノフマル酸塩(SC−2−45)、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−2−37)、及び3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(メチル)アミノ)安息香酸(SC−2−32 酸)またはこれらの任意の組み合わせの1つから選択される。

0086

溶媒和物」は、1つ以上の溶媒分子と化合物との物理的結合物である。この物理的結合は、異なる程度のイオン結合共有結合を有し、例えば共有結合付加物水素結合溶媒和物が挙げられる。一例として、溶媒和物は、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体結晶格子に取り込まれた場合に、単離可能である。「溶媒和物」は、溶液相と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。典型的溶媒和物は、エタノール結合化合物メタノール結合化合物等を包含する。「水和物」は、溶媒分子がH2Oである溶媒和物である。

0087

また、開示された化合物は塩を包含し、もし塩を形成する基がいくつかある場合は、混合塩及び/または内部塩も包含する。塩は、通常、非毒性の薬学的に許容可能な塩である。塩は、どのようなタイプのものであってもよく(有機でも無機でもよい)、フマル酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩などが挙げられる。一実施例では、塩は、周期表のVII属の非金属(例えば、ハロゲン)を含む。例えば、化合物は、臭化水素酸塩として提供されてもよい。

0088

塩を形成する基のその他の例は、好適な基材と塩を形成できるカルボキシル基ホスホン酸基、またはボロン酸基などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの塩は、例えば、周期表のIA、IB、IIA、IIB属の金属由来の非毒性の金属カチオンを含んでいてもよい。一実施形態では、リチウムナトリウムカリウムなどのイオンなどのアルカリ金属カチオンマグネシウムカルシウムのイオンなどのアルカリ土類金属カチオンが使用可能である。また、塩は亜鉛カチオンアンモニウムカチオンであってもよい。塩は、好適な有機アミンと形成される。例えば、置換されていない、またはヒドロキシで置換されているモノ−、ジ−またはトリ−アルキルアミン、特にモノ−、ジ−またはトリ−アルキルアミン、または第4級アンモニウム化合物(例えば、N−メチル−N−エチルアミンジエチルアミントリエチルアミン、モノ−、ビス−またはトリス−(2−ヒドロキシ−低級アルキル)アミン(例えば、モノ−、ビス−またはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン)、2−ヒドロキシ−t−ブチルアミンまたはトリス(ヒドロキシメチルメチルアミン、N,N−ジ−低級アルキル−N−(ハイドロキシ−低級アルキル)アミン(N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンまたはトリ−(2−ヒドロキシエチル)アミン、またはN−メチル−D−グルカミン)、または第4級アンモニウム化合物(テトラブチルアンモニウム塩など)。

0089

その他の薬学的に許容可能な塩を形成する対イオンは、Remington’s Pharmaceutical Sciences 第22版(Pharmaceutical Publishing、2012年)に記載されている。一態様において、薬学的に許容可能な塩を使用して組成物の浸透圧の調整を行ってもよい。

0090

いくつかの実施形態では、本方法に使用される上記化合物は、提供され、多形である。よって、上記化合物は、異なる結晶形、結晶構造、液体結晶構造、または非結晶非結晶質)形など2種類以上の物理的形状で提供されてもよい。

0091

C.薬剤の製造における使用
上記の化合物(例えば、アントラニルアミド誘導体や、その水和物や薬学的に許容可能な塩)または、その組み合わせのいずれもがんの治療薬の製造において使用されることを意図するものである。そのような薬剤に好適な処方と、その貢献を受けえる対象者、そしてその他の特徴は、本明細書の他の箇所に記載されている。

0092

D.化合物の合成方法の例
上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、本技術分野において公知の任意の方法で合成してもよい。上記開示された化合物の合成に使用可能な一般的な化学合成スキームと条件を記載した一般的な参考文献は多い(例えば、Smith and March著、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms, and Structure第5版(Wiley−Interscience、2001年)、またはVogel著、A Textbook of Practical Organic Chemistry, Including Qualitative Organic Analysis、第4版(New York:Longman,1978年を参照)。方法の例をいくつか下記と実施例に示す。

0093

本明細書に記載の化合物は、HPLC分取薄層クロマトグラフィフラッシュカラムクロマトグラフィ、及びイオン交換クロマトグラフィなどのクロマトグラフィ的手段を含む公知の如何なる手段によって精製されてもよい。順相逆相イオン樹脂等の好適な任意の固定相を使用しても良い。最も典型的には、上記開示された化合物は、オープンカラムクロマトグラフィや分取クロマトグラフィにより精製される。

0094

テトラハロコアの合成:3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39) テトラハロジフェニルアミンコア(39)の合成は、リチウムアミド置換アプローチによりなされる(スキーム1)。この手順は、所望の化合物57(SC−1−151)の動物実験に必要な4gまでスケールアップされた。

0095

0096

スキーム1:リチウムアミド置換アプローチ

0097

好ましい置換は、上述したようにオルト位に起こる。2,3,4−トリフルオロ安息香酸,2−フルオロ−4−ヨードアニリン、及び3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸の19FNMRスペクトルの測定を、ヘテロ核広域プローブを用いた500MHzの測定器にて行った。

0098

テトラハロアミドの合成。適切なアミンを、カルボン酸(39)から調製された酸塩化物に付加することで、単純アミドは容易に得られるであろうと考えられた。酸(39)は、対応する酸塩化物に容易に変換されることが分かった(スキーム2)。塩化オキサリルと、触媒としてDMF試薬として採用した。このシステムは、純粋な塩化オキサリルを、上記酸、DMC及び触媒としてDMFを含む反応混合液に添加することを利用する。DMFは、下記のようにクロリジニウム(chloridinium)中間体を生成する働きをする。このクロリジニウム類(84)は、カルボン酸に働きかけ、上記酸塩化物を生成する。この反応は、0℃にて拡散律速で進み、黄色のクロリジニウム類の急速な形成と消失で示される(スキーム3)。全体の反応は、室温またはそれ以下の温度で、2時間で完了し、常時酸塩化物(79)を生成する。

0099

0100

スキーム2:酸塩化物の形成

0101

0102

スキーム3:上記酸塩化物法を用いた単純アミドの合成

0103

塩基性アミンを有するアミドの場合、この方法は成功しなかった。DCCとDIC結合により効果的に上記補助結合を形成することができることがわかった。どの場合でも、DCCを使用すると、純粋な製品を単離することができない複合混合物が得られた。多くの場合、DICとの反応は、DCCとの場合よりも比較的良好なクリーンアップで進行した。

0104

トリハロコアの合成3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(68)3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸、つまり、またはジフェニルアミン酸(68)の脱ヨード変異型を、2−フルオロアニリンのリチウムアミドを2,3,4−トリフルオロ安息香酸におけるSNAr置換に用いて合成した。この変換の単離収率は、59%であった。

0105

0106

スキーム4:リチウムアミド置換方法(DavisらOrg.Process Res.Dev. 2005年、9,843−846参照)

0107

EDCI結合は成功し、生成物69のフマル酸塩が単離された(スキーム5)。EDCIからの副生物は、DIC結合の副生物と比較してより効率的に除去でき、生成物を含む塩基性アミンの純粋な単離が可能であった。上記化合物の遊離塩基形は、硬化結晶化が困難なのでフマル酸塩の形成が必要とされ、結果、この生成物の直接的な元素分析は成功しなかった。69のHCl塩の形成により、非常に吸湿性が高く、自由流動性の固体に適切に乾燥することができない化合物が得られた。フマル酸塩の形成により、所望の生成物の単離と特性解析の問題を簡単かつ効率的に解決された。

0108

0109

スキーム5:EDCI結合による69フマル酸塩の合成

0110

下記のような様々な末端環の第1級アミド誘導体が合成された。

0111

ジハロコアの合成:3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)安息香酸(71)。ジハロコアである、3,4−ジルフルオロ−2−(フェニルアミノ)安息香酸は、中央の3,4−ジフェニル環を残すが、末端アレーン環上にハロゲンがない点で変異している。上述のリチウムアミド置換法によるこの化合物の単離収率は、43%であった。

0112

0113

スキーム6:リチウムアミド置換法による71の合成
ジハロアミドの合成
カルボン酸71の酸塩化物を介して進行する一般的合成戦略は有効だったが、複雑なものであった。ジハロ酸71から開始する化学的経路は、上述のテトラハロ酸(39)よりも収率が低かった。これは、結合したジフェニルアミンが(39)より(71)において電子欠損が低いことが原因である可能性がある。カルボン酸(71)が、上記のテトラハロ酸(39)に誘導するように反応すると予想されたが、電子欠損が低いジフェニルアミンは、分子内または分子間でのジフェニルアミンと塩化アシル縮合を伴う副反応に参加したであろう。

0114

0115

スキーム7:72の合成のEDCI結合

0116

また、これら誘導体の第1級アミドをスキーム8で示すように調製した。

0117

0118

スキーム8:第1級アミド(57)、(73)、及び(70)の合成

0119

無ハロゲンコアの合成:2−(フェニルアミノ)安息香酸

0120

所望の各誘導体には異なる基質が必要なので、異なる合成戦略が必要であった。異なるアリールへの窒素結合戦略を検討した(上記参照)。最終的に、2−ヨード安息香酸の炭素−ハロゲン結合へのアニリンの付加を用いるウルマン結合戦略を選択した。このアプローチは、安価な市販の出発材料を用い、電子が豊富なアニリンから電子が欠損している2−ヨード安息香酸への適度な電子の流れを利用するものである。ウルマン結合戦略における上記所望の酸の単離収率は44%であった。最近のバリエーションの検討によれば、最終的に選択され、スキーム10にて示される条件が推奨される。採用された具体的方法は、ヨウ化銅炭酸カリウム、及びDMFと水が9対1の混合溶媒システムを用いた。マイクロ波照射により効率的に加熱を行った。

0121

0122

スキーム9:25を合成するウルマン結合戦略

0123

無ハロゲンジフェニルアミンである化合物25の場合、異なるアミド形成戦略が必要であった。上記の酸塩化物法は、有効ではなかった。この戦略の失敗の原因は、おそらく電子吸引性の基が無い為、化合物25のアミンの求核性は、上記で合成した化合物よりも高いことが一因であろう。化合物95では電子密度が高い為、分子内または分子間自己縮合が起こり得る。この説明は、出発物質は単離可能な生成物を生成せずに消費された観察結果と一致する。

0124

化合物75の合成を試みた次のアプローチでは、ピペラジン誘導体に変換後、Boc−ピペラジン誘導体96の合成を行う。エシュバイラー・クラーク反応を利用した第3級アミンの合成を計画した。しかし、エシュバイラー・クラーク反応の生成物は単離されなかった(スキーム10)。上述の反応を検討した結果、スキーム11に示す経路(DIC結合)がより効率的なため、この戦略は放棄された。このDIC結合は成功し、単離された生成物の収率は、高くはないが十分な17%であった。

0125

0126

スキーム11:75を合成するDIC結合方法

0127

過剰のリチウムアミドのTHF溶液を用い、現行標準的Davis手法を使用した2−フルオロ−4−ヨードアナリンのリチウムアミドの2−ヨード安息香酸への試みたSNAr求核性は成功しなかった。これは恐らく、上述の基質である2,3,4−トリフルオロ安息香酸と比較して、2位炭素がより陽性であるためである。また、上述の観察によれば、ウルマン結合を利用するように合成戦略を変換する試みは成功し、安定的に単離され再結晶されたものの収率が40〜60%で進行した。

0128

0129

スキーム12:アミド75及び74の合成
N−メチルジフェニルアミンコアの合成:
エシュバイラー・クラーク反応を、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(メチル)アミノ)安息香酸である化合物76を調製する初期戦略として検討した。標準のマイクロ波反応条件を用いることを検討したが、所望の生成物は単離できなかった。ヨウ化メチルを用いたアルキル化の前にジフェニルアミンの窒素原子からプロトンを分離する水酸化ナトリウム分離を利用する他の戦略を試した。粗TLC分析では多くのスポットが見られ、カラムクロマトグラフィによる分離は失敗したことが分かった。

0130

2つの合成アプローチが失敗した後、非常に異なる戦略を試した。アルキル化を単純アニリン前駆体である2−フルオロ−4−ヨードアニリンに行い、モノN−メチル化生成物である、2−フルオロ−4−ヨード−N−メチルアニリンをスキーム34.114に示すように調製することに成功した。この第2級アニリンを標準SNArリチウムアミド置換アプローチにて2,3,4−トリフルオロ安息香酸に結合した。

0131

0132

スキーム13:化合物38のモノメチル化反応

0133

0134

スキーム14:リチウムアミド置換方法による酸76の合成
その他の合成スキームを図4図8に示す。

0135

0136

E.治療方法
がんの対象者、がんの疑いのある対象者、またはがんを発症するリスクが高い対象者を、上記開示されたアントラニルアミド誘導体で治療する方法を本明細書で開示する。本方法は、例えば乳がん腫瘍、前立腺がん腫瘍及び/または膵臓腫瘍などの固形腫瘍と診察された対象者、がんの対象者などの必要のあるまたは治療の個人を選択することを含む。開示されたアントラニルアミド誘導体での治療の対象となる典型的な対象者は、ヒトや非ヒト霊長類やマウスなどその他の動物を含む。選択後、対象者は、開示されたアントラニルアミド誘導体の治療有効量を投与され、がんを治療する。いくつかの例では、上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、薬学的組成物として提供される。また、例えば、対象者に開示されたアントラニルアミド誘導体の効果的補正を投与するなどの、対象者においてMEK1/2及び/またはMEK5を抑制する方法を開示する。さらに、例えばがん細胞などにおいて上皮間葉間転換を抑制及び/または逆行する方法を開示する。

0137

上記開示されたアントラニルアミド誘導体の投与は、予防目的のものでも、治療目的のものでもよい。予防目的で提供される場合は、上記アントラニルアミド誘導体は、病状がでる前に提供される。上記化合物の予防的投与は、以後の疾患経過を防止または軽減するために作用する。治療目的で提供される場合は、上記化合物は疾患の発症時(またはそのすぐ後)や、その疾患の進行時の任意の時点で提供される。

0138

予防目的及び治療目的の場合、上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、対象者に対し、一回のボーラス投与連続投与(例えば、連続経皮粘膜、または、静脈投与)を、ある一定期間、または反復投与プロトコール(例えば、毎時、毎日毎週の反復投与プロトコール)で投与されてもよい。上記化合物の治療有効量は、対象の疾患や状態が伴う1つ以上の病状や検知可能な状態を軽減する治療的に顕著な結果をなす予防的または治療的投与計画中の反復投与量として提供されてもよい。

0139

効果的投与量の決定は、典型的には動物モデル研究とその後の人体臨床実験に基づいて決定され、対象者における対象の疾患の病状や状態の発生や程度を顕著に軽減する投与プロトコールによりガイドされる。この点について、適切なモデルは、例えば、マウス、ラット、ぶた、ねこ、非ヒト霊長類、及びその他の、本技術分野で公知の許容された動物モデルである。または、有効投与量は、インビトロモデル(例えば、免疫学及び組織病理学アッセイ)を用いて決定されてもよい。このようなモデルを使用すれば、上記開示されたアントラニルアミド誘導体の治療有効量(例えば、対象の疾患や状態の1つ以上の疾患を軽減するのに有効な量)を投与するのに適切な濃度と投与量の決定には通常の計算と調整のみが必要とされる。別の実施形態では、上記開示されたアントラニルアミド誘導体の有効量や有効投与量は、疾患や状態に関する1つ以上の選択された生物的活性を単純に抑制または向上するものであってもよい。

0140

上記開示されたアントラニルアミド誘導体の実際の投与量は、対象者の所望の活性や生物的応答を誘発する上記開示されたアントラニルアミド誘導体の具体的な薬効薬理だけでなく、疾患の病状や対象者の具体的な状態(例えば、対象者の年齢、サイズ、体調、病状の程度、感受性因子等)、投与の時間と経路、同時に処方される他の薬剤や治療に基づいて変化する。投与計画は、最適な予防または治療反応をえるために調整されうる。

0141

治療的有効量は、上記化合物及び/またはその他の生物的活性薬剤有毒または有害副作用を治療の点で薬効が上回る量である。本開示の方法や製材における開示されたアントラニルアミド誘導体の治療有効量は、限定されるものではないが、体重に対して、投与量あたり、例えば、約0.0001μg/kg〜約10mg/kgであり、例えば約0.0001μg/kg〜約0.001μg/kg、約0.001μg/kg〜約0.01μg/kg、約0.01μg/kg〜約0.1μg/kg、約0.1μg/kg〜約10μg/kg、約1μg/kg〜約100μg/kg、約100μg/kg〜約500μg/kg、約500μg/kg〜約1000μg/kg、または約1.0mg/kg〜約10mg/kgである。

0142

対象の場所の所望の濃度を保つ投与量は、担当臨床医によって変更されても良い。例えば、経皮投与、直腸投与、経口投与、経肺投与経鼻投与、静脈投与、または皮下投与などの投与方法により、より高いまたはより低い濃度を選択してもよい。同じ血清濃度を得る為に、例えば、放出速度が5ナノモル標準状態)の徐放粒子の場合は、放出速度が10ナノモルの粒子の投与量の約2倍の量を投与する。

0143

開示されたアントラニルアミド誘導体を対象者に投与する場合、投与は一度であっても連続的であっても良い。連続的投与は、所望の効果が得られるのであれば、どの様な時間で分けられてもよい。本明細書に記載の組成物の複数回の投与も可能である。

0144

具体的な対象者への具体的な投与量と投与の頻度は様々であり、その化合物の活性、既存の疾患活性の程度、年齢、体重、一般的な健康状態性別食習慣、投与経路と投与時、排出速度、薬剤の組み合わせ、実施中の対象者の治療法の状態の重症度などの様々な要因に依存する。

0145

F.医薬組成物
治療的または医薬組成物などの組成物は、開示されたアントラニルアミド誘導体の1つまたは複数を含んで提供される。MEK1/2及び/またはMEK5活性の抑制剤を医薬組成物、例えば、細胞増殖または細胞の移動、または細胞の普及障害を抑制または治療する目的に適切な医薬組成物として準備するのが望ましい。よって、開示されたアントラニルアミド誘導体を含む薬剤や医薬組成物を製造する方法も本発明は包含する。上記開示されたアントラニルアミド誘導体のみを投与するために生成されてもよく、他の化学治療薬などの他の活性成分と共に投与されるために生成されてもよい。

0146

開示されたアントラニルアミド誘導体を含む医薬組成物は、様々な経路で対象者に投与することができる。例えば、経口、経鼻(経鼻など)、経眼、経口腔経腸硝子体内、その他の経粘膜(直腸や膣)、または局所投与を含む。または、投与は、同所性、皮内投与、皮下投与、筋内投与、非経口、腹腔内、または静脈注射により行われてもよい。そのような医薬組成物は、通常、生理学的に許容可能な担体、バッファー、その他の賦形剤を含む薬学的に許容可能な組成物として投与される。

0147

典型的には、(例えば、薬剤として使用される、薬剤の製造に使用される)医薬組成物の製造は、実質的に発熱物質や人や動物に有害でありうる他の不純物を含まない医薬組成物を製造することを包含する。上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、医薬組成物(治療的または予防的処方)に含まれ、通常、1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤や担体、及び任意で他の治療的成分と組み合わされたものであってもよい。

0148

医薬組成物の処方は、開示されたアントラニルアミド誘導体は、さまざまな薬理的の許容可能な添加剤、及び上記化合物の分散のための基材や賦形剤と組み合わされたものであってもよい。所望の添加剤は、アルギニン、水酸化ナトリウム、グリシン塩酸クエン酸などのpH制御剤を包含するが、これに限定されるものではない。また、局所麻酔剤(例えば、ベンジルアルコール)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビトール)、吸収抑制剤(例えば、Tween80)、溶解向上剤(例えば、シクロデキストリンとその誘導体)、安定剤(例えば、血清アルブミン)及び還元剤(例えば、グルタチオン)も挙げられる。組成物が液体の場合、製剤の毒性は、0.9%(w/v)生理食塩水の毒性を対照にして測定され、通常は実質的に不可逆的な組織障害が投与箇所で誘発されない値に調整される。一般に、溶液の毒性は、約0.3から約3.0の値に調整され、例えば約0.5から約2.0に、または約0.8から約1.7に調整される。

0149

上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、該化合物と任意の所望の添加剤を分散する能力を有する親水性化合物を含む基剤や賦形剤に分散されたものであってもよい。基剤は、広範囲の適切な化合物から選択されえる。例えば、ポリカルボキシル酸及びその塩、他のモノマー(例えば、メチル(メタアクリレートアクリル酸等)が付随した無水カルボキシ酸(例えば、無水マレイン酸)、親水性ビニルポリマーポリビニルアセテートポリビニルアルコールポリビニルピロリドンなど)、セルロース誘導体ヒドロキシメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースなど)、及び天然ポリマーキトサン、コラーゲン、アルギン酸ナトリウムゼラチンヒアルロン酸、及び無毒性金属塩等が挙げられるが、これに限定されるものではない。しばしば、例えば、ポリ乳酸ポリ乳酸グリコール酸共重合体ポリヒドロキシ酪酸、ポリ(ヒドロキシ酪酸−グリコール酸)共重合体、及びその混合物などの生分解性ポリマーが基剤や賦形剤として選択される。その代替として、またはそれに加えて、ポリグリセリン脂肪酸エステルスクロース脂肪酸エステル等の合成脂肪酸エステルも賦形剤として使用可能である。親水性ポリマーとその他の賦形剤は、単体で使用されてもよく、組み合わされて使用されてもよい。また、部分的結晶化、イオン結合、架橋、そのほかにより強化された構造的一体性を付与された賦形剤でもよい。賦形剤は、液体、粘性液体ジェルペースト、粉末、及びマイクロスフェアなどさまざまな形態で提供されてもよい。

0150

上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、方法の種類により上記基剤や賦形剤と組合すことが可能であり、上記化合物の放出は、分散、賦形剤の分解、または水路の形成により行われることができる。場合により、上記化合物は、例えば、イソブチル2−シアノアクリレート(例えば、Michael著, J. Pharmacy Pharmacol.43:1−5,1991年を参照下さい)などの適切なポリマーから生成されたマイクロカプセル(マイクロスフェア)やナノカプセルナノスフェア)に分散される。または、投与と生物的活性を長時間持続する生体適合性分散媒質に分散される。

0151

または、上記開示されたアントラニルアミド誘導体は、生理学的状態を得るのに必要な薬理的に許容可能な賦形剤物質を含んでいてもよく、そのような賦形剤物質としては、例えば酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム塩化カルシウム、ソルビタンラウリン酸モノエステル、及びトリエトキシシランなどのpH調整剤や、バッファー剤、毒性調整剤、湿潤剤等が挙げられる。固体組成物の場合、従来の無毒の薬学的に許容可能な賦形剤を使用可能であり、そのような賦形剤としては、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、でんぷん、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウムタルクセルロースグルコーススクロース炭酸マグネシウム等が挙げられる。

0152

上記開示されたアントラニルアミド誘導体を投与するための医薬組成物は、高濃度の活性成分に対して適切な溶液、マイクロエマルション、その他の秩序構造として製剤されてもよい。賦形剤は、溶液でも分散媒体であってもよく、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)やその適切な混合物が挙げられる。溶液の適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤を使用したり、分散可能な製剤の場合は所望の粒度を維持したり、表面活性剤を使用したりして維持することができる。多くの場合、例えば、砂糖、マンニトールやソルビトールなどのポリアルコール類、塩化ナトリウムなどの等脹剤を組成物に含むことが望ましいであろう。上記化合物の持続的吸収は、組成物に、例えばモノステアリン酸塩やゼラチンなどの吸収を遅らせる薬剤を含めることで行うことができる。

0153

予防目的及び治療目的の場合、上記医薬組成物は、対象者に対し、一回のボーラス投与、連続投与(例えば、連続経皮、粘膜、または、静脈投与)を、ある一定期間、または反復投与プロトコール(例えば、毎時、毎日、毎週の反復投与プロトコール)で投与されてもよい。上記化合物の治療有効量は、対象の疾患や状態が伴う1つ以上の病状や検知可能な状態を軽減する治療的に顕著な結果をなす予防的または治療的投与計画中の反復投与量として提供されてもよい。

0154

開示されたアントラニルアミド誘導体を含む治療的組成物は、ポンプ(Langer, supra;Sefton,CRCCrit.Ref. Biomed.Eng. 14:201, 1987;Buchwaldら著Surgery 88:507, 1980;Saudekら著、N. Engl.J.Med.321:574, 1989年を参照)を使用したり例えば、ミニポンプを使用する連続的皮下注入を行ったりすることにより投与することができる。静脈バック溶液も使用可能である。適切な投与量の選択における一つのファクタは、本明細書で開示される方法で測定され、医師により適切に判断される、得られる結果である。他の制御放出システムはLanger(Science 249:1527−33, 1990年)に記載されている。

0155

一実施例において、ポンプがインプラントされている(例えば、米国特許第6,436,091号;同第5,939,380号及び同第5,993,414号参照)。患者に長期にわたり一定の投与量を供給したり、治療薬の注入を行うために、インプラント可能な薬剤注入装置が使用できる。その様な装置は、主動的または受動的であるとカテゴリー分けすることができる。

0156

主動的薬剤またはプログラム可能注入装置では、ポンプや計量システム等であり、薬剤を患者のシステム内に投与するものである。現在市販されているこのような主動的注入装置の一例は、MedtronicSYNCHROMED商標プログラマブルポンプである。一方、受動的注入装置は、ポンプではなく、加圧薬剤タンクを利用して薬剤を投与するものである。このような装置の一例はMedtronic ISOMEDTMである。

0157

具体例としては、治療的組成物は、持続的放出システムによって管理されている。持続的放出システムの適切な例としては、好適なポリマー材料(例えば、フィルムやマイクロカプセルなどに成型された半透過性ポリマー基質)、好適な疎水性材料(例えば許容可能なオイルエマルション)、またはイオン交換樹脂及び難溶性誘導体(例えば若干難溶性の塩)が挙げられる。持続的放出組成物は、経口投与、非経口投与大槽内腹腔内投与、局所投与(粉体軟膏、ジェル、飴、経皮パッチなど)、または経口または経鼻スプレーとして投与することが可能である。持続的放出基質としては、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号、EP特許第58,481号)、L−グルタミン酸及びガンマ−エチル−L−グルタミン酸塩の共重合体(Sidmanら著、Biopolymers 22:547−556,1983年、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタアクリレート);(Langerら.,J.Biomed.Mater.Res.15:167−277,1981年;Langer,Chem.Tech.12:98−105,1982年、エチレンビニルアセテート(Langerら.,Id.)、ポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸(EP特許第133,988号)が挙げられる。

0158

ポリマーをイオン制御放出に使用することができる。薬剤を制御しながら投与するために使用可能な様々な分解可能または分解不能なポリマーの基質がこの技術分野で知られている(Langer, Accounts Chem. Res.26:537、1993年)。例えば、ブロック共重合体、ポラクサマー407は、低温では粘性であるが流動性を有する液体であるが、体内温度では半固体のジェルを形成する。これは、組み換え型インターロイキン−2とウレアーゼの製剤と持続的投与用の効果的な賦形剤であることが証明されている(Johnstonら著、Pharm. Res.9:425, 1992年、及びPec, J. Parent. Sci. Tech. 44(2):58,1990)。または、ヒドロキシアパタイトは、タンパク質の制御放出用マイクロキャリアとして使用されている(Ijntemaら著、Int. J. Pharm.112:215、1994年)。その他の態様では、リポソームが、脂質カプセル化薬剤の薬剤標的の他、制御放出のためにも使用されている(Betageriら著、Liposome Drug Delivery Systems、Technomic Publishing Co., Inc., Lancaster, PA, 1993年)。その他にも多くの治療用タンパク質の制御放出のシステムが知られている。(例えば、米国特許第5,055,303号;米国特許第5,188,837号;米国特許第4,235,871号;米国特許第4,501,728号;米国特許第4,837,028号;米国特許第4,957,735号;及び米国特許第5,019,369号;米国特許第5,055,303号;米国特許第5,514,670号;米国特許第5,413,797号;米国特許第5,268,164号;米国特許第5,004,697号;米国特許第4,902,505号;米国特許第5,506,206号;米国特許第5,271,961号;米国特許第5,254,342号;及び米国特許第5,534,496号)。

0159

本開示の主題を以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。

0160

実施例1
実験
図1及び図2は、MAPKシグナル経路とMEK5シグナル経路をそれぞれ示す。MEK5を抑制する化合物を設計する戦略を開発するため、EGFを介したpERKイソ型の形成の抑制の細胞アッセイをHEK293(腎臓)とBT−474細胞株の合成済みの抑制剤で行った。設計戦略は、図3に示す4つのエリアについて検討した。側鎖のバリエーションを、溶解度を変化させるためにターゲットとし、MEK5の予想された反応を調べるために使用した。設計戦略エリア2及び3は、それぞれ、アミド変化形と中央のアレーンに集中した。第4のエリアは、末端アレーンであり、ゴールは置換の必要性を最小限にすることと、MEK5の選択的相互反応を促進することである。

0161

化合物の合成は、大きく分けて2種類のアプローチにより多数のスキームを使用して行った。第1のアプローチは、リチウムアミドの置換である。化合物9a〜9jを図4に示すスキームで合成した。化合物15は、図5に示すようにEDCIカップリングで合成した。図6は、第1アミド化合物3、18、19の合成を示すものである。

0162

第2のアプローチはウルマン結合である。化合物23と化合物24は、酸塩化物を介して図7に示されるスキームにより合成された。化合物23の合成は、DIC結合により図8に示すように向上した。

0163

MEK5抑制剤である可能性について、多数の化合物をテストした。MDA−MB−231トリプルネガティブ乳がん細胞株を10μMの化合物24、9b、9a、9c、9e、9f、9d、9h、23、7、及び15で30分間前処理し、その後上皮成長因子(EGF、50ng/mL)で15分間刺激した。賦形剤処理をした細胞と公知のMEK1/2抑制剤細胞をそれぞれDMSOとU0126とで30分間前処理し、その後EGF刺激を15分間行った。タンパク質可視化と定量分析をLI−CORオデッセイイメージャーを用いて行った。ウェスタンブロット分析の結果を図9に示す。*P<0.05vs.賦形剤、一元配置分散分析、その後テューキー=クレーマー法(n=3)。pERKイソ型のEGF介在形成の抑制についての細胞アッセイの結果の表を図10に示す。

0164

増殖研究を、トリプルネガティブがん表現型を示すMDA−MB231細胞を使用して行った。MEK1/2とMEK5の両方を抑制する可能性があるので、化合物3を選択した。5%活性炭デキストラン処理済み培地を用いた96ウェルTCプレートにMDA−MB231細胞をウェル毎に1万個蒔き、5%CO2雰囲気下1晩37℃にて培養した。次の日、上記細胞を薬剤または賦形剤で処理した。プレートは、3日目、5日目、7日目に採取され、クリスタルバイオレットで染色された。細胞の形態の変化を倒立顕微鏡で観察した。細胞を洗浄し、溶解させ、生体細胞で失われるクリスタルバイオレットの吸光度を630nMで測定した。ウェルは重複して作製された。実験は3回実施された。細胞は初期細胞数にて正常化された。結果を図11に示す。

0165

増殖試験により、化合物3には用量応答効果があることが示された。未処理の試料(DMSO)と比較し、7日目に増殖が70%減少した。飽和濃度でも化合物3からは明らかな細胞死は見られなかった。

0166

増殖試験期間中にMDA−MB231細胞を試験した。未処理(DMSO)細胞は、移動性かつ侵襲性の間葉表現型である細長い、くぎ状の細胞形態を示した。該細胞を1μMの化合物3で処理すると、大多数の細胞の表現型が変化したことが観察された。この処理濃度が増殖を抑制した。より高濃度(10μM)の化合物3で処理すると、殆ど全ての細胞が、より丸い表現型である、移動性が低く、侵襲性も低い上皮表現型に戻ったことが観察された。観察された表現型の転換は、間葉表現型に戻ることなく14日間持続した。図12を参照。

0167

表2は、最も活性が高いか最も可能性が高い化合物を5種類示したものである。

0168

0169

これら結果は、共に、本明細書で開示された化合物が、様々ながんの治療及び/または予防、特にMEK5が過剰発現また顕著に上方制御されたがんの治療及び/または予防をする組成物または方法を提供することを示す。また、これら化合物は、MEK1/2及び/またはMEK5シグナル経路に関する他の疾患の治療及び/または予防のための組成物や方法を提供する。

0170

実施例2
合成方法
全ての溶媒と試薬は、別途記載がないかぎり、受領された状態そのままで使用された。全ての反応は、別途記載が無い限り乾いたガラス器具を用いて、アルゴン雰囲気下で行われた。シールしたチューブ内でマイクロ波反応を行い、マルチモードマイルストーンスタート装置を使用して、記載の電力制御パラメータ放射を行った。融点は、MelTemp装置で測定され、修正は行わなかった。全てのプロトンNMRスペクトルは、ブルーカーアヴァンスシステム(Bruker Avance system)で制御されたオックスフォードスペクトロスピンクリオスタット(Oxford spectrospin cryostat)を用いて500MHzまたは400MHzで測定され、ブルーカートップスピン2.0取得ソフト(BrukerTOPSPIN2.0 acquisition software)で取得された。取得したFIDを、MestReC3.2を用いて分析した。元素分析は、アトランティックマイクロラブを用いて実施され、理論的に±0.4である。全ての1H NMRスペクトルは、別途記載が無い限りCDCl3を用いて測定された。内部標準であるTMSに対するppmとして報告する。カップリング値ヘルツで報告する。全てのTLCは、厚さ200μmのソルベントテクノロジーポリエステルバックドシリカTLCプレートで測定された。

0171

一般方法
3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(SC−1−180)(39) 250mLの丸底フラスコに2−フルオロ−4−ヨードアニリン(38;2.38g、10.0mmol)、2,3,4−トリフルオロ安息香酸(37;1.80g,10.2mmol)、そして無水THF(30mL)を仕込んだ。該反応混合液を氷水浴で0℃に冷却し、LiNH2(561.2mg,24.45mmol)を3回に分けて10分かけて添加した。その後、反応は、内部温度58℃まで温め、12時間攪拌した。該混合液を0℃まで冷却し、反応混合液の温度を0℃に保ちながら1NのHClを添加して、最終pH1.0を得た(ピハイドリン紙(pHydrion paper)で赤)。次に反応混合液を10mLのEt2Oを用いて3回抽出し、5mLの1NのHClで3回洗浄し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。抽出物デカントし、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を2:1ヘキサン/EAを用いてSiO2で単離し、白色の固体を2.11g(53%)得た。MP=199.0−200.1℃(lit.MP=200−201℃) SiO2TLCRf 0.51(2:1へキサン/EA) 1H NMR(400MHz,MeOD−d4):δ6.74(m, 1H, Ar),6.91(m, 1H, Ar),7.38−7.45(d, 1H, J=8.5Hz,Ar),7.47(dd,1H,J1=1.8Hz and J2=10.5Hz,Ar),7.89(br, 1H, Ar)計算値C13H7F3INO2:C,39.72;H,1.79;N,3.56.実測値:C,39.41;H,1.91;N,3.52.

0172

一般手順B:アミド合成の酸塩化物アプローチ
乾燥した100mLの丸底フラスコに3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39)及びDCMを5mL仕込んだ。該反応混合液を氷水浴で0℃に冷却した。無水DMFを100μL添加し、純粋な塩化オキサリル(2当量)を5分かけて滴下した。該反応液を23℃で4時間攪拌した。次に溶媒を減圧下で除いた。余剰の塩化オキサリルを、減圧下で2x5mLのDCMと共沸させて除去した。該粗生成物を5mLのDCMに溶解し、適切なアミンを精確に0℃で添加した。10分後氷水浴を除き、該反応液を放置して室温にした。その後該反応液を23℃で6時間攪拌し、反応が終了したことをTLCで確認した。10mLのH2Oと10mLのEt2Oの混合液を添加し、結果得られた混合液をEt2Oで抽出し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。抽出物をデカントし、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をヘキサン/EAを用いてSiO2で単離した。

0173

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(SC−1−151)(57):手順Bを用いて、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;1.2g,3.0mmol)と7NのNH3(メタノール溶液)(2mL,15.73mmol)から合成した。粗生成物を2:1ヘキサン/EAを用いてSiO2で単離し、ピンク〜白色の粉末を900mg(73%)得た。MP=160.9−162.0℃。 SiO2TLCRf 0.29(2:1ヘキサン/EA)。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.72−6.22(br. d, 2H, NH2),6.60−6.64(m, 1H, NH), 6.85−6.90(m, 1H, Ar),7.34(d,1H,J=8.5Hz, Ar),7.39−7.43(m, 2H, Ar),8.71(s, 1H, Ar).計算値C13H8F3IN2O:C,39.82;H,2.06;N,7.14.実測値:C,39.86;H,2.18;N,7.24.

0174

N,N−ジエチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−65)(59):化合物59を手順B(酸塩化物アプローチ)を用いて、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;200mg,0.51mmol)とジエチルアミン(0.16mL,1.53mmol)から合成した。粗生成物を1:1ヘキサン/EAを用いてSiO2で単離し、ヘキサンから再結晶させて、白色の固体を100.2mg(45%)得た。MP=78.9−80.1℃。 SiO2TLCRf0.7(1:1ヘキサン/EA)。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.07(br, 6H), 3.22−3.46(br.d, 4H, 2N−CH2),6.50(s, 1H, NH)6.51−6.55(m, 1 H, Ar),6.9−7.04(m,2H, Ar),7.27−7.29(d,1H,J=8.5Hz,Ar),7.34−7.37(dd, 1H, J1=1.9Hz and J2=10.5Hz, Ar).計算値C17H16F3IN2O:C, 45.5; H, 3.60; N, 6.25; F, 12.72; I, 28.31.実測値:C, 45.25; H, 3.57; N, 6.25; F, 12.86; I, 28.22.

0175

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N,N−ジメチルベンズアミド(SC−1−69)(58):化合物58を手順Bにより、3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;200.0mg,0.51mmol)及びジメチルアミンHCl(408mg,5.0mmol)から合成した。ジメチルアミンHClを5mLのH2Oに溶かした溶液をNa2CO3(7mmol)、H2O(5mL)、DCM(25mL)、及びDMAP(5.0mg,0.04mmol)の懸濁液に0℃で滴下した。酸塩化物のDCM溶液を5分かけて添加し、該反応液を23℃で2時間攪拌した。10mLのH2Oと50mLのDCMの混合液を添加し、得られた混合液をH2O(2x10mL)で洗浄し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。粗生成物を2:1ヘキサン/EAを用いてSiO2で単離し、白色固体を47mg(22%)得た。MP=115.4−117.7℃。 SiO2TLCRf 0.61(2:1ヘキサン/EA)。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ2.96(br, 3H, CH3), 2.91(br, 3H, CH3), 6.53−6.59 (m, 1H, Ar), 6.82(s, 1H, NH), 6.91−6.95 (m, 1H, Ar), 7.02−7.06 (m, 1H, Ar), 7.29−7.31(d,1H,J = 8.5Hz, Ar), 7.36−7.39(dd, 1H, J1 =1.9 Hz and J2 = 10.4Hz, Ar).計算値C15H12F3IN2O:C,42.8;H,2.8;N,6.67;F,13.5;I,30.2.実測値:C,42.69;H,2.89;N,6.53;F,13.45;I,29.99.

0176

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド(SC−1−72アミド)(60):手順Bを用い3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;315mg,0.8mmol)とメチルアミン(メタノール溶液)(0.5mL,4mmol,8M)から合成した粗生成物をSiO2で5:1ヘキサン/EAを用いて単離し、加温されたEtOHから再結晶されて白色の固体を203mg(63%)得た。MP=159.0−160.2℃。 SiO2TLCRf 0.51(1:1ヘキサン/EA)。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ2.95(d, 3H, J=4.8Hz), 6.23(br, 1H, NH), 6.54−6.59 (m, 1H, Ar), 6.82−6.88(m, 1H, Ar), 7.28−7.32(m, 2H, Ar), 7.40 (dd, 1 H, J=1.9Hz and J =10.3Hz, Ar), 8.61(s, 1H, NH).計算値C14H10F3IN2O:C,41.40;H,2.48;N,6.90;F,14.03;I,31.25.実測値:C,41.67;H,2.51;N,6.79;F,13.79;I,31.35.

0177

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸メチル(SC−1−72エステル)(62):手順Bを用いた化合物60を3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;315mg,0.8mmol)とメチルアミン(メタノール溶液)(0.5mL,4mmol,8M)から合成する際の副産物として得た。該生成物は60mg(17%)の白色の固体として得られた。MP=118.5−111.4℃。 SiO2TLCRf 0.82(2:1ヘキサン/EA).1H NMR(400MHz, CDCl3):δ3.91(s, 3H),6.65−6.71(m,1H, Ar), 6.74−6.80 (m, 1H, Ar), 7.35(d, 1H, J = 8.6Hz), 7.42 (dd, 1H, J=1.9Hz and J=10.2Hz, Ar), 7.78−7.82(m, 1H, Ar), 9.04 (s, 1H, NH).計算値C14H9F3INO2:C,41.30;H,2.23;N,3.44;F,14.00;I,31.17.実測値:C,41.43;H,2.08;N,3.52;F,14.18;I,31.31.

0178

Tert−ブチル4−(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンゾイル)ピペラジン−1−カルボン酸塩(SC−1−75)(64):化合物64を、手順Bを用い3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;1.00g,2.54mmol)及びN−Boc−ピペラジン(2.85g,5.08mmol)から合成した。酸塩化物を6mLのDCMに溶解した溶液をN−Boc−ピペラジン、TEA(0.70mL, 5.08mmol)、DCM(12mL)及びDMAP(5.0mg,0.04mmol)の溶液に0℃で滴下し、該反応液を23℃で2時間攪拌した。粗生成物をSiO2で2:1ヘキサン/EAを用いて単離し、630mg(44%)の白色の固体を得た。MP=188.4℃。 SiO2TLCRf0.5(1:1ヘキサン/EA)。1H NMR(400MHz, CDCl3):δ1.45(s, 9H), 3.34−3.55(m, 8H),6.53−6.58(m,1H,Ar), 6.62 (s, 1H, NH),6.92−6.96(m, 1H,Ar), 7.03(m, 1H, Ar),7.30(d, 1H, J = 8.9Hz, Ar),7.39(dd, 1H, J = 1.9Hz and J=10.4Hz, Ar).計算値C22H23F3IN3O3:C,47.07;H,4.13;N,7.49;F,10.15;I,22.61.実測値:C,47.22;H,4.18;N,7.40;F,9.94;I,22.64.

0179

(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(ピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩(SC−1−79)(63):化合物64(530mg, 0.94mmol)と1:1の15mL(v/v)のHCl/ジオキサンから合成した。化合物64の溶液を250mLのRBF仕込み、15mLの1:1濃度のHClのDioxane溶液を添加して、23℃で3.5時間攪拌した。粗生成物を高温のEtOHから再結晶させ、340mg(79%)の白色の固体を得た。MP=201.2−203.6℃。 1H NMR(400MHz, MeOD−d4):δ3.08(br, 4H),3.60(m, 4H), 6.58−6.62(t, 1H, Ar),7.12−7.22(m, 2H, Ar), 7.32(d, 1H, J=8.5Hz, Ar) 7.46 (dd, 1H, J=1.9Hz and J =10.8Hz, Ar).計算値C17H15F3IN3O:C,41.03;H,3.24;N,8.44;F,11.45;I,25.50.実測値:C,40.77;H,3.38;N,8.34;F,11.20;I,25.24.

0180

N−エチル−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−1−80)(61):手順Bにより3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;315mg,0.8mmol)及びエチルアミンの2MのTHF溶液(2.25mL, 4.5mmol)から合成した。粗生成物をSiO2で2:1ヘキサン/EAを用いて単離し、加温されたEtOHから再結晶されて白色の固体を155mg(41%)得た。MP=172.5−173.6℃。 SiO2TLCR_f_ _0.7 (2:1ヘキサン/EA)。1H NMR(400MHz, CDCl3):δ1.19(t, 3H, J=7.3Hz), 3.38−3.45(m, 2 H), 6.22(br, 1H, NH), 6.54−6.59 (m, 1H, Ar), 6.82−6.89(m, 1H, Ar), 7.31 (m, 2H, Ar), 7.40 (dd, 1H, J=2.0Hz, J=10.3Hz, Ar), 8.52 (s, 1 H, NH).計算値C15H12F3IN2O:C, 42.88; H, 2.88; N, 6.67; F, 13.56; I, 30.20.実測値:C, 42.89; H, 2.89; N, 6.60; F, 13.57; I, 30.47.

0181

N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−N−メチルベンズアミド塩酸塩(SC−1−122)(65):手順Bを用いて3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(39;360mg,0.88mmol)及びN,N,N’−トリメチルエタン−1,2−ジアミン(0.34ml,2.64mmol)から合成した。N,N,N’−トリメチルエタン−1,2−ジアミン(0.34 ml, 2.64 mmol)、TEA (0.37 mL, 2.64 mmol)及びDMAP(6mg,0.05 mmol)を3mLのDCMに溶解した溶液を、酸塩化物をDCMに溶解した溶液に5分かけて滴下し、該反応液を23℃で12時間攪拌した。粗組成物をSiO2でCHCl3と5% MeOHを用いて単離し、290mgを得た。HCl塩をHClのエーテル溶液から生成し、高温のエタノールから再結晶して、168.2mg(40%)の白色の固体を得た。MP=211−213℃。 SiO2TLCRf0.7(DCM/ 5%MeOH/0.1% NH4OH)。1H NMR(500MHz,DMSO−d6) :δ 2.78 (s, 6 H, 2CH3), 2.84 (s, 3 H, CH3), 3.13(m, 2 H, CH2), 3.61(t, 2 H, CH2), 6.59−6.63 (t, 1 H, Ar), 7.27−7.33 (m, 2 H, Ar),7.52−7.53 (dd, 1 H, J = 1.6 Hz, J = 11.3 Hz, Ar), 8.05 (s, 1 H, Ar), 10.06 (s, 1 H, NH).計算値C18H20ClF3IN3O:C, 42.08; H, 3.92; N, 8.18; F, 11.09; I, 24.70.実測値:C, 42.21; H, 3.98; N, 8.09; F, 11.22; I, 24.52.

0182

手順C(ウルマン結合)
2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)安息香酸(SC−1−14)(98):マイクロ波反応器チューブオルト−ヨード安息香酸(496mg, 2mmol)、2−フルオロ−4−ヨードアニリン(237mg, 1mmol)、K2CO3(416mg,3mmol)、CuI(200mg,1.04mmol)及び5mLのDMF/H2O(9:1)を仕込んだ該反応液を、内部温度を100℃に保ちながら2時間300Wのマイクロ波放射に晒した。完了後、該反応液をTLCで分析し、1NのHCl(約4 mL)を該反応混合液に添加して、最終的な溶液pH6.0を得た。その後溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をSiO2で1:1ヘキサン/EAを用いて単離し、217mg(61%)の白色の固体を得た。MP=186.2−186.5℃。SiO2 TLC Rf 0.70(1:1 ヘキサン/EA)。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 6.85 (t, 1 H, J = 7.1 Hz, Ar), 7.11(d, 1 H, J = 8.6 Hz, Ar), 7.20 (t, 1 H, J = 8.4 Hz, Ar), 7.42 (m, 2 H, Ar), 7.50 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz and J = 9.8 Hz, Ar), 8.06 (dd, 1 H, J = 1.6 Hz and J = 8.1 Hz, Ar), 9.25 (s, 1 H, CO2H).計算値C13H9FINO2:C, 43.72; H, 2.54; N, 3.92.実測値:C, 43.81; H, 2.65; N, 3.80.

0183

(2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩(SC−1−24)(74):乾燥した100mLの丸底フラスコに化合物98(140mg, 0.39mmol)と5mLのDCMを仕込んだ。該反応混合液を氷水浴で0℃に冷却した。100μLの無水DMFを添加し、その後塩化オキサリル(70マイクロL, 0.8mmol)を2分かけて0℃で滴下した。該反応液を23℃で2時間攪拌した。その後溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を5mLのDCMに溶解し、N−メチルピペラジン(0.5mL,4.5mmol)を精確に23℃で添加した。反応の終了は、TLCにて確認した。10mLのDCMと5mLの5%のNa2CO3の混合液を添加し、得られた混合物をDCMで抽出し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄して、Na2SO4で乾燥させた。抽出物をデカントし、その後溶媒を減圧下で除去し、トルエンで水を除去した。粗生成物をSiO2でEA/0.5% TEA/10%エタノールを用いて単離し、HCl塩(HClエーテル溶液)から再結晶させて20mg(12%)の灰色がかった白色の粉末を得た。MP=217.2−217.5℃。 SiO2 TLC Rf 0.24 (20% EA/EtOH).1H NMR(400MHz, MeOD−d4):δ 1.18 (t, 4 H, J = 7.0 Hz), 2.89 (s, 3 H), 3.49 (q, 2 H, J = 7.0 Hz), 3.60 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 6.92 (t, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.09 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.15 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.34−7.42 (m, 3 H), 7.49 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz and J = 10.7 Hz).計算値C18H20ClFIN3O.0.38 % EtOH:C, 45.68; H, 4.55; N, 8.51; F, 3.85; I, 25.71; Cl, 7.18.実測値:C, 45.9; H, 4.49; N, 8.54; F, 3.66; I, 25.68; Cl, 7.49.

0184

2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−39)(25):マイクロ波反応器チューブにオルト−ヨード安息香酸(496mg, 2mmol)、アニリン(24)(0.45mL, 4mmol)、K2CO3(832mg, 6mmol)、CuI(400mg,2.08mmol)及び10mLのDMF/H2O(9:1)を仕込んだ。該反応液を、内部温度を100℃に保ちながら1時間300Wのマイクロ波放射に晒した。完了後、該反応液をTLCで分析し、1NのHCl(約9mL)を該反応混合液に添加して、最終的な溶液pH6.0を得た。その後溶媒を減圧下で除去し、3x10mLのトルエンと共沸させて水を除去した。粗生成物をSiO2でヘキサン/EAを用いて単離し、トルエンから再結晶させて267mg(63%)の白色固体を得た。MP=176.6−177.0℃。 1H NMR(400MHz, CDCl3):δ 6.76 (t, 1 H, J = 7.5 Hz, Ar), 7.13 (t, 1 H, J = 7.3 Hz, Ar), 7.23 (d, 1 H, J = 8.7 Hz, Ar), 7.26−7.28 (m, 2 H, Ar), 7.33−7.39 (m, 3 H, Ar), 8.04 (dd, 1 H, J = 1.6 Hz a

0185

手順D(DIC結合)
(4−メチルピペラジン−1−イル)(2−(フェニルアミノ)フェニル)メタノン(SC−1−177アミド)(75):乾燥させた100mLの丸底フラスコに化合物25(1.00g, 4.69mmol)と12mLのDCMを仕込んだ。N−メチルピペラジン(2.59mL, 23.45mmol)とDMAP(9mg,0.07mmol)を添加し、その後、DIC(1.08mL,7mmol)を添加した。該反応混合液を23℃で22時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。10mLのエーテルとHClの混合液を添加し、得られた混合液をHCl(3x5mL)に抽出して、エーテル(2x5mL)で洗浄した。水相を5%Na2CO3でアルカリ化し、粗生成物をDCM(3x8mL)に抽出した。粗生成物をSiO2に充填し、クロロフォルム:メタノール(95:5)で溶出した。適切な分画を採取し、溶媒を除去して、高温のエタノールから再結晶させて、232mg(17%)の透明無色の針状の物質を得た。MP=105.9−108.0℃。 SiO2TLCRf 0.35 (chloroform/ 1% メタノール).1H NMR(400MHz, MeOD−d4):δ 2.23 (s, 3 H, CH3), 2.35 (br, 4 H, 2CH2), 3.73−3.82 (m, 4 H, 2CH2), 6.88 (t, 1 H, J = 7.3 Hz), 6.97−7.01 (m, 3 H, Ar), 7.19−7.26 (m, 4 H, Ar), 7.30−7.34 (m, 1 H, Ar).計算値C18H21N3O:C, 73.19; H, 7.17; N, 14.23.実測値:C, 73.14; H, 7.22; N, 14.23.

0186

3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)安息香酸(SC−1−175 酸)(71):250mLの丸底フラスコにアニリン(24)(0.57mL, 5.7mmol)、2,3,4−トリフルオロ安息香酸(37)(1g, 5.7mmol)、及び15mLの無水THFを仕込んだ。該反応混合液を氷水浴で0℃に冷却し、LiNH2(327mg, 14.25mmol)を2回に分けて10分かけて添加した。次に該反応液を58℃まで昇温し(外部温度)、7時間攪拌した。次に1NのHClを0℃で該反応混合液に添加し、最終pH1.0(ピハイドリン紙(pHydrion paper)で赤)。該反応混合液を5mLのEt2Oで3回抽出し、5mLの1NのHClで3回洗浄し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄して、Na2SO4で乾燥させた。該抽出物をデカントし、溶媒を減圧下で除去した。該粗生成物をSiO2でヘキサン/EAを用いて単離し、606mg(44%)の黄色の結晶を得た。MP=162.1−162.6℃。 SiO2TLCRf0.61(2:1 ヘキサン/EA).1H NMR(500MHz, CDCl3):δ 6.73−6.78 (m, 1 H, Ar), 7.05 (d, 2 H, J = 7.5 Hz, Ar), 7.10 (t, 1 H, J = 7.4 Hz), 7.32 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.87−7.90 (m, 1 H, Ar), 8.99 (s, 1 H, OH).

0187

手順E(EDCI結合)
3,4−ジフルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(SC−1−181)(72):化合物71(249mg,1mmol)、N−メチルピペラジン(0.25mL, 2mmol)及びDMAP(6mg, 0.05mmol)の溶液を10mLの無水THFに溶解して準備し、EDCI(382mg, 2mmol)を一度に添加した。反応混合液を23℃で12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、エーテル50mLとH2O1mLを添加した。得られた混合液を1mLのH2Oで3回洗浄し、5mLの飽和NaClで洗浄し、その後無水Na2SO4で乾燥させた。粗生成物をSiO2でCHCl3、1%MeOH、1%TEAを用いて単離し、204mg(62%)の白色の固体を得た。MP=153.0−155.3℃。 1H NMR(400MHz, CDCl3):δ 2.22 (s, 4 H, 2CH2), 2.27(br, 3 H, CH3),3.47 (br, 4 H, 2CH2), 6.60 (s, 1 H, NH), 6.82−6.95 (m, 4 H, Ar), 6.99−7.03 (m, 1 H, Ar), 7.22−7.24 (m, 2 H, Ar).計算値C18H19F2N3O:C, 65.24; H, 5.78; N, 12.68; F, 11.47.実測値:C, 65.38; H, 5.89; N, 12.72; F, 11.46.

0188

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)安息香酸(SC−2−25酸)(68):100mLの乾燥した丸底フラスコに2−フルオロアニリン(0.27mL, 2.97mmol)、2,3,4−トリフルオロ安息香酸(528mg,3mmol)及び7mLの無水THFを仕込んだ。該反応混合液を氷水浴で0℃に冷却し、LiNH2(165.2mg, 7.2mmol)を2回に分けて10分間隔で添加した。該反応液を58℃(外部温度)まで昇温し、4時間攪拌した。その後1NのHClを0℃で該反応混合液に添加して、最終pH1.0(ピハイドリン紙(pHydrion paper)で赤)を得た。該反応混合液を3回5mLのEt2Oで抽出し、3回5mLの1NのHClで洗浄し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。該抽出物をデカントし、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をSiO2でヘキサン/EAを用いて単離し、471mg(59%)の白色の結晶を得た。MP=170−172℃。 SiO2TLCRf 0.55 (2:1ヘキサン/EA).1H NMR(400MHz, CDCl3):δ 6.72−6.78 (dt, 1 H, J = 6.8 Hz and J = 9.1 Hz, Ar), 7.00−7.13 (m, 4 H, Ar), 7.87−7.91 (ddd, 1 H, J = 2.1 Hz, J = 5.8 Hz and J = 9.1 Hz, Ar), 8.92 (s, 1 H, CO2H).計算値C13H8F3NO2:C, 58.44; H, 3.02; N, 5.24.実測値:C, 58.41; H, 3.02; N, 5.23.

0189

(3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)フェニル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノンモノフマル酸(SC−2−45)(69):手順Eを用いて化合物68、N−メチルピペラジン及びEDCIから合成した。化合物68(430mg, 1.61 mmol)、N−メチルピペラジン(0.35mL, 3.22mmol)及びDMAP(6mg, 0.05mmol)を12mLの無水THFに用解した溶液にEDCI(615mg, 3.22mmol)を添加した。反応混合液を23℃で6時間攪拌し、TLC後に反応を終了した。粗組成物をSiO2でCHCl3、1% MeOH、1% TEAを用いて単離した。この化合物のフタル酸塩フタル酸(186mg,1.61mmol)から生成し、高温のEtOHから再結晶させて、81mg(14%)の白色の固体を得た。MP=155.0−160℃。 SiO2 TLC Rf 0.2 (CHCl3 + 2% MeOH).1H NMR(400MHz, CDCl3):δ 2.68 (s, 3 H, CH3), 2.83−2.94 (br, 4 H, 2CH2), 3.57(br, 4 H, 2CH2), 6.72 (s, 2 H, CH=CH),6.82−6.86 (m, 1 H, Ar), 6.89−6.94 (m, 1 H, Ar), 6.97−7.01 (m, 1 H, Ar), 7.04−7.12 (m, 2 H, Ar), 7.14−7.18 (m, 1 H, Ar).計算値C22H22F3N3O5. 0.55 % フタル酸0.78 % EA:C, 54.87; H, 5.13; N, 7.02.実測値:C, 54.98; H, 4.88; N, 6.86.

0190

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロフェニル)アミノ)ベンズアミド(SC−2−37)(70):手順Bを用いて、化合物68(267mg, 1mmol)と7NのNH3(メタノール溶液)(0.65mL, 5.03mmol)から合成した。粗組成物をSiO2にヘキサン/EAを用いて単離し、96mg(36%)の白色粉体を得た。MP=157.6−161.2℃。 1HNMR(400MHz,CDCl3):δ 6.82−6.88 (m, 2 H, NH2),6.91−6.97 (m, 1 H, Ar), 6.99−7.10 (m, 3 H, Ar), 7.44 (ddd, 1H, J = 2.1 Hz, J = 5.5 Hz and J = 8.8 Hz, Ar), 8.45 (s, 1 H, Ar).計算値C13H9F3N2O:C, 58.65; H, 3.41; N, 10.52; F, 21.41.実測値:C, 58.22; H, 3.27; N, 10.20; F, 21.71.

0191

2−フルオロ−4−ヨード−N−メチルアニリン(SC−2−20アミン)(108):2−フルオロ−4−ヨードアニリン(474mg,2mmol)を、乾燥した100mLの丸底フラスコのNaOMe(540mg, 10mmol)懸濁液(MeOH溶液)(5mL)に添加した。この混合物をパラフォルムアルデヒド(84mg, 2.8mmol)の無水MeOH懸濁液(4mL)に添加し、該反応混合物を25℃で5時間攪拌した。5時間後、NaBH4(75mg, 2mmol)を添加し、90℃で2.5時間還流した。溶媒を蒸発させ、反応混合液を5mLの1MのKOHで処理した。生成物を抽出し、ジエチルエーテル(2x8mL)に抽出してNa2SO4で乾燥した。該抽出物をデカントし、溶媒を減圧下で除去した。粗組成物をSiO2で20%のEA/ヘキサンで単離し、270mg(54%)の白色の針状の固体をえた。MP=44℃。 SiO2TLCRf 0.75 (2:1 ヘキサン/EA).1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 2.85 (d, 3 H, J = 4.6 Hz), 3.97 (s, 1 H, NH), 6.43 (t, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.22−7.26 (m, 1 H, Ar), 7.30 (d, 1 H, J = 9.3 Hz, Ar).計算値C7H7FIN:C, 33.39; H, 2.81; N, 5.58.実測値:C, 33.69; H, 2.67; N, 5.64.

0192

3,4−ジフルオロ−2−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(メチル)アミノ)安息香酸(SC−2−32)(76):100mLの乾燥させた丸底フラスコに2−フルオロ−4−ヨード−N−メチルアニリン(270mg,1.07mmol)、2,3,4−トリフルオロ安息香酸(192mg,1.09mmol)と10mLの無水THFを仕込んだ。反応混合物を氷水浴で0℃に冷却し、LiNH2(60mg, 2.6mmol)を2回に分けて5分かけて添加した。該反応液を58℃に加熱し、(外部温度)、48時間攪拌した。1NのHClを0℃で該混合液に添加して、最終pH1.0を得た(ピハイドリン紙(pHydrion paper)で赤)。反応混合液を3回5mLのEt2Oで抽出し、3回5mLの1NのHClで洗浄し、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。該抽出物をデカントし、溶媒を減圧下で除去した。粗組成物をSiO2で3:1ヘキサン/EAを用いて単離し、トルエンとヘキサンから再結晶させて286mg(66%)の色の結晶を得た。MP=86.2−89.1℃。 SiO2TLCRf 0.45 (2:1 ヘキサン/EA).1H NMR(500MHz, CDCl3):δ 3.34 (s, 3 H), 6.97 (t, 1 H, J = 8.8 Hz, Ar), 7.24−7.27 (m, 1 H, Ar), 7.35−7.37 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz and J = 11.4 Hz, Ar), 7.50 (d, 1 H, J = 8.6 Hz, Ar), 8.07−8.10 (m, 1 H, Ar).計算値C14H9F3INO2.0.0436 % C6H5CH3:C, 41.78; H, 2.29; N, 3.40.実測値:C, 41.77; H, 2.42; N, 3.35.

0193

実施例3
生物的評価
細胞の培養と処理
MDA−MB−231細胞を、10cm細胞培養プレート[Sarstedt]中のダルベッコ改変イーグル培地(DMEM; Gibco)にハムF12栄養混合物(1:1)(Invitrogen)、10%熱不活性化BS[Atlanta Biological及び0.5%ペニシリンストレプトマイシン[Gibco]を添加した培地にて培養した。細胞を5%CO2の雰囲気下37℃で保持された。処理の36時間前に35mmの培養プレート[Sarstedt]への細胞の播種を行い、コンフルエンスさせた。MEK−5抑制剤をテストする為、化合物での処理の前に30分、細胞を上皮成長因子(EGF; Sigma−Aldrich)にて処理した。EGFの添加15分後に、細胞を1XPBS[Sigma−Aldrich]で洗浄し、20mMトリス(pH 6.8)、137mMのNaCl、25mMのベータグリセロリン酸エステル、2mMのNaPPi、2mMのEDTA、1mMのNa3VO4、10%のグリセロール、5μg/mLのロイペプチン、5μg/mLのアプロチニン、2mMのベンズアミジン、0.5mMのDTT、及び1mMのPMSFを含有した1%Triton X−100バッファーで溶解した。溶解物を4℃において10,000rpmで10分間遠心分離した。

0194

ウェスタンブロット分析
トータルタンパク質含有量ブラッドフォードバイオラドタンパク質アッセイ(Cat.No.500−0006, Bio−Rad, Hercules, CA)で分析し、30μgのタンパク質を8%SDS−PAGEジェルに充填して、リン酸化とトータルERK1/2及びERK5タンパク質とした。試料を準備後、ジェルをニトロセルロース薄膜(Cat.No. 926−31092, Licor Biosciences, Lincoln, NE)に移した。移動後、該薄膜を5分間1xPBSで洗浄し、1時間カゼインブロッキングバッファー(Cat.No.927−40200,Licor Biosciences)で室温にてブロックした。該薄膜を0.2% Tween−20を添加したCBB中にて第1抗体と共に一晩4℃で培養した。抗体はラビットアンチフォスフォ−ERK1/2(希釈1:1000, Cat.No. 9101, Cell Signaling, Beverly, MA)マウスアンチ−トータルERK1/2 (希釈 1:1000, Cat.No. 9107, Cell Signaling)、及びラビットアンチートータルERK5(希釈 1:1,000, Cat.No. 3372, Cell Signaling)を含んでいた。マウスアンチα−チューブリン(希釈 1:10,000, Cat.No.T5168, Sigma−Aldrich)をローディングコントロールとして用いた。第1抗体との培養後、ブロットを0.2% Tween−20を添加した1xPBS溶液(1xPBS−T)で洗浄し、ゴートアンチ−ラビット(希釈 1:10,000, Cat.No. 926−68021, LICOR Biosciences)と、ゴートアンチ−マウス(希釈 1: 10,000, Cat.No. 926−32210, LICOR Biosciences)第2抗体で、1時間室温にて培養した。該薄膜を1xPBS−Tで洗浄し、タンパク質バンドをオデッセイ赤外線撮像装置で可視化して、オデッセイソフト(LICOR Biosciences)で定量化した。

0195

0196

クリスタルバイオレット増殖アッセイ
トリネガティブ乳がん(TNBC)細胞MDA−MB−231を96ウェルプレートに5%活性炭処理無フェノールDMEMが入った各ウェルに2,000個播種した。一晩放置して付着させた後、DMSOとMEK抑制剤化合物で2回処理した。プレートは、3日目、5日目、7日目に採取され、クリスタルバイオレットで染色された。細胞の形態の変化を倒立顕微鏡で観察した。細胞を洗浄し、33%の酢酸で溶解して、バイオテックシナジープレートリーダー(Biotek Synergy plate reader)を用いて吸光度を630nmにて測定した。データを、各2回測定した3回の実験からの賦形剤処理±SEMで正常化した平均細胞生存率として得た。

0198

がん細胞を5%活性炭処理無フェノールDMEMで48時間培養し、化合物(1μM)で処理した。24時間後、細胞を採取し、製造者の指示(Qiagen, Germantown, MD)に従ってトータルRNAを、RNeasyキットを用いて抽出した。RNAの量と濃度を分光光度法で260nmと280nmにて測定した。トータルRNA(1μg)をiScriptキット(BioRad, Hercules, CA)を用いて逆転写した。サイクル数をβ−アクチンで正常化し、賦形剤処理した細胞を1とする。n=3。

0199

移動アッセイ
TNBC細胞を5%CS無フェノールDMEMにて48時間培養し、SC−1−151または賦形剤で処理して、3日間培養した。その後、2.5x104個の細胞をトランスウェルインサートで播種した。24時間後、細胞を固定化し、クリスタルバイオレットで染色して、移動した細胞数をカウントした。データを200xの視野中のコントロールに対する移動した細胞±SEMとして得た。実験は3回行った。

0200

動物異種移植片実験
免疫低下したSCID/ベージュのメスのマウス(生後29日〜32日目)をチャールズリバーラボラトリー(Wilmington, MA)から得た。該動物を消毒済み無菌の環境にて食料と水を不断給餌して適応させた。乳がん細胞MDA−MB−231を5%FBS無フェノールDMEMにて5日間培養し、採取した。生存細胞をPBSとマトリゲル減衰因子(BD Biosciences, San Jose, CA)と混合した。0日(13年7月5日)に乳腺脂肪体の両側に注射した(1x106細胞/注射)。動物に対する全ての手順は、マスクで供給されたイソフルレン酸素混合気を用いた麻酔状態で行われた。動物は0日にDMSOまたはSC−1−151(25mg/kg)で処理された。腫瘍サイズを、30日間デジタルキャリパーを使用して2週間毎に測定した。腫瘍体積を以下の式で算出した。4/3πLM2、式中Lは最大半径であり、Mは最小半径である。31日目に、腫瘍を切除し、OCT化合物でブロックした。マウスを毎日観察し、手術後の生存を確認した。マウスを14日間観察下に置き、転移に対する薬剤治療の効果を調べた。

0201

統計分析
グラフパッドプリズムソフト(Graph−Pad Software, Inc., San Diego, CA)を用いて統計分析を行った。データをペアにしていないスチューデントテストにて分析した。p<0.05を統計的に顕著だと判断した。

0202

実施例4
対象者の処理
本実施例は、開示されたアントラニルアミド誘導体で治療可能な、がんなどの具体的な疾患や状態を有する対象者の治療に使用できる方法を説明するものである。その様な治療は、単独でも他の治療(化学的治療など)と組み合わされて使用されてもよい。

0203

具体例では、本方法は、開示されたアントラニルアミド誘導体で治療可能な任意の疾患や状態を有するまたは有すると思われる対象者をスクリーニングすることを含む。疾患の病状や状態が分かっていない対象者については、開示されたアントラニルアミド誘導体にて、例えば本明細書に記載する方法で治療可能な疾患か状態であるかを判定するために、該対象者を検査してもよい。

0204

対象者は、開示されたアントラニルアミド誘導体の治療量を投与される。開示されたアントラニルアミド誘導体の投与量は、体重に対して、投与量あたり、0.0001μg/kgから約10mg/kg、例えば、0.0001μg/kg〜0.001μg/kg、0.001μg/kg〜0.01μg/kg、0.01μg/kg〜0.1μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、1μg/kg〜100μg/kg、100μg/kg〜500μg/kg、500μg/kg〜1000μg/kg、または1.0mg/kg〜10mg/kgである。しかし、具体的な投与量は、スキルを有する臨床医により決定することが可能である。開示されたアントラニルアミド誘導体は、数回に分けて投与されてもよく、例えば連続的、毎日、毎週、毎月投与されてもよい。投与は、他の薬剤と同時でも連続でもよい。

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