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課題・解決手段

リソソーム蓄積症MPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS−IV A、MPS−VI、およびMPS VIIと関係している酵素アッセイするための試薬、方法、およびキット。一側面において、本発明は、リソソーム蓄積症と関係している1種以上の酵素をアッセイするための方法を提供する。第1の態様において、方法は、(a)サンプルを第1の溶液と接触させて、1種以上のリソソーム酵素を含む溶液を生成することと、(b)溶液中の1種以上のリソソーム酵素を、分析しようとする各リソソーム酵素の酵素基質と接触させ、サンプル中に存在する各リソソーム酵素の酵素生成物を含む溶液を生成するのに十分な時間をかけて基質を酵素と一緒インキュベートすることとを含む。

概要

背景

概要

リソソーム蓄積症MPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS−IV A、MPS−VI、およびMPS VIIと関係している酵素アッセイするための試薬、方法、およびキット。一側面において、本発明は、リソソーム蓄積症と関係している1種以上の酵素をアッセイするための方法を提供する。第1の態様において、方法は、(a)サンプルを第1の溶液と接触させて、1種以上のリソソーム酵素を含む溶液を生成することと、(b)溶液中の1種以上のリソソーム酵素を、分析しようとする各リソソーム酵素の酵素基質と接触させ、サンプル中に存在する各リソソーム酵素の酵素生成物を含む溶液を生成するのに十分な時間をかけて基質を酵素と一緒インキュベートすることとを含む。

目的

本発明は、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための試薬、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための方法、ならびに試薬を含むキットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

リソソーム蓄積症と関係している酵素についてアッセイする方法であって、(a)サンプルを第1の溶液と接触させて、1種以上のリソソーム酵素を含む溶液を生成することと、(b)溶液中の前記1種以上のリソソーム酵素を、分析しようとする各リソソーム酵素の酵素基質と接触させ、前記サンプル中に存在する各リソソーム酵素の酵素生成物を含む溶液を生成するのに十分な時間をかけて前記基質を前記酵素と一緒インキュベートすることと、ここで各リソソーム酵素の前記酵素基質が、炭水化物部分およびアグリコン部分を有し、次式:[式中、Sは、アグリコン部分に共有結合するときに、(i)α−L−イズロニダーゼ、(ii)イズロン酸2−スルファターゼ、(iii)ヘパランN−スルファターゼ、(iv)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、(v)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、(vi)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および(vii)β−グルクロニダーゼからなる群から選択される酵素の基質を与える炭水化物部分であり、L2は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲン置換されていてもよいリンカーであり、L3は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、L4は、任意であり、存在する場合、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、R1は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C10アルコキシ基であり、R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR(式中、RはC1〜C8アルキル基である)から独立に選択され、R3は、C1〜C10アルキル基または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基であり、nは、0、1、2、3または4である]を有する化合物であり、(c)1種以上の前記酵素生成物の量を決定することとを含む、方法。

請求項2

前記酵素生成物をグリコヒドロラーゼと接触させて、第2の酵素生成物を生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

(a)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、および(b)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼからなる群から選択される1種以上の酵素の基質に作用する内因性グリコヒドロラーゼ酵素活性遮断するために阻害剤を添加することをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項4

1種以上のリソソーム酵素の酵素活性をアッセイする方法であって、(a)サンプルを第1の溶液と接触させて、1種以上のリソソーム酵素を含む溶液を生成することと、(b)溶液中の前記1種以上のリソソーム酵素を、分析しようとする各リソソーム酵素の酵素基質と接触させ、前記サンプル中に存在する各リソソーム酵素の第1の酵素生成物を含む溶液を生成するのに十分な時間をかけて前記基質を前記酵素と一緒にインキュベートすることと、(c)前記第1の酵素生成物をグリコヒドロラーゼに供して、グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けやすい各第1の酵素生成物の第2の酵素生成物を生成することと、(d)1種以上の前記第1の酵素生成物および/または1種以上の前記第2の酵素生成物の量を決定することとを含む、方法。

請求項5

前記グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けやすい前記第1の酵素生成物が、(a)イズロン酸2−スルファターゼ、(b)ヘパランN−スルファターゼ、(c)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、および(d)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、からなる群から選択される酵素の作用によって生成される、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けにくい前記第1の酵素生成物が、(a)α−L−イズロニダーゼ、(b)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、および(c)β−グルクロニダーゼからなる群から選択される酵素の作用によって生成される、請求項4に記載の方法。

請求項7

(a)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、および(b)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼからなる群から選択される1種以上の酵素の基質に作用する内因性グリコヒドロラーゼ酵素活性を遮断するために阻害剤を添加することをさらに含み、前記阻害剤が、工程(c)の前記グリコヒドロラーゼの作用を有意に阻害しない、請求項4に記載の方法。

請求項8

前記1種以上のリソソーム酵素が、(a)α−L−イズロニダーゼ、(b)イズロン酸2−スルファターゼ、(c)ヘパランN−スルファターゼ、(d)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、(e)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、(f)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および(g)β−グルクロニダーゼからなる群から選択される酵素を含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項9

前記リソソーム酵素を前記基質と接触させる前、後、または同時に、分析しようとする各リソソーム酵素の内部標準を添加することをさらに含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項10

1種以上の前記酵素生成物の量を決定する前に酵素反応失活させることをさらに含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項11

前記サンプルが、血液または組織サンプルである、請求項1または4に記載の方法。

請求項12

前記サンプルが、乾燥血液スポットである、請求項1または4に記載の方法。

請求項13

前記グリコヒドロラーゼが、ヒトヘキソサミニダーゼA細菌性N−アセチルヘキソサミニダーゼ、細菌性β−N−アセチルガラクトサミニダーゼ、α−L−イズロニダーゼ、β−ガラクトシダーゼアスペルギルス)、およびα−グルコシダーゼ酵母)からなる群から選択される、請求項2または4に記載の方法。

請求項14

前記阻害剤が、(Z)−O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコピラノシリデン)−アミノN−フェニルカルバメート、1−デオキシノジリマイシンカスタノスペルミンスウェインソニン、カリステギンB2、イソファガミン、タミフルグルコノヒドロキシラクトングルクロン酸ならびにそのラクトンおよびラクタムリレンザ、ミグリトールフェネチル置換グルコ−およびガラクトイミダゾール、N−ヒドロキシエチルデヒドロノジリマイシン、GalNAcチアゾリン、ならびにGlcNAcチアゾリンからなる群から選択される、請求項3または7に記載の方法。

請求項15

前記酵素生成物の量を決定することが、質量分光分析を含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項16

前記酵素生成物の量を決定することが、質量分光分析によって各生成物とその内部標準との比を決定することを含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項17

前記酵素生成物の量を決定することが、生成物親イオンおよびこれらの内部標準を生成し、単離し、衝突誘起解離を受けて、生成物断片イオンおよび内部標準断片イオンを生成する、タンデム質量分光分析を含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項18

前記酵素生成物の量を決定することが、生成物断片イオンおよび内部標準断片イオンのピーク強度を比較して生成物の量を計算することを含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項19

前記酵素生成物の量を決定することが、液体クロマトグラフィーまたはフローインジェクションによって生成物を質量分析計に導くことを含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項20

前記酵素生成物の量を決定することが、蛍光分析を含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項21

前記酵素生成物の量を用いて、前記サンプルが、1種以上のリソソーム酵素欠損症と関係している病状治療するための候補に由来しているかどうかを決定することをさらに含む、請求項1または4に記載の方法。

請求項22

前記基質が、炭水化物部分およびアグリコン部分を有し、次式:[式中、Sは、アグリコン部分に共有結合するときに、(a)α−L−イズロニダーゼ、(b)イズロン酸2−スルファターゼ、(c)ヘパランN−スルファターゼ、(d)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、(e)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、(f)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および(g)β−グルクロニダーゼからなる群から選択される酵素の基質を与える炭水化物部分であり、L2は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、L3は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、L4は、任意であり、存在する場合、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、R1は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C10アルコキシ基であり、R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR(式中、RはC1〜C8アルキル基である)から独立に選択され、R3は、C1〜C10アルキル基または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基であり、nは、0、1、2、3または4である]を有する、請求項4に記載の方法。

請求項23

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項24

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項25

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項26

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項27

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項28

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項29

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項30

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項31

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項32

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項33

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項34

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項35

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項36

前記基質が、次式:を有する、請求項1または22に記載の方法。

請求項37

炭水化物部分およびアグリコン部分を有し、次式:[式中、Sは、アグリコン部分に共有結合するときに、(a)α−L−イズロニダーゼ、(b)イズロン酸2−スルファターゼ、(c)ヘパランN−スルファターゼ、(d)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、(e)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、(f)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および(g)β−グルクロニダーゼからなる群から選択される酵素の基質を与える炭水化物部分であり、L2は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、L3は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、L4は、任意であり、存在する場合、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、R1は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C10アルコキシ基であり、R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR(式中、RはC1〜C8アルキル基である)から独立に選択され、R3は、C1〜C10アルキル基または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基であり、nは、0、1、2、3または4であるを有する、化合物。

請求項38

L2が、−(CH2)n−(式中、nは1〜6である)である、請求項37に記載の化合物。

請求項39

L3が、−(CH2)m−(式中、mは1〜12である)である、請求項37に記載の化合物。

請求項40

L4が、−(CH2)n−(式中、nは1〜6である)である、請求項37に記載の化合物。

請求項41

L4が存在しない、請求項37に記載の化合物。

請求項42

R1が、C1〜C5アルキルである、請求項37に記載の化合物。

請求項43

R2が、C1〜C8アルキルである、請求項37に記載の化合物。

請求項44

R3が、C1〜C6アルキルである、請求項37に記載の化合物。

請求項45

R3がフェニルである、請求項37に記載の化合物。

請求項46

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項47

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項48

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項49

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項50

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項51

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項52

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項53

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項54

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項55

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項56

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項57

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項58

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項59

次式:を有する、請求項37に記載の化合物。

請求項60

請求項37〜59に記載の化合物の1種以上から選択される基質を含む、リソソーム蓄積症と関係している酵素をアッセイするためのキット

請求項61

前記酵素が、α−L−イズロニダーゼ(MPS−I)、イズロン酸2−スルファターゼ(MPS−II)、ヘパランN−スルファターゼ(MPS−IIIA)、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ(MPS−IIIB)、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ(MPS−IVA)、N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ(MPS−VI)、およびβ−グルクロニダーゼ(MPS−VII)のうちの1つ以上から選択される、請求項60に記載のキット。

請求項62

アッセイしようとする前記酵素それぞれの内部標準をさらに含む、請求項60に記載のキット。

請求項63

サンプルを、請求項37〜59に記載の化合物の1種以上から選択される基質と接触させることを含む、リソソーム蓄積症と関係している酵素についてアッセイする方法。

請求項64

前記酵素が、α−L−イズロニダーゼ(MPS−I)、イズロン酸2−スルファターゼ(MPS−II)、ヘパランN−スルファターゼ(MPS−IIIA)、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ(MPS−IIIB)、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ(MPS−IVA)、N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ(MPS−VI)、およびβ−グルクロニダーゼ(MPS−VII)のうちの1つ以上から選択される、請求項63に記載の方法。

請求項65

前記サンプルを、アッセイしようとする前記酵素それぞれの内部標準と接触させることをさらに含む、請求項63に記載の方法。

請求項66

サンプルを、請求項46または47に記載の化合物と接触させることを含む、α−L−イズロニダーゼ(MPS−I)をアッセイする方法。

請求項67

サンプルを、請求項48または49に記載の化合物と接触させることを含む、イズロン酸2−スルファターゼ(MPS−II)をアッセイする方法。

請求項68

サンプルを、請求項50または51に記載の化合物と接触させることを含む、ヘパランN−スルファターゼ(MPS−IIIA)をアッセイする方法。

請求項69

サンプルを、請求項52または53に記載の化合物と接触させることを含む、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ(MPS−IIIB)をアッセイする方法。

請求項70

サンプルを、請求項54または55に記載の化合物と接触させることを含む、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ(MPS−IVA)をアッセイする方法。

請求項71

サンプルを、請求項56または57に記載の化合物と接触させることを含む、N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ(MPS−VI)をアッセイする方法。

請求項72

サンプルを、請求項58または59に記載の化合物と接触させることを含む、β−グルクロニダーゼ(MPS−VII)をアッセイする方法。

発明の分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、それぞれの全内容が参照によりここに明確に組み込まれている、2013年9月5日出願の米国仮特許出願第61/874,293号、2013年9月5日出願の米国仮特許出願第61/874,331号、2013年9月9日出願の米国仮特許出願第61/960,102号、2013年9月9日出願の米国仮特許出願第61/960,113号、2014年3月7日出願の米国仮特許出願第61/949,970号、2014年3月20日出願の米国仮特許出願第61/968,021号、2014年6月13日出願の米国仮特許出願第62/012,020号の利益を主張する。
政府許諾権利の規定
本発明は、米国国立衛生研究所(NIH)から授与された認可番号DK67859の政府支援によって実施された。政府は、本発明に特定の権利を有する。

0002

本発明は、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための試薬、方法、およびキットに関する。

発明の背景

0003

一部のリソソーム蓄積症LSD)の治療が可能になり、多くの場合、療法の早期開始が臨床改善につながる。こうした励みになる結果は、LSDの新生児スクリーニングに対する関心の広がりを生んでいる。

0004

新生児スクリーニングプログラムは、これらの治療可能な病気と関係している代謝産物のレベル定量化するために設立された。現在、ニューヨーク州は、クラッベ病のスクリーニングを実現しており、別のいくつかの州では新生児スクリーニングを発展させたLSDに対する現在の法律が認可され、台湾ではポンペ病およびファブリー病についての新生児スクリーニングが実施されている。

0005

MPS(MPS I〜VII)は、リソソーム酵素のうちの1種が不足することによって生じる代謝病症候群グループであり、グリコサミノグリカンヘパランデルマタンケラタン、またはコンドロイチンサルフェートなど)を分解する。適当な酵素として、5種のスルファターゼ、4種のエキソグリコシダーゼ、および1種の非加水分解的アセチル−N−トランスフェラーゼが挙げられる。これらの症候群は、分解されない、または部分的に分解されたグリコサミノグリカンをもたらし、リソソーム中に蓄積し、その結果、不可逆的な多系統臓器障害を招く。

0006

現在、いくつかのMPS症候群に対して治療が可能になったが、これらの治療による最適な効果は、不可逆的症状の発現前に治療を開始することが必要と考えられている。MPS症候群の早期発見が、治療の潜在的効果を最大化するため、早期診断に適した検査を開発する必要がある。同様に、サンプル源として乾燥血液スポット(DBS)、たとえば新生児スクリーニング用実験室提出されるものを使用する、迅速、安価かつ信頼性のある診断法を開発する必要がある。

0007

したがって、リソソーム酵素活性の新生児スクリーニングのための方法および試薬、特にMPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIの改善されたスクリーニングを可能にする方法および試薬に対する必要性が存在する。本発明は、この必要性を満たし、さらに関連の利点を提供する。

0008

本発明は、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための試薬、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための方法、ならびに試薬を含むキットを提供する。

0009

一側面において、本発明は、リソソーム蓄積症と関係している1種以上の酵素をアッセイする方法を提供する。

0010

第1の態様において、方法は、
(a)サンプルを第1の溶液と接触させて、1種以上のリソソーム酵素を含む溶液を生成することと、
(b)溶液中の1種以上のリソソーム酵素を、分析しようとする各リソソーム酵素の酵素基質と接触させ、サンプル中に存在する各リソソーム酵素の酵素生成物を含む溶液を生成するのに十分な時間をかけて基質を酵素と一緒インキュベートすることと、
ここで各リソソーム酵素の酵素基質は、炭水化物部分およびアグリコン部分を有し、次式

0011

0012

を有する化合物であり、
[式中、Sは、アグリコン部分に共有結合するときに、
(i)α−L−イズロニダーゼ
(ii)イズロン酸2−スルファターゼ、
(iii)ヘパランN−スルファターゼ、
(iv)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ
(v)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、
(vi)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および
(vii)β−グルクロニダーゼ
からなる群から選択される酵素の基質を与える炭水化物部分であり、
L2は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲン置換されていてもよいリンカーであり、
L3は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
L4は、任意であり、存在する場合、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
R1は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C10アルコキシ基であり、
R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR(式中、RはC1〜C8アルキル基である)から独立に選択され、
R3は、C1〜C10アルキル基または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基であり、
nは、0、1、2、3または4である]
(c)1種以上の酵素生成物の量を決定することと
を含む。

0013

ある種の態様において、方法は、酵素生成物をグリコヒドロラーゼと接触させて第2の酵素生成物を生成することをさらに含む。ある種の態様において、方法は、阻害剤を添加して、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼまたはN−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼの基質に対して作用する内因性グリコヒドロラーゼ酵素活性遮断することをさらに含む。

0014

第2の態様において、方法は、
(a)サンプルを第1の溶液と接触させて、1種以上のリソソーム酵素を含む溶液を生成することと、
(b)溶液中の1種以上のリソソーム酵素を、分析しようとする各リソソーム酵素の酵素基質と接触させ、サンプル中に存在する各リソソーム酵素の第1の酵素生成物を含む溶液を生成するのに十分な時間をかけて基質を酵素と一緒にインキュベートすることと、
(c)第1の酵素生成物をグリコヒドロラーゼに供して、グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けやすい各第1の酵素生成物の第2の酵素生成物を生成することと、
(d)1種以上の第1の酵素生成物および/または1種以上の第2の酵素生成物の量を決定することと
を含む。

0015

上記の方法において、ある種の第1の酵素生成物は、グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けにくい。グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けにくい、第1の酵素生成物は、以下から選択される酵素の作用によって生成される。

0016

(a)α−L−イズロニダーゼ、
(b)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、および
(c)β−グルクロニダーゼ。

0017

グリコヒドロラーゼによるさらなる酵素作用を受けやすい第1の酵素生成物は、以下から選択される酵素の作用によって生成される。

0018

(a)イズロン酸2−スルファターゼ、
(b)ヘパランN−スルファターゼ、
(c)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、および
(d)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ。

0019

ある種の態様において、方法は、阻害剤を添加して、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼまたはN−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼの基質に対して作用する内因性グリコヒドロラーゼ酵素活性を遮断することをさらに含み、ここで、阻害剤は、工程(c)のグリコヒドロラーゼの活動を有意に阻害しない。

0020

上記の方法において、1種以上のリソソーム酵素は、以下から選択される酵素を含む。

0021

(a)α−L−イズロニダーゼ、
(b)イズロン酸2−スルファターゼ、
(c)ヘパランN−スルファターゼ、
(d)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、
(e)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、
(f)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および
(g)β−グルクロニダーゼ。

0022

上記の方法のある種の態様において、分析しようとする各リソソーム酵素の内部標準は、リソソーム酵素を基質と接触させる前、後、または同時に添加する。

0023

上記の方法のある種の態様において、酵素反応失活した後で、1種以上の酵素生成物の量を決定する。

0024

上記の方法の態様において、サンプルは、血液または組織サンプルである。ある種の態様において、サンプルは乾燥血液スポットである。

0025

代表的なグリコヒドロラーゼは、ヒトヘキソサミニダーゼA細菌性N−アセチルヘキソサミニダーゼ、細菌性β−N−アセチルガラクトサミニダーゼ、α−L−イズロニダーゼ、β−ガラクトシダーゼアスペルギルス)、およびα−グルコシダーゼ酵母)を含む。

0026

代表的な阻害剤は、(Z)−O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコピラノシリデン)−アミノN−フェニルカルバメート、1−デオキシノジリマイシンカスタノスペルミンスウェインソニン、カリステギンB2、イソファガミン(isofagamine)、タミフルグルコノヒドロキシラクトングルクロン酸ならびにそのラクトンおよびラクタムリレンザ、ミグリトールフェネチル置換グルコ−およびガラクトイミダゾール、N−ヒドロキシエチルデヒドロノジリマイシン、GalNAcチアゾリン、ならびにGlcNAcチアゾリンを含む。

0027

上記の方法のある種の態様において、酵素生成物(たとえば、第1および/または第2の酵素生成物)の量を決定することは、質量分光分析を含む。ある種の態様において、酵素生成物の量を決定することは、質量分光分析によって各生成物とその内部標準との比を決定することを含む。ある種の態様において、酵素生成物の量を決定することは、生成物およびこれらの内部標準の親イオンを生成し、単離し、衝突誘起解離を受けて、生成物断片イオンおよび内部標準断片イオンを生成する、タンデム質量分光分析を含む。ある種の態様において、酵素生成物の量を決定することは、生成物断片イオンおよび内部標準断片イオンの各ピーク強度を比較して生成物の量を計算することを含む。ある種の態様において、酵素生成物の量を決定することは、液体クロマトグラフィーまたはフローインジェクションによって生成物を質量分析計に導くことを含む。

0028

上記の方法のある種の態様において、酵素生成物の量を決定することは、蛍光分析を含む。

0029

上記の方法のある種の態様において、方法は、酵素生成物の量を用いて、サンプルが、1種以上のリソソーム酵素欠損症と関係している病状を治療するための候補に由来しているかどうかを決定することをさらに含む。

0030

上記の方法の第2の態様において、ある種の態様において、基質は、炭水化物部分およびアグリコン部分を有し、次式:

0031

0032

を有する
[式中、
Sは、アグリコン部分に共有結合するときに、
(a)α−L−イズロニダーゼ、
(b)イズロン酸2−スルファターゼ、
(c)ヘパランN−スルファターゼ、
(d)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、
(e)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、
(f)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および
(g)β−グルクロニダーゼ
からなる群から選択される酵素の基質を与える炭水化物部分であり、
L2は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
L3は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
L4は、任意であり、存在する場合、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
R1は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C10アルコキシ基であり、
R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR(式中、RはC1〜C8アルキル基である)から独立に選択され、
R3は、C1〜C10アルキル基または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基であり、
nは、0、1、2、3または4である]。

0033

本発明の方法において有用な代表的基質は、ここと以下に記載の本発明の基質を含む。

0034

本発明の方法において有用な代表的内部標準は、ここに記載する本発明の内部標準を含む。

0035

本発明の別の側面において、リソソーム蓄積症と関係している1種以上の酵素をアッセイするための試薬(基質および内部標準)を提供する。

0036

代表的基質は、炭水化物部分およびアグリコン部分を有し、次式:

0037

0038

を有する化合物を含む
[式中、Sは、アグリコン部分に共有結合するときに、
(a)α−L−イズロニダーゼ、
(b)イズロン酸2−スルファターゼ、
(c)ヘパランN−スルファターゼ、
(d)N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、
(e)N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ、
(f)N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ、および
(g)β−グルクロニダーゼ
からなる群から選択される酵素の基質を与える炭水化物部分であり、
L2は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
L3は、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
L4は、任意であり、存在する場合、1〜20個の炭素原子を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がN、OもしくはSから選択されるヘテロ原子で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子がC1〜C6アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよいリンカーであり、
R1は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C10アルコキシ基であり、
R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR(式中、RはC1〜C8アルキル基である)から独立に選択され、
R3は、C1〜C10アルキル基または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基であり、
nは、0、1、2、3または4である]。

0039

ある種の態様において、L2は−(CH2)n−であり、ここでnは1〜6である。

0040

ある種の態様において、L3は、−(CH2)m−(式中、mは1〜12である)である。

0041

ある種の態様において、L4は、−(CH2)n−(式中、nは1〜6である)である。

0042

ある種の態様において、L4は存在しない。

0043

ある種の態様において、R1は、C1〜C5アルキルである。

0044

ある種の態様において、R2は、C1〜C8アルキルである。

0045

ある種の態様において、R3は、C1〜C6アルキルである。

0046

ある種の態様において、R3はフェニルである。

0047

代表的基質を以下に示す。

0048

ある種の態様において、基質は次式:

0049

0050

を有する。

0051

一態様において、基質は次式:

0052

0053

を有する。

0054

ある種の態様において、基質は次式:

0055

0056

を有する。

0057

一態様において、基質は次式:

0058

0059

を有する。

0060

ある種の態様において、基質は次式:

0061

0062

を有する。

0063

一態様において、基質は次式:

0064

0065

を有する。

0066

ある種の態様において、基質は次式:

0067

0068

を有する。

0069

一態様において、基質は次式:

0070

0071

を有する。

0072

ある種の態様において、基質は次式:

0073

0074

を有する。

0075

一態様において、基質は次式:

0076

0077

を有する。

0078

ある種の態様において、基質は次式:

0079

0080

を有する。

0081

一態様において、基質は次式:

0082

0083

を有する。

0084

ある種の態様において、基質は次式:

0085

0086

を有する。

0087

一態様において、基質は次式:

0088

0089

を有する。

0090

本発明のさらなる側面において、リソソーム蓄積症と関係している1種以上の酵素をアッセイするためのキットを提供する。一態様において、キットは、本発明の1種以上の試薬(たとえば、基質および内部標準)を含む。ある種の態様において、キットによってアッセイできる酵素は、α−L−イズロニダーゼ(MPS−I)、イズロン酸2−スルファターゼ(MPS−II)、ヘパランN−スルファターゼ(MPS−IIIA)、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ(MPS−IIIB)、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ(MPS−IVA)、N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ(MPS−VI)、およびβ−グルクロニダーゼ(MPS−VII)のうちの1つ以上を含む。

図面の簡単な説明

0091

図1は、本発明の代表的なMPS−VIアッセイにおける、添加されたヘキソサミニダーゼAの量の関数として放出されたアグリコンの量を例示したグラフである。アグリコンは、UHPLC−MS/MSによって検出された。
図2は、本発明の代表的なMPS−IVA基質の調製の概略図である。
図3は、本発明の代表的なMPS−VI基質の調製の概略図である。
図4は、本発明の代表的なMPS−VI基質の調製の概略図である。
図5は、代表的なMPS−VI生成物の調製の概略図である。

発明の詳細な説明

0092

本発明は、ムコ多糖症I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVII(それぞれMPS−I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVII)をスクリーニングするための試薬、MPS−I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIのスクリーニング方法、ならびに試薬を含むキットを提供する。

0093

一側面において、本発明は、MPS−I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための試薬を提供する。ある種の態様において、本発明の試薬は、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIをスクリーニングするための基質(S)、生成物(P)、および内部標準(IS)を含む。

0094

別の側面において、本発明は、MPS I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVIIのスクリーニング方法を提供する。方法は、特定の酵素をアッセイし、この酵素の不足がリソソーム蓄積症の病状につながる。方法は、有利には、α−L−イズロニダーゼ(MPS−I)、イズロン酸2−スルファターゼ(MPS−II)、ヘパランN−スルファターゼ(MPS−IIIA)、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ(MPS−IIIB)、N−アセチルガラクトサミン6−硫酸スルファターゼ(MPS−IVA)、N−アセチルガラクトサミン4−硫酸スルファターゼ(MPS−VI)、およびβ−グルクロニダーゼ(MPS−VII)のうちの1つ以上をアッセイする。

0095

試薬
一側面において、本発明は、酵素をアッセイするために有利に利用され得る試薬を提供する。試薬は、酵素基質(S)、酵素生成物(P)、およびアッセイ内部標準(IS)を含む。ある種の態様において、1種以上の基質(S)およびこれらの対応する内部標準(IS)を好適な緩衝液中で好適な酵素源、たとえば新生児検査カードまたは尿サンプル由来の乾燥血液スポットと一緒に十分な時間かけてインキュベートして1種以上の生成物(P)を形成し、続いてこれをタンデム質量分光分析によって検出する。ある種の態様において、内部標準(IS)は、標準が異なる質量(たとえば、置換されたホモログまたは重同位体、たとえば重水素および/または炭素−13置換基)を有する以外は、酵素形成生成物と化学的に類似している、または同等である。他の態様において、1つ以上の基質(S)を好適な緩衝液中で好適な酵素源と一緒にインキュベートして、1種以上の生成物(P)を形成し、これを続いて蛍光分析によって検出する。

0096

本発明の試薬で有利にアッセイされる酵素として、以下が挙げられる:
(a)基質MPS−I−Sに作用して、生成物MPS−I−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−I−ISを使用する、α−L−イズロニダーゼ、
(b)基質MPS−II−Sに作用して、生成物MPS−II−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−II−ISを使用する、イズロン酸−2−スルファターゼ、
(c)基質MPS−IIIA−Sに作用して、生成物MPS−IIIA−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−IIIA−ISを使用する、ヘパランN−スルファターゼ、
(d)基質MPS−IIIB−Sに作用して、生成物MPS−IIIB−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−IIIB−ISを使用する、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、
(e)基質MPS−IVA−Sに作用して、生成物MPS−IVA−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−IVA−ISを使用する、N−アセチルガラクトサミン−6−硫酸スルファターゼ、
(f)基質MPS−VI−Sに作用して、生成物MPS−VI−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−VI−ISを使用する、N−アセチルガラクトサミン−4−硫酸スルファターゼ、および
(g)基質MPS−VII−Sに作用して、生成物MPS−VII−Pを生成し、アッセイには内部標準MPS−VII−ISを使用する、β−グルクロニダーゼ。

0097

以下は、本発明の試薬、MPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS IVA、MPS−VI、およびMPS−VIIの基質(S)、生成物(P)、ならびに内部標準(IS)の説明である。

0098

糖−アグリコン。

0099

本発明の基質は、グリコシドである。用語「グリコシド」は、グリコシド結合によって糖基(グリコーン)がそのアノマー炭素を通して別の基(アグリコン)に結合している化合物を意味する。

0100

本発明の基質は、糖−アグリコン構造を有することを特徴とする。基質の糖成分は、特定の酵素の基質である天然糖またはアッセイする特定の酵素の基質であるのに十分な機能を維持する改質糖のいずれかである。基質のアグリコン成分は、酵素活性の分析を可能にする。基質のアグリコン成分は、酵素生成物の成分でもあり、分析して酵素活性を決定する。アグリコン成分は、質量分析または蛍光分析機能を含む。分析が質量分析によるものである場合、生成物とは異なる質量を有する内部標準を用いてもよい。内部標準は、生成物と構造的に同一で、1種以上の同位体(たとえば、重水素または13C)を含むか、または構造的に類似しており、機能的に同等の構造および構造変動(たとえば、ホモログ:−(CH2)5−v.−(CH2)6−またはその逆も同様)を有するかのいずれかである。

0101

アグリコン
本発明の試薬は、アグリコン成分を含む。アグリコンの性質は、対象の酵素をアッセイするために利用される分析技術の性質に応じて変わり得る。代表的アグリコンは、以下の式(I)〜(VI)によって表される。以下のアグリコン構造において、波線は、糖アノマー炭素に結合する箇所を示す。

0102

ある種の態様において、アグリコンは、次式:

0103

0104

を有するタイプAアグリコンである
[式中、L1は、G1とクマリン部分とを共有結合するリンカーであり、X1、X2、X3、およびX4は、それぞれの出現において独立に、水素またはハロゲン(たとえば、クロロ)である]。

0105

ある種の態様において、L1は、1〜20個の炭素原子(分枝または直鎖状)を含み、1個以上の炭素原子は、エーテル酸素もしくは−C(=O)O−基、チオエーテル硫黄もしくは−C(=O)S−基、NH、NR、または−C(=O)NH−もしくは−C(=O)NR−(式中、Rは、炭素1〜6個のアルキル基である)により置きかえられていてもよい。水素原子による1個以上の炭素原子の置換は任意である。ある種の態様において、L1は、−CH2−C(=O)−NH−(CH2)5−G1である。

0106

G1は、正電荷を持つ基(たとえば、永久的に正電荷を持つ基、たとえば第四級アンモニウムイオン)、たとえば以下のうちの1つを含む:
(a)N(Ra)(Rb)(Rc)+(式中、Ra、RbおよびRcは、それぞれ独立に、Hまたは炭素1〜6個のアルキル基である)、
(b)S(Ra)(Rb)+(式中、RaおよびRbは、上記の通りである)、
(c)次のタイプのピリジニウム

0107

0108

(d)次のタイプのピリジニウム、

0109

0110

(e)次のタイプのピリジニウム、

0111

0112

または
(f)次のタイプのピリジニウム、

0113

0114

ある種の態様において、L1は、−CH2−C(=O)−NH−(CH2)5−C(=O)NH−CH2−C6H4−N+(C5H5)であり、ここで−C6H4−N+(C5H5)はp−ピリジニウムフェニルである。

0115

上記のクマリン(ウンベリフェロン)アグリコン類に加えて、下記の他の蛍光アグリコン類(たとえば、フルオレセイン類、レゾルフィン類、ローダミン類ニトロフェノール類、および7−ヒドロキシ−9H−(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン類)、ならびにこれらのハロゲン化誘導体)も利用できることを理解されたい。

0116

ある種の態様において、タイプAアグリコンは次式:

0117

0118

を有する[式中、Rdは、水素またはメチルであり、X1、X2、X3、およびX4は、それぞれの出現において独立に、水素またはハロゲン(たとえば、クロロ)である]。上記のクマリン(ウンベリフェロン)アグリコンに加えて、他の蛍光アグリコンも利用できることを理解されたい。好適な他のアグリコン類として、フルオレセイン類、レゾルフィン類、ローダミン類、ニトロフェノール類、および7−ヒドロキシ−9H−(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン類)、ならびにこれらのハロゲン化誘導体が挙げられる。フルオレセイン類、レゾルフィン類、ニトロフェノール類、および7−ヒドロキシ−9H−(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン類)の場合、上記のクマリンにおいてと同様に、アグリコンは糖に、そのヒドロキシ基を通して結合する。ローダミンの場合、アグリコンは糖にそのアミノ基を通して結合する。

0119

タイプAアグリコン成分は、本発明の試薬中に含まれ得、蛍光機能(すなわち、クマリン、ウンベリフェロン、フルオレセイン、レゾルフィン、ニトロフェノール、ローダミン、7−ヒドロキシ−9H−(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン)部分)を付与し、蛍光技術による分析が可能な試薬を生成する。

0120

一態様において、アグリコンは、タイプBアグリコンであり、次式:

0121

0122

を有する。

0123

L2は、1〜20個の炭素原子(分枝または直鎖状)を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がヘテロ原子(たとえば、N、O、S)で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子が置換されていてもよい(たとえば、C1〜C6アルキル、ハロゲン)。ある種の態様において、L2は−(CH2)n−であり、ここでnは1〜6である。ある種の態様において、L2は−(CH2)2−である。

0124

L3は、1〜20個の炭素原子(分枝または直鎖状)を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がヘテロ原子(たとえば、N、O、S)で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子が置換されていてもよい(たとえば、C1〜C6アルキル、ハロゲン)。ある種の態様において、L3は−(CH2)m−であり、ここでmは1〜12である。ある種の態様において、L3は−(CH2)m−であり、ここでmは4、5または6である。

0125

R1は、C1〜C10アルキル基(たとえば、分枝または直鎖状)またはC1〜C10アルコキシ基(たとえば、OtBu)である。ある種の態様において、R1は、C1〜C5アルキル基(たとえば、メチル、エチル、n−プロピルn−ブチル、n−ペンチル)である。

0126

R2は、それぞれの出現において、C1〜C10アルキル基(たとえば、分枝または直鎖状)、C1〜C10アルコキシ基(たとえば、分枝または直鎖状)、ハロゲン(たとえば、フルオロ、クロロ)、ニトロ、−C(=O)NHR、または−C(=O)OR[式中、RはC1〜C8アルキル基(たとえば、メチル)であり、nは0、1、2、3または4である]から独立に選択される。R2の(フェノール性酸素に対する)代表的な置換パターンは、2−、2,6−ジ、3−、3,5−ジ、および2,3−ジを含む(すなわち、2位および6位はオルトであり、3位および5位はメタである)。ある種の態様において、R2は、フェノール性酸素に対してオルトまたはメタのいずれかに配置されるフルオロ、メチル、またはメトキシ基である(たとえば、2−フルオロ、2−メチル、2−メトキシ、3−フルオロ、3−メチル、3−メトキシ)。他の態様において、R2は、フェノール性酸素に対してメタに配置されるフルオロ、メチル、またはメトキシ基である。ある種の態様において、nはゼロであり、フェニレン基は無置換である。

0127

R3は、C1〜C10アルキル基(たとえば、分枝または直鎖状)、または置換もしくは無置換のC6〜C10アリール基(たとえば、フェニル)である。アリール基の置換基として、C1〜C10アルキル基(たとえば、分枝または直鎖状)、およびハロゲン(たとえば、クロロ)が挙げられる。ある種の態様において、R3はC1〜C6アルキル基(たとえば、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル)である。他の態様において、R3はフェニル基である。

0128

ある種の態様において、タイプBアグリコンは、次式:

0129

0130

を有する
[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りであり、R4は、それぞれの出現において、C1〜C6アルキル(たとえば、メチル)から独立に選択され、mは0、1、2、3、4または5である。ある種の態様において、mは0である。他の態様において、R4はC1〜C5アルキル基(たとえば、メチル)であり、mは2である]。

0131

別の態様において、タイプBアグリコンは、次式:

0132

0133

を有する
[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りであり、L4は、1〜20個の炭素原子(分枝または直鎖状)を含み、そのうちの1個以上の炭素原子がヘテロ原子(たとえば、N、O、S)で置きかえられていてもよく、かつ/または1個以上の炭素原子が置換されていてもよい(たとえば、C1〜C6アルキル、ハロゲン)。ある種の態様において、L4は−(CH2)n−であり、ここでnは1〜6である。ある種の態様において、L4は−(CH2)−である]。

0134

ある種の態様において、タイプBアグリコンは、次式:

0135

0136

を有する[式中、L2、L3、L4、R1、R2、R4、nおよびmは、式(V)について上で説明した通りである]。

0138

ある種の態様において、本発明の試薬は、これらの重原子誘導体(すなわち、1つ以上の重原子同位体を含む誘導体)を含む。重原子誘導体は、質量分光分析を利用するアッセイ用の内部標準として有用である。ある種の態様において、タイプAおよびタイプBアグリコンは、アグリコンの質量が1ダルトン以上増加するように、重水素で置きかえられる1個以上(たとえば、3個以上)の水素原子または炭素−13で置きかえられる1個以上(たとえば、3個以上)の炭素原子を有する。酵素生成物と内部標準のペア(たとえば、MPS−II−PおよびMPS−II−IS)間の関係では、試薬は質量が異なり、質量の違いは、追加の(または減じた)原子(たとえば、L1、L2、L3、L4、R1、R2、R3、またはR4に対して、たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、L1、L2、L3、L4、R1、R2、R3、またはR4中、たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0139

MPS−I、II、IIIA、IIIB、IVA、VI、およびVII試薬の基質/内部標準ペア用の代表的アグリコンを以下に挙げる:
MPS−I基質(式(IV)参照)の場合、R1はメチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R4は水素であり、mは5であり、MPS−I内部標準の場合、R1はメチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R4は重水素であり、mは5である。

0140

MPS−II基質(式(IV)参照)の場合、R1はn−ブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R4は水素であり、mは5であり、MPS−II内部標準の場合、R1はn−ブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R4は重水素であり、mは5である。

0141

MPS−IIIA基質(式(IV)参照)の場合、R1はエチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R4は水素であり、mは5であり、MPS−IIIA内部標準の場合、R1はエチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R4は重水素であり、mは5である。

0142

MPS−IIIB基質(式(III)参照)の場合、R1はn−ブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R3はエチルであり、MPS−IIIB内部標準の場合、R1はn−ブチルであり、R2は重水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R3はエチルである。

0143

MPS−IVA基質(式(III)参照)の場合、R1はn−ブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)5−であり、R3は3,5−ジメチルフェニルであり、MPS−IVA内部標準の場合、R1はn−ブチルであり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)5−であり、R3は3,5−ジメチルフェニルであり、R2は重水素であり、nは4であり、代替の態様において、MPS−IVA基質の場合、R1はn−ペンチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R3はフェニルであり、MPS−IVA内部標準の場合、R1はn−ペンチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R3はd5−フェニルである。

0144

MPS−VI基質(式(IV)参照)の場合、R1はn−ブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)5−であり、R4は水素であり、mは5であり、MPS−VI内部標準の場合、R1はn−ブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)5−であり、R4は重水素であり、mは5である。

0145

MPS−VII基質(式(III)参照)の場合、R1はブチルであり、R2は水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R3はプロピルであり、MPS−VII内部標準の場合、R1はブチルであり、R2は重水素であり、nは4であり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)6−であり、R3はプロピルである。

0146


ある種の態様において、試薬は、pH環境に応じて荷電基(たとえば、−NH3+、−CO2-、−OSO3-、−NHSO3-)になることができるアミノ基(たとえば、−NH2)、カルボン酸基(−CO2H)、スルホン酸基(たとえば、−OSO3H)、およびアミドスルホン酸基(たとえば、−NHSO3H)を含む。本発明の試薬は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0147

代表的なMPS−I、II、IIIA、IIIB、IVA、およびVI試薬の調製は、例1、4および5に記載されている。

0148

以下は、本発明の代表的な試薬(すなわち、化合物)の説明である。

0149

MPS−I試薬
一態様において、本発明は、次式:

0150

0151

によって定義されるMPS−I試薬(S、P、およびIS試薬)
[式中、
R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=H、OH、NH2、およびR4=H
または
R4=H、OH、NH2、およびR3=H
R5=H、OH、NH2、およびR6=H
または
R6=H、OH、NH2、およびR5=H
R7=H、OH、NH2、およびR8=H
または
R8=H、OH、NH2、およびR7=H
R9=COOH、およびR10=H
または
R10=COOH、およびR9=H
ただし、R3とR4、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)]、
その塩およびこれらの重原子誘導体を提供する。

0152

上記の化合物の場合、アグリコンは上記の通りである。

0153

上記のMPS−I試薬のある種の態様において、炭水化物部分は、水素原子により置きかえられ、この場合、水素原子がアグリコンに添加される。これらの試薬は、MPS−I酵素生成物および内部標準を代表するものである。

0154

一態様において、糖は次式:

0155

0156

を有する。

0157

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+または−CO2-)になることができるアミノ基(たとえば、−NH2)およびカルボン酸基(−CO2H)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0158

上記の通り、本発明の化合物は、これらの重原子誘導体を含む。重原子誘導体は、内部標準として有用である。ある種の態様において、タイプAおよびタイプBアグリコンは、アグリコンの質量が1ダルトン以上増加するように、重水素で置きかえられる1個以上の(たとえば、3個以上の)水素原子、または炭素−13で置きかえられる1個以上の(たとえば、3個以上の)炭素原子を有する。酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0159

上に定義のMPS−I試薬のある種の態様において、炭水化物部分は水素原子により置きかえられ、この場合、水素原子がアグリコンに添加される。これらの試薬は、MPS−I酵素生成物および内部標準を代表するものである。

0160

代表的なMPS−I試薬は、以下の化合物を含む。

0161

ある種の態様において、MPS−I基質は、次式:

0162

0163

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0164

ある種の態様において、MPS−I基質は、次式:

0165

0166

を有する[式中、L2、L3、およびR1は、式(III)について上で説明した通りである]。

0167

代表的なMPS−I基質は、次式:

0168

0169

を有する。

0170

上記基質(MPS−I−S)から形成されたMPS−I生成物は、次式:

0171

0172

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0173

代表的なMPS−I生成物は、次式:

0174

0175

を有する。

0176

上記基質(MPS−I−S)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−I内部標準は、次式:

0177

0178

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]、MPS−I−ISの質量は、MPS−I−Pの質量と異なり、この2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−I−ISは、1個以上の重原子同位体(上記の構造中には図示せず)を含むことができ、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、およびR2の1個以上は、内部標準のL2、L3、R1、およびR2と異なる)を有し得る。

0179

代表的なMPS−I内部標準は、次式:

0180

0181

を有する。

0182

代表的なMPS−I基質に由来する代表的なMPS−I生成物は、代表的なMPS−I内部標準を使用してアッセイすることができる。

0183

MPS−II試薬
一態様において、本発明は、次式:

0184

0185

によって定義されるMPS−II試薬(S、P、およびIS試薬)
[式中、
R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=OSO3H、NHSO3Hであり、R4=H
または
R4=OSO3H、NHSO3Hであり、R3=H
R5=H、OH、NH2であり、R6=H
または
R6=H、OH、NH2であり、R5=H
R7=H、OH、NH2であり、R8=H
または
R8=H、OH、NH2であり、R7=H
R9=COOHであり、R10=H
または
R10=COOHであり、R9=H
ただし、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)]、
その塩およびこれらの重原子誘導体を提供する。

0186

上記の化合物の場合、アグリコンは上記の通りである。

0187

一態様において、糖は次式:

0188

0189

を有する。

0190

別の態様において、糖は次式:

0191

0192

を有する。

0193

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+、−CO2-、−OSO3-)になることができるアミノ基(たとえば、−NH2)、カルボン酸基(−CO2H)、およびスルホン酸基(たとえば、−OSO3H)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0194

上記の通り、本発明の化合物は、これらの重原子誘導体を含む。重原子誘導体は、内部標準として有用である。さらなる態様において、タイプAおよびタイプBアグリコンは、アグリコンの質量が1ダルトン以上増加するように、重水素で置きかえられる1個以上の(たとえば、3個以上の)水素原子、または炭素−13で置きかえられる1個以上の(たとえば、3個以上の)炭素原子を有する。酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0195

MPS−II酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0196

代表的なMPS−II試薬は、以下の化合物を含む。

0197

ある種の態様において、MPS−II基質は、次式:

0198

0199

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0200

ある種の態様において、MPS−II基質は、次式:

0201

0202

を有する[式中、L2、L3、およびR1は、式(III)について上で説明した通りである]。

0203

代表的なMPS−II基質は、次式:

0204

0205

を有する。

0206

上記基質(MPS−II−S)から形成されたMPS−II生成物は、次式:

0207

0208

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。
代表的なMPS−II生成物は、次式:

0209

0210

を有する。

0211

上記基質(MPS−II−S)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−II内部標準は、次式:

0212

0213

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]、MPS−II−ISの質量は、MPS−II−Pの質量と異なり、この2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−II−ISは、1個以上の重原子同位体(上記の構造中には図示せず)を含むことができ、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、またはR2の1個以上は、内部標準のL2、L3、R1、またはR2と異なる)を有し得る。

0214

代表的なMPS−II内部標準は、次式:

0215

0216

を有する。

0217

代表的なMPS−II基質に由来する代表的なMPS−II生成物は、代表的なMPS−II内部標準を使用してアッセイすることができる。

0218

MPS−IIIA試薬
別の態様において、本発明は、次式:

0219

0220

によって定義されるMPS−IIIA試薬(S、PおよびIS試薬)
[R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=H、OH、NH2、NHSO3H、OSO3Hであり、R4=H
または
R4=H、OH、NH2、NHSO3H、OSO3Hであり、R3=H
R5=H、OH、NH2であり、R6=H
または
R6=H、OH、NH2であり、R5=H
R7=H、OH、NH2であり、R8=H
または
R8=H、OH、NH2であり、R7=H
R9=CH2OH、CH2NH2であり、R10=H
または
R10=CH2OH、CH2NH2であり、R9=H]、
その塩およびこれらの重原子誘導体を提供し、
式中、アグリコンは、上記の通りであるが、
ただし、R3とR4、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)。

0221

一態様において、糖は次式:

0222

0223

を有する。

0224

別の態様において、糖は次式:

0225

0226

を有する。

0227

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+、−NHSO3-)になることができる、アミノ基(たとえば、−NH2)およびアミドスルホン酸基(たとえば、−NHSO3H)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0228

MPS−IIIA酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0229

代表的なMPS−IIIA試薬は、以下の化合物を含む。

0230

ある種の態様において、MPS−IIIA基質は、次式:

0231

0232

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0233

ある種の態様において、MPS−IIIA基質は、次式:

0234

0235

を有する[式中、L2、L3、およびR1は、式(III)について上で説明した通りである]。

0236

代表的なMPS−IIIA基質は、次式:

0237

0238

を有する。

0239

上記基質(MPS−IIIA−S)から形成されたMPS−IIIA生成物は、次式:

0240

0241

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。
代表的なMPS−IIIA生成物は、次式:

0242

0243

を有する。

0244

上記基質(MPS−IIIA−S)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−IIIA内部標準は、次式:

0245

0246

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]、MPS−IIIA−ISの質量は、MPS−IIIA−Pの質量と異なり、この2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−IIIA−ISは、1個以上の重原子同位体(上記の構造中には図示せず)を含むことができ、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、R2の1個以上は、内部標準のL2、L3、R1、R2と異なる)を有し得る。

0247

代表的なMPS−IIIA内部標準は、次式:

0248

0249

を有する。

0250

代表的なMPS−IIIA基質に由来する代表的なMPS−IIIA生成物は、代表的なMPS−IIIA内部標準を使用してアッセイすることができる。

0251

MPS−IIIB試薬
さらなる態様において、本発明は、次式:

0252

0253

によって定義されるMPS−IIIB試薬(S、PおよびIS試薬)
[R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=H、OH、NH2、NHR11[式中、R11=ホルミル、アセチル、C=O((CH2)nCH3)(式中、n=1〜6)]、およびR4=H
または
R4=H、OH、NH2、NHR11[式中、R11=ホルミル、アセチル、C=O((CH2)nCH3)(式中、n=1〜6)]、およびR3=H
R5=H、OH、NH2、およびR6=H
または
R6=H、OH、NH2、およびR5=H
R7=H、OH、NH2、およびR8=H
または
R8=H、OH、NH2、およびR7=H
R9=CH2OH、CH2NH2、およびR10=H
または
R10=CH2OH、CH2NH2、およびR10=H]、
その塩およびこれらの重原子誘導体を提供し、
式中、アグリコンは、上記の通りであるが、
ただし、R3とR4、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)。

0254

上記のMPS−IIIB試薬のある種の態様において、炭水化物部分は水素原子により置きかえられ、この場合、水素原子がアグリコンに添加される。これらの試薬は、MPS−IIIB酵素生成物および内部標準を代表するものである。

0255

一態様において、糖は、次式:

0256

0257

を有する。

0258

上式において、「NHAc」は、「NH−C(=O)CH3」を意味する。

0259

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+)になることができる、アミノ基(たとえば、−NH2)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0260

MPS−IIIB酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0261

代表的なMPS−IIIB試薬は、以下の化合物を含む。

0262

ある種の態様において、MPS−IIIB基質は、次式:

0263

0264

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0265

ある種の態様において、MPS−IIIB基質は、次式:

0266

0267

を有する[式中、L2、L3、R1、およびR3は、式(III)について上で説明した通りである]。

0268

代表的なMPS−IIIB基質は、次式:

0269

0270

を有する。

0271

上記基質(MPS−IIIB−S)から形成されたMPS−IIIB生成物は、次式:

0272

0273

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0274

代表的なMPS−IIIB生成物は、次式:

0275

0276

を有する。

0277

上記基質(MPS−IIIB−S)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−IIIB内部標準は、次式:

0278

0279

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]、MPS−IIIB−ISの質量は、MPS−IIIB−Pの質量とは異なり、これら2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−IIIB−ISは、1個以上の重原子同位体(上記の構造中では図示せず)を含んでいてもよい、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、R2、またはR3は、内部標準のL2、L3、R1、R2、またはR3と異なる)を有していてもよい。

0280

代表的なMPS−IIIB内部標準は、次式:

0281

0282

を有する。

0283

代表的なMPS−IIIB基質に由来する代表的なMPS−IIIB生成物は、代表的なMPS−IIIB内部標準を使用してアッセイすることができる。

0284

MPS−IVA試薬
別の態様において、本発明は、次式:

0285

0286

によって定義されるMPS−IVA試薬(S、PおよびIS試薬)
[R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=H、OH、NH2、NHR11[式中、R11=ホルミル、アセチル、C=O((CH2)nCH3)(式中、n=1〜6)]、およびR4=H
または
R4=H、OH、NH2、NHR11[式中、R11=ホルミル、アセチル、C=O((CH2)nCH3)(式中、n=1〜6)]、およびR3=H
R5=H、OH、NH2、およびR6=H
または
R6=H、OH、NH2、およびR5=H
R7=H、OH、NH2、およびR8=H
または
R8=H、OH、NH2、およびR7=H
R9=CH2OH、CH2OSO3H、CH2NH2、CH2NHSO3H、およびR10=H
または
R10=CH2OH、CH2OSO3H、CH2NH2、CH2NHSO3H、およびR9=H]その塩およびこれらの重原子誘導体を提供し、
式中、アグリコンは、上記の通りであるが、
ただし、R3とR4、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)。

0287

一態様において、糖は次式:

0288

0289

を有する。

0290

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+、−OSO3-)になることができる、アミノ基(たとえば、−NH2)およびスルホン酸基(たとえば、−OSO3H)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0291

MPS−IVA酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0292

代表的なMPS−IVA試薬は、以下の化合物を含む。

0293

ある種の態様において、MPS−IVA基質は、次式:

0294

0295

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。R4は、それぞれの出現において、C1〜C6アルキル(たとえば、メチル)から独立に選択され、mは0、1、2、3、4または5である。

0296

他の態様において、MPS−IVA基質は、次式:

0297

0298

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0299

ある種の態様において、MPS−IVA基質は、次式:

0300

0301

を有する[式中、L2、L3、R1、R4、およびmは、式(IV)について上で説明した通りである]。

0302

他の態様において、MPS−IVA基質は、次式:

0303

0304

を有する[式中、L2、L3、R1、およびR3は、式(III)について上で説明した通りである]。

0305

代表的なMPS−IVA基質は、次式:

0306

0307

を有する。

0308

別の代表的なMPS−IVA基質は、次式:

0309

0310

を有する。

0311

上記基質(MPS−IVA−S1)から形成されたMPS−IVA生成物は、次式:

0312

0313

を有する
[式中、L2、L3、R1、R2、R4、n、およびmは、式(IV)で上述した通りである]。

0314

別の態様において、上記基質(MPS−IVA−S2)から形成されたMPS−IVA生成物は、次式:

0315

0316

を有する[式中、L2、L3、R1、およびR3は、式(III)について上で説明した通りである]。

0317

代表的なMPS−IVA生成物は、次式:

0318

0319

を有する。

0320

別の代表的なMPS−IVA生成物は、次式:

0321

0322

を有する。

0323

上記基質(MPS−IVA−S1およびMPS−IVA−S2)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−IVA内部標準は、次式:

0324

0325

および

0326

0327

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、R3、R4、n、およびmは、上記の通りである]、MPS−IVA−IS1とMPS−IVA−IS2の質量は、MPS−IVA−P1とMPS−IVA−P2の質量とはそれぞれ異なり、これら2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−IVA−IS1およびMPS−IVA−IS2は、1個以上の重原子同位体(上記の構造中では図示せず)を含んでいてもよい、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、R2、R3、またはR4の1個以上は、内部標準のL2、L3、R1、R2、R3、またはR4と異なる)を有していてもよい。

0328

代表的なMPS−IVA内部標準は、次式:

0329

0330

を有する。

0331

別の代表的なMPS−IVA内部標準は、次式:

0332

0333

を有する。

0334

代表的なMPS−IVA基質に由来する代表的なMPS−IVA生成物は、代表的なMPS−IVA内部標準を使用してアッセイすることができる。

0335

さらなる代表的なMPS−IVA試薬セットを以下に記述する。

0336

さらなる代表的なMPS−IVA基質は、次式:

0337

0338

を有する。

0339

さらなる代表的なMPS−IVA生成物標準は、次式:

0340

0341

を有する。

0342

さらなる代表的なMPS−IVA内部標準は、次式:

0343

0344

を有する。

0345

上式において、Xは、フルオロ、メチル、およびメトキシから選択される。

0346

MPS−VI試薬
別の態様において、本発明は、次式:

0347

0348

によって定義されるMPS−VI試薬(S、PおよびIS試薬)
[R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=H、OH、NH2、NHR11[式中、R11=ホルミル、アセチル、C=O((CH2)nCH3)(式中、n=1〜6)]、およびR4=H
または
R4=H、OH、NH2、NHR11[式中、R11=ホルミル、アセチル、C=O((CH2)nCH3)(式中、n=1〜6)]、およびR3=H
R5=H、OH、NH2、およびR6=H
または
R6=H、OH、NH2、およびR5=H
R7=CH2OH、CH2OSO3H、CH2NH2、CH2NHSO3H、およびR8=H
または
R8=CH2OH、CH2OSO3H、CH2NH2、CH2NHSO3H、およびR7=H
R9=CH2OH、CH2NH2、およびR10=H
または
R10=CH2OH、CH2NH2、およびR9=H]、
その塩およびこれらの重原子誘導体を提供し、
式中、アグリコンは、上記の通りであるが、
ただし、R3とR4、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)。

0349

一態様において、糖は次式:

0350

0351

を有する。

0352

別の態様において、糖は次式:

0353

0354

を有する。

0355

上式において、「AcNH」は、「CH3C(=O)NH」を意味する

0356

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+、−OSO3-)になることができる、アミノ基(たとえば、−NH2)およびスルホン酸基(たとえば、−OSO3H)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0357

MPS−VI酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0358

代表的なMPS−VI試薬は、以下の化合物を含む。

0359

ある種の態様において、MPS−VI基質は、次式:

0360

0361

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0362

ある種の態様において、MPS−VI基質は、次式:

0363

0364

を有する[式中、L2、L3、およびR1は、式(III)について上で説明した通りである]。

0365

代表的なMPS−VI基質は、次式:

0366

0367

を有する。

0368

上記基質(MPS−VI−S)から形成されたMPS−VI生成物は、次式:

0369

0370

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0371

代表的なMPS−VI生成物は、次式:

0372

0373

を有する。

0374

上記基質(MPS−VI−S)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−VI内部標準は、次式:

0375

0376

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]、MPS−VI−ISの質量は、MPS−VI−Pの質量と異なり、この2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−VI−ISは、1個以上の重原子同位体(上記の構造中では図示せず)を含んでいてもよい、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、またはR2の1個以上は、内部標準のL2、L3、R1、またはR2と異なる)を有していてもよい。

0377

代表的なMPS−VI内部標準は、次式:

0378

0379

を有する。

0380

代表的なMPS−VI基質に由来する代表的なMPS−VI生成物は、代表的なMPS−VI内部標準を使用してアッセイすることができる。

0381

MPS−VII試薬
一態様において、本発明は、次式:

0382

0383

によって定義されるMPS−VII試薬(S、PおよびIS試薬)
[式中、
R1=アグリコン、R2=H
または
R1=H、R2=アグリコン
R3=H、OH、NH2、およびR4=H
または
R4=H、OH、NH2、およびR3=H
R5=H、OH、NH2、およびR6=H
または
R6=H、OH、NH2、およびR5=H
R7=H、OH、NH2、およびR8=H
または
R8=H、OH、NH2、およびR7=H
R9=COOH、およびR10=H
または
R10=COOH、およびR9=H
ただし、R3とR4、R5とR6、およびR7とR8のペアのうちの1つのみが、両方のR基を水素として有していてもよい(すなわち、炭水化物環は、環内に単一のメチレン基(−CH2−)のみを含むことができる)]、
その塩およびこれらの重原子誘導体を提供する。

0384

上記の化合物の場合、アグリコンは上記の通りである。

0385

上記のMPS−VII試薬のある種の態様において、炭水化物部分は、水素原子により置きかえられ、この場合、水素原子がアグリコンに添加される。これらの試薬は、MPS−VII酵素生成物および内部標準を代表するものである。

0386

一態様において、糖は次式:

0387

0388

を有する。

0389

ある種の態様において、化合物は、pH環境に応じて電荷基(たとえば、−NH3+または−CO2-)になることができるアミノ基(たとえば、−NH2)およびカルボン酸基(−CO2H)を含む。本発明の化合物は、これらの塩(たとえば、金属塩)を含むことを理解されたい。

0390

上記の通り、本発明の化合物は、これらの重原子誘導体を含む。重原子誘導体は、内部標準として有用である。ある種の態様において、タイプAおよびタイプBアグリコンは、アグリコンの質量が1ダルトン以上増加するように、重水素で置きかえられる1個以上の(たとえば、3個以上の)水素原子、または炭素−13で置きかえられる1個以上の(たとえば、3個以上の)炭素原子を有する。酵素生成物および内部標準は、質量が異なり、質量の違いは、追加原子(たとえば、1つ以上のメチレンによる化合物の一部の長さにおける変化)の使用によって、または重原子(たとえば、水素の場合は重水素、炭素の場合は13C、窒素の場合は15N)の取り込みによって実現し得る。

0391

上記のMPS−VII試薬のある種の態様において、炭水化物部分は水素原子により置きかえられ、この場合、水素原子がアグリコンに添加される。これらの試薬は、MPS−VII酵素生成物および内部標準を代表するものである。

0392

代表的なMPS−VII試薬は、以下の化合物を含む。

0393

ある種の態様において、MPS−VII基質は、次式:

0394

0395

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0396

ある種の態様において、MPS−VII基質は、次式:

0397

0398

を有する[式中、L2、L3、R1、およびR3は、式(III)について上で説明した通りである]。

0399

代表的なMPS−VII基質は、次式:

0400

0401

を有する。

0402

上記基質(MPS−VII−S)から形成されたMPS−VII生成物は、次式:

0403

0404

を有する[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]。

0405

代表的なMPS−VII生成物は、次式:

0406

0407

を有する。

0408

上記基質(MPS−VII−S)から形成された生成物をアッセイする上で有用なMPS−VII内部標準は、次式:

0409

0410

を有し[式中、L2、L3、R1、R2、R3、およびnは、式(III)について上で説明した通りである]、MPS−VII−ISの質量は、MPS−VII−Pの質量と異なり、この2つは質量分析により識別できる。上記の通り、MPS−VII−ISは、1個以上の重原子同位体(上記の構造中には図示せず)を含むことができ、または構造変動(たとえば、基質のL2、L3、R1、R2、またはR3の1個以上は、内部標準のL2、L3、R1、R2、またはR3と異なる)を有し得る。

0411

代表的なMPS−VII内部標準は、次式:

0412

0413

を有する。

0414

代表的なMPS−VII基質に由来する代表的なMPS−VII生成物は、代表的なMPS−VII内部標準を使用してアッセイすることができる。

0415

試薬キット
本発明の試薬は、有利には、キット中に合わせて酵素的アッセイを実施することができる。特定のアッセイ用の試薬キットは、適当な酵素基質と内部標準のペア(たとえば、MPS−II−SおよびMPS−II−IS)を含む。ある種の態様において、キットは、1つ超の基質/内部標準ペアを含み、1種超の酵素をアッセイするために使用され得る(すなわち2種、3種、4種、5種または6種の酵素を1つのスクリーンにおいてアッセイできる多重検定)。他の態様において、キットは、アッセイを実施するための緩衝液をさらに含む。他の態様において、キットは、質量分析計を調節するために使用できる酵素生成物をさらに含む。他の態様において、キットは、品質管理乾燥血液スポットをさらに含む。このアッセイを実施するための指示書もキットに含まれ得る。

0416

酵素的アッセイ
本発明の試薬は、リソソーム蓄積症と関係している酵素をアッセイするために有利に利用することができる。アッセイにおいて、1種以上の基質(S)を好適な緩衝液中で好適な酵素源、たとえば新生児スクリーニングカードまたは尿サンプル由来の乾燥血液スポットと一緒に十分な時間かけてインキュベートして、1種以上の生成物(P)を形成し、これを続いてタンデム質量分析によって検出する。アッセイには、ある種の態様において、酵素形成生成物と化学的に同一であるが、質量が異なる(たとえば、置換されている重同位体、たとえば重水素および/または炭素−13置換)、内部標準(IS)も使用される。インキュベーションは、好適な緩衝液中で行って、酵素反応を進行させる(たとえば、5mM酢酸バリウムおよび7.5mM酢酸セリウムを含有する100mMギ酸アンモニウムpH4.5)。

0417

本発明の試薬で有利にアッセイされる酵素として、以下が挙げられる:
(a)MPS−Iの基質に作用して、MPS−I生成物を生成し、アッセイにはMPS−I内部標準を使用する、α−L−イズロニダーゼ、
(b)MPS−IIの基質に作用して、MPS−II生成物を生成し、アッセイにはMPS−II内部標準を使用する、イズロン酸2−スルファターゼ、
(c)MPS−IIIAの基質に作用して、MPS−IIIA生成物を生成し、アッセイにはMPS−IIIA内部標準を使用する、ヘパランN−スルファターゼ、
(d)MPS−IIIBの基質に作用して、生成物MPS−IIIB生成物を生成し、アッセイにはMPS−IIIB内部標準を使用する、N−アセチル−α−D−グルコサミニダーゼ、
(e)MPS−IVAの基質に作用して、MPS−IVA生成物を生成し、アッセイにはMPS−IVA内部標準を使用する、N−アセチルガラクトサミン−6−硫酸スルファターゼ、
(f)MPS−VIの基質に作用して、MPS−VI生成物を生成し、アッセイにはMPS−VI内部標準を使用する、N−アセチルガラクトサミン−4−硫酸スルファターゼ、および
(g)MPS−VIIの基質に作用して、MPS−VII生成物を生成し、アッセイにはMPS−VII内部標準を使用する、β−グルクロニダーゼ。

0418

上記の酵素をアッセイするための代表的方法は、全内容が参照によりここに明確に組み込まれている、WO2009/026252(PCT/US2008/073516)、WO2010/081163(PCT/US2010/020801)、WO2012/027612(PCT/US2011/049224)、およびWO2013/070953(PCT/US2012/064205)に記載されている。本発明の試薬は、これらの方法において有利に利用され得る。

0419

本発明のMPS−I、II、IIIA、IIIB、IVA、およびVI試薬を使用する代表的アッセイを例1〜11に記載する。

0420

本発明のアッセイは、本発明から逸脱しない変更を含むことができる。いくつかの変更を以下に記述する。

0421

第1の態様において、基質および内部標準をアッセイ用緩衝液中で酵素源と一緒にインキュベートした後、失活し(たとえば、アセトニトリルの添加)、次いで糖−アグリコン生成物および内部標準(MPS−I、MPS−IIIB、ならびにMPS−VIIの場合、生成物はアグリコン(および添加した水素)であることに留意されたい)の質量分光分析(たとえば、LC/MSMS)および定量化を行う。

0422

第2の態様において、アッセイは、第1の態様に記載した通りであるが、生成物および内部標準を抽出するのに好適な有機溶媒(たとえば、酢酸エチル)を用いて(任意で失活せずに)酵素反応混合物を抽出し、抽出した混合物濃縮乾固し、次いでフローインジェクション質量分光分析(たとえば、FIA/MSMS)に適した溶媒中に取り込む点を例外とする。

0423

第3の態様において、アッセイは、第2の態様に記載した通りであるが、失活させる間、陰イオン交換樹脂の懸濁液を添加して基質を捕捉する点を例外とする。

0424

第4の態様において、アッセイは、第1の態様に記載した通りであるが、基質を開裂せずに初期のスルファターゼ生成物(サルフェートが除去された糖−アグリコン)を開裂するのに適した第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼ、たとえば細菌β−N−アセチルガラクトアミニダーゼ)をアッセイ用カクテル(基質および内部標準)中に添加する点を例外とする。抽出、濃縮、および再可溶化の後、質量分光分析(たとえば、FIA/MSMS)を実施し、アグリコン生成物および内部標準を定量化する。場合によっては、硫酸化糖−アグリコン基質に作用してグリコシド結合を切断し得る、乾燥血液スポットサンプル中の内因性である酵素が存在し得る(すなわち、ヒトヘキソサミニダーゼA)。この場合、この内因性酵素の阻害剤を添加して、添加基質に対する内因性酵素の作用を遮断することができる。この阻害剤は、アッセイに添加されたグリコヒドロラーゼの作用を遮断しないように選択される。

0425

第5の態様において、アッセイは、第2の態様に記載した通りであるが、選択性スルファターゼ糖−アグリコン基質を開裂するのに適した第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼ)をアッセイ用カクテル(基質および内部標準)中に添加する点を例外とする。失活後、質量分光分析(たとえば、LS/MSMS)を用いてアグリコン生成物および内部標準を定量化する。この態様の改変形態では、内因性作用(たとえば、ヒトヘキソサミニダーゼA)の阻害剤もアッセイ用カクテルに添加する。

0426

第6の態様において、基質および内部標準をアッセイ用緩衝液中で酵素源と一緒にインキュベートし、次いで緩衝液を添加してpHをシフトさせ(たとえば、pH6に)、第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼ)の作用を最適化した後、グリコヒドロラーゼ(たとえば、細菌β−N−アセチルガラクトアミニダーゼ)を添加し、インキュベート(たとえば、1〜2時間)する。次いで、サンプルを失活させ、質量分光分析(たとえば、LS/MSMS)を使用してアグリコン生成物および内部標準を定量化する。この態様の改変形態では、内因性酵素活性(たとえば、ヒトヘキソサミニダーゼA)の阻害剤もアッセイ用カクテルに添加する。

0427

第7の態様において、アッセイは、第6の態様に記載した通りであるが、酵素反応混合物を(任意で失活せずに)、生成物および内部標準を抽出するのに適した有機溶媒(たとえば、酢酸エチル)を用いて抽出し、抽出した混合物を濃縮乾固し、次いでフローインジェクション分析(たとえば、FIA/MSMS)に適した溶媒中に取り込む点を例外とする。この態様の改変形態では、内因性酵素活性(たとえば、ヒトヘキソサミニダーゼA)の阻害剤もアッセイ用カクテルに添加する。

0428

第8の態様において、有機溶媒を用いて抽出し、生成物および内部標準を単離することを利用した上記の態様の場合、溶媒を除去した後、好適なアシル化剤(たとえば、無水酢酸)および好適な塩基(たとえば、トリエチルアミン)を好適な溶媒に溶かした溶液を添加し、その結果得られる組み合わせをインキュベート(1〜2時間)し、MS分析において感度が向上した、アシル化(たとえば、アセチル化)アグリコン生成物および内部標準を生成する。

0429

第9の態様において、アッセイは、第8の態様に記載した通りであるが、アシル化剤および塩基を抽出(たとえば、酢酸エチル)溶媒中に含めて、抽出プロセス中にまたは抽出させてインキュベート(たとえば1〜2時間)した後で、アグリコンおよび内部標準をアシル化(たとえば、アセチル化)させる点を例外とする。

0430

第10の態様において、基質および第2の酵素(グリコヒドロラーゼ)をアッセイ用緩衝液中で酵素源と一緒にインキュベートした後、失活させ、次いで蛍光分析により蛍光生成物を定量化する。この態様の改変形態では、内因性酵素活性(たとえば、ヒトヘキソサミニダーゼA)の阻害剤もアッセイ用カクテルに添加する。この態様の場合、タイプAアグリコンを有する基質を使用する。

0431

第11の態様において、基質をアッセイ用緩衝液中で酵素源と一緒にインキュベートし、次いで緩衝液を添加してpHをシフトし(たとえば、pH6に)、第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼ)の作用を最適化した後、グリコヒドロラーゼ(たとえば、細菌β−N−アセチルガラクトアミニダーゼ)を添加し、インキュベート(たとえば、1〜2時間)し、次いで失活して、蛍光分析で蛍光生成物を定量化する。この態様の改変形態では、内因性酵素活性(たとえば、ヒトヘキソサミニダーゼA)の阻害剤もアッセイ用カクテルに添加する。この態様の場合、タイプAアグリコンを有する基質を使用する。

0432

ある種の態様において、追加のアッセイオプションも本発明の方法の範囲内に含まれる。2つのオプションを以下に記述する。

0433

アッセイオプション1
所望のセットの基質と酵素源を好適な緩衝液中でインキュベートした後、反応液を、好適な溶媒、たとえば酢酸エチルを用いた液液抽出にかける。第2の酵素(グリコヒドロラーゼ)を使用せずにMPS−IIをアッセイしてアグリコンを生成する場合、混合物を、好適な酸、たとえばクエン酸で、pH約2〜3に酸性化する必要があり、これにより、MPS−II−Pのカルボキシレート基プロトン化され、より良好に酢酸エチルに抽出される。このアッセイにおいて第2の酵素を使用して糖を除去する場合、カルボキシ基がないため、アグリコンは、酸性化しなくてもよく溶媒に抽出する。液液抽出工程の目的は、2つの部分からなり、すなわち(1)抽出が、質量分析計におけるイオン化プロセスを干渉すると考えられている緩衝塩をほとんど除去させることと、(2)抽出が、酵素基質の抽出を最小限に抑えながら、ほとんどの酵素生成物を抽出させることである。質量分析計のイオン化源中のサルフェートが損失することによって基質が部分的に分解して生成物が形成し、これが、定量化することが望ましい唯一の酵素的に生成される生成物なので、これは有用である。液液抽出の後、酢酸エチル層を新しい容器に移し、蒸発によって溶媒を除去する。残留物を、質量分析計に注入するのに適した溶媒に取り込む。例示的溶媒は、水性ギ酸アンモニウム/メタノール混合物である。生成物および内部標準を、前駆イオンが第1の四重極中で単離され、次いで衝突誘起解離を受けて1つ以上の生成イオンを形成する多重反応モニタリングモードにおいて検出する。このような1つの生成イオンが第3の四重極中で単離され、イオン検出器(タンデム質量分析)によって検出される。各フラグメント化反応は、各生成物および内部標準につき1反応とし、デューティーサイクルの様式で別々にモニタリングし、生成物および内部標準の全セットを定量化する。生成物のモル数を得るために、生成物の質量分析シグナルイオン計数)を内部標準のそれで割り、この比に、アッセイに添加した内部標準のモル数を乗じる。

0434

アッセイオプション2
上記アッセイの変更に、改変プレ質量分析サンプルワークアップを使用する。インキュベートして基質から生成物を酵素的に生成した後、小分割量の好適な陰イオン交換樹脂を混合物に添加する。例示的樹脂は、Whatmann製のDE52である。陰イオンが、陰イオン交換樹脂上で陽イオン静電相互作用によって結合し、この場合、すべての陰イオン性検体が樹脂に結合することがよく知られている。基質MPS−I−S、MPS−II−S、MPS−IIIA−S、MPS−IVA−S、MPS−VI−S、およびMPS−VII−Sは、カルボキシレート(MPS−I−SおよびMPS−VII−S)または硫酸エステルのいずれかを含有することで樹脂に結合する。MPS−I−P、MPS−I−IS、MPS−IVA−P、MPS−IVA−IS、MPS−VI−P、MPS−VI−IS、MPS−VII−P、およびMPS−VII−ISは、電荷が欠乏している、または正電荷を含有し(MPS−IIIA−PおよびMPS−IIIA−IS)、そのため樹脂には結合されない。MPS−IIIB−S、MPS−IIIB−PおよびMPS−IIIB−ISも、負電荷を欠き、樹脂に結合されない。MPS−II−S、MPS−II−PおよびMPS−II−ISは、すべて陰イオン性であり、そのためすべて樹脂に結合される。このアッセイオプションでは、アッセイ用緩衝液は、MPS−II−PおよびMPS−II−ISに作用し、MPS−II−Sに作用しない組み換え型α−L−イズロニダーゼを含有し、アグリコンからイズロン酸残基を除去することにより、電荷を欠いた遊離アグリコンを残留させる。したがって、MPS−II−PおよびMPS−II−ISから誘導された、結果として得られる検体は、陰イオン交換樹脂に結合しない。組み換え型α−L−イズロニダーゼが含まれる場合、酵素はMPS−I−Sに作用してMPS−I−Pを作製するため、アッセイにMPS−I−Sを含むことはできない。α−L−イズロニダーゼの使用は、陰イオン交換樹脂を添加する、こうしたMPS−IIアッセイに限定されない。この酵素の添加は、陰イオン交換体を使用しない他のすべてのMPS−IIアッセイに適用できる。

0435

陰イオン交換樹脂を添加した後、アッセイオプション1と同様に、混合物を酢酸エチルで抽出し、樹脂に結合されていないすべての検体は酢酸エチルに抽出される。次いで、タンデム質量分析による分析のために、アッセイオプション1に記載の通りに、酢酸エチル層を処理する。

0436

多重アッセイ
本発明の方法は、MPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS−IVA、MPS−VI、およびMPS−VIIの1つ以上ならびにこれらの任意の組み合わせの分析を提供する。質量分析を利用してアッセイ用生成物を定量化する態様の場合、ある種の態様において、各アッセイ用の生成物は質量が異なる。1回のアッセイを利用してすべてのアッセイ用生成物を定量化できるように、各生成物の質量は異なっている。質量の弁別性は、基質の選択によって実現される。

0437

上記のMPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS−IVA、MPS−VI、およびMPS−VIIの代表的な基質は、質量の異なる生成物を生成する(すなわち、質量が同一の生成物は2つとない)。対応する内部標準(上記のMPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS−IVA、MPS−VI、およびMPS−VIIの代表的な内部標準を参照)を一緒に用いて、一度に単回より多い検定を実行し、分析する能力が得られる結果となる。

0438

他の態様において、1つ超の生成イオンは同一の質量を有し得る。これらの態様において、これらの等圧生成物から誘導される分裂片質量が異なる限り、定量が得られる(すなわち、親イオン質量/断片イオン質量の組み合わせは、各種を混合物中で定量化する上で独特である)。

0439

一態様において、本発明は、ここで記載する試薬を使用して、MPS−I、MPS−II、MPS−IIIA、MPS−IIIB、MPS−IVA、MPS−VI、およびMPS−VII、またはこれらの任意のサブセットを同時にアッセイする方法を提供する。

0440

スルファターゼアッセイ:MPS II、IIIA、IVA、およびVIスクリーニング
別の態様において、本発明は、新生児スクリーニングのための、リソソーム蓄積症と関係しているスルファターゼ(MPS II、IIIA、IVA、およびVI)の検出用のアッセイ、試薬、およびキットを提供する。

0441

タンデム質量分析を使用するリソソーム酵素のアッセイは、リソソーム蓄積症の新生児スクリーニングに有用である。アッセイには、一般的な構造:サルフェート−糖−アグリコンの基質が利用される。これらの基質は、リソソームスルファターゼによって作用し、サルフェートを欠いた生成物:糖−アグリコンを得る。ある種のアッセイにおいて、糖−アグリコン生成物を、タンデム質量分析を用いて検出した。

0442

本発明は、こうしたスルファターゼアッセイの代替を提供する。本発明のアッセイのある種の側面において、第2の酵素をアッセイ用カクテルに添加し、糖の除去を行ってアグリコンを生成する。アグリコンのタンデム質量分析による検出は、糖−アグリコンの検出よりも高感度である。糖を除去する第2の酵素は、硫酸化糖に作用しない(すなわち、第2の酵素は、スルファターゼの基質に作用しない)。したがって、本発明は、好適なグリコヒドロラーゼまたは好適なリアーゼをアッセイ用カクテルに添加して、最終酵素生成物としてアグリコンを生成し、次いで、これをタンデム質量分析によって検出する追加工程を含む方法を提供する。

0443

ここで使用する場合、用語「グリコヒドロラーゼ」は、グリコシドを加水分解する酵素を意味する。用語「リアーゼ」は、糖C2からプロトンを除去し、グリコシド酸素(たとえば、アグリコン脱離基)をなくし、不飽和糖誘導体を生成する酵素を意味する。

0444

好適な第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼおよびリアーゼ)は、ここで記載する酵素生成物のアグリコンから糖を切断し(たとえば、サルフェートが除去された場合に糖を切断するのみ)、酵素基質自体には作用せず、硫酸化基質を切断してアグリコンを生成し得る、ヘキソサミニダーゼAなどの乾燥血液スポット中に存在する内因性酵素の作用を遮断するために本発明のアッセイに添加される阻害剤によって阻害されないことを特徴とする。

0445

好適な第2の酵素は、グリコヒドロラーゼおよびリアーゼを含む。

0446

代表的なグリコヒドロラーゼは、ヒトヘキソサミニダーゼA、細菌性N−アセチルヘキソサミニダーゼ、細菌性β−N−アセチルガラクトサミニダーゼ(たとえば、パエニバチルス属TS12)、α−L−イズロニダーゼ、β−ガラクトシダーゼ(アスペルギルス)、およびα−グルコシダーゼ(酵母)を含む。

0447

代表的なリアーゼは、ヘパリンリアーゼヘパリナーゼ)およびヘパラナーゼを含む。

0448

アッセイ法
一側面において、本発明は、MPS II、IIIA、IVA、およびVIのスクリーニング方法を提供する。この方法は、その欠陥がリソソーム蓄積症の状態を招く特異的酵素をアッセイする。この方法は、有利には、イズロン酸2−スルファターゼ(MPS−II)、ヘパランN−スルファターゼ(MPS−IIIA)、N−アセチルガラクトサミン−6−硫酸スルファターゼ(MPS−IVA)、およびN−アセチルガラクトサミン−4−硫酸スルファターゼ(MPS−VI)のうちの1つ以上をアッセイする。

0449

上記の通り、本発明の方法において、第2の酵素は、質量分光分析の態様の感度を改善し、蛍光分析の態様におけるフルオロフォアを生成するために利用される。本方法によれば、好適なスルファターゼ基質(すなわち、サルフェート−糖−アグリコン)を、スルファターゼ活性について評価するサンプルと接触させる。サンプルがスルファターゼを含む場合、基質は、初期酵素生成物(すなわち、糖−アグリコン)に酵素的に変換される。本発明の方法において、第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼ)は、初期酵素生成物に作用して、二次酵素生成物(すなわち、アグリコン)を生成する。タンデム質量分析による二次酵素生成物(すなわち、アグリコン)の分析は、第2の酵素が存在せず、初期に形成された酵素生成物の糖−アグリコンの分析に依存する先行するアッセイと比べて高い感度を示す。タイプAアグリコンを含有する基質の場合、サルフェートが除去された後のみ、第2の酵素が作用して蛍光アグリコンを放出する。これにより、蛍光分析によるスルファターゼのアッセイが可能になる。

0450

蛍光分析の場合、失活には、pHを約10に上げた緩衝液が含まれ得、アグリコンのフェノール性ヒドロキシを脱プロトン化することによって、生成物(アグリコン)の蛍光性を強くする。

0451

アッセイにおいて、1種以上の基質(S)を、好適な緩衝液中で好適な酵素源、たとえば新生児スクリーニングカードまたは尿サンプルに由来する乾燥血液スポットと一緒に十分な時間をかけてインキュベートして1種以上の生成物(P1)を形成し、これを続いて第2の酵素(すなわち、グリコヒドロラーゼ)に供して二次酵素生成物(P2)を生成し、これをタンデム質量分析によって検出する。アッセイには、ある種の態様において、酵素形成生成物と化学的に同一であるが、質量が異なる(たとえば、置換されている重同位体、たとえば重水素および/または炭素−13置換)内部標準(IS)も使用する。ある種のアッセイにおいて、内部標準は、第2の酵素によっても作用し、最終内部標準を生成し、これをタンデム質量分析によって検出する。好適な緩衝液中でインキュベートを行い、酵素反応を進行させる。好適な緩衝液は、たとえば、7.5mM酢酸バリウムおよび5mM酢酸セリウムを含有する100mMギ酸アンモニウムpH4.5である。

0452

有利には、本発明の試薬と一緒にアッセイされる酵素として、以下が挙げられる:
(a)MPS−IIの基質に作用して、MPS−II生成物を生成し、アッセイにはMPS−II内部標準を使用する、イズロン酸2−スルファターゼ、
(b)MPS−IIIAの基質に作用して、MPS−IIIA生成物を生成し、アッセイにはMPS−IIIA内部標準を使用する、ヘパランN−スルファターゼ、
(c)MPS−IVAの基質に作用して、MPS−IVA生成物を生成し、アッセイにはMPS−IVA内部標準を使用する、N−アセチルガラクトサミン−6−硫酸スルファターゼ、
(d)MPS−VIの基質に作用して、MPS−VI生成物を生成し、アッセイにはMPS−VI内部標準を使用する、N−アセチルガラクトサミン−4−硫酸スルファターゼ。

0453

ある種の態様において、追加のアッセイオプションも、本発明の方法の範囲内に含まれる。上記のアッセイオプション1および2は、これらのアッセイ法において利用され得る。

0454

試薬
MPS II、IIIA、IVA、およびVIをスクリーニングするための試薬は、MPS II、IIIA、IVA、およびVIをスクリーニングするための基質(S)、生成物(P)、および内部標準(IS)を含む。

0455

酵素をアッセイするために、試薬を有利に利用することができる。試薬は、酵素基質(S)、酵素生成物(P)、およびアッセイ内部標準(IS)を含む。ある種の態様において、1種以上の基質(S)およびこれらの対応する内部標準(IS)を好適な緩衝液中で、好適な酵素源、たとえば新生児スクリーニングカードまたは尿サンプル由来の乾燥血液スポットと一緒に十分な時間をかけてインキュベートし、1種以上の生成物(P)を形成し、これを続いて第2の酵素(たとえば、グリコヒドロラーゼ)に供して、第2の酵素生成物を生成し、これは、タンデム質量分析により検出される。ある種の態様において、内部標準(IS)は、酵素形成生成物と化学的に同一であるが、標準の質量が異なる点(たとえば、置換されている重同位体、たとえば重水素および/または炭素−13置換)は例外である。

0456

これらのスルファターゼのアッセイにおいて有用な試薬は、ここで記載されているものを含めたMPS−II、MPS−IIIA、MPS IVA、およびMPS−VIの基質(S)、生成物(P)、および内部標準(IS)を含む。

0457

MPS−II、MPS−IIIA、MPS IVA、およびMPS−VIの代表的なアッセイは、例7〜11に記載されている。

0458

MPS IVAおよびVIスクリーニングの代表的アッセイおよび結果
上記の通り、グリコヒドロラーゼおよびリアーゼ酵素を使用して、質量分析を用いたスルファターゼのアッセイの感度を改善し、蛍光分析用の蛍光アグリコン生成物を生成する。関連側面において、阻害剤を添加して内因性グリコヒドロラーゼ活性を遮断する工程をさらに含む方法を提供する。

0459

好適な阻害剤は、内因性グリコヒドロラーゼ活性を遮断するが、添加したグリコヒドロラーゼの作用を有意に阻害しない。乾燥血液スポットは、たとえば、一工程で硫酸化基質に作用してアグリコンを形成できるヘキソサミニダーゼAを含有する。この場合、スルファターゼ酵素を定量化するために、タンデム質量分析法または蛍光測定法によってアグリコンを測定する際に、ヘキソサミニダーゼの阻害剤を添加することが最適である。添加した阻害剤は、初期スルファターゼ生成物をアグリコンに変換するためにアッセイに添加される第2の酵素を有意に阻害しないはずである。

0460

好適な阻害剤は、生体サンプル中のヘキソサミニダーゼを遮断するが、第2の酵素を完全には遮断しない。阻害剤は、第2の酵素を部分的に遮断できるが、完全ではなく、第2の酵素は、初期のスルファターゼ生成物すべてがそのアグリコンにならない場合にほとんどを変換し得る。好適な阻害剤は、ヒトヘキソサミニダーゼA、ヒトヘキソサミニダーゼB、および/またはヒトヘキソサミニダーゼXを阻害する。

0461

代表的な阻害剤として、(Z)−O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコピラノシリデン)アミノN−フェニルカーバメート(Z−PUG−NAc)、1−デオキシノジリマイシン、カスタノスペルミン、スウェインソニン、カリステギンB2、イソファガミン、タミフル、グルコノヒドロキシモラクトン、グルクロン酸ならびにそのラクトンおよびラクタム、リレンザ、ミグリトール、フェネチル置換グルコ−およびガラクト−イミダゾール、N−ヒドロキシエチルデヒドロノジリマイシン、GalNAcチアゾリン、ならびにGlcNAcチアゾリンが挙げられる。

0462

MPS−IVAおよびMPS−VIの代表的なアッセイを以下に記述する。

0463

ムコ多糖症IVAの代表的アッセイ。

0464

一態様において、モルキオA症候群としても知られるMPS−IVAのアッセイを行い、MPS−IVAにおいて欠乏している酵素であるN−アセチルガラクトサミン−6−スルファターゼ(GALNSとしても知られ、ここでは、この用語と同義で使用される)を検出する。GALNS基質は、アグリコンに結合したN−アセチルガラクトース−6−サルフェートであり、ここでR1はn−ブチルであり、L2は−CH2CH2−であり、L3は−(CH2)5−であり、R3はフェニルである(下記参照)。本アッセイは、6−サルフェートが除去された後にのみ、アグリコンからN−アセチルガラクトサミンを除去する酵素を添加することを含む。アグリコンからN−アセチルガラクトサミンを除去する酵素は、β−グリコシドをN−アセチルガラクトサミンとN−アセチルグルコサミン残基に開裂させるβ−ヘキソサミニダーゼ(たとえば、ヒトヘキソサミニダーゼA)である。生体サンプルは、ヒトヘキソサミニダーゼAおよび他のヒトヘキソサミニダーゼを含有していてもよい。ヒトヘキソサミニダーゼAは、MPS−IVA基質に作用して、アグリコンを生成することができる。表1に示す通り、ヒトヘキソサミニダーゼAは、6位で糖が硫酸化される場合でもグリコシドを開裂することができる。Z−PUG−NAcが省かれている行を参照されたい。

0465

表1は、乾燥血液スポット中の内因性ヘキソサミニダーゼAの量が、モルキオA症候群の新生児スクリーニング用の乾燥血液スポットを使用するGALNSアッセイにおいて問題を生じることも示す。

0466

0467

ある種の態様において、細菌酵素である、パエニバチルス属TS12由来のβ−N−アセチルガラクトサミニダーゼ(β−NGA)(J.Biol.Chem.2011,286、14065〜14072)を、アッセイにおいて使用する。この酵素は、ヒトヘキソサミニダーゼに構造的に関連せず、表1に示すデータは、6位で硫酸化されないとき、細菌酵素が、βグリコシドをN−アセチル−ガラクトサミンに開裂させ、サルフェートを保有する場合に酵素が基質にそれほど作用しないことを示す。

0468

ある種の態様において、ヒトヘキソサミニダーゼAの阻害剤をアッセイにおいて使用して、GALNS基質に及ぼすヒトヘキソサミニダーゼAの作用を遮断する。ある種の態様において、阻害剤は、β−NGAを有意に阻害しない。

0469

上記のアッセイにおいて使用されるGALNS基質は、次の構造を有する:

0470

0471

代表的なアッセイは、GALNS源として新生児スクリーニングカードの乾燥血液スポットを使用する。こうしたアッセイは、β−NGAおよびヒトヘキソサミニダーゼA:Z−PUG−NAc((Z)−O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコピラノシリデン)−アミノN−フェニルカルバメート)の阻害剤も使用する。

0472

乾燥血液スポット中のGALNS酵素は、上に示すGALNS基質に作用し、生成物(すなわち、6−サルフェートを含まないGALNS基質)を遊離する。アッセイカクテル中の細菌β−NGAは、6−サルフェートを含まないGALNS基質に作用してアグリコンを遊離し、GALNS基質に作用しない。アッセイカクテルへのZ−PUG−NAcの添加は、内因性ヒトヘキソサミニダーゼAのGALNS基質に作用してアグリコンを発生させる能力を遮断する。次いで、タンデム質量分析によってアグリコンを検出する。したがって、アグリコンの形成は、GALNSの作用に印をつけ、感度は、最初に形成された脱硫酸化生成物よりもアグリコンを検出することによって得られる。

0473

MPS−IVAの代表的なスルファターゼアッセイは、例10に記載している。

0474

MPS−VIの代表的アッセイ。

0475

別の態様において、本発明は、MPS−VIのために開発したアッセイを提供し、MPS−VIに不足している酵素であり、マロトー・ラミー症候群としても知られる、アリールスルファターゼB(ASB)を検出した。

0476

以下のASB(MPS−VI)基質を、アッセイにおいて使用した:

0477

0478

ASBは、ASB基質のN−アセチルガラクトサミン−4−サルフェート基から4−サルフェートを除去する。本発明より以前は、N−アセチルガラクトサミン−4−サルフェートに作用するヒトヘキソサミニダーゼAの能力に関するデータは入手できなかった。組み換え型ヒトヘキソサミニダーゼAは、ASB基質に作用してアグリコンを遊離させる。アグリコンは、UHPLC−MS/MSによって検出した(図1参照)。

0479

図1は、混合物にヘキソサミニダーゼAの量を添加するに従い、このアグリコンの量が増加することを示す。混合物は、指示量のヘキソサミニダーゼを含有するpH5.6の100mMのギ酸アンモニウム緩衝液中の1mMのASB基質を含む。37℃で5時間インキュベートした後、混合物をUHPLC−MS/MSによって分析する。ヘキソサミニダーゼAが省かれる場合はアグリコンが存在しないので、アグリコンのシグナルは、基質がアグリコンによって汚染されたわけではない。アグリコンの量は、ヘキソサミニダーゼAが増えると増加し(図1)、アグリコンのUHPLC保持期間は、認められたアグリコンのそれと一致し、ASB基質の保持期間と異なるので、アグリコンは、質量分析計のエレクトロスプレーイオン化源におけるASBの切断によって産出されたものではない。したがって、ヘキソサミニダーゼAは、ASB基質に作用してアグリコンを生成する。ヘキソサミニダーゼAは、ASB基質に作用してアグリコンを生成するため、この酵素は、ASBの連成解析において使用できず、さらに、ASB基質から直接アグリコンを生成しないようにヘキソサミニダーゼAを阻害することが重要である。

0480

ヒトヘキソサミニダーゼAのASB基質への作用を確立し、GALNS用に開発したものと同じ手法を使用する、すなわち、β−NGAおよびZ−PUG−NAcを添加するASBアッセイを開発した。結果を以下の表2に記載する。GALNSアッセイのための実験(例10を参照)を実施したが、GALNS基質は1mMのASB基質に置きかえられる。

0481

0482

実験1(血液を含む全アッセイ)と実験2(血液を含まない対照)の比較は、両方の実験で、β−NGAの存在がほとんどのASB内部標準をそのアグリコンに変換することを示す。血液を有する場合のアグリコンの量1,570,000は、血液を含まない対照において形成された58,300を大きく上回る。実験3は、血液およびZ−PUG−NAcを有するが、β−NGAは有さず、ASB生成物の量371,000を、β−NGAの存在下で、そのアグリコンのシグナル1,570,000と比較すると、ここでも生成物をアグリコンに変換する感度の利点を示す。最後に、実験4は、血液がなく、β−NGAまたはZ−PUG−NAcもなく、ASB基質が、少量の生成物3,340およびそのアグリコン33,800によって汚染されていることを示す。

0483

本発明は、GALNSおよびASB酵素活性のアッセイを実行するために、ここで以下に記述する特性を有する任意の酵素の使用を提供する:
(a)ここで記載するアッセイに使用する酵素は、糖が4位または6位にサルフェートを保有していない場合のみ、糖を切断してアグリコンを生成する必要がある、および
(b)ここで記載するアッセイに使用する酵素は、アッセイ対象のリソソーム酵素源である生体サンプル(たとえば、乾燥血液スポット)中に存在するヒトヘキソサミニダーゼAを顕著に阻害する、アッセイ混合物に添加される阻害剤によって有意に阻害されてはならない。

0484

蛍光検出

0485

いくつかの態様において、本発明のある種のアッセイは、蛍光法を用いる、ここで記載する酵素のアッセイにおいても有用である。一側面において、アグリコンは蛍光性であるが、糖とグリコシド結合を形成する場合は蛍光性が弱い。したがって、一側面において、アリールスルファターゼB(ASB)と細菌N−アセチルガラクトサミニダーゼとを組み合わせた作用は、蛍光性の強いアグリコンを形成するため、蛍光シグナルを高くする。本発明のアッセイでの使用に適した蛍光性グリコシドを以下に示す。

0486

0487

上に示す蛍光性グリコシドは、追加の置換基(R基)を保有する7−ヒドロキシクマリンに結合したグリコシドを含有する蛍光性ASB基質である。ASBに後続する細菌N−アセチルガラクトサミニダーゼの連続作用は、置換された7−ヒドロキシクマリンをもたらし、これはグリコシドよりも蛍光性が強い。したがって、ASBは、蛍光シグナルの増加を観察してアッセイする。グリコシドがASBおよびN−アセチルガラクトサミニダーゼの基質であり、グリコシドを切断したときにフルオロフォアの蛍光強度が変化する限り、他のフルオロフォアも使用可能である。脱プロトン化の結果、フェノールフェノキシドになる場合、高pHで蛍光強度が大きく向上することを理解されたい。実験的には、ある種の態様において、pH10.5の緩衝液でアッセイを失活して蛍光性を現す。

0488

以前は、ASBをアッセイするこの方法も、グリコシドを選択的に切断するために酵素を使用することも、硫酸化されていなければ、役に立たなかった。この方法は、糖残基の6位にサルフェートを含有する好適な基質を用いてGALNSをアッセイするために使用することもできる。本発明は、グリコシドとしてガラクトース−6−サルフェートに結合される4−メチルウンベリフェロンなど、他の基質よりも迅速にGALNSによって作用する、N−アセチル−ガラクトサミン−6−サルフェートベースの基質を使用するアッセイを提供する。

0489

以下の例は、説明を目的とし、本発明を制限せずに提供されるものである。

0490

[実施例]
例1
代表的なMPS−IおよびMPS−II試薬の合成
この例において、代表的なMPS−I(MPS−I−S−アセチル−C6およびMPS−I−IS−アセチル−C6)試薬およびMPS−II(MPS−II−S−ペンタノイル−C6およびMPS−II−IS−ペンタノイル−C6)試薬の合成を記述する。

0491

1−F−2,3,4−トリアセトキシ−イズロン酸メチルエステルの合成
1−F−2,3,4−トリアセトキシ−イズロン酸メチルエステルの合成を以下に記述する。

0492

工程1

0493

0494

1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−α,β−グルコピラノシルウロン酸メチル(Carbosynth、UK)の50.05g(133.0mmol)分を0℃、窒素下で295mLの33%HBr/酢酸(Acrosカタログ番号123180010)中に懸濁させ、0℃で15分間攪拌した。反応液を室温まで温め、攪拌を3時間続けた。反応液を295mLのトルエン希釈し、次いでロータリーエバポレーター(30〜35℃の水浴および水流式アスピレータによる吸引)上で濃縮した。残留物を800mLのEtOAcに溶解し、500mLの氷冷した飽和水性NaHCO3で洗浄し、氷冷したブラインで洗浄し、次いで無水Na2SO4で脱水した。溶液を濾過し、上記のように回転蒸発で溶媒を除去した。化合物を高真空下の室温に1時間置いた。プロトン−NMR(CDCl3)は、生成物と一致する。20%EtOAc/ヘキサン(5%H2SO4のMeOH溶液によるチャーリング(charring))を用いてシリカ上で実施したTLCは、Rfが約0.5の出発材料でRfが約0.6の生成物を示す。起点のすぐ上に2つの小さなスポットが検出された。

0495

上記からの未精製臭化物を600mLの無水アセトニトリルに溶解し、窒素下で約5分間攪拌して臭化物を溶解した。フラスコアルミニウム箔で包んで光を遮蔽した。20.27gのAgF(Oakwoodカタログ番号002862)を一部ずつ添加した。室温の暗所で、反応液を24時間、窒素下で攪拌した。20%EtOAc/ヘキサン(5%H2SO4のMeOH溶液によるチャーリング)を用いてシリカ上で実施したTLCは、Rfが約0.6の出発材料でRfが約0.5の生成物を示す。混合物を、吸引によってセライトパッドに通して濾過し、次いで濾液を回転蒸発で濃縮した(30〜35℃の水浴および吸引のための水流式アスピレータ)。180gシリカをガラスカラムローディングし、ヘキサンをカラムに通した。化合物はEtOAcに溶解し、必要最低限量の乾燥シリカを加えた。回転蒸発によってEtOAcを除去し、得られた化合物/シリカの混合物をカラム上部にローディングした。カラムは、低気圧で操作した。最初に1Lの100%ヘキサンをカラムに通し、生成物は溶出しなかった。次いで、カラムに2Lの20%EtOAc/ヘキサンを通したところ、生成物は溶出しなかった。1Lの25%EtOAc/ヘキサンでも生成物を溶出しなかった。最後にカラムに3Lの30%EtOAc/ヘキサンを通すと、すべての生成物が溶出された。各画分を貯めて、回転蒸発によって溶媒を除去して、白色の結晶性固体を得た。生成物を高真空下の室温で1時間乾燥して、27.0gの生成物(収率60.4%)を得た。プロトン−NMR(CDCl3)は、生成物と一致した。

0496

工程2

0497

0498

6.0gの上記のフッ化物および6.0gのNBS(Aldrichカタログ番号B81255−500G、熱湯から再結晶化し、高真空下で終夜乾燥した)を240mLのCCl4(JT Baker カタログ番号1512−3)に溶解し、UVランプ(450W、Ace Glass7825−34ランプ石英ジャケット、水の循環によりランプを冷却する)の横に置いた丸底フラスコ中、窒素下で攪拌した。同じ反応液を入れた別の丸底フラスコを同UVランプの反対側に置いた。2つの反応液は、このやり方で同時に実施した。

0499

フードの外側をアルミニウム箔で覆って化学者を保護した。ランプのスイッチを入れ、反応液を78℃で2時間還流させた。ランプをオフにし、一回分約6gのNBSをそれぞれの反応液に添加し、UVランプをオンに戻し、反応液の還流を続行させた。さらに2時間後、追加の一回分約6gのNBSを上記と同様に添加し、UVランプの存在下でさらに3時間還流を続けた。合計7時間後、ランプをオフにし、反応液を室温まで放冷させた。各反応液をガラスウールに通して濾過し、ウールを50mLのCCl4で洗浄した。回転蒸発(35℃の水浴および吸引のための水流式アスピレータ)によって溶媒を除去した。30%EtOAc/ヘキサンを用いたTLCは、出発材料のすぐ上に移動した生成物のスポットは約0.6のRfを示した(5%H2SO4のMeOH溶液によるチャーリング)。4×6g規模の反応液を、180gのシリカをローディングしたカラム上で同時に精製した。化合物をEtOAcに溶解し、必要最低限量の乾燥シリカを加え、回転蒸発によってEtOAcを除去し、次いでシリカ/化合物の混合物をカラム上部に導入した。カラムに1Lの100%ヘキサンを流したところ、生成物は溶出されなかった。カラムに2Lの10%EtOAc/ヘキサンを流したところ、生成物は溶出されなかった。カラムに3Lの20%EtOAc/ヘキサンを流したところ、生成物は溶出され、ゆっくり溶出された2つのスポットがTLCで可視化された。副生成物(速く溶出されたTLCスポット)を含有していた画分(加えた3Lのうちの700mL〜1300mL)は廃棄した。全生成物を含有する画分(加えた3Lのうちの1400mL〜2500mL)を合わせ、回転蒸発によって溶媒を除去して粘性の黄色の液体を得て、これを終夜放置して結晶性固体にした。この固体を高真空下に12時間置いた。合計生成物18.90gが4×6gの反応液から得られた(収率63.3%)。

0500

工程3

0501

0502

上記の臭化物9.92gを154mLのトルエン(非乾燥、Macron Chemicalsカタログ番号4483−4L)に溶解し、窒素下で攪拌した。10.0mLのBu3SnH(Aldrich 234188−10GまたはAcros 215730500のいずれか)を添加し、混合物を110℃で1時間還流した。TLC(10%EtOAcのトルエン溶液)が、出発材料がいくらか残留していたことを示したため、さらに1時間還流を続けた。TLCを繰り返し、反応が完了したことを示した。丸底フラスコを室温に放冷させ、回転蒸発によって溶媒を除去した(約40℃の水浴および吸引のための水流式アスピレータ)。

0503

180gのシリカをカラムに導入した。未精製残留物をシリカに吸収させ、先と同様にカラムに導入した。カラムに1Lの100%トルエンを流したところ、生成物は溶出されなかった。カラムに1Lの10%EtOAc/トルエンを流したところ、生成物は溶出されなかった。カラムに2.5Lの20%EtOAc/トルエンを流したところ、生成物は溶出され、ゆっくり溶出された2つのスポットがRf約0.6で確認された(10%EtOAc/トルエンにおけるTLC)。Rf約0.7の速く溶出されたスポットは、副生成物のグルクロン酸であった。速く溶出されたTLCスポットを含有していた画分(2.5Lのうちの600mL〜1000mL)は廃棄した。生成物を含有する画分(2.5Lのうちの1100mL〜2100mL)を貯めて、回転蒸発によって濃縮して(約40℃の水浴および吸引のための水流式アスピレータ)、高真空下で3時間置いて5.2gの生成物(収率64.7%)を得た。生成物は、精製すると、透明な粘性の液体である。

0504

アグリコンの調製
アグリコンは2つの方法によって作製できる。第1の方法は、市販のモノ−BOC−1,6−ヘキサンジアミンの、HP−Ph−NHCO−CH=CH2へのマイケル付加、続いて第2級アミンのアセチル化、BOCの除去、および第1級アミンのベンゾイル化を利用する。フェノール−OHのベンゾイル化がいくらか生じるが、サンプルの処理前に、このエステルはけん化によって切断される。第2の方法は、モノ−BOC−1,6−ヘキサンジアミンを塩化ベンゾイルで処理し、BOCを除去してモノベンゾイル−1,6−ヘキサンジアミンを得、これをマイケル付加に使用した後、第2級アミンをアセチル化することを含む。ベンゾイル化およびBOC除去は両方ともほぼ定量的であるため、各経路は本質的に同等である。

0505

対称ジアミンのモノベンゾイル化(Tang,W.;Fang、S.Tetrahedron Lett.2008、49、6003)

0506

0507

安息香酸メチル(1.0g、7.34mmol)に、ペンタン−1,5−ジアミン(0.75g、7.34mmol)および水(0.37mL)を添加し、混合物を常時攪拌しながら24時間100℃に加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、短いシリカカラムに直接導入した(シリカカラムは、予め、4%トリエチルアミンのクロロホルムを流し、続いて100%クロロホルムを流した後で、反応混合物を導入した)。30%メタノールのクロロホルムで溶出して、所望の淡黄色の油状物のモノベンゾイル化生成物(0.80g、53%)を得た。1H NMR(300MHz, MeOD) δ 7.83 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.58 - 7.31 (m, 4H), 3.41 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.76 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.74 - 1.21 (m, 6H).
[M+H]+に対するMS(ESI+)、計算値:207.1、観測値:207.2。

0508

方法1
CH2Cl2(400mL)中の4−アミノフェノール(50g、458mmole)の溶液および飽和NaHCO3の水(400mL)溶液を室温で10分間攪拌し、次いで塩化アクリロイル(40.9mL、503.8mmole)を滴下添加し、反応液を室温でさらに6時間攪拌した。生成した固体を濾過によって集め、水で洗浄し、真空下(油ポンプ)で乾燥して、75gの4−アクリルアミドフェノールを得た。

0509

4−アクリルアミドフェノール(163mg、1mmol)およびモノ−BOC−1,6−ヘキサンジアミン(Ark Pharm Inc.)(237mg、1.1mmol)を、イソプロパノール(9mL)と水(1mL)の溶液に溶解し、65℃の油浴中で48時間加熱した。反応混合物を回転蒸発によって濃縮して、マイケル付加反応生成物を得、これはさらなる精製をせずに、次の工程で使用した。

0510

上記工程で得た残留物に、CH2Cl2(4mL)および4mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。塩化アセチル(0.21mL、3mmole)を室温で攪拌しながら滴下添加し、混合物をさらに3時間、室温で攪拌した。層を分離させ、回転蒸発によってCH2Cl2層を濃縮した。

0511

残留物を4mLのCH2Cl2に溶解し、2mLの4M HClのジオキサンを攪拌しながら滴下添加した。室温で1時間、攪拌し続けた。生成固体を濾過によって集め、固体を真空(油ポンプ)下で乾燥した。

0512

上記の固体に、10mLのCH2Cl2および10mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。塩化ベンゾイル(0.23mL、2mmole)を攪拌しながら滴下添加し、混合物を室温でさらに3時間攪拌した。層を分離させ、ロータリーエバポレーターによってCH2Cl2層を濃縮した。残留物を2mLのMeOHに溶解し、2mLの5%NaOH水溶液を添加した。混合物を室温で30分間攪拌した(この工程はベンゾイル化フェノールを完全に除去するために必要である)。混合物を1M HClで中性化し、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過して、回転蒸発によって溶媒を除去した。残留物を、5%MeOHのCH2Cl2を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、170mgの純粋な生成物(全体収率40%)を得た。

0513

方法2。

0514

氷冷したジクロロメタン(350mL)中のモノ−BOC−1,6−ヘキサンジアミン・HCl(20g、79.12mmol)の乾燥溶液に、無水トリエチルアミン(33mL、237.4mmol)を窒素雰囲気下で攪拌しながら滴下添加した。10分後、塩化ベンゾイル(9.64mL、83mmol)を0℃にて滴下添加し、得られた混合物を室温で終夜攪拌した。水(200mL)を加え、水性層を一回分200mLのCH2Cl2で2回抽出し、有機抽出液を合わせ、水、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過し、回転蒸発によって濃縮した。生成固体をヘキサンで洗浄して低極性不純物を除去し、固体は、精製せずに次の工程に使用した。

0515

上記固体を100mLのCH2Cl2に溶解し、300mLのCH2Cl2中20%のTFAを0℃で攪拌しながら滴下添加し、生成混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を回転蒸発によって濃縮した。得られた残留物を300mLの水に溶解し、一回分200mLのCH2Cl2で2回洗浄し、低極性不純物を除去した。得られた水性層を5%NaOH水溶液で中性化し、一回分200mLのCH2Cl2で4回抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で脱水し、濾過し、回転蒸発によって溶媒を除去した。得られた粗生成物(14.6g、66.4mmol、84%)は、さらに精製せずに次の工程で使用した。このやり方で遊離アミンを得、これは次の工程(マイケル付加)に必要である。

0516

4−アクリルアミドフェノール(8.43g、51.6mmol)およびモノ−ベンゾイル−1,6−ヘキサンジアミン(12.5g、56.8mmol)をイソプロパノール(450mL)と水(50mL)の溶液に溶解し、65℃の油浴中で48時間加熱した。反応混合物を回転蒸発によって濃縮して、マイケル付加生成物を得て、これを2部に分け、さらに精製せずに次の工程に使用した。

0517

アセチル化。

0518

上記工程で得た残留物に、CH2Cl2(100mL)、DMF(10mL)および100mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。塩化アセチル(3.7mL、52mmol)を室温で攪拌しながら滴下添加し、混合物を室温でさらに6時間攪拌した。有機層を分離し、水性層を一回分50mLの5%MeOHのCH2Cl2で2回抽出した。有機層を合わせ、回転蒸発によって濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOHのCH2Cl2)によって精製し、MPS−Iアグリコン(4.5g、10.6mmol)を収率41%で得た。
ペンタノイル化。

0519

上記工程で得た残留物に、CH2Cl2(100mL)、DMF(10mL)および100mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。塩化ペンタノイル(6.17mL、52mmol)を室温で攪拌しながら滴下添加し、混合物を室温でさらに6時間攪拌した。有機層を分離し、水性層を一回分50mLの5%MeOHのCH2Cl2で2回抽出した。有機層を合わせ、回転蒸発によって濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜5%MeOHのCH2Cl2)によって精製し、MPS−IIアグリコン(3.5g、7.5mmol)を収率29%で得た。

0520

MPS−I−IS−アセチル−C6
内部標準MPS−I−P−アセチル−C6は、d5−塩化ベンゾイル(Aldrich)を使用する以外は、MPS−Iアグリコンについて記載したものと同様に調製した。酵素生成物MPS−I−P−アセチル−C6は、MPS−Iアグリコンである(すなわち、ISと同一であるが、ベンゾイルは重水素化されない)。

0521

アグリコンとイズロニル−Fとの結合、脱アセチル化、およびメチルエステル加水分解
以下に、MPS−IIアグリコンと結合させるための手順を記述する。MPS−Iアグリコンと結合するための手順も同様である。

0522

0523

MPS−IIアグリコン(1.9g、4.06mmol、1当量)、2,3,4−トリヒドロキシ−イズロノシ(iduronosy)−1−Fメチル(1.23g、3.66mmol、0.9当量)および2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン(2.5g、12.2mmol、3当量)を高真空(油ポンプ)下で1時間乾燥し、乾燥CH2Cl2(80mL、0.05M)に溶解した。BF3−エーテラートを添加する前にすべてのMPS−IIアグリコンを溶解した。MPS−Iアグリコンとの反応では、より多くのCH2Cl2を使用して0.02Mアグリコンを得た(BF3−エーテラートを添加した後でもすべては溶解しなかった)。

0524

BF3・Et2O(5.1mL、40.6mmol、10当量)を窒素雰囲気下の室温で攪拌しながら滴下添加した。反応混合物を室温で2.5時間攪拌した後、150mLの飽和水性NaHCO3を添加した。水性層をCH2Cl2で抽出し、有機抽出物を合わせ、水、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で脱水した。溶液を濾過し、回転蒸発によって濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いで1〜4%MeOHのCH2Cl2)によって精製し、生成物(1.87g、2.38mmol)を収率65%で得た。

0525

脱アセチル化。

0526

結合生成物(2.7g、3.44mmol、1当量)の75mLの乾燥メタノール溶液(Aldrich)に、0.5Mナトリウムメトキシドのメタノール(2.75mL、1.38mmol、0.4当量)を0℃の窒素雰囲気下で攪拌しながら滴下添加した。反応混合物を0℃で3時間攪拌した。反応混合物をAG 50W−X8樹脂(H+)で中性化し、濾過した。濾液を回転蒸発によって濃縮した。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(1〜6%MeOHのCh2Cl2溶液)によって、収率92%で生成物(2.1g、3.19mmol)を得た。

0527

メチルエステル加水分解。

0528

MPS−I−S−アセチル−C6は、メチルエステルを脱メチルすることによって作製する。MPS−II−S−ペンタノイル−C6の場合、脱アセチル化合物を硫酸化し、次いでメチルエステルを加水分解する。MPS−II−P−ペンタノイル−C6は、メチルエステルのけん化によって作製し、MPS−I−S−アセチル−C6の場合のような硫酸化は行わない。MPS−II−IS−ペンタノイル−C6は、MPS−II−P−ペンタノイル−C6の場合と同様に作製するが、d5−ベンゾイル基を含有するアグリコンによって作製する。

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