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技術 前立腺癌のバイオマーカー

出願人 ヘルスリサーチインコーポレイテッド
発明者 チャダ,カイラシュアンダーウッド,ウィリーミラー,オースティン
出願日 2014年8月12日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-534792
公開日 2016年9月15日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2016-528504
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 有形的表現媒体 グラフ描写 十分位数 比較グループ 参照量 部分的範囲 モデル化手法 予備解析
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月15日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

本開示は、前立腺の形態の診断を改善するためにバイオマーカーを使用する方法を提供する。前記方法は、インターロイキン-8(IL-8)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)及び可溶性腫瘍壊死因子レセプター1(sTNFR1)のために、個体から得た生体サンプル検査することを含み、さらに、前立腺血清抗原(PSA)の検査を含んでもよい。これらのマーカーを組み合わせた使用は、良性悪性前立腺疾患及び/又は局在性CaP対転移性CaPを見分けるのに、PSAより高感度で特異的である試験を提供し、PSAに基づくCaP診断の特異度及び感度が、IL-8、TNF-α及びsTNFR1の測定によって有意に増強できることを示す。

概要

背景

米国癌協会によると、2012年に、推定240,890件の前立腺癌(CaP)の新しい症例が診断され、33,720人の男性がCaPが原因で死亡するとされている。CaP診断用前立腺特異抗原(PSA)検査の広範な使用に関しては多くの論争がある。PSA検査の採用は、転移性疾患と診断される男性の割合及び過去20年にわたる全CaP死亡率の著しい低下により、高い評価を得てきた。しかしながら、PSA検査は、CaPに罹患した男性と罹患していない男性を十分に区別する特異度欠けることで批判されてきた。また、CaPと診断された多くの男性が、正常なPSAを有する。逆に、高いPSAレベルは、他の疾患(乳癌腎細胞癌卵巣癌及び副腎腫瘍を含む)でも見つかってきた。PSA検査の広範な使用は、不必要な前立腺生検、及び無痛性Capの過度の診断と治療をもたらしたと報告されている。何人かの反対者によると、PSA検査は、CaP生存時間を改善せず、人に有害となるかもしれず(身体的に及び心理的に)、且つ、社会に有害となるかもしれない(延命効果の無い医療コストの増加)。PSAの特異度を増強するための複数の戦略にもかかわらず(例えば、PSA密度、PSA-速度、年齢調節PSA範囲、及び、遊離対総PSA比)、PSA検査は、今なおCaPの早期検出のための、議論の余地のあるツールである。現在のところ、CaPに罹患した男性としていない男性の差別化のために、又は高リスクCaPと無痛性CaPを差別化するために認定された、市販のバイオマーカーは無い。明らかに、早期前立腺癌をより的確に認識する、又は非癌性癌性状態の男性を正確に見分ける、又は、高リスクCaPの男性を無痛性疾患の男性と区別する血清学的検査によって、多くの利益がもたらされる。本開示は、これらの及び他の要求を満たす。

概要

本開示は、前立腺の形態の診断を改善するためにバイオマーカーを使用する方法を提供する。前記方法は、インターロイキン-8(IL-8)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)及び可溶性腫瘍壊死因子レセプター1(sTNFR1)のために、個体から得た生体サンプルを検査することを含み、さらに、前立腺血清抗原(PSA)の検査を含んでもよい。これらのマーカーを組み合わせた使用は、良性悪性前立腺疾患及び/又は局在性CaP対転移性CaPを見分けるのに、PSAより高感度で特異的である試験を提供し、PSAに基づくCaP診断の特異度及び感度が、IL-8、TNF-α及びsTNFR1の測定によって有意に増強できることを示す。なし

目的

本開示は、前立腺癌と決定するための組成物と方法、及び、前立腺癌の形態を互いから区別するのに有用なバイオマーカーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

転移性前立腺癌か又は局在性前立腺癌かの区別に役立つ、及び、局在性前立腺癌と良性前立腺疾患とを区別するための方法であって、i)転移性又は局在性前立腺癌のどちらかを有することが分かっている又は疑われる個体において、当該個体から得た生体サンプル検査して、当該サンプル中のインターロイキン-8(IL-8)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)及び可溶性腫瘍壊死因子レセプター1(sTNFR1)を測定すること、ここで、IL8が5.1 pg/ml以上であり、TNFaが3.1 pg/ml以上であり、且つ、sTNFr1が513.9 pg/ml以上であるとの決定は、前記個体が転移性疾患を有するという診断に役立つ;又はii)局在性前立腺癌又は良性前立腺疾患を有することが分かっている又は疑われる個体において、当該個体から得た生体サンプルを検査して、IL-8、TNF-α及びsTNFR1を測定すること、ここでTNF-αの量が1.2 pg/ml以上であり、且つ、sTNFr1が729 pg/ml以上の量であるとの決定は、前記個体が局在性前立腺癌を有するとの診断に役立つ;ことを含む方法。

請求項2

前記個体が、転移性又は局在性の前立腺癌を有することが分かっている又は疑われている、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記個体が、局在性前立腺癌又は良性の前立腺疾患を有することが分かっている又は疑われている、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記サンプルが血清サンプルである、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記生体サンプルの検査が、IL-8、TNF-α及びsTNFR1タンパク質免疫学的検出を含む、請求項1に記載の方法。

請求項6

さらに、前記サンプル中の前立腺特異抗原(PSA)を測定することを含む、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記個体が、癌陰性前立腺生検を有する、請求項1に記載の方法。

請求項8

前立腺癌のリスク又は前立腺癌を有する疑いのある個体において、前立腺癌(CaP)の診断に役立つ方法であって、当該個体の生体サンプルを検査して、当該サンプル中のインターロイキン-8(IL-8)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)及び可溶性腫瘍壊死因子-αレセプター1(sTNFR1)を測定すること、及び、当該IL-8、TNF-α及びsTNFR1を参照と比較することを含み、ここで、参照に対するIL-8、TNF-α及びsTNFR1の一以上における差が、前記診断に役立つ、方法。

請求項9

前記参照が、前立腺癌を有さない一以上の個体から得られた一以上のサンプル中のIL-8、TNF-α及びsTNFR1の量である、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記生体サンプルが血清サンプルである、請求項8に記載の方法。

請求項11

前記生体サンプルの検査が、IL-8、TNF-α及びsTNFR1タンパク質の免疫学的検出を含む、請求項8に記載の方法。

請求項12

さらに、前記サンプル中の前立腺特異抗原(PSA)を測定することを含む、請求項8に記載の方法。

請求項13

前記個体が、癌陰性前立腺生検を有する、請求項8に記載の方法。

請求項14

前記診断が、前記個体が局在性CaP、転移性CaP及びCRPCを有さないとの診断である、請求項8に記載の方法。

請求項15

TNF-α、sTNFR1及びIL-8の免疫学的検出に使用するためのキットであって、TNF-α、sTNFR1及びIL-8に特異的なモノクローナル及び/又はポリクローナル捕捉抗体、及び、捕捉されたTNF-α、sTNFR1及びIL-8への特異的結合に使用されるモノクローナル及び/又はポリクローナル検出抗体を含む一以上の密封容器を含む、キット。

請求項16

前記捕捉抗体が基質に固定されている、請求項15に記載のキット。

請求項17

さらに、参照量以上のIL8の量、参照量以上のTNF-αの量、参照量以上のsTNFr1の量が、前記個体が転移性前立腺疾患を有するという診断に役立つという表示を提供する印刷物を含み;及び/又は前記印刷物が、参照量以上のTNF-αの量及び参照量以上の量のsTNFR1量が、前記個体が局在性前立腺癌を有するとの診断に役立つという表示を提供する、請求項15に記載のキット。

関連出願の相互参照

0001

本願は、2013年8月12日に出願された米国仮出願第61/864,718号に基づく優先権を主張し、その開示は参照により本明細書中包含される。

0002

連邦支援研究に関する声明
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたCA113950の下、政府支援を受けて完成した。政府は、本発明に所定の権利を有する。

技術分野

0003

本開示は、一般に癌の検出に関し、より具体的には、前立腺癌診断に関する組成物及び方法に関する。

背景技術

0004

米国癌協会によると、2012年に、推定240,890件の前立腺癌(CaP)の新しい症例が診断され、33,720人の男性がCaPが原因で死亡するとされている。CaP診断用前立腺特異抗原(PSA)検査の広範な使用に関しては多くの論争がある。PSA検査の採用は、転移性疾患と診断される男性の割合及び過去20年にわたる全CaP死亡率の著しい低下により、高い評価を得てきた。しかしながら、PSA検査は、CaPに罹患した男性と罹患していない男性を十分に区別する特異度欠けることで批判されてきた。また、CaPと診断された多くの男性が、正常なPSAを有する。逆に、高いPSAレベルは、他の疾患(乳癌腎細胞癌卵巣癌及び副腎腫瘍を含む)でも見つかってきた。PSA検査の広範な使用は、不必要な前立腺生検、及び無痛性Capの過度の診断と治療をもたらしたと報告されている。何人かの反対者によると、PSA検査は、CaP生存時間を改善せず、人に有害となるかもしれず(身体的に及び心理的に)、且つ、社会に有害となるかもしれない(延命効果の無い医療コストの増加)。PSAの特異度を増強するための複数の戦略にもかかわらず(例えば、PSA密度、PSA-速度、年齢調節PSA範囲、及び、遊離対総PSA比)、PSA検査は、今なおCaPの早期検出のための、議論の余地のあるツールである。現在のところ、CaPに罹患した男性としていない男性の差別化のために、又は高リスクCaPと無痛性CaPを差別化するために認定された、市販のバイオマーカーは無い。明らかに、早期前立腺癌をより的確に認識する、又は非癌性癌性状態の男性を正確に見分ける、又は、高リスクCaPの男性を無痛性疾患の男性と区別する血清学的検査によって、多くの利益がもたらされる。本開示は、これらの及び他の要求を満たす。

課題を解決するための手段

0005

本開示は、前立腺癌と決定するための組成物と方法、及び、前立腺癌の形態を互いから区別するのに有用なバイオマーカーを提供する。前記方法は、一般に、個体から得た生体サンプルを、インターロイキン-8(IL-8)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)及び可溶性腫瘍壊死因子レセプター1(sTNFR1)から選択されるバイオマーカーの組み合わせのために検査することを含み、さらに、前立腺血清抗原(PSA)の検査を含んでもよい。本開示は、良性悪性前立腺疾患を区別する及び/又は局在性CaPと転移性CaPを区別する、PSAより感受性が高く特異的である検査を提供するために、これらのバイオマーカーの組み合わせを使用することを提供する。本開示により提示される結果は、したがって、PSAに基づくCaP診断の特異度及び感度が、IL-8、TNF-α及びsTNFR1の一以上の同時測定によって有意に増強できることを実証する。

0006

一面では、本開示は、i)高いPSAを有するが、前立腺癌に対して陰性である前立腺生検を有する個体(本明細書中で「elPSA_negBx」と呼ばれる状態)、ii)局在性CaPを有する個体;iii)転移性CaPを有する個体、iv)去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)を有する個体:の診断の改良を含む。複数の実施形態において、IL-8、TNF-α及びsTNFR1のそれぞれの量が検査され、前立腺癌の形態のあるいは個体が前立腺癌を有さないとの診断を提供するために又は診断を補助するために、参照と比較される。複数の実施形態において、本開示は、局在化CaPとelPSA_negBxとの区別を改良するため、及び局在性と転移性CaPとの区別を改良するための方法を提供する。

図面の簡単な説明

0007

図1は、elPSA_negBx対象者をCaPと区別する可能性を表すデータのグラフ描写を提供する。この測定は、受信者動作特性曲線(AUC)下の面積に相当する。CaPを有さないことの最も強い予測因子は、AUC=0.97のlog(sTNFr1)であり、AUC=0.93のlog(TNF-α)がそれに続く。

0008

図2は、局在性疾患と転移性Capの可能性を示すデータのグラフ描写を提供する。この測定は、受信者動作特性曲線(AUC)下の面積に相当する。TNFα及びPSAはどちらも、局在性vs.転移性疾患の非常に強い予測因子である。sTNFr1はかなり良い予測因子であった。

0009

図3は、良性の及び局在性疾患患者における対数変換IL8及びsTNFr1のヒストグラムを提供する。

実施例

0010

本開示は、前立腺癌の診断に有用な及び/又は診断の助けになる組成物及び方法を提供し、一般に、少なくとも一部は、特定のバイオマーカーのアンサンブルが、前立腺癌を有する、有する疑いのある、又は発症もしくは再発リスクがある個体のための、診断、進行度診断、及び治療決定の補助のために従前利用されていた試薬よりも優れているという我々の発見に基づいている。

0011

特に、様々な面において本開示は、健常な個体(コントロール)、高PASを有するが、前立腺生検が陰性な患者(elPSA_negBx)、局在性CaPと診断された患者、及び、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)の患者において、IL-8、TNF-α及びその可溶性レセプター(sTNFR1)の同時血清測定を使用し、前立腺癌診断において使用するためのこれらのバイオマーカーの閾値確立する。従前のレポートが、CaP診断における血清IL-8とTNF-α測定の間の関係を開示する一方、PSAの感度及び特異度を増強するためにこれらのバイオマーカーを使用する実証はなかった。このように、一面では、本開示は、PSAに基づくCaP診断の特異度及び感度が、IL-8、TNF-α、sTNFR1、及びそれらの組み合わせの同時血清測定によって有意に増強できることを実証する。

0012

特定の実施形態において、本開示は、個体から得られたサンプル中で、IL-8、TNF-a及びTNFR1及びPSA(それぞれ本明細書中で個別にバイオマーカーと呼ばれる)のいずれか1つ又は何らかの組み合わせの、存在又は不存在、及び/又は量を検出することを含む。ある実施形態では、IL-8、TNF-α及びTNFR1のそれぞれが測定される。ある実施形態では、IL-8、TNF-α及びTNFR1のそれぞれ及びPSAが測定される。複数の実施形態において、前記バイオマーカーの組み合わせは、前立腺癌の診断に関連してサンプルを検査するため、又は、前立腺癌の診断、又は進行度診断、又はモニタリング治療に役立てるために測定されるバイオマーカーのみを含んでいてもよい。本開示は、ここに開示された少なくとも1つのバイオマーカーが測定されるならば、前記方法から何らかの個別のバイオマーカー又はバイオマーカーの組み合わせを除くことを含む。

0013

本開示に係るサンプル中の各バイオマーカー量の量的又は質的測定が行われ、及び/又は、確立された正常範囲標準化曲線陽性、陰性、あるいは対応対照などのような、何らかの適切な参照と比較されることができる。複数の実施形態において、各バイオマーカーの量は、正常(すなわち、非-前立腺癌)対照、又は既知の前立腺癌診断の対照と比較される。ある面では、バイオマーカーの量は、受信者動作特性(ROC)曲線下の面積(AUC)の形態の参照を考慮して決定される。複数の実施形態において、AUC値は、0.5(識別能力を示さない)から1.0(完全な識別を示す)に及ぶことができる(包括的に、0.5〜1.0の間の全ての数値少数第三位までを含む)。ここに提示される実施形態において、0.8を超えるAUC値は、個別の患者の予後を予測するのに有用であると考えられる。ここに提示する実施例においてさらに記述される特定の実施形態において、我々は、TNF-α(AUC=0.93)及びsTNFR1(AUC=0.97)が、elPSA_negBx(vs.悪性)の強い予測因子であること、及び、TNF-α及びsTNFR1の感度/特異度プロファイルが、PSAのものより一律に優れていることを実証する。elPSA_negBx(vs.悪性疾患)の最も優れた予測因子は、sTNFR1及びIL8の組み合わせであった(AUC=0.997)。局在性CaP(vs.転移性CaP)の最も強力な単一の予測因子は、TNF-α(AUC=0.992)及びPSA(AUC=0.963)レベルであった。このように、ここにさらに記載されるこれらのバイオマーカーの組み合わせは、PSA単独使用と比べ、より感受的で特異的である。複数の実施形態において、本開示は、転移性又は局在性前立腺癌の識別を補助するため、及び、局在性前立腺癌と良性の前立腺疾患を区別するためのアプローチを含む。一実施形態では、本開示は、これらの状態の一つであることが分かっている又はその疑いがある個体において、転移性又は局在性前立腺癌を区別することを提供する。このアプローチは、サンプル中のインターロイキン-8(IL-8)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)及び可溶性腫瘍壊死因子-αレセプター1(sTNFR1)を測定するために、個体から得た生体サンプルを検査することを含み、ここで、IL8が5.1 pg/ml以上であること、TNFaが3.1 pg/ml以上であること、sTNFr1が513.9 pg/ml以上であることの測定は、前記個体が、転移性疾患を有するとの診断に役立つ。別の面では、本開示は、局在性前立腺癌を、良性形態の前立腺疾患と区別することを提供する。このアプローチは、個体から得られた生体サンプルを、IL-8、TNF-α及びsTNFR1を測定するために検査することを含み、ここで、TNFaの量が1.2 pg/ml以上であること、及びsTNFr1が729 pg/ml以上の量であることの測定は、前記個体が局在性前立腺癌を有するとの診断に役立つ。

0014

本発明は、一般に、組織生検(すなわち、前立腺/腫瘍組織)、血液、尿、又は血漿を含むが必ずしもこれらに限定されない、個体から得られた生体サンプルと共に使用するのに適切である。ある実施形態において、前記サンプルは血清を含む。そのような生体サンプルを得るために、何らかの適切な技術を使用することができる。前記生体サンプルは、直接試験されることができ、あるいは、検査前に、サンプルの成分を単離、増幅、精製するための処理ステップかけられることができる。

0015

ある実施形態では、前記サンプルは、あらかじめPSA検査を受けた及び/又はPSA検査に基づいて前立腺癌の何らかの形態を有する又は発症するリスクがあると診断された個体から得られる。複数の実施形態において、本開示の方法で検査されるサンプルは、高PSAを有する、又は正常なPSAを有すると予め決定された個体から得られる。前記サンプルは、良性の前立腺状態(良性の前立腺肥大症[BPH])又は他の非悪性前立腺腫瘍を含むが、必ずしもこれらに限定されない)を有するとあらかじめ決定された個体から得られてもよい。複数の実施形態において、前記サンプルは、前立腺癌治療を受けている個体から得られてもよい。このように、多重測定が、前立腺癌治療を受ける前、途中、及び/又は後に、例えば、疾患の進行及び/又は特定の治療方法の有効性モニターするために、行われることができる。複数の実施形態において、本発明はまた、前立腺腫瘍が良性であるとの診断を容易にする。

0016

ここに開示された各バイオマーカーは、確率された技術を使用して、生体サンプルから確認することができる。一般に、各バイオマーカーは、何らかの形のELISA分析のような、免疫学的アプローチを使用して測定される。複数の実施形態において、TNF-αは、0.5〜32 pg/mlの範囲内の感度を有する方法を使用して検出される。sTNFR1は、10〜1000 pg/mlの範囲内の感度を有する方法を使用して検出される。ヒトIL-8は、5〜100 pg/mlの範囲内の感度を有する方法を使用して検出される。本明細書中のこれらの範囲及び他の全ての範囲はそれぞれ、各終点を包含し、その間の全ての数字、及びその間の全ての部分的範囲を含む。

0017

複数の実施形態において、本開示は、個体から生体サンプルを採取すること、当該生体サンプルを、ここに記載されたバイオマーカーを認識する特異的結合パートナーと混合すること、及び、前記バイオマーカーに直接あるいは間接的に結合した前記特異的結合パートナーを検出することを含む。このように、本発明は、特異的結合パートナーの複合体を検出することを含む。前記複合体の検出は、疾患の診断に役立つ。複数の実施形態において、複合体の存在又は不存在は一つの診断である。複数の実施形態において、前記特異的結合パートナーは、抗体、又はその抗原結合性フラグメントを含む。前記バイオマーカーに結合した特異的結合パートナーの存在の直接的又は間接的測定、及び、バイオマーカーの量の数量化は、ここにさらに記載される前立腺癌のステージ又はタイプの診断を含むことができ、あるいは、検査サンプルを採取した個体が前立腺癌又は他の前立腺コンディションを有さないとの決定を含むことができる。複数の実施形態において、本開示は、個体がelPSA_negBxであること、又は悪性疾患を有すること、又は局在性CaPを有すること、又は転移性CaPを有することの決定を含む。一実施形態では、悪性と対比したTNF-α(AUC=0.93)及びsTNFR1(AUC=0.97)の測定は、elPSA_negBxの診断を含む。別の実施形態では、elPSA_negBxの決定は、sTNFR1及びIL8の組み合わせ(AUC=0.997)の測定を含む。複数の実施形態において、局在性CaPか転移性CaPかの決定は、TNF-α(AUC=0.992)及びPSA(AUC=0.963)レベルの測定を含む。複数の実施形態において、本開示は、以下の表2に記載される、及び/又は図1に図示されるマーカー及びAUC値の組み合わせを使用して、PCaを有する個体と有さない個体とを、診断する及び/又は診断を補助する及び/又は区別することを含む。複数の実施形態において、本開示は、以下の表3及び/又は図2に開示される、マーカー及びAUC値の組み合わせを使用して、局在性及び転移性PCaを有する個体と有さない個体とを、診断する及び/又は診断を補助する及び/又は区別することを含む。データは、図1に、及び実施例7に記載の表1〜6に提示された。複数の実施形態において、前記特異的結合パートナーを含む製造品又はキットが提供される。ある実施形態において、本開示は、TNF-α、sTNFR1及びIL-8の免疫学的検出において使用するための試薬を含むキットを含む。複数の実施形態において、前記キットは、前記バイオマーカーに特異的なモノクローナル及び/又はポリクローナル抗体を含む密閉容器を含む。一実施形態では、前記キットは、マルチウェルプレート(96ウェルプレートを含むがそれ以外でもよい)等の基質共有結合的あるいは非共有結合的に付着された抗-バイオマーカーモノクローナル又はポリクローナル抗体を含む。複数の実施形態において、前記試薬は、ELIAS分析での使用のために設計されている。複数の実施形態において、前記ELISA分析は、サンドイッチ分析である。一実施形態では、モノクローナル及び/又はポリクローナル抗-バイオマーカー抗体が、検出抗体としての使用のために含まれている。前記抗体は、改変されていても、未改変でもよい。複数の実施形態において、前記抗体は、例えば、量的ELISA分析において使用するための比色分析シグナル等の、可視的に検出可能なシグナルを生じるのに適切な成分と抱合できるように、改変されている。複数の実施形態において、前記検出抗体は、西ワサビペルオキシダーゼに抱合されている。複数の実施形態において、前記キットは、単一の患者サンプルを使用して、3つ全てのバイオマーカーを同時に分析できる多重分析用に構成されている。複数の実施形態において、ここに開示された3つのバイオマーカーは、検査用に構成されたキットの唯一バイオマーカー群である。複数の実施形態において、前記キットは、さらに、当該キットが、ここに記載された前立腺状態を診断するため、又は診断を補助するために使用されるものであることの表示を含む印刷物を含む。一実施形態において、前記印刷物は、参照量以上のIL8の量、参照量以上のTNFaの量、及び参照量以上のsTNFr1の量が、前記個体が転移性疾患を有するとの診断に役立ち、また、参照量以上のTNFaの量及び参照量以上の量のsTNFr1が、前記個体が局在性前立腺癌を有するとの診断に役立つという情報を伝える。複数の実施形態において、前記印刷は、紙のシートプラスチックカードボードや同等のものに付与される。複数の実施形態において、前記印刷物は、前記キットとともに含まれるカードとして提供される。

0018

複数の実施形態において、本発明は、ここに記載されたバイオマーカーの測定を、コンパクトディスク、DVD、又は他の電子ファイル形式等の、有形的表現媒体に固定することを含む。それゆえ、ここに説明したバイオマーカー測定を含む有形形式の媒体は、本開示に含まれる。複数の実施形態において、本発明は、医療提供者に、前記診断判定を含む有形的表現媒体を伝達する又はその他の方法で移送すること(例えば、医療提供者に前記判定を含むファイル電子的に送信することによって)を含む。

0019

複数の実施形態において、本開示は、ここに記載した一以上のバイオマーカーを測定することによって行われた診断に少なくとも一部基づいて、個体に治療プロトコル推奨することを含む。複数の実施形態において、本開示は、そのサンプルを検査した個体が、前立腺癌形態を有すると決定すること、及び、前記個体に、外科的処置、又は化学療法及び/又はアンドロゲン遮断療法を推奨することを含む。複数の実施形態において、前記方法は、さらに、ここに記載したバイオマーカーの測定に基づいて前記個体を治療することを含む。

0020

以下の実施例は、本発明を説明するためのものであり、限定を意図していない。

0021

[実施例1]
この実施例は、後続の実施例で示される結果を得るために使用された物質及び方法の説明を提供する。

0022

参加者プライバシー保護
サンプル及び患者データは、認可されたIRBプロトコルを用いて4つの供給源から提供された:(1)ロズウェルパーク癌研究所(RPCIデータバンクバイオレポジトリー(DBBR);(2)RPCI選別クリニック泌尿器クリニック;(3)西ニューヨークコミュニティーに参加している泌尿器科医;及び(4)癌及び白血病グループB;NCIプロトコル#CALGB-150201。全てのドナー血液サンプルは、参加者守秘義務を確実にするため、非特定化された。

0023

患者サンプル
血清サイトカイン測定は、以下の4つの比較グループから得られた:

0024

コントロール:採取時に癌の前病歴のない46人の健康な男性及び4人の健康な女性からの血清サンプルが、RPCI-DBBRから得られた。2人の参加者はアフリカ系アメリカ人であり、48人がコーカサス人であった。このグループの年齢中央値は43.5であった(範囲:23〜60)。

0025

陰性生検を有する高PSA(elPSA_negBx)
血清サンプルは、前立腺の経直腸式超音波12コア生検で陰性であった、4 ng/dlを超えるPSAが確認された男性(n=50)から得られた。参加者は、RPCIの泌尿器クリニックによって、及び、ニューヨークコミュニティバッファローに参加している泌尿器科医によって募集された。6人の参加者がアフリカ系アメリカ人であり、44人がコーカサス人であり、年齢中央値は69才だった(範囲:55〜81)。

0026

局在性前立腺癌(局在性CaP)
局在性CaPの49人の患者の血清サンプルが、RPCI-DBBRによって提供された。これらの男性は、サンプルを採取した際、臨床的な局在性疾患の治療を受けていなかった。このグループの年齢中央値は64才であった(範囲:46〜85)。40人の参加者がコーカサス人であり、9人がアフリカ系アメリカ人であった。中央グリーソンスコアは、6であった(範囲:6〜9)。

0027

去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)
109人の去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)患者の血清サンプルが、癌及び白血病グループBによって提供された;NCIプロトコル#CALGB-150201。前記サンプルは、(1)前立腺の組織学的に実証された腺癌、(2)ホルモン療法18後、腫瘍増殖のある転移性疾患、及び(3)少なくとも4週間のアンドロゲン遮断療法、を有する患者を含むように限定された。測定可能な疾患を有する患者にとって、増殖は、全ての測定可能な病変の垂直径の産物の合計が25%増を超える場合と定義された。「骨組織のみ」の疾患を有する患者には、少なくとも4週間離れた少なくとも2つの連続的時点ベースラインから増加した5 ng/mLより大きいPSAが要求された。全てのCRPC患者は、彼らの病歴のある時点で画像診断により実証された転移性疾患を有したが、登録時には必須ではなかった。患者は、彼らが2より大きいCALGBパフォーマンスステータスを有する場合、彼らが従前に化学療法、免疫療法実験的治療、又は、ケトコナゾールアミノグルテチミド、又は副腎皮質ステロイドによる前治療を受けていた場合は、除外された。ケトコナゾールとの潜在的な相互作用のため、テルフェナジンアステミゾール、又はシサプリドの継続又は同時使用許可されなかった。年齢中央値は、72.3才だった(範囲:49〜88)。このグループ中、82%がコーカサス人、16%がアフリカ系アメリカ人及び2%が他の人種であった。ほぼ89%の参加者が、5〜10の範囲のグリーソンスコアを有した。

0028

各参加者は、確率された判断基準を使用し、参加医師によって、コントロール、elPSA_negBx、局在性CaP又はCRPCに分類された。参加医師は、個体が、他の医療上の理由のため、この研究に参加するのに適切な候補ではない可能性があることも決定した。静脈血は、それぞれのクリニックで訓練された技術者によって、バキュテナーチューブ吸引された。血液は1時間室温で凝血され;15分間、2000rpmで回転された。各血清サンプルの別々の一定分量(200μl)は、分析されるまで−70℃で冷凍された。各一定分量は、一度解凍され、使用後に廃棄された。

0029

バイオマーカーのモニタリングTNF-α、TNF-αの可溶性レセプター(sTNFR1)、及びIL-8の測定が、高感度な市販のELISAキットを使用して、各血清サンプルについて行われた。超高感度ヒトTNF-αELISAキット(Cat # KHC 3013)は、カリフォルニアカマリロの、BioSource International社から販売されていた。それは、0.5〜32 pg/mlの範囲の感度を有する。sTNFR1 ELISAキット(Cat # DY-225)は、ミネソタ州ミネアポリスのR&D Systems社から販売されていた。それは、10〜1000 pg/mlの範囲の感度を有する。ヒトIL-8 ELISAキット(Cat # 555244)は、カリフォルニア州、サンディエゴのB.D. Biosciences社から販売されていた。それは、5〜100 pg/mlの範囲の感度を有する。PSAレベルは、以前記載したようにELISAによって全ての血清サンプルで測定された19。市販のスタンダードが全てのケースで使用された。製造者による全ての指示は、厳密に守られ、分析のインター及びイントラバリエーションは、推奨制限内であった。各マーカーの標準曲線及び濃度は、KC Junior(Bio-Tek社)ソフトウェアを使用して計算された。

0030

統計解析分析物発現測定は、参加者の疾患カテゴリー内で、記述統計学比率、中央値、四分位範囲[IQR])を使用してまとめられた。クラスカル・ワリス検定が、4つの疾患カテゴリーの分析物測定分布における可能性のある差の概括評価のために使用された。統計的に有意な包括テストに続いて、6のウィルコクソン順位和検定が、各分析物グループ間ペアワイズ差を試験するために使用された。発現測定間の関連は、スピアマン相関係数を使用して、条件的に(疾患カテゴリー内で)評価された。CRPC患者内で、ウィルコクソン順位和検定は、二分化グリーソンスコア及びパフォーマンス・ステータスカテゴリーにわたる分析物発現差を評価するために行われた。

0031

良性と悪性とを区別するための測定分析物の能力を評価するために、局在性CaP及びCRPCグループの患者は、単一の「悪性」グループに統合され、elPSA_negBx患者と比較された。良性(vs.悪性)疾患の予測確率が、単変量及び多変量ロジスティック回帰法を使用して、各対数変換分析物の関数として、モデル化された。多変量モデルは、二以上の分析物を含んだが、他のベースライン特性は調節しなかった。モデル化手法はまた、局在性CaP及びCRPC患者を区別するこれらのマーカーの能力を評価するために使用された。受信者動作特性(ROC)曲線は、様々なマーカーのカットオフ値にて、1-特異度(又は偽陽性フラクション)の関数として、感度(又は真陽性フラクション)をプロッティングする、モデル予測精度可視表示を提供する。予測確率と観察された疾患状態の間の一致の確率は、判別可能精度の有用な評価基準である。この測定は、ROC曲線下面積(AUC)と同等である。AUC値は、0.5(識別能力無しを示す)から1.0(完全な識別を示す)に及ぶ。この分析にとって、0.8より大きいAUC値は、個々の患者の予後を予測するのに有用と考えられた。

0032

全てのp値は両側であり、0.05以下の値は統計的に有意と考えられた。95%信頼区間は、前記母集団の関連(真、不明)パラメーターの値の妥当な範囲を表す。全ての解析は、SASバージョン9.2(SAS, CaryNC)を使用して行われた。

0033

[実施例2]
この実施例は、実施例1に記載の物質と方法を使用して得られた結果を示す。

0034

患者の人口統計的及び疾患特性を表1にまとめる。

0035

この実施例サンプルは、250人の参加者(コントロール50人、elPSA_negBx 50人、局在性CaP 49人、及びCRPC 109人)を含んだ。4つ全てのグループで、大多数の男性が白人であった。年齢中央値43才であるコントロール群の男性は、他のグループの男性より若めであった(elPSA_negBx:69才、局在性CaP:64才、CRPC:72才)。中央PSAレベルは、コントロール群(1.39 ng/ml)、elPSA_negBx(3.80 ng/ml)、局在性CaP(2.40 ng/ml)、及びCRPC(16.40 ng/ml)の間で有意に異なった。研究グループのPSA中央値は、コントロール群より有意に高かった(p<0.05)。さらに、各グループで実証されたPSAのペアワイズ比較は、互いに有意に異なった(全試験でp値<0.001)。中央IL-8レベルは、コントロール群(4.00 pg/ml)、elPSA_negBx(8.13 pg/ml)、局在性CaP(16.90 pg/ml)、及びCRPC患者(43.50 pg/ml)の間で有意に異なった(p<0.001)。中央TNF-αレベルは、コントロール群(5.12 pg/ml)とelPSA_negBx(1.15 pg/ml)、局在性CaP(2.20 pg/ml)の間で有意に異なった(p<0.05)。しかしながら、中央TNF-αレベルは、コントロール患者(5.12 pg/ml)とCRPC患者(5.50 pg/ml)の間で有意に異ならなかった。中央sTNFR1レベルは、コントロール患者(670.37 pg/ml)とCRPC患者(1790.20 pg/ml)の間で有意に異なった(p<0.05)。しかしながら、中央sTNFR1レベルは、コントロール群(670.37 pg/ml)とelPSA_negBx(585.00 pg/ml)、局在性CaP(978.40 pg/ml)群の間で、有意に異ならなかった。中央sTNFR1レベルの有意差は、局在性CaPと CRPC患者間と同様に、elPSA_negBxと局在性CaP及びCRPC患者間で認められた。

0036

elPSA_negBxと悪性患者を区別する単一分析物の能力を図1に示す。TNF-α(AUC=0.93)及びsTNFR1(AUC=0.97)は、elPSA_negBx(vs.悪性)の強い予測因子であった。図1のROC曲線を比較すると、TNF-α及びsTNFR1の感度/特異度プロファイルは、PSAのものより一様に優れている。これらのバイオマーカーの相加的な組み合わせのAUC結果(95%信頼区間)を表2に示す。

0037

悪性疾患対elPSA_negBxの最も良い予測因子は、sTNFR1とIL8の組み合わせであった(AUC=0.997)。sTNFR1とIL8の組み合わせへのより多くの分析物の追加は、生物統計学的精度を改善しなかった。

0038

局在性CaPとCRPC患者とを区別する単一分析物の能力を図2にまとめる。局在性対転移性CaPの最も強力な単一予測因子は、TNF-α(AUC=0.992)とPSA(AUC=0.963)レベルであった。分析物の相加的な組み合わせに関する同様の結果を表3に示す。表3は、局在性対転移性CaPを区別するための個別バイオマーカー及びそれらの組み合わせのAUC(95%CI推定値を示す。

0039

分析物の活性に対するグリーソンスコアの影響を数量化するために、予備解析が、サイトカイン発現測定に対するベースライン特性の影響を研究するために、CRPC患者について行われた。グリーソンスコア8〜10の患者の分析物の値は、グリーソンスコア2〜7の患者と異ならなかった(データは示さない)。同様に、パフォーマンス・ステータス(PS)がゼロの患者は、PSAを除くサイトカイン値において、PS 1〜3の患者と異ならなかった(p=0.034)(データは示さない)。

0040

[実施例3]
本開示の一面は、白人のアメリカ人男性及びアフリカ系アメリカ人男性の両方で、CaPの早期診断及び管理における特異的且つ適用可能なバイオマーカーの使用を含む。これに関連して、我々は両方の人種の28人の健常な個体の血清を試験し、市販のELISAキットを利用して、IL-8; TNF-α及びsTNFR1のレベルを分析した。表4に示された結果は、健康なアフリカ系アメリカ人男性と白人のアメリカ人男性の間で、循環血液中のこれらのバイオマーカーのレベルに大きな相違がないことを明確に示す。

0041

[実施例4]
本実施例は、マーカーの組み合わせが、CaPの良性と悪性症例を判別することを実証する。表5から分かるように、各マーカーの組み合わせのAUCは、PSA単独より統計的に優れていた(各ペアワイズ比較でp<0.01)。マーカー組み合わせのAUCのそれぞれは、PSA単独より有意に優れていた(全てでp<0.01)が、互いとは統計的に異ならなかった。観察されたデータにおいて、TNF-αとPSAの組み合わせは、PSA単独偽陽性フラクション(FPF)について3.0倍の減少、PSA単独偽陰性フラクション(FNF)について3.7倍の減少をもたらした。PSA+sTNFR1の組み合わせは、FPFで5.9倍の減少を、FNFで2.5倍の減少を示した。表5に、ROCと線形判別分析(LDA)法に基づくマーカーの組み合わせの良性/悪性の分類精度の評価から得られたデータをまとめる。この遡及的サンプルにおいて、有意な利益が、PSAに基づく診断テストとTNF-α又はsTNFR1の組み合わせで観察された。以下の略称が、表5で使用された:FPF:偽陽性フラクション;悪性に誤分類された真に良性の患者のパーセンテージ。FNF:偽陰性フラクション;良性に分類された真に悪性の患者のパーセンテージ。全体:誤分類された患者全体のパーセンテージ。

0042

[実施例5]
本実施例は、ROCと線形判別分析(LDA)法に基づくマーカー組み合わせの局在性/CRPC分類精度の評価から得られたデータの説明を提供する。この遡及的サンプルにおいて、有意な利益が、PSAに基づく診断テストとTNF-αの組み合わせで観察された。結果が表6にまとめられる。

0043

表6から分かるように、PSA+TNF-αのAUCは、PSA単独より統計的に優れていた(p=0.04)。他のマーカーの組み合わせのAUCは、PSA単独と統計的に異ならなかった。PSA単独、PSA+IL8及びPSA+TNF-αは、局在性疾患症例を100%正確に特定した(FPF=0)。PSA+TNF-αは、真のCRPC患者を、局在性疾患を有すると誤診する可能性が、他の組み合わせより少なかった(FNF=3.9% vs >14%)。

0044

[実施例6]
前述の説明に基づき、本開示は、「Etzioni, R., C. Kooperberg, M. S. Pepe, R. Smith, and P. H. Gann(2003, October). Biostatistics 4(4), 523-538」に概説されたバイオマーカーの組み合わせの統計解析の適用により、ここに記載された診断を補助することを含む。特に、各マーカーについて、十の閾値が、観察された十分位数リミットを使用して、特定された。一つの例示的な実施形態では、以下の診断ルール形式(実証を目的としており、本開示を限定するものではない)において、A、B、Cは、IL8、TNFa及びsTNFr1それぞれの十分位数リミットのセットを意味する:

0045

我々は、これらのルールを、局在性疾患と転移性疾患とを、及び局在性疾患と良性疾患とを見分けるために、以下のように適用した。

0046

局在性vs.転移性のルールは、形式(IL8≧A 及び TNFa≧B 及び sTNFr1≧C)であった。このルールで陽性の患者は、転移性に分類された;残りの患者は局在性に分類された。良性及びコントロール患者は、この分析から除外された。

0047

局在性vs.良性のルールは、形式(IL8≦A 及び TNFa≧B 及び sTNFr1≧C)であった。このルールで陽性の患者は、局在性疾患を有すると分類された;残りの患者は良性に分類された。転移性及びコントロール患者は、この分析から除外された。

0048

ルール形式は、最大10×10×10=1000の可能性のある十分位数閾値の組み合わせを有した。各組み合わせに対し、各疾患グループ内の正確に分類された患者の比率が計算された。これらの比率は、よく感度及び特異度と呼ばれる。最終診断ルールは、ヨーデン指標=感度+特異度−1で計算されるヨーデン指標(Youden Index)を用いて特定された。一般に、より大きいヨーデン指標の値が好ましい。この分析を使用することによって、我々は以下の結果を得た。

0049

局在性vs.転移性の診断ルールは、形式(IL8≧A 及び TNFa≧B 及び sTNFr1≧C)であった。(A,B,C)の様々な値に対し、表7は、正確に分類された転移性及び局在性疾患の患者の比率と対応するヨーデン指標を示す。表7は、少なくとも80%の転移性及び80%の局在性疾患患者を正確に分類した閾値の組み合わせに注目する。最も高いヨーデン指標を有する閾値の組み合わせが強調される。

0050

この分析から、この開示は、以下のアプローチを提供する;局在性又は転移性疾患のどちらかを有することが分かっている又は疑われる個体において、マーカー発現値は、IL8≧5.1 pg/ml、TNFa≧3.1 pg/ml、及び、sTNFr1≧513.9 pg/mlの場合、転移性疾患を示唆する。このアプローチは、転移性及び局在性疾患の患者をそれぞれ正確に特定した(96.40%、91.84%)。sTNFr1閾値が、1029.6 pg/mlまで増加した場合、正確に特定される比率は、(91.89%、95.92%)に変化した。

0051

局在性vs.良性の診断アプローチは、形式(IL8≦A 及び TNFa≧B 及び sTNFr1≧C)を使用する。このルール形式のロジック図3に示される。良性患者において、IL8は、全体の範囲の中央に、且つ、局在性患者において範囲の中央に密にクラスター化された。TNFa及びsTNFr1の分布は同様の特性を有したので、TNFaは示さない。表8は、正確に分類された良性及び局在性患者の比率と、対応するヨーデン指標を、複数の可能性のある閾値の組み合わせについて示す。これらの組み合わせは、利用可能な最も高いヨーデン指標を有した。表8では、様々なIL8、TNFa及びsTNFr1発現閾値を使用して正確に分類された局在性及び良性の患者の比率を示す。診断ルールは、(IL8≦A 及び TNFa≧B 及び sTNFr1≧C)として公式化された。陽性の試験結果は、局在性疾患を示唆する。

0052

表8から明らかなように、IL8は単独で、良好な分類精度(94%良性、77.6%局在性)を提供した。組み合わせでは、TNFaとsTNFr1はIL8より優位である傾向があった。我々のサンプルでは、IL8の最大値は7322であった。個別では、TNFa及びsTNFr1はかなり良い分類指標であった。この分析から、本開示は以下のアプローチを含む:局在性又は良性疾患のどちらかを有することが分かっている又は疑われる個体にとって、この開示は、彼が(TNFa≧1.2 pg/ml 及び sTNFr1≧729 pg/ml)の場合、局在性疾患の診断に役立つ。

0053

本開示は、例示の目的のため詳細に記載されてきたが、そのような詳細が単にその目的のためであること、及び、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によって様々な変更が行われうることが理解される。

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