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技術 無線ネットワークにおける安定したルートを発見する方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 グオ、ジアンリンヤン、シンオーリック、フィリップパーソンズ、キーラン
出願日 2014年8月18日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2016-520902
公開日 2016年9月8日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-527765
状態 特許登録済
技術分野 移動無線通信システム
主要キーワード アップワード ダウンワード 予想伝送 ビルディングオートメーション 大域情報 両トラフ 増大係数 スマートグリッドシステム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題・解決手段

この発明による方法は、無線ネットワークにおいてソースであるところのソースノードからシンクであるところのシンクノードパケット転送するためのルートを発見する。幾つかの近傍ソースは中継ノードとしての役割を果たす。各ソースは、各近傍ノードから送られてくる制御メッセージ受信レートを測定する。次に、測定された受信レートが最も低いレートを有する近傍ノードを介して特定のソースからシンクにデータパケットが転送される。

概要

背景

電力損失ネットワーク(LLN)は、進化計測インフラストラクチャ(AMI)、産業オートメーションビルディングオートメーション及びホームオートメーション、並びに環境モニタリング等の広範にわたる通信用途において重要である。幾つかのインターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)ワーキンググループ(WG)は、LLNのためのIPv6ベース規格に取り組んでいる。6LoWPAN(低電力無線パーソナルエリアネットワークに対するIPv6)WGは、LLNのための近傍ノード発見及びヘッダー圧縮を含む6つの規格を公開した。ROLL(LLNを介したルーティング)WGは、LLNのためのIPv6ルーティングプロトコル(RPL)及びLLNにおけるパス決定に用いられるルーティングメトリックを含む11個の規格を完成させた。CoRE(制約付き静環境)WGは、制約付きアプリケーションプロトコル(CoAP)を公開している。多くの他の規格が開発中である。ZigBeeアライアンス及びIPSO(スマートオブジェクトのためのインターネットプロトコル)アライアンスは、プロトコルスタックを実施し、相互運用試験を行っている。LLNの産業展開も進行中である。

LLNにおいて、ノード及び通信リンクは厳密に制約されている。ノードは、処理電力メモリ電力消費等に対するリソース制約を用いて動作する。制約付きノードの2つのクラスが定義される。クラス1のノードは、約10kB(キロバイト)のRAM及び100kBのROMを有し、クラス2のノードは約50kBのRAM及び250kBのROMを有する。ノード間の通信リンクは、高い損失レート、低いデータレート不安定性、低伝送電力及び短い伝送距離によって特徴付けることができる。実際のLLN内に数十個から最大で数百万個のノードが存在し得る。LLNにおけるノードは通常、拡張された屋外及び屋内の環境において展開される。過度に制約されたリソース及び大規模な展開に起因して、LLNノードは通常、無線メッシュネットワークを形成し、マルチホップ方式通信する。

他のネットワークと対照的に、LLNは、制約されたトラフィックパターンも有する可能性がある。マルチポイントツーポイントの、例えばLLN内の複数のノードから中央制御ノード又はデータ集線ノードへのトラフィックが主流である。ポイントツーマルチポイントの、例えば中央制御ノードからLLN内のノードのサブセットへのトラフィックはあまり一般的でない。ポイントツーポイントの、例えばLLN内のノード間のトラフィックは稀である。LLN内の制御ノードは通常、データシンクとして動作し、LLN内の全ての他のノードからデータを収集する。

スマートメーターネットワーク等のLLNにおけるデータ収集は、高い信頼性を有することを必要とされる。しかしながら、LLN自体は、制約付きノードネットワークである。これは、ルーティング手順に対し課題を提示する。AODV(アドホックオンデマンド距離ベクトル)及びDSR(動的ソースルーティング)等の従来のピアツーピアルーティングプロトコルは、LLNにおけるルーティングに適していない。結果として、IETF ROLL WGは、LLNにおけるマルチポイントツーポイントトラフィックが主流なルーティングを達成するためのルーティングプロトコルとしてRPLを開発した。

RPLの性能は、非特許文献1において評価及び解析された。非特許文献1においてAccettura他は、RPLが高速ネットワークセットアップを呈すると結論づけている。非特許文献2において、Ancillotti他は、RPLが良好な拡張性を示すが、準最適ルート選択に起因して深刻な信頼性の欠如被る場合があると述べている。非特許文献3において、Khanは、頻繁なルート変更がRPLの性能に負の影響を及ぼすことを実証している。

特許文献1は、RPLの信頼性を改善するオポチュニスティック法について記載している。ノードがデータパケットを同じ階層の複数の親ノードに送信し、親ノードはチャネルアクセスを行って、データパケットが兄弟ノードの親ノードによって既に転送されているか否かを判断する。既に転送されていない場合、親ノードはデータパケットをシンクに転送する。転送されている場合、親ノードはデータパケットのローカルコピードロップする。一方、この方法に伴う問題は、冗長性及び通信オーバーヘッドを含む。兄弟ノードの2つの親ノードが無線範囲内にない場合、同じデータパケットの少なくとも2つのコピーがシンクに転送される。同じパケットを複数のパスに沿って伝送することにより、通信オーバーヘッドが増大し、他の伝送との干渉の確率が増大する。

RPLの信頼性は、最適ルートを選択することによって改善することができる。最適ルートを選択するために、適切なルーティングメトリック、例えばホップカウントを選択することが重要である。しかしながら、短いルートは低品質リンクで構成される場合があり、したがって必ずしも高い信頼性を与えない。IETF規格RFC6551は、ホップカウント、リンク品質等を含むRPLのためのルーティングメトリックを規定する。他のメトリックもRPLのために提案されている。例えば、非特許文献4において、Yoneyama他は、受信信号強度及び再送信レートをRPLのためのメトリックとして用いて、スマートグリッドシステムにおいて低コストで安定した通信を達成することについて記載している。非特許文献5において、Liu他は、RPLの信頼性を改善するための作業負荷ベースのメトリックについて記載している。しかしながら、安定性に基づくメトリックが依然として欠落している。

安定したルートを発見することはLINにおいて非常に重要である。なぜなら、安定したルートは長期にわたって存続するためである。無線ネットワークにおける短期のルートはネットワークトポロジーを不安定にする。不安定なルートは、障害予測不可能信号干渉等の予測不可能な発生によって生じる可能性がある。

安定性に基づくルーティングメトリックは、特に電池式のネットワークについて、ネットワーク信頼性の改善、通信オーバーヘッドの低減、干渉の軽減、帯域幅利用の増加、エネルギー効率の増加、ネットワーク動作持続時間の延長等の多数の利点をLLNに提供する。安定したルートにより、ノードは頻繁なルート変更を行う必要がなく、したがって、データパケット送信と干渉する場合がある制御メッセージの送信がより少ない。結果として、ノードはデータパケット送信のためにより多くの時間及びより大きな帯域幅を用いることになり、ひいてはパケット送達レートが増大する。したがって、RPLルーティングプロトコルに対してのみでなく、無線ネットワークにおける全てのルーティング手順のために安定性に基づくルーティングメトリックを提供することが望ましい。

概要

この発明による方法は、無線ネットワークにおいてソースであるところのソースノードからシンクであるところのシンクノードにパケットを転送するためのルートを発見する。幾つかの近傍ソースは中継ノードとしての役割を果たす。各ソースは、各近傍ノードから送られてくる制御メッセージの受信レートを測定する。次に、測定された受信レートが最も低いレートを有する近傍ノードを介して特定のソースからシンクにデータパケットが転送される。

目的

安定性に基づくルーティングメトリックは、特に電池式のネットワークについて、ネットワーク信頼性の改善、通信オーバーヘッドの低減、干渉の軽減、帯域幅利用の増加、エネルギー効率の増加、ネットワーク動作持続時間の延長等の多数の利点をLLNに提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

無線ネットワークにおいて、パケットソースノード(ソース)からシンクノード(シンク)に転送するルートを発見する方法であって、幾つかの近傍ソースは中継ノードとしての役割を果たし、前記方法は、各ソースにおいて、各近傍ノードからの制御メッセージ受信レートを測定するステップと、最も低いレートを有する前記sを介して特定のソースから前記シンクにデータパケットを転送するステップと、を含む、無線ネットワークにおいて、パケットをソースノードからシンクノードに転送するルートを発見する方法。

請求項2

スライディング時間ウィンドウにおいて各ソースにおいて受信される各制御メッセージメタデータを記憶することを更に含み、前記メタデータは前記制御メッセージのタイプ及び時間を含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記制御メッセージは、宛先指向有向非巡回グラフ(DODAG)情報オブジェクト(DIO)メッセージと、宛先告知オブジェクト(DAO)メッセージと、DODAG情報要請(DIS)メッセージとを含む、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記スライディング時間ウィンドウは固定サイズを有し、新たに受信したメタデータは、前記スライディング時間ウィンドウがフルであるとき、古いメタデータを上書きする、請求項2に記載の方法。

請求項5

前記スライディング時間ウィンドウは、近時の経過期間の前記メタデータを記録する、請求項2に記載の方法。

請求項6

各近傍ノードからの前記制御メッセージの数をカウントすることと、前記制御メッセージの重要度に従って前記数に重み付けして前記レートを測定することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項7

各ソースは前記スライディング時間ウィンドウを更新するためのタイマーを備える、請求項2に記載の方法。

請求項8

ソースごとに階層を求めることを更に含み、前記階層は前記ルートの安定性指数に基づく、請求項1に記載の方法。

請求項9

最も低いレート及び最も低い階層を有する前記近傍ノードを介して特定のソースから前記シンクに前記データパケットを転送することを更に含む、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記レートは、前記データパケットを転送するときに動的に測定される、請求項1に記載の方法。

請求項11

前記レートは、前記ソースの安定性を示す、請求項1に記載の方法。

請求項12

ソース及びシンクは宛先指向有向非巡回グラフトポロジーとして組織化される、請求項1に記載の方法。

請求項13

前記ネットワークは、低電力損失メッシュネットワークである、請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

この発明は、包括的には、無線ネットワークにおいてパケットルーティングすることに関し、特に、マルチホップ電力損失ネットワークにおいて安定したルートを発見することに関する。

背景技術

0002

低電力高損失ネットワーク(LLN)は、進化計測インフラストラクチャ(AMI)、産業オートメーションビルディングオートメーション及びホームオートメーション、並びに環境モニタリング等の広範にわたる通信用途において重要である。幾つかのインターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)ワーキンググループ(WG)は、LLNのためのIPv6ベース規格に取り組んでいる。6LoWPAN(低電力無線パーソナルエリアネットワークに対するIPv6)WGは、LLNのための近傍ノード発見及びヘッダー圧縮を含む6つの規格を公開した。ROLL(LLNを介したルーティング)WGは、LLNのためのIPv6ルーティングプロトコル(RPL)及びLLNにおけるパス決定に用いられるルーティングメトリックを含む11個の規格を完成させた。CoRE(制約付き静環境)WGは、制約付きアプリケーションプロトコル(CoAP)を公開している。多くの他の規格が開発中である。ZigBeeアライアンス及びIPSO(スマートオブジェクトのためのインターネットプロトコル)アライアンスは、プロトコルスタックを実施し、相互運用試験を行っている。LLNの産業展開も進行中である。

0003

LLNにおいて、ノード及び通信リンクは厳密に制約されている。ノードは、処理電力メモリ電力消費等に対するリソース制約を用いて動作する。制約付きノードの2つのクラスが定義される。クラス1のノードは、約10kB(キロバイト)のRAM及び100kBのROMを有し、クラス2のノードは約50kBのRAM及び250kBのROMを有する。ノード間の通信リンクは、高い損失レート、低いデータレート不安定性、低伝送電力及び短い伝送距離によって特徴付けることができる。実際のLLN内に数十個から最大で数百万個のノードが存在し得る。LLNにおけるノードは通常、拡張された屋外及び屋内の環境において展開される。過度に制約されたリソース及び大規模な展開に起因して、LLNノードは通常、無線メッシュネットワークを形成し、マルチホップ方式通信する。

0004

他のネットワークと対照的に、LLNは、制約されたトラフィックパターンも有する可能性がある。マルチポイントツーポイントの、例えばLLN内の複数のノードから中央制御ノード又はデータ集線ノードへのトラフィックが主流である。ポイントツーマルチポイントの、例えば中央制御ノードからLLN内のノードのサブセットへのトラフィックはあまり一般的でない。ポイントツーポイントの、例えばLLN内のノード間のトラフィックは稀である。LLN内の制御ノードは通常、データシンクとして動作し、LLN内の全ての他のノードからデータを収集する。

0005

スマートメーターネットワーク等のLLNにおけるデータ収集は、高い信頼性を有することを必要とされる。しかしながら、LLN自体は、制約付きノードネットワークである。これは、ルーティング手順に対し課題を提示する。AODV(アドホックオンデマンド距離ベクトル)及びDSR(動的ソースルーティング)等の従来のピアツーピアルーティングプロトコルは、LLNにおけるルーティングに適していない。結果として、IETF ROLL WGは、LLNにおけるマルチポイントツーポイントトラフィックが主流なルーティングを達成するためのルーティングプロトコルとしてRPLを開発した。

0006

RPLの性能は、非特許文献1において評価及び解析された。非特許文献1においてAccettura他は、RPLが高速ネットワークセットアップを呈すると結論づけている。非特許文献2において、Ancillotti他は、RPLが良好な拡張性を示すが、準最適ルート選択に起因して深刻な信頼性の欠如被る場合があると述べている。非特許文献3において、Khanは、頻繁なルート変更がRPLの性能に負の影響を及ぼすことを実証している。

0007

特許文献1は、RPLの信頼性を改善するオポチュニスティック法について記載している。ノードがデータパケットを同じ階層の複数の親ノードに送信し、親ノードはチャネルアクセスを行って、データパケットが兄弟ノードの親ノードによって既に転送されているか否かを判断する。既に転送されていない場合、親ノードはデータパケットをシンクに転送する。転送されている場合、親ノードはデータパケットのローカルコピードロップする。一方、この方法に伴う問題は、冗長性及び通信オーバーヘッドを含む。兄弟ノードの2つの親ノードが無線範囲内にない場合、同じデータパケットの少なくとも2つのコピーがシンクに転送される。同じパケットを複数のパスに沿って伝送することにより、通信オーバーヘッドが増大し、他の伝送との干渉の確率が増大する。

0008

RPLの信頼性は、最適ルートを選択することによって改善することができる。最適ルートを選択するために、適切なルーティングメトリック、例えばホップカウントを選択することが重要である。しかしながら、短いルートは低品質リンクで構成される場合があり、したがって必ずしも高い信頼性を与えない。IETF規格RFC6551は、ホップカウント、リンク品質等を含むRPLのためのルーティングメトリックを規定する。他のメトリックもRPLのために提案されている。例えば、非特許文献4において、Yoneyama他は、受信信号強度及び再送信レートをRPLのためのメトリックとして用いて、スマートグリッドシステムにおいて低コストで安定した通信を達成することについて記載している。非特許文献5において、Liu他は、RPLの信頼性を改善するための作業負荷ベースのメトリックについて記載している。しかしながら、安定性に基づくメトリックが依然として欠落している。

0009

安定したルートを発見することはLINにおいて非常に重要である。なぜなら、安定したルートは長期にわたって存続するためである。無線ネットワークにおける短期のルートはネットワークトポロジーを不安定にする。不安定なルートは、障害予測不可能信号干渉等の予測不可能な発生によって生じる可能性がある。

0010

安定性に基づくルーティングメトリックは、特に電池式のネットワークについて、ネットワーク信頼性の改善、通信オーバーヘッドの低減、干渉の軽減、帯域幅利用の増加、エネルギー効率の増加、ネットワーク動作持続時間の延長等の多数の利点をLLNに提供する。安定したルートにより、ノードは頻繁なルート変更を行う必要がなく、したがって、データパケット送信と干渉する場合がある制御メッセージの送信がより少ない。結果として、ノードはデータパケット送信のためにより多くの時間及びより大きな帯域幅を用いることになり、ひいてはパケット送達レートが増大する。したがって、RPLルーティングプロトコルに対してのみでなく、無線ネットワークにおける全てのルーティング手順のために安定性に基づくルーティングメトリックを提供することが望ましい。

0011

米国特許出願公開第2012/0099587号明細書

先行技術

0012

Accettura他、「Performance Analysis of the RPLRouting Protocol」、IEEE ICM, 2011
Ancillotti他、「The Role of the RPL Routing Protocol for Smart Grid Communications」、IEEE Communications Magazine、 Vol. 51 No. 1、 2013
Khan、「Performance and Route Stability Analysis of RPL Protocol」KTH Royal Institute of Technology, 2012
Yoneyama他、「Wireless Mesh Network Communication Unit for Smart Meters Enabling Low-Cost and Stable Communication in Smart Grid Systems」、Toshiba Corporation、 2012
Liu他、「Load Balanced Routing for Low Power and Lossy Networks」、IEEE、WCNC、2013

発明が解決しようとする課題

0013

この発明の様々な実施の形態は、無線ネットワークにおいて、パケットをルーティングするための安定したルートを発見する方法を提供する。ここで、データシンク及びノードが無線メッシュネットワークを形成している。

課題を解決するための手段

0014

実施の形態は、安定性指数(SI)と呼ばれるルーティングメトリックを用いる。SIは、ネットワークトポロジーの安定性及びルートの安定性を特徴付ける。結果として、2つのタイプのSI、すなわち宛先指向有向非巡回グラフ(DODAG)SI及びノードSIが規定される。DODAG SIは、ネットワークトポロジーの安定性を特徴付け、ノードSIはノードの安定性を特徴付ける。安定したルートは、ルートに沿った各ホップにおける比較的安定したノードで構成される。

0015

SIを求めるために、ノード安定性と制御メッセージの送信との間の関係が用いられる。安定したノードはより少ない制御メッセージを送信する一方で、不安定なノードはより多くの制御メッセージを送信する。このため、SIは制御メッセージが送信されるレートの尺度である。より低いSIはより高いレベルの安定性を特徴付ける一方で、より高いSIはより安定していないトポロジー又はノードを特徴付ける。SIはパッシブ技法を用いることによって求められる。パッシブ技法において、ノードは近傍ノードから受信される制御メッセージをモニタリングするのみである。このため、通信オーバーヘッドを被らない。本明細書において定義されるとき、近傍ノードとは、受信ノードの無線範囲内の任意の送信ノードである。

0016

メモリを節減するために、大きなサイズを有する可能性がある制御メッセージの代わりにメタデータのみが記憶される。スライディング時間ウィンドウ及びタイマーを用いて正確なSI決定のためのメタデータが収集される。

0017

安定したルートによってデータパケット送達レートが増大し、制御メッセージオーバーヘッドが低減する。したがって、この発明の実施の形態による安定性に基づくルーティングメトリックによって、ルーティング手順の信頼性が改善する。

図面の簡単な説明

0018

この発明の幾つかの実施の形態によるスマートメーターネットワークの概略図である。
この発明の幾つかの実施の形態による、安定したルート及び不安定なルートを有するスマートメーターネットワークの概略的な例を示す図である。
この発明の幾つかの実施の形態による、制御メッセージ記録のために各ノードによって維持される例示的なスライディング時間ウィンドウの概略図である。
この発明の幾つかの実施の形態による、様々なDODAGのための安定性指数を求めるために様々なDODAGにおいて近傍ノードによって送信される制御メッセージを記録するノードの一例の概略図である。
この発明の幾つかの実施の形態による、スライディング時間ウィンドウにおいて近傍ノードから受信される制御メッセージデータを記録するノードの一例の概略図である。
この発明の幾つかの実施の形態による、正確な安定性指数を求めるために記録を維持するためのノード内のプロセッサの概略図である。
この発明の幾つかの実施の形態による、近傍ノードによって送信された受信メッセージの処理の流れ図である。
ルートの信頼性を改善するための例示的な安定性指数メトリックの概略図である。
様々なルーティングメトリックに関する、ウィンドウサイズ関数としてのパケット送達レートのグラフである。
様々なメトリックに関する、ウィンドウサイズの関数としての制御メッセージ送信平均数のグラフである。

実施例

0019

図1は、この発明の実施の形態を用いるスマートメーターネットワークの一例の概略図を示す。ネットワークはスマートメーターノード(M)100及びデータコセントレーターノード(C)110を備える。ノードは無線リンク120を用いて無線メッシュネットワークを形成する。リンクの方向は、スマートメーター(ソースノード又はソース)からコンセントレーター(シンクノード又はシンク)へのデータパケットの概略フローを示すが、制御メッセージはいずれの方向にも送信することができる。

0020

幾つかのソース、例えば130M1及び140M2は、データパケットをシンクに直接送信する。ソースのうちの幾つか、例えば150M3及び160M4は、データパケットをいずれのコンセントレーターにも直接送信することができない。代わりに、データパケットは他のソース、すなわち中間ノード又は中継ノード、例えば140M2にまず送信され、次に、この中間ノード又は中継ノードはパケットをシンクに中継する。換言すれば、データ収集はマルチホップ方式で行われる。このため、本明細書において定義され参照される或るソースノードは、ソースノード、又は他のソースノードから発生するパケットのための中間ノードとしての役割を果たす中継ノードのいずれかとすることができる。

0021

さらに、幾つかのスマートメーターノード、例えば130M1及び160M4は、1つのコンセントレーターをプライマリシンクとして選択し、別のコンセントレーターをバックアップシンクとして選択する。幾つかのスマートメーターノード、例えば150M3及び160M4は、シンクへの複数のルートを選択する。

0022

図2は、スマートメーターネットワークにおける安定したルート及び不安定なルートを示す。スマートメーターネットワークが展開されるエリア交通量の多い道路200が通っている。道路における車両トラフィックからの干渉無線信号によって、幾つかのスマートメーター210のためのルートが不安定になる可能性があるが、干渉ノードから遠い他のスマートメーター220は安定したルートの一部である場合がある。この発明は、安定したルートの数を最大限にする。

0023

無線ネットワークにおいて、ルーティング手順は、制御メッセージを用いてソースからシンクへのルートを発見する。例えば、AODV及びDSRは、ルート要求(RREQ)メッセージ及びルート応答(RREP)メッセージを用いてルートを発見する。この発明は、安定したルートによって接続されたノードが、より少ないRREQメッセージを送信するという認識に基づいている。結果として、対応するRREPメッセージ送信も、より少なくなる。他方で、不安定なルートは更なるRREQメッセージ及び対応するRREPメッセージを送信する。したがって、制御メッセージ送信のレートを用いてルート安定性を測定することができる。この発明の実施の形態に従って、制御メッセージの受信レートを利用することによって、安定したルートをどのように発見するかを、IETF RPLプロトコルを例として用いて説明する。しかしながら、この発明の実施の形態は、RPL以外の全てのルーティング手順に適用することができる。

0024

RPL概観
LLNのための拡張可能なルーティングプロトコルを設計するために、IETF ROLL WGは、RFC6550としてRPLを標準化した。RPLは、LLNのために特別に設計されたルーティングプロトコルである。RPLは、LLNにおけるノードを有向非巡回グラフ(DAG)として組織化し、DAGを1つ又は複数の宛先指向DAG(DODAG)に分割する。データシンクあたり1つのDODAGが存在する。DODAGのトポロジー及びノードからデータシンクへのアップワードルートを構築するために、データシンクはDODAGの根としての役割を果たし、DODAG情報オブジェクト(DIO)メッセージを近傍ノードにブロードキャストする。DIOメッセージは、DODAGを構築するための情報を含む。例えば、DODAGバージョン識別するために、3つのパラメーターRPLInstanceID、DODAGID及びDODAGVersionNumberが含められる。

0025

ノードの階層は、DODAGの根に対して、他のノードに対するノードの個々の位置を規定する。データシンクの近傍にあるノードは、DIOメッセージを受信し、それらのノードがDODAGに参加することを決めたときに自身の階層を決定し、更新されたDIOメッセージを近傍ノード、例えば中間ノード又は中継ノードとしての役割を果たす幾つかの他のソースノードに送信する。ノードの階層はDIOメッセージ内に含まれる。DIOメッセージは、全てのノードがDODAGに参加するまで、DODAGトポロジーが波面方式で構築されるように全ての方向に伝搬される。RPLは宛先告知オブジェクト(DAO)メッセージを用いて、データシンクから他の宛先へのダウンワードルートを築く。DODAG情報要請(DIS)メッセージを用いて、RPLノードからDIOが要請される、すなわち、新たなルートが発見される。

0026

信頼性のあるルーティングを達成するために、RPLは、ノードが、データパケット転送のための次のホップを求めるために、DODAG構造を用いて複数の親ノードを有することを可能にする。親ノードのうちの1つは好ましい親ノードとして選択され、他の親ノードはバックアップ親ノードとして選択される。好ましい親ノードは、パケット転送のためのデフォルトの次のホップとして用いられる。好ましい親ノードが利用可能でない場合、バックアップ親ノードを用いることができる。RPLは、ノードが階層を決定し親ノードを選択するのを支援するための目的関数(OF)を用いる。

0027

安定性
ホップカウント及びリンク品質等の幾つかのルーティングメトリックがOFにおいて指定されているが、ノード及びルートの安定性を特徴付けるメトリックはいずれの既知のRPLにおいても指定されていない。無線通信において、不安定な接続性を有するノードは、宛先の近くにある(すなわち低い階層を有する)場合であっても満足な親ノードでない場合がある。不安定なノードに転送されるデータパケットは、ルートが復元するまでキューに入れられるか、又は更に悪いことには、パケットは限られたサイズのキューバッファーに起因してドロップされる可能性がある。いずれの場合であっても、パケット転送が遅延し、オーバーヘッドが増大する。

0028

RPLノード及びルートの安定性特性
安定したノードで構成されるルートはより安定している。したがって、安定したルートを構築するために、ネットワーク内の各ノードは次のホップノードとして安定したノードを選択する必要があり、すなわち、中間ノード又は中継ノードとしての役割を果たす幾つかの近傍の親ノードは、それら自体がデータパケットを発信するソースノードでもあり得る。

0029

制御メッセージDIS、DIO及びDAOの送信レートは、ノード及びネットワークの安定性を暗に意味することができる。DIS送信は、ノードが新たなルートを発見することを意図することを示す。DIO送信は、ノードのルート情報変更、又は新たなルートを発見するための近傍ノードからの要請を示す。DAOは、ノードのルート情報変更、又は送信ノードのサブDODAG内の別のノードのルート情報変更を示す。制御メッセージの送信は、その組み合わせにおいて、ノードの安定性に密に関係している。指定された時間にわたって、不安定なノードはより多くの制御メッセージを送信し、安定したノードはより少ない制御メッセージを送信する。一般的に、受信される制御メッセージのレートは安定性に比例する。

0030

安定性ルーティングメトリック
RPLにおいて、DIO、DIS及びDAOの制御メッセージを用いてルートを構築し維持する。制御メッセージ送信は、ノードが親ノード、すなわち次のホップノード(中間ノード又は中継ノード)として選択されるのに十分安定しているか否かを示す。例えば、DISメッセージを送信することが多いノードにパケットを転送することは非効率であり得る。なぜなら、高いDIS送信レートは、ノードが接続を頻繁に失うことを暗に意味しているためである。DIOメッセージを頻繁に又は高いレートで送信しているノードは安定していない場合がある。これらのノードは、おそらく不安定な近傍ノードを有し、パケットを不安定な次のホップノードに転送する場合がある。

0031

安定性を定量化するために、安定性指数(SI)がメトリックとして用いられる。ノードは、2つのタイプのSI、すなわちDODAG SI及びノードSIを維持することができる。DODAG SIはDODAGの安定性を特徴付ける一方で、ノードSIはノードの安定性を特徴付ける。2つのタイプのSIに基づいて、ノードはまず、参加するための最も安定したDODAGを選択し、次に、自身の親ノードとしてDODAG内のより安定したノードを選択する。

0032

図3に示すように、任意のノード310において他のノードのSIを求めるために、ノード310において、スライディング時間ウィンドウW320を用いて、近傍ノードから受信される制御メッセージのレートを求める。このため、任意の時点において、スライディングウィンドウは通常、現在の期間の制御メッセージの受信レートを示す。

0033

メモリ効率性のために、ノードは、関心対象の近傍ノードから受信した制御メッセージのみを記録する。本明細書において定義されるとき、近傍ノードとは、受信ノードの無線範囲内にある任意のノードである。

0034

RPLにおいて、制御メッセージはサイズが大きい。メモリ使用量を低減するために、制御メッセージ全体をWに記憶するのではなく、制御メッセージのメタデータのみがWに記録される。DODAG SIを求めるために、メタデータ{Transmiter_ID,Message_Type,Timestamp,RPLInstanceID,DODAGID,DODAGVersionNumber}が記録される。ノードSIを求めるために、メタデータ{Transmiter_ID,Message_Type,Timestamp}が記録される。

0035

記録は時間に従って昇順で組織化される。図3に示すように、各ノードは自身のWを独立して維持する。ここで、シンク(S)300はノード310からデータパケットを収集し、各ノードはウィンドウW320を維持する。

0036

1つの実施の形態では、W320は固定サイズである。別の実施の形態では、Wは時間ベースであり、ノードはメモリがどれだけ用いられるかにかかわらず、近時の経過期間、例えば60秒にわたって受信した制御メッセージを記録する。サイズに基づくWは、メモリ効率の利点を有する。一方、近傍ノードによる制御メッセージ送信のバーストにより、Wが急速に埋まる可能性がある。時間に基づくWは、受信した全ての制御メッセージを記録する。一方、これはノードのメモリを使い果たす場合がある。

0037

ノードは、制御メッセージをカウントして、制御メッセージが受信されるレートを求める。ノードは、W320内の記録を用いて、その近傍ノードに関して制御メッセージが受信されるレートを計算する。ノードは、DISレコーダー、DIOレコーダー及びDAOレコーダーを維持して、ノード自体から送信された制御メッセージのタイムスタンプを記録する。毎回、ノードは制御メッセージDIS又はDIO又はDAOを送信し、対応するレコーダーにタイムスタンプが付加される。レコーダーを用いて、ノード自体によって制御メッセージが送信されるレートが計算される。W及び制御メッセージレコーダーに加えて、タイマーを用いてW内の記録及び制御メッセージレコーダーが定期的にリフレッシュされる。

0038

図4は、複数のデータシンクに従って組織化された複数のDODAGを有するLLNを示す。様々なノードが様々なDODAGに参加することを選択することができる。例えば、ノード400Mは、5つの近傍ノード410M1、M2、M3、M4及びM5を有する。ノードM1及びM2はDODAG_1 421に参加し、他の3つの近傍ノードはDODAG_2 422に参加する。ノードMは、DODAG_1からの制御メッセージ440からのメタデータ及びDODAG_2からの制御メッセージ450からのメタデータを自身のウィンドウW430内に記録する。ノードは、関心対象のDODAGのためのSIを求めることができる。ノードM1、M2、…、MnがノードMの近傍ノードであり、ノードM1、M2、…、Mnが同じDODAG_Gに参加したと仮定する。このとき、ノードMは、ノードM1、M2、…、Mnから受信した制御メッセージを受動的にモニタリングすることによって、DODAG_GのためのSIを求めることができる。

0039

ノードMがDODAG_Gのメンバーでない場合、ノードMはDODAG_GのためのSIを以下のように求める。

0040

0041

ここで、WDIS、WDIO及びWDAOは、それぞれ安定性に関するDISメッセージ、DIOメッセージ及びDAOメッセージの重要度に従う非負の重みであり、

0042

0043

はそれぞれ、ノードMによってノードMi(1≦i≦n)から受信されたDISメッセージ、DIOメッセージ及びDAOメッセージの数であり、Tは、受信又は送信された制御メッセージのレートを求めるのに用いられる期間の長さである。Tは、ウィンドウW及びレコーダーをリフレッシュするのに用いられる期間の長さと無関係である。

0044

ノードMがDODAG_Gのメンバーである場合、ノードMはDODAG_G SIのSIを以下のように求める。

0045

0046

ここで、

0047

0048

はそれぞれ、ノードMによって送信されるDISメッセージ、DIOメッセージ及びDAOメッセージの数であり、対応するレコーダーにおけるタイムスタンプの数をカウントすることによって取得される。他の変数は式(1)と同じである。

0049

特定のDODAG内で、ノードは自身又は近傍ノードのためのSIを求めることができる。ノードMはこのノードM独自のSIを以下のように求める。

0050

0051

ここで、

0052

0053

は式(2)と同じである。WDIS、WDIO及びWDAOは式(1)におけるものと同じ意味を有するが、異なる値を有することができる。Tは式(1)と同じ意味を有する。

0054

ノードは、式(3)を用いて自身のSIを求めることができ、これをパケットに含めて、近傍ノードに自身のSIを知らせる。しかしながら、この方法はネットワークにおけるオーバーヘッドを増大させる。このオーバーヘッドを低減するために、パッシブSI測定法が導入される。パッシブSI測定法は、近傍ノードによってそれらの近傍ノードのSIを送信する代わりに、ノードに自身の近傍ノードのSIを測定させる。パッシブSI測定により、ノードは自身の近傍ノードから受信される制御メッセージのみをモニタリングし、自身のウィンドウW320内でメタデータを記録する。次に、ノードはウィンドウW内の記録を用いて、近傍ノードのSIを求める。

0055

ノードPをノードMの近傍ノードとすると、ノードMはノードPのSIを以下のように測定する。

0056

0057

ここで、

0058

0059

は、ノードMによってノードPから受信されたDISメッセージ、DIOメッセージ及びDAOメッセージの数である。WDIS、WDIO及びWDAOは式(3)と同じである。Tも式(3)と同じである。

0060

図5は、ノード500Mが6つの近傍ノード510N、O、P、Q、S及びTを有する例を示している。しかしながら、ノードMは近傍ノードO、P及びQにのみ関心がある。結果として、ノードMはこれらの3つの近傍ノードから受信した制御メッセージを自身のW520に記録する。ノードMは、自身のW内の記録を用いて自身の近傍ノードPのSIを

0061

0062

として求める。SIを正確に求めるために、ノードは、W及び制御メッセージレコーダー以外に、タイマーを維持する。ノードはタイマーを用いて、古くなったレコードを削除することによって自身のウィンドウW及び制御メッセージレコーダーをリフレッシュする。

0063

図6は、通常のノードを概略的に示す。ノードは、プロセッサ600と、送信機610と、受信機620と、メモリ630と、タイマー640と、全てのコンポーネントを接続するバス650とを備える。メモリは、DISレコーダー632、DIOレコーダー634、DAOレコーダー636及びウィンドウW638のために割り当てられる。

0064

RPLのためのSIルーティングメトリック
RPLノードによってSIを用いて親ノードを選択し、階層を決定することができる。ノードのSIが低くなるほど、ノードがより安定する。したがって、ノードは通常、より低いSI値を有する近傍ノードを、データパケットを転送するための親ノードとして選択する。

0065

親ノードが選択された後、ノードはSIベースの階層を求めることができる。RPLにおいて、ノードMの階層は以下のように規定される。

0066

0067

ここで、R(P)は好ましい親ノードの階層であり、

0068

0069

であり、ここで、階層増大係数Cは正の整数であり、1≦C≦180である。ノードMについて、SIに基づく階層が以下のように規定される。

0070

0071

ここで、f(SIM)は、1≦f(SIM)≦180であるような正の整数値の関数であり、f(SIM)はSIMが増大すると増大する。

0072

図7は、パケット710を受信した後にノードによって用いられる手順を示す。まず、ノードはパケットのタイプを求める(715)。パケットが転送されるデータパケット720である場合、ノードはW750内の記録を用いることによって、その全ての親ノードについてSIを求め(725)、最も低いSI値を有する自身の親ノード、すなわち最も安定した親ノードにデータパケットを転送する(730)。パケットが、DIS、DIO又はDAOの制御メッセージ735である場合、ノードは、制御メッセージが関心対象の近傍ノードによって送信されたか否かを判断する(740)。制御メッセージが関心対象の近傍ノードによって送信された場合、ノードはメッセージのメタデータをウィンドウW750に記録し(745)、次にRPL規格に従って制御メッセージを処理する(755)。制御メッセージが関心対象の近傍ノードによって送信されていない場合、ノードは制御メッセージをドロップする(760)。受信パケットが別のパケット765である(例えば、そのノードに向けられていない)場合、ノードは標準的なRPL規則に従うことによってパケットを処理する(770)。さらに、ノードは、送信する独自のパケット780を有する。送信するために、ノードは、W750内の記録を用いることによって自身の全ての親ノードのSIを求め(725)、データパケットを最も低いSI値を有する自身の親ノード、すなわち最も安定した親ノードに転送する(730)。タイマー790が満了した場合、ノードは古い記録を削除することによってウィンドウ及びレコーダー750をリフレッシュする(795)。

0073

他のルーティングメトリックと合わせたSIの使用
SIは、ホップカウント又はリンク品質等の他のルーティングメトリックと組み合わせることができる。この場合、階層計算は他のルーティングメトリックに基づき、SIを用いてデータパケット転送のために最も安定した親ノードが選択される。以下は、例示的なメトリックとして、SIをホップカウントと共に用いる幾つかの例である。
1.ノードが、親ノードを選択し、ホップカウントのみに基づいて階層を求める。一方、パケット送信中、ノードは必ずしも好ましい親ノードを用いず、最も低いSIを有する親ノードを次のホップとして選択する、
2.ノードはまず、SIに基づいて候補親ノードを選択し、次に、ホップカウントメトリックを用いて親ノード候補の中から親ノードを選択し、ホップカウントに基づいて階層を求める、及び
3.ノードはまず、ホップカウントに基づいて親ノード候補を選択し、親ノード候補の中から、SIメトリックを用いて親ノード候補を選択する。一方、ノードはホップカウントに基づいて階層を求める。

0074

SIの他の使用事例も可能である。

0075

SIと他のルーティングメトリックとの比較
図8は、SIメトリックが従来のホップカウント(HC)メトリック及び予想伝送カウント(ETX)メトリックよりも性能が優れている例を示す。ノードN5からノードN2への不安定なリンク800及びノードN6からノードN5への非常に安定したリンク810が存在する。残りのリンク820は妥当に安定している。ノードN6はデータパケットをシンク830Sに送信する必要がある。HCメトリックを用いて、ノードN6は、ルート840N6→N5→N2→Sを選択する。なぜならこれが最短ルートであるためである。ETXメトリックを用いて、ノードN6はルート840も選択する。なぜならリンク810はリンク820よりも良好であるためである。しかしながら、不安定なリンク800に起因して、ルート840は最適なルートではない。問題は、従来の手法において、ノードN6がルートにおける不安定なリンクを知らないことである。しかしながら、SIメトリックを用いるとこれを回避することができる。リンク800は不安定であるので、ノードN5は更なる制御メッセージを送信してルートを維持する。ノードN6はノードN5から制御メッセージを受信し、自身のWに記録する。パケットを送信するために、ノードN6はルート850N6→N4→N3→N1→Sを選択する。なぜなら、ノードN4はノードN6のSIよりも低いSIを有するためである。換言すれば、SIはより良好なルート850を提供する。

0076

新たに導入されたSIルーティングメトリックが安定したルートを提供することができるか否かを評価し、ルーティング手順の性能を改善するために、2つの一般的に用いられるルーティングメトリックHC及びETXが比較に用いられる。

0077

図9は、SIメトリック900が最も高いパケット送達レートを提供し、ETXメトリック910がSIメトリックとHCメトリック920との間で機能し、HCメトリックが最も低いパケット送達レートを有することを示す。HCメトリック及びETXメトリックにはウィンドウWが関与しないので、対応する曲線は直線としてプロットされる。

0078

制御メッセージオーバーヘッドの観点において、図10は、SIメトリック1000が最も低い制御メッセージオーバーヘッドを有することを示す。ここでもまた、ETXメトリック1010はSIメトリックとHCメトリック1020との間で機能し、HCメトリック1020は最も高い制御メッセージオーバーヘッドを有する。

0079

SIメトリックの利点
SI測定メカニズムは幾つかの利点を有する。
1.拡張可能:SIは、各ノードによって独立して求められ、計算は、近傍ノード又はDODAGの各ノードのローカル解析に基づく。大域情報は必要とされない。
2.パッシブ:ノードは、近傍ノードから受信した制御メッセージをモニタリングすることによってSIを求める。ノード間での情報交換は存在しない。
3.低オーバーヘッド:SIの計算はネットワークに通信オーバーヘッドを一切引き起こさず、ノードはスライディングウィンドウ及び制御メッセージレコーダーを維持することしか必要としない。
4.適応可能:SIメトリックは他のメトリックと共に用いることができる。このとき、ノードはルートの計算においてSIを実施してもしなくてもよく、データパケット転送のためにSIのみを用いる。
5.動的:SIは、ノードが送信するデータパケットを有するとき、又はDODAGを切り替えることを望むとき、動的に求められる。
6.独立:SIの計算は、任意の他のプロトコル又は層と無関係であり、RPLからの情報のみが用いられる。SIの計算はRPLプロトコルに対する変更を一切必要としない。
7.信頼可能:SIメトリックは、既存のルーティングメトリックと比較して、高いパケット送達レート及び低い制御メッセージオーバーヘッドを提供する。

0080

この発明の方法は、多種の分野における無線ネットワークに適用可能である。

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