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技術 2−[5−[N−(4−フルオロフェニル)カルバモイル]ピリミジン−2−イルスルファニルメチル]−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル」ボロン酸

出願人 シントリックス・バイオシステムズ・インコーポレイテッド
発明者 ジョン・エイ・ゼバラディーン・ワイ・マエダアーロン・ディ・シュラー
出願日 2013年8月2日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2016-531596
公開日 2016年8月25日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2016-525573
状態 特許登録済
技術分野 第1-3族元素を含む化合物及びその製造 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 綿状沈殿物 洗浄耐性 フッ化水素カリウム リザバー 血漿液 アスコルバート 架橋環構造 急性アルコール性肝炎
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題・解決手段

医薬として有用なピリミジンカルボキシアミド化合物、その製法、および該ピリミジンカルボキシアミド化合物を含む医薬組成物が開示される。さらに具体的には、種々の炎症および新生物障害治療するのに有用なCXCR1/2阻害剤が開示される。

概要

背景

ケモカインは、マクロファージ、T−細胞好酸球好塩基球好中球および内皮細胞を炎症および腫瘍増殖の部位に引き付ける可能性のある、走化性タンパク質である。ケモカインは、典型的には、低分子量(7−9kD)のタンパク質であって、4種のサブファミリー:CC(またはβ−ケモカイン)、CXC、C(またはγ−ケモカイン)およびCX3C(またはδ−ケモカイン)に分けることができる。ケモカインはその第一アミノ酸構造を通して分類される。CXCサブファミリーは、N−末端付近に2つのCys残基(C)が保存され、それらを1のアミノ酸(X)が隔てていることで特徴付けられる。CXC−ケモカインは、例えば、インターロイキン−8(IL−8)、好中球活性化タンパク質−1(NAP−1)、好中球活性化タンパク質−2(NAP−2)、GROα、GROβ、GROγ、ENA−78、GCP−2、IP−10、MIGおよびPF4包含する。ケモカインのCXCサブファミリーは、CXCモチーフの最初のCys残基の直前の特異アミノ酸配列グルタミン酸ロイシンアルギニン(または概してELR)の有無によりさらに特徴付けられる。好中球を炎症部位に補充し、活性化するにはそれらのケモカインがELRモチーフを有すること(ELRCXC)が重要である。GROαおよびIL−8はELRCXCケモカインの例である。

CXC−ケモカインは、ケモカイン受容体:CXCR1およびCXCR2との相互作用を介してそのケモカイン活性を調節する。CXCR1はIL−8およびGCP−2と高アフィニティで結合する一方で、CXCR2はすべてのELRCXCケモカインと高アフィニティで結合する。

CXC−ケモカインは好中球の蓄積および活性化を促進するため、CXC−ケモカインは、COPD、乾癬および関節リウマチを含む多種多様急性および慢性炎症性疾患と関連付けられた。(Baggioliniら、FEBSLett. 307, 97(1992);Millerら、Crit. Rev. Immunol. 12, 17(1992);Oppenheimら、Annu. Rev. Immunol. 9, 617(1991);Seitzら、J. Clin. Invest. 87, 463(1991);Millerら、Am. Rev. Respir. Dis. 146, 427(1992);Donnelyら、Lancet 341, 643(1998))

ELRCXCケモカイン(IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、およびENA−78を含む)(Strieterら、J. Biol. Chem. 270:27348-57, 1995)はまた、腫瘍血管形成(新たな血管成長)の誘導とも関連付けられた。血管形成の活性は、ELRCXC−ケモカインが、回りの血管の血管内皮細胞(EC)の表面で発現するCXCR2と、IL−8では場合によりCXCR1と結合し、それを活性化することによる。

多種多様な腫瘍にて、ELRCXCケモカインを産生することが明らかにされた。ケモカイン産生は、より悪性表現型と関連付けられ(Inoueら、Clin. Cancer Res. 6:2104-2119, 2000)、予後不良とも関連付けられる(Yonedaら、J. Nat. Cancer Inst. 90:447-454, 1998)。ケモカインは強力な走化性因子であり、ELRCXCケモカインは、特に、EC走化性を誘発することが分かっている。かくして、これらのケモカインは、内皮細胞を腫瘍におけるその産生部位に向かわせる走化性を誘発すると考えられる。このことは腫瘍による血管形成の誘発における重要な工程であり得る。CXCR2の阻害剤あるいはCXCR2およびCXCR1の二重阻害剤はELRCXCケモカインの血管形成活性阻害し、かくして腫瘍の増殖を遮断するであろう。この抗腫瘍活性は、IL−8(Arenbergら、J. Clin. Invest. 97:2792-2802, 1996)、ENA−78(Arenbergら、J. Clin. Invest. 102:465-72, 1998)およびGROα(Haghnegahdarら、J. Leukoc. Biology 67:53-62, 2000)に対する抗体で証明されている。

従って、当該分野においては、医薬化合物として用いることのできる、CXCR1/2の阻害化合物および調節化合物見出すことに対する要求がある。CXC−ケモカイン受容体で活性を調節する能力を有する化合物に対する要求が今なお存在する。例えば、(好中球およびT−細胞のサブセットの炎症部位への走化性および腫瘍の増殖と関連付けられる)IL−8産生の増加に伴う症状では、IL−8受容体との結合の阻害剤である化合物が有益であろう。本発明はこの要求を満足させた。

概要

医薬として有用なピリミジンカルボキシアミド化合物、その製法、および該ピリミジンカルボキシアミド化合物を含む医薬組成物が開示される。さらに具体的には、種々の炎症および新生物障害治療するのに有用なCXCR1/2阻害剤が開示される。

目的

本発明は、医薬品として有用なピリミジンカルボキシアミド、その合成方法、およびピリミジンカルボキシアミド化合物を含む医薬組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

式SX−682:で示される化合物

請求項2

請求項1に記載の化合物あるいはその医薬的に許容される塩または溶媒和物を含む医薬製剤

請求項3

請求項1に記載の化合物が散剤液剤、懸濁液、エマルジョンの形態であるか、または吸入もしくは経口投与用の適切な医薬賦形剤上に表面沈着している、請求項2に記載の医薬製剤。

請求項4

請求項1に記載の化合物が経口、経皮非経口または鼻腔内投与に適する製剤の形態である、請求項2に記載の医薬製剤。

請求項5

請求項1に記載の化合物が200分よりも長いヒト血漿半減期を有する、請求項2に記載の医薬製剤。

請求項6

請求項1に記載の化合物が100分よりも長いヒト肝ミクロソーム中半減期を有する、請求項2に記載の医薬製剤。

請求項7

疾患または障害治療を必要とする患者において、その疾患または障害を治療する方法であって、有効量の式SX−682:で示される化合物を投与することを含む、方法。

請求項8

式SX−682で示される化合物が経口的に、経皮的に、非経口的に、鼻腔内に、または吸入により投与される、請求項7に記載の方法。

請求項9

式SX−682で示される化合物が化学療法剤一緒に共投与される、請求項7に記載の方法。

請求項10

式SX−682で示される化合物が0.01mg〜1000mgの用量で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項11

式SX−682で示される化合物が0.01mg〜7500mgの用量で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項12

式SX−682で示される化合物が0.01mg〜500mgの用量で投与される、請求項7に記載の方法。

請求項13

式SX−682で示される化合物が、毎日、週に2回または週に1回にて、0.04〜4000mgの用量を2ないし4回に分割した用量で、または単回用量で、経口的にまたは吸入により投与される、請求項7に記載の方法。

請求項14

式SX−682で示される化合物の用量が10mg〜2000mgである、請求項13に記載の方法。

請求項15

式SX−682で示される化合物の用量が10mg〜1000mgである、請求項13に記載の方法。

請求項16

式SX−682で示される化合物の用量が50mg〜600mgである、請求項13に記載の方法。

請求項17

疾患が炎症性疾患である、請求項7に記載の方法。

請求項18

炎症性疾患が慢性閉塞性肺疾患または気管支肺異形成症である、請求項17に記載の方法。

請求項19

式SX−682:で示される化合物の製造方法であって、2−クロロ−ピリミジン−5−カルボン酸と4−フルオロアニリンを反応させ、N−(4−フルオロフェニル)−2−クロロ−ピリミジンアミドを生成することを含む、方法。

請求項20

N−(4−フルオロフェニル)−2−クロロ−ピリミジンアミドを硫化水素ナトリウムと反応させ、2−メルカプト−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミドを生成することをさらに含む、請求項19に記載の方法。

請求項21

2−メルカプト−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミドを2−ブロモメチル−4−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸ピナコールエステルと反応させ、式I:で示されるピナコールエステル誘導体を生成することをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項22

式Iで示されるボロン酸ピナコールエステルをフッ化水素カリウムと反応させることで脱保護することをさらに含む、請求項20に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、医薬品として有用なピリミジンカルボキシアミド、その合成方法、およびピリミジンカルボキシアミド化合物を含む医薬組成物を提供する。より具体的には、本発明は種々の炎症性疾患および腫瘍性障害治療するのに有用なCXCR1/2阻害化合物を提供する。

背景技術

0002

ケモカインは、マクロファージ、T−細胞好酸球好塩基球好中球および内皮細胞を炎症および腫瘍増殖の部位に引き付ける可能性のある、走化性タンパク質である。ケモカインは、典型的には、低分子量(7−9kD)のタンパク質であって、4種のサブファミリー:CC(またはβ−ケモカイン)、CXC、C(またはγ−ケモカイン)およびCX3C(またはδ−ケモカイン)に分けることができる。ケモカインはその第一アミノ酸構造を通して分類される。CXCサブファミリーは、N−末端付近に2つのCys残基(C)が保存され、それらを1のアミノ酸(X)が隔てていることで特徴付けられる。CXC−ケモカインは、例えば、インターロイキン−8(IL−8)、好中球活性化タンパク質−1(NAP−1)、好中球活性化タンパク質−2(NAP−2)、GROα、GROβ、GROγ、ENA−78、GCP−2、IP−10、MIGおよびPF4包含する。ケモカインのCXCサブファミリーは、CXCモチーフの最初のCys残基の直前の特異アミノ酸配列グルタミン酸ロイシンアルギニン(または概してELR)の有無によりさらに特徴付けられる。好中球を炎症部位に補充し、活性化するにはそれらのケモカインがELRモチーフを有すること(ELRCXC)が重要である。GROαおよびIL−8はELRCXCケモカインの例である。

0003

CXC−ケモカインは、ケモカイン受容体:CXCR1およびCXCR2との相互作用を介してそのケモカイン活性を調節する。CXCR1はIL−8およびGCP−2と高アフィニティで結合する一方で、CXCR2はすべてのELRCXCケモカインと高アフィニティで結合する。

0004

CXC−ケモカインは好中球の蓄積および活性化を促進するため、CXC−ケモカインは、COPD、乾癬および関節リウマチを含む多種多様急性および慢性の炎症性疾患と関連付けられた。(Baggioliniら、FEBSLett. 307, 97(1992);Millerら、Crit. Rev. Immunol. 12, 17(1992);Oppenheimら、Annu. Rev. Immunol. 9, 617(1991);Seitzら、J. Clin. Invest. 87, 463(1991);Millerら、Am. Rev. Respir. Dis. 146, 427(1992);Donnelyら、Lancet 341, 643(1998))

0005

ELRCXCケモカイン(IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、およびENA−78を含む)(Strieterら、J. Biol. Chem. 270:27348-57, 1995)はまた、腫瘍血管形成(新たな血管成長)の誘導とも関連付けられた。血管形成の活性は、ELRCXC−ケモカインが、回りの血管の血管内皮細胞(EC)の表面で発現するCXCR2と、IL−8では場合によりCXCR1と結合し、それを活性化することによる。

0006

多種多様な腫瘍にて、ELRCXCケモカインを産生することが明らかにされた。ケモカイン産生は、より悪性表現型と関連付けられ(Inoueら、Clin. Cancer Res. 6:2104-2119, 2000)、予後不良とも関連付けられる(Yonedaら、J. Nat. Cancer Inst. 90:447-454, 1998)。ケモカインは強力な走化性因子であり、ELRCXCケモカインは、特に、EC走化性を誘発することが分かっている。かくして、これらのケモカインは、内皮細胞を腫瘍におけるその産生部位に向かわせる走化性を誘発すると考えられる。このことは腫瘍による血管形成の誘発における重要な工程であり得る。CXCR2の阻害剤あるいはCXCR2およびCXCR1の二重阻害剤はELRCXCケモカインの血管形成活性阻害し、かくして腫瘍の増殖を遮断するであろう。この抗腫瘍活性は、IL−8(Arenbergら、J. Clin. Invest. 97:2792-2802, 1996)、ENA−78(Arenbergら、J. Clin. Invest. 102:465-72, 1998)およびGROα(Haghnegahdarら、J. Leukoc. Biology 67:53-62, 2000)に対する抗体で証明されている。

0007

従って、当該分野においては、医薬化合物として用いることのできる、CXCR1/2の阻害化合物および調節化合物見出すことに対する要求がある。CXC−ケモカイン受容体で活性を調節する能力を有する化合物に対する要求が今なお存在する。例えば、(好中球およびT−細胞のサブセットの炎症部位への走化性および腫瘍の増殖と関連付けられる)IL−8産生の増加に伴う症状では、IL−8受容体との結合の阻害剤である化合物が有益であろう。本発明はこの要求を満足させた。

0008

本発明は、式SX−682:



で示される化合物をさらに提供する。

0009

本発明は、式SX−682で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物をさらに提供する。ある実施態様において、本発明は、CXCケモカイン調節剤である新規な化合物としてのSX−682を、SX−682を含む医薬組成物を、本明細書に開示のSX−682および組成物を用いるCXCケモカイン介在に付随する1または複数の疾患を治療、予防、阻害または改善する方法を提供する。

0010

本発明は、疼痛(例、急性疼痛急性炎症性疼痛、慢性炎症性疼痛、および神経因性疼痛)、急性炎症、慢性炎症、関節リウマチ、乾癬、アトピー性皮膚炎喘息気管支肺異形成症、COPD、成人呼吸器疾患関節炎炎症性腸疾患クローン病潰瘍性大腸炎敗血症性ショックエンドトキシンショックグラム陰性敗血症毒素ショック症候群、脳卒中、虚血再灌流傷害再灌流傷害糸球体腎炎血栓症アルツハイマー病対宿主移植片拒絶反応(すなわち、対宿主移植片疾患)、同種移植片拒絶反応(例、急性同種移植片拒絶反応および慢性同種移植片拒絶反応)、マラリア急性呼吸窮迫症候群遅延型過敏反応アテローム性動脈硬化症脳虚血心臓虚血骨関節炎多発性硬化症再狭窄、血管形成、腫瘍増殖に付随する血管形成、骨粗鬆症歯肉炎呼吸器ウイルス疾患ヘルペスウイルス疾患、肝炎ウイルス疾患、HIV疾患、カポジ肉腫関連ウイルス疾患(すなわち、カポジ肉腫)、髄膜炎嚢胞性線維症早期分娩心因性掻痒症、多臓器機能不全外傷、歪み、捻挫打撲傷乾癬性関節炎ヘルペス脳炎CNS脈管炎外傷性脳損傷全身性腫瘍、CNS腫瘍、増殖するのに血管形成に依存する腫瘍、白血球減少症および好中球減少症化学療法誘発の白血球減少症および好中球減少症、好中球減少症または白血球減少症に付随する日和見感染くも膜下出血、術後外傷、間質性肺炎過敏症結晶誘発性関節炎、急性膵炎慢性膵炎急性アルコール性肝炎壊死性全腸炎、慢性洞炎、血管形成眼疾患眼炎症未熟児網膜症糖尿病性網膜症、好ましくは湿式黄斑変性角膜血管新生多発性筋炎血管炎アクネ胃潰瘍十二指腸潰瘍セリアック病食道炎舌炎気流閉塞気道過敏症(すなわち、気道過反応)、気管支拡張症細気管支炎閉塞性細気管支炎慢性気管支炎肺性心呼吸困難気腫高炭酸血症、過膨脹低酸素血症高酸素症誘発性炎症、低酸素症手術による肺容量減少(surgical lung volume reduction)、肺線維症肺高血圧右心室肥大持続性自己管理腹膜透析CAPD)に付随する腹膜炎顆粒球エーリキア症、サルコイドーシス末梢気道疾患、換気血流不適合喘鳴感冒痛風アルコール性肝疾患狼瘡火傷療法(すなわち、火傷の治療)、歯周炎がん、移植片再灌流損傷初期移植拒絶反応(例、急性同種移植片拒絶反応)からなる群より選択される疾患または障害を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式SX−682で示される化合物を投与することを含む方法を提供する。

図面の簡単な説明

0011

単離されたヒト好中球(符号「ヒトPMN」)、CXCR1で安定に導入されたRBL細胞(符号「CXCR1」)、およびCXCR2で安定に導入されたRBL細胞(符号「CXCR2」)におけるSX−678のCXCL8介在性細胞内カルシウム流出の阻害を示す。各細胞系におけるSX−682に対する平均IC50値(n=4、±SE)をその符号に対して括弧内に示す。

0012

CXCR1で安定に導入されたRBL細胞でのCXCL8介在性細胞内カルシウム流出の阻害がSX−682を洗い落とした後も少なくとも12時間維持されることを示す。

0013

CXCR2で安定に導入されたRBL細胞でのCXCL8介在性細胞内カルシウム流出の阻害がSX−682を洗い落とした後も少なくとも12時間維持されることを示す。

0014

肺炎症のオゾンラット実験におけるSX−576またはSX−682いずれかの好中球流入に対する静脈内投与の効果を示す。

0015

ボロン酸含有のCXCR1/CXCR2阻害剤を示す。

実施例

0016

定義
ある部分に置換基または可変基が1個より多くある場合、その各定義は、その他の置換基または可変基の定義とは無関係である。また、置換基および/または可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定した化合物をもたらす場合のみ許容される。

0017

特記されない限り、以下の定義は本明細書および特許請求の範囲の全体に適用される。これらの定義は一の用語がそれだけでまたは他の用語と組み合わせて使用されるかどうかに拘わらずに適用される。例えば、「アルキル」の定義は定義される「アルコキシ」なる語の「アルキル」部にも適用される。

0018

「有効量」または「治療的有効量」は、疾患またはCXCケモカイン介在性症状に罹っている哺乳動物(例えば、ヒト)を治療し、所望の治療的効果を産生するのに効果的な本発明の化合物または他の薬剤の量を記載するものとする。

0019

「少なくとも1つ」とは1つまたは複数(例、1−3、1−2または1つ)を意味する。

0020

「組成物」は特定の成分を特定の量で含む生成物、ならびに特定の成分を特定の量で直接的または間接的に組み合わせて得られるいずれの生成物をも包含する。

0021

本発明の治療方法においてSX−682と他の医薬との投与を記載するのに使用される「と組み合わせて」なる語は、SX−682および他の医薬が別々の剤形にて連続してまたは同時に投与されること、あるいは同じ剤形にて同時に投与されることを意味する。

0022

「哺乳動物」はヒトまたはそれ以外の哺乳動物を意味し、あるいはヒトを意味する。

0023

「患者」はヒトおよびそれ以外の哺乳動物の両方を包含し、好ましくはヒトである。

0024

プロドラッグ」は、薬物先駆体であって、対象に投与した場合に、代謝的または化学的プロセスにより化学的な変換作用を受け、SX−682あるいはその塩および/または溶媒和物を生成する化合物を意味する。プロドラッグは、T. HiguchiおよびV. Stellaの、新規なデリバリーシステムとしてのプロドラッグ(Pro-drugs as Novel Delivery Systems)、the A.C.S. Symposium Seriesの第14巻、および薬物設計における生物可逆的担体(Bioreversible Carriers in Drug Design), Edward B. Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987にて説明されており、その両方を出典明示により本明細書に組み込むものとする。

0025

「アルキル」は飽和または不飽和で直鎖または分岐鎖炭化水素である。種々の実施態様において、アルキル基は1〜18個の炭素原子を有し、すなわち、C1−C18基であるか、あるいはC1−C12基、C1−C6基、またはC1−C4基である。低級アルキル基は1−6個の炭素を有する。種々の実施態様において、アルキル基は、独立して、分岐がないか(すなわち、直鎖であるか)、1個の分岐、2個の分岐、あるいは2個より多くの分岐を有する。一の実施態様において、アルキル基は、独立して、飽和状態である。別の実施態様において、アルキル基は不飽和である。種々の実施態様において、不飽和アルキルは、1個の二重結合、2個の二重結合、2個より多くの二重結合、および/または1個の三重結合、2個の三重結合、2個より多くの三重結合を有してもよい。アルキル鎖は、1個の置換基で置換され(すなわち、アルキル基が一置換されている)、あるいは1−2個の置換基で、または1−3個の置換基で、1−4個の置換基等で所望により置換されてもよい。置換基は、ヒドロキシアミノアルキルアミノ、ボロニルカルボキシニトロ、シアノ等からなる群より選択されてもよい。アルキル基に1または複数のヘテロ原子が組み込まれている場合、そのアルキル基は本明細書にてヘテロアルキル基と称される。アルキル基上の置換基が炭化水素である場合、その場合、得られる基は単に置換アルキルと称される。種々の態様において、置換基を含めてアルキル基は、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8または7個よりも少ない炭素を有する。

0026

「低級アルキル」は、直鎖または分岐鎖であってもよい、鎖中に約1ないし約6個の炭素原子を有する基を意味する。限定されるものではないが、適当なアルキル基の例として、メチルエチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチルノニルおよびデシルが挙げられる。

0027

「アルコキシ」は、アルキルが上記されるとおりである、アルキル−O−基を意味する。限定されるものではないが、アルキル基の例として、メトキシエトキシ、n−プロポキシイソプロポキシ、n−ブトキシ、およびヘプトキシが挙げられる。親化合物の一部分との結合はエーテル酸素を介してなされる。

0028

アルコキシアルキル」は、アルコキシおよびアルキルが上記されるとおりである、アルコキシ−アルキル基を意味する。好ましいアルコキシアルキルは低級アルキル基を含む。親化合物の一部分との結合はアルキルを介してなされる。

0029

アルキルアリール」は、アルキルとアリールが上記されるとおりである、アルキル−アリール基を意味する。好ましいアルキルアリールは低級アルキル基を含む。親化合物の一部分との結合はアリールを介してなされる。

0030

アミノアルキル」は、アルキルが上記されるとおりである、NH2−アルキル基を意味し、親化合物の一部分との結合はアルキルを介してなされる。

0031

「アリール」(時々、「Ar」と略される)は芳香族炭素環炭化水素環系である。その環系は単環式であっても、あるいは縮合多環式(例、二環式三環式等)であってもよい。一の実施態様において、アリール基は単環式であり、好ましくはC6環系であり、すなわちフェニル環が好ましいアリール環であり、一方で好ましい二環式アリール環はC8−C12またはC9−C10である。10個の炭素原子を有するナフチル環は好ましい多環式アリール環である。特記されない限り、本明細書で使用されるような「アリール」なる語は、アシル(−C(O)−R)、アルコキシ(−O−R)、アルキル、アリール、アルキルアミノ(−N(H)−Rおよび−N(R)−R)、アルキルチオ(−S−R)、アミノ(−NH2)、アジド(−N3)、ボロニル(−B(R)Rまたは−B(OH)2または−B(OR)2)、カルボキシ(−C(O)−OH)、アルコキシカルボニル(−C(O)−OR)、アミノカルボニル(−C(O)−NH2)、アミノスルホニル(−S(O)2−NH2)、アルキルアミノカルボニル(−C(O)−N(H)Rおよび−C(O)−N(R)R)、シアノ、ハロフルオロブロモクロロ、ヨード)、ハロアルキルハロアルコキシヘテロサイクリルヘテロアルキルヒドロキシル(−OH)、アシルオキシ(−O−C(O)−R)、ケトン(−C(O)−R)、置換ハロメチルケトン(−C(O)−CHmXn、ここでm+n=3であり、X=F、Cl、Brである)、メルカプト(−SHおよび−S−R)およびニトロ(−NO2)より選択される1または複数の置換基であって、ここでR基が、各々、約12個よりも少ない炭素原子を有するアルキル基であり、好ましくはR基が低級アルキル基である置換基で所望により置換されてもよいアリール環を包含することを意味する。限定されるものではないが、適当なアリール基の例として、フェニル、ナフチル、インデニルテトラヒドロナフチル、インダニル、アントラセニルおよびフルオレニルが挙げられる。

0032

アリールアルキル」は、上記されるような1または複数のアリール基により置換される所定のアルキル基をいう。フェニルおよびナフチルがアリールアルキル基での好ましいアリール基である。好ましいアルキル基はメチルであり、その結果として、好ましいアリールアルキル基はベンジルあるいはそのフェニル環上に1または複数の置換基を有するベンジルである。特記されない限り、本明細書にて用いられるような「アリールアルキル」なる語は、その中のアリール環が、アシル(−C(O)−R)、アルコキシ(−O−R)、アルキル、アリール、アルキルアミノ(−N(H)−Rおよび−N(R)R)、アルキルチオ(−S−R)、アミノ(−NH2)、アジド(−N3)、ボロニル(−B(R)Rまたは−B(OH)2または−B(OR)2)、カルボキシ(−C(O)−OH)、アルコキシカルボニル(−C(O)−OR)、アミノカルボニル(−C(O)−NH2)、アミノスルホニル(−S(O)2−NH2)、アルキルアミノカルボニル(−C(O)−N(H)Rおよび−C(O)−N(R)R)、シアノ、ハロ(フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨード)、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアルキル、ヒドロキシル(−OH)、アシルオキシ(−O−C(O)−R)、ケトン(−C(O)−R)、置換ハロメチルケトン(−C(O)−CHmXn、ここでm+n=3であり、X=F、Cl、Brである)、メルカプト(−SHおよび−S−R)およびニトロ(−NO2)より選択される1または複数の置換基であって、ここでRが、各々、約12個よりも少ない炭素原子を有するアルキル基であり、好ましくはR基が低級アルキル基である置換基で所望により置換されてもよい、アリールアルキル基を含むものとする。

0033

「アリールアルキル」は、アリールおよびアルキルが上記されるとおりである、アリール−アルキル基を意味する。好ましいアリールアルキルは低級アルキル基を含む。限定されるものではないが、適切なアラルキル基の例として、ベンジル、2−フェネチル、およびナフタレニルメチルが挙げられる。親化合物の一部分との結合はアルキルを介してなされる。

0034

アリールオキシ」は、アリール基が上記されるとおりである、アリール−O−基を意味する。限定されるものではないが、適切なアリールオキシ基の例として、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。親化合物の一部分との結合はエーテルの酸素を介してなされる。

0035

カルボニルアルキル」はHOOC−アルキル基を意味し、ここでアルキルは上記されるとおりであり、アルキル基を介して親化合物の一部分に結合する。

0036

「ケモカイン」は化学走性関与するタンパク質分子を意味する。

0037

「ケモカイン介在性疾患」は、少なくとも1つの要因または原因がCXCケモカインの調節と関連付けられる疾患を意味する。

0038

本明細書に記載の「商業的に入手可能な化合物」および実施例にて使用される化合物は、通常の商売による供給源より入手してもよく、かかる供給源として、例えば、Acros Organics(Pittsburgh, PA)、Sigma-Adrich Chemical(Milwaukee, WI)、Avocado Research(Lancashire, U.K.)、Bionet(Cornwall, U.K.)、Boron Molecular(Research Triangle Park,NC)、Combi-Blocks(San Diego, CA)、Eastman Organic Chemicals、Eastman Kodak Company(Rochester, NY)、Fisher Scientific Co.(Pittsburgh, PA)、Frontier Scientific(Logan,UT)、ICN Biomedicals, Inc.(Costa Mesa, CA)、Lancaster Synthesis(Windham, NH)、Maybridge Chemical Co.(Cornwall, U.K.)、Pierce Chemical Co.(Rockford,IL)、Riedel de Haen(Hannover, Germany)、Spectrum Quality Product, Inc.(New Brunswick, NJ)、TCIAmerica(Portland, OR)およびWako Chemicals USA, Inc.(Richmond, VA)が挙げられる。

0039

化学文献に記載の化合物」は、当業者に公知の、化合物および化学反応を対象とする参考書およびデータベースを通して確認されてもよい。本明細書に開示の化合物を調製するのに有用な反応物の合成を詳細に記載するか、あるいは本明細書に開示される化合物の調製を記載する記事に言及する適切な参考書および論文として、例えば、「Synthetic Organic Chemistry」, John Wiley and Sons, Inc. New York;S.R. Sandlerら、「Organic Functional Group Preparations」第2版, Academic Press, New York, 1983;H.O. House, 「Modern Synthetic Reactions」 第2版, W.A. Benjamin, Inc. Menlo Park, CA, 1972;T.L. Glichrist, 「Heterocyclic Chemistry」 第2版, John Wiley and Sons, New York, 1992;J. March, 「Advanced Organic Chemistry:reactions, Mechanisms and Structure」 第5版, Wiley Interscience, New York, 2001が挙げられる。特定の反応体および類似する反応体は、大抵の公立の図書館および大学の図書館で利用できる、アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(American Chemical Society)のケミカル・アブストラクトサービス(Chemical Abstract Service)により、あるいはオンライン・データベース(より詳細にはthe American Chemical Society, Washington, D.C. www.acs.orgと接触してよい)を通して調製される既知の化合物のインデックスを通して同定されてもよい。公知であるが、カタログ購入できない化合物は、カスタム・ケミカル・シンセシス・ハウスにより調製されてもよく、その標準的なケミカル・サプライ・ハウス(例、上記に列挙される供給源)の多くはカスタム・シンセシス・サービスを提供する。

0040

シクロアルキル」は、約3ないし約10個の炭素原子、好ましくは約5ないし約10個の炭素原子を含む、非芳香族の単環式または多環式環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は約5ないし約7個の環原子を含有する。多環式シクロアルキル置換基は縮合環スピロ環または架橋環構造を含んでもよい。限定されるものではないが、適切な単環式シクロアルキルの例として、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチル等が挙げられる。限定されるものではないが、適切な多環式シクロアルキルの例として、1−デカリンノルボルニルアダマンチル等が挙げられる。シクロアルキル置換基は置換されても、されなくてもよい。一の実施態様において、シクロアルキルは置換されない。別の実施態様において、シクロアルキルは、1個の置換基で置換され(すなわち、シクロアルキル基は一置換される)、あるいは1−2個の置換基、1−3個の置換基または1−4個の置換基等で置換される。一の実施態様において、シクロアルキル脂肪族環上に存在してもよい置換基は、アシル(−C(O)−R)、アルコキシ(−O−R)、アルキル、アリール、アルキルアミノ(−N(H)−Rおよび−N(R)R)、アルキルチオ(−S−R)、アミノ(−NH2)、アジド(−N3)、ボロニル(−B(R)Rまたは−B(OH)2または−B(OR)2)、カルボキシ(−C(O)−OH)、アルコキシカルボニル(−C(O)−OR)、アミノカルボニル(−C(O)−NH2)、アミノスルホニル(−S(O)2−NH2)、アルキルアミノカルボニル(−C(O)−N(H)Rおよび−C(O)−N(R)R)、シアノ、ハロ(フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨード)、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアルキル、ヒドロキシル(−OH)、アシルオキシ(−O−C(O)−R)、ケトン(−C(O)−R)、置換ハロメチルケトン(−C(O)−CHmXn、ここでm+n=3であり、X=F、Cl、Brである)、メルカプト(−SHおよび−S−R)およびニトロ(−NO2)より選択される。一の態様にて、上記の置換基にあるR基は約12個よりも少ない炭素原子を有するアルキル基であり、一方で別の態様にて、R基は低級アルキル基である。

0041

シクロアルキルアルキル」は、アルキル基を介して、親化合物の一部に結合したシクロアルキル基を意味する。限定されるものではないが、一例として、シクロプロピルメチルおよびシクロヘキシルメチルが挙げられる。

0042

「シクロアルキルアリール」は、アリール基を介して、親化合物の一部に結合したシクロアルキル基を意味する。限定されるものではないが、一例として、シクロプロピルフェニルおよびシクロヘキシルフェニルが挙げられる。

0043

「有効量」または「治療上有効量」は、CXCケモカインのCXCケモカイン受容体での作用を減少または増大させるのに(すなわち、調節する)のに、かくして適切な患者にて所望の治療的効果を惹起するのに効果的な、本発明の化合物または組成物の量を記載する意味を持つ。

0044

フルオロアルコキシ」は、上記されるアルコキシ上の1または複数の水素原子フルオロ基と置き換えられている、アルコキシ基を意味する。

0045

フルオロアルキル」は、上記されるアルキル上の1または複数の水素原子がフルオロ基と置き換えられている、アルキル基を意味する。

0046

「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード基を意味する。好ましくはフルオロ、クロロまたはブロモであり、より好ましくはフルオロおよびクロロである。

0047

ハロゲン」はフッ素塩素臭素またはヨウ素を意味する。好ましくはフッ素、塩素および臭素である。

0048

「ヘテロアルキル」は、飽和または不飽和の、炭素原子と、少なくとも1個のヘテロ原子を含有する直鎖または分岐鎖をいう。ヘテロアルキル基は、種々の実施態様において、1−2個のヘテロ原子、または1−3個のヘテロ原子、または1−4個のヘテロ原子を有してもよい。一の態様において、ヘテロアルキル鎖は1ないし18(すなわち1−18)員の原子(炭素およびヘテロ原子)を、種々の実施態様において、1−12、または1−6、または1−4員の原子を含有する。種々の実施態様において、独立して、ヘテロアルキル基は、分岐が0である(すなわち、直鎖である)か、1個の分岐、2個の分岐または2個より多くの分岐を有する。独立して、一の実施態様において、ヘテロアルキル基は飽和基である。別の実施態様において、ヘテロアルキル基は不飽和基である。種々の実施態様において、不飽和ヘテロアルキルは1個の二重結合、2個の二重結合、2個より多くの二重結合、および/または1個の三重結合、2個の三重結合、2個より多くの三重結合を有してもよい。ヘテロアルキル鎖は置換されていても、置換されていなくてもよい。一の実施態様において、ヘテロアルキル鎖は置換されていない。別の実施態様において、ヘテロアルキル鎖は置換されている。置換されているヘテロアルキル鎖は1個の置換基を有してもよく(すなわち、一置換されてもよく)、あるいは1−2個の置換基、または1−3個の置換基、または1−4個の置換基等を有してもよい。典型的なヘテロアルキル置換基として、エステル(−C(O)−O−R)およびカルボニル(−C(O)−)が挙げられる。

0049

ヘテロサイクリック」(または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロサイクリル」)は、3ないし10個の環原子(例、3ないし7個の環原子)、または5ないし10個の環原子を含む非芳香族の飽和単環式または多環式環系であり、その環系の中の1または複数の原子が炭素以外の元素、例えば窒素、酸素または硫黄を単独で、あるいはそれらを組み合わせて用いる環系をいう。環系の中に隣接する酸素および/または硫黄原子は存在しない。ヘテロサイクリックまたはヘテロシクロアルキルの例として、5ないし6個の環原子を有する環が挙げられる。ヘテロサイクリックまたはヘテロシクロアルキルの根名(root name)の前に付される接頭辞アザオキサまたはチアは、各々、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロサイクリックまたはヘテロシクロアルキルの窒素または硫黄原子は、所望により、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシド酸化され得る。いずれの窒素原子も所望により四級化されてもよい。限定されるものではないが、単環式のヘテロサイクリックまたはヘテロシクロアルキル環の例として、ピペリジルピロリジニルピペラジニルモルホリニルチオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニルおよびテトラヒドロチオピラニルが挙げられる。ヘテロサイクリルは、置換されていなくても、置換されていてもよい。一の実施態様において、ヘテロサイクリルは置換されていない。別の実施態様において、ヘテロサイクリルは置換されている。置換されているヘテロサイクリル環は1個の置換基、あるいは1−2個の置換基、または1−3個の置換基、または1−4個の置換基等を有してもよい。一の実施態様において、ヘテロサイクリル環上に存在してもよい置換基は、アシル(−C(O)−R)、アルコキシ(−O−R)、アルキル、アリール、アルキルアミノ(−N(H)−Rおよび−N(R)R)、アルキルチオ(−S−R)、アミノ(−NH2)、アジド(−N3)、ボロニル(−B(R)Rまたは−B(OH)2または−B(OR)2)、カルボキシ(−C(O)−OH)、アルコキシカルボニル(−C(O)−OR)、アミノカルボニル(−C(O)−NH2)、アミノスルホニル(−S(O)2−NH2)、アルキルアミノカルボニル(−C(O)−N(H)Rおよび−C(O)−N(R)R)、シアノ、ハロ(フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨード)、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアルキル、ヒドロキシル(−OH)、アシルオキシ(−O−C(O)−R)、ケトン(−C(O)−R)、置換ハロメチルケトン(−C(O)−CHmXn、ここでm+n=3であり、X=F、Cl、Brである)、メルカプト(−SHおよび−S−R)およびニトロ(−NO2)より選択される。一の態様にて、ヘテロ環式環に結合する置換基であるか、あるいはその一部であるR基は約12個よりも少ない炭素原子を有するアルキル基であり、その一方で別の態様においてR基は低級アルキル基である。

0050

ヘテロシクロアルキルアルキル」は、ヘテロシクロアルキルおよびアルキルが上記されるとおりである、アルキル基を介して親分子の一部に結合したヘテロシクロアルキル−アルキル基を意味する。

0051

ヘテロアリール」は、5ないし14個の環原子、または5ないし10個の環原子を含む芳香族の単環式または多環式環系であり、その環原子の1または複数の原子が炭素以外の元素、例えば単独での窒素、酸素または硫黄、あるいはそれらを組み合わせた環系を意味する。ヘテロアリールは5ないし6個の環原子を含有しうる。ヘテロアリールの根名の前に付される接頭辞のアザ、オキサまたはチアは、各々、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、所望により、対応するN−オキシドに酸化され得る。いずれの窒素原子も所望により四級化されてもよい。限定されるものではないが、ヘテロアリールの例として、ピリジルピラジニル、フラニル、チエニルピリミジニルイソキサゾリルイソチアゾリルオキサゾリルチアゾリルピラゾリルフラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニルキノキサリニルフタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリルアザインドリルベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニルイミダゾリルチエノピリジルキナゾリニルチエノピリミジルピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニルおよびベンゾチアゾリルが挙げられる。ヘテロアリールは置換されていなくても、置換されてもよい。一の実施態様において、ヘテロアリールは置換されていない。他の実施態様において、ヘテロアリールは置換されている。置換されているヘテロアリール環は1個の置換基、あるいは1−2個の置換基、または1−3個の置換基、または1−4個の置換基等を有してもよい。一の実施態様において、ヘテロアリール環上に存在してもよい置換基は、アシル(−C(O)−R)、アルコキシ(−O−R)、アルキル、アリール、アルキルアミノ(−N(H)−Rおよび−N(R)R)、アルキルチオ(−S−R)、アミノ(−NH2)、アジド(−N3)、ボロニル(−B(R)Rまたは−B(OH)2または−B(OR)2)、カルボキシ(−C(O)−OH)、アルコキシカルボニル(−C(O)−OR)、アミノカルボニル(−C(O)−NH2)、アミノスルホニル(−S(O)2−NH2)、アルキルアミノカルボニル(−C(O)−N(H)Rおよび−C(O)−N(R)R)、シアノ、ハロ(フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨード)、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアルキル、ヒドロキシル(−OH)、アシルオキシ(−O−C(O)−R)、ケトン(−C(O)−R)、置換ハロメチルケトン(−C(O)−CHmXn、ここでm+n=3であり、X=F、Cl、Brである)、メルカプト(−SHおよび−S−R)およびニトロ(−NO2)より選択される。一の態様にて、ヘテロアリール環に結合する置換基であるか、あるいはその一部であるR基は約12個よりも少ない炭素原子を有するアルキル基であり、その一方で別の態様においてR基は低級アルキル基である。

0052

ヘテロアラルキル」または「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリールおよびアルキルが上記されるとおりである、ヘテロアリール−アルキル基を意味する。好ましいヘテロアラルキルは低級アルキル基を含有しうる。限定されるものではないが、適切なアラルキル基の例として、ピリジルメチル、2−(フラン−3−イル)エチルおよびキノリン−3−イルメチルが挙げられる。親分子の一部との結合はアルキルを介してなされる。

0053

ヒドロキシアルキル」は、アルキルが上記される、HO−アルキル基を意味する。好ましいヒドロキシアルキルは低級アルキルを含有する。限定されるものではないが、適切なヒドロキシアルキル基の例として、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。

0054

水和物」は、溶媒分子がH2Oである、溶媒和物である。

0055

溶媒和」は、本発明の化合物と、1または複数の溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合は、水素結合を含め、異なる程度のイオン結合および共有結合を含む。ある場合には、例えば、1または複数の溶媒分子が結晶性固体結晶格子に組み込まれている場合、溶媒和物は単離能を有するであろう。「溶媒和物」は溶液相と単離可能な溶媒和物の両方を含む。限定されるものではないが、適切な溶媒和物の例として、エタノール和物、メタノール和物等が挙げられる。

0056

「疾患を修飾する抗リウマチ薬」(すなわち、DMARD)の例は、例えば、メトトレキサートアミノプテリンスルファサルジンレフルノミド、TNFaに作用する薬剤(例えば、インフリキシマブエタネルセプト、およびアダリムマブ)、IL−1に作用する薬剤(例えば、アナキンラ)、B細胞に作用する薬剤(例えば、リツキシマブ)、T細胞に作用する薬剤(例えば、アレフセプトエファリズマブ、およびCTLA4−lg)、TNFa−変換酵素阻害剤、インターロイキン−1変換酵素阻害剤、およびp38キナーゼ阻害剤を包含する。

0057

本明細書で使用される「関節リウマチの治療に必要とされる一連の他の化合物」なる語は、特記されない限り、IL−1に作用する薬剤(例えば、アナキンラ);B細胞に作用する薬剤(例えば、リツキシマブ);T細胞に作用する薬剤(例えば、アレファセプト、エファリズマブ、およびCTLA4−lg)、TNFa−変換酵素阻害剤、インターロイキン−1変換酵素阻害剤、およびp38キナーゼ阻害剤からなる群より選択される化合物を意味する。

0058

式SX−682で示される化合物は本発明の範囲内にもある塩を形成する。本明細書において式SX−682で示される化合物への言及は、特記されない限り、その塩への言及も包含するものと理解される。本明細書にて使用される「塩」なる語は、無機および/または有機酸とで形成される酸性塩、ならびに無機および/または有機塩基で形成される塩基性塩を意味する。その塩は医薬的に許容される(すなわち、非毒性の生理学的に許容される)塩であり得るが、他の塩も有用である。式SX−682で示される化合物の塩は、例えば、該化合物を同等量などの一定量の酸または塩基と、塩が沈殿するなどの一の溶媒中で反応させるか、あるいは水性媒体中で反応させ、つづいて凍結乾燥させることで形成されてもよい。

0059

典型的な酸付加塩として、アセタートアジパートアルギナートアスコルバートアスパルタート、ベンゾアートベンゼンスルホナートビスファート、ボラートブチラートシトラートカンホラート、カンホルスルホナートシクロペンタンプロピオナートジグルコナート、ドデシルサルファート、エタンスルホナート、フマラート、グルコヘプタノアートグリセロホスファートヘミサルファート、ヘプタノアート、ヘキサノアート、ヒドロクロリドヒドロブロミド、ヒドロヨーダイド、2−ヒドロキシエタンスルホナート、ラクタートマレアートメタンスルホナート、2−ナフタレンスルホナート、ニコチナート、ニトラート、オキサラート、ペクチナート、ペルスルファート、3−フェニルプロピオナート、ホスファート、ピクラート、ピバラート、プロピオナート、サリチラートスクシナート、サルファート、スルホナート(本明細書中に記載される塩など)、タルタラート、チオシアナートトルエンスルホナート(トシラートとしても知られる)、ウンデカノアート等が挙げられる。加えて、塩基性の医薬化合物から医薬的に有用な塩を形成するのに適すると一般に考えられる酸が、例えば、S. Bergeらにより、J. Pharmaceutical Sciences (1977) 66(1)1-19にて;P. Gouldにより、International J. Pharmaceutics (1986) 33 201-217にて;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry (1996), Academic Press, New Yorkにて;およびオレンジブック(そのウェブサイト上のFood & Drug Administration, Washington, D.C.)にて論じられている。これらの開示も出典明示により本明細書の一部とする。

0060

典型的な塩基性塩は、アンモニウム塩ナトリウムリチウムおよびカリウム塩などのアルカリ金属塩カルシウムおよびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩ベンザチン、ジシクロヘキシルアミンヒドラバミン(N,N-ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンで形成される)、N-メチル-D-グルカミン、N-メチル-D-グルカミド、t-ブチルアミンなどの有機塩基(例えば、有機アミン)との塩、およびアルギニン、リシンなどのアミノ酸との塩を包含する。含窒素塩基性基は、低級アルキルハライド(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチルクロリド、ブロミドおよびヨーダイド)、ジアルキルサルファート(例えば、ジメチルジエチルジブチルおよびジアミルサルファート)、長鎖ハライド(例えば、デシル、ラウリルミリスチルおよびステアリルクロリド、ブロミドおよびヨーダイド)、アリールアルキルハライド(例えば、ベンジルおよびフェネチルブロミド)等などの薬剤で四級化されてもよい。

0061

かかる酸性および塩基性塩はすべて、本発明の範囲内にある医薬的に許容される塩を意図するものとし、酸性および塩基性塩はすべて、本発明の目的としての対応する化合物の遊離形態と均等であると考えられる。

0062

式SX−682で示される化合物は、水和形態を含め、非溶媒和および溶媒和形態で存在しうる。一般に、水、エタノール等などの医薬的に許容される溶媒との溶媒和形態は、本発明の目的としての非溶媒和形態と均等である。

0063

式SX−682で示される化合物およびその塩、溶媒和物およびプロドラッグは、その互変異性体の形態(例えば、アミドまたはイミノエーテルとして)にて存在してもよい。かかる互変異性体の形態はすべて、本発明の一部として本明細書に含まれると考えられる。

0064

本発明の化合物の多形体も本発明の範囲内にある(すなわち、式SX−682で示される化合物の多形体は本発明の範囲内にある)。

0065

式SX−682で示される化合物あるいはその医薬的に許容される塩または溶媒和物のプロドラッグは本発明の範囲内にある。

0066

エナンチオマーの形態(不斉炭素の存在下でさえ存在してもよい)、回転異性体の形態、アトロプ異性体およびジアステレオマーの形態を含む、種々の置換基にある不斉炭素のために存在してもよい異性体などの、式SX−682で示される化合物のあらゆる立体異性体(例えば、幾何異性体光学異性体等)(該化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグの異性体、ならびに該プロドラッグの塩および溶媒和物の異性体を含む)は本発明の範囲内にあると考えられる。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、実質的に他の異性体のないものであってもよく、あるいは例えばラセミ体として、または他のあらゆる立体異性体と、もしくは他の選択された立体異性体と混合されてもよい。本明細書に記載の化合物のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationにより定義されるようにSまたはR立体配置を有し得る。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」等なる語の使用は、開示されている化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物およびプロドラッグに同等に適用するものとする。

0067

化学療法剤抗腫瘍剤)として用いることのできる化合物の種類として、アルキル化剤抗代謝剤天然物質およびその誘導体ホルモンおよびステロイド合成アナログを含む)および合成物が挙げられる。これらの種類に含まれる化合物の例は、以下:

0069

抗代謝剤(葉酸アンタゴニスト、ピリミジンアナログプリンアナログおよびアデノシンデアミナーゼ阻害剤を含む):メトトレキサート、アミノプテリン、5−フルオロウラシルフロクスウリジンシタラビン、6−メルカプトプリン6−チオグアニンフルダラビン・ホスファート、ペントスタチンおよびゲムシタビン

0073

これらの化学治療剤の多くを安全かつ効果的に投与する方法は当業者に知られている。さらに、それらの投与は標準的な文献にも記載されている。例えば、多くの化学治療剤の投与が、例えば2008年版の「Physicians’Desk Reference」(PDR)(Thomson P D R, Montvale, N.J.07645-1742, 25 USA)に記載されており;その内容を出典明示により本明細書に組み込むものとする。

0074

本明細書にて用いる場合の、微小管に影響を及ぼす薬剤は、細胞の有糸分裂干渉する化合物、すなわち微小管の形成および/または作用に影響を及ぼすことで抗有糸分裂作用を有する化合物である。かかる薬剤は、例えば、微小管安定化剤または微小管の形成を破壊する薬剤とすることができる。

0075

本発明において有用な微小管に影響を及ぼす薬剤は当業者に周知であり、以下に限定されるものではないが、アロコルヒチン(NSC 406042)、ハリコンドリンB(NSC 609395)、コルヒチン(NSC 757)、コルヒチン誘導体(例、NSC 33410)、ドラスタチン10(NSC 376128)、メイタンシン(NSC 153858)、リゾキシン(NSC 332598)、パクリタキセル(トキソール、NSC 125973)、タキソール誘導体(例、NSC 608832)、チオコルヒチン(NSC 361792)、トリチルシステイン(NSC 83265)、硫酸ビンブラスチン(NSC 49842)、硫酸ビンクリスチン(NSC 67574)、エポチロンA、エポチロンおよびディスコデルモリド(Service, (1996) Science, 274:2009を参照のこと)、エストラムスチン、ノコダゾール、MAP4等を包含する。かかる薬剤の例は科学文献および特許文献にも記載されており、例えば、Bulinski、(1997) J. Cell Sci. 110:3055-3064;Panda、(1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:10560-10564;Muhlradt、(1997) Cancer Res. 57, 3344-3346;Nicolaou、(1997) Nature 387:268-272;Vasquez、(1997) Mol. Biol. Cell. 8:973-985;Panda、 (1996) J. Biol. Chem. 271:29807-29812を参照のこと。

0076

特に、薬剤はパクリタキセル様活性を有する化合物とすることができる。これらは、限定されるものではないが、パクリタキセルならびにパクリタキセル誘導体(パクリタキセル様化合物)およびアナログを包含する。パクリタキセルおよびその誘導体は市販されている。さらに、パクリタキセルならびにパクリタキセル誘導体およびアナログの製造方法は当業者に周知である(例えば、米国特許第5,569,729号;第5,565,478号;第5,530,020号;第5,527,924号;第5,508,447号;第5,489,589号;第5,488,116号;第5,484,809号;第5,478,854号;第5,478,736号;第5,475,120号;第5,468,769号;第5,461,169号;第5,440,057号;第5,422,364号;第5,411,984号;5,405,972号;および第5,296,506号を参照し、その内容を出典明示により本明細書に組み込むものとする)。

0077

微小管に影響を及ぼすさらなる薬剤は、当該分野にて公知のかかる多くのアッセイの一を用いて、例えばパクリタキセルアナログが細胞の有糸分裂を遮断する可能性を測定する細胞アッセイと組み合わせて、そのアナログのチューブリン高分子化活性を測定する半自動アッセイを用いて評価され得る(Lopes(1997)Cancer Chemother. Pharmacol. 41:37-47を参照のこと)。

0078

治療活性
好中球活性の調節剤は多数の症状にて大きな治療的有用性を有しうる。好中球応答不適切に高いことで特徴付けられる病態においては、好中球活性の阻害剤の必要性が示唆されるであろう。例えば、好中球減少症を患っている患者においては、好中球アゴニストまたはアクチベータ臨床的有用性を有する。炎症のネズミ空気嚢実験における2種のリード化合物、SX−517およびXS−576のインビボ評価にて、投与される用量に応じて、好中球に対して阻害剤および作動剤の両方の活性が達成されることが明らかにされた。

0079

治療方法
一の実施態様は、SX−682またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、医薬的に許容される担体と組み合わせて含む医薬組成物を対象とする。

0080

本発明の治療方法は、ELR−CXCケモカインがCXCR2と結合するところの疾患の治療にて都合がよい。本発明のもう一つ別の実施態様は、CXCR1/2ケモカイン介在性疾患の治療を必要とする患者にて該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の化合物SX−682またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法を対象とする。

0081

本発明のもう一つ別の実施態様は、CXCR1/2ケモカイン介在性疾患の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に(a)有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、(b)CXCR1/2ケモカイン介在性疾患の治療に有用な少なくとも1つのさらなる薬剤、薬物、医薬、抗体および/または阻害剤と、同時にまたは連続して投与することを含む方法に関する。そのさらなる医薬、薬物または薬剤の例として、限定されないが、疾患修飾抗リウマチ薬;非ステロイド抗炎症薬(NSAID);COX−2選択的阻害剤;COX−1阻害剤;免疫抑制剤;ステロイド;生物学的応答修飾剤;およびCXCR1/2ケモカイン介在性疾患の治療に有用な他の抗炎症剤または治療剤が挙げられる。

0082

CXCR1/2ケモカイン介在性疾患を治療する方法のもう一つ別の実施態様は、(a)治療的に有効量の式SX−682で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、(b)疾患修飾抗リウマチ薬;非ステロイド抗炎症薬;COX−2選択的阻害剤;COX−1阻害剤;免疫抑制剤;ステロイド;生物学的応答修飾剤;およびCXCR1および/またはCXCR2ケモカイン介在性疾患の治療に有用な他の抗炎症剤または治療剤からなる群より選択される、少なくとも1つの医薬と、同時にまたは連続して投与することである。

0083

本発明のもう一つ別の実施態様は、がんの治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。本発明のもう一つ別の実施態様は、がんの治療方法であって、治療量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、(a)(1)ゲムシタビン、(2)パクリタキセル、(3)5−フルオロウラシル(5−FU)、(4)シクロホスファミド、(5)テモゾロミド、および(6)ビンクリスチンからなる群より選択される、少なくとも1つの抗腫瘍剤、あるいは(b)(1)微小管に影響を及ぼす薬剤、(2)抗腫瘍剤、(3)抗血管形成剤、(4)VEGF受容体キナーゼ阻害剤、(5)VEGF受容体に拮抗する抗体、(6)インターフェロン、および(7)放射線からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤と、同時にまたは連続して患者に投与することを含む方法に関する。

0084

本発明のもう一つ別の実施態様は、喘息の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。本発明のもう一つ別の実施態様は、肺疾患(例、COPD、喘息または嚢胞性線維症)の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、治療上有効量の(a)式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、(b)グルココルチコイド、5−リポオキシゲナーゼ阻害剤、ベータ−2アドレノセプターアゴニスト、ムスカリン性M1アンタゴニスト、ムスカリン性M3アンタゴニスト、ムスカリン性M2アゴニスト、NK3アンタゴニスト、LTB4アンタゴニスト、システニルロイコトリエンアンタゴニスト気管支拡張剤、PDE4阻害剤、PDE阻害剤エラスターゼ阻害剤MMP阻害剤ホスホリパーゼA2阻害剤、ホスホリパーゼD阻害剤ヒスタミンH1アンタゴニスト、ヒスタミンH3アンタゴニスト、ドパミンアゴニストアデノシンA2アゴニスト、NK1およびNK2アンタゴニスト、GABA−βアゴニスト、ノシセプチンアゴニスト、去痰剤粘液溶解剤充血除去剤酸化防止剤、抗−IL−8抗体、抗−IL−5抗体、抗−IgE粘液溶解剤抗体、抗−TNF抗体、IL−10、接着分子阻害剤、および成長ホルモンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、同時にまたは連続して該患者に投与することを含む方法に関する。

0085

本発明のもう一つ別の実施態様は、多発性硬化症の治療方法であって、(a)治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、(b)治療上有効量の酢酸グラチラマー、グルココルチコイド、メトトレキセート、アゾチオプリン、ミトキサントロンおよびCB2選択的阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、同時にまたは連続して患者に投与することを含む方法に関する。

0086

本発明のもう一つ別の実施態様は、多発性硬化症の治療方法であって、治療上有効量の(a)式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物、および(b)メトトレキセート、シクロスポリン、レフルノミド、スルファサラジン、β−メタゾン、β−インターフェロン、酢酸グラチラマー、プレドニゾン、エタネルセプトおよびインフリキシマブからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を同時にまたは連続的に投与することを含む方法に関する。

0087

本発明のもう一つ別の実施態様は、関節リウマチの治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0088

本発明のもう一つ別の実施態様は、関節リウマチの治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を、COX−2阻害剤、COX−1阻害剤、免疫抑制剤(例、メトトレキセート、アミノプテリン、シクロスポリン、レフルノミドおよびスルファサラジン)、ステロイド(例、ベータメタゾンコルチゾンおよびデキサメタゾン)、PDE4阻害剤、抗−TNF−アルファ化合物、MMP阻害剤、グルココルチコイド、ケモカイン阻害剤、CB2選択的薬剤、および関節リウマチの治療でその必要性が示される他の種類の化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて投与することを含む方法に関する。

0089

本発明のもう一つ別の実施態様は、脳卒中および虚血再灌流傷害の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の(a)式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を,(b)血栓溶解剤(例、テネクテプラーゼTPA、アルテプラーゼ)、抗血小板剤(例、gpIIb/IIIa)、アンタゴニスト(例、アブシキシマブおよびエフチイフバチド(eftiifbatide)、抗凝血剤(例、ヘパリン)および脳卒中および虚血再灌流傷害の治療でその必要性が示される他の化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、同時にまたは連続して投与することを含む方法に関する。

0090

本発明のもう一つ別の実施態様は、脳卒中および虚血再灌流傷害の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の(a)式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を,(b)テネクテプラーゼ、TPA、アルテプラーゼ、アブシキシマブ、エフチイフバチドおよびヘパリンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、同時にまたは連続して投与することを含む方法に関する。

0091

本発明のもう一つ別の実施態様は、乾癬の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の(a)式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を,(b)免疫抑制剤(例、メトトレキセート、アミノプテリン、シクロスポリン、エファリズマブ、アレファセプト、レフルノミド、およびスルファサラジン)、ステロイド(例、β−メタゾン)および抗−TNFα化合物(例、エトネルセプトおよびインフリキシマブ)からなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、同時にまたは連続して投与することを含む方法に関する。

0092

本発明はまた、疼痛(例、急性疼痛、急性炎症性疼痛、慢性炎症性疼痛、および神経因性疼痛)、急性炎症、慢性炎症、関節リウマチ、乾癬、アトピー性皮膚炎、喘息、気管支肺異形成症、COPD、成人呼吸器疾患、関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、グラム陰性敗血症、毒素ショック症候群、脳卒中、虚血再灌流傷害、腎再灌流傷害、糸球体腎炎、血栓症、アルツハイマー病、対宿主移植片拒絶反応(すなわち、対宿主移植片疾患)、同種移植片拒絶反応(例、急性同種移植片拒絶反応および慢性同種移植片拒絶反応)、マラリア、急性呼吸窮迫症候群、遅延型過敏反応、アテローム性動脈硬化症、脳虚血、心臓虚血、骨関節炎、多発性硬化症、再狭窄、血管形成、腫瘍増殖に付随する血管形成、骨粗鬆症、歯肉炎、呼吸器ウイルス疾患、ヘルペスウイルス疾患、肝炎ウイルス疾患、HIV疾患、カポジ肉腫関連ウイルス疾患(すなわち、カポジ肉腫)、髄膜炎、嚢胞性線維症、早期分娩、咳、心因性掻痒症、多臓器機能不全、外傷、歪み、捻挫、打撲傷、乾癬性関節炎、ヘルペス、脳炎、CNS脈管炎、外傷性脳損傷、全身性腫瘍、CNS腫瘍、増殖するのに血管形成に依存する腫瘍、白血球減少症および好中球減少症、化学療法誘発の白血球減少症および好中球減少症、好中球減少症または白血球減少症に付随する日和見感染、くも膜下出血、術後外傷、間質性肺炎、過敏症、結晶誘発性関節炎、急性膵炎、慢性膵炎、急性アルコール性肝炎、壊死性全腸炎、慢性洞炎、血管形成眼疾患、眼炎症、未熟児網膜症、糖尿病性網膜症、好ましくは湿式黄斑変性、角膜血管新生、多発性筋炎、血管炎、アクネ、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、セリアック病、食道炎、舌炎、気流閉塞、気道過敏症(すなわち、気道過反応)、気管支拡張症、細気管支炎、閉塞性細気管支炎、慢性気管支炎、肺性心、呼吸困難、気腫、高炭酸血症、過膨脹、低酸素血症、高酸素症誘発性炎症、低酸素症、手術による肺容量減少、肺線維症、肺高血圧、右心室肥大、持続性自己管理腹膜透析(CAPD)に付随する腹膜炎、顆粒球エーリキア症、サルコイドーシス、末梢気道疾患、換気血流不適合、喘鳴、感冒、痛風、アルコール性肝疾患、狼瘡、火傷療法(すなわち、火傷の治療)、歯周炎、がん、移植片再灌流損傷、初期移植拒絶反応(例、急性同種移植片拒絶反応)からなる群より選択されるCXCR1/2介在性疾患または症状の治療を必要とする患者において、該疾患または症状を治療する方法であって、有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を該患者に投与することを含む方法を提供する。

0093

本発明のもう一つ別の実施態様は、同種移植片拒絶反応、初期移植拒絶反応、自己免疫性聴覚障害心筋炎神経障害自己免疫疾患および血管炎症候群などの疾患の治療方法であって、ここで、
(a)同種移植片拒絶反応は、急性同種移植片拒絶反応および慢性同種移植片拒絶反応からなる群より選択され;
(b)初期移植拒絶反応は急性同種移植片拒絶反応であり;
(c)自己免疫性聴覚障害はメニエール病であり;
(d)心筋炎はウイルス性心筋炎であり;
(e)神経障害はIgA神経障害、膜性神経障害および特発性神経障害からなる群より選択され;
(f)自己免疫疾患は貧血症であり;および
(g)血管炎症候群は巨細胞動脈炎ベーチェット病およびヴェグナー肉芽腫症
からなる群より選択される
ところの治療方法に関する。

0094

本発明のもう一つ別の実施態様は、COPDの治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0095

本発明のもう一つ別の実施態様は、関節炎の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0096

本発明のもう一つ別の実施態様は、骨関節炎の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0097

本発明のもう一つ別の実施態様は、疼痛の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0098

本発明のもう一つ別の実施態様は、疼痛の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与し、治療上有効量の、NSAID、COXIB阻害剤(例、COX−1およびCOX−2阻害剤)、抗うつ病薬および抗痙攣薬からなる群より選択される、少なくとも1つの医薬を投与することを含む方法に関する。

0099

本発明のもう一つ別の実施態様は、急性疼痛の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0100

本発明のもう一つ別の実施態様は、急性炎症性疼痛の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0101

本発明のもう一つ別の実施態様は、慢性炎症性疼痛の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0102

本発明のもう一つ別の実施態様は、神経因性疼痛の治療を必要とする患者において該疾患を治療する方法であって、該患者に治療上有効量の式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与することを含む方法に関する。

0103

本発明のもう一つ別の実施態様は、式SX−682で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物と、少なくとも1つの上記される他の薬剤、医薬、抗体および/または阻害剤と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物に関する。

0104

一般に、疼痛の治療に使用される化合物は、CXCR1/2アンタゴニスト活性を有するであろう。

0105

NSAIDは当業者に周知であり、その既知の投与量および投与計画にて使用され得る。NSAIDの例として、限定されるものではないが、ピロキシカムケトプロフェンナプロキセンインドメタシン、およびイブプロフェンが挙げられる。COXIB阻害剤は当業者に周知であり、その既知の投与量および投与計画にて使用され得る。COXIB阻害剤の例として、限定されるものではないが、ロフェコキシブおよびセレコキシブが挙げられる。抗うつ病薬は当業者に周知であり、その既知の投与量および投与計画にて使用され得る。抗うつ病薬の例として、限定されるものではないが、アミトリプリンおよびノルトリプチリンが挙げられる。抗痙攣薬は当業者に周知であり、その既知の投与量および投与計画にて使用され得る。抗痙攣薬の例として、限定されるものではないが、ガバペンチンカルバマゼピンプレガバリンおよびラモトリギンが挙げられる。

0106

医薬組成物
式SX−682で示される化合物から医薬組成物を調製するのに、医薬的に許容される担体は不活性な固体または液体のいずれかとすることができる。固体形態調製物散剤錠剤分散性顆粒カプセル剤カシェ剤および坐剤を包含する。散剤および錠剤は約5ないし約95%の活性成分から構成されてもよい。適切な固体担体は、当該分野にて公知であり、例えば炭酸マグネシウムステアリン酸マグネシウムタルク微結晶セルロース、糖またはラクトースである。錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適する固体剤形として使用され得る。医薬的に許容される担体の例および種々の組成物の製造方法が、A. Gennaro(編)、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition, (2000), Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, Md.に記載されており、その内容を出典明示により本明細書に組み込むものとする。

0107

液体形態の調製物は液剤、懸濁液およびエマルジョンを包含する。一例として、非経口用の水または水−プロピレングリコース注射溶液、または経口用甘味剤および乳白剤を添加した溶液、懸濁液およびエマルジョンを挙げることができる。液体形態の調製物はまた、経鼻投与用の溶液を包含しうる。液体形態の調製物はまた、経口投与用ラブラゾル(Labrasol)(登録商標)またはゲルイヤ(Gelucire)(登録商標)などの脂質ベース自己乳化性ドラッグデリバリーシステム(SEDDS)の溶解物を包含してもよい。

0108

吸入に適するエアロゾル調製物は、不活性な圧縮気体、例えば窒素などの医薬的に許容される担体と組み合わせてもよい、液剤および粉末形の固体を包含してもよい。

0109

使用する直前に経口または非経口投与のいずれかの液体形態の調製物に変換するものとする固体形態の調製物も包含される。かかる液体形態は溶液、懸濁液およびエマルジョンを包含する。

0110

式SX−682で示される化合物はまた経皮送達可能である。経皮用組成物は、クリームローション、エアロゾルおよび/またはエマルジョンの形態とすることができ、この目的のために当該分野にて慣習的であるなどのマトリックスまたはリザバー経皮パッチ型とすることができる。

0111

式SX−682で示される化合物は経口投与され得る。

0112

適切な医薬調製物単位剤形の製剤である。かかる形態にて、該調製物は適量の活性成分、例えば所望の目的を達成するのに効果的な量の活性成分を含有する適切な大きさの単位用量に細分割される。

0113

単位用量の調製物中に含まれる式SX−682で示される活性な化合物の配合量は、個々の用途に応じて、約0.01mg〜約1000mg、または約0.01mg〜約750mg、または約0.01mg〜約500mg、または約0.01mg〜約250mgの範囲で変化させても、あるいは調整してもよい。

0114

実際に使用される投与量は、患者の要件、治療すべき症状の重篤度に応じて、変化してもよい。特定の状況で適切な投与計画を決定することは当該分野の技術の範囲内にある。便宜上、投与量全体を分け、必要とされる間に少しずつ投与されてもよい。

0115

式SX−682で示される化合物および/またはその医薬的に許容される塩の投与量および頻度は、担当医が患者の年齢、症状および大きさ、ならびに治療される徴候重度などの因子を考慮し、その判断に従って、調節されるであろう。経口投与用に推奨される典型的な一日の投与計画は、約0.04mg/日〜約4000mg/日の範囲とし、それを2ないし4回に分割した用量で投与することができ、あるいは好ましくは一日に一回の投与で服用しうる。週に1回、週に2回の投与も好ましい。

0116

式SX−682で示される化合物および化学治療剤および/または放射線療法における投与量および頻度は、担当医(内科医)が患者の年齢、症状および大きさ、ならびに治療される疾患の重度などの因子を考慮し、その判断に従って、調節されるであろう。式SX−682で示される化合物の投与計画は、10mg〜2000mg/日、または10〜1000mg/日、または50〜600mg/日を2〜4回(または2回)に分けた用量で経口投与し、腫瘍増殖を遮断することができる。間欠療法(例えば、3週間のうち1週間の療法、または4週間のうち3週間の療法)を用いてもよい。

0117

化学治療剤および/または放射線療法を当該分野にて周知の治療用プロトコルに従って投与することができる。化学治療剤および/または放射線療法における投与が治療される疾患、および化学治療剤および/または放射線治療のその疾患に対する既知の効果に応じて変化し得ることは当業者に明らかであろう。また、熟練した臨床医の知識に従って、治療用プロトコル(例、投与量および投与回数)は、投与される治療剤(すなわち、抗新生物剤または放射線)の患者に対して観察される効果を考慮して、およびその疾患の投与される治療剤に対して観察される応答を考慮して変化しうる。

0118

式SX−682で示される化合物、化学治療剤および/または放射線が、同時に、または本質的に同時に投与されない場合、その場合には、式SX−682で示される化合物、および化学治療剤および/または放射線を最初に投与する順番は重要ではない。かくして、まず式SX−682で示される化合物を投与し、つづいて化学治療剤および/または放射線を投与するか;あるいは化学治療剤および/または放射線をまず投与し、つづいて式SX−682で示される化合物を投与する。この交互の投与を単一の治療プロトコルの間で繰り返してもよい。治療される疾患および患者の状態を評価した後に、投与する順序、および治療プロトコルの間に各治療剤を繰り返して投与する回数を決定することは、熟練した医師の知識の十分な範囲内にある。

0119

例えば、特に化学治療剤および/または放射線が細胞傷害性剤である場合、それを最初に投与し、次に式SX−682で示される化合物を投与する治療を続け、利点のあることが測定されれば、つづいてその治療プロトコルが完了するまで、化学治療剤および/または放射線等を投与する。

0120

式SX−682で示される化合物、および化学治療剤および/または放射線の個々の選択は、担当医の診断、ならびに患者の状態および適切な治療プロトコルの判断に応じて変化するであろう。

0121

また、一般には、式SX−682で示される化合物および化学治療剤は、同一の医薬組成物に入れて投与されるべきではなく、それらは異なる物理および化学特性を有するため、異なる経路で投与されるべきである。例えば、式SX−682で示される化合物を経口投与し、その血中レベルを良好にして維持し、一方で化学治療剤を静脈内に投与してもよい。可能ならば、同じ医薬組成物で投与する方法および投与の適否の決定は、当業者の知識の十分な範囲内にある。最初の投与は当該分野にて公知の確立されたプロトコルに従って行うことができ、次に観察される作用に基づき、当業者がその投与量、投与方法、および投与回数を修飾できる。

0122

かくして、開業医は、経験と知識に従って、治療を続行する場合に、個々の患者の要求に従って、治療の成分(治療剤;すなわち、式SX−682で示される化合物、化学治療剤または放射線)を投与する各プロトコルを修飾しうる。

0123

治療が投与される用量で効果的であるかどうかを判断するにおいて、担当医は、患者の一般的な健康状態を考慮し、ならびに疾患に関連する徴候の緩和、腫瘍増殖の阻害、腫瘍の実際の収縮、または転移の阻害などのより限定的な兆候を考慮するであろう。腫瘍の大きさは放射線学の実験などの標準的方法、例えばCATまたはMRIスキャンにより測定され得、連続測定を用いて腫瘍の増殖が阻止されているか、いないか、あるいは反転さえしているかどうかを判断することができる。疼痛などの疾患関連の徴候の緩和、および症状全体の改善を用いて治療の有効性を判断する助けとすることもできる。

0124

本明細書に示される発明は、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない、次の調製方法および実施例を用いて説明される。別の機構的経路およびアナログ構造は当業者に明らかであろう。

0125

合成例1:N−(4−フルオロフェニル)−2−クロロ−ピリミジンアミド(3)の合成



2−クロロ−ピリミジン−5−カルボン酸(1)(3.16g、20ミリモル)をジクロロメタン(40mL)に懸濁させ、塩化オキサリル(3.30g、26ミリモル)を加え、つづいて触媒としてジメチルホルムアミド(3滴)を加えた。反応が始まり、気体激しく発生した。反応物を加熱し、1時間還流させ、次に室温に冷却させた。4−フルオロアニリンを加えた。激しい泡立ちが再び見られ、反応混合物が相当に暖まった。トリエチルアミンを加えると、直ちに綿状沈殿物が形成した。反応混合物をさらに1時間もう一度加熱して還流させ、熱を取り除き、窒素下の室温で18時間攪拌した。反応物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム、水、1N HCl、水、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させた。液体を濾過し、蒸発させて化合物(3)(3.44g(68%))を明黄色固体として得た。ESI−MS m/z=252.0[M+H]+

0126

合成例2:2−メルカプト−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)アミド中間体(4)の合成



丸底フラスコにて、2−クロロ−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド(3)(2.52g、10.0ミリモル)および無水硫化水素ナトリウム(1.22g、21.8ミリモル)を無水ジメチルホルムアミド(20mL)に懸濁させた。懸濁液を室温で攪拌し、反応混合物を深緑色に変化させた。1時間後、反応混合物を酢酸エチルと水の間に分配し、分離ロートに移した。層を分離した後、酢酸エチル層を水と5%炭酸水素ナトリウムの2:1混合液で2回洗浄した。水層を合わせ、1N HClで酸性にし、黄色固体を沈殿させた。該懸濁液を室温で2時間放置し、次に沈殿物真空濾過により集め、水で濯いだ。その黄色固体を真空デシゲーター中で一夜乾燥させ、チオピリミジンアミド 中間体(4)(2.3g(92%))を得た。ESI−MS m/z=250.0[M+H]+;1H NMR(300MHz、DMSO−d6) δ 10.29(s,1H)、8.77(bs,2H)、7.77−7.70(m,2H)、7.24(t,J=8.9Hz,2H)

0127

合成例3:ピナコールエステル誘導体(5)の合成



2−メルカプト−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド中間体(4)(2.32g、9.3ミリモル)および2−ブロモメチル−4−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸・ピナコールエステル(3.85g、10.1ミリモル)を無水DMF(20ml)に懸濁させた。超音波処理で該化合物を溶解させた。その反応フラスコに、トリエチルアミン(2.8mL、20.1ミリモル)を加え、沈殿物(トリエチルアミン−HBr)を直ちに形成させた。反応物を窒素気体とで層を形成させ、室温で3.75時間放置した。反応物を水(500mL)中に注ぎ、酢酸エチルと層を形成させた。二相溶液を分離ロートに移し、酢酸エチルと塩水でさらに希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチルで2回以上抽出した。酢酸エチル層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、重力濾過に付し、減圧下で乾燥させて5.7g(>100%、LC−MSによる純度93%)の赤色油、2−[2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−5−トリフルオロメトキシ−ベンジルスルファニル]−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド(6)を得た。ESI−MS m/z=550.1[M+H]+;1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 10.52(s,1H)、9.11(s,2H)、8.81(d,J=8.2Hz,1H)、7.78−7.75(m,2H)、7.55(s,1H)、7.28−7.22(m,3H)、4.72(s,2H)、1.32(s,12H)。NMRスペクトルには残りのDMFの存在を示すピークもあった。生成物をさらに精製することなく進展させた。

0128

合成例4:化合物SX−682の合成



Yuenら、Tetrahedron Letters 46:7899-7903から修飾された方法を用いて、ボロン酸・ピナコールエステルを脱保護し、SX−682を得た。化合物(6)(5.66g、10.3ミリモル、1当量)をメタノール(100mL)に溶かした。反応容器に4.5M水性フッ化水素カリウム(11.5mL、5当量)を充填し、得られた橙色溶液を1時間攪拌した。メタノールを室温でロータリーエバポレーションに付すことで除去し、得られた黄色とオフホワイトの固体の混合物をアセトンに懸濁させた。該懸濁液を重力濾過に付して不溶性塩を除去し、得られた透明な黄色溶液ピペットを介して水(2L)のフラスコに添加し、冷蔵室に入れた。およそ1.5時間冷却した後、得られたオフホワイトの沈殿物を真空濾過で集め、水で濯いだ。そのロートを真空デシゲーター中で一夜乾燥させ、3.87g(収率80%、LC−MSのよる純度>99%)の2−(2−ボロン酸−5−トリフルオロメトキシ−ベンジルスルファニル)−ピリミジン−5−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミドを得た。ESI−MS m/z=468.1[M+H]+;1H NMR(300MHz、DMSO−d6) δ 10.49(s,1H)、9.09(s,2H)、8.33(bs,2H)、7.78−7.73(m,2H)、7.66(d,J=8.5Hz,1H)、7.47(s,1H)、7.25−7.19(m,3H)、4.70(s,2H)

0129

薬理学的実施例1:SX−682によるインビトロでの細胞内カルシウム放出の阻害
インビトロアッセイは、SX−682によって、CXCR1/2介在の細胞内カルシウム放出が阻害されることを示した。簡単に言えば、細胞(単離されたヒト好中球あるいはCXCR1またはCXCR2のいずれかで安定的にトランスフェクトされたRBL細胞のいずれか)を、10mMHEPESおよびFLIPRカルシウム3色素を含有するHBSS−(Ca2+およびMg2+不含)に、総容量1.7mLで3.1x107細胞にて懸濁させた。細胞をアリコートさせ(試験管(tube)に付き200μLの細胞懸濁液、合計8本の試験管)、2μLの指定化合物(適宜希釈されている)を6本の各試験管に加えた。対照として、2μLのDMSO(1%最終濃度)を残りの2本の試験管に加えた。細胞を37℃で30分間インキュベートした。色素をローディングした後、試験管を6,000rpmで1分間遠心分離に供し、上澄みを除去し、細胞ペレットを10mM HEPESを含有する200μLのHBSS+(Ca2+およびMg2+含)に再び懸濁させた。試験化合物またはDMSO(対照)を、細胞ローディングの間に使用されたのと同じ濃度で再び添加した。細胞懸濁液を96−ウェルリーディングプレート(Reading Plate)(Corning)に90μLの容量(105細胞/ウェル)でアリコートした。コンパウンド・プレート(Compound Plate)はアゴニスト(HBSS−中CXCL8)またはHBSS−(対照)を含有した。フレックスステーション(FlexStation)IIにより蛍光基底レベルを読み取って15秒経過した後、10μLのCXCL8またはHBSS−をコンパウンド・プレートからリーディング・プレートに自動的に移した(CXCL8の最終濃度は25nMであった)。蛍光の変化を室温で240秒〜500秒の間で5秒毎に(ex=485nm、em=525nmを)モニター観察した。

0130

任意のユニットで示される基線からの蛍光の最大変化(Max−Min)を用いてCXCL8応答を測定した。CXCL8応答に対する各化合物の効果を正規化し、「100%応答」で示されるDMSO対照のパーセントで表した。CXCL8応答レベルを50%減少させる化合物の阻害濃度(IC50)の曲線適合および計算、またはカルシウム放出のレベルをアゴニスト誘発の最大変化の50%まで増大させる化合物のアゴニスト濃度(EC50)の曲線適合および計算を、プリズム(Prism)4(GraphPad Software, Inc., San Diego, CA)を用いて作成される用量−応答曲線非線形回帰分析に付して決定した。

0131

SX−682(n=4)のIC50の平均値(±SE)は、CXCR1トランスフェクトRBL細胞(「CXCR1」、四角)、CXCR2トランスフェクトRBL細胞(「CXCR2」、逆三角形)およびヒト好中球(「ヒトPMN」、丸形)にて、各々、42±3nM、20±2nM、および55±6nMであった(図1を参照のこと)。

0132

薬理学的実施例2:SX−682は細胞内カルシウム放出の洗浄耐性阻害の維持を示す
SX−682は、その標的となるタンパク質の結合部位にてヒドロキシルを有するアミノ酸側鎖と一時的な共有結合を形成する可能性のあるボロン酸の一部を含有する。理論に拘束されるつもりはないが、本発明者らは、SX−682の結合部位におけるかかる一時的な共有結合が、阻害剤を洗い流した後でも維持される、CXCR1/2阻害をもたらす可能性があると仮定した。仮に阻害がSX−682を洗い流した後もインビトロにて維持されるなら、SX−682が血漿から排除された後でも阻害がインビボにて維持されてもよく、その属性は患者の頻繁ではない投与計画(例えば、一日一回、週に二回、週に一回)を可能とする。頻繁でない投与計画が好ましい実施態様である。

0133

この仮説試験するために、CXCR1またはCXCR2のいずれかで安定してトランスフェクトされたRBL細胞(107細胞/mL)を、(1)種々の濃度のSX−682と37℃で30分間インキュベートし、(2)洗浄し、アッセイバッファー(RPMI/2%血清)中に室温で再懸濁させ、および(3)阻害剤を洗い流した後の12時間までの時点でCXCL8介在のカルシウム応答についてアッセイした。SX−682の試験した濃度は0(陽性対照)、0(陰性対照)、0.4、2および10μMであった。各時点の30分前に、細胞のアリコート(56.25μL)を取り出し、暗室にて30分間室温でFLIPR−3試薬(試験管に付き262.5μL)と一緒にローディングした。FLIPR−3をインキュベートした後、細胞を、薬理学的実施例1に記載されるように、CXCL8介在性細胞内カルシウム放出についてアッセイした。

0134

本発明者らの仮説と矛盾することなく、SX−682は、SX−682を洗い流した後も少なくとも12時間維持される、CXCR1(図2を参照のこと)またはCXCR2(図3を参照のこと)のいずれかで安定してトランスフェクトされたRBL細胞にてCXCL8介在の細胞内カルシウム流出の阻害を示した。

0135

薬理学的実施例3:SX−682は肺炎のラット実験にて明確な活性を示す
SX−682をインビボにおける肺炎のラット実験にてアッセイした。この肺炎の実験での活性は、多数の肺炎症疾患慢性閉塞性肺疾患(COPD)および気管支肺異形成(BPD))の治療にてSX−682の使用を支持する証拠を提供する。この実験では、スプレーグ・ドーリーラット(一群に付きn=4)に、ビヒクル対照(ジメチルホルムアミド/PEG400/セイライン、40:40:20)、陽性対照阻害剤(SX−576、1mg/kg)または試験化合物(SX−682、1mg/kg)のいずれかを1回だけ静脈内投与した。次にラットを大気中(陰性暴露群;ビヒクル対照のみ)または1ppmのオゾン中(陽性暴露群;ビヒクル対照、陽性対照阻害剤SX−576、および試験化合物SX−682)に4時間置いた。次にラットをt=24時間で殺し、気管支肺胞洗浄液(BALF)を集めた。細胞を遠心沈殿させ、ライトギムザで染色し、計数した。陰性暴露群では、染色しても好中球は観察されなかった。しかしながら、ビヒクルで処理したオゾン暴露ラットでは、BALF(1mL)に付き約14,000個の好中球の活発な流入があった(図4を参照のこと)。反対に、SX−576およびSX−682は共に(各々、1mg/kgで)、ビヒクルだけで処理した対照ラットと比べて、好中球のへの流入を有意に減少させた(図4)。試験した2つの阻害剤のうち、SX−682は好中球の化学走性を著しくより強固な阻害を示した(図4)。特に、好中球のBALFへの流入の阻害はSX−682(1mg/kg)を1回だけ投与した後も24時間持続された。これらの結果はSX−682がインビボにおける肺好中球化学走性の強力な阻害剤であり、予測インビボ実験にてCOPDのような肺炎症要素の亢進を伴う疾患の治療に有用であるとの証拠を示すものである。

0136

代謝安定性の実施例1:SX−682のミクロソーム安定性の増加
肝ミクロソームは、肝臓(および)のシトクロムP450システムによる、薬物のインビボにおける代謝作用および排泄作用についてのインビトロ実験にて使用される。肝ミクロソームにおけるインビトロでの化合物の安定性により、インビボにおけるその代謝作用および排泄作用が予測される。本発明者らは、他の数種の同種の化合物(cogener)と一緒に、SX−682の肝ミクロソームにおける安定性を試験し、SX−682のミクロソーム安定性を数値化し、安定または不安定の目安である構造−活性相関(SAR)の可能性を確かめた(図5を参照のこと)。

0137

化合物をヒト肝ミクロソームと一緒に37℃で重複してインキュベートした。反応体は100mMリン酸カリウム、2mMNADPH、3mM MgCl2、pH7.4にミクロソームタンパク質を含有した。対照を各化合物についてNADPHを除いて行い、NADPH−独立性分解を検出した。アリコートを0、10、20、30および60分で各実験および対照反応物より取り出し、等容量の氷冷した停止溶液ハロペリドールジクロフェナクまたは他の内部標準体を含有するアセトニトリル中0.3%酢酸)と混合した。反応を停止させ、−20℃で少なくとも10分間インキュベートし、さらなる容量の水を添加した。サンプルを遠心分離に付し、沈殿したタンパク質を除去し、上澄みをLCMS/MSで分析し、残りの化合物を定量した。データを0時点の濃度で割ることで残りの化合物の%に変換した。データを一次崩壊モデル適合させ、半減期を決定した。半減期とタンパク質濃度とから固有クリアランスを計算した:
CLint=ln(2)/(t1/2[ミクロソームタンパク質])

0138

結果を表1に示す。意外にも、SX−682は、SX−671またはSX−576と比べて、後者とは単一の環窒素原子であることを除いて構造的に同一であるのだが、著しく安定している(半減期が6倍長い)。他方で、環窒素原子を導入しただけでは、SX−677とSX−678とから分かるように、その各々は、SX−682と比べてその半減期が2倍および5倍短く、SX−682に見られるような安定性を付与するには不十分である。さらに意外なことに、SX−517にて環窒素原子を排除することで、半減期がSX−682の半減期よりも長くなっていることである。全体としての結果はSX−682の驚くべき安定性を予測させるSARは無いこととなる。

0139

代謝安定性の実施例2:SX−682の血漿安定性の増加
SX−682と、代謝安定性の実施例1に記載の同種の化合物(図5)のインビトロ安定性を、ヒト血漿においてさらに研究した。500μMDMSOストック溶液(5μL)を予め加熱した血漿液(495μL)に添加し、最終濃度を5μMとすることで反応を開始させた。アッセイは37℃の加熱ブロックで行われ、二回重複して実施された。サンプル(50μL)を0、30、60、120、240分に採取し、血漿からタンパク質を取り除くためにアセトニトリル(150μL)に添加した。サンプルを1分間攪拌混合に付し、次に14,000rpmで15分間遠心分離に供した.透明な上澄みをLC−MSで分析した。

0140

インビトロでの血漿中半減期(t1/2)は、数式:t1/2=ln(2)/bを用いて計算され、ここでbは、親化合物の残りのフラクション自然対数と、インキュベーション時間との直線の当てはめにて認められる傾きである。

0141

結果を表2に示す。SX−682とSX−576の安定性を比較した場合に、肝ミクロソームにおいてはSX−682の安定性が著しく高いのとは対照的に、血漿中では、大まかにはSX−576と同じである。環窒素原子の削除が血漿中安定性に対してあまり影響がないのは明らかである。他方で、SX−671での硫黄から酸素への変更はまた、血漿中半減期にて顕著な35倍の減少をもたらした。しかしながら、硫黄を維持するも、環からF3CO基を除去すると、血漿中半減期が5倍減少するSX−517によって説明されるように、硫黄を保持するだけでは血漿中安定性を維持するのに不十分である。

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