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技術 発汗過多の治療のための局所用組成物およびその使用方法

出願人 グラクソスミスクライン、インテレクチュアル、プロパティー、ディベロップメント、リミテッド
発明者 テオドラ、エックス.ペネ−デュミトレスキュエリザベス、ケイ.ハッシーマリア、グラチエラ、ラームジョン、レンレオン、ルーペノクマイケル、アール.ルークレアンドロ、エル.サントスバージニア、ディー.シュミット
出願日 2014年7月30日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-530655
公開日 2016年8月25日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2016-525569
状態 未査定
技術分野 その他のN系縮合複素環1 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 保護ドーム 排他的所有権 フォームブロック メタリン酸亜鉛 キーパラメータ 適用表面 レーザーブレード メートル法
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重要な関連分野

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図面 (8)

課題・解決手段

本発明は、発汗過多局所治療または予防において使用するための4−[ヒドロキシジフェニルメチル]−1−{2−[(フェニルメチルオキシエチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン、ならびにこれらの成分を含有する組成物を提供する。

概要

背景

米国人口のおよそ3.0%に影響を及ぼしている病態である多汗症は、身体の正常な温度調節を維持するために生理学的に必要とされるものを超える発汗過多と定義される[Strutton et al., J Am Acad Dermatol. 2004; 51:241-248]。原発性多汗症(他に原因のない発汗過多)は限局性(局部性)であり、腋窩わきの下)、手掌足裏顔面鼠径部、胴および大腿が影響を受ける場合がある。続発性多汗症は限局性または全身性(体全体)のいずれかであり得、内分泌障害代謝障害神経障害および心血障害を含む多くの医学的状態、ならびに薬物使用を原因とする。

記載のように、最も活発発汗部としては、手、足、腋窩および鼠径部が含まれる。限局性多汗症は、発汗過多が局部的である場合であり、例えば、それは主として手(手掌)および/または足(足裏)の症候性発汗である手掌多汗症(肢端多汗症としても知られる)などの特定の領域に影響を及ぼす。全身性多汗症は、体全体の発汗過多である。

多汗症は、患者の生活の質に消耗性の影響を及ぼし得る。腋窩、手、足または顔面の発汗過多は、仕事社会的相互作用身体活動およびレジャーにおける制限、ならびに感情的および心理的悩みを含む、患者によっての実質的障害をもたらすことがある[Strutton et al.,前掲, 2004]。

多汗症は、交感神経系、具体的には、汗腺を制御する胸部交感神経節鎖の過剰な機能に関連し、主要な神経伝達物質としてアセチルコリンが働く。交感神経系からのアセチルコリンの放出は、エクリン腺細胞側底膜に存在するシナプス後ムスカリン性受容体刺激して皮膚表面に分泌をもたらす。ムスカリン性受容体の5つのサブタイプの総てがヒトエクリン腺の異なる解剖学的位置で同定されている[Kurzen et al., J Invest Dermatol 2004; 123:937-949]。より具体的には、筋上皮細胞はこれら5つのサブタイプのムスカリン性受容体の総てを発現し、腺房細胞はM1(弱い)、M3およびM4を発現するが、汗管上皮はM1(弱い)、M3、M4、およびM5サブタイプを発現する。

多汗症は先天性の場合も獲得形質である場合もある。多汗症は、基礎にある健康状態の結果としてのもの、または原発特発性多汗症などの、明らかな原因のないものとして分類することができる。続発性多汗症は一般に、肥満痛風閉経腫瘍水銀中毒糖尿病精神障害または甲状腺機能亢進症(過活動甲状腺)などの、基礎にある健康状態のために発汗が多すぎる場合をいう。続発性多汗症はまた、何らかの投薬によって起こる場合もある。全身性多汗症は、続発性多汗症患者の中でもより多い。

多汗症の治療選択肢としては、局所用塩化アルミニウム六水和物水道水イオン泳動ボツリヌス菌毒素タイプA(BTX−A)の皮内注射全身用抗コリン作用薬、および内視鏡的胸腔鏡下交感神経切除が含まれる。しかしながら、これらの処置の有効性は限られている。例えば、局所用塩化アルミニウム六水和物は、有効性が限られており、高用量では皮膚刺激作用をもたらす[Goh et al., Int J Dermatol. 1990; 29: 368-70およびHolze et al., Dermatologica 1987; 175: 126-135];イオン泳動は時間がかかる処置であり[Karakoc, et al., Int J Dermatol. 2002; 41: 602-605およびReinauer et al., Br J Dermatol 1993; 129: 166-169];経口用抗コリン作用薬は実質的な副作用を有し(例えば、視朦頻脈口渇尿貯留、および便秘)[Bajaj et al., Br J Dermatol., 2007; 157: 118-121およびGee et al., Thorac Surg Clin 2008; 18: 141-155];BTX−A注射は高いコスト、疼痛筋力低下、および効果の発現の遅さを伴い;また、外科術は代償性発汗および合併症を伴う[Connolly et al., Am J Clin Dermatol 2003; 4: 681-697]。

局所用抗コリン作用薬も多汗症の治療に使用できる可能性がある。例えば、ムスカリン性抗コリン作用薬であるグリコピロレートが、1978年以来、検討され、多汗症管理の局所療法として有効であることが報告されている[Hays et al. Laryngoscope 1978; 88: 1796-18241978; May et al., Head Neck 1989; 11: 85-89; Shaw et al., Diabetologia 1997; 40: 299-301 and Kim et al., Yonsei Med J 2003; 44: 579-582]。

多汗症の治療において使用するための他の局所用製品としては、ホルムアルデヒド、過マンガン酸カリウムグルタルアルデヒドおよびメテナミン溶液が含まれる。

米国特許第6,433,003号には、グリコピロレートの局所投与によりヒトにおいて多汗症を治療するための方法が記載されている。米国特許第5,730,964号および同第5,512,555号には、汗関連の病態を、単剤としてのまたはアポクリン腺発汗、多汗症および化膿性汗腺炎などの病態を処置するための他の有効薬剤と組み合わせたフィナステリド、エプリステリドおよびコレスタン−3−オンなどの5−α−レダクターゼ阻害剤で処置する方法が記載されている。

米国特許第号4,885,282号には、4〜18個の炭素原子を有するモノカルボン酸およびジカルボン酸、そのメルカプト誘導体、その塩、またはそのエステルをからなる群から選択される化合物患部に適用することを含んでなる、多汗症、魚鱗癬またはしわを治療するための方法が記載されている。

米国特許出願第2005/0196414号には、対象者の皮膚または上皮にボツリヌス菌毒素を局所適用することにより、主観的または臨床的多汗症に関連する症状を予防または軽減する方法が記載されている。

米国特許出願第2004/0192754号には、5−HT2C受容体拮抗薬(すなわち、ケタンセリンリタンセリンミアンセリンメスレルギン、シプロヘプタジンフルオキセチン(fiuoxetine)、ミルタザピンオランザピンおよびジプラシドン)ならびに5−HT2C受容体調節薬(すなわち、逆作用薬部分作用薬およびアロステリック調節薬)などの、特発性多汗症および関連病態の症状を改善することができる化合物が記載されている。

これまでに、限局性多汗症の治療に関して規制当局承認を得ている局所用抗コリン作用薬は無い。よって、局所皮膚投与を介して腋窩と手掌の両方(より高いバリア特性を呈すると思われるより多数の角質層を持つ)の汗腺に直接送達可能なムスカリン性アセチルコリン受容体の強力な汎活性拮抗薬の同定[Ya-Xian et al., Arch Dermatol Res 1999; 291: 555-559]はなおまだ対処されていない医学需要である。本開示は、患者における発汗過多および/また多汗症の治療のための医薬組成物を提供することによりこのような需要を満たすと考えられる。

概要

本発明は、発汗過多の局所治療または予防において使用するための4−[ヒドロキシジフェニルメチル]−1−{2−[(フェニルメチルオキシエチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン、ならびにこれらの成分を含有する組成物を提供する。

目的

本開示は、患者における発汗過多および/また多汗症の治療のための医薬組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

発汗過多局所治療または予防において使用するための、化合物4−[ヒドロキシジフェニルメチル]−1−{2−[(フェニルメチルオキシエチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオンウメクリジニウム)。

請求項2

請求項3

薬学上許容可能な陰イオンが、臭化物イオンである、請求項1または2に記載の使用のための化合物。

請求項4

4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオンが、BSAの最大20%で適用される約0.1重量%〜約10重量%の量で存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項5

4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオンが、用量0.01〜10,000mgの量で存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項6

患部に適用される個別用量が、約0.37〜約31.6mg/用量の4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(0.44〜38mg/用量の臭化ウメクリジニウムに相当)である、請求項4または5に記載の使用のための化合物。

請求項7

ウメクリジニウムが、定常状態で1607pcg/mL未満の最大全身血漿レベルをもたらす、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項8

ウメクリジニウムが、定常状態で2541hr*pcg/mL未満の全身AUC(0−tau)をもたらす、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項9

化合物が、ヒト患者の患部への直接局所投与のための薬剤として処方される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項10

薬剤が、単位投与形に処方される、請求項9に記載の使用のための化合物。

請求項11

薬剤が、溶液ゲルクリーム軟膏ローションスプレーエアゾールスプレー、またはエアゾールフォームの形態である、請求項9または10に記載の使用のための化合物。

請求項12

薬剤が、1日2回、1日1回、隔日1回、週に3回、週に2回または週に1回、患部に適用される、請求項9〜11のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項13

発汗過多が多汗症である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用のための化合物。

請求項14

治療上有効な量の4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(ウメクリジニウム)と少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒とを含んでなる、局所投与用の医薬組成物

請求項15

exvivoヒト腹部皮膚を用いてinvitroで測定した場合に少なくとも0.2ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する、請求項14に記載の医薬組成物。

請求項16

溶媒が、水と少なくとも1種類の水和性有機溶媒との混合物を含んでなる、請求項14または15に記載の医薬組成物。

請求項17

水が、組成物全重量に対して約5重量%〜約55重量%の量で存在し、水和性有機溶媒が約45重量%〜約90重量%の量で存在する、請求項16に記載の医薬組成物。

請求項18

請求項19

水和性有機溶媒が、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールとの混合物を含んでなる、請求項16〜18のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項20

浸透促進剤をさらに含んでなる、請求項14〜19のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項21

浸透促進剤と少なくとも1種類の水和性溶媒とが同一である、請求項18に記載の医薬組成物。

請求項22

溶液である、請求項14〜19のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項23

ゲルである、請求項14〜19のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項24

a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;b)約5重量%〜約55重量%の量の水;およびc)約45重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒(総ての%は組成物の全重量に対するものである)を含んでなる、局所用医薬組成物

請求項25

a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;b)約5重量%〜約25重量%の量の水;およびc)ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールとを含んでなる混合物である、約70重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒(総ての%は組成物の全重量に対するものである)を含んでなる、局所用医薬組成物。

請求項26

ヒトの皮膚に治療上有効な量の、4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(ウメクリジニウム)とその薬学上許容可能な担体とを含んでなる組成物を適用することを含んでなる、発汗を軽減または予防する方法。

請求項27

それを必要とするヒトにおいて多汗症を治療する方法であって、前記ヒトの皮膚に4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(ウメクリジニウム)とその薬学上許容可能な担体とを含んでなる、治療上有効な量の組成物を適用することを含んでなる、方法。

請求項28

それを必要とするヒトにおいてヒト汗腺および皮膚に関連する望ましくない臭気を治療または最小化または予防する方法であって、前記ヒトの皮膚に、4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(ウメクリジニウム)とその薬学上許容可能な担体とを含んでなる治療上有効な量の組成物を適用することを含んでなる、方法。

請求項29

発汗過多または多汗症の予防または治療のための方法であって、それを必要とする患者に、治療上有効な量の第1の治療薬である4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(ウメクリジニウム)と、少なくとも1種類の他の治療薬とを逐次にまたは同時に投与することを含んでなる、方法。

請求項30

ウメクリジニウムと少なくとも1種類の他の治療薬とが同じ医薬製剤で投与される、請求項27に記載の方法。

請求項31

治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒とを含んでなり、定常状態で1607pcg/mL未満のウメクリジニウム最大血漿レベルをもたらす、局所投与用医薬組成物。

請求項32

治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒とを含んでなり、定常状態で2541hr*pcg/mL未満のAUC(0−tau)をもたらす、局所投与用医薬組成物。

請求項33

治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒とを含んでなり、定常状態で1607pcg/mL未満のウメクリジニウム最大血漿レベルと2541hr*pcg/mL未満のAUC(0−tau)とをもたらす、局所投与用医薬組成物。

技術分野

0001

本開示は、発汗過多治療において使用するための局所用医薬組成物およびその使用方法に関する。

背景技術

0002

米国人口のおよそ3.0%に影響を及ぼしている病態である多汗症は、身体の正常な温度調節を維持するために生理学的に必要とされるものを超える発汗過多と定義される[Strutton et al., J Am Acad Dermatol. 2004; 51:241-248]。原発性多汗症(他に原因のない発汗過多)は限局性(局部性)であり、腋窩わきの下)、手掌足裏顔面鼠径部、胴および大腿が影響を受ける場合がある。続発性多汗症は限局性または全身性(体全体)のいずれかであり得、内分泌障害代謝障害神経障害および心血障害を含む多くの医学的状態、ならびに薬物使用を原因とする。

0003

記載のように、最も活発発汗部としては、手、足、腋窩および鼠径部が含まれる。限局性多汗症は、発汗過多が局部的である場合であり、例えば、それは主として手(手掌)および/または足(足裏)の症候性発汗である手掌多汗症(肢端多汗症としても知られる)などの特定の領域に影響を及ぼす。全身性多汗症は、体全体の発汗過多である。

0004

多汗症は、患者の生活の質に消耗性の影響を及ぼし得る。腋窩、手、足または顔面の発汗過多は、仕事社会的相互作用身体活動およびレジャーにおける制限、ならびに感情的および心理的悩みを含む、患者によっての実質的障害をもたらすことがある[Strutton et al.,前掲, 2004]。

0005

多汗症は、交感神経系、具体的には、汗腺を制御する胸部交感神経節鎖の過剰な機能に関連し、主要な神経伝達物質としてアセチルコリンが働く。交感神経系からのアセチルコリンの放出は、エクリン腺細胞側底膜に存在するシナプス後ムスカリン性受容体刺激して皮膚表面に分泌をもたらす。ムスカリン性受容体の5つのサブタイプの総てがヒトエクリン腺の異なる解剖学的位置で同定されている[Kurzen et al., J Invest Dermatol 2004; 123:937-949]。より具体的には、筋上皮細胞はこれら5つのサブタイプのムスカリン性受容体の総てを発現し、腺房細胞はM1(弱い)、M3およびM4を発現するが、汗管上皮はM1(弱い)、M3、M4、およびM5サブタイプを発現する。

0006

多汗症は先天性の場合も獲得形質である場合もある。多汗症は、基礎にある健康状態の結果としてのもの、または原発特発性多汗症などの、明らかな原因のないものとして分類することができる。続発性多汗症は一般に、肥満痛風閉経腫瘍水銀中毒糖尿病精神障害または甲状腺機能亢進症(過活動甲状腺)などの、基礎にある健康状態のために発汗が多すぎる場合をいう。続発性多汗症はまた、何らかの投薬によって起こる場合もある。全身性多汗症は、続発性多汗症患者の中でもより多い。

0007

多汗症の治療選択肢としては、局所用塩化アルミニウム六水和物水道水イオン泳動ボツリヌス菌毒素タイプA(BTX−A)の皮内注射全身用抗コリン作用薬、および内視鏡的胸腔鏡下交感神経切除が含まれる。しかしながら、これらの処置の有効性は限られている。例えば、局所用塩化アルミニウム六水和物は、有効性が限られており、高用量では皮膚刺激作用をもたらす[Goh et al., Int J Dermatol. 1990; 29: 368-70およびHolze et al., Dermatologica 1987; 175: 126-135];イオン泳動は時間がかかる処置であり[Karakoc, et al., Int J Dermatol. 2002; 41: 602-605およびReinauer et al., Br J Dermatol 1993; 129: 166-169];経口用抗コリン作用薬は実質的な副作用を有し(例えば、視朦頻脈口渇尿貯留、および便秘)[Bajaj et al., Br J Dermatol., 2007; 157: 118-121およびGee et al., Thorac Surg Clin 2008; 18: 141-155];BTX−A注射は高いコスト、疼痛筋力低下、および効果の発現の遅さを伴い;また、外科術は代償性発汗および合併症を伴う[Connolly et al., Am J Clin Dermatol 2003; 4: 681-697]。

0008

局所用抗コリン作用薬も多汗症の治療に使用できる可能性がある。例えば、ムスカリン性抗コリン作用薬であるグリコピロレートが、1978年以来、検討され、多汗症管理の局所療法として有効であることが報告されている[Hays et al. Laryngoscope 1978; 88: 1796-18241978; May et al., Head Neck 1989; 11: 85-89; Shaw et al., Diabetologia 1997; 40: 299-301 and Kim et al., Yonsei Med J 2003; 44: 579-582]。

0009

多汗症の治療において使用するための他の局所用製品としては、ホルムアルデヒド、過マンガン酸カリウムグルタルアルデヒドおよびメテナミン溶液が含まれる。

0010

米国特許第6,433,003号には、グリコピロレートの局所投与によりヒトにおいて多汗症を治療するための方法が記載されている。米国特許第5,730,964号および同第5,512,555号には、汗関連の病態を、単剤としてのまたはアポクリン腺発汗、多汗症および化膿性汗腺炎などの病態を処置するための他の有効薬剤と組み合わせたフィナステリド、エプリステリドおよびコレスタン−3−オンなどの5−α−レダクターゼ阻害剤で処置する方法が記載されている。

0011

米国特許第号4,885,282号には、4〜18個の炭素原子を有するモノカルボン酸およびジカルボン酸、そのメルカプト誘導体、その塩、またはそのエステルをからなる群から選択される化合物患部に適用することを含んでなる、多汗症、魚鱗癬またはしわを治療するための方法が記載されている。

0012

米国特許出願第2005/0196414号には、対象者の皮膚または上皮にボツリヌス菌毒素を局所適用することにより、主観的または臨床的多汗症に関連する症状を予防または軽減する方法が記載されている。

0013

米国特許出願第2004/0192754号には、5−HT2C受容体拮抗薬(すなわち、ケタンセリンリタンセリンミアンセリンメスレルギン、シプロヘプタジンフルオキセチン(fiuoxetine)、ミルタザピンオランザピンおよびジプラシドン)ならびに5−HT2C受容体調節薬(すなわち、逆作用薬部分作用薬およびアロステリック調節薬)などの、特発性多汗症および関連病態の症状を改善することができる化合物が記載されている。

0014

これまでに、限局性多汗症の治療に関して規制当局承認を得ている局所用抗コリン作用薬は無い。よって、局所皮膚投与を介して腋窩と手掌の両方(より高いバリア特性を呈すると思われるより多数の角質層を持つ)の汗腺に直接送達可能なムスカリン性アセチルコリン受容体の強力な汎活性拮抗薬の同定[Ya-Xian et al., Arch Dermatol Res 1999; 291: 555-559]はなおまだ対処されていない医学需要である。本開示は、患者における発汗過多および/また多汗症の治療のための医薬組成物を提供することによりこのような需要を満たすと考えられる。

図面の簡単な説明

0015

受容液に送達されたウメクリジニウムの累積量(ng)を示す。各時点は0〜24時間、毎時採取した。各時点は12≦n≦17反復の平均を表す(4名の皮膚ドナー)。エラーバーは、平均の標準誤差(SEM)を表す。
手掌および腋窩の測定に基づく成人男性における手掌および腋窩サイズの分布を示す[Agarwal P. Sahu S. Indian Journal of Plastic Surgery 2010; 43: 49-53 and Cowan-Ellsberry C et al., Regul Toxicol Pharmacol 2008; 52: 46-52]。
1)クリック消臭剤;2)回転つまみ式消臭剤;および3)インビジブルスティック消臭剤を用いて適用される処方物量(g)の個々の部分および組み合わせた場合の部分を示す。
165mgの2.2%臭化ウメクリジニウム(1.85%w/wウメクリジニウム陽イオン)溶液を8時間、腋窩(表面積40cm2)へ局所投与した後の、ウメクリジニウムの予測薬物動態プロファイルを示す。
密封腋窩に直接または静脈内ボーラス用量としてウメクリジニウムを投与した後の血漿濃度を表す母集団薬物動態モデル構造を示す。
両腋窩に1日1回用量のウメクリジニウムを15日間繰り返し適用した後の濃度時間プロファイルの平均および90%信頼区間シミュレーションを示す。
両腋窩に週に1回用量のウメクリジニウムを15週間繰り返し適用した後の濃度時間プロファイルの平均および90%信頼区間シミュレーションを示す。
受容液に送達されたウメクリジニウムの累積量(ng)を示す。各時点は0〜24時間、毎時採取した。各時点は20≦n≦25反復の平均を表す(3名の皮膚ドナー)。エラーバーは、平均の標準誤差(SEM)を表す。

0016

開示の概要
本開示は、甲状腺機能亢進症または類似の内分泌障害、肥満および閉経を含む、一般に全身関与する発汗過多を伴うまたは促進する任意の病態を治療するためのウメクリジニウムの使用を提供する。よって、この治療は本来存在するものからの発汗過多を軽減または最小化する。ウメクリジニウムは、発汗、特に、発汗過多、例えば、手掌多汗症、腋窩多汗症足底多汗症、胴および/もしくは大腿の多汗症、または鼠径部の多汗症、および顔面多汗症、ならびにそれらの任意の組合せを含む多汗症の治療、改善または軽減に好適である。本投与は、使用用量に応じて1回の適用で体表面積の20%を超えないことが好適である。

0017

好適には、本処置は原発限局性多汗症に対するものである。別の実施形態では、本処置は、腋窩、手掌および/または足裏に使用するためのものである。さらに別の実施形態では、本処置は腋窩(axial)使用のためのものである。さらに別の実施形態では、本処置は手掌使用のためのものであり、さらに別の実施形態では、本処置は足裏用のものである。

0018

一実施形態では、本開示は、発汗過多の局所的治療または予防のためのウメクリジニウムの新規な使用を提供する。

0019

別の実施形態では、本開示は、必要とする患者における発汗過多の治療または予防方法を提供し、その方法は、前記患者の皮膚に治療上有効な量のウメクリジニウムを投与することを含んでなる。

0020

さらに別の実施形態では、本開示は、必要とする患者における発汗過多の治療または予防方法を提供し、その方法は、前記患者の皮膚に治療上有効量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を投与することを含んでなる。一実施形態では、薬学上許容可能な担体は、薬学上許容可能な溶媒である。

0021

現在の臨床文献には多汗症が発汗過多をもたらすのか、または発汗過多が多汗症の一種なのかについては論争が見られるが、本開示の処置はやはり総ての発汗過多およびそれに伴うまたはそれに由来する臭気に取り組むものであると理解される。

0022

さらなる実施形態では、本開示は、必要とする患者における発汗過多の局所的治療または予防のための薬剤の製造におけるウメクリジニウムの使用を提供する。

0023

本開示の別の実施形態は、発汗過多の局所的治療または予防において使用するための4−[ヒドロキシジフェニルメチル]−1−{2−[(フェニルメチルオキシエチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンおよびその薬学上許容可能な陰イオン(ウメクリジニウム)である。一実施形態では、薬学上許容可能な陰イオンは、臭化物イオンである。

0024

本開示の別の実施形態は、発汗過多の治療または予防のための方法であり、その方法は、必要とする患者に第1の治療薬、すなわち、ウメクリジニウムと少なくとも1種類の他の治療薬を投与することを含んでなる。本投与は、第1の治療薬と少なくとも1種類の他の治療薬の同時または逐次投与(任意の順序)であり得る。好適には、第2の治療薬もまた局所的に投与される。一実施形態では、ウメクリジニウムと少なくとも1種類の他の治療薬は、同じ医薬製剤で投与される。

0025

さらなる実施形態では、本開示は、治療上有効な量のウメクリジニウムと少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒とを含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0026

一実施形態では、本開示は、治療上有効な量のウメクリジニウムと少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒とを含んでなる局所用医薬組成物を提供し、その組成物ヒト皮膚に局所的に適用した際、ex vivoヒト皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも0.2ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。

0027

本開示の一実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウムと少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒と浸透促進剤とを含んでなる局所用医薬組成物である。

0028

本開示の一実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウムと水と水和性(water misicible)の薬学上許容可能な溶媒とを含んでなる局所用医薬組成物である。

0029

本開示の一実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウムと水と水和性の薬学上許容可能な溶媒と浸透促進剤とを含んでなる局所用医薬組成物である。

0030

本開示の別の実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウム、薬学上許容可能な溶媒、場合によりキレート剤、浸透促進剤、抗酸化剤pH調整剤、およびゲル化剤を含んでなる局所用医薬組成物である。

0031

一実施形態では、本組成物は、溶液、ゲルクリーム軟膏ローションスプレーエアゾールスプレーまたはエアゾールフォームの形態である。別の実施形態では、組成物は溶液である。さらに別の実施形態では、組成物はゲルである。

0032

一実施形態では、溶媒は、水と水和性有機溶媒との混合物を含んでなる。別の実施形態では、水は組成物の全重量に対して、約5重量%〜約55重量%の量で存在し、水和性有機溶媒は約45重量%〜約90重量%の量で存在する。

0033

本開示の別の実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒を含んでなる局所投与用の医薬組成物であり、本組成物は定常状態で2541hr*pcg/mL未満のAUC(0−tau)をもたらす。

0034

本開示の別の実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒を含んでなる局所投与用の医薬組成物であり、本組成物は定常状態で1607pcg/mL未満のウメクリジニウム最大血漿レベルをもたらす。

0035

本開示の別の実施形態は、治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒を含んでなる局所投与用の医薬組成物であり、本組成物は定常状態で1607pcg/mL未満のウメクリジニウム最大血漿レベル、および2541hr*pcg/mL未満のAUC(0−tau)をもたらす。

0036

一実施形態では、ウメクリジニウム組成物は、1日2回、1日1回、隔日1回、週に3回、週に2回または週に1回、1または複数の患部に適用される。

0037

一実施形態では、ウメクリジニウム組成物は、1日2回または1日1回であり得る初期投与計画とその後の隔日1回、週に3回、週に2回または週に1回であり得る維持相による2相で1または複数の患部に適用される。

0038

開示の詳細な説明
ウメクリジニウムは、以下の化合物(I)の式により表される:



(式中、X−は薬学上許容可能な陰イオンである)。

0039

この構造の1つの認知されている化学名は、4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン、および薬学上許容可能な陰イオンである。

0040

ウメクリジニウムのいずれの好適な薬学上許容可能な陰イオンも本発明における使用に許容される。好適には、薬学上許容可能な陰イオンは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン水酸化物イオン硫酸イオン硝酸イオンリン酸イオン酢酸イオントリフルオロ酢酸イオンフマル酸イオンクエン酸イオン酒石酸イオン、シュウ酸イオンコハク酸イオンマンデル酸イオン、メタンスルホン酸イオンまたはp−トルエンスルホン酸イオンから選択される。

0041

本明細書の目的では、ウメクリジニウムという用語は一般に「およびその薬学上許容可能な陰イオン」という用語を伴わずに出てくるが、いずれの好適な薬学上許容可能な陰イオンの包含も表す。用量計算の目的など、場合によっては、ウメクリジニウム陽イオン(すなわち、薬学上許容可能な陰イオンを伴わないウメクリジニウム)が本明細書に言及されることもある。

0042

しかしながら、臭化物陰イオンなどの特定の薬学上許容可能な陰イオンが企図される場合には、その化合物は臭化ウメクリジニウムと呼ばれる。別の実施形態では、ウメクリジニウムの薬学上許容可能な陰イオンがヨウ化物陰イオンである場合、その化合物はヨウ化ウメクリジニウムと呼ばれる。さらに別の実施形態では、ウメクリジニウムの薬学上許容可能な陰イオンが塩化物陰イオンである場合、その化合物は塩化ウメクリジニウムと呼ばれるなどである。

0043

ウメクリジニウムは、強力な長時間作用性活性型ムスカリン性アンタゴニスト(long-acting pan-active muscarinic antagonist)(LAMA)である。特に、この化合物は最近、ビラテロールとの一定用量合剤の成分としてFDAによって承認されたものである。この合剤は、慢性閉塞性肺疾患COPD)に対する経口吸入処置であるAnoro(商標)Elipta(登録商標)として知られる。また、単剤療法も欧州および米国でIncruse(商標)Elipta(登録商標)として承認されている。

0044

COPDの吸入療法としてのウメクリジニウムの臨床開発プログラムから得られるデータは、ウメクリジニウムが経口、静脈内および経口吸入を含むいくつかの経路による投与の後に十分忍容されることを示している。これらの治験からのデータは、ウメクリジニウムは、吸入(およびおそらく静脈内投与を除く他の経路)の後の終末相が消失ではなく吸収の速度を表す「フリップフロップ(flip flop)」薬物動態(吸収速度制限薬物動態とも呼ばれる)を有することを示唆する。

0045

本開示は、発汗過多の局所的治療または予防のためのウメクリジニウムの新規な使用を提供し、それは発汗過多の局所的治療もしくは予防における使用のためのウメクリジニウムとして特許請求され得るし、または発汗過多の局所的治療もしくは予防のための薬剤の製造におけるウメクリジニウムの使用としても特許請求され得る。

0046

本開示はまた、必要とする患者における発汗過多の治療または予防方法を提供し、その方法は、治療上有効な量のウメクリジニウムを前記患者の皮膚に投与することを含んでなる。

0047

本開示は、発汗過多を特徴とする任意の病態の治療を提供する。特に、本開示の化合物および組成物は、多汗症の治療、改善または軽減に好適である。一実施形態では、多汗症は、手掌多汗症、腋窩多汗症、足底多汗症、胴および/または大腿の多汗症、および顔面多汗症、ならびにそれらの組合せから選択される。

0048

一実施形態では、多汗症は腋窩多汗症である。別の実施形態では、多汗症は手掌多汗症である。

0049

別の実施形態では、本開示は、必要とする患者における発汗過多の治療または予防方法を対象とし、その方法は、(i)治療上有効な量のウメクリジニウムを含んでなる局所用医薬組成物、(ii)少なくとも1種類の他の医薬組成物、ビヒクルまたは成分を前記患者に同時にまたは逐次に投与することを含んでなる。好適には、少なくとも1種類の他の医薬組成物もまた局所的に投与される。

0050

さらに別の実施形態では、本開示は、必要とする患者におけるヒト汗腺および皮膚に関連する望ましくない臭気の治療または最小化または予防方法を対象とし、その方法は、治療上有効な量のウメクリジニウムを前記患者の皮膚に投与することを含んでなる。

0051

さらなる用量計算は、適用されたAPIの平均量が0.78〜4.02mg/cm2(あるいはまたul/cm2)(デバイスの送達特徴に基づく)の間であったとの仮定の下に行った。

0052

好適には、ウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒とを含んでなる医薬組成物は、少なくとも1つの患部に約0.005〜約10,000mg/日の用量で、必要であれば分割量として局所的に投与される。別の実施形態では、ウメクリジニウムの量は、1日約0.005〜約5000mgの用量で局所的に投与される。別の実施形態では、ウメクリジニウムの量は、1日約0.005〜約2500mgの用量で局所的に投与され。別の実施形態では、用量は1日約0.01〜約2500mgまたは約0.01〜約5000mgである。

0053

一実施形態では、医薬組成物中の化合物は、臭化ウメクリジニウムを含んでなる。一実施形態では、組成物は単位投与形での使用のために提供することができる。

0054

処置が腋窩部に対するものである場合、1回の用量で局所投与されるウメクリジニウムの総量は約0.02〜約150mgである。好適には、この投与は1日1回である。別の実施形態では、局所投与されるウメクリジニウムは、1用量の投与で約0.01〜約100mgである。さらに別の実施形態では、ウメクリジニウムの投与量は、1用量の投与で約0.03〜約50mgである。

0055

別の実施形態では、処置が手掌に対するものである場合、局所投与されるウメクリジニウムの総量は、1用量の投与で約0.02〜約400mgである。別の実施形態では、手掌に局所投与されるウメクリジニウムの総量は、1用量の投与で約0.02〜約250mgである。別の実施形態では、ウメクリジニウム投与量は、1用量の投与で約0.03〜約150mgである。

0056

さらに別の実施形態では、処置が腋窩および手掌の両方に対するものである場合、局所投与されるウメクリジニウムの総量は1用量の投与で約0.02〜約600mg、あるいはまた約0.03〜約450mgである。好適には、投与は1日1回である。

0057

別の実施形態では、投与されるウメクリジニウムの総量は約0.06〜約300mgである。別の実施形態では、投与されるウメクリジニウムの総量は1用量の投与につき約0.06〜約200mgである。

0058

さらなる実施形態では、処置は任意の患部に対して1日2回の投与であり、局所投与されるウメクリジニウムの総量は約0.02〜約1200mgである。別の実施形態では、投与されるウメクリジニウムの総量は約0.03〜約600mgである。

0059

別の実施形態では、処置は腋窩と手掌の両方に対して1日2回の投与であり、1日に局所投与されるウメクリジニウムの総量は約0.02〜約1200mgである。別の実施形態では、投与されるウメクリジニウムの総量は、1日に約0.03〜約600mgである。

0060

別の実施形態では、処置は手掌と足裏の両方に対して1日2回の投与であり、局所投与されるウメクリジニウムの総量は約0.02〜約1200mgである。別の実施形態では、ウメクリジニウムの投与量は、1日に約0.03〜約600mgである。

0061

別の実施形態では、処置は腋窩と足裏の両方に対して1日2回の投与であり、局所投与されるウメクリジニウムの総量は約0.02〜約1200mgである。別の実施形態では、ウメクリジニウムの投与量は、1日に約0.03〜約600mgである。

0062

腋窩または別の身体領域への追加処置を行いながらまたは行わずに、手掌または足裏への用量の追加投与が可能であると考えられる。

0063

一実施形態では、1または複数の患部への投与頻度は1日2回、1日1回、隔日1回、週に3回、週に2回または週に1回であってよく、この用量は本明細書の実施形態のいずれかに相当する。別の実施形態では、処置は、1日1回または1日2回などの初期投与頻度とその後の隔日1回、週に3回、週に2回または週に1回などの維持相の二相で行うことができる。

0064

皮膚への適用用量の計算のための別法では、体表面積(body surface area)(BSA)を使用することができる。局所投与されるウメクリジニウムの量は、一般には、BSA適用の約1%〜約20%に基づくものであり得る。

0065

よって、一実施形態では、局所適用されるウメクリジニウムの量は、1%BSAに基づき、約0.01〜約160mgであり得る。量の計算は1%BSAに基づくものであるので、20%BSAの場合の用量は約0.2〜約3200mgである。一実施形態では、投与するウメクリジニウムは臭化ウメクリジニウムである。

0066

用量は患者の性別および大きさ、ならびに患部の量、例えば、処置する体表面積に応じて変更可能であると考えられる。

0067

一実施形態では、1回の投与で局所投与される用量は、組成物の全重量に対してウメクリジニウム約0.01重量%〜約5重量%の範囲である。別の実施形態では、局所投与される用量は、ウメクリジニウム約0.01重量%〜約4重量%の範囲である。別の実施形態では、1回の投与で局所投与される用量は、ウメクリジニウム約0.01重量%〜約3重量%の範囲である。別の実施形態では、局所投与される用量は、ウメクリジニウム約1.85(陽イオン)重量%まで、あるいはまた臭化物塩として2.2重量%までである。この範囲は体表面積の最大20%まで適用することができる。

0068

別の実施形態では、本開示の局所的組成物は、ウメクリジニウムを組成物の全重量に対して約0.1重量%〜約5重量%で含んでなる。別の実施形態では、本開示の局所用組成物は、ウメクリジニウムを約0.01重量%〜約4重量%の量で含んでなる。別の実施形態では、本開示の局所用組成物は、ウメクリジニウムを約0.01重量%〜約3重量%の量で含んでなる。別の実施形態では、本開示の局所用組成物は、ウメクリジニウムを約1.85(陽イオン)重量%までの量で含んでなる。別の実施形態では、本開示の局所用組成物は、ウメクリジニウムを約2.2重量%までの臭化物塩の量で含んでなる。この場合にもまた、この範囲は体表面積の最大20%まで適用することができる。

0069

一実施形態では、局所適用されるウメクリジニウムの量は、患者のBSAの最大20%までである。一実施形態では、局所適用されるウメクリジニウムの量は、患者のBSAの最大10%までである。別の実施形態では、局所適用されるウメクリジニウムの量は、患者のBSAの最大8%までである。さらに別の実施形態では、局所適用されるウメクリジニウムの量は、患者のBSAの最大4%までである。

0070

局所用医薬組成物
本開示はまた、治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒とを含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0071

本開示による好適な局所用医薬組成物の例としては、溶液、ゲル、クリーム、軟膏、ローション、スプレー、エアゾールスプレー、またはエアゾールフォームが含まれる。一実施形態では、局所用医薬組成物は溶液である。別の実施形態では、局所用医薬組成物はゲルである。

0072

本開示の組成物は、ロールオン、スティック、含浸ワイプまたは含浸グローブなどのアプリケーターにより皮膚に適用することができる。本開示の組成物はまた、例えば、ポンプパックまたはエアゾール容器(すなわち、エアゾールスプレーまたはエアゾールフォームの場合)から分配することもできる。

0073

好適には、ウメクリジニウムは、組成物の全重量に対して約0.1重量%〜約30重量%の量で存在する。別の実施形態では、ウメクリジニウムは、組成物の全重量に対して約0.1重量%〜約10重量%の量で存在する。別の実施形態では、ウメクリジニウムは、組成物の全重量に対して約0.5重量%〜約5重量%の量で存在する。さらに別の実施形態では、ウメクリジニウムは、組成物の全重量に対して約1重量%〜約3重量%の量で存在する。さらなる実施形態では、ウメクリジニウムは、組成物の全重量に対して約1重量%の量で存在する。なおさらなる実施形態では、ウメクリジニウムは約2.2重量%の量で存在する。一実施形態では、ウメクリジニウムは、組成物の全重量に対して約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9または3.0重量%の量で存在する。

0074

溶媒
本開示の局所用医薬組成物は、少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒を含んでなる。一実施形態では、溶媒は、2種類以上の溶媒の混合物を含んでなる。

0075

一実施形態では、溶媒は、水と少なくとも1種類の水和性有機溶媒との混合物を含んでなる。

0076

別の実施形態では、水は、組成物の全重量に対して約5重量%〜約95重量%の量で存在する。別の実施形態では、水は、組成物の全重量に対して約5重量%〜約60重量%または約5重量%〜約55重量%の量で存在する。別の実施形態では、水は、組成物の全重量に対して約5重量%〜約55重量%の量で存在する。さらに別の実施形態では、水は、組成物の全重量に対して約5重量%〜約40重量%の量で存在する。さらに別の実施形態では、水は、組成物の全重量に対して約5重量%〜約30重量%の量で存在する。さらなる実施形態では、水は、組成物の全重量に対して約5%〜約25重量%の量で存在する。

0077

一実施形態では、水和性有機溶媒は、2種類以上の水和性有機溶媒の混合物である。

0078

ここで使用するための水和性有機溶媒の例としては、限定されるものではないが、1種類以上のアルコールおよび1種類以上のエーテル、ならびにそれらの混合物が含まれる。

0079

一実施形態では、水和性有機溶媒はアルコールである。アルコールの例としては、限定されるものではないが、メチルアルコールエチルアルコールイソプロピルアルコールn−プロピルアルコールイソブチルアルコールn−ブチルアルコールt−ブチルアルコールベンジルアルコールテトラヒドロフルフリルアルコールブチレングリコールジエチレングリコールジエチレングリコールモノエチルエーテルジプロピレングリコールエチレングリコール、エチルヘキサンジオール、エチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコールペンチレングリコールプロパンジオールおよびプロピレングリコール、ならびにそれらの混合物が含まれる。別の実施形態では、アルコールは、ジエチレングリコールモノエチルエーテルである。別の実施形態では、アルコール、プロピレングリコールである。別の実施形態では、アルコールは、ベンジルアルコールである。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、およびジエチレングリコールモノエチルエーテルである。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびイソプロピルアルコールである。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびエタノールである。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびイソプロピルアルコールである。

0080

一実施形態では、水和性有機溶媒は、2種類のアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールとの混合物である。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、3種類のアルコールの混合物である。さらに別の実施形態では、この3種類のアルコールの混合物は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールおよびベンジルアルコールである。

0081

一実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールの比は、約1:0.5〜約1:4である。別の実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールの比は、約1:1〜約1:3である。さらに別の実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールの比は、約1:1である。さらなる実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールの比は、約1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4または1:2.5である。なおさらなる実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールの比は、約1:2.3である。

0082

一実施形態では、溶媒は、水と2種類のアルコールとの混合物を含んでなる。一実施形態では、溶媒混合物は、水、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびプロピレングリコールを含んでなる。好適には、水とジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールの比は、約1:1:1〜約1:2:4.5である。

0083

さらなる実施形態では、水和性有機溶媒は、エタノールとプロピレングリコールとの混合物である。なおさらなる実施形態では、水和性有機溶媒は、エタノールとプロピレングリコールとジエチレングリコールモノエチルエーテルとの混合物である。

0084

別の実施形態では、水和性有機溶媒はエーテルである。好適なポリエチレングリコールの例としては、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール540、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール900、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール1450、ポリエチレングリコール1500、ポリエチレングリコール1540、ポリエチレングリコール1600、ポリエチレングリコール3350、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000およびポリエチレングリコール8000、ならびにそれらの混合物が含まれる。

0085

エーテルの例としては、限定されるものではないが、ベンジルグリコールジメチルイソソルビドおよびポリエチレングリコール、ならびにそれらの混合物が含まれる。別の実施形態では、エーテルはジメチルイソソルビドである。

0086

別の実施形態では、水和性有機溶媒は、ジメチルイソソルビド、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびイソプロピルアルコール、ならびに/またはエタノールである。好適には、水和性有機溶媒は、組成物中に約5重量%〜約95重量%の量で存在する。一実施形態では、水和性有機溶媒は、組成物中に約40重量%〜約95重量%の量で存在する。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、組成物中に約45重量%〜約90重量%(組成物の全重量に対して)の量で存在する。別の実施形態では、水和性有機溶媒は、組成物の全重量に対して組成物中に約70重量%〜約90重量%の量で存在する。

0087

水と少なくとも1種類の水和性有機溶媒との混合物は、さらに水不混和性有機溶媒を含んでなり得る。すなわち、一実施形態では、溶媒混合物は、水と水和性有機溶媒と水不混和性の薬学上許容可能な有機溶媒との混合物を含んでなる。

0088

薬学上許容可能な水不混和性有機溶媒の例としては、限定されるものではないが、エステル、例えば、ココ−カプリル酸エステルカプリン酸エステルセバシン酸ジエチルアジピン酸ジイソプロピル、ジリノレイン酸ジイソプロピルオレイン酸エチルイソステアリン酸イソプロピルミリスチン酸イソプロピルパルミチン酸イソプロピルおよびオレイン酸オレイル、およびそれらの混合物が含まれる。

0089

水不混和性有機溶媒を水および水和性有機溶媒と併用する場合、水不混和性有機溶媒は、組成物の全重量に対して約1重量%〜約10重量%の量で存在する。

0090

別の実施形態では、薬学上許容可能な溶媒は、本明細書に記載されるような水和性有機溶媒である。この実施形態では、水和性有機溶媒は、組成物の全重量に対して約70重量%〜約99.9重量%の量で存在する。

0091

さらに別の実施形態では、薬学上許容可能な溶媒は、本明細書に記載されるような水和性有機溶媒と水不混和性有機溶媒の混合物を含んでなる。水和性有機溶媒と水不混和性有機溶媒は合わせて、組成物中に組成物の全重量に対して約70重量%〜約99.9重量%の量で存在する。

0092

さらなる実施形態では、溶媒は水不混和性有機溶媒である。この実施形態では、水不混和性有機溶媒は、組成物の全重量に対して約70重量%〜約99.9重量%の量で存在する。

0093

別の実施形態では、本開示の組成物は、エチルアルコールを含まないか、または実質的に含まない。

0094

浸透促進剤
本局所用医薬組成物は、浸透促進剤をさらに含んでなり得る。溶媒および浸透促進剤の両方として働き得る本明細書に記載の水和性有機溶媒および/または水不混和性有機溶媒に加えて、浸透促進剤が存在してもよい。一実施形態では、浸透促進剤は、2種類以上の浸透促進剤の混合物である。浸透促進剤はまた、溶媒によるウメクリジニウムの溶解度を高める働きもすると考えられる。

0095

浸透促進剤の例としては、限定されるものではないが、脂肪酸脂肪酸エステル脂肪アルコールピロリドンスルホキシド、アルコール、ジオールおよびポリオール、ならびにそれらの混合物が含まれる。

0096

好適には、浸透促進剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約1重量%〜約20重量%の量で存在する。

0097

一実施形態では、本開示は、治療上有効な量のウメクリジニウムと溶媒と浸透促進剤とを含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0098

付加的薬学上許容可能な賦形剤
本開示の局所用医薬組成物は、1以上の付加的薬学上許容可能な賦形剤を含んでなる。

0099

好適には、付加的薬学上許容可能な賦形剤は、ゲル化剤、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、保存剤発汗抑制剤、消臭剤、芳香剤保湿剤整肌剤被膜形成剤可塑剤界面活性剤および噴射剤、ならびにそれらの組合せまたは混合物であり得る。一実施形態では、薬学上許容可能な賦形剤は、ゲル化剤、浸透促進剤、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤および保存剤、ならびにそれらの組合せまたは混合物である。

0100

ゲル化剤
本開示の局所用医薬組成物はまた、ゲル化剤をさらに含んでなり得る。一実施形態では、ゲル化剤は2種類以上のゲル化剤の混合物である。

0101

ゲル化剤の例としては、限定されるものではないが、ヒドロキシエチルセルロースHEC)、カルボキシメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのセルロース誘導体カルボマーアクリレートコポリマーシリカポリビニルピロリドンPVP)、ポロキサマー、それらの塩、ならびにそれらの組合せまたは混合物が含まれる。

0102

別の実施形態では、ゲル化剤は小分子ゲル化剤である。小分子ゲル化剤の例としては、限定されるものではないが、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグラタミドが含まれる。

0103

別の実施形態では、ゲル化剤は、小分子ゲル化剤、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのセルロース誘導体、カルボマー、アクリレートコポリマー、シリカ、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポロキサマー、それらの塩、ならびにそれらの組合せまたは混合物が含まれる。

0104

一実施形態では、ゲル化剤は、カルボマーまたはその塩である。カルボマーは、主としてアクリル酸、例えば、アクリル酸ナトリウムまたはポリアクリレートから形成される一連ポリマーに用いられる用語である。好適なカルボマーは、Lubrizolによりカーボポール(登録商標)系、例えば、カーボポール(登録商標)940または941として生産されている。カルボマーはまた、セルロース誘導体と同様に、25℃のブルックフィールド粘度などを用いて評価される。カーボポールポリマーは、約250,000〜約4,000,000の範囲の高分子量を有する。最終的なゲルの粘度は、ポリマーの分子量、ならびにその処方物中のポリマーの濃度に依存する。ゲル化剤としてのカルボマーは一般に0.1〜5%(w/w)の量で存在する。より高分子量(mw)のカルボマーは、約0.1〜約1%w/wの量で存在してもよい。

0105

別の実施形態では、ゲル化剤は、セルロース誘導体、好適にはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。ヒドロキシプロピルセルロースは、HPCを商標Klucel(登録商標)として上市しているAqualon division Hercules Incorporated、ウィルミントン、DE、USA(またはDow Chemical Company)などの多くの供給先から市販されている。Klucelは、少なくとも6種類の異なる粘度タイプ−HF、MF、GF、JF、LFおよびEF(約1,150,000〜80,000の分子量(MW)を有する)を有する製薬等級として入手することができる。あるいは、HXF、MXF、GXF、JXF、LXFおよびEXF等級(粗〜微細粒径)を用いてもよい。これらの6等級は、75〜6500cpsの範囲の粘度を有する。一実施形態では、Klucel MFまたはMXF(MW850,000)が本発明の組成物中のゲル化剤として使用されるが、水中2%濃度で4,000〜6,500センチポアズ(cps)(25℃で測定)の粘度を有する。

0106

当技術分野において、セルロース誘導体の粘度の測定は標準技術および当技術分野における例えばHPCのための分粒に基づき、粘度は、ブルックフィールドLVF粘度計を使用し、製造者であるHercules社によって提案されているように、粘度レベルに応じたスピンドルと速度の組合せを用いて25℃で測定することができると考えられる。

0107

種々の分子量のHPCの組合せを用いて広範囲の最終粘度を得ることができると考えられる。このような変形形態は総て、本発明の範囲内に包含される。

0108

一実施形態では、ゲル化剤はポリビニルピロリドン(PVP)である。

0109

別の実施形態では、ゲル化剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)と少なくとも1種類のセルロース誘導体の組合せである。好適には、セルロース誘導体は、ヒドロキシプロピルセルロースである。

0110

別の実施形態では、ゲル化剤は、小分子ゲル化剤である。小分子ゲル化剤の例としては、限定されるものではないが、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドが含まれる。

0111

好適には、ゲル化剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約0.1重量%〜約5重量%の量で存在する。別の実施形態では、ゲル化剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約0.1重量%〜約2重量%の量で存在する。

0112

一実施形態では、局所用医薬組成物はゲルであり、得られるゲルの粘度は25℃で約2,500〜約100,000センチポアズである。別の実施形態では、ゲルの粘度は25℃で約5,000〜約65,000センチポアズである。別の実施形態では、ゲルの粘度は25℃で約18,000〜約55,000センチポアズである。別の実施形態では、ゲルの粘度は25℃で約25,000〜約62,000センチポアズである。

0113

pH調整剤
本局所用医薬組成物は、pH調整剤をさらに含んでなり得る。

0114

一実施形態では、pH調整剤は酸、酸塩、またはそれらの混合物である。好適には、酸は、乳酸酢酸マレイン酸コハク酸クエン酸安息香酸ホウ酸ソルビン酸、酒石酸、エデト酸リン酸硝酸アスコルビン酸デヒドロ酢酸リンゴ酸プロピオン酸硫酸および塩酸、ならびにそれらの混合物である。

0115

別の実施形態では、pH調整剤は塩基である。好適には、塩基は、アミノメチルプロパノールジイソプロパノールアミンエチレンジアミントロラミンおよびトロメタミン、ならびにそれらの混合物である。

0116

さらに別の実施形態では、pH調整剤はバッファーである。好適には、バッファーは、クエン酸塩/クエン酸、酢酸塩/酢酸、リン酸塩/リン酸、プロピオン酸塩/プロピオン酸、乳酸塩/乳酸、アンモニウムアンモニアおよびエデト酸塩/エデト酸である。特定の実施形態では、pH調整剤は、クエン酸塩/クエン酸のバッファーである。

0117

好適には、pH調整剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約0.01重量%〜約10重量%の量で存在する。組成物が水を含んでなる本開示の一実施形態では、組成物の見掛けのpHはpH調整剤で、好適には約3〜約9の見掛けのpHとなるように調整する。一実施形態では、組成物の見掛けのpHはpH調整剤で、約4〜約8の見掛けのpHとなるように調整する。

0118

キレート剤
本局所用医薬組成物は、キレート剤をさらに含んでなり得る。一実施形態では、キレート剤は、2種類以上のキレート剤の混合物である。本開示の組成物は、キレート剤と抗酸化剤の混合物を含んでなることができ、両賦形剤は組成物中の酸化分解反応を防止または最小化する働きをする。

0119

キレート剤の例としては、限定されるものではないが、クエン酸、グルクロン酸、フマル酸、リンゴ酸、六メタリン酸ナトリウム、六メタリン酸亜鉛エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ホスホン酸塩、それらの塩、ならびにそれらの混合物が含まれる。エチレンジアミン四酢酸はエデト酸としても知られる。

0120

一実施形態では、キレート剤はEDTAまたはその塩、例えば、EDTAのカリウム塩ナトリウム塩またはカルシウム塩である。別の実施形態では、キレート剤はクエン酸である。

0121

好適には、キレート剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約0.01重量%〜約1重量%の量で存在する。キレート剤は、組成物内の酸化分解反応を防止または最小化するために使用できる。

0122

抗酸化剤
本局所用医薬組成物は、抗酸化剤をさらに含んでなり得る。一実施形態では、抗酸化剤は、2種類以上の抗酸化剤の混合物である。
抗酸化剤の例としては、限定されるものではないが、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール没食子酸プロピルビタミンETPGSおよびtert−ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ならびにそれらの混合物が含まれる。

0123

一実施形態では、抗酸化剤はブチル化ヒドロキシトルエンである。別の実施形態では、抗酸化剤は、没食子酸プロピルである。さらに別の実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンと没食子酸プロピルの混合物である。

0124

好適には、抗酸化剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約0.001重量%〜約1重量%の量で存在する。

0125

保存剤
本局所用医薬組成物は、保存剤をさらに含んでなり得る。一実施形態では、保存剤は、2種類以上の保存剤の混合物である。

0126

保存剤の例としては、限定されるものではないが、ベンジルアルコール、イミダゾリジニル尿素ジアゾリジニル尿素、ジクロロベンジルアルコールクロロキシレノールメチルパラベンエチルパラベンプロピルパラベン、ブチルパラベンフェノキシエタノール、ソルビン酸、安息香酸、それらの塩、およびそれらの混合物が含まれる。

0127

一実施形態では、保存剤は、ベンジルアルコールである。別の実施形態では、保存剤は、フェノキシエタノールである。

0128

好適には、保存剤は、組成物中に組成物の全重量に対して約0.01重量%〜約2重量%の量で存在する。

0129

本開示の一実施形態は、
治療上有効な量のウメクリジニウム、
少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒、
浸透促進剤
ならびに場合によりキレート剤、抗酸化剤、pH調整剤、およびゲル化剤の1以上
を含んでなる局所用医薬組成物である。

0130

本開示の一実施形態は、
治療上有効な量のウメクリジニウム、
水、
少なくとも1種類の水和性薬学上許容可能な溶媒、
浸透促進剤、ならびに
場合によりキレート剤、抗酸化剤、pH調整剤、およびゲル化剤の1以上
を含んでなる局所用医薬組成物である。

0131

一実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約55重量%の量の水;および
c)約45%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒、
(総ての%は組成物の全重量に対するものである)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0132

別の実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約55重量%の量の水;および
c)約45重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒
(総ての%は組成物の全重量に対するものであり、組成物は溶液である)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0133

さらに別の実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約55重量%の量の水;
c)約45重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒;および
d)約0.1重量%〜約5重量%のゲル化剤
(総ての%は組成物の全重量に対するものであり、組成物はゲルである)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0134

さらに別の実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約25重量%の量の水;および
c)約70重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒
(総ての%は組成物の全重量に対するものである)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0135

別の実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約25重量%の量の水;および
c)約70重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒
(総ての%は組成物の全重量に対するものであり、組成物は溶液である)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0136

さらに別の実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約25重量%の量の水;
c)約70重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒;および
d)約0.1重量%〜約5重量%の量のゲル化剤
(総ての%は組成物の全重量に対するものであり、組成物はゲルである)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0137

さらなる実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約25重量%の量の水;および
c)ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールを含んでなる混合物である、約70重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒
(総ての%は組成物の全重量に対するものである)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0138

なおさらなる実施形態では、本開示は、
a)約0.5重量%〜約5重量%の量で存在するウメクリジニウム;
b)約5重量%〜約25重量%の量の水;および
c)ジエチレングリコールモノエチルエーテルとプロピレングリコールとベンジルアルコールとを含んでなる混合物である、約70重量%〜約90重量%の量の少なくとも1種類の水和性有機溶媒
(総ての%は組成物の全重量に対するものである)
を含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0139

一実施形態では、本発明は、治療上有効な量のウメクリジニウムと少なくとも1種類の薬学上許容可能な溶媒を含んでなる局所用医薬組成物を提供し、この組成物は、ヒトの皮膚に局所的に適用された際に、ex vivoヒト皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも0.2ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。

0140

一実施形態では、本開示は、治療上有効な量のウメクリジニウムと水と少なくとも1種類の水和性有機溶媒とを含んでなる局所用医薬組成物を提供し、この組成物は、ex vivoヒト皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも0.2ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。

0141

別の実施形態では、本開示は、治療上有効な量のウメクリジニウム、水和性有機溶媒と水不混和性有機溶媒との混合物を含んでなる薬学上許容可能な溶媒を含んでなる局所用医薬組成物を提供し、この組成物は、ex vivoヒト皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも0.2ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。

0142

さらなる実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも0.2ng/cm2/時間の平均皮膚フラックスを有する。なおさらなる実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも0.5ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。なおさらなる実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも1ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。一実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも2ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。別の実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも3ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。さらに別の実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも4ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。さらなる実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に少なくとも5ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。

0143

なおさらなる実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト腹部皮膚を用いてin vitroで測定した場合に約0.2〜約8ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。一実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト皮膚を用いてin vitroで測定した場合に約2.5〜約7.5ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。別の実施形態では、本組成物は、ex vivoヒト皮膚を用いてin vitroで測定した場合に約5〜約7ng/cm2/時間の皮膚フラックスを有する。

0144

一実施形態では、本開示は、治療上有効な量のウメクリジニウムを含んでなる局所用医薬組成物を提供し、この組成物は、in vitroでex vivoヒト皮膚に適用した際に、等効力モル用量のグリコピロレートの局所用溶液に関連するウメクリジニウムの皮膚輸送速度をもたらし、従って、グリコピロレートのin vitro皮膚フラックスは、ウメクリジニウム組成物の場合よりも1.0倍〜65倍高い。

0145

別の実施形態では、本開示は、グリコピロレートと同等以下のin vitro経皮フラックス(nmol/cm2/hr)を有し、グリコピロレートよりも非結合性の全身暴露の量が少ない、治療上有効な量のウメクリジニウムを含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0146

さらに別の実施形態では、本開示は、in vitro皮膚浸透試験後の6時間累積量(nmol)がグリコピロレートと同等以下であり、グリコピロレートよりも非結合性の全身暴露の量が少ない、治療上有効な量のウメクリジニウムを含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0147

処方物1の組成物は、ゼロ次ラグタイムをおいてその後一次という二連吸収プロセスを特徴とするヒトにおける吸収を示し、この場合、in vivo皮膚フラックスに相当するゼロ次速度推定値は約1.5ng/cm2/時間(範囲:0.16〜12.9ng/cm2/時間)であり、適用部位での洗浄後の吸収に相当する可能性のある一次速度定数推定値は0.0656(28.1%)時−1である。本開示の一態様は、これらの同一基準を特徴とする処方物である。一実施形態では、本組成物は、約0.1〜約40ng/cm2/時間のヒトin vivo皮膚フラックスを有する。一実施形態では、本組成物は、約0.01〜約4ng/cm2/時間のヒトin vivo皮膚フラックスを有する。一実施形態では、本組成物は、約0.01〜約40ng/cm2/時間のヒトin vivo皮膚フラックスを有する。

0148

別の実施形態では、本開示の組成物は、局所投与時にヒトにおいて定常状態で1607pcg/mL未満のウメクリジニウム最大血漿レベルをもたらす。

0149

別の実施形態では、本開示の組成物は、局所投与時にヒトにおいて定常状態で2541hr*pcg/mL未満のAUC(0−tau)をもたらす。

0150

別の実施形態では、本開示の組成物は、局所投与時にヒトにおいて、1607pcg/mL未満のウメクリジニウム最大血漿レベル、および定常状態で2541hr*pcg/mL未満のAUC(0−tau)をもたらす。

0151

別の実施形態では、一方の腋窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティは、ヒトにおける適用用量の約0.18%であり、Cmaxは1607pcg/mL未満であり、AUCは2541hr*pcg/mL未満である。別の実施形態では、腋窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティは、ヒトにおける適用用量の最大約20%であり、Cmaxは1607pcg/ml未満であり、AUCは2541hr*pcg/mL未満である。一実施形態では、一方の眼窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティはヒトにおける適用用量の15%未満であり、Cmaxは1607pcg/ml未満であり、AUCは定常状態で2541hr*pcg/mL未満である。一実施形態では、一方の眼窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティは、ヒトにおける適用用量の10%未満であり、Cmaxは1607pcg/ml未満であり、AUCは定常状態で2541hr*pcg/mLである。一実施形態では、一方の眼窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティは、ヒトにおける適用用量の5%未満であり、Cmaxは1607pcg/ml未満であり、AUCは定常状態で2541hr*pcg/mL未満である。別の実施形態では、一方の眼窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティは、ヒトにおける適用用量の1%未満であり、Cmaxは1607pcg/ml未満であり、AUCは2541hr*pcg/mL未満である。

0152

一実施形態では、一方の眼窩への適用後の絶対的血漿バイオアベイラビリティは、ヒトにおける適用用量の20%未満である。

0153

別の実施形態では、手掌への適用後の絶対的バイオアベイラビリティは、最大50%である。

0154

さらに別の実施形態では、臭化ウメクリジニウムの経皮送達のための局所用溶液は、局所投与後に約20〜100%の受容体占有率(ムスカリン性受容体の)をもたらす。

0155

本開示はまた、治療上有効な量のウメクリジニウムと薬学上許容可能な溶媒と第2の薬学的に活性な薬剤とを含んでなる局所用医薬組成物を提供する。

0156

第2の薬学的に活性な薬剤は、ホウ酸;タンニン酸レゾルシノール;過マンガン酸カリウム;ホルムアルデヒド;グルタルアルデヒドおよびメテナミン;ルイス酸アルミニウムおよびジルコニウムなどの金属または金属イオンの塩または錯体;5−α−レダクターゼ阻害剤;フィナステリド;フィウタミド(fiutamide);スピロノラクトンノコギリヤシエキス;エプリステリド;コレスタン−3−オン;4〜18個の炭素原子を有するモノカルボン酸および/またはジカルボン酸、そのメルカプト誘導体、その塩、またはそのエステル;ボツリヌス菌毒素;5−HT2C受容体拮抗薬、例えば、ケタンセリン、リタンセリン、ミアンセリン、メスレルギン、シプロヘプタジン、フィウオセチン(fiuoxetine)、ミルタザピン、オランザピン、ジプラシドン;および5−HT2C受容体調節薬;または発汗抑制剤、例えば、塩化アルミニウム六水和物といった発汗過多の処置における使用に好適な薬剤である。

0157

本開示の組成物はまた、第2の治療上有効な薬剤として、創傷治癒薬、皮膚保護薬、殺菌薬または麻酔薬を単独でまたは多汗症を処置するための第2の薬剤と組み合わせてさらに含んでなり得る。

0158

合成化学
臭化ウメクリジニウムの合成はWO2005/104745の実施例84に記載されており、この実施例84は引用することにより本明細書の一部とされる。

0159

好適な薬学上許容可能な陰イオン、例えば、塩化物陰イオン、臭化物陰イオンまたはヨウ化物陰イオンも、2−ブロモエチルフェニルメチルエーテルまたは2−ヨードエチルフェニルメチルエーテルなどを用い、WO2005/104745に示されるようなスキームに従って製造することができる。

0160

定義
「治療上有効な量」とは、投与時に治療効果を有するのに十分なウメクリジニウムを意味して本明細書で使用される。有効な量は、処置される特定の病態、病態の重篤度、処置期間、および組成物の具体的な成分によって異なる。発汗過多の処置のためのウメクリジニウムの有効な量は臨床技術によって決定することができる。

0161

「投与すること」および「投与」という用語は、堅実な医療行為において所望の治療効果を提供するような様式で患者に医薬組成物を送達するいずれの方法も意味して本明細書で使用される。

0162

上述のように、「体表面積」または「BSA」という用語は、本明細書で使用する場合、ヒト身体の全表面積を意味する。体面積を計算するために長年をかけていくつかの異なる式が開発され、それらからは若干異なる結果が得られる。慣用される式は、1987年にThe New England Journal of Medicineに発表されたMostellerの式である。Mostellerの「メートル法での体表面積の簡単な計算」によれば、体表面積=体重kg×身長cm/3600の解の平方根。同様の計算値を出す他の式も総て本発明の範囲内に含まれ、総て医師の用量投与技術の範囲内であると考えられる。

0163

本明細書で使用する場合、医薬組成物の「局所投与」は、角質層への組成物の適用、およびそこからの拡散を意味する。

0164

発汗過多の「処置」または「処置すること」という用語は、その少なくとも1つの症状の緩和、その重篤度の軽減、またはその進行の遅延、防止もしくは阻害を包含する。処置は、必ずしもその病態または障害が完全に治癒することを必要としない。本明細書において有用な医薬組成物は、病態または障害の重篤度の軽減、それに関連する症状の重篤度の軽減、患者の生活の質の向上の提供、またはその病態もしくは障害の発症の遅延、防止もしくは阻害を必要とするに過ぎない。医学および製薬分野で認識されているように、処置は、集団の全構成員において臨床有用性を有するほどの効果は必要としない。

0165

「薬学的に許容可能な」という用語は、規制当局により承認可能でこと、または薬局方もしくは動物、より詳しくはヒトでの使用に関して他の一般に認知されている指針を意味する。

0166

本明細書で使用する場合、「皮膚浸透」という用語は、ウメクリジニウムの角質層から皮膚の表皮および/または真皮へのまたは体循環への拡散を意味する。

0167

本明細書で使用する場合、「患者」はヒト患者を含む。

0168

本明細書で使用する場合、ある特定の成分を「実質的に含まない」とは、その特定の成分が約1重量%の組成物を意味する。ある特定の成分を「含まない」とは、その特定の成分が存在しない組成物を意味する。

0169

本明細書に挙げられているいずれの濃度範囲パーセンテージ範囲または比率範囲も、特に断りのない限り、その範囲内の任意の整数およびある整数の10分の1および100分の1などのその分数の濃度、パーセンテージまたは比を含むものと理解されるべきである。この説明は、範囲の幅または記載されている特徴にかかわらずに当てはまるものとする。

0170

特に断りのない限り、総てのパーセンテージは、重量パーセンテージ、例えば、調製された最終組成物のw/wに基づき、総ての合計が100重量%に相当する。

0171

「1つ("a"および"an")は、本明細書で使用する場合、列挙された成分の「1以上」または「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。そうではないことが明示されていない限り、単数形の使用が複数形を含むことは当業者に自明である。

0172

本明細書を通して、種々の実施形態の記載が「を含んでなる」という言葉を使用しているが、いくつかの特定の場合では、実施形態は代わりに「から本質的になる」または「からなる」という言葉を用いて記載することができる。

0173

量、パーセンテージまたは割合を表す総ての数、および本明細書で使用される他の数値は、総ての場合で、「約」という用語で修飾されると理解される。

0174

ウメクリジニウムの生体プロファイル(すなわち、薬物動態(PK)/薬動力(PD))は分解生成物が無く、有効成分が皮膚の適当な層に有効な量で送達されることに依存するので、本明細書に記載されるような組成物は患者に発汗過多に対する新規な治療処置の選択肢を与える。

0175

本明細書で使用される他の用語は、それらの当技術分野での周知の意味によって定義されるものとする。

0176

実施例1:医薬組成物
以下の組成物を、下表に示されるように調製した。

0177

0178

処方物番号1、3、4、6および8(溶液)は、表1に示される各溶媒を撹拌しながら混合容器に加えることによって調製した。次に、ウメクリジニウムを、撹拌しながら混合容器に加え、目的の溶液処方物を得た。

0179

処方物番号2、5、7、9および10(ゲル)は、表1に示される各溶媒を撹拌しながら混合容器に加えることによって調製した。次に、ウメクリジニウムを、撹拌しながら混合容器に加え、その後、ヒドロキシプロピルセルロースを加え、目的のゲル処方物を得た。

0180

以下のさらなる処方物もまた、ゲル化剤のレベルを変えた(0、1%、1.5%および2%のKlucel−MF)本発明によるゲル処方物の粘度を測定するために調製した。

0181

0182

処方物番号11(溶液)は、表2に示される各溶媒を撹拌しながら混合容器に加えることによって調製した。次に、ウメクリジニウムを、撹拌しながら混合容器に加え、目的の溶液処方物を得た。

0183

処方物番号12、13および14(ゲル)は、表2に示される各溶媒を撹拌しながら混合容器に加えることによって調製した。次に、ウメクリジニウムを、撹拌しながら混合容器に加え、その後、ヒドロキシプロピルセルロースを加え、目的のゲル処方物を得た。

0184

実施例2−in vitro皮膚浸透試験
実施例1に記載の局所用医薬組成物に対してin vitro皮膚浸透試験を行い、皮膚フラックスを測定した。以下の方法を使用した。

0185

方法および材料
現地病因腹壁形成術下の患者から全厚ヒト皮膚を得る。回収直後に皮膚をリン酸緩衝生理食塩水PBS)の入ったプラスチック容器に移し、輸送中4℃で維持する。研究室到着したところで、皮下脂肪皮膚サンプルから除去する。次に、全厚皮膚を高密度フォームブロック上に置き、エレクトロデルマトームを用いて厚さ500μmに分節する。次に、この分節皮膚をアルミホイル上に拡げ、水不透性プラスチックバックに入れる。空気を抜き、バッグ熱封止する。このサンプルを実験時まで−80℃で保存する。従前の実験では、皮膚サンプルはこの様式で皮膚浸透物理的障壁(角質層)制限率に損傷無く、調製および保存可能なことが示されている。

0186

方法概要
拡散セルのタイプ:フロースルーチャネル拡散セル
皮膚膜供給源: 厚さ500μmに分節した4名のドナー由来のヒト分節
皮膚反復:処方物につき少なくとも12反復で、少なくとも3名の異なる皮膚ドナー
試験品の用量: およそAPI(塩)220または100μg/皮膚切片に相当する10μL/cm2(10mg/cm2)
受容液: 各試験前に新たに作製し、真空下で60分間脱気し、気泡を最小限にするために37℃に設定した温浴中に置いたリン酸緩衝生理食塩水(PBS)
ポンプ流速: 10.0μL/分
時点: 適用後1〜24時間まで毎時回収

0187

拡散セルのセットアップ
薬物送達を評価するために、自家開発したフロースルー拡散セルシステムチャネルセル)を使用する。拡散セルをセル保温サポートに入れ、皮膚表面温度を32±2℃に維持するために38℃に設定した循環水浴を用いて加温する。これらのセルをタイゴンチューブマルチチャネル蠕動ポンプに接続する。各拡散セルのアウトレットに、角壁96ウェルプレートに直接滴下するような角度でチューブを取り付ける。冷凍庫から冷凍分節皮膚を取り出し、ベンチ上で約30分間解凍する。レーザーブレードを用いて1×2cm片となるように皮膚切片をとり、拡散セル内のサポートリングに、角質層を上にして取り付ける。

0188

ドナーコンパートメントブロックをこの皮膚上に置き、表面積1.0cm2を露出して漏れ止め封止を提供するようにステンレス鋼バネを用いて固定する。パルスをかけて受容液を最大流速でセルに通すことにより気泡を除去する。ポンプを予め選択した流速(10.0μL/分)に調整する。この拡散システムをおよそ20分間平衡化する。漏れを示すセルは取り替える。

0189

試験品の適用:
試験品を10μL/セル(10mg/cm2)の用量で適用し、容積移送式ピペットを用いて角質層表面に均一に拡げる。ドナーチャンバー周囲環境に対して開放したままとする。

0190

受容液のサンプリング
受容液を適用後1〜24時間まで(好ましくは、毎時)96ウェルプレートに回収する。受容液のアリコート300μlを、ハイスループットSPE−MS/MSまたはUPLC−MS/MS分析のために96ウェルプレートに移す。分析前に、内部標準を含有するアセトニトリルまたはメタノールのアリコートを各ウェルに加える。

0191

サンプル分析:サンプルは、ハイスループットSPE−MS/MS、またはMSもしくはUPLC−MS/MSにより分析する。

0192

データ分析:目に見える漏れのある拡散セルは分析から外す。アウトライアー分析者によって判定し、JMP(SASInstitute Inc、v9.0)を用いて確認する。

0193

平均、平均の標準偏差、および標準誤差を、JMPを用いて計算する。処方物の比較のためにスチューデントt検定を用いる。≦0.05のP値統計学的に有意と見なす。

0194

これらの試験の結果を表1および2、ならびに図1および8に示す。

0195

実施例3−in vitro皮膚浸透試験(ウメクリジニウムとグリコピロレートの比較)
in vitro試験で、(i)表1に示す2.2%臭化ウメクリジニウムを含んでなる処方物番号1、および(ii)2%臭化グリコピロレートを含んでなる比較処方物から送達された有効成分の、皮膚分布(表皮/真皮)およびin vitro皮膚フラックスを調べる。

0196

ex vivoヒト皮膚への1回限りの局所用量の臭化ウメクリジニウムまたは臭化グリコピロレートの後、6時間の時点で、グリコピロレートとウメクリジニウムのモル比(用量の違いに関して補正した後)の中央値(範囲)は、表皮で1.5(0.4〜5.8)、真皮で1.2(0.3〜4.3)であった。従って、真皮に送達されたウメクリジニウムの量は、モル用量標準化ベースで、真皮に送達されたグリコピロレートの量と同桁であった(しかしながら、平均ではやや低かった)。

0197

ex vivoヒト皮膚への1回限りの局所用量の後、24時間の時点で、グリコピロレートのin−vitro皮膚フラックスは、用量補正後のモルベースで、ウメクリジニウムの場合よりも7.3(1.0〜65)中央値(範囲)倍高かった。

0198

マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)は、組織切片から直接内因性および外因性化合物の空間的分布を分析するための有力かつ別種の技術として登場した[Seeley EH, Caprioli RM. MALDI imaging mass spectrometry of human tissue: method challenges and clinical perspectives. TrendsBiotechnol. 29(3), 136-143 (2011);およびSvatos A. Mass spectrometric imaging of small molecules. Trends Biotechnol. 28(8), 425-434 (2010)参照]。MALDIは、内因性化合物ならびに薬物およびその代謝産物可視化を助ける可能性を持つ、皮膚研究における有価なツールであることが示されている[Enthaler B, Trusch M, Fischer M, Rapp C, Pruns JK, Vietzke JP., MALDI imaging in human skin tissue sections: focus on various matrices and enzymes. Anal Bioanal Chem. (2013); 405(4):1159-70参照]。ヒト皮膚組織切片におけるMALDIイメージング:種々の基質および酵素への焦点。MALDIは、皮膚層内のウメクリジニウムの定性的分布を検討するため、およびそれが真皮中を汗腺のレベルまで(深さ2mm以上)浸透するかどうかを判定するために使用する。ex vivoヒト皮膚における1回限りの局所用量の後、ウメクリジニウムは皮膚内に勾配を持ち、最高濃度は角質層付近にあり、この勾配は24時間かけて皮膚の深層へ移動したことが示された。24時間の時点で、ウメクリジニウムは真皮のより深い区画まで浸透し、汗腺が存在する領域に蓄積した。

0199

実施例4−ウメクリジニウムとグリコピロレートのin vivo全身濃度の比較
in vitro皮膚フラックスは、in vivo皮膚フラックスと同じではあり得ない。すなわち、in vivo皮膚フラックスはin vitro皮膚フラックスの3倍〜10倍の間である可能性があり、おそらくは最大100倍である。

0200

1回の試験からのin vitroデータおよび健康なボランティアに対してウメクリジニウムまたはグリコピロレートを静脈投与した後のin vivo薬物動態データを用いた、等モル用量のウメクリジニウムとグリコピロレート後のヒト暴露のシミュレーションは、ウメクリジニウムに関する非結合遊離)薬物の濃度のほうがグリコピロレートの場合よりも低かったことを示した。ウメクリジニウムの最悪の場合(in vivo皮膚フラックスがin vitro皮膚フラックスの100倍)およびグリコピロレートの総ての可能性のある場合を仮定したこれらのシミュレーションからの結果は、全身利用可能な非結合ウメクリジニウムが全身利用可能な非結合グリコピロレートよりも多い確率が<0.001%〜11%の間であることを示した(表3)。すなわち、グリコピロレートに比べて全身利用できるウメクリジニウムが少ないものと思われる。従って、これらの化合物がムスカリン性受容体において等効力であると考えれば、ウメクリジニウム処置は、グリコピロレート処置に比べてもたらされる全身性の有害事象が少ない可能性がある。

0201

0202

実施例5−健康な男性被験者の腋窩または手掌に対する局所投与の[14C]ウメクリジニウムからの全身暴露の特徴
健康なヒト被験者の腋窩または手掌に対する放射性標識処方物番号1の単回用量投与後のウメクリジニウムの薬物動態学、安全性および忍容性を特徴付けるために臨床試験を行った。

0203

いずれの化合物の皮膚拡散も、これらの2つの身体部位における角質層の既知の違いに基づけば、腋窩と手掌の間で異なると思われる。手掌の角質層の平均(SD)数は50であり、30〜70層の範囲である。これに対し、胴の角質層の平均(SD)数は13であり、5〜21層の範囲である[Ya-Xian et al., Arch Dermatol Res 1999; 291: 555-559]。

0204

皮膚のin vivoフラックスはin vitro皮膚フラックスの最大20倍と仮定すれば、処方物番号1は、腋窩皮膚では0.33〜127ng/h/cm2の範囲、手掌皮膚では0.04〜49ng/h/cm2の範囲の皮膚フラックスを有すると思われる。

0205

従前の安全性試験では、1日1回、10日間投与された0.5mg(500mcg)の吸入ウメクリジニウムは、QT試験中、十分な忍容性があったことが示された。従って、局所的ウメクリジニウム用量は、1日1回、10日間投与された0.5mgの吸入ウメクリジニウムに相当する全身暴露レベル(CmaxおよびAUC(0τ))を超える確率は低くしつつ、最大暴露(CmaxおよびAUC(0−∞)に基づく)をもたらすことを狙いとした。

0206

この第1の皮膚試験に関しては、投与用量は、表面積40cm2に適用される、2.2%w/w臭化ウメクリジニウム(1.85%w/wウメクリジニウム陽イオン)を含んでなる溶液165mgであった。すなわち、局所投与される正味の量は3.05mg(すなわち、165mg×1.85%)であった。3.05mgのメクリジニウムの腋窩への投与後の全身暴露(CmaxおよびAUC(0−∞))は、1日1回、10日間の吸入により投与される0.5mgウメクリジニウムから得られる暴露(CmaxまたはAUC(0−τ))を超えないと予測された。

0207

一実施形態では、多汗症に対して局所投与される用量は、暴露が吸入ウメクリジニウム臨床プログラムからの暴露と同等以下であると予測される限り、1日1回、隔日1回、週に3回、週に2回または週に1回、体表面積の最大20%に適用される0.01%〜5重量%臭化ウメクリジニウム溶液の範囲であるべきである。別の実施形態では、多汗症に対して局所投与される用量は、0.01重量%〜5重量%臭化ウメクリジニウムの範囲であるべきである。

0208

皮膚試験に関する用量計算はいくつかのキーパラメーターに基づいた:(1)処方物(w/w)中の活性医薬剤のパーセンテージ、例えば、2.2%w/w臭化ウメクリジニウムを含んでなる溶液は低刺激性であることが示されている;(2)皮膚の定常状態のin vivoフラックス(皮膚からの吸収はin vitro試験と同様のゼロ次速度論に従うと仮定);3)暴露時間;4)適用表面積;5)適用される製品の量;および6)定量限界および従前のヒト暴露に対して予測される全身濃度−時間プロファイル。

0209

腋窩のフラックス:
ウメクリジニウムの親油性(cLogP=6.96)のために、血漿タンパク質および他の溶質の存在が浸透を促進する付加的駆動力として働き得るin vivo条件に比べて、in vitroアッセイにおける薬物の受容液への分配能には限界があり得る。従って、in vitroフラックス値は、過小評価される可能性がある。ヒトにおいて局所適用後の暴露を評価するために、in vitro皮膚フラックス−の3倍もしくは10倍、または可能性として100倍というより現実的なin vivo定常状態フラックスを仮定するシミュレーションを行った。

0210

手掌のフラックス:
手掌と腋窩との角質層の数の違いを考慮し、手掌と腋窩のフラックスの違いが角質層の数の違いに比例すると仮定すると、手掌の定常状態フラックスは、腋窩のフラックスの平均で3.9分の1であると見積もられた。

0211

密封後のフラックスの変化:
密封は適用した薬物の浸透を高めるために局所投与において広く用いられる。密封条件下での全身暴露が、1.4〜10倍の間の皮膚フラックスの上昇を仮定して予測された[Hafeez et al., Skin Pharmacol Physiol 2013; 26: 85-91]。

0212

暴露時間
十分な量のウメクリジニウムが皮膚に浸透することを確認するために、処方物を、8時間(臨床現場で処方物に対する平均予想一晩適用時間に相当)皮膚上で維持されるようにした。

0213

適用表面積
男性集団の腋窩および手掌の両方に適合するように設計された40cm2のフリーサイズテンプレートを用いて、いずれかの側の適用部位をマークした。図2は、手掌および腋窩の測定に基づく成人男性の手掌および腋窩の分布を示す[Agarwal P. Sahu S. Indian Journal of Plastic Surgery 2010; 43: 49-53 and Cowan-Ellsberry C et al., Regul Toxicol Pharmacol 2008; 52: 46-52]。ModelRiskを用い、男性集団の90%の腋窩および手掌の両方に適合する表面積が64.7cm2であると判定された。保護ドームまたは密封包帯の装着を補助するために、テンプレートの各側におよそ1cmの許容を見込んだ。従って、最終的に選択された適用表面積は本試験では40cm2であったが、臨床現場での表面積は腋窩全体および/または手掌全体である。

0214

処方物の適用量
腋窩または手掌に適用する処方物の量を決定するために、現在市販されている3タイプの消臭剤を1回の作動につき分配される処方物の量に関して評価するための自家試験を行った。図3は、1)クリック式消臭剤;2)回転つまみ式消臭剤;および3)インビジブルスティック消臭剤を用いて適用される処方物の量の個々の分布および組み合わせた分布を示す。表4に示すデータは、消臭剤により分配される処方物の平均量は1回の作動につき165〜538mgの間の範囲であった。165mgのウメクリジニウム溶液の量は、流動なく40cm2に適当な表面積被覆率を提供するのに十分であると見なされた。

0215

0216

上記のキーパラメーター1)〜5)に基づき、165mgの2.2%w/w臭化ウメクリジニウム(1.85%w/wウメクリジニウム陽イオン)溶液を、腋窩または手掌のいずれか(被験者が組み入れられたコホートに応じる)に40cm2の表面積となるように適用した。40cm2の表面積に適用されたウメクリジニウムの正味量の計算値は3.05mgである。

0217

定量限界に対する予測濃度
図4は、165mgの2.2%w/w臭化ウメクリジニウム(1.85%w/wウメクリジニウム陽イオン)溶液を腋窩に表面積40cm2で8時間皮膚投与した後のウメクリジニウムの予測薬物動態プロファイルを示す。これらの予測値は、静脈内投与からの母集団薬物動態モデルに基づき、皮膚吸収が、in vitro定常状態皮膚フラックスの3倍、10倍または100倍のin vivo定常状態皮膚フラックスでゼロ次速度論に従うと仮定した。

0218

シミュレーションは濃度がおよそ16〜44時間(吸入投与後の3〜5x終末相半減期では必ずしもない)、約0.38pg/mLの推定加速器質量分析AMS定量下限LLOQ)を超えることを予測するが、曲線下面積、見掛けの半減期、最大濃度、およびウメクリジニウムのTmaxを十分に特徴付けるということが許容可能であると思われた。

0219

ウメクリジニウムは、1日1回、最大0.5mg(QT試験で治療用量を超える用量である)の吸入後に見られる暴露(CmaxおよびAUC(0−τ))範囲にわたって十分な忍容性があった。以下の表5は、腋窩投与後のCmaxおよびAUC(0−∞)が、治療用量を超える0.5mgの1日1回用量を吸入した後に見られるCmaxおよびAUC(0−τ)を超える確率を示す。これらの結果は、CmaxまたはAUC(0−τ)を超える確率は、in vivoフラックスがin vitroフラックスの100倍であると仮定される場合でさえ、0.1%未満であることを示す。

0220

0221

コホートAおよびBがそろったら、手掌と腋窩の間の暴露の違いが角質層の数の違いに比例すると仮定して、手掌投与(密封および非密封)後の暴露を評価するための新たなシミュレーションが行われる。4コホートの総てからデータが得られる場合、可能であれば、密封有りと無しの腋窩および手掌投与に関してin vivo皮膚フラックスを計算する。

0222

試験計画
健康な男性被験者の腋窩または手掌への投与後の、局所適用臭化ウメクリジニウム溶液の薬物動態、安全性および忍容性を特徴付けるための一施設、一用量、非盲検試験を、それまでにそろった3つのコホート(A、BおよびD)を用いて行う。最大4コホートを組み入れる予定であった(コホートA:非密封腋窩;コホートB:密封腋窩;コホートC:非密封手掌;コホートD:密封手掌)。各コホートで6名の被験者に投与し、試験手順を完了する予定であった。

0223

投与当日、被験者は腋窩または手掌適用の試験薬を受ける。各被験者は試験薬を一回用量だけ受け、この試験薬は試験部位に適用され、その適用部位に8時間留まる。処置中、一連の血液サンプルを採取する。各コホート後に、CmaxまたはAUCの安全性カバーを超える尤度および次のコホートにおいて半減期を決定するのに十分な定量可能な濃度を得る尤度を決定するために、シミュレーションを用いた中間分析を行う。コホートAまたはコホートBから得られたデータに基づくシミュレーションが、非密封手掌への適用後の濃度は定量不能であることを示唆したために、コホートD(密封手掌)のみ用量を適用し、コホートC(非密封手掌)は行われない。

0224

コホートA、BおよびCからの予備結果
非密封腋窩への投与(コホートA)後、8時間の適用時間の終了時に皮膚表面から回収された平均(範囲)%用量は80.6%(77.7〜84.1%)であった。大多数の被験者は定量不能の血漿濃度または不完全なプロファイルを有していた。1名の被験者は投与後72時間まで定量可能な血漿濃度を有し、その後、追跡調査の来所時、すなわち、投与後10〜14日目には、血漿濃度は定量不能となった。ウメクリジニウムはフリップ・フロップ薬物動態(すなわち、吸収速度関連薬物動態)を有することが知られていることから、これらの結果は、ウメクリジニウムは、一回用量の投与後少なくとも72時間はなお吸収されるが、10〜14日目ではその限りでない(例えば、3〜10日の間の吸収は知られていない)ことを示す。最大血漿濃度(Cmax)に対する時間の中央値は13時間(範囲:12時間〜30時間)であった。平均(CV%)Cmaxは2.33pg/mL(144%)であった。分布および消失相における定量限界以下(BLQ)の血漿濃度の量が多いために、終末相消失半減期(t1/2)および0から無限大の血漿濃度−時間曲線下面積(AUC(0−∞))の計算は、大多数の被験者では可能でなかった。

0225

密封腋窩(コホートB)への投与後に、皮膚表面から回収された平均(範囲)%用量は75.4%(69.2%〜81.7%)であった。これらのサンプルは投与後16〜72時間まで定量可能であり、6名中5名の被験者で十分なプロファイルが得られた。最大濃度に対する時間の中央値は13時間(範囲:2時間〜24時間)であった.平均(CV%)Cmaxは7.92mg/mL(122%)であった。密封腋窩と非密封腋窩のCmaxの比は平均9.1倍(範囲2〜33.6倍)であった。終末排泄相の濃度の変動が大きいかまたはBLQであるために、t1/2およびAUC(0−∞)の計算は2名の被験者でのみ可能であった。非密封腋窩の場合、一部の被験者の血漿濃度−時間プロファイルは、その薬物は72時間まではなお吸収されるが、処置後10〜14日目ではその限りでないことを示唆する。よって、1日1回の投与は必要でないと思われ、今後のシミュレーションによっては週に1回という低頻度での投与が可能であり得る。

0226

密封手掌への投与(コホートD)後に、皮膚表面から回収された平均(範囲)%用量は、52.5%(45.6%〜59.9%)であった。定量可能な血漿濃度は見られなかった。

0227

母集団薬物動態モデル
密封腋窩への皮膚投与後のウメクリジニウム濃度−時間データを、30分の65mcgIV注入後の濃度−時間データと統合した。統合した薬物動態データセットは、体循環コンパートメントからの一次消失と、2つの連続的吸収過程:ゼロ次過程とラグタイムをおいてその後の一次過程を伴う2コンパートメント母集団薬物動態モデル(PopPK)によって最もよく表される(図5)。推定平均(相対的標準誤差[RSE%])PopPKモデルパラメーターを表6に示す。密封腋窩への投与後の推定絶対血漿バイオアベイラビリティは0.19%(55.3%)であった。全身的に利用可能であった薬物のうち9.70%(66.7%)がゼロ次過程で吸収された。

0228

0229

反復用量投与後の予測血漿濃度
PopPKモデルを用い、密封腋窩への1日1回投与(QD)を15日間反復した後(図6)または密封腋窩への週1回投与を15週間反復した後(図7)の血漿濃度−時間プロファイルのシミュレーションを行った。シミュレーションは、1)170mg(±20%CV)の1.85%(w/w)処方物が各腋窩に適用された;2)処方物が男性と女性の両方に適用された;3)男性および女性の腋窩サイズはCowan-Ellsberry C et al., Regul Toxicol Pharmacol 2008; 52: 46-52に記載されるような腋窩測定に基づくと仮定して行った。表6のデータは、密封腋窩への15回のQD投与後のシミュレーション血漿濃度−時間プロファイルのノンコンパートメント分析(NCA)により決定された15日目の薬物動態パラメーターを表す。

0230

0231

表8のデータは、シミュレーション血漿濃度−時間プロファイルのノンコンパートメント分析により決定された、密封腋窩への15回の毎週の投与に従う最終投与後の薬物動態パラメーターを表す。

0232

0233

毎日または毎週用量のウメクリジニウム腋窩投与後の暴露が、治療用量を超える0.5mgの1日1回用量を吸入した後に見られるCmaxおよびAUC(0−τ)を超える確率は、2.4%未満である。

0234

定常状態での皮膚投与後の真皮における予測受容体占有率
真皮における受容体占有率%を推定するために、半機械シミュレーションモデル構築する。1つの方法は、「真皮」コンパートメント、体循環コンパートメントからの一次消失と皮膚表面から真皮へのゼロ次吸収速度を伴う、全身性体循環および末梢コンパートメントからなるシミュレーションモデルを使用することである。真皮内での毛細血管への拡散速度は、組織内での小分子の拡散速度(0.162cm/h)、および毛細血管までの平均距離(約37.5μmであると仮定)に基づいて計算される。受容体占有率は受容体−薬物オン/オフ速度およびKi(0.062nM)により決定された比率を用いてモデル化される。

0235

シミュレーション結果は、定常状態での皮膚における受容体占有率%が20〜100%であると予測すると思われる。

0236

本明細書に引用される、限定されるものではないが、特許および特許出願を含む総ての刊行物は、各個の刊行物が、全内容が示されるかのうように引用することにより本明細書の一部とされることが具体的かつ個々に示された場合と同様に、引用することにより本明細書の一部とされる。

実施例

0237

上記の説明は、本開示を、その好ましい実施形態を含め、十分に開示する。本明細書に具体的に開示される実施形態の改変および改良も以下の特許請求の範囲内にある。それ以上詳細に述べなくとも、当業者ならば以上の説明を用いて本開示を最大限に利用することができると考えられる。よって、本明細書の実施例は単に例であって本開示の範囲を何ら限定しないと解釈されるべきである。排他的所有権または特権が特許請求される本開示の実施形態は以下に定義される。

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