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技術 アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との新規な形態の共結晶、これらの製造方法及びこれらを含有する医薬組成物

出願人 レラボラトワールセルヴィエ上海医薬工業研究院
発明者 シャン,ハンビンシェン,ユフィルオ,インルテリエ,フィリップリンチ,マイケル
出願日 2014年7月30日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2016-530589
公開日 2016年8月25日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2016-525567
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 難流動性 選択溶媒 開始角 銅対陰極 アルミニウム蓋 温度ピーク ステップ時間 試料支持台
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重要な関連分野

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図面 (5)

課題・解決手段

本発明は、アゴメラチンp−トルエンスルホン酸との新規な形態の共結晶、これらの製造方法、及びこれらを含有する医薬組成物に関する。本発明の共結晶は、アゴメラチンよりも溶解度が向上しており、そのため医薬組成物を開発するのに一層適している。これらは、高レベルの安定性及び純度を有しており、更には何ら困難な工程を含まない単純な方法により得られる。

概要

背景

アゴメラチン、即ち、N−[2−(7−メトキシ−1−ナフチルエチルアセトアミドは、式(II):

で示される構造を有する。

アゴメラチンは、フランスの会社Servierにより商品名Valdoxan(登録商標)又はThymanax(登録商標)の下にメラトニン作動系受容体アゴニスト及び5−HT2C受容体のアンタゴニストとして市販されている。これは、大鬱病睡眠の改善及び性機能処置に使用するための、最初のメラトニン動型の抗鬱薬である。

アゴメラチン、その製造及びその治療における使用は、ヨーロッパ特許EP 0,447,285及びEP 1,564,202に記載されている。

その薬学的価値を考慮して、純度、溶解度及び再現性が向上したアゴメラチン又はその複合体を生産できることが重要である。
アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸共結晶の製造方法は、特許出願CN 102702041に報告されており、ここで、この共結晶の構造は、1H−NMRにより同定されたが、得られた生成物は非晶質であった。
非晶質は、壁への付着、難流動性、低安定性のような、医薬製品としては多くの不都合を有しており、このため、化学成分の明確に定義された結晶形が利用できることは今もなお有益である。
本発明の目的は、溶解度、安定性及び純度に関して優れた性質を有する、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の新しい結晶形を製造することであり、これによって、アゴメラチンを含む医薬組成物の製造におけるこれらの使用を想定することができる。

本発明は、式(I):

[式中、nは、0又は1を表す]で示される構造を有する、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の結晶形に関する。

本発明の好ましい化合物は、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との以下の共結晶である:
− アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶、
− アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶。

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶は、Panalytical Xpert Pro MPD回折計銅対陰極)を用いて測定された、図1に示されるその粉末X線回折図により特性決定される。主線は、面の間隔d、ブラッグ角2θ(°±0.2で表される)、及び相対強度(最強線に対する百分率として表される)に関して表され、そして表1にリストされる:

表1:アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶の回折ピークの表

本発明の共結晶が、X線回折測定により特性決定される場合には、使用された装置に、又は条件に起因する、同定ピークの測定の誤差が存在するかもしれない。更には、高性能の装置が使用されるとしても、2θ値は、およそ±0.2の誤差を、そして時におよそ±0.1の誤差を有することがある。よってこの測定誤差は、共結晶の構造を同定するとき考慮に入れる必要がある。

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶の結晶構造が決定され、以下のパラメーターが同定された:
空間群:P 21 21 21 (19)
格子パラメーター:a=13.7359(3)Å、b=25.3716(6)Å、c=6.4487(1)Å;α=90°、β=90(2)°、γ=90°
格子体積:V単位格子=2247.4Å3

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶はまた、共結晶の脱水及びおよそ78℃の温度でのその融解(及びおよそ87℃での温度ピーク)に相当する広い吸熱を示す、図2に示されるスペクトルDSC示差走査熱量測定)により特性決定される。

本発明はまた、Panalytical Xpert Pro MPD回折計(銅対陰極)を用いて測定された、図3に示されるその粉末X線回折図により特性決定される、アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶に関する。主な線は、面の間隔d、ブラッグ角2θ(°±0.2で表される)、及び相対強度(最強線に対する百分率として表される)に関して表され、そして表2にリストされる:

表2:アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶の回折ピークの表

本発明の共結晶が、X線回折測定により特性決定される場合には、使用された装置に、又は条件に起因する、同定ピークの測定の誤差が存在するかもしれない。更には、高性能の装置が使用されるとしても、2θ値は、およそ±0.2の誤差を、そして時におよそ±0.1の誤差を有することがある。よってこの測定誤差は、共結晶の構造を同定するとき考慮に入れる必要がある。

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶の結晶構造が決定され、以下のパラメーターが同定された:
−空間群:P 212121(19)
−格子パラメーター:a=8.6683(3)Å、b=30.360(1)Å、c=8.0982(4)Å;α=90°、β=90°、γ=90°
−格子の体積:V単位格子=2131.2Å3

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶はまた、およそ105℃の温度でのこの複合体の融解に相当する吸熱を示す、図4に示されるスペクトルでDSC(示差走査熱量測定)により特性決定される。

本発明はまた、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶を入手する方法であって:
− アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸一水和物とを有機溶媒又は水性有機溶媒中で所望の割合で混合し;
− 得られる溶液撹拌して、場合により選択溶媒沸点以下の温度で加熱し;
− この混合物を撹拌しながら冷却して、複合体を自然に沈殿させるか、又は第2の溶媒にとった後に沈殿させ;
− 得られる沈殿物濾過及び乾燥し;
− 場合により、この沈殿物を加熱乾燥する
方法に関する。

本発明の方法において、使用される溶媒は、好ましくはエーテル(例えば、ジイソプロピルエーテルテトラヒドロフランジオキサン又はメチルtert−ブチルエーテルなど);又は芳香族炭化水素(例えば、トルエンなど)である。複合体の沈殿を促進するために第2の溶媒が使用されるとき、選択溶媒は、アルコール(例えば、メタノールエタノール又はtert−ブタノールなど);アルカン(例えば、n−ヘキサン又はn−ヘプタンなど);又はベンゾニトリルである。

代替方法は、共結晶の2種の成分を共粉砕することを含む。共粉砕は、好ましくはスチール瓶で行われる。この方法の変法は、粉砕中に有機溶媒を添加することを含む;この場合、得られる共結晶は次に乾燥させる。使用される溶媒の中で、特にエーテル類(例えば、ジイソプロピルエーテル、又はメチルtert−ブチルエーテルなど)に言及することができる。アルコール類(例えば、メタノール又はtert−ブタノールなど)もまた使用することができる。
粉砕は、有利には酸化されないボールを用いて行われる。この粉砕は、振動、好ましくは20〜30Hzの範囲の周波数の振動を用いて行われる。この振動は、5分〜3時間の範囲であってよい期間適用される。

別の代替方法は、成分のそれぞれを含有する2種の溶液を混合して、得られる混合物を極低温急速凍結し、次に同じ極低温でこうして得られる共結晶を乾燥することを含む。この2種の成分は、有利に有機溶媒又は水性有機溶媒中で混合される。凍結及び乾燥は、好ましくは−40℃と−60℃の間、そして更に好ましくは−40℃で行われる。

本発明の別の有利な方法は、アゴメラチンの粉末と当該酸の粉末をミキサー中で混合し、次に口金のない二軸スクリュー押出によりこの混合物を押し出すことにより、押出機出口から直接固体粒子を得ることを含む。使用されるスクリュー形状は、好ましくは高剪断形状であり、場合により、成分の間の接触面を改善できる捏和エレメントの使用を伴う。このスクリューのL/Dパラメーターは10と40の間を、そして回転速度は10と200rpmの間を変化してよい。温度は40〜100℃の間で変化してよい。

得られるアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶は、アゴメラチンそれ自体に対して非常に顕著に上昇した溶解度を有しており、そのためこれらは、医薬品製剤の製造に一層適したものになる。本発明のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶は更に、安定性、純度及び溶解度の有利な性質を示す。これらは更に、何ら困難な工程を含まない単純な方法により得られる。

本発明の共結晶の薬理学的試験は、メラトニン作動系の疾患の処置のために、更にはストレス睡眠障害、不安障害、そして特に全般性不安障害、強迫性障害気分障害、そして特に双極性障害、大鬱病、季節性情動障害心血管病消化器系病気時差ぼけに起因する不眠症及び疲労、統合失調症パニック発作、鬱病、食欲障害肥満症、不眠症、疼痛精神病てんかん糖尿病パーキンソン病老年性認知症、正常又は病的加齢を伴う種々の疾患、片頭痛記憶喪失アルツハイマー病の処置において、そしてまた脳循環障害において、これらを使用できることを示す。別の活性の分野では、本発明の共結晶を性機能障害において排卵抑制剤及び免疫調節剤として、並びに癌の処置において使用することができよう。

本発明はまた、1種以上の補助剤又は賦形剤と共に、活性成分として本発明のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶を含む、医薬組成物に関する。

本発明の医薬組成物の中で、特に経口、非経口静脈内又は皮下)又は鼻内投与に適したもの、錠剤又は糖衣錠顆粒剤舌下錠カプセル剤トローチ剤坐剤クリーム剤軟膏剤皮膚用ゲル剤注射用製剤飲用懸濁剤及びチューインガム剤に言及することができる。

有用な用量は、疾患の性質及び重症度投与経路並びに患者年齢及び体重に応じて変化させることができる。この用量は、1日に1回以上の投与でアゴメラチン0.1mg〜1gと変化する。

本発明の代表的実施例は、主題、特色及びその利点をより良く評価するために、対応する図面と共に説明される。

概要

本発明は、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との新規な形態の共結晶、これらの製造方法、及びこれらを含有する医薬組成物に関する。本発明の共結晶は、アゴメラチンよりも溶解度が向上しており、そのため医薬組成物を開発するのに一層適している。これらは、高レベルの安定性及び純度を有しており、更には何ら困難な工程を含まない単純な方法により得られる。

目的

効果

実績

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請求項1

式(I):[式中、nは、0又は1を表す]で示される、アゴメラチンp−トルエンスルホン酸との共結晶結晶形

請求項2

面の間隔d、ブラッグ角2θ(°±0.2で表される)、及び相対強度に関して、以下:のとおり表される、その粉末X線回折図を特徴とする、請求項1記載の式(I)のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸一水和物との共結晶であって、その回折角が±0.2°以内に対応する形を含む、共結晶。

請求項3

面の間隔d、ブラッグ角2θ(°±0.2で表される)、及び相対強度に関して、以下:のとおり表される、その粉末X線回折図を特徴とする、請求項1記載の式(I)のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶であって、その回折角が±0.2°以内に対応する形を含む、共結晶。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項記載のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶を入手する方法であって:−アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸一水和物とを有機溶媒又は水性有機溶媒中で所望の割合で混合し;−得られる溶液撹拌して、場合により選択溶媒沸点以下の温度で加熱し;−この混合物を撹拌しながら冷却して、複合体を自然に沈殿させるか、又は第2の溶媒にとった後に沈殿させ;−得られる沈殿物濾過及び乾燥し;−場合により、この沈殿物を加熱乾燥することを特徴とする、方法。

請求項5

2種の成分を共粉砕することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の製造方法。

請求項6

2種の成分を有機溶媒又は水性有機溶媒中で混合し、次に極低温凍結及び乾燥することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の製造方法。

請求項7

押出機出口から直接固体粒子を得るために、アゴメラチンの粉末と当該酸の粉末をミキサー中で混合し、次に口金のない二軸スクリュー押出によりこの混合物を押し出すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の製造方法。

請求項8

1種以上の不活性な非毒性の薬学的に許容し得る担体組合せて、活性成分として請求項1〜3のいずれか一項記載のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の1つを含む、医薬組成物

請求項9

メラトニン作動系の疾患の処置用医薬品の製造における使用のための、請求項8記載の医薬組成物。

請求項10

ストレス睡眠障害、不安障害、そして特に全般性不安障害、強迫性障害気分障害、そして特に双極性障害、大鬱病季節性情動障害心血管病消化器系病気時差ぼけに起因する不眠症及び疲労、統合失調症パニック発作、鬱病、食欲障害肥満症、不眠症、疼痛精神病てんかん糖尿病パーキンソン病老年性認知症、正常又は病的加齢を伴う種々の疾患、片頭痛記憶喪失アルツハイマー病の処置用の、そしてまた脳循環障害における、そして更に性機能障害における排卵抑制剤及び免疫調節剤としての、医薬品の製造における、並びに癌の処置における、使用のための、請求項9記載の医薬組成物。

請求項11

メラトニン作動系の疾患を処置するための、請求項1〜3のいずれか一項記載の式(I)のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶。

請求項12

ストレス、睡眠障害、不安障害、そして特に全般性不安障害、強迫性障害、気分障害、そして特に双極性障害、大鬱病、季節性情動障害、心血管病、消化器系の病気、時差ぼけに起因する不眠症及び疲労、統合失調症、パニック発作、鬱病、食欲障害、肥満症、不眠症、疼痛、精神病、てんかん、糖尿病、パーキンソン病、老年性認知症、正常又は病的加齢を伴う種々の疾患、片頭痛、記憶喪失、アルツハイマー病の処置用の、そしてまた脳循環障害における、そして更に性機能障害における排卵抑制剤及び免疫調節剤としての、並びに癌の処置における、請求項1〜3のいずれか一項記載の式(I)のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶。

技術分野

0001

本発明は、アゴメラチンp−トルエンスルホン酸との新しい形態の共結晶、これらの製造方法、及びこれらを含有する医薬組成物に関する。

背景技術

0002

アゴメラチン、即ち、N−[2−(7−メトキシ−1−ナフチルエチルアセトアミドは、式(II):

0003

で示される構造を有する。

0004

アゴメラチンは、フランスの会社Servierにより商品名Valdoxan(登録商標)又はThymanax(登録商標)の下にメラトニン作動系受容体アゴニスト及び5−HT2C受容体のアンタゴニストとして市販されている。これは、大鬱病睡眠の改善及び性機能処置に使用するための、最初のメラトニン動型の抗鬱薬である。

0005

アゴメラチン、その製造及びその治療における使用は、ヨーロッパ特許EP 0,447,285及びEP 1,564,202に記載されている。

0006

その薬学的価値を考慮して、純度、溶解度及び再現性が向上したアゴメラチン又はその複合体を生産できることが重要である。
アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸共結晶の製造方法は、特許出願CN 102702041に報告されており、ここで、この共結晶の構造は、1H−NMRにより同定されたが、得られた生成物は非晶質であった。
非晶質は、壁への付着、難流動性、低安定性のような、医薬製品としては多くの不都合を有しており、このため、化学成分の明確に定義された結晶形が利用できることは今もなお有益である。
本発明の目的は、溶解度、安定性及び純度に関して優れた性質を有する、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の新しい結晶形を製造することであり、これによって、アゴメラチンを含む医薬組成物の製造におけるこれらの使用を想定することができる。

0007

本発明は、式(I):

0008

[式中、nは、0又は1を表す]で示される構造を有する、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶の結晶形に関する。

0009

本発明の好ましい化合物は、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との以下の共結晶である:
− アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶、
− アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶。

0010

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶は、Panalytical Xpert Pro MPD回折計銅対陰極)を用いて測定された、図1に示されるその粉末X線回折図により特性決定される。主線は、面の間隔d、ブラッグ角2θ(°±0.2で表される)、及び相対強度(最強線に対する百分率として表される)に関して表され、そして表1にリストされる:

0011

表1:アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶の回折ピークの表

0012

本発明の共結晶が、X線回折測定により特性決定される場合には、使用された装置に、又は条件に起因する、同定ピークの測定の誤差が存在するかもしれない。更には、高性能の装置が使用されるとしても、2θ値は、およそ±0.2の誤差を、そして時におよそ±0.1の誤差を有することがある。よってこの測定誤差は、共結晶の構造を同定するとき考慮に入れる必要がある。

0013

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶の結晶構造が決定され、以下のパラメーターが同定された:
空間群:P 21 21 21 (19)
格子パラメーター:a=13.7359(3)Å、b=25.3716(6)Å、c=6.4487(1)Å;α=90°、β=90(2)°、γ=90°
格子体積:V単位格子=2247.4Å3

0014

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶はまた、共結晶の脱水及びおよそ78℃の温度でのその融解(及びおよそ87℃での温度ピーク)に相当する広い吸熱を示す、図2に示されるスペクトルDSC示差走査熱量測定)により特性決定される。

0015

本発明はまた、Panalytical Xpert Pro MPD回折計(銅対陰極)を用いて測定された、図3に示されるその粉末X線回折図により特性決定される、アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶に関する。主な線は、面の間隔d、ブラッグ角2θ(°±0.2で表される)、及び相対強度(最強線に対する百分率として表される)に関して表され、そして表2にリストされる:

0016

表2:アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶の回折ピークの表

0017

本発明の共結晶が、X線回折測定により特性決定される場合には、使用された装置に、又は条件に起因する、同定ピークの測定の誤差が存在するかもしれない。更には、高性能の装置が使用されるとしても、2θ値は、およそ±0.2の誤差を、そして時におよそ±0.1の誤差を有することがある。よってこの測定誤差は、共結晶の構造を同定するとき考慮に入れる必要がある。

0018

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶の結晶構造が決定され、以下のパラメーターが同定された:
−空間群:P 212121(19)
−格子パラメーター:a=8.6683(3)Å、b=30.360(1)Å、c=8.0982(4)Å;α=90°、β=90°、γ=90°
−格子の体積:V単位格子=2131.2Å3

0019

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶はまた、およそ105℃の温度でのこの複合体の融解に相当する吸熱を示す、図4に示されるスペクトルでDSC(示差走査熱量測定)により特性決定される。

0020

本発明はまた、アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶を入手する方法であって:
− アゴメラチンとp−トルエンスルホン酸一水和物とを有機溶媒又は水性有機溶媒中で所望の割合で混合し;
− 得られる溶液撹拌して、場合により選択溶媒沸点以下の温度で加熱し;
− この混合物を撹拌しながら冷却して、複合体を自然に沈殿させるか、又は第2の溶媒にとった後に沈殿させ;
− 得られる沈殿物濾過及び乾燥し;
− 場合により、この沈殿物を加熱乾燥する
方法に関する。

0021

本発明の方法において、使用される溶媒は、好ましくはエーテル(例えば、ジイソプロピルエーテルテトラヒドロフランジオキサン又はメチルtert−ブチルエーテルなど);又は芳香族炭化水素(例えば、トルエンなど)である。複合体の沈殿を促進するために第2の溶媒が使用されるとき、選択溶媒は、アルコール(例えば、メタノールエタノール又はtert−ブタノールなど);アルカン(例えば、n−ヘキサン又はn−ヘプタンなど);又はベンゾニトリルである。

0022

代替方法は、共結晶の2種の成分を共粉砕することを含む。共粉砕は、好ましくはスチール瓶で行われる。この方法の変法は、粉砕中に有機溶媒を添加することを含む;この場合、得られる共結晶は次に乾燥させる。使用される溶媒の中で、特にエーテル類(例えば、ジイソプロピルエーテル、又はメチルtert−ブチルエーテルなど)に言及することができる。アルコール類(例えば、メタノール又はtert−ブタノールなど)もまた使用することができる。
粉砕は、有利には酸化されないボールを用いて行われる。この粉砕は、振動、好ましくは20〜30Hzの範囲の周波数の振動を用いて行われる。この振動は、5分〜3時間の範囲であってよい期間適用される。

0023

別の代替方法は、成分のそれぞれを含有する2種の溶液を混合して、得られる混合物を極低温急速凍結し、次に同じ極低温でこうして得られる共結晶を乾燥することを含む。この2種の成分は、有利に有機溶媒又は水性有機溶媒中で混合される。凍結及び乾燥は、好ましくは−40℃と−60℃の間、そして更に好ましくは−40℃で行われる。

0024

本発明の別の有利な方法は、アゴメラチンの粉末と当該酸の粉末をミキサー中で混合し、次に口金のない二軸スクリュー押出によりこの混合物を押し出すことにより、押出機出口から直接固体粒子を得ることを含む。使用されるスクリュー形状は、好ましくは高剪断形状であり、場合により、成分の間の接触面を改善できる捏和エレメントの使用を伴う。このスクリューのL/Dパラメーターは10と40の間を、そして回転速度は10と200rpmの間を変化してよい。温度は40〜100℃の間で変化してよい。

0025

得られるアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶は、アゴメラチンそれ自体に対して非常に顕著に上昇した溶解度を有しており、そのためこれらは、医薬品製剤の製造に一層適したものになる。本発明のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶は更に、安定性、純度及び溶解度の有利な性質を示す。これらは更に、何ら困難な工程を含まない単純な方法により得られる。

0026

本発明の共結晶の薬理学的試験は、メラトニン作動系の疾患の処置のために、更にはストレス睡眠障害、不安障害、そして特に全般性不安障害、強迫性障害気分障害、そして特に双極性障害、大鬱病、季節性情動障害心血管病消化器系病気時差ぼけに起因する不眠症及び疲労、統合失調症パニック発作、鬱病、食欲障害肥満症、不眠症、疼痛精神病てんかん糖尿病パーキンソン病老年性認知症、正常又は病的加齢を伴う種々の疾患、片頭痛記憶喪失アルツハイマー病の処置において、そしてまた脳循環障害において、これらを使用できることを示す。別の活性の分野では、本発明の共結晶を性機能障害において排卵抑制剤及び免疫調節剤として、並びに癌の処置において使用することができよう。

0027

本発明はまた、1種以上の補助剤又は賦形剤と共に、活性成分として本発明のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶を含む、医薬組成物に関する。

0028

本発明の医薬組成物の中で、特に経口、非経口静脈内又は皮下)又は鼻内投与に適したもの、錠剤又は糖衣錠顆粒剤舌下錠カプセル剤トローチ剤坐剤クリーム剤軟膏剤皮膚用ゲル剤注射用製剤飲用懸濁剤及びチューインガム剤に言及することができる。

0029

有用な用量は、疾患の性質及び重症度投与経路並びに患者年齢及び体重に応じて変化させることができる。この用量は、1日に1回以上の投与でアゴメラチン0.1mg〜1gと変化する。

0030

本発明の代表的実施例は、主題、特色及びその利点をより良く評価するために、対応する図面と共に説明される。

図面の簡単な説明

0031

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶の粉末X線回折図。
アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶のDSCサーモグラム
アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶の粉末X線回折図。
アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶のDSCサーモグラム。

0032

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶
手順1
アゴメラチン(5.00g、1当量)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(3.92g、1当量)を反応器に入れる。テトラヒドロフラン40ml及びヘキサン20mlを加える。この懸濁液が濁るまで(濁らない場合には、濁るまで更にテトラヒドロフランを加える)、これを還流下で0.5時間撹拌する。この溶液を5℃まで自然冷却して0.5時間撹拌し、次にこの懸濁液を濾過する。濾滓真空で1時間乾燥する。白色の固体8.53gを得る。
収率:95.8%
融点:78℃
手順2
アゴメラチン(5.00g、1当量)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(3.952g、1当量)を反応器に導入する。アセトン40ml及びヘキサン 10mlを加える。この懸濁液が濁るまで(濁らない場合には、濁るまで更にアセトンを加える)、これを還流下で0.5時間撹拌する。この溶液を5℃まで自然冷却して0.5時間撹拌し、次にこの懸濁液を濾過する。濾滓を真空で1時間乾燥する。白色の固体8.06gを得る。
収率:90.4%
融点:78℃
手順3
アゴメラチン(0.5g)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(0.392g)を50mlの酸化されない瓶に入れる。直径12mmの2個のステンレスボールを加えて、この瓶を閉じる。周波数30Hzの振動を15分間適用することにより、周囲温度で一晩乾燥後、固体0.881gが生成する。
融点:78℃
手順4
アゴメラチン(0.5g)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(0.392g)を50mlの酸化されない瓶に入れる。直径12mmの2個のステンレスボールを加えて、この瓶を閉じる。メチルtert−ブチルエーテル100μlを加える。周波数30Hzの振動を30分間適用することにより、周囲温度で一晩乾燥後、固体0.883gが生成する。
融点:78℃
手順5
アゴメラチン(5g)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(3.92g)を100mlの酸化されない瓶に入れる。直径12mmの2個のステンレスボールを加えて、この瓶を閉じる。メチルtert−ブチルエーテル 100μlを加える。周波数30Hzの振動を30分間適用することにより、周囲温度で一晩乾燥後、固体8.83gが生成する。
融点:78℃

0033

アゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)共結晶
実施例1で得られるアゴメラチン/p−トルエンスルホン酸(1/1)一水和物共結晶2gを85℃で4時間加熱する。白色の固体を得る。
収率:100%
融点:105℃

0034

以下の実施例では、市販のアゴメラチン、又は先行技術に記載される方法の1つにより調製されるアゴメラチンを使用することができる。

0035

医薬組成物:アゴメラチン25mgの用量を含有するカプセル剤

0036

0037

0038

医薬組成物:それぞれアゴメラチン25mgの用量を含有する錠剤
それぞれアゴメラチン 25mgを含有する錠剤1000錠の調製用の処方:
実施例1の化合物44.5g
乳糖一水和物115g
ステアリン酸マグネシウム2g
トウモロコシデンプン33g
マルトデキストリン15g
無水コロイダルシリカ1g
α化トウモロコシデンプン、A型 9g
それぞれアゴメラチン 25mgを含有する錠剤1000錠の調製用の処方:
実施例2の化合物 42.7g
乳糖一水和物 115g
ステアリン酸マグネシウム 2g
トウモロコシデンプン 33g
マルトデキストリン 15g
無水コロイダルシリカ 1g
α化トウモロコシデンプン、A型 9g

0039

検出方法及び結果
1.試料の純度
クロマトグラフィー条件:C18カラム移動相リン酸緩衝液10mmol/L(NaOHでpH7.0に調整):アセトニトリル2:7(v/v);カラムの温度:40℃;検出波長:220nm;実施例1及び2の化合物と共に利用される内部標準法
本発明の化合物の1mg/ml溶液を移動相で調製する。各溶液10μlを液体クロマトグラフィー系注入して、クロマトグラムを記録する。
実施例1及び2の化合物は、99%以上の純度を有する。

0040

2.安定性
実施例1及び2の化合物の安定性をHPLCにより測定するために、これらの試料を40℃で30日間インキュベーターに入れる。結果は、表3に提示される:

0041

RH:相対湿度;OB:開いた瓶;CB:閉じた瓶

0042

3.水への溶解度
外部標準法を用いて、実施例1及び2の化合物をHPLCにより試験して、II型のアゴメラチンと比較する。結果は、II型のアゴメラチンの溶解度に対する溶解度の上昇%の形で表4に提示される:

0043

結果は、本発明のアゴメラチンとp−トルエンスルホン酸との共結晶が、II型のアゴメラチンそれ自体よりも水、0.1N HCl(ヒト胃液に類似)、又はpH6.8緩衝液への溶解度が高いことを示す。これらの結果は、この共結晶が、II型のアゴメラチンよりも生物学的利用能に関してはるかに良好な潜在力を有することを示す。

0044

4.DSC分析
実施例1及び2の化合物およそ5〜10mgを量して、特に断りない限り、穴のあいた(密封されない)アルミニウム蓋で閉じたアルミニウムるつぼに入れる。試料をTA Q1000装置(冷却器を取り付けた)に導入し、冷却して、25℃で維持する。熱安定化後、試料及び標準物質を200℃から250℃まで10℃/分の速度で加熱して、熱流量への応答を記録する。100cm3/分の流量で、窒素パージガスとして使用する。
実施例1及び2の化合物で得られるDSCサーモグラムは、図2及び4に示される。

0045

5.結晶構造の分析
実施例1及び2の生成物の粉末X線回折図の測定条件は、以下のとおりである:
実施例1及び2の化合物およそ50mgをKapton(登録商標)フィルム2枚の間に挟み、試料支持台に固定する。次に試料を、以下の条件下で透過モードでPANALYTICAL XPERT-PRO MPD回折計に入れる:
発生器のパラメーター:45kV/40mA
構成θ/θ
陽極:Cu
K−α1[Å]1.54060
K−α2[Å]1.54443
K−β[Å]1.39225
K−A2/K−A1比:0.50000
走査方式:連続3°〜55°(ブラッグ角2θ)
ステップ幅[°2θ]0.0170
ステップ時間[s]35.5301
開始角[°2θ]3.0034
終了角[°2θ]54.9894
回転:有り
実施例1及び2について得られる粉末X線回折図は、図1及び3に示される。

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