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技術 放射標識物質

出願人 ジ・オーストラリアン・ナショナル・ユニバーシティー
発明者 スティーヴンス,ロス,ウェントワースベル,ジェシカ,ルイーズ
出願日 2013年12月20日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2016-522129
公開日 2016年8月22日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-525079
状態 特許登録済
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 医薬品製剤 医療用材料 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 第5-8族元素を含む化合物及びその製造 第1-3族元素を含む化合物及びその製造
主要キーワード タンニン酸溶液 高圧飽和蒸気 陽電子線 加圧滅菌器 多孔質スポンジ ベータ崩壊 価ビスマス 検査イメージ
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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、ポリマー放射性同位体、及び固定化剤を含む放射標識物質であって、上記固定化剤が、上記ポリマー上又はポリマー内に放射性同位体を固定化することができ、かつ上記固定化剤が、電子供与基を有するマクロ分子である、放射標識物質に関する。本発明はまた、放射標識物質を作製するための方法、がん治療及び/又は放射線イメージング薬剤を調製するための放射標識物質の使用、及びがん治療における放射標識物質の使用に関する。更に、放射性同位体をポリマー上又はポリマー内に固定化するための固定化剤の使用について説明する。

概要

背景

[0003]放射性物質局所投与は、がん、特に外科手術による治療ができないがんの治療に用いることができる。上記放射性物質は微小粒子シード及びワイヤなどの用具に組み込まれ、これらの用具は直接がんに埋め込まれる。

[0004]選択的内部放射線療法(SIRT)は、腫瘍に供給する動脈に放射性物質のマイクロスフィア注入することを含む一種放射線療法である。

[0005]例えば、SIR−スフィア(SIR−spheres)(登録商標)(SIR−スフィアはSirtex SIR−Spheres Pty Ltdの登録商標である)樹脂系マイクロスフィアは、90Y同位体担持し、SIRTに用いられる。90Yは、半径1〜2mm以内の腫瘍細胞死滅させるためベータ線療法に極めて好適である。しかし、ベータ線はイメージングに極めて不向きである。制動放射イメージング(ベータ崩壊時に放出された粒子組織内の他の荷電粒子により偏向したときの減速及びそれに続く運動エネルギー喪失により発生した光子を用いる)は、同位体の実際の位置を真に表しているわけではなく、得られる画像の解像度が低いため、あまり正確ではない。したがって、放射線が適切に標的臓器送達されたかどうか、及びどの程度送達されたかを確認することが困難な場合がある。

[0006]低精度のイメージングの問題を解決するために、治療用マイクロスフィアの投与前検査手順として「模擬」微小粒子を患者投与してもよい。模擬マイクロスフィアは、治療用マイクロスフィアと類似の中央粒径を有するが、治療用マイクロスフィアとは異なる物質で構成されており、ガンマ線イメージング技術に好適なTc−99mで標識されてもよい。例えば、治療用マイクロスフィアの投与前に、検査手順としてTc−99mで標識した熱凝集アルブミン(MAA)(Tc99m−MAA)を肝がん患者に投与してもよい。肝動脈から出た模擬粒子分布画像が得られ、その画像から治療用マイクロスフィアがどこに分布する可能性が高いかを予測することができる。測定可能ベルのTc99m−MAAが腫瘍付近に留まらず肝臓から出ることが判明した場合、周囲の健康な臓器に対する放射線照射の危険が大きすぎ、治療用マイクロスフィアは投与されないか、又は患者への投与量が低減される。

[0007]ただし、模擬粒子により、治療用粒子の分布が常に正確に予測されるわけではなく、治療用マイクロスフィアに不適であると判断される患者数が過大評価される場合もある。

[0008]既存の治療法には下記の問題もある。

[0009]放射性元素半減期が短いものが多く、放射性物質の製造から患者への投与までの経過時間により、著しい放射能減衰がもたらされることがある。このことは更に、放射性物質の製造や病院及び患者までの輸送に伴うコスト上昇につながる。

[00010]用具上での放射性核種の保持が不完全であると、標的臓器への到達する前に、放射性核種が健康な非がん性組織に浸出することがある。したがって、健康な組織より先に標的臓器へ放射線を送達するために、放射線量を最大限厳密に制御することが望ましい。

[00011]放射性物質は、多くの場合、2種以上の放射性元素ではなく、特定の1種の放射性元素しか含むことができず、このため治療プログラム汎用性が制限される場合がある。

[00012]したがって、本発明の目的は、上記の問題を克服する、がん治療のための放射標識物質を提供することである。特に、治療用マイクロスフィアのその後の臓器内分布をより正確に予測できる方法を開発することが望ましい。更に、治療用マイクロスフィアが投与される場合、治療効果及び将来的治療の必要性を判断するために、患者の身体における放射線照射の正確な部位を決定する信頼できる方法があることが望ましい。

概要

本発明は、ポリマー放射性同位体、及び固定化剤を含む放射標識物質であって、上記固定化剤が、上記ポリマー上又はポリマー内に放射性同位体を固定化することができ、かつ上記固定化剤が、電子供与基を有するマクロ分子である、放射標識物質に関する。本発明はまた、放射標識物質を作製するための方法、がん治療及び/又は放射線イメージング用薬剤を調製するための放射標識物質の使用、及びがん治療における放射標識物質の使用に関する。更に、放射性同位体をポリマー上又はポリマー内に固定化するための固定化剤の使用について説明する。 なし

目的

本発明の目的は、上記の問題を克服する、がん治療のための放射標識物質を提供する

効果

実績

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請求項1

(i)ポリマー;(ii)放射性同位体;及び(iii)固定化剤;を含み、前記固定化剤が、前記ポリマー上及び/又はポリマー内に前記放射性同位体を固定化することができ、かつ前記固定化剤が、電子供与基を有するマクロ分子である、放射標識物質

請求項2

前記電子供与基がO、N、S及びPのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の放射標識物質。

請求項3

前記電子供与基が−OHである、請求項1又は2に記載の放射標識物質。

請求項4

前記固定化剤がフェノール化合物又はポリフェノール化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項5

前記固定化剤がタンニンタンニン酸及びテアフラビン−3−ガラートから選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項6

前記ポリマーが合成ポリマーである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項7

前記合成ポリマーがサルフェート基スルホネート基カルボキシレート基及びホスフェート基のうち少なくとも1つを含むカチオン交換樹脂である、請求項6に記載の放射標識物質。

請求項8

前記ポリマーがポリスチレンスルホネートである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項9

前記ポリマーが、2〜200μmの中央粒径を有する粒子状マイクロスフィアの形態をとる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項10

前記粒子状マイクロスフィアが10〜50μmの中央粒径を有する、請求項9に記載の放射標識物質。

請求項11

前記粒子状マイクロスフィアが35μmまでの中央粒径を有する、請求項9又は10に記載の放射標識物質。

請求項12

前記粒子状マイクロスフィアが25〜35μmの中央粒径を有する、請求項9〜11のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項13

前記放射性同位体がイメージング及び/又は治療を可能にする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項14

前記イメージングが、SPECTイメージング及び/又はPETイメージングを含む、請求項13に記載の放射標識物質。

請求項15

前記放射性同位体が、Ac−225、At−211、Au−198、Bi−212、Bi−213、Co−57、Cr−51、Cu−64、Cu−67、Dy−165、Er−169、F−18、Fe−59、Ga−67、Ga−68、Gd−153、Ho−166、I−123、I−124、I−125、I−131、I−132、ln−111、Ir−192、Lu−177、Pd−103、Rb−81、Rb−86、Re−186、Re−188、Ru−103、Sc−47、Sm−153、Sn−117m、Sr−89、Tb−161、Tc−99m、Tl−201、Y−90、Yb−169及びZr−89から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項16

前記放射性同位体が周期表第13族から選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項17

前記放射性同位体がGa−67、In−111、Lu−177、Tl−201又はY−90である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項18

イメージング及び/又は治療を可能にする少なくとも2種の放射性同位体の組み合わせを含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項19

前記放射性同位体の組み合わせが、Ga−68とLu−177;Ga−67とY−90;Ga−68とY−90;In−111とY−90;Tl−201とY−90;Lu−177とY−90及びGa−67とTb−161から選択される、請求項18に記載の放射標識物質。

請求項20

前記ポリマー及び/又は固定化剤が、イメージング及び/又は治療を可能にするために放射標識される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項21

前記イメージングが、SPECTイメージング及び/又はPETイメージングを含む、請求項20に記載の放射標識物質。

請求項22

前記放射標識がI−123、I−124、I−125、I−131、I−132、F−18及び/又はAt−211である、請求項20又は21に記載の放射標識物質。

請求項23

前記放射標識がI−131である、請求項20〜22のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項24

前記ポリマー及び/又は固定化剤がイメージング用I−123で放射標識され、前記放射性同位体が治療用Y−90である、請求項1〜22のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項25

前記放射性同位体がY−90であり、前記ポリマー及び/若しくは固定化剤がI−123、I−131若しくはF−18で放射標識され;前記放射性同位体がLu−177であり、前記ポリマー及び/若しくは固定化剤がF−18で放射標識され;又は前記放射性同位体がTb−161であり、前記ポリマー及び/若しくは固定化剤がF−18で放射標識される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項26

少なくとも1種の非放射性担体金属を更に含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項27

前記非放射性担体金属が、Bi、Fe、Ga及びYから選択される、請求項26に記載の放射標識物質。

請求項28

前記非放射性担体金属が、MRIイメージング及び/又はX線コントラストイメージングを可能にする、請求項26又は27に記載の放射標識物質。

請求項29

前記非放射性担体金属がMRIイメージングを可能にするFeであり、及び/又は前記非放射性担体金属がX線コントラストイメージングを可能にするBiである、請求項28に記載の放射標識物質。

請求項30

前記放射性同位体が、ガンマ線ベータ線及び/又は陽電子線を放出する、請求項1〜29のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項31

請求項1に記載の放射標識物質を作製するための方法であって、(i)請求項1〜30のいずれか一項に記載のポリマーと、請求項1〜30のいずれか一項に記載の放射性同位体とを混合するステップ;(ii)任意選択で、得られた混合物洗浄するステップ;(iii)請求項1〜30のいずれか一項に記載の固定化剤を更に添加するステップ;及び(iv)任意選択で、得られた混合物を洗浄するステップ;を含む、方法。

請求項32

放射性同位体をポリマー上又はポリマー内に固定化するための固定化剤の使用であって、前記固定化剤、前記放射性同位体及び前記ポリマーが請求項1〜30のいずれか一項に記載されるとおりである、固定化剤の使用。

請求項33

放射標識物質が請求項1〜30のいずれか一項に記載のものであり、がん治療及び/又は放射線イメージング用薬剤を製造するための、放射標識物質の使用。

請求項34

がん治療方法であって、有効量の請求項1〜30のいずれか一項に記載の放射標識物質を、それを必要とする患者投与することを含む方法。

請求項35

前記がんが、原発性若しくは続発性肝がん、又は原発性腎臓がん(腎癌)である、請求項34に記載の方法。

請求項36

請求項1〜30のいずれか一項に記載の放射標識物質を含む医療用具

請求項37

マイクロスフィア、シードステントカテーテルワイヤ又はウエハである、請求項36に記載の医療用具。

請求項38

治療に用いるための、請求項1〜30のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項39

がん治療に用いるための、請求項1〜30のいずれか一項に記載の放射標識物質。

請求項40

放射線イメージングに用いるための、請求項1〜30のいずれか一項に記載の放射標識物質。

技術分野

0001

相互参照による組み込み
[0001]本出願は、2013年7月1日に出願された米国特許出願第61/841,921号からの優先権を主張するものであり、その全内容が相互参照により本明細書に組み込まれる。

0002

[0002]本発明は、医療用途に用いるための放射標識ポリマーなどの放射標識物質の調製に関する。特に、本発明は、局所及び標的放射線療法、並びに放射線イメージングにおける放射標識物質の使用に関する。

背景技術

0003

[0003]放射性物質局所投与は、がん、特に外科手術による治療ができないがんの治療に用いることができる。上記放射性物質は微小粒子シード及びワイヤなどの用具に組み込まれ、これらの用具は直接がんに埋め込まれる。

0004

[0004]選択的内部放射線療法(SIRT)は、腫瘍に供給する動脈に放射性物質のマイクロスフィア注入することを含む一種の放射線療法である。

0005

[0005]例えば、SIR−スフィア(SIR−spheres)(登録商標)(SIR−スフィアはSirtex SIR−Spheres Pty Ltdの登録商標である)樹脂系マイクロスフィアは、90Y同位体担持し、SIRTに用いられる。90Yは、半径1〜2mm以内の腫瘍細胞死滅させるためベータ線療法に極めて好適である。しかし、ベータ線はイメージングに極めて不向きである。制動放射イメージング(ベータ崩壊時に放出された粒子組織内の他の荷電粒子により偏向したときの減速及びそれに続く運動エネルギー喪失により発生した光子を用いる)は、同位体の実際の位置を真に表しているわけではなく、得られる画像の解像度が低いため、あまり正確ではない。したがって、放射線が適切に標的臓器送達されたかどうか、及びどの程度送達されたかを確認することが困難な場合がある。

0006

[0006]低精度のイメージングの問題を解決するために、治療用マイクロスフィアの投与前検査手順として「模擬」微小粒子を患者投与してもよい。模擬マイクロスフィアは、治療用マイクロスフィアと類似の中央粒径を有するが、治療用マイクロスフィアとは異なる物質で構成されており、ガンマ線イメージング技術に好適なTc−99mで標識されてもよい。例えば、治療用マイクロスフィアの投与前に、検査手順としてTc−99mで標識した熱凝集アルブミン(MAA)(Tc99m−MAA)を肝がん患者に投与してもよい。肝動脈から出た模擬粒子分布画像が得られ、その画像から治療用マイクロスフィアがどこに分布する可能性が高いかを予測することができる。測定可能ベルのTc99m−MAAが腫瘍付近に留まらず肝臓から出ることが判明した場合、周囲の健康な臓器に対する放射線照射の危険が大きすぎ、治療用マイクロスフィアは投与されないか、又は患者への投与量が低減される。

0007

[0007]ただし、模擬粒子により、治療用粒子の分布が常に正確に予測されるわけではなく、治療用マイクロスフィアに不適であると判断される患者数が過大評価される場合もある。

0008

[0008]既存の治療法には下記の問題もある。

0009

[0009]放射性元素半減期が短いものが多く、放射性物質の製造から患者への投与までの経過時間により、著しい放射能減衰がもたらされることがある。このことは更に、放射性物質の製造や病院及び患者までの輸送に伴うコスト上昇につながる。

0010

[00010]用具上での放射性核種の保持が不完全であると、標的臓器への到達する前に、放射性核種が健康な非がん性組織に浸出することがある。したがって、健康な組織より先に標的臓器へ放射線を送達するために、放射線量を最大限厳密に制御することが望ましい。

0011

[00011]放射性物質は、多くの場合、2種以上の放射性元素ではなく、特定の1種の放射性元素しか含むことができず、このため治療プログラム汎用性が制限される場合がある。

0012

[00012]したがって、本発明の目的は、上記の問題を克服する、がん治療のための放射標識物質を提供することである。特に、治療用マイクロスフィアのその後の臓器内分布をより正確に予測できる方法を開発することが望ましい。更に、治療用マイクロスフィアが投与される場合、治療効果及び将来的治療の必要性を判断するために、患者の身体における放射線照射の正確な部位を決定する信頼できる方法があることが望ましい。

0013

[00013]本発明の第1の態様では、
(i)ポリマー;
(ii)放射性同位体;及び
(iii)固定化剤
を含む放射標識物質であって、上記固定化剤が、上記ポリマー上又はポリマー内に放射性同位体を固定化することができ、かつ上記固定化剤が、電子供与基を有するマクロ分子である、放射標識物質が提供される。

0014

[00014]一実施形態において、上記電子供与基は、O、N、S及びPのうち少なくとも1つを含む。一実施形態において、上記電子供与基は−OHである。一実施形態において、上記固定化剤はフェノール化合物又はポリフェノール化合物である。一実施形態において、上記固定化剤は、タンニンタンニン酸及びテアフラビン−3−ガラートから選択される。一実施形態において、上記ポリマーは合成ポリマーである。一実施形態において、上記合成ポリマーは、サルフェート基スルホネート基カルボキシレート基及びホスフェート基のうち少なくとも1つを含むカチオン交換樹脂である。一実施形態において、上記ポリマーはポリスチレンスルホネートである。

0015

[00015]一実施形態において、上記ポリマーは、2〜200μmの中央粒径を有する粒子状マイクロスフィアの形態をとる。一実施形態において、粒子状マイクロスフィアは、10〜50μmの中央粒径を有する。一実施形態において、粒子状マイクロスフィアは、35μmまでの中央粒径を有する。一実施形態において、粒子状マイクロスフィアは、25〜35μmの中央粒径を有する。

0016

[00016]一実施形態において、上記放射性同位体は、イメージング及び/又は治療を可能にする。一実施形態において、イメージングは、SPECTイメージング、及び/又はPETイメージングを含む。一実施形態において、放射性同位体は、Ac−225、At−211、Au−198、Bi−212、Bi−213、Co−57、Cr−51、Cu−64、Cu−67、Dy−165、Er−169、F−18、Fe−59、Ga−67、Ga−68、Gd−153、Ho−166、I−123、I−124、I−125、I−131、I−132、ln−111、Ir−192、Lu−177、Pd−103、Rb−81、Rb−86、Re−186、Re−188、Ru−103、Sc−47、Sm−153、Sn−117m、Sr−89、Tb−161、Tc−99m、Tl−201、Y−90、Yb−169及びZr−89から選択される。一実施形態において、放射性同位体は、周期表第13族から選択される。一実施形態において、放射性同位体は、Ga−67、In−111、Lu−177、Tl−201又はY−90である。

0017

[00017]一実施形態において、第1の態様による放射標識物質は、イメージング及び/又は治療を可能にする少なくとも2種の放射性同位体の組み合わせを含む。一実施形態において、放射性同位体の組み合わせは、Ga−68とLu−177;Ga−67とY−90;Ga−68とY−90;In−111とY−90;Tl−201とY−90;Lu−177とY−90及びGa−67とTb−161から選択される。一実施形態において、ポリマー及び/又は固定化剤は、イメージング及び/又は治療を可能にするために放射標識されている。一実施形態において、イメージングは、SPECTイメージング、及び/又はPETイメージングを含む。一実施形態において、放射性標識は、I−123、I−124、I−125、I−131、I−132、F−18及び/又はAt−211である。一実施形態において、放射性標識はI−131である。一実施形態において、ポリマー及び/又は固定化剤は、イメージング用I−123で放射標識され、放射性同位体は、治療用Y−90である。一実施形態では、放射性同位体がY−90であり、ポリマー及び/若しくは固定化剤がI−123、I−131又はF−18で放射標識され;放射性同位体がLu−177であり、ポリマー及び/若しくは固定化剤がF−18で放射標識され;又は放射性同位体がTb−161であり、ポリマー及び/若しくは固定化剤がF−18で放射標識される。

0018

[00018]一実施形態において、上記第1の態様による放射標識物質は、少なくとも1種の非放射性担体金属を更に含む。一実施形態において、非放射性担体金属は、Bi、Fe、Ga及びYから選択される。一実施形態において、非放射性担体金属は、MRIイメージング及び/又はX線コントラストイメージングを可能にする。一実施形態において、非放射性担体金属はMRIイメージングを可能にするFeであり、及び/又は非放射性担体金属はX線コントラストイメージングを可能にするBiである。一実施形態において、放射性同位体は、ガンマ線、ベータ線及び/又は陽電子線を放出する。

0019

[00019]本発明の第2の態様では、上記第1の態様に従い放射標識物質を作製するための方法であって、下記ステップ
(i)上記第1の態様に記載されたポリマーと上記第1の態様に記載された放射性同位体とを混合するステップ;
(ii)得られた混合物任意選択洗浄するステップ;
(iii)上記第1の態様に記載された固定化剤を更に添加するステップ;及び
(iv)得られた混合物を任意選択で洗浄するステップ;
を含む、方法が提供される。

0020

[00020]本発明の第3の態様では、放射性同位体をポリマー上又はポリマー内に固定化するための固定化剤の使用を提供する。ここで該固定化剤、放射性同位体及びポリマーは本発明の第1の態様に従うものである。

0021

[00021]本発明の第4の態様では、がん治療及び/又は放射線イメージング用薬剤を製造するための、本発明の第1の態様に従う放射標識物質の使用が提供される。

0022

[00022]本発明の第5の態様では、がん治療方法であって、本発明の第1の態様に従う有効量の放射標識物質を、それを必要とする患者に投与することを含む方法が提供される。

0023

[00023]一実施形態において、上記がんは、原発性若しくは続発性肝がん又は原発性腎臓がん(腎癌)である。

0024

[00024]本発明の第6の態様では、本発明の第1の態様に従う放射標識物質を含む医療用具が提供される。

0025

[00025]本発明の第7の態様では、マイクロスフィア、シード、ステントカテーテル、ワイヤ又はウエハである、本発明の第6の態様に従う医療用具が提供される。

0026

[00026]本発明の第8の態様では、治療に用いられる、上記第1の態様に従う放射標識物質が提供される。

0027

[00027]本発明の第9の態様では、がん治療に用いられる、上記第1の態様に従う放射標識物質が提供される。

0028

[00028]本発明の第10の態様では、放射線イメージングに用いられる、上記第1の態様に従う放射標識物質が提供される。

図面の簡単な説明

0029

[00029]図1は、1.0M HCl中の塩化金属塩(すべてSigma−Aldrichから入手)1.0M溶液(15μL)(当該金属はビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ガドリニウム(Gd)、鉄(Fe)、ルテチウム(Lu)、及びイットリウム(Y)である)を、タンニン酸3mM溶液(5mL;Sigma−Aldrich)に室温で添加した結果を示す図である。ビスマスイオンは直ちに重いクリーム色沈殿物を形成し、第二鉄イオンは直ちに重い濃紺色のコロイドを形成し、イットリウムイオンは初め目視可能な変化を示さなかったが、3分以内に灰色の不透明なコロイドを形成した。ガリウム、ガドリニウム及びルテチウムイオンは、長時間放置しても変化を示さなかった。

0030

[00030]図2は、担体金属として非放射性ガリウムを用いて作製しGa−67で標識したマイクロスフィア(25mg;150MBqGa−67)を肝動脈カテーテルで肝臓に注入した後のウサギ全身ガンマカメラ画像であって、塩化第二鉄(FeCl3、3μg/mg樹脂)を添加したもの(右)とFeCl3を添加しなかったもの(左)を直接比較した図である。FeCl3を添加して作製したポリマーマイクロスフィア上では放射性同位体標識が保持されていることが明らかであるのに対し、FeCl3を添加せずに作製したポリマーマイクロスフィアからは放射性同位体標識の生体内での漏出がわずかにあることがわかる。FeCl3を添加せずに作製したポリマーマイクロスフィアを使用した場合、脊柱などの他の解剖学的特徴もわずかに目視できるようになった。

0031

定義
[00031]本出願にて使用する場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上明白に他の意味を有する場合を除き、複数形を含む。例えば、語句「a radioisotope(放射性同位体)」は、複数の放射性同位体をも含む。

0032

[00032]本明細書で使用するとき、用語「comprising(含む)」は「including(含む)」を意味する。単語「comprising」の変化形、例えば「comprise」及び「comprises」は、各変化形に応じた意味を有する。したがって、例えば、ポリマー、放射性同位体及び固定化剤を「含む(comprising)」放射標識物質は、当該ポリマー、放射性同位体及び固定化剤のみからなることも、1種以上の付加構成成分(例えば担体金属)を含むこともある。

0033

[00033]本明細書において使用される用語「between」は、数値の範囲を示す場合、当該範囲の各終点の数値を包含するものと理解される。例えば、2〜200(between 2 and 200)μmの中央粒径を有するマイクロスフィアは、2μmの中央粒径を有するマイクロスフィアと200μmの中央粒径を有するマイクロスフィアとを含む。

0034

[00034]本明細書における先行技術文献の記載、又は当該文献に由来する若しくは当該文献に基づく記述は、当該文献又はそれらに由来する記述が関連技術分野において共有されている一般常識の一部であることを認めるものではない。

0035

[00035]説明のために本明細書内で参照されている全文献は、特に記述のない限り、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれる。

詳細な説明

0036

[00036]以下の詳細な説明は、当業者が本発明を実施できる程度に詳細に本発明の実施形態を例示するものである。記載されている種々の実施形態の特徴又は制限は、必ずしも本発明の他の実施形態又は本発明全体を制限するものではない。したがって、以下の詳細な説明が本発明の範囲を制限することはなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義される。

0037

[00037]本発明は、
(i)ポリマー;
(ii)放射性同位体;及び
(iii)固定化剤;
を含む放射標識物質であって、上記固定化剤が、上記ポリマー上又はポリマー内に放射性同位体を固定化することができ、かつ上記固定化剤が、電子供与基を有するマクロ分子である、放射標識物質を提供する。

0038

固定化剤
[00038]固定化剤は、放射性同位体をポリマー上又はポリマー内に固定化することができる化合物である。固定化剤は、ヘテロ原子O、N、S及びPを含む基などの電子供与基を含むマクロ分子であることが好ましい。電子供与基は−OHであることが好ましい。

0039

[00039]固定化剤は、芳香族ポリオール、フェノール化合物又はポリフェノール化合物であることが好ましい。固定化剤は、フェノール化合物又はポリフェノール化合物であることがより好ましい。

0040

[00040]用語「ポリフェノール」は、多数の(すなわち複数の)フェノール構造単位の存在によって特徴付けられる、天然、合成又は半合成有機化合物を意味すると理解される。

0041

[00041]特に、ポリフェノールは、500〜4000Daの分子量、12個超のフェノール性水酸基、及び1000Da当たり5〜7個の芳香族基を有する化合物を意味すると理解される。

0042

[00042]本発明の好適なポリフェノール固定化剤は、タンニン、タンニン酸及びテアフラビン−3−ガラートを含む。

0043

[00043]タンニン酸は非毒性であり、高い生物学的許容度を有し、本発明の好ましい固定化剤である。

0044

[00044]単一光子放射断層撮影法(SPECT)は、ガンマ線を用いる核医学断層撮影イメージング技術であり、精密な3次元情報を提供することができる。この情報は、多くの場合、患者の全身の断面画像として表示される。同位体のガンマ放射により、放射標識物質が患者の体のどこに蓄積されているかを見ることが可能になる。このような精密な3次元表示は、腫瘍イメージングにおいて有用となり得る。

0045

[00045]陽電子放射断層撮影法(PET)は、3次元画像を生成する核医学イメージング技術であり、従来のSPECTイメージングよりも感度が高い。PETシステムは、体内に投与された陽電子放出核種トレーサー)により間接的に放出される一対のガンマ線を検出する。次いで、コンピューター解析により体内におけるトレーサー濃度の3次元画像が構成され、多くの場合、同一装置内で同一セッション中に患者に実施されるCTX線スキャンにより、3次元イメージングが得られる。陽電子放出同位体は、標識医療用具の解剖学的分布の3次元イメージングを提供するために、CTと共に用いることもできる。

0046

[00046]本発明の固定化剤は、それぞれ異なるレベル及び種類の放射線(例えばガンマ線及びベータ線など)を発生し異なる半減期を有する1種又は複数種の放射性元素をポリマー上に固定化することができる。したがって、本発明の放射標識物質は、(例えばSPECT又はPETによる)イメージングを可能にするための放射性同位体、及び/又は治療を可能にするための放射性同位体を含み得る。したがって、検査イメージング手順(すなわち「模擬」粒子)及び治療手順において同一のポリマー粒子を用いることができる。このようにすると、模擬粒子により治療用粒子の臓器内分布を正確に予測することができ、治療用粒子に適すると判断される患者の数を正確に見積もることができる。

0047

[00047]更に、本発明の固定化剤は、イメージング及び治療に適した1種又は複数種の放射性同位体をポリマー上に同時に固定化することができる。イメージング技術を用いて、患者の身体における放射線治療被爆の正確な部位を決定し、したがって治療効果及び将来的な治療の必要性を判断することができる。

0048

[00048]固定化剤は、ポリマーからの放射性同位体の浸出を実質的に低減する。したがって、ポリマーマイクロスフィア上にイメージング及び治療のための十分な比放射能単位質量当たりの放射能)を得ることができ、マイクロスフィアの数を最小にすることができる。これによりイメージング又は治療の線量を得るために過度の数のマイクロスフィアを使用することが回避され、血管内にマイクロスフィアの局所集積又は凝集が形成されることによるイメージング解像度及び治療効力の低下も回避される。更に、マイクロスフィアからの治療用同位体の浸出の低減により、非標的臓器における意図しない組織損傷が低減される。

0049

[00049]例えば、本発明の固定化剤は、ガリウムの重要で有用な同位体、Ga−67(SPECTイメージング用)及びGa−68(PETイメージング用)を、ポリマーに結合することができる。Ga−67は崩壊時にガンマ線を放出する。したがって、ガンマカメラを用いて放射性同位体からのガンマ線を検出し、光子放出から得られたSPECT又はシンチグラフィー画像を用いて放射線の位置を確認することができる。Ga−68は崩壊時に陽電子を放出する。陽電子放射断層撮影法(PET)は、SPECTよりも優れたイメージング解像度を実現する新しい核医学イメージング方法であり、徐々に広く用いられるようになっている。

0050

[00050]Ga−67の半減期は3.26日である。Ga−67の比較的長い半減期は、放射標識物質を製造してから、放射性元素の放射能の有意な損失が起こる前に患者に投与するまでの時間を長くし、したがって関連コストの低減につながるため、有利である。

0051

[00051]特に、固定化剤は、最適なイメージング同位体(SPECT及び/又はPET用など)と最適な治療用同位体(軟又は硬ベータ線源など)を、1種の物質内で結合することができる。固定化剤は、同等の半減期を有する少なくとも2種の同位体を結合できることが好ましい。上記の場合、放射標識物質のイメージング特性と治療特性が、使用時点までの輸送及び分布に必要な時間にわたり同様に保持されるため、有利である。Ga−67は、治療用同位体Y−90の半減期(2.67日)と同等である3.26日の半減期を有する。

0052

[00052]本発明の好ましい組み合わせとしては、Ga−67(SPECTイメージング)とLu−177(ベータ線治療);Ga−67(SPECTイメージング)とY−90(ベータ線治療);及びGa−68(PETイメージング)とY−90(ベータ線治療)が挙げられる。最も好ましい例はGa−67とY−90である。

0053

[00053]異なる放射性同位体を固定化する能力は、より汎用的ながん治療プログラムをも可能にする。固定化剤は、固定化される放射性同位体に適合するように調整でき、がんの種類及び身体内の腫瘍部位に応じて同位体又は同位体の組み合わせを適宜選択できる。

0054

[00054]放射標識物質をX線不透過にするため、例えばヨウ素置換により、固定化剤をハロゲン化してもよい。例えば、固定化剤がタンニン酸である場合、固定化剤はタンニン酸分子1個当たりヨウ素原子11個の率で速やかにヨウ素化される(Gardner WM and Hodgson MA,J.Chem.Soc.,Trans.1909;95:1819−1827)。このようなX線造影剤の使用は、施薬中に臓器内での固定化剤の位置を視覚化することに役立ちコンピューター断層撮影法(CT)又はX線撮影法(一般にX線イメージングと呼ばれる)を含むX線イメージング技術において、腫瘍などの身体内部構造視認性を改善するために、このようなX線造影剤を使用してもよい。

0055

[00055]固定化剤はまた、イメージング及び/又は治療を行うために、ハロゲン化などにより、その他の臨床的に有用な非金属同位体で放射標識してもよい。SPECT及び/又はPETイメージングを実現するために、固定化剤が放射標識されることが好ましい。固定化剤は、I−123、I−124、I−125、I−131、I−132、F−18及びAt−211などの同位体を用いて放射標識されてもよい。固定化剤は、I−131を用いて放射標識するのが好ましい。

0056

[00056]放射標識固定化剤により、イメージングと放射線治療の両方が可能になる。特に、タンニン酸などの固定化剤は、ヨウ素同位体のうち、放射線治療を可能にするもの(I−131及びI−132;I−131はベータ線治療で用いることができる)及び/又はSPECTイメージングを可能にするもの(I−123及びI−131)を用いてヨウ素化することができる。

0057

[00057]本発明の放射標識物質は、放射性金属同位体(例えば、治療に用いるY−90)と放射標識固定化剤(例えば、イメージングに用いるためにI−123でヨウ素化されたタンニン酸)の組み合わせを含んでもよい。

0058

[00058]固定化剤は酸性のpHで作用するため、放射性同位体はポリマーのアニオン基から置換されない。加えて、固定化剤は、放射性同位体がpH4〜7の範囲で生体内での血液への暴露後にポリマー上に保持されるようにする。

0059

[00059]医療分野では、121℃の高圧飽和蒸気下に約15〜20分間置くことで装置及び備品滅菌するために加圧滅菌器を使用することが多い。固定化剤の存在は、治療製品管理局(TGA、オーストラリアの治療製品管理当局)により指定された加圧滅菌条件で、本発明のポリマーからの放射性同位体の喪失を最小限にする。したがって当該条件は信頼できる安全な滅菌方法をもたらす。

0060

ポリマー
[00060]本発明のポリマーは、血液に対して生体適合性のある(すなわち、いわゆる内因性経路による血液凝固、又は血小板粘着の促進による血栓症を促進しない)表面を有するいずれのポリマーであってもよい。

0061

[00061]本発明のポリマーは合成ポリマーであってもよい。合成ポリマーは、カチオン性放射性金属同位体を結合するために、サルフェート基、スルホネート基、カルボキシレート基及びホスフェート基などのアニオン性置換基を含むカチオン交換樹脂であることが好ましい。

0062

[00062]例えば、合成ポリマーは、ポリスチレン、ポリスチレンスルホネート、ポリプロピレンポリテトラフルオルエチレンPTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリウレタンポリ塩化ビニルポリアミドテフロン(登録商標)、ポリエステルポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリラクチドPLA)、ポリグリコリドPGA)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリジオキサノントリメチレンカーボネートポリ無水物、及びポリ[ビス(p−カルボキシフェノキシル)プロパンセバシン酸を含む、当該技術分野において公知のいずれの血液生体適合性ポリマーであってもよいが、これらに限定されるわけではない。合成ポリマーはポリスチレンスルホネートであることが好ましい。

0063

[00063]特に、ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリスチレン及びテフロンを、本発明のポリマーとして用いてもよい。

0064

[00064]移植血管に用いてもよい合成ポリマーとしては、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、及びポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。

0065

[00065]合成ポリマーは、カテーテル、ファイバーロッド又はフィラメント、ワイヤ、メンブレン、ウエハ、メッシュガーゼ多孔質スポンジチューブ、ステント、ビードカプセル、微小粒子、マイクロスフィア、ナノ粒子及びリポゾームに付着されるか、これらの形態をとることがある。合成ポリマーは、マイクロスフィア、シード、ステント、カテーテル、ワイヤ又はウエハの形態をとることが好ましい。ステントは、血管内放射線治療において、術後短期間の間の再閉塞を防ぐために放射性同位体と共に用いられることがある。当該期間の間、ステントは放射性同位体を含み、平滑筋細胞の増殖を抑制する。

0066

[00066]ポリマーマイクロスフィアは、臓器の毛細管網目構造の限定された直径範囲内に留まるように適切な大きさに作製される。マイクロスフィアは、2〜200μm、10〜50μm、35μmまで、又は25〜35μmの中央粒径を有することが好ましい。放射性核種含有マイクロスフィアの例が、米国特許出願公開第11/192,299号に記載されている。

0067

[00067]選択的内部放射線療法(SIRT)は、カテーテルを介して標的臓器の血液供給にポリマーマイクロスフィアを投与すること、したがって直接腫瘍を標的として体内照射治療を実施することを含む。マイクロスフィアは腫瘍の脈管構造内に留まることが好ましい。このことは、緩慢とした連続的な態様で優先的に放射線が標的臓器に送達されるという利点を提供する。(周辺の健康な組織ではなく)標的臓器に対する放射線レベルを上げるために、適切な薬物を使用して血液供給を操作することも可能である。上述のように、本発明の固定化剤は浸出を実質的に防止するため、マイクロスフィアが標的臓器に到達すれば、適切な放射線が腫瘍へ送達される。

0068

[00068]本発明にて使用するポリマーマイクロスフィアは、SIR−スフィア(登録商標)(SIR−スフィアはSirtex SIR−Spheres Pty Ltdの登録商標である)マイクロスフィアの製造に用いられるポリマーマイクロスフィア、すなわちポリスチレンスルホネートからなる樹脂系マイクロスフィアを含む。

0069

[00069]放射標識物質をX線不透過にするため、例えばヨウ素置換により、ポリマーをハロゲン化してもよい。このようなX線造影剤の使用は、施薬中に臓器内でのポリマーの位置を視覚化することに役立ち、コンピューター断層撮影法(CT)又はX線撮影法(一般にX線イメージングと呼ばれる)を含むX線イメージング技術において、腫瘍などの身体内部構造の視認性を改善するために、このようなX線造影剤を使用してもよい。

0070

[00070]ポリマーはまた、イメージング及び/又は治療を行うために、ハロゲン化などにより、その他の臨床的に有用な非金属同位体で放射標識してもよい。SPECT及び/又はPETイメージングを実現するために、ポリマーが放射標識されることが好ましい。例えば、ポリマーは、I−123、I−124、I−125、I−131、I−132、F−18及びAt−211などの同位体を用いて放射標識されてもよい。ポリマーは、I−131を用いて放射標識するのが好ましい。

0071

[00071]放射標識ポリマーにより、イメージングと放射線治療の両方が可能になる。特に、ポリマーは、ヨウ素同位体のうち、放射線治療を可能にするもの(I−131及びI−132;I−131はベータ線治療で用いることができる)及び/又はSPECTイメージングを可能にするもの(I−123及びI−131)を用いてヨウ素化され得る。

0072

[00072]本発明の放射標識物質は、放射性金属同位体(例えば、治療に用いるY−90)と放射標識ポリマー及び/又は固定化剤(例えば、イメージングに用いるためにI−123でヨウ素化されたタンニン酸)の組み合わせを含んでもよい。

0073

[00073]固定化剤の場合と同様に、放射標識物質をX線不透過にするため、ハロゲン化などにより、ポリマーが誘導体化されてもよい。このようなX線造影剤の使用は、施薬時に臓器内での固定化剤の位置を視覚化することに役立ち、コンピューター断層撮影法(CT)又はX線撮影法(一般にX線イメージングと呼ばれる)を含むX線イメージング技術において、腫瘍などの身体内部構造の視認性を改善するために、このようなX線造影剤を使用してもよい。

0074

放射性同位体
[00074]本発明の放射性同位体は、イメージング及び/又は治療を可能にする。当該イメージングは、SPECTイメージング、及び/又はPETイメージングを含むことが好ましい。

0075

[00075]本発明の放射性同位体は、放射性金属又は半金属同位体を含んでもよい。当該放射性同位体は水溶性金属カチオンであることが好ましい。

0076

[00076]本発明の好適な放射性金属同位体の例としては、Ac−225、At−211、Au−198、Bi−212、Bi−213、Co−57、Cr−51、Cu−64、Cu−67、Dy−165、Er−169、F−18、Fe−59、Ga−67、Ga−68、Gd−153、Ho−166、I−123、I−124、I−125、I−131、I−132、ln−111、Ir−192、Lu−177、Pd−103、Rb−81、Rb−86、Re−186、Re−188、Ru−103、Sc−47、Sm−153、Sn−117m、Sr−89、Tb−161、Tc−99m、Tl−201、Y−90、Yb−169及びZr−89が挙げられる。

0077

[00077]特に、本発明の放射性同位体としては、Ga(表1及び2参照)、In(表5参照)及びTl(表6参照)を含む、周期表第13族(ホウ素族)元素が挙げられる。

0078

[00078]特に、好ましい放射性同位体として、Ga−67、Ga−68、Y−90、In−111及びTl−201が挙げられる。放射性同位体はGa−67(表1及び2参照)とIn−111(表5参照)であることが最も好ましい。

0079

[00079]本発明の放射性同位体として、Lu−177(表4参照)、Y−90(表3参照)、Cu−64、Cu−67及びTb−161などの遷移金属も挙げられる。放射性同位体はLu−177又はY−90であることが好ましい。

0080

[00080]本発明の同位体は親同位体も含むと理解される。

0081

[00081]本発明の放射標識物質は、イメージング及び/又は治療を可能にする少なくとも2種の放射性同位体の組み合わせを含んでもよい。当該放射性同位体の組み合わせは、Ga−68とLu−177;Ga−67とY−90;Ga−68とY−90;In−111とY−90;Tl−201とY−90;Lu−177とY−90及びGa−67とTb−161から選択され得る。

0082

[00082]本発明の放射性同位体がY−90であり、ポリマー及び/若しくは固定化剤がI−123、I−131又はF−18で放射標識されること;放射性同位体がLu−177であり、ポリマー及び/若しくは固定化剤がF−18で放射標識されること;又は放射性同位体がTb−161であり、ポリマー及び/若しくは固定化剤がF−18で放射標識されることが好ましい。

0083

[00083]本発明は、少なくとも1種の非放射性・非毒性担体金属の使用を更に含んでもよい。これらの担体金属は、ポリマーからの放射性同位体の浸出を実質的に低減することに役立つ。例えば、担体金属は、Bi、Fe、Ga、及びY(例えば図1を参照)から選択することができ、例えば、担体金属は、Biであっても、Feであっても、Gaであっても、Yであってもよい。好ましい例は非放射性ガリウム(Ga−69とGa−71との天然混合物)であり、非放射性ガリウムは、Ga−67放射性同位体と組み合わせて、又はLu−177、Y−90、In−111又はTl−201などの他の放射性同位体と組み合わせて用いることができる。

0084

[00084]特に、非放射性担体金属は、MRIイメージング(例えばFeを用いる)又はX線コントラストイメージング(例えばBiを用いる)を可能にする。

0085

[00085]担体金属の更なる例として、マイクロスフィアのX線コントラストを強めてCTに画像化できるようにする3価ビスマスが挙げられる。

0086

[00086]担体金属はまた、加圧滅菌中及び使用前に数日(例えば使用前に少なくとも3日)保管する際の安定性を高める。好ましい例は、ポリマーマイクロスフィア上のタンニン酸により極めて不溶性の安定錯体を形成する、鉄などの重遷移金属である。不溶性の鉄錯体は、金属同位体及び固定化剤をポリマーマイクロスフィア内に保持することに有利に作用し(図2参照)、MRIイメージングも可能にする。担体金属の更なる例は、タンニン酸と共に極めて安定な不溶性錯体を形成する、イットリウムである(図1参照)。

0087

[00087]本発明による放射標識物質は、ガンマ線、ベータ線及び/又は陽電子線を放出し得る。

0088

[00088]本発明は、上記の放射標識物質を作製するための方法であって、下記ステップを含む方法をも提供する。
(i)「ポリマー」と題するセクションにおいて述べたポリマーを、「放射性同位体」と題するセクションにおいて述べた放射性同位体と混合するステップ;
(ii)任意選択で、得られた混合物を洗浄するステップ;
(iii)「固定化剤」と題するセクションにおいて述べた固定化剤を更に添加するステップ;及び
(iv)任意選択で、得られた混合物を洗浄するステップ。

0089

[00089]本発明はまた、放射性同位体をポリマー上又はポリマー内に固定化するための固定化剤の使用をも提供し、該固定化剤、放射性同位体及びポリマーは上述のとおりのものである。

0090

[00090]本発明はまた、本発明による及び上述のとおりの、放射標識物質の使用、並びに、がん治療及び/又は放射線イメージングのための薬剤の製造も提供する。

0091

[00091]本発明は、がん治療方法であって、本発明による及び上述のとおりの、有効量の放射標識物質を、それを必要とする患者に投与することを含む方法を更に提供する。

0092

[00092]上記がんは、原発性若しくは続発性肝がん又は原発性腎臓がんであり得る。

0093

[00093]本発明は、本発明による及び上述のとおりの、放射標識物質を含む医療用具を更に提供する。

0094

[00094]上記医療用具は、マイクロスフィア、シード、ステント、カテーテル、ワイヤ又はウエハであり得る。

0095

[00095]当業者であれば、概要を説明した本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、具体的実施形態において開示された本発明に対して多くの修正及び/又は変更が可能であることを理解するであろう。したがって、本明細書の実施形態はあらゆる意味において例を示すものであり、制限を加えるものではないと考えるべきである。

0096

[00096]以下では具体例を参照しながら本発明を説明するが、当該説明を何らかの制限を加えるものと解釈するべきではない。

0097

実施例1:タンニン酸と金属イオンの反応
[00097]タンニン酸第二鉄には黒色インクの形態としての蓄積されたデータがあり、タンニン酸ビスマスには医薬品としての蓄積されたデータがあるが、近代医療において放射性同位体として現在用いられているタンニン酸と金属カチオンの反応については、知られていることが少ない。

0098

[00098]図1は、1.0M HCL中の対応する金属塩化物(すべてSigma−Aldrichから入手)1.0M溶液(15μL)を、タンニン酸3mM溶液(5mL;Sigma−Aldrich)に室温で添加した結果を示している。ビスマスイオンは即座にクリーム色の重い沈殿物を形成し、第二鉄イオンは即座に濃紺色の重いコロイドを形成し、イットリウムイオンは初め目視可能な変化を示さなかったが、3分以内に灰色の不透明なコロイドを形成した。ガリウム、ガドリニウム及びルテチウムイオンは、長時間放置しても変化を示さなかった(図1参照)。銅イオンを用いた同じ実験でも目視可能な変化は確認されなかったが、タンニン酸による銅イオンの錯化は文献(Kraal,P.et al.Chemosphere 2006;65:2193−2198)により公知となっている。したがって、一部の金属カチオンはタンニン酸と共に速やかに錯体を形成し、目視可能な沈殿物さえ形成するが、その他の金属カチオンは、条件に応じて可溶性を維持する錯体を形成する(McDonald,M.et al.J Agric Food Chem 1996;44:599−606)。

0099

実施例2:放射標識マイクロスフィアを作製するための方法
・ステップ1:低速遠心分離、及び3回分のすすぎ水(各5mL)中での再懸濁を用いて、ポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg)を純水中にて予備洗浄する。最後に、水1mL中で再懸濁させる。
・ステップ2:0.1M HCl溶液0.1mL中の対応する塩化物溶液として、Ga−67、In−111、Lu−177、Tl−201又はY−90同位体(例えば、10〜10,000MBq)を、洗浄済みマイクロスフィアに添加する。次いで、非放射性担体金属(例えばBi、Fe、Ga、又はY)の塩化物塩の1M溶液を、3mMの最終濃度まで添加する。室温にて1時間にわたり緩やかに混合する。
・ステップ3:低速遠心分離及び再懸濁を行い、水(各5mL)で3回すすぐ。最後に、水1mL中で再懸濁させる。結合放射能を測定する。
・ステップ4:新たに調製したタンニン酸溶液(4mM)4mLを添加し、室温にて1時間にわたり緩やかに混合する。
・ステップ5:低速遠心分離及び再懸濁を行い、水(各5mL)で3回すすぐ。最後に、水3mL中で再懸濁させる。結合放射能を測定する。
・ステップ6:120℃の標準滅菌条件で20分間加圧滅菌する。

0100

実施例3:放射化学グレードGa−67放射標識マイクロスフィア
[00099]下記表1は、放射化学グレードGa−67塩化物溶液(Nordion)を同位体線源として用いたGa−67によるマイクロスフィアの標識を示している。Ga−67は、非放射性塩化ガリウム(III)(Sigma−Aldrich)を担体として、及びタンニン酸(Sigma−Aldrich)を固定化剤として用いて、実施例2に記載のとおりポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg;Sirtex)上に固定化された。表1は、実施例2に挙げられたステップにおいてマイクロスフィア上に固定化された、初期同位体添加量百分率を示している。

0101

0102

実施例4:臨床グレードGa−67放射標識マイクロスフィア
[000100]Ga−67を用いた臨床製剤では、GMP臨床グレード同位体線源を使用する必要がある。当該線源は、希釈化Ga−67溶液として市販されており、塩化ナトリウム及びクエン酸ナトリウム緩衝剤を含有する。クエン酸塩の存在はGa−67線源のpH及び緩衝特性を変化させる。したがって、クエン酸緩衝液を含有する希釈化GMP臨床溶液を用いてマイクロスフィアのGa−67放射標識を行う手順は、次のとおりである:

0103

[000101] 実施例2のステップ1に従いポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg;Sirtex)を洗浄した後、当該マイクロスフィアが1.0M HCl(1.0mL)で酸性化され、ステップ2においてGa−67溶液(3.5mL)が添加された。これらの製剤では担体は使用されなかった。室温にて1時間にわたり緩やかに混合した後、実施例2のステップ3のプロセスを続けた。

0104

[000102]下記表2は、塩化ナトリウム及びクエン酸ナトリウム含有希釈化注射液(Lantheus)として供給されている臨床グレード(GMP)Ga−67を用いたGa−67によるマイクロスフィアの放射標識を示している。表2は、実施例2に挙げられたステップにおいてマイクロスフィア上に固定化された、初期同位体添加量の百分率を示している。また、ステップ6の7日後に実施された、マイクロスフィア製剤での浸出試験の結果も示されている。当該試験では、加圧滅菌されたマイクロスフィアをスピンダウンし、0.15M塩化ナトリウム(5mL)中で再懸濁させ、室温にて30分間インキュベートした後、遠心分離及び上澄みの放射能測定を行った。上澄みの放射能は、総放射能に対する百分率で示されている。

0105

0106

実施例5:Y−90放射標識マイクロスフィア
[000103]下記表3は、放射化学グレードY−90塩化物溶液(Perkin−Elmer)を同位体線源として用いた、医学的に重要なY−90同位体によるマイクロスフィアの放射標識を示している。Y−90は、タンニン酸(Sigma Aldrich)を固定化剤として用いて、実施例2に記載のとおりポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg;Sirtex)上に固定化された。表3は、実施例2に挙げられたステップにおいてマイクロスフィア上に固定化された、初期同位体添加量の百分率を示している。また、ステップ6の7日後に実施された、マイクロスフィア製剤での浸出試験の結果も示されている。当該試験では、加圧滅菌されたマイクロスフィアをスピンダウンし、0.15M塩化ナトリウム(5mL)中で再懸濁させ、室温にて30分間インキュベートした後、遠心分離及び上澄みの放射能測定を行った。上澄みの放射能は、総放射能に対する百分率で示されている。

0107

0108

[000104]当該結果は、ポリスチレンスルホネートマイクロスフィアが、内部放射線療法及び腫瘍アブレーションにおいて臨床的に用いられる医学的に重要なY−90により、安定的に標識され得ることを証明している。

0109

実施例6:Lu−177放射標識マイクロスフィア
[000105]表4は、Lu−177によるマイクロスフィアの標識を示している。当該同位体は、非放射性塩化ガリウム(III)を担体として、及びタンニン酸を固定化剤として用いて、実施例2に記載のとおりポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg)に固定化された。表4は、プロセス全体の各ステップにおいてマイクロスフィア上に固定化された、初期同位体添加量の百分率を示している。

0110

0111

実施例7:In−111放射標識マイクロスフィア
[000106]表5は、In−111によるマイクロスフィアの標識を示している。当該同位体は、非放射性塩化ガリウム(III)を担体として、及びタンニン酸を固定化剤として用いて、実施例2に記載のとおりポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg)に固定化された。表5は、プロセス全体の各ステップにおいてマイクロスフィア上に固定化された、初期同位体添加量の百分率を示している。

0112

0113

実施例8:Tl−201放射標識マイクロスフィア
[000107]表6は、Tl−201によるマイクロスフィアの標識を示している。当該同位体は、非放射性塩化ガリウム(III)を担体として、及びタンニン酸を固定化剤として用いて、実施例2に記載のとおりポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(50mg)に固定化された。表6は、プロセス全体の各ステップにおいてマイクロスフィア上に固定化された、初期同位体添加量の百分率を示している。

0114

0115

[000108]表1〜6における得られた結果は、放射性同位体Ga−67(放射化学グレードと臨床グレードのもの)、In−111、並びにTl−201(いわゆるホウ素族の3つの元素)、更に遷移金属同位体Y−90及びLu−177はすべて、ポリマーマイクロスフィアを放射標識するために実施例2の方法に用いるうえで好適な同位体であることを示している。上記同位体のうちY−90を除いたすべてはSPECTイメージングに好適であり、Lu−177は治療用ベータ線源として用いることができるという更なる利点を有する。Y−90はベータ線による腫瘍治療に特に好適である。

0116

比較例9:固定化剤を用いないGa−67のポリスチレンスルホネートマイクロスフィア上への結合
[000109]0.1M HCL溶液中の塩化ガリウム−67(15〜90μL;Nordion Inc)を、水(3mL)中の洗浄済みポリスチレンスルホネートマイクロスフィア(8mg;Sirtex Pty Ltd)に添加した。当該混合物を、室温にて1時間にわたり回転ミキサー上で平衡化した。次いで、当該マイクロスフィアを遠心分離し、上澄みを吸引して、Capintec電離箱内でガンマ放射能を測定した。次いで、当該マイクロスフィアが0.15M NaCl(3mL)中で再懸濁するようにし、120℃にて20分間加圧滅菌した。再び分離を行った後、上澄みを吸引して放射能を測定した。次いで、当該マイクロスフィアが0.15M NaClの第2アリコート(3mL)中で再懸濁するようにし、2回目の加圧滅菌を行った。分離後、上澄みを吸引して放射能を測定した。結果を表7に示す。

0117

0118

[000110]表7の結果は、ポリスチレンスルホネートマイクロスフィアは低pHにて金属カチオンを効果的に結合することができるが、金属イオンは安定的に結合されず、高電解質濃度及び高温において交換性を維持することを示している。このため、金属イオンを加圧滅菌すること、又は局所照射の安定的線源として生体内で使用することはできない。

0119

[000111]当該実験は、スルホン化マイクロスフィア表面に結合された放射性同位体と共に錯体を形成し安定的固定化を行うために、固定化剤を使用する必要性を示している。

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