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技術 タンパク質の血清半減期を増加する組成物及び方法

出願人 ナンジンレジェンドバイオテックカンパニー,リミテッド
発明者 チャンファンリャンチャンジェンビンウーシュー
出願日 2014年7月8日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2016-525430
公開日 2016年8月12日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-523970
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 暴露ステップ リファレンスセンサ スペクトラム測定 温度変化速度 精製媒体 相対応答 シェイキング 伝令リボ核酸
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図面 (9)

課題・解決手段

本発明はトランスフェリンと特異的に結合する新規抗体、例えば単一ドメイン抗体(sdAbs)、又はそのフラグメントを開示する。また、ヒトトランスフェリンと結合する抗体又はフラグメントを利用する、標的タンパク質血清における半減期を増加させる組成物、方法及びシステムを開示する。

概要

背景

候補薬物薬物動態学は重要なパラメータであり、常にかなりの程度まで候補薬物が更に薬物に発展するか、又は治療への応用が可能になるかを決定する。タンパク質類又はポリペプチド類薬物に対して、抗体を含む薬物動態学の研究により、このような治療薬が完全に異なる血清半減期を有することが既に表明された。これらのポリペプチド類とタンパク質類薬物は一般的に短い血清半減期を有し、治療潜在性を有する可能性があるが、更なる薬物の開発に適合しないことが多い。例えば、公知のように、アルブミンとγ-免疫グロブリンIgG)が20日間[1]における血清半減期を有する。なお、他のIgGのFcドメインは、エンジニアリングされることにより新生児Fcアクセプタとの結合相互作用改変することができ、これにより、血清半減期の延長を達成する[2]。しかし、インスリンのような多くの他の自然ヒトタンパク質、(Fabの)抗原結合性フラグメント又は一本鎖可変フラグメント(scFv)のような抗体フラグメント、及び短鎖ペプチドは、一般的に、より短い、例えば数分間〜約1時間の血清半減期を有する。このため、タンパク質ポリペプチドのような分子の血清半減期を延長する効率的、安価、且つ安全の方法は、このような分子が治療薬物診断ツール等になることに対して極めて重要である。

現在、治療又は診断に用いられるタンパク質は血清半減期が短いことにより体内から除去されることを防止するように、タンパク質と他のペプチド分子の短い半減期を延長する数種の手段が既に開発されている。これらのタンパク質とポリペプチド分子の血清半減期の延長を促進する技術において、例えばポリエチレングリコール(即ちPEG化)[3]を抗体のFc領域[4]に融合するか、又は先天的に長い血清半減期を有するタンパク質、例えばアルブミン[5]と融合する化学修飾が挙げられる。残念ながら、これらの技術は、合併症を引き起こし易いとともに、製造及び同定プロセスが複雑で、表現レベルも低いため、望ましくない分子機能が発生するおそれがある等の問題が存在する。

最近、抗血清タンパク質の抗体フラグメントでタンパク質と他のペプチド分子の血清半減期を延長する方法が開発されている。アルブミンは、主にその高血清濃度と長血清半減期により、以前から、この目的に最も適用するものである。抗ヒトアルブミン単一ドメイン抗体とIFN-α2bの2つの分子が遺伝子レベルで融合され、融合タンパク質表現した後、血清半減期を延長することができる。[6,7]。新しく生成された融合タンパク質分子の血清半減期がIFN-α2Bよりも長いだけでなく、アルブミンの融合タンパク質とIFN-α2Bよりも長いとしても。

キャメル重鎖抗体(HCAbs)の重鎖可変ドメインは、VHH又は単一ドメイン抗体(sdAb)とも呼ばれ、もこの目的のために開発されている。例えば、ヒトアルブミン一個のsdAbに対して、抗TNFαのsdAbフラグメントの血清半減期が1時間以下から2日以上[8]まで延長されたことが証明された。

他種の長半減期を有する血清タンパク質トランスフェリンである。トランスフェリンは、血漿糖タンパク質であり、鉄イオン運ぶとともに約3グラム/リットルの血清濃度及び7-8日間の血清半減期を有する。このため、トランスフェリンは融合タンパク質として理想的であり、薬物動態学の不十分なペプチド分子の血清半減期を延長することに用いられる。研究により、トランスフェリンとの融合によりグルカゴン様ペプチド1(GLP1)[9]とアセチルコリンアクセプタ[10]の血清半減期を大幅に延長することができることが表明された。

しかし、抗体と抗体フラグメント、例えば抗トランスフェリンsdAbsによって、タンパク質類分子の血清半減期を増加する方法はまだ開示されていない。効率的、低コスト、高収率の、タンパク質の血清半減期を増加するための方法及び改良された血清半減期を有するタンパク質の新規方法は、新たなタンパク質に基づく薬物又は診断試薬の開発に有利である。本発明の実施例はこのような方法に関する。

概要

本発明はトランスフェリンと特異的に結合する新規抗体、例えば単一ドメイン抗体(sdAbs)、又はそのフラグメントを開示する。また、ヒトトランスフェリンと結合する抗体又はフラグメントを利用する、標的タンパク質血清における半減期を増加させる組成物、方法及びシステムを開示する。

目的

本発明に背景情報を提供する

効果

実績

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請求項1

(a)GSGFGINGVI(SEQID NO: 1)、GSGFGVNGVI(SEQ ID NO: 2)、GNVFTIAAMG(SEQ ID NO: 3)、GNVFTIAAMA(SEQID NO: 4)、GNVFTIDAMG(SEQ ID NO: 5)、GSVFSIDAMG(SEQ ID NO: 6)、GNVFGIDAVG(SEQ ID NO: 7)、GSIFSIKVMG(SEQ ID NO: 8)、及びGSIFPLNDMG(SEQ ID NO: 9)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(CDR1)と、(b)LIKSDGYTNYRESVKG(SEQID NO: 10)、LIKSDGYTNYRESVRG(SEQ ID NO: 11)、GITTGGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 12)、GMTNGGKTNYADSVKG(SEQ ID NO: 13)、AMTNAGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 14)、ATTTSGSSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 15)、DITSGGSTDYSDSVKG(SEQ ID NO: 16)、及びTITRGGTTNYADSVKG(SEQ ID NO: 17)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(CDR2)と、(c)PGVP(SEQ ID NO: 18)、VTKWAARVGGSAEYE(SEQ ID NO: 19)、RSKLIATINNPYDY(SEQ ID NO: 20)、RSKLIARINNPYEY(SEQ ID NO: 21)、RPKQATLIRDDY(SEQ ID NO: 22)、DLGCSGAGSCPDY(SEQ ID NO: 23)、及びDNRVGGSY(SEQID NO: 24)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)と、から選ばれた配列の1種又は複数種を含むトランスフェリンと特異的に結合する単離抗体又はそのフラグメント

請求項2

CDR1、CDR 2及びCDR 3を含む請求項1に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項3

SEQID NO: 1、SEQ ID NO: 10、及びSEQ ID NO: 18で示されるアミノ酸配列を含む請求項1に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項4

SEQID NO: 3、SEQ ID NO: 12及びSEQ ID NO: 19で示されるアミノ酸配列を含む請求項1に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項5

SEQID NO: 6、SEQ ID NO: 14及びSEQ ID NO: 21で示されるアミノ酸配列を含む請求項1に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項6

SEQID NO: 7、SEQ ID NO: 15及びSEQ ID NO: 22で示されるアミノ酸配列を含む請求項1に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項7

SEQID NO: 9、SEQ ID NO: 17及びSEQ ID NO: 24で示されるアミノ酸配列を含む請求項1に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項8

SEQID NOs: 26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62で示されるアミノ酸配列からなる群より選ばれるアミノ酸配列を含む請求項1に記載の単離抗体又はフラグメント。

請求項9

前記単離抗体又はそのフラグメントは単一ドメイン抗体(sdAb)である請求項1〜8の中のいずれか一項に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項10

A60219: QVQLVESGGGLVQAGGSLRLSCVASGSGFGINGVIWYRQAPGKQRELVALIKSDGYTNYRESVKGRFTISRDDAKNTVWLQMNALEPEDTGVYYCKTPGVPFGQGTQVTVSS(SEQID NO: 26)、A60401: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCEASGNVFTIAAMGWFRQAPGKERELVAGITTGGSTNYADSVKGRFTISRDNAQNTMYLQMNSLRPEDTAAYSCNAVTKWAARVGGSAEYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 28)、A69449: QVQLVESGGGVVQAGGSLRLSCVASGSVFSIDAMGWYRQAPGNQRELVAAMTNAGSTNYADSVKGRFTISRDNAENTVYLQMNSLKPEDTAVYYCNARSKLIARINNPYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 56)、A69433: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCVASGNVFGIDAVGWYRQAPGKQRELVAATTTSGSSTNYADSVKGRFTISRDIAKNTVYLQMDSLKPEDTAVYYCYARPKQATLIRDDYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 58)、A69447: QVKLEESGGGSVQAGGSLRLSCTGSGSIFPLNDMGWYRQAPGKQRELVATITRGGTTNYADSVKGRFTISRDSNAKNTVYLQMNSLKVEDTAVYYCNMDNRVGGSYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 62)で示されるアミノ酸配列からなる群より選ばれるアミノ酸配列を含む請求項9に記載のsdAb。

請求項11

トランスフェリンに対して10-9M又はより好ましい解離定数(Kd)を有する請求項1〜10のいずれか一項に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項12

前記トランスフェリンはヒトトランスフェリン又はサルトランスフェリンである請求項1〜11のいずれか一項に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項13

組換えにより生成される請求項1〜11のいずれか一項に記載の単離抗体又はそのフラグメント。

請求項14

請求項1〜13のいずれか一項に記載の単離抗体又はそのフラグメントをコードするcDNA又は合成DNA含む核酸

請求項15

請求項14に記載の核酸を含む発現ベクター

請求項16

請求項15に記載の発現ベクターを含む組換え宿主細胞

請求項17

トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、標的タンパク質、及び選択的なリンカを含み、前記抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、前記リンカは、前記標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端において前記抗体を選択的に分離する融合タンパク質

請求項18

前記抗体又はそのフラグメントは、CDR1、CDR2及びCDR3を含む単一ドメイン抗体(sdAb)である請求項17に記載の融合タンパク質。

請求項19

前記抗体又はそのフラグメントは、GSGFGINGVI(SEQID NO: 1)、GSGFGVNGVI(SEQ ID NO: 2)、GNVFTIAAMG(SEQ ID NO: 3)、GNVFTIAAMA(SEQID NO: 4)、GNVFTIDAMG(SEQ ID NO: 5)、GSVFSIDAMG(SEQ ID NO: 6)、GNVFGIDAVG(SEQ ID NO: 7)、GSIFSIKVMG(SEQ ID NO: 8)及びGSIFPLNDMG(SEQ ID NO: 9)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(CDR1)(a)と、LIKSDGYTNYRESVKG(SEQID NO: 10)、LIKSDGYTNYRESVRG(SEQ ID NO: 11)、GITTGGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 12)、GMTNGGKTNYADSVKG(SEQ ID NO: 13)、AMTNAGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 14)、ATTTSGSSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 15)、DITSGGSTDYSDSVKG(SEQ ID NO: 16)及びTITRGGTTNYADSVKG(SEQ ID NO: 17)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(CDR2)と、PGVP(SEQ ID NO: 18)、VTKWAARVGGSAEYE(SEQ ID NO: 19)、RSKLIATINNPYDY(SEQ ID NO: 20)、RSKLIARINNPYEY(SEQ ID NO: 21)、RPKQATLIRDDY(SEQ ID NO: 22)、DLGCSGAGSCPDY(SEQ ID NO: 23)及びDNRVGGSY(SEQID NO: 24)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)(c)と、から選ばれた配列の1種又は複数種を含む請求項17に記載の融合タンパク質。

請求項20

前記抗体又はそのフラグメントは、A60219: QVQLVESGGGLVQAGGSLRLSCVASGSGFGINGVIWYRQAPGKQRELVALIKSDGYTNYRESVKGRFTISRDDAKNTVWLQMNALEPEDTGVYYCKTPGVPFGQGTQVTVSS(SEQID NO: 26)、A60401: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCEASGNVFTIAAMGWFRQAPGKERELVAGITTGGSTNYADSVKGRFTISRDNAQNTMYLQMNSLRPEDTAAYSCNAVTKWAARVGGSAEYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 28)、A69449: QVQLVESGGGVVQAGGSLRLSCVASGSVFSIDAMGWYRQAPGNQRELVAAMTNAGSTNYADSVKGRFTISRDNAENTVYLQMNSLKPEDTAVYYCNARSKLIARINNPYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 56)、A69433: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCVASGNVFGIDAVGWYRQAPGKQRELVAATTTSGSSTNYADSVKGRFTISRDIAKNTVYLQMDSLKPEDTAVYYCYARPKQATLIRDDYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 58)及びA69447: QVKLEESGGGSVQAGGSLRLSCTGSGSIFPLNDMGWYRQAPGKQRELVATITRGGTTNYADSVKGRFTISRDSNAKNTVYLQMNSLKVEDTAVYYCNMDNRVGGSYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 62)から選ばれたアミノ酸配列を含むsdAbである請求項19に記載の融合タンパク質。

請求項21

請求項17〜20に記載の融合タンパク質をコードする核酸配列を含む核酸。

請求項22

請求項21に記載の核酸を含む発現ベクター。

請求項23

請求項22に記載の発現ベクターを含む組換え宿主細胞。

請求項24

(1)トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、前記標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む融合タンパク質であって、前記抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、前記リンカが抗体又は標的タンパク質カルボキシル末端のアミノ末端を選択的に分離する融合タンパク質を生成するステップと、(2)トランスフェリンに融合タンパク質を暴露し、単独な標的タンパク質に対して、融合タンパク質における標的タンパク質の半減期を増加するステップと、を含む標的タンパク質の半減期を増加するための方法。

請求項25

前記暴露ステップは、体内又は体外において、融合タンパク質をトランスフェリンを含む血清に与えることを含む請求項24に記載の方法。

請求項26

前記抗体又はそのフラグメントは、(a)GSGFGINGVI(SEQID NO: 1)、GSGFGVNGVI(SEQ ID NO: 2)、GNVFTIAAMG(SEQ ID NO: 3)、GNVFTIAAMA(SEQID NO: 4)、GNVFTIDAMG(SEQ ID NO: 5)、GSVFSIDAMG(SEQ ID NO: 6)、GNVFGIDAVG(SEQ ID NO: 7)、GSIFSIKVMG(SEQ ID NO: 8)及びGSIFPLNDMG(SEQ ID NO: 9)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(CDR1)と、(b)LIKSDGYTNYRESVKG(SEQID NO: 10)、LIKSDGYTNYRESVRG(SEQ ID NO: 11)、GITTGGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 12)、GMTNGGKTNYADSVKG(SEQ ID NO: 13)、AMTNAGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 14)、ATTTSGSSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 15)、DITSGGSTDYSDSVKG(SEQ ID NO: 16)及びTITRGGTTNYADSVKG(SEQ ID NO: 17)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(CDR2)と、(c)PGVP(SEQ ID NO: 18)、VTKWAARVGGSAEYE(SEQ ID NO: 19)、RSKLIATINNPYDY(SEQ ID NO: 20)、RSKLIARINNPYEY(SEQ ID NO: 21)、RPKQATLIRDDY(SEQ ID NO: 22)、DLGCSGAGSCPDY(SEQ ID NO: 23)及びDNRVGGSY(SEQID NO: 24)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)と、から選ばれた配列の1種又は複数種を含む請求項24〜25に記載の方法。

請求項27

前記抗体又はそのフラグメントはCDR1、CDR2及びCDR3を含む単一ドメイン抗体(sdAb)である請求項24〜26に記載の方法。

請求項28

前記sdAbは、A60219: QVQLVESGGGLVQAGGSLRLSCVASGSGFGINGVIWYRQAPGKQRELVALIKSDGYTNYRESVKGRFTISRDDAKNTVWLQMNALEPEDTGVYYCKTPGVPFGQGTQVTVSS(SEQID NO: 26)、A60401: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCEASGNVFTIAAMGWFRQAPGKERELVAGITTGGSTNYADSVKGRFTISRDNAQNTMYLQMNSLRPEDTAAYSCNAVTKWAARVGGSAEYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 28)、A69449: QVQLVESGGGVVQAGGSLRLSCVASGSVFSIDAMGWYRQAPGNQRELVAAMTNAGSTNYADSVKGRFTISRDNAENTVYLQMNSLKPEDTAVYYCNARSKLIARINNPYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 56)、A69433: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCVASGNVFGIDAVGWYRQAPGKQRELVAATTTSGSSTNYADSVKGRFTISRDIAKNTVYLQMDSLKPEDTAVYYCYARPKQATLIRDDYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 58)、又はA69447: QVKLEESGGGSVQAGGSLRLSCTGSGSIFPLNDMGWYRQAPGKQRELVATITRGGTTNYADSVKGRFTISRDSNAKNTVYLQMNSLKVEDTAVYYCNMDNRVGGSYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 62)から選ばれたアミノ酸配列を含む請求項27に記載の方法。

請求項29

前記融合タンパク質は、(a)融合タンパク質をコードする発現ベクターを取得するステップと、(b)発現ベクターを細胞に導入して組換え細胞を取得するステップと、(c)融合タンパク質の発現許可する条件で組換え細胞を生長するステップと、(d)組換え細胞又はその上澄み液から融合タンパク質を取得するステップと、を含む方法により生成される請求項24〜28に記載の方法。

請求項30

トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む融合タンパク質であって、前記抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、リンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を選択的に分離する融合タンパク質を有効量で含む組成物

請求項31

トランスフェリンを更に含んでもよい請求項30に記載の組成物。

請求項32

請求項30に記載の組成物をトランスフェリンに暴露することにより、融合タンパク質における標的タンパク質の半減期を増加するステップを含む標的タンパク質の半減期を増加する方法。

請求項33

(1)一体的に接続されている、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントをコードする第1のヌクレオチド配列と、選択的なリンカをコードする第2のヌクレオチド配列とを含む発現ベクターと、(2)宿主細胞と、(3)トランスフェリンと、を含む標的タンパク質の半減期を増加するためのシステム

技術分野

0001

本発明はタンパクの質血清半減期を増加する組成物及び方法に関する。

背景技術

0002

候補薬物薬物動態学は重要なパラメータであり、常にかなりの程度まで候補薬物が更に薬物に発展するか、又は治療への応用が可能になるかを決定する。タンパク質類又はポリペプチド類薬物に対して、抗体を含む薬物動態学の研究により、このような治療薬が完全に異なる血清半減期を有することが既に表明された。これらのポリペプチド類とタンパク質類薬物は一般的に短い血清半減期を有し、治療潜在性を有する可能性があるが、更なる薬物の開発に適合しないことが多い。例えば、公知のように、アルブミンとγ-免疫グロブリンIgG)が20日間[1]における血清半減期を有する。なお、他のIgGのFcドメインは、エンジニアリングされることにより新生児Fcアクセプタとの結合相互作用改変することができ、これにより、血清半減期の延長を達成する[2]。しかし、インスリンのような多くの他の自然ヒトタンパク質、(Fabの)抗原結合性フラグメント又は一本鎖可変フラグメント(scFv)のような抗体フラグメント、及び短鎖ペプチドは、一般的に、より短い、例えば数分間〜約1時間の血清半減期を有する。このため、タンパク質ポリペプチドのような分子の血清半減期を延長する効率的、安価、且つ安全の方法は、このような分子が治療薬物診断ツール等になることに対して極めて重要である。

0003

現在、治療又は診断に用いられるタンパク質は血清半減期が短いことにより体内から除去されることを防止するように、タンパク質と他のペプチド分子の短い半減期を延長する数種の手段が既に開発されている。これらのタンパク質とポリペプチド分子の血清半減期の延長を促進する技術において、例えばポリエチレングリコール(即ちPEG化)[3]を抗体のFc領域[4]に融合するか、又は先天的に長い血清半減期を有するタンパク質、例えばアルブミン[5]と融合する化学修飾が挙げられる。残念ながら、これらの技術は、合併症を引き起こし易いとともに、製造及び同定プロセスが複雑で、表現レベルも低いため、望ましくない分子機能が発生するおそれがある等の問題が存在する。

0004

最近、抗血清タンパク質の抗体フラグメントでタンパク質と他のペプチド分子の血清半減期を延長する方法が開発されている。アルブミンは、主にその高血清濃度と長血清半減期により、以前から、この目的に最も適用するものである。抗ヒトアルブミン単一ドメイン抗体とIFN-α2bの2つの分子が遺伝子レベルで融合され、融合タンパク質表現した後、血清半減期を延長することができる。[6,7]。新しく生成された融合タンパク質分子の血清半減期がIFN-α2Bよりも長いだけでなく、アルブミンの融合タンパク質とIFN-α2Bよりも長いとしても。

0005

キャメル重鎖抗体(HCAbs)の重鎖可変ドメインは、VHH又は単一ドメイン抗体(sdAb)とも呼ばれ、もこの目的のために開発されている。例えば、ヒトアルブミン一個のsdAbに対して、抗TNFαのsdAbフラグメントの血清半減期が1時間以下から2日以上[8]まで延長されたことが証明された。

0006

他種の長半減期を有する血清タンパク質トランスフェリンである。トランスフェリンは、血漿糖タンパク質であり、鉄イオン運ぶとともに約3グラム/リットルの血清濃度及び7-8日間の血清半減期を有する。このため、トランスフェリンは融合タンパク質として理想的であり、薬物動態学の不十分なペプチド分子の血清半減期を延長することに用いられる。研究により、トランスフェリンとの融合によりグルカゴン様ペプチド1(GLP1)[9]とアセチルコリンアクセプタ[10]の血清半減期を大幅に延長することができることが表明された。

0007

しかし、抗体と抗体フラグメント、例えば抗トランスフェリンsdAbsによって、タンパク質類分子の血清半減期を増加する方法はまだ開示されていない。効率的、低コスト、高収率の、タンパク質の血清半減期を増加するための方法及び改良された血清半減期を有するタンパク質の新規方法は、新たなタンパク質に基づく薬物又は診断試薬の開発に有利である。本発明の実施例はこのような方法に関する。

0008

本発明はトランスフェリンに対する抗体に関し、特にトランスフェリンに対する単一ドメイン抗体(sdAbs)に関する。本発明は更にトランスフェリンと特異的に結合する抗体を用いて、トランスフェリンの存在下で標的タンパク質の半減期を増加する方法、トランスフェリンの存在下で半減期が増加された標的タンパク質を含む新型の融合タンパク質、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又は融合タンパク質の組成物に関する。

0009

全体的に、本発明は、
(a)GSGFGINGVI(SEQID NO: 1)、GSGFGVNGVI(SEQ ID NO: 2)、GNVFTIAAMG(SEQ ID NO: 3)、GNVFTIAAMA(SEQID NO: 4)、GNVFTIDAMG(SEQ ID NO: 5)、GSVFSIDAMG(SEQ ID NO: 6)、GNVFGIDAVG(SEQ ID NO: 7)、GSIFSIKVMG(SEQ ID NO: 8)及びGSIFPLNDMG(SEQ ID NO: 9)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域(CDR)1と、
(b)LIKSDGYTNYRESVKG(SEQID NO: 10)、LIKSDGYTNYRESVRG(SEQ ID NO: 11)、GITTGGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 12)、GMTNGGKTNYADSVKG(SEQ ID NO: 13)、AMTNAGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 14)、ATTTSGSSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 15)、DITSGGSTDYSDSVKG(SEQ ID NO: 16)及びTITRGGTTNYADSVKG(SEQ ID NO: 17)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域(CDR)2と、
(c)PGVP(SEQ ID NO: 18)、VTKWAARVGGSAEYE(SEQ ID NO: 19)、RSKLIATINNPYDY(SEQ ID NO: 20)、RSKLIARINNPYEY(SEQ ID NO: 21)、RPKQATLIRDDY(SEQ ID NO: 22)、DLGCSGAGSCPDY(SEQ ID NO: 23)及びDNRVGGSY(SEQID NO: 24)から成る群から選ばれる1つのアミノ酸配列を含む相補性決定領域(CDR)3と、から選ばれた配列の1種又は複数種を含むトランスフェリンと特異的に結合する単離抗体又はそのフラグメントに関する。

0010

好ましくは、抗体又はそのフラグメントが単一ドメイン抗体であり、より好ましくは、抗体又は抗体フラグメントは、A60219: QVQLVESGGGLVQAGGSLRLSCVASGSGFGINGVIWYRQAPGKQRELVALIKSDGYTNYRESVKGRFTISRDDAKNTVWLQMNALEPEDTGVYYCKTPGVPFGQGTQVTVSS(SEQID NO: 26)、A60401: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCEASGNVFTIAAMGWFRQAPGKERELVAGITTGGSTNYADSVKGRFTISRDNAQNTMYLQMNSLRPEDTAAYSCNAVTKWAARVGGSAEYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 28)、A69449: QVQLVESGGGVVQAGGSLRLSCVASGSVFSIDAMGWYRQAPGNQRELVAAMTNAGSTNYADSVKGRFTISRDNAENTVYLQMNSLKPEDTAVYYCNARSKLIARINNPYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 56)、A69433: QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCVASGNVFGIDAVGWYRQAPGKQRELVAATTTSGSSTNYADSVKGRFTISRDIAKNTVYLQMDSLKPEDTAVYYCYARPKQATLIRDDYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 58)、又はA69447: QVKLEESGGGSVQAGGSLRLSCTGSGSIFPLNDMGWYRQAPGKQRELVATITRGGTTNYADSVKGRFTISRDSNAKNTVYLQMNSLKVEDTAVYYCNMDNRVGGSYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 62)から選ばれた1種又は数種のアミノ酸配列を含むsdAbである。

0011

本発明は、本発明の実施例の抗体又はそのフラグメント、標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む融合タンパク質に関し、抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合されることができ、リンカも抗体と標的タンパク質を選択的に分割する。

0012

本発明は、本発明の実施例の抗体又はそのフラグメントをコードするcDNA又は合成DNAを含む核酸、又は本発明の実施例の融合タンパク質の核酸コード配列、関連発ベクター、及び宿主細胞を含む核酸分子に関する。

0013

他の態様において、本発明は標的タンパク質の半減期を増加する方法に関する。本発明の実施例により、該方法は、
(1)トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、前記標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む融合タンパク質であって、前記抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、且つ選択的なリンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離する融合タンパク質を取得するステップと、
(2)融合タンパク質をトランスフェリンと結合することにより、単独な標的タンパク質に対して、標的タンパク質の半減期を増加するステップと、を含む。

0014

本発明による実施形態において、融合タンパク質は、
(a)融合タンパク質遺伝子をコードする発現ベクターを取得するステップと、
(b)発現ベクターを宿主細胞に導入して組換え細胞を取得するステップと、
(c)組換え細胞を培養して、融合タンパク質の発現許可するステップと、
(d)組換え細胞から前記融合タンパク質を取得するステップとを含む方法により取得される。

0015

本発明の別の一般的な態様は、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む融合タンパク質であって、前記抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、選択的なリンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離する融合タンパク質を有効量で含む組成物に関する。好ましくは、該組成物はトランスフェリンを更に含む。

0016

本発明は、本発明の実施例の組成物とトランスフェリンとの結合により、融合タンパク質における標的タンパク質の半減期を増加するステップを含む方法に更に関する。

0017

本発明の別の様態は、
(1)一体的に接続されている、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントをコードする第1のヌクレオチド配列、及び選択的なリンカをコードする第2のヌクレオチド配列を含む発現ベクターと、
(2)宿主細胞と、
(3)トランスフェリンと、を含む標的タンパク質の半減期を増加するためのシステムに関する。

0018

他の様態、特徴、及び本発明の利点は、以下の開示内容からを理解することができ、以下の開示内容は本発明の具体的な説明及びその好適な実施形態及び添付する請求の範囲を含む。

0019

以上の記述及び本発明の以下の具体的な説明を、図面を参照して読むとより良く理解することができる。図面において示された実施例は、現在、本発明を説明するための好適なものであり、しかし、理解すべきなのは、本発明が示された実施例に限定されない。図面において、

図面の簡単な説明

0020

図1はラマヒトトランスフェリン抗原で免疫された後の免疫応答曲線である。
図2は分離によって得られた19個のヒトトランスフェリン単一ドメイン抗体(sdAbs)と結合するアミノ酸配列の比較であり、相補性決定領域(CDR)とフレームワーク領域(FR)との間で使用する空間、配列はKabatのコーディング方式によりナンバリングし、示されたsdAbの配列はA60219(SEQID NO: 26)、A13152(SEQID NO: 30)、A12722(SEQID NO: 34)、A12680(SEQID NO: 36)、A12690(SEQID NO: 38)、A13154(SEQID NO: 40)、A13146(SEQID NO: 42)、A13149(SEQID NO: 44)、A12666(SEQID NO: 46)、A12659(SEQID NO: 48)、A13355(SEQID NO : 50)、A12692(SEQID NO: 52)、A60401(SEQID NO: 28)、A13376(SEQID NO: 32)、A69476(SEQID NO: 54)、A69449(SEQID NO: 56)、A69433(SEQ ID NO: 58)、A69441(SEQID NO: 60)、及びA69447(SEQID NO: 62)を含む。
図3は大腸菌から単一ドメイン抗体A60219、A60401、A69433、A69447及びA69449を発現し、精製してポリアクリルアミドゲルで画像を検査し、これらのアミノ酸配列を図2に示す。
図4はトランスフェリンsdAbsがヒトトランスフェリンに結合する表面プラズモン共鳴(SPR)のセンサグラムであり、図4AはA60401の2 nM、1 nM、0.5 nM、0.25 nM、and 0.125 nM条件におけるSPRセンサグラム変化の状況の底部結合を示し、図4BはA60219が異なる濃度2 nM、1 nM、0.5 nM、0.25 nM、and 0.125 nMにおけるSPRセンサグラムを示す。
図5はトランスフェリンsdAbsのA60401とA60219のサイズ排除クロマトグラフィークロマトグラム(SEC)データである。
図6はトランスフェリンsdAbsが202ナノ、208ナノ及び217ナノにおける、円二色性(CD)により測定された熱変性曲線図を示し、図6AはA60219の熱変性曲線を示し、図6BはA60401の熱変性曲線を示し、図6CはA69433の熱変性曲線を示し、図6DはA69447の熱変性曲線を示し、図6EはA60449の熱変性曲線を示す。
図6はトランスフェリンsdAbsが202ナノ、208ナノ及び217ナノにおける、円二色性(CD)により測定された熱変性曲線図を示し、図6AはA60219の熱変性曲線を示し、図6BはA60401の熱変性曲線を示し、図6CはA69433の熱変性曲線を示し、図6DはA69447の熱変性曲線を示し、図6EはA60449の熱変性曲線を示す。
図7は単一ヒトトランスフェリン、sdAb A60219、sdAb-A60219融合タンパク質はWistarラットにヒトトランスフェリンを注入した後の血清クリアランス時間で、指定した時間点で血液サンプルを取り、酵素免疫吸着測定(ELISA)でA60219とヒト類のトランスフェリンが血液サンプルにおける濃度を測定する。

0021

背景技術引用又は記述された明細書全体に繋がる各出版物はすべて全体として引用されるものである。書類、行為、材料、設備物品に関する検討又は本明細書に既に含まれた関連検討の目的は本発明に背景情報を提供することである。このような検討は一部又は全部の前に開示されている発明に対する承認ではない。

0022

特に定義しない限り、本明細書中で使用されるすべての技術と科学用語は当業者の一般的に理解されたもの同じ意味を有する。そうでなければ、本明細書で使用された所定の用語は明細書に記載された意味を有する。なお、文脈に明らかに示さされない限り、本明細書と添付する請求の範囲に使用された、単数形「一」、「一個」及び「該」は複数の引用を含む。

0023

当業者は抗体の基本構造を理解している。軽鎖重鎖のそれぞれは標的抗原への結合を担当する可変領域を含む。可変領域は抗原結合分子決定要因を含み、それにより抗体のその標的抗原に対する特異性を決定する。軽鎖と重鎖の可変領域は3つの相補性決定領域(CDR)を含む。

0024

本明細書中で使用される「相補性決定領域」又は「CDR」とは、重鎖又は軽鎖の可変領域のおうち、特異的識別と抗原への結合に寄与するアミノ酸配列である。CDR領域はCDR1、CDR2及びCDR3を含む。本発明による実施形態において、少なくともCDR1、CDR2及びCDR3の中の1種の配列は、抗体又はそのフラグメントが特異的識別及びトランスフェリン、特にヒトトランスフェリンへの結合に寄与するものである。

0025

本明細書で使用された「抗体フラグメント」は任意の適当な抗原結合抗体フラグメントを含む。例えば、抗体フラグメントは単鎖可変領域を含むことができる。本発明による実施形態において、抗体とは単一ドメイン抗体sdAbを指す。

0026

本明細書で使用された「単一ドメイン抗体」又は「sdAb」とはラクダ科動物シャーク重鎖抗体(HCAb)における先天的に軽鎖を欠如する抗原結合部位を指す。ラクダ科動物はラクダ、ラマ及びアルパカを含む。ラクダ科動物のHCAbの抗原結合部位はVHHと呼ばれる可変ドメインで形成される。sdAbsは通常比較的に低分子量を有し、単量体の形態で存在する。本発明により、1つのsdAbは3つのCDR(CDR1、CDR2及びCDR3)を有する。

0027

本明細書における「トランスフェリンに対する抗体又はフラグメント」、「トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント」、及び「トランスフェリン抗体」はすべて同じ意味を有し、且つ、トランスフェリンに特異的に結合できる抗体又はそのフラグメントを指す。

0028

本明細書で使用された「トランスフェリンに対するsdAb」、「トランスフェリンと特異的に結合するsdAb」、及び「トランスフェリンsdAb」はすべて同じ意味を有し、且つ、トランスフェリンと特異的に結合できる単一ドメイン抗体を指す。

0029

広義的に、本明細書で使用された「トランスフェリン」とは鉄と結合するタンパク質である。トランスフェリンは、本発明に使用されるものとして、任意の生命体から発生するトランスフェリンであってもよく、好ましくは、哺乳動物のトランスフェリン、例えばヒト又はサルトランスフェリンであり、最も好ましくは、ヒトトランスフェリンである。

0030

本明細書で使用された「特異的結合」又は「抗」は、抗体又はそのフラグメント及びトランスフェリンと組み合わせて使用する場合、抗体及びそのフラグメント、例えばsdAbとトランスフェリンとの間の結合又は相互作用を指す。本発明によれば、抗体又はそのフラグメント、例えばsdAbとトランスフェリンとの結合解離定数(KD)は10-6と10-9 Mとの間又はその以下であり、例えば解離定数ナノモルピコモルの範囲内(10-9〜10-12)にある。

0031

本分野における公知の任意の特異性抗原-抗体結合を測定することができる方法は、例えば表面プラズモン共鳴(SPR)、競合的結合測定法、例えば放射免疫測定RIA)、酵素結合免疫測定EIA)、サンドイッチ競合測定、これらの方法の変形、及び他の本明細書に言及した技術を含む。結合親和力又は解離定数を確定するための方法は、当業者にとって公知のものである。

0032

本分野における公知の任意の本発明の抗体又はsdAbを特性評価することができる方法は、例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、円二色性(CD)、分子サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)等、タンパク質を鑑定するための方法、例えば分子状態溶融温度、分子量、純度の測定等は、すべて当業者にとって公知のものである。

0033

本明細書で使用された、タンパク質又はポリペプチド「半減期」とは、体内又は体外試験時にその濃度が50%まで低下することが測定されるまにおける時間である。タンパク質又はポリペプチド分子の濃度の低下は分解、クリア、又は測定におけるポリペプチドのキレート化により引き起こすことができる。ポリペプチドの半減期は本分野における公知の任意の方法で測定されることができ、例えば薬物動態解析により確定されることができる。例えば、生物体内のタンパク質又はポリペプチドの半減期を測定するために、温血動物(即ちヒト又は他の適合な哺乳動物、例えばマウスウサギ、ラット、又は霊長類動物)に適切な投与量のポリペプチドを投与し、動物から血液サンプル又は他のサンプルを収集し、サンプルにおけるタンパク質又はポリペプチドのレベル又は濃度を確定し、投与前初期レベルポリペプチドのレベル又は濃度と比較し、測定したデータに基づいて計算すると、既に50%減少した。Kenneth, A et al., Chemical Half-life of Pharmaceuticals: A Handbook for Pharmacists and Peters et al., Pharmacokinetic analysis: A Practical Approach (1996).を参照する。

0034

本明細書で使用された「増加された半減期」又は「長い半減期」とは、コントロールと比較して、タンパク質の半減期のいずれかのパラメータ、例えばt1/2α、t1/2-β及び曲線(AUC)の下の領域の面積のうち、任意の2つのパラメータ、又はこれらのパラメータ全体の増加を表すものを指す。

0035

本明細書で使用された、「融合タグ」は、例えば発現、精製、体外と体内における分析、タンパク質の鑑定、又は診断又は治療の応用などの後続処理を便利にするために、標的タンパク質又はポリペプチドに接続されて融合タンパク質を生成するためのポリペプチド配列である。融合タグは1種又は複数種の性能を表現することができる。例えば、融合タグは精製媒体と選択的に結合することにより融合タンパク質を容易に精製することができる。融合タグは、グルタチオンS-転移酵素(GST)、マルトース結合タンパク質ポリヒスチジン(His-タグ)、FLAGタグ、アビジンビオチンストレプトアビジンキチン結合ドメイン、抗体Fc領域、緑色蛍光タンパク質等であってもよい。

0036

本発明は、トランスフェリンに対する抗体、抗トランスフェリンの抗体又はフラグメントを用いて標的タンパク質の半減期を増加方法に関する。例えば、体外又は体内の血清において、標的タンパク質とトランスフェリン抗体又はそのフラグメントを含む融合タンパク質をフェリチン暴露することにより。具体的な実施形態において、本発明は新規なトランスフェリンのsdAbとそれらの用途にも関する。

0037

したがって、全体的には、本発明は、
(a)GSGFGINGVI(SEQID NO: 1)、GSGFGVNGVI(SEQ ID NO: 2)、GNVFTIAAMG(SEQ ID NO: 3)、GNVFTIAAMA(SEQID NO: 4)、GNVFTIDAMG(SEQ ID NO: 5)、GSVFSIDAMG(SEQ ID NO: 6)、GNVFGIDAVG(SEQ ID NO: 7)、GSIFSIKVMG(SEQ ID NO: 8)及びGSIFPLNDMG(SEQ ID NO: 9)から成る群から選ばれたアミノ酸配列を含む相補性決定領域(CDR)1と、
(b)LIKSDGYTNYRESVKG(SEQID NO: 10)、LIKSDGYTNYRESVRG(SEQ ID NO: 11)、GITTGGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 12)、GMTNGGKTNYADSVKG(SEQ ID NO: 13)、AMTNAGSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 14)、ATTTSGSSTNYADSVKG(SEQ ID NO: 15)、DITSGGSTDYSDSVKG(SEQ ID NO: 16)及びTITRGGTTNYADSVKG(SEQ ID NO: 17)から成る群から選ばれたアミノ酸配列を含む相補性決定領域CDR2と、
(c)PGVP(SEQ ID NO: 18)、VTKWAARVGGSAEYE(SEQ ID NO: 19)、RSKLIATINNPYDY(SEQ ID NO: 20)、RSKLIARINNPYEY(SEQ ID NO: 21)、RPKQATLIRDDY(SEQ ID NO: 22)、DLGCSGAGSCPDY(SEQ ID NO: 23)及びDNRVGGSY(SEQID NO: 24)から選ばれたアミノ酸配列を含む相補性決定領域CDR3と、から成る群から選ばれた1種又は複数種の配列を含むトランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントを提供する。

0038

本発明の実施例により、単離抗体、好ましくはsdAb、又は抗体フラグメントは、SEQID NOs: 1-9からなる配列組から選ばれたCDR1、SEQ ID NOs: 10-17からなる配列から選ばれたCDR2、及びSEQ ID NOs: 18-24からなる配列から選ばれたCDR3を含む。

0039

本発明の実施例により、単離抗体又はフラグメントはトランスフェリンと特異的に結合し、且つ親和力(KD)が10-6と10-9 Mとの間にあるか又はそれよりも小さく、最も好ましくは、親和力が10-9 Mよりも低い。最も好ましい実施形態において、本発明により、単離抗体又はフラグメントとトランスフェリンは、サブナモルレベルの親和力を有し、例えば、ピコモル範囲内において、1-10pM、15 pM、20 pM、30 pM、40 pM、50 pM、60 pM、70 pM、80 pM、90 pM、又は100 pMである。

0040

具体的な実施形態において、本発明の実施例による単離抗体又はそのフラグメントはSEQID NO1のCDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO 10のCDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO18のCDR3アミノ酸配列を含み、本発明による別の具体的な実施形態において、単離抗体又はそのフラグメントはSEQ ID NO3のCDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO12のCDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO19のCDR3アミノ酸配列を含む。他の具体的な実施形態において、本発明によりそれらの単離抗体又はそのフラグメントは、SEQ ID NO 6のCDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO 14のCDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO 21のCDR3アミノ酸配列、又はSEQ ID NO7のCDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO 15のCDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO 22のCDR3アミノ酸配列、又はSEQ ID NO 9のCDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO17のCDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO 24のCDR3アミノ酸配列を含む。

0041

本発明の実施形態により、抗体又はそのフラグメント、例えばトランスフェリンと特異的に結合するsdAbにおいて、SED ID NOs: 26、28、30、32 、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62からなる群から選ばれたアミノ酸配列を含むことができる。

0042

本発明の好ましい実施例により、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントはsdAbである。例えば、本発明によりトランスフェリンと特異的に結合するsdAbはラクダ科動物のVHH抗体であってもよい。

0043

本発明の特に好ましい実施形態において、トランスフェリンと特異的に結合するsdAbは、A60219のアミノ酸配列:QVQLVESGGGLVQAGGSLRLSCVASGSGFGINGVIWYRQAPGKQRELVALIKSDGYTNYRESVKGRFTISRDDAKNTVWLQMNALEPEDTGVYYCKTPGVPFGQGTQVTVSS(SEQID NO: 26)、A60401のアミノ酸配列:QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCEASGNVFTIAAMGWFRQAPGKERELVAGITTGGSTNYADSVKGRFTISRDNAQNTMYLQMNSLRPEDTAAYSCNAVTKWAARVGGSAEYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 28)、A69449のアミノ酸配列: QVQLVESGGGVVQAGGSLRLSCVASGSVFSIDAMGWYRQAPGNQRELVAAMTNAGSTNYADSVKGRFTISRDNAENTVYLQMNSLKPEDTAVYYCNARSKLIARINNPYEYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 56)、A69433のアミノ酸配列:QVKLEESGGGLVQAGGSLRLSCVASGNVFGIDAVGWYRQAPGKQRELVAATTTSGSSTNYADSVKGRFTISRDIAKNTVYLQMDSLKPEDTAVYYCYARPKQATLIRDDYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 58)、又はA69447のアミノ酸配列: QVKLEESGGGSVQAGGSLRLSCTGSGSIFPLNDMGWYRQAPGKQRELVATITRGGTTNYADSVKGRFTISRDSNAKNTVYLQMNSLKVEDTAVYYCNMDNRVGGSYWGQGTQVTVSS(SEQ ID NO: 62)を含む。

0044

本発明は、一実施例の抗体又はそのフラグメントの相補DNA(cDNA)配列をさらに含み、また、その後下流応用、例えば発現、精製等に使用可能なベクターと宿主細胞を更に含む。ベクターの発現と宿主細胞の組換え本開示内容の本分野の既知の方法により得られるものである。

0045

本発明の実施例における抗体又はそのフラグメントは公知の方法により宿主細胞を組換えて生成することができる。組換えで生成した抗体又はそのフラグメントは先天的に存在する抗体又はそのフラグメントと異なり、例えば、アミノ酸翻訳後修飾が存在する。「アミノ酸の翻訳後修飾」とは、アミノ酸の翻訳後の任意の修飾、例えば1つ又は複数のアミノ酸に対して独立して1種又は複数種の官能基を改変する(例えば酢酸塩リン酸塩、様々な脂質及び炭水化物)ことや、アミノ酸の化学的性質を改変する(例えばシトルリン化)こと、構造を変化させる(例えばジスルフィド結合を形成する)ことを指す。

0046

本発明による実施形態において、核酸分子はcDNA又は合成DNA配列を含み、そのコードはSEQID NOS: 26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、及び62から選ばれたアミノ酸配列を含む。本発明の具体的な実施形態において、核酸分子はcDNA又は合成DNA配列を含み、SEQ ID NOS:25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59及び61から選ばれた配列を含む。しかし、当業者は、挙げた所定ヌクレオチド配列は唯一ではなく、それは異なるヌクレオチド配列は同じアミノ酸配列をコードすることができるためであることを理解すべきである。

0047

本明細書で使用された、「cDNA又は合成DNA」とは、先天的に存在するDNA分子と比べ、少なくとも一つのヌクレオチド配列が異なり、分子の物理又は化学的性質も異なるDNA分子を指す。例えば、「cDNA又は合成DNA」は、先天的ゲノムとDNA配列が異なり、1つ又は複数の存在するイントロンを含まなくてもよい。「cDNA又は合成DNA」は、1つ又は複数の物理又は化学的性質で先天的DNAと異なってもよく、例えばヌクレオチド配列を含んでも、異なるDNA修飾を有する。

0048

本明細書で使用された、「DNA修飾」とは、DNAに対する任意の修飾を指し、例えばDNAに独立して付着される1つ又は複数のヌクレオチドの1つ又は複数の生化学的官能基(例えばメチルリン酸基等)である。異なる宿主細胞は異なるDNA修飾システムを有することができ、それにより該DNA分子が同じヌクレオチド配列を有しても異なるDNA分子を生成する。

0049

「cDNA又は合成DNA」は、得られた「cDNA又は合成DNA」は、先天的に生成されるDNA分子と異なれば、任意の方法により体内又は体外で調製することができる。例えば、一つの「cDNA」は、伝令リボ核酸mRNA)をテンプレートとして逆転写酵素DNAポリメラーゼ、又はRNA依存性DNAポリメラーゼにより生成できる。「cDNA」は逆転写酵素によって必要なmRNAテンプレートを逆転写させること、又は、DNAプライマーポリメラーゼ連鎖反応RT-PCR)により得ることができる。「DNA合成」は本分野の既知の任意の方法により体外で取得することができる。「合成DNA」は体内で生成されてもよく、宿主細胞から生成された「合成DNA」も、先天的に生成されるDNAと1つ又は複数の物理又は化学的性質、例えばDNAのメチル化が異なる。

0050

本発明の実施例は更にトランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントの組換発現及び精製方法に関し、該方法は、抗体又はそのフラグメントのコード配列の発現ベクターを如何に取得することと、発現ベクターを如何に宿主細胞に導入することと、細胞抗体又はそのフラグメントの組換えの条件、組換細胞から如何に抗体又はそのフラグメントを得ることを含む。前記トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントはライセート上澄み液、又は組換え細胞のペリプラズム抽出物を、アフィニティーカラムにおいて分離することができる。

0051

他の実施形態において、抗体又はそのフラグメントの組換え細胞からの精製を、融合タグにより促進し、例えば、ライセート、上澄み液、又は組換え細胞のペリプラズム抽出物を、融合タグの結合パートナーカップリングするアフィニティーカラムにおいて結合させる。説明性的かつ非限定的な例として、融合タグは、6×HISタグであってもよく、6×Hisタグの抗体又はそのフラグメントは、組換え細胞により、アフィニティーカラムに生成され、カップリングされることができる。

0052

抗体又はそのフラグメント、特にsdAbsは、高親和力(例えばピコモルレベル)を有し、かつ、血清においてトランスフェリンが補足されると、更に長い半減期を有する。前記抗体及びそのフラグメント、例えばsdAbと、トランスフェリンとの間の結合相互作用は、抗体又はフラグメントの血清における半減期の延長に寄与すると考えられる。したがって、このような抗体又はそのフラグメントを標的タンパク質に用いることにより血清半減期を増加することができる。

0053

このため、全体的には、本発明は標的タンパク質の血清半減期を増加する方法に関する。前記方法は、(1)トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、前記標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む融合タンパク質であって、前記抗体又はそのフラグメントはカルボキシル末端又はアミノ末端の標的タンパク質に融合され、選択的なリンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離する融合タンパク質を取得するステップと、(2)融合タンパク質のトランスフェリンが単独な標的タンパク質に対して、それにより融合タンパク質における標的タンパク質の半減期を増加するステップとを含む。

0054

本発明の実施形態により、トランスフェリンは、血清又は体外に製造された緩衝組成物を含め、任意の形態でプロセスに存在することができる。最も好ましくは、前記融合タンパク質はトランスフェリンを含む血清に注射することにより。

0055

本発明による実施形態において、トランスフェリンに暴露されると、前記融合タンパク質は増加された半減期を有し、例えば独立標的タンパク質を対照として測定することができる。融合タンパク質は選択的なリンカ、融合標的タンパク質、及び抗体又はそのフラグメントを含むことができ、且つ標的タンパク質と抗体又はそのフラグメントを仕切役割を果たす。当業者に周知されるように、リンカにより、2つのタンパク質分子を融合することができる。

0056

前記の抗体又はそのフラグメントは、本分野の公知の任意の方法、例えば、遺伝子組み換え又は共有結合により、標的タンパク質に融合されることができる。該抗体又はそのフラグメントは、標的タンパク質のアミノ末端又はカルボキシル末端に融合されることができる。

0057

前記融合タンパク質は本発明の実施例による抗体又はそのフラグメントを含む。例えば、該抗体又はそのフラグメントは以下のアミノ酸配列を含む:CDR1の配列はSEQID NO: 1、2、3、4、5、6、7、8、又は9を含み、CDR2の配列はSEQ ID NO: 10、11、12、13、14、15、16、又は17を含み、CDR3の配列はSEQ ID NO: 18、19、20、21、22、23、又は24を含む。最も好ましくは、前記抗体又はそのフラグメントの融合タンパク質はSDABであり、更に好ましくは、A60219(SEQ ID NO: 26)、A60401(SEQID NO: 28)、A69449(SEQID NO: 56)、A69433(SEQID NO: 58)、又はA69447(SEQID NO : 62)のアミノ酸配列を含む。

0058

本発明による実施形態において、標的タンパク質はポリペプチドであり、例えば治療性ポリペプチド、診断に用いるポリペプチド、又は構造 -活性研究に用いるポリペプチドである。標的タンパク質は抗体、ペプチド、又は既に開発されるか又は開発しようとするもの、又は治療又は診断を目的とする任意の他のポリペプチド、又は構造及び/又は機能の分析を行うタンパク質であってもよい。最も好ましくは、前記標的タンパク質は、血清において不安定な治療性のタンパク質又はポリペプチドであり、治療、診断等の目的に用いるには血清半減期を増加する必要がある。

0059

本発明の実施例による融合タンパク質は、本開示の当技術分野で公知の方法の様々の用途に用いることができる。例えば、融合タンパク質は前記標的タンパク質の親和力の結合パートナーを測定することができ、薬物フィルタ又は標的識別に利用されることができる。診断方法に使用されることもでき、特に該方法は標的タンパク質を前記血清に与える必要がある。更に治療に用いることができ、特に血清において不安定だと知られる標的タンパク質である。

0060

本発明の別の一般的な態様は組成方法に関し、有効量の融合タンパク質を含み、前記融合タンパク質はトランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、標的タンパク質、及び選択的なリンカを含み、前記抗体又はそのフラグメントは標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、選択的なリンカが抗体とカルボキシル末端の標的タンパク質又はアミノ末端を分離する。最も好ましくは、該組成物は融合タンパク質の半減期が増加されたトランスフェリンを更に含む。該組成方法は、医薬的に許容される、医薬又は診断に適用できる任意のベクターを更に含んでもよい。

0061

異なる用途に応じて、有効量とは、治療又は診断用途を有効的に提供できる場合の融合タンパク質の量である。治療に応用される場合、有効量とは、疾患、障碍などを治療又は予防できる融合タンパク質における標的タンパク質の量である。診断応用工程に利用される場合、有効量とは、タグ物を検出可能な標的タンパク質の量である。

0062

本発明の実施例による組成物は、体内又は体外の任意の目的に利用されることができる。体内用途に用いる組成物は、経口、局所、および注射に限定されない任意の方法によって、被験者、例えば、哺乳動物、例えばヒト、ラット、マウス、サル、又はウサギに投与されるように調製されることができる。最も好ましくは、体内に使用される組成物は注射又は静脈内投与である。

0063

本発明は更に、本発明実施例の組成物をトランスフェリンに暴露することにより、融合タンパク質における標的タンパク質の半減期を増加する方法に関する。

0064

実施形態において、本発明は、本発明の実施例における組成物をタンパク質の形式でトランスフェリンに暴露する方法に関し、例えば、トランスフェリンを含む血清に実施し、或いは、体外で識別診断又は治療薬に用いる方法に関する。

0065

他の実施形態において、本発明による一つの方法は、標的タンパク質の治療が必要な被験者に、本発明の実施例による組成物を投与することを含み、組成物は、ヒトトランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、及び治療有効量の標的タンパク質を含む。

0066

別の実施形態において、本発明による方法は組成物を、標的タンパク質診断が必要な被験者に投与することを含み、該組成物は診断有効量の融合タンパク質を含む。

0067

本発明の実施例は更に、本発明による融合タンパク質、及びそれによって標的タンパク質の半減期を増加する方法を含む組成物に関する。組成物において標的タンパク質の半減期を増加するための方法は、融合タンパク質の取得、融合タンパク質の分離を含み、トランスフェリンに対する抗体又はそのフラグメント、前記標的タンパク質、及び選択的なリンカを含み、前記抗体又はそのフラグメントの方法は、標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、選択的なリンカが抗体又はそのフラグメントと標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離し、組成物において、融合タンパク質をトランスフェリンに暴露し、前記融合タンパク質は単独な標的タンパク質より長い半減期を有する。

0068

理論に縛られることが望まれないが、所定の融合タンパク質における抗体又はフラグメントと、組成物又は血清におけるトランスフェリンとの間の特異的結合は、標的タンパク質の半減期を増加することに寄与する。

0069

本発明の実施例は更に、増加された血清半減期を有する標的タンパク質を取得し、トランスフェリンに結合する抗体又はそのフラグメントと標的タンパク質の融合タンパク質を発現、精製する方法を更に提供する。

0070

本発明の実施例により、増加された血清半減期を有する標的タンパク質を取得する方法は、
(a)トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、前記標的タンパク質、及び選択的なリンカをコードする融合タンパク質を取得し、前記抗体又はそのフラグメントが標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、選択的なリンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離するステップと、
(b)ステップ(a)の発現ベクターを細胞に導入して組換え細胞を取得するステップ、
(c)組換え細胞を成長させ、かつ融合タンパク質の発現を許可する条件、
(d)組換え細胞から前記融合タンパク質を取得するステップを含む。

0071

融合タンパク質をコードする発現ベクターと融合タンパク質を発現する組換え細胞は、本開示内容の本技術分野で公知の方法で生成されることができる。融合タンパク質の任意の宿主細胞を組換え生成することに適用し、例えば哺乳動物細胞植物細胞酵母細胞、又は細菌細胞のいずれも利用することができる。最も好ましくは、宿主細胞は細菌細胞であり、更に好ましくは大腸菌である。本発明開示内容を考えた、組換え細胞から融合タンパク質を取得する任意の方法も使用でき、カラムクロマトグラフィー、例えば親和性クロマトグラフィーに限定されない。

0072

実施形態において、融合タンパク質は組換え細胞から取得されることができ、且つ該融合タンパク質の一部とトランスフェリンとの間の特異性相互作用によって精製を行い、例えば、トランスフェリンをアフィニティーカラムにカップリングすることによって、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントを精製し、発現されたタンパク質を融合する。

0073

他の実施形態において、融合タンパク質は、アミノ末端又はカルボキシル末端に融合タグを更に含んでもよく、それにより、組換え細胞からの融合タンパク質の精製を促進する。融合タグはトランスフェリン、又はトランスフェリンと結合する抗体又はそのフラグメントに融合することができる。例えば、前記融合タンパク質のライセート、ペリプラズム抽出物、又は上澄み液から得ることができ、融合タグと適当に結合するパートナーと関係するアフィニティーカラムによって精製する。所定の非限定的な実施例において、融合タンパク質はHisタグと組換え細胞ライセート、細胞ペリプラズム抽出物を更に含み、融合タンパク質を含む上澄み液は取得されてニッケルカラムに加えられ、洗浄と適当な緩衝条件によって、カラムから融合タンパク質を溶出する。

0074

本発明の別の一般的な態様は、
(1)トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメントをコードする第1ヌクレオチド配列、及び選択的な第2ヌクレオチド配列をコードするリンカヘッドを含み、第1と第2ヌクレオチド配列は操作可能に接続される発現ベクター、
(2)宿主細胞、及び
(3)トランスフェリンを含む標的タンパク質の半減期を増加するシステムに関する。

0075

発現ベクターはトランスフェリンと特異的に結合する抗体又はそのフラグメント、標的タンパク質、及び選択的なリンカを含む発現ベクターの融合タンパク質を確立することに用いられ、前記抗体又はそのフラグメントは、標的タンパク質のカルボキシル又はアミノ末端に融合され、選択的なリンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離する。このため、本発明の一部の実施形態において、発現ベクターは、トランスフェリンと特異的に結合する抗体又はフラグメントをコードする第1ヌクレオチド配列、リンカをコードする選択的な第2ヌクレオチド配列、及び標的タンパク質をコードする第3ヌクレオチド配列を含み、前記第1、第2及び第3ヌクレオチド配列は操作可能に接続され、それにより前記の抗体又はそのフラグメントを標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端に融合され、選択的なリンカが抗体と標的タンパク質のカルボキシル末端又はアミノ末端を分離する。

0076

宿主細胞は発現融合タンパク質により組換えられた細胞であってもよく、例えば、転化された宿主細胞と融合タンパク質の発現ベクターは、本発明の本分野公知の任意の方法を考え、エレクトロポレーション塩化カルシウム転化を含むが、これらに限定されない。

0077

該トランスフェリンは融合タンパク質を安定させることができる。それは親和性クロマトグラフィーにより融合タンパク質を分離することに用いられる。

0078

本発明による実施例によれば、該システムは、融合タンパク質の抗体又はフラグメントと固体支持物に関連するトランスフェリンとの間の特異的結合、又は融合タンパクにおける質融合タグと固体支持物にカップリングする融合タグの結合パートナーとの間の結合により融合タンパク質の固体支持物を取得することができる。

0079

該システムは、1種又は複数種の融合タンパク質の発現及び/又は分離に有用な緩衝液を更に含む。

0080

以下の具体定な実施例により、本発明の内容を更に説明するが、理解すべきなのは、本発明は以下の内容に限定されない。

0081

実施例1:トランスフェリンと特異的に結合するsdAbsの生産及び特性評価

0082

材料と方法

0083

ラマ免疫ファージ抗体ライブラリーからトランスフェリンsdAbsを分離する。

0084

雄性ラマ(大アルパカ)は1、22、36、50及び64日で、それぞれ皮下に100マイクログラム、50マイクログラム、50マイクログラム、10マイクログラム、及び10マイクログラムのヒトトランスフェリン[11]を注射する。完全なフロイントアジュバント(Sigma社、セントルイス、ミズーリ州)は初回予防接種に用いられ、不完全なフロイントアジュバントは後の第2 -4回予防接種、最後の予防接種はアジュバントを利用しない。ラマは毎回予防接種した後末梢血を取って末梢血白血球を収集し、その後、後続に使用されるまで80℃で貯蔵する。

0085

QIAamp RNA血液ミニキット(Qiagen社)を用いて1×108白血球から総RNAを分離する。566 ngの総RNAをテンプレートとし、ランダム(N)6をプライマーとしてcDNAを合成する。4つのフォワードプライマーP441_VHHF1(GCCCAGCCGGCCATGGCCSMBGTRCAGCTGGTGGAKTCTGGGGGA、SEQID NO: 63)、P442_VHHF2(GCCCAGCCGGCCATGGCCCAGGTAAAGCTGGAGGAGTCTGGGGGA、SEQ ID NO: 64)、P759_VHHF3(GCCCAGCCGGCCATGGCCCAGGTACAGCTGGTGGAGTCT、SEQ ID NO: 65)、P444_VHHF4(GCCCAGCCGGCCATGGCCGAGGTGCAGCTGGTGGAGTGTGG、SEQ ID NO: 66)、2つのリバースプライマーP445_CH2R(CGCCATCAAGGTACCAGTTGA、SEQ ID NO: 67)及びP446_CH2b3R(GGGGTACCTGTCATCCACGGACCAGCTGA SEQ ID NO: 68)は一般的な免疫グロブリンG抗体(IgG)VH-CH1-Hinge-CH2又は重鎖抗体のVHH-Hinge-CH2領域を増幅することに用いられる。約600bpのP445_CH2Rと4つのフォワードプライマーP441_VHHF1、P442_VHHF2、P759_VHHF3、及びP444_VHHF4とのプライマー組合せにより増幅されたVHH製品は1%アガロースゲルから抽出し且つQIAquickゲルでキット(Qiagen)を抽出して精製し、プライマーP446_CH2RPCR産物を更に精製する。第2回のPCR反応において、2つのプライマー、P440_VHHF(CATGTGTAGACTCGCGGCCCAGCCGGCCATGGCC、SEQ ID NO: 69)及びP447_VHHR(CATGTGTAGATTCCTGGCCGGCCTGGCCTGAGGAGACGGTGACCTG、SEQ ID NO: 70)はSfiI制限酵素切断部位の導入に用いられ、且つ複合増幅産物からの最終sdAbフラグメントを増幅する。最終のPCR産物はSfiIで酵素切断され且つGenScript社で確立されたファージミドベクターに接続し、且つ大腸菌TG1に電気転化される。補助ファージM13KO7(NEB)によりライブラリに基づいてファージ救助及び増幅を行う。

0086

ラマ免疫ファージディスプレイライブラリーはトランスフェリンタンパク質共役ビーズM-280(Invitrogen)により液相のパンニングを行う。約3×1011のファージはビーズに加えられ37℃で2時間インキュベートして抗原結合を行う。結合されないファージを除去した後、ビーズを0.05%のトゥイーン20リン酸塩緩衝塩緩衝液(PBST)で6回洗浄し、且つ毎回ごとに洗浄を一回増加する。特異的に結合されたファージを100μlの100mMのトリエチルアミン及び溶出液で10分間インキュベーションした後に溶出し、その後200μlの1MのTris-HCl(pH7.5)で中和する。以上のように、2回のパニングを経過した後、溶出したファージは指数増殖期の大腸菌TG1を感染することに用いられる。単一のコロニーのファージは酵素免疫吸着試験(ELISA)により検出する。

0087

ファージELISAに対して、96ウェルマイクロタイタープレートにおいて2マイクログラム/ミリリットルのヒトトランスフェリンで一晩被覆されて、そして、4%の変性されたリン酸塩緩衝塩水(MPBS)で密封され、37℃で2時間経過する。単一のクローンしたファージからそれぞれ4%のMPBSで一晩予め密封して、予め密封したマイクロプレートに加えて、且つ1時間インキュベーションする。ファージELISAは汎用電気医療検出モジュール組換えファージ抗体システム(GE Healthcare社、ウプサラ、スウェーデン)を採用して、ポジティブファージはクローンして配列決定される。

0088

sdAbsの発現

0089

各sdAb(A60401、A60219、A69433、A69447、又はA69449)(図2)をコードするDNAはBbsI and BamHI部位によりsdAbs C端に5×組のヒスチジン精製タグが添加された分泌質発現ベクターpSJF2H[12]にクローンされる。これらのsdAbsはペリプラズムで発現されるとともに固定化金属イオン親和性クロマトグラフィー(IMAC)[13]により精製される。簡単に言えば、ポジティブクローンを25mlのLB-アンピシリン接種し、37℃でインキュベーションして200 rpmで一晩シェイキングする。翌日、20mlの培養物が1リットルのM9培地(0.2%グルコース、0.6%リン酸水素二ナトリウム、0.3%リン酸二水素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05%塩化ナトリウム、1mMの塩化マグネシウム、0.1mMの塩化カルシウム)に接種され、0.4 %の酪タンパク質アミノ酸、5ミリグラム/リットルのビタミンB1、及び200マイクログラム/ミリリットルのアンピシリンを補足し、且つ24時間培養する。その後、100ミリリットルの10×TBの培地(12%のペプトン、24%酵母エキス及び4%グリセリン)、2ミリリットルの100mg/mlのアンピシリン、1ミリリットルの1Mイソプロピル-β-D-チオガラクトシドIPTG)アンプライマーを添加して、続いて65-70時間インキュベートし、28℃で200 rpmでシェイキングする。大腸菌細胞遠心により収集されて且つリゾチームで溶解する。細胞ライセートを遠心し、上澄み液をHigh-TrapTMキレート化アフィニティーカラム(GE Healthcare)に注入し、Hisタグのタンパク質で精製する。

0090

表面プラズモン共鳴(SPR)の分析

0091

BIAcore T200光センサプラットフォームと研究グレードのCM5センサーチップ(GE Healthcare)で実験を行う。ヒトトランスフェリンは標準的なアミンカップリングによりセンサーチップの表面に固定される。すべての実験はいずれもHEPES緩衝液[10mMのHEPES(pH 7.4)において、150 mM塩化ナトリウム、3.4ミリモルEDTA、0.005%トゥイーン20]において25℃で中和する。特に明記しない限り、抗体は濃度0.25nM〜16nM段階的に希釈され、30マイクロリットル/分間の流速で注射される。結合された分析対象物マイナス法の空白対照表面に相対応答単位(RU)と表示する。毎回の注射シリーズに二重リファレンスセンサが設けられ、且つBIA評価ソフトウェア(GE Healthcare)を利用してダイナミクスを合わせて分析する。

0092

サイズ排除クロマトグラフィー

0093

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)sdAbsA60401とA60219はSuperdex 200TMカラム(GE Healthcare)で分析する(図5)。Superdexの分離はPBSで行う。低分子量タグ物RNA分解酵素A(13.7 kDa)、キモトリプシンA(25 kDa)及びオボアルブミン(43 kDa)はsdAbsのMWを計算するためのものである。

0094

円二色性法によるsdAbsの溶融温度の測定

0095

タンパク質はSuperdex75 SECカラムで10mMリン酸塩緩衝液(pH 7.0)に分離される。タンパク質の主な成分ピークを収集して円二色性(CD)の分析に用いる。J-815のCDスペクトロメータ(JASCO)で、タンパク質濃度100マイクログラム/ミリリットル、10ミリメートル石英キュベットにおいて、250〜200ナノにおけるCDスペクトラムを収集する。CDスペクトラム測定には2℃の間隔で30℃から90℃まで走査し、1℃/分間の温度変化速度でタンパク質の熱変性を測定する。202ナノ、208ナノ及び217ナノで楕円率対温度としてマッピングし、3つの波長における平均のTmで溶融温度(TMS)を計算する。

0096

血清半減期の測定

0097

3つのメスWistarラットを一組として、それぞれ約250グラムであり、尾静脈に30mgのヒトトランスフェリンを注射した後、直ちにそれぞれの静脈に30ミリグラムのヒトトランスフェリン、及び500マイクログラムのsdAb A60219、A60401、A69433、A69447、又はA69449を注射する。指定された時間点で目のガラスキャピラリーから血液を収集する。後続の使用のために血清を分離して-80℃で貯蔵する。上記収集されたサンプルのうち、注射された抗体分子の濃度はELISAで測定される。

0098

トランスフェリン濃度の測定に対して、抗トランスフェリン抗体[HTF-14](Abcam社、ab769)をマイクロタイタープレート(Costar、9018)において、1μg/ mlの濃度、4℃で一晩放置する。PBSTで3回洗浄した後、1%のBSAを含むPBSTにより37℃でプレートを2時間密封する。血清は希釈(0.05%のPBS-Tにおいて1%のBSAを希釈剤として使用する)された後、マイクロプレートに加えられ、37℃で2時間放置する。PBSTで4回洗浄し、HRPタグの抗トランスフェリン抗体(0.1マイクログラム/ミリリットル)(Abcam社、ab9538)をウェルに添加して1時間インキュベーションする。該プレートはPBSTで洗浄された後、TMB基質を添加して10分間で発色し、1 Mの塩酸を添加することにより反応を停止させる。各ウェルにスペクトロメータ450ナノで吸光度の測定を行う。ヒトトランスフェリンが1%BSAのPBSTにおけるシリーズのグラデーション分析でヒトトランスフェリン濃度分析標準曲線を作成する。

0099

抗sdAbを除去するウサギポリクローナル抗体(GenScript)を捕捉抗体として使用するとともに、HRPタグの抗sdAbウサギポリクローナル抗体(0.1マイクログラム/ミリリットル)(GenScript)をテスト抗体として使用することを除いて、同様な方法はsdAbsの検出にも利用される。1%のBSAPBSTでsdAbs段階的に希釈し、標準曲線のsdAbsの濃度を作成することに用いられる。

0100

結果

0101

sdAbsの分離と鑑定

0102

ヒトトランスフェリンでラマに免疫することにより、免疫ファージのディスプレイライブラリーを確立し、パニングにより特異性sdAbsの分離を実現する。

0103

ヒトトランスフェリンがラマで一定の免疫反応を引き起こし、約25000倍で希釈した第五回の免疫後血清には依然としてポジティブが検出された(図1)。

0104

約1×108ラマの白血球はmRNAの分離に用いられ、そしてそれをファージライブラリの確立に用いる。得られたライブラリの大きさが2×108であり、正確な挿入率が92%である。2回のヒトトランスフェリンを固定する液相パニングにより、特異性ファージは濃縮(データが表示されない)される。ファージELISAにより、分析されたクローンは約88%がトランスフェリンに結合されたことが表明された。ファージクローンで表示されたsdAbsのコード配列の分析結果は19個の異なるsdAbアミノ酸配列(SEQ_ID番号: 26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60及び62、図2)を表す。

0105

A60219、A60401、A69433、A69447及びA69449の5個のsdAbsはそれぞれC-末端タグに一つの6×組のヒスチジン(His)タグを有する大腸菌ペリプラズム発現ベクターpSJF2H[12]にサブクローニングされた。そして大腸菌で発現され、且つIMAC(図3)により精製する。A60219、A60401、A69433、A69447及びA69449のsdAbのリットルごとのTG1の培養収量がそれぞれ8.4、8.5、12.5、17.2及び7.8ミリグラムである。

0106

SPRバイオセンサ結合アッセイに基づいて、この5つのトランスフェリンsdAbs、A60219、A60401、A69433、A69447及びA69449はヒトトランスフェリン(図4)に結合されることができ、A69433、A69447及びA69449はヒトとサルのトランスフェリン(表2)がクロス結合活性を有することを表す。

0107

結果を表1と表2及び図4に具体的に示す。例えば、sdAbs A60401とA60219の結合率がそれぞれ9.27×105と5.14×107のM-1S-1であり、解離速度が6.22 ×10-5と6.74×10-4 S-1である。sdAbsの解離定数(KDS)がA60401 67.14 pM(図4A)とA6021913.1pM(図4B)として計算される。

0108

0109

0110

sdAbsの鑑定

0111

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により2つのsdAbsのA60401とA60219がモノマーとして存在するか否かを評価する(図5)。大部分のラクダ科動物のsdAbsのように、A60401は純粋なモノマーであり、Superdex75カラムで14.28ミリリットルの溶出体積部に単一のピークとして表現し、10.6 kDaの測定分子量に対応して、その計算したMW 14,347Daに非常に近接する。A60219も純モノマーの可能性が非常に高く、それは単一の溶出ピークが13.98ミリリットルにあるので、11.2 kDaの分子量に相当する。しかし、分子量が小さいので、A60401の溶出よりもわずかに速いことは、A60219のモノマーとオリゴマー型との間の動的伝達が存在する可能性があることを表明した。

0112

A60219とA60401に対して円二色性測定を行い、それによりその二次構造熱安定性を評価する。この2種のタンパク質の円二色性は典型的な単一ドメイン抗体(データが表示されない)である。熱変性分析の測定温度範囲は30〜90℃であり、2℃ごとに間隔を置く。202ナノ、208ナノ、及び217ナノで温度に対してCD値を描き、A60219(図6A)とA60401(図6B)の溶融温度(Tm)がそれぞれ69.8℃と58.7℃であると算出した。

0113

sdAb A60219の血清クリア

0114

A60219はその高親和力、純モノマー状態、及び高熱定性により、血清半減期の測定に用いられる。A60219はラットに単独に注射されるか又はラットにヒトトランスフェリンを注射した後直ちに注射される。ヒトトランスフェリンが血液における環境を模倣するように、ヒトトランスフェリンもラットに注入されて且つその血清半減期を測定する。ELISAでA60219の異なる時間点で注射した後採取したラット血液における濃度を測定する。

0115

ヒトトランスフェリンのWistarラット血液におけるクリアは初めて研究される。30ミリグラムのヒトトランスフェリンをラットに注射した後、7日の血液サンプルを収集する。トランスフェリン濃度が徐々に着実に減少することを観察し、算出したt1/2βが22時間である。これは、ヒトトランスフェリンがヒトの血清における半減期よりも大幅に低減される。それにも関わらず、ラットにヒトトランスフェリンを注入することが、A60219がヒト体における血清半減期を評価するためのモデルを提供した。注意すべきのは、前記抗ヒトトランスフェリン抗体はラットトランスフェリンに結合しないことにより、sdAb血清クリアの交差反応性の分析がより簡単になる。

0116

sdAb A60219の血清半減期に対する研究は、複数の他の動物モデルにおけるsdAbsのように、A60219はラット血液から急速にクリアされる。約8時間の時点で、ラット血液においてわずか微量が検出された。

0117

ラットにヒトトランスフェリンを注入する場合、A60219の半減期は大幅に延長される。その血液クリア率はヒトトランスフェリンと非常に類似し、算出した血清半減期も22時間である。これにより、人体に注射しても、A60219がヒトトランスフェリンに類似する血清半減期を生成することが表明された。

0118

血清クリアの研究結果により、ヒトトランスフェリンの存在下で抗トランスフェリン抗体又はそのフラグメントを含むポリペプチドは、体内分子の半減期を大幅に増加することが表明された。

実施例

0119

参考資料
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