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課題・解決手段

本発明は、気体の濃度を経皮的に測定する化学光学センサユニットに関し、当該ユニットは:所定の放射照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、当該化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;当該化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、当該化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第である。本発明は、そのような化学−光学センサを含むシステム、並びに、気体の濃度を測定するための化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法、その結果得ることができるコンディションが調整されたセンサにも関する。

概要

背景

神経筋疾患慢性閉塞性肺疾患COPD)及び肥満低換気症候群患者は、慢性呼吸不全苦しむことが多くある。上記患者は、自宅でのその呼吸不全の定期的な治療を必要とする。低酸素血症の患者は、(ほとんどが人工呼吸器支援を必要としない)酸素療法によって治療される一方、環境大気を用いた侵襲換気(IV)及び非侵襲的換気(NIV)による治療は、高炭酸ガス血性の患者の高い二酸化炭素(CO2)血液ガスベルを、受け入れ可能なレベルまで戻すのに寄与する。換気の有効性は、夜間のNIVの間の動脈血酸素レベル及び二酸化炭素レベルにおけるベースライン並びに傾向を測定することによってチェックされる。

動脈血液ガス測定は、至適基準を形成する。自宅にて換気治療を開始する前に、患者は病院滞在して、人工呼吸器の設定を最適化し、さらに、動脈血液ガスの値をモニターする。疾患の重症度及び安定性に応じて、患者は、ほぼ定期的にチェックのために病院まで戻らなくてはならない。呼吸に関連のある看護師が、自宅にいる患者を訪れて、人工呼吸器をチェックする、及び、血液ガス分圧の非侵襲的モニタリングを可能にする機器を設置することもできる。自宅にて、血液ガスレベルが、典型的には夜間にモニターされ、さらに、データが、病院での後の分析のために、人工呼吸器及び呼吸のデータと共に保存される。

非侵襲的な血中酸素のモニタリングにおける最新技術は、酸素解離曲線を介した酸素分圧に関する動脈血酸素飽和度を測定することによる。パルスオキシメトリ(SpO2)は、患者における動脈血酸素飽和度を非侵襲的にモニターするための光学的方法であり、診療において最も一般的に使用される技術のうちの1つになっている。パルスオキシメトリは、適度に低コストの技術で、使用するのが容易であり、自宅にて血中酸素をモニターするための好ましい方法である。

非侵襲的なCO2分圧のモニタリングにおける最新技術は、カプノグラフィーによる、又は、経皮的なCO2(PtcCO2)モニタリングによる。健康なを有する挿管された患者に対して、カプノグラフィーによって得られる終末呼気炭酸ガス濃度(etCO2)の値は、動脈CO2値の分かりやすい兆候を提供する。しかし、マスクと顔との間の空気漏れが通常存在し且つ患者が重度呼吸疾患を有する非侵襲的換気の場合に、カプノグラフィーは、信頼できる方法ではないことが多くある。ほとんどの病院において、傾向のモニタリングに対するカプノグラフィーと、動脈血試料の分析との組合せが使用されて、副次的で正確な値が得られる。

経皮的なCO2モニタリングは、空気漏れ及び呼吸疾患によって妨害されないが、信頼できる値を得るために、訓練された人材を要求し、さらに、成人間の皮膚の特性における多様性によりある種の不正確さを示す。自宅でのCO2血液ガスモニタリングは、換気を受けている患者に対するその高い関連性にもかかわらず、オキシメトリよりも少ない頻度で使用される。

現在の経皮的なCO2センサは全て、40年来のコンセプト、すなわち、(i)血液潅流及び皮膚の気体透過性を高めるサーモスタット制御加熱器;(ii)皮膚とセンサ膜との間の流体層;(iii)センサを覆う気体透過性の膜;(iv)膜とセンサとの間の電解質溶液;(v)電気化学的なpHセンサ及び参照電極を含むセンサ;並びに(v)温度の影響及び皮膚の代謝を補償するアルゴリズム;に基づいている。

特許文献1は、ポリマーマトリクス及びポリマーマトリクスに包埋される指示薬を含む、気体又は液体試料におけるCO2を決定する装置を記載しており、指示薬は、pH感受性色素及び金属カチオン複合体を含み、pH感受性色素のアニオン及び金属カチオンは、ポリマーマトリクスにおいて可溶な塩を形成する。

非特許文献1は、湿式二酸化炭素オプティカルセンサステム及び乾式二酸化炭素オプティカルセンサシステムのいくつかの特徴、特に、適した色素及び発光指示薬に対する情報を開示している。

従来技術の経皮的な適用に対する化学光学センサのさらなる例が、図1において描かれており、光透過性キャリア材料の上に、「シリコーンゴム様の」気体透過性材料の2つの層が堆積されている。第1の層、すなわちセンシング層は、疎水性ポリマー内の親油相移動剤において2つの発光色素の混合物、すなわち、長い発光寿命を有するリファレンス色素、及び、短い発光寿命を有するpH感受性指示色素を含む。第2の膜層は、光反射材料(TiO2)粒子を含み、さらに、センシング層への及びセンシング層からのイオン輸送を阻止する。CO2ガスは、典型的には、上記膜を通って、第1の(センシング)層内に拡散し、さらに、pHを変え、次に、指示色素からの発光を変更する。調光励起時間応答を効果的に測定する2重発光団参照(dual life−time referencing)技術を使用することによって、CO2ガスの割合を計算することができる。

親油相間移動剤は、炭酸の生成に対して水を提供する化学的緩衝材料としても役立つ。しかし、例えば接触媒体との接触ゾーンにおけるセンサの適用の部位での浸透圧不均衡が、センサ内又はセンサからの水輸送等、分子摂動を開始してもよく、不必要なセンサの感受性の変化をもたらし、従って、センサの較正又は再較正を要求し得る。

結果として、分子の摂動による感受性の変化が発生しない、経皮的な適用に対する改善された化学−光学センサの開発が必要とされる。

概要

本発明は、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットに関し、当該ユニットは:所定の放射照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、当該化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;当該化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、当該化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第である。本発明は、そのような化学−光学センサを含むシステム、並びに、気体の濃度を測定するための化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法、その結果得ることができるコンディションが調整されたセンサにも関する。

目的

健康な肺を有する挿管された患者に対して、カプノグラフィーによって得られる終末呼気炭酸ガス濃度(etCO2)の値は、動脈CO2値の分かりやすい兆候を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

気体の濃度を経皮的に測定する化学光学センサユニットであって、−所定の放射照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層、及び、−該少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であり、濃度が測定されることになる気体を、前記センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層、を含み、当該化学−光学センサユニットは、前記気体透過層と皮膚との間に接触媒体を含み、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み、該第1の化合物は有機化合物であり、当該化学−光学センサユニットは、前記少なくとも1つの気体透過層及び前記少なくとも1つのセンシング層が、前記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ、さらに、当該化学−光学センサユニットは、前記少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、該光応答は前記気体の濃度次第である、化学−光学センサユニット。

請求項2

少なくとも1つの気体透過層及び/又は前記少なくとも1つのセンシング層は、前記第1の化合物を含む、請求項1に記載の化学−光学センサユニット。

請求項3

前記接触媒体は気体透過性且つ生体適合性であり、当該化学−光学センサユニットに少なくとも部分的に浸透する能力を持ち、さらに任意で、熱伝導性でもある、請求項1又は2に記載の化学−光学センサユニット。

請求項4

前記第1の化合物は、糖、低糖、多糖ポリヒドロキシアルカン又はいかなるその誘導体であり、好ましくは、C2−C10アルコール又はその誘導体である、請求項1又は2に記載の化学−光学センサユニット。

請求項5

前記第1の化合物は、プロピレングリコールキシリトールソルビトール若しくはグリセロール、又は、その誘導体である、請求項4に記載の化学−光学センサユニット。

請求項6

前記接触媒体は、(i)水、及び、(ii)溶解塩ナトリウムをさらに含む、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項7

前記化学−光学センサは、前記水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体において提供され、前記コンディション調整流体は、好ましくは、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の接触媒体と同じである、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項8

前記少なくとも1つの気体透過層及び/又は前記少なくとも1つのセンシング層は、シリコーンゴムを含む、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項9

前記第1の化合物は、前記化学−光学センサが、一定のガス濃度を有する前記接触媒体と接触する場合に前記光応答が安定している濃度で、当該化学−光学センサユニットにおいて存在する、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項10

前記センシング層は発光材料を含み、さらに、前記気体透過層は、光が前記気体透過層を通過するのを阻止するように適応する、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項11

前記化学−光学センサは、血液ガス濃度、好ましくはO2及び/又はCO2のガス濃度、より好ましくはCO2のガス濃度を測定する経皮的センサユニットである、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項12

−前記センシング層を照射するように適応した少なくとも1つの光源、及び任意で、該光源に接続される導光構造体、並びに、−前記センシング層の光応答を検出するように適応した少なくとも1つの検出装置、及び任意で、該検出装置に接続される導光構造体、をさらに含み、前記光源、導光構造体及び/又は前記検出装置のうち少なくとも1つが、好ましくは、当該化学−光学センサユニットに取り外し可能に接続される、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット。

請求項13

患者モニタリング及び/又は患者換気に対するシステムであって、請求項1、2又は5に記載の化学−光学センサユニット、換気装置及び/又はモニタリング装置を含むシステム。

請求項14

気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法であって、前記化学−光学センサユニットは、所定の放射で照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層、及び、該少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であり、濃度が測定されることになる気体を、前記センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層を含み、前記化学−光学センサユニットは、前記気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み、前記化学−光学センサユニットは、前記少なくとも1つの気体透過層及び前記少なくとも1つのセンシング層が、前記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ、さらに、前記化学−光学センサユニットは、前記少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、該光応答は前記気体の濃度次第であり、当該方法は、請求項1、4、5又は7に記載の第1の化合物を含むコンディション調整流体と、又は、請求項3乃至7又は9のいずれか一項に記載の接触媒体と前記化学−光学センサユニットを接触させるステップを含み、該接触させるステップは、好ましくは、前記第1の化合物が前記気体透過層及び/又は前記センシング層において平衡状態に達するまで行われる、方法。

請求項15

請求項14に記載の方法によって得ることができる、コンディションが調整された、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニット。

技術分野

0001

本発明は、気体の濃度を経皮的に測定する化学光学センサユニットに関し、当該ユニットは:所定の放射照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、当該化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;当該化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、当該化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第である。本発明は、そのような化学−光学センサを含むシステム、並びに、気体の濃度を測定するための化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法、その結果得ることができるコンディションが調整されたセンサにも関する。

背景技術

0002

神経筋疾患慢性閉塞性肺疾患COPD)及び肥満低換気症候群患者は、慢性呼吸不全苦しむことが多くある。上記患者は、自宅でのその呼吸不全の定期的な治療を必要とする。低酸素血症の患者は、(ほとんどが人工呼吸器支援を必要としない)酸素療法によって治療される一方、環境大気を用いた侵襲換気(IV)及び非侵襲的換気(NIV)による治療は、高炭酸ガス血性の患者の高い二酸化炭素(CO2)血液ガスベルを、受け入れ可能なレベルまで戻すのに寄与する。換気の有効性は、夜間のNIVの間の動脈血酸素レベル及び二酸化炭素レベルにおけるベースライン並びに傾向を測定することによってチェックされる。

0003

動脈血液ガス測定は、至適基準を形成する。自宅にて換気治療を開始する前に、患者は病院滞在して、人工呼吸器の設定を最適化し、さらに、動脈血液ガスの値をモニターする。疾患の重症度及び安定性に応じて、患者は、ほぼ定期的にチェックのために病院まで戻らなくてはならない。呼吸に関連のある看護師が、自宅にいる患者を訪れて、人工呼吸器をチェックする、及び、血液ガス分圧の非侵襲的モニタリングを可能にする機器を設置することもできる。自宅にて、血液ガスレベルが、典型的には夜間にモニターされ、さらに、データが、病院での後の分析のために、人工呼吸器及び呼吸のデータと共に保存される。

0004

非侵襲的な血中酸素のモニタリングにおける最新技術は、酸素解離曲線を介した酸素分圧に関する動脈血酸素飽和度を測定することによる。パルスオキシメトリ(SpO2)は、患者における動脈血酸素飽和度を非侵襲的にモニターするための光学的方法であり、診療において最も一般的に使用される技術のうちの1つになっている。パルスオキシメトリは、適度に低コストの技術で、使用するのが容易であり、自宅にて血中酸素をモニターするための好ましい方法である。

0005

非侵襲的なCO2分圧のモニタリングにおける最新技術は、カプノグラフィーによる、又は、経皮的なCO2(PtcCO2)モニタリングによる。健康なを有する挿管された患者に対して、カプノグラフィーによって得られる終末呼気炭酸ガス濃度(etCO2)の値は、動脈CO2値の分かりやすい兆候を提供する。しかし、マスクと顔との間の空気漏れが通常存在し且つ患者が重度呼吸疾患を有する非侵襲的換気の場合に、カプノグラフィーは、信頼できる方法ではないことが多くある。ほとんどの病院において、傾向のモニタリングに対するカプノグラフィーと、動脈血試料の分析との組合せが使用されて、副次的で正確な値が得られる。

0006

経皮的なCO2モニタリングは、空気漏れ及び呼吸疾患によって妨害されないが、信頼できる値を得るために、訓練された人材を要求し、さらに、成人間の皮膚の特性における多様性によりある種の不正確さを示す。自宅でのCO2血液ガスモニタリングは、換気を受けている患者に対するその高い関連性にもかかわらず、オキシメトリよりも少ない頻度で使用される。

0007

現在の経皮的なCO2センサは全て、40年来のコンセプト、すなわち、(i)血液潅流及び皮膚の気体透過性を高めるサーモスタット制御加熱器;(ii)皮膚とセンサ膜との間の流体層;(iii)センサを覆う気体透過性の膜;(iv)膜とセンサとの間の電解質溶液;(v)電気化学的なpHセンサ及び参照電極を含むセンサ;並びに(v)温度の影響及び皮膚の代謝を補償するアルゴリズム;に基づいている。

0008

特許文献1は、ポリマーマトリクス及びポリマーマトリクスに包埋される指示薬を含む、気体又は液体試料におけるCO2を決定する装置を記載しており、指示薬は、pH感受性色素及び金属カチオン複合体を含み、pH感受性色素のアニオン及び金属カチオンは、ポリマーマトリクスにおいて可溶な塩を形成する。

0009

非特許文献1は、湿式二酸化炭素オプティカルセンサシステム及び乾式二酸化炭素オプティカルセンサシステムのいくつかの特徴、特に、適した色素及び発光指示薬に対する情報を開示している。

0010

従来技術の経皮的な適用に対する化学−光学センサのさらなる例が、図1において描かれており、光透過性キャリア材料の上に、「シリコーンゴム様の」気体透過性材料の2つの層が堆積されている。第1の層、すなわちセンシング層は、疎水性ポリマー内の親油相移動剤において2つの発光色素の混合物、すなわち、長い発光寿命を有するリファレンス色素、及び、短い発光寿命を有するpH感受性指示色素を含む。第2の膜層は、光反射材料(TiO2)粒子を含み、さらに、センシング層への及びセンシング層からのイオン輸送を阻止する。CO2ガスは、典型的には、上記膜を通って、第1の(センシング)層内に拡散し、さらに、pHを変え、次に、指示色素からの発光を変更する。調光励起時間応答を効果的に測定する2重発光団参照(dual life−time referencing)技術を使用することによって、CO2ガスの割合を計算することができる。

0011

親油相間移動剤は、炭酸の生成に対して水を提供する化学的緩衝材料としても役立つ。しかし、例えば接触媒体との接触ゾーンにおけるセンサの適用の部位での浸透圧不均衡が、センサ内又はセンサからの水輸送等、分子摂動を開始してもよく、不必要なセンサの感受性の変化をもたらし、従って、センサの較正又は再較正を要求し得る。

0012

結果として、分子の摂動による感受性の変化が発生しない、経皮的な適用に対する改善された化学−光学センサの開発が必要とされる。

0013

EP1965198 A1
US6602716 B1
WO02/056023

先行技術

0014

Mills and Hodgen,2005,Advanced concepts in fluorescence sensing,Topics in Fluorescence Septroscopy,9(9),pages 119−162
Kocincova,New pH Sensitive Sensor Materials;Luminescent Fiber−Optic Dual Sensors for Non−Invasive and Simultaneous Measurement of pH and pO2(Dissolved Oxygen)in Biological Systems,2007,PhD thesis,University of Regensburg
Schaferling,The Art of Fluorescence Imaging with Chemical Sensors,2012,Angewandte Chemie International Edition,51(15),3532−3554

発明が解決しようとする課題

0015

本発明は、これらのニーズに取り組み、皮膚等の浸透圧的に不均衡にされた環境における気体、特にCO2の濃度を効果的に測定するための手段及び方法を提供する。

課題を解決するための手段

0016

上記の目的は、特に、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットによって成し遂げられ、当該ユニットは:所定の放射で照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、当該化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;当該化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、当該化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第である。特に、例えばプロピレングリコール等のポリヒドロキシアルカン等、有機化合物を用いた皮膚へのセンサの適用に先立つそのような化学−光学センサユニットのコンディション調整によって、化学−光学センサユニットからの、及び、化学−光学センサユニットと接触媒体との間の水の輸送等の分子の摂動が、例えばCO2の測定の間等の気体測定の間の感受性の変化が発生しないように猛烈に減らされるということを本発明者等は驚いたことに発見した。従って、本発明による化学−光学センサユニットが、少なくとも1つの気体透過層と皮膚との間に配置される接触媒体を介して人間の皮膚に取り付けられる場合に、例えばO2又はCO2等の皮膚内に存在する気体は、皮膚内のガス分圧が化学−光学センサユニット内のガス分圧よりも高い限り、気体透過層を通ってセンシング層内に入る。化学−光学センサユニット及び接触媒体における例えばプロピレングリコール等のポリヒドロキシアルカン等、有機化合物の存在により、いかなる追加的な較正ステップも必要とすることなく、及び、センシング層への水流入の影響による測定された値の漸進的な改ざん又は無効を心配することなく、O2又はCO2の濃度の効果的な検出を可能にする浸透圧的に平衡した環境が提供され得る。

0017

本発明の好ましい実施形態において、化学−光学センサユニットの上記少なくとも1つの気体透過層及び/又は上記少なくとも1つのセンシング層は、水以外の第1の化合物を含む。

0018

さらなる好ましい実施形態において、接触媒体は、気体透過性且つ生体適合性であり、当該化学−光学センサユニットに少なくとも部分的に浸透する能力を持つ。任意の実施形態において、接触媒体は、さらに、熱伝導性でもある。さらに別の好ましい実施形態において、水以外の第1の化合物は、糖、低糖、多糖、ポリヒドロキシアルカン又はいかなるその誘導体等の有機化合物である。さらなる好ましい実施形態において、水以外の第1の化合物は、C2−C10アルコール又はその誘導体である。

0019

本発明の別の好ましい実施形態において、水以外の第1の化合物は、プロピレングリコール、キシリトールソルビトール若しくはグリセロール、又は、その誘導体である。

0020

本発明のさらに別の好ましい実施形態において、上記接触媒体は、(i)水、及び、(ii)溶解塩ナトリウムをさらに含む。

0021

本発明のさらなる実施形態において、当該化学−光学センサは、本明細書において先に定められた上記第1の化合物を含むコンディション調整流体において提供される。本発明の特に好ましい実施形態において、上記コンディション調整流体は、本明細書において先に定められた接触媒体と同じである。

0022

さらなる好ましい実施形態において、上記少なくとも1つの気体透過層及び/又は上記少なくとも1つのセンシング層は、シリコーンゴムを含む。

0023

別の好ましい実施形態において、水以外の第1の化合物は、化学−光学センサが、一定のガス濃度を有する上記接触媒体と接触する場合に光応答が安定している濃度で、当該化学−光学センサユニットにおいて存在する。

0024

同様に好ましい本発明のさらなる実施形態において、センシング層は発光材料を含み、さらに、気体透過層は、光が気体透過層を通過するのを阻止するように適応する。

0025

本発明のさらなる好ましい実施形態において、化学−光学センサユニットは、血液ガス濃度を測定する経皮的センサユニットである。化学−光学センサユニットは、O2及び/又はCO2の血液ガス濃度を測定するためにあるということが特に好ましい。より好ましい実施形態において、化学−光学センサユニットは、CO2の血液ガス濃度を測定するためにある。

0026

さらなる実施形態において、本明細書において先に定められた化学−光学センサユニットは:センシング層を照射するように適応した少なくとも1つの光源、及び任意で、光源に接続される導光構造体;並びに、センシング層の光応答を検出するように適応した少なくとも1つの検出装置、及び任意で、検出装置に接続される導光構造体;をさらに含む。好ましい実施形態において、光源、導光構造体及び/又は検出装置のうち少なくとも1つが、化学−光学センサユニットに取り外し可能に接続される。

0027

さらなる態様において、本発明は、患者モニタリング及び/又は患者の換気に対するシステムに関し、当該システムは、本明細書において先に定められた化学−光学センサユニット、換気装置及び/又はモニタリング装置を含む。

0028

さらに別の態様において、本発明は、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法に関し、化学−光学センサユニットは:所定の放射で照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、上記化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;上記化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第であり;当該方法は、本明細書において先に定められたコンディション調整流体、好ましくは、水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体と、又は、本明細書において先に定められた接触媒体と上記化学−光学センサユニットを接触させるステップを含む。

0029

好ましい実施形態において、上記接触させるステップは、上記第1の化合物が上記気体透過層及び/又は上記センシング層において平衡状態に達するまで行われる。

0030

さらなる態様において、本発明は、コンディションが調整された、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットに関し、当該化学−光学センサユニットは、本明細書において先に定められた気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法によって得ることができる。

図面の簡単な説明

0031

経皮的な適用に対する化学−光学センサの原理を示した図であり、光透過性キャリアを有した支持層と、シリコーン膜、リファレンス色素、及び、気体に対して透過性を有し且つpH感受性の指示色素を含むセンシング層と、気体に対して透過性を有し且つ光に対して反射的なシリコーン膜にTiO2を含む層とを含む化学−光学センサを描いている。化学−光学センサは、例えば、470nm(青緑LED)にて励起することができ、さらに、発光は、500から700nm(赤色)の範囲の指示色素及びリファレンス色素から検出することができる。リファレンス色素は低速応答を有し、さらに、発光団は、例えば、球に詰めて、それらをO2から保護してもよい。指示色素は高速応答を有し、さらに、H+(pH)に対して主として感受性であり、CO2増加によって引き起こされるpH減少により、振幅の減少、及び、白色光照明下で黄色の発色をもたらす。照明光強度変調器周波数は、約45°での位相偏移が得られるように選ばれる。
生理食塩水(PS)において第一にコンディション調整したセンサスポットの生理食塩水(PS)及び37%プロピレングリコールにおける10%pCO2でのin vitro測定のデータを示した図である。
生理食塩水における事前のコンディション調整後のラジオメーターTOSCA接触ゲルにおける経皮的測定のデータを示した図であり、PreSensセンサ及びラジオメーターTOSCA基準計器に対する測定データを提供している。
較正後の6日間の37%プロピレングリコール及び生理食塩水における事前のコンディション調整後の経皮的測定のデータを示した図であり、PreSensセンサ及びTOSCA基準に対する測定データを提供している。

0032

本発明は、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットに関する。

0033

本発明は特定の実施形態に関して記載されるけれども、この記載は、限定的な意味で解釈されることはない。

0034

本発明の例証的な実施形態を詳細に記載する前に、本発明を理解するのに重要な定義が与えられる。

0035

本明細書及び付随の特許請求の範囲において使用される場合、単数名詞を言及する際に不定詞が使用されている場合は、何か他に明確に述べられていない限りその名詞の複数形も含む。

0036

本発明と関連して、「約」及び「ほぼ」という用語は、くだんの特徴の技術的効果を依然として保証すると当業者が理解することになる正確さの差を示している。この用語は、典型的に、±20%、好ましくは±15%、より好ましくは±10%、及び、さらにより好ましくは±5%の示された数値からの偏差を示している。

0037

「含む」という用語は限定的ではないということが理解されたい。本発明のために、「から成る(consisting of)」という用語は、「から構成される(comprising of)」という用語の好ましい具体化であると考慮される。以後、群が少なくとも特定数の具体化を含むよう規定される場合、これは、好ましくはこれらの具体化から成る群のみを包含するとも意味する。

0038

さらに、本明細書及び特許請求の範囲において「第1」、「第2」、「第3」、又は、「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」等の用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも順番又は時系列順記述するために使用されているのではない。そのように使用されている用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書において記述されている本発明の実施形態は、本明細書に記述又は例示された順序以外の順序で作動させることができることが理解されたい。

0039

「第1」、「第2」、「第3」、又は、「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が方法又は使用又はアッセイのステップに関する場合、ステップ間の時間又は時間間隔一貫性はなく、すなわち、ステップは、同時に実行することができるか、又は、本明細書において上記又は下記に定められたように本願において示されていない限り、そのようなステップ間には秒、分、時、日、週、月、若しくは年さえの時間間隔があってもよい。

0040

本発明は、本明細書において記載される特定の方法論プロトコル試薬等は変わり得るためこれらに限定されないことが理解されたい。本明細書において使用される用語法は特定の実施形態を記載する目的のみにあり、付随の特許請求の範囲によってのみ限定されることになる本発明の範囲を限定するとして意図されないことも理解されたい。定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的及び科学的用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。

0041

先に提示されてきたように、本発明は、一態様において、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットに関し、当該ユニットは:所定の放射で照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、当該化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;当該化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第である。

0042

「気体の濃度」という用語は、測定されることになる、ゾーン又はセクターからの拡散により化学−光学センサに到達する気体の量に関する。「気体(ガス)」は、いかなる気体の材料であってもよい。気体は、生物学的に生成されるか又は生物学的に活性である若しくは関連している気体であるということが好ましい。そのような気体の例は、O2、CO2、CO、N2、NH3、NO、H2Sである。濃度が測定されるべきである気体はO2及び/又はCO2であるということが好ましい。濃度が測定されるべきである気体はCO2であるということが特に好ましい。

0043

本明細書において使用される場合「センシング層」という用語は、照射又は励起することができる、さらにその後、光応答として、例えば蛍光等の発光等、光反応性材料の励起により異なる波長の光を生成することができる層を意味し、生成された光の強度は、センシング層において存在するか又は溶解された気体分子の濃度次第である。特定の強度及び波長の、例えば蛍光等の発光等、光応答の測定は、例えば皮膚等のより深い層からセンシング層に拡散しているか又は拡散してきたセンシング層内のガス濃度を計算するのを可能にする。この測定は、さらに、例えば、化学−光学センサが置かれる皮膚のセクター内等、測定されることになるセクター内のそのような気体の濃度の計算を可能にしてもよい。

0044

センシング層は、気体分子にとって通過可能な充填材で構成されてもよい。そのような充填材の例は、シリコーンゴム材料である。好ましい実施形態において、センシング層は、従って、シリコーンゴムを含んでもよく、又は、本質的にシリコーンゴム材料から成ってもよい。センシング層は、水又は化学緩衝剤等の化合物をさらに含んでもよい。センシング層は、従って、特定のpHにて緩衝してもよく、又は、例えば特定のpHを有する等、特定の量の水素イオン及び/若しくは水酸化イオンを含んでもよい。pHは、センシング層内への気体、特にCO2の拡散により変えることができる。好ましくは、CO2は、センシング層内に拡散し、さらに、水と相互作用し、従って水素イオンの濃度を上げ、従ってpHを変えることによって、上記センシング層内のpHを変えてもよい。

0045

本明細書において使用される場合「所定の放射で照射される」という用語は、センシング層を、適した波長、特にセンシング層の光応答を生成することができる波長の放射で照射又は励起することができるということを意味する。例えば、可視光赤外線及び/又は紫外線で照射を行うことができる。所定の放射の好ましい例は、例えば440nm、450nm、460nm、470nm、480nm、490nm等、例えば約400から500nmの波長の、緑−青色の可視スペクトルの光である。放射、すなわち光の波長だけでなくその強度は、一般に、センシング層における光反応性材料次第にされてもよく、又は、センシング層における光反応性材料に適応してもよい。特定の光反応性材料に対して、適した対応する励起波長を使用することができる。

0046

化学−光学センサユニットに関連して、センシング層は、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第である。

0047

好ましい実施形態において、センシング層は、光反応性材料として発光材料を含む。「発光材料」は、1つ以上の色素を含んでもよい。色素は、例えばCO2に対して等、測定されることになる気体に対して感受性であってもよい。感受性は、例えば、pHに対する感受性を介して提供される等、間接的であってもよく、pHは、センシング層内に拡散する例えばCO2等の気体によってさらに影響される。或いは、気体は、それ自体が色素の感受性に対して直接的な影響を有してもよい。特に好ましい実施形態において、発光材料は2つの色素を含む。例えば、発光材料は、指示色素として機能する気体感受性色素、及び、リファレンス色素として機能する気体非感受性色素を含んでもよい。さらなる実施形態において、上述の2つの色素は異なる減衰時間を有してもよい。例えば、気体感受性色素は、速い発光減衰時間を有してもよい一方、気体非感受性色素は、遅い発光減衰時間を有してもよい。気体に対して不活性であり且つ長い減衰時間を示す適したリファレンス色素の例として:(1)中心原子及びジイミンリガンドとして、ルテニウム(II)、ルテニウム(I)又はオスミウム及びイリジウムを有する遷移金属錯体;(2)中心原子として白金パラジウムルテチウム又はスズを有するリン光ポルフィリン;(3)例えばユーロピウムジスプロシウム又はテルビウム等、希土類のリン光錯体;並びに(4)ルビー、Cr−YAG、アレキサンドライト等のリン光結晶、又は、フルオロゲルマニウムマグネシウム等のリン光混合オキシド;が挙げられる。気体に対して感受性であり且つ短い減衰時間を示す適した指示色素の例として、8−ヒドロキシピレン−1,3,6−トリスルホン酸三ナトリウム塩(HPTS)、フルオレセインローダミンB、ローダミンBオクタデシルエステルヘキサデシルアクリジンオレンジヒドロキシメチルクマリンローダミン、B−オクタデシルエステル、ローダミンB、ナフトフルオレセイン、スルホローダミン101、エオシンチオニン及びナイルブルーが挙げられる。さらなる特定の実施形態において、本発明は、リファレンス色素と指示色素との組合せに関し、上記の例証された指示色素及びリファレンス色素の全ての組合せを含む。本発明による化学−光学センサユニットにおいて使用されることになるリファレンス色素と指示色素との組合せの好ましい例(リファレンス色素/指示色素)として:ルテニウム(II)−(トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)/HPTS;ルテニウム(II)−(トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)/フルオレセイン;ルテニウム(II)−(トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)/ローダミンB;ルテニウム(II)−(トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)/ローダミンBオクタデシルエステル;ルテニウム(II)−(トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)/ヘキサデシルアクリジンオレンジ;ユーロピウム(III)−トリス−テオニルトリフルオロメチルアセトネート/ヒドロキシメチルクマリン;白金(II)−テトラフェニルポルフィリン/ローダミンBオクタデシルエステル;白金(II)−テトラフェニルポルフィリン/ローダミンB;白金(II)−テトラフェニルポルフィリン/ナフトフルオレセイン;白金(II)−テトラフェニルポルフィリン/スルホローダミン101;白金(II)−オクタエチルポルフィリン/エオシン;白金(II)−オクタエチルポルフィリン/チオニン;白金(II)−オクタエチルケトポルフィリン/ナイルブルー;CR(III)−YAG/ナイルブルー;及び、Cr(III)−YAG/ナフトフルオレセイン;が挙げられる。

0048

センサ層における2つの色素の組合せに基づき、例えば特許文献2から又は非特許文献2から得られる2重発光団参照の原理による測定を実行することができる。特に、指示色素及びリファレンス色素の異なる減衰時間に基づき、励起の強度を、固定された周波数にて調節してもよく、さらに、振幅に依存しない発光信号位相角を検出し、気体感受性色素(指示色素)の相対強度に直してもよく、その相対強度から、その後、ガス濃度を決定することができる。

0049

従って、センシング層は、気体透過層等のより深い層から到達し得るO2及び/又はCO2等の気体分子にとって少なくとも通過可能であってもよい。典型的には、センシング層は、本発明による化学−光学センサの対応する領域内の浸透圧に従って、より深い層、すなわち、センシング層よりも下の層内に又はそこから拡散し得る水分子に対しても透過性を有し得る。

0050

センシング層は、さらに、例えば水分子のサイズの約1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍又は15倍以上のサイズを有する例えば水分子よりも大きい分子に対して等、本発明による気体分子及び水以外の第1の化合物に対して透過性を有してもよい。センシング層は、例えば気体透過層等の隣接する層からの拡散を介した、又は、間接的に接触媒体からのそのような化合物の取込みを可能にするということが好ましい。拡散プロセスは、本発明による水以外の第1の化合物を含む接触媒体によって、又は、本発明による水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体によって開始されるということが好ましい。センシング層内へのそのような拡散は、センシング層の構造及び/又は化学組成により、化合物のサイズにより、又は、センシング層における極性状況により遅い拡散であってもよい。拡散速度、及び、センシング層内に及びセンシング層を通って拡散される材料の量は、使用される第1の化合物の濃度、例えばその極性等のその化学的性質、並びに、その三次元形状次第であってもよい。

0051

さらなる特に好ましい実施形態において、センシング層は、例えば水分子のサイズの約1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍又は15倍以上のサイズを有する例えば水分子よりも大きい分子等、本発明による水以外の第1の化合物を含んでもよい。センシング層は、例えば、水及び本発明による第1の化合物を含んでもよい。水以外の第1の化合物は、本明細書において定められる接触媒体からの拡散プロセスによりセンシング層に到達したかもしれない。特定の実施形態において、本発明は、例えば約1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500又は10,000mOsm/kgの濃度等、約1000から10,000mOsm/kgの濃度で水以外の第1の化合物を含むセンシング層を有した化学−光学センサに関する。

0052

さらなる実施形態において、センシング層は、コンディション調整プロセスの結果であり得る本発明による水以外の第1の化合物を含んでもよく、上記プロセスは、センシング層を含む上記化学−光学センサを、上記の本発明による水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体と接触させるステップを少なくとも含む。接触させるステップは、コンディション調整流体から化学−光学センサユニットのセンシング層への上記第1の化合物の拡散を可能にするのに十分な時間行われてもよい。水以外の第1の化合物は、接触させるステップの後、当該化学−光学センサユニットが、例えば本明細書において定められる一定のガス濃度を有する接触媒体と接触し、接触媒体が次に皮膚と接触している等、皮膚上で利用される場合に化学−光学センサユニットの光応答が安定する濃度でセンシング層内に存在するということが好ましい。

0053

構想される拡散ステップ終了点への到達は、当業者には既知のいかなる適した分子的、化学的又は物理テストによってテストされてもよい。好ましくは、拡散の終了点は、当該化学−光学センサユニットが皮膚の上で利用される場合に、特に、化学−光学センサが本明細書において定められる接触媒体と接触している場合に化学−光学センサユニットの光応答が安定しているかどうかを分析することによってテストされてもよい。

0054

ある特定の実施形態において、センシング層は、異なる気体の濃度を測定する能力を持つか、又は、例えば同時に2つの気体の濃度等、2つ以上の気体の濃度を同時に測定する能力を持つ発光材料を含んでもよい。例えば、センシング層は、それぞれ異なる気体の測定に適応した2種類の発光材料を含んでもよい。好ましくは、1つの副層、領域又は1種類の材料は、酸素を検出するように適応してもよく、さらに、第2の副層、領域又は種類の材料は、CO2を検出するように適応する。マルチパラメータセンサ及びそれらを実行することの追加の可能性に対するさらなる詳細は当業者には既知であるか、又は、特許文献3若しくは非特許文献3等の適した文献源から得ることができる。

0055

センシング層は、単一層として提供されてもよい。代わりとなる実施形態において、2つ以上のセンシング層が提供されてもよい。そのような第2又はさらなるセンシング層は、第1のセンシング層と同じ特性又は異なる特性を有してもよい。例えば、第2又はさらなるセンシング層は、例えば異なる色素等、異なる発光材料を含んでもよく、又は、第1のセンシング層とは異なる緩衝剤等、若しくは、異なるpHを有する異なる化学環境において提供されてもよい。さらなる実施形態において、第2又は引き続くセンシング層は、例えば第1のセンシング層において測定され得るCO2の代わりにO2等、第1のセンシング層とは異なる気体を測定するように適応してもよい。

0056

化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するようにさらに適応してもよい。重要なことには、受けた光応答は、測定されることになる気体の濃度次第であるはずである。そのような適応は、センシング層から出る1つ又は複数の光応答を受ける、検出する及び/又は分析することを可能にする適した検出方法又は装置の提供を含んでもよい。検出は、いかなる適した検出方法に従って、或いは、いかなる適した検出装置、又は、検出ステップ若しくはサブステップを行うことを可能にする適した構成要素を含むことに基づいて行われても又は実行されてもよい。

0057

本明細書において使用される場合「気体透過層」という用語は、気体分子にとって通過可能な構造体を意味する。典型的には、気体透過層は、上に重なるセンシング層まで気体を通すように適応した膜構造体として提供される。特定の実施形態において、気体透過層は、O2及び/又はCO2等の気体分子にとって通過可能である。典型的には、気体透過層は、例えば本発明による化学−光学センサの領域内の浸透圧に従って、気体透過層の上下の層内に又はそこから拡散し得る水分子に対しても透過性を有し得る。そのような水分子の拡散プロセス又は輸送は、例えば、気相における水に基づき成し遂げられてもよい。

0058

気体透過層は、例えば水分子のサイズの約1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍又は15倍以上のサイズを有する例えば水分子よりも大きい分子に対して等、本発明による水以外の第1の化合物に対してさらに透過性を有してもよい。水以外の第1の化合物に対する気体透過層の透過性は、好ましくは、例えば水溶液において溶解状態にある第1の化合物に対する等、液体において溶解している上記第1の化合物に対する透過性を有してもよい。気体透過層は、例えば気体透過層と皮膚との間に存在する接触媒体等の隣接する層からの拡散を介したそのような化合物の取込みを可能にするということが好ましい。拡散プロセスは、本発明による水以外の第1の化合物を含む接触媒体によって、又は、本発明による水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体によって開始されるということが好ましい。気体透過層内へのそのような拡散は、気体透過層の構造及び/又は化学組成により、水以外の第1の化合物のサイズにより、又は、気体透過層における極性状況により遅い拡散であってもよい。拡散速度、及び、気体透過層内に及び気体透過層を通って拡散される材料の量は、使用される水以外の第1の化合物の濃度、例えばその極性等のその化学的性質、混合物の粘性、並びに、その三次元形状次第であってもよい。

0059

さらなる特に好ましい実施形態において、気体透過層は、例えば水分子のサイズの約1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍又は15倍以上のサイズを有する例えば水分子よりも大きい分子等、本発明による水以外の第1の化合物を含んでもよい。気体透過層は、例えば、水及び本発明による第1の化合物を含んでもよい。第1の化合物は、本明細書において定められる接触媒体からの拡散プロセスにより気体透過層に到達したかもしれない。特定の実施形態において、本発明は、例えば約1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500又は10,000mOsm/kgの濃度等、約1000から10,000mOsm/kgの濃度で水以外の第1の化合物を含む気体透過層を有した化学−光学センサに関する。

0060

さらなる実施形態において、気体透過層は、コンディション調整プロセスの結果であり得る本発明による水以外の第1の化合物を含んでもよく、上記プロセスは、気体透過層を含む上記化学−光学センサを、上記の本発明による水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体と接触させるステップを少なくとも含む。接触させるステップは、コンディション調整流体から化学−光学センサユニットの気体透過層への上記水以外の第1の化合物の拡散を可能にするのに十分な時間行われてもよい。水以外の第1の化合物は、接触させるステップの後、当該化学−光学センサユニットが、例えば本明細書において定められる接触媒体と接触し、接触媒体が次に皮膚と接触している等、皮膚上で利用される場合に化学−光学センサユニットの光応答が安定する濃度で気体透過層内に存在するということが好ましい。

0061

構想される拡散ステップの終了点への到達は、当業者には既知のいかなる適した分子的、化学的又は物理的テストによってテストされてもよい。好ましくは、拡散の終了点は、当該化学−光学センサユニットが皮膚の上で利用される場合に、特に、化学−光学センサが本明細書において定められる接触媒体と接触している場合に化学−光学センサユニットの光応答が安定しているかどうかを分析することによってテストされてもよい。

0062

気体透過層の膜は、適した気体及び水透過性材料で構成されてもよい。例えば、膜は、シリコーン膜であってもよく、又は、シリコーンを含んでもよい。或いは、膜は、PTFE(テフロン登録商標))又は誘導体等の材料で構成されても又はそれらを含んでもよい。さらなる代わりとなる実施形態において、膜は、金属メッシュ、例えばポリプロピレン及びエチレンに基づく多孔性の疎水性ポリマー、エアロゲル等の多孔性の疎水性シリコン酸化物、又は、ナフィオン等のパーフルオロ材料で構成されても又はそれらを含んでもよい。さらなる適した材料は、当業者には既知であり、さらに、本発明に関連して構想されもする。

0063

気体透過層は、さらに、気体分子にとって通過可能な充填材で構成されてもよい。そのような充填材の一例は、シリコーンゴム材料である。好ましい実施形態において、気体透過層は、従って、シリコーンゴムを含んでもよく、又は、本質的にシリコーンゴム材料から成ってもよい。

0064

本発明のさらなる好ましい実施形態において、気体透過層は、さらに、光が気体透過層を通過するのを阻止するように適応してもよい。「光が気体透過層を通過するのを阻止する」という用語は、特に、気体透過層が、少なくとも1つのセンシング層を透過した光を反射するか若しくは散乱する、及び/又は、対象とされたセンサ範囲外のあり得る光干渉遮断するように適応するということを意味するよう意図される。気体透過層による光の反射又は散乱は、例えばアルミニウム等の金属又は金属酸化物等、いかなる適した光反射材料も使用することによって達成されてもよい。特に好ましいのは、例えばTiO2を含む組成物等、チタン組成物の使用である。特定の実施形態において、光の反射又は散乱は、徹底的で、すなわち全ての波長に対してあってもよく、又は、特定の波長若しくは波長の範囲に対して特有であってもよい。例えば、特定の波長又は波長の範囲の光、特に、センシング層内の発光材料に対する励起波長の光は、反射されるか又は散乱されてもよい一方で、センシング層内の発光材料に対して興奮性ではない異なる波長の光は反射されなくてもよい。さらなる実施形態において、光の反射又は散乱は、気体透過層での、例えば温度、pH、気体分子の存在、極性化合物の存在等、特定のパラメータ次第であってもよい。さらに、気体透過層は、例えば対象とされるセンサ範囲外のあり得る蛍光分子干渉を遮断してもよい。好ましい実施形態において、蛍光分子の干渉の遮断は、約400nm〜700nmの範囲外の蛍光の遮断であってもよい。そのような遮断活動は、構想されるセンシング範囲外で機能する光吸収材料を提供することによって成し遂げられてもよい。

0065

気体透過層は、従って、光に対するバリアとして、CO2、O2又はH2O等の小分子に対して透過層として、及び、低い極性を有し得るより大きな分子、特に、本発明による水以外の第1の化合物に対して半活動性の、すなわち、それらを猛烈に遅延させるバリアとして本質的に機能し得る。

0066

気体透過層は、単一層として提供されてもよい。代わりとなる実施形態において、2つ以上の気体透過層が提供されてもよい。そのような第2又はさらなる気体透過層は、第1の気体透過層と同じ特性又は異なる特性を有してもよい。例えば、第2又はさらなる気体透過層は、異なる波長の光を反射するという特性を有してもよい。さらなる実施形態において、第2又はさらなる気体透過層は、第1の気体透過層とは異なる分子に対して透過性を有するという特性を有してもよい。例えば、異なる気体又は異なる化合物が、第1及び第2又は引き続く気体透過層を通過してもよい。

0067

本発明のさらなる特定の実施形態において、化学−光学センサは、少なくとも1つのセンシング層に隣接する少なくとも1つの光透過性の層をさらに含んでもよい。光透過性の層は、好ましくは、センシング層の上にあってもよく、本明細書において先に定められているように、センシング層は、さらに、気体透過層の上にある。透過性の層は、従って、センシング層を覆い、さらに、センシング層を周囲大気との直接接触から保護してもよい。従って、少なくとも1つのセンシング層は、1つの側からは気体透過層によって、及び、もう一方の側からは光透過性の層によって囲い込まれてもよい。本明細書において使用される場合「光透過性の層」という用語は、放射に対して少なくとも部分的に透過性を有するキャリア基板を意味する。一部の実施形態において、光透過性の層は、例えば赤外線、可視光及び紫外線等、適したスペクトル電磁波全体に対して透過性を有してもよい。他の実施形態において、光透過性の層は、特定の波長又は波長範囲に対してのみ透過性を有してもよい。光透過性の層は、例えば、上記の所定の放射、又は、センシング層内の1つ又は複数の発光材料に対する1つ又は複数の励起波長若しくは波長範囲に対して透過性を有してもよい一方、センシング層内の発光材料に対して興奮性ではない異なる波長の光は、通過することができない。加えて、光透過性の層は、センシング層において生成される光応答の光に対して透過性を有してもよい。そのような光は、特別に光透過性の層を通過することができる特定の波長又は波長の範囲で提供されてもよい一方、異なる波長の光は通過することができる。特定の実施形態において、光透過性の層は、センシング層内の発光材料に対する1つ又は複数の励起波長又は波長の範囲に対して、及び、上記センシング層内の発光材料による光応答として生成される1つ又は複数の波長又は波長の範囲に対してのみ透過性を有してもよい。光透過性の層は、当業者には既知のいかなる適した透過性の材料で構成されてもよい。光透過性の層は、例えば、ガラスポリカーボネート、PET、シリコーンゴム又はPMMAプレキシガラス)等の透過性の材料で構成されてもよい。

0068

さらなる実施形態において、光透過性の層は、例えばO2及び/又はCO2に対して等、気体に対して非透過性を有してもよい。さらなる実施形態において、光透過性の層は、水及び/又は本発明による水以外の第1の化合物に対してさらに低い透過性を有してもよい。

0069

中心的な態様において、本発明は、本明細書において定められる、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応した化学−光学センサユニットを提供する。本明細書において使用される場合「接触媒体」という用語は、化学−光学センサユニットと、気体の測定が実行されることになる表面層、すなわち皮膚との界面にて提供され得る媒体を意味する。好ましくは、接触媒体は、本明細書において先に定められた気体透過層と、気体の測定が実行されることになる表面層、すなわち、ヒト又は動物の体の皮膚との間に少なくとも挿入される。接触媒体は、典型的には例えば皮膚等のより深い層から本発明による化学−光学センサユニットまで気体分子を移すことを可能にするゲル又は液体であってもよい。従って、特に好ましい実施形態において、接触媒体は、少なくとも気体透過性を有する。気体透過性は、いかなる気体材料に対する一般的な透過性を有してもよい。或いは、接触媒体は、例えばO2、CO2、CO、N2又はNH3に対して等、特定の気体分子に対して特定の透過性を有してもよい。特に好ましいのは、O2及び/又はCO2に対する透過性である。最も好ましいのは、CO2に対する透過性である。特定の実施形態において、接触媒体は、特定の気体に対して選択的に透過性を有し且つ他の気体に対して非透過性を有してもよい。少なくともO2及び/又はCO2に対して選択的に透過性を有することによる接触媒体が好ましい。最も好ましいのは、CO2に対する選択的な透過性である。

0070

さらに、接触媒体は、気体の測定が実行されることになる表面層の含水率又は含水量を安定した状態で保つこと、又は、例えばヒト若しくは動物の体の皮膚等、気体の測定が実行されることになる表面層の含水率又は含水量を制御することを可能にしてもよい。有利に、接触媒体は、本発明による水以外の第1の化合物を含んでもよく、それに対して、本明細書において定められるセンシング層及び/又は気体透過層は透過性を有してもよい。接触媒体は、従って、接触媒体から、化学−光学センサユニットの少なくとも1つの気体透過層又は化学−光学センサユニットの少なくとも1つのセンシング層等の隣接する層への上記第1の化合物の拡散を可能にするのに十分高い濃度で上記水以外の第1の化合物を提供してもよい。

0071

接触媒体は、さらなる実施形態において、生体適合性であるとして特徴づけられる。本明細書において使用される場合「生体適合性」という用語は、接触媒体が、適用されるヒト又は動物の体の皮膚の表面領域に対して、又は、適用される人間の体に対して中毒性免疫性及び/又はアレルギー性の反応、或いは、例えば発癌性ではない等、いかなる他の生物学的若しくは医薬有毒又は有害な反応も引き起こさないということを意味する。

0072

接触媒体は、さらなる実施形態において、或いは又は加えて、化学−光学センサユニットに浸透する能力を持っていてもよい。「浸透」は、好ましくは、接触媒体において提供される可動要素、特に、本発明による水以外の第1の化合物の提供であってもよい。上記第1の化合物は、例えば、適したキャリア形態と共に、接触媒体からの、及び、例えば気体透過層又はセンシング層等、化学−光学センサユニットの隣接する層への拡散を可能にする量又は濃度で接触媒体内に存在し得る。

0073

加えて、接触媒体は熱伝導性であってもよい。熱伝導率が使用されて、化学−光学センサユニットの熱変化を軽減してもよく、すなわち、化学−光学センサと、接触媒体の下にある皮膚領域との温度差を最小限にしてもよい。それによって、化学−光学センサユニットでの一定温度を達成することができ、従って、気体の濃度の正確な測定を可能にしている。

0074

一実施形態において、本発明は、コンディション調整流体において提供される本明細書において定められる化学−光学センサユニットを提供する。その提供は、例えば、コンディション調整流体において化学−光学センサを包装すること、貯蔵すること、保持すること、懸濁させることであってもよい。これは、例えば、10から60分若しくは1から24時間等の短期間の活動、又は、例えば2か月、3か月、4か月、5か月、6か月、12か月、24か月以上、若しくは、上記の値の間のいかなる期間等、1日から数か月若しくは数年のより長い期間の活動であってもよい。

0075

本明細書において使用される場合「コンディション調整流体」という用語は、化学−光学センサユニットを、前の較正ステップを必要とすることなくその即時の使用又は適用を可能にする状態で保持する液体又はゲル様物質を意味する。コンディション調整流体は、例えば、気体の測定が実行されることになる表面層の含水率又は含水量を安定した状態で保持することを可能にしてもよい。好ましい実施形態において、コンディション調整流体は、本発明による水以外の第1の化合物を含んでもよく、それに対して、本明細書において定められるセンシング層及び/又は気体透過層は透過性を有してもよい。コンディション調整流体は、従って、コンディション調整流体から、化学−光学センサユニットの少なくとも1つの気体透過層又は化学−光学センサユニットの少なくとも1つのセンシング層等の隣接する層への上記第1の化合物の拡散を可能にするのに十分高い濃度で上記水以外の第1の化合物を提供することができる。コンディション調整流体は、さらに、生体適合性であってもよく、すなわち、非中毒性、非免疫原性及び/又は非アレルギー性であってもよい。特定の実施形態において、コンディション調整流体の成分によって引き起こされる中毒性、免疫性及び/又はアレルギー性の反応は、例えば遮断薬解毒剤等、対抗する活動の存在によって軽減又は遮断することができる。

0076

コンディション調整流体は、さらなる実施形態において、或いは又は加えて、化学−光学センサユニットに浸透する能力を持っていてもよい。「浸透」は、好ましくは、コンディション調整流体において提供される可動要素、特に、本発明による水以外の第1の化合物の提供であってもよい。上記第1の化合物は、例えば、適したキャリア形態と共に、コンディション調整流体からの、及び、例えば気体透過層又はセンシング層等、化学−光学センサユニットの隣接する層への拡散を可能にする量又は濃度でコンディション調整流体内に存在し得る。

0077

本発明の特定の実施形態において、コンディション調整流体は、例えば接触媒体の構成要素のほとんどを含む等、接触媒体に類似している。さらなる好ましい実施形態において、コンディション調整流体は、本明細書において定められる接触媒体と本質的には同じであるか、又は、本明細書において定められる接触媒体と同じである。従って、本明細書において定められる化学−光学センサは、本明細書において定められる接触媒体において貯蔵、保持、包装等されてもよい。

0078

特に好ましい実施形態において、接触媒体及び/又はコンディション調整流体は、水以外の第1の化合物を少なくとも含む。本明細書において使用される場合「第1の化合物」は、主として接触媒体から拡散する又は動く、及び、例えば本発明による化学−光学センサユニットの隣接する層に浸透する能力を持つ化合物を意味する。そのような化合物は、水を含まない。第1の化合物は吸湿性であるということ、すなわち、例えば接触媒体及び/又は化学−光学センサの1つ又は複数の隣接する層等、その環境において水を導く及び/又は保持する能力を持っているということが好ましい。第1の化合物は、高い浸透圧緩衝能力を有するということがさらに好ましい。それによって、皮膚及び/又はセンサに対する影響を減らす又は最小限にすることができる。特定の実施形態において、接触媒体又はコンディション調整流体内に存在する第1の化合物は、体の表面層、すなわち皮膚に浸透する能力も持っていてよい。そのような化合物の好ましい例として、有機分子が挙げられる。そのような化合物は、極性分子全般、特に、例えば水分子のサイズの1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍又は15倍等、小さいサイズの極性分子であるということも構想される。例として、例えば、カチオン、アニオンが挙げられる。好ましい実施形態において、水以外の第1の化合物は、ポリヒドロキシアルカン、又は、例えば、短鎖アルカン若しくはアルケンから得られるアルコール等のアルコールである。水以外の第1の化合物は、例えば、C2アルコール、C3アルコール、C4アルコール、C5アルコール、C6アルコール、C7アルコール、C8アルコール、C9アルコール又はC10アルコール等、C2〜C10アルコールであるということが好ましい。代わりとなる実施形態において、例えばC11からC15アルコール又は16以上のC原子を有するアルコール等、より大きなアルコール分子の利用も構想される。これらのアルコールの誘導体の使用がさらに構想される。

0079

接触媒体又はコンディション調整流体内に存在する化合物のさらなる例として、多糖が挙げられる。さらなる特定の実施形態において、第1の化合物は、例えばアルブミン等のタンパク質であってもよい。本発明のさらに別の好ましい実施形態において、第1の化合物は、例えばブドウ糖若しくはショ糖等の糖、低糖、又は、その誘導体である。

0080

接触媒体又はコンディション調整流体内に存在する水以外の第1の化合物は、ソルビトール、ソルビトール誘導体、グリセロール、グリセロール誘導体、キシリトール、キシリトール誘導体、グリコール又はグリコール誘導体であるということが特に好ましい。最も好ましい水以外の第1の化合物はプロピレングリコールである。特定の実施形態において、水以外の第1の化合物は、ヒトに対しては有毒であると既知のエチレングリコールでもあり得る。エチレングリコールは、従って、体と接触しない環境における適用に対して使用されてもよく、又は、接触媒体若しくはコンディション調整流体内のその濃度は、毒作用が軽減されるか又は減らされるように減らされてもよい。

0081

本明細書において定められる接触媒体は、従って、化学−光学センサユニットと、例えば皮膚表面等の下にある表面との平衡を保つ手段の機能性を有利に提供し、ガス交換を促進し、さらに、化学−光学センサユニットにおける化学的又は浸透圧的な分子の摂動を回避している。例えば、接触媒体内と本質的に同じ濃度で、化学−光学センサユニットに浸透する、又は、化学−光学センサユニット内及び/若しくは分析されることになる皮膚セクター内に存在する水以外の第1の化合物を接触媒体において提供することによって、化学−光学センサユニットの(少なくとも、分析されることになる、すなわち、化学−光学センサユニットの下の表面に関する)内側及び外側の浸透圧的環境は、バランスが保たれるようになる。従って、センサユニットにおける水の輸送により方法の感受性を妥協することなく、皮膚内の気体の濃度を検出することが可能である。これは、化学−光学センサユニットの使用中の較正又は再較正ステップを回避することに有利に寄与する。

0082

上述の水以外の第1の化合物は、接触媒体又はコンディション調整流体においていかなる適した濃度で提供されてもよい。例えば、プロピレングリコールを、接触媒体又はコンディション調整流体の容量で10%、15%、20%、25%、30%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%の量で提供することができる。

0083

さらなる好ましい実施形態において、本発明による水以外の第1の化合物は、当該化学−光学センサユニットが、例えば本明細書において定められる接触媒体と接触し、接触媒体が次に皮膚と接触している等、皮膚上で利用される場合に化学−光学センサユニットの光応答が安定する濃度で、例えばセンシング層及び/又は気体透過層内等、化学−光学センサ内に存在してもよい。本明細書において定められる水以外の第1の化合物は、従って、化学−光学センサユニットと、接触媒体と、例えば皮膚表面等の下にある表面との平衡を保つ手段の機能性を有利に提供し、ガス交換を促進し、さらに、化学−光学センサユニットからの、及び/又は、分析されることになる表面層、すなわち皮膚表面内への若しくはそこからの水の移動等、分子の摂動による化学的又は浸透圧的な摂動を回避している。従って、化学−光学センサユニットにおける分子の摂動により方法の感受性を妥協することなく、皮膚内の気体の濃度を検出することが可能である。結果として、検出可能な光応答は、安定した様式で受けられ、水の輸送等の分子の摂動により変わらない。応答の安定性は、例えば、本明細書において記載される装置を用いてテストすることができる。さらなる実施形態において、安定性は、バッチから試料採取することによって、及び、in vitroでの試験によってテストすることができる。そのようなテストは、例えば本明細書において記載されているように、例えば、接触媒体において誘導される固定されたCO2濃度へのセンサの曝露を含んでもよい。

0084

上述の化合物又は化合物のカテゴリーのいかなる組み合わせも使用する可能性がさらに構想される。従って、上記の水以外の第1の化合物は、上述の化合物又は化合物のカテゴリーから選択される第1の化合物とは異なる第2又は第3の化合物と組み合わせることができる。

0085

さらなる好ましい実施形態において、接触媒体又はコンディション調整流体は、水以外の第1の化合物、及び、さらなる要素又は第2の化合物を含んでもよい。さらなる要素又は第2の化合物は、水、及び、そこに溶解されるNaCl、すなわち、NaCl溶液のNa+及びCl−イオンであってもよい。NaCl溶液は生理食塩水であるということが好ましい。NaCl溶液の濃度は、いかなる適した値のものであってもよい。例えば、約9g/リットルのNaClの濃度が使用されてもよい。

0086

NaCl溶液とのプロピレングリコールの組み合わせを使用することが特に好ましい。その組み合わせは、いかなる適した割合のプロピレングリコール及び水中NaCl(NaCl in water)を含んでもよい。例えば、約10%から90%のプロピレングリコール及び水中NaClを使用することができる。NaCl水溶液におけるプロピレングリコールに対する量は、例えば、容量で10%、15%、20%、25%、30%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%以上であってもよく、又は、上記の値の間のいかなる値であってもよい。特に好ましいのは、37%プロピレングリコール及び9g/リットルの水中NaClの組み合わせである。

0087

さらなる実施形態において、本発明の化学−光学センサは、本明細書において先に定められた接触媒体又はコンディション調整流体を含むか若しくは有し、或いは、例えば少なくとも1つのセンシング層及び少なくとも1つの気体透過層等、本明細書において先に述べられた化学−光学センサの要素の組合せ、並びに、本明細書において先に定められた接触媒体から成る。

0088

本発明による化学−光学センサは、経皮的測定に適している。化学−光学センサユニットは、特定の実施形態において、例えば微生物学的又は生物工学的生産工程に関して、異なる測定目的に対して使用することもできる。好ましくは、化学−光学センサユニットは、経皮的なセンサユニットである。本明細書において使用される場合「経皮的なセンサユニット」という用語は、センサが、皮膚の上に適用されることになるか又はそこに適用することができるということを意味する。従って、センサは、対象の皮膚を介して対象の血液ガス濃度を測定する能力を持ち、血液ガスは、皮膚を介して化学−光学センサユニット内に拡散することができ、本明細書において先に定められた接触媒体を通過する。本明細書において使用される場合「血液ガス」という用語は、例えば皮膚の上で測定することができる、血液内に存在し且つ体を出る能力を持つ気体材料を意味する。測定は、血液の気体含有量の化学的に正確な反映が取得可能であるようなものである。測定されることになる好ましい血液ガス濃度は、O2又はCO2の濃度である。特に好ましいのは、CO2の濃度の測定である。

0089

本発明の別の実施形態において、本明細書において先に定められた化学−光学センサユニットは、さらなる構成要素を含んでもよく、又は、さらなる構成要素と組み合わせてもよい。

0090

例えば、化学−光学センサは、本明細書において先に定められたセンシング層を照射するように適応した少なくとも1つの光源と組み合わせてもよく、又は、該光源を含んでもよい。光源は、所定の波長の放射、好ましくは、センシング層内に存在する1つ又は複数の色素に適応した励起波長又は波長の範囲の光を提供することができる。光源は、いかなる適した形を有し、いかなる適した強度を提供し、さらに、いかなる適した1つ又は複数の波長を提供することができる。光源は、好ましくは、発光ダイオード(LED)であってもよい。

0091

さらなる任意の実施形態において、光源は、導光構造体とさらに組み合わせてもよい。導光構造体は、例えば、化学−光学センサのセンシング層/光透過性の層の上に配置することができ、さらに、例えば先に定められた化学−光学センサユニットの外部にある光源に接続することができる。外部の光源からの光は、上記光を少なくとも1つのセンシング層に向けて導くように適応した導光構造体内に導入されてもよい。導光構造体は、いかなる適した導光材料を含んでもよい。好ましくは、光ファイバーを、導光材料として使用することができ、導光構造体の形で提供することができる。光ファイバーは、従って、単一のファイバーとして、又は、ファイバーバンドルとして提供されてもよい。従って、導光構造体に接続されている光源は、外部に置かれているけれども、本発明による化学−光学センサユニットのセンシング層を照射するために使用することができる。さらなる実施形態において、光源は、別のセンサユニットに到達する導光構造体を介して2つ以上の化学−光学センサユニットに接続されてもよい。

0092

化学−光学センサは、検出装置とさらに組み合わせてもよい。例えば感光性の装置等、そのような検出装置は、センシング層からくる光応答を感知する能力を持っていてもよく、さらに、感知した光応答に対応する、例えば電気信号等の信号を生成するように適応してもよい。信号は、後の分析のために外部の装置までさらに伝達することができる。検出装置は、例えば、本明細書において先に記載された1つの色素又は色素の組合せによって提供される等、センシング層から期待される光応答に適応してもよい。

0093

検出装置は、導光構造体を介して、本明細書において定められる化学−光学センサユニットにさらに組み合わせてもよい。特定の実施形態において、光源からの光をセンシング層まで提供する同じ導光構造体を使用して、センシング層の光応答を集める、及び、例えば蛍光等の上記光応答を、同じ又は異なる光ファイバーを介して、検出装置又は分析のための化学−光学センサユニットの外部の装置まで導くことができる。従って、導光構造体を使用することによって、化学−光学センサユニットに結合する入力及び/又は出力導光構造体を接続することが可能である。この実施形態において、光源及び少なくとも1つの検出装置を収容する化学−光学センサユニットにさらなるユニットが接続される必要はない。

0094

従って、特定の実施形態において、光をセンシング層内に伝達することができ、さらに、センシング層の同じ表面を通る例えば蛍光等の発光を集めることができる。或いは、例えば光ファイバーを介して、化学−光学センサユニットの外部にあり得る光源まで接続される導光構造体を使用して、外部の光源からの光を導き、さらに、少なくとも1つの光ファイバーを介して少なくとも1つのセンシング層まで伝達してもよい。従って、例えば感光性の装置等の少なくとも1つの検出装置は、光応答を感知するために含んでもよく、さらに、例えば感知した光応答に対応する電気信号等を生成するように適応してもよい。上記信号は、分析のための外部の装置まで伝達することができる。或いは、化学−光学センサユニットは、上記分析を行う、及び、ある外部の装置まで分析結果を出力するように適応してもよい。

0095

好ましくは、少なくとも1つの光源及び少なくとも1つの検出装置が1つのユニットを形成してもよい。このユニットは、さらなる好ましい実施形態において、例えばハウジング又は構造体によって、化学−光学センサユニットに取り外し可能に接続することができる。従って、例えば化学−光学センサユニットのセンシング層、気体透過層、又は、ハウジング及び/若しくは支持構造体等、化学−光学センサユニットの特定の部品は、使い捨てであってもよい一方、光源及び検出装置又は導光構造体等、光学センサの他の部品は再利用されてもよい。これによって、光源及び/若しくは検出装置、並びに/又は、電子機器等の高価な部品は取り替えられる必要はなく且つ再利用することができるため、コストが削減される。

0096

特定の実施形態において、化学−光学センサユニットは、2つの装置又は2つの部品、すなわち、使い捨て若しくはカートリッジの部品、及び、使い捨てではない若しくは再利用可能な部品で構成されてもよい。特に、使い捨て若しくはカートリッジの部品は、受動装置として機能することができ、いかなる高価な電子機器も全く含まない。従って、この部品は、少ない努力で製造することができ、その結果、コストを削減する一方、第2の使い捨てではない部品は、電子機器又は光学部品を含み、再利用することができる。従って、異なる使い捨ての部品を用いた使用であってもよく、例えば、異なる気体(例えばO2及びCO2等)の濃度を測定することを可能にする。その結果、化学−光学センサユニットの増加した適応性を提供することができる。

0097

上記の化学−光学センサと組み合わせることができるさらなる構成要素の別の例は、少なくとも1つの加熱要素である。さらに又は或いは、化学−光学センサは、少なくとも1つの温度センサを含んでもよい。例えば、化学−光学センサユニットが人間の皮膚に取り付けられる場合、加熱要素は、血液潅流及び皮膚の気体透過性を上げるように適応してもよく、その結果、化学−光学センサユニット、特にその経皮的な適用の感受性及び精度を上げる。加熱要素は、いかなる適した形であってもよく、例えば、ダイオードの形であり得るか、又は、光学距離及びサーマルマスを最小限にするために薄いホイルを含んでもよい。或いは、加熱要素は、抵抗加熱器又はダイオードであってもよいため、加熱要素は、温度センサとして使用することもでき、すなわち、加熱要素及び温度センサは、同じ装置によって形成される。これは、加熱器及び温度センサの取り付けに要求されるコスト及び空間を有利に減らすことができる。さらなる実施形態において、温度センサは、化学−光学センサユニットの温度を感知するための別の要素として具体化して、例えば、皮膚の損傷又は火傷を回避することができる。作動中、加熱要素並びに接触媒体及びセンシング層の温度を、加熱要素によって、42°から45℃の範囲の温度まで上げることができる。この温度範囲は、皮膚内の毛細管血流を上げ、さらに、その毛細管血液ガスレベルを、動脈血液ガスレベルの近くまでもっていくことができる。従って、作動中、センサ温度は、加熱要素及び/若しくは接触要素内に含まれる上記の少なくとも1つの温度センサによって、並びに/又は、別に提供される温度センサによって測定することができる。温度は、明確な測定条件を有するため、及び、皮膚の火傷を阻止するため等、制御することができる。

0098

さらなる特定の実施形態において、温度センサ及び/又は加熱要素は、化学−光学センサユニットの使い捨てではない若しくは再利用可能な部品として提供されてもよい。温度センサ及び/又は加熱要素は、従って、本明細書において先に定められた化学−光学センサユニットの他の要素に取り外し可能に接続することができる。

0099

別の態様において、本発明は、患者モニタリング及び/又は患者の換気に対するシステムに関し、当該システムは、本明細書において先に定められた化学−光学センサユニット、換気装置、及び/又は、モニタリング装置を含む。

0100

モニタリング装置は、例えば、光ファイバーを介して光を化学−光学センサユニットに供給するため、及び、センシング層から発光を受けるための光電子工学技術を含んでもよい。モニタリング装置は、例えばセンシング層内で生成される発光の光強度等、受けた光応答に基づきガス濃度を決定する/計算するための手段をさらに含んでもよい。モニタリング装置は、加熱要素の温度を制御するヒーターコントローラをさらに含んでもよい。ヒーターコントローラは、化学−光学センサユニット内に含まれる温度センサを使用して加熱要素の温度を検出するため、及び、例えば、検出された温度に基づき、加熱要素内に含まれる抵抗加熱器又は接触要素を流れる電流を調整するために適応してもよい。モニタリング装置は、さらに、換気装置との通信のための手段を含んでもよい。上記通信手段は、例えば有線ケーブル)、無線(Bluetooth(登録商標)、赤外線、RF)等、少なくとも1つの通信技術を含んでもよい。好ましい実施形態において、モニタリング装置は、例えば、感知された発光の強度又は減衰時間から等、測定された/感知されたセンシング層の光応答からガス濃度、特にO2の濃度、最も好ましくはCO2の濃度を計算する/決定するための手段を含む。例えばモニタリング装置等の分析装置は、アルゴリズムの作動に基づいてもよく、そのアルゴリズムもまた、ガス濃度を計算する/決定するために、特に温度の影響を補償するように適応してもよい。

0101

換気装置は、呼吸不全を有する患者の侵襲的又は非侵襲的な換気に対する典型的な換気装置の付随する全ての機能を含んでもよい。換気装置は、例えば、モニタリング装置から受け取った情報/データを表示及び記憶するための表示手段及び記憶装置を含んでもよい。特に、換気装置の表示手段は、モニタリング装置によって決定された例えばO2又はCO2等のガス濃度を表示するように適応してもよく、さらに、例えば医師による後の評価のため、又は、換気設定の閉ループ適応のために、所定の期間にわたってガス濃度情報を記憶してもよい。別の実施形態において、換気装置は、測定された/決定された気体の濃度に基づき制御することができる。

0102

特定の実施形態において、化学−光学センサユニットは、本明細書において先に定められたモニタリング装置及び/又は換気装置に作動連結されてもよく、モニタリング装置は、センシング層の光応答を分析すること、加熱要素及び/若しくは温度センサを制御すること、又は、決定されたガス濃度を表示すること等のうち少なくとも1つに適応してもよい。モニタリング装置又は換気装置は、さらに、例えば時間の関数としてモニターしたデータを記憶するための手段を含んでもよい。これらのデータは、例えば病院のコンピュータシステム又は医師のハンドヘルド診断装置への伝達によって、医師による分析のために、後に利用可能にすることができる。

0103

さらに別の態様において、本発明は、気体の濃度を経皮的に測定する化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法に関し、化学−光学センサユニットは:所定の放射で照射されるように適応した少なくとも1つのセンシング層;及び、少なくとも1つのセンシング層の1つの側に隣接した少なくとも1つの気体透過層であって、濃度が測定されることになる気体を、センシング層に向かって気体透過層を通すように適応した気体透過層;を含み、上記化学−光学センサユニットは、気体透過層と皮膚との間に接触媒体を有して作動するように適応し、該接触媒体は、水以外の第1の化合物を含み;上記化学−光学センサユニットは、上記少なくとも1つの気体透過層及び上記少なくとも1つのセンシング層が、上記第1の化合物に対して透過性を有するとして特徴づけられ;さらに、化学−光学センサユニットは、少なくとも1つのセンシング層の光応答を測定するように適応し、その光応答は気体の濃度次第であり;
当該方法は、コンディション調整流体と上記化学−光学センサユニットを接触させるステップを含む。使用されることになるコンディション調整流体は、本明細書において先に定められたコンディション調整流体、すなわち、本発明による水以外の第1の化合物を含むコンディション調整流体である。特定の実施形態において、コンディションを調整することは、本明細書において先に定められた接触媒体を用いて実行される。

0104

上記の方法に関連して使用される場合「接触させる」という用語は、化学−光学センサ、好ましくは、本明細書において定められる化学−光学センサの気体透過層を、例えば上記コンディション調整流体を含有するバスバッグ又はチューブ等、上記のコンディション調整流体に入れるプロセスを意味する。接触させることは、或いは、上記コンディション調整流体の、例えばそれを例えば気体透過層等の関連がある層の上にピペットで移すことによる、化学−光学ユニットへの直接の適用であってもよい。当業者には既知の、化学−光学センサユニットとコンディション調整流体とを接触させるいかなる追加の適した方法又は技術も、本発明によって構想される。

0105

接触させるステップは、例えばプロピレングリコール又はプロピレングリコールと生理食塩水との組み合わせ等、本明細書において先に定められた水以外の第1の化合物が、少なくとも化学−光学センサユニットの気体透過層内に拡散するのを、すなわち、化学−光学センサユニットに浸透するのを可能にするのに十分な時間実行することができる。

0106

より好ましくは、接触させることは、例えばプロピレングリコール及び/又は生理食塩水の構成要素等、本明細書において先に定められた水以外の第1の化合物が平衡状態に達するまで実行される。本明細書において使用される場合「平衡状態」という用語は、本明細書において定められる水以外の第1の化合物が、本質的には第1の化合物又は水分子等の追加の分子のさらなる移動が発生しないように本質的には同じ濃度で、化学−光学センサユニット内、特に、気体透過層及びセンシング層等の化学−光学センサユニットの隣接する層内、及び、接触媒体内に存在するということを意味する。

0107

本発明のさらなる特定の実施形態において、平衡状態は、水以外の第1の化合物が、化学−光学センサユニットのセンシング層において、当該化学−光学センサユニットが皮膚の上で又はin vitroで利用される場合に、特に、一定のガス濃度を有する本明細書において定められる接触媒体を使用して利用されている場合にCO2濃度と化学−光学センサユニットの光応答との関係が安定する濃度で存在する場合に与えられていると考慮され得る。従って、平衡状態は、一定のCO2濃度に曝露された場合にセンサの応答が安定化している場合に与えられているとしてさらに理解され得る。

0108

そのようなシナリオにおいて、コンディション調整流体は、好ましくは、接触媒体と同じであるか、又は、任意で、使用されることになる接触媒体と同じ緩衝状況、pH若しくは局所的な構造的要素によっても成し遂げられる本明細書において先に定められた水以外の第1の化合物を同じ量若しくは濃度で含む。

0109

接触させるステップは、例えば、必要とされるいかなる適した期間に対して実行されてもよい。実証実験に基づき、数日から数週間のコンディションを調整する又は接触させる時間が構想される。例えば、接触させることは、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間若しくはそれ以上の期間、又は、上記の値の間のいかなる時間間隔で実行されてもよい。好ましいのは、約4週間の接触時間である。

0110

さらなる態様において、本発明は、本明細書において先に定められた化学−光学センサユニットのコンディションを調整する方法により取得可能な化学−光学センサユニットに関する。従って得られた化学−光学センサユニットは、コンディションが調整されているとみなすことができ、従って、前の較正を必要とすることなく経皮的測定に対して直接使用可能である。そのような化学−光学センサユニットは、本明細書において先に記載された光源又は検出装置等のさらなる構成要素とさらに組み合わせてもよく、又は、本明細書において先に定められた患者モニタリングに対するシステムの形で提供されてもよい。さらなる特定の実施形態において、化学−光学センサは、そのようなものとして提供されてもよく、又は、本明細書において先に定められた接触媒体が提供されるか若しくは該接触媒体を含んでもよく、或いは、化学−光学センサには、本明細書において先に定められたコンディション調整流体が提供されてもよい。

0111

以下の実施例及び図は、例示目的で提供されている。従って、実施例及び図は限定的であるとして解釈されないということが理解されたい。当業者は、本明細書において展開される原理のさらなる修正を明確に構想することができる。

0112

in vitroでの状況において調査されるプロピレングリコールの効果
第1の実験において、プロピレングリコール(PG)の効果を、in vitroでの状況において調査した。測定に先立ち、PreSensCO2センサスポットのコンディションを、第一に、生理食塩水(PS)(9g/lNaCl)溶液において予め調整した。PS及び37%PGを含むテスト溶液へ移した後、10%CO2及び90%N2を絶えず泡立たせた。図2は、観察した応答を示している。

0113

実験の始めに、センサは、11%pCO2にて始動し、一時間以内には、7.5%に向かって下がった。この効果は、テスト流体のPGによる20倍高い浸透圧による、センサを離れる水に関連するスポットの感受性の減少によって説明することができる。100分後、上記効果は反転し、センサは、最初の11%のレベルに向かってゆっくり上昇し、スポットとテスト流体との間の浸透圧が平衡を保つようになったということ、及び、センサ内部の含水量が規準化されたということを示している。テスト流体におけるPG濃度は(センサスポットの体積と比較したその大体積により)一定であったため、PGはテスト流体からセンサに移動したということが導き出される。

0114

数日後の実験の安定した終了状況は、わずかに増加した感受性を示し、それはおそらく、名目上(アイトーン)の状況と比較して少ない過剰な水、又は、(図1によって示されていない)センサスポットにおける指示色素に対するPGの直接の効果によって引き起こされたものである。

0115

実験データによって、PreSensCO2センサは、プロピレングリコール(PG)を含む溶液においてコンディションを調整することができるということが示されている。

0116

経皮的な状況において調査されるプロピレングリコールの効果
第2の実験において、経皮的測定におけるプロピレングリコール(PG)の効果を調査した。PreSensスポットを含む専用のセンサプローブ、及び、参照のための市販のラジオメーターTOSCAの経皮的なPtcCO2/SpO2プローブを、テストする人間の脇の下にどちらも配置した。どちらのセンサも、45℃まで加熱し、センサと皮膚との間にラジオメーターTOSCA接触ゲル(〜40%PG)を含んだ。測定に先立ち、PreSensスポットのコンディションを、生理食塩水溶液(9g/lNaCl)において予め調整した。図3は、観察した応答を示している。

0117

PreSensセンサの減少した感受性は、皮膚への適用後、(典型的には最初の40分の間に)接触ゲルのはるかに高い浸透圧がそのスポットから水を抽出するという事実によって説明することができる。

0118

同時に、プロピレングリコールの一部分が皮膚に浸透することになり、プロピレングリコールの加湿する行為が、水が皮膚から逃げるのを防ぐことになる。センサスポットからの水の抽出、及び、プロピレングリコールの皮膚への浸透は、接触ゲルにおけるプロピレングリコールの濃度を、従って、その浸透圧を、より等張の値に向かって下げ、これは、センサスポットとの平衡状態においてより優れているため水の輸送は止まる。それは、応答が、参照センサと比較してはるかに低いがかなり一定の皮膚のpCO2レベルに対して安定するためである。

0119

実際の感受性の減少は、例えばセンサスポットと皮膚との間のプロピレングリコールの量次第であるため、明確ではない。

0120

事前のコンディション調整後の経皮的な状況において調査されるプロピレングリコールの効果
図4は、6日間の37%プロピレングリコール及び9g/lNaClにおけるスポットのコンディション調整及び再較正の後の経皮的測定を示している。コンディション調整流体を、スポットと皮膚との間で接触媒体としても使用した。この測定は、ラジオメーターTOSCA参照センサと十分一致している安定した結果を示している。

実施例

0121

この実験において、ラジオメーターTOSCA参照センサも化学−光学センサも、同じ対象の上に互いに近くに置いた。ラジオメーターTOSCA参照センサを用いて測定した信号も、化学−光学センサを用いて測定した信号も安定しており、本質的には同じ情報を提供した。しかし、ラジオメーターTOSCA参照センサ及び化学−光学センサを用いて検出した絶対レベルは異なっていた。この相違は、化学−光学センサにおけるプロピレングリコールの存在がセンサの較正を変えるため、化学−光学センサの較正が、コンディションが調整される状況に適応しなくてはならないという事実に起因している。

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