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課題・解決手段

シルセスキオキサン部分を有する量子ドット結合用リガンドが提供される。この量子ドット結合用リガンドは、複数個アミン又はカルボキシ結合用リガンドをシルセスキオキサン部分との組合せとして含み、結ばれた量子ドットに改善された安定性を提供する。本発明のリガンド及びコーティングされたナノ構造体は、量子閉じ込めが改善され且つ/又はナノ構造間クロストークが軽減された最密ナノ構造組成物に有用である。

概要

背景

高性能ダウンコンバージョン蛍光体技術は、高効率固相白色発光SSWL)を含む、次世代の可視発光において卓越した役割を果たすであろう。さらに、そのような技術はまた近赤外(NIR)及び赤外(IR)発光技術に適用可能である。紫外線(UV)又は青色発光半導体発光ダイオードLED)から青色、赤色及び緑色波長へのダウンコンバージョンは、商業的に魅力的白色光源を供給するための速く、効率的且つコスト効率のよい方法を提供する。残念ながら、現在のところ固相ダウンコンバージョンの主要源である、現存レアアース活性蛍光体又はハロリン酸塩は、当初蛍光灯及び陰極線管(CRT)での使用のために開発されており、したがって、SSWLの固有要件になると多数の重大な不足がある。そのように、SSWLシステムに利用できるものがあるが、低い電力効率(<20ライトルーメンワット(lm/W))、貧弱な演色演色指数(CRI)<75)及び極めて高いコスト(>200ドルキロルーメン(klm))がこの技術を懐中電灯及び通路ライティングのようなニッチマーケットに限定している。

さらに、LEDはチップコーティング界面での光子内部反射の結果としての性能低下に悩むことが多い。通常、LEDはポリマー材料蛍光体を含むことがある)に封入されるか、コーティングされており、それによって、発光チップに安定性を付与する。現在、これらのコーティングは基材(すなわち、チップ)よりも極めて異なる屈折率を有する無機又は有機コーティングを使用することによって形成されているが、その結果として、二つの材料間の界面での屈折率の不適合による有害な光学的効果が生じる。また、LEDの温度は100℃超に達することがある。この温度上昇に伴うことがある膨張及び収縮を考慮に入れると、従属ポリマー層(例えば、シリコーン)はチップとの接合部に配置されることが多い。LEDに付加的な安定性を付与するために、この従属層はさらに多くの場合ハードシェルポリマーでコーティングされる。

結果として形成されたLED構造では、チップ/従属ポリマー界面で、LEDに関するポリマーコーティングの屈折率の低下による光消失が起きる。しかし、従属層の屈折率が増大すると、内部反射を原因として従属ポリマー及びハードシェルポリマー間高屈折率低屈折率界面でより大きな損失が生じるであろう。

SSWL用に従来の無機蛍光体を使用するとき電力効率が低くなる決定的因子が複数ある。これらには下記のものが挙げられる。LEDから蛍光体層への光抽出が乏しいものとなるLEDチップ及び蛍光体層界面での全反射蛍光体粒子によって生成する光の散乱及びLEDチップ、金属接点及びハウジングによる寄生吸収による蛍光体層から周囲への低い抽出効率近赤外線放射される未使用光子によって生じる赤色波長範囲における広い蛍光体発光及び青色波長範囲で励起されたときの蛍光体それ自体の低いダウンコンバージョン効率(これは吸収及び放射効率の組み合わせである)である。効率は紫外線励起によって改善されるが、ストークス偏移放射の増大及び紫外線対青色波長範囲におけるLED効率の低下による追加損失によって、この改善は全面的な解決法としてあまり魅力的なものではなくなる。

結果として、低効率が高い有効所有経費に至らせる。コストはまたそのようなデバイスを作製するための多くの時間と労力を要する製造及び組み立て行程、例えば、パッケージング中のLEDチップ上への蛍光体層の不均一集積DOE and Optoelectronics Industry Development Association “Light emitting diodes (LEDs) for general illumination”, Technology Roadmap (2002))から顕著に影響される。歴史的に、青色LEDは、白色光を生成するために種々のバンド端フィルタ及び蛍光体と併用して使用されていた。しかし、現在のフィルタの多くはスペクトルの青色端からの光子放射が可能であるが、それによって、白色LEDの品質が制限される。デバイスの性能は、また、利用できる蛍光体色の数及び同時に青色に励起できる色の組み合わせが限定されていることから、演色が貧弱になる。したがって、可視光(特に青色端)、紫外線及び近赤外線スペクトルで特定の光子放射を除去するように調整される効率的なナノコンポジットフィルタの必要性がある。

SSWL用に複数の有機蛍光体の開発が行われたが、有機材料には複数の乗り越えがたい欠点があり、したがって、高効率SSWLの実行可能な解決法とはなりそうもない。これらの欠点には下記のものが挙げられる。特に青色及び近紫外線光の存在下での短い寿命につながる急速な光劣化、低い吸収効率光学散乱、チップ−界面での貧弱な屈折率整合、異なる色の蛍光体が同時に多色を励起することを困難又は不可能にする狭く、重複しない吸収スペクトル、及び、広い放射スペクトルである。したがって、高品質、高明度、白色光の製造を助けるポリマー材料の必要性がある。本発明は、驚異的にこの、及び、他の必要性を満たすものである。

概要

シルセスキオキサン部分を有する量子ドット結合用リガンドが提供される。この量子ドット結合用リガンドは、複数個アミン又はカルボキシ結合用リガンドをシルセスキオキサン部分との組合せとして含み、結ばれた量子ドットに改善された安定性を提供する。本発明のリガンド及びコーティングされたナノ構造体は、量子閉じ込めが改善され且つ/又はナノ構造間クロストークが軽減された最密ナノ構造組成物に有用である。

目的

紫外線(UV)又は青色発光半導体発光ダイオード(LED)から青色、赤色及び緑色波長へのダウンコンバージョンは、商業的に魅力的な白色光源を供給するための速く、効率的且つコスト効率のよい方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

式Iに従う構造を有する、量子ドット結合用リガンド。(ここで、Aは6〜12個のケイ素原子を含む多面体オリゴマー状シルセスキオキサンPOSS)部分であり;各基−O−Si(R1)2−L−(R2)qはPOSS部分中のケイ素原子に結合し;各R1は独立してH又はC1-6アルキルより成る群から選択され;各Lは独立してC3-8アルキレン、C3-8ヘテロアルキレン及びC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)qより成る群から選択され;各R2は独立してC(O)OH及びNR2aR2bより成る群から選択され、ここで、R2a及びR2bはそれぞれ独立してH及びC1-6アルキルより成る群から選択され;各R3は独立してC8-20アルキル、C8-20ヘテロアルキル、C8-20アルケニル、C8-20アルキニルシクロアルキル及びアリールより成る群から選択され;下付文字mは1〜20の整数であり;下付文字nは1〜20の整数であり;各下付文字qは独立して1〜10の整数である。)

請求項2

各R1が独立してC1-3アルキルである、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項3

各R1がメチルである、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項4

各−L−(R2)q基が独立してC3-8アルキレン−(R2)1-2、C3-8ヘテロアルキレン−R2及びC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン−R2)2より成る群から選択される、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項5

各−L−(R2)q基が独立してより成る群から選択される、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項6

各R2がC(O)OHである、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項7

各LがC3-8アルキレンである、請求項6に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項8

各−L−(R2)q基がである、請求項6に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項9

各R2がNH2である、請求項6に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項10

各Lが独立してC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)qであり且つ各下付文字qが2である、請求項9に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項11

各−L−(R2)q基がである、請求項10に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項12

各R3が独立してオクチル、イソオクチル、ノニルデシルウンデシルドデシルトリデシルテトラデシルペンタデシル、ヘキサデシルヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルアイコシルシクロペンチルシクロヘキシルシクロオクチル、ノルボルニルアダマンチルフェニルナフチル及びアントラニルより成る群から選択される、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項13

R3がシクロヘキシル、フェニル及びイソオクチルより成る群から選択される、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項14

下付文字mが5〜10の整数である、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項15

下付文字mが7である、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項16

下付文字nが1〜6の整数である、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項17

下付文字nが3である、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項18

POSS部分が次の構造:を有する、請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項19

各R1がメチルであり;各−L−(R2)q基がより成る群から選択され;各R3がシクロヘキシル、フェニル及びイソオクチルより成る群から選択され;下付文字mが7であり;下付文字nが3である:請求項18に記載の量子ドット結合用リガンド。

請求項20

請求項1に記載の量子ドット結合用リガンド;及び発光量子ドット(QD)の第1の母集団を含む組成物

技術分野

0001

本願は、2013年3月14日付け米国仮出願第61/781392号の恩恵を主張するものであり、その全体をすべての目的のためにここに取り入れる。

背景技術

0002

高性能ダウンコンバージョン蛍光体技術は、高効率固相白色発光SSWL)を含む、次世代の可視発光において卓越した役割を果たすであろう。さらに、そのような技術はまた近赤外(NIR)及び赤外(IR)発光技術に適用可能である。紫外線(UV)又は青色発光半導体発光ダイオードLED)から青色、赤色及び緑色波長へのダウンコンバージョンは、商業的に魅力的白色光源を供給するための速く、効率的且つコスト効率のよい方法を提供する。残念ながら、現在のところ固相ダウンコンバージョンの主要源である、現存レアアース活性蛍光体又はハロリン酸塩は、当初蛍光灯及び陰極線管(CRT)での使用のために開発されており、したがって、SSWLの固有要件になると多数の重大な不足がある。そのように、SSWLシステムに利用できるものがあるが、低い電力効率(<20ライトルーメンワット(lm/W))、貧弱な演色演色指数(CRI)<75)及び極めて高いコスト(>200ドルキロルーメン(klm))がこの技術を懐中電灯及び通路ライティングのようなニッチマーケットに限定している。

0003

さらに、LEDはチップコーティング界面での光子内部反射の結果としての性能低下に悩むことが多い。通常、LEDはポリマー材料蛍光体を含むことがある)に封入されるか、コーティングされており、それによって、発光チップに安定性を付与する。現在、これらのコーティングは基材(すなわち、チップ)よりも極めて異なる屈折率を有する無機又は有機コーティングを使用することによって形成されているが、その結果として、二つの材料間の界面での屈折率の不適合による有害な光学的効果が生じる。また、LEDの温度は100℃超に達することがある。この温度上昇に伴うことがある膨張及び収縮を考慮に入れると、従属ポリマー層(例えば、シリコーン)はチップとの接合部に配置されることが多い。LEDに付加的な安定性を付与するために、この従属層はさらに多くの場合ハードシェルポリマーでコーティングされる。

0004

結果として形成されたLED構造では、チップ/従属ポリマー界面で、LEDに関するポリマーコーティングの屈折率の低下による光消失が起きる。しかし、従属層の屈折率が増大すると、内部反射を原因として従属ポリマー及びハードシェルポリマー間高屈折率低屈折率界面でより大きな損失が生じるであろう。

0005

SSWL用に従来の無機蛍光体を使用するとき電力効率が低くなる決定的因子が複数ある。これらには下記のものが挙げられる。LEDから蛍光体層への光抽出が乏しいものとなるLEDチップ及び蛍光体層界面での全反射蛍光体粒子によって生成する光の散乱及びLEDチップ、金属接点及びハウジングによる寄生吸収による蛍光体層から周囲への低い抽出効率近赤外線放射される未使用光子によって生じる赤色波長範囲における広い蛍光体発光及び青色波長範囲で励起されたときの蛍光体それ自体の低いダウンコンバージョン効率(これは吸収及び放射効率の組み合わせである)である。効率は紫外線励起によって改善されるが、ストークス偏移放射の増大及び紫外線対青色波長範囲におけるLED効率の低下による追加損失によって、この改善は全面的な解決法としてあまり魅力的なものではなくなる。

0006

結果として、低効率が高い有効所有経費に至らせる。コストはまたそのようなデバイスを作製するための多くの時間と労力を要する製造及び組み立て行程、例えば、パッケージング中のLEDチップ上への蛍光体層の不均一集積DOE and Optoelectronics Industry Development Association “Light emitting diodes (LEDs) for general illumination”, Technology Roadmap (2002))から顕著に影響される。歴史的に、青色LEDは、白色光を生成するために種々のバンド端フィルタ及び蛍光体と併用して使用されていた。しかし、現在のフィルタの多くはスペクトルの青色端からの光子放射が可能であるが、それによって、白色LEDの品質が制限される。デバイスの性能は、また、利用できる蛍光体色の数及び同時に青色に励起できる色の組み合わせが限定されていることから、演色が貧弱になる。したがって、可視光(特に青色端)、紫外線及び近赤外線スペクトルで特定の光子放射を除去するように調整される効率的なナノコンポジットフィルタの必要性がある。

0007

SSWL用に複数の有機蛍光体の開発が行われたが、有機材料には複数の乗り越えがたい欠点があり、したがって、高効率SSWLの実行可能な解決法とはなりそうもない。これらの欠点には下記のものが挙げられる。特に青色及び近紫外線光の存在下での短い寿命につながる急速な光劣化、低い吸収効率光学散乱、チップ−界面での貧弱な屈折率整合、異なる色の蛍光体が同時に多色を励起することを困難又は不可能にする狭く、重複しない吸収スペクトル、及び、広い放射スペクトルである。したがって、高品質、高明度、白色光の製造を助けるポリマー材料の必要性がある。本発明は、驚異的にこの、及び、他の必要性を満たすものである。

0008

ある実施形態において、本発明は、式Iに従う構造を有する量子ドット結合用リガンドを提供する。



ここで、式Iの基Aは、6〜12個のケイ素原子を有する多面体オリゴマー状シルセスキオキサンPOSS)部分であることができる。式Iの各基−O−Si(R1)2−L−(R2)qは、POSS部分中のケイ素原子に結合することができる。式Iの各R1は独立して、H又はC1-6アルキルであることができる。式Iの各Lは独立して、C3-8アルキレン、C3-8ヘテロアルキレン又はC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)qであることができる。式Iの各R2は独立して、C(O)OH又はNR2aR2bであることができ、ここで、R2a及びR2bはそれぞれ独立してH又はC1-6アルキルであることができる。式Iの各R3は独立して、C8-20アルキル、C8-20ヘテロアルキル、C8-20アルケニル、C8-20アルキニルシクロアルキル又はアリールであることができる。式Iの下付文字mは、1〜20の整数であることができる。式Iの下付文字nは、1〜20の整数であることができる。式Iの各下付文字qは独立して、1〜10の整数であることができる。

0009

ある実施形態において、本発明は、本発明の量子ドット結合用リガンドと、発光量子ドット(QD)の第1の母集団との組成物を提供する。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の量子ドット結合用リガンドを製造するための合成手順を示す。

0011

I.概要
本発明は、量子ドットに結合させるための多面体オリゴマー状シルセスキオキサン(POSS)を提供する。リガンドは複数個アミン又はカルボキシ結合用基のせいで量子ドットにより大きい安定性を提供する。

0012

II.定義
「多面体オリゴマー状シルセスキオキサン」又は「POSS」又は「シルセスキオキサン」は、一般式RSiO1.5によって表される−Si−O−Si−結合を有する化合物を指す。ここで、Rは任意の好適な基である。シルセスキオキサンは、立方体円柱体又は角柱体等のケージ様構造を有することができる。シルセスキオキサンは、完全なケージであることもでき、部分的なケージであることもできる。

0013

可溶化用基」とは、実質的に無極性基であって、低い水中溶解性及び高い有機溶媒中溶解性を有するもの、例えばヘキサンペンタントルエンベンゼンジエチルエーテルアセトン酢酸エチルジクロロメタン塩化メチレン)、クロロホルムジメチルホルムアミド、及びN−メチルピロリジノン等を指す。代表的な可溶化用基には、長鎖アルキル長鎖ヘテロアルキル、長鎖アルケニル、長鎖アルキニル、シクロアルキル及びアリールが包含される。

0014

「アミン結合用基」とは、式−NR2を有するアミンを指す。窒素に結合したR基は任意の好適な基であることができ、水素及びアルキルを包含する。さらに、R基は同一であっても異なっていてもよい。

0015

「カルボキシ結合用基」とは、カルボン酸基C(O)OHを指す。

0016

「アルキル」とは、示した炭素原子数を有する直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族基を指す。アルキルは、C1-2、C1-3、C1-4、C1-5、C1-6、C1-7、C1-8、C1-9、C1-10、C1-12、C1-14、C1-16、C1-18、C1-20、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20及びC18-20等の、任意の炭素数のものを包含することができる。例えば、C1-6アルキルには、メチルエチルプロピルイソプロピルブチルイソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチルヘキシル等が包含されるが、これらに限定されるわけではない。その他のアルキル基には、オクタンノナンデカンウンデカンドデカントリデカンテトラデカンペンタデカンヘキサデカンヘプタデカンオクタデカン、ノナデカン及びイコサンが包含される。アルキル基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0017

長鎖アルキル基」とは、上で定義したようなアルキル基であって、少なくとも8個の炭素鎖原子を有するものである。長鎖アルキル基は、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20又はC18-20等の、任意の炭素数のものを包含することができる。代表的な基には、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン及びイコサンが包含されるが、これらに限定されるわけではない。長鎖アルキル基は、シラン基で置換されていることもできる。

0018

「アルキレン」とは、示した炭素原子数を有する直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族基であって少なくとも2個の別の基に結合した基を指す。アルキレンは、2、3、4又はそれ以上の基に結合することができ、二価三価四価又は多価であることができる。アルキレンに結合する基は、アルキレンの同一の原子又は異なる原子に結合することができる。例えば、直鎖アルキレンは、−(CH2)n−(ここで、nは1、2、3、4、5又は6である)の二価基であることができる。代表的なアルキレン基には、メチレンエチレンプロピレンイソプロピレンブチレンイソブチレン、sec−ブチレン、ペンチレン及びヘキシレンが包含されるが、これらに限定されるわけではない。アルキレン基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0019

アルキルアミン結合用基」とは、上記のようなアルキルに結合したアミン基であって、一般的に式−C1-20アルキル−NR2を有するものである。アルキルアミン結合用基のアルキル部分が、本発明のシロキサンポリマーに結合する。任意の好適なアルキル鎖が有用である。窒素原子に結合するR基は、任意の好適な基であることができ、水素及びアルキルを包含する。さらに、R基は同一であっても異なっていてもよい。

0020

「ヘテロアルキル」とは、任意の好適な長さのアルキル基であって、N、O及びS等のヘテロ原子を1〜5個有するものを指す。追加のヘテロ原子も有用であり得、B、Al、Si及びPが包含されるが、これらに限定されるわけではない。ヘテロ原子はまた、酸化されたものであることもでき、−S(O)及び−S(O)2−等があるが、これらに限定されるわけではない。例えば、ヘテロアルキルには、エーテルエチレンオキシ及びポリ(エチレンオキシ))、チオエーテル及びアルキルアミンが包含され得る。ヘテロアルキルのヘテロ原子部分がアルキル基の水素を置換して、ヒドロキシチオ又はアミノ基を形成することができる。また、ヘテロ原子は連結用原子であることもでき、また、2個の炭素原子の間に挿入されることもできる。

0021

「長鎖ヘテロアルキル基」とは、上で定義したしたようなヘテロアルキル基であって、少なくとも8個の鎖原子を有するものである。長鎖ヘテロアルキル基は、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20又はC18-20等の、任意の数の鎖原子を含むことができる。

0022

「ヘテロアルキレン」とは、上で定義したようなヘテロアルキル基であって少なくとも2個の別の基に結合した基を指す。ヘテロアルキレンに結合する2つの部分は、ヘテロアルキレンの同一の原子又は異なる原子に結合することができる。

0023

「アルケニル」とは、少なくとも2個の炭素原子及び少なくとも1個の二重結合を有する直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素を指す。アルケニルは、C2、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C2-7、C2-8、C2-9、C2-10、C2-12、C2-14、C2-16、C2-18、C2-20、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20及びC18-20等の、任意の炭素数のものを包含することができる。アルケニル基は、任意の適当な数の二重結合を有することができ、その数は1個、2個、3個、4個、5個又はそれ以上を包含するが、これらに限定されるわけではない。アルケニル基の例には、ビニルエテニル)、プロペニルイソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソブテニルブタジエニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、イソペンテニル、1,3−ペンタジエニル、1,4−ペンタジエニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、1,3−ヘキサジエニル、1,4−ヘキサジエニル、1,5−ヘキサジエニル、2,4−ヘキサジエニル又は1,3,5−ヘキサトリエニルが包含されるが、これらに限定されるわけではない。アルケニル基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0024

長鎖アルケニル基」とは、上で定義したようなアルケニル基であって、少なくとも8個の炭素鎖原子を有するものである。長鎖アルケニル基は、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20又はC18-20等の、任意の炭素数のものを包含することができる。代表的な基には、オクテンノネンデセンウンデセン、ドデセントリデセン、テトラデセン、ペンタデセン、ヘキサデセンヘプタデセン、オクタデセン、ノナデセン及びイコセンが包含されるが、これらに限定されるわけではない。長鎖アルケニル基は、1個以上のアルケン基を有することができる。

0025

「アルキニル」とは、少なくとも2個の炭素原子及び少なくとも1個の三重結合を有する直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素を指す。アルキニルは、C2、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C2-7、C2-8、C2-9、C2-10、C2-12、C2-14、C2-16、C2-18、C2-20、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20及びC18-20等の、任意の炭素数のものを包含することができる。アルキニル基の例には、アセチニルプロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、イソブチニル、sec−ブチニル、ブタジイニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、イソペンチニル、1,3−ペンタジイニル、1,4−ペンタジイニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、1,3−ヘキサジイニル、1,4−ヘキサジイニル、1,5−ヘキサジイニル、2,4−ヘキサジイニル又は1,3,5−ヘキサトリイニルが包含されるが、これらに限定されるわけではない。アルキニル基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0026

「長鎖アルキニル基」とは、上で定義したようなアルキニル基であって、少なくとも8個の炭素鎖原子を有するものである。長鎖アルキニル基は、C8-20、C12-20、C14-20、C16-20又はC18-20等の、任意の炭素数のものを包含することができる。代表的な基には、オクチンノニンデシン、ウンデシン、ドデシン、トリデシン、テトラデシン、ペンタデシン、ヘキサデシン、ヘプタデシン、オクタデシン、ノナデシン及びイコシンが包含されるが、これらに限定されるわけではない。長鎖アルキニル基は、1個以上のアルキン基を有することができる。

0027

「シクロアルキル」とは、飽和の又は一部不飽和の単環式縮合二環式若しくは架橋多環状物であって、3〜12個の環原子又は示した原子数を有するものを指す。シクロアルキルは、C3-6、C4-6、C5-6、C3-8、C4-8、C5-8、C6-8、C3-9、C3-10、C3-11、C3-12、C6-10又はC6-12等の、任意の炭素数のものを包含することができる。飽和単環式シクロアルキル環には、例えばシクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシル及びシクロオクチルが包含される。飽和二環式及び多環式シクロアルキル環には、例えばノルボルナン、[2.2.2]ビシクロオクタン、デカヒドロナフタレン及びアダマンタンが包含される。シクロアルキル基はまた、部分的に不飽和で、環中に二重結合又は三重結合を1個以上有するものであることもできる。代表的な部分的不飽和シクロアルキル基には、シクロブテンシクロペンテンシクロヘキセンシクロヘキサジエン(1,3−及び1,4−異性体)、シクロヘプテンシクロヘプタジエンシクロオクテンシクロオクタジエン(1,3−、1,4−及び1,5−異性体)、ノルボルネン及びノルボルナジエンが包含されるが、これらに限定されるわけではない。シクロアルキルが飽和単環式C3-8シクロアルキルである場合、例示的な基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが包含されるが、これらに限定されるわけではない。シクロアルキルが飽和単環式C3-6シクロアルキルである場合、例示的な基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが包含されるが、これらに限定されるわけではない。シクロアルキル基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0028

「アルキル−シクロアルキル」とは、アルキル成分及びシクロアルキル成分を有する基であって、アルキル成分がシクロアルキル成分を結合箇所に結び付けるものを指す。アルキル成分は、少なくとも二価のアルキレンであってシクロアルキル成分と結合箇所とを結び付けるということを除いて、上で定義した通りである。ある場合には、アルキル部分は存在しないこともできる。アルキル成分は、C1-6、C1-2、C1-3、C1-4、C1-5、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C3-4、C3-5、C3-6、C4-5、C4-6及びC5-6等の、任意の炭素数のものを包含することができる。シクロアルキル成分は、この中で定義した通りである。例示的なアルキル−シクロアルキル基には、メチル−シクロプロピル、メチル−シクロブチル、メチル−シクロペンチル及びメチル−シクロヘキシルが包含されるが、これらに限定されるわけではない。

0029

「アリール」とは、任意の好適な数の環原子及び任意の好適な数の環を有する芳香族環系を指す。アリール基は、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16個の環原子のような任意の好適な数の環原子のもの及び6〜10、6〜12又は6〜14環員のものを包含することができる。アリール基は、単環式であることもでき、縮合して二環若しくは三環基を形成することもでき、又は結合によって結合してビアリール基を形成することもできる。代表的なアリール基には、フェニルナフチル及びビフェニルが包含される。その他のアリール基としては、メチレン結合基を有するベンジルがある。ある種のアリール基は、フェニル、ナフチル又はビフェニルのように、6〜12個の環員を有する。別のアリール基は、フェニル又はナフチルのように、6〜10個の環員を有する。ある種の別のアリール基は、フェニルのように、6個の環員を有する。アリール基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0030

「アルキル−アリール」とは、アルキル成分及びアリール成分を有する基であって、アルキル成分がアリール成分を結合箇所に結び付けるものを指す。アルキル成分は、少なくとも二価のアルキレンであってアリール成分と結合箇所とを結び付けるということを除いて、上で定義した通りである。アルキル成分は、C0-6、C1-2、C1-3、C1-4、C1-5、C1-6、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C3-4、C3-5、C3-6、C4-5、C4-6及びC5-6等の、任意の炭素数のものを包含することができる。ある場合には、アルキル部分は存在しないこともできる。アリール成分は、上で定義した通りである。アルキル−アリール基の例には、ベンジル及びエチルベンゼンが包含されるが、これらに限定されるわけではない。アルキル−アリール基は、置換されたもの又は非置換のものであることができる。

0031

シラン」又は「シリル」とは、いくつかの置換基を持つケイ素原子を指し、一般的には式−SiR3を有する。ケイ素原子に結合したR基は、任意の基であることができ、水素、ハロゲン及びアルキルを包含するが、これらに限定されるわけではない。さらに、R基は同一であっても異なっていてもよい。

0032

反応混合物を形成」とは少なくとも2種の成分を、それらが互いに反応して第3の成分を生成するのに適した条件下で容器中で一緒にすることを指す。

0033

触媒」とは、ヒドロシリル化反応を達成することができる遷移金属触媒を指す。代表的な触媒には、パラジウム及び白金触媒、例えばKarstedt触媒が包含される。他にも本発明において有用な触媒はある。

0034

カチオン」とは、少なくとも1+の電荷を有する金属又は非金属イオンを指す。本発明の金属カチオンとして有用な金属には、アルカリ金属アルカリ土類金属遷移金属及びポスト遷移金属が包含される。アルカリ金属には、Li、Na、K、Rb及びCsが包含される。非金属カチオンは、アンモニウムイオンR4N+のような第四級窒素基を含む様々な基から構成される。ここで、R基は同一であっても異なっていてもよく、任意の好適な基であることができ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールを包含するが、これらに限定されるわけではない。

0035

「量子ドット」又は「ナノ結晶」とは、実質的に単結晶ナノ構造体を指す。ナノ結晶は、約500nm未満であって約1nm未満程度にまで至る寸法の少なくとも1つの領域又は特徴的寸法を有する。ここで用いた場合、任意の数値に言及した時に、「約」とは、示した値の±10%の値を意味する(例えば、約100nmとは、90nm〜110nmの寸法範囲境界を含む)を包含する)。用語「ナノ結晶」、「量子ドット」、「ナノドット」及び「ドット」が同様の構造を表すことは、当業者であれば容易にわかることであり、本明細書においては区別なく用いられる。本発明はまた、多結晶質又は非晶質のナノ結晶を用いることも包含する。

0036

III.量子ドット結合用リガンド
本発明は、量子ドット(QD)に結合させるためのPOSSリガンド及び関連材料を提供する。本発明の量子ドット結合用リガンドは、シルセスキオキサン部分及びQDに結合することができる複数個のアミン又はカルボキシ基を含有し、得られるリガンド−QD錯体の安定性を改善する。

0037

ある実施形態において、本発明は、式Iに従う構造を有する量子ドット結合用リガンドを提供する。



ここで、式Iの基Aは、6〜12個のケイ素原子を有する多面体オリゴマー状シルセスキオキサン(POSS)部分であることができる。式Iの各基−O−Si(R1)2−L−(R2)qは、POSS部分中のケイ素原子に結合することができる。式Iの各R1は独立して、H又はC1-6アルキルであることができる。式Iの各Lは独立して、C3-8アルキレン、C3-8ヘテロアルキレン又はC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)qであることができる。式Iの各R2は独立して、C(O)OH又はNR2aR2bであることができ、ここで、R2a及びR2bはそれぞれ独立してH又はC1-6アルキルであることができる。式Iの各R3は独立して、C8-20アルキル、C8-20ヘテロアルキル、C8-20アルケニル、C8-20アルキニル、シクロアルキル又はアリールであることができる。式Iの下付文字mは、1〜20の整数であることができる。式Iの下付文字nは、1〜20の整数であることができる。式Iの各下付文字qは独立して、1〜10の整数であることができる。

0038

式Iのシロキサン部分は、任意の好適な基で置換されていてもよい。例えば、R1は水素、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアリールであることができる。ある実施形態において、各R1は独立してC1-6アルキルであることができる。別の実施形態において、各R1は独立してC1-3アルキルであることができる。ある別の実施形態において、各R1はメチルであることができる。

0039

前記結合用リガンドは、任意の好適な結合用リガンドであることができる。例えば、前記結合用リガンドは、アミン又はカルボキシ結合用基であることができる。基Lは、結合用基R2をシロキサン部分に結合させるための任意の好適なリンカーであることができる。ある実施形態において、各Lは独立してC3-8アルキレン、C3-8アルキレン−O−C2-8アルキレン、C3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)2又はC3-8アルキレン−O−C1-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)3であることができる。別の実施形態において、各Lは独立してプロピレン、ブチレン、ペンチレン、n−プロピレン−O−イソプロピレン及びペンチレン−(C(O)NH−エチレン)2であることができる。

0040

結合用基R2は、任意の好適なアミン又はカルボン酸であることができる。例えば、R2はR2a及びR2bの両方がHである第1アミンであることができる。R2はまた、R2a及びR2bの内の一方がHであり且つもう一方がC1-6アルキルである第2アミンであることもできる。代表的な第2アミンには、R2aがメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等であるものが包含されるが、これらに限定されるわけではない。R2a及びR2bがそれぞれC1-6アルキルである第3アミンもまた、結合用基R2として有用である。これらの場合、R2aとR2bとは同一であっても異なっていてもよい。代表的な第3アミンには、−N(Me)2、−N(Et)2、−N(Pr)2、−N(Me)(Et)、−N(Me)(Pr)、−N(Et)(Pr)等が包含されるが、これらに限定されるわけではない。

0041

ある実施形態において、各−L−(R2)q基は独立してC3-8アルキレン−(R2)1-3、C3-8ヘテロアルキレン−R2又はC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン−R2)2であることができる。別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立してC3-8アルキレン−C(O)OH、C3-8アルキレン−(C(O)OH)2、C3-8アルキレン−O−C2-8アルキレン−(C(O)OH)3、C3-8アルキレン−NR2aR2b又はC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン−NR2aR2b)2であることができる。ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。

0042

ある実施形態において、各R2はC(O)OHであることができる。別の実施形態において、各LはC3-8アルキレンであることができる。ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。

0043

ある実施形態において、各R2はNH2であることができる。別の実施形態において、各Lは独立してC3-8アルキレン−(C(O)NH−C2-8アルキレン)qであることができ、各下付文字qは2であることができる。ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。

0044

ある別の実施形態において、各L−(R2)q基は独立して:



であることができる。

0045

任意の好適なPOSS部分が本発明の量子ドット結合用リガンドにおいて有用である。代表的なPOSS部分は、Journal of Scientific and Industrial Research 2009, 68, 437-464、及びApplied Organometallic Chemistry 1999, 13, 311-327中に見出すことができる(それら全体を参考用にここに取り入れる)。POSS部分は、ケージ、はしご、角柱等の任意の好適な形態を採ることもでき、ランダムであることもできる。ケージ状のPOSS部分は、完全に又は不完全に縮合したシルセスキオキサンであることができ、T6、T7、T8、T10、T12他等の任意の好適な数のケイ素原子を有することができる。

0046

POSS部分は、当業者に周知の任意の方法によって調製することができる。例えば、置換シリルRSiCl3を加水分解してRSi(OH)3を生成させ、次いで縮合させて式RSiO1.5の完全縮合ケージを形成させることができる。別法として、縮合を完了までは進めない。その場合、POSS部分はさらなる官能化に利用可能なシラノール基(Si−OH)を持つ開いた角を有することができる。ある実施形態において、POSS部分は、次の構造を有することができる:



(T7シルセスキオキサン:開いた角を与える7個のケイ素原子及び不完全な縮合による3個の利用可能なシラノール)。ある種のPOSS部分は、Hybrid Plastics社(米国ミシシッピ州ハティズバーグ)等から商品として入手可能である。

0047

POSS部分は、任意の好適な置換基で置換されていてよい。例えば、POSS部分は、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアリールで置換されていてよい。置換基は、任意の好適なサイズであることができる。ある実施形態において、POSS置換基は可溶化用基としての働きをする。別の実施形態において、各R3は独立的にC8-20アルキル、C8-20ヘテロアルキル、C8-20アルケニル、C8-20アルキニル、シクロアルキル又はアリールであることができる。ある別の実施形態において、各R3は独立してC8-20アルキル、シクロアルキル又はアリールであることができる。さらに別の実施形態において、各R3は独立してオクチル、イソオクチル、ノニルデシルウンデシルドデシルトリデシルテトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルアイコシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、ノルボルニルアダマンチル、フェニル、ナフチル又はアントラセニルであることができる。さらに別の実施形態において、各R3は独立してシクロヘキシル、フェニル及びイソオクチルであることができる。さらに別の実施形態において、各R3はシクロヘキシルであることができる。

0048

POSS部分は、任意の好適な数の置換基を有することができる。例えば、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個又はそれより多くの置換基が存在することができるように、各ケイ素原子が1個の置換基を有していることができる。ある実施形態において、下付文字mは5〜10の整数であることができる。別の実施形態において、下付文字mは7であることができる。

0049

POSS部分が完全には縮合しておらずに角が欠落している場合、利用可能なフリーのシラノール(Si−OH)に追加の置換基が結合することができる。すべての利用可能なシラノール基が官能化されていてもよく、利用可能なシラノールの内の一部のみが官能化されていることもできる。ある実施形態において、下付文字nは1〜6の整数であることができる。別の実施形態において、下付文字nは3であることができる。ある別の実施形態において、式IのPOSS部分は次の構造を有することができる。



ある実施形態において、前記量子ドット結合用リガンドは、上に示したPOSS部分を有することができ、ここで、式Iの各R1はメチルであることができ、式Iの各−L−(R2)q基は



であることができる。式Iの各R3はシクロヘキシル、フェニル又はイソオクチルであることができ、式Iの下付文字mは7であることができ、式Iの下付文字nは3であることができる。

0050

本発明の量子ドット結合用リガンドは、当業者に周知の方法によって調製することができる。図1に示したように、不完全縮合POSS部分のシラノール(この場合にはシクロヘキサンで置換されたT7)をジメチルクロロシランと縮合させることによって、シラン変性POSS部分を調製する。次いで利用可能なSi−H結合と結合用リガンド前駆体との間でヒドロシリル化反応を行い、次いでこれを既知の方法によって結合用リガンドに転化させる。

0051

IV.量子ドット組成物
本発明の量子ドット結合用リガンドは、量子ドット(QD)に錯化させることができる。ある実施形態において、本発明は、本発明の量子ドット結合用リガンドと、発光量子ドット(QD)の第1の母集団との組成物を提供する。

0052

量子ドット
一般的に、特性寸法区域は構造の最小軸に沿う。QDは材料特性において実質的に均一か、又は、ある実施形態では、不均一であることもある。QDの光学特性は、それらの粒径化学又は表面組成によって、及び/又は、従来技術で利用可能な適切な光学的試験によって決定される。ナノ結晶サイズを約1nmから約15nmの範囲に調整する能力によって、全光学スペクトル内の光子放出範囲は演色における大きな多用途性を提供することができる。粒子カプセル化は、化学的及び紫外線劣化剤に対する構造安定性を提供する。

0053

追加として例示されるナノ構造として、限定するものではないが、ナノワイヤナノロッドナノチューブ分岐ナノ構造、ナノテトラポッドトライポッドバイポッドナノ粒子、及び、寸法が約500nm未満、例えば、約200nm未満、約100nm未満、約50nm未満、又は、さらに約20nm未満又は約10nm未満の少なくとも一つの区域又は特性寸法(任意で三次元の各々)を有する類似構造がある。一般的に、区域又は特性寸法は構造の最小軸に沿うことになる。ナノ構造は、例えば、実質的に結晶質、実質的に単結晶、多結晶、非晶質又はその組み合わせである。

0054

本発明で使用されるQD(又は他のナノ構造)は、当業者には公知のいずれかの方法を使用して製造される。例えば、適切なQD及び適切なQDを形成する方法は、米国特許第6225198号、米国特許第6207229号、米国特許第6322901号、米国特許第6872249号、米国特許第6949206号、米国特許第7572393号、米国特許第7267865号、米国特許第7374807号、米国特許公開第2008/0118755号(2005年12月9日出願)及び米国特許第6861155号に開示されたものがあり、その各々はここでは全体として参照されて組み込まれている。

0055

本発明で使用されるQD(又は他のナノ構造)は、適切な材料のいずれかによって製造され、適切には無機材料、及び、さらに適切には無機導体又は半導体材料である。適切な半導体材料としては、II−VI族、III−V族、IV−VI族及びIV族半導体を含むいずれかの種類の半導体がある。適切な半導体材料は、限定するものではないが、Si、Ge、Sn、Se、Te、B、C(ダイアモンドを含む)、P、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaPGaAs、GaSb、InN、InPInAs、InSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdSeZn、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、BeS、BeSe、BeTe、MgS、MgSe、GeS、GeSe、GeTe、SnS、SnSe、SnTe、PbO、PbS、PbSe、PbTe、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Si3N4、Ge3N4、Al2O3、(Al、Ga、In)2(S、Se、Te)3、Al2CO3及び二つ又はそれ以上のそのような半導体の好適な組み合わせが挙げられる。

0056

ある実施形態では、半導体ナノ結晶又は他のナノ構造は、また、p型ドーパント又はn型ドーパントのようなドーパントを含むことがある。本発明で有用なナノ結晶(又は他のナノ構造)には、また、II−VI又はIII−V半導体を含むことがある。II−VI又はIII−V半導体ナノ結晶及びナノ構造の例として、周期律表でZn、Cd及びHgのようなII族元素とS、Se、Te、PoのようなVI族のいずれかの元素とのいずれかの組み合わせ、及び、周期律表でB、Al、Ga、In及びTlのようなIII族の元素とN、P、As、Sb、及びBiのようなV族のいずれかの元素とのいずれかの組み合わせがある。他の適切な無機ナノ構造に、金属ナノ構造がある。適切な金属には、限定するものではないが、Ru、Pd、Pt、Ni、W、Ta、Co、Mo、Ir、Re、Rh、Hf、Nb、Au、Ag、Ti、Sn、Zn、Fe、FePtなどがある。

0057

当業者には公知のいずれかの方法によってナノ結晶蛍光体を生成することができるが、適切には、無機ナノ材料蛍光体の制御された成長のための液相コロイド法が使用される。Alivisatos, A.P., “Semiconductor clusters, nanocrystals, and quantum dots”, Science 271:933 (1996);X. Peng, M. Schlamp, A. Kadavanich, A.P. Alivisatos, “Epitaxial growth of highly luminescentCdSe/CdS Core/Shell nanocrystals with photostability and electronic accessibility”, J. Am. Chem. Soc. 30:7019-7029 (1997);並びにC. B. Murray, D.J. Norris, M.G. Bawendi, “Synthesis and characterization of nearly monodisperse CdE (E = sulfur, selenium, tellurium) semiconductor nanocrystallites”, J. Am. Chem. Soc. 115:8706 (1993)を参照されたい(それらの開示全体を参考用にここに取り入れる)。この製造方法技術は、クリーンルーム及び高価な製造装置の必要がない低コストプロセス可能性を活用する。これらの方法では、高温熱分解を受ける金属前駆体有機界面活性剤分子熱溶液に急速に注入される。これらの前駆体は上昇した温度で分裂し、反応して、ナノ結晶を核にする。この初期核生成相後、成長相成長結晶モノマーを添加することによって始まる。結果はそれらの表面をコーティングする有機界面活性剤分子を有する溶液内の独立した結晶ナノ粒子である。

0058

この方法を使用すると、合成が数秒間以上起きる初期核生成事象として生じ、上昇した温度で数分間の結晶成長が続く。温度、存在する界面活性剤の種類、前駆体材料、及びモノマーに対する界面活性剤の割合などのパラメータを変更して、反応の性質及び進行を変化させることができる。温度は核生成事象の構造相、前駆体の分解速度、成長速度を制御する。有機界面活性剤分子は溶解度及びナノ結晶の形状制御の両方に介在する。界面活性剤のモノマーに対する、界面活性剤のお互いに対する、モノマーのお互いに対する割合、及び、モノマーの個々の濃度は、成長動態に強く影響する。

0059

半導体ナノ結晶において、光誘起発光はナノ結晶のバンド端状態から起きる。発光ナノ結晶からのバンド端発光は、表面電子状態から発生する放射又は非放射崩壊チャネル競争する。X. Peng, et al., J. Am. Chem. Soc. 30:7019-7029 (1997)を参照されたい。その結果、ダングリングボンドのような表面欠陥の存在は非放射再結合中心を提供し、低下した放出効果の一因となる。表面トラップ状態不動態化し、除去する有効かつ永続的な方法は、ナノ結晶表面上で無機シェル材料エピタキシャルに成長させることである。X. Peng, et al., J. Am. Chem. Soc. 30:7019-7029 (1997)を参照されたい。シェル材料は、電子準位コア材料に対してI型である(例えば、より大きいバンドギャップを有し、電子局在化させる電圧段階を提供し、コアまで穴をあける)ように選択されることができる。その結果、非放射再結合の確率は減少する。

0060

コア−シェル構造は、コアナノ結晶を含む反応混合物にシェル材料を含む有機金属前駆体を添加することによって得られる。この場合、核生成事象、それに続く成長よりむしろコアが核として挙動し、シェルはそれらの表面から成長する。シェル材料のナノ結晶の独立した核生成を防止しながら、コア表面に対するシェル材料モノマーの添加を助けるために、反応温度は低く保持される。反応混合物中に界面活性剤が存在して、シェル材料の制御された成長を管理し、溶解度を確実にする。二つの材料間に低い格子不整合があるとき、均一及びエピタキシャルに成長したシェルが得られる。

0061

コア−シェル発光ナノ結晶を調製するための例となる材料は、限定するものではないが、Si、Ge、Sn、Se、Te、B、C(ダイアモンドを含む)、P、Co、Au、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdSeZn、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、BeS、BeSe、BeTe、MgS、MgSe、GeS、GeSe、GeTe、SnS、SnSe、SnTe、PbO、PbS、PbSe、PbTe、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Si3N4、Ge3N4、Al2O3、(Al、Ga、In)2(S、Se、Te)3、Al2CO3及び二つ又はそれ以上のそのような材料の適切な組み合わせが挙げられる。本発明の実施に使用されるコア−シェル発光ナノ結晶の例としては、限定するものではないが、(コア/シェルで表示)、CdSe/ZnS、InP/ZnS、PbSe/PbS、CdSe/CdS、CdTe/CdS、CdTe/ZnS及びその他が挙げられる。

0062

ある実施形態では、CdSeは、この材料の合成の相対的成熟度によってナノ結晶材料として使用される。一般的な表面化学の使用によって、ナノ結晶含有非カドミウムを置換することができる。発光ナノ結晶材料の例としてはコア/シェル発光ナノ結晶を含むCdSe又はZnSがあり、CdSe/CdS/ZnS、CdSe/ZnS、CdSeZn/CdS/ZnS、CdSeZn/ZnS、InP/ZnS、PbSe/PbS、CdSe/CdS、CdTe/CdS又はCdTe/ZnSが挙げられる。最も好ましくは、本発明の量子ドットはCdSeを含むコア及びCdSまたZnSを含む少なくとも一つのカプセル化シェル層を有するコア−シェルQDを含むことがある。別の実施形態では、InPがナノ結晶材料として使用される。

0063

ある実施形態では、発光量子ドットはCdSe又はCdTeであり、量子ドット結合リガンドはアミン結合基を含むことがある。別の実施形態では、発光量子ドットはCdSe又はCdTeであり、R2はNR2aR2bであることがある。また別の実施形態では、発光量子ドットはInPであり、量子ドット結合リガンドはカルボキシ結合基を含むことがある。さらに別の実施形態では、発光量子ドットはInPであり、R2はC(O)OHであることがある。

0064

発光ナノ結晶は酸素不浸透性の材料から形成され、それによって、QD蛍光体材料におけるQDの酸素障壁要件及び光安定化単純化する。ある実施形態では、発光ナノ結晶は本発明の一つ又はそれ以上の量子ドット結合リガンドによってコーティングされ、下記に詳細に記載するような一つ又はそれ以上のマトリックス材料を有する有機ポリマーマトリックス内に分散される。さらに、発光ナノ結晶は、QDを密封するために、酸化シリコン酸化アルミニウム又は酸化チタン(例えば、SiO2、Si2O3、TiO2、又はAl2O3)などの一つ又はそれ以上の材料を有する一つ又はそれ以上の無機層でコーティングすることができる。

0065

マトリックス材料
一般的に、高分子リガンドはナノ構造の表面に結合される。しかし、組成中のリガンド材料の全部がナノ構造に結合しなければならないわけではない。高分子リガンドが過剰に供給されることがあり、その結果、リガンドのある分子はナノ構造の表面に結合し、リガンドの他の分子はナノ構造の表面に結合しない。

0066

本発明の蛍光体材料は、さらにQDが埋め込まれた、又は、別の方法で配置されたマトリックス材料を備える。マトリックス材料はQDを収容することができる、適切なホストマトリックス材料のいずれでもよい。適切なマトリックス材料は、QD及びいずれかの周辺包装材料又は層を含む、バックライティングユニットBLU)コンポーネントと化学的及び光学的に両立する。適切なマトリックス材料は、一次光及び二次光の両方に透明で、それによって一次光及び二次光の両方がマトリックス材料を通して伝播される非黄色化光学材料を含む。好ましい実施形態では、マトリックス材料はQDを完全に包囲して、酸素湿気及び温度のような環境条件によって引き起こされるQDの劣化を防止する防護壁を提供する。マトリックス材料は、可撓性又は鋳造可能なQDフィルムが所望される用途では可撓性であることができる。あるいは、マトリックス材料は高強度、非可撓性材料を含むこともある。

0067

好ましいマトリックス材料は、低い酸素透過性及び透湿性を有し、高い光及び科学安定性を示し、好ましい屈折率を示し、QD蛍光体材料に近接する保護層又は他の層に接着し、したがって、QDを保護する気密シールを提供する。好ましいマトリックス材料は、紫外線又は熱硬化法によって硬化可能であり、したがって、ロールロール加工を容易にする。熱硬化が最も好ましい。

0068

本発明のQD蛍光体材料で使用される適切なマトリックス材料は、ポリマー及び有機及び無機酸化物である。本発明のマトリックスで使用される適切なポリマーは、そのような目的で使用できる当業者には公知のいずれかのポリマーである。適切な実施形態では、ポリマーは実質的に半透明又は実質的に透明である。適切なマトリックス材料としては、限定するものではないが、エポキシ樹脂アクリレート、ノルボルネン、ポリエチレンポリビニルブチラールポリ酢酸ビニルポリ尿素ポリウレタン;シリコーン及びシリコーン誘導体として、限定するものではないが、アミノシリコーンAMS)、ポリフェニルメチルシロキサンポリフェニルアルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンポリジアルキルシロキサン、シルセスキオキサン、フッ素化シリコーン及びビニル及びヒドリド置換シリコーン;限定するものではないが、メタクリル酸メチルメタクリル酸ブチル及びメタクリル酸ラウリルであるモノマーから生成されるアクリルポリマー及びコポリマーポリスチレンアミノポリスチレンAPS)及びポリ(アクリロニトリルエチレンスチレン)(AES)のようなスチレンベースポリマー;ジビニルベンゼンのような二官能性モノマーと架橋されるポリマー;リガンド材料を架橋するのに適した架橋剤、リガンドアミンと結合してエポキシを形成するエポキシド(例えば、APS又はPEIリガンドアミン)などである。

0069

本発明で使用されるQDは、いずれかの適切な方法、例えば、ナノ結晶をポリマーと混合し、フィルムを鋳造するか、ナノ結晶をモノマーと混合して、それらを一緒に重合させるか、ナノ結晶をゾルゲルに混合して、酸化物を形成するか、又は同業者に公知の他のいずれかの方法によってポリマーマトリックス(又は他のマトリックス材料)に埋め込まれる。ここで使用するように、「埋め込まれる」という語は、発光ナノ結晶がマトリックスの多数成分を形成するポリマー内に封入又はケースに入れられることを示すために使用される。発光ナノ結晶は、さらなる実施形態では、用途−特有の均一分配機能によって分配されるが、マトリックスを通して適切に均一に分配されることに注目すべきである。

0070

組成物は、任意で、例えば結合リガンドと共に複数又は一群のナノ構造を含む。組成物は、任意で溶剤を含み、そこにナノ構造(複数)及びリガンドが分散される。前記のように、ナノ構造及びリガンドはマトリックスに組み込まれて、ポリマー層又はナノ複合材料(例えば、リガンドから形成されるシリコーンマトリックス)を形成する。したがって、組成物はまた架橋剤及び/又は開始剤を含む。適切な架橋剤としては、アミノ基(又はリガンド上の他の基)と反応して、共有結合を形成することができる二つ又はそれ以上の官能基(例えば、二、三又は四)を有する有機又はポリマー化合物が挙げられる。そのような官能基としては、限定するものではないが、例えば、シリコーン、炭化水素又は他の分子上のイソシアネート、エポキシド(又はエポキシと呼ばれる)、無水コハク酸又は他の無水物又は酸無水物、及びメチルエステル基が挙げられる。一つの種類の実施形態では、架橋剤はエポキシ架橋剤、例えば、エポキシシクロヘキシル又はエポキシプロピル架橋剤(例えば、各々、表1の化合物A−C又はD−G)である。架橋剤上の反応基ペンダント及び/又は末端であることがある(例えば、各々、表1の化合物B及びD又は化合物A、C、及びE−G)。架橋剤は任意でエポキシシリコーン架橋剤であり、たとえば、直鎖又は分岐であることがある。ある実施形態では、架橋剤は直鎖エポキシシクロヘキシルシリコーン又は直鎖エポキシプロピル(グリシジル)シリコーンである。表1に多数の典型的な架橋剤のリストを示した。適切な架橋剤は市販されている。例えば、化合物H−KはAldrich社から市販され、化合物A−GはGelest社から、例えば、化合物Aは製品番号DMS−EC13として化学式量が約900〜1100で、化合物Bは製品番号ECMS−327として化学式量が約18000で、モルパーセントmが3〜4%で、化合物Dは製品番号EMS−622として化学式量が約8000で、m≒6及びn≒100で、化合物Eは製品番号DMS−E09として市販されている。

0071

0072

本発明の量子ドット結合リガンドを使用して調製した量子ドット組成物及びフィルムは、様々な発光素子量子ドット発光素子及び量子ドットをベースとするバックライト装置に有用である。代表的なデバイスは当業者には周知であり、例えば、米国特許公開第2010/0167011号、米国特許公開第2012/0113672号、米国特許第7750235号及び米国特許第8053972号に見られる。

0073

本発明の量子ドット組成物は、バックライトユニット(BLU)のような発光素子を形成するために使用される。典型的なBLUは二つの障壁層の間に挟まれたQDフィルムを備えることがある。本発明のQDフィルムは、単一の量子ドット及び単一の量子ドット結合リガンド、又は複数の量子ドット及び複数の量子ドット結合リガンドを含むことがある。例えば、本発明のQDフィルムは、CdS、CdTe、CdSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、CdTe/ZnS、CdSe/CdS/ZnS、CdSe/ZnS、CdSeZn/CdS/ZnS又はCdSeZn/ZnSのようなカドミウム量子ドット、及びアミン結合基を有する量子ドット結合リガンドを含むことがある。本発明のQDフィルムは、InP又はInP/ZnSのようなInP量子ドット及びカルボキシ結合基を有する量子ドット結合リガンドを含むことがある。

0074

ある実施形態では、本発明のQDフィルムは量子ドットを含むカドミウム及びインジウムを両方含む。量子ドットを含むカドミウム及びインジウムの両方が存在するとき、QDフィルムはカドミウム量子ドットを含む第一のフィルム及びインジウム量子ドットを含む第二のフィルムを備えることができる。これらのフィルムは一つの上にもう一つを重ねて、層状フィルムが形成される。ある実施形態では、バリアフィルム又は他の型のフィルムが各カドミウム及びインジウムフィルムの間に重ねられる。別の実施形態では、カドミウム及びインジウム量子ドットを、それらの各々の量子ドット結合リガンドと共に、単一のQDフィルムへと一緒に混合する。

0075

単一層又は多層フィルムのどちらかと一緒に混合されたQDフィルムは、システムにおけるカドミウム量を減少させるという利点がある。例えば、カドミウムは、300ppm以下、200、100、75、50又は25ppmに減少させることができる。ある実施形態では、QDフィルムは約100ppm未満のカドミウムを含む。別の実施形態では、QDフィルムは約50ppm未満のカドミウムを含む。

0076

V.実施例
例1:シクロヘキシル−ヘキサミン量子ドット結合用リガンドの調製

0077

一般的方法。すべての操作を、酸素を含まない乾燥窒素雰囲気下で、標準シュレンク技術を使用して実施した。ジクロロシラントリエチルアミン及び1,2−ジアミノエタン(DME)は、Aldrich社から購入した。前記アミンは使用前に蒸留した。ヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラノール1は、Hybrid Plastics社から購入した。アルキルコハク酸無水物は、TCIAmerica社から購入した。トルエン及びヘキサン類は、Aldrich社から購入して1Lの容器中で乾燥させ且つ脱酸素した。塩酸はAir Products社から購入し、酢酸エチルはFisher Scientific社から購入した。Karstedt触媒(キシレン中2.1重量%及び2.4重量%)は、Gelest社から得て、さらに精製することなく用いた(原液は1mL当たり0.113モル白金を含有していた)。NMR化学シフトデータは、Bruker社のFT NMRを用いて、1Hについては400MHzで、13C{1H}については100MHzで記録し、ppmで示した。IR分析は、減衰全反射サンプリングアクセサリーを備えたNicolet 7200FTIRを用いて行った。

0078

アルキルジエステルの合成。シュレンクライン上の500mLのRBFメタノール(247mL、195g、6.10モル)及びシリカ(20g)を加えてスラリーを形成させた。次いでアルキルコハク酸無水物(20mL、17.1g、122 モル)を加え、次いで濃HCl(20.3mL、244ミリモル)を加える。このフラスコ油浴中に入れ、70℃において終夜還流させる。サンプルを過剰量の重炭酸ナトリウム中和し、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発性物質真空移送によって除去してFTIR及び1H−NMRによる分析の準備をし、酸無水物がジエステルに転化したことを測定した。反応溶液を次いで重炭酸ナトリウム (30.7g、366ミリモル)を含有させた水(300mL)の撹拌溶液中にゆっくり注いだ。泡立ちが停止した後に、酢酸エチル(125mL)を加え、この溶液を分液漏斗中に注いだ。相分離の際に水性相を酢酸エチルで抽出(2×125mL)し、抽出物を一緒にした。抽出物をブライン洗浄(2×125mL)し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発性物質を回転式蒸発器(rotovap)によって除去し、生成物をクーゲルロール(Kugelrohr)によって100℃、250ミリトルより低い圧力において蒸留して、無色透明オイルを得た(22.7g、122ミリモル、定量的収率)。

0079

ヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラン(2)の合成。100mLの三つ口RBFに窒素導入口アダプター熱電対(反応溶液を直接測定するために位置決めしたもの)及び受け器付き短経路蒸留ヘッド具備させて、ヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラノール(1.0g、1.03ミリモル)を加えた。さらに蒸留ヘッドを一方向弁収納したバブラーに取り付けた。この装置は、シュレンクラインをホースアダプターに取り付けた際に窒素ガス反応フラスコ中を通って反応溶液の表面を越えて蒸留ヘッドに取り付けたバブラーから出て行くことができるように、構成した。また、バブラーの一方向弁により、バブラーからホースアダプターまで装置全体真空にすることができた。熱電対を、所望の反応溶液温度を維持するために温度調節器を備えた加熱マントルに取り付けた。この装置を真空下に置いて50ミリトルより低い圧力にした後に、窒素でバックフラッシュした。この真空工程は、蒸留ヘッドとバブラー開口との間の弁を用いて実施した。

0080

トルエン(50mL)を加え、受け器をドライアイスエタノール浴中で冷却し、反応フラスコを110℃に加熱しながら、窒素を導入口アダプターから通して、反応溶液の表面を越えて蒸留ヘッド及びバブラーを通って出した。留出液約25mLを採集した後に蒸留を停止した。次いで蒸留ヘッドを取り除き、還流冷却管に置き換えた。ジメチルクロロシラン(0.389g、0.456mL、4.11ミリモル)を加え、約5分間撹拌した後にトリエチルアミン(0.416g、0.573mL、4.11ミリモル)を加えた。これによって反応溶液が固化したが、トルエン25mLを加えたらさらさらした透明白色反応溶液が得られた。濾過し、次いで揮発性物質を除去することによって、分析用のサンプルを調製した。FTIR及び1H−NMRにより、反応が完了したことが確認された。ドライアイス/エタノールで冷却した補助トラップを用いて真空移送によって揮発性物質を反応溶液から除去した。得られた白色ペーストをヘキサンで抽出(1×20mL、2×5mL)し、抽出物を個々に、Fisherbrand P8濾紙(粒子保持20〜25μm)を備えたフィルター付カニューレを用いて、別個シュレンクフラスコに移した。揮発性物質を無色透明溶液から真空移送によって除去して、2を白色粉末として得て、これをグローブボックス中に保存した。

0081

ヘプタシクロヘキシルPOSSヘキサエステル(3)の合成。グローブボックス中の50mLシュレンクフラスコにヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラン2(0.276g、0.240ミリモル)を加え、次いでトルエン(5mL)を加えて透明溶液を形成させた。次いでアリルジエステル(0.143g、0.721ミリモル)を加え、反応溶液を80℃に加熱した後に、Karstedt触媒(1万倍希釈物0.638mL又は白金7.21×10-6ミリモル、100000ターンオーバーに充分な量)を加え、反応を80℃において1時間撹拌した。揮発性物質除去後に、FTIR及び1H−NMRによるサンプルの分析から、ほぼ半分の完了度であることがわかったので、より多くのKarstedt触媒(100倍希釈物0.638mL又は7.21×10-4ミリモルの白金、1000ターンオーバーに充分な量)を加え、反応溶液を80℃に終夜加熱した。さらに16時間加熱した後に、反応溶液のサンプルを分析用に調製して、シランが消費されたことを測定した。揮発性物質を真空移送によって除去して、生成物を僅かに黄色のオイルとして得た。この生成物をさらに精製することなくヘキサアミン物質4の合成に用いた。

0082

ヘプタシクロヘキシルPOSSヘキサアミン(4)の合成。前記ヘキサエステル(約240ミリモル)を入れた50mLシュレンクフラスコをシュレンクラインに取り付け、トルエン(2mL)及びメタノール(2mL)を加えた。次いで1,2−ジアミノエタン(0.433g、0.481mL、7.20ミリモル)を加え、反応フラスコを60℃に設定した油浴中で終夜加熱した。FTIR及び1H−NMRによる分析のために反応溶液のサンプルから揮発性物質を取り除き、エステルが反応において消費されたことを測定した。揮発性物質を真空移送によって除去し、白色ワックス状固体を小さい塊に分けて、真空下に置いた。最終生成物4は、1,2−ジアミノエタンを少々含有していた。

0083

アリルジエステルの分析。1H−NMR(トルエン−d8,δ):2.05〜2.25 (m, 2 H, CH2CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 2.5〜2.65 (m, 1 H, CH2CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 2.75〜2.90 (m, 1 H, CH2CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 3.33, 3.38 (s, 6 H, OMe), 4.80〜4.95 (m, 2 H, CH2=CHCH2), 5.45〜5.65 (m, 1 H, CH2=CHCH2)。IR(cm-1,ダイアモンド):2953 m (sp3 C-H), 1731 (s,エステルC=O), 1436 m, (sp3 C-H), 1195 sh, 1159 s (エステルOMe)。

0084

ヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラン(2)の分析。1H−NMR(トルエン−d8,δ):0.27 (s, 18 H, SiMe), 0.70〜2.00 (3ブロードm, 77H, シクロヘキシル), 4.75 (s, 3 H, Si-H)。IR(cm-1,ダイアモンド):2919 s, 2847 s (sp3 C-H), 2137 m, (Si-H), 1445 m, (sp3 C-H), 1107 sh, 1078 sh, 1054 s, 1035 sh (ケージSi-O-Si).

0085

ヘプタシクロヘキシルPOSSヘキサエステル(3)の分析。1H−NMR(トルエン−d8,δ):0.45 (s, 18 H, SiMe), 0.65〜0.80 (m, 6 H, SiCH2CH2), 0.85〜2.20 (ブロードm, 89 H, シクロヘキシル, SiCH2CH2CH2CH), 2.25〜2.35及び2.65〜2.80 (m, 6 H, CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 2.95 (m, 3 H, CH2CH(CO2H)CH2CO2H)。IR(cm-1,ダイアモンド):2920 m, 2848 m (sp3 C-H), 1737 m (エステルC=O), 1446 m (sp3 C-H), 1111 sh, 1078 s, 1050 s, 1035 sh (ケージSi-O-Si)。

0086

ヘプタシクロヘキシルPOSSヘキサアミン(4)の分析。IR(cm-1,ダイアモンド):3354 sh, 3288 w (NH), 2919 s, 2847 m (sp3 C-H), 1658 m, (アミドC=O), 1445 m (sp3 C-H), 1103 sh, 1078 sh, 1057 s, 1025 sh (ケージSi-O-Si)。MALDI TOF MS (m/z): 313.5 (M) +6, 376.0 (M) +5, 394.5 (M+4Na)+5, 469.8 (M)4+, 454.7 (M+Na)+4, 625.7 (M)3+, 665.8 (M+4Na)+3, 938.0 (M)+2, 1875.0 (M)+1。

0087

例2:イソオクチル−ヘキサミン量子ドット結合用リガンドの調製

0088

一般的方法。すべての操作を、酸素を含まない乾燥窒素雰囲気下で、標準的シュレンク技術を使用して実施した。 乾燥脱酸素トルエンはFisher社から購入し、さらに精製することなく用いた。乾燥脱酸素ジメトキシエタン(DME)、トリエチルアミン及びジメチルクロロシランはAldrich社から購入し、さらに精製することなく用いた。ヘプタイソオクチルPOSSトリシラノール(85〜90%)は、Hybrid Plastics社から購入し、さらに精製することなく用いた。アリルジエステルの合成は、Nanosys社の別の特許文献に記載されていた。NMR化学シフトデータは、Bruker社のFT NMRを用いて、プロトンについては400MHzで、13C{1H}については100MHzで記録し、ppmで示した。IR分析は、減衰全反射(ATR)サンプリングアクセサリーを備えたNicolet 7200FTIRを用いて行った。

0089

ヘプタイソオクチルPOSSトリシラン(2)の合成。500mLの四つ口RBFにヘプタイソオクチルPOSSトリシラノール1(10.0g、8.44ミリモル)を加え、このフラスコに窒素導入口アダプター、受け器付き蒸留ヘッド及び熱電対を具備させた。さらに蒸留ヘッドを一方向弁を収納したバブラーに取り付けた。この装置は、シュレンクラインをホースアダプターに取り付けた際に窒素ガスが反応フラスコ中を通って反応溶液の表面を越えて蒸留ヘッドに取り付けたバブラーから出て行くことができるように、構成した。また、バブラーの一方向弁により、バブラーからホースアダプターまで装置全体を真空にすることができた。熱電対を、所望の反応溶液温度を維持するために温度調節器を備えた加熱マントルに取り付けた。この装置を真空下に置いて100ミリトルより低い圧力にした後に、窒素でバックフラッシュした。この真空工程は、蒸留ヘッドとバブラー開口との間の弁を用いて実施した。

0090

次いでトルエン(300mL)を加え、受け器をドライアイス/エタノール浴中で冷却し、反応フラスコ100℃に加熱しながら、窒素を導入口アダプターから通して、反応溶液の表面を越えて蒸留ヘッド及びバブラーを通って出した。留出物約150mLを採集した後に、加熱を取り除いて反応溶液が室温に近づけるようにした。冷却の際にトルエン(40mL)を加えて反応溶液を容易に撹拌できるようにした。次いでジメチルクロロシラン(3.20g、3.75mL、33.8ミリモル)を加え、次いでトリエチルアミン(3.42g、4.71mL、33.8ミリモル)を加えた。反応溶液が不透明な白色になり、ほとんど固化した。トルエン(40mL)を加えたら、反応溶液は再び撹拌できるようになった。これを50℃に約1分間加熱した後に、室温まで冷ました。揮発性物質をドライアイスエタノールで冷却した補助トラップを用いた真空移送によって除去した。

0091

濃密な白色ペーストをヘキサンで抽出(1×60mL及び2×20mL)し、抽出物を個々にWhatman 5濾紙(粒子保持2.5μm未満)を備えたフィルター付きカニューレを用いて、別個のフラスコに移した。揮発性物質を無色透明溶液から真空移送によって除去して、生成物2を僅かに琥珀色澄明オイルとして得た(9.77g、7.19ミリモル、収率85.2%)。

0092

ヘプタイソオクチルPOSSヘキサエステル(3)の合成。グローブボックス中で、窒素導入口アダプター及び2個の止め具を備えさせた25mLの三つ口RBFにトリシラン3(3.0g、2.21ミリモル)を加えた。次いで真空ライン上で止め具を熱電対(反応溶液の温度を測定するために位置決めしたもの)に置き換えた。もう一方の止め具は、窒素を満たした還流冷却管に置き換えた。トルエン(1.0mL)を加え、反応溶液を100℃に加熱した後に、Karstedt触媒(10倍希釈物0.586mL又は6.62×10-3ミリモル、100のターンオーバーに充分な量)を加えた。120℃への初期発熱の後に、反応溶液を100℃まで冷まし、100℃に終夜保った。揮発性物質を除去することによって調製した反応溶液のサンプルのFTIR及び1H−NMRによる分析から、反応が完了したことが測定された。反応生成物を精製することなく次の工程に送った。

0093

ヘプタイソオクチルPOSSヘキサアミン(4)の合成。前の工程からの反応溶液に1,2−ジアミノエタン(2.39g、2.66mL、39.7ミリモル)を加え、この溶液を120℃に終夜加熱した。16時間の加熱の後に、FTIR及び1H−NMRによる分析によって、出発エステルの大部分が消費されていることがわかり、トルエンを追加(5mL)し、再び反応溶液を120℃に終夜加熱した。FTIRによる分析により、エステルが消費されたことが測定されたので、揮発性物質を真空移送によって除去して、琥珀色の明澄オイルを得た。

0094

ヘプタイソオクチルPOSSトリシラン(2)の分析。1H−NMR(CDCl3, δ): 0.24 (m, 18 H, SiMe), 0.45〜1.40 (ブロードm, 119 H, イソオクチル), 4.78 (m, 3 H, Si-H)。IR(cm-1,ダイアモンド):2952 m, 2904 sh, 2867 sh (sp3 C-H), 2147 m (Si-H), 1475 w (sp3 C-H), 1086 sh, 1051 s (Si-O-Si)。

0095

ヘプタイソオクチルPOSSヘキサエステル(3)。1H−NMR(トルエン−d8,δ):0.40 (s, 18 H, SiMe), 0.70〜1.55 (ブロードm, 137 H, イソオクチル及びSiCH2CH2CH2CH), 2.25〜2.35及び2.70〜2.77 (2個のm, CH2CH(CO2Me)CH2(CO2Me), 2.90〜3.05 (m, 1H, CH2CH(CO2Me)CH2(CO2Me), 3.35及び3.45 (2個のs, 18 H, OMe)。IR(cm-1,ダイアモンド):2951 m, 2094 sh, 2867 sh (sp3 C-H), 1742 m (エステルC=O), 1467 w, (sp3 C-H), 1086 sh, 1046 s (Si-O-Si)。

0096

ヘプタイソオクチルPOSSテトラアミン(4)の分析。1H−NMR(トルエン−d8,δ):0.30〜0.65 (m, 18 H, SiMe), 0.70〜1.70 (ブロードm, 131 H, イソオクチル及びSiCH2CH2CH2CH), 1.95〜2.45 (m, 9 H, CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 2.70〜3.85 (m, 24 H, NHCH2CH2NH2), 8.5〜9.5 (m, 12H, CH2NH2)。IR(cm-1,ダイアモンド):3291 ブロード w, (NH), 2951 m, 2094 sh, 2867 sh (sp3 C-H), 1646 (m,アミドC=O), 1082 sh, 1054 s (Si-O-Si).

0097

例3:イソオクチル−カルボン酸量子ドット結合用リガンドの調製

0098

一般的方法。すべての操作を、酸素を含まない乾燥窒素雰囲気下で、標準的シュレンク技術を使用して実施した。乾燥脱酸素トルエン及びヘキサンは、Fisher社から購入して、さらに精製することなく用いた。乾燥脱酸素ジメトキシエタン(DME)はAldrich社から購入し、さらに精製することなく用いた。ヘプタイソオクチルPOSSトリシラノール1(85〜90%)はHybrid Plastics社から購入し、さらに精製することなく用いた。アリルコハク酸無水物はTCIAmerica社から購入し、使用前に蒸留した。クロロジメチルシラン及びトリエチルアミンはAldrich社から購入し、使用するまでグローブボックス中に保存した。Karstedt触媒(キシレン中2.1〜2.4重量%)は、Gelest社から得て、さらに精製することなく用い、グローブボックス内に保存し、取り扱った。Karstedt触媒の100倍希釈物は、原液0.10mLをトルエン10mL中に溶解させることによって製造した(原液は1mL当たり白金0.113モル含有)。NMR化学シフトデータは、Bruker社のFT NMRを用いて、プロトンについては400MHzで、13C{1H}については100MHzで記録し、ppmで示した。IR分析は、減衰全反射(ATR)サンプリングアクセサリーを備えたNicolet 7200FTIRを用いて得た。

0099

コハク酸無水物シラン(2)の合成。還流冷却管、窒素導入口アダプター及び熱電対を具備させてシュレンクラインに取り付けた50mLの四つ口RBFにアリルコハク酸無水物(10.0g、8.55mL、71.4ミリモル)及びクロロジメチルシラン(13.5g、15.8mL、142ミリモル)を加えた。混合完了後、Karstedt触媒(10倍希釈物0.316mL又は3.57×10-3ミリモル、20000ターンオーバーに充分な量)を加え、発熱によって30℃に加熱された後に、温度を40℃に3時間保った。反応溶液をサンプリングし、揮発性物質を真空移送によって除去して分析用に調製した。FTIR及び1H−NMRにより、シランが消費されたことが測定された。ドライアイス/EtOHで冷却した補助トラップを用いて真空移送によって揮発性物質を終夜除去した。残渣をヘキサンで抽出(3×30mL)し、抽出物を個々に、Fisherbrand P8濾紙(粒子保持20〜25μm)を備えたフィルター付きカニューレによって移した。揮発性物質真空移送から除去し、残ったオイルを150℃の油浴を用いて250ミリトルより低い圧力においてトラップトゥ−トラップで蒸留した。生成物は無色透明オイルだった(16.8g、7.14ミリモル、定量的収率)。

0100

ヘプタイソオクチルPOSSテトラカルボン酸(4)の合成。250mLの四つ口RBFに窒素導入口アダプター(テフロン弁/止め具)、熱電対(反応溶液の温度を直接測定するために位置決めしたもの)(+温度調節器)及び受け器付き短経路蒸留ヘッドを具備させて、シュレンクラインに取り付けた。さらに蒸留ヘッドを一方向弁を収納したバブラーに取り付けた。この装置は、シュレンクラインをホースアダプターに取り付けた際に窒素ガスが反応フラスコ中を通って反応溶液の表面を越えて蒸留ヘッドに取り付けたバブラーから出て行くことができるように、構成した。また、バブラーの一方向弁は、バブラーからホースアダプターまで、装置全体を真空にすることを可能にした。次いでヘプタイソオクチルPOSSトリシラノール1(8.14g、シラン6.87ミリモル)を加え、装置を真空下に置いて100ミリトルより低い圧力にした。トルエン(100mL)を加え、窒素を装置に通しながら、反応溶液を70℃に加熱し、トルエンを留去させた。コハク酸無水物シラン2(5g、21.3ミリモル)を加え、均質溶液が形成したら、トリエチルアミン(8.43g、11.5mL、82.4ミリモル)を加え、これによって多少白色沈殿が生じた。反応溶液を50℃に加熱するにつれ、より多くの沈殿が形成し、反応溶液を70℃に30分間加熱した後に、分析用にサンプリングした。揮発性物質を除去した後のFTIR分析により、Si−Cl及びSi−OHのピークがなくなっていることが測定され、従って反応が完了したと考えられた。ドライアイス/エタノールで冷却した補助トラップを用いて真空移送によって揮発性物質を反応溶液から終夜除去した。次いで残った残渣をヘキサンで抽出(1×50mL、2×30mL)し、抽出物を個々に、Fisherbrand P8濾紙(粒子保持20〜25μm)を備えたフィルター付きカニューレを用いて、別個のフラスコに移した。ドライアイス/エタノールで冷却した補助トラップを用いて終夜の真空移送によってヘキサン抽出物から揮発性物質を除去して、生成物を明澄オイルとして得た。

0101

コハク酸無水物シラン(2)の分析。1H−NMR(トルエン−d8,δ):0.26 (s, 6 H, SiMe), 0.52 (m, 2 H, SiCH2), 1.18 (m, SiCH2CH2), 1.56 (m, SiCH2CH2CH2), 2.01, 2.40 (2個のm, 3 H, SiCH2CH2CH2CHCH2)。13C{1H}NMR(トルエン−d8,δ):1.4 (s, SiMe), 18.3, 20.8, 33.7, 33.8, 40.2 (s, (SiCH2 CH2CH2CH(CO2H)CH(CO2H), 170.4, 173.9 (s, C=O)。IR(cm-1,ダイアモンド):2944 w, 2968 sh (sp3 C-H), 1862 m, 1774 s (対称及び非対称、酸無水物のC=O), 464 m, (Si-Cl)。

0102

ヘプタイソオクチルPOSSトリ酸無水物(3)の分析。IR(cm-1,ダイアモンド):2952 m, 2905 sh, 2872 sh (sp3 C-H), 1864 w, 1782 s (対称及び非対称、酸無水物のC=O), 1095 sh, 1058 s (POSSケージSi-O-Si)。

0103

ヘプタイソオクチルPOSSテトラカルボン酸(4)の分析。1H−NMR(トルエン−d8,δ):0.15〜0.60 (m, 38 H, SiMe, SiCH2CH2), 0.70〜1.85 (m, 117 H, イソオクチル exept SiCH2, SiCH2CH2CH2CH), 2.20〜2.35及び2.65〜2.80 (m, 6 H, CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 2.85〜3.00 (m, 3 H, CH2CH(CO2H)CH2CO2H), 10.1〜11.2 (ブロードm, 6 H, CO2H).ヘキサンも含む。IR(cm-1,ダイアモンド):3500〜2500 w ブロード (カルボン酸), 2951 m, 2909 sh, 2868 sh (sp3 C-H), 1708 s (カルボン酸のC=O), 1095 sh, 1054 s (POSS Si-O-Si)。

0104

例4:シクロヘキシル−カルボン酸量子ドット結合用リガンドの調製

0105

一般的方法。すべての操作を、酸素を含まない乾燥窒素雰囲気下で、標準的シュレンク技術を使用して実施した。乾燥脱酸素トルエンはFisher社から購入してさらに精製することなく用いた。乾燥脱酸素ジメトキシエタン(DME)はAldrich社から購入して精製することなく用いた。Karstedt触媒(キシレン中2.1〜2.4重量%)は、Gelest社から得て、さらに精製することなく用い、グローブボックス内に保存して取り扱った。Karstedt触媒の100倍希釈物は、原液0.10mLをトルエン10mL中に溶解させることによって製造した(原液は1mL当たり0.113モルの白金を含有していた)。ヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラン2及びアルキルコハク酸無水物の合成は、以前の特許に記載した。NMR化学シフトデータは、Bruker社のFT NMRを用いて、プロトンについては400MHzで、13C{1H}については100MHzで記録し、ppmで示した。IR分析は、減衰全反射(ATR)サンプリングアクセサリーを備えたNicolet 7200FTIRを用いて得た。

0106

ヘプタシクロヘキシルPOSSヘキサカルボン酸(3)の合成。グローブボックス中で、弁付き窒素アダプター、熱電対及び止め具を具備させた50mLの四つ口RBFに、ヘプタシクロヘキシルPOSSトリシラン2(3g、2.62ミリモル)及びアリルコハク酸(1.28g、8.10ミリモル)を加えた。熱電対を、所望の反応溶液温度を維持するために温度調節器を備えた加熱マントルに取り付けた。次いでシュレンクライン上でDME(2mL)及びトルエン(1mL)を加え、60℃に加熱した時に白色の不透明スラリーが形成した。次いでKarstedt触媒(100倍希釈物0.346mL又は3.91×10-4ミリモル、20000ターンオーバーに充分な量)を加え、反応溶液を100℃に3日間加熱した。揮発性物質を真空移送した後に、FTIR分析によってシランが消費されたことが測定された。反応溶液を室温まで冷まし、MeOH(60mL)に加えて生成物を沈殿させた。次いで反応フラスコをトルエンですすぎ(1×2mL及び1×1mL)、すすぎ液もまたMeOHに加えた。沈殿を5分間静置した後に、溶液をFisherbrand P8濾紙(粒子保持20〜25μm)を備えたフィルター付きカニューレを用いて濾過し、白色沈殿をMeOH(20mL)で洗浄し、次いでさらにカニューレから洗液を除去した。これを真空下に終夜置いた。

0107

FTIR分析により、生成物が酸無水物を少々含有していることがわかった。水(7.1mL、391ミリモル)を加え、加熱用マントルとフラスコとの間の熱電対により反応溶液を100℃に7時間加熱した。反応溶液を室温まで冷ました後に、ドライアイス/エタノールで冷却した補助トラップを用いて真空移送によって揮発性物質を除去した。固体をばらばらにして生成物を50ミリトル未満の減圧下に終夜置いた。生成物は僅かにオフホワイト色粉末だった。1.53g、0.943ミリモル、35.2%収率。

0108

ヘプタシクロヘキシルPOSSヘキサカルボン酸(3)の分析。IR(cm-1,ダイアモンド):3500〜2500 wブロード(カルボン酸), 2921 w, 2848 w (sp3 C-H), 1709 w (カルボン酸のC=O), 1447 w, (sp3 C-H), 1070 s, 1024 sh (POSS Si-O-Si)。

実施例

0109

以上、本発明を明確に理解することを目的として例示及び実施例によって多少詳しく説明したが、当業者であれば、添付した特許請求の範囲の範囲内で一定の変化及び変更を加えることができることは、わかるだろう。さらに、本明細書において提供した各種参考文献は、参考用に個別に取り入れた場合と同程度に、参考用に取り入れられるものとする。本出願と参考文献との間に矛盾存在する場合、本出願が優先されるものとする。

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