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技術 RAS/RAF/MEK/ERK経路およびPI3K/AKT/PTEN/MTOR経路の二重阻害剤としてのキナゾリンおよびアザキナゾリン

出願人 アサナ・バイオサイエンシズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
発明者 トンプソン,スコット・ケイスミス,ロジャー・エイレディ,サンジーヴァジョン,タイラー・エムニャバナンディ,ヴィジェイ・クマールサブラーマンヤ,ホサハリポトルリ,ヴィジェイパニグラヒ,スニル・クマールナディパリ,プラバカーラ・ラオセングプタ,サウミトラ
出願日 2014年4月11日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2016-507671
公開日 2016年7月7日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 2016-519685
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 その他のN系縮合複素環2 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 Nおよび(O又はS)縮合複素環 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 複数複素環系化合物 生物学的材料の調査,分析 化合物または医薬の治療活性 1,3-ジアジン系化合物
主要キーワード 年ベース ディスペンサーパッケージ 噴霧ポンプ 目薬容器 液化性 ダブラ ヒドロキシイミノ化合物 補正率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月7日)のものです。
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図面 (2)

課題・解決手段

本出願は、新規キナゾリンおよびアザキナゾリンならびに薬学的に許容されるその塩を提供する。これらの化合物を調製するための方法もまた提供される。これらの化合物は、式(I)(式中X、Y、TおよびR4、およびR6〜R8’は本明細書で定義する。)の化合物の1種または複数の治療有効量を患者投与することによって、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路共調節するのに有用である。これを行うことによって、これらの化合物は、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路の異常調節に関連する症状を処置するのに有効である。これらの化合物を使用して様々な症状を治療することができ、これには異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患が含まれる。一実施の形態では疾患はがんである。

化1】

概要

背景

がん分子機構の理解についての近年の進歩は、重要なシグナル伝達経路を標的とする制癌性治療剤発見および開発をもたらした。これらの薬剤は通常、従来の細胞毒性剤と比較して、より少ない毒性で患者により大きな治療的な有用性を提供する。しかしながら、患者の多くは、標的とする治療剤に対する獲得耐性によって、がんが再発するという避けられない現実に直面することとなる。このような獲得耐性に対して、先手を打つ、または対処する重大な医学的な必要性が未だに満たされずに存在している。

2つの経路RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTORは、腫瘍の開始および進行にて重要な役割を果たしている。最近になって、これら2つの経路を標的とする新規薬剤を発見および開発するための活動が活発になされてきた。RAS/RAF/MEK/ERK経路は、細胞増殖および血管形成の増加をもたらすRAS、RAFまたはMEK遺伝子の遺伝子突然変異を介して調節不全となることが知られている。これらの突然変異は、広範囲亜種腫瘍にて見出されている。これらのターゲットのいずれかを阻害することは、前臨床モデルまたはヒトのいずれかにおける腫瘍の増殖を効果的に阻害することが判明した。最近になって、これらのターゲット、RAFキナーゼのうちの1種を選択的に阻害するいくつかの化合物が発見されている。RAFキナーゼの阻害剤として、べムラフェニブダブラフェニブ、XL−281、LGX−818、CEP−32496およびARQ−736が挙げられる。べムラフェニブは現在、転移性黒色腫の患者を処置するためのFDA承認薬物である。MEK−162、セルメチニブ、レファメチニブ、E−6201、ピマセルチブ、WX−554およびGDC−0973を含む他の化合物は臨床開発の様々な段階にある。RASタンパク質を標的とするいくつかの化合物が特定されてきたにもかかわらず、これまでFDAに承認されたものはない。

RAS経路と同様に、PI3K/AKT/mTOR経路もまた、腫瘍にて、より具体的には腫瘍の細胞生存および増殖の促進にて重要な役割を果たすものである。この経路は、PI3K、AKTおよびPTEN遺伝子における遺伝子変化を介して調節不全となる。この経路内のいくつかのタンパク質は、開発努力の対象となり、PI3K、AKTおよびmTORタンパク質に対する多くの阻害剤の特定へと繋がり、これらの阻害剤のいくつか(例えば、テムシロリムスおよびエベロリムスなど)は、様々な適応症に対してFDAにより承認されている。PI3K阻害剤であるGDC−0941、PX−866、XL−147、BKM−120、およびBAY80−6946、mTOR阻害剤であるデフォロリムス、OSI−027およびAZD8055、PI3K/mTOR二重阻害剤であるBEZ−235、XL−765、GDC−0980、GSK−2126458、PKI−587、およびPF−04691502およびAKT阻害剤であるMK−206、GDC−0068、GSK2636771、アフレセルチブ、リゴサチブおよびCLR−1401を含む、PI3K経路の他の阻害剤は臨床開発の様々な段階にある。

ヒトにおけるいくつかの最初の結果は前途有望ではあったが、上述された化合物のうちのいくつかは、標的とするがん細胞の代替的な経路の活性化により付与された獲得耐性により、持続性のある応答を提供できない。例えば、テムシロリムス等の薬剤によるPI3K経路の阻害は、それに続いてRAS経路の活性化をもたらし、その結果、この薬剤に応答しない腫瘍が生じる。逆に、RAS経路の阻害はPI3K経路の活性化をもたらす。前臨床データは、両方の経路を同時に組み合わせ阻害することにより、腫瘍の増殖抑制にてより大きなおよびより持続性のある効力が得られることを実証した。これらの知見は、単一の経路阻害剤に対する臨床的獲得耐性を克服するための組合せ治療に対する必要性を明確に示している。それぞれがこれら2つの経路のうちの1つを阻害する2種の薬剤の異なる組合せを用いたいくつかの治験がすでに開始されている。最も進行した組合せの治験は、AZD6244(MEK阻害剤)およびMK2206(AKT阻害剤)により、第II相にある。しかしながら、このように2種の異なる薬剤を組み合わせることによって、さらなる毒性やより高い費用という重大な欠点が生じる可能性がある。

このように、両方の経路に対する二重阻害活性を有する化合物を特定する医学的な必要性が、未だ満たされずに存在している。

概要

本出願は、新規のキナゾリンおよびアザキナゾリンならびに薬学的に許容されるその塩を提供する。これらの化合物を調製するための方法もまた提供される。これらの化合物は、式(I)(式中X、Y、TおよびR4、およびR6〜R8’は本明細書で定義する。)の化合物の1種または複数の治療有効量を患者に投与することによって、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を共調節するのに有用である。これを行うことによって、これらの化合物は、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路の異常調節に関連する症状を処置するのに有効である。これらの化合物を使用して様々な症状を治療することができ、これには異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患が含まれる。一実施の形態では疾患はがんである。

目的

これらの薬剤は通常、従来の細胞毒性剤と比較して、より少ない毒性で患者により大きな治療的な有用性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

下記式(I):(式中、Xは、CHまたはNであり、Yは、H、場合により置換したC1〜C6アルキル、OR1またはNR2R3であり、Tは、HまたはC1〜C6アルコキシであり、R1は、場合により置換したC1〜C6アルキル、場合により置換した(C1〜C6アルキル)OH、場合により置換した(C1〜C6アルキル)OC1〜C6アルキル、場合により置換したC3〜C8シクロアルキル、場合により置換した(C1〜C6アルキル)NH2、場合により置換した(C1〜C6アルキル)CO2H、または場合により置換した(C1〜C6アルキル)CONH2であり、R2およびR3は連結して、場合により置換したヘテロ環を形成し、R4は、場合により置換したモルホリンであり、R6は、場合により置換したアリールまたは場合により置換したヘテロアリールであり、R7は、場合により置換したアリール、場合により置換したC1〜C6アルキル、または場合により置換したヘテロアリールであり、R8は、Hまたはハロゲンであり、R8’は、ハロゲンである。)で表される化合物

請求項2

R4が、モルホリンである、請求項1に記載の化合物。

請求項3

R4が、C1〜C6アルキルで置換したモルホリンである、請求項1に記載の化合物。

請求項4

R4が、である、請求項3に記載の化合物。

請求項5

R7が、場合により置換したアリールである、請求項1に記載の化合物。

請求項6

R7が、1つまたは複数のハロゲンで置換したフェニルである、請求項5に記載の化合物。

請求項7

R7が、である、請求項6に記載の化合物。

請求項8

R7が、場合により置換したC1〜C6アルキルである、請求項1に記載の化合物。

請求項9

R7が、1種または複数のFで場合により置換したC1〜C6アルキルである、請求項8に記載の化合物。

請求項10

R7が、i−プロピル、i−ブチル、n−プロピル、エチルn−ブチル、CH2CH2CH2F、またはCH2CH2CF3である、請求項8に記載の化合物。

請求項11

R7が、場合により置換したヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。

請求項12

R7が、チオフェンである、請求項11に記載の化合物。

請求項13

R6が、(式中、Mは、NまたはCR10であり、Qは、NまたはCR13であり、Zは、NまたはCR14であり、R10は、H、C1〜C6アルキル、ハロゲン、CNまたはCF3であり、R12〜R14は、独立して、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、またはCF3であり、R17は、NHC(O)NHNR9、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2もしくは(C1〜C6アルキル)−OH、(C1〜C6アルキル)−O−(C1〜C6アルキル)、CO(C1〜C6アルキル)またはSO2(C1〜C6アルキル)であるか、またはR13とR17もしくはR14とR17は連結して、場合により不飽和の環を形成し、R9は、C1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、またはヘテロアリールである。)である、請求項1に記載の化合物。

請求項14

R6が、(式中、Zは、CHまたはNであり、R9は、C1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、またはヘテロアリールである)である、請求項13に記載の化合物。

請求項15

R9が、CH3、CH2CH2OH、またはピリジン−4−イルである、請求項13に記載の化合物。

請求項16

R6が、場合により置換したピリミジン、場合により置換したピリジン、場合により置換したピロール[2,3−b]ピリジン、場合により置換したインダゾール、または場合により置換したベンゾイミダゾールである、請求項13に記載の化合物。

請求項17

R6が、(式中、R10は、H、C1〜C6アルキルまたはCF3であり、R17は、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2または(C1〜C6アルキル)−OHである。)である、請求項13に記載の化合物。

請求項18

R6が、(式中、R10、R12およびR13は、独立して、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、CNまたはCF3であり、R17は、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2もしくは(C1〜C6アルキル)−OHであるか、またはR13とR17は連結して、場合により不飽和の5員環を形成する。)である、請求項13に記載の化合物。

請求項19

R6が、(式中、R10は、H、C1〜C6アルキル、ハロゲン、CNまたはCF3であり、R12は、Hまたはハロゲンであり、R13は、H、ハロゲンまたはC1〜C6アルキルであり、R17は、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2もしくは(C1〜C6アルキル)−OHであるか、またはR13とR17は連結して、場合により不飽和の5員環を形成する。)である、請求項18に記載の化合物。

請求項20

R6が、である、請求項19に記載の化合物。

請求項21

R6が、(式中、R15は、C1〜C6フルオロアルキルまたはC1〜C6ヒドロキシアルキルである。)である、請求項1に記載の化合物。

請求項22

R6が、である、請求項21に記載の化合物。

請求項23

R6が、であり、任意選択炭素原子に結合している、請求項1に記載の化合物。

請求項24

R6が、である、請求項23に記載の化合物。

請求項25

前記化合物が、以下の化合物:2,6−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(4−(3−メチルウレイド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニルプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−((2−アミノエチルアミノ)ピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4,8−ジモルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メチル−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(2−フルオロ−3−(2−(2−(ヒドロキシメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−7−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;2,6−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(4−(3−(2−ヒドロキシエチル)ウレイド)フェニル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(4−(3−メチルウレイド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;2,6−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−6−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−2−フルオロピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)エタンスルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)ブタン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,4−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(4−(3−メチルウレイド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−2−スルホンアミド;N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−4−モルホリノ−2−(4−(3−(ピリジン−4−イル)ウレイド)フェニル)キナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)チオフェン−2−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(6−(3−メチルウレイド)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−5−クロロピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−4−モルホリノ−2−(6−(プロピルアミノ)ピリジン−3−イル)キナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−エトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−(シクロペンチルオキシ)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−エトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−イソプロポキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(8−(2−アミノエトキシ)−2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−(シクロプロピルメトキシ)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;2−((2−(6−アミノピリジン−3−イル)−6−(2−フルオロ−3−(3−フルオロプロピルスルホンアミド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−8−イル)オキシ酢酸2,2,2−トリフルオロアセテート;2−((2−(6−アミノピリジン−3−イル)−6−(2−フルオロ−3−(3−フルオロプロピルスルホンアミド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−8−イル)オキシ)アセトアミド;(R)−N−(3−(8−エトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−(シクロペンチルオキシ)−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−イソプロポキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−イソプロポキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−エトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−エトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−(2−メトキシエトキシ)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−(2−メトキシエトキシ)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4,8−ジモルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノ−8−(ピロリジン−1−イル)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−モルホリノ−8−(ピロリジン−1−イル)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)−8−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)−8−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)−8−(ピロリジン−1−イル)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−4−クロロ−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(2,4−ジフルオロ−3−(8−メトキシ−4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)キナゾリン−6−イル)フェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2,4−ジフルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−5−メチルピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(4−モルホリノ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(6−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−フルオロピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−5−クロロピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,6−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(2−((3−ヒドロキシプロピル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(6−((3−ヒドロキシプロピル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(4−モルホリノ−2−(2−(プロピルアミノ)ピリミジン−5−イル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(6−(イソプロピルアミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(4−モルホリノ−2−(6−(プロピルアミノ)ピリジン−3−イル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−メチル−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−8−メチル−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(1H−インダゾール−4−イル)−8−メチル−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−エチル−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−7−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(2−(エチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(3−(2−(6−(エチルアミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;N−(5−(6−(2−フルオロ−3−(3−フルオロプロピルスルホンアミド)フェニル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−2−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド;N−(4−(6−(2−フルオロ−3−(3−フルオロプロピルスルホンアミド)フェニル)−8−メトキシ−4−モルホリノキナゾリン−2−イル)フェニル)アセトアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(6−アミノピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−フルオロピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(S)−N−(3−(2−(2−アミノ−4−メチルピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(6−((2−メトキシエチル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−フルオロピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−エトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(8−エトキシ−2−(2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(2−(4−(3−メチルウレイド)フェニル)−4−モルホリノピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−フルオロピリジン−3−イル)−4−(3−メチルモルホリノ)ピリド[3,2−d]ピリミジン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−8−(2−フルオロエトキシ)−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(6−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イル)−8−(2−フルオロエトキシ)−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;(R)−N−(3−(2−(5−アミノピラジン−2−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド;および(R)−N−(3−(2−(6−アミノ−4−シアノピリジン−3−イル)−8−メトキシ−4−(3−メチルモルホリノ)キナゾリン−6−イル)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミドからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。

請求項26

前記化合物が、酸または塩基の塩である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物。

請求項27

請求項28

前記塩基の塩が、ナトリウムリチウムカリウムモノメチルアンモニウムジメチルアモニウム、トリメチルアンモニウムモノエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウムモノプロピルアンモニウムジプロピルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、エチルジメチルアンモニウムベンジルジメチルアンモニウム、シクロヘキシルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、ジベンジルアンモニウム、ピペリジニウムモルホリニウム、ピロリジニウムピペラジニウム、1−メチルピペリジニウム、4−エチルモルホリニウム、1−イソプロピルピロリジニウム、1,4−ジメチルピペラジニウム、1−n−ブチルピペリジニウム、2−メチルピペリジニウム、1−エチル−2−メチルピペリジニウム、モノ−、ジ−およびトリエタノールアンモニウム、エチルジエタノールアンモニウム、n−ブチルモノエタノールアンモニウム、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアンモニウム、およびフェニルモノエタノールアンモニウムの各塩からなる群から選択される、請求項26に記載の化合物。

請求項29

請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む組成物

請求項30

請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を含むキット

請求項31

化学療法剤をさらに含む、請求項30に記載のキット。

請求項32

RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTORを共調節するための方法であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を治療有効量で、それを必要とする患者投与することを含む、方法。

請求項33

前記共調節が、前記RAS/RAF/MEK/ERKの経路阻害を含む、請求項32に記載の方法。

請求項34

前記共調節が、前記PI3K/AKT/PTEN/mTORの経路の阻害を含む、請求項32に記載の方法。

請求項35

前記共調節が、前記RAS/RAF/MEK/ERKの経路と前記PI3K/AKT/PTEN/mTORの経路の阻害を含む、請求項32に記載の方法。

請求項36

RAS/RAF/MEK/ERK経路およびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することによって処置可能な症状を処置するための方法であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を治療有効量でそれを必要とする患者に投与することを含む、方法。

請求項37

RAS/RAF/MEK/ERK経路およびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路の調節不全から生じる異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患を処置するための方法であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を治療有効量でそれを必要とする患者に投与することを含む、方法。

請求項38

前記疾患が、がんである、請求項37に記載の方法。

請求項39

前記がんが、前立腺、頭部、頚部、眼、口、食道気管支喉頭咽頭、骨、結腸直腸膀胱子宮子宮頚部乳房卵巣睾丸、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節腎臓肝臓、腸、膵臓、脳、中枢神経系、副腎のがんまたは白血病もしくはリンパ腫である、請求項38に記載の方法。

請求項40

前記患者が、少なくとも1種の固形腫瘍を有する、請求項39に記載の方法。

請求項41

請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物の効力モニタリングする方法であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物の少なくとも1種を初回投薬量で患者に投与するステップと、前記化合物の投与後、前記患者からの試料アッセイして、(a)pERK、(b)pS6RPもしくはpS6Kまたは(c)pAKT、またはこれらの組合せの活性レベルが、未処置の患者の活性と比較して、既定の活性レベルだけ減少しているかどうか判定するステップと、前記化合物を第2回目の投薬量で投与するステップとを含む、方法。

請求項42

前記アッセイするステップが、(a)pERKおよび(b)pS6RPまたはpS6Kの活性を測定する、請求項41に記載の方法。

請求項43

前記アッセイするステップが、(a)pERKおよび(c)pAKTの活性を測定する、請求項41に記載の方法。

請求項44

前記アッセイするステップが、(a)pERK、(b)pS6RPまたはpS6Kおよび(c)pAKTの活性を測定する、請求項41に記載の方法。

請求項45

(a)pERKが減少する前記既定の活性レベルが、少なくとも約80%である、請求項41に記載の方法。

請求項46

(b)pS6RPまたはpS6Kが減少する前記既定の活性レベルが、少なくとも約50%である、請求項41に記載の方法。

請求項47

(c)pAKTが減少する前記既定の活性レベルが、少なくとも約50%である、請求項41に記載の方法。

請求項48

RAS/RAF/MEK/ERK経路およびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することにより処置可能な症状を処置するための方法であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を初回投薬量で患者に投与するステップと、前記化合物の投与後に患者からの試料をアッセイして、(a)pERK、(b)pS6RPもしくはpS6Kまたは(c)pAKT、またはこれらの組合せの活性レベルが、未処置の患者の活性と比較して、既定の活性レベルだけ減少しているかどうか判定するステップと、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を第2回目の投薬量で前記患者に投与するステップとを含む、方法。

請求項49

前記アッセイするステップが、(a)pERKおよび(b)pS6RPまたはpS6Kの活性を測定する、請求項48に記載の方法。

請求項50

前記アッセイするステップが、(a)pERKおよび(c)pAKTの活性を測定する、請求項48に記載の方法。

請求項51

前記アッセイするステップが、(a)pERK、(b)pS6RPまたはpS6Kおよび(c)pAKTの活性を測定する、請求項48に記載の方法。

請求項52

(a)pERKが減少する前記既定の活性レベルが、少なくとも約80%である、請求項48に記載の方法。

請求項53

(b)pS6RPまたはpS6Kが減少する前記既定の活性レベルが、少なくとも約50%である、請求項48に記載の方法。

請求項54

(c)pAKTが減少する前記既定の活性レベルが、少なくとも約50%である、請求項47に記載の方法。

請求項55

前記症状が、がんである、請求項48に記載の方法。

請求項56

前記がんが、前立腺、頭部、頚部、眼、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、膀胱、子宮、子宮頚部、乳房、卵巣、膣、睾丸、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、腸、膵臓、脳、中枢神経系、副腎のがん、または白血病もしくはリンパ腫である、請求項55に記載の方法。

請求項57

前記患者が、少なくとも1種の固形腫瘍を有する、請求項55に記載の方法。

請求項58

RAS/RAF/MEK/ERK経路およびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することにより、それを必要とする患者の処置可能な症状を処置するための方法であって、患者からの試料をアッセイして、B−RAF、PI3KまたはPTEN突然変異またはこれらの組合せの存在を検出するステップと、前記アッセイするステップで判定したB−RAF、PI3K、またはPTEN突然変異を有する患者に、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物を治療有効量で投与するステップとを含む、方法。

請求項59

前記疾患が、がんである、請求項58に記載の方法。

請求項60

前記がんが、前立腺、頭部、頚部、眼、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、膀胱、子宮、子宮頚部、乳房、卵巣、膣、睾丸、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、腸、膵臓、脳、中枢神経系、副腎のがんまたは白血病もしくはリンパ腫である、請求項59に記載の方法。

請求項61

前記患者が、少なくとも1種の固形腫瘍を有する、請求項60に記載の方法。

請求項62

前記患者が、B−RAFおよびmTOR突然変異を有する、請求項58に記載の方法。

請求項63

前記患者が、B−RAFおよびPI3K突然変異を有する、請求項58に記載の方法。

請求項64

前記患者が、B−RAF突然変異、mTORおよびPI3K突然変異を有する、請求項58に記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、2013年4月12日に出願した、表題キナゾリンおよびアザキナゾリン(QUINAZOLINESAND AZAQUINAZOLINES)」の米国仮出願第61/811,408号明細書に関連し、この優先権を主張する。

背景技術

0002

がん分子機構の理解についての近年の進歩は、重要なシグナル伝達経路を標的とする制癌性治療剤発見および開発をもたらした。これらの薬剤は通常、従来の細胞毒性剤と比較して、より少ない毒性で患者により大きな治療的な有用性を提供する。しかしながら、患者の多くは、標的とする治療剤に対する獲得耐性によって、がんが再発するという避けられない現実に直面することとなる。このような獲得耐性に対して、先手を打つ、または対処する重大な医学的な必要性が未だに満たされずに存在している。

0003

2つの経路RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTORは、腫瘍の開始および進行にて重要な役割を果たしている。最近になって、これら2つの経路を標的とする新規薬剤を発見および開発するための活動が活発になされてきた。RAS/RAF/MEK/ERK経路は、細胞増殖および血管形成の増加をもたらすRAS、RAFまたはMEK遺伝子の遺伝子突然変異を介して調節不全となることが知られている。これらの突然変異は、広範囲亜種腫瘍にて見出されている。これらのターゲットのいずれかを阻害することは、前臨床モデルまたはヒトのいずれかにおける腫瘍の増殖を効果的に阻害することが判明した。最近になって、これらのターゲット、RAFキナーゼのうちの1種を選択的に阻害するいくつかの化合物が発見されている。RAFキナーゼの阻害剤として、べムラフェニブダブラフェニブ、XL−281、LGX−818、CEP−32496およびARQ−736が挙げられる。べムラフェニブは現在、転移性黒色腫の患者を処置するためのFDA承認薬物である。MEK−162、セルメチニブ、レファメチニブ、E−6201、ピマセルチブ、WX−554およびGDC−0973を含む他の化合物は臨床開発の様々な段階にある。RASタンパク質を標的とするいくつかの化合物が特定されてきたにもかかわらず、これまでFDAに承認されたものはない。

0004

RAS経路と同様に、PI3K/AKT/mTOR経路もまた、腫瘍にて、より具体的には腫瘍の細胞生存および増殖の促進にて重要な役割を果たすものである。この経路は、PI3K、AKTおよびPTEN遺伝子における遺伝子変化を介して調節不全となる。この経路内のいくつかのタンパク質は、開発努力の対象となり、PI3K、AKTおよびmTORタンパク質に対する多くの阻害剤の特定へと繋がり、これらの阻害剤のいくつか(例えば、テムシロリムスおよびエベロリムスなど)は、様々な適応症に対してFDAにより承認されている。PI3K阻害剤であるGDC−0941、PX−866、XL−147、BKM−120、およびBAY80−6946、mTOR阻害剤であるデフォロリムス、OSI−027およびAZD8055、PI3K/mTOR二重阻害剤であるBEZ−235、XL−765、GDC−0980、GSK−2126458、PKI−587、およびPF−04691502およびAKT阻害剤であるMK−206、GDC−0068、GSK2636771、アフレセルチブ、リゴサチブおよびCLR−1401を含む、PI3K経路の他の阻害剤は臨床開発の様々な段階にある。

0005

ヒトにおけるいくつかの最初の結果は前途有望ではあったが、上述された化合物のうちのいくつかは、標的とするがん細胞の代替的な経路の活性化により付与された獲得耐性により、持続性のある応答を提供できない。例えば、テムシロリムス等の薬剤によるPI3K経路の阻害は、それに続いてRAS経路の活性化をもたらし、その結果、この薬剤に応答しない腫瘍が生じる。逆に、RAS経路の阻害はPI3K経路の活性化をもたらす。前臨床データは、両方の経路を同時に組み合わせ阻害することにより、腫瘍の増殖抑制にてより大きなおよびより持続性のある効力が得られることを実証した。これらの知見は、単一の経路阻害剤に対する臨床的獲得耐性を克服するための組合せ治療に対する必要性を明確に示している。それぞれがこれら2つの経路のうちの1つを阻害する2種の薬剤の異なる組合せを用いたいくつかの治験がすでに開始されている。最も進行した組合せの治験は、AZD6244(MEK阻害剤)およびMK2206(AKT阻害剤)により、第II相にある。しかしながら、このように2種の異なる薬剤を組み合わせることによって、さらなる毒性やより高い費用という重大な欠点が生じる可能性がある。

0006

このように、両方の経路に対する二重阻害活性を有する化合物を特定する医学的な必要性が、未だ満たされずに存在している。

図面の簡単な説明

0007

本明細書に記載された化合物による、マウス異種移植片のRKO腫瘍細胞溶解物(mouse xenograft RKO tumor cell lysates)中のpERK、pS6RP、pAKT−S473およびpAKT−T308の阻害を示すウエスタンブロットである。

0008

本発明は、式(I)の化合物(式中、X、Y、T、R4、およびR6〜R8’は本明細書で定義する。)、式(I)の化合物を含有する組成物、および式(I)の化合物を含有するキットを提供する。

0009

0010

また、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTORを共調節する(co-regulating)ための方法であって、化合物の治療有効量を患者に投与することを含む方法も提供される。一実施の形態では、共調節は、RAS/RAF/MEK/ERK経路を阻害することを含む。別の実施の形態では、共調節は、PI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することを含む。さらなる実施の形態では、共調節は、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することを含む。

0011

さらに、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することにより、処置可能な症状を処置するための方法が提供される。この方法は、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む。

0012

さらに、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路の調節不全から結果として生じる異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患を処置するための方法が提供される。本方法は、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む。一実施の形態では疾患はがんである。

0013

以下に本発明の実施の形態を説明する。本発明に係る他の態様および利点は以下の説明から容易に明らかとなろう。

0014

本発明は、RAS/RAF/MEK/ERKとPI3K/AKT/PTEN/mTORとの両方の経路を阻害する化合物を提供する。一実施の形態では、化合物はB−RAFおよびmTORを標的とする。別の実施の形態では、化合物はB−RAFおよびPI3Kを標的とする。さらなる実施の形態では、化合物はB−RAF、mTORおよびPI3Kを標的とする。本明細書にて、このような有用な化合物は、下記式(I):



により包含される。

0015

このような構造にて、XはCHまたはNであり、YはH、場合により置換したC1〜C6アルキル、OR1またはNR2R3であり、TはHまたはC1〜C6アルコキシである。

0016

R1は、場合により置換したC1〜C6アルキル、場合により置換した(C1〜C6アルキル)OH、場合により置換した(C1〜C6アルキル)OC1〜C6アルキル、場合により置換したC3〜C8シクロアルキル、場合により置換した(C1〜C6アルキル)NH2、場合により置換した(C1〜C6アルキル)CO2H、または場合により置換した(C1〜C6アルキル)CONH2である。

0017

R2およびR3は連結して、場合により置換したヘテロ環を形成する。

0018

R4は場合により置換したモルホリンである。一実施の形態では、R4はモルホリンである。別の実施の形態では、R4は置換モルホリンである。さらなる実施の形態では、R4はC1〜C6アルキルで置換したモルホリンである。さらに別の実施の形態では、R4は、



である。

0019

R7は、場合により置換したアリール、場合により置換したC1〜C6アルキル、または場合により置換したヘテロアリールであり、R8はHまたはハロゲンであり、R8’はハロゲンである。一実施の形態では、R7は場合により置換したアリールである。別の実施の形態では、R7は1つまたは複数のハロゲンで置換したフェニルである。さらなる実施の形態では、R7は、



である。
さらなる別の実施の形態では、R7は場合により置換したC1〜C6アルキルである。またさらなる実施の形態では、R7は1個または複数のFで場合により置換したC1〜C6アルキルである。別の実施の形態では、R7はi−プロピル、i−ブチル、n−プロピル、エチルn−ブチル、CH2CH2CH2F、またはCH2CH2CF3である。またさらなる実施の形態では、R7は場合により置換したヘテロアリールである。別の実施の形態では、R7はチオフェンである。

0020

前記式(I)にてR6は、場合により置換したアリールまたは場合により置換したヘテロアリールである。一実施の形態では、R6は、



(式中、MはNまたはCR10であり、QはNまたはCR13であり、ZはNまたはCR14であり、R10はH、C1〜C6アルキル、ハロゲン、CNまたはCF3であり、R12〜R14は、独立して、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、またはCF3であり、R17は、NHC(O)NHNR9、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2、(C1〜C6アルキル)−OH、(C1〜C6アルキル)−O−(C1〜C6アルキル)、CO(C1〜C6アルキル)もしくはSO2(C1〜C6アルキル)であるか、またはR13およびR17もしくはR14およびR17が連結して、場合により不飽和の環を形成し、R9は、C1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、またはヘテロアリールである。)である。別の実施の形態では、R6は、



(式中、ZはCHまたはNであり、R9はC1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、またはヘテロアリールである。)である。R9は、中でもCH3、CH2CH2OH、またはピリジン−4−イルであってよい。さらなる実施の形態では、R6は、場合により置換したピリミジン、場合により置換したピリジン、場合により置換したピロール[2,3−b]ピリジン、場合により置換したインダゾールまたは場合により置換したベンゾイミダゾールである。さらなる別の実施の形態では、R6は、



(式中、R10は、H、C1〜C6アルキルまたはトリフルオロメチルであり、R17は、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2または(C1〜C6アルキル)−OHである。)である。またさらなる実施の形態では、R6は、



(式中、R10、R12およびR13は、独立して、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、CNまたはCF3であり、R17は、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2もしくは(C1〜C6アルキル)−OHであるか、またはR13およびR17は連結して、場合により不飽和の環を形成する。)である。別の実施の形態では、R6は、



(式中、R10は、H、C1〜C6アルキル、ハロゲン、CNまたはCF3であり、R12は、Hまたはハロゲンであり、R13は、H、ハロゲンまたはC1〜C6アルキルであり、R17は、H、C1〜C6アルキル、(C1〜C6アルキル)−NH2もしくは(C1〜C6アルキル)−OHであるか、またはR13およびR17は連結して、場合により不飽和の5員環を形成する。)である。またさらなる実施の形態では、R6は、



である。またさらなる実施の形態では、R6は、



(式中、R15はC1〜C6フルオロアルキルまたはC1〜C6ヒドロキシアルキルである。)。別の実施の形態では、R6は、



である。またさらなる実施の形態では、R6は、



であり、任意選択的に炭素原子を介して結合している。さらに別の実施の形態では、R6は、



である。

0021

主な「薬学的に許容される塩(pharmaceutically acceptable salts)」として、これらに限定されないが、水溶性および水不溶性の塩が挙げられる。一実施の形態では、薬学的に許容される塩は、塩基の塩である。塩は、例えば、ナトリウムリチウム、またはカリウムなどのアルカリ金属塩の塩基、および有機塩基、例えば、アンモニウムモノ−、ジ−、およびトリメチルアンモニウム、モノ−、ジ−およびトリエチルアンモニウム、モノ−、ジ−およびトリプロピル−アンモニウム、エチル−ジメチルアンモニウム、ベンジルジメチルアンモニウム、シクロヘキシルアンモニウム、ベンジル−アンモニウム、ジベンジルアンモニウム、ピペリジニウムモルホリニウム、ピロリジニウムピペラジニウム、1−メチルピペリジニウム、4−エチルモルホリニウム、1−イソ−プロピル−ピロリジニウム、1,4−ジメチルピペラジニウム、1−n−ブチルピペリジニウム、2−メチル−ピペリジニウム、1−エチル−2−メチルピペリジニウム、モノ−、ジ−およびトリエタノールアンモニウム、エチルジエタノールアンモニウム、n−ブチルモノエタノールアンモニウム、トリス(ヒドロキシメチル)メチル−アンモニウム、フェニルモノ−エタノール−アンモニウムなどから選択される塩基の塩であってよい。

0022

別の実施の形態では、塩は酸の塩である。塩は、例えば、酢酸プロピオン酸乳酸クエン酸酒石酸コハク酸フマル酸マレイン酸マロン酸マンデル酸リンゴ酸フタル酸塩酸臭水素酸リン酸硝酸硫酸メタンスルホン酸ナフタレンスルホン酸ベンゼンスルホン酸トルエンスルホン酸トリフルオロ酢酸、およびカンファースルホン酸の中から選択される酸の塩であってよい。場合により、本発明に係る組成物は、本発明に係る化合物の薬学的に許容される塩と遊離塩基の形態との両方を含有してもよい。

0023

さらなる実施の形態では、本発明に係る化合物は溶媒和物であってよい。本明細書にて、溶媒和物は、化合物の生理学的活性または毒性を有意に変化させることはなく、よって、本発明に係る非溶媒和物の化合物と薬理学的な同等物として機能できる。本明細書にて「溶媒和物(solvate)」は、本発明に係る化合物の、溶媒分子との組合せ、物理的な結合および/または溶媒和である。この物理的な結合は、水素結合を含む、異なる程度のイオン結合および共有結合を含む。ある特定の場合には、溶媒和物は、例えば、1種または複数の溶媒分子が結晶性固体結晶格子に組み込まれている場合などに単離できる。このように「溶媒和物」は、溶液相と単離可能な溶媒和物との両方を包含するものである。

0024

本発明に係るいくつかの化合物は、1種または複数のキラル中心を保有するものである。本発明は、このような化合物のそれぞれ別のエナンチオマーならびにエナンチオマー混合物を含む。本発明に係る化合物中に複数のキラル中心が存在する場合、本発明は、化合物内のキラル中心のそれぞれ可能な組合せ、ならびにこれらのすべての可能なエナンチオマーの混合物を含む。特定の立体的な配置または異性体の形態を具体的に示さない限り、すべてのキラルな、ジアステレオマー、およびラセミ体の構造を意図している。例えば、ラセミ体の分割により、または光学活性のある出発物質からの合成などにより、光学活性形態を調製する方法は当技術分野にて周知である。

0025

以下に示す定義は、本明細書に記載する化合物に関連して使用されるものである。一般的に、所定の基の中に存在する炭素原子の数については「Cx〜Cy」(式中、xおよびyは、それぞれ下限と上限である。)と明示する。本明細書で定義する炭素数は、炭素骨格および炭素分枝を指すが、アルコキシ置換等の置換基の炭素原子は含まない。別途示されていない限り、本明細書で明示的に定義されていない置換基の命名法は、官能基末端部分の左から右へ命名し、その後は、隣接する官能基の結合点に向けて命名することによって決定される。本明細書にて「場合により置換した」とは、場合により置換した基の少なくとも1個の水素原子が置き換えられていることを意味している。

0026

「アルキル」とは、直鎖もしくは分枝であってよい炭化水素鎖、または環式アルキル基からなるもしくはこれを含有する炭化水素基を指す。一実施の形態では、アルキルは、1〜6個の(端数を含む)炭素原子またはその間の整数もしくは範囲(2、3、4、または5)を含有する。別の実施の形態では、アルキルは1〜5個の(端数を含む)炭素原子またはその間の範囲を含有する。さらなる実施の形態では、アルキルは1〜4個の(端数を含む)炭素原子を含有する。さらに別の実施の形態では、アルキルは1〜3個の(端数を含む)炭素原子を含有する。またさらなる実施の形態では、アルキルは1または2個の炭素原子を含有する。炭化水素鎖であるアルキル基の例として、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられ、これらの例のすべての異性体が想定される。環式アルキル基からなるまたはこれらを含有するアルキル基の例として、これらに限定されないが、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、3,3−ジメチルシクロブチル、(シクロプロピル)メチル、および(シクロペンチル)メチルが挙げられる。アルキルは、非置換であるか、または制限なしで、ハロゲン、OH、NH2、N(C1〜C3アルキル)C(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)H、C(O)NH2、C(O)NH(C1〜C6アルキル)、C(O)N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、CN、C1〜C6アルコキシ、C(O)OH、C(O)O(C1〜C6アルキル)、C(O)(C1〜C6アルキル)、アリール、ヘテロアリール、NH(C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、OC(O)(C1〜C6アルキル)、場合により置換ヘテロ環、およびNO2を含む1種もしくは複数の基で置換できる。一実施の形態では、置換アルキルはCH2OHである。

0027

「アルコキシ」は、(アルキル)Oを指し、このアルキルは、場合により置換されており、上で定義されている。一実施の形態では、アルコキシは、1〜6個の(端数を含む)炭素原子またはその間の整数もしくは範囲(2、3、4、または5)を含有する。別の実施の形態では、アルコキシは、1〜5個の(端数を含む)炭素原子またはその間の範囲を含有する。さらなる実施の形態では、アルコキシは、1〜4個の(端数を含む)炭素原子を含有する。さらに別の実施の形態では、アルコキシは、1〜3個の(端数を含む)炭素原子を含有する。またさらなる実施の形態では、アルコキシは、1または2個の炭素原子を含有する。アルコキシの例として、これらに限定されないが、メトキシエトキシプロポキシ、およびブトキシが挙げられる。アルコキシ基のアルキル基は、非置換であるか、または「アルキル」に対して上で定義された通り置換できる。

0028

「ヒドロキシアルキル」は(アルキル)OHを指し、このアルキルは場合により置換されており、上で定義されている。ヒドロキシアルキルのOH部分は、任意選択的に炭素原子、例えば、炭化水素アルキル鎖の内部の炭素原子または末端炭素原子のうちの任意選択的に1個に結合していてもよい。一実施の形態では、ヒドロキシアルキルは、1〜6個の(端数を含む)炭素原子またはその間の整数もしくは範囲(2、3、4、または5)を含有する。別の実施の形態では、ヒドロキシアルキルは、1〜5個の(端数を含む)炭素原子またはその間の範囲を含有する。さらなる実施の形態では、ヒドロキシアルキルは、1〜4個の(端数を含む)炭素原子を含有する。さらに別の実施の形態では、ヒドロキシアルキルは、1〜3個の(端数を含む)炭素原子を含有する。またさらなる実施の形態では、ヒドロキシアルキルは、1または2個の炭素原子を含有する。ヒドロキシアルキルの例として、これらに限定するものではないが、CH2OH、CH2CH2OH、CH(OH)CH3、CH2CH2CH2OH、CH2CH(OH)CH3、CH(OH)CH2CH3、C(OH)(CH3)2、(2−ヒドロキシ)−シクロペンチル、(3−ヒドロキシ)−シクロブチル等が挙げられる。

0029

「アリール」は、炭素原子を含有する芳香族炭化水素基を指す。一実施の形態では、アリールは6〜10個の炭素原子を含有し、フェニルであるか、または芳香族もしくは部分的に芳香族の二環式基である。さらなる実施の形態では、アリールはフェニル基である。別の実施の形態では、アリールはナフチル(例えば、α−ナフチルまたはβ−ナフチルなど)、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、またはインダニルである。アリール基は、非置換であるか、または制限なしで、ハロゲン、OH、NH2、N(C1〜C3アルキル)C(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)H、C(O)NH2、C(O)NH(C1〜C6アルキル)、C(O)N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、C1〜C6アルキル、CN、C1〜C6アルコキシ、C(O)OH、C(O)O(C1〜C6アルキル)、C(O)(C1〜C6アルキル)、アリール、ヘテロアリール、NH(C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、OC(O)(C1〜C6アルキル)、およびNO2を含めた1種もしくは複数の基で置換できる。一実施の形態では、アリールは、1つもしくは複数のハロゲン、OH、CN、NH2、C1〜C6アルキルアミノ、OH置換のC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、OCF3、SO2(C1〜C6アルキル)、またはNHSO2(C1〜C6アルキル)で置換した。別の実施の形態では、アリールは、1つのハロゲン、OH、CN、NH2、C1〜C6アルキルアミノ、OH置換のC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、CF3、OCF3、SO2CH3、NHCOCH3、またはNHSO2CH3で置換した。さらなる実施の形態では、アリールは、1つのハロゲン、OH、CN、N(CH3)2、CH2OH、OCH3、OCF3、CF3、SO2CH3、NHCOCH3、またはNHSO2CH3で置換した。

0030

「ハロゲン」は、F、Cl、BrおよびIを指す。

0031

ヘテロ原子」は、硫黄窒素、または酸素原子を指す。

0032

「ヘテロアリール」は、少なくとも1個の環ヘテロ原子を含有する、単環式の芳香族の5または6員の環を指す。一実施の形態では、ヘテロアリールは、1〜5個の(端数を含む)炭素原子またはその間の整数もしくは範囲(2、3、または4)を含有する。さらなる実施の形態では、ヘテロアリールは、2〜5個の(端数を含む)炭素原子を含有する。別の実施の形態では、ヘテロアリールは、3〜5個の(端数を含む)炭素原子を含有する。またさらなる実施の形態では、ヘテロアリールは、4または5個の炭素原子を含有する。「ヘテロアリール」はまた、ちょうど記載されたようなヘテロアリール基が少なくとも他の1つの環式部分縮合している二環式芳香族環系を指す。一実施の形態では、フェニル基は5または6員の単環式のヘテロアリールに縮合して、二環式ヘテロアリールを形成する。別の実施の形態では、環式アルキル単環式ヘテロアリールに縮合して、二環式ヘテロアリールを形成する。またさらなる実施の形態では、二環式ヘテロアリールは、5または6員の単環式ヘテロアリールに縮合したピリジンである。別の実施の形態では、二環式ヘテロアリールは、5または6員の単環式ヘテロアリールに縮合したピリミジンである。またさらなる実施の形態では、二環式ヘテロアリールは、5または6員の単環式ヘテロアリールに縮合したピリダジンである。さらなる別の実施の形態では、ヘテロアリール環は、環内に1または2個の窒素原子を有する。さらなる実施の形態では、ヘテロアリール環は、1個の窒素原子および1個の酸素原子を有する。さらに別の実施の形態では、ヘテロアリール環は、1個の窒素原子および1個の硫黄原子を有する。ヘテロアリール基として、限定されないが、例えば、フラン、チオフェン、インドールアザインドールオキサゾールチアゾールイソオキサゾールイソチアゾールイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、ピラゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−トリアゾールテトラゾールベンゾオキサゾールベンゾチアゾールベンゾフランベンズイソオキサゾール、ベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾール、インダゾール、キナゾリン、キノリン、およびイソキノリンが挙げられる。ヘテロアリールは、非置換であるか、または、ハロゲン、C1〜C6アルキル、OH、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C6ハロアルキル、NH2、N(C1〜C3アルキル)C(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)H、C(O)NH2、C(O)NH(C1〜C6アルキル)、C(O)N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、CN、C1〜C6アルコキシ、C(O)OH、C(O)O(C1〜C6アルキル)、C(O)(C1〜C6アルキル)、アリール、ヘテロアリール、NH(C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、OC(O)(C1〜C6アルキル)、NH(C1〜C6ヒドロキシアルキル)、N(C1〜C6ヒドロキシアルキル)2、C(O)NH[−(C1〜C6アルキル)−N(C1〜C6アルキル)2]、C(O)NH[−(C1〜C6アルキル)−NH(C1〜C6アルキル)]、C(O)N(C1〜C6アルキル)[−(C1〜C6アルキル)−N(C1〜C6アルキル)2]およびNO2を含む1種もしくは複数の基で置換されていてもよい。一実施の形態では、ヘテロアリールは、1つもしくは複数のハロゲン、OH、CN、NH2、C1〜C6アルキルアミノ、OH置換のC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、OCF3、SO2(C1〜C6アルキル)、NHCOCH3、またはNHSO2(C1〜C6アルキル)で置換した。別の実施の形態では、ヘテロアリールは、1つのハロゲン、OH、CN、N(CH3)2、CH2OH、OCH3、OCF3、CF3、SO2CH3、NHCOCH3、またはNHSO2CH3で置換した。

0033

「ヘテロ環」は、少なくとも1個の環原子がヘテロ原子である単環式または二環式の基を指す。ヘテロ環は、飽和していても、または部分的に飽和してもよい。一実施の形態では、ヘテロ環は3〜7個の(端数を含む)炭素原子またはその間の整数もしくは範囲(4、5、または6)を含有する。さらなる実施の形態では、ヘテロ環は4〜7個の(端数を含む)炭素原子を含有する。別の実施の形態では、ヘテロ環は、4〜6個の(端数を含む)炭素原子を含有する。またさらなる実施の形態では、ヘテロ環は、5または6個の(端数を含む)炭素原子を含有する。ヘテロ環として、限定されないが、例えば、アジリジンオキシランチイラン、モルホリン、チオモルホリンピロリンピロリジンアゼパンジヒドロフラン、THF、ジヒドロチオフェンテトラヒドロチオフェンジチオランピペリジン、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イル、テトラヒドロピランピランチアン、チイン、ピペラジンホモピペラジンオキサジン、アゼカンテトラヒドロキノリンパーヒドロイソキノリン、5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン−2−イル、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、3,6−ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン、6−オキサ−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン、7−オキサ−2,5−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,7−ジオキサ−5−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、3,6−ジオキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル、5,7−ジオキサ−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、6,8−ジオキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル、6−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル、3−オキサ−7,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル、9−オキサ−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル、チアジンジチアン、およびジオキサンが挙げられる。別の実施の形態では、ヘテロ環は、1または2個の窒素原子を含有する。さらなる実施の形態では、ヘテロ環は、1または2個の窒素原子および3〜6個の炭素原子を含有する。さらに別の実施の形態では、ヘテロ環は、1または2個の窒素原子、3〜6個の炭素原子、および1個の酸素原子を含有する。またさらなる実施の形態では、ヘテロ環はモルホリンである。一実施の形態では、ヘテロ環はモルホリンであり、1つまたは複数のC1〜C3アルキルで置換した。別の実施の形態では、ヘテロ環はモルホリンであり、ヘテロ環の2個の炭素が連結して、4または5員環を形成する。ヘテロ環は、非置換であるか、または、制限なしで、ハロゲン、C1〜C6アルキル、OH、NH2、N(C1〜C3アルキル)C(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)(C1〜C6アルキル)、NHC(O)H、C(O)NH2、C(O)NH(C1〜C6アルキル)、C(O)N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、CN、C1〜C6アルコキシ、C(O)OH、C(O)O(C1〜C6アルキル)、C(O)(C1〜C6アルキル)、アリール、ヘテロアリール、NH(C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)(C1〜C6アルキル)、OC(O)(C1〜C6アルキル)、NH(C1〜C6ヒドロキシアルキル)、N(C1〜C6ヒドロキシアルキル)2、C(O)NH[−(C1〜C6アルキル)−N(C1〜C6アルキル)2]、C(O)NH[−(C1〜C6アルキル)−NH(C1〜C6アルキル)]、C(O)N(C1〜C6アルキル)[−(C1〜C6アルキル)−N(C1〜C6アルキル)2]およびNO2を含む1種もしくは複数の基で置換されていてもよい。一実施の形態では、ヘテロ環は、1つもしくは複数のハロゲン、OH、CN、NH2、C1〜C6アルキルアミノ、OH置換のC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、OCF3、SO2(C1〜C6アルキル)、NHCOCH3、またはNHSO2(C1〜C6アルキル)で置換した。別の実施の形態では、ヘテロ環は、1個のF、OH、CN、NH2、N(CH3)2、CH2OH、OCH3、OCF3、CF3、SO2CH3、NHCOCH3、またはNHSO2CH3で置換した。

0034

「場合により置換したCH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、または−CH2CH2CH2CH2CH2−」は、水素原子の1または2個がOH、NH2、NHCH3、N(CH3)2、ハロゲン、アルコキシ、CF3、OCF3、またはCNで置き換えられている、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、または−CH2CH2CH2CH2CH2−を指す。

0035

「C1〜C6ハロアルキル」は、C1〜C6アルキル基の水素原子のうちの1種または複数がF、Cl、Br、またはIで置き換えられている、上で定義されたようなC1〜C6アルキル基を指す。各置換は、独立して、F、Cl、Br、またはIから選択できる。C1〜C6ハロアルキル基として、これらに限定されないが、CH2F、CF3、CH2CF3等が挙げられる。

0036

アルキルスルホニル」は、SO2部分を介して結合している(アルキル)SO2



基を指す。アルキル基は上に記載するように定義され、場合により置換した。アルキルスルホニルの例として、これらに限定されないが、CH3SO2、CH3CH2CH2SO2、CH3CH(CH3)SO2、CH3CH2CH2CH2SO2、CH3CH(CH3)CH2SO2、(CH3)3CSO2等が挙げられる。

0037

「アルキルアミノ」は、NHまたはN基を指し、前記基の窒素原子は、1または2つのアルキル置換基(アルキルは上で定義された通りである)に独立して結合している。アルキルアミノは、基の窒素原子を介して結合している。一実施の形態では、アルキルアミノは、(アルキル)NH



基を指す。別の実施の形態では、アルキルアミノは、(アルキル)(アルキル)N



基、すなわち「ジアルキルアミノ」を指す。窒素原子が2つのアルキルに結合している場合、各アルキル基は独立して選択されてもよい。別の実施の形態では、窒素原子上の2つのアルキル基が、これらが結合している窒素と一緒になって、3〜7員の窒素含有ヘテロ環を形成してもよく、このヘテロ環の炭素原子の2個までは、N(H)、N(C1〜C6アルキル)、N(アリール)、N(ヘテロアリール)、O、S、S(O)、またはS(O)2で置き換えることができる。アルキルアミノの例として、これらに限定されないがCH3NH、CH3CH2NH、CH3CH2CH2NH、CH3CH2CH2CH2NH、(CH3)2CHNH、(CH3)2CHCH2NH、CH3CH2CH(CH3)NH、(CH3)3CNH、N(CH3)2、N(CH2CH3)(CH3)、N(CH2CH3)2、N(CH2CH2CH3)2、N(CH2CH2CH2CH3)2、N(CH(CH3)2)(CH3)等が挙げられる。

0038

アミノアルキル」は、NH2置換基を有するアルキル基を指す。アミノアルキルは、基の1個の炭素原子を介して結合している。すなわち、アルキルアミノは、NH2(アルキル)



基を指す。アミノアルキルとして、これらに限定されないが、CH2NH2、CH2CH2NH2、CH2CH2CH2NH2、CH2CH2CH2CH2NH2、C(CH3)2NH2、C(CH3)2CH2NH2等が挙げられる。

0039

アルキルカルボニルアミノ」は、窒素原子を介して結合している(アルキル)C(O)NH



基を指す。アルキル基は、上に記載するように定義され、場合により置換した。アルキルカルボニルアミノの例として、これらに限定されないが、CH3CONH、CH3CH2CONH、CH3CH2CH2CONH、CH3CH(CH3)CONH等が挙げられる。

0040

「アルキルスルホニルアミノ」は、窒素原子を介して結合している(アルキル)SO2NH



基を指す。アルキル基は、上に記載するように定義され、場合により置換した。アルキルスルホニルアミノの例として、これらに限定されないがCH3SO2NH、CH3CH2SO2NH、CH3CH2CH2SO2NH、CH3CH(CH3)SO2NH等が挙げられる。

0041

アルキルアミノカルボニル」は、カルボニル部分を介して結合している、(アルキル)NHC(O)



基を指す。アルキル基は、上に記載するように定義され、場合により置換した。アルキルアミノカルボニルの例として、これらに限定されないが、CH3NHCO、CH3CH2NHCO、CH3CH2CH2NHCO、CH3CH(CH3)NHCO等が挙げられる。

0042

「患者」または「対象」は哺乳動物、例えば、ヒトまたは獣医学的な患者もしくは対象、例えばマウス、ラットモルモットイヌネコウマ雌ウシブタであり、または非ヒト霊長類、例えば、サルチンパンジーヒヒもしくはゴリラなどである。

0043

「処置する(treating)」または「処置(treatment)」は、緩和的な看護を含めた疾患または障害の1種または複数の症状を回復させる目的のために、本発明に係る化合物を対象に投与することを包含することを意図する。「治療有効量」は、処置を実行する活性化合物の最小量を指す。

0044

以下の略語は、本明細書にて示された定義を有する:ACNはアセトニトリル;conc.は濃縮DMSOはジメチルスルホキシド;DCMはジクロロメタンDIPEAはジイソプロピルエチルアミンDMFはN,N−ジメチルホルムアミド;dppfは1,1’−ビスジフェニルホスフィノフェロセンEDTAエチレンジアミン四酢酸;EGTAはエチレングリコール四酢酸ELISA酵素結合免疫吸着法;ESIはエレクトロスプレーイオン化EI電子衝撃イオン化HEPESは(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−エタンスルホン酸HPLC高速液体クロマトグラフィー;Hzはヘルツ;KOAcは酢酸カリウム;LCは液体クロマトグラフィー;MSは質量分析;MeOHはメタノールMHzはメガヘルツ;mMはミリモル;mLはミリリットル;minは分;molはモル;M+は分子イオン;[M+H]+はプロトン化された分子イオン;Nは規定度;NMR核磁気共鳴;PIP2は5−ビスホスフェートPBSリン酸緩衝生理食塩水;PHはプレクストリン相同性;PPh3はトリフェニルホスフィン;psiはポンド平方インチ;PPMは百万分率;rtは室温;TLC薄層クロマトグラフィー;TEAはトリエチルアミン;THFはテトラヒドロフラン;およびXTTはナトリウム2,3,−ビス(2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル)−5−[(フェニルアミノ)−カルボニル]−2H−テトラゾリウム分子内塩である。

0045

「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含んでいる(comprising)」という単語は、端数を含まないというよりむしろ端数を含むように解釈される。「なる(consist)」、「なっている(consisting)」、およびその変化形の単語は、端数を含むというよりむしろ端数を含まないように解釈される。

0046

本明細書にて「約(about)」は、特に明記しない限り、所定の基準から10%のばらつきを意味する。

0047

式(I)の化合物を作製するのに有用な方法は、以下の実施例および一般的スキーム1〜16に記述されている。当業者であれば、スキーム1〜16を適合させることによって、式(I)の他の化合物および本発明による式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を生成できることを認識され得る。

0048

以下に示す方法は、式(I)の化合物の合成の概要を示している。以下の実施例は、本発明に係るある特定の実施の形態を例示するために提示されているが、本発明に係る範囲を制限するものと解釈されるべきではない。

0049

スキーム1では、ボロン酸ピナコールエステル中間体[1A]の合成を示す。一実施の形態では、ブロモ置換安息香酸[A1]を対応するアニリン[B1]に変換する。一実施の形態では、安息香酸をジフェニルホスホリルアジドDPPA)と反応させる。次いで、アニリンを対応するスルホンアミド[C1]に変換させてもよい。一実施の形態では、アニリンを塩化スルホニルと反応させる。別の実施の形態では、反応は、ピリジン等の塩基の存在下で実施する。次いで、スルホンアミドをジボロン試薬と反応させることにより、中間体ボロン酸ピナコールエステル[1A]を形成してもよい。一実施の形態では、スルホンアミドをビス(ピナコラト)ジボロンと反応させる。

0050

0051

スキーム1Aでは、ボロン酸ピナコールエステル中間体[1]の合成を示す。DPPAを使用して、3−ブロモ−2−フルオロ安息香酸を対応するアニリン[B]に変換する。次いで、ジクロロメタン中塩化スルホニルおよびピリジンを使用して、アニリンを対応するスルホンアミドに変換する。スルホンアミドをビス(ピナコラト)ジボロンと反応させることによって、中間体ボロン酸ピナコールエステル[1]を形成した。

0052

0053

スキーム2では、中間体[1A]の調製のための第2の経路を示す。この経路では、アルコールR7OH[D]を塩化スルホニルと反応させて、スルホン酸エステル[E]を得た。次いで、スルホン酸エステル[E]を対応するエタンチオエート[F]に変換した。一実施の形態では、チオ酢酸カリウムを使用して反応を実施した。次いでこのエタンチオエート[F]をR7SO2Cl[G]に酸化した。一実施の形態では、塩素ガスを使用して酸化を実施した。アニリン[B](スキーム1に記載する)を使用して、スルホンアミド[C1]への変換を達成した。スキーム1に記載するような中間体ボロン酸ピナコールエステル[1A]が形成された。

0054

0055

スキーム2Aでは、中間体[1]の調製のための第2の経路を示す。この経路では、アルコールR7OH[D]を塩化スルホニルと反応させて、スルホン酸エステルを得た。次いで、スルホン酸エステル[E]を対応するエタンチオエート[F]に変換した。一実施の形態では、チオ酢酸カリウムを使用してこの反応を実施した。次いで、このエタンチオエート[F]をR3SO2Clに酸化させた。一実施の形態では、塩素ガスを使用して酸化を実施した。アニリン[B](スキーム1に記載する)を使用して、スルホンアミド[C]への変換を達成した。一実施の形態では、ピリジンおよびDMAPなどの塩基の存在下で反応を実施した。スキーム1Aに記載するように中間体ボロン酸ピナコールエステル[1]が形成された。

0056

0057

スキーム3では、ボロン酸ピナコールエステル中間体[2A]の合成を示す。置換ブロモベンゼン[H1]を対応するニトロ化合物[J1]に変換する。一実施の形態では、硫酸中硝酸を使用して、ニトロ化合物を調製する。次いで、ニトロ化合物を対応するアニリン[K1]に還元する。一実施の形態では、SnCl2.2H2Oを使用して還元を実施する。次いで、スキーム1に記載するように、R7SO2Clを使用してアニリン[K1]を対応するスルホンアミド中間体[2A]に変換する。一実施の形態では、DMAPおよびピリジンなどの塩基中で反応を実施する。

0058

0059

スキーム3Aでは、ボロン酸ピナコールエステル中間体[2]の合成を示す。硫酸中ニトロ化混合物を使用して、置換ブロモフルオロベンゼン[H]を対応するニトロ化合物[J]に変換する。次いで、SnCl2.2H2Oを使用して、ニトロ化合物[J]を対応するアニリン[K]に還元する。次いで、R7SO2Cl、DMAPおよびピリジンを使用して、アニリンを対応するスルホンアミド中間体[2]に変換する。

0060

0061

スキーム4では、ボロン酸ピナコールエステル中間体[3]の合成のための方法を示す。この経路では、4−ブロモフェニルイソシアネートSSS]をR9NH2と反応させて対応するウレア[L]を形成した。次いで、ウレア[L]をビス(ピナコラト)ジボロンと反応させて、中間体ボロン酸ピナコールエステル[3]を形成した。

0062

0063

スキーム5Aでは、中間体[4A]の調製を示す。より具体的には、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で化合物[M1]をフェニルクロロホルメートと反応させた。生成した化合物[N1]を封管内で高温に加熱した。次いで、ウレア化合物[O1]をビス(ピナコラト)ジボロンと反応させて、中間体化合物[4A]を得た。

0064

0065

スキーム5Aでは、中間体[4]の調製を示す。より具体的には、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で5−ブロモピリジン−2−アミンをフェニルクロロホルメートと反応させた。生成したフェニル(5−ブロモピリジン−2−イル)カルバメートメチルアミンを封管内で高温に加熱した。次いで、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−メチルウレアをビス(ピナコラト)ジボロンと反応させて、中間体化合物[4]を得た。

0066

0067

スキーム6では、ボロン酸ピナコールエステル中間体[5A]の合成を示す。一実施の形態では、化合物[P1]を5−ブロモ化合物[Q1]へと臭素化した。一実施の形態では、N−ブロモスクシンイミドを使用して臭素化を実施した。次いで、5−ブロモ化合物[Q1]を対応するボロン酸ピナコールエステル中間体[5A]に変換した。一実施の形態では、ビス(ピナコラト)ジボロンを使用して反応を実施した。

0068

0069

スキーム6Aでは、ボロン酸ピナコールエステル中間体[5]の合成を示す。一実施の形態では、化合物[P]を5−ブロモ化合物[Q]に臭素化した。一実施の形態では、N−ブロモスクシンイミドを使用して臭素化を実施した。次いで、5−ブロモ化合物[Q]を対応するボロン酸ピナコールエステル中間体[5]に変換した。一実施の形態では、ビス(ピナコラト)ジボロンを使用して反応を実施した。

0070

0071

スキーム6Bでは、ボロン酸ピナコールエステル中間体[5B]の合成を示す。一実施の形態では、化合物[P2]を5−ブロモ化合物[Q2]に臭素化した。一実施の形態では、N−ブロモスクシンイミドを使用して臭素化を実施した。次いで、5−ブロモ化合物[Q2]を対応するボロン酸ピナコールエステル中間体[5B]に変換した。一実施の形態では、ビス(ピナコラト)ジボロンを使用して反応を実施した。

0072

0073

スキーム7では、中間体[6A]の調製のための経路を示す。この経路では、3−フルオロブロモベンゼンを対応するホルミル化合物[S]に変換した。一実施の形態では、ジイソプロピルアミンおよびn−ブチルリチウムを使用して変換を実施した。次いで、ホルミル化合物[S]をヒドラジン水和物と反応させて、ブロモインダゾール[T]を形成した。次いで、化合物[T]をR16保護する。一実施の形態では、3,4−ジヒドロ−2H−ピランを使用して保護を実施した。次いで、化合物[U1]をビス(ピナコラト)ジボロンと反応させることによって、中間体ボロン酸ピナコールエステル[6A]を形成した。

0074

0075

スキーム7Aでは、中間体[6]の調製のための経路を示す。この経路では、3−フルオロブロモベンゼンを対応するホルミル化合物[S]に変換した。一実施の形態では、ジイソプロピルアミンおよびn−ブチルリチウムを使用して変換を実施した。次いで、ホルミル化合物[S]をヒドラジン水和物と反応させてブロモインダゾール[T]を形成した。3,4−ジヒドロ−2H−ピランを使用して、化合物[T]をテトラヒドロピランで保護した。次いで、化合物[U]をビス(ピナコラト)ジボロンと反応させることによって、中間体ボロン酸ピナコールエステル[6]を形成した。

0076

0077

スキーム8では、ジフルロメチルベンゾイミダゾール中間体[7]の調製を示す。この経路では、ジフルオロ酢酸を使用して、o−フェニレンジアミン[V]をジフルオロメチルベンゾイミダゾール中間体[7]に変換した。

0078

0079

スキーム9では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、強塩基を使用して化合物[X1]を化合物[Y1]に変換した。一実施の形態では、強塩基は水酸化カリウムである。次いで、化合物[Y1]をR1置換した。一実施の形態では、R1置換はアルキル化剤を使用して実施した。次いで、生成した化合物[Z1]を対応するアニリン[AA1]に還元した。次いで、化合物[AA1]を臭素化して、対応するブロモ化合物[BB1]を形成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ウレアを使用して、ブロモ化合物[BB1]を対応するキナゾリンジオン[CC1]に変換した。次いで、キナゾリンジオンを2位および4位にて塩素化することによって、化合物[DD1]を得た。一実施の形態では、POCl3等の塩素化剤を使用して塩素化を実施した。次いで、モルホリンとの反応により、キナゾリン[DD1]の4位を置換した。次いで、キナゾリン化合物[EE1]の6位を中間体[1A]とカップリングした。最後に、表題の化合物をR6置換した。一実施の形態では、中間体[3]、[4A]、[5A]、[5B]または[6A]のうちの任意選択的に1つを使用して反応を実施した。

0080

0081

スキーム9Aでは、構造式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、水酸化カリウム等の強塩基を使用して、3−クロロ−2−ニトロ安息香酸[X]を対応する3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸[Y]に変換した。次いで、ヨウ化メチル等のアルキル化剤を用いて、生成した酸をアルキル化した。次いで、生成したジメチル化合物[Z]を対応するアニリン[AA]に還元した。一実施の形態では、Pd/Cおよび水素ガスを使用して、還元を実施した。次いで、アニリンを臭素化して、対応するブロモ化合物[BB]を形成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ウレアを使用してブロモ化合物[BB]を対応するキナゾリンジオン[CC]に変換した。次いで、2位および4位にてキナゾリンジオンを塩素化した。一実施の形態では、POCl3等の塩素化剤を使用して塩素化を実施した。次いで、モルホリンとの反応により、キナゾリン[DD]の4位を置換した。次いで、キナゾリン[EE]の6位を中間体[1]とカップリングした。最後に、化合物[FF]を中間体[3]、[4]、[5]、または[6]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0082

0083

スキーム10では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。このスキームでは、化合物[GG2]をフェノール化合物[HH2]に変換した。一実施の形態では、三臭化ホウ素を使用して反応を実施した。次いで、フェノール化合物[HH2]をOH基にてR1置換した。一実施の形態では、R1ハロゲン化アルキルを使用して置換を実施した。次いで、化合物[II2]の6位を置換して化合物[JJ2]を形成した。最後に、化合物[JJ2]をR6置換することによって表題の化合物を形成した。

0084

0085

スキーム10Aでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。このスキームでは、化合物[GG1]をフェノール化合物[HH1]に変換した。一実施の形態では、三臭化ホウ素を使用して反応を実施する。次いで、フェノール化合物[HH1]をOH基にてR1置換した。一実施の形態では、R1ハロゲン化アルキルを使用してアルキル化を実施した。次いで、化合物[II1]の6位を中間体[1]とカップリングして(スキーム1Aに記載する)、化合物[JJ1]を形成した。最後に、化合物[JJ1]を中間体[5A]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0086

0087

スキーム10Bでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。このスキームでは、化合物[GG]をフェノール化合物[HH]に変換した。一実施の形態では、三臭化ホウ素を使用して、反応を実施する。次いで、R1ハロゲン化アルキルを使用して、フェノール化合物[HH]を化合物[II]に変換した。次いで、化合物[II]の6位を中間体[1]とカップリングして、化合物[JJ]を形成した。最後に、化合物[JJ]を中間体[5B]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0088

0089

スキーム11では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、化合物[X1]中のクロロ基をNR2R3基と置き換えた。一実施の形態では、NHR2R3を使用して反応を実施した。別の実施の形態では,モルホリンを使用して反応を実施した。次いで、化合物[KK2]の酸性基をアルキル化して、アルキルエステルを形成した。一実施の形態では、ヨウ化メチルを使用してアルキル化を実施した。次いで、メチルエステルLL2]をアニリン[MM2]に還元した。一実施の形態では、Pd/Cおよび水素ガスを使用して還元を実施した。次いで、アニリン化合物[MM2]を臭素化して、ブロモ化合物[NN2]を形成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ウレアを使用してブロモ化合物[NN2]をキナゾリンジオン[OO2]に変換した。次いで、キナゾリンジオン[OO2]を2位および4位で塩素化して化合物[PP2]を形成した。一実施の形態では、POCl3を使用して塩素化を実施した。次いで、場合により置換したモルホリン(R4)との反応により、キナゾリン[PP2]の4位を置換することによって、化合物[QQ2]を生成した。次いで、化合物[QQ2]の6位を置換することによって、化合物[RR2]を形成した。最後に、化合物[RR2]をR6置換することにより表題の化合物を形成した。

0090

0091

スキーム11Aでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、化合物[X]中のクロロ基をNR2R3基で置き換えた。一実施の形態では、NHR2R3を使用して反応を実施した。別の実施の形態では、モルホリンを使用して反応を実施した。次いで、化合物[KK1]の酸性基をアルキル化してアルキルエステル[LL1]を形成した。一実施の形態では、ヨウ化メチルを使用してアルキル化を実施した。次いで、メチルエステルをアニリン[MM1]に還元した。一実施の形態では、Pd/Cおよび水素ガスを使用して還元を実施した。次いで、アニリン化合物[MM1]を臭素化してブロモ化合物[NN1]を形成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ウレアを使用してブロモ化合物[NN1]をキナゾリンジオン[OO1]に変換した。次いで、キナゾリンジオン[OO1]を2位および4位で塩素化して化合物[PP1]を形成した。一実施の形態では、POCl3を使用して塩素化を実施した。次いで、場合により置換したモルホリン(R4)との反応により、キナゾリン[PP1]の4位を置換することによって、化合物[QQ1]を生成した。次いで、化合物[QQ1]の6位を中間体[1]とカップリングすることによって、化合物[RR1]を形成した。最後に、化合物[RR1]を中間体[5A]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0092

0093

スキーム11Bでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、モルホリンを使用して、3−クロロ−2−ニトロ安息香酸[X]を対応する3−モルホリノ化合物[KK]に変換した。次いで、モルホリン化合物[KK]をヨウ化メチルでアルキル化して、メチルエステル[LL]を形成した。次いで、メチルエステルをアニリン[MM]に還元した。一実施の形態では、Pd/Cおよび水素ガスを使用して還元を実施した。次いで、アニリン化合物[MM]を臭素化してブロモ化合物[NN]を形成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ウレアを使用してブロモ化合物[NN]をキナゾリンジオン[OO]に変換した。次いで、キナゾリンジオン[OO]を2位および4位で塩素化して化合物[PP]を形成した。一実施の形態では、POCl3を使用して塩素化を実施した。次いで、モルホリンとの反応によりキナゾリン[PP]の4位を置換することによって、化合物[QQ]を生成した。次いで、化合物[QQ]の6位を中間体[1]とカップリングすることによって、化合物[RR]を形成した。最後に、化合物[RR]を中間体[5A]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0094

0095

スキーム12では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、ビス(ピナコラト)ジボロンを使用して、化合物[EE2]を対応するボロン酸ピナコールエステル[SS2]に変換した。次いで、ボロン酸ピナコールエステル[SS2]を置換することによって、化合物[TT1]を生成した。最後に、化合物[TT1]のR6置換によって表題生成物を得た。

0096

0097

スキーム12Aでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、ビス(ピナコラト)ジボロンを使用して、化合物[EE3]を対応するボロン酸ピナコールエステル[SS1]に変換した。次いで、ボロン酸ピナコールエステル[SS1]を中間体[2]とカップリングすることによって、化合物[TT1]を生成した。最後に、化合物[TT1]の中間体[5A]との反応により、表題生成物を得た。

0098

0099

スキーム12Bでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。このスキームでは、ビス(ピナコラト)ジボロンを使用して、モルホリン化合物[EE]を対応するボロン酸ピナコールエステル[SS]に変換した。次いで、ボロン酸ピナコールエステル[SS]を中間体[2]とカップリングすることによって、化合物[TT]を生成した。最後に、化合物[TT]の中間体[5]との反応により、表題生成物を得た。

0100

0101

スキーム13では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、CuCNを使用して化合物[UU2]を化合物[VV2]に変換した。次いで、シアノ化合物を還元することによって、化合物[WW2]を生成した。一実施の形態では、塩化第一スズ二水和物を使用して還元を実施した。化合物[WW2]を化合物[XX2]に環化した。一実施の形態では、トリホスゲンを使用して環化を実施した。次いで、化合物[XX2]を2位および4位で塩素化することによって、対応するトリクロロ化合物[YY2]を形成した。一実施の形態では、POCl3等の塩素化剤を使用して塩素化を実施した。次いで、化合物[YY2]の4位をR4置換した。一実施の形態では、モルホリンを使用してR4置換を実施した。次いで、化合物[ZZ2]の6位を置換することによって、化合物[AAA2]を形成した。最後に、化合物[AAA2]をR6置換することによって表題の化合物を形成した。

0102

0103

スキーム13Aでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、CuCNを使用して、化合物[UU1]を化合物[VV1]に変換した。次いで、シアノ化合物[VV1]を還元することによって、化合物[WW1]を生成した。一実施の形態では、塩化第一スズ二水和物を使用して還元を実施した。ピコリンアミド化合物[WW1]を5−アザキナゾリンジオン[XX1]に環化した。一実施の形態では、トリホスゲンを使用して環化を実施した。次いで、2位および4位で化合物[XX1]を塩素化して、POCl3等の塩素化剤を使用して、対応するトリクロロ化合物[YY1]を形成した。次いで、アザキナゾリン[YY1]の4位をR4置換した。次いで、生成した化合物[ZZ1]の6位を中間体[1]とカップリングすることによって、化合物[AAA1]を形成した。最後に、化合物[AAA1]を中間体[5A]または[6]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0104

0105

スキーム13Bでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、CuCNを使用して、2,6−ジクロロ3−ニトロピリジン[UU]を6−クロロ−3−ニトロピコノニトリル[VV]に変換した。次いで、シアノ化合物[VV]を還元して、3−アミノ−6−クロロピコリンアミド[WW]を生成した。一実施の形態では、塩化第一スズ二水和物を使用して還元を実施した。ピコリンアミド化合物[WW]を5−アザキナゾリンジオン[XX]に環化した。一実施の形態では、トリホスゲンを使用して環化を実施した。次いで、POCl3等の塩素化剤を使用して5−アザキナゾリンジオン[XX]を2位および4位で塩素化することによって、対応するトリクロロ化合物[YY]を形成した。次いで、モルホリンを使用してアザキナゾリン[YY]の4位をモルホリンで置換した。次いで、生成した化合物[ZZ]の6位を中間体[1]とカップリングすることによって、化合物[AAA]を形成した。最後に、化合物[AAA]を中間体[5B]または[6]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0106

0107

スキーム14では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、化合物[BBB1]を対応するヒドロキシイミノ[CCC1]に変換した。一実施の形態では、抱水クロラールおよびNH2OH.HClを使用してこの反応を実施した。ヒドロキシイミノ化合物[CCC1]の強酸との反応は、環式イサチン[DDD1]の調製をもたらした。一実施の形態では、強酸はH2SO4であった。イサチン化合物[DDD1]を臭素化して化合物[EEE1]を生成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ブロモ化合物[EEE1]のイサチン環を分割した。一実施の形態では、水性H2O2およびNaOHを使用してこの反応を実施した。ウレアを使用して生成したアミノ安息香酸[FFF1]をキナゾリンジオン[GGG1]に変換した。次いで、キナゾリンジオン[GGG1]を2位および4位で塩素化して化合物[HHH1]を形成した。一実施の形態では、POCl3を使用して塩素化を実施した。次いで、キナゾリン[HHH1]の4位をR4置換することによって、化合物[III1]を生成した。化合物[III1]の6位を置換することによって、化合物[JJJ1]を形成した。最後に、化合物[JJJ1]をR6置換することによって、表題の化合物を形成した。

0108

0109

スキーム14Aでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、抱水クロラールおよびNH2OH.HClを使用して化合物[BBB]を対応するヒドロキシイミノ[CCC]に変換した。ヒドロキシイミノ化合物[CCC]の強酸との反応は環式イサチン[DDD]の調製をもたらした。一実施の形態では、強酸はH2SO4であった。イサチン化合物[DDD]を臭素化して化合物[EEE]を生成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、水性H2O2およびNaOHを使用して、ブロモ化合物[EEE]のイサチン環を分割した。ウレアを使用して、生成したアミノ安息香酸[FFF]をキナゾリンジオン[GGG]に変換した。次いで、POCl3等の塩素化剤を使用して、キナゾリンジオン[GGG]を2位および4位で塩素化することによって、化合物[HHH]を形成した。次いで、キナゾリン[III]の4位をR4置換することによって、化合物[III]を生成した。次いで、化合物[III]の6位を中間体[1]とカップリングすることによって、化合物[JJJ]を形成した。最後に、化合物[JJJ]を中間体[5A]または[6]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0110

0111

スキーム15では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、化合物[EE4]を中間体[7]または[8]とカップリングさせて、化合物[JJJ1]を形成した。最後に、化合物[JJJ1]を中間体[1]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0112

0113

スキーム15Aでは、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、化合物[EE]を中間体[7]または[8]とカップリングさせて、化合物[JJJ2]を形成した。最後に、化合物[JJJ2]を中間体[1]と反応させることによって、表題の化合物を形成した。

0114

0115

スキーム16では、式(I)により包含される化合物の合成を示す。より具体的には、化合物[KKK]を臭素化することによって、ブロモ化合物[LLL]を形成した。一実施の形態では、臭素を使用して臭素化を実施した。次いで、ブロモ化合物[LLL]をメチル化することによって、メチルエステル[MMM]を形成した。一実施の形態では、ヨウ化メチルを使用してメチル化を実施した。次いで、シアン酸カリウムとの反応によりメチルエステル[MMM]をウレア化合物[NNN]に変換した。次いで、強塩基を用いた処理によりウレア化合物[NNN]をキナゾリンジオン[OOO]に変換した。一実施の形態では、強塩基は水酸化ナトリウムである。次いで、キナゾリンジオン[OOO]を2位および4位で塩素化することによって、化合物[PPP]を形成した。一実施の形態では、POCl3を使用して塩素化を実施した。次いで、場合により置換したモルホリン(R4)との反応によりキナゾリン[PPP]の4位を置換することによって、化合物[QQQ]を生成した。次いで、化合物[QQQ]の6位を置換することによって、化合物[RRR]を形成した。最後に、化合物[RRR]をR6置換することによって表題の化合物を形成した。

0116

本明細書にて有用となる医薬組成物は、薬学的に許容される担体の中に、場合により他の薬学的に不活性なまたは不活性成分と共に式(I)の化合物を含有する。別の実施の形態では,式(I)の化合物は単一の組成で存在する。さらなる実施の形態では、式(I)の化合物を、1種または複数の添加剤および/または以下に記載するような他の治療剤と組み合わせることができる。

0117

本発明に係る医薬組成物は、対象にてRAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路のうちの一方または両方を調整するのに有効である式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の量を含む。より具体的には、治療効果を達成するための式(I)の化合物の投薬は、製剤、患者の年齢、体重および性別ならびに送達経路に依存することになる。処置および式(I)の化合物の投薬は単位剤形で施され、投与されてもよく、当業者が相対的レベルの活性を反映するように単位剤形を適宜調整することも想定される。利用する特定の投薬量(および1日当たり投与される回数)についての決定は、普通の熟練した医師判断力の範囲内であり、所望の治療効果を得るための特定の状況に合わせて投薬量を滴定することにより変化させることができる。一実施の形態では、治療有効量は約0.01mg/kg〜10mg/kg体重である。別の実施の形態では、治療有効量は約5g/kg未満、約500mg/kg、約400mg/kg、約300mg/kg、約200mg/kg、約100mg/kg、約50mg/kg、約25mg/kg、約10mg/kg、約1mg/kg、約0.5mg/kg、約0.25mg/kg、約0.1mg/kg、約100μg/kg、約75μg/kg、約50μg/kg、約25μg/kg、約10μg/kg、または約1μg/kgである。しかしながら、式(I)の化合物の治療有効量は、担当医師により決定でき、処置する症状、投与する化合物、送達経路、患者の年齢、体重、症状の重症度および患者の応答パターンに依存し得る。

0118

治療有効量は、定期的なスケジュール、すなわち、日、週、月、もしくは年ベースで、または投与の日、週、月などが異なる不規則なスケジュールで提供されてもよい。代替的に、投与する治療有効量が異なってもよい。一実施の形態では、初回用量に対する治療有効量は、それに続く1回または複数回の用量に対する治療有効量よりも高い。別の実施の形態では、初回用量に対する治療有効量は、それに続く1回または複数回の用量に対する治療有効量よりも低い。同等の投薬を、これらに限定されないが、約2時間おき、約6時間おき、約8時間おき、約12時間おき、約24時間おき、約36時間おき、約48時間おき、約72時間おき、約毎週、約2週間おき、約3週間おき、約毎月、および約2カ月おきを含めた様々な時間枠にわたり投与できる。治療の完全なコースに対応する投薬の数および頻度医療従事者の判断に従い決定されることになる。本明細書に記載する治療有効量は、付与された時間枠の間に投与された総量を指す。すなわち、2種以上の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩が投与された場合、治療有効量は投与された総量に対応する。

0119

式(I)の化合物を含有する医薬組成物は純正として製剤化されてもよいし、または投与のための1種もしくは複数の薬学的担体と共に製剤化されてもよい。薬学的担体(複数可)の量は、式(I)の化合物溶解性および化学的性質、選択された投与経路および標準的な薬理学的慣習により決定される。薬学的担体(複数可)は固体でも、または液体でもよく、固体担体液体担体の両方を取り込むことができる。様々な適切な液体担体は公知であり、当業者であれば容易に選択できる。このような担体として、例えば、DMSO、生理食塩水、緩衝生理食塩水ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、およびこれらの混合物を挙げることができる。同様に、様々な固体担体および添加剤が当業者に公知である。式(I)の化合物は、選択された特定の状態を考慮に入れて、任意選択的に経路により投与できる。式(I)の化合物は、中でも経口的に、注入吸入(経口的に、鼻腔内におよび気管内を含む)により、眼、経皮、血管内、皮下、筋肉内、下、脳内、硬膜外直腸、および経膣により送達できる。

0120

式(I)の化合物は単独で投与できるが、式(I)の化合物はまた、生理学的に適合性のある1種または複数の薬学的担体の存在下で投与することもできる。担体は乾燥形態または液体形態であってよく、薬学的に許容されなければならない。液体医薬組成物は通常無菌溶液または懸濁液である。液体担体が非経口投与に対して利用された場合、液体担体は無菌の液体であることが望ましい。液体担体は通常、溶液、懸濁液、エマルジョンシロップ剤、およびエリキシルを調製するのに利用される。一実施の形態では、式(I)の化合物は液体担体に溶解されている。別の実施の形態では、式(I)の化合物は、液体担体中に懸濁されている。製剤の当業者であれば、投与経路に応じて適切な液体担体を選択できる。代替的に、式(I)の化合物を固体担体内で製剤化してもよい。一実施の形態では、組成物を圧縮して、単位用量形態、すなわち、錠剤またはカプレット剤にすることができる。別の実施の形態では、組成物は、単位用量形態、すなわち、カプセル剤に添加することもできる。さらなる実施の形態では、組成物は散剤としての投与用に製剤化することもできる。固体担体は様々な機能を実施することができ、すなわち、以下に記載する添加剤の2種またはそれ以上の機能を実施できる。例えば、固体担体はまた、香味剤滑沢剤可溶化剤懸濁剤充填剤、摺滑剤圧縮補助剤結合剤崩壊剤、または封入物質として作用することもできる。

0121

組成物はまた、適当な量の式(I)の化合物を含有するように細分することもできる。例えば、単位投薬を、パケット化した散剤、液体を含有するバイアルアンプル充填済みシリンジまたはサシェ剤などの包装された組成物にすることもできる。

0122

1種または複数の式(I)の化合物と組み合わせることができる添加剤の例として、制限なしで、アジュバント抗酸化剤、結合剤、緩衝液コーティング着色剤、圧縮補助剤、賦形剤、崩壊剤、乳化剤皮膚軟化剤、封入物質、充填剤、香味剤、摺滑剤、造粒剤、滑沢剤、金属キレート化剤浸透圧調節剤pH調整剤保存剤、可溶化剤、吸着剤、安定剤、甘味剤界面活性剤、懸濁剤、シロップ剤、粘稠化剤、または粘性調節剤が挙げられる。例えば、本明細書に参照により援用されている、“Handbook of Pharmaceutical Excipients”、5th Edition、Eds.:Rowe、Sheskey、and Owen、APhA Publications(Washington、DC)、December14、2005に記載するが添加剤を参照されたい。

0123

一実施の形態では、組成物は吸入剤として利用できる。この投与経路に対して、組成物は、式(I)の化合物および噴霧噴霧ポンプによる、または吹送法のためのドライパウダーによる送達のためのビヒクルを使用して流体の単位用量として調製することもできる。

0124

別の実施の形態では、組成物はエアゾール剤として、すなわち、経口または鼻腔内用として利用できる。この投与経路に対して、組成物は、気体または液化性噴霧剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン二酸化炭素、窒素、プロパン等と一緒に、加圧したエアゾール剤容器内での使用のために製剤化される。1つまたは複数の作動で、ある定量が送達されるものもまた提供される。

0125

別の実施の形態では、組成物は、持続した送達装置により投与され得る。本明細書にて「徐放」とは、遅延した、またはそうでなければ制御された式(I)の化合物の送達を指す。当業者は適切な徐放装置を承知している。このような徐放装置における使用のために、式(I)の化合物は、本明細書にて記載するように製剤化される。

0126

組成物および式(I)の化合物における使用のために上に記載する構成要素に加えて、本明細書に記載する組成物およびキットは、例えば、固形腫瘍、および「液体」または非固形腫瘍のがん(例えば、リンパ腫)を含めて、腫瘍によって特徴付けられるがんを含むがんを処置するために使用される1種または複数の薬品または治療剤を含有し得る。一実施の形態では、薬品は化学療法の薬剤である。化学療法剤の例として、参照により本明細書に援用されている“Physician‘s Desk Reference”、64th Edition、Thomson Reuters、2010にて列挙されているものが挙げられる。追加の薬品(複数可)または治療剤の治療有効量は当業者には周知である。しかし、送達される他の薬品の量を決定することは十分担当医の範囲内である。

0127

式(I)の化合物および/または他の薬品(複数可)または治療剤(複数可)が単一の組成物内で投与されてもよい。しかし、本発明はこれに限定されない。他の実施の形態では、式(I)の化合物は、式(I)の他の化合物による1種または複数の別の製剤、化学療法剤、または所望される他の薬剤の形態で投与されてもよい。

0128

本明細書に記載する式(I)の化合物または組成物を含有する医薬製剤のキットまたはパッケージもまた本明細書で提供される。キットは、単一の製剤または製剤の組合せが、それぞれ所望の時間に服用するように指示されるように構成できる。

0129

キットは、所望の送達経路のために製剤化した式(I)の化合物を有する包装または容器を含有することが適切である。キットは、投薬についての使用説明書および活性剤に関して添付文書を含有するのが適切である。場合により、キットは、例えば、試薬、ウェルプレート、容器、マーカーまたはラベルなどを含めて、そのようなアッセイを実施するための、製品および材料の循環レベルモニタリングするための使用説明書をさらに含有することもできる。このようなキットは、所望の適応症の処置に対して適切な方式で容易に包装される。例えば、キットは噴霧ポンプまたは他の送達装置を使用するための指示書を含有してもよい。このようなキット中に含まれる他の適切な構成要素は、所望の適応症および送達経路を考慮すれば当業者には容易に明らかとなろう。

0130

本明細書に記載する式(I)の化合物または組成物は、単回用量または継続的もしくは周期的な不連続な投与のためのものであってよい。継続的な投与に対して、パッケージまたはキットは、各投薬単位内の式(I)の化合物(例えば、溶液、ローション剤、錠剤、丸剤、または上に記載する他の単位またはドラッグデリバリーで利用される)と、場合により、既定の長さの時間の間、毎日、毎週、もしくは毎月、または規定された通りに、用量を投与するための使用説明書とを含むことができる。式(I)の化合物が不連続な形式で定期的に送達される場合、パッケージまたはキットは、式(I)の化合物が供給されない期間の間、プラセボを含むことができる。組成物の濃度、組成物の構成要素の濃度、または組成物内の式(I)の化合物もしくは薬剤の相対比が時間の経過と共に異なることが所望される場合、パッケージまたはキットは所望のばらつきを提供する一連の投薬単位を含有してもよい。

0131

周期的な経口使用のために医薬品を分配するためのいくつかのパッケージまたはキットが当技術分野で公知である。一実施の形態では、包装は、各期間に対して指標を有する。別の実施の形態では、包装は標識されたブリスター包装ダイアルディスペンサーパッケージ、またはビンである。

0132

キットの包装手段それ自体を、吸入器シリンジピペット目薬容器、または他のこのような装置などによる投与に対して適合させることができ、これらから製剤を、等の身体の患部に適用し、対象に注射し、またはキットの他の構成要素に適用および混合さえすることもできる。

0133

これらのキットの組成物はまた、乾燥形態または凍結乾燥形態で提供されてもよい。試薬または構成要素が乾燥形態として提供される場合、再構成は一般的に適切な溶媒の添加により行わる。溶媒はまた別の包装で提供されてもよいことが想定される。

0134

本発明に係るキットはまた通常、商業ベースでの販売のための密接な閉じ込め状態でバイアルを含有する手段、例えば、中に所望のバイアルが保持されている射出成形または、ブロー成形したプラスチック容器を含むことになる。包装の数またはタイプに関係なくおよび上で論じたように、キットはまた、動物体内への組成物の注入/投与または配置を補助するための別の機器を含む、またはこれと共に包装することもできる。このような機器は、吸入器、シリンジ、ピペット、鉗子計量スプーン、目薬容器または任意選択的にこのような医学的に承認された送達手段であってよい。

0135

一実施の形態では、キットが提供され、式(I)の化合物を含有する。式(I)の化合物は、上に記載する1種または複数の担体または添加剤の存在下であっても、なくてもよい。キットは、RAS/RAF/MEK/ERKとPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路のうちの一方または両方の異常調節によって特徴付けられる疾患を有する対象に、薬品および式(I)の化合物を投与するための使用説明書を場合により含有してもよい。

0136

さらなる実施の形態では、キットは、第2の投薬単位内の式(I)の化合物と、第3の投薬単位内の上に記載する1種または複数の担体または添加剤を提供および含有する。キットは、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路のうちの一方または両方の異常調節によって特徴付けられる疾患を有する対象に、薬品および式(I)の化合物を投与するための使用説明書を場合により含有してもよい。

0137

本明細書にて示す化合物は、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路のうちの1つまたは複数に関連する症状を調整するのに有用である。一実施の形態では、このような疾患は異常な細胞増殖に関連する。「異常な細胞増殖(abnormal cellular proliferation)」は、哺乳動物の体内に自然に存在する細胞の無制限な増殖を指す。一実施の形態では、異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患は、前立腺、頭部、頚部、眼、口、食道気管支喉頭咽頭、骨、肺、結腸、直腸、膀胱子宮子宮頚部乳房卵巣睾丸、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節腎臓肝臓、腸、膵臓、脳、中枢神経系、副腎、皮膚のがんまたは白血病もしくはリンパ腫を含むがんである。一実施の形態では、異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患は前立腺がんである。別の実施の形態では、異常な細胞増殖は少なくとも1種の固形腫瘍に関連する。

0138

さらなる実施の形態では、式(I)の化合物はPI3K活性を調節する。式(I)の化合物は、PI3K(α、β、δ、γ)の4種のアイソフォームの少なくとも1種またはこれらの組合せを阻害する能力を有する。

0139

本明細書にて「選択性(selectivity)」は、PI3Kの1つまたは複数のアイソフォームに対する活性について使用する場合、PI3Kのアイソフォームに対して異なる活性を示す化合物を指す。PI3Kアイソフォーム選択性を示す化合物は、α、β、δ、γアイソフォームのうちの1種、2種、または3種により高い阻害を示す。一実施の形態では、これらのアイソフォームのうちの1種、2種、または3種を選択的に調節する化合物は、他のアイソフォームに対していかなる活性も示さない、または実質的に示さない。例えば、化合物は、αおよびδPI3Kアイソフォームに対する選択性を示すことができる。また、本明細書に記載する他の化合物はPI3Kα、PI3Kβ、およびPI3Kδに対する選択性を有することができる。本明細書に記載するさらに他の化合物は、PI3KαおよびPI3Kβに対する選択性を有することができる。そしてさらに他の化合物は、単一のアイソフォーム、例えば、αまたはδのみに対して選択性を有することができる。

0140

αアイソフォームに対する活性に関連する化合物は、例えば、乳がんおよび胃がん結腸直腸の腫瘍、グリア芽細胞腫、および前立腺がん、ならびに肺がんを含めて、このPI3Kアイソフォームに関連する症状の処置に特によく適していてもよい。

0141

別の実施の形態では、式(I)の化合物のいくつかは、PI3K−βアイソフォームの経路を調節する。またさらなる実施の形態では、式(I)の化合物は、PI3K−δアイソフォームの経路を調節する。さらに別の実施の形態では、式(I)の化合物は、PI3K−γアイソフォームの経路を調節する。

0142

PI3K−δおよびPI3K−γアイソフォームを阻害する化合物の能力は、急性および慢性炎症性障害を処置する能力と共に記載する。例えば、RC Camps、et al、Nat Rev Immunol.、2007、Mar 7(3):191−201を参照されたい。他の炎症性障害は、より具体的には、好中球に関連する炎症を含む、PI3Kデルタアイソフォームに関連している。炎症性関節炎における炎症を減少させる化合物の能力を試験するためのモデルは、例えば、Camps、et al、Nature Med.、2005、11、936−943に記載するように公知である。Camps et al(2005)はまた、腹膜炎における炎症を減少させる化合物の能力を評価するのに有用なモデルについて記載している。化合物が炎症を減少させる、および/または心筋梗塞後治癒を改善させる能力を試験するためのモデルが、Siragusa、et al、Circ.Res.(2010)、106、757−768により記載する。ブレオマイシン誘発性肺線維症を予防する化合物の能力を試験するためのモデルは、Wei、et al、Biochem Biophys Res Comm.2010、397:311−317およびBrent、et al、Toxicology、2000、147:1−13に記載する。

0143

「調節(regulation)」またはその変化形は、本明細書にて、生物学的経路の1つまたは複数の構成要素を阻害する式(I)の化合物の能力を指す。一実施の形態では、「調節」はmTOR活性の阻害を指す。別の実施の形態では、「調節」は、PI3K活性の1種または複数のアイソフォームの阻害を指す。調節は上で定義されたように選択的であってよい。さらなる実施の形態では、「調節」はRAS活性の阻害を指す。さらに別の実施の形態では、「調節」はRAF活性の阻害を指す。またさらなる実施の形態では、「調節」はMEK活性の阻害を指す。別の実施の形態では、「調節」はERK活性の阻害を指す。さらなる実施の形態では、「調節」はAKT活性の阻害を指す。さらなる実施の形態では、「調節」はS6RPまたはS6K活性の阻害を指す。さらなる実施の形態では、調節は直前の経路の2つまたはそれ以上の阻害を指す。さらに別の実施の形態では、調節はRAS/RAF/MEK/ERK経路の阻害を含む。さらなる実施の形態では、調節はPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路の阻害を含む。さらに別の実施の形態では、調節は、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路の阻害を含む。

0144

式(I)の化合物の有用性は、例えば、以下に記載するインビトロ腫瘍細胞増殖アッセイにおけるこれらの活性により例示できる。式(I)の化合物は、RAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTOR阻害活性を示し、したがってこれらの別の経路のいずれか1つがある役割を果たす異常な細胞増殖を阻害するために利用できる。したがって、式(I)の化合物は、RAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTORの異常調節の異常な細胞増殖作用が関連する障害、例えばがんの処置に有効である。当業者であれば、インビトロの腫瘍細胞増殖アッセイにおける活性と、臨床現場での抗腫瘍活性との間には確立したリンクが存在することを認識できよう。例えば、様々な医薬品、例えば、タキソール(Silvestrini、Stem Cells、1993、11(6):528−535)、タキソテール(Bissery、Anti Cancer Drugs、1995、6(3):330)およびトポイソメラーゼ阻害剤(Edelman、Cancer Chemother.Pharmacol.、1996、37(5):385−39)の治療的有用性は、インビトロの腫瘍増殖アッセイを使用することにより実証されている。

0145

一実施の形態では、RAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を調節するための方法が提供され、これは、式(I)の化合物の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。

0146

さらなる実施の形態では、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を共調節するための方法が提供され、これは、式(I)の化合物の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。

0147

別の望ましい実施の形態では、調節不全のRAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路から生じた異常な細胞の増殖によって特徴付けられる疾患を処置するための方法が提供され、これは、式(I)の化合物の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。

0148

さらに望ましい実施の形態では、RAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することにより処置可能な症状を処置するための方法が提供され、これは、式(I)の化合物の治療有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。

0149

本明細書にて化合物の治療有効量とは、がんの処置のために使用される場合、体液(例えば、血液、末梢細胞またはリンパ液)中のがん細胞の数を減少させ、腫瘍サイズを減少させ、転移を阻害し、腫瘍増殖を阻害し、および/またはがんの1種もしくは複数の症状を回復できる量である。がん療法について、効力は、例えば、病状悪化までの時間を評価し、および/または応答速度を判定することによって測定できる。

0150

本明細書にて化合物の治療有効量は、炎症性障害の処置のために使用される場合、炎症性応答の重症度もしくは期間の開始を遅延させ、または炎症性応答の重症度もしくは期間を減少させることができるか、あるいは炎症性応答の1種もしくは複数の症状を緩和できる量である。炎症性障害の処置について、効力は、炎症の生理学的徴候(例えば、赤み、腫脹、熱、機能喪失)の減少により、または炎症に関連する細胞(例えば、単球マクロファージおよび他の単核細胞)もしくは分子(例えば、炎症誘発性サイトカイン)のレベルの変化を測定することによって測定できる。

0151

RAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路は、各経路の異なるメンバーの中の特定の突然変異により、様々ながんの中で調節不全となることが知られている。例えば、RAS/RAF/MEK/ERK経路では、RASタンパク質は多くの場合、残基12、13および61にて変異する(例えば、Prio、et al、Cancer Research(2012)72(10):2457−2467を参照されたい)。しかしその一方で、B−RAFはアミノ酸位600のみで変異する。RAS遺伝子突然変異は、当技術分野で公知の方法、例えば、Sarkar、et al(Diagn Mol Pathol.(1995)4(4):266−73)に記載する方法を使用して腫瘍試料内に容易に検出され、その一方で、B−RAF突然変異は、Roche(Cobas(登録商標)4800 BRAFV600 Mutation Test)から入手可能なFDA承認キットを用いて検出できる。PI3K/AKT/PTEN/mTOR経路では、PI3K−アルファアイソザイム、PTEN、およびあまり多くはないが、AKTが多種多様な固形腫瘍にて変異する。PI3K−アルファサブユニットは一般的に残基542、545および1047にて変異する(例えば、Karakas、et al、British J.Cancer(2006)、94:455−459を参照されたい)。同様に、突然変異は、広範囲の固形腫瘍のPTEN腫瘍サプレッサー遺伝子にて特定されている。大部分のPTEN突然変異は、フレームシフトまたはナンセンス突然変異のいずれかを介してPTEN活性を損失する。乳がん腫瘍の約3%は、位置17におけるAKTタンパク質の突然変異を示している(Yi、et al、Oncotarget(2013)4(1)、29−34)。

0152

処置開始前に本発明に係る化合物での処置に対してプラスに応答する哺乳動物の対象、例えば、ヒト患者を特定すること(本明細書ではまた「既定するまたは選択する」とも呼ばれる)は、上記で論じたRAS、B−RAF、PI3K−αアイソザイム(または、本明細書にて記載するような、選択された別のPI3Kアイソザイムまたはこれらの組合せ)、PTENまたはAKT突然変異のうちの1種または複数を検出するためにがん患者からの試料をアッセイすることによって達成できる。

0153

適切な試料は、多数の対象から入手することができ、例えば、組織試料、細胞、細胞外物質、血中またはリンパ液中に循環しているがん細胞を含み得る。これらの試料は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物由来のものであってよい。組織試料は、任意選択的に臓器疾患状態のこのような臓器を含む)、血液循環系、および任意選択的に循環腫瘍細胞由来のものであってよい。腫瘍生検等の組織試料は公知の手順を使用して入手できる。組織検体はまた、異種移植片腫瘍試料、例えば、薬物用量または毒性学研究における動物からのものも含み得る。

0154

例えば、B−RAF突然変異およびmTOR突然変異の存在について、B−RAF突然変異およびPI3K突然変異について、またはB−RAF突然変異、mTORおよびPI3K経路突然変異について患者を試験できる。上で論じたように、これらの突然変異は、インサイチュでの蛍光ハイブリダイゼーション所与の遺伝子の関連する部分のPCRベースの配列、制限断片長多型解析、または所与の遺伝子生成物(例えば、タンパク質またはRNA)の発現レベルのモニタリングを含む、当技術分野で公知の任意選択的に適切な技法を使用して検出できる。B−RAF、mTORおよびPI3K突然変異はまた、RAS/RAF/MEK/ERKおよび/またはPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路におけるバイオマーカーの活性を測定することによって検出できる。したがって、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することにより処置可能な症状を処置するための方法であって、B−RAF、PI3Kおよび/またはPTEN突然変異を有する患者を選択するステップと、式(I)の少なくとも1種の化合物の治療有効量を投与するステップとを含む方法が提供される。

0155

本発明に係る化合物は、RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路における様々な標的タンパク質に対する阻害の異なるプロファイルを示している。1つのプロファイルでは、本発明に係る化合物はB−RAFおよびmTORを阻害できる。別のプロファイルでは、本発明に係る化合物は、B−RAFおよび1種または複数のPI3Kアイソフォームを阻害できる。さらに別のプロファイルでは、本発明に係る化合物は、B−RAF、mTORおよび1種または複数のPI3Kアイソフォームを阻害できる。したがって、ある特定のタンパク質バイオマーカーの活性を使用して、患者に1度投与された式(I)の化合物の効力をモニターすることができる。例えば、B−RAFおよびmTOR阻害剤として二重活性を有する式(I)の化合物は、pERKおよびpS6RPまたはpS6Kの活性の減少を引き起こすことになる。本発明に係る化合物の効力を示す適切なバイオマーカーの組合せを表1に示す。

0156

0157

これらのバイオマーカーのうちの1種または組合せの活性の減少を示すこと(例えば、表1に示す通り)は、例えば、患者における腫瘍増殖抑制の効力に対する代理として使用できる。したがって、式(I)の化合物の効力をモニタリングする方法、またはRAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することによって処置可能な症状を処置するための方法であって、式(I)の化合物の少なくとも1種を患者に投与するステップと、pERK、(pS6RPまたはpS6K)またはpAKT(例えば、pAKT−S473および/またはpAKT−T308)またはこれらの組合せの活性を評価するステップと、pERK(pS6RPまたはpS6K)またはpAKTまたはこれらの組合せの活性が、未処置の患者の活性レベルと比較して、既定の活性レベルに減少するまで投与する化合物の量を調整するステップとを含む方法が提供される。例えば、pERKの活性は、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約99%減少させることができる。別の例では、pERKの活性は約80%〜約100%減少させることができる。(pS6RPまたはpS6K)またはpAKTの活性は、例えば、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%減少させることができる。別の例では、(pS6RPまたはpS6K)またはpAKTの活性は、約50%〜約100%減少させることができる。これらのpERK(pS6RPまたはpS6K)、またはpAKT活性減少プロファイルのいずれか1つを有し、他のバイオマーカーの減少がない、最小である、またはより低いことによって特徴付けられる化合物も依然として利用できる。しかし、これらのバイオマーカーのうちの2つ、またはこれらのバイオマーカーのうちの3つすべてにて活性減少プロファイルを有する化合物は、本明細書に記載する使用に対して特によく適している。

0158

本明細書にて「pAKT活性プロファイル」とは、所与の試料中の非活性化または非リン酸化AKTレベル(level of non-activated or non-phosphorylated AKT)と比較した、AKTの活性化またはリン酸化(「pAKT」)レベルを指す。一例では、試料は固形腫瘍細胞または組織である。別の例では、試料は非固形腫瘍がん細胞または組織である。pAKT活性プロファイルは、比率(例えば、式(I)の化合物で処置したがん細胞中のpAKTの量を式(I)化合物で処置しなかった同じ種類のがん細胞中のリン酸化AKTの量で割ったもの)により表現できる。pAKT活性プロファイルの典型的な測定にて、各処置済みまたは患者の試料および未処置の対照試料を、同じ試料中の全AKT(すなわち、リン酸化AKTプラス非リン酸化AKT)に対して正規化する。次いで、各処置済みまたは患者の試料中のpAKTの正規化した量を、未処置の対照試料中のpAKTの量で割り、この数に100を掛けることによって、所与の試料に対してpAKT活性に残存するパーセントを得る。次いで、残存するパーセントを100から引いて、pAKT活性の減少のパーセントを得ることができる。pAKT活性プロファイルはまた、AKTのリン酸化した下流ターゲットの量を測定することによって、経路の活性化レベルにより表現することもできる。「減少したpAKT活性プロファイル」とは、ベースライン値より低い試料中の全AKTの活性化またはリン酸化レベルを指す。このようなベースライン値は、単一の細胞型基礎レベルに基づき決定できる。代替的に、ベースライン値は、試料細胞の所与の集団におけるpAKTの平均または中間レベルに基づいてもよい。1つの例では、本明細書で使用するpAKT活性プロファイルに対して、これは、本発明に係る化合物で未処置の患者からの腫瘍細胞のpAKT活性プロファイルに基づく平均値を指す。

0159

本明細書にて「pERK活性プロファイル」とは、所与の試料中の非活性化または非リン酸化ERKのレベルに対する、ERKの活性化またはリン酸化(「pERK」)レベルを指す。1つの例では、試料は固形腫瘍細胞もしくは組織であるか、または非固形の腫瘍がん細胞もしくは組織である。pERK活性プロファイルは、比率(例えば、式(I)の化合物で処置したがん細胞中のpERKの量を、式(I)の化合物で処置していない同じ種類のがん性細胞中の非リン酸化ERKの量で割ったもの)により表現できる。pERK活性プロファイルの典型的測定にて、各処置済みまたは患者の試料および未処置の対照試料を、全ERK(すなわち、リン酸化ERKプラス非リン酸化ERK)に対して正規化する。次いで、各処置済みまたは患者の試料中のpERKの正規化した量を、未処置の対照試料中のpERKの量で割り、この数に100を掛けることによって、所与の試料に対してpERK活性に残存するパーセントを得る。次いで、残存するパーセントを100から引いて、pERK活性の減少のパーセントを得ることができる。pERK活性プロファイルはまた、ERKのリン酸化した下流ターゲットの量を測定することによって、経路の活性化レベルにより表現することもできる。「減少したpERK活性プロファイル」とは、ベースライン値より低い試料中の全ERKの活性化またはリン酸化レベルを指す。このようなベースライン値は、単一の細胞型の基礎レベルに基づき決定できる。代替的に、ベースライン値は、試料細胞の所与の集団におけるpERKの平均または中間レベルに基づいてもよい。1つの例では、本明細書で使用するpERK活性プロファイルに対して、これは、本発明に係る化合物で未処置の患者からの腫瘍細胞のpERK活性プロファイルに基づく平均値を指す。

0160

式(I)の化合物の効力を判定するために測定するタンパク質の1種は、ホスホ−S6リボソームのタンパク質(pS6RP)である。代替的に、pS6K活性を判定するために、セリントレオニンタンパク質キナーゼpS6K(代替のアイソフォームP70S6KまたはP85S6Kをコードする)を測定する。本明細書にて、「pS6RPまたはpS6K活性プロファイル」とは、所与の試料中の非活性化または非リン酸化S6RPまたはS6Kのレベルに対する、S6RPまたはS6Kの活性化またはリン酸化(「pS6RPまたはpS6K」)のレベルを指す。1つの例では、試料は固形腫瘍細胞もしくは組織または非固形腫瘍がん細胞もしくは組織である。pS6RPまたはpS6K活性プロファイルは、比率(例えば、式(I)の化合物で処置したがん細胞中のpS6RPまたはpS6Kの量を式(I)の化合物で処置していない同じ種類のがん性細胞中の非リン酸化S6RPまたはS6Kの量で割ったもの)により表現できる。pS6RPまたはpS6K活性プロファイルの典型的な測定にて、各処置済みまたは患者の試料および未処置の対照試料を、全S6RPまたはS6K(すなわち、リン酸化S6RPまたはS6Kプラス非リン酸化S6RPまたはS6K)に対して正規化する。次いで、各処置済みまたは患者の試料中のpS6RPまたはpS6Kの正規化した量を、未処置の対照試料中のpS6RPまたはpS6Kの量で割り、この数に100を掛けることによって、所与の処置済みまたは患者の試料に対してpS6RPまたはpS6K活性に残存するパーセントを得る。次いで、残存するパーセントを100から引いて、pS6RPまたはpS6K活性の減少のパーセントを得ることができる。pS6RPまたはpS6K活性プロファイルはまた、S6RPまたはS6Kのリン酸化した下流ターゲットの量を測定することによって、経路の活性化レベルにより表現することもできる。例えば、S6RPは、S6Kの下流であり、S6RPのリン酸化レベルをpS6K活性の尺度として使用できる。「減少したpS6RPまたはpS6K活性プロファイル」とは、ベースライン値より低い試料中の全pS6RPまたはpS6Kの活性化またはリン酸化レベルを指す。このようなベースライン値は、単一の細胞型の基礎レベルに基づき決定できる。代替的に、ベースライン値は、試料細胞の所与の集団におけるpS6RPまたはpS6Kの平均または中間レベルに基づいてもよい。1つの例では、本明細書で使用するpS6RPまたはpS6K活性プロファイルに対して、これは、本発明に係る化合物で未処置の患者からのがん細胞のpS6RPまたはpS6K活性プロファイルに基づく平均値を指す。

0161

これらのバイオマーカーの減少した活性を示すための任意選択的に適切な技法;例えば、従来のウエスタンブロットアッセイによる(例えば、AKT Western Blot Assay Kits(Cell Signaling Technology、Danverse、MA)を参照されたい)、または以下の実施例90に示すようなIn−Cell Western(ICW)アッセイを用いたタンパク質の検出を発明の方法にて使用できる。Falchook、et al、Lancet(2012)、379:1893−1901に記載する技法もまた参照されたい。さらに、試料中のAKT活性化のレベルおよびpAKTの量を測定するための方法は公知である。例えば、免疫沈降アッセイ、例えば、AKT Activity Assay Kits(abcam(登録商標)、San Francisco、CA)、化学発光免疫吸着法(Cicenas、et al、Breast Can Res.、7(4):R394(2005)、またはAlphaScreen SureFire Akt1(p−Thr308)Assay Kit(Perkin−Elmer、Waltham、MA)を使用できる。他の市販のアッセイキットとして、iHistochem(San Diego、CA]のpS6RPキットおよびpERKアッセイキット(MesoScale、CA)が挙げられる。また他の技法またはキットが当業者には容易に明らかとなろう。

0162

RAS/RAF/MEK/ERKおよびPI3K/AKT/PTEN/mTOR経路を阻害することによって処置可能な症状を処置するための方法であって、1種または複数の式(I)の化合物の初回投薬量を患者に投与するステップと、化合物の投与後、患者からの試料をアッセイして、pERK、pS6RPまたはpS6KまたはpAKTまたはこれらの組合せの活性レベルが、未処置の患者における活性と比較して、既定の活性レベルだけ減少したかどうか判定するステップと、1種または複数の式(I)の化合物の第2回目の投薬量を患者に投与するステップと、を含む。初回および第2回目の投薬量は同じであってもよく、約0.01mg/kg〜500mg/kg体重の範囲であってよい。代替的に、この範囲内で、初回および第2回目の投薬は上昇する用量であっても、または下降する用量であってもよい。例えば、第2回目の投薬量は初回の投薬量より高くてもよい(すなわち、上昇する)。代替的に、第2回目の投薬量は、初回の投薬量より低くてもよく(すなわち、下降する用量)、より低い約0.01mg/kg〜約0.1mgであり、第2回目の投薬量はより高い用量、約1mg/kg、約0.5mg/kg、約0.25mg/kg、約0.1mg/kg、約100μg/kg、約75μg/kg、約50μg/kg、約25μg/kg、約10μg/kg、または約1μg/kgであってよい。

0163

本明細書にて「未処置の患者」とは、1種または複数の式(I)の化合物を治療有効量で投与していない患者を指す。

0164

式(I)の化合物の効力をモニタリングするための方法であって、少なくとも1種の式(I)の化合物の初回投薬量を患者に投与するステップと、化合物の投与後、患者からの試料をアッセイして、pERK、pS6RPまたはpS6KまたはpAKTまたはこれらの組合せの活性レベルが、未処置の患者における活性と比較して、既定の活性レベルだけ減少したかどうか判定するステップと、化合物の第2回目の投薬量を投与するステップとを含む方法もまた本明細書に記載する。

0165

治療の効力をモニタリングする場合、患者から入手した試料は、例えば、全血または血液製剤(例えば、血漿末梢血)、リンパ液、または組織試料を含む様々な試料を含むことができ、選択できる。

0166

本明細書に記載する方法は、所望する場合、個人の必要性に応じて、用量を上向き、下向きに調整すること、または用量を平坦に保つ(変化していない)ことを可能にすることによって、治療を個々の対象の必要性に応じてカスタマイズすることを可能にする。したがって、患者からの試料をアッセイした後、初回の投薬および第2回目の投薬は、必要に応じて、上昇する用量、平坦な用量、または下降する用量であってよい。

0167

以下に実施例を例示する。なお、実施例の記載は本発明を限定することを意図するものではない。

0168

[調製1]:N−(2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド



<ステップ1>:3−ブロモ−2−フルオロアニリン



3−ブロモ−2−フルオロ安息香酸(10g、0.04566モル)のN,N−ジメチルホルムアミド(80mL)中撹拌溶液に、トリエチルアミン(19mL、0.13669モル)およびジフェニルホスホリルアジド(14.8mL、0.05378モル)を0℃で逐次的に滴下添加した。反応混合物を0℃で2h撹拌した。水(27mL)を添加し、反応混合物を80℃で2h加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水(200mL)で希釈し、ジエチルエーテル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層冷水(2×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム脱水し、減圧下で蒸発した。得た残渣をヘキサン(100mL)で処理し、濾過し、濾過ケーキをヘキサンで洗浄した(2×100mL)。濾液を減圧下で蒸発させることにより、色の液体として、表題の化合物(title compound)(4.3g、50%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ6.82-6.70 (m, 3H), 5.43 (brs, 2H);ESI-MS: 計算した質量: 188.96; 観察された質量: 188.10 [M-H]-。

0169

<ステップ2>:N−(3−ブロモ−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド



3−ブロモ−2−フルオロアニリン(1.8g、0.00952モル)のDCM(18mL)中撹拌溶液に、ピリジン(1.35mL、0.017モル)およびプロパン塩化スルホニル(1.57mL、0.017モル)を室温で滴下添加した。反応混合物を同じ温度で一晩撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を1N HCl(25mL)、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発した。カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル;ヘキサン中2%EtOAc)を使用して粗生成物を精製することにより、表題の化合物(700mg、25%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 9.85 (s, 1H), 7.52 (t, J=8.4Hz, 1H), 7.42 (t, J=8.4Hz, 1H), 7.14 (t, J=8.40Hz, 1H), 3.32-3.10 (m, 2H), 1.76-1.70 (m, 2H), 0.97 (t, J=7.2Hz, 3H);ESI-MS: 計算した質量: 294.96; 観察された質量: 296.0 [M+H]+ 。

0170

<ステップ3>:N−(2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド



100mLの丸底フラスコに、N−(3−ブロモ−2−フルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド(0.65g、0.0022モル)、トルエン(20mL)、酢酸カリウム(0.64g、0.0066モル)およびビス(ピナコラト)ジボロン(0.83g、0.0033モル)を充填した。反応混合物を窒素で15min脱気した。この混合物に、Pd(dppf)Cl2.DCM(89mg、0.00011モル)を添加し、混合物を窒素で再び5min脱気した。反応混合物を100℃で一晩撹拌した。セライト(登録商標)試薬を介して反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(50mL)で洗浄し、濾液を減圧下で蒸発した。得られた残渣をn−ヘキサン(50mL)で洗浄し、真空下で乾燥することにより、固体として表題の化合物を得た。粗生成物を、次のステップでさらなる精製なしに使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 9.59 (brs, 1H), 7.53 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.44 (t, J=7.2Hz, 1H), 7.18 (t, J=8.0Hz, 1H), 3.06 (t, J=7.6Hz, 2H), 1.78-1.68 (m, 2H), 1.30 (s, 12H), 0.96 (t, J=8.0Hz, 3H);ESI-MS: 計算した質量: 343.14; 観察された質量: 342.20 [M-H]- 。

0171

[調製2]:3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド



<ステップ1>:3−メタンスルホン酸フルオロプロピル



3−フルオロプロパノール(15g、0.19208モル)のジクロロメタン(210mL)中撹拌溶液に、トリエチルアミン(32mL、0.2302モル)を滴下添加し、これをメタンスルホニルクロリド(16.3mL、0.21068モル)を0℃でさらに滴下添加し、反応混合物を0℃で3h撹拌した。反応混合物を水(150mL)で希釈し、DCM(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を重曹飽和溶液で洗浄し、これをブライン溶液でさらに洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで濾過した。濾液を蒸発し、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、ヘキサン中30%EtOAc)を使用して、粗生成物を精製することにより、表題の化合物(20g、66%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 4.60 (t, J=6.0Hz, 1H), 4.48 (t, J=6.0Hz, 1H), 4.29 (t, J=6.4Hz, 2H), 3.18 (s, 3H), 2.12-2.0 (m, 2H) 。

0172

<ステップ2>:(3−フルオロプロピル)エタンチオエート



3−メタンスルホン酸フルオロプロピル(20g、0.12807モル)のジメチルスルホキシド(200mL)中撹拌溶液に、チオ酢酸カリウム(17.5g、0.15323モル)を室温で添加し、反応混合物を室温で12h撹拌した。水(300mL)を添加し、反応混合物をジエチルエーテル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発することにより、表題の化合物(15g、86%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 4.52 (t, J=5.6Hz, 1H), 4.40 (t, J=6.0Hz, 1H), 2.91 (t, J=7.6Hz, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.94-1.84 (m, 2H).

0173

<ステップ3>:3−フルオロプロパン−1−塩化スルホニル



DCMと水(150mL)とで1:1の混合物中の(3−フルオロプロピル)エタンチオエート(15g)の撹拌溶液に、−20℃で3hの間(水色が緑色に変化するまで)塩素ガスを通した。塩素ガス流を停止し、反応混合物を−20℃でさらに2h維持した。反応の完了をTLCで確認した後、反応混合物をDCM(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を10%亜硫酸水素ナトリウム溶液(2×200mL)で洗浄し、これをブライン溶液でさらに洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発することにより、表題の化合物を生成した(13g、73%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 4.58 (t, J=6.0Hz, 1H), 4.46 (t, J=5.6Hz, 1H), 2.70 (t, J=7.2Hz, 2H), 2.05-1.92 (m, 2H) 。

0174

<ステップ4>:N−(3−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド



3−ブロモ−2−フルオロアニリン(3g、0.0158モル)のジクロロメタン(300mL)中撹拌溶液に、ピリジン(12.53mL、0.158モル)および3−フルオロプロパン−1−塩化スルホニル(7.64mL、0.047モル)を0℃で滴下添加した。生成した混合物に、0℃でDMAP(0.387g、0.00317モル)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水(500mL)を添加し、反応混合物をDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を1N HCl(50mL)で洗浄し、これをブラインでさらに洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発し、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、ヘキサン中10%EtOAc)を使用して、粗生成物を精製することにより、表題の化合物(3.4g、69%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 9.99 (s, 1H), 7.54 (t, J=7.6Hz, 1H), 7.42 (t, J=8.4Hz, 1H), 7.16 (t, J=8.4Hz, 1H), 4.61 (t, J=3.2Hz, 1H), 4.49 (t, J=4.0Hz, 1H), 3.25 (t, J=5.6Hz, 2H), 2.16-2.03 (m, 2H);ESI-MS: 計算した質量: 312.96; 観察された質量: 314.0 [M+H]+.

0175

<ステップ5>:3−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド



250mLの丸底フラスコに、N−(3−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−フルオロプロパン−1−スルホンアミド(3.4g、0.0108モル)、ビス(ピナコラト)ジボロン(4.13g、0.0162モル)酢酸カリウム(3.19g、0.032モル)およびトルエン(90mL)を充填した。反応混合物を窒素で15min脱気した。混合物に、Pd(dppf)Cl2.DCM(883mg、0.00108モル)を添加し、混合物を窒素で再び10min脱気し、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)試薬を介して濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(500mL)で洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させ、粗残渣をn−ヘキサン(2×50mL)で洗浄した。残渣を真空下で乾燥することにより、表題の化合物(4g、粗製)を生成した。さらにいかなる精製もなしに、次のステップで粗生成物を使用した。ESI−MS:計算した質量:361.13;観察された質量:360.2[M-H]−。

0176

[調製3]:N−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド



<ステップ1>:2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン



濃縮HNO3(6mL、0.143モル)と濃縮H2SO4(6mL、0.111モル)の混合物を、2−ブロモ−1,3−ジフルオロベンゼン(10g、0.057モル)の濃縮H2SO4(30mL、0.56モル)中撹拌溶液に0℃で滴下添加した。添加完了後、反応混合物を室温で2h撹拌した。次いで反応混合物を水酸化ナトリウム飽和溶液でpH7に中和し、酢酸エチルで抽出した(2×250mL)。合わせた有機層を乾燥し、濾過し、蒸発することにより、表題の化合物を得た(8.75g、71%)。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 8.15-8.10 (m, 1H), 7.15-7.11 (m, 1H);ESI-MS: 計算した質量: 236.92; 観察された質量: 235.90 [M-H]- 。

0177

<ステップ2>:3−ブロモ−2,4−ジフルオロアニリン



2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(8.5g、0.035モル)、濃縮HCl(24mL、0.789モル)、SnCl2.2H2O(24.3g、0.107モル)および少量のジエチルエーテル(10mL)の混合物を、油浴内にて60℃で40min加熱した。次いで反応混合物を冷却し、水酸化ナトリウム飽和溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した(2×250mL)。合わせた有機層を乾燥させ、濾過し、蒸発することにより、固体として表題の化合物(9.51g、粗製)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 6.95 (t, J=8.8Hz, 1H), 6.80-6.74 (m, 1H), 5.27 (brs, 2H);ESI-MS: 計算した質量: 206.95; 観察された質量: 206.0 [M-H]- 。

0178

<ステップ3>:N−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−スルホンアミド



3−ブロモ−2,4−ジフルオロアニリン(1.93g、0.0093モル)のジクロロメタン(20mL)中撹拌溶液に、ピリジン(1.5mL、0.0186モル)、プロパン−1−塩化スルホニル(1.98g、0.0139モル)およびDMAP(113mg、0.0009モル)を0℃で滴下添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水(20mL)を添加し、反応混合物をジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を1N HCl(20mL)で洗浄し、次いでブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液を減圧下で蒸発して、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、ヘキサン中10%EtOAc)を使用して粗生成物を精製することにより、表題の化合物(2.5g、86%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 9.81 (s, 1H), 7.49-7.43 (m, 1H), 7.28-7.23 (m, 1H), 3.11-3.07 (m, 2H), 1.78-1.69 (m, 2H), 0.97 (t, J=7.2Hz, 3H) 。

0179

[調製4]:1−メチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ウレア



<ステップ1>:1−(4−ブロモフェニル)−3−メチルウレア



4−ブロモフェニルイソシアネート(3g、0.01515モル)のアセトニトリル(40mL)中撹拌溶液に、飽和水性メチルアミン(60mL)を室温で滴下添加し、撹拌を室温で10min継続した。白色の固体を分離し、これを濾過し、ヘキサン(30mL)で洗浄し、真空下で乾燥することにより、表題の化合物(4.1g)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 8.62 (s, 1H), 7.36 (s, 4H), 6.03-6.02 (m, 1H), 2.62 (d, J=4.8Hz, 3H);ESI-MS: 計算した質量: 227.99; 観察された質量: 229.0 [M+H]+ 。

0180

<ステップ2>:1−メチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ウレア



250mLの丸底フラスコに、1−(4−ブロモフェニル)−3−メチルウレア(4g、0.01789モル)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.9g、0.02323モル)、KOAc(5.2g、0.05306モル)およびトルエン(70mL)を充填した。反応混合物を窒素で15min脱気し、混合物にPd(dppf)Cl2.DCM(430mg、0.00052モル)を添加し、生成した混合物を窒素で再び5min脱気し、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)試薬を介して濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(2×50mL)で洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、DCM中2%MeOH)を使用して粗残渣を精製することにより、表題の化合物(2g、40%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 8.63 (s, 1H), 7.51 (d, J=8.8Hz, 2H), 7.39 (d, J=8.4Hz, 2H), 6.05 (d, J=4.4Hz, 1H), 2.63 (d, J=4.4Hz, 3H), 1.26 (s, 12H);ESI-MS: 計算した質量: 276.16; 観察された質量: 277.20 [M+H]+ 。

0181

[調製5]:1−メチル−3−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ウレア



<ステップ1>:フェニル(5−ブロモピリジン−2−イル)カルバメート



5−ブロモピリジン−2−アミン(1g、0.00578モル)のジクロロメタン(40mL)中撹拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2mL、0.01156モル)およびフェニルクロロホルメート(0.87mL、0.00693モル)を0℃で逐次的に滴下添加し、撹拌を室温で2h継続した。水(10mL)を反応混合物に添加し、得た固体を濾過し、乾燥することにより、表題の化合物(1g、59%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 10.93 (brs, 1H), 8.45 (brs, 1H), 8.02 (d, J=8.80Hz, 1H), 7.80 (d, J=8.80, 1H), 7.46-7.42 (m, 2H), 7.30-7.22 (m, 3H) 。

0182

<ステップ2>:1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−メチルウレア



封管にフェニル(5−ブロモピリジン−2−イル)カルバメート(1g、0.00341モル)およびTHF(17mL、0.0341モル)2Mメチルアミンを充填した。反応混合物を100℃で5h撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をジクロロメタン(50mL)中に溶解し、次いで1N水酸化ナトリウム溶液(10mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で蒸発することにより、表題の化合物(650mg、82%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 9.32 (brs, 1H), 8.27 (d, J=2.4Hz, 1H), 7.87 (dd, J'=8.80Hz, J"=2.4Hz, 1H), 7.47-7.45 (m, 2H), 2.70 (d, J=4.4Hz, 3H); LC-MS: 計算した質量: 228.99; 観察された質量: 230.10 [M+H]+ 。

0183

<ステップ3>:1−メチル−3−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ウレア



100mLの丸底フラスコに1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3−メチルウレア(650mg、0.0028モル)、KOAc(830mg、0.00846モル)、ビス(ピナコラト)ジボロン(930mg、0.0036モル)およびトルエン(15mL)を充填した。反応混合物を窒素で10min脱気した。これに、Pd(dppf)Cl2.DCM(231mg、0.00028モル)を添加し、窒素で再び10min脱気し、100℃で16h撹拌した。セライト(登録商標)試薬を介して反応混合物を濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させ、残渣をn−ヘキサン(30mL)で洗浄することによって、表題の化合物(300mg、38%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 9.43 (brs, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.83 (dd, J'=8.40Hz, J"=2.0Hz, 1H), 7.55-7.49 (m, 1H), 7.32 (d, J=8.40Hz, 1H), 2.72 (d, J=4.40Hz, 3H), 1.35 (s, 12H) 。

0184

[調製6]:5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン



<ステップ1>:5−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン



4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2アミン(2.5g、0.01542モル)のジクロロメタン(250mL)中撹拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(2.74g、0.01542モル)を暗状態で、室温で少しずつ添加し、撹拌を室温で6h継続した。反応混合物を1N NaOH溶液(20mL)で希釈し、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で蒸発することにより、表題の化合物(3.2g、86%)を生成した。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 8.28 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.73 (brs, 2H);ESI-MS: 計算した質量: 239.95; 観察された質量: 239.10 [M-H]- 。

0185

<ステップ2>:5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン



250mLの丸底フラスコに5−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン(3.2g、0.013モル)、ビス(ピナコラト)ジボロン(4.74g、0.0186モル)、KOAc(5.22g、0.053モル)および1,4−ジオキサン(100mL)を充填した。反応混合物を窒素で15min脱気し、混合物にPd(dppf)Cl2.DCM(544mg、0.00066モル)を添加した。生成した混合物を窒素で再び10min脱気し、撹拌を100℃で一晩継続した。反応混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)試薬を介して濾過し、濾過ケーキをEtOAc(300mL)で洗浄した。濾液を減圧下で蒸発することにより、表題の化合物(5g、粗製)を生成した。粗生成物を次のステップでさらなる精製なしに使用した。ESI−MS:計算した質量:288.13;観察された質量:289.0[M+N]+。

0186

[調製7]:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール



<ステップ1>:2−ブロモ−6−フルオロベンズアルデヒド



ジイソプロピルアミン(1.4mL、0.00571モル)の乾燥テトラヒドロフラン(7.2mL)中撹拌溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)(3.56mL、0.00571モル)を0℃で滴下添加し、撹拌を0℃で15min継続した。反応混合物を−78℃に冷却し、1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(1g、0.00571モル)を10minにわたり添加した。−78℃で1h撹拌後、無水N,N−ジメチルホルムアミド(7.2mL)を5minにわたり滴下添加し、生成した混合物を−78℃でもう20min撹拌した。酢酸(0.6mL)を添加し、これに続いて水(15mL)を添加することにより反応をクエンチし、混合物を室温に温めた。混合物を酢酸エチルで抽出し(2×20mL)、合わせた有機層を水で洗浄し(2×10mL)、これに続いてブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を真空下で蒸発することにより、薄黄色の固体として表題の化合物(850mg、73%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 10.21 (s, 1H), 7.66-7.61 (m, 2H), 7.45-7.42 (m, 1H).ESI-MS: 計算した質量: 201.94; 観察された質量: 202.0 [M]+ 。

0187

<ステップ2>:4−ブロモ−1H−インダゾール



2−ブロモ−6−フルオロベンズアルデヒド(850mg、0.004モル)のDMSO(1mL)中撹拌溶液に、ヒドラジン水和物(4.5mL)を室温で添加し、生成した混合物を80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(10mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液を減圧下で蒸発することにより、黄色の固体として表題の化合物(700mg、84%)を生成した。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 13.44 (brs, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.57 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.34 (d, J=7.20Hz, 1H), 7.28 (t, J=7.60Hz, 1H);ESI-MS: 計算した質量: 195.96; 観察された質量: 197.0 [M+H]+ 。

0188

<ステップ3>:4−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール



4−ブロモ−1H−インダゾール(700mg、0.003645モル)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中撹拌溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.4mL、0.004375モル)およびパラトルエンスルホン酸(1.04g、0.005467モル)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、室温に冷却し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、ヘキサン中15%EtOAc)を使用して粗生成物を精製することにより、表題の化合物(550mg、53%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 8.08 (s, 1H), 7.78 (d, J=8.40Hz, 1H), 7.42 (d, J=7.20Hz, 1H), 7.35 (t, J=8.40Hz, 1H), 5.80 (dd, J'=9.6Hz, J"=2.80Hz, 1H), 3.89-3.86 (m, 1H), 3.77-3.71 (m, 1H), 2.49-2.32 (m, 1H), 2.06-1.95 (m, 2H), 1.77-1.60 (m, 1H), 1.59-1.56 (m, 2H) 。

0189

<ステップ4>:1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール



50mLの丸底フラスコに、4−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(550mg、0.001956モル)、KOAc(575mg、0.00586モル)、ビス(ピナコラト)ジボロン(645mg、0.002543モル)および1,4−ジオキサン(10mL)を充填した。反応混合物を窒素で20min脱気し、反応混合物にPd(dppf)Cl2.DCM(159mg、0.00019モル)を添加した。生成した混合物を窒素で再び10min脱気し、100℃で一晩撹拌した。セライト(登録商標)試薬を介して反応混合物を濾過し、酢酸エチル(30mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、ヘキサン中20%EtOAc)を使用して、粗生成物を精製することにより、液体として表題の化合物(590mg、91%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 8.20 (s, 1H), 7.87 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.54 (d, J=5.6Hz, 1H), 7.43 (t, J=6.8Hz, 1H), 5.86 (dd, J'=9.20Hz, J"=2.4Hz, 1H), 3.89-3.86 (m, 1H), 3.77-3.70 (m, 1H), 2.54-2.40 (m, 1H), 2.05-1.92 (m, 2H), 1.77-1.60 (m, 1H), 1.59-1.57 (m, 2H), 1.35 (s, 12H);ESI-MS: 計算した質量: 328.20; 観察された質量: 329.0 [M+H]+ 。

0190

[調製8]:2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール



O−フェニレンジアミン(1g、0.00925モル)の4N HCl(10mL)中撹拌溶液に、ジフルオロ酢酸(0.977g、0.01018モル)を添加し、生成した混合物を2h加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、炭酸ナトリウムで中和し、得た固体を濾取し、水で洗浄し(30mL)、次いで真空下で乾燥することにより、表題の化合物(1g、64%)を生成した。1H NMR(400MHz, CDCl3): δ 10.64 (brs, 1H), 7.82-7.57 (m, 2H), 7.37 (dd, J'=6.0Hz, J"=3.20Hz, 2H), 6.92 (t, J=53.6Hz, 1H);ESI-MS: 計算した質量: 168.05; 観察された質量: 169.0 [M+H]+ 。

0191

[調製9]:2−(((Tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール



<ステップ1>:(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メタノール



O−フェニレンジアミン(5g、0.046モル)の4N HCl(50mL)中撹拌溶液に、2−ヒドロキシ酢酸(4.2g、0.0555モル)を添加し、撹拌を100℃で3h継続した。反応混合物を室温に冷却し、重曹飽和溶液で中和し、得た固体を濾取し、乾燥することにより、表題の化合物(3.5g、73%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 12.28 (brs, 1H), 7.52-7.44 (m, 2H), 7.12 (d, J=4.80Hz, 2H), 5.66 (t, J=6.0Hz, 1H), 4.68 (d, J=5.2Hz, 2H) 。

0192

<ステップ2>:2−(((Tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール



(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メタノール(2g、0.0135モル)のピリジン(30mL)中撹拌溶液に、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(3.46g、0.02296モル)を室温で添加し、撹拌を室温で4h継続した。ピリジンを真空下で蒸発させ、残渣をジクロロメタン(50mL)中に溶解させた。有機層を飽和した炭酸水素ナトリウムおよびブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、ヘキサン中20%EtOAc)を使用して粗生成物を精製することにより、表題の化合物(3.1g、87%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 12.23 (brs, 1H), 7.51 (brs, 2H), 7.15 (dd, J'=6.0Hz, J'=2.80Hz, 2H), 4.85 (s, 2H), 0.90 (s, 9H), 0.10 (s, 6H);ESI-MS: 計算した質量: 262.15; 観察された質量: 263.20 [M+H]+ 。

0193

[実施例1]
2,6−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−3−(8−メトキシ−2−(4−(3−メチルウレイド)フェニル)−4−モルホリノキナゾリン−6−イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド



<ステップ1>:3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸



3−クロロ−2−ニトロ安息香酸(30g、0.148モル)を、水酸化カリウム水溶液(240g、4.277モル、300mLのH2O中)に室温で溶解し、次いで110℃で12h加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、0℃にて、conc.HClでpH2に酸性化し、酢酸エチルで抽出した(2×500mL)。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で蒸発することにより、表題の化合物(27g、99%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 13.8 (brs, 1H), 11.21 (s, 1H), 7.47 (t, J=8.0Hz, 1H), 7.39 (dd, J'=8.0Hz, J"=1.6Hz, 1H), 7.30 (dd, J'=7.6Hz, J"=0.8Hz, 1H);ESI-MS: 計算した質量: 183.02; 観察された質量: 182.10 [M-H]- 。

0194

<ステップ2>:メチル3−メトキシ−2−ニトロベンゾエート



3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸(27g、0.147モル)および炭酸カリウム(81.3g、0.589モル)のN,N−ジメチルホルムアミド(270mL)中撹拌懸濁液に、ヨウ化メチル(36.87mL、0.589モル)を0℃で滴下添加した。添加完了後、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物への氷冷水の添加後、分離した固体を濾取し、乾燥することにより、表題の化合物(27g、86%)を生成した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6): δ 7.72-7.64 (m, 2H), 7.58 (dd, J'=7.2Hz, J"=1.2Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.83 (s, 3H);ESI-MS: 計算した質量: 211.05; 観察された質量: 212.10 [M+H]+ 。

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