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技術 チーズの製造方法および製造されたチーズ

出願人 アングルディア
発明者 ルシュール,セリーヌダヴィド,フランクスナップ,ジャン・ジャック
出願日 2014年5月21日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2016-514462
公開日 2016年6月30日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2016-518857
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 質量率 円筒形試料 水質量比 測定シート テクスチャリング剤 型出し プラスチックディスク パーミエイト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月30日)のものです。
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図面 (6)

課題・解決手段

本発明は、調理時に展延可能でありおよび/または糸を引くようになるチーズの製造方法に関し、当該チーズは、粉末化乳タンパク質濃縮物から製造される。とりわけ、当該乳タンパク質濃縮物中における窒素物質の総質量に対するカルシウムの質量の比率(Ca/MAT)は、0.10%以上かつ2.80%以下である。

概要

背景

乾燥乳からのチーズの製造は周知である。このチーズの製造方法は、チーズの製造を新鮮な乳の供給から時間的および場所的に分離することを可能にするので、特に有利である。これは、特に、需要に従ったチーズの製造および/または自分の乳供給源を持たない地域でのチーズの製造を可能にする。

粉末乳からチーズを製造する既知の方法は、以下のいくつかの工程:粉末化乳と水、酸の溶液または脂肪の溶液との混合、任意選択により酵素の添加、結果として得られる混合物の加熱、様々な添加物の添加、のみにおいてチーズを製造する、迅速な方法である。概して、このように製造されたチーズは、フレッシュチーズまたはプロセスチーズである。

しかしながら、文献欧州特許1788884(B1)号では、乳糖枯渇乳タンパク質濃縮物実践した(したがって、形成された乳清を分離する工程を回避する)、従来タイプのチーズもしくは熟成タイプのチーズの製造について開示されている。

さらに、国際公開第2009/150183(A1)号では、スキムミルクまたはスキムミルクの精密ろ過により得られた透過物パーミエイト)に加えられたカルシウム封鎖剤(例えば、クエン酸またはクエン酸ナトリウムなど)を使用した、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物の製造が開示されていることが知られている。したがって、粉末化タンパク質濃縮物は、リン酸カルシウムを、したがってチーズのpHおよび緩衝能を、培養液の著しい発育を引き起こさないレベル、したがってビターチーズの形成を引き起こさないレベル、に制御することを可能にする、液体プレチーズの調製のために特定されたカルシウムおよびリン含有量を有している。カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物は、0.1%〜4%の、総窒素物(TNM)に対するカルシウムの比率を有し得る。後者の値である4%は非常に高く、カルシウム値が変更されていない乳タンパク質濃縮物に相当するであろう。実際に、カルシウムを放出させる酸性化工程を受けていない乳タンパク質濃縮物でのTNMに対するカルシウムの質量比は、通常、約3%以上である。

国際公開第2009/150183号ではさらに、合成の際にカルシウム封鎖剤の添加を受けている乳タンパク質濃縮物から製造されるチーズの製造についても開示されている。それにもかかわらず、試験された2つのチーズ(NCTP1およびNCTP2)は、3.36%および3.26%といった、TNMに対するカルシウムの高い最終質量比を有しており、これは、カルシウムの質量割合を低下させていない乳タンパク質濃縮物の使用に相当している。さらに、51%の乾燥抽出物を有するチーズに対して表4において得られる展延値は、116%である。この値は低く、この値の標準偏差は概して約±15%であるため、有意でさえない。したがって、製造されたチーズは、高乾燥抽出物での満足できる展延特性を有していない。

国際公開第02/082917(A1)号では、カルシウム含有量が変更されている乳タンパク質濃縮物の製造、およびゲルの製造におけるそれらの使用について開示されている。実施例10は、練粉に凝乳酵素が添加されていないため、チーズの製造には関連していない。酸性化剤として乳酸のみが練粉に加えられており、これは、例えばヨーグルトの場合に生じるような質量の増加に相当すると思われる。さらに、撹拌速度は120rpmであり、これは、乳タンパク質の良好な水和反応および良好な乳化を提供しない。したがって、実施例10は、製造される製造物稠度に関連するが、調理時のその展延性および/または伸長性には関連しない。

米国特許第4460609号では、カルシウム含有量が変更されていない乳タンパク質濃縮物からのモツァレラタイプのチーズの製造であって乳清分離工程を必要とする製造について開示されている。しかしながら、本発明の目的は、いかなる分離工程も回避することである。米国特許第4419943号では、カゼインおよび乳清タンパク質に対する後続の異なる作業、特に後者を濃縮する工程およびタンパク質加水分解によって乳清タンパク質を変性させる工程、を実施するために、カゼインに結合したカルシウムの割合を調節する酸性化工程を受けているタンパク質濃縮物からのモツァレラタイプのチーズの製造について開示されている。

米国特許第4419943号では、TNMに対するカルシウムの割合が変更されていない(すなわち、可溶性カルシウムおよび不溶性カルシウムを含む)乳タンパク質濃縮物からのチーズの製造について開示されている。

概要

本発明は、調理時に展延可能でありおよび/または糸を引くようになるチーズの製造方法に関し、当該チーズは、粉末化乳タンパク質濃縮物から製造される。とりわけ、当該乳タンパク質濃縮物中における窒素物質の総質量に対するカルシウムの質量の比率(Ca/MAT)は、0.10%以上かつ2.80%以下である。

目的

本発明は、特に、細断にとって好適な、孔のない硬質半硬質均質なチーズである、低含水率のモツァレラタイプのチーズを製造することを目的とする

効果

実績

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請求項1

以下:i)固体液体ミキサーに、水、脂肪、および乳タンパク質濃縮物を含むベース組成物を導入する工程;ii)均質乳化され脱気された練粉、またはプレチーズミックス、が得られるまで、前記組成物を乳化させ均質化させるために前記ミキサーを1500rpm以上の撹拌速度および35℃〜60℃の温度T1において作動させ、次いでそれを減圧下において脱気する工程;iii)前記練粉を温度T1より低い温度T2,好ましくは35℃〜55℃、で冷却する工程、iv)1種もしくは複数種凝乳酵素、ならびに任意選択により1種もしくは複数種の酸性化発酵体および/またはレオロジー特性を変更する1種もしくは複数種の芳香族酵素および/または1種もしくは複数種の風味生成発酵体および/または1種もしくは複数種の酸性化剤が、前記冷却された練粉に加えられる、凝乳工程、v)45℃以上の温度T3での前記練粉への蒸気または熱水の添加と、任意選択により工程v)の前に実施される前記練粉を粉砕する工程とを含む、前記練粉のテクスチャリング工程、vi)成形型出し工程、の連続する工程を含むこと、および前記凝乳工程iv)の後に形成された乳清を分離する工程を含まないこと、および前記乳タンパク質濃縮物におけるカルシウムの質量と総窒素物の質量との間の比率(Ca/TNM)が0.10%以上かつ2.80%未満であること、を特徴とする、調理時に展延特性および/または糸引き特性を有するチーズの製造方法。

請求項2

工程ii)の後に、特に熱処理工程の前に、および/または前記冷却工程iii)の後に、好ましくは減圧下での、脂肪の添加を含むことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

工程ii)の後および/または工程iii)の後に加えられる脂肪の質量が、工程i)において前記ベース組成物に加えられる総脂肪の質量以上であることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。

請求項4

前記テクスチャリング工程v)が、特に前記凝乳工程iv)の終了時に得られる前記練粉への蒸気もしくは熱水の前記添加の後に、回転工程および伸長工程を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項5

前記乳タンパク質濃縮物における前記カルシウムの質量と前記TNMの質量との間の比率が、1.20%〜2.80%、好ましくは1.70%〜2.70%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項6

前記凝乳工程iv)が、前記冷却された練粉の5.10以上かつ5.40以下のpHでの酸性化を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項7

前記粉末化乳タンパク質濃縮物が、それらの総質量に対して10質量%未満の乳糖を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項8

前記プレチーズミックスが、40%〜65%、好ましくは45%〜55%の乾物含量を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項9

前記乳タンパク質濃縮物が、0.50を超える、好ましくは0.60を超える、より好ましくは0.70を超えるカゼイン/TNM質量比を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項10

前記テクスチャリング工程(v)の完了時に、冷水および/または氷水を使用した冷却工程を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項11

工程ii)の完了時および工程iii)の前に、前記練粉が65℃以上の温度にさらされる熱処理工程を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項12

特に請求項1〜11のいずれか一項に記載の製造方法を実践することによって製造され、調理時に糸引き特性および/または展延特性を有する、モツァレラタイプのチーズ、例えばモツァレラなど、であって、21%以下の前記チーズの総質量に対する前記TNMの質量の比率、40%以上の前記チーズの総質量に対する乾燥物の質量比、および前記チーズにおける0.10%〜2.80%の前記TNMの質量に対するカルシウムの質量比を有することを特徴とする、モツァレラタイプのチーズ。

請求項13

5.10以上かつ5.40以下のpHを有することを特徴とする、請求項12に記載のモツァレラタイプのチーズ。

技術分野

0001

本発明は、調理時に展延および/または伸長するチーズの製造方法、特に粉末化乳タンパク質濃縮物実践した製造方法、に関する。

背景技術

0002

乾燥乳からのチーズの製造は周知である。このチーズの製造方法は、チーズの製造を新鮮な乳の供給から時間的および場所的に分離することを可能にするので、特に有利である。これは、特に、需要に従ったチーズの製造および/または自分の乳供給源を持たない地域でのチーズの製造を可能にする。

0003

粉末乳からチーズを製造する既知の方法は、以下のいくつかの工程:粉末化乳と水、酸の溶液または脂肪の溶液との混合、任意選択により酵素の添加、結果として得られる混合物の加熱、様々な添加物の添加、のみにおいてチーズを製造する、迅速な方法である。概して、このように製造されたチーズは、フレッシュチーズまたはプロセスチーズである。

0004

しかしながら、文献欧州特許1788884(B1)号では、乳糖枯渇乳タンパク質濃縮物を実践した(したがって、形成された乳清を分離する工程を回避する)、従来タイプのチーズもしくは熟成タイプのチーズの製造について開示されている。

0005

さらに、国際公開第2009/150183(A1)号では、スキムミルクまたはスキムミルクの精密ろ過により得られた透過物パーミエイト)に加えられたカルシウム封鎖剤(例えば、クエン酸またはクエン酸ナトリウムなど)を使用した、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物の製造が開示されていることが知られている。したがって、粉末化タンパク質濃縮物は、リン酸カルシウムを、したがってチーズのpHおよび緩衝能を、培養液の著しい発育を引き起こさないレベル、したがってビターチーズの形成を引き起こさないレベル、に制御することを可能にする、液体プレチーズの調製のために特定されたカルシウムおよびリン含有量を有している。カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物は、0.1%〜4%の、総窒素物(TNM)に対するカルシウムの比率を有し得る。後者の値である4%は非常に高く、カルシウム値が変更されていない乳タンパク質濃縮物に相当するであろう。実際に、カルシウムを放出させる酸性化工程を受けていない乳タンパク質濃縮物でのTNMに対するカルシウムの質量比は、通常、約3%以上である。

0006

国際公開第2009/150183号ではさらに、合成の際にカルシウム封鎖剤の添加を受けている乳タンパク質濃縮物から製造されるチーズの製造についても開示されている。それにもかかわらず、試験された2つのチーズ(NCTP1およびNCTP2)は、3.36%および3.26%といった、TNMに対するカルシウムの高い最終質量比を有しており、これは、カルシウムの質量割合を低下させていない乳タンパク質濃縮物の使用に相当している。さらに、51%の乾燥抽出物を有するチーズに対して表4において得られる展延値は、116%である。この値は低く、この値の標準偏差は概して約±15%であるため、有意でさえない。したがって、製造されたチーズは、高乾燥抽出物での満足できる展延特性を有していない。

0007

国際公開第02/082917(A1)号では、カルシウム含有量が変更されている乳タンパク質濃縮物の製造、およびゲルの製造におけるそれらの使用について開示されている。実施例10は、練粉に凝乳酵素が添加されていないため、チーズの製造には関連していない。酸性化剤として乳酸のみが練粉に加えられており、これは、例えばヨーグルトの場合に生じるような質量の増加に相当すると思われる。さらに、撹拌速度は120rpmであり、これは、乳タンパク質の良好な水和反応および良好な乳化を提供しない。したがって、実施例10は、製造される製造物稠度に関連するが、調理時のその展延性および/または伸長性には関連しない。

0008

米国特許第4460609号では、カルシウム含有量が変更されていない乳タンパク質濃縮物からのモツァレラタイプのチーズの製造であって乳清分離工程を必要とする製造について開示されている。しかしながら、本発明の目的は、いかなる分離工程も回避することである。米国特許第4419943号では、カゼインおよび乳清タンパク質に対する後続の異なる作業、特に後者を濃縮する工程およびタンパク質加水分解によって乳清タンパク質を変性させる工程、を実施するために、カゼインに結合したカルシウムの割合を調節する酸性化工程を受けているタンパク質濃縮物からのモツァレラタイプのチーズの製造について開示されている。

0009

米国特許第4419943号では、TNMに対するカルシウムの割合が変更されていない(すなわち、可溶性カルシウムおよび不溶性カルシウムを含む)乳タンパク質濃縮物からのチーズの製造について開示されている。

先行技術

0010

欧州特許1788884号
国際公開第2009/150183号
国際公開第02/082917号
米国特許第4460609号
米国特許第4419943号

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、乾燥抽出物、乾燥物中の脂肪、および総窒素物におけるチーズの組成に従って適合させることができる、調理時に展延および/または伸長するチーズを製造する方法を提案することを目的としている。したがって、本発明は、従来のチーズのために製造されるものと類似するいくつかを含む、調理時の展延性および/または伸長性の値の全範囲を製造する方法を提案しようとするものである。

0012

本発明は、特に、細断にとって好適な、孔のない硬質半硬質均質なチーズである、低含水率のモツァレラタイプのチーズを製造することを目的とするものである。

0013

コーデックス規格に従い、正式名称「モツァレラ」は、45%以上の乾燥抽出物中における脂肪を有しかつ45%の最低乾燥物含有量を含むチーズのために確保されている。一般的に、従来のモツァレラにおける総窒素物の質量比は、23%以上である。

0014

低含水率のモツァレラは、乳状外観の液体を収容するポケットを形成し得る被覆層を有する軟質チーズである高含水率のモツァレラと混同されるべきではない。このモツァレラは、液体が詰まっていてもよく、または詰まっていなくてもよい。このチーズは白っぽい色を有する。

0015

前述の定義は、モツァレラに対するコーデックス規格(CODEX STAN 262−2006、2006年に修正)によるものである。

0016

本発明は、乳清分離工程を伴わないチーズの製造方法も目的とする。

課題を解決するための手段

0017

したがって、本発明は、その主題として、第一態様により、以下の連続工程
i)固体液体ミキサーに、水、脂肪、および乳タンパク質濃縮物を含むベース組成物を導入する工程、
ii)均質で乳化され脱気された練粉、またはプレチーズミックス、が得られるまで、当該組成物を乳化させ均質化させるために当該ミキサーを1500rpm以上の撹拌速度および35℃〜60℃の温度T1において作動させ、次いでそれを減圧下において脱気する工程、
iii)当該練粉を温度T1より低い温度T2、好ましくは35℃〜55℃、で冷却する工程、
iv)1種もしくは複数種の凝乳酵素、ならびに任意選択により1種もしくは複数種の酸性化発酵体および/またはレオロジー特性を変更する1種もしくは複数種の芳香族酵素および/または1種もしくは複数種の風味生成発酵体および/または1種もしくは複数種の酸性化剤が当該冷却された練粉に加えられる、凝乳工程、
v)45℃以上の温度T3での当該練粉への蒸気または熱水の添加と、任意選択により事前粉砕工程とを含む、チーズのテクスチャリング工程、
vi)成形型出し工程、
を含む、調理時に展延および/または伸長するチーズを製造する方法を有する。

0018

有利には、当該乳タンパク質濃縮物における総窒素物(TNM)に対するカルシウムの質量比は、0.10%以上かつ2.80%以下であり、当該方法は、凝乳工程iv)後に形成された乳清を分離する工程を含まない。

0019

好ましくは、国際食品規格の規定に従って、乳タンパク質は、乾燥抽出物の関数として計算された最低50%の乳タンパク質を含有する乳生成物として定義される(窒素×6.38)。したがって、総窒素物(TNM)は、乳タンパク質および非タンパク質性窒素物を含む。

0020

本発明との関連において使用される乳タンパク質濃縮物は、粉末形態および/または液体形態であり得る。

0021

好ましくは、当該乳タンパク質濃縮物は、使用場所から当該タンパク質濃縮物の合成を分離したい場合に、特にそれらの貯蔵を容易にするために、粉末形態である。

0022

本発明との関連において、Ca/TNM比を算出する際に考慮されるカルシウムは、総カルシウムであり、すなわち、可溶性カルシウムとタンパク質(特にカゼイン)に結合した不溶性カルシウムとを含む。

0023

乳生成物、特に乳タンパク質濃縮物、のカルシウム含有量は、FIL119(国際酪農連盟)(2007年から始まるISO 8070(国際標準化機構)方法)に従って、原子吸光分光法によって特定することができる。

0024

有利には、所定の間隔において、カルシウムCa/TNM比を有する乳タンパク質濃縮物の使用と組み合わせて、温度、撹拌速度、および真空パック基準を尊重しつつ、上記において言及された様々な工程を実践することは、従来のチーズ(例えば、モツァレラなど)に近い、向上した展延特性および/または伸長特性を有するチーズの製造を可能にする。

0025

本発明のメリットの1つは、乾燥抽出物、乾燥物中の脂肪、およびTNMに従ってチーズの全範囲に対してCa/TNM質量比を調節することによって、乳タンパク質濃縮物から、調理時に展延および/または伸長するチーズを製造することを可能にすることである。

0026

好ましくは、用語「調理時」は、チーズを熱源さらすことによって、チーズを回転させたときに展延するようにおよび/または糸を引くように当該チーズを変える工程からなる任意の作業を意味するとして理解され、好ましくは、当該熱源は60℃以上であり、より好ましくは100℃以上であり、特段には150℃以上であり、より特段には250℃以上である。

0027

好ましくは、「調理時に展延する」は、特に下記のII章において開示される方法により、およそ270℃の熱が6.5分間適用された場合に、0%を超えて、特に20%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは120%以上、展延する任意のチーズを意味するとして理解される。

0028

好ましくは、「調理時に伸長する」は、Ia)章において開示される方法に従って測定されるか、または特にIb)章において開示されるように、270℃の温度に6.5分間さらされた場合に、20cm以上、より好ましくは40cm以上伸長する任意のチーズを意味するとして理解される。

0029

好ましくは、ベース組成物は、その総質量(水を含む)の少なくとも15質量%、好ましくはその総質量の少なくとも20質量%、より好ましくはその総質量の少なくとも25質量%、ならびに最大でその総質量の40質量%まで、の乳タンパク質濃縮物、特に粉末化乳タンパク質濃縮物を含む。

0030

好ましくは、ベース組成物は、当該ベース組成物の総質量に対する%で表された、少なくとも40%の水、より好ましくは少なくとも45%の水、ならびに当該ベース組成物の総質量に対する%で表された、より好ましくは最大で60%までの水、より好ましくは最大で50%までの水、を含む。

0031

好ましくは、(任意選択により工程ii)または冷却工程iii)の後に)ベース組成物に加えられる脂肪の総量は、ベース組成物(水を含む)の総質量の少なくとも15質量%、より好ましくはベース組成物の総質量の少なくとも20質量%、ならびにより好ましくはベース組成物の総質量の最大で35質量%までを表す。

0032

本発明のメリットの1つは、乳タンパク質濃縮物中のTNMの質量比にかかわらず、凝乳工程iv)後に形成された乳清を分離する工程を伴わない製造方法を提案することである。実際に、本発明により、乳タンパク質濃縮物がそれらの総質量に対して10質量%を超える乳糖を含んでいる場合でさえ、乳清分離工程は必要ではない。後者の場合、ベース組成物における水、脂肪、および粉末化乳タンパク質濃縮物の質量割合に従って、最終的なチーズの乾燥抽出物を調節することが可能である。

0033

好ましくは、テクスチャリング工程の際、回転工程および伸長工程が練粉に対して実施される。特に、当該回転工程および伸長工程は統合される。実際に、練粉が伸長されるとき、それは回転もされる。

0034

好ましくは、蒸気が練粉に注入される。したがって、熱水が注入される場合と比べて、調理時の展延特性および糸引き特性の向上が認められる。

0035

文章における「粉砕工程」は、その後続のテクスチャリング工程を考慮して練粉を小片に切断する工程からなる任意の工程を意味するとして理解される。

0036

本発明の方法は、任意選択により、成形/型出し工程(vi)の後に塩形成工程(例えば、塩水漬け工程)および/または熟成工程を含んでいてもよい。この熟成工程は、古典的な意味において、従来タイプ/熟成タイプのチーズの製造における熟成工程ではない。実際に、本発明との関連における熟成は、概して、最長で1ヶ月継続する。さらに、発酵体はテクスチャリング工程v)の際に破壊されており、この工程の目的は、従来のチーズ/熟成チーズの場合のようにチーズにおいて特に風味を高めることではなく、チーズの物理的機能性、特に調理時の展延性および糸引き性、を向上させることである。

0037

工程ii)に示された1500rpmの撹拌速度は、均質で脱気された練粉が得られるまで、好ましくは少なくとも5分間、より好ましくは少なくとも10分間、さらにより好ましくは少なくとも15分間にわたって混合物に適用されなければならない撹拌速度である。

0038

代替の実施形態において、本発明の方法は、工程ii)の後に、特に熱処理工程の前に、および/または冷却工程iii)の後に、好ましくは減圧下での、脂肪の添加を含む。

0039

驚くべきことに、工程ii)および/または工程iii)の後、好ましくは工程ii)の後、特に工程iii)の後、の脂肪の添加は、工程i)においてベース組成物に単一工程において加えられた同量の脂肪を含むチーズと比較して、チーズの展延値を著しく向上させる。

0040

工程ii)の後および/または工程iii)の後の脂肪の添加は、均質で乳化され脱気された練粉が得られるように実施されなければならない。

0041

当該脂肪は、好ましくは溶融状態において、特に45℃以上の温度、特に約45℃の温度において加えられる。

0042

当該脂肪は、好ましくは撹拌しながら、特に、300rpm以上、より好ましくは500rpm以上、より好ましくは750rpm以上の撹拌速度で撹拌しながら加えられる。

0043

代替の実施形態において、工程ii)の後および/または工程iii)の後に加えられる脂肪の質量は、工程i)においてベース組成物に加えられる総脂肪の質量以上、好ましくは工程i)においてベース組成物に加えられる総脂肪の質量の2倍以上である。

0044

代替の実施形態において、テクスチャリング工程v)は、特に、凝乳工程iv)の終了時に生成された練粉への熱水もしくは蒸気の添加の後の回転工程および伸長工程を含む。

0045

代替の実施形態において、当該方法は、撹拌システム(例えば、スクリュー)を使用して当該練粉を混合する混練工程を含む。当該混練工程は、好ましくは、テクスチャリング工程v)の前かつ粉砕工程の前もしくは後に実施される。

0046

代替の実施形態において、乳タンパク質濃縮物におけるTNMに対するカルシウムの質量比は、1.20%〜2.80%、好ましくは1.70%〜2.70%である。

0047

有利には、当該Ca/TNM質量比は、従来のチーズに非常に近い、さらにはそれに等しい、調理時の展延特性および糸引き特性を有するチーズを製造することを可能にするが、消費者の要求に従った展延特性および糸引き特性を得ることも可能にする。

0048

好ましくは、当該Ca/TNM比は、1.70%〜2.50%、より好ましくは1.70%〜2.30%である。

0049

代替の一実施形態において、凝乳工程iv)は、5.10以上かつ5.40以下のpHでの、当該冷却された練粉の酸性化を含む。

0050

当該酸性化は、下記において説明されるような1種または複数種の酸性化剤を使用して実施され得る。

0051

代替の一実施形態において、当該粉末化乳タンパク質濃縮物は、それらの総質量に対して10質量%未満の乳糖を含む。

0052

当該低乳糖含有率は、チーズの調理時の褐変を回避する利点を有する。

0053

代替の一実施形態において、TNMは、当該粉末化乳タンパク質濃縮物の総質量の少なくとも50質量%かつ最大で85質量%までを表す。

0054

好ましくは、TNMは、当該粉末乳タンパク質濃縮物の総質量の少なくとも60質量%を表す。

0055

代替の一実施形態において、プレチーズミックスは、40%〜65%、好ましくは45%〜55%の乾物含量を有する。

0056

本発明のメリットの1つは、調理時の満足できる糸引き特性および展延特性を生じつつ、乾物含量を変えることを可能にすることである。

0057

好ましくは、乾物含量は、47%〜53%である。

0058

代替の一実施形態において、本発明の方法は、工程(i)および/または工程(ii)および/または工程(iii)および/または粉砕工程および/またはテクスチャリング工程(v)の際の、ならびに任意選択により塩水漬け工程の際の塩の添加を含む。

0059

代替の一実施形態において、乳タンパク質濃縮物は、0.50を超え、好ましくは0.70を超え、より好ましくは0.80を超え、かつ0.95未満のカゼイン/TNM質量比、より好ましくは0.85〜0.95のカゼイン/TNM質量比を有する。

0060

代替の一実施形態において、ベース組成物のTNM/水質量比は、0.20〜0.90、好ましくは0.30〜0.90、より好ましくは0.30〜0.70、とりわけ0.40〜0.60である。

0061

代替の実施形態において、当該1種または複数種の酸性化剤は、以下の酸:化学酸、例えば、塩酸硫酸リン酸、乳酸、クエン酸、酢酸など;生物学的酸、例えば、グルコノδ−ラクトンなど、より選択される。

0062

代替の一実施形態において、1種または複数種の酸性化発酵体は、ホモ型発酵性および/またはヘテロ型発酵性乳酸発酵体、好熱性および/または中温性発酵体より選択される。

0063

代替の一実施形態において、当該1種または複数種の凝乳酵素は、キモシンおよび/またはペプシンより選択される。

0064

代替の一実施形態において、レオロジー特性を変更する1種または複数種の芳香族酵素は、プロテアーゼおよび/またはリパーゼより選択される。

0065

代替の一実施形態において、当該ベース組成物は、テクスチャリング剤、とりわけヒドロコロイド、例えば、タンパク質、特にゼラチン、および/または1種もしくは複数種の多糖、ならびにデンプンなど、を含む。

0066

代替の一実施形態において、当該脂肪は、酪酸脂肪および/または植物性脂肪であり、好ましくは当該酪酸脂肪は、単独あるいはクリームバターバターオイル、または無水乳脂肪との組み合わせより選択される。

0067

任意選択により、当該植物性脂肪は、液体においてあるいは部分的もしくは完全に水素化された形態の、単独のあるいはパーム油ココナッツ油ヤシ油大豆油ヒマワリ油との組み合わせより選択される。後者の場合、本発明の方法により結果として得られる生成物は、「チーズ」という名では市販され得ないことに留意されたい。

0068

代替の一実施形態において、本発明の方法は、テクスチャリング工程の完了時に、冷水および/または氷水を使用した冷却工程を含む。

0069

好ましくは、この冷却工程は、成形工程(vi)および/または型出し工程の後に実施される。

0070

好ましくは、当該冷却は、2℃〜6℃、より好ましくは約4℃の温度を有する冷水によって実施される。好ましくは、冷水による冷却は、氷冷(すなわち、約0℃)による冷却によって後続される。

0071

代替の一実施形態において、本発明の方法は、工程ii)の完了時および工程iii)の前に、練粉が65℃以上の温度にさらされる熱処理工程を含む。後者の工程は、達した温度に応じた、練粉のサーミゼーションまたはパスツーリゼーションからなる。

0072

本発明は、その主題として、第二態様により、特に、本発明の製造方法を実践することによって製造され、先行の代替の実施形態のいずれか1つにより開示され、調理時に糸引き特性および/または展延特性を有し、21%以下のチーズの総質量に対するTNMの質量の比率、40%以上のチーズの総質量に対する乾燥物の質量比、および0.10%〜2.80%のTNMに対するカルシウムの質量比、を有する、モツァレラタイプのチーズ、例えば、モツァレラなど、も有する。

0073

当該チーズのTNM含有量は、チーズの総質量(水を含む)に対して計算される。

0074

好ましくは、乾物含率は、45%以上、より好ましくは47%以上、かつ60%以下、より好ましくは55%以下、より好ましくは53%以下である。「モツァレラタイプのチーズ」とは、調理時に糸引き特性および/または展延特性を有し、低含水率を有し、均質で、孔のない硬質/半硬質の、ならびに細断とって好適な、任意のチーズを意味する。

0075

本発明のメリットの1つは、乳清分離を伴う従来技術を使用して製造されたチーズよりも低い総窒素物含有量、ならびに調理時に糸引き特性および/または展延特性、特に糸引き特性、を有するチーズを、乳タンパク質濃縮物、特に粉末乳タンパク質濃縮物から得ることを可能にすることである。

0076

代替の一実施形態において、当該チーズのpHは、5.10以上かつ5.40以下である。

0077

代替の一実施形態において、チーズの総質量に対するTNMの質量の比率は、15%〜22%、より好ましくは17%〜21%である。

0078

この低いTNM含有量は、23%以上のTNMと比べて、チーズにとっての重要な経済的利益を表している。

0079

代替の一実施形態において、チーズの乾燥質量に対する脂肪の質量比(乾燥物中の脂肪)は、40%〜60%、好ましくは44%〜59%である。

0080

本発明は、非限定的に列挙され、以下の図によって例示され、ここに追加される下記に開示された実例実施形態を読むことによってより良く理解されるであろう。

0081

図2〜6において、点線の灰色のヒストグラムは、%で測定された展延性の増加に対応しており、十字のヒストグラムは、cmで測定された糸引き性に対応している。

0082

図4は、「従来対照」として示された、50.6%の乾燥抽出物、総質量に対して22.2%の脂肪、総質量に対して23%のTNM、および40〜45%の乾燥物における脂肪、を有する従来のモツァレラにおいて得られた展延値および糸引き値である。

図面の簡単な説明

0083

図1は、本発明の製造方法の第一実施例において実践される様々な工程の概略図である。
図2は、本発明の方法の第一実施例を実践することによってチーズについて測定された、調理時の展延特性および糸引き特性のグラフである。Y軸は、センチメートル表示の糸引き値および初期試料の寸法に対する%表示の展延値の増加であり、X軸は、試験したチーズの総質量に対する当該チーズ中のTNMの質量の比率である。
図3は、本発明の方法の第一実施例を実践することによってチーズについて測定された、調理時の展延特性および糸引き特性のグラフである。Y軸は、センチメートル表示の糸引き値および初期試料の寸法に対する%表示の展延値の増加であり、X軸は、試験したチーズの様々な乾燥抽出物(チーズの総質量に対する乾燥物の質量の比率)である。
図4は、本発明の方法の第二実施例を実践することによってチーズについて測定された、調理時の展延特性および糸引き特性のグラフである。Y軸は、センチメートル表示の糸引き値および初期試料の寸法に対する%表示の展延値の増加であり、X軸は、用いた粉末タンパク濃縮物におけるTNMの質量に対するカルシウムの質量の比率である。
図5は、本発明の方法の第二実施例を実践することによってチーズについて測定された、調理時の展延特性および糸引き特性のグラフである。Y軸は、センチメートル表示の糸引き値および初期試料の寸法に対する%表示の展延値の増加であり、X軸は、用いた粉末タンパク質濃縮物におけるTNMの質量に対するカルシウムの質量の比率である。
図6は、本発明の方法の第三および第四実施例を実践することによってチーズについて測定された、調理時の展延特性のグラフである。Y軸は、初期試料の寸法に対する%表示の展延値の増加であり、X軸は、全ての脂肪が工程i)の際に加えられたチーズIと、脂肪が2段階において(すなわち、工程i)の際および工程iii)の後に)加えられたチーズJの値である。

実施例

0084

Ia)糸引き性の測定(cm)の実施例の説明
原理:プロセスチーズの最後のストリング破断する前の長さの測定(インストロン万能試験機からアイデアを得た測定原理)。チーズに取り付けられた可動式状部分を垂直に牽引することによる測定する。

0085

器具温度制御タンク;6つのアームで構成された可動式の銛状部分(銛状部分を保持し蒸発を抑制するためのプラスチックディスクを備える);高いステンレス鋼製のビーカー(50ml〜70ml);90℃の水浴(±0.2℃);精密天秤、を備える「Filometer」試験機

0086

手順:
1−試験する新鮮な粉砕したチーズの17g(±0.01g)をビーカーに量する。
2−チーズをパックせずに銛状部分をビーカー内に導入する;銛状部分の高さ(ディスク−アーム)は設計段階中に定義され設定される。
3−ビーカーを90℃の水浴に10分間漬ける。
4−次に、ビーガーを60℃に設定されたFilometerのタンクに5分間入れる。
5−プロセスチーズの最後のストリングが破断するときの可動部分の高さを手動によりもしくは自動的に読み取る。
6−試験する各チーズを3回測定する。

0087

結果の説明
糸引き性は、チーズが破断するときの最後のストリングの長さに対応する(0mm〜1200mm)。

0088

再現性標準偏差は30mm未満であり、その変動係数は15%未満である。伸長性の測定のこの実施例は、図4を参照して開示されるチーズG1〜G4および図5を参照して開示されるH1〜H3を試験するために用いた。

0089

下記において開示されるチーズA〜F、I、およびJは、各ビーカーに導入されたチーズの量において上記で開示された方法とは異なる(30g)測定方法を用いて試験した。試験したチーズは、手動で引き裂き、粉砕はしなかった。試験するチーズの各試料を入れたビーカーを、水浴に4分間漬け、次いで、ビーカーの底に既に予め位置しておいたシャフトを作動させて、プロセスチーズを混合した。次いで、上記の手順の工程5および6を実施した。

0090

Ib)糸引き特性についても、Ia)において開示された方法の様々な工程を再導入することによって測定することができるが、ただし、工程3)においてビーカーを270℃で6.5分間加熱した。

0091

II−展延性の測定(%)の説明
原理:試験されるチーズの溶融時に展延する能力比較評価する。この方法は、所定の温度および所定の所要時間(270℃で6.5分間)での加熱後の、グリッド上のチーズの円筒形試料の展延性の測定からなる。

0092

器具:円形ステンレス鋼製カッター(直径30cm);270℃のオーブンガラスプレートクリップ;溶融する前の切断されたチーズ試料を受けるように設計された円形の受け部とそこから突出する6つの目盛り付きの軸とを備える測定シートストップウォッチおよびナイフ

0093

試料の調製:
1−プロセスチーズを30mmの厚さに切断する。
2−ステンレス鋼製カッターを使用して、試験されるチーズあたり3つの円筒切り出す。確実に、チーズ試料が均質であるようにする(サイズ、形状など)。

0094

手順:
1−オーブンを270℃に設定する。
2−測定シートを2つのガラスプレートの間に差し入れ、クリップを使用してプレート一緒クランプ保持する。
3−測定シートの中心円に試料を位置し、それをオーブンに入れる。
4−270℃で6.5分間加熱する。
5−試料を取り出し、測定前に10分間冷却させる。
6−測定シートの6つの目盛り付き軸上に示された6点において試料が到達した距離に注目する。
7−測定を3回繰り返す。

0095

結果:
6つの目盛り付き軸上において測定された6点の平均を計算し、ならびに結果は、3回の実験の平均である。

0096

III−本発明による製造方法のいくつかの実施例の説明
(1)乾燥物中に50%の乾燥抽出物および44%の脂肪を有し、2.00%のカルシウム/TNM質量比を有する、モツァレラタイプのチーズの総窒素物(TNM)含有量の変量

0097

0098

上記の表1に開示された3つのベース組成物および対応するチーズA、B、およびCは、本発明の方法の第一実施例に従って実践され、図1を参照しながら下記において開示される。水を、減圧下のミキサー、例えば、Almixミキサー(STM100 Scanimaターボミキサーテトラパック)、に導入し、次いで、約50℃の温度の二重壁加熱を710rpmの撹拌速度において作動させる。溶融状態の過剰な白色無水乳脂肪の一部、またはチーズに加えられる脂肪の総量の約3分の1を、約50℃の温度および710rpmの撹拌速度において、減圧下でミキサーに装入し、次いで、均質で脱気され乳化された混合物(プレミックスチーズとも呼ばれる)を形成するために、粉末乳タンパク質濃縮物の混合物を、1500rpmの撹拌速度で15分間、減圧下のミキサーに注入する。練粉の温度T1は、この工程ii)の間、50℃〜55℃に維持される。次いで、得られた練粉に、当該Almix二重壁ミキサーにおいて1500rpmの撹拌速度で65℃の温度T4での熱処理を実施し、次いで、約45℃の温度T2および1000rpmの撹拌速度において冷却工程iii)を実施する。溶融状態の過剰な白色無水乳脂肪の第二部分、またはチーズに加えられる総脂肪の約3分の2を、45℃の温度T5および1000rpmの撹拌速度において減圧下で当該練粉に加える。次いで、凝乳工程iv)において、発酵体ChrHANSEN、STEM05(12g)、LHB 01(6g)、およびChymaxレンネット(6.6g)を当該練粉に加える。このように追加した練粉を、1000rpmの撹拌速度で1分間混合し、次いで、この練粉の30kgをバッチにパックする。次いで、カードを形成するために、5.20のpHが得られるまで、当該パックした練粉に47℃において酸性化を実施し、次いで、当該30kgのカードを実験用減圧ミキサー/クッカー(例えば、Karl Schnell 30kgタイプ 770など)に導入して回転工程を実施する。当該カードに450kgの塩を追加して、100rpmの速度において1分間混練する。次いで、当該カードに、蒸気を直接注入することにより64℃に加熱してテクスチャリング工程(v)を実施し、次いで、100rpmで回転するスクリューを用いて4分間混練する。次いで、当該練粉を、1分間伸長/回転させる。それにより、均質で光沢のある白色塊が得られる。次いで、当該練粉を、80mmの直径および240mmの高さの円筒形鋳型において成形し(工程(vi))、氷水中で30分間冷却し、次いで冷水中において4℃に冷却する。4℃で30日間貯蔵した後、図2のグラフに示された結果が得られる。
有利には、乳清分離工程は無い。

0099

図1は、本発明の方法の第一実施例の様々な工程を実線で示している。点線は、当該方法の第一実施例の代替例を表しており、したがって、塩は、工程i)および/または工程iii)および/または工程v)において、ならびに/あるいは型出し工程の後に加えられ得る。脂肪の第二部分は、工程ii)の終了時、好ましくは加熱処理工程の前、に加えられ得る。

0100

このチャートを読むことにより、伸長特性は、少なくともチーズAではほぼ20cmであり、チーズCでは最大140cmまでの範囲であることが見て取れる。展延特性は、全ての場合において満足できるものであるが、17.90%の総窒素物含有量の場合に最適化される。これらの有利な結果は、2.01%〜2.09%のカルシウム/TNM質量比の場合に、チーズA、B、およびCにおいて得られた。

0101

(2)その総質量の19質量%のTNM、2.00%のカルシウム/TNM質量比による45%の脂肪(g)/乾燥チーズ(g)を有するモツァレラタイプのチーズの総乾燥抽出物の変量

0102

0103

上記の表2に開示された、チーズD、E、およびFに対応する3つのベース組成物は、チーズA、B、およびCに関連して上記において開示された本発明の方法の第一実施例(有利には、乳清分離工程を伴わない)に従って実践される。4℃での30日間の貯蔵後、図3のグラフに表される結果が得られる。

0104

したがって、47%の乾燥抽出物を有するチーズDは、最良の展延特性(140%)および糸引き特性(約130cm)を有する。糸引き値は、乾燥抽出物の増加に伴って減少する。

0105

(3)モツァレラタイプのチーズを製造するための本発明の製造方法の第二実施例の説明

0106

製造方法の第二実施例は、乳タンパク質濃縮物におけるTNMに対するカルシウムの質量比ならびに工程i)でのベース組成物中の水、脂肪、および乳タンパク質濃縮物の量において上記に開示された製造方法の第一実施例とは異なる。したがって、ベース組成物は、29.22kgの水、78.5%の質量率の総窒素物を有する16.50kgの粉末乳タンパク質濃縮物を含み、ならびに10%以下の乳糖含有率を有する。過剰な白色無水乳脂肪(AMF)を、製造方法の第一実施例において開示された通りに2段階において溶融物に加え、すなわち、4.50kgのAMFを工程i)において加え、9.0kgのAMFを45℃の温度T5(この特定の実施例では、冷却温度T4に等しい)での冷却工程iii)の後に減圧下において加える。

0107

4℃での30日間の貯蔵後、図4のグラフおよび図5のグラフに表される結果が得られる。図5に示されるチーズH1、H2、およびH3のベース組成物は、チーズG1〜G4を対象とした上記において開示されるベース組成物とはそれらがさらに水および脂肪を含んでいる点において異なっている。
有利には、乳清分離工程は無い。

0108

図4のグラフは、50%の乾燥抽出物に対してそれぞれ1.7%、2.1%、2.3%、および2.5%のTNMに対するカルシウムの質量比ならびに45%の乾燥物に対する脂肪の比率を有するタンパク質濃縮物によって製造されたチーズG1、G2、G3、およびG4において得られる、調理時の展延特性および糸引き特性を示している。

0109

展延性は、50%の乾燥抽出物、45%の乾燥物中の脂肪、および21%のTNMを有するチーズの場合、2.10%以下のカルシウム/TNM比、特に約1.70%のカルシウム/TNM比(この場合、得られる展延値が従来のモツァレラ、(すなわち、特に乳糖及びカルシウムが枯渇した乳タンパク質濃縮物ではなく普通の新鮮な乳生成物から製造されたモツァレラ)の場合に得られる展延値に近い)において促進されることに注目されたい。

0110

図5のグラフは、46%の乾燥抽出物に対してそれぞれ2.22%、2.49%、および2.71%のカルシウム/TNM重量比、19.5%のTNM、48%の乾燥物中における脂肪の比率、を有するタンパク質濃縮物によって製造されたチーズH1、H2、およびH3において得られる、調理時の展延特性および糸引き特性を示している。2.22%のCa/TNMにおいて得られる展延性は、従来のモツァレラの値に近いか、または180%を超えることに注目されたい。さらに、2.49%のCa/TNM含有率を有するチーズH2において得られる糸引き性は、120cmの糸引き値に達し、これは、試験した従来のモツァレラ(対照としての役割を果たす)において得られる糸引き値に非常に近いか、または約120cmを超える。

0111

(4)48%の乾燥抽出物、50%の乾燥物中における脂肪の比率、2.00%のカルシウム/TNM重量比、19%のチーズの総質量に対するTNMの質量の比率を有するモツァレラタイプのチーズIを製造するための本発明の製造方法の第三実施例

0112

当該方法の第三実施例について、上記において開示された当該方法の第一実施例との違いにより、以下において開示する。

0113

当該方法のこの第三実施例は、乳タンパク質濃縮物におけるTNMに対するカルシウムの質量比ならびに、工程i)でのベース組成物中の水、脂肪、および乳タンパク質濃縮物の量において、当該方法の第一実施例とは異なる。したがって、当該ベース組成物は、31.02kgの水、14.60kgの粉末化乳タンパク質濃縮物を含み、90%のTNMに対するカゼインの質量比、81%のTNMの質量比、および10%未満の乳糖含有率を有する。過剰な白色無水乳脂肪(AMF)(9.0kg)を、50℃の温度T5において工程i)において一度に溶融物に加える。

0114

4℃での30日間の貯蔵後、図6のグラフに表される結果が得られる。有利には、乳清分離工程は無い。

0115

(5)48%の乾燥抽出物、50%の乾燥物中における脂肪の比率、2.00%のカルシウム/TNM質量比、および19%のチーズの総質量に対するTNMの質量の比率を有するモツァレラタイプのチーズJを製造するための本発明の製造方法の第四実施例

0116

当該方法の第四実施例について、上記において開示された当該方法の第一実施例との違いにより以下において開示する。

0117

当該方法のこの第四実施例は、乳タンパク質濃縮物におけるTNMに対するカルシウムの質量比ならびに、工程i)でのベース組成物中の水、脂肪、および乳タンパク質濃縮物の量において、当該方法の第一実施例とは異なる。したがって、当該ベース組成物は、31.02kgの水、14.60kgの粉末化乳タンパク質濃縮物を含み、90%のTNMに対するカゼインの質量比、81%のTNMの質量比、および10%未満の乳糖含有率を有する。過剰な白色無水乳脂肪(AMF)を、製造方法の第一実施例において開示された通りに2つの工程において溶融物に加え、すなわち、4.80kgのAMFを工程i)において加え、9.60kgのAMFを、45℃の温度T5(この特定の実施例において、冷却温度T4に等しい)での冷却工程iii)の後に減圧下において加える。最終的なチーズ(水)におけるTNMは19%である。

0118

4℃での30日間の貯蔵後、図6のグラフに表される結果が得られる。有利には、乳清分離工程は無い。

0119

したがって、減圧下および溶融物への、2段階での脂肪の添加、特に冷却工程の後での脂肪の添加は、展延性を75%を超えて向上させることが認められる。

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