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技術 キナーゼ阻害剤としての大員環化合物

出願人 メルクパテントゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
発明者 ヘルツマン,ギュンタードルシュ,ディータ―ヴェゲナー,アンスガーポーシュケ,オリバーブッシュ,ミヒャエル
出願日 2014年4月9日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2016-512234
公開日 2016年6月20日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2016-517894
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 同位体交換 適応能力 プラーク堆積 適応機構 シーリング層 蓄積的 スポンジニッケル触媒 無水塩化スズ
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課題・解決手段

式(I)、式中X、Y、Q1、M、Q2およびBが請求項1に示した意味を有する、で表される化合物は、GCN2の阻害剤であり、とりわけ癌の処置のために使用することができる。

概要

背景

プロテインキナーゼは代謝、細胞増殖細胞分化および細胞生存を含む、ほぼすべての細胞プロセスを調節するので、それらは、様々な疾患状態のための治療介入魅力的な標的である。例えば、プロテインキナーゼが極めて重要な役割を果たす細胞周期コントロール免疫調整ストレス応答および血管新生は、多数の疾患状態、例えば、しかし限定されずに癌、炎症性疾患神経変性疾患慢性感染症、異常な血管新生およびそれに関連する疾患、アテローム性動脈硬化症黄斑変性糖尿病肥満および疼痛に関連する細胞プロセスである。

式Iで表される化合物は、general control nonderepressible 2(GCN2)と称されるストレス応答eIF2キナーゼEIF2AK4を阻害する。

固形腫瘍がん処置の多くの戦略は、腫瘤のできる限りの外科的除去、ならびに、それに続く放射線治療およびより特異的にがん細胞経路を標的とする細胞毒性剤または阻害剤による化学療法による、残存するすべての腫瘍細胞根絶焦点を合わせている。しかしながら、かかるアプローチ成功は限定的であり、かつ、しばしば持続しない。

これは、主に、かかる細胞毒性剤の治療域が狭いこと(特異性および副作用)と、細胞毒性剤または他の阻害剤により加えられる選択圧に対するがん細胞の適応能力とに起因する。初期の処置に対する耐性を獲得した少数腫瘍)細胞の生き残りは、腫瘍の再成長の種を生じさせるのに十分であり得る。これらの再発は、最も多くの場合において、初発腫瘍の処置と比較して処置するのがより困難である。結果として、腫瘍細胞を標的にすることにおいてより成功するためには、腫瘍細胞の多数の生き残りと逃避機構とを、並行して標的とすることが必要となるかもしれない(Muller & Prendegast 2007)。

悪性度進展は、細胞生理の大幅な上昇(roll up)を伴う。このプロセスの間、成長阻害シグナルに対する不死化または非感受性基礎となるいくつかの性質が、がん細胞により獲得される。さらに、腫瘍細胞はまた、微小環境およびその先への相互作用をも修正する。後者の領域は、免疫監視機構から逃避する腫瘍細胞の戦略を含む(Muller & Prendegast 2007)。免疫監視は、悪性腫瘍成長を制限するばかりか、[Dunn et al. 2004]に概説されているように、免疫応答を回避するための機構の進化を引き起こす選択圧も提供する。腫瘍発生率を上昇させるのに十分であることは頻繁に観察されており[Shankaran et al. 2001]、免疫回避が、腫瘍の休眠対進行に影響を及ぼし、浸潤および転移を促進し、治療応答に対して負の影響を与えるものと考えられる。

免疫逃避が、腫瘍微小環境内の代謝性変化に重要な接点を有することが、いくつかの機構研究により発見された。ここで、抗原に対する免疫寛容仲介するのにおいて重要な役割は、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)およびアルギナーゼI(ARG)のそれぞれの酵素によりなされる、必須アミノ酸トリプトファンおよびアルギニン異化に関連する(Bronte and Zanovello, 2005;Muller et al., 2005b;Muller and Prendergast, 2007;Munn and Mellor, 2007;Popovic et al., 2007)。

IDOは、トリプトファンからキヌレニンへの分解を触媒する一本鎖オキシドレダクターゼである。IDOは、過剰な食物トリプトファンの異化ではなく、局所環境中のトリプトファンレベルの調整に関与する。がん患者におけるトリプトファン異化の上昇は、トリプトファンまたは異化生成物の有意に変化した血清濃度に現れ、これは、腫瘍および流入領域リンパ節において共通して上昇したIDOに相関した。いくつかの刊行物によると、IDO過剰発現は、がんの予後不良に関連する[Okamoto et al 2005; Brandacher et al, 2006]。

T細胞はIDO活性化に優先的に感受性であるようであるため、トリプトファンを枯渇しているとき、それらは分割できず、その結果それらに提示された抗原により活性化となることができない。MunnおよびMellorならびに共同研究者らが、IDOが、T細胞の活性化を抑制することによって、および、腫瘍抗原に対する末梢寛容を生じさせることによって、免疫を調整することを、明らかにした(Mellor and Munn, 2004)。これらの機構は、腫瘍細胞によりその微小環境周辺に、または、腫瘍流入領域リンパ節リクルートされた免疫細胞破壊包含する。ここで、抗原提示細胞により捕捉された腫瘍抗原は、適応免疫系に交差提示される。直接的な寛容原性に加えて、成熟DCは、調節性T細胞(Treg)を増殖させる能力を有する[Moser 2003]。

トリプトファン異化に加え、アルギニンの転換は、腫瘍状態微小環境において増加し、腫瘍の成長および発育の間アルギナーゼの活性化についての役割が、多数の報告により示されている。腫瘍浸潤骨髄性細胞において、アルギニンは、アルギナーゼI(ARG1)、アルギナーゼII(ARG2)により、尿素およびオルニチンに変換され、誘導型一酸化炭素シンターゼ(NOS2)によりシトルリンおよび一酸化窒素(NO)へ酸化される。

増大したARG活性は、結腸癌乳癌肺癌および前立腺癌を有する患者において、頻繁に観察され[Cederbaum 2004]、前立腺癌で所見されるARGおよびNOSの過剰発現と相関する[Keskinege et al. 2001, Aaltoma et al. 2001, Wang et al. 2003]。浸潤性マクロファージにおけるARG活性が、抗原特異的T細胞応答およびCD3受容体発現を損なうことが示された。さらに、腫瘍関連骨髄性細胞において、ARGおよびNOSの蓄積的な活性は、最終的にアポトーシスを引き起こす、抗原特異的Tリンパ球に対する阻害シグナルを生成することができる[Bronte 2003 a;2003b]。

両方の、IDOとARG関連性メカニズムは、各アミノ酸濃度の枯渇濃度を感知する時点で、併合される。アミノ酸枯渇の間、general control nonderepressible 2(GCN2)と呼ばれるeIF2キナーゼEIF2AK4は、細胞内で蓄積した脱アシル化tRNAと相互作用する。結果として、GCN2は、自己阻害性配座から活性配座へ変化し、さらに自己リン酸化により活性化すると想定される。唯一公知の基質タンパク質eIF2aは、その後、リン酸化となり、結果として、翻訳開始のための複合体が阻害される[Harding et al. 2000]。これによって、一般的なcap依存性翻訳開始、および、これにより対応するタンパク質産生が減少する。他方、これによって、activating transcription factor 4(ATF4)を介する主にcap非依存性の開始により、ストレスに関連する標的遺伝子の特異的な発現が誘導される。各ストレス応答タンパク質、例えばアミノ酸代謝における酵素などを発現することによって、細胞は、特定の細胞ストレスを相殺するように努める[Wek et al. 2006]。

ストレスが持続する場合、同一の経路は、プロアポトーシス転写因子であるCCAAT/エンハンサー結合タンパク質相同タンパク質(CHOP)の転写を介する細胞死を進行するようオンオフするであろう[Oyadomari 2004]。トリプトファン枯渇が、T細胞においてGCN2依存性ストレスシグナリング経路トリガーし、eIF2aのリン酸化と、細胞成長阻止をもたらす翻訳開始とを変更することが示された(Munn et al. 2005)。Sharma, et al. [2007] は、成熟Tregの直接的IDO誘発性およびGCN2依存性活性化について刊行した。同様に、Fallarino et al [2006]は、CD4+CD25−細胞の、IL−10およびTGFを産生するCD25+FoxP3+Tregへの、GCN2に依存した変換を発見した。Rodriguez et al. [2007] は、TCRシグナリングと組み合わせた、トリプトファンまたはアルギニンの枯渇を介するGCN2経路の活性化が、CD3鎖の下方調節細胞周期停止およびアネルギーをもたらすことを特定した。

重要なことに、GCN2経路は、腫瘍の免疫逃避に重要であるだけでなく、腫瘍生存を直接調整するのに積極的な役割も果たす。Ye et al [2010]は、前記転写因子ATF4がヒト固形腫瘍中で過剰発現し、このことが腫瘍進行における重要な機能を示唆することを発見した。アミノ酸およびグルコースの枯渇は、固形腫瘍で所見される典型的なストレスであり、アミノ酸合成および輸送に関与するATF4標的遺伝子を上方調節するGCN2経路を活性化した。GCN2活性化/過剰発現および増加したリン酸−eIF2aは、正常組織と比較してヒトおよびマウスの腫瘍で観察され、ATF4またはGCN2発現の抑止は、腫瘍成長をin vivoで有意に阻害した。GCN2−eIF2a−ATF4経路が、腫瘍細胞における代謝恒常性を維持するのに重大であるとの結論が下された。

全ての現存する生態は、適応機構により腫瘍の免疫逃避に完全にブレーキをかけるのに格好のARG/IDO経路に干渉する。GCN2機能の妨害は、IDOおよびARGの2つの経路が併合され、ならびに腫瘍代謝を直接的に妨げる追加の機会を提供するため、ここでは特に関心のあるものである。

いくつかの経路阻害剤は、免疫モジュレーターであると既に考えられている。これらの阻害剤は、IDOまたはARGタンパク質酵素機能に主に対処する(Muller and Scherle, 2006)。アルギナーゼの阻害剤であるN−ヒドロキシ−nor−L−Argの適用により、マウスにおけるs.c.3LL肺癌の成長が阻止される[Rodriguez 2004]。NOを供与するアスピリン様のNCX4016(2−(アセチルオキシ安息香酸3−(ニトロオキシメチルフェニルエステル)は、骨髄細胞阻害酵素活性に干渉すると報告されている。経口的に投与されたNOアスピリンは、担癌宿主免疫状態を正常化し、腫瘍抗原特異的Tリンパ球の数および機能を増大し、がんワクチン接種により引き出された抗腫瘍免疫の予防有効性および治療有効性を高めた(DeSanto 2005)。

基質類似体メチル−トリプトファン(1MT)および関連分子は、がん背景および他の設定において、IDOを標的化するために広く使用される。Friberg et al. (2002) およびUyttenhove et al. (2003) による研究により、IDOを過剰発現する腫瘍の成長を1MTが制限することができることが実証された。しかしながら、1MTは、いくつかの腫瘍モデルにおいて腫瘍退縮を引き起こすことができず、これは、IDOの阻害が単剤治療として適用されたときはわずかな抗腫瘍効率のみであることを示唆する。

対照的に、1MTと様々な細胞毒性化学療法剤との併用処置は、単剤療法のいずれにもほとんど反応しなかった定着MMTV−neu/HER2腫瘍の退縮を引き起こした[Muller et al 2005a]。処置前に、マウスからCD4+またはCD8+のT細胞を免疫枯渇すると、このモデルで観察された併用の有効性が喪失したところ、このことにより1MTが、T細胞媒介性抗腫瘍免疫の活性化により間接的に作用したという予測裏付けられた。IDOを標的にすることが1MTの作用不可欠であるという重要な証拠が、遺伝的にIDOを欠損したマウスにおいて1MTが抗腫瘍活性欠如することの実証により提供された[Hou et al., 2007]。

GCN2の阻害は、アミノ酸飢餓誘発性免疫エディティング(immunoediting)の2つの経路分岐を併合することを可能とし、いずれかの分岐の阻害を逃れるための腫瘍に対する選択肢を低減させるであろう。さらに、上で詳述したとおり、GCN2の阻害は、単剤療法または他の抗がんアプローチとの併用治療の有効性を高め得る腫瘍代謝を妨害する機会を、同時に提供する。

上に述べたように、eIF2キナーゼGCN2は、栄養不足ストレスの直接の結果として蓄積している、脱アシル化tRNAと相互作用することにより活性化される。他の細胞ストレス要因、例えばUVイリデーション(irridation)、レドックスストレスまたはプロテアソーム阻害は、GCN2活性化を間接的に誘発することができる[Wek et al 2006]。すべての既知の場合において、eIF2aはリン酸化され、これは、ストレス関連標的遺伝子の特定の発現を、主として活性化転写因子4(ATF4)によるキャップ非依存的開始によって誘発する。

Mitsuda et al (2007)は、プレセニリン−1が、GCN2によって調節された活性化転写因子4(activating transcription factor 4(ATF4))により誘発されることを示した。アミロイド前駆体タンパク質からγ−セクレターゼによって大脳皮質中で生成するアミロイド−β(Aβ)の蓄積は、アルツハイマー病において共通であり、重大な出来事である。

具体的には、プレセニリンは、γ−セクレターゼ活性に不可欠なものである。Ohata et al. (2010)には、オートファジー損傷細胞中のγ−セクレターゼ活性の調節におけるGCN2−eIF2α−ATF4シグナリングの役割が記載されている:オートファジーはアミノ酸レベルの維持に必要であるので、オートファジー−リソソーム系の損傷によって、細胞におけるアミノ酸不均衡が生じ得る。オートファジー−リソソーム系は、オートファジー劣化におけるAβ蓄積をもたらすGCN2を介してのγ−セクレターゼ活性の必須のモジュレーターとして議論され、それは、Aβ産生を低減させるための可能な治療的標的であり得る。γ−セクレターゼは、アルツハイマー病(AD)の進行において重要な役割を果たす。γ−セクレターゼ活性は、自己貪食空胞において富化され、それは、アミロイド−β(Aβ)合成を増大させる。

老人斑は、主として、β−セクレターゼ(BACE−1)およびγ−セクレターゼによるタンパク質分解加工を受けたアミロイド前駆体タンパク質(APP)から誘導されたβ−アミロイドペプチド(Aβ)から構成される。O'Connor et al.(2008)は、BACE−1レベルがeIF2αのリン酸化によって翻訳的に増大することを見出した。

脳におけるAβの蓄積およびプラーク生成の結果を伴うγ−セクレターゼの活性化またはBACE−1の誘導を促進するかかる疾患条件下でのGCN2の阻害は、神経変性疾患の進行を和らげるかまたはさらに停止させるための価値のある手段を提供する。

持続的ではあるが、急性ではない寄生虫またはウイルス感染は、感染性生命体または粒子に対する免疫コンピテント宿主さえの免疫特権を有する状態の確立に関連することが、記載された。これは、IDO発現の局所的誘発に関連している。Makala et al (J Infect Dis. 2011 Mar 1;203(5):715-25)は、皮膚のリーシュマニアの主な感染が局所的なリンパ節における免疫調節酵素インドールアミン2,3ジオキシゲナーゼ(IDO)の発現を刺激したことを示す。誘発されたIDOは、樹状細胞のT細胞刺激機能を減じ、外来性の、および名目上の寄生生物抗原に対する局所的なT細胞反応を抑制した。

確立した感染を有するマウスにおけるIDOの薬理学的阻害のように、IDO切除によって、局所的な炎症および寄生生物負荷が低減された。de Souza Sales Clin Exp Immunol.2011 Aug;165(2):251-63)は、らい腫型のハンセン病免疫抑制におけるインドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼの役割を裏付けた。Boasso et al(Blood. 2007 Apr 15;109(8):3351-9)は、HIVがCD4+T細胞増殖を、形質細胞様樹状細胞におけるインドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼを誘発することにより阻害し、IDOのin vitro阻害によって、HIV感染患者からのPBMCにおける増大したCD4(+)T細胞増殖応答がもたらされることを見出した。

IDO/GCN2経路の阻害薬を使用して、慢性かつ持続性の感染に対する宿主免疫を増強することができる。

文献:

特に、本発明は、GCN2によるシグナル伝達の阻害、調節および/または調整が役割を果たす化合物および化合物の使用に関する。

したがって、免疫調節またはストレス応答キナーゼ、特にGCN2によるシグナル伝達を特異的に阻害、調節および/または調整する小化合物の合成が望ましく、本発明の目的である。

さらに、本発明の目的は、固形腫瘍癌リンパ系または血液系の癌、神経変性疾患および慢性感染症を含むがそれらには限定されない新生物の悪性腫瘍の阻止および処置のための新たな化合物の合成である。

本発明による化合物およびそれらの塩が、良好な忍容性を示しつつも極めて価値のある薬理学的特性を有することを見出した。

式Iで表される化合物を、さらに、GCN2の単離、または活性もしくは発現の調査のために使用することができる。さらに、それらは、未制御の、または乱れたGCN2活性と関連する疾患のための診断的方法で使用するのに特に適している。

式Iで表される化合物はまた、チロシンキナーゼFMSCSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3もしくはFLT4またはこれらのキナーゼの組み合わせを、GCN2への阻害する活性に加えて優先的に阻害することができる。

またFLK−2(胎児肝臓キナーゼ2)およびSTK−I(幹細胞キナーゼ1)として知られているFms様チロシンキナーゼ3(FLT3)は、造血幹細胞の増殖および分化において重要な役割を果たす。FLT3受容体キナーゼは、骨髄性の患者の、および急性リンパ芽球性白血病細胞の比の80%超の細胞上で非常に高いレベルで発現される。さらに、酵素はまた、慢性骨髄性白血病を有する患者からの細胞上でリンパ系の急性転化において見出され得る。FLT3キナーゼが急性骨髄白血病(AML)の30%において、および急性リンパ芽球性白血病(ALL)の小集団において、同様に変異することが報告された(Gilliland et al, Blood 100, 1532-1542 (2002); Stirewalt et al., Nat. Rev. Cancer, 3, 650-665 (2003)。FLT3変異における活性化変異は、予後不良と関連していた(Malempati et al., Blood, 104, 11 (2004)。FLT3阻害剤は開発されており、数種はAMLに対する有望な臨床的効果を示した(Levis et al Int. J. Hematol, 52, 100- 107 (2005)。

分子FLT3阻害剤の数種がFLT3活性化変異を有する細胞系におけるアポトーシスを誘発し、それらの骨髄細胞において変異体FLT3を発現するマウスの生存を延長するのに有効であることが、報告された(Levis et al, Blood, 99, 3885-3891 (2002);Kelly et al, Cancer Cell, 1, 421-432 (2002);Weisberg et al, Cancer Cell, 1, 433-443 (2002);Yee et al, Blood, 100, 2941-2949 (2002)。

米国特許出願20090054358には、免疫抑制のための、および特に免疫関連障害、例えば臓器拒絶反応骨髄移植拒絶、骨髄非破壊的骨髄移植片拒絶、強直性脊椎炎関節炎再生不良性貧血ベーチェット病1型糖尿病、移植片対宿主病グレーブス病自己免疫性溶血性貧血ウェゲナー肉芽腫症、高IgE症候群特発性血小板減少性紫斑病関節リウマチクローン病多発性硬化症重症筋無力症乾癬およびループス、特に自己免疫疾患の処置のためのFlt3阻害剤が記載されている。

Flt3阻害剤をまた使用して、神経変性疾患、例えば軸索変性によって生じた疾患としての神経障害を処置し得る。神経変性疾患は、例えば、それらに限定されずに多発性硬化症;脱髄性コア障害、例えば多発性硬化症、急性横断性脊髄炎を含む。

Scott et al (Bioorg. Med Chem Let. (2008) 18 (17) p4794)には、癌の処置のためのCSF−1R阻害剤が記載されている。CSF−1Rは、クラスIII受容体チロシンキナーゼメンバーである。またマクロファージ/単球コロニー刺激因子(M−CSF)として知られているコロニー刺激因子1(CSF−1)は、CSF−1Rに結合し、二量体化、自己リン酸化およびシグナル伝達の活性化をもたらす。1 CSF−1/CSF−1Rシグナリングは、正常な単球発生に必須である。癌において、プロ腫瘍形成性(pro-tumorigenic)マクロファージが同定され、乳癌、卵巣癌および前立腺癌における予後不良と関連づけられている。

CSF−1およびCSF−1Rの高められたレベルは、乳癌、卵巣癌および子宮内膜癌を含むいくつかの腫瘍タイプにおいて報告されており、また侵入および転移と関連づけられている。それゆえCSF−1R活性の阻害は、腫瘍に対して腫瘍関連マクロファージ(TAM)のレベルの低下を通じて多数の効果を有し、腫瘍自体に対して直接的な効果を有することができた(C.E. Lewis, J.W. Pollard, Cancer Res., 66 (2006), p. 605;I. Bingle, N. et al., J. Pathol., 196 (2002), p. 254;B.M. Kacinski, Ann. Med., 27 (1995), p. 79;E. Garwood et al. J Clin Oncol 26: 2008)。

Su JL et al. (Cancer Cell. 2006 Mar;9(3):209-23)は、VEGFC/Flt−4軸が癌細胞の侵入および転移を促進することを報告している。Flt−4、VEGF受容体は、その特定のリガンド、VEGF−Cによって活性化される。得られたシグナル経路は、血管新生および/またはリンパ脈管新生を促進する。VEGFC/Flt−4軸は、癌細胞移動性および侵襲性を増強し、癌細胞転移の促進に寄与する。様々なタイプの癌からの腫瘍組織試験によって、臨床的転移および患者の生存と緊密に相関する高いレベルのFlt−4およびVEGF−C発現が明らかになった。Flt−4キナーゼの阻害は、種々のタイプの癌における浸潤能を低減することができた。

GCN2への阻害特異性をFMS(CSF1R)、FLT3もしくはFLT4へのものまたはこれらのキナーゼの組み合わせへのものと組み合わせることは、種々の疾患段階での新生物の悪性腫瘍の処置のための特別の利点であり得る。それは、癌/腫瘍細胞への免疫応答を刺激する効果を組み合わせて、腫瘍関連マクロファージのレベルおよび転移構成についての癌の浸潤能を低減させることができた。

さらなる観点において、GCN2に対する阻害活性の特にFLT3の阻害との組み合わせは、それが脳におけるタンパク質沈着物発生の調整を伴う炎症プロセスに対する抑制効果相乗作用を与えることができたので、神経変性障害の処置のために有利であり得る。別の観点において、特にFLT3の阻害とのGCN2に対する阻害活性の組み合わせは、免疫応答を調整して免疫関連障害および炎症性または自己免疫疾患を処置するための利点を提供することができた。

さらなる態様において、本発明は特に、GCN2、FMS(CSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3もしくはFLT4またはこれらのキナーゼの組み合わせによるシグナル伝達を阻害、調節および/または調整する、式Iで表される化合物、これらの化合物を含む組成物、ならびにGCN2、FMS(CSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3もしくはFLT4またはこれらのキナーゼの組み合わせによって誘発または調整される疾患および愁訴の処置のための、その使用方法に関する。

本発明のさらなる目的は、固形腫瘍癌、リンパ管または血液系の癌を含むがそれらに限定されない新生物の悪性腫瘍の、および神経変性疾患、免疫関連障害、例えば関節炎、乾癬、ループス、多発性硬化症または他の自己免疫疾患ならびに慢性感染症の、阻止および処置のための新たな化合物の合成である。

式Iで表される化合物をさらに、GCN2、GSK3α、GSK3β、FMS(CSF1R)、FLT3またはFLT4の単離および活性または発現の調査のために使用することができる。さらに、それらは、未制御の、または妨げられたGCN2、FMS(CSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3またはFLT4活性と関連する疾患のための診断方法で使用するのに特に適している。

宿主または患者は、任意の哺乳類種、例えば、霊長類種、特にヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含む齧歯類ウサギウマウシイヌネコなどに属し得る。動物モデルは、実験的調査の対象とされ、ヒトの疾患の処置のためのモデルを提供する。

本発明による化合物での処置に対する特定の細胞の感受性は、in vitro試験で決定することができる。典型的には、細胞の培養物を、抗IgMなどの活性剤が、表面マーカーの発現などの細胞内応答を誘発できるようにするに十分な期間、通常約1時間〜1週間、様々な濃度の本発明による化合物と組み合わせる。in vitroでの試験は、血液または生検試料からの培養細胞を使用して実行することができる。発現した表面マーカーの量は、該マーカーを認識する特異抗体を使用したフローサイトメトリーにより評価される。

用量は、使用する特定の化合物、特定の疾患、患者状態などに依存して変動する。治療量は、典型的には、標的組織における望ましくない細胞集団をかなり低減しつつも、患者の生存性を維持するのに十分なものである。処置は、一般に、かなりの低減、例えば負荷細胞における少なくとも約50%の低減が生じるまで継続され、所望でない細胞が、本質的に体内で検出されなくなるまで継続してもよい。

シグナル伝達経路の同定のために、およびさまざまなシグナル伝達経路間の相互作用の検出のために、さまざまな科学者が、好適なモデルまたはモデル系、例えば細胞培養モデル(例えばKhwaja et al.,EMBO, 1997, 16, 2783-93)およびトランスジェニック動物のモデル(例えばWhite et al., Oncogene, 2001, 20, 7064-7072)を開発した。シグナル伝達カスケードにおけるあるステージを決定するために、相互作用する化合物を用いて、シグナルを調整することができる(例えばStephens et al., Biochemical J., 2000, 351, 95 105)。本発明による化合物はまた、動物および/または細胞培養モデルにおいて、あるいは本出願において言及される臨床疾患において、キナーゼ依存性シグナル伝達経路を試験するための試薬として使用することができる。

キナーゼ活性の測定は、当業者に周知の技術である。基質、例えばヒストン(例えばAlessi et al., FEBSLett. 1996, 399, 3, pages 333-338)または塩基性ミエリンタンパク質を使用するキナーゼ活性の決定のための一般的な試験系が、論文に記載されている(例えばCampos-Gonzalez, R. and Glenney, Jr., J.R. 1992, J. Biol. Chem. 267, page 14535)。

キナーゼ阻害剤の同定のために、さまざまなアッセイ系が利用可能である。シンチレーション近接アッセイ(Sorg et al., J. of. Biomolecular Screening, 2002, 7, 11-19)およびフラッシュプレートアッセイにおいて、基質としてのタンパク質またはペプチド放射性リン酸化をγATPで測定する。阻害性化合物の存在下において、減少した放射性シグナルが検出可能であるか、または検出可能なものが全くない。さらに、均質時間分解蛍光共鳴エネルギー転移HTR−FRET)および蛍光偏光FP)技術は、アッセイ方法として好適である(Sills et al., J. of Biomolecular Screening, 2002, 191-214)。

他の非放射性ELISAアッセイ方法は、特異的なホスホ抗体(ホスホ−AB)を使用する。ホスホ−ABは、リン酸化基質にのみ結合する。この結合は、ペルオキシダーゼ抱合抗ヒツジ二次抗体を使用する化学発光により検出することができる(Ross et al., 2002, Biochem. J.)。

従来技術
他の二環式芳香族複素環式化合物は、WO 2005/012307 A1、WO 2006/045828およびWO 2006/075023 A2に記載されている。
アミノプリンは、WO 2006/076595 A1に記載されている。

概要

式(I)、式中X、Y、Q1、M、Q2およびBが請求項1に示した意味を有する、で表される化合物は、GCN2の阻害剤であり、とりわけ癌の処置のために使用することができる。

目的

免疫監視は、悪性腫瘍の成長を制限するばかりか、[Dunn et al. 2004]に概説されているように、免疫応答を回避するための機構の進化を引き起こす選択圧も提供する

効果

実績

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請求項1

式I式中Xは、NまたはCHを示し、Yは、Het−ジイルまたはArを示し、Q1は、(CH2)n、O(CH2)nまたは(CH2)nHet1−ジイルを示し、Mは、(CH2)pNR3CO、CONR3、NR3またはCOを示し、Q2は、(CH2)nOまたは(CH2)nを示し、Bは、ArまたはHet−ジイルを示し、Hetは、フランチオフェンピロールイミダゾールピラゾールオキサゾールイソオキサゾールオキサジアゾールチアゾールトリアゾールテトラゾールピリジンピリミジンピリダジンピラジンインドールイソインドールインドリンベンズイミダゾールインダゾールキノリンイソキノリンベンゾオキサゾール、1,3−ベンゾジオキソールベンゾチオフェンベンゾフランイミダゾピリジン、ジヒドロインドールキノキサリンベンゾ[1,2,5]チアジアゾールまたはフロ[3,2−b]ピリジンを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、A、[C(R3)2]pOR3、[C(R3)2]pN(R3)2、[C(R3)2]pHet1、NO2、CN、[C(R3)2]pCOOR3、CON(R3)2、NR3COA、NR3SO2A、SO2N(R3)2、S(O)nA、COHet1、O[C(R3)2]mN(R3)2、O[C(R3)2]pHet1、NHCOOA、NHCON(R3)2、NHCOO[C(R3)2]mN(R3)2、NHCOO[C(R3)2]pHet1、NHCONH[C(R3)2]mN(R3)2、NHCONH[C(R3)2]pHet1、OCONH[C(R3)2]mN(R3)2、OCONH[C(R3)2]pHet1、CHO、COA、=S、=NR3および/もしくは=Oによって単置換もしくは二置換されており、Arは、フェニレンを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、[C(R3)2]pOR3、O[C(R3)2]pOR3、[C(R3)2]pN(R3)2、O[C(R3)2]pN(R3)2、[C(R3)2]pHet1、NO2、CN、[C(R3)2]pCOOR3、O[C(R3)2]pCOOR3、CON(R3)2、NR3COA、NR3SO2A、SO2N(R3)2、S(O)2A、COHet1、O[C(R3)2]pHet1、NHCOOA、NHCON(R3)2、NHCOO[C(R3)2]mN(R3)2、NHCOO[C(R3)2]pHet1、NHCONH[C(R3)2]mN(R3)2、NHCONH[C(R3)2]pHet1、OCONH[C(R3)2]mN(R3)2、OCONH[C(R3)2]pHet1、S(O)2Het1、CHOおよび/もしくはCOAによって単置換、二置換もしくは三置換されており、Het1は、ジヒドロピロール、ピロリジンアゼチジンオキセタンテトラヒドロイミダゾール、ジヒドロピラゾールテトラヒドロピラゾール、テトラヒドロフランジヒドロピリジンテトラヒドロピリジンピペリジンモルホリンヘキサヒドロピリダジンヘキサヒドロピリミジン、[1,3]ジオキソランテトラヒドロピランまたはピペラジンを示し、それは、非置換であるか、またはHal、CN、OH、OA、COOA、CONH2、S(O)2A、S(O)2Ar、COA、Aおよび/もしくは=Oによって単置換もしくは二置換されており、Aは、1〜10個のC原子を有し、ここで1つまたは2つの隣接していないCHおよび/またはCH2基がN、Oおよび/またはS原子によって置き換えられていてもよく、かつここで1〜7個のH原子がFまたはClによって置き換えられていてもよい、非分枝状または分枝状アルキルを示し、R3は、Hまたは1、2、3もしくは4個のC原子を有するアルキルを示し、Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、nは、1、2、3、4または5を示し、mは、1、2または3を示し、pは、0、1、2、3または4を示す、で表される化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物

請求項2

式中、Hetがピラゾールを示す、請求項1に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物。

請求項3

式中、Arがフェニレンを示す、請求項1または2に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物。

請求項4

式中、Het1ピペリジンまたはピペラジン、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物。

請求項5

式中、R3がHまたはメチルを示す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物。

請求項6

式中、XがNまたはCHを示し、YがHet−ジイルまたはArを示し、Q1が(CH2)n、O(CH2)nまたは(CH2)nHet1−ジイルを示し、Mが(CH2)pNR3CO、CONR3、NR3またはCOを示し、Q2が(CH2)nOまたは(CH2)nを示し、BがArまたはHet−ジイルを示し、Hetがピラゾールを示し、Arがフェニレンを示し、Het1がピペリジンまたはピペラジンを示し、R3がHまたはメチルを示し、nが1、2、3、4または5を示し、pが0、1、2、3または4を示す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物。

請求項7

以下の群から選択される、請求項1に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る溶媒和物、塩、互変異性体もしくは立体異性体、またはすべての比率でのそれらの混合物。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の式Iで表される化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体もしくは立体異性体の製造方法であって、a)ここで、式Iにおいて、Mは、(CH2)pNR3COを示す、式II式中、X、Y、Q1、Q2、B、R3およびpは、請求項1において示した意味を有し、Lは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、で表される化合物を環化し、ならびに/あるいは式Iで表される塩基または酸を、その塩の1種に変換することを特徴とする、前記方法。

請求項9

少なくとも1種の、式Iで表される化合物、ならびに/または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体もしくは立体異性体、あらゆる比率のそれらの混合物、および任意に、薬学的に許容し得る担体賦形剤またはビヒクルを含む医薬

請求項10

炎症状態免疫学的状態、自己免疫状態アレルギー状態リウマチ状態、血栓性状態、がん感染症神経変性疾患神経炎症性疾患心血管病、およびメタボリック状態の処置および/または阻止、有効量の請求項1に記載の化合物をそれらを必要とする対象に投与することを含む方法に使用するための、式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体もしくは立体異性体、またはあらゆる比率のそれらの混合物。

請求項11

がんの処置および/または阻止のための使用のための請求項10に記載の化合物であって、ここで処置するべき癌が固形腫瘍または血液および免疫系の腫瘍である、前記化合物。

請求項12

固形腫瘍が上皮膀胱腎臓、頭頸部食道子宮頸部甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺尿生殖路リンパ系、胃、喉頭軟骨肉腫およびユーイング肉腫を含む骨、胚組織腫瘍を含む生殖細胞、および/またはの腫瘍の群から、単球性白血病肺腺癌小細胞肺癌膵臓癌神経膠芽腫神経線維腫血管肉腫乳癌および/または悪性黒色腫の群に由来する、請求項11に記載の化合物。

請求項13

関節リウマチ全身性ループス喘息多発性硬化症骨関節炎虚血傷害巨細胞性動脈炎炎症性腸疾患糖尿病嚢胞性線維症乾癬シェーグレン症候群および移植器官拒絶の群から選択された疾患の処置および/または阻止のための使用のための、請求項10に記載の化合物。

請求項14

アルツハイマー病ダウン症候群アミロイドーシスオランダ型を有する遺伝性脳出血、脳アミロイド血管症、クロイツフェルトヤコブ病前頭側頭認知症ハンチントン病パーキンソン病の群から選択された疾患の処置および/または阻止のための使用のための、請求項10に記載の化合物。

請求項15

リーシュマニアらい菌結核菌および/またはマイコバクテリウムアビウム、リーシュマニア、マラリア原虫、ヒト免疫不全ウィルスエプスタイン・バーウイルス単純ヘルペスウイルスC型肝炎ウイルスを含むマイコバクテリアの群から選択された疾患の処置および/または阻止のための使用のための、請求項10に記載の化合物。

請求項16

式Iで表される化合物、ならびに/または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および立体異性体、あらゆる比率のそれらの混合物、ならびに少なくとも1種のさらなる医薬活性材料を含む医薬。

請求項17

(a)有効量の式Iで表される化合物、ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、塩および立体異性体、あらゆる比率のそれらの混合物ならびに(b)有効量のさらなる医薬活性成分の別箇のパックからなるセット(キット)。

技術分野

0001

発明の背景
本発明は、有用な特性を有する新規化合物、特に医薬の調製のために使用することができるものを見出す目的を有していた。

0002

本発明は、化合物および化合物の使用、ここでプロテインキナーゼ、特に免疫調整またはストレス応答キナーゼによるシグナル伝達阻害、調節(regulation)および/または調整(modulation)、さらにこれらの化合物を含む医薬組成物、ならびにキナーゼ誘発性疾患の処置のための該化合物の使用に関する。

背景技術

0003

プロテインキナーゼは代謝、細胞増殖細胞分化および細胞生存を含む、ほぼすべての細胞プロセスを調節するので、それらは、様々な疾患状態のための治療介入魅力的な標的である。例えば、プロテインキナーゼが極めて重要な役割を果たす細胞周期コントロール、免疫調整、ストレス応答および血管新生は、多数の疾患状態、例えば、しかし限定されずに癌、炎症性疾患神経変性疾患慢性感染症、異常な血管新生およびそれに関連する疾患、アテローム性動脈硬化症黄斑変性糖尿病肥満および疼痛に関連する細胞プロセスである。

0004

式Iで表される化合物は、general control nonderepressible 2(GCN2)と称されるストレス応答eIF2キナーゼEIF2AK4を阻害する。

0005

固形腫瘍がん処置の多くの戦略は、腫瘤のできる限りの外科的除去、ならびに、それに続く放射線治療およびより特異的にがん細胞経路を標的とする細胞毒性剤または阻害剤による化学療法による、残存するすべての腫瘍細胞根絶焦点を合わせている。しかしながら、かかるアプローチ成功は限定的であり、かつ、しばしば持続しない。

0006

これは、主に、かかる細胞毒性剤の治療域が狭いこと(特異性および副作用)と、細胞毒性剤または他の阻害剤により加えられる選択圧に対するがん細胞の適応能力とに起因する。初期の処置に対する耐性を獲得した少数腫瘍)細胞の生き残りは、腫瘍の再成長の種を生じさせるのに十分であり得る。これらの再発は、最も多くの場合において、初発腫瘍の処置と比較して処置するのがより困難である。結果として、腫瘍細胞を標的にすることにおいてより成功するためには、腫瘍細胞の多数の生き残りと逃避機構とを、並行して標的とすることが必要となるかもしれない(Muller & Prendegast 2007)。

0007

悪性度進展は、細胞生理の大幅な上昇(roll up)を伴う。このプロセスの間、成長阻害シグナルに対する不死化または非感受性基礎となるいくつかの性質が、がん細胞により獲得される。さらに、腫瘍細胞はまた、微小環境およびその先への相互作用をも修正する。後者の領域は、免疫監視機構から逃避する腫瘍細胞の戦略を含む(Muller & Prendegast 2007)。免疫監視は、悪性腫瘍成長を制限するばかりか、[Dunn et al. 2004]に概説されているように、免疫応答を回避するための機構の進化を引き起こす選択圧も提供する。腫瘍発生率を上昇させるのに十分であることは頻繁に観察されており[Shankaran et al. 2001]、免疫回避が、腫瘍の休眠対進行に影響を及ぼし、浸潤および転移を促進し、治療応答に対して負の影響を与えるものと考えられる。

0008

免疫逃避が、腫瘍微小環境内の代謝性変化に重要な接点を有することが、いくつかの機構研究により発見された。ここで、抗原に対する免疫寛容仲介するのにおいて重要な役割は、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)およびアルギナーゼI(ARG)のそれぞれの酵素によりなされる、必須アミノ酸トリプトファンおよびアルギニン異化に関連する(Bronte and Zanovello, 2005;Muller et al., 2005b;Muller and Prendergast, 2007;Munn and Mellor, 2007;Popovic et al., 2007)。

0009

IDOは、トリプトファンからキヌレニンへの分解を触媒する一本鎖オキシドレダクターゼである。IDOは、過剰な食物トリプトファンの異化ではなく、局所環境中のトリプトファンレベルの調整に関与する。がん患者におけるトリプトファン異化の上昇は、トリプトファンまたは異化生成物の有意に変化した血清濃度に現れ、これは、腫瘍および流入領域リンパ節において共通して上昇したIDOに相関した。いくつかの刊行物によると、IDO過剰発現は、がんの予後不良に関連する[Okamoto et al 2005; Brandacher et al, 2006]。

0010

T細胞はIDO活性化に優先的に感受性であるようであるため、トリプトファンを枯渇しているとき、それらは分割できず、その結果それらに提示された抗原により活性化となることができない。MunnおよびMellorならびに共同研究者らが、IDOが、T細胞の活性化を抑制することによって、および、腫瘍抗原に対する末梢寛容を生じさせることによって、免疫を調整することを、明らかにした(Mellor and Munn, 2004)。これらの機構は、腫瘍細胞によりその微小環境周辺に、または、腫瘍流入領域リンパ節リクルートされた免疫細胞破壊包含する。ここで、抗原提示細胞により捕捉された腫瘍抗原は、適応免疫系に交差提示される。直接的な寛容原性に加えて、成熟DCは、調節性T細胞(Treg)を増殖させる能力を有する[Moser 2003]。

0011

トリプトファン異化に加え、アルギニンの転換は、腫瘍状態微小環境において増加し、腫瘍の成長および発育の間アルギナーゼの活性化についての役割が、多数の報告により示されている。腫瘍浸潤骨髄性細胞において、アルギニンは、アルギナーゼI(ARG1)、アルギナーゼII(ARG2)により、尿素およびオルニチンに変換され、誘導型一酸化炭素シンターゼ(NOS2)によりシトルリンおよび一酸化窒素(NO)へ酸化される。

0012

増大したARG活性は、結腸癌乳癌肺癌および前立腺癌を有する患者において、頻繁に観察され[Cederbaum 2004]、前立腺癌で所見されるARGおよびNOSの過剰発現と相関する[Keskinege et al. 2001, Aaltoma et al. 2001, Wang et al. 2003]。浸潤性マクロファージにおけるARG活性が、抗原特異的T細胞応答およびCD3受容体発現を損なうことが示された。さらに、腫瘍関連骨髄性細胞において、ARGおよびNOSの蓄積的な活性は、最終的にアポトーシスを引き起こす、抗原特異的Tリンパ球に対する阻害シグナルを生成することができる[Bronte 2003 a;2003b]。

0013

両方の、IDOとARG関連性メカニズムは、各アミノ酸濃度の枯渇濃度を感知する時点で、併合される。アミノ酸枯渇の間、general control nonderepressible 2(GCN2)と呼ばれるeIF2キナーゼEIF2AK4は、細胞内で蓄積した脱アシル化tRNAと相互作用する。結果として、GCN2は、自己阻害性配座から活性配座へ変化し、さらに自己リン酸化により活性化すると想定される。唯一公知の基質タンパク質eIF2aは、その後、リン酸化となり、結果として、翻訳開始のための複合体が阻害される[Harding et al. 2000]。これによって、一般的なcap依存性翻訳開始、および、これにより対応するタンパク質産生が減少する。他方、これによって、activating transcription factor 4(ATF4)を介する主にcap非依存性の開始により、ストレスに関連する標的遺伝子の特異的な発現が誘導される。各ストレス応答タンパク質、例えばアミノ酸代謝における酵素などを発現することによって、細胞は、特定の細胞ストレスを相殺するように努める[Wek et al. 2006]。

0014

ストレスが持続する場合、同一の経路は、プロアポトーシス転写因子であるCCAAT/エンハンサー結合タンパク質相同タンパク質(CHOP)の転写を介する細胞死を進行するようオンオフするであろう[Oyadomari 2004]。トリプトファン枯渇が、T細胞においてGCN2依存性ストレスシグナリング経路トリガーし、eIF2aのリン酸化と、細胞成長阻止をもたらす翻訳開始とを変更することが示された(Munn et al. 2005)。Sharma, et al. [2007] は、成熟Tregの直接的IDO誘発性およびGCN2依存性活性化について刊行した。同様に、Fallarino et al [2006]は、CD4+CD25−細胞の、IL−10およびTGFを産生するCD25+FoxP3+Tregへの、GCN2に依存した変換を発見した。Rodriguez et al. [2007] は、TCRシグナリングと組み合わせた、トリプトファンまたはアルギニンの枯渇を介するGCN2経路の活性化が、CD3鎖の下方調節細胞周期停止およびアネルギーをもたらすことを特定した。

0015

重要なことに、GCN2経路は、腫瘍の免疫逃避に重要であるだけでなく、腫瘍生存を直接調整するのに積極的な役割も果たす。Ye et al [2010]は、前記転写因子ATF4がヒト固形腫瘍中で過剰発現し、このことが腫瘍進行における重要な機能を示唆することを発見した。アミノ酸およびグルコースの枯渇は、固形腫瘍で所見される典型的なストレスであり、アミノ酸合成および輸送に関与するATF4標的遺伝子を上方調節するGCN2経路を活性化した。GCN2活性化/過剰発現および増加したリン酸−eIF2aは、正常組織と比較してヒトおよびマウスの腫瘍で観察され、ATF4またはGCN2発現の抑止は、腫瘍成長をin vivoで有意に阻害した。GCN2−eIF2a−ATF4経路が、腫瘍細胞における代謝恒常性を維持するのに重大であるとの結論が下された。

0016

全ての現存する生態は、適応機構により腫瘍の免疫逃避に完全にブレーキをかけるのに格好のARG/IDO経路に干渉する。GCN2機能の妨害は、IDOおよびARGの2つの経路が併合され、ならびに腫瘍代謝を直接的に妨げる追加の機会を提供するため、ここでは特に関心のあるものである。

0017

いくつかの経路阻害剤は、免疫モジュレーターであると既に考えられている。これらの阻害剤は、IDOまたはARGタンパク質酵素機能に主に対処する(Muller and Scherle, 2006)。アルギナーゼの阻害剤であるN−ヒドロキシ−nor−L−Argの適用により、マウスにおけるs.c.3LL肺癌の成長が阻止される[Rodriguez 2004]。NOを供与するアスピリン様のNCX4016(2−(アセチルオキシ安息香酸3−(ニトロオキシメチルフェニルエステル)は、骨髄細胞阻害酵素活性に干渉すると報告されている。経口的に投与されたNOアスピリンは、担癌宿主免疫状態を正常化し、腫瘍抗原特異的Tリンパ球の数および機能を増大し、がんワクチン接種により引き出された抗腫瘍免疫の予防有効性および治療有効性を高めた(DeSanto 2005)。

0018

基質類似体メチル−トリプトファン(1MT)および関連分子は、がん背景および他の設定において、IDOを標的化するために広く使用される。Friberg et al. (2002) およびUyttenhove et al. (2003) による研究により、IDOを過剰発現する腫瘍の成長を1MTが制限することができることが実証された。しかしながら、1MTは、いくつかの腫瘍モデルにおいて腫瘍退縮を引き起こすことができず、これは、IDOの阻害が単剤治療として適用されたときはわずかな抗腫瘍効率のみであることを示唆する。

0019

対照的に、1MTと様々な細胞毒性化学療法剤との併用処置は、単剤療法のいずれにもほとんど反応しなかった定着MMTV−neu/HER2腫瘍の退縮を引き起こした[Muller et al 2005a]。処置前に、マウスからCD4+またはCD8+のT細胞を免疫枯渇すると、このモデルで観察された併用の有効性が喪失したところ、このことにより1MTが、T細胞媒介性抗腫瘍免疫の活性化により間接的に作用したという予測裏付けられた。IDOを標的にすることが1MTの作用不可欠であるという重要な証拠が、遺伝的にIDOを欠損したマウスにおいて1MTが抗腫瘍活性欠如することの実証により提供された[Hou et al., 2007]。

0020

GCN2の阻害は、アミノ酸飢餓誘発性免疫エディティング(immunoediting)の2つの経路分岐を併合することを可能とし、いずれかの分岐の阻害を逃れるための腫瘍に対する選択肢を低減させるであろう。さらに、上で詳述したとおり、GCN2の阻害は、単剤療法または他の抗がんアプローチとの併用治療の有効性を高め得る腫瘍代謝を妨害する機会を、同時に提供する。

0021

上に述べたように、eIF2キナーゼGCN2は、栄養不足ストレスの直接の結果として蓄積している、脱アシル化tRNAと相互作用することにより活性化される。他の細胞ストレス要因、例えばUVイリデーション(irridation)、レドックスストレスまたはプロテアソーム阻害は、GCN2活性化を間接的に誘発することができる[Wek et al 2006]。すべての既知の場合において、eIF2aはリン酸化され、これは、ストレス関連標的遺伝子の特定の発現を、主として活性化転写因子4(ATF4)によるキャップ非依存的開始によって誘発する。

0022

Mitsuda et al (2007)は、プレセニリン−1が、GCN2によって調節された活性化転写因子4(activating transcription factor 4(ATF4))により誘発されることを示した。アミロイド前駆体タンパク質からγ−セクレターゼによって大脳皮質中で生成するアミロイド−β(Aβ)の蓄積は、アルツハイマー病において共通であり、重大な出来事である。

0023

具体的には、プレセニリンは、γ−セクレターゼ活性に不可欠なものである。Ohata et al. (2010)には、オートファジー損傷細胞中のγ−セクレターゼ活性の調節におけるGCN2−eIF2α−ATF4シグナリングの役割が記載されている:オートファジーはアミノ酸レベルの維持に必要であるので、オートファジー−リソソーム系の損傷によって、細胞におけるアミノ酸不均衡が生じ得る。オートファジー−リソソーム系は、オートファジー劣化におけるAβ蓄積をもたらすGCN2を介してのγ−セクレターゼ活性の必須のモジュレーターとして議論され、それは、Aβ産生を低減させるための可能な治療的標的であり得る。γ−セクレターゼは、アルツハイマー病(AD)の進行において重要な役割を果たす。γ−セクレターゼ活性は、自己貪食空胞において富化され、それは、アミロイド−β(Aβ)合成を増大させる。

0024

老人斑は、主として、β−セクレターゼ(BACE−1)およびγ−セクレターゼによるタンパク質分解加工を受けたアミロイド前駆体タンパク質(APP)から誘導されたβ−アミロイドペプチド(Aβ)から構成される。O'Connor et al.(2008)は、BACE−1レベルがeIF2αのリン酸化によって翻訳的に増大することを見出した。

0025

脳におけるAβの蓄積およびプラーク生成の結果を伴うγ−セクレターゼの活性化またはBACE−1の誘導を促進するかかる疾患条件下でのGCN2の阻害は、神経変性疾患の進行を和らげるかまたはさらに停止させるための価値のある手段を提供する。

0026

持続的ではあるが、急性ではない寄生虫またはウイルス感染は、感染性生命体または粒子に対する免疫コンピテント宿主さえの免疫特権を有する状態の確立に関連することが、記載された。これは、IDO発現の局所的誘発に関連している。Makala et al (J Infect Dis. 2011 Mar 1;203(5):715-25)は、皮膚のリーシュマニアの主な感染が局所的なリンパ節における免疫調節酵素インドールアミン2,3ジオキシゲナーゼ(IDO)の発現を刺激したことを示す。誘発されたIDOは、樹状細胞のT細胞刺激機能を減じ、外来性の、および名目上の寄生生物抗原に対する局所的なT細胞反応を抑制した。

0027

確立した感染を有するマウスにおけるIDOの薬理学的阻害のように、IDO切除によって、局所的な炎症および寄生生物負荷が低減された。de Souza Sales Clin Exp Immunol.2011 Aug;165(2):251-63)は、らい腫型のハンセン病免疫抑制におけるインドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼの役割を裏付けた。Boasso et al(Blood. 2007 Apr 15;109(8):3351-9)は、HIVがCD4+T細胞増殖を、形質細胞様樹状細胞におけるインドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼを誘発することにより阻害し、IDOのin vitro阻害によって、HIV感染患者からのPBMCにおける増大したCD4(+)T細胞増殖応答がもたらされることを見出した。

0028

IDO/GCN2経路の阻害薬を使用して、慢性かつ持続性の感染に対する宿主免疫を増強することができる。

0029

文献:

0030

0031

0032

0033

0034

特に、本発明は、GCN2によるシグナル伝達の阻害、調節および/または調整が役割を果たす化合物および化合物の使用に関する。

0035

したがって、免疫調節またはストレス応答キナーゼ、特にGCN2によるシグナル伝達を特異的に阻害、調節および/または調整する小化合物の合成が望ましく、本発明の目的である。

0036

さらに、本発明の目的は、固形腫瘍癌リンパ系または血液系の癌、神経変性疾患および慢性感染症を含むがそれらには限定されない新生物の悪性腫瘍の阻止および処置のための新たな化合物の合成である。

0037

本発明による化合物およびそれらの塩が、良好な忍容性を示しつつも極めて価値のある薬理学的特性を有することを見出した。

0038

式Iで表される化合物を、さらに、GCN2の単離、または活性もしくは発現の調査のために使用することができる。さらに、それらは、未制御の、または乱れたGCN2活性と関連する疾患のための診断的方法で使用するのに特に適している。

0039

式Iで表される化合物はまた、チロシンキナーゼFMSCSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3もしくはFLT4またはこれらのキナーゼの組み合わせを、GCN2への阻害する活性に加えて優先的に阻害することができる。

0040

またFLK−2(胎児肝臓キナーゼ2)およびSTK−I(幹細胞キナーゼ1)として知られているFms様チロシンキナーゼ3(FLT3)は、造血幹細胞の増殖および分化において重要な役割を果たす。FLT3受容体キナーゼは、骨髄性の患者の、および急性リンパ芽球性白血病細胞の比の80%超の細胞上で非常に高いレベルで発現される。さらに、酵素はまた、慢性骨髄性白血病を有する患者からの細胞上でリンパ系の急性転化において見出され得る。FLT3キナーゼが急性骨髄白血病(AML)の30%において、および急性リンパ芽球性白血病(ALL)の小集団において、同様に変異することが報告された(Gilliland et al, Blood 100, 1532-1542 (2002); Stirewalt et al., Nat. Rev. Cancer, 3, 650-665 (2003)。FLT3変異における活性化変異は、予後不良と関連していた(Malempati et al., Blood, 104, 11 (2004)。FLT3阻害剤は開発されており、数種はAMLに対する有望な臨床的効果を示した(Levis et al Int. J. Hematol, 52, 100- 107 (2005)。

0041

分子FLT3阻害剤の数種がFLT3活性化変異を有する細胞系におけるアポトーシスを誘発し、それらの骨髄細胞において変異体FLT3を発現するマウスの生存を延長するのに有効であることが、報告された(Levis et al, Blood, 99, 3885-3891 (2002);Kelly et al, Cancer Cell, 1, 421-432 (2002);Weisberg et al, Cancer Cell, 1, 433-443 (2002);Yee et al, Blood, 100, 2941-2949 (2002)。

0042

米国特許出願20090054358には、免疫抑制のための、および特に免疫関連障害、例えば臓器拒絶反応骨髄移植拒絶、骨髄非破壊的骨髄移植片拒絶、強直性脊椎炎関節炎再生不良性貧血ベーチェット病1型糖尿病、移植片対宿主病グレーブス病自己免疫性溶血性貧血ウェゲナー肉芽腫症、高IgE症候群特発性血小板減少性紫斑病関節リウマチクローン病多発性硬化症重症筋無力症乾癬およびループス、特に自己免疫疾患の処置のためのFlt3阻害剤が記載されている。

0043

Flt3阻害剤をまた使用して、神経変性疾患、例えば軸索変性によって生じた疾患としての神経障害を処置し得る。神経変性疾患は、例えば、それらに限定されずに多発性硬化症;脱髄性コア障害、例えば多発性硬化症、急性横断性脊髄炎を含む。

0044

Scott et al (Bioorg. Med Chem Let. (2008) 18 (17) p4794)には、癌の処置のためのCSF−1R阻害剤が記載されている。CSF−1Rは、クラスIII受容体チロシンキナーゼメンバーである。またマクロファージ/単球コロニー刺激因子(M−CSF)として知られているコロニー刺激因子1(CSF−1)は、CSF−1Rに結合し、二量体化、自己リン酸化およびシグナル伝達の活性化をもたらす。1 CSF−1/CSF−1Rシグナリングは、正常な単球発生に必須である。癌において、プロ腫瘍形成性(pro-tumorigenic)マクロファージが同定され、乳癌、卵巣癌および前立腺癌における予後不良と関連づけられている。

0045

CSF−1およびCSF−1Rの高められたレベルは、乳癌、卵巣癌および子宮内膜癌を含むいくつかの腫瘍タイプにおいて報告されており、また侵入および転移と関連づけられている。それゆえCSF−1R活性の阻害は、腫瘍に対して腫瘍関連マクロファージ(TAM)のレベルの低下を通じて多数の効果を有し、腫瘍自体に対して直接的な効果を有することができた(C.E. Lewis, J.W. Pollard, Cancer Res., 66 (2006), p. 605;I. Bingle, N. et al., J. Pathol., 196 (2002), p. 254;B.M. Kacinski, Ann. Med., 27 (1995), p. 79;E. Garwood et al. J Clin Oncol 26: 2008)。

0046

Su JL et al. (Cancer Cell. 2006 Mar;9(3):209-23)は、VEGFC/Flt−4軸が癌細胞の侵入および転移を促進することを報告している。Flt−4、VEGF受容体は、その特定のリガンド、VEGF−Cによって活性化される。得られたシグナル経路は、血管新生および/またはリンパ脈管新生を促進する。VEGFC/Flt−4軸は、癌細胞移動性および侵襲性を増強し、癌細胞転移の促進に寄与する。様々なタイプの癌からの腫瘍組織試験によって、臨床的転移および患者の生存と緊密に相関する高いレベルのFlt−4およびVEGF−C発現が明らかになった。Flt−4キナーゼの阻害は、種々のタイプの癌における浸潤能を低減することができた。

0047

GCN2への阻害特異性をFMS(CSF1R)、FLT3もしくはFLT4へのものまたはこれらのキナーゼの組み合わせへのものと組み合わせることは、種々の疾患段階での新生物の悪性腫瘍の処置のための特別の利点であり得る。それは、癌/腫瘍細胞への免疫応答を刺激する効果を組み合わせて、腫瘍関連マクロファージのレベルおよび転移構成についての癌の浸潤能を低減させることができた。

0048

さらなる観点において、GCN2に対する阻害活性の特にFLT3の阻害との組み合わせは、それが脳におけるタンパク質沈着物発生の調整を伴う炎症プロセスに対する抑制効果相乗作用を与えることができたので、神経変性障害の処置のために有利であり得る。別の観点において、特にFLT3の阻害とのGCN2に対する阻害活性の組み合わせは、免疫応答を調整して免疫関連障害および炎症性または自己免疫疾患を処置するための利点を提供することができた。

0049

さらなる態様において、本発明は特に、GCN2、FMS(CSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3もしくはFLT4またはこれらのキナーゼの組み合わせによるシグナル伝達を阻害、調節および/または調整する、式Iで表される化合物、これらの化合物を含む組成物、ならびにGCN2、FMS(CSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3もしくはFLT4またはこれらのキナーゼの組み合わせによって誘発または調整される疾患および愁訴の処置のための、その使用方法に関する。

0050

本発明のさらなる目的は、固形腫瘍癌、リンパ管または血液系の癌を含むがそれらに限定されない新生物の悪性腫瘍の、および神経変性疾患、免疫関連障害、例えば関節炎、乾癬、ループス、多発性硬化症または他の自己免疫疾患ならびに慢性感染症の、阻止および処置のための新たな化合物の合成である。

0051

式Iで表される化合物をさらに、GCN2、GSK3α、GSK3β、FMS(CSF1R)、FLT3またはFLT4の単離および活性または発現の調査のために使用することができる。さらに、それらは、未制御の、または妨げられたGCN2、FMS(CSF1R)、GSK3α、GSK3β、FLT3またはFLT4活性と関連する疾患のための診断方法で使用するのに特に適している。

0052

宿主または患者は、任意の哺乳類種、例えば、霊長類種、特にヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含む齧歯類ウサギウマウシイヌネコなどに属し得る。動物モデルは、実験的調査の対象とされ、ヒトの疾患の処置のためのモデルを提供する。

0053

本発明による化合物での処置に対する特定の細胞の感受性は、in vitro試験で決定することができる。典型的には、細胞の培養物を、抗IgMなどの活性剤が、表面マーカーの発現などの細胞内応答を誘発できるようにするに十分な期間、通常約1時間〜1週間、様々な濃度の本発明による化合物と組み合わせる。in vitroでの試験は、血液または生検試料からの培養細胞を使用して実行することができる。発現した表面マーカーの量は、該マーカーを認識する特異抗体を使用したフローサイトメトリーにより評価される。

0054

用量は、使用する特定の化合物、特定の疾患、患者状態などに依存して変動する。治療量は、典型的には、標的組織における望ましくない細胞集団をかなり低減しつつも、患者の生存性を維持するのに十分なものである。処置は、一般に、かなりの低減、例えば負荷細胞における少なくとも約50%の低減が生じるまで継続され、所望でない細胞が、本質的に体内で検出されなくなるまで継続してもよい。

0055

シグナル伝達経路の同定のために、およびさまざまなシグナル伝達経路間の相互作用の検出のために、さまざまな科学者が、好適なモデルまたはモデル系、例えば細胞培養モデル(例えばKhwaja et al.,EMBO, 1997, 16, 2783-93)およびトランスジェニック動物のモデル(例えばWhite et al., Oncogene, 2001, 20, 7064-7072)を開発した。シグナル伝達カスケードにおけるあるステージを決定するために、相互作用する化合物を用いて、シグナルを調整することができる(例えばStephens et al., Biochemical J., 2000, 351, 95 105)。本発明による化合物はまた、動物および/または細胞培養モデルにおいて、あるいは本出願において言及される臨床疾患において、キナーゼ依存性シグナル伝達経路を試験するための試薬として使用することができる。

0056

キナーゼ活性の測定は、当業者に周知の技術である。基質、例えばヒストン(例えばAlessi et al., FEBSLett. 1996, 399, 3, pages 333-338)または塩基性ミエリンタンパク質を使用するキナーゼ活性の決定のための一般的な試験系が、論文に記載されている(例えばCampos-Gonzalez, R. and Glenney, Jr., J.R. 1992, J. Biol. Chem. 267, page 14535)。

0057

キナーゼ阻害剤の同定のために、さまざまなアッセイ系が利用可能である。シンチレーション近接アッセイ(Sorg et al., J. of. Biomolecular Screening, 2002, 7, 11-19)およびフラッシュプレートアッセイにおいて、基質としてのタンパク質またはペプチド放射性リン酸化をγATPで測定する。阻害性化合物の存在下において、減少した放射性シグナルが検出可能であるか、または検出可能なものが全くない。さらに、均質時間分解蛍光共鳴エネルギー転移HTR−FRET)および蛍光偏光FP)技術は、アッセイ方法として好適である(Sills et al., J. of Biomolecular Screening, 2002, 191-214)。

0058

他の非放射性ELISAアッセイ方法は、特異的なホスホ抗体(ホスホ−AB)を使用する。ホスホ−ABは、リン酸化基質にのみ結合する。この結合は、ペルオキシダーゼ抱合抗ヒツジ二次抗体を使用する化学発光により検出することができる(Ross et al., 2002, Biochem. J.)。

0059

従来技術
他の二環式芳香族複素環式化合物は、WO 2005/012307 A1、WO 2006/045828およびWO 2006/075023 A2に記載されている。
アミノプリンは、WO 2006/076595 A1に記載されている。

0060

本発明は、式I

0061

式中
Xは、NまたはCHを示し、
Yは、Het−ジイルまたはArを示し、
Q1は、(CH2)n、O(CH2)nまたは(CH2)nHet1−ジイルを示し、
Mは、(CH2)pNR3CO、CONR3、NR3またはCOを示し、
Q2は、(CH2)nOまたは(CH2)nを示し、
Bは、ArまたはHet−ジイルを示し、

0062

Hetは、フランチオフェンピロールイミダゾールピラゾールオキサゾールイソオキサゾールオキサジアゾールチアゾールトリアゾールテトラゾールピリジンピリミジンピリダジンピラジンインドールイソインドールインドリンベンズイミダゾールインダゾールキノリンイソキノリンベンゾオキサゾール、1,3−ベンゾジオキソールベンゾチオフェンベンゾフランイミダゾピリジン、ジヒドロインドールキノキサリンベンゾ[1,2,5]チアジアゾールまたはフロ[3,2−b]ピリジンを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、A、[C(R3)2]pOR3、[C(R3)2]pN(R3)2、[C(R3)2]pHet1、NO2、CN、[C(R3)2]pCOOR3、CON(R3)2、NR3COA、NR3SO2A、SO2N(R3)2、S(O)nA、COHet1、O[C(R3)2]mN(R3)2、O[C(R3)2]pHet1、NHCOOA、NHCON(R3)2、NHCOO[C(R3)2]mN(R3)2、NHCOO[C(R3)2]pHet1、NHCONH[C(R3)2]mN(R3)2、NHCONH[C(R3)2]pHet1、OCONH[C(R3)2]mN(R3)2、OCONH[C(R3)2]pHet1、CHO、COA、=S、=NR3および/もしくは=Oによって単置換もしくは二置換されており、

0063

Arは、フェニレンを示し、それは、非置換であるか、またはHal、A、[C(R3)2]pOR3、O[C(R3)2]pOR3、[C(R3)2]pN(R3)2、O[C(R3)2]pN(R3)2、[C(R3)2]pHet1、NO2、CN、[C(R3)2]pCOOR3、O[C(R3)2]pCOOR3、CON(R3)2、NR3COA、NR3SO2A、SO2N(R3)2、S(O)2A、COHet1、O[C(R3)2]pHet1、NHCOOA、NHCON(R3)2、NHCOO[C(R3)2]mN(R3)2、NHCOO[C(R3)2]pHet1、NHCONH[C(R3)2]mN(R3)2、NHCONH[C(R3)2]pHet1、OCONH[C(R3)2]mN(R3)2、OCONH[C(R3)2]pHet1、S(O)2Het1、CHOおよび/もしくはCOAによって単置換、二置換もしくは三置換されており、

0064

Het1は、ジヒドロピロール、ピロリジンアゼチジンオキセタンテトラヒドロイミダゾール、ジヒドロピラゾールテトラヒドロピラゾール、テトラヒドロフランジヒドロピリジンテトラヒドロピリジンピペリジンモルホリンヘキサヒドロピリダジンヘキサヒドロピリミジン、[1,3]ジオキソランテトラヒドロピランまたはピペラジンを示し、それは、非置換であるか、またはHal、CN、OH、OA、COOA、CONH2、S(O)2A、S(O)2Ar、COA、Aおよび/もしくは=Oによって単置換もしくは二置換されており、

0065

Aは、1〜10個のC原子を有し、ここで1つまたは2つの隣接していないCHおよび/またはCH2基がN、Oおよび/またはS原子によって置き換えられていてもよく、かつここで1〜7個のH原子がFまたはClによって置き換えられていてもよい、非分枝状または分枝状アルキルを示し、
R3は、Hまたは1、2、3もしくは4個のC原子を有するアルキルを示し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
nは、1、2、3、4または5を示し、
mは、1、2または3を示し、
pは、0、1、2、3または4を示す、
で表される化合物、
ならびにそれらの薬学的に使用可能な溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。

0066

本発明はまた、これら化合物の光学活性体(立体異性体)、エナンチオマーラセミ体ジアステレオマー、ならびに、水和物および溶媒和物にも関する。

0067

本発明はまた、式Iで表される化合物の塩の溶媒和物、例えば塩酸塩一水和物または二水和物にも関する。

0068

さらに、本発明は、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る誘導体に関する。
用語、溶媒和物は、それらの相互引力により形成された、化合物上への不活性溶媒分子の付加物(adduction)を意味するものとする。溶媒は、例えば、一水和物もしくは二水和物またはアルコラートである。

0069

用語、薬学的に許容し得る誘導体は、例えば、本発明による化合物の塩、ならびにまたプロドラッグ化合物を意味するものとする。

0070

明細書中において用いられ、および別段の指示がない限り、用語「プロドラッグ」は、生物学的条件(in vitroまたはin vivo)下で加水分解、酸化または別の反応がなされ、活性化合物、特に式Iで表される化合物を提供する、式Iで表される化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例は、これらに限定されないが、生体加水分解性(biohydrolyzable)部分、例えば生体加水分解性アミド、生体加水分解性エステル、生体加水分解性カルバマート、生体加水分解性カーボネート、生体加水分解性ウレイドおよび生体加水分解性ホスファート類似物などを含む式Iで表される化合物の誘導体および代謝産物を含む。ある態様において、カルボキシル官能基を有するプロドラッグ化合物は、カルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボキシラートエステルは、分子上に存在するカルボン酸部分のいずれかをエステル化することによって、簡便に形成される。プロドラッグは、典型的には、周知の方法、例えばBurger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery 6th ed. (Donald J. Abraham ed., 2001, Wiley) およびDesign and Application of Prodrugs (H.Bundgaard ed., 1985, Harwood Academic Publishers Gmfh)に記載されるものなどを使用して製造することができる。

0071

表現「有効量」は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者もしくは医師に、探索されているか、または所望されている生物学的または医学的応答を引き起こさせる医薬のまたは薬学的に活性な成分の量を示す。

0072

加えて、表現「治療有効量」は、この量を施与されていない対応する対象と比較して、以下の転帰を有する量を表す:
疾患、症候群、状態、愁訴、障害もしくは副作用の、改善された処置、治癒、予防または排除、あるいはまた、疾患、愁訴または障害の進行の低減。

0073

表現「治療有効量」はまた、正常な生理学的機能を増加させるのに有効である量も包含する。

0074

本発明はまた、式Iで表される化合物の混合物、例えば2種のジアステレオマーの、例えば1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000の比率での混合物の使用に関する。
これらは、特に好ましくは立体異性化合物の混合物である。

0075

「互変異性体」は、互いに平衡状態にある化合物の異性体に言及する。異性体の濃度は、化合物が見出される環境に依存し、例えば、化合物が固体であるか、または有機溶液もしくは水性溶液中にあるかによって異なり得る。

0076

本発明は、式Iで表される化合物およびそれらの塩に、ならびに式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に使用可能な塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体の製造方法であって、
a) ここで、式Iにおいて、Mは、(CH2)pNR3COを示す、
式II



式中、X、Y、Q1、Q2、B、R3およびpは、請求項1において示した意味を有し、Lは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、
で表される化合物を環化し、
ならびに/あるいは
式Iで表される塩基または酸を、その塩の1種に変換する
ことを特徴とする、前記方法に関する。

0077

本明細書中で、明示的に別段の定めをした場合を除き、ラジカルX、Y、Q1、M、Q2およびBは、式Iに示した意味を有する。

0078

Aは、アルキルを示し、これは非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有する。Aは、好ましくはメチル、さらにはエチルプロピルイソプロピルブチルイソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにはまたペンチル、1−、2−もしくは3−メチルブチル、1,1−、1,2−もしくは2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピルヘキシル、1−、2−、3−もしくは4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−もしくは3,3−ジメチルブチル、1−もしくは2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−もしくは1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。

0079

Hetは、好ましくはピラゾールを示す。
Arは、好ましくはフェニレンを示す。
Het1は、好ましくはピペラジンまたはピペリジンを示す。
R3は、好ましくはHまたはメチルを示す。
Halは、好ましくはF、ClまたはBr、しかしまたI、特に好ましくはFまたはClを示す。

0080

本発明をとおして、1回以上現れるすべてのラジカルは、同一のであっても異なっていてもよく、すなわち、互いに独立している。

0081

式Iで表される化合物は、1個または2個以上のキラル中心を有してもよく、よって、様々な立体異性体の形態に現れ得る。式Iはこれらすべての形態を包含する。

0082

したがって、本発明は特に、式Iで表され、式中前記ラジカルの少なくとも1つが上に示した好ましい意味の1つを有する化合物に関する。いくつかの好ましい群の化合物は、以下の従属式Ia〜Idによって表され得、それは式Iに適合し、ここでより詳細に指定しないラジカルは、式Iについて示した意味を有するが、ここで

0083

Iaにおいて、Hetは、ピラゾールを示し;
Ibにおいて、Arは、フェニレンを示し;
Icにおいて、Het1は、ピペリジンまたはピペラジンを示し;
Icにおいて、R3は、Hまたはメチルを示し;

0084

Idにおいて、Xは、NまたはCHを示し、
Yは、Het−ジイルまたはArを示し、
Q1は、(CH2)n、O(CH2)nまたは(CH2)nHet1−ジイルを示し、
Mは、(CH2)pNR3CO、CONR3、NR3またはCOを示し、
Q2は、(CH2)nOまたは(CH2)nを示し、
Bは、ArまたはHet−ジイルを示し、
Hetは、ピラゾールを示し、
Arは、フェニレンを示し、
Het1は、ピペリジンまたはピペラジンを示し、
R3は、Hまたはメチルを示し、
nは、1、2、3、4または5を示し、
pは、0、1、2、3または4を示す、
ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体であり、すべての比率でのそれらの混合物を含む。

0085

式Iで表される化合物およびまたそれらの製造のための出発材料もまた、正確には、論文に記載されているそれ自体知られている方法で(例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methodsof Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準的学術書において)、製造する。ここで、ここではより詳細に言及されていない、それ自体知られている変形の使用もまたなされ得る。

0086

式Iで表される化合物を好ましくは、式IIで表される化合物を環化することにより得ることができる。
式IIで表される出発化合物は、一般に知られている。しかしそれらが新規である場合は、それらを、自体知られている方法によって製造することができる。

0087

式IIで表される化合物において、Lは、好ましくはCl、Br、Iあるいは遊離の、または反応的に修飾されたOH基、例えば1〜6個のC原子を有する活性化されたエステル、イミダゾリドもしくはアルキルスルホニルオキシ(好ましくはメチルスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または6〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくはフェニルもしくはp−トリルスルホニルオキシ)を示す。
当該反応を、一般に、酸結合剤、好ましくは有機塩基、例えばDIPEA、トリエチルアミンジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンの存在下で行う。

0088

アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物炭酸塩もしくは重炭酸塩またはアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくはカリウムナトリウムカルシウムもしくはセシウム弱酸の別の塩の添加は、また好ましい場合がある。
使用される条件に依存して、反応時間は、数分間〜14日間であり、反応温度は、約−30°〜140°、通常は−10°〜90°、特に約0°〜約70°である。

0089

好適な不活性溶媒の例は、炭化水素類ヘキサン石油エーテルベンゼントルエンもしくはキシレンなど;塩素化炭化水素類トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン四塩化炭素クロロホルムもしくはジクロロメタンなど;アルコール類メタノールエタノールイソプロパノールn−プロパノールn−ブタノールもしくはtert−ブタノールなど;エーテル類ジエチルエーテルジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサンなど;グリコールエーテル類エチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテルエチレングリコールジメチルエーテルダイグライム)など;ケトン類アセトンもしくはブタノンなど;アミド類アセトアミドジメチルアセトアミドもしくはジメチルホルムアミドDMF)など;ニトリル類アセトニトリルなど;スルホキシド類ジメチルスルホキシドDMSO)など;二硫化炭素類;カルボン酸類ギ酸もしくは酢酸など;ニトロ化合物類、ニトロメタンもしくはニトロベンゼンなど;エステル類酢酸エチルなど、または、該溶媒の混合物である。
特に好ましいのは、アセトニトリル、ジクロロメタンおよび/またはDMFである。

0090

薬学的な塩および他の形態
本発明による当該化合物は、それらの最終非塩形態で使用することができる。一方で、本発明はまた、当該技術分野において知られている手順によりさまざまな有機および無機の酸ならびに塩基から誘導され得る、それらの薬学的に許容し得る塩の形態でのこれらの化合物の使用も包含する。式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩形態は、ほとんどの部分が、従来の方法により製造される。式Iで表される化合物がカルボキシル基を含む場合、その好適な塩の1つは、その化合物を好適な塩基と反応させて、対応する塩基付加塩を得ることにより、形成され得る。

0091

かかる塩基は、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化カリウム水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムなど;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウムおよび水酸化カルシウムなど;アルカリ金属アルコキシド、例えばカリウム・エトキシドおよびナトリウム・プロポキシドなど;ならびに、さまざまな有機塩基類、例えばピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチル−グルタミンなどである。式Iで表される化合物のアルミニウム塩も同様に含まれる。式Iで表されるある化合物の場合、酸付加塩は、これらの化合物を、薬学的に許容し得る有機酸および無機酸、例えばハロゲン化水素、例えば、塩化水素臭化水素またはヨウ化水素のなど、他の鉱酸およびその対応する塩、硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキルスルホン酸塩、例えばエタンスルホン酸塩トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩およびモノアリールスルホン酸塩、ならびに他の有機酸およびその対応する塩、例えば酢酸塩トリフルオロ酢酸塩酒石酸塩マレイン酸塩コハク酸塩クエン酸塩安息香酸塩サリチル酸塩アスコルビン酸塩などの、と処置することによって形成され得る。

0092

したがって、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩は、以下を含む:酢酸塩、アジピン酸塩アルギン酸塩アルギナート(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩重亜硫酸塩臭化物酪酸塩樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩カプリル酸塩塩化物クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩ジグルコ酸塩リン酸二水素化物ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩フマル酸塩ガラクテル酸塩(粘液酸からのもの)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩グルタミン酸塩グリセロリン酸塩ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物イセチオン酸塩イソ酪酸塩乳酸塩ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩マンデル酸塩メタリン酸塩メタンスルホン酸塩メチル安息香酸塩、リン酸一水素化物、2−ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩オレイン酸塩パルモ酸塩、ペクチン酸塩過硫酸塩フェニル酢酸塩3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩フタル酸塩、しかしこれは限定を表さない。

0093

さらに、本発明による化合物の塩基性塩は、アルミニウムアンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウムマグネシウムマンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛の塩を含むが、これが限定を表すことは意図されない。前述した塩のうち、好ましいのは、アンモニウム;アルカリ金属塩類ナトリウムおよびカリウム、ならびにアルカリ土類金属類カルシウムおよびマグネシウムである。薬学的に許容し得る有機非毒性塩基に由来する式Iで表される化合物の塩は、第一級第二級および第三級アミン置換アミン、ならびに天然由来の置換アミン、環状アミン、および塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタインカフェイン、クロロプロカインコリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン2−ジエチルアミノエタノール2−ジメチルアミノエタノールエタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジングルカミングルコサミンヒスチジンヒドラバミン、イソプロピルアミンリドカインリシンメグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類テオブロミントリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミントリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチルメチルアミントロメタミン)などを含むが、これが限定を表すことは意図されない。

0094

塩基性窒素含有基を含む本発明の化合物は、薬剤、例えばハロゲン化(C1〜C4)アルキル、例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル;ジ(C1〜C4)アルキル硫酸塩、例えば、硫酸ジメチルジエチルおよびジアミル;ハロゲン化(C10〜C18)アルキル、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシルドデシルラウリルミリスチルおよびステアリル;ならびにハロゲン化アリール(C1〜C4)アルキル、例えば、塩化ベンジルおよび臭化フェネチルなどを使用して四級化され得る。本発明による水溶性化合物油溶性化合物の両方が、かかる塩を使用して製造され得る。

0095

好ましい前述の薬学的な塩は、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバル酸塩リン酸ナトリウムステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンを含むが、これが限定を表すことは意図されない。
特に好ましいのは、塩酸塩、二塩酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、リン酸塩、硫酸塩およびコハク酸塩である。

0096

式Iで表される塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を十分量の所望の酸と接触させ、慣用の様式で塩を形成させることにより製造される。遊離塩基は、塩形態を塩基と接触させ、慣用の様式で遊離塩基を単離することにより、再生させることができる。遊離塩基形態は、特定の物性例えば極性溶媒中での溶解性などに関し、その対応する塩形態と、ある点において異なる;しかしながら、本発明の目的に対し、塩は、他の点においては、そのそれぞれの遊離塩基形態に対応する。

0097

前述のように、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、金属類またはアミン類、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミンなどと形成される。好ましい金属類は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミン類は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。

0098

本発明による酸性化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を十分量の所望の塩基と接触させ、慣用の様式で塩を形成させることにより製造される。遊離酸は、塩形態を酸と接触させ、慣用の様式で遊離酸を単離することにより、再生され得る。遊離酸形態は、特定の物性、例えば極性溶媒中での溶解性などに関し、その対応する塩形態と、ある点において異なる;しかしながら、本発明の目的に対し、塩は、他の点においては、そのそれぞれの遊離の酸形態に対応する。

0099

本発明による化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を形成させることができる1個より多い基を含む場合、本発明はまた、多重塩をも包含する。典型的な多重塩形態は、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩二フマル酸塩、二メグルミン塩二リン酸塩二ナトリウム塩および三塩酸塩を含むが、これが制限を表すことは意図されない。

0100

上で述べたことに関し、本発明に関連する表現「薬学的に許容し得る塩」は、特に、この塩形態が、以前に使用されていた活性成分遊離体または活性成分のあらゆる他の塩形態と比較して、活性成分に薬物速度論的特性を付与する場合に、式Iで表される化合物をその塩の1つの形態で含む活性材料を意味するものとする。活性材料の薬学的に許容し得る塩はまた、従前有していなかった所望の薬物速度論的特性を有するこの活性成分を初めて提供することもでき、また体内での治療効果に関し、この活性材料の薬力学に対して正の影響すら有することができる。

0101

同位体
さらに、式Iで表される化合物がその同位体で標識されたその形態を含むことが意図される。式Iで表される化合物の同位体標識された形態は、化合物の1個または2個以上の原子が通常天然に存在する原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子(単数)または原子(複数)によって置き換えられているという事実以外は、この化合物と同一である。

0102

容易に商業的に入手でき、周知の方法によって式Iで表される化合物に包含させることができる同位体の例は、水素炭素窒素酸素リンフッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clを含む。上述の同位体および/または他の原子の他の同位体の1種または2種以上を含む式Iで表される化合物、そのプロドラッグまたは薬学的に許容し得る塩が、本発明の一部であることが意図される。

0103

式Iで表される同位体標識した化合物を、多数の有益な方法で使用することができる。例えば、放射性同位体、例えば3Hまたは14Cなどが包含された式Iで表される同位体標識化合物は、医薬および/または基質組織分布アッセイに適している。これらの放射性同位体、つまりトリチウム(3H)および炭素14(14C)は、単純な調製および優れた検出能のために特に好ましい。より重い同位体、例えば重水素(2H)の式Iで表される化合物中への包含は、この同位体標識化合物のより高い代謝安定性のために治療的利点を有する。

0104

より高い代謝安定性は、増加したin vivoでの半減期またはより低い投与量へと直接的に転換され、これは、ほとんどの状況下での本発明の好ましい態様を表す。式Iで表される同位体標識化合物は、本文中の合成スキームおよび関連する記載に、例の部に、ならびに製造の部に開示した手順を、容易に利用可能な同位体標識反応体により非同位体方式反応体を置き換えて実行することによって、製造することができる。

0105

重水素(2H)をまた、化合物の酸化的代謝を一次的な速度論的同位体効果によって操作するための目的で、式Iで表される化合物に包含させることができる。一次的な速度論的同位体効果は、同位体核の交換に起因する化学反応のための速度の変化であり、それは次に、この同位体交換の後に共有結合形成に必要な基底状態エネルギーの変化によって引き起こされる。より重い同位体の交換の結果、通常化学結合のための基底状態エネルギーの低下がもたらされ、したがって律速的な結合破壊の速度の低下が生じる。

0106

結合破壊が多重生成物反応の配位に沿った鞍点領域において、またはその近辺で生じる場合には、生成物分布比を、実質的に変動させることができる。説明のために:重水素が炭素原子に交換可能でない位置において結合する場合には、kM/kD=2〜7の速度差が、典型的である。この速度差を酸化を受けやすい式Iで表される化合物に成功に適用する場合には、in vivoでこの化合物のプロフィールを大幅に修正し、改善された薬物動態学的特性をもたらすことができる。

0107

治療薬を発見し、開発する場合には、当業者は、薬物動態学的パラメーターを最適化し、同時に所望のin vitro特性を保持することを試みる。乏しい薬物動態学的プロフィールを有する多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいことを推測することが、合理的である。

0108

現在利用可能なin vitroでの肝臓ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経過についての有用な情報を提供し、それによって次に、かかる酸化的代謝に対する耐性によって改善された安定性を有する式Iで表される重水素化された化合物の合理的な設計が可能になる。

0109

式Iで表される化合物の薬物動態学的プロフィールにおける著しい改良が、それによって得られ、in vivo半減期(t/2)、最大の治療効果における濃度(Cmax)、用量反応曲線およびFの下の面積(AUC)の増加の点において;ならびに低下したクリアランス、用量および物質コストの点において定量的に表すことができる。

0110

以下は、上記のものを例示することを意図する:酸化的代謝のための攻撃の複数の潜在的な部位、例えばベンジル水素原子および窒素原子に結合した水素原子を有する式Iで表される化合物を、水素原子の様々な組み合わせが重水素原子によって置き換えられ、したがってこれらの水素原子のいくつか、ほとんどまたはすべてが重水素原子によって置き換えられている一連類似体として製造する。半減期決定によって、酸化的代謝に対する耐性の改善が改善される程度の程度の好ましく、かつ正確な決定が可能になる。このようにして、基本化合物の半減期を、このタイプの重水素−水素交換の結果100%までによって延長することができることが決定される。

0111

式Iで表される化合物における重水素−水素交換をまた使用して、所望されない有毒な代謝産物を減少させるかまたは消失させるための出発化合物の代謝産物範囲の好ましい修正を達成することができる。例えば、有毒な代謝産物が酸化的炭素−水素(C−H)結合開裂によって生じる場合には、重水素化された類似体が、特定の酸化が律速ステップでない場合であっても所望されない代謝産物の産生を大幅に減少させるかまたは消失させるであろうことを合理的に推測することができる。重水素−水素交換に関しての最先端技術に関するさらなる情報は、例えばHanzlik et al., J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990、Reider et al., J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987、Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985、Gillette et al, Biochemistry 33(10) 2927-2937, 1994およびJarman et al. Carcinogenesis 16(4), 683-688, 1993に見出され得る。

0112

さらに、本発明は、式Iで表される化合物および/またはその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、あらゆる比率でのそれらの混合物の少なくとも1種、ならびに任意に、賦形剤および/またはアジュバントを含む医薬に関する。

0113

医薬処方物は、予め決定した量の投薬単位毎に活性成分を含む投与単位の形態で投与され得る。かかる単位は、例えば、0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明による化合物を含み得、処置される疾患、投与方法および年齢、体重および患者の状態に応じてか、または、医薬処方物は、予め決定した量の投薬単位毎に活性成分を含む投薬単位の形態で投与され得る。好ましい投薬単位処方物は、先に示されるように、活性成分の1日用量または部分用量、あるいはその対応する画分を含むものである。さらに、このタイプの医薬処方物は、薬学の分野において一般的に知られている方法を使用して製造され得る。

0114

医薬処方物は、任意の所望する好適な方法を介する投与に適合され得、例えば、経口(口腔または下を含む)、経直腸経鼻、局所(口腔、舌下または経皮を含む)、経膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)の方法による。かかる製剤は、薬学の分野で知られているあらゆる方法を使用して、例えば、活性成分に賦形剤(単数または複数)またはアジュバント(単数または複数)を組み合わせることにより調製され得る。

0115

経口投与に適合させた医薬処方物を、例えば、カプセルまたは錠剤粉末または顆粒水性または非水性液体中の溶液または懸濁液;食用泡(edible foam)または泡食品(foam food);あるいは、水中油滴型液体エマルションまたは油中水型液体エマルション、などの別個の単位として投与することができる。

0116

よって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合には、活性成分の成分を、例えば、エタノール、グリセリン、水などの経口用の、無毒性である、薬学的に許容し得る不活性賦形剤と組み合わせることができる。粉末を、化合物を好適な微細サイズの粉末状にし、それを類似の方法で粉末状にした、例えばデンプンまたはマンニトールなどの、例えば食用炭水化物などの薬学的賦形剤と混合することにより調製する。フレーバー剤保存料分散剤および色素が、同様に存在してもよい。

0117

カプセルは、前記のように粉末混合物を調製し、これでゼラチンの殻を充填することにより製造される。例えば固体形態の、高分散ケイ酸タルクステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールなどの流動促進剤および潤滑剤を、充填操作の前に粉末混合物に加えてもよい。例えば寒天炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤もまた、カプセルが摂取された後の医薬の利用率を高めるために、同様に加えてもよい。

0118

加えて、所望の場合または必要な場合、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに色素も、同様に混合物中に組み入れてもよい。好適な結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然糖、例えばグルコースまたはベータラクトースなど、トウモロコシから作られる甘味料、天然および合成ゴム、例えばアカシアトラガカントまたはアルギン酸ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどを含む。これらの剤形に使用される潤滑剤は、オレイン酸ナトリウムステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム酢酸ナトリウム塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイトキサンタンガムなどを含むが、これらに限定されない。

0119

錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、混合物を顆粒化するか、または乾式プレスし、潤滑剤および崩壊剤を添加し、混合物全体圧縮して錠剤が得ることにより処方される。粉末混合物は、前記のように、好適な方法で粉末化された化合物を、希釈剤または基剤と、および任意に結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンなど、溶解遅延剤、例えばパラフィンなど、吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム塩などおよび/または吸収剤、例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムなどと混合することにより調製される。粉末混合物は、それを結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アカシア粘液またはセルロースまたはポリマー材料の溶液などにより湿潤させ、ふるいを通してそれを圧縮することにより顆粒化することができる。顆粒化の代替として、粉末混合物は、打錠機に通され、砕かれて顆粒を形成する不均一な形状の塊が得られ得る。

0120

顆粒は、錠剤の型に付着することを防ぐために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油の添加により潤滑化され得る。潤滑化された混合物は、次いで圧縮され、錠剤が得られる。本発明による化合物はまた、自由流動不活性賦形剤と組み合わされて、次いで直接圧縮され、顆粒化または乾式プレスを行わずに錠剤が得られ得る。セラックシーリング層、糖またはポリマー材料の層およびワックスの光沢層からなる、透明なまたは不透明な保護層が存在してもよい。色素は、異なる投薬単位を差別化することを可能にするために、これらの被膜に添加され得る。

0121

例えば、溶液、シロップおよびエリキシルなどの経口液体は、所定の量が予め特定された量の化合物を含むような、投与単位の形態で調製され得る。シロップは、水溶液中で好適なフレーバー剤とともに化合物を溶解させることにより調製することができ、一方、エリキシルは、無毒性アルコールビヒクルを使用して調製される。懸濁液は、無毒性ビヒクル中の化合物の分散により処方され得る。例えばエトキシ化されたイソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存料、例えばペパーミント油または天然甘味料またはサッカリンなどのフレーバー添加剤あるいは他の人工甘味料なども、同様に添加され得る。

0122

経口投与のための用量単位製剤を、所望の場合には、マイクロカプセルカプセル化することができる。製剤をまた、放出が延長または遅延されるように、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状材料被覆することまたは包埋することなどにより調製することができる。

0123

式Iで表される化合物、および、それらの塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体はまた、例えば小型単層ベシクル、大型単層ベシクルおよび多層ベシクルなどのリポソーム送達系の形態でも投与され得る。リポソームは、例えばコレステロールステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどのさまざまなリン脂質から形成され得る。

0124

式Iで表される化合物、および、それらの塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体はまた、化合物分子が結合している個々の担体としてのモノクローナル抗体を使用しても送達され得る。化合物はまた、標的医薬担体として可溶性ポリマーに結合され得る。かかるポリマーは、パルミトイルラジカルで置換された、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマーポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノールまたはポリエチレンオキシドポリリジンを包含してもよい。化合物は、さらに、医薬の制御放出を達成するのに好適な生分解性ポリマーのクラス、例えばポリ乳酸ポリイプシロンカプロラクトンポリヒドロキシ酪酸ポリオルトエステルポリアセタール、ポリジヒドロキシピラン、ポリシアノアクリレートおよび架橋または両親媒性の、ヒドロゲルブロックコポリマーなどと結合されていてもよい。

0125

経皮投与に適合された医薬処方物を、独立した膏薬として、レシピエント表皮との広範かつ密接な接触のために、投与することができる。よって、例えば、活性成分を、一般論としてPharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に記載されるように、膏薬からイオン泳動により、送達することができる。
局所投与に適合された薬学的化合物を、軟膏クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ジェルスプレーエアロゾルまたはオイルとして処方することができる。

0126

眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置のために、製剤を、好ましくは、局所的軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を得るための製剤の場合において、活性成分を、パラフィン性または水混和性クリーム基剤のいずれかとともに用いることができる。代替的に、活性成分を処方し、水中油滴型クリーム基剤または油中水滴型基剤を有するクリームとして得ることができる。

0127

眼への局所適用に適合された医薬処方物には、活性成分が、好適な担体に、特に水性溶媒に溶解されるか、または懸濁された点眼剤が含まれる。
口腔中の局所適用に適合された医薬処方物には、薬用キャンディートローチおよびマウスウォッシュが包含される。
直腸投与に適合された医薬処方物を、坐薬または浣腸の形態で投与することができる。

0128

担体物質が固体である、経鼻投与に適合された医薬処方物には、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒径を有し、から吸い込んで摂取される方法で、すなわち鼻の近傍に保持され、粉末を含有する容器から鼻腔を経由した急速な吸入により投与される粗粉末を含む。担体物質として液体を伴う鼻腔用スプレーまたは点鼻剤に好適な処方物には、水または油中の活性成分溶液が包含される。

0129

吸入による投与に適合された医薬処方物には、エアロゾル、噴霧器または吸入器を備えた種々の加圧ディスペンサーにより発生させることができる、微粒子ダストまたはミストが包含される。
内投与に適合された医薬処方物を、ペッサリータンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡またはスプレー処方物として投与することができる。

0130

非経口投与に適合された医薬処方物は、抗酸化剤緩衝液静菌物質(bacteriostatics)および溶質を含み、それにより処方物は処置されるべきレシピエントの血液と等張とされる水性および非水性の滅菌注射溶液;ならびに、懸濁媒体および増粘剤を含んでもよい水性および非水性の滅菌懸濁液を含む。処方物は、例えば密封アンプルおよびバイアルなどの単回用量または複数回投与容器で投与されることができ、フリーズドライ凍結乾燥)状態で貯蔵されることができ、使用直前の、例えば注射用の水などの滅菌担体溶液の添加のみが必要とされるようにできる。レシピに従って調製された注射溶液および懸濁液は、滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製され得る。

0131

特に前述した構成成分に加え、製剤にはまた、特定のタイプの製剤に関し、当該技術分野において通常の他の剤も含まれていてもよいことは言うまでもなく;よって、例えば、経口投与に好適な製剤には、フレーバー剤が含まれていてもよい。

0132

式Iで表される化合物の治療有効量は、複数の因子に応じて、例えば、動物の年齢および体重、処置が求められる正確な疾患、その重症度、処方物の性質および投与の方法が含まれ、最終的には処置する医師または獣医により決定される。しかしながら、本発明による化合物の有効量は、一般的に、1日当たりレシピエント(哺乳動物)の体重の0.1〜100mg/kgの範囲であり、特に典型的には、1日当たり体重の1〜10mg/kgの範囲である。よって、70kgの体重である成体の哺乳動物について、1日当たりの実際の量は、通常70〜700mgであり、ここで、この量を、1日当たり単回用量でまたは通常1日あたり一連の部分用量(例えば2、3、4、5または6など)で投与することができ、これにより1日の全体用量が同一となる。それらの塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体の有効量は、本発明による化合物自体の有効量の割合として決定され得る。類似の用量も前述の他の疾患の処置に好適であると想定され得る。

0133

開示された式Iで表される化合物は、RA(リウマチ性関節炎)の処置のための薬剤などの、他の公知の治療剤と組み合わせて投与することができる。本明細書で用いられる、用語「RAの処置のための薬剤」は、RAを処置する目的で、RAを有する患者に投与される任意の薬剤に関する。
以下の医薬は、好ましくは、式Iで表される化合物と併用されるが、排他的にではない:

0135

4.生物学的反応修飾物質(BRMs)→炎症プロセスに関与する標的分子/免疫細胞、および以下の剤を含む:
− TNF阻害剤
エタネルセプト(Enbrel)
インフリキシマブ(Remicade)
アダリムマブ(Humira)
B細胞指向性療法
リツキシマブ(Rituxan)
− T細胞/B細胞共活性化シグナル阻害剤
アバタセプト(Orencia)
−IL−1受容体アンタゴニスト
アナキンラ(Kineret)

0136

0137

このタイプの併用処置は、処置の個々の成分の同時の、連続の、または別個の施与により、達成され得る。このタイプの併用製品は、本発明による化合物を用いる。
本発明は、さらに、式Iで表される少なくとも1種の化合物、ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびに、あらゆる比率でのそれらの混合物と、少なくとも1種のさらなる医薬活性材料とを含む医薬に関する。

0138

本発明はまた、
(a)有効量の式Iで表される化合物、ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびに、あらゆる比率でのそれらの混合物、
ならびに、
(b)有効量のさらなる医薬活性材料
の個別のパックからなるセット(キット)にも関する。

0139

セットは、好適な容器、例えば箱、個別の瓶、袋またはアンプルなどを含む。セットは、例えば、それぞれが、有効量の式Iで表される化合物、ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにあらゆる比率でのそれらの混合物、ならびに、溶解されたか、または凍結乾燥された形態での有効量のさらなる医薬活性材料を含む、小分けされたアンプルを含む。

0140

本明細書で使用される「処置する」は、障害もしくは疾患に関連する症状の全体でまたは一部の緩和、あるいは、それらの症状のさらなる進行もしくは悪化の遅延または停止、あるいは、疾患もしくは障害を発症するリスクがある対象における該疾患もしくは該障害の阻止または予防を意味する。

0141

式(I)で表される化合物に関係する用語「有効量」は、障害もしくは疾患に関連する症状の全部または一部を軽減すること、あるいは、それらの症状のさらなる進行もしくは悪化を遅らせることまたは停止させること、あるいは、炎症状態免疫学的状態、癌、メタボリック状態、神経変性状態、慢性感染症またはキナーゼまたはキナーゼ経路、一態様においてGCN2経路の阻害によって処置可能であるかまたは阻止可能である状態などの本明細書に開示される疾患を有するか、または該疾患を発症するリスクがある対象において疾患もしくは障害を阻止するかまたは予防を提供することができる量を意味し得る。別の態様において、これは、GCN2、FMS(CSF1R)、FLT3もしくはFLT4またはその組み合わせの群からのキナーゼまたはキナーゼ経路の阻害によって処置可能であるかまたは阻止可能である状態に関する。

0142

一態様において、式Iで表される化合物の有効量は、例えばin vitroまたはin vivoなどでの細胞におけるキナーゼを阻害する量である。いくつかの態様において、有効量の式(I)で表される化合物は、細胞中のキナーゼを、非処置の細胞中のキナーゼの活性と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または99%阻害する。例えば医薬組成物中の、式(I)で表される化合物の有効量は、所望の効果を発揮するであろうレベルであってもよい;例えば、経口投与および非経口投与の両方のための単位投薬において、対象の体重の約0.005mg/kg〜対象の体重の約10mg/kg。

0143

使用
本化合物は、免疫調節およびストレス応答キナーゼ誘発疾患の処置において哺乳動物のための、特にヒトのための医薬活性成分として好適である。これらの疾患は、固形腫瘍癌、リンパ系または血液系の癌、腫瘍細胞の増殖、固形腫瘍の成長を促進する病理学新血管形成(または血管新生)、神経変性疾患(アルツハイマー病、脱髄性コア障害多発性硬化症など)、免疫関連障害、例えば関節炎、乾癬、ループス、または他の自己免疫疾患および慢性感染症を含むが、それらには限定されない新生物の悪性腫瘍を含む。

0144

本発明は、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、癌の処置または阻止のための医薬の製造のための使用を包含する。処置に関する好ましい癌は、脳の癌、尿生殖路癌、リンパ系の癌腫胃癌喉頭癌および肺癌の群から生じる。癌の好ましい形態のさらなる群は、単球性白血病肺腺癌小細胞肺癌膵臓癌膠芽腫黒色腫および乳癌である。癌の好ましい形態のさらなる群は、子宮頸癌神経芽細胞腫精巣癌、マクログロブリン血症および肉腫を含むが、それらには限定されない。

0145

本発明の請求項1に記載の化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、神経障害、特に神経変性疾患、例えば軸索変性によって、またはタンパク質プラーク堆積によって生じた疾患の処置または阻止のための医薬の製造のための使用がまた、包含される。神経変性疾患は、例えば脱髄性コア障害、例えば多発性硬化症、急性横断性脊髄炎、筋萎縮性側索硬化症クロイツフェルトヤコブ病またはアルツハイマー病を含む。

0146

本発明の請求項1に記載の化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、慢性感染症の処置のための医薬の製造のための使用が、さらに包含される。かかる慢性感染症は、寄生生物、例えばハンセン病へのリーシュマニア、またはHIVなどによるウイルス感染に関し得る。

0147

本発明の請求項1に記載の化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、血管新生が関与する疾患の処置または予防のための医薬の製造のための使用が、さらに包含される。
血管新生が関与するかかる疾患は、眼の疾患、例えば網膜血管化、糖尿病性網膜症、年齢誘発黄斑変性などである。

0148

本発明は、請求項1に記載の化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、免疫関連障害、例えば強直性脊椎炎、関節炎、再生不良性貧血、ベーチェット病、1型糖尿病、移植片対宿主病、グレーブス病、自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、高IgE症候群、特発性血小板減少性紫斑病、関節リウマチ、クローン病、多発性硬化症、重症筋無力症、乾癬およびループス、特に自己免疫疾患の処置または阻止のための医薬の製造のための使用を包含する。それをまた使用して、臓器拒絶反応、骨髄移植片拒絶、骨髄非破壊的骨髄移植片拒絶を処置し、骨髄非破壊的移植前処置の後の骨髄生着を増強し、それらを組み合わせてもよい。

0149

式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、哺乳動物における免疫調節もしくはストレス応答キナーゼ誘発性疾患または免疫調節もしくはストレス応答キナーゼ誘発性状態の処置または阻止のための医薬の製造のための使用がまた包含され、ここでこの方法に対して、治療的に有効な量の本発明の化合物を、かかる処置を必要とする疾患哺乳動物に投与する。治療的量は、特定の疾患に従って変動し、過度努力を伴わずに当業者によって決定され得る。

0150

本発明はまた、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、網膜血管化の処置または阻止のための医薬の製造のための使用を包含する。

0151

表現「免疫調節またはストレス応答キナーゼ誘発性疾患または状態」は、1種または2種以上の免疫調節またはストレス応答キナーゼの活性に依存する病理学的状態を指す。免疫調節またはストレス応答キナーゼは、増殖、付着および移動および分化を含む様々な細胞活性のシグナル伝達経路に直接または間接的に関与する。免疫調節またはストレス応答キナーゼ活性と関連する疾患は、新生物の悪性腫瘍(固形腫瘍癌、リンパ系または血液系の癌など)、神経変性疾患、免疫関連障害、例えば関節炎、乾癬、ループス、多発性硬化症または他の自己免疫疾患および慢性感染症を含む。

0152

本発明は特に、GCN2の阻害、調節および/または調整が役割を果たす疾患の処置に使用するための、式Iで表される化合物、および、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびに、あらゆる比率でのそれらの混合物に、関する。
本発明は特に、GCN2の阻害に使用するための、式Iで表される化合物、および、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびに、あらゆる比率でのそれらの混合物に、関する。

0153

本発明は特に、新生物の悪性腫瘍(固形腫瘍癌、リンパ系または血液系の癌など)、神経変性疾患、免疫関連障害、例えば関節炎、乾癬、ループス、多発性硬化症または他の自己免疫疾患および慢性感染症の処置のための使用のための、式Iで表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。

0154

特に好ましいのは、疾患の処置のための使用であり、ここで疾患は、新生物の悪性腫瘍である。
新生物の悪性腫瘍は、好ましくは、扁平上皮膀胱腎臓、頭頸部食道子宮頸部甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃および/または喉頭の腫瘍の群から選択される。

0155

新生物の悪性腫瘍は、さらに好ましくは、肺腺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、神経膠芽腫、結腸癌および乳癌の群から選択される。
好ましいのは、さらに、血液および免疫系の新生物の悪性腫瘍の処置のための、好ましくは急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群から選択された腫瘍の処置のための使用である。

0156

本発明は特に、炎症状態、免疫学的状態、自己免疫状態アレルギー状態リウマチ状態、血栓症状態、癌、感染症、神経変性疾患、神経炎症疾患、心血管疾患または代謝的状態の処置または阻止方法であって、それを必要としている対象に、有効量の式Iで表される化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体、立体異性体もしくは溶媒和物を投与することを含む、前記方法に関する。

0157

別の観点において、前記キナーゼを発現する細胞におけるキナーゼの阻害方法であって、前記細胞を有効量の式Iで表される化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体、立体異性体もしくは溶媒和物と接触させることを含む、前記方法を、本明細書中で提供する。一態様において、キナーゼは、GCN2またはその変異体もしくはアイソフォーム、あるいはそれらの2つまたは3つ以上の組み合わせである。

0158

式Iで表される化合物が、処置するかまたは阻止するのに有用である代表的な免疫学的状態は、ベーチェット症候群、非アレルギーマスト細胞疾患(例えばマスト細胞症およびアナフィラキシーの処置)、強直性脊椎炎、骨関節炎、関節リウマチ(RA)、多発性硬化症、ループス、炎症性腸疾患潰瘍性大腸炎、クローン病、重症筋無力症、グレーブス病、移植片拒絶体液性移植片拒絶、非体液性移植片拒絶、細胞の移植片拒絶、免疫性血小板減少性紫斑病ITP)、特発性血小板減少性紫斑病、糖尿病、細菌、寄生虫に対する免疫学的応答蠕虫寄生またはウイルス感染症湿疹皮膚炎、移植片対宿主病、グッドパスチャー疾患、新生児溶血性疾患、自己免疫性溶血性貧血、抗リン脂質抗体症候群、ANCA関連血管炎チャーグ・ストラウス症候群、ウェゲナー肉芽腫症、尋常性天疱瘡血清病混合型クリオグロブリン血症IgM抗体と関連する末梢神経障害顕微鏡多発血管炎橋本甲状腺炎シェーグレン症候群線維化状態(例えば生得的な、もしくは適応性の免疫系もしくは局所的な間葉細胞に依存するもの)または原発性胆汁性肝硬変を含むが、それらには限定されない。

0159

式Iで表される化合物が、処置するかまたは阻止するのに有用である代表的な自己免疫状態は、自己免疫性溶血性貧血(A1HA)、ベーチェット症候群、クローン病、I型糖尿病、グッドパスチャー疾患、グレーブス病、橋本甲状腺炎、特発性血小板減少性紫斑病、ループス、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、原発性胆汁性肝硬変、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、またはウェゲナー肉芽腫症を含むが、それらには限定されない。

0160

式Iで表される化合物が、処置するかまたは阻止するのに有用である代表的なアレルギー状態は、アナフィラキシー、枯草熱アレルギー性結膜炎アレルギー性鼻炎アレルギー性喘息アトピー性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹粘膜の障害、組織障害およびある胃腸障害を含むが、それらには限定されない。

0161

式Iで表される化合物が、処置するかまたは阻止するのに有用である代表的なリウマチ状態は、関節リウマチ、痛風、強直性脊椎炎または骨関節炎を含むが、それらには限定されない。

0162

式Iで表される化合物が、処置するかまたは阻止するのに有用である代表的な炎症状態は、非ANCA(抗好中球細胞質自己抗体)血管炎(例えば、ここでGCN2機能が、好中球付着、血管外漏出および/または活性化と関連する)、乾癬、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、慢性蕁麻疹、蕁麻疹、アナフィラキシー、気管支炎慢性閉塞性肺疾患嚢胞性線維症、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、痛風、クローン病、粘液性大腸炎、潰瘍性大腸炎、腸の抗原に対するアレルギー(例えばグルテン腸症)、糖尿病(例えばI型糖尿病およびII型糖尿病)ならびに肥満を含むが、それらには限定されない。

0163

いくつかの態様において、炎症状態は、皮膚科学的状態、例えば乾癬、蕁麻疹(urticaria)、蕁麻疹(hives)、湿疹、強皮症または皮膚炎である。他の態様において、炎症状態は、炎症性肺状態、例えば喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)または成人急性呼吸窮迫症候群(ARDS)である。他の態様において、炎症状態は、胃腸の状態、例えば炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、特発性炎症性腸疾患、過敏性腸症候群または痙攣性結腸である。

0164

式Iで表される化合物が、処置または阻止に有用である代表的な感染症は、細菌性、寄生虫性、プリオンウイルス性感染症または蠕虫寄生を含むが、それらには限定されない。

0165

式Iで表される化合物が、処置または予防に有用である代表的な癌は、頭部、頸部、目、口、、食道、気管支、喉頭(larynx)、咽頭(pharynx)、(chest)、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、胸(breast)、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系の癌、固形腫瘍および血液由来の腫瘍を含むが、それらには限定されない。

0166

式Iで表される化合物が、処置または阻止に有用である代表的な心血管疾患は、再狭窄、アテローム性動脈硬化症およびその結果、例えば脳卒中、心筋梗塞心臓、肺、腸、腎臓、肝臓、膵臓、脾臓または脳に対する虚血性障害を含むが、それらには限定されない。

0167

式Iで表される化合物が、処置または阻止に有用である代表的な代謝状態は、肥満ならびに糖尿病(例えばI型およびII型糖尿病)を含むが、それらには限定されない。特別の態様において、インスリン抵抗性の処置または阻止方法を本明細書中に提供する。ある態様において、糖尿病(例えばII型糖尿病)をもたらすインスリン抵抗性の処置または阻止方法である。別の態様において、ここで提供するのは、シンドロームXまたはメタボリックシンドロームの処置または阻止方法を、本明細書中に提供する。

0168

別の態様において、II型糖尿病、I型糖尿病、遅発性I型糖尿病、尿崩症(例えば神経原性尿崩症、腎性尿崩症口渇誘発性尿崩症またはゲスタニック尿崩症(gestagenic diabetes insipidus))、真性糖尿病妊娠糖尿病多嚢胞性卵巣症候群成人発症型糖尿病若年性糖尿病インスリン依存性糖尿病、非インスリン依存性糖尿病、栄養不良関連糖尿病、ケトン症の傾向のある糖尿病、糖尿病前症(例えばグルコース代謝障害)、嚢胞性線維症関連糖尿病、血色素症およびケトーシス抵抗性糖尿病の処置または阻止方法を、本明細書中に提供する。

0169

式Iで表される化合物が、処置または阻止に有用である代表的な神経変性および神経炎症疾患は、ハンチントン病、アルツハイマー病、ウイルス(例えばHIV)または細菌関連脳炎および損傷を含むが、それらには限定されない。

0170

別の態様において、線維症の疾患および障害の処置または阻止方法を、本明細書中に提供する。特別の態様において、特発性肺線維症骨髄線維症、肝臓の線維症、ステアフィブロシス(steatofibrosis)および脂肪性肝炎の処置または阻止方法を、本明細書中に提供する。

0171

別の態様において、血栓症事象、例えば、しかし限定されずにアテローム性動脈硬化症、心筋梗塞および虚血性脳卒中と関連する疾患の処置または阻止方法を、本明細書中に提供する。

0172

本発明は特に、炎症状態、免疫学的状態、自己免疫状態、アレルギー状態、リウマチ状態、血栓症状態、癌、感染症、神経変性疾患、神経炎症疾患、心血管疾患および代謝的状態の処置および/または阻止のための使用のための、式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物、その必要のある対象に有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法に関する。

0173

さらに、本発明は特に、癌の処置および/または阻止のための使用のための化合物に関し、
ここで処置するべき癌は、固形腫瘍または血液および免疫系の腫瘍である。

0174

さらに、本発明は特に、癌の処置および/または阻止のための使用のための化合物に関し、ここで腫瘍は、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群から生じる。

0175

さらに、本発明は特に、癌の処置および/または阻止のための使用のための化合物に関し、ここで固形腫瘍は、上皮、膀胱、胃、腎臓、頭頸部、食道、子宮頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃、喉頭、軟骨肉腫およびユーイング肉腫を含む骨、胚組織腫瘍を含む生殖細胞、および/または肺のもの、単球性白血病、肺腺癌、小細胞肺癌の群からの、膵臓癌、神経膠芽腫、神経線維腫血管肉腫、乳癌および/または悪性黒色腫の群から生じる。

0176

さらに、本発明は特に、
関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、喘息、多発性硬化症、骨関節炎、虚血傷害巨細胞性動脈炎、炎症性腸疾患、糖尿病、嚢胞性線維症、乾癬、シェーグレン症候群および移植器官拒絶
の群から選択された疾患の処置および/または阻止のための使用に関する。

0177

さらに、本発明は特に、
アルツハイマー病、ダウン症候群アミロイドーシスオランダ型を有する遺伝性脳出血、脳アミロイド血管症、クロイツフェルト・ヤコブ病、前頭側頭認知症、ハンチントン病、パーキンソン病
の群から選択された疾患の処置および/または阻止のための使用のための化合物に関する。

0178

さらに、本発明は特に、
リーシュマニア、らい菌結核菌および/またはマイコバクテリウムアビウムを含むマイコバクテリウム、リーシュマニア、マラリア原虫、ヒト免疫不全ウィルスエプスタイン・バーウイルス、単純ヘルペスウイルスC型肝炎ウイルス
の群から選択された疾患の処置および/または阻止のための使用のための化合物に関する。

0179

式Iで表される開示した化合物を、抗がん剤を含む他の既知の治療薬と組み合わせて投与することができる。本明細書中で使用する用語「抗がん剤」は、がんを処置する目的のためにがんを有する患者に投与されるあらゆる剤に関する。

0180

本明細書中で定義する抗がん処置を、単独の療法として適用してもよく、または本発明の化合物に加えて、慣用の手術または放射線療法または化学療法を含んでもよい。かかる化学療法は、以下のカテゴリー抗腫瘍剤の1種または2種以上を含んでもよい:

0181

(i)医学的腫瘍学において使用する抗増殖/抗悪性腫瘍/DNA損傷剤およびそれらの組み合わせ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチンカルボプラチンシクロホスファミドナイトロジェンマスタードメルファランクロラムブシルブスルファンおよびニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えば葉酸代謝拮抗薬、例えばフルオロピリミジン、例えば5−フルオロウラシルおよびテガフール、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドヒドロキシ尿素およびゲムシタビン);抗腫瘍抗生物質(例えばアントラサイクリン、例えばアドリアマイシンブレオマイシンドキソルビシンダウノマイシンエピルビシンイダルビシンマイトマイシンCダクチノマイシンおよびミトラマイシン);有糸分裂阻害薬(例えばビンカアルカロイド、例えばビンクリスチンビンブラスチンビンデシンおよびビノレルビン、ならびにタキソイド、例えばタキソールおよびタキソテール);トポイソメラーゼ阻害剤(例えばエピポドフィロトキシン、例えばエトポシドおよびテニポシド、アムサクリントポテカンイリノテカンおよびカンプトセシン)ならびに細胞分化剤(例えば全トランス型レチノイン酸、13−シスレチノイン酸およびフェンレチニド);

0183

(iii)癌細胞侵入を抑制する剤(例えばメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタットおよびウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤);

0184

(iv)成長因子機能の阻害剤、例えばかかる阻害剤は、成長因子抗体、成長因子レセプター抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ[HerceptinTM]および抗erbbl抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤チロシンキナーゼ阻害剤およびセリントレオニンキナーゼ阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリーの阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシキナゾリン−4−アミンゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブOSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033))、例えば血小板由来成長因子ファミリーの阻害剤および例えば肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤を含む。

0185

(v)抗血管新生薬、例えば血管内皮成長因子の効果を抑制するもの(例えば抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ[AvastinTM]、化合物、例えば公表された国際特許出願WO 97/22596、WO 97/30035、WO 97/32856およびWO 98/13354に開示されているもの)および他の機構によって作動する化合物(例えばリノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能およびアンジオスタチンの阻害剤)、

0186

(vi)血管損傷剤、例えばコンブレタスタチンA4ならびに国際特許出願WO 99/02166、WO 00/40529、WO 00/41669、WO 01/92224、WO 02/04434およびWO 02/08213に開示されている化合物);

0187

(vii)アンチセンス療法、例えば上に列挙した標的に向けられるもの、例えばISIS 2503、抗Rasアンチセンス;

0188

(viii) 例えば異常な遺伝子、例えば異常なp53または異常なBRCA1もしくはBRCA2の置換のためのアプローチ、GDEPT(遺伝子に向けられた酵素プロドラッグ療法)アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼチミジンキナーゼまたは細菌性ニトロ還元酵素を使用するもの、および化学療法または放射線療法に対する患者耐性を増加させるためのアプローチ、例えば多剤耐性遺伝子療法を含む、遺伝子療法アプローチ;ならびに

0189

(ix) 例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させるためのex-vivoおよびin vivoアプローチ、例えばサイトカイン、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子でのトランスフェクション、T細胞アネルギーを減少させるためのアプローチ、トランスフェクトした免疫細胞、例えばサイトカインでトランスフェクトした樹状細胞を使用するアプローチ、サイトカインでトランスフェクトした腫瘍細胞系を使用するアプローチ、および抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチを含む、免疫療法アプローチ。

0190

以下の表1からの医薬を、好ましくは、しかし排他的でなく式Iで表される化合物と組み合わせる。

0191

0192

0193

0194

0195

0196

以下の略語は、それぞれ下記の定義を参照する:

0197

aq(水性)、h(時間)、g(グラム)、L(リットル)、mg(ミリグラム)、MHz(メガヘルツ)、min.(分)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモーラー)、m.p.(融点)、eq(定量的)、mL(ミリリットル)、L(マイクロリットル)、ACN(アセトニトリル)、AcOH(酢酸)、CDCl3(重水素化クロロホルム)、CD3OD重水素化メタノール)、CH3CN(アセトニトリル)、c−hex(シクロヘキサン)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DCM(ジクロロメタン)、DICジイソプロピルカルボジイミド)、DIEA(ジイソプロピルエチル−アミン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシ)、DMSO−d6(重水素化ジメチルスルホキシド)、EDC(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド)、ESI(エレクトロスプレイイオン化)、EtOAc(酢酸エチル)、Et2O(ジエチルエーテル)、EtOH(エタノール)、HATU(ジメチルアミノ([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスファート)、HPLC高速液体クロマトグラフィ)、i−PrOH(2−プロパノール)、K2CO3(炭酸カリウム)、LC(液体クロマトグラフィ)、MeOH(メタノール)、MgSO4(硫酸マグネシウム)、MS(質量分析)、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)、NaHCO3(重炭酸ナトリウム)、NaBH4(水素化ホウ素ナトリウム)、NMM(N−メチルモルホリン)、NMR核磁気共鳴)、PyBOPベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート)、RT(室温)、Rt(保持時間)、SPE(固相抽出)、TBTU(2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート)、TEA(トリエチルアミン)、TFAトリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC薄層クロマトグラフィ)、UV(紫外)。

0198

in vitroアッセイの説明
GCN2:アッセイ原理および条件
このアッセイは、セリンキナーゼGCN2(一般的対照非抑制解除可能−2)の活性を定量することができる。
このキナーゼは、細胞のストレス代謝に関係する。それは、飢餓(アミノ酸消耗)によって活性化される。その天然の基質は、eIF2a(真核生物開始因子アルファサブユニット)、翻訳因子であり、それは、細胞におけるアミノ酸ボトルネックの場合においてはGCN2によって活性化(リン酸化)される。これによって、次にタンパク質合成の停止がもたらされる。GCN2の阻害の結果、この機構が停止する:細胞は、「飢餓」ストレスによるタンパク質産生を止めることができない。

0199

アッセイを、2ステップで実行する:酵素反応および検出ステップ。第1のステップにおいて、GCN2を、10μMATPおよび80nMのGFP標識した基質eIF2アルファと共に室温でインキュベートする。
酵素反応を、EDTAの添加によって停止する。リン酸化されたeIF2アルファの量を、TR−FRET(Lanthascreen)によって決定する:抗体およびGFP標識ホスホ−eIF2aからなる複合体が、生成し、それによって、340nmでの励起によるFRETが可能になる。
GCN2活性は、発光波長520nm(ホスホペプチド感受性波長=GFPの発光)での蛍光ユニットの495nm(基準波長テルビウムキレートの発光)でのユニットに対する比に正比例する。

0200

酵素反応における最終濃度
Hepes、pH7.0、50mM
MgCl2 10mM
MnCl2 5mM
BSA 0.1%
DMSO 1%
ATP10uM
DTT 2mM
GFP−eIF2a 80nM(基質)
GCN2 30nM(酵素)

0201

アッセイ手順
4uL酵素溶液(アッセイ緩衝液中)
1.5uL化合物(化合物希釈緩衝液/6.3%DMSO中)
インキュベーションRTで20min
4uL基質/ATP混合物(アッセイ緩衝液中)
インキュベーション RTで90min
10uL 停止/検出混合物(抗体希釈緩衝液中)
インキュベーション RTで60min
読み出しLanthascreen 340/495/520

0202

化合物活性の決定のための細胞アッセイ
ヒトU2OS細胞(2000細胞/ウェル)を、384ウェルプレート中に接種し、20時間インキュベートする。
翌日、細胞を試験化合物で処理し、2時間インキュベートする。次に、トリプトファノールを、600μMの最終濃度で細胞に加え、それらを、30分間インキュベートする。

0203

細胞GCN2活性のアッセイを、免疫細胞化学によって行う。簡潔に、細胞を、ウェル表面上にホルムアルデヒドによって固定し、Triton X-100で透過性にする。一次抗体(抗ホスホ−eIF2アルファ(Ser51, Cell Signalling Technology, #3398)を、処理した細胞上で20時間インキュベートし、続いて二次抗体(抗ウサギIgG-Alexa 488;Molecular Probes # 11008)を60分間インキュベートする。

0204

リン酸化されたGCN2の分析および定量化を、プレートをAcumen Explorerシステム(TTPLabtech)において走査することにより行う。得られたデータを、未処理の対照ウェル(DMSOのみ)に対して正規化し、%有効値として表現する。IC50値の決定を、Graph Pad Prismソフトウェアを使用することにより行う。

0205

LCMS:
方法A
A: H2O+0.05%HCOOH;B:MeCN+0.04%HCOOH
T: 30℃;流量:2ml/min;カラム:Chromolith RP-18e 100-3mm;MS:85〜800amu
勾配:1%→100%のB:0→3.5min;100%のB:3.5→4.2min
方法B
A: H2O+0.05%HCOOH、B:MeCN+0.04%HCOOH
T: 30℃;流量:2ml/min;カラム: Chromolith RP-18e 100-3mm;MS: 85〜800amu
勾配:1%→100% B: 0→1.8min;100% B: 1.8→2.5min

0206

方法C
A: H2O+0.05%HCOOH、B: MeCN+0.04%HCOOH
T: 30℃;流量:2ml/min;カラム: Chromolith RP-18e 50-4.6mm;MS: 85〜800amu
勾配: 4%→100% B: 0→2.8min、100% B: 2.8→3.3min
方法D
A−H2O中の0.1%TFA、B−ACN中の0.1%TFA:流量:2.0ml/min.
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μm)、+veモード。

0207

分取HPLC
A: H2O 98%+MeCN 2%+TFA0.1%、B: MeCN 90%+H2O 10%+TFA 0.1%
流量: 10ml/min、カラム: LiChrosorb RP18(7□m)250−25mm
勾配
1H NMR
Bruker400および500MHz

0208

本明細書中で、温度はすべて℃で示す。以下の例において、「慣用のワークアップ」は、次を意味する:必要ならば水を加え、必要ならばpHを2と10との間の値に調整し、最終生成物の構成によるが、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィで、または再結晶化で、精製する。シリカゲルでのRf値溶離液:酢酸エチル/メタノール9:1。

0209

例1
2,7−ジアザ−11−オキサ−3H−1(5,3)−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジナ−1H−3(4,1)−ピラゾーラ−12(1,4)−ベンゼンアシクロドデカファン−8−オン(「A1」)の合成

0210

出発物質の合成:
4−(4−ニトロフェノキシブタン酸エチル



4−ニトロフェノール(1g、0.00718mmol)のDMF(15mL)中の撹拌溶液に、K2CO3(1.1g、0.00862mol)および4−ブロモ酪酸エチル(1.4g、0.00718mol)を加えた。得られた混合物を、100℃で2h撹拌した。反応完了後反応混合物を、セライト(Celite)床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液濃縮して、4−(4−ニトロフェノキシ)ブタン酸エチルを得た;収率:55%(1g、薄茶色液体);

0211

1H NMR: (400MHz,DMSO-d6): δ [ppm] 8.20 (dd, J = 2.2, 7.1 Hz, 2H), 7.13 (dd, J = 2.2, 7.1 Hz, 2H), 4.15-4.08 (m, 2H), 4.05 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.50-2.43 (m, 2H), 1.19-1.17 (m, 3H).

0212

4−(4−アミノフェノキシ)ブタン酸エチル



4−(4−ニトロフェノキシ)ブタン酸エチル(1g、0.0039mmol)を、CH3OH(20mL)に溶解し、Pd/C(10%、150mg)を加え、バルーンH2(14psi)下で5時間水素化した。TLCによって証拠づけられる反応完了後に、反応混合物を、セライト床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、4−(4−アミノフェノキシ)ブタン酸エチルを得た;収率:91%(0.8g、淡黄色液体);

0213

1H NMR: (400MHz,DMSO-d6): δ [ppm] 6.61 (dd, J = 2.2, 6.6 Hz, 2H), 6.48 (dd, J = 2.2, 6.5 Hz, 2H), 4.59 (s, 2H), 4.07-4.04 (m, 2H), 3.81 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.41 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.91-1.85 (m, 2H), 1.17 (t, J = 7.0 Hz, 3H).

0214

(3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル)カルバミン酸t−ブチル



THF(50mL)中の、4−ニトロピラゾール(2.12g、0.188mmol)、(3−Boc−アミノ)−1−プロパノール(3g、0.0171mol)およびPPh3(6.89g、0.0256mol)の、N2雰囲気下で0℃に冷却した撹拌溶液に、DIAD(4.32mL、0.0214mmol)を滴状で加えた。得られた溶液を、0℃で10min撹拌し、次いでRTで放置して加温し、14h撹拌した。混合物を、ヘキサン(80mL)およびEtOAc(20mL)で希釈し、次いで激しく撹拌した。混合物を濾過し、固体をヘキサンで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、残留物クロマトグラフィーによって精製して、(3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル)カルバミン酸t−ブチルを得た;収率:46%(2.1g、淡黄色固体)、LCMS:(方法D) 171.0(M+H)。

0215

(3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル)カルバミン酸t−ブチル



(3−(4ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル)カルバミン酸t−ブチル(2.1g、0.0077mol)を、メタノール(20mL)に溶解し、Pd/C(10%、300mg)を加え、バルーンH2(14psi)下で5h水素化した。TLCによって証拠づけられる反応完了後に、反応混合物を、セライト床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、所望の化合物(3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル)カルバミン酸t−ブチルを得た;
収率:81%(1.5g、淡黄色液体)、LCMS:(方法D)185.1(M+H)。

0216

[3−(4−ニトロフェノキシ)プロピル]カルバミン酸t−ブチル



THF(50mL)中の、4−ニトロフェノール(5g、0.0359mol)、(3−Boc−アミノ)−1−プロパノール(6.93mL、0.0395mol)およびPPh3(14.48g、0.053mol)の、N2雰囲気下で0℃に冷却した撹拌溶液に、DIAD(9mL、0.044mmol)を滴状で加えた。得られた溶液を、0℃で10分間撹拌し、次いで室温に放置して加温し、14h撹拌した。混合物を、ヘキサン(80mL)およびEtOAc(20mL)で希釈し、次いで激しく撹拌した。混合物を濾過し、固体をヘキサンで洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、残留物をクロマトグラフィーによって精製して、[3−(4−ニトロフェノキシ)プロピル]カルバミン酸t−ブチルを得た;収率:33%(3.5g、淡黄色固体);

0217

1H NMR: (400MHz,DMSO-d6): δ [ppm] 8.21 (dd, J = 5.0, 6.3 Hz, 2H), 7.13 (dd, J = 5.0, 6.4 Hz, 2H), 6.94-6.91 (m, 1H), 4.11 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.10-3.05 (m, 2H), 1.88-1.82 (m, 2H), 1.36 (s, 9H).

0218

[3−(4−アミノフェノキシ)プロピル]カルバミン酸t−ブチル



[3−(4−ニトロフェノキシ)プロピル]カルバミン酸t−ブチル(3.5g、0.0118mol)を、CH3OH(20mL)に溶解し、Pd/C(10%、450mg)を加え、バルーンH2(14psi)下で16時間水素化した。TLCによって証拠づけられる反応完了後に、反応混合物を、セライト床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、[3−(4−アミノフェノキシ)プロピル]カルバミン酸t−ブチルを得た;収率:73%(2.5g、色液体)、LCMS:(方法D) 167.2(M+H)。

0219

5−(4−ニトロフェノキシ)ペンタン酸エチル



DMF(15mL)中の4−ニトロフェノール(3g、0.0215mmol)の撹拌溶液に、K2CO3(3.5g、0.0258mol)および5−ブロモ吉草酸エチル(3.46mL、0.0215mol)を加えた。得られた混合物を、100℃で2h撹拌した。反応完了後、反応混合物を、セライト床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、5−(4−ニトロフェノキシ)ペンタン酸エチルを得た;収率:55%(3g、淡黄色液体);1H NMR: (400MHz,DMSO-d6): δ 8.19 (dd, J = 2.0, 7.2 Hz, 2H), 7.15-7.11 (m, 2H), 4.14-4.10 (m, 4H), 2.36 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.77-1.67 (m, 4H), 1.27-1.25 (m, 3H).

0220

5−(4−アミノフェノキシ)ペンタン酸エチル



5−(4−ニトロフェノキシ)ペンタン酸エチル(3g、0.011mol)を、CH3OH(20mL)に溶解し、Pd/C(10%、450mg)を加え、バルーンH2(14psi)下で5時間水素化した。TLCによって証拠づけられる反応完了後に、反応混合物を、セライト床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、5−(4−アミノフェノキシ)ペンタン酸エチルを得た;収率:76%(2g、黄色の粘着性液体)、LCMS:(方法D) 238.0(M+H)。

0221

[3−(4−ニトロフェニル)プロピル]アミン



3−フェニル−1−プロピルアミン(5g、0.037mol)を、濃HNO3(20mL)に、0℃で滴状で加えた。反応物を、14hにわたってRTに放置して加温した。反応物を0℃に冷却し、氷水中に注いだ。黄色沈殿物を濾過によって単離し、水で洗浄し、空気乾燥させて、[3−(4−ニトロフェニル)プロピル]アミンを得た;収率:45%(3g、黄色固体);
1H NMR: (400MHz,DMSO-d6): δ [ppm] 8.18 (dd, J = 2.4, 5.6 Hz, 2H), 7.51 (dd, J = 7.0, 6.4 Hz, 2H), 2.83-2.76 (m, 4H), 1.90-1.82 (m, 2H).

0222

[3−(4−ニトロフェニル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチル



1−ニトロ−4−ペンチル−ベンゼン(3g、0.0166mol)を乾燥THF(10mL)に溶解した撹拌溶液に、二炭酸ジ−t−ブチル(3.93g、0.0183mol)およびEt3N(6.98mL、0.498mol)を加えた。反応混合物を、14h撹拌した。反応完了後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、[3−(4−ニトロフェニル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルを得た;収率:86%(4g、オフホワイト固体)、LCMS:(方法D) 181.0(M+H)。

0223

[3−(4−アミノフェニル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチル



[3−(4−ニトロフェニル)プロピル]カルバミン酸t−ブチル(2.3g、0.0082mol)を、CH3OH(20mL)に溶解し、Pd/C(10%、300mg)を加え、バルーンH2(14psi)下で16時間水素化した。TLCによって証拠づけられる反応完了後に、反応混合物を、セライト床を通して濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、[3−(4−アミノフェニル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルを得た;収率:88%(1.8g、白色の粘着性固体)、LCMS:(方法D) 151.2(M+H)。

0224

例1(「A1」)の合成
ステップ1:



2,4−ジクロロ−5−ニトロ−ピリミジン(1.050g;5.249mmol)を、20mlの乾燥ジオキサンに溶解した。外的な氷冷下で、先ず3−(4−アミノ−フェノキシ)−プロピオン酸メチルエステル(1.097g;5.249mmol)、次いでN−エチルジイソプロピルアミン(1.1ml;6.3mmol)を、混合物にゆっくりと加えた。オレンジ色懸濁液を、室温で1時間撹拌した。沈殿物濾別し、THFで洗浄した。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc勾配)によって精製した;収量:1.72g暗い赤色の固体、LCMS(A):2.728min、353.1(M+H)。

0225

ステップ2:



3−[4−(2−クロロ−5−ニトロ−ピリミジン−4−イルアミノ)−フェノキシ]−プロピオン酸メチルエステル(1.715g;4.4mmol)および無水塩化スズ(II)(2.5g;13.1mmol)を、20mlの酢酸エチルおよび5mlのエタノールに溶解した。橙黄色溶液を、70℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和Na2CO3溶液で塩基性化し、セライトから濾過し、酢酸エチルおよび水で洗浄した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減少させて乾燥した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc勾配)によって精製した;収量:1.389g茶色固体、LCMS(A):2.238min、323.1(M+H)。

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