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技術 非対称的な割り出し角配置を有する、チタニウムの機械加工のためのエンドミル

出願人 イスカルリミテッド
発明者 ブッダ,エリヤフキーナ,アレクサンダーゼハヴィ,ギャビー
出願日 2014年1月16日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2015-556614
公開日 2016年3月7日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-506875
状態 特許登録済
技術分野 フライス加工
主要キーワード 切削端面 フライス作業 放射状線 横断面形 切削角 機械加工性能 幾何学的形 溝削り
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題・解決手段

チタニウム機械加工するためのエンドミル(10)が、溝(22)と交互になった、鈍い歯を有する切削部分(14)を含む。各溝(22)は、切れ刃(30)から順番に、すくい面(28)、凹形状の曲げ部分(38)、凸形状の追い出し部分(36)および歯の逃げ刃(32)を含む。凸形状の追い出し部分(36)は、追い出し部分(36)の頂点と、溝(22)の隣接する曲げ部分(36)の最下点から隣接する歯の逃げ刃(32)まで延在する仮想上の直線との間で測定可能な追い出し高さEを有する。エンドミル(10)の回転軸(AR)に垂直な平面では、追い出し高さEおよび切削部分直径DEは、条件0.01ODE<E<0.031DEを満たす。

概要

背景

発明の背景
[002]チタニウムは、その特性によってエンドミル劣化を速め得るため、ミリングを行うことが比較的困難な材料であると考えられ得る。そのような劣化は、理論上は、少なくともその原因の一部は、加工物機械加工するエンドミルへの、チタニウム製加工物の熱伝達にあると考えられている。

[003]熱伝達の他に、エンドミルを設計するときの別の検討事項は、切り屑の排出である。従って、エンドミルの設計の最中に、溝の形状を考慮する。CN第20145538号、CN第102303158号およびCN第202199817号には、異なる数学的モデルに従う溝の形状のエンドミルが開示されている。

[004]さらに別の検討事項は、エンドミルのびびりを低減させることである。びびりの低減は、理論上は、例えば、米国特許第6,991,409号、同第7,306,408号および同第8,007,209号に開示されているように、非対称的な特徴のあるエンドミルを設計することによって、達成できる。米国特許第8,007,209号の図1にはまた、鋸歯(図1、参照符号7)を有するエンドミルが開示されている。

[005]多くのエンドミルは同じように見えるが、細密検査すると、多くの関連性のある僅かな違いがあることがあり、いくつかの違いは、エンドミルが特定のタイプの材料の、または特定の切削条件下で、所望の機械加工作業を達成できるかどうかに関して、重要である。

[006]通常、切れ刃は、互いに異なる割り出し角で配置され、ねじれ角半径方向すくい角、および軸方向すくい角は、異なる切れ刃毎に変わっていることがあり、かつ単一の切れ刃に沿っても変わっている可能性がある。エンドミルにおける各要素の向き、位置、およびサイズは、その性能に大きな影響を与え得る。

[007]考えられる極めて多数の設計変形例を考慮して、特に、チタニウムなどの特定の材料の機械加工に関し、より効率的なエンドミルを見つけようとする研究が継続的に行われている。

概要

チタニウムを機械加工するためのエンドミル(10)が、溝(22)と交互になった、鈍い歯を有する切削部分(14)を含む。各溝(22)は、切れ刃(30)から順番に、すくい面(28)、凹形状の曲げ部分(38)、凸形状の追い出し部分(36)および歯の逃げ刃(32)を含む。凸形状の追い出し部分(36)は、追い出し部分(36)の頂点と、溝(22)の隣接する曲げ部分(36)の最下点から隣接する歯の逃げ刃(32)まで延在する仮想上の直線との間で測定可能な追い出し高さEを有する。エンドミル(10)の回転軸(AR)に垂直な平面では、追い出し高さEおよび切削部分直径DEは、条件0.01ODE<E<0.031DEを満たす。

目的

本発明の目的は、新しくかつ改良型のエンドミルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

縦方向に延在する回転軸ARを有し、かつ、シャンク部分、および前記シャンク部分から切削端面まで延在し、およびらせん形状の溝と交互になった少なくとも4つの切歯と一体的に形成されており、および切削部分直径DEを有する、切削部分を含む、チタニウム機械加工するためのエンドミルにおいて、各歯が、すくい面逃げ面、前記すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された切れ刃、および前記切れ刃から離間し、かつ前記逃げ面と、前記歯に後続する前記溝の隣接する面とが交わるところに形成された逃げ刃を含み、各すくい面が、凹型副すくい面、前記回転軸から前記凹型副すくい面よりも遠くに位置決めされ、かつ前記切れ刃を通過する仮想上の放射状線に対して、前記凹型副すくい面の上側に隆起する切削副すくい面、および前記凹型副すくい面と切削副すくい面とが交わる点に形成されたすくい不連続点を含み、各歯は、前記切削副すくい面と前記逃げ面とが交わるところに形成された実内部切削角を含み、前記実内部切削角は、前記凹型副すくい面の仮想上の延長線と前記逃げ面の仮想上の延長線とが交わるところに形成された仮想上の内部切削角よりも、大きい値を有し;各歯が、その前記すくい不連続点からその前記切れ刃まで測定される切削副すくい面長寸法LCを有し、条件0.01RT<LC<0.05RT(式中、RTは、前記回転軸から前記切れ刃まで直線的に測定された前記歯の半径寸法である)を満たし;各歯の半径方向すくい角は、6°〜−6°の範囲であり;各溝は、条件30°<H<50°を満たすねじれ角Hを有し;回転軸ARに垂直な平面では、各溝は、凸形状の追い出し部分、および前記追い出し部分と前記凹型副すくい面とを接続する凹形状の曲げ部分を含み;前記追い出し部分は、前記追い出し部分の頂点と、前記隣接する曲げ部分の最下点から前記隣接する逃げ刃まで延びる仮想上の直線との間で測定可能な、追い出し高さEを有し、前記追い出し高さEは、条件0.010DE<E<0.031DEを満たす大きさであり;および前記切削端面において、前記溝の割り出し角は非対称的な配置にある、エンドミル。

請求項2

前記追い出し高さEが、条件0.014DE<E<0.029DEを満たす大きさを有する、請求項1に記載のエンドミル。

請求項3

前記追い出し部分、曲げ部分および追い出し高さEが、前記エンドミルの有効切削部分の前記回転軸ARに垂直な各平面に存在する、請求項1または2に記載のエンドミル。

請求項4

前記溝の1つのねじれ角および追い出し部分半径は、前記溝の別の1つのそれぞれねじれ角および追い出し部分半径よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項5

前記溝の最小ねじれ角よりも前記溝の最大ねじれ角に近いねじれ角は、比較的大きなねじれ角であるとみなされ、および前記溝の前記最大ねじれ角よりも最小ねじれ角に近いねじれ角は、比較的小さなねじれ角であるとみなされ、および比較的大きなねじれ角の各溝の追い出し部分半径は、比較的小さなねじれ角の各溝の追い出し部分半径よりも大きい、請求項4に記載のエンドミル。

請求項6

前記溝の1つのねじれ角および曲げ部分半径が、前記溝の別の1つのそれぞれねじれ角および曲げ部分半径よりも小さい、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項7

前記溝の最小ねじれ角よりも前記溝の最大ねじれ角に近いねじれ角が、比較的大きなねじれ角であるとみなされ、および前記溝の前記最大ねじれ角よりも最小ねじれ角に近いねじれ角が、比較的小さなねじれ角であるとみなされ、および比較的大きなねじれ角の各溝の曲げ部分半径は、比較的小さなねじれ角の各溝の曲げ部分半径よりも大きい、請求項6に記載のエンドミル。

請求項8

前記溝の1つの曲げ部分半径が、その追い出し部分半径よりも小さく、または各溝の曲げ部分半径が、その各追い出し部分半径よりも小さい、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項9

前記切削端面において、各溝が、前記追い出し部分と前記逃げ刃とを接続する凹形状の厚くなる部分を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項10

前記厚くなる部分の1つが、前記切削部分の一部分のみに沿って延在するか、または、前記1つの厚くなる部分を除いて、各厚くなる部分は、前記切削部分全体に沿って延在する、請求項9に記載のエンドミル。

請求項11

前記切削部分において、コア径DCが条件0.47DE<DC<0.60DEを満たすか、または前記コア径DCは0.53DE±0.01DEである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項12

前記実内部切削角の値が、前記仮想上の内部切削角から4°〜15°だけ異なるか、または前記仮想上の内部切削角から8°〜13°だけ異なる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項13

前記歯のすくい角が、2°±1°または−2°±1°である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項14

前記歯が、各第2の半径方向すくい角が同じ値を有し、その値は交互の歯の前記半径方向すくい角とは異なる、配置にある、請求項1〜13のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項15

各歯が、前記すくい不連続点から同じ歯の前記切れ刃まで測定される切削副すくい面長寸法LCを有し、条件0.01RT<LC<0.05RT(式中、RTは、前記それぞれの歯の半径寸法である)を満たすか、または前記切削副すくい面長寸法LCは、0.026RT±0.005RTである、請求項1〜14のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項16

前記割り出し角の全てが、(i)前記切削端面、または(ii)前記切削部分の各横断面、または(iii)それら双方において異なる、請求項1〜15のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項17

前記切削端面の歯幅が全て、同じ大きさである、請求項1〜16のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項18

前記切削端面から離間した位置で歯幅が互いに異なる、請求項1〜17のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項19

1つおきの歯幅の幅が広くなり、および交互の1つおきの歯幅の幅が狭くなる、請求項18に記載のエンドミル。

請求項20

端面図において、前記エンドミルが、比較的長い歯、および比較的短い歯を含み、前記長い歯は、互いにねじれた位置にある、請求項1〜19のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項21

各関連の切削副すくい面および凹型副すくい面が、互いに対して、加工物から切削された切り屑が前記切削副すくい面には接触するが、前記切れ刃から離れた側の前記すくい不連続点に直接隣接した前記凹型副すくい面には接触しないように、配置されている、請求項1〜20のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項22

各歯には鋸歯がない、請求項1〜21のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項23

前記溝の割り出し角が、前記切削部分の全長に沿って非対称的な配置にある、請求項1〜22のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項24

前記エンドミルが、チタニウム、具体的にはTI6AL4Vを、80.0メートル/分の速度VCで、0.08ミリメートル/歯の送り量FZで、2.00ミリメートルの切り屑厚さaeで、22.0ミリメートルの深さapで機械加工する間、少なくとも60分の工具寿命を有する、請求項1〜23のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項25

前記工具の寿命が少なくとも80分または少なくとも90分である、請求項24に記載のエンドミル。

請求項26

前記溝のねじれ角Hが35°±1°または37°±1°である、請求項1〜25のいずれか一項に記載のエンドミル。

請求項27

各歯が、前記切削端面において、条件0.13DE<WT<0.22DE、または0.165DE±0.01DEを満たす歯幅WTを有し得る、請求項1〜26のいずれか一項に記載のエンドミル。

技術分野

0001

発明の分野
[001]本出願の主題は、チタニウム機械加工するために構成されたエンドミルに関する。

背景技術

0002

発明の背景
[002]チタニウムは、その特性によってエンドミルの劣化を速め得るため、ミリングを行うことが比較的困難な材料であると考えられ得る。そのような劣化は、理論上は、少なくともその原因の一部は、加工物を機械加工するエンドミルへの、チタニウム製加工物の熱伝達にあると考えられている。

0003

[003]熱伝達の他に、エンドミルを設計するときの別の検討事項は、切り屑の排出である。従って、エンドミルの設計の最中に、溝の形状を考慮する。CN第20145538号、CN第102303158号およびCN第202199817号には、異なる数学的モデルに従う溝の形状のエンドミルが開示されている。

0004

[004]さらに別の検討事項は、エンドミルのびびりを低減させることである。びびりの低減は、理論上は、例えば、米国特許第6,991,409号、同第7,306,408号および同第8,007,209号に開示されているように、非対称的な特徴のあるエンドミルを設計することによって、達成できる。米国特許第8,007,209号の図1にはまた、鋸歯(図1、参照符号7)を有するエンドミルが開示されている。

0005

[005]多くのエンドミルは同じように見えるが、細密検査すると、多くの関連性のある僅かな違いがあることがあり、いくつかの違いは、エンドミルが特定のタイプの材料の、または特定の切削条件下で、所望の機械加工作業を達成できるかどうかに関して、重要である。

0006

[006]通常、切れ刃は、互いに異なる割り出し角で配置され、ねじれ角半径方向すくい角、および軸方向すくい角は、異なる切れ刃毎に変わっていることがあり、かつ単一の切れ刃に沿っても変わっている可能性がある。エンドミルにおける各要素の向き、位置、およびサイズは、その性能に大きな影響を与え得る。

0007

[007]考えられる極めて多数の設計変形例を考慮して、特に、チタニウムなどの特定の材料の機械加工に関し、より効率的なエンドミルを見つけようとする研究が継続的に行われている。

発明が解決しようとする課題

0008

[008]本発明の目的は、新しくかつ改良型のエンドミルを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

発明の概要
[009]特定の歯の形状と特定の溝の形状を組み合せたエンドミルが、ある条件下でチタニウムを機械加工すると、驚くべき耐用寿命を達成できることが見出された。

0010

[0010]もっと正確に言えば、歯の形状は、鈍いすなわち切れ味の悪い切れ刃(切れ刃は、切削すくい面逃げ面とが交わるところにある)と、切削副すくい面から延在する、窪んだ副すくい面(以下、「凹型副すくい面」)とを含む。

0011

[0011]鈍い切れ刃は、それによって機械加工するために要する電力が比較的増加することにより、不利益であると考えられていたが、実験結果では逆の結果が示された。

0012

[0012]もっと正確に言えば、鈍い切れ刃は、切削副すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された実内部切削角を有していると定義され、実内部切削角の値は、凹型副すくい面の仮想上の延長線と逃げ面の仮想上の延長線とが交わるところに形成された仮想上の内部切削角よりも大きい。

0013

[0013]以下、切れ刃に言及するとき、用語「鈍い」は、上述の定義と置き換えることができることを理解されたい。

0014

[0014]切削副すくい面に隣接して凹型副すくい面を設けること(すなわち、隣接する凹型副すくい面は、切れ刃を通過する仮想上の放射状線に対して、隣接する切削副すくい面よりも歯の方に窪んでいるか、または、換言すると、切削副すくい面は、切れ刃を通過する仮想上の放射状線に対して、凹型副すくい面よりも隆起している)は、理論上は、チタニウムの機械加工時のエンドミルへの熱伝達を低減させると考えられている。

0015

[0015]同様に、切削副すくい面の長さを最小限にすることも、エンドミルのすくい面と切り屑の接触を減少させることによって、熱伝達を低減させると考えられている。

0016

[0016]ここで上述の溝の形状を参照すると、溝は、凹形状の曲げ部分を含み、それに、特定のサイズの凸形状の追い出し部分が続く。

0017

[0017]曲げ部分は、フライス作業中にチタニウム切り屑を曲げるように構成される。曲げ部分を含む溝が、CN第102303158号の図4に示されている。

0018

[0018]一般的に言えば、凸形状の溝部分は、歯に構造強度をもたらし(すなわち、その厚さを厚くする)、かつ慣性モーメントを大きくし得る。しかしながら、そのような凸部分が存在することによって、溝の横断面形状は小さくなり、これは、溝からの切り屑排出に不利益であると考えられている。そのような凸部分がない溝を、CN第102303158号の図3に示す。

0019

[0019]ここで、特定のサイズであるにもかかわらず、凸部分を設けることにより、チタニウム加工物の機械加工中に有益な切り屑排出効果を提供し得る(その結果、本出願の主題の凸形状の部分は、「追い出し部分」と称する)ことが見出された。もっと正確に言えば、そのような追い出し部分は、切り屑排出用の空間が限定されているチタニウムの溝削り作業中に、より良好な機械加工性能をもたらし、比較的高速のチタニウム機械加工において特に良好な結果が示されることが見出された。

0020

[0020]チタニウムの機械加工時の別の検討事項は、一般にエンドミルの非対称的な特徴による、びびりの低減である。非対称的な割り出し角配置を有するエンドミルは、かなりの耐用寿命を有することが見出された。

0021

[0021]本明細書および特許請求の範囲のために、対称的な割り出し角配置のエンドミルは、切削端面において、全ての溝が、対向する溝の割り出し角の値と同一の割り出し角の値を有するものと定義される。反対に、非対称的な割り出し角配置を備えるエンドミルは、この定義に入らないものとし得る。

0022

[0022]本出願の主題の第1の態様によれば、チタニウムを機械加工するためのエンドミルが提供され、このエンドミルは、らせん形状の溝と交互に歯を有し、切削部分直径DEを有する切削部分を含み;各歯は、切削副すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された鈍い切れ刃、および切削副すくい面よりも歯に窪んでいる凹型副すくい面を含み;各溝は、エンドミルの回転軸に垂直な平面において、凸形状の追い出し部分に接続された凹形状の曲げ部分を含み、凸形状の追い出し部分は、条件0.010DE<E<0.031DEを満たす追い出し高さEを有する。

0023

[0023]本出願の主題の別の態様によれば、チタニウムを機械加工するためのエンドミルが提供され、このエンドミルは、縦方向に延在する回転軸ARを有し、かつ、シャンク部分、およびシャンク部分から切削端面まで延在し、かつらせん形状の溝と交互になった少なくとも4つの切歯と一体的に形成されており、および切削部分直径DEを有する切削部分を含み;各歯は、すくい面、逃げ面、すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された切れ刃、および切れ刃から離間し、かつ逃げ面と、この歯に後続する溝の隣接する面とが交わるところに形成された逃げ刃(relief edge)を含み;各すくい面が、凹型副すくい面、回転軸から凹型副すくい面よりも遠くに位置決めされ、かつ切れ刃を通過する仮想上の放射状線に対して、凹型副すくい面の上側に隆起した切削副すくい面、および凹型副すくい面と切削副すくい面とが交わる点に形成されたすくい不連続点を含み;各歯は、切削副すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された実内部切削角を含み、実内部切削角の値は、凹型副すくい面の仮想上の延長線と逃げ面の仮想上の延長線とが交わるところに形成された仮想上の内部切削角よりも大きく;回転軸ARに垂直な平面において、各溝は、凸形状の追い出し部分、および追い出し部分と凹型副すくい面とを接続する凹形状の曲げ部分を含み;追い出し部分は、追い出し部分の頂点と、隣接する曲げ部分の最下点から隣接する逃げ刃まで延びる仮想上の直線との間で測定可能である追い出し高さEを有し、追い出し高さEは、条件0.010DE<E<0.031DEを満たす大きさを有し;および切削端面において、溝の割り出し角は、非対称的な割り出し角配置にある。

0024

[0024]本出願の主題のさらに別の態様によれば、チタニウムを機械加工するためのエンドミルが提供され、このエンドミルは、縦方向に延在する回転軸ARを有し、かつ、シャンク部分、およびシャンク部分から切削端面まで延在し、かつらせん形状の溝と交互になった少なくとも4つの切歯と一体的に形成されており、および切削部分直径DEを有する切削部分を含み;各歯は、すくい面、逃げ面、すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された切れ刃、および切れ刃から離間し、かつ逃げ面と、この歯に後続する溝の隣接する面とが交わるところに形成された逃げ刃を含み;各すくい面は、凹型副すくい面、回転軸から凹型副すくい面よりも遠くに位置決めされかつ切れ刃を通過する仮想上の放射状線に対して凹型副すくい面の上側に隆起した切削副すくい面、および凹型副すくい面と切削副すくい面とが交わる点に形成されたすくい不連続点を含み;各歯は、切削副すくい面と逃げ面とが交わるところに形成された実内部切削角を含み、実内部切削角の値は、凹型副すくい面の仮想上の延長線と逃げ面の仮想上の延長線とが交わるところに形成された仮想上の内部切削角よりも大きく;各歯は、そのすくい不連続点からその切れ刃まで測定された切削副すくい面長寸法LCを有し、条件0.01RT<LC<0.05RT(式中、RTは、回転軸から切れ刃まで直線的に測定された歯の半径寸法である)を満たし;各歯の半径方向すくい角は、6°〜−6°の範囲であり;各溝のねじれ角Hは、条件30°<H<50°を満たし;回転軸ARに垂直な平面において、各溝は、凸形状の追い出し部分、および追い出し部分と凹型副すくい面とを接続する凹形状の曲げ部分を含み;追い出し部分は、追い出し部分の頂点と、隣接する曲げ部分の最下点から隣接する逃げ刃まで延びる仮想上の直線との間で測定可能である追い出し高さEを有し、追い出し高さEは、条件0.010DE<E<0.031DEを満たす大きさを有し;および切削端面において、溝の割り出し角は、非対称的な割り出し角配置にある。

0025

[0025]上記は概要であること、および上述の態様のいずれかは、さらに、以下説明する特徴のいずれかを含み得ることを理解されたい。具体的には、以下の特徴は、単独または組み合わせのいずれかで、上述の態様のいずれかに適用可能である。
A. 追い出し高さEが、条件0.014DE<E<0.029DEを満たす大きさを有し得る。詳しく述べると、範囲0.010DE<E<0.031DEが、チタニウムの機械加工に実現可能であると考えられるが、範囲0.014DE<E<0.029DEが、試験中に良好な結果を達成できる。理論上は、そのような適度な追い出し高さ(すなわち、0.010DE<E<0.031DE)は、好適な歯の強度(好適な歯幅を可能にすることによって)および慣性モーメントを容易にできる。
B.回転軸ARに垂直な、エンドミルの有効切削部分の各平面には、追い出し部分および曲げ部分が存在し得る。各平面では、追い出し部分は、上述の条件(すなわち、0.010DE<E<0.031DE、または0.014DE<E<0.029DE)を満たす追い出し高さEを有し得る。
C. 少なくとも1つのねじれ角は、別のねじれ角とは異なるとし得る。
D. 溝の1つのねじれ角および追い出し部分半径は、溝の別の1つのそれぞれねじれ角および追い出し部分半径よりも小さいとし得る。
E. 溝の最小ねじれ角よりも溝の最大ねじれ角に近いねじれ角は、比較的大きなねじれ角であるとみなされ、および溝の最大ねじれ角よりも最小ねじれ角に近いねじれ角は、比較的小さなねじれ角であるとみなされる。比較的大きなねじれ角の各溝の追い出し部分半径は、比較的小さなねじれ角の各溝の追い出し部分よりも大きいとし得る。
F. 溝の1つのねじれ角および曲げ部分半径は、溝の別の1つのそれぞれねじれ角および曲げ部分半径よりも小さいとし得る。
G. 溝の最小ねじれ角よりも溝の最大ねじれ角に近いねじれ角は、比較的大きなねじれ角とみなすことができ、および溝の最大ねじれ角よりも最小ねじれ角に近いねじれ角は、比較的小さなねじれ角とみなすことができる。比較的大きなねじれ角の各溝の曲げ部分半径は、比較的小さなねじれ角の各溝の曲げ部分よりも大きいとし得る。
H. 溝の1つの曲げ部分半径は、その追い出し部分半径よりも小さいとし得る。各溝の曲げ部分半径は、溝の追い出し部分半径よりも小さいとし得る。
I. 非対称的な割り出し角配置のエンドミル用の厚くなる部分の潜在的に有益な構成は、以下の通りとし得る。切削端面において、各溝は、追い出し部分とその逃げ刃とを接続する凹形状の厚くなる部分を含み得る。そのような厚くなる部分は、歯幅を広くし、それゆえ、チタニウムの機械加工に必要な構造強度を高める。厚くなる部分の1つは、切削端面から切削部分の一部分にのみ沿って延在し得る。切削部分の一部分にのみ沿って延在する1つの厚くなる部分以外の厚くなる部分はそれぞれ、切削部分全体に沿って延在し得る。
J. 切削部分において、コア径DCは、条件0.47DE<DC<0.60DEを満たす。コア径DCは、0.53DE±0.01DEとし得る。前者の条件(0.47DE<DC<0.60DE)は、切り屑を排出するための溝のサイズと、チタニウムの機械加工に許容可能な結果をもたらし得る許容可能な慣性モーメントとの実現可能なバランスをもたらすと考えられている。理論上は、0.53DEに近い値が最適であると考えられており、および実際に、そのような値は、試験の最中、良好な結果を達成した。
K. 実内部切削角の値は、仮想上の内部切削角とは4°〜15°だけ異なるとし得る。実内部切削角は、仮想上の内部切削角から8°〜13°だけ異なり得る。前者の条件(4°〜15°)は、チタニウムの機械加工に実現可能であると考えられている。理論上は、差を小さくすること(特に8°〜13°に)が最適であると考えられており、および実際に、後者の範囲は、試験の最中、良好な結果を達成した。
L. 各歯の半径方向すくい角は、6°〜−6°の範囲内とし得る。半径方向すくい角は、2°±1°および−2°±1°とし得る。前者の範囲(6°〜−6°)は、チタニウムの機械加工に実現可能であると考えられている。理論上は、より小さな角度(すなわち、6°および−6°よりも小さい半径方向すくい角を使用する)が、チタニウムの機械加工性能を向上させると考えられている。実際に、約2°〜約−2°の値は、試験の最中、良好な結果を達成した。
M. エンドミルの歯は、各第2の半径方向すくい角が同じ値を有し、その値は交互となっている歯の半径方向すくい角とは異なる、配置にあるとし得る。
N. 各歯は、すくい不連続点から同じ歯の切れ刃まで測定される切削副すくい面長寸法LCを有し、条件0.01RT<LC<0.05RT(式中で、RTは、回転軸から切れ刃まで直線的に測定された歯の半径寸法である)を満たし得る。切削副すくい面長寸法LCは、0.026RT±0.005RTとし得る。前者の範囲(0.01RT<LC<0.05RT)は、チタニウムの機械加工に実現可能であると考えられている。理論上は、0.026RTに近い切削副すくい面長寸法LCの値が最適であると考えられており、および実際に、そのような値は、試験の最中、良好な結果を達成した。
O. 切削端面において、溝の割り出し角は、非対称的な割り出し角配置にあるとし得る。溝の割り出し角は、切削部分の全長に沿って、非対称的な割り出し角配置にあるとし得る。
P. 切削端面における割り出し角は全て、異なるとし得る。切削部分の各横断面における割り出し角は、異なるとし得る。
Q.端面図において、エンドミルは、比較的長い歯、および比較的短い歯を含み得る。長い歯は、互いに対してねじれた位置にある(skewed)とし得る(すなわち、非平行)。
R. 切削端面における歯幅は全て、同じ大きさとし得る。そのような構成によって、生産を容易にし得る。
S. 割り出し角が非対称的な割り出し角配置にあるエンドミルに関し、歯幅を変化させることが有益であることが見出された。もっと正確に言えば、歯幅は、切削端面から離間した位置で変化し得る。ある状況では、そのような構成によって、構造強度をもたらし得る。1つおきの歯幅の幅が広くなり、および交互の1つおきの歯幅の幅が狭くなる構成において良好な結果が達成された。
T. 切削端面において、各歯は、条件0.13DE<WT<0.22DEを満たす歯幅WTを有し得る。切削端面において、歯幅WTは、0.165DE±0.01DEとし得る。前者の範囲(0.13DE<WT<0.22DE)は、チタニウムの機械加工に実現可能であると考えられている。理論上は、0.165DEに近い歯幅WTの値が最適であると考えられており、および実際に、そのような値は、試験の最中、良好な結果を達成した。
U. それぞれ関連の切削副すくい面および凹型副すくい面は、加工物から切削された切り屑が切削副すくい面には接触するが、切れ刃から離れた側にあるすくい不連続点に直接隣接した凹型副すくい面には接触しないように、互いに対して配置され得る。
V. 各歯には鋸歯がなくてもよい。
W. エンドミルの工具寿命は、チタニウム、具体的にはTI6AL4Vを、速度VC80.0メートル/分で、送り量FZ0.08ミリメートル/歯で、切り屑厚さae2.00ミリメートルで、深さaP22.0ミリメートルで機械加工する間、少なくとも60分とし得る。そのような機械加工条件下では、工具の寿命は、少なくとも80分または少なくとも90分とし得る。
X. 各溝は、条件30°<H<50°を満たすねじれ角Hを有し得る。ねじれ角Hは、35°±1°または37°±1°とし得る。前者の範囲は、チタニウムの機械加工に実現可能であると考えられている。理論上は、35°および37°に近い値が最適であると考えられており、および実際に、そのような値は、試験の最中、良好な結果を達成した。ねじれ角は、それぞれ、溝の長さに沿って一定にもまたは可変にもできる(すなわち、1つ以上の点で値が変化するか、または切削部分の長さに沿った各点で値が変化する)。
Y. 各凹型副すくい面は、凹形状とし得る。各凹型副すくい面は、同一の形状を有し得る。
Z. 各溝は、そのシングルパス生産(single-pass production)を可能にする形状とし得る(マルチパス生産(multi-pass production)よりも単純な製造を可能にする)。

0026

図面の簡単な説明
[0026]本出願の主題をより理解し、かつ本出願の主題の実際の実施方法を示すために、以下、添付図面を参照する。

図面の簡単な説明

0027

本出願の主題によるエンドミルの斜視図である。
図1Aのエンドミルの側面図である。
図1Aおよび図1Bのエンドミルの端面図である。
図1Bの線2B−2Bに沿って取った断面図である。
仮想上の円を追加した図2Bの拡大図である。
図2Bに示す切れ刃の拡大図である。
図2Bに示す切れ刃の拡大図である。
図1A〜3Bのエンドミルを含むエンドミルの試験結果を示す。
図1A〜3Bのエンドミルを含むエンドミルの試験結果を示す。
図1A〜3Bのエンドミルを含むエンドミルの試験結果を示す。
図1A〜3Bのエンドミルを含むエンドミルの試験結果を示す。
図1A〜3Bのエンドミルを含むエンドミルの試験結果を示す。

実施例

0028

詳細な説明
[0027]図1Aおよび図1Bを参照すると、これらの図には、一般に、超硬合金などの極めて硬質かつ耐摩耗性の材料で作製され、チタニウムを機械加工するように、およびその中心を通って縦方向に延びる回転軸ARの周りで回転できるように構成された、エンドミル10が示されている。この例では、図2Aに示す図のように、エンドミル10の回転方向DRは反時計回りである。

0029

[0028]エンドミル10は、シャンク部分12と、そこから延在する切削部分14とを含む。

0030

[0029]切削部分14は、切削部分直径DEを有し、および回転軸ARに沿って、軸方向後方DBに切削端面16から最も遠い溝端部18まで延在する。

0031

[0030]切削部分14は、第1、第2、第3および第4のらせん形状の溝22A、22B、22C、22Dと交互になった第1、第2、第3および第4の歯20A、20B、20C、20Dと一体的に形成されている。

0032

[0031]同様に図2Aを参照して説明すると、割り出し角IA、IB、IC、IDは、非対称的な割り出し角配置にある。割り出し角は、それぞれ異なる値を有してもよく、切削端面16において、以下のパターン:IA=92°、IB=86°、IC=88°、ID=94°で効果的であると見出された。

0033

[0032]また、図2Aに示すように、第1および第3の歯20A、20Cは、第2および第4の歯20B、20Dよりも短く、後者の対は、互いに対してねじれた位置にある。

0034

[0033]以下、初めにアルファベット添え字によって識別された同様の要素(例えば、「20A」、「20B」)は、それ以降、共通の特徴に関して言及する際には、本明細書および特許請求の範囲においては、そのような添え字を用いずに言及し得る(例えば、「20」)。

0035

[0034]同様に図2Bを参照して説明すると、各歯20は、逃げ面26A、26B、26C、26D、すくい面28A、28B、28C、28D、逃げ面26とすくい面28とが交わるところに形成された切れ刃30A、30B、30C、30D、および各逃げ面26と、後続の溝22の隣接する面40とが交わるところに形成された逃げ刃32A、32B、32C、32Dを含む。この例では、切削端面16において、下記でさらに説明する厚くなる部分40は、それぞれの後続の溝22の最接近した(隣接する)部分であり、それゆえ、例えば、第1の逃げ刃32Aは、切削端面16において、第1の逃げ面26Aと第4の厚くなる部分の面40Dとが交わるところに形成されている。

0036

[0035]切削部分14は、切削端面16から刃長平面PCにまでわたる有効刃長Lを有し、この刃長平面は、回転軸ARに垂直に延在し、かつ溝22が終了し始める(すなわち浅くなり始める)箇所に、または歯の逃げ面33がもはや有効的ではない個所に位置決めされている。有効切削部分は、切削端面16から刃長平面PCまでと規定される。

0037

[0036]エンドミル10には深い溝をつけることができ、およびこの例では図2Aエンドギャッシュ(end gash)34を示す。

0038

[0037]各溝22は、凸形状の追い出し部分36A、36B、36C、36D、各追い出し部分36と各すくい面28を接続する凹形状の曲げ部分38A、38B、38C、38Dを含む。

0039

[0038]各溝22はまた、関連の追い出し部分36とその逃げ刃32を接続する第1、第2、第3および第4の凹形状の厚くなる部分40A、40B、40C、40Dのうちの対応する1つを含み得る。

0040

[0039]図1Aおよび図1Bに示すように、厚くなる部分、具体的には、40Bを付す厚くなる部分は、切削部分14に部分的にのみ沿って延在する。反対に、残りの厚くなる部分40A、40C、40Dは、切削部分14全体に沿って延在し得る。切削部分14の一部分に沿って厚くなる部分40Bがないことは、複数の歯20の1つだけに限定され得る。そのような構成は、歯に強度をもたらすのを支援し得る。

0041

[0040]ここで図2Cを参照して説明すると、各追い出し部分36、曲げ部分38、および凹型副すくい面48(下記でさらに詳細に説明する)は、湾曲しており、かつ仮想上の円Cの一部分に対応する半径Rを有し得る。簡単にするために、以下の説明は、第2の溝22Bにのみ関するが、対応する要素および参照文字がこの例の各溝22に対して存在することを理解されたい。もっと正確に言えば、第2の凹型副すくい面48Bは、仮想上のすくい円C1Bの半径に対応するすくい半径R1Bを有することができる;第2の曲げ部分38Bは、仮想上の曲げ円C2Bの半径に対応する曲げ半径R2Bを有することができる;第2の追い出し部分36Bは、仮想上の追い出し円C3Bの半径に対応する追い出し半径R3Bを有することができる;および第2の厚くなる部分40Bは、仮想上の厚くなる円C4Bの半径に対応する厚くなる半径R4Bを有することができる。溝の横断面内において、1つの曲率から別の曲率への変化は、溝に沿った不連続点において発生し得る。例えば、第1の溝の不連続点42Bは、第2の凹型副すくい面48Bと第2の曲げ部分38Bとが交わる点に位置決めできる;第2の溝の不連続点44Bは、第2の曲げ部分38Bと第2の追い出し部分36Bとが交わる点に位置決めできる;および第3の溝の不連続点46Bは、第2の追い出し部分36Bと第2の厚くなる部分40Bとが交わる点に位置決めできる。

0042

[0041]実際のエンドミルの部分は、完全な円からわずかに逸脱し得ることを理解されたい。従って、凹型副すくい部分、曲げ部分、追い出し部分および厚くなる部分は、そのような半径を近似的に有するとみなされるべきである。

0043

[0042]例として第1の溝22Aを参照して説明すると、追い出し高さEの測定は、以下の通り例示される。追い出し高さEAは、第1の追い出し部分36Aの頂点AAと、隣接する曲げ部分38Aの最下点NA(すなわち、最下点Nは、エンドミルの中心点CPに最も近い曲げ部分の点である)から関連の隣接する第2の逃げ刃32B(第2の逃げ刃32Bは、便宜上、関連の第2の歯20Bの部分と定義されるが、隣接する後続の第1の溝22Aにも関連付けられている)まで延在する仮想上の直線ILAとの間で測定可能である。

0044

[0043]各溝22は、回転軸ARとで形成されるねじれ角H(図1B)を有する。この例では、第1および第3の溝22Aおよび22Cのねじれ角Hは、37°であり、および第2および第4の溝22Bおよび22Dのねじれ角は35°である。ねじれ角Hが37°の第1および第3の溝22Aおよび22Cは、ねじれ角Hが35°の第2および第4の溝22Bおよび22Dと比較して、大きなねじれ角を有するとみなされる。

0045

[0044]異なる直径の例に対して例示した実行可能な寸法を、下記の表に示す(エンドミル10の例に対応する12mmの例に関する寸法を説明している)。

0046

0047

[0045]図2Bに示すように、切削部分14は、コア径DCを有する。コア径DCは、中心点CPから各溝22の最接近点までの距離の和の2倍を、溝の数で割ったものと定義される。本例では、溝は全て、深さが等しく、それゆえ、図2Bに示すように、コア径DCは内接円CIの直径に等しい。詳しく述べると、溝の深さが等しくない例では、コア径DCは、中心点CPから各溝の最接近点までの平均距離の2倍である。

0048

[0046]図2Cを参照して説明すると、各歯20は、第1の歯20Aを例として参照すると、歯半径RTAおよび歯幅WTAを有する。

0049

[0047]図示の例では、各歯半径RTは同じ大きさを有する。その結果、切削部分直径DEは、歯半径RTの大きさの2倍である。歯の歯半径が等しくない例では、切削部分直径DEは、歯半径RTの和の2倍を、歯の数で割ったものと定義される。

0050

[0048]歯幅WTAは、中心点CPから切れ刃30Aまで延びる第1の想像線と、第1の想像線に平行しかつ逃げ刃32Aに交わる第2の想像線との間で測定可能である。

0051

[0049]図示の例では、各歯幅WTAは、少なくとも切削端面16において、同じ大きさを有し得る。歯の強度に関し、割り出し角が非対称的な配置にあるエンドミルに対して、歯幅が切削端面16から離間した位置で変更されると、効果的であることが分かった。この例では、第1および第3の歯20A、20Cの幅は、切削端面16から狭くなり、および第2および第4の歯20B、20Dの幅は、切削端面16から広くなる。

0052

[0050]簡単にするために、以下の説明は、2つの歯20B、20Cに関してのみなされる。この例では、歯20Aの幾何学的形状は、歯20Cと同一であり、および歯20Bの幾何学的形状は、歯20Dと同一であることに留意されたい。

0053

[0051]図3Aおよび図3Bを参照して説明すると、すくい面28B、28Cはそれぞれ、凹型副すくい面48B、48Cと、切削副すくい面50B、50Cと、それらが交わる点に形成されたすくい不連続点52B、52Cとを含む。

0054

[0052]製造を簡略化するために、凹型副すくい面48は、同じ形状を有することができ、その形状は、図3Aおよび図3Bに示すように凹形状とし得る。特に、この形状は、関連の切削副すくい面50から窪んでいるため、加工物(図示せず)から切削された金属切り屑が、好ましくは、凹型副すくい面48を、特にすくい不連続点52に直接隣接した点において接触せずに通り抜けることができ、それにより、エンドミルへの熱伝達を低減させる。

0055

[0053]各切削副すくい面50は、同じ歯20の凹型副すくい面48に関連付けられた仮想上の内部切削角λB、λCよりも値が大きい実内部切削角γB、γCを有する。もっと正確に言えば、図3Bを例として参照すると、すくい不連続点52Bから第2の凹型副すくい面48Bを延ばす仮想上のすくい延長線53Bは、第2の逃げ面26Bを延ばす仮想上の逃げ延長線55Bと交わり、およびそれらが交わるところにおいて鋭角の内部切削角λBを形成する。

0056

[0054]図3Aおよび図3Bに最もよく示すように、各切削副すくい面50の横断面は直線とし得る。

0057

[0055]各歯20は、切削副すくい面長寸法LC(図3Aにのみ示すが、各切削副すくい面50に存在する)を有し得る。この例では、LCは0.026RTである。

0058

[0056]各歯20は、回転軸ARから切れ刃30まで延びるエンドミル10の仮想上の放射状線LRから、切削副すくい面50まで測定される半径方向すくい角βを有し得る。

0059

[0057]図示の例では、第2の歯20Bの半径方向すくい角βBは−2°であり、および第3の歯20Cの半径方向すくい角βCは、2°である。

0060

[0058]逃げ面26は、双方とも、関連の歯20の同じ直径を有する仮想上の円形状線LTB、LTCに対して測定された、同じ半径方向逃げ角αB、αCを形成する。図示の例では、半径方向逃げ角αB、αCは7°である。

0061

[0059]図4A〜4Eに示す試験結果は、チタニウムを機械加工するために設計された異なるエンドミルの工具の寿命の比較を示す。それぞれの例において、工具の寿命は、機械加工を予め決められた間隔で(または機械加工に必要な電力の上昇を検出すると)停止し、かつ工具の摩耗を判断することによって、決定された。フランクの摩耗が0.2mmに達するかまたはコーナーの摩耗が0.5mmに達すると、工具の故障であるとみなされ、その後、継続的な機械加工を停止した。

0062

[0060]試験では、エンドミルには、以下の通りの符号を付した:
− 「番号1」は、本出願の主題によるものである;
− 「番号2」は、エンドミル番号1とは顕著に異なり、切れ刃が鋭く、すなわち切れ味が良く、および異なるコーティング、鋸歯状の歯、および切削部分の全長に対し共通ねじれ角を有する;
− 「番号3」は、エンドミル番号1と同じコーティングを有するが、顕著な違いには、鋸歯状の歯、鋭い切れ刃、および切削部分の全長に対し共通のねじれ角が含まれる;
− 「番号4」は、エンドミル番号1と同じ鈍い切れ刃を有するが、顕著な違いには、異なるコーティング、鋸歯状の歯、および共通のねじれ角が含まれる;
− 「番号5」は、エンドミル番号1と同じ鈍い切れ刃、およびコーティングを有するが、顕著な違いには、鋸歯状の歯および共通のねじれ角が含まれる;
− 「番号6」は、異なる基材を備えることを除いて、番号2と同じである;
− 「番号7」は、本出願の主題による追い出し部分を有し、および同じコーティングを有するが、エンドミル番号1との顕著な1つの違いは、対称的な割り出し角配置である;および
− 「番号8」は、エンドミル番号1と同じコーティングを有するが、顕著な違いは、切れ刃が鋭いことである。

0063

[0061]より詳細には、図4A〜4Eは、それぞれ、特定の機械加工条件下で異なる金属を切削したことによるエンドミルの試験結果を示す。下記の表1は、図4A〜4Eのそれぞれとの、切削される金属、および機械加工条件に関する対応を示し、および表2は、表形式で、試験結果を示す。

0064

0065

0066

[0062]図4Bに示すチタニウム機械加工試験の結果は、本出願の主題に従って作製されたエンドミル番号1の工具の寿命が、80.0メートル/分の速度での試験において、他のエンドミルよりも著しく長かったことを示し、さらなる機械加工が必要であると考えられなかったため、その試験を自発的に停止した。

0067

[0063]驚くべき結果を考慮して、別のチタニウムプレートで追加的な検証試験(図示せず)を実施し、図4Bに示す試験で使用したプレートが、標準以下でなかったことを確認した。

0068

[0064]しかしながら、特に、図4C〜4Eに示す結果は、他の材料の機械加工時には、相対的な耐用寿命が明白ではなかったこと、および図4Aの結果において、低速の機械加工では明確に示されなかったことを示す。

0069

[0065]上記の説明は、本出願の特許請求の範囲から、例示しない実施形態を除外しない、例示的な実施形態を含む。

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