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技術 抗補体C1s抗体とそれらの用途

出願人 バイオベラティブ・ユーエスエイ・インコーポレイテッド
発明者 バン・ブラッセレアー,ピーターパリー,グラハムスタグリアノ,ナンシー・イーパニッカー,サンディプ
出願日 2013年11月1日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2015-540826
公開日 2016年2月25日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-505240
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 生物学的材料の調査,分析 微生物、その培養処理 医療品保存・内服装置 医薬品製剤 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 農薬・動植物の保存 ペプチド又は蛋白質 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 微生物による化合物の製造
主要キーワード 波括弧 有形的表現媒体 反復作用 固形基材 アクティン 組織保存液 ビニルハライドポリマー 電光表示
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年2月25日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体;および前記抗体をコードする核酸分子を提供する。また、本開示は、前記抗体を含む組成物と、前記の抗体、核酸分子、および組成物を製造し使用する方法も提供する。本開示は、補体成分G4の開裂阻害する単離されたヒト化モノクローナル抗体であって、補体成分C2の開裂を阻害しない、前記単離されたモノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、本抗体は、古典的補体経路の成分を阻害し、いくつかの例では、その古典的補体経路成分は、C1sである。場合によっては、本抗体は、C1sのプロテアーゼ活性を阻害しない。

概要

背景

概要

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体;および前記抗体をコードする核酸分子を提供する。また、本開示は、前記抗体を含む組成物と、前記の抗体、核酸分子、および組成物を製造し使用する方法も提供する。本開示は、補体成分G4の開裂阻害する単離されたヒト化モノクローナル抗体であって、補体成分C2の開裂を阻害しない、前記単離されたモノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、本抗体は、古典的補体経路の成分を阻害し、いくつかの例では、その古典的補体経路成分は、C1sである。場合によっては、本抗体は、C1sのプロテアーゼ活性を阻害しない。

目的

導入
補体系免疫応答の周知のエフェクターメカニズムであり、病原体と他の有害な薬剤とに対する防護のみならず、損傷からの回復も提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

補体成分C4の開裂阻害する単離されたヒト化モノクローナル抗体であって、補体成分C2の開裂を阻害しない、前記ヒト化モノクローナル抗体。

請求項2

古典的補体経路の成分を阻害する、請求項1に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項3

前記古典的補体経路成分がC1sである、請求項2に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項4

C1sのプロテアーゼ活性を阻害しない、請求項3に記載のヒト化モノクローナル抗体

請求項5

補体成分1s(C1s)のドメインIVおよびドメインVを包含する領域内のエピトープを特異的に結合する、単離されたヒト化モノクローナル抗体。

請求項6

補体成分4(C4)へのC1sの結合を阻害する、請求項5に記載の単離されたヒト化モノクローナル抗体。

請求項7

C1sのプロテアーゼ活性を阻害しない、請求項6に記載の単離されたヒト化モノクローナル抗体。

請求項8

前記エピトープが立体構造エピトープである、請求項5に記載の単離されたヒト化モノクローナル抗体。

請求項9

C1複合体中の補体成分C1sに高いアビディティで結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体。

請求項10

補体成分C1sに特異的であって、10×10−9M未満のIC50で補体媒介性細胞溶解を阻害しかつ/または50×10−9M未満のIC50でC4活性化を阻害する、単離されたヒト化モノクローナル抗体。

請求項11

列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)のうちの1つ以上または配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域のCDRのうちの1つ以上を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項12

a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)、またはb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項13

a)配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、もしくは配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDR、またはb)配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、もしくは配列番号38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項14

a)配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDR、またはb)配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項15

a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6、ならびにb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRから選択されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒト化モノクローナル抗体。

請求項16

補体成分1s(C1s)を特異的に結合するヒト化抗体であって、エピトープとの結合に関して、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域のCDRのうちの1つ以上または配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域のCDRのうちの1つ以上を含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体。

請求項17

以下のa)およびb)から成る群より選択される、補体成分1s(C1s)を特異的に結合するヒト化抗体:a)補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合するヒト化抗体であって、前記エピトープとの結合に関して、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体、およびb)補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合するヒト化抗体であって、前記エピトープとの結合に関して、配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体。

請求項18

補体C1sタンパク質を結合するヒト化抗体であって、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、かつ前記エピトープとの結合に関して、a)配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、またはb)配列番号:8または配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体。

請求項19

補体C1sタンパク質を結合するヒト化抗体であって、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、かつ前記エピトープとの結合に関して、a)配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、およびb)配列番号:8または配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体。

請求項20

前記エピトープとの結合に関して、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:142、配列番号:5、および配列番号:6、またはb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36を含む重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む抗体と競合する、請求項19に記載のヒト化抗体。

請求項21

ヒト補体C1sタンパク質を結合する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項22

ラット補体C1sタンパク質を結合する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項23

サル補体C1sタンパク質を結合する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項24

ヒト補体C1sタンパク質、ラット補体C1sタンパク質、およびサル補体C1sタンパク質を結合する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項25

ヒト化軽鎖フレームワーク領域を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項26

前記ヒト化軽鎖フレームワーク領域が、表8に示すアミノ酸置換のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18個を含む、請求項25に記載の抗体。

請求項27

ヒト化重鎖フレームワーク領域を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項28

前記ヒト化重鎖フレームワーク領域が、表7に示すアミノ酸置換のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個を含む請求項27に記載の抗体。

請求項29

補体C1sタンパク質を結合する抗原結合フラグメントである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項30

IgモノマーFabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fdフラグメント、scFv、scAb、dAb、Fv、シングルドメイン重鎖抗体、およびシングルドメイン軽鎖抗体から成る群より選択される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項31

単一特異性抗体、二重特異性抗体、および多重特異性抗体から成る群より選択される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項32

別個ポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項33

単一のポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項34

Fc領域を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項35

軽鎖CDRおよび重鎖CDRが、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6、ならびにb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。

請求項36

補体C1sタンパク質を結合する抗体であって、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6、またはb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)を含む、前記抗体。

請求項37

配列番号:1、配列番号:2、および配列番号:3のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、または配列番号:32、配列番号:33、および配列番号:3のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項38

配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、または配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項39

i)配列番号:1のアミノ酸配列を有するCDR−L1、配列番号:2のアミノ酸配列を有するCDR−L2、配列番号:3のアミノ酸配列を有するCDR−L3、配列番号:4のアミノ酸配列を有するCDR−H1、配列番号:5のアミノ酸配列を有するCDR−H2、および配列番号:6のアミノ酸配列を有するCDR−H3、またはii)配列番号:32のアミノ酸配列を有するCDR−L1、配列番号:33のアミノ酸配列を有するCDR−L2、配列番号:3のアミノ酸配列を有するCDR−L3、配列番号:34のアミノ酸配列を有するCDR−H1、配列番号:35のアミノ酸配列を有するCDR−H2、および配列番号:36のアミノ酸配列を有するCDR−H3を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項40

配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項41

配列番号:8または配列番号:38のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項42

配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項43

配列番号:8または配列番号:38のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項44

配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および配列番号:8または配列番号38:のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項45

i)配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、またはii)配列番号:37のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:38のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項36に記載の抗体。

請求項46

モノクローナル抗体である、請求項36に記載の抗体。

請求項47

ヒト化抗体である、請求項36に記載の抗体。

請求項48

抗体フラグメントである、請求項36に記載の抗体。

請求項49

リポソーム中カプセル封入されている、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体。

請求項50

共有結合した非ペプチド合成ポリマーを含む、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体。

請求項51

前記合成ポリマーがポリエチレングリコールポリマーである、請求項50に記載の抗体。

請求項52

血液脳関門の通過を容易にする薬剤一緒に処方される、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体。

請求項53

血液脳関門の通過を促進する化合物に、直接にまたはリンカーを介して、融合されており、かつ前記化合物が、担体分子ペプチド、またはタンパク質から成る群より選択される、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体。

請求項54

請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体をコードするヌクレオチド配列を含む核酸

請求項55

請求項54に記載の核酸を含む組換えベクター

請求項56

請求項54に記載の核酸または請求項55に記載の組換えベクターを含む組換え細胞

請求項57

請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体と薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物

請求項58

請求項57に記載の医薬組成物を含む無菌容器

請求項59

瓶および注射器から成る群より選択される、請求項58に記載の容器

請求項60

個体における補体成分C4の活性化を阻害する方法であって、有効量の請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物を、前記個体に投与することを含む、前記方法。

請求項61

個体における補体C1s活性を阻害する方法であって、有効量の請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物を、前記個体に投与することを含む、前記方法。

請求項62

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置する方法であって、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物を、前記個体に投与することを含む、前記方法。

請求項63

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体における補体活性化を阻害する方法であって、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物を、前記個体に投与することを含む、前記方法。

請求項64

前記個体が哺乳動物である、請求項60〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

前記個体がヒトである、請求項60〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項66

前記投与が静脈内である、請求項60〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項67

前記投与が皮下である、請求項60〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項68

前記投与が鞘内である、請求項60〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項69

前記投与が、(a)補体活性化の減少;(b)認知機能の改善;(c)ニューロン損失の減少;(d)ニューロンにおけるリン酸化タウベルの減少;(e)グリア細胞活性化の減少;(f)リンパ球浸潤の減少;(g)マクロファージ浸潤の減少;(h)抗体沈着の減少;(i)グリア細胞喪失の減少;(j)希突起膠細胞損失の減少;(k)樹状細胞浸潤の減少;(l)好中球浸潤の減少;(m)赤血球溶解の減少;(n)赤血球食作用の減少;(o)血小板食作用の減少;(p)血小板溶解の減少;(q)移植片生着の改善;(r)マクロファージ媒介食作用の減少;(s)視力の改善;(t)運動制御の改善;(u)血栓形成の改善;(v)凝固の改善;(w)腎機能の改善;(x)抗体によって媒介される補体活性化の減少;(y)自己抗体によって媒介される補体活性化の減少;(z)貧血の改善;(aa)脱髄の減少;(ab)好酸球増加の減少;(ac)赤血球上のC3沈着の減少(ad)血小板上のC3沈着の減少(ae)アナフィラトキシン産生の減少(af)自己抗体によって媒介される水疱形成の減少;(ag)自己抗体によって誘発される掻痒症の減少;(ah)自己抗体によって誘発される紅斑性狼瘡の減少;(ai)自己抗体媒介皮膚びらんの減少;(aj)輸血反応による赤血球破壊の減少;(ak)同種抗体による赤血球溶解の減少;(al)輸血反応による溶血の減少;(am)同種抗体媒介血小板溶解の減少;(an)輸血反応による血小板溶解の減少(ao)マスト細胞活性化の減少;(ap)マスト細胞ヒスタミン放出の減少;(aq)血管透過性の減少;(ar)浮腫の減少;(as)移植片内皮上の補体沈着の減少;(at)移植片内皮におけるアナフィラトキシン生成の減少;(au)真皮上皮接合部の分離の減少;(av)真皮−上皮接合部におけるアナフィラトキシンの生成の減少;(aw)移植片内皮において同種抗体によって媒介される補体活性化の減少;(ax)抗体によって媒介される神経筋接合部喪失の減少;(ay)神経筋接合部における補体活性化の減少;(az)神経筋接合部におけるアナフィラトキシン生成の減少;(ba)神経筋接合部における補体沈着の減少;(bb)麻痺の減少;(bc)しびれの減少;(bd)排尿制御の向上;(be)排便制御の向上;(bf)自己抗体と関連する死亡率の減少;および(bg)自己抗体と関連する罹病率の減少から成る群より選択されるアウトカムをもたらす、請求項60〜68のいずれか一項に記載の方法。

請求項70

前記グリア細胞が星状細胞およびミクログリアから成る群より選択される、請求項69に記載の方法。

請求項71

前記抗体が、約1μg/ml〜約1mg/mlのピーク血清中濃度を与える量で投与される、請求項60〜68のいずれか一項に記載の方法。

請求項72

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物の使用。

請求項73

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置するための医薬品の製造における、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物の使用。

請求項74

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体における補体活性化を阻害するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物の使用。

請求項75

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体における補体活性化を阻害するための医薬品の製造における、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項57に記載の医薬組成物の使用。

請求項76

薬物療法において使用するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項56に記載の医薬組成物。

請求項77

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体の処置において使用するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項56に記載の医薬組成物。

請求項78

補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体における補体活性化を阻害する際に使用するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体または請求項56に記載の医薬組成物。

請求項79

個体における補体媒介疾患または補体媒介障害を診断する方法であって、(a)前記個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質の量を決定すること、ここで、前記決定工程は、(i)前記生体試料を、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体と接触させること;および(ii)前記生体試料中に存在する補体C1sタンパク質への前記抗体の結合を定量することを含む;および(b)前記生体試料中に存在する補体C1sタンパク質の量を、正常対照個体における補体C1sタンパク質の量を示す正常対照値と比較することを含み、前記生体試料中のC1sタンパク質の量と正常対照値との間の有意差は、前記個体が補体媒介疾患または補体媒介障害を有することを示す、前記方法。

請求項80

個体における補体媒介疾患または補体媒介障害の進行をモニターする方法であって、(a)第1時点で前記個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質の第1量を決定すること、(b)第2時点で前記個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質の第2量を決定すること、(c)補体C1sタンパク質の前記第2量を、補体C1sタンパク質の前記第1量と比較することを含み、前記決定工程は、(i)前記生体試料を請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体と接触させること、および(ii)生体試料中に存在する補体C1sタンパク質への抗体の結合を定量することを含む、前記方法。

請求項81

前記第1時点は処置計画開始前の時点であり、前記第2時点は処置計画の開始後の時点である、請求項80に記載の方法。

請求項82

前記第2時点で前記個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質の量に基づいて処置計画を調節することを含む、請求項81に記載の方法。

請求項83

個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質を検出するためのinvitro法であって、(a)前記生体試料を、請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体と接触させること、および(b)前記生体試料中に存在する補体C1sタンパク質への抗体の結合を検出することを含む、前記invitro法。

請求項84

前記生体試料が、血液、血清血漿、尿、唾液脳脊髄液間質液、眼液、滑液固形組織検体組織培養検体、および細胞検体から成る群より選択される、請求項79〜83のいずれか一項に記載の方法。

請求項85

a)生体試料をカルシウムキレート剤で処理してC1sモノマーを形成させること、b)キレート剤処理した前記生体試料を、C1sを結合するがC1sへの結合に関して請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗C1s抗体とは競合しない固定化第1抗体と接触させて、固定化第1抗体/C1sモノマー複合体を形成させること、c)前記固定化第1抗体/C1sモノマー複合体を請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体と接触させること、およびd)前記固定化C1sモノマーへの前記モノクローナル抗C1s抗体の結合を検出することを含む、請求項79〜83のいずれか一項に記載の方法。

請求項86

a)前記生体試料を、C1sを結合するがC1sへの結合に関して請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗C1s抗体とは競合しない固定化第1抗体と接触させて、固定化第1抗体/C1s複合体を形成させること、b)前記固定化第1抗体/C1s複合体をカルシウムキレート剤と接触させて、固定化C1sモノマーを形成させること、c)前記固定化C1sモノマーを請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗C1s抗体と接触させること、およびd)前記固定化C1sモノマーへの請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体の結合を検出することを含む、請求項79〜83のいずれか一項に記載の方法。

請求項87

invivoの補体C1sタンパク質を検出するための方法であって、(a)請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体を、個体に投与すること、および(b)画像化法を使用して前記個体中の補体C1sタンパク質への前記抗体の結合を検出することを含む、前記方法。

請求項88

前記結合が、前記個体において、補体媒介疾患または補体媒介障害によって変化した部位で検出される、請求項87に記載の方法。

請求項89

前記結合が前記個体の脳で検出される、請求項87に記載の方法。

請求項90

前記抗体が画像化法における使用に適した造影剤を含む、請求項87〜90のいずれか一項に記載の方法。

請求項91

画像化法が、磁気共鳴画像法および陽電子放射断層撮影法から成る群より選択される請求項87〜90のいずれか一項に記載の方法。

請求項92

定量的である、請求項79〜91のいずれか一項に記載の方法。

請求項93

前記個体が、補体媒介疾患または補体媒介障害を有すると疑われるか、補体媒介疾患または補体媒介障害を有すると診断されているか、または補体媒介疾患もしくは補体媒介障害を発症する遺伝素因を有する、請求項79〜92のいずれか一項に記載の方法。

請求項94

(a)請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗C1s抗体、および(b)レシピエント個体への移植を目的とされている臓器または組織を維持する1つ以上の薬剤を含む溶液を含む組成物

請求項95

前記溶液が臓器保存液または組織保存液である、請求項94に記載の組成物。

請求項96

前記溶液が、臓器灌流液または組織灌流液である、請求項94に記載の組成物。

請求項97

前記溶液が、(i)塩、(ii)浮腫を軽減する薬剤、(iii)酸素フリーラジカルスカベンジャー、および(iv)エネルギー供給システム成分を含む、請求項94に記載の組成物。

請求項98

ラクトビオン酸カリウム、KH2PO4、MgSO4、ラフィノースアデノシングルタチオンアロプリノール、およびヒドロキシエチル澱粉を含む、請求項97に記載の組成物。

請求項99

請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗C1s抗体または請求項57に記載の医薬組成物を含む臓器保存液または組織保存液。

請求項100

請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗C1s抗体または請求項57に記載の医薬組成物を含む臓器灌流液または組織灌流液。

請求項101

移植用の臓器または組織を維持するための方法であって、前記臓器または前記組織を請求項94〜98のいずれか一項に記載の組成物と接触させることを含む、前記方法。

請求項102

請求項94〜98のいずれか一項に記載の組成物中に維持された単離された臓器または組織。

請求項103

眼、心臓、腸、腎臓肝臓膵臓、および胸腺から成る群より選択される、請求項102に記載の臓器。

請求項104

骨、骨髄角膜心臓弁ランゲルハンス島、皮膚、血液、および静脈から成る群より選択される、請求項102に記載の組織。

請求項105

前記血液組織全血、赤血球、白血球、または臍帯血を含む、請求項104に記載の組織。

請求項106

前記血液組織が単離された血球集団である、請求項104に記載の組織。

請求項107

臓器または組織における補体活性化を阻害するためのinvitro法であって、前記臓器または前記組織を請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体、請求項57に記載の医薬組成物、または請求項1〜48のいずれか一項に記載の抗体を含む溶液と接触させることを含む、前記invitro法。

請求項108

前記溶液が臓器保存液または組織保存液である、請求項107に記載の方法。

請求項109

前記溶液が臓器灌流液または組織灌流液である、請求項107に記載の方法。

請求項110

前記溶液が、(i)塩、(ii)浮腫を軽減する薬剤、(iii)酸素フリーラジカルスカベンジャー、および(iv)エネルギー供給システム成分を含む、請求項107に記載の方法。

請求項111

前記溶液が、ラクトビオン酸カリウム、KH2PO4、MgSO4、ラフィノース、アデノシン、グルタチオン、アロプリノール、およびヒドロキシエチル澱粉を含む、請求項107に記載の方法。

技術分野

0001

相互参照
本出願は、2012年11月2日出願の米国仮出願第61/721,916号、2013年1月18日出願の米国仮出願第61/754,123号、2013年3月13日出願の米国仮出願第61/779,180号、および2013年7月15日出願の米国仮出願第61/846,402号の利益を主張するものであり、前記仮出願は、参照により、その全体を本明細書に援用する。

0002

導入
補体系免疫応答の周知のエフェクターメカニズムであり、病原体と他の有害な薬剤とに対する防護のみならず、損傷からの回復も提供する。補体経路は、典型的には不活性な形態で身体中に存在する複数のタンパク質を含む。古典的補体経路は、C1q、C1r、およびC1sタンパク質から成るC1複合体と呼ばれている補体第1成分の活性化が引き金になる。免疫複合体または他のアクチベーターにC1が結合すると、C1s成分、フルオロリン酸ジイソプロピルDFP)感受性セリンプロテアーゼが、補体成分C4およびC2を開裂させて、古典的補体経路の活性化を開始させる。古典的補体経路は、多くの疾患および障害関与すると思われる。

0003

当技術分野では補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する化合物に関するニーズが存在する。また、そのような疾患または障害を検出またはモニターすることができる化合物に関するニーズも存在する。また、そのような化合物およびそれらの組成物を製造し使用する方法も必要とされている。

発明が解決しようとする課題

0004

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体、および前記抗体をコードする核酸分子を提供する。また、本開示は、前記抗体を含む組成物と、前記の抗体、核酸分子、および組成物を製造し使用する方法も提供する。

0005

本開示は、補体成分C4の開裂を阻害する単離されたヒト化モノクローナル抗体であって、補体成分C2の開裂を阻害しない、前記単離されたモノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、抗体は、古典的補体経路の成分を阻害し、いくつかの例では、その古典的補体経路成分は、C1sである。場合によっては、抗体は、C1sのプロテアーゼ活性を阻害しない。
本開示は、補体成分1s(C1s)のドメインIVおよびドメインVを包含する領域内のエピトープを特異的に結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、抗体は、補体成分4(C4)へのC1sの結合を阻害する。いくつかの例では、抗体は、C1sのプロテアーゼ活性を阻害しない。いくつかの例では、本開示の単離されたヒト化モノクローナル抗体によって結合されるエピトープは、立体構造エピトープである。

0006

本開示は、C1複合体中の補体成分C1sを高いアビディティで結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。

0007

本開示は、補体成分C1sに特異的であり、補体媒介性細胞溶解を10×10−9M未満のIC50で阻害し、かつ/またはC4活性化を50×10−9M未満のIC50で阻害する、単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。

0008

本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)のうちの1つ以上、または配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域のCDRのうちの1つ以上を含むことができる。

0009

本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)、またはb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含むことができる。

0010

本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、a)配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、もしくは配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDR、またはb)配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、もしくは配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含むことができる。

0011

本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、a)配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDR、またはb)配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含むことができる。

0012

本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6、ならびにb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDR、から選択されるアミノ酸配列を有する、重鎖および軽鎖の相補性決定領域(CDR)を含むことができる。

0013

本開示は、補体成分1s(C1s)を特異的に結合するヒト化抗体であって、エピトープとの結合に関して、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域のCDRのうちの1つ以上、または配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域のCDRのうちの1つ以上を含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体を提供する。

0014

本開示は、補体成分1s(C1s)を特異的に結合するヒト化抗体であって、次のa)およびb)から成る群より選択される前記ヒト化抗体を提供する:a)補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合するヒト化抗体であって、前記エピトープとの結合に関して、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体、およびb)補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合するヒト化抗体であって、前記エピトープとの結合に関して、配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体。

0015

本開示は、補体C1sタンパク質を結合するヒト化抗体であって、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、かつ前記エピトープとの結合に関して、a)配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、またはb)配列番号:8または配列番号38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体を提供する。

0016

本開示は、補体C1sタンパク質を結合するヒト化抗体であって、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、かつ前記エピトープとの結合に関して、a)配列番号:7または配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDR、およびb)配列番号:8または配列番号38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する、前記ヒト化抗体を提供する。いくつかの例では、抗体は、エピトープとの結合に関して、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:142、配列番号:5、および配列番号:6、またはb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36を含む重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む抗体と競合する。

0017

本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、ヒト補体C1sタンパク質を結合することができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、ラット補体C1sタンパク質を結合することができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、サル補体C1sタンパク質を結合することができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、ヒト補体C1sタンパク質、ラット補体C1sタンパク質、およびサル補体C1sタンパク質を結合することができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、ヒト化軽鎖フレームワーク領域を含むことができる。例えば、ヒト化軽鎖フレームワーク領域は、表8に示すアミノ酸置換のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18個を含むことができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、ヒト化重鎖フレームワーク領域を含むことができる。例えば、ヒト化重鎖フレームワーク領域は、表7に示すアミノ酸置換のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個を含むことができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、補体C1sタンパク質を結合する抗原結合フラグメントであることができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、IgモノマーFabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fdフラグメント、scFv、scAb、dAb、Fv、シングルドメイン重鎖抗体、およびシングルドメイン軽鎖抗体から成る群より選択される。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、単一特異性抗体、二重特異性抗体、および多重特異性抗体から成る群より選択される。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、別個ポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含むことができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、単一のポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含むことができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、抗体は、Fc領域を含むことができる。本開示の実施形態のいずれかにおいて、軽鎖CDRおよび重鎖CDRは、a)配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6、ならびにb)配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択される。

0018

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体であって、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)を含む、前記抗体を提供する。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号:1、配列番号:2、および配列番号:3のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号:1のアミノ酸配列を有するCDR−L1、配列番号:2のアミノ酸配列を有するCDR−L2、配列番号:3のアミノ酸配列を有するCDR−L3、配列番号:4のアミノ酸配列を有するCDR−H1、配列番号:5のアミノ酸配列を有するCDR−H2、および配列番号:6のアミノ酸配列を有するCDR−H3を含む。

0019

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:8のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および配列番号:8のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0020

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体であって、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、かつ前記エピトープとの結合に関して、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する、前記抗体を提供する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む。

0021

上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、ヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質によって開裂される少なくとも1種の基質の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、前記基質は、補体C2および補体C4から成る群より選択される。

0022

上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、ヒト化軽鎖フレームワーク領域を含むことができる。上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、ヒト化重鎖フレームワーク領域を含むことができる。

0023

上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質を結合するIgモノマーまたはその抗原結合フラグメントであることができる。上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質を結合する抗原結合フラグメントであることができる。上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、Igモノマー、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fdフラグメント、scFv、scAb、dAb、Fv、シングルドメイン重鎖抗体、およびシングルドメイン軽鎖抗体から成る群より選択される。上記実施形態のいずれかにおいて、本開示の抗C1s抗体は、単一特異性抗体、二重特異性抗体、および多重特異性抗体から成る群より選択される。

0024

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、別個のポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、単一のポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体はFc領域を含む。
本開示は、抗体IPN003(本明細書では「IPN−M34」または「M34」または「TNT003」ともいう)によって結合されるエピトープとの結合に関して競合する抗体を提供する。本開示は、抗体IPN003の可変ドメインを含む抗体を提供する。本開示は抗体IPN003を提供する。

0025

本開示は、組換え製造を含む方法によって製造される抗C1s抗体を提供する。

0026

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体を提供し、前記抗体はリポソーム中カプセル封入される。

0027

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体を提供し、前記抗体は、共有結合した非ペプチド合成ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、前記合成ポリマーは、ポリエチレングリコールポリマーである。

0028

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体を提供し、前記抗体は、血液脳関門の通過を容易にする薬剤と一緒に処方される。

0029

本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体を提供し、前記抗体は、血液脳関門の通過を促進する化合物に、直接にまたはリンカーを介して、融合され、また、前記化合物は、担体分子ペプチド、またはタンパク質から成る群より選択される。

0030

本開示は、本明細書で開示される実施形態のいずれかの抗C1s抗体をコードする核酸分子を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、前記核酸分子を含む組換えベクターを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、前記核酸分子を含む組換え分子を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、前記組換え分子を含む組換え細胞を提供する。

0031

本開示は、本明細書で開示される実施形態のいずれかの抗C1s抗体と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態は、前記医薬組成物を含む無菌容器を含む。いくつかの実施形態では、前記容器は瓶と注射器から成る群より選択される。

0032

本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置する方法を提供する。前記方法は、本明細書で開示される実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその薬学的に許容される組成物を個体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、個体は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、個体はヒトである。いくつかの実施形態では、投与は静脈内である。いくつかの実施形態では、投与は鞘内である。いくつかの実施形態では、投与により、(a)補体活性化の減少;(b)認知機能の改善;(c)ニューロン損失の減少;(d)ニューロンにおけるリン酸化タウベルの減少;(e)グリア細胞活性化の減少;(f)リンパ球浸潤の減少;(g)マクロファージ浸潤の減少;(h)抗体沈着の減少;(i)グリア細胞喪失の減少;(j)希突起膠細胞損失の減少;(k)樹状細胞浸潤の減少;(l)好中球浸潤の減少;(m)赤血球溶解の減少;(n)赤血球食作用の減少;(o)血小板食作用の減少;(p)血小板溶解の減少;(q)移植片生着の改善;(r)マクロファージ媒介食作用の減少;(s)視力の改善;(t)運動制御の改善;(u)血栓形成の改善;(v)凝固の改善;(w)腎機能の改善;(x)抗体によって媒介される補体活性化の減少;(y)自己抗体によって媒介される補体活性化の減少;(z)貧血の改善;(aa)脱髄の減少;(ab)好酸球増加の減少;(ac)赤血球上のC3沈着の減少(例えばRBC上のC3b、iC3bなどの沈着の減少);(ad)血小板上のC3沈着の減少(例えば血小板上のC3b、iC3bなどの沈着の減少);(ae)アナフィラトキシン(例えばC3a、C4a、C5a)産生の減少;(af)自己抗体によって媒介される水疱形成の減少;(ag)自己抗体によって誘発される掻痒症の減少;(ah)自己抗体によって誘発される紅斑性狼瘡の減少;(ai)自己抗体によって媒介される皮膚びらんの減少;(aj)輸血反応による赤血球破壊の減少;(ak)同種抗体による赤血球溶解の減少;(al)輸血反応による溶血の減少;(am)同種抗体媒介血小板溶解の減少;(an)輸血反応による血小板溶解の減少;(ao)マスト細胞活性化の減少;(ap)マスト細胞ヒスタミン放出の減少;(aq)血管透過性の減少;(ar)浮腫の減少;(as)移植片内皮上の補体沈着の減少;(at)移植片内皮におけるアナフィラトキシン生成の減少;(au)真皮上皮接合部の分離の減少;(av)真皮−上皮接合部におけるアナフィラトキシンの生成の減少;(aw)移植片内皮において同種抗体によって媒介される補体活性化の減少;(ax)抗体によって媒介される神経筋接合部喪失の減少;(ay)神経筋接合部における補体活性化の減少;(az)神経筋接合部におけるアナフィラトキシン生成の減少;(ba)神経筋接合部における補体沈着の減少;(bb)麻痺の減少;(bc)しびれの減少;(bd)排尿制御の向上;(be)排便制御の向上;(bf)自己抗体と関連する死亡率の減少;および(bg)自己抗体と関連する罹病率の減少から成る群より選択されるアウトカムが得られる。いくつかの実施形態では、グリア細胞活性化の減少は、星状細胞活性化の減少またはミクログリア活性化の減少を含む。

0033

本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体における補体活性化を阻害する方法を提供する。本方法は、本明細書で開示される実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を個体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、個体は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、個体はヒトである。いくつかの実施形態では、投与は静脈内である。いくつかの実施形態では、投与は鞘内である。いくつかの実施形態では、投与は皮下である。いくつかの実施形態では、投与により、(a)補体活性化の減少;(b)認知機能の改善;(c)ニューロン損失の減少;(d)ニューロンにおけるリン酸化タウレベルの減少;(e)グリア細胞活性化の減少;(f)リンパ球浸潤の減少;(g)マクロファージ浸潤の減少;(h)抗体沈着の減少;(i)グリア細胞喪失の減少;(j)希突起膠細胞損失の減少;(k)樹状細胞浸潤の減少;(l)好中球浸潤の減少;(m)赤血球溶解の減少;(n)赤血球食作用の減少;(o)血小板食作用の減少;(p)血小板溶解の減少;(q)移植片生着の改善;(r)マクロファージ媒介食作用の減少;(s)視力の改善;(t)運動制御の改善;(u)血栓形成の改善;(v)凝固の改善;(w)腎機能の改善;(x)抗体によって媒介される補体活性化の減少;(y)自己抗体によって媒介される補体活性化の減少;(z)貧血の改善;(aa)脱髄の減少;(ab)好酸球増加の減少;(ac)赤血球上のC3沈着の減少(例えばRBC上のC3b、iC3bなどの沈着の減少);(ad)血小板上のC3沈着の減少(例えば血小板上のC3b、iC3bなどの沈着の減少);(ae)アナフィラトキシン産生の減少;(af)自己抗体によって媒介される水疱形成の減少;(ag)自己抗体によって誘発される掻痒症の減少;(ah)自己抗体によって誘発される紅斑性狼瘡の減少;(ai)自己抗体によって媒介される皮膚びらんの減少;(aj)輸血反応による赤血球破壊の減少;(ak)同種抗体による赤血球溶解の減少;(al)輸血反応による溶血の減少;(am)同種抗体媒介血小板溶解の減少;(an)輸血反応による血小板溶解の減少;(ao)マスト細胞活性化の減少;(ap)マスト細胞ヒスタミン放出の減少;(aq)血管透過性の減少;(ar)浮腫の減少;(as)移植片内皮上の補体沈着の減少;(at)移植片内皮におけるアナフィラトキシン生成の減少;(au)真皮−上皮接合部の分離の減少;(av)真皮−上皮接合部におけるアナフィラトキシンの生成の減少;(aw)移植片内皮において同種抗体によって媒介される補体活性化の減少;(ax)抗体によって媒介される神経筋接合部喪失の減少;(ay)神経筋接合部における補体活性化の減少;(az)神経筋接合部におけるアナフィラトキシン生成の減少;(ba)神経筋接合部における補体沈着の減少;(bb)麻痺の減少;(bc)しびれの減少;(bd)排尿制御の向上;(be)排便制御の向上;(bf)自己抗体と関連する死亡率の減少;および(bg)自己抗体と関連する罹病率の減少から成る群より選択されるアウトカムが得られる。いくつかの実施形態では、グリア細胞活性化の減少は、星状細胞活性化の減少またはミクログリア活性化の減少を含む。

0034

本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物の使用を提供する。

0035

本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置するための医薬品の製造における、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体の使用を提供する。

0036

本開示は、補体C1s活性を阻害するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはそれらの医薬組成物の使用を提供する。ここでいう「補体C1s活性を阻害する」には、補体活性化を阻害すること、例えばC4b2a(すなわち補体C4bと補体C2aの複合体;「C3コンバターゼ」とも呼ばれている)の産生を阻害することが包含される。いくつかの実施形態では、本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体において補体活性化を阻害するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物の使用を提供する。

0037

本開示は、補体活性化を阻害するための医薬品の製造における、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体において補体活性化を阻害するための医薬品の製造における、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物の使用を提供する。

0038

本開示は、薬物療法において使用するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を提供する。

0039

本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体を処置するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を提供する。

0040

本開示は、補体活性化を阻害するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を提供する。本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を有する個体において補体活性化を阻害するための、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を提供する。

0041

本開示は、個体における補体媒介疾患または補体媒介障害を診断する方法を提供し、前記方法は、(a)個体から得られる生体試料中の補体C1sタンパク質の量を決定すること、ここで前記決定工程は、(i)前記生体試料を前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体と接触させること、および(ii)前記生体試料中に存在する補体C1sタンパク質に対する前記抗体の結合を定量することを含む;および(b)前記生体試料中の補体C1sタンパク質の量を、正常対照個体における補体C1sタンパク質の量を示す正常対照値と比較することを含み、ここで生体試料中のC1sタンパク質の量と正常対照値との間の有意差は、前記個体が補体媒介疾患または補体媒介障害を有することを示す。いくつかの実施形態では、生体試料は、血液、血清血漿、尿、唾液脳脊髄液間質液、眼液、滑液固形組織試料組織培養試料、および細胞試料から成る群より選択される。

0042

本開示は、個体において、補体媒介疾患または補体媒介障害の進行をモニターする方法を提供し、前記方法は、(a)第1時点で前記個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質の第1量を決定すること、(b)第2時点で前記個体から得られた生体試料中の補体C1sタンパク質の第2量を決定すること、および(c)補体C1sタンパク質の前記第2量を、補体C1sタンパク質の前記第1量と比較することを含む。前記決定工程は、(i)前記生体試料を、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体と接触させること、および(ii)前記生体試料中に存在する補体C1sタンパク質に対する前記抗体の結合を定量することを含む。いくつかの実施形態では、第1時点は処置計画開始前の時点であり、第2時点は処置計画の開始後の時点である。いくつかの実施形態では、生体試料は、血液、血清、血漿、尿、唾液、脳脊髄液、間質液、眼液、滑液、固形組織試料、組織培養試料、および細胞試料から成る群より選択される。

0043

本開示は、個体から得られる生体試料中の補体C1sタンパク質を検出するin vitro法を提供し、前記方法は、(a)前記生体試料を、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体と接触させること、および(b)前記生体試料中に存在する補体C1sタンパク質に対する前記抗体の結合を検出することを含む。いくつかの実施形態では、生体試料は、血液、血清、血漿、尿、唾液、脳脊髄液、間質液、眼液、滑液、固形組織試料、組織培養試料、および細胞試料から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、本方法は定量的である。

0044

本開示は、in vivoで生きている個体中の補体C1sタンパク質を検出する方法であって、(a)前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体を前記個体に投与すること、および(b)画像化法を使用して前記個体中の補体C1sタンパク質に対する前記抗体の結合を検出することを含む、前記方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記結合は、個体中、補体媒介疾患または補体媒介障害によって変化した部位において検出される。いくつかの実施形態では、結合は個体の脳において検出される。実施形態のうちのいくつかでは、抗体は、画像化法での使用に適する造影剤を含む。いくつかの実施形態では、画像化法は、磁気共鳴画像法陽電子放射断層撮影法、およびIVIS計測(IVIS instrumentation)から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、本方法は定量的である。

0045

いくつかの実施形態では、生体試料は、血液、血清、血漿、尿、唾液、脳脊髄液、間質液、眼液、滑液、固形組織試料、組織培養試料、および細胞試料から成る群より選択される。

0046

いくつかの実施形態では、本開示の方法は、前記個体が、補体媒介疾患または補体媒介障害を有すると疑われるか、補体媒介疾患または補体媒介障害を有すると診断されているか、または補体媒介疾患もしくは補体媒介障害を発症する遺伝素因を有するものであると規定する。

0047

本開示は、(a)前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体;および(b)レシピエント個体への移植を目的とされている臓器または組織を維持する1種以上の薬剤を含む溶液を含む。いくつかの実施形態では、前記溶液は臓器保存液または組織保存液である。いくつかの実施形態では、前記溶液は臓器灌流液または組織灌流液である。いくつかの実施形態では、前記溶液は、i)塩;ii)浮腫を軽減する薬剤;iii)酸素フリーラジカルスカベンジャー;およびiii)エネルギー供給システム成分を含む。いくつかの実施形態では、前記組成物は、ラクトビオン酸カリウム、KH2PO4、MgSO4、ラフィノースアデノシングルタチオンアロプリノール、およびヒドロキシエチルデンプンを含む。

0048

本開示は、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を含む臓器保存液または組織保存液を提供する。

0049

本開示は、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体またはその医薬組成物を含む臓器灌流液または組織灌流液を提供する。

0050

本開示は、移植のために臓器または組織を維持する方法を提供し、前記方法は、臓器または組織を、(a)前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体および(b)前記実施形態のいずれかの臓器保存液もしくは組織保存液または前記実施形態のいずれかの臓器灌流液もしくは組織灌流液を含む組成物と接触させることを含む。

0051

本開示は、(a)前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体、および(b)前記実施形態のいずれかの臓器保存液もしくは組織保存液、または前記実施形態のいずれかの臓器灌流液もしくは組織灌流液を含む組成物中に維持される摘出された臓器または組織を提供する。いくつかの実施形態では、臓器は、眼、心臓、腸、腎臓肝臓膵臓、および胸腺から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、組織は、骨、骨髄角膜心臓弁ランゲルハンス島、皮膚、および静脈から成る群より選択される。

0052

本開示は、臓器または組織において補体活性化を阻害するin vitro法を提供し、前記方法は、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体、前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体を含む溶液、または前記実施形態のいずれかの抗C1s抗体を含む医薬組成物と、臓器または組織を接触させることを含む。

0053

本発明の一定の態様を、以下の段落番号(0056〜0076)に定義する。

0054

補体C1sタンパク質を結合する抗体であって、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)を含む、前記抗体。

0055

配列番号:1、配列番号:2、および配列番号:3のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。

0056

配列番号:1のアミノ酸配列を有するCDR−L1、配列番号:2のアミノ酸配列を有するCDR−L2、配列番号:3のアミノ酸配列を有するCDR−L3、配列番号:4のアミノ酸配列を有するCDR−H1、配列番号:5のアミノ酸配列を有するCDR−H2、および配列番号:6のアミノ酸配列を有するCDR−H3を含む、段落番号0056の抗体。

0057

配列番号:7のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。配列番号:8のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。

0058

配列番号:7のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:8のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、段落番号0056の抗体。

0059

補体C1sタンパク質を結合する抗体であって、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、かつ前記エピトープとの結合に関して、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する、前記抗体。

0060

配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む、段落番号0061の抗体。

0061

ヒト補体C1sタンパク質を結合する、段落番号0056〜0062のいずれか一つの抗体。ラット補体C1sタンパク質またはサル補体C1sタンパク質を結合する、段落番号0056〜0062のいずれか一つの抗体。

0062

補体C1sタンパク質によって開裂される少なくとも1種の基質の開裂を阻害する、段落番号0056〜0063のいずれか一つの抗体。

0063

基質が、補体C2および補体C4から成る群より選択される、段落番号0064の抗体。

0064

ヒト化軽鎖フレームワーク領域を含む、段落番号0056〜0065のいずれか一つの抗体。ヒト化重鎖フレームワーク領域を含む、段落番号0056〜0065のいずれか一つの抗体。

0065

Igモノマーと、補体C1sタンパク質を結合するその抗原結合フラグメントとから成る群より選択される、段落番号0056〜0066のいずれか一つの抗体。

0066

補体C1sタンパク質を結合する抗原結合フラグメントである、段落番号0056〜0066のいずれか一つの抗体。

0067

Igモノマー、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fdフラグメント、scFv、scAb、dAb、Fv、シングルドメイン重鎖抗体、およびシングルドメイン軽鎖抗体から成る群より選択される、段落番号0056〜0066のいずれか一つの抗体。

0068

単一特異性抗体、二重特異性抗体、および多重特異性抗体から成る群より選択される、段落番号0056〜0066のいずれか一つの抗体。別個のポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含む、段落番号0056〜0066のいずれか一つの抗体。単一のポリペプチド中に存在する軽鎖領域および重鎖領域を含む、段落番号0056〜0066のいずれか一つの抗体。

0069

Fc領域を含む、段落番号0056〜0066および0070のいずれか一つの抗体。

0070

リポソーム中にカプセル封入されている、段落番号0056〜0071のいずれか一つの抗体。

0071

共有結合した非ペプチド合成ポリマーを含む、段落番号0056〜0071のいずれか一つの抗体。

0072

前記合成ポリマーがポリ(エチレングリコール)ポリマーである、段落番号0073の抗体。

0073

血液脳関門の通過を容易にする薬剤と一緒に処方される、段落番号0056〜0071のいずれか一つの抗体。

0074

血液脳関門の通過を促進する化合物に、直接にまたはリンカーを介して、融合されており、かつ前記化合物が、担体分子、ペプチド、またはタンパク質から成る群より選択される、段落番号0056〜0071のいずれか一つの抗体。

図面の簡単な説明

0075

ホモサピエンス(Homo sapiens)補体C1sタンパク質のアミノ酸配列(配列番号:9)を表す図である。
表2である。
ヒトC1sへのM81の結合に関するIPN003(M34)による競合を表す図である。
C1sによって媒介されるヒト補体タンパク質C4の活性化のIPN003による阻害を表す図である。
標準的溶血アッセイを使ったインタクトな古典的補体カスケードの活性化に対するIPN003の効果を表す図である。
2種のサルからの血清における補体のIPN003による阻害を表す図である。
2種のサルからの血清における補体のIPN003による阻害を表す図である。
C1sに対するIPN003の特異性を表す図である。
表4である。
ラットC1sへのIPN003およびM81の結合を表す図である。
ラットC1sによって媒介されるヒトC4の開裂のIPN003による阻害を表す図である。
ラットC1sによって媒介されるヒトC4の開裂のIPN003による阻害およびヒトC1sによって媒介されるヒトC4の開裂のIPN003による阻害を表す図である。
患者血清によって媒介されるヒト赤血球の溶血に対するIPN003の効果を表す図である。
患者血清によって媒介されるヒト赤血球上のC3b沈着に対するIPN003の効果を表す図である。
IPN003のVL領域およびVH領域、IPN003のVLCDRおよびIPN003のVH CDRのアミノ酸配列を表す図である。
ヒト化IPN003VHバリアント1のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:46)を表す図である。
ヒト化IPN003VHバリアント2のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:47)を表す図である。
ヒト化IPN003VHバリアント3のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:48)を表す図である。
ヒト化IPN003VHバリアント4のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:49)を表す図である。
ヒト化IPN003Vκバリアント1のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:50)を表す図である。
ヒト化IPN003Vκバリアント2のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:51)を表す図である。
ヒト化IPN003Vκバリアント3のアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列(配列番号:52)を表す図である。
親IPN003VHと例示的VHバリアントの間のアミノ酸相違を示す表7、および親IPN003VLと例示的VLバリアントの間のアミノ酸の相違を示す表8である。
活性化C1sおよびプロC1sへのヒト化IPN003バリアントの結合特性を示す、表9および表10である。
C1sへの結合に関するIPN003との競合について、IPN003のヒト化バリアントのIC50を表す図である。
IPN003のヒト化バリアントによる補体古典的経路の阻害を表す図である。
古典的補体経路(図27A)および第二補体経路(図27B)の活性化に対する3つのヒト化IPN003バリアントの効果を表す図である。
古典的補体経路(図27A)および第二補体経路(図27B)の活性化に対する3つのヒト化IPN003バリアントの効果を表す図である。
補体によって媒介される溶血および抗体感作赤血球(RBC)上のC3b沈着に対するヒト化IPN003バリアントの効果を表す図である。
寒冷凝集素症CAD患者血漿によって媒介される溶血の、IPN003またはIPN003のヒト化バリアント(hu−IPN003)による阻害を表す図である。
IPN003またはhu−IPN003によるアナフィラトキシン産生の阻害を表す図である。
CAD患者血漿によって媒介されるヒトRBC上のC3b沈着の、IPN003による阻害を表す図である。
CAD患者血漿によって媒介されるヒトRBC上のC3b沈着の、IPN003による濃度依存的阻害を表す図である。
IPN003のヒト化バリアント(図33A)およびキメラ抗C1s抗体(図33B)に対する増殖応答を表す図である。
IPN003のヒト化バリアント(図33A)およびキメラ抗C1s抗体(図33B)に対する増殖応答を表す図である。
寒冷凝集素症(CAD)を有する患者の血漿中に存在する自己抗体によって媒介される補体依存性溶血に対するTNT003の効果を表す図である。
CADを有する患者の血漿中に存在する自己抗体によって媒介される補体依存性C3b沈着に対するTNT003の効果を表す図である。
CADを有する患者の血漿中に存在する自己抗体によって媒介される補体依存性食作用に対するTNT003の効果を表す図である。
CADを有する患者の血漿中に存在する自己抗体によって媒介される補体依存性C3a、C4aおよびC5a生成に対するTNT003の効果を表す図である。
非ヒト霊長類への投与後の溶血およびC3b沈着に対するTNT003のex vivo活性を表す図である。
非ヒト霊長類への投与後の溶血およびC3b沈着に対するTNT003のex vivo活性を表す図である。
非ヒト霊長類への投与後のC4a生成に対するTNT003のin vivo効果を表す図である。
ヒトC1sフラグメントへのTNT003の結合を表す図である。
TNT003によるC1s活性の阻害に対するD343およびD357の突然変異の効果を表す図である。
TNT003によるヒトC1s活性の阻害を表す図である。
C1複合体中に存在するC1sへのTNT003結合を表す図である。
C1複合体中に存在するC1sへのTNT003結合を表す図である。
TNT003およびTNT003のフラグメントによるヒトC1sの阻害を表す図である。
非還元条件下でのヒトC1sへのTNT003の結合を表す図である。
TNT003により、補体C4の活性化は阻害されるが、補体C2の活性化は阻害されないことを表す図である。
健常ボランティアからの血漿試料およびCAD患者からの血漿試料におけるC1sレベルを表す図である。

0076

定義
用語「抗体」および「免疫グロブリン」は、あらゆるアイソタイプの抗体または免疫グロブリン、抗原に対して特異的な結合を保持する抗体のフラグメント(Fab、Fv、scFv、およびFdフラグメントが挙げられるが、それらに限定されない)、キメラ抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体(scAb)、シングルドメイン抗体(dAb)、シングルドメイン重鎖抗体、シングルドメイン軽鎖抗体、二重特異性抗体、多重特異性抗体、および抗体の抗原−結合(本明細書では抗原結合とも呼ぶ)部分と非抗体タンパク質とを含む融合タンパク質を包含している。抗体は、例えば、放射性同位元素、検出可能な生成物を生成する酵素、および蛍光タンパク質などで、検出できるように標識することができる。抗体は、他の部分に、例えば特異的結合ペアメンバー、例えばビオチン(ビオチン−アビジン特異的結合ペアのメンバー)などに、さらにコンジュゲートすることができる。抗体は、固体担体に結合させることもでき、例えばポリスチレンプレートまたはポリスチレンビーズなどが挙げられるが、それらに限定されない。また、前記用語は、抗原に対して特異的結合を保持しているFab’、Fv、F(ab’)2、および/または他の抗体フラグメント、ならびにモノクローナル抗体も包含している。本明細書で使用する場合、モノクローナル抗体は、一群の同一細胞(そのすべてが細胞複製の繰り返しによって単一の細胞から生じたもの)によって産生される抗体である。すなわち、細胞のクローンは、単一の抗体種のみを産生する。モノクローナル抗体はハイブリドーマ産生技術を使用して製造することができるが、当業者に知られている他の製造法を使用することもできる(例えば、抗体ファージディスプレイライブラリー由来の抗体)。抗体は、一価または二価であり得る。抗体は、Igモノマーであることができ、それは4つのポリペプチド鎖、すなわちジスルフィド結合によって結びつけられた2つの重鎖と2つの軽鎖から成る「Y字型」分子である。

0077

本明細書で使用される用語「ヒト化免疫グロブリン」は、異なる起源の免疫グロブリン部分を含む免疫グロブリンを指しており、少なくとも一部分はヒト起源のアミノ酸配列を含む。例えばヒト化抗体は、従来の技術(例えば合成)によって化学的に一つに結合された、または遺伝子工学技術(例えばキメラ抗体のタンパク質部分をコードするDNAを発現させて連続するポリペプチド鎖を産生させることができる)を使用して連続するポリペプチドとして調製された、必要な特異性を有する非ヒト起源の、例えばマウスの免疫グロブリン由来の部分と、ヒト起源の免疫グロブリン配列(例えばキメラ免疫グロブリン)由来の部分とを含むことができる。ヒト化免疫グロブリンの別の例は、非ヒト起源抗体由来のCDRと、ヒト起源の軽鎖および/または重鎖に由来するフレームワーク領域とを含む1つ以上の免疫グロブリン鎖を含む免疫グロブリン(例えば、フレームワーク変化を有するまたは有しないCDRグラフト抗体)である。キメラまたはCDRグラフト単鎖抗体も、ヒト化免疫グロブリンという用語に包含される。例えば、Cabillyら,U.S.Pat.No.4,816,567;Cabillyら,European Patent No.0,125,023 B1;Bossら,U.S.Pat.No.4,816,397;Bossら,European Patent No.0,120,694 B1;Neuberger,M.S.ら,WO 86/01533;Neuberger,M.S.ら,European Patent No.0,194,276 B1;Winter,U.S.Pat.No.5,225,539;Winter,European Patent No.0,239,400 B1;Padlan,E.A.ら,European Patent Application No.0,519,596 A1を参照されたい。また、単鎖抗体については、例えばLadnerら、U.S.Pat.No.4,946,778;Huston,U.S.Pat.No.5,476,786;およびBird,R.E.ら、Science,242:423−426(1988))も参照されたい。

0078

例えば、ヒト化免疫グロブリンは、所望のヒト化鎖をコードする遺伝子(例えばcDNA)を調製するための合成および/または組換え核酸を使用して、製造することができる。例えば、ヒト化可変領域をコードする核酸(例えばDNA)配列は、ヒト鎖またはヒト化鎖をコードするDNA配列(例えば、予めヒト化された可変領域由来のDNA鋳型)を改変するためのPCR突然変異誘発法を使用して構築することができる(例えば、Kamman,M.ら,Nucl.AcidsRes.,17:5404(1989));Sato,K.ら,Cancer Research,53:851−856(1993);Daugherty,B.L.ら,Nucleic Acids Res.,19(9):2471−2476(1991);ならびにLewis,A.P.およびJ.S.Crowe,Gene,101:297−302(1991)を参照されたい)。これらの方法または他の適当な方法を使用して、バリアントもまた容易に製造することができる。例えば、クローン化された可変領域を突然変異誘発に付し、所望の特異性を有するバリアントをコードする配列を(例えばファージライブラリーから)選択することができる(例えばKrebberら、U.S.Pat.No.5,514,548;1993年4月1日に公開されたHoogenboomら、WO93/06213号を参照されたい)。

0079

「抗体フラグメント」は、インタクトな抗体の一部分、例えばインタクトな抗体の抗原結合領域または可変領域を含む。抗体フラグメントの例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFvフラグメント;ダイアボディ線形抗体(Zapataら,Protein Eng.8(10):1057−1062(1995));ドメイン抗体(dAb;Holtら(2003)TrendsBiotechnol.21:484);単鎖抗体分子;および抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体が挙げられる。抗体のパパイン消化は、それぞれ単一の抗原結合部位を有する「Fab」フラグメントと呼ばれる2つの同一の抗原結合フラグメントと、残りの「Fc」フラグメント(この名称は容易に結晶化(crystallize)する能力を表している)とを産生する。ペプシンによる処理は、2つの抗原結合部位を有し、依然として抗原を架橋することができるF(ab’)2フラグメントを生じる。

0080

「Fv」は、完全な抗原認識部位および抗原結合部位を含む最小の抗体フラグメントである。この領域は、固く非共有結合した、1つの重鎖可変ドメインと1つの軽鎖可変ドメインとの二量体から成る。この構成において、各々の可変ドメインの3つのCDRが相互作用して、VH−VL二量体の表面上に抗原結合部位を画定する。合わせて、6つのCDRが抗体に対する抗原結合特異性を付与する。しかしながら、単一の可変ドメイン(または抗原に対して特異的な3つのCDRのみを含むFvの半分)でも、抗原を認識し結合する能力を有するが、完全な結合部位に比べて親和性は低い。

0081

「Fab」フラグメントは、軽鎖の定常ドメインと重鎖の第1定常ドメイン(CH1)も含んでいる。Fabフラグメントは、重鎖CH1ドメインのカルボキシル末端に、抗体ヒンジ領域由来の1つ以上のシステインを含む数個の残基が付加されている点で、Fab’フラグメントとは異なる。Fab’−SHは、定常ドメインのシステイン残基単数または複数)が遊離チオール基を有するFab’についての本明細書での名称である。F(ab’)2抗体フラグメントは、元来、ヒンジシステインをフラグメント間に有するFab’フラグメントのペアとして生成された。抗体フラグメントの他の化学的カップリングも知られている。

0082

任意の脊椎動物種由来の抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、2つの明らかに異なるタイプ(カッパおよびラムダと呼ばれる)の一方に分類することができる。免疫グロブリンは、その重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、種々のクラスに分類することができる。免疫グロブリンには、IgAIgDIgEIgG、およびIgMの5つの主要なクラスが存在し、さらにサブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、およびIgA2に分けることができる。前記サブクラスは、さらに、例えば、IgG2aおよびIgG2bに分けることができる。

0083

単鎖Fv」または「sFv」または「scFv」抗体フラグメントは、抗体のVHおよびVLドメインを含み、これらのドメインは、単一ポリペプチド鎖中に存在する。いくつかの実施形態では、Fvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間にポリペプチドリンカーをさらに含み、それによりsFvは抗体結合のための望ましい構造を形成することができる。sFvのレビューについては、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,RosenburgおよびMoore編,Springer−Verlag,New York,pp.269−315(1994)を参照されたい。

0084

用語「ダイアボディ(diabody)」は、二つの抗原結合部位を有する小型の抗体フラグメントを指し、このフラグメントは、同じポリペプチド鎖(VH−VL)中に軽鎖可変ドメイン(VL)に連結された重鎖可変ドメイン(VH)を含む。同一鎖上の2つのドメイン間に、短すぎて対形成できないリンカーを用いることによって、ドメインは、別の鎖の相補的ドメインとの対形成を強いられ、2つの抗原結合部位が作られる。ダイアボディは、例えば、EP 404,097;WO 93/11161;およびHollingerら(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448でさらに詳細に記載されている。

0085

本明細書で使用する場合、用語「親和性」は、2つの薬剤の(例えば抗体と抗原)の可逆結合に関する平衡定数を指しており、解離定数(KD)として表される。親和性は、無関係なアミノ酸配列に関する抗体の親和性に比べて、少なくとも1倍超、少なくとも2倍超、少なくとも3倍超、少なくとも4倍超、少なくとも5倍超、少なくとも6倍超、少なくとも7倍超、少なくとも8倍超、少なくとも9倍超,少なくとも10倍超、少なくとも20倍超、少なくとも30倍超、少なくとも40倍超、少なくとも50倍超、少なくとも60倍超、少なくとも70倍超、少なくとも80倍超、少なくとも90倍超、少なくとも100倍超、または少なくとも1,000倍超、またはそれを超える親和性であり得る。標的タンパク質に対する抗体の親和性は、例えば、約100ナノモル濃度(nM)〜約0.1nM、約100nM〜約1ピコモル濃度(pM)、または約100nM〜約1フェムトモル濃度(fM)またはそれを超える親和性であり得る。本明細書で使用する場合、用語「アビディティ」は、希釈後の解離に対する、2つ以上の薬剤を含む複合体の抵抗性を指している。用語「免疫反応性」および「好ましく結合する」は、抗体および/または抗原結合フラグメントに関して、本明細書では互換的に使用される。

0086

「結合」という用語は、例えば、共有結合、静電疎水性、そしてイオン結合および/または水素結合の相互作用(例えば塩橋および水橋などの相互作用を含む)に起因する2分子間の直接会合を指している。本願の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質内にあるエピトープを特異的に結合する。「特異的結合」とは、少なくとも約10−7M以上、例えば5x10−7M、10−8M、5×10−8M、およびそれを超える親和性を有する結合を指している。「非特異的結合」とは、約10−7M未満の親和性を有する結合、例えば10−6M、10−5M、10−4Mなどの親和性を有する結合を指している。

0087

本明細書で使用する場合、「CDR」または「相補性決定領域」という用語は、重鎖ポリペプチド軽鎖ポリペプチドの両方の可変領域内に見出される非隣接抗原結合部位を意味することを意図している。CDRは、Kabatら,J.Biol.Chem.252:6609−6616(1977);Kabatら,U.S.Dept.of Health and Human Services,“Sequences of proteins of immunological interest”(1991)(Kabat 1991としても本明細書で言及している);Chothiaら,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)(Chothia 1987としても本明細書で言及している);およびMacCallumら,J.Mol.Biol.262:732−745(1996)によって記載されており、その定義は、互いに比較したときに、アミノ酸残基の部分的な一致またはサブセットを包含している。にもかかわらず、抗体またはそのグラフト抗体もしくはバリアントのCDRに言及しているいずれの定義の適用も、本明細書で規定され使用される用語の範囲内であることを意図している。上記引用文献のそれぞれによって規定されるCDRを含むアミノ酸残基を、比較として表1に下記する。表2に記載したCDRは、Kabat 1991に従って規定した。

0088

本明細書で使用する場合、用語「CDR−L1」、「CDR−L2」、および「CDR−L3」は、それぞれ、軽鎖可変領域における第一CDR、第二CDR、および第三CDRを指している。本明細書で使用する場合、用語「CDR−H1」、「CDR−H2」、および「CDR−H3」は、それぞれ、重鎖可変領域における第一CDR、第二CDR、および第三CDRを指している。本明細書で使用する場合、用語「CDR−1」、「CDR−2」、および「CDR−3」は、それぞれ、どちらかの鎖中の可変領域における第一CDR、第二CDR、および第三CDRを指している。

0089

本明細書で使用する場合、抗体可変領域に関連して使用されるときの用語「フレームワーク」は、抗体の可変領域内でCDR領域の外側にあるすべてのアミノ酸残基を意味することを意図している。可変領域フレームワークは、一般的に、長さが約100〜120のアミノ酸の不連続アミノ酸配列であるが、CDR以外のそれらのアミノ酸のみについて言及することを意図している。本明細書で使用する場合、用語「フレームワーク領域」は、CDRによって分離されるフレームワークの各ドメインを意味することを意図している。

0090

「単離された」抗体とは、その天然環境の成分から同定され、分離され、かつ/または回収されたものである。その天然環境の汚染成分は、抗体の診断用途または治療用途を妨げるであろう材料であり、酵素、ホルモン、および他のタンパク様または非タンパク様の溶質を挙げることができる。いくつかの実施形態では、抗体は、(1)ローリー法で測定した場合に、抗体の重量を基準として90%超、95%超、または98%超まで、例えば99重量%超まで、(2)スピニングカップシークエネーターを使用することによって、少なくとも15残基のN末端もしくは内部アミノ酸配列を得るのに十分な程度まで、または(3)クーマシーブルーあるいは銀染色を使用して、還元もしくは非還元条件下でのドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により均一になるまで、精製される。単離された抗体には、抗体の天然環境の少なくとも1つの成分が存在しないので、組換え細胞内のin situの抗体が含まれる。場合によっては、単離された抗体は少なくとも1つの精製工程によって調製される。

0091

本明細書で互換的に使用される用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」は、任意の長さのアミノ酸のポリマー形態を指しており、これは、遺伝的にコードされたアミノ酸および遺伝的にコードされていないアミノ酸、化学的または生化学的に修飾または誘導体化されたアミノ酸、および修飾されたペプチド骨格を有するポリペプチドを含むことができる。前記用語は、融合タンパク質を包含し、例えば、異種アミノ酸配列との融合タンパク質、異種リーダー配列および相同リーダー配列との融合体(N末端メチオニン残基を有するまたは有していないもの);免疫学的に標識されたタンパク質などが挙げられるが、それらに限定されない。

0092

本明細書で使用する場合、「処置」、「処置すること」「処置する」(“treatment”、“treating”、“treat”)などの用語は、所望の薬理学的および/または生理的効果を得ることを指している。その効果は、疾患またはその症状を完全または部分的に防止する観点から予防的であることができ、かつ/または、疾患および/または疾患に起因している有害作用の部分的治癒または完全治癒の観点から治療的であることができる。本明細書で使用される「処置」は、哺乳動物における、特にヒトにおける疾患のあらゆる処置に及び、(a)疾患の素因を有するが、疾患を有するとまだ診断されていない対象において疾患が起こるのを防止すること;(b)疾患を抑制すること、すなわちその発症を抑えること;および(c)疾患を緩和すること、すなわち疾患の退縮を生じさせること、を含む。

0093

本明細書で互換的に使用される用語「個体」、「対象」、「宿主」、および「患者」は、哺乳動物を指しており、ネズミ(ラット、マウス)、ヒト以外の霊長類、ヒト、イヌ科動物ネコ科の動物、有蹄類(例えば、ウマ科の動物、ウシ属の動物、ヒツジヤギ)などが挙げられるが、それらに限定されない。これらの用語によって、補体系を有するあらゆる動物、例えば哺乳動物、魚類、および若干の無脊椎動物も包含される。したがって、これらの用語は、補体系を含有する哺乳動物、魚類、および無脊椎伴侶動物農業動物、使役動物、動物園動物、およびと研究室動物を含む。

0094

「治療的有効量」または「効能量」とは、疾患を処置するために哺乳動物または他の対象に投与した場合に疾患の処置を達成するのに十分な、抗補体C1s抗体の量を指している。「治療的有効量」は、抗補体C1s抗体、疾患とその重症度、および処置を受ける対象の年齢、体重などに従って変化する。

0095

「生体試料」は、個体から得られる種々の試料タイプを包含し、診断確定アッセイまたはモニタリングアッセイで使用することができる。前記の定義は、血液および生体由来の他の液体試料、固形組織試料、例えば生検材料または組織培養物またはそれら由来の細胞、およびそれらの子孫を包含している。前記の定義は、それらの入手後あらゆる方法によって(例えば試薬による処理、可溶化、またはある種の成分、例えばポリヌクレオチド濃縮などによって)操作された試料も含む。用語「生体試料」は、臨床試料を包含し、また、培養細胞、細胞上清細胞溶解物、血清、血漿、生物学的液体、および組織試料を含む。用語「生体試料」は、尿、唾液、脳脊髄液、間質液、眼液、滑液、血液画分、例えば血漿と血清などを含む。用語「生体試料」は、固形組織試料、組織培養試料、および細胞試料も含む。

0096

本発明をさらに説明する前に、本発明は、記載した特定の実施形態に限定されず、したがって当然、改変できることを理解すべきである。本発明の範囲は、添付のクレームによってのみ限定されることから、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を単に説明するだけのものであり、限定することを意図していないことも理解しておくべきである。

0097

数値の範囲が提示されている場合、その範囲の上限と下限の間の各介在値、特に明確に指摘しない限りは下限の1/10の単位までの各介在値、および言及された範囲内における任意の他の表示値または介在値が、本発明内に含まれることが理解される。これらのより狭い範囲の上限と下限は、表示範囲における任意の特定の除外される限度を条件として、より狭い範囲に独立に含まれることができ、また本発明範囲内にも包含される。表示範囲が限度の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限度の一方または両方を除く範囲も本発明に含まれる。

0098

別に定義する場合を除き、本明細書で用いるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般に理解しているものと同じ意味を持つ。本明細書に記載されるものと同様なまたは等価な任意の方法および材料も、本発明の実施または試験に使用できるが、好ましい方法および材料を以下に記載する。本明細書で言及するすべての刊行物は、その刊行物の引用と関係のある方法および/または材料を開示および記載するために本明細書に参照によって組み込まれる。

0099

本明細書および添付の特許請求の範囲で使用している単数形”“a”、“an”および“the”は、明確に断りがなければ、複数も含むことに留意しなければならない。したがって、例えば「ヒト化抗補体C1s抗体」への言及は、複数の前記抗体を含み、「補体媒介疾患」への言及は、1種以上の補体媒介疾患および当業者に公知のそれらの代理症などを含む。また、特許請求の範囲は、任意の選択的要素を排除するように記載できることにも留意されたい。したがって、本明細書は、特許請求の範囲の要素の詳説と関連させて「単に(solely)」、「のみ(only)」などのような排他的用語を使用するための、または「消極的な(negative)」限定を使用するための、先例となる根拠として役立つように意図されている。

0100

明確にするために別々の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴も、単一の実施形態に組み合わせて提供できることが認められる。それとは反対に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明される本発明のさまざまな特徴も、別々に、または任意の適当な副次的な組み合わせ(sub−combination)で提供することができる。本発明に関連する実施形態のすべての組み合わせは、本発明によって具体的に包含され、そしてあたかもどの組み合わせも、個別にかつ明確に開示されているかのように本明細書で開示される。さらに、本発明のさまざまな実施形態とその要素のすべての組み合わせも、本発明によって具体的に包含され、そしてあたかもどの副次的な組み合わせも、本明細書で個別にかつ明確に開示されているかのように本明細書で開示される。

0101

本明細書で論じている刊行物は単に本出願の出願日前の開示内容を提供する目的でのみ提供される。本明細書中のいかなる記載も、本発明が、先行発明に基づいて前記刊行物に先行する権利を有していないと容認していると解されるべきではない。さらに、提供される刊行物の日付は実際の刊行日とは異なる可能性があり、それらは個別に確認する必要があるかもしれない。

0102

詳細な説明
本開示は、補体C1sタンパク質を結合する抗体(すなわち、抗補体C1s抗体、また本明細書では、抗C1s抗体およびC1s抗体とも呼ぶ)および前記抗体をコードする核酸分子を提供する。また、本開示は、前記抗体を含む組成物と、前記の抗体、核酸分子、および組成物を製造し使用する方法も提供する。本開示は、抗C1s抗体を投与することを伴う、補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する方法を提供する。さらに、本開示は、本明細書で説明される抗C1s抗体を使用するin vitroおよびin vivoでの検出方法を提供する。

0103

抗補体C1s抗体
本開示は、抗補体C1s抗体、および前記抗体を含む医薬組成物を提供する。補体C1sは、補体カスケードの上流に存在する興味深い標的であり、基質特異性の範囲が狭い。さらに、C1sの活性型を特異的に結合する抗体(例えばモノクローナル抗体であるが、それらに限定されない)を得ることができる。

0104

本開示は、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合する単離された抗体を提供する。本明細書で使用する場合、特に断りが無ければ、補体C1sタンパク質は活性化C1sタンパク質である。いくつかの実施形態では、本開示の単離された抗C1s抗体は、活性化C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の単離された抗C1s抗体は、不活性な形態のC1sを結合する。他の場合には、本開示の単離された抗C1s抗体は、活性化C1sタンパク質と不活性な形態のC1sをどちらも結合する。場合によっては、抗体はヒト化され、例えば、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域の1つ以上のフレームワーク領域は、ヒト免疫グロブリンフレームワークに由来する配列を含む。

0105

本開示は、C4の開裂を阻害する単離されたモノクローナル抗体であって、C2の開裂を阻害しない前記単離されたモノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、単離されたモノクローナル抗体はヒト化されている。いくつかの例では、前記抗体は古典的補体経路の成分を阻害する。いくつかの例では、前記抗体によって阻害される古典的補体経路の成分は、C1sである。本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する方法であって、その必要性がある個体に対して、有効量の、C4の開裂を阻害する単離されたモノクローナル抗体、または前記単離されたモノクローナル抗体を含む医薬組成物を投与することを含み、ここで前記単離されたモノクローナル抗体はC2の開裂を阻害しない、前記方法も提供する。

0106

本開示は、C1sによるC4の開裂を阻害する単離されたモノクローナル抗体、すなわち、C1sによって媒介されるC4の蛋白分解的開裂を阻害するモノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、単離されたモノクローナル抗体はヒト化されている。いくつかの例では、抗体は、C1sへのC4の結合を阻害することによって、C1sによるC4の開裂を阻害する。例えばいくつかの例では、前記抗体は、C1sのC4結合部位へのC4の結合を阻害することによって、C1sによって媒介されるC4の開裂を阻害する。したがっていくつかの例では、前記抗体は競合的阻害剤として機能する。本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する方法であって、その必要性がある個体に対して、有効量の、C1sによるC4の開裂を阻害する単離されたモノクローナル抗体、すなわちC1sによって媒介されるC4の蛋白分解的開裂を阻害するモノクローナル抗体を投与することを含む、前記方法も提供する。

0107

本開示は、C1sによるC4の開裂を阻害する単離されたモノクローナル抗体であって、C1sによる補体成分C2の開裂を阻害しないモノクローナル抗体を提供する。すなわち、前記抗体は、C1sによって媒介されるC4の開裂を阻害するが、C1sによって媒介されるC2の開裂は阻害しない。いくつかの例では、前記単離されたモノクローナル抗体はヒト化されている。いくつかの例では、前記モノクローナル抗体は、C1sへのC4の結合を阻害するが、C1sへのC2の結合は阻害しない。本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する方法であって、その必要性がある個体に対して、有効量の、C1sによるC4の開裂を阻害する単離されたモノクローナル抗体を投与することを含み、ここで前記抗体はC1sによる補体成分C2の開裂を阻害しない、すなわち前記抗体は、C1sによって媒介されるC4の開裂を阻害するが、C1sによって媒介されるC2の開裂を阻害しない、前記方法も提供する。本方法のいくつかの実施形態では、前記抗体はヒト化されている。

0108

本開示は、C1sのドメインIVおよびドメインVを包含する領域内のエピトープを特異的に結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。例えば本開示は、図1に図示し配列番号:9に示すアミノ酸配列のアミノ酸272〜422内のエピトープを特異的に結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、前記単離されたヒト化モノクローナル抗体は、図1に図示し配列番号:9に示すアミノ酸配列のアミノ酸272〜422内のエピトープを特異的に結合し、かつC1sへのC4の結合を阻害する。本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する方法であって、その必要性がある個体に対して、有効量の、図1に図示し配列番号:9に示すアミノ酸配列のアミノ酸272〜422内のエピトープを特異的に結合し、かつC1sへのC4の結合を阻害する単離されたヒト化モノクローナル抗体を投与することを含む方法も提供する。

0109

本開示は、C1sのドメインIVおよびドメインVを包含する領域内の立体構造エピトープを特異的に結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。例えば本開示は、図1に図示し配列番号:9に示すアミノ酸配列のアミノ酸272〜422内の立体構造エピトープを特異的に結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、前記単離されたヒト化モノクローナル抗体が、図1に図示し配列番号:9に示すアミノ酸配列のアミノ酸272〜422内の立体構造エピトープを特異的に結合し、かつC1sへのC4の結合を阻害する。本開示は、補体媒介疾患または補体媒介障害を処置する方法であって、その必要性がある個体に対して、有効量の、図1に図示し配列番号:9に示すアミノ酸配列のアミノ酸272〜422内の立体構造エピトープを特異的に結合し、かつC1sへのC4の結合を阻害する、単離されたヒト化モノクローナル抗体を投与することを含む方法も提供する。

0110

本開示は、C1複合体中の補体成分C1sを結合する単離されたモノクローナル抗体を提供する。C1複合体は、6分子のC1q、2分子のC1r、および2分子のC1sで構成されている。いくつかの例では、前記単離されたモノクローナル抗体はヒト化されている。したがっていくつかの例では、本開示は、C1複合体中の補体成分C1sを結合する単離されたヒト化モノクローナル抗体を提供する。いくつかの例では、前記抗体は、C1複合体中に存在するC1sを、高いアビディティで結合する。

0111

フレームワーク領域(単数または複数)のヒト化により、抗体がヒトにおいてヒト抗マウス抗体(HAMA)反応を誘発するリスクが低下する。免疫応答を測定する当該技術分野で公知の方法を実施して、特定の患者でまたは臨床試験中に、HAMA反応をモニターすることができる。ヒト化抗体を投与した患者を、治療の開始時点および治療の執行を通じて、免疫原性について評価することができる。HAMA反応は、例えば、表面プラズモン共鳴技術(BIACORE)および/または固相酵素結合イムノソルベント検定法ELISA分析を含む当業者に公知の方法を使用して、患者の血清試料において、ヒト化された治療試薬に対する抗体を検出することによって、測定される。多くの場合、本願のヒト化抗C1s抗体は、ヒト被験者におけるHAMA反応を実質的には誘発しない。

0112

ヒト可変領域フレームワーク残基由来の特定のアミノ酸は、CDR立体配座および/または結合抗原に関して前記アミノ酸の起こし得る影響に基づいて、置換のために選択される。ヒト可変フレームワーク領域とネズミCDR領域の不自然近位は、結果として配座を不自然に制限することがあり、特定のアミノ酸残基を置換することによって修正されない限り、結合親和性の損失をもたらす。

0113

置換のためのアミノ酸残基の選択は、コンピュータモデリングによって部分的に決定することができる。免疫グロブリン分子の3次元イメージを作製するコンピュータハードウェアソフトウェアは、当該技術分野で公知である。一般的に、分子模型は、免疫グロブリン鎖またはそのドメインに関する解析済みの構造から出発して生成される。モデル化される鎖は、解析済みの三次元構造の鎖またはドメインと類似のアミノ酸配列について比較され、最大の配列類似性を示している鎖またはドメインが、分子模型構築のための出発点として選択される。少なくとも50%の配列同一性共有している鎖またはドメインが、モデリングのために選択され、例えば、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%の配列同一性またはそれを超える配列同一性を共有している鎖またはドメインがモデリングのために選択される。モデル化される免疫グロブリンの鎖またはドメイン中の実際のアミノ酸と、解析済み出発構造中のアミノ酸との間の差異対処するために、解析済み出発構造を修飾する。次いで、その修飾構造を、複合免疫グロブリンに組み立てる。最後に、モデルは、エネルギー最少化により、かつ、すべての原子が互いに適切な距離内にあること、ならびに結合の長さおよび角度が化学的に許容できる限界内にあることを確認することにより、精緻化される。

0114

CDR領域およびフレームワーク領域は、Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.,1987 and 1991)によって定義されたとおりである。代替構造定義が、Chothiaら,J.Mol.Biol.196:901(1987);Nature 342:878(1989);およびJ.Mol.Biol.186:651(1989)(まとめて「Chothia」と呼ぶ)によって提案されている。前掲のKabatによって定義されるフレームワーク残基が、前掲のChothiaによって定義される構造ループ残基を構成する場合、前掲のマウス抗体中に存在するアミノ酸を、ヒト化抗体への置換のために選択することができる。「CDR領域に隣接している」残基には、ヒト化免疫グロブリン鎖の一次配列中のCDRの1つ以上に直接隣接している位置のアミノ酸残基、例えばKabatによって定義されたCDRまたはChothiaによって定義されたCDRに直接隣接している位置のアミノ酸残基が含まれる(例えばChothia and Lesk JMB 196:901(1987)を参照されたい)。これらのアミノ酸は、CDR中のアミノ酸と相互作用する可能性、そしてそれらがアクセプターから選択された場合には、ドナーCDRを変形させ、親和性を低下させる可能性が、特に高い。さらに、これらの隣接アミノ酸は、抗原と直接に相互作用することができ(Amitら,Science,233:747(1986))、これらのアミノ酸をドナーから選択することは、元の抗体における親和性を提供する抗原接触点をすべて保つのに、望ましいことで有り得る。

0115

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体(例えば、補体C1sタンパク質中のエピトープを特異的に結合する本願の抗体)は、a)IPN003抗体の1つ、2つ、または3つのVLCDRを含む軽鎖領域;およびb)IPN003抗体の1つ、2つ、または3つのVH CDRを含む重鎖領域を含み、ここで、前記VHおよびVL CDRは、Kabat(例えば上記の表1およびKabat 1991参照)によって定義されているとおりである。これらの実施形態のいくつかでは、抗C1s抗体は、ヒト化VHおよび/またはVLフレームワーク領域(FR)を含む。

0116

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体(例えば、補体C1sタンパク質中のエピトープを特異的に結合する本願の抗体)は、a)IPN003抗体の1つ、2つ、または3つのVLCDRを含む軽鎖領域;およびb)IPN003抗体の1つ、2つ、または3つのVH CDRを含む重鎖領域を含み、ここで、前記VHおよびVL CDRは、Chothiaの定義(例えば上記の表1およびChothia 1987参照)による。これらの実施形態のいくつかでは、抗C1s抗体は、ヒト化VHおよび/またはVLフレームワーク領域を含む。

0117

IPN003抗体のCDRのアミノ酸配列、ならびにVLおよびVHのアミノ酸配列を、表2(図2)に示す。表2には、これらのアミノ酸配列のそれぞれに割り当てられた配列番号も記載する。

0118

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体(例えば、補体C1sタンパク質中のエピトープを特異的に結合する本願の抗体)は、a)配列番号:1、配列番号:2、および配列番号:3から選択される1つ、2つ、または3つのCDRを含む軽鎖領域;およびb)配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から選択される1つ、2つ、または3つのCDRを含む重鎖領域を含む。これらの実施形態のいくつかでは、抗C1s抗体は、ヒト化VHおよび/またはVLフレームワーク領域を含む。

0119

配列番号:1:SSSSSLHWYQ;
配列番号:2:STSNLASGVP;
配列番号:3:HQYYRLPPIT;
配列番号:4:GFTFSNYAMSWV;
配列番号:5:ISSGGSHTYY;
配列番号:6:ARLFTGYAMDY。

0120

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む。

0121

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:1、配列番号:2、および配列番号:3のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0122

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0123

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:1のアミノ酸配列を有するCDR−L1、配列番号:2のアミノ酸配列を有するCDR−L2、配列番号:3のアミノ酸配列を有するCDR−L3、配列番号:4のアミノ酸配列を有するCDR−H1、配列番号:5のアミノ酸配列を有するCDR−H2、および配列番号:6のアミノ酸配列を有するCDR−H3を含む。

0124

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7に示すアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0125

配列番号:7:DIVMTQTTAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYLHWYQQKPGSSPKLWIYSTSNLASGVPARFSGSGSGTFYSLTISSMEADDATYYCHQYYRLPPITFGAGTKLELK。

0126

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:8に記載のアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0127

配列番号:8:QVKLEESGGALVKPGGSLKLSCAASGFTFSNYAMSWVRQIPEKRLEWVATISSGGSHTYYLDSVKGRFTISRDNARDTLLQMSSLRSEDTALYYCARLFTGYAMDYWGQGTSVT。

0128

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0129

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:8のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0130

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0131

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0132

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号:8のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む。

0133

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む。

0134

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、前記抗体は、前記エピトープとの結合に関して、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する。

0135

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:7のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:8のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む。

0136

いくつかの例では、ヒト化VHフレームワークまたはVLフレームワークがコンセンサスヒトフレームワークである。コンセンサスヒト化フレームワークは、選ばれたヒト免疫グロブリンVLまたはVHフレームワーク配列の中で最も普通に見いだされるアミノ酸残基を表しうる。

0137

本明細書に記載するVHCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVHフレームワーク領域の非限定的な例としては、以下の配列が挙げられる(サブグループIIIコンセンサス):
a)VH FR1:EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAAS(配列番号:53);
b)VH FR2:WVRQAPGKGLEWV(配列番号:54);
c)VH FR3:RFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYC(配列番号:55);および
d)VH FR4:WGQGTLVTVSS(配列番号:56)。

0138

いくつかの例では、VH FR3は、位置71、73、および/または78にアミノ酸置換を含む。例えば、RFTIS{R}DNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYC(配列番号:55)では波括弧で囲んだRがアミノ酸71(Kabatナンバリング)であり、RFTISRD{N}SKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYC(配列番号:55)では波括弧で囲んだNがアミノ酸73(Kabatナンバリング)であり、RFTISRDNSKNT{L}YLQMNSLRAEDTAVYYC(配列番号:55)では波括弧で囲んだLがアミノ酸78(Kabatナンバリング)である。例えば、いくつかの例では、アミノ酸71がAであり、かつ/またはアミノ酸73がTであり、かつ/またはアミノ酸78がAである。一例として、いくつかの例では、適当なコンセンサスヒト化VH FR3は、アミノ酸配列:RFTIS{A}D{T}SKNT{A}YLQMNSLRAEDTAVYYC(配列番号:57)を含む。

0139

本明細書に記載するVHCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVHフレームワーク領域の非限定的な例としては、次に挙げる配列が挙げられる(サブグループIコンセンサス):
a)VH FR1:QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKAS(配列番号:58);
b)VH FR2:WVRQAPGQGLEWM(配列番号:59);
c)VH FR3:RVTITADTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYC(配列番号:60);および
d)VH FR4:WGQGTLVTVSS(配列番号:56)。

0140

本明細書に記載するVHCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVHフレームワーク領域の非限定的な例としては、次に挙げる配列が挙げられる(サブグループIIコンセンサス):
a)VH FR1:QVQLQESGPGLVKPSQTLSLTCTVS(配列番号:61);
b)VH FR2:WIRQPPGKGLEWI(配列番号:62);
c)VH FR3:RVTISVDTSKNQFSLKLSSVTAADTAVYYC(配列番号:63);および
d)VH FR4:WGQGTLVTVSS(配列番号:56)。

0141

本明細書に記載のVLCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVLフレームワーク領域の非限定的な例としては、次に挙げる配列が挙げられる(サブグループIコンセンサス):
a)VL FR1:DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITC(配列番号:57);
b)VL FR2:WYQQKPGKAPLLIY(配列番号:58);
c)VL FR3:GVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYC(配列番号:59);および
d)VL FR4:FGQGTKVEIK(配列番号:60)。

0142

本明細書に記載するVLCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVLフレームワーク領域の非限定的な例としては、次に挙げる配列が挙げられる(サブグループIIコンセンサス):
a)VL FR1:DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISC(配列番号:64);
b)VL FR2:WYLQKPGQSPQLLIY(配列番号:65);
c)VL FR3:GVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYC(配列番号:66);および
d)VL FR4:FGQGTKVEIK(配列番号:60)。

0143

本明細書に記載するVLCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVLフレームワーク領域の非限定的な例としては、次に挙げる配列が挙げられる(サブグループIIIコンセンサス):
a)VL FR1:DIVMTQSPDSLAVSLGERATINC(配列番号:67);
b)VL FR2:WYQQKPGQPPKLLIY(配列番号:68);
c)VL FR3:GVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDFAVYYC(配列番号:69);および
d)VL FR4:FGQGTKVEIK(配列番号:60)。

0144

本明細書に記載するVLCDRと共に使用するのに適するコンセンサスヒトVLフレームワーク領域の非限定的な例としては、次に挙げる配列が挙げられる(サブグループIVコンセンサス):
a)VL FR1:DIVMTQSPDSLAVSLGERATINC(配列番号:67);
b)VL FR2:WYQQKPGQPPKLLIY(配列番号:68);
c)VL FR3:GVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDFAVYYC(配列番号:69);および
d)VL FR4:FGQGTKVEIK(配列番号:60)。

0145

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体系を有する個体由来の補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体系を有する哺乳動物、魚類、または無脊椎動物由来の補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、哺乳動物補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体はラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:9を有する補体C1sタンパク質を結合する。配列番号:9のアミノ酸配列は、ヒト補体C1sタンパク質を表しており、図1に記載のアミノ酸配列を有する。

0146

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、2.5nM以下の解離定数(KD)で補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、2nM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、1nM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.9nM以下、0.8nM以下、0.7nM以下、0.6nM以下、0.5nM以下、0.4nM以下、0.3nM以下、0.2nM以下、0.1nM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.3nM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.2nM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.1nM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。C1sタンパク質に対する抗体の結合を測定する方法は、当業者によって決定することができる。

0147

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、90pM以下、80pM以下、70pM以下、60pM以下、50pM以下、40pM以下、30pM以下、20pM以下、10pM以下、9pM以下、8pM以下、7pM以下、6pM以下、5pM以下、4pM以下、3pM以下、2pM以下、1pM以下のKDで補体C1sタンパク質を結合する。

0148

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、2.5nM以下の解離定数(KD)でヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、2nM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、1nM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.9nM以下、0.8nM以下、0.7nM以下、0.6nM以下、0.5nM以下、0.4nM以下、0.3nM以下、0.2nM以下、0.1nM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.3nM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.2nM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.1nM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。ヒトC1sタンパク質に対する抗体の結合を測定する方法は、当業者によって決定することができる。いくつかの実施形態では、実施例に記載した結合アッセイを用いて抗体とヒトC1sタンパク質との間のKDを決定する。

0149

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、90pM以下、80pM以下、70pM以下、60pM以下、50pM以下、40pM以下、30pM以下、20pM以下、10pM以下、9pM以下、8pM以下、7pM以下、6pM以下、5pM以下、4pM以下、3pM以下、2pM以下、1pM以下のKDでヒト補体C1sタンパク質を結合する。

0150

いくつかの実施形態では、ヒト補体C1sタンパク質を結合する本開示の抗C1s抗体は、別の種の補体C1sタンパク質も結合する。いくつかの実施形態では、ヒト補体C1sタンパク質を結合する本開示の抗C1s抗体は、げっし類補体C1sタンパク質も結合する。げっし類補体C1sタンパク質の例としては、モルモットC1sタンパク質、ハムスターC1sタンパク質、マウスC1sタンパク質、およびラットC1sタンパク質が挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態では、ヒト補体C1sタンパク質を結合する本開示の抗C1s抗体は、ウサギ類補体C1sタンパク質、例えばウサギC1sタンパク質も結合する。いくつかの実施形態では、ヒト補体C1sタンパク質を結合する本開示の抗C1s抗体は、非ヒト霊長類補体C1sタンパク質も結合し、例示的な非ヒト霊長類としては、アカゲザル(Macaca mulatta)およびカニクイザル(Macaca fascicularis)などのサルが挙げられる。いくつかの実施形態では、上述のような交差反応性抗体は、当該抗体がヒト補体C1sタンパク質を結合するのと同程度のKDで、別の(ヒト以外の)種の補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体はラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、ヒト補体C1sタンパク質を結合する本開示の抗C1s抗体は、ラット補体C1sタンパク質も結合する。

0151

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、2.5nM以下の解離定数(KD)でラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、2nM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、1nM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.9nM以下、0.8nM以下、0.7nM以下、0.6nM以下、0.5nM以下、0.4nM以下、0.3nM以下、0.2nM以下、0.1nM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.3nM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.2nM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、0.1nM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。ラットC1sタンパク質への抗体の結合を測定するための方法は、当業者が決定することができる。いくつかの実施形態では、抗体とラットC1sタンパク質の間のKDを決定するために、実施例で説明する結合アッセイを使用する。

0152

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、90pM以下、80pM以下、70pM以下、60pM以下、50pM以下、40pM以下、30pM以下、20pM以下、10pM以下、9pM以下、8pM以下、7pM以下、6pM以下、5pM以下、4pM以下、3pM以下、2pM以下、1pM以下のKDでラット補体C1sタンパク質を結合する。

0153

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、非変性補体C1sタンパク質と変性補体C1sタンパク質をどちらも結合する。本明細書にいう「非変性タンパク質」とは、天然に見いだされるその生理的状態に折りたたまれたタンパク質を指し、したがって変性タンパク質は除外される。結合の検出はウェスタンブロットによって行うことができる。そのような実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、非変性ゲルに適用されたC1sタンパク質を結合し、変性(例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS))ゲルに適用されたC1sタンパク質も結合する。いくつかの実施形態では、本開示の本願抗C1s抗体は、C1s中の線状エピトープを結合する。ある抗体が非変性C1sタンパク質または変性C1sタンパク質を結合するかどうかを決定するための方法は、当業者には知られている。いくつかの実施形態では、抗体が非変性および/または変性C1sタンパク質を結合するかどうかを決定するために、ゲル電気泳動が使用される。

0154

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、C4b2a(すなわち補体C4bと補体C2aの複合体;「C3コンバターゼ」とも呼ばれている)の産生を、本願の抗C1s抗体の非存在下で産生されるC4b2aの量と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%減少させる。C4b2aの産生量を測定するための方法は、当技術分野において知られている。

0155

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質によって開裂される少なくとも1種の基質の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、基質は、補体C2と補体C4から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、基質は補体C2である。いくつかの実施形態では、基質は補体C4である。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C2の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C4の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C2と補体C4の開裂を阻害する。

0156

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト補体C1sタンパク質によって開裂される少なくとも1種の基質の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、基質は、ヒト補体C2およびヒト補体C4から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、基質はヒト補体C2である。いくつかの実施形態では、基質はヒト補体C4である。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト補体C2の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト補体C4の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト補体C2およびヒト補体C4の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ラットC1sによって媒介されるヒト補体C4の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒトC1sによって媒介されるヒト補体C4の開裂を阻害する。
いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ラット補体C1sタンパク質によって開裂される少なくとも1種の基質の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、基質は、ラット補体C2およびラット補体C4から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、基質はラット補体C2である。いくつかの実施形態では、基質はラット補体C4である。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ラット補体C2の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ラット補体C4の開裂を阻害する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ラット補体C2およびラット補体C4の開裂を阻害する。

0157

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、C1s活性部位へのアクセス立体的遮断することによって、または基質へのアクセスを立体的に遮断することによって、C1sを阻害する。

0158

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、C1sによって媒介される補体C4の活性化を阻害する。例えばいくつかの例では、本開示の抗C1s抗体は、C1sによって媒介される補体C4の活性化を、50×10−9M未満、25×10−9M未満、10×10−9M未満、5×10−9M未満、1×10−9M未満、0.5×10−9M未満、0.1×10−9M未満、または0.1×10−10M未満のIC50で阻害する。

0159

場合によっては、本開示の抗C1s抗体は、補体媒介性細胞溶解を、例えばin vitro細胞溶解アッセイにおいて阻害する。例えば、場合によっては、本開示の抗C1s抗体は、補体媒介性細胞溶解を、10×10−9M未満、5×10−9M未満、1×10−9M未満、0.5×10−9M未満、0.1×10−9M未満、または0.1×10−10M未満のIC50で阻害する。

0160

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、IPN003によって結合されるエピトープとの結合に関して競合する。

0161

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、IPN003抗体の可変ドメインを含む。

0162

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体はIPN003抗体である。

0163

本開示は、前記実施形態のあらゆる抗C1s抗体のヒト化に対応する。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト化フレームワーク領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト化軽鎖フレームワーク領域を含む。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、ヒト化重鎖フレームワーク領域を含む。

0164

いくつかの実施形態では、本願の抗C1s抗体は、1つ以上のヒト化フレームワーク領域(FR)を含む。いくつかの実施形態では、本願の抗C1s抗体は、ヒト化された1つ、2つ、3つ、または4つの軽鎖FRを含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:ヒト化軽鎖FR1;本明細書記載のCDR−L1;ヒト化軽鎖FR2;本明細書記載のCDR−L2;ヒト化軽鎖FR3;本明細書記載のCDR−L3;そしてヒト化軽鎖FR4を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:1、配列番号:2、および配列番号:3である。

0165

例えば、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:ヒト化軽鎖FR1;配列番号:1のアミノ酸配列を含むCDR−L1;ヒト化軽鎖FR2;配列番号:2のアミノ酸配列を含むCDR−L2;ヒト化軽鎖FR3;配列番号:3のアミノ酸配列を含むCDR−L3;そしてヒト化軽鎖FR4を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0166

いくつかの実施形態では、本願の抗C1s抗体は、ヒト化された1つ、2つ、3つ、または4つの重鎖FRを含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:ヒト化重鎖FR1;本明細書記載のCDR−H1;ヒト化重鎖FR2;本明細書記載のCDR−H2;ヒト化重鎖FR3;本明細書記載のCDR−H3;およびヒト化重鎖FR4を含む重鎖可変領域を含む。

0167

例えば、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:ヒト化重鎖FR1;配列番号:4のアミノ酸配列を含むCDR−H1;ヒト化重鎖FR2;配列番号:5のアミノ酸配列を含むCDR−H2;ヒト化重鎖FR3;配列番号:6のアミノ酸配列を含むCDR−H3;そしてヒト化重鎖FR4を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0168

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体(例えば補体C1sタンパク質中のエピトープを特異的に結合する本願の抗体)は、a)配列番号:32、配列番号:33、および配列番号:3から選択される1つ、2つ、または3つのCDRを含む軽鎖領域、およびb)配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から選択される1つ、2つ、または3つのCDRを含む重鎖領域を含む。これらの実施形態のいくつかでは、抗C1s抗体は、ヒト化VHおよび/またはVLフレームワーク領域を含む。

0169

配列番号:32:TASSSVSSSYLH;
配列番号:33:STSNLAS;
配列番号:3:HQYYRLPPIT;
配列番号:34:NYAMS;
配列番号:35:TISSGGSHTYYLDSVKG;
配列番号:36:LFTGYAMDY。

0170

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するCDRを含む。

0171

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:32、配列番号:33、および配列番号:3のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0172

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0173

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:32のアミノ酸配列を有するCDR−L1、配列番号:33のアミノ酸配列を有するCDR−L2、配列番号:3のアミノ酸配列を有するCDR−L3、配列番号:34のアミノ酸配列を有するCDR−H1、配列番号:35のアミノ酸配列を有するCDR−H2、および配列番号:36のアミノ酸配列を有するCDR−H3を含む。

0174

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37に示すアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0175

配列番号:37:QIVLTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYLHWYQQKPGSSPKLWIYSTSNLASGVPARFSGSGSGTFYSLTISSMEAEDDATYYCHQYYRLPPITFGAGTKLELK。
いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:38に示すアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0176

配列番号:38:EVMLVESGGALVKPGGSLKLSCAASGFTFSNYAMSWVRQIPEKRLEWVATISSGGSHTYYLDSVKGRFTISRDNARDTLYLQMSSLRSEDTALYYCARLFTGYAMDYWGQGTSVTVSS。

0177

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0178

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:38のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0179

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0180

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:38のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0181

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:38のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0182

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:38のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0183

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号:38のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0184

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質内のエピトープを特異的に結合し、前記抗体は、前記エピトープとの結合に関して、配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む抗体と競合する。

0185

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37のアミノ酸配列を含む抗体軽鎖可変領域の軽鎖CDRおよび配列番号:38のアミノ酸配列を含む抗体重鎖可変領域の重鎖CDRを含む。

0186

いくつかの実施形態では、本願の抗C1s抗体は、1つ以上のヒト化フレームワーク領域(FR)を含む。いくつかの実施形態では、本願の抗C1s抗体は、ヒト化された1つ、2つ、3つ、または4つの軽鎖FRを含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、ヒト化軽鎖FR1、本明細書記載のCDR−L1、ヒト化軽鎖FR2、本明細書記載のCDR−L2、ヒト化軽鎖FR3、本明細書記載のCDR−L3、およびヒト化軽鎖FR4を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3のそれぞれのアミノ酸配列が、配列番号:32、配列番号:33、および配列番号:3である。

0187

例えば、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、ヒト化軽鎖FR1、配列番号:32のアミノ酸配列を含むCDR−L1、ヒト化軽鎖FR2、配列番号:33のアミノ酸配列を含むCDR−L2、ヒト化軽鎖FR3、配列番号:3のアミノ酸配列を含むCDR−L3、およびヒト化軽鎖FR4を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0188

いくつかの実施形態では、本願の抗C1s抗体は、ヒト化された1つ、2つ、3つ、または4つの重鎖FRを含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、ヒト化重鎖FR1、本明細書記載のCDR−H1、ヒト化重鎖FR2、本明細書記載のCDR−H2、ヒト化重鎖FR3、本明細書記載のCDR−H3、およびヒト化重鎖FR4を含む重鎖可変領域を含む。

0189

例えば、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、ヒト化重鎖FR1、配列番号:34のアミノ酸配列を含むCDR−H1、ヒト化重鎖FR2、配列番号:35のアミノ酸配列を含むCDR−H2、ヒト化重鎖FR3、配列番号:36のアミノ酸配列を含むCDR−H3、およびヒト化重鎖FR4を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0190

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:37に示すアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。

0191

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、配列番号:38に示すアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。

0192

本願の抗C1s抗体は、配列番号:39に示し、図16に図示するアミノ酸配列(VHバリアント1)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0193

本願の抗C1s抗体は、配列番号:40に示し、図17に図示するアミノ酸配列(VHバリアント2)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0194

本願の抗C1s抗体は、配列番号:41に示し、図18に図示するアミノ酸配列(VHバリアント3)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0195

本願の抗C1s抗体は、配列番号:42に示し、図19に図示するアミノ酸配列(VHバリアント4)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0196

本願の抗C1s抗体は、配列番号:43に示し、図20に図示するアミノ酸配列(VKバリアント1)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0197

本願の抗C1s抗体は、配列番号:44に示し、図21に図示するアミノ酸配列(VKバリアント2)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0198

本願の抗C1s抗体は、配列番号:45に示し、図22に図示するアミノ酸配列(VKバリアント3)と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0199

本願の抗C1s抗体は、表7(図23)に図示するIPN003親抗体FRアミノ酸配列との比較で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個のフレームワーク(FR)アミノ酸置換を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0200

例えば、本願の抗C1s抗体は、VH FR1中のアミノ酸位置3にM→Q置換および/またはVH FR1中のアミノ酸位置10にA→G置換および/またはVH FR1中のアミノ酸位置19にK→R置換を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0201

もう一つの例として、本願の抗C1s抗体は、VH FR2中のアミノ酸位置40にI→A置換および/またはVH FR2中のアミノ酸位置42にE→G置換および/またはVH FR2中のアミノ酸位置44にR→G置換を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0202

もう一つの例として、本願の抗C1s抗体は、VH FR3中のアミノ酸位置74にA→S置換および/またはVH FR3中のアミノ酸位置75にR→K置換および/またはVH FR3中のアミノ酸位置76にD→N置換および/またはVH FR3中のアミノ酸位置82AにS→Nアミノ酸置換および/またはVH FR3中のアミノ酸位置84にS→Aアミノ酸置換を含む重鎖可変領域を含むことができる。

0203

もう一つの例として、本願の抗C1s抗体は、VH FR4中のアミノ酸位置108にS→L置換を含む重鎖可変領域を含むことができる。
本願の抗C1s抗体は、表8(図23)に図示するIPN003親抗体FRアミノ酸配列との比較で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18個のフレームワーク(FR)アミノ酸置換を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0204

例えば、本願の抗C1s抗体は、VL FR1中の位置10にI→T置換および/またはVL FR1中のアミノ酸位置11にM→L置換および/またはVL FR1の位置13にA→L置換および/またはVL FR1中の位置15にL→P置換および/またはVL FR1中のアミノ酸位置19にV→A置換および/またはVL FR1中のアミノ酸位置21にM→L置換および/またはVL FR1中のアミノ酸位置22にT→S置換を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0205

もう一つの例として、本願の抗C1s抗体は、VL FR2中のアミノ酸位置42にS→K置換および/またはVL FR2中のアミノ酸位置43にS→A置換を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0206

もう一つの例として、本願の抗C1s抗体は、VL FR3中のアミノ酸位置60にA→S置換および/またはVL FR3中のアミノ酸位置70にF→D置換および/またはVL FR3中のアミノ酸位置72にS→T置換および/またはVL FR3中のアミノ酸位置78にM→L置換および/またはVL FR3中のアミノ酸位置79にE→Q置換および/またはVL FR3中のアミノ酸位置80にA→P置換および/またはVL FR3中のアミノ酸位置83にD→F置換を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0207

もう一つの例として、本願の抗C1s抗体は、VL FR4中のアミノ酸位置100にA→Q置換および/またはVL FR4中のアミノ酸位置106にL→I置換を含む軽鎖可変領域を含むことができる。

0208

いくつかの例では、本開示の抗C1s抗体が、以下の配列を含む:
i)図16に図示し配列番号:39に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント1、および図20に図示し配列番号:43に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント1;
ii)図16に図示し配列番号:39に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント1、および図21に図示し配列番号:44に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント2;
iii)図16に図示し配列番号:39に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント1、および図22に図示し配列番号:45に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント3;
iv)図17に図示し配列番号:40に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント2、および図20に図示し配列番号:43に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント1;
v)図17に図示し配列番号:40に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント2、および図21に図示し配列番号:44に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント2;
vi)図17に図示し配列番号:40に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント2、および図22に図示し配列番号:45に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント3;
vii)図18に図示し配列番号:41に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント3、および図20に図示し配列番号:43に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント1;
viii)図18に図示し配列番号:41に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント3、および図21に図示し配列番号:44に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント2;
ix)図18に図示し配列番号:41に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント3、および図22に図示し配列番号:45に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント3;
x)図19に図示し配列番号:42に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント4、および図20に図示し配列番号:43に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント1;
xi)図19に図示し配列番号:42に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント4、および図21に図示し配列番号:44に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント2;または
xii)図19に図示し配列番号:42に示すアミノ酸配列を含むVHバリアント4、および図22に図示し配列番号:45に示すアミノ酸配列を含むVkバリアント3。

0209

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質を結合するIgモノマーまたはその抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、Igモノマーである。いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、補体C1sタンパク質を結合するIgモノマーの抗原結合フラグメントである。

0210

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、Igモノマー、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fdフラグメント、scFv、scAb、dAb、Fv、シングルドメイン重鎖抗体、およびシングルドメイン軽鎖抗体から成る群より選択される。

0211

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、単一特異性抗体、二重特異性抗体、および多重特異性抗体から成る群より選択される。

0212

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、別個のポリペプチド中に存在する軽鎖領域と重鎖領域とを含む。

0213

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、単一のポリペプチド中に存在する軽鎖領域と重鎖領域とを含む。

0214

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、単一ポリペプチド鎖中の抗C1s重鎖CDRおよび抗C1s軽鎖CDRを含み、例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体はscFvである。

0215

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列;CDR−L1;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列;CDR−L2;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列;CDR−L3;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列;CDR−H1;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列;CDR−H2;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列;CDR−H3;そして長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36である。例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列;配列番号:32に示すアミノ酸配列を含むCDR−L1;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列;配列番号:33に示すアミノ酸配列を含むCDR−L2;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列;配列番号:3に示すアミノ酸配列を含むCDR−L3;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列;配列番号:34に示すアミノ酸配列を含むCDR−H1;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列;配列番号:35に示すアミノ酸配列を含むCDR−H2;長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列;配列番号:36に示すアミノ酸配列を含むCDR−H3;そして長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。

0216

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:軽鎖FR1領域;CDR−L1;軽鎖FR2領域;CDR−L2;軽鎖FR3領域;CDR−L3;任意に軽鎖FR4領域;リンカー領域;任意に重鎖FR1領域;CDR−H1;重鎖FR2領域;CDR−H2;重鎖FR3領域;CDR−H3;そして重鎖FR4領域を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36である。これらの実施形態のいくつかでは、FR領域の1つ以上は、ヒト化FR領域である。これらの実施形態のいくつかでは、FR領域のそれぞれは、ヒト化FR領域である。リンカー領域は、長さ約5アミノ酸(aa)〜約50アミノ酸、例えば長さ約5aa〜約10aa、約10aa〜約15aa、約15aa〜約20aa、約20aa〜約25aa、約25aa〜約30aa、約30aa〜約35aa、約35aa〜約40aa、約40aa〜約45aa、または約45aa〜約50aaであることができる。
いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列、CDR−H1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列、CDR−H2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列、CDR−H3、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列、CDR−L1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列、CDR−L2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列、CDR−L3、および長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:32、配列番号:33、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36である。例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列、配列番号:34に示すアミノ酸配列を含むCDR−H1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列、配列番号:35に示すアミノ酸配列を含むCDR−H2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列、配列番号:36に示すアミノ酸配列を含むCDR−H3、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列、配列番号:32に示すアミノ酸配列を含むCDR−L1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列、配列番号:33に示すアミノ酸配列を含むCDR−L2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列、配列番号:3に示すアミノ酸配列を含むCDR−L3、および長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。

0217

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で:重鎖FR1領域;CDR−H1;重鎖FR2領域;CDR−H2;重鎖FR3領域;CDR−H3;任意に重鎖FR4領域;リンカー;任意に軽鎖FR1領域;CDR−L1;軽鎖FR2領域;CDR−L2;軽鎖FR3領域;CDR−L3;そして軽鎖FR4領域を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:34、配列番号:35、および配列番号:36である。これらの実施形態のいくつかでは、FR領域の1つ以上が、ヒト化FR領域である。これらの実施形態のいくつかでは、FR領域のそれぞれは、ヒト化FR領域である。リンカー領域は、長さ約5アミノ酸〜約50アミノ酸であることができ、例えば、長さ約5aa〜約10aa、約10aa〜約15aa、約15aa〜約20aa、約20aa〜約25aa、約25aa〜約30aa、約30aa〜約35aa、約35aa〜約40aa、約40aa〜約45aa、または約45aa〜約50aaであることができる。

0218

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列、CDR−L1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列、CDR−L2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列、CDR−L3、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列、CDR−H1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列、CDR−H2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列、CDR−H3、および長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6である。例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列、配列番号:1に示すアミノ酸配列を含むCDR−L1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列、配列番号:2に示すアミノ酸配列を含むCDR−L2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列、配列番号:3に示すアミノ酸配列を含むCDR−L3、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列、配列番号:4に示すアミノ酸配列を含むCDR−H1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列、配列番号:5に示すアミノ酸配列を含むCDR−H2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列、配列番号:6に示すアミノ酸配列を含むCDR−H3、および長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。

0219

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、軽鎖FR1領域、CDR−L1、軽鎖FR2領域、CDR−L2、軽鎖FR3領域、CDR−L3、場合によっては軽鎖FR4領域、リンカー領域、場合によっては重鎖FR1領域、CDR−H1、重鎖FR2領域、CDR−H2、重鎖FR3領域、CDR−H3、および重鎖FR4領域を含む。いくつかの実施形態では、前記CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6である。これらの実施形態のいくつかでは、1つ以上のFR領域が、ヒト化FR領域である。これらの実施形態のいくつかでは、FR領域のそれぞれが、ヒト化FR領域である。前記リンカー領域は、長さ約5アミノ酸(aa)〜約50アミノ酸、例えば長さ約5aa〜約10aa、約10aa〜約15aa、約15aa〜約20aa、約20aa〜約25aa、約25aa〜約30aa、約30aa〜約35aa、約35aa〜約40aa、約40aa〜約45aa、または約45aa〜約50aaであることができる。

0220

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列、CDR−H1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列、CDR−H2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列、CDR−H3、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列、CDR−L1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列、CDR−L2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列、CDR−L3、および長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、前記CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6である。例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第1アミノ酸配列、配列番号:4に示すアミノ酸配列を含むCDR−H1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第2アミノ酸配列、配列番号:5に示すアミノ酸配列を含むCDR−H2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第3アミノ酸配列、配列番号:6に示すアミノ酸配列を含むCDR−H3、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第4アミノ酸配列、配列番号:1に示すアミノ酸配列を含むCDR−L1、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第5アミノ酸配列、配列番号:2に示すアミノ酸配列を含むCDR−L2、長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第6アミノ酸配列、配列番号:3に示すアミノ酸配列を含むCDR−L3、および長さ約5アミノ酸〜約25アミノ酸の第7アミノ酸配列を含む。

0221

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、N末端からC末端への順序で、重鎖FR1領域、CDR−H1、重鎖FR2領域、CDR−H2、重鎖FR3領域、CDR−H3、場合によっては重鎖FR4領域、リンカー、場合によっては軽鎖FR1領域、CDR−L1、軽鎖FR2領域、CDR−L2、軽鎖FR3領域、CDR−L3、および軽鎖FR4領域を含む。いくつかの実施形態では、前記CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3のそれぞれのアミノ酸配列は、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、および配列番号:6である。これらの実施形態のいくつかでは、1つ以上のFR領域がヒト化FR領域である。これらの実施形態のいくつかでは、FR領域のそれぞれがヒト化FR領域である。リンカー領域は、長さ約5アミノ酸〜約50アミノ酸、例えば長さ約5aa〜約10aa、約10aa〜約15aa、約15aa〜約20aa、約20aa〜約25aa、約25aa〜約30aa、約30aa〜約35aa、約35aa〜約40aa、約40aa〜約45aa、または約45aa〜約50aaであることができる。

0222

本願の抗体において使用するのに適するリンカーとしては「フレキシブルリンカー」が挙げられる。リンカー分子が存在する場合、それは一般的に、連結された領域間フレキシブル動きを可能にする十分な長さを有する。いくつかの実施形態では、リンカー分子は一般的に約6〜50原子長である。リンカー分子は、例えば、アリールアセチレン、2〜10のモノマー単位を含むエチレングリコールオリゴマージアミン、二酸、アミノ酸、またはそれらの組み合わせでもあり得る。ポリペプチドを結合することができる他のリンカー分子を、この開示を考慮して使用することができる。

0223

適当なリンカーは、容易に選択することができ、またいくつかある適当な長さのいずれかであることができ、例えば、1アミノ酸(例えば、グリシン)〜20アミノ酸、2アミノ酸〜15アミノ酸、3アミノ酸〜12アミノ酸、例えば、4アミノ酸〜10アミノ酸、5アミノ酸〜9アミノ酸、6アミノ酸〜8アミノ酸、または7アミノ酸〜8アミノ酸であることができ、そして、1、2、3、4、5、6、または7アミノ酸であることができる。

0224

例示のフレキシブルリンカーとしては、グリシンポリマー(G)n、グリシン−セリンポリマー(例えば(GS)n、(GSGGS)n(配列番号:10)および(GGGS)n(配列番号:11)(前記式中、nは少なくとも1である整数である)を含む)、グリシン−アラニンポリマー、アラニン−セリンポリマー、および当該技術分野で公知の他のフレキシブルリンカーが挙げられる。グリシンポリマーおよびグリシン−セリンポリマーは興味深い。というのも、これらのアミノ酸はどちらも比較的構造化されておらず、したがって成分間において中立的なつなぎ鎖(tether)として役立つことができるからである。グリシンは、アラニンに比べても有意に、より多くの(φ,ψ)空間にアクセスし、かつ、より長い側鎖を有する残基に比べてはるかに制約が少ないので、グリシンポリマーは、特に興味深い(Scheraga,Rev.Computational Chem.11173−142(1992)を参照されたい)。例示のフレキシブルリンカーとしては、GGSG(配列番号:12)、GGSGG(配列番号:13)、GSGSG(配列番号:14)、GSGGG(配列番号:15)、GGGSG(配列番号:16)、GSSSG(配列番号:17)などが挙げられるが、それらに限定されない。上記いずれかの要素にコンジュゲートされたペプチドの設計には、すべてがフレキシブルであるかまたは一部がフレキシブルであるリンカーを含めることができるので、リンカーがフレキシブルリンカーとそれほどフレキシブルでない構造を付与する1つ以上の部分とを含みうることは、当業者にはわかるだろう。

0225

いくつかの実施形態では、本開示の抗C1s抗体は、scFv多量体を含む。例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、scFv二量体(例えば、2つの直列型scFv(scFv2)を含むもの)、scFv三量体(例えば、3つの直列型scFv(scFv3)を含むもの)、scFv四量体(例えば、4つの直列型scFv(scFv4)を含むもの)であるか、または4つ以上のscFvの多量体(例えば、直列型)である。scFvモノマーは、長さ約2アミノ酸〜約10アミノ酸(aa)、例えば長さ2aa、3aa、4aa、5aa、6aa、7aa、8aa、9aa、または10aaのリンカーを介して直列に連結することができる。適当なリンカーとしては、例えば(Gly)x(式中、xは2〜10の整数である)が挙げられる。他の適当なリンカーは、上述のリンカーである。いくつかの実施形態では、本願のscFv多量体におけるscFvモノマーのそれぞれが、上述のようにヒト化されている。

0226

場合によっては、本願の抗体は、免疫グロブリンの定常領域(例えばFc領域)を含む。Fc領域が存在する場合、それは、ヒトFc領域または補体系を有する任意の動物由来のFc領域であることができる。いくつかの実施形態では、Fc領域が存在する場合に、それがヒトFc領域である。定常領域が存在する場合、抗体は、軽鎖定常領域と重鎖定常領域の両方を含むことができる。適当な重鎖定常領域としては、CH1領域、ヒンジ領域、CH2領域、CH3領域、およびCH4領域が挙げられる。本明細書記載の抗体には、すべてのタイプの定常領域を有する抗体、例えばIgM、IgG、IgD、IgA、およびIgE、そしてあらゆるアイソタイプ、例えばIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4が包含される。適当な重鎖Fc領域の例は、ヒトアイソタイプIgG1 Fcである。適当な重鎖Fc領域のもう一つの例は、ヒトアイソタイプIgG2a Fcである。適当な重鎖Fc領域のさらにもう一つの例は、ヒトアイソタイプIgG3 Fcである。軽鎖定常領域は、ラムダまたはカッパであることができる。本願の抗体(例えば、本願のヒト化抗体)は、2つ以上のクラスまたはアイソタイプからの配列を含むことができる。抗体は、2つの軽鎖と2つの重鎖を含む四量体として発現させるか、分離した重鎖、軽鎖として発現させるか、Fab、Fab’、F(ab’)2およびFvとして発現させるか、または重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインとがスペーサーを介して連結されている単鎖抗体として発現させることができる。

0227

場合によっては、重鎖領域はアイソタイプIgG4である。これらの実施形態のいくつかでは、ヒンジ領域はS241P置換を含む。例えばAngalら(1993)Mol.Immunol.30:105を参照されたい。これらの実施形態のいくつかでは、ヒンジ領域はL236E(またはL235E、EUナンバリングによる;Kabatら(1991)「Sequences of Proteins of Immunological Interest」第5版、米国保険社会福祉省、メリーランド州ベセスダ、NIH Publication No.91−3242)置換を含む。例えば、Reddyら(2000)J.Immunol.164:1925;およびKlechevskyら(2010)Blood 116:1685を参照されたい。これらの実施形態のいくつかでは、ヒンジ領域は、S241P置換およびL236E置換を含む。

0228

本願の抗体は、カルボキシル末端に遊離チオール(−SH)基を含むことができ、前記遊離チオール基を使用して、抗体を、第2ポリペプチド(例えば、本願の抗体を含む別の抗体)、足場(scaffold)、担体などに対して結合させることができる。

0229

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、1種以上の非天然アミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、天然にコードされていないアミノ酸は、カルボニル基アセチル基アミノオキシ基ヒドラジン基ヒドラジド基セミカルバジド基アジド基、またはアルキン基を含む。適当な非天然アミノ酸に関しては、例えばU.S.Patent No.7,632,924を参照されたい。非天然アミノ酸を含有させることにより、ポリマー、第2ポリペプチド、足場などへの連結に備えることができる。例えば、水溶性ポリマーに連結された本願の抗体は、カルボニル基を含む水溶性ポリマー(例えばPEG)を抗体に反応させることによって作製することができ、ここで、前記抗体は、アミノオキシヒドラジンヒドラジド、またはセミカルバジト(semiexample ecarbazide)基を含む天然にコードされていないアミノ酸を含む。もう一つの例として、水溶性ポリマーに連結された本願の抗体は、アルキン含有アミノ酸を含む本願の抗体を、アジド部分を含む水溶性ポリマー(例えばPEG)と反応させることによって作製することができ;いくつかの実施形態では、アジドまたはアルキン基は、アミド結合を介してPEG分子に連結される。「天然にコードされていないアミノ酸」とは、20種の一般的なアミノ酸またはピロリシンまたはセレノシステインのうちの1つではないアミノ酸を指している。「天然にコードされていないアミノ酸(non−naturally encoded amino acid)」という用語と同義的に使用することができる他の用語は、「非天然型アミノ酸(non−natural amino acid)」、「異常アミノ酸(unnatural amino acid)」、「非天然アミノ酸(non−naturally−occurring amino acid)」、およびそれらのさまざまなハイフン付きまたはハイフンなしの異形である。用語「天然にコードされていないアミノ酸」は、天然にコードされるアミノ酸(20の一般的なアミノ酸またはピロリシンおよびセレノシステインが挙げられるが、それらに限定されない)の修飾(例えば翻訳後修飾)によって生じるが、それ自体が翻訳複合体によって伸長中のポリペプチド鎖に天然に組み込まれるわけではないアミノ酸も包含するが、それらに限定されない。そのような非天然アミノ酸の例としては、N−アセチルグルコサミニル−L−セリン、N−アセチルグルコサミニル−L−スレオニン、およびO−ホスホチロシンが挙げられるが、それらに限定されない。

0230

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、ポリマー(例えばポリペプチド以外のポリマー)に連結される(例えば共有結合される)。適当なポリマーとしては、例えば、生体適合性ポリマーおよび水溶性生体適合性ポリマーが挙げられる。適当なポリマーとしては、合成ポリマーおよび天然ポリマーが挙げられる。適当なポリマーとしては、例えば、置換もしくは未置換の直鎖もしくは分枝鎖ポリアルキレンポリアルケニレン、またはポリオキシアルキレンポリマー、または分枝鎖もしくは非分枝鎖多糖類、例えば単一多糖類または複合多糖類が挙げられる。適当なポリマーとしては、例えば、エチレンビニルアルコールコポリマー(一般名EVOHまたは商品名EVALによって一般的に知られている);ポリブチルメタクリレート;ポリ(ヒドロキシバレレート);ポリ(L−乳酸);ポリカプロラクトン;ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(ヒドロキシブチレート);ポリ(ヒドロキシブチレート−co−バレレート);ポリディオキサノン;ポリオルトエステルポリ無水物;ポリ(グリコール酸);ポリ(D,L−乳酸);ポリ(グリコール酸−co−トリメチレンカーボネート);ポリホスホエステル;ポリホスホエステルウレタン;ポリ(アミノ酸);シアノアクリレート;ポリ(トリメチレンカーボネート);ポリ(イミノカーボネート);コポリエーテルエステル)(例えば、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(乳酸)(PEO/PLA)コポリマー);ポリアルキレンオキサレートポリホスファゼン生体分子、例えばフィブリンフィブリノゲンセルロース澱粉コラーゲン、およびヒアルロン酸ポリウレタンシリコーンポリエステルポリオレフィンポリイソブチレンおよびエチレンα−オレフィン共重合体アクリルポリマーおよびコポリマー;ビニルハライドポリマーおよびコポリマー、例えばポリビニルクロリドポリビニルエーテル、例えばポリビニルメチルエーテルポリビニリデンハライド、例えばポリビニリデンフルオリドおよびポリビニリデンクロリドポリアクリロニトリルポリビニルケトンポリビニル芳香族化合物、例えばポリスチレンポリビニルエステル、例えばポリビニルアセテート;互いにビニルモノマーおよびオレフィンのコポリマー、例えばエチレン−メチルメタクリレートコポリマーアクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABS樹脂、およびエチレン−酢酸ビニルコポリマーポリアミド、例えばナイロン66およびポリカプロラクタムアルキド樹脂ポリカーボネートポリオキシメチレンポリイミドポリエーテルエポキシ樹脂;ポリウレタン;レーヨン;レーヨン−トリアセテート;セルロース;セルロースアセテート;セルロースブチレートセルロースアセテートブチレートセロハンニトロセルロースセルロースプロピオネートセルロースエーテルアモルファステフロン;ポリ(エチレングリコール);およびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。

0231

適当な合成ポリマーとしては、未置換直鎖または未置換分枝鎖および置換直鎖または置換分枝鎖のポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)ポリ(ビニルアルコール)、およびそれらの誘導体、例えば置換ポリ(エチレングリコール)、例えばメトキシポリ(エチレングリコール)、およびその誘導体が挙げられる。適当な天然ポリマーとしては、例えば、アルブミンアミロースデキストラングリコゲン、およびそれらの誘導体が挙げられる。

0232

適当なポリマーは、500Da〜50,000Da、例えば5,000Da〜40,000Da、または25,000〜40,000Daの平均分子量を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、ポリ(エチレングリコール)(PEG)またはメトキシポリ(エチレングリコール)ポリマーを含み、前記のPEGまたはメトキシポリ(エチレングリコール)ポリマーは、約0.5キロダルトン(kDa)〜1kDa、約1kDa〜5kDa、5kDa〜10kDa、10kDa〜25kDa、25kDa〜40kDa、または40kDa〜60kDaの分子量を有することができる。

0233

上述のように、いくつかの実施形態では、本願の抗体は、非ペプチド合成ポリマーに共有結合される。いくつかの実施形態では、本願の抗体は、PEGポリマーに共有結合される。いくつかの実施形態では、本願のscFv多量体は、PEGポリマーに共有結合される。例えば、Albrechtら(2006)J.Immunol.Methods310:100を参照されたい。タンパク質のPEG化に適する方法および試薬は、当該技術分野で公知であり、例えばU.S.Pat.No.5,849,860で見出すことができる。タンパク質へのコンジュゲーションに適するPEGは、一般的に、室温で水に溶解し、一般式R(O−CH2−CH2)nO−R(式中、Rは水素または保護基、例えばアルキルまたはアルカノール基であり、nは1〜1,000の整数である)を有する。式中、Rは保護基であり、一般的に1〜8個の炭素を有する。

0234

いくつかの実施形態では、本願の抗体にコンジュゲートされるPEGは直鎖である。いくつかの実施形態では、本願の抗体にコンジュゲートされるPEGは分枝鎖である。分枝鎖PEG誘導体、例えばU.S.Pat.No.5,643,575に記載されているもの、ならびに「星形PEG」および多アームPEG、例えばShearwater Polymers,Inc.カタログ「Polyethylene Glycol Derivatives 1997−1998」に記載されているもの。星形PEGは、当技術分野では、例えばU.S.Patent No.6,046,305などに記載されている。

0235

本願の抗体はグリコシル化することができ、例えば、本願の抗体は、共有結合された炭水化物部分または多糖部分を含むことができる。抗体のグリコシル化は、典型的にはN結合型またはO結合型である。N結合型とは、炭水化物部分がアスパラギン残基の側鎖へ結合することを意味している。トリペプチド配列アスパラギン−X−セリンおよびアスパラギン−X−スレオニン(ここでXは、プロリン以外の任意のアミノ酸である)は、アスパラギン側鎖への炭水化物部分の酵素的結合のための認識配列である。したがって、これらのトリペプチド配列のいずれかがポリペプチド中に存在すると、潜在的なグリコシル化部位が作り出される。O結合型グリコシル化とは、糖N−アセチルガラクトサミンガラクトース、またはキシロースのうちの一つが、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはスレオニンに結合することを指すが、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシリシンが使用されることもある。

0236

抗体へのグリコシル化部位の付加は、(N結合型グリコシル化部位用に)上記トリペプチド配列のうちの1つ以上を含むように上記アミノ酸配列を改変することによって、都合よく達成される。上記改変はまた、元の抗体の配列に対して、(O結合型グリコシル化部位用に)1つ以上のセリンもしくはスレオニン残基を付加することによって、または、これらの残基で置換することによって、行うこともできる。同様に、グリコシル化部位の除去は、抗体の元から存在しているグリコシル化部位内でアミノ酸を改変することによって達成することができる。

0237

いくつかの実施形態では、本願の抗体は、「放射線不透過性」標識、例えばX線用に使用される容易に視覚化することができる標識を含む。放射線不透過性物質は、当業者に周知である。最も一般的な放射線不透過性物質としては、ヨウ化物塩臭化物塩、またはバリウム塩が挙げられる。他の放射線不透過性物質も知られており、有機ビスマス誘導体(例えばU.S.Pat.No.5,939,045を参照されたい)、放射線不透過性マルチウレタン(U.S.Pat.No.5,346,981を参照されたい)、有機ビスマス複合材料(例えばU.S.Pat.No.5,256,334を参照されたい)、放射線不透過性バリウム多量体錯体(例えばU.S.Pat.No.4,866,132を参照されたい)などが挙げられるが、それらに限定されない。

0238

本願の抗体は、例えばグルタルアルデヒド、ホモ二官能性架橋剤、またはヘテロ二官能性架橋剤を使用して、第2部分(例えば脂質、本願の抗体以外のポリペプチド、合成ポリマー、炭水化物など)に対して共有結合され得る。グルタルアルデヒドは、ポリペプチドを、それらのアミノ部分を介して架橋する。ホモ二官能性架橋剤(例えば、ホモ二官能性イミドエステル、ホモ二官能性N−ヒドロキシスクシンイミジル(NHS)エステル、またはホモ二官能性スルフヒドリル反応性架橋剤)は、二つ以上の同一の反応性部分を含み、そして、連結されるポリペプチドの混合物を含む溶液に架橋剤を加えるワンステップ反応手順で使用することができる。ホモ二官能性NHSエステルとイミドエステルは、ポリペプチドを含むアミンを架橋する。軽度のアルカリ性pHにおいて、イミドエステルは、一級アミンとのみ反応してイミドアミドを形成し、そして架橋ポリペプチドの総電荷は影響を受けない。ホモ二官能性スルフヒドリル反応性架橋剤としては、ビスマレイミドヘキサン(BMH)、1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン(DFDNB)および1,4−ジ−(3’,2’−ピリジルジチオプロピノアドブタンDPDPB)が挙げられる。

0239

ヘテロ二官能性架橋剤は、2つ以上の異なる反応性部分(例えば、アミン反応性部分およびスルフヒドリル反応性部分)を有し、アミンまたはスルフヒドリル反応性部分を介してポリペプチドのうちの1つと架橋し、次いで未反応部分を介して他のポリペプチドと反応する。複数のヘテロ二官能性ハロアセチル架橋剤が利用可能であり、ピリジルジスルフィド架橋剤も同様である。カルボジイミドは、カルボキシルをアミンに対してカップリングさせ、アミド結合を生じさせるヘテロ二官能性架橋試薬の古典的な例である。

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