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図面 (8)

課題・解決手段

本発明は、心血管疾患におけるアジュバント処置としての、骨髄由来幹細胞吸引プロセシング試験および注入のための方法および組成物に関する。より詳細には、本発明は、特に迅速なポイントオブケア環境における、骨髄由来幹細胞の吸引、分析、プロセシング、注入剤調製および注入のための方法および組成物を提供し、骨髄遠心分画および光学的に監視される分離により、所望の細胞産物が所望の濃度および粘度で生じる。

概要

背景

心血管疾患CVD)は、世界中の罹患および死亡の原因の第1位である。2008年には約1730万人がCVDで死亡しており、これは全世界の死亡の30%である。これらの死亡のうち、約730万人は冠状動脈性心疾患に起因し、620万人は卒中に起因した。より注目すべきことに、低所得国および中所得国が不釣合いに影響を受けているので、長期間にわたる薬剤処置療法に代わる再生治療の必要が駆りたてられており、そのような再生治療は、高コストラボインフラの必要または莫大な時間の血管カテーテルラボの使用を除外する形式で提供されなければならない。80%を超えるCVD死亡が、低所得国および中所得国において生じており、にほぼ等しく見られる。CVDの進行において、プラーク病変動脈中で発達し、これが血管を狭め、酷い場合には破れて、心臓、脳または四肢の急所への血流遮断虚血)をもたらす。このような虚血は、短期間の内に、再かん流治療によって、そしてさらに、細胞外因子の存在の有無に係わらない成人組織由来幹細胞注入によって処置されれば、翻され得る。医学的治療および血管再生戦略の著しい進歩にも係わらず、ある種の患者急性心筋梗塞(AMI)、慢性心不全(CHF)、重篤四肢虚血(CLI)および虚血性傷害(卒中))の予後は、早めの生物学的回復干渉(repair intervention)の導入がなければ、惨憺たるままである。

再かん流と共に、アジュバント幹細胞治療が、心臓、脳および四肢の損傷を受けた組織の、虚血性傷害からの回復および再生に潜在的に有効であることが示されてきた。これらの前駆細胞は、異なるソースから単離されてよく、そしてそのようなソースの1つが骨髄である。自己由来の、ある場合において骨髄由来の、第2の場合において末梢血液由来の、そして第3の場合において脂肪質由来の成人の幹/前駆細胞は、胚性幹細胞に関する倫理的問題および法的問題を回避する。さらに、これはまた、疾患および免疫拒絶を媒介するリスクを遮る。自己幹細胞、具体的には脂肪質または末梢血液、そして最も具体的には骨髄由来の細胞産物再生可能性は、用いられる吸引プロセシングおよび送達技術によって大いに影響される。抗凝固剤が、再生細胞治療の全体的な有効性において重要な役割を果たしており、抗凝固剤への長期の暴露が、細胞の「幹細胞性」に悪影響を及ぼすことが示されてきた。吸引シリンジおよびプロセシングデバイスでの抗凝固剤の使用は、骨髄を非凝固状態に維持して、幹/前駆細胞の適切な階層化(stratification)、単離および注入により、臨床症状を処置することができる。抗凝固剤はまた、様々な程度に微小血栓の形成を阻害するので、患者に注射されれば、有害な事象の原因となる虞がある。また、タンパク質または細胞の存在下での任意の化学物質(「生物製剤」)の添加が、生物製剤の構造または機能に影響を及ぼし得ると理解される。したがって、用いられる抗凝固剤、用いられる濃度、および抗凝固剤への細胞の暴露時間は、個別に、潜在的に、累積的に、幹細胞治療の有効性および安全性の全体的な結末において重要な役割を果たす。理想的な幹細胞適合性の抗凝固剤は、最適濃度比率バランスにあって、細胞治療濃縮物または注入剤を、規定された期間、抗凝固状態に維持して、干渉プロシージャを完了し、そしてまた、血栓の血管内形成を軽減するか取り除くと同時に、周術期の出血のリスクおよび幹細胞の変調を最小にしなければならない。

ヘパリンは、骨髄吸引に最も一般的に用いられる抗凝固剤である。しかしながら、ヘパリンは、幹および/または前駆細胞の起動およびホーミング機構に干渉して、これらの細胞の機能的治療能力を弱める虞があると報告されてきた。さらに、ヘパリンは、高率の周術期出血と関連しており、これはクロット結合トロンビンへの結合不能に関係し得る。さらにまた、ヘパリンは、血小板因子−4(PF−4)に結合することによって、生体内不活性化され得る。ヘパリン−PF−4複合体に対する抗体を発現するある種の個体は、ヘパリンに曝されると、ヘパリン誘発血小板減少症(HIT)を経験する虞がある。

抗凝固骨髄吸引物は、造血幹細胞(「HSC」)、間葉系幹細胞MSC)、内皮前駆細胞(「EPC」)、CXCR4陽性細胞白血球(「WBC」)、赤血球(「RBC」)、血小板(「PLT」)、血清タンパク質および代謝物質を有する血漿(「PLASMA」)、ならびに脂肪(「FAT」)を含有する不均質混合物であり、未処理吸引物形態での、患者の血管系中への送達に適していない。さらに、患者から患者への再生可能な治療有効性に関する治療細胞合物構成を適切に規定するために、そして安全であるが用量特異的な容量の治療細胞濃縮物を調製するために、治療的に有効な細胞(HSC、MSC、WBC、EPCおよびCXCR4陽性細胞)は、効果のない、かつ不所望の細胞および脂肪から短期間に精製、単離または捕獲されて、細胞および因子のポイントオブケアでの濃縮治療用量とされなければならない。

細胞、具体的には所望のHSC、EPC、MSCおよび他の幹/前駆細胞を含有するWBCの精製は、歴史的に、細胞を格納デバイス内に入れて、化学薬品密度ベースの方法を用いて、または自動化された化学薬品フリー系において、重力に従う標準的な遠心性階層化を適用することによって、達成されてきた。赤色髄およびストロマに由来する骨髄の細胞は、規定された期間内で、比重力(「g力」)に従うそれぞれの密度に階層化することとなるので、格納デバイスにおいて下側から上側まで細胞の層を生じさせる。そこでは、RBC(最も密度が高い)が下側にあり、そこから有核のRBCおよびVSEL、WBC、PLT、PLASMAならびにFATが続く。双方の方法とも、単純に、RBC/有核のRBC画分よりも上方にあり、PLT画分よりも下方にある細胞層として典型的に規定されるバフィコート収穫する。

理想的な細胞精製プロセスは、所望のHSC、EPC、MSCおよび他の幹/前駆細胞(本文を通して、幹細胞、MNC、前駆細胞、または前駆細胞エンリッチド骨髄濃縮物(BMCEPC)とも呼ばれ得る)を迅速に階層化して単離し、不所望の成熟RBCから離れて、PLASMAを有する所望の細胞画分を、血管系中への幹細胞フレンドリデバイス(ワイヤ越しバルーンカテーテルまたは臓器送達カニューレ等)を介した安全かつ有効な送達に適した容量および粘度に仕上げ閉鎖的な最小限操作プロシージャを伴うものである。

カテーテルプロシージャを介した幹細胞の送達は、患部臓器の近位に細胞を注入する理想的なやり方である。しかしながら、細胞のトランスカテーテル通過は、いくつかの点で所望の細胞に潜在的に負の影響を及ぼし得る。第1に、細胞は、ルーメン壁への近位性、注射の速度、ルーメンの半径および流体の粘度によって決まる様々な剪断応力を受け、第2に、ルーメンがポリマー基質であるために、細胞および細胞膜に影響を及ぼす(アクティベーションバインディングまたはシェディングによって接触する)潜在性が重要となり得る。

血管系中への幹細胞のトランスカテーテル送達は、望ましくは、末梢血管構造内への血管内カテーテルの導入によって達成され、カテーテル先端部の近位、または遠位にある標的臓器において、血管内バルーン膨張させることで、血流を所定時間遅らせる、または止めることにより、一過性の虚血を誘導する。そのような虚血により、虚血性組織への幹および前駆細胞の細胞ホーミングが改善して、細胞が1つ以上のプロセス(限定されないが、組織統合細胞融合細胞分化および/またはパラクリン因子放出)を開始する機会が増す。虚血は、従順性または非従順性バルーンを膨張させて血流を減らすか止めながら、バルーン加圧由来のあらゆる内皮壁損傷を最小にするような追加のケアをとることによって、最もうまく誘導される。

概要

本発明は、心血管疾患におけるアジュバント処置としての、骨髄由来幹細胞の吸引、プロセシング、試験および注入のための方法および組成物に関する。より詳細には、本発明は、特に迅速なポイントオブケア環境における、骨髄由来幹細胞の吸引、分析、プロセシング、注入剤調製および注入のための方法および組成物を提供し、骨髄の遠心分画および光学的に監視される分離により、所望の細胞産物が所望の濃度および粘度で生じる。

目的

35.再生細胞組成物を調製する方法であって:
(a)骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む第1の細胞集団を提供する

効果

実績

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請求項1

(a)骨髄幹細胞および/または前駆細胞(progenitorcell)を含む第1の細胞集団と、(b)抗凝固剤と、(c)水性バッファおよび/または自己血清および/または自己血漿画分とを含む組成物であって:前記組成物は、粘度が、37℃にて測定されて5.0センチポイズ(cP)以下である、組成物。

請求項2

骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団は、自己由来である、請求項1に記載の組成物。

請求項3

骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団は、患者骨内骨髄腔由来する、請求項2に記載の組成物。

請求項4

前記骨は、腸骨稜大腿骨脛骨脊柱胸骨または肋骨である、請求項3に記載の組成物。

請求項5

骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団は、腸骨腔内の骨髄腔に由来する、請求項3に記載の組成物。

請求項6

前記抗凝固剤は、クマリンビタミンKアンタゴニスト間接トロンビンインヒビタヘパリン因子Xaインヒビタ、直接的トロンビンインヒビタ、バトロキソビン、ヘメチン(hemetin)、精製植物抽出物EDTAシトレートオキサレートおよびニトロフォリンからなる群から選択される、請求項1から5の何れか一項に記載の組成物。

請求項7

前記抗凝固剤は、直接的トロンビンインヒビタである、請求項1から6の何れか一項に記載の組成物。

請求項8

前記抗凝固剤は、ビバリルジンを含む、請求項1から5の何れか一項に記載の組成物。

請求項9

前記ビバリルジンは、濃度が1mg/mLから50mg/mLであるストック溶液から提供される、請求項8に記載の組成物。

請求項10

前記ビバリルジンは、濃度が5mg/mLから35mg/mLであるストック溶液から提供される、請求項8に記載の組成物。

請求項11

前記ビバリルジンは、濃度が10mg/mLから25mg/mLであるストック溶液から提供される、請求項8に記載の組成物。

請求項12

前記ビバリルジンは、濃度が18mg/mLから22mg/mLであるストック溶液から提供される、請求項8に記載の組成物。

請求項13

前記ビバリルジンは、濃度が20mg/mLであるストック溶液から提供される、請求項8に記載の組成物。

請求項14

前記ビバリルジンは、前記組成物中に1mg/mLから3mg/mLの濃度で存在する、請求項8に記載の組成物。

請求項15

前記ビバリルジンは、前記組成物中に1.5mg/mLから2.5mg/mLの濃度で存在する、請求項8に記載の組成物。

請求項16

前記ビバリルジンは、前記組成物中に1.8mg/mLから2.2mg/mLの濃度で存在する、請求項8に記載の組成物。

請求項17

前記ビバリルジンは、前記組成物中に2.0mg/mLの濃度で存在する、請求項8に記載の組成物。

請求項18

37℃にて測定される前記粘度は、1.0cPから5.0cPである、請求項1から17の何れか一項に記載の組成物。

請求項19

37℃にて測定される前記粘度は、1.8cPから3.0cPである、請求項1から17の何れか一項に記載の組成物。

請求項20

37℃にて測定される前記粘度は、2.0cPから2.5cPである、請求項1から17の何れか一項に記載の組成物。

請求項21

37℃にて測定される前記粘度は、3.1cPから5.0cPである、請求項1から17の何れか一項に記載の組成物。

請求項22

前記水性バッファは、イオン性塩を含む、請求項1から21の何れか一項に記載の組成物。

請求項23

前記水性バッファは、塩化ナトリウムを含む、請求項1から21の何れか一項に記載の組成物。

請求項24

前記水性バッファは、塩化ナトリウムを含み、前記組成物中の前記塩化ナトリウムの量は、0.9%である、請求項1から21の何れか一項に記載の組成物。

請求項25

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、造血幹細胞間葉系幹細胞内皮前駆細胞およびCXCR4陽性細胞からなる群から選択される少なくとも幹細胞および/または前駆細胞を含む単核細胞を含む、請求項1から24の何れか一項に記載の組成物。

請求項26

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも107個の単核細胞を含む、請求項1から25の何れか一項に記載の組成物。

請求項27

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、109個以下の単核細胞を含む、請求項1から25の何れか一項に記載の組成物。

請求項28

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも104個の造血幹細胞を含む、請求項1から25の何れか一項に記載の組成物。

請求項29

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも5×102個の間葉系幹細胞を含む、請求項1から25の何れか一項に記載の組成物。

請求項30

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも5×102個の内皮前駆細胞を含む、請求項1から25の何れか一項に記載の組成物。

請求項31

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも5×103個のCXCR4陽性細胞を含む、請求項1から25の何れか一項に記載の組成物。

請求項32

骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも107個から109個以下の単核細胞、少なくとも104個の造血幹細胞、少なくとも5×102個の間葉系幹細胞、少なくとも5×102個の内皮前駆細胞、および少なくとも5×103個のCXCR4陽性細胞を含む、請求項1から31の何れか一項に記載の組成物。

請求項33

前記組成物は、ルーメンサイズが約0.36mmであり、プランジャ力が4.85lbfで28.39psiまでの圧力で保持する5mLのシリンジを用いるカテーテルを通しての、2.5mL/分の流速での送達1時間後に、約40%以下のアポトーシス率または他の細胞死率を示す、請求項1から32の何れか一項に記載の組成物。

請求項34

前記組成物は、9101/秒以下の最大剪断にさらされると、カテーテルを通る送達1時間後に、約40%以下のアポトーシス率または他の細胞死率を示す、請求項1から32の何れか一項に記載の組成物。

請求項35

再生細胞組成物を調製する方法であって:(a)骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む第1の細胞集団を提供することと;(b)抗凝固剤を前記第1の細胞集団と混合して、前記第1の細胞集団および抗凝固剤を含む組成物を生じることと;(c)前記細胞集団および抗凝固剤を含む前記組成物内の骨髄幹細胞をエンリッチして、エンリッチド骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む第2の細胞集団を生じることと;(d)エンリッチド骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第2の細胞集団を含む画分を単離することと;(e)前記画分の粘度を、液体を用いて、37℃にて測定して5.0cP以下の粘度に調整して、前記再生細胞組成物を調製することとを含む方法。

請求項36

骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団は、骨髄から吸引される細胞を含む、請求項35に記載の方法。

請求項37

骨髄から吸引される前記細胞は、針/トロカールが8から14ゲージである吸引針を通して吸引される、請求項36に記載の方法。

請求項38

骨髄から吸引される前記細胞は、針/トロカールが10から12ゲージである吸引針を通して吸引される、請求項36に記載の方法。

請求項39

骨髄から吸引される前記細胞は、針/トロカールが11ゲージである吸引針を通して吸引される、請求項36に記載の方法。

請求項40

吸引される前記細胞は、20psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、請求項35から39の何れか一項に記載の方法。

請求項41

吸引される前記細胞は、15psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、請求項35から39の何れか一項に記載の方法。

請求項42

吸引される前記細胞は、10psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、請求項35から39の何れか一項に記載の方法。

請求項43

吸引される前記細胞は、5psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、請求項35から39の何れか一項に記載の方法。

請求項44

前記液体は、自己血漿画分である、請求項35に記載の方法。

請求項45

前記液体は、エンリッチド骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第2の細胞集団を含む前記画分が単離された、液体を含む自己血清または血漿画分である、請求項35に記載の方法。

請求項46

前記抗凝固剤は、対象由来の骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られる前に、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団と接触する、請求項35に記載の方法。

請求項47

前記抗凝固剤は、前記対象由来の骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後に、骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団と接触する、請求項35に記載の方法。

請求項48

前記抗凝固剤は、前記第1の細胞集団および前記抗凝固剤を含有するコンテナ手動撹拌されることによって、少なくとも部分的に前記第1の細胞集団と混合される、請求項47に記載の方法。

請求項49

前記撹拌は、前記コンテナを転がすことを含む、請求項48に記載の方法。

請求項50

前記抗凝固剤は、ビバリルジンを含む、請求項35から49の何れか一項に記載の方法。

請求項51

前記ビバリルジンは、1mg/mLから3mg/mLの濃度で提供される、請求項50に記載の方法。

請求項52

前記ビバリルジンは、1.8mg/mLから2.2mg/mLの濃度で提供される、請求項50に記載の方法。

請求項53

前記ビバリルジンは、2.0mg/mLの濃度で提供される、請求項50に記載の方法。

請求項54

37℃にて測定される前記粘度は、1.0cPから5.0cPである、請求項35から49の何れか一項に記載の方法。

請求項55

37℃にて測定される前記粘度は、1.8cPから3.0cPである、請求項35から49の何れか一項に記載の方法。

請求項56

37℃にて測定される前記粘度は、3.1cPから5.0cPである、請求項35から49の何れか一項に記載の方法。

請求項57

前記液体は、イオン性塩を含む水性バッファである、請求項35から49の何れか一項に記載の方法。

請求項58

前記水性バッファは、塩化ナトリウムを含む、請求項57に記載の方法。

請求項59

前記再生細胞組成物中の前記塩化ナトリウムの量は、0.9%である、請求項58に記載の方法。

請求項60

対象の虚血または虚血と関連する症状を改善する方法であって:虚血または虚血と関連する症状がある対象を識別することと;前記対象に:(a)骨髄幹細胞および/または幹細胞前駆細胞を含む第1の細胞集団と、(b)抗凝固剤と、(c)水性バッファおよび/または自己血清および/または自己血漿画分とを含む組成物であって、粘度が、37℃にて測定されて5.0センチポイズ(cP)以下である組成物を提供することと;虚血または虚血と関連する前記症状の改善を、前記対象における、血流の増大、左室駆出分画の改善、心拍出量の改善、心臓スカー形成の低下、心リモデリングの改善、血管形成の増大、血管分布の増大、神経スカー形成の改善、または切断フリー生存率の増大を測定または観察すること等によって、判定することとを含む方法。

請求項61

前記組成物は、骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後の2時間以下で、前記対象に提供される、請求項60に記載の方法。

請求項62

前記組成物は、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後の90分以下で、前記対象に提供される、請求項60に記載の方法。

請求項63

前記組成物は、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後の60分以下で、前記対象に提供される、請求項60に記載の方法。

請求項64

前記対象の虚血性組織の血流は、1から3分間遮断される、請求項60から63の何れか一項に記載の方法。

請求項65

前記対象の虚血性組織の血流は、2分間遮断される、請求項60から64の何れか一項に記載の方法。

請求項66

前記血流は、膨張可能バルーンによって遮断される、請求項64または請求項65に記載の方法。

請求項67

前記バルーンは膨張して、前記バルーンの遠位への血流の少なくとも80%が遮断される、請求項66に記載の方法。

請求項68

前記組成物は、毎分2.5mL以下の速度で、前記対象に提供される、請求項60から67の何れか一項に記載の方法。

請求項69

前記対象に提供される前記組成物は、9101/秒を超える最大剪断にさらされない、請求項60から68の何れか一項に記載の方法。

請求項70

前記組成物は、ルーメンサイズが約0.36mmであるカテーテルを通して、前記対象に提供される、請求項60から69の何れか一項に記載の方法。

請求項71

前記組成物は、用量あたり5mLの用量で、前記対象に提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項72

前記組成物は、表2のパラメータセット1を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項73

前記組成物は、表2のパラメータセット2を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項74

前記組成物は、表2のパラメータセット3を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項75

前記組成物は、表2のパラメータセット4を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項76

前記組成物は、表2のパラメータセット5を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項77

前記組成物は、表2のパラメータセット6を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、請求項60から70の何れか一項に記載の方法。

請求項78

前記組成物は、単回用量として提供される、請求項60から71の何れか一項に記載の方法。

請求項79

前記組成物は、少なくとも2回の用量として提供される、請求項60から71の何れか一項に記載の方法。

請求項80

前記組成物は、各5mLの4用量として提供される、請求項60から71の何れか一項に記載の方法。

請求項81

前記組成物は、複数日の各日に、1日あたりの単回用量として提供される、請求項60から71の何れか一項に記載の方法。

請求項82

前記組成物は、複数日の各日に、1日あたりの少なくとも2回の用量として提供される、請求項60から71の何れか一項に記載の方法。

請求項83

前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、5分以下の静止期間(restingperiod)が続く、請求項60から82の何れか一項に記載の方法。

請求項84

前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、4分以下の静止期間が続く、請求項60から82の何れか一項に記載の方法。

請求項85

前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、3分以下の静止期間が続く、請求項60から82の何れか一項に記載の方法。

請求項86

前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、2分以下の静止期間が続く、請求項60から82の何れか一項に記載の方法。

請求項87

前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、1分以下の静止期間が続く、請求項60から82の何れか一項に記載の方法。

請求項88

最後の静止期間の後に、3mL用量のチェイサ溶液が続いて、残りのあらゆる細胞が毎分2.5mLを超えない速度で抜かれる、請求項83から87の何れか一項に記載の方法。

請求項89

前記組成物は、血管内に提供される、請求項60から86の何れか一項に記載の方法。

請求項90

前記組成物は、筋肉内に提供される、請求項60から86の何れか一項に記載の方法。

請求項91

前記組成物は、動脈内に提供される、請求項60から86の何れか一項に記載の方法。

請求項92

前記組成物は、冠動脈内に提供される、請求項60から86の何れか一項に記載の方法。

請求項93

前記組成物は、生体適合性材料コーティングされたカテーテルを用いて提供される、請求項60から92の何れか一項に記載の方法。

請求項94

前記組成物は、請求項1から34の何れかの組成物を含む、請求項60から93の何れか一項に記載の方法。

請求項95

前記組成物は、請求項38から61に記載の方法によって調製される何れかの再生細胞組成物を含む、請求項60から93の何れか一項に記載の方法。

請求項96

前記虚血は心虚血である、請求項60から95の何れか一項に記載の方法。

請求項97

前記虚血は重篤四肢虚血である、請求項60から95の何れか一項に記載の方法。

関連出願の相互参照

0001

本願は、2013年1月12日出願の米国特許仮出願第61/751,846号明細書の優先権を主張し、この出願は、参照によってその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。

技術分野

0002

本発明は、骨髄から得られる細胞集団および付随する因子を、対象に対して、所定の用量および粘度で吸引し、単離し、試験し、そして送達するための迅速なポイントオブケアアプローチ、ならびに、骨髄幹細胞および/または前駆細胞(progenitor cell)を含む細胞集団、抗凝固剤を有し、粘度が37℃にて測定されて5.0センチポイズ(cP)以下である組成物に関する。

背景技術

0003

心血管疾患CVD)は、世界中の罹患および死亡の原因の第1位である。2008年には約1730万人がCVDで死亡しており、これは全世界の死亡の30%である。これらの死亡のうち、約730万人は冠状動脈性心疾患に起因し、620万人は卒中に起因した。より注目すべきことに、低所得国および中所得国が不釣合いに影響を受けているので、長期間にわたる薬剤処置療法に代わる再生治療の必要が駆りたてられており、そのような再生治療は、高コストラボインフラの必要または莫大な時間の血管カテーテルラボの使用を除外する形式で提供されなければならない。80%を超えるCVD死亡が、低所得国および中所得国において生じており、にほぼ等しく見られる。CVDの進行において、プラーク病変動脈中で発達し、これが血管を狭め、酷い場合には破れて、心臓、脳または四肢の急所への血流遮断虚血)をもたらす。このような虚血は、短期間の内に、再かん流治療によって、そしてさらに、細胞外因子の存在の有無に係わらない成人組織由来幹細胞注入によって処置されれば、翻され得る。医学的治療および血管再生戦略の著しい進歩にも係わらず、ある種の患者急性心筋梗塞(AMI)、慢性心不全(CHF)、重篤四肢虚血(CLI)および虚血性傷害(卒中))の予後は、早めの生物学的回復干渉(repair intervention)の導入がなければ、惨憺たるままである。

0004

再かん流と共に、アジュバント幹細胞治療が、心臓、脳および四肢の損傷を受けた組織の、虚血性傷害からの回復および再生に潜在的に有効であることが示されてきた。これらの/前駆細胞は、異なるソースから単離されてよく、そしてそのようなソースの1つが骨髄である。自己由来の、ある場合において骨髄由来の、第2の場合において末梢血液由来の、そして第3の場合において脂肪質由来の成人の幹/前駆細胞は、胚性幹細胞に関する倫理的問題および法的問題を回避する。さらに、これはまた、疾患および免疫拒絶を媒介するリスクを遮る。自己幹細胞、具体的には脂肪質または末梢血液、そして最も具体的には骨髄由来の細胞産物再生可能性は、用いられる吸引、プロセシングおよび送達技術によって大いに影響される。抗凝固剤が、再生細胞治療の全体的な有効性において重要な役割を果たしており、抗凝固剤への長期の暴露が、細胞の「幹細胞性」に悪影響を及ぼすことが示されてきた。吸引シリンジおよびプロセシングデバイスでの抗凝固剤の使用は、骨髄を非凝固状態に維持して、幹/前駆細胞の適切な階層化(stratification)、単離および注入により、臨床症状を処置することができる。抗凝固剤はまた、様々な程度に微小血栓の形成を阻害するので、患者に注射されれば、有害な事象の原因となる虞がある。また、タンパク質または細胞の存在下での任意の化学物質(「生物製剤」)の添加が、生物製剤の構造または機能に影響を及ぼし得ると理解される。したがって、用いられる抗凝固剤、用いられる濃度、および抗凝固剤への細胞の暴露時間は、個別に、潜在的に、累積的に、幹細胞治療の有効性および安全性の全体的な結末において重要な役割を果たす。理想的な幹細胞適合性の抗凝固剤は、最適濃度比率バランスにあって、細胞治療濃縮物または注入剤を、規定された期間、抗凝固状態に維持して、干渉プロシージャを完了し、そしてまた、血栓の血管内形成を軽減するか取り除くと同時に、周術期の出血のリスクおよび幹細胞の変調を最小にしなければならない。

0005

ヘパリンは、骨髄吸引に最も一般的に用いられる抗凝固剤である。しかしながら、ヘパリンは、幹および/または前駆細胞の起動およびホーミング機構に干渉して、これらの細胞の機能的治療能力を弱める虞があると報告されてきた。さらに、ヘパリンは、高率の周術期出血と関連しており、これはクロット結合トロンビンへの結合不能に関係し得る。さらにまた、ヘパリンは、血小板因子−4(PF−4)に結合することによって、生体内不活性化され得る。ヘパリン−PF−4複合体に対する抗体を発現するある種の個体は、ヘパリンに曝されると、ヘパリン誘発血小板減少症(HIT)を経験する虞がある。

0006

抗凝固骨髄吸引物は、造血幹細胞(「HSC」)、間葉系幹細胞MSC)、内皮前駆細胞(「EPC」)、CXCR4陽性細胞白血球(「WBC」)、赤血球(「RBC」)、血小板(「PLT」)、血清タンパク質および代謝物質を有する血漿(「PLASMA」)、ならびに脂肪(「FAT」)を含有する不均質混合物であり、未処理吸引物形態での、患者の血管系中への送達に適していない。さらに、患者から患者への再生可能な治療有効性に関する治療細胞合物構成を適切に規定するために、そして安全であるが用量特異的な容量の治療細胞濃縮物を調製するために、治療的に有効な細胞(HSC、MSC、WBC、EPCおよびCXCR4陽性細胞)は、効果のない、かつ不所望の細胞および脂肪から短期間に精製、単離または捕獲されて、細胞および因子のポイントオブケアでの濃縮治療用量とされなければならない。

0007

細胞、具体的には所望のHSC、EPC、MSCおよび他の幹/前駆細胞を含有するWBCの精製は、歴史的に、細胞を格納デバイス内に入れて、化学薬品密度ベースの方法を用いて、または自動化された化学薬品フリー系において、重力に従う標準的な遠心性階層化を適用することによって、達成されてきた。赤色髄およびストロマに由来する骨髄の細胞は、規定された期間内で、比重力(「g力」)に従うそれぞれの密度に階層化することとなるので、格納デバイスにおいて下側から上側まで細胞の層を生じさせる。そこでは、RBC(最も密度が高い)が下側にあり、そこから有核のRBCおよびVSEL、WBC、PLT、PLASMAならびにFATが続く。双方の方法とも、単純に、RBC/有核のRBC画分よりも上方にあり、PLT画分よりも下方にある細胞層として典型的に規定されるバフィコート収穫する。

0008

理想的な細胞精製プロセスは、所望のHSC、EPC、MSCおよび他の幹/前駆細胞(本文を通して、幹細胞、MNC、前駆細胞、または前駆細胞エンリッチド骨髄濃縮物(BMCEPC)とも呼ばれ得る)を迅速に階層化して単離し、不所望の成熟RBCから離れて、PLASMAを有する所望の細胞画分を、血管系中への幹細胞フレンドリデバイス(ワイヤ越しバルーンカテーテルまたは臓器送達カニューレ等)を介した安全かつ有効な送達に適した容量および粘度に仕上げ閉鎖的な最小限操作プロシージャを伴うものである。

0009

カテーテルプロシージャを介した幹細胞の送達は、患部臓器の近位に細胞を注入する理想的なやり方である。しかしながら、細胞のトランスカテーテル通過は、いくつかの点で所望の細胞に潜在的に負の影響を及ぼし得る。第1に、細胞は、ルーメン壁への近位性、注射の速度、ルーメンの半径および流体の粘度によって決まる様々な剪断応力を受け、第2に、ルーメンがポリマー基質であるために、細胞および細胞膜に影響を及ぼす(アクティベーションバインディングまたはシェディングによって接触する)潜在性が重要となり得る。

0010

血管系中への幹細胞のトランスカテーテル送達は、望ましくは、末梢血管構造内への血管内カテーテルの導入によって達成され、カテーテル先端部の近位、または遠位にある標的臓器において、血管内バルーン膨張させることで、血流を所定時間遅らせる、または止めることにより、一過性の虚血を誘導する。そのような虚血により、虚血性組織への幹および前駆細胞の細胞ホーミングが改善して、細胞が1つ以上のプロセス(限定されないが、組織統合細胞融合細胞分化および/またはパラクリン因子放出)を開始する機会が増す。虚血は、従順性または非従順性バルーンを膨張させて血流を減らすか止めながら、バルーン加圧由来のあらゆる内皮壁損傷を最小にするような追加のケアをとることによって、最もうまく誘導される。

発明が解決しようとする課題

0011

したがって、骨髄由来の幹細胞が、血管再生および/または虚血性疾患の臓器回復にとって安全かつ有効なアジュバント治療を実現するような、骨髄細胞の吸引、プロセシングおよび送達のための方法および組成物の向上が必要である。

課題を解決するための手段

0012

骨髄から単離した自己由来の幹細胞および因子の吸引、プロセシング、および注入のための、90分未満の期間での速くて有効な方法および完全なポイントオブケアキットが開発された。一部の実施形態において、骨髄収穫およびプロセシングの方法が、最長90分までクロット形成を、幹細胞治療の有効性に影響を及ぼすことなく最小にする量または濃度の抗凝固剤、好ましくはビバリルジンを含む。

0013

明細書中に記載される一部の実施形態が、幹および/または前駆細胞を含む所望の混合物を生じ、これは、バフィコート幹および/または前駆細胞(骨髄から得られる従来の細胞集団と比較してRBCの量が減らされた、または少ない、造血幹細胞(HSC)、間葉系幹細胞(MSC)、内皮前駆細胞(EPC)およびCXCR4陽性細胞等)を含む。

0014

本明細書中に記載される一部の実施形態が、ポイントオブケア環境内での迅速な細胞注入剤分析を提供し、細胞治療に十分かつ実行可能な用量が確実となる。

0015

本明細書中に記載される一部の実施形態が、粘度および流速手動またはメータ測定機構により制御して、骨髄由来の幹および/または前駆細胞を有する細胞集団を、標準的なヒト体温にて測定される粘度(例えば、37℃にて5.0cP、4.5cP、4.0cP、3.5cP、3.0cP、2.5cP、2.0cP、1.5cPまたは1.0cPの粘度)で注入して、剪断応力を最小としながら、実行可能な効力のある細胞用量がトランスカテーテル注射を介して送達されることが確実となるようにする。

0016

本明細書中に記載される一部の実施形態では、前述の細胞集団混合物を、適切かつ安全な血管内バルーン膨張のための制御機構を備えるトランスカテーテルを通して、注入する。

0017

一部の実施形態が、塩化ナトリウムバッファ以外に唯一加えられる化学薬品として、抗凝固剤を含む。一部の実施形態において、抗凝固剤は、ビバリルジンである。多くの抗凝固剤とは異なり、ビバリルジンはほとんど溶血を引き起こさない。

0018

また、本発明の実施形態が、使い捨て可能な遠心細胞階層化デバイスを含み、これは、モータの駆動または非駆動に応答して位置を定めることができる制御バルブ構成を有してもよいし、デバイスよりも上方の、または下方の骨髄由来の細胞集団が収穫され得るような密度機能分離デバイスを有してもよい。一部の実施形態は、所定の光ユニットまたは同等密度分離デバイス(密度は、標的細胞密度に等しい(対質量比))、ある種の細胞集団またはある種の集団の細胞用量および粘度を確認する迅速分析装置、ならびに血管内に置かれるバルーンカテーテル(バルーンはターゲット臓器の近位で指定された期間膨張して、80から100%血流を止めて虚血を誘導する)に応じた光源伝達値の差異によって駆動される、マルチ階層化ゾーン内のある種の細胞集団のインタロゲーションおよび収穫を制御するオンボードファームウェアを任意で備える。一部の実施形態において、デバイス(機械ポンプ等)または手動制御方法によって制御またはメータ測定されて、インライン手動圧力メータによって解釈される、毎分0.5mLから2.5mLの速度でカニューレルーメンを通して収穫された細胞および因子の制御された最小の細胞剪断注入により、アポトーシスまたは他の細胞死の程度は引き下げられる。

0019

本開示は、以下に記載される実施形態を参照して、さらに要約される:
1.(a)骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む第1の細胞集団と、
(b)抗凝固剤と、
(c)水性バッファおよび/または自己血清および/または自己血漿画分と
を含む組成物であって:
前記組成物は、粘度が、37℃にて測定されて5.0センチポイズ(cP)以下である、組成物。
2.骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団は、自己由来である、実施形態1の組成物。
3.骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団は、患者の骨内骨髄腔に由来する、実施形態2の組成物。
4.骨は、腸骨稜大腿骨脛骨脊柱胸骨または肋骨である、実施形態3の組成物。
5.骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団は、腸骨腔内の骨髄腔に由来する、実施形態3の組成物。
6.前記抗凝固剤は、クマリンビタミンKアンタゴニスト間接トロンビンインヒビタ、ヘパリン、因子Xaインヒビタ、直接的トロンビンインヒビタ、バトロキソビン、ヘメチン(hemetin)、精製植物抽出物EDTAシトレートオキサレートおよびニトロフォリンからなる群から選択される、実施形態1から5の何れかの組成物。
7.前記抗凝固剤は、直接的トロンビンインヒビタである、実施形態1から6の何れかの組成物。
8.前記抗凝固剤は、ビバリルジンを含む、実施形態1から5の何れかの組成物。
9.前記ビバリルジンは、濃度が1mg/mLから50mg/mLであるストック溶液から提供される、実施形態8の組成物。
10.前記ビバリルジンは、濃度が5mg/mLから35mg/mLであるストック溶液から提供される、実施形態8の組成物。
11.前記ビバリルジンは、濃度が10mg/mLから25mg/mLであるストック溶液から提供される、実施形態8の組成物。
12.前記ビバリルジンは、濃度が18mg/mLから22mg/mLであるストック溶液から提供される、実施形態8の組成物。
13.前記ビバリルジンは、濃度が20mg/mLであるストック溶液から提供される、実施形態8の組成物。
14.前記ビバリルジンは、前記組成物中に1mg/mLから3mg/mLの濃度で存在する、実施形態8の組成物。
15.前記ビバリルジンは、前記組成物中に1.5mg/mLから2.5mg/mLの濃度で存在する、実施形態8の組成物。
16.前記ビバリルジンは、前記組成物中に1.8mg/mLから2.2mg/mLの濃度で存在する、実施形態8の組成物。
17.前記ビバリルジンは、前記組成物中に2.0mg/mLの濃度で存在する、実施形態8の組成物。
18.37℃にて測定される前記粘度は、1.0cPから5.0cPである、実施形態1から17の何れかの組成物。
19.37℃にて測定される前記粘度は、1.8cPから3.0cPである、実施形態1から17の何れかの組成物。
20.37℃にて測定される前記粘度は、2.0cPから2.5cPである、実施形態1から17の何れかの組成物。
21.37℃にて測定される前記粘度は、3.1cPから5.0cPである、実施形態1から17の何れかの組成物。
22.前記水性バッファは、イオン性塩を含む、実施形態1から21の何れかの組成物。
23.前記水性バッファは、塩化ナトリウムを含む、実施形態1から21の何れかの組成物。
24.前記水性バッファは、塩化ナトリウムを含み、前記組成物中の前記塩化ナトリウムの量は、0.9%である、実施形態1から21の何れかの組成物。
25.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、造血幹細胞、間葉系幹細胞、内皮前駆細胞およびCXCR4陽性細胞からなる群から選択される少なくとも幹細胞および/または前駆細胞を含む単核細胞を含む、実施形態1から24の何れかの組成物。
26.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも107個の単核細胞を含む、実施形態1から25の何れかの組成物。
27.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、109個以下の単核細胞を含む、実施形態1から25の何れかの組成物。
28.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも104個の造血幹細胞を含む、実施形態1から25の何れかの組成物。
29.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも5×102個の間葉系幹細胞を含む、実施形態1から25の何れかの組成物。
30.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも5×102個の内皮前駆細胞を含む、実施形態1から25の何れかの組成物。
31.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも5×103個のCXCR4陽性細胞を含む、実施形態1から25の何れかの組成物。
32.骨髄細胞を含む前記細胞集団は、少なくとも107個から109個以下の単核細胞、少なくとも104個の造血幹細胞、少なくとも5×102個の間葉系幹細胞、少なくとも5×102個の内皮前駆細胞、および少なくとも5×103個のCXCR4陽性細胞を含む、実施形態1から31の何れかの組成物。
33.前記組成物は、ルーメンサイズが約0.36mmであり、プランジャ力が4.85lbfで28.39psiまでの圧力で保持する5mLのシリンジを用いるカテーテルを通しての、2.5mL/分の流速での送達1時間後に、約40%以下のアポトーシス率または他の細胞死率を示す、実施形態1から32の何れかの組成物。
34.前記組成物は、9101/秒以下の最大剪断にさらされると、カテーテルを通る送達1時間後に、約40%以下のアポトーシス率または他の細胞死率を示す、実施形態1から32の何れかの組成物。
35.再生細胞組成物を調製する方法であって:
(a)骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む第1の細胞集団を提供することと;
(b)抗凝固剤を前記第1の細胞集団と混合して、前記第1の細胞集団および抗凝固剤を含む組成物を生じることと;
(c)前記細胞集団および抗凝固剤を含む前記組成物内の骨髄幹細胞をエンリッチして、エンリッチド骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む第2の細胞集団を生じることと;
(d)エンリッチド骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第2の細胞集団を含む画分を単離することと;
(e)前記画分の粘度を、液体を用いて、37℃にて測定して5.0cP以下の粘度に調整して、前記再生細胞組成物を調製することと
を含む方法。
36.骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団は、骨髄から吸引される細胞を含む、実施形態35の方法。
37.骨髄から吸引される前記細胞は、針/トロカールが8から14ゲージである吸引針を通して吸引される、実施形態36の方法。
38.骨髄から吸引される前記細胞は、針/トロカールが10から12ゲージである吸引針を通して吸引される、実施形態36の方法。
39.骨髄から吸引される前記細胞は、針/トロカールが11ゲージである吸引針を通して吸引される、実施形態36の方法。
40.吸引される前記細胞は、20psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、実施形態35から39の何れかの方法。
41.吸引される前記細胞は、15psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、実施形態35から39の何れかの方法。
42.吸引される前記細胞は、10psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、実施形態35から39の何れかの方法。
43.吸引される前記細胞は、5psi未満の負圧にて、針/トロカールを通して吸引される、実施形態35から39の何れかの方法。
44.前記液体は、自己血漿画分である、実施形態35の方法。
45.前記液体は、エンリッチド骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第2の細胞集団を含む前記画分が単離された、液体を含む自己血清または血漿画分である、実施形態35の方法。
46.前記抗凝固剤は、対象由来の骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られる前に、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団と接触する、実施形態35の方法。
47.前記抗凝固剤は、前記対象由来の骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後に、骨髄幹細胞を含む前記第1の細胞集団と接触する、実施形態35の方法。
48.前記抗凝固剤は、第1の細胞集団および抗凝固剤を含有するコンテナが手動で撹拌されることによって、少なくとも部分的に前記第1の細胞集団と混合される、実施形態47の方法。
49.前記撹拌は、コンテナを転がすことを含む、実施形態48の方法。
50.前記抗凝固剤は、ビバリルジンを含む、実施形態35から49の何れかの方法。
51.前記ビバリルジンは、1mg/mLから3mg/mLの濃度で提供される、実施形態50の方法。
52.前記ビバリルジンは、1.8mg/mLから2.2mg/mLの濃度で提供される、実施形態50の方法。
53.前記ビバリルジンは、2.0mg/mLの濃度で提供される、実施形態50の方法。
54.37℃にて測定される前記粘度は、1.0cPから5.0cPである、実施形態35から49の何れかの方法。
55.37℃にて測定される前記粘度は、1.8cPから3.0cPである、実施形態35から49の何れかの方法。
56.37℃にて測定される前記粘度は、3.1cPから5.0cPである、実施形態35から49の何れかの方法。
57.前記液体は、イオン性塩を含む水性バッファである、実施形態35から49の何れかの方法。
58.前記水性バッファは、塩化ナトリウムを含む、実施形態57の方法。
59.前記再生細胞組成物中の前記塩化ナトリウムの量は、0.9%である、実施形態58の方法。
60.対象の虚血または虚血と関連する症状を改善する方法であって:
虚血または虚血と関連する症状がある対象を識別することと;
前記対象に:
(a)骨髄幹細胞および/または幹細胞前駆細胞を含む第1の細胞集団と、
(b)抗凝固剤と、
(c)水性バッファおよび/または自己血清および/または自己血漿画分と
を含む組成物であって、
粘度が、37℃にて測定されて5.0センチポイズ(cP)以下である組成物を提供することと;
虚血または虚血と関連する前記症状の改善を、前記対象における、血流の増大、左室駆出分画の改善、心拍出量の改善、心臓スカー形成の低下、心リモデリングの改善、血管形成の増大、血管分布の増大、神経スカー形成の改善、または切断フリーの生存率の増大を測定または観察すること等によって、判定することと
を含む方法。
61.前記組成物は、幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後の2時間以下で、前記対象に提供される、実施形態60の方法。
62.前記組成物は、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後の90分以下で、前記対象に提供される、実施形態60の方法。
63.前記組成物は、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む前記第1の細胞集団が得られた後の60分以下で、前記対象に提供される、実施形態60の方法。
64.前記対象の虚血性組織の血流は、1から3分間遮断される、実施形態60から63の何れかの方法。
65.前記対象の虚血性組織の血流は、2分間遮断される、実施形態60から64の何れかの方法。
66.前記血流は、膨張可能バルーンによって遮断される、実施形態64または実施形態65の方法。
67.前記バルーンは膨張して、前記バルーンの遠位への血流の少なくとも80%が遮断される、実施形態66の方法。
68.前記組成物は、毎分2.5mL以下の速度で、前記対象に提供される、実施形態60から67の何れかの方法。
69.前記対象に提供される前記組成物は、9101/秒を超える最大剪断にさらされない、実施形態60から68の何れかの方法。
70.前記組成物は、ルーメンサイズが約0.36mmであるカテーテルを通して、前記対象に提供される、実施形態60から69の何れかの方法。
71.前記組成物は、用量あたり5mLの用量で、前記対象に提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
72.前記組成物は、表2のパラメータセット1を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
73.前記組成物は、表2のパラメータセット2を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
74.前記組成物は、表2のパラメータセット3を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
75.前記組成物は、表2のパラメータセット4を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
76.前記組成物は、表2のパラメータセット5を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
77.前記組成物は、表2のパラメータセット6を超えない一組のパラメータ条件下で提供される、実施形態60から70の何れかの方法。
78.前記組成物は、単回用量として提供される、実施形態60から71の何れかの方法。
79.前記組成物は、少なくとも2回の用量として提供される、実施形態60から71の何れかの方法。
80.前記組成物は、各5mLの4用量として提供される、実施形態60から71の何れかの方法。
81.前記組成物は、複数日の各日に、1日あたりの単回用量として提供される、実施形態60から71の何れかの方法。
82.前記組成物は、複数日の各日に、1日あたりの少なくとも2回の用量として提供される、実施形態60から71の何れかの方法。
83.前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、5分以下の静止期間(resting period)が続く、実施形態60から82の何れかの方法。
84.前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、4分以下の静止期間が続く、実施形態60から82の何れかの方法。
85.前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、3分以下の静止期間が続く、実施形態60から82の何れかの方法。
86.前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、2分以下の静止期間が続く、実施形態60から82の何れかの方法。
87.前記対象への組成物の提供は、各用量が提供された後に、1分以下の静止期間が続く、実施形態60から82の何れかの方法。
88.最後の静止期間の後に、3mL用量のチェイサ溶液が続いて、残りのあらゆる細胞が毎分2.5mLを超えない速度で抜かれる、実施形態83から87の何れかの方法。
89.前記組成物は、血管内に提供される、実施形態60から86の何れかの方法。
90.前記組成物は、筋肉内に提供される、実施形態60から86の何れかの方法。
91.前記組成物は、動脈内に提供される、実施形態60から86の何れかの方法。
92.前記組成物は、冠動脈内に提供される、実施形態60から86の何れかの方法。
93.前記組成物は、生体適合性材料コーティングされたカテーテルを用いて提供される、実施形態60から92の何れかの方法。
94.前記組成物は、実施形態1から34の何れかの組成物を含む、実施形態60から93の何れかの方法。
95.前記組成物は、実施形態38から61の方法によって調製される何れかの再生細胞組成物を含む、実施形態60から93の何れかの方法。
96.虚血は心虚血である、実施形態60から95の何れかの方法。
97.虚血は重篤な四肢虚血である、実施形態60から95の何れかの方法。

図面の簡単な説明

0020

処置アプローチの概略図であり、心臓カテーテルプロシージャにおける任意のベッドサイド治療に所望される時間枠を達成するものである。

0021

BMCEPC注入後3ヵ月目の心筋容量を算出するために用いられた心臓MRスタッキングの一部。

0022

BMCEPC注入後3ヵ月目の左室貫壁性の指標

0023

BMCEPC注入後24ヵ月目の心筋容量を算出するために用いられた心臓MRスタッキングの一部。

0024

BMCEPC注入後24ヵ月目の左室貫壁性の指標。

0025

本研究における登録対象番号EHIRC/CLI−STEM−002の処置前(左脚部)のCT血管造影図(代表例)であり、悪い血管分布像を示すものである。

0026

対象番号EHIRC/CLI−STEM−002の処置後12ヵ月目(左脚部)のCT血管造影図(代表例)であり、先の図3Aに対する血管分布像の改善を示すものである。

発明の詳細な説明

0027

本明細書中に開示される実施形態の態様として、虚血性症状(例えば、心虚血、四肢虚血)の改善または向上のための、従来の細胞集団に対して著しく向上した細胞集団を調製する方法が挙げられる。予想外にも、虚血性症状を改善する(例えば、従来のアプローチと比較して、心虚血後の左室駆出分画(LVEF)で4倍を超える改善、および重篤な四肢虚血後の切断フリーの生存率で25%を超える改善)細胞集団の特定の製剤およびその使用方法がもたらされた。幹および前駆細胞を有する従来の細胞集団は、適切な粘度および/または抗凝固剤を有しておらず、そして細胞生存力を改善または促進するように対象に送達されないことがわかった。したがって、本発明の態様は、骨髄幹および前駆細胞を含む第1の細胞集団、抗凝固剤、水性バッファおよび/または自己血清および/または自己血漿画分を含む組成物であって、粘度が、37℃にて測定されて5.0センチポイズ(cP)以下である組成物、ならびに前記組成物が2.5mL/分以下の速度で対象に提供されるような送達方法に関する。

0028

本明細書中に開示される実施形態の態様として、骨髄吸引の方法が挙げられ、これは、a)ビバリルジン溶液の調製、b)抗凝固剤溶液によるシリンジの充填、およびc)前記抗凝固剤溶液を含有するシリンジ中への骨髄の吸引を含む。骨髄の収穫およびプロセシングのための前記方法はさらに、最長90分までクロット形成を、幹細胞治療の有効性に影響を及ぼすことも、有害な周術期の出血またはクロッティング事象を最小にすることもなく最小にする量の抗凝固剤を含む。一部の実施形態の別の重要な態様は、骨髄のプロセシングの際にあらゆる生体異物またはシトレート剤の使用の回避である。

0029

本明細書中に開示される実施形態の態様として、骨髄幹細胞および/または前駆細胞を含む組成物が挙げられる。一部の状況において、特定の実施形態に関して、フレーズ「骨髄幹細胞および/または前駆細胞」は、際限なく複製し得るか否かから、および/もしくは増殖因子生産し得るか否かから、および/もしくは血管形成を促進し、これに寄与し、もしくはこれを増進し得るか否かから、血管直径の増大から、ならびに/または組織(例えば、虚血性組織)における血流の増大から独立して、特定の細胞タイプ分化し得る骨髄細胞集団を包含する。

0030

さらにより多くの実施形態が、骨髄プロセシングによって所望の細胞産物の規定された混合物を産出するための迅速な分析および向上した技術に関し、必要であれば、意図される用量および粘度の範囲内で、血漿が希釈剤として添加される。収穫された骨髄およびプロセシングされた細胞産物の最初の細胞カウントは、患者のベッドサイドで迅速に実行されるであろう。細胞産物の前記混合物は、限定されないが、造血幹細胞(HSC)および/または造血前駆細胞(HPC)および/またはCD34陽性細胞(CD34陽性細胞列挙に関するISHAGEガイドラインに従って識別される;間葉系幹細胞(MSC)および/またはストロマ細胞は、少なくとも系陰性/dim、CD45陰性/dimおよびCD73陽性細胞として識別される;内皮前駆細胞(EPC)は、少なくともCD45陰性/dim、CD34陽性および血管内皮増殖因子レセプタ2(VEGFR2)陽性細胞として識別される;CXCR4前駆細胞は、少なくとも系陰性/dim、CD45陰性/dimおよびCD184(CXCR4)陽性細胞として識別される)を含む。また、前駆細胞の前記混合物は、HSC/HPC、MSC/ストロマ細胞およびEPCに関するコロニー形成ユニットアッセイによって評価されるコロニー形成能力を有するものとする。前記細胞集団は、損傷組織を全体的に治す際に相乗的に働く種々の細胞タイプを含む。

0031

組成物と共に、幹細胞注入の用量および投与方法は、実施形態である。細胞混合物の迅速な試験が実行され、ポイントオブケア環境において、107から109の範囲の単核細胞(MNC)が確実となり、用量あたり104以上のHSC、用量あたり5×102以上のMSC、用量あたり5×102以上のEPC、用量あたり5×103以上のCXCR4陽性細胞が含まれ、華氏60°から華氏98.6°にて測定され、かつ標準の体温にて送達される最終粘度が、細胞産物中の自己PLASMAで滴定されて、1.0から5.0センチポイズ(cP)の間である。プロセシングされた細胞混合物の投与モードは、アジュバント治療として、毎分0.5mlから2.5mlの速度で筋肉内および/または血管内にさらに注入されるものである。前記血管内経路はさらに、動脈内(冠状動脈内等)を含み、少なくとも2つの独立したルーメン(一方のルーメンは細胞を送達し、生体適合性ポリマーまたは生体不活性ポリマーでコーティングされ、内径が0.012”から0.019”であり、他方のルーメンは、血流(静脈)を制限するポリマーバルーンを膨張させる)を有するカテーテルを用いることによるものであり、投与の筋肉内モードは、心筋内心外膜内、筋肉内等を含む。

0032

本明細書中に開示される組成物および方法のソース材料は、骨髄であってよい。他の幹細胞ソースが意図される。幹細胞が単離される骨髄は、腸骨稜、大腿骨、脛骨、胸骨、脊柱、肋骨または他の骨内骨髄腔を含む群から選択されてよい。好ましい骨髄ソースは、腸骨稜である。一部の実施形態において、幹および/または前駆細胞ソース(骨髄幹細胞ソース等)は、最終的に組成物を受けることとなる患者に自己由来する。一部の実施形態において、骨髄の吸引を始める前に、抗凝固剤溶液が吸引シリンジ中に充填される。いくつかの抗凝固剤ソースが意図される(例えば、クマリン、ビタミンKアンタゴニスト、間接的トロンビンインヒビタ、ヘパリン、因子Xaインヒビタ、直接的トロンビンインヒビタ、バトロキソビン、ヘメチン、精製植物抽出物、EDTA、シトレート、オキサレートおよびニトロフォリン)。好ましい抗凝固剤は、ビバリルジンである。

0033

ビバリルジンは、いくつかの有益な特性(短い(20分)半減期および多くの他の抗凝固剤(ヘパリン等)から独立した作用モード等)を有しており、外科的干渉に従って患者に独立して投与されてよく、これにより幹細胞ソース(骨髄ソース等)が得られる。一部の実施形態において、用いられ得る抗凝固剤(ビバリルジン等)の濃度は、0.9mg/mL、1mg/mL、2mg/mL、3mg/mL、4mg/mL、5mg/mL、6mg/mL、7mg/mL、8mg/mL、9mg/mL、10mg/mL、11mg/mL、12mg/mL、13mg/mL、14mg/mL、15mg/mL、16mg/mL、17mg/mL、18mg/mL、19mg/mL、20mg/mL、21mg/mL、22mg/mL、23mg/mL、24mg/mL、25mg/mL、26mg/mL、27mg/mL、28mg/mL、29mg/mL、30mg/mL、31mg/mL、32mg/mL、33mg/mL、34mg/mL、35mg/mL、36mg/mL、37mg/mL、38mg/mL、39mg/mL、40mg/mL、41mg/mL、42mg/mL、43mg/mL、44mg/mL、45mg/mL、46mg/mL、47mg/mL、48mg/mL、49mg/mL、50mg/mL、51mg/mL、52mg/mL、53mg/mL、54mg/mL、または55mg/mLである。一部の実施形態において、用いられ得る抗凝固剤(ビバリルジン等)の濃度は、1mg/mLから50mg/mL、好ましくは5mg/mLから35mg/mL、より好ましくは10mg/mLから25mg/mLの範囲内に入り、最も好ましくは20mg/mLである。例示的には、各バイアルが、250mgのビバリルジンを含有してよく、これに5mLの滅菌水注射用に加えられる。抗凝固剤(ビバリルジン等)を水と共に、例えば全ての材料が溶解して溶液が澄明見えるまで、穏やかにスワール(swirl)してよい。続いて、滅菌シリンジ(20mL滅菌シリンジ等)中に溶液を吸引してよい。続いて、シリンジを0.9%滅菌塩化ナトリウムで充填してよい(例えば、12.5mLのマークまでインジェクションアップ(injection up)して、20mg/mLの最終濃度にする)。続いて、3つの20mL滅菌シリンジをとって、2mLの20mg/mLビバリルジン溶液を充填してよい。続いて、各シリンジ内に18mLの幹細胞ソースを吸引して、最終容量を20mLとしてよい。抗凝固剤(ビバリルジン等)の最終濃度は、吸引された骨髄と併せて、各シリンジ内で2mg/mLであってよい。用いられる吸引針が、7、8、9、10、11、12、13、14、または15ゲージ(8から14ゲージの範囲内、9から12ゲージの範囲内等)であること、好ましくは針/トロカールが11ゲージであることが、骨髄吸引の当業者に知られている。幹および/または前駆細胞ソース(骨髄等)は、抗凝固剤溶液でプレ充填されたシリンジ内に吸引されて、例えば、最終の累積容量が120mLから180mLとされる。用いられる吸引シリンジは、容量が4mL、5mL、6mL、7mL、8mL、9mL、10mL、11mL、12mL、13mL、14mL、15mL、16mL、17mL、18mL、19mL、20mL、21mL、22mL、23mL、24mL、25mL、26mL、27mL、28mL、29mL、30mL、31mL、32mL、33mL、34mL、35mL、36mL、37mL、38mL、39mL、40mL、41mL、42mL、43mL、44mL、45mL、46mL、47mL、48mL、49mL、50mL、51mL、52mL、53mL、54mL、55mL、56mL、57mL、58mL、59mL、60mL、61mL、62mL、63mL、64mL、65mL、66mL、67mL、68mL、69mL、70mL、71mL、72mL、73mL、74mL、75mL、76mL、77mL、78mL、79mL、80mL、81mL、82mL、83mL、84mL、85mL、86mL、87mL、88mL、89mL、90mL、91mL、92mL、93mL、94mL、95mL、96mL、97mL、98mL、99mL、100mL、101mL、102mL、103mL、104mL、105mL、106mL、107mL、108mL、109mL、または110mLであってよく、好ましくは5mLから100mL、好ましくは10から60mL、より好ましくは20から50mLの範囲内にあってよく、最も好ましくは20mLであってよい。

0034

前述の方法の変更は、本発明を逸脱しない範囲でなされてよい。例えば、一部位よりも多くにエントリして骨髄を吸引してよい。抗凝固剤溶液の一部の量が、骨髄の吸引前に骨髄中に注射されてよい。次の工程において、吸引された骨髄は、手掌の間で穏やかに転がすことによって、抗凝固剤溶液と徹底的に混合される。骨髄は続いて、骨髄の成分を分離するデバイス中に移される。この技術は知られている。

0035

幹および/または前駆細胞ソース(骨髄等)は、例えば、吸引または切除によって、患者または対象から取り出されてよい。好ましい実施形態において、幹細胞ソース(骨髄等)は、吸引を介して取り出される。幹細胞ソース(骨髄等、例えば、吸引された骨髄)は、ポイントオブケア環境では、自己由来であってよく、そして(プロセシング前工程およびプロセシング後工程の双方にて)分析されてプロセシングされてよい。ポイントオブケア環境での取出しおよび検査の例として、最初に120mLの抗凝固骨髄が収穫される。サンプルのmlあたりに存在する有核細胞が、その小サンプル(0.5mL未満)を用いて、迅速に分析される。必要に応じて、30から60mLの付加的な骨髄サンプルが、所望の注入細胞用量が得られるように、プロセシング用に収穫される。一部の実施形態において、プロセシング技術は、以下のコンポーネントを含む;(i)最大200mLまでの可変的な骨髄容量をプロセシングし得る単回の使い捨て可能な滅菌骨髄プロセシングデバイス、(ii)分離された画分の、使い捨て可能なデバイスまたはコンパートメント中への流れ、移動および区分化を制御するマイクロプロセッサおよびモータと接続した、少なくとも1つの重力および1つ以上の赤外線(IR)/光学センサを有する制御モジュール、(iii)制御モジュールファームウェアからコンピュータへプロセシングデータを転送する制御モジュール用のドッキングステーション、ならびに(iv)プログラマブルパラメータによる遠心分離機。一部の実施形態において、精製デバイスは、先に列挙されるコンポーネントの少なくとも1つを備える。本明細書中の方法の実施によって、好ましくは患者ベッドサイドにて30分未満で、骨髄から幹および前駆細胞を単離して、幹細胞画分、血漿画分および赤血球画分の少なくとも1つを生産し得、これが、自己血漿のソースとしても役立ち得る。一部の実施形態において、幹細胞画分、血漿画分および赤血球画分は、それらの粘度が異なってよい。一部の実施形態において、幹細胞画分は、粘度が37℃にて5.0cPを超えてよく、血漿の粘度は、37℃にて5.0cP未満(実質的に37℃にて5.0cP未満等)であってよく、一部の実施形態において、血漿を幹細胞画分に、粘度が37℃にて5.0cPを超える容量で加えてよく、幹細胞画分および血漿の容量を含む組成物は、粘度が37℃にて5.0cP以下であってよい。本明細書中に有益に開示されるように、濃縮幹細胞注入剤(BMCEPC)の粘度は滴定されて、剪断応力が、トランスカテーテル送達中に制御されることを確実とする。粘度計(ことによると補助ソフトウェアを備えるが、必須でない)が用いられて、幹細胞濃縮物の粘度が単位(例えば、センチポアズ(cP))で判定されて、必要とされる血漿の必要とされる容量が、華氏98.6°すなわち摂氏37°にて1.8から5cPの好ましい範囲内の最終注入剤をもたらすように算出されてよい。好ましい注入剤粘度が、3.1cPから5.0cPであり、最も好ましい注入剤粘度が、1.8cPから3.0cPであり、最も好ましい注入剤粘度が、2.0cPから2.5cPであり、5.0cPを越えるものは何れも好ましくない。一部の実施形態において、注入剤粘度は、1.8cP、1.9cP、2.0cP、2.1cP、2.2cP、2.3cP、2.4cP、2.5cP、2.6cP、2.7cP、2.8cP、2.9cP、3.0cP、3.1cP、3.2cP、3.3cP、3.4cP、3.5cP、3.6cP、3.7cP、3.8cP、3.9cP、4.0cP、4.1cP、4.2cP、4.3cP、4.4cP、4.5cP、4.6cP、4.7cP、4.8cP、4.9cPもしくは5.0cP以下である、またはこれらの間の任意の数値である。

0036

幹細胞ソース(骨髄等)は、デバイス(使い捨て可能な遠心細胞階層化デバイス等)を用いて階層化されてよく、これは、モータの駆動または非駆動に応答して位置を定めることができる制御バルブ構成を有してよく、そしてデバイスよりも上方の、または下方の骨髄由来の細胞集団が収穫され得るような密度機能分離デバイスを有してよいが、デバイスの各パラメータの変動が、上記のパラメータと合致する。代替のデバイスの使用を含む、または細胞が、本明細書中に開示されるデバイスを使わずに階層化される代替物もまた、意図される。一部の実施形態は、所定の光ユニットまたは同等密度分離デバイス(密度は、標的細胞密度に等しい(対質量比))、ある種の細胞集団またはある種の集団の細胞用量および粘度を確認する迅速分析装置、ならびに血管内に置かれるバルーンカテーテル(バルーンはターゲット臓器の近位で指定された期間膨張して、80から100%血流を止めて虚血を誘導する)に応じた光源伝達値の差異によって駆動される、マルチ階層化ゾーン内のある種の細胞集団のインタロゲーションおよび収穫を制御するオンボードファームウェアを任意で備える。一部の実施形態において、デバイス(機械ポンプ等)または手動制御方法によって制御またはメータ測定されて、インライン手動圧力メータによって解釈される、毎分0.5mLから2.5mLの速度でカニューレルーメンを通して収穫された細胞および因子の制御された最小の細胞剪断注入により、アポトーシスまたは他の細胞死の程度は引き下げられる。一部の実施形態において、細胞分画が、有益には、15分間の2000×gの高速スピン、続く5分間の80×gの低速スピン、またはその変形(第1のスピンが5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20分、第1のg力が1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400または2500、第2のスピンが、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10分間の、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150または160のg力等)での分画直後に達成される。

0037

ここで生じた組成物(骨髄幹細胞を含む細胞集団等、例えば吸引されプロセシングされた骨髄由来の幹細胞集団)は、プライマリケア(虚血(例えば、心虚血および/または四肢虚血)に応じたプライマリケア等)へのアジュバントとして注入されてよい。幹細胞組成物濃縮物(例えば、吸引されプロセシングされた骨髄由来の幹および前駆細胞集団)は、因子の有無に係わらず、一部の実施形態において組織が虚血性になった直ぐ後に、注入される。一部の実施形態において、幹細胞組成物濃縮物(例えば、吸引されプロセシングされた骨髄由来の幹細胞集団)は、因子の有無に係わらず、組織の虚血性コンディショニングの後に注入される。一部の実施形態において、虚血性コンディショニングが、患部領域への血流の妨害(停止等)によってもたらされる(例えば、膨張して血流を減らすワイヤ越し膨張可能バルーン、またはバルーンの遠位にて血流を妨害する、もしくは遅らせる血流の他の可逆的活性オブトラクタント(obstructant)を用いる)。好ましい実施形態において、オブストラクタント(ワイヤ案内膨張バルーン等)は、血流の80から99.99%(80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の間の任意の数値以上、または99%を超える任意の数値等)を、3分以下の期間、好ましくは1分間、最も好ましくは2分間、妨害する。短期間(3分以下の期間、好ましくは1分間、最も好ましくは2分間等)の組織虚血後、細胞が、毎分2.5mL以下(毎分0.5mL、毎分0.6mL、毎分0.7mL、毎分0.8mL、毎分0.9mL、毎分1.0mL、毎分1.1mL、毎分1.2mL、毎分1.3mL、毎分1.4mL、毎分1.5mL、毎分1.6mL、毎分1.7mL、毎分1.8mL、毎分1.9mL、毎分2.0mL、毎分2.1mL、毎分2.2mL、毎分2.3mL、毎分2.4mL、または毎分最大2.5mL等)の速度に制御されて注入される。

0038

有益には、高剪断速度での注入により、ここで生じた組成物の実質的な画分(幹細胞組成物等、例えば吸引されプロセシングされた骨髄由来の幹および/または前駆細胞集団)においてアポトーシス/細胞死が誘導され得ることが開示される。したがって、一部の実施形態において、9101/秒の剪断速度が、細胞がさらされる剪断の上限である。剪断速度は、カテーテル直径および流速の関数である。本明細書中に有益に開示されるのは、約0.36mm、すなわち0.014”の直径、1550mmの長さのカテーテルが、9101/秒の最大剪断速度では、5cPの骨髄粘度にて2.5mL/分を超える注入を上回るべきでないという見解である。あるいはまた、2.5mL/分の好ましい流速にて約4cPの粘度では、例えばアポトーシスまたは他の細胞死により、注入1時間後、MNCの40%のロスが観察され得る。したがって、ここで生じた組成物(幹細胞組成物等、例えば吸引されプロセシングされた骨髄由来の幹および前駆細胞集団)の注入のパラメータの、用いられる有益なセットが、プライマリケア(虚血に応じたプライマリケア等)へのアジュバントとして注入され、粘度が1.6から5cPの組成物を含んでよく、流速が0.5mLから2.5mL/分、ルーメンサイズが約0.36mmであり、プランジャ圧が0.58lbfから25.0lbfで3.4から44.64までのpsiで保持できる5mLシリンジを用いて、前記組成物におけるアポトーシスまたは他の細胞死を最小にする。より高い粘度の組成物の注入剤を手動送達すると、可変的なプランジャ力の付加にさらに影響され得ることが観察される。したがって、一部の実施形態において、5mLシリンジを用いるのが好ましく、一部の実施形態において、より大きな容量のシリンジと比較して、所与の圧力に必要とされる力を下げることができ、一部の実施形態において、送達速度のより一貫した制御を促進するのに有益であり得る(例えば、人間工学的に有益であり得る)。

0039

流速、粘度、圧力、シリンジサイズおよびプランジャ力の、剪断速度に及ぼす影響の研究が、以下の表1に与えられる。

0040

0041

9101/秒の所与の最大剪断について、粘度、圧力、シリンジサイズおよびプランジャ力の範囲が、以下の表2に与えられる。

0042

0043

細胞の健康状態および能力に及ぼす異なる流速および粘度の影響が、以下の表3に与えられる。

0044

0045

一部の実施形態において、付加される圧力は、15psi、16psi、17psi、18psi、19psi、20psi、21psi、22psi、23psi、24psi、25psi、26psi、27psi、28psi、29psi、30psi、31psi、32psi、33psi、34psi、35psi、36psi、37psi、38psi、39psi、40psi、41psi、42psi、43psi、44psi、45psi、46psi、47psi、48psi、49psi、50psi、51psi、52psi、53psi、54psi、55psi、56psi、57psi、58psi、59psiもしくは60psi以下である、またはこれらの間の任意の数値である。

0046

一部の実施形態において、プランジャ力は、4lbf、5lbf、6lbf、7lbf、8lbf、9lbf、10lbf、11lbf、12lbf、13lbf、14lbf、15lbf、16lbf、17lbf、18lbf、19lbf、20lbf、21lbf、22lbf、23lbf、24lbfもしくは25lbf以下である、またはこれらの間の任意の数値である。

0047

注入は、血管内および/または筋肉内になされる。好ましい注入は、生体適合性材料でコーティングされたカテーテルを用いて、血管内、より好ましくは動脈内、最も好ましくは冠動脈内になされる。冠動脈内送達は、単回用量もしくは多用量、異なる日の単回用量、または異なる日の多用量であってよい。用量が、有益には、2分以下の間で投与されて、さらなる虚血性損傷が防がれ、そしてそれぞれ静止期間(resting period)(1、2、3、4または5分の静止期間等)が続いてよく、この間に注入部位は血流にさらされ、用量が単回で、または投与期間にて連続して、一度に2回、一度に3回、一度に4回もしくは一度に4回以上送達されてよく、続いて3mLのチェイサ溶液があってよく、一部の実施形態において、2.5mL/分の流速を超えずに、カテーテルルーメンから残りのあらゆる細胞が抜かれ、これが単回の投与期間を構成してもよいし、複数回の投与期間で繰り返されてもよい(1、2、3、4、5、6、7日もしくは7日を超える連日の、または隔てられた投与期間等)。すなわち、1用量を2分以下の間で投与してから1分の静止期間が続いてもよいし、1用量を2分以下の間で投与してから2分の静止期間が続いてもよいし、1用量を2分以下の間で投与してから3分の静止期間が続いてもよいし、1用量を2分以下の間で投与してから4分の静止期間が続いてもよいし、1用量を2分以下の間で投与してから5分の静止期間が続いてもよいし、2用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから1分の静止期間が続いてもよいし、2用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから2分の静止期間が続いてもよいし、2用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから3分の静止期間が続いてもよいし、2用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから4分の静止期間が続いてもよいし、2用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから5分の静止期間が続いてもよいし、3用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから1分の静止期間が続いてもよいし、3用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから2分の静止期間が続いてもよいし、3用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから3分の静止期間が続いてもよいし、3用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから4分の静止期間が続いてもよいし、3用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから5分の静止期間が続いてもよいし、4用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから1分の静止期間が続いてもよいし、4用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから2分の静止期間が続いてもよいし、4用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから3分の静止期間が続いてもよいし、4用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから4分の静止期間が続いてもよいし、4用量をそれぞれ2分以下の間で投与してから5分の静止期間が続いてもよいし、総投与に続いて、1mL、2mL、3mLまたは3mLを超えるチェイサ溶液があって、単回の投与期間においてカテーテルルーメンから残りのあらゆる細胞が抜かれてもよい。

0048

説明のために、各5mLの4用量(合計20ml)の細胞産物が毎分2.5mLで注入されてから、1から5分の静止期間が続いて(組み合わせて12から28分間にわたる)、その後3mLのチェイサ溶液が毎分2.5mLで注入されて、単回の投与期間においてカテーテルルーメンから残りのあらゆる細胞が抜かれてよい。

0049

ヒト臨床試験の第1のセットにおいて、心虚血後の著しく改善した応答が、本明細書中に記載される細胞集団の製剤を用いて得られ得ることがわかった。心虚血後の改善は、臨床的に、LVEFの改善を観察することによって測定される。骨髄由来の幹細胞を含む細胞集団が、本明細書中に記載されるように、粘度が1.0cPから5.0cP以下である、またはこれらの間の何れか(例えば、1.0cP、1.5cP、2.0cP、2.5cP、3.0cP、3.5cP、4.0cP、4.5cPもしくは5.0cP、またはこれらの間の何れか)となるように調製された。細胞集団は、再生細胞組成物を調製する方法であって:(a)骨髄幹細胞を含む第1の細胞集団を提供すること;(b)抗凝固剤を前記第1の細胞集団と混合して、前記第1の細胞集団および抗凝固剤を含む組成物を生じること;(c)前記細胞集団および抗凝固剤を含む前記組成物内の骨髄幹細胞をエンリッチして、エンリッチド骨髄幹細胞を含む第2の細胞集団を生じること;(d)エンリッチド骨髄幹細胞を含む前記第2の細胞集団を含む画分を単離すること;ならびに(e)前記画分の粘度を、液体を用いて、37℃にて測定して5.0cP以下の粘度に調整して、前記再生細胞組成物を調製することを含む方法によって、生産される。この製剤は、心虚血に苦しむ患者に、カテーテルによって、2.5mL/分未満(例えば、0.5mL/分、1.0mL/分、1.5mL/分、2.0mL/分もしくは2.5mL/分以下である、またはこれらの間の数値)の流速で提供された。患者のLVEFは経時的に判定された。そして、本明細書中に記載されるように調製された骨髄由来の幹細胞を含む細胞集団の規定により、従来の骨髄由来の幹細胞集団と比較して、LVEFの4倍の改善が実現することがわかった(従来の幹細胞組成物の性能の調査について、Delewi et al.,(2013)、「Impact of intracoronary bone marrow cell therapy on left ventricular function in the setting of ST−segment elevation myocardial infarction:a collaborative meta−analysis」European Heart Journal,2013 Sep 11,doi:10.1093/eurheartj/eht372参照)。

0050

ヒト臨床試験の第2のセットにおいて、重篤な四肢虚血後の著しく改善した応答が、本明細書中に記載される細胞集団の製剤を用いて得られ得ることがわかった。重篤な四肢虚血の改善は、臨床的に、切断フリーの生存率の改善を観察することによって測定される。骨髄由来の幹細胞を含む細胞集団が、本明細書中に記載されるように、粘度が1.0cPから5.0cP以下である、またはこれらの間の何れか(例えば、1.0cP、1.5cP、2.0cP、2.5cP、3.0cP、3.5cP、4.0cP、4.5cPもしくは5.0cP、またはこれらの間の何れか)となるように調製された。細胞集団は、再生細胞組成物を調製する方法であって:(a)骨髄幹細胞を含む第1の細胞集団を提供すること;(b)抗凝固剤を前記第1の細胞集団と混合して、前記第1の細胞集団および抗凝固剤を含む組成物を生じること;(c)前記細胞集団および抗凝固剤を含む前記組成物内の骨髄幹細胞をエンリッチして、エンリッチド骨髄幹細胞を含む第2の細胞集団を生じること;(d)エンリッチド骨髄幹細胞を含む前記第2の細胞集団を含む画分を単離すること;ならびに(e)前記画分の粘度を、液体を用いて、37℃にて測定して5.0cP以下の粘度に調整して、前記再生細胞組成物を調製することを含む方法によって、生産される。この組成物は、重篤な四肢虚血に苦しむ患者に、カニューレによって、2.5mL/分未満(例えば、0.5mL/分、1.5mL/分、2.0mL/分もしくは2.5mL/分以下である、またはこれらの間の数値)の流速で提供された。患者の切断フリーの生存率は経時的に判定された。そして、本明細書中に記載されるように調製された骨髄由来の幹細胞を含む細胞集団の規定により、従来の骨髄由来の幹細胞集団と比較して、収穫技術(Harvest Technologies)CLI研究、重篤な四肢虚血における細胞移植を用いた治療的血管形成(TACT研究)、およびAmannらの研究(以下の実施例6にて一覧にされる)を含む研究と比較して、切断フリーの生存の25%の改善が実現することがわかった。

0051

したがって、本明細書中の開示の実施を通して、虚血(例えば、心虚血および四肢虚血)の処置用の従来の骨髄由来幹細胞集団により以前に観察された結果に対して劇的な向上を観察することができる。一部の例において、骨髄幹細胞を含む細胞集団の従来の調製と比較して、左室駆出分画(LVEF)の、2×、3×、4×もしくは5×の、または5×を超える向上割合を観察することができる。同様に、一部の例において、骨髄幹細胞を含む細胞集団の従来の調製および送達と比較して、四肢虚血患者間の切断フリーの生存率の、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%または24%を超える向上割合を観察することができる。

0052

[実施例1−骨髄吸引]
ソース材料として用いる骨髄は、自己由来のものであった。幹細胞を単離する骨髄を、腸骨稜、大腿骨、脛骨、脊柱および肋骨、または他の骨内骨髄腔からなる群から選択した。好ましい骨髄ソースは、腸骨稜であった。骨髄の吸引を始める前に、抗凝固剤溶液を、吸引シリンジ中に充填した。各バイアルは、250mgのビバリルジンを含有する。5mlの滅菌水を注射用に加えた。そして、バイアルを、全ての材料が溶解するまで穏やかにスワールした。溶液を、20mlの滅菌シリンジ中へ注入した。シリンジを、注射用に12.5mlのマークまで0.9%塩化ナトリウムで充填して、20mg/mlの最終濃度をもたらした。次に、3つの滅菌20mlシリンジを、2mlの20mg/mlビバリルジン溶液で充填した。18mlの骨髄を、各シリンジ内に吸引して、20mlの最終容量とした。各シリンジ内のビバリルジンの最終濃度は、吸引した骨髄と併せて、2mg/mlであった。用いた吸引針/トロカールは、11ゲージであった。骨髄を、抗凝固剤溶液で最終の累積容量が120mlから180mlとなるように予備充填したシリンジ内に、吸引した。用いた吸引シリンジは、20mlシリンジであった。

0053

前述の方法の変更を、本発明を逸脱しない範囲で行ってよい。例えば、一部位よりも多くにエントリして骨髄を吸引してよい。一部の量の抗凝固剤溶液を、骨髄の吸引前に骨髄中に注射してよい。次の工程において、吸引した骨髄を、手掌の間で穏やかに転がすことによって、抗凝固剤溶液と徹底的に混合する。骨髄を続いて、骨髄の成分を分離するデバイス中に移す。この技術は知られている。
[実施例2−骨髄細胞分析およびプロセシング]

0054

ポイントオブケア環境では、吸引した骨髄を(プロセシング前工程およびプロセシング後工程の双方にて)分析してプロセシングした。最初に、120mlの抗凝固骨髄を収穫した。サンプルのmlあたりに存在する有核細胞を、その小サンプル(0.5ml未満)を用いて、迅速に分析した。必要に応じて、30から60mlの付加的な骨髄を、所望の注入細胞用量を得るように、プロセシング用に収穫してよい。プロセシング技術は、以下のコンポーネントを含む;(i)最大400mLまでの可変的な骨髄容量をプロセシングし得る使い捨て可能な滅菌骨髄プロセシングデバイス、(ii)分離した画分の、使い捨て可能なデバイスまたはコンパートメント中への流れ、移動および区分化を制御するマイクロプロセッサおよびモータと接続した、少なくとも1つの重力および1つ以上の赤外線(IR)/光学センサを有する制御モジュール、(iii)制御モジュールファームウェアからコンピュータへプロセシングデータを転送する制御モジュール用のドッキングステーション、ならびに(iv)プログラマブルパラメータによる遠心分離機。
[実施例3−骨髄粘度および分析]

0055

濃縮幹細胞注入剤の粘度を滴定して、剪断応力を、トランスカテーテル送達中に制御することを確実とする。粘度計(ことによると補助的ソフトウェアを備えるが、必須でない)が、幹細胞濃縮物の粘度を単位(例えば、センチポアズ)で判定して、必要な血漿の必要な容量を、華氏98.6°すなわち摂氏37°にて1.8から5cPの好ましい範囲内の最終注入剤をもたらすように算出した。好ましい注入剤粘度が、3.1cPから5.0cPであり、最も好ましい注入剤粘度は、1.8cPから3.0cP、または2.0cPから2.5cPであった。幹細胞画分、血漿画分およびRBC画分を30分未満で患者のベッドサイドにて生産した自動化または手動プロセシング技術は、自己血漿のソースとして役立った。
[実施例4−細胞産物の注入プロトコル

0056

吸引してプロセシングした骨髄を、プライマリケアへのアジュバントとして注入した。骨髄幹細胞(因子の有無に係わらない)濃縮物を、組織の虚血性コンディショニング後に注入した。患部領域への血流を、膨張したワイヤ越し膨張可能バルーンを用いて止めて、バルーンの遠位への血流を80から99.99%、3分以下の期間、好ましくは1分間、最も好ましくは2分間、減らした。短期間の組織虚血後、細胞を、毎分2.5ml以下の速度に制御して注入した。注入は、血管内におよび/または筋肉内に行った。好ましい注入は、生体適合性材料でコーティングしたカテーテルを用いて、血管内、より好ましくは動脈内、最も好ましくは冠動脈内に行う。冠動脈内送達は、単回用量もしくは多用量、異なる日の単回用量、または異なる日の多用量であった。説明のために、各5mlの4用量(合計20ml)の細胞産物を12から28分間にわたって、その後3mlのチェイサ溶液を注入して、カテーテルルーメンから残りのあらゆる細胞を抜いた。
[実施例5−急性心筋梗塞の処置における、アジュバントとしての、自己由来の前駆細胞エンリッチド骨髄濃縮物(BMCEPC)の安全性研究]

0057

43男性の、糖尿病にかかっていない、正常血圧の、非肥満性喫煙者が、病歴として2時間のの痛みおよびAMIの症状を示し、救急部門に入院した。入院時、前壁領域(anterior leads)に2mmのST部分の上昇を観察した。そして、AMIを生化学血液検査でさらに確認した。患者の左室駆出分画(LVEF)は、ベッドサイド2D ECHOによって約35%であると推定した。プライマリ経皮的冠動脈干渉(PCI)を、ルーチン的技術を用いて実行した。そして、単回薬剤溶出ステントを、流結果がTIMI−3グレードであるLAD近位部(proximal LAD)において展開した。PCI後、患者のLVEFは、マルチゲート収集(MuGA)およびECHOによって測定した120時間時点で<40%残っており、これは、本発明者らの包含基準を満たした。そしてこれは、許容可能な1年死亡率よりも高いと予測する。LVEFは、MI後の死亡率の重要な指標の1つである。LVEFの低下は、突然死および非突然死の双方の危険因子であり、MI後の1年死亡率のオッズ比は、LVEFが>50%の患者と比較して、LVEFが≦30%の患者で9.48であり、LVEFが30から40%の患者で2.94であったが、リスクは、LVEFが40から50%の患者で有意に増大しなかった。

0058

患者は、彼が彼自身の(自己由来の)骨髄幹細胞を用いたAMIRST臨床試験プログラムの包含基準を満たすことを教えられた。臨床試験を、clinicaltrials.gov(NCT01536106)に登録し、そしてInstitutional Ethics Committee(IEC)(IEC Approval #TIEC/2011/32/02)およびInstitutional Committee for Stem Cell Research(IC−SCRT)の承認を得た。患者、首席治験医師(Primary Investigator)および治験担当医師(Clinical Investigator)が是認して、同意が得られた。PTCAステント移植後6日目に、患者を心臓カテーテルラボへ移した。そして、AMIRST(急性心筋梗塞迅速幹細胞治療)プロトコルを、本明細書中の概要および詳細な説明に開示されるように完了した。

0059

全体のプロシージャを90分以内に完了した。骨髄を収集する訓練を受けた血管外科医が遅れたので、予想よりも30分長くなった。完全な対象登録前の予備的安全性研究として、患者を24ヵ月間追跡調査して、標準的な診断測定基準で評価した。再入院を含む主要有害心イベント(MACE)は報告されず、このアジュバント処置の安全性を実証した。患者のLVEFは、AMIRST処置の時点の36%(0日目)から、AMIRST干渉後24ヵ月目の60.3%にまで向上した。なお、本研究において、MuGAを登録測定技術として用いた。MuGAおよびMRILVEFの結果を比較する際に注意が必要である。しかしながら、登録LVEFを、第2の方法、すなわちECHOにより確認し、そして、3ヵ月目および24ヵ月目のLVEF結果を、同放射線科チームが確認した。

0060

書面による許諾後、そしてMI後10日の最大枠内で、患者をPCI後6日目に心臓カテーテルラボ(手術室(operating room suite))に連れて行き、0.2mcg/kgのフェンタニルを用いて軽度から中程度に鎮静させて、120mLの骨髄を、細胞収穫用に最適化した11ゲージのジャムシディ針を用いて、患者の腸骨稜から吸引した。骨髄吸引技術を注意深く用いて、吸引物中の末梢血液の汚染を減らした。吸引後、骨髄を、本発明者らが所有権を保持するポイントオブケア技術のプラットホームを用いてプロセシングして、前駆細胞エンリッチド骨髄濃縮物(BMCEPC)を生産した。細胞産物は、合計3.54×108BMMNCを含有した。ガイドワイヤ大腿動脈中に導入した後に、二重ルーメン超低プロファイルPTA冠動脈内カテーテルを続け、そして患者は、「ストップ−流」技術を用いた、4つの独立した誘導虚血/前駆細胞注入を受けてから、有核細胞の全最適用量が、LADにおいてステントの遠位に送達された。全部のプロセスは、患者のベッドサイドにて90分で完了した。患者の血液学的および生化学的パラメータを、表4に一覧にする。

0061

0062

プロシージャの間に、有害事象AE)も重篤な有害事象(SAE)も報告されなかった。患者は、細胞移植後の付加的な24時間の遠隔測定のために入院したままであり、そして表5に一覧にされる標準的な心臓治療を受け、退院した。

0063

0064

患者は、1、2、3、6、12および24ヵ月目の追跡調査を予定して、安全性のプライマリエンドポイント、および有効性のセカンダリエンドポイント(MACE、LVEF、心拍出量、心リモデリングおよび生活の質の評価が挙げられる)を評価した。12ヵ月目の追跡調査は、患者に実行できず、完了することができなかったが、他の全ての追跡調査ポイントは、完了した。主要有害心イベント(MACE)も再入院事象も報告されなかった。患者は、AMIRSTプロシージャ後の2週後、普通の生活を送り続けた。1ヵ月目の追跡調査で、HOLTE監視を23時間と6分、実行した。異所性心室期外収縮(ventricular ectopics)は観察されなかった。そして、心臓の変動は正常であった。最も遅い徐脈発症(HR 53bpm、1分13秒)は、真夜中に観察された。そして、最も速い頻脈の発症(HR 141bpm、1分2秒)は、午後に観察された。心臓画像化を、各追跡調査で実行した。心室は正常に見え、心嚢液貯留の徴候はなかった。

0065

全体として、研究は、本明細書中に開示されるような、PTCA後の急性低LVEF梗塞患者における、骨髄吸引、プロセシングおよび注入方法論の安全性を実証した。図2Aから図2Dは、BMCEPC注入後3ヵ月目および24ヵ月目に得た心臓MR画像を示す。24ヵ月目の追跡調査にて、心臓MR調査結果は、「基部および中央−腔前方部(Basal and mid−cavity anterior)、前壁中隔および先端前方部(anteroseptal and apical anterior)ならびに隔壁および頂点心筋(septal and apex myocardial)(心内膜下(sub−endocardial)への<25%から50%の造影剤投与後)が、75%経壁ハイパーエンハンスメント(transmural hyper−enhancement)の焦点スペックである(虚血性梗塞と一致する)」と要約された。

0066

BMCEPC注入前の心臓MR画像化を、BMCEPC注入後3ヵ月目および24ヵ月目とは異なる装置で実行した。したがって、処置前と処置後3ヵ月目とのLVEFの量的等価性絶対測定値は、慎重に評価すべきである。また、MuGAおよびECHOのスキャン結果も、レベルがユーザに依存するので、各結果は慎重に解釈すべきである。

0067

それでもやはり、LVEFのかなりの改善が、研究期間にわたって、そして3ヵ月目から24ヵ月目の追跡調査間で、注目された。BMCEPC注入後、LVEFは、AMIRST処置時の36%(0日目)から、AMIRST干渉後3ヵ月目の55.3%に向上し、そしてさらに55.3%から、AMIRST干渉後24ヵ月目の60.3%に向上した(表6に示す)。すなわち、患者は、0日目から24ヵ月までで67.5%の増大を示した。この向上の程度は、ST上昇心筋梗塞に苦しんできた患者にとって異型である(atypical)と考えられる(再かん流(ステント)後の駆出分画は40%未満である)。

0068

0069

心拍出量(容量測定)もまた、同期間にわたって2.7l/分から3.4l/分への改善を示した。そしてこれは、セカンダリエンドポイントである。スカーサイズの減少は観察されず、115.5gmの心臓質量および11.5gmのスカー質量であった(約11%)。

0070

先に開示されるように(Delewi et al.,(2013),「Impact of intracoronary bone marrow cell therapy on left ventricular function in the setting of ST−segment elevation myocardial infarction:a collaborative meta−analysis」European Heart Journal,2013 Sep 11,doi:10.1093/eurheartj/eht372)、1641人の患者(984人が細胞治療、657人がコントロール)を含む16研究のメタ分析により、LVEFの絶対的改善が、コントロールと比較して、BMC処置患者の間で2.55%増大したと報告された(95%の信頼区間CI)は1.83から3.26であり、0.001のp値である)。細胞治療は、LVEDVIおよびLVESVIを有意に引き下げた(それぞれ、23.17mL/m2、95%のCI:24.86から21.47、p=0.001;22.60mL/m2、95%のCI 23.84から21.35、0.001のp値)。55歳未満の患者の間で、LVEFの絶対的改善は増大して、3.38%を僅かに越え、そしてベースラインLVEFが<40%の患者の間で、LVEFの絶対的改善はここでも増大して、5.30%を僅かに越える。

0071

したがって、本明細書中の開示の実施を通して観察される67.5%の改善程度、すなわち24.3パーセントポイントの改善は、研究患者が、骨髄幹細胞を有する細胞集団を利用する従来の技術を用いたメンバであったろうベースラインLVEFが<40%の55歳未満のコホートで予想される5.30%の改善レベルよりも高く、4倍を超える。
[実施例6−60分の迅速なベッドサイド処置が、オプションなし四肢虚血患者の切断を減らす]

0072

重篤な四肢虚血が、米国、欧州連合およびインド大陸において集約して約200万人を苦しめており、毎年約500,000人の切断をもたらしている。米国における全体的な罹患率(0.23%)および発生率(0.20%)は、年齢および糖尿病の状態によって増大する。そして、四肢切断後の5年死亡率はほぼ50%に達する。

0073

患者の処置プロトコルを、本明細書中の概要および詳細な説明に開示されるように完了した。ヘパリンを、抗凝固剤として用いた。重篤な四肢虚血CLIRST(重篤な四肢虚血迅速幹細胞治療)処置に苦しむオプションなし患者を処置したフェーズlb臨床試験安全性および有効性の結果を示す。試験は、治療に関係すると判定した重篤な有害事象のない、12ヵ月目でのプライマリ安全性エンドポイントおよびセカンダリ有効性エンドポイントの双方を達成した。そして、統計的有意性が、切断フリーの生存率(82.4%)、痛み減少(平均VASスコアが、治療前で7.8±0.97、そして12ヵ月目の追跡調査で0.2±0.58(0から10のスケール、p=.0005))、6分のウォーキング距離(平均距離が治療前で14.5メートル±37.57、そして12ヵ月目の追跡調査で157メートル±100.92、p=.0039)、開放創治癒(11人の患者は、処置前に壊疽があり、潰瘍化がある場合もない場合もあり、そして全ての患者は、12ヵ月目の追跡調査で壊疽も潰瘍化もなかった)、およびTcPO2(経皮的酸素圧力)レベル(平均して、治療前が14.66±6.93であり、35.75±17.04に向上した、p=.0032)において達成された。

0074

追加的に、そして、以前の研究で示されなかった、血管形成の改善が、処置した脚部において見られた。改善は、側副血管数(遠位部でp=.0156、近位脚部でp=.0313)、および血管サイズ(遠位腿部でp=.0156、近位脚部でp=.0625)の双方において観察された。図3Aおよび図3Bは、本研究において処置した患者における側副血管のサイズおよび数が改善した画像を表す。

0075

例示的な単個体についてのこれら結果の定量化を、表7に示す。表7は、前および後の血管造影図(図3Aおよび図3B)に示す対象EHIRC/CLI−STEM−002に関する質的および量的側副血管データを示す。凝集体概観結果を、以下の表8に示す。表8は、本明細書中の方法の実施を通しての本明細書中の組成物の投与前および投与後12ヵ月目の側副血管の数および側副血管のサイズに関するデータを示す。

0076

定量化に用いたカテゴリを、以下のようにスコアした:カテゴリスコアリング(側副血管の数):0:側副血管なし;1:1から3本の側副血管;2:4から7本の側副血管;3:≧8本の側副血管;グレードスコアリング(側副血管のサイズ):0:側副血管なし;1:≦5小;2:>5小;3:≦5大±小;4:>5大±小。

0077

0078

表8.筋肉内にBMCEPC注入した14人の重篤な四肢虚血オプションなし患者(干渉前および干渉後12ヵ月目)のCT血管造影法による血管側枝グレーディングの概要の表。

0079

単一の非盲検研究は、17人の患者を登録し、このうち14人は12ヵ月の大切断フリーエンドポイントターゲットを首尾よく達成した。患者は、20mlの最終産物中8.04×108(±3.65×108)個の細胞のBMCEPC(前駆細胞エンリッチド骨髄濃縮物)の平均細胞用量で処置した。これは、下方の患部脚部中に筋肉内注射した。加えて、本研究における参加患者は、中位腿部(p=.0547)、遠位腿部(p=.0156);および近位脚部(p=.0313)の血管数の改善、ならびに遠位腿部(p=.0156)および近位脚部(p=.0625)の血管サイズの改善を実証した。

0080

筋肉内のBMCEPC注入による処置後12ヵ月目の切断フリーの生存率の概要を、以下の表9に与える。

0081

0082

本例、および他の研究由来の技術において知られる処置の、切断フリーの生存率の比較を、表10に示す。

0083

0084

表7に示す先の研究の結果の比較において観察されるように、本明細書中の開示の実施を通して観察された82%の切断フリーの生存率は、骨髄幹細胞を有する従来の細胞集団を利用する技術を用いた先の研究を通して報告された率よりも、ほぼ25%高い。

0085

本発明の前述の記載により、当業者は、本願で考えられる、ベストモードとなり得るものを製造し、かつ用いることができるが、当業者であれば、本明細書中の具体的な実施形態、方法および実施例の変形物組合せおよび等価物の存在を理解し、かつ認識するであろう。したがって、本発明は、上述した実施形態、方法および実施例によってではなく、特許請求される本発明の範囲および主旨の範囲内の全ての実施形態および方法によって、限定されるべきである。

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