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技術 WT1ワクチン

出願人 ザトラスティーズオブザユニバーシティオブペンシルバニアイノビオファーマシューティカルズ,インコーポレイティド
発明者 デイビッドビー.ウェイナーヤンジエンジュエルウォルターズ
出願日 2013年12月13日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-548015
公開日 2016年1月21日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-501536
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード ピストンシステム ガイドディスク コミュニケーションポート 針状電極間 フィードバック素子 EPシステム 電気接続器 定電流量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題・解決手段

変異WT1抗原をコードする1つ以上の核酸配列を含む核酸分子を開示する。変異WT1抗原をコードする1つ以上の核酸配列を含むベクター組成物、およびワクチンを開示する。WT1発現腫瘍を有する個体の治療方法およびWT1発現腫瘍の予防方法を開示する。変異WT1抗原を開示する。

概要

背景

癌は、依然米国および世界中で死の主原因である。癌ワクチン市場は急速に拡大している。リンパ腫ワクチンは、市場の約0.5%を占める。効果的な腫瘍ワクチンは、腫瘍増殖の予防に有用であり得、および/または、進行癌に侵されている患者に対して、標準治療よりも効果的かつ毒性の低い代替手段として有用であり得る。癌に関連する抗原、したがって抗腫瘍ワクチンの標的は、WT1である。

ウィルムス腫瘍抑制遺伝子1(WT1)は、腎臓胚性悪性腫瘍腎芽腫)の原因として特定されており、約10,000人に1人の幼児に影響を及ぼす。当該遺伝子は散発型および遺伝型のどちらでも起こる。WT1を不活性化することにより、ウィルムス腫瘍およびDenys−Drash症候群DDS)の発症につながる。これは、腎症のみならず生殖器に異常をきたす可能性がある。WT1タンパク質は、腫瘍抑制転写因子でもある主な腫瘍調節遺伝子p53を含む多くの細胞性因子相互作用することが分かっている。

WT1は、多くの腫瘍型発現され、多くの癌により広範に関与している。例えば、WT1タンパク質は、75%の中皮腫(毎年世界中で14,200の症例、米国での発生率が最も高い)および93%の漿液性卵巣癌(2010年世界中で190,000の卵巣癌症例)の細胞核限局している。さらに、WT1は、膵臓癌白血病肺癌乳癌結腸癌膠芽腫、頭部癌、頸部癌のみならず、とりわけ、良性中皮腫、子宮頸癌、および卵巣癌に関与している。WT1は、癌治療に対するアプローチとして、遺伝子治療または免疫療法の標的である。

WT1は、C末端に4つのジンクフィンガーモチーフを含む転写因子と、N末端プロリングルタミンリッチDNA結合ドメインとをコードする。WT1は、泌尿生殖器系の正常な発達に重要な役割を果たす。しかしながら、成人にはより不必要であるため、免疫療法の標的として示唆される。2つのコードエクソン選択的スプライシングからもたらされる複数の転写産物変異体は、よく特徴付けられている。CTL範囲を最大化するために全リーディングフレームを用いることは利点と考えられる。

WT1抗原が保存されているため、この遺伝子標的に対して強い免疫力を生成させるほとんどの試みは成功していない。DNAワクチン技術、ウイルスワクチン技術、アデノウイルスワクチン技術、ペプチドワクチン技術、およびタンパク質ベースワクチン技術を用いたワクチン研究がこれまでなされている。研究したワクチンには、真の遺伝子構造、すなわち、天然の「正常」遺伝子を用いた。これらの研究では、低レベルまたは非機能性のT細胞免疫しか達成されなかった。

より効果的なWT1免疫原の開発にはいくつかの大きな問題がある。WT1抗原が宿主WT1に似ているため、強い抑制性細胞応答が生成されることで、免疫誘導阻害してしまう。また、遺伝子自身がRNAレベルで著しく処理されるため、多数の開裂転写産物が、未知競合する可能性のある値で生成されてしまう。さらに、送達されたWT1発現が低いため、免疫不全をもたらしてしまう。

癌の治療および予防用ワクチンには大きな関心が集まっている。WT1を標的とする既存のワクチンでは、抗原のin vivo発現が低いことで制限される。従って、WT1を発現する腫瘍に適用可能な安全かつ効果的なワクチンを開発し、かかる癌の治療提供および生存率の促進が当該技術分野では必要とされている。

概要

変異WT1抗原をコードする1つ以上の核酸配列を含む核酸分子を開示する。変異WT1抗原をコードする1つ以上の核酸配列を含むベクター組成物、およびワクチンを開示する。WT1発現腫瘍を有する個体の治療方法およびWT1発現腫瘍の予防方法を開示する。変異WT1抗原を開示する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

列番号2をコードする核酸配列、配列番号2の長さの少なくとも90%を含む断片をコードする核酸配列、配列番号2に少なくとも98%同一であるタンパク質をコードする核酸配列、配列番号2に少なくとも98%同一であるタンパク質の少なくとも90%の長さを含む断片をコードする核酸配列、配列番号4をコードする核酸配列、配列番号4の長さの少なくとも90%を含む断片をコードする核酸配列、配列番号4に少なくとも98%同一であるタンパク質をコードする核酸配列、および配列番号4に少なくとも98%同一であるタンパク質の少なくとも90%の長さを含む断片をコードする核酸配列からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む単離核酸分子

請求項2

配列番号1、配列番号1の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号1に少なくとも98%同一である核酸配列、配列番号1に少なくとも98%同一である核酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片、配列番号3、配列番号3の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号3に少なくとも98%同一である核酸配列、および配列番号3に少なくとも98%同一である核酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む単離核酸分子。

請求項3

前記分子が、プラスミドまたはウイルスベクターに組み込まれる請求項1または2に記載の核酸分子

請求項4

請求項1に記載の1つ以上の核酸分子を含む組成物

請求項5

請求項2に記載の1つ以上の核酸分子を含む組成物。

請求項6

請求項1に記載の1つ以上の核酸分子を含むワクチン

請求項7

請求項2に記載の1つ以上の核酸分子を含むワクチン。

請求項8

WT1発現腫瘍を有する個体の治療方法であって、WT1発現腫瘍の増殖を遅らせる、WT1発現腫瘍を縮小させるかもしくは取り除くのに有効な量の請求項6または7に記載のワクチンを投与することを含む方法。

請求項9

体内のWT1発現腫瘍の予防方法であって、WT1発現腫瘍の形成または増殖を阻害するのに有効な量の請求項6または7に記載のワクチンを投与することを含む方法。

請求項10

配列番号2、配列番号2の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号2に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列、配列番号2に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片、配列番号4、配列番号4の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号4に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列、および配列番号4に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質。

請求項11

核酸分子を含むワクチンであって、(a)前記核酸分子が、配列番号1に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有する核酸配列を含む;または、(b)前記核酸分子が、配列番号3に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有する核酸配列を含むワクチン。

請求項12

(a)配列番号2に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド;または、(b)配列番号4に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチドをさらに含む請求項11に記載のワクチン。

請求項13

前記核酸分子が、発現ベクターを含む請求項11に記載のワクチン。

請求項14

薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む請求項11に記載のワクチン。

請求項15

アジュバントをさらに含む請求項11に記載のワクチン。

請求項16

核酸分子を含むワクチンであって、(a)前記核酸分子が、配列番号2に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチドをコードし;または、(b)前記核酸分子が、配列番号4に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチドをコードするワクチン。

請求項17

(a)配列番号2に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド;または、(b)配列番号4に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチドをさらに含む請求項11に記載のワクチン。

請求項18

前記核酸分子が、発現ベクターを含む請求項16に記載のワクチン。

請求項19

薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む請求項16に記載のワクチン。

請求項20

アジュバントをさらに含む請求項16に記載のワクチン。

請求項21

配列番号1に記載の前記核酸配列を含む核酸分子。

請求項22

配列番号3に記載の前記核酸配列を含む核酸分子。

請求項23

配列番号2に記載の前記アミノ酸配列を含むペプチド。

請求項24

配列番号4に記載の前記アミノ酸配列を含むペプチド。

請求項25

抗原を含むワクチンであって、前記抗原が、配列番号1または配列番号3によりコードされるワクチン。

請求項26

前記抗原が、配列番号1によりコードされる請求項25に記載のワクチン。

請求項27

前記抗原が、配列番号3によりコードされる請求項25に記載のワクチン。

請求項28

前記抗原が、配列番号2または配列番号4に記載の前記アミノ酸配列を含む請求項25に記載のワクチン。

請求項29

前記抗原が、配列番号2に記載の前記アミノ酸配列を含む請求項28に記載のワクチン。

請求項30

前記抗原が、配列番号4に記載の前記アミノ酸配列を含む請求項28に記載のワクチン。

請求項31

ペプチドを含むワクチンであって、(a)前記ペプチドが、配列番号2に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;または、(b)前記ペプチドが、配列番号4に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むワクチン。

請求項32

前記ペプチドが、配列番号2に記載の前記アミノ酸配列を含む請求項31に記載のワクチン。

請求項33

前記ペプチドが、配列番号4に記載の前記アミノ酸配列を含む請求項31に記載のワクチン。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本願は、2012年12月13日出願の米国仮特許出願第61/737,094号に対する優先権を主張するものである。この出願の全教示内容は、参照することで本明細書に組み込まれる。

0002

本発明は、ウィルムス腫瘍(WT1)免疫原と、該免疫原をコードする核酸分子とに関する。また、本発明は、かかるWT1免疫原および/または核酸分子を含むワクチンに関する。さらに、本発明は、免疫反応誘導するため、ならびにWT1を発現する腫瘍を有する対象の予防および/または治療のためのワクチンの使用方法とに関する。

背景技術

0003

癌は、依然米国および世界中で死の主原因である。癌ワクチン市場は急速に拡大している。リンパ腫ワクチンは、市場の約0.5%を占める。効果的な腫瘍ワクチンは、腫瘍増殖の予防に有用であり得、および/または、進行癌に侵されている患者に対して、標準治療よりも効果的かつ毒性の低い代替手段として有用であり得る。癌に関連する抗原、したがって抗腫瘍ワクチンの標的は、WT1である。

0004

ウィルムス腫瘍抑制遺伝子1(WT1)は、腎臓胚性悪性腫瘍腎芽腫)の原因として特定されており、約10,000人に1人の幼児に影響を及ぼす。当該遺伝子は散発型および遺伝型のどちらでも起こる。WT1を不活性化することにより、ウィルムス腫瘍およびDenys−Drash症候群DDS)の発症につながる。これは、腎症のみならず生殖器に異常をきたす可能性がある。WT1タンパク質は、腫瘍抑制転写因子でもある主な腫瘍調節遺伝子p53を含む多くの細胞性因子相互作用することが分かっている。

0005

WT1は、多くの腫瘍型に発現され、多くの癌により広範に関与している。例えば、WT1タンパク質は、75%の中皮腫(毎年世界中で14,200の症例、米国での発生率が最も高い)および93%の漿液性卵巣癌(2010年世界中で190,000の卵巣癌症例)の細胞核限局している。さらに、WT1は、膵臓癌白血病肺癌乳癌結腸癌膠芽腫、頭部癌、頸部癌のみならず、とりわけ、良性中皮腫、子宮頸癌、および卵巣癌に関与している。WT1は、癌治療に対するアプローチとして、遺伝子治療または免疫療法の標的である。

0006

WT1は、C末端に4つのジンクフィンガーモチーフを含む転写因子と、N末端プロリングルタミンリッチDNA結合ドメインとをコードする。WT1は、泌尿生殖器系の正常な発達に重要な役割を果たす。しかしながら、成人にはより不必要であるため、免疫療法の標的として示唆される。2つのコードエクソン選択的スプライシングからもたらされる複数の転写産物変異体は、よく特徴付けられている。CTL範囲を最大化するために全リーディングフレームを用いることは利点と考えられる。

0007

WT1抗原が保存されているため、この遺伝子標的に対して強い免疫力を生成させるほとんどの試みは成功していない。DNAワクチン技術、ウイルスワクチン技術、アデノウイルスワクチン技術、ペプチドワクチン技術、およびタンパク質ベースワクチン技術を用いたワクチン研究がこれまでなされている。研究したワクチンには、真の遺伝子構造、すなわち、天然の「正常」遺伝子を用いた。これらの研究では、低レベルまたは非機能性のT細胞免疫しか達成されなかった。

0008

より効果的なWT1免疫原の開発にはいくつかの大きな問題がある。WT1抗原が宿主WT1に似ているため、強い抑制性細胞応答が生成されることで、免疫誘導阻害してしまう。また、遺伝子自身がRNAレベルで著しく処理されるため、多数の開裂転写産物が、未知競合する可能性のある値で生成されてしまう。さらに、送達されたWT1発現が低いため、免疫不全をもたらしてしまう。

0009

癌の治療および予防用ワクチンには大きな関心が集まっている。WT1を標的とする既存のワクチンでは、抗原のin vivo発現が低いことで制限される。従って、WT1を発現する腫瘍に適用可能な安全かつ効果的なワクチンを開発し、かかる癌の治療提供および生存率の促進が当該技術分野では必要とされている。

0010

本発明は、配列番号2をコードする核酸配列、配列番号2の長さの少なくとも90%を含む断片をコードする核酸配列、配列番号2に少なくとも98%同一であるタンパク質をコードする核酸配列、配列番号2に少なくとも98%同一であるタンパク質の少なくとも90%の長さを含む断片をコードする核酸配列、配列番号4をコードする核酸配列、配列番号4の長さの少なくとも90%を含む断片をコードする核酸配列、配列番号4に少なくとも98%同一であるタンパク質をコードする核酸配列、および配列番号4に少なくとも98%同一であるタンパク質の少なくとも90%の長さを含む断片をコードする核酸配列からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む単離核酸分子に関する。

0011

また、本発明は、配列番号1、配列番号1の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号1に少なくとも98%同一である核酸配列、配列番号1に少なくとも98%同一である核酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片、配列番号3、配列番号3の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号3に少なくとも98%同一である核酸配列、および配列番号3に少なくとも98%同一である核酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む単離核酸分子に関する。

0012

上記の核酸分子をプラスミドまたはウイルスベクターに組み込むことができる。さらに、本発明は、1つ以上の上記核酸分子を含む組成物に関する。また、本発明は、1つ以上の上記核酸分子を含むワクチンに関する。

0013

さらに、本発明は、WT1発現腫瘍を有する個体の治療方法に関し、該方法は、WT1発現腫瘍の増殖を遅らせる、WT1発現腫瘍を縮小させるかもしくは取り除くのに有効な量の上記ワクチンを投与することを含む。

0014

本発明は、個体内のWT1発現腫瘍の予防方法にも関し、該方法は、WT1発現腫瘍の形成または増殖を阻害するのに有効な量の上記ワクチンを投与することを含む。

0015

さらに、本発明は、配列番号2、配列番号2の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号2に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列、配列番号2に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片、配列番号4、配列番号4の長さの少なくとも90%を含む断片、配列番号4に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列、および配列番号4に少なくとも98%同一であるアミノ酸配列の少なくとも90%の長さを含む断片からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質に関する。

0016

また、本発明は、核酸分子を含むワクチンに関する。核酸分子は、配列番号1に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有する核酸配列を含み得る。核酸分子は、配列番号3に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有する核酸配列を含み得る。ワクチンは、ペプチドをさらに含み得る。ペプチドは、配列番号2に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。ペプチドは、配列番号4に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

0017

核酸分子は、発現ベクターを含み得る。ワクチンは、薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含み得る。ワクチンは、アジュバントをさらに含み得る。

0018

また、本発明は、核酸分子を含むワクチンに関する。核酸分子は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチドをコードすることができる。核酸分子は、配列番号4に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチドをコードすることができる。ワクチンは、ペプチドをさらに含み得る。ペプチドは、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。ペプチドは、配列番号4に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。

0019

核酸分子は、発現ベクターを含み得る。ワクチンは、薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含み得る。ワクチンは、アジュバントをさらに含み得る。

0020

さらに、本発明は、配列番号1に記載の核酸配列を含む核酸分子に関する。

0021

また、本発明は、配列番号3に記載の核酸配列を含む核酸分子に関する。

0022

さらに、本発明は、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むペプチドに関する。

0023

また、本発明は、配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むペプチドに関する。

0024

さらに、本発明は、抗原を含むワクチンに関し、該抗原は、配列番号1または配列番号3によりコードされる。抗原は、配列番号1によってコードされ得る。抗原は、配列番号3によってコードされ得る。抗原は、配列番号2または配列番号4に記載のアミノ酸配列を含み得る。抗原は、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含み得る。抗原は、配列番号4に記載のアミノ酸配列を含み得る。

0025

また、本発明は、ペプチドを含むワクチンに関する。ペプチドは、配列番号2に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。ペプチドは、配列番号4に記載の前記核酸配列の全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。ペプチドは、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含み得る。ペプチドは、配列番号4に記載のアミノ酸配列を含み得る。

図面の簡単な説明

0026

免疫化群対106個の脾細胞当たりのスポット形成ユニットSFU)をプロットしたグラフを示す。
免疫化群対106個の脾細胞当たりのSFUをプロットしたグラフを示す。
免疫ブロットを示す。
ConWT1−LおよびConWT1−Sの模式図を示す。
ConWT1−LおよびConWT1それぞれのアミノ酸配列のアライメントを示す。
(A)ConWT1−Lをコードするヌクレオチド配列を示し、(B)ConWT1−Lのアミノ酸配列を示す。
(A)ConWT1−Sをコードするヌクレオチド配列を示し、(B)ConWT1−Sのアミノ酸配列を示す。
トランスフェクト細胞の染色を示す。
免疫ブロットを示す。
免疫化計画を模式的に示す。
免疫化群対106個の脾細胞当たりのSFUをプロットしたグラフを示す。
免疫化群対106個の脾細胞当たりのSFUをプロットしたグラフを示す。
トランスフェクト細胞の染色を示す。
免疫ブロットを示す。

0027

本発明は、WT1抗原を含むワクチンに関する。WT1は多くの腫瘍で発現される。従って、ワクチンにより、WT1を発現する癌または癌性腫瘍の治療がもたらされる。

0028

WT1抗原は、異なる種からのWT1の配列由来コンセンサスWT1抗原であり得るため、コンセンサスWT1抗原は独自のものである。また、コンセンサスWT1抗原は、ジンクフィンガーが全て改変もしくは除去されている点でも独自のものである。改変には、亜鉛構造に配位するシステイン残基およびヒスチジン残基置換を含み得る。

0029

驚くべきことに、コンセンサスWT1抗原が改変ジンクフィンガーを有するかもしくはジンクフィンガーを有さない場合、WT1に反応する著しい免疫反応が誘導される。誘導された免疫反応には、体液性免疫反応と細胞性免疫反応の両方が含まれ、細胞性免疫反応は、天然WT1または発現用に最適化されたWT1を含むワクチンによって誘導された細胞性免疫反応と比較して、約400倍の増加が誘導される。
1.定義

0030

特に定義していない限り、本明細書で使用する全ての技術的用語及び科学的用語は、当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。矛盾が生じる場合には、定義を含めて本明細書が優先となる。本発明の実施または試験において、本明細書中に記載されたものと同様または同等の方法および材料を用いることはできるが、好適な方法および材料を以下に記載する。本明細書で言及する全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の引用文献は、引用によりそれらの全体が組み入れられる。尚、本明細書で開示した材料、方法、及び実施例は単なる例示であり、限定することを意図していない。

0031

本明細書で使用する「を含む(comprise(s))」、「を含む(include(s))」、「を有する(having)」、「を有する(has)」、「できる(can)」、「を含む(contain(s))」という用語、およびその変形は、付加的な行為あるいは構造の可能性を妨げない、制限しない移行、用語、または単語であることを意図している。単数形である「a」、「and」、および「the」は、文脈例外明記されていない限り、複数形の意味を持つこともある。本開示は、明示的に記載されているかどうかに関わらず、本明細書に示される実施形態または要素「を含む(comprising)」、「からなる(consisting of)」、および「から実質的になる(consisting essentially of)」他の実施形態も企図する。

0032

本明細書で用いられる「アジュバント」は、本明細書の以下に記載されるDNAプラスミドおよびコード核酸配列によりコードされる1つ以上の抗原の抗原性を高めるために本明細書に記載のDNAプラスミドワクチンに添加される任意の分子を意味し得る。

0033

「抗体」は、クラIgGIgMIgAIgD、もしくはIgEの抗体、またはその断片もしくは誘導体Fab、F(ab’)2、Fdを含む)、ならびにその一本鎖抗体ダイアボディ二重特異性抗体二機能性抗体、および誘導体を意味し得る。抗体は、哺乳動物血清サンプルから単離された抗体、ポリクローナル抗体親和性精製抗体、またはこれらの混合物のうち、所望のエピトープまたはそれに由来する配列に対する十分な結合特異性を示すものであり得る。

0034

「抗原」は、配列番号2;本明細書に記載の長さのその断片、変異体、すなわち、本明細書に記載の配列番号2に同一性を有する配列を持つタンパク質、本明細書に記載の長さを有する変異体の断片、配列番号4;本明細書に記載の長さのその断片、変異体、すなわち、本明細書に記載の配列番号4に同一性を有する配列を持つタンパク質、本明細書に記載の長さを有する変異体の断片、およびそれらの組み合わせを含む変異WT1アミノ酸配列を有するタンパク質を指す。抗原は、他のタンパク質由来のものなどのシグナルペプチドを任意に含んでもよい。

0035

本明細書で使用する、「コード配列」または「コード化核酸」は、本明細書に記載の抗原をコードするヌクレオチド配列を含む核酸(RNAまたはDNA分子)を意味する。コード配列は、核酸の投与先である個体または哺乳動物の細胞中の発現を誘導できるプロモーターおよびポリアデニル化シグナルを含む調節エレメントと機能的に連結した、開始および終了シグナルをさらに含むことができる。コード配列は、シグナルペプチドをコードする配列をさらに含むことができる。

0036

本明細書で使用する、「相補体」または「相補的」は、ある核酸が、ヌクレオチド間または核酸分子のヌクレオチド類似体間にワトソンクリック(例えば、A-T/UおよびC-G)またはフーグスティーン塩基対を表わすことを意味し得る。

0037

本明細書で用いられる「コンセンサス」または「コンセンサス配列」は、特定の抗原の複数のサブタイプのアライメント分析に基づいて構築された合成核酸配列またはそれに対応するポリペプチド配列を意味し得る。配列を用いて、特定の抗原の複数のサブタイプ、血清型、または株に対する幅広い免疫を誘導することができる。融合タンパク質などの合成抗原を、コンセンサス配列(またはコンセンサス抗原)に操作することができる。

0038

本明細書で使用する、「定電流」は、組織、または該組織を規定する細胞が、同組織に送達される電気パルス持続期間中に受容するまたは経験する電流を定義する。電気パルスは、本明細書に記載の電気穿孔装置から送達される。この電流は、電気パルスの寿命期間中、該組織に定電流量で留まるが、それは、本明細書で提供される電気穿孔装置が、好ましくは瞬間的フィードバックを有する、フィードバック素子を有するからである。フィードバック素子は、パルスの持続期間中の組織(または細胞)の抵抗を測定し、電気穿孔装置に自身の電気エネルギー出力を変化させる(例えば、電圧を上げる)ようにすることができるので、同組織中の電流は、電気パルスの間ずっと(約マイクロ秒)、およびパルス間において、一定であり続ける。いくつかの実施形態において、フィードバック素子は、制御器を含む。

0039

本明細書で使用する、「電流フィードバック」または「フィードバック」は互換的に使用されており、提供される電気穿孔装置の活発応答を意味し得るが、これは、電極間の組織の電流を測定することと、電流を一定レベルで維持するために、EP装置が送達するエネルギー出力を適宜変化させることとを含む。この一定レベルは、パルスシーケンスまたは電気処理を開始する前に、ユーザが予め設定する。電気穿孔装置の中の電気回路が、電極間の組織の電流を連続的にモニターし、そのモニターされた電流(または組織中の電流)を予め設定された電流と比較し、連続的にエネルギー出力の調整を行なって、モニターされた電流を予め設定されたレベルで維持することができるように、フィードバックは、電気穿孔装置の電気穿孔構成要素、例えば、制御器によって達成され得る。フィードバックループは瞬時のものであり得、それは、フィードバックループがアナログ閉ループフィードバックであるからである。

0040

本明細書で使用する、「分散電流」は、本明細書に記載の電気穿孔装置の様々な針電極アレイから送達される電流のパターンを意味し得、これらのパターンは、電気穿孔される任意の組織領域に対する電気穿孔関連の熱ストレスの発生を最小限に抑えるか、または好ましくは消失させる。

0041

本明細書で互換的に使用する、「電気穿孔」、「電気透過処理」、「界面動電増強」(「EP」)は、生体膜微細経路(細孔)を生じさせるための膜貫通電場パルスの使用を意味し得る。こうした微細経路の存在により、プラスミド、オリゴヌクレオチド、siRNA、薬剤イオン、および水などの生体分子が、細胞膜の片側から他方の側に通過することが可能になる。

0042

本明細書で使用する、「フィードバック機構」は、ソフトウェアまたはハードウェア(もしくはファームウェア)のいずれかによって実行されるプロセスであって、(エネルギーパルスの送達前、送達中、および/または送達後の)所望の組織のインピーダンスを受容し、それを現在値、好ましくは電流と比較し、送達されるエネルギーパルスを調整して、予め設定された値を達成するプロセスを指し得る。フィードバック機構は、アナログ閉ループ回路により実施され得る。

0043

「断片」は、哺乳類においてで免疫反応を誘発することができるポリペプチド断片を意味し得る。抗原の断片は、シグナルペプチドおよび/または1位のメチオニンを備えているかまたは備えていないかのいずれの場合にも、Nおよび/またはC末端から少なくとも1つのアミノ酸欠けている以外は全長と100%同一であってもよい。断片は、付加された任意の異種シグナルペプチドを除き、特定の全長抗原の長さの20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上を含んでいてもよい。断片は、抗原に95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上同一で、かつ、同一率を計算する際に含まれないN末端メチオニンまたは異種シグナルペプチドをさらに含むポリペプチドの断片を含んでいてもよい。断片はさらに、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどのN末端メチオニンおよび/またはシグナルペプチドをさらに含んでいてもよい。N末端メチオニンおよび/またはシグナルペプチドは、抗原の断片に結合し得る。

0044

抗原をコードする核酸配列の断片は、シグナルペプチドおよび/または1位のメチオニンをコードする配列を備えているかまたは備えていないかのいずれの場合にも、5’および/または3’末端から少なくとも1つのヌクレオチドが欠けている以外は全長と100%同一であってもよい。断片は、付加された任意の異種シグナルペプチドを除く特定の全長コード配列の長さの20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上を含んでいてもよい。断片は、抗体に95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上同一である抗原、かつ、同一率を計算する際に含まれないN末端メチオニンまたは異種シグナルペプチドをコードする配列をさらに必要に応じて含むポリペプチドをコードする断片を含んでいてもよい。断片はさらに、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどのN末端メチオニンおよび/またはシグナルペプチドに対するコード配列をさらに含んでいてもよい。N末端メチオニンおよび/またはシグナルペプチドをコードするコード配列は、コード配列の断片に結合し得る。

0045

本明細書で使用する、「遺伝子構築物」は、タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含むDNA分子またはRNA分子を指す。コード配列は、核酸分子の投与先である個体の細胞中の発現を誘導できるプロモーターおよびポリアデニル化シグナルを含む調節エレメントと機能的に連結した、開始および終了シグナルを含む。本明細書で使用する「発現可能な形態」という用語は、個体の細胞中に存在しているときにコード配列が発現するように、タンパク質をコードするコード配列に機能的に連結している必要な調節要素を含んでいる遺伝子構築物を指す。

0046

本明細書において2つ以上の核酸またはポリペプチド配列の文脈で使用する「同一」または「同一性」は、当該配列が指定領域に渡って指定の割合の同一残基を有することを意味し得る。この割合を計算するには、2つの配列を最適に整列させ、指定領域に渡って2つの配列を比較し、両配列の同一残基が発生する位置の数を確定して一致位置の数を得て、一致位置の数を指定領域の総位置数割り計算結果に100を掛けることにより、配列同一性パーセント値が得られる。2つの配列の長さが異なるか、アライメントにより1つ以上の付着末端が生じ、指定の比較領域に単一配列のみが含まれる場合には、単一配列の残基を計算の分母に含めるが、分子には含めない。DNAとRNAを比較する場合には、チミン(T)とウラシル(U)を同等とみなすことができる。同一性の計算は、手動で行っても、BLAST、BLAST 2.0等のコンピューター配列アルゴリズムを使用して行ってもよい。

0047

本明細書で使用する、「インピーダンス」は、フィードバック機構を論ずる際に用いられ、かつ、オームの法則に従って電流値に変換することができるため、予め設定された電流と比較することができる。

0048

本明細書で使用する、「免疫応答」は、1つ以上の本明細書に記載のワクチンを介した本明細書に記載の抗原の導入に応答して、宿主の免疫系、例えば哺乳動物の免疫系が活性化することを意味し得る。この免疫応答は、細胞性もしくは体液性の形態、またはその両方であり得る。

0049

本明細書で使用する、「核酸」または「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」は、互いに共有結合している少なくとも2つのヌクレオチドを意味し得る。一本鎖表現することにより、相補鎖の配列も定義される。したがって、核酸は、表現される一本鎖の相補鎖も包含する。ある核酸の多くの変異体を、所与の核酸として同一目的で使用できる。したがって、核酸は、実質的に同一の核酸およびその相補体も包含する。一本鎖は、ストリンジェントハイブリダイゼーション条件下で標的配列ハイブリダイズできるプローブを提供する。したがって、核酸は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするプローブも包含する。

0050

核酸は、一本鎖または二本鎖であってもよく、二本鎖と一本鎖の両方の配列の一部分を含むこともできる。核酸は、DNA、ゲノムDNA、cDNA、RNA、またはハイブリッドであってもよく、核酸はデオキシリボヌクレオチドリボヌクレオチドの組み合わせを含むことができ、ウラシル、アデニン、チミン、シトシングアニンイノシンキサンチンヒポキサンチンイソシトシン、およびイソグアニンを含む塩基の組み合わせを含むことができる。核酸は、化学合成法または組み換え法により取得できる。

0051

本明細書で使用する、「機能的に連結」は、遺伝子と空間的に接続しているプロモーターの制御下で遺伝子が発現することを意味し得る。プロモーターは、その制御下にある遺伝子の5’(上流)または3’(下流)に位置できる。プロモーターと遺伝子の間の距離は、プロモーターの派生元遺伝子において当該プロモーターが制御する遺伝子とプロモーターの間の距離とほぼ同一であってもよい。当技術分野で知られているように、プロモーター機能を失うことなく、この距離の変化に適応することができる。

0052

本明細書で使用する、「ペプチド」、「タンパク質」、または「ポリペプチド」は、アミノ酸の結合配列を意味することができ、天然、合成、または、天然および合成の修飾あるいはその組み合わせであってもよい。

0053

本明細書で使用する、「プロモーター」は、核酸の細胞中発現を授与、活性化、または増強することのできる合成分子または天然由来分子を意味し得る。プロモーターは、発現をさらに増強し、かつ/または空間的発現および/またはその一時的発現を改変する目的で、1つ以上の特定の転写調節配列を含むことができる。プロモーターは遠位エンハンサーエレメントまたは抑制エレメントを含むこともでき、このエンハンサーエレメントまたは抑制エレメントは、転写開始部位から数千塩基対も離れた場所に位置できる。プロモーターは、ウイルス、細菌、真菌、植物、昆虫、および動物を含む源に由来してよい。プロモーターは、発現が発生する細胞、組織、もしくは臓器に関して、もしくは発現が生じる発生段階に関して、恒常的もしくは差次的に遺伝子成分の発現を調節でき、または、例えば生理ストレス病原体金属イオン誘発剤等の外部刺激に応答して遺伝子成分の発現を調節できる。プロモーターの代表例として、バクテリオファージT7プロモーター、バクテリオファージT3プロモーター、SP6プロモーター、lacオペレータープロモーター、tacプロモーター、SV40後期プロモーター、SV40初期プロモーター、RSV-LTRプロモーター、CMVIEプロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、およびCMV IEプロモーターが挙げられる。

0054

「シグナルペプチド」および「リーダー配列」は、本明細書で互換的に使用され、本明細書に記載のタンパク質のアミノ末端に結合することができるアミノ酸配列を指す。一般に、シグナルペプチド/リーダー配列は、タンパク質の局在化を指示する。本明細書で使用するシグナルペプチド/リーダー配列は、タンパク質を産生する細胞からタンパク質を分泌し易くすることが好ましい。シグナルペプチド/リーダー配列は、細胞からの分泌時に、タンパク質(しばしば成熟タンパク質と呼ばれる)の残余から切断されることが多い。シグナルペプチド/リーダー配列は、タンパク質のN末端に結合する。

0055

本明細書で用いられる「対象」は、本明細書に記載のワクチンで免疫を得ることを望むかまたは必要とする哺乳類を意味する。哺乳類は、ヒト、チンパンジーイヌネコウマウシマウス、またはネズミであり得る。

0056

本明細書で使用する、「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、例えば核酸の複合混合物において、第1の核酸配列(例えばプローブ)が第2の核酸配列(例えば標的)とハイブリダイズする際の条件を意味し得る。ストリンジェントな条件は配列に依存するため、状況によって異なる。ストリンジェントな条件は、所定のイオン強度pHにおける特定の配列に対する融点(Tm)より約5〜10℃低くなるように選択される。Tmは、(規定のイオン強度、pH、および核酸濃度下で)標的に相補的なプローブの50%が、平衡状態で標的配列にハイブリダイズする温度である(標的配列は過剰に存在するので、Tmにおいて、プローブの50%が平衡状態で占有される)。ストリンジェントな条件は、塩濃度が、pH7.0〜8.3において約1.0M未満のナトリウムイオン、例えば約0.01〜1.0Mのナトリウムイオン濃度(または他の塩)であり、温度が、短いプローブ(例えば10〜50ヌクレオチド)では最低約30℃、長いプローブ(例えば約50ヌクレオチド超)では最低約60℃であり得る。ストリンジェントな条件は、ホルムアミド等の不安定化剤の添加によって達成することもできる。選択的または特異的ハイブリダイゼーションの場合、陽性シグナルはバックグラウンドハイブリダイゼーションの少なくとも2〜10倍であり得る。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件例には、以下の条件が含まれる:50%ホルムアミド、5倍SSC、および1%SDS、42℃でのインキュベート。または、5倍SSC、1%SDS、65℃でのインキュベート、0.2倍SSC、0.1%SDS中65℃での洗浄

0057

本明細書で使用する、「実質的に相補的」は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100個またはそれ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸の領域に渡って、第1の配列が第2の配列の相補体と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であること、あるいは、2つの配列がストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズすることを意味し得る。

0058

本明細書で使用する、「実質的に同一」は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100個またはそれ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸の領域に渡って、第1の配列と第2の配列が少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であること、あるいは、核酸に関して、第1の配列が第2の配列の相補体と実質的に相補的である場合を意味し得る。

0059

本明細書で使用する、「治療」または「治療する」は、疾患を予防するか、抑制するか、抑圧するかまたは完全に除去することで動物を疾患から防御することを意味することができる。疾患を予防することは、その疾患の発症前に動物に本発明のワクチンを投与することを含む。疾患を抑制することは、その疾患の誘導後でその疾患の臨床的出現前に、動物に本発明のワクチンを投与することを含む。疾患を抑圧することは、その疾患の臨床的出現後に、動物に本発明のワクチンを投与することを含む。

0060

核酸に関して本明細書で使用する、「変異体」は、(i)基準ヌクレオチド配列の一部分もしくは断片;(ii)基準ヌクレオチド配列もしくはその一部分の相補体;(iii)基準核酸もしくはその相補体と実質的に同一の核酸;または(iv)ストリンジェントな条件下で、基準核酸、その相補体、もしくはその実質的に同一の配列とハイブリダイズする核酸を意味し得る。

0061

ペプチドまたはポリペプチドに関して使用する、「変異体」は、アミノ酸の挿入、欠失、または保存的置換によりアミノ酸配列が異なっているが、少なくとも1つの生物活性を保持しているものである。また、変異体は、基準タンパク質と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、少なくとも1つの生物活性を保持するアミノ酸配列を有するタンパク質も意味し得る。アミノ酸の保存的置換、すなわち、あるアミノ酸を類似特性(例えば、荷電領域親水性、程度、および分布)の別のアミノ酸に置換することは、当技術分野では、通常は軽微な変化を伴うものと認識されている。こうした軽微な変化は、当技術分野で理解されているように、アミノ酸の疎水性親水性指標(hydropathic index)を検討することにより部分的に特定できる。Kyteら,J.Mol.Biol.157:105−132(1982)。アミノ酸の疎水性親水性指標は、その疎水性電荷の考察に基づく。類似の疎水性親水性指標を有するアミノ酸は置換可能であり、その後もタンパク質機能を維持することが当技術分野において公知である。一態様において、±2の疎水性親水性指標を有するアミノ酸が置換される。アミノ酸の親水性を用いて、生物機能を保持したタンパク質となる置換を明らかにすることもできる。ペプチドに関連してアミノ酸の親水性を検討することにより、そのペプチドの局所的な最大平均親水性を計算でき、抗原性および免疫原性と良く相関すると報告されている有用な尺度となる。米国特許第4,554,101号(この文献は、参照により全体が本明細書に組み込まれる)。当技術分野で理解されているように、類似の親水性値を有するアミノ酸を置換すると、例えば免疫原性等の生物活性を保持したペプチドが得られる。親水性値が互いに±2以内のアミノ酸を用いて、置換を実施できる。アミノ酸の疎水性指標と親水性値の両方とも、そのアミノ酸の特定の側鎖の影響を受ける。こうした知見と一致して、生物機能に適合するアミノ酸置換とは、アミノ酸の相対的類似性、特に当該アミノ酸の側鎖の相対的類似性に依存するものと理解されており、この相対的類似性は、疎水性、親水性、電荷、サイズ、その他の特性により明らかになる。

0062

変異体は、完全遺伝子配列またはその断片の全長にわたって実質的に同一な核酸配列であってもよい。核酸配列は、遺伝子配列またはその断片の全長にわたって80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であってもよい。変異体は、アミノ酸配列またはその断片の全長にわたって実質的に同一なアミノ酸配列であってもよい。アミノ酸配列は、アミノ酸配列またはその断片の全長にわたって80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であってもよい。

0063

本明細書で使用する、「ベクター」は、複製起点を含む核酸配列を意味し得る。ベクターは、プラスミド、バクテリオファージ、細菌人工染色体、または酵母人工染色体であってもよい。ベクターは、DNAベクターまたはRNAベクターであってもよい。ベクターは、自己複製過剰染色体ベクターまたは宿主ゲノムに組み込むベクターのいずれかであってもよい。

0064

本明細書中の数値範囲記述について、同程度の精度でその間に入る各数が明示的に企図される。例えば、6〜9という範囲の場合、6および9に加えて7および8という数が企図され、6.0〜7.0という範囲の場合、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、および7.0という数が明示的に企図される。

0065

2.ワクチン
抗原、その断片、その変異体、またはそれらの組み合わせを含むワクチンが本明細書において提供される。ワクチンは、抗原に対する免疫反応を哺乳類内で生成することができる。ワクチンは、以下により詳細に記載されるように、プラスミドまたは複数のプラスミドを含み得る。ワクチンは、治療的または予防的免疫反応を誘導することができる。

0066

ワクチンを用いて、癌、例えば、ウィルムス腫瘍抑制遺伝子1(WT1)を発現する癌または腫瘍に対して防御することができる。ワクチンを用いて、WT1を発現する腫瘍を予防および/または治療することを、それを必要とする対象において行うことができる。ワクチンは、WT1かつWT1を発現する腫瘍に対して細胞性反応および/または抗体反応を誘導することができる。

0067

ワクチンは、ワクチンを投与された対象において免疫反応を誘導するかまたは誘発することができる。ワクチンを投与された対象における免疫反応は、少なくとも約40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、150倍、200倍、225倍、250倍、275倍、300倍、325倍、350倍、375倍、400倍、425倍、450倍、475倍、500倍、525倍、550倍、575倍、600倍、650倍、700倍、750倍、800倍、850倍、900倍、950倍、1000倍、1500倍、2000倍、2500倍、3000倍、3500倍、または4000倍誘導することができる。いくつかの実施形態において、ワクチンを投与された対象における免疫反応は、少なくとも約300倍、325倍、350倍、375倍、400倍、425倍、450倍、475倍、または500倍誘導することができる。

0068

ワクチンは、ワクチンを投与された対象において体液性および/または細胞性の免疫反応を誘導することができる。誘導された体液性免疫反応は、抗原に免疫反応性の抗体を含み得る。誘導された細胞性免疫反応は、インターフェロンガンマ(IFN−γ)を産生し、かつ、抗原に免疫反応性のあるT細胞を含み得る。ワクチンを投与された対象における細胞性免疫反応は、少なくとも約40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、150倍、200倍、225倍、250倍、275倍、300倍、325倍、350倍、375倍、400倍、425倍、450倍、475倍、500倍、525倍、550倍、575倍、600倍、650倍、700倍、750倍、800倍、850倍、900倍、950倍、1000倍、1500倍、2000倍、2500倍、3000倍、3500倍、または4000倍誘導することができる。いくつかの実施形態において、ワクチンを投与された対象における細胞性免疫反応は、少なくとも約300倍、325倍、350倍、375倍、400倍、425倍、450倍、475倍、または500倍誘導することができる。

0069

ワクチンを用いて、抗原、かかる抗原の断片、かかる抗原の変異体、および変異体の断片からなる群から選択される1つ以上の抗原を送達することができる。複数の抗原を送達する場合、ワクチンは、複数の組成物または単一組成物を含み得る。送達には、複数の異なる抗原または同一抗原の異なる部分をコードするのに用いられる単一プラスミドを含み得る。他の実施形態において、送達には、異なる抗原または同一抗原の異なる部分をコードする異なるプラスミドを含み得る。

0070

ワクチンは、核酸ワクチン、ペプチドワクチン、または、核酸およびペプチドワクチンの組み合わせであり得る。核酸ワクチンは、核酸分子を含み得る。核酸ワクチンは、単一プラスミドなどの単一核酸分子の複数のコピー、2つ以上の異なるプラスミドなどの2つ以上の異なる核酸分子の複数のコピーを含み得る。

0071

核酸ワクチンは、単一抗原のコード配列、2つ以上の抗原の異種コード配列をまとめて含むプラスミドなどの核酸分子を含み得る。2つの抗原の異種コード配列を含む核酸ワクチンは、単一プラスミドなどの単一核酸分子上であってもよいし、あるいは、核酸ワクチンは、2つの異なるプラスミドなどの2つの異なる核酸分子を含んでいてもよく、一方の核酸分子は、1つの抗原の異種コード配列を含み、他方の核酸分子は、異なる抗原の異種コード配列を含む。核酸ワクチンは、2つの異なるプラスミドなどの2つの異なる核酸分子を含んでいてもよく、一方の核酸分子は、抗原の第1の部分の異種コード配列を含み、他方の核酸分子は、抗原の第2の部分の異種コード配列を含む。

0072

同様に、3つの抗原の異種コード配列を含む核酸ワクチンは、単一プラスミドなどの単一核酸分子、2つの異なる核酸分子、または3つの異なる核酸分子を含み得る。同様に、4つの抗原の異種コード配列を含む核酸ワクチンは、単一プラスミドなどの単一核酸分子、2つの異なる核酸分子、3つの異なる核酸分子、または4つの異なる核酸分子を含み得る。

0073

核酸ワクチンは、抗原をコードする1つ以上のヌクレオチド配列を含み得る。核酸配列は、DNA、RNA、cDNA、その変異体、その断片、またはそれらの組み合わせであり得る。また、核酸配列は、リンカーリーダーをコードする付加配列、および/または、ペプチド結合により抗原に連結しているタグ配列を含み得る。

0074

いくつかの実施形態において、核酸ワクチンは、分子アジュバントのコード配列をさらに含んでいてもよく、場合によっては、分子アジュバントは、IL−12、IL−15、IL−28、IL−31、IL−33、および/またはRANTESであってもよく、場合によっては、分子アジュバントは、抗細胞毒Tリンパ球抗原4(CTLA−4)、抗プログラム死受容体−1(PD−1)、および抗リンパ球活性化遺伝子(LAG−3)などのチェックポイントインヒビターである。IL−12、IL−15、IL−28、IL−31、IL−33、および/またはRANTESのコード配列は、1つ以上の抗原のコード配列を含む1つ以上の核酸分子上に含まれ得る。IL−12、IL−15、IL−28、IL−31、IL−33、および/またはRANTESのコード配列は、別個のプラスミドなどの別個の核酸分子上に含まれ得る。

0075

ペプチドワクチンは、抗原性ペプチド抗原性タンパク質、その変異体、その断片、またはそれらの組み合わせを含み得る。DNAおよびペプチドワクチンの組み合わせには、抗原、抗原性ペプチド、または抗原性タンパク質をコードする上記の1つ以上の核酸配列を含み得る。

0076

本発明のワクチンは、安全であることなど、有効なワクチンに必要な特徴を有しているため、ワクチン自体は、病気または死を引き起こさず、病気に対して防御し、中和抗体を誘導する;防御T細胞を誘導し、投与し易く、副作用もほとんどなく、生物学的安定性や投与量当たりの低コスト化をもたらすことができる。

0077

a.抗原
上述のように、ワクチンは、抗原を含み得る。抗原は、ウィルムス腫瘍抑制遺伝子1(WT1)、その断片、その変異体、またはその組み合わせであってもよい。WT1は、プロリン/グルタミンリッチDNA−結合領域をN−末端に、かつ、4つの亜鉛フィンガーモチーフをC−末端に含む転写因子である。WT1は、泌尿生殖器系の正常な発達に関与しており、多くの因子、例えば、腫瘍抑制因子として知られるp53、および細胞毒性薬による治療後に多数の部位でWT1を切断するセリンプロテアーゼHtrA2と相互作用する。

0078

WT1の突然変異は、腫瘍形成または癌形成、例えば、ウィルムス腫瘍またはWT1を発現する腫瘍をもたらし得る。ウィルムス腫瘍は、限定的ではないが、例えば、肝組織、尿路系組織、リンパ組織、および肺組織などの他の組織に転移する前に片方または両方の腎臓に形成されることが多い。従って、ウィルムス腫瘍は、転移性腫瘍と考えることができる。ウィルムス腫瘍は、通常、低年齢子ども(例えば、5未満)に散発型および遺伝型の両方で起こる。

0079

従って、ワクチンを用いて、ウィルムス腫瘍を患っている対象を治療することができる。ワクチンを用いて、WT1を発現する癌または腫瘍を有する対象を治療して、対象内におけるかかる腫瘍の発症を防ぐこともできる。WT1抗原は、天然の「正常」WT1遺伝子とは異なるため、WT1抗原発現腫瘍に対して治療または予防を提供することができる。従って、天然WT1遺伝子とは異なるWT1抗原配列(すなわち、変異WT1遺伝子または変異WT1配列)が本明細書において提供される。

0080

天然WT1遺伝子の転写産物は、様々なmRNAに加工され、得られたタンパク質は、免疫反応を誘導する価値が全て同じではない。本明細書に記載の変異WT1遺伝子により、選択的処理を避け、1つの全長転写産物を産生し、エフェクターTおよびB細胞応答がより強く誘導される。第1の変異WT1配列は、改変ジンクフィンガーを有するCON WT1、すなわち、ConWT1−Lと称される。配列番号1は、改変ジンクフィンガーを有するWT1抗原CON WT1をコードする核酸配列である。配列番号2は、改変ジンクフィンガーを有するWT1抗原CON WT1のアミノ酸配列である。第2の変異WT1配列は、ジンクフィンガーを有しないCON WT1、すなわち、ConWT1−Sと称される。配列番号3は、ジンクフィンガーを有しないWT1抗原CON WT1をコードする核酸配列である。配列番号4は、改変ジンクフィンガーを有しないWT1抗原CON WT1のアミノ酸配列である。

0081

上述の異種配列を含む単離核酸分子が提供される。上述の異種配列からなる単離核酸分子が提供される。上述の異種配列を含む単離核酸分子は、プラスミドなどのベクター、ウイルスベクター、および以下に記載の他の形態の核酸分子に組み込まれてもよい。WT1抗原をコードする核酸配列が本明細書において提供される。WT1抗原をコードするコード配列は、上述の配列を有する。

0082

上述の異種アミノ酸配列を含むタンパク質分子が提供される。上述の異種アミノ酸配列からなるタンパク質分子が提供される。上記の配列を有するタンパク質およびポリペプチドが本明細書において提供される。タンパク質およびポリペプチドは、WT1抗原およびWT1免疫原と称され得る。WT1抗原は、WT1抗原を発現する腫瘍に対して免疫反応を誘発することができる。

0083

本発明の一態様において、コンセンサス抗原は、以下の1つ以上を含む改良された転写および翻訳を提供するのが望ましい:低GC含量リーダー配列により転写を増大させる;mRNA安定性およびコドン最適化、およびシス作用配列モチーフ(すなわち、内部TATAボックス)を可能な限り取り除く。

0084

本発明のいくつかの態様において、以下の1つ以上を含む、多数の株にわたる幅広い免疫反応を生成するコンセンサス抗原を生成するのが望ましい:入手可能な全ての全長配列を組み込む;各位で最もよく発生するアミノ酸を利用する配列をコンピュータ生成する;および、株間での交差反応を増大させる。

0085

WT1抗原は、2つ以上の種由来のコンセンサス抗原(または免疫原)配列であり得る。WT1抗原は、コンセンサス配列、および/または、改良発現用の改変を含み得る。改変には、コドン最適化、RNA最適化、翻訳開始を増大させるためのkozak配列(例えば、GCACC)の付加、および/または、WT1抗原の免疫原性を増大させるための免疫グロブリンリーダー配列の付加を含み得る。WT1抗原は、限定的ではないが、例えば、免疫グロブリンE(IgE)シグナルペプチドまたは免疫グロブリンG(IgG)シグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドなどのシグナルペプチドを含み得る。いくつかの実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、血球凝集素HA)タグを含み得る。WT1コンセンサス抗原は、対応するコドン最適化WT1抗原よりもより強く広範な細胞性および/または体液性免疫反応を誘発するように設計されていてもよい。

0086

WT1コンセンサス抗原は、1つ以上のジンクフィンガーに1つ以上の変異を含み、それにより対応するコドン最適化WT1抗原よりもより強く広範な細胞性および/または体液性免疫反応を誘発することができる。1つ以上の変異は、1つ以上のジンクフィンガーで亜鉛イオンに配位する1つ以上のアミノ酸の置換であり得る。亜鉛イオンに配位する1つ以上のアミノ酸は、CCHHモチーフであり得る。従って、いくつかの実施形態において、1つ以上の変異は、CCHHモチーフの1つ、2つ、3つ、または4つ全てのアミノ酸の置換であり得る。

0087

他の実施形態において、1つ以上の変異は、配列番号2の残基312、317、342、および347が、システイン(C)以外の任意の残基であり、配列番号2の残基330、334、360、および364が、ヒスチジン(H)以外の任意の残基であるものである。特に、1つ以上の変異は、配列番号2の残基312、317、330、334、342、347、360、および364が、グリシン(G)であるものである。

0088

他の実施形態において、1つ以上のジンクフィンガーがWT1コンセンサス抗原から除去され得る。1つ、2つ、3つ、または4つ全てのジンクフィンガーがWT1コンセンサス抗原から除去され得る。

0089

WT1コンセンサス抗原は、配列番号2をコードする核酸配列番号1であり得る(図6Aおよび図6B)。いくつかの実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号1に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する核酸配列であり得る。他の実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸配列であり得る。

0090

さらに他の実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸配列であり得る。ただし、配列番号2の残基312、317、342、および347は、システイン(C)以外の任意の残基であり、配列番号2の残基330、334、360、および364は、ヒスチジン(H)以外の任意の残基である。他の実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸配列であり得る。ただし、 配列番号2の残基312、317、330、334、342、347、360、および364は、グリシン(G)である。

0091

WT1コンセンサス抗原は、配列番号2のアミノ酸配列であり得る。いくつかの実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列であり得る。WT1コンセンサス抗原は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列であり得るが、ただし、配列番号2の残基312、317、342、および347は、システイン(C)以外の任意の残基であり、配列番号2の残基330、334、360、および364は、ヒスチジン(H)以外の任意の残基である。いくつかの実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号2に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列であり得る。ただし、配列番号2の残基312、317、330、334、342、347、360、および364は、グリシン(G)である。

0092

WT1コンセンサス抗原は、配列番号4をコードする核酸配列番号3であり得る(図7Aおよび図7B)。いくつかの実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号3に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する核酸配列であり得る。他の実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号4に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸配列であり得る。

0093

WT1コンセンサス抗原は、配列番号4のアミノ酸配列であり得る。いくつかの実施形態において、WT1コンセンサス抗原は、配列番号4に記載の核酸配列の全長にわたって少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するアミノ酸配列であり得る。

0094

配列番号2および配列番号4の免疫原性断片が得られる。免疫原性断片は、配列番号2および/または配列番号4の少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を含み得る。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、配列番号2の少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を含み得る。ただし、配列番号2の残基312、317、342、および347が免疫原性断片に存在する場合、これらの残基は、システイン(C)以外の任意の残基であり、配列番号2の残基330、334、360、および364が免疫原性断片に存在する場合、これらの残基は、ヒスチジン(H)以外の任意の残基である。他の実施形態において、免疫原性断片は、配列番号2の少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を含み得る。ただし、配列番号2の残基312、317、330、334、342、347、360、および364が免疫原性断片に存在する場合、これらの残基は、グリシン(G)である。

0095

いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列、例えば、免疫グロブリンE(IgE)リーダー配列などの免疫グロブリンリーダー配列を含む。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列を含まない。

0096

配列番号2および4の免疫原性断片に同一性を有するアミノ酸配列を持つタンパク質の免疫原性断片が得られる。かかる断片は、配列番号2および/または配列番号4に95%以上の同一性を有するタンパク質の少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を含み得る。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1タンパク質配列の免疫原性断片に96%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1タンパク質配列の免疫原性断片に97%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1タンパク質配列の免疫原性断片に98%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1タンパク質配列の免疫原性断片に99%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列、例えば、IgEリーダー配列などの免疫グロブリンリーダー配列を含む。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列を含まない。

0097

いくつかの実施形態は、配列番号1および配列番号3の免疫原性断片に関する。免疫原性断片は、配列番号1および/または配列番号3の少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を含み得る。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列、例えば、IgEリーダー配列などの免疫グロブリンリーダー配列をコードする配列を含む。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列をコードするコード配列を含まない。配列番号1および配列番号3の免疫原性断片に同一性を有するヌクレオチド配列を持つ核酸の免疫原性断片が得られる。かかる断片は、配列番号1および/または配列番号3に95%以上の同一性を有する核酸の少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%を含み得る。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1核酸配列の免疫原性断片に96%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1核酸配列の免疫原性断片に97%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1核酸配列の免疫原性断片に98%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態は、本明細書に記載のWT1核酸配列の免疫原性断片に99%以上の同一性を有する免疫原性断片に関する。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列、例えば、IgEリーダー配列などの免疫グロブリンリーダー配列をコードする配列を含む。いくつかの実施形態において、免疫原性断片は、リーダー配列をコードするコード配列を含まない。

0098

b.ベクター
ワクチンは、抗原をコードする異種核酸を含む1つ以上のベクターを含み得る。1つ以上のベクターは、哺乳類内において免疫反応を誘発するのに有効な量の抗原を発現することができる。ベクターは、抗原をコードする異種核酸を含み得る。ベクターは、複製起点を含む核酸配列を有し得る。ベクターは、プラスミド、バクテリオファージ、細菌人工染色体、または酵母人工染色体であり得る。ベクターは、自己複製染色体外ベクターまたは宿主ゲノムに組み込まれるベクターのいずれかであり得る。

0099

1つ以上のベクターは、発現構築物であり得、これは、一般に、特定の遺伝子を標的細胞に導入するのに用いられるプラスミドである。発現ベクターが細胞の中に入ると、遺伝子によってコードされるタンパク質は、細胞性転写および翻訳機リボソーム複合体によって産生される。プラスミドは、エンハンサーおよびプロモーター領域として作用する調節配列を含み、かつ、発現ベクター上に運搬された遺伝子の効率的な転写をもたらすように操作されることが多い。本発明のベクターは、多量の安定したメッセンジャーRNAを発現するため、多量の安定したタンパク質を発現する。

0100

ベクターは、強力なプロモーター、強力な終止コドン、プロモーターとクローン化遺伝子の間の距離の調節、転写終結配列およびPTIS(ポータブル翻訳開始配列)の挿入などの発現シグナルを有し得る。

0101

(1)発現ベクター
ベクターは、環状プラスミドまたは線状核酸であり得る。環状プラスミドおよび線状核酸は、適切な対象細胞内において特定のヌクレオチド配列の発現をもたらすことができる。ベクターは、抗原コードヌクレオチド配列に機能的に連結しているプロモーターを有してもよく、これは、終止シグナルに機能的に連結し得る。ベクターは、ヌクレオチド配列の適切な翻訳に必要な配列も含み得る。対象のヌクレオチド配列を含むベクターは、キメラであってもよく、これは、その成分の少なくとも1つが、その他の成分の少なくとも1つに対して異種であることを意味する。発現カセットにおけるヌクレオチド配列の発現は、構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターの制御下であってもよく、宿主細胞がいくつかの特定の外部刺激に晒された場合にのみ転写を開始する。多細胞生物の場合、プロモーターは、特定の組織または臓器もしくは発生の段階に特異的であり得る。

0102

(2)プラスミド
ベクターは、プラスミドであり得る。プラスミドは、抗原をコードする核酸で細胞をトランスフェクトするのに有用であり得、形質転換された宿主細胞を、抗原の発現が起こる条件下で培養し、維持する。

0103

プラスミドは、合成抗原、抗原に対して免疫反応を誘発することができるコンセンサス抗原、かかるタンパク質の断片、かかるタンパク質の変異体、変異体の断片、または、コンセンサスタンパク質および/またはコンセンサスタンパク質の断片および/またはコンセンサスタンパク質の変異体および/またはコンセンサスタンパク質の変異体の断片の組み合わせからなる融合タンパク質をコードするコード配列を含む上述の種々の抗原の1つ以上をコードする核酸配列を含み得る。

0104

単一プラスミドは、単一抗原のコード配列、2つの抗原のコード配列、3つの抗原のコード配列、または4つの抗原のコード配列を含んでいてもよい。

0105

いくつかの実施形態において、プラスミドは、CCR20のみをコードするコード配列、あるいは、これらのプラスミドの一部としてコードするコード配列をさらに含み得る。同様に、プラスミドは、IL−12、IL−15、および/またはIL−28のコード配列をさらに含み得る。

0106

プラスミドは、コード配列の上流であってもよい開始コドンと、コード配列の下流であってもよい終止コドンとをさらに含み得る。開始コドンおよび終止コドンは、コード配列とインフレームであり得る。

0107

プラスミドは、コード配列に機能的に連結しているプロモーターを含み得る。コード配列に機能的に連結しているプロモーターは、シミアンウイルス40(SV40)由来のプロモーター、マウス乳腺癌ウイルス(MMTV)プロモーター、ウシ免疫不全ウイルス(BIV)長末端反復(LTR)プロモーターなどのヒト免疫不全ウイルスHIV)プロモーター、モロニーウイルスプロモーター、トリ白血病ウイルス(ALV)プロモーター、CMV前初期プロモーター、エプステインバーウイルス(EBV)プロモーター、またはラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターなどのサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターであり得る。プロモーターは、ヒトアクチン、ヒトミオシンヒトヘモグロビン、ヒト筋肉クレアチン、またはヒトメタロチオネインなどのヒト遺伝子からのプロモーターであってもよい。プロモーターは、筋肉または皮膚特異的プロモーターなどの組織特異的プロモーターでよく、天然もしくは合成であってもよい。かかるプロモーターの例は、米国特許公開公報US20040175727に記載され、その内容は全体として本明細書に組み入れられる。

0108

プラスミドは、ポリアデニル化シグナルを含み得、これは、コード配列の下流であり得る。ポリアデニル化シグナルは、SV40ポリアデニル化シグナル、LTRポリアデニル化シグナル、ウシ成長ホルモン(bGH)ポリアデニル化シグナル、ヒト成長ホルモン(hGH)ポリアデニル化シグナル、またはヒトβ−グロビンポリアデニル化シグナルであってもよい。SV40ポリアデニル化シグナルは、pCEP4プラスミド(インビトロジェンサンディエゴ、カリフォルニア州)からのポリアデニル化シグナルであってもよい。

0109

プラスミドは、コード配列の上流にエンハンサーを含み得る。エンハンサーは、ヒトアクチン、ヒトミオシン、ヒトヘモグロビン、ヒト筋肉クレアチン、または、CMV、FMDV、RSV、またはEBVなどのウイルスエンハンサーであってもよい。ポリヌクレオチド機能エンハンサーは、米国特許第5,593,972号、同第5,962,428号、およびW094/016737に記載されており、それぞれの内容は参照により全体が組み入れられる。

0110

プラスミドは、プラスミドを染色体外に維持し、かつ、細胞中でプラスミドの複数のコピーを産生するために哺乳類の複製起点も含んでいてもよい。プラスミドは、インビトロジェン(サンディエゴ、カリフォルニア州)からのpVAXI、pCEP4、またはpREP4であって、これらは、エプステイン・バー・ウイルスの複製起点と、核抗原EBNA−1のコード領域とを含んでいてもよく、統合しないで高いコピーのエピソーム複製を生じる。プラスミドのバックボーンは、pAV0242であってもよい。プラスミドは、複製欠損アデノウイルス5型(Ad5)プラスミドであってもよい。

0111

プラスミドは、調節配列も含んでもよく、これは、プラスミドを投与された細胞中での遺伝子発現に十分に適し得る。コード配列は、宿主細胞内においてコード配列をより効率的に転写することができるコドンを含み得る。

0112

コード配列は、Igリーダー配列を含み得る。リーダー配列は、コード配列の5’’であり得る。この配列によりコードされるコンセンサス抗原は、コンセンサス抗原タンパク質に続くN末端Igリーダーを含み得る。N末端Igリーダーは、IgEまたはIgGであり得る。

0113

プラスミドは、pSE420(インビトロジェン、サンディエゴ、カリフォルニア州)であってもよく、それを大腸菌(E.Coli)中でのタンパク質産生のために用いてもよい。プラスミドは、pYES2(インビトロジェン、サンディエゴ、カリフォルニア州)であってもよく、それを酵母のサッカロマイセスセレビシエ株でのタンパク質産生に用いてもよい。プラスミドは、MAXBAC(商標)完全バキュロウイルス発現系(インビトロジェン、サンディエゴ、カリフォルニア州)のものであってもよく、それを昆虫細胞中でのタンパク質産生に用いてもよい。プラスミドは、pcDNAIまたはpcDNA3(インビトロジェン、サンディエゴ、カリフォルニア州)であってもよく、それを哺乳類細胞、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中でのタンパク質産生に用いてもよい。

0114

(3)環状および線状ベクター
ベクターは、環状プラスミドであってもよく、これは、標的細胞を統合によって細胞性ゲノムに形質転換してもよく、あるいは、染色体外に存在してもよい(例えば、複製起点をもつ自律複製プラスミド)。

0115

ベクターは、pVAX、pcDNA3.0、provax、または、抗原をコードするDNAを発現することができ、かつ、細胞が配列を免疫系によって認識される抗原に翻訳できるようにすることが可能な発現可能な任意の他の発現ベクターであってもよい。

0116

また、本明細書で提供されるのは、線状核酸ワクチンまたは線状発現カセット(「LEC」)であり、これは、電気穿孔を介して対象に効率よく送達され、かつ、1つ以上の所望の抗原発現することができる。LECは、任意のリン酸バックボーンを欠いた任意の線状DNAであってもよい。DNAは、1つ以上の抗原をコードしてもよい。LECは、プロモーター、イントロン、終止コドン、および/またはポリアデニル化シグナルを含んでいてもよい。抗原の発現は、プロモーターにより制御されてもよい。LECは、任意の抗生物質抵抗性遺伝子および/またはリン酸バックボーンをを含んでいなくてもよい。LECは、所望の抗原遺伝子発現に関連しない他の核酸配列を含んでいなくてもよい。

0117

LECは、線状にすることが可能な任意のプラスミド由来であってもよい。プラスミドは、抗原発現可能であってもよい。プラスミドは、pNP(プエルトリコ/34)またはpM2(ニューレドニア/99)であってもよい。プラスミドは、WLV009、pVAX、pcDNA3.0、provax、または、抗原をコードするDNAを発現することができ、かつ、細胞が配列を免疫系によって認識される抗原に翻訳できるようにすることが可能な任意の他の発現ベクターであってもよい。

0118

LECは、pcrM2であってもよい。LECは、pcrNPであってもよい。pcrNPおよびpcrMRは、それぞれpNP(プエルトリコ/34)およびpM2(ニューカレドニア/99)由来であってもよい。

0119

(4)プロモーター、イントロン、停止コドン、およびポリアデニル化シグナル
ベクターは、プロモーターを有し得る。プロモーターは、遺伝子発現を駆動し、単離核酸の発現を調節することができる任意のプロモーターであり得る。かかるプロモーターは、DNA依存RNAポリメラーゼ経由の転写に要するシス作用配列要素であり、本明細書に記載の抗原配列を転写する。異種核酸の発現の指示に用いられるプロモーターは、特定の用途に依って選択される。プロモーターは、ベクターの転写開始部位から、これがその天然の設定における転写開始部位からの距離であるのとほぼ同じ距離に配置され得る。しかしながら、この距離の変動は、プロモーター機能の喪失を伴うことなく対応し得る。

0120

プロモーターは、抗原をコードする核酸配列と、転写産物の効率的なポリアデニル化リボソーム結合部位、および翻訳終結に必要なシグナルとに機能的に連結し得る。

0121

プロモーターは、CMVプロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、メタロチオネインプロモーター、マウス乳癌ウイルスプロモーター、ラウス肉腫ウイルスプロモーター、ポリドリンプロモーター、または真核細胞内で効率的な発現を示す他のプロモーターであってもよい。

0122

ベクターは、機能的スプライスドナー部位および機能的スプライスアクセプター部位を持つエンハンサーおよびイントロンを含み得る。ベクターは、効率よい終結を提供するために、構造遺伝子の下流に転写終結領域を含み得る。終結領域は、プロモーター配列と同じ遺伝子から得てもよいし、あるいは、異なる遺伝子から得てもよい。

0123

(5)ベクターを調製する方法
本明細書で提供されるのは、本明細書に開示されているDNAワクチンを含むベクターを調製する方法である。ベクターを、哺乳類発現プラスミドサブクローニング最終的なステップの後、当該技術分野で公知の方法を用いて、大規模発酵タンク細胞培養物接種するのに用いることができる。

0124

EP装置で用いられるベクターは、以下に詳細に記載するように、公知の装置および技術の組み合わせを利用して配合または製造することができるが、好ましくはそれらは、2007年5月23日に出願された許諾対象である同時係属中の米国特許仮出願第60/939,792号に記載された最適化プラスミド製造技術を用いて製造される。幾つかの例において、これらの研究で用いたDNAプラスミドは、10mg/mL以上の濃度で配合させることができる。その製造技術は、米国特許出願第60/939792号に記載されたものに加えて、2007年7月3日発行の許諾対象特許である米国特許第7,238,522号に記載されたものをはじめとする、当業者に概ね公知の様々な装置およびプロトコルも含み、組み入れている。先に参照された出願および特許である、米国特許出願第60/939,792号および米国特許第7,238,522号は、それぞれ全体が本明細書に組み入れられる。

0125

c.ワクチンの賦形剤および他の成分
ワクチンは、薬学的に許容しうる賦形剤をさらに含んでいてもよい。薬学的に許容しうる賦形剤は、ビヒクル担体、または希釈剤としての機能的分子であり得る。薬学的に許容しうる賦形剤は、界面活性剤を含みうるトランスフェクション促進剤、例えば免疫刺激複合体ISCOMS)、フロイント不完全アジュバントモノホスホリル脂質AをはじめとするLPS類似体ムラミルペプチドキノン類似体、スクアレンおよびスクアレンなどの小胞ヒアルロン酸、脂質、リポソームカルシウムイオンウイルスタンパク質ポリアニオンポリカチオン、もしくはナノ粒子、または他の公知のトランスフェクション促進剤であり得る。

0126

トランスフェクション促進剤は、ポリ−L−グルタマート(LGS)をはじめとするポリアニオン、ポリカチオン、または脂質である。トランスフェクション促進剤は、ポリ−L−グルタマートであり、ポリ−L−グルタマートは、6mg/ml未満の濃度でワクチン中に存在してもよい。トランスフェクション促進剤は、界面活性剤、例えば免疫刺激複合体(ISCOMS)、フロイント不完全アジュバント、モノホスホリル脂質AをはじめとするLPS類似体、ムラミルペプチド、キノン類似体、ならびにスクアレンおよびスクアレンなどの小胞を含んでいてもよく、ヒアルロン酸を用いて、遺伝的構築物一体化させて投与してもよい。DNAプラスミドワクチンは、トランスフェクション促進剤、例えば脂質、レシチンリポソームまたはDNAリポソーム混合物(例えば、WO09324640参照)などの当該技術分野で公知の他のリポソームをはじめとするリポソーム、カルシウムイオン、ウイルスタンパク質、ポリアニオン、ポリカチオン、もしくはナノ粒子、または他の公知トランスフェクション促進剤を含んでいてもよい。トランスフェクション促進剤は、ポリ−L−グルタマート(LGS)をはじめとするポリアニオン、ポリカチオン、または脂質である。ワクチン中のトランスフェクション剤の濃度は、4mg/ml未満、2mg/ml未満、1mg/ml未満、0.750mg/ml未満、0.500mg/ml未満、0.250mg/ml未満、0.100mg/ml未満、0.050mg/ml未満、または0.010mg/ml未満である。

0127

薬学的に許容可能な賦形剤は、1つ以上のアジュバントであり得る。アジュバントは、別のプラスミドから発現される他の遺伝子であることが可能であり、または、ワクチン中に上記プラスミドと組み合わせてタンパク質として送達される。1つ以上のアジュバントは、CCL20、α−インターフェロン(IFN−α)、β−インターフェロン(IFN−β)、γ−インターフェロン、血小板由来増殖因子(PDGF)、TNFα、TNFβ、GMCSF上皮成長因子(EGF)、皮膚T細胞誘因ケモカイン(CTACK)、上皮胸腺発現ケモカイン(TECK)、粘膜関連上皮ケモカイン(MEC)、IL−12、IL−15、IL−28、MHC、CD80、CD86、IL−l、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−18、MCP−1、MIP−la、MIP−1〜、IL−8、L−セレクチン、P−セレクチン、E−セレクチン、CD34、GlyCAM−1、MadCAM−1、LFA−1、VLA−1、Mac−1、pl50.95、PECAM、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、CD2、LFA−3、M−CSF、G−CSF、変異体型IL−18、CD40、CD40L、血管増殖因子、線維芽細胞増殖因子、IL−7、神経成長因子血管内皮細胞増殖因子、Fas、TNF受容体、Flt、Apo−1、p55、WSL−1、DR3、TRAMP、Apo−3、AIR、LARD、NGRF、DR4、DRS、KILLER、TRAIL−R2、TRICK2、DR6、カスパーゼICE、Fos、c−jun、Sp−1、Ap−1、Ap−2、p38、p65Rel、MyD88、IRAK、TRAF6、IkB、不活性NIK、SAPK、SAP−I、JNK、インターフェロン応答遺伝子、NFkB、Bax、TRAIL、TRAILrec、TRAILrecDRC5、TRAIL−R3、TRAIL−R4、RANK、RANKリガンド、Ox40、Ox40リガンド、NKG2D、MICA、MICB、NKG2A、NKG2B、NKG2C、NKG2E、NKG2F、TAPI、TAP2、欠失され、かつ、IgE由来のシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドを任意に含むシグナル配列をコードするシグナル配列もしくはコード配列、またはIgE由来のシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドをコードするコード配列を有するIL-15、およびその機能的断片、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。アジュバントは、IL−12、IL−15、IL−28、CTACK、TECK、血小板由来増殖因子(PDGF)、TNFα、TNFβ、GM−CSF、上皮成長因子(EGF)、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−12、IL−18、またはそれらの組み合わせであり得る。

0128

いくつかの実施形態において、アジュバントは、1つ以上のタンパク質、および/または、CCL−20、IL−12、IL−15、IL−28、CTACK、TECK、MEC、またはRANTESからなる群から選択されるタンパク質をコードする核酸分子であり得る。IL-12構築物および配列の例は、PCT出願第PCT/US1997/019502号と対応する米国特許出願第08/956,865号、および2011年12月12日に提出された米国仮特許出願第61/569600号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。IL-15構築物および配列の例は、PCT出願第PCT/US04/18962号と対応する米国特許出願第10/560,650号、およびPCT出願第PCT/US07/00886号と対応する米国特許出願第12/160,766号、およびPCT出願第PCT/US10/048827号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。IL-28構築物および配列の例は、PCT出願第PCT/US09/039648号と対応する米国特許出願第12/936,192号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。RANTES、他の構築物、および配列の例は、PCT出願第PCT/US1999/004332号と対応する米国特許出願第09/622452号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。RANTES構築物および配列の他の例は、PCT出願第PCT/US11/024098号に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。RANTES、他の構築物、および配列の例は、PCT出願第PCT/US1999/004332号と対応する米国特許出願第09/622452号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。RANTES構築物および配列の他の例は、PCT出願第PCT/US11/024098に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。ケモカインCTACK、TECKおよびMEC構築物、ならびに配列の例は、PCT出願第PCT/US2005/042231号と対応する米国特許出願第11/719,646号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。OX40および他の免疫調節因子の例は、米国特許出願第10/560,653号に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。DR5および他の免疫調節因子の例は、米国特許出願第09/622452号に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。

0129

アジュバントとして有用であり得る他の遺伝子としては、MCP−1、MIP−la、MIP−1p、IL−8、RANTES、L−セレクチン、P−セレクチン、E−セレクチン、CD34、GlyCAM−1、MadCAM−1、LFA−1、VLA−1、Mac−1、pl50.95、PECAM、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、CD2、LFA−3、M−CSF、G−CSF、IL−4、変異体型IL−18、CD40、CD40L、血管増殖因子、線維芽細胞増殖因子、IL−7、IL−22、神経成長因子、血管内皮細胞増殖因子、Fas、TNF受容体、Flt、Apo−1、p55、WSL−1、DR3、TRAMP、Apo−3、AIR、LARD、NGRF、DR4、DR5、KILLER、TRAIL−R2、TRICK2、DR6、カスパーゼICE、Fos、c−jun、Sp−1、Ap−1、Ap−2、p38、p65Rel、MyD88、IRAK、TRAF6、IkB、不活性NIK、SAPK、SAP−1、JNK、インターフェロン応答遺伝子、NFkB、Bax、TRAIL、TRAILrec、TRAILrecDRC5、TRAIL−R3、TRAIL−R4、RANK、RANKリガンド、Ox40、Ox40リガンド、NKG2D、MICA、MICB、NKG2A、NKG2B、NKG2C、NKG2E、NKG2F、TAP1、TAP2、およびその機能的断片をコードするものが挙げられる。

0130

ワクチンは、参照により完全に組み込まれる、1994年4月1日に提出された米国特許出願第021,579号に記載されるような遺伝的ワクチン促進剤をさらに含み得る。

0131

ワクチンは、抗原およびプラスミドを約1ナノグラム〜約100ミリグラム;約1マイクログラム〜約10ミリグラム;好ましくは約0.1マイクログラム〜約10ミリグラム;さらに好ましくは約1ミリグラム〜約2ミリグラムの量で含んでいてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、本発明によるワクチンは、DNAを約5ナノグラム〜約1000マイクログラム含む。いくつかの好ましい実施形態において、ワクチンは、DNAを約10ナノグラム〜約800マイクログラム含んでいてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、ワクチンは、DNAを約0.1〜約500マイクログラム含んでいてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、ワクチンは、DNAを約1〜約350マイクログラム含んでいてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、ワクチンは、抗原またはそのプラスミドを約25〜約250マイクログラム、約100〜約200マイクログラム、約1ナノグラム〜100ミリグラム;約1マイクログラム〜約10ミリグラム;約0.1マイクログラム〜約10ミリグラム;約1ミリグラム〜約2ミリグラム、約5ナノグラム〜約1000マイクログラム、約10ナノグラム〜約800マイクログラム、約0.1〜約500マイクログラム、約1〜約350マイクログラム、約25〜約250マイクログラム、約100〜約200マイクログラム含んでいてもよい。

0132

ワクチンは、用いられる投与様式に従って配合してもよい。注射可能なワクチン医薬組成物は、滅菌されたパイロジェンフリーおよび微粒子フリーであってもよい。等張性配合剤または溶液が用いられてもよい。等張性のための添加剤として、塩化ナトリウムデキストロースマンニトールソルビトールおよびラクトースを挙げることができる。ワクチンは、血管収縮剤を含んでいてもよい。等張性溶液は、リン酸緩衝生理食塩水を含んでいてもよい。ワクチンは、ゼラチンおよびアルブミンをはじめとする安定化剤をさらに含んでいてもよい。LGSまたはポリカチオンまたはポリアニオンなどの安定剤により、配合剤を室温または周囲温度で長時間安定にさせることができる。

0133

3.ワクチンの送達方法
免疫反応を誘導することができる標的免疫原に対して特に有効となるエピトープを含む遺伝的構築物および抗原を供給するためのワクチンを送達する方法が本明細書において提供される。治療的免疫反応および予防的免疫反応を誘導するためのワクチンを送達する方法またはワクチン投与の方法が提供され得る。ワクチン投与過程は、哺乳類内で抗原に対する免疫反応を生成し得る。ワクチンは、哺乳類の免疫系の活性を調節し、免疫反応を高めるために、個体にワクチンを送達し得る。ワクチンの送達は、細胞内で発現し、その上で免疫系が認識し、細胞性反応、体液性反応、または細胞性反応と体液性反応を誘導する細胞表面に送達される核酸分子としての抗原のトランスフェクションであり得る。哺乳類に先に考察したようなワクチンを投与することにより、抗原に対する免疫反応を哺乳類内で誘導または誘発するために、ワクチンの送達を用いることができる。

0134

哺乳類の細胞にワクチンとプラスミドが送達されると、トランスフェクト細胞は、ワクチンから注入されたプラスミドそれぞれに対する抗原を発現し、分泌する。この抗原は免疫系によって異物として認識され、それらに対して抗体が生成される。これらの抗体は免疫系によって維持され、抗原に対して効果的に反応することができる。

0135

哺乳類内で免疫反応を誘発するために、哺乳類にワクチンを投与することができる。哺乳類は、ヒト、霊長類非ヒト霊長類、ウシ、畜牛ヒツジヤギレイヨウバイソン水牛、バイソン、ウシ属、シカハリネズミゾウラマアルパカ、マウス、ラット、およびニワトリであってもよい。

0136

a.併用治療
他のタンパク質および/またはCCL20、α-インターフェロン、γ-インターフェロン、血小板由来増殖因子(PDGF)、TNFα、TNFβ、GM-CSF、上皮成長因子(EGF)、皮膚T細胞誘因性ケモカイン(CTACK)、上皮胸腺発現ケモカイン(TECK)、粘膜関連上皮ケモカイン(MEC)、IL-12、欠失され、かつ、IgEのシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドを任意に含むシグナル配列を有するIL-15を含むIL-15、MHC、CD80、CD86、IL−28、IL−l、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−18、MCP−1、MIP−lα、MIP−1β、IL−8、RANTES、L−セレクチン、P−セレクチン、E−セレクチン、CD34、GlyCAM−1、MadCAM−1、LFA−1、VLA−1、Mac−1、pl50.95、PECAM、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、CD2、LFA−3、M−CSF、G−CSF、変異体型IL−18、CD40、CD40L、血管増殖因子、線維芽細胞増殖因子、IL−7、神経成長因子、血管内皮細胞増殖因子、Fas、TNF受容体、Flt、Apo−1、p55、WSL−1、DR3、TRAMP、Apo−3、AIR、LARD、NGRF、DR4、DRS、KILLER、TRAIL−R2、TRICK2、DR6、カスパーゼICE、Fos、c−jun、Sp−1、Ap−1、Ap−2、p38、p65Rel、MyD88、IRAK、TRAF6、IkB、不活性NIK、SAPK、SAP−I、JNK、インターフェロン応答遺伝子、NFkB、Bax、TRAIL、TRAILrec、TRAILrecDRC5、TRAIL−R3、TRAIL−R4、RANK、RANK LIGAND、Ox40、Ox40 LIGAND、NKG2D、MICA、MICB、NKG2A、NKG2B、NKG2C、NKG2E、NKG2F、TAPI、TAP2、およびそれらの機能的断片またはそれらの組み合わせをコードする遺伝子と組み合わせてワクチンを投与することができる。いくつかの実施形態において、以下の核酸分子および/またはタンパク質の1つ以上と組み合わせてワクチンを投与する:CCL20、IL−12、IL−15、IL−28、CTACK、TECK、MEC、およびRANTES、またはそれらの機能的断片の1つ以上をコードするコード配列を含む核酸分子からなる群から選択される核酸分子、ならびに、CCL20、IL−12タンパク質、IL−15タンパク質、IL−28タンパク質、CTACKタンパク質、TECKタンパク質、MECタンパク質RANTESタンパク質、またはそれらの機能的断片からなる群から選択されるタンパク質。

0137

ワクチンを、経口、非経口下、経皮、経直腸、経粘膜、局所、吸入口腔投与、胸腔内静脈内、動脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、内、髄腔内、および関節内、またはそれらの組み合わせをはじめとする異なる経路で投与してもよい。獣医学的使用では、通常の獣医学実践に従い、ワクチンを適切に許容しうる配合剤として投与してもよい。獣医は、特定の動物に最も適した投与レジメンおよび投与経路を、容易に決定することができる。ワクチンを、伝統的なシリンジ、針なし注射装置、「微粒子衝撃遺伝子銃」、または他の物理的方法、例えば電気穿孔法(EP)、「水力学的方法」、または超音波により投与してもよい。

0138

in vivo電気穿孔法、リポソーム介在法、ナノ粒子促進法組み換えアデノウイルス、組み換えアデノウイルス関連ウイルスおよび組み換えワクシニアウイルスなどの組み換えベクターを用いる、および用いないDNA注入(DNAワクチン投与とも称される)を含むいくつかの周知の技術により哺乳類にワクチンのプラスミドを送達することができる。DNA注入により、in vivo電気穿孔法と共に抗原または免疫原を送達することができる。

0139

b.電気穿孔法
ワクチンを、薬学技術分野の当業者に周知の標準的な技術に従って調製することができる。かかる組成物を、特定の対象の年齢、性別、体重、および状態、ならびに投与経路などの要因を考慮して、医学分野の当業者に周知の用量および技術によって投与することができる。対象は、ヒト、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ネズミ、またはマウスなどの哺乳類であり得る。

0140

ワクチンを、予防的または治療的に投与することができる。予防的投与において、ワクチンは、免疫反応を誘導するのに十分な量で投与される。治療的適用の場合、ワクチンは、治療的作用を誘発するの十分な量で、それを必要とする対象に投与される。これを達成するために十分な量を、「治療的有効用量」として定義する。この用途のための有効量は、例えば、投与されるワクチン療法の特定の組成物、投与様式、疾患の段階および重症度、患者の全身健康状態、および処方する医師の判断に依存するであろう。

0141

ワクチンは、ワクチンは、ドネリー(Donnelly)ら(Ann.Rev.Immunol.15:617〜648(1997);フェルナー(Felgner)ら(1996年12月3日に公布された米国特許第5,580,859号);フェルナー(Felgner)ら(1997年12月30日に公布された米国特許第5,703,055号);およびカーソン(Carson)ら(1997年10月21日に公布された米国特許第5,679,647号)に記載されているように当該技術分野で周知の方法によって投与され、これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。ワクチンのDNAは、例えば、粒子またはビーズと複合体を形成して、これをワクチンを用いて個体に投与することができる。当業者は、生理学的に許容される化合物を含む薬学的に許容可能な担体の選択が、例えば、発現ベクターの投与経路に依存することを承知している。

0142

ワクチンを、多様な経路によって送達してもよい。典型的な送達経路には、非経口投与、例えば、皮内、筋肉内、または皮下送達が含まれる。他の経路には、経口投与鼻腔内、および内経路が含まれる。特にDNAワクチンに関して、ワクチンを、個体の組織の間質空間に送達することができる(Felgnerら、米国特許第5,580,859号および第5,703,055号、これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。ワクチンは、筋肉に投与してもよいし、または、皮内または皮下注射を通して、あるいは、イオン導入法(iontophoresis)による経皮投与を通して投与してもよい。ワクチンの表皮投与も用いることができる。表皮投与は、刺激物質に対する免疫反応を刺激するために、表皮の最も外側の層を機械的または化学的に刺激することを含むことができる(Carsonら、米国特許第5,679,647号、この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。

0143

また、ワクチンを、鼻腔内経路を通して投与するために調製することができる。担体が固体であって鼻腔投与に適した製剤には、粒径、例えば約10ミクロン〜約500ミクロンの範囲の粒径を有する目の粗い粉末が含まれ、鼻から吸うように投与される、すなわち、鼻に近づけて保持した粉末容器から鼻腔を通して急速に吸入することによって投与される。製剤は、点鼻スプレー点鼻薬、またはネブライザーによるエアロゾル投与であってもよい。製剤は、ワクチンの水溶液または油性溶液を含み得る。

0144

ワクチンは、懸濁剤シロップ、またはエリキシル剤などの液体調製物であり得る。また、ワクチンは、非経口、皮下、皮内、筋肉内または静脈内投与(例えば、注射投与)用の製剤、例えば、滅菌懸濁液またはエマルションであり得る。

0145

ワクチンは、リポソーム、ミクロスフェア、または他のポリマーマトリクスに組み込むことができる(Felgnerら、米国特許第5,703,055号;Gregoriadis、Liposome Technology、I巻〜III巻(第2版、1993)、これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。リポソームは、リン脂質または他の脂質からなり、作製および投与が比較的単純な、非毒性の、生理学的に許容される、代謝可能な担体であり得る。

0146

ワクチンのプラスミドの電気穿孔によるワクチンの投与は、細胞膜に可逆的な孔を形成させるのに効果的なエネルギーパルスを哺乳動物の所望の組織に送達するように構成することができる電気穿孔装置を用いて達成され得、好ましくは、エネルギーパルスは、ユーザーにより入力されたプリセット電流に近い定電流である。電気穿孔装置は、電気穿孔構成要素および電極アセンブリまたはハンドルアセンブリを含んでいてもよい。電気穿孔構成要素は、制御器、電流波形発生器、インピーダンステスタ波形ロガー入力要素ステータス報告要素、コミュニケーションポートメモリー成分、電源、および電源スイッチをはじめとする電気穿孔装置の1種以上の様々な要素を含み、それらを組み込んでいてもよい。電気穿孔は、プラスミドによる細胞のトランスフェクションを容易化するin vivo電気穿孔装置、例えばCELLECTRA(登録商標)EPシステム(VGXファーマシューティカルズ社製、ペンシルベニアブルーベル)またはElgenエレクトロポレーター(ジェネトロクス社(Genetronics)製、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて達成され得る。

0147

電気穿孔構成要素は、電気穿孔装置の一要素として機能してもよく、他の要素は、電気穿孔構成要素と連通する別々の要素(または構成要素)である。電気穿孔構成要素は、電気穿孔装置の1つを超える要素として機能してもよく、それが電気穿孔構成要素とは別々の電気穿孔装置の他の要素とも連通していてもよい。1つの電気機械的または機械的装置の一部として存在する電気穿孔装置の要素は、その要素が1つの装置として、または互いに連通する別々の要素として機能しうるように限定しなくてもよい。電気穿孔構成要素は、所望の組織内で定電流を生成するエネルギーパルスを送達することができてもよく、フィードバック機構を含む。電極アセンブリは、空間的配置内に複数の電極を有する電極アレイを含んでいてもよく、電極アセンブリは、電気穿孔構成要素からエネルギーパルスを受け、電極を介して所望の組織にそれを送達する。複数の電極のうちの少なくとも1つは、エネルギーパルスの送達時にはニュートラルであり、所望の組織中のインピーダンスを測定して、そのインピーダンスを電気穿孔構成要素に連通する。フィードバック機構は、測定されたインピーダンスを受けてもよく、電気穿孔構成要素により送達されたエネルギーパルスを調整して定電流を維持することができる。

0148

複数の電極が、分散パターンでエネルギーパルスを送達してもよい。複数の電極は、プログラムされたシーケンス下の電極制御を介して、分散パターンでエネルギーパルスを送達してもよく、プログラムされたシーケンスは、ユーザーにより電気穿孔構成要素に入力される。プログラムされたシーケンスは、順に送達された複数のパルスを含んでいてもよく、複数のパルスの各パルスが、インピーダンスを測定する1つのニュートラル電極を含む少なくとも2つの活性電極により送達され、複数のパルスの次のパルスが、インピーダンスを測定する1つのニュートラル電極を含む少なくとも2つの活性電極の異なる1つにより送達される。

0149

フィードバック機構は、ハードウエアまたはソフトウエアのいずれかにより実施してもよい。フィードバック機構は、アナログ閉回路により実施してもよい。フィードバックは、50μs、20μs、10μsまたは1μsごとに起こるが、好ましくは実時間フィードバックまたは瞬時(すなわち、応答時間を決定するための入手可能な技術により決定すると実質的に瞬時)である。ニュートラル電極で所望の組織中のインピーダンスを測定してもよく、そのインピーダンスをフィードバック機構に連通し、フィードバック機構がインピーダンスに応答してエネルギーパルスを調整し、プリセット電流と類似の値の定電流を維持する。フィードバック機構は、エネルギーパルスの送達時に定電流を連続および瞬時的に維持してもよい。

0150

本発明のDNAワクチンの送達を促進しうる電気穿孔装置および電気穿孔法の例としては、内容が全体として参照により本明細書に組み入れられた、Draghia−Akliらによる米国特許第7,245,963号、Smithらにより提出された米国特許公開第2005/0052630号に記載されたそれらのものが挙げられる。DNAワクチンの送達を促進するのに用いられうる他の電気穿孔装置および電気穿孔法としては、その全てが全体として参照により本明細書に組み入れられた、2006年10月17日出願の米国特許仮出願第60/852,149号および2007年10月10日出願の同第60/978,982号に対して35USC 119(e)による利益を主張する、2007年10月17日出願の同時係属中および共有の米国特許出願第11/874072号に提供されたものが挙げられる。

0151

Draghia−Akliらによる米国特許第7,245,963号には、体内または植物内の選択された組織の細胞中への生体分子の導入を促進するためのモジュラー電極システムおよびその使用が記載されている。モジュラー電極システムは、複数の針電極;皮下注射針プログラム可能定電流パルス制御器から複数の針電極への導電的連結を提供する電気コネクター;および電源を含んでいてもよい。オペレータが、支持構造上に搭載された複数の針電極を掴み、体内または植物内の選択された組織にそれらをしっかりと挿入することができる。その後、皮下注射針を介して、生体分子を選択された組織へ送達する。プログラム可能な定電流パルス制御器を活性化して、定電流の電気パルスを複数の針電極に印加する。印加された定電流電気パルスは、複数の電極間での細胞への生体分子導入を促進する。米国特許第7,245,963号の全体的内容は、参照により本明細書に組み入れられる。

0152

Smithらにより提出された米国特許公開第2005/0052630号には、体内または植物内の選択された組織の細胞中への生体分子導入を効果的に促進するために用いられうる電気穿孔装置が記載されている。該電気穿孔装置は、操作がソフトウエアまたはファームウエアに特定される電気運動装置(「EKD装置」)を含む。EKD装置は、ユーザ制御に基づく一列の電極とパルスパラメータ入力との間で一連のプログラム可能な定電流パルスパターンを生成し、電流波形データの保存および取得を可能にする。電気穿孔装置は、針電極、注射針用の中央注入チャネル、および取り外し可能なガイドディスクのアレイを有する交換可能な電極ディスクも含む。米国特許公開第2005/0052630号の全体的内容は、参照により本明細書に組み入れられる。

0153

米国特許第7,245,963号および米国特許公開第2005/0052630号に記載された電極アレイおよび方法は、筋肉などの組織だけでなく、他の組織または臓器にも深く浸透させるように適合され得る。電極アレイの形態によって、注射針(選択された生体分子を送達する)が、標的臓器にも完全に挿入され、電極によってあらかじめ描かれた領域の標的組織に垂直に注射投与される。米国特許第7,245,963号および米国特許公開第2005/005263号に記載された電極は、好ましくは20mm長および21ゲージである。

0154

加えて、電気穿孔装置およびその使用を組み込んだいくつかの実施形態で予期される通り、以下の特許:1993年12月28日発行の米国特許第5,273,525号、2000年8月29日発行の米国特許第6,110,161号、2001年7月17日発行の同第6,261,281号、2005年10月25日発行の同第6,958,060号、および2005年9月6日発行の米国特許第6,939,862号に記載された電気穿孔装置が存在する。さらに、様々な装置のいずれかを用いたDNAの送達に関係する2004年2月24日発行の米国特許第6,697,669号、およびDNA注入の方法が注目された2008年2月5日発行の米国特許第7,328,064号に提供された主題を含む特許が、本明細書で企図される。先の特許は、全体として参照により組み入れられる。

0155

ワクチンは、米国特許第7,664,545号に記載の方法によりエレクトロポレーションを介して投与することができる。その内容は参照により本明細書に組み込まれる。エレクトロポレーションは、米国特許第6,302,874;同第5,676,646号;同第6,241,701号;同第6,233,482号;同第6,216,034号;同第6,208,893号;同第6,192,270号;同第6,181,964号;同第6,150,148号;同第6,120,493号;同第6,096,020号;同第6,068,650号;および同第5,702,359号に記載の方法および/または装置によってであってもよく、これらの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。エレクトロポレーションは、最小侵襲装置を介して行ってもよい。

0156

最小侵襲性電気穿孔装置(「MID」)は、上述のワクチンおよび関連流体体組織に注入する装置であり得る。装置は、中空針、DNAカセット、および流体送込み手段を含んでもよく、装置は、針の体組織への挿入中にDNAを体組織に同時に(例えば、自動的に)注入するように、使用時に流体送込み手段を作動するようになっている。これは、針が挿入されている間にDNAおよび関連流体を徐々に注入する能力が体組織中の流体のより一様な分布をもたらすという利点を有する。また、注入されるDNAのより大きい面積に渡る分布により、注入中に体感される痛みが低減され得る。

0157

MIDは、針を使用せずにワクチンを組織に注入することができる。MIDは、ワクチンが組織表面を貫通し、下層の組織および/または筋肉に入るような力で、ワクチンを小さなストリームまたはジェットとして注入することができる。小さなストリームまたはジェットの背後にある力は、マイクロオリフィスを通じた二酸化炭素などの圧縮ガスを瞬時に膨張させることで提供することができる。最小侵襲性電気穿孔装置およびそれらの使用方法の例については、米国公開特許出願第2008/0234655号;米国特許第6,520,950号;米国特許第7,171,264号;米国特許第6,208,893号;米国特許第6,009,347号;米国特許第6,120,493号;米国特許第7,245,963号;米国特許第7,328,064号;および米国特許第6,763,264号に記載されており、それぞれの内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0158

MIDは、痛みを伴わずに組織を貫通する液体高速ジェットを生成する注射器を含み得る。かかる針なし注射器は市販されている。本明細書で利用することができる針なし注射器の例としては、米国特許第3,805,783号;同第4,447,223号;同第5,505,697号;および同第4,342,310号に記載のものが挙げられ、それぞれの内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0159

直接的または間接的な電気輸送に適した形態の所望のワクチンを、針なし注射器を用いて、治療対象組織に導入する(例えば、注入する)ことができる。これは、通常、組織表面に注射器を接触させ、ワクチンを組織に貫通させるのに十分な力で薬剤をジェット送達させて行う。例えば、治療対象組織が粘膜、皮膚、または筋肉の場合、薬剤を角質層を通じて皮層へ、または下層組織および筋肉それぞれへと貫通させるのに十分な力で、粘膜または皮膚表面に向けて薬剤を発射する。

0160

針なし注射器は、全タイプの組織、特に、皮膚および粘膜にワクチンを送達するのに適している。いくつかの実施形態において、針なし注射器は、ワクチンを含む液体を表面および対象の皮膚または粘膜に進ませるのに用いることができる。本発明の方法を用いて治療することができる様々なタイプの組織の代表的な例としては、膵臓喉頭鼻咽頭下咽頭中咽頭心臓、腎臓、筋肉、乳房結腸前立腺、胸腺、睾丸、皮膚、粘膜組織卵巣、血管、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。

0161

MIDは、組織を電気穿孔する針状電極を有し得る。例えば、長方形または正方形パターンにセットされた複数の電極アレイにおける複数対の電極間にパルスを発生させることで、一対の電極間にパルスを発生させるよりも優れた結果がもたらされる。「薬剤および遺伝子の仲介送達用針電極(Needle Electrodes for Mediated Delivery of Drugs and Genes)」と題された米国特許第5,702,359号に開示されているものは、針アレイであり、治療的処置中に複数対の針にパルス発生させ得るものである。参照によりその内容全体が完全に本明細書に組み込まれる該出願において、針は、円形配列で設置されているが、対向する対の針状電極間にパルスを発生させることが可能な接続器および切替装置を有する。一対の針状電極を用いて、組み換え発現ベクターを細胞に送達することができる。かかる装置およびシステムは、米国特許第6,763,264号に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。あるいは、DNAの注入、および、通常の注射針に似た単一針によるエレクトロポレーションが可能な単一針装置を用いて、現在使用されている装置によって送達する場合よりも低い電圧パルスを印加することで、患者が受ける電気が走ったような感覚を減らすことができる。

0162

MIDは、1つ以上の電極アレイを含み得る。アレイは、同一直径または異なる直径の2つ以上の針を含み得る。針は等間隔または不等間隔に配置されていてもよい。針は、0.005インチ〜0.03インチ、0.01インチ〜0.025インチ;または0.015インチ〜0.020インチであり得る。針は、直径0.0175インチであり得る。針は、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、またはそれ以上の間隔で配置されていてもよい。

0163

MIDは、1つのパルス発生器と、ワクチンを送達し、シングルステップでエレクトロポレーションパルスを与える2つ以上の針ワクチン注射器とからなり得る。パルス発生器により、パーソナルコンピュータ操作によるフラッシュカード経由でパルスや注入パラメータフレキシブルプログラミングできるだけでなく、エレクトロポレーションおよび患者データ包括的に記録・保存することができる。パルス発生器は、様々な電圧パルスを短時間で送達することができる。例えば、パルス発生器は、長さ100ミリ秒(ms)の15ボルトのパルスを3回送達することができる。かかるMIDの例としては、米国特許第7,328,064号に記載されているイノビバイオメディカル社(Inovio Biomedical Corporation)製のElgen1000システムであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0164

MIDは、CELLECTRA(イノビオファーマシューティカルズ社製、ペンシルベニア州ブルーベル)装置およびシステムであってもよく、これは、生体または植物の選択された組織の細胞へDNAなどの高分子の導入を円滑にするためのモジュール式の電極システムである。モジュール式の電極システムは、複数の針状電極;皮下注射針;プログラム可能な定電流パルス制御器から複数の針状電極への導電性連結を提供する電気接続器;および電源を含み得る。操作者は、支持構造に搭載される複数の針状電極を握り、生体または植物の選択された組織の中へそれをしっかりと挿入することができる。次いで皮下注射針を介して選択された組織の中に高分子を送達する。プログラム可能な定電流パルス制御器が活性化され、複数の針状電極に定電流の電気パルスが印加される。印加された定電流の電気パルスは複数の電極間で細胞への高分子の導入を促進する。細胞の過熱による細胞死は、定電流パルスにより組織内の電力消費を制限することで最小化される。Cellectra装置およびシステムは、米国特許第7,245,963号に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。

0165

MIDは、Elgen1000システム(イノビオファーマシューティカルズ社製)であり得る。Elgen1000システムは、中空針と流体送込み手段とを備える装置を含んでもよく、該装置は、針の体組織への挿入中に本明細書に記載のワクチンである流体を体組織に同時に(例えば、自動的に)注入するように、使用時に流体送込み手段を作動するようになっている。これは、針が挿入されている間に流体を徐々に注入する能力が体組織中の流体のより一様な分布をもたらすという利点を有する。また、注入される流体量のより大きい面積に渡る分布により、注入中に体感される痛みが低減されると考えられる。

0166

流体の自動注入は、注入される流体の実際の投与量の自動的な監視および登録を容易にする。このデータは所望なら、証拠資料用に制御ユニットにより記憶できる。

0167

注入速度は直線的であっても、非直線的であってもよく、注入は、針が治療対象の皮膚を通って挿入された後でかつそれらがさらに体組織に挿入される間に実行されることが理解されるであろう。

0168

本発明の装置によって流体を注入するのに適した組織は、腫瘍組織、皮膚、または肝組織を含むが、筋肉組織であってもよい。

0169

装置は、体組織への針の挿入をガイドする針挿入手段をさらに含む。流体の注入速度は、針の挿入速度により制御される。これは、注入速度に対し挿入速度を所望通り整合できるように、針の挿入と流体の注入の両方を制御できるという利点を有する。それはまたユーザにとって装置をより操作しやすくする。所望なら、針を体組織に自動的に挿入する手段を設けることもできる。

0170

ユーザは、流体の注入を開始すべき時点を選ぶことができる。しかしながら理想的には、注入は針の先端が筋肉組織に到達したときに開始され、装置は針が流体の注入が始まる十分な深さまで挿入された時点を感知する手段を含む。これは、針が所望の深さ(これは通常は筋肉組織が始まる深さであろう)に到達したときに流体の注入が自動的に始まるようにできることを意味する。筋肉組織が始まる深さは、例えば、4mm(この値は針が皮膚層を通り抜けるのに十分であると思われる)の値等の予め設定された針の挿入深さとなるように取ることもできる。

0171

感知手段は、超音波プローブを含み得る。感知手段は、インピーダンスまたは抵抗の変化を感知する手段を含み得る。この場合、この手段はそれ自体、体組織内の針の深さを記録しなくてもよいが、むしろ針が種々のタイプの体組織から筋肉に移動しながらインピーダンスまたは抵抗の変化を感知するようになっている。これらの代案のいずれも、比較的正確で操作が簡単な注入開始感知手段を提供する。所望なら針の挿入深さがさらに記録でき、それは流体の注入を制御するために使用でき、それにより針の挿入深さが記録されながら注入すべき流体の量が決定される。

0172

装置は、針を支持する基体と、中に基体を受容するハウジングとをさらに含み、基体がハウジングに対して第1の後方位置にあるときに針がハウジング内に引っ込められ、基体がハウジング内の第2の前方位置にあるときに針がハウジングか出ているように、基体はハウジングに対して移動可能である。これは、ハウジングが患者の皮膚の上に並べられ、そうして基体に対してハウジングを移動することにより針を患者の皮膚に挿入できるので、ユーザにとって好都合である。

0173

上に述べたように、針が皮膚に挿入されながら、針の長さに渡り流体が一様に分布するように制御された流体注入速度を達成することが望ましい。流体送込み手段は、制御された速度で流体を注入するようになっているピストン駆動手段を含み得る。ピストン駆動手段は、例えば、サーボモータにより駆動することもできる。しかしながら、ピストン駆動手段は、基体がハウジングに対して軸方向に移動されることにより作動され得る。流体送達の代わりの手段を設けてもよいことが理解されるであろう。従って、例えば、制御された、あるいは制御されない速度で流体を送達するために搾り出しができる閉じられた容器を注射器およびピストンシステムの代わりに設けることもできる。

0174

上記の装置は、どのようなタイプの注入にも使用できる。しかしながら、エレクトロポレーションの分野において特に有用であると考えられ、従って、それは、針に電圧を印加する手段をさらに含み得る。これは針が注入に使用されるだけでなく、エレクトロポレーション中の電極としても使用されることを可能にする。これは、電界が注入される流体と同じ領域に印加されることを意味するので特に好都合である。エレクトロポレーションには、前に注入された流体に電極を正確に合わせることが非常に難しいという問題が伝統的にあり、従って、注入された物質と電界の間の重なりを保証しようとして、ユーザは大きい領域に渡り必要以上に大量の流体を注入し、また大面積に渡り電界を印加する傾向にあった。本発明を使用すれば、電界と流体の良好な適合を達成しつつ、流体の注入量と電界の印加サイズの両方を減少できる。

0175

4.治療方法および/または予防
また、本明細書で提供されるのは、ワクチンをそれを必要とする対象において投与す方法である。疾患は、癌、例えば、ウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、およびWT1を発現する癌または腫瘍であり得る。ワクチンは、上述の送達方法で対象に投与することができる。ワクチンを対象に投与することにより、対象において免疫反応を誘導するかまたは誘発することができる。特に、ワクチンを対象に投与することにより、対象において体液性および/または細胞性の免疫反応を誘導または誘発することができる。

0176

特に、ワクチンにより、ウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌の増殖を遅らせ、縮小させ、取り除かれるため、本方法は、ウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌を有する対象を治療することができる。ウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌の形成および増殖がワクチンによって阻害されるため、本方法は、対象内におけるウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌を予防することもできる。上述のように、ワクチンは、体液性および/または細胞性の免疫反応を誘導または誘発する。この誘導された体液性および/または細胞性の免疫反応は、ウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌を標的にするため、ワクチンを投与された対象内においてウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌の増殖を遅らせ、縮小させ、取り除くことができる。ワクチンによって誘導された体液性および/または細胞性の免疫反応により、ワクチンを投与された対象内において任意のウィルムス腫瘍、ウィルムス腫瘍から生じる転移性癌、および/またはWT1発現腫瘍または癌の形成や増殖を阻害することもできる。

0177

ワクチンの用量は、1μg〜10mg有効成分/kg体重/時間であってもよく、20μg〜10mg有効成分/kg体重/時間であってもよい。ワクチンは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、または31日おきに投与することができる。効果的な治療のためのワクチンの投与回数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であってもよい。

0178

本発明は、以下の非限定的な実施例によって示される多くの態様を有する。

0179

5.実施例
以下に実施例を用いて本発明をさらに説明する。これらの実施例は本発明の好ましい実施形態を示すものであるが、説明のためだけに記載されるものと理解されるべきである。上記の説明及びこれらの実施例から、当業者であれば、本発明の必須の特徴を確認することができ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の用途及び条件に適合させるために本発明の種々の変更例及び改変例を作ることができる。したがって、本明細書中に示され説明されているものに加え、本発明の種々の改変例が上記の説明から当業者には明らかであろう。そのような改変例も特許請求の範囲に含まれることが意図される。

0180

実施例において、本明細書に記載されている段階的アプローチを取って、WT1免疫原を生成した。いくつかの段階的な改変を通じてWT1遺伝子を改変した。まず、WT1 RNA構造を改変し、単一の全長転写産物を産生するようにした。次に、RNA構造を5’末端で変化させ、in vivo発現を高めるためにコドン使用を改変した。最後に、WT1活性を修正し、ジンクフィンガー結合部位の一部分を削除するように、遺伝子のジンクフィンガードメインを変異させた。

0181

実施例1
最適化WT−1
WT1免疫原を生成するための段階的アプローチを開発した。まず、単一の全長転写産物のみが産生されるようにRNA構造の変化を設計することで、格段に制御された表現型を持つ免疫原を作成した。配列は、改変されたコドン使用選択も含み、RNA構造を5’末端で変化させて、in vivo発現を高めた。従って、WT1免疫原は、発現用に最適化された。この改良型免疫原用の発現カセットをコードしたプラスミドを生成し、潜在的な免疫性およびT細胞ならびにB細胞応答を生成する能力について動物で試験した。エレクトロポレーションによるin vivo送達を高めるようにこのプラスミドワクチンを製剤化した。in vivo送達には特定の条件を用いた。

0182

この免疫原(WT1−pVAX1、WT1−pVAX2、WT1−pVAX3、WT1−pVAX4、およびWT1−pVAX5と呼ばれる)をコードするプラスミドを、当該分野にて研究されている標準的なワクチンを代表するWT1ワクチン(WT1−pCDNA1、WT1−pCDNA2、WT1−pCDNA3、WT1−pCDNA4、およびWT1−pCDNA5と呼ばれる)と比較した。

0183

マウス研究を行った。改変型WT1ワクチン(すなわち、ベクターWT1−pVAX1、WT1−pVAX2、WT1−pVAX3、WT1−pVAX4、およびWT1−pVAX5)を接種されたマウスは、天然WT1(すなわち、WT1−pCDNA1、WT1−pCDNA2、WT1−pCDNA3、WT1−pCDNA4、およびWT1−pCDNA5)を含む従来型WT1ワクチンを接種されたマウスよりも大きな抗WT1 TおよびB細胞応答が認められた。

0184

動物(すなわち、BalB/Cマウス)を、全く同じ量のWT−1プラスミド(新型WT1−pVaxワクチン(すなわち、ベクターWT1−pVAX1、WT1−pVAX2、WT1−pVAX3、WT1−pVAX4、およびWT1−pVAX5)かもしくは原型WT−1プラスミドワクチン(すなわち、WT1−pCDNA1、WT1−pCDNA2、WT1−pCDNA3、WT1−pCDNA4、およびWT1−pCDNA5)のいずれか)で3回免疫化した。T細胞アッセイ(すなわち、インターフェロン−ガンマ(IFN−γ ELISpotアッセイ)の結果を図1および図2に示す。新たに設計されたWT−1ワクチン(すなわち、ベクターWT1−pVAX1、WT1−pVAX2、WT1−pVAX3、WT1−pVAX4、およびWT1−pVAX5)は、原型WT−1ワクチン(すなわち、WT1−pCDNA1、WT1−pCDNA2、WT1−pCDNA3、WT1−pCDNA4、およびWT1−pCDNA5)よりもT細胞応答の生成においておよそ4倍優れていることが明らかであった。図1および図2に示すように、従来型ワクチンでは低レベルまたは非機能性のT細胞免疫しか観察されなかった。これは、予め達成されているデータと一致した。

0185

この新型DNAワクチンが抗体反応を誘導する能力についても調べた。WT1−pCDNAワクチンまたはWT1−pVAXワクチンのいずれかで免疫化した動物の血清回収することでこれらの研究を行った。WT1−pCDNAワクチンによるセロコンバージョンまたは抗体反応の誘導は観察されなかった(データ不図示)。これに対し、WT1−pVAX免疫原は、正しい特異性および分子量を有する強力なウエスタンブロット反応性を誘導し、ロバストなWT1セロコンバージョンと強力な抗体反応を示した(図3)。送達変化およびWT1免疫原の改良型デザインを通じてこのワクチン免疫遺伝子が改善されたことが、これらのデータにより一括して強力に支持された。

0186

免疫原の立体配座性質が、腫瘍細胞内において天然遺伝子配列と明確に反応した最適化WT1免疫原を含むこれらのワクチンとして維持されていたこともこれらのデータにより示された。

0187

免疫原配列は、コード配列を2つの手段:(1)ジンクフィンガー領域を標的にし、WT1活性を改変する変異を誘導する、(2)重要なジンクフィンガー結合部位から配列を削除する、を通じてその天然構造を破壊するように改変することで標的にした。これらの変化を以下の実施例2および実施例3にまとめる。

0188

実施例2
コンセンサスWT1
上述のように、最適化WT1免疫原(すなわち、実施例1に記載のようにWT1遺伝子を最適化した)は、体液性および細胞性免疫反応を誘導した。WT1免疫原配列をさらに標的にし、改変するため、コンセンサスWT1免疫原を生成した。

0189

具体的には、複数種からのWT1配列を互いに比較した。以下の表1に示すように、WT1は高度に保存されている。従って、複数種からのWT1配列を用いて、WT1コンセンサス配列を生成した。WT1コンセンサス配列は、ヒトWT1と約95%の同一性を共有した。得られたコンセンサスWT1免疫原(ConWT1とも称される)は、ヒトWT1と95.9%の同一性を共有し、配列番号5に記載のアミノ酸配列を有する(図5)。

0190

0191

実施例3
ジンクフィンガー改変および除去
上記実施例2に記載のコンセンサスWT1免疫原をさらに改変し、WT1免疫原の免疫原性を改善した。特に、WT1免疫原のカルボキシ末端(C末端)に位置するジンクフィンガーを破壊するようにコンセンサスWT1免疫原を改変した。これらの改変には、2つのアミノ末端(N末端)ジンクフィンガーにおける亜鉛イオン(すなわち、CCHHモチーフ)に配位している残基を置換して、改変ジンクフィンガーを持つコンセンサスWT1免疫原(本明細書では、改変ジンクフィンガーを有するCON WT1またはConWT1−Lとも呼ばれる)を生成することを含んだ(図4および図5)。CCHHモチーフのCおよびH残基をグリシン(G)と置き換えた。免疫グロブリンE(IgE)リーダー配列をConWT1−LペプチドのN末端上に配置した。ConWT1−Lは、配列番号1によりコードされ、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有する(それぞれ、図6Aおよび図6B)。

0192

図5は、コンセンサスWT1免疫原(ConWT1)および改変ジンクフィンガーを持つコンセンサスWT1免疫原(ConWT1−L)のアミノ酸配列のアライメントを示す。図5における陰影は、ConWT1とConWT1−Lとの間で異なる残基を示している。IgEリーダー配列をConWT1−Lに付加することに加えて、ConWT1−Lの残基312、317、330、334、342、347、360、および364は、ConWT1の対応する残基(すなわち、残基295、300、313、317、325、330、343、および347)とは異なっていた。これらの差は、上述の2つのN末端ジンクフィンガーにおけるCCHHモチーフの改変を反映していた。

0193

さらに、コンセンサスWT1免疫原を改変して、ジンクフィンガーを除去し、ジンクフィンガーを持たないコンセンサスWT1免疫原(本明細書では、ジンクフィンガーを有しないCON WT1またはCONWT1−Sとも呼ばれる)を生成した(図4)。ConWT1−Sは、配列番号3によりコードされ、配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する(それぞれ、図7Aおよび図7B)。

0194

実施例4
ConWT1−LおよびConWT1−Sをコードする構築物の発現分析
ConWT1−LおよびConWT1−Sをコードする核酸配列をpVAX1ベクターに別々に配置した(ライフテクノロジーズ社、カリフォルニア州カールバッド)。得られたベクターは、それぞれ、WT1−pVAX−LおよびWT1−pVAX−Sと名づけられた。WT1−pVAX−LおよびWT1−pVAX−Sは、pVAX1と共に、細胞内でトランスフェクトし、これらのベクターからConWT1−LおよびConWT1−Sの発現を確認した。pVAX1は陰性対照として使用した。

0195

トランスフェクション後、細胞を4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)で染色し、WT1に特異的な核および抗体をマーキングした。図8は、この染色結果を示す。図8において、左の欄および中央の欄は、DAPI染色およびWT1染色を示し、右の欄は、DAPI染色とWT1染色の合成を示す。pVAX1でトランスフェクトした細胞内のWT1抗体で染色は検出されなかった。ConWT1−LおよびConWT1−Sの両方がそれぞれのベクターから発現されたことが、これらのデータにより示された。

0196

トランスフェクト細胞由来の溶解物の免疫ブロットによりConWT1−LおよびConWT1−Sの発現についてさらに確認した。具体的には、免疫ブロットを抗WT1抗体でプローブした。図9に示すように、期待されたサイズのConWT1−LおよびConWT1−Sが検出された(WT1−pVAX−LおよびWT1−pVAX−Sとそれぞれ標識されたレーンを参照)。pVAX1でトランスフェクトした細胞から得られた溶解物でシグナルは検出されなかった。従って、ConWT1−LおよびConWT1−Sがトランスフェクト細胞内で発現されたことがこれらのデータにより示された。

0197

実施例5
ConWT1−LおよびConWT1−Sをコードする構築物により誘導された免疫反応
ConWT1−LおよびConWT1−Sをコードする構築物が免疫反応を誘導したかどうか判定するため、C57BL/6マウスを25μgのWT1−pVAX−LまたはWT1−pVAX−Sでそれぞれ免疫化した。C57BL/6マウスを25μgのWT1−pVAX(実施例1に記載のWT1をコードする最適化構築物)または25μgのWT1−pCDNA(WT1をコードする非最適化構築物)でも免疫化した。未感作マウス対照として使用した。

0198

具体的には、免疫化計画には、0週目、2週目、3週目、および5週目にそれぞれのワクチン25μgをマウスの各群に投与することを含んだ(図10)。0週目にワクチン投与する前に各マウスから血液を採取したことで、この0週目の血液を抗体誘導の対照として使用した。マウスを犠牲にした5週目で二回目の血液を採取した。犠牲にしたマウスから脾細胞を単離し、以下に記載のELISpotアッセイで用いて、T細胞応答を調べた。

0199

ConWT1−LおよびConWT1−Sに対する細胞性免疫反応(すなわち、T細胞応答)をELISpotアッセイを用いて調べた。ここでは、T細胞によって産生されたインターフェロン−ガンマ(IFN−γ)を測定した。図11および図12に示すように、WT1−pVAX構築物およびWT1−pCDNA構築物の免疫化により、未感作マウスで観察されたものと同様のT細胞応答が生成された。これに対し、ConWT1−LおよびConWT−Sをそれぞれ発現するWT1−pVAX−L構築物およびWT1−pVAX−S構築物は、最適化構築物および非最適化構築物(すなわち、それぞれ、WT1−pVAXおよびWT1−pCDNA)と比べて著しく高いT細胞応答を生成した。図11および図12では、エラーバーは、平均値標準誤差(SEM)を反映した。

0200

特に、ConWT1−LおよびConWT−S抗原は、最適化および非最適化構築物によって誘導されたT細胞応答よりも約400倍高いT細胞応答を誘導した。従って、WT1のジンクフィンガーの改変および除去によりWT1免疫原の免疫原性が著しく増加したことで、WT1免疫原に対する著しいT細胞応答が供給されたことがこれらのデータにより示された。

0201

5週目の血液からの血清が抗原に特異的な抗体を含んでいたかどうか判定することで、ConWT1−LおよびConWT1−S抗原に対する体液性免疫反応を調べた。具体的には、293T細胞をベクターWT1−pVAX−LおよびWT1−pVAX−Sでトランスフェクトした。トランスフェクション後、WT1−pVAX−LまたはWT1−pVAX−Sでトランスフェクトした細胞をDAPIで染色し、核およびWT1−pVAX−LまたはWT−pVAX−Sで免疫化したマウスの5週目の血液からの血清をマーキングした。図13に示すように、WT1−pVAX−LまたはWT1−pVAX−Sで免疫化したマウスの血清から、トランスフェクト細胞内においてConWT1−LまたはConWT1−S抗原をそれぞれ検出した。従って、ConWT1−LおよびConWT1−S抗原を発現する構築物の免疫化により、ConWT1−LおよびConWT1−S抗原に免疫反応性のある抗体の産生がもたらされたことがこれらのデータにより示された。

0202

ConWT1−LおよびConWT1−Sを発現する構築物による体液性免疫反応の誘導について免疫ブロッティングによりさらに調べた。具体的には、溶解物を上記トランスフェクト細胞から得て、WT1−pVAX−LまたはWT1−pVAX−Sで免疫化したマウスの血清でプローブした。図14は、代表的な免疫ブロットを示し、非トランスフェクト293T細胞から得られた溶解物をバックグラウンド対照として使用した。図14の免疫ブロットを抗アクチン抗体でプローブし、3本のレーン間に同等量の溶解物がロードされていることが実証された。免疫化したマウスの血清には、ConWT1−LおよびConWT1−S抗原に免疫反応性のある抗体が含まれていたことがこれらのデータにより示され、上述の細胞染色結果が確認された。

0203

要するに、ConWT1−LまたはConWT1−S抗原のいずれかを発現する構築物は、IFN−γと、ConWT1−SおよびConWT−L抗原に免疫反応性のある抗体とを産生した著しいT細胞応答を誘導した。

0204

前述の詳細な説明および添付の実施例は単に例証であり、添付された特許請求の範囲およびそれらの等価物によってのみ定義される本発明の範囲の限定としてみなすべきではないことが理解される。

実施例

0205

開示された実施形態に対する、様々な変更および修正は当業者に明白であろう。そのような変更および修正は、本発明の化学構造代替物派生物中間体合成物、製剤および/または使用の方法に関するものを限定することなく含み、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。

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