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技術 動的加硫アロイの製造方法

出願人 エクソンモービルケミカルパテンツインコーポレイテッド
発明者 デヤングロナルドエリュールマリアディークモールデニスウォーターズロナルドキース
出願日 2013年10月15日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-549374
公開日 2016年1月18日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-501310
状態 特許登録済
技術分野 高分子物質の処理方法 高分子成形体の製造
主要キーワード 低透過性材料 割当て分 スパイラルホース 崩壊メカニズム 材料表 バッチミキサ 再加工性 分硬化剤
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題・解決手段

本発明は、少なくとも1種のエスラトマーおよび少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含む、動的加硫アロイの製造に関連する。より詳しくは、本発明の方法は、優れた不透過性および低温柔軟度を持つ、固有形態学的特徴を持つ動的加硫アロイを製造する。この方法において、該熱可塑性樹脂は、相溶化剤の中間的な添加を伴って、二段階押出機に添加される。また、該熱可塑性樹脂の最終的な添加の最中に、該エラストマー硬化剤が、該押出機に添加される。

概要

背景

硬化および未硬化両エスラトマー、および熱可塑性樹脂を含む、様々な型の熱可塑性エラストマー組成物が、熱可塑性プラスチック加硫物(TPVs)または動的加硫アロイ(DVAs)の何れかとして、工業界において知られている。該エラストマーは、該熱可塑性樹脂内に分散され、該エラストマーのために該材料に柔軟性が、また該熱可塑性樹脂のために再加工性(reprocessability)が与えられる。これら材料は、バンパーノブおよび装備品等の自動車用部品ケーブル外装およびコネクタ等の電気用途、およびパイプ、O-リングスリーブ押出スパイラルホース、およびウエザーストリップ等の工業的用途包含する様々な用途において有用であることが知られている。これら公知の用途全てに対して、上記TPVsまたはDVAsは注入または金型成形されて、最終製品を形成する。
従来の製造方法は、以下の工程を含む多段階法である。上記配合物は、(i)ゴムマスターバッチ架橋温度以下の温度にて、上記エスラトマーおよび硬化剤を、均一な混合状態が得られるまで混合する(これはしばしばプレコンディショニングと呼ばれる)ことにより該ゴムマスターバッチを調製し;および(ii) 熱可塑性樹脂および可塑剤を含む樹脂マスターバッチ予備混合することにより製造される。所望により、炭素オイル炭酸カルシウムナノフィラー等のフィラーを、該ゴムマスターバッチに添加することも可能である。熱可塑性樹脂マスターバッチは、典型的に二軸スクリュー押出機内で、該樹脂および可塑剤を混合することによって混合される。次いで、該樹脂マスターバッチをペレット化することができる。次に、該ゴムマスターバッチ、樹脂マスターバッチ、および全ての残りの成分、並びにあらゆる所望の第二成分をミキサに供給し、剪断条件下にて混合する。該エラストマー成分は、この溶融混合中に加硫される。

典型的に、市販のTPVsは、低透過度用途において使用するために配合されあるいは製造されることはなく、また一般的にポリオレフィンを主成分とする配合物である。該ポリオレフィンを主成分とするTPVを製造するための既存の方法は、高いピーク剪断速度に相当する高押出機スクリュー速度(>250回転/分を超える)にて稼働される。該より高いスクリュー速度は、高い正味の押出量を可能とする。米国特許第5,298,211号および同第4,594,390号を参照のこと。これらの方法は、ゴム粒子粒度を減じるために、同時に該押出機内での硬化反応中にも高剪断速度を使用している。このような熱可塑性エラストマーに関する典型的なゴムの粒度は、1μmサイズ以上であり、しばしば3〜10μmである。サブミクロンサイズ粒子を製造するためのエネルギー効率の良い方法は、基本的なゴム粒子の構造が、一部には硬化に先立つ該ゴムと該熱可塑性物質との間の界面反応により形成されるものと考えられるという事実のために、上述の特許とは異なっている。
低透過性(あるいはまた高不透過性と記される)用途用に配合されたDVAsは、低透過性熱可塑性樹脂、例えばポリアミドまたはポリアミドのブレンドを含み、そこに低透過性のゴムが分散される。このような低透過性のゴムはブチルゴムハロブチルゴム、またはブロム化イソブチレンp-メチルスチレンコポリマーを含む。該ゴムは、動的加硫条件下で硬化され(ゴムの成形において典型的に見出される静的硬化とは逆に、溶融混合中に該ゴムを硬化する)、また該熱可塑性樹脂の連続する相内に粒状の相として密にかつ均一に分散される。低透過性用途に対しては、サブミクロンサイズで分散されたゴム粒子を含む組成物を実現することが望ましい。この分散された粒子の粒度は、弾性を手に入れる上で該材料を補佐する。

上記弾性は柔軟性、強度、および伸びを必要とする用途にとって望ましい。このような特性は、またタイヤ材料においても望ましい。従って、近年において、タイヤインナーライナー層としてのDVAsの使用が検討されている。該熱可塑性樹脂は、該インナーライナー層に対して極めて低い透過性を与え、一方で該エラストマーは、該インナーライナー層に対して柔軟性および耐久性を与える。該熱可塑性樹脂は、あらゆるエラストマー系インナーライナー組成物と比較して、極めて低い透過性を与えるので、DVAから製造されたインナーライナー層は、極めて薄い層として形成し得る。基材のエスラトマーのみで構成される従来のインナーライナー層は、典型的に、1.25〜7.0mmの範囲の厚みまたはゲージを持ち、一方でDVAから形成されたインナーライナー層は、典型的に、0.25mm〜0.08mmの範囲の厚みを持つ。
しかしながら、タイヤのインナーライナーに対してDVAを使用している本出願人およびその他による過去の研究は、DVAsの製法における継続する改良の必要性を際立たせた。上述の如く、TPVsおよびDVAsは、従来、最終製品を形成するために、成型されまたは注型されてきた。0.25mm〜0.08mmの範囲の厚みを持つフィルムは、成型または注型されないが、適当なダイを通して押出しまたは吹込成形する必要がある。上記DVA製造法によって影響される該DVA材料の形態は、品質押出(quality extrusion)および品質フィルム(quality film)を得る能力に著しい影響を持つ。特に、DVAフィルムの低温耐久性は、その組成のみならず最終製品の形態にも依存する。

概要

本発明は、少なくとも1種のエスラトマーおよび少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含む、動的加硫アロイの製造に関連する。より詳しくは、本発明の方法は、優れた不透過性および低温柔軟度を持つ、固有形態学的特徴を持つ動的加硫アロイを製造する。この方法において、該熱可塑性樹脂は、相溶化剤の中間的な添加を伴って、二段階で押出機に添加される。また、該熱可塑性樹脂の最終的な添加の最中に、該エラストマー硬化剤が、該押出機に添加される。

目的

もう一つの主な加工段階は、上記ゴムおよび熱可塑性樹脂の効果的かつ効率的な混合を保証することである

効果

実績

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請求項1

動的加硫アロイの製造方法であって、該アロイが少なくとも1種のエスラトマーおよび少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、該方法が以下の連続する諸工程:(a) 該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂の第一部分を、押出機の最初の供給口に供給する工程;(b) 該エラストマーと該熱可塑性樹脂の第一部分とを混合する工程;(c) 該押出機に相溶化剤を供給する工程;(d) 該エラストマー、該熱可塑性樹脂の第一部分および該相溶化剤を混合して、該エラストマーの如何なる有意な硬化もなしに、該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂のグラフト化を開始させる工程;(e) 該熱可塑性樹脂の第二部分を該押出機に供給する工程;および(f) 該押出機の内容物を剪断条件下で混合して、該エラストマーが該熱可塑性樹脂のマトリックス内に粒子として分散され、かつ該エラストマー粒子が少なくとも80%の硬化を実現するまで、該エラストマーを混合かつ硬化する工程、を含むことを特徴とする、上記動的加硫アロイの製造方法。

請求項2

前記エラストマーを、前記動的加硫アロイの他の成分との如何なる予備混合もなしに、上記供給口に直接添加する、請求項1記載の方法。

請求項3

少なくとも1種の硬化剤を、前記熱可塑性樹脂の第二部分と共に前記押出機に供給する、請求項1または2記載の方法。

請求項4

工程e)の後、かつ前記エラストマー粒子の硬化開始後に、少なくとも1種の相溶化剤または粘度調整剤を前記押出機に供給する、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。

請求項5

工程a)、c)またはe)中に、少なくとも1種の安定剤をも前記押出機に供給する、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。

請求項6

更に、前記硬化剤を前記押出機に供給する前に、該硬化剤の少なくとも一つを前記熱可塑性樹脂の割当て分と共にペレット化する工程をも含む、請求項3〜5の何れか1項に記載の方法。

請求項7

工程e)において添加される前記熱可塑性樹脂の第二部分が、前記アロイ内の該熱可塑性樹脂全体の10〜75質量%である、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。

請求項8

前記熱可塑性樹脂の第二部分が、前記押出機のL/D比の30%〜60%の位置において、該押出機内に供給され、ここでLは該押出機のスクリュー長さであり、またDは該押出機バレルの最大内腔幅である、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。

請求項9

更に、第二のエスラトマーを、前記押出機の最初の供給口に供給する工程をも含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。

請求項10

前記第二のエスラトマーが、無水マレイン酸-変性コポリマーである、請求項9記載の方法。

請求項11

請求項12

前記熱可塑性樹脂がナイロン-6、ナイロン-12、ナイロン-6,6、ナイロン-6,9、ナイロン-6,10、ナイロン-6,12、ナイロン-6,66コポリマー、ナイロン-11、およびこれらの混合物からなる群から選択されるポリアミドである、請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。

請求項13

前記エラストマーがイソブチレン由来のエスラトマーである、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。

請求項14

前記エラストマーが、イソブチレンとアルキルスチレンとのコポリマーである、請求項1〜13の何れか1項に記載の方法。

請求項15

前記エラストマーが、前記アロイブレンドの全質量を基準として、約2〜約90質量%の範囲の量で該アロイ中に存在し、あるいは前記熱可塑性樹脂が、該アロイブレンドの全質量を基準として、10〜98質量%の範囲の量で該アロイ中に存在する、請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。

請求項16

前記熱可塑性樹脂が、前記アロイ中に40〜80phrの量で存在する、請求項1〜15の何れか1項に記載の方法。

請求項17

工程e)において、前記硬化剤を前記押出機に供給した後に、0.39Kw-時/kg以下の範囲、または0.35〜0.29Kw-時/kgの範囲、または0.33〜0.30Kw-時/kgの範囲の比エネルギーにて該押出機を稼働する、請求項3〜16の何れか1項に記載の方法。

請求項18

請求項1〜17の何れか1項に記載の方法によって製造された動的加硫アロイから製造されるフィルム

請求項19

前記フィルムが0.5〜1.5μmの範囲にあるESR値を持つ、請求項18記載のフィルム。

請求項20

前記フィルムが、約1.20cc-mm/m2-日-kPa(0.16cc-mm/m2-日-mmHg)以下の透過係数を持つ、請求項18記載のフィルム。

技術分野

0001

(関連出願との相互引照)
本件特許出願は、2012年12月20日付で出願された米国仮特許出願第61/740,114号の利益を請求するものである。該特許出願の開示事項全体を、参考としてここに組入れる。

0002

本発明は、一般的にエスラトマーと熱可塑性樹脂との動的加硫アロイ製法に係る。

背景技術

0003

硬化および未硬化両エスラトマー、および熱可塑性樹脂を含む、様々な型の熱可塑性エラストマー組成物が、熱可塑性プラスチック加硫物(TPVs)または動的加硫アロイ(DVAs)の何れかとして、工業界において知られている。該エラストマーは、該熱可塑性樹脂内に分散され、該エラストマーのために該材料に柔軟性が、また該熱可塑性樹脂のために再加工性(reprocessability)が与えられる。これら材料は、バンパーノブおよび装備品等の自動車用部品ケーブル外装およびコネクタ等の電気用途、およびパイプ、O-リングスリーブ押出スパイラルホース、およびウエザーストリップ等の工業的用途包含する様々な用途において有用であることが知られている。これら公知の用途全てに対して、上記TPVsまたはDVAsは注入または金型成形されて、最終製品を形成する。
従来の製造方法は、以下の工程を含む多段階法である。上記配合物は、(i)ゴムマスターバッチ架橋温度以下の温度にて、上記エスラトマーおよび硬化剤を、均一な混合状態が得られるまで混合する(これはしばしばプレコンディショニングと呼ばれる)ことにより該ゴムマスターバッチを調製し;および(ii) 熱可塑性樹脂および可塑剤を含む樹脂マスターバッチ予備混合することにより製造される。所望により、炭素オイル炭酸カルシウムナノフィラー等のフィラーを、該ゴムマスターバッチに添加することも可能である。熱可塑性樹脂マスターバッチは、典型的に二軸スクリュー押出機内で、該樹脂および可塑剤を混合することによって混合される。次いで、該樹脂マスターバッチをペレット化することができる。次に、該ゴムマスターバッチ、樹脂マスターバッチ、および全ての残りの成分、並びにあらゆる所望の第二成分をミキサに供給し、剪断条件下にて混合する。該エラストマー成分は、この溶融混合中に加硫される。

0004

典型的に、市販のTPVsは、低透過度用途において使用するために配合されあるいは製造されることはなく、また一般的にポリオレフィンを主成分とする配合物である。該ポリオレフィンを主成分とするTPVを製造するための既存の方法は、高いピーク剪断速度に相当する高押出機スクリュー速度(>250回転/分を超える)にて稼働される。該より高いスクリュー速度は、高い正味の押出量を可能とする。米国特許第5,298,211号および同第4,594,390号を参照のこと。これらの方法は、ゴム粒子粒度を減じるために、同時に該押出機内での硬化反応中にも高剪断速度を使用している。このような熱可塑性エラストマーに関する典型的なゴムの粒度は、1μmサイズ以上であり、しばしば3〜10μmである。サブミクロンサイズ粒子を製造するためのエネルギー効率の良い方法は、基本的なゴム粒子の構造が、一部には硬化に先立つ該ゴムと該熱可塑性物質との間の界面反応により形成されるものと考えられるという事実のために、上述の特許とは異なっている。
低透過性(あるいはまた高不透過性と記される)用途用に配合されたDVAsは、低透過性熱可塑性樹脂、例えばポリアミドまたはポリアミドのブレンドを含み、そこに低透過性のゴムが分散される。このような低透過性のゴムはブチルゴムハロブチルゴム、またはブロム化イソブチレンp-メチルスチレンコポリマーを含む。該ゴムは、動的加硫条件下で硬化され(ゴムの成形において典型的に見出される静的硬化とは逆に、溶融混合中に該ゴムを硬化する)、また該熱可塑性樹脂の連続する相内に粒状の相として密にかつ均一に分散される。低透過性用途に対しては、サブミクロンサイズで分散されたゴム粒子を含む組成物を実現することが望ましい。この分散された粒子の粒度は、弾性を手に入れる上で該材料を補佐する。

0005

上記弾性は柔軟性、強度、および伸びを必要とする用途にとって望ましい。このような特性は、またタイヤ材料においても望ましい。従って、近年において、タイヤインナーライナー層としてのDVAsの使用が検討されている。該熱可塑性樹脂は、該インナーライナー層に対して極めて低い透過性を与え、一方で該エラストマーは、該インナーライナー層に対して柔軟性および耐久性を与える。該熱可塑性樹脂は、あらゆるエラストマー系インナーライナー組成物と比較して、極めて低い透過性を与えるので、DVAから製造されたインナーライナー層は、極めて薄い層として形成し得る。基材のエスラトマーのみで構成される従来のインナーライナー層は、典型的に、1.25〜7.0mmの範囲の厚みまたはゲージを持ち、一方でDVAから形成されたインナーライナー層は、典型的に、0.25mm〜0.08mmの範囲の厚みを持つ。
しかしながら、タイヤのインナーライナーに対してDVAを使用している本出願人およびその他による過去の研究は、DVAsの製法における継続する改良の必要性を際立たせた。上述の如く、TPVsおよびDVAsは、従来、最終製品を形成するために、成型されまたは注型されてきた。0.25mm〜0.08mmの範囲の厚みを持つフィルムは、成型または注型されないが、適当なダイを通して押出しまたは吹込成形する必要がある。上記DVA製造法によって影響される該DVA材料の形態は、品質押出(quality extrusion)および品質フィルム(quality film)を得る能力に著しい影響を持つ。特に、DVAフィルムの低温耐久性は、その組成のみならず最終製品の形態にも依存する。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、熱可塑性樹脂およびエスラトマーを含む動的加硫アロイ(DVA)の製造方法を指向する。好ましくは、該エラストマーは低透過性ゴムである。本発明の方法において、該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂はミキサ内に供給され、そこでこの混合物は動的に加硫される。該熱可塑性樹脂は、相溶化剤または他の成分の中間的な添加を伴って、二段階で押出機に添加することができる。エラストマー系硬化剤は、該ゴムと樹脂とのグラフト化および該ゴムの加硫を分離し得るように、押出機に添加される。即ち、該硬化剤の幾分かまたは全ては、該硬化剤が遅延硬化時間、即ち長い誘導時間を持つ場合には、該押出機の最初の供給口に添加することができ、あるいは該硬化剤は、該押出機に該ゴムを導入する該最初の供給口の下流側に添加され、この添加は、熱可塑性樹脂の添加と共に、複数回の熱可塑性樹脂の添加と添加との間に、または全熱可塑性樹脂が添加された後に起こり得る。この方法は、固有形態的特徴を持つ動的加硫アロイを製造し、該形態学的特徴は良好な不透過性および低温柔軟性を含む。

課題を解決するための手段

0007

ここには上記DVAを製造するための方法が開示される。この方法は、以下の最低限の連続する諸工程を含む:
a. 上記エスラトマーおよび上記熱可塑性樹脂の第一部分を、特定のあるL/D比を持つ押出機の供給口に供給する工程;
b. 該エラストマーと該熱可塑性樹脂の第一部分とを混合する工程;
c. 該押出機に相溶化剤を供給する工程;
d. 該エラストマー、該熱可塑性樹脂の第一部分および該相溶化剤を混合して、該エラストマーの如何なる硬化もなしに、または実質的な硬化なしに、該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂のグラフト化を開始させる工程;
e. 該熱可塑性樹脂の第二部分を該押出機に供給する工程;および
f. 該ゴムを硬化し、一方で該押出機の内容物を剪断条件下で混合して、該熱可塑性樹脂内の該エラストマー粒子の少なくとも80%の硬化を実現し、それにより動的加硫アロイを製造する工程。
本発明のもう一つの局面において、上記エラストマーは、上記動的加硫アロイの他の成分との如何なる予備的混合もなしに、上記供給口に直接添加される。
本発明のもう一つの局面において、上記硬化剤は、これを上記押出機に供給する前に、上記熱可塑性樹脂の一部と共にペレット化される。

0008

本発明のもう一つの局面において、工程e)において添加される上記熱可塑性樹脂の第二部分は、上記アロイ中の全熱可塑性樹脂の10〜75質量%である。
ここに開示される発明の任意の局面において、上記エラストマーは、上記アロイブレンド全体の約2〜約90質量%の範囲の量で上記アロイ中に存在する。また、上記熱可塑性樹脂は、該アロイブレンド全体の10〜98質量%の範囲の量で該アロイ中に存在する。
同様に、上記DVAの所望の形態を実現するためのプロセス条件および該DVAから形成される任意のフィルムの所望の物理的諸特性がここに開示され、ここで上記個々のゴム粒子の大多数は、小角X-線散乱により測定されたようなサブミクロン最大径を持ち、連続な熱可塑性樹脂マトリックス内に分散されている。一プロセス条件は、比エネルギーである。ここに開示される発明の任意の態様において、工程e)において上記硬化剤を上記押出機に供給した後に、該押出機は、Kw-時/kg単位で測定された、0.39以下の範囲、または0.35〜0.29の範囲、または0.33〜0.30の範囲の比エネルギーにて稼働される。
同様に、上記動的加硫アロイから形成したフィルムまたはシートがここに開示される。該フィルムは、0.51〜1.5μmの範囲のESR値を持つ。
本発明のこれらおよびその他の特徴、局面、および利点は、以下の説明および添付した特許請求の範囲との関連でより一層よく理解されるであろう。

図面の簡単な説明

0009

図1は、本発明に従って動的加硫アロイを製造するための押出機の模式的な図である。
図2は、上記ゴムの硬化プロフィールに関するグラフである。
図3は、表6のデータに関連する、比エネルギー対下流側ナイロン添加の百分率に係る図表である。

0010

特許請求された発明を理解するために採用された典型的な態様および定義を含む、様々な特定の態様、変形、および例をここに記載する。以下の詳細な説明は、特定の好ましい態様を与えるが、当業者は、これらの態様が模範的なものであるに過ぎず、また本発明が他の方法で実施し得ることを理解するであろう。侵害を決定する目的のために、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲の任意の一つまたはそれ以上に関連しており、その等価物、および述べられているものに対して等価な要素または限定を包含する。「本発明」に対するあらゆる言及は、特許請求の範囲により規定される発明の必ずしも全部である必要はないが、その1またはそれ以上に言及するものであり得る。
ポリマーとはホモポリマーコポリマー共重合体ターポリマー等を示すために使用し得る。同様に、コポリマーは少なくとも2種のモノマー、場合により他のモノマーを含むポリマーを示すことができる。ポリマーが、1種のモノマーを含むものとして示される場合、該モノマーは、該ポリマー中に該モノマーの重合された形状あるいは該モノマーの誘導体の重合された形状(即ち、モノマー単位)で存在する。しかし、各引用に関連して、該(各)モノマー等を含むといった表現は、簡略表現として使用される。

0011

エラストマーとは、以下のASTMD1566の定義と矛盾しない任意のポリマーまたはポリマー組成物を示す:「大きな変形から回復することができ、また加硫されている場合には、本質的に溶媒不溶性(しかし、膨潤可能)である状態に変性することができ、あるいは既に該状態に変性されている材料」。本発明において、エスラトマーはポリマー、エラストマー系ポリマー、またはゴムを示すことができ、エスラトマーという用語は、ここではゴムまたはポリマーという用語と互換的に使用できる。
用語「phr」とは、ゴム100当たりの部即ち「部」であり、当分野における共通した尺度であり、ここにおいて、ある組成物の成分は全エラストマー成分の総和に相対的に測定される。与えられた処方内に1、2、3、またはそれ以上の異なるゴム成分が存在しようがしまいが、全ゴム成分に対する全phrまたは部は、通常100phrとして定義される。全ての他の非-ゴム成分は、該100部のゴムに対する比率で表され、またphrで表現される。このように、例えば硬化剤のレベルまたはフィラーの配合量等を、唯一つのまたはそれ以上の成分のレベルを調節した後に各成分に関する百分率を再度計算する必要性なしに、ゴムの同一の相対的な割合に基いて、異なる組成物間で容易に比較することができる。
用語「加硫された」または「硬化された」とは、一つのエスラトマーのポリマー鎖間に結合または架橋を形成する化学反応を示す。

0012

用語「動的加硫」とは、熱可塑性樹脂と共に存在する加硫可能なエスラトマーが、高剪断条件下で加硫される加硫工程を意味するためにここにおいて使用される。該剪断混合の結果として、該加硫可能なエスラトマーは、該熱可塑性樹脂内で「ミクロゲル」の微細粒子として、同時に架橋されかつ分散され、動的加硫アロイ(「DVA」)を生成する。このDVAの固有の特徴は、該エラストマー成分を完全に硬化し得るという事実にも拘らず、該DVAが従来のゴム加工技術、例えば押出し、射出成形圧縮成形等によって加工しまた再加工し得ることである。スクラップまたはフラッシュは、回収し、かつ再加工することができる。
工程または押出機を論じる際の用語「下流」および「上流」とは、当分野における与えられた伝統的な用語である。該工程または押出機において何物かを「下流」と呼ぶ場合、該用語は引用された点の後方にある該工程または押出機における、時点または位置を意味する。該工程または押出機において何物かを「上流」と呼ぶ場合、この用語は引用された点の前方にある該工程または押出機における、時点または位置を意味する。例えば、BがAの下流側に導入される場合には、BはAの後方の該工程または押出機に導入され、また逆にBがAの上流側に導入される場合には、BはAの前方に導入される。
本発明の方法により製造された本発明のDVAは所望の形態を持ち、該形態において上記エラストマーは、上記熱可塑性樹脂内に微細な粒子として均一に分散されている。該熱可塑性樹脂成分連続相を形成し、また該エラストマーは、上記ゴム対樹脂の比が1.0またはそれ以上であっても、分散相である。該エラストマーの分散粒子の粒度および該樹脂相の構造は、該DVAの耐久性、特に低温における耐久性を改善するために調整される。
上で論じた如く、大きなミクロンサイズの分散粒子粒度を持つ従来のポリオレフィンTPVに対しては、高いスクリュー速度および剪断速度が伝統的である。しかし、低透過性用途において使用される熱可塑性樹脂は、低スクリュー速度および比較的低い剪断速度の使用を必要とする。この低スクリュー速度運転を要する理由は、小さなゴム粒子形態および完全なグラフト化/相溶化または硬化反応を引起すために、該スクリュー軸に沿った順序での、数種の反応を完結する必要性にある。

0013

本出願人は、望ましい主としてサブミクロンの形態を生成するための主要な反応の一つが、上記熱可塑性樹脂とゴムのポリマー鎖との間の界面反応であることを結論付けた。低透過性材料において、該熱可塑性樹脂と該エラストマーとの間のグラフト化としても知られているこの界面反応は、該ゴムにおけるかなりの量の反応性サイトが該ゴムの硬化反応によって消費される前に起る必要がある。本発明の目的にとって、該ゴムにおける反応性サイトのかなりの量とは、30%に等しいかまたはこれを超え、あるいはまた40%に等しいかまたはこれを超えるものであり、従ってこの量を超える量の該ゴム中の該反応性サイトが、硬化剤の助けによって他の反応性サイトに対する架橋により消費される場合には、かなりの硬化が起こってしまう。その上、本発明に従って混合している間に起こるであろう上記2つの反応同志の識別を助けるために、本発明の目的にとって、界面反応/グラフト化は、エスラトマーと熱可塑性樹脂との結合を示し、また硬化は、熱可塑性樹脂ではない別の硬化剤の援助によって達成される該エラストマー自体の架橋に制限されよう。従って、ゴムのかなりの硬化が、該界面反応/グラフト化の実質的な完了後に起こり、それによって該DVAの形態とも呼ばれる連続な熱可塑性樹脂マトリックス内に、望ましいサブミクロンエスラトマー粒子サイズを創り出す。該DVA内のエスラトマー粒子の大多数に関する平均エラストマー粒度は、本発明の任意の態様において、100〜1,000nm(0.1μm〜1.0μm)、または125〜500nmの範囲、あるいは本発明の任意の態様において125〜400nmの範囲内の径によって規定される。粒度は当分野において周知であり、またタッピングフェイズ(tappingphase)原子間力顕微鏡法(AFM)を含む方法によって測定することができる。該界面反応の実質的な完了の決定は、該粒度が望ましい最終的平均粒度の50%以内、あるいはまた70%以内、あるいはまた75%以内にある場合には、平均エラストマー粒度によって決定することが最も適切であり得る。

0014

もう一つの主な加工段階は、上記ゴムおよび熱可塑性樹脂の効果的かつ効率的な混合を保証することである。このために、該熱可塑性物質相の粘度は、該ゴムの粘度に近いものである必要がある。これは、上記押出機に沿った適当な点において、該ブレンドに熱可塑性粘度低下剤を供給し、一方でゴムに対する熱可塑性物質の最適な濃度を維持することにより達成される。この開示された発明において、これは、上記供給口への該熱可塑性樹脂全体の添加を遅らせ、該熱可塑性樹脂の少なくとも一部を、該ゴム供給流の下流側位置において供給することにより達成され、この熱可塑性樹脂の後の添加は2以上の下流側位置で起こり得る。更に、ポリイソブチレン無水コハク酸またはポリイソブテン無水コハク酸等の反応性可塑剤を使用して、該熱可塑性物質相の粘度を低下することも可能であり、また該可塑剤は、該押出機の長さに沿った多数の位置において添加することも可能である。
また、より低いスクリュー速度での操作は、より長い滞留時間を与え、該長い滞留時間は、溶融および混合を完了させて、界面反応を完了させ、また硬化の完了を可能とするために必要である。比較的低いスクリュー速度採用のもう一つの理由は、該ブレンドの温度が該ゴムの分解温度以上に上昇するのを防止することにある。該押出機内で起こっている該界面反応は、該混合物がより高いスクリュー速度の下で加工されていたとすれば、該押出機内の該混合物の有効分子量および粘度を増大し、この益々より粘稠となる混合物の温度は、該ゴムの分解温度以上に上昇するであろう。このより低いスクリュー速度での操作の一つの結果は、該押出機の容量が利用可能なトルクまたは動力によって制限されることである。これは、比エネルギー(KW-時/kg)消耗の低減を可能とする新たな方法を開発するためのかなりの利点となる。

0015

エラストマー
上記DVAのエラストマー成分は、各種の熱硬化性のエスラトマー材料から選択することができる。製造すべき最終物品の不透過性が望ましい用途にとって、少なくとも1種の低透過性エラストマーの使用が望ましい。
本発明にとって有用なものは、モノマー混合物から誘導されるエスラトマーであり、該混合物は少なくとも以下のモノマーを含む:C4〜C7のイソオレフィンモノマーおよび重合性モノマー。このような混合物において、該イソオレフィンは、任意の態様において全モノマーの70〜99.5質量%、あるいは任意の態様において85〜99.5質量%の範囲で存在する。該重合性モノマーは、任意の態様において30〜約0.5質量%、または任意の態様において15〜0.5質量%、または任意の態様において8〜0.5質量%の範囲の量で存在する。該エラストマーは、同一質量%を持つモノマー由来の単位の量を含む。
上記イソオレフィンはC4〜C7の化合物であり、その非限定的な例はイソブチレン、イソブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、1-ブテン、2-ブテン、メチルビニルエーテルインデンビニルトリメチルシランヘキセン、および4-メチル-1-ペンテン等の化合物である。上記重合性モノマーはC4〜C14マルチオレフィン、例えばイソプレンブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、ミルセン、6,6-ジメチル-フルベンヘキサジエンシクロペンタジエン、およびピペリレンであり得る。他の重合性モノマー、例えばスチレンアルキルスチレン、例えばp-メチルスチレン、およびジクロロスチレンも、有用なエスラトマーを製造するのに適している。

0016

本発明の実施において有用な好ましいエラストマーは、イソブチレンを主成分とするコポリマーを含む。イソブチレンを主成分とするエスラトマーまたはポリマーとは、少なくとも70モル%のイソブチレンを由来とする繰返し単位および少なくとも1種の他の重合性単位を含むエスラトマーまたはポリマーを示す。該イソブチレンを主成分とするコポリマーはハロゲン化されていても、されていなくてもよい。
本発明に係る任意の態様において、上記エラストマーはブチル型ゴムまたは分岐したブチル型ゴム、特にこれらエラストマーのハロゲン化された型の変型であり得る。有用なエスラトマーは不飽和ブチルゴム、例えばオレフィンまたはイソオレフィンとマルチオレフィンとのコポリマーである。本発明の方法および組成物において有用な不飽和エラストマーの非限定的な例は、ポリ(イソブチレン-co-イソプレン)、ポリイソプレンポリブタジエンポリイソブチレン、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、天然ゴム、星型-分岐ブチルゴム、およびこれらの混合物である。本発明において有用なエスラトマーは、当分野において公知の任意の適当な手段によって製造することができ、また本発明は、ここにおいて該エラストマーの製法により限定されない。ブチルゴムは、イソブチレンと0.5〜8質量%のイソプレンとを反応させ、あるいはイソブチレンと0.5質量%〜5.0質量%のイソプレンとを反応させることにより得られ、該ポリマーの残りの質量%はイソブチレンを由来とするものであり、該ブチルゴムは、同一の質量%を持つモノマー由来の単位の量を含む。

0017

また、本発明のエラストマー組成物は、C4〜C7イソオレフィンとアルキルスチレンコモノマーとを含むランダムコポリマーを少なくとも1種含むことができる。該イソオレフィンは上に列挙したC4〜C7イソオレフィンモノマーの何れかから選択することができ、また好ましくはイソモノオレフィンであり、また任意の態様においてはイソブチレンであり得る。該アルキルスチレンは、少なくとも80%、更にはまた少なくとも90質量%のp-異性体を含むp-メチルスチレンであり得る。該ランダムコポリマーは、場合により官能化された共重合体を含むことができる。該官能化された共重合体は、そのスチレンモノマー単位内に存在する少なくとも1つまたはそれを超えるアルキル置換基を持ち、該置換基ベンジルハロゲン(benzylic halogen)または幾つかの他の官能基であり得る。任意の態様において、該ポリマーは、C4〜C7α-オレフィンおよびアルキルスチレンコモノマーからなるランダムなエラストマー系コポリマーであり得る。該アルキルスチレンコモノマーは少なくとも80%、あるいはまた少なくとも90質量%のp-異性体を含むp-メチルスチレンであり得る。該ランダムコモノマーは、場合によって官能化された共重合体を含むことができ、ここで該スチレンモノマー単位内に存在する少なくとも1つまたはそれを超えるアルキル置換基は、ハロゲンまたは何らかの他の官能基を含み、該ランダムポリマー構造中に存在する該p-置換スチレンの60モル%までが、官能化されたものであり得る。あるいはまた、任意の態様において、存在する該p-置換スチレンの0.1〜5モル%または0.2〜3モル%が、官能化されていてもよい。

0018

上記官能基はハロゲン、または任意のベンジル系ハロゲンを他の基、例えばカルボン酸求核置換することにより組入れることのできる何らかの他の官能基;カルボキシ塩(carboxy salts);カルボキシエステル(carboxy esters)、アミドおよびイミドヒドロキシアルコキシドフェノキシドチオレートチオエーテルキサンテートシアニドシアネートアミノおよびこれらの混合物であり得る。任意の態様において、該エラストマーは、イソブチレンと0.5〜20モル%のp-メチルスチレンとのランダムポリマーを含み、ここで該ベンジルリング上に存在するメチル置換基の60モル%までが、臭素または塩素等のハロゲン、酸、またはエステルによって官能化されている。
任意の態様において、上記エラストマー上の官能基は、これが、上記DVA成分を反応温度にて混合する場合には、上記熱可塑性樹脂中に存在する官能基、例えば酸、アミノまたはヒドロキシル官能基と反応し、またはこれと極性結合を形成することができるように選択される。

0019

本発明において有用なブロム化ポリ(イソブチレン-co-p-メチルスチレン)「BIMSM」ポリマーは、一般に該コポリマー中のモノマー由来の単位全量に対して、0.1〜5モル%のブロモメチルスチレン基を含む。BIMSMを使用する本発明の任意の態様において、ブロモメチル基の量は0.5〜3.0モル%、または0.3〜2.8モル%、または0.4〜2.5モル%、または0.5〜2.0モル%であり、ここで本発明にとって望ましい範囲は、任意の上限と任意の下限との任意の組合せであり得る。同様に、本発明によれば、該BIMSMポリマーは、1.0〜2.0モル%のブロモメチル基、または1.0〜1.5モル%のブロモメチル基を含む。もう一つの方法で表すと、本発明において有用な典型的なBIMSMポリマーは、該ポリマーの質量を基準として、0.2〜10質量%の臭素、または0.4〜6質量%の臭素、または0.6〜5.6質量%を含む。有用なBIMSMポリマーは、リングハロゲンまたは該ポリマー主鎖中のハロゲンを実質的に含まないものであり得る。任意の態様において、該ランダムポリマーは、C4〜C7イソオレフィン由来の単位(またはイソモノオレフィン)、p-メチルスチレン由来の単位およびp-(ハロメチルスチレン)由来の単位からなるポリマーであり、ここで該p-(ハロメチルスチレン)単位は、該ポリマー中に、p-メチルスチレンの全数を基準として0.5〜2.0モル%にて存在し、また該p-メチルスチレン由来の単位は、該ポリマーの全質量を基準として、5〜15質量%、または7〜12質量%にて存在する。任意の態様において、該p-(ハロメチルスチレン)はp-(ブロモメチルスチレン)である。

0020

その他の適当な低透過性エラストマーは、イソブチレン含有エラストマー、例えばイソブチレン-イソプレン-アルキルスチレンターポリマーまたはハロゲン化イソブチレン-イソプレン-アルキルスチレンターポリマーであり、ここでこれらターポリマー各々に対して、該ターポリマー中の該イソブチレン由来の成分は、該ポリマー中のモノマー単位の70〜99質量%であり、該イソプレン由来の成分は、該ポリマー中のモノマー単位の29〜0.5質量%であり、また該アルキルスチレン由来の成分は、該ポリマー中のモノマー単位の29〜0.5質量%である。
適当なC4〜C7イソオレフィン由来のエラストマー(上記ブロム化イソブチレン-p-メチルスチレンコポリマーを含む)は、少なくとも約25,000、好ましくは少なくとも約50,000、好ましくは少なくとも約75,000、好ましくは少なくとも約100,000、好ましくは少なくとも約150,000の数平均分子量Mnを持つ。また、該ポリマーは約6未満、好ましくは約4未満、より好ましくは約2.5未満、最も好ましくは約2.0未満の、重量平均分子量(Mw)対数平均分子量(Mn)の比、即ちMw/Mnを持つことができる。もう一つの態様において、適当なハロゲン化イソブチレンエラストマー成分は、30またはこれを超え、またはより好ましくは40またはこれを超える、125℃におけるムーニー粘度(1+4)(ASTMD 1646-99により測定した如き)を持つコポリマー(例えば、ブロム化イソブチレン-p-メチルスチレンコポリマー)を含む。

0021

好ましいエラストマーは、イソブチレンとp-アルキルスチレンとのコポリマーを含み、これらはハロゲン化されていても、されていなくてもよい。好ましくは、該イソブチレンとp-アルキルスチレンとのコポリマーはハロゲン化されている。このようなエスラトマーは欧州特許出願第0 344 021号に記載されている。該コポリマーは、実質上均質組成分布を持つことが好ましい。該p-アルキルスチレン部分に対する好ましいアルキル基は、1〜5個の炭素原子を持つアルキル基、炭素原子数1〜5の一級ハロアルキル基二級ハロアルキル基、およびこれらの混合物を含む。好ましいコポリマーは、イソブチレンおよびp-メチルスチレンを含む。イソブチレンとp-メチルスチレンとの好ましいブロム化コポリマーは、5〜12質量%のp-メチルスチレン、0.3〜1.8モル%のブロム化p-メチルスチレンを含み、また125℃における30〜65(1+4)のムーニー粘度(ASTMD 1646-99により測定された如き)を持つものを包含する。
熱可塑性樹脂
本発明の目的にとって、熱可塑性物質(あるいは熱可塑性樹脂とも言う)は、23℃において200MPaを超えるヤング率を持つ熱可塑性ポリマー、コポリマー、またはこれらの混合物である。該樹脂は約160℃〜約260℃、好ましくは260℃未満、および最も好ましくは約240℃未満の融点を持つべきである。好ましい一態様において、該熱可塑性樹脂は、13,000〜50,000の範囲の分子量を持つべきである。従来の定義によれば、熱可塑性物質は、熱を適用した際に軟化し、かつ冷却した際にその元の諸特性を回復する合成樹脂である。

0022

このような熱可塑性樹脂は単独でまたは組合せで使用でき、また一般的に窒素酸素、ハロゲン、硫黄または芳香族官能基相互作用することのできるその他の基、例えばハロゲンまたは酸性基を含むことができる。適当な熱可塑性樹脂はポリアミド、ポリイミドポリカーボネートポリエステルポリスルホンポリラクトンポリアセタールアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル樹脂(SAN)、スチレン無水マレイン酸樹脂(SMA)、芳香族ポリケトン(PEEK、PED、およびPEKK)、エチレンコポリマー樹脂(EVAまたはEVOH)およびこれらの混合物からなる群から選択される樹脂を含む。
適当なポリアミド(ナイロン)は、ポリマー鎖内に反復アミド単位を持つホモポリマー、コポリマー、およびターポリマーを包含する、結晶性または樹脂状の高分子量固体ポリマーを含む。ポリアミドは、1種またはそれ以上のε-ラクタム、例えばカプロラクタムピロリドンラウリルラクタムおよびアミノウンデカン酸ラクタム、またはアミノ酸の重合により、あるいは二塩基性酸ジアミンとの縮合により製造することができる。繊維-形成および成形グレードのナイロン両者が適している。ポリアミドの例はポリカプロラクタム(ナイロン-6)、ポリラウリルラクタム(ナイロン-12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン-6,6)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ナイロン-6,9)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン-6,10)、ポリ(ヘキサメチレンドデカンジアミド)(ナイロン-6,12)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ナイロン-6、IP)および11-アミノ-ウンデカン酸の縮合生成物(ナイロン-11)を含む。市販品として入手し得るポリアミドを、本発明の実施において有利に使用でき、160〜260℃の範囲の軟化点または融点を持つ線状結晶性ポリアミドが好ましい。

0023

使用できる適当なポリエステルは、無水物の脂肪族または芳香族ポリカルボン酸エステルの1種またはその混合物とジオールの1種またはその混合物とのポリマー反応生成物を含む。満足なポリエステルの例は、ポリ(trans-1,4-シクロキシレンC2-6アルカンジカルボキシレート、例えばポリ(trans-1,4-シクロへキシレンサクシネート)およびポリ(trans-1,4-シクロへキシレンアジペート);ポリ(cis-またはtrans-1,4-シクロへキサンジメチレン)アルカンジカルボキシレート、例えばポリ(cis-1,4-シクロヘキサンジメチレン)オクスレート(oxlate)およびポリ(cis-1,4-シクロヘキサンジメチレン)サクシネート、ポリ(C2-4アルキレンテレフタレート)、例えばポリエチレンテレフタレートおよびポリテトラメチレン-テレフタレート、ポリ(C2-4アルキレンイソフタレート)、例えばポリエチレンイソフタレートおよびポリテトラメチレン-イソフタレートおよび同様な材料を含む。好ましいポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、例えばナフタレン(naphthalenic)およびフタール酸およびC2〜C4ジオールから誘導され、例えばポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートである。好ましいポリエステルは、160℃〜260℃の範囲に融点を持つであろう。
本発明に従って使用し得るポリ(フェニレンエーテル)(PPE)樹脂は、アルキル置換フェノール酸化カップリング重合によって製造される、周知の市場から入手可能な材料である。一般的に、これらは、190℃〜235℃の範囲にガラス転移温度を持つ線状、アモルファスポリマーである。

0024

本発明において有用なエチレンコポリマー樹脂は、エチレンと低級カルボン酸不飽和エステル並びに該カルボン酸自体とのコポリマーを含む。特に、エチレンとビニルアセテートまたはアルキルアクリレート、例えばメチルアクリレートおよびエチルアクリレートとのコポリマーが使用可能である。これらエチレンコポリマーは、典型的に約60〜約99質量%のエチレン、好ましくは約70〜95質量%のエチレン、より好ましくは約75〜約90質量%のエチレンを含む。ここで使用するような表現「エチレンコポリマー樹脂」とは、一般にエチレンと、低級(C1-C4)モノカルボン酸の不飽和エステルおよび該酸自体、例えばアクリル酸ビニルエステルまたはアルキルアクリレートとのコポリマーを意味する。またこの表現は、エチレン-ビニルアセテートコポリマーと呼ばれる「EVA」および「EVOH」両者、およびその加水分解された片割れであるエチレン-ビニルアルコールを含むことをも意味する。
本発明の動的加硫アロイにおいて、上記熱可塑性樹脂は、該アロイブレンドを基準として、約10〜98質量%、およびもう一つの態様においては約20〜95質量%の範囲の量で存在する。更に別の態様において、該熱可塑性樹脂は、35〜90質量%の範囲の量で存在する。該DVA中の該エラストマーの量は、該アロイブレンドを基準として、約2〜90質量%、およびもう一つの態様においては約5〜80質量%の範囲の量で存在する。本発明の任意の態様において、該エラストマーは、10〜65質量%の範囲の量で存在する。本発明において、該熱可塑性樹脂は、該エラストマーの量に対して、40〜80phrの範囲の量で、該アロイ中に存在する。

0025

第二のエスラトマー
幾つかの態様において、上記DVAは、更に第二のエスラトマーを含むことができる。該第二のエスラトマーは、任意のエスラトマーであり得るが、好ましくは該第二のエスラトマーは、イソブチレン-含有エラストマーではない。好ましい第二のエスラトマーの一例は、無水マレイン酸-変性コポリマーである。好ましくは、該第二のエスラトマーは、無水マレイン酸およびエステル官能基を含むコポリマー、例えば無水マレイン酸-変性エチレン-エチルアクリレートである。
上記第二のエスラトマーは、上記最初のエスラトマーおよび上記熱可塑性樹脂の最初の供給流と同時に、上記DVA加工用押出機に添加することができる。あるいはまた、これは該エスラトマーおよび最初の熱可塑性樹脂供給流の下流側で該押出機に添加することができる。
上記DVAにおける上記第二のエスラトマーの量は、約2質量%〜約45質量%の範囲内であり得る。該DVAが少なくとも1種のエスラトマーおよび第二のエスラトマーを含む場合、該エスラトマーおよび第二のエスラトマー両者の総量は、約2質量%〜約90質量%の範囲にあることが好ましい。
この第二のエスラトマーは、上記第一のイソオレフィンを主成分とするエスラトマーと共に硬化することができ、あるいは未硬化状態を維持し、かつ以下において論じるような相溶化剤として作用するように選択することができる。

0026

他のDVA成分
その他の材料は、上記DVAの製造を助けるためにあるいは所定の物理的諸特性を該DVAに与えるために、該DVAにブレンドすることができる。このような追加の材料は硬化剤、安定剤、相溶化剤、反応性可塑剤、非-反応性可塑剤、エキステンダーおよびポリアミドオリゴマーまたは低分子量ポリアミドおよびUS 8,021,730 B2において記載されているような他の滑剤を含むが、これらに限定されない。
上記第一のエスラトマーの硬化は、一般的に上記硬化剤および随意の促進剤の配合により達成され、あらゆるこのような成分の全体としての混合物は、硬化系または硬化パッケージと呼ばれる。適当な硬化成分は硫黄、金属酸化物有機金属化合物ラジカル開始剤を含む。普通の硬化剤はZnO、CaO、MgO、Al2O3、CrO3、FeO、Fe2O3、およびNiOを含む。これら金属酸化物は、単独でまたは金属ステアレート錯体(例えば、Zn、Ca、Mg、およびAlのステアリン酸塩)と共に、またはステアリン酸または他の有機酸および硫黄化合物またはアルキルまたはアリールパーオキシド化合物またはジアゾラジカル開始剤の何れかと共に使用することができる。パーオキサイドを使用する場合、当分野において普通に使用されるパーオキサイド助剤を使用することができる。該パーオキサイド硬化剤の使用は、上記熱可塑性樹脂が、パーオキサイドの存在によりその架橋を引起すようなものである場合には、回避することができる。

0027

既に述べたように、促進剤(accelerants)(促進剤(accelerators)としても知られている)を上記硬化剤と共に添加して、硬化パッケージを生成することができる。適当な硬化剤用促進剤はアミングアニジンチオウレアチアゾールチウラムスルフェンアミドスルフェンイミドチオカルバメート、キサンテート等を含む。多数の促進剤が、当分野において知られており、また以下のもの、即ちステアリン酸、ジフェニルグアニジン(DPG)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、4,4'-ジチオジモルホリン(DTDM)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、2,2'-ベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ヘキサメチレン-1,6-ビスチオサルフェート二ナトリウム塩二水和物、2-(モルホリノチオ)ベンゾチアゾール(MBSまたはMOR)、90%のMORと10%のMBTSとの組成物(MOR90)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)、N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)、およびN-オキシジエチレンチオカルバミル-N-オキシジエチレンスルホンアミド(OTOS)、亜鉛2-エチルヘキサノエート(ZEH)、N,N'-ジエチルチオウレアを含むが、これらに限定されない。
本発明の任意の態様において、少なくとも1種の硬化剤は、典型的に約0.1〜約15phr、あるいは約1.0〜約10phr、または約1.0〜6.0phr、または約1.0〜4.0phr、または約1.0〜3.0phr、または約1.0〜2.5phr、または約2.0〜5.0phrにて存在する。単一の硬化剤のみを使用する場合、該硬化剤は酸化亜鉛等の金属酸化物であることが好ましい。

0028

混合および/または加工中の上記エラストマーと上記熱可塑性樹脂成分との間の粘度差を最小化することにより、均一混合性および微細なブレンド形態が向上し、これは良好なブレンドの機械的並びに所望の透過特性を著しく向上する。しかし、エラストマー系ポリマーにおいて固有の流動活性化および剪断減粘性特性の結果として、混合の際に直面する高温度および剪断速度における該エラストマー系ポリマーの低下された粘度値は、該エラストマーがブレンドされる該熱可塑性樹脂の粘度における低下に比してより一層顕著である。これらの材料間のこの粘度差を減じて、許容されるエスラトマー分散体サイズ(dispersion sizes)を持つDVAを実現することが望ましい。
上記エスラトマーと熱可塑性成分との間の粘度を相溶化する(compatibilize)のに、以前使用されていた成分は、低分子量ポリアミド、ほぼ10,000またはこれを超える分子量を持つ無水マレイン酸グラフト化ポリマーメタクリレートコポリマー第三アミンおよび第二ジアミンを含む。相溶化剤の通常の一群は、無水マレイン酸-グラフト化エチレン-エチルアクリレートコポリマー(JIS K6710により測定された溶融流量7g/10分を持つAR-201としてミツイ-デュポン(Mitsui-DuPont)から入手できる固体ゴム状材料)、並びにブチルベンジルスルホンアミドおよびポリイソブチレン無水コハク酸であり、このような添加剤の使用は、更に2009年8月29日付で出願された、継続中の米国特許出願第12/548,797号において論じられている。これらの化合物は、該エラストマー/熱可塑性化合物中の熱可塑性材料の「有効」量を増大するように働く可能性がある。該添加剤の量は、上記DVAの諸特性に悪影響を及ぼすことなく、所定の粘度類似性を実現するように選択される。余りに多くの添加剤が存在する場合、不透過性が低下する恐れがあり、またその過剰量を、後処理中に除去することが必要となる可能性がある。十分な相溶化剤が存在しない場合、該エラストマーは、該熱可塑性樹脂マトリックスにおける分散相となるように、相を反転することができない。

0029

反応性および非-反応性可塑剤両者は、可塑剤の性質のために相溶化剤として機能し得る。熱可塑性物質用可塑剤は、一般にポリマー材料に添加して柔軟性、伸長性、および加工適性を改善する化合物として定義される。公知かつ従来の熱可塑性可塑剤は、低粘度乃至高粘度の液体形状で供給され、また官能化されていてもよい。多くの異なる可塑剤が熱可塑性樹脂技術において知られており、その理由は、可塑剤が各型の熱可塑性樹脂と異なる相溶性を有し、また該熱可塑性樹脂の諸特性に対して様々な効果を持つからである。公知の熱可塑性可塑剤は、様々な型のエステル、炭化水素(脂肪族、ナフテン系および芳香族)、ポリエステルおよび重縮合物を含む。これらについては、ハンドブックオブサーモプラスチックエスラトマーズ(Handbook of Thermoplastic Elastomers), Jiri George Drobny, p. 23 (ウイリアムアンドリュー出版(William Andrew Publishing), 2007)を参照のこと。ポリアミドに対して、公知の非-反応性可塑剤は、第三アミン、第二アミン、またはスルホンアミドによって官能化された炭化水素を含む。一つの特別な周知化合物は、ブチルベンジルスルホンアミド(BBSA)である。

0030

また、無水マレイン酸および無水コハク酸で官能化されたオリゴマー両者も、反応性可塑剤として有用である。該無水物で官能化されたオリゴマー(AFO)は、アルキル、アリールまたはオレフィン系オリゴマーと無水物、好ましくは無水マレイン酸との反応に係る分野において公知の、熱的方法またはクロル法(chloro methods)によって製造し得る。該無水物との反応に付される、低級オレフィンのコポリマーを包含する本発明の任意の態様に係る該オリゴマーは、約500〜5,000、または500〜2,500、または750〜2,500、または500〜1,500の範囲の分子量を持つ。また、本発明のオリゴマーは、1,000〜5,000、800〜2,500、または750〜1,250の範囲の分子量を持つこともできる。無水コハク酸の具体例は、ポリイソブチレン無水コハク酸、ポリブテン無水コハク酸、n-オクテニル無水コハク酸、nヘキセニル無水コハク酸、およびドドセニル(dodocenyl)無水コハク酸を含む。本発明にとって最も好ましい無水物官能価オリゴマーは、ポリイソブテンから誘導されるものであり、また一般にポリイソブチレン無水コハク酸またはポリイソブテン無水コハク酸(PIBSA)として公知である。該PIBSAは、触媒として三フッ化ホウ素を用いたイソブテンのカチオン重合により製造し得る。該重合に際して、高濃度のα-オレフィンが、この転移反応中に形成され、その結果として該重合の生成物は、高い割合で末端二重結合を持つ(α-オレフィン)。これらは、通常透明乃至琥珀色の粘稠な液体であり、また後重合マレイン化反応中に特別に最適化されて、低いビスマレイン化率(bismaleiation)を持つ。

0031

本発明のAFOの無水物レベルは変えることができ、また好ましい範囲は、約1%〜約30質量%であり、好ましい範囲は5〜25質量%およびより好ましい範囲は7〜17質量%および最も好ましい範囲は9〜15質量%である。
DVAの混合
以前には、様々なミキサおよびミキサの組合せが、DVAの製造にとって適しているものと考えられていた。しかし、該DVAの形態は、温度、配合剤導入順序、滞留時間並びに剪断速度を含む混合条件に依存する。タイヤインナーライナーを製造するのに使用される型の薄膜に対して、該DVAの形態は所望の諸特性を獲得する上で重大である。サブミクロンまたはナノメートルサイズを持つエラストマー粒子の、連続なポリアミドマトリックス内での均一分布は、最適な諸特性を実現するために重要である。特に、これらDVAの最終用途にとって、上記硬化成分添加のタイミングおよび混合の際の上記様々な成分の温度プロフィールは、その正確な形態の発達を確実にするために決定的である。該ゴム粒子内部に該熱可塑性物質の準含有物(subinclusions)が存在する可能性もあるが、該エラストマーにおける任意の準含有物に対して、該熱可塑性樹脂は、該DVAにおいて不連続ではないことが好ましいであろう。即ち、従来のDVAの製造方法は、該DVAに対するより厳密な形態および特性要求を満たすには不十分であることが分かっている。
既に論じた如く、所望の形態を獲得するために、本出願人は、数種の主な反応が適切な順序で起こり、また主なプロセスファクタが混合に際して検討されねばならないことを確認した。

0032

今から、本発明の一態様を図1との関連でより詳しく説明する。二軸スクリュー押出機10は、好ましい溶融加工デバイスである(当業者は、圧伸成形が二軸スクリュー押出機の単なる図解であり、また任意の実際の押出機に制限されるものではないことを理解するであろう;即ち、解放型または密閉型供給点)。押出機10は、好ましくは押出機10の長さに沿って位置している少なくとも2つの噛合いおよび同時回転スクリュー12を持つ。押出機10の一方の端部に、供給口14があり、その中を少なくとも2種の供給流、即ち第一の熱可塑性樹脂の供給流16およびエスラトマー供給流18が流動する。これら供給流16、18における該樹脂も該エラストマーも予めブレンドされることはなく(それを超えると、該エラストマー系コポリマーまたは熱可塑性ポリマーまたはコポリマーを得るために、ブレンドが必要となる)、あるいは押出機10に入る前にマスターバッチとして調製される。該エラストマーは細断により粒質形状とされ、また最低量の分配(partitioning)剤、例えばタルク被覆され、該エラストマーが押出機10に入った際に、これを自由流動可能とするが、該エラストマーは如何なる硬化剤、フィラー、または他の配合添加剤とブレンドされることはない。最初の供給口14において、随意の追加の供給流:可塑剤または相溶化剤の供給流20、第二熱可塑性樹脂および/またはエスラトマー供給流22、および安定剤供給流24は、熱可塑性物質の供給流およびエスラトマー供給流16、18との任意の組合せで押出機10に導入し得る。供給流24を介して押出機10に供給される該安定剤は、少量の上記第一の熱可塑性樹脂と予備ブレンドされている、該DVA組成物中でペレット化された形状にある所望の安定剤であり得る。あるいは、これら供給流の全ては、最初の供給口14を介して該押出機に供給される直前にブレンドすることができる。

0033

供給流16を通して押出機10に添加される上記第一の熱可塑性樹脂の量は、最終的なDVA組成物に存在させようとする該第一の熱可塑性樹脂の全量未満であることが好ましい。上述の如く、該熱可塑性樹脂全ての該混合物への添加を遅延させることにより、熱可塑性物質対ゴムの最適濃度が得られ、一方で該熱可塑性物質と該ゴムとの間の初期界面グラフト化が起こる。このことは、また該混合物が押出機10の上記第一の部分を流動する際の、該混合物の粘度における望ましからぬ著しい増加を遅らせる。事実、熱可塑性物質とエスラトマーとの混合を助ける該熱可塑性物質の粘度における減少が、またこれらの成分間の界面反応を促進するものと推論できる。
押出機10の最初の半分における温度は、上記熱可塑性樹脂の溶融温度を5℃〜45℃超える温度に達する。好ましいポリアミド樹脂を包含する上に列挙した熱可塑性樹脂の大多数に対して、これは230℃〜270℃の範囲の温度である。上記エラストマーと該熱可塑性樹脂との、押出機10の最初の半分における混合中に、該熱可塑性樹脂とエスラトマーとの界面反応により、この混合物の分子量および粘度は増加し始める。該混合物のこの粘度増加を制御するために、最初の供給口14の下流側で、相溶化剤または粘度調整剤を、少なくとも一つの新たな供給流26を介して導入することができる。本出願人は、また該熱可塑性樹脂全体の添加の遅延が、熱可塑性物質対可塑剤の最適濃度をもたらし、結果として該熱可塑性物質の粘度を該エラストマーの粘度にまで減じまたはその僅かに低い値とし、上記所望の形態を実現すべく混合を促進するものと推論する。供給流26が液状供給流として導入される場合、計量ポンプを用いて、正確な圧力および液体量が押出機10に加えられることを保証する。液体流に対して、上記相溶化剤は、0〜約4.82MPa(0〜700psi)の範囲の射出成型圧にて添加される。この相溶化剤の添加は、硬化剤が添加される前に添加され、その結果として該界面反応の進行中の該混合物の粘度は制御される。一態様において、該相溶化剤または可塑剤の全ては、最初の供給口14において添加され、それによって先ず該熱可塑性樹脂の「有効」量が最大化され、また該樹脂の粘度が減じられる。このことは、該DVAの混合中の該エスラトマーと樹脂との改善された相反転の実現を可能とする。

0034

供給流26は、該押出機長さの15%から押出機長さ対径の比(L/D)の38%までの何れかの位置において導入される。該L/D比は30〜80、または36〜72、あるいはまた40〜60の範囲にある。該長さLは、典型的に該スクリューのネジ部の長さ、換言すればネジ山を含む該スクリュー部分の長さと言われる。該ネジ山が、上記組成物の成分と直面することのない部分における、該スクリュー上に存在する場合、このような部分は該スクリューの長さLの測定には含められない。該スクリューの径Dとは、該押出機バレル内の孔の最大幅を言い、該孔には該ネジ山が収まり、換言すればそこにスクリューのネジ山が存在する。と言うのは、押出機のスクリューは、典型的に該スクリューの特定の部分の関数に依存して変動する幅を持つ断面を有するからである。ネジ山が、該組成物の成分と直面することのない部分における該スクリュー上に存在する場合、このような部分は押出機のスクリュー長さの測定には含められない。一旦、所定のシステム/組成物に対して設定されると、該L/D比は、典型的には、たとえ該押出機のサイズが変えられたとしても、維持された一定値である。本発明の任意の態様において、供給流26は、該押出機L/Dの15%〜35%の何れに位置していてもよい。供給流26の添加点は、最初の供給口14の後方であるが、あらゆる硬化剤/加硫成分の添加の前である。該導入が極めて近い場合、上記界面反応を開始するための十分な時間を与えることができそうもない。しかし、該相溶化剤の供給流が、該押出機長さの38%以降である場合、該混合物は極めて粘稠であって、該後で添加される硬化剤の良好な分散または該ゴムおよび熱可塑性樹脂の上首尾での相反転を達成することができない恐れがある。

0035

上記エラストマーおよび熱可塑性樹脂を十分に混合して、該ゴムおよび熱可塑性樹脂のグラフト化を達成した後、上記第二の所望の反応、即ち上記ゴムの加硫は、押出機10に添加された既に添加された長い誘導時間を持つ1または複数の硬化剤を介して開始される。該硬化剤は粉末、液体、または固体として添加し得る。本発明の任意の態様において、使用すべき該硬化剤の全ては、予めブレンドして、単一の形状、例えば固体ペレットとすることができる。あるいはまた、該硬化剤の全てまたはその幾分かを、熱可塑性樹脂の予め決められた量と前もってブレンドして、硬化剤プレブレンドを形成することができる。このような態様において、該硬化剤プレブレンドを形成するのに使用する熱可塑性樹脂の量は、上記最終的DVA組成物において使用する熱可塑性樹脂の全量の15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下であろう。従って、該硬化剤の少なくとも幾分かは、該熱可塑性樹脂の全量の0〜15質量%、または該熱可塑性樹脂の全量の0〜10質量%または0〜8質量%と予めブレンドされる。該硬化剤と予備ブレンドするのに使用する該熱可塑性樹脂は、上記第一のまたは第二の熱可塑性樹脂であり得、例えば該DVA組成物が第一のナイロンコポリマーおよび第二のナイロンホモポリマー両者を使用する場合、該硬化剤ペレブレンドは、該コポリマーまたは該ホモポリマーの何れかを含むことができる。該硬化剤は該押出機の供給口30における供給流28を通して添加される。供給口30およびその結果として硬化剤供給流28の導入は、該押出機長さL/Dの30%〜60%の任意の点であり得る。あるいは、本発明の任意の態様において、供給流28は該押出機長さL/Dの33%〜45%の任意の点において該押出機に導入することができる。

0036

加えて、供給口30において、追加の熱可塑性樹脂供給流32が押出機10に入る。これら2つの供給流28、32は、供給口30に入る前にあるいは上で論じたように、追加のミキサを用いて一緒にブレンドすることができ、あるいはこれらの流れ28、32は、上で論じたように、該押出機の長さに沿った許容される供給口30の位置内の任意の点において添加することができる。該追加の熱可塑性樹脂の全量は、供給流32を通して添加されようと、および/または上記硬化剤と予備ブレンドされようと、上記最終的なDVA組成物において使用される該熱可塑性樹脂の全量の10〜75質量%、あるいは25〜70質量%、あるいは30〜65質量%、あるいは30〜55質量%、あるいはまた10質量%以上の範囲内にある。本発明の任意の態様において、この熱可塑性樹脂の第二の添加は、該DVA中の該熱可塑性樹脂の全量の75質量%以下とすべきである。この熱可塑性樹脂部分のこの下流側での添加後に、該DVA組成物に対して必要とされる該熱可塑性樹脂の全てが該押出機に導入された。該熱可塑性樹脂の下流側での添加または第二部分の添加は、該DVA組成物中の該第一の熱可塑性樹脂または第二熱可塑性樹脂であり得る。この下流側での添加は、非-溶融または溶融供給装置を通して実現される。

0037

硬化剤28の導入および上記第一の熱可塑性物質の第二の添加の後、押出機10における温度は、5℃〜50℃だけ低下して、225℃〜260℃の範囲の温度に達する。この押出機温度における低下は、上記混合物におけるエスラトマーの分散粒子の硬化を可能とするためであるが、その最大温度は、該エラストマーのスコーチを防止するように決定されている。この点における押出機10内の温度は、該エラストマーが所望の硬化プロフィールを実現するように、制御された方法での該エラストマーの硬化を可能とする。幾つかの硬化プロフィールを図2に示した。これら硬化プロフィールは押出機10内で得ることができ、該押出機において、段階的成長硬化プロフィール(中実の符号により示されている)が、好ましい硬化プロフィールである。段階的成長硬化プロフィールに関して、該DVAは実質上完全に硬化されて押出機10を退出し、またフィルム形成および物品成形用途における該DVAの後の使用の際の、該硬化への逆戻りの影響をあまり受けない。
上記エラストマーの硬化が開始された後に、供給口30の下流側位置において、上記DVAの追加の成分34を押出機10に導入することができる。このような追加の成分は、熱安定剤および/またはUV安定剤および追加の粘度調整剤、例えば既に論じられたAFOsを含むことができるが、これらに限定されない。このような下流位置において、上記硬化のために、および該硬化によるポリマー鎖の運動制限のために、下流位置における粘度調整剤の添加は、上記押出機を介して該DVAが移動し続けるのに役立つ。粘度調整剤および安定剤は6PPD、ステリックアシッド(steric acid)、および低分子量ナイロンブレンドを含む。1種またはそれ以上のこれら添加剤を0%〜5%にて、好ましくは0.5%〜3%にて、より好ましくは0.5%〜2%にて添加することができる。このような追加の成分34の供給は、混ぜ物のない形態で、固体または液体として、または固体または液体形状の濃厚物として与えることができる。液体形状は、該添加剤がその添加点において該ミキサ中でその融点よりも低い融点を持つ場合には、該添加剤のあらゆる望ましからぬ孤立した溶融(isolated melting)によるフィーダーまたは押出機における閉塞を防止するために好ましい可能性がある。

0038

混合中に発生するあらゆる揮発性材料またはガスは、押出機10に沿った一またはそれ以上の位置(図示せず)における真空ベントを用いて除去することができ、このような真空ベントまたはガス抜き孔は、押出機の分野において周知である。存在する過剰量の酸化亜鉛は酸掃去剤としても作用し、またあらゆるハロゲン化水素ガス中和するであろう。
上記DVAが上記アロイを形成するために混合された後、本発明の任意の態様において、該DVAは押出機10を退出し、下流域の作業、例えばペレット化押出機を通して該DVAを送る準備のためにメルトギヤーポンプを通る。

0039

上記押出混合のための制御条件の一つは比エネルギーであり、これは上記押出機を通過する素材当たりの、該押出機に供給される全エネルギーに等価である。該材料に供給される全エネルギーの量は、該押出機におけるメルト温度、該押出機における押出機ブロックを回転するのに要するエネルギー量、該押出機を通って移動する素材の量、および該押出機を通って移動する該素材の速度によって影響される可能性がある。例えば、低粘度および低融点を持つ小さな容量の素材が押出機を移動する場合、該押出機を介して該材料を移動するのにそれ程のエネルギーは必要とされない。逆に言えば、該材料の選択に応じて、より低いスクリュー速度は、該スクリューを回転するのにより低いエネルギーを要し、また該メルト内にはより低い温度が発生する。この関連性により、該スクリューのRPMは、該メルト温度に比例し、従ってより高いメルト温度を有するより高い粘度の混合物については、より多量のエネルギーが、与えられたスクリューデザインに対して必要とされる。上記エスラトマーおよび熱可塑性樹脂成分の動的混合のための従来の条件は、一般に0.35kw-時/kgよりも大きく、またはこれを超える比エネルギーを必要とする。しかし、本出願人は、このような高い比エネルギーは、エチレンを主成分としないエスラトマーを含むDVAの所望の形態にとって有害である可能性があることを確認した。本発明は、該比エネルギーの低減を可能としており、即ち任意の態様に対する該比エネルギーは、0.37kw-時/kg以下、あるいはまた0.28〜0.35kw-時/kgの範囲、あるいはまた0.33〜0.30kw-時/kgの範囲にある。

0040

上記DVAの製造のためのもう一つの制御条件は、押出中に該DVA材料が受ける剪断速度である。該押出機に対する該剪断速度は、以下のように計算される:
剪断速度(sec-1)=(π・押出機の径・スクリュー速度)/スクリュー間隙
剪断速度は、典型的に装置のサイズには独立であり、該DVAを得るために様々なサイズの押出機を使用することが可能である。本発明に対して、該剪断速度は7,500sec-1〜50sec-1、あるいはまた5,750sec-1〜65sec-1の範囲、あるいは5,000sec-1〜100sec-1の範囲、または4,750〜500sec-1の範囲にある。剪断速度に、該押出機内の該材料の滞留時間(速度/自由体積)を乗じた場合、該機械のRPM当たりの剪断歪を決定することができ、またこの値は材料を製造する場合に、機械のサイズとは独立にスケールアップするために使用することができる。本発明の滞留時間は60秒〜600秒の範囲にあり、これは最初の押出機供給口14から上記ペレタイザーからのペレットの放出までを測定したものであり、供給口14から該押出機末端までを測定した場合には、該滞留時間は30秒〜500秒の範囲にある。
押出機10の容量または速度は、任意の与られた押出機スクリューデザインに対して、該押出機のサイズおよびスクリュー速度に比例する。本発明に対して、該押出機の容量は、320mmまでの最大径を持つ、40〜200RPMの速度を有する押出機に対して、30kg/時〜最大150kg/時であることが好ましい。本発明の任意の態様において、該スクリューは40mm〜150mmあるいはまた40mm〜100mmの範囲の最大径を持つ。該容量は、より大きな径を持つ押出機に対しては、以下の式を利用してスケールアップすることができる:
押出機2の容量=[押出機1の容量]・(押出機2の径/押出機1の径)2.7
この容量は、熱可塑性物質の加硫のために従来使用されている値に対して減じられている。これは、この型のDVAに固有のものであり、ここで該DVAの形態は、タイヤインナーライナーという意図された最終的用途において所望の性能を実現するために重要である。

0041

図1は二軸スクリュー押出機を説明するものであるが、本発明は、2つを超えるスクリューを持つ押出機で実施することができ、また米国特許第7,655,728号に開示されている型のリングスクリュー(ring screw)押出機で実施することも可能である。但し、該押出機が、上述の添加順序、比エネルギー及び剪断速度を実現するように組立てられまたは改良されていることを条件とする。
上記動的加硫工程中、数種の重要な反応/メカニズムが生じる。その第一は、上記熱可塑性樹脂と上記エラストマーとの間の反応である。例えば、ポリアミドのアミノ基等の該熱可塑性物質の成分は、ハロゲン化エラストマーペンダントハロゲンと反応し得る。この界面グラフト化反応は、結果として高粘度のエラストマー系コポリマーを与える。一方で、物理的メカニズム、例えば浸蝕現象および他の公知の液滴崩壊メカニズム、例えば毛管液滴崩壊が、上記剪断混合のために起こる可能性がある。該熱可塑性樹脂でグラフト化されているゴムのエッジ部分は、該剪断混合および該コポリマーの伸長流動(elongation flowing)中に、主要なゴム粒子本体からもぎ取られる。上記DVAが、この系に適用された過度のエネルギーまたは温度のために著しく加熱された場合、該エラストマーの架橋が、実際のところ該浸蝕現象および他の公知の液滴崩壊メカニズムを減速してしまい、また該エラストマーが該DVA内に細かく分散される能力を減じてしまう恐れがある。

0042

上記界面グラフト化反応および上記剪断混合は、DVAが、連続する上記ナイロン相内に小さな粒子としてのエラストマーの微細な分散系を含むことを可能とする。該DVA、とりわけ混合の初期段階において、大量のエスラトマーを含むそのブレンドの加工において、該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂は一緒に溶融されるので、より低い軟化温度を持つ該エスラトマーおよび熱可塑性樹脂は、共-連続(co-continuous)形態を形成し、また熱可塑性樹脂粒子を明確に示す可能性がある。該界面グラフト化反応が生じた場合、界面張力は低下し、これは、これら2つの相を相溶性とする。硬化中、該エラストマー相は分散され、またこれは該熱可塑性樹脂の連続相内に分散された不連続相となる。上記動的に加硫されたエラストマーは、1μm以下の、あるいは約0.1μm〜約1μmという別の範囲、あるいは約0.1μm〜約0.75μm、あるいは約0.1μm〜約0.5μmの範囲の平均粒度を持つ小さな粒子として該熱可塑性樹脂マトリックス内に分散されていることが好ましい。粒度は、タッピングフェーズ原子間力顕微鏡法(AFM)を含む、当分野において周知の方法により測定することができる。
既に述べた如く、上記DVAを製造する方法は、該DVAの形態に影響を及ぼす。本発明の方法は、従来のマスターバッチ混合法または従来の二軸スクリュー操作中に達成される形態を超えて、該DVAの形態を改善する。前者のマスターバッチ法におけるように該ゴム中には存在しない上記硬化剤のために、上記界面反応は上記硬化反応から効果的に分離されており、該硬化反応は、本発明の一段階工程においては、最初に硬化剤の添加点において開始され、その後および結果として上記界面グラフト化反応へと続く。該DVAの形態は、毛管粘度および押出表面粗さを含む、該DVAフィルムの特別な性質により影響を受ける可能性があり、あるいは原子間力顕微鏡法等の分析手段によって決定できる。

0043

上記DVAの毛管粘度は、実験室用キャピラリーレオメータ—(Laboratory Capillary Rheometer)で測定され、その測定値はLCR値として関連付けられる。該毛管粘度の増加は、剪断混合中に起こり得る粘度低下における減少を示しており、従ってより高いLCR値が、本発明にとっては望ましい。好ましくは、該DVAは、1200sec-1において測定した場合に少なくとも350Pa-sec、また300sec-1において測定した場合に少なくとも900Pa-secという240℃における平均LCR粘度を持つ。任意の態様において、300sec-1において測定した場合、該LCR粘度は約900Pa-sec〜約1,600Pa-secの範囲、または約950Pa-sec〜約1,400Pa-secの範囲にある。
上記押出表面粗さ(ESR)は、上記DVAの表面平滑性の一尺度であり、数値が低い程、より平滑な表面を示す。より低い数値は、また上記エラストマー相がより均一であり、かつ上記連続な熱可塑性樹脂相内により十分に分散していることを示す。該ESRは、特に重要な押出特性である。と言うのは、これが最終用途における最終製品内の該DVAの性能を決定付ける可能性があるからである。好ましくは、該DVAは1.5μm以下のESR値を持つ。任意の態様において、該ESR値は約0.5〜約1.3μmの範囲にある。もう一つの態様において、該DVAのESR値は約0.5〜約1.0μmの範囲にある。

0044

従って、本発明は以下の態様を提供する:
A. 動的加硫アロイの製造方法であって、該アロイは少なくとも1種のエスラトマーおよび少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含み、該方法は以下の連続する諸工程を含む:
a. 該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂の第一部分を、押出機の最初の供給口に供給する工程;
b. 該エラストマーと該熱可塑性樹脂の第一部分とを混合する工程;
c. 該押出機に相溶化剤を供給する工程;
d. 該エラストマー、該熱可塑性樹脂の第一部分および該相溶化剤を混合して、該エラストマーの如何なる硬化もまたは如何なる有意な硬化もなしに、該エスラトマーおよび該熱可塑性樹脂のグラフト化を開始させる工程;
e. 該熱可塑性樹脂の第二部分を該押出機に供給する工程;および
f. 該押出機の内容物を剪断条件下で混合して、該エラストマーが該熱可塑性樹脂マトリックス内に粒子として分散され、かつ該粒子が少なくとも80%の硬化を実現するまで、該エラストマーを硬化させ、かつ混合し、それによって動的に加硫されたアロイを形成する工程。
B. 上記エラストマーを、上記動的加硫アロイの他の成分との如何なる事前の混合もなしに、上記供給口に直接添加する、態様A記載の方法。
C. 少なくとも1種の硬化剤を、工程e)中に添加する、態様AまたはB記載の方法。

0045

D. 工程e)の後、かつ上記エラストマー粒子の硬化開始後に、少なくとも1種の相溶化剤または粘度調整剤を上記押出機に供給する、態様A〜Cの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
E. 工程a)、c)またはe)中に、少なくとも1種の安定剤をも上記押出機に供給する、態様A〜Dの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
F. 更に、上記硬化剤を上記押出機に供給する前に、該少なくとも1種の硬化剤を上記熱可塑性樹脂の量と共にペレット化する工程をも含む、態様A〜Eの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
G. 上記熱可塑性樹脂の第二部分が、上記アロイの内の該熱可塑性樹脂全体の10〜75質量%であり、かつ該熱可塑性樹脂の第二部分の添加位置が、上記押出機に関するL/D比の30〜60%という範囲の任意の位置である、態様A〜Fの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
H. 更に、第二のエスラトマーを上記押出機の最初の供給口に供給する段階をも含む、態様A〜Gの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
I. 上記熱可塑性樹脂がポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホネート、ポリアクトン(polyactones)、ポリアセタール、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル樹脂、スチレン-無水マレイン酸樹脂、芳香族ポリケトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、態様A〜Hの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。

0046

J. 上記熱可塑性樹脂がポリアミドであり、また特にナイロン-6、ナイロン-12、ナイロン-6,6、ナイロン-6,9、ナイロン-6,10、ナイロン-6,12、ナイロン-6,66コポリマー、ナイロン-11、およびこれらの混合物からなる群から選択される、態様A〜Iの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
K. 上記第二のエラストマーが無水マレイン酸-変性エチレンエチルアクリレートである、態様H〜Jの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
L. 上記相溶化剤が、可塑剤(例えば、BBSA)、または反応性可塑剤(例えば、PIBSA)、または可塑剤と反応性可塑剤との組合せである、態様A〜Kの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
M. 上記硬化剤パッケージ全体の一部が、上記最初の供給口において添加される、態様A〜Kの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
N. 上記エラストマーが、イソブチレン由来のエスラトマーである、態様A〜Mの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
O. 上記エラストマーが、イソブチレンとアルキルスチレンとのコポリマーである、態様A〜Nの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
P. 上記エラストマーがハロゲン化されている、態様A〜Oの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
Q. 上記エラストマーが、上記アロイ中に、上記エスラトマーおよび熱可塑性樹脂の全質量を基準として、約2〜約90質量%の範囲の量で存在する、態様A〜Pの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。

0047

R. 上記混合の剪断速度が、以下の範囲の何れか1つにある、態様A〜Qの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法:7,500sec-1〜50sec-1;5,750sec-1〜65sec-1;5,000sec-1〜100sec-1;または4,750〜500sec-1。
S. 上記押出機における上記DVAの滞留時間が、30秒〜500秒の範囲にある、態様A〜Rの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
T. 上記押出機が、40〜200RPMの速度を有し、320mmまでの最大径を持つ押出機に対して、30kg/時〜最大150kg/時までの容量を持つ、態様A〜Sの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
U. 上記硬化剤を上記押出機に供給した後、該押出機が、0.39Kw-時/kg以下の範囲、または0.35〜0.29Kw-時/kgの範囲、または0.33〜0.30Kw-時/kgの範囲の比エネルギーにて稼働される、態様A〜Tの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
V. 上記アロイが、更にシートまたはフィルムに押出される、態様A〜Uの何れか1つまたはその任意の組合せに記載の方法。
W. 上記製造されたDVAシートまたはフィルムが、i) 1.5μm以下、ii) 0.5〜1.5μm、iii) 0.5〜1.3μm、またはiv) 0.5〜1.0μmの範囲の何れか1つにおけるESR値を持つ、態様Vに記載の方法。

0048

今から、DVAを製造するための本発明の方法を、以下の非限定的な実施例に関連して更に説明しよう。
可能な場合には、標準的ASTMテストを使用して、本発明のDVAの物理的諸特性を測定した。表1には、これら実施例において使用したテスト手順をまとめた。
上記DVAの極限伸び(UE)は、ASTM D412に従って測定した。該UEは、該材料のストランド破壊される前に伸びることのできる距離を示す。
M100テストは、該材料のモジュラスを測定するものであり、また単位面積当たりの力で表した100%伸び率における耐歪性を示す。
上記LCRは、変更されたASTM D-3835-02テストに従って、ラボラトリーキャピラリーレオメータ(「LCR」)で測定される。該変更では、該テストを220℃または240℃にて行い、測定値を1200s-1または300s-1にて取得し、使用した温度および測定速度は、報告されたデータにおいて特定されている。該標準テストの条件に対するあらゆる他の変更は、適切なデータと共に報告されている。以前の比較用データにおいて、該材料は1200s-1においてテストされたが、その理由は、これが、より高い剪断速度にて加工された材料に対しては慣例であるからである。本発明の肝要な部分は、該押出機への該成分の供給順序を変更したために、高い剪断の使用が、該DVAの所望の物理的諸特性を実現するためには不要となり、また意外にも本発明の供給順序が、低剪断力および改善されたDVA形態の使用を可能とするという知見である。
押出表面粗さ(ESR)は、フェデラル(Federal)により提供されたサーファライザー(Surfanalyser)を使用して測定され、また操作に関する製造業者取扱説明書に従って測定される。該サーファナライザーは、材料表面の算術的な粗さ:Raを測定する。

0049

酸素の透過度は、薄膜を介する酸素輸送動的測定原理の下で動作するモノコンオキシトランモデル(MOCON OxTran Model) 2/61を用いて測定した。その測定単位は(7.50×)cc-mm/m2-日-kPa(cc-mm/m2-日-mmHg)である。一般に、この方法は以下の通りである:平坦なフィルムまたはゴムサンプルを、酸素を含まないキャリヤガスを用いて残留酸素パージした拡散セルに、クランプで固定する。安定な値が設定されるまで、該キャリヤガスをセンサーに送る。次いで、純粋な酸素または空気を、該拡散セルチャンバーの外側に導入する。該フィルムを介して該チャンバー内部に拡散する酸素をセンサーまで搬送し、該センサーは酸素の拡散率を測定する。
透過度は以下の方法によりテストした。上記サンプル組成物由来の薄い加硫されたテスト用検体を、拡散セルに取付け、また油浴内で60℃にて条件を整えた。空気が与られた検体を透過するのに要する時間を記録して、その空気透過度を決定する。テスト用検体は、径12.7cmおよび厚み0.38mmを持つ円形プレートであった。空気透過度を測定する際の誤差(2σ)は、± 0.245(x108)単位である。
低温疲労(Low Temperature Fatigue;LTF)テストは、ウエシマセイサクショ(Ueshima Seisakusho Co.)により製造されているコンスタントストレス/ストレインファティギューテスタ(Constant Stress/Strain Fatigue Tester)を用いて行った。テスト用検体は、JIS #3ダイを用いて厚み1mmの押出キャストフィルムから切出し、材料は150℃にて16時間乾燥させた。全体として10個の検体を、-35℃、周波数5Hz、全変位40%にて一度にテストする。この装置は、検体が破壊される時点におけるサイクル数を記録する。ワイブル(Weibull)分布解析から得た特性サイクル数を、上記LTF値として報告する。

0050

0051

上記DVAサンプルにおいて使用された様々な成分の一覧を、以下の表2に与える。

0052

0053

比較用サンプルA1およびA2を、DVAを製造するための以下の以前から知られている方法に従って製造した。先ず、ゴムマスターバッチを、バッチ密閉式ミキサを使用して混合した。また、該エラストマーマスターバッチを「促進処理(accelerated)」した。その意味は、硬化剤を、該ゴムの硬化開始温度以下の温度にて、該バッチミキサ内で該エラストマーと予め混合することである。該ゴムマスターバッチを混合した後、これをゴム造粒機に導入した。熱可塑性樹脂のマスターバッチを、二軸スクリュー押出機を用いて混合し、次いでペレット化した。次に、該造粒されたゴムマスターバッチ、上記相溶化剤および該ペレット化した樹脂マスターバッチを、次いで同方向回転型完全噛合い式ネジを持つ該DVA加工用二軸スクリュー押出機に供給した。この方法は「デュアルマスターバッチ(dual masterbatching)」として知られている。以前のマスターバッチ法により製造したDVAは、該エラストマーマスターバッチが、該DVAの製造のかなり前に製造された場合には、該エラストマーの戻り/劣化被る危険性がある。
比較用サンプルB1およびB2は、エラストマーマスターバッチを製造しない、もう一つの公知法によって製造した。樹脂マスターバッチは、従来の方法を用いて製造した。該樹脂マスターバッチ、相溶化剤、エスラトマー、硬化剤、および全ての残りの成分を、上記DVA製造用二軸スクリュー押出機の供給口に直接添加した。
サンプルA1、A2、B1およびB2の組成は同等であった。また、該組成は、以下の表3において、ゴム100部当たりの部で表された各成分の量と共に与えられている。これらのサンプルにおいては、該DVAの質量%に換算して、BIMSMエスラトマーは、49.01質量%にて存在し、また上記第一の熱可塑性樹脂、即ち上記ポリアミドコポリマーは、30.91質量%の量で存在し、また上記可塑剤は13.25質量%の量で存在する。
上記比較用サンプル全てに関する諸特性は、表3に示されている。

0054

0055

次に、開示された発明に従うサンプルを、上記と同様の二軸スクリュー押出機を用いて製造した。ここでは、該硬化剤の添加位置および該熱可塑性樹脂の割当て分を変更した。データを以下の表4に与える。これらサンプルに対して、タルクで被覆した造粒エスラトマー、ポリアミドコポリマーペレットおよび濃縮ペレット形状にある酸化防止剤は全て、押出機10の最初の供給口14に別々に添加した。該PIBSA(相溶化剤としての)は、該最初の供給口から測定された、該押出機長さの約15%の位置において添加した。該ポリアミドの50%および該硬化剤の全てを、表4に示したように該押出機のL/Dに沿った変動する点において、押出機10に導入する。表4における組成の値は、全てphr単位である。

0056

0057

表3および表4のLCR値に関する適切な比較は、より高い周波数における結果(表3)が、より低い周波数(表4)において測定された結果の約1/4であろうことにある。従って、多成分硬化剤系を用いるサンプル1〜3について、該LCRは、従来法で製造したDVAに関するLCR値に匹敵しており、従って従来法について押出した際の該材料の粘度および本発明の材料の粘度は、同等である。
しかし、極限引張強さの値および極限伸びの値は低く、しかしこれらの100%モジュラス値はより高いものである。これは、高い硬化度を示しており、また目標とする該DVAに関する改善された形態および性能を実現している。硬化剤として金属酸化物のみを使用しているサンプル4〜6に関連して、そのLCR値は、表3のサンプルを超えて更に改善されており、一方では同等なUTSおよびより低い極限伸びと共に、高い100%モジュラスを実現している。
上記硬化系によって規定されるような各DVA群に関する物理的諸特性は、より低い透過係数およびより低いESR値が、L/D=44%において得られたことを示している。即ち、L/D=44%という下流側での投入は、本発明の全ての態様またはその少なくとも一つにとって好ましい態様である。上記データは、また該金属酸化物硬化剤を含むDVAサンプルが、より低い透過係数およびより低いESR値を達成していることをも示している。

0058

上記ゴムおよび熱可塑性樹脂に係る従来の別々のマスターバッチ化に対する、本発明によるワンパス法利用の一利点は、該マスターバッチ劣化の可能性を排除することであり、一方で該材料を混合してDVAとすることが延期される。促進化されたゴムマスターバッチの放置が長い程、該ゴムはより一層スコーチを起こし易くなる。該熱可塑性樹脂マスターバッチの放置が長い程、該可塑剤は、該混合物から滲出し始める恐れがあり、該滲出は、該樹脂ペレット粘着性における増加のために、該生成物を取扱う際のおよびミキサに該生成物を取する際の困難さへと導く可能性がある。
下流側位置に対比して、上記最初の供給口において供給される熱可塑性樹脂の量を分割することの効果を確認するために、44%L/Dの下流側位置において注入される樹脂の量を変化させ、得られるDVAをテストした。該DVAの組成は以下の表5に与えられており、またその結果は、以下の表6に提示されている。該添加工程は、ほぼ15%L/Dという距離における該最初の供給口の下流側位置において、上記相溶化剤を添加する段階を含んでいた。
上記硬化剤および上記変動する追加のナイロンの量を添加した後の、上記押出機バレル温度変更の効果をも調査した。表6に書留められた温度は、硬化が開始された際のおよび該材料がLの約80%から85%の点まで該押出機中を進んだ際の温度であり、その後該温度は、該DVAが該押出機を出るまで、しだいに減少する。また、温度変化に関連するデータは、図3にも提示されている。

0059

0060

0061

上記ナイロンの10〜70%下流側での添加という、変動する量を用いた上記DVAのESR値全ては1.5μm未満であり、またそのLCR値の殆んど全てが、1,000を超えている。即ち、該ナイロンの下流側添加が、上記エラストマーの上記熱可塑性樹脂内への分散(dispersity)を妨害しないことを示している。上記比エネルギーは、下流側ナイロンの割合が増大する場合、各バレル温度事例に対してより低くなる。該より低い比エネルギーは、機械の動力が律速条件である場合には、押出供給量における相応の増加を可能とする。このことは、しばしば、従来のオレフィン系DVAプロセスよりも低いスクリュー速度での操作であるために、目下のDVAプロセスにおいて事実である。
上記押出機に導入される上記加硫側ナイロンの量に対して、両バレル温度に対する比エネルギーに関するデータは、図3に図表として示されており、また該データの直線外挿値が決定された。図3に見られるように、硬化の際の温度の増加に伴って、該系により消費される比エネルギーは減少する。
上記最初の供給口における熱可塑性樹脂量のこの減少は、上記押出機におけるより長い滞留時間を可能とし、このより長い滞留時間は、該ゴムに対するナイロンの相溶化を可能として、あらゆる硬化の開始前に、より小さな粒度のゴムに対する高いグラフト率を実現する。温度におけるあらゆる増加が、より低い比エネルギーのために制限され、そのため該DVAが該押出機を通して進む際に、該エラストマーのスコーチを防止する。
研究を、比較例サンプルA1のDVA組成を用いて完全なものとした。この研究では、上記硬化剤パッケージの添加点のみを、上記押出機の長さに沿って変化させた。

0062

0063

上記DVAの上述の性能特性は、上記硬化剤パッケージのみを上記最初の供給口の下流側に添加した場合においてさえも改善される。
上記混合方法の更なる比較を、単一の処方について行った。上記DVAを以前のマスターバッチ法(上述の方法A)および目下の開示された方法両者により製造した。該DVAの組成を以下の表8に提示する。

0064

0065

多数回の実験を上記同一の組成に関して行ったが、上記2つの異なる方法を利用した。これら多数回に及ぶ実験の結果を以下の表9に提示する。

0066

0067

上記データによって立証されている如く、上記2つの方法に関するショアA硬さの値は同等であるが、その透過度は、そのESRの値同様に著しく改善されている。付随的に、そのLCRの値は等しいか、またはそれ未満であり、このことはトルクまたは溶融温度が律速条件である場合に、容量増加するのに役立つ可能性がある。上記DVAを製造する上記開示された方法を用いれば、約1.20cc-mm/m2-日-kPa(0.16cc-mm/m2-日-mmHg)以下の、あるいはまた約0.975cc-mm/m2-日-kPa(0.13cc-mm/m2-日-mmHg)以下、あるいは約1.13〜0.375cc-mm/m2-日-kPa(0.15〜0.05cc-mm/m2-日-mmHg)の範囲の透過係数を持つフィルムを得ることができ、そのより低い値は、独立のより低い透過係数を持つエスラトマーおよび熱可塑性樹脂に対する処方を調節し、またDVAの製造に係る該開示された方法を利用することによって得ることができる。

実施例

0068

上述の明細および実施例は、主/第一エスラトマーとしての低透過性エラストマーに特有なものであるが、該開示法は、界面グラフト化が起こる、反応性混合物からDVAを製造するための解決策を指向しているので、該方法は他の型のエスラトマーおよび熱可塑性物質(および第二の材料)と共に使用することができ、ここで該混合物は反応性混合物である(添加された硬化剤によるあらゆる架橋反応を除く)。
数値的な下限および数値的な上限が本明細書において列挙されている場合、任意の下限から任意の上限までの範囲が意図されている。本発明の実例となる態様を詳細に説明してきたが、当業者には、本発明の精神並びに範囲を逸脱することなしに、様々な他の変更が明らかであり、また容易に行うことができることを理解するであろう。従って、ここに添付された特許請求の範囲が、ここに記載の実施例および説明に限定されることはなく、寧ろ該特許請求の範囲は、本発明に備わっている特許性ある新規性を持つ特徴の全てを包含するものと解釈されるべきであり、該特徴は、本発明が関与する分野における当業者によって等価物として扱われるであろうあらゆる特徴を含む。
本発明を、多数の態様および具体的な実施例との関連で上に説明した。多くの変更自体が、上記詳細な説明に照らして、当業者に示唆されているであろう。このような明白な変更の全ては、添付された特許請求の範囲の完全に意図された範囲に入る。

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