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技術 アスペルギルス・フミガタス(Aspergillusfumigatus)由来のグルコアミラーゼを発現するトリコデルマ・レーシ(Trichodermareesei)宿主細胞、及びその使用方法

出願人 ダニスコ・ユーエス・インク
発明者 ジー、ジンファー、リンリー、スン・ホーリ、ジャルセンシェティ、ジャヤラマ・ケータン、ゾンメイジャン、ボーゾン、クン
出願日 2013年11月21日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2015-547962
公開日 2016年1月12日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 2016-500267
状態 特許登録済
技術分野 微生物による化合物の製造 発酵液の蒸留、酒類の加工、食酢及びビール 微生物、その培養処理 突然変異または遺伝子工学 食品の着色及び栄養改善
主要キーワード 乾燥固形分含量 車海老 調節温度 開放システム 計量型ポンプ 保持管 製造製品 乾燥重量パーセント
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年1月12日)のものです。
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図面 (18)

課題・解決手段

トリコデルマレーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞(AfGATR)において発現される、アスペルギルスフミガタス(Aspergillus fumigatus)由来真菌グルコアミラーゼが、提供されている。トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞は、天然に発現されるAfGAアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)より高いレベル又は少なくとも同等のレベルにてAfGATRを発現する。AfGA1TR及びAfGA2TRを含むAfGATRは、高温及び低pHにて高活性を呈するため、アスペルギルス・カワチイ(Aspergillus kawachii)のαアミラーゼ(AkAA)などのαアミラーゼの存在下で、AfGATRは糖化プロセスにおいて効率的に利用され得る。AfGATRは好都合にもデンプン糖化触媒して、アスペルギルス・ニガーアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼ(AnGA)により、又はアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)において発現される天然のAfGAにより触媒される糖化の産物と比べてDP1(即ち、グルコース)が著しく富化されたオリゴ糖組成物を生ずる。AfGA1TR、AfGA2TR又はその変異体などのAfGATRは、AnGA及び天然に発現されるAfGAよりも低用量で使用して、同等なレベルのグルコースを生成し得る。

概要

背景

デンプンアミロース(15〜30% wt/wt)とアミロペクチン(70〜85% wt/wt)の混合物からなる。アミロースは、約60,000〜約800,000の分子量(MW)を有するα−1,4−結合型グルコース単位線状鎖からなる。アミロペクチンは、24〜30グルコース単位毎にα−1,6分岐点包含した分岐鎖ポリマーで、MWは1億にもなる場合がある。

現在、デンプン由来の糖を濃縮デキストロースシロップ形態で製造する際には、(1)αアミラーゼによる、固体デンプンのデキストリン平均重合度約7〜10)への液化(又は減粘)と、(2)グルコアミラーゼアミログルコシダーゼ又はGAとも呼ばれる)による、得られた液化デンプン(即ち、デンプン加水分解産物)の糖化と、を含む、酵素により触媒されるプロセスが用いられる。得られるシロップ高グルコース含量を有する。市販のグルコースシロップの多くは、続いて酵素により、イソシロップとして知られるブドウ糖果糖混合物へと異性化される。また、得られたシロップを、酵母菌などの微生物を用いて発酵させ、例えば、エタノールクエン酸乳酸コハク酸イタコン酸グルタミン酸一ナトリウムグルコン酸塩リジン、他の有機酸、他のアミノ酸、及び他の生化学物質を含む商品生産することができる。発酵及び糖化を同時に実施することで(即ち、SSFプロセス)、経済性効率性を向上させることができる。

グルコアミラーゼ(グルカン1,4−α−グルコヒドロラーゼ、EC 3.2.1.3)は、連続したグルコース単位を、デンプン又は関連するオリゴ及び多糖類分子非還元末端から除去するのを触媒する、エキソ作用型カルボヒドラーゼ加水分解するデンプンである。グルコアミラーゼは、デンプン(例えば、アミロース及びアミロペクチン)の直鎖状及び分枝グルコシド結合の両方を加水分解し得る。他方、αアミラーゼは、内部のα−1,4−グルコシド結合を無作為に切断することにより、デンプン、グリコーゲン、及び関連する多糖類を加水分解する。グルコアミラーゼは、デンプン糖化、醸造焼成食品業界向けシロップ類の生産、発酵プロセス用の供給原料の生産、及び動物飼料消化率向上の目的を含む、多様な目的に使用されてきた。

グルコアミラーゼは、多くの細菌類菌類及び植物の株から生成される。例えば、グルコアミラーゼは、アスペルギルスフミガタス(Aspergillus fumigatus)の株により生成される。Luo et al.(2008)「Production of acid proof raw starch−digesting glucoamylase from a newly isolated strain of Aspergillus fumigatus MS−09」,Sci.Tech.Food Indus.29(5):151〜154;Sellars et al.(1976)「Degradation of barley by Aspergillus fumigatus Fres」,Proc.Int.Biodegradation Symp.,3rd,S.J.Miles et al.,eds.,Appl.Sci.,Barking,UK,pp.635〜43;Domingues et al.(1993)「Production of amylase by soil fungi and partial biochemical characterization of amylase of a selected strain(Aspergillus fumigatus Fresenius)」,Can.J.Microbiol.39(7):681〜85;Cherry et al.(2004)「Extracellular glucoamylase from the isolate Aspergillus fumigatus」,Pakistan J.Biol.Sci.7(11):1988〜92。しかしながら、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)は、ヒト及び植物に対して非常にアレルギー性であり、かつ病原となる。よって、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)は、食用製造製品工業プロセスに用いられるグルコアミラーゼに対して生存可能産生宿主ではない。A.フミガタス(A. fumigatus)のグルコアミラーゼを好適な宿主から生成することに対するニーズが存在している。

概要

トリコデルマレーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞(AfGATR)において発現される、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)由来の真菌グルコアミラーゼが、提供されている。トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞は、天然に発現されるAfGAアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)より高いレベル又は少なくとも同等のレベルにてAfGATRを発現する。AfGA1TR及びAfGA2TRを含むAfGATRは、高温及び低pHにて高活性を呈するため、アスペルギルス・カワチイ(Aspergillus kawachii)のαアミラーゼ(AkAA)などのαアミラーゼの存在下で、AfGATRは糖化プロセスにおいて効率的に利用され得る。AfGATRは好都合にもデンプンの糖化を触媒して、アスペルギルス・ニガーアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼ(AnGA)により、又はアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)において発現される天然のAfGAにより触媒される糖化の産物と比べてDP1(即ち、グルコース)が著しく富化されたオリゴ糖組成物を生ずる。AfGA1TR、AfGA2TR又はその変異体などのAfGATRは、AnGA及び天然に発現されるAfGAよりも低用量で使用して、同等なレベルのグルコースを生成し得る。

目的

また、(a)配列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有する組み換えAfGATR又はその変異体を発現するT.レーシ(T. reesei)宿主細胞を提供する

効果

実績

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請求項1

列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有するAfGATR又はその変異体発現する組み換えトリコデルマレーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞であって、前記トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞が、同一の条件下で前記AfGATR又はその変異体と同じアミノ酸配列を有するAfGA又はその変異体を発現するアスペルギルスフミガタス(Aspergillus fumigatus)宿主細胞と同等のレベルにて、前記AfGATR又はその変異体を発現する、組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞。

請求項2

配列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有するAfGATR又はその変異体を発現する組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞であって、前記AfGATR又はその変異体が、AfGATR又はその変異体と同じアミノ酸配列を有するAfGA又はその変異体よりも熱安定性に優れ、かつ前記AfGA又はその変異体がA.フミガタス(A. fumigatus)宿主細胞において発現される、組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞。

請求項3

(a)配列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有する組み換えAfGATR又はその変異体を発現するT.レーシ(T. reesei)宿主細胞を提供する工程と、(b)前記組み換えAfGATR又はその変異体の生成を可能にする条件下で前記宿主細胞を培養する工程と、を含む、組み換えAfGATR又はその変異体を生成するための方法であって、前記AfGATR又はその変異体が、AfGATR又はその変異体と同じアミノ酸配列を有するAfGA又はその変異体よりも熱安定性に優れ、かつ前記AfGA又はその変異体がA.フミガタス(A. fumigatus)宿主細胞において発現される、組み換えAfGATR又はその変異体の生成方法

請求項4

請求項1若しくは請求項2に記載の宿主細胞、又は請求項3に記載の方法により生成される組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項5

前記AfGATR又はその変異体が74℃でpH5.0にて10分間にわたって少なくとも70%の活性を有する、請求項4に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項6

前記AfGATR又はその変異体がAfGA1TR又はその変異体である、請求項5に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項7

前記AfGA1TR又はその変異体が、55℃〜74℃の温度範囲でpH5.0にて10分間にわたって少なくとも70%の活性を有する、請求項6に記載の組み換えAfGA1TR又はその変異体。

請求項8

前記AfGATR又はその変異体の至適温度が約68℃である、請求項7に記載の組み換えAfGA1TR又はその変異体。

請求項9

前記AfGATR又はその変異体がAfGA2TR又はその変異体である、請求項5に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項10

前記AfGA2TR又はその変異体が、61℃〜74℃の温度範囲でpH5.0にて10分間にわたって少なくとも70%の活性を有する、請求項9に記載の組み換えAfGA2TR又はその変異体。

請求項11

前記AfGA2TR又はその変異体の至適温度が約69℃である、請求項10に記載の組み換えAfGA2TR又はその変異体。

請求項12

前記AfGATR又はその変異体が、配列番号12に対して少なくとも90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項4〜8のいずれか一項に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項13

前記AfGATR又はその変異体が配列番号12を含む、請求項12に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項14

前記AfGATR又はその変異体が、配列番号12に対して少なくとも80%、90%、95%、若しくは99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、請求項4〜8のいずれか一項に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項15

前記AfGA1TR又はその変異体が配列番号12からなる、請求項14に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項16

前記AfGATR又はその変異体が、配列番号13に対して少なくとも90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項4〜5及び9〜11のいずれか一項に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項17

前記AfGATR又はその変異体が配列番号13を含む、請求項16に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項18

前記AfGATR又はその変異体が、配列番号13に対して少なくとも80%、90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、請求項4〜5及び9〜11のいずれか一項に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項19

前記AfGA1TR又はその変異体が配列番号13からなる、請求項18に記載の組み換えAfGATR又はその変異体。

請求項20

デンプンを含む組成物糖化して、グルコースを含む組成物を生成する方法であって、前記方法が、(i)請求項4〜19のいずれか一項に記載の単離されたAfGATR又はその変異体をデンプン組成物と接触させる工程と、(ii)前記デンプン組成物を糖化して前記グルコース組成物を生成する工程と、を含み、前記AfGA1TR又はその変異体が、デンプンを含む組成物からグルコースを含む組成物への糖化を触媒する、方法。

請求項21

グルコースを含む前記組成物が、同一の条件下で24時間の糖化後にAnGAにより生成されたDP1を含む第2の組成物と比較してDP1が富化される、請求項20に記載の方法。

請求項22

グルコースを含む前記組成物が、同一の条件下で野生型AfGAにより生成されたDP1を含む第2の組成物と比較してDP1が富化される、請求項20に記載の方法。

請求項23

前記AfGATR又はその変異体がAfGATR2であり、グルコースを含む前記組成物が、同一の条件下でAfGA1TRにより生成されたDP1を含む第2の組成物と比較してDP1が富化され得る、請求項20に記載の方法。

請求項24

前記AfGA1TR又はその変異体が、同一の条件下でAnGAの約40%〜50%の用量にて糖化の24時間後に同じDP1生産量を生ずる、請求項20に記載の方法。

請求項25

デンプンを含む前記組成物が、液化デンプン、糊化デンプン、又は粒状デンプンを含む、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。

請求項26

約30℃〜約65℃の温度範囲で糖化が行われる、請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。

請求項27

前記温度範囲が47℃〜60℃である、請求項26に記載の方法。

請求項28

pH2.0〜pH6.0のpH範囲で糖化が行われる、請求項20〜27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

前記pH範囲がpH3.5〜pH5.5である、請求項28に記載の方法。

請求項30

前記pH範囲がpH4.0〜pH5.0である、請求項29に記載の方法。

請求項31

前記方法がデンプン組成物をαアミラーゼに接触させる工程を更に含む、請求項20〜30いずれか一項に記載の方法。

請求項32

前記αアミラーゼがAkAAである、請求項31に記載の方法。

請求項33

前記方法がデンプン組成物をプルラナーゼに接触させる工程を更に含む、請求項20〜32のいずれか一項に記載の方法。

請求項34

前記グルコース組成物を発酵させて発酵最終(EOF)産物を生成することを更に含む、請求項20〜33のいずれか一項に記載の方法。

請求項35

前記発酵が同時糖化発酵SSF)反応である、請求項34に記載の方法。

請求項36

前記発酵が、pH2〜8、25℃〜70℃の温度範囲で24〜70時間実施される、請求項34又は35に記載の方法。

請求項37

前記EOF産物がエタノールを含む、請求項34〜36のいずれか一項に記載の方法。

請求項38

前記EOF産物が8%〜18%(v/v)のエタノールを含む、請求項34〜37のいずれか一項に記載の方法。

請求項39

前記方法が、マッシュ及び/又は糖化液を、プルラナーゼ、αアミラーゼ及び前記AfGATR又はその変異体と接触させることを更に含む、請求項34〜38のいずれか一項に記載の方法。

請求項40

前記方法が、(a)マッシュを調製する工程と、(b)前記マッシュを濾過して糖化液を得る工程と、(c)前記糖化液を発酵させて発酵飲料を得る工程と、を更に含み、前記プルラナーゼ、前記αアミラーゼ及び前記AfGATR又はその変異体が(i)工程(a)の前記マッシュ及び/又は(ii)工程(b)の前記糖化液及び/又は(iii)工程(c)の前記糖化液に添加される、請求項39に記載の方法。

請求項41

前記EOF産物が代謝産物を含む、請求項34〜40のいずれか一項に記載の方法。

請求項42

請求項43

付加的なグルコアミラーゼヘキソキナーゼキシラナーゼグルコースイソメラーゼキシロースイソメラーゼホスファターゼフィターゼプロテアーゼ、プルラナーゼ、βアミラーゼ、付加的なαアミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼヘミセルラーゼリパーゼクチナーゼトレハラーゼイソアミラーゼ酸化還元酵素エステラーゼトランスフェラーゼペクチナーゼ、αグルコシダーゼ、βグルコシダーゼ、リアーゼ加水分解酵素、又はこれらの組み合わせを前記デンプン組成物に添加することを更に含む、請求項20〜42のいずれか一項に記載の方法。

請求項44

前記AfGATR又はその変異体を0,1〜2グルコアミラーゼ単位(GAU)/gdsの用量にて添加する工程を含む、請求項20〜43のいずれか一項に記載の方法。

請求項45

前記AfGATR又はその変異体が約49.5μgタンパク質g固形分の用量にて添加される、請求項44に記載の方法。

請求項46

前記単離されたAfGATR又はその変異体が、前記トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞により分泌される、請求項20〜45のいずれか一項に記載の方法。

請求項47

前記宿主細胞がαアミラーゼを更に発現し、かつ分泌する、請求項46に記載の方法。

請求項48

前記宿主細胞がプルラナーゼを更に発現し、かつ分泌する、請求項47に記載の方法。

請求項49

デンプンを含む前記組成物を前記宿主細胞と接触させる、請求項46〜48のいずれか一項に記載の方法。

請求項50

請求項20〜49のいずれか一項に記載の方法により生成されたグルコースを含む、組成物。

請求項51

請求項34〜49のいずれか一項に記載の方法により生成される、液化デンプン。

請求項52

請求項20〜49のいずれか一項に記載の方法により生産される、発酵飲料。

請求項53

請求項4〜19のいずれか一項に記載の単離されたAfGATR又はその変異体を含有してなる、デンプンを含む組成物の糖化に用いるための組成物。

請求項54

前記組成物が培養細胞物質である、請求項53に記載の組成物。

請求項55

前記組成物がαアミラーゼを更に含む、請求項53又は54に記載の組成物。

請求項56

前記AfGATR又はその変異体が精製される、請求項53〜55のいずれか一項に記載の組成物。

請求項57

前記AfGATR又はその変異体が、前記宿主細胞によって分泌される、請求項53〜56のいずれか一項に記載の組成物。

請求項58

グルコースを含む組成物の生成における、請求項4〜19のいずれか一項に記載の、前記AfGATR又はその変異体の使用。

請求項59

前記液化デンプンの生成における、請求項4〜19のいずれか一項に記載の、前記AfGATR又はその変異体の使用。

請求項60

前記発酵飲料の生成における、請求項4〜19のいずれか一項に記載の、前記AfGATR又はその変異体の使用。

請求項61

発酵飲料又は発酵最終産物が、i)フルモルトビール、「ビール純粋令」に従って醸造されたビール、エール、IPA、ラガー、ビター、発泡酒(第二のビール)、第三のビール、ドライビール、ニアビール、ライトビール、低アルコールビール低カロリービールポーター、ボックビール、スタウト、麦芽酒、ノンアルコールビール、及びノンアルコール麦芽酒からなる群から選択されるビールと、ii)果物風味麦芽飲料、酒風味の麦芽飲料、及びコーヒー風味の麦芽飲料からなる群から選択されるシリアル飲料又は麦芽飲料と、からなる群から選択される、請求項34〜42のいずれか一項に記載の方法、請求項52に記載の発酵飲料、又は請求項60に記載の使用。

請求項62

(i)1種以上の食品原料と、(ii)請求項4〜19に記載の単離されたAfGATR又はその変異体と、を混合する工程を含み、前記食品原料中に存在するデンプン成分の前記加水分解を前記プルラナーゼ及び前記単離されたAfGATR又はその変異体が触媒してグルコースを生成する、食品組成物生産方法

請求項63

前記食品組成物が、食品製品焼成用組成物、食品添加物動物性食品製品飼料製品飼料添加物、油、肉、及びラードからなる群から選択される、請求項62に記載の方法。

請求項64

前記1種以上の食品原料が焼成原料又は添加剤を含む、請求項62又は63に記載の方法。

請求項65

前記1種以上の食品原料が、穀粉老化防止アミラーゼ、ホスホリパーゼリン脂質マルトース生成αアミラーゼ、又はマルトース生成αアミラーゼ活性を有するその変異体、相同体、若しくは突然変異体ベーカリー用キシラナーゼ(EC3.2.1.8)、及びリパーゼからなる群から選択される、請求項62〜64のいずれか一項に記載の方法。

請求項66

前記1種以上の食品原料が、(i)バチルスステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のマルトース生成αアミラーゼ、(ii)バチルス(Bacillus)、アスペルギルス(Aspergillus)、サーモミセス(Thermomyces)、又はトリコデルマ(Trichoderma)由来のパン用キシラナーゼ、(iii)フザリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)由来のグリコリパーゼ、からなる群から選択される、請求項65に記載の方法。

請求項67

前記食品組成物が、練り粉又は練り粉製品、好ましくは加工された練り粉製品を含む、請求項62〜66のいずれか一項に記載の方法。

請求項68

前記食品組成物を焼成して焼成食品を生産する工程を含む、請求項62〜67のいずれか一項に記載の方法。

請求項69

前記方法が(i)デンプン基質を提供する工程と、(ii)前記デンプン基質に前記プルラナーゼ及び前記AfGATR又はその変異体を加える工程と、(iii)焼成食品の生産工程(b)の間に又はその後に前記デンプン基質に熱を加える工程と、を更に含む、請求項62〜66のいずれか一項に記載の方法。

請求項70

請求項4〜19のいずれか一項に記載のAfGATR又はその変異体を含む、食品組成物の生成に使用する組成物。

請求項71

食品組成物の調製における、請求項4〜19のいずれか一項に記載のAfGATR又はその変異体の使用。

請求項72

前記食品組成物が、練り粉又は練り粉製品、好ましくは加工された練り粉製品を含む、請求項71に記載の使用。

請求項73

前記食品組成物がベーカリー組成物である、請求項71又は72に記載の使用。

請求項74

前記練り粉製品の劣化、好ましくは有害な老化遅延又は軽減するための、練り粉製品における請求項4〜19のいずれか一項に記載のAfGATR又はその変異体の使用。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、2012年12月11日に出願された国際特許出願第PCT/CN2012/086349号による優先権の利益を主張するものであり、その全体が本明細書において参照により援用されている。

0002

本明細書には配列番号1〜14を含む配列表が添付され、その全体が本明細書において参照により援用されている。

0003

(発明の分野)
アスペルギルスフミガタス(Aspergillus fumigatus)(AfGATR由来グルコアミラーゼ発現するトリコデルマレーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞、又はその変異体、及びその使用方法

背景技術

0004

デンプンアミロース(15〜30% wt/wt)とアミロペクチン(70〜85% wt/wt)の混合物からなる。アミロースは、約60,000〜約800,000の分子量(MW)を有するα−1,4−結合型グルコース単位線状鎖からなる。アミロペクチンは、24〜30グルコース単位毎にα−1,6分岐点包含した分岐鎖ポリマーで、MWは1億にもなる場合がある。

0005

現在、デンプン由来の糖を濃縮デキストロースシロップ形態で製造する際には、(1)αアミラーゼによる、固体デンプンのデキストリン平均重合度約7〜10)への液化(又は減粘)と、(2)グルコアミラーゼ(アミログルコシダーゼ又はGAとも呼ばれる)による、得られた液化デンプン(即ち、デンプン加水分解産物)の糖化と、を含む、酵素により触媒されるプロセスが用いられる。得られるシロップ高グルコース含量を有する。市販のグルコースシロップの多くは、続いて酵素により、イソシロップとして知られるブドウ糖果糖混合物へと異性化される。また、得られたシロップを、酵母菌などの微生物を用いて発酵させ、例えば、エタノールクエン酸乳酸コハク酸イタコン酸グルタミン酸一ナトリウムグルコン酸塩リジン、他の有機酸、他のアミノ酸、及び他の生化学物質を含む商品生産することができる。発酵及び糖化を同時に実施することで(即ち、SSFプロセス)、経済性効率性を向上させることができる。

0006

グルコアミラーゼ(グルカン1,4−α−グルコヒドロラーゼ、EC 3.2.1.3)は、連続したグルコース単位を、デンプン又は関連するオリゴ及び多糖類分子非還元末端から除去するのを触媒する、エキソ作用型カルボヒドラーゼ加水分解するデンプンである。グルコアミラーゼは、デンプン(例えば、アミロース及びアミロペクチン)の直鎖状及び分枝グルコシド結合の両方を加水分解し得る。他方、αアミラーゼは、内部のα−1,4−グルコシド結合を無作為に切断することにより、デンプン、グリコーゲン、及び関連する多糖類を加水分解する。グルコアミラーゼは、デンプン糖化、醸造焼成食品業界向けシロップ類の生産、発酵プロセス用の供給原料の生産、及び動物飼料消化率向上の目的を含む、多様な目的に使用されてきた。

0007

グルコアミラーゼは、多くの細菌類菌類及び植物の株から生成される。例えば、グルコアミラーゼは、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)の株により生成される。Luo et al.(2008)「Production of acid proof raw starch−digesting glucoamylase from a newly isolated strain of Aspergillus fumigatus MS−09」,Sci.Tech.Food Indus.29(5):151〜154;Sellars et al.(1976)「Degradation of barley by Aspergillus fumigatus Fres」,Proc.Int.Biodegradation Symp.,3rd,S.J.Miles et al.,eds.,Appl.Sci.,Barking,UK,pp.635〜43;Domingues et al.(1993)「Production of amylase by soil fungi and partial biochemical characterization of amylase of a selected strain(Aspergillus fumigatus Fresenius)」,Can.J.Microbiol.39(7):681〜85;Cherry et al.(2004)「Extracellular glucoamylase from the isolate Aspergillus fumigatus」,Pakistan J.Biol.Sci.7(11):1988〜92。しかしながら、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)は、ヒト及び植物に対して非常にアレルギー性であり、かつ病原となる。よって、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)は、食用製造製品工業プロセスに用いられるグルコアミラーゼに対して生存可能産生宿主ではない。A.フミガタス(A. fumigatus)のグルコアミラーゼを好適な宿主から生成することに対するニーズが存在している。

課題を解決するための手段

0008

トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)(AfGATR)において発現される、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)由来のグルコアミラーゼは、高温にてかつ酸性pHで長時間にわたって糖化を触媒する。核酸をコードするアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)(配列番号1及び2)由来の、及びポリヌクレオチドを発現するトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞由来の公知のグルコアミラーゼの例が、提供されている。トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞は、天然に発現されるAfGAアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)より高いレベル又は少なくとも同等なレベルにてAfGATRを発現する。AfGA1TR及びAfGA2TRをはじめとするAfGATRは、高温かつ低pHにて高活性を呈するため、アスペルギルス・カワチイ(Aspergillus kawachii)のαアミラーゼ(AkAA)のようなαアミラーゼの存在下で、糖化プロセスにおいて効率的に利用され得る。AfGATRは好都合にもデンプンの糖化を触媒することにより、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼ(AnGA)、又はアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)において発現される天然のAfGAが触媒する糖化の産物と比べて、DP1(即ち、グルコース)が著しく富化されたオリゴ糖組成物を生ずる。AfGA1TR、AfGA2TR又はその変異体などのAfGATRは、AnGA及び天然に発現されるAfGAよりも低用量で使用して、同等なレベルのグルコースを生成し得る。AfGATR又はその変異体を、植物(例えば、シリアル及び穀粒)由来の酵素と併用してもよい。また、AfGATR又はその変異体を、宿主細胞により分泌される酵素、又は宿主細胞に内在する酵素と併用してもよい。例えば、AfGATR又はその変異体を糖化反応又はSSFプロセスに加えてもよく、この糖化反応中に又はSSFプロセス中に、1種以上のアミラーゼ、追加のグルコアミラーゼ、プロテアーゼリパーゼフィターゼエステラーゼ酸化還元酵素トランスフェラーゼ、又はその他の酵素が、産生宿主により分泌される。AfGATR又はその変異体はまた、内在性かつ非分泌型の産生宿主酵素と共に作用し得る。別の実施例において、AfGATR又はその変異体は、糖化中に又はSSF中に、産生宿主細胞により他の酵素と共に分泌され得る。AfGATRグルコアミラーゼ、又はその変異体は、シロップ及び/又は生化学物質(例えば、アルコール、有機酸、アミノ酸、その他の生化学物質及び生体適合物質)用のデンプンの直接加水分解が関与するプロセスにおいて、反応温度基質糊化温度未満である場合に、使用できる。糖化中に又はSSF中に、AfGATR又はその変異体は、他の酵素と共に、トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞により分泌され得る。

0009

したがって、配列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有するAfGATR又はその変異体を発現する組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞であって、前記トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞が、同一の条件下でAfGATR又はその変異体と同じアミノ酸配列を有するAfGA又はその変異体を発現するアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)宿主細胞と同等のレベルにて、AfGATR又はその変異体を発現する、組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞が提供されている。

0010

また、配列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有するAfGATR又はその変異体を発現する組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞であって、AfGATR又はその変異体が、AfGATR又はその変異体と同じアミノ酸配列を有するAfGA又はその変異体よりも熱安定性に優れ、かつAfGA又はその変異体がA.フミガタス(A. fumigatus)宿主細胞において発現される、組み換えトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞も提供されている。

0011

また、(a)配列番号12又は13に対して少なくとも80%の配列同一性を有する組み換えAfGATR又はその変異体を発現するT.レーシ(T. reesei)宿主細胞を提供する工程と、(b)前記組み換えAfGATR又はその変異体の生成を可能にする条件下で前記宿主細胞を培養する工程と、(c)前記組み換えAfGATR又はその変異体を単離する工程と、を含む、組み換えAfGATR又はその変異体の生成方法であって、AfGATR又はその変異体と同じアミノ酸配列を有するAfGA又はその変異体よりも熱安定性に優れ、かつAfGA又はその変異体がA.フミガタス(A. fumigatus)宿主細胞において発現される、組み換えAfGATR又はその変異体の生成方法も、提供されている。

0012

また、開示されている宿主細胞により生成された組み換えAfGATR又はその変異体が提供されている。組み換えAfGATR又はその変異体は、74℃、pH 5.0にて10分間にわたって少なくとも70%の活性を有し得る。組み換えAfGATR又はその変異体は、AfGA1TRであり得る。AfGA1TRは、55°〜74℃の温度範囲でpH 5.0にて10分間にわたって少なくとも70%の活性を有し得る。AfGA1TRの至適温度は、約68℃であり得る。組み換えAfGATR又はその変異体はまた、AfGA2TRであり得る。AfGA2TRは、61°〜74℃の温度範囲でpH 5.0にて10分間にわたって少なくとも70%の活性を有し得る。AfGA2TRの至適温度は、約69℃であり得る。組み換えAfGATR又はその変異体は、配列番号12に対して少なくとも90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。組み換えAfGATR又はその変異体は、配列番号12を含み得る。組み換えAfGATR又はその変異体はまた、配列番号13に対して少なくとも90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列からなり得る。組み換えAfGATR又はその変異体は、配列番号12からなり得る。組み換えAfGATR又はその変異体はまた、配列番号13に対して少なくとも90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。組み換えAfGATR又はその変異体は、配列番号13を含み得る。組み換えAfGATR又はその変異体はまた、配列番号13に対して少なくとも90%、95%、又は99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列からなり得る。組み換えAfGATR又はその変異体は、配列番号13からなり得る。

0013

また、デンプンを含む組成物を糖化してグルコースを含む組成物を生成する方法であって、前記方法が、(i)請求項4〜15のいずれか一項に記載の単離されたAfGATR又はその変異体をデンプン組成物と接触させる工程と、(ii)デンプン組成物を糖化して前記グルコース組成物を生成する工程と、を含み、前記AfGA1TR又はその変異体が、デンプンを含む組成物からグルコースを含む組成物への糖化を触媒する、方法も提供されている。グルコースを含む組成物は、同一の条件下でAnGAにより生成されたDP1を含む第2の組成物と比較して、DP1が富化され得る。グルコースを含む組成物はまた、同一の条件下で、野生型AfGAにより生成されたDP1を含む第2の組成物と比較してDP1が富化され得る。AfGATR又はその変異体はAfGATR2であってもよく、グルコースを含む組成物は、同一の条件下で、AfGA1TRにより生成されたDP1を含む第2の組成物と比較してDP1が富化され得る。AfGA1TR又はその変異体は、同一の条件下でAnGAの用量の約40%〜50%にて投与され、同じDP1収率を生じ得る。

0014

液化デンプン、ゼラチン化されたデンプン、又は粒状デンプンを包含するデンプンを含む組成物もまた、提供されている。糖化は、約30℃〜約65℃の温度範囲で実施することができる。温度範囲は、47℃〜60℃であってもよい。糖化は、pH 2.0〜pH 6.0のpH範囲で実施することができる。このpH範囲は、pH 3.5〜pH 5.5であってもよい。また、このpH範囲は、pH 4.0〜pH 5.0であってもよい。

0015

デンプン組成物をαアミラーゼと接触させる工程を更に含み得る糖化方法もまた、提供されている。αアミラーゼはAkAAであり得る。糖化方法は、デンプン組成物をプルリナーゼ(pullulinase)と接触させる工程を、更に含み得る。

0016

グルコース組成物を発酵させて発酵最終(EOF)産物を生成する工程を更に含み得る糖化方法もまた、提供されている。この発酵はまた、同時糖化発酵(SSF)反応であり得る。発酵は、pH 2〜8、25℃〜70℃の温度範囲で24〜70時間実施することができる。EOF産物はエタノールを含み得る。EOF産物は、8%〜18%(v/v)のエタノールを含み得る。本方法は、マッシュ及び/又は糖化液プルラナーゼ、αアミラーゼ及びAfGA1TR又はその変異体と接触させる工程を、更に含み得る。本方法はまた、(a)マッシュを調製する工程と、(b)マッシュを濾過して糖化液を得る工程と、(c)糖化液を発酵させて発酵飲料を得る工程と、を更に含んでいてもよく、ここで、プルラナーゼ、αアミラーゼ及びAfGA1TR又はその変異体は、(i)工程(a)のマッシュ、及び/又は(ii)工程(b)の糖化液、及び/又は(iii)工程(c)の発酵済み糖化液に加えられる。EOF産物は、代謝産物を含んでもよい。代謝産物は、クエン酸、乳酸、コハク酸、グルタミン酸一ナトリウム、グルコン酸グルコン酸ナトリウムグルコン酸カルシウムグルコン酸カリウム、グルコδ−ラクトンエリソルビン酸ナトリウム、ω 3脂肪酸ブタノール、アミノ酸、リジン、イタコン酸、1,3−プロパンジオール、又はイソプレンであってもよい。

0017

付加的なグルコアミラーゼ、ヘキソキナーゼキシラナーゼグルコースイソメラーゼキシロースイソメラーゼホスファターゼ、フィターゼ、プロテアーゼ、プルラナーゼ、βアミラーゼ、付加的なαアミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼヘミセルラーゼ、リパーゼ、クチナーゼトレハラーゼイソアミラーゼ、酸化還元酵素、エステラーゼ、トランスフェラーゼ、ペクチナーゼ、αグルコシダーゼ、βグルコシダーゼ、リアーゼ加水分解酵素、又はこれらの組み合わせを前記デンプン組成物に添加することを更に含み得る方法もまた提供されている。AfGATR又はその変異体は、0.1〜2グルコアミラーゼ単位(GAU)/gdsの用量にて添加され得る。AfGATR又はその変異体は、約49.5μgタンパク質g固形分の用量にて添加され得る。プルラナーゼもまた、添加され得る。単離されたAfGATR又はその変異体は、前記トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞により分泌され得る。宿主細胞は、αアミラーゼを更に発現し、かつ分泌できる。宿主細胞は、プルラナーゼを更に発現し、かつ分泌できる。

0018

デンプンを含む前記組成物を前記宿主細胞と接触させる工程を更に含み得る糖化方法もまた、提供されている。宿主細胞は、グルコース組成物を発酵できる。

0019

また、開示されている糖化方法により生成されたグルコースを含む組成物も想到される。また、開示されている糖化方法により生成された液化デンプンも想到される。また、開示されている糖化方法により生成された発酵飲料も想到される。

0020

また、単離されたAfGA1TR又はその変異体を含む、デンプン含有の組成物の糖化の使用も想到される。組成物は培養細胞物質であってよい。組成物は、グルコアミラーゼを更に含み得る。AfGA1TR又はその変異体は精製されていてもよい。AfGA1TR又はその変異体は、宿主細胞により分泌され得る。

0021

また、グルコースを含む組成物の生成における、AfGA1TR又はその変異体の使用も想到される。また、液化デンプンの生成における、AfGA1TR又はその変異体の使用も想到される。また、発酵飲料の生成における、AfGA1TR又はその変異体の使用も想到される。開示されている発酵飲料の糖化方法、又は発酵最終産物に関して開示されている使用であって、発酵飲料又は発酵最終産物が、i)フルモルトビール、「ビール純粋令」に従って醸造されたビール、エール、IPA、ラガー、ビター、発泡酒(第二のビール)、第三のビール、ドライビール、ニアビール、ライトビール、低アルコールビール低カロリービールポーター、ボックビール、スタウト、麦芽酒、ノンアルコールビール、及びノンアルコール麦芽酒からなる群から選択されるビールと、ii)果物風味麦芽飲料、酒風味の麦芽飲料、及びコーヒー風味の麦芽飲料からなる群から選択されるシリアル飲料又は麦芽飲料と、からなる群から選択される、方法、又は使用もまた、想到される。

0022

また、(i)1種以上の食品原料と、(ii)請求項4〜15に記載の単離されたAfGA1TR又はその変異体と、を混合する工程を含み、食品原料中に存在するデンプン成分の加水分解を前記プルラナーゼ及び前記単離されたAfGA1TR又はその変異体が触媒してグルコースを生成する、食品組成物の生成方法も想到される。食品組成物は、食品、焼成組成物、食品添加物動物性食品製品飼料製品飼料添加物、油、肉、及びラードからなる群から選択され得る。食品原料は、焼成原料又は添加剤を含み得る。1種以上の食品原料は、穀粉老化防止アミラーゼ、ホスホリパーゼリン脂質マルトース生成αアミラーゼ、又はマルトース生成性αアミラーゼ活性を有するその変異体,相同体、若しくは突然変異体ベーカリー用キシラナーゼ(EC 3.2.1.8)、及びリパーゼからなる群から選択され得る。1種以上の食品原料は、(i)バチルスステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)由来のマルトース生成αアミラーゼ、(ii)バチルス(Bacillus)、アスペルギルス(Aspergillus)、サーモミセス(Thermomyces)、又はトリコデルマ(Trichoderma)由来のベーカリー用キシラナーゼ、(iii)フザリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)由来のグリコリパーゼ、からなる群から選択され得る。食品組成物は、練り粉又は練り粉製品、好ましくは加工された練り粉製品を含み得る。本方法は、食品組成物を焼成して焼成食品を生産する工程を含み得る。本方法は、(i)デンプン基質を調製する工程と、(ii)デンプン基質にプルラナーゼ及びAfGA1TR又はその変異体を加える工程と、(iii)焼成食品の生産工程(b)の間に又はその後にデンプン基質に熱を加える工程と、を更に含み得る。

0023

また、AfGA1TR又はその変異体を含む食品組成物の生成に用いられる組成物も、想到される。また、食品組成物の調製におけるAfGA1TR又はその変異体の使用も想到される。食品組成物は、練り粉又は練り粉製品、好ましくは、加工された練り粉製品を含み得る。食品組成物はベーカリー組成物であってよい。また、練り粉製品の劣化、好ましくは有害な老化遅延又は軽減するための、練り粉製品におけるAfGA1TR又はその変異体の使用も想到される。

図面の簡単な説明

0024

添付の図面は、本明細書において援用され、その一部を構成しており、かつ本明細書で開示する様々な方法及び組成物を図示している。図面は次の通りである。
AfGA1の触媒コア、及び炭水化物結合ドメイン(それぞれ、配列番号1の残基27〜476及び524〜631、又は全長のClustalWによるアラインメントを、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)A1163(AfGA2)(それぞれ、配列番号2の残基27〜476及び524〜631)、ネオサートーヤ・フィシェリ(Neosartorya fisheri)NRRL 181(それぞれ、配列番号3の残基28〜476及び520〜627)、タラロマイセススチテイタス(Talaromyces stipitatus)ATCC10500(それぞれ、配列番号4の残基28〜478及び530〜637)、ペニシリウムマルネッフェイ(Penicillium marneffei)ATCC 18224(それぞれ、配列番号5の残基31〜481及び534〜641)、並びにアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4(それぞれ、配列番号6の残基55〜493及び544〜661)由来のグルコアミラーゼの対応する残基と共に示す。図1において、アスタリスクで指示してある残基は、配列番号1〜6における保存残基に対応するAfGA1残基である。
AfGA1の触媒コア、及び炭水化物結合ドメイン(それぞれ、配列番号1の残基27〜476及び524〜631、又は全長のClustalWによるアラインメントを、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)A1163(AfGA2)(それぞれ、配列番号2の残基27〜476及び524〜631)、ネオサートーヤ・フィシェリ(Neosartorya fisheri)NRRL 181(それぞれ、配列番号3の残基28〜476及び520〜627)、タラロマイセス・スチピテイタス(Talaromyces stipitatus)ATCC 10500(それぞれ、配列番号4の残基28〜478及び530〜637)、ペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffei)ATCC 18224(それぞれ、配列番号5の残基31〜481及び534〜641)、並びにアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4(それぞれ、配列番号6の残基55〜493及び544〜661)由来のグルコアミラーゼの対応する残基と共に示す。図1において、アスタリスクで指示してある残基は、配列番号1〜6における保存残基に対応するAfGA1残基である。
AfGA1ポリペプチド、pJG222(Trex3gM−AfGA1)をコードするポリヌクレオチドを含む、pJG222発現ベクターマップを示す。
グルコアミラーゼ活性相対単位)のpH依存性を示す。グルコアミラーゼとしては、(1)アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)において発現される野生型AfGA、(2)トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)において発現されるAfGA1TR、及び(2)アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)において発現されるAnGAが挙げられる。50℃にて可溶性デンプンからグルコースを放出させることにより、グルコアミラーゼ活性をアッセイした。
グルコアミラーゼ活性(相対単位)の温度依存性を示す。グルコアミラーゼとしては、(1)アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)において発現される野生型AfGA、(2)トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)において発現されるAfGA1TR、及び(3)AnGAが挙げられる。pH 5.0にて可溶性デンプンからグルコースを放出させることにより、グルコアミラーゼ活性をアッセイした。
pH 4.5及び5.0にて乾燥固形分35%のデンプンからグルコースを放出させることによりアッセイされた、AfGA1TR及びAnGAグルコアミラーゼ活性を示す。
pH 4.5及び5.0にて乾燥固形分35%のデンプンからグルコースを放出させることによりアッセイされた、AfGA1TR及びAnGAグルコアミラーゼ活性を示す。
AfGATR1、プルラナーゼ及びAkAAを含有する組成物が、乾燥固形分35%のデンプンをDP1に加水分解し、DP1をDP2に転換したことを示す。
AfGATR1、プルラナーゼ及びAkAAを含有する組成物が、乾燥固形分35%のデンプンをDP1に加水分解し、DP1をDP2に転換したことを示す。
AfGATR1、プルラナーゼ及び可変用量のAkAAを含有する組成物が、乾燥固形分35%のデンプンをDP1に加水分解し、DP1をDP2に転換したことを示す。
AfGATR1、プルラナーゼ及び可変用量のAkAAを含有する組成物が、乾燥固形分35%のデンプンをDP1に加水分解し、DP1をDP2に転換したことを示す。
AfGA1TR又はAnGAを含有し、かつαアミラーゼ(OPTIMAX L−100)及びPU(GC636)を更に含有する組成物が、乾燥固形分35%のデンプンから還元糖を放出した後の、96% DP1含有の高グルコース組成物中に見出されたDP2の量を示す。
AfGA2ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、pJG313(Trex3gM−AfGA2))を含んでなる、pJG313発現ベクターのマップを示す。
トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)において発現されるグルコアミラーゼ(相対単位)AfGA2TRのpH依存性を示す。50℃にて可溶性デンプン基質からグルコースを放出させることにより、グルコアミラーゼ活性をアッセイした。
トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)において発現されるAfGA2TRのグルコアミラーゼ活性(相対単位)の温度依存性を示す。pH 5.0にて可溶性デンプン基質からグルコースを放出させることにより、グルコアミラーゼ活性をアッセイした。
pH 5.0にて50mM酢酸ナトリウム緩衝液中でのAfGA2TRの熱安定性を示す。可溶性デンプン基質への添加に先立って、サーモサイクラー中で所望される温度にて2時間酵素をインキュベートした。
T.レーシ(T. reesei)において発現されるAfGA1TRのSDSゲルを示す。カラムMには、タンパク質分子量(MW)ラダーがkDa単位で含有される。カラム1〜4は、発酵経過時間をそれぞれ40.5時間、64.5時間、88.3時間、及び112時間とした、AfGATRを生成するT.レーシ(T. reesei)発酵により得られた試料を表す。75kDaにて矢印で標識された帯域は、AfGA1TRである。

0025

アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)(AfGA1TR又はAfGA2TR)及びその変異体由来の真菌グルコアミラーゼが、提供されている。AfGA1TR又はその変異体は、pH 5.0の最適pHを有し、かつpH 3.5〜pH 7.5の範囲にわたって少なくとも70%の活性を有する。酵素は68℃において至適温度を有し、pH 5.0で試験した場合に、55°〜74℃の温度範囲にわたって少なくとも70%活性を有する。AfGA2TR又はその変異体は、pH 5.3の最適pHを有し、かつpH 3.3〜pH 7.3の範囲にわたって少なくとも70%の活性を有する。酵素の至適温度は69℃であり、pH 5.0で試験した場合に、61〜74℃の温度範囲にわたって少なくとも70%活性を有する。これらの特性により、同一の反応条件下で、これらの酵素をαアミラーゼと併用できる。これにより、pH及び温度がαアミラーゼ又はグルコアミラーゼの使用に最適となるよう調節されなければならないバッチプロセスとして糖化反応を実施する必要がなくなる。

0026

AfGATR(AfGA1TR及びAfGA2TRを含む)又はその変異体などのグルコアミラーゼの例示的な用途は、デンプン糖化プロセス、例えば、SSF、食品組成物の調製、洗濯物食器類及び他の表面の洗浄用編織布処理(例えば、糊抜き)用の洗浄組成物のような洗浄組成物の調製に使用できる。AfGATRは好都合にもデンプンの糖化を触媒して、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来のグルコアミラーゼ(AnGA)により触媒される糖化の産物と比べてDP1(即ち、グルコース)が著しく富化されたオリゴ糖組成物を生ずる。AfGATRは、発酵又はSSF中に、その他の酵素とともに宿主細胞により分泌され得る。例えば、AfGATRは、AnGAよりも糖化速度が高くなり、24時間で96%超のグルコースを生成することを、実証している。AfGATRはまた、AnGAよりも低用量にて使用して、同等なレベルのDP1を生じ得る。少なくとも50%の用量節約が期待できる。AfGATRはまた、糖化中に、統計的にAnGAよりも有意に熱安定性に優れる。AfGATRは、植物(例えば、穀草及び穀物)由来の酵素と併用できる。AfGATRはまた、T.レーシ(T. reesei)のような宿主細胞により分泌される、又はそのような宿主細胞に内在する酵素と併用できる。例えば、AfGATRは、1種以上のアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、フィターゼ、エステラーゼ、酸化還元酵素、トランスフェラーゼ、又はその他の酵素が産生宿主により分泌されている糖化、発酵又はSSFプロセスの間に、該プロセスに加えることができる。AfGATRは、アクセサリ(accessory)のαアミラーゼと併用することにより、更に糖化速度を上昇させ得る。例えば、0.1SSU/gdsのAkAAを添加することにより、糖化速度が上昇する。AfGATRは、AkAA及びプルラナーゼとの併用によって、単一のpHプロセスにおいて同じグルコース収率にてAnGAよりも0.1%だけ低いDP3を有することが見出された。また、AfGATRは、内在性かつ非分泌型の産生宿主の酵素と組み合わさって機能し得る。別の実施例においては、発酵中又はSSF中に、AfGATRが他の酵素と共に産生宿主細胞によリ分泌され得る。AfGATRはまた、基質の糊化温度未満の反応温度で、シロップ及び/又は生化学物質(例えば、アルコール、有機酸、アミノ酸、その他の生化学物質及び生体適合物質)用のデンプンを直接加水分解するのにも有効であり得る。

0027

1.用語の定義及び略語
この発明を実施するための形態に従い、以下の略語及び定義を適用する。単数形「a」「an」及び「the」は、内容が明らかに他の事を指示していない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば「酵素」という場合には、複数のこうした酵素が含まれ、「添加量」という場合には、当業者には周知の1つ以上の添加量及びその等価物などが含まれる。

0028

特に定義されない限りは、本明細書で使用する技術用語及び科学用語はいずれも、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。以下の用語を下記に示す。

0029

1.1.略語及び頭字語
以下の略語/頭字語は、特に指示がない限り、以下の意味を有する。

0030

0031

0032

1.2.用語の定義
用語「アミラーゼ」又は「デンプン分解酵素」は、特に、デンプンの分解を触媒できる酵素を指す。αアミラーゼは、デンプン中のα−D−(1→4)O−グルコシド結合を開裂させる加水分解酵素である。概して、αアミラーゼ(EC 3.2.1.1;α−D−(1→4)−グルカングルカノヒドロラーゼ)は、デンプン分子内部のα−D−(1→4)O−グルコシド結合をランダムに切断して、(1〜4)−α−結合型D−グルコース単位を3つ以上含有する多糖類を生成するエンド作用型酵素として記述されている。対照的に、βアミラーゼ(EC 3.2.1.2;α−D−(1→4)−グルカンマルト加水分解酵素)などのエキソ作用型のデンプン分解酵素、及びマルトース生成αアミラーゼ(EC 3.2.1.133)のような幾つかの製品固有のアミラーゼは、基質の非還元末端から多糖類分子を開裂させる。βアミラーゼ、αグルコシダーゼ(EC 3.2.1.20;α−D−グルコシドグルコヒドロラーゼ)、グルコアミラーゼ(EC 3.2.1.3;α−D−(1→4)−グルカングルコヒドロラーゼ)、並びにマルトテトラオシダーゼ(EC 3.2.1.60)及びマルトヘキサオシダーゼ(EC 3.2.1.98)のような製品固有のアミラーゼは、特定の長さのマルトオリゴ糖、又は特定のマルトオリゴ糖の濃縮シロップを生成し得る。

0033

本明細書において用いられている用語「グルコアミラーゼ」(EC 3.2.1.3)(別名:グルカン1,4−αグルコシダーゼ、グルコアミラーゼ、アミログルコシダーゼ、γアミラーゼ、リソソームαグルコシダーゼ、酸マルターゼ、エキソ−1,4−αグルコシダーゼ、グルコースアミラーゼ、γ−1,4−グルカングルコヒドロラーゼ、酸マルターゼ、1,4−α−D−グルカングルコヒドロラーゼ、又は4−α−D−グルカングルコヒドロラーゼ)は、デンプン並びに関連するオリゴ糖及び多糖の非還元末端からのD−グルコースの放出を触媒する酵素の部類を指す。これらはエキソ作用型の酵素であり、アミロース及びアミロペクチン分子の非還元末端からグルコシル残基を放出する。この酵素は、α−1,6及びα−1,3結合も加水分解するものの、α−1,4結合の場合と比較してその速度はかなり遅い。用語「デンプンの加水分解」は、水分子の付加によるグリコシド結合の開裂を指す。

0034

用語「プルラナーゼ」(E.C.3.2.1.41、プルラン6−グルカノ加水分解酵素)は、アミロペクチン分子中のα 1〜6グルコシド結合を加水分解する能力のある酵素の部類を指す。

0035

本明細書において用いられている「酵素ユニット」は、特定条件のアッセイ下で、1時間当たりに生成される生成物量を指す。例えば、「グルコアミラーゼ活性ユニット」(GAU)は、60℃、pH 4.2にて、可溶性デンプン基質(4% DS)から1時間当たり1gのグルコースを生成する酵素量として定義される。「可溶性デンプンユニット」(SSU)は、pH 4.5、50℃にて、可溶性デンプン基質(4% DS)から1分当たり1mgのグルコースを生成する酵素量である。DSは「乾燥固形分」を意味する。

0036

本明細書において用いられている「乾燥固形分」含量は、乾燥重量パーセント基準での、スラリーの全固形分を指す。用語「スラリー」は、不溶性固形分を含有する水性混合物を指し、用語「高ds」は、38%を超える乾燥固形分を含有する水性デンプンスラリーを指す。

0037

用語「ブリックス」は、所定の温度で溶液糖含量を測定するための周知の比重計を指す。ブリックス計は、糖水溶液100g当たりに存在するショ糖グラム数を測定する(総可溶化糖含量)。ブリックス測定の実施には、多くの場合、比重計又は屈折計が用いられる。

0038

用語「重合度」(DP)は、既定の糖中の無水グルコピラノース単位の数(n)を指す。グルコ−ス及びフルクトースなどの単糖類は、DP1の例である。マルトース及びスクロースなどの二糖類は、DP2の例である。HS又はDP4+(>DP3)は、3を超える重合度を有するポリマーを意味する。用語「DE」つまり「デキストロース当量」は、シロップ中の総炭水化物画分としての、還元糖、即ち、D−グルコースの割合として定義される、還元糖の総濃度に関する工業規格であり、乾燥重量基準でのD−グルコースの割合として表される。加水分解されていないデンプン粒のDEは本質的に0であり、D−グルコースのDEは100である。

0039

本明細書において用いられている用語「デンプン」は、アミロース及びアミロペクチンで構成され、化学式(C6H10O5)x(Xは任意の数字であり得る)を有する、植物の複合多糖炭水化物で構成される任意の材料を指す。この用語には、穀類、草、塊茎及び根などの植物性材料が包含され、より具体的には、小麦大麦トウモロコシライ麦、米、ソルガムキャッサバキビジャガイモサツマイモ、及びタピオカから得られる材料などが包含される。用語「デンプン」は、粒状デンプンを含む。用語「粒状デンプン」は、未加工の、即ち加熱調理されていないデンプン、例えば、糊化を受けていないデンプンを指す。

0040

用語「グルコースシロップ」は、グルコース固形分を含有する水性組成物を指す。グルコースシロップのDEは、少なくとも20である。幾つかの実施形態において、グルコースシロップは、水の含有率が21%以下であり、デキストロースとして計算された還元糖の含有率が25%以上である。グルコースシロップは、少なくとも90%のD−グルコース、おそらく少なくとも95%のD−グルコースを含む。幾つかの実施形態において、用語グルコース及びグルコースシロップは、互換可能に用いられる。

0041

用語「総糖含量」は、デンプン組成物中に存在する総糖含量を指す。

0042

用語「乾燥成分屈折率」(RIDS)は、制御温度下でDE既知デンプン溶液屈折率を測定し、次に、トウモロコシ精製業協会(Corn Refiners Association)の重要データー表(the Critical Data Tables)などの適切な相関を利用して、RIを乾燥成分量に変換したもとして定義される。

0043

用語「接触」は、酵素が基質を最終生成物に転換することができるようにするために、それぞれの酵素をそれぞれの基質に十分に近接させて配置することを指す。当業者に理解されるように、酵素溶液をそれぞれの基質と混ぜると、接触をもたらすことができる。

0044

ポリペプチドに関しての用語「野生型」、「親の」、又は「参照」は、1つ以上のアミノ酸位において人工的な置換、挿入、又は欠失を含まない、天然型ポリペプチドを指す。同様に、ポリヌクレオチドに関しての用語「野生型」、「親の」、又は「参照」は、人工的なヌクレオシドの変化を含まない、天然型ポリヌクレオチドを指す。しかしながら、野生型、親の、又は参照ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然型ポリヌクレオチドに限定されるわけではなく、野生型、親の、又は参照ポリペプチドをコードする任意のポリヌクレオチドが包含される。更に、本明細書において文脈から明らかとなるように、特定の配列を「野生型」と呼ぶこともあるが、だからといって例中の接頭辞「野生型」が付加されていない他の配列が、野生型ではないことを意味するわけではないことは、理解されるであろう。

0045

本明細書において、発現レベルに関連して使用される用語「同等の(comparable)」は、別段文脈が明らかに指示していない限り、関心対象の試料の間で20%超のばらつきがないことを指す。

0046

野生型タンパク質の参照には、成熟型のタンパク質が包含されると解釈される。「成熟」ポリペプチドとは、シグナル配列欠落したポリペプチド又はその変異体を意味する。例えば、シグナル配列は、ポリペプチドの発現中に切断され得る。成熟AfGA1又はAfGA2は、それぞれ、配列番号1及び配列番号2の位置1〜612に及ぶ長さの612個のアミノ酸であり、ここで、位置はN末端から数えられる。野生型AfGA1又はAfGA2のシグナル配列は19アミノ酸長であり、配列番号11に記載の配列を有する。成熟AfGA1、AfGA2、又はその変異体は、異なるタンパク質からとられたシグナル配列を含み得る。成熟タンパク質は、成熟ポリペプチドとシグナル配列ポリペプチドとの融合タンパク質である場合もある。

0047

AfGA1、AfGA2又はその変異体の推定「触媒コア」は、配列番号1の残基41〜453に及ぶ。アミノ酸残基534〜630は、AfGA1、AfGA2又はその変異体の推定「炭水化物結合ドメイン」を構成する。AfGA1、AfGA2、又はその変異体の「リンカー」又は「リンカー領域」は、「触媒コア」と「炭水化物結合ドメインとの間の領域に及ぶ。

0048

ポリペプチドに関しての用語「変異体」は、特定の野生型、親の、又は参照ポリペプチドとは異なっており、天然に生じる又は人工的なアミノ酸の置換、挿入、又は欠失を1つ以上含むポリペプチドを指す。同様に、ポリヌクレオチドに関しての用語「変異体」は、特定の野生型、親の、又は参照ポリヌクレオチドヌクレオチド配列において異なるポリヌクレオチドを指す。野生型、親の、若しくは参照ポリペプチド又はポリヌクレオチドの同一性(identity)は、文脈から明らかとなるであろう。

0049

グルコアミラーゼのような本酵素の事例において「活性」は、本明細書に記載されているようにして測定され得る酵素活性を指す。

0050

対象とする細胞、核酸、タンパク質、又はベクターに関して使用する場合、用語「組み換え型」は、対象が天然の状態から改変を受けていることを意味する。それ故、例えば、組み換え細胞は、細胞の天然(非組み換え)形態の中に見られない遺伝子を発現したり、自然界で見られるものと異なるレベル又は異なる条件下で天然の遺伝子を発現したりする。組み換え核酸は、1つ以上のヌクレオチドが天然の配列とは異なっており、かつ/又は異種配列作動可能に連結されており、例えば、発現ベクターにおいて異種プロモーターと作動可能に連結されている。組み換えタンパク質は、1つ以上のアミノ酸が天然の配列とは異なっている、及び/又は異種配列と融合されている可能性がある。AfGA1、AfGA2又はその変異体をコードする核酸を含むベクターは、組み換えベクターである。

0051

用語「回収される」、「単離される」、及び「分離される」は、自然界で見られる通り天然に関連付けられる少なくとも1つの他の物質又は成分からより分けられた、化合物、タンパク質(ポリペプチド)、細胞、核酸、アミノ酸、又は他の特定の物質若しくは成分(例えば、組み換え宿主細胞から単離されたAfGATR)を指す。「単離された」AfGATR又はその変異体としては、限定されないが、異種宿主細胞(即ち、A.フミガタス(A. fumigatus)ではない宿主細胞)において発現される分泌済みAfGATRを含有する培養ブロスが挙げられる。

0052

本明細書において用いられている用語「精製」は、物質(例えば、単離されたポリペプチド又はポリヌクレオチド)が、比較的純粋な状態であること、例えば、少なくとも約90%純粋、少なくとも約95%純粋、少なくとも約98%純粋、又は更には少なくとも約99%純粋であることを指す。

0053

酵素に関連して、用語「熱安定性」及び「熱安定」は、高温に曝露された後も活性を保有する酵素の能力を指す。アミラーゼ酵素のような酵素の熱安定性は、そのTmで測定でき、ここで、酵素活性の半分は定義済み条件の下で消失する。Tmは、高温への曝露(即ち、負荷)後の残存グルコアミラーゼ活性を測定することによって計算することもできる。

0054

酵素に関連して、「pH範囲」は、酵素が触媒活性を示すpH値の範囲を指す。

0055

本明細書において或る酵素に関連して用いられている用語「pH安定の」及び「pH安定性」は、所定の期間(例えば、15分、30分、及び1時間)にわたって、広いpH値の範囲にわたる活性を維持する、その酵素の能力に関する。

0056

本明細書において用いられている用語「アミノ酸配列」は、用語「ポリペプチド」、「タンパク質」、及び「ペプチド」と同義であり、互換可能に用いられる。そのようなアミノ酸配列は、活性を呈する場合に「酵素」と呼ばれ得る。アミノ酸残基についての従来の1文字コード又は3文字コードが用いられ、アミノ酸配列は標準アミノ末端からカルボキシ末端に向かう方向(即ち、N→C)で示される。

0057

用語「核酸」には、DNA、RNA、ヘテロ二重鎖、及びポリペプチドをコードすることが可能な合成分子が包含される。核酸は1本鎖であっても又は2本鎖であってもよく、化学修飾されていてもよい。用語「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は、互換可能に用いられる。遺伝子コード縮重性であるため、特定のアミノ酸をコードするのに複数のコドンが用いられ得るものであり、本発明の組成物及び方法には、或る特定のアミノ酸配列をコードする複数のヌクレオチド配列が包含される。特に指示がない限り、核酸配列は5’から3’末端に向かう方向で示される。

0058

本明細書において用いられている「ハイブリッド形成」は、ブロットハイブリッド法及びPCR法の間に生じるものとして、或る1本の核酸鎖が、相補鎖二本鎖を形成する、即ち、塩基対を生じるプロセスを指す。厳密なハイブリッド形成条件は、次の条件下でのハイブリッド形成により例示される:65℃及び0.1XSSC(ここで、1X SSC=0.15M NaCl、0.015M Na3クエン酸塩、pH 7.0)。ハイブリッド形成した核酸二本鎖は、ハイブリッド形成させた核酸の半分が相補鎖との塩基対形成から外れ溶解温度(Tm)により特徴づけられる。二本鎖内でミスマッチしていたヌクレオチドはTmが低くなる。グルコアミラーゼ変異体をコードする核酸は、配列番号8のヌクレオチドと、その同一の相補鎖との間で形成される二本鎖と比較して、Tmが1℃〜3℃以上低い場合がある。

0059

本明細書において用いられている「合成」分子は、生物により生成されるというよりは、生体外での化学的又は酵素学的合成により生成される。

0060

本明細書において用いられている、ある細胞に関連して用いられる用語「形質転換される」、「安定形質転換される」、及び「トランスジェニックの」とは、その細胞が、その細胞のゲノムに組み込まれるか、又は複数世代を通して維持されるエピソームとして保有される、天然でない(例えば、異種の)核酸配列を包含することを意味する。

0061

核酸配列を細胞内に挿入する状況における用語「導入された」とは、当該技術分野において既知のように「形質移入」、「形質転換」又は「形質導入」を意味する。

0062

「宿主株」又は「宿主細胞」は、発現ベクター、ファージウィルス、又は他のDNA構築体、例えば、関心対象(AfGATR又はその変異体)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドなどを導入された有機体である。例示的な宿主株は、所望のポリペプチドの発現、及び/又は糖類の発酵が可能な微生物細胞(例えば、細菌、糸状菌、及び酵母菌(T.レーシ(T. reesei)など))である。用語「宿主細胞」は、細胞から生成されるプロトプラストを含む。

0063

ポリヌクレオチド又はタンパク質に関連して用いられる用語「異種の」は、宿主細胞中に天然に存在しない、ポリヌクレオチド又はタンパク質を指す。

0064

ポリヌクレオチド又はタンパク質に関連して用いられる用語「内在性の」は、宿主細胞中に天然に存在する、ポリヌクレオチド又はタンパク質を指す。

0065

本明細書において用いられている用語「発現」は、ポリペプチドが核酸配列に基づいて生成されるプロセスを指す。このプロセスは、転写翻訳の両方を含む。

0066

選択マーカー(selective marker又はselectable marker)」は、宿主において発現可能な遺伝子であって、それによって、その遺伝子を保有する宿主細胞の選択を容易にするものを指す。選択マーカーの例としては、抗菌剤(例えば、ハイグロマイシンブレオマイシン、又はクロラムフェニコール)、及び/又は代謝優位性(宿主細胞に対する栄養上の優位性など)を付与する遺伝子が挙げられるが、これらに限定されない。

0067

「ベクター」は、核酸を1つ以上の細胞型に導入するよう設計されたポリヌクレオチド配列を指す。ベクターとしては、クローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクタープラスミドファージ粒子カセット及び同様物などが挙げられる。

0068

「発現ベクター」は、所望のポリペプチドをコードする、或るDNA配列を含むDNA構築体であって、そのコード配列が、好適な宿主において、そのDNAの発現に影響を与えることが可能である好適な制御配列に、作動可能に連結されたDNA構築体を指す。そのような制御配列には、転写に作用するプロモーター、転写を調節するための任意選択的なオペレーター配列mRNA上の適切なリボソーム結合部位をコードしている配列、エンハンサー、並びに転写及び翻訳の終結を調節する配列が包含され得る。

0069

用語「作動可能に連結された」とは、特定の複数の構成要素が、意図した態様で機能することを可能にする関係(並置であることが挙げられるが、これに限定されない)にあることを意味する。例えば、コード配列の発現が調節配列の調節下になるよう、調節配列はコード配列に作動可能に連結される。

0070

「シグナル配列」は、タンパク質のN末端部分に結合したアミノ酸配列であり、そのタンパク質が細胞外に分泌されるのを促進する。成熟型の細胞外タンパク質には、分泌プロセス中に切断されるシグナル配列は存在しない。

0071

本明細書において用いられている「生物学的に活性な」は、配列が、酵素活性などの特定の生物活性を有することを指す。

0072

本明細書において用いられている「布片」は、染みが付けられた布地などの材料片である。この材料は、例えば、綿、ポリエステル、又は天然繊維合成繊維との混合物から製造された布地であってよい。布片は、更に、濾紙又はニトロセルロースなどの紙、あるいはセラミック、金属、又はガラスなどの硬質材料片でもあり得る。アミラーゼに関し、染みはデンプン性のものであるものの、血液、乳汁インク草類、おワインホウレンソウ肉汁チョコレートチーズクレイ顔料、油、又はこれらの化合物の混合物を含み得る。

0073

本明細書において用いられている「小さな見本(smaller swatch)」は、一穴パンチ装置により切り出された見本部分、若しくは、多穴パンチパターンが標準的な96ウェルマイクロタイタープレートに合うものである特別製造された96穴パンチ装置により切り出された見本部分であり、又は、該部分は、別のやり方で見本から取り出される。見本は、織物、紙、金属、又はその他の好適な材料であり得る。小さな見本は、24、48、又は96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに配置する前又は後のいずれかで付着させた染みを有し得る。小さな見本は、材料の小片に染みを付着させることによって作製することもできる。例えば、小さな見本は、汚れが付いた直径1.59又は0.64cm(5/8”又は0.25”)の布地の切れ端であってもよい。特別製造されるパウチは、96枚の見本を96ウェルプレートの全てのウェルに同時に供給するような方式で設計される。この装置は、同じ96ウェルプレートに単に複数回装填をすることにより1ウェル当たり2枚以上の見本を供給可能である。任意のフォーマットプレート、例えば、限定するものではないが、24ウェル、48ウェル、及び96ウェルプレートなどに見本を同時に供給するための多穴パンチ装置が考えられる。別の考えられる方法では、被汚染試験プラットフォームは、汚れ物質により被覆されている金属、プラスチック、ガラス、セラミック、又は別の好適な材料から作製されたビーズであり得る。次に、1つ以上の被覆ビードを、好適な緩衝液及び酵素を含有させた96、48、若しくは24ウェルプレート、又はより大きいフォーマットのウェルに配置する。

0074

本明細書において、「AfGATRを含む培養細胞物質」又は類似の用語は、成分としてAfGATR又はその変異体を含む細胞可溶化物又は上清培地を含む)を指す。細胞物質は、AfGATR又はその変異体を生成させる目的で培養により増殖させた異種宿主由来のものであってよい。

0075

「配列同一性の割合(%)」は、デフォルトパラメーターでCLUSTAL Wのアルゴリズムを使用して整列させたときに、或る変異体が、少なくとも特定の割合で、野生型AfGA1又はAfGA2と一致するアミノ酸残基を有することを意味する。Thompson et al.(1994)Nucleic AcidsRes.22:4673〜4680を参照されたい。CLUSTAL Wアルゴリズムのデフォルトパラメーターは、次の通りである。

0076

0077

欠失は、参照配列と比較して非同一性である残基として計数される。いずれかの末端に存在する欠失も、含まれる。例えば、配列番号12の成熟AfGA1ポリペプチドのC末端に6つのアミノ酸の欠失を有する変異体は、成熟ポリペプチドに対して99%(606/612同一残基×100、整数四捨五入)の配列同一性(%)を有することになる。このような変異体は、成熟AfGA1ポリペプチドに対し「少なくとも99%の配列同一性」を有する変異体に包含されることになる。

0078

「融合」ポリペプチド配列は、2つのポリペプチド配列間のペプチド結合により連結される、即ち、作動可能に連結される。

0079

用語「糸状菌」は、Eumycotina亜門の全ての糸状形態を指す。

0080

「同時糖化発酵(SSF)」は、エタノール生成微生物などの微生物と、AfGA又はその変異体などの少なくとも1種の酵素が同一のプロセス工程中に存在する、生化学物質の産生プロセスを指す。SSFは、同じ反応容器中で、デンプン基質(粒状、液化、又は可溶化)を糖(グルコースなど)に同時加水分解する工程と、糖を、アルコール、又はその他の生化学物質若しくは生体適合物質に発酵する工程とを包含する。

0081

本明細書において用いられている「エタノール生成微生物」は、糖又はオリゴ糖をエタノールに変換する能力を有する微生物を指す。

0082

用語「発酵飲料」は、微生物発酵、例えば、細菌及び/又は酵母発酵などの発酵プロセスを含む方法により生産される、任意の飲料を指す。

0083

「ビール」はこのような発酵飲料の例であり、用語「ビール」は、デンプンを含有する植物材料の発酵/醸造により生産される任意の発酵糖化液を含むことを意味する。多くの場合、ビールは、麦芽若しくは補助剤、又は麦芽及び補助剤の任意の組み合わせのみから生成される。ビールの例には、フルモルトビール、「ビール純粋令」に従って醸造されたビール、エール、IPA、ラガー、ビター、発泡酒(第二のビール)、第三のビール、ドライビール、ニアビール、ライトビール、低アルコールビール、低カロリービール、ポーター、ボックビール、スタウト、麦芽酒、ノンアルコールビール、ノンアルコール麦芽酒、及び同様物が包含されるものの、別の穀草及び麦芽飲料、例えば、果実風味の麦芽飲料(例えばレモン、オレンジライム、又はベリー風味といったシトラス風味の麦芽飲料)、酒風味の麦芽飲料(例えば、ウォッカ、ラム、又はテキーラ風味の麦芽酒)、あるいはコーヒー風味の麦芽飲料(カフェイン風味の麦芽酒)、及び同様物も包含される。

0084

用語「麦芽」は、麦芽入り大麦又は小麦などの任意の麦芽入り穀物を指す。

0085

用語「補助剤」は、大麦又は小麦麦芽などの麦芽ではない任意のデンプン及び/又は糖含有植物材料を指す。補助剤の例としては、一般的なコーングリッツ、精製コーングリッツ、醸造用粉酵母、米、ソルガム、精製コーンデンプン、大麦、大麦デンプン、脱穀された大麦、小麦、小麦スデンプン、炒って加熱処理された穀草、穀草フレーク、ライ麦、オーツ麦、ジャガイモ、タピオカ、キャッサバ及びシロップ(コーンシロップサトウキビシロップ、反転型糖シロップ、大麦及び/又は小麦シロップ、並びに同様物)が挙げられる。

0086

用語「マッシュ」は、任意のデンプン及び/又は糖含有植物材料、例えば、製粉用穀物(例えば、破砕大麦麦芽、破砕大麦、及び/若しくはその他の補助剤、又はこれらの組み合わせを含む)などの水性スラリーを指し、このスラリーは、水と混合した後に、糖化液及び粕に分離される。

0087

用語「糖化液」は、マッシュ中の製粉用穀物の抽出後に放出される未発酵の液体を指す。

0088

ヨウ陽性デンプン」又は「IPS」は、(1)液化及び糖化後に加水分解されていないアミロース、又は(2)老化したデンプンポリマーを指す。糖化デンプン又は糖液をヨウ素により試験したとき、高DPnアミロース又は老化デンプンポリマーはヨウ素と結合し、特徴的な青色をもたらす。したがって、糖蒸留酒は、「ヨウ素陽性糖類」、又は「青色糖類」と呼ばれる。

0089

用語「老化デンプン」又は「デンプンの老化」は、デンプンペースト又はゲルに経時的に自然に生じる変化を指す。

0090

用語「約」は、言及されている値の±15%を指す。

0091

2.アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)のグルコアミラーゼ(AfGA1及びAfGA2)
グルコアミラーゼ活性を有するA.フミガタス(A. fumigatus)種由来のポリペプチドである、AfGA1又はその変異体を単離及び/又は精製したものが提供されている。グルコアミラーゼは、触媒ドメイン、それに続くリンカー領域、及びそれらのドメインが連結されるデンプン結合ドメインを含めた、3つの別個の構造ドメインからなる。AfGA1ポリペプチドは、配列番号12に示す成熟AfGA1ポリペプチドであり得る。ポリペプチドには、N末端及び/又はC末端にて追加のアミノ酸配列を融合させることもできる。追加のN末端配列は、例えば、配列番号11で示される配列を有し得るシグナルペプチドであってよい。いずれかの末端に融合されているその他のアミノ酸配列としては、タンパク質の標識又は精製に有用な融合パートナーポリペプチドが挙げられる。

0092

例えば、AfGA1前駆体には、下記の配列(配列番号1)が包含される。

0093

グルコアミラーゼ活性を有するA.フミガタス(A. fumigatus)種由来のポリペプチドである、AfGA1又はその変異体を単離及び/又は精製したものもまた提供されている。グルコアミラーゼは、触媒ドメイン、それに続くリンカー領域、及びそれらのドメインが連結されるデンプン結合ドメインを含めた、3つの別個の構造ドメインからなる。AfGA2ポリペプチドは、配列番号13に示す成熟AfGA2ポリペプチドであり得る。ポリペプチドには、N末端及び/又はC末端にて追加のアミノ酸配列を融合させることもできる。追加のN末端配列は、例えば、配列番号11で示される配列を有し得るシグナルペプチドであってよい。いずれかの末端にて融合されている他のアミノ酸配列としては、タンパク質の標識又は精製に有用な融合タンパク質ポリペプチドが挙げられる。

0094

例えば、AfGA2前駆体には、下記の配列(配列番号2)が包含される。

0095

上記のボールド体のアミノ酸は、AfGA1及びAfGA2の両方に対するC末端炭水化物結合(CBM)ドメイン(配列番号7)を構成する。グリコシル化リンカー領域は、CBMドメインを含むN末端の触媒コアに連結する。AfGA1及びAfGA2中のCBMドメインは、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、及びシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼを含むデンプン分解酵素の多くで見つかっている、CBM20ドメインに保存されている。CBM20は、2つのデンプン結合部位1及び2を備える逆平行β−バレル構造として折りたたまれる。これらの2つの部位は機能的に異なると考えられる、即ち、部位1は、初期デンプン認識部位として作用し得るのに対し、部位2は、デンプンの適切な領域を特異的に認識するのに関与し得る。Sorimachi et al.(1997)「Solution structure of the granular starch binding domain of Aspergillus niger glucoamylase bound to beta−cyclodextrin,」Structure 5(5):647〜61を参照されたい。

0096

デンプン結合部位1及び2に保存されるAfGA1及びAfGA2のCBMドメイン中の残基は、以下の配列において数字1及び2でそれぞれ示してある。

0097

変異体AfGA1又はAfGA2は、配列番号7のCBMドメインの、一部のアミノ酸残基を含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい。あるいは、変異体は、配列番号7のCBMドメインに対し少なくとも80%、85%、90%、95%、又は98%の配列同一性を有するCBMドメインを含んでもよい。変異体は、異種又は遺伝子操作されたCBM20ドメインを含んでもよい。

0098

AfGA又はその変異体は、例えば、リンカー配列の適切なグリコシル化を可能にする、例えば、糸状真菌細胞などの真核宿主細胞で発現させることもできる。

0099

AfGA1をコードする代表的なポリヌクレオチドは、配列番号8に示すポリヌクレオチド配列である。AfGA2をコードする代表的なポリヌクレオチドは、配列番号14に示すポリヌクレオチド配列である。(NCBI参照配列NC_007195、A.フミガタスゲノム。)上記のAfGA1及びAfGA2前駆体配列にイタリックで示してあるポリペプチド配列、MPRLSYALCALSGHAIA(配列番号11)は、適切な宿主細胞においてタンパク質が発現されたときに切断される、N末端シグナルペプチドである。

0100

AfGA1のポリペプチド配列は、AfGA2を含む他の真菌グルコアミラーゼと類似している。例えば、AfGA1が高い配列同一性を有する真菌グルコアミラーゼは、次の通りである。
アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)A1163(配列番号2)(AfGA2)由来のグリコシル加水分解酵素に対して99%の配列同一性
ネオサートーヤ・フィシェリ(Neosartorya fisheri)NRRL 181(配列番号3)由来のグリコシル加水分解酵素に対して92%の配列同一性
タラロマイセス・スチピテイタス(Talaromyces stipitatus)ATCC10500(配列番号4)由来の推定グルコアミラーゼに対して82%の配列同一性
ペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffei)ATCC 18224(配列番号5)由来の推定グルコアミラーゼに対して81%の配列同一性
アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4(配列番号6)由来の仮定(hypothetical)グルコアミラーゼに対して81%の配列同一性
配列番号1のAfGA1の前駆体形態をクエリー配列として用いたBLASTアラインメントにより、配列同一性が決定された。Altschul et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403〜410を参照のこと。配列同一性はまた、任意選択的に酵素の成熟形態を基準とし得る。

0101

AfGA1ポリペプチドの変異体が提供されている。変異体は、配列番号1の残基1〜631のポリペプチドに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するポリペプチドからなるか、又はこれを含むことができ、その変異体は、配列番号2〜6中の1つ以上の対応するアミノ酸の、置換、挿入、又は欠失から選択される、1つ以上のアミノ酸修飾を含む。AfGA2ポリペプチドの変異体もまた、提供されている。変異体は、配列番号2の残基1〜631のポリペプチドに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するポリペプチドからなるか、又はこれを含むことができ、その変異体は、配列番号1及び/又は3〜6中の1つ以上の対応するアミノ酸の、置換、挿入、又は欠失から選択される、1つ以上のアミノ酸修飾を含む。例えば、配列番号1の残基1〜612のポリペプチドに対して、少なくとも99%の配列同一性を有するポリペプチドからなる変異体は、配列番号1のAfGA1と比較して、1〜6個のアミノ酸の置換、挿入、又は欠失を有してもよい。挿入又は欠失は、例えば、ポリペプチドの末端のいずれかにあり得る。あるいは、変異体は、配列番号1又は2の1〜631のポリペプチドに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又は少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有するポリペプチドからなるポリペプチドを「含む」ことができる。変異体において、追加のアミノ酸残基が、ポリペプチドのいずれかの末端に融合され得る。変異体は、変異体が所与のアミノ酸配列を「含む」又は「これからなる」のいずれかにかかわらず、グリコシル化され得る。

0102

AfGA1(配列番号1);AfGA2(配列番号2);ネオサートーヤ・フィシェリ(Neosartorya fisheri)NRRL 181(配列番号3)由来のグルコアミラーゼ;タラロマイセス・スチピテイタス(Talaromyces stipitatus)ATCC10500(配列番号4)由来のグルコアミラーゼ;ペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffei)ATCC 18224(配列番号5)由来のグルコアミラーゼ;及びグルコアミラーゼアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4(配列番号6)間のClustalWによるアラインメントが、図1に示してある。Thompson et al.(1994)Nucleic AcidsRes.22:4673〜4680を参照のこと。原則として、関連するタンパク質配列のアラインメントにおいてアミノ酸が保存されている度合いは、タンパク質機能に対するそのアミノ酸位置の相対的重要性に比例する。つまり、関連する配列の全てに共通するアミノ酸は、重要な機能的役割を果たしている傾向があり、容易に置換され得ない。同様に、配列間で異なる位置は、タンパク質の活性は維持したままその他のアミノ酸により置換され得るか、あるいは別様に修飾され得る傾向がある。

0103

図1に示すアラインメントは、例えば、グルコアミラーゼ活性を有する変異体AfGAポリペプチドを構築するうえでの手引きとなり得る。配列番号1のAfGA1ポリペプチドの変異体としては、限定されないが、配列番号2(AfGA2)、3、4、5、及び6からなる群から選択されるポリペプチド中の対応するアミノ酸の置換、挿入、又は欠失から選択されるアミノ酸修飾を有するものが挙げられる。配列番号1のAfGA1、及び配列番号2、3、4、5及び6のグルコアミラーゼにおける位置間の一致は、図1に示すアラインメントを参照することで値付けされる。例えば、図1のアラインメントを参照すると、変異体AfGA1ポリペプチドは置換D23Nを有することができ、この場合、Asnは、配列番号6中の対応するアミノ酸である。変異体AfGA1ポリペプチドとしてはまた、1、2、3、又は4つの、ランダムに選択されるアミノ酸修飾を有するものも挙げられるが、これらに限定されない。アミノ酸の修飾は、オリゴヌクレオチド指定突然変異導入法などの周知の方法を使用してなすことができる。同様に、配列番号2のAfGA2ポリペプチドの変異体としては、限定されないが、配列番号1(AfGA1)、3、4、5、及び6からなる群から選択されるポリペプチド中の対応するアミノ酸の置換、挿入、又は欠失から選択されるアミノ酸修飾を有するものが挙げられる。

0104

AfGA1ポリペプチド又はその変異体をコードする核酸もまた、提供される。AfGA1をコードする核酸はゲノムDNAであり得る。あるいは、核酸は、配列番号8を含むcDNAであり得る。同様に、AfGA2ポリペプチド又はその変異体をコードする核酸もまた、提供されている。AfGA2をコードする核酸もまた、ゲノムDNAであり得る。あるいは、核酸は、配列番号14を含むcDNAであり得る。当業者には良好に理解される通り、遺伝子コードは縮重し、即ち、場合によっては複数のコドンが同一のアミノ酸をコードし得る。核酸としては、AfGA1、AfGA2又はその変異体をコードする、全てのゲノムDNA、mRNA、及びcDNA配列が挙げられる。

0105

AfGA1、AfGA2又はその変異体は「前駆体」、「未熟」又は「全長」(この場合、AfGA1、AfGA2又はその変異体は、シグナル配列を含む)であってもよいし、又は「成熟」(この場合、シグナル配列を欠く)していてもよい。グルコアミラーゼ変異体はまた、得られるポリペプチドがグルコアミラーゼ活性を保持する限りは、N又はC末端で切断されていてもよい。

0106

2.1.AfGA変異体の特徴
変異体AfGAポリペプチドは、グルコアミラーゼ活性を保持し、野生型AfGAポリペプチドよりも高い又は低い比活性を有し得る。AfGA変異体の特徴としては、ほかにも、例えば、安定性、pH範囲、温度プロファイル酸化安定性、及び熱安定性が挙げられる。例えば、変異体は、24〜60時間のpH安定性が、pH 3〜約pH 8、例えば、pH 3.0〜7.8、例えば、pH 3.0〜7.5、pH 3.5〜7.0、pH 4.0〜6.7、又はpH 5.0.であり得る。AfGA変異体は、野生型AfGAの性能特徴を保ちつつ野生型AfGAよりも高レベルで発現させることができる。AfGA変異体はまた、親グルコアミラーゼと比べて異なる酸化安定性を有し得る。例えば、酸化安定性の低下は、デンプン液化用組成物において好都合なものであり得る。変異体AfGAは、野生型グルコアミラーゼと比較して温度プロファイルが異なり得る。そのようなAfGA変異体は、焼成、又は高温が必要とされるその他のプロセスで使用するのに好都合である。発現及び酵素活性レベルは、以降に開示されるものを含む、当業者に既知の標準アッセイ法を使用して評価することができる。

0107

3.AfGA及びその変異体の生成
AfGA又はその変異体は、例えば、宿主細胞からAfGA又はその変異体を分泌させることにより、宿主細胞から単離され得る。AfGA又はその変異体を含む培養細胞物質は、宿主細胞からのAfGA又はその変異体の分泌の後に、得ることができる。AfGA又はその変異体は、使用に先立って任意選択的に精製される。AfGA遺伝子は、当該技術分野において周知の方法に従ってクローニングかつ発現され得る。好適な宿主細胞としては、細菌、植物、又は酵母菌細胞、例えば、糸状性真菌細胞が挙げられる。特に有用な宿主細胞としては、トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)が挙げられる。トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞は、天然に発現されるAfGAアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)より高いレベル又は少なくとも同等のレベルにてAfGATRを発現する。

0108

幾つかの実施形態において、AfGAは、宿主において少なくとも10g/リットルにて非相同的に発現される。幾つかの実施形態において、AfGAは、少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、又は110g/リットルにて非相同的に発現される。幾つかの実施形態において、AfGAはトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主において非相同的に発現され、該発現は少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、又は110g/リットルである。幾つかの実施形態において、AfGAはアスペルギルス宿主において非相同的に発現され、該発現は少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、又は110g/リットルである。

0109

宿主細胞は、同種又は異種アミラーゼ、即ち、宿主細胞と同一の種のものではないアミラーゼ、又は1種以上の他の酵素をコードする核酸を更に発現し得る。アミラーゼは変異体アミラーゼであり得る。加えて、宿主は1種以上のアクセサリー酵素、タンパク質、ペプチドを発現し得る。これらは、液化、糖化、発酵、SSFなどのプロセスに有益であり得る。なお、宿主細胞は、炭素原材料(類)の消化に用いられる酵素に加えて、生化学物質を生成し得る。このような宿主細胞は、酵素を加える必要性を低減又は排除するため、発酵又は同時糖化発酵プロセスに有用であり得る。

0110

3.1.ベクター
AfGA又はその変異体をコードする核酸を含むDNA構築体を構築して、宿主細胞で発現させることができる。AfGA1をコードする代表的な核酸としては配列番号8が挙げられる。AfGA2をコードする代表的な核酸としては配列番号14が挙げられる。遺伝子暗号において周知の縮重により、同一のアミノ酸配列をコードする変異体ポリペプチド常用の手法により設計及び作成することができる。特定の宿主細胞のコドンの使用を最適化することも、当業界では周知である。AfGA又はその変異体をコードする核酸を、ベクターに組み込むことができる。以下に記載のものなどの周知の形質転換法を使用し、ベクターを宿主細胞に移入させることができる。

0111

ベクターは、宿主細胞中に形質変換させ、細胞内で複製させることのできる任意のベクターであり得る。例えば、AfGA又はその変異体をコードする核酸を含むベクターを形質転換させ、ベクターを増殖及び増幅する手法として細菌宿主細胞において複製させることができる。コードする核酸が、機能性のAfGA又はその変異体として発現され得るよう、ベクターを発現宿主中に形質変換させることもできる。発現宿主として提供される宿主細胞としては、例えば、糸状真菌を挙げることができる。真菌遺伝子保管管理センター(FGSC)の株カタログには、真菌宿主細胞における発現に好適なベクターが掲載されている。FGSC、株カタログ、ミズーリ大学、www.fgsc.net(最新改訂版2007年1月17日)を参照されたい。代表的なベクターとしては、pJG222(Trex3gM−AfGA1)(図2)及びpJG313(Trex3gM−AfGA2)(図10)が挙げられ、それらの各ベクターは、pTrex3gM発現ベクター(米国特許出願公開第2011/0136197 A1号)を含み、真菌宿主中のcbh1プロモーターの制御下にて、AfGAをコードする核酸の発現を可能にしている。両方のpJG222及びpJG313は、AfGA変異体をコードする核酸を含み、かつ発現するように、通例の技術を用いて改変できる。

0112

AfGA又はその変異体をコードする核酸は、好適なプロモーターに作動可能に連結し得、このプロモーターにより、宿主細胞における転写が可能となる。プロモーターは、最適な宿主細胞中で転写活性を示す任意のDNA配列であってよく、宿主細胞にとって同種又は異種のいずれかであるタンパク質をコードしている遺伝子に由来し得る。真菌宿主における転写の際に有用なプロモーターの例としては、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の中性αアミラーゼ、A.ニガー(A.niger)の酸安定性αアミラーゼ、A.ニガー(A. niger)のグルコアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼ、A.オリゼ(A. oryzae)のアルカリプロテアーゼ、A.オリゼ(A. oryzae)のトリオースリン酸異性化酵素、又はA.ニデュランス(A. nidulans)のアセトアミダーゼをコードする遺伝子に由来するものが挙げられる。AfGA又はその変異体をコードする遺伝子が、大腸菌(E. coli)などの細菌種で発現されるとき、好適なプロモーターは、例えば、T7プロモーター及びファージλプロモーターを含むバクテリオファージプロモーターから選択され得る。酵母種の発現に好適なプロモーターの例としては、サッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のGal1及びGal10プロモーター及びピキアパストリス(Pichia pastoris)AOX1又はAOX2プロモーターが挙げられるがこれらに限定されない。例えば、図2に記載のpJG222ベクターは、AfGA1に作動可能に連結されたcbh1プロモーターを含有する。図10に示すpJG313ベクターは、AfGA2に作動可能に結合されたcbh1プロモーターを含む。cbh1は、T.レーシ(T. reesei)由来の内在する誘導性プロモーターである。Liu et al.(2008)「Improved heterologous gene expression in Trichoderma reesei by cellobiohydrolase I gene(cbh1)promoter optimization,」Acta Biochim.Biophys.Sin(Shanghai)40(2):158〜65を参照のこと。

0113

コード配列はシグナル配列に作動可能に連結され得る。シグナル配列をコードするDNAは、発現対象のAfGA遺伝子に対して自然に関連付けられているDNA配列であり得る。例えば、DNAは、AfGA又はその変異体をコードする核酸に作動可能に結合された配列番号11のAfGA1及びAfGA2シグナル配列をコードし得る。DNAは、A.フミガタス(A. fumigatus)以外の種に由来するシグナル配列をコードする。DNA構築体又はベクターを含むシグナル配列及びプロモーター配列は、真菌宿主細胞に導入することができ、同じ源に由来するものであってもよい。例えば、シグナル配列は、cbh1プロモーターに作動可能に連結されたcbh1シグナル配列である。

0114

発現ベクターはまた、好適な転写終結配列、及び真核細胞においては、AfGA又はその変異体をコードするDNA配列に作動可能に結合されたポリアデニル化配列も含み得る。転写終結及びポリアデニル化配列は、プロモーターと同じ源から好適に由来し得る。

0115

ベクターには、宿主細胞におけるベクターの複製を可能にするDNA配列を更に含有させることもできる。このような配列例としては、プラスミドpUC19、pACYC177、pUB110、pE194、pAMB1及びpIJ702の複製起点が挙げられる。

0116

ベクターには、選択マーカー、例えば、バチルス・スブチリス(B.subtilis)又はバチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)由来のdal遺伝子、あるいは例えば、アンピシリンカナマイシン、クロラムフェニコール、又はテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を付与する遺伝子などの、単離宿主細胞における欠損補填する産物の遺伝子を含ませてもよい。更に、ベクターは、アスペルギルス(Aspergillus)選択マーカー、例えば、amdS、argB、niaD及びsC、即ち、ヒグロマイシン耐性を生じるマーカーを含んでいてもよく、又は選択は、当該技術分野において既知のものなどの同時形質転換によって達成され得る。例えば、国際公開第91/17243号を参照されたい。

0117

細胞内発現は幾つかの態様、例えば、特定の細菌又は真菌を宿主細胞として使用して、多量のAfGA又はその変異体を生産させ、その後精製する場合に、有利であり得る。また、培養培地へのAfGA又はその変異体の細胞外分泌を使用して、単離されたAfGA又はその変異体を含む培養細胞物質を製造することもできる。

0118

発現ベクターは、典型的には、例えば、選択された宿主生物においてベクターの自律複製を可能にするエレメント、及び選択目的で1つ以上の表現型で検出可能なマーカーなどの、クローニングベクター成分を含む。発現ベクターは、通常、プロモーター、オペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナル及び場合により、リプレッサー遺伝子又は1つ以上の活性化遺伝子などの調節ヌクレオチド配列を含む。加えて、発現ベクターには、AfGA又はその変異体に、宿主細胞の細胞小器官ペルオキシソームなど)、又は特定の宿主細胞区画を標的とさせ得るアミノ酸配列をコードする配列を含ませることができる。そのような標的配列としては、限定されないが、既知のペルオキシソーム標的シグナルである配列セリン−リジン−ロイシンSKL)が挙げられる。制御配列の指示の下で発現した場合、AfGA又はその変異体の核酸配列は、発現に関して適切な様式にて、制御配列に作動可能に結合される。

0119

AfGA又はその変異体、プロモーター、ターミネーター及び他の因子をコードするDNA構築体をそれぞれリゲートするため、及び複製に必要な情報を包含する好適なベクターにそれらを挿入するために使用される手順は、当業者に広く知られている(例えば、Sambrook et al.,MOLECULAR CLONING:A LABORATORYMANUAL,2nd ed.,Cold Spring Harbor,1989、及び3rd ed.,2001を参照されたい)。

0120

3.2.宿主細胞の形質転換及び培養
DNA構築体又は発現ベクターのいずれかを含むトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞は、AfGATR又はその変異体の組み換え生産において、宿主細胞として好都合に使用される。細胞は、宿主染色体にDNA構築体(1つ以上のコピー)を都合よく組み込むことにより、酵素をコードするDNA構築体で形質転換することができる。DNA配列がより安定的に細胞に維持される傾向があることから、この組み込みは一般的に有利なものと考えられる。DNA構築体の宿主染色体への組み込みは、例えば、同種又は異種組換え法によるものなどの従来法により実施することができる。あるいは、細胞は、異なる種類の宿主細胞に関連して上記される通りに発現ベクターにより形質転換させることができる。

0121

形質転換させる発現ベクターにより遺伝子の欠損が補填され得る場合、発現宿主から遺伝子を欠失させることも有利である。不活性化された遺伝子を1つ以上有する真菌宿主細胞を得るにあたり既知の方法を使用することができる。遺伝子の不活性化は、完全な又は部分的な欠失により、挿入による不活性化により、又は遺伝子が機能性タンパク質の発現を阻害されるように意図される目的のために遺伝子を非機能的にする任意の他の手段により、実行できる。クローニングされているトリコデルマ種(Trichoderma sp.)、又はその他の糸状菌宿主に由来する任意の遺伝子、例えば、cbh1、cbh2、egl1、及びegl2遺伝子を欠失させることができる。遺伝子の欠失は、不活性化させることが所望される遺伝子の形態を、当該技術分野において既知の方法によりプラスミドに挿入することで実行できる。

0122

宿主細胞へのDNA構築体又はベクターの導入には、形質転換、電気穿孔法、核微量注入法、形質導入、トランスフェクション、例えば、リポフェクションを介した及びDEAE−デキストリンを介したトランスフェクション、リン酸カルシウムDNA沈殿を用いたインキュベーション、DNAコーティングされた微粒子銃による高速導入、及びプロトプラスト融合といった技術が含まれる。一般的な形質転換法が当該技術分野において既知である。例えば、上掲のSambrook et al.(2001)を参照されたい。トリコデルマ(Trichoderma)における異種タンパク質の発現が、例えば、米国特許第6,022,725号に記載されている。同様に、アスペルギルス(Aspergillus)株の形質転換に関しては、Cao et al.(2000)Science 9:991〜1001も参照される。遺伝的に安定な形質転換体ベクター系で構築することで、AfGA又はその変異体をコードする核酸を宿主細胞染色体に安定的に組み込むことができる。その後、形質転換体は、既知の手法により選別され、精製される。

0123

形質転換のためのトリコデルマ種(Trichoderma sp.)の調製は、例えば、菌類の菌糸からのプロトプラスト調製を包含し得る。Campbell et al.(1989)Curr.Genet.16:53〜56を参照のこと。菌糸は、出芽させた栄養胞子から得ることができる。細胞壁を消化する酵素により菌糸を処理することで、プロトプラストが得られる。懸濁培地に浸透圧安定剤を存在させることでプロトプラストを保護する。これらの安定剤としては、ソルビトールマンニトール塩化カリウム硫酸マグネシウム及び同様物が挙げられる。通常、これらの安定剤の濃度は、0.8M〜1.2Mの間の様々な値を取り、例えば、1.2Mのソルビトール溶液を、懸濁培地において使用することができる。

0124

宿主トリコデルマ種(Trichoderma sp.)株へのDNA取り込みはカルシウムイオン濃度に依存する。一般的に、約10〜50mMのCaCl2が取り込み用溶液に使用される。更に好適な化合物としては、TE緩衝液(10mM Tris(pH 7.4);1mMEDTA)又は10mM MOPS(pH 6.0)及びポリエチレングリコールなどの緩衝系が挙げられる。ポリエチレングリコールは細胞膜を融合させ、培地の内容物をトリコデルマ種(Trichoderma sp.)株の細胞質送達するものと考えられる。この融合は、宿主の染色体に組み込まれたプラスミドDNAの複数のコピーを高頻度に残すことになる。

0125

通常、トリコデルマ種(Trichoderma sp.)の形質転換では、典型的には密度105〜107/mL、特に2×106/mLにて浸透性処理を受けたプロトプラスト又は細胞を使用する。適切な溶液(例えば、1.2Mのソルビトール及び50mMのCaCl2)中の、これらのプロトプラスト又は細胞を、100μLの体積にて、所望のDNAと混合させてよい。概して、高濃度のPEGが取り込み用溶液に加えられる。0.1〜1容量の25% PEG 4000をプロトプラスト懸濁液に加えることができるものの、約0.25容量をプロトプラスト懸濁液に加えることが有用である。ジメチルスルホキシドヘパリンスペルミジン、塩化カリウム、及び同様物などの添加剤を取り込み用溶液に加えて、形質転換を促進させることもできる。同様の手順が他の真菌宿主細胞についても利用可能である。例えば、米国特許第6.022.725号を参照のこと。

0126

3.3.発現
AfGATR又はその変異体の生産方法は、酵素の生成を促す条件下で上述したようにトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞を培養することと、細胞及び/又は培養培地から酵素を回収することと、を含み得る。トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞は、天然に発現されるAfGAアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)より高いレベル又は少なくとも同等のレベルにてAfGATRを発現する。

0127

細胞の培養に使用される培地は、対象とする宿主細胞を増殖させ、AfGATR又はその変異体の発現を得るのに好適な任意の従来培地であり得る。好適な培地及び培地成分は市販元から入手可能であり、あるいは公開されている処方に従って調製することもできる(例えば、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関のカタログに記載の通り)。

0128

宿主細胞から分泌される酵素は全ブロス製剤で使用することができる。本方法において、組み換え微生物馴化全発酵ブロス(spent whole fermentation broth)の調製は、グルコアミラーゼの発現が得られる、当該技術分野において既知の任意の培養法を使用して実施され得る。それ故、発酵には、グルコアミラーゼの発現又は単離を可能とする好適な培地中及び条件下で行われる、フラスコ振盪培養法実験用又は工業用発酵槽中での小規模又は大規模発酵(連続発酵、バッチ発酵、流加発酵、又は固相発酵などを含む)が含まれると理解することができる。本明細書において定義されている用語「馴化全発酵ブロス」は、培養培地、細胞外タンパク質(例えば、酵素)、及び細胞バイオマスを含有する、発酵材料の未分画成分として定義される。用語「馴化全発酵ブロス」には、当該技術分野において周知の方法を用いて可溶化又は透過処理された細胞バイオマスが包含されることも理解される。

0129

宿主細胞から分泌される酵素は、周知の手順により、培養培地から簡便に回収されてよく、周知の手順としては、遠心分離又は濾過による培地からの細胞の分離、及び硫酸アンモニウムのような塩を用いた培地のタンパク質成分の沈殿に続いて、クロマトグラフィ法イオン交換クロマトグラフィ親和性クロマトグラフィなど)を使用することによって分離することなどが挙げられる。

0130

ベクターにおいて、AfGA又はその変異体をコードするポリヌクレオチドは、宿主細胞によるコード配列の発現をもたらし得るよう、制御配列に作動可能に連結させることができ、即ち、ベクターは発現ベクターである。調節配列は、例えば、調節配列により命令される転写レベルが、転写性モジュレーターに対して更に応答的になるよう、更なる転写調節エレメントを付加することにより改変することもできる。調節配列は、特に、プロモーターを含み得る。

0131

宿主細胞は、AfGATR又はその変異体の発現を可能にする好適な条件下で培養され得る。酵素の発現は、持続的に生成される常時発現型、あるいは発現を開始するための刺激を必要とする誘導型であり得る。誘導発現の場合、タンパク質産生は、必要とされたときに、例えば、培養培地に誘導物質、例えば、デキサメタゾン又はIPTG又はセファロース(Sepharose)を加えることにより開始することができる。ポリペプチドは、TNT商標)(Promega)ウサギ網状赤血球系などの生体外無細胞系で、組み換えにより産生させることもできる。

0132

発現宿主は、好気的条件下で、宿主に適切な培地において培養することもできる。宿主の要求と所望されるAfGATR又はその変異体の産生とに応じて、振盪、又は撹拌通気との併用を実施することができ、宿主に適切な温度、例えば、約25℃〜約78℃(例えば、30℃〜45℃)で生成が行われる。培養は、約12〜約100時間又はそれ以上実施することができる(及び、例えば、24〜72時間の間の任意の時間数)。典型的には、培養ブロスは、同様にAfGATR又はその変異体の産生に関連する宿主に必要とされる培養条件に応じて、pH約4.0〜約8.0である。

0133

3.4.AfGATR活性の同定
宿主細胞におけるAfGATR又はその変異体の発現を評価するために、アッセイを行うことで、発現タンパク質、対応するmRNA、又はグルコアミラーゼ活性を測定することができる。例えば、好適なアッセイとしては、適切に標識されたハイブリダイゼーションプローブを使用するノザンブロット、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応、及びインサイツハイブリダイゼーションが挙げられる。また、好適なアッセイとしては、例えば、培養培地のグルコースなどの還元糖を直接測定するアッセイによって試料中のAfGATR活性を測定することなどが挙げられる。例えば、グルコース濃度は、グルコース試薬キット番号15−UV(Sigma Chemical Co.)又は、Technicon Autoanalyzerなどの装置を使用して測定することもできる。グルコアミラーゼ活性はまた、下に記載するPAHBAHアッセイ又はABTSアッセイなどの任意の公知の方法で測定され得る。

0134

3.5.AfGATR及びその変異体の精製方法
発酵、分離、及び濃縮法は当該技術分野において周知であり、濃縮AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチド含有溶液を調製するために都合のよい手法を使用することができる。

0135

アミラーゼ溶液を得る目的で、発酵後に発酵ブロスを得て、残存する未加工の発酵材料を含む、微生物細胞及び各種懸濁固体が従来の分離手法により除去される。濾過、遠心分離、精密濾過、回転真空ドラム濾過、限外濾過、遠心分離後限外濾過、抽出、又はクロマトグラフィなどが一般的に使用される。

0136

回収率を最適化するためには、AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチド含有溶液の濃縮が望ましい。未濃縮の溶液を使用するためには、精製酵素沈殿物を回収するためにインキュベート時間を延長させる必要のある場合もある。

0137

酵素含有溶液は、従来の濃縮法を使用し、所望の酵素濃度が得られるまで濃縮する。酵素含有溶液の濃縮は、本願で記載の任意の手法により実施され得る。精製法の例としては、回転真空濾過及び/又は限外濾過が挙げられるがこれらに限定されない。

0138

酵素溶液は、濃縮AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチド含有溶液の酵素活性が所望の濃度になるまで濃縮して濃縮酵素溶液とする。

0139

濃縮は、例えば、金属ハロゲン化物沈殿剤などの沈殿剤を使用して実施してもよい。金属ハロゲン化物沈殿剤としては、アルカリ金属塩化物アルカリ金属臭化物、及び2種類以上のこれらの金属ハロゲン化物の配合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な金属ハロゲン化物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム臭化カリウム、及びこれらの金属ハロゲン化物のうちの2種以上の配合物が挙げられる。金属ハロゲン化物沈殿剤、塩化ナトリウムも保存料として使用できる。

0140

金属ハロゲン化物沈殿剤は、AfGATR又はその変異体を沈殿させるのに有効な量で使用される。酵素の沈殿をもたらすのに少なくとも有効な量及び最適な量の金属ハロゲン化物の選択、並びにインキュベート時間、pH、温度及び酵素濃度を含む、回収率を最大にするための沈殿条件は、所定の試験後に当業者には容易に明らかとなろう。

0141

一般的に、少なくとも約5% w/v(重量/体積)〜約25% w/vの金属ハロゲン化物を濃縮酵素溶液に加え、通常、少なくとも8% w/vを加える。一般的に、約25% w/v以下の金属ハロゲン化物を濃縮酵素溶液に加え、通常、約20% w/v以下を加える。金属ハロゲン化物沈殿剤の最適濃度は、とりわけ、特異的AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチドの性質、及び濃縮酵素溶液中でのAfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチドの濃度に依存するであろう。

0142

酵素を沈殿させる別の代替法は、有機化合物を使用するものである。有機化合物沈殿剤の例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸のアルカリ金属塩、4−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、及びこれらの有機化合物のうちの2種以上の配合物が挙げられる。該有機化合物沈殿剤の添加は、金属ハロゲン化物沈殿剤の添加に先立って、それと同時に、又はその後に行ってもよく、両沈殿剤(有機化合物及び金属ハロゲン化物)の添加は、順番に又は同時に行われてもよい。

0143

一般的に、有機沈殿剤は、4−ヒドロキシ安息香酸のアルカリ金属塩(ナトリウム又はカリウム塩など)、及び4−ヒドロキシ安息香酸の線状又は分岐状アルキルエステル、及びこれらの有機化合物のうちの2種以上の配合物からなる群から選択され、ここで、アルキル基は、炭素原子を1〜12個含有する。有機化合物沈殿剤は、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸の線状又は分岐状アルキルエステル、及びこれらの有機化合物のうちの2種以上の配合物であってよく、ここで、アルキル基は、炭素原子を1〜10個含有する。有機化合物の例は、4−ヒドロキシ安息香酸の線状アルキルエステル、及びこれらの有機化合物のうちの2種以上の配合物であり、ここで、アルキル基は、炭素原子を1〜6個含有する。4−ヒドロキシ安息香酸のメチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸のプロピルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸のブチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸のエチルエステル、及びこれらの有機化合物のうちの2種以上の配合物を使用することもできる。追加の有機化合物としては、4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(メチルパラベンと名づける)、4−ヒドロキシ安息香酸プロピルエステル(プロピルパラベンと名づける)が挙げられるがれらに限定されず、この両者はアミラーゼ保存剤である。更なる記載に関しては、例えば、米国特許第5,281,526号を参照されたい。

0144

有機化合物沈殿剤を添加すると、pH、温度、AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチド濃度沈殿剤濃度、及びインキュベーション時間に関する沈殿条件に、高い柔軟性がもたらされるという利点が得られる。

0145

有機化合物沈殿剤は、金属ハロゲン化物沈殿剤を用いることによる酵素の沈殿を向上させるのに有効な量で使用する。有機化合物沈殿剤の少なくとも有効な量及び最適な量の選択、並びにインキュベート時間、pH、温度及び酵素濃度を含む、回収率を最大にするための沈殿条件は、業者には、所定の試験後に本願の見地から当容易に明らかとなろう。

0146

一般的に、少なくとも約0.01% w/vの有機化合物沈殿剤を濃縮酵素溶液に加え、通常、少なくとも約0.02% w/vを加える。一般的に、約0.3% w/v以下の有機化合物沈殿剤を濃縮酵素溶液に加え、通常、約0.2% w/v以下を加える。

0147

金属ハロゲン化物沈殿剤及び有機化合物沈殿剤を含有する濃縮ポリペプチド溶液は、精製する酵素に必然的に依存することになるpHに調整することができる。概して、pHは、グルコアミラーゼの等電点付近のレベルに調整される。pHは、等電点(pI)からpH単位が約2.5低いpHから、等電点(pI)からpH単位が約2.5高いpHまでの範囲のpHに調整することができる。

0148

精製酵素の沈殿を得るのに必要とされるインキュベート時間は、具体的な酵素の性質、酵素濃度、並びに具体的な沈殿剤(1つ又は複数)及びその(それらの)濃度に応じて異なる。一般的に、酵素を沈殿させるのに有効な時間は、約1〜約30時間であり、通常、約25時間を超過することはない。有機化合物沈殿剤の存在下では、インキュベーション時間はいっそう短縮され、約10時間未満となり、多くの場合では約6時間になる。

0149

一般的に、インキュベート中の温度は約4℃〜約50℃である。通常、方法は、約10℃〜約45℃の温度(例えば、約20℃〜約40℃)で実施される。沈殿を誘発する最適温度は、溶液条件、及び使用する酵素又は沈殿剤(1つ又は複数)に従い変化する。

0150

精製酵素沈殿物の最終的な回収率、及び実施するプロセスの効率は、酵素を含む溶液を撹拌すること、加える金属ハロゲン化物、及び加える有機化合物により向上される。撹拌工程は、金属ハロゲン化物及び有機化合物を加える間、及び続くインキュベート時間の間の両方に行う。好適な撹拌方法としては、機械的撹拌又は振盪、積極的な通気、あるいは任意の類似の手法が挙げられる。

0151

インキュベート期間後、続いて、精製酵素は、解離した(dissociated)顔料及びその他の不純物から分離され得ると共に、従来の分離法、例えば濾過、遠心分離、精密濾過、回転真空濾過、限外濾過、加圧濾過クロス式膜精密濾過、クロスフロー式膜精密濾過、又は同様の方法などにより回収され得る。精製酵素沈殿物の更なる精製は、沈殿物を水で洗浄することにより得ることができる。例えば、精製酵素沈殿物を、金属ハロゲン化物沈殿剤を含有する水、又は金属ハロゲン化物及び有機化合物沈殿剤を含有する水で洗浄する。

0152

発酵中に、AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチドは、培養ブロス中に溜まる。所望のAfGATR又はグルコアミラーゼ変異体の単離及び精製の際、培養ブロスを遠心分離又は濾過して細胞を除去し、結果として得られた無細胞液を酵素精製に使用できる。一実施形態では、無細胞ブロスには、約70%飽和硫酸アンモニウムにより塩析を行い、次に、70%飽和沈殿画分を緩衝液に溶解させ、Sephadex G−100カラムなどのカラムにかけ、及び溶出酵素活性化区分を回収する。更なる精製の際、イオン交換クロマトグラフィなどの従来手法を使用することもできる。

0153

精製酵素は、洗濯及び洗浄用途に有用である。例えば、それらは洗濯洗剤及び染み抜き剤に使用することができる。精製酵素は、液体(溶液、スラリー)又は固体(顆粒剤粉末)のいずれかの最終生成物として製造することができる。

0154

より具体的な精製例は、Sumitani et al.(2000)「New type of starch−binding domain:the direct repeat motif in the C−terminal region of Bacillus sp.195 glucoamylase contributes to starch binding and raw starch degrading」,Biochem.J.350:477〜484に記載されており、本明細書において簡約されている。4リットルのストレプトミセスリビダンス(Streptomyces lividans)TK24培養液の上清から得られた酵素を、飽和度80%の(NH4)2SO4を用いて処理した。10,000×g(20分かつ4℃)での遠心分離によって沈殿物を回収し、5mMのCaCl2を含有する20mMのTris/HCl緩衝液(pH 7.0)に再溶解させた。溶解させた沈殿物を次に同じ緩衝液に対して透析した。透析したサンプルを、次に予め20mMのTris/HCl緩衝液、(pH 7.0)、5mMのCaCl2により平衡化したSephacryl S−200カラムに装填し、同じ緩衝液により線流速7mL/hrで溶出した。カラムからの画分を回収し、酵素アッセイ及びSDS−PAGEをもとに判定されるものとして活性について評価した。タンパク質は更に次の通りに精製した。Toyopearl HW55カラム(Tosoh Bioscience,Montgomeryville,PA;カタログ番号19812)を、5mMのCaCl2及び1.5M(NH4)2SO4を含有する20mMのTris/HCl緩衝液(pH 7.0)により平衡化した。酵素を、5mMのCaCl2を含有する20mMのTris/HCl緩衝液(pH 7.0)中の(NH4)2SO4につき、1.5から0Mの直線濃度勾配で溶出させた。活性画分を回収し、酵素を、飽和度80%の(NH4)2SO4を用いて沈殿させた。沈殿物を上記の通りに回収し、再溶解し、透析した。その後、流速60mL/時間で、5mM CaCl2含有の20mMトリス/HCl緩衝液(pH 7.0)であらかじめ平衡させたMono Q HR5/5カラム(Amersham Pharmacia;Cat.No.17−5167−01)に、透析済み試料を適用した。活性画分を集めて、1.5M(NH4)2SO4溶液に加えた。活性酵素画分を、Toyopearl HW55カラムに対し前述同様に再度クロマトグラフィ処理をし、SDS−PAGEにより判断される通り均質な酵素を得た。その方法及びバリエーション概要については、Sumitani et al.(2000)Biochem.J.350:477〜484を参照のこと。

0155

生産規模回復のため、AfGATR又はグルコアミラーゼ変異体ポリペプチドは、上に概説したように、ポリマーによる凝集を介し細胞を除去することにより部分的に精製することができる。あるいは、酵素は、精密濾過による精製後に、入手可能な膜及び装置を使用して限外濾過により濃縮することができる。しかしながら、或る種の用途に関しては、酵素を精製する必要はなく、全部ブロス培養物を溶解し、更なる処理はせずに使用することができる。次に、酵素は例えば顆粒へと加工することができる。

0156

4.AfGATR及びその変異体の組成物及び使用
AfGATR及びその変異体は、多様な工業用途に有用である。例えば、AfGATR及びその変異体は、デンプン変換プロセスにおいて有用であり、具体的には、液化を受けたデンプンの糖化プロセスにおいて有用である。所望の最終製品は、酵素によるデンプン基質の変換により生産され得る任意の生成物であってよい。例えば、所望の製品は、HFCSの調製などの他のプロセスで使用できる、又はアスコルビン酸中間体類(例えば、グルコン酸;2−ケトL−グロン酸;5−ケト−グルコン酸;及び2,5−ジケトグルコン酸など);1,3−プロパンジオール;芳香族アミノ酸類(例えば、チロシンフェニルアラニン、及びトリプトファンなど);有機酸類(例えば、乳酸、ピルビン酸、コハク酸、イソクエン酸、及びオキサロ酢酸など);アミノ酸類(例えば、セリン及びグリシンなど);抗生物質類抗菌剤類酵素類ビタミン類ホルモン類などの、多数の他の有用な製品に変換できる、グルコースに富むシロップであってよい。

0157

デンプンの変換プロセスは、燃料用アルコール、又は飲むためのアルコール(即ち、飲用アルコール)を生産するように設計された発酵プロセスに先立って、又はそれと同時に行われるプロセスであってもよい。当業者は、これらの最終産物の生産に使用することのできる多様な発酵条件を承知しているであろう。AfGATR及びその変異体はまた、食品の調製に関係する組成物及び方法に有用である。AfGATR及びその変異体のこれらの多様な用途は、以降により詳細に記載される。

0158

4.1.デンプン基質の調製
一般的な当業者は、本開示のプロセスで使用するデンプン基質の調製に使用し得る、利用可能な方法をよく理解している。例えば、有用なデンプン基質は、塊茎類、根類類、豆類、穀草類又は未精製の穀物から得ることができる。より具体的には、粒状デンプンは、トウモロコシ、トウモロコシ穂軸、小麦、大麦、ライ麦、ライコムギ、ミロ、サゴアワ、キャッサバ、タピオカ、ソルガム、米、さや豆、豆、バナナ、又はジャガイモから得ることができる。トウモロコシは約60〜68%のデンプンを含有し、大麦は約55〜65%のデンプンを含有し、キビは約75〜80%のデンプンを含有し、小麦は約60〜65%のデンプンを含有し、精白米は70〜72%のデンプンを含有する。具体的に想定されているデンプン基質は、トウモロコシデンプン及び小麦デンプンである。穀類由来のデンプンは摩砕されていても、未精製でもよく、穀粒、糠、及び/又は穂軸といったトウモロコシ固形分を含む。デンプンは、高精製した生デンプン、又はデンプン精製プロセスで得られる原材料であってよい。また、様々なデンプンが市販されている。例えば、トウモロコシデンプンは、Cerestar、Sigma、及びKatayama Chemical Industry Co.(Japan)から、小麦デンプンはSigmaから、サツマイモデンプンはWako PureChemical Industry Co.(Japan)から、そしてジャガイモデンプンはNakaari Chemical Pharmaceutical Co.(Japan)から入手可能である。

0159

デンプン基質は、粉砕した全粒から得た粗デンプンであってよく、この粗デンプンは、非デンプン画分(例えば、胚芽の残分及び繊維など)を含有している。粉砕には、湿式又は乾式粉砕又は磨砕のいずれかが含まれ得る。湿式粉砕法では、未精製の穀物を水又は希酸に浸して、穀物をその構成部分(例えば、デンプン、タンパク質、胚芽、油、穀粒繊維)に分離する。湿式粉砕法は胚芽と穀粉(ミール)(即ち、デンプン顆粒とタンパク質)を効率的に分離し、シロップの調製に特に好適である。乾式粉砕法又は磨砕法では、未精製の穀粒を挽いて細かい粉末にし、多くの場合、穀物をその構成部分に分画せずに加工する。幾つかの場合では、由来の油が回収される。一般的に、乾式摩砕された穀類は、デンプンに加えて、大量の非デンプン炭水化物化合物を含むことになる。デンプン基質の乾式粉砕を使用して、エタノール及びその他の生化学物質を生産することができる。加工対象のデンプンは、高精製のデンプン品質のものであってよく、例えば、純度が少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99.5%であってもよい。

0160

4.2.デンプンの糊化及び液化
本明細書において用いられている用語「液化」又は「液化する」とは、デンプンを、より粘性が低くかつ短鎖のデキストリンに転換するプロセスを意味する。一般的に、このプロセスは、αアミラーゼを加えるのと同時の、又はそれに続くデンプンの糊化を包含するものの、場合により追加の液化誘導酵素を加えてもよい。幾つかの実施形態では、上述したように調製したデンプン基質を、水と共にスラリー化する。デンプンスラリーは、乾燥固形分の重量%として約10〜55%、約20〜45%、約30〜45%、約30〜40%、又は約30〜35%のデンプンを含み得る。αアミラーゼ(EC 3.2.1.1)は、例えば、計量型ポンプでスラリーに添加され得る。この用途で典型的に使用されるαアミラーゼは、熱的に安定な細菌αアミラーゼであり、例えば、ゲオバチルス・ステアロサーモフィルス(GeoBacillus stearothermophilus)のαアミラーゼである。αアミラーゼは、通常、例えば、デンプン乾燥物質1kg当たり約1500ユニットで供給する。αアミラーゼの安定性及び活性を最適化するため、スラリーのpHは、典型的には約pH 5.5〜6.5に調整し、及び典型的には、約1mMのカルシウム(約40ppm遊離カルシウムイオン)を加える。ゲオバチルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)変異体、又はその他のαアミラーゼは、異なる条件を要求し得る。液化後にスラリー中に残存する細菌αアミラーゼは、続く反応工程においてpHを低下させることを含む多様な方法を介し、あるいは酵素がカルシウムに依存する場合に、スラリーからカルシウムを除去することにより、失活させてもよい。

0161

αアミラーゼが加えられたデンプンスラリーを、蒸気で105℃に加熱されたジェットクッカーを連続的に通過させて、汲み上げてもよい。これらの条件下では、糊化が急速に生じ、せん断力と組み合わされた酵素活性により、デンプン基質の加水分解が開始される。ジェットクッカー中滞留時間は短時間である。部分的に糊化したデンプンを、105〜110℃に維持された一連保持管注入した後、約5〜8分間保持して、糊化プロセスを完了することができる(「第1液化」)。85〜95℃又はそれ以上の温度の保持槽において約1〜2時間かけて、必要とされるDEへの加水分解を完了する(「第2液化」)。逆混合を防ぐために、これらの槽はバッフルを備えてもよい。本明細書において用いられている用語「第2液化時間(分)」は、第2液化の開始からデキストロース当量(DE)が測定された時点までに経過した時間を指す。次に、スラリーを室温に冷却させる。この冷却工程は、30〜180分であってよく、例えば90分〜120分である。

0162

上記のプロセスから得られる液化デンプンは、典型的には、約98%のオリゴ糖類及び約2%のマルトース及び0.3%のD−グルコースを含有する。液化デンプンは、典型的には、約10〜50%、約10〜45%、約15〜40%、約20〜40%、約25〜40%、又は約25〜35%の乾燥固形分含量(wt/wt)有するスラリーの形態である。

0163

AkAA、AtAmy1、AfAmy1及びAcAmy1、並びにそれらの変異体は、液化プロセスにおいて、細菌性αアミラーゼに代えて使用することができる。これらのαアミラーゼ及びその変異体による液化は、好都合にも、pHを約pH 5.5〜6.5に調整する必要なく、低pHで実施することができる。これらのαアミラーゼその変異体は、pH範囲2〜7にて(例えば、pH 3.0〜7.5、pH 4.0〜6.0、又はpH 4.5〜5.8にて)、液化に使用することができる。これらは、約85℃〜95℃の温度範囲(例えば、85℃、90℃、又は95℃など)にて液化活性を維持することができる。例えば、液化は、乾燥固形分25%のトウモロコシデンプン溶液において、800μgのAcAmy1又はその変異体により、例えば、pH 5.8及び85℃、又はpH 4.5及び95℃で10分実施することができる。液化活性は、当該技術分野において既知の多数の粘度アッセイのいずれかを使用しアッセイすることができる。

0164

4.3.糖化
液化デンプンは、任意選択に別の酵素(類)の存在下にて、AfGATR及びその変異体を使用することにより、より低DP、特にDP1の糖類に富むシロップに糖化することができる。糖化産物の正確な組成は、使用される酵素の組み合わせ、並びに加工される粒状デンプンの種類に依存する。好都合にも、提供されるAfGATR及びその変異体を使用して得られるシロップは、糖化デンプン中の総オリゴ糖類の約65%超、例えば、70%、80%、85%、90%、95%、又は96%の重量割合でDP1を含み得る。

0165

液化は、一般的に、連続的なプロセスとして実施されるのに対し、糖化は、多くの場合バッチプロセスとして実施される。糖化は、典型的には、温度約55〜75℃、pH約4.0〜6.7(例えば、pH 5.0)にて最も効果的であるので、液化デンプンの冷却とpH調整が必要となる。糖化は、例えば、約40℃、約55℃、又は約65℃〜約70℃、約75℃、又は約80℃の温度で実施することができる。糖化は、通常、充填又は排出するのに数時間を必要とし得る撹拌槽で実施する。酵素は、典型的には、槽が充填されるに伴い乾燥固形分に対し一定比で加えられ、あるいは充填段階の開始時に、単回添加物として加えられる。シロップを作製するための糖化反応は、典型的には、約24〜73時間、例えば、24〜48時間実施する。最大又は所望のDEが得られたとき、例えば85℃で5分間加熱して反応を停止させる。更にインキュベートすることで、酵素による逆転反応及び/又は熱力学的な平行作用により、堆積したグルコースはイソマルトース及び/又はその他の元の生成物へと再重合されるので、低DEから、最終的には約90DEまでが得られる。AfGATRポリペプチド又はその変異体を使用するとき、糖化は、約40℃〜約80℃、例えば、約55℃〜約75℃又は約65℃〜約70℃の温度範囲で最適に実施される。糖化は、約pH 3.0〜約pH 7.5のpH範囲にわたって(例えば、pH 3.5〜pH 7.0、pH 4.0〜pH 6.7、又はpH 5.0)行うことができる。

0166

AfGATR又はその変異体は、組成物の形態でスラリーに添加され得る。AfGATR又はその変異体は、約0.6〜10ppmds(例えば、2ppm ds)の量で、粒状デンプン基質のスラリーに添加することができる。AfGATR又はその変異体は、全ブロス、清澄化、部分精製、又は精製酵素として加えることができる。精製AfGA1TR又はその変異体の比活性は、例えば、ABTSアッセイにより測定したときに約187.7U/mgであり得る。精製AfGA2TR又はその変異体の比活性は、例えば、ABTSアッセイにより測定したときに約213.7U/mgであり得る。また、AfGATR又はその変異体を全ブロス製剤として加えることもできる。

0167

AfGATR又はその変異体は、単離された酵素溶液としてスラリーに添加され得る。例えば、AfGATR又はその変異体は、AfGATR又はその変異体を発現する宿主細胞によって生成された培養細胞物質の形態で添加することができる。AfGATR又はその変異体はまた、酵素が持続的に反応に供給されるように、発酵又はSSFプロセスの間に、宿主細胞から反応培地に分泌され得る。AfGATR又はその変異体を生成し、かつ分泌する宿主細胞はまた、グルコアミラーゼなどの更なる酵素を発現し得る。例えば、米国特許第5,422,267号は、アルコール飲料生産用の酵母におけるグルコアミラーゼの使用を開示している。例えば、トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)などの宿主細胞は、糖化中にエンジニアリングによってAfGATR又はその変異体、及びAkAA、AcAmy1、天然のトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)のαアミラーゼ又はその変異体を含むがそれらに限定されないαアミラーゼを共発現し得る。宿主細胞は、内在性のグルコアミラーゼ、及び/又は他の酵素類、タンパク質類、又は他の物質を発現しないように、遺伝的に改変されていてもよい。宿主細胞は、広域スペクトルの各種糖分解性酵素を発現するよう遺伝子操作され得る。例えば、組み換え酵母菌宿主細胞は、グルコアミラーゼ、αグルコシダーゼ、ペントース糖を利用する酵素、αアミラーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、及び/又はイソプルラナーゼをコードする核酸を含んでもよい。例えば、国際公開第2011/153516 A2号を参照のこと。

0168

4.4.異性
AfGATR又はその変異体を用いた処理により生産された可溶性デンプン加水分解物は、高フルクトースのトウモロコシシロップ(HFCS)などの、高フルクトースデンプン系シロップ(HFSS)に変換できる。この変換は、グルコースイソメラーゼ、特に固体支持体上に固定化されたグルコースイソメラーゼを使用して行うことができる。pHは、約6.0〜約8.0、例えば、pH 7.5に上昇させ、Ca2+はイオン交換により除去する。好適なイソメラーゼとしては、Sweetzyme(登録商標)、IT(Novozymes A/S)、G−zyme(登録商標)IMGI、及びG−zyme(登録商標)G993、Ketomax(登録商標)、G−zyme(登録商標)G993、G−zyme(登録商標)G993液体、及びGenSweet(登録商標)IGIが挙げられる。異性体化後、混合物は、典型的には約40〜45%フルクトース、例えば、42%フルクトースを含有する。

0169

4.5.発酵
可溶性デンプン加水分解物、具体的にはグルコースに富むシロップは、典型的には約32℃(例えば30℃〜35℃)の温度で、発酵生物と上記デンプン加水分解物を接触させることによって、発酵させることができる。EOF生産物としては、クエン酸、乳酸、コハク酸、グルタミン酸一ナトリウム、グルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸カリウム、イタコン酸及び他のカルボン酸類、グルコδ−ラクトン、エリソルビン酸ナトリウム、リジン及び他のアミノ酸類、ω 3脂肪酸、ブタノール、イソプレン、1,3−プロパンジオール、並びに他の生体材料などの代謝産物が挙げられる。

0170

エタノール生成微生物としては、アルコール脱水素酵素及びピルビン酸脱炭酸酵素を発現する、サッカロマイセスセレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)などの酵母、及び細菌、例えば、ザイモモナスモビリス(Zymomonas moblis)が挙げられる。エタノール生成微生物は、キシロースキシルロースに変換する、キシロース還元酵素及びキシリトール脱水素酵素を発現することができる。エタノール生成微生物の改良株、例えば、更に高温に耐性を示し得る改良株は、当該技術分野において既知であり、使用することができる。Liu et al.(2011)Sheng Wu Gong Cheng Xue Bao 27(7):1049〜56を参照されたい。市販の酵母としては、ETHANOL RED(登録商標)(LeSaffre)、Thermosacc(登録商標)(Lallemand)、RED STAR(登録商標)(Red Star)、FERMIOL(登録商標)(DSMSpecialties)、及びSUPERSART(登録商標)(Alltech)が挙げられる。発酵により、クエン酸及び乳酸などのその他の代謝産物を生産する微生物も当該技術分野において既知である。例えば、Papagianni(2007)「Advances in citric acid fermentation by Aspergillus niger:biochemical aspects,membrane transport and modeling」,Biotechnol.Adv.25(3):244〜63;John et al.(2009)「Direct lactic acid fermentation:focus on simultaneous saccharification and lactic acid production」,Biotechnol.Adv.27(2):145〜52を参照のこと。

0171

糖化及び発酵プロセスは、SSFプロセスとして実施してもよい。発酵は、例えば、続いてエタノールの精製及び回収が含まれ得る。発酵中、ブロス又は「ビール」のエタノール含量は、約8〜18% v/v例えば、14〜15% v/vに達し得る。ブロスは、蒸留して富化された、例えば純度96%のエタノール溶液を生産することもできる。更に、発酵により生じるCO2は、CO2気体洗浄装置により回収し、圧縮し、及び他の用途のために、例えば、炭酸飲料、又はドライアイスの生産用に販売することもできる。発酵プロセス由来の固体廃棄物は、タンパク質に富む製品、例えば、家畜用飼料として使用することもできる。

0172

上述したように、SSFプロセスは、SSFの間中に連続してAfGATR又はその変異体を発現させ、かつ分泌させるトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)のような真菌細胞を使用して実施することができる。また、AfGATR又はその変異体を発現する真菌細胞は、発酵性の微生物(例えば、エタノール産生微生物)でもあり得る。したがって、エタノール産生は、外因性酵素をほとんど又は全く加える必要がなくなるよう、十分にAfGATR又はその変異体を発現する真菌細胞を使用して実施することができる。真菌宿主細胞は、適切に遺伝子操作した菌株に由来し得る。また、AfGATR又はその変異体に加えて、他の酵素を発現し、かつ分泌する真菌宿主細胞を使用することもできる。そのような細胞は、αアミラーゼ及び/若しくはプルラナーゼ、フィターゼ、αグルコシダーゼ、イソアミラーゼ、βアミラーゼセルラーゼ、キシラナーゼ、他のヘミセルラーゼ、プロテアーゼ、βグルコシダーゼ、ペクチナーゼ、エステラーゼ、酸化還元酵素、トランスフェラーゼ、AfGATR以外のグルコアミラーゼ、又は他の酵素を発現し得る。

0173

このプロセスの変化形が、「流加発酵」システムであり、このシステムでは、発酵の進行に伴い基質が徐々に加えられる。流加発酵システムは、異化産物抑制によって細胞の代謝が阻害される可能性があり、培地中の基質の量が限定されていることが望ましい場合に有用である。流加システムにおける実際の基質濃度は、pH、溶存酸素、及びCO2などの排出ガス分圧などの測定可能な因子の変化に基づいて推定される。バッチ発酵及び流加発酵は一般的なものであり、当該技術分野では周知のものである。

0174

連続発酵は、規定の発酵培地バイオリアクターに連続的に加え、等量の調整済の培地を加工用に同時に取り出す開放システムである。連続発酵では一般的に培養物は一定の高密度に維持され、細胞は主として対数期増殖する。連続発酵により、細胞成長、及び/又は生産物濃度の調節が可能となる。例えば、炭素源又は窒素源などの律速栄養素固定速度に維持され、他の全てのパラメーターは適度に調節される。増殖は一定に維持されることから、培地が抜き出されることによる細胞の損失は、発酵中の細胞増殖率に対し調整すべきである。連続発酵プロセスを最適化し、生成物の形成速度を最大化する方法は、工業微生物学の技術分野において周知である。

0175

4.6.AfGATR又はその変異体を含む組成物
AfGATR又はその変異体は、αアミラーゼ(EC 3.2.1.1)と併用され得る。幾つかの実施形態において、αアミラーゼは、有効量にて添加された場合に3.0〜7.0、好ましくは3.5〜6.5のpH範囲で活性を有する、酸安定性αアミラーゼである。αアミラーゼは、真菌αアミラーゼ又は細菌性αアミラーゼであり得る。更に、αアミラーゼは、野生型αアミラーゼ又はその変異体であり得る。

0176

真菌αアミラーゼの好ましい例としては、アスペルギルス(Aspergillus)(例えば、A.ニガー(A. niger)、A.カワチイ(A. kawachii)及びA.オリザエ(A. oryzae));トリコデルマ(Trichoderma)種、クモノスカビ(Rhizopus)種、ムコール(Mucor)種、並びにペニシリウム(Penicillium)種を含むがそれら限定されない糸状性真菌の菌株から得られるものが挙げられる。乳酸桿菌(Lactobacilli)種及びストレプトムース(Streptomuces)種。酸安定性αアミラーゼは、細菌の株から導出され得る。好ましい細菌の株としては、B.リケニフォルミス(B. licheniformis)、B.ステアロサーモフィルス(B. stearothermophilus)、B.アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、枯草菌(B. subtilis)、B.レンタス(B. lentus)、及びB.コアグランス(B. coagulans)などのバチルス(Bacillus)種が挙げられる。特に好ましいのは、B.リケニフォルミス(B. licheniformis)、B.ステアロサーモフィルス(B. stearothermophilus)、及びB.アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)である。本発明の組成物及びプロセスに用いられる細菌性αアミラーゼの1つとしては、米国特許第5,093,257号、同第5,763,385号、同第5,824,532号、同第5,958,739号、同第6,008,026号、同第6,093,563号、同第6,187,576号、同第6,361,809号、同第6,867,03号1号;米国特許出願公開第2006/0014265号;及び国際公開第96/23874号、同第96/39528号、同第97/141213号、同第99/19467号、及び同第05/001064号に記載されているαアミラーゼの1つを挙げることができる。

0177

例示的なαアミラーゼとしては、比活性及び熱安定性に優れるAkAA又はAcAmy1及びその変異体が挙げられる。AkAAの好適な変異体としては、αアミラーゼ活性を有し、野生型AkAAに対して少なくとも80%、90%、95%、98%、又は少なくとも99%の配列同一性を有するものが挙げられる。AcAmy1の好適な変異体としては、αアミラーゼ活性を有し、野生型AcAmy1に対して少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%の配列同一性を有するものが挙げられる。AfGATR及びその変異体は、好都合にも、AnGA又はTr−GAにより触媒される糖化プロセスにおいて生成されるグルコースの収率を高める。

0178

組成物に用いることが考えられる市販のαアミラーゼ及び方法としては、SPEZYME(商標)AA;SPEZYME(商標)FRED;SPEZYME(商標)XTRA;GZYME(商標)997;及びCLARASE(商標)L(Genencor International Inc.);TERMAMYL(商標)120−L、LC及びSC並びにSUPRA(Novozymes Biotech);LIQUOZYME(商標)X及びSAN(商標)SUPER(Novozymes A/S)並びにFuelzyme(商標)LF(Diversa)が挙げられる。幾つかの実施形態において、αアミラーゼとしては、SPEZYME(商標)AA、SPEZYME(商標)FRED又はSPEZYME(商標)XTRAのような、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のαアミラーゼが挙げられる。幾つかの実施形態においては、酵素組成物として、BP−WT,SPEZYME(商標)XTRA及び任意選択的にSPEZYME(商標)FREDが挙げられる。他の実施形態においては、組成物として、BP−17、SPEZYME(商標)XTRA、及び任意選択的にSPEZYME(商標)FREDが挙げられる。

0179

AfGATR又はその変異体と共に使用することができる、他の好適な酵素としては、AfGATR以外のグルコアミラーゼ、フィターゼ、プロテアーゼ、プルラナーゼ、βアミラーゼ、イソアミラーゼ、αグルコシダーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、他のヘミセルラーゼ、βグルコシダーゼ、トランスフェラーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、エステラーゼ、酸化還元酵素、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。

0180

例えば、プルラナーゼ(EC 3.2.1.41)などの脱分枝酵素、例えば、Promozyme(登録商標)は、当業者に周知の有効量にて添加できる。プルラナーゼは、典型的には、100U/kg(ds)で加えられる。プルラナーゼは一般的にバチルス(Bacillus)種により分泌される。例示的なプルラナーゼは、バチルス・デラミフィカンス(Bacillus deramificans)(米国特許第5,817,498号、1998)、バチルス・アシドプルーライティカス(Bacillus acidopullulyticus)(欧州特許第0,063,909号)及びバチルス・ナガノエンシス(Bacillus naganoensis)(米国特許第5,055,403号)に関して記述されている。プルラナーゼ活性を有する酵素で商業的に使用される酵素は、例えば、バチルス(Bacillus)種から製造される(Danisco−Genencor製の商標名OPTIMAX(商標)のL−1000、及びNovozymes製のPromozyme(商標))。

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