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図面 (6)

課題

差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる高周波フィルタ回路及び高周波ミクサを得ることを目的とする。

解決手段

伝送線路39の他端とグランドとの間に接続されている可変容量素子42と、伝送線路40の他端とグランドとの間に接続されている可変容量素子43とを備え、制御回路50が可変容量素子42,43の容量を調整するように構成する。これにより、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる。したがって、高周波フィルタ回路1の特性が設計値からずれてしまっている状況下でも、同相の不要波を十分に抑圧することができるようになる。

概要

背景

以下の特許文献1に開示されている高周波フィルタ回路は、平衡型端子を有する平衡型高周波素子移相回路とから構成されている。
この高周波フィルタ回路は、平衡型高周波素子の通過帯域である第1の周波数帯と、平衡型高周波素子の減衰帯域である第2の周波数帯とを有している。
移相回路は、平衡型高周波素子における平衡型端子の間に電気的に接続されており、同相信号成分に対して、第2の周波数帯で共振する直列共振回路として動作する。
これにより、第2の周波数帯における同相信号成分、即ち、差動信号に含まれている同相の不要波(例えば、ノイズ)を低減することができる。

概要

差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる高周波フィルタ回路及び高周波ミクサを得ることを目的とする。伝送線路39の他端とグランドとの間に接続されている可変容量素子42と、伝送線路40の他端とグランドとの間に接続されている可変容量素子43とを備え、制御回路50が可変容量素子42,43の容量を調整するように構成する。これにより、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる。したがって、高周波フィルタ回路1の特性が設計値からずれてしまっている状況下でも、同相の不要波を十分に抑圧することができるようになる。

目的

この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる高周波フィルタ回路及び高周波ミクサを得ることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

第1の入力端子と第1の出力端子との間に接続されている第1の伝送線路と、第2の入力端子と第2の出力端子との間に接続されている第2の伝送線路と、一端が前記第2の入力端子と接続されている第3の伝送線路と、一端が前記第1の入力端子と接続されている第4の伝送線路と、一端が前記第2の出力端子と接続されている第5の伝送線路と、一端が前記第1の出力端子と接続されている第6の伝送線路と、一端が前記第3及び第4の伝送線路の他端と接続されている第7の伝送線路と、一端が前記第5及び第6の伝送線路の他端と接続されている第8の伝送線路と、前記第7の伝送線路の他端と前記第8の伝送線路の他端との間に接続されている第9の伝送線路と、前記第7の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第1の可変容量素子と、前記第8の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第2の可変容量素子とを備え、前記第1及び第2の可変容量素子の容量が調整されることで、前記第1及び第2の入力端子から入力された差動信号に含まれている同相成分の位相可変することを特徴とする高周波フィルタ回路

請求項2

前記第1及び第2の入力端子から入力される信号の波長がλ、前記第3及び第4の伝送線路の電気長がθ1、前記第5及び第6の伝送線路の電気長がθ2であるとき、前記第1、第2及び第9の伝送線路の電気長がλ/4、前記第7の伝送線路の電気長が(λ/4)−θ1、前記第8の伝送線路の電気長が(λ/4)−θ2に設定され、前記第1及び第2の伝送線路の特性インピーダンスが前記第9の伝送線路の特性インピーダンスの2倍、前記第3から第6の伝送線路の特性インピーダンスが前記第7及び第8の伝送線路の特性インピーダンスの2倍、前記第9の伝送線路の特性インピーダンスが前記第7及び第8の伝送線路の特性インピーダンスの√2倍であることを特徴とする請求項1記載の高周波フィルタ回路。

請求項3

第1の入力端子と第1の出力端子との間に接続されている第1の伝送線路と、第2の入力端子と第2の出力端子との間に接続されている第2の伝送線路と、一端が前記第2の入力端子と接続されている第3の伝送線路と、一端が前記第1の入力端子と接続されている第4の伝送線路と、一端が前記第2の出力端子と接続されている第5の伝送線路と、一端が前記第1の出力端子と接続されている第6の伝送線路と、一端が前記第3及び第4の伝送線路の他端と接続されている第7の伝送線路と、一端が前記第5及び第6の伝送線路の他端と接続されている第8の伝送線路と、前記第7の伝送線路の他端と前記第8の伝送線路の他端との間に接続されている第9の伝送線路と、前記第7の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第1の可変容量素子と、前記第8の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第2の可変容量素子とを備え、前記第1及び第2の可変容量素子の容量が調整されることで、前記第1及び第2の入力端子から入力された差動信号に含まれている同相成分の位相を可変する第1の高周波フィルタ回路と、前記第1の高周波フィルタ回路と回路構成が同一である第2の高周波フィルタ回路と、差動の中間周波数信号分配して、分配後の差動の中間周波数信号である第1の差動中間周波数信号を出力するとともに、前記第1の差動中間周波数信号より位相が90度進んでいる第2の差動中間周波数信号を出力する第1の分配器と、差動の局部発振信号を分配して、分配後の差動の局部発振信号である第1の差動局部発振信号を出力するとともに、前記第1の差動局部発振信号より位相が45度進んでいる第2の差動局部発振信号を出力する第2の分配器と、前記第1の分配器から出力された第1の差動中間周波数信号と前記第2の分配器から出力された第2の差動局部発振信号の2倍波を混合して第1の差動無線周波数信号を生成し、前記第1の差動無線周波数信号を前記第1の高周波フィルタ回路に出力する第1の偶高調波ミクサと、前記第1の分配器から出力された第2の差動中間周波数信号と前記第2の分配器から出力された第1の差動局部発振信号の2倍波を混合して第2の差動無線周波数信号を生成し、前記第2の差動無線周波数信号を前記第2の高周波フィルタ回路に出力する第2の偶高調波ミクサと、前記第1の高周波フィルタ回路を通過した第1の差動無線周波数信号と前記第2の高周波フィルタ回路を通過した第2の差動無線周波数信号とを同相合成する同相合成器とを備えた高周波ミクサ

技術分野

0001

この発明は、差動信号に含まれている同相の不要波を抑圧することが可能な高周波フィルタ回路及び高周波ミクサに関するものである。

背景技術

0002

以下の特許文献1に開示されている高周波フィルタ回路は、平衡型端子を有する平衡型高周波素子移相回路とから構成されている。
この高周波フィルタ回路は、平衡型高周波素子の通過帯域である第1の周波数帯と、平衡型高周波素子の減衰帯域である第2の周波数帯とを有している。
移相回路は、平衡型高周波素子における平衡型端子の間に電気的に接続されており、同相信号成分に対して、第2の周波数帯で共振する直列共振回路として動作する。
これにより、第2の周波数帯における同相信号成分、即ち、差動信号に含まれている同相の不要波(例えば、ノイズ)を低減することができる。

先行技術

0003

特開2006−129131号公報(段落番号[0009]から[0010])

発明が解決しようとする課題

0004

従来の高周波フィルタ回路は以上のように構成されているので、例えば、製造時の寸法誤差などの影響がなく、回路の特性が設計値通りであれば、差動信号に含まれている同相の不要波を抑圧することができる。しかし、製造時の寸法誤差などの影響で、回路の特性が設計値からずれてしまっている状況下では、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整する手段を備えていないため、同相の不要波を十分に抑圧することができないという課題があった。

0005

この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる高周波フィルタ回路及び高周波ミクサを得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

この発明に係る高周波フィルタ回路は、第1の入力端子と第1の出力端子との間に接続されている第1の伝送線路と、第2の入力端子と第2の出力端子との間に接続されている第2の伝送線路と、一端が第2の入力端子と接続されている第3の伝送線路と、一端が第1の入力端子と接続されている第4の伝送線路と、一端が第2の出力端子と接続されている第5の伝送線路と、一端が第1の出力端子と接続されている第6の伝送線路と、一端が第3及び第4の伝送線路の他端と接続されている第7の伝送線路と、一端が第5及び第6の伝送線路の他端と接続されている第8の伝送線路と、第7の伝送線路の他端と第8の伝送線路の他端との間に接続されている第9の伝送線路と、第7の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第1の可変容量素子と、第8の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第2の可変容量素子とを備え、第1及び第2の可変容量素子の容量が調整されることで、第1及び第2の入力端子から入力された差動信号に含まれている同相成分の位相を可変するものである。

発明の効果

0007

この発明によれば、第7の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第1の可変容量素子と、第8の伝送線路の他端とグランドとの間に接続されている第2の可変容量素子とを備え、第1及び第2の可変容量素子の容量が調整されることで、第1及び第2の入力端子から入力された差動信号に含まれている同相成分の位相を可変するように構成したので、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる効果がある。

図面の簡単な説明

0008

この発明の実施の形態1による高周波フィルタ回路を示す構成図である。
差動信号が入力された場合の高周波フィルタ回路の等価回路である。
同相の不要波が入力された場合の高周波フィルタ回路の等価回路である。
図1の高周波フィルタ回路1の適用例を示す説明図である。
この発明の実施の形態2による高周波フィルタ回路を適用する高周波ミクサを示す構成図である。

実施例

0009

以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。

0010

実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による高周波フィルタ回路を示す構成図である。
図1において、高周波フィルタ回路1は端子11〜14を備えており、端子11は差動信号の一方の信号が入力される入力端子21(第1の入力端子)と電気的に接続され、端子12は差動信号の他方の信号が入力される入力端子22(第2の入力端子)と電気的に接続されている。
また、高周波フィルタ回路1の端子13は差動信号の一方の信号を出力する出力端子23(第1の出力端子)と電気的に接続され、端子14は差動信号の他方の信号を出力する出力端子24(第2の出力端子)と電気的に接続されている。

0011

伝送線路31は端子11と端子13との間に接続されており、電気長がλ/4で、特性インピーダンスがZ1の第1の伝送線路である。λは入力端子21,22から入力される差動信号の波長である。
伝送線路32は端子12と端子14との間に接続されており、電気長がλ/4で、特性インピーダンスがZ1の第2の伝送線路である。

0012

伝送線路33は一端が端子12と接続されており、電気長がθ1で、特性インピーダンスがZ2の第3の伝送線路である。
伝送線路34は一端が端子11と接続されており、電気長がθ1で、特性インピーダンスがZ2の第4の伝送線路である。
伝送線路35は一端が端子14と接続されており、電気長がθ2で、特性インピーダンスがZ2の第5の伝送線路である。
伝送線路36は一端が端子13と接続されており、電気長がθ2で、特性インピーダンスがZ2の第6の伝送線路である。
接続点37は伝送線路33の他端と伝送線路34の他端とを電気的に接続している点である。
接続点38は伝送線路35の他端と伝送線路36の他端とを電気的に接続している点である。

0013

伝送線路39は一端が接続点37と接続されており、電気長が(λ/4)−θ1で、特性インピーダンスがZ3の第7の伝送線路である。
伝送線路40は一端が接続点38と接続されており、電気長が(λ/4)−θ2で、特性インピーダンスがZ3の第8の伝送線路である。
伝送線路41は一端が伝送線路39の他端と接続され、他端が伝送線路40の他端と接続されており、電気長がλ/4で、特性インピーダンスがZ4の第9の伝送線路である。

0014

可変容量素子42は伝送線路39の他端とグランドとの間に接続されており、例えば、制御回路50による電圧制御によって容量が可変する第1の可変容量素子である。
可変容量素子43は伝送線路40の他端とグランドとの間に接続されており、例えば、制御回路50による電圧制御によって容量が可変する第2の可変容量素子である。
制御回路50は可変容量素子42,43の容量を調整する回路である。

0015

次に動作について説明する。
図1の高周波フィルタ回路1では、伝送線路31,32,41の電気長が、所望の周波数で略90度になるように設定されている。
即ち、入力端子21,22から入力される差動信号の波長がλであれば、伝送線路31,32,41の電気長がλ/4に設定されている。この実施の形態1では、伝送線路31,32,41の電気長がλ/4に設定されているものを想定しているが、電気長がλ/4が若干ずれていても、概ね同様の機能を果たすことができるので、実際には電気長が略λ/4に設定されていればよい。

0016

伝送線路33,34の電気長は任意でよく、この実施の形態1では、伝送線路33,34の電気長がθ1に設定されている。
また、伝送線路35,36の電気長も任意でよく、この実施の形態1では、伝送線路35,36の電気長がθ2に設定されている。
このとき、伝送線路39の電気長は、(λ/4)−θ1となるように設定され、伝送線路40の電気長は、(λ/4)−θ2となるように設定されている。

0017

このとき、伝送線路31,32の特性インピーダンスがZ1、伝送線路33〜36の特性インピーダンスがZ2、伝送線路39,40の特性インピーダンスがZ3、伝送線路41の特性インピーダンスがZ4であり、下記の式(1)の関係を満足するように設定されている。

したがって、例えば、Z4=50Ωに設定された場合には、Z1=100Ω、Z2=70.7Ω、Z3=35.35Ωに設定される。

0018

最初に、入力端子21,22から差動信号が入力された場合の動作を説明する。
図2は差動信号が入力された場合の高周波フィルタ回路の等価回路である。図2では、差動信号は、2線による逆位相電気信号を意味し、差動信号に含まれている同相の不要波を無視している。
高周波フィルタ回路1は、入力端子21,22から差動信号が入力された場合、接続点37,38が仮想接地点になる。
このため、伝送線路33,34が電気長θ1のショートスタブとなり、伝送線路35,36が電気長θ2のショートスタブとなる。

0019

これにより、高周波フィルタ回路1は、伝送線路31,32に対して、インダクタ又はコンデンサシャントに接続されている回路と等価になる。したがって、高周波フィルタ回路1は、入力端子21,22から入力された差動信号に対して、整合回路の一部として動作する。即ち、高周波フィルタ回路1の入力側又は出力側に接続されるインダクタやコンデンサ等と、高周波フィルタ回路1とによって整合回路が構成される。
なお、可変容量素子42,43は、仮想接地点である接続点37,38の外側にあるため、制御回路50によって、可変容量素子42,43の容量が調整されても、差動信号の位相は変化しない。

0020

次に、入力端子21,22から同相の不要波が入力された場合の動作を説明する。
図3は同相の不要波が入力された場合の高周波フィルタ回路の等価回路である。
高周波フィルタ回路1は、入力端子21,22から同相の不要波が入力された場合、λ/4で構成された90°ハイブリッドカプラ回路と、可変容量素子42,43とからなる可変移相器として動作する。
図3において、伝送線路61は、図1における伝送線路31と伝送線路32の並列接続と等価であり、伝送線路62は、図1における並列接続の伝送線路33及び伝送線路34と伝送線路39との直列接続と等価である。また、伝送線路63は、図1における並列接続の伝送線路35及び伝送線路36と伝送線路40との直列接続と等価である。
伝送線路61〜63,41からなる部分が90°ハイブリッドカプラ回路である。

0021

制御回路50が可変容量素子42,43の容量が小さくなるように制御すると、出力端子23,24から出力される同相の不要波の位相が進み、可変容量素子42,43の容量が大きくなるように制御すると、出力端子23,24から出力される同相の不要波の位相が遅れるようになる。
このとき、同相の不要波を除く、いわゆる差動信号の位相自体は、可変容量素子42,43の容量が調整されても、上述したように変化しない。

0022

ここで、図4図1の高周波フィルタ回路1の適用例を示す説明図である。
図4の例では、2つの高周波フィルタ回路1の出力を差動同相合成器70に接続している。
図4では、説明の便宜上、図中上側の高周波フィルタ回路1の符号を1A、図中下側の高周波フィルタ回路1の符号を1Bで表記している。
差動同相合成器70の第1の同相合成器71は、高周波フィルタ回路1Aの出力端子23から出力された信号と高周波フィルタ回路1Bの出力端子24から出力された信号とを同相合成して、その合成信号を出力端子73に出力する。
差動同相合成器70の第2の同相合成器72は、高周波フィルタ回路1Aの出力端子24から出力された信号と高周波フィルタ回路1Bの出力端子23から出力された信号とを同相合成して、その合成信号を出力端子74に出力する。

0023

このとき、高周波フィルタ回路1Aの出力端子23から出力された信号に含まれている同相の不要波と、高周波フィルタ回路1Bの出力端子24から出力された信号に含まれている同相の不要波との位相差が180°であれば、第1の同相合成器71において、同相の不要波がキャンセルされるため、出力端子73から同相の不要波が出力されなくなる。
同様に、高周波フィルタ回路1Aの出力端子24から出力された信号に含まれている同相の不要波と、高周波フィルタ回路1Bの出力端子23から出力された信号に含まれている同相の不要波との位相差が180°であれば、第2の同相合成器72において、同相の不要波がキャンセルされるため、出力端子74から同相の不要波が出力されなくなる。
したがって、高周波フィルタ回路1A,1Bに接続されている制御回路50が、位相差が180°になるように、高周波フィルタ回路1A,1Bの可変容量素子42,43の容量を調整することで、同相の不要波を十分に抑圧することができる。

0024

以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、伝送線路39の他端とグランドとの間に接続されている可変容量素子42と、伝送線路40の他端とグランドとの間に接続されている可変容量素子43とを備え、制御回路50が可変容量素子42,43の容量を調整するように構成したので、差動信号に含まれている同相の不要波の位相を調整することができる効果がある。したがって、高周波フィルタ回路1の特性が設計値からずれてしまっている状況下でも、同相の不要波を十分に抑圧することができるようになる。

0025

実施の形態2.
この実施の形態2では、上記実施の形態1における図1の高周波フィルタ回路1が適用されている高周波ミクサについて説明する。
図5はこの発明の実施の形態2による高周波フィルタ回路を適用する高周波ミクサを示す構成図であり、図5において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。

0026

差動IF入力端子81,82は差動の中間周波数信号である差動IF信号が入力される端子である。
IF帯90°分配器83は差動IF入力端子81,82から入力された差動IF信号を分配して、分配後の差動IF信号である分配差動IF信号84a,84b(第1の差動中間周波数信号)を偶高調波ミクサ91に出力するとともに、分配差動IF信号84a,84bより位相が90°進んでいる分配差動IF信号85a,85b(第2の差動中間周波数信号)を偶高調波ミクサ92に出力する第1の分配器である。

0027

差動LO波入力端子86,87は差動の局部発振信号である差動LO波が入力される端子である。
LO帯45°分配器88は差動LO波入力端子86,87から入力された差動LO波を分配して、分配後の差動LO波である分配差動LO波89a,89b(第1の差動局部発振信号)を偶高調波ミクサ92に出力するとともに、分配差動LO波89a,89bより位相が45°進んでいる分配差動LO波90a,90b(第2の差動局部発振信号)を偶高調波ミクサ91に出力する第2の分配器である。

0028

偶高調波ミクサ91はIF帯90°分配器83から出力された分配差動IF信号84a,84bと、LO帯45°分配器88から出力された分配差動LO波90a,90bの2倍波である2LO波とを混合することで、差動RF信号93a,93b(第1の差動無線周波数信号)を生成し、その差動RF信号93a,93bを高周波フィルタ回路95に出力する第1の偶高調波ミクサである。
偶高調波ミクサ92はIF帯90°分配器83から出力された分配差動IF信号85a,85bとLO帯45°分配器88から出力された分配差動LO波89a,89bの2倍波を混合することで、差動RF信号94a,94b(第2の差動無線周波数信号)を生成し、その差動RF信号94a,94bを高周波フィルタ回路96に出力する第2の偶高調波ミクサである。
この実施の形態2では、偶高調波ミクサ91,92として、CECTP(Common Emitter Common Collector Transistor Pair)形の偶高調波ミクサを用いるものとする。

0029

第1の高周波フィルタ回路である高周波フィルタ回路95は図1の高周波フィルタ回路1と回路構成が同一であり、偶高調波ミクサ91から出力された差動RF信号93a,93bが入力端子95a,95bに入力される。
高周波フィルタ回路95の出力端子95c,95dから出力される差動RF信号97a,97bはRF帯同相合成器99に入力される。
第2の高周波フィルタ回路である高周波フィルタ回路96は図1の高周波フィルタ回路1と回路構成が同一であり、偶高調波ミクサ92から出力された差動RF信号94a,94bが入力端子96a,96bに入力される。
高周波フィルタ回路96の出力端子96c,96dから出力される差動RF信号98a,98bはRF帯同相合成器99に入力される。

0030

図5では記載を省略しているが、例えば、偶高調波ミクサ91,92の出力側には、差動信号に対して、整合回路の一部を構成するインダクタやコンデンサなどが接続されている。
この場合、偶高調波ミクサ91の出力側に接続されているインダクタやコンデンサなどと、高周波フィルタ回路95とから、差動信号に対する整合回路が構成される。
また、偶高調波ミクサ92の出力側に接続されているインダクタやコンデンサなどと、高周波フィルタ回路96とから、差動信号に対する整合回路が構成される。

0031

RF帯同相合成器99は第1の同相合成器100と第2の同相合成器101から構成されており、高周波フィルタ回路95から出力された差動RF信号97a,97bと高周波フィルタ回路96から出力された差動RF信号98a,98bとを同相合成して、差動のRF合成信号をRF出力端子102,103に出力する同相合成器である。
RF出力端子102,103はRF帯同相合成器99により同相合成された差動のRF合成信号を出力する端子である。

0032

次に動作について説明する。
IF帯90°分配器83は、差動IF入力端子81,82から差動IF信号が入力されると、その差動IF信号を分配して、分配後の差動IF信号である分配差動IF信号84a,84bを偶高調波ミクサ91に出力するとともに、分配差動IF信号84a,84bより位相が90°進んでいる分配差動IF信号85a,85bを偶高調波ミクサ92に出力する。
LO帯45°分配器88は、差動LO波入力端子86,87から差動LO波が入力されると、その差動LO波を分配して、分配後の差動LO波である分配差動LO波89a,89bを偶高調波ミクサ92に出力するとともに、分配差動LO波89a,89bより位相が45°進んでいる分配差動LO波90a,90bを偶高調波ミクサ91に出力する。

0033

偶高調波ミクサ91と偶高調波ミクサ92は同等の特性を有する混合器であり、偶高調波ミクサ91は、IF帯90°分配器83から出力された分配差動IF信号84a,84bと、LO帯45°分配器88から出力された分配差動LO波90a,90bの2倍波である2LO波とを混合することで、差動RF信号93a,93bを生成し、その差動RF信号93a,93bを高周波フィルタ回路95に出力する。
また、偶高調波ミクサ92は、IF帯90°分配器83から出力された分配差動IF信号85a,85bとLO帯45°分配器88から出力された分配差動LO波89a,89bの2倍波を混合することで、差動RF信号94a,94bを生成し、その差動RF信号94a,94bを高周波フィルタ回路96に出力する。
ここで、偶高調波ミクサ91,92は、CECCTP形の偶高調波ミクサであるため、偶高調波ミクサ91から出力される差動RF信号93a,93b及び偶高調波ミクサ92から出力される差動RF信号94a,94bの周波数は、主に、2LO+IF(所望波の周波数)と2LO−IF(イメージ周波数)であるが、2LOの同相波(例えば、ノイズ)も含まれている。

0034

したがって、高周波フィルタ回路95,96の入力端子95a,95b,96a,96bにおける差動RF信号の周波数の位相関係は、下記のようになる。
2LO+IF 2LO-IF 2LO
高周波フィルタ回路95の入力端子95a 90° 90° 90°
高周波フィルタ回路95の入力端子95b −90° −90° 90°
高周波フィルタ回路96の入力端子96a 90° −90° 0°
高周波フィルタ回路96の入力端子96b −90° 90° 0°

0035

高周波フィルタ回路95,96は、差動RF信号に対しては整合回路として機能するため、差動RF信号97a,97b及び差動RF信号98a,98bに含まれている2LO+IF(所望波の周波数)と2LO−IF(イメージ周波数)は、位相が変化することなく、RF帯同相合成器99に出力される。
一方、2LOの同相波に対しては可変移相器として機能するため、高周波フィルタ回路95,96における可変容量素子42,43の容量を調整することで、高周波フィルタ回路95,96から出力される2LOの同相波の位相が変化する。

0036

例えば、制御回路50が、高周波フィルタ回路95,96における可変容量素子42,43の容量を調整することで、高周波フィルタ回路95,96の出力端子95c,95d,96c,96dにおける差動RF信号の周波数の位相関係を下記のように設定する。
2LO+IF 2LO-IF 2LO
高周波フィルタ回路95の出力端子95c 90° 90° 135°
高周波フィルタ回路95の出力端子95d −90° −90° 135°
高周波フィルタ回路96の出力端子96c 90° −90° −45°
高周波フィルタ回路96の出力端子96d −90° 90° −45°

0037

製造時の寸法誤差などの影響で、高周波フィルタ回路95,96の特性が設計値からずれていなければ、高周波フィルタ回路95から出力される2LOの同相波の位相を45°進めて、高周波フィルタ回路96から出力される2LOの同相波の位相を45°遅らすようにすれば、高周波フィルタ回路95,96の出力端子95c,95d,96c,96dにおける差動RF信号の周波数の位相関係は上記のようになる。
したがって、製造時の寸法誤差などの影響で、高周波フィルタ回路95,96の特性が設計値からずれている状況下では、上記の位相関係を設定するために、高周波フィルタ回路95から出力される2LOの同相波の位相の進みを44°や46°などにする場合が考えられる。また、高周波フィルタ回路96から出力される2LOの同相波の位相の遅れを44°や46°などにする場合が考えられる。

0038

RF帯同相合成器99は、高周波フィルタ回路95から出力された差動RF信号97a,97bと高周波フィルタ回路96から出力された差動RF信号98a,98bとを同相合成する。
ここで、RF帯同相合成器99の第1の同相合成器100は、高周波フィルタ回路95の出力端子95cから出力された差動RF信号97aと、高周波フィルタ回路96の出力端子96cから出力された差動RF信号98aとを同相合成するが、差動RF信号97aに含まれている2LO+IF(所望波の周波数)と、差動RF信号98aに含まれている2LO+IF(所望波の周波数)とは、共に位相が90°であるため、相殺されることなく同相合成され、その合成信号がRF出力端子102から出力される。
また、第2の同相合成器101は、高周波フィルタ回路95の出力端子95dから出力された差動RF信号97bと、高周波フィルタ回路96の出力端子96dから出力された差動RF信号98bとを同相合成するが、差動RF信号97bに含まれている2LO+IF(所望波の周波数)と、差動RF信号98bに含まれている2LO+IF(所望波の周波数)とは、共に位相が−90°であるため、相殺されることなく同相合成され、その合成信号がRF出力端子103から出力される。

0039

高周波フィルタ回路95の出力端子95cから出力された差動RF信号97aに含まれている2LO−IF(イメージ周波数)の位相が90°であるのに対して、高周波フィルタ回路96の出力端子96cから出力された差動RF信号98aに含まれている2LO−IF(イメージ周波数)の位相が−90°であり、それらの位相差が180°である。このため、第1の同相合成器100で同相合成されることで、2LO−IF(イメージ周波数)が相殺され、2LO−IF(イメージ周波数)がRF出力端子102から出力されない。
また、高周波フィルタ回路95の出力端子95dから出力された差動RF信号97bに含まれている2LO−IF(イメージ周波数)の位相が−90°であるのに対して、高周波フィルタ回路96の出力端子96dから出力された差動RF信号98bに含まれている2LO−IF(イメージ周波数)の位相が90°であり、それらの位相差が180°である。このため、第2の同相合成器101で同相合成されることで、2LO−IF(イメージ周波数)が相殺され、2LO−IF(イメージ周波数)がRF出力端子103から出力されない。

0040

高周波フィルタ回路95の出力端子95cから出力された差動RF信号97aに含まれている2LOの同相波の位相が135°であるのに対して、高周波フィルタ回路96の出力端子96cから出力された差動RF信号98aに含まれている2LOの同相波の位相が−45°であり、それらの位相差が180°である。このため、第1の同相合成器100で同相合成されることで、2LOの同相波が相殺され、2LOの同相波がRF出力端子102から出力されない。
また、高周波フィルタ回路95の出力端子95dから出力された差動RF信号97bに含まれている2LOの同相波の位相が135°であるのに対して、高周波フィルタ回路96の出力端子96dから出力された差動RF信号98bに含まれている2LOの同相波の位相が−45°であり、それらの位相差が180°である。このため、第2の同相合成器101で同相合成されることで、2LOの同相波が相殺され、2LOの同相波がRF出力端子103から出力されない。

0041

以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、RF帯同相合成器99が、高周波フィルタ回路95から出力された差動RF信号97a,97bと高周波フィルタ回路96から出力された差動RF信号98a,98bと同相合成して、差動のRF合成信号をRF出力端子102,103に出力するように構成したので、2LO−IF(イメージ周波数)と2LOの同相波をキャンセルして、2LO+IF(所望波の周波数)を取り出すことができる効果を奏する。

0042

なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。

0043

1,1A,1B高周波フィルタ回路、11〜14端子、21入力端子(第1の入力端子)、22 入力端子(第2の入力端子)、23出力端子(第1の出力端子)、24 出力端子(第2の出力端子)、31伝送線路(第1の伝送線路)、32 伝送線路(第2の伝送線路)、33 伝送線路(第3の伝送線路)、34 伝送線路(第4の伝送線路)、35 伝送線路(第5の伝送線路)、36 伝送線路(第6の伝送線路)、37,38接続点、39 伝送線路(第7の伝送線路)、40 伝送線路(第8の伝送線路)、41 伝送線路(第9の伝送線路)、42可変容量素子(第1の可変容量素子)、43 可変容量素子(第2の可変容量素子)、50制御回路、61〜63 伝送線路、70 差動同相合成器、71 第1の同相合成器、72 第2の同相合成器、73,74 出力端子、81,82 差動IF入力端子、83 IF帯90°分配器(第1の分配器)、84a,84b分配差動IF信号(第1の差動中間周波数信号)、85a,85b 分配差動IF信号(第2の差動中間周波数信号)、86,87 差動LO波入力端子、88 LO帯45°分配器(第2の分配器)、89a,89b 分配差動LO波(第1の差動局部発振信号)、90a,90b 分配差動LO波(第2の差動局部発振信号)、91偶高調波ミクサ(第1の偶高調波ミクサ)、92 偶高調波ミクサ(第2の偶高調波ミクサ)、93a,93b 差動RF信号(第1の差動無線周波数信号)、94a,94b 差動RF信号(第2の差動無線周波数信号)、95 高周波フィルタ回路(第1の高周波フィルタ回路)、95a,95b 高周波フィルタ回路95の入力端子、95c,95d 高周波フィルタ回路95の出力端子、96 高周波フィルタ回路(第2の高周波フィルタ回路)、96a,96b 高周波フィルタ回路96の入力端子、96c,96d 高周波フィルタ回路96の出力端子、97a,97b 差動RF信号、98a,98b 差動RF信号、99 RF帯同相合成器(同相合成器)、100 第1の同相合成器、101 第2の同相合成器、102,103RF出力端子。

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