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技術 光伝送体アレイの製造方法

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 北村成史
出願日 2015年6月1日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2015-111527
公開日 2016年12月28日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2016-224312
状態 未査定
技術分野 光ファイバ束 光学要素・レンズ
主要キーワード 配列プレート 接着剤吐出ノズル ノズル取付用 清掃回数 接着剤充填 接着剤吐出 書き込みデバイス 溝付基板
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月28日)のものです。
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図面 (16)

課題

接着剤への空気のかみ込みが低減され、高性能光伝送体アレイ歩留まりが高く、容易に製造することができる光伝送体アレイの製造方法を提供する。

解決手段

第1接着剤30を第1基板2の表面に塗布し、円柱状の光伝送体ロッドレンズ)6を複数、並列配置し、並列配置された光伝送体6を第1接着剤30に押しつけて、第1基板2に付着させ、複数の光伝送体6上に、第2接着剤36を複数の帯状に塗布し、第2基板4の表面に第3接着剤37を塗布し、第2基板4と、第1基板2とを重ね合わせて押しつけて、第2基板4を第1基板2に付着させ、光伝送体アレイ原板を、光伝送体6の長手方向と垂直に切断する。

概要

背景

2枚の基板間に並列配置された多数のロッドレンズ光伝送体)が接着固定されているロッドレンズアレイが、複写機ファクシミリスキャナ等のラインセンサ、また、LEDプリンタ書き込みデバイス等の光学部品として広く用いられている。

このようなロッドレンズアレイを製造する方法として、表面に接着剤複数本帯状に塗布された一方の基板に、溝付き平板上で並列配置されたロッドレンズを付着させてプレスを行い、ロッドレンズを一方の基板に接着固定し、養生後、表面に接着剤が帯状に塗布された他方の基板をロッドレンズ上に配置して、更にプレスを行って、2枚の基板間に並列配置されたロッドレンズが接着剤層によって固定されているロッドレンズアレイ原板の製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、近年、普及してきている細径レンズを用いて、上述したような製造方法でロッドレンズアレイ原板を製造した場合、接着剤層に空気溜りが形成されやすく、この空気溜りが、ロッドレンズアレイ原板から切り出されたロッドレンズの端面の接着剤層に「くぼみ」となって露出し、最終的な仕上げ工程において切断端面鏡面切削する際に、「くぼみ」周辺のレンズに欠けが生じることで、ロッドレンズの性能を低下させ、ロッドレンズの最終歩留を悪化させてしまう問題がある。このため、基板に塗布する接着剤の幅と厚さを適当に設定することで、接着剤を光伝送体間不足なく充填でき、かつ過剰な充填とならず、空気溜りの生成が減少したロッドレンズアレイを製造する方法が知られている(特許文献2)。

概要

接着剤への空気のかみ込みが低減され、高性能光伝送体アレイ歩留まりが高く、容易に製造することができる光伝送体アレイの製造方法を提供する。第1接着剤30を第1基板2の表面に塗布し、円柱状の光伝送体(ロッドレンズ)6を複数、並列配置し、並列配置された光伝送体6を第1接着剤30に押しつけて、第1基板2に付着させ、複数の光伝送体6上に、第2接着剤36を複数の帯状に塗布し、第2基板4の表面に第3接着剤37を塗布し、第2基板4と、第1基板2とを重ね合わせて押しつけて、第2基板4を第1基板2に付着させ、光伝送体アレイ原板を、光伝送体6の長手方向と垂直に切断する。

目的

本発明は、このような要請に応じてなされたものであり、接着剤への空気のかみ込みが低減され、ロッドレンズアレイ原板から切り出されたロッドレンズの端面に露出する「くぼみ」の発生が低減されることで、高性能のロッドレンズアレイを歩留まりが高く、容易に製造することができるロッドレンズアレイの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

円柱状の光伝送体が複数、2枚の基板間に並列配置された光伝送体アレイの製造方法であって、前記製造方法は、光伝送体アレイ原板の製造工程と切断工程を有し、前記光伝送体アレイ原板の製造工程は、第1接着剤を第1基板の表面に塗布する第1塗布工程と、複数の円柱状の光伝送体を並列配置し、前記並列配置された複数の光伝送体を前記第1基板上の前記第1接着剤に押しつけて、前記第1基板に付着させる第1プレス工程と、前記第1基板上に配列された前記複数の光伝送体上に、第2接着剤を塗布する第2塗布工程と、第2基板の表面に、第3接着剤を塗布する第3塗布工程と、前記第2基板の第3接着剤が塗布された側と、前記第1基板の前記第2塗布工程により前記第2接着剤が塗布された側とを重ね合わせて押しつけて、前記第2基板を前記第1基板に付着させる第2プレス工程と、を有し、前記切断工程は、前記光伝送体アレイ原板を、前記光伝送体の長手方向と垂直に切断する、ことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法。

請求項2

円柱状の光伝送体が複数、2枚の基板間に並列配置された光伝送体アレイの製造方法であって、前記製造方法は、光伝送体アレイ原板の製造工程と切断工程を有し、前記光伝送体アレイ原板の製造工程は、第1接着剤を第1基板の表面に複数の帯状に塗布する第1塗布工程と、複数の円柱状の光伝送体を並列配置し、前記第1接着剤の延びる方向と前記光伝送体の長手方向とを直交させた状態で、前記並列配置された複数の光伝送体を前記第1基板上の前記第1接着剤に押しつけて、前記第1基板に付着させる第1プレス工程と、前記第1基板上に配列された前記複数の光伝送体上に、前記第1接着剤の延びる方向と平行に第2接着剤を複数の帯状に塗布する第2塗布工程と、第2基板の表面に、第3接着剤を複数の帯状に塗布する第3塗布工程と、前記第3接着剤の延びる方向と前記光伝送体の長手方向とを直交させた状態で、前記第2基板の第3接着剤が塗布された側と、前記第1基板の前記第2塗布工程により前記第2接着剤が塗布された側とを重ね合わせて押しつけて、前記第2基板を前記第1基板に付着させる第2プレス工程と、を有し、前記切断工程は、前記光伝送体アレイ原板を、前記光伝送体の長手方向と垂直に切断する、ことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法。

請求項3

前記第1プレス工程において、前記複数の光伝送体を、前記第1基板上の前記第1接着剤に押しつけて、前記第1基板に付着させた時の、前記第1接着剤の厚さが0.5D〜0.8Dであり(Dは前記円柱状の光伝送体の直径)、前記第2塗布工程において、隣接する前記円柱状の光伝送体間の隙間に前記第2接着剤を充填したときの前記第2接着剤の厚さと、前記第1接着剤の厚さとの和が0.9D〜Dであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光伝送体アレイの製造方法。

請求項4

前記第2塗布工程において、前記第1基板上に配列された前記複数の光伝送体上に、前記第2接着剤を塗布した後、減圧処理により脱泡を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光伝送体アレイの製造方法。

請求項5

前記減圧脱泡処理を50℃以上の温度かつ真空度500mmHg以下で2分以上行うことを特徴とする請求項4に記載の光伝送体アレイの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、光伝送体アレイの製造方法に関し、詳細には、2枚の基板間に円柱状のロッドレンズ並列配置されている光伝送体アレイの製造方法に関する。

背景技術

0002

2枚の基板間に並列配置された多数のロッドレンズ(光伝送体)が接着固定されているロッドレンズアレイが、複写機ファクシミリスキャナ等のラインセンサ、また、LEDプリンタ書き込みデバイス等の光学部品として広く用いられている。

0003

このようなロッドレンズアレイを製造する方法として、表面に接着剤複数本帯状に塗布された一方の基板に、溝付き平板上で並列配置されたロッドレンズを付着させてプレスを行い、ロッドレンズを一方の基板に接着固定し、養生後、表面に接着剤が帯状に塗布された他方の基板をロッドレンズ上に配置して、更にプレスを行って、2枚の基板間に並列配置されたロッドレンズが接着剤層によって固定されているロッドレンズアレイ原板の製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、近年、普及してきている細径レンズを用いて、上述したような製造方法でロッドレンズアレイ原板を製造した場合、接着剤層に空気溜りが形成されやすく、この空気溜りが、ロッドレンズアレイ原板から切り出されたロッドレンズの端面の接着剤層に「くぼみ」となって露出し、最終的な仕上げ工程において切断端面鏡面切削する際に、「くぼみ」周辺のレンズに欠けが生じることで、ロッドレンズの性能を低下させ、ロッドレンズの最終歩留を悪化させてしまう問題がある。このため、基板に塗布する接着剤の幅と厚さを適当に設定することで、接着剤を光伝送体間不足なく充填でき、かつ過剰な充填とならず、空気溜りの生成が減少したロッドレンズアレイを製造する方法が知られている(特許文献2)。

先行技術

0004

特開2006−43685号公報
特許4990060号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、近年、普及してきている細径レンズを用いて、上述したような製造方法でロッドレンズアレイ原板を製造した場合、ロッドレンズが接着固定された一方の基板に対して、接着剤が塗布された他方の基板をプレスする際、レンズ間の隙間が狭いため、レンズ間の隙間に空気をかみ込みやすく、空気溜まりが形成されやすい。この空気溜りが、ロッドレンズアレイ原板から切り出されたロッドレンズの端面の接着剤層に「くぼみ」となって露出し、最終的な仕上げ工程において切断端面を鏡面切削する際に、「くぼみ」周辺のレンズに欠けが生じることで、ロッドレンズの性能を低下させ、ロッドレンズの最終歩留を悪化させてしまう問題がある。

0006

本発明は、このような要請に応じてなされたものであり、接着剤への空気のかみ込みが低減され、ロッドレンズアレイ原板から切り出されたロッドレンズの端面に露出する「くぼみ」の発生が低減されることで、高性能のロッドレンズアレイを歩留まりが高く、容易に製造することができるロッドレンズアレイの製造方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

本発明によれば、円柱状の光伝送体が複数、2枚の基板間に並列配置された光伝送体アレイの製造方法であって、
前記製造方法は、光伝送体アレイ原板の製造工程と切断工程を有し、
前記光伝送体アレイ原板の製造工程は、
第1接着剤を第1基板の表面に塗布する第1塗布工程と、
複数の円柱状の光伝送体を並列配置し、前記並列配置された複数の光伝送体を前記第1基板上の前記第1接着剤に押しつけて、前記第1基板に付着させる第1プレス工程と、
前記第1基板上に配列された前記複数の光伝送体上に、第2接着剤を塗布する第2塗布工程と、
第2基板の表面に、第3接着剤を塗布する第3塗布工程と、
前記第2基板の第3接着剤が塗布された側と、前記第1基板の前記第2塗布工程により前記第2接着剤が塗布された側とを重ね合わせて押しつけて、前記第2基板を前記第1基板に付着させる第2プレス工程と、を有し、
前記切断工程は、前記光伝送体アレイ原板を、前記光伝送体の長手方向と垂直に切断する、
ことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法が提供される。
このような構成によれば、接着剤への空気のかみ込みが低減され、高性能のロッドレンズアレイを歩留まりが高く、容易に製造することができる。

0008

本発明によれば、円柱状の光伝送体が複数、2枚の基板間に並列配置された光伝送体アレイの製造方法であって、
前記製造方法は、光伝送体アレイ原板の製造工程と切断工程を有し、
前記光伝送体アレイ原板の製造工程は、
第1接着剤を第1基板の表面に複数の帯状に塗布する第1塗布工程と、
複数の円柱状の光伝送体を並列配置し、前記第1接着剤の延びる方向と前記光伝送体の長手方向とを直交させた状態で、前記並列配置された複数の光伝送体を前記第1基板上の前記第1接着剤に押しつけて、前記第1基板に付着させる第1プレス工程と、
前記第1基板上に配列された前記複数の光伝送体上に、前記第1接着剤の延びる方向と平行に第2接着剤を複数の帯状に塗布する第2塗布工程と、
第2基板の表面に、第3接着剤を複数の帯状に塗布する第3塗布工程と、
前記第3接着剤の延びる方向と前記光伝送体の長手方向とを直交させた状態で、前記第2基板の第3接着剤が塗布された側と、前記第1基板の前記第2塗布工程により前記第2接着剤が塗布された側とを重ね合わせて押しつけて、前記第2基板を前記第1基板に付着させる第2プレス工程と、を有し、
前記切断工程は、前記光伝送体アレイ原板を、前記光伝送体の長手方向と垂直に切断する、
ことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法が提供される。
このような構成によれば、接着剤への空気のかみ込みが低減され、高性能のロッドレンズアレイを歩留まりが高く、容易に製造することができる。

0009

また、本発明の好ましい態様によれば、前記第1プレス工程において、前記複数の光伝送体を、前記第1基板上の前記第1接着剤に押しつけて、前記第1基板に付着させた時の、前記第1接着剤の厚さが0.5D〜0.8Dであり(Dは前記円柱状の光伝送体の直径)、
前記第2塗布工程において、隣接する前記円柱状の光伝送体間の隙間に前記第2接着剤を充填したときの前記第2接着剤の厚さと、前記第1接着剤の厚さとの和が0.9D〜Dである
ことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法が提供される。
このような構成によれば、第2塗布工程において、光伝送体上に接着剤を塗布するため、光伝送体間の狭い隙間に、空気のかみ込みを抑えて接着剤を充填できるため、空気溜りの生成が減少する。

0010

また、本発明の好ましい態様によれば、前記第2塗布工程において、前記第1基板上に配列された前記複数の光伝送体上に、前記第2接着剤を塗布した後、減圧処理により脱泡を行う
ことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法が提供される。
このような構成によれば、第2塗布工程において、光伝送体上に接着剤を塗布した際に、わずかに発生する空気のかみ込みによって生じた空気溜まりも、減圧処理を行うことで、脱泡により除去することができる。

0011

また、本発明のさらに好ましい態様によれば、前記減圧脱泡処理を50℃以上の温度かつ真空度500mmHg以下で2分以上行うことを特徴とする光伝送体アレイの製造方法が提供される。
このような構成によれば、第2塗布工程において、光伝送体上に接着剤を塗布した際に、わずかに発生する空気のかみ込みによって生じた空気溜まりも、加温下にて減圧処理を行うことで、接着剤の流動性が上昇し、容易に脱泡されるため、より小さな空気だまりも除去することができる。

発明の効果

0012

接着剤への空気のかみ込みが低減され、高性能のロッドレンズアレイを歩留まりが高く、容易に製造することができるロッドレンズアレイの製造方法が提供される。

図面の簡単な説明

0013

本発明の好ましい実施形態のロッドレンズアレイ製造方法で製造されたロッドレンズアレイ原板を示す概略的な斜視図である。
本実施形態の接着剤塗布装置の構成を概略的に示す側面図である。
接着剤吐出ノズルの分解斜視図である。
図2の接着剤塗布装置の吐出ノズルの拡大した断面図である。
第1塗布工程によって第1基板の表面に塗布された第1接着剤の状態を模式的に示す斜視図である。
接着剤を塗布した第1基板の表面に直径Dのロッドレンズを押しつけて付着させたとき、ロッドレンズの直径と第1接着剤の厚さの関係を示す模式的な断面図である。
接着剤の厚さの計算方法を説明するための図面である。
ロッドレンズが配列プレートのレンズ整列溝内に収容される状態を示す模式的な斜視図である。
第2塗布工程によって第1基板上に接着固定されたレンズ表面に塗布された第2接着剤の状態を模式的に示す斜視図である。
図9においてBの方向から見た時の、第1接着剤と第2接着剤の塗布位置の関係を示す概略断面図である。
図9においてCの方向から見た時の、第1接着剤と第2接着剤の充填状態を示す概略断面図である。
第3塗布工程によって第2基板の表面に塗布された第3接着剤の状態を模式的に示す斜視図である。
第2プレス工程における第1基板と第2基板の位置関係を示す斜視図である。
図13におけるDの方向から見た時の、第1接着剤と第2接着剤及び第3接着剤の塗布位置の関係を示す概略断面図である。
図13におけるEの方向から見た時の、第1接着剤と第2接着剤及び第3接着剤の充填状態を示す概略断面図である。

0014

本発明の好ましい実施形態のロッドレンズアレイ(光伝送体アレイ)の製造方法を図面に沿って詳細に説明する。
まず、本発明の好ましい実施形態のロッドレンズアレイ製造方法によって製造されたロッドレンズアレイの構成を説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態のロッドレンズアレイ製造方法で製造されたロッドレンズアレイ原板1を示す概略的な斜視図である。

0015

図1に示されているように、ロッドレンズアレイ原板1では、第1および第2基板2、4の間に、ロッドレンズ6が多数本、並列状態で配置されている。基板2、4と各ロッドレンズ6との間の空間は接着剤層8とされ、接着剤層8によって、各ロッドレンズ6が基板2、4間で固定されている。基板2、4としては、カーボンブラック染料等の遮光剤を含有させたベークライトフェノール樹脂)、ABS樹脂エポキシ樹脂アクリル樹脂等の板が用いられる。

0016

また、ロッドレンズ6は、円柱状のプラスチックまたはガラスで構成され、中心軸から外周部に向かって屈折率が連続的に減少しており、正立等倍像を結像するレンズ素子である。屈折率分布は、ロッドレンズの中心軸に垂直な断面において、ロッドレンズの半径をrとしたとき、少なくとも中心軸から外周部に向かう0.3r〜0.7rの範囲における屈折率分布が、下記の式で規定される2次曲線分布近似されることが好ましい。

0017

(式中、n0はロッドレンズの中心軸における屈折率(中心屈折率)であり、lはロッドレンズの中心軸からの距離(0≦l≦r)であり、gはロッドレンズの屈折率分布定数であり、n(l)はロッドレンズの中心軸からの距離lの位置における屈折率である。)

0018

このようなロッドレンズアレイ原板1を、図1点線で示すように、ロッドレンズ6に直交する方向すなわち帯状の塗布された接着剤の複数の帯が延びる方向に沿って接着剤の位置、好ましくは帯状に塗布された接着剤のセンターの位置で切断し、切断端面を鏡面切削することによりロッドレンズアレイが製造される。

0019

次に、本発明の好ましい実施形態で使用される接着剤塗布装置の構成を説明する。図2は、本実施形態の接着剤塗布装置10の構成を概略的に示す側面図である。

0020

接着剤塗布装置10は、図2に示されているように、接着剤が収容される接着剤投入ポット12と、接着剤吐出ディスペンサガン14と、接着剤吐出ノズル16とを備えている。接着剤吐出用ディスペンサ14は、接着剤投入ポット12に連通して接着剤投入ポット12内の接着剤を接着剤吐出ノズル16に供給する。接着剤吐出ノズル16は、ノズル取付プレート18を介して、吐出口16aを下に向けた状態で、接着剤投入ポット12の下方に配置されている。

0021

接着剤吐出ノズル16の下方には、保持プレート22が、配置されている。保持プレート22の上面は、基板保持面(基板載置面)22aとされ、この基板保持面22aに、ロッドレンズアレイ原板1を構成する基板2(4)が載置される。接着剤吐出ノズル16の吐出口16aは、基板保持面22aに対向するように配置されている。基板保持面22aは、弾力性のある材質で構成されているのが好ましく、本実施形態では、基板保持面22aは、適度な弾力性を持ったシリコンゴムで形成されている。

0022

また、接着剤塗布装置10は、ばね機構等の押圧機構(図示せず)によって、接着剤塗布中、接着剤吐出ノズル16の先端が、基板保持面22aに載置固定された基板2(4)表面(塗布面)に当接するように構成されている。このため、基板2(4)に厚さムラがある場合であっても、基板2(4)の塗布面に接着剤が均一な厚さで塗布される。また、基板上に接着固定されたレンズ上に接着剤を塗布する際も、接着剤吐出ノズル16の先端が、基板保持面22aに載置固定された基板2上に接着固定されたレンズ表面(塗布面)に当接するため、レンズ間の隙間に接着剤が過不足なく充填される。

0023

接着剤塗布装置10は、接着剤吐出ノズル16と保持プレート22を相対移動させる速度調整可能な駆動機構(図示せず)を備えている。駆動機構としては、保持プレート22を載せた移動ステージを、静止している接着剤吐出ノズル16に対して移動させる駆動機構、または、接着剤投入ポット12、接着剤吐出用ディスペンサガン14、接着剤吐出ノズル16等を移動ステージに取り付け、これらを、静止している保持プレート22に対して移動させる駆動機構等が採用される。

0024

次に、接着剤吐出ノズル16の構造を詳細に説明する。図3は、接着剤吐出ノズル16の分解斜視図であり、図4は、図2の接着剤吐出ノズル16の吐出口16aを拡大した縦断面図である。
図3に示されているように、接着剤吐出ノズル16は、2つの口金部材26、28と、これら口金部材26、28の間に配置された特定の厚さのシム20とを備えている。

0025

図3に示されているように、口金部材26、28は、いずれも、下端楔状先細りする厚板状部材であり、互いに対向して配置される。シム20は板状部材であり、先端(下端)に形成された複数のスリット20bにより、接着剤を複数の帯状(多条)に吐出させることができる。口金部材26、28は、シム20を挟んだ状態で、図示しない連結機構により連結されて一体化される。

0026

接着剤は、口金部材28を貫通する流入路16bから、口金部材28の切欠き部28aを通って、シム20の切欠き部20aに入り、吐出口16aの開口部から基板2(4)及び基板2上に固定されたレンズに向けて吐出されることになる。

0027

接着剤の塗布状態を変更するために、異なった形状のシム20を使用することができ、本実施形態も、スリット20bの形状が異なったシム20を使用することにより、基板2(4)及び基板2上に固定されたレンズへの接着剤の塗布状態を変更することができるように構成されている。図3に示すシム20では、所定の間隔をおいた5本の帯として、接着剤を吐出させて塗布することができる。

0028

なお、口金部材26,28間にシム20を配置せず、口金部材26、28のみで吐出口の幅d1を維持する構造としてもよい。例えば、製造するロッドレンズアレイの品種変更が少ない場合には、接着剤の厚さを頻繁に変更することがなく、接着剤塗布装置10の移動速度や接着剤吐出ノズル16からの接着剤の吐出圧等を調整して、接着剤の塗布厚さの微調整を行うだけでよい。この場合には、あらかじめ設定した吐出口の幅d1となるように、口金部材26、28の対向する内面縦方向段差をつける等してもよい。

0029

図4に示されているように、2つの口金部材26、28は、先端(下端)の高さ位置が、段差h1だけ異なるように組み立てられている。詳細には、接着剤吐出ノズル16と基板2(4)及び基板2上に固定されたレンズとの塗布方向の下流側に配置される口金部材28の下端(先端)が基板2(4)の塗布面に当接し、塗布方向の上流側に配置される口金部材26の下端(先端)が、口金部材28の下端(先端)より段差h1だけ上方に位置するように構成されている。

0030

このような構成によれば、段差h1を変化させることにより、吐出口16aの寸法(上下方向の長さ)が変化し、吐出口16aからの接着剤吐出量すなわち接着剤塗布量が変化する。このため、段差h1を変更することにより、吐出口16aからの接着剤吐出量を変化させて、基板2(4)及び基板2上に接着固定されたレンズに塗布される接着剤の厚さを調整することができる。

0031

本実施形態では、接着剤吐出ノズル16の先端面には、DLC(Diamond・Like・Carbon)等の低摩擦コーティングが施されている。このような構成によって、ノズルの先端面が、基板2(4)及び基板2上に固定されたレンズと接触しても摩擦抵抗を低減できるので、基板2(4)及び基板2上に接着固定されたレンズにダメージが加えられることが抑制されるとともに、接触によって、口金部材28の下端が損傷を受けることも抑制される。

0032

次に、本実施形態の接着剤塗布装置による接着剤塗布工程を説明する。まず、所定量の湿気硬化型の接着剤を接着剤投入ポット12に投入し、これを接着剤吐出用ディスペンサガン14内に送出する。

0033

接着剤吐出用ディスペンサガン14への接着剤の送出は、圧縮空気不活性ガス等を接着剤投入ポット12に導入することによって行われる。本実施形態の接着剤塗布装置10では、接着剤投入ポット12に導入される気体の圧力は、所定の吐出量が保持できる範囲であれば良く、好ましくは0.05〜1MPa、より好ましくは0.10〜0.7MPaの範囲である。

0034

この圧力が高すぎると、接着剤投入ポット12等を耐圧容器で構成しなければならず、且つ、高い圧力を維持するためにはコンプレッサー等の設置が必要となるため接着剤塗布装置が、複雑な構造となるため、大がかりな装置となりコストが上昇してしまう。
一方、圧力が低すぎると所定の吐出量を維持することが困難になる。

0035

尚、接着剤の粘度が高く、接着剤投入ポット12内を加圧するだけでは十分に接着剤を接着剤吐出用ディスペンサガン14に送出することができないことがあるので、接着剤投入ポット12、接着剤吐出用ディスペンサガン14、接着剤吐出ノズル16およびノズル取付用プレート18は、適宜、80〜120℃に加熱できる構成とされているのがよい。接着剤の粘度は加熱した状態で2500〜5000[cP]となるのが好ましく、3000〜4000[cP]がより好ましい。

0036

接着剤吐出用ディスペンサガン14は、図示しない空気源によって開閉動作させられ、接着剤吐出ノズル16に接着剤を供給する。接着剤吐出用ディスペンサガン14に代えて、ギヤポンプ等を用いて接着剤吐出ノズル16に接着剤を送る構成でもよい。

0037

本実施形態の接着剤塗布装置10では、口金部材28を、保持プレート22上に載置された基板2(4)及び基板2上に固定されたレンズの表面に押し当て、接着剤吐出ノズル16の吐出口16aから接着剤を吐出させながら、接着剤吐出ノズル16と保持プレート22とを相対移動させ、図4に矢印Aで示す塗布方向の上流側から下流側に向かって、接着剤を基板2(4)及び基板2上に接着固定されたレンズの表面に順次、塗布していく。

0038

基板2(4)及び基板2上に接着固定されたレンズへの接着剤の塗布速度となる接着剤吐出ノズル16と保持プレート22の相対移動速度は、好ましくは1〜250mm/sec、更に好ましくは20〜100mm/secの範囲内である。

0039

本実施形態のように、口金部材28を基板2(4)及び基板2上に接着固定されたレンズの表面に接触させながら接着剤塗布を行う場合、弾力性が無いプレート上に基板2(4)を載置した状態で接着剤塗布を行うと、基板に向けて付勢されている接着剤吐出ノズル16が跳ね上がり、接着剤の厚さが均一にならず、塗布ムラが発生してしまうことがある。しかしながら、本実施形態では、基板保持面22aに弾力性を持たせているので、上述したような接着剤吐出ノズル16の跳ね上がりが防止される。

0040

次に、本発明の好ましい実施形態のロッドレンズアレイ(光伝送体アレイ)の製造方法を図面に沿って詳細に説明する。
本発明の好ましい実施形態のロッドレンズアレイ(光伝送体アレイ)の製造方法は、アレイ原板の製造工程と切断工程を有し、前記光伝送体アレイ原板の製造工程は、第1塗布工程、第1プレス工程、第2塗布工程、第3塗布工程、第2プレス工程を有する。
前記光伝送体アレイ原板の製造工程は、まず、第1基板2の表面に第1接着剤を塗布する第1塗布工程を行う。
第1塗布工程では、図5に示されているように、第1基板2の表面ほぼ全体に、例えば、上述した接着剤塗布装置10を用いて、第1接着剤30を、塗布幅W1、塗布ピッチQ1(Q1=W1+S1=ロッドレンズの長さL+切断代)で、基板2の幅方向に延びる帯状に、複数本、塗布する。本実施形態において、帯状に塗布する接着剤の塗布幅W1は1〜10mm、好ましくは1.5〜9mmであり、この際、帯状に塗布する接着剤間の隙間S1は0.5〜2mm、好ましくは0.5〜1.5mmである。
本実施形態において、切断後に得られるロッドレンズの長さLは3〜10mmであり、切断代は0.4〜0.6mmが好ましい。切断代は、多数のロッドレンズアレイを得るためには短いほうが好ましく、刃を厚くして強度を確保できる点では長いほうが好ましい。塗布幅W1に関しては、ロッドレンズの長さLと、上述の切断代及び接着剤間の隙間S1に応じて適宜変更することができる。

0041

全長3mm以上のレンズを製造する場合には、接着剤間の隙間S1をこの幅に設定することにより、基板の反りを抑制して接着剤の充填量および逃げ代を確保することができるので好ましい。

0042

第1接着剤30の塗布時の厚さZ11は、図6に示すように、第1接着剤30を塗布した第1基板2の表面に直径Dのロッドレンズ6を押しつけて付着させたときの第1接着剤の厚さZ12が0.5D〜0.8Dとなるように設定されている。Z12は0.5D〜0.75Dとなることがより好ましい。

0043

Z11の計算方法を図7に沿って説明する。第1塗布工程において、第1接着剤30を塗布した第1基板2の表面に直径Dのロッドレンズ6を押しつけて付着させると、ロッドレンズ6間では第1接着剤の厚さが増大する。そこで、第1基板2の表面に面状に均一に第1接着剤30を塗布した状態でロッドレンズを押し付けて付着したとき、ロッドレンズ6間の厚さがロッドレンズ6の半径と等しくなる(即ち、隣接するロッドレンズ6間の空間が充填される)初期塗布厚みを基準厚さZ50とすると、断面図において、ロッドレンズ付着前後の接着剤の面積は等しいことになるので、以下の等式が成り立つ。



ここで、左辺はロッドレンズ付着前の接着剤の面積であり、右辺はロッドレンズ付着後の接着剤の面積を表す。Pはロッドレンズの配列ピッチである。
これをZ50について解くことにより、以下の式が得られる。

0044

実際には、第1接着剤30は帯状に第1基板2に塗布されているので、ロッドレンズ6を押しつけると第1接着剤30の一部はロッドレンズ6の軸線方向に沿って流れるため、ロッドレンズ6の押しつけ付着後に隣接するロッドレンズ6間の空間が充填される塗布厚さZ11としてはZ50の1.1以上1.5倍以下が好ましく、1.1以上1.4倍以下がより好ましく、1.1以上1.3倍以下がさらに好ましい。通常、直径が100ないし1000μmのロッドレンズ6が使用される。

0045

具体的には、直径Dが350μmのロッドレンズ6を使用し、ピッチPが360μm(すなわち隣り合うロッドレンズ6の隙間が10μm)の場合で、基準厚さZ50は41μmとなるため、Z11は45μm以上62μm以下が好ましく、45μm以上57μm以下がより好ましく、45μm以上53μm以下がさらに好ましい。

0046

このように設定することによりロッドレンズの配列ムラが抑制される。但し、第1接着剤の塗布厚さが厚すぎるとロッドレンズを多数配列するための溝付平板へ第1接着剤が付着し、配列溝の破損、清掃回数が増え費用がかかり、また生産効率落ちるため、適度な接着剤塗布厚さとすることが望ましい。

0047

次に、第1プレス工程では、図8に示すように、複数のロッドレンズ6を、配列プレート34の表面に並列状態で形成された複数のレンズ整列溝32内に収容させることによって並列配置させ、基板2の第1接着剤30が帯状に塗布されている面に付着させる。並列配置されているロッドレンズ6は、帯状に塗布された第1接着剤30が延びる方向と直交する方向(すなわち基板の奥行き方向)に延びるように配置されて、帯状に塗布された第1接着剤30に押しつけられ第1基板2に付着させられる。なお、図8では配列溝の断面はU字状(U−shape)であるが、V字状(V−shape)であってもコの字状(長方形)であっても円弧の一部であっても溝のない平坦面であってもよい。

0048

並列配置させられているロッドレンズ6の隙間すなわちレンズ整列溝32の隙間は、接着剤充填不良および埋設させる際の配列ムラを抑制するため1〜20μmが好ましく、10〜15μmがより好ましい。

0049

配列プレート34に並列配置したロッドレンズ6を、第1接着剤30が塗布された第1基板2に配列状態を維持したまま付着させる方法として、以下の2つが挙げられる。1つは、第1基板2を、第1接着剤30が塗布されている面が下方に向くように配置し、ロッドレンズ6を収容したレンズ整列溝32が上方に向くように配置された配列プレート34を下方から第1基板2に押しつけて、ロッドレンズ6を第1基板2上の第1接着剤30に押しつけ、ロッドレンズ6を配列プレート34から第1基板2に付着させる方法であり、もう一つは、第1基板2を、第1接着剤30が塗布されている面が上方に向くように配置し、ロッドレンズ6を収容したレンズ整列溝32が下方に向くように配置された配列プレート34を上方から第1基板2に押しつけて、ロッドレンズ6を第1基板2上の第1接着剤30に押しつけ、ロッドレンズ6を配列プレート34から第1基板2に付着させる方法であり、いずれでもよい。後者の方法では、配列プレート34のレンズ整列溝32にロッドレンズ6を保持する機構を設け、レンズ配列溝32が下方を向いた場合でも、レンズ整列溝32からロッドレンズ6が落下しないようにされている。

0050

ロッドレンズ6を、第1接着剤30が塗布された第1基板2に付着させた後はロッドレンズ6が付着した第1基板2を、好ましくは温度10℃〜40℃、湿度20%RH〜85%RHの環境下、更に好ましくは室温15℃〜25℃、湿度30%RH〜60%RHの環境下に8〜50時間放置して、第1接着剤30を十分に硬化させるのが良い。

0051

次いで、第2塗布工程では、例えば、上述した接着剤塗布装置10を用いて、図9に示すように、第1基板2上に接着固定されたレンズ表面のほぼ全面に、第2接着剤36を、塗布幅W2が0.5〜4.0mmで、塗布ピッチQ2(Q2=W2+S2=L+切断代)を前記第1塗布工程と同一ピッチとして、基板2の幅方向に延びる複数本の帯状に塗布する。このようにレンズ表面に直接接着剤を塗布することによって、レンズ間の狭い隙間に接着剤を充填することができ、空気のかみ込みを低減することができる。
本実施形態において切断後に得られるロッドレンズの長さLが3〜10mmである場合、塗布幅W2は0.5〜3.5mmが好ましく、0.5〜3.0mmがより好ましい。このような塗布幅とすることによって、レンズ間の隙間に接着剤が充填されやすくなる。また、第2塗布工程で塗布される帯状の接着剤の中心軸が、第1塗布工程で塗布された帯状の接着剤の中心軸の直上に来るように塗布するのが好ましい。図10は、図9におけるBの方向から見た時の、第1接着剤と第2接着剤の塗布位置の関係を示す概略断面図である。接着剤の厚さ、幅、塗布ピッチは誇張されている。また各部材の位置関係が分かり易いよう、上下方向に各部材を分離して図示している。
第2接着剤36の塗布時の厚さZ21は、図11図9におけるCの方向から見た時の概略断面図である)に示すように、レンズ間の隙間に第2接着剤36を充填したときの第2接着剤の厚さZ22と、第1接着剤の厚さZ12の和(Z12+Z22)が0.9D〜Dとなるように設定されている。
実際には、第2接着剤36は第1基板2に接着固定されたレンズ上に帯状に塗布され、ロッドレンズ6間の隙間が充填される塗布厚さZ21としてはZ50の0.4以上0.8倍以下が好ましく、0.5以上0.8倍以下がより好ましく、0.6以上0.8倍以下がさらに好ましい。

0052

具体的には、直径Dが350μmのロッドレンズ6を使用し、ピッチPが360μm(すなわち隣り合うロッドレンズ6の隙間が10μm)の場合で、基準厚さZ50は41μmとなるため、Z21は16μm以上33μm以下が好ましく、21μm以上33μm以下がより好ましく、25μm以上33μm以下がさらに好ましい。

0053

このように設定することによりロッドレンズ間の隙間に接着剤を充填する際に、空気のかみ込みが低減され、且つ過不足なく接着剤が充填される。但し、第2接着剤の塗布厚さが厚すぎるとロッドレンズ上で接着剤の塗布が生じ、他方の基板を貼り合せる際に(第3塗布工程、第2プレス工程)、接着剤の凹凸によるアレイの変形が生じてしまうため、ロッドレンズアレイの光学性能が低下してしまう。また第2接着剤の塗布厚さが薄すぎると、レンズ間の隙間が接着剤の充填不足となり、空気のかみ込みが増加する上、他方の基板を貼り合せる際にも(第3塗布工程、第2プレス工程)、充填不足部分での空気のかみ込みが生じてしまうため、適度な接着剤塗布厚さとすることが望ましい。

0054

前記第2塗布工程において、前記第1基板上に配列された複数の光伝送体上に、第2接着剤を複数の帯状に塗布した後、減圧処理により脱泡を行うことができる。ここでいう減圧処理とは、アスピレーターロータリーポンプ、乃至ダイヤフラムポンプ等の減圧装置により所定の真空度まで減圧した真空乾燥機デシケーター内に、当該基板を入れ、所定の時間置くことによって、接着剤を塗布した際にかみ込んだ空気を脱泡除去する工程である。
減圧処理における真空度は500mmHg以下とすることが好ましく、400mmHg以下とすることがより好ましく、300mmHg以下とすることがさらに好ましい。真空度を500mmHg以下とすることによって、接着剤を塗布した際にかみ込んだ空気のうち、より小さなかみ込み空気まで脱泡することができる。

0055

減圧処理は加温下で行うことで、接着剤の流動性を大きくすることができるため、効果的に脱泡を行うことができる。加温条件としては50℃以上100℃以下で行うことが好ましく、55℃以上80℃以下で行うことがより好ましい。50℃以上の加温を加えることによって、接着剤の流動性が十分大きくなり、より短い時間で脱泡を行うことができる。また、加温条件を100℃以下とすることによって、接着剤の流動性が大きくなり過ぎることでレンズが初期配列位置から動いてしまい、配列精度が低下することを抑えることができる。
また減圧処理は、2分以上行うことが好ましく、5分以上行うことがより好ましい。2分以上減圧処理を行うことによって、接着剤を塗布した際にかみ込んだ空気をより確実に除去することができる。

0056

このような構成によれば、第2塗布工程において、光伝送体上に接着剤を塗布した際に、わずかに発生する空気のかみ込みによって生じた空気溜まりも、減圧処理を行うことで、脱泡により除去することができる。

0057

第2塗布工程において、減圧処理を行わない場合、レンズ上に第2接着剤36を塗布した後は、第2接着剤が塗布された第1基板2を、好ましくは温度10℃〜40℃、湿度20%RH〜85%RHの環境下、更に好ましくは室温15℃〜25℃、湿度30%RH〜60%RHの環境下に8〜50時間放置して、第2接着剤36を十分に硬化させるのが良い。
また第2塗布工程において、減圧処理を行う場合、レンズ上に第2接着剤36を塗布し、減圧処理を行った後は、第2接着剤が塗布された第1基板2を、好ましくは温度10℃〜40℃、湿度20%RH〜85%RHの環境下、更に好ましくは室温15℃〜25℃、湿度30%RH〜60%RHの環境下に8〜50時間放置して、第2接着剤36を十分に硬化させるのが良い。

0058

次いで、第3塗布工程では、例えば、上述した接着剤塗布装置10を用いて、図12に示すように第2基板4の表面ほぼ全体に、第3接着剤37を、幅W3が0.5〜4mmで、塗布ピッチQ3(すなわち、Q3=W3+隙間S3=L+切断代)を前記第1塗布工程及び前記第2塗布工程と同一ピッチとして(Q1=Q2=Q3)、基板4の幅方向に延びる複数本の帯状に塗布する。

0059

さらに、第2基板4の第3接着剤37が塗布された面を、第1基板2に付着されているロッドレンズ6上に塗布された第2接着剤36に押しつけて、第2接着剤36と第3接着剤37を接触させて第2基板4を第1基板2に付着させ、第1基板2の表面に並列配置されている複数のロッドレンズ6を第1および第2基板2、4で挟持してロッドレンズアレイ原板1を形成する第2プレス工程を行う。このとき、第2基板4は、図13に示すように、表面に帯状に塗布された接着剤37が、第1基板2に並列配置状態で付着させられているロッドレンズ6の長手方向と直交する方向に延びるように配置されて、第1基板2に付着されているロッドレンズ6上に塗布された第2接着剤36に押しつけられる。第2接着剤36と第3接着剤37とが接触するように貼り合わせることで、第1および第2基板2、4と各ロッドレンズ6の間の空間は、各基板2、4に塗布された接着剤30、37及びレンズ上に塗布された接着剤36によって充填され接着剤層8となる。後の切断工程でロッドレンズアレイ原版1を切断する都合上、ロッドレンズアレイ原板1が形成された後も接着剤の隙間S1、S2、S3が残っていることが好ましい。また、ロッドレンズアレイの精度の観点から、接着剤30、36及び37とはそれぞれの中心軸が一致するように貼り合わせることが好ましい。図14は、図13におけるDの方向から見た時の、第1接着剤と第2接着剤及び第3接着剤の塗布位置の関係を示す概略断面図である。接着剤の厚さ、幅、塗布ピッチは誇張されている。また各部材の位置関係が分かり易いよう、上下方向に各部材を分離して図示している。

0060

第3塗布工程における第3接着剤37の塗布時の厚さZ31は、図15に示すように、第3接着剤37を塗布した第2基板4の表面に、第1基板2に付着されているロッドレンズ6上に塗布された第2接着剤36面を押しつけて付着させたときの第3接着剤の厚さZ32と、第2接着剤の厚さZ22と、第1接着剤の厚さZ12の和(Z12+Z22+Z32)がD〜1.1Dとなるように設定されている。

0061

実際には、第3接着剤37は帯状に第2基板4に塗布されているので、第1基板2に付着されているロッドレンズ6上に塗布された第2接着剤36面を押しつけると、第3接着剤37の一部はロッドレンズ6の軸線方向に沿って流れるため、第1基板2と第2基板の押しつけ付着後に隣接するロッドレンズ6間の空間が充填される塗布厚さZ31としては、Z50の0.05以上0.7倍以下が好ましく、0.05以上0.6倍以下がより好ましく、0.05以上0.5倍以下がさらに好ましい。

0062

具体的には、直径Dが350μmのロッドレンズ6を使用し、ピッチPが360μm(すなわち隣り合うロッドレンズ6の隙間が10μm)の場合で、基準厚さZ50は41μmとなるため、Z31は2μm以上29μm以下が好ましく、2μm以上25μm以下がより好ましく、2μm以上21μm以下がさらに好ましい。

0063

その後、ロッドレンズアレイ原板1を、好ましくは温度10℃〜40℃、湿度20%RH〜85%RHの環境下、更に好ましくは室温15℃〜25℃、湿度30%RH〜60%RHの環境下に20〜60時間放置して、接着剤30、36、37を十分に硬化させるのが良い。
原板のままでは、硬化しづらく、また炭酸ガスの発生のため原板が膨らんだ状態となるものもあるので切断後に完全に硬化させることが好ましい。

0064

さらに、ロッドレンズアレイ原板1を第1接着剤30、第2接着剤36、及び第3接着剤37が塗布された位置で接着剤に沿って切断し、ロッドレンズアレイ原板1を分断する切断工程を行う。本実施形態では、第1接着剤30、第2接着剤36、及び第3接着剤3は互いの中心軸が一致するように張り合わされているため、図1に点線で示すように、ロッドレンズアレイ原板1を、原板2、4に帯状に塗布された接着剤30、36、37上で接着剤が延びる方向に沿って、即ちロッドレンズ6が延びる方向に直交する方向に切断し、ロッドレンズアレイを形成する。
得られたロッドレンズアレイは、好しくは温度50℃〜80℃、湿度80%RH〜95%RHの環境下に10〜100時間放置して、接着剤30、36、37を十分に硬化させるのが良い。その後、室温で1〜12時間養生し、40〜80℃の乾熱下で完全に硬化させることが好ましい。

0065

上述したように基板2上に接着固定されたロッドレンズ上に接着剤30、36、37を塗布することにより、切断後の断面に発生する小さな空気溜り(「す」)、または接着剤の過剰な充填による歩留の低下を抑制することができる。さらに、基板2上に接着固定されたロッドレンズ上に接着剤36を塗布した後、減圧処理を行うことによって、わずかに生じた空気のかみ込みも除去することで、切断後の断面に発生する小さな空気だまりを無くすることができる。さらに硬化後も接着剤間に十分な隙間を確保できるので、湿気硬化型接着剤を用いる場合に、硬化の際に接着剤から発生する炭酸ガスを逃しやすく、湿気が入りやすくなり、十分硬化させることができ、空気溜りが抑制できる。

0066

本実施形態によれば、空気溜りの発生を抑制することができため、高性能なロッドレンズアレイを効率よく安価に、安定的に製造することができる。

0067

本発明は、上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。

0068

例えば、上記実施形態では、接着剤として、湿気硬化型接着剤を使用したが、本発明においては、接着剤の性状は湿気硬化型に限定されず、他の接着剤を用いてもよい。
上記実施形態では、第1塗布工程、第2塗布工程、第3塗布工程において、それぞれ接着剤を複数の帯状に塗布したが、帯状に塗布する代わりに、各工程においてより広い範囲に対して平面状に接着剤を塗布することも可能である。この場合、接着剤の延びる方向は特に定義されないため、接着剤と光伝送体の長手方向との関係について、特に注意する必要はない。
また、上記実施形態では、接着剤を複数の帯状に塗布する際に、第1塗布工程においては、第1接着剤の延びる方向と光伝送体の長手方向とを直交させるように第1接着剤を塗布し、第2塗布工程においては、第1の塗布工程で塗布された第1接着剤の延びる方向と平行に第2接着剤を塗布したが、第1接着剤、第2接着剤の延びる方向を変えて塗布しても構わない。例えば、第1塗布工程において、第1接着剤の延びる方向と光伝送体の長手方向とが直角以外の角度をなすようにしても良い。また、第2塗布工程において、第1の塗布工程で塗布された第1接着剤の延びる方向に対して所定の角度をなすように第2接着剤を塗布しても良い。
同様に、第2プレス工程において、第2基板を第1基板に付着させる際に、第2基板に塗布された第3接着剤の延びる方向と、光伝送体の長手方向とが直角以外の角度をなすようにしても良い。第3接着剤が広い範囲に対して平面状に塗布された場合は、光伝送体の長手方向との関係について、特に注意する必要はない。
さらに、上記実施形態では、基板として平面基板を使用したが、本発明は溝付基板にも適応可能である。

0069

ロッドレンズアレイ原板1を切断して得られたロッドレンズアレイは両端面を光軸に垂直に切削および/または研磨することにより、所望のレンズ長で端面が鏡面であるロッドレンズアレイが製造される。

0070

以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。
まず実施例について説明する。
(実施例1)
基板材として、長さ250mm、幅170mm、厚さ0.42mmの黒色ベークライト板を、接着剤の材料として湿気硬化型接着剤(積水化学社製エスダイン登録商標))を使用した。接着剤を、接着剤塗布装置10の接着剤投入ポット12へ投入し、ポット内にエアー封入し約100℃、0.3MPaに加圧保持し、接着剤投入ポット12に連通した接着剤吐出ノズル16より吐出圧0.3MPaでシムの形状を1回塗布につき5本塗布する構造とし、幅4mm、接着剤間の隙間1.5mm、長さ242mm、厚さ(Z11)48〜51μmの帯状の第1接着剤を5.5mmピッチで6回、計30本ロッドレンズを固定する第1基板2の表面に直接塗布した。

0071

接着剤吐出ノズル16は、図3に示した口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも70μm突出させた構造(h1=70μm)とし、図4に示したように基板2に口金部材28の先端が当接するように設置した。シム20の幅d1は200μmであり、塗布装置の基板への第1接着剤塗布速度は100mm/secとした。
実施例の第1接着剤の塗布ムラ(バラツキ)は±2μm以内であり、接着剤が高精度に塗布できていた。

0072

次に、ロッドレンズ6を配列プレート(溝付平板)に吸引を行いながら多数本平行に配列し仮留めした。本実施例では、ロッドレンズ材として、円形断面の中心から外周部に向かって屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有し、直径0.35mm、長さ166mm、中心屈折率1.497、屈折率分布定数0.865mm-1のプラスチック製ロッドレンズを使用した。

0073

第1接着剤を塗布した第1基板2を溝付平板に多数本平行に配列したロッドレンズ6の下方へ配置し、プレスを行ってロッドレンズ6を第1基板2へ移し取った。移し取った後の第1接着剤の厚み(Z12)は180〜235μmであった。プレスは、温度は75℃にて1分間、続いて20℃にて1分間、行った。プレス面には、ロッドレンズを多数配列するための溝付平板の破損防止と、全面均一プレスするため、弾力性のある材質で構成されている。

0074

本実施例では、プレス面を適度な弾力性を持ったシリコンゴムで形成した。プレス終了後、基板に固定された多数本平行に配列したロッドレンズを温度25℃、湿度50%RHで12時間養生硬化した。

0075

次に、第1基板2上に接着固定したレンズ表面に、接着剤投入ポット12に連通し1回に5本の帯状の塗布が可能なシムを備えた接着剤吐出ノズル16より、第2接着剤を吐出圧0.3MPaで吐出させ、幅3.7mm、ピッチ5.5mm(第2接着剤間の隙間1.8mm)、長さ242mm、厚さ22〜25μmの帯状に、6回、計30本、直接、塗布した。レンズ表面に接着剤を塗布した後の第1接着剤及び第2接着剤の厚みの和(Z12+Z22)は325〜330μmであった。

0076

接着剤吐出ノズル16は、口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材26の先端を口金部材28の先端よりも30μm突出させた構造(h1=30μm)とし、基板上に固定されたレンズに口金部材26の先端が当接するように設置した。シム20の幅d1は200μmであり、基板上に固定されたレンズへの第2接着剤塗布速度は100mm/secとした。

0077

レンズ上への塗布終了後、基板に固定された多数本平行に配列したロッドレンズを温度25℃、湿度50%RHで12時間養生硬化した。

0078

次に、他方の第2基板4の表面に、接着剤投入ポット12に連通し1回に5本の帯状の塗布が可能なシムを備えた接着剤吐出ノズル16より、第3接着剤を吐出圧0.3MPaで吐出させ、幅3.7mm、ピッチ5.5mm(第3接着剤間の隙間1.8mm)、長さ242mm、厚さ5〜6μmの帯状に、6回、計30本、直接、塗布した。

0079

接着剤吐出ノズル16は、図3に示したように口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも10μm突出させた構造(h1=10μm)とし、図4に示したように基板4に口金部材28の先端が当接するように設置した。シム20の厚さd1は200μmであり、塗布装置の基板への第3接着剤塗布速度は100mm/secとした。

0080

養生硬化して固定された多数のロッドレンズ6が付着した第1基板2を、上述のように一方の表面に第3接着剤が帯状に塗布された第2基板4と貼り合わせて第2接着剤と第3接着剤を接触させ、同様の条件にてプレスし、ロッドレンズアレイ原板1を作製し、さらに温度25℃、湿度50%RHで24時間養生硬化を行った。

0081

次いで、このロッドレンズアレイ原板1をロッドレンズ6に直交する方向に、5.5mmピッチで第1、第2および第3接着剤が塗布された位置で双方の接着剤に沿って切断し、温度60℃、湿度90%RHの環境下に24時間放置して、接着剤を硬化させ、その後、室温で12時間養生し、60℃の乾熱下で完全に硬化させた。接着剤を完全に硬化したロッドレンズアレイの両端面を光軸に垂直に鏡面研磨して、レンズ長4.4mmのロッドレンズアレイを作成した。

0082

顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズ調査した。その結果を末尾の表1に示す。
表1より実施例1において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に25個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは82μmであり、空気溜まりの個数、サイズともにレンズ上に接着剤を塗布しないで作製したロッドレンズアレイ(比較例)に比べて半分程度に減少していた。

0083

(実施例2)
第2接着剤をレンズ上に塗布する際に、接着剤吐出ノズル16の口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材26の先端を口金部材28の先端よりも35μm突出させた構造(h1=35μm)とし、基板上に固定されたレンズに口金部材26の先端が当接するように設置し、幅1.7mm、長さ242mm、厚さ29〜32μmの帯状の接着剤を5.5mmピッチで6回、計30本第1基板上に接着固定されたレンズ上に塗布したこと以外は実施例1と同様の方法でロッドレンズアレイを作製した。顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。

0084

表1より実施例2において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に19個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは35μmであり、実施例1に比べてさらに空気溜まりの個数及びサイズが減少していた。

0085

(実施例3)
基板材として、長さ250mm、幅170mm、厚さ0.42mmの黒色ベークライト板を、接着剤の材料として湿気硬化型接着剤(積水化学社製、エスダイン(登録商標))を使用した。接着剤を、接着剤塗布装置10の接着剤投入ポット12へ投入し、ポット内にエアーを封入し約100℃、0.3MPaに加圧保持し、接着剤投入ポット12に連通した接着剤吐出ノズル16より吐出圧0.3MPaでシムの形状を1回塗布につき5本塗布する構造とし、幅4mm、接着剤間の隙間1.5mm、長さ242mm、厚さ(Z11)48〜51μmの帯状の第1接着剤を5.5mmピッチで6回、計30本ロッドレンズを固定する第1基板2の表面に直接塗布した。

0086

接着剤吐出ノズル16は、図3に示した口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも70μm突出させた構造(h1=70μm)とし、図4に示したように基板2に口金部材28の先端が当接するように設置した。シム20の幅d1は200μmであり、塗布装置の基板への第1接着剤塗布速度は100mm/secとした。
実施例の第1接着剤の塗布ムラ(バラツキ)は±2μm以内であり、接着剤が高精度に塗布できていた。

0087

次に、ロッドレンズ6を配列プレート(溝付平板)に吸引を行いながら多数本平行に配列し仮留めした。本実施例では、ロッドレンズ材として、円形断面の中心から外周部に向かって屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有し、直径0.35mm、長さ166mm、中心屈折率1.497、屈折率分布定数0.865mm-1のプラスチック製ロッドレンズを使用した。

0088

第1接着剤を塗布した第1基板2を溝付平板に多数本平行に配列したロッドレンズ6の下方へ配置し、プレスを行ってロッドレンズ6を第1基板2へ移し取った。移し取った後の第1接着剤の厚み(Z12)は180〜235μmであった。プレスは、温度は75℃にて1分間、続いて20℃にて1分間、行った。プレス面には、ロッドレンズを多数配列するための溝付平板の破損防止と、全面均一プレスするため、弾力性のある材質で構成されている。

0089

本実施例では、プレス面を適度な弾力性を持ったシリコンゴムで形成した。プレス終了後、基板に固定された多数本平行に配列したロッドレンズを温度25℃、湿度50%RHで12時間養生硬化した。

0090

次に、第1基板2上に接着固定したレンズ表面に、接着剤投入ポット12に連通し1回に5本の帯状の塗布が可能なシムを備えた接着剤吐出ノズル16より、第2接着剤を吐出圧0.3MPaで吐出させ、幅3.7mm、ピッチ5.5mm(第2接着剤間の隙間1.8mm)、長さ242mm、厚さ22〜25μmの帯状に、6回、計30本、直接、塗布した。レンズ表面に接着剤を塗布した後の第1接着剤及び第2接着剤の厚みの和(Z12+Z22)は325〜330μmであった。

0091

接着剤吐出ノズル16は、口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材26の先端を口金部材28の先端よりも30μm突出させた構造(h1=30μm)とし、基板上に固定されたレンズに口金部材26の先端が当接するように設置した。シム20の幅d1は200μmであり、基板上に固定されたレンズへの第2接着剤塗布速度は100mm/secとした。

0092

レンズ上への塗布終了後、当該基板を、常温で真空度140mmHgまで減圧された真空乾燥器に投入し、60分間減圧処理を行った。減圧処理により第2塗布工程でレンズ間にかみ込まれた空気が接着剤表面に露出し、脱泡される様子が確認された。

0093

減圧処理終了後、当該基板を温度25℃、湿度50%RHで12時間養生硬化した。

0094

次に、他方の第2基板4の表面に、接着剤投入ポット12に連通し1回に5本の帯状の塗布が可能なシムを備えた接着剤吐出ノズル16より、第3接着剤を吐出圧0.3MPaで吐出させ、幅3.7mm、ピッチ5.5mm(第3接着剤間の隙間1.8mm)、長さ242mm、厚さ5〜6μmの帯状に、6回、計30本、直接、塗布した。

0095

接着剤吐出ノズル16は、図3に示したように口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも10μm突出させた構造(h1=10μm)とし、図4に示したように基板4に口金部材28の先端が当接するように設置した。シム20の厚さd1は200μmであり、塗布装置の基板への第3接着剤塗布速度は100mm/secとした。

0096

養生硬化して固定された多数のロッドレンズ6が付着した第1基板2を、上述のように一方の表面に第3接着剤が帯状に塗布された第2基板4と貼り合わせて第2接着剤と第3接着剤を接触させ、同様の条件にてプレスし、ロッドレンズアレイ原板1を作製し、さらに温度25℃、湿度50%RHで24時間養生硬化を行った。

0097

次いで、このロッドレンズアレイ原板1をロッドレンズ6に直交する方向に、5.5mmピッチで第1、第2および第3接着剤が塗布された位置で双方の接着剤に沿って切断し、温度60℃、湿度90%RHの環境下に24時間放置して、接着剤を硬化させ、その後、室温で12時間養生し、60℃の乾熱下で完全に硬化させた。接着剤を完全に硬化したロッドレンズアレイの両端面を光軸に垂直に鏡面研磨して、レンズ長4.4mmのロッドレンズアレイを作成した。

0098

顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。
表1より実施例3において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に11個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは60μmであり、空気溜まりの個数、サイズともに実施例1に比べてさらに減少しており、特に空気溜まりの個数が半分以下に減少していた。

0099

(実施例4)
レンズ上への塗布終了後、当該基板を、60℃で真空度610mmHgまで減圧された真空乾燥器に投入し、5分間減圧処理を行ったこと以外は実施例3と同様の方法でロッドレンズアレイを作製した。顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。
表1より実施例4において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に7個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは70μmであり、空気溜まりの個数、サイズともに実施例1に比べてさらに減少しており、特に空気溜まりの個数が半分以下に減少していた。

0100

(実施例5)
レンズ上への塗布終了後、当該基板を、60℃で真空度410mmHgまで減圧された真空乾燥器に投入し、5分間減圧処理を行ったこと以外は実施例3と同様の方法でロッドレンズアレイを作製した。顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。
表1より実施例5において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に3個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは35μmであり、ほとんど空気溜まりが観察されなかった。

0101

(実施例6)
レンズ上への塗布終了後、当該基板を、60℃で真空度140mmHgまで減圧された真空乾燥器に投入し、2分間減圧処理を行ったこと以外は実施例3と同様の方法でロッドレンズアレイを作製した。顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。
表1より実施例6において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に1個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは12μmであり、ほとんど空気溜まりが観察されなかった。

0102

(実施例7)
レンズ上への塗布終了後、当該基板を、60℃で真空度140mmHgまで減圧された真空乾燥器に投入し、5分間減圧処理を行ったこと以外は実施例3と同様の方法でロッドレンズアレイを作製した。顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。
表1より実施例7において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に空気溜まりが観察されなかった。

0103

次に比較例について説明する。
(比較例1)
基板材として、長さ250mm、幅170mm、厚さ0.42mmの黒色ベークライト板を、接着剤の材料として湿気硬化型接着剤(積水化学社製、エスダイン(登録商標))を使用した。接着剤を、接着剤塗布装置10の接着剤投入ポット12へ投入し、ポット内にエアーを封入し約100℃、0.3MPaに加圧保持し、接着剤投入ポット12に連通した接着剤吐出ノズル16より吐出圧0.3MPaでシムの形状を1回塗布につき5本塗布する構造とし、幅4mm、接着剤間の隙間1.5mm、長さ242mm、厚さ(Z11)48〜51μmの帯状の第1接着剤を5.5mmピッチで6回、計30本ロッドレンズを固定する第1基板2の表面に直接塗布した。

0104

接着剤吐出ノズル16は、図3に示した口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも70μm突出させた構造(h1=70μm)とし、図4に示したように基板2に口金部材28の先端が当接するように設置した。シム20の厚さd1は200μmであり、塗布装置の基板への第1接着剤塗布速度は100mm/secとした。
比較例および実施例の第1接着剤の塗布ムラ(バラツキ)は±2μm以内であり、接着剤が高精度に塗布できていた。

0105

次に、ロッドレンズ6を配列プレート(溝付平板)に吸引を行いながら多数本平行に配列し仮留めした。本比較例では、ロッドレンズ材として、円形断面の中心から外周部に向かって屈折率が連続的に低下する屈折率分布を有し、直径0.35mm、長さ166mm、中心屈折率1.497、屈折率分布定数0.865mm-1のプラスチック製ロッドレンズを使用した。

0106

第1接着剤を塗布した第1基板2を溝付平板に多数本平行に配列したロッドレンズ6の下方へ配置し、プレスを行ってロッドレンズ6を第1基板2へ移し取った。移し取った後の第1接着剤の厚み(Z12)は180〜235μmであった。プレスは、温度は75℃にて1分間、続いて20℃にて1分間、行った。プレス面には、ロッドレンズを多数配列するための溝付平板の破損防止と、全面均一プレスするため、弾力性のある材質で構成されている。

0107

本比較例では、プレス面を適度な弾力性を持ったシリコンゴムで形成した。プレス終了後、基板に固定された多数本平行に配列したロッドレンズを温度25℃、湿度50%RHで12時間養生硬化した。

0108

次に、他方の第2基板4の表面に、接着剤投入ポット12に連通し1回に5本の帯状の塗布が可能なシムを備えた接着剤吐出ノズル16より、第2接着剤を吐出圧0.3MPaで吐出させ、幅1mm、ピッチ5.5mm(第2接着剤間の隙間4.5mm)、長さ242mm、厚さ243〜247μmの帯状に、6回、計30本、直接、塗布した。

0109

接着剤吐出ノズル16は、図3に示したように口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも300μm突出させた構造(h1=300μm)とし、図4に示したように基板4に口金部材28の先端が当接するように設置した。シム20の厚さd1は200μmであり、塗布装置の基板への第2接着剤塗布速度は100mm/secとした。

0110

養生硬化して固定された多数のロッドレンズ6が付着した第1基板2を、上述のように一方の表面に第2接着剤が帯状に塗布された第2基板4と貼り合わせて第1接着剤と第2接着剤を接触させ、同様の条件にてプレスし、ロッドレンズアレイ原板1を作製し、さらに温度25℃、湿度50%RHで24時間養生硬化を行った。
次いで、このロッドレンズアレイ原板1をロッドレンズ6に直交する方向に、5.5mmピッチで第1および第2接着剤が塗布された位置で双方の接着剤に沿って切断し、温度60℃、湿度90%RHの環境下に24時間放置して、接着剤を硬化させ、その後、室温で12時間養生し、60℃の乾熱下で完全に硬化させた。接着剤を完全に硬化したロッドレンズアレイの両端面を光軸に垂直に鏡面研磨して、レンズ長4.4mmのロッドレンズアレイを作成した。

0111

顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。
表1より比較例1において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に49個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは149μmであった。

0112

(比較例2)
接着剤塗布装置10で使用するシムの形状を1回塗布につき5本塗布する構造とし、接着剤吐出ノズル16は、図3に示した口金部材26、28間に厚さ200μmのシム20を配置し、口金部材28の先端を口金部材26の先端よりも70μm突出させた構造(h1=70μm)とし、図4に示したように基板2に口金部材28の先端が当接するように設置し、シム20の厚さd1は200μmであり、塗布装置の基板への第1接着剤塗布速度は100mm/secとし、幅4.5mm、長さ242mm、厚さ48〜51μmの帯状の接着剤を5.5mmピッチで6回、計30本ロッドレンズを固定する第1および第2基板2、4それぞれに塗布したこと以外は比較例1と同様の方法でロッドレンズアレイを作製した。顕微鏡を用いて、作製したロッドレンズアレイの断面の表面において接着剤層中に存在する空気溜りの個数及び最大サイズを調査した。その結果を表1に示す。

0113

表1より比較例2において得られたロッドレンズアレイは、一本のロッドレンズアレイ中に248個の空気溜まりが観察され、そのうち最大のものは197μmであり、比較例1に比べて数倍の個数の空気溜まりが観察され、そのサイズも大きかった。

実施例

0114

0115

2:第1基板
4:第2基板
6:ロッドレンズ
8:接着剤層
30:第1接着剤
34:配列プレート
36:第2接着剤
37:第3接着剤
D:レンズ直径
P:レンズ配列ピッチ
Q:塗布ピッチ

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