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技術 充填方法、及び、充填装置

出願人 三菱重工機械システム株式会社
発明者 上田敦士石倉真治犬飼規雄笠井俊明安部貞宏
出願日 2015年5月29日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2015-109993
公開日 2016年12月28日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 2016-222283
状態 特許登録済
技術分野 瓶詰機;洗瓶ー密封ー一貫工程
主要キーワード 排出地点 製品流路 供給地点 バルブ筐体 液供給ポート 液相領域 回収チャンバ 気相領域
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図面 (10)

課題

泡の発生を抑制しつつ、製品液充填速度を向上できる充填方法を提供する。

解決手段

本発明の炭酸飲料の充填方法は、容器への製品液の供給を開始する開始ステップと、開始ステップに続いて、製品液を容器に継続して供給する中間ステップと、必要量の製品液が容器に充填されると、製品液の供給を停止する停止ステップと、を備える。開始ステップにおいて、製品液は、鉛直方向に対して角度θ1に傾斜された容器の内側面に着液するように容器の内側面に向けて供給される。中間ステップの少なくとも一部の期間において、製品液は、角度θ1よりも傾斜角度が小さくされた容器にすでに充填された製品液の液面に向けて供給される。

概要

背景

製品液、例えばコーラ飲料のように炭酸を含む飲料を容器充填する一連のプロセスにおいて、容器内に二酸化炭素(CO2)ガス窒素ガスなどのガスを供給して加圧状態とするカウンタ工程を経てから、製品液が供給される。製品液の充填が完了した後は、その状態を所定時間だけ保持するホールド工程、さらに、製品液の満たされていない容器内の空間であるヘッドスペースに残存するガスを排出させるスニフト工程を経た後に、次工程が行われる。以上の各操作からなる1サイクルの操作を、次々に搬送される容器に対して繰り返し行なうことで、容器に連続的に製品液を充填する。
なお、例えば製品液の種類に応じて、容器を二酸化炭素ガス置換するガッシング(gassing)工程を行い、その後に製品液を充填することもある。ガッシング工程は、よく知られているように、ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程と、シールガッシング(seal gassing)工程の2つの方法を組み合わせて行なわれる。

一方で、飲料を容器に充填する方法として、スプレッダ充填と、スプレッダを用いないスプレッダレス充填が知られている。スプレッダ充填は、飲料をスプレッダと称される部材で拡散させてから容器の内側面に沿わせるものであり、スプレッダレス充填は充填ノズルから吐出される飲料を容器の底部に流下させるものである。スプレッダ充填が、容器に応じた形状のスプレッダが必要であるのに対して、スプレッダレス充填は、容器の形状が変わってもノズルを代える必要がない、などの理由により、現在はスプレッダレス充填が主流になっている。

ところが、スプレッダレス充填によると、飲料を吐出するノズルの位置から容器の底面までの距離が長いために、飲料はノズルから吐出された時点よりも速い速度で容器の底面に着液してしまう。そのときの衝撃によって、飲料が泡立つのを避けられず、特に炭酸飲料の場合には泡立ちが顕著になるので、これを抑えるためには、充填ノズルから吐出される飲料の流速である充填速度を抑える必要があり、低い充填速度が選択される。ここでいう充填速度とは、単位時間あたりに容器に供給される飲料の量ということもできる。また、ここでは泡の発生が顕著な炭酸飲料を例にしているが、炭酸飲料以外の飲料、さらには飲料以外の製品液についても、容器に充填する際に泡の発生は不可避的に生じる。

以上に対して、特許文献1には、スプレッダレス充填において泡立つのを抑制できる充填装置が開示されている。つまり、特許文献1の充填装置は、容器を傾斜状態に保持しながら炭酸飲料を容器に充填するので、炭酸飲料は容器の底部に垂直に流下するのではなく、容器の内側面に沿って流下するので、泡の発生を抑えることができる。

概要

泡の発生を抑制しつつ、製品液の充填速度を向上できる充填方法を提供する。本発明の炭酸飲料の充填方法は、容器への製品液の供給を開始する開始ステップと、開始ステップに続いて、製品液を容器に継続して供給する中間ステップと、必要量の製品液が容器に充填されると、製品液の供給を停止する停止ステップと、を備える。開始ステップにおいて、製品液は、鉛直方向に対して角度θ1に傾斜された容器の内側面に着液するように容器の内側面に向けて供給される。中間ステップの少なくとも一部の期間において、製品液は、角度θ1よりも傾斜角度が小さくされた容器にすでに充填された製品液の液面に向けて供給される。

目的

本発明は、泡の発生を抑制しつつ、製品液の充填速度を向上できる充填方法及び充填装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

充填バルブを介して製品液容器に供給する充填方法であって、前記容器への前記製品液の供給を開始する開始ステップと、前記開始ステップに続いて、前記製品液の供給を継続する中間ステップと、必要量の前記製品液が前記容器に充填されると、前記製品液の供給を停止する停止ステップと、を備え、前記開始ステップにおいて、前記製品液は、鉛直方向に対して角度θ1に傾斜された前記容器の内側面に向けて供給され、前記中間ステップの少なくとも一部の期間において、前記製品液は、前記角度θ1よりも傾斜角度が小さくされた前記容器にすでに供給された前記製品液の液面に向けて供給される、ことを特徴とする充填方法。

請求項2

前記中間ステップにおいて、前記容器の前記角度θ1を保ったままで前記製品液を供給し、次いで、前記容器を正立させて前記製品液の供給を継続し、前記容器が正立してから前記製品液が前記液面に向けて供給され始める、請求項1に記載の充填方法。

請求項3

前記中間ステップにおいて、前記容器が正立するまで前記容器の前記角度θ1を連続的に小さくしながら、前記製品液を供給し、前記容器が正立するまでのいずれかの段階で、前記製品液が前記液面に向けて供給され始める、請求項1に記載の充填方法。

請求項4

ガスを供給して前記容器を加圧状態とするカウンタ工程と、前記カウンタ工程の後に、前記開始ステップ、前記中間ステップ及び前記停止ステップを順に行う液供給工程と、前記液供給工程の後に、前記容器内のヘッドスペースに残存する前記ガスを排気するスニフト工程と、を備え、前記カウンタ工程が終了するまでに、正立状態で搬送されてきた前記容器が前記角度θ1に傾けられ、前記液供給工程の前記中間ステップの間に前記容器が正立に戻される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の充填方法。

請求項5

前記開始ステップにおいて、前記容器の高さ方向の中央よりも高い位置に向けて前記製品液が供給される、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の充填方法。

請求項6

前記中間ステップにおいて、前記製品液の充填速度が一定である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の充填方法。

請求項7

前記製品液は、炭酸飲料である、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の充填方法。

請求項8

充填バルブを介して製品液を容器に供給する充填装置であって、前記容器への前記製品液の供給を開始する開始ステップと、前記開始ステップに続いて、前記製品液の供給を継続する中間ステップと、必要量の前記製品液が前記容器に充填されると、前記製品液の供給を停止する停止ステップと、を実行し、前記開始ステップにおいて、前記製品液を、鉛直方向に対して角度θ1に傾斜された前記容器の内側面に向けて供給し、前記中間ステップの少なくとも一部の期間において、前記製品液を、前記角度θ1よりも傾斜角度が小さくされた前記容器にすでに供給された前記製品液の液面に向けて供給する、ことを特徴とする充填装置。

請求項9

前記中間ステップにおいて、前記容器の前記角度θ1を保ったままで前記製品液を供給し、次いで、前記容器を正立させて前記製品液の供給を継続し、前記容器が正立してから、前記製品液が前記液面に向けて供給され始める、請求項8に記載の充填装置。

請求項10

前記中間ステップにおいて、前記容器が正立するまで前記容器の前記角度θ1を連続的に小さくしながら、前記製品液を供給し、前記容器が正立するまでのいずれかの段階で、前記製品液が前記液面に向けて供給され始める、請求項8に記載の充填装置。

請求項11

ガスを供給して前記容器を加圧状態とするカウンタ工程と、前記カウンタ工程の後に、前記開始ステップ、前記中間ステップ及び前記停止ステップを順に行う液供給工程と、前記液供給工程の後に、前記容器内のヘッドスペースに残存する前記ガスを排気するスニフト工程と、を実行し、前記カウンタ工程が終了するまでに、正立状態で搬送されてきた前記容器が前記角度θ1に傾けられ、前記液供給工程の前記中間ステップの間に前記容器が正立に戻される、請求項8〜10のいずれか一項に記載の充填装置。

請求項12

前記開始ステップにおいて、前記容器の高さ方向の中央より高い位置に向けて前記製品液が供給される、請求項8〜請求項11のいずれか一項に記載の充填装置。

請求項13

前記中間ステップにおいて、前記製品液の充填速度が一定である、請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載の充填装置。

請求項14

前記製品液は、炭酸飲料である、請求項8〜請求項13のいずれか一項に記載の充填装置。

技術分野

0001

本発明は、製品液容器充填する方法に関し、特に炭酸を含む飲料を充填するのに好適な充填方法に関するものである。

背景技術

0002

製品液、例えばコーラ飲料のように炭酸を含む飲料を容器へ充填する一連のプロセスにおいて、容器内に二酸化炭素(CO2)ガス窒素ガスなどのガスを供給して加圧状態とするカウンタ工程を経てから、製品液が供給される。製品液の充填が完了した後は、その状態を所定時間だけ保持するホールド工程、さらに、製品液の満たされていない容器内の空間であるヘッドスペースに残存するガスを排出させるスニフト工程を経た後に、次工程が行われる。以上の各操作からなる1サイクルの操作を、次々に搬送される容器に対して繰り返し行なうことで、容器に連続的に製品液を充填する。
なお、例えば製品液の種類に応じて、容器を二酸化炭素ガス置換するガッシング(gassing)工程を行い、その後に製品液を充填することもある。ガッシング工程は、よく知られているように、ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程と、シールガッシング(seal gassing)工程の2つの方法を組み合わせて行なわれる。

0003

一方で、飲料を容器に充填する方法として、スプレッダ充填と、スプレッダを用いないスプレッダレス充填が知られている。スプレッダ充填は、飲料をスプレッダと称される部材で拡散させてから容器の内側面に沿わせるものであり、スプレッダレス充填は充填ノズルから吐出される飲料を容器の底部に流下させるものである。スプレッダ充填が、容器に応じた形状のスプレッダが必要であるのに対して、スプレッダレス充填は、容器の形状が変わってもノズルを代える必要がない、などの理由により、現在はスプレッダレス充填が主流になっている。

0004

ところが、スプレッダレス充填によると、飲料を吐出するノズルの位置から容器の底面までの距離が長いために、飲料はノズルから吐出された時点よりも速い速度で容器の底面に着液してしまう。そのときの衝撃によって、飲料が泡立つのを避けられず、特に炭酸飲料の場合には泡立ちが顕著になるので、これを抑えるためには、充填ノズルから吐出される飲料の流速である充填速度を抑える必要があり、低い充填速度が選択される。ここでいう充填速度とは、単位時間あたりに容器に供給される飲料の量ということもできる。また、ここでは泡の発生が顕著な炭酸飲料を例にしているが、炭酸飲料以外の飲料、さらには飲料以外の製品液についても、容器に充填する際に泡の発生は不可避的に生じる。

0005

以上に対して、特許文献1には、スプレッダレス充填において泡立つのを抑制できる充填装置が開示されている。つまり、特許文献1の充填装置は、容器を傾斜状態に保持しながら炭酸飲料を容器に充填するので、炭酸飲料は容器の底部に垂直に流下するのではなく、容器の内側面に沿って流下するので、泡の発生を抑えることができる。

先行技術

0006

特開平11−100096号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1の充填装置は、泡の発生を抑制できるので、それに応じて炭酸飲料の充填速度を速くすることができる。
ところが、近時、飲料を含め、製品液を容器に充填する分野では、より一層の充填速度の向上が求められている。つまり、ここでは泡の発生が顕著な炭酸飲料を例にしているが、炭酸飲料以外の飲料、さらには飲料以外の製品液についても、容器に充填する際に泡は不可避的に生じる。そこで本発明は、泡の発生を抑制しつつ、製品液の充填速度を向上できる充填方法及び充填装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の充填方法は、充填バルブを介して製品液を容器に供給する充填方法であって、容器への製品液の供給を開始する開始ステップと、開始ステップに続いて、製品液の供給を継続する中間ステップと、中間ステップに続いて、必要量の製品液が容器に充填されると、製品液の供給を停止する停止ステップと、を備える。
本発明の充填方法は、開始ステップにおいて、製品液が、鉛直方向に対して角度θ1に傾斜された容器の内側面に向けて供給され、かつ、中間ステップの少なくとも一部の期間において、製品液が、角度θ1よりも傾斜角度が小さくされた容器にすでに供給された製品液の液面に向けて供給されることを特徴とする。

0009

本発明の中間ステップは、以下説明する複数の形態を備えている。
第一形態は、容器の角度θ1を保ったままで製品液を供給し、次いで、容器を正立させて製品液の供給を継続するというものであり、この形態では容器が正立してから製品液が液面に向けて供給される。
二形態は、容器が正立するまで容器の角度θ1を連続的に小さくしながら、製品液を供給するというものであり、この形態では、容器が正立するまでのいずれかの段階で製品液が液面に向けて供給され始める。
なお、以上の第一形態、第二形態は、あくまで本発明の代表的なものにすぎず、例えば、容器の角度θ1を段階的に小さくするなど、中間ステップを他の形態にすることもできる。

0010

本発明の充填方法において、ガスを供給して容器を加圧状態とするカウンタ工程と、カウンタ工程の後に、開始ステップ、中間ステップ及び停止ステップを順に行う液供給工程と、液供給工程の後に、容器内のヘッドスペースに残存するガスを排気するスニフト工程と、を備える場合には、カウンタ工程が終了するまでに、正立状態で搬送されてきた容器を角度θ1に傾けること、また、液供給工程の中間ステップの間に容器が正立に戻されることが好ましい。
そうすれば、容器を傾斜させるための時間及び容器を正立に戻す時間を新たに設ける必要がないので、飲料を充填するサイクルタイムを増やす必要がない。

0011

本発明の充填方法は、開始ステップにおいて、容器の高さ方向の中央よりも高い位置に向けて製品液が供給されることが好ましい。
そうすれば、製品液が吐出される位置から着液する位置までの鉛直方向の距離が短くなり、正立する容器の底部に製品液が着液するのに比べて、製品液の着液時の流速を十分に低減させることができる。

0012

本発明の充填方法は、中間ステップにおいて、製品液の充填速度を一定にすることができる。
正立する容器の底部に向けて製品液を供給する場合には、泡の発生を抑えるために、供給当初の期間は充填速度を遅くして、その後、充填速度を速くするという手順を踏むことがある。これに対して、本発明によれば、供給当初の泡の発生が抑えられるので、供給当初から製品液の充填速度を速くできる。
本発明は、容器に充填される製品液に広く適用することができるが、泡が発生しやすい炭酸飲料に適用される場合に、その効果が顕著になる。

発明の効果

0013

本発明によれば、開始ステップの時点で容器を傾斜させておくので、その後の中間ステップにおいて製品液が容器に着液する速度を抑えることができるとともに、傾斜する内側面を伝って流れる製品液の流速が低下するので、泡の発生を抑えることができる。一方で、本発明によれば、中間ステップの少なくとも一部の期間において、製品液が、角度θ1よりも傾斜角度が小さくされた容器にすでに充填された製品液の液面に向けて供給されるが、充填バルブから当該液面までの距離が相当に短くなっており、液面に着液する製品液の流速が抑えられているので、泡の発生が抑えられる。また、このときには製品液が容器の内側面に沿って流れることがないので、内側面からの泡の巻き込みが生ずることがない。
以上のように、当初は製品液を容器の内側面に着液させるが、途中からは製品液をすでに充填された製品液の液面に向けて供給することにより、製品液の充填時の泡の発生を抑えることができる。したがって、特に泡が発生しやすい炭酸飲料であっても、泡の発生を抑えた充填が可能になる。

図面の簡単な説明

0014

本実施形態に係る飲料充填装置レイアウト概略を示す平面図である。
本実施形態に係る飲料充填方法の工程を示すフローチャートである。
本実施形態に係る充填バルブ及びその周りを示す部分断面図である。
本実施形態に係る飲料充填方法において、(a)はカウンタ工程の開始時を示し、(b)はカウンタ工程終了時を示している。
本実施形態に係る飲料充填方法において、(a)は液供給工程の開始時(開始ステップ)を示し、(b)は液供給工程に容器を傾斜させているとき(中間ステップ)を示している。
本実施形態に係る飲料充填方法において、(a)は液供給工程に容器を正立に戻した後を示し、(a)は必要量の製品液を供給し終えたとき(停止ステップ)を示している。
本実施形態に係る飲料充填方法において、(a)はスニフト工程を示し、(b)は容器排出工程を示している。
(a)は本実施形態に係る効果を説明する図であり、(b)は本実施形態に係る容器の高さ、傾斜角度を説明する図である。
本実施形態に係る液供給工程の代表的な形態を示す図である。

実施例

0015

以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態は、図1に示すように、ロータリー式の飲料充填装置1を用いて容器100に炭酸飲料、例えばコーラ飲料を充填する例について説明する。
飲料充填装置1は、図示を省略する搬送コンベアにより連続的に搬送される容器100を転送スターホイール3から受け取る(容器供給工程)。飲料充填装置1には、フィラ本体2の周囲に複数の充填バルブ10(図3参照)が配置されており、転送スターホイール3から受け渡される容器100が容器供給地点S101から容器排出地点S111まで円周上を移動する間に、一連の手順で飲料の充填が行なわれる。飲料充填が完了した容器100は、転送スターホイール4に受け渡されてから、キャップの取り付けなどを行う次工程に向けて搬送される。なお、図1のS101〜S111(S102を除く)は、図2に示す各工程に対応しており、また、図1の中心に近い円は容器100が傾斜しているか正立しているのかを示している。ここで、正立とは、容器100の中心軸が鉛直方向に沿うことをいう。
飲料充填装置1は、図1に示すように、フィラ本体2、充填バルブ10などの動作を制御する制御部70を備えている。つまり、本実施形態は、カウンタ工程S103から液供給工程S105の初期に亘って、容器100が傾斜される。

0016

飲料充填装置1は、図3に示すように、充填バルブ10を介して容器100に供給する製品液が蓄えられている液相領域6と、カウンタ工程の際に充填バルブ10を介して容器100に供給されるカウンタガス、例えば二酸化炭素(CO2)ガス、窒素(N2)ガス、エアなどから選択されるガスGが蓄えられている気相領域7と、を備えている。なお、図3は、1つの充填バルブ10についての配管系統のみを示しており、また、容器100が正立状態で充填バルブ10に対して所定の位置に供給されたところを示している。図3に示す充填バルブ10のフィラ本体2における回転中心Cは、図中の右側に位置するものとする。なお、飲料充填装置1は、図1に示すように、カウンタ工程(S103)に先行してガッシング工程(S102)を行うことができるが、以下では、容器供給工程の後に、ガッシング工程を行わないでカウンタ工程に移行する例について説明する。
なお、容器100は、ネック部101と、ネック部101に連なる胴部103と、胴部103に連なる底部105と、を備えており、本実施形態ではペットボトルを想定している。

0017

液相領域6と充填バルブ10は、図3に示すように、液供給路8により接続されている。液供給路8には、充填バルブ10に供給される製品液の流量を計測する流量計(図示を省略)が設けられている。流量計の計測結果は制御部70で検知され、制御部70はこの検知結果に基づいて、充填バルブ10の動作を制御することができる。なお、流量計の代替として、タイマ質量計などを用いることができる。

0018

気相領域7と充填バルブ10の間には、通気路9が設けられている。
通気路9は、カウンタ工程の際に、気相領域7から容器100に向けて二酸化炭素を供給するとともに、液供給工程の際には、容器100から排出される二酸化炭素を気相領域7に向けて戻すのに用いられる。なお、通気路9は、配管及び継手などによって構成される。

0019

通気路9は、一端が気相領域7に接続され、他端が弁装置40に接続される。弁装置40は、カウンタ工程及びスニフト工程の際に、上述した二酸化炭素の流れが実現できるように、また、ガッシング工程にも対応できるように、カウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43を備えている。カウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43のそれぞれは開閉弁から構成されており、流路ブロック45に固定されている。流路ブロック45及び充填バルブ10は、支持ブロック53に支持されている。

0020

流路ブロック45は、第1流路46、第2流路47、第3流路48、第4流路49及び第5流路50を備えている。
第1流路46は、一端が通気路9に連通し、他端がカウンタ弁41に連通している。第2流路47は、カウンタ弁41とガス回収弁42の間、ガス回収弁42とスニフト弁43の間、カウンタ弁41とスニフト弁43の間を連通している。第3流路48は、一端が第2流路47に連通し、他端がガス供給ポート17を介して充填バルブ10のガス流路19に連通する。また、第4流路49は、一端がガス回収弁42に連通し、他端が支持ブロック53に形成される回収チャンバ(図示を省略)に連通している。第5流路50は、一端がスニフト弁43に連通し、他端が支持ブロック53に形成されるスニフトチャンバ54に連通している。

0021

弁装置40の主要な動作を示すと以下の通りである。
カウンタ工程工程において、カウンタ弁41を開き、ガス回収弁42及びスニフト弁43を閉じると、気相領域7からの二酸化炭素が第1流路46、第2流路47及び第3流路48を介して充填バルブ10に供給される(図4(a))。また、スニフト工程において、カウンタ弁41及びガス回収弁42を閉じ、スニフト弁43を空けると、容器100から排出される二酸化炭素は第3流路48、第2流路47、第5流路50及びスニフトチャンバ54を介して系外に排気される(図7(a))。カウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43の開閉動作は、制御部70の指令に基づいて行われる。

0022

図3を参照して、充填バルブ10の構成を示す。
充填バルブ10は先端(図中、下端)を開放し得るバルブ筐体11と、このバルブ筐体11の内部を軸方向に昇降可能なバルブ軸体30と、を備えている。そして、バルブ筐体11には軸方向に連なる空隙である製品流路12が設けられるとともに、バルブ筐体11の下端には、製品流路12の中心に向けて突出する弁座13が形成される。一方、バルブ軸体30の下端外周には、弁座13に対応する弁体31が形成されている。
バルブ軸体30は、エアシリンダ33に連結されており、エアシリンダ33の動作に応じて、軸方向に昇降できるようになっている。この昇降運動に伴って、弁座13と弁体31の接触・離間による充填バルブ10の開・閉がなされ、バルブ軸体30を上昇させると充填バルブ10は開となり、容器100に製品液が充填される。

0023

バルブ筐体11には、液供給路8が接続される液供給ポート15が形成されている。液供給ポート15は、一端が液供給路8に連通し、他端が製品流路12に連通する。液供給路8を通ってきた製品液は、液供給ポート15、製品流路12を順に通過して、離間する弁座13と弁体31の間を通って容器100に供給される。

0024

バルブ筐体11には、一端が流路ブロック45の第3流路48に連通するガス供給ポート17が形成されている。ガス供給ポート17は、他端がバルブ筐体11に形成されるガス流路19に連通する。ガス流路19は、ガス供給ポート17と接続される上端側からバルブ筐体11の先端(下端)に向けて円環状の空隙をなしている。カウンタ工程時には、通気路9を通ってきた二酸化炭素が、ガス供給ポート17、ガス流路19を順に通って、容器100の内部に供給される。
バルブ筐体11の下端部には、容器100の上端に位置する開口102が密着して、容器100の内部を密封する機構が設けられており、本実施形態におけるカウンタ工程、液供給工程は、容器100が密封された状態で行われる。

0025

なお、図3は、弁座13に弁体31が着座しており、容器100への製品液の供給が停止されている。

0026

充填バルブ10は、容器100を支持するとともに、バルブ筐体11を支持する支持機構60を備えている。
支持機構60は、容器100の側方に配置される支持本体61と、支持本体61の上部から延びる容器把持具63と、支持本体61の上部から延びるバルブ把持具65と、を備えている。容器把持具63は容器100のネック部101を把持し、バルブ把持具65は充填バルブ10のバルブ筐体11を把持する。
本実施形態のおける支持機構60は、揺動可能に支持されており、正立している容器100を傾ける際には、図3において、支持機構60を時計回りに回転させ、正立に戻す際には、支持機構60は反時計回りに回転させる。バルブ把持具65がバルブ筐体11を把持しているので、容器100の動作に同期して、充填バルブ10も傾斜、正立の動作が行われる。

0027

次に、以上説明した充填バルブ10を備える飲料充填装置1により製品液を容器100に充填する工程を、図4図7も参照して説明する。なお、以下は、フィラ本体2が1回転する間に、特定の充填バルブ10についてなされる1サイクルの工程を示している。

0028

[容器供給工程(図2S101,図3)]
容器100は、転送スターホイール3により充填バルブ10の下の所定位置まで搬送される。
容器供給工程の間は、弁装置40のカウンタ弁41,ガス回収弁42及びスニフト弁43の全てが閉じている。

0029

[カウンタ工程(図2S103,図4(a),(b))]
次に、図4(a)に示すように、容器100の開口102を充填バルブ10の先端に密着させて、容器100を密封状態にしてから、カウンタ工程が行われる。カウンタ工程は、容器100の内部にガスGである二酸化炭素を供給して、容器100を加圧状態とする。
カウンタ工程が開始されると、図4(b)に示すように、制御部70の指示に基づいて、それまで正立状態とされていた容器100及び充填バルブ10を傾斜させる。ただし、カウンタ工程の前にガッシング工程を行う場合には、図1破線で示すように、ガッシング工程から充填バルブ10の傾斜を開始することもできる。また、ガッシング工程を行わない場合にも、容器100が供給された後のカウンタ工程の前から充填バルブ10の傾斜を開始することもできる。
そして、カウンタ工程の終了までに容器100を所定の角度θ1だけ傾斜させておき、次に行われる液供給工程に備える。ただし、カウンタ工程の終了までに角度θ1の傾斜を終える必要は必ずしもなく、液供給工程に移行してから角度θ1まで傾斜させることもできる。容器100を傾斜させることによる作用及び効果については、追って説明する。
なお、カウンタ工程時のカウンタ弁41〜スニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
開:カウンタ弁41
閉:ガス回収弁42、スニフト弁43

0030

[液供給工程(図2S105,図5図6)]
次いで行われる液供給工程では、液供給路8を介して、加圧状態の容器100内に製品液Lを供給、充填する。このとき、充填バルブ10は、弁体31がバルブ筐体11の弁座13から離されているので、製品液Lは充填バルブ10を通過して容器100に供給される(開始ステップ〜中間ステップ)。
ここで、図5(a)に示すように、容器100は傾斜されているので、充填バルブ10から吐出された製品液Lは、容器100の胴部103の内側面に着液し、内側面に沿って底部105に流れる。図5(b)に示すように、容器100を傾斜させたままで製品液Lの供給を続けるが、容器100に所定量の製品液Lが供給されたならば、図6(a)に示すように、容器100を正立に戻す。その後、図6(b)に示すように、必要量に達するまで製品液Lは正立している容器100に向けて供給されるので、製品液Lはすでに充填されている製品液Lの液面に着液する。このように本実施形態の液供給工程は、製品液Lの充填開始から所定の期間まで、つまり、充填の初期には容器100を傾斜させているが、その後には容器100を正立状態に戻す。この手順を採用することによる作用及び効果については、一連の工程の説明をした後に言及する。

0031

容器100内に充填されていた大部分の二酸化炭素(ガスG)は、製品液Lで置換される。この際、二酸化炭素(ガスG)は弁装置40を通り気相領域7に戻される。
製品液Lの充填量は、流量計を介して制御部70が検知し、適切な量の製品液Lが充填されたならば、制御部70は、バルブ軸体30を降下させて弁体31を弁座13に接触させることで、充填を完了する(中間ステップ〜停止ステップ)。
液供給工程時のカウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
開:カウンタ弁41
閉:ガス回収弁42、スニフト弁43

0032

[ホールド工程(図2S107)]
充填終了後、次のスニフト工程にすぐに移行することなく、所定時間だけ従前の状態を保持(ホールド)する。つまり、充填が終了した時点で製品液Lの上面に泡および液中気泡核が発生するが、ホールドすることにより、気泡核を製品液L中に溶解させることや、泡をヘッドスペースへ浮上させることで、泡を低減または消滅させる。
ホールド工程時のカウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
閉:カウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43

0033

[スニフト工程(図2S109,図7(a))]
所定時間のホールドが済んだならば、スニフト工程を行う。
スニフト工程では、製品液Lより上方の容器100内の空隙(ヘッドスペース)の圧力を大気圧まで減圧させる。容器100をいきなり充填バルブ10から離脱させると、泡が発生してしまうためである。したがって、スニフト工程において、ヘッドスペースの圧力を漸減させる。
スニフト工程時は、スニフト弁43を開けることで、充填バルブ10(ガス供給ポート17、ガス流路19)、流路ブロック45の第3流路48、スニフト弁43及びスニフトチャンバ54を介して、ヘッドスペースの二酸化炭素ガスの一部を系外に排出させる。
スニフト工程時のカウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
開:スニフト弁43
閉:カウンタ弁41、ガス回収弁42

0034

[容器排出工程(図2S111,図7(b))]
スニフト工程が済んだならば、製品液Lが充填された容器100は、図7(b)に示すように、充填バルブ10から離脱されてから、容器排出地点S111(図1)において転送スターホイール4に受け渡され、次工程に向けて移送される。
容器排出工程時のカウンタ弁41,ガス回収弁42及びスニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
閉:カウンタ弁41,ガス回収弁42及びスニフト弁43

0035

[作用及び効果]
さて、本実施形態における作用及び効果について説明する。
本実施形態は、容器100を傾斜させているので、充填バルブ10の先端から吐出される製品液が容器100の胴部103の内側面に向けて供給されるために、液供給工程の初期に製品液が容器100に着液する速度を抑えることができる。つまり、正立している容器100に製品液を供給したときの、充填バルブ10の先端から容器100の底部105までの距離に比べて、容器100が傾斜しているときの、充填バルブ10の先端から容器100の胴部103の製品液が着液する位置までの距離が短い。したがって、容器を傾斜させる本実施形態は、重力加速度の影響による製品液の流速を抑えることができるので、泡の巻き込みにより製品液に泡が生ずるのを抑えることができる。なお、ここでいう距離とは、鉛直方向の距離のことである。
ここで、容器100に製品液を充填する際の泡の発生要因としては、少なくとも、流速を持った製品液が着液することによるものと、内側面との界面からの周囲の気体の巻き込みによるものがあるが、着液するまでの距離を短くすることは、主に前者の要因に対応する。また、以下での説明は、主に後者の要因に対応する。

0036

特に、本実施形態では、容器100の胴部103の内側面に着液した製品液は、傾斜する内側面を伝って流れるので、摩擦抵抗を受けることにより流速が低下するのに加えて、図5(a)及び図8(a)に示すように、製品液Lの流れが広がることにより流速が低下するので、泡の巻き込みをより抑えることができる。仮に、図5(b)に示すように、初期に泡(白丸)が巻き込まれたとしても、内側面を伝って底部105に向かう流れ(白抜き矢印)によって泡が液面に浮上しやすいので、最終的に巻き込まれる泡の量を減らすことができる。さらに、内側面を伝うことにより製品液の流速が低下し、エネルギーが分散するので発泡すること自体を抑えることができる。
以上のように泡の発生を抑えることができるので、本実施形態の炭酸飲料の充填方法、装置によれば、充填バルブ10から供給する製品液の充填速度を上げることができる。
傾斜を維持する期間は任意であるが、本発明者らの検討によると、製品液が容器100の容量の少なくとも1/5程度供給されていれば、以上の作用及び効果を享受することができる。例えば、容量が500mLの容器100であれば、100mL程度供給される間は傾斜させておき、その後は正立に復帰させることができる。

0037

次に、本実施形態は、液供給工程の途中で容器100を正立に復帰させるが、これによる作用及び効果は以下の通りである。
正立に復帰後は、図6(a)に示すように、供給される製品液は容器100にすでに供給されている製品液の液面に着液する。ところが、充填バルブ10から当該液面までの距離が相当に短くなっており、液面に着液する製品液の流速が抑えられているので、泡の発生が抑えられる。また、製品液は胴部103の内側面に沿って流れることがないので、内側面からの新たな泡の発生がない。
上より、容器100を正立に復帰させることにより、製品液に取り込まれる泡そのものの量が低減される。したがって、製品液中の泡が液面に浮上するのを待つ時間、つまりホールド工程に要する時間を短縮できるとともに、製品液に溶存する酸素が低減するので、酸素を忌避する製品液の質を向上できる。
また、製品液Lの供給当初の泡の発生が抑えられ、供給当初に製品液Lの充填速度を遅くする必要がなくなるので、当初から製品液の充填速度を速く設定し、液供給工程を通じて同一の充填速度を設定できる。もっとも、製品液の供給を開始した微小時間は、充填速度が立ち上がらず設定よりも低い値に留まるので、同一か否かはこの微小時間を除いて考えるものとする。

0038

また、液供給工程の途中で容器100を正立に復帰させることにより、容器100に加わる負荷を低減できる。
容器100が鉛直方向に対して傾斜していると、容器100には製品液の重量による負荷に加えて、容器100に作用するモーメントによる負荷も加わる。容器100が傾斜したままで製品液の供給を続けると、このモーメントによる負荷が次第に大きくなり、容器100をネック部101で支持するだけでは容器100に変形が生じるおそれがある。これを防止するためには、ネック部の他に胴部103を支持するガイド部材を設ける必要がある。ところが、途中で容器100を正立に復帰させると、以後は傾斜によるモーメントは加わらないので、強度の低い薄肉の容器100であっても、ガイド部材を設ける必要性が小さい。

0039

また、容器100を正立させて製品液の充填を完了させると、図6(b)に示すように、ネック部101の直下まで製品液を充填できる。これに対して、容器100を傾斜させたままで製品液の充填を完了させると、容器100の傾斜に伴って製品液の液面も傾斜するので、ネック部101よりも下方の胴部103に製品液が満たされていない空間が残っている最中に充填を完了させる必要がある。つまり、製品液の充填完了時に容器100を正立させることにより、容器100に必要な量の製品液を無理なく充填してヘッドスペースを小さくすることができる。

0040

本実施形態では、液供給工程の前のカウンタ工程が終了するまでに容器100を傾斜させているので、容器100を傾斜させるための時間を新たに設ける必要がない。また、液供給工程の最中に容器100を正立に復帰するので、容器100を正立させるための時間を新たに設ける必要がない。したがって、本実施形態によれば、容器100を傾斜させてから正立に復帰させるという新たな動作を導入するにも関わらず、容器100に製品液を充填する一連の工程に必要なサイクルタイムを縮めることができる。これにより、同じ処理能力、つまり単位時間あたりに充填できる容器100の本数を前提とすれば、本実施形態のフィラ本体2は保持する容器100の本数が少なくてよいので、フィラ本体2を小型化できる。

0041

以上、本発明を好ましい実施形態を説明したが、本発明は、以下に説明するように、その主旨を逸脱しない限り、実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
はじめに、液供給工程の初期に製品液を容器100の胴部103の内側面に着液させるが、着液させる位置(着液位置)及び容器100を傾斜させる角度θ1(傾斜角度)について説明する。

0042

着液位置は、容器100の底部105から離れるほど、製品液の落下距離が短くなり、製品液が胴部103の内側面に着液する際の流速を小さくできる。したがって、図8(b)に示すように、容器100の胴部103の底部105からの高さをHとすると、1/2H以上、つまり容器100の高さ方向の中央よりも高い位置に製品液を着液させることが好ましく、2/3H以上の位置にすることがより好ましい。これはあくまで好ましい値であり、容器100の形状、製品液の種類に応じて、着液する位置を、例えば1/10H〜1/2Hの範囲から選択することもできる。

0043

また、傾斜角度が小さすぎると、落下距離が長くなり、製品液が胴部103の内側面に着液する際の流速が大きくなる。したがって、この傾斜角度は5度以上にすることが好ましく、より好ましくは15度以上とし、さらに好ましくは30度以上とする。一方で、傾斜角度が大きくなるにつれて落下距離は短くなり、製品液が胴部103の内側面に着液する際の流速を小さくできるので、傾斜角度の上限は90度にすることもできる。ただし、傾斜角度が大きければその分だけ容器100を傾斜させるための時間を要することを考慮すれば、傾斜角度は70度以下にすることが好ましく、さらに好ましくは60度以下とする。本発明者らの検討によると、傾斜角度が45度程度で泡立ちを抑えながら、所望する製品液の充填流速を確保することができる。

0044

着液位置と傾斜角度は、相互に関連するが、製品液が充填バルブ10から吐出される流速によって、同じ傾斜角度であっても着液位置は変動し、また、同じ着液位置を得るのに必要な傾斜角度が変動することがある。ここで、飲料充填装置1は、異なるサイズの容器100に製品液を充填することが求められる。たとえば、同じ飲料であっても、500mLの容器100に充填することもあれば、2000mLの容器100に充填することもある。このサイズの異なる容器100に製品液を充填する際に、容器100のサイズに依存せずに、泡の発生を抑えられる最も好ましい位置に製品液を着液させることが好ましい。この好ましい位置は、製品液の流速もかかわる。
なお、容器100を傾斜させる向きは任意であり、本実施形態のように、容器100が移動するフィラ本体2の円形をなす外縁の径方向の外側に向けて傾斜させるのに限らず、当該径方向の内側に向けて傾斜させることもできる。また、これらの場合に、容器100の中心軸が当該径方向に一致するのに限らず、当該径方向に対して当該中心軸が傾くようにしてもよい。

0045

次に、容器100を正立に復帰させる動作について、以下の通りである。
以上の実施形態では、図9(a)に示すように、容器100の角度θ1を継続して傾斜させておき、その後に正立に復帰させるという動作を採用しているが、本発明はこれに限らない。例えば、図9(b)に示すように、製品液の供給の開始時から連続的に容器100を正立に復帰するように動作することができるし、図9(c)に示すように、段階的に容器100を正立に復帰するように動作することができる。図9(b)の連続的な正立への復帰の場合には、正立するまでのいずれかの段階で、製品液が液面に向けて供給され始めることになる。

0046

また、以上の実施形態では、容器供給工程の後にカウンタ工程を行う例について説明したが、炭酸飲料で行われることがあるガッシング工程(図1S102)をカウンタ工程の前に行うこともできる。
ガッシング工程については、背景技術の欄で要旨に言及したが、製品液が酸素と接触して酸化してしまうのを防止するために、製品液を充填する前に容器100内の空気を二酸化炭素で置換するものである。ガッシング工程を、通常、ノンシールガッシングと、シールガッシングと、の二段階で行うことで、容器100内の酸素を二酸化炭素に効率よく置換する。
本実施形態を例にすると、ノンシールガッシングは、充填バルブ10と容器100の間に隙間がある状態で、気相領域7から通気路9、弁装置40及び充填バルブ10を介して容器100に二酸化炭素を吹き込む。容器100内に供給された二酸化炭素は、容器100の容量に対して余剰となった二酸化炭素が空気とともに、充填バルブ10と容器100の間の隙間から外部に排出される。このようにすることで、容器100内の空気を溢出させ容器内の酸素濃度を低下させるとともに、容器内を二酸化炭素などのガスで置換して酸素濃度を低くする。ノンシールガッシング処理は、当初から存在している空気を短時間に二酸化炭素に置換するのに適しているが、容器100内の酸素濃度をある程度までしか低くすることができない。よって、さらにシールガッシングを行なう。
なお、充填バルブ10と容器100の間の隙間、二酸化炭素の吹き込み時間などの条件は、容器100の容量、吹き込む二酸化炭素の流量などに応じて調整することができる。
ノンシールガッシング処理時のカウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
開:カウンタ弁41
閉:ガス回収弁42、スニフト弁43

0047

シールガッシング処理では、容器100の製品液の挿入口を充填バルブ10に密着した状態で、ノンシールガッシング処理と同様、二酸化炭素を吹き込む。
容器100に残存していた空気および二酸化炭素は、充填バルブ10、弁装置40(第3流路48、第2流路47、ガス回収弁52、第5流路50)を順に通って系外に排出される。この処理により、容器100内の酸素濃度をさらに低くすることができる。
シールガッシング処理時のカウンタ弁41、ガス回収弁42及びスニフト弁43の開・閉状態は以下の通りである。
開:カウンタ弁41、ガス回収弁42
閉:スニフト弁43

0048

また、以上の実施形態では、容器100とともに充填バルブ10を傾斜させているが、充填バルブ10を傾斜させることなく、容器100のみを傾斜させることもできる。この場合には、充填バルブ10と容器100の間を例えば可撓管で接続し、可撓管を介して製品液L、ガスGを供給すればよい。
また、以上の実施形態では、容器100としてびん容器を例にして説明したが、缶容器に本発明を適用することもできる。
また、泡が発生しうる限り、本発明に適用される製品液は任意であり、コーラ飲料のほかに、ビールなどのアルコール飲料サイダーなどの清涼飲料に広く適用することができる。また、本発明は、炭酸飲料に代表されるガス入り飲料の充填に限らず、ガスを含まない飲料の充填を行うこともできる。通常は、容器100の密封を行わないで製品液を供給する。さらに、本発明は、製品液の種類に限らずその効果を得ることができるので、飲料以外の製品液を容器に充填する際に適用することができる。
さらに、以上の実施形態は、容器100は、充填バルブ10の所定の位置に正立状態で搬送されることを前提としているが、本発明は、容器100を傾斜させた状態で搬送してきて、傾斜して待ち受けている充填バルブ10に密着させることもできる。また、本発明は、停止ステップにおいて、必ずしも容器100が正立状態にあることを必須とするものではなく、供給される製品液を容器100にすでに供給されている製品液の液面に着液させるという本発明の要件を備える限り、容器100が傾斜していてもよい。

0049

1飲料充填装置
2フィラ本体
3転送スターホイール
4 転送スターホイール
6液相領域
7気相領域
8液供給路
9通気路
10充填バルブ
11バルブ筐体
12製品流路
13弁座
15液供給ポート
17ガス供給ポート
19ガス流路
30バルブ軸体
31弁体
33エアシリンダ
40弁装置
41カウンタ弁
42ガス回収弁
43スニフト弁
45流路ブロック
46 第1流路
47 第2流路
48 第3流路
49 第4流路
50 第5流路
53支持ブロック
54 スニフトチャンバ
60支持機構
61 支持本体
63容器把持具
65バルブ把持具
70 制御部
100 容器
101ネック部
102 開口
103胴部
105 底部

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