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技術 樹脂成形方法及びこれに用いられる金型、樹脂充填治具

出願人 株式会社日本製鋼所
発明者 越智昭太原政樹焼本数利伊東宏
出願日 2015年5月29日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2015-110451
公開日 2016年12月28日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-221838
状態 特許登録済
技術分野 照明装置の配光に係わる部品細部及び防護 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の注型成形、圧縮成形
主要キーワード 彎曲形状 充填具 塗布樹脂 掻き板 樹脂成形法 レンズ形 保持軸 ファンゲート
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課題

バリのない平面部のみならず側面部を機能面として利用することができる樹脂成形体成形する樹脂成形方法及びこれに用いる金型樹脂充填治具を提供する。

解決手段

本樹脂成形方法は、Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面とパーティング面を形成する上金型とにより、板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法であって、溶融樹脂を、前記桟A及び桟Bから幅方向に隙間δ1を有し、桟A及び桟Bの高さより厚さδ2ほど厚くなるように前記下金型に塗布し、前記塗布された溶融樹脂において、その縁上部を前記桟A及び桟Bから中心方向に押し返した後、その縁部を前記桟A及び桟Bの方へ密着するように掻き寄せてその桟A及び桟Bの間に前記溶融樹脂を充填した後、前記上金型により押圧し、冷却、固化することによって実施される。

概要

背景

光を平面方向に分波分光する導光型光学素子においては、一般に、その端面から光を入光し、平面方向に伝送するようになっている。光導波路においては光ファイバーから端面にレーザ光を入光するようになっており、導光板においてはその端面に冷陰極管LEDから可視光を入光し、面全体に拡散させるようになっている。このような導光型光学素子においては、光の伝送損失輝度の低下など、光学性能の低下を防止するために端面形状や粗度設計値どおり精度良く成形することが求められる。

導光型光学素子の成形方法として、射出成形フィルム端面のカッティング非特許文献1に記載のような端面のプレス加工等の加工方法が挙げられる。プレス加工は、フィルム二次加工として実施するものであり、生産効率の点で劣る。一方、射出成形は、一工程で平面部と端面も含めた成形を行うことができるという利点を有す。

しかしながら、射出成形は、薄い導光板を成形するのが容易でないことから、特許文献1に、加熱したシート材表面用型裏面用型とで押圧成形した後、表面用型と裏面用型の若干の隙間(パーティング面)に形成された残膜(厚さ約50μm)を切断・除去して導光板を成形する方法が提案されている。この成形方法によると、成形された導光板の側面主要部が型により成形されているので、発光体から入射した光が切断した残膜部分で乱反射して光の利用効率を低下させるという問題が解消されるとされる。

特許文献2には、下金型溶融樹脂を塗布して形成した塗布樹脂膜を、前記下金型と上金型とにより押圧して等容温度変化させ、前記塗布樹脂膜の平面部と縁端部に微細構造転写成形してこれを冷却固化し、前記平面部と縁端部に前記微細構造を有するとともに、前記縁端部にバリのない平板状の微細構造体を成形する方法が提案されている。この方法によると、射出成形法において問題とされるバリの発生を防止することができ、導光板や光導波路の成形に利用可能な平面部及び縁端部に微細構造を有する薄い平板状の微細構造体を一サイクル成形工程で作製することができるとされる。

特許文献3に、射出成形によって得られる最大厚みが1.5mm以下の導光板であって、導光板の少なくとも一面にJIS B0601に基づく10点平均粗さが200μm未満の微細凹凸もしくはレンズ形状が賦形されている導光板が開示されている。そして、メタクリル樹脂を射出成形して得られた導光板のファンゲートカッターカットし、このゲートのある面を旭メガロ性プラビューティーで一面研磨してこの面を入光面とする導光板の実施例が提案されている。

概要

バリのない平面部のみならず側面部を機能面として利用することができる樹脂成形体を成形する樹脂成形方法及びこれに用いる金型樹脂充填治具を提供する。本樹脂成形方法は、Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面とパーティング面を形成する上金型とにより、板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法であって、溶融樹脂を、前記桟A及び桟Bから幅方向に隙間δ1を有し、桟A及び桟Bの高さより厚さδ2ほど厚くなるように前記下金型に塗布し、前記塗布された溶融樹脂において、その縁上部を前記桟A及び桟Bから中心方向に押し返した後、その縁部を前記桟A及び桟Bの方へ密着するように掻き寄せてその桟A及び桟Bの間に前記溶融樹脂を充填した後、前記上金型により押圧し、冷却、固化することによって実施される。

目的

本発明は、このような従来の問題点及び要請に鑑み、金型に塗布した溶融樹脂を押圧成形し、平面部のみならず側面部を機能面として利用することができ、光導波路や導光板等に利用することができる平板状の樹脂成形体を成形する方法であって、金型に特殊の加工をすることなくバリの発生を防止することができる樹脂成形方法及びこれに用いられる金型、樹脂充填治具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

キャビティを形成する下金型溶融樹脂を塗布してこれを上金型により押圧し、冷却、固化して板状の樹脂成形体成形する樹脂成形方法において、前記塗布された溶融樹脂を前記キャビティに充填する樹脂充填治具であって、弾性を有し、前記キャビティに連なるパーティング面からそのキャビティの上面に側端部を張出した掻き板と、その掻き板の側端部を、前記パーティング面が前記キャビティに臨む縁部を支点にして押圧する加圧手段と、その加圧手段と前記掻き板を保持する本体と、その本体を、溶融樹脂を充填する際に作業位置に配設し充填後に退避位置に収納する移動手段と、を有する樹脂充填治具。

請求項2

掻き板は、下に凸の彎曲形状をしているものであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂充填治具。

請求項3

Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面との間にパーティング面を形成する上金型とにより、板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法であって、溶融樹脂を、前記桟A及び桟Bから幅方向に隙間δ1を有し、桟A及び桟Bの高さより厚さδ2ほど厚くなるように前記下金型に塗布し、前記塗布された溶融樹脂において、その縁上部を前記桟A及び桟Bから中心方向に押し返した後、その縁部を前記桟A及び桟Bの方へ密着するように掻き寄せてその桟A及び桟Bの間に前記溶融樹脂を充填した後、前記上金型により押圧し、冷却、固化してなる樹脂成形方法。

請求項4

桟Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面との間にパーティング面を形成する上金型と、前記下金型に塗布される溶融樹脂を前記キャビティに充填する樹脂充填治具と、を有する金型であって、前記樹脂充填治具は、上下動可能で、溶融樹脂を前記キャビティに充填する際には前記桟A又は桟Bの作業位置に配設され、溶融樹脂の充填後には退避位置に収納されるようになっており、基台と、その基台に進退可能に弾性支持される保持軸と、弾性を有するとともに前記桟A又は桟Bの幅よりも大きい幅を有し中心部が前記保持軸の下端部に保持される掻き板と、その掻き板の中心部にあって前記保持軸の軸芯上に設けられる石突と、前記基台から突出して前記掻き板に当接し前記石突に対して対称に対向して設けられる押当てバーと、を有してなる金型。

請求項5

樹脂充填治具は、その作業位置が桟A又は桟Bの長手方向の中心線上に石突がある様に配設されることを特徴とする請求項4に記載の金型。

請求項6

桟Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面とパーティング面を形成する上金型と、前記下金型に塗布された溶融樹脂を前記キャビティに充填する樹脂充填治具と、を有する金型であって、前記樹脂充填治具は、上下動可能で、溶融樹脂を前記キャビティに充填する際には作業位置に配設され、溶融樹脂の充填後には退避位置に収納されるようになっており、基台に前記桟Aの側に配設される桟A充填具と前記桟Bの側に配設される桟B充填具を有し、前記桟A充填具は、前記基台に進退可能に弾性支持される保持軸と、弾性を有するとともに前記桟Aの幅よりも大きい幅を有し中心部が前記保持軸の下端部に保持される掻き板と、その掻き板の中心部にあって前記保持軸の軸芯上に設けられる石突と、前記基台から突出して前記掻き板に当接し前記石突に対して対称に対向して設けられる押当てバーと、を有し、前記桟B充填具は、前記基台に進退可能に弾性支持される保持軸と、弾性を有するとともに前記桟Bの幅よりも大きい幅を有し中心部が前記保持軸の下端部に保持される掻き板と、その掻き板の中心部にあって前記保持軸の軸芯上に設けられる石突と、前記基台から突出して前記掻き板に当接し前記石突に対して対称に対向して設けられる押当てバーと、を有してなる金型。

請求項7

押当てバーは、基台からの高さが調整できるようになっていることを特徴とする請求項5又は6に記載の金型。

技術分野

0001

本発明は、薄い板状体であって平面部のみにならず側面部も利用に供される薄板状の樹脂成形体を塗布された溶融樹脂金型により押圧することによって成形する樹脂成形方法及びこれに用いられる金型、樹脂充填治具に関する。

背景技術

0002

光を平面方向に分波分光する導光型光学素子においては、一般に、その端面から光を入光し、平面方向に伝送するようになっている。光導波路においては光ファイバーから端面にレーザ光を入光するようになっており、導光板においてはその端面に冷陰極管LEDから可視光を入光し、面全体に拡散させるようになっている。このような導光型光学素子においては、光の伝送損失輝度の低下など、光学性能の低下を防止するために端面形状や粗度設計値どおり精度良く成形することが求められる。

0003

導光型光学素子の成形方法として、射出成形フィルム端面のカッティング非特許文献1に記載のような端面のプレス加工等の加工方法が挙げられる。プレス加工は、フィルム二次加工として実施するものであり、生産効率の点で劣る。一方、射出成形は、一工程で平面部と端面も含めた成形を行うことができるという利点を有す。

0004

しかしながら、射出成形は、薄い導光板を成形するのが容易でないことから、特許文献1に、加熱したシート材表面用型裏面用型とで押圧成形した後、表面用型と裏面用型の若干の隙間(パーティング面)に形成された残膜(厚さ約50μm)を切断・除去して導光板を成形する方法が提案されている。この成形方法によると、成形された導光板の側面主要部が型により成形されているので、発光体から入射した光が切断した残膜部分で乱反射して光の利用効率を低下させるという問題が解消されるとされる。

0005

特許文献2には、下金型に溶融樹脂を塗布して形成した塗布樹脂膜を、前記下金型と上金型とにより押圧して等容温度変化させ、前記塗布樹脂膜の平面部と縁端部に微細構造転写成形してこれを冷却固化し、前記平面部と縁端部に前記微細構造を有するとともに、前記縁端部にバリのない平板状の微細構造体を成形する方法が提案されている。この方法によると、射出成形法において問題とされるバリの発生を防止することができ、導光板や光導波路の成形に利用可能な平面部及び縁端部に微細構造を有する薄い平板状の微細構造体を一サイクル成形工程で作製することができるとされる。

0006

特許文献3に、射出成形によって得られる最大厚みが1.5mm以下の導光板であって、導光板の少なくとも一面にJIS B0601に基づく10点平均粗さが200μm未満の微細凹凸もしくはレンズ形状が賦形されている導光板が開示されている。そして、メタクリル樹脂を射出成形して得られた導光板のファンゲートカッターカットし、このゲートのある面を旭メガロ性プラビューティーで一面研磨してこの面を入光面とする導光板の実施例が提案されている。

先行技術

0007

日本機会学界論文集(C編)、75巻759号(2009-11), p.2853,論文No.09-7021
特開2011-48290号公報
特開2014-223751号公報
特開2007-291230号公報

発明が解決しようとする課題

0008

樹脂成形体にバリ等が存在し、しかも、その側面部が機能面として利用される場合は、これを切除しなければならない。この場合は、切削等の工程が増え、さらに、切削等を行った部分を研磨しなければならないという問題がある。たとい、特許文献1に記載する残膜などであっても、樹脂成形体の厚みがより薄くなれば、切除した部分は研磨が必要になるという問題がある。

0009

特許文献2に記載の塗布した溶融樹脂の等容温度変化を利用して転写成形する方法は、特許文献1又は3に記載の方法のような切削等の工程を要せず、バリの発生を防止しつつ平面部のみならず側面部を機能面として利用できる樹脂成形体を成形することができるので好ましい。しかし、樹脂成形体の生産性を考慮すると、溶融樹脂を等容温度変化させるように温度制御金型温度制御)するのではなく、温度制御とは無関係にバリの発生が防止でき、温度制御の時間を短縮してより迅速に成形できる方法が望まれる。

0010

本発明は、このような従来の問題点及び要請に鑑み、金型に塗布した溶融樹脂を押圧成形し、平面部のみならず側面部を機能面として利用することができ、光導波路や導光板等に利用することができる平板状の樹脂成形体を成形する方法であって、金型に特殊の加工をすることなくバリの発生を防止することができる樹脂成形方法及びこれに用いられる金型、樹脂充填治具を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明に係る樹脂充填治具は、キャビティを形成する下金型に溶融樹脂を塗布してこれを上金型により押圧し、冷却、固化して板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法において、前記塗布された溶融樹脂を前記キャビティに充填する樹脂充填治具であって、弾性を有し、前記キャビティに連なるパーティング面からそのキャビティの上面に側端部を張出した掻き板と、その掻き板の側端部を、前記パーティング面が前記キャビティに臨む縁部を支点にして押圧する加圧手段と、その加圧手段と前記掻き板を保持する本体と、その本体を、溶融樹脂を充填する際に作業位置に配設し充填後に退避位置に収納する移動手段と、を有してなる。

0012

上記発明において、掻き板は、下に凸の彎曲形状をしているものがよい。

0013

本発明に係る樹脂成形方法は、Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面との間にパーティング面を形成する上金型とにより、板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法であって、溶融樹脂を、前記桟A及び桟Bから幅方向に隙間δ1を有し、桟A及び桟Bの高さより厚さδ2ほど厚くなるように前記下金型に塗布し、前記塗布された溶融樹脂において、その縁上部を前記桟A及び桟Bから中心方向に押し返した後、その縁部を前記桟A及び桟Bの方へ密着するように掻き寄せてその桟A及び桟Bの間に前記溶融樹脂を充填した後、前記上金型により押圧し、冷却、固化することによって実施される。

0014

本発明に係る金型は、桟Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面との間にパーティング面を形成する上金型と、前記下金型に塗布される溶融樹脂を前記キャビティに充填する樹脂充填治具と、を有する金型であって、前記樹脂充填治具は、上下動可能で、溶融樹脂を前記キャビティに充填する際には前記桟A又は桟Bの作業位置に配設され、溶融樹脂の充填後には退避位置に収納されるようになっており、基台と、その基台に進退可能に弾性支持される保持軸と、弾性を有するとともに前記桟A又は桟Bの幅よりも大きい幅を有し中心部が前記保持軸の下端部に保持される掻き板と、その掻き板の中心部にあって前記保持軸の軸芯上に設けられる石突と、前記基台から突出して前記掻き板に当接し前記石突に対して対称に対向して設けられる押当てバーと、を有してなる。

0015

上記金型の発明において、樹脂充填治具は、その作業位置が桟A又は桟Bの長手方向の中心線上に石突がある様に配設されるのがよい。

0016

また、本発明に係る金型は、桟Aと桟Bが対向するように設けられ、その桟Aと桟Bの間にキャビティが形成されている下金型と、前記桟A及び桟Bの上面とパーティング面を形成する上金型と、前記下金型に塗布された溶融樹脂を前記キャビティに充填する樹脂充填治具と、を有する金型であって、前記樹脂充填治具は、上下動可能で、溶融樹脂を前記キャビティに充填する際には作業位置に配設され、溶融樹脂の充填後には退避位置に収納されるようになっており、基台に前記桟Aの側に配設される桟A充填具と前記桟Bの側に配設される桟B充填具を有し、前記桟A充填具は、前記基台に進退可能に弾性支持される保持軸と、弾性を有するとともに前記桟Aの幅よりも大きい幅を有し中心部が前記保持軸の下端部に保持される掻き板と、その掻き板の中心部にあって前記保持軸の軸芯上に設けられる石突と、前記基台から突出して前記掻き板に当接し前記石突に対して対称に対向して設けられる押当てバーと、を有し、前記桟B充填具は、前記基台に進退可能に弾性支持される保持軸と、弾性を有するとともに前記桟Bの幅よりも大きい幅を有し中心部が前記保持軸の下端部に保持される掻き板と、その掻き板の中心部にあって前記保持軸の軸芯上に設けられる石突と、前記基台から突出して前記掻き板に当接し前記石突に対して対称に対向して設けられる押当てバーと、を有してなる。

0017

上記金型の発明において、押当てバーは、基台からの高さが調整できるようになっているのがよい。

発明の効果

0018

本発明に係る樹脂成形法によれば、バリの発生を防止することができるのでバリを切除するなどの工程を要せず、平面部のみならず側面部が機能面として利用される平板状の樹脂成形体を成形することができる。そして、この樹脂成形法は、本発明に係る金型、樹脂充填治具により好適に実施することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明に係る樹脂成形方法を説明する模式図である。
本発明に係る金型の一部断面図である。

実施例

0020

以下、本発明を実施するための形態について図面を基に説明する。図1は、本発明に係る樹脂充填方法の説明図である。本樹脂充填方法は、図1(a)に示すような対向する桟2(2A、2B)が設けられた下金型1と上金型6を使用する。上金型6と下金型1とによりキャビティCが形成され、上金型6と下金型1との合わせ面はパーティング面Pとされ、下金型1の桟2A及び桟2Bの上面がパーティング面Pになっている。すなわち、パーティング面PがキャビティCに連なるようになっている。本樹脂充填方法はこのような金型を使用し、図1(b)に示すように、溶融樹脂4が下金型1の桟2Aと桟2Bの間に形成されているキャビティ3内に収容されるように、溶融樹脂4を下金型1に塗布する。溶融樹脂4の塗布は、溶融樹脂4が桟2A及び桟2Bから幅方向に隙間δ1を有するとともに、桟2A及び桟2Bの高さより厚さδ2ほど厚くなるように塗布する。そして、例えば図1(c)に示すような板状体5を有する樹脂充填治具を使用し、塗布した溶融樹脂4の縁上部を桟2A及び桟2Bから溶融樹脂4の中心方向に押し返した後、図1(d)に示すように溶融樹脂4の縁部を桟2A及び桟2Bの方へ密着するように掻き寄せ、図1(a)のE部(角部Eの隅Rが1〜2μm以下になるように)を含む桟2A及び桟2Bの間の隅々まで溶融樹脂4を充填した後、上金型6により押圧し、冷却、固化して板状の樹脂成形体を成形する。なお、幅方向とは、図1において平面方向(桟A又は桟Bの横断面方向)をいい、長手方向とは紙面垂直方向(桟A又は桟Bの長手方向)をいう。

0021

溶融樹脂4を塗布する桟2A又は桟2Bから幅方向の隙間δ1は、使用する樹脂の種類、成形条件等で最適な大きさが選択される。例えば、厚さが0.2mmの樹脂成形体を成形する場合は、0.5〜1.0mmである。塗布する溶融樹脂4が桟2A又は桟2Bの高さより厚くなる厚さδ2(付加厚δ2)は、隙間δ1と同様に0.01〜0.05mmである。この状態で図1の工程を適用することにより、上金型6を下金型1に閉じて溶融樹脂4を押圧するときに溶融樹脂4のパーティング面への侵入を防止することができ、バリの発生を防止することができる。また、図1(a)に示す角部Eの成形を高精度(角部Eの隅Rが1〜2μm以下になるように)で行うことができ、キャビティを形成する桟2A又は桟2Bに接する側面部の転写成形を高精度で行うことができる。これにより、平面部及び側面部が利用に供される薄板状の樹脂成形体を成形することができる。

0022

本樹脂成形方法においては、塗布する溶融樹脂4の隙間δ1及び付加厚δ2を調整することによって、下金型1に塗布された溶融樹脂4が上金型6を閉じたときにパーティング面に侵入せずバリを発生しない程度で、かつキャビティCを満たすに十分な溶融樹脂を供給し、この状態で図1の工程を適用することにより、キャビティC内に溶融樹脂4を充填するということに特徴がある。このためには、上述のように樹脂充填治具を使用するのが好ましい。

0023

樹脂充填治具は、弾性を有し、キャビティに連なるパーティング面からそのキャビティの上面に側端部を張出した掻き板と、その掻き板の側端部を、前記パーティング面が前記キャビティに臨む縁部を支点にして押圧する加圧手段と、その加圧手段と前記掻き板を保持する本体と、その本体を、溶融樹脂を充填する際に作業位置に配設し充填後に退避位置に収納する移動手段と、を有するものとすることができる。本樹脂充填治具において、掻き板は、図1(c)に示すような下に凸の彎曲形状をした弾性のある板状体5が好ましい。このような板状体5によると、その変形に応じて、図1(c)に示すように塗布された溶融樹脂4の縁上部を、桟2A及び桟2Bから溶融樹脂4の中心方向に押し返すことができ、図1(d)に示すように溶融樹脂4の縁部を桟2Aの方へ密着するように掻き寄せてその桟2A及び桟2Bの間(キャビティC)とその角部Eに溶融樹脂4を充填することができる。

0024

樹脂充填治具の掻き板は、図1(c)に示すように板状体5の桟2Aとの当接部分に対して対称形状を有するものが好ましい。また、掻き板は桟2Bの側にも設けるのが好ましい。これにより、溶融樹脂4の縁上部及び縁部を均等に押圧することができ、溶融樹脂4をキャビティCに隅々まで充填し、角部Eの隅Rが1〜2μm以下になるように転写成形を行うことができるようになる。

0025

掻き板は、桟2Aの上面が形成するパーティング面PからキャビティCの上面に張出した掻き板の側端部が、図1(c)に矢印で示すように加圧手段により押圧されると、図1(d)に示すようにキャビティCに臨む桟2Aの縁部を支点にして掻き板が変形して溶融樹脂4に当接する。このため、溶融樹脂4は、パーティング面Pに侵入するのが困難になり、バリの発生を防止することができる。

0026

移動手段は、本体(樹脂充填治具)が溶融樹脂の充填作業をするときに作業位置に配設され、溶融樹脂の充填後には退避位置に収納されるようなものであればよい。また、移動手段及び樹脂充填治具は、金型に付設されるものであっても、金型とは別体のものであってもよい。

0027

以上、本発明に係る樹脂成形方法について説明した。本樹脂成形方法は、金型に塗布された溶融樹脂を使用することと、可動型の樹脂充填治具によりバリの発生が防止されるように溶融樹脂をキャビティに充填した後に、その溶融樹脂の加圧成形を行うことに特徴を有する。そして、この樹脂成形方法は、以下に説明する金型を使用することによって好適に実施することができる。

0028

図2に、本発明に係る金型の模式図を示す。本金型は、図2に示すように、桟A(23A)と桟B(23B)が対向するように設けられ、その桟23Aと桟23B(対向する桟23)の間にキャビティ22が形成されている下金型20と、桟23A及び桟23Bの上面とパーティング面を形成する上金型30と、下金型20に塗布される溶融樹脂をそのキャビティ22に充填する樹脂充填治具10と、を有している。そして、樹脂充填治具10は、図示しない移動手段により上下動可能で、溶融樹脂をキャビティに充填する際には作業位置に配設され、溶融樹脂の充填後には退避位置に収納されるようになっており、以下のような構成を有している。すなわち、この樹脂充填治具10は、基台11に、下金型20に設けられた桟23Aの側に配設される桟A充填具13Aと下金型20に設けられた桟23Bの側に配設される桟B充填具13Bとを有している。なお、下金型20に設けられ桟23Aと桟23Bは、キャビティ22の形状に依存して同一形状でない場合があるが、同一形状にすることができる。桟A充填具13Aと桟B充填具13B(桟充填具13)は、必ずしも同一形状である必要はないが、同一形状にすると、作動の均一性経済性等において有利である。また、下金型に、さらに紙面と直角方向に対向する桟を設けることができ、そのような場合は、さらにそれぞれの桟側に桟充填具を有する樹脂充填治具を使用することができる。

0029

本例の桟A充填具13Aは、基台11に進退可能に弾性支持される保持軸133と、弾性を有するとともに桟23Aの幅よりも大きい幅を有し中心部が保持軸133の下端部に保持される掻き板135と、その掻き板135の中心部にあって保持軸133の軸芯上に設けられる石突137と、基台11から突出して掻き板135に当接し石突137に対して対称に対向して設けられる押当てバー132と、を有している。そして、桟B充填具13Bは、桟A充填具13Aと同様に、基台11に進退可能に弾性支持される保持軸133と、弾性を有するとともに桟23Bの幅よりも大きい幅を有し中心部が保持軸133の下端部に保持される掻き板135と、その掻き板135の中心部にあって保持軸133の軸芯上に設けられる石突137と、基台11から突出して掻き板135に当接し石突137に対して対称に対向して設けられる押当てバー132と、を有している。なお、本例の保持軸133は、バネ134により弾性支持されており、押当てバー132、保持軸133及びバネ134は、基台11に螺合されたブロック131を介して基台11に保持されるようになっている。これにより、保持軸133やバネ134の組付け作業又は交換作業を容易に行うことができる。また、本例の掻き板135は、シム138を介して石突137を保持軸133に螺号させて装着されるようになっている。これにより、押当てバー132の掻き板135に対する高さ位置が調整できるようになっている。なお、押当てバー132及び掻き板135は、図2において横断面が示されており、それらの長手方向は紙面の垂直方向である。掻き板135の彎曲の程度は、例えば、a=0.5〜0.1とすることができる。

0030

上記の金型に、図1に示すように溶融樹脂が塗布される。溶融樹脂の塗布はTダイにより行うのがよい。これにより、塗布する溶融樹脂の形状、塗布位置を調整するのが容易になる。溶融樹脂が塗布されると、樹脂充填治具10を所定の位置、例えば、桟A充填具13Aの中心線が桟23Aの中心線上に重なり、桟B充填具13Bの中心線が桟23Bの中心線上に重なるように配設し、基台11(樹脂充填治具10)を下降させて石突137を桟23A、桟23Bに突き当てる。そして、樹脂充填治具10をさらに下降させると、保持軸133はバネ134を圧縮する方向に入り込み、弾性を有する掻き板135が押当てバー132に押圧され、図1(c)及び(d)に示すように変形する。これにより、溶融樹脂のパーティング面への侵入が阻止されるとともに溶融樹脂のキャビティ内への充填が行われる。溶融樹脂のキャビティ内への充分な充填が完了すると、樹脂充填治具10は退避位置に収納され、上金型30が下降する。そして下金型20と上金型30が閉じて溶融樹脂が押圧、冷却され、固化した薄い板状体であって平面部のみにならず側面部も利用に供される薄板状の樹脂成形体が成形される。

0031

1下金型
2桟
2A 桟A
2B 桟B
3キャビティ
4溶融樹脂
5板状体
10樹脂充填治具
11基台
13 桟充填具
13A 桟A充填具
13B 桟B充填具
131ブロック
132 押当てバー
133保持軸
134バネ
135掻き板
137石突
138シム
20 下金型
22 キャビティ
23 桟
23A 桟A
23B 桟B
30 上金型

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