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技術 光通信装置および光通信システム

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 遠藤潤池田奈美子川合健治
出願日 2015年5月18日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-100811
公開日 2016年12月22日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-219937
状態 特許登録済
技術分野 光通信システム エラーの検出、防止
主要キーワード 拡大グラフ 断線点 位相成分φ キャリア寿命τ 符号誤り数 強度係数 許容誤り率 擬似ランダムビット
関連する未来課題
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図面 (20)

課題

伝搬経路上で発生する戻り光が存在する場合であっても、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で、前方誤り訂正符号によりデータ通信を行う。

解決手段

シミュレーション部14が、光通信装置20との間の伝搬経路上で発生する光送信器13Bへの戻り光に関する戻り光パラメータに基づいて、送信フレームを送信した場合における当該伝搬経路の符号誤り特性を推定し、符号化設定部15が、推定された符号誤り特性に基づいて、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いる符号化率を計算し、符号器12Bに設定する。

概要

背景

光伝送路を介して光信号送受信する通信ステムでは、伝搬経路の様々な状態変化に起因して信号波形劣化し、符号誤りが発生する。一般に、このような符号誤りを訂正する技術として、誤り訂正符号が採用されており、その1つとして、前方誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)という手法がある。前方誤り訂正は、送信側で元データに冗長データを付加して送信し、受信側でその冗長データに基づき誤りの検出および訂正を行うものである。

図19は、従来の光通信システムを示すブロック図である。従来、誤り訂正符号を用いてデータ通信を行う場合、送信側の光通信装置50では、入力された送信データからフレーム処理部で送信フレームを生成し、これを予め設定されている前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムにより符号化部で符号化することにより冗長データを付加して符号化し、得られた符号化データを光送受信部で光信号に変換して光伝送路Lから送信する。一方、受信側の光通信装置60では、光伝送路Lから受信した光信号を光送受信部で電気信号に変換し、符号化部で送信側に対応する符号化アルゴリズムにより復号し、得られた復号データに付加されている冗長データに基づき誤りの検出および訂正を行い、得られた受信フレームからフレーム処理部で受信データを抽出して出力する。

一般に、伝搬経路で発生する符号誤りは、白色雑音によるランダム誤りと、突発的な障害によって連続して発生するバースト誤りとに大別される。
例えば、10G−EPONシステムでは、光を信号媒体とし、信号波形は、急激な温度変化応力集中、ファイバ破断等により、バースト誤りが発生するため、バースト誤りに対応可能な符号化アルゴリズムとして、リードソロモン符号RS(255,223)が採用されている。

従来、このような前方誤り訂正を用いた符号化技術として、通信システムにおいて、具体的な誤り訂正符号としてハミング符号を採用した際に、物理層PCS:Physical Coding Sublayer)で64B/66B符号を用いた場合に適応できる符号化技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
また、無線システムにおいては、データの一部を複数に分割して異なる生成多項式で畳み込みし、得られた符号化データをそれぞれ符号化していない残りの他のデータと多重化して、これら符号化データを時間的に離間して通信することにより、同一のバースト的符号誤りの影響を受けにくくして、バースト誤りとランダム誤りの両方からデータを保護する技術も提案されている(例えば、特許文献2など参照)。

概要

伝搬経路上で発生する戻り光が存在する場合であっても、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で、前方誤り訂正符号によりデータ通信を行う。シミュレーション部14が、光通信装置20との間の伝搬経路上で発生する光送信器13Bへの戻り光に関する戻り光パラメータに基づいて、送信フレームを送信した場合における当該伝搬経路の符号誤り特性を推定し、符号化設定部15が、推定された符号誤り特性に基づいて、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いる符号化率を計算し、符号器12Bに設定する。

目的

本発明はこのような課題を解決するためのものであり、伝搬経路上で発生する戻り光が存在する場合であっても、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で、前方誤り訂正符号によりデータ通信を行うことができるデータ通信技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムおよび符号化率に基づいて、送信フレームを構成する送信ビット列符号器により順に符号化した後、光送信器により光信号電光変換し、光伝送路を介して相手光通信装置へ送信する光通信装置であって、前記相手光通信装置との間の伝搬経路上で発生する前記光送信器への戻り光に関する戻り光パラメータに基づいて、前記送信ビット列を符号化および電光変換して送信した場合における当該伝搬経路の符号誤り特性を推定するシミュレーション部と、推定された前記符号誤り特性に基づいて、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いる前記符号化率を計算し、前記符号器に設定する符号化設定部とを備えることを特徴とする光通信装置。

請求項2

請求項1に記載の光通信装置において、前記シミュレーション部は、前記伝搬経路を模擬するレート方程式に対して前記戻り光パラメータを適用することにより、前記相手光通信装置に到達すると推定される推定光信号を計算し、得られた推定光信号をデジタル変換および復号して得られた推定ビット列を前記送信ビット列と比較することにより、当該伝搬経路の符号誤り特性を推定することを特徴とする光通信装置。

請求項3

請求項2に記載の光通信装置において、前記シミュレーション部は、前記推定ビット列と前記送信ビット列とを比較することにより符号化シンボルに関するシンボル誤り数計数し、前記符号化設定部は、前記シンボル誤り数に基づいて、前記符号化アルゴリズムで訂正する誤りバイト数を示す誤り訂正限界を特定し、当該誤り訂正限界と前記送信ビット列に含まれる全バイト数とに基づいて、前記符号化率を計算することを特徴とする光通信装置。

請求項4

請求項2に記載の光通信装置において、前記シミュレーション部は、前記推定ビット列と前記送信ビット列とを比較することによりビット誤り数および符号化シンボルに関するシンボル誤り数を計数し、前記符号化設定部は、前記ビット誤り数および前記シンボル誤り数に基づいて、ビット誤り発生間隔が符号化シンボル長未満となる頻度を示すバースト誤り指数を計算し、このバースト誤り指数に基づきブロック誤りまたはバースト誤りに適切な符号化アルゴリズムを選択して前記符号器に設定することを特徴とする光通信装置。

請求項5

請求項2に記載の光通信装置において、前記光送信器に関する光子寿命キャリア寿命利得係数、透明キャリア密度線幅増大係数、および自然放出光係数をそれぞれτp、τc、G、N0、α、およびβとし、戻り光kに関する戻り光強度係数、戻り光遅延、戻り光強度係数振幅、および戻り光強度係数位相をそれぞれRk、τk、rk、およびφkとし、半導体のキャリア密度をNとし、前記送信ビット列の変調信号に関する注入電流密度をJとし、前記推定光信号の電界をEとした場合、前記レート方程式は次の式からなることを特徴とする光通信装置。

請求項6

光伝送路を介して接続された第1および第2の光通信装置からなる光通信システムであって、当該第1の光通信装置が請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光通信装置からなることを特徴とする光通信システム。

請求項7

請求項6に記載の光通信システムにおいて、前記第2の光通信装置は、前記第1の光通信装置から受信した受信ビット列に基づいて、訂正ブロックあたりのシンボル誤り数に関する分布観測する符号誤り観測部を備え、前記第1の光通信装置は、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、前記符号誤り観測部で観測された前記観測結果に対応する、ブロック誤りまたはバースト誤りに適切な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを用いることを特徴とする光通信システム。

技術分野

0001

本発明は、前方誤り訂正符号を用いて光通信を行う際に、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で光通信を行うための光通信技術に関する。

背景技術

0002

光伝送路を介して光信号送受信する通信ステムでは、伝搬経路の様々な状態変化に起因して信号波形劣化し、符号誤りが発生する。一般に、このような符号誤りを訂正する技術として、誤り訂正符号が採用されており、その1つとして、前方誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)という手法がある。前方誤り訂正は、送信側で元データに冗長データを付加して送信し、受信側でその冗長データに基づき誤りの検出および訂正を行うものである。

0003

図19は、従来の光通信システムを示すブロック図である。従来、誤り訂正符号を用いてデータ通信を行う場合、送信側の光通信装置50では、入力された送信データからフレーム処理部で送信フレームを生成し、これを予め設定されている前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムにより符号化部で符号化することにより冗長データを付加して符号化し、得られた符号化データを光送受信部で光信号に変換して光伝送路Lから送信する。一方、受信側の光通信装置60では、光伝送路Lから受信した光信号を光送受信部で電気信号に変換し、符号化部で送信側に対応する符号化アルゴリズムにより復号し、得られた復号データに付加されている冗長データに基づき誤りの検出および訂正を行い、得られた受信フレームからフレーム処理部で受信データを抽出して出力する。

0004

一般に、伝搬経路で発生する符号誤りは、白色雑音によるランダム誤りと、突発的な障害によって連続して発生するバースト誤りとに大別される。
例えば、10G−EPONシステムでは、光を信号媒体とし、信号波形は、急激な温度変化応力集中、ファイバ破断等により、バースト誤りが発生するため、バースト誤りに対応可能な符号化アルゴリズムとして、リードソロモン符号RS(255,223)が採用されている。

0005

従来、このような前方誤り訂正を用いた符号化技術として、通信システムにおいて、具体的な誤り訂正符号としてハミング符号を採用した際に、物理層PCS:Physical Coding Sublayer)で64B/66B符号を用いた場合に適応できる符号化技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
また、無線システムにおいては、データの一部を複数に分割して異なる生成多項式で畳み込みし、得られた符号化データをそれぞれ符号化していない残りの他のデータと多重化して、これら符号化データを時間的に離間して通信することにより、同一のバースト的符号誤りの影響を受けにくくして、バースト誤りとランダム誤りの両方からデータを保護する技術も提案されている(例えば、特許文献2など参照)。

先行技術

0006

特許第5106538号公報
特許第3515325号公報

発明が解決しようとする課題

0007

誤り訂正符号において、冗長データを増やせば高い訂正能力が得られるものの、冗長データにより通信帯域が削減されて転送効率が低下するというトレードオフが存在する。このため、誤り訂正符号のための符号化処理内容として、実際の伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた符号化率を用いる必要があり、特に、最低限の冗長データでより高い転送効率が得られる最適な符号化率を特定することが重要となる。

0008

しかしながら、前述した従来技術によれば、一定のバースト誤りやランダム誤りに対応できるものの、光伝送路端面や分岐光伝送路など伝搬経路上で発生する戻り光が存在する、10G−EPONシステムのような光通信システムの場合には、戻り光が正規分布に従わない雑音となるため、白色雑音系のランダム誤りに対応する符号化アルゴリズムでは、対応できないという問題点があった。

0009

本発明はこのような課題を解決するためのものであり、伝搬経路上で発生する戻り光が存在する場合であっても、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で、前方誤り訂正符号によりデータ通信を行うことができるデータ通信技術を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0010

このような目的を達成するために、本発明にかかる光通信装置は、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムおよび符号化率に基づいて、送信フレームを構成する送信ビット列符号器により順に符号化した後、光送信器により光信号に電光変換し、光伝送路を介して相手光通信装置へ送信する光通信装置であって、前記相手光通信装置との間の伝搬経路上で発生する前記光送信器への戻り光に関する戻り光パラメータに基づいて、前記送信ビット列を符号化および電光変換して送信した場合における当該伝搬経路の符号誤り特性を推定するシミュレーション部と、推定された前記符号誤り特性に基づいて、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いる前記符号化率を計算し、前記符号器に設定する符号化設定部とを備えている。

0011

また、本発明にかかる上記光通信装置の一構成例は、前記シミュレーション部が、前記伝搬経路を模擬するレート方程式に対して前記戻り光パラメータを適用することにより、前記相手光通信装置に到達すると推定される推定光信号を計算し、得られた推定光信号をデジタル変換および復号して得られた推定ビット列を前記送信ビット列と比較することにより、当該伝搬経路の符号誤り特性を推定するようにしたものである。

0012

また、本発明にかかる上記光通信装置の一構成例は、前記シミュレーション部が、前記推定ビット列と前記送信ビット列とを比較することにより符号化シンボルに関するシンボル誤り数計数し、前記符号化設定部は、前記シンボル誤り数に基づいて、前記符号化アルゴリズムで訂正する誤りバイト数を示す誤り訂正限界を特定し、当該誤り訂正限界と前記送信ビット列に含まれる全バイト数とに基づいて、前記符号化率を計算するようにしたものである。

0013

また、本発明にかかる上記光通信装置の一構成例は、前記シミュレーション部が、前記推定ビット列と前記送信ビット列とを比較することによりビット誤り数および符号化シンボルに関するシンボル誤り数を計数し、前記符号化設定部は、前記ビット誤り数および前記シンボル誤り数に基づいて、ビット誤り発生間隔が符号化シンボル長未満となる頻度を示すバースト誤り指数を計算し、このバースト誤り指数に基づきブロック誤りまたはバースト誤りに適切な符号化アルゴリズムを選択して前記符号器に設定するようにしたものである。

0014

また、本発明にかかる上記光通信装置の一構成例は、前記光送信器に関する光子寿命キャリア寿命利得係数、透明キャリア密度線幅増大係数、および自然放出光係数をそれぞれτp、τc、G、N0、α、およびβとし、戻り光kに関する戻り光強度係数、戻り光遅延、戻り光強度係数振幅、および戻り光強度係数位相をそれぞれRk、τk、rk、およびφkとし、半導体のキャリア密度をNとし、前記送信ビット列の変調信号に関する注入電流密度をJとし、前記推定光信号の電界をEとした場合、前記レート方程式が後述する式(1)からなるものである。

0015

また、本発明にかかる光通信システムは、光伝送路を介して接続された第1および第2の光通信装置からなる光通信システムであって、当該第1の光通信装置が前述したいずれかの光通信装置からなるものである。

0016

また、本発明にかかる上記光通信システムの一構成例は、前記第2の光通信装置が、前記第1の光通信装置から受信した受信ビット列に基づいて、訂正ブロックあたりのシンボル誤り数に関する分布観測する符号誤り観測部を備え、前記第1の光通信装置は、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、前記符号誤り観測部で観測された前記観測結果に対応する、ブロック誤りまたはバースト誤りに適切な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを用いるようにしたものである。

発明の効果

0017

本発明によれば、戻り光を考慮した場合の符号誤り特性が推定され、得られた符号誤り特性に基づき計算された符号化率が、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いられることになる。このため、伝搬経路上に戻り光が存在する場合であっても、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で、前方誤り訂正符号によりデータ通信を行うことが可能となる。

図面の簡単な説明

0018

第1の実施の形態にかかる光通信システムの構成を示すブロック図である。
符号化率特定処理を示すフローチャートである。
レート方程式で用いる各種パラメータの例である。
推定光信号波形(戻り光なし)のアイダイヤグラムである。
推定光信号波形(近端戻り光のみ)のアイダイヤグラムである。
推定光信号波形(遠端戻り光のみ)のアイダイヤグラムである。
推定光信号波形(近端・遠端戻り光あり)のアイダイヤグラムである。
シンボル誤り数の戻り光強度依存特性を示すグラフである。
シンボル誤り指数の戻り光強度依存特性を示すグラフである。
シンボル誤り数の戻り光遅延依存特性(近端戻り)を示すグラフである。
シンボル誤り指数の光遅延依存特性(近端戻り)を示すグラフである。
シンボル誤り数の戻り光遅延依存特性(遠端戻り)を示すグラフである。
シンボル誤り指数の光遅延依存特性(遠端戻り)を示すグラフである。
符号化率の戻り光遅延(近端戻り)依存性を示すグラフである。
第2の実施の形態にかかる光通信システムの構成を示すブロック図である。
符号誤り観測処理を示すフローチャートである。
誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤り数分布を示すグラフである。
図17の要部拡大グラフである。
従来の光通信システムを示すブロック図である。

実施例

0019

次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる光通信システム1について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる光通信システムの構成を示すブロック図である。
この光通信システム1は、親局側となる光通信装置10と、子局側となる1つまたは複数の光通信装置20とからなり、これら光通信装置10に対してこれら光通信装置20が、光分波器30を介して接続されている。

0020

本発明にかかる光通信システム1を10G−EPONシステムに適用した場合、光通信装置10がOLT(Optical Line Terminal:局側終端装置)に相当し、光通信装置20がONU(Optical Network Unit:加入者側終端装置)に相当する。なお、本発明にかかる光通信システム1は、これに限定されるものではなく、前方誤り訂正符号を用いて光通信システムであれば、同様にして本発明を適用できる。
また、本発明では、理解を容易とするため、光通信装置10から光通信装置20へ送信する場合を例として説明するが、光通信装置20から光通信装置10に送信する場合についても、同様にして適用してもよい。

0021

[光通信装置]
光通信装置10には、主な機能部として、フレーム処理部11、符号化部12、光送受信部13、シミュレーション部14、および符号化設定部15が設けられている。

0022

フレーム処理部11は、外部に接続されている親局側通信端末(図示せず)から入力された送信データ(下りデータ)から送信フレーム(下りフレーム)を生成する機能と、符号化部12から入力された受信フレーム(上りフレーム)から受信データ(上りデータ)を抽出して送信側通信端末へ出力する機能を有している。

0023

符号化部12は、フレーム処理部11から入力された送信フレームを構成する送信ビット列(下りビット列)を、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムおよび符号化率に基づき符号器12Bで符号化し、得られた送信符号化ビット列(下り符号化ビット列)を光送受信部13へ出力する機能と、光送受信部13から入力された受信符号化ビット列(上り符号化ビット列)を、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムおよび符号化率に基づき復号器12Aで復号し、得られた受信ビット列(上りビット列)からなる受信フレームをフレーム処理部11へ出力する機能とを有している。

0024

光送受信部13は、符号化部12から入力された送信符号化ビット列(電気信号)を光送信器13Bで光信号に電光変換して光伝送路L1から送信する機能と、光伝送路L1から受信した光信号を光受信器13Aで受信符号化ビット列(電気信号)に光電変換して符号化部12へ出力する機能とを有している。

0025

シミュレーション部14は、フレーム処理部11で生成された送信ビット列に基づいて、光通信装置20との間の伝搬経路に関する伝送特性に応じた、当該伝搬経路の符号誤り特性を推定する機能を有している。なお、ここでいう伝搬経路とは、図1において、光伝送路L3からの戻り光による影響も含めた、光送信器13Bから光受信器23Aまでの区間に相当する。

0026

符号化設定部15は、シミュレーション部14で得られた推定結果に基づいて、前方誤り訂正用の最適な符号化率を特定し、符号器12Bに設定する機能を有している。

0027

光通信装置20には、主な機能部として、フレーム処理部21、符号化部22、および光送受信部23が設けられている。

0028

フレーム処理部21は、外部に接続されている子局側通信端末(図示せず)から入力された送信データ(上りデータ)から送信フレーム(上りフレーム)を生成する機能と、符号化部22から入力された受信フレーム(下りフレーム)から受信データ(下りデータ)を抽出して子局側通信端末へ出力する機能を有している。

0029

符号化部22は、フレーム処理部21から入力された送信フレームを構成する送信ビット列(上りビット列)を、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムおよび符号化率に基づき符号器22Bで符号化し、得られた送信符号化ビット列(上り符号化ビット列)を光送受信部23へ出力する機能と、光送受信部23から入力された受信符号化ビット列(下り符号化ビット列)を、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムおよび符号化率に基づき復号器22Aで復号し、得られた受信ビット列(下りビット列)からなる受信フレームをフレーム処理部21へ出力する機能とを有している。

0030

光送受信部23は、符号化部22から入力された送信符号化ビット列(電気信号)を光送信器23Bで光信号に電光変換して光伝送路L2から送信する機能と、光伝送路L2から受信した光信号を光受信器23Aで受信符号化ビット列(電気信号)に光電変換して、符号化部22へ出力する機能とを有している。

0031

[第1の実施の形態の動作]
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる光通信装置10の動作として、光通信装置10における符号化率特定処動について説明する。図2は、符号化率特定処理を示すフローチャートである。

0032

まず、シミュレーション部14は、符号誤り特性の推定に用いる送信フレームの送信ビット列をフレーム処理部11から取得して(ステップ100)、指定された前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを確認した後(ステップ101)、指定された前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムに基づき符号化し(ステップ102)、得られた符号化ビット列を、NRZ(Non Return to Zero)などの物理層用の変調方式変調して変調信号を生成する(ステップ103)。

0033

本例では、符号誤り特性の推定に用いるフレームが、PRBS擬似ランダムビット列)29−1を基本としたビット列からなるものとし、符号誤り特性の推定に用いる前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、リード・ソロモン符号RS(255,223)を用いる場合を例として説明するが、他の符号化アルゴリズムを用いてもよい。また、この前方誤り訂正用の符号化については、必ずしも推定時に適用する必要はない。これは、符号化の適用有無や、適用する符号化アルゴリズムの違いによる推定結果への影響にくらべて、信号源が正規分布に従わない雑音に寄与する因子によって擾乱される影響のほうがはるかに大きいからである。

0034

なお、推定時に前方誤り訂正用の符号化を適用することにより、より推定精度を高める場合には、上記前提にしたがって、拡大ガロア体GF(2m)(mは1以上の整数)の上で前方誤り訂正用の符号化が行われることを考慮して、ビット列の長さを決定する必要がある。本実施の形態では、8bit=1byteで構成される元を1シンボル(ブロック)とし、拡大ガロア体GF(2m)の上で前方誤り訂正用の符号化が行われることを前提として説明する。この場合、ビット列の長さは、28−1=255byte=2040bitとなり、このビット列を誤り訂正ブロックという。

0035

次に、シミュレーション部14は、符号器12Bで用いられる発光素子の特性を示す発光素子パラメータ、符号器12Bで用いられる被変調素子の特性を示す被変調素子パラメータ、および伝搬経路上で発生する戻り光に関する戻り光パラメータを取得し(ステップ104)、伝搬経路を擬似するモデルであるレート方程式に対して、これらパラメータを適用することにより、ステップ103で得られた変調信号(電気信号)を電光変換して送信し、光通信装置20の光受信器23Aに到達すると推定される推定光信号を計算する(ステップ105)。なお、符号化部12において、被変調素子を使わず発光素子を直接変調制御する場合、被変調素子パラメータは不要である。

0036

以下では、信号源が、正規分布に従わない雑音に寄与する因子によって擾乱される系の一つとしてアイソレータレスの光送受信系(戻り光が存在する系)を例として、定式化して数値的に解き、符号誤りを推定する方法を説明する。
アイソレータは、一方向に伝搬する電磁波のみを透過する部品で、光送信器13Bの光源が戻り光と干渉することを防止するために、半導体レーザ出射光側に設置される。本例では、光源として分布帰還型レーザDFB−LD)を用いるものとする。

0037

図3は、レート方程式で用いる各種パラメータの例である。このうち、光子寿命τp、キャリア寿命τc、および利得係数G,Gsは、それぞれ発光素子パラメータであり、透明キャリア密度N0、線幅増大係数α、および自然放出光係数βは、それぞれ被変調素子パラメータである。また、注入電流密度Jが、ステップ103で得られた変調信号(電気信号)を示し、レート方程式の入力変数となる。また、K(Kは1以上の整数)個の戻り光k(k=1〜Kの整数)ごとに設定される、戻り光強度係数Rk、戻り光遅延τk、戻り光強度係数振幅rk、および戻り光強度係数位相φkが、伝搬経路に関する戻り光パラメータである。

0038

したがって、戻り光がK個存在する場合、分布帰還型レーザ(DFB−LD)を光源として得られる推定信号光の電界Eおよび半導体のキャリア密度Nは、次の式(1)および式(2)で表され、電界Eおよび光強度係数Rkの複素表示は、次の式(3)および式(4)で表される。

0039

0040

特に、式(1)の右辺第4項が、信号源が正規分布に従わない雑音となる戻り光雑音を示しており、K個の戻り光に関する遅延成分が合計され、戻り光雑音成分として加算されている。
また、式(1)に基づいて、電界Eの振幅成分Aおよび位相成分φは、次の式(5)および式(6)で表され、これら式(5),式(6)で用いるθkは、式(7)となる。

0041

0042

このようにして、シミュレーション部14は、ステップ103で得られた変調信号(電気信号)の注入電流密度Jを入力変数として、ステップ104で取得した各パラメータに基づいて、ステップ105において、これら式(1)〜式(5)を数値的に解析することにより、推定光信号に関する電界Eを計算する。

0043

図4は、推定光信号波形(戻り光なし)のアイダイヤグラムであり、r1=0,r2=0の場合に相当する。図5は、推定光信号波形(近端戻り光のみ)のアイダイヤグラムであり、r1=10,r2=0,τ1=0.1の場合に相当する。図6は、推定光信号波形(遠端戻り光のみ)のアイダイヤグラムであり、r1=0,r2=10,τ2=10の場合に相当する。図7は、推定光信号波形(近端・遠端戻り光あり)のアイダイヤグラムであり、r1=10,r2=10,τ1=0.1,τ2=10の場合に相当する。

0044

次に、シミュレーション部14は、得られた電界Eに基づいて推定光信号を推定ビット列にデジタル変換するためのしきい値に相当する識別点を、アイダイヤグラム上に設定し(ステップ106)、この識別点に基づき、推定光信号を推定符号化ビット列にデジタル変換(光電変換)した後、符号化時と同様の前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムにより復号して、推定ビット列に変換する(ステップ107)。この際、識別点については、公知の手法に基づいて、戻り光が存在しない場合に得られる電界Eのアイダイヤグラムにおいて、推定光信号をエラーなく「0」および「1」に識別できる位置に設定すればよい。

0045

この後、シミュレーション部14は、得られた推定ビット列と元の送信ビット列とを比較することにより、誤りが発生したビットの数をビット誤り数Nbit_errとして計数するとともに、得られたビット列を誤り訂正ブロックごとに元のビット列とを比較することにより、誤りが発生した誤り訂正ブロックの数をブロック誤り数Nblock_errとして計数し(ステップ108)、これらビット誤り数Nbit_errおよびブロック誤り数Nblock_errを、ビット列全体のビット列長Nbitおよび誤り訂正ブロック数Nblockとともに、伝搬経路の符号誤り特性として、符号化設定部15へ出力する。

0046

符号化設定部15は、シミュレーション部14からの伝搬経路の符号誤り特性に基づいて、誤り訂正すべきブロック数を示す誤り訂正限界Nbit_limitを特定し、式(8)により、符号化率Rcodingを計算する(ステップ109)。

0047

この際、誤り訂正限界Nbit_limitとして、ブロック誤り数Nblock_errを用いることにより、理論上、エラーフリーとなる符号化率Rcodingが得られる。また、シミュレーションを繰り返し実行して、ブロック誤り数Nblock_errの分布を取得し、この分布に基づいて、光通信システム1に対して設定されている許容誤り率に対応する、誤り訂正限界Nbit_limitを選択してもよい。これにより、エラーフリーの場合と比較して、転送効率が改善された符号化率Rcodingを得ることができる。

0048

続いて、符号化設定部15は、式(9)、式(10)、および式(11)により、ビット誤り率Pbit、シンボル誤り率Pbyte、およびランダム誤りシンボル誤り率Pbyte_randを計算した後、式(12)により、バースト誤り係数Fを計算する(ステップ110)。

0049

0050

式(11)に示すように、ランダム誤りシンボル誤り率Pbyte_randは、伝搬経路で発生した符号誤りがランダム誤りのみであると仮定した場合のシンボル誤り率である。このため、バースト誤り係数Fは、ビット誤りの間隔が1byte(1シンボル長)未満となる頻度を表す指標となる。前述したように、連続して発生する符号誤りは、バースト誤りと定義されている。バースト誤り係数Fがある基準値より大きな値を示す場合、符号誤りの発生間隔が1byte未満となることを示す。ビット誤り数が総ビット数より十分に小さい場合、上記基準値は「1」である。一般に、この基準値は、ビット誤り数に依存する。ビット誤り数が増えるに従い、基準値として「1」より小さい値を用いる必要がある。

0051

したがって、伝搬経路で発生した符号誤りがランダム誤りのみであり、バースト誤りが全くなかった場合、バースト誤り係数Fは「1」に等しくなる。一方、バースト誤りが含まれる場合、バースト誤り係数Fは「1」からはずれることになる。これにより、バースト誤り係数Fに基づき、バースト誤りが含まれているか否か判定することができる。
この後、符号化設定部15は、バースト誤り係数Fに基づいて、符号器12Bで使用する前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを特定し(ステップ111)、これら符号化率および符号化アルゴリズムを、符号化処理内容として符号器12Bに設定し(ステップ112)、一連の符号化率特定処理を終了する。

0052

図8は、シンボル誤り数の戻り光強度依存特性を示すグラフであり、図9は、シンボル誤り指数の戻り光強度依存特性を示すグラフである。いずれも、伝送速度が10Gb/sで、訂正ブロック長が255byteの場合が示されており、戻り光遅延τ=0.1,0.5,10[ns]のそれぞれについてプロットされている。
また、図10は、シンボル誤り数の戻り光遅延依存特性(近端戻り)を示すグラフであり、図11は、シンボル誤り指数の光遅延依存特性(近端戻り)を示すグラフである。一方、図12は、シンボル誤り数の戻り光遅延依存特性(遠端戻り)を示すグラフであり、図13は、シンボル誤り指数の光遅延依存特性(遠端戻り)を示すグラフである。いずれも、戻り光強度R=10,15,20[a.u.]のそれぞれについてプロットされている。

0053

光送受信系は、図1に示すように、光通信装置10と光通信装置20を、光分波器30を介し、光伝送路L1,L2によって接続される系である。光分波器30の一端が終端されていない場合、光通信装置に戻り光が入射する。また、光通信装置10の光送受信部13内にある光送信器13Bのファイバ端面からの戻り光も存在する。これら戻り光によって、光通信装置10の送信データに符号誤りが発生する場合がある。

0054

前述した式(1)のレート方程式は、このような戻り光存在下の系を模擬している。符号誤りの推定情報は、記録媒体に記録しておく。その推定情報から、光送受信系の符号誤り数及び符号誤りがランダム的であるかバースト的であるかといった性質予測し、符号化アルゴリズムを決定する。

0055

例えば、光通信装置10とファイバ断線点との距離を100mmとし、光送信器13B内部の光源とファイバ端面との距離を1mmとする。また、光源の強度を6dBmとし,光送信器13B内部の反射点からの戻り光強度(近端戻り光)を−8dBmとし、光通信装置20からの戻り光強度(遠端戻り光)を−18dBmとする。この場合、近端戻り光強度は、遠端戻り光強度の10倍となる。

0056

図8を参照すると、遠端戻り光の領域(本実施例では、intensity<15[a.u.]と仮定する)では、シンボル誤りは発生していない。一方、図10を参照すると、本実施例における近端戻り光の存在下(delay=0.13ns)において、シンボル誤り数は、5byte以下の値を示している。また、図11を参照すると、近端戻り光遅延時間の掃引範囲において、バースト誤り指数は1以上を示す場合がある。近端戻り光の領域に対するシンボル誤り数とバースト誤り指数が示す値から判定し、訂正限界が5byteで、ランダム誤りだけでなく、バースト誤りにも適応した、例えばリード・ソロモン符号RS(255,245)やBCH符号などの符号化アルゴリズムを設定する。

0057

図14は、符号化率の戻り光遅延(近端戻り)依存性を示すグラフであり、バイト符号誤りを完全に訂正するために必要な符号化率に関する戻り光遅延依存性が示されている。これによれば、近端戻り光遅延が約0.1ns以上であれば、必要な符号化率は0.7以上1以下と見込まれる。

0058

[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、シミュレーション部14が、光通信装置20との間の伝搬経路上で発生する光送信器13Bへの戻り光に関する戻り光パラメータに基づいて、送信フレームを送信した場合における当該伝搬経路の符号誤り特性を推定し、符号化設定部15が、推定された符号誤り特性に基づいて、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いる符号化率を計算し、符号器12Bに設定するようにしたものである。

0059

これにより、戻り光を考慮した場合の符号誤り特性が推定され、得られた符号誤り特性に基づき計算された符号化率が、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムで用いられることになる。このため、伝搬経路上に戻り光が存在する場合であっても、伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた最適な符号化率で、前方誤り訂正符号によりデータ通信を行うことが可能となる。

0060

また、本実施の形態において、シミュレーション部14が、伝搬経路を模擬するレート方程式に対して戻り光パラメータを適用することにより、光通信装置20に到達すると推定される推定光信号を計算し、得られた推定光信号をデジタル変換および復号して得られた推定ビット列を送信ビット列と比較することにより、当該伝搬経路の符号誤り特性を推定するようにしてもよい。これにより、より正確に符号誤り特性を推定することができる。

0061

また、本実施の形態において、シミュレーション部14が、推定ビット列と送信ビット列とを比較することにより符号化シンボルに関するシンボル誤り数を計数し、符号化設定部15が、シンボル誤り数に基づいて、符号化アルゴリズムで訂正する誤りバイト数を示す誤り訂正限界を特定し、当該誤り訂正限界と送信ビット列に含まれる全バイト数とに基づいて、符号化率を計算するようにしてもよい。これにより、より正確に符号化率を計算することができる。

0062

また、本実施の形態において、シミュレーション部14が、推定ビット列と送信ビット列とを比較することによりビット誤り数および符号化シンボルに関するシンボル誤り数を計数し、符号化設定部15が、ビット誤り数およびシンボル誤り数に基づいて、ビット誤りの発生間隔が符号化シンボル長未満となる頻度を示すバースト誤り指数を計算し、このバースト誤り指数に基づきブロック誤りまたはバースト誤りに適切な符号化アルゴリズムを選択して符号器12Bに設定するようにしてもよい。これにより、符号化率だけでなく符号化アルゴリズムについても特定することができる。

0063

また、本実施の形態において、光送信器13Bに関する光子寿命、キャリア寿命、利得係数、透明キャリア密度、線幅増大係数、および自然放出光係数をそれぞれτp、τc、G、N0、α、および、βとし、戻り光kに関する戻り光強度係数、戻り光遅延、戻り光強度係数振幅、および戻り光強度係数位相をそれぞれRk、τk、rk、およびφkとし、半導体のキャリア密度をNとし、送信ビット列の変調信号に関する注入電流密度をJとし、推定光信号の電界をEとした場合、レート方程式として前述した式(1)を用いてもよい。これにより、戻り光が存在する場合であっても、極めて精度よく伝搬経路を模擬することが可能となる。

0064

[第2の実施の形態]
次に、図15を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる光通信システム1について説明する。図15は、第2の実施の形態にかかる光通信システムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、光通信装置10から送信した送信フレームに関する符号誤りを光通信装置20で観測し、その観測結果に対応する前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを、光通信装置10および光通信装置20で用いるようにしたものである。

0065

本実施の形態において、光通信装置20の符号誤り観測部24は、光送受信部23により光伝送路L2から受信した受信した、光通信装置10からの送信フレーム(下りフレーム)に関する受信符号化ビット列(下り符号化ビット列)に基づいて、誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤り数に関する分布を観測する機能を有している。

0066

光通信装置10の符号化部12は、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、符号誤り観測部24で観測された観測結果に対応する、ブロック誤りまたはバースト誤りに適切な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを符号器12Bで用いる機能を有している。
光通信装置20の符号化部22は、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、符号誤り観測部24で観測された観測結果に対応する、ブロック誤りまたはバースト誤りに適切な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを符号器22Bで用いる機能を有している。

0067

この際、観測結果に対応する符号化アルゴリズムについては、符号誤り観測部24で観測結果に基づき特定し、フレーム処理部21から符号化部12や符号化部22に通知してもよく、あるいは、フレーム処理部21を介して通知された観測結果に基づいて符号化部12や符号化部22で符号化アルゴリズムを特定してもよい。

0068

[第2の実施の形態の動作]
次に、図16を参照して、本実施の形態にかかる動作として、光通信装置20の符号誤り観測部24における符号誤り観測処理について説明する。図16は、符号誤り観測処理を示すフローチャートである。ここでは、符号誤り観測部24が観測結果に対応する、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを特定して、フレーム処理部21から符号化部12や符号化部22に通知する場合を例として説明する。

0069

まず、符号誤り観測部24は、光送受信部23により光伝送路L2から受信した受信した、光通信装置10からの送信フレーム(下りフレーム)に関する受信符号化ビット列(下り符号化ビット列)を取得し(ステップ200)、この受信符号化ビット列に基づいて、誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤り数に関する分布を観測する(ステップ201)。この符号誤り観測処理に用いるビット列については、予め用意した符号誤り観測用のビット列を光通信装置10から送信してもよく、第1の実施の形態にかかる符号化率特定処理で用いたビット列を兼用してもよい。

0070

図17は、誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤り数分布を示すグラフであり、横軸が訂正ブロックあたりのシンボル誤り数、縦軸が発生したシンボル誤り数の頻度である。図18は、図17の要部拡大グラフであり、頻度=0付近を拡大したものである。

0071

誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤り数とは、例えば2040bit長の誤り訂正ブロック内に含まれる255個のシンボル(ブロック)のうち、誤りが発生したシンボルの数である。伝搬経路で発生するランダム誤りはランダムに発生するため、誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤りは、図17に示すようなポアソン分布となる。これに対して、バースト誤りは、ランダムに発生せずある期間に集中して発生するため、誤り訂正ブロックあたりのシンボル誤りは、図18に示すように、ポアソン分布から外れた位置に現れる。

0072

符号誤り観測部24は、観測結果として得られたシンボル誤り数分布に基づいて、バースト誤りの有無を確認し(ステップ202)、図18に示すように、バースト誤りが存在する場合には(ステップ202:YES)、バースト誤りに対応するシンボル誤り数の最大値から、光通信装置10との間の伝搬経路に関する誤り訂正限界を特定し(ステップ203)、特定した誤り訂正限界に基づきバースト誤り対応の、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを特定し(ステップ204)、一連の符号誤り観測処理を終了する。

0073

一方、バースト誤りが存在しない場合には(ステップ202:NO)、符号誤り観測部24は、ランダム誤り対応の、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを特定し(ステップ205)、一連の符号誤り観測処理を終了する。

0074

したがって、図18の例では、ポアソン分布から外れた位置にシンボル誤りが発生しているため、バースト誤り有りと判定される。また、最大でシンボル誤り数が70個程度の位置でバースト誤りが1回発生しており、光通信システム1における誤り訂正限界が16byteとすると、このバースト誤りを訂正する必要があるため、誤り訂正限界を70byteと特定される。

0075

これにより、誤り訂正限界に応じた分だけ冗長データが増大して転送効率が低下することになる。このため、例えば、リード・ソロモン符号を基本としたインターリーブ方式を選択し、符号誤りを分散させて訂正することで、見かけ上、誤り訂正限界を下げて転送効率が改善されるよう、符号化アルゴリズムを設定してもよい。

0076

[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、光通信装置20の符号誤り観測部24が、光通信装置10から受信した受信ビット列に基づいて、訂正ブロックあたりのシンボル誤り数に関する分布を観測し、光通信装置10の符号器12Bが、前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、符号誤り観測部24で観測された観測結果に対応する、ブロック誤りまたはバースト誤りに適切な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを用いるようにしたものである。

0077

これにより、光通信装置10と光通信装置20との間の伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた、最適な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを用いて光通信を行うことが可能となる。

0078

本実施の形態では、訂正ブロックあたりのシンボル誤り数分布に関する観測結果に基づき、実際の光通信に用いる前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを選択する場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。第1の実施の形態で説明した符号化率特定処理において、シミュレーション部14が用いる前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムとして、観測結果に基づき選択した前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを用いてもよい。これにより、符号化率を特定する際、実際の伝搬経路に関する符号誤り特性に応じた、最適な前方誤り訂正用の符号化アルゴリズムを用いることができ、結果として、より精度よく符号化率を特定することが可能となる。

0079

[実施の形態の拡張
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。

0080

1…光通信システム、10…光通信装置(第1の光通信装置)、11…フレーム処理部、12…符号化部、12A…復号器、12B…符号器、13…光送受信部、13A…光受信器、13B…光送信器、14…シミュレーション部、15…符号化設定部、20…光通信装置(第2の光通信装置)、21…フレーム処理部、22…符号化部、22A…復号器、22B…符号器、23…光送受信部、23A…光受信器、23B…光送信器、30…光分波器、L1,L2,L3…光伝送路。

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