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技術 回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法

出願人 富士電機機器制御株式会社
発明者 仁保陽平
出願日 2015年5月26日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2015-106388
公開日 2016年12月22日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2016-219374
状態 特許登録済
技術分野 ブレーカ
主要キーワード 各保持穴 動作時間特性 電路電流 位置決めポスト 剛性樹脂 係合脚 絶縁ワッシャ 間隔壁
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

コイル巻き付けボビンがないタイプの回路遮断器電磁過電流引外し装置において、磁束バイパス漏洩鉄片所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供する。

解決手段

回路遮断器の電磁形過電流引外し装置10は、ユニットケース2に取り付けられたL字状の継鉄11と、L字状の継鉄11の上側脚片11aに垂直に貫通すると共に、下端接極子13を取り付けたオイルダッシュポット12と、オイルダッシュポット12の周囲に直接巻装されたコイル14と、L字状の継鉄11の下側脚片11bの下端部に揺動自在に支持された可動鉄片15と、磁気回路を流れる磁束の一部をバイパスさせる磁束バイパス用漏洩鉄片16と、磁束バイパス用漏洩鉄片16を所定位置に保持するとともに、コイル14と接極子13との間に配置されるホルダ17とを備えている。

概要

背景

一般に、回路遮断器電磁過電流引外し装置では、コイルに流れる電流が過大となったときに、遮断器トリップさせて電路遮断するようにしている。そして、かかる電磁形過電流引外し装置においては、電動機の起動時など短時間に流れる過大電流で遮断器がトリップしないような遅延動作特性を付与している。
従来のこの種の電磁形過電流引外し装置として、例えば、特許文献1に示すものが知られている。

特許文献1に示す回路遮断器の電磁形過電流引外し装置は、L字状の継鉄の一側脚片に垂直に貫通固定され、接極子を有するとともに電路電流を流すコイルが巻回されたオイルダッシュポットと、継鉄の他側脚片端揺動自在に支承され、コイルの電流が過大になると接極子に吸引されて引外し動作させる可動鉄片と、継鉄の他側脚片内壁と対向する縁を有する磁束バイパス漏洩鉄片とを備えている。
そして、この磁束バイパス用漏洩鉄片は、オイルダッシュポットのコイルと接極子との間に位置し、コイルを巻回するボビン絶縁ワッシャを介してばねで押圧された状態で取付けられている。特許文献1の電磁形過電流引外し装置においては、電磁形過電流引外し装置の磁気回路に、磁束バイパス用漏洩鉄片を取り付け、磁束の一部をこの磁束バイパス用漏洩鉄片にバイパスさせて、遅延動作特性を付与している。

また、従来の遅延動作特性を付与した別の電磁形過電流引外し装置として、例えば、特許文献2に示すものも知られている。
特許文献2に示す回路遮断器の電磁形過電流引外し装置は、L字形の継鉄にトリップ機構に関連する可動鉄片、鍔付きボビンに巻装したコイル、接極子付きのオイルダッシュポット、および板面に凹溝を形成して接極子とボビンの上部側鍔部との間に側方から介装した磁束バイパス用漏洩鉄片を組み付けている。そして、この磁束バイパス用漏洩鉄片には、その基部の左右両端段付き係合脚部が形成されており、磁束バイパス用漏洩鉄片は、その係合脚部をボビンの上部側鍔部の裏面側に差し込んで所定位置係止固定されるようになっている。

概要

コイルを巻き付けるボビンがないタイプの回路遮断器の電磁形過電流引外し装置において、磁束バイパス用漏洩鉄片を所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供する。回路遮断器の電磁形過電流引外し装置10は、ユニットケース2に取り付けられたL字状の継鉄11と、L字状の継鉄11の上側脚片11aに垂直に貫通すると共に、下端に接極子13を取り付けたオイルダッシュポット12と、オイルダッシュポット12の周囲に直接巻装されたコイル14と、L字状の継鉄11の下側脚片11bの下端部に揺動自在に支持された可動鉄片15と、磁気回路を流れる磁束の一部をバイパスさせる磁束バイパス用漏洩鉄片16と、磁束バイパス用漏洩鉄片16を所定位置に保持するとともに、コイル14と接極子13との間に配置されるホルダ17とを備えている。

目的

本発明は、この従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、コイルを巻き付けるボビンがないタイプの回路遮断器の電磁形過電流引外し装置において、磁束バイパス用漏洩鉄片を所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ユニットケースに取り付けられたL字状の継鉄と、該L字状の継鉄の上側脚片に上下方向に貫通固定されると共に、下端接極子を取り付けたオイルダッシュポットと、該オイルダッシュポットの周囲に直接巻装されたコイルと、前記L字状の継鉄の下側脚片の下端部に揺動自在に支持された可動鉄片と、磁気回路を流れる磁束の一部をバイパスさせる磁束バイパス用漏洩鉄片と、該磁束バイパス用漏洩鉄片を所定位置に保持するとともに、前記コイルと前記接極子との間に配置されて前記磁束バイパス用漏洩鉄片を前記コイルと前記接極子との間に配置するホルダとを備えることを特徴とする回路遮断器電磁過電流引外し装置

請求項2

前記ホルダは、ホルダ本体の上下方向に貫通し、前記オイルダッシュポットが上下方向に挿通可能な貫通孔と、前記ホルダ本体の前記L字状の継鉄の下側脚片に対向する面から前記貫通孔に向けて前記貫通孔に対して直交するように形成され、前記磁束バイパス用漏洩鉄片を挿入可能なスリットと、前記ホルダ本体の前記スリットの底部に設けられた、前記磁束バイパス用漏洩鉄片を位置決め及び保持するための保持突起とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置。

請求項3

前記磁束バイパス用漏洩鉄片は、基部と、該基部の、前記L字状の継鉄の下側脚片に対向する側に設けられた縁部と、前記基部の、前記オイルダッシュポット側に設けられた切欠と、前記基部に設けられ、前記スリットの底部に設けられた前記保持突起に保持される保持穴とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置。

請求項4

前記ホルダは、ホルダ本体の上下方向に貫通し、前記オイルダッシュポットが上下方向に挿通可能な貫通孔と、前記ホルダ本体の前記L字状の継鉄の下側脚片に対向する面から前記貫通孔に連通するように延びるとともに、上下方向に貫通する形で形成され、前記L字状の継鉄の下側脚片に対向する面の側から前記オイルダッシュポットに対して前記ホルダを装着可能とする連通路と、前記ホルダ本体の上面に突出形成され、前記磁束バイパス用漏洩鉄片を位置決めするとともに保持する保持突起とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置。

請求項5

前記磁束バイパス用漏洩鉄片は、基部と、該基部の、前記L字状の継鉄の下側脚片に対向する面の側に設けられた縁部と、前記基部の、前記オイルダッシュポット側に設けられた切欠と、前記基部に設けられ、前記ホルダ本体の上面に突出形成された前記保持突起に保持される保持穴とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置。

請求項6

ユニットケースにL字状の継鉄及び該L字状の継鉄の下側脚片の下端部に揺動自在に支持された可動鉄片を組み込んでおく継鉄組込工程と、磁束バイパス用漏洩鉄片をホルダの内部で所定位置に保持する漏洩鉄片保持工程と、前記漏洩鉄片保持工程の後に、前記磁束バイパス用漏洩鉄片を保持した前記ホルダを、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの前記接極子の上方に配置するホルダ配置工程と、前記ホルダ配置工程の後に、コイルを前記ホルダ上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装するコイル巻装工程と、前記コイル巻装工程の後に、前記コイルを前記ホルダ上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装したコイルユニットを、前記ユニットケースに組み入れ、この際に、前記ホルダを前記ユニットケースに取り付けるとともに、前記オイルダッシュポットを前記L字状の継鉄の上側脚片に上下方向に貫通固定するコイルユニット組入工程とを含むことを特徴とする回路遮断器の電磁形過電流引外し装置の製造方法。

請求項7

ユニットケースにL字状の継鉄及び該L字状の継鉄の下側脚片の下端部に揺動自在に支持された可動鉄片を組み込んでおく継鉄組込工程と、ホルダを、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの前記接極子の上方に配置するホルダ配置工程と、前記ホルダ配置工程の後に、磁束バイパス用漏洩鉄片を前記ホルダの上面において所定位置に保持する漏洩鉄片保持工程と、前記漏洩鉄片保持工程の後に、コイルを前記磁束バイパス用漏洩鉄片上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装するコイル巻装工程と、前記コイル巻装工程の後に、前記コイルを前記磁束バイパス用漏洩鉄片上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装したコイルユニットを、前記ユニットケースに組み入れ、この際に、前記ホルダを前記ユニットケースに取り付けるとともに、前記オイルダッシュポットを前記L字状の継鉄の上側脚片に上下方向に貫通固定するコイルユニット組入工程とを含むことを特徴とする回路遮断器の電磁形過電流引外し装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、回路遮断器電磁過電流引外し装置及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

一般に、回路遮断器の電磁形過電流引外し装置では、コイルに流れる電流が過大となったときに、遮断器トリップさせて電路遮断するようにしている。そして、かかる電磁形過電流引外し装置においては、電動機の起動時など短時間に流れる過大電流で遮断器がトリップしないような遅延動作特性を付与している。
従来のこの種の電磁形過電流引外し装置として、例えば、特許文献1に示すものが知られている。

0003

特許文献1に示す回路遮断器の電磁形過電流引外し装置は、L字状の継鉄の一側脚片に垂直に貫通固定され、接極子を有するとともに電路電流を流すコイルが巻回されたオイルダッシュポットと、継鉄の他側脚片端揺動自在に支承され、コイルの電流が過大になると接極子に吸引されて引外し動作させる可動鉄片と、継鉄の他側脚片内壁と対向する縁を有する磁束バイパス漏洩鉄片とを備えている。
そして、この磁束バイパス用漏洩鉄片は、オイルダッシュポットのコイルと接極子との間に位置し、コイルを巻回するボビン絶縁ワッシャを介してばねで押圧された状態で取付けられている。特許文献1の電磁形過電流引外し装置においては、電磁形過電流引外し装置の磁気回路に、磁束バイパス用漏洩鉄片を取り付け、磁束の一部をこの磁束バイパス用漏洩鉄片にバイパスさせて、遅延動作特性を付与している。

0004

また、従来の遅延動作特性を付与した別の電磁形過電流引外し装置として、例えば、特許文献2に示すものも知られている。
特許文献2に示す回路遮断器の電磁形過電流引外し装置は、L字形の継鉄にトリップ機構に関連する可動鉄片、鍔付きボビンに巻装したコイル、接極子付きのオイルダッシュポット、および板面に凹溝を形成して接極子とボビンの上部側鍔部との間に側方から介装した磁束バイパス用漏洩鉄片を組み付けている。そして、この磁束バイパス用漏洩鉄片には、その基部の左右両端段付き係合脚部が形成されており、磁束バイパス用漏洩鉄片は、その係合脚部をボビンの上部側鍔部の裏面側に差し込んで所定位置係止固定されるようになっている。

先行技術

0005

実開昭63−102161号公報
特開平11−144600号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、この従来の特許文献1及び特許文献2に示す回路遮断器の電磁形過電流引外し装置にあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1及び特許文献2に示した回路遮断器の電磁形過電流引外し装置においては、いずれも、磁束バイパス用漏洩鉄片がコイルを巻装したボビンに取り付けられる構造となっている。

0007

一方、定格電流が大きい仕様(例えば、定格電流が100A程度の仕様)の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置の場合には、コイルの線形を細くすることができず、ボビンに巻装可能なコイルを用いることができない。つまり、コイルの線形がφ5mm程度に太くなるので、定格電流が大きい仕様の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置の場合には、その太いコイルをボビンに巻装することができず、ボビンを用いることができない。

0008

従って、定格電流が大きい仕様の回路遮断器の電磁形過電流引外し装置においては、特許文献1及び特許文献2に示した回路遮断器の電磁形過電流引外し装置のように、磁束バイパス用漏洩鉄片をコイルを巻装したボビンに取り付けることができない。
従って、本発明は、この従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、コイルを巻き付けるボビンがないタイプの回路遮断器の電磁形過電流引外し装置において、磁束バイパス用漏洩鉄片を所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置は、ユニットケースに取り付けられたL字状の継鉄と、該L字状の継鉄の上側脚片に上下方向に貫通固定されると共に、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットと、該オイルダッシュポットの周囲に直接巻装されたコイルと、前記L字状の継鉄の下側脚片の下端部に揺動自在に支持された可動鉄片と、磁気回路を流れる磁束の一部をバイパスさせる磁束バイパス用漏洩鉄片と、該磁束バイパス用漏洩鉄片を所定位置に保持するとともに、前記コイルと前記接極子との間に配置されて前記磁束バイパス用漏洩鉄片を前記コイルと前記接極子との間に配置するホルダとを備えることを要旨とする。

0010

また、本発明の別の態様に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置の製造方法は、ユニットケースにL字状の継鉄及び該L字状の継鉄の下側脚片の下端部に揺動自在に支持された可動鉄片を組み込んでおく継鉄組込工程と、磁束バイパス用漏洩鉄片をホルダの内部で所定位置に保持する漏洩鉄片保持工程と、前記漏洩鉄片保持工程の後に、前記磁束バイパス用漏洩鉄片を保持した前記ホルダを、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの前記接極子の上方に配置するホルダ配置工程と、前記ホルダ配置工程の後に、コイルを前記ホルダ上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装するコイル巻装工程と、前記コイル巻装工程の後に、前記コイルを前記ホルダ上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装したコイルユニットを、前記ユニットケースに組み入れ、この際に、前記ホルダを前記ユニットケースに取り付けるとともに、前記オイルダッシュポットを前記L字状の継鉄の上側脚片に上下方向に貫通固定するコイルユニット組入工程とを含むことを要旨とする。

0011

更に、本発明の別の態様に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置の製造方法は、ユニットケースにL字状の継鉄及び該L字状の継鉄の下側脚片の下端部に揺動自在に支持された可動鉄片を組み込んでおく継鉄組込工程と、ホルダを、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの前記接極子の上方に配置するホルダ配置工程と、前記ホルダ配置工程の後に、磁束バイパス用漏洩鉄片を前記ホルダの上面において所定位置に保持する漏洩鉄片保持工程と、前記漏洩鉄片保持工程の後に、コイルを前記磁束バイパス用漏洩鉄片上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装するコイル巻装工程と、前記コイル巻装工程の後に、前記コイルを前記磁束バイパス用漏洩鉄片上で前記オイルダッシュポットの周囲に直接巻装したコイルユニットを、前記ユニットケースに組み入れ、この際に、前記ホルダを前記ユニットケースに取り付けるとともに、前記オイルダッシュポットを前記L字状の継鉄の上側脚片に上下方向に貫通固定するコイルユニット組入工程とを含むことを要旨とする。

発明の効果

0012

本発明に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法によれば、コイルを巻き付けるボビンがないタイプの回路遮断器の電磁形過電流引外し装置において、磁束バイパス用漏洩鉄片を所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供できる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置を組み入れた回路遮断器の平面図である。但し、図1においては、ハンドルオン位置にある状態を示している。
図1の2−2線に沿う断面図である。但し、図2においては、磁束バイパス用漏洩鉄片及びホルダは一点鎖線で示してある。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置を組み入れた回路遮断器の平面図である。但し、図3においては、ハンドルがオフ位置にある状態を示している。
図3の4−4線に沿う断面図である。但し、図4においては、磁束バイパス用漏洩鉄片及びホルダは一点鎖線で示してある。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置の可動鉄片が揺動前の状態を模式的に示す断面図である。但し、図5においては、磁束バイパス用漏洩鉄片及びホルダは一点鎖線で示してある。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置の可動鉄片が揺動後の状態を模式的に示す断面図である。但し、図6においては、磁束バイパス用漏洩鉄片及びホルダは一点鎖線で示してある。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられるホルダの斜視図である。
図7の8−8線に沿う断面図である。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられる磁束バイパス用漏洩鉄片を斜め上方から見た斜視図である。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられる磁束バイパス用漏洩鉄片を斜め下方から見た斜視図である。
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置の製造方法を説明するためのユニットケースの一部を示す斜視図である。
図9に示す磁束バイパス用漏洩鉄片を図7に示すホルダによって保持した状態の斜視図である。
磁束バイパス用漏洩鉄片を保持したホルダを、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの接極子の上方に配置する工程を説明するための図である。
磁束バイパス用漏洩鉄片を保持したホルダを、下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの接極子の上方に配置した状態の斜視図である。
コイルをホルダの上方でオイルダッシュポットの周囲に直接巻装した状態の斜視図である。
コイルをホルダの上方でオイルダッシュポットの周囲に直接巻装したものを、ユニットケースに組み入れる工程を説明するための図である。
ユニットケースに組み込まれた電磁形過電流引外し装置の斜視図である。
本発明の第2実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられるホルダを斜め上方から見た斜視図である。
本発明の第2実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられるホルダを斜め下方から見た斜視図である。
本発明の第2実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられる磁束バイパス用漏洩鉄片を斜め上方から見た斜視図である。
本発明の第2実施形態に係る電磁形過電流引外し装置に用いられる磁束バイパス用漏洩鉄片を斜め下方から見た斜視図である。
図18に示すホルダを下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの接極子の上方に配置する工程を説明するための図である。
図18に示すホルダを下端に接極子を取り付けたオイルダッシュポットの接極子の上方に配置した状態の斜視図である。
図20に示す磁束バイパス用漏洩鉄片をホルダによって保持する工程を説明するための図である。
磁束バイパス用漏洩鉄片をホルダによって保持した状態の斜視図である。

実施例

0014

以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置を組み入れた回路遮断器は、図1乃至図4に示されており、回路遮断器1は、モールド樹脂製のユニットケース2内に、固定接触子3、可動接触子5、図示しない消弧装置、電磁形過電流引外し装置10、トリップ機構部20、及び開閉機構部30を備えている。

0015

ここで、ユニットケース2は、上下方向(図2における上下方向)、左右方向(図2における紙面に対して直交する方向)及び前後方向(図2における左右方向)に延びる略直方体形状に形成され、ユニットケース2内には、複数(本実施形態にあっては、3個)の極室が相間隔壁2a(図11参照)に隔てられて左右方向に隣接配置され、各極室毎に固定接触子3及び可動接触子5が配置されている。

0016

固定接触子3は、電源側端子4に接続され、一側面に固定接点3aを備えている。
また、可動接触子5は、図示しないリード線により負荷導電部材6に接続されている。負荷側導電部材6は、電磁形過電流引外し装置10の後述するコイル14の上端に接続され、コイル14の下端が負荷側端子7に接続されている。これにより、負荷側導電部材6は、コイル14を介して負荷側端子7に接続されることになる。また、可動接触子5は、固定接点3aに接触する可動接点5aを備えている。

0017

消弧装置は、極室内で電源側端子4と負荷側端子7との間に配置されて、可動接点5aが固定接点3aから開極するときに発生するアーク消弧する。
また、開閉機構部30は、可動接触子5の可動接点5aを固定接触子3の固定接点3aから開極動作及び可動接点5aを固定接点3aに閉極動作をさせるものである。開閉機構部30は、ハンドル31を図1及び図2に示すオン位置から図3及び図4に示すオフ位置に移動させたときに、可動接触子5の可動接点5aを固定接触子3の固定接点3aから開極動作させ、電源側端子4と負荷側端子7との間を非通電状態にする。一方、開閉機構部30は、ハンドル31を図3及び図4に示すオフ位置から図1及び図2に示すオン位置に移動させたときに、可動接触子5の可動接点5aを固定接触子3の固定接点3aに閉極動作させ、電源側端子4と負荷側端子7との間を通電状態にする。

0018

また、トリップ機構部20は、電磁形過電流引外し装置10の後述する可動鉄片15が揺動した際に、開閉機構部30をトリップ動作させて、可動接触子5の可動接点5aを固定接触子3の固定接点3aから開極動作させるものである。
そして、電磁形過電流引外し装置10は、後述するコイル14に流れる過電流を検出するものである。この電磁形過電流引外し装置10は、図17に示すように、ユニットケース2の各極室に対応した引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに収容され、図5に示すように、L字状の継鉄11と、オイルダッシュポット12と、接極子13と、コイル14と、可動鉄片15と、磁束バイパス用漏洩鉄片16と、ホルダ17とを備えている。

0019

ここで、L字状の継鉄11は、ユニットケース2の各極室に対応した引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに、取り付けられている。L字状の継鉄11は、図5に示すように、上側脚片11aと、上側脚片11aの前端図2及び図5における左端)から垂直下方に延びる下側脚片11bとを備えている。

0020

また、オイルダッシュポット12は、図5に示すように、上下方向に延び、上端近傍でL字状の継鉄11の上側脚片11aに貫通固定されている。オイルダッシュポット12の下端には、外方に突出するフランジ12aが設けられると共に、接極子13が取り付けられている。
また、コイル14は、定格電流が大きい仕様(例えば、定格電流が100A程度の仕様)に適した約φ5mm程度の線径を有し、中央にオイルダッシュポット12が挿通可能な寸法で予め巻回した形に成形されている。このコイル14は、図5に示すように、中央にオイルダッシュポット12を挿通させてオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装した形になる。そして、コイル14の上端には、負荷側導電部材6が接続され、コイル14の下端には、負荷側端子7が接続される。

0021

また、可動鉄片15は、図5に示すように、舌片15aと、舌片15aの前端から垂直上方に延びる脚片15bとを有するL字状に形成され、舌片15aがL字状の継鉄11の下側脚片11bの下端部11cに揺動自在に支持されている。
また、磁束バイパス用漏洩鉄片16は、磁気回路を流れる磁束の一部をバイパスさせるものであり、後に構成を詳述するが、図5に示すように、ホルダ17によって所定位置に保持されてとコイル14と接極子13との間に配置される。

0022

更に、ホルダ17は、後に構成を詳述するが、磁束バイパス用漏洩鉄片16を所定位置に保持するとともに、コイル14と接極子13との間に配置されて磁束バイパス用漏洩鉄片16をコイル14と接極子13との間に配置するものである。
このように構成された電磁形過電流引外し装置10において、コイル14に過電流(例えば、定格電流の200%A以上)が流れると、図5において破線矢印で示す、磁束がオイルダッシュポット12、継鉄11、可動鉄片15及び接極子13を流れる磁気回路Cを構成し、可動鉄片15の舌片15aが接極子13に吸引されて、可動鉄片15が、図6に示すように、継鉄11の下側脚片11bの下端部11cを中心に揺動する。これにより、可動鉄片15の脚片15bがトリップ機構部20を作動させる。これにより、開閉機構部30がトリップ動作し、可動接触子5の可動接点5aを固定接触子3の固定接点3aから開極動作し、電源側端子4と負荷側端子7との間が非通電状態になる。

0023

一方、電動機の始動電流負荷設備によって変わるので一概に数値を規定できないが、電動機の起動時など短時間(例えば、10ms)に過大電流(例えば、定格電流の800%A程度)がコイル14に流れる場合には、磁束バイパス用漏洩鉄片16によって磁気回路Cを流れる磁束の一部を、図5実線の矢印で示すように、バイパスBしているので、動作時間特性遅延し、可動鉄片15の舌片15aが接極子13に吸引されない。このため、可動鉄片15が誤動作することはない。

0024

次に、ホルダ17の構成を図7及び図8を参照して詳細に説明する。
ホルダ17は、図7に示すように、上面が後側(図7における右側)から前側にかけて徐々に板厚が厚くなるように形成された略直方体形状のホルダ本体17aを備えている。ホルダ本体17aの前側は、L字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する側となる。そして、ホルダ本体17aは、絶縁性合成樹脂を成形することによって形成され、ホルダ本体17aのやや後側よりの部分には、上下方向に貫通する貫通孔17bが形成されている。この貫通孔17bの直径は、オイルダッシュポット12が上下方向に挿通可能な直径に設定される。

0025

また、ホルダ本体17aには、図8に示すように、前面から貫通孔17bに向けて貫通孔17bに対して直交するように形成されたスリット17cが設けられている。スリット17cは、ホルダ本体17aの左右方向(図8における紙面に対して直交する方向)に貫通するように延びている。スリット17cには、磁束バイパス用漏洩鉄片16が前側から挿入可能となっている。更に、ホルダ本体17aのスリット17cの底部には、磁束バイパス用漏洩鉄片16を位置決め及び保持するための1対の保持突起17d(図8には1つの保持突起のみ図示)が設けられている。

0026

更に、ホルダ本体17aの右端部の下面には、下方に突出するとともに前後方向に延びる突条17eが設けられ、突条17eの前端には位置決めポスト17fが設けられている。また、ホルダ本体17aの右端部の突条17eよりも上方には、前後方向に延びる段部17gが設けられている。突条17e、位置決めポスト17f、及び段部17gの機能については後述する。

0027

次に、磁束バイパス用漏洩鉄片16の構成を図9及び図10を参照して説明する。
磁束バイパス用漏洩鉄片16は、鉄板打ち抜き加工することによって形成され、略矩形板状の基部16aを備えている。そして、基部16aの前側(図9における左側)、即ちL字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する側には、縁部16bが突出形成されている。一方、基部16aの後側、即ちオイルダッシュポット12側には、円弧状の切欠16cが形成されている。更に、基部16aの左右方向(図9における上下方向)の両端近傍には、1対の保持穴16dが設けられている。各保持穴16dには、磁束バイパス用漏洩鉄片16をホルダ17のスリット17cに挿入した際に、ホルダ17の各保持突起17dが入り込み、磁束バイパス用漏洩鉄片16のホルダ17に対する位置決め及び保持がなされる。

0028

次に、このように構成された電磁形過電流引外し装置10の製造方法、即ち組立方法について、図11乃至図17を参照して説明する。
電磁形過電流引外し装置10の組立に際し、先ず、図11に示すように、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに、L字状の継鉄11及びL字状の継鉄11の下側脚片11bの下端部に揺動自在に支持された可動鉄片15を組み込んでおく(継鉄組込工程)。この際に、L字状の継鉄11はユニットケース2に対し位置決めされた状態で組み付けられる。

0029

次いで、図12に示すように、磁束バイパス用漏洩鉄片16をホルダ17の内部で所定位置に保持する(漏洩鉄片保持工程)。この際に、磁束バイパス用漏洩鉄片16を、その後側(切欠16cがある側)を先頭にして、ホルダ17のスリット17cにホルダ17の前面側から挿入する。すると、磁束バイパス用漏洩鉄片16の各保持穴16dに各保持突起17dが入り込み、磁束バイパス用漏洩鉄片16のホルダ17に対する位置決め及び保持がなされる。そして、磁束バイパス用漏洩鉄片16の後側、即ち切欠16cが貫通孔17bに対峙する。

0030

そして、図13及び図14に示すように、磁束バイパス用漏洩鉄片16を保持したホルダ17を、下端に接極子13を取り付けたオイルダッシュポット12の接極子13の上方に配置する(ホルダ配置工程)。この際に、オイルダッシュポット12の上端からホルダ17の貫通孔17bを挿通してホルダ17をオイルダッシュポット12のフランジ12a上に配置する。ここで、磁束バイパス用漏洩鉄片16は、ホルダ17に対して位置決めがなされているから、貫通孔17bに対峙している切欠116cと貫通孔17bを挿通しているオイルダッシュポット12との間の間隔は、所定間隔に保持される。

0031

次いで、図15に示すように、コイル14をホルダ17上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装する(コイル巻装工程)。この際に、コイル14は中央にオイルダッシュポット12が挿通可能な寸法で予め巻回した形に成形されているので、オイルダッシュポット12の上端からコイル14の中央を挿通してコイル14ホルダ17上に配置する。なお、コイル14の下端には負荷側端子7がろう付けによって予め接続されている。コイル14をオイルダッシュポット12に挿通する際に、負荷側端子7がホルダ17に保持されている磁束バイパス用漏洩鉄片16と反対側(後側)となるようにする。このように、コイル14をホルダ17上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装することにより、図15に示すように、コイルユニットUが完成する。コイルユニットUは、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに組み入れ可能なように3つ用意される。

0032

最後に、図16及び図17に示すように、コイル14をホルダ17上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装した3つのコイルユニットUを、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに組み入れる(コイルユニット組入工程)。
この際に、各コイルユニットUにおいて、磁束バイパス用漏洩鉄片16側を先頭にして図16における矢印方向にコイルユニットUを進行させる。そして、ホルダ17の右端側の突条17eを、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された段差部41c(図16においては、引外し装置第1収容室41に形成された段差部41cのみ図示)に沿って、ホルダ17の右端側の段部17gを、引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された右側台座面41a(図16においては、引外し装置第1収容室41に形成された右側台座面41aのみ図示)に沿って、ホルダ17の左端側の下面を、引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された左側台座面41b(図16においては、引外し装置第1収容室41に形成された左側台座面41bのみ図示)に沿ってコイルユニットUを引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに収容する。そして、ホルダ17の位置決めポスト17fを、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された、図示しない位置決め穴に挿入する。これにより、各コイルユニットUのホルダ17がユニットケース2に位置決めされて取り付けられる。

0033

また、コイルユニット組入工程の際に、各コイルユニットUにおけるオイルダッシュポット12の上端部を各L字状の継鉄11の上側脚片11aに上下方向に貫通固定する。つまり、各コイルユニットUにおけるオイルダッシュポット12の上端部を各L字状の継鉄11の上側脚片11aに圧入する。
これにより、電磁形過電流引外し装置10は組み立てられる。組み立てられた電磁形過電流引外し装置10においては、磁束バイパス用漏洩鉄片16は、ホルダ17に対して位置決めがなされ、ホルダ17はユニットケース2に対して位置決めがなされ、L字状の継鉄11はユニットケース2に対し位置決めされた状態で組み付けられているので、磁束バイパス用漏洩鉄片16とL字状の継鉄11の下側脚片11bとの間の間隔は、所定間隔に保持される。

0034

このように、第1実施形態に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置10及びその製造方法によれば、ホルダ17が、磁束バイパス用漏洩鉄片16を所定位置に保持するとともに、オイルダッシュポット12の周囲に直接巻装されたコイル14とオイルダッシュポット12の下端部に設けられた接極子13との間に配置されて、磁束バイパス用漏洩鉄片16をコイル14と接極子13との間に配置するので、コイルを巻き付けるボビンがないタイプの回路遮断器の電磁形過電流引外し装置10において、磁束バイパス用漏洩鉄片16を所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供できる。

0035

また、第1実施形態に回路遮断器の電磁形過電流引外し装置10において、ホルダ17は、ホルダ本体17aの上下方向に貫通し、オイルダッシュポット12が上下方向に挿通可能な貫通孔17bと、ホルダ本体17aのL字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する面(前面)から貫通孔17bに向けて貫通孔17bに対して直交するように形成され、磁束バイパス用漏洩鉄片16を挿入可能なスリット17cと、ホルダ本体17aのスリット17cの底部に設けられた、磁束バイパス用漏洩鉄片16を位置決め及び保持するための保持突起17dとを備えている。

0036

また、第1実施形態の電磁形過電流引外し装置10において、磁束バイパス用漏洩鉄片16は、基部16aと、基部16aの、L字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する側に設けられた縁部16bと、基部16aの、オイルダッシュポット12側に設けられた切欠16cと、基部16aに設けられ、スリット17cの底部に設けられた保持突起17dが入り込む保持穴16dとを備えている。

0037

このため、磁束バイパス用漏洩鉄片16を、切欠16c側を先頭にして、ホルダ17のスリット17cに、ホルダ17のL字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する面(前面)側から挿入することにより、磁束バイパス用漏洩鉄片16の保持穴16dに保持突起17dが入り込み、磁束バイパス用漏洩鉄片16のホルダ17に対する位置決め及び保持を行うことができる。
そして、磁束バイパス用漏洩鉄片16をホルダ17の内部によって保持した後に、オイルダッシュポット12の上端からホルダ17の貫通孔17bを挿通して、磁束バイパス用漏洩鉄片16を保持したホルダ17を接極子13の上方に配置することができる。

0038

(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置について、図18乃至図25を参照して説明する。
ここで、第2実施形態に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置は、図1乃至図17に示した第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置10と基本構成は同様であるが、第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置10とは、ホルダの構成、磁束バイパス用漏洩鉄片の構成及び電磁形過電流引外し装置の組立方法が相違している。

0039

即ち、図18及び図19に示すように、第2実施形態に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置に用いられるホルダ19は、絶縁性の剛性樹脂を成形することによって形成された略直方体形状のホルダ本体19aを備えている。ホルダ本体19aのやや後側(図18における右側)よりの部分には、上下方向に貫通する貫通孔19bが形成されている。この貫通孔19bの直径は、オイルダッシュポット12(図22及び図23参照)が上下方向に挿通可能な直径に設定される。ホルダ本体19aの前側は、L字状の継鉄11の下側脚片11b(図16参照)に対向する側となる。

0040

また、ホルダ本体19aには、図18に示すように、ホルダ本体の前面から貫通孔19bに連通するように延びるとともに、上下方向に貫通する形で形成された連通路19cが設けられている。この連通路19cにより、ホルダ19は、連通路19cの前側からオイルダッシュポット12に対して装着可能となる。また、ホルダ本体19aの上面には、後述する磁束バイパス用漏洩鉄片18の保持穴18dに入り込んで磁束バイパス用漏洩鉄片18を位置決めするとともに保持する1対の保持突起19dが突出形成されている。

0041

更に、ホルダ本体19aの右端部の下面には、前後方向に延びる案内部19eが設けられ、案内部19eの前端には位置決めポスト19fが設けられている。また、ホルダ本体19aの右端部には、前後方向に延びる段部19gが設けられるとともに、ホルダ本体19aの左端部には、前後方向に延びる段部19hが設けられている。案内部19e、位置決めポスト19f、段部19g及び段部19hの機能については後述する。

0042

次に、図20及び図21に示すように、第2実施形態に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置に用いられる磁束バイパス用漏洩鉄片18は、鉄板を打ち抜き加工することによって形成され、略矩形板状の基部18aを備えている。そして、基部18aの前側(図20における左側)、即ちL字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する側には、縁部18bが突出形成されている。一方、基部18aの後側、即ちオイルダッシュポット12側には、円弧状の切欠18cが形成されている。更に、基部18aの左右方向(図20における上下方向)の両端近傍には、1対の保持穴18dが設けられている。各保持穴18dには、磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19の上面から取り付ける際に、ホルダ19の各保持突起19dが入り込んで磁束バイパス用漏洩鉄片18を位置決めするとともに保持する。

0043

次に、第2実施形態に係る電磁形過電流引外し装置の製造方法、即ち組立方法について、図22乃至図25及び図11図15乃至図17を参照して説明する。
電磁形過電流引外し装置の組立に際し、先ず、第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置と同様に、図11に示すように、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに、L字状の継鉄11及びL字状の継鉄11の下側脚片11bの下端部に揺動自在に支持された可動鉄片15を組み込んでおく(継鉄組込工程)。この際に、L字状の継鉄11はユニットケース2に対し位置決めされた状態で組み付けられる。

0044

次いで、第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置と異なり、図22及び図23に示すように、ホルダ19を、下端に接極子13を取り付けたオイルダッシュポット12の接極子13の上方に配置する(ホルダ配置工程)。この際に、ホルダ19を、連通路19cの前側からオイルダッシュポット12に対して装着しフランジ12a上に配置してもよいし、オイルダッシュポット12の上端からホルダ19の貫通孔19bを挿通してホルダ19をオイルダッシュポット12のフランジ12a上に配置してもよい。

0045

その後、第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置と異なり、図24及び図25に示すように、磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19の上面において所定位置に保持する(漏洩鉄片保持工程)。この際に、磁束バイパス用漏洩鉄片18の保持穴18dを、ホルダ19の上方側からホルダ19の保持突起19dに入れ込んで、磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19に対して位置決め及び保持する。これにより、磁束バイパス用漏洩鉄片18の切欠18cとオイルダッシュポット12との間の間隔は、所定間隔に保持される。

0046

次いで、第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置とほぼ同様に、図15に示すように(図15には磁束バイパス用漏洩鉄片18及びホルダ19の代わりに磁束バイパス用漏洩鉄片16及びホルダ17が図示されている)、コイル14を磁束バイパス用漏洩鉄片18上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装する(コイル巻装工程)。この際に、コイル14は中央にオイルダッシュポット12が挿通可能な寸法で予め巻回した形に成形されているので、オイルダッシュポット12の上端からコイル14の中央を挿通してコイル14を磁束バイパス用漏洩鉄片18上に配置する。なお、コイル14の下端には負荷側端子7がろう付けによって予め接続されている。コイル14をオイルダッシュポット12に挿通する際に、負荷側端子7が磁束バイパス用漏洩鉄片18と反対側(後側)となるようにする。このように、コイル14を磁束バイパス用漏洩鉄片18上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装することにより、コイルユニットが完成する。このコイルユニットは、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに組み入れ可能なように3つ用意される。

0047

最後に、第1実施形態に係る電磁形過電流引外し装置とほぼ同様に、図16及び図17図16及び図17には磁束バイパス用漏洩鉄片18及びホルダ19の代わりに磁束バイパス用漏洩鉄片16及びホルダ17が図示されている)に示すように、コイル14を磁束バイパス用漏洩鉄片18上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装した3つのコイルユニットを、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに組み入れる(コイルユニット組入工程)。

0048

この際に、各コイルユニットにおいて、磁束バイパス用漏洩鉄片18側を先頭にして図16における矢印方向にコイルユニットを進行させる。そして、ホルダ19の右端側の案内部19eを、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された段差部41c(図16においては、引外し装置第1収容室41に形成された段差部41cのみ図示)に沿って、ホルダ19の右端側の段部19gを、引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された右側台座面41a(図16においては、引外し装置第1収容室41に形成された右側台座面41aのみ図示)に沿って、ホルダ19の左端側の段部19hを、引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された左側台座面41b(図16においては、引外し装置第1収容室41に形成された左側台座面41bのみ図示)に沿ってコイルユニットを引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに収容する。そして、ホルダ19の位置決めポスト19fを、ユニットケース2の引外し装置第1収容室41、引外し装置第2収容室42、及び引外し装置第3収容室43のそれぞれに形成された、図示しない位置決め穴に挿入する。これにより、各コイルユニットのホルダ19がユニットケース2に位置決めされて取り付けられる。

0049

また、コイルユニット組入工程の際に、各コイルユニットにおけるオイルダッシュポット12の上端部を各L字状の継鉄11の上側脚片11aに上下方向に貫通固定する。つまり、各コイルユニットにおけるオイルダッシュポット12の上端部を各L字状の継鉄11の上側脚片11aに圧入する。
これにより、第2実施形態に係る電磁形過電流引外し装置は組み立てられる。組み立てられた電磁形過電流引外し装置においては、磁束バイパス用漏洩鉄片18は、ホルダ19に対して位置決めがなされ、ホルダ19はユニットケース2に対して位置決めがなされ、L字状の継鉄11はユニットケース2に対し位置決めされた状態で組み付けられているので、磁束バイパス用漏洩鉄片18とL字状の継鉄11の下側脚片11bとの間の間隔は、所定間隔に保持される。

0050

このように、第2実施形態に係る回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法によれば、ホルダ19が、磁束バイパス用漏洩鉄片18を所定位置に保持するとともに、オイルダッシュポット12の周囲に直接巻装されたコイル14とオイルダッシュポット12の下端部に設けられた接極子13との間に配置されて、磁束バイパス用漏洩鉄片18をコイル14と接極子13との間に配置するので、コイルを巻き付けるボビンがないタイプの回路遮断器の電磁形過電流引外し装置において、磁束バイパス用漏洩鉄片18を所定位置に固定することができる回路遮断器の電磁形過電流引外し装置及びその製造方法を提供できる。

0051

また、第2実施形態に回路遮断器の電磁形過電流引外し装置において、ホルダ19は、ホルダ本体19aの上下方向に貫通し、オイルダッシュポット12が上下方向に挿通可能な貫通孔19bと、ホルダ本体19aのL字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する面(前面)から貫通孔19bに連通するように延びるとともに、上下方向に貫通する形で形成され、L字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する面(前面)の側からオイルダッシュポット12に対して装着可能な連通路19cと、ホルダ本体19aの上面に突出形成され、磁束バイパス用漏洩鉄片18を位置決めするとともに保持する保持突起19dとを備えている。

0052

また、第2実施形態の電磁形過電流引外し装置において、磁束バイパス用漏洩鉄片18は、基部18aと、基部18aの、L字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する面(前面)の側に設けられた縁部18bと、基部18aの、オイルダッシュポット12側に設けられた切欠18cと、基部18aに設けられ、ホルダ本体19aの上面に突出形成された保持突起19dに保持される保持穴18dとを備えている。

0053

このため、ホルダ19を、連通路19cの、L字状の継鉄11の下側脚片11bに対向する面(前面)の側からオイルダッシュポット12に対して装着して、ホルダ19を接極子13の上方に配置した後に、磁束バイパス用漏洩鉄片18の保持穴18dを、ホルダ19の上方側からホルダ19の保持突起19dに入れ込んで、磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19に対して位置決め及び保持することができる。

0054

つまり、ホルダ19を、下端に接極子13を取り付けたオイルダッシュポット12の接極子13の上方に配置するホルダ配置工程の後に、磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19の上面において所定位置に保持する漏洩鉄片保持工程とすることができる。
このため、コイル14を磁束バイパス用漏洩鉄片18上でオイルダッシュポット12の周囲に直接巻装したコイルユニットをユニットケース2に組み込んだ後に、磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19から取り外すこともできるし、ホルダ19から取り外した磁束バイパス用漏洩鉄片18をホルダ19に取り付けることもできる。このため、コイルユニットをユニットケース2に組み込んだ後に、磁束バイパス用漏洩鉄片18を交換することができるので、コイルユニットをユニットケース2に組み込んだ後に磁束バイパス用漏洩鉄片18の厚さ及び形状を変えて磁束バイパス用漏洩鉄片18を取り付けることで、検出する電流値を調整することができる。

0055

以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、ホルダ17、19は、磁束バイパス用漏洩鉄片16、18を所定位置に保持するとともに、コイル14と接極子13との間に配置されて磁束バイパス用漏洩鉄片16、18をコイル14と接極子13との間に配置するものであればよく、必ずしも図7及び図8図18及び図19に示した例に限られない。
また、磁束バイパス用漏洩鉄片は、磁気回路を流れる磁束の一部をバイパスさせる形状に形成されればよく、必ずしも図9及び図10図20及び図21に示した例に限られない。

0056

1回路遮断器
2ユニットケース
10電磁形過電流引外し装置
11継鉄
11a 上側脚片
11b 下側脚片
12オイルダッシュポット
13接極子
14コイル
15可動鉄片
16 磁束バイパス用漏洩鉄片
16a 基部
16b 縁部
16c切欠
16d保持穴
17ホルダ
17a ホルダ本体
17b貫通孔
17cスリット
17d保持突起
18 磁束バイパス用漏洩鉄片
18a 基部
18b 縁部
18c 切欠
18d 保持穴
19 ホルダ
19a ホルダ本体
19b 貫通孔
19c連通路
19d 保持突起
U コイルユニット

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