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技術 推移矛盾収集装置、方法、及びプログラム

出願人 日本電信電話株式会社国立大学法人京都大学
発明者 東中竜一郎松尾義博高畠悠河原大輔黒橋禎夫
出願日 2015年5月15日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2015-100347
公開日 2016年12月22日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-218581
状態 特許登録済
技術分野 機械翻訳
主要キーワード 代表表記 エッフェル塔 フリーソフト 知的活動 カラム目 ワーカー 文集合 言語生成
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる。

解決手段

課題文提示部18が、課題文が表す事態前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、入力部20が、入力された前提となる事態を表す文を受け付け否定形変換部22が、入力された前提となる事態を表す文を否定形に変換し、出力部24が、否定形に変換された前提となる事態を表す文と課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力する。

概要

背景

自然言語処理における言語生成の分野では一貫した内容を持つ文章を生成することが重要である。しかし、コンピュータの生成する文章が一貫した内容を持つかを判定することは常識的な知識が必要となり簡単ではない。

たとえば、一貫性欠く場合として、生成された文章に矛盾が含まれる場合がある。たとえば、「パリに行ったことがないが、エッフェル塔に登った」という文は矛盾を含んでいる。「パリに行ったことがない」ことと「エッフェル塔に登ったこと」は矛盾するからである。

このような矛盾を含む文章の生成を避けるためには、矛盾の知識を用いてチェックする必要がある。

たとえば、「パリに行ったことがない」ことと「エッフェル塔に登ったこと」が矛盾しているという知識をコンピュータが持っていれば、先の例のような文は生成されることはない。

このような矛盾知識を取得する方法論として,コーパスから自動獲得する方法(非特許文献1参照)やクラウドソーシングインターネット上のユーザにデータ作成依頼する手法)を用いる方法などがある(非特許文献2参照)。

概要

クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる。課題文提示部18が、課題文が表す事態前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、入力部20が、入力された前提となる事態を表す文を受け付け否定形変換部22が、入力された前提となる事態を表す文を否定形に変換し、出力部24が、否定形に変換された前提となる事態を表す文と課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力する。

目的

本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる推移矛盾収集装置、方法、及びプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

課題文が表す事態前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面提示する課題文提示部と、入力された前記前提となる事態を表す文を受け付ける入力部と、前記入力された前記前提となる事態を表す文を否定形に変換し、前記否定形に変換された前記前提となる事態を表す文と前記課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力する否定形変換部と、を含む推移矛盾収集装置

請求項2

課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示する課題文提示部と、入力された前記後に通常起こる事態を表す文を受け付ける入力部と、前記入力された前記後に通常起こる事態を表す文を否定形に変換し、前記課題文と、前記否定形に変換された前記後に通常起こる事態を表す文とのペアを、後件否定となる推移矛盾ペアとして出力する否定形変換部と、を含む推移矛盾収集装置。

請求項3

前記課題文を過去形に変換する過去形変換部を更に含み、前記課題文提示部は、前記過去形変換部によって過去形に変換された前記課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示する請求項2記載の推移矛盾収集装置。

請求項4

課題文提示部、入力部、及び否定形変換部を含む推移矛盾収集装置における推移矛盾収集方法であって、前記課題文提示部が、課題文が表す事態の前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、前記入力部が、入力された前記前提となる事態を表す文を受け付け、前記否定形変換部が、前記入力された前記前提となる事態を表す文を否定形に変換し、前記否定形に変換された前記前提となる事態を表す文と前記課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力する推移矛盾収集方法。

請求項5

課題文提示部、入力部、及び否定形変換部を含む推移矛盾収集装置における推移矛盾収集方法であって、前記課題文提示部が、課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、前記入力部が、入力された前記後に通常起こる事態を表す文を受け付け、前記否定形変換部が、前記入力された前記後に通常起こる事態を表す文を否定形に変換し、前記課題文と、前記否定形に変換された前記後に通常起こる事態を表す文とのペアを、後件否定となる推移矛盾ペアとして出力する推移矛盾収集方法。

請求項6

過去形変換部が、前記課題文を過去形に変換することを更に含み、前記課題文提示部によって前記画面を提示することでは、前記過去形変換部によって過去形に変換された前記課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示する請求項5記載の推移矛盾収集方法。

請求項7

コンピュータを、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の推移矛盾収集装置を構成する各部として機能させるためのプログラム

技術分野

0001

本発明は、推移矛盾収集装置、方法、及びプログラム係り、特に、推移矛盾ペア収集するための推移矛盾収集装置、方法、及びプログラムに関する。

背景技術

0002

自然言語処理における言語生成の分野では一貫した内容を持つ文章を生成することが重要である。しかし、コンピュータの生成する文章が一貫した内容を持つかを判定することは常識的な知識が必要となり簡単ではない。

0003

たとえば、一貫性欠く場合として、生成された文章に矛盾が含まれる場合がある。たとえば、「パリに行ったことがないが、エッフェル塔に登った」という文は矛盾を含んでいる。「パリに行ったことがない」ことと「エッフェル塔に登ったこと」は矛盾するからである。

0004

このような矛盾を含む文章の生成を避けるためには、矛盾の知識を用いてチェックする必要がある。

0005

たとえば、「パリに行ったことがない」ことと「エッフェル塔に登ったこと」が矛盾しているという知識をコンピュータが持っていれば、先の例のような文は生成されることはない。

0006

このような矛盾知識を取得する方法論として,コーパスから自動獲得する方法(非特許文献1参照)やクラウドソーシングインターネット上のユーザにデータ作成依頼する手法)を用いる方法などがある(非特許文献2参照)。

先行技術

0007

Chikara Hashimoto, Kentaro Torisawa, Stijn De Saeger, Jong-Hoon Oh, and Jun'ichi Kazama. Excitatory or inhibitory: A new semantic orientation extracts contradiction and causality from the web. In Proceedings ofEMNLP2012, pp. 619-630, 2012.
高畠悠, 森田一, 河原大輔, 黒橋禎夫, 東中竜一郎,尾義博.クラウドソーシングを活用した事態間矛盾の分析分類,言語処理学会第21 回年次大会, pp.305-308,2015.

発明が解決しようとする課題

0008

非特許文献2では、矛盾を同時矛盾と推移矛盾に分類している。同時矛盾とは、同時に起こらないような事態についての矛盾であり、例えば、〈ごはんを食べる、ごはんを食べない〉、〈お腹が一杯だ、腹八分目だ〉などである。

0009

推移矛盾は、時間関係順序関係のある2つ事態についての矛盾である。時間・順序が前である事態を前件A、後ろである事態を後件Bと呼ぶ。AとBがこのような関係にあるとき、それぞれ次のような場合にAまたはBを否定するとそのペアは矛盾となる。

0010

前件否定について述べる。AがBの前提条件である場合を考える。たとえば、〈パスポートを持っている、海外旅行に行く〉のように、〈海外旅行に行く〉ための前提条件として、〈パスポートを持っていなければならない〉というような関係である。この時、Aの否定、すなわち前提条件の否定とBは矛盾事態ペアとなる。今の例では〈パスポートを持っていない、海外旅行に行く〉である。

0011

後件否定について述べる。Aであれば一般にBであるという場合を考える。たとえば、〈レストランに入る、何かを注文する〉のように、〈レストランに入る〉ならば一般に〈何かを注文する〉というような関係である。この時、Aと、Bの否定とは矛盾事態ペアとなる。今の例では〈レストランに入る、何も注文しない〉である。

0012

推移矛盾は、前件否定、後件否定のともに、クラウドソーシングでは獲得しにくいことが分かっている。なぜなら、同時矛盾が言葉の意味を反転させることで、ある程度作成できるのに対し、推移矛盾はそのような簡単な操作ではないからである。実際、非特許文献2では、前件否定の推移矛盾は一つも収集できていない。また、非特許文献1でも反義関係に着目したパターンを用いていることから、同時矛盾は自動獲得できても、推移矛盾の自動獲得はできない。

0013

本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる推移矛盾収集装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記目的を達成するために、第1の発明に係る推移矛盾収集装置は、課題文が表す事態の前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面提示する課題文提示部と、入力された前記前提となる事態を表す文を受け付ける入力部と、前記入力された前記前提となる事態を表す文を否定形に変換し、前記否定形に変換された前記前提となる事態を表す文と前記課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力する否定形変換部と、を含んで構成されている。

0015

第2の発明に係る推移矛盾収集方法は、課題文提示部、入力部、及び否定形変換部を含む推移矛盾収集装置における推移矛盾収集方法であって、前記課題文提示部が、課題文が表す事態の前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、前記入力部が、入力された前記前提となる事態を表す文を受け付け、前記否定形変換部が、前記入力された前記前提となる事態を表す文を否定形に変換し、前記否定形に変換された前記前提となる事態を表す文と前記課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力する。

0016

第1の発明及び第2の発明によれば、課題文が表す事態の前提となる事態を表す文をワーカーに入力させて、入力された前記前提となる事態を表す文を否定形に変換し、前記否定形に変換された前記前提となる事態を表す文と前記課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力することにより、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる。

0017

第3の発明に係る推移矛盾収集装置は、課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示する課題文提示部と、入力された前記事態を表す文を受け付ける入力部と、前記入力された前記事態を表す文を否定形に変換し、前記課題文と、前記否定形に変換された前記事態を表す文とのペアを、後件否定となる推移矛盾ペアとして出力する否定形変換部と、を含んで構成されている。

0018

第4の発明に係る推移矛盾収集方法は、課題文提示部、入力部、及び否定形変換部を含む推移矛盾収集装置における推移矛盾収集方法であって、前記課題文提示部が、課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、前記入力部が、入力された前記後に通常起こる事態を表す文を受け付け、前記否定形変換部が、前記入力された前記後に通常起こる事態を表す文を否定形に変換し、前記課題文と、前記否定形に変換された前記後に通常起こる事態を表す文とのペアを、後件否定となる推移矛盾ペアとして出力する。

0019

第3の発明及び第4の発明によれば、課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させて、入力された前記後に通常起こる事態を表す文を否定形に変換し、前記課題文と前記否定形に変換された前記後に通常起こる事態を表す文とのペアを、後件否定となる推移矛盾ペアとして出力することにより、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる。

0020

第3の発明に係る推移矛盾収集装置は、前記課題文を過去形に変換する過去形変換部を更に含み、前記課題文提示部は、前記過去形変換部によって過去形に変換された前記課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示することができる。

0021

第4の発明に係る推移矛盾収集方法は、過去形変換部が、前記課題文を過去形に変換することを更に含み、前記課題文提示部によって前記画面を提示することでは、前記過去形変換部によって過去形に変換された前記課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示することができる。

0022

また、第5の発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記の推移矛盾収集装置を構成する各部として機能させるためのプログラムである。

発明の効果

0023

以上説明したように、本発明の推移矛盾収集装置、方法、及びプログラムによれば、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる、という効果が得られる。

図面の簡単な説明

0024

本発明の実施の形態に係る推移矛盾収集装置の構成を示すブロック図である。
教示を表す画面の一例を示すイメージ図である。
教示を表す画面の一例を示すイメージ図である。
本発明の実施の形態における推移矛盾収集処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。

実施例

0025

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。

0026

<本実施の形態の概要
ある課題文が表す事態についての推移矛盾を、クラウドソーシングを用いて収集することを考える。課題文とは、〈選挙当選する〉などの何らかの事態を表した文である。なお、事態とは、述部と0個以上の項からなるものとする。

0027

前件否定とは、ある事態と、その事態の前提条件を否定している事態との関係である。しかし、矛盾すなわち前提条件の否定を考えるよりも、単に前提条件を考えるほうがワーカー(クラウドソーシングのユーザ)にとって簡単なタスクと考えられるため、ワーカーには前提条件を書いてもらう。〈選挙に当選する〉の場合、選挙に当選するための前提条件は〈選挙に立候補する〉や〈被選挙権を持っている〉だろう。このような文をワーカーに書いてもらう。そして、前提条件を自動的に変換し否定形にする。〈選挙に立候補する〉であれば〈選挙に立候補しない〉、〈被選挙権を持っている〉であれば〈被選挙権を持っていない〉のように変換する。最後に、否定形に変換した文と課題文をペアにして前件否定の矛盾とする。すなわち、〈選挙に立候補しない〉と〈選挙に当選する〉、〈被選挙権を持っていない〉と〈選挙に当選する〉という前件否定の推移矛盾が獲得できる。

0028

後件否定とは、ある事態と、その事態が起きた後通常の場合起こることを否定した事態との関係である。しかし、前件否定と同様に、矛盾すなわち通常の場合起こることの否定を考えるよりも、単に通常の場合起こることを考えるほうがワーカーにとって簡単なタスクであると考えられる。そこで、ワーカーには課題文を提示し、その後通常の場合起こることを書いてもらうことにする。このとき、課題文を過去形に自動的に変換する。これはワーカーに推移を考えやすくするためである。課題文が〈温泉に行く〉であると、〈温泉に行った〉のように変換する。ワーカーは、この課題文について通常の場合起こることを書いてもらう。たとえば、〈体を洗う〉や〈温泉に浸かる〉が入力されたとする。その後、これらの入力された文を否定形に自動的に変換する。〈体を洗わない〉や〈温泉に浸からない〉などである。こうすることによって、〈温泉に行く〉と〈体を洗わない〉、〈温泉に行く〉と〈温泉に浸からない〉という後件否定の推移矛盾が獲得できる。

0029

システム構成
本発明の実施の形態に係る推移矛盾収集装置10は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、後述する推移矛盾収集処理ルーチンを実行するための推移矛盾収集プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)とを備えたコンピュータで構成されている。CPUが推移矛盾収集プログラムを、内部記憶装置であるROMから読み込んで実行することにより、コンピュータが推移矛盾収集装置10として機能する。

0030

図1に示すように、推移矛盾収集装置10は、課題文集合12、課題文取得部14、過去形変換部16、課題文提示部18、入力部20、否定形変換部22、及び出力部24を備えている。

0031

課題文集合12には、事態を表す課題文の集合が記憶されている。

0032

課題文取得部14は、課題文集合12から一つ以上の課題文を取得する。

0033

過去形変換部16は、収集したい推移矛盾ペアが後件否定の推移矛盾ペアである場合、課題文取得部14によって取得した課題文を過去形に変換する。収集したい推移矛盾ペアが前件否定の場合は、課題文取得部14によって取得した課題文をそのまま課題文提示部18に送る。

0034

ここで、変換対象としている表現は、文内の末尾にある、動詞形容詞、活用のある接尾辞、及び判定詞である。

0035

従来既知形態素解析器JUMANを用いて、課題文に対して形態素解析処理を行い、形態素解析器JUMANの辞書をもとに、品詞と活用型、活用形ごとに処理を行う。基本的にはタ形に活用できる場合はタ形に変換する処理を行う。

0036

たとえば、以下は形態素解析器JUMANの「走る」に対する形態素解析結果である。

0037

走る はしる 走る動詞2 * 0子音動詞ラ行 10基本形2 "代表表記:走る/はしる"

0038

4カラム目が品詞、8カラム目が活用型(ナ形容詞,イ形容詞)、10カラム目が活用形である。この形態素解析結果をもとに、「走る」のタ形を形態素解析器の辞書から取得することで、「走った」が得られる。

0039

辞書にはタ形として、以下のようなエントリが存在する。

0040

走った はしった 走る動詞2 * 0子音動詞ラ行 10 タ形 10 "代表表記:走る/はしる"

0041

本実施の形態では、形態素解析器にJUMANを用いているが、フリーソフトであるChasen やMecabなどを用いてもよい。

0042

なお、過去形の変換については、以下の(1)〜(4)に示す場合のみ例外的な処理を行う。

0043

(1)変換元の表現が命令形の場合(たとえば、「走れ」)は、当該表現を過去形にできないため、そのまま出力する。

0044

(2)変換元の表現が形容詞「いい」の場合、辞書に基づいてそのまま変換すると「いかった」になってしまい不自然なため、「よかった」に置き換える。

0045

(3)変換元の表現が動詞「いる」の場合、「いる」は「居た」と「炒った」など、どちらに変換するべきか曖昧なため、「いた」に固定的に変換する。

0046

(4)変換元の表現が、判定詞、ナ形容詞の場合、ダ列タ形とデアル列タ形の2つの変換候補があるため、ダ列タ形に固定し、変換する。

0047

この処理によって、「温泉に行く」という課題文であれば、「温泉に行った」が得られる。そして、この変換された課題文は、課題文提示部18に送られる。

0048

課題文提示部18は、課題文取得部14から得られた課題文、もしくは過去形変換部16から送られた過去形に変換された課題文を教示とともに表示した画面をワーカーに提示する。教示とは、ワーカーにどのような文を入力して欲しいかを伝える指示であり、前件否定を収集する場合、後件否定を収集する場合、それぞれ異なる教示を用いる。なお、収集される文の質を高めるために、関連性の低い文の入力を避けるようにとの注意事項も同時に提示している。

0049

前件否定を収集する場合、図2に示すような、課題文が表す事態の前提となる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示し、後件否定を収集する場合、図3に示すような、課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させるための画面を提示する。

0050

入力部20は、課題文提示部18が課題文及び教示を表す画面を提示した後、ワーカーに対して、入力フィールドを有する画面を提示し、ワーカーからの入力を待つ。ワーカーが入力を終え、入力を終了したことが入力終了のボタン押下によって示されたら、入力された文を受け付け、否定形変換部22に送る。

0051

否定形変換部22は、入力部20が受け付けた入力文を否定形に変換する。

0052

ここで、変換対象としている表現は、文内の末尾にある、動詞、形容詞、一部の接尾辞、及び判定詞である。形態素解析器JUMANを用いて、入力された文に対して形態素解析処理を行い、形態素解析器JUMANの辞書をもとに、以下の(1)〜(5)に示すように品詞と活用型、活用形ごとに変換処理を行う。

0053

(1)入力された文の末尾が動詞である場合、以下のように変換処理を行う。

0054

末尾の動詞が未然形の場合(入力が否定形の場合)、基本形に変換し、以降の接尾辞等を削除する(走らない→ 走る)。
末尾の動詞がタ形の場合、未然形+"なかった"の形に変換する(走った→ 走らなかった)。
末尾の動詞が命令形の場合、基本形+"な"の形に変換する(走れ→ 走るな)。
例外として、末尾の動詞が「いる」、「ある」、サ変動詞である場合、個別に対応する否定形へ変換する。
それ以外の場合には、未然形+"ない"の形に変換する(走る→ 走らない)。

0055

(2)入力された文の末尾がナ形容詞の場合、以下のように変換処理を行う。

0056

末尾のナ形容詞がテ形・ジャ形+"ない"の場合、基本形に変換し、以降を削除する(綺麗でない,綺麗じゃない→綺麗だ)。
末尾のナ形容詞がテ形・ジャ形+"なかった"の場合、タ形に変換する(綺麗でなかった,綺麗じゃなかった→ 綺麗だった)。
末尾のナ形容詞がタ形の場合、テ形+"なかった" の形に変換する。
それ以外の場合、テ形+"ない"の形に変換する。

0057

(3)入力された文の末尾がイ形容詞の場合、以下のように変換処理を行う。

0058

末尾のイ形容詞が"ない"の場合、「ある」の対応する形に置き換える(方法がない→ 方法がある)。
末尾のイ形容詞が連用形の場合、基本形に変換し、以降を削除する(欲しくない→ 欲しい)。
末尾のイ形容詞が連用形+"なかった"の場合、タ形に変換する(欲しくなかった→ 欲しかった)。
それ以外の場合、連用形+"ない"の形に変換する(欲しい→ 欲しくない)。

0059

(4)入力された文の末尾が接尾辞(「ない」を除く)の場合、以下のように変換処理を行う。

0060

末尾の接尾辞が連用形+"ない"の場合、基本形に変換する(走りたくない→ 走りたい)。
末尾の接尾辞が連用形+"なかった"の場合、タ形に変換する。
末尾の接尾辞が基本形の場合、未然形+"ない"の形に変換する(走りたい→ 走りたくない)。
末尾の接尾辞がタ形の場合、連用形+"なかった"の形に変換する。

0061

(5)入力された文の末尾が判定詞の場合、以下のように変換処理を行う。

0062

末尾の判定詞がタ形の場合、"でなかった"に置き換える(雨だった→ 雨でなかった)。
末尾の判定詞がテ形・ジャ形+"ない"の場合、基本形に置き換える(雨じゃない→ 雨だ)。
末尾の判定詞がテ形・ジャ形+"なかった"の場合、タ形に置き換える(雨じゃなかった→ 雨だった)。
それ以外の場合、テ形+"ない"の形に変換する(雨だ→ 雨でない)。

0063

上記のようにして否定形に変換された入力文は出力部24に送られる。

0064

出力部24は、課題文取得部14が取得した課題文と、否定形に変換された入力文とのペアを、推移矛盾ペアとして出力する。前件否定を取得する場合、受け取った否定形に変換された入力文と課題文をこの順番でペアとする。後件否定を取得する場合、課題文と受け取った否定形に変換された入力文をこの順番でペアとする。

0065

<推移矛盾収集装置の作用>
次に、本実施の形態に係る推移矛盾収集装置10の作用について説明する。まず、前件否定の推移矛盾ペア又は後件否定の推移矛盾ペアを収集する指示が入力されると、推移矛盾収集装置10では、図4に示す推移矛盾収集処理ルーチンが実行される。

0066

まず、ステップS100において、課題文集合12から、課題文を取得する。ステップS102では、後件否定の推移矛盾ペアを収集するのか否かを判定する。後件否定の推移矛盾ペアを収集する場合には、ステップS104へ移行し、一方、前件否定の推移矛盾ペアを収集する場合には、ステップS106へ移行する。

0067

ステップS104では、上記ステップS100で取得した課題文を過去形に変換する。

0068

ステップS106では、上記ステップS100で取得した課題文、及び前件否定又は後件否定を入力させる教示を表した画面をワーカーに対して提示する。

0069

そして、ステップS108では、入力フィールドを有する画面を提示し、ワーカーにより入力された文を受け付けたか否かを判定する。ワーカーが、入力フィールドに対して前件否定又は後件否定となる文を入力すると、ステップS110へ進む。

0070

ステップS110では、上記ステップS108で受け付けた入力文を否定形に変換する。そして、ステップS112において、前件否定の推移矛盾ペアを収集するのか否かを判定する。前件否定の推移矛盾ペアを収集する場合には、ステップS114へ移行し、上記ステップS110で否定形に変換された入力文と、上記ステップS100で取得した課題文とのペアを、前件否定の推移矛盾ペアとして出力し、推移矛盾収集処理ルーチンを終了する。
一方、後件否定の推移矛盾ペアを収集する場合には、ステップS116へ移行し、上記ステップS100で取得した課題文と、上記ステップS110で否定形に変換された入力文とのペアを、後件否定の推移矛盾ペアとして出力し、推移矛盾収集処理ルーチンを終了する。

0071

<収集実験
本発明によって推移矛盾が収集できるかを一般的なクラウドソーシングサービスを用いて評価したところ、課題文が表す事態が起こるための前提条件を、20名のワーカーにそれぞれ2文以上書いてもらい否定形変換をすることで、48の前件否定の推移矛盾ペアを得ることができた。また、課題文が表す事態が起きた後に通常起こることを、20名のワーカーにそれぞれ2文以上書いてもらい否定形変換をすることで、44の後件否定の推移矛盾ペアを得ることができた。この収集実験により、本発明が単純にワーカーに矛盾を書いてもらうということでは得られない推移矛盾を取得できることが示された。

0072

以上説明したように、本実施の形態に係る推移矛盾収集装置によれば、課題文が表す事態の前提となる事態を表す文をワーカーに入力させて、入力された前提となる事態を表す文を否定形に変換し、否定形に変換された、前提となる事態を表す文と、課題文とのペアを、前件否定となる推移矛盾ペアとして出力することにより、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる。

0073

また、課題文が表す事態の後に通常起こる事態を表す文をワーカーに入力させて、入力された後に通常起こる事態を表す文を否定形に変換し、課題文と、否定形に変換された、後に通常起こる事態を表す文とのペアを、後件否定となる推移矛盾ペアとして出力することにより、クラウドソーシングを用いて推移矛盾ペアを効率的に獲得できる。

0074

また、収集した推移矛盾ペアを用いることにより、言語生成システムにおいて、矛盾しない発話の生成が実現され、ユーザにとって理解しやすい文章がコンピュータによって生成されるようになる。これにより、人間の知的活動を促進することができる。

0075

なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。

0076

例えば、前件否定となる推移矛盾ペアと後件否定となる推移矛盾ペアとを収集する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、前件否定となる推移矛盾ペアのみ、又は後件否定となる推移矛盾ペアのみを収集するようにしてもよい。

0077

また、本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施の形態として説明したが、外部の記憶装置記録媒体等に格納されたプログラムを随時読み込んで、またインターネットを介してダウンロードして実行するようにしてもよい。また、当該プログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。

0078

10推移矛盾収集装置
12 課題文集合
14 課題文取得部
16 過去形変換部
18 課題文提示部
20 入力部
22否定形変換部
24 出力部

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    【課題・解決手段】ベクトル化装置(2)は、文字列に応じたベクトルを生成する。ベクトル化装置は、取得部(22〜24)と、記憶部(21)と、演算処理部(20)とを備える。取得部は、文字列を取得する。記憶部... 詳細

  • 株式会社日立製作所の「 計算機システム及び文書の分類方法」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】文書の分類結果とともに、分類の根拠をユーザに提示する計算機システム及び文書の分類方法を提供する。【解決手段】計算機システムは、文書のデータの入力を受け付け、文書及び文書の要素を構成要素とする非... 詳細

  • 株式会社NTTドコモの「 情報提供システム」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】ユーザによって用いられる蓋然性が高いキーワードを精度良く提供する情報提供システムを提供する。【解決手段】情報提供システムは、対象ユーザを含む複数の閲覧者が第1情報源から提供される第1コンテンツ... 詳細

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