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技術 エンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法

出願人 いすゞ自動車株式会社
発明者 廣澤友章
出願日 2015年5月15日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-099802
公開日 2016年12月22日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 2016-217168
状態 特許登録済
技術分野 その他の吸気量を増加させるための吸気装置 推進装置の冷却,吸排気,燃料タンクの配置 機械または機関の冷却一般
主要キーワード 主冷却回路 熱膨張体 エア抜き性 水冷式熱交換器 導出通路 空冷式インタークーラ 車速風 エンジン用ラジエータ
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図面 (15)

課題

エンジン本体と過給機過給された吸気との両方を冷却して排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上しつつ、ラジエータの数を増やすことなく装置の重厚長大化を抑制するエンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法を提供する。

解決手段

水冷式インタークーラ14の副冷却回路40に、冷却水W1がエンジン本体16を冷却する主冷却回路31のラジエータ34を経由せずに循環する第一冷却回路41と、冷却水W2がそのラジエータ34を経由して循環する第二冷却回路42と、副冷却回路40の流路を、ウォータポンプ32の出口における出口温度Toutがコンプレッサ13の出口の吸気温度Ta未満の場合に、第一冷却回路41に切り換え、一方、出口温度Toutが吸気温度Ta以上の場合に、第二冷却回路42に切り換える冷却回路切換機構と、を備えて構成した。

概要

背景

エンジン用冷却装置には、エンジン本体に加えて、過給機過給された吸気冷却水によって冷却する水冷式熱交換器を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。

しかし、エンジンの低回転時や低負荷時の水冷式熱交換器に供給される冷却水の温度が過給器出口の吸気の温度以上の場合には、吸気を冷却できずに却って吸気の温度が上昇し、燃焼時の必要吸気量が確保できずに排気ガス性能が悪化するという問題や、その必要吸気量を確保するために過給圧を上げるとタービン仕事増加に伴って燃費が悪化するという問題があった。

そこで、上記の装置は、エンジン本体に供給される冷却水を冷却するためのエンジン用ラジエータとは別に、水冷式熱交換器に供給される冷却水を冷却するためのインタークーララジエータとの二つのラジエータを備えて、水冷式熱交換器に供給される冷却水の温度が過給器の出口の吸気の温度以上の場合には、インタークーラ冷却用のラジエータの水量を調節することで、排気ガス性能の悪化を抑制しながら燃費を向上している。

しかし、エンジン用ラジエータとインタークーラ冷却用ラジエータとの二つのラジエータを備えることは、装置の重厚長大化を招き、結果として燃費が悪化するという新たな問題が生じていた。

概要

エンジン本体と過給機で過給された吸気との両方を冷却して排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上しつつ、ラジエータの数を増やすことなく装置の重厚長大化を抑制するエンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法を提供する。水冷式インタークーラ14の副冷却回路40に、冷却水W1がエンジン本体16を冷却する主冷却回路31のラジエータ34を経由せずに循環する第一冷却回路41と、冷却水W2がそのラジエータ34を経由して循環する第二冷却回路42と、副冷却回路40の流路を、ウォータポンプ32の出口における出口温度Toutがコンプレッサ13の出口の吸気温度Ta未満の場合に、第一冷却回路41に切り換え、一方、出口温度Toutが吸気温度Ta以上の場合に、第二冷却回路42に切り換える冷却回路切換機構と、を備えて構成した。

目的

本発明の目的は、エンジン本体と過給機で過給された吸気との両方を冷却して排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上しつつ、ラジエータの数を増やすことなく装置の重厚長大化を抑制することができるエンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

冷却水が、ウォータポンプエンジン本体、ラジエータ及び該ラジエータをバイパスするバイパス通路のどちらか一方、並びに、該ウォータポンプの順に循環する主冷却回路と、冷却水が、過給機過給された吸気を冷却する水冷式熱交換器に循環する副冷却回路と、を備えたエンジン用冷却装置において、前記副冷却回路に、冷却水が、前記ウォータポンプ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環する第一冷却回路と、冷却水が、前記ウォータポンプ、前記ラジエータ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環する第二冷却回路と、前記水冷式熱交換器に流れる冷却水の流路を、前記ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が前記過給機の出口における吸気の吸気温度未満の場合に、前記第一冷却回路に切り換え、一方、該出口温度が該吸気温度以上の場合に、前記第二冷却回路に切り換える冷却回路切換機構と、を備えたことを特徴とするエンジン用冷却装置。

請求項2

前記冷却回路切換機構を、前記第一冷却回路の前記ウォータポンプから前記水冷式熱交換器までの間に介設された第一バルブと、前記第二冷却回路の前記ウォータポンプから前記ラジエータまでの間に介設された第二バルブと、該第一バルブ及び該第二バルブの開度をそれぞれ調節する制御を行う制御装置で構成し、前記制御装置を、前記出口温度と前記吸気温度とを比較する制御を行って、前記出口温度が前記吸気温度未満の場合には、前記第一バルブを開側の開度にする、及び前記第二バルブを閉側の開度にする制御をそれぞれ行い、一方、該出口温度が該吸気温度以上の場合には、前記第一バルブを閉側の開度にする、及び前記第二バルブを開側の開度にする制御をそれぞれ行う構成にした請求項1に記載のエンジン用冷却装置。

請求項3

前記主冷却回路の前記エンジン本体からの出口と前記ラジエータとの間にサーモスタットを介設すると共に、該主冷却回路の前記ラジエータと前記ウォータポンプとの間に第三バルブを介設し、前記制御装置を、前記サーモスタットによる前記ラジエータに流れる冷却水の流量に応じて前記第三バルブの開度を調節する制御を行う構成にした請求項2に記載のエンジン用冷却装置。

請求項4

前記主冷却回路の前記ラジエータと前記エンジン本体への入口との間にサーモスタットを介設した請求項2に記載のエンジン用冷却装置。

請求項5

前記制御装置に、エンジン回転数及びエンジン出力トルクに基づいて前記出口温度が前記吸気温度未満になる第一領域と、該出口温度が該吸気温度以上になる第二領域とが設定されたマップデータを備え、前記制御装置を、前記出口温度と前記吸気温度とを比較する制御を行うことに代えて、前記エンジン本体の運転状態と前記マップデータとを比較する制御を行い、該エンジン本体の運転状態が前記第一領域の場合には、前記第一バルブを開側の開度にする、及び前記第二バルブを閉側の開度にする制御をそれぞれ行い、一方、前記第二領域の場合には、前記第一バルブを閉側の開度にする、及び前記第二バルブを開側の開度にする制御をそれぞれ行う構成にしたう構成にした請求項2〜4のいずれか1項に記載のエンジン用冷却装置。

請求項6

前記制御装置を、前記エンジン本体の運転が停止した場合には、前記第一バルブ及び前記第二バルブを開側の開度にする制御を行う構成にした請求項2〜5のいずれか1項に記載のエンジン用冷却装置。

請求項7

前記冷却回路切換機構を、前記副冷却回路の流路を、前記エンジン本体の暖機中は、前記第一冷却回路に切り換える構成にした請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンジン用冷却装置。

請求項8

冷却水を、ウォータポンプ、エンジン本体、ラジエータ及び該ラジエータをバイパスするバイパス通路のどちらか一方、並びに、該ウォータポンプの順に循環して該エンジン本体を冷却すると共に、冷却水を、過給機で過給された吸気を冷却する水冷式熱交換器に循環して該水冷式熱交換器を冷却するエンジンの冷却方法において、前記ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が前記過給機の出口における吸気の吸気温度未満のときは、冷却水を、前記ウォータポンプ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環して前記水冷式熱交換器を冷却し、前記出口温度が前記吸気温度以上のときは、冷却水を、前記ウォータポンプ、前記ラジエータ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環して前記水冷式熱交換器を冷却することを特徴とするエンジンの冷却方法。

技術分野

0001

本発明は、エンジン用冷却装置及びエンジン冷却方法に関し、より詳細には、エンジン本体と過給機過給された吸気との両方を冷却して排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上しつつ、ラジエータの数を増やすことなく装置の重厚長大化を抑制するエンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法に関する。

背景技術

0002

エンジン用冷却装置には、エンジン本体に加えて、過給機で過給された吸気を冷却水によって冷却する水冷式熱交換器を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。

0003

しかし、エンジンの低回転時や低負荷時の水冷式熱交換器に供給される冷却水の温度が過給器出口の吸気の温度以上の場合には、吸気を冷却できずに却って吸気の温度が上昇し、燃焼時の必要吸気量が確保できずに排気ガス性能が悪化するという問題や、その必要吸気量を確保するために過給圧を上げるとタービン仕事増加に伴って燃費が悪化するという問題があった。

0004

そこで、上記の装置は、エンジン本体に供給される冷却水を冷却するためのエンジン用ラジエータとは別に、水冷式熱交換器に供給される冷却水を冷却するためのインタークーラ用ラジエータとの二つのラジエータを備えて、水冷式熱交換器に供給される冷却水の温度が過給器の出口の吸気の温度以上の場合には、インタークーラ冷却用のラジエータの水量を調節することで、排気ガス性能の悪化を抑制しながら燃費を向上している。

0005

しかし、エンジン用ラジエータとインタークーラ冷却用ラジエータとの二つのラジエータを備えることは、装置の重厚長大化を招き、結果として燃費が悪化するという新たな問題が生じていた。

先行技術

0006

実公平6−25637号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、エンジン本体と過給機で過給された吸気との両方を冷却して排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上しつつ、ラジエータの数を増やすことなく装置の重厚長大化を抑制することができるエンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

上記の目的を達成する本発明のエンジン用冷却装置は、冷却水が、ウォータポンプ、エンジン本体、ラジエータ及び該ラジエータをバイパスするバイパス通路のどちらか一方、並びに、該ウォータポンプの順に循環する主冷却回路と、冷却水が、過給機で過給された吸気を冷却する水冷式熱交換器に循環する副冷却回路と、を備えたエンジン用冷却装置において、前記副冷却回路に、冷却水が、前記ウォータポンプ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環する第一冷却回路と、冷却水が、前記ウォータポンプ、前記ラジエータ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環する第二冷却回路と、前記水冷式熱交換器に流れる冷却水の流路を、前記ウォータポンプの出口における冷却水の
出口温度が前記過給機の出口における吸気の吸気温度未満の場合に、前記第一冷却回路に切り換え、一方、該出口温度が該吸気温度以上の場合に、前記第二冷却回路に切り換える冷却回路切換機構と、を備えたことを特徴とするものである。

0009

また、上記の目的を達成する本発明のエンジンの冷却方法は、冷却水を、ウォータポンプ、エンジン本体、ラジエータ及び該ラジエータをバイパスするバイパス通路のどちらか一方、並びに、該ウォータポンプの順に循環して該エンジン本体を冷却すると共に、冷却水を、過給機で過給された吸気を冷却する水冷式熱交換器に循環して該水冷式熱交換器を冷却するエンジンの冷却方法において、前記ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が前記過給機の出口における吸気の吸気温度未満のときは、冷却水を、前記ウォータポンプ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環して前記水冷式熱交換器を冷却し、前記出口温度が前記吸気温度以上のときは、冷却水を、前記ウォータポンプ、前記ラジエータ、前記水冷式熱交換器、前記ウォータポンプの順に循環して前記水冷式熱交換器を冷却することを特徴とする方法である。

発明の効果

0010

本発明のエンジン用冷却装置及びエンジンの冷却方法によれば、ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が過給機の出口における吸気の吸気温度未満の場合には、主冷却回路のラジエータを介さない第一冷却回路で水冷式熱交換器に冷却水を供給し、この出口温度が吸気温度以上の場合には、主冷却回路のラジエータを介す第二冷却回路で水冷式熱交換器に冷却水を供給するようにしたので、冷却水の出口温度が吸気温度以上になるエンジンの低回転時や低負荷時の領域でも、第二冷却回路によりラジエータで冷却されて温度が吸気温度未満になる冷却水を水冷式熱交換器に供給して、その水冷式熱交換器によって過給機で過給される吸気を冷却することができる。これにより、エンジンの低回転時や低負荷時の領域における過給機の仕事を増加することなく、吸気の量を増加することができるので、排気ガス性能の悪化を抑制しながら、燃費を向上することができる。

0011

また、主冷却回路と副冷却回路とで一つのラジエータを共用させるように構成したので、水冷式熱交換器における吸気の冷却のためにラジエータの数を増やすことなく、装置の重厚長大化を抑制できる。これにより、エンジンルーム省スペース化を図ると共に燃費をより向上することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の第一実施形態のエンジン用冷却装置を例示する構成図であり、ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が過給機の出口の吸気の吸気温度未満の場合を示す。
本発明の第一実施形態のエンジン用冷却装置を例示する構成図であり、冷却水の出口温度が吸気温度以上の場合を示す。
図1のエンジン本体の燃料噴射量と、冷却水の出口温度、吸気温度、及び水冷式熱交換器の入口における冷却水の入口温度との関係を例示するマップデータである。
図1及び図2に示すエンジン用冷却装置の第一変形例を例示する構成図である。
図1及び図2に示すエンジン用冷却装置の第二変形例を例示する構成図である。
図1及び図2に示すエンジン用冷却装置の第三変形例を例示する構成図である。
本発明の第二実施形態のエンジン用冷却装置を例示する構成図であり、エンジン本体の暖機中を示す。
本発明の第二実施形態のエンジン用冷却装置を例示する構成図であり、ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が過給機の出口における吸気の吸気温度未満の場合を示す。
本発明の第二実施形態のエンジン用冷却装置を例示する構成図であり、ウォータポンプの出口における冷却水の出口温度が過給機の出口における吸気の吸気温度未満の場合を示す。
本発明の第二実施形態のエンジン用冷却装置を例示する構成図であり、冷却水の出口温度が吸気温度以上の場合を示す。
本発明の実施形態のエンジンの冷却方法を例示するフロー図である。
図7のエンジン本体のエンジン回転数及び出力トルクに基づいて設定された第一領域及び第二領域を例示するマップデータである。
図7図10に示すエンジン用冷却装置の第一変形例を例示する構成図である。
図7図10に示すエンジン用冷却装置の第二変形例を例示する構成図である。

実施例

0013

以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の第一実施形態からなるエンジン用冷却装置30を例示する。なお、図中の一点鎖線制御信号を示している。

0014

このエンジン用冷却装置30は、車両に搭載されたエンジン10を冷却するものである。このエンジン10においては、車両の走行時などにおいて吸気通路11へ吸入された吸気Aは、ターボチャージャー12のコンプレッサ(過給機)13により圧縮されて高温になり、水冷式インタークーラ(水冷式熱交換器)14で冷却された後に、インテークマニホールド15を経てエンジン本体16に供給される。エンジン本体16に供給された吸気Aは、気筒17に噴射された燃料と混合されて燃焼して熱エネルギーを発生させた後に、排気ガスGとなってエキゾーストマニホールド18から排気通路19へ排気されて、ターボチャージャー12のタービン20を駆動した後に図示しない排気ガス浄化装置浄化されてから大気中へ放出される。このエンジン10の燃料噴射量などは制御装置21が制御している。

0015

エンジン用冷却装置30はエンジン本体16を冷却する主冷却回路31と、水冷式インタークーラ14を冷却する副冷却回路40とを備えている。主冷却回路31においては、冷却水Wが、ウォータポンプ32、エンジン本体16、サーモスタット33、ラジエータ34が中途の位置に介設された第一冷却通路35及びそのラジエータ34をバイパスするバイパス通路36のどちらか一方、並びにウォータポンプ32の順に循環している。

0016

ウォータポンプ32は、機械式であって、エンジン本体16の回転動力クランクシャフト22から無端状のベルトギア機構などの動力伝達機構23を介して伝達され、この回転動力により駆動されている。

0017

サーモスタット33は、主冷却回路31のエンジン本体16の出口側に配置されている。このサーモスタット33は、温度上昇に伴って膨張し温度低下に伴って収縮する性質を有する熱膨張体により伸縮動作するリフタ(図示しない)を有して、エンジン本体16で加熱された冷却水Wの温度に応じてそのリフタが伸縮することで、第一冷却通路35及びバイパス通路36に流れる冷却水Wの流量を調節している。なお、このサーモスタット33に、リフト電熱により強制的に伸縮動作させる電熱式サーモスタットを用いてもよい。

0018

このように、主冷却回路31のエンジン本体16の出口側にサーモスタット33が配置されて出口側で冷却水Wの水温が制御される、すなわち出口制御のエンジン用冷却装置30は、エア抜き性を向上でき、かつキャビテーションの発生を抑制できるので耐久性の向上に有利になり、特に、トラックなどの大型車両には好適である。

0019

ラジエータ34は、エンジン10及びエンジン用冷却装置30が搭載された車両の前方側に配置されて、このラジエータ34の後方にはクランクシャフト22に連結されて駆動する冷却ファン37が配置されている。このラジエータ34は、車速風後続の冷却ファン37による冷却風とを利用して内部を通過する冷却水Wを冷却している。

0020

このようなエンジン用冷却装置30において、副冷却回路40が、第一冷却回路41と、第二冷却回路42と、冷却回路切換機構とを備えて構成される。この第一冷却回路41は、図1に示すように、冷却水W1が、ウォータポンプ32、水冷式インタークーラ14、及びウォータポンプ32の順に循環する回路であり、第二冷却回路42は、図2に示すように、冷却水W2が、ウォータポンプ32、ラジエータ34、水冷式インタークーラ14、ウォータポンプ32の順に循環する回路である。また、冷却回路切換機構は、第一冷却回路41及び第二冷却回路42を切り換える機構である。

0021

そして、その冷却回路切換機構が、ウォータポンプ32の出口における冷却水Wの出口温度Toutがコンプレッサ13の出口における吸気Aの吸気温度Ta未満のときは、副冷却回路40の流路を第一冷却回路41に切り換え、出口温度Toutが吸気温度Ta以上のときは、副冷却回路40の流路を第二冷却回路42に切り換えるように構成される。

0022

なお、冷却回路切換機構としては、副冷却回路40の流路を第一冷却回路41及び第二冷却回路42のどちらかに切り換えることができる機構であれば、特に限定されないが、第一冷却回路41のウォータポンプ32から水冷式インタークーラ14までの間に介設された第一バルブ43と、第二冷却回路42のウォータポンプ32からラジエータ34までの間に介設された第二バルブ44と、第一バルブ43及び第二バルブ44の開度をそれぞれ調節する制御を行う制御装置21で構成することが望ましい。

0023

第一冷却回路41は、ラジエータ34を含まない回路であって、ウォータポンプ32の出口及び水冷式インタークーラ14の入口を接続する第一導入通路45と、水冷式インタークーラ14の出口及びウォータポンプ32の入口を接続する導出通路46とから構成される。なお、第一導入通路45は、ウォータポンプ32の出口に直接接続されてもよく、導出通路46もウォータポンプ32の入口に直接接続されてもよい。

0024

また、第一冷却回路41は、エンジン本体16が高負荷、高回転の運転状態のときの、つまり、ウォータポンプ32の吐出流量が最大となったときの流量に応じた回路である。この第一冷却回路41を循環する冷却水W1の温度は、ウォータポンプ32の出口における冷却水Wの出口温度Toutと同様になる。

0025

第二冷却回路42は、冷却水W2をラジエータ34に経由させる回路であって、ウォータポンプ32の出口及びラジエータ34の入口を接続する第二冷却通路47と、ラジエータ34の出口及び水冷式インタークーラ14の入口を接続する第二導入通路48と、導出通路46とから構成される。なお、第二冷却通路47はウォータポンプ32の出口に直接接続されてもよく、第二導入通路48も水冷式インタークーラ14の入口に直接接続されてもよい。

0026

また、第二冷却回路42においては、エンジン本体16が低負荷、低回転の運転状態のときに、つまり、主冷却回路31を循環する冷却水Wが主にサーモスタット33によりバイパス通路を流れているときに切り換えられる回路であり、第一冷却回路41と比較して低流量のときのための回路である。この第二冷却回路42を循環し、ラジエータ34を経由した冷却水W2の温度は、ウォータポンプ32の出口における冷却水Wの出口温度Toutよりも低い温度になる。

0027

第一バルブ43は、第一導入通路45に介設されており、制御装置21から送られた制御信号(電流値)により開閉して第一導入通路45を開放及び遮断する開閉弁、開閉を繰り返して第一導入通路45を流れる冷却水W1の流量を調節可能な流量制御弁、あるいはロータリーバルブ比例制御弁などの開度が調節されて流量を調節可能な流量制御弁で構成される。

0028

第二バルブ44は、第二冷却通路47に介設されており、制御装置21から送られた制御信号(電流値)により開閉して第二冷却通路47を開放及び遮断する開閉弁、開閉を繰り返して第二冷却通路47を流れる冷却水W2の流量を調節可能な流量制御弁、あるいはロータリーバルブや比例制御弁などの開度が調節されて流量を調節可能な流量制御弁で構成される。

0029

制御装置21は、ウォータポンプ32の出口における冷却水Wの出口温度Toutを検知する第一水温センサ50と、コンプレッサ13の出口における吸気Aの吸気温度Taを検知する吸気温度センサ51と、に接続されている。

0030

第一水温センサ50は、ウォータポンプ32の出口からエンジン本体16の入口までの間に配置されることが好ましく、ウォータポンプ32の出口から第一導入通路45の分岐までの間に配置されることがより好ましい。吸気温度センサ51は、コンプレッサ13の出口から水冷式インタークーラ14の吸気Aの入口までの間に配置されることが好ましい。なお、第一水温センサ50に代えて、エンジン本体16の出口に配置された第二水温センサの検知した水温に基づいてウォータポンプ32の出口における冷却水Wの出口温度Toutを推定する手段を用いてもよい。

0031

図3は、気筒17に噴射される燃料噴射量Qeと、ウォータポンプ32の出口における冷却水Wの出口温度Tout、コンプレッサ13の出口における吸気Aの吸気温度Ta、及び水冷式インタークーラ14の入口における冷却水W1、W2の入口温度Tinの関係を例示している。なお、直線が出口温度Tout、一点鎖線が吸気温度Ta、及び点線が入口温度Tinを示している。

0032

出口温度Toutは、エンジン本体16を冷却した後の冷却水Wがその温度に応じてサーモスタット33により第一冷却通路35及びバイパス通路36のそれぞれに、あるいはどちらか一方に分配されることで、所定範囲内の設定温度T1になるように調節されている。この温度T1は、エンジン10の仕様により予め設定されており、例えば、65℃以上、105℃以下に設定される。

0033

一方、吸気温度Taは燃料噴射量Qeに比例して高くなり、所定の燃料噴射量Q1でその設定温度T1に等しくなる。従って、この吸気温度Taは、設定温度T1よりも低い領域と、設定温度T1以上になる領域とを有している。

0034

そこで、このエンジン用冷却装置30は、吸気温度Taが出口温度Tout、つまり設定温度T1よりも低い領域においては、冷却回路切換装置により副冷却回路40の流路を第二冷却回路42に切り換える。これにより、冷却水W2がラジエータ34で冷却されることによって、入口温度Tinが吸気温度Taよりも低くなり、その吸気温度Taよりも低い温度の冷却水W2が水冷式インタークーラ14に供給されることにより、コンプレッサ13で過給された吸気Aを冷却することができる。

0035

一方、吸気温度Taが出口温度Tout以上の領域においては、冷却回路切換装置により副冷却回路40の流路を第一冷却回路41に切り換える。これにより、サーモスタット33により主冷却回路31において冷却水Wがラジエータ34により冷却される場合には
、副冷却回路40の第一冷却回路41によってラジエータ34を使用することなくコンプレッサ13で過給された吸気Aを冷却することができる。

0036

このように冷却回路切換装置により副冷却回路40の流路を切り換えるようにしたので、出口温度Toutが吸気温度Ta以上になるエンジン10の低回転時や低負荷時の領域でも第二冷却回路42によりラジエータ34で冷却されて温度Tが吸気温度Ta未満になる冷却水W2を水冷式インタークーラ14に供給して、その水冷式インタークーラ14によってコンプレッサ13で過給される吸気Aを冷却することができる。これにより、エンジン10の低回転時や低負荷時の領域におけるコンプレッサ13の仕事を増加することなく、過給圧を高めることができるので、排気ガス性能の悪化を抑制しながら、燃費を向上することができる。

0037

また、主冷却回路31と副冷却回路40とで一つのラジエータ34を共用させるように構成したので、水冷式インタークーラ14の冷却のためにラジエータの数を増やすことなく、エンジン用冷却装置30の重厚長大化を抑制できる。これにより、エンジンルームの省スペース化を図ると共に燃費をより向上することができる。

0038

なお、上記の実施形態は、第一水温センサ50及び吸気温度センサ51の検出値を比較して、副冷却回路40の流路を切り換える構成について説明したが、どちらか一方の検出値の代わりに、制御装置21に予め設定された目標温度を記憶させておき、その目標温度と他方の検出値とを比較して流路を切り換える構成にしてもよい。

0039

また、第一実施形態は、第二冷却通路47がウォータポンプ32の出口及びラジエータ34の入口を接続する構成を例に説明したが、図4に示すように、第二冷却通路47をエンジン本体16の出口とラジエータ34とを接続する構成にしてもよい。

0040

また、第一実施形態は主冷却回路31のエンジン本体16の出口側にサーモスタット33を配置した出口制御のエンジン用冷却装置30を説明したが、図5に示すように、主冷却回路31のエンジン本体16の入口側にサーモスタット33を配置した入口制御のエンジン用冷却装置30にも適用することができる。入口制御の場合は、出口制御と比較して冷却水Wの温度調整の面で有利になる。

0041

また、第一実施形態は導出通路46をラジエータ34とウォータポンプ32との間に接続した例を説明したが、図6に示すように、導出通路46をエンジン本体16からの出口とサーモスタット33との間に接続してもよい。

0042

図7図10は、本発明の第二実施形態からなるエンジン用冷却装置30を例示する。

0043

この第二実施形態のエンジン用冷却装置30は、図7に示すように、エンジン本体16の暖機中は、冷却回路切換機構により副冷却回路40の流路を第一冷却回路41に切り換えるように構成される。

0044

また、第一実施形態の構成に加えて、主冷却回路31のウォータポンプ32とラジエータ34との間に第三バルブ49が介設され、制御装置21が、サーモスタット33によるラジエータ34に流れる冷却水Wの流量に応じて第三バルブ49の開度を調節する制御を行うように構成される。具体的には、サーモスタット33によりラジエータ34が介設された第一冷却通路35の流量が多くなった場合に、第三バルブ49を開側の開度にする制御を行い、一方、第一冷却通路35の流量が少なくなった場合に、第三バルブ49を閉側の開度にする制御を行うように構成される。

0045

第三バルブ49は、制御装置21から送られた制御信号(電流値)により開閉してラジエータ34とウォータポンプ32との間を開放及び遮断する開閉弁、開閉を繰り返してラジエータ34からウォータポンプ32に流れる冷却水Wの流量を調節可能な流量制御弁、あるいはロータリーバルブや比例制御弁などの開度が調節されて流量を調節可能な流量制御弁で構成される。

0046

このエンジン用冷却装置30を搭載したエンジン10の冷却方法を、図7図10及び図11に示すフローチャートに基づいて制御装置21の機能として以下に説明する。なお、このフローチャートの制御は、エンジン本体16が始動したときに、つまりウォータポンプ32が駆動開始したときに開始されるものとする。

0047

まず、ステップS10では、制御装置21が、エンジン本体16が暖機中か否かを判定する。エンジン本体16の暖機は、具体的には、始動キーによりエンジン本体16が始動してからエンジン本体16を冷却した後の冷却水Wの温度が、すなわち第二水温センサ52の検知したエンジン温度Teが、例えば、60℃以上、80℃以下に設定された所定温度になるまでである。なお、エンジン本体16の暖機中か否かの判定においては、エンジン温度Teによる判定に限定されずに、例えば、エンジンオイルの温度などで判定しもよい。このステップS10で、エンジン本体16が暖機中の場合には、ステップS20へ進み、エンジン本体16が暖機中でない場合にはステップS30へ進む。

0048

次いで、ステップS20では、図7に示すように、制御装置21が、第一バルブ43を開側に開き、第二バルブ44及び第三バルブ49を閉側に閉じる。このとき、第一バルブ43を全開の開度、第二バルブ44及び第三バルブ49を全閉の開度にするとよい。

0049

次いで、ステップS30では、制御装置21が、第一水温センサ50の検知した出口温度Toutが吸気温度センサ51の検知した吸気温度Ta以上か否かを判定する。このステップS30で、出口温度Toutが吸気温度Ta以上の場合には、ステップS40へ進み、一方、出口温度Toutが吸気温度Ta未満の場合には、ステップS50へ進む。

0050

次いで、ステップS50では、図8に示すように、制御装置21が、第一バルブ43を閉側に閉じ、第二バルブ44を開側に開き、及び第三バルブ49を閉側に閉じる。このとき、第一バルブ43は冷却水W1が第一冷却回路41を流れないように全閉の開度が好ましい。また、第二バルブ44は、出口温度Toutを設定温度T1に維持でき、かつラジエータ34を通過後の入口温度Tinを吸気温度Ta未満となるようにエンジン10の運転状態に比例した開度、すなわち、エンジン10の運転状態が低回転、低負荷の場合には、より小さい開度で、エンジン10の運転状態が高回転、高負荷の場合にはより大きい開度になるように制御されることが好ましい。加えて、第三バルブ49は、サーモスタット33による第一冷却通路35へ流れる冷却水Wの流量に比例した閉側の開度に制御されることが好ましい。

0051

このステップS40が行われることで、ラジエータ34を通過して吸気温度Taより低い温度に冷却された冷却水W2が水冷式インタークーラ14に供給されて、吸気Aを冷却する。

0052

また、このステップS40でエンジン10の運転状態が高回転、高負荷に近づく場合には、燃料噴射量Qeが増加し、図9に示すように、それに伴ってサーモスタット33により第一冷却通路35に流れる冷却水Wの流量が多くなる。このように、第一冷却通路35に流れる冷却水Wの流量が多くなると、吸気温度Taが出口温度Toutに近づくと共に、出口温度Toutが入口温度Tinに近づいていく。そして、所定の燃料噴射量Q1で出口温度Tout、吸気温度Ta、及び入口温度Tinがそれぞれ等しくなる。

0053

一方、ステップS50では、図10に示すように、制御装置21が、第一バルブ43を開側に開き、第二バルブ44を閉側に閉じ、及び第三バルブ49を開側に開く。このとき、第一バルブ43は全開の開度が好ましい。また、第二バルブ44は冷却水W2が第二冷却回路42に流れないように全閉の開度が好ましい。加えて、第三バルブ49はサーモスタット33による第一冷却通路35へ流れる冷却水Wの流量に比例した開側の開度に制御されることが好ましい。

0054

このステップS50が行われることで、主冷却回路31では、サーモスタット33により冷却水Wが第一冷却通路35を経由して循環し、副冷却回路40では、冷却水W1が第一冷却回路41を経由して循環する。

0055

また、このステップS50でエンジン10の運転状態が低回転、低負荷に近づく場合には、燃料噴射量Qeが低減し、それに伴ってサーモスタット33によりバイパス通路36に流れる冷却水Wの流量が多くなる、このように、バイパス通路36に流れる冷却水Wの流量が多くなると、出口温度Toutが吸気温度Taに近づいて、所定の燃料噴射量Q1以下になると、出口温度Toutが吸気温度Taよりも高くなる。

0056

次いで、ステップS60では、制御装置21が、エンジン10が停止したか否かを判定する。このステップS60では、エンジン本体16の気筒17への燃料の噴射の停止、エンジン回転数、及びウォータポンプ32の回転数などでエンジン10の停止を判定している。このステップS60で、エンジン10が停止したと判定した場合には、ステップS70へ進み、一方、エンジン10が停止していないと判定した場合には、ステップS30へ戻る。

0057

次いで、ステップS70では、制御装置21が、第一バルブ43、第二バルブ44、及び第三バルブ49の全てを開側に開いて、スタート戻り、このフローチャートの制御は完了する。

0058

このような制御を行うようにしたので、エンジン本体16とコンプレッサ13で過給された吸気Aとの両方を冷却して排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上しつつ、ラジエータの数を増やすことなく装置の重厚長大化を抑制することができる。

0059

また、エンジン10の暖機中にステップS20を行うようにしたので、主冷却回路31では、サーモスタット33により冷却水Wがバイパス通路36を経由して循環し、副冷却回路40では、冷却水W1が第一冷却回路41を経由して循環する。つまり、暖機中に第一冷却回路41を利用して、コンプレッサ13で過給された吸気Aから水冷式インタークーラ14を介して冷却水W1を温めることで、暖機が促進できるので、暖機時間の短縮に有利になる。

0060

加えて、エンジン10を停止する、すなわち、ウォータポンプ32が停止するときにステップS70を行うようにしたので、ウォータポンプ32の停止時に、第一バルブ43、第二バルブ44、及び第三バルブ49の全てを開いておくことで、ウォータポンプ32が停止している間のエア抜き性を向上でき、かつウォータポンプ32が駆動を再開したときのキャビテーションの発生を抑制できるので、耐久性の向上に有利になる。

0061

さらに、第三バルブ49をラジエータ34とウォータポンプ32との間に介設して、サーモスタット33によるラジエータ34に流れる冷却水Wの流量に応じて第三バルブ49の開度を調節するようにしたので、出口温度Toutが吸気温度Ta以上の場合には、ステップS40で第三バルブ49を閉側の開度にすることができる。これにより、第二冷却回路42により水冷式インタークーラ14を冷却する場合には、ラジエータ34からウォータポンプ32に冷却水Wが流れないようにすることができ、エンジン10の運転状態が低回転、低負荷時の場合に、冷却水Wの出口温度Toutを設定温度T1に確実に維持しながら、冷却水W2の入口温度Tinを吸気温度Ta未満の温度に確実に下げて吸気Aを冷却することができる。

0062

上記のエンジン用冷却装置30において、制御装置21が、エンジン回転数及びエンジン出力トルクに基づいて出口温度Toutが吸気温度Ta未満になる第一領域R1と、出口温度Toutが吸気温度Ta以上になる第二領域R2とが設定されたマップデータM1を備え、エンジン本体16の運転状態とマップデータM1とを比較する制御を行い、エンジン本体16の運転状態が第一領域R1の場合には、第一バルブ43を開側の開度にする、及び第二バルブ44を閉側の開度にする制御をそれぞれ行い、一方、第二領域R2の場合には、第一バルブ43を閉側の開度にする、及び第二バルブ44を開側の開度にする制御をそれぞれ行うように構成されることが望ましい。

0063

図12はマップデータM1を例示している。このマップデータM1は、予め実験試験により第一領域R1及び第二領域R2が設定されて、制御装置21に記憶されている。第一領域R1は、エンジン本体16の運転状態が高回転、高負荷の領域であって、出口温度Toutが吸気温度Ta未満になる領域である。また、第二領域R2は、エンジン本体16の運転状態が低回転、低負荷の領域であって、出口温度Toutが吸気温度Ta以上になる領域である。

0064

このように、第一水温センサ50及び吸気温度センサ51の検出値を比較する制御を行うことに代えて、エンジン本体16の運転状態とマップデータM1とを比較することで、センサの数を低減してコストダウンを図ることができると共に、副冷却回路40の流路の切り換えの応答性を向上することができる。

0065

なお、第二実施形態は、ラジエータ34とウォータポンプ32との間に第三バルブ49を介設した構成を例に説明したが、図13に示すように、第三バルブ49の代わりに第二サーモスタット53を介設してもよい。この第二サーモスタット53の動作温度帯は、サーモスタット33の動作温度帯よりも低い温度に設定すると、サーモスタット33により冷却水Wが第一冷却通路35に流れる場合に、その冷却水Wが第二サーモスタット53でき止められることを回避することができる。

0066

また、上記の第一及び第二実施形態のエンジン用冷却装置30は、図14に示すように、第一のターボチャージャー12に加えて、第二ターボチャージャー24を備えた多段過給システムを搭載したエンジン10にも適用することができる。

0067

このエンジン10においては、排気ガスGが第二ターボチャージャー24のタービン25と第一のターボチャージャー12のタービン20とを順に通過してそれぞれを駆動している。吸気Aは、第一のターボチャージャー12のコンプレッサ13で過給された後に、水冷式インタークーラ14で冷却され、さらに、第二ターボチャージャー24のコンプレッサ26で過給された後に、空冷式インタークーラ27で冷却されている。

0068

このような多段過給システムにおいては、コンプレッサ13、26により連続して過給されるため、特に、コンプレッサ13、26の間に介設された水冷式インタークーラ14の冷却性能を向上する必要がある。そこで、このようなエンジン10に上記の第一及び第二実施形態を適用することで、多段過給システムによって過給圧を高めることができると共に、吸気Aの吸気温度Taを下げることにより排気ガス性能の悪化を回避しながら燃費を向上することができる。

0069

また、上記の第一及び第二実施形態のエンジン用冷却装置30は、出口温度Toutと吸気温度Taとを比較して、冷却回路切換機構により第一冷却回路41及び第二冷却回路42を切り換える構成にしたが、入口温度Tinと吸気温度Taとを比較して切り換えることもできる。この場合には、図3に示すように、入口温度Tinが吸気温度Taに等しくなることを切り換えのタイミングにするとよい。

0070

また、第二実施形態のエンジン用冷却装置30は、エンジン10の暖機中に副冷却回路40の流路を第一冷却回路41に切り換える構成を例に説明したが、エンジン本体16の排気量や水冷式インタークーラ14の冷却性能によっては、暖機が促進できない場合もある。そのような場合には、エンジン10の暖機中に、制御装置21が第一バルブ43、第二バルブ44、及び第三バルブ49の全てを全閉する制御を行うように構成することで、エンジン10の暖機を促進することができる。

0071

13コンプレッサ(過給機)
14水冷式インタークーラ(水冷式熱交換器)
16エンジン本体
21制御装置
30エンジン用冷却装置
31主冷却回路
32ウォータポンプ
33サーモスタット
34ラジエータ
36バイパス通路
40副冷却回路
41 第一冷却回路
42 第二冷却回路
43 第一バルブ
44 第二バルブ
49 第三バルブ
50 第一水温センサ
51吸気温度センサ
Ta吸気温度
Tout出口温度
W冷却水
W1 冷却水
W2 冷却水

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