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技術 タール除去装置及びガス化設備

出願人 株式会社IHI
発明者 ペタノムアンチャン
出願日 2015年5月18日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-100692
公開日 2016年12月22日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2016-216555
状態 特許登録済
技術分野 固体物質からの合成ガス等の製造 工業ガス
主要キーワード 空気流通管 熱エネルギ効率 オイル供給流路 循環冷却装置 オイル循環装置 多孔プレート 循環洗浄水 タール除去装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

タールを含有する生成ガスのタールを簡略且つ小型の構成により効率的に除去する。

解決手段

容器本体2の側方から導入したタールを含有する生成ガス3を上方へ向かわせる傾斜した冷却板15と、生成ガス3を冷却して凝縮した水を冷却板15上に落下させる凝縮器16、17を有する凝縮部5と、充填物31が充填されて凝縮部5の上部に配置した充填層32、33と、充填層32、33の充填物31にオイル9を噴霧する噴霧ノズル35を有して、タールを吸収したオイルが下方へ落下する吸収部6と、凝縮部5の冷却板15の下方に配置して水8とオイル9とタール10の比重分離を行うデカンタ部7を備える。

概要

背景

近年、バイオマス一般廃棄物等を原料として水素一酸化炭素の有用な生成ガスを製造する小型のガス化設備が研究されている。小型のガス化設備で得られた生成ガスは、小規模発電を行う発電システムガスタービン(デュアルフューエルエンジン)の燃料として用いることができる。

バイオマスはあらゆる地域において比較的容易に入手することができるため、バイオマスを原料とした小規模のガス化発電システムが実現できれば、大型の発電設備を持たない地域においても容易に発電を行って電気を供給できるため、小規模のガス化発電システムのための小型のガス化設備及び小型のタール除去装置の開発が望まれている。

小型のガス化設備としては、燃焼に必要な酸素の供給を制限した条件のもとでバイオマスを熱分解する部分燃焼方式によって比較的均一な生成ガスを製造するようにしたものがある。このような部分燃焼方式によるガス化設備においても、燃焼のように殆どが二酸化炭素水蒸気になるものとは異なり、物質酸化途中段階で留めるために、生成ガス中にはタール(高分子炭化水素)が含まれる。

このタールは、生成ガスが高温の状態ではガス状を呈しているが、温度が降下すると粘りのある凝縮物となり、このタールは配管や装置内に付着して閉塞等のトラブルを起こす問題がある。従って、このタールをいかに処理するかが、ガス化設備の普及の鍵となっている。

生成ガスからタールを除去するためのタール除去装置としては、特許文献1に示されるタール含有ガス洗浄方法及び装置がある。特許文献1のタール除去装置は、循環洗浄油を噴射してタール含有ガスと接触させることにより、タール含有ガス中のタールのうち相対的に沸点の高い成分(重質タール)を除去する油スクラバーと、油スクラバーで浄化したガス循環洗浄水を噴射してタール含有ガスと接触させることにより、タール含有ガス中に含まれる相対的に沸点の低い成分(軽質タール)を除去する水スクラバーとを有する。そして、油スクラバーには、処理液を重質タールと油に分離する固液分離装置と、固液分離装置からの油を貯留する洗浄油タンクと、該洗浄油タンクの油を冷却して前記油スクラバーに導く洗浄油冷却器を備えている。又、水スクラバーには、処理液を水と軽質タールに分離するための油水分離器を備え、更に、油水分離器で分離した水を冷却して前記水スクラバーに導く洗浄水冷却器を備えている。

概要

タールを含有する生成ガスのタールを簡略且つ小型の構成により効率的に除去する。容器本体2の側方から導入したタールを含有する生成ガス3を上方へ向かわせる傾斜した冷却板15と、生成ガス3を冷却して凝縮した水を冷却板15上に落下させる凝縮器16、17を有する凝縮部5と、充填物31が充填されて凝縮部5の上部に配置した充填層32、33と、充填層32、33の充填物31にオイル9を噴霧する噴霧ノズル35を有して、タールを吸収したオイルが下方へ落下する吸収部6と、凝縮部5の冷却板15の下方に配置して水8とオイル9とタール10の比重分離を行うデカンタ部7を備える。

目的

バイオマスはあらゆる地域において比較的容易に入手することができるため、バイオマスを原料とした小規模のガス化発電システムが実現できれば、大型の発電設備を持たない地域においても容易に発電を行って電気を供給できるため、小規模のガス化発電システムのための小型のガス化設備及び小型のタール除去装置の開発が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

容器本体の側方から導入したタールを含有する生成ガスを上方へ向かわせる傾斜した冷却板と、生成ガスを冷却して凝縮した水を前記冷却板に落下させる凝縮器を有する凝縮部と、充填物充填されて前記凝縮部の上部に配置した充填層と、該充填層の前記充填物にオイル噴霧する噴霧ノズルを有して、タールを吸収したオイルが下方へ落下する吸収部と、前記凝縮部の冷却板の下方に配置して水とオイルとタールの比重分離を行うデカンタ部を備えたことを特徴とするタール除去装置

請求項2

前記デカンタ部で分離したオイルを前記吸収部の前記噴霧ノズルに循環供給するオイル循環装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタール除去装置。

請求項3

前記凝縮部の前記凝縮器は、前記容器本体を横切って配置される冷媒流通管冷却器からの冷却媒体を循環供給する循環冷却装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタール除去装置。

請求項4

前記凝縮部の前記冷却板は、傾斜板に設けた冷媒流通管に空気を供給する空気冷却板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のタール除去装置。

請求項5

空気を供給して原料燃焼を行うと共に水蒸気を供給して原料のガス化を行うことにより生成ガスを生成するガス化炉と、請求項1〜4のいずれか1つに記載のタール除去装置を備えたガス化設備であって、前記凝縮部の冷却板は空気冷却板であり、該空気冷却板により加熱した空気を前記ガス化炉に供給する空気供給流路と、前記デカンタ部で分離した水を前記ガス化炉からの生成ガスと熱交換し、得られた水蒸気を前記ガス化炉に供給する水蒸気供給流路を備えたことを特徴とするガス化設備。

技術分野

0001

本発明は、タールを含有する生成ガスのタールを簡略且つ小型の構成により効果的に除去するタール除去装置及びガス化設備に関する。

背景技術

0002

近年、バイオマス一般廃棄物等を原料として水素一酸化炭素の有用な生成ガスを製造する小型のガス化設備が研究されている。小型のガス化設備で得られた生成ガスは、小規模発電を行う発電システムガスタービン(デュアルフューエルエンジン)の燃料として用いることができる。

0003

バイオマスはあらゆる地域において比較的容易に入手することができるため、バイオマスを原料とした小規模のガス化発電システムが実現できれば、大型の発電設備を持たない地域においても容易に発電を行って電気を供給できるため、小規模のガス化発電システムのための小型のガス化設備及び小型のタール除去装置の開発が望まれている。

0004

小型のガス化設備としては、燃焼に必要な酸素の供給を制限した条件のもとでバイオマスを熱分解する部分燃焼方式によって比較的均一な生成ガスを製造するようにしたものがある。このような部分燃焼方式によるガス化設備においても、燃焼のように殆どが二酸化炭素水蒸気になるものとは異なり、物質酸化途中段階で留めるために、生成ガス中にはタール(高分子炭化水素)が含まれる。

0005

このタールは、生成ガスが高温の状態ではガス状を呈しているが、温度が降下すると粘りのある凝縮物となり、このタールは配管や装置内に付着して閉塞等のトラブルを起こす問題がある。従って、このタールをいかに処理するかが、ガス化設備の普及の鍵となっている。

0006

生成ガスからタールを除去するためのタール除去装置としては、特許文献1に示されるタール含有ガス洗浄方法及び装置がある。特許文献1のタール除去装置は、循環洗浄油を噴射してタール含有ガスと接触させることにより、タール含有ガス中のタールのうち相対的に沸点の高い成分(重質タール)を除去する油スクラバーと、油スクラバーで浄化したガス循環洗浄水を噴射してタール含有ガスと接触させることにより、タール含有ガス中に含まれる相対的に沸点の低い成分(軽質タール)を除去する水スクラバーとを有する。そして、油スクラバーには、処理液を重質タールと油に分離する固液分離装置と、固液分離装置からの油を貯留する洗浄油タンクと、該洗浄油タンクの油を冷却して前記油スクラバーに導く洗浄油冷却器を備えている。又、水スクラバーには、処理液を水と軽質タールに分離するための油水分離器を備え、更に、油水分離器で分離した水を冷却して前記水スクラバーに導く洗浄水冷却器を備えている。

先行技術

0007

特開2004−256697号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1に示すタール除去装置は、ガス化炉からのタール含有ガスを洗浄するための油スクラバーと水スクラバーを独立して備え、更に、油スクラバーには、固液分離装置、洗浄油タンク、洗浄油冷却器を独立して備え、又、水スクラバーには油水分離器、洗浄水冷却器を独立して備えている。このように、多数の機器を独立して備えた特許文献1のタール除去装置においては、構成が非常に複雑になる問題があり、更に、メンテナンスも大変になるという問題がある。

0009

従って、特許文献1のタール除去装置は、大型のガス化設備に適用することはできても、地域等に設けられる小型のガス化設備に適用することは困難である。

0010

本発明は、上記課題に鑑みてなしたもので、タールを含有する生成ガスのタールを簡略且つ小型の構成により効果的に除去するようにしたタール除去装置及びガス化設備を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、容器本体の側方から導入したタールを含有する生成ガスを上方へ向かわせる傾斜した冷却板と、生成ガスを冷却して凝縮した水を前記冷却板に落下させる凝縮器を有する凝縮部と、
充填物充填されて前記凝縮部の上部に配置した充填層と、該充填層の前記充填物にオイル噴霧する噴霧ノズルを有して、タールを吸収したオイルが下方へ落下する吸収部と、
前記凝縮部の冷却板の下方に配置して水とオイルとタールの比重分離を行うデカンタ部を備えた
ことを特徴とするタール除去装置、に係るものである。

0012

上記タール除去装置において、前記デカンタ部で分離したオイルを前記吸収部の前記噴霧ノズルに循環供給するオイル循環装置を備えることは好ましい。

0013

又、上記タール除去装置において、前記凝縮部の前記凝縮器は、前記容器本体を横切って配置される冷媒流通管に冷却器からの冷却媒体を循環供給する循環冷却装置であってよい。

0014

又、上記タール除去装置において、前記凝縮部の前記冷却板は、傾斜板に設けた冷媒流通管に空気を供給する空気冷却板であってよい。

0015

本発明は、空気を供給して原料の燃焼を行うと共に水蒸気を供給して原料のガス化を行うことにより生成ガスを生成するガス化炉と、前記タール除去装置を備えたガス化設備であって、前記凝縮部の冷却板は空気冷却板であり、該空気冷却板により加熱した空気を前記ガス化炉に供給する空気供給流路と、前記デカンタ部で分離した水を前記ガス化炉からの生成ガスと熱交換し、得られた水蒸気を前記ガス化炉に供給する水蒸気供給流路を備えたことを特徴とするガス化設備、に係るものである。

発明の効果

0016

本発明によれば、タールを含有する生成ガスのタールを簡略且つ小型のタール除去装置により効果的に除去できるという優れた効果を奏し得る。

図面の簡単な説明

0017

本発明のタール除去装置の一実施例を示す側断面図である。
図1をII方向から見た凝縮部の冷却板の平面図である。
図1をIII方向から見た凝縮部の冷却器の平面図である。
図3の冷却器をIV方向から見た断面図である。
図1のタール除去装置を備えたガス化設備の一実施例を示す側断面図である。

実施例

0018

以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。

0019

図1は本発明のタール除去装置の一実施例を示すもので、図1中、1は本発明のタール除去装置であり、タール除去装置1は上下方向に延びる筒状の容器本体2を有しており、容器本体2の上下方向中間部の側面にはガス化設備等からのタールを含有する生成ガス3が側方から導入されるガス入口4を設けている。前記容器本体2の内部におけるガス入口4に対応する位置には、生成ガス3中の水を分離する凝縮部5を設け、該凝縮部5の上部には生成ガス3中のタールを吸収する吸収部6を設け、前記凝縮部5の下部には前記凝縮部5から落下した水と前記吸収部6から落下したタールを含むオイルを貯留して、水8とオイル9とタール10(重質タール)の比重分離を行うデカンタ部7を設けている。

0020

前記容器本体2内におけるガス入口4の前方には、ガス入口4側が低くガス入口4から離間するに従って高くなるように傾斜した傾斜板11が設けてあり、この傾斜板11により前記ガス入口4から導入した生成ガス3は上向きに偏向される。傾斜板11のガス入口4に近い下端部分は、図1図2に示すように傾斜板11を切り欠いた開口12となっている。前記傾斜板11の裏面(下面)には、水或いは空気等の冷却媒体13をジグザグ状一筆書きとなるように曲がりくねって流通させる冷媒流通管14が設けてあり、前記冷媒流通管14を備えた傾斜板11によって冷却板15が構成されている。尚、冷媒流通管14の配置構成図2のジグザグ状に限定されることなく種々の配置とすることができる。又、前記ガス入口4は、図2に示すように容器本体2の中心に対して偏心して生成ガス3を導入するように設けてあり、これにより生成ガス3は容器本体2内で旋回して冷却板15の全面に接触するようになっている。

0021

前記冷却板15の上方には生成ガス3を冷却するための第1の凝縮器16を設けると共に、第1の凝縮器16の上部には第2の凝縮器17を設けている。上記凝縮器16、17は、図4に示すように所要長さのスリット18を複数平行に備えて容器本体2の内側を覆う下部プレート19と、該下部プレート19の上部において前記スリット18を跨ぐように両端を下方に曲げた略コの字形(凹形)を有し、コの字形の下端が前記下部プレート19との間に隙間20を備えた複数の上部プレート21を有している。前記下部プレート19と上部プレート21の下面には水等の冷却媒体22(図1参照)が流通する冷媒流通管23、24が設けてあり、この冷媒流通管23、24は図3に示すように前記スリット18と平行にジグザグ状の一筆書きとなるように配置している。尚、図3では冷媒流通管23のみを示して冷媒流通管24については図示を省略している。前記冷媒流通管23、24の配置構成は図3のジグザグ状に限定されることなく種々の配置とすることができる。

0022

図1図3に示すように、前記冷媒流通管23、24には冷却器25が接続してあり、冷却器25で冷却した冷却媒体22は前記冷媒流通管23、24を流動して生成ガス3の冷却を行った後タンク26に取り出され、タンク26の冷却媒体22はポンプ27により前記冷却器25に供給するようにした循環冷却装置28、29を構成している。循環冷却装置28、29はガス入口4から導入される生成ガス3を冷却して生成ガス3に含まれる水を凝縮し、凝縮した水は前記冷却板15に落下する。図1では2段の凝縮器16、17を設けた場合について示したが、凝縮器16、17の設置段数は任意に変更できる。

0023

前記冷却板15と前記凝縮器16、17により凝縮部5が構成される。

0024

前記凝縮部5の上部には、多孔プレート30の上部に充填物31を充填した第1の充填層32を設けると共に、該第1の充填層32の上部には、多孔プレート30の上部に充填物31を充填した第2の充填層33を設けている。第1及び第2の充填層32、33に充填する充填物31には、セラミックボール、或いは直径と長さが略等しい中空円筒形を有するセラミックラシヒリング(Raschig ring)等を用いることができる。図1では、充填物31にラシヒリング34を用いた場合を示している。

0025

前記第2の充填層33の上部には第2の充填層33の充填物31にオイル9を噴霧する噴霧ノズル35を設けている。前記噴霧ノズル35は、第2の充填層33の充填物31にオイル9が均一に噴霧されるように設けられる。従って、噴霧ノズル35により噴霧したオイル9は充填物31を均一に濡らし、これにより下部から上昇してくる生成ガス3は充填物31のオイル9と接触することによりタールが吸収され、タールを吸収したオイル9は下方へ落下する。図1では2段の充填層32、33を設けた場合について示したが、充填層32、33の設置段数は任意に変更できる。尚、前記オイル9には、コーンオイルヒマワリオイル、菜種オイル、ココナッツオイルアーモンドオイル等の植物オイルを用いることができ、これらの植物オイルは生成ガス3と接触することによりタールを良好に吸収する。一方、前記オイル9は、前記植物オイルに限定されることなく、生成ガス3のタールを吸収することができ、しかも入手が容易なオイルであれば他の植物オイル或いは鉱物オイルなどの種々のものを用いることができる。

0026

前記充填層32、33と噴霧ノズル35により吸収部6が構成される。

0027

前記凝縮部5の下部である冷却板15の開口12の下部には第1の分離槽36が設けてあり、第1の分離槽36の内部にはミョウバンなどの分離補助剤37が充填されている。第1の分離槽36の内部には、前記冷却板15の下端から前記第1の分離槽36の所要の深さまで延設された区画壁38を設けている。前記凝縮部5により生成ガス3から分離した水と前記吸収部6により生成ガス3から分離したタールを含むオイルは混合物Sの状態で冷却板15上を流下し、区画壁38で区画された第1の分離槽の第1室aに導入されて貯留される。第1の分離槽36では、導入された混合物Sを上層のオイル及びタールと下層の水8とに比重分離する。

0028

第1の分離槽36で分離された上層のオイル及びタールは、前記区画壁38の下端を潜り抜けて第2室bに導かれ、オーバーフローすることにより第2の分離槽39に導入され、貯留される。第2の分離槽39では、上層のオイル9と下層の重質タール10とに比重分離される。第2の分離槽39の底部に沈殿した重質タール10は、取り出し管40によって適宜取り出される。

0029

前記第1の分離槽36の下部における分離補助剤37よりも上部には連通口41を介して水槽42が接続してあり、前記第1の分離槽36で分離されて水槽42に流入した水8は、ポンプ43によって適宜取り出される。

0030

前記第1の分離槽36と第2の分離槽39と水槽42によってデカンタ部7が構成される。

0031

前記デカンタ部7の第2の分離槽39には、第2の分離槽39で分離した上層のオイル9を、循環ポンプ44を備えたオイル供給流路45により前記噴霧ノズル35に循環供給するようにしたオイル循環装置46を設けている。

0032

前記吸収部6の上部にはミストエリミネータ47が設けてあり、このミストエリミネータ47は、噴霧ノズル35で噴霧したオイル9がガス出口48へ向かうのを防止しており、これにより微細なオイルが生成ガス3と共に導出されることを防止している。

0033

図1の実施例では、凝縮部5と、吸収部6と、デカンタ部7を容器本体2の内部に上下に一体に備えた場合について説明したが、凝縮部5と、吸収部6と、デカンタ部7を別個の構成としてそれらを配管等によって上下に連結した構成としてもよい。

0034

次に、上記実施例の作動を説明する。

0035

ガス化設備等により生成されたタールを含む生成ガス3は、図1図2のガス入口4から容器本体2内の凝縮部5に導入される。この時、ガス入口4は図2に示す如く、容器本体2の中心に対して偏心していることから、生成ガス3は旋回しながら傾斜した冷却板15に衝突するように接触して冷却されるため生成ガス3に含まれる水の一部は除去される。

0036

冷却板15により上向きに偏向された生成ガス3は、第1の凝縮器16により冷却されることで水が除去され、更に、第2の凝縮器17により冷却されることで全ての水が除去される。

0037

凝縮部5で水が除去された生成ガス3は吸収部6に導かれ、噴霧ノズル35から噴霧されたオイル9によって濡れた第1の充填層32の充填物31の相互間を上昇する間に、生成ガス3に含まれるタールがオイル9に吸収される。更に、生成ガス3は、第2の充填層33の充填物31の相互間を上昇する間に、生成ガス3に含まれるタールがオイル9に吸収される。吸収部6では、重質タールの殆どがオイル9に吸収されて除去される。

0038

前記凝縮部5から落下した水と前記吸収部6から落下したタールを含むオイルの混合物Sは冷却板15上に沿って流下した後、第1の分離槽36の区画壁38で区画された第1室aに導入されて貯留される。第1の分離槽36では、導入された混合物Sを上層のオイル及びタールと下層の水8とに比重分離する。

0039

第1の分離槽36で分離された上層のオイル及びタールは、前記区画壁38の下端を潜り抜けて第2室bに導かれ、オーバーフローすることにより第2の分離槽39に導入され、貯留される。第2の分離槽39では、上層のオイル9と下層の重質タール10とに比重分離される。

0040

前記デカンタ部7の第2の分離槽39で分離した上層のオイル9は、循環ポンプ44を備えたオイル循環装置46によって前記噴霧ノズル35に循環供給される。

0041

前記第1の分離槽36内の分離補助剤37よりも上部の水8は、連通口41を介して水槽42に導かれ、水槽42の水8はポンプ43により適宜取り出される。

0042

タール除去装置1により水及びタールが除去されてガス出口48から導出される生成ガス3は、発電システムのガスタービン等に燃料として供給される。

0043

尚、前記吸収部6ではタールのうちの重質タールが主に吸収除去され、軽質タールについては除去されずに生成ガス3と共にガス出口48から導出される。ここで、軽質タール(4環以下の多環芳香族類)は簡単な構造を有しており、ガスタービン等の燃焼として用いることに問題がないため、前記タール除去装置1によってタールを除去した生成ガス3は、ガスタービン等の燃焼として有効に利用することができる。

0044

上記タール除去装置1によれば、凝縮部5と吸収部6とデカンタ部7を上下に配置した構成を有しているため、タールを含有する生成ガス3のタールを簡略且つ小型のタール除去装置1によって効果的に除去することができ、よって、ガスタービンの燃料として良好に用いられる生成ガス3を供給することができる。

0045

又、上記タール除去装置1において、前記デカンタ部7で分離したオイル9を吸収部6の噴霧ノズル35に循環供給するオイル循環装置46を備えることにより、オイル9を有効に利用できる。

0046

又、上記タール除去装置1において、凝縮部5の凝縮器16、17は、容器本体2を横切って配置される冷媒流通管23、24に冷却器25で冷却した冷却媒体22を循環供給する循環冷却装置28、29とすることにより、限られた水等の冷媒を有効に利用することができる。

0047

図5図1のタール除去装置1を備えたガス化設備49の一実施例を示す側断面図である。図5に示すガス化設備49は、空気50を供給して原料51(バイオマス等)の燃焼を行うと共に、ガス化用の水蒸気52を供給して原料51のガス化を行うことにより生成ガス3を生成するガス化炉53を備えている。尚、前記原料51にはバイオマス以外の有機性廃棄物石炭等の種々のものを用いることができる。前記ガス化炉53からの生成ガス3に含まれる粒子を分離するサイクロン54の下流には、図1と同様のタール除去装置1を備えている。

0048

タール除去装置1の凝縮部5に備えた傾斜板11の下面には、空気供給ファン55からの空気50を供給する空気流通管56を設けることにより、空気50によって生成ガス3を冷却するようにした空気冷却板57を構成している。更に、この空気冷却板57によって加熱した空気50は、空気供給流路58を介して前記ガス化炉53に供給するようにしている。

0049

又、前記デカンタ部7の第1の分離槽36で分離されて水槽42に貯留した水8は、ポンプ43により前記ガス化炉53からの生成ガス3と熱交換する熱交換器59に供給して水蒸気52を生じさせ、熱交換器59からの水蒸気52は、水蒸気供給流路60により前記ガス化炉53に供給するようにしている。図5では水蒸気供給流路60を前記空気供給流路58に合流してガス化炉53に導くようにしている。

0050

図5のガス化設備49においては、前記凝縮部5に備えた空気冷却板57により生成ガス3を冷却したことによって加熱された空気50は、空気供給流路58によりガス化炉53の燃焼用空気として導くようにしたので、熱エネルギ効率を高めることができる。

0051

又、前記デカンタ部7の第1の分離槽36で分離されて水槽42に貯留した水8は、熱交換器59に導入してガス化炉53からの生成ガス3との熱交換により水蒸気52を生じさせ、この水蒸気52を水蒸気供給流路60によりガス化炉53に供給するようにしたので、タール除去装置1で分離した水8をガス化炉53のガス化に有効に利用することができる。従って、上記ガス化設備49は、小型で効率の良い設計が可能になる。

0052

尚、前記デカンタ部7の第1の分離槽36で分離された水8は、そのすべてを熱交換器59により水蒸気52に変換してガス化炉53に供給しても、水蒸気52の量が不足することが考えられる。従って、前記ポンプ43の入口には追加の水61を供給する給水管62を設けることができる。

0053

尚、本発明のタール除去装置及びガス化設備は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

0054

1タール除去装置
2容器本体
3生成ガス
4ガス入口
5凝縮部
6 吸収部
7デカンタ部
8 水
9オイル
10タール(重質タール)
14冷媒流通管
15冷却板
16 第1の凝縮器(凝縮器)
17 第2の凝縮器(凝縮器)
22冷却媒体
23 冷媒流通管
24 冷媒流通管
28循環冷却装置
29 循環冷却装置
31充填物
32 第1の充填層(充填層)
33 第2の充填層(充填層)
35噴霧ノズル
46オイル循環装置
49ガス化設備
50 空気
51原料
52水蒸気
53ガス化炉
57空気冷却板
58空気供給流路
59熱交換器
60水蒸気供給流路

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    【課題】低コストで連続的にガス中のハイドロカーボンを回収できるハイドロカーボン回収設備を提供する。【解決手段】ハイドロカーボン回収設備は、ガスと水とを接触させて、ガスに含まれるハイドロカーボンを水中に... 詳細

  • JFEスチール株式会社の「 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備」が 公開されました。( 2019/09/05)

    【課題】有機物質を熱分解して熱分解生成物を得る際に、ガス状物質の収率を高めることができる有機物質の熱分解方法を提供する。【解決手段】流動化ガスとしてH2及びCO2を含む混合ガス(g)が導入される流動層... 詳細

  • JFEスチール株式会社の「 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備」が 公開されました。( 2019/09/05)

    【課題】流動層式のガス化炉に液状有機物質を投入して熱分解ガス化する際に、液状有機物質により流動層の機能低下を生じさせることなく、液状有機物質を効率的に熱分解ガス化させ、ガス化率を高める。【解決手段】炉... 詳細

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