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技術 紙製容器のカール部成形方法および装置

出願人 東罐興業株式会社
発明者 塩田圭一郎久富祥人栗原伸一郎田村和久宮原竜治郎武井将
出願日 2015年5月25日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-105178
公開日 2016年12月22日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2016-215562
状態 特許登録済
技術分野 紙容器等紙製品の製造
主要キーワード 折り返し量 後退領域 横断面形 円形容器 中間形状 周方向移動 テーパ形 成形溝
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月22日)のものです。
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図面 (15)

課題

紙製容器胴部座屈を生じさせることなく開口縁部にカール部を成形できる方法を提供する。

解決手段

紙製容器1’の開口縁部4Aにカール部を成形する方法である。プレカール工程では、プレカール用成形溝52を有するプレカール用金型50を、容器1’に近づけることにより、プレカール用成形溝52を開口縁部4Aに押し当て、この開口縁部4Aを外側に折り返して折返し部4Bを成形する。プレカール用成形溝52は、その底面の中心軸線L方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が容器1’に向かって最も突出した突出領域2xと、その底面が1’容器から最も後退した後退領域52yを有している。プレカール用成形溝52の突出領域52xを開口縁部4Aの一部に最初に押し当て、この開口縁部の一部から上記折り返しを開始する。次に、仕上げカール用の第1、第2金型を用いて折返し部4Bを内側に巻き込み、カール部を成形する。

概要

背景

紙製容器は、強度向上等のため、その開口縁部がカール部になっている。特許文献1には、この開口縁部にカール部を成形するための成形方法が開示されている。この成形方法では、プレカール工程と仕上げカール工程を実行する。

上記プレカール工程では、環状のプレカール用成形溝を有するプレカール用金型を用いる。このプレカール用金型を容器の中心軸線に沿って容器に近づけることにより、プレカール用成形溝を容器の開口縁部に押し当て、上記開口縁部を外側に折り返して折返し部を成形する。

上記仕上げカール工程では、容器側に配置され環状の第1成形溝を有する仕上げ用第1金型と、環状の第2成形溝を有する仕上げ用第2金型を用いる。第2金型を第1金型に近づけることにより、上記第1成形溝と第2成形溝が協働して上記折返し部を内側に巻き込みカール部を成形する。

上記プレカール用金型の上記プレカール用成形溝は、仕上げ用第1、第2金型の第1、第2成形溝と同様に、全周にわたって均一な断面形状、深さを有しており、その底面の容器の中心軸線方向の位置は全周にわたって一定である。

特許文献2及び3は、特許文献1と異なるタイプのカール部成形方法を開示する。これら文献のカール部成形方法では、カール部成形前の中間形状の容器の開口縁部の高さが周方向に異なっている。具体的には、開口縁部の曲率半径の大きな部分が高くなっている。これにより、金型の成形溝が開口縁部の全周に同時に当たることが回避され、結果として加工負荷の低減が図られている。

概要

紙製容器胴部座屈を生じさせることなく開口縁部にカール部を成形できる方法を提供する。 紙製容器1’の開口縁部4Aにカール部を成形する方法である。プレカール工程では、プレカール用成形溝52を有するプレカール用金型50を、容器1’に近づけることにより、プレカール用成形溝52を開口縁部4Aに押し当て、この開口縁部4Aを外側に折り返して折返し部4Bを成形する。プレカール用成形溝52は、その底面の中心軸線L方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が容器1’に向かって最も突出した突出領域2xと、その底面が1’容器から最も後退した後退領域52yを有している。プレカール用成形溝52の突出領域52xを開口縁部4Aの一部に最初に押し当て、この開口縁部の一部から上記折り返しを開始する。次に、仕上げカール用の第1、第2金型を用いて折返し部4Bを内側に巻き込み、カール部を成形する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

紙製容器開口縁部にカール部を成形する方法であって、環状のプレカール用成形溝を有するプレカール用金型を上記容器の中心軸線に沿って上記容器に近づけることにより、上記プレカール用成形溝を上記開口縁部に押し当て、上記開口縁部を外側に折り返して折返し部を成形するプレカール工程と、上記容器側に配置され環状の第1成形溝を有する仕上げカール用第1金型に、環状の第2成形溝を有する仕上げカール用第2金型を、上記中心軸線に沿って近づけることにより、上記第1成形溝と第2成形溝が協働して上記折返し部を内側に巻き込み、上記カール部を成形する仕上げカール工程を備え、上記プレカール用成形溝は、その底面の上記中心軸線方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器に向かって最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有し、上記プレカール工程において、上記プレカール用成形溝の上記突出領域を上記開口縁部の一部に最初に押し当て、この開口縁部の一部から上記折り返しを開始することを特徴とする紙製容器のカール部成形方法

請求項2

上記第1成形溝と上記第2成形溝の底面の各々は、全周にわたって上記容器の中心軸線方向の位置が一定であり、上記仕上げカール工程では、上記第2成形溝を、上記折返し部において上記後退領域により成形された部位に、最初に押し当てることを特徴とする請求項1に記載の紙製容器のカール部成形方法。

請求項3

上記プレカール用成形溝は、上記突出領域と上記後退領域を連ねる傾斜領域を有し、この傾斜領域では、上記プレカール用成形溝の底面が上記中心軸線と直交する平面に対して傾斜しており、上記プレカール工程において、上記開口縁部における折り返し開始位置が上記突出領域から上記傾斜領域を経て上記後退領域へと移ることを特徴とする請求項1または2に記載の紙製容器のカール部成形方法。

請求項4

紙製の容器側に配置された環状の第1成形溝を有する第1金型に、環状の第2成形溝を有する第2金型を、上記容器の中心軸線に沿って近づけることにより、上記第2成形溝を上記容器の開口縁部に押し当てて外側へ折り返し、さらにこの折返し部を上記第1成形溝と上記第2成形溝の協働により内側へ巻き込むことにより、カール部を成形する方法において、上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器に向かって最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有し、上記第1金型が上記第2金型に近づく過程において、上記第2成形溝の上記突出領域を上記開口縁部の一部に最初に押し当て、この開口縁部の一部から上記開口縁部の外側への折り返しを開始することを特徴とする紙製容器のカール部成形方法。

請求項5

円形をなす紙製の容器側に配置され円環状の第1成形溝を有する第1金型に、円環状の第2成形溝を有する第2金型を、回転させながら上記容器の中心軸線に沿って近づけることにより、上記第2成形溝で上記容器の開口縁部を外側へ折り返し、さらにこの折返し部を上記第1成形溝と上記第2成形溝が協働して内側に巻き込むことにより、上記カール部を成形する方法において、上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器に向かって最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有し、上記第2金型が回転しながら上記第1金型に近づく過程で、上記第2成形溝の上記突出領域を最初に上記開口縁部の一部に押し当て、この開口縁部の一部から上記開口縁部の外側への折り返しを開始し、この突出領域が上記開口縁部を押しながら周方向移動するのに伴って上記開口縁部を全周にわたって折り返すことを特徴とする紙製容器のカール部成形方法。

請求項6

紙製の容器の開口縁部にカール部を成形する装置であって、上記容器を保持するレシーバと、上記レシーバに設けられ環状の第1成形溝を有する仕上げカール用第1金型と、環状のプレカール用成形溝を有し、上記容器の中心軸線に沿って上記容器に近づくことにより、上記プレカール用成形溝を上記開口縁部に押し当てて上記開口縁部を外側に折り返して折返し部を成形するプレカール用金型と、環状の第2成形溝を有し、上記中心軸線に沿って上記仕上げカール用第1金型に近づくことにより、上記第1成形溝と上記第2成形溝の協働により、上記折返し部を内側に巻き込んで上記カール部を成形する仕上げカール用第2金型と、を備え、上記プレカール用成形溝は、その底面の上記中心軸線方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器側に最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有していることを特徴とする紙製容器のカール部成形装置

請求項7

上記プレカール用成形溝は、上記突出領域と上記後退領域を連ねる傾斜領域を有し、この傾斜領域では、上記プレカール用成形溝の底面が上記中心軸線と直交する平面に対して傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の紙製容器のカール部成形装置。

請求項8

上記プレカール用成形溝の上記突出領域はその両側に位置する傾斜領域の交差により形成され、これら突出領域とその両側の傾斜領域における上記プレカール用成形溝の底面は、上記中心軸線と直交する方向から見た時に山形をなしていることを特徴とする請求項7に記載の紙製容器のカール部成形装置。

請求項9

上記プレカール用成形溝と上記第1成形溝と上記第2成形溝は、上記容器の胴部形状に対応して非円形をなし、上記プレカール用成形溝の突出領域は、上記プレカール用成形溝において曲率半径が最も大きい部位に位置し、上記後退領域は曲率半径が最も小さい部位に位置していることを特徴とする請求項8に記載の紙製容器のカール部成形装置。

請求項10

上記容器は直交する2つの基準線について線対称をなし、上記プレカール用成形溝の上記突出領域および後退領域はそれぞれ複数形成され、これら突出領域の形成位置と後退領域の形成位置が上記2つの基準線について線対称をなしていることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の紙製容器のカール部成形装置。

請求項11

上記第1成形溝および上記第2成形溝の底面の各々は、その底面の上記中心軸線方向の位置が全周にわたって一定であることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の紙製容器のカール部成形装置。

請求項12

紙製の容器を保持するレシーバと、上記レシーバに設けられ環状の第1成形溝を有する第1金型と、環状の第2成形溝を有する第2金型とを備え、上記第2金型が上記容器の中心軸線に沿って上記第1金型に近づく過程で、上記第1成形溝と第2成形溝の協働により、開口縁部を内側に巻き込んでカール部を成形する装置において、上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器側に最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有していることを特徴とする紙製容器のカール部成形装置。

請求項13

円形をなす紙製の容器を保持するレシーバと、上記レシーバに設けられ円環状の第1成形溝を有する第1金型と、円環状の第2成形溝を有する第2金型とを備え、上記第2金型を回転させながら上記容器の中心軸線に沿って上記第1金型に近づける過程で、上記第1成形溝と第2成形溝の協働により、開口縁部を内側に巻き込んでカール部を成形する装置において、上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器側に最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有していることを特徴とする紙製容器のカール部成形装置。

請求項14

上記第2成形溝の底面の突出領域は、周方向に等間隔をなして複数形成されていることを特徴とする請求項13に記載の紙製容器のカール部成形装置。

技術分野

0001

本発明は、紙製容器開口縁部にカール部を成形する方法及び装置に関する。

背景技術

0002

紙製の容器は、強度向上等のため、その開口縁部がカール部になっている。特許文献1には、この開口縁部にカール部を成形するための成形方法が開示されている。この成形方法では、プレカール工程と仕上げカール工程を実行する。

0003

上記プレカール工程では、環状のプレカール用成形溝を有するプレカール用金型を用いる。このプレカール用金型を容器の中心軸線に沿って容器に近づけることにより、プレカール用成形溝を容器の開口縁部に押し当て、上記開口縁部を外側に折り返して折返し部を成形する。

0004

上記仕上げカール工程では、容器側に配置され環状の第1成形溝を有する仕上げ用第1金型と、環状の第2成形溝を有する仕上げ用第2金型を用いる。第2金型を第1金型に近づけることにより、上記第1成形溝と第2成形溝が協働して上記折返し部を内側に巻き込みカール部を成形する。

0005

上記プレカール用金型の上記プレカール用成形溝は、仕上げ用第1、第2金型の第1、第2成形溝と同様に、全周にわたって均一な断面形状、深さを有しており、その底面の容器の中心軸線方向の位置は全周にわたって一定である。

0006

特許文献2及び3は、特許文献1と異なるタイプのカール部成形方法を開示する。これら文献のカール部成形方法では、カール部成形前の中間形状の容器の開口縁部の高さが周方向に異なっている。具体的には、開口縁部の曲率半径の大きな部分が高くなっている。これにより、金型の成形溝が開口縁部の全周に同時に当たることが回避され、結果として加工負荷の低減が図られている。

先行技術

0007

特開2004−330423号公報
実開昭57−131410号公報
特許第4580500号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1では、上記プレカール工程において、プレカール用成形溝が容器の開口縁部の全周に同時に当たり、全周にわたって同時に折り返し成形が開始されるため、容器に大きな加工負荷がかかり、胴部座屈が生じることがある。
特許文献2,3では、容器に大きな加工負荷が加わるのを回避する工夫がなされているが、次の欠点がある。すなわち、一般的な容器の胴部は、開口縁部に向かって広がるようなテーパ形状をなしており、特許文献2,3に示すように胴部から延長して延びる開口縁部の一部を高くした場合、この開口縁部の先端縁径方向張り出す。そのため、金型の成形溝は、この径方向に張り出した先端縁を受け入れるために、幅を必要以上に広げることを余儀なくされ、良好なカール部成形を行えない。また、開口縁部の一部のカール代が必要以上に広くなるため、カール部にうねりが生じたり、カール太さが不均一になってしまう。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、紙製の容器の開口縁部にカール部を成形する方法であって、
環状のプレカール用成形溝を有するプレカール用金型を上記容器の中心軸線に沿って上記容器に近づけることにより、上記プレカール用成形溝を上記開口縁部に押し当て、上記開口縁部を外側に折り返して折返し部を成形するプレカール工程と、
上記容器側に配置され環状の第1成形溝を有する仕上げカール用第1金型に、環状の第2成形溝を有する仕上げカール用第2金型を、上記中心軸線に沿って近づけることにより、上記第1成形溝と第2成形溝が協働して上記折返し部を内側に巻き込み、上記カール部を成形する仕上げカール工程を備え、
上記プレカール用成形溝は、その底面の上記中心軸線方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器に向かって最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有し、上記プレカール工程において、上記プレカール用成形溝の上記突出領域を上記開口縁部の一部に最初に押し当て、この開口縁部の一部から上記折り返しを開始することを特徴とする。
上記方法によれば、開口縁部の一部から折返し部の成形を開始するので、少ない加工負荷でプレカール工程を開始することができ、容器の胴部の座屈を防止することができる。

0010

好ましくは、上記第1成形溝と上記第2成形溝の底面の各々は、全周にわたって上記容器の中心軸線方向の位置が一定であり、上記仕上げカール工程では、上記第2成形溝を、上記折返し部において上記後退領域により成形された部位に、最初に押し当てる。
上記方法によれば、仕上げカール工程でも最初に折り返し部の一部に荷重が加わるので、加工負荷を軽減できる。また、第1及び第2成形溝の底面の位置がそれぞれ一定であるので、仕上げカール工程によって、開口縁部の全周にわたってカール部太さを均一にすることができる。

0011

好ましくは、上記プレカール用成形溝は、上記突出領域と上記後退領域を連ねる傾斜領域を有し、この傾斜領域では、上記プレカール用成形溝の底面が上記中心軸線と直交する平面に対して傾斜しており、上記プレカール工程において、上記開口縁部における折り返し開始位置が上記突出領域から上記傾斜領域を経て上記後退領域へと移る。
上記方法によれば、プレカール用成形溝の突出領域から始まる開口縁部の折り返しの開始位置が、傾斜領域を経て徐々に後退領域に移るので、加工負荷の変動を抑制することができ、安定したプレカール成形を行える。

0012

本発明はプレカール工程を省略してカール部を成形する方法にも提供できる。すなわち、紙製の容器側に配置された環状の第1成形溝を有する第1金型に、環状の第2成形溝を有する第2金型を、上記容器の中心軸線に沿って近づけることにより、上記第2成形溝を上記容器の開口縁部に押し当てて外側へ折り返し、さらにこの折返し部を上記第1成形溝と上記第2成形溝の協働により内側へ巻き込むことにより、カール部を成形する方法において、
上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器に向かって最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有し、
上記第1金型が上記第2金型に近づく過程において、上記第2成形溝の上記突出領域を上記開口縁部の一部に最初に押し当て、この開口縁部の一部から上記開口縁部の外側への折り返しを開始することを特徴とする。

0013

円形をなす紙製の容器の開口縁部にカール部を成形する方法にも適用できる。すなわち、容器側に配置され円環状の第1成形溝を有する第1金型に、円環状の第2成形溝を有する第2金型を、回転させながら上記容器の中心軸線に沿って近づけることにより、上記第2成形溝で上記容器の開口縁部を外側へ折り返し、さらにこの折返し部を上記第1成形溝と上記第2成形溝が協働して内側に巻き込むことにより、上記カール部を成形する方法において、
上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器に向かって最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有し、
上記第2金型が回転しながら上記第1金型に近づく過程で、上記第2成形溝の上記突出領域を最初に上記開口縁部の一部に押し当て、この開口縁部の一部から上記開口縁部の外側への折り返しを開始し、この突出領域が上記開口縁部を押しながら周方向移動するのに伴って上記開口縁部を全周にわたって折り返すことを特徴とする。

0014

本発明の他の態様は、紙製の容器の開口縁部にカール部を成形する装置であって、
上記容器を保持するレシーバと、上記レシーバに設けられ環状の第1成形溝を有する仕上げカール用第1金型と、環状のプレカール用成形溝を有し、上記容器の中心軸線に沿って上記容器に近づくことにより、上記プレカール用成形溝を上記開口縁部に押し当てて上記開口縁部を外側に折り返して折返し部を成形するプレカール用金型と、環状の第2成形溝を有し、上記中心軸線に沿って上記仕上げカール用第1金型に近づくことにより、上記第1成形溝と上記第2成形溝の協働により、上記折返し部を内側に巻き込んで上記カール部を成形する仕上げカール用第2金型と、を備え、
上記プレカール用成形溝は、その底面の上記中心軸線方向の位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器側に最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有していることを特徴とする。

0015

好ましくは、上記プレカール用成形溝は、上記突出領域と上記後退領域を連ねる傾斜領域を有し、この傾斜領域では、上記プレカール用成形溝の底面が上記中心軸線と直交する平面に対して傾斜している。

0016

好ましくは、上記プレカール用成形溝の上記突出領域はその両側に位置する傾斜領域の交差により形成され、これら突出領域とその両側の傾斜領域における上記プレカール用成形溝の底面は、上記中心軸線と直交する方向から見た時に山形をなしている。
この構成によれば、突出領域が狭く局所的に開口縁部の一部折り返しを開始できるので、プレカール工程の初期の加工負荷をより一層軽減できる。

0017

好ましくは、上記プレカール用成形溝と上記第1成形溝と上記第2成形溝は、上記容器の胴部形状に対応して非円形をなし、上記プレカール用成形溝の突出領域は、上記プレカール用成形溝において曲率半径が最も大きい部位に位置し、上記後退領域は曲率半径が最も小さい部位に位置している。
上記構成によれば、胴部のうち曲率半径が最も大きく座屈し易い部位において、加工負荷を確実に軽減することができる。

0018

好ましくは、上記容器は直交する2つの基準線について線対称をなし、上記プレカール用成形溝の上記突出領域および後退領域はそれぞれ複数形成され、これら突出領域の形成位置と後退領域の形成位置が上記2つの基準線について線対称をなしている。
上記構成によれば、容器にバランス良く加工負荷をかけることができ、円滑にプレカール工程を実行できる。

0019

好ましくは、上記第1成形溝および上記第2成形溝の底面の各々は、その底面の上記中心軸線方向の位置が全周にわたって一定である。

0020

プレカール工程を実行しないカール部成形装置では、下記のようにして本発明が適用される。
紙製の容器を保持するレシーバと、上記レシーバに設けられ環状の第1成形溝を有する第1金型と、環状の第2成形溝を有する第2金型とを備え、上記第2金型が上記容器の中心軸線に沿って上記第1金型に近づく過程で、上記第1成形溝と第2成形溝の協働により、開口縁部を内側に巻き込んでカール部を成形する装置において、上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器側に最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有していることを特徴とする。

0021

円形をなす紙製の容器のための回転式のカール部成形装置では、下記のようにして本発明が適用される。
容器を保持するレシーバと、上記レシーバに設けられ円環状の第1成形溝を有する第1金型と、円環状の第2成形溝を有する第2金型とを備え、上記第2金型を回転させながら上記容器の中心軸線に沿って上記第1金型に近づける過程で、上記第1成形溝と第2成形溝の協働により、開口縁部を内側に巻き込んでカール部を成形する装置において、上記第2金型の第2成形溝は、その底面の上記中心軸線方向位置が周方向にわたって変化しており、その底面が上記容器側に最も突出した突出領域と、その底面が上記容器から最も後退した後退領域を有していることを特徴とする。

0022

上記回転式のカール部成形装置において、好ましくは、上記第2成形溝の底面の突出領域は、周方向に等間隔をなして複数形成されている。
この構成によれば、バランス良く安定してカール部を成形できる。

発明の効果

0023

本発明によれば、カール部成形前の容器の開口縁部の形状を変更せずに、カール部成形工程での容器への加工負荷を軽減でき、容器の胴部に座屈が生じるのを防止することができる。

図面の簡単な説明

0024

(A)は本発明の第1実施形態をなす方法、装置によりカール部を成形された最終形状の紙製容器を示す斜視図であり、(B)はカール部成形前の中間形状の紙製容器の斜視図である。
同第1実施形態のカール部成形装置の概略図である。
同第1実施形態で最初に実行される折り曲げ工程を示す断面図である。
図3の折り曲げ用金型の底面図である。
(A)、(B)は、同第1実施形態で実行されるプレカール工程を順を追って示す断面図である。
同第1実施形態で用いられるプレカール用金型の底面図である。
上記プレカール用金型のプレカール用成形溝の深さの相違を説明する要部拡大図である。
(A)は上記プレカール用成形溝の突出領域におけるプレカール工程初期の容器開口縁部の状態を示し、(B)はプレカール用成形溝の後退領域における同時期の開口縁部の状態を示す。
(A)はプレカール用成形溝の突出領域におけるプレカール工程終了時の容器開口縁部の状態を示し、(B)はプレカール用成形溝の後退領域における同時期の開口縁部の状態を示す。
(A)、(B)は、同第1実施形態で実行される仕上げカール工程を、順を追って示す断面図である。
本発明の第2実施形態でのプレカール工程を示す概略図である。
本発明の第3実施形態のカール部成形方法を示す概略図である。
本発明の第4実施形態のカール部成形方法により作られた容器の斜視図である。
同第4実施形態のカール部成形方法を示す断面図である。

実施例

0025

以下、本発明の第1実施形態を、図1図10を参照しながら説明する。
図1(A)は、最終形状の紙製容器1を示す。この容器1は、胴部2と、底部3と、開口縁部としてのカール部4Cとを有している。容器1は平面視で非円形であり、本実施形態では楕円をなしており、長軸短軸の2つの直交する基準線について線対称をなしている。カール部4Cは底部3より大きく、胴部2は底部3からカール部4Cに向かって徐々に広がるようなテーパをなしている。

0026

図1(B)は、上記カール部4Cを成形する前の中間形状の容器1’を示す。この容器1’では、カール代として提供される開口縁部4Aが胴部2に連続するとともに胴部2と等しいテーパをなして上方に延びている。換言すれば、開口縁部4Aは胴部2の延長方向に延びている。この開口縁部4Aの先端縁は全周にわたって同一高さにある。すなわち、容器1’の中心軸線L(図3参照)方向の位置が全周にわたって一定である。

0027

まず、中間形状の容器1’の製造工程を簡単に説明する。
原紙に樹脂ラミネートしたシート扇形打ち抜くことにより、胴紙を得る。同様のシートを打ち抜いて楕円形に形成された底紙を得る。
上記胴紙をマンドレルに巻き、その両端部を溶着することにより、テーパをなす楕円形の筒にする。この筒の端縁部に上記底紙の周縁部を溶着し固定することにより、上記容器1’を得る。

0028

上記中間形状の容器1’の開口縁部4Aを、図2のカール部成形装置を用いて成形することにより、最終形状の容器1を得る。
上記カール部成形装置は、回転台10を備えており、この回転台10の外周には周方向に等間隔をなして複数例えば8個のレシーバ20(図2では省略し、図3にのみ示す)が周方向に等間隔をなして取り付けられており、各レシーバ20には、仕上げカール用の第1金型30が別体または一体をなして設けられている。

0029

上記回転台10の間欠回転により、上記レシーバ20、第1金型30が装填位置P1、ルブリケーション位置P2、折り曲げ位置P3、プレカール位置P4、仕上げカール位置P5、搬出位置P6の順に所定時間停止するようになっている。

0030

上記装填位置P1で上記中間形状の容器1’がレシーバ20に装填され、ルブリケーション位置P2で開口縁部4Aに潤滑剤が塗布され、折り曲げ位置P3で折り曲げ用金型40により開口縁部4Aの先端縁が外側に折り曲げられ、プレカール位置P4でプレカール用金型50により開口縁部4Aが折り返され、さらに仕上げカール位置P5で仕上げカール用の第2金型60と上記第1金型30により、折返し部が内側に巻き込まれて上記カール部4Cが成形される。最後に搬出位置P6で最終形状の容器1が搬出される。

0031

以下、詳細に説明する。
図3に示すようにレシーバ20は、上記容器1’の胴部2の形状に合致した支持穴21を有しており、上記装填位置P1で容器1’が支持穴21に装填された後、排出位置P6に至るまで、容器1’を保持し続ける。この装填状態において、容器1’の中心軸線Lは、回転台10の回転中心を通っている。

0032

上記レシーバ20に固定された第1金型30は、仕上げカール位置P5でのみ容器1’の成形に係るものであり、容器1’の胴部2が収容される楕円形状の収容穴31を有しており、この収容穴31を囲むようにして楕円形状の環状の成形溝32(第1成形溝)を有している。

0033

上記成形溝32は、その横断面形状がU字形をなし、その断面形状および深さは全周にわたって一定であり、その底面の高さ、すなわち第1金型30の中心軸線(容器1’の中心軸線L)方向の位置は、全周にわたって一定である。

0034

上記装填状態の容器1’の開口縁部4Aは、上記第1金型30から中心軸線L方向に突出している。開口縁部4Aの突出量は全周にわたって一定である。

0035

図3に示すように、折り曲げ用金型40は、折り曲げ位置P3にある容器1’と、中心軸線L上において対峙している。図3図4に示すように、この金型40は、円盤形状のホルダ41と、このホルダ41に固定され周方向に間隔をおいて配置された多数のヘッド42とを有している。各ヘッド42は下方に突出する成形部42aを有しており、径方向外方向に湾曲しながら進むように配置されている。全てのヘッド42は、中心軸線L方向から見ると渦巻を描くように配置されている。

0036

上記金型40を、図2に概略的に示す駆動部49により、中心軸線Lに沿って容器1’に近づけるとともに回転させる。すると、ヘッド42の成形部42aが容器1’の開口縁部4Aの先端縁4aに当たり、この先端縁4aを径方向外側に向かって僅かに折れ曲げる。この折り曲げ成形は、後述のプレカール工程での開口縁部4の折り返しを容易にするためである。

0037

次に、図5図9を参照しながら、プレカール用金型50とプレカール工程について説明する。図5(A)に示すように、プレカール用金型50は、プレカール位置P4にある容器1’と中心軸線L上において対峙しており、挿入凸部51とこの挿入凸部51の根元を囲む環状の成形溝52(プレカール用成形溝)を有している。挿入凸部51は横断面が楕円形をなし、その外面がテーパをなしている。

0038

上記成形溝52は、容器1’の開口縁部4Aに対応して楕円形をなし、その断面形状がU字形状をなしている。成形溝52の断面形状および深さは周方向にわたって変化し、その底面の高さ、すなわち中心軸線L方向の位置が周方向にわたって変化している。以下、詳述する。

0039

上記成形溝52は、図6に示す楕円形状の短軸A1上に位置する2点が最も浅く、その底面は容器1’に向かって最も突出している。以下、この2点を突出領域52xと言う。成形溝52は、上記楕円の長軸A2上に位置する2点を中心とする領域が最も深く、その底面は容器1’から最も後退している。以下、この部位を後退領域52yと言う。理解を容易にするため図7において、突出領域52xの底面と後退領域52yの底面の、中心軸線L方向位置の差を符号Hで示す。

0040

上記後退領域52yにおいて、成形溝52は周方向に所定長さにわたって(所定角度範囲にわたって)一定の深さを有しており、その底面は容器1’の中心軸線L方向の位置が一定である。

0041

上記成形溝52は、上記突出領域52xと上記後退領域52yを連ねる傾斜領域52zを有している。この傾斜領域52zでは成形溝52が後退領域52yに向かって深くなり、その底面が徐々に後退するように傾斜している(中心軸線Lと直交する平面に対して傾斜している)。本実施形態では、隣接する対をなす傾斜領域52zが交差する点に上記突出領域52xが局所的に形成される。その結果、図5破線で示すように、突出領域52xと対をなす傾斜領域52zの底面は、容器1’の中心軸線Lと直交する方向から見たときに山形をなしている。

0042

上記説明から明らかなように、上記成形溝52の突出領域52xは上記楕円形状における曲率半径が最も大きい部位に位置し、後退領域52yの中心は曲率半径が最も小さい部位に位置している。
上記成形溝52の楕円は、上記短軸A1、長軸A2(2つの基準線)について線対称をなし、2つの突出領域52x、2つの後退領域52y、4つの傾斜領域52の形成位置もそれぞれ短軸A1、長軸A2について線対称をなしている。

0043

図5(A)に示すように、上記金型50を駆動部59(図2に概略的に示す)により、中心軸線Lに沿って金型30および容器1’に近づけると、その挿入凸部51が容器1’に入り込み、やがて、図5(B)に示すように成形溝52が容器1’の開口縁部4Aに当たり、この開口縁部4Aを外側に折返して折返し部4Bを成形する。

0044

上記プレカール工程(折返し部成形工程)において、図8(A)に示すように、上記プレカール用成形溝52の突出領域52xが上記開口縁部4Aの一部に最初に当たり、この開口縁部4Aの一部から上記折り返し成形が開始される。この時、図8(B)に示すようにプレカール用成形溝52の後退領域52yでは開口縁部4Aの折り返し成形は始まっていない。

0045

その後、開口縁部4Aの折り返し開始位置が突出領域52xの両側の傾斜領域52zに移り、さらに後退領域52yに移る。このように、折り返し成形が開口縁部4Aの全周にわたって同時に開始されず、周方向に沿って折り返し開始位置が移るため、加工負荷が小さくて済み、胴部2での座屈の発生を防止することができる。

0046

特に本実施形態では、曲率半径が最大で胴部2の座屈が最も生じやすい2点から局所的に折り返し成形が開始されるため、胴部2の座屈を確実に防止できる。最後に開口縁部4Aにおいて曲率半径が小さい領域では、プレカール用成形溝52の後退領域52yによって略同時に折り返し成形が開始されるが、この領域に対応する胴部2では、曲率半径が小さく圧縮荷重に対する強度が比較的高いので、座屈は生じない。

0047

上記プレカール工程において、突出領域52x、後退領域52y、傾斜領域52zが短軸A1,長軸A2について線対称をなしているので、バランス良く安定した折り返し成形を行うことができる。

0048

上記成形溝52は、容器1’に応じて適宜設計変更できる。例えば容器1’の強度が低い場合には、後退領域52yを突出領域52xと同様に狭くし(例えばほぼ点にし)、全周にわたり傾斜領域52zを形成してもよい。また、突出領域52xは点ではなく所定の角度範囲を占めていてもよい。ただし、突出領域52xが占める範囲は後退領域52yが占める範囲より狭い方が好ましい。

0049

上記プレカール工程が終了した時、図9(A)、(B)に示すように、折返し部4Bにおいて、後退領域52yで成形された部位4Byの折り返し量Lyは、成形溝52の突出領域52xで成形された部位4Bxの折り返し量Lxより小さい。そのため、折返し部4Bにおいて、後退領域52yで成形された部位4Byの高さHy(例えば第1金型30からの高さ)が、成形溝52の突出領域52xで成形された部位4Bxの高さHxより、高くなっている。

0050

次に、図10を参照しながら、仕上げカール用第2金型60と仕上げカール工程について詳述する。図10(A)に示すように、第2金型60は、仕上げカール位置P5にある第1金型30および容器1’と、その中心軸線L上において対峙しており、挿入凸部61とこの挿入凸部61の根元を囲む環状の成形溝62(第2成形溝)を有している。挿入凸部61は横断面が楕円形をなし、その外面がテーパをなしている。

0051

上記成形溝62は、容器1’の開口縁部4に対応して楕円形をなし、その断面形状がU字形状をなしている。成形溝62の深さは一定であり、その底面の中心軸線L方向の位置が全周にわたって一定である。

0052

図10(A)に示すように、上記第2金型60を駆動部69(図2に概略的に示す)により、中心軸線Lに沿って第1金型30および容器1’に近づけると、その挿入凸部61が容器1’に入り込み、やがて、図10(B)に示すように第2成形溝62が容器1’の折返し部4Bに当たり、さらにこの折り返しを深めながら第1金型30に近づき、やがて第1成形溝32と第2成形溝62が協働して、折返し部4Bを内側に巻き込むことにより、カール部4Cを成形し、最終形状の容器1が完成する。

0053

上述したように、折返し部4Bにおいて、後退領域52yで成形された部位4Byの高さHyが、成形溝52の突出領域52xで成形された部位4Bxの高さHxより高く、傾斜領域52zに対応する部位4Bzでは部位4Bxに向かって徐々に低くなっている(図10(A)参照)。そのため、上記仕上げカール工程において第2成形溝62は、最初に部位4Byに当たり、その後で部位4Bz、部位4Bxに順に当たる。このように折返し部4Bの全周にわたって同時に成形が開始されないので、この仕上げカール工程でも胴部2の座屈を防止できる。

0054

上記のようにしてカール部4Cが成形されるが、上述したように中間形状の容器1’お開口縁部4Aの高さは一定であり、成形溝32,62の深さが一定(成形溝32,62の底面の中心軸線方向位置が一定)であるため、カール部4Cは、全周にわたって巻き量が等しく均一太さにすることができる。

0055

本実施形態のカール部成形装置を用いてカール部4Cを成形したところ、容器10000個のうち2個しか胴部2の座屈が生じなかった(座屈発生率0.2%)。比較例として、成形溝52が全周にわたって一定深さをなし、その底面の高さが一定であるカール部成形装置を用いてカール部4Cを成形したところ、容器10000個のうち10000個に胴部2の座屈が生じた(座屈発生率100%)。

0056

次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図11に示す第2実施形態では、折り曲げ工程を省き、図1(B)に示す中間形状の容器1’に対してプレカール工程を実行する。上述したように、プレカール工程では折り返しの開始を全周にわたって同時に行わず、折り返しの開始位置を周方向に移動させるため加工負荷を小さくできる。そのため、折り曲げ工程を省いても座屈を回避しつつプレカールを実行することができる。折り曲げ成形を省くことにより、生産性を向上させることができる。他は第1実施形態と同様であるから詳細な説明を省略する。

0057

図12に示す第3実施形態では、折り曲げ成形、プレカールを実行せず、図1(B)に示す中間形状の容器1’の開口縁部4Aにカール部を成形する。この実施形態で用いられる第1金型30’の成形溝32’は、第1実施形態の第1金型30の成形溝32と同様の断面形状を有している。第2金型60’の成形溝62’は、第1実施形態の第2金型60の成形溝62と断面形状は似ているが、第1実施形態のプレカール用成形溝52と同様に突出領域と後退領域と傾斜領域を有している。第2金型60’が中心軸線に沿って第1金型30’に向かって近づくと、成形溝62’が開口縁部4Aを外側に折り返し、さらに成形溝32’、62’が協働して折り返し部を内側に巻き込んでカール部を成形する。上記成形溝62’の突出領域、傾斜領域、後退領域での作用は、第1実施形態でのプレカール用成形溝52と同様であるので、詳細な説明は省略する。

0058

上記第1〜第3実施形態は、楕円形状の容器に限らず、多角形状の容器や長円形状の容器のカール部成形にも適用できる。容器の開口縁部が直線部(曲率半径が無限大)を有している場合には、成形溝において、開口縁部の直線部に対応する直線部の中央に突出領域にするのが好ましい。
上記第1〜第3実施形態は、円形の容器にも適用することができる。この場合、成形溝の突出領域は周方向に等間隔離れた複数箇所に形成し、後退領域を突出領域間の中央に形成するのが好ましい。

0059

図13は円形の容器5を示す。この容器5は、胴部6と、底部と、開口縁部としてのカール部7Cを有している。図14は、この円形容器5のカール部7Cを成形するための成形方法および装置(本発明の第4実施形態)を示す。

0060

上記第4実施形態において、第1金型70の第1成形溝72は円環形状をなしている。第2金型80は、中心軸線L方向に第1金型70に向かって移動するばかりではなく、この移動の過程で回転する。第2金型80の第2成形溝82は円環形状をなし、突出領域82x、後退領域82y、傾斜領域82zを有している。突出領域82xは、周方向に等間隔をおいて複数点に形成され(例えば180°間隔をおいて2点に形成され)、後退領域82yが突出領域82x間の中央に所定角度範囲にわたって形成され、突出領域82xと後退領域82yが傾斜領域82zを介して連なっている。

0061

レシーバ20に中間形状の容器5’を装填する。この容器5’は、胴部6に連続して上方に延びる開口縁部7Aを有している。開口縁部7Aは全周にわたって一定の高さを有している。
第2金型80を回転させながら中心軸線Lに沿って上記第1金型70に近づけることにより、上記開口縁部7Aを外側に折り返し、さらにこの折返し部を上記第1成形溝72と第2成形溝82の協働により、開口縁部7Aを内側に巻き込んでカール部7Cを成形する。
第2金型80の第2成形溝82は、上記開口縁部7Aに全周にわたって同時に当たらず、第2成形溝82の上記突出領域82xが最初に上記開口縁部7Aの一部に当たり、この開口縁部7Aの一部から外側への折り返しが開始される。この突出領域82xが開口縁部7Aを押しながら周方向移動するのに伴って、上記開口縁部7Aが全周にわたって折り返される。
上記のように、第2金型80が回転することにより、カール部7Cは全周にわたって巻量が等しく、均一な大きさにすることができる。また、全周にわたって同じ高さの容器5が得られる。

0062

本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。例えば、プレカール用金型の容器への移動、第2金型の第1金型への移動は、相対的なものであり、上記実施形態とは逆に容器をプレカール用金型に向かって移動させてもよいし、第1金型を第2金型に向かって移動させてもよい。また、第4実施形態において第2金型を回転させる代わりに第1金型を回転させてもよい。

0063

本発明はカール部付き容器の製造に適用できる。

0064

1 最終形状の容器
1’中間形状の容器
2胴部
3 底部
4A 中間形状の容器の開口縁部
4B 折返し部
4Cカール部
20レシーバ
30仕上げカール用第1金型
30’ 第1金型
32,32’ 第1成形溝
50プレカール用金型
52 プレカール用成形溝
52x突出領域
52y後退領域
52z傾斜領域
60 仕上げカール用第2金型
60’ 第2金型
62,62’ 第2成形溝
70 第1金型
72 第1成形溝
80 第2金型
82 第2成形溝
82x 突出領域
82y 後退領域
82z 傾斜領域

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