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技術 ブロー成形機及びブロー成形用の流路形成部材

出願人 株式会社FTS株式会社プラコー
発明者 濱田隆江口雄太今井隆
出願日 2015年5月14日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2015-098929
公開日 2016年12月22日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-215383
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等のブロー成形,熱成形
主要キーワード 両連結孔 仮想外周面 袋小路 環状吐出口 付与位置 コアホルダ 前後対称 押し力
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

パリソンにおける応力集中を回避する。

解決手段

ブロー成形機Mは、コア10と、コア10を包囲するように設けられ、コア10の外周との間に樹脂流路15を形成する弾性変形可能な流路形成部材20と、流路形成部材20に対し径方向押し力又は引き力を付与することで、流路形成部材20を弾性変形させて樹脂流路15の隙間を調節するアクチュエータ27とを備え、流路形成部材20の厚さ寸法が、周方向において不均一に設定されている。

概要

背景

特許文献1には、円形コアと、コアを包囲する円形の弾性リングと、弾性リングの外周における複数箇所に対し押し引き力を付与する複数のアクチュエータとを備えたブロー成形機が開示されている。コアの外周と弾性リングの内周との間は、パリソン押し出すための環状吐出口となっている。複数のアクチュエータを駆動して弾性リングを変形させると、環状吐出口の径方向の隙間が変化して、パリソンの肉厚が変化するようになっている。

概要

パリソンにおける応力集中を回避する。ブロー成形機Mは、コア10と、コア10を包囲するように設けられ、コア10の外周との間に樹脂流路15を形成する弾性変形可能な流路形成部材20と、流路形成部材20に対し径方向の押し力又は引き力を付与することで、流路形成部材20を弾性変形させて樹脂流路15の隙間を調節するアクチュエータ27とを備え、流路形成部材20の厚さ寸法が、周方向において不均一に設定されている。

目的

本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パリソンにおける応力集中を回避することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コアと、前記コアを包囲するように設けられ、前記コアの外周との間に樹脂流路を形成する弾性変形可能な流路形成部材と、前記流路形成部材に対し径方向押し力又は引き力を付与することで、前記流路形成部材を弾性変形させて前記樹脂流路の隙間を調節するアクチュエータとを備え、前記流路形成部材の厚さ寸法が、周方向において不均一に設定されていることを特徴とするブロー成形機

請求項2

前記流路形成部材において押し力又は引き力を付与される作用点が、周方向において最も肉厚の領域に設定されていることを特徴とする請求項1記載のブロー成形機。

請求項3

前記流路形成部材の軸線と直交する断面形状は、前記軸線を通る対称軸に関して線対称な形状であり、前記流路形成部材において押し力又は引き力を付与される作用点が前記対称軸上に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のブロー成形機。

請求項4

前記流路形成部材は、その軸線方向における上端部において前記ブロー成形機に固定され、前記流路形成部材の軸線方向における下端部が、前記樹脂流路内の溶融樹脂押し出すためのノズル口を形成しており、前記流路形成部材の厚さが、軸線方向において徐々に変化していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のブロー成形機。

請求項5

前記流路形成部材において押し力又は引き力を付与される作用点の位置が、軸線方向における下端部に設定され、前記流路形成部材の軸線方向において最も肉薄の領域が、前記作用点よりも上方に設定されていることを特徴とする請求項4記載のブロー成形機。

請求項6

ブロー成形機のコアを包囲するように設けられ、前記コアの外周との間に溶融樹脂を通過させるための樹脂流路を形成し、径方向の押し力又は引き力を付与されると弾性変形して前記樹脂流路の隙間を変化させる流路形成部材であって、厚さ寸法が周方向において不均一に設定されていることを特徴とするブロー成形用の流路形成部材。

技術分野

0001

本発明は、ブロー成形機及びブロー成形用流路形成部材に関するものである。

背景技術

0002

特許文献1には、円形コアと、コアを包囲する円形の弾性リングと、弾性リングの外周における複数箇所に対し押し引き力を付与する複数のアクチュエータとを備えたブロー成形機が開示されている。コアの外周と弾性リングの内周との間は、パリソン押し出すための環状吐出口となっている。複数のアクチュエータを駆動して弾性リングを変形させると、環状吐出口の径方向の隙間が変化して、パリソンの肉厚が変化するようになっている。

先行技術

0003

特開平06−293062号公報

発明が解決しようとする課題

0004

弾性リングは、金属製であるから、肉薄にすることによって弾性変形し得るようになっている。そして、弾性リングの径方向の厚さは、全周に亘って一定となっている。そのため、弾性リングにアクチュエータによる押し引き力を付与すると、押し引き力が付与される作用点とその近傍の狭い領域では、弾性リングの曲率が大きく変化するのに対し、作用点以外の大部分の領域では弾性リングの曲率の変化が小さい。したがって、弾性リングの全体形状が歪になり、パリソンのうち作用点と対応する領域が局部的に薄くなったり厚くなったりする。このように極端に肉厚の異なる領域では、外力を受けたときに応力が集中するため、パリソンが不正に変形する虞がある。

0005

本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パリソンにおける応力集中を回避することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

第1の発明のブロー成形機は、
コアと、
前記コアを包囲するように設けられ、前記コアの外周との間に樹脂流路を形成する弾性変形可能な流路形成部材と、
前記流路形成部材に対し径方向の押し力又は引き力を付与することで、前記流路形成部材を弾性変形させて前記樹脂流路の隙間を調節するアクチュエータとを備え、
前記流路形成部材の厚さ寸法が、周方向において不均一に設定されているところに特徴を有する。

0007

第2の発明のブロー成形用の流路形成部材は、
ブロー成形機のコアを包囲するように設けられ、前記コアの外周との間に樹脂流路を形成し、径方向の押し力又は引き力を付与されると弾性変形して前記樹脂流路の隙間を変化させる流路形成部材であって、
厚さ寸法が周方向において不均一に設定されているところに特徴を有する。

発明の効果

0008

径方向の押し力又は引き力の付与によって流路形成部材が弾性変形したとき、流路形成部材のうち肉薄の領域では曲率の変化が比較的大きいのに対し、肉厚の領域では曲率の変化が比較的小さい。したがって、押し力又は引き力が付与される作用点の位置を適宜に設定すれば、曲率が極端に相違する領域を生じさせることなく、流路形成部材を弾性変形させることができる。これにより、極端に肉厚の異なる部分が生じないようにパリソンを押し出すことができるので、パリソンにおける応力集中を回避することができる。

図面の簡単な説明

0009

実施例1のブロー成形機の断面図
流路形成部材の正断面図
流路形成部材の側断面図
流路形成部材の平面図
流路形成部材の底面図

実施例

0010

(a)第1の発明のブロー成形機は、前記流路形成部材において押し力又は引き力を付与される作用点が、周方向において最も肉厚の領域に設定されていてもよい。この構成によれば、作用点における流路形成部材の曲率の変化を、小さく抑えることができる。

0011

(b)本発明のブロー成形機は、前記流路形成部材の軸線と直交する断面形状は、前記軸線を通る対称軸に関して線対称な形状であり、前記流路形成部材において押し力又は引き力を付与される作用点が前記対称軸上に設定されていてもよい。この構成によれば、押し力又は引き力の付与によって流路形成部材が弾性変形したときに、流路形成部材の断面形状を線対称な形状に保つことができる。

0012

(c)本発明のブロー成形機は、前記流路形成部材は、その軸線方向における上端部において前記ブロー成形機に固定され、前記流路形成部材の軸線方向における下端部が、前記樹脂流路内の溶融樹脂を押し出すためのノズル口を形成しており、前記流路形成部材の厚さが、軸線方向において徐々に変化していてもよい。この構成によれば、流路形成部材に押し力又は引き力が付与されたときに、流路形成部材に生じる応力を軸線方向に分散させることができる。

0013

(d)本発明のブロー成形機は、(c)において、前記流路形成部材において押し力又は引き力を付与される作用点の位置が、軸線方向における下端部に設定され、前記流路形成部材の軸線方向において最も肉薄の領域が、前記作用点よりも上方に設定されていてもよい。この構成によれば、押し力又は引き力を付与される作用点が、ノズル口に近い下端部に設定されているので、アクチュエータによる押し引き制御を高い精度で実行することができる。また、流路形成部材に押し力又は引き力が付与されたときに生じる応力は、作用点には集中せず、作用点よりも上方の最も肉薄の領域に分散される。

0014

<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1図5を参照して説明する。図1に示すように、本実施例のブロー成形機Mは、パリソン30を下向きに押し出すためのダイヘッド10を有する。ダイヘッド10は、コア11と、流路形成部材20と、アクチュエータ27とを備えて構成されている。尚、本実施例では、便宜上、左右方向については、図1〜5にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。また、上下方向については、図1〜3にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。

0015

コア11は、軸線を上下方向に向けて配置され、コアホルダ12の下面に吊り下げられるように固定されている。コア11をその軸線と直角に切断した断面形状は、コア11の上端から下端に至るまで全て真円となっている。また、コア11の外径寸法(断面の直径)は、上端では一定寸法である。そして、それよりも下方の領域では、コア11の外径が下端に向かって次第に大きくなっていて、下端部でコア11の外径が最大となっている。

0016

流路形成部材20は、全体として略円筒状、つまり、軸線方向(上下方向)の寸法と直径寸法(水平方向の寸法)とが大きく相違しない筒状をなしている。流路形成部材20は、コア11を同軸状に包囲するように配されている。流路形成部材20は、軸線20Aを上下方向に向けた円筒形をなす本体部21と、本体部21の上端部外周に形成した取付部22と、本体部21の下端部外周に形成した左右対称な一対の連結部25とを一体に形成したものである。

0017

取付部22は、本体部21の外周から全周に亘ってフランジ状に突出した形態である。取付部22の下面面は本体部21の外周面に対して滑らかに連続している。したがって、取付部22と本体部21との境界に応力が集中する虞はない。取付部22には、周方向に等角度ピッチに配した複数(例えば、16)の雌ネジ孔23が形成されている。取付部22は、雌ネジ孔23にねじ込んだボルト13により、コアホルダ12を包囲するように設けられたダイホルダ14の下面に取り付けられている。これにより、流路形成部材20は、ダイホルダ14に吊り下げられた状態で固定されている。

0018

コア11と流路形成部材20は、上下方向において概ね同じ高さに配されている。そして、コア11の外周面とリテーナ内周面との間には、円筒状の樹脂流路15が形成されている。樹脂流路15は、パリソン30の原材料である熱可塑性樹脂等の溶融樹脂(図示省略)を下向きに流動させるための経路である。樹脂流路15の下端部には、コア11の外周下端部と流路形成部材20の内周下端部とによってノズル口16が形成されている。ノズル口16は、円形のスリット状に下向きに開口している。

0019

流路形成部材20は、金属材料からなるが、全体として肉薄に成形されているので弾性変形が可能である。このとき、流路形成部材20の軸線20Aと直角な断面形状が、水平な二次元平面上で変化する。このように流路形成部材20を前後方向及び左右方向に弾性変形させると、樹脂流路15の径方向の寸法が変化するので、ノズル口16から押し出されるパリソン30の肉厚を変化させることができる。

0020

次に、本体部21の形状、肉厚寸法等について詳しく説明する。本体部21(流路形成部材20)が弾性変形していない自由状態において、本体部21をその軸線20Aと直角に切断した断面(以下、水平断面という)の内周形状は、本体部21の上端から下端に至る全領域で真円である。本体部21とコア11と同軸状に配されている。したがって、自由状態の本体部21(流路形成部材20)の内周面とコア11の外周面との間隔(つまり、樹脂流路15の幅寸法)は、いずれの高さの水平断面においても、全周に亘って一定である。

0021

本体部21の最下端部(連結部25よりも下方の領域)では、水平断面の外周形状が、内周と同軸の真円形となっている。本体部21のうち取付部22よりも下方の領域(以下、弾性変形可能領域24という)では、最下端部を除き、水平断面の外周形状が非円形となっている。つまり、本体部21のうち弾性変形可能領域24の肉厚は、周方向において一定ではなく、不均一に設定されている。

0022

具体的には、弾性変形可能領域24(最下端部を除く)のいずれの高さの水平断面においても、左右方向の外径寸法が最大であり、前後方向の外径寸法が最小となっている。したがって、弾性変形可能領域24の肉厚寸法は、いずれの高さの水平断面においても、左右両端部で最大となり、前後両端部で最小となっている。また、周方向において最も肉厚の領域T(max)と周方向において最も肉薄の領域T(mini)との間では、肉厚寸法が周方向に沿って徐々に(滑らかに)変化している。

0023

弾性変形可能領域24の水平断面は、本体部21の軸心を通る左右方向の第1対称軸S(LR)(請求項記載の対称軸)に関して前後対称な形状である。また、弾性変形可能領域24の水平断面は、本体部21の軸心を通る前後方向の第2対称軸S(FR)に関して左右対称(線対称)な形状である。弾性変形可能領域24の水平断面は、直交する第1対称軸S(LR)と第2対称軸S(FR)に関して、夫々、線対称な形状となっている。

0024

弾性変形可能領域24の厚さは、流路形成部材20の軸線方向において不均一となっている。即ち、弾性変形可能に領域の厚さは、軸線方向(上下方向)の略中央部において最も薄くなっている。そして、弾性変形可能領域24の厚さは、この軸線方向において最も肉薄の領域t(mini)から上方(取付部22側)に向かって徐々に(滑らかに)厚くなっているとともに、軸線方向において最も肉薄の領域t(mini)から下方(連結部25及びノズル口16)に向かって徐々に厚くなっている。

0025

一対の連結部25は、本体部21の外周から略円柱状に突出した形態である。各連結部25の外周面は本体部21の外周面に対して滑らかに連続している。したがって、連結部25と本体部21との境界に応力が集中する虞はない。各連結部25には、夫々、軸線を左右方向に向けた袋小路状の連結孔26が形成されている。連結孔26の内周には雌ネジが形成されている。この左右両連結孔26は、同軸状に配されている。連結孔26には、アクチュエータ27のロッド28がねじ込みにより取り付けられている。

0026

アクチュエータ27は、ダイヘッド10(コア11及び流路形成部材20)の軸心を挟んで左右対称に一対設けられている。アクチュエータ27は、シリンダ本体(図示省略)からダイヘッド10の軸心に向かって水平に(左右方向)にロッド28を突出させた油圧シリンダによって構成されている。この2本のロッド28の突出端部は、連結部25に対し左右方向へ一体的に移動し得るように連結されている。

0027

ロッド28が流路形成部材20に向かって進出すると、連結部25(流路形成部材20の外周下端部)には、水平方向(左右方向)の押し力が付与される。ロッド28が流路形成部材20から遠ざかるように後退すると、連結部25には、水平方向(左右方向)の引き力が付与される。また、左右2つの連結部25に対する押し力又は引き力は、各連結部25毎に独立して付与することができる。

0028

本実施例では、連結孔26及びロッド28の左右方向の軸線(図示省略)と、本体部21の仮想外周面VSとが交差する点、即ち流路形成部材20のうちアクチュエータ27から左右方向の押し力又は引き力を付与される位置を、便宜上、作用点Pと定義する。この左右2カ所の作用点Pは、周方向において最も肉厚の領域T(max)に設定されている。つまり、左右両作用点Pは、180°ピッチを空けた2位置に設定されている。2つの作用点Pは、流路形成部材20の水平な断面形状における左右方向の第1対称軸S(LR)上に設定されている。また、2つの作用点Pは、流路形成部材20の軸線方向における下端部、つまり、流路形成部材20(変形可能領域)の軸線方向において最も肉薄の領域t(mini)よりも下方に設定されている。

0029

次に、本実施例の作用を説明する。パリソン30の厚さを調節する際には、ロッド28を移動させ、2つの作用点P(連結部25)に押し力又は引き力を付与し、両作用点Pの位置を左右方向において適宜に設定する。このとき、左右両作用点Pの両方に押し力を付与することも、左右両作用点Pの両方に引き力を付与することも、一方の作用点Pに押し力を付与するとともに他方の作用点Pに引き力を付与することも可能である。

0030

また、押し力を付与したときの作用点Pの左右方向への変位量(押しストローク)と、引き力を付与したときの作用点Pの左右方向への変位量(引きストローク)は、左右独立して任意に設定することができる。さらに、パリソン30を押し出しながら、押し力と引き力を反転させることができるとともに、押しストロークや引きストロークを変化させることもできる。これにより、所望の厚さのパリソン30を押し出すことができる。

0031

2つの作用点Pに押し力又は引き力を付与して左右方向に変位させると、流路形成部材20の弾性変形可能領域24が、その軸線20Aと直角な水平方向(二次元方向)において変形する。例えば、2つの作用点Pに押し力を付与すると、弾性変形可能領域24の左右方向の内径が小さくなり、前後方向の内径が大きくなる。ここで、弾性変形可能領域24の水平断面における肉厚は、2つの作用点Pが最大であり、この2つの作用点Pから90°ずれた第2対称軸S(FR)との交点に向かって徐々に薄くなっている。

0032

したがって、変形後の弾性変形可能領域24の内周形状は、曲率が周方向に沿って滑らかに変化した形態となる。つまり、作用点Pに応力が集中することがなく、応力は肉薄の領域に向かって周方向に拡散していく。2つの作用点Pに引き力を付与した場合も、一方の作用点Pに押し力を付与し、他方の作用点Pに引き力を付与した場合も、同様に、弾性変形可能領域24の内周形状が滑らかとなるので、応力が周方向における特定箇所に集中する虞はない。

0033

また、作用点Pは弾性変形可能領域24の下端部に設定されているため、弾性変形可能領域24の水平方向(径方向)の変形量は下端部で最大となる。ここで、弾性変形可能領域24の肉厚は、流路形成部材20の軸線方向(上下方向)において不均一であり、且つ徐々に変化している。つまり、弾性変形可能領域24の肉厚は、作用点Pよりも上方において最も肉薄であり、弾性変形可能領域24の上端部では作用点Pとほぼ同じような肉厚となっている。

0034

したがって、変形後の弾性変形可能領域24の内周形状は、曲率が周方向に沿って滑らかに変化した形態となる。つまり、作用点Pに応力が集中することがなく、応力は肉薄の領域に向かって上方へ拡散していく。2つの作用点Pに引き力を付与した場合も、一方の作用点Pに押し力を付与し、他方の作用点Pに引き力を付与した場合も、同様に、弾性変形可能領域24の内周形状が滑らかとなるので、応力が上下方向における特定箇所に集中する虞はない。

0035

上述のように、本実施例のブロー成形機Mは、コア11と、コア11を包囲する流路形成部材20と、流路形成部材20にお押し力又は引き力を付与するアクチュエータ27とを備えている。流路形成部材20は、コア11の外周との間に溶融樹脂を通過させるための樹脂流路15を形成する。アクチュエータ27によって流路形成部材20に径方向の押し力又は引き力を付与すると、樹脂流路15の隙間が調節される。そして、流路形成部材20の厚さ寸法は、周方向において不均一に設定されている。

0036

この構成によれば、径方向の押し力又は引き力の付与によって流路形成部材20が弾性変形すると、流路形成部材20のうち肉薄の領域では曲率の変化が比較的大きいのに対し、肉厚の領域では曲率の変化が比較的小さくなる。したがって、押し力又は引き力が付与される作用点Pの位置を適宜に設定すれば、曲率が極端に相違する領域を生じさせることなく、流路形成部材20を弾性変形させることができる。これにより、極端に肉厚の異なる部分が生じないようにパリソン30を押し出すことができるので、パリソン30における応力集中を回避することができる。

0037

また、流路形成部材20において押し力又は引き力を付与される作用点Pは、周方向において最も肉厚の領域T(max)に設定されているので、作用点Pとその近傍における流路形成部材20の曲率の変化が、小さく抑えられる。したがって、作用点P及びその近傍における応力の集中を回避できる。。

0038

また、流路形成部材20の軸線20Aと直交する断面形状は、軸線20Aを通る第1対称軸S(LR)に関して線対称な形状である。そして、この第1対称軸S(LR)上には、流路形成部材20において押し力又は引き力を付与される作用点Pが設定されている。この構成によれば、押し力又は引き力の付与によって流路形成部材20が弾性変形したときに、流路形成部材20の断面形状を線対称な形状に保つことができる。

0039

また、流路形成部材20は、その軸線方向における上端部においてブロー成形機Mのダイホルダ14に固定され、流路形成部材20の軸線方向における下端部が、樹脂流路15内の溶融樹脂を押し出すためのノズル口16を形成している。そして、流路形成部材20の厚さは、軸線方向において徐々に変化している。この構成によれば、流路形成部材20に押し力又は引き力が付与されたときに、流路形成部材20に生じる応力を軸線方向に分散させることができる。

0040

また、アクチュエータ27による押し引き制御の精度を高めるためには、押し力又は引き力が付与される作用点Pの位置を、流路形成部材20のうち溶融樹脂が押し出されるノズル口16に近い位置、即ち軸線方向において下端に近い位置に設定することが望ましい。また、作用点Pへの応力集中を回避するためには、作用点Pよりも肉薄の領域を設定することが必要である。

0041

そこで、アクチュエータ27の押し引き制御の精度向上と付与位置への応力集中回避を両立させる手段として、押し力又は引き力が付与される作用点Pの位置を、流路形成部材20の軸線方向下端部に設定した上で、流路形成部材20の軸線方向において最も肉薄の領域t(mini)を、作用点Pよりも上方に設定した。

0042

この構成によれば、押し力又は引き力が付与される作用点Pの位置を、ノズル口16に近い下端部に設定したことより、アクチュエータ27による押し引き制御を高い精度で実行することができる。また、流路形成部材20に押し力又は引き力が付与されたときに生じる応力は、作用点Pには集中せず、作用点Pよりも上方の最も肉薄の領域に分散される。したがって、アクチュエータ27の押し引き制御の精度向上と付与位置への応力集中回避を両立させることができる。

0043

<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、流路形成部材において押し力又は引き力が付与される作用点を、周方向において最も肉厚の領域に設定したが、これに限らず、作用点は、周方向において最も肉厚の領域とは異なる領域に設定してもよい。
(2)上記実施例では、流路形成部材の軸線と直角な断面形状を、流路形成部材の中心を通る対称軸に関して線対称な形状としたが、これに限らず、流路形成部材の断面形状は、非対称な形状であってもよい。
(3)上記実施例では、流路形成部材において押し力又は引き力が付与される作用点を、180°ピッチを空けた2位置に設定したが、これに限らず、2つの作用点を、180°とは異なるピッチで設定してもよい。
(4)上記実施例では、流路形成部材において押し力又は引き力が付与される作用点を、流路形成部材の断面形状における第1対称軸上に設定したが、これに限らず、作用点を、上記第1対称軸から外れた位置に設定してもよい。
(5)上記実施例では、流路形成部材において押し力又は引き力が付与される作用点を2箇所に設定したが、これに限らず、作用点は、1箇所だけでもよく、3箇所以上でもよい。
(6)上記実施例では、コアをその軸線と直角に切断したときの外周形状、及び弾性変形していない自由状態の流路形成部材をその軸線と直角に切断したときの内周形状を真円としたが、これに限らず、コアの外周形状及び自由状態の流路形成部材の内周形状は、真円に限らず、楕円形長円形等であってもよい。
(7)上記実施例では、コアの外周と弾性変形していない自由状態の流路形成部材の内周との間の径方向の間隔を、全周に亘って一定としたが、これに限らず、コアの外周と弾性変形していない自由状態の流路形成部材の内周との間の径方向の間隔を、周方向において不均一となるようにしてもよい。
(8)上記実施例では、流路形成部材が、その軸線方向の寸法と直径寸法とが大きく相違しない筒状をなしているが、これに限らず、流路形成部材は、直径に対して軸線方向の寸法の小さいリング状であってもよい。
(9)上記実施例では、流路形成部材の軸線方向における厚さは、軸線方向略中央部において最も薄くなるようにしたが、これに限らず、流路形成部材の軸線方向における厚さは、軸線方向下端部から上端部に向かって次第に厚くなるようにしてもよく、軸線方向下端部から上端部に向かって次第に薄くなるようにしてもよく、軸線方向下端部から上端部に向かって交互に厚さが増減するようにしてもよく、軸線方向下端部から上端部に向かって一定の厚さであってもよい。
(10)上記実施例では、流路形成部材において押し力又は引き力が付与される作用点を、軸線方向における下端部に設定したが、これに限らず、作用点を、軸線方向における中央部に設定してもよい。
(11)上記実施例では、流路形成部材の軸線方向において最も肉薄の領域を、押し力又は引き力が付与される作用点よりも上方に設定したが、これに限らず、流路形成部材の軸線方向において最も肉薄の領域を、作用点と同じ高さや、作用点より下方に設定してもよい。
(12)上記実施例では、アクチュエータとして油圧シリンダを用いたが、アクチュエータは、油圧シリンダ以外の機器や装置であってもよい。

0044

M…ブロー成形機
P…作用点
S(LR)…第1対称軸(対称軸)
T(max)…周方向において最も肉厚の領域
t(mini)…軸線方向において最も肉薄の領域
10…コア
15…樹脂流路
16…ノズル口
20…流路形成部材
20A…流路形成部材の軸線
27…アクチュエータ

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  • 三菱ケミカル株式会社の「 深絞り成形用多層フィルム、深絞り成形体、および、深絞り包装体」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】製造時及び廃棄時の二酸化炭素の排出量を削減することができ、イージーピール性が良好である、深絞り成形用多層フィルム、深絞り成形体、及び、深絞り包装体を提供する。【解決手段】表面層、中間層、イージ... 詳細

  • キョーラク株式会社の「 樹脂製パネル及び製造方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】樹脂成形体にヒケが発生することを抑制することができる、樹脂製パネルを提供する。【解決手段】本発明によれば、中空の樹脂成形体と、スペーサー部材を備える樹脂製パネルであって、前記スペーサー部材は、... 詳細

  • レシラックスエヌブイの「 ブロー成形用金型」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題・解決手段】本発明は、a)窪みを形作るべく提供された、少なくとも第1及び第2のブロー成形用金型要素と、b)ブロー成形面に模様を付けるためにエンボス加工を施された面を有する少なくとも1つの挿入物と... 詳細

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