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技術 多段圧延機の水切装置

出願人 PrimetalsTechnologiesJapan株式会社
発明者 池本裕二
出願日 2015年5月26日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-106081
公開日 2016年12月22日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-215262
状態 特許登録済
技術分野 圧延ロール・圧延スタンド・圧延機の駆動
主要キーワード 上下位置変動 コイル巻き形状 水切装置 エアーパージ クラスタ状 極薄板 ノズルヘッダ テレスコープ状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

圧延機出側分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油捕集して残油量を低減することが可能な多段圧延機水切装置を提供する。

解決手段

多段圧延機の水切装置が、バックアップロールフレーム6Aに固定され、少なくとも分割バックアップロール4Aの直下に配設されて分割バックアップロール4Aの下部を軸方向にわたって非接触に覆うオイルパン8と、中間ロールチョック5Aに着脱自在かつ中間ロール3Aの軸方向に平行する軸周り揺動自在に支持されて、少なくとも分割バックアップロール4Aよりも軸方向の長さが長く、金属帯板搬送方向下流側の端部にオイルパン8が当接することにより揺動し、金属帯板搬送方向上流側の端部が中間ロール3Aに当接する水切板9とを備える構成とした。

概要

背景

従来、ステンレス等の硬質材を高い板厚精度圧延する場合、また、銅,チタンマグネシウム等の非鉄材や箔材を高い光沢を要求される表面品質で圧延する場合などには、小径ワークロールを有する多段圧延機により冷間圧延を行うのが一般的となっている(例えば、下記非特許文献1参照)。

このような多段圧延機においては、冷間圧延を行う際に圧延材金属帯板)やロールに対し鉱物油等の圧延油噴射して、圧延性の向上や光沢度の高い表面品質の向上を図る一方、例えば、圧延油が圧延材表面に付着した状態で圧延材がコイルに巻き取られると、圧延材のコイル巻き形状テレスコープ状になるなどコイル巻き形状が不安定になるおそれがあるため、コイル巻き形状の安定化並びに圧延油の回収率向上等を目的として、圧延材表面に残留する圧延油量(以下、残油量という)を低減することが要求されている。

ここで、残油量を低減する手法としては、圧延機とは別に、圧延機出側で圧延材表面にロール又は弾性チューブ等からなるワイパを接触させる、又は圧延機出側にエアーパージノズルを設けて圧延材に対し圧縮空気を噴射する等により、圧延材表面に付着した圧延油を除去する方法が知られている。

ところが、圧延材表面にワイパを接触させて圧延材に付着した圧延油を除去する場合、板厚0.3mm以下の極薄板材の中でも特に板厚0.15mm以下のものにおいては板絞りが生じる等の通板トラブルが発生するおそれがあった。さらに圧延材表面にロール又は弾性チューブ等を接触させるため、圧延材料摩耗粉等の異物噛み込みによって圧延材の表面品質を低下させるおそれもあった。

そこで、ワイパを設けず、圧延機の入側のみに圧延油を噴射する一方、圧延機出側において相互に接触しているロールとロールとの間から飛散する圧延油を圧延材表面に付着する前に捕集するためのを設ける手法が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。

概要

圧延機出側で分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油を捕集して残油量を低減することが可能な多段圧延機の水切装置を提供する。多段圧延機の水切装置が、バックアップロールフレーム6Aに固定され、少なくとも分割バックアップロール4Aの直下に配設されて分割バックアップロール4Aの下部を軸方向にわたって非接触に覆うオイルパン8と、中間ロールチョック5Aに着脱自在かつ中間ロール3Aの軸方向に平行する軸周り揺動自在に支持されて、少なくとも分割バックアップロール4Aよりも軸方向の長さが長く、金属帯板搬送方向下流側の端部にオイルパン8が当接することにより揺動し、金属帯板搬送方向上流側の端部が中間ロール3Aに当接する水切板9とを備える構成とした。

目的

本発明はこのような問題を解決するものであって、12軸のロール群クラスタ状に配置するとともに複数の中間ロールをチョックで一体とした構造を有し、ワークロールの径の使用範囲広範囲に設定された圧延機であっても、圧延機出側で分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油を捕集して残油量を低減することが可能な多段圧延機の水切装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

金属帯板圧延する上下一対ワークロールと、前記ワークロールを支持する上下二対の中間ロールと、前記中間ロールを支持する上下三対の分割バックアップロールと、前記中間ロールの軸端を支持する中間ロールチョックと、前記分割バックアップロールを支持するバックアップロールフレームとを有し、前記中間ロールの自動交換が可能であり、0.3mm以下の極薄材及び/又は表面性状が厳格板材の圧延を行う多段圧延機水切装置において、前記バックアップロールフレームに固定され、少なくとも前記分割バックアップロールの直下に配設されて前記分割バックアップロールの下部を軸方向にわたって非接触に覆うオイルパンと、前記中間ロールチョックに着脱自在かつ前記中間ロールの軸方向に平行する軸周り揺動自在に支持されて、少なくとも前記分割バックアップロールよりも軸方向の長さが長く、金属帯板搬送方向上流側の端部が前記中間ロールの下方に位置するとともに金属帯板搬送方向下流側の端部が前記オイルパンの下方に位置するように配設された水切部材とを設け、前記水切部材は、金属帯板搬送方向下流側の端部に前記オイルパンが当接することにより揺動し、金属帯板搬送方向上流側の端部が前記中間ロールに当接することを特徴とする多段圧延機の水切装置。

請求項2

前記水切部材は、金属帯板搬送方向上流側にスクレーパを備え、金属帯板搬送方向下流側の端部に板状の弾性体を備えることを特徴とする請求項1記載の多段圧延機の水切装置。

請求項3

前記水切部材は、前記オイルパンによって前記板状の弾性体が押し下げられることで揺動し、前記スクレーパが前記中間ロールに線接触することを特徴とする請求項2記載の多段圧延機の水切装置。

請求項4

前記板状の弾性体は板バネであり、バネ定数が、前記オイルパンの位置の変位量を吸収し、前記スクレーパの前記中間ロールに対する接触圧が所望の範囲に収まるように設定されることを特徴とする請求項3記載の多段圧延機の水切装置。

請求項5

前記オイルパンは、金属帯板搬送方向下流側の端部が、クーラントヘッダガイド板又は通板ガイドの上部に位置するとともに下方に向かって屈折する屈折部を有し、前記クーラントヘッダのガイド板又は通板ガイドは、少なくとも前記屈折部の下端よりも前記ワークロール側に、上方に向かって突出するを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多段圧延機の水切装置。

請求項6

前記オイルパン、前記水切部材、及び前記クーラントヘッダ又は通板ガイドが、前記ワークロールを挟んで金属帯板搬送方向に対称に配置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の多段圧延機の水切装置。

請求項7

前記クーラントヘッダは、圧延油噴射エアーの噴射とを切替可能に構成され、金属帯板搬送方向上流側では圧延油を噴射し、金属帯板搬送方向下流側ではエアーを噴射するように切替制御されることを特徴とする請求項6記載の多段圧延機の水切装置。

技術分野

0001

本発明は、多段圧延機水切装置に関する。

背景技術

0002

従来、ステンレス等の硬質材を高い板厚精度圧延する場合、また、銅,チタンマグネシウム等の非鉄材や箔材を高い光沢を要求される表面品質で圧延する場合などには、小径ワークロールを有する多段圧延機により冷間圧延を行うのが一般的となっている(例えば、下記非特許文献1参照)。

0003

このような多段圧延機においては、冷間圧延を行う際に圧延材金属帯板)やロールに対し鉱物油等の圧延油噴射して、圧延性の向上や光沢度の高い表面品質の向上を図る一方、例えば、圧延油が圧延材表面に付着した状態で圧延材がコイルに巻き取られると、圧延材のコイル巻き形状テレスコープ状になるなどコイル巻き形状が不安定になるおそれがあるため、コイル巻き形状の安定化並びに圧延油の回収率向上等を目的として、圧延材表面に残留する圧延油量(以下、残油量という)を低減することが要求されている。

0004

ここで、残油量を低減する手法としては、圧延機とは別に、圧延機出側で圧延材表面にロール又は弾性チューブ等からなるワイパを接触させる、又は圧延機出側にエアーパージノズルを設けて圧延材に対し圧縮空気を噴射する等により、圧延材表面に付着した圧延油を除去する方法が知られている。

0005

ところが、圧延材表面にワイパを接触させて圧延材に付着した圧延油を除去する場合、板厚0.3mm以下の極薄板材の中でも特に板厚0.15mm以下のものにおいては板絞りが生じる等の通板トラブルが発生するおそれがあった。さらに圧延材表面にロール又は弾性チューブ等を接触させるため、圧延材料摩耗粉等の異物噛み込みによって圧延材の表面品質を低下させるおそれもあった。

0006

そこで、ワイパを設けず、圧延機の入側のみに圧延油を噴射する一方、圧延機出側において相互に接触しているロールとロールとの間から飛散する圧延油を圧延材表面に付着する前に捕集するためのを設ける手法が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。

0007

特開平5−277522号公報

先行技術

0008

憲一、他六名、「最近のステンレス極薄板用圧延設備」、R&D KOBE STEEL ENGINEERING REPORTS、2008年8月、Vol.58、No.2、p.12-18

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、ワークロールの径を変更することが可能であり、軸方向に分割された分割バックアップロールを使用するようなクラスタ型多段圧延機においては、上述した圧延機の入側のみに圧延油を噴射する方法を採用した場合、相互に接触しているロール間から飛散する圧延油を捕集する樋を圧延機の出側に設けても、圧延機入側で噴射された圧延油が、分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロールとロールとの間から出側へ飛散してしまう。

0010

ここで、図8に示すように、20軸のロール群クラスタ状に配置する圧延機では、分割バックアップロール4Aからワークロール2Aまでの距離が長くスペースが広くなることから、通板ガイド31を広いスペースに設け(又はクーラントヘッダガイド板を設け)、分割バックアップロール4Aの軸方向に隣り合うロール間から飛散される圧延油を捕集することにより、圧延油が圧延後の圧延材1上面に再付着することを防止することができる。なお、この場合、上記通板ガイド又はガイド板(以下、単にガイドという)31には、シール性を向上させるため、中間ロール3A−1との間に水切油切)目的のシールローラが設けられる。

0011

これに対し、12軸のロール群をクラスタ状に配置する圧延機では、分割バックアップロールからワークロールまでの距離が短く、分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油を捕集するガイドを取り付けるスペースを確保することが困難である。

0012

従来、各ロールをそれぞれ単独で組立・取外しするような構造の圧延機で、且つ中間ロールを曲げ形状制御を行わない圧延機にあっては、図9に示すように、中間ロール3Aとハウジング42との間にガイド41を固定し、分割バックアップロール4Aの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油を捕集するようにしたものもあるが、このような場合には、ロール径組合わせを限定してガイド41がローラに干渉することを防止する必要があることから、ワークロール2Aの径の範囲が制限される問題があった。また、中間ロール3Aを曲げる形状制御機能機構を有するために複数の中間ロール3Aをチョックで一体とした構造を有する圧延機に上述したようなガイド41を設けた場合、中間ロール3Aを交換する際にはガイド41の固定を解除しなければならず、交換作業が煩雑になる問題があった。

0013

すなわち、従来、12軸のロール群をクラスタ状に配置する圧延機であって、ロール群の位置を大きく変化させることが可能でありワークロールの径の範囲が広範囲に設定された圧延機、中間ロールを曲げる形状制御機能・機構を有するために複数の中間ロールをチョックで一体とした構造を有する圧延機には、分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油を捕集するためのガイドを設けることが困難であった。

0014

本発明はこのような問題を解決するものであって、12軸のロール群をクラスタ状に配置するとともに複数の中間ロールをチョックで一体とした構造を有し、ワークロールの径の使用範囲が広範囲に設定された圧延機であっても、圧延機出側で分割バックアップロールの軸方向に隣り合うロール間から飛散する圧延油を捕集して残油量を低減することが可能な多段圧延機の水切装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

上記の課題を解決するための第1の発明に係る多段圧延機の水切装置は、
金属帯板を圧延する上下一対のワークロールと、前記ワークロールを支持する上下二対の中間ロールと、前記中間ロールを支持する上下三対の分割バックアップロールと、前記中間ロールの軸端を支持する中間ロールチョックと、前記分割バックアップロールを支持するバックアップロールフレームとを有し、前記中間ロールの自動交換が可能であり、0.3mm以下の極薄材及び/又は表面性状が厳格板材の圧延を行う多段圧延機の水切装置において、
前記バックアップロールフレームに固定され、少なくとも前記分割バックアップロールの直下に配設されて前記分割バックアップロールの下部を軸方向にわたって非接触に覆うオイルパンと、
前記中間ロールチョックに着脱自在かつ前記中間ロールの軸方向に平行する軸周り揺動自在に支持されて、少なくとも前記分割バックアップロールよりも軸方向の長さが長く、金属帯板搬送方向上流側の端部が前記中間ロールの下方に位置するとともに金属帯板搬送方向下流側の端部が前記オイルパンの下方に位置するように配設された水切部材とを設け、
前記水切部材は、金属帯板搬送方向下流側の端部に前記オイルパンが当接することにより揺動し、金属帯板搬送方向上流側の端部が前記中間ロールに当接する
ことを特徴とする。

0016

また、第2の発明に係る多段圧延機の水切装置は、第1の発明において、
前記水切部材は、金属帯板搬送方向上流側にスクレーパを備え、金属帯板搬送方向下流側の端部に板状の弾性体を備える
ことを特徴とする。

0017

また、第3の発明に係る多段圧延機の水切装置は、第2の発明において、
前記水切部材は、前記オイルパンによって前記板状の弾性体が押し下げられることで揺動し、前記スクレーパが前記中間ロールに線接触する
ことを特徴とする。

0018

また、第4の発明に係る多段圧延機の水切装置は、第3の発明において、
前記板状の弾性体は板バネであり、バネ定数が、前記オイルパンの位置の変位量を吸収し、前記スクレーパの前記中間ロールに対する接触圧が所望の範囲に収まるように設定される
ことを特徴とする。

0019

また、第5の発明に係る多段圧延機の水切装置は、第1から第4のいずれか一つの発明において、
前記オイルパンは、金属帯板搬送方向下流側の端部が、クーラントヘッダのガイド板又は通板ガイドの上部に位置するとともに下方に向かって屈折する屈折部を有し、
前記クーラントヘッダのガイド板又は通板ガイドは、少なくとも前記屈折部の下端よりも前記ワークロール側に、上方に向かって突出するを有する
ことを特徴とする。

0020

また、第6の発明に係る多段圧延機の水切装置は、第1から第5のいずれか一つの発明において、
前記オイルパン、前記水切部材、及び前記クーラントヘッダ又は通板ガイドが、前記ワークロールを挟んで金属帯板搬送方向に対称に配置される
ことを特徴とする。

0021

また、第7の発明に係る多段圧延機の水切装置は、第6の発明において、
前記クーラントヘッダは、圧延油の噴射とエアーの噴射とを切替可能に構成され、金属帯板搬送方向上流側では圧延油を噴射し、金属帯板搬送方向下流側ではエアーを噴射するように切替制御される
ことを特徴とする。

発明の効果

0022

本発明に係る熱延鋼板冷却装置によれば、圧延機出側で分割バックアップロールのロール間から飛散する圧延油を捕集することが可能となり、ワイピング装置を設けることなく、圧延油が圧延材に再付着することを防止し、圧延後の圧延材表面の残油量を低減することができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の実施例に係る圧延機を示す模式図である。
図1に示す圧延機の一部を横から見た図である。
図1に示す圧延機を横から見た図である。
図1部分拡大図である。
水切部材の構造を示す説明図である。
図1のワークロールを変更した例を示す模式図である。
図6の部分拡大図である。
従来の20段クラスタ型圧延機にガイドを設けた例を示す説明図である。
従来の12段クラスタ型圧延機にガイドを設けた例を示す説明図である。

0024

以下、図面を参照しつつ本発明に係る多段圧延機の水切装置の詳細を説明する。

0025

図1から図7を用いて本実施例に係る多段圧延機の水切装置について説明する。
図1から図3に示すように、本実施例の圧延機は、上下一対のワークロール2A,2Bと、ワークロール2A,2Bを支持する上下二対の中間ロール3A,3Bと、中間ロール3A,3Bを支持する上下三対の分割バックアップロール4A,4Bとを備えた12段クラスタ型圧延機である。

0026

本実施例において、上下二対の中間ロール3A,3Bはその軸方向両端を中間ロールチョック5A,5Bに一体的に保持され、中間ロール3A,3Bのベンディングにより形状制御を行う機能を備えている。また、ワークロール2A,2Bの径を広範囲(例えばφ45〜φ120)に変更可能であってワークロール2A,2Bの径の変化に対応して中間ロール3A,3B及び分割バックアップロール4A,4Bの位置を変化させることが可能となっている。また、本実施例の圧延機は、0.3mm以下の極薄板材の圧延を行うものであって、圧延材1の搬送方向を反転させて往復して圧延することが可能となっている。
また、本実施例の圧延機において、分割バックアップロール4A,4Bは、それぞれ軸方向に分割され、バックアップロールフレーム6A,6Bに支持されている(図3参照)。

0027

このように構成される本実施例の圧延機には、水切装置として、オイルパン8、水切部材としての可動水切板9、及び圧延油スプレーエアパージ用ヘッダ7が設けられている。

0028

オイルパン8は、板体を概ね分割バックアップロール4Aの下部の形状に沿って湾曲又は屈曲させてなり、中間ロール3Aを挟んで対称に配置された分割バックアップロール4Aの直下に分割バックアップロール4Aとは僅かに離間して分割バックアップロール4Aの下部を非接触に覆うように配設されている。オイルパン8は、バックアップロールフレーム6Aに固定され、軸方向の長さが分割バックアップロール4Aよりも長くなっている。このオイルパン8の中間ロール3Aとは反対側の端部には、下方に向かって屈折した屈折部8aが形成されている。

0029

可動水切板9は、中間ロール3Aと、当該中間ロール3Aを挟んでワークロール2Aとは反対側に位置する分割バックアップロール4Aとの間に配設され、図4及び図5に示すように、ホルダ9cと、ホルダ9cの中間ロール3A側に取り付けられたスクレーパ9aと、ホルダ9cの分割バックアップロール4A側(スクレーパ9aとは反対側)に取り付けられた板バネ9bとを備えている。

0030

ホルダ9cは中間ロール3Aの軸方向に沿って延び、中間ロールチョック5Aに回動自在に軸支された回転軸9dに固定されている。このホルダ9cは、スクレーパ9aの基端部と、板バネ9bの基端部とをそれぞれ軸方向にわたって保持している。
スクレーパ9aは、軸方向の長さが分割バックアップロール4Aよりも長く、回転軸9dの軸心からスクレーパ9a先端までの長さが、回転軸9dの軸心から中間ロール3A表面までの距離よりも長くなっている。また、スクレーパ9aの先端は中間ロール3Aに接触したとき線接触となるように鋭角に形成されている。
板バネ9bは、回転軸9dの軸心から板バネ9b先端までの長さが、回転軸9dの軸心からオイルパン8までの距離よりも長くなっている。また、この板バネ9bは、分割バックアップロール4Aの上下位置変動範囲と必要接触圧を考慮して求めたバネ定数となるように、その厚さ及び材質の組み合わせが決定されるものとする。

0031

すなわち、本実施例において可動水切板9は、圧延時に板バネ9bがオイルパン8の下面に当接しこのオイルパン8によって押し下げられるようにその位置を設定されており、板バネ9bがオイルパン8により押し下げられると、回転軸9dが回転し、この回転軸9dの回転と一体的にホルダ9c及びスクレーパ9aが揺動して、スクレーパ9aの先端が中間ロール3Aの表面に押し当てられるように構成されている。しかも、板バネ9bが弾性変形することにより、スクレーパ9aは中間ロール3Aに対して常に好適な接触圧を維持することができるようになっている。

0032

更に、図6及び図7に示すように、ワークロール2A,2Bを小径のワークロール21A,21Bに変更することにより中間ロール3Aと分割バックアップロール4Aとの位置関係が変化した場合であっても、オイルパン8が板バネ9bを押し下げることにより、可動水切板9が揺動してスクレーパ9aを中間ロール3Aの表面に押し当てることができる。すなわち、可動水切板9は、ワークロール2A(21A)の径によらず中間ロール3Aとオイルパン8との間をシールすることができる。

0033

なお、図示はしないが、本実施例において回転軸9dは軸方向に伸縮可能な構造を有し、軸方向の長さを短縮した状態で、一方の軸端を一方の中間ロールチョック5Aに設けられた支持孔ブッシュを介して回転可能に支持させた後、軸方向の長さを伸長しつつ他方の軸端を他方の中間ロールチョック5Aに設けられた支持孔にブッシュを介して回転可能に支持させ、この状態で軸方向の長さを固定することにより、スクレーパ9a、板バネ9b、ホルダ9c、及び回転軸9dを中間ロールチョック5Aに対して一体的に取り付けることができるように構成されているものとする。また、可動水切板9を取り外す場合は、前述の手順とは逆の手順により、スクレーパ9a、板バネ9b、ホルダ9c、及び回転軸9dを中間ロールチョック5Aに対して一体的に取り外すことができるように構成されているものとする。

0034

圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7は、圧延機の入側と出側とにそれぞれワークロール2Aに向けて設けられ、圧延時に圧延油又はエアーを噴射するものである。圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7には、圧延油供給装置10及びエアパージ供給装置11が供給管12を介して並列に接続されている。供給管12には切替弁13−1,13−2,13−3が設けられており、これらの切替弁13−1,13−2,13−3は、圧延機入側の圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7に圧延油供給装置10から圧延油を供給する一方、圧延機出側の圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7にはエアパージ供給装置11からエアーを供給するように切替制御される。すなわち、圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7は、圧延油スプレーとしての機能と、エアパージとしての機能とを兼ね備えたものとなっている。
また、圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7の上面はガイド板としての機能を有するものとし、上方に向かって突出する堰7aが設けられている。この堰7aは、オイルパン8の屈折部8aよりもワークロール2A側に設けられている。

0035

このように構成される本実施例の多段圧延機の水切装置は、金属帯板(圧延材)の冷間圧延を行う際、切替弁13−1,13−2,13−3を調整して、圧延油供給装置10から供給される圧延油を圧延機入側(例えば、図1の左側)の圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7から噴射し、エアパージ供給装置11から供給されるエアーを圧延機出側(例えば、図2の右側)の圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7から噴射する。

0036

このとき、圧延機入側(例えば、図1の左側)の圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7から噴射された圧延油の一部は、圧延機出側(例えば、図2の右側)で分割バックアップロール4Aの軸方向に隣り合うロール間から飛散するが、この圧延機出側において、圧延材1の上面は中間ロール3A、可動水切板9、オイルパン8、及び圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7によって覆われているため、分割バックアップロール4Aの軸方向に隣り合うロール間から飛散した圧延油は、圧延材1に付着することなく、回収されることとなる。

0037

また、このとき可動水切板9のスクレーパ9aが中間ロール3Aに押し当てられることとなるが、スクレーパ9aの中間ロール3Aに対する線接触圧は、該スクレーパ9aとはホルダ9cを挟んで反対側に設けられた板バネ9bがオイルパン8によって押し下げられることによって発生するモーメントとの釣り合いによって発生するものであるため、線接触圧を所望の圧力以上に維持することができ、中間ロール3Aとオイルパン8との間から圧延油が落下することを確実に防止することができる。また、スクレーパ9aの中間ロール3Aに対する線接触圧が必要以上に高くなることがなく、スクレ—パ9aの長寿命化、及び異物噛み込み時の中間ロール3Aへのダメージの低減も可能となる。

0038

更に、ワークロール2Aの径を変更し、ロール径の組合わせによって分割バックアップロール4Aの上下位置が変化した場合であっても、板バネ9bによりオイルパン8の位置の変位量を吸収することができ、スクレーパ9aの中間ロール3Aに対する線接触圧を好適な値に維持することができる。

0039

また、オイルパン8に屈折部8aを設けるとともに圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7の上面に堰7aを設けたことにより、圧延機入側の圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7から噴射された圧延油が、圧延機出側で例えば分割バックアップロール4Aの表面を伝って落下したとしても、圧延油は屈折部8aから圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7の上面に落下し、堰7aによって圧延材1への落下を規制されるため、圧延油がオイルパン8の下面を伝って圧延材1の上面に落下することも防止することができる。

0040

また、ワークロール2Aに圧延油を噴射するノズルヘッダを、エアーを噴射するエアパージと兼用可能な圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7とし、圧延機出側で圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7からエアーを噴射するようにしたことで圧延材1の表面にミスト状に飛散した圧延油が再付着するのを防止することもできる。

0041

以上に説明したように、本実施例に係る多段圧延機の水切装置によれば、ワークロール2A、中間ロール3A、及び分割バックアップロール4Aの径の組合せに制約を設けず、中間ロール3Aを中間ロールチョック5Aに一体的に支持させてロール組換えを容易に行える構造を有しつつ、圧延機入側のみで圧延油を噴射して圧延後の圧延材1表面の残油量を低減することが可能となる。

0042

具体的には、直径50mm以上のワイピングロールを用いる水切装置では、10m/s以上の高速域で残油量を300mg/m2以下にすることがEHL潤滑理論上困難であったが、本実施例ではワイピングロールを設けなくても残油量を潤滑理論で制約される300mg/m2以下とすることができるため、枯渇潤滑となり、残油量を低減させることができる。
これにより、圧延材1の表面粗度が細かい圧延でも通板を安定させ、コイルの巻形状の安定化を図ることができる。

0043

また、ワイパを設けないため、0.15mm以下の極薄板材の圧延でも板絞り等が発生することがない。
また、オイルパン8をバックアップロールフレーム6Aに固定し、可動水切板9を中間ロールチョック5Aに固定したことにより、中間ロール3Aの交換をオイルパン8の固定を解除することなく容易に行うことができるとともに、中間ロール3Aを自動交換する場合においても可動水切板9とオイルパン8とは接触しているだけなので、容易に接触を解除し、中間ロール3Aを分割バックアップロール4Aから離反させることができる。

0044

さらに、可動水切板9のスクレーパ9a、板バネ9b、ホルダ9c、及び回転軸9dを一体的に構成しているため、可動水切板9を中間ロールチョック5Aから分解する際も、容易に分解を行うことができ、また、可動水切板9を中間ロールチョック5Aに取り付ける場合も容易に取り付けを行うことができる。

実施例

0045

なお、上述した実施例では、圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ7の上面がガイド板としての機能を有する例を示したが、圧延材を案内する通板ガイドによって圧延材の上面を覆うようにしてもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。

0046

本発明は、多段圧延機の水切装置に適用して好適なものである。

0047

1圧延材
2A,2Bワークロール
3A,3B中間ロール
4A,4Bバックアップロール
5A,5B 中間ロールチョック
6A,6B バックアップロールフレーム
7−1,7−2圧延油スプレー兼エアパージ用ヘッダ
8オイルパン
9水切部材
9aスクレーパ
9b板バネ
9cホルダ
10圧延油供給装置
11エアーパージ供給装置
12供給管
13−1,13−2,13−3 切替弁

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